商工委員会 第4号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/11/26
会議録
○委員長(山本利壽君) これより商工委員会を開会いたします。 まず、本日及び明日の日程について御報告いたします。本日の委員長及び理事打合会において協議の結果、本日は核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案に対する質疑を行ない、次いで東洋化工横浜工場の爆発事故及び競輪の問題に関して岡委員より質疑の通告がございますので、この質疑を行ないます。明日は、午前十時委員会を開会し、核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案の審査を行ないます。 ―――――――――――――
○委員長(山本利壽君) 次に、委員の変更について御報告いたします。昨二十五日、吉田法晴君が辞任され、藤原道子君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(山本利壽君) 次に、連合審査会についてお諮りいたします。社会労働委員会に付託されております炭鉱離職者臨時措置法案につきまして、去る二十四日同委員会において、商工委員会と連合審査会を開会することを決定し、社会労働委員長より連合審査会開会の申し入れがございました。この申し入れの通りに連合審査会を開会することに御異議ございませんか。 「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本利壽君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、開会の日時につきましては社会労働委員長と協議の上決定いたしますから、あらかじめ御了承を願います。 ―――――――――――――
○委員長(山本利壽君) それでは核燃料物質の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案を議題といたします。念のため申し上げますが、本案は去る二十日、衆議院より送付され、本院付託となったものであります。 これより質疑を行ないます。順次御発言を願います。
○阿部竹松君 議事進行。委員長の、今、理事会の決定だとった中に、この法案のことと、商工委員会との合同審査のことと二つ入っているが、商工委員会との合同審査会を開くことに御異議ありませんかということで、異議なし……。それで、ほかのことはどうしますかということについてはお尋ねにならぬようだが、その点と、この法案、核燃料物質の加工の請負云々の法案をきょうは質疑で、明日は審査とこうおっしゃったのですが、きょうは質疑で明日審査というと、どういうことになりますか。具体的に、きょうは質疑で明日は審査をやるというのは。
○委員長(山本利壽君) 今日は質疑をしていただいて、明日も質疑を続行して、もし、なければ、採決することもあり得ますから、本日は採決をしないように思ったから、そういう言葉を使ったのですが、別に大した意味はありません。
○阿部竹松君 そこで、私は実は四、五点質問があるのですが、今まで本会議でごたごたしておったので、まとめておらないので、明日若干質問の時間をいただいて質問をさせていただきたいと思っております。明日は審査だと言ったから、明日審査というのはどういう意味かということでお尋ねしたのですが、委員長のお話で、明日も何か疑問点があれば質疑を許すということですから……。
○委員長(山本利壽君) その通りでございます。
○岡三郎君 今、あしたも質疑をやるということになったわけですが、実は昨日、その前に、栗山理事の方には先週から申しておったのですが、本会議があって時間もおくれたということは特別の条件です。これも昨日参議院において、本会議が終了する見込みであったところ、きょう総理が陳謝したような意味で延びた。そうするというと、政府のこれは責任で延びたということになっておるわけで、そういう点から考えるというと、大体想定されることについては、委員長なり委員部の方を通して、あらかじめこうなるのではないかというくらいのことはわかっていたと思うんですよ。それが、本会議が終了して直ちに商工委員会をやるということは、けさその通りになっておった。そういうふうなことの経緯からかんがみて、じゃ質問を開始するというと、当該大臣も来ぬということになれば、この定例委員会というものは一体どういうことになるのか、今後の運営上においてもまあ問題が残ると思うんです。それで、大臣の方が、まあいろいろの理由があるときには――それは事情があるときも多いわけです。それはしかし何といっても、本会議や委員会をやるときは、本会議が原則として優先し、委員会が開かれるときには、他の会合があっても、やはり委員会に出る、こういう事情だから、国会の質問を受ける時間になっているから出て、まことに失礼だけれども、この国会全体の流れでこうなってきたのだからと言って、向こうのどなたか知らぬが、お客さんにその事情を述べて委員会に出席して、そうしてやはりはっきりさせていくということが私は所管大臣の責務であろうというふうに思うのです。それをいい加減にこういう事情だ、ああいう事情だという事情を、こちらが一々了承していったのでは、委員会が常にほかの事情によって動かされていくという事例がどんどん多くなっていくということを心配するわけです。そこで委員長は、いろいろとまあ委員部の方を督促して、そうして出席されるように手続されたが、結局秘書官が来て、こういうわけだと言っているだけで、明確なことは、秘書官なりその他の人の言うだけで、ほんとうにその会議があるのかどうか、こういう点についても疑えば疑えるわけですよ。何時からになっているかということについても、はっきりしたものがない。大臣、閣僚室にいるならば、五分でも三分でもここへ来て、こういう事情だからということの筋を通して、そうすればわれわれも、何もそういう事情がはっきりすれば、それはやむを得ないから、明日何時ということで延ばすということもはっきりできると思います。そういうふうなことを考えてみると、出て来ぬから質疑が行われないということであって、問題が非常に困る問題になってくると思う。ここで委員長の所見をちょっと何っておきたいと思う。
○委員長(山本利壽君) 今、岡委員の御発言の通り委員長も考えます。ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(山本利壽君) 速記始めて。
○栗山良夫君 この際、科学技術庁の長官にお伺いをいたしますが、長官は、ただいま非常にやかましくなっている競輪廃止の問題をどういう工合にお考えになるか伺いたい。で、科学技術庁と競輪問題とは、直接関係がないように一応はとられるでしょうけれども、私はちょっと違った意味でお尋ねをするわけです。 というのは、先般来、われわれも、うすうすは自転車振興会等を通じて競輪のいわゆる上がりが通産省の助成金のような格好になって、あらゆる科学技術部面の進歩発展に、工業界だけでなくて寄与しているということは知っておりました。ところが、過日、電子計算機センターを視察いたしましたとき、あのまあいわば世界の技術の一番最先端を切り開いているであろうと思われる電子計算機の、あれは社団ですが、あの社団法人の中にも、競輪のテラ銭の上がりが相当入っている。そのほかあらゆる機関に入っていることは御承知だと思いますがね。少くとも権威ある科学技術振興の部面に、こういうたぐいの資金をいつまでも投入して、そうして科学技術振興だと、こう自画自賛することが果して好ましいことであるかどうか、こういうことなんです、私の疑問としては……。長官の所信をちょっと伺っておきたい。
○国務大臣(中曽根康弘君) 私もお説のように思います。まあ競輪は、倫理的な方向からもなるべく廃止の方向へ持っていった方がいいという世論が強いようでありますが、一面においては、今まで地方財政に寄与するとか、一部は輸出の促進や、あるいは科学技術の発展のために多少は寄与しておることもあるようであります。しかし、それは科学技術発展のために喜ぶべき方法によってやつているとは私は思いません。ただしかし、急に廃止するということは、地方団体の財政収入等との点も考えなければならぬと思いますので、漸次順を追うて、しかもなるべくすみやかに、そういう事態でないように持っていくことが好ましいと思います。
○栗山良夫君 大体、今あなたのおっしゃった通り今運営されているわけですが、聞くところによるというと、競輪を放置した第一の主目的である戦災都市復興のための財源としてこれを運用するということについては、もうほぼその目的を達したので、戦災都市同盟の方にねいては、これは名前は、ちょっと私の申し上げているのは正確ではないかもしれませんが、戦災都市同盟の方においては、その当初の目的を一応達したので、この際、新しい見地に立って競輪問題に再検討を加えたい、こういう意味の世論が関係者の問で起きておるようであります。ですから、そういうことで競輪問題に対する結論が出てきた場合には、若干便乗的な格好で、通産行政あるいは科学技術行政に貢献していた競輪問題について、今度は通産省なり、科学技術庁が店がわりをして、地方行政の方はもう終わったからよろしい、今度は科学技術振興のためにあれを残さなければならない、そういう意味の積極的な主張というものは、事態がそういう工合に変わった場合には、なさらないおつもりですか。その点をお尋ねいたします。
○国務大臣(中曽根康弘君) 通産省の方の見解は、通産省、通産大臣の方に聞かなければわからないと思いますし、競輪の存廃については、私は権限はございませんが、科学技術庁に関する限りは、何も競輪のようなお金に頼って科学技術を振興したいという気持は私はございません。なるたけそういうものに頼らないで科学技術を振興したいこいとう希望を私は持っております。
○栗山良夫君 私の伺いたいのはそれだけです。あとは通産大臣の所信を伺えば、競輪問題の大よそのところは見当がつくし、また同僚の委員から、明日私がもし風水害対策委員会に出て、いないときは、一つ私の意見もあわせてお願いいたしたいと思います。 核燃料関係の法案の中で、きょうは十分できませんけれども、二、三お尋ねしておきたいと思います。それは、第一は、この法律の中に核燃料物質という一つの定義があります。その核燃料物質の定義は、「原子力基本法第三条第二号に規定する核燃料物質をいう。」と、こう書かれております。ところが、その核燃料物質なるものは、基本法の中に「政令で定める」と、こうなっております。ですからどういうものであるかということです。
○国務大臣(中曽根康弘君) 核燃料物質は、今御指摘のように第三条にきまっておりまして、「ウラン、トリウム等原子核分裂の過程において高エネルギーを放出する物質であって、政令で定めるもの」、こうありますが、その政令によりますと、天然ウラン及びその化合物、それから低価ウラン及びその化合物、トリウム及びその化合物、前記三種のうち、または二以上の物質を含むもので、原子炉の燃料として使用できるもの、濃紺ウラン及びその化合物、「プルトニウム及びその化合物、ウラン二三三及びその化合物、前三号の物質の一または二以上を含む物質」であります。
○栗山良夫君 そうすると、今常識的には、世界で核燃料物質として一応利用し得るものは、細大漏らさず全部あげられていると思います。そこで、政府としてこの法律に基づいて注文を将来出そうという場合に、音画予定をされておりまする燃料は、そのうちのどれでございますか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 今のところは天然ウラン、それから濃縮ウラン、この二つだろうと思います。
○栗山良夫君 それの購入先はどこを予定されておりますか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 天然ウランにつきましては、これは入今カナダとの協定をやっております。それからアメリカ、イギリス等とも協定をやっております。カナダのはまだ批准ができておりませんが、向こうは好意的に、協定ができなくてもやってもいいというくらいの意気込みで日本に好意を持っておる。それからもう一つは、国際原子力機関との間に、わが国も加盟国になっておりますので、これももらえるようになっております。現に天然ウラン三トンを日本は初めて国際原子力機関から購入しましたので、先日参りました事務総長のコール氏も、非常に日本の協力を感謝しておりました。そこで、現在日本が建設しようとしている炉を考えてみますと、合いわゆるCP5というのが来年春動き出しますが、これは濃縮ウランであります。これが一つ対象になります。これは今アメリカの会社に加工委託しているわけでありまして、これがとりあえずこの則り題の対象になります。それからその次は国産一号炉というのがございます。これは主としてどこから取るか、まだ明確にきめておりません。しかし天然ウランの供給国というのは、今のような協定の想千国に大体限定されておりますから、それらの国で安い、日本に有利な条件を出すということになるだろうと思います。それからもう一つ原子力研究所で、動力試験炉というものが、今米国と契約を締結するために努力をしております。これはおそらく米国からの濃縮ウランということになると思います。
○栗山良夫君 さらに原予知ですが、この法律にある原子炉というのは、やはり一つの定義が下されておりまして、原子力基本法第三条第四号の規定を読んでみますると、「政令で定めるものを除く。」となっております。その政令で定められて除かれているものは一体どういうものですか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 原子力基本法の政令によりますと、「原子力基本法第三条第四号ただし書の政令で定めるものは、原子核分裂の連鎖反応を制御しながら持続させる装置以外のものとする。」、こういうふうになっております。たとえば臨界実験炉のような、割合に簡単な試験研究用のもの等はそうであります。
○栗山良夫君 それから、この法律のまん中のところに「その他政令で定める」というところがありますが、これはどういうことを予定されておりますか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 臨界実験装置に用いるための核燃料の加工、それから高速中性子の予備実験用コンバーター等に用いるところの核燃料物質、それから研究用に用いる核燃料物質、たとえばプルトニウム等の加工等であります。
○栗山良夫君 一番最後におっしゃったのは、実験用のプルトニウムの加工ですか。
○国務大臣(中曽根康弘君) そうです。研究用に用いるプルトニウム等であります。
○栗山良夫君 そうしますと、ウラン原子炉を運転しておってプルトニウムが出てくる。それの処理はこの除くの中に入りますか。
○国務大臣(中曽根康弘君) それはこれの中には入っておりません。
○栗山良夫君 それはどういうことになりますか。
○国務大臣(中曽根康弘君) たとえばコールダホール・タイプで炉を作る。そしてそれを運転してプルトニウムができた。そのプルトニウムの処理という問題は、協定によりまして、日本が使いたければ使ってもいい。しかし日本ではそういう再処理の能力がないという場合には、イギリスで買い取ってくれる。ただしそれは軍事目的には使わないということになっております。従いまして、向うに渡したという場合には、向うの所有権になる。そのかわり代金をこちらでもらうわけであります。
○栗山良夫君 そのときに、たとえば東海村に炉を置いて、そこでトリウムが出た。そのときに、そのトリウムの炉から引き出して本国へ持っていって加工するのか、あるいは日本でやるのかわかりませんが、そういう過程においてもし事故が起きたときは、この法律では規制できないのですか。
○国務大臣(中曽根康弘君) そうです。それはこの法律が対象になっているのは、両国に協定がありまして、向うの政府を免責している、そういう場合に、その免責している国関係の加工業者に委託した場合に、加工業者が免責されていないというと、政府と同列ではできない。向うに言わせれば、将来どういうものだかわからないものに不当の危険負担を生ずるということになっておるので、政府と同列の地位に置いてくれということで免責の要求をしております。そういうケースで今日本にできたものを日本が加工するとか、外国へ持っていくという場合には、第一、協定もまだございません。従いまして、新しい事態としてその措置を考えなければならぬと思います。
○栗山良夫君 それは今日の時点では、未解決ということで一応理解していいと思います。問題はトリウムのできたものについて完全に日本国の所有権があるのか、若干ひもつきになっていて非常にあいまいではないですか。
○国務大臣(中曽根康弘君) それは燃料を買い取った場合は日本のものになります。しかし借りた場合は、これは日本のものではないのじゃないかと思います。これは研究してみないとわかりませんが、ともかく買った場合にはこちらのものであります。
○栗山良夫君 買った場合に、発生したトリウムについて向うがある程度権利保留をするということがあり得るわけですね。その点と、それから借りた場合の所有権を向うのものであるという点で、そうすると、アメリカから借りた場合に、アメリカの所有権のもとにトリウムが出てくる。そいつはやはりアメリカ政府の責任において処置をせられるということになるのじゃありませんか。
○国務大臣(中曽根康弘君) こまかい法律関係は、原子力局長がよく知っておりますから、原子力局長に説明させます。
○政府委員(佐々木義武君) ただいまの御質問は、米国、英国等から濃縮ウランあるいは天然ウランを日本が買うか、あるいは賃借いたしまして、それを原子炉に入れまして、そしてスペント・フュエルができた際に、そのスペント・フュエルを再処理という過程で、ここにこの法案の加工とは全然違う性質のものでありますが、再処理をした際、できたプルトニウムの処分等はどういうふうにするかという御質問かと思いますが、これは条約では非常にプルトニウムが問題の点でございますので、できたスぺント・フュエルは全然ノータッチで手をふれられぬようになっております。そしてそれがかりに日本で処理工場等ができますれば、それを指定した場合に、その指定に基きまして、もちろん日本でも処理できるようになりますし、指定を受けなければ処理できません。処理いたしまして、そうしてできたプルトニウムに対しましては、日本が平和的に使うという分だけは日本で使いますけれども、そうでない分は全部相手国に返し、買い取るという格好になっております。また米国、英国等で、現在は日本で再処理工場は一つもございません。将来もなかなかできない性質のものです。非常に電気も食いますし、技術も高度のものがあり、大量でないと生産が合わないのでございます。日本では相当将来の期間まで再処理工場の大きいものを作るという見通しはないのでございます。従いまして、大部分の、そのほとんど全部と言っていいほどと思いますが、そういうものは英国あるいは米国の再処理工場で処理されるようになると思います。この場合が一番問題でございますが、再処理した、そのできたプルトニウムはやはり日本で必要な分は平和利用だという立証が認められる限りにおいて、日本には提供されますけれども、それ以外の部分は全部相手国がそれを保管するというふうな性質になっております。
○栗山良夫君 その保管の問題でなくて、僕はそういうものが事故を起こしたときのことをもう少しはっきりしておきたいと思うのですが、実は今水害対策委員会の方から、私、質問通告してあるものですから、再三呼びにくるのです。委員会で私の番になっているらしい。まことに申し訳けないのですが、今の大体管理の問題はわかりましたが、この辺は事故を起こしたときの、日本の国内で事故を起こしたときどうなるか、あるいは日本に所有権のあるものをアメリカへ再処理依頼したときに向うで事故を起こしたときにどうなるか、そういう点について……。
○国務大臣(中曽根康弘君) 日本で事故を起こした場合には、これはおそらくそのときには災害補償法もできておりましようし、また民間の保険等もできておるはずであります。今われわれ考えておる限りにおいては、民間保険でブールを作って、それでカバーできない場合には国家が第三者で補償する、こういう形になっておりますから、こちらから適用されるようになっております。外国に行った場合は協定ができておりませんので、その際は別個に新たな観点から措置する必要があると思います。
○栗山良夫君 ちょっと保留しておきます。 ―――――――――――――
○委員長(山本利壽君) それでは通産大臣の出席がございましたので、経済の自立と発展に対する調査を議題といたします。
○岡三郎君 それではきょう概括的なことを聞いて、あしたまた委員会があるから、非常に時間がおくれていますので、大臣も何か所用があると言われるけれども、国会の一つのいき方として無理を言ったわけですが、しかし私は無理じゃないと思うので、委員会の運営について大底の出席を求めたわけです。一番初めに金沢の東洋化工の爆発についてきょう同僚の相澤議員から質問があったのですが、私は保安管理については、これは通産省の方で十分対策を立てて善処するということだけではなくして、内容を伴ったやり方が今度当然期待されなければならぬと思いますが、その点については後にまわして、私、直接補償の問題についてお伺いしたいと思うのです。結局、この東洋化工が責任を持っておる、当然責任を持たなければならぬと思うのですが、ところが、東洋化工が最近の工場閉鎖云々、まあ事業閉鎖、ストップですか、そういうことから金ぐりがうまくいかない、こういうことであれだけの膨大な被害に対して当初五十万円程度の金を持ってきておる。それであの金沢区域の災害対策委集会から追払われて百五千万円程度にして持ってきた。大体百四十九戸程度の全壊、半壊それに五十万円くらいではどうしようもないので、ようやく百五十万円程度にして、一万円ずつ配った、こういう点から、非常に住民が――公共延物とか、あるいはそばの東急の車両とか、いろいろなものを別にしても、住民が非常に不安に思っているわけです。それで、私のお伺いしたいのは、会社として補償のできる場合は、東洋化工横浜工場は通産省の直轄工場で、認可及び保安検査については通産省が直接これを監督しておる、こういう建前上からいって、通産省は、もしもこの東洋化工自体が補償がうまくいかないというときには、具体的にこの補償の任に当たる監督官庁として、責任をもって処理をする立場にあると思うのですが、その点どうですか。
○国務大臣(池田勇人君) 東洋化工の爆発事件は、まことに遺憾なことでございまして、今後われわれは十分取り締っていきたいと思いますが、今の東洋化工が他の方々に与えられました損害について通産省が責任を負うということにはならないと思います。監督ということは、営業の認許可でありますし、工場の検査はやっております。しかし、認許可があり、工場の検査をやっておるから、その工場の不始末による分を政府がみな補償するということには相ならぬと思います。今までの例から申しましても、そういうことはございません。
○岡三郎君 そうすると、私の疑問は、結局、これは小笠原通産大臣のときに許可しておるのですが、しかし、結局通産省が直轄工場としてこれを認可して業務を起こさして、それで認可のときに、認可の内容として、会社自体が危険作業をするわけですから、いつ爆発が起こらないとも限らないというふうなことを考えてみたときに、通産省としては、かりにもしもそういう間違いがあったときに、住民に対して責任を負える会社というふうな、責任を持った立場でこれは認可しないのですか。つまり。勝手にあとはもう知らないということになるのか、その点ですね。
○国務大臣(池田勇人君) 通産省の直轄工場と申しますのは、通産省が直接に今の調査監督をする、経済的には何も関係があるわけじゃございません。で、この会社は、御承知かと思いますが、四千万円の会社で、他に三崎にもう一つ工場を持っておるようでございます。支払能力があるかないかということにつきまして、われわれ十分監督をして見なければいけませんが、これだけ払えとか何とかというところまで立ち入るわけにいかぬと思っております。今度の災害も、法規にきめてあろ通りにやったならば、あんな災害はわれわれ考えられない。今まで調査したところによりますると、個々の工室――作業場でございますが、作業場におる従業員とか、あるいはそこに置くいろいろな施設につきましては、十分監督をしております。われわれの知らない、許可してない一つ試験をやったという形跡があります。それからまた、作業場と上手の間の空地のあの爆発の跡を見ますと、非常に引っ込んでおる。これは、通産省で許可しておりまする最大限をこえた貯蔵をしておる。それも、四六時中見ておれば別でありますけれども、そういう場合に、通産省が、府県を通さずに、まあ花火なんかは府県を通してやっておりますが、直接に監督する、まあ年に一回経度は検査しなければならないということで、それはやっております。その場合に、法律違反でそういうような災害を起こしたときに、許可した通産省が責任を負うということは、私は今の法制上からは出てこないと思う。
○岡三郎君 そういうふうな形になると思いますがね。しかし、実際に被害を受けた住民が、この工場を通産省が許可しなければ――つまり、住民が、当時反対していたわけですね、反対していたのを押し切って通産省が許可をしたというふうな、まあ道義的な責任と申しまするか、そういうふうに、通産省が許可しなければこういうものがここに生まれるわけがないし、それから監督が、それは毎日というわけにはいかぬけれども、相当程度――かぜを引いて係官が十月に行かなかったというようなことがなければ、これがある程度まで紡げたかもわからぬし、それから、もっと付度するならば、取り締りといいますか、示達事項といいますか、注意が行き届いておると、そうして万が一そういうふうなことがあったときにおいては、通産省自体としても、これは責任をとらなければならぬというふうな明確な立場がなければ、住民としては、通産省が許可をして監督しておるが、結果としては責任を持たないのだと、私これでは納得ができないというふうに考えるわけです。だから、今の池田さんの言葉で言えば、会社の財産がある限りは、通産省としてはその中で補償させると、こういうことなんですか、許可した建前として。
○国務大臣(池田勇人君) これは、私はそう申しておりません。会社が被害を受けた方々に対して――会社と被害者がお話しなさるべきであって、幾ら払え、それ以上は払う必要がないと、こういうことを通産省としては言うべき筋合いのものではないと思います。 それから、今の許可をするにあたってどうこうということでございますが、これは法令にきまっておることでございまして、局長からお答えいたさせます。
○説明員(秋山武夫君) ただいまの住民の反対があったものを押し切って通産省が許可をしたというのは、これは昭和二十七年のことでございます。確かに、住民としてはあるいは不安もあったかと思うのでございますけれども、あの施設自体実は昔の軍の設備の転用を受けているものでありまして、同町に、火薬数取締法第七条の規定によりますると、製造施設の構逓、位置、設備が通産省令で定める技術上の基準に適合しておるものである場合、それから製造の方法がやはり通産省令で定める技術上の基準に適合しているものである場合、その他製造または販売が公共の安全の持維または災害の発生の防止に支障がないものであるというよろな条件を掲げまして、これらの条件が三つございますが、満たされた場合には、適合しておると認めるときには許可を与えなければならないという、一種の法規裁量の許可になっておるわけでございます。住民が不安を持ったということは、心理的には確かにそういうこともあったかと思うのでございますけれども、実は当時の調査では、これらの条件は完全に満たされておるという認定のもとに許可が与えられたものと、私当時はもちろん本職にはありませんが、考えられるのでありまして、ただいま大臣が申されましたように、非常に違反の事実がある、しかも違反を犯したその当日に事故を起こしたというような状態でございまして、かりに私ども前日検査に行っておったといたしましても、あの事故が防げたかどうかということは、ちょっと私ども判断がつかないのであります。
○岡三郎君 そうするというと、通産省の方としてできるのは、今生産をストップしておりますね。これは、どういうふうな規則違反をして、どういうふうな大災害を起こしたという建前から、これは工場をそのままストップさして、もろやらせないということで仕方ないのだと、こういう程度ですか、ちょっと大臣に聞きたい。
○国務大臣(池田勇人君) 専門家ですから、法律的の何は局長に……。
○岡三郎君 それはどうかな、法律的なことになるかな。
○説明員(秋山武夫君) 二十日に事故を起こしまして、即日口頭をもって会社の方に一時製造を禁止し、翌日二十一日付で文書をもって社長あてに送付をいたしました。これは実はよくそういう例があるのでございますが、ああいう大災害がございますと、とかく工員、従業員が心理的に非常に動揺を起こすわけであります。従って、かりにあすこで、まだ火薬庫その他には爆薬が入っておりますし、また通路にも破片等――破片と申しますか、トタン屋根に焼けた破片等がございますし、いろいろ鉄骨等もたおれております。そういうものから、かりにまた事故を起こすという二次災害を防ぐという意味が主たる禁止の理由でございまして、まあ、もちろん道義的の責任ということもあることではございますが、法律的に申しますと、そういう心理的動揺その他、要するに第二次災害を防ぐということが主目的でございます。
○岡三郎君 そうするというと、この被害を受けた国民は――これはまあ通産省は許可しなければならぬので許可をした。そういう事故があって、取り締りも十分でなくして大災害が起って、えらい被害を受けた。こういうことに対して通産省は、通産省自体として池田さんはそういう責任は全然ないのだ。これで済むものでしょうかという気持が私は湧くのです。ですから、法律的に言って、そうだとしても、現実の問題としてそういうふうな事故が勃発した場合にですよ、そういうふうな意向ならば、これは勃発したときに、回りにあった近所の人は、これは運が悪いのだ、こういうふうな現象になると思うのです。これでは爆発物というものを製造する者に対して、会社に対して、近辺の人はこれは不安動揺が絶えないと思うのです。だからそういうふうな点について、法律的にこれは会社に無理に払えとかなんとか、できないかもわからぬが、実質的に会社が補償能力のある限り、これはやるべきが至当だというように考える。そういう点は法律的な指導というよりも、行政的な面においてやはり住民の意思にこたえるようにしなければ、これは納得ができない、納得をしないというふうに考えておらないか。池田ざん、その点どうですか。
○国務大臣(池田勇人君) 建前としてはそういうふうになっております。しかし、われわれとしては先ほど申し上げましたように、相当の会社であればできるだけの、自分が裸になるくらいの気持で損害の幾分でも償うということはこれは至当、心がまえとしてはこれは当然なことだと思います。それを、通産省がこうしろ、ああしろということは、表向きでは言えないわけであります。だから、私はこういろ災害が――今までもやっておりましたが、明後日全国の直轄監督しております各二十四社の社長並びに最高技術責任者を呼びまして、そういう点についての……。
○岡三郎君 いや、その点は私はやってくれると思うのだが、当面はそこなんです。
○国務大臣(池田勇人君) 当面はそこでも、今お話のようにわれわれの気持としては、それは会社として十分やるべきだと思います。
○岡三郎君 表ではできないが何とかしたいということではないですか。
○国務大臣(池田勇人君) 表では今規定上できません。しかし、気持としてはわれわれはできるだけの補償をすべきものだと考えております。しかし御当人の意思できめることでございます。
○岡三郎君 そうすると、これはまあ通産省が許可して、そうしてあと監督をどの程度にするか、爆発が起こったならば、国民が運が悪いのだ、こういう私はまあ態度だと思うのです。これは明確にやはりしておかなければいかぬと思う。そういうふうな形の中でこういうふうな災害が次々と起こってきて、住民自体というものが、火薬類取締法とか、その他保安教育の問題で、こういう問題についても非常に不信を持っているし、火薬類取締法が制定されて十年、火薬類の非常な発達が行なわれている、こういう面から、これは非常な生命の不安と財産の不安ですね、この生命の不安と財産の不安というものに対して、通産省は、許可権がある通産省が、全然責任はないのだ、こういうふうなことを今度の改正においても貫き通すのですか。その点、はっきりしてもらいたい。これも重要な問題です。
○国務大臣(池田勇人君) だから、そういう問題がございますから、これは今の火薬の製造業の実際の点を考えまして、法律の改正を今検討しているわけでございます。
○岡三郎君 そうすると、その法律の改正点というのは、これは補償の問題も含まれていると解釈してよろしゅうございますか。
○国務大臣(池田勇人君) この政府の補償というものは、いろいろな許可事業だから、すぐそれは補償するというわけのものではございません、私も経験がございますが。
○岡三郎君 危険物だから……。
○国務大臣(池田勇人君) たとえば船が沈没した場合において、保険は掛けておりましょうが、これはやはり定期検査をやりまして、いろいろの制限をやっているのでございます。政府の許可事業であるから、すぐそれが不注意で与えた損害に対してどうするかということについては、これは法制全般として考えなければなりますまい。ただお話のように、火薬というものは危険物だからということになって、特に考える必要があるかないかということは検討しなければなりません。しかし、それは、法制の建前から、幾ら危険物であっても、許可事業であっても、本人が不注意でもって、そうして法律的違反をしてやったのを、政府が責任を持つということは、なかなか実情からいっても立法例からいってもむずかしいのじゃないかと思いますが、しかし何とかして、こういう危険物に対しての措置について、どういうことが考えられるかということは検討したいと思います。
○岡三郎君 私は、それでは被害を受けた住民はやはり納得しないと思う。それで結局、たまたまそういうふうな爆薬事故があったときに、運が悪いのだというような、こういう考え方では国民は納得をしないと思うし、もっと進めば、そういうふうな爆発事故を起こして、多くの迷惑をかけたという会社については、罰則として工場はそれによって閉鎖するなら閉鎖するとか、何か重要な――会社にとってそういう災害が起こるということは大へんなことなんだから、もしもそういうことがあったならば、会社はそれによってストップするのだという程度に厳格にやらなければ、この未曽有の災害が次々とふえていく、こういう大災害が。カーリットの問題にしてもそうです。同じ神奈川においても幾つかの災害が起きている。それをそのときそのときにいいかげんに処理されているから、私はやはりそういうふうな脱法行為というものも出てくるのじゃないかと思う。かりに、もしも脱法行為をして、不注意によって工場が災害を起こしたときには、工場はこれでストップなんだ。特に火薬というものは大へんなものなんだから、そういうふうな程度の厳重なことでも付け加えてくれなければ――災害が起こってから補償するということはむろんのことだけれども、とにかく会社の監督ができるというような建前というものを強化しろ強化しろといっても、限度があるので、会社自体が徹底した保安の措置、それに伴なう訓練、そういうものを身をもって、会社の生命とともに行くというくらいの従業員に気持ちがなければ、周辺の人は危険そのものですよ。その点どうですか、池田さん。
○国務大臣(池田勇人君) 立法問題として十分考にてみたいと思います。
○岡三郎君 考えてみたいって――そういう点はどうですか。
○国務大臣(池田勇人君) 国家の補償あるいは人の権利義務に関係したことでありますから、十分検討したいと思います。
○岡三郎君 権利義務……。許可するときには条件を付け加えることができると思うのです。かりに、大災害といっても、程度の問題かしらぬけれども、大災害を起こすような会社には、こういう危険物を取り扱わせることは無理だ、こういう判定のもとに、これは工場を閉鎖してもらわなければならぬということは、住民としての生命財産を守る権利として、強く要請されて私はしかるべきだと思うのです。個人の権利という問題よりも、もっと多数の公共の福祉というものを守るという観点がここに立たなければ、これは私は立法上片手落ちだと思うのです。住民の生命財産というものを保護しないで、一会社の財産ですね、それを保護するという建前は私は許されないと思うのですが、どうですか。
○国務大臣(池田勇人君) 御意見として十分承わって、そうして……
○岡三郎君 池田通産大臣の御意見はどうですか。公共の福祉と会社の個人的な利益との問題です。
○国務大臣(池田勇人君) 私は今ここで結論を申し上げることを差し控えさせていただきます。
○岡三郎君 どうして結論は言えないのですか。わかりきったことじゃないですか。
○国務大臣(池田勇人君) 私の考えは、次の法案審議のときに申し上げたいと思います。
○岡三郎君 まあそれだけで、意のあるところはわかったろうと思いますから先に進みますが、補償という問題は、もうほんとうはこんなものはどうでもいいのです、本来はね。爆発事件が起こらなければいいんですから、起こらないように完全の措置をするためには、思い切って、特に爆発物というものは累次にそういう例ふ起こしておるわけですから、この際一定の時限立法でもいいです。とにかく災害を徹底的に防止するという、国民に対して政府は公約するという建前で、ここでは私は抜本的な措置をとるように、そうして国民が、まあ政府のこういう強力なる措置で生命財産が守られるという一つの保障というものをとりつけていってもらいたいと思うのです。私はお願いをしておくわけです、国民として。そうでなければ、爆発物のそばにいる者は被害を受け殺され、あるいは家を飛ばされ、学童はけがする、それで、たまたまそこにいたものが運が悪いのだというふうなことでは、これはどうしても国民は納得しないと思うのです。私はたまたま今言ったように、会社が貧弱であるかもわからぬ心配があるので聞いたわけですが、許可する立場から、国民にそれだけの保障を与えてもらいたいということを言っている。 次にこの建物に対する会社の保険が一千万円、それからその他の物件があるわけですが、ころいう点について通産当局は調べて、どの程度の会社に財滝があるのか、これは会社のいわゆる四千万円の資金という問題と合せてちょっとお伺いしたいと思うのです。現状における財産。
○説明員(秋山武夫君) 実は今回の事故を起こしました後は、会社の書類はほとんど全部検察庁に押収せられておりまして、私ども調査に参りましたのですが、調べることができませんので、最近の現状はちょっと申し上げかねるわけでございます。前回の、この三月で締め切りました決算によりますると、これはまあ会社の公表しております損益計算書でございますが、一応信用するしかないわけでございますが、当期の利益金が二百八万六千八百九十円であります。それのもとになりました総益金が二億五千五百八十三万四千百七十二円。
○岡三郎君 それは総益金ですか、今までの、会社の設立以来の。
○説明員(秋山武夫君) いえ、そうじゃございません。これは一年決算でございまして、三十三年四月から三十四年三月三十一日までの一カ年の決算でございます。総益金はただいま申しましたが、総損金が二億五千三百七十四万七千二百八十二円で、その差の利益金が、先ほど申し上げました二百八万六千八百九十円ということになっておりまして、これは利益準備金に十一万円を積みましたほかは、全部次期繰り越しということになっております。
○岡三郎君 よろしゅうございます。その程度ならば、これは問題にならぬから大臣に伺いますが、私の大体聞くところでは、この建物に対する保険が一千万円ある、それからいわゆる国有財産ですが、一万坪をこえる土地の中で、六千坪が社有地としてあるそうです、六千坪の社有地。それから現実として会社の倉庫に火薬はどのくらいあったのですか。
○国務大臣(池田勇人君) これは考課状を見て大体会社の内容を申し上げましょう。これは今のようなものではあなたの質問に合わないのです、局長の答弁は。大体貸借対照表で資産の部が二億七千五百万円、そしてその資産のおもなものは、現金拠金が九千六百万円、それから原材料が二千五百万円、製品及び仕掛品が三千九百万円、貸付金が一千万、仮払金が千三百万、それからおもなものとして有形固定資産五千七百万、投資が二百万、それから負債の方では支払い手形が二千四百万、短期借入金が一億五千万、長期借入金が二千四百万、資本金が四千万、それから一千万円以上のものは、未払い費用が一千万、これが一千万円以上のものです。これは今の利益金なんかよりも会社の状態がこれでおわかりと思います。それから今の財産目録を見ますと、固定資産のうちで土地が百十万円……。
○岡三郎君 坪数は出ておりませんか。
○国務大臣(池田勇人君) 坪数は出ておりません、金額だけで。建物が三千百万円、機械及び装置が千七百万円、築造物が二百九十万円あるいは車輌運搬具が二百六十五万、工具類が百九十万というようなものです。これで大体会社の実態はおわかりだろうと思います。
○岡三郎君 大体今の御答零弁によるというと、貸借対照表でありますとか、資産内容からいうと、これは脆弱そのものですね、脆弱そのもの。私は概観して爆発物を作る工場は、花火工場は言うに及ばず、非常に貧弱な内容の会社が多い、大体おしなべて。こういう点については通産省がお気づきになっておるわけですか。こういういわゆる火薬工場、花火工場とか、そういうようなものを概括して、大体従業員の待遇の程度も悪いし、会社の内容そのものが悪いといしうことが災害を起こしている一つの原因ではないかと思うのですが、その点はどうですか。
○国務大臣(池田勇人君) 花火工場は別ですが、火薬工場はいろいろな種類がございましょう、二十三社のうちには。あるいは旭化成とか、あるいは日本化薬とか、こういうふうなものは相当、あるいは日本冶金とかカーリットなども相当に大きい、旭化成なんかは一流中の一流ですが、二十三会社のうちでそういうものもございますし、まあこういうようなものは割に小さいのじゃないかと思います。しかしこの資産内容は、これは私考課状だけを見たんですが、そうひどく悪いというほどでもございませんが、花火工場、花火の方はこれはまた零細のが多うございますから……。
○岡三郎君 どうもこれは池田さんの専門的な立場で、言いますけれども、この程度の資産、負債内容ですわ、こういうものでいう、どのくらいの補償能力がありますか。
○国務大臣(池田勇人君) 私はこの考課状を見ただけでは、どの程度の補償能力という鑑定はちょっとむろかしゅうございます。
○岡三郎君 勘ではむつかしいてしょうけれども、池田さんは大体専門家ですよ、金融、そういった全体を見て、この程度の会社ならばこの程度はやれるんだ、ということは、そういうことは全然わからんですか。
○国務大臣(池田勇人君) よくはわかりませんけれども、私の立場としてそういったことは一つお許しをいただきたいと思います。
○岡三郎君 問題は私は何としてもこれは、池田さんのやはり最近における人情深さというものから考えてみて、地域におけるところの住民というものは、これをきっかけにして、日本化薬とかカーリットとか今言ったような冶金とか、いろいろな工場があるわけですよ、神奈川においても、全国的にもあるわけですね。その場合に爆発されたならば運が悪いということではだめでしょう。今のところ通産省の立場からいうと、それ以外にないでしょう。爆発したところはお気の毒だが、運が悪いと、こういろふうに、池田さんの言葉をかりて私が表現してみたならば、これでいいんですか。
○国務大臣(池田勇人君) お気の毒だが、運が悪いとは言っておりません。それだから、私は、法律を改正しまして、いろいろなりっぱな意見を聞きまして、今の日本の実情に合う、いわゆる政治として、これはいい政治だというふうなことをしたいと考えておるわけでございます。 今、局長が言っておりますように、昭和二十五年に作られた法律で、日本の火薬産業部門を伸ばしたいというふうな思想がございまして、これはもとより、今でもございますが、しかし、過去の経験から申しまして、ただいまのお話のように、危険物について、設備が整えば、これは許さなければならないということは、民主的な法律というかもわかりませんが、それは非民主的の場合がありますから、そういうことは今後十分考えていかなければならぬ問題であろうと思います。
○岡三郎君 そうするというと、立法の措置として、改正の措置としては、公共の福祉というか、地域住民の福祉というものを優先的に考えて立法するということについては、間違いございませんか。
○国務大臣(池田勇人君) 私の個人の意見では、そういうことは多分に入れていかなきゃならぬと思います。一般の事業と違いますから。
○岡三郎君 それで、直ちに火薬の移動を禁止したとか聞いておるわけですが、あの会社の製品としての火薬は、これは一説には二百トンとも言われておる、それから、他の、製品に上がらないものは百トン、総体的に三百トン、製品が二百トン程度と、いろんな論がありますが、これは移動は禁止してあるでしょうね、会社の製品は。
○説明員(秋山武夫君) 製品は大体二百トンございますから、今火薬庫にあります貯蔵分まで含めまして今の二百トン、仕かかり品が百トンという話ですが、実は正確な計算はしておりませんが、いずれにしましても、これはすでになくなってしまったので、焼けてしまったものでございます。移動の問題は、実は先日、私も現場を見て参りましたが、通路もまだ何しろめちゃめちゃに飛散物がございまして、そういう中を火薬を遊ぶということは非常に危険でございます。同時にまた、警察の鑑識官等が入っておりまして、それらの人の安全も考えなければならないということで、実は火薬庫のとびらも飛んでおるようでありますので、とりあえず、湿気を呼ぶようなことのないように処置だけをとりまして、現在そのままにしてございます。ただ、これは、いずれ数日中に警察官の仕事も済むし、通路の清掃も済みますので、その場合は、できるだけ安全な所へ運び込む、つまり、火薬庫の奥の方に……。
○岡三郎君 それでいいです。そうなるというと、住民との摩擦が相当通産省と起こりますね。住民は真剣ですからね。火薬は財産ですからね、これを移動して、また会社がどっかにやってしまうのだという不安が一方にある。ただ、通市省がそれを移動するということになると――つまり、現在までで類例がないですよ。百五十万円ですよ、出した金が。それが、初め出した金は五十万。もう人をばかにしていると言ってみんな怒っている。ところが、ようやく百五十万円。それで、大体おも立った大被害を受けた者に一万円、そのほか見舞金がちょっと。ころいう状態で、災害もヘチマもないわけで、今日問題として、今のところは、次善の策として補償の問題にきておるのですが、他に大きな問題があるとしても、結局、そういうふうな火薬の移動とか、あるいは社有地の六千坪の土地とか、百十万円になっておるが、これはこんなものでないと思う。そういうふうな、総合的に見て、あまりべらぼうな考え方で、住民というもの々愚弄するということになれげ、これは社会不安を起こして、社会問題になってくると思う。そういうふうな点では、火薬の移動とか、そういったものについては、現実の情勢、もう引火する危険はないんですから、そういうふうな点で、会社の肩を持つような印象を持たせるような行為というものは、慎重にやらぬというと、これは問題が起こると思う。通産省はどこまでも、被害を受けたものは見殺しにして、会社だけの肩を持っていくのじゃないか、こういうようなことが言われないとも限らぬが、移動については一つ慎重にしてもらいたいと思うが、どうですか。
○説明員(秋山武夫君) ただいま、ちょっと言葉が足りなかったかと存じますが、私の申し上げました移動は、工場内の移動でございまして、つまり、ただ、置き場、簡単な火薬庫――簡単といっても、小さい火薬即でございますが、工場のすぐわきに三、四カ所に分けて十トン前後ずつ入っておる、そのとびらが飛んでしまって、盗難といってはおかしいが、その他の危険が考えられるので、それを本式の構内の火薬庫の方に移すということを申し上げました次第でございます。構外に搬出するやいなやにつきましては……
○岡三郎君 これはやめてもらいたいと思う。今のところ、やめてもらいたいと思う。結局、物質的な復旧もできない。精神的なショックというものはずっと残っておる。そういうような点で学校の子供――校舎の破れ方も大へんなものだし、それからバスが転倒しておる。京浜急行のガラスも破れたと言うけれども、バスが鞍倒しておる。それで、池川さんの、ちょっと言ったことを聞くと、障壁物を作って、厳重なものを作っていけばいいのじゃないかというふうなことを言われたように聞いておるのですが、ところが、その地形を、行ってごらんになればいいのですけれども、五十メートル、七十メートルの山が周りに一ぱいです。そこを火薬が吹き上げて周りが真空状態になって、もしも、いろいろな障壁をがんじょうに作れば作るほど、真空状態ができて、五百メートル程度の所の住民に被害を起こす。地域によっていろいろ、なかなかむずかしい問題がある。そういう点では、簡単なる遮蔽物、障壁、バリケードを作ることによって、火薬爆発の被害というものを免れるとは考えられない。新しい一つの考え方、現地を見てそう感じたのですが、これはやはり非常なショックですよ。山にさえぎられておるから心配ないと思っておる戸が激しくやられておる。だから、こういうような点、五百メートルの周辺のもの、場所々々によってずいぶん違うけれども、六浦の小学校の近辺の大部分は――学校はほとんど使用にたえないくらいにこわれておる。これは山のつけ根、つけ根を越した向う側です。だから、私は、こういう点で科学的に十分善処してもらわなければならぬのだが、きょうは、あまりその点につきまして時間がないから言いませんが、最後に――との問題についで最後だが、この今の答弁の内容を見るというと、通産省は許可するが責任は持てない。一体、こういうことになった場合において、住民はそれを会社に言う、会社はそれに対して、なかなか簡単に、誠意をもってやるという口の言葉の先から、十分なことはできぬかもわからぬという不安を醸成しておる。これは表で命令をして補償してやるとかなんとかできないけれども、やはり住民が安定するように、会社としても誠意をもってやるように、住民側にわかるように、通産省当局の一考を私はわずらわしたいと思う。そうしなければ、許可をして、なるほど、みな、あなたたちの方で責任はここまでは持てないと言うかも知れないけれども、許可された立場のものはたまらない、その周辺のものが。補償については、できるだけの御努力を要請したいと思うのですが、大臣どうですか、できる限りのところを。
○国務大臣(池田勇人君) 今の横浜の東洋化工の場合の、地形も聞きましたが、お話しの通りです。私、本会議で申し上げましたのはちょっと誤解があったのですが、花火工場なんかにつきましては、これは小規模のものですから、今度の予算にはバリケードを作るような要求をいたしております。大きい工場につきましては、とてもそういうことはできぬ。 それから会社が民間に対しての補償の問題は、私は法律問題をどうこう言うよりも、会社として誠意を披瀝して、迷惑をかけた人のなにをできるだけやるべきだということは、通産大臣というよりも一人の人として私は変なことをすれば義憤を感ずるものでございます。
○岡三郎君 それでは、まあ一人の人としてなんと言うとおかしいけれども、やはり池田個人でもいいから池田通産大臣として、人間としてこの補償については十分措置しなければならん。これはだれが見てもそうですよ。われわれ自身でもそうだと思う。じゃないと国民感情として……。危険物が非常にあるわけですから、もう火薬庫のない所はないくらいですね。昭和二十一、二年には池子にある火薬庫から火事が出て逗子近辺は全市ことごとく立ちのき命令が出たということもある、一時は。 この問題はこの程度にしておきますが、競輪の方を一つだけ聞きます。通産大臣は十七日の発表で競輪の存廃を競輪の審議会を開いてやる、こう言われておるのですが、これは事実ですか。
○国務大臣(池田勇人君) これは通産省ばかりでもございません。ボートレースもございますし、それから私は競馬なんかについてもやはり考える余地があるのじゃないか。まあ競馬と競輪は違うといへ議論もたくさんございますけれども、所管が通産省ばかりではございませんので、一つ党と相談いたしまして、そういう調査会を開いて、根本的な検討を加えたらどうかという意見を話したことがございます。私直接、党ではございませんが私の同僚に話をして、相談してみろということを今言っておる次第であります。
○岡三郎君 ここに東京新聞に、「通産省は十九日、競輪の存廃を審議するため来月早々に競輪審議会を開くことにきめた。」「同省は十七人の委員候補をすでに内定した。」、こういうようなことはここまで行っていないのでございますか。
○国務大臣(池田勇人君) 競輪審議会については開くつもりでございます。競輪だけでなしに、いまのボート・レースもございますから、世間ではずいぶん問題にしておりますことを、私は自分ももちろん考えていきますが、党としても一つ検討してみてくれということを申し入れております。多分そういう運びになるのじゃないかと思いますがまだ結論を聞いておりません。
○岡三郎君 競輪審議会は十二月上旬に開くということがわかったのですが、この委員の内定ということ、九月で任期が終って現在までそのままにしているのですが、十七人の委員候補が内定して、一名女性代表が未定だという記事ですがれ、これは内容の決定、委員長上野通産省事務次官云々ということを書いてありますが、これは正式に決定したのですか。あるいは新聞記事に出たのがほんとうですか。その点をちょっと伺いたい。
○国務大臣(池田勇人君) 競輪審議会を開いたらどうかということは事務当局へは私から申しました。それによって事務当局は動いておると思います。局長からお答えいたします。
○政府委員(小出栄一君) 競輪審議会はお話の通り来月中旬ぐらいに開きたいと思っておりますが、委員の任期も先般切れておりますので、委員の一部改選をいたしまして、大体新聞に出ておる通りの形ですでに辞令をお渡しいたしました。ただ御婦人の委員の方につきましては折衝がちょっとおくれておりまして最近内定いたしましたので近く発令をいたします。
○岡三郎君 それはどなたですか。
○政府委員(小出栄一君) まだ御承諾が、内諾を得た程度でございまするが、大浜さんにお願いしたいと思います。
○岡三郎君 これは十分なる検討をしてないのじゃないか。ずっと、この新委員の顔ぶれを見るとですね、この顔ぶれでは競輪は続けてやれということになりそうな顔ぶれですよ。これは、委員長が大体上野通産省事務次官なんて私はけしからんと思う。こういうものこそ純粋にやはり有識者、一般の民間人、そういうところの人を集めて、フェアプレーにやってもらわなければならん。これは競輪審議会といっても、通産省御用審議会のようなもの、上野通産省事務次官、小出通産省重工業局長、これでは自分の田に自分の水を引くようなものじゃないですか。あなた方が廃止するということを言い出すわけはないと思う。こういうふうに審議会を作ってやるということは、これは漫画的な様相になるんじゃないかと思うのですが、通産大臣はどうですか。これは委員長を事務次官にしてあとをやっておるということは、これは私は納得できないと思うのだがね。
○国務大臣(池田勇人君) これは私の責任でありますが、えてして法律に基きます各官庁のこういう審議会は、次官が会長になることが普通でございます。そして会長あるいは局長というものが非常な発言権を持つわけではないので、こういうのは他の委員の者の聞き役になるわけであります。ただ構成としては従来こういうような例になっておりますからやっております。それから今度評論家も少し加えたようなあれでありますが、私は前よりもよくなったといってはなんですが、大体公正な意見が出るんじゃないかと思います。
○岡三郎君 そうすると今度はかわる人ですね、これはどなたとどなたですか、かわった人は。
○政府委員(小出栄一君) 従来の委員でありました大宅壮一先生のかわりに細川隆元先生。
○岡三郎君 これも賛成者だ。
○政府委員(小出栄一君) それから渋沢秀雄さんのかわりに三宅清輝さん。あとは文部省のこれは人事異動というか、当然かわったという程度でございますが、大体そういう第三者のいわゆる評論家と申しますか、そういった方々につきまして交替をしていただきました。それから御婦人の方では船田先生のかわりに、先ほど申し上げました大体大浜先生に内定をしておる。こういうようなことでございます。
○岡三郎君 これは事務当局にまかせたと油田さん逃げましたが、この間のテレビを見たら細川さん競輪賛成ですよ。三宅さんしかり。これでは審議会でやっていくこと自体が茶番劇じゃありませんか。こんなもので結論が出たって、納得しません士。これは競輪を続行するということが、結論が出るような構成になっておる。これではフェアではないですよ。やはり通産省側から出るならば、そうでないところ、それから学識経験者だとか、こういう而についての一般競輪のその振興会を代表している者もあれば、競輪廃止同盟をやっておる人も入れるとか、もう少しフェアにやったらどうかというように考えるのですが、どうですか。今指摘したように、みなかわった人は賛成論者に近いじゃないですか。細川さんとか、そうですれ。
○国務大臣(池田勇人君) 私は人の意見がこうであるから、どうこうということはない。やはり世の中がだんだん変ってくるわけであります。世論もだんだん変って参ります。たとえば競輪のなんというか、起こったゆえんは戦災都市復興計画――こういう連中がもういかんとなってきておるんでございますから、私はその人間の個性ということよりも、やはり世論を代表している公正な意見を吐いていただけばいいのであって、この人は札つきだというようなことを考えたりいたしません。
○栗山良夫君 関連質問、言葉を返すようですが、私は今たまたま岡山委員から特定な人物の名前が出されたもんですから、はっとしたんですが、昨晩のラジオの競輪問題の討論会みたいなものがありました。その中で今指摘された人はまあ簡単に一言で申しますというと、競輪というものは残すべきである。しかもその理由がふるっておるのですよ。人間というものはやはり生まれながらにして射幸心を持っておる。あらゆる射幸心を封殺してしまったのではやはり楽しみがない。だから、今悪い悪いと言うけれども、あれを運用よろしきを得れば、競輪を通じて新しい道徳が生れるであろう。(笑声)そういう意味の発言をした。(「でたらめだ」と呼ぶ者あり)それでは。現にそうなんですよ。そしてだんだんやっておりまして、一番最後に、とにかく戦災都市復興連盟の方でも、任務終了したからやめようじゃないか、施設の改善もやめようじゃないかという、いろいろな意見が出るという態勢に置かれて、一番最後には、とにかくやってみて、そのときもう一ぺん話をしましょうというようなことでしたが、そのくらい熱心な存置論者が入っているということであれば、私はただいま岡委員の言われた通り、審議会のメンバーというものは、やはり大臣はもう少し第三者的に再検討せられる余地があるのではないかと思いますね。
○国務大臣(池田勇人君) 私はどういう意見をお出しになりますか、ただいま局長から申し上げた構成でやってみたいと思います。
○岡三郎君 それは大臣としては下にまかせたのだから、そういうことを言う以外にないかもしれないが、競輪を存続したいという首謀者に人選をまかしたのではだめですよ。競輪審議会に諮って競輪問題について審議するという看板が泣きますね。看板に偽りあり。だから、そうではなくて、重工業局長を悪く言うのではないのだけれども、あなたのところでは次の法案を用意しているというのだね、これは完備しているかどうかわからぬ。しかし、これほど世論が大きく今や存在の理由がなくなった、こういっているときに、あえて競輪審議会に存続主義者を入れてくるということは、これは一般の人はごまかせるかもしれないが、われわれは納得できないですよ。これを取りかえるということが穏当でなければ、もう少し構成員をふやして、そうして真剣に、競輪審議会が意味をなすようにやってもらわなければならぬと思うのですが、大臣どうですか、もう少し増加するという工合にはいきませんか。
○国務大臣(池田勇人君) 法律で二十人以内となっているそうでございます。欠員が今一人あるようでございます。
○岡三郎君 法律を改正すれば済む。
○国務大臣(池田勇人君) 法律を改正すると申しましても十二月の中句には……
○岡三郎君 臨時国玉に出せばすぐ通りますよ。
○国務大臣(池田勇人君) そういうような問題は、やはり一応審議会に出しまして、最後の決は私がとりますから……。
○岡三郎君 最後の決はとるけれども、出るときの結論はきまっているわけですよ。それを、競輪存続ときまっているから、大臣はこれはだめですというわけにはいかないでしょう。だからやはりフェアにやるように、押し問答かもしれないけれども、この構成では公正な世論というものは出てこない、こういうふうに言うても私はははかるところはないと思う。これはきょうはこれでやめますが、岸総理大臣も池田さんもこのごろは円熟されて、青少年の家とかいろいろなものをやって、道義の高揚、学校では道徳教育、ところがばくちのテラ銭で学校を建ててそのテラ銭で建てた学校では道徳教育をやっている。これは漫画です。少くともほかのものに使うならいざ知らず、こういうふうなばくちのテラ銭を神聖なるべきところに使うべきものじゃないですよ、実際問題として。そうして、やっていることは道議の高揚、道徳教育の振興、ばくちのテラ銭で建てたところの中でそれをやっているわけだ。これは私はちょっと奇現象だと思う。これは逃げ手であって、いや競輪は悪いけれども、使っているところがいいのだからという逃げ道として学校を利用し、その他公共建物を利用し、あるいは機械の振興等を利用し、みんなこれは利用して、そうして競輪の存続をはかろうという意思に私はほかならぬというふうに考えておる。今のばくちのテラ銭で学校を建てて道徳教育をやる、道義の高揚をやるということについては、池田さんどういうふうに考えますか。
○国務大臣(池田勇人君) いろいろ議論のあるところでございます。私は不幸にしてまだ競輪を見たこともございません。しかし就任以来問題になっておるので十分承知しております。各般の意見を聞き、またいろいろ研究いたしまして適当な措置をとりたいと思います。
○岡三郎君 きょうは時間がありませんから、私の方はあしたまたこれを続行したいと思います。
○栗山良夫君 小山さんにちょっと伺いますが、その委員二十名のうち、一名欠員ですね。そうしますとその十九名の構成をちょっと知らしていただけませんか。どういう人が何名々々ということ、役所が何名ですか。
○政府委員(小出栄一君) 会長は先ほど申しましたように事務次官でございます。それから委員は順序不同ですが、大体の肩書きを申し上げますと日本体育協会の会長、それから役所関係は通産省の私、それから自治庁の財政局長、それから通産省の官房長、それから警察庁の保安局長、それから文部省の体育局長、以上行政官庁、それから自治体の代表では東京都知事でございます。そうしてあとは阿部真之助さん、奥野さん、岡松さん、境野さん、それから先ほど申しました大宅さんが細川さんにかわります。それから渋沢さんが三宅さんにかわります。高石真五郎さん、これは日本アマチュア自転車競技連盟の会長、それから玉置實さん、林大作さん、古野伊之助さん、横田隆雄さん、それから日本自転車振興会の会長の松本学さん、大体そういうような構成でございます。
○栗山良夫君 今その中の林大作さんなんていうのは、一番設立のときに活躍した責任者ですよ。その内容のことはいいんですが、それでその十九名のうちで競輪存置論者と、それから廃止論者と、それからつ中立的な人と分けますと、何名ずつになりますか。
○政府委員(小出栄一君) その点につきましては、実は先ほど大臣からお答えになりましたように、競輪審議会というものは、もともとこれは自転車競技法に基きまして、競輪場の設置の許可、その他競輪に関する重要事項について調査審議するための通帝大臣の諮問機関でありまして、もともと競輪それ自体の存廃を論ずるというような性格のものではないわけでございます。しかし、こういうような情勢になりましたために、一応その委員の方々にもフリー・トーキングで十二月のときは大いに議論していただく、かように考えております。従いまして、それぞれの方、ももろんわれわれ官庁の者は立場上何ら発言をすべき筋合のものではございませんけれども、主として第三者の委員の方に自由な意見を言っていただく、それから先ほど大臣のおっしゃいましたように、これは競輪審議会というものは、競輪の運営の諮問機関でございますので、全体の存廃問題の大所高所からの議論につきましては、競輪あるいは公営競技的なものを含めましたさらに高い立場の調査機関を作るというような動きもあるわけでございまして、根本的な存廃問題はやはりそこで主として議論していただく、それから競輪審議会におきましては、そういう存廃問題、その他将来のあり方等についての根本方針がきまりますまでの間においても、できるだけ弊害を少なくするために、とりあえずたとえば省令の改正なりあるいは法律を待たないでやれるような事項もないかということも実は研究しておりまして、それらの案もこの競輪審議会にかけてみたいと、かように考えております。
○栗山良夫君 委員会はそういう性格であることは知っておりますが、通産省の方針でも、新規の競輪施設は認可しないという方針がきまっているわけですから、委員会の一番主たる目的はなくなっているわけです。そこでまだ明日やられるそうでありますから、私が要求を申し上げておきたいのは、委員の経歴書ですね。それからこの審議会をなさったときの速記録の全文を当委員会に提出せられたいと思いますが、それよろしゅうございますか。
○政府委員(小出栄一君) 了眠いたしました。
○栗山良夫君 これは一つ確約していただきたいと思います。委員の経歴と速記録の全文。
○政府委員(小出栄一君) 速記録は非常に膨大なものでございまして、あしたまでに写しが問に合うかどうかわかりませんけれども、できるだけ間に合わせます。
○栗山良夫君 近くやられるでしょう、競輪存廃問題について。その速記録です。
○政府委員(小出栄一君) 御要求の資料を取り違えておりましたが、この十二月に開かれる審議会の速記録、そういう意味でわかりました。
○栗山良夫君 それから先ほどの火薬の問題ですけれども、これを通産大臣に、法律の改正をなさるというのでありますから、一、二意見めいたことになるかもしれませんが、付して御所信を承わっておきたいと思うのです。 その前にですね、通産省として危険防止、安全操業の目的のために、定期的な監督検査をしておられるのですね。監督検査をしておられる工場設備、工場施設、そういうものは一体現在どういうものがあるか、一覧表を明日朝まででも、一つ出していただきたい、明日の委員会、これはボイラーとかいろいろなものがたくさんありますね。
○国務大臣(池田勇人君) 通産省の直轄監督しておるものが二十三社で三十四工場でございます。
○栗山良夫君 火薬だけでなく、ボイラーとか、その他いろいろな業種がありますから、ボイラー監督とか火薬とかですね、それの業種。要するに危険防止、安全操業の目的のために通産省として定期的な監督検査をしておられる設備。
○国務大臣(池田勇人君) 一つ事務当局に、期限はできるだけ早くいたしますが、どの範囲に及ぶかわかりませんか……。
○栗山良夫君 通産省全部にわたって。それをいただいて、私検討したいと思いますが、抽象的にわかっておりますことはこういうことなんです。 先ほども大臣と岡委員の間の質疑応答の中にありましたように、たとえば火薬というものを一つ扱ってみましても、一流の大企業とそれから中小企業とあるのです。そうすると、大企業の方を見ますと、これは大へん僣越な言い方だけれども、通産省の監督官よりははるかに優秀な技術を持っている技術者がずらっとそろっておるのです。中小企業へいくとだんだんそれが落ちてくる。そこで監督の度合いというものは、やはりそういう業態によって硬軟よろしきを得なければいかぬと思うのです。非常に常識的なことですけれども。ところがどうも役所の監督というものは、そういうことに規則上なってないのじゃないか。でかいのも小さいのも一律に監督している。そういう監督上の規則の問題が一つあります。私は指摘いたしますが、ボイラーでは現にそれがあります。中小工場の中にある小さなボイラー、あのボイラーも一々監督官が行くわけです。ボイラーの中に入って見るわけです。ところが最近電力会社の人たちがこしらえている十五万キロから二十万キロもある大容量の発電所のボイラーもそれと同じに扱われておる。きわめて奇妙なことなんです。片方は優秀な技術者がいて、その設備一つ飛べば何百億という損をするから、あらゆる念入りな監督をしている。そこを通産省の方が行って、ボイラーの中にもぐって、このパイプがいいとか悪いとかこうやる、そういうやり方を町工場の中の小さいボイラーも同じことをやっている。そういう均一的な、時代の進運からはずれてしまったような監督行政というものははたして妥当であるかどうかということについて、大臣としては再検討を加えていただく必要がありはしないか。今度の火薬の問題でも、火薬から花火までずらっとありますが、花火に至っては家内工業みたいなことをやっておる、そういうところにほんとうに技術者が熱心に監督をしなければならないのだが、そういうところは手薄になっておる。どっちかというと、大きなところに定期的に行ってみたり、こういうふうなことになっているのではないかということを非常に私おそれるのです。この点を今度の法案を作られるときには、十分検討をして、一つ入れていただきたい。私の今の考えについて通産省としてどういうお考えを持っておるか、純事務的な問題ですけれどもお答え願いたい。 それから先ほど本会議の答弁によりますというと、火薬監督官は三人だというお話でありましたが、これは本省直属が三人なんですか、出先機関にもちゃんとおられるのでしょうか、おそらく全国の火薬、花火の監督官が二人ということはありますまい。それは一体どういうことですか。
○国務大臣(池田勇人君) 栗山さんの第一の質問は、やはり法規でできておっても、行政のやり方、重点をどこに置くかという問題だと思います。これは行政的にいろいろ検討いたしまして遺憾なきを期するということでできるだけ努力をいたしたいと思います。
○栗山良夫君 規則の問題ですね、法律ではなくて。
○国務大臣(池田勇人君) 今の監督の技術官は三人、最近一人入れまして今四人になっておるのでございます。通産省直轄でございますから、地方の通産高にはおりません。全体で三人、今一人人れましたが、これはまだ未熟でございます。今の三人のうち係長は東大の講師でございます。相当の専門家でございます。何分にも事務官二人、それから技術者三人という状態である。今予算は相当要求いたしまして地方の通産正局でもできるように一つしようかと要求をいたしております。 それから花火の方につきましては、これまた相当に被害があるのです。こちらにつきましても、今のケードバリとか、いろんなことを考えまして予算を要求いたしております。
○栗山良夫君 三人というのは花火まで含めてでしょうか、花火は別でございますか。
○国務大臣(池田勇人君) 花火は主として府県知事がやっておることになるのです。直轄工場を通産省でやることになっております。法律の規定は少なくとも年に一固定期検査をする、そして通産省の内規で三、四カ月に一回という内規はございます。
○栗山良夫君 私はやはり火薬の方は大体大企業が多いし、今度のこの場合とか、山口の場合は非常に遺憾なことだけれども、例外的なことだと思いますので、監督行政を組織化する点においては、少し気をつけていただく、そうむずかしいことではないと思うのです。この点はもう少しわれわれが納得し得るように説明を将来していただきたいと思います。 それから現在の施設そのものに対して、これはやはり放置しておけないようなものが中小工場以下にありますから、そういうものをどうするかということが一番人事だと思います。最初は原っぱで人家が全然ないところに作ったものが、五年、十年、十五年たっ間に、どんどん近所に家ができてしまって、そして一ぺんぽかんとやるというと、大へんな被害を起こす、こういう実情だと思います。特に花火工場にはこれが多い、そういう工場を、家が建つに従って、また人家のないところまで移転させるのか、現状におけばどういう防護施設をするのか、そういうところがない。花火工場は徹底的にそういう考え方で進んでいただきたい、こう思うのです。
○国務大臣(池田勇人君) 今でも花火工場の処置は、御承知の停滞量をきめまして、こちらの規定通りにやっていけば、そう被害は大きくならぬように技術的にやっておるのでございます。何分にも停滞量なんかをこえて無理している場合も多い。また職員の保安に関しての教育ての他が不十分だ、いろいろな規定や格好はよくできておっても、実際がそれに合わない面がありますので、私は心がまえを一つ変えていただきたいと思います。実は十月の初めにも府県並びに公安の方々と通産省と協議いたしまして、法律改正についての参考とか、あるいは取り締りの強化とかということについて協議をいたしております。いろいろ検討をいたしまして、とにかくたびたび起こる災害を極力なくするように、また万が一起こっても、人命等に被害の起こらないように努力していきたいと思っております。
○委員長(山本利壽君) 本日はこれで散会いたします。 午後四時五十一分散会