社会労働委員会 第12号
- 発言数
- 136 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/12/17
会議録
○委員長(加藤武徳君) それではただいまから会議を開きます。 労働情勢に関する調査の一環として、一般労働行政に関する件を議題といたします。 まず、駐留軍労務者の離職対策について質疑を行ないたいと思いますが、ただいま政府からは、調達庁から丸山調達庁長官、小里労務部長、外務省からはアメリカ局の田中参下官、労働省からは松野労働大臣、亀井労政局長、百田職業安定局長がやむない公務で差しつかえておりまして、職業安定局からは木村雇用安定課長が出席をしております。 それではただいまから質疑に入ります。
○藤田藤太郎君 丸山長官にお聞きしたいのですが、駐留軍の労務者の今日の離職状態というものがどういう工合に動いているか。それから今後の見通し、あわせて米軍の引き揚げ状態、こういうのをまず先にお聞きしたいのです。
○政府委員(丸山佶君) 駐留軍労務者の離職の状況は、一般的に申しますと、過去の二、三年に比較いたしまして、今日の情勢においては減少しております。整理状況の線は緩慢の状況になっておりまして、今後の見通しといたしましても過去の二、三年のような激しい幅の整理というものは続かないであろう。もちろん数は縮小の傾向にある。それは米軍自体の縮小、撤退、基地の返還という趨勢にかんがみてそのように思うわけでございます。 数学的に申し上げますというと、前年度におきましては、二万七千人の整理がございましたが、本年に入りまして、本年度以降はここの手元にありますのは、九月まででございますが、六千三百名ほどでございます。明年におきましても、おそらく五、六千くらいでとどまり得るのではないかと観察いたしております。
○藤田藤太郎君 現在、本年の九月きりで六千三百人、昨年が二万七千人、そうすると、今年の九月きり以降には何人駐留軍の労務者はおられるのですか。
○政府委員(丸山佶君) ただいまの労務者の数は、調達庁が取り扱いますいわゆる間接調達の労務者で六万四千人でございます。
○藤田藤太郎君 今までの離職者の対策ですね。一つとしては失業対策が出てきていると思うのです。失業対策でその対策を立てられた就労の状況、ここ三、四年の、四年くらい前から今日までの状況を一つお話を願いたいと思うのです。昨年、一昨年ですか、追浜の問題がありましたし、いろいろとこれは特需関係のところもありますけれども、今の駐留軍の調達庁の直接の関係のところだけをまず先にお話を願って、それから特需関係ですね、その関係の方もお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(丸山佶君) 御承知の通り、この駐留軍労務者関係に関しましては、内閣の方に中央駐留軍関係離職者等対策協議会がありまして、いろいろの施策をとっております。就職のあっせんにつきましては、労働省が鋭意これに当たり、また、企業組合等の育成、援助ということも各省それぞれ関係の向きにおいて対策を講じておりますし、また、御承知のハイヤー、タクシー等の企業組合あるいは会社等、駐留軍労務者をもって組織するものには優先的に政府は援助する、このような対策をとっておりますが、ただいま労働省の統計で見ますというと、最近においては三十二年の七月から三十三年三月までの就職者が六千名、三十三年四月から三十四年三月、つまり三十三会計年度でございますが、一万五千名、それから三十四年の四月から八月までの就職者が六千名、このような統計になっております。
○藤田藤太郎君 今の数字は就業者ですね、就職した人ですね、対策で。それではわかりました。で、三十二年から今年の九月までの離職者は何人ですか。
○委員長(加藤武徳君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(加藤武徳君) 速記を始めて。
○説明員(小里玲君) お答えいたします。三十二年の四月の在籍者が十二万八千五百九十人でございまして、それが本年の十一月一日現在で六万四千五百九十一名、こういう数字でございますから、これを引けば出てくるわけでございます。
○藤田藤太郎君 六万三千九百九十九ですか――大体六万四千人。
○説明員(小里玲君) さようでございます。
○藤田藤太郎君 六万四千人の中で今おっしゃられた六千、一万五千、六千というのは、二万七千人ですか――二万七千人だけがこれは就職を的確にしたということですか。この就職の中には、たとえば私あとから聞こうと思ったのですが、事業を興こしたとか、その中にはハイヤーやダクシーもあるでしょうし、そういう企業組合的なものをやったというのが全部入っておるのですか。
○説明員(小里玲君) 企業組合その他で個人的に就業しておるのはこの中に入っておらない数字でございます。
○藤田藤太郎君 そうすると、あとでまた労働省から聞きますけれども、たとえば協同組合とか企業組合とか、そういう自動車のハイヤー、タクシーも企業組合になると思うのですが、そういう方々にたとえば融資のあっせんであるとか特別な税その他のめんどうを見るとか、または国有財産の払い下げについてどういうめんどうを見た、こういう点はどうですか。
○説明員(小里玲君) 政府の許可免許事業のうちで、一番駐留軍労務者に関係のございますハイヤー、タクシー事業の免許件数を申し上げますると、これは三十四年九月現在の数字でございまするが、一般乗用旅客自動車の申請件数が百三十七件ございまして、免許になりました数字が十八件。それから貨物自動車の申請件数が十四件ございまして、免許になりましたのが七件。それから自動車整備事業、これが十七件申請がございまして、十七件免許になっております。免許にならなかったのは、現在まだ未処理になっておりまするとかあるいは内容が不完全でありますために却下した件数とかいうことでございます。それからその次に国有財産の払い下げの状況でございまするが、これは申請件数が二十二件ございます。その中で処理をいたしましたのが九件。この処理の内容は払い下げが六件、それから貸付が三件。二十二件のうち十三件が未処理件数ということになっております。それからこのほかに国有財産関係といたしましては、職業訓練用の用地として千五百坪を福岡県に貸し付けた。それから広域職業紹介のための臨時の駐留軍離職者の居住施設として、労働福祉事業団に土地千二十坪を貸し付け、建物二百四十八坪を貸し付けておる。それからいわゆる米軍からの返還物品を離職者団体に払い下げました件数が、件数にいたしまして百十七件、金額にいたしまして一千八十八万三千円、それからそのほかに米軍資材の払い下げをいたしましたのが四十九件ございます。それから金融関係でございますが、金融関係は政府関係の金融機関の融資状況を申し上げますると、国民金融公庫で取り扱いましたものが三十二年十一月から三十四年九月までに申し込みを受け付けましたのが一千四百三十七件、金額にいたしまして二億四千六百九十八万一千円、この申し込みに対して融資を決定いたしましたのが八百二十件、金額にいたしまして七千八百七万二千円、それから商工組合中央金庫で取り扱いましたのが三十一年の七月から三十四年の九月まででございまするが、融資の決定件数が四十四件で三千百六十六万円。そのほか都道府県の予算で独自に行なっております事業資金の交付、貸し付け状況を申し上げますると、三十二年の四月から三十四年の十一月までに都道府県の助成金といたしまして、予算額として二千二百万円ばかりございまするが、その中で実際に交付いたしました金額が約千六百万円、それから生業資金の貸し付け状況ですが、これが各都道府県十一県で、予算額といたしましては二億九壬二百万円でありましたのが、これを実際に交付いたしました金額が九千一百九十九万円、大体以上のような状況でございます。
○藤田藤太郎君 これはやはり三十二年九月から三十四年九月までの状況ですね、大筋として。
○説明員(小里玲君) はあ。
○藤田藤太郎君 それで税金なんかを免税してあげたという分は、府県の助成金ということをさしているのですか。そういうめんどうはいろいろと労務者の方から希望や陳情がたくさんあったと思うのですがね。そういう点についてはどうなんです。
○説明員(小里玲君) 自治庁その他にも連絡をいたしまして、できるだけ個々具体的に各都道府県でそういうめんどうを見るようにということでお願いをいたしまして、それが各都道府県で実施されておると思いますが、その点どういう、どれだけになるかという数字はちょっとわかりかねます。
○藤田藤太郎君 これとこれとこういうものについて税金の免除をするとか、また、地方、都道府県でこれだげのめんどうを見てやれといったような指示をなさったことはないですか。
○説明員(小里玲君) 離職いたしまして収入がとだえるわけでございまするから、そういう人たちに対する税金の免除だとかいうこと。それからたとえば人員整理になりましたときに人員整理のための特別の支給金がございまするが、そういうものに対する税金を免除してくれというようなことで、その点は実現を見ております。
○藤田藤太郎君 今の報告で見ますと、一つは金融機関では国民金融公庫で最終的に七千八百七万円ですか、商工中金で三千百なんぼというのは申請ですか、これは商工中金のやつは許可した分ですね、四十四件。それから都道府県の助成金、生業資金の貸付と、これはどうですかね、国民金融公庫のやつは二億幾らに対して七千幾らということですから、これは明確ですけれども、その他のやつは十分にわからないのですけれども、非常にたくさんの私は生活の困窮のために、一つの事業を興こしたりなんかする面が一つと、その生活のためにいろいろと申請が出ておったんですけれども、これじゃやっぱり十分どころか半分にも満たないような格好ですね。めんどうの見方。
○説明員(小里玲君) この資金の融資関係につきましては、前に離職者対策のための閣議決定の際、あるいは臨時措置法ができましたときにも、労働組合その他から駐留軍離職者の離職されたための融資の特別ワクを作ってくれという強い要求がございまして、調達庁といたしましては、できればそういう措置もとっていただければということで、政府部内でいろいろ研究もし、お願いもしたわけでございまするが、そういった特別のワクを作るということが困難である。ただ事業が現実に計画され、将来性があるというようなものについては、できるだけ優先的に、また、条件をある程度緩和して貸し付けもしよう、ということで、ワクはそのままできなかったのでございますが、融資自体についてはできるだけ支障のないようにという措置を、中央地方を通じましてそういう措置をとったわけでございます。 ただ、融資の際に一番問題になりますのは、この従来の実績がどうかということがある問題になりますが、駐留軍離職者は御承知の通り、職を離れてすぐに事業を始めるという、こういう関係でございまするから、従来の事業の実績がどうかということになりますると、非常に不利な関係が出て参ります。まあそういった面につきましても、できるだけ従来の実績云々にかかわらず、計画自体が現実的であり、将来性があるというものについては、融資をするようにということで、各都道府県においてもそういう方向で措置をしていただいておるということになっております。
○藤田藤太郎君 そこでもう一つですが、国有財産の払い下げというのも非常に少ないわけですね。それからたとえば国有財産の旧軍港、軍施設を他の企業に転換するというような問題も、それは先ほど質問しなかったからお話にならなかったんですけれども、この面から考えて非常に少ないし、国有財産の転換はどういう民間企業とか、その他の公共事業をそこへ誘致するというような努力は、どういう工合に払われておりますか、その点を一つ。
○説明員(小里玲君) 軍の施設の返還されました所に駐留軍関係の離職者を救済するために企業を誘致する。これは内閣が中心になりまして、各省それぞれの立場から企業誘致の促進をはかって参っておるわけでございまするが、特にそのために中央駐留軍離職者等協議会の専門員、学者その他専門家を委嘱しまして、専門員を設けまして、この専門員の方たちに、直接返還になりました基地に出向いていただきまして、実情を調査していただく。そういう立地条件その他の点を調査をしていただきまして、できるだけ誘致を促進するという措置をとっておるわけでございます。大きな施設が返還になりましたところで、すでにたとえば群馬県のキャンプ小倉あるいはキャンプ・ベンダー、これらのところには、すでにそれぞれ会社が入って事業をやっております。それから追浜基地につきましても、すでに民間に払い下げる土地の予定地もきまっておりまして、そこにそれぞれ民間会社が進出をしてくる。その際には、優先的に、駐留軍離職者を雇用してもらう、こういうような線で、現在追浜につきましては、具体的に進行中でございます。いずれ相当な産業がここに興きてくることが予想されるわけでございます。ただ、返還されました所に全部直ちに会社が進出をし、駐留軍離職者を救済するということになりますれば、非常に幸いでございますけれども、なかなかいろいろの立地条件その他の点で、思うように進んでおらない点はあると思いますけれども、いずれにいたしましても、できるだけこれを促進するような施策を政府全体としてとっておるわけでございます。
○藤田藤太郎君 これはあなたは事務的にそうおっしゃるが、総務長官が内閣の責任者ですね。だから追浜の問題が、今お話しを聞いておると、群馬その他はできたけれども、これはちょっと問題が違いますけれども、いまだに進行中であるということはとれは非常にどういうことか私はあきれるが、松野労働大臣が、当時の総務長官、会長であったが、追浜の状況は今のような状態なんですか、大臣。
○国務大臣(松野頼三君) 私が聞き及んでおりますのは、やはり地方の長官の意見を聞かなければならない。もちろん地方の、横須賀市の市長、横浜市の市長、知事の意見ということも重要であります。追浜以外にも関係がございますが、小倉市の意見と、政府の意向というものが、ある程度食い違いがございましたけれども、やはり市の意向、県の意向に従って政府はやっていくべきだという調整中のものがございます。追浜は、実は横浜市と横須賀市の二つの市の間に、多少の問題が残っておるとか聞いております。それは境界線が、どちらの市に属するかというと、境界線が多少不明確なために、つい先般知事が来られて、早くお互いの市のことだから多少横浜が譲ってもいいのじゃないかということを自分は言っておったが、しかし、なかなか市会にかけると、お互いに自分の境界線を主張するので困っておるのだというような神奈川の知事からのお話しがあって、私の方から、実は早く市の境界線ぐらいきめて下さいよ、そうして早く円満な将来の建設的た意見を出してもらいたい。私の方から実はその逆にお願いをしておるような問題が一つある、そういうわけであります。これは埋立地でございますから、過去においてどちらの業績があるかという点が判定がつかないような一線があるということをお話しを聞いておりましたので、政府の方向としては一応長い間でございましたが、米軍と、それから解除地域面積の問題で約半年かかりました。全面解除じゃありませんから、一部返還で使用する。一部解除のための米軍の使用にばかり供されては、あとの残余の利用価値がなくなるから、これでは困るというので、今年の四月ころまでその問題がございましたが、どうやら米軍の意向と解除地域面積がきまりましたのは今年の四月以降だと存じます。今度はいよいよ内閣における審議会に諮って、各地方長官の意見を聞きたいといったときに、実は横須賀市と横浜市との境界線の問題が出て参りました。これが実は確定しませんと知事としてもまとまった意見が出せないというので、もちろん、そればかりを私の方は待っておるわけじゃありませんけれども、一応の払い下げ計画を立てながら、最終的にもし境界線の問題が解決しませんと、工場の設置の場合に、どちらの行政に固定資産税が入るのか、どちらの市の意向を聞くのかという問題が最終的にはまだ調整の余地があるように拝聴しております。神奈川県知事も非常に心配されて、横浜が大きいから多少のことは横須賀に譲ってはどうかというけれども、なかなか市会ではそう簡単にいきませんので、これは今年の夏ごろお会いしたときにそういう話が出ました。一つの問題かもしれませんけれども、いずれにしましても早急にやることは当然のことでありますので、内閣における審議会の経過もある程産幾械工場、そうして労務者が雇われるようにということで二、三の工場の選定も相当進んでおるように聞いております。最終決定に至らぬのははなはだ残念でございますが、地元の方々も、労務者の方々も大体その方向は御承知のはずであります。何と言っても早くきまらぬので困る、これは政府も労務者も市も一体でありますので、私はそういう問題が残って今日まで調整がつかないという報告を聞いております。正確には行政庁の調達庁の方が正確かもしれませんが、私が関与しました範囲では、端的に申しあげてそういう問題を今年の八月ごろに聞いております。
○藤田藤太郎君 後ほど総務長官が見えますから、そのときにこの問題は明らかにしたいと思いますけれども、問題は、私は次に聞きたいのですけれども、労務者の面だけ見ても六万四千に対して二万七千、その内容もどういうことか私は労働省に聞きましたけれども、その残っておる人、今の特需関係では追浜の問題がまだほかにもある、こういう緩慢な状態じゃ失業対策にも何もならないと私は思う。これは総務長官に一つ聞きたいと思います。それで失業で六万四千のうち二万七千が就職したというのだが、その他の方々、残っておる六万四千のうちの二万七千ですが、残った方々はどういう生活状況にあるのかということを、また、そういう方々にどういうめんどうを見ているかということはどうですか。
○説明員(小里玲君) その他の方々の生活状況でございまするが、的確に調達庁自体として離職された方々の状況を全部把握しているということではございません。おそらく、このほかにも、就職者数の二万七千のほかにも、企業組合その他で事業を営んでいる方とか、あるいは自宅で商売の手伝いをしておられるとか、あるいは中には全然職がなくて困っておられるというような方も多数あると思いますが、まあ全体的に言って、これらの就職者以外の方々が恵まれない上清をしておられるということは、これは想像されると思います。残念ですが、全体の数字はちょっとわかりません。
○藤田藤太郎君 それじゃ労働省に一つお尋ねしたいのですが、失業対策は労働省にゆだねていると、こういう工合に調達庁が言うわけですけれども、二万七千というものの就職状況というのはここで区分けがつきますか、労働省は。
○国務大臣(松野頼三君) まあ一番端的な例で追浜のときに実は暫定的に失業対策公共事業を施行してくれという御希望がありまして、神奈川県知事、横須賀市がこれは施行しまして、海岸の埋立工事というものを実は昨年計画外に特別にいたしました。これは調達庁からの御希望もありましたし、政府としてもやらなきゃならないというので、そういうことで労働省で受け持って、実はあそこの横須賀市の道路の新設の山開きと、もう一つは海岸の埋め立ての護岸、この二つを特別に昨年追浜の労務者を対象にして実はやったわけであります。そういうことが労働省が引き受けてやると、まあ調達庁で言われたことだと思いますが、その残余の労務者の数につきましては、担当課長から説明をいたさせます。
○説明員(木村四郎君) お答え申し上げます。実は私の方で労働市場調査課というものがありまして、そこで定期的な業務統計をとっておるわけでございますが、現在におきまして、九月現在で公共職業安定所に駐留軍離職者で就職の申し込みをしておる者の数が、九月末現在で一般求職で一万二千八百七十二人、それから日雇求職で二千六百七十七人、合計一万五千五百四十九人というふうになっておるわけであります。これは安定所に申し込んだいわゆる求職者でありまして、その他に申し込まない失業者がおるということは推定されるわけですが、安定所において現在九月末現在で就職申し込みを受けておるのは、一万五千五百四十九人でございます。それでこのうち一般求職の一万二千八百七十二人は、大半は現在失業保険を受給中でございます。それから日雇求職の二千六百七十七人につきましては、公共事業並びに一部失業対策事業に就労しておるというふうな状況でございます。なお、一万二千八百七十二人の大半は失業保険をもらっておりまするけれども、これの職業紹介につきましては、毎月約就職数が大体月千人くらいずつ就職せしめておりまするので、このうち一万二千の半数程度は三月末までに職業紹介でやっていける自信があるわけでございます。その他、一万二千のうちの半分につきましては、いわゆる施設工場誘致による工場に対する吸収、あるいはまた、自動車の企業、そういった面に入れ込むというふうな措置によりましてこれを考えていきたいというふうに、一応事務的には考えておるわけであります。
○藤田藤太郎君 職業訓練の状況はどうですか、三十二年から三十四年まで。
○説明員(木村四郎君) 職業訓練の状況につきましては、一応三十四年度におきまして計画しておりますのが、総合職業訓練所において三十四年度におきまして七百二十名を入れる。それから例の臨時措置法によるところの臨事施設、これに四千三百八十名を三十四年度において訓練をする。合計五千百名訓練をするということに計画しておるのでありまするが、これの入所状況は八〇%入っているというふうに私訓練部から聞いているわけでありまして、これの詳細な何千何百何十何人という数字は私手元に今持っておりませんが、約八割入っているというような状況であります。
○藤田藤太郎君 そこで問題は、私は調達庁長官にお聞きしたいが、調達庁長官御存じの通り、今のような状況では国が責任を持って雇った労務者のあとのめんどうというものが十分でないと思うのです。直接の労務者においても、また、特需関係の労務者においても臨時措置法をこしらえながら十分な措置が行なわれていない。たとえばこの問題にすればあの離職者対策協議会を府県に濃くということになっておりますけれども、府県の協議会というものはほとんど活動をしていない、こういう工合に囲いているのです。府県に置くなら市町村にも置いてもっと具体的にやる手はないか。こういう考え方をお持ちでないのかどうか。問題の焦点は、やはり国が雇用者であった駐留軍の労務者がこういう状態で離職するのだから、そのあとの事後の処置というものをもっと積極的にめんどうを見なければならぬのじゃないかと私は思うのです。たとえば今度炭鉱離職者の措置が出ました。あれは十分ではありません。十分ではありませんけれども、一つの炭鉱離職の問題の討議をして法律は通ったわけであります。ああいう面から考えてみて、訓練の問題にしても、離職された方々のあとの事後の処置にしても何か少し熱意が足らぬのじゃないかという気がするのですけれども、どういう工合にお考えになっておりますか。
○政府委員(丸山佶君) お話の通り、調達庁長官は、政府部内におきまして直接この駐留軍労務者の雇用主の立場にあります。従いまして、これが情勢上逐次減っていく、これに対する対策というものが最も重大な私の関心事であるわけであります。しかしながら、調達庁自体だけでやり得る仕事というものには、御承知のようにおのずから限度がある。そこで、この問題はあらゆる省――労働省を中心としまして、またほかの問題であらゆる省に関係する、従って、政策方針的な万般のことを、どうしても中央に内閣を中心とする協議会のようなもので種々の方策を立てていただく。それに基づきまして具体的に一般の職業あっせんであればこれはもちろん労働省が鋭意やっていただく。それから国有財政の貸し付け、あるいは金融のあっせんという面において大蔵省、その他諸種の免許可事業に関しましては通産省、運輸省というふうな面、これらの方々も皆この内閣協議会に集めていただき、議論していただいてその方策をとっていただく。それに基づいていろいろ就業面の指示あるいは免許可事業の指示をそれぞれの省から出先の局にも流していただく、こういうような処置を今までとって参ってきておるわけでございます。なお、これがなかなかいろいろな事情で、先ほど労務部長が申し上げましたように、申請数について何%の認許可しかない、あるいは何%の融資領しかない、また。就職数のパーセンテージもこの程度にとどまっておる。ために、なお生活困難等の状況の人が相当ある。こういう状況のもとにおきまして、私といたしましては、今度それらの施策に基づく個々のケースに関しましても、たとえば企業組合においてこれこれこういうことをしたいがこの金が要る、あるいはこのためにはこういう国有財産が要る、あるいはこれこれの認可事項がある、こういう相談も私雇用主として受けまして、こういう個々の状況についても御相談に乗り、しかるべきそれぞれの筋に説明を加え、特別なる配慮をお願いする、このように今日まで努力をしてきておりますし、今後もその通り一そうの熱意を傾けて、この問題に処するつもりであるのであります。
○藤田藤太郎君 私はこういうことを言いたくないんですけれどもね、今も調達庁の長官の熱意は聞きました。しかし、問題は政府のあらゆる機関で具体的な処置を協力してもらわなければできないのだといろお話、僕もまことにその通りだと理解します。理解していますけれどもね、問題は行政機構の中でどういう調達長官が位置にあるなしということは別にしましても、直接の労務者対政府という関係では長官が責任者であり、雇い主であるわけです。だからお願いするというようなことでなしに、この処理をしなければならぬから、政府としてはどうしてもやらなければならぬということで、私はそういう立場から政府の行政の中でやらすという、これだけの熱意と決意を持っていただかないと、この処理はできないのじゃないか。だから、そういう点はもっと熱意と決意を持ってやってもらいたいということを、特に私はお願いをしておきたいわけでございます。それで、あとの問題は最近起きている問題がたくさんございます。一つの問題を取り上げますと、年令をきめて定年制をやろうとしている。こういう問題が一つある。それからまた、労使間で約束したことが次から次にほごにされている。それから何といっても調達長官が雇い主で労働組合があって、そこで話し合い、交渉というものによって、今までの処置は一つは慣行であり、それから一つはやはり取りきめによってやってこられたと思うんです。そういう点が最近では、たとえば定年制をきめる、この問題についても勝手に一方的にきめて、そうして押しつける、こういう問題があると聞いているわけです。これはどういうことなのか。私は、時間的な余裕も何にも与えぬで、これはこうやるということで押しつけられるという工合に聞いているのですけれども、どうですかその点は。定年制をしくという問題をまずお聞かせ願いたい。
○政府委員(丸山佶君) 定年制の問題でございますが、これは藤田先生もよく御承知の通りに、いずれの職場、職域におきましても、退職に関連しまして高年令になられた人の措置をどうするか。何らかそこに退職に関する規制、あるいは制度が必要であろう、これは御承知のことと思います。特に駐留軍労務者におきましては、これも御承知だと思いまするが、整理々々の状況が続いておるのが最近の情勢でございますが、この整理の場合に、先任者の年令と申しますか、整理の際には就職の日の新しい者から整理をしていくというような制度をとってきておりますので、従って、ますます高年令あるいは長年月の勤務の人々がふえて年令が高くなるという特別の事情もございます。従いまして、この定年制の問題に関しましては、実は二年前に、いわゆる新契約と申しまして、アメリカとの間に契約全般にわたって改善を加える大交渉を行なった際にもすでに出ておった問題なのでございます。その際にももちろん労働組合の諸君にもそういうことで問題点の検討も加えておる。このようなふうに長い問題でございますが、昨年から本年の初めにかけまして、ある職域、職場等においては格別その必要が痛感されるような状況で、それに関しては単に使用者側のみならず労務者側においても、こういう状況における何らかの特別措置が必要であろうという意向もありまして、存以来具体的に取り上げて参りました。二年前には一応六十才という目安のもとにあった問題でございますが、一応現在の実情に合わせるためこの年令を六十二才にしよう、それからなお、定年で退職する場合には、普通の退職の際よりも特別優遇措置を講じよう、こういう方針のもとに具体策は組合とも相談をして参っております。もちろんいろいろ意見はありましたが、プリンシプル――原則的には私は組合にも明確な反対というふうには受け取っておりません。なお、協議の模様、状況に関してではありますが、私といたしましては、双方とも十二分に意見を尽くすように努めて参ったつもりでおります。
○藤田藤太郎君 今長官はそういう工合におっしゃいますけれども、私がちょっと調べてみた組合の資料を見ますと、二十号、三十一号協定、たとえば職階制、職種再分割、それから首切り合理化、船員小型船手帳剥奪、今度の定年制という工合に、こういう事案は組合とのお話になった分もあると思いますけれども、とにかく一方的に強行をした、こういう工合に聞いておるわけです。だから、何といっても労使対等という原則は、あらゆる日本の労働法の法の精神の中心をなしておるわけです。それを無視して一方的にこういうことをやる。今プリンシプルとおっしゃいました、そのプリンシプルというものは、どれだけ組合に理解されておるかどうかという判定はだれがするか、調達庁長官自身が勝手に判断をしてこれでいいという問題は、組合と使用者の間に起きてくる問題なんですね。これはだから、そういう点は、今あげましたような問題も、一方的に今年に入ってからそういう問題が起きている、こういうわけです。この実情はどうですか。
○政府委員(丸山佶君) お話は先ほども申し上げましたように、労使間の問題は双方とも誠意を持って意見交換あるいは協議を進めていくことによって初めて円滑なる管理、運営ができるものと心得ております。従いまして、いろいろの制度の変更あるいは給与の改善問題、あるいは整理状況の改善問題等についても、その趣旨のもとに、私並びに私の労務を担当する部局のものにも、その趣旨をもって十分に労働者の代表であるところの労働組合のものと協議を尽くすように指示して参ったつもりでございます。しかしながら、実はお話の通り、本年の数件につきまして協議不十分、一方的の態度というようなこと、実は先般も組合の代表者からも私直接聞いております。いろいろそれの事情も私自身が調べ、なお、改良改善の余地があればこれを改善する、そのように努めておりまして、一方的に労働者の意向に反すること、あるいは労働者の非常にふためになることのみを単に押しつけていくというような急度は私は毛頭とうないつもりである。しかしながら、その現実の事態、実態によってやはり時期的に処理を要するもの、あるいはどうしてもこの程度でがまんしていただかなければならぬもの、こういうものについてはある程度においてがまんしていただいてこれを実施に移す、双方とも十二分の満足は得られずとも、八分程度に双方とも協議妥協という線が見得るならば、これによって現実の問題を処理していかなければならないだろう、こういう態度をもってこれらの点についてはこれまで努めて参っております。いろいろな手段につきましても、その内容を吟味し、改善措置に努めてきておるつもりであります。
○藤田藤太郎君 今の長官のおっしゃるように、最後はどこで妥協するかという問題が出てくるでしょう。しかし、これだけ譲ってこの接点でこの問題を集約するという場合に、やはり相手方が全然そういうまとめようということに理解も納得もしていない状態でこれを押しつけるということは私はあってはいかぬと思うのです。だからこの四つの問題は、もう一度討議して、組合の理解を得られるように努力されるおつもりなのか。また、将来こういう問題が起こらないように十分にやはり話し合ってものをきめていくというおつもりなのか、この二点を聞きたい。
○政府委員(丸山佶君) 本年のいろいろ今あげられたような事項に関しましてなお、改良改善を要する点、あるいはその運用面において注意する点は、鋭意検討を続けてその方向に進んでいくつもりでおります。また、一般的に申しまして組合との協議、話し合い、双方誠点を尽くしていくということはこれは過去から現在、まして将来に向かってはますますその線でいくことはもちろん当然でございますので、そのような態度をもって私は処置をいたしていくつもりであります。
○藤田藤太郎君 それでは私はこの問題について、組合の方々から聞くと、年末年始、十二月二十五日から一月七日までの間は、今までの歴史的な流れからいっても首切りとか、そういうことは起こらない、こういう慣行、きめ手があったということを聞いておりますけれども、どうですか、これはそういう慣行やきめ手は実施されるおつもりですか。
○政府委員(丸山佶君) お話の通り、年末年始の整理解雇は、はなはだ日本の国情と申しますか、人情と申しますか、格別につらい状況のものでございますので、この時期は整理期間からはずすという了解のもとに措置されたことは事実でございます。
○藤田藤太郎君 それじゃそういう慣行は守っていく、こういうことですね。
○委員長(加藤武徳君) 質疑の前に申しましたように、総理府から若干おくれましたが、ただいま佐藤総務副長官が出席しておりますので、御質疑の向きは。
○藤田藤太郎君 それではその次、雇い主が長官でありますから、実際に職場で働いておって、軍が組合活動とか何とか、気に入らない者をねらい撃ちに首切りにする、こういうことはありませんか。
○政府委員(丸山佶君) 組合の活動のみをやっておるから、あるいはそれのみを理由として解雇ということは私はないと考えております。
○藤田藤太郎君 それじゃ、もしもそういうことがあったら、調達庁長官はそういうことは実施させないということですね、そういう工合に伺っていいわけですね。
○政府委員(丸山佶君) 先生も御承知でしょうが、解雇の場合、理由等は基本契約に定めてございますので、基本契約に定める筋によることならばよろしいのですが、それにはずれるものということに関しましては、調達庁長官として、その是正措置に対しても軍と折衝するつもりでございます。
○坂本昭君 関連質問……。そうした場合の駐留軍の裁量権といいますか、この裁量権というものはどういう法律で、どういう協定で定められているか、ちょっと御説明いただきたい。
○政府委員(丸山佶君) 詳細な点は、契約が非常に長いものですから一言で申し上げることもむずかしいと思いますが、全般的に申しますというと、労務者の人事措置、つまり解雇等の問題には原則として日本側、アメリカ側の意見が一致したところでもって行なう、こういう原則をとっております。それならば、意見が一致しなかったらどうなるか、これに対して現場あるいは調達庁、こういう各段階を踏みまして、なお意見調整を行ない、最終的には日米合同委員会にもかける、こういうような仕組みをして措置してきております。ただしかし、いわゆる一般的な人員整理の場合、あるいは特別の事情のものというのはその手続の例外がありますが、それに関しても軍側は調達庁長官の意見を聞かなければいけない、こういうような、総括的に申しますと、やり方をやっております。
○坂本昭君 ちょっと今総括的な御説明だけではのみ込めませんので、それに関連のある法律、協定、契約、その資料を一度お出し願いたいのですが、出していただけますか。
○政府委員(丸山佶君) 今のそれは、申し上げましたように、労務に関する基本契約というものがございますので、それは差し上げます。
○坂本昭君 労務に関する基本契約だけで、それを見れば諸般の状況がわかるようになっておりますか。私はそれに関するいろいろな、まさか秘密協定だとか、いろいろなものはないだろうと思うのですが、それらのものも一括してこの際出していただきたいのですが、できますか。
○政府委員(丸山佶君) 基本契約というのは非常に詳細なものでございまして、それをごらんになれば全貌がおわかりになると思います。また、それ以外に別に秘密協定その他はございません。
○藤田藤太郎君 さっきの質問の中でもう一つ明らかにしておきたいのですが、先ほど調達庁長官は、問題の四件についても十分組合と理解をするように努力して話し合い、将来そういうことのないようにする。たとえば年末年始の同の解雇は行なわない、こういうことを私は確認をいたしました。だからこの点は今うわさを聞いている定年制の問題で何か解雇をするとかせぬとか、この期間にするとかせぬとか話がありますから、そういうことはないと私は理解して先ほど質問を終わったのですが、そういう工合に理解していいでしょうか。
○政府委員(丸山佶君) 定年制等の関係については一言つけ加えさしていただきます。定年制による退職というものは、一般的の人員整理ということのものとは違う性質のものでございます。つまりある人の年令が、今回の場合は六十二才でございますが、それはいつになれば自分がそれになる、そういう状況になることはあらかじめわかる事項でございます。一般的に軍の都合あるいは業務の変更によって何人を整理するというものと性行を異にするものでございます。従いまして、今の年末年始には解雇をしないというものに関しましても、この定年制に関する限りはこのような性質の違う意味合いからその日をもって解雇になることはあり得るのであります。
○藤田藤太郎君 ちょっとおかしいじゃないですか。それじゃ先ほどそういうときにはやらないという、それじゃ定年制のときには、昔は数え年云々だったけれども今は満ですから、その日に六十二才になるという理屈があるならそれはそういう理屈もあるでしょう。しかし、定年制というのは一方的に押しつけておいて、先ほどのお話ではそういうものも十分に組合と理解をするように話をやっていこうというお話と、今のように定年制は違うのだ、それじゃ定年制の問題には、一方には理解云々ということなしにこれはやるということですか、これはどこから出てきたのですか、この定年制というのは。
○政府委員(丸山佶君) 定年制問題につきましては先ほど申し上げたと思いますが、いずれの職域におきましても、退職に関して高年令になった者について何らかの規制制度が必要であろう。その必要に関して、特に駐留軍の労務者関係は整理の場合に先任者優位ということから、期間の新しい、就職の新しい人から整理をしていくという方針、制度をとっておりますので、従いまして、ますます高年令者の員数がふえてくるという状況にある。この必要のもとに、二年ほど前から定年制を設けようという話を進めて参りました。本年に至りまして、その状況の最も緊要なる事態になりましたので、これを措置しておかなければ、ほかの整理をしなければならないという事態も一方に生じておる、そういうことから定年制はこの際実施しよう、こういうことで制度を作ったわけでございます。従いまして、その定年制というのは、先ほども申しましたように、年令が人によって年令のあれは違いますが、あるときがくれば当然その事態に至るというものでございますので、普通に年末年始の時期に整理を避けるというものと、そこに性質上少し違うものがあるから、その十二月という時期をとっても差しつかえないものであろう、かように考えて十二月とそれから六月と二時期において、それまでに定年に達した者が退職する、かようなふうにきめたわけであります。
○藤田藤太郎君 定年制というのがたとえばきまったとしましょう、きまったとしましたら、これは自然にこれが退職していくように、将来長い間のシステムをきめるわけでしょう。それぐらい重大な問題をきめるのに、一方的に押しつけるということは、これは話が合わないじゃないですか、そういう問題こそ十分に、先ほどあなたが組合を理解してとおっしゃるけれども、組合の方は理解していない、労働者の方は理解していないという状態で、永久に続くような定年制を一方的に押しつけて、それを今十二月二十五日から一月七日までの間はやらないという慣行があるにかかわらず、その間にばすっとやるというようなことはこれはちょっと話が合わぬですよ。これはあなたのお考えになったことでしょう、定年制というのは。これはアメリカの軍の指示ですか。
○政府委員(丸山佶君) 定年制問題は米軍のみならず、私どももその必要性を認めておるわけでございます。
○藤田藤太郎君 労働力の提供というのは、アメリカのシステムは御存じの通り、労働力のある人は、何もアメリカに定年制があるわけではない。そうでしょう。労働力を提供する人が、それに応じた賃金をもらう、こういう形できまっている。おのずから限界というものはあります。年をとった人は社会保障で国で守っていく、こういうシステムにわれわれ日本としては進んで、どんどん高年令者の方々はむしろ一生を安楽に暮らしていけるようなシステムをこしらえなければならぬということは事実です。しかし、そういう思想は私は何ですけれども、今生活に困っている人をばすっと一方的に切ってしまう。それを今後も続けるような定年制を、年末のこのまぎわに首を切るというようなことを調達庁がお考えになる。これは少しむちゃじゃないですか。これは社会的なそういうシステムがあればいいです、切っても。生活が何とかやっていけるシステムがあればいい。そういう保障というものが何らない状態において、年末になって、しかも慣行まである中で首を切るということはどうですか。これは考えてもらわなければならぬ。
○説明員(小里玲君) 先ほど長官からも説明を申し上げましたように、この定年制の制度は、十二月末と六月末の二回に、それまでの間に満六十二才になった人を退職させると、こういう規定になっておりますが、この十二月と六月の二回に退職をさせるという制度を作ったときの経緯を若干私から御説明申し上げた方がいいと思いますので、申し上げたいと思いますが、御承知のように、駐留軍の労務者は、軍の撤退その他の事由によりまして漸次減少していく。人員整理が毎月、毎日のように行なわれる、こういう状態が従来までの状況であったわけでございまするが、その結果、勤続年数の若い人たちから整理をするということから、非常な高年令層の人が残る。従って、この若い働き盛りの人たちが整理をされて、高年令、六十二才以上の相当肉体的にも減退をした人たちが残っていく。これを定年制という制度を設けることによって是正をしていく。しかも、高年令層の人たちに退職していただくことによって、若い人たちの整理が緩和される。こういう事情があるわけでございます。従って、具体的な問題といたしましては、海軍の関係で相当多量の人員整理が発生をいたしましたときに、軍、県、調達庁あるいは労働組合の中にも何らかこの高年令の人たちに退職をしていただくことによって若い人たちを救う道はないか、こういうことで定年制という制度を真剣に検討を加えまして、その結果この制度ができたわけでございまするが、現実の問題といたしまして、秋に、日にちは忘れましたが、海軍で相当多量の人員整理が出る、その際に何とか定年制という制度を設けて若い人たちの退職を救う道はないか、そういうことで、それには定年制だと、こういうことで十二月の末に定年退職をしていただく人たちが相当ある、そういう人たちに定年退職をしていただければ、若い人たちをそれ以前に解雇することが減少する、こういう観点のもとに、十二月に解雇をする――定年退職をしていただくために、定年制をその以前十二月に解雇になるような制度として一つ設けよう、こういうことで十二月とそれから六月末と二回の定年退職日をきめたわけでございます。そういうことで、今後におきましてもそういうふうに二回に切っておる。一般の会社等におきましては、定年退職がたとえば三月の末ですとか、年一回というところも相当あるようでございまするけれども、駐留軍関係の特別なそういう人員整理があるという前提に立って、若い人たちを何とか救うと、そのためには定年退職の制度を設けて、その人である程度カバーしていく、こういうことで年二回という制度の方が一回よりもいいであろうということで十二月と六月という定年退職日をきめたわけでございまするが、労働組合からは先ほどの十二月――年末年始の首切りをやらないということと、それとまあ年一回程度でいいじゃないかということで、六月末だけの定年退職日をきめてくれという要求が出ておりまするが、私どもといたしましては、そういう駐留軍労務者の人員整理がしょっちゅうあると、こういう現実の上に立って、定年制度を設ける場合には年二回程度が妥当であろう、こういうことで制度的にはやっておると、こういうふうになっているわけでございます。
○藤田藤太郎君 だから、あなたのお話を聞いても私は理解ができないのは、こういう今までなかったところの定年制をきめるというのだから、なぜ組合ともっと理解がつくまで努力をされないかということですよ。それは何年、何十年と闘争が続くわけでもなかろう。突然ぽっと出て、それで押しつけて、年末年始の中で首を切るなんということは……、私はそれを言っておるのですよ。だから、経過の問題についてはあなたのおっしゃったような経過があったでしょう、しかし、なぜそういう短兵急にプリンシプルとして組合が理解しているというようなことを、あなたの方で判断して押しつけるというところに問題がありはしませんかというのが私の考えです。そうなんです。これは続くわけでしょう。定年制というのは一たんきまったらこれから毎年続いていくんでしょう。そういう問題を勝手にぽっと押しつけて年末年始、三十一日に街頭にほうり出すというやり方、そういうやり方は雇い主としてのやり方ですか、国が雇っている労務者をそういうやり方をしていいのですか。それは少しむちゃだ。だから、そこを少し改めてもらわなければならぬ、私はそう思う。組合が、そういう意見が出ておるというなら組合も大筋として何とか、外国の例は別として、今の状態で何とかその定年制の問題について考えてみようというような話が一部あるからそういう意見が出たのだと思うけれども、それならそれでなおさら努力をして、双方が理解をして、ある一点を見つけて処置をするというところまでいかなければ、頭から何でも押しつけるというようなものの考え方はいかぬですよ、それは。
○坂本昭君 ただいまの説明だと、秋というと多分十一月の中旬の横須賀の海軍基地の解雇の問題だと思うのですが、その問題をもっとおくらして年を越させる、十一月の中旬ですからね。そういうことができなかったのですか。少なくともこの十一月中旬の問題を解決するために十二月三十一日に満六十二才になった者を正月松の内に首切って、その通知を出すというのは、これはちょっと日本人としては考えられないような、駐留軍の要求に応じたということは、これは私はあなた方としては非常に無責任だと思う。
○政府委員(丸山佶君) この問題に関しましていろいろまあ御意見がありましたが、私は定年制というものそのものはやはり必要であると、特に駐留軍関係では必要度がさらに強いと考えておるのでございます。それからそれの時期が十二月と六月、その十二月末が従来の慣行である整理は年末年始やらないでおるというのに反するという点でございますが、これは普通の整理を何らかの必要で、ある時期がきて突然ぽっとやるというのと違いまして、定年制というのはその人おのおのの年令によってこの時期というものはあらかじめ予測されるものでありますので、従いまして、性質の異なるところの整理状況になりますので、必ずしも十二月末は絶対にいけないとは私は考えておらない。しかしながら、今回のこの措置に関しましては、何といたしましても第一回、初めてその制度を適用する問題である。従って、その運用については十分な配慮があってしかるべきだと考えておるわけです。でありますので、先ほど藤田委員から、いろいろなものを一方的にやってしまったら今後どうするつもりかということにつきまして、それらの今後の運用等において改善をはからせる面等も十分考慮いたしますと申し上げたのもそれと関連があるのでございますが、このものの制度、あるいは措置ということは私は是と考えておりますけれども、この運用の実施、特に当初の実施でありますので、これは十分関係労務者も了解、納得できるような措置をとられるのが当然だと思っておりますので、その線によって目下努力いたしておるわけでございます。御了解願います。
○藤田藤太郎君 そうすると、こういうふうに理解していいですね。定年制の問題についてうんと組合と話しして決着点をきめて実施すると、こういうことですね。そう理解していいですね。
○政府委員(丸山佶君) 運用につきましては。
○藤田藤太郎君 だから正月の首切りも含めて組合とよく理解した上で実施する、こういう工合に理解していいですね。 それじゃ総務副長官がお見えになりましたから、総務副長官にお聞きしたいのですがね。
○委員長(加藤武徳君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(加藤武徳君) 速記を始めて。
○藤田藤太郎君 先ほど長官が来られるのを待とうということでしたので……。 問題の一つは、特需労務者の問題が一つあります。それはたとえば追浜の問題でも、今時分まだ民間企業の誘致が進行中だということ、これは私は無責任きわまると思います。県や、市や、横須賀、横浜、それから神奈川県に事情があったとしても、もっと早く処理をして実施するということでなければ、私は対策本部といって、政府全体が当たるという話にならないと思います。これは追浜の問題ばかりじゃない。きょうは時間がないから、あとで資料をいただきますけれども、もっとたくさんの問題が特需関係でもあると思います。まあ、ここにも駐留軍労務者がおいでになる。それでもそういう処理がおくれておる。そういうことじゃ困るということ。 もう一つは、炭鉱離職者の問題が出て参っております。三十二年から今日まで六万四千人の駐留軍労務者の首切りがあって、そのうち二万七千人しか……。この内容を聞きたいと思いますが、時間がありませんから次回に譲りますが、そのあとの人は十分生活の把握ができていないという状態です。だから駐留軍離職者にも、特別臨時措置法ができて、ほんとうに政府が雇い主でしょう。調達庁長官が使用者です。調達庁長官を雇い主としておる、これは政治の仕組みなんです。国の政治の。だから、調達庁長官があとの全部を処理するという、労務者のめんどうを見るということが、政府が一体となってめんどうを見なければならない問題です。そういう点が明らかになっていない。だから、これは明確に、政府の使用人をこのような状態に置いてはいけない。だから、もっと強力な対策をどうして今後立てていくかということをまずお伺いをしておきたいのです。
○政府委員(佐藤朝生君) ただいま二点につきまして御質問がございましたが、第一点の基地の転用の問題につきまして質問がございましたが、この問題につきましては、いろいろ事情がございまして、転用計画実施がおくれておりますのは、はなはだ遺憾でございますが、われわれといたしましては、総理府といたしまして、また、対策協議会といたしましても、転用がなるべく早くできまして、離職者の方がその転用によります企業誘致によりまして、たくさんの方がそこに雇用されることを望んでおるわけでございまして、これからも、この点につきましても、十分努力をいたしたいと思っておる次第でございます。 第二点の駐留軍関係労務者の離職対策の問題につきましてお話がございましたが、われわれといたしましても、駐留軍労務者の対策につきましては、昨年、臨時措置法ができまして、その関係で各省こぞって総力をあげましてこの問題に当たっておるわけでございます。今後もこの問題につきまして万全の措置をとっていきたいと思います。
○藤田藤太郎君 だから駐留軍離職者臨時措置法を、もっと具体的に労務者が離職された者を吸収するという方に法改正をしてやろうというお考えがあるかないか、そういう余地があるかどうか、これが一つ。 それからもう一つは、国有財産の払い下げであるとか、誘致であるとか、そういう問題を今聞いたところにおいてはほんとうに三〇%も、もっとひどいところがあると思う。だから、そういうものをやはりめんどうを見てあげるというのは、あの法律の趣旨ですよ。法律の趣旨を十分に生かしていくというつもりがあるかどうか、これを重ねてお伺いしたい。 それからもう一つ関連して聞いておきますけれども、民間企業の誘致の問題について私は熱意が足らぬと思う。足らぬから一つ計画書を出して下さい、こちらへ。こういう工合にやっておるのだという見通しと計画を一つお示しを願いたい。今日は時間がかかりますから資料でけっこうです、その三番目のやつは。
○政府委員(佐藤朝生君) 民間企業の誘致の問題につきましては、できるだけ資料を差し上げたいと思っております。 それから現在の法律の運用につきましていろいろお話がございました。われわれといたしまして、もちろん、この運用に万全を期したいと思っておりますし、今後も努力したいと思います。現在のところ、この措置法そのものを改正するところまでは考えておりませんが、運用については十分考えたいと思っております。
○藤田藤太郎君 もう一つ、たとえば財源がないということは大蔵省の関係になるのですけれども、厚生年金なんかの金を、駐留軍労務者だけの関係でも相当な額になっておると思う。そういうものもやはりこの際といいますか、あの駐留軍離職者臨時措置法の裏づけとして、こういう金を使ってめんどうを見るということは筋も通るし、めんどうを見るというように努力をされるという気持はどうですか。
○政府委員(佐藤朝生君) ただいま厚生年金の基金の問題につきましてお話がございましたが、この問題につきましても、昨年でございましたか、今年でございましたか、組合の方からも私に対していろいろお話がございました。われわれといたしましてもいろいろ考えております。検討しましたのです。まだいい結論が出ておりませんが、これからも十分検討いたしたいと思っております。
○藤田藤太郎君 外務省の方、きょうおいでいただいたのですか。
○委員長(加藤武徳君) 外務省からはアメリカ局の田中参事官が参っております。
○藤田藤太郎君 きょうはほんとうにありがとうございました。時間がありませんので、私きょうは質問をいたしませんけれども、今のような事情は、結局外務省の外務折衝、日米合同委員会を中心といたしましていろいろと納得しない面が出てくるわけです。だから、そういう点は私はやはり調達庁長官が雇い主であるというものを中心にして、そうしてこの駐留軍離職者のこの問題の措置については、私はやはり駐留軍労務者を守っていくという建前で日米の折衝を私は向こうから押しつけられて、はい、そうでございますかというようなことのないように一つがんばっていただきたいということをお願いをしておきまして、きょうは外務省の質問を終わりたいと思います。よろしゅうございますか。
○委員長(加藤武徳君) 駐留軍労務者の離職対策問題についての質疑はこの程度にしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤武徳君) 御異議ないものと認めます。 暫時休憩いたします。 午後零時二十九分休憩 ―――――・――――― 午後一時五十五分開会
○委員長(加藤武徳君) それでは午前に引き続いて会議を開きます。 委員の異動を報告いたします。 本日付をもって阿具根登君が辞任し、その補欠として横川正市君が選任されましたことを御報告いたします。 ―――――――――――――
○委員長(加藤武徳君) それでは、日雇い労働者の労働問題に関する件につきまして御質疑をお願いいたします。
○藤田藤太郎君 日雇い労働者の生活の問題は、これは非常に重大な問題でございます。これは一つの面からいうと、たとえば日雇い労働者が二十一・五日のきめられたところに働く道が各府県でとれないところもございます。また、日雇い労働者自身が、生活の問題を見てみますと、生活保護法との関係を見てみましても、非常に微妙なところにあるわけでございますので、こういう点についてきょうは順番にお聞きしていきたいと思うわけでございます。 第一番目にお開きしたいことは、炭鉱離職者法で今度七億二千万円ですか、この予算をおとりになった。この予算構成は、補正予算で組まれているわけですから、新たな財源だと思うわけですけれども、こういう財源を組まれた裏に、各府県の失対予算というものがコントロールして引き下げられておるという話をちょこちょこ聞くわけですが、私はまさかそんなことはできまいと思うのだが、そういう事実があるかどうか。どんなところにそんなことが派生してきているかどうかということ。何か、できるだけ府県が失対事業のワクを狭めて民間就労にやる、民間就労ができればいいけれども、そういうことが非常に強くやられて、予算支出をしぼられるというような傾向が各所に現われている。そういうところから、そういう現実の問題が出てきているのじゃないかと思うので、そこらあたりのいきさつを少し話していただきたい。
○政府委員(百田正弘君) 御承知の通りに、三十四年度予算の失業対策事業費につきましては、予算のときに御説明申し上げたと思いますが、失業対策事業費の内容が、今お話のございました二十一・五日就労ということを軸といたしまして、登録労働者の推定の上に立ちまして、二十一・五日の就労を確保するということで今度の予算が組まれておるわけでございます。で、年度当初に、本年度の平均の登録日雇い労働者を約五十二万見込んであったわけでございますが、事実上は現在それを下回っておるような状況であり、一方におきまして、場所によっては事情を異にいたしますけれども、東京その他都会地におきましては民間就労の増大という顧向も見えましたので、毎四半期ごとの割当につきましては、そういう事情のもとに立ちまして割当をいたしておるわけでございます。もちろん、御承知の通りに、そうした事情から、登録労働者の数が当初の見込みよりも下回っておること、並びに民間就労が全体としては増加しておること等の事情によりまして予算の執行をいたしておるわけでございます。そのために、特に第三四半期のワクを減少したというようなことはないわけでございます。ただ、地方によりまして、あるいは民間就労の関係におきまして、そこまで達しない、当初の計画に、こちらが割り当てた状況に達しないというような場合も、これはあろうかと思います。そういう場合につきましては、二十一・五日の就労は確保することにいたしておりますので、それは年度内に調整して参りたい、こういうふうに考えております。
○藤田藤太郎君 そして、そういう事実はないということですね。
○政府委員(百田正弘君) 石炭関係に予算を取られましたために、ここに特にしぼったというようなことはございません。
○藤田藤太郎君 その次に入る前に、ちょっと私、忘れたんですが、労働省は来年度の予算計画というものをお立でになっておると思いますが、私は大臣が来たら冒頭にお尋ねしようと思ったんですけれども、予算計画というものがほかのところに漏れて、ちゃんと新聞に出ているわけですね。漏れたというか、発表されておるのです。そういうものがわれわれ委員に配られないということは非常に残念に思うのです。それは大臣が来たら聞きますけれども、その漏れたといいますか、発表されたといいますか、この三十五年度の失対構想予算というものを見てみますと、いろいろな仕組みが出てきているわけです。たとえば、特失といいますか、特別失対事業の費用を増すとか、雇用訓練事業を行なうとか、就労対策事業を行なう、共同作業事業を行なう、いろいろの構想が出てきておるわけです。これは、もういつ時分お作りになったのか、なぜ発表されないのか、その点はどうですか。これは発表されるのは大臣ですか。こういう構想についてちょっと話してみて下さい。
○政府委員(百田正弘君) もちろん、三十五年度予算を八月末までに大蔵省に提出することになっておりますので、われわれ事務当局といたしましては、従来の失業対策事業について、いろいろ改善すべき点につきまして、できるだけ事務当局としての意図する計画を盛り込んでいこうということで、相当大幅な予算要求ということになっておるわけでございます。もちろん、これは、政府全体といたしましては、これからの労働省と大蔵省との予算折衝によってきまることでございますが、まあ考え方といたしましては、できるだけ、第一には従来の臨時就労対策事業といったようなものが、実態から見まして、漸次失業者のいないところで行なおれるというような傾向もございますので、これは、しかもガソリン税のひもつきというような関係もございますので、こういうものはできるだけ特別失対に切りかえて参りたい、そして、事業効果の期待できるものに、できるだけ労働能力のある人は吸収して参りたいというふうな考え方が、今お話しになりました特別失業対策事業の増大でございます。それから、しかしながら、現在の失業対策事業につきましては、相当の多数の人が長期間にわたって就労しておられるような現状でございます。できるだけ、こういう人たちを正常な民間雇用に持っていけるように援助する方法といたしまして、あるいは職業訓練の事業等をこれにあわせて行なっていったらいいのではないか。それから一方、また、労働能力がきわめて乏しいような、一般労働市場に復帰できないという人たちについては、一定の貸金を得られるような方法をとったらどうかというようなことが、われわれの来年度予算の要求の骨子になっておりますが、これにつきましては、今後いろいろな折衝の点もございますので、まだ単なる事務当局の案として、これを外部に発表するという段階には実は至っていなかったのでございます。
○藤田藤太郎君 そうすると、来年度の予算要求として、一般就労には幾ら、特別失対には幾ら、雇用促進事業には幾らという、要するに、吸収する予定人員はどういうふうになっておりますか。
○政府委員(百田正弘君) これにつきましては、われわれも、それぞれにつきまして予算の要求を出してございます。ただ、最後的にどうなるかわかりませんものですから、公式な席上では、できるだけ申し上げない方がいいのじゃないかと思いますが、御要望もございますので、われわれの方の試案について申し上げますと……。
○藤田藤太郎君 事務的なことは事務官から答えていただいてもけっこうです。
○政府委員(百田正弘君) 突然でございましたので、こまかい資料を持って参っておりませんので、概数を申し上げます。失対規模として大体すでに提出いたしましたものは三十万、それは、一般失対で二十一万二千、特別失対で七万、雇用促進訓練事業等で四千、就労対策事業として二千、共同作業として千というような大体の概数で積算いたした次第でございます。
○藤田藤太郎君 それで全部で三十万ですか。
○政府委員(百田正弘君) 三十万です。
○藤田藤太郎君 これは合わぬようですね。
○政府委員(百田正弘君) 多少その辺が端数の関係で千ばかり、あるいは足らないかと思いますが、大体の概数といたしましては、今申し上げたような数字でございます。
○藤田藤太郎君 千どころじゃない、一万から違うのじゃありませんか、二十一万二千でしょう。
○政府委員(百田正弘君) 私が申し上げたのが、あるいは言葉が不明瞭でおわかりにならなかったかと思いますが、一般失対が二十一万二千、特別失対が八万、あとは合わせて八千になりますが、これは多少数字が合っておりませんが。
○藤田藤太郎君 そうすると、構想の、雇用訓練失対とか、就労失対とか、共同作業というようなものは、一つ資料を出して下さいね、理解するために。どういう概念でこういうものをやるのだということを――一般はわかりますが、特別失対、雇用訓練失対、就労失対、共同失対、こういうものをどういう概念で実施するか、概念の資料を一つ出して下さい。お願いしておきます。 その次には、失対労務者と、それから生活保護法との関係は、どういう工合にお考えになっておるのか。東京あたりの例は、生活保護法の方が何か、よけい収入があるような感じを受けるのですが、私はやはり勤労生活をするというのが人生の楽しみだと思うのです。こういう意味からいって、勤労の中からよりよい生活を維持するということが指導の根本だと思う。そういう点はどうですか、実態を一つ、東京の例を。
○政府委員(百田正弘君) 失対事業の場合の、確かに、お話しになりますように、その中で生活保護を受けておられる方が相当あるわけでございます。そこで、生活保護の方は、個々の人たちにつきまして見ていくのでございますが、今おっしゃったようなことは、失対事業につきましては、賃金として払うわけでございますけれども、その労働対価として払うわけでございますが、生活保護の方におきましては、最低生活の維持という面からその世帯の人数等に応じて支払う。従って、世帯の人数が多いというところで、そういうズレが出てくるという場合があり得る。あるいは失対でもらち賃金と相当違うという場合があり得るということはお話の通りでございます。
○藤田藤太郎君 これは抽象論ではいけませんから、これも一つ資料をお願いします。 それから次は、よく聞く話ですけれども、失対労働者は働かないと、こういうことを聞くわけですけれども、私は失対労働者というのは働かぬのじゃなしに、資材費がない、事業が興こってこない、だから仕事がないということで清掃事業なんていうことが非常に大きくなっていくということになって、条件を与えないでそういう見方で失対労務者を見るということは、私は少し間違ってはせぬかと思う。だからそういうPRをやられておるという労務者の方かう見れば、そういうふうに感じている、私はそれは間違っていると思う。だから、やはり社会に貢献するためには、やはり自分の労働力を提供するという意欲を生かす条件をこしらえて私はやらなければいけない。それをそういう条件をこしらえずに働かぬのだということでは、私は問題だと思うのです。そういうことはどういう工合にあなたの耳に入っていますか。
○政府委員(百田正弘君) 実は失対事業の就労者につきましては、いろいろ批判が現在出ておるわけでございます。そこで今お話のように、一つは仕事が少ない、資材費の単価が少ないこと等のために大した仕事がやれない。やれない結果、その仕事自身がいろいろな労働力の質としては幅の広い失対の就労者でございますので、それが一方において就労意欲をなくし、または簡易な仕事であるために簡単にでき上がってしまうというようなことも、一つの原因であるかもしらぬ。これらにつきましては、従って労働省といたしましても、できるだけ事業効果の高い仕事をやっていくためには、特別失業対策事業ないし本年度におきましても一部につきましては資材費の単価を増額するような処置を講じまして、その面からはできるだけ事業効果も、国の税金を使っている仕事でございますから、事業効果の上がるような工合にしていきたい、それが国民にこたえる道だというふうに考えております。いろいろ場所によって違うと思いますが、いろいろわれわれの耳にも入りますが、あんな失対についてはもう少し能率を上げるようにしたらどうかといろいろな御意見もございます。このことは事実でございまして、われわれといたしましても、できるだけ今の事業効果の高いものについてやると同時に、そうした内部の規律という面についても十分やはり配慮をしていく、それによって労働条件の改善もはかっていくことが必要である、こういうふうに考えております。
○藤田藤太郎君 そうすると、資材その他でより事業効果が上がるように今後は配慮する、来年度の予算にはそれはお組みになっておりますか。これが一つです。それからもう一つ、来年度の賃金はどういう工合にお考えになっておるのですか。予算の……。 〔委員長退席、理事高野一夫君着席〕
○政府委員(百田正弘君) 事業効果の高い仕事といたしまして、一つは特別失対のワクをできるだけふやしていきたいということが一つ。それから一般失対につきましても、一部につきましては、ことし以上に資材費につきましても増額をしていきたいと、こういうふうなことで、あわせましてそういうことでございますので、賃金につきましても三十二年の十月から今日までは賃金の引き上げが行なわれておりませんが、これもその後の民間賃金の上昇傾向等を考えまして、われわれといたしましては、できるだけ来年度においては賃金の引き上げを実現いたしたい、こういうことで折衝中でございます。
○藤田藤太郎君 来年度のことはそうだというけれど、具体的にもう賃金の額をきめなければ、予算が組めないんじゃないですか。だから労働省はどれだけ上げるおつもりなのか。
○政府委員(百田正弘君) われわれがことしの八月に試算いたしましたのは、いろいろな推定資料も入れまして、同時に、れれわれの事業効果も上げていくというような考え方からいたしまして、現在よりも約五十円近くの賃上げの要求というものをいたしておるわけでございます。
○藤田藤太郎君 どういう根拠でお上げになっているか、それを一つお聞きしたいのですが、本来民間の賃金を中心に法令によりますと八〇から九〇、失対は大体八〇%くらいの賃金だという工合に推定するわけですけれども、そうすると、今の三百六円を根拠にしたって三百八十何円というPW賃金に直すだけでも私はそれくらいのものになると思うのですがね。それを五十円という根拠はどういうことですか。
○政府委員(百田正弘君) これは現在の緊急失対法の建前に基づきまして一応の試算をいたした数字でございますが、今お話のようなこともございまするが、われわれといたしましては、三十二年以来の賃金――一般民間賃金の上昇傾向、特に本年度においてはどの程度になるかわかりませんけれども、ある程度の推定を加えますと同時に、資材費を一方において増額する関係もございますので、それに見合ってその分だけは事業が高度化するに従って賃金もそれに加えて上げる必要があるというようなことからいたしまして、四十九円ということを一応算出いたしたわけでございます。今お話のように、八〇%、九〇%これは一応現行法で定まっておりまするが、しかしながら、どの程度上げるかということになりますと、現在の三百六円が基礎にならざるを得ないというふうに考えております。
○藤田藤太郎君 PW賃金の最終的な調査はいつですか。
○政府委員(百田正弘君) PWの調査と申しますか、これは労働省で実施いたしております屋外労働者の賃金調査でございまして、ことしの五月に去年のものが発表されておりまして、本年八月にまた本年度分が実施されておるわけでございます。
○藤田藤太郎君 その実態は何%くらいになっていますか。今の労務、要するに失対賃金をお出しになった地域的な賃金の何%の推定、今の額平均三百六円がPW賃金の何%くらいのところを一応占めておりますか。
○政府委員(百田正弘君) 本年度分についてはまだわかりませんし、また、PW自身をとって書いておりませんので、これをとるわけに参りませんので、ある程度プロパーの立場から一応試算をいたしてみたわけでございますが、それに本年度の推定も含めまして試算いたしてみたわけでございまして、それを今申し上げた資材費の増額によって重作業、軽作業の比率等も少し変えていくというような考え方からいたしまして四十九円、三百六円に対しましては約一六%程度になるわけでございますが、これが全部が全部この賃金の上昇によるというものではないので、ほかの要素も入れましてできるだけこの引き上げが可能のようなふうにして今の四十九円というものは算出いたしたのでございます。
○藤田藤太郎君 三百六円というのはPWの八割だという一つの推定をするといたしますと、あなたの先ほどおっしゃったように、特失をふやしていく、一般失対の中でも事業効果のあるようにやっていきたい、こういう思想ですね、こういう思想と、今の四十九円の値上げという思想とは少し変わってきはせぬかと、少なくとも事業効果を上げるということになれば、需要供給の、労働力に応じて生産というものは生まれてくるのだから、それに応じてPWに何%、法律的にきまっておるかうというようなことだけじゃなしに、思想転換ですよ、大きく言えば、緊急失対の思想転換をやっていこうということで賃金を上げるというなら、最低八十円は上げなければ、これはあなた、思想がつながりはせぬじゃないですか、どうですか。
○政府委員(百田正弘君) 現在の緊急失対法ができて十年になるわけでございまして、緊急失対法自身の中において、現在において、当初の予定しておりましたことよりも非常に実態が変わってきておる。この際もう時期的にはもちろんおそ過ぎるかもしれませんが、根本的な改訂――今の賃金の問題ばかりでなくて、再検討し直さなければならぬ時期に私は到達しておるというふうに考えております。従いまして、この問題は、今の賃金問題ばかりでなくて、いろいろな現在の失業対策事業のあり方という問題については、今申し上げたように、根本的な検討をしなければなりませんが、現在さしあたりの賃金の来年度の要求といたしましては、その結論を待っておられませんので、現行法で実施していくということにいたしたわけであります。
○藤田藤太郎君 私の言っているのは、そういう工合に特失とか一般失対についても事業効果を上げていこう、生産に向かっていこうというなら、その思想では五十円では少ないのではないか、最低八十円、PWに直すという概念でも八十円の値上げになりはしませんか、私はもっと能率生産というものにつながるのはどんどん上げたらいい、それが社会に対する貢献だと私は思う。ここで抽象的にそういう議論してもしようがないけれども、そういう思想でなければならぬと私は思うのです。 それから、年末の手当はどういう工合にされる予定ですか。
○政府委員(百田正弘君) これは本年度予算措置いたしましたように、年末の特別措置といたしましては、九日分の就労日数の増または賃金増給措置ということにいたした次第でございます。
○藤田藤太郎君 九日分ですか、九日分というのは去年やった数字じゃないですか。
○政府委員(百田正弘君) 昨年は予算的には八日でございましたが、国家公務員につきましても期末手当の増額が行なわれることになりましたので、昨年一日増いたしました。本年度からは正規に予算的に九日分を計上いたしまして、九日分本年度は実施する、こういうことになったわけであります。
○藤田藤太郎君 日本の慣習と申しますか、お盆の問題はそう具体的に出てこないけれども、年末年始の特殊な費用はどれくらい要るかという社会通念でも、日々の月生活費、給与の最低は、六〇%くらいは、これはもう余分に費用が要るので、これはぎりぎりで、そのほかにどうなと人並みの生活をしていくための費用、こういう問題で概算されて、国が雇っている公務員には奨励手当を含めて一・九ということになっているわけです。それに労務者はまあ直接の国家が雇っている公務員でないといわれますけれども、しかし、日雇いという制度を作って、法律を作って、失業者をここで救済して生活を見ようというものの考え方は、やはり日々の生活とあわせて年末年始の一つの慣行の中で生活を守ってあげるという考え方が私は出てこないですかね。九日分、去年は八日で九日になった。これではもう少し根本的にものを考えようということはどうなんですかね。
○政府委員(百田正弘君) 実はこの問題につきましては、私ども種々、去年も藤田先生からその問題につきましても御質問があったわけであります。われわれといたしましても、この問題が要するに、年末特別措置を制度化したらどうかというような問題とも連なってくる事項だと思うのであります。しかしながら、現在の形態といたしまして、一般失対の就労者は、日々の失業者に対しまして、日々その日に就労できない者について失対事業に就労させるというような形をとっておりますので、日々の雇用関係の更新ということになっております関係上、事実上引き継いでおるという実態でございます。その点におきましていろいろな問題はございますけれども、制度として考えていきました場合に、これに一つの制度的な期末手当的なものを考えていくということが制度的には非常に困難ではないかという問題があるわけでございます。従いまして、現在の措置につきましては、昭和二十七年以来の、いわゆる特別の措置といたしまして、手当ということではなくて、就労日数の増あるいは賃金の増給というような措置でやって参ったわけであります。しかしながら、現実的には、今おっしゃったように、いろいろなその辺におきまして実態が変わって参りましたための問題点があるわけでございます。そういうことも含めまして、私といたしましては、この現在の失対事業を直視した根本的な再検討の一つの対象にすべきだと考えておりますが、現在のところ、今直ちにこれは九日では少ないとおっしゃいましたが、これは現在までのところ、国家公務員において措置されたときに、そういう時期におきまして、この方もぜひ上げてもらわなければ困るということで措置して参ったのでございまして、本年の夏の分につきましても一律増加したような次第もございますが、現在のところはこれでやむを得ないと考えております。
○小柳勇君 この一日分増加で、全国予算幾らなんですか。
○政府委員(百田正弘君) 約八千万円程度になると思います。
○小柳勇君 決算を見ていても、各県で、特にこの失業者の多発県で日雇い労働者の年末年始の問題を無理して、不当事項としてあげられた県もあります。あるいはほかの方の名義で出して無理して会計検査院から摘発されておりますが、全国で八千万程度の予算であれば、何かことしは炭鉱離職者もたくさんあるし、ほかに適当な収入源としてもなかなか困難であろうと思うが、緊急失対に対する、炭鉱離職の法案も通ったことであるし、いま少し幅が持てないものであろうか、御検討になったことがあるかどうかお聞きしておきたい。
○政府委員(百田正弘君) この問題は、いろいろわれわれも実態はわかりますけれども、ただそのときの財政状態によって、あるいは予算のいろいろあるからないからというような状況で便宜的にやはり措置していくという問題ではなくて、やはり国の出す措置といたしましては、きちんとした一つの基準に従ってやっていくべきものだと考えます。さらにまた、今申しあげましたように、いろいろそうした現実と現在の措置というのに非常に必ずしも常識的には一致しないような面があるかもしれませんが、そういう点につきましても、現在の失対事業就労者の実態というものを直視しながら、やはり根本的な再検討の際にこれを一つ何らかの形で考えていきたい、こういうふうに考えております。
○小柳勇君 各県などで悪いとは知りながらやらなければならぬほど追い詰められたとするならば、それを各末端の行政機関に苦労させないで、何らか根本的の対策を立てなければ、年々それは各労働省の出先機関としてはやり切れないと思うのです。しかもそれでたとえば日雇い労働者の労働組合などが年々歳々争議行為をやらなければ、一日分増加もとれないというようないたちごっこの情勢です。従って、さっき藤田委員の質問にもありましたように、単価の引き上げなり、就労日数の増加なり根本的の対策を立てなければ、年々歳々この問題は解決しない。しかもPWを調査いたしましても、年々発表されましても、それによってどれだけ賃金が増加するかということ、なかなかその解決については及びもつかないということで、炭鉱離職者はどんどんふえてくるし、追い詰められた情勢があるわけです。今の経済白書なんか見ますと、中間層が非常にふえたように発表しておりますが、実態というものは、私はそうじゃない、私どもの調査ではそういうふうな資料も出ておりますが、さしあたっては、年末年始のこの手当の問題が焦眉の急の問題ですが、大臣どうでしょうね。今安宝局長が非常に苦労しておられるようですが、何か下部の出先機関にひとり罪を負わせないで、労働省全体としてこの問題を、年末乗り切るというような決意をされないものか。大臣の決意を聞いておきたい。
○国務大臣(松野頼三君) 本年の措置としては、ただいま局長が答弁しましたように、一応九日分ということで方針をきめておりますので、これ以上増額するということは、予算上におきましても、また、一応の制度上におきましても本年は不可能であります。地方の問題とかあるいは失対、総合的に私も非常にいろいろの点において矛盾を感じております。従って、これは根本的にやはり早急に対策を立てるというわけには参りませんが、近いうちに審議会を作りまして、失対の問題だけを一つ都道府県と御研究を願いたいというつもりで実はおるわけです。あるいは雇用審議会がございますから、雇用審議会に失対問題を二つ根本的に解決と改善という方向で実は諮りたい、こう思っておるわけであります。いろいろの実は問題点があります。地方財政の負担の問題、地方の仕事の内容の問題あるいは地方々々における労務管理の問題、すべてがこれが各地方においてばらばらであるということは、失対事業からいうとはなはだしい不合理の問題が私は非常にあるのじゃないか、こういうふうなこことを考えまして、やはり根本的にある程度やり直さないでおいて、いつまで一日々々延ばしておるだけではこの問題は解決しない、こう考えて、実は雇用審議会に諮問を実はしたいというので、来年早々にでも、一月早々にでも、実はそのことを会長と御相談する手はずをつけております。そうしませんと、やはり失対の労務者の立場からいいましても、道路一つ隔てて向こうの行政地域とこちらの行政地域において差があるということは、これは不合理のことであるということを私も真剣に考えております。来年も地域的のものもある程度是正していくべきだというので、予算も今後大蔵大臣と交渉いたしますけれども、私も実は交渉の中に、そういうことを念頭に持っておるわけです。しかし、それだけで解決するものじゃありません。基本的にはこの緊急失対も十年たちましたから改正すべき時期だと考えて、審議会の会長と御相談するつもりでおるわけであります。いろいろ御意見があれば、一つ一つ問題点が多い中でも、労働省の中では失対問題が一番大きな問題だと考えております。予算的にいえば、これが一番大きな場面を占めております。そういうことを考えながら、実はこの問題は軽々には扱いません。同時に、いつまでもほっておくわけにもいきません。というわけで、まず政府の方針をきめる前にそういう立場を堅持して参りたい、こう考えております。
○藤田藤太郎君 そこで、今の年末の資金が九日分で、将来の基本的な問題は雇用審議会に答申する、こういうことなんです。私はそういうことなら、その問題について一、二申し上げておきたいのですが、たとえば緊急失業対策法の一条の精神、生活を守っていく、安定していく、そう書いてあるかと思うと、十条の二項には、民間よりも云々というようなことが書いてある。これなんかは、ほんとうにさっきの話から比べると、根本的にこういうことでいいのかどうかという私は議論をきょうしたいと思ったのです。大臣がそう言うことだから私は議論を控えますけれども、たとえば十二条、十三条の公共事業の吸収率にしましても、資料をこの前もらいました。しかし、把握しているのが五〇%にならない状態で、悪いところは一〇%にも五%にもなっていない。いいところは四〇%ぐらいのところもありますけれども、しかし、そういう公共事業に莫大な投資をしながらこういう状態でいいかどうかという問題、これはさっそく法改正の問題として出てくるわけでございます。たとえば六条の関係を見れば、この法律ではなかなかいいことが書いてある。失業が出るようなところにおいては、政府としては計画を立てて吸収するということをやらなければならぬと書いてあるけれども、具体的にはそれが出てきていない。法律にいいことを書いていても出てこないし、法律でこういうふうにわれわれが納得しないようなことを書いている。私はそういう点ぜひ根本的に一つこの問題は検討してもらいたいと思う。その検討の問題はいいけれども、さしあたり今日年末に九日分ということだけでは、私は日傭い登録労務者が困る。だから、これは来年度予算として賃金の増額ということを考えてもらわなければなりませんけれども、さしあたったこの問題というものを、私はそういう理想を向こうに流しておいて、理想を言ってもらうのはけっこうですけれども、現実のきょうの問題をどう解決するか。この点は私は、九日で一応やむを得ない、しんぼうしてもらうということでは困ると思う。これは何とか一つ労働者としては、年末を控えて、この年末年始の先ほど私が申し上げました趣旨からも、これは何とか労働省としては考え直してもらわなければならぬ。どうですか大臣、これは。
○国務大臣(松野頼三君) 昨年八日を九日にしました経過から見ると、今回国家公務員の問題も触れておりませんので、今回特にこの問題を触れることは財政上非常なむずかしい問題であると私はこう考えます。
○理事(高野一夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(高野一夫君) 速記を始めて。 お諮りいたします。本問題に対する本日の質疑はこの程度で終了したいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(高野一夫君) 御異議ないと認めます。 本日は、これで散会いたします。 午後二時三十九分散会