建設委員会 第7号
- 発言数
- 24 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/12/25
会議録
○委員長(岩沢忠恭君) これより建設委員会を開会いたします。 砂防法の一部を改正する法律案及び公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 まず、両案について発議者より提案理由の説明を聴取いたします。
○田中一君 ただいま議題となりました砂防法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 すでに御承知の通り、わが国におきましては、年々水害により、多くの貴重な人命を失いますとともに、また、家屋、田畑等につきまして甚大な被害を受け、過去十カ年の実績に徴しますと、その一年平均直接被害額は二千四百億円に達する状況であります。従いまして、水害による被害を最小限度に防止いたしますため、すみやかに治水事業の完成により国土の安定をはかりますことは、現下のわが国民に課せられた緊急な要務であると存ずる次第であります。 ところで治水事業には、砂防事業のほかに、河川改修事業、ダム建設事業等がございますが、この中で砂防事業は、治水事業の中核的地位を占めるものと考えるのであります。すなわち、上流地帯における砂防工事が不完全なため上流から土石が流下いたしますと、たとえ、下流地帯におきまして河川改修を行なっておりましても、出水ごとに河床上に土砂が堆積して、せっかく行なった河川改修の効果もなく、再改修のやむなきに至るのであります。また、下流地帯におきまして、治水の目的でダムを設けておきましても、上流から流下する土砂のため、湛水池の上流端から逐次土石が沈下堆積して、せっかく巨費を投じたダムの効用を滅却するに至るのであります。従いまして治水工事の施行順位といたしましては、砂防工事は、他の工事に先行して着手すべきものと存ずるのであります。 しかるにわが国におきましては、往々にして治水政策の重点が河川改修、ダム建設等におかれ、ややもすれば砂防事業は軽視される傾向にあります。そのため水害による被害をますます増大する結果となり、大局から見て、経済的にも大きな損失であると存ずるのであります。 本法律案は、このような情況にかんがみ、砂防工事に対する国庫の負担率を引き上げ、また、砂防工事に関し、地方債の起債の特例を認める等により、砂防事業の促進をはかり、もって水害による被害を最小限度に防止しようとするものであります。 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。 改正の第一点は、砂防工事に対する国庫の負担率を引き上げたことであります。すなわち、いわゆる補助事業につきましては、現行法では、国庫の負担率が砂防工事に要する費用の三分の一でありましたのを四分の三に引き上げました。また、いわゆる直轄事業につきましては、現行の国庫負担率三分の二を全額国庫負担といたしました。改正の第二点は、地方債の起債の特例についてであります。すなわち、府県は、砂防工事に要する費用の財源に充てるるため、地方債を起こすことができることとし、地方財政法の特例を認めることといたしました。また、その地方債は、国が資金運用部資金または簡易生命保険及び郵便年金特別会計の積立金をもって、その金額を引き受けるものといたしました。改正の第三点は、砂防設備の設置基準についてであります。すなわち、砂防設備は、流水、敷地、堤防、護岸、ダムその他の河川の状況を考慮して、これを設置すべきことを明確にいたしました。 以上が、この法律案の概要であります。何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたす次第であります。 次に、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 すでに御承知の通り、わが国におきましては、年々の災害により公私の諸施設に多大の被害を受けるのでありますが、中でも道路、河川その他の公共土木施設の受ける被害は甚大であり、公共土木施設の災害復旧事業費は、一年平均約三百八十億円に達する状況であります。 しかして、公共土木施設の災害復旧手業につきましては、現在、国は、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法に基づき、高率の負担率による国庫負担を行ない、災害にかかった公共土木施設の迅速なる復旧をはかっているのでありますが、この法律の施行状況にかんがみますと、現行の公共土木施設の災害復旧制度につきましては、合理化すべき点が若干存すると考えるのであります。すなわち、まず第一に、現行法は、原形復旧主義を建前としているため、災害にかかった個所について、再度災害を受けることが多く、このことは国民経済的に社会的に、はなはだ遺憾なことであります。従いまして、再度災害を防止するのに必要な限度において、改良復旧事業を、この法律の対象となる災害復旧事業として認め、これに対し高率の国庫負担を行なうべきであります。また、現行法においては、いわゆる小額災害につきましては、この法律を適用しないこととしているのでありますが、地方財政の現状にかんがみますと、小額災害の限度額を引き下げ、その一部をこの法律による災害復旧事業の対象とすべきものであります。その他、災害復旧事業の施行が、とかくおくれがちである現状にかんがみ、特に緊急な事業につきましては、国の負担金の年度別の交付割合を法律で明確にし、その迅速な施行をはかるべきであると考えるのであります。 本法律案は、このような事情にかんがみ、この法律の対象となる災害復旧事業の範囲を拡大し、及び緊急災害復旧事業について、国の負担金の年度別交付割合を法定し、もって公共土木施設の災害復旧制度を合理化しようとするものであります。 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。 改正の第一点は、災害復旧事業の範囲についてであります。すなわち、現行法に規定する災害復旧事業を行なうのみでは災害にかかった施設の再度災害を防止するのに十分な効果が期待できない場合において、災害にかかった当該個所の両度災害を防止するのに必要な限度において、その施設を改良する事業を、災害復旧事業とみなすことといたしました。また、以上の災害復旧事業を行なうのみでは、災害にかかった施設の再度災害を防止するのに十分な効果が期待できない場合において、災害にかかった当該個所の再度災害を防止するのに必要な限度において以上の災害復旧事業とあわせて、当該施設と関連を有する公共土木施設を新設し、または改良する事業を、災害復旧事業とみなすことといたしました。 改正の第二点は、小額災害についてであります。すなわち、現行法においては、都道府県または指定市にかかる工事については、一個所の工事額が十五万円以下のものについて、市町村にかかる工事については、一個所の工事額が十万円以下のものについては、この法律による災害復旧事業の対象としていないのでありますが、これを改め、前者の工事については、一個所の工事額が十万円以下のものについて後者の工事については、一個所の工事額が五万円以下のものについて、この法律による災害復旧事業の対象としないことといたしました。 改正の第三点は、国の負担金の年度別交付割合についてであります。すなわち、政府は、緊急な災害復旧事業につきましては、国の負担金の交付につき、その交付の割合が当該年度においては、その五割以上、当該年度と翌年度の合計額においては、その八割以上、当該年度と、これに続く二カ年度の合計額においては、その十割となるように措置すべきことといたしました。 以上が、この法律案の概要であります。何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたす次第であります。 —————————————
○委員長(岩沢忠恭君) 次に、地盤沈下対策特別措置法案を議題といたします。 まず発議者より提案理由の説明を聴取いたします。
○衆議院議員(櫻井奎夫君) ただいま議題となりました地盤沈下対策特別措置法案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。 近年来、地盤沈下による直接、間接の災害が続出しており、まことに憂うべき事態にあります。 大阪、尼崎地方においても、ジェーン台風を契機として建設された、高潮堤等、地盤沈下対策事業が、その後の沈下によってその機能が著しく低下し、再び高潮の恐怖にさらされているのであります。東京の江東地区についても、同様な実情にあります。また新潟市においては、ガス産業の発展によって、ここ数年間に一メートル数十センチの沈下が記録され、港湾施設等の一部が、すでに水中に没しているのでありまして、これら関係地方住民は、日夜不安におののいているのであります。 これがため、国及び地方自治体は、国土保全と、民生安定に関する諸事業を急速に進めてきているのでありますが、その対策事業量の増加の結果、関係地方自治体の財政は、きわめて窮迫し、その負担能力の限度からして地盤沈下対策に関する不可欠の事業すら、一部放棄のやむなき事態をすら招来するものと考えます。しかもまた、その対策が遷延することによって、一歩誤るならば、伊勢湾台風以上の災害が発生するおそれもあり、地盤沈下対策事業に要する経費について、国の負担割合の引き上げを講ずるとともに、地盤沈下が、近年特に発展せる諸産業とも関連のあること等、地盤沈下の特質よりして、地盤沈下に対する総合的な解決をはかるため、国は必要なる措置を講ずべきであると考え、ここに、その基本を定め、今回提案する運びに至った次第であります。 以下、この法案の内容につきまして、その概略を御説明申し上げます。 この法案の骨子は、大体において次の三つの点より成り立っております。すなわちその第一は、地盤沈下に関する調査を行うことであり、その結果に基づいて地盤沈下対策地域を指定することであります。 第二は、地盤の沈下による災害を防除するための公共土木施設等に要する経費についての国の負担割合を引き上げることであります。 第三は地盤沈下そのものを防止するため、これが原因となっている行為について規制を加えると同時に、関係産業の合理的な育成をはかるということであります。以上三点が、この法案の骨子でありまして、第一条目的は、これらの三点を掲げ、もって国土の保全と、民生の安定をはかることといたしました。 次に、地盤沈下対策審議会についてでありますが、現在は、経済企画庁に設置、運営されているのでありますが、この審議会は、地盤沈下の現状の重大性と、この法律の運用から見て、組織、権限上、きわめて不十分であり、その任を遂行することができるとは考えられないのであります。このため、これを廃止して、新たに本法によって、総理府に設置し、 一、衆議院議員 五人 二、参議院議員 三人 三、政府機関 九人以内 四、都道府県知事 五人以内 五、学識経験者 七人以内 計二十九人をもって構成したのであります。また審議会の所掌事務についても、これを明らかにし、災害防除に関する重要事項を調査審議するばかりでなく、重要事項につき、関係行政機関の長に対し、意見を申し出ることができるとともに、関係行政機関の長に対し、資料提出、意見の陳述または説明を求めることができることを定め、その権限を拡充、強化したのであります。 これが、第九条十条、十一条十二条及び十三条であります。 次に、ただいま、第一条目的について申し上げました第一の点であります調査及び地域指定について申し上げます。私どもが、さきに提案した特別措置法においては、国土の保全という立場から建設大臣が、調査及び地域指定等の一切の対策を実施することに規定したのでありますが、関係行政機関の実情から、この考え方を現状に即して改善して、内閣総理大臣を最高の責任者とし、第二条から第七条までにおいて規定したのであります。 すなわち調査に関しては、まず、内閣総理大臣が調査の基本計画を、審議会の議を経て立案し、これに基づいて各行政機関は調査を実施し、この結果、毎年一回内閣総理大臣が取りまとめて審議会に報告するとともに、行政機関の長に通知しなければならないこととしたのであります。 次に、地域指定につきましては、内閣総理大臣が調査の結果、この法律の目的を達成するため必要があると認めるとき、関係都道府県知事の意見を聞くとともに、審議会の議を経て、地盤の沈下による災害が発生し、または発生するおそれのある地域であって、公共の利害に密接な関連を有するものを地盤沈下対策地域に指定することができることといたしました。 第十四条及び十五条は、先に述べました第二の点である地盤沈下対策事業に要する経費についての国の負担の割合の引き上げを規定するとともに、他の法律の規定による国の負担割合の特例との関係を定め、この適用については、一応地盤沈下対策地域の指定があった場合には、その指定のあった年度の翌年度から引き上げの措置を行なうこととしておるのでありますが、昭和三十五年度に限り、十二月三十一日まで指定があった場合においては、三十五年度の予算にかかる事業から引き上げることとし、付則第二項においてこれを規定いたしました。 次に、第十六条は、原因者負担について規定いたしました。これは地盤沈下の原因が明らかになった場合においては、これの原因となった事業または行為をした者に対し、地盤沈下対策事業の経費の一部を負担させることは当然と考えましてこれを定めたのであります。 第十七条より第二十二条までは、先に申し上げました第三の点でありまして、原因が明白になった場合におけるこれらの原因となった行為を、地盤沈下そのものを防止する観点より規制を加えると同時に、関係産業の合理的な育成をはかるために規定したのであります。すなわち第十七条は、今年四月より実施されている大阪市条例を除いては、全く野放しとなっているビル冷房用水について建設大臣が規制を加えることができることとし、この権限を、実情に最も精通している都道府県知事に委任し、地盤沈下を防止するため必要があるとき、一定期間揚水を停止または制限を命ずることができることとし、また第二十一条において、クーリング・タワーへの設備転換を促進し、その改造資金について、国がこれを確保するよう努めるものとしたのであります。また十八条においては、ガス溶解水と冷房用水について、地盤沈下を防止するため特に必要があるとき、内閣総理大臣は、通産大臣及び建設大臣に、これら地下水揚水の規制措置を要求できることとしております。 これは、地盤沈下防止ということのみを重点とする、原因排除を目的とした規制でありますから、ここに新たに内閣総理大臣による総合的監督を定めたのでありまして、通常は、これら沈下原因となる行為及び事業について監督権限を有する行政庁に、禁止または停止及び制限の措置をとらせることが妥当であるという考えに基づき、これを規定しておるのであります。次に、緊急を要する場合の規制については、内閣総理大臣が工業用水を含め、沈下原因となるこれら地下水の採取を禁止または一定期間の停止及び制限を加えることができることとしたのであります。この場合の禁止により損失を受けた者に対しては、損失の補償をしなければならないことといたしております。 次に、産業の合理的な育成につきましては、第二十条に於て、地盤の沈下を生じさせない天然ガスの採取、すなわち構造性ガスへの転換、当該施設の設置すなわち。パイプライン設備等に要する資金の確保に、国は努めるものとしたのであります。また第二十二条においては、工業用水道設置の促進を規定し、特別の措置を講ずることによって、工業用水道の早期布設による地下水転換をもって、工業用の地下水揚水を規制することとしたのでありまして、これは、工業用水確保という点からも、きわめて重要であり、現在問題となっている料金、水利権等につきましても、単なる産業の育成という立場よりなる公営企業としてでなく、公共土木施設という立場をとることによって、国の補助率についても、二分の一以上に引き上げる等、国は必要な措置を講じなければならないという考え方に立っているのであります。 次に、第二十四条においては、地盤沈下対策事業にかかる地方債の利子補給を、当該地方公共団体に交付することを規定したのでありますが、これは、先に申し上げました地盤沈下対策事業の性質と、窮迫せる地方公共団体財政の現状から見て、きわめて当然であると考え、利子補給の道を開いたのであります。 次に、第二十五条以下は、ただいま申し上げました規定に基づく訴願及び刑罰の規定であります。 本法案は、公布の日から施行することといたしました。これに要する経費は、平年度百三十九億四千万円程度増加の見込みであります。 以上が、この法案を提出いたしました理由及び内容の概略であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに御賛成下さるよう御願い申し上げます。
○委員長(岩沢忠恭君) 本法案については、本日は、提案理由の説明聴取のみにとどめたいと思います。 —————————————
○委員長(岩沢忠恭君) お諮りいたします。 砂防法の一部を改正する法律案及び公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案については、会期も切迫し、今会期中に審査を完了することが困難でありますので、本院規則第五十三条によりまして、継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩沢忠恭君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。 なお、要求書の作成は、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩沢忠恭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 —————————————
○田中一君 関東地建の所管の利根川下流工事事務所で、十九日の朝、巡視船が、エンジンの排気で、密閉した部屋にガスが充満して、一人は重態となり、一人は苦しまぎれにはい出そうとして海中に墜落して死亡したということが朝日新聞に出ておりますけれども、これらの点については、この巡視船そのものの耐用年限とか、あるいは、そうした排気ガス等が、絶えず出るものかどうかという点の技術的な防除施設、また、その船には、十数名の視察員が乗っておったということになっておりますけれども、そういう非常時の場合には、ほかに客室等に乗っておる者に対する連絡等のことがなぜできなかったかという点、それから、犠犠者に対しては、どういうように政府は措置をしたか。 同時に、このような事態が、今後とも、数ある巡視船の中に起こった場合、今次のこの実態から見て、今後どういうような規制をしようとするか。少なくとも、これは人命に関する問題ですから、その点について、建設省の考え方を、一つ状況の説明と、それから措置、これを伺いたいと思います。
○政府委員(鬼丸勝之君) 今、資料を持っていってしまいましたから、ちょっとお待ち下さい。
○委員長(岩沢忠恭君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(岩沢忠恭君) 速記を始めて。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいま、田中委員のお尋ねの巡視船の乗り組みの者の事故の問題でございますが、これは今月十九日、利根川下流工事事務所所属の筑波号と佐原号と二隻の船に、それぞれ地方建設局の職員——企画室長以下工事事務所長等が分乗いたしまして、水門、閘門の視察に参ったのであります。 ところが、このうち、佐原号の方に乗船しておりました機関手の杉野技官、助手の古林技官、工務課長、その三人が、船の操作をします操作室、半坪ばかりの狭いところですが、 〔委員長退席、理事稲浦鹿藏君着席〕 そこに三人おりまして、その三人とも、排気ガスによる一酸化炭素の中毒症状を呈して、気分が悪くなった。そこで、その三人のうち、古林技官が、気持悪くなったためにあわてて甲板に出まして、そして、あやまって川に転落をした、こういう状況でございまして、そこで、直ちに地元の消防団等に連絡いたしまして、捜索を開始したんでございますが、午後三時二十分ごろ、転落地点の付近で死体となって発見された。こういう、まことに気の毒な結果になったわけでございます。医者の診断によりますと、一酸化炭素中毒による心臓麻痺による死亡ということになっております。 そこで、この事故を起こしました佐原号が、どういう整備状況であったということを、まだ詳しいことをわかっておりませんが、一応、今までわかっておりますところでは、定期検査には、ちゃんと合格しておりまして、普通の状態では、それほど排気ガスが操作室まで出て、事故を起こすようなことにはならぬはずであると。普通ですと、私もよくわかりませんが、船のおしりの方に、排気ガスが出るようになっておりますね。あれをエキゾスト・パイプというのですか、エキゾスト・パイプという、そこから出てくることになっておるのですが、震動しておりますから、それが操作室の方に排気ガスが漏れてきたんじゃないか。この辺は、もう少し正確に調査しないとわかりません。一応、そういうふうに推測されます。ほかの三人は、杉野技官は入院しまして、回復しておりますし、工務課長は入院するほどのことに至らなかった。こういうような事情でございまして、この犠牲者の処遇につきましては、公務災害として処理いたしたいと考えておりまして、今、関係法令の適用関係につきまして検討をいたしております。大体、公務災害で処理できるのじゃないかというふうに考えております。 今後の対策あるいはこういう巡視船二隻の整備につきましては、なお十分、今回の実情を検討いたしました上で考えたい、今後こういう事故が再び起こらないように万全を期したいと考えております。
○田中一君 それで、この船は、たとえば今の排気口から出るものが逆流するとか漏れるということを言っておりますけれども、検査はいつごろしたんですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) この連絡船、巡視船等につきましては、定期検査は、もちろんやることになっておりまして、これは、受けておるということは、現場の事務所から聞いておりますが、いつということは、まだはっきり聞き出しておらないものですから、あとでまた確かめまして、お知らせしたいと思います。
○田中一君 河川局には、相当船があるはずです。従って、こういう事故が間々あることだということを聞いておりますけれども、そういうことがあってはならない、実際。 そこで、この船が使えるけれども、船の年令からも、もう使用に耐えぬというようなものであるのじゃないんですか。一体、そうした監視船等が、船の年令というものを、どのくらいまで見ておるのか。それで、現在ある船が、何ばいあってそういうものに、年令を、耐用年限を越えておるものを使っておるものがあるのじゃないかというような点は、どうなんですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 現在、地建に所属しておりまするこの種の船の隻数等は、あとでよく調べまして、資料として提出さしていただきたいと思います。 なお、佐原号につきましては、昭和二十五年に竣工いたしておりまして、引き続いて就航しておるという状況はわかっております。ですから、約九年間ぐらい就航しておるわけでございます。
○田中一君 就航——新造船が就航したんですか。それとも、どこからか持ってきて、そこに就航さしたんですか。どういうことになっておるんですか。私の伺っておるのは、耐用年限を伺っておるんです
○政府委員(鬼丸勝之君) 今お話しの点も、なおよくあとで調査いたしましてお答え申し上げたいと思います。
○田中一君 最近、間々人災的な事故があるわけなんですね。天災的な事故というものは、なかなかいつ来るかわからぬけれども、それらは全く人災ですよ。点検というものは、一年に一ぺんしておるのか、二年に一ぺんしておるのか。また、船に乗船するときに、そういう事故が起こりやせぬかというような試験は、乗っておる船長さんもそうですが、船長さん等は、常にしていなければならぬと思うんです。 それで、本人の過失ということはないわけですねそういうことについては。船長さんが、そういうものを点検するのか、あるいは点検する係があって点検するのか、その点の責任の所在というものは、どういうふうになっておりますか。単なる天災的な事故であるというような判定を下しているのか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 今回の事故が、単なる天災的事故であるかどうかということにつきましては、これは、やっぱりいま少し慎重に検討いたしました結果でないと、何とも申し上げかねると思います。 ただ、まあ機関手とか助手とかいう人たちは、その船の操作には十分なれておるわけでございますから、もう少し当事者からも聞いて、一つ判断いたしたいと思いますので……。
○田中一君 公務死というのですか、公務の事故ということで扱うのですから、当然、そう扱わなければならぬと思うのですが、ただ三十四年度の予算の要求を見ても、相当の機械整備等の要求をしておるにもかかわらず、大蔵省が、相当に削っておるという実情等を考えますと、人間が注意すれば、事故が避けられるというものと、機械等を整備する費用というものが少なくて、老朽船を使っておるために、そういうものが起きるということになりますと、これは全く人災なんです。国が十分、それらを補修し点検上、また老朽船は、どんどんそれを廃棄して、そうして新造船でやるということにならなければならないのですよ。 従って、私はこの責任というものは、どこにあるかというと、もしも補修するような費用も制約されて予算がないんだということになりますと、これは、全く政府自身の責任なんです。そういう点については、十分お調べ願ってそうして、もしも船齢が、もう耐用年限を越えているようなものを使うとか、それから予算上の措置ができておらぬとか、あるいは仕事がうんと多くて、その定員が少ないとか、そういう点については、十分に検討して御報告願いたいと思うんです。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお尋ねのございました老朽船舶の更新の問題あるいは整備の問題にからんでの予算なり人員の不足というような点につきましては、まあ私ども、河川関係の機械については、ただいま御指摘もありましたように、相当一般的に老朽化したものが多いものですから、これを更新するというようなことに重点をおいて、河川関係の機械整備等を要求しております。更新する、それと、まあ整備、修理を、徹底するということでやっておりますが、その中には、まあ老朽した機械を使いなれているので、更新することを好まないというような者、これは船の問題とは別でございますが、そういうこともありましたり、あるいは予算上、まあ十分でないという面も、今までございましたので、この点については、いろいろ力を入れておりますが、御指摘の船舶の関係につきましては、全般的に、その耐用命数と就航の状況を調べまして、お話しのような更新を要するもの、あるいは整備の不十分なもの等は、一つ個別的に調査した上で、御報告申し上げたいと思っております。
○理事(稲浦鹿藏君) 本日は、これで散会いたします。 午後一時十四分散会