P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
33回国会参議院1959/11/12

商工委員会 第3号

発言数
82
登壇者
10
会派数
4
開催日
1959/11/12

会議録

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) これより商工委員会を開会いたします。  委員長及び理事打合会の結果について御報告いたします。  本日は、まず核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案について提案理由の説明を聴取いたします。次に中小企業対策について当局より説明を聞き、質疑を行なうことにいたしました。   —————————————

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) それでは、まず理事補欠互選についてお諮りいたしまする理事栗山良夫君が、去る五日委員を辞任され、六日再び委員に選任されました。従って理事が欠員となりましたので、この際補欠互選を行ないます。  互選は先例により委員長において指名することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 御異議ないと認め、理事に栗山良夫君を指名いたします。   —————————————

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 次にお諮りいたします。本日は横山科学技術庁政務次官が御出席になりまして、まだごあいさつがございませんので、当委員会に対してあいさつしたいという申し出がございます。これを許すことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) では横山政務次官。

横山フク自由民主党科学技術政務次官

○政府委員(横山フク君) 大へんごあいさつがおくれて申しわけございませんでした。八月の当委員会のときに他用がございまして、出席ができませんでした。本日初めて皆さん方にお会いいたしたわけでございます。私、六月三十日に科学技術庁の政務次官を命ぜられました。どうぞよろしく御支援のほどをお願いいたします。   —————————————

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 次に、核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案を議題といたします。  まず、提案理由の説明を聴取いたします。科学技術庁長官、中曽根康弘君。

中曽根康弘自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 本日ここに御審議をお願いいたします核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  先般の国会において御審議をいただきました日米原子力一般協定によれば、わが国政府は、米国政府から受け入れる核燃料物質の引き渡しを受けた後は、米国政府に対しその生産、加工等から生ずるすべての責任を免除し、損害を与えないようにすることとされております。これはいわゆる免責条項と呼ばれるものでありまして、同様趣旨の条項は、日英原子力協定にも規定されているところであります。  しかしながら現在わが国が必要といたします核燃料の加工の請負の相手方は、協定相手国の政府ではなく、相手国の民間業者の場合が多いのでありまして、核燃料加工に関する国際間のこの種契約の通例に従い、この加工業者をも免責し、損害を与えないようにすることとしなければ、核燃料加工を請け負わせ、実施することは現状において事実上不可能であります。  他方、財政法は、国が債務を負担するには予算によらない場合は法律に基づくことを必要とする旨の規定を設けておりますが、政府が外国人に核燃料加工を請け負わせるときに当該外国人を免責し、損害を与えないようにする旨の条項を含む契約を締結することが同法に規定する債務負担に該当する場合も予想されますため、この際、政府が核燃料の加工を請け負わせることとする外国人に対し前記免責等を行なうことができるものとする授権法律を制定することが必要となり、ここに核燃料物質の加工の請負に伴う外国人等の責任の免除等に関する法律案を提出いたしました次第であります。  以上が、この法律案の提案理由であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同あらんことを切望いたす次第であります。

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 本案に対する質疑は後日行なうことにいたします。   —————————————

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 次に、経済の自立と発展に関する調査を議題といたします。本日は特に中小企業対策に関する件について通産省当局より説明を聞き質疑を行ないます。本日は大臣及び内田政務次官に事故がありまして御出席になっておりませんので、中小企業庁長官より説明を承わります。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 委員長の御指名もございましたので、委員会の貴重な時間を御拝借いたしまして、今後の中小企業対策の方向、中小企業行政の概要につきましてごく簡単に御説明したいと思います。  ここ数年来、わが国の経済界は積極的な拡大発展の傾向に向って、若干の波乱はございましたが、急速な成長をとげてきたような状況であります。これに伴いまして中小企業自体も、経済活動も総体的には相当拡大をみせておりまして、大企業との系列的補完関係におきましても、また小企業独自の事業分野におきましても、生産面、流通面、輸出面、雇用面、各方面にわたって相当大きな役割を果しております。しかしながらこのような発展過程におきまして、大企業と中小企業との格差、また中小企業の中でも大きなものと小さなものの格差というものがむしろ大きくなりつつあるというのが実情でございます。こういう点にかんがみまして、中小企業と大企業との格差をできるだけ是正しまして、中小企業の振興をはかるということは、中小企業自体の経営の安定をはかる上においてもちろんきわめて重要なことでありますとともに、中小企業自体のためのみでなく、国民経済全体の立場から考えましても、中小企業主及び従業員の所得をふやし、また消費水準を向上するということを通じて、国民経済全体の安定的な成長をはかる意味におきまして、中小企業の振興ということが緊要な問題であると考えている次第であります。  以上のような課題に対しまして、今後中小企業行政を進めていきます方針といたしまして、次のような点に重点をおいて参りたいと考えております。  第一は、従来の中小企業に関しますいろいろな対策を強化して参りたい。特に財政的なものを含めまして資金的な裏づけの問題を強化改善して参りたいというのが第一点でございます。中小企業の金融の円滑化また信用力の補完、設備の近代化、助成の制度等の推進につきましては、中小企業金融というものが一般金融にのりにくいということで、その根拠となる制度としては相当整備されて参った次第でありますが、今後制度の運用をますます改善いたしますとともに、その資金量を充実するというようなことに努力を払ってもらいたいと考えております。  第二の問題は、中小企業が多種多様な業種業態をいたしております。この多種多様な業種業態に応じまして、それぞれの特質と当面の課題にぴったりするような対策を立てまして、改善すべき事項を指摘し、指導していくということであります。とかく従来の中小企業に関します対策は十ぱ一からげに見て、同じような平面的な対策をとっていたようなきらいがあるような感じがいたします。大企業の急速な技術革新に対応いたしまして合理化、近代化を緊要としております。原材料部門、構成部品部門の中小企業、あるいは貿易の自由化等に伴います輸出入関係の競争の激化に対処しまして、価格、品質、取引等の面で改善を必要とするような面の輸出品関係の中小企業等、直面している問題がいろいろ複雑であります点から考えましても、また性格——中小企業独自の分野にあるような業種、あるいは大企業と競争関係に立つような業種、大企業に対しまして下請協力関係に立つような業種等、それぞれ性格の特質があるわけでございます。中小企業の業種四百数十に及ぶ業種それぞれにつきましてそれぞれが異なる課題を持っているわけであります。今後はそういう業種業態に応じた業種別振興対策というものの推進に重点を置いていきたいと考えておるわけであります。  第三は、小規模企業に対する特別対策の推進でございます。中小企業の中でも、中規模の事業所と小規模の事業所の経営の格差というものは相当開きがございます。この企業の基盤につきましても、質的に相当違ったものがあるように考えられます。従って中小企業対策の浸透をはかるためには、それぞれの規模に応ずる特別の対策を考えなければならない。零細企業対策として特別の対策を考えなければならないと考えております。  第四の問題は、中小企業対策は通産行政全般に浸透するということのみでなく、税務の関係、労働行政、社会保障行政等、行政全般に中小企業対策が根をおろしていかなければならぬと考えております。税制の改正、最低賃金制度の実施とか、健全な労使慣行を確立するとか、各方面にわたりまして本質的には総合行政のような性格を持つ中小企業行政というものの実をあげていかなければならないのではないかと考えておるような次第であります。  今申しましたような考え方に基きまして、これを具体的に実現する対策としては、およそ次のようなことを考えて逐次これを具体化して参りたいと考えておる次第であります。  第一は、財政資金を含みます資金的裏づけを強化するという問題につきましては、中小企業の近代化、資金を確保するため財政投融資を増額する点、中小企業金融公庫、国民金融公庫に対する財政投融資を従来にも増して増額いたしたい、また商工組合中央金庫における商中債の引き受け等の点につきまして努力いたしますとともに、特に商工組合中央金庫は貸出金利が他の公庫等より相当高いわけでございまするので、これらの利率の引き下げについて努力をして参りたいと考えております。また設備の近代化を促進いたしますために、中小企業振興資金助成法に基づく設備近代化補助金の増額をはかりまするとともに、中小企業の組織化、また合理化を一そう促進いたしますために、中小企業共同施設の助成金の増額をはかりたい。また共同施設の助成金につきましては、従来商業関係がとかく手薄になっておりましたので、中小商業面にもこれらの助成制度の効果を及ぼしたいと考えております。  第二の業種別振興対策の推進についてでございますが、経営、技術の両面にわたりまして、各業種の実情に対応した体質改善を促進し、大企業との格差を是正するために、中小企業診断というものを従来やっておりますが、この診断に当たります診断士といいますか、中小企業診断士法というようなものを考えまして、これを法制化しまするほか、公立の試験、研究機関の施設を整備し、また指導技術員を置きまする等、技術指導費を増額して、経営、技術の指導の充実を期したいと考えております。なお、これらの対策を総合的かつ有機的に推進いたしますために、要約すれば、中小企業振興審議会というような審議機関を設けまして、そこで総合的に有機的な具体的な対策を審議して、これを実施するというような仕組みを考えている次第であります。  第三の小規模中小企業者対策でございますが、小規模事業者は、従来の中小企業対策の線に乗ってこない、それからこぼれて落ちているというものが相当たくさんあったような次第であります。まず、これらを中小企業対策の線に乗っけてくるというように、これを組織化する必要を痛感している次第であります。小規模中小企業者に対する経営指導あるいは各種の事務代行、金融のあっせん等の業務を行なう組織を確立するために、商工会法というものを作りまして、このような業務を行なう商工会、あるいは商工会議所に対しましては、そういう仕事を活発に促進させる意味におきまして、人件費あるいは事業費の助成を行なうようにしたいと考えております。  第四の労働面等に関する対策につきましては、特に最近における中小企業の労働問題の重要性等にかんがみまして、最低賃金制度あるいは退職共済制度等の一そうの普及及び適正な運営をしまするとともに、中小企業に対するこれらの問題の啓蒙、指導ということが大事な問題となりますので、こういう仕事を中小企業団体中央会等に行なわせることといたしまして、これに対する助成命等を増額するというような方法をとりたいと考えております。  通常国会を目標といたしまして、今申し上げましたようなことで、法制化あるいは予算化する必要のあります事項につきましては、現在鋭意準備中であります。はなはだ簡単でございますが、今後の中小奄美対策の一般的な考え方について御説明申し上げました。

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) ただいまの御説明に対して質疑がございませんか。

小林英三自由民主党

○小林英三君 今、中小企業庁長官からいろいろ今後の中小企業対策についてお話を承ったのですが、まず私はお願いしたいのは、今、せっかくそういう中小企業庁としての今後の対策についての方針が示されましたが、簡単でよろしいですから、今おっしゃったようなことを項目的にプリントに刷って、後日回していただきたいと思います。  それから、この際、伺っておきたいと思いますことは、格差の是正という問題、これは大きな問題だろうと思います。私はその前にまず承りたいと思いますが、今日の中小企業のうちでいわゆる工場、事業所というようなものが大体四十万から五十万ある。それからこれが大企業に対するどのくらいな地位を——たしか九〇%以上九八、九%持っているのじゃないかと思います。それがどのくらいあるか。それから商業、中小企業の中で商業、これらが大体全国で何百万軒あるか、これらが同じ商業のうちで全国のどのくらいなパーセンテージを持っているかということをまず伺いたい。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) ただいま御説明申し上げましたことは、項目別に資料といたしまして後日御提出申し上げます。  わが国の中小企業が全体で占める位置というものは、事業者の数で申しまして、全体の九九・六%、工業だけをとってみますと九九・七%、商業をとってみますと九九・五%、全体で九九・六%なんです。従業員の数でみますと、工業では七三・一%、商業だけでは八九・九%、全体で八三・九%。

小林英三自由民主党

○小林英三君 事業所の数も一つ……。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 今度私どものところで、中小企業対策の現状と問題点というのを作りまして、これは昨日できまして、委員会にきょうぐらいはお配りできると思いますが……。

小林英三自由民主党

○小林英三君 そちらの方で拝見いたしましょう。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) それから、今の生産額で申しますと全体で五六%、それから付加価値で申しますと五一・七%、輸出額は全体の五一・六%、大体こういう状況になっております。

小林英三自由民主党

○小林英三君 それは今の冊子に出ておりますか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) ええ、出ております。

小林英三自由民主党

○小林英三君 それからもう一つこの際承っておきたいと思いますことは、この中小企業の格差という大きな問題がありますけれども、私は、日本の中小企業というものと大企業というものは、中小企業もあり大企業もありという業種はむしろ少いのじゃないか、つまり日本の全帝業では、中小企業のみによって運営されている方の数の方が多いのじゃないか。中小企業だ、大企業だと言いますと、全体に中小企業と大企業があるような感じを受けるのでありますが、そうでなくて、私は、大企業もあり中小企業もある業種もありましょうけれども、その他はほとんど大部分というものは大企業なくして中小企業だけではないかという感じを受けるのでありますが、その点はどうでしょう。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) よく中小企業を論じます際には、対大企業の問題ということが論じられやすいのでありますが、今、小林先生もおっしゃいますように、むしろ実態は中小企業だけでやっている、あるいは大企業と系列補完関係に立つという業種の方がずっと多いような実態でございます。で、これは今度の災害のときにも非常にそういうことが痛切に感じられておるわけでございますが、災害の復旧が大企業の方はさっさと復旧の足が速い。中小企業はもたもたしているものですから、大企業自体も動かんというような形のものが相当たくさんあると思います。そういう面からいきますと、中小企業の実態は全体が中小企業というもの、それから大企業と系列関係にあるもの、機械関係あるいは雑貨関係等は、機械関係はむしろ中小企業自体の方が多いわけですが、大企業と補完関係にあるものがその大部分です。それから雑貨その他、広い意味の雑貨は、これはむしろ中小企業が大部分だというのが実情であろうと思います。

小林英三自由民主党

○小林英三君 今のたとえば鉄鋼業とか製鉄会社とか鉄を製造している人だとか、あるいは繊維工業だとかいうようなのは大企業もあり中小企業もあると思うのです。大体中小企業もあり大企業もあるという業種は日本でどのくらいあるでしょうか。工場の数としてあるいは商店の数といたしまして、あるいは中小企業というものに対する法律の解釈の人数等の上からいたしまして、工場の数において、工場の数というか業種の数において、たとえば鉄鋼業は大企業も中小企業もある。あるいは繊維業は大企業もあり中小企業もあるというような業種ですね、大体日本にどのくらいあるでしょう。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 詳しくは調べましてあれいたしますが……。

小林英三自由民主党

○小林英三君 それでは、私は、中小企業対策にいたしましても、あるいは中小企業庁というのがありまして、あるいはいろいろ中小企業の対策を練っておられることは非常にけっこうなのですが、私は今後日本の、今の格差というようないろんな問題もおっしゃったようでありますけれども、やはり格差というものがある以上は、大企業もあり中小企業もあるということにおいて格差という考え方ができるのでありまして、私はしかし日本の全産業を見渡したところによりますと、大企業と中小企業と両方が対立しているような業種はきわめて少なくて、むしろ大企業はちっともそういうものがなくして、中小企業のみによって生産をあげているものが非常にたくさんあるように思います。そういう考えのもとに、今後の中小企業対策をやっていただく必要があるのではないかと思いますから承っているのでありまして、そういう点は次回でけっこうですから、そういう重要な資料を、日本の全産業の中で大企業と中小企業が対立するものはどれだけある、どれだけの業種がある、その他のものは全部中小企業のみであるという資料を一つ出していただきたい。この次でけっこうですから。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 承知いたしました。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 新しい長官からまあ新しい中小企業対策というものを伺ったわけでありますが、私がずっと伺っておりますと、大へん失礼な言い分だけれども大して新味はないと思います。新味が出ないということはやはり中小企業対策がそれぞれ非常に問題点が多いので、何とかしなければならんというあせりはあるけれども、非常に取り扱い方がむずかしくて新味が出せないのじゃないか、私はそう考えるのですね。そこでやはり役所ですから、問題を取り上げられる場合には工合よく網を張って漏れないように問題点をあげられるのですよ。それはその通りだと思うのですが、今日の中小企業では今述べられたほかにもう一点私は重要な問題点があるような気がするのです。その点は今小林委員からも問題点をあらためて一つ出してもらいたいという話がありましたが、私もつけ加えて今要請をしておきたいと思います。  実は私、もうずっと数カ月前から、貿易の自由化の問題で委員会でお尋ねをしたいということで機会がなくてだんだん延ばしているんです。今保留している格好になっておりますが、保留をしておる間に、貿易自由化の問題を、国際的な動きと国内的な動きを見ておると、だんだんだんと進展をしてくるのです。ガットの総会、今度の総会の影響もありますけれども、きょうの新聞などを見ますというと、経済面は相当な部分をさいてこれの報道をしておるわけです。貿易の自由化というものが、日本の将来の経済にとってプラスの面、マイナスの面、いろいろな面が複雑にからんで出てくると、私は見ておるわけであります。その場合に中小企業に貿易の自由化の問題がどう影響してくるか。中小企業を育てるためにどうすべきか。また貿易自由化を促進すべきものであるのかどうか。あるいは促進させるべきでないのか。そういう中小企業というものの立場を基調にして、貿易の自由化というものをやはり研究をし、結論を出さなければいかんと思うのですね。それがまだ出てない。ただいまのお話にもそれは全然入ってない。特に今お話を承りますというと、中小企業の輸出に受け持っておるパーセンテージは五一%だとおっしゃる。これは非常に重要なことですね。それについて一言も触れておいでにならんということは、中小企業庁は貿易の自由化について御関心を持っておられんということなのか。持っておられるけれども、まだ今発表の段階でないとおっしゃるのか。その辺をちょっと伺って、最後に、私は必要だと思いますが、その克明な分析資料というものを近々にこの委員会に出して御説明いただけるかどうか。この点を何っておきたい。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 貿易の関係が、まあ諸外国等との関係、あるいはガットでもいろいろ議論があるようでございますが、だんだん自由化していかなければいかんという傾向は、今日私は一つの大きな筋だろうと思うのです。ただそれが国内産業、特に中小企業に及ぼす影響というものも、これはやり方をよっぽどうまくやりませんと、相当打撃を与えるというような面が出てくることも事実であります。ただたとえば、そのものによって相当分けて考えなければならん。原材料の面と製品面で相当事情が違うのじゃないか。たとえばドイツあたりですともう六十億ドルも外貨を持っておるようなところでも、製品関係では全然自由じゃないというような態度。で、ただいま仰せのようなことは、通産省全体として物別にどういう影響があるかということをわれわれと共同になって克明に調査しております。見当をつけております。ただそれは自由化した場合にどうなるだろうかという予想の見当でございますから、なかなか作業はむずかしいのでございますが、物ごとにどういう影響を及ぼして、どういう打撃を及ぼすであろうかということを検討しつつあります。それで逐次自由化されつつありますものも、そういう見当を得た上で時間の余裕をおきまして統制をはずしていくというやり方をとっておるようなわけであります。それの検討の済みましたものにつきましては、逐次委員会に御説明して参りたいと考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私は中小企業を基調にして見る場合には、やはり一つの今国際的に問題になっている日本の中小企業の低賃金というものが、一つやはりこれは大きなウエートになる。それからもう一つは、今あなたがおっしゃった中小企業の合理化ですね、この問題が一つのやはり問題点になると思うのです。これは業種別、製品別に全部違うわけであります。従って研究の済んだものから順次説明をしようというお話ですが、私はそうでなくて、ただいまの時点で、全部の中小企業関係の原材料、あるいは製品について、貿易の自由化の傾向に対してどういう点を留意をしなければならない、どういう危険性があるのだ、どういう利点があるのだというようなことを、これは万全の資料というわけにいかないかもしれませんが、一つのやはり方向をわれわれがつかむことができるという程度でもけっこうですから、至急に取りまとめて、この委員会に出してもらいたいと思うのです。やはりこれを、今これだけの貿易の自由化が盛んになり、貿易の自由化の国内での声が起きるのならいいけれども、ガット総会を通じて外からも強い要望があるというようなときに、今五一%の輸出の部門を占めておる中小企業の製品についても、これは相当な批判的な要請だと見なければならぬ。これに対して日本の国内はどうか。やはり一つの方針というものがなければ、ほんとうの意味の、ただいまの時点に立つ中小企業の重要な柱が抜けておると私は見るのですね。ですから、これは一つなるべく早い機会に出してもらいたい。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) これまでいろいろ問題になって、自由化でやられておる業種、品目等におきましても、とにかく自由化ということは冷たい風にさらすわけですから、業界全体が反対しておるものと、中には情勢が進みますと、大きな方はいわゆる自由化してもらってもいい、中小企業は困るというような動きのものがいろいろあるわけであります。ただ一般的な方向としては、冷たい風にいつまでも当たらないのだと、当たるのは困るのだというような考え方はとれないわけでありまして、冷たい風に当たってもやっていけるように組織化その他の対策を、十分手を打つと、時間的に間に合うというような対策ともにらみ合わせまして、自由化を少しずつ進めていっておるわけであります。今粟山先生のおっしゃいましたように、特別のものは別といたしまして、一般的にどう考えるのだというような考え方につきましては、大ざっぱに業種別にも考え、一般的にどう考えるのだというような考え方は、資料として取りまとめて提出いたしたいと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それでこれは一つ委員長に提案しておきますが、主として輸出関係の中小企業の業界ですね、これはいろいろ団体がありますが、そこから代表的なものを、数組合というのですか、数組合の責任者に一ぺんここへおいでを願って、貿易自由化について業界のなまの意見を一ぺん聞く機会を作っていただきたいと思うのです。役所の別に所信を私ども疑うわけではないけれども、直接、今非常に関心を持たれているわけだから、業界のなまの意見を聞かしてもらいたい。これを一つ御提案したいと思う。  それから先ほどの小林委員の要請された資料に若干関係があるのですが、私はもう一つの違った見方の資料をお願いしておきたい。それはただいまの中小企業関係の政策の御説明の中で、やはり一つ欠けているのは、何といっても大企業と中小企業との関係の問題が欠けているのです。われわれ、しばしば産業分野の確立ということを言っております。要するに大企業と中小企業とはおのおのその持っている社会的な使命というものは違うのだから、従って大企業は大企業としての産業経済を通じての責任を果たしていく。中小企業は中小企業として果たしていく。中小企業の事業といいますか、そういう分野における立場というものは、守ってやらなければいかぬ、こういうことを唱えておるのですが、最近はそれが乱れがちなんですね。先ほどのお話によりますというと、中小企業オンリーでやっている仕事が大部分であろうとおっしゃるのですけれども、私は数からいえばそうかも知れぬと思う。しかし質からいえば必ずしもそうでないと思う。そういう意味で、ただいま大企業の系列下にある中小企業ですね、これは一体パーセンテージはどのくらいになっておるのか。中小企業の全事業場なり、あるいは人なり生産額なり価格なり、輸出なり、そういうものでけっこうですが、そういう統計的な分け方にして、大企業の中で系列的な下請ですね、下請の中小企業に入っているのはどのくらいあるか、これを一つ分類してもらいたいと思う。  それからもう一つは、主としてこれはまあ消費財の関係だと思うのですけれども、大企業が中小企業を育成することによって十分に生産可能である、またそう指導すべきであると思うものについて、大企業が資本力にものを言わせて、ぐんぐんと今開拓をしている。そういうものが一体どのくらいあるか。大企業がやっておる仕事の中で、当然中小企業の専業にしてしかるべきものだと、そういうようなものは一体どのくらいあるか、それの見当は、これは非常にむずかしいでしようけれども、つけてもらいたい。私がもうこれ以上詳しく言わなくても、よくおわかりいただけると思うのですね。まあ最も極端な例を言えば、八幡製鉄がなべや火ばしを作って売るようなことをやっているわけだ。またそういう傾向があるわけですね。それはやはり私は産業秩序を守る一つの方法ではないと思うのですね。紡績会社がワイシャツまで仕立ててデパートに直接卸すというようなことをやれば、これはやはり近代的な産業経済の秩序を保持していく道でもないと思う。そういう意味で、それぞれまあ分野があるのですからね。乏しい資本力で就労の場を得、所得を上げて、そうして国民全体が富をそれぞれ作っていくという構想からすれば、今の経済界の傾向というものは、若干私は警鐘を鳴らす点があろうかと思うのです。それを判断する一つの材料として、そういう一つのチェックをしてもらいたいということです。  それから、そうしますと、残りは今の中小企業の仕事の中で、大企業がやっておる仕事で中小企業に持ってこれる仕手があれば、それが出てくるわけですが、今私が申し上げました資料を整えていただくと、ただいまの中小企業の仕事の中で、中小企業が専業的に行なっているものと大企業の下請的の関係、系列的の関係で行われているものにおおよそ分けることができます。そのほかにさらに大企業がやっておる、主として消費財関係が多いのですが、そういうものの仕事がどのくらいあるのか、この点おおよその見当がつくと思う。そういう資料をまとめていただいて、これに対して中小企業としての指導精神というものを私は適当の機会に伺いたいと思うので、お願いいたします。

小林英三自由民主党

○小林英三君 今の栗山君の質問に関連して。今の栗山君も非常に意義のある資料の要求をなすったのですが、私が先ほどお願いしたのは、やはり栗山君の質問に関連しておりますが、今まで中小企業対策として政府が見ておった考え方というものが、私が資料を要求しましたのは、中小企業では、大企業にもあるし、中小企業にもあるという業種もあります。そうでない、全然大企業のタッチしていないような業種で、中小企業がやっているものがある。それによって日本の国民経済が成り立っているということになりますと、これは今後政府の中小企業対策というものに対する考え方を相当変えていってもらわなきゃならぬ。こういう中小企業だったら、日本の経済はやっていけないのだという観点に立ったら、私はよほど変ってくる。そういう意味から私は要求しております。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 両先生のお話の資料でございますが、中小企業自体だけでほとんどやっている業種、それから中小企業と大企業が並列関係に立って、同じような仕事をしているという業種、それから大企業と中小企業が系列関係になっている業種、そういうものにつきまして事業所の数、従業員の数等、先生のお話したような資料を作りまして、御提出することにいたします。ただ最後に、栗山先生のおっしゃいました中小企業のところに大企業が資本にものをいわせて出ていっている、これは戦後混乱時代には相当ありましたが、それが経済が順調に伸びますとともに、ある程度分野が調整されてきた。ただ最近でもまだそういう傾向にあるものもあります。ありますが、この資料は何といいますか、例示的といいますか、そういうことで的確の資料が出ますか、出ませんか。その経済の動きに応じてそういうものが出てくるわけでございまして、的確にいわゆる資料として統計的のものが出ますか、出ませんか。その点は御了承願いたいと思います。

奥むめお緑風会

○奥むめお君 今輸出五一%とおっしゃいましたが、これをもう一つ別の角度から国内需要の面、中小企業といえばわれわれすぐ家庭商品に関係のあるものを考えますが、国内需要の面では何%くらいというふうな、そういう区別を分けて見なすったら……。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) ちょっと今正確の資料はございませんが、生産額で五六%でございますから、生産額のうち輸出関係を調整しますと、大体五五、六%という見当ではないかと思います。

奥むめお緑風会

○奥むめお君 私先ほどおっしゃいましたのを聞いていまして、経済的に助成をするとか、あるいは診断をするとか、いろいろ体質改善の面というふうなことを主にして、企業を見ていらしたと思うのですが、今度はその内容の面で立ち入って要求するというのか、そういう面は中小企業庁でどこで扱っていなさるかということが聞きたい。と申しますのは、私どもから見ておりますと、今の日本の中小企業がなかなか困難にぶつかっているという点にはいろいろ理由がありましょうけれども、今一つはやはり日本の国の生活、国民生活というものがどういう方向を目ざしているかということを的確につかむということが、その努力が足りないと思う。ただ売りさえすれば売れるのだ。とにかくむちゃくちゃに売るのだというところに過当競争があるだろうし、いろいろ企業の倒産なんかもよけい私はきておるのじゃないかと思うのですね。これに見通しを立てることからいいますと、やはり私どもの立場からいいますと、非常に需要者の生活意欲といいますか、生活向上の意欲が高まっているのですね。ほしいと思うものが非常に変わってきているのですね。質が変ってきている。この生活改善の意欲といいますかね、非常に変わっているものにちょっとずれがあると思うのですよ、作る方の人が……。こういう面の指導をどこがしているかということですね。私はこれは追っかけて、ただ売りさえすれば売れた時代はもう過ぎたと思っております。やはりそういう要求を見て、それにこたえるものを工夫して作る。これが生産活動の原動力にならなければならぬし、販売のやっぱり力のもとにならなければならぬと思うけれども、今はそのギャップが非常にあると思う。そういうことをしていたら、実際やっていけないのは当りまえだと言いたいのですね。その点では大企業の方がむしろ消費者の生活意欲というものを見よう見ようとして努力しています。研究していますですね。何か大へんあちらへ、生産性本部か知らないけれども、何だかんだで研究や調査に行っていらっしゃるようだけれども、私は先ほど栗山委員がおっしゃっていたように、代表的な企業者を呼んで、そうしてなまの声を聞きたいとおっしゃる。私どももなまの声を聞くとしたら、先進国へ行って何を学んでいらっしゃったかということを聞きたいと思って聞いておりましたが、そういう指導はどこの面に入るわけでございますか、あなた方のお仕事の……。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 中小企業対策は、たとえば通産省と申しましても、中小企業庁ばかりではなくて、業種別には原局と一緒に相談して、具体的には繊維局なりそれから重工業局、軽工業局もやっておるわけであります。ただ今おっしゃいました何といいますか、中小企業者の心がまえを、国民生活の向上その他に応ずるように目を向けていくというような指導、これは従来たとえば診断をしますときにも、その項目の中に需要の傾向を把握するとか、いわゆるマーケッティング等に頭を使って、その調査をやるにはどうしたらいいかということを、診断、指導の中でそういう項目についても教育するようなことは、われわれの方で方針をきめまして、業種別にこういう点に目を向けていくべきだという方針をきめまして、府県が指導するというような体制になっております。ただ従来のそういう面の教育といいますか、指導が手が届かないという面が相当あったと思います。仰せの通り、中小企業者のそういう意味の心がまえというもの、目のつけどころというものを教えていくということは、非常に大事なことだと思って、その指導、診断という仕事の中で、そういうことは中小企業庁が府県を使ってやっておるわけであります。

奥むめお緑風会

○奥むめお君 私は心がまえというものだけを言っているつもりじゃないのですけれども、これからの家庭生活なり個人の消費生活なりが、どういうふうに変わっていくかという見通しですね。これはここ四、五年でまだまだ変わると思います。よほど変わる。家庭の暮らし方、建築も変わるでしょうし、いろいろ変わる。それから何もかも食物だって変わってくると思うのですよ。その見通しというものを先に立てて、それからそれにあわせた生産なり販売なりが行われるべきだと思う。私はこの点を一つあなたの方でもつかんでもらいたい。立ててもらって研究してほしいと要望いたしまして、これで……。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 もう一点。それから私第三点として、今の国内販売が主でしょうけれども、非常な販売競争が行なわれている一つの現われとして、商品広告ですね、これに対して中小企業庁はどういう見解を持っているかということを一つ聞かしてもらいたい。実は最近のマスコミを通じての商品の広告、それからまた街頭にある立看板、こういうものは全く目に余るものがあるわけですね。私は去年だったか、大蔵委員会にいたときに、最もひどいのは専売公社がテレビに広告を出したのですね。これは私は痛烈に批判した。そうしたらそれでやめましたが、たばこを吸え吸えという広告をテレビでやるわけだね。そうすると国民保健の方から言えば、なるべく吸わない方がいいし、青少年もなるべく慎んだ方がいいということになっているのに、片方ではどんどんやっている。そういう広告の問題は別として、国家が民放を通じて宣伝をするというのは、これは少し行きすぎじゃないかというのでだいぶ責めて、いまはたしかやっていないはずですがね。それと同じように、最近はもう広告合戦ですから、広告力のない企業というものは自然に没落するということになってくる。それのはねかえりがどういうことが行なわれていると申しますと、大企業が一つの商標を使って、そして宣伝をする。まあそれは売れるわけでしょう。それで従来の中小企業というのは、それぞれに一つの商標を持って独自の販売ルートを持っていたわけですけれども、それじゃ対抗できないものですから、普通の下請企業というものは部品メーカーなんです、大体が。ところが部品メーカーじゃなくて、そこの持っている生産技術、生産能力を、そっくりそのまま商標を持っている大企業ヘプレゼントして、そして自分の商標は取り下げてしまって、大企業のあたかも製品であるがごとくにして販売しているようなことが相当あるのです。そういう実態把握を中小企業庁でやってもらいたい。そういうことを今後どんどんやっていくということになれば、これを無制限に許しているということになれば、中小企業などというものは、まとまった仕事はほとんど消えてなくなってしまう。完全に大企業の奴隷的な形に陥ってしまう。中小企業というものは、中小企業の権威もプライドもなくなってしまうでしょう。それがよってくる原因は何かということになれば、今言う広告の扱い方です。今度の十五号台風で私は非常に愉快に思っているのは、東海道線を汽車でいくと、浜松までは線路の両側にあります。ところが豊橋から、大垣までしか私は行ったことないのだが、両側の立看板がなくなってしまっている。非常にさっぱりしてよくなっている。ところがすぐ復活するでしょうけれども、復活するのは大企業の看板と酒の看板だな。こういうことは立看板だけれども、一番ひどいのはテレビですね。民放のテレビ、民放のラジオ、新聞、雑誌等を通じて行なわれているわけですが、こういう広告が中小企業の土台を相当ゆさぶっておりますが、これに対してこれは中小企業庁だけの仕事ではないと思いますが、通産省あるいは他省との関連においてどういう工合にするか御検討を願っておきたいと思います。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 新長官のいわゆる新政策を伺ったわけでありますから、そこでお聞きいたしておりまする中に、大企業との間の格差を漸次なくしていくということ、これはまことにもっともな点でありまして、特に本委員会等におきましても、しばしば問題になりましたし、また私も本会議、この委員会でしばしば申し上げたことは、この中小企業というものが、これはもう世界的に大きな問題なんでありますが、特に日本は多い。今長官がパーセンテージを上げられたような、ああいうふうな非常に中小企業というものが多い。従って中小企業の中にたくさんの格差がある。この問題を解決していかないうちは、なかなか基本的な中小企業の問題は解決がつかない。そういう意味で私どもは例の団体法の問題のときにしてみましても、岸総理に私はそういう意味で、まず一つ中小企業のほんとうの実態を調査するということが前提じゃないか、そしてその中小企業の実態が調査せられたあとに、この団体法案を出されてもいいのじゃないかということまで、私は本会議で総理に質問したこともあるわけでありますが、その当時大体あれは四千万か何かの予算で中小企業の実態調査というものがせられて、そして先般膨大な資料が一応出たわけであります。私どもまだ不勉強で十分にこれを読んでおりませんけれども、ここに最近の中小企業の実態というものがはっきり出ておると思うわけであります。その意味でさっき言われた大企業との間の格差の問題、これはもとよりだけれども、中小企業の中にも言われた通りの零細企業の問題との対立がむしろあるのだ、そういう意味で、今あなたが一応この基本政策としてお話しになったということのその根本というものは、調査をせられた今の中小企業の実態というものを基本にして一応立てられたのかどうか。この点をまずお伺いいたしたい。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) ただいまお説のような議論が前からありまして予算をもらいまして、実態調査をいたしまして、この四月に資料がまとまりました。その資料等をも参考といたしまして今後の中小企業対策の方向というものをいろいろ検討し、先ほど申し上げましたような意味のような内容の方向に対策をもっていきたいということになったようなわけであります。ただこの間やりました実態調査は中小企業全部にわたりまして、いわば何といいますか、中小企業の静的な状態というものをつかんだということであります。それを見ましても、なお特に最近の産業経済の発展に応じましていろいろ動きは変わってきている。やはり中小企業の動的といいますか、動きを業種別、地域別に握っていかなければならぬという問題がたえずつきまとっているわけであります。先ほど申しました業種別対策というものは、静的な動きは大体つかめたわけでありますが、それぞれの業種、それからそれぞれの産地について動的な動きをも含めて実態をつかんで手を打っていこうというような意味の考え方でございます。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 これは非常に分け方はむずかしいと思うのですが、まあ資本とか、従業員とか、あるいは零細企業自体でも最近のような景気になってきますと、業種によっては非常に恵まれている。こういう点もあるわけでありますが、どうですか。今の調査を私はあえて基本にして質問はいたしませんが、おおまかに見て零細企業の分野と中小企業中の、つまり昔は中商工業者、それから小商工業者、こういう名詞で分けていたわけでありますが、中小企業と零細企業と、こうはっきり言った方がいいと思うのですが、そういう点についておおまかにどのくらいのパーセンテージで実態というものが分けられますか。もし御答弁ができなけりゃよろしいのですが、おおまかにですね、それはいろいろ対策を立てるについて、中小企業に必ずあるわけですから……。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 先ほどの実態調査をいたします場合も、中小企業と零細企業という分け方を、従業員五人以下、それから二十人、それから百人と、いわゆる中小企業というのは三百人以下でございますが、その辺で切って調査をしております。二十人以下あるいは五人以下を小規模と零細、こういいますか、その辺を仕切りにして分け方を整理しております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 整理ができましたら、そうこまかくなくてよろしゅうございますから、大まかなものでけっこうでございますから、急いでとは申しませんが、適当な機会に出していただきたい。  それから、続いてお尋ねをいたしたいことは、これは団体法のときに一番問題になった商工組合の設立の問題なのでありますが、これはその後できてからも私質問を申し上げたこともあるのでありますが、商工組合はその後どういう発展の過程をとり、現状においてどのくらい設立をせられ、またどういうような活動を実際的にせられておるか、この点を一つ伺いたいと思います。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 九月末現在で単位組合が四百七十二、商工組合連合会は十七、合計四百八十九でございます。このうち製造業が四百五十、販売業に関するものが三十九で、これは法律の目的にもございますように、過当競争等により経営が不安定になることを防ぐことを主たる目的として活動する組合でございます。四百八十九のうち調整事業をやっております組合は三百七十二でございます。調整事業の内容を申しますと、数量制限をやっておるのが二百三十組合、販売方法の制限をやっておりますのが百四十九、販売価格の制限までやっておりますのが五十七、設備制限をやっておりますのが三百三十一組合、取り扱い品目の種類制限をやっておりますのが四十三組合であります。これは組合自体に関する調整事業でありますが、アウトサイダーに関する規制命令が出ておりますのが二十五業種あります。従って調整事業が行なっていないのは百組合ばかりございますが、これは組合設立後調整事業をやる準備をしておるという段階でございます。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 詳細にわかりましたが、今までに法律が制定公布せられてから後に、五十五条の強権発動をせられた例はございませんか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 加入命令を出したのはございません。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 次にお尋ねいたしたいことは、今も各委員から出ておりました貿易自由化の問題に関連してなのでありますが、貿易自由化の問題は、これは一つの国際的な圧力でもありますし、それから私もこの問題についてはしばしば従来大臣にもその自由化をむしろわれわれは叫んできた方なのであります。ところが自由化問題がいろいろ表面化し、具体化されるということになりますと、いろいろ企業分野において相当摩擦が起こるわけなのです。また、たとえば最近あたり、例の紡績関係一つとりましても、非常に中小企業関係の紡績が多いので、この自由化が実際に動くと原材料の問題にいろいろ影響してくるわけでありますが、こういうことで相当大企業と中小企業というものが勢い対立を余儀なくされ、さらにまた商社関係との取り扱い等の問題についてまた摩擦を生じてくる。こういうようなときに、一部大資本、それから企業関係としては、どうしてもいわゆるカルテルの問題、いわゆる独禁法の緩和というような問題が相当問題化されてくるようにわれわれは考えているのであります。そういうことになりますと、この影響がどこにくるかということになってくると、これははっきりわかります。これは単に自由化に関連しての問題でありますが、それだけでなく、独禁法の緩和ということは相当今財界、それから大企業の間で取り上げられている問題なのです。この点につきまして一つ長官の意向、また通常国会に、これは通産行政の全般の関係等もにらみ合わせることになると思うのでありますが、そういう点について一つお考えをここではっきりお述べ願いたい。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 一般的に私どもが承知しているところによりますと、独禁法の緩和問題、改正問題は、一昨年くらいまでの非常に景気のよくなかったときごろから非常に問題がやかましくなり、その後昨年の初めごろから景気が回復してきまして、あまり当時ほどの一般の声もなくなったような感じを受けております。次の国会にも、私どもとしては、これはまだよく庁内の意見の調整、話し合いをしたわけではないのでございます。私どもの立場からはもちろんのこと、おそらく独禁法改正の提案はされないのじゃないかと考えております。中小企業の、初めに申しましたようないろいろ対策をやってみて、それとの関連において独禁法の改正をいよいよ行うべき必要があるような事態になりましたならば、それに手をつけるという段取りになるのではないかと考えております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 そういうことなれば非常にけっこうだと思う。その点はその程度にします。  最後に、これはこの前だいぶ本委員会で問題になったと思いますが、ちょうど私おりあしく欠席したので、あるいは他の方の質問に対し当局から十分説明があったかと思うのでありますが、この実態は、私ども行って視察して見たことなのでありますが、その例は関西に主として多いのですが、東京あたりでも最近やっているかどうか知りませんが、薬の関係が主なのですが、それに化粧品とかあるいは食料品とかというようなものを中心にして、相当一流のメーカーとおぼしきものが非常に安売りをやっている。最近私は十日ほど前に大阪、神戸に行ったのでありますが、相変わらず盛んに店頭をにぎわしている。安い物ですと、一流のメーカーの物でも、四〇%くらいわれわれが普通のところで買うより安い、大体平均三割くらい安いのでありますが、こういう問題についてずいぶん業者から私ども出張中に陳情を受けたことがあるのでありますが、その後本委員会でだいぶ問題になって、その方の専門の委員の方からも質問があったと思うのでありますが、これについて、これはもうずっとこの春のことでありますが、この間私参りましても相変わらず盛んに今のような状態なんでありますが、これについて何か、全然中小企業庁としてあるいは通産省としても、これは物価政策等いろいろな点もあると思うのでありますが、全くもう打つ手はないのでありましょうか。ただ消費者の一部からいえば非常にけっこうなことなんだけれども、これはしかし、中小企業の全体の商業政策の上からいえば、非常に迷惑を受けている点が多いと思うのでありますが、一つ、この点について、その後どういうような処置をとられたか、なお今後どういう処置をとっていくかということについての御見解を一つ御披瀝願いたい。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 値段の問題は一番むずかしい問題でございまして、なかなかぴったりそのものの手というものはないわけであります。しいて考えますと、あまりそういう現象が多くて影響が多いようなところには、組合を設立させまして調整事業を行なう。この調整事業を行なうときも、価格に対する調整事業は、ほかのものをやってからということもありますが、価格に関する調整をやらす、ただこれも組合を自分で作らないとその手はないわけなんですが、そういう方法が一つと、それから独禁法で再販売価格維持契約の指定をするというような方法もあるわけですが、これらの点は、お話しのような何を具体的に適用されたことはないような状況であります。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 そうすると、はっきり申し上げますと、あの当時から何も手を打っていないということですね。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 具体的に価格そのものについては手は打たれていないということでございますが、組合を設立してやるという手しかないと思います。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 そうすると、その組合を作ることについての何ですか、当局が特に指示をあれするとかいうようなことは実際的になされておるのですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 県等にいろいろ指導いたしまして、組合を作って、そういう問題を防ぐようなことをやれという指導をいたしておる次第であります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 委員長に初めに要請申し上げるのですが、実は委員長御承知の通り、通商産業省には政務次官が二人いらっしゃる。ですから、大臣は衆議院の方で予算委員会、その他があって、災害予算ですから一刻も早く上げなければならぬということで、通産大臣が、衆議院の方は第一院ですから先に行くことは、これはやむを得ないと思いますが、政務次官二人おれば、これは今後どちらか出ていただくということでなければ、何のために二人おるかということを言いたいわけです。ですから今ここで各同僚委員の質問をお伺いしておると、きわめて中小企業庁長官の答弁は当を得ないものがたくさんある。しかし近日御就任になったそうですからもっともで、これはやむを得ないと思います。また政策の面についても関連してお伺いしたいということになれば、長官のやはり範囲というものもあるから、委員長は、一つ委員会を開くときは、必ず担当政務次官が出席できるように一つお願い申し上げます。

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 先ほど開会のときに申し上げましたが、きょうも要請しておりましたが、大臣及び内田政務次官もやむを得ないことがあるので、一つ今日は許してもらいたいという特に申し出がありまして、それで中小企業庁長官がお見えになっておるから、それに対して御質疑をお願いしたいというお断わりを申し上げたんですが、今後は今の阿部委員の御発言ごもっともだと思いますから、大臣に支障のあるときには必ず政務次官に出ていただくように申し入れておきます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 委員長に。今後、今お話しございましたような処置でけっこうでございますから、よろしく一つお願いします。  それで今申し上げました通り、長官は就任間もないことなんで、全部お伺いするといっても、これは聞く方も無理だと思いますので、きわめて常識的な、方針の中でお話しなさった内容の一つ、二つをお尋ねするわけですが、その前に、中小企業庁というよりも通商産業省で、中小企業を助成するということで、助成金とか補助金になりますが、そういうようなお金を中小企業団体に出しておりますか、おりませんか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 現在では中小企業そのものに対する補助金というものは出しておりません。ただ、設備の近代化に対しては、県が補助します場合に、県が無利子の金の貸し付けをいたしております場合に、県に補助するという形をとっております。国が半分、県が半分出しまして、それを財源にして、無利子の金を長期に貸し付けるという意味で与えたと思っております。この金が本年度予算で十億であります。それからもう一つは、協同組合が共同施設を作りますときに、これに対しまして同じく国と県が半々ずつ持ち寄りまして、これも無利子の貸付を協同組合にやっている。この金が、本年度の金で九千五百万円、そのほかに中小企業団体中央会というのがございますが、これに対して、いろいろな協同組合を指導のために必要とする経費といたしまして五千万円、ことしの予算で五千万円補助しております。補助金という厳格な意味では、最後の一つ……。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 無利子の金で十億四か幾らかわかりません。その貸付を私お伺いしておるのではないので、助成金、補助金を幾ら出しておるか、あるいは出しておらぬかということをお尋ねしておるわけです。ところで、そうしますと、今言った団体一つにだけ五千万円出しているだけで、あと一切の団体には出しておらぬと、こういうことですか。それからもう一つ、その団体の責任者は何とおっしゃる方ですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 中小企業団体中央会会長は鮎川義介氏であります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 その鮎川さんが、これはここで問題にすべき筋合いのものでないので問題にしませんけれども、とかく、長官が新聞をお読みになったりラジオでお聞きになったりすると、あれは中政連ですか、あそこの総務部長さんという人がとにかく問題になって、警視庁に百五十名ほどパクられて、今四十五、六名まだどっか未決に入っているわけです。あるいはボストン・バッグに札束一千万円も入れて、奄美大島から沖縄へ逃げてつかまったというようなことで、あの団体とは全然関係ないのでしょうね。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 中央会と中政連というものは、全然別個のものであります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 しかしそれは通商産業省と農林省と違うぐらいで、きわめて密接な関係があるやに承っておるが、そういうことにならぬですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 私の聞いていますところでは、鮎川さんだけが——何といいますか、中央会が鮎川さんを頭に借りてきていると、そう言っちゃあ何ですが、そういうような形でありまして、団体自体の中身というものは全然無関係であります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 まあその問題は、そういう長官のはっきりした答弁があって、関係ないとおっしゃるならそれでけっこうですが、あとでもし関係あるということになればやはり問題になりますから、そのとき一つやることにいたしましてそれからさいぜん、いろいろ劈頭長官から御説明があったんですが、あなたのお話を承ると、財政投融資から、助成金から相当金額を投入するんだというお話ですが、一方新聞で僕ら見たりラジオで聞くだけですからはっきりつかめませんけれども、大蔵大臣はそういうことはやりませんと明確に言っておるようですね。もうすでに三十五年度の予算折衝を何度も何度もやられて、あなたは一つの見通しを持ってここの委員会にやはり一つの構想として発表されたんだと私は理解するんですが、あとで本予算がきまってから、実は残念でしたが何%どまりでしたよなんということはないですね。その見通しはいかがですか。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 来年度予算の編成等で、財源が相当窮屈だということはわれわれもよくわかっております。減税もできないんだという話でありますが、ただ中小企業の問題につきましては、今度の災舌対策の問題でもすっきりめどをつけていただげると思いますが、私ども非常に心強く思っておりますのは、大臣以下通産省あげて中小企業の振興の問題は本腰を入れなければいかぬと、これは中小企業自体のためのみでなく、先ほど申しましたように、今後経済を安定的に発展さすということのためには、どうしてもそうしなければならぬ問題だという見方からであります。従って大企業にいろいろやっておりますようなことを少しセーブしてでもそこは、金の関係といいますか、ちょん切ってでも、財政投融資その他の関係ちょん切ってでも、中小企業には手を打ってやらなければいかぬということで、非常に力を入れておられますので、大蔵省との折衝でも従来に比しては相当程度私は進むんじゃないか、相当程度のことはやれるんじゃないかというような確信を持てるようなことで先ほど申し上げたようなわけでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 従来に比してやるということになれば、従来がサボタージュしておって、あなたの前の岩武さんとか川上中小余業庁長官はサボタージュをやっておったということになるので、きわめて心強い御答弁でして、私ども安心するわけですが、通産省はあげてなどということは、長官はよくいえば自信過剰でしよう。悪くいえばうぬぼれているということになります。それは大臣が言うべきであって、そんなこと言って取れぬかったらどうしますか、通産省あげてなどと言っておいて。あなた今までどこの省におったかわかりませんけれども、ここでアドバルーンを上げたところで、希望条件を僕は聞いてるのじゃない。少くとも今まで、三十四年度の予算の折衝を両三度やられたように聞いておるが、これはだめならだめ、いいならいいということを明確に言ってもらいたい。そうしなければなりませんよなんて、大学の先生が生徒に教えるようなことを言っても、ここでは通用しませんよ。そういうことを今後頭に入れて御答弁願いたいのですが。  その次には、あなたは最低賃金制の確立とか、あるいは労使慣行をいい方へ作るとおっしゃいましたが、最低賃金の法律が通ってから半年になる、大体どのくらいできたのですか。それから労使慣行のあり方について云々ということをおっしゃったが、どういう労使慣行を作るのか、具体的に一つお尋ねします。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 最低賃金法の関係で認可になりましたのは十件認可になったそうです。  先ほど労使慣行というようなことを申し上げましたのは、中小企業の労働問題については、中小企業側が、労働慣行、企業者の立場、企業者として労働に関するいろんな制度とか慣行とか、その他のことを十分理解しないということのために問題を複雑にしているというような、そういうものを頭から問題にしないというような面もあるように見受けられますので、企業者にもそういう制度、慣行等を十分理解さして、労働者の福祉のためにそういう立場に立って考えるということを十分教育していくべきじゃないかということを考えているわけで、ありまして、そういう意味のお話しを申し上げた次第であります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 長官にお昂ねするのも無理かもしれませんので、それはけっこうでございますが、その次に税率の引き下げということが方針の中に入っていますが、その税率を、どこを下げるのですか。その対象になる税の名目と並びに何分何厘下げるということについて、どれを下げるかということと、もら一つは大蔵当局との話し合いがついての御発言であるかどうかということ。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 税率の引き下げということを申し上げた意味ではないのでありまして、中小企業問題は、通産行政全般との関連を十分持たせますとともに、税務の問題、労働の問題等、そういう行政にも根をおろしていかなければいかぬということを申し上げたわけであります。具体的に申しますと、税務の問題につき接しては、一般的に来年度減税ということがなければ、中小企業者に対する課税についてもそういうことを大きくやるというようなことはなかなかむずかしい問題だと思っています。ただ部分的には、たとえば短期償却の問題とか、いろいろな問題がございます。これは事務的にある程度の不合理なことを手直しするというようなことはあろうかと思いますが、一般的に税率の引き下げということを申し上げたわけではないわけでございます。ただ中小企業者に対しましては、個人の場合と法人の場合とが非常にアンバランスがあるということがありまして、今、通産省では関係者集まりまして、むろん法人、個人ということではなくて、企業課税、企業に課税するんだという方式の税制度を考えるべきじゃないかということで、これはなかなか大問題でありますが、そら簡単にはいきませんが、そういう研究、検討をやっているという段階でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 私は別に長官のお話を反駁する意図は毛頭ございませんが、一々具体的にお尋ねすると、全然中身がなくて、希望的観測を軽気球のように上げたにすぎないということになるのですが、時間がありませんので、質問が飛び飛びになって恐縮ですが、月賦販売ですね。新聞にも出ておりましたが、通商産業省で月賦販売について何か規制の法律か、助成の法律かわからぬけれども、記事として読ましていただいたのですが、これについて簡単に、法律を出すのか出さぬのかということと関連してお尋ねいたします。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 月賦販売制度は、これに百貨店が入ってきましてから相当問題になりまして、先般産業合理化審議会というところで、どうしたらいいかということを御相談願って、その結論に基づきまして、百貨店業者、それから信販会社等に大臣名をもって、たとえば月賦のチケットを出す場合の金額を制限する、あるいは毎日買うような食料品、サービス等はそれに適用しないようにするというような点につきまして通知を出しまして、来年一月からこれを実行してもらおうという措置をさしあたりとったわけであります。全般的にこういう問題につきまして法律を作るかどうかといろ問題につきましては、産業合理化審議会の流通部会でいろいろ案を練ってもらっておりますので、これらの案ができまして、答申がありますれば、その上で、できれば通常国会に出すようにしたいと考えるわけです。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 私は、審議会がどうするかということじゃなくて、あなたの方ではどうするかということを聞いておるのですよ。審議会がどういう答申をするかどうかわかりませんけれども、行政指導の任に当たられるあなたの方ではどうするのかということをお尋ねしておるのです。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) これは実は通産省で企業局の所管になっております。私どもとしては、やはりこの月賦販売制度はやり方をうまくしていきませんと、中小企業者に対する影響を及ぼす問題でありますので、中小企業庁といたしましては、ぜひともやってもらいたいということで、合理化審議会の審議も促進してもらうように頼んでおるようなわけであります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 非常に時間がなくなりましたから、もう一点でやめますから、一つ委員長よろしくお願いいたします。  最後に、これは前々回の当委員会でも若干問題になりましたが、百貨店法というのがございまして、百貨店を規制しているわけなんですが、それがしり抜け法案であるかどうか、そういうことは別といたしまして、大デパートが間口を広げることができないとか、あるいはいろいろな規制があるものですから、今度は名義を変更して、そちらこちらに、東京でも幾つかできるわけです。大阪もその通り、福岡、北海道の札幌あたりでも今度大デパートが進出して、中小企業にひどく圧迫を加えるわけです。しかし表面は全部法人組織になって、名前が違うものですから、なかなか法にひっかかるかどうかということは紙一重の差なんです。従ってこれはなかなか厄介な問題ですが、こういう調子で大企業がとにかく名義を変えてあちらこちらに販売網を組織するということになれば、中小企業にとっては一大問題なんですね。たとえば市中銀行から金を借りるにしても、大企業は安い笠利で借りることができますし、中小企業は高い金利を払わなければならぬ。従って、組織も力も違うのですから、販売合戦にすっかりやられてしまうというのが、法のとにかく適不適は別として、影響甚大ですよ。こういうことに関して企業庁はどのようにお考えになっておるか。また何らかの措置を講ずるという心配が必要かどうかということを最後にお伺いしまして、私の質問を終わります。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 今お話しのような動きがあるということは聞いております。結局百貨店法があって、これ自体がいかぬのじゃないかという議論がありますと同時に、百貨店法の適用しないような規模で名前を変えてやるというようなこと、こういうことをやられますと非常に困るわけでありまして、これは百貨店法との関連におきまして、事柄の法律的な性質からいいますと、百貨店法を改正する問題だということになろうかと思いますので、企業局ともっぱら今研究中、相談中で、企業局の方に百貨店法の手直しを申し入れているようなわけであります。

川上為治自由民主党

○川上為治君 時間がございませんので、私は一点だけ金融問題について御質問したいと思うのですが、この前の委員会におきましても、水害、風水害関係で百五十億、それから年末金融で百億、合計二百五十億の財政投融資を行なうということで、これはまことにけっこうなことだと思うのですが、実はこの前参議院の風水害の委員会で大蔵省の理財局長の話によりますというと、これ以外に水害関係の資金としましては、中小企業金融公庫、商工中金あるいは国民金融公庫の手持ち資金として三十億くらい、日日資金として三十億か四十億くらいそっちの方に回すのだというような話がありまして、そっちの方からもこのくらい金が出るから、水害関係の金融については十分いくのじゃないか、こういう話がありましたが、そうしますと一般の中小企業関係の金融がそれだけ圧迫を受けるということになりますし、また一般の金融機関からも相当水害関係、そっちの方にいきますというと、これまた相当中小企業一般の金融というのは圧迫を受けるということになると思うのであります。先ほど阿部先生から、私の時代にはどらもあまり金融の問題についても大したことをやらなかったというようなお話もありましたが、別に弁解する意味ではございませんけれども、三十二年度の財政投融資の額は、この三期間については六百五十五億ということになっておりますが、ところが三十四年度におきましてはそれよりも百億少ない五百五十七億ということになっているわけであります。この財政投融資が三十二年度よりも三十四年度においては百億ぐらい少なくなっているのです。もちろん回収金もありますから、貸付規模そのものは大きくなっておりますけれども、財政投融資の新しいものは相当減っているのであります。ところが、先ほど申し上げましたように、今度の年末金融と、それから風水害関係で、合わせて二百五十億でございますけれども、大蔵省の理財局長の話では、一般のこの三期間の金融のうちから三十億ぐらいは風水害の方に回すのだということになりますと、やはりそれだけ窮屈になってくるのじゃないか。三十二年度よりも三十四年度は新しい財政投融資も少なくなって、その上にまた風水害の方に現在持っているものから三、四十億回すということになると、相当窮屈になってくるのじゃないか。それに経済の成長率等から見ますというと、やはりこれはもっと中小企業関係の金融資金というのは大きくしなければ、なかなかこの後半期におきましては窮屈になってくるのじゃないかという気持がするわけでありますが、そういう点につきましてどういうふうにお考えになりますか。これはほんとうに事務的に見通した場合においても相当窮屈になるのじゃないかと僕は思いますが、その点をどういうふうにお考えになっておりますか、これだけ一つ質問いたしておきます。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) ただいまお話しがありましたように、三十四年度の財政投融資計画を立てましたときの経済の伸びの見方が結果的には少なかった。その後、数字は忘れましたが、何%になりましたか、経済の伸びが非常に大きくなっておりますので、そういう点から申しまして、今年の中小企業に対する財政投融資は、今度の二百五十億を除きますと相当窮屈でございます。従ってそういう意味もありまして、今回災害を別にいたしまして、年末の関係を百億、これは昨年度は七十億でございまして、三十億だけふやしまして、多少とも計画上足りなかった点を補うという措置をとったわけであります。理財局長が言ったと言われます普通の計画の中から三十億を災害に回すという話は、私はちょっとわからないのでございますが、災害が起こりまして、さしあたり当座は先の資金を財政投融資からもらいまして、先の予定分を繰り上げてもらいまして、これを現地に配分したというようなことはやっておりますが、この計画に年末、災害を足しまして二百五十億をつけ加えたもの以外に財政投融資からの資金があるとは、私はちょっとその話はわかりません。よく聞きまして、また、そういうことがありますれば……。ただ、商工組合中央金庫は市中債、割商の引き受けが多少ふえておりますが、その面から多少余裕があろうと思います。計画以上に余裕の面があろうかと思います。そのほかの中小公庫、国民公庫等につきましては、そういうあれはないようであります。

川上為治自由民主党

○川上為治君 この前の風水害の対策委員会におきまして、理財局長が、三十億、三つの政府関係の金融機関の手持ちの自己資金の方から三十億くらいそっちの方に回すことになっておるがというような意味の話があったんですが、まあそれを回すということに実際なりますというと、それに、この前もちょっと御質問を大臣にしたのですが、いわゆる短期債券で引き受けるというようなことになりますというと、私はやはり相当今後におきましては、中小企業金融というのは普通よりも、あるいは昨年よりも窮屈になってくるんじゃないかという心配があるわけであります。その点は十分一つ気をつけられて今後の対策をとっていただきたいということをお願いしたいと思います。

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 御質問ございませんか。——それでは、明日の日程について申し上げます。午前中は委員会を開催せず、午後はかねて御連絡申し上げております通り、午後一時より機械総合研究所及び電子計算機センターを視察いたしますから御参加のほどをお願い申し上げます。なお来週は、先ほどの委員長及び理事打合会で協議いたしました結果、ソニーの工場を視察することにいたしましたので、特別の御意見がなければそのように手配いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本利壽自由民主党

○委員長(山本利壽君) 御異議なければそのように手配いたしまして、日時等については後日御連絡申し上げたいと存じます。  本日はこれをもって散会いたします。    午後零時四十三分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗