逓信委員会 第5号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/11/26
会議録
○委員長(柴田栄君) ただいまより開会いたします。 委員の変更についてお知らせいたします。 十一月二十一日、永岡光治君が委員を辞任せられまして、その補欠に、山田節男君が選任せられました。 ―――――――――――――
○委員長(柴田栄君) 日本放送協会昭和三十二年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。 これより質疑に入ります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○鈴木強君 一つだけ、基本的な問題で協会側にお聞きしておきたいと思いますが、三十二年度協会の予算を審議する際に、御承知の通り当時NHKの経営全体が財政的に非常に困難な時期であったと私は思うわけであります。料金値上げも、その当時まだ具体的に出ておりませんでしたし、そういうわけで、われわれ予算を審議する際に、減価償却も十分見られないというような予算でありましたから、非常に心配しておったわけでありますが、幸い協会の会長以下、皆さんの御努力で、どうにか支障のないようにやっていただいたと思いますが、しかしその間、相当な御不便もあったと思うわけであります。ですから個々の問題を問う前に、この報告をなされるに際して、あの予算で実施して、実際にどういう点が非常にやりにくかったか、困った点等がありましたら、あらかじめその点をお聞きしたいと思うわけです。
○参考人(溝上銈君) 御心配いただきましてありがとうございました。実は、だいぶ問題が窮迫して参りましたのは二十三年度でございまして、三十三年度につきましては、割合テレビジョンの増加もありましたし、また一面、いろんな点で相当合理化もはかりまして、現在振り返ってみまして、非常に困ったということは格別ないようでございます。
○鈴木強君 まあ三十三年度の予算より以上に問題点が少なかったことは、われわれもわかりますが、それにしても、これは、まあこの委員会ですから遠慮なさらずに、当時の理事の方皆さんおかわりになっていらっしゃいますから、多少昔のことですので、私も御質問する場合、ちょっととまどいもするわけですが、当時テレビが発達段階にありますし、予算は御承知の通り相互流用の形でやっておるわけですから、テレビは、一方拡充しなければならない、それには公社のチャンネル、マイクの借料から、また新しい置局の設置から設備から、いろいろ金がかかったと思うわけであります。もちろんそれがテレビの聴視料だけでやれたとは私は思いませんが、ある程度の金が、ラジオの受信料の方から使われておったのではないか、こういう点も考えられるのであります。 一方ラジオの方も、御承知の通り難聴地域の解消、さらに大電力の増強、混信の解消、こういった非常に問題点が出ておったわけですから、それを解消しつつ、なおかつテレビの拡充をしていくということになりますと、相当私は、この予算執行上困難があったろうとこう判断したものですからお聞きしたわけでありますが、この支障がないというような御答弁でありますから、これ以上お聞きしてもと思いますが、まあ率直に関係者もおられるわけですから、会長、副会長、理事以外の方も、ここですから、そういう点の問題がありましたら、一つざっくばらんにお話を願いたいと思うのです。 私は、なぜこういう質問をするかと申しますと、新しく提案される予算についても、たとえばラジオはラジオ、テレビはテレビ、国際放送は国際放送と、こういうような形に会計の方法を変えたらどうかというような意見もある時期ですから、総体的に、NHKが国家的な放送をあまねく公平に、しかもサービスをよくしてやろうということになりますと、そういう点との関連で、どうかということを私は心配しておるものですから、もしありましたら、お話しいただきたい、こう思って質問しているわけです。
○参考人(春日由三君) 鈴木先生のおっしゃる通りでございまして、実は、大過なく計画は進めましたけれども、ラジオの難聴地区解消とか老廃朽施設の改廃というような点につきましては、予算にあわせて仕事を進めますために、相当のスピード・ダウンをいたしました。その結果が、三十三年度予算にしわ寄せになって参りましたものですから、御承知のように三十三年度は、相当の簡保の金を借りて、ラジオの計画を進めなければならんような事態になったのでございますので、三十二年度の決算では、ごらんになりましたところでは、どちらも若干の剰余金が出ておりますので、大過なく仕事をしたということになるのでありますが、中に入ってみますと、多少置局とか老廃朽施設の改廃というような点につきまして、予算にあわせましたために、スピード・ダウンしておるという実情にあったことは確かでございます。
○鈴木強君 たしか予算を通すときに、付帯決議がついておったように私は記憶しておるわけなんですが、それらの院の要望については、どのように御処理なさいましたか。特に従業員に対する待遇等についても、限られた給与費の中で、一方組合の方からは賃上げが出てくる。しかしまあ決定された予算の中で、やりくりしなければならんということもありまして、できるだけ――われわれは他の新聞等から比べて、協会の職員の待遇がいいと思っておりません。ですから、協会の経営上やり得る範囲において、ぜひ善処をして、そういう面もめんどうをみてもらいたい。たしか決議があったように私は記憶しておるわけでありますが、それらの問題や、あるいは外国放送等に対する政府の交付金ですね。これは間違いなく、予算上計上されているものはもらっていると思いますが、しかし現実に――ちょっと私資料を、予算の方でやっておったものですから、詳細に拝見しておらないので、不勉強でまことに失敬な質問になるかと思いますが、たとえば国際放送に、今申し上げましたように実際にNHKが支出をした額、それから交付をされた額との開きが、どの程度あって、それは、おそらく国内の聴取料から流用していると、こういうことになっていると思うわけでありますが、それらの点も一つ、こういう機会ですから、お聞かせいただきたいと思うわけです。
○参考人(春日由三君) お答え申し上げます。 三十二年度の予算を承認していただきます際に、付帯決議をつけていただきました分につきましては、一つはラジオ、テレビジョンともに放送番組の編成にあたって、教育的番組充実に努力すること、ということが参議院から付帯決議がございましたので、それにこたえるべく番組関係の充実を行なったわけであります。 それから二番目は、すみやかに置局、全国放送網を完成するために適当な措置を講ずるという御決議がございましたものですから、それにこたえるべく、この年を起点といたしまして相当新しいテレビジョン局の建設に臨んだわけでございますが、資金の関係もございまして、思うように参りませんでした。翌年の三十三年度から五カ年計画を立てまして、テレビジョンの放送網については、特に三年間でやるということで、三十三年度からスピード・アップをいたしたわけでございます。 その他中波の大電力放送により、外国電波の混信を防止すること、あるいは研究諸機関の充実、それから職員の厚生施設の拡充及び給与の改善に努力をしろということでございまして、特に職員の給与につきましては、若干ラジオ及びテレビジョンは、この年は、まだ国会の承認予算に比較いたしまして、いずれも、多少の予定以上の増がございましたものですから、それによって、職員の給与改善にあてましたわけでございます。もちろん十分なことはできませんために、その翌年、ことに今年度におきましては、受信料改定の際に、適当のベース・アップをさしていただいた、こういう経過になっております。三年間かかりまして、いわば国会の御決議にこたえるように努力いたしたわけでございます。 なお、国際放送の交付金につきましては、三十二年度におきましては、政府からいただきましたものが一億五百四十二万六千円でございます。総経費が二億一千四百八十二万七千円かかっているのでございますから、持ち出し分が、政府交付金とほぼ同額の一億九百万円余あった、こういう計算になっております。
○鈴木強君 電波監理局長に伺いますが、今お聞きのように、テレビジョンの全国放送網をできるだけ早く完成をしていただきたい、こういう院の強い要望がございまして、今のような決議になったわけでありますが、今全国の各都道府県でのテレビのないところが半分近くあるのじゃないかと私は思うのですが――半分ちょっと越しましたか、まだ残っているところがあるのですね。これは、最小限度テレビジョンを、各県に一つはNHKのものをつけたい、こういうことなんですが、これには、まあ周波数の割当等もございますから、NHKのマイクロの拡充計画とあわせておやりになっておると思うのですが、監理、局では、NHKの要望をどの程度満たすようなことができたのでございますか。
○説明員(甘利省吾君) 当時の状態については、まだチャンネル・プランその他の見通しが、はっきりしておりませんでしたが、少なくも現在では、チャンネルもふえておりますし、NHKが目ざします全国あまねくということには大体、十分いくようにチャンネルの割当等を予定しております。全国あまねくと申しますか、最終的のカバー率が何%になるかという見通しは、先般の第一次チャンネル・プランで認めて着工しまして、だんだんと電波を出しましたところを見た上で、でこぼこがあって、どうしても見えないというようなところがございましたならば、それについては、少なくもNHKのテレビは見れるようにチャンネルを上げるようにしております。
○鈴木強君 今、あれですか、全国で、NHKのテレビの放送局のない府県は、幾つありますか、未設置の県は。
○参考人(春日由三君) 現在のチャンネル・プランで、全国に四十九局、総合テレビジョン局を作りまして、全国民世帯の八〇%あまりをカバーすることができるという計画でやっておりますために、三カ年計画でやっておりますために、本年度末に至りますと、四十三局できることになります。そういたしますと、来年度に六局ほど残りますが、その六局を来年度中に完成いたしますれば、一応現実には、その県にNHKの局が置けないというチャンネル・プラン上の問題点も、たとえば香川県のような県もございますけれども、一応NHKの第一次チャンネル・プランによります全国の総合局というものは、来年度六局作りますと完成いたしますので、ただNHKの場合、それに引き続きまして、教育テレビジョン局の併設という点を考えておりますので、これが今後の建設の問題点になろうかと存じます。
○鈴木強君 具体的に、各県に全部もうテレビ局はあるのですか。まだテレビ局がない県が幾つあるのですか。
○参考人(春日由三君) 県として作る予定で、まだできておりません県は宮崎県一県だけであります。これは来年作ります。ただチャンネル・プラン上、電波のサービス・エリアの関係で、県になくても作れない県というものがあります。それは、たとえば香川県のごときであります。でございますから、四十九局で、ほとんど全国各県の首都、いわゆる県庁所在地に作ることになっています、県の数と局の数は、必ずしも一致しないという実情にございます。
○鈴木強君 先々月でしたか、山梨県の甲府に放送局を作っていただきまして、非常に県民が喜んでいるのですが、そうすると山梨県なんかは、一番ビリだったのですかね。あそこは、私のちょっとお話を伺ったところによると、半分ぐらいのところだということを聞いたのっですがね。 そうしますと、確かに局の数では、四十三局敷かれておるのですが、まあ四十三局で、あまねく公平に電波が伝達をして、どこでも見れるという状況には、これはなかなかいかぬと思いますが、少なくともわれわれ、しろうと考えで言うと、確かに香川県は、その県に局を置かなくても、見えるというところもあると思います。しかし、やっぱり場所によっては、多少面面がぐらついて目が痛くなるというところもあるわけですから、われわれはできるだけ、そういうことのないように、電波の関係ですから、平坦地等でサテライトのないところはカバレージが相当広くなっていくので、必ずしも一県に一つ置けということではないのですが、総体的にいって、四十三局でも、テレビは見えなくて困るというような状態ではないですか。もうこの四十三局で、あと残された六局を置けば、大体においてどこでもテレビは見れると、こういう状態になっておるのですか。その辺がちょっとわからないのですが。
○参考人(溝上銈君) ただいま建設の済んだところ、並びに来年度で完成いたします四十九局というのは、テレビジョンが始まりますときに、第一次のチャンネル・プランとして民間放送とあわせて、これくらいは可能であるという数をぎりぎり出したのが四十九局でございまして、ほんとうをいえば、もっとたくさん周波数があれば、もっともっと置きたいわけでございます。しかしながら、周波数の割当上、四十九局が可能であるということによって、その四十九局につきましては、来年度完了するわけでございます。 今お話のように、それでは約八〇%を、――これは、世帯数でございますが、全世帯の八〇%をカバーするということでありまして、残りの二〇%は、やはり残ってくるわけです。で、そういう問題がありますので、現在第一次計画を進行する途中におきましても、郵政省の方にお願いいたしまして、いわゆるサテライトを置けるところには、お許し願えるところには置いているわけです。 大体第一次の四十九局が完成いたしましたならば、今度は、サテライトの方に重点を置いて、数は、まだ詳しくは算定をしておりませんが、数十局というものを、さらに引き続いて置かなければ、いわゆる全国普及ということは実現しないわけでございます。 ただし、この問題は、郵政省の方でも、いわゆる第二次のチャンネル・プランということで御検討願っておりまして、われわれが希望するところ全部いただけるかどうかは、今後、いろいろお願いしてみなければわからないのですが、すでに、いろいろお話は申し上げておる状況でございます。
○鈴木強君 監理局長さん、今のNHKのお話で、大体状況はわかりましたが、今非常に国民がやってもらいたいというのは、各ローカル局の場合ですがね。全国のトラックの関係もあるのでしょうが、こっちから放送する、東京から送り込むやつは、うまくいっているのですね。ところが、片交通でやつて、地方のニュースというものは、ほとんど入らない。たまに三十秒だか何だか知らぬが、写真をちょっと入れる程度の時間しかないようなんですね。これは、やはりローカル的なものも相当に入れてもらいたいという、――これは番組の問題にも関連すると思うのですが、希望がありますがね。その片交通になっているのが幾つあってそれが近い将来に、ローカル放送もかなりやれるような方向に、チャンネルをうまくやる方法はないのですか。これは公社のマイクロとの関係もあると思いますが、その辺の構想をお持ちですか。
○説明員(甘利省吾君) ただいまおっしゃる通りでございまして、地方からあんまり中央局に上って参りません。これはプログラム自体も、時間的にいって、それほど地方から、全部集めて中火に集中する要求といいますか、そういう需要といいますか、そういうものがないこともないと思いますが、主としてマイクロ・ウェーブのチヤンネルが十分ない、そういうものを作りましても、それがフルに働かないということで、やはりニュースというものが、大部分中央から地方へ流れる。特別のニュースでもありますれば、それを、回線を逆に使って中央へ流すということもあり得ると思います。おっしゃるように、あらゆる地方から中央と、上り下りともに、いつでもできるという状態にはまだマイクロ・ウェーブはなっておりませんし、そういうネットワークを作って、はたしてペイするかどうかという問題もあるようでございます。
○鈴木強君 甘利さん、ペイするかど、うかということは、商業的なことでお考えになると思います。あなたの方は、電波の周波数のチャンネル・プランとの関係で、僕は協会の方の意見も聞きたいのですが、協会の方としては、やはり今の状態では困るわけでしょう。できるだけローカル放送も適宜やるような道を開いてもらいたいというのが、私は協会の意見だと思うのですが、そういう意見にこたえるために、ペイするとかしないは向うの方で考えることで、あなたの方は、割当ててほしい、割当に対して要求を満たすような方策を監理局として考えてもらわなければ困る。 ですから私は、今後どういうふうな工合に、これを解決するのか、そういう構想は、どうなっておられるかお考えを伺っているわけです。
○説明員(甘利省吾君) 今の御質問の御趣旨を取り違えたようでございます。ローカル放送、その地域で、十分にやれるようにということは、チャンネル・プランにおきましても、十分考慮に入れまして、たとえば普通のラジオの放送の場合でもそうですが、全国一様の同一プロで送るというようなやり方と、それから地域々々ごとにプログラムを組む、両方できるようにしたい。テレビにつきましても、やはり同じような方針で、それが可能なように、私どもチャンネル・プランというものを組み立てておりますから、そういう意味では、十分とまでいかなくても、大体御趣旨に沿うようなチャンネル・プランができると思います。
○鈴木強君 これはやはり電電公社のマイクロ・ウェーブの建設計画と関係があるでしょう。それから甲府のような例をとって恐縮ですが、一チャンネル半とっているんです。テレビは、半チャンネルしか使ってない。ですから今言ったような、向うからの放送が全然できないという現状にあるんです。 ですから、そういう点についてもあなたの方でお持ちになっておる何年計画において、こういう要望を満たすために、こういう計画を持っている、だから電々公社の方も、それに合わせるように計画を進捗してもらいたい、そういうようなことは、おやりになっていますか。
○説明員(甘利省吾君) 電電公社の方は、大体テレビに非常によく建設計画をポローしてやってくれておりますので、むしろテレビのチャンネル・プランと、十分そういう合致するように努力いたしておりますが、協会としての建設計画が、何年計画かで逐次できて参りますし、それに従って間に合うように、マイクロ・ウェーブ絹を作るということには、非常に協力してもらっております。
○鈴木強君 そうしますと、あなたの方のお持ちになっている計画、これはNHKあるいは民放とも連絡をとっておられると思うのですが、そういう計画をお持ちになって、それに基づいて、電電公社側に協力してもらうようなことをやっているということですか。それは、そういうふうに理解してよろしいのですか。
○説明員(甘利省吾君) 大体、その通りにやっております。
○鈴木強君 それでは、大臣にお尋ねしたいのですが、お聞きの通り、国際放送というものは、政府がNHKに命令をして、その命令書に基づいて放送をやっている、放送法に基づいて。今もお聞きの通り三十二年の予算の際にも、政府の交付金一億五百万円以上にNHKが負担をしておる。こういうことは事実なんですね。これは、三十三年度の予算、三十四年度の予算をわれわれは審議する際にも、非常に論議になるところでして、前大臣、前々大臣等も、非常な努力をして下さいましたが、遺憾ながらNHKが、ほんとうに外国の諸外国の放送に十分タイアップして、なおかつ、日本の優秀な外国放送をやるということについては、自前で半分は出しておる。何方向ですか――、十五方向ですか、今やっておる。こういうようなことで、非常に政府の交付金の少ないために、しわ寄せがNHKにかかっておる。しかもこの費用というものは、国内のラジオ料金によってまかなわれておる、こういうことになりますから、一方では、どうしてもう少し、国内の混信でも直してくれないか、あるいは難聴地域を早く直してくれないか、こういう希望もあるわけですから、われわれは、国際放送まで金を払うために聴取料を払っているんじゃない、こういう意見もかなり強くあるのです。 そこで三十五年度の予算も、そろそろ編成期にきていると思いますし、私は、特にあなたに伺っておきたいわけですが、こういう政府が命令をしてNHKになさしめる国際放送に対して今日まで政府の援助が、援助というか、自分が命令したこと自体、金を出してない。これは、不都合きわまることだと思う。これに対して、あなたは、どうお考えですか。
○説明員(甘利省吾君) 私、ちょっと今の御質問の方に、私どもと違うお考えで、質問しておられるように思いますので、その点について、ちょっと御説明いたしておきます。もちろん放送法が改正になります前は、法律の条文が幾らか不完全で、あれをそのままとりますと、命令したものは、実費を必ず全額保証しなければならないような書き方でございましたが、現在の放送法の書き方では、海外放送をするということが、NHKの一つの使命にあげてありまして、なお、政府が、特にどの方向に何時間やれという命令を出します場合には、それに見合う予算をつけて出す、こういう建前になっておりますので、まあ、たとえば本年度で申しますと十六方向、十六時間、こういうふうになっておりますが、それを大蔵省としては、非常に安上がりの単価で算定しまして、まあ、どうにか放送ができるというような予算にしかなっておりませんが、そこをNHKとしては、さらに建前からしまして、時間なり、特に時間を豊富にしまして、またプログラムの組み方も、政府予算ではできないようなりっぱな内容を放送する、こういうようなことでやっております。今後も、大体そういう方向でいくようになっておりまして、われわれの予算要求も、そういう線に沿ってやるようにいたしております。
○国務大臣(植竹春彦君) NHKのような公的な仕事をやって参りますところでは、大体において聴取者が聴取料を払いまして、それによって日本放送協会の、NHKの会計をまかなっていって、それで、このプラス・マイナス・ゼロというのが、それは原則として、そうあるべきだと思いますが、しかしそれだけではなく、やはり聴取者も負担者の一部になりまして、それから出た黒字によりまして、さらに全体のためになるような海外放送を使命とすることも、決してこれは、行き過ぎでない。 政府としての放送協会に対する方針として、さように考えております。
○鈴木強君 お二人とも何を考えて答弁されておるのか、私には逆にわからないのです。大臣の答弁は、これは全く的はずれであって、私は、そういうことを言っておるのじゃない。従来から――よく聞いてもらいたいのですが、問題になっておったのは、放送法によって、政府が命令をする。従ってその命令に基づいてNHKは国際放送をやる、こういう建前になっておったところが、実際にその予算の点でわれわれが追及をすれば、NHKになるほど命令はする。命令をするのだが、その中でNHKが努力をしてやってもらう分と、それから政府が交付する金と合わせてやっていただければいいのだと、こういうふうな逃げ答弁をしておったわけです。それで私は、たしか田中角榮大臣のときに、あなたはNHKに対してどういう命令書を出しているか、その命令書の写しを出してくれと要求してこの委員会に出してもらいました。そうしたら当時は十四方向十六時間、こういう点を明らかに命令しておるわけです。十四方向十六時間ということになれば、その時間内でNHKがほんとうに海外に居住する人たちに祖国のニュースを送り、また日本の政治、経済、文化のニュースをどんどん送って国際的な親善と交流に役立つようにする、こういうことが協会の使命であるから、そういうような方法でおやりになる。それが建前であるから、予算を出さぬのはおかしいじゃないか、こう言って追及したら、田中さんは、その命令はまずかった。従って来年から命令を変えますと、こう言っておられた。私はその後どうなったかと思いまして、さらにその命令を要求してみましたが、今度はこう書いてある。たしかそのときに十五方向であったと思いますが、十五方向十五時間の中で政府が交付する金の範囲でやってくれ、こういうことに逃げてきた。だからその前の命令書というのは十四方向十六時間でやりなさいと、こう言っているのですから、少なくとも十四方向十六時間でやったものに対する費用は政府が全額出すべきだ、こういう追及に対して、それは逆に政府の交付する予算の中でやれというふうに逃げて命令を出しておる。私は、ことしはどういう命令を出しておるか知りませんけれども、放送法の盲点といいますか、その辺が非常に論議のあるところなんです。私たちがはっきり、放送法を改正したときにわれわれの主張を入れろと、こう言ったのですが、なかなか政府側は言を左右にして今でもあいまいもことして、非常に解釈に苦しむような法律改正になっている。しかし私は、立場としては大臣の言われていることもよくわかります、答弁なされたことも。こういうことよりもむしろ郵政大臣自体が、NHKからたとえば二億という要求が出る。それを一億五千万なら一億五千万必要だとして大蔵省に要求する。そうすると大蔵省が一億円にへずってしまう。そして五千万円というものが毎年々々五千、六千、七千と、とにかくあなたの前の大臣が必要だと思って要求したものすら削られる。これは大蔵省ではわからないから、とにかく金を減らすことを考えればいいのだから、多く出そうということでなしに少なく出そうという考え方でありますから、大蔵省が放送業務というものはどういうものか知っているかどうか私は知りませ、んが、われわれから見れば、まるきり仕事を知らないで、ただ頭から査定してくる、こういう行き方があると思います。だから私は、郵政大臣が少なくとも放送法を受けている命令の当事者ですから、命令をされる場合に、協会から上がってきたものを検討されるでしょう。そしてこれだけは政府が出してやらなければならぬ、こういう立場に立って、一つできるだけ多く予算を取って、そして協会が国内の聴取者の金によって国際放送に使うようなことのないようにやるのがあなたの一番大事な責任なんです。私はそこを質問しているのです。だからこういうふうな協会に半分より以上の負担をさせてやるということは、あなたの言われるように、協会の努力によっていいものをやってもらうということは、私も今の段階で否定しません。否定しませんけれども、そのウエートについては八〇%―二〇%とか、あるいは九〇%―一〇%というふうに少なくともこの十六方向十六時間という時間を限定してやるわけですから、そういう思想に立ってできるだけ予算の要求を認め、なおかつこれを大蔵省に要求していくということにならなければ、これは筋が通らぬでしょう。その辺を私は質問しておったわけです。
○国務大臣(植竹春彦君) 御質問の要点はよく理解されました。全くお話の通りであります。その努力をして参ります。なお先ほどのお答えは、聴取者は外国の放送までも負担するつもりで払っていないという御意見、御質問に対するお答えとして申し上げましたので、ただいまで十分御指摘の要点は理解いたしました。その方向に向かって進んで参りたいと思います。
○鈴木強君 協会の方は四十三局テレビ局を作ったのですが、このテレビ局にはあれですか、写真をとるやつがありますね、じじつと。ああいう十六ミリかなんか、映写機というのですか、ああいうものはどういう配置をしているのですか。全然ないところもあるのですか、最低一台くらい置いているのですか。
○参考人(溝上銈君) 先ほどからお話しのありましたローカル放送の問題でちょっと総合的にお答え申し上げます。 これはマイクロ回線の方にも、もともと割当の問題につきましては、これはローカル放送としては十分できるような割当になっておりますが、マイクロ回線につきましては、非常に便利に使おうと思えば足りないような状況でございます。しかし、けれども一番もとは、NHKの設備の問題が多くございます。お話しのように、ほんとうのローカル放送を十分にやろうと思えば、テレビジョンのカメラをやはり二つか三つ全部各局に備えませんと、その場でテレビジョンのローカル放送をやるわけにいかぬわけですから、今のところはまあテレビジョンのカメラは全部にはいきませんが、せめてフィルムをとるような装置だけでも、フィルムをとってそこで出せるような装置だけでも置きたいと思って努力しているわけでございますが、これもまだやはり今まで作りました局全部にはいっておりませんが、これは来年度には完全に全部配置するつもりでおります。ただし、せっかくカメラでとりましても、その局で現像ができませんと十分活用ができませんので、これらについても今後十分努力して、地方へ送り出したものを東京へ持ってぎて、全国放送するかどうかはまた別な問題でございますが、地元のローカル放送にはできるだけローカル番組で出すように、設備を充実したいというふうに考えております。
○鈴木強君 具体的に幾つ、まだないのですか、幾つの局が……。
○参考人(溝上銈君) 後ほど資料でお出しいたします。
○鈴木強君 会計検査院の検査を受けたこの報告を拝見しますと、何ら批難事項もございませんし、なかなかりっぱにおやりになっていると思うのですが、ここで書くのは、かなり問題にしなければならぬのを書くと思うのですが、何かこれは、経費の使途がどうとかいうことではなしに、会計監査として協会の監査をする場合に、やはり経営というものを相当考えてやっておると思うわけですね。ですから監査はここには書きませんでしょうが、ただ金を款項目節にうまく使ってあるかどうかということだけのあれかどうか、私は正確にはわかりませんが、そういうことと同時に、協会本来の任務としておやりになろうとすることが、財政的に多少うまくいかなかったというようなことが、口頭なり何なりによって、これは会長にありましたかどうかわかりませんが、そういうふうなお話等はございましたですか。ここはこの委員会ですから、そういうことまで聞いていいかどうか、ちょっと戸迷うこともありますが、もしお差しつかえなければ、監査が終わって公表もあるわけだと思いますから、そういう際に何か要望的なお話はなかったのですか。
○参考人(春日由三君) 三十二年度の会計検査につきましては、口頭での、つまり任意というものは全然ございません。
○鈴木強君 それは非常に皆さんがしつかりやっていただいているから、文句をつけるところがなかったと思うのですが、監査をやる場合にはあれですか、決定された予算をどう執行しているか、その目的に沿っているかどうか、こういうことだけの監査であって多少この協会の経営に対する点に触れるようなことはやっておらないのですか。行管の監査はやっていないのでしょう。NHKの方はその点はどうなんですか。
○参考人(春日由三君) 今の先生のおっしゃった前半だけでございます。つまり予算を合法的に、しかも目的通りに執行しているかどうかということの監査をやっているわけでございます。
○森中守義君 ちょっと協会に伺っておきますが、財産目録、貸借対照表及び損益計算書についてという書類をいただいておるわけですが、この二ページの後部の方に、放送債券のことが報告されておるんです。この中でラジオは二億五千八百万円の減、テレビジョンが一億八千万円の増、差し引き年度末の発行残高が二十億九千六百万円がある、こういうように報告されておりますが、ラジオで滅ってテレビでふえたという、こういう関係と、それと発行残高が二十億九千六百万円あるというのは、これは発行額の制限もありましたね、その制限を基礎にして、要するに必要でなかったから未発行ということになっておるのか、その辺はどういう事情でございますか。
○参考人(春日由三君) 御質問の第一点のラジオで滅、テレビジョンで増という問題でございますが、ラジオにつきましては、すでに三十年経ておりますものですから、つまり建設費として多額の金をかけるような仕事というものがだんだん減ってきておるということに対しまして、テレビジョンの方は、その辺から先ほど申し上げました四十九局の建設ということにかかりますために、テレビジョンの方の関係はここを起点としてその翌年、また翌年とふえて参る傾向にあるわけでございます。事業の規模の事情によるものでございます。 それから第二点の残高は二十億でございますが、当時の放送法によりますと、NHKの債券の発行限度は三十億というふうに額で限定されております。従いましてまだ余力としては十億近くあるわけでございます。 それから第三点の御質問の、それじゃあ金が要らなかったのか、発行できなかったのかという問題でございますが、これは実は両方の関係がございまして、お手元にございます資料にございますように、二十二年度におきましては若干チャンネル・プランの決定がおくれたことと、私どもの方の建設工事の遅延によりまして、相当の繰越金が出ております。これは具体的に申しますと、北海道の会館とか、福岡の会館というものの工事がおくれておりますために、建設資金がそう多額に要らなかったという事情もございます。と同時に、NHKに発行する力があり、消化する能力が非常にある場合に、市場の事情で発行したくてもできないというふうな両方の理由があるわけでございます。でございますので、お金の必要を建設費において見なかったという点と、発行のつまり消化力があったかどうか、この二つの問題からそういうようなことになっておるわけでございます。
○森中守義君 それでまあそのことはわかりますが、すぐ引き続いて長期借入金をしたと、ラジオで一億、テレビジョンで四億、それぞれ新規借入をしたと、こういうようになっておりますが、この借入というのは当初予算の予算額のものですか。それとも予定をオーバーしたものですか。及び放送債券の発行と、借入はどこからお借りになったのか。まあおそらく簡易保険の問題もあるでしょうけれども、借入金の利率、それからその債券を発行するのとはどちらが有利なのか。片一方の方では債券を抑えておいて片一方の方では借入金をした。ちょっとそこにく春日局長が言われるようにいろいろ内部のむずかしい問題があると思うんですよ。しかし私どもがしろうと考えで見た場合に、必要な限度の債券発行が許されているのに、こちらの方は押えて片一方では借入金をするということになりますと、どうもそこに理論的に合致しない点が考えられる。その辺の関係はどうなっておりますか。
○参考人(春日由三君) NHKの予算を編成いたします場合には、どれくらいの事業計画で、どれくらいの建設資金が要るかということが出て参ります。その総額を一応長期借入金という形で予算に計上して御審議を願っております。今、森中委員のおっしゃったように、それでは債券によるか、長期借入金によるかという問題は、先ほど申し上げましたように、確かに債券の発行限度額一ぱい出し得るのであります。で、債券の方が若干有利であるという場合は、それに頼るわけでございます。債券の場合には、市場の関係で、NHKが資金を必要とした場合に、必ずしも期待した債券の発行を許されないというような状態がありますので、そういう場合には借入金によります。債入金の先は銀行でございますので、銀行から借りるアローアンスというものを、予定というものを見ておりまして、その債券が発行でき得れば債券でいきたい。もしできない場合はやむなく銀行で借りる場合もございます。その両方の方法をとっておる。どちらが有利かということになりますと、債券の方は二年据え置き、それから返していけばいいのですから、かなり有利になります。それから銀行の方の長期借り入れの方は、そのときの経済事情によりまして、日歩二銭二厘というふうに――現在は一銭九厘、そのときの情勢によって有利不利のあんばいが多少違うわけであります。
○森中守義君 これは春日局長、大蔵省の銀行局とかそういうようなところで、協会は三十億という一応の制限額を持っておる。理屈からいうならば、それは予算編成のときに認められたものであるから問題はない。しかし実行上の問題としては、今お話の中にちょっとあったようですが、そういう金融、財政という面で制限を受けるというような例があるのですか。
○参考人(春日由三君) これは大蔵省の問題ではございません。現在の債券発行のやり方というものは、銀行同士が寄り合いまして、たとえば十一月なら十一月には、時の経済状態からいってどれくらいの債券が市場に出たらいいだろうというような相談をいたします。それで各企業体が幾ら出したい、幾ら出したいという申し入れがありまして、銀行は債券の自主規制のようなことをいたします。それから、それで引き受けの代表である証券会社――長期借入銀行と証券会社の相談によって毎月の発行総ワクというのがきまってくる。その中にどういう企業体の金が要るかどうか、それは実際上の交渉関係でございまして、大蔵省から幾らに押えるということ、一応今の債券発行の形ではないわけでございます。
○森中守義君 それで大体はわかりましたが、ただもう一回はっきりしてもらいたいのは、要するに借入金よりも債券の発行の方が協会としては歩がいい、こういうことですね。
○参考人(春日由三君) その通りでございます。
○森中守義君 四ページに「増収や経費の節減をはかりまして、鋭意職員の待遇改善にもっとめました。このため、支出におきましても、事業費は昭和三一年度に比較し五億九、一一〇万円の増となりました。」、こういうように五億九千余の増ということになっておりますが、これはあれですか、主として職員の待遇改善という、こういう内容のものですか。その場合に直接賃金、あるいはたとえば住宅を増築したとか、交通費を増額したとか、まあいろいろ態様があると思うのですが、要するにこの五億九千日十万円の内容を少しお示しいただきたい。 それから、これだけのものが全部職員の待遇改善に回されたとするならば、しばしば当委員会でも要望等を申し上げてきておりますところの朝日、読売、毎日、この三社並みにどの程度、五億九千百十万円を充当して、その格差が接近したものか、それらのこともあわせて一つお示しをいただきたいと思います。
○参考人(春日由三君) 全部ではございませんです。この中で、予算総則によりまして、職員の待遇改善のために振り当てましたものは総額七千百二十九万九千円でございます。それで、それを振り当てましたことによりまして、一人当たりの給与改善額は年額で二万九百八円、月額にいたしますと千七百四十二円ということになりまして、まだ相当三社の今数字を……。その三十二年当時の数字を持っておりませんが、三社に比して相当の懸隔があったわけです。残りの今の五億の振り当ての中身は、ただいま調べましてすぐ御返事を申し上げますが、事業が拡張いたして参りましたのに応じまして、たとえば受信者がふえて参りますと、集金人の手数料とか、集金事務というものも当然ふえますが、そういうものに対する振り当てとか、それから番組の内容充実に関する振り当てとか、事業費全体の振り当てでございます。
○森中守義君 これは表現の問題でもありますが、一鋭意職員の待邁改善にもっとめました」という前置きがあるもんだから、いかにもこの全額というものは職「付遇改善に回わされたような錯覚を受ける。そこで、問題は今お聞きすると、職員の月額の改善というものは一千七百四十二円程度で、実は意外だという気がするんです。これは一千七百四十二円の月額増というのは、給与ベースの改善ですか、それともこの総額、つまりこの一千七百四十二円の月額の中には、こまかな質問ですが、定期昇給の原資等も含まれているのですか。
○参考人(春日由三君) 定期昇給の原資は含まれておりません。それから今の振り当ては、いわゆるベース・アツブではございませんで、つまり職員の企業努力による増収ということでございますから、業績手当とか、賞与とかという形で職員の手に渡ったものと見ておるわけであります。
○森中守義君 そうしますと、協会の中で期末手当あるいは増収手当というようなものは、一定の制度があるでしょうから、その制度が上積みされていったということになりますか。それとも特別に増収があったから配分をした、どちらなんですか。
○参考人(春日由三君) 御質問の前半の制度ということはあれでございますか、年に幾ら定期昇給するとかという、そういうふうなルールでございますか、御質問の最初の――それはございます。しかしこの増収振り当ては、お話の後半にございました、職員の企業努力による分として、つまり賞与なり業績手当なりとして振り当てたものでございます。もっと具体的に申しますと、年度の当初におきまして労働組合と経営者との間においてどの程度の賞与、どの程度の業績手当という、一応の団交によって約束したものがございます。それを上回ったら振り、」てる、こういうふうに御解釈を願いたいと思います。
○森中守義君 これは表現は放送法の定めるところで自由でございますが、どうもこの表現からすると、いかにも待遇改善に協会としては意を用いておいでになるというように受けとれるのですが、実際中身はさほどではない。従ってこれはまあ私の感じですから、そうじゃないんだと言われればそれまでのことですが、これから先一つ、鋭意職員の待遇改善をやりましたということであるならば、中身がこれにふさわしいような内容のものを一つ御検討いただきたい。まあ私はこれはこれなりに了承しておきますけれども、どうも表現と中身がだいぶ食い違っている、こう思うのです。職員諸君がこれで満足しているとも思いませんが、この点はしばしば予算あるいは決算、こういう問題を審議するたびごとに職員の処遇改善、少なくとも読売、朝日、毎日、この三社までには極力近づげてほしいという要望を出しております。野村会長も努力するというお約束をいただいておりますから、その辺の配慮をことにお願いしておきたいと思います。 それからこれは郵政省にも関係があることですが、郵政省に委託をされている部分がありますね。これは両方の協定による内容のように聞いておりますが、現行は幾らでございますか。その一番新しい協定の日付はいつになっておりますか。
○参考人(小野吉郎君) お答え申し上げます。年々協定を結ぶことになっておりまして、一回結んでおりますが、原則といたしましては。その間にいろいろベース・アヅプとか、その他の事情変更がありますと、一年一回でなくて、いつでも改訂をいたす、これは協定でかような状況になっております。現在の状況は、もようど前々年の改訂をいたしましたもので、ずっと引き続いて参ったわけでありますが、その後いろいろ人件費等についても変更もございましたし、事業の変更もありましたので、ことしの四月一日付をもちまして在来の協約を改訂をいたしております。その結果、協会から郵政省に繰り入れますものの総額が約四千万円となっております。
○森中守義君 この総額が四千万というものは、内容のいかんを問わず、とにかく契約金として四千万ですか。それとも、たとえばまあ委託されている内容というのはたしか受信料の集金ですね。その集金一件に対して幾らという計算の根拠になるんですか、どうなんですか。
○参考人(小野吉郎君) それはいろいろ数段階に分かれておりまして、集金事務に必要な経費でございますが、集金事務の関係、窓口における加入にも当たっていただいておりますので加入事務関係、その他いろいろ契約の継続の勧奨等の関係から参りますもの、別の柱で勧奨による加入事務関係、夜ふけの、深夜の事務関係、解約の事務関係、免除の申請書の取り次ぎ関係、受信章再交付の願いの取り次ぎ関係、このような段階に分けておりますが、それぞれ算定をいたしますのには、一定の能率ではじきまして、集金の場合については、一件の集金についてどれだけの手数がかかり、それを能率で算定しまして、それを換算いたしまして、年度内における取り扱いの量を推定しまして、それにかけましたものを繰り入れるわけでありますが、それが総額、いろいろなものを合わせまして約四千万円になるわけでございますが、これは性格から見ますと、そういう状況でございますので、予算繰り入れする格好になりまして、あとほんとうに実行いたしました状況が明らかになりますと、それによりましてさらにまたこれを増減するというような建前になっております。
○森中守義君 そうすると小野さん、この内容は、今言われたように、窓口の加入事務があったり、集金事務があったり、勧奨事務があったり、あるいは解約事務がある、あるいは受信章交付事務がある、このように幾種類もの委託内容に分かれているのですね。その際に、それぞれの積算の根拠をもって年間四千万という予算が出る。ことに集金の場合に、よく郵政省と労働組合の間で問題があったことは、協会も御承知だろうと思うのです。この中に十九円というのがありますね。この十九円は今でもその通りの額ですか、それが一つと、このそれぞれの集金事務、窓口加入事務というような、おのおのの業務に分解をして、一件当たり、ないしは一点当たり幾らという単価が出されているのですか、その点どうなんですか。
○参考人(小野吉郎君) 仰せのごとく、契約の取り扱い一件あるいは一点ごとに単価が出されておりまして、現在の集金事務について申し上げますと、さらに細分をいたしておりますが、ラジオにつきましては、森中先生のお手元の十九円は、改訂の結果十九円七十銭ということになっております。これがテレビにつきましては、二十二円二十銭ということになっております。これが集金の関係でございます。窓口の加入事務関係につきましては、ラジオ、テレビともに一件三十円、それから勧奨によります加入事務の関係では、ラジオで百十二円、テレビで百十七円、夜ふけの事務につきましては、ラジオ、テレビともに十八円でございます。それから解約事務については両者ともに十七円、免除申請書の取り次ぎについては、ラジオ、テレビとも十八円、受信章の再交付願の取り次ぎは、ラジオ、テレビともに二十八円、このように、各段階別、ラジオ、テレビ別におのおの出しておりまして、これを年度間に推定されます取り扱い量にかけましてその年度の繰り入れ額をきめるというような建前をとっております。
○森中守義君 これは愚問この上もないような、つまらぬ質問かもしれませんが、大体今、小野理事が言われるような、おのおのの単価というものは、両者の合意が成立した結果だと、こう思うのですよ。その際に、郵政と協会の方は、おのおの積算の根拠を持ち寄られて、それで話し合いの結果こうなったのですか。それで郵政は、今集金の場合は十九円七十銭になった、こうおっしゃるが、郵政は、この意見がまとまるときに幾らという案を持ち出しているのですか。あなたの方は幾らというように出しておいでになりますか。偶然に一致するということでなく、両方の積算の根拠あるいは若干の考えも違いましょうからね。最初から一致した十九円七十銭という額には私はならぬと思う。その場合、あなたの方は幾らとしたか、これを一つわかっておれば発表してもらいたいと思います。
○参考人(小野吉郎君) 大体におきまして、そうひどい開きはございませんが、やはり初めからこの金額でぴたりと一致するわけのものではございません。多少の違いはあったようでございます。その辺は相互に能率その他の関係、それと、その他の業務に対する取り扱い費等を参酌いたしまして、いろいろ話し合いをいたしました結果、両者ともこの金額でよかろう、こういうことでまとまっておるわけでございます。
○森中守義君 そこで植竹大臣に伺っておきますが、郵政省の設置法の中には、放送協会の委託業務というのは確かにあります。しかもそれを漸次特別会計の会計法等にも当てはめていけば、明らかに郵政省の事業というものに限定されているのですね。従ってこれは郵政省の事業という、こういう解釈のもとに設置法あるいは特別会計法というものが存在すれば、協会は今言われたように、幾つもの内容を、総額として四千万円もお払いになっておる。これを雑収入で受け入れられているようですが、おそらくこの種の仕事の性格からいって、当然私は郵便、保険、貯金、これらに配置している、あるいは定員配置の根拠をなす算出の中に、放送協会の委託業務というものは定員上の配置をすべきである、こういうように考える。大臣どう思いますか。おわかりでなければ経理局長の方が詳しいでしょうから、答えていただきたい。
○説明員(西村尚治君) これは最初のいききつから申しまして、従業員が本務の郵便業務を遂行いたします余暇を利用いたしまして徴収事務なりあるいは加入事務を手伝うという建前で話がまとまっておりますために、本来の性質、まあそのいきさつ上からいいまして、定員化すべきものでなく、その手数料として収入になったものを、その業務を手伝うために、従事した人々に還元するという建前になっております。手当として支給するにとどまって、定員化はしないんだということになっておる次第であります。
○森中守義君 経理局長、言葉を返すようで恐縮ですが、まとまっているというのは、協会でお話しをされた結果そうなったというような答弁ですが、定員配置をするかどうかという問題、さらにまた設置法にこういう条項を定めておくというのは、これは協会とはあまり関係のないことである。協会でおやりになったのは、昭和二十二年か三年に、たしか高瀬荘太郎という大臣のときに、当時の協会長との間に協定が結ばれている。それが設置法の根拠になっていたり、あるいは郵政の定員配置の根拠になるというような、こういう筋合いのものではないと私は思うんです。しかるに今、西村局長の答弁は、そういう取りきめになっているから定員配置を必要としない、その必要はなかろうというように聞こえる。そうなると、どだいこれは話にならない。協会との約束は約束、しかしその約束によって設置法ができたり、あるいは定員配置をすべき筋合いのものでないわけですから、郵政省は協会から約束ごとによって年々四千万なりあるいは五千万なりの金が入る。郵政省は、設置法の中に、協会からの委託事業というものは郵政事業の一環として解釈する。特別会計法にもそういうように条項として規定してある。だから郵政事業が、事業というワクの中に入れている以上、協会との約束がどうあろうと、当然これは定員を配置すべき筋合いのものであろう。しなくていいというようなことなら別ですよ。しかし、現行の設置法からいくならば、当然これは郵政省はしなくてはならぬ仕事になっている。そういったような解釈からいけば、今、西村局長の言われるのは、少し筋がおかしいんじゃないですか。
○説明員(西村尚治君) お話の趣旨もわからぬことはないと思いますが、最初からのいきさつ上そうなっているといういきさつを申し上げただけでございます。これはNHKの方とそういう取りきめになっているというのではなくて、NHKの方との取りきめは、先ほど小野理事からお話しの通りの内容できめられているわけでありますが、私ども郵政内部の取り扱いといたしましては、これは本来がそういう趣旨に基づくものである。その趣旨に従いまして組合とも協約を結びまして、この取り扱い高に応じて手当を出すということできているわけでございます。それで、これをこのために定員措置をするのだということになりますと、これは本来の業務としてやることになります。定員化もしたのだということになりますと、そのための手当も出せなくなるというふうな問題もあるわけでございまして、旧来のやり方を踏襲しておるわけでありますが、この事務が非常に増高いたしまして、本来の業務の余暇では取り扱えない、手当では措置できないということになりますれば、先生おっしとやるような趣旨で、あるいは再検討しなければいけないかもしれないという気もいたすのであります。
○森中守義君 西村局長、何か現実が、たとえばその委託業務を拒否するとか、そういったように非常に複雑な問題が絶えずあるものだから、それをどう処理するかという認識の上に立っての御答弁のように受け取れるのですよ。ところが私が聞いておるのは、協会がどういうことで協会との約束がどうあろうと、あるいは組合がどう言おうと、問題は設置法なんです。問題は特別会計法なのです。この二つの法律からいけば、設置法には委託業務というものはこれは拘束条項になっておる、そういうような呼び方ができるでしょう。同時にまた会計を保証する特別会計の条項の中には、委託業務は郵政省の昇業の範疇に入っておる。そういうように形態は委託というところにあるかもわからぬが、実際の郵政がしなければならぬという仕事に法律上定めてある以上は、協会から四千万入ろうと五千万人ろうと、あるいは全逓がどう言おうとそういうような問題とは別個に、仕事の性質からするならば定員配置をすべきではないか、そういうように私は解釈する。しかもこの種の問題が国会で提起されたのは近年のことじゃないのです、かなり古い。ところが今なお経理局長のお話からいくならば、これに対する特段の統一ある見解もまとまっていないように聞きとれる。郵政大臣もこういったように話のやりとりの中から、大体問題になっている一つの点というものは御理解になったと思う。従って、そういう理解の上に立ってこの問題をどう扱っていくか、一つ正確に御答弁をいただきたい。今それがまとまっていないとするならば、早急にこれはどういうようにするならする、こういうお答えをいただいておきたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) よくこのことを勉強いたしまして、お答えいたします。
○委員長(柴田栄君) ほかに御発言もなければ本件に対しまする質疑は、本日はこの程度といたします。 ―――――――――――――
○委員長(柴田栄君) 次に郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
○森中守義君 ちょっと私十五分ほど時間をいただきさまして、電波監理局長と大臣がお見えですから、今差し迫っている電波関係の問題を二、二お聞きしておきたいと思います。 その第一は、この前大臣がおいでになったITUの会議で、韓国代表が中波のチャンネルの新しい要求を出されておる、その要求の内容と、わが国のNHK及び民間放送、これらにどういう影響をこの韓国の問題は及ぼすことになりますか。
○説明員(甘利省吾君) この問題は今ジュネーブで非常に微妙な交渉段階にございますので、特に当局の態度といったようなものは申し上げられませんが、韓国が四十三波、電力にして一キロから三百キロワットに至るいろいろの局の設置を要求していることは事実でございます。それで、それに対応するような中波の放送局が日本にもございます。従って、その通りにもし認められるということになりますと、混信問題がたくさん起きるわけでございますが、こういった問題は、元来ジュネーブにあります周波数登録委員会、IFRBにおきまして、常時各国の申請をもとにしまして審査をしまして処理する建前になっておりますので、そういう審査を受けて認められるということであれば、これは国際的な条約に従ってそれに従わざるを得ないわけであります。しかし少なくとも電波の使用において優先権、既得権があるという場合には、無条件にそれを阻害するというような審査認定はしないはずでございます。従って、この問題は別に現在行なわれております主管庁会議とは直接関連のない問題なので、会議が行なわれていなければ普通の通常状態の業務として審査される筋合いのものです。ところが要求が相当多いことと、たまたま韓国と日本がきわめて隣接しているというようなことで、IFRBの審査をむしろ両国の話し合いにゆだねるというような形で折れてきたわけです。これはもちろんかりに同じ周波数で中波を要求しましても、中波の伝播特性からいいまして、その電力と距離との関係で、同一周波数を使える範囲というものもきまっておりますから、そういった面で話し合いがつきますならば、周波数の入れかえあるいは置局の変更、電力の調整、指向性をどうするかというようなことで、技術的に両者の話し合いがつくはずでございます。現在そういうことで一波々々につきまして両者間でいろいろと折衝いたしております。私どもはそういう混信が起きるということは非常に困るので、そういうことがないようにあらゆる努力を払っている現状でございます。
○森中守義君 非常に国際的な問題で郵政省、日本政府の立場も微妙のように受け取れますので、あまり事こまかにその内容までに触れていきませんが、あと一、二問この問題で聞いておきたいのは、昨年からだったと思うのですが、アジア放送会議というのが開催されておりますね。これは郵政軒後援になっております。大体協会が中心のようですが、このアジア放送会議に韓国も入っているんでしょう。入っておりますか、いませんか。
○説明員(甘利省吾君) 私の記憶が確かだとしますと、二つに分かれている国は入っておらないと思います。
○森中守義君 私もこの問題を正確に書物やあるいは証拠をもって言っているわけじゃないのですが、大体いつだか協会からちょっと話を聞いたときには、中共あるいは北鮮というのが入っていないので、世にいう西欧陣営というのか、現在の岸さんが非常にお好きな国々は入っているというように聞いておりましたがね、どうですか。
○説明員(甘利省吾君) あとでよく調べてみますが、私はたしか正式なインビテーションは発していないと思います。
○森中守義君 それは非常な問題ですから、ぜひこれは韓国がアジア放送会議に入っているかいないか、これも一つ正確にしていただきましょう。そこでこれは入っていないとしましても、大体すぐ隣りの韓国、何もこれは敵対関係も何も国際的には今津政府はないわけですからね、いわゆるその南鮮とは。そういうことになりますとおそらく前の国会で成立をした放送法の改正、あるいはもう少し前にさかのぼるのですが、民間放送のチャンネルが下されていった民放発足の当時に、こういう韓国側の意見というようなものが日本政府の方にもあらかたわかっていたのじゃないか、こういうようにも考える。なかったというならそれまでのことですがね。もしなかったならそういうところまで多少とも研究すべきじゃないか。特にITUの会議というのは何年に一回というように回ってくる会議だから、こういう際日本を中心にして近隣諸国は電波の問題に対してどういう出方をするだろうか、今どこの国にはどういうような放送の形態をとってどういう改善をはかろうとしているというようなことは、国際会議に臨む日本の立場からすれば当然意を用いて、それらに対していく方法というものを私は講ぜられてしかるべきであったろうとこう思うのです。ところがいきなりジュネーブでそういう問題が出たということになりますと、いかにも後手を打ったというような感じしかしないのですが、その間の事情はどうですか。
○説明員(甘利省吾君) 電波の使用というものは普通の権益の行使とちょっと違うところがございまして、温存しておくことができない性質のものでありまして、世界各国ともその電波が利用できるということになりますと、いち早く最大限にこれを利用して既得権を確保するというのが大体、普通のようでございます。従って日本としましても大体そういう行き方をしておったと思います。それで今度の問題に限らず新しく国ができまた後進国がだんだん伸びて参りますと、必ず電波の要求が起きるのはこれは当然でございまして、それらを十分前もって考えて、日本自体の電波を制限して使っていくというようなことはちょっとできかねるわけです。従って今度の問題だけじゃなく今後もこういう問題は起きるはずですが、そういう点におていはむしろ日本は非常に電波の利用度が高くて、決して先見の明がなくて後手をふんでいるといったような御批判は当たらないのじゃないか、こういうふうに考えております。
○森中守義君 まあけっこうです。それから大臣がこの前ジュネーブに行かれた目的は、やはりITUの会議における日本の立場を有利なものにしていく、こういうところにあったと思うし、先般のこの委員会における帰朝報告も私はそういうように受け取っております。たまたま大臣がジュネーブに到着されたころはすでにこの問題が提起されて、全権団の諸君が大へんな苦労をしておる最中だったと思うのです。そこで日本政府を代表し、しかも国務大臣、郵政大臣としてこのITUのすべての責任をお持ちになるあなたは、一体この問題を現地ではどういうようにやってきましたか。
○国務大臣(植竹春彦君) これは非常に国際上デリケートな問題でありますので、大へんこの大づかみのラフな答弁ではなはだ恐縮でありますけれども、御了承願いたいと思いますのですが、お話の通り向うに参りましたら確かにこの問題が起きておりました。そこでこの問題を解決いたしますためには、むろん向うの会議にかけまして列国の代表によって多数決できめるか、あるいは話し合いできめるか、二つに一つしかないと思いますが、こういう問題を投票とかあるいは多数決できめますということは、よくよくの場合でなければ国際間の間柄も将来うまくいかない。さように考えまして、この問題は韓国との間に話し合いをできるだけ進めていく方針をとりまして、お互いに折衝を続けておりましたのでありますけれども、その後私が帰ってきてからのちにもこの問題につきましては、ITUの役員と申しますか、ITUの会議体におきましても、この問題の取り扱いに慎重を期しておりまして、なお話し合いが続けられているというのが実情でございまして、まだ結末はついていないという報告を受けております。
○森中守義君 その訓令とかそういうものは時間もありませんし、むずかしい問題だから次回に回しますが、一つこの問題最後に聞いておきたいのは、ジュネーブという舞台で話が難航したという場合に、舞台を日本の政府対韓国の政府というように移してでも、わが国の放送権益を擁護していくために、政治的に折衝をする意思がありますか。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題は大へん重要問題でありまするので、これはそういうような場合には一郵政省の問題にとどまらず、政府全体の問題でもありますからよく閣議に諮りましたところで、御質問の内容いかんによりましてはそれからお答え申し上げたいと存じます。
○森中守義君 まあその程度でいいでしょうけれども、ただ郵政大臣としましてはわが国の放送権益を守っていく、そのためにも出先の全権団でどうしても話がまとまらないという場合には、やはり政府間の話というものが当然予想される。そういう意思が事態の進展いかんではあり得るというふうに理解しておいてよろしいですね。
○国務大臣(植竹春彦君) その通りであります。
○森中守義君 非常に簡単に私聞きますから、あと重要な問題を二つほど聞かせていただきます。この前民放連の足立さんが岸総理に放送法の改正をやってくれ、こういうお話があっているようですが、大臣どうしますか。
○国務大臣(植竹春彦君) 放送法の改正の調査会を設けるべきであるかないかということにつきましては、郵政省といたしましては次の省議に私としてはかける考えでおります。そしてこれは私の個人意見でございまするが、もしその調査を必要とするならば、これは郵政省内におくべきものであるとはっきり考えております。
○森中守義君 これはいろいろ言っていると多少意見になりますので、それだけでこの際はあれしておきましょう。 それからもう一つ最近私どもの手元に船主協会からいろいろなパンフレットがきております。そのパンフレットの内容によると、現行法による海上船舶通信士の人間が多すぎる。従って海運再建策の一環と称してこれを軽減しよう、こういう運動なんです。そこでこの問題はすでに電波法あるいは放送法というものが改正されてまだ一年とたっていない、従って、あの当時電波法の改正案が出たときは、これらのことも十分私は吟味勘案された結果の改正案であったと思うのです。もちろんこれは海上航行安全会議であるとか、あるいは運輸省とかいろいろ関係はあるでしょうが、要するに電波というこの問題に限って、立法改正の意思がありますか、ありませんか。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題は前の改正のときには、割り切ってこれは出さない、結論を出して出さなかったのではなくて、これはあとに残された問題として出されなかったように記憶しております。この記憶はあるいは間違っておるかもしれませんが、ただいまのところさように記憶しておりますけれども、しかし諸般の情勢を考えますときに、なかなか船が海岸近くになって参りますと、あるいは燈台の近所になって参りますると、通信の数が相当幅湊して参りまするしいろいろの点において、これは十分考慮しなければならないと思いますので、政府としては今すぐこれを提出しようというまでの段階になっておりませんけれども、この問題につきましてはいろいろ世間に有力な御意見もあることでありますから、十分検討はいたす必要があろうと存じます。ただいまの段階におきましてはさように慎重な態度をとっておるわけであります。
○森中守義君 これは要望しておきますがね、海上における人命と財産の安全を保障するというのが電波法の建前であるから、世上いかなる意見があろうと、いかなる運動があろうと、政治的な背景、そういうことによって私は律せられるべき問題ではないと思う。あくまで電波というものの現実の運用操作、そういうことが法改正すべきかという最大にしてただ一つの方向でなければならぬと思いますから、どういったような運動があろうと、政治的な背景があろうと、この点についてはことさらに大臣の慎重な態度を私は特に要望しておきたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) ただいまの問題につきましては、これが政府提案で出されますか、出されないかということを検討いたしますような際には、重要な参考資料として検討して参りたいと思います。
○野上元君 郵政大臣にお尋ねしたいのですが、先般の委員会で例の定員の問題について、定員法のワクをはずすかどうかについて、次回の逓信委員会でその後の状況をあなたの方で御回答されるということになっておったのですが、その前に、この間新聞を拝見しますと、行政管理庁の方でも最近の結論として、五現業は定員法のワクをはずすのが正しいのだ、こういう結論を出したようですが、その点について大臣の方のその後の進捗状況をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題は行政管理庁でその研究を始めた、ということをその後聞き及びました。
○野上元君 新聞の記事をごらんになりましたか。
○国務大臣(植竹春彦君) 朝日新聞であったかと思いますが、ざっと素読いたしました。
○野上元君 あれによると検討中ではなくてすでに大体の結論が出て、そういう方向に次期の通常国会で管理庁としては立法措置をとりたい、こういう意向が書かれておるわけです。従って、われわれとしては非常に期待をしておるのですが、この際郵政当局としてはあれをさらにプッシュする御意向があるのか、一応聞いておきたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) あの記事そのものは朝日だけの記事でありまして、それにつきまして行政管理庁とあの記事の程度まで突っ込んでやってくれているのか、というふうなまだ照会はいたしておりませんけれども、郵政省の立場といたしますれば企業官庁でありますから、企業官庁にふさわしいような定員問題の解決をしていきたい、さように考えております。
○野上元君 この前の逓信委員会で行管の山口局長を呼んでいろいろお尋ねしたところ、われわれ逓信委員の考え方、あるいは郵政省の考え方については了解できる、従ってその意向を十分しんしゃくして努力したい、こういう答弁があったわけなんですが、あの記事を見るとその答弁通り努力をされた形跡があるように私は思うわけです。従ってもう数年来の懸案事項ですから、この際一挙に解決して、定員問題についてのごたごたをこの際なくしてしまいたい、こういうふうに私どもとしては考えるわけなんです。この際郵政当局も思い切った一つ措置をとってもういたいことを要望しておきたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) その御趣旨はよく理解しておるところでございますが、どうもこの問題は郵政省といたしましては、ワクははずしてもらいたい、そうかといって予算に関係なくどんどん定員化することもできないし、実は二律背反的なものがひそんでおりますので、この点をどうやって解決して企業官庁としてのりっぱな、みんなに安心して仕事をしてもらえるような人事行政、定員行政をやっていったらいいかというところに苦衷がございますので、十分に検討いたしたい、行政管理庁とも十分打ち合わせいたしたい、かように考えております。
○野上元君 その心配はもちろんあるわけなんですが、しかし大臣は最近郵政省に来られて実際の内容をつぶさにおわかりにならない点があると思うのです。しかしこの間も明らかにしたように、郵政省がかりに定員法のワクがはずされても、むやみやたらに定員を増加していくということは、これは収支のバランス上から見て不可能なんです。従って入るをはかって出ずるを制すということになるわけなんですから、おのずから私はバランスがとれるような仕組みになっておると思うのです。しかし現在のような状況で、一般の省庁と比して郵政省の特異性を無視した一律的な定員法で縛られているということは不合理だ。この点についてはあなたも御同感なんだから、この際とにもかくにも定員法のワクをはずすことに努力をして、その後の運営についてはわれわれも検討を重ねて、郵政省のよりよい運営ができるように、これはお互いに努力していけばいいことなんですから、その点は一つ十分に了解してもうって、まずとにかく定員法のワクをはずすことについて最大の努力をお願いしたい、かように考えるわけなんです。
○森中守義君 これは先々週の委員会で私は大臣に非常にかたい約束をしてもらったというのは、できるだけ早く郵政省としての統一ある見解をまとめてほしい、それは今、野上委員が言っているように、行管の局長も見えたときに、郵政省はその必要を認めていると言いながら、何ら行政管理庁にも意思の表示を積極的に行なっていない、こういう事実が明白になったのです。従って歴代の大臣や歴代の人事部長等がこの委員会に述べてきた定員法撤廃の問題、ワクからはずすという問題はまさにその場における通り一ぺんの答弁にすぎなかった、中身がない、何ら行管に積極的に意思表示していない、ということだけは明瞭になったのです。ところがだんだんだんだん問題が煮詰まってきて、もうこれじゃいかん、それで、じゃ郵政省は一体統一ある見解を持つのか、こういうことに対してまだこれらしいというまとまったものもないという、表現は別ですよ、しかし趣旨としてはそういうように言われた。だから私から来週出してくれと、ところが大臣は来週じゃちょっとまとまりにくいから再来週ぐらいにと、こういうお話だった。まきにその時点に至った。本日は再来週の中間にある。ここで統一ある見解が述べられてしかるべきであろうと思うのです。ところが今、野上委員に対する見解は従来行なわれていた答弁より何ら前進していない。一体、省議を何月何日どういうように開いてどういう討議をかわし、どういう結論に到達をしたか、それをさらに行政管理庁なり、今要求されている次年度の予算の中にどういったようにやっていこうかとか、もっと具体的に統一ある見解を述べる約束の時期ですから、もう少し正確にお答えいただきたい。
○国務大臣(植竹春彦君) いつ幾日とここでまだ日程を組むまでには至っておりません。しかしこれはこの間から絶対に放置してはございません。この問題につきましては、もう両三度次官、人事部長と意見の交換はいたしておりますのが実情でございますが、それじゃどういうことをどう言ったということまでは、一つこの際省略させていただきたいと思いますが、決してこの問題を軽視したり、あるいは放置などは絶対にいたしておりませんことだけは、信用して御理解をいただきたいと思います。
○森中守義君 私がこまかく開きただそうとするゆえんのものは、ほんとうはそうこまかな内容を聞く必要はないのですよ。一口に、大臣の方から相手があることだからわが方の思い通りにいかぬだろうけれども、郵政省はそういうように決心をしました、これからその決心の上に立ってやるのですと、こう言えばいいのですよ。ところが中身は何にもないのだ。だろうと思うとかそういうことがよろしかろうとか、そういうあいまいな答えであるから、やはりそういう答えが出るには前段のいろいろな要素があるからそれを聞かしてほしい、こう言っているわけです。だからあなたがほんとうに先々週来いろいろ質疑を受けて、なるほどそれは必要だと、そういう認識をお持ちだったから、統一あるものを出しましょうということだったと思いますが、これがこの場に至るまでそれができていないとするならば怠慢のそしりを免れな、何も何名必要だということは白書であるか、書類であるかわかりませんよ、決算委員会で言ったように。だけれども郵便関係だけを見ても明らかに足りない、サービス・アップをもっとしなくちゃいかぬということを言っている。しかも戦前昭和九年に比べてなお低いということですから。そういう歴然たる証左が残されておりますしね。もうこれは一つここでこまかな、人間も何人要るとか、どうしようこうしようという具体的なものじゃないにしても、郵政省、郵政大臣としての決心はここで述べられるのじゃないですか。私はそれを聞きたい。
○国務大臣(植竹春彦君) これは私個人の意見を、決心を申し上げるととはできないので、これはよく役所の幹部の者と検討いたしましてからでなければ結論を申し上げるわけには参りません。その時期についても先ほど申し上げたようなわけでありますが、ただ怠慢のお叱りを受けても私自身はこれは怠慢ではない、さように考えております。この程度で御理解をいただきたいと思います。
○森中守義君 どうものれんに腕押しですがね。これは怠慢のそしりを免れません。約束の時期は今ですから、今に至るまで結論が出ないというのは怠慢のそしりを免れない。なぜそんな約束をしたか。それでここで出ていないようだから、あと若干の余裕を与えましょう、全会期中に……。そうしなければ時期がおそい。今会期中と言ってもあと四、五回委員会があるだけですが、今会期中の委員会に正確にその答えができるようにしてもらたい。よろしゅうございますね。
○国務大臣(植竹春彦君) そのように努力いたします。
○野上元君 別の問題ですが、これは最近十一月の初旬から中旬にかけて、ジュネーブにおいてILOの理事会並びに結社の自由委員会が開かれたことについて大臣はご存じでしょうね。
○国務大臣(植竹春彦君) 情報程度かつ新聞記事程度で存じております。
○野上元君 私の方には相当詳しい内容が入手できておるのです。この問題について、あなたの方がまだ詳しい情報がわからないというのでは論争にならないのですが、郵政当局としてはこの問題に関しては一切発言権がないのですか。一切労働大臣が掌握しているのですか。
○国務大臣(植竹春彦君) これはむろんのこと全部労働省の所信でありますが、ことに大鳥審議官がまだ帰って来ておりませんので正式な報告は申し上げられない。ただほんとうに情報を聞いておる程度でございます。
○野上元君 ただいま植竹大臣は大島審議官がまだ帰っておらないと言われたんですが、ほんとうに帰っておりませんか。
○国務大臣(植竹春彦君) まだ帰る……本国の土を踏んだとか踏まないということでなしに、私のところまで報告が来ておりません。さっきのことは取り消しまして、あらためてそう申し上げます。
○野上元君 私が申し上げたいのは、いよいよ十二月を目睫に控えて郵政当局は全逓との間の紛争状態が起こり、年賀郵便の問題について連日新聞紙上にたたかれておるというようなこの状況の中にあって、すみやかにこの問題を解決し、そして年末首における年賀郵便の取り扱いに万遺憾なきを期することが、私は郵政省の最高至上の任務だと思うのです。そのためには当面障害となっている問題を除去することに、あなた方は努めなければならぬと思うのですよ。それをもっぱら労働省まかぜのような態度では、私は郵政当局としての任務を果しておらないというふうに考えるのですが、その点郵政当局はどういうふうに考えられているのですか。
○国務大臣(植竹春彦君) この先ほどの結社の自由に関する委員会のことについて、労働省の所管であるということを申し上げましたのでありますが、この年末をどういうふうに切り抜けていこうかということは、これは労働省の所管であると同時に、私たち郵政省の者の所管であることは当然のことと考えております。そこでこの結社の自由に関する委員会、あのことにつきましても、ただいまの情報程度では三月までは議題にかげないのだ、というふうな情報しか受けておりません。一方この年末年始のことにつきましては前々申し上げまする通りに、三六協定によって華を解決していきたい。忙しいときでありますからぜひとも超過勤務をしていただきたい。またお支払いするものも繁忙手当なりまた超勤手当などは当然のことで、郵政省の財政の許す限りお支払いいたしますから、三六協定を結んでもらいたい、こういう方針でこの問題を解決していくことをもっぱら方針といたしております。万が一の場合には、前々から申し上げまする通りに、非常勤の力を借りまして、年賀郵便を遺憾なく配達いたしたい、さような方針をとっております。
○野上元君 あなたの御発言によって、年末首における年賀郵便の処理に万遺憾なきを期するためには、全逓と話し合うということが最もよろしいと、こう考えておるわけですね。
○国務大臣(植竹春彦君) さように考えておりません。これは全逓とはただいま、野上さんの目の前で、はなはだ言いにくいのですが、委員長は欠員というふうに私たちは解釈しておりますので、全逓との団交はいたしません。三六協定はごらんの通り労働芸準法の適用の問題でございますので、職員との間に結ばれます協定と考えまして、これは労働法の問題、つまり団体交渉の問題ではなしに、個々の現場々々が超勤の三六協定を結んでやっていってもらいたい、さように考えております。
○野上元君 それでは表現を変えますと、でき得るならば全逓と話し合ってこの問題を解決することが最も望ましい、こういうようにあなたは考えておると思うのですね。そのためにはどうしたらいいかということをいろいろとわれわれも心配をしておるわけだが、あなたは予算委員会における永岡委員の質問に対して、今日の法律のもとにおいて全逓と団交したからといって何ら不都合はない、法律的には。こういうふうに答弁されておる。だからあなたの方で実際にやる意思があれば私はできると思う。 さらに今度の結社の自由委員会の結論についてあなたが非常に不熱心なのは遺憾に思うのですが、この結社の自由委員会の中でもとういうふうに結論が出ているのです。政府が昨年の春に全逓の幹部を馘首したことについては、これはとやかくいうべきものでないといっている。それから第二点としては、全逓が役員をみずから選出したことについてもこれは適当である、従って当面きしむき問題の解決のために郵政当局と全逓はすみやかに話し合いを行うべきである、こういう勧告がなされておる。こういうのに、私はむしろあなたたちほ飛びついてこの問題解決のために熱意を示されることが、ほんとうにあなたがこの年末を円満に解決するという熱意がある、という証拠を示すことに私はなると思う。もしこういう結論が出ておるにもかかわらず、かつまた団交を再開したところが法律違反でないということがはっきりしておる今日において、なおこれを拒否されるということになれば、今度の年末における年賀郵便の混乱はあげて政府の責任になると思う。そのことをあなたは十分に考えてもらいたいというふうに考える。
○国務大臣(植竹春彦君) 私はさように考えないのでございます。法律は何人もこれは守らなければならない、まして全逓ともいうべきりっぱな大きな労働組合におかれましては、なおさらに法律を順守されなければならない、法律を守る者はまた条約をも守るでございましょう、法律を守って条約を守るような労働組合であってこそ、初めて政府といたしましてはILOの批准に持っていくべきである。私ほそういうふうな建前をとっておりますので、この労働組合が違法な状態にありますときに、それは団体交渉をしてはならないという規定はございませんけれども――まあ国鉄の場合には正常化することが予定されていた、政府の方でもまた国鉄の方でも、また国鉄労働組合の方でもお互いに意思が疎通いたしまして、法律を近い将来守るということが了解されての上です。ところが今回の全逓の問題では合法的な組合を作りあげる機会は何べんかあった。それにもかかわらず堂々として法律をお破りになっておられます間は、これは相互信頼の上に立って団体交渉をすることはできない。さような立場をとっておりますのですが、さて年末年始の問題はそれとほ切り離しまして私たちは解決を考えております。先ほど申し上げました通りに、団体交渉、全逓ではなくして、職員の諸君と郵便局との間の問題と考え、労働基準法の問題としてこれを解決していきたい、それができなければいたし方がないので、非常勤に頼りまして問題を解決していきたい。全逓の問題とは切り離して解決の方法を考えているわけでございます。
○野上元君 この問題は、もう今の答弁を聞いておりますと、この間の予算委員会の答弁から一歩も前進しておらないので、本日はこの問題についての追及はやめます。しかし問題は、あなた方はこのILO関係の問題については労働大臣が所管するものであって、郵政省はこれにタッチしないでいいのだ、こういう考え方でおられるようです。それはもうそうじゃないといわれても、現実にILOの結社の自由委員会の結論も知らないし、今度開かれた理事会の結論も御存じないようで、そう思わざるを得ません。従ってこの問題については次の逓信委員会では、私は理事会の議事録あるいは結社の自由委員会の議事録をもってあなた方の意見を聞きたいと思います。従ってその間にあなた方もぜひ検討してもらいたいと考えます。というのは先ほど来言っておりますように、あなたが今全逓が違法状態だと言われることについては、これはもう毎回聞いておることであるが、その法律的根拠は公労法四条三項なんで、この公労法四条三項がこのILO条約九十八号に違反するのだということがはっきり出ております。 これが出ておるのに、すでに批准されたこの条約に違反しておるということがはっきりしておるにもかかわらず、なおかつあなた方が全逓が違法だといわれることについて。この次の機会に一つ明らかにしたいと思うので、あなたの方も一つ十分準備しておいていただきたいと思います。従ってこの問題についてはこれで私の方は打ち切りたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) 私は、政府は不当労働行為をいたしておらない、従ってILO条約九十八号にも違反していない、さように明確に考えておりますが、なおこのILOの問題につきましては、この次までに私の方もよく御指示の通り準備をして出席いたしたいと存じます。
○光村甚助君 特定局長任命の問題について、先般当委員会でも相当論議がかわされたし、その席上でも私が取り扱った三重の問題については、郵政省では遺憾であったという遺憾の意を表明されて、私はその後の追及を打ち切った次第ですが、その後衆議院の逓信委員会でもこういう問題が出ているということを聞いております。その後郵政省では私たちに約束されたことに反するような局長の任命をやっておられるやに聞いておるのですが、部外者と部内者と同じような人間があった場合に、どちらを大体優先される方針なんですか。
○国務大臣(植竹春彦君) どちらも優先を考えておりません。その人物次第で選考いたしております。
○光村甚助君 同じようなというのですよ、部外者も八十点、部内者も八十点の場合に、どちらを優先的におとりになるのですかと聞いているのです。どちらも優先するというのは、一つの郵便局にどちらも局長にするということはできないじゃないですか。
○国務大臣(植竹春彦君) それは部内者であっても部外者であっても、真に管理、監督、統率し、事務を円滑に、しかもまじめにこれを遂行していくことができると認定をつけましたら、その者を局長に任命いたしますので、ここで同じような場合といわれますが、同じような場合が具体的に出ましたときには答えを申し上げることはできますが、全く同じようなものが二つ出ましたときには、さらによくしさいに検討いたしまして、そのわずかな差でもよく検討して、差のある方へ、歩のある方へ軍配を上げたいと存じます。
○光村甚助君 そんなことを聞いているのじゃないですよ、子供のようなことを。郵便局長一人の場合にどっちをするかということです。部外者を、この前私が言ったように、自動車の運転手をしていた人と、部内におって成績の優秀な人と、部内統率、管理、運営、どちらがいいかという問題は、これはわかりきったことなんです。そういう問題についてこの前に、非常に遺憾であった、今後そういうことのないように努力したいとおっしゃった。当然部内者が優先するということは言外に出ているし、今まででもかつてそういう問題が出た場合には、なるべく部内者を優先して任命したいということは、歴代の大臣も言っておられるんです。たまたま衆議院でも問題になっておりますが、新潟県の北魚沼郡並柳局区内において無集配局ができるということですが、それについて部外者と部内者とがまた競争をやっているということです。そういう場合には監察局で身元を調査されることになっていると思いますが、今でもやはりそういう制度になっておりますか、監察局長に聞けばいいです。
○説明員(荒巻伊勢雄君) 郵政局側からの要請に従いまして、候補者につきまして身元調査をいたしております。
○光村甚助君 この場合でも、現在部内者が勤続二十二年、四十一才、非常に優秀な人なんです、ところが部外者を任用している、というのは部外者の人は労働基準監督署に勤めている人、これは自民党の某有力代議士の推薦で任命されようとしている、十二月一日に。ところが長野郵政局と全逓信越地方本部との間に、そういう場合にはなるべく部内者を優先して採用したいということを組合とも約束しておられる。これは当たりまえだと思う。私が組合におったときからもそういう慣例になっている。ところが二十二年も勤めて四十一才になっている人がだめで、労働基準監督署に勤めている人がいいという根拠はどこにありますか。その点をお聞かせ願いたいと思うのです。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題、私案は初めてでございますので、お許しいただければ人事部長から……。
○光村甚助君 それなら人事部長が答弁される前に、今現地では組合とこの問題について非常に問題が紛糾しているということで、しばらく十二月一日に任命するのを見合わせてほしいというので、組合からの要望も現地で交渉されているようです。それにもかかわらず十二月一日に開局だから、ぜひ十二月一日に任命しなければならないという強硬方針だということなんです。私はこの前からの質問、あるいは衆議院における質問内容、答弁からして、こういうことを一方的に、二十二年も勤めて四十一才になっている人が、外部の人より無能だという焼印を押されるということは、あなた方の郵政事業に対する熱意とかあなた方の使っておられる人を信用しない、ということになりはしませんか。それでこれを十二月一日にどうしても労働基準監督署の人を押し切って任命しなければならない理由がどこにあるのですか、人事部長でもけっこうですから答弁願います。
○政府委員(佐方信博君) 実はこの問題、先ほど御連絡ございましたので、取り調べてみたわけでございます。その結果によりますと、郵政局におきましては、今の滝之又局という局を作ることにいたしまして、郵政局におきましては現地を調べましたところが、そこは新設局でございます。非常にへんぴな所でありますし、それから冬場になりますので工事を急がなければならないということで急ぎまして、長野郵政局の郵務の人が現地に行きまして、そうしてどこに局を置くか、どういう希望者がおるかということを取り調べたそうです。その結果、村で今の基準監督署に勤めているところの三十九才になる人を推してきた。そこで郵政局としましては、さっそく監察調査に回しまして、そうしてその人を調べたところが非常にいいということでございましたので、その人にすでに十一月の初めに内定をいたしまして、御本人は労働基準監督署に対して辞表を出してやめているわけでございます。ところがごく二、三日前に全逓の書記長から新たな人を推して参りまして、そしてこのことについて話し合いまして、実はこれについてはこういう候補者があって、もう選考が終わっているからということでお断わりしたということでございます。そこで長野郵政局としましては、そういう特殊の所で新しく設置される所でございますので、村の人の意見を全部聞いてきめたのであって、これには何ら政治家のあと押しはないということを言ってきております。それで、どうしてそういうことが問題になっておるかということを言っておきましたので、なおこの間の事情については調査したいと思っております。とりあえずきょうのお話でございますので、今までの私の調べましたところはそういう状態でございます。
○光村甚助君 十一月の初めに競争者がなかったから本人を仮任命した、こういうことが一点と、それから、現に二十二年も勤めて四十一才の郵政職員が、これは最近きまってから局長になりたいという申し出をした、二、三日前だという、まあはっきりその日にちはわかりませんでしょうけれども、大体いつごろなんでしょう。
○政府委員(佐方信博君) 組合関係につきましては、何と申しましょうか、名前が佐藤とかいう、組合じゃございませんが、佐藤という部内の人が郵政局に希望調書を、二十五日とか言いました、手紙が参ったそうでございます。
○光村甚助君 いつの……。
○政府委員(佐方信博君) 今月の……、二、三日前。
○光村甚助君 二十五日なら、きのう……。
○政府委員(佐方信博君) 今月の二十五日、とにかく一両日前でございます。と同時に、長野地区の書記長から郵政局の人事課長のところへこういう人を推したらどらだ、これは新設の局でもあるし、置局との問題もあるし、非常にへんぴな所でございますし、そういうことで取り調べて、もう局舎もきめてそういうことに話をしているのだ、ちょっとそれはおそ過ぎたなという話をしたのだという報告でございます。
○光村甚助君 それは競争者がなくて内命を発しているというなら、これは私の質問とだいぶ違いますが、しかし現に紛糾しているというところでしたら、私の方でももっとよく調査をしてみますが、十二月一日にどうしてもそれをやらなければならないということじゃないのじゃないですか、もうしばらく待てないのですか、私の方も調査しますが……。
○政府委員(佐方信博君) ただこの問題は、御承知のように郵政広報というのが今ございますが、それで十一月十三日付でございましたか、もう十二月一日にこれは局を作るのだということを全部周知してあるわけでございます。そういうことでございまして、また長野郵政局に聞きましても今聞きましたところでは、別に何か競争者が起きてその人をこの際監察調査を省いたとか、そんなことはないのでございまして、何か特別に延ばすという指示をいたしますのも、今のところでは……、なお長野とよく連絡いたしたいと思います。ちょっと取り延ばす理由がないのじゃないかというふうに考えます。
○光村甚助君 じゃ、私の質問とだいぶ内容が違いますので、私ももう一度調べてみたいと思いますが、この問題は一時保留をしておきたいと思います。
○須藤五郎君 ちょっとお尋ねしておきたいのですが、ラジオや放送のプログラム編成ですね。これはNHKはもちろんNHKの編成部でやるのでしょうが、ほかの民間放送などのプログラム編成についての責任はどこが持つことになっているのですか。
○国務大臣(植竹春彦君) 民放連の中に自発的に番組審査委員会があって、そこで審査いたしております。
○須藤五郎君 私はこの次の委員会におきまして、最近のラジオ、テレビの放送番組の編成について、いささか質問をいたしたい点があるわけです。それで関係若、日本放送協会長と、それから編成の責任者を一つお呼び願いたいと思います。それでなお資料としていただければ、十一月中でいいですから、一ヵ月間の放送番組を提出していただいたらけっこうかと思うわけです。 それからなお私はこの次の委員会でベトナム国の通信施設、この問題に関して少し質問をいたしたいと思いますので、大臣それから電電公社の総裁と、この御出席をお願いいたしておきたいと思います。
○委員長(柴田栄君) 承知しました。
○須藤五郎君 どうぞそういうふうに理事会においてお取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(柴田栄君) なお資料を提供していただくことについて、今の番組はNHKの番組でございますね。
○須藤五郎君 それでいいです。
○委員長(柴田栄君) それを一つ郵政当局で御調製を願って御提出を願います。
○政府委員(佐藤虎次郎君) 承知しました。
○森中守義君 非常に時間がおそくなっておりますが、一言だけでいいですが、さっき配付された年末首の対策の予算の調達、支出予定のものも含めて二十億八千三百二十七万六千円、郵政歳入歳出の予算からいえば相当規模の大きい支出の額になっておりますが、この金の原資はどこから持ってくるのか、予備費の支出であるか、弾力条項の発動であるか、あるいは追加予算か何かでやるつもりなのか、その辺の事情をちょっとはっきりさしておいて下さい。
○説明員(西村尚治君) これは成立予算の範囲内で庁費及び超勤費等を差し繰って実行するわけでございまして、特別に予備費の流用とかいうようなことは考えておりません。
○森中守義君 大ざっぱに経理局長から庁費あるいは超勤費とこういうお話ですがね。少くとも予算審議の際にいろいろと郵政省で質問が行なわれ、それに対する答えからいけば郵政の予算はきわめて緊縮財政である、決して余裕のある金ではない、こういうことが予算審議の際に答弁として出ておる。もちろん国家予算はそういう状態でなければ因りますが、こういうように二十億八千三百万という、郵政にしてみると相当規模の大きい原資を年末首に費やす結果、残された年度末まで事業の運行に迷惑を来たさないと証明できるかどうか。そしてまた成立予算の中からそれぞれ差し繰ってきたとするならば、どの款項目から幾ら、そして予定をどの程度縮減した、こういうことを一つ資料で出してもらいたい。要するに、年度末まで二十億という金を出しても郵政事業の運行に支障を来たさないとする証明をぜひこの次の委員会に出してほしい。
○委員長(柴田栄君) それではその資料もあわせて御提出をお願いいたします。 ほかに御発言もなければ本件に対しましては本日はこの程度にとどめまして、これにて散会いたします。 午後五時三十二分散会