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33回国会参議院1959/12/08

社会労働委員会 第7号

発言数
53
登壇者
6
会派数
2
開催日
1959/12/08

会議録

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) それではこれより委員会を開会いたします。  まず最初に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  炭鉱離職者臨時措置法案の審査のために、参考人から意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) 御異議ないと認めます。  参考人の人選及び手続その他につきましては、委員及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) 御異議ないと認めて、さように決定いたしました。   —————————————

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) 社会保障制度に関する調査の一環として、一般厚生行政に関する件を議題といたします。  御質疑を願います。

木下友敬日本社会党

○木下友敬君 質疑の行なわれる前に、厚生省の方に一言申し上げておきたいのですが、私は人のきらうことは言いたくないのですが、たびたびこういうことがあるのですから申し上げておきますが、今朝私は十時来こうやって待ってますが、厚生省の方は一人も見えない。委員長からは事務局を通じて要請してあったはずでございます。しかし、どういうわけで今までお出にならないか、私は委員会を軽視するもはなはだしいと思う。 この点については一つ納得のいくような釈明をまずしてもらわないと私は審議に入ることはできない。お互いに忙しいことは忙しいのです。しかし、当局が出ない委言貝会は成り立たぬのだ、一つ釈明してもらいたい、説明してもらいたい。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) ただいま御指摘がございましたように、政府側の委員の出席がおくれましてまことに申しわけありません。言いわけをいたしてもいけないのでございますが、まあ通常私たちの方としましては、委員会がありますときには、大体委員部の方から当日必要としますところの委員を指名されまして、まあその者が出るというようなことにいたしております。便宜さようにいたしております。実は本日だれが出席していいのか、その連絡がおくれまして、おくれたと申しますか、きまりますのがおそくなりまして、連絡のあり次第私たち両名参ったのでありますが、まあ全員待機しておるのが普通で、連絡のあり次第すぐ参るわけでありますが、今申しましたように、連絡がおくれまして遅延いたしたのでございます。今後十分気をつけますので一つよろしくお願いいたします。

木下友敬日本社会党

○木下友敬君 それでは今までどこにおられたのですか、ほんの今連絡がいったのですか。それまでどこにおったのか、そういう言いわけならばあなたのおられた所を一つ、院内におられたならばそう長くかかるわけじゃないし、厚生省から来ても五分もかかりませんから。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 私は役所におりました。それから保険局長は中央会の方に所用に出ておりまして、そこに連絡を受けて参りました。

高野一夫自由民主党

○理事(高野一夫君) 私から注意いたしますが、本日は一般と厚生行政に関する件が議題になっておりますから、厚生省全体の政府委員が待機されているべきだと思います。一つのきまった法案を審議するのではなくして、一般厚生行政全般にわたる審議をなすべき本日の委員会でありますから、それに関係のある官房長、各局長は当然その腹がまえで待機しておらるべきが当然であろうと思います。注意を申し上げておきます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私は二、三点質問をして理解を深めたいと思うのですが、第一点は、厚生省は、衆議院、参議院の社会労働委員会というのは厚生行政についていろいろの角度から検討をし、そして国民生活を守っていく役割を持っている。ただそういう建前からいってですね、来年度、三十五年度予算を作るという、厚生省自身がお作りになって、そして国会できめる予算のと下ごしらえをするには、来年度はどういう構想で厚生行政をやっていくかという、私はこういう問題にはこのような予算が必要だと、こういうものが私はここへ出されて、そしてわれわれ委員がよく知って、そしてその上でいろいろの問題を検討するというのが私は今まで出てきた慣例だと思うのです。ところが何といっても、今度になってからそういうものが出てこない。非常に私は残念だと思うのです。たとえば来年度社会保障費にどれだけのものが要るか、どういう施策をやるかということすら、われわれが、国民の前で社会労働委員をやりながら厚生行政の実態すら話すことができぬ。これは私は非常に残念なことだと思うのです。きょうは大臣もお見えにならないので、官房長を責めるわけではないのですけれども、一言だけ申し上げておきたい。  そこでその問題は、いずれ大臣がお見えになったときにやることといたしまして、来年度の厚生行政の中で、予算的に自然にふえていくのはどういうものか、厚生省はどういう考え方を持っておるか、こういう点を明らかにしてほしいと思うのです。どうですか、そういう資料があったらまずそれをお配りを願って、そしてその上でわれわれはこれから質疑を続けたいと思うのですが、官房長どうですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 来年度予算につきましては、これは正式に御審議願いますのは、政府の予算案が確定いたしまして予算を提出してから御審議を願うわけでございます。予算に盛りますところの構想なり考え方といたしましては、これは予算の固まります前におきまして、当社労等でいろいろ御意見等を拝聴いたしまして、それらを参酌して政府としては予算を組むわけでございます。まあ来年度予算につきましても、従来当委員会あるいは他の委員会等で予算編成上考慮せにやならぬ点等につきましては、政府としては十分考慮いたしまして予算編成をするわけでございます。それからなお資料のお話がございましたが、まあ政府案が確定いたしませんと、政府としましては数字等を正確にお示しすることができませんので、従来から予算案が固まる前に提示いたすことはいたしておらないのでございまして、ただ考え方なりその他についての質疑がございましてそれにお答えをしておると、こういうような例にいたしております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 今までの例からいきますと、厚生省は来年度の厚生行政はかくあるべきだという予算要求の構想や試案をお出しになって、それに対してむろん予算の決定は政府がおやりになるのですから、われわれの分野はその提出されてからの論議の問題です。厚生行政に携わっているわれわれはその要求や構想について足らない点はつけ加える、それからいろいろとそれに対する意見を申し上げて、そして相互理解をしながらよりよい厚生行政をやっていきたいというのが今までの慣例じゃないですか。もう十二月になっているのにそういう要求もしておられないわけですか。    〔理事高野一夫君退席、委員長着席〕

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 予算の数字的な問題につきましては、これは御存じのように、八月末におきまして各省は概算要求を大蔵省へ提示いたしましてやっておるのでありますが、委員会の方には、いつか厚生大臣が所信表明をいたしまして、今後の厚生行政の方針の大綱を御説明申しましたが、まあそれに関連して質問等があり、それにお答えして参ったのでございます。そういう大体の構想なり考え方につきましては、従来からもここで御質疑がございましたので、あるいは本日等におきましてもいろいろ御論議を願いたいと思っておりますが、数字の点につきましては、出すことは今の段階におきましては差し控えておきたいと、こういうふうに思っております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 今まで予算構想をまとめるたびに統一的におやりになったこともあるけれども、個別的に新聞でむしろPRをして、新聞に出てしまったものを要求してその資料をとってここで審議するという状態が繰り返されておるのではないですか。今年はどうなんです。全然そういう点については、この予算所信表明ありますよ、至って抽象的で何が何やらわからぬようなことを、あれもよしこれもよしといったようなことを言っただけで、そしてわれわれは厚生省が日々大蔵省と折衝しておられるような、交渉をしておられるようなこともわれわれはつんぼさじきに置かれて、来年の予算提出されてからそれを説明しようということなんですか。今までの例を振り返って、あなたはずっと厚生省におられるからよくわかるじゃないですか、今年は何でこういうことなんですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 予算につきましては大綱なりそれからおもな項目と申しますか、考え方につきましては当委員会へ事前に御説明したことはあると思いますが、大体その程度の説明で従来きておると思います。数字等につきまして、こまかい点にわたりまして御説明が私はないように思っております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 それじゃこれ以上この問題は突きませんけどれも、それじゃ私はお聞きしたい。今の政府の施策や法律にきまっている分だけでどれの項目にはどれだけ自然増加するか、これが第一点です。各項目別に。それから来年度厚生省がこうやりたいというものについてはどういうお考えを持っているか、それをちょっとお聞きしたい。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 最初の、来年度におきまして法律上当然増を予想されますもののおもなものについて申し上げておきます。一つは国民年金におきます福祉年金の給付の増でございます。これは大ざっぱなことを申しますと大体昭和三十四年度が百億、約百億の給付でございましたが、これが四ヵ月分でございます。従いまして、これの年間に直しますと三倍の数字、約三百億近い数字が一応予想される。これが一つでございます。  それから第二は国民健康保険でございますが、これも御存じのように、この被保険者の増、それからあるいは医療費の伸びに伴いまして、相当の増があるように思います。ただ被保険者の数あるいは医療費の伸びにつきましては、非常に技術的な問題でございまして、幾らくらいだという数字のきめ方は目下大蔵省と検討しておるわけでございますが、まあどういうように申してよろしゅうございましょうか、まあそれが大ざっぱな見当で百億以上の増が予想されるんじゃないかと考えております。  それから生活保護でございますが、これも対象の増が若干ございますが、それよりもこれは医療費の伸びでございますが、これが最近の伸びの傾向からいたしまして、五、六十億程度の数字が一応予定されるんじゃないかと考えております。  それからもう一つの、当然増を考えられますものは戦傷病者戦没者遺族等の年金の額でございますが、これが恩給のベースアップに伴いまして増になるわけでございます。この数は比較的固まっておりまして、約十七億程度になるのじゃないだろうかと考えております。今申し上げましたようなのが法律上当然増が予想されるのでございます。  その他のものにつきましては、これは改増、改減等がございまして、法律上当然増というものはおもなものはございません。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 この自然増の中で、たとえば今度の災害関係からくる災害予算には取っておりますけれども、それを延長して自然増になるようなものはないですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 厚生省関係は大体本年度の予算が大部分でございますが、ただ水道それから簡易水道、これにつきましては工事費の三割程度が来年度繰りになっております。それ以外の災害費は全部先般の補正で終わっております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 それじゃこの自然増のだけをお尋ねしますが、いずれ保険局長にお尋ねしたいと思うのですけれども、この自然増の見通しをどれくらいに見ておられるわけですか。要するに国民健康保険です、三十五年度までに政府は皆保険をするというんだが、その方は見通しだけでけっこうです。どれくらいふえるかという。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) 員数ですか、額でございますか。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 ええ、員数。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) ちょっと急いで参りまして、資料を正確なのがあれですが、たしか今ごろは東京都で十二月一日から約二百五十万人新たに増加いたしました。大体ただいまのところ四千三百万人くらいの被保険者になっておると思います。で私どもの予想では、皆保険になりました暁におきまして、国保の方の被保険者の予定総数が約四千九百万弱かと思います。従いまして、残りが六百万くらいな人たちが三十五年度及び三十四年度のこれから一—三月の間に馬力をかけて国保を実施していただくように入る予定だと、かように考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 それで、ふえるのが百億程度だということですか、官房長。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 大体今百億と申しましたが、大体その数字でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこで自然増のこれだけは必要なものはわかりました。厚生省が新たに今年度こうやりたいというような問題についての増加見込みはどうですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 先ほど御質問がございました来年度の予算の基本的な構想でございますが、これを今申し上げまして、それから続いて申し上げます。  来年度の予算におきましては、基本的な考えとしましては、国民年金制度と、それから医療保障制度、国民皆保険でございますが、これを推進して参りたい、これが第一の問題でございます。先ほど申しましたように、予算的に見ましても相当当然増がございます。それから仕事といたしましても、いずれも国民年金におきましても、皆保険におきましても、来年度において達成を期さなきゃならぬという問題でございますので、この問題を第一に取り上げたいという気持でございます。  それから第二番の大きな問題は、この要庇護階層と申しますか、児童でありますとか、それから母子、それから精神簿弱者、それから老人、こういうようなものに対する対策を強化して参りたい、これが第二の点でございます。  それから第三の点は、生活環境の整備と申しますか、この環境衛生関係の仕事が非常におくれておりますので、この整備を極力やって参りたい。  それから次に疾病対策といたしまして、四番目に結核対策あるいは精神衛生対策あるいは成人病対策、こういう点に力を入れて参りたいと考えております。  大体以上申し上げましたような、四つの事柄を柱にいたしまして考えております。  それで来年度新しくどういうことを考えているかという問題でございますが、最初のこの国民年金、それから医療保険の問題、これは大体従来の方針に沿って進んで参るわけでございますので、格別新しいことはございません。ただ医療保障を進めて参ります場合に、医療機関の整備ということが問題でございます。それで特に考えなければいけませんのは、無医地区と申しますか、これの対策を一つ取り上げなきゃならぬ。現在におきましても、御存じのように、僻地医療対策をやっておりますが、なかなかうまく参りませんので、僻地におきますところの診療所の設置費あるいは運営費の赤字の補てんを考えるというようにいたしまして、無医地区対策を強化して参りたい、これは従来の構想とその変わりはございませんが、従来の構想で仕事がやりやすいようにして参りたい、具体的に申しますと補助率を上げるとか、赤字の全額を国が見るとか、こういうことをしたいと思うのであります。それから医療機関の関係でもう一つ大きな問題がございますが、これは医療金融公庫の創設という考え方でございます。御存じのように、公的医療機関につきましては、国庫補助あるいは起債でありますとか、それから還元融資、こういうような方法によりまして、だんだんと整備されておりますが、私的の医療機関におきましては、今申しましたような金融措置が必ずしも万全でございませんので、特殊な医療金融公庫を設けまして、長期低利の資金を確保いたしまして、私的医療機関の充実整備をはかりたいという新しい構想を持っております。  それから疾病対策といたしまして、結核対策あるいは精神衛生対策は、従来の構想を強化して参るのでありますが、そのほか特に最近問題になっておりますガンの対策でございます。ガンにつきましては、現在この権威ある研究所あるいは治療病院というものがございませんので、国立で国立ガン・センターというような、研究所と病院の機能をあわせ持ったものを作りたいという構想を持っております。  それから要被護階層の対策でございますが、若干新しい点もございますが、これらの点につきましては、大体従来の施策を強化して参るということになります。  それから生活環境の整備の問題でございますが、これも大体従来の施策を強化して参りたい、こういう考えであります。いろいろこまかい点がございますが、大体今申しましたような数項目の点が、新しい大きな問題でございまして、その他は従来の施策を強化して参ると、こういうような考え方で参りたいと思っております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 今少し項目に触れられたと思うのです。しかし、その厚生行政ということは、いろいろな面で、自然の生活環境からくるその社会経済力というか、経済流通に即した施策の向上上というものが一つあると思う。それからまたあわせてですね、それは個々の施策ですけれども、あわせて生活保護——活保護をどうやっていくかという問題が出てくると思うのです。だからもっとその生活保護のうち側へ逃げ込むような施策がいいかどうかということは議論のあるところで、必ずしも私はそれに貸成しているわけじゃありませんけれども、それならばそれで、たとえば就労対策、要するに勤労して生活をするという方向に、厚生省自身が労働省や経済政策の面に働きかけて処理をする、こういう問題が伴わなければ、厚生行政だけで、そのワクの中で、財源がないからどうのこうのと言っていたところで、私はしょうがない問題じゃないかと思うのです。だからそういう対策がやはり出てこなければ意味がないと思うのですね。そういう点はどうなんですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) この低所得者の所得対策と申しますか、こういう点でございますが、これは最後には御承知のように、生活保護で処理をいたしますが、生活保護自体につきましては、こういうような見地で検討いたしております。まあ最近におきますところのこの一般の生活の向上と申しますか、そういう点あるいは先般行ないました国民の栄養量の所要量の調査、そういうような点から考えまして、現在の生活保護基準で少し不十分な点があるのじゃないか、これについて若干の手直しをして、基準の引き上げも考虜せにゃいかぬじゃないかというふうに考えております。まあ生活保護につきましては、そういうことでございますが、生活保護に陥る前の施策というものがこれはなければならないのでございまして、先ほど申しました国民年金の制度でありますとか、国民保険の制度、これらはいずれも一つの社会保障であり、この低所得者の対策であるとも広い意味から言えると思いますが、そのほかにもう少し直接的な対策といたしましては、従来ございますところの世帯更生資金あるいは医療費の貸付の資金でありますとか、母子福祉の貸付資金、こういうふうなものにつきまして、いずれも貸付ワクも増大して要望に応じたい、こういうような考え方、それからもう一つはこの授産事業の再編成と申しますか、言葉が少し大きゅうございますが、現在生活保護で行なっておりますところの授産事業をもう少し広くいたしまして、生活保護の被保護者以外の者に対しましても、事業の対象として、貧困な人に対して、あるいは職のない人に対しまして、職業を与える、そうして自活の道を与える、こういうような、授産事業の考え方を拡大いたしましてやって参りたいという考え方を持っております。  それから項目は少さいのでございますが、たとえば心配事相談所というようなものも設置してはどうかと考えております。いろいろ社会的な問題が起こります、たとえば親子心中でありますとかいう事例がございますが、その事例を考えてみますと、心配事がありますので、それを除去してやる、あるいは相談に乗って助かる方法を考えてやる。こういうような施設があると非常にいいのじゃないか、現にこういう心配事相談所というのを民間で二、三行なっておるようでございますが、そういう例もございますので、来年は一つモデル的に若干のものを考えてみてはどうかというように考えております。  以上低所得者対策と申しますか、という点につきましては、今のようなことを考えておる次第でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 非常に、今のような心配事相談所であるとか、授産場の再編成であるとかいうような問題が官房長から出てきたのですが、そういう問題を取り上げれば、たとえば医療の面からいえば、ガン・センターというものがあると言われましたが、そういう問題を取り上げれば、たとえば水俣病であるとか、ベンゾールの被害とか、たくさんあると思う。環境衛生からいえば同和部落に対する生活環境の処置であるとか、そういうことをしょっちゅうじゃないけれども、厚生省自身で、独自で考え方をまとめて、その関係者に発表し、他にも発表されているのじゃないか、そういうものがわれわれに具体的に示されないということが、私は最初におかしいということを言っている。だから、個々に言ったら非常に長くなりますから、私は触れませんけれども、なぜそういう施策をわれわれ社労委員会でお出しにならないか、そうしてわれわれがそれを検討すると同時に、より理解を深めるという材料になぜお出しにならないか、それが第一に不満なんですよ。ここでおっしゃったことを控えましたけれども、基本的な方針はわかります。私たちから言わせれば、もっともっと生活の保護というばかりでなしに、やはり社会生活を豊かに、国民の社会生活を豊かにしていくための施策というものはたくさんあると思うのです。なぜ、この委員が二十名もおる、衆議院に三十人からおる、皆さんから、厚生行政をおやりになるときに、ざっくばらんに、それに従うとか従わぬということは国会が最終的にきめるわけですが、なぜそういうものをざっくばらんに出して、より国民生活を守っていくというところにもっと力を入れないのか。まあ国会の社会労働委員会というものは、ここにあるけれども、ただ、そんなに開く必要はないから、われわれが勝手にやればいいのだというお考えなら別なんです、そうでないと思う。最終的には法律を国会できめるのですから、きめるためには、われわれもうんと勉強をして、段階的にはあなた方と意見の違うところがあるかもしれない、そういう場合が出るかもわかりませんが、最終的に、よりいい国民生活を守っていくという厚生行政の中では、もっともっとざっくばらんに、皆さん方が何かおりの中で隠しているというような格好でなしに、なぜもっとそういう資料をどんどん出して、検討する機会をお作りにならないのかと、私はそう言いたいのです。これは、皆さん資料をお出しにならないのですから、これ以上私はこの問題を追求していったって、一つ一つやると時間が長くかかるので、一日かかるかもわからないのでやめておきますが、ぜひ一つ官房長、資料を出して、いずれこの考え方については大臣がお見えになったときにお聞きしますけれども、できるだけの資料を出して、われわれ自身が大蔵委員会、大蔵省に対して、これだけの予算が必要だというなら、必要な限度で働く場所も私はあると思う。行政的にもあるし、立法府として、国会の中でもおのおの政策をきめる、自民党や社会党の立場においてもそういう役割は私はあろうと思う。そういうことを、つんぼさじきに置いていて、問われてみたから、それではやむを得ず基本構想をお話ししますというようなことでは話にならぬじゃないですか。だから私は厚生省が基本構想としてお考えになっていること、本年度は自然増がこれだけあって、新規にこれだけの増をしなければ、厚生行政、国民の上清は守れないなら守れないということをずばりと一つ出して、それが形作られるようにみんなの協力を得る、こういうことに私はなぜせられないかということが非常に不満です。だからそういう点は一つよくお考えを願いたいと思います。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○政府委員(森本潔君) 厚生行政の推進あるいは予算の確保につきましては、国会、ことに社労委員会の御援助を得なければいかぬわけでございます。従来の例が、予算として内容が固まるまでは正式にお話をしておらなかったという例がございますので、その例によって申し上げたようでございますが、いずれまた、今申し上げましたような構想につきまして、どの程度のことを申し上げた方がいいのかどうなのかわかりませんが、なお検討いたしまして、適当な資料をまた提出することにいたしたいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 それから具体的な一つの問題をお聞きしたいと思うのです。それは、国民健康保険の問題で、保険局長に伺います。  国民健康保険を三十五年までに皆保険とするという構想で努力されている、私は非常にけっこうなことだと思うのです。そういう意味において、一日も早く国民がこの国民健康保険を適用され、そして内容が充実されて、厚生省が今基本方針で言われたように、年金と医療制度によって国民の幸福を守っていくという基本構想に沿った施策というものが、私は積極的に進められなければならぬと思うのです。ですから、今この現状で、たとえば健康保険とか共済保険とか被用者保険のクラス、それから医療扶助を受けている生活保護のクラス、その他は国民健康保険、特別健康保険もありますけれども、そういうのが大体いつ時分にどういう格好で全部が皆保険になるかということの構想を一つお伺いしたい。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) 私どもの方といたしましては、大体三十五年度末までに医療に関しまする皆保険を何らかの形で実現したいというので、四ヵ年計画というものを立てて今日まで参ったのでございますが、本年一月から実施を見ました新しい国民健康保険法によりまして、三十六年の四月一日までに市町村に国保の実施を義務づけるようなことに相なりましたので、その後、各全国の末実施の市町村におきましても、何と申しますか、これはやはりやらなければいかぬというような機運が漸次盛り上がってきているようでございまして、特に大都市が従来隘路といわれておりましたのが、東京都が実施に踏み切ったというようなことから、他の大都市におきましても、逐次いろいろ準備をやっておるようであります。従いまして、私どもといたしましては、三十六年の四月一日までには、きわめて特別な場所を除きまして、全国の市町村が、国保を実施すべきことに相なるということを、今日信じておるわけであります。その場合に、大体他の保険との関連がどうだろうかということにつきまして、一応の見積もりをしておるわけでございますが、大体三十五年の年度末には、日本の全人口が約九千三百七十万ほどに、これは人口問題研究所の推定資料でございまして、九千三百七十万ほどに相なると思います。その中で、国保の方が、大体、先ほどちょっとちらっと申し上げましたが、四千八百八十万くらいと、私ども考えております。  それから、被用者保険の方が、これが被扶養者と合せまして、やはり四千三百万ほどになろうかと、それから、そのほかに、生活保護の方面で医療扶助を受ける方もおられましょう。しかし、数から申しますれば、百数十万という程度であります。  それから児童福祉施設などに収容されている方もおられるというようなことで、若干のその辺の前後というものはあると思いますが、まず大目途は、被用者保険の方が、これが約四千三百万ほどと、それから国保の方が四千八百八十万、約四千九百万、この辺が、まず全体の人口の大半を、ほとんど大部分を、これでもってやって参りたい、こういうように一応推定しておるわけであります。被用者保険の方はどれくらいになるかということは、これは御案内の通り、そのときの国の産業のあれなどに影響される面がございますが、国保の方は、大体先ほど申し上げましたようなことで、約、あと六百万ほどのものを、これから再来年の三月までに、馬力をかけて実施をさせるように踏み切って参りたい、かように考えておる次第であります。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 この、今の局長のおっしゃった数字でいくと、ほとんど百二、三十万しか残らぬということになりますね。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) はい。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 その百二、三十万という推定は、大体どういうことを推定されるのですか。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) これは、さっきちょっと触れましたように、どうしても漏れがあることは、これはどういう場合言でも、やむを得ないことでありますが、一応私どもの推計は、そういう漏れではなくて、今の足りないところは、生活保護の方で医療を受ける方、あるいは児童福祉施設なり、あるいは社会事業福祉施設に入っておって、そっちの面で医療を受ける方があるのだ、これはどれくらいあるかということは、なかなか、各年度、こまかいことをいえば違ってくると思いますが、どっちにころんでも大した数でもあるまい、一応生活保護関係は百三十万ではなかろうかという推定で、施設の方に入っておりますのは、これは入れものの関係もありますので、これは十万か二十万であろう、これは大して考える必要はない、一応項目として、そういう考え方もあるということを申し上げたわけでございまして、大体残ったものの方が、生活保護の方の方じゃなろかうかと考えておるわけであります。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこで、私は、国保の面からいうと、問題になってくるのは、一つは大都市です。それからもう一つの問題は、特別国保だと、で、これは問題を起こしているように、特別国保というものが今問題を起こしていますが、問題の大都市が、東京は踏み切りましたけれども、その他の大都市はどういう傾向にあるのですか。私の聞き及んでいるところでは、そう、あなたがおっしゃるように、再来年の三月三十一日、要するに三十五年度末にできそうだということは、よく私は理解できないのですが、各大都市別に、一つ説明して下さい。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) 実は、もうざっくばらんに申し上げまして、東京都の国保を、私どもは、十月から実施させるようにと、かねがねはっぱをかけてきたことは御承知だと思うのでありますが、本年の夏ごろ、他の大都市の方も、東京がそういう態勢にあれば、自分たちも一応大都市として、当然、三十六年三月なんていうぎりぎりでなしに、早く実施せねばなるまい。その準備も、大都市であるだけに、なかなか手間もかかるし、それから、いろいろな問題点もあろうというので、大都市の担当の方々が集まつて、そうして、いろいろ相談もし、話し合いもする。そこへ、私どもの方の係官も参りまして、厚生省の要望も伝えるし、また、問題点の説明にも当たっている、こういうような会合をしておりまして、それから、秋に近いころであったか、助役の会議もございまして、私も出ていきまして、お願いもしたようなこともございます。従いまして、大都市としては、やはり真剣に準備に私は取りかかっておるというふうに判断しでおるわけです。市によりましては、そのための準備の費用を計上したり、それから、人的な構成というか、何か準備課みたいなものを作った市も、確かにあるはずです。中には名古屋市のような、もともとからいえば、一番早くから、いろいろな調査をしておったところもあるわけですが、そんなわけで、それぞれの市においては、まあ表に、未だはっきりと出ないかもしれませんけれども、真剣に、事務当局は準備をしておるように、私どもは承知しているわけです。ただし、これがはたしていつごろ日の目を見るか、実施の運びになるかということにつきましては、今日のところでは、まだ私ども、確たるあれは聞いておらぬのでございます。これは、私どもの方も、なるべく個別に訪問いたしまして、そうして、相談にも乗り、かつ、促進いたしたい、かように考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこで、たとえば、私は、大都市が問題だといったのは、各六大都市以外の市町村でも、まだ、この統計を見ても、相当な、できていないところがあります。私の住んでいる近所でも、その通りであります。だから、その地方財政の負担増からくる逡巡というものがあって、踏み切れない状態にあるのではないかと思うのです。ただ強制的に、三十五年末にやれといって、命令で強制しておやりになろうとしても、なかなかむずかしい面があると思う。それなら、ここで、今おっしゃったように、三十五年末に全部ができるというような構想というものは、もっと積極的に各地方自治体に働きかけて、あらゆるめんどうは、国全体の行政の中からめんどうを見てやるということにしなければ、これはできないのじゃないですか、実際問題として。そういうことをおやりになっていますか。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) 確かに、お説の通り、一片の法律を作っただけではいかぬのでございまして、私どもも、親しく話し合ったり、指導もしたりして、なかなむずかしいと思います。しかし、先ほど御答弁申し上げましたように、まあ大都市といっても、一応五大都市の関係で申し上げたわけでございますが、その市の当局も、これは、自分たちの市民の福祉であるのでありまするから、自分たちとしても、当然やらなければなりませんが、それにつきましても、一から十まで国におぶさるというようなことは言っておらぬのでございまして、自分たちも、それは何らかの意味でもって多少の無理をしてでも、制度がうまくいくように努力したい、こういうようなことを申しておるわけであります。国全体から申しますれば、御承知の二割の国庫負担、それから調整交付金の五分、これはまたいろいろそれっぽっちでは少ないという意見も出てくるわけでございますけれども、これは乏しいかもしれませんが、これを全国にできるだけ公平に重点的に配賦いたしまして、そしてほんとうに財政関係が不如意のために実施できないというようなところがありましたならば、そういう方面にはてこ入れしてやりたい。大都市必ずしもそういう意味で裕福とは私は考えておりません。大都市も、ところによりましては、相当苦しくてどうにもならぬという声も聞いておるところもございます。そういうところは、親しく話し合って、そしてその隘路を打開するためにはどうしたらいいかということは、相談に乗ってやるつもりでございます。その辺のところは、これからの私どもの努力の問題であろうかと考えておる次第であります。できるだけ機会を見て、そういうところへ行って参りたいというふうに考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 だから私は小さい市町村をどうこういうわけじゃないから、東京都が踏み切ったのなら、名古屋、横浜、京都、大阪、神戸というような主要都市でも大体の見通しは言えないのですか。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) それはそちらの方の準備が、まだいつごろというほどに、正直のところまだ固まっていないようでございます。従って、ただいまここでどこの市は来年の何月ということを私申し上げるだけの資料は今ないわけでございます。ただ私どもの方といたしますれば、大都市なんだから、ぎりぎりの三十六年の四月一日から実施するというような情けないことはしてくれるな、できるだけ早くやってくれと言って、元気はつけておるわけでございますけれども、まだどこの市がいつからやるというようなことは、私どもにはまだ連絡もないわけでございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 どうも努力が足らぬというか、私はめんどうなことは言いたくないけれども、たとえばこの間の水害があった名古屋の問題を取り上げてもそうじゃないですか。国保がないから、災害救助法の医療扶助を続けなければ現実に困るという人がたくさんできておるでしょう、名古屋の市内でも。そうでしょう。あれでも国保があったら、国保において治療のめんどうを見るとかいう問題が考えられるわけであります。実際に名古屋市においても、そういう水害の今度の現象一つ見ても、そういう状態なんです。それで今からわかりませんということで、たとえば一つの例として、横浜なら横浜にしましょう。来年の春あたり一つ市会できめてやろうといったって、準備期間が三月や四月でできんでしょう、実際問題として。半年も、一年もかけなければ実際に実施はできないでしょう。この国保というのは、だからよほど積極的にやらないと、三十五年度末に実施をするということを言いながら、今時分まだばくとしてつかめぬという状態では、三十五年度末にはできないと考えざるを得ないじゃないですか、実際問題として。だからもっと頂極的にめんどうを見るとか、協力をするとか、相談に乗るとかいうことをなぜおやりにならないか。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) 先ほど私の方にいつから実施するかということを言ってきてないということを申し上げたわけでありますけれども、それだからといって、今わからぬようでは、おそらく来年一ぱいは無理だろうというほどには私ども考えておりません。と申しますのは、先ほど申しましたように、現に事務当局の準備は相当真剣にやっております。やはりこれが基礎でございまして、その基礎の上に立っていろいろものが具体的に出てくるわけであります。これはやはり私は大事なところだから、これは十分研究はしてもらう必要はあると思います。しかしながら、そういうふうな段階にも入っておるということは、私は実現がそう遠くないというふうに考えます。  それからもう一つは、とにかく東京都が十二月一日から実施になったということは、私はいろいろな意味において他の大都市の方にも参考になる点が多かろうと思う。今まではそういう参考になる点が実はなかったために、いろいろ逡巡せられた向きもあろうかと思いますが、そういうふうなことで、東京都の例がよかれあしかれ一つできた、これを基本にして自分ところの実情に合わした、なおよりよきものを作ろうということを考えました場合においても、相当具体的なものが頭の中に浮かんでくる。こういうような点から申しまして、私どもはこの大都市のあれは決してなおざりにされておるとは思っておらないわけございまして、それからこれの実施も決してぎりぎりまで延びるというふうには考えておらないわけでございまいます。むしろ私どもしいてこういうことを申し上げますのはどうかと思いますけれども、おそくとも来年の十月にはやってもらいたいと、こういう方向ではっぱをかけていきたい、かように考えておるわけでございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 だから私はあなたの説明だけでは了解ができない、私自身がそういう自信が持てない。だからきょう、あすといってもそれは無理です。で少なくとも通常国会の前には、前といったらなんですが、通常国会の——これから年末から正月にかけてお調べになって、そうしてこの具体的な、今あなたのおっしゃたことの裏づけ的な、大都市は申すに及ばず、市町村の実体を、見通しを明確にして説明をしていただきたい、再開国会で。そうでなければこれはわからない。こんなことを言っても私の方の近所などは、国保なんというものは旧民がよく知らぬ面も一つありますけれども、まるでそんなものが世の中にあるかくらいの考え方で、実施されていないところは思っておる、ほんとうに、だからそれは今あなたのおっしゃったことを説明する裏づけの資料を、資料といいますか、実体を一つ報告していただきたいと思う。  それからその次の問題は、あなたの方、政府としては、たとえば被用者の保険を今四千三百万とおっしゃいました。しかし、その被用者保険、要するに健康保険とか共済保険とかああいうものが四千三百万というような数字はどういう工合にして出てくるかということを私はちょっと今不安に思っております。私の構想はこんなになくさんなのかなという、これだけあれば非常にけっこうだなあと、こう思うのですが、これは五人未満の事業所まで全部含めておるのですか、含めていないのですか。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) これはだいぶん前に立てました計画でございまして、だんだん実績というものによっては、この数字は、今申し上げた数字も変わってくる面もあろうかと思います。当時を基礎といたしまして、例年の被保険者の増というようなものを考慮いたしまして並べたようなわけでございますので、それは詳しく突つ込んで見ますると、それはどうも一応の推計ではないかと思われる点もあろうと思いますが、一応そういうようなことで作ったわけでございます。その場合に五人未満の関係は、特に従来の五人未満を全部この被用者の方へ入れるのだというような特別の計算はしていない。五人未満の問題は御承処の通り、いろいろ御議論や、また、御激励もいただいておるわけでございますが、私どもといたしましても、全都を今の被用者保険の中に取り入れて、そうしてうまく運営されていくという、自信がまだなかなかつかないわけでございます。国保との関連において、ある場合においては、そういう被用者保険に入れて、うまくいく見込みがなければ、国保の方にでも暫定的に入れていくよりほかないじゃないか。それから、その中においても、業態なり、それから使用の形態なり何なりからいたしまして、私どもが被用者保険に入れてどうにかこれへもっていけるという見通しがつきましたならば、あるいはまたうまい知恵が固まりましたならば、これは被用者でございますから、できるだけ被用者保険の中には取り入れたいと思いますけれども、今日のところでは、それが必ずしも全部を取り入れるところまで考えがまとまっていないような状況であります。この推定の中には、そういう状況からいたしまして、五人未満のものはどうこうということは言っていない予定でございますから、御了承願います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私は、さっき官房長の説明から言っても、低所得者の生活をどうして守っていくかということが基本になっていると思うんですね。そういう意味から言って、五人未満とか、これ以上とか、そういう面にめんどうなものがあるというだけ、雇われているものが普通の被用者と同じ状態の中で国保に入っているものを被用者保険に入れていくというのが当然じゃないですか、そういう工合にして、厚生省がそういう工合に考えられるのは当然じゃないかと思うのだが、どうですか。

太宰博邦厚生省保険局長

○政府委員(太宰博邦君) 五人未満の零細事業所に働いている人たちも被用者でございまするから、これはもうできるだけ被用者保険の方へ取り入れていきたい、これは全くお説の通りだと思いまするが、ただ私どもが今はなかなかできませんのは、やはりこれをどういうふうにして取り入れたらいいかという点について、なお一段とまた自信がつかぬといいますか、いい工夫ができないということで、これは大へん遺憾だと思っているわけです。そういう方々も、たとえば東京あたりの場合におきまして、国保が実施になりますと、国保に入る、これは国保に入ったからいいという問題ではないと思いますが、さしあたりは、東京の国保は、いわゆる世帯主の方は七割、それから、家族の万は五割給付ですから、普通の国保の場合よりは割に福祉にはなろうかと思います。そういうふうなことで、一応はしんぼうしてもらうということになろうかと思いますが、しかし、これもできるだけその中から雇用の形態や、そのほかのことを見まして、被用者保険に持っていけるというふうなものがありましたら、私は積極的に取り入れていくつもりであります。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこで問題は、今の医療費の五割負担、これでは実際の低所得者階属は医療費の負担にたえられないという現実の問題は、私が言うまでもなく、局長よくお知りだと思う。いかにしてこれを改善して上げていくかということでしょう、保険経済で負担するものを上げていくか、最終的には被用者保険と同じように、全額保険経済で持つというところまでいかなければ意味がないものだと思う、意味がないという言い方は何ですけれども、そうしなければならないものだと私は思うのです。そうした大きな問題が前にぶら下がっているわけです。内容を改善しなければならぬという問題がぶら下がっているのに、国保の問題が遅遅として進まぬということじゃ問題があるから、私はこの点を明らかにしたいと思っているわけです。だからそういう点もぜひ、きょうは時間がないようですから私はこれで一応やめますけれども、そういう点もぜひ一つ明らかにしてもらいたいと思うのです。  それからもう一つは、やはり特別国保の問題がどうこうという議論が出ておりますけれども、僕はやはり特別国保というものは国民皆保険というか、お互いに相互的に共同して相互扶助的に健康を守っていくという建前でできた特別国保なんだから、これも十分に守ってやらなければいかぬと思うのですよ。まるで木で鼻をくくったような格好で、突っ放すような格好では絶対にいかぬと思うのです。将来の大方針としてこの特別国保のクラスの人を国全体の医療制度の中にどういう工合に入れていくかということは将来課題として残るでしょう、また残らないかもしれません。しかし、そういう将来の全部がこの国民皆保険、医療制度の中で恩恵を受けるというのが、やはり何といっても到達点は保険経済で医療は全部見るというところまで進むときだと私は思うのです。だからそういうときまでには突っ放すようなことでなしに、やはり国が規律をきめたら、きめた規律によって特別国保を守ってあげるということを私はやってあげなければいかぬと、そう思うのです。  それからもう一つ申し上げたいことは、今おっしゃられた計画というものは来年早々にお聞きしますが、この残ったものは、たとえば百二、三十万も百五十万も、場合によったらたくさん残ると思いますけれども、最終的に残る人は何のために残るかということも明らかにしなければ、この百何十万というような者が、収容施設に収容されている人がそんなことにならないように、だからそれも一つぜひ明らかにしてもらいたい、これは一つこれから各市町村に対してよく協力とか、調査とかして構想を一つ立ててもらうということと、内容改善の問題や、被用者保険の問題や、特別国保の問題ですね、そういうふうなものを総合的な日本の皆保険の構想を一つ一月の末あたりの再開国会にぜひみんなが納得するような格好で出していただきたい。そうでなければ、今のような状態でいくならば、保険行政の怠慢ということを言わざるを得なくなってきまずから、ぜひそれは時間をかしますから、そういう工合にしてほしいと思うのです。  それから官房長にお願いしておきますが、先ほどの御説明を受けたこの資料の、要するに予算構想、それから施策構想ですね、そういうものを今度の国会が終われば機会がないかわかりませんが、どうせまた次の社会労働の厚生関係の機会までに出してもらいたい。年があけるというようなことでなしに、できるだけ早くこれを議員に配っていただいて、そうして委員会が開けぬときでも、個々でも厚生省に各委員が意見を述べるような状態を一つ作ってもらいたい、これを一つお願いしておきます。

加藤武徳自由民主党

○委員長(加藤武徳君) ちょっと速記をとめて。    午後零時九分速記中止    —————・—————    午後零時二十三分速記開始

加藤武徳自由民主党

○委員長(加藤武徳君) 速記を起こして。  本件に対するきょうの質疑はこの程度にしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤武徳自由民主党

○委員長(加藤武徳君) 御異議ないものと認めます。  本日はこれで散会いたします。    午後零時二十四分散会

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