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33回国会参議院1959/12/09

決算委員会 第16号

発言数
173
登壇者
17
会派数
2
開催日
1959/12/09

会議録

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十二年度政府関係機関決算書を議題といたします。公営企業金融公庫の部を審議いたします。検査報告書の三百六ページに掲載されております事案について審議いたします。本件に関し御出席の方は、公営企業金融公庫から参考人として三好総裁、石渡総務課長、及川融資課長、川嶋公庫監事、自治庁から佐々木公営企業課長、会計検査院から平松第五局長の諸君であります。まず会計検査院から概要の説明を願います。

平松誠一会計検査院事務官(第五局長)

○説明員(平松誠一君) 公営企業金融公庫の昭和三十二年度検査の結果につきましては、特に不当と認められる事項はございません。業務の概要につきまして二百六ページから二百七ページにわたって記述してございますが、これにつきましても特に補足して説明申し上げる事項はございません。以上でございます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に公営企業金融公庫から概要の説明を願います。三好総裁。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) お手元に第一事業年度業務報告書をお回しいたしておると思うのでございますが、詳細これに書きつけてございますのでごらん願いたいと思うのでありますが、何分私どもの公庫の決算といたしましては、本年初めてごらんを願うことに相なっておりますので、便宜私ども公庫の特質と申しますか、他の公庫と多少異なった点がございますので、それを申し上げまして、私どもの特に運営の方針をちょっとお聞き取り願っておきたいと思うのでございますが、よろしゅうございましょうか……。  私どもの公庫は、貸付先が御承知のように都道府県、市町村という公共団体に限られており、そこからあらゆる特性が出てくる次第でございまするが、貸付の資金がきめられますのが、結局政府の地方財政計画にのっとりまして、地方団体からおそらく貸付を要望するであろうという額を予想されましてそれが貸付の原資として計上されるのでございます。昭和三十二年度について申し上げますれば、政府出資金五億のうちの四億円と、債券発行によって調達いたします七十億円、額面以下の発行でございますので端数はつきますが、大ざっぱに申し上げますれば七十四億というものが貸付の原資になるのでございますが、これは地方団体の公営事業に対しまして要しまする起債のうち、公募債分に見合って政府でおきめになったのでございます。従いまして御要求によりまして差し上げました資料をごらん下さいますとわかりますように、貸付額が申込額と一致する結果になっているのでございまして、多少の処分上の操作はいたしますけれども、そういうところからいたしまして、こういう他の公庫に見られないような結果が現われる次第でございます。  なお、そういう次第でございまするので、私どもの運営の方針といたしましても、各地方団体の共同の債券消化機関だというふうな頭を根本に置きまして、極力できるだけ地方団体に対してサービスをする、お手数をかけないで簡単に貸し出すというふうにいたすことをモットーにいたしておるのでございまして、事務的にきわめてその点は簡単に取り運んでおるのであります。ことに地方団体のことでありますので、大体貸し倒れ、遅払い等の懸念がございませんので、そういうことのないことを前提にいたしまして簡単に取り扱っておるのであって、その点はまあ私から申し上げるのがいかがかと思うのでございますが、比較的その意味では喜ばれておるかと思うのであります。現に貸出の審査につきましては、一応の審査はいたしますけれども、人手が非常にございません、役員以下職員全部入れましてただいま三十七人の陣容でございます。それでやっておりますので審査もきわめて簡単にいたしておりまして建前としては、自治庁において地方団体に対しまして起債を許可されますので、その許可に際して十分の御審議が尽くされておるわけでございますから、言葉が悪いかもしれませんが、その自治庁の許可というものが私どもの方の貸付の審査に見合うもののような考えで運営をいたしておるわけでございます。幸いにいたしまして、今日まで利子元金とも少しも延滞はございません。ことに本年の九月期には、事務的な取り扱いも各銀行等において慣熟していただきましたので、七億ばかりの利子収入だったと思いますが、少しの延滞もなく、一日の延滞もなく完全に入っておるような状態でございます。こういう点が私どもの方の公序の特質に相なっており、その特質に基いて運営をいたしておるのでございますが、三十二年度の決算の数字の点につきましては、御質問等に応じましてお答えすることにいたします。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 以上で説明を終わりました。これより質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 質疑に入る前ですがね。他の機関から出されていると同じような機構図とか、あるいは内部監査の機構等の資料は配付されたものがないようですが、出ていないのですか。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 公庫の方、いかがですか、そのような資料が一出ておりますか。

石渡猪太郎公営企業金融公庫総務課長

○参考人(石渡猪太郎君) こういう第一事業年度業務報告書というのをお配りいたしておりますが……

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これでしょう、これいただいております。

石渡猪太郎公営企業金融公庫総務課長

○参考人(石渡猪太郎君) 監査、内部監査でございますが、これはまだ非常に機構も貧弱でありまするし、毎日の日計表、毎月の月計表というものを通じまして、監事の事前事後の監査を受けておるということでありまして、特に組織立った監査の方法をとっておらないのでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この第一事業年度業務報告書というのは非常によくまとめて資料を出していただいていると思いますが、敬意を表します。本公庫発足以来最初の決算委員会へ付託されたわけですが、ただいまの御説明を承りますと、問題点があまりないようですが、しかしこの公営企業金融公庫に対する地方自治体の期待というものは非常に大きいわけでありますので、この運用いかんというものは非常に影響するところ甚大なところがあると思いますので、今後も格別創意工夫をもってこの効率的な軍用をしていただきたいと思います。  伺いたい点は、この法案ができる場合に参議院地方行政委員会において付帯決議がなされた。その中に「公庫の融資に当っては貧弱市町村の公営企業を優先せしめること。」というのがあるんですが、この点は実際の運用においてはいかようになされておられるか、状況を一つお聞かせいただきたいと思います。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) ただいま御質問ございました点でございますが、この点につきましては私ども公庫成立の趣にかんがみまして非常に気を配っておるのでございます。従いまして年度半ばの過程におきましては、申し込みの都合で査定を加える事態がもしありましたならば、その結果貧弱団体に回る金が落とされるということのございませんように、できますだけ貧弱団体あるいはその企業会計の貧弱な団体に対する貸付を、なるべて優先せしむるようにいたしておるのでございます。しかしながら結局年度末に至りますると、大体貸付の要求額のほとんど全額をお貸しできる事態になりますので、結果から申しますると、各団体の申し込みの全部に貸付を申し上げた、こういう格好に相なる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そうすれば何ですか、今の状況では、お宅としては公庫債の発行限度額の七千億というものは別に増額する、数字を動かす必要はないという見解に立っているんですか、承りたいと思います。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) 本年度におきましては、御承知のように本年度分としては債券発行額は百億に増額せられておるわけであります。これに見合います地方債の許可額と申しまするか、これは一般の公募分が百二十五億、今回の災害について十億、百二十五億が対象になるわけでございます。この百三十五億に対して百億出資金がございますから、多少百億をはみ出るわけでございますが、それをもって要求に応じようという形になるわけであります。従いまして私ども懸念いたしまするのは、災害に対する貸付の要望が、三月までの年度内にその通りに出て参りますると、原資に不足を来たすんじ大ないかという懸念を持っております。その他の三十五億のオーバーしておりますものにつきましては、ただいまのところでは三十三年度から四年度にずれ込んできましたもの、それから三十四年度から五年度にずれていくであろうというもの、それから地方団体が個々に自分で調達いたしますものもございまして、私どもの方へ全部くるとも限りませんので、それらの見通しをつけますと、ほぼどうにかこうにかおさまるんじゃなかろうか、こういうふうに思う次第でございます。ただしオーバーいたしておる額が比較的多いものでございますから、三月の末におきましてはまことに申しわけないことでございますが、申し込みの団体に対しまして、ある程度それを明年度四月の方に持ち越していただくということが起こり得るかと思うのでございますが、この点は日にちの操作をうまくやりまして、なるべく地方団体が貸付がおくれましたために、迷惑されるということのないように取り扱っていきたいと思うのであります。ただ私どもの立場から、政府でおきめになりましたことでございますが、私たちの立場から申しますならば、これは原資にやや不足するんじゃないか、従って三月には相当骨の折れる仕事をしなければならぬのじゃないか、こういうふうに考えておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 よくわかりました。大体具体的に自治体等に当たってみった場合にも、そういうケースによくぶつかるんですがね。第四四半期からそういう現象が現われて参って、何とか資金繰りして仕事をやっておけ、翌年度の第一・四半期のときに何するからというような日約束で、運用するという場合がよくありますので、総裁の御答弁のように原資が不足しておるのではないか、かように感じられるわけです。  そこで具体的に伺いたいんですが、この十六ページに別表三が出ておりますね。これのたとえば上水道の欄を見た場合に、神奈川のごときは三百三十という数字が出ておるわけですが、相当後進県で全く数字の日ていない所がありますね。これは私専門でないからどういうわけなのか疑問を持つわけですが、お宅が自治庁とも関連を持ちながらやっておられる、それで自治庁の万に伺いたいんですが、ブランクの所があるんですが、こういうのはどういうふうにとったらよろしいのか。これは厚生行政とも関連してくるんですが、全然指導、助言というようなものは、自治庁なりあるいは厚生省あたりからはなされないのか。この数字だけからみると、相当末端の実情というものはアンバランスになってくるんじゃないか、かような感じを持つんですが、実情はどうなんでしょうか、お教えをいただきたいと思います。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) 自治庁の方への御質問に私の方から答弁するのは大へん僣越なんですが、私どもの方からの取り扱いの上から見まして、実情を一言申し上げまして、自治庁の方の御答弁をさせていただいた方がよろしいんじゃないかと思います。御承知のように、三十三年度におきましては私どもの方の原資は大ざっぱに言って七十五億でございますが、このほかに政府資金が百五十億でございますが、公営全美について付いておるわけでございます。従いまして、この表に出ませんような小さい費用で仕事をやっております所につきましては、大部分が政府資金で参るわけであります。従って大口の所にだけ公募債がつきます。従って大口の公募債の付いておる所のみが、私どもの貸付の対象になるものでございますから、表にしますとこういう結果が現われるのでございます。この点につきましては町村等から、町村といいますか中火の団体でございますが、しばしばもう少し町村の方に回すようにすべきじゃないか、こういうお声もあるので、ごもっともなのでありますが、政府資金が小さい仕事にたくさん回って、公募が小さい仕事には付かないということは、言いかえますると、公募につきまして大口の方を私どもの方でお貸付を申し上げるということに想なりまする結果、小口の方に政府資金をまとめまして、公募の小額をつけないというやり方をおやりになることができるようになっているわけでございます。その意味では回り回って、私の方の貸付効果は、政府資金がよけい割り当てられるという効果を発揮するような結果になっているわけでございます。その結果を表にしますとこういうふうに出るのだと思います。従って政府の方ではたしか三十二年度では三千万円以下は全部政府資金、こういうふうにお取り扱いになったようでございますが、このお取り扱いぶりいかんによりましては、小口のものが私どもの方の手にもかかり表にも出てくる、こういうふうに相なるのでございます。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 現在公営企業関係に許可しております起債の原資は、ただいま公庫の三好総裁から申し上げましたように、政府資金及び公募資金と二つに大きく分けられるわけでございます。それで政府資金の方は利率が六分五厘になっておりまして公庫の利率が七分六区厘でございます。それで自治庁といたしましては、公営企業を実施しております地方団体の中で、比較的小規模な、経営上相当努力を必要とするというような団体につきましては、できるだけ低利の政府資金の方を回してやりたい。それでこの経営上から見まして、比較的運用のいかんによっては利子の支払いにも十分たえ得るというような団体に対しましては、公募資金というものも一部割り当てをするというような形になるものでございますから、一般的に申しますと、比較的貧弱な団体には政府資金が多く回る。それで余裕のある所では公募の、特にこの公庫資金の方を回す、こういうふうな形になりますものですから、この別表三をごらんいただきますと、どちらかといいますと、比較的経営上も他の団体に比べれば楽ではないかというような県の方に多く公募の資金が回る、こういうふうな形になっていると思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その点よくわかりました。先ほど総裁がお話しになった中に、職員三十七名という数字を承ったと思うのですが、それで今お二方から答弁のあったことを含めて、公庫自身としてはこの融資対象の適性とかあるいは融資先の返還能力とか、そういう点は独自の立場においては別に検計されないで、大体その自治庁の持っている数字で、自治庁の見解に従って、緊密な連絡をとって運用している。かように了承してよろしいでしょうね。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) ただいまお話の通りでございます。大体においてそうでございますが、一言御了解を得たいと存じまするのは、ただいまお話のように、職員数等が非常に少ないものでございますから、ここにもおりまするが、職員にこういう仕事に手なれた者を配置してもらいまして場合によりますると若い者は自治庁の方と交流するというようなことで、地方団体の実情に一応明るいものを使っているわけです。従って形式的なやかましい審査はいたしませんけれども、まああの団体だけは困るぞという程度のことは、一応頭にある者を使っておりますが、その意味の審査はいたします。それから自治庁との連絡を特に緊密にいたしております。ただいまのところお話のように扱っておりますが、支障はないものと考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これはまあ私のしろうとの直感的希望なんですがね。あまり百パーセント自治庁におんぶするのもどうかと思うのですね。やはり公庫としては若干公庫の立場において調査もし判断も持って、それで自治庁と話し合いで結論を出していくという形態が、漸次形づけられていくことが好ましいのではないか。かように私は感じますので、その点は意見として御要望申し上げておきたいのです。  この表でもう一つ伺っておきたいのですが、私は電気のことをよく聞くのですけれども、電気の二十二億二千五百万円という合計数を見て案外少ないのだなあと思うのですが、これはなんですか、お宅に申し込んでこられたのが、さっきの答弁のように大体認められているということなんですか。よく最近電気事業をやる場合の資金については、各自治体は相当苦慮しているようなんですが、どうなんですか。お答えおき願いたいと思います。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) 私どもの方だけから御用立ていたします金は比較的少ないのでございますが、やはり政府資金が百億以上たしかついておると思います。総額においては相当な額になると思います。  それから貸付額は、三十二年度におきましては、申し込みの希望額の全額でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次に別表二で承っておきたいのですが、別表二、三においても私しろうとだから伺うのですが、上水道だけあって下水道が載ってないのですが、これはどういうことなんですか。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 昭和三十二年度は下水道の事業につきましては一般会計分としての扱いになっておりますので、公営企業としての扱いをしておりません関係で、公庫の方の貸付の対象になっておらないわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 現在どうなっていますか。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 昭和三十三年度は、五大市の分につきましては、準公営企業としての扱いにいたしております。他の地方団体の分につきましては、やはり一般会計分としての取り扱いをしております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたに承りたいのですが、私はそう綿密に調査しているわけじゃないのだけれども、五大市を初めことに中都市程度の日本の都市計画からいえば、下水道というものは、これは急速にやらなくちゃならぬ点だと思うのですがね。従って、私は若干一、二中都市を知っているのだが、下水道の点については手をやいているのですね。こういう点一般会計からもけっこうでしょうが、こういう公営企業金融公庫の対象として信用を確保して、そして都市計画を推進していくということは、都市の近代的な整備をはかるという上から大切じゃないかと思うのですが、そういうことは政府部内では議論になっていませんか。また公庫側においても議論になっていませんか。承っておきたいと思います。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 御質問の点まことにごもっともでございまして、下水道の事業につきましてはその事業の性格上、急速にこれを各地方団体の事業として取り上げて参るということは非常に重要なことだと思っております。従いまして、私どもといたしましては、昭和二十五年度以降におきましては、この地方債計画の中におきましても、下水道事業につきましては準公営企業としての扱いにいたしまして、国の下水道に対する補助金の増額とともに、この起債のワクの増額につきましても十分な努力をいたしたい、かように考えておる次第でございます。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) ただいまお話がございましたが、公庫側といたしましても、矢嶋さんのおっしゃいました通り、現在の地方行政の実情からいって、下水の完備ということが非常に焦眉の急を要するのだというようにみておりまするので、しばしば自治庁、大蔵省の方に口頭で意見を申し述べまして、できるだけ下水事業を準公営企業としてお扱い願いたい、その金を、政府資金はもちろんでございますが、私どもの方からお回しできるように考えてもらいたいということを申し出ておるのでございます。ただいま佐々木さんからお答えがございましたような機運にようやくなった、というのが現状でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私ちょっとおかしいと思うのですがね。準公営企業として扱うというのですが、準を落とすのが常識じゃないかという感じがするのですが、上水道だけ入れておいて下水道を入れていないというのは、何か私は官庁機関の縄張り根性というものが底流にちょっとあるじゃないか、というような推察をせざるを得ないわけなんですがね。これは公営企業金融公庫の方に上下水道で一本に持っていくべきではないかと思うのですが、どこに隘路があるのですか。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) ただいま準公営企業と申し上げましたのにつきましては、若干説明を要するかと思っておりますが、ここに並べております事業につきましては原則として独立採算をもって運営する、その企業の経営に伴う収入で経費をまかなっていく、というのを建前にいたしているものでございます。それに対しまして下水道事業につきましては、現在地方団体の扱いにもいろいろございますけれども、おしなべて一般的に申し上げますならば、現在下水道の料金をもって下水道の運営の経費をまかなうという点になりますと、非常に使用料等も高額なものになりまして現在その運営は相当困難な状況にあります。従いまして下水道事業につきましても、公営企業法を適用いたしましてやっております地方団体も幾つかあるわけでございますけれども、実際におきましては一般会計からある程度の財政的な援助を受けなければ運営が相当に困難である、というのが下水道事業の現状になっております。従いまして、一挙に公営企業というふうな形での運営をするということは、直ちには困難ではないだろうか。それから地方団体によりましては、また下水道の使用料を徴収しておらない団体もあるわけでございますので、それらの点を考慮いたしまして、公営企業に準ずるというような意味で、準公営企業というような表現を用いておるわけでございますが、将来はできる限り公営企業として、独立採算のとれるような事業としての方向に進んでいくべきではないだろうか、というふうな考え方を持っておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 時間が流れますから御検討だけお願いしておきますが、あなたのおっしゃることはわからないわけではない。確かにごもっともな点があると思う。しかし大きく日本の都市を先進国の都市に比べて恥ずかしくないような近代都市として整備して参るにあたっては、やはり抜本的なことを考えて対処しなければならぬのじゃないか。かように私は考えますがゆえに、その点は自治体側の意見もありましょうからそれらの意見も聞き、今後公庫側と自治庁、さらに大蔵省側と十分検討されるよう御要望申し上げておきます。  もう一点この表で承りたい点は、観光に対するものが団体数で四県と出ておるのは、私は意外であったわけですが、これは将来のことを伺うのですが、日本には観光資源は非常に多い。国立公園、国定公園はあるが何ら施設がない。国立公園の中でも国が事業主体になっているのもあれば、県と国が同時に事業主体になっている所もあれば、県自治体に任している所もあります。で、中には事業主体として任されている自治体としては、国庫から助成金及び補助金が出てこないから、だから何とかして国立公園あるいは国定公園の名にふさわしい施設設備を充実して日本の観光政策の一環として充実した行政をやりたいと、そういう主張は私はかなりあるように聞いているのですがね。ところがこれを見ると団体数四と出ているのですが、こういう点については公庫側においても、あるいは自治庁側においてもどういう見解を持たれているのか、私は少し指導と助言をやればこの希望が相当出てくるんじゃないかと、それによってかなり国際的に恥ずかしい日本の国立あるいは国定公園の施設としては充実するのじゃないか、しかもこの償還の見通しというものは私は十分立つのではないかと、一つの日本の国策としても十分取り上げてしかるべきじゃないか、こういう私見を持っている故に、実際の運用の状況と御意見を承っておきたいと思うのです。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) この表に出ておりまする貸付の団体は、いずれもロープウエイあるいは動物園、水族館というものを経営するに必要な資金の借り入れを申し込まれた所であります。根本は、佐々木課長からお答えもあるかと思いますが、地方債のワクの問題でございまして、地方債のワクで観光事業というものをもっと重く見、多くの額を割り当てられるということに相なりますれば、需要がずいぶんあるようでございまして、私ども矢嶋さんのお話の通りに、地方を回りましても、道路などもう少し有料道路、観光通路として道路公団だけに頼らずに、地方団体でおやりになるというようなことが必要じゃないかと思い、また希望もずいぶんあるように承っておるのでございますが、ただいまのところその起債のワクが少なくてそういうものが入っておらない。確かに本年度は道路なども一部お入れになるように聞いておるのでございますが、そういうふうになりますればまたどんどん貸付もふえてくるということになると思うのであります。この表に出ておりますのは、借り入れ申し込みの金額の全部について、お貸し申し上げておるのでございます。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 観光施設につきまして地方債のワクが設けられましたのが、ちょうどこの昭和三十二年度が初めてであります。それ以来大体五億円程度のワクでこの観光施設等の整備に要する経費を起債の許可の形でやっておるわけでございますが、現在国立公園、国定公園等の整備という問題につきましては、他の公共事業としての取り上げ方、あるいは単独の施設としての取り上げ方、いろいろあるわけでございますが、この公営企業関係の起債としてワクを設定しておりますのは、まあいわば各地方団体の単独の事業として取り上げておる事業につきまして、ワクを与えておるわけでございますが、こうした施設を設置したいという要望は、相当な要望額にもなっておりますので、私どもといたしましては今後こうした施設のワクにつきましては、十分努めてこの起債のワクの拡大について努力をして参りたいと、かように考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 最後にもう一点伺っておきたいと思うのですが、会計検査院の検査報告によると、三十二年度においては「一応二十二万五千円の利益をあげたが」云々「国庫に納付すべき利益金はなかった。」これも初年度であるので未払い利子を勘定に立てない取り扱い方をした、でその未払利子を計上して決算をすると三十二年度は赤字決算となるのだ、こういう説明がなされるわけですが、昭和三十三年ないし三十四年はどういう見通しであられるのか、それを承っておきたいと思うのです。いすれにしましても冒頭に申し上げましたように、公営企業金融公庫というものは、大した資金源は持っておらないわけでありますけれども、なおかつ地方自治体にはありがたいものであるし、影響も大きいものでありますから、今後とも一つたくましい発展と運営をやっていただきたいということを要望して、先刻の質疑にお答え願いたいと思います。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) 御指摘の点でございまするが、三十二年度はきわめて健全経営という形で決算をするとすれば、会計検査院のお話のございますようなある程度の赤字が出るということでございます。これは三十三年度におきましても何がしかの赤字が出る、しかし三十四年度におきましてはただいまの見通しでは若干の黒字が出るか、せいぜいとんとんにいくであろうという大ざっぱな見通しでございます。と申しますることは大ざっぱに申し上げますると、この程度の仕事をするには三十二年度五億の出資では少なかったじゃないかということじゃないかと思う。それが三十三年度には十億になり三十四年度において十五億に相なりましたので、未経過利子等の計上をいたしましてもほぼ黒子が出る程度にいくのじゃないか。ただしなお債券発行費等の繰延額でございますが、それまで入れるということになりますると、まだ三十四年度においても、つまりほんとうの健全経営という立場から出しますならばある程度赤字が出る、かように思うので、そうなります根本の理由は、一つは地方団体に対する貸付をできるだけ低利にいたしたいということで、七分六厘に抑えたわけでありまして、そこから発行債利回りが七分五厘二毛二糸なんでありまして、その差額はある程度利益として出てくるはずでございまするが、債券発行によりまして、調達した金を貸し付けるまでの間寝せる事態が多少起るので、ある程度のロスが出る。そういうものを見ますと多少もうけが出るようでありますが、その方に引き当てなければならぬということで大ざっぱに言えば、七分六厘で貸してほぼとんとんに近いという状況でございますので、結局素通りで地方にお貸しするというふうな扱い方針になっております結果もうけがない、結局政府出資に仰がなければほんとうの健全経営にはもっていけない、こういうことでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 自治庁にちょっとお尋ねしておきたいと思うのですが、今の矢嶋委員の御質問もあったし、公庫の答弁もあったのですが、この公営企業金融公庫そのものは発足する当時、両院の付帯決議にもあるように全額国庫負担というのは第一の建前であってやむを得ず地方債というものをやはり考えていかなければならぬということだと思うのですが、現状において地方の要望というものが十分取り入れられておらない。こういう点について自治庁としては今後どういうふうにするのか。これはもう三十二年の今決算でありますが、三十三年と四年の今の見通しも公庫から話されたのですが、自治庁の見解はどうか、自治庁の御答弁を願いたい。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 地方債計画におきましては、この付帯決議にもございますように、現在一般会計分につきましては全額政府資金をもって充てることにいたしております。それで公営企業関係につきましては政府資金の増額とのかね合いもございまして、政府資金及び公募資金というふうな資金の三本建てでやっておるわけでございましてこの公募分につきましてはそのほとんどのものが公営全美金融公庫の資金をもって貸付をする、こういう建前になっておるわけでございます。私どもといたしましても、この公営企業関係につきましてもできるだけ金利負担を引き下げるというために、この政府の出資分の増額等も極力努力いたしたい、かように考えておる次第でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこでこの利子をできるだけ引き下げたいと言われるが、これはもう政府出資が多くならなければ、利子を幾ら引き下げようとしてもできるわけのものではない。そこで今私どもが各公庫の決算をやり、あるいは政府関係について決算をやっておる中で、一般の造船関係でとかあるいは鉄鋼関係についても、世銀の借款であるとかまた船舶関係の国家的な立場における外資獲得の利子補給、というような問題も考えておるわけですね。同じようにこの地方公営公夫というものは、国民にとって欠くことのできない重要な問題なわけです。そこで現在の七分五厘三糸ですか、この利子を自治庁としては引き下げる考え方を持っておるのかおらないのか、その根本的な考え方を私はまず一つお尋ねしておきたいと思う。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) まことにごもっともな御意見でございまして私どもといたしましても公庫の利率につきましてはできるだけ下げる方向に進めたい。そのためにはやはり相当額の政府出資金というものが必要になるわけでございますが、それにつきましても明年度以降私どもの希望としましては七分三厘程度までまず第一次的に引き下げて参りたい、かような希望を持っておる次第でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 政府としては七分三厘ですか、これは少し地方自治体の、あなた方監督されておる省として少しかわいそうじゃないですかな。もっと私は率直に申し上げて一般的な利子の考え方からいけば六分以下にすべきである。今地方公共団体の借入金の状況等を考えていけば、とにかく建設というものは日増しにふえるばかりで、いろいろ公債発行あるいは政府借入金の返済をまぜると、これはもうかなり私は地方自治体は苦労をしておるというのが現実であろうと思う。しかし、かてて加えていわゆる大蔵省に吸い上げる税金というものが多くなって、地方の税金というものはきわめて少なくなっておる。こういう税体系の立場からいっても、本来国が私はやりは地方自治体の、あるいは地方公営企業の資金というものはめんどうを見るべきであると、こう考えておるのだが、六分以下に利子を下げるというような基本的な考え方はないのですか、いかがですか。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) ただいま地方債の金利の御質問でございますが、一般会計の地方債に貸し付けておりすす政府資金の利率は六分三厘になっております、それで現在の政府資金の原資になります郵艇貯金等の預金利子の状況からいいまして、大体まあこの六分三厘というのが現在私どもが努力をいたしました、いわば最低限度の利率ではないだろうかというふうに考えられるのであります。それをまたさらに引き下げるというような事態になりますと、預金金利の角検討、あるいはその他の政府の利子補給的な考え方をとらなければ、これをさらに引き下げるということは困難になるわけでございまして、さらにまた公庫の金利につきましても相当な金利引き下げを行ないますためには、現在の公庫の債券として一般市中から公募しております債券の金利体系につきましてもさらに再検討しなければならない。あるいは政府出資というものの相当多額なものを必要とするというような状況になりますので、私どもとしましてはまずできるところから金利の引き下げを行なっていきたい。私どもとしましてもできる限り安い金利ということは望ましいことでございますけれども、まずできるところから金利の引き下げを行なって参りたい、かように考えておる次第でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは預金の利子は一般金融界においては最高で六分ですね。特別なものをもっても六分一厘、今度大蔵省が二厘公定歩合を引き上げても二銭です。一銭九厘が二銭ですね。、ですから国の財政投融資の面から、地方自治体に取れる財源というものを中央に吸い上げるということになれば、これはもう私は自治庁の考え方によっては公営企業公庫に十分資金も回せるし、地方自治体に六分以下で貸すことも可能である、こう思うのです。しかしこれは今大蔵委員会じやありませんから私は議論をするつもりはありませんが、私は少なくともそういう基本的な立場は自治庁としても持っておいでになるであろうし、むしろ大蔵省がなかなか財布のひもをゆるめぬ、こういうところに苦悩されていると思いますから、自治庁としても一つ積極的に公営企業公庫の育成を私は大蔵省に申し述べてもらいたいと思う。そこでやはり自治庁がそういうふうであっても、当金庫を運営しておる公営企業公庫がどういうお考えであるか、これはやはりまた大事なことですからこの際公庫から、どういうふうに考えておるか一つお答えいただきましょう。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) ただいまのお話の点私ども全く御同感に考えておるのであります。佐々木課長からお答えもございましたが、少なくとも第一段階において七分三厘程度にはまずやっていただきたい。なぜ七分三厘をとったかと申しますと、応募者利回りが七分三厘一毛三糸という、端数がございますがそういうところでございますので、せめて応募者利回り程度で貸付できるようにできないか。そのために何がしかの赤字が出てくるわけでございますが、その赤字は政府出資で補いがっくようにしていただきたいというお願いを自治庁、大蔵省に申し上げているような次第でございまして、お話の通りできるだけ金利を引き下げ、そうして簡単な手続で貸付ができるというようにしたいと念願しておる次第であります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それからこれは矢嶋委員からあるいは御質問があったかもしれませんが、もしダブっておったら簡単でけっこうですが、お尋ねしておきたいのですが、先ほども公布から、今年度あたりから道路等の問題についても考えていきたいというお話もあったようでありますが、北海道開発についてはこれは私ども日本国民としては非常に重要な問題だと思うのです。もちろん本日もあとで北海道開発公庫についても審議をするわけでありますが、長年のこの国民の懸案になっておるいわゆる青森―函館間の海底隧道ですね。今国鉄の連絡船によってまかなっておる本土と北海道の交通を、できれば海底隧道によって、最も便利に、しかも安全に交通機関をはかるべきではないか、こういう意見は、北海道の人はもちろんでありますが、本土でも、また国会でもしばしば議論をされておるところでありますが、何といっても運輸省関係、あるいは建設省関係、それぞれの役所間の考えもあろうと思うのですが、私はむしろそれらをあわせて北海道開発あるいは地方公営企業等の問題として考えていく必要があるのではないか、政府全体のあらゆるものを動員をして、これらの一つ計画を実行に移したらどうなんだろうか、そういう面で公庫あたりでもその資金の一部を担当する考え方をもったらどうか、こう思うのだが、そういう点について公庫自体としてはどういうふうにお考えになっておるか。もしお考えがあるならばお答えいただきたいし、それから自治庁としても、隧道そのものについては、建設的な面で、これはまた若干所管の問題として違うかもしれませんが、しかし両側の岸については、これは岸総理大臣を両岸と言うわけではないのだけれども、この隧道の両岸については、これはやはり自治庁関係なんです。そこで、まあそういう点について自治庁としてはどういうふうにお考えになっておるか、一つお答えをいただきたいと思います。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) ただいまのお話はまことに重要な問題でございまして、私どもといたしましても関心がないわけではございませんが、現在北海道開発あるいは東北開発等のために、海峡の海底トンネルという問題が取り上げられておるわけでございますが、何分にも相当これは技術的におきましても高度のものが必要となりますし、資金的にも相当なものが必要になります関係で、これはやはり国の仕事として取り上げられるということが望ましい姿ではないかというふうに考えられるわけであります。従いまして地方団体が担当する部分がどの部分になるかということになるわけでございますが、この点につきまして私どもといたしましても、その計画の内容につきまして十分承知しておるわけではございませんので、的確なお答えができないわけでございますが、もし地方団体としてこれを分担する必要がある部分がありまするならば、その内容によりまして一般の公共事業として、あるいはもし公営企業として必要というものがありましたならば公営企業として取り上げて参る。しかもその資金等については十分考慮する必要があるだろうというふうに考えております。ただ先ほども申しましたように、計画の内容等につきましてはまだ十分私どもも承知いたしておりませんので、一つこの点だけ御了承をお願いしたいと思います。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) 私どもは、将来の地方自治の発展の方向というものは、公営企業という問題に非常に関係がある、その方向に進んでいかなくてはならぬのではないかというふうに見ておるわけであります。そういう立場からいたしますると、ただいまお取り上げになりました問題も、おおむね佐々木課長がお答えになりましたように、公営企業の対象として取り上げるには問題が大き過ぎる、なかなかむずかしい問題があるのではないかと思いますが、しかしながらそういうことさえ公営企業の対象として検討の俎上に上ぼされておる、その事実だけがすでにもう公営企業に対する大きな効果を及ぼすというふうに考えられまするので、非常に歓迎することだろうと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 まあ公庫並びに自治庁のお考えもお伺いしまして、大へんけっこうだと思うのです。これは一つ国全体の問題として、運輸省あるいは建設省が積極的にやるべきことではあるけれども、同時にまた北海道開発なりこの公営企業公庫としてのやはり役目も十分一つ果たし得るように、できれば体制を作ってもらいたい。これは自治庁にも特にお願いしておきたいと思います。  そこで、そういう政府資金により、できるだけ利子の引き下げということを考えても、地方自治体の発展を考えるわけでありますが、他面において地方公営企業ということで競輪、競馬という問題があるわけであります。そこで自治庁としては競輪、競馬等の問題について、地方公営企業であるからということで、これらに対する融資をお考えになることがあるのかどうか。あるいはいなむしろ今日の国民世論としてはああいう、ギャンブルはもうやむべきであるこういう考え方で競輪、競馬等の廃止についての積極的な指導というものを行なう考えあるのかどうか。また同時に、公庫としては、今後地方自治体、市町村等において競輪、競馬等をやりたい、こういう場合にそういう起債の問題が出たならばどうするのか、こういう点もあわせて一つ両者からお答えいただきたいと思います。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 現在競輪とかあるいは競馬、モーター・ボートというような事業は、その目的があくまでも財政収入を得るというためのものでございまして、私どもはこれらの事業は公営企業であるというふうな考え方を持っておらないのでございます。これは一つの収益事業であるという見解で、現在私どもの仕事の対象からは除外して考えておるのでございます。しかもこうした収益事業というものの内容は、本来法律をもりて禁止されおる事項を、特別の理由によってこれを特に免許を与えて地方団体にやらしておるというようなものでございまして、その事業の内容自体というものは、性質上あまり好ましいものとは考えておらないのでございます。従いまして、自治庁といたしましてもこうした競輪、競馬の事業につきましては、今後とも公営企業としての取り扱い方はいたしませんし、しかも将来はできるだけこれを廃止することが望ましいというふうに考えておる次第でございまして、また財政上の問題もございますので、少なくとも経営の成績が上がっておらないようなものにつきましては、もうできる限り早い機会に廃止してもらいたいというふうな希望を持っておるわけであります。従って今後新しく競輪場あるいは競馬場を作るというような計画が進められましても、自治庁といたしましては、今後新たに許可をするとかあるいはこれに対して起債の許可をするというようなことは、今のところ考えられない状況にございます。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) ただいま佐々木課長からお答えがございました通り、ただいまの状況のもとにつきましては起債の対象として取り上げられない、従って私どもの方の貸付の対象の問題にもならないという状況であろうと存じます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次にお尋ねしておきたいのは、最近非常に自動車が多くなりまして道路の破損、あるいは都電、市電等の車道の補修ということは、非常に大きな地方自治体にも負担になっておるわけです。そこで自治庁としては、地方公営企業としての上水道、あるいは交通機関等につきましても、村当まあお考えになっておると思うのでありますが、将来の計画としては舗道における電車軌道といいますか、こういうものよりは地下鉄、あるいはそれに類似したような考え方をお持ちになって、地方公営企業というものをお考えになっておるのかどうか。またもし地方の自治体が積極的に、陸上の軌道電車等を新しく地下鉄に直す、こういうような場合には企業資金というものを融資する考え方でおるのかどうか、いわゆる積極的に進める考えでおるのかどうか、こういう点について一つお考えを聞かしていただきたい、こう思うわけであります。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) 御意見のように現在都市の交通事情というものは、非常に急迫した事情にあることは御承知の通りでございます。この都市交通の姿というものが地上の驚面五車から次第に地下鉄等に移行するという傾向は、他の国々におきましても見られるわけでございますが、何分にも相当な多額の建設資金を要するということで、格都市ともそういう考えを持ちながらも、まだ計画が十分進んでおらないというのが現状であろうというふうに考えられるわけでございますが、私どもといたしましては交通事情の変化というものは十分考慮いたしまして地下鉄の建設というものにつきましては、起債のワクは明年度以降相当飛躍的に増額いたして参りたい、かようなことを希望している次第でございます。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) ただいまこれまた佐々木課長から詳しくお答えがあったのでございますが、現実に三十二年度で私どもの貸出を行なっておりますものも、これは大部分バスでございます。ただ路面電車としては札幌と函館でございましたか、二カ所あるのであります。個人的な気持で申し上げますと、ちょっと肝出おくれの感じがするのでございますが、しかし地方々々の事情のあることでございますので、計画がきちんとできておりますものについては、借り入れの申し込みがあればお貸付をするという態度をとっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それからいま一つは同じように地方自治体で非常にやはり問題になるのは、さきの国会で決定をいたしましたバス・ターミナル等の問題、これは大都市においてはきわめて重要な問題なんですね。自動車ラッシュにいかに交通安全をはかるかという問題であります。そこで、もちろんこれは建設省あるいは運輸省それぞれの所管の問題もあろうが、正点は大都市における問題でありますから、地方自治体としては非常にまあ頭の痛い、しかもやらなければならぬ問題だと思う。そこでバス・ターミナルあるいはトラック等のそういう自動車駐車場を作る場合に、地下駐車場も考えられるでしょう、あるいは若干の現在の建物等も改造することも考えられるでしょう。そういうようないわゆるバス・ターニナルの法律が施行されるに当たって、自治庁としてもどういうふうにお考えになっておるか。あるいは地方自治体がこういうものを経営するという場合には、積極的にこれに対する融資という問題をお考えになっておるのかどうか。この点も一つお答えをいただきたいと思うのです。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) この駐車場の設置あるいはバス・ターミナルの問題につきましては、まことにお説の通りでございまして、私どもといたしましても、公営企業としての事業の経営が成り立っものであるというふうな考え方を持っております。それで地方団体の計画が整いましてこの起債等の問題がございました場合には十分考慮いたしたい、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 公庫では今までそういう御相談のあったことはございませんか。あるいはもしそういう御計画でもあったらこの際御発表願いたいと思います。

三好重夫公営企業金融公庫総裁

○参考人(三好重夫君) お手元に差し上げてございますこの三十二年度の表で交通というところがございますが、これは車両のほかは車庫でございまして、今までのところ御指摘のような問題が起こったことはございません。事実として起こっておりません。ただちょっと御留意願いたいと思いますのは、私どもの方で貸出をいたしております対象になる起債のうちから、いわゆる旧指定地方債と申しまして、東京でございますとか大阪でございますとか、大都市大府県の一部のものにつきましては、公庫に依存いたしませんで別に直接に地方債を発行いたしておるので、これは私どもはまあついでに御理解を願いたいと思うのでありますが、私どもの方の貸付の対象にすべきであるという主張を実は重ねておるのであります。ということは利子の点におきまして私どもの方が七、八垣安くなっておるのでありますから、当然貸付の対象に入れてしかるべきじゃないかというものが、いろいろな沿革その他の理由で今日まで別扱いになっておるのであります。そういう財源の調達の仕方をしておられる大都市では、おそらく御指摘のような問題が如実に起こっておるのじゃないかと思うのでございますが、今までのところ私どもの耳には入っておらない。入っておらないということは、大都市――まあ五大市のような所が除外されておる、そういう関係じゃないかと想像いたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の点については自治庁はどういうふうに指導をしようとしますか。今の公庫の御答弁の、五大都市が地方債についての除外をされておる、こういうことについて自治庁としては今後どういうふうにされようとしますか。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) この問題はなかなかむづかしい問題でございまして、東京都あるいは大阪市等は一般市場において自分の必要とする資金を調達するというのは、長い歴史を持っておるわけでございます。そこで、私どもとしまして、この公庫設立の趣旨からいいまして、すべての地方団体が公募いたします資金は、むしろ公庫に一元化するということが望ましいのではないかというふうに考えておるのですが、それぞれの現在旧指定債を発行しております地方団体の意見等もございますので、まだその間の調整が十分できておらない面がございます。私どもの希望としましては、この公庫に一元化するという方式が望ましいというふうに考えてはおります。まだその調整が完全についておらないというところでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これはまあ私も横浜ですが、六大都市としてはやはり実際にこの地方公営企業についての十分な資金計画が樹立できるようになれば、もちろんこの国会できめた法律あるいは自治庁の考えておるような形になると思う。しかし現実の問題としては、今の地方自治団体の資金繰りさえなかなか困難な公庫の実情なんですね。従ってやはり自治庁としては積極的にこの法律をりっぱなものにするために、今お話のように私はもっと資金的な面を考えべきだと思うのです。それができれば当然この利子の安いものに、しかも法律的に最も効果のある方向にいくということは、地方自治体だれでも異論がないと思う。そういう点で、もっと私は自治庁の積極的な行政指導とともに、財政的に国家資金をこの中に投入をしてもらう、こういう点を要望したいのですが、再度一つこの考え方が正しいかどうか、あなたのお答えをいただきたいと思うのです。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) まあ非常にむずかしい問題でございますが、今この公庫の債券の発行のワク、あるいは地方団体の直接公募する資金のワクの決定等につきましては、私どものほかにさらに大蔵省の全体の資金計画とのにらみ合わせによる折衝という問題もあるわけでございまして、その点につきまして私どもと地方団体の意見が完全に調整がつきます場合におきましては、こうした問題も実現できるかというふうに考えておりますが、今のところ先ほど申しましたようにいろいろ微妙な問題がございまして、まだ完全に意見の調整がついておらない段階でございましてまだ私どもの希望するような線までいっておらないのでございます。私どもとしましてはできるだけ、御趣旨の通りの内容でございますので、さらに努力をして参りたい、かように考えております。

田中清一自由民主党

○田中清一君 これはまあ自治庁がおものことでございますし、それがまたむずかしい問題にわたって恐縮でございますが、実は伊勢湾台風によりまして、この通った筋にある福井県の大野郡和泉村は九頭龍川の筋にございますが、一村ほとんど全滅になってしまっておるのでございます。まあこれを復興するというと少なくとも十億くらいな、小さい四百戸くらいの村でございますが、要ることははっきりしておるのでございますがしかるところ、そこは電源開発としても、今それが少なくともここ五年もたたないうちに水の底になる村なのでございますが、それでここに大きな復興資金をかけて橋も田地田灯、家もというようなことになると、またそのとき問題が起こることになるんですが、こういった問題に対して、これはどうしても福井県の適当な所か、岐阜県の方へ移住しなければならない、そういうような場合にそこに今ある財産なり、山なり、残った家なりのいろいろなものがあるわけですが、そういったものは電源開発されれば電源会社が買収をして適当な補償をするであろうと思うけれども、なかなかその方もちょっと進まぬので、もうすでに初雪が降って、何しろ橋も落ちましたし、岐阜県から油坂という峠を越して四壁も行かなければならない、雪が五、六尺。あのままほったらかしておくと餓死者が出るという見込みさえもある。そういうような逼迫した事情にあるのですが、こういった所も電源がまあ開発すればそれだけの補償が入るものであるのですから、そういったものを見返りというか担保というか、この公営企業金融公庫の方で一応貸し付けて、そうしてこの哀れな日本人を救ってやるような何か便法が考えられないものか。こういうことでございますが、こんなケースがあるかどうか知りませんが、一つ自治庁の方としても、公営企業金融公庫の方も、一つ特にこういったケースが今後もあろうと思いますから、一つ何かお考えがあれば聞かせていただきたいと思います。

佐々木喜久治自治庁財政局公営企業課長

○説明員(佐々木喜久治君) この問題は非常にむずかしい問題でございますが、私どもの地方団体の起債というような内容からいたしますと、地方団体の特定の事業に対しての資金の許可、あっせんということでございまして今のような事態の問題につきましてはおそそらく他の農林関係の融資あるいは中小企業関係の融資というような形で措置されるか、あるいは府県がそうした問題についての、今の社会保障制度というものを利用した形で措置されるか、そういう関係の問題になるかと思うのでありまして現在の地方債としての対象にはなり得ないことではないだろうかというふうに考えるのでございます。  それで復興等のそうした橋梁なりあるいは道路なり、あるいは田畑なりの災害の復旧事業というような問題になりまして、そうした復旧資金を府県なりあるいは村なりが必要であるというようなことになりますと、それはまた一般の公共災東復旧事業として取り上げられた場合においては、その必要とする資金につきましては、一般会計の地方債として処理される、こういうことになると思います。特に個人の問題として取り上げられる場合には、現在地方債の対象にはなり得ない、こういうことでございます。御了承願います。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ほかに御質疑がなければ、これをもって公営企業金融公庫の部の質疑は一応終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり]

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  午前中の審議はこの程度にとどめ、午後一時から再開することとしてこれをもってそれまで休心いたします。    午後零時六分休憩    ―――――・―――――    午後一時九分開会

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 午前に引き続き委員会を再開いたします。  農林漁業金融公庫の部を審議いたします。検査報告批難事項は第五百百万であります。  本件に関し御出席の方は、農林漁業金融公庫から参考人として活弁総裁、古田管理部長、会計検査院から平松第五局長の諸君であります。  まず検査院から概要の説明を願います。

平松誠一会計検査院事務官(第五局長)

○説明員(平松誠一君) 辰林漁業金融公庫につきましては、本院で三十三年二月から八月までの間に二千九百二十二件、百三十億六千六百余万円について調査しました結果、一部前年度調査未了のものを含めまして管理不十分と認められるものが五百七十三件、五億八百余万円でありました。このうち三十三年九月末までに四百五十二件、三億六千六百余万円について是正の措置が済まされておりまして不当と認めましたおもな事例につきましては検査報告の二百二ページから二百三ページに記載してある通りでございます。  以上で説明を終わります。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に農林漁業金融公庫から概要の説明を願います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) ただいま会計検査院の局長からお話がございましたが、私どもの公庫におきまして不当事項といたしまして御指摘を受けましたことにつきましては、公庫の責任者といたしましてまことに恐縮に存ずる次第でございます。実はこれが毎回のように私ども指摘を受けているわけでございまして、そのたびに私ども部内によく注意をいたし、県庁並びに受託金融機関とも相談いたしましていろいろ改善の努力をいたして参っているわけでございまするが、まだまだ毎年会計検査院から御指摘を受けるような件数が相当発生いたしておるわけでございまして、この点は私どもの努力の至らないところでございますので、今後さらに努力をいたしまして絶無にするということは簡単にできませんまでも、できるだけこれが件数、金額を少なくいたしまして、委員各位に対しまして御迷惑をかけることのないように努力をいたしたいと実は考えている次第でございます。  御指摘を受けましたものにつきましては、ただいま御説明がございましたが、事項が三つございましてその事項は検査院からの決算報告の中の二百二ページから二百三ページにわたって記載されているのでございますが、その第一点は「受領済補助金相当額の繰上償還をさせていないもの」ということでございます。第三点は「公庫の煮務方法書に規定する貸付の限度をこえる結果となっているもの」ということでございまして、第三点は「貸付の目的以外に使用されているもの」と、この三つの事項があげられているわけでございます。  第一点の「受領済補助金相当額の繰上償還をさせていないもの」というのはここに書いてあります通りでございまして、私どもが災害復旧その他に融資をいたしますと、融資いたしましたときの約束といたしまして、後刻国または県から補助金が受領された場合には、その補助金に相当する分を公庫に繰り上げして償還するようにという約束のもとに、災害復旧その他に貸付をいたしているのでございますが、その後、当該貸付対象が国または県から補助金をもらいましても、公庫にそれを繰り上げ償還をしていないという事態があるわけでございます。その点につきましては私ども前からよく気がついておりましたので、県とよく相談をいたし、あるいは当私どもの公庫では大部分の融資を農林中央金庫なり、県の信用農業協同組合連合会あるいは地方銀行に委託をいたしているのでありますが、その委託を受けた金融機関を督励いたしまして、できるだけかかることのないようにして、補助金が出たらすぐに返すように御連絡をとってもらいたいということをかねがねお願いしておりますし、私どもも部内の監査機関においてできる限り地方を回りましてそういう事態のないように注意をいたしておるのでありますが、まだこういう事態が輻湊をいたしておるのであります七  そこでこの御指摘の問題の中の二百三ページの第四行目に、まだ処理しないでそのままになっておるのが七千三十六万九千七百五十二円ある、こういうお話を承ったのでございますが、その後御指摘を受けて以来私ども部内で鋭意努力をいたしまして、この七千万円の繰り上げ償還について努力をいたしまして、当該貸付対象が当公庫に返すようにという努力をいたしてきておりまして相当の額が返ってきておるのであります。現在の七千万円のうち相当部分返ってきておりましてまだ未解決になっておりますのが千百四十二万八千円、件数にいたしまして十一件、まだ残っておるわけでございます。七千万円のうち残りが千百四十万円、あとの件数は今までのうちに全部解決いたしまして繰り上げ償還になっておるような次第でございます。  それから第二点の「業務方法書に規定する貸付の限度をこえる結果」と申しますのは、私どもの業務方法書では貸付限度として八割までをお貸しする、二割の部分は自己資金でまかなうようにということをいたしておるのでございまして、従って、その貸付を受けたけれども実際工事をいたしましたらば、その工事金額が少し下がったというようなことで、実際問題としてはその八割をこえて九割になった、九割五分になったということが実際に起こるわけでございます。そうした場合は八割をこした分だけについては公庫に返してもらうということをいたしておるのでございますが、その点につきましても、まだ八割をこえた結果になっておりましてもその部分を返していないという点を御指摘になったのでございますが、それはこの二百二ページのまん中ごろにありました御指摘の金額が約五千百万円でございますが、これにつきましてもたえず努力いたしまして、現在残っておりますのは十二件で四千百三十七万円ばかり残っておりますが、その他の金及び件数は今までに処理をいたしておるわけでございます。  それから第三の「貸付の目的以外に使用されているもの」、これは三件百八十一万円でございますが、これは私どもが貸付をいたしました目的と違った目的に使用いたすということでございますから、これは当然返していただくわけでございますが、その点につきましても三件で百八十一万円ばかり御指摘を受けたのでございますが、現在のところ一件七十一万円だけが残っておるのでございまして、その他のものは今までにすでに解決をいたしておる、こういうことでございます。  従いまして総金額におきまして以上(一)、(二)、(三)の合計が一億二千三百五十二万円の御指摘でございましたが、なお、ただいままでに残っておるのが五千三百万円、件数にして自五件が二十四件ということになりましてまだこの二十四件五千三百万円ばかりのものが未処理になって残っておるのであります。是正いたしましたものは件数において七七%、金額にいたしますと五六・六%ということになっておりまして、ただいま申し上げましたものがなお現在未解決になって残っておるわけでございます。未解決になっておりますものはほとんどがこれは土地改良に対する貸付金でございまして、またそのうちの大部分が災害復旧の貸付金でございますので、なかなか折衝いたしましてもすぐあしたからこれを取り上げるということが実際上できないという場合が相当多いのでございますが、なお県内それぞれの組合なりの当局とよく相談いたしましてできるだけ個別にこれを相談いたしまして、早く公庫に貴重な金を返すようにという努力を今までにいたしてきておるのでございます。しかし事態が事態でございますので、なかなか解決はそう簡単にすぐに実際問題としていかないのでございますけれども、なおこれはある程度期間を待ちますれば、事態が事態でございまするから、当然これは解決ができるものというふうに考えておるのでございます。今後、私どもはもちろん委託金融機関をも督励いたしまして、あるいは必要な事項は県当局と連扱いたしまして、未解決の事案につきましては極力早く解決をいたすようにいたしたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。御指摘の中にもまだ十分努力が足りないという御指摘であるのでございまして、この点はわれわれといたしましても認めざるを得ないことでございますが、われわれといたしましてはできるだけのことはやっているつもりでございます。しかしなおかつ不十分でかかる件数において御指摘を受けたわけでございますので、今後さらに督励をいたしまして事態をすみやかに解決するようにいたしていきたいと考えておるような次第でございます。  以上事態の概略について御説明を申し上げたような次第でございます。何とぞよろしくお願いいたしたいと存ずる次第でございます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 以上をもって説明は終わりました。  これより質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 不当事項につきましてだいぶ努力された跡が見えるのでございます。私ども農村を見ておりますると、特に償還の繰延になるような状態になっておるような地方では、土地改良業等の負担が非常に大きい。中には年間反当五千円をこえるような所がかなりあるわけであります。そういうような所になって参りますると、その償還等も相当苦しくなって参ります。幸い豊作も続いたり何かして参りますると、償還成績等も割合によくなって参ると思うのでありまするけれども、たとえばさらに不慮な災害を受けたり、火災を受けたり、家庭内に病人が起きたり何かしますると、そういう障害がいろいろ償還を困難な状態にさせることが多いのであります。そういうような場合に、大体償還繰延の猶予期間が六カ月であるようでございますね。大体そういうふうに見ていいと思うのですが、そういう繰延を現在要するような件数は全国的にどれくらいあって、額がどれくらいあるか、一つ現在のままでお知らせ願いたいと思います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) ただいまの御質問の点でございますが、なるほどお話の通り、相当災害を受けましたり――災害を受けなくても、土地改良等のために国の補助金が不十分のためにそれぞれ自己負担をいたしておるわけでありますが、公庫がそれに対して貸付をいたす場合におきましても、一般の場合は六分五厘、非補助の場合で五分という貸付率になっておるわけであります。最近、基金を利用いたしまして三分五厘という、ごく小さな土地改良については率を定めることにいたしましたけれども、大体において補助金がついたものについては補助残について六分五里、一般のものは五分と、こういう貸付になっておるわけでございます。猶予期間といいますか据置も、普通の場合は五年、非補助の場合は三年、償還期間は十五年ということになっておるのでございますが、御指摘の通り、またただいま御説明申し上げました会計検査院から御批難を受けました事項等を調べてみましても、やはり大部分が災害復旧でございまして、その災害復旧のために相当な無理をいたしておるということもございます。あるいは土地改良区につきましては、それぞれの農協の負担金が非常に高過ぎる、あるいは負担金額が平等でないというようなことがあって、返そうにも返せないという事態になっておるのもあり、中にはむろん悪質のものもあるようでございますが、そういうものもあるわけでございます。そこでわれわれといたしましては、この解決いたします場合においても、単に実態を目しまして、ただきめられた据置期間なりきめられた償還期間内で返せと申しましても、無理な場合がありますから、そういう場合にはそれぞれの事態に応じまして償還期限を延ばしますとか、あるいは償還の金額について若干傾斜的になるべく負担のかからないようにするとかいろいろ工夫をいたしまして、それぞれ個別の事案につきましてなるべく借入者が返しやすいようにしていこうというふうに努力いたしているわけであります。今後もそういう方向でできるだけ個別にわたりまして努力いたしまして、できるだけ妥当な負担額で受益者が公庫に返すことができるように、ということで努力いたしたいと思っている次第であります。  ただ、ただいまおっしゃいましたように、どのくらい今因った金額があるだろうかというお話でございましたが、それを申し上げることもなかなかできないのでありますが、試みに延滞している元金は一体どのくらいあるかということをちょっと御説明申し上げますと、最近の現在高でございますが、土地改良につきまして延滞をいたしておりますのが五億二千五百万円ございます。その貸付総残高が五百十四億でございます。五百二十四億のうち五億二千五百万円、パーセントにいたしますと一%が延滞しているということでございます。これは土地改良についてだけであります。その他についても大体同様なパーセントが出ているわけであります。全体で一・五%という率でありますから大体同じようなことでありますが、そういう金額が延滞になっているわけであります。ただいま御質問がございました金額についてそのまま当てはまらないかもしれませんが、一応延滞している金は借入者が困って返そうにも返せないで残っているというふうに見ていいのじゃないか、という感じがいたしている次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 今説明がありました延滞状況でありまするが、土地改良部分で五億二千万円をちょっとこえている、これは五百二十四億から見ればお話の通り一%に相当するのであって割に成績がいいと思うのであります。これも何といいますか方針があるのですか、その貸付についての。相手方の調査等において何か貸し付けて償還可能な者に中心をおいて貸すというような傾向がないのですかどうですか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 私ども金融機関でございますので、償還の全然見込みのない者に貸し付けるということは実際問題としてできないわけでございますが、ただ御承知の通り私どもは国の機関でございます。従って普通の一般の金融機関と違いますから、あくまでも農林漁業の生産力拡充という国家目的がございますから、その国家目的に従って貸付をするということが一般の民間の銀行とは違っているところでございますので、その点が若干普通の金融機関と違った感覚で貸付の対象を選ばなければならないということを自覚しているわけであります。ただ私ども貸す場合には全部これは国の認定なり県知事の認定に基づいて貸しているわけであります。これはほとんど例外なしに、私どもの公庫で貸す場合は必ず国であるとかあるいは県であるとか、こういう所から貸すべしという認定をいただいているのであります。県の認定に従って私どもが金融機関の立場からそれを審査して貸し付けるということにいたしているのでありまして、私どもといたしましては県の認知あるいは国の認定がありました以上、これは貸付対象として適当なものであると一応考えまして、あとは金融機関としての立場からいろいろのことを考えまして、貸付を許可するということになっておりまして、自体といたしましては特に貸付可能のものだけを選ぶということでないのであります。今申し上げました通り政府金融機関としての立場ということも重視しながら運用いたす、こういうふうにやっている次第であります。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 端的に言えば金融機関は結局金貸しなんですけれども、そういう感覚でやられては農林政策の遂行のために大きな障害になると思うので、幸いその政策の遂行という立場から金融事業をやっているというのでなかなかむずかしい仕事だと思う。しかしむずかしいが重点はどこにあるかというと、やはり農林政策の遂行という面になければならぬと考える。そういう観念でこの事業を進めていかなければ、農林漁業金融公庫というりっぱな事業を計画して多額な資金を国家から出しておりながら、目的に相反するような結果になると思うのであります。そういうことのないように一つお心がけを願いたいと思うのですが、利子等の場合に、公庫から直接利用者に貸金が渡るというのはきわめて少ない。土地改良事業等耕地関係の場合においてはいささかあるように聞いておりますけれども、ほとんど大体公庫から中金へ入って中金から信連を経てさらに利用者たる農漁民の手に入るというのが一般のようでありますが、その場合にその中間の業務を取り扱う者の手数料、あるいはその中間利子というのはどういうふうになっているかお伺いしたい。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 御質問の点でございますが、御指摘の通り、私どもの担当しております仕事のうち九〇%以上は受託金融機関に委託をしているわけでございます。農林中央金庫と各県の信用農業協同組合連合会、それから地方銀行というのに受託をいたしているのであります。ただ昨年から支店を設置し始めまして少し直接貸付をすることを始めましたが、これもごくわずかなパーセンテージでございまして、ただいまのところ五―六%程度の金だと思います。大部分はただいまお話の通り受託金融機関に受託いたしているわけでございます。しかしながら御指摘にもなりましたが、これは農林中央金庫と違いましていわゆる段階制になっておりませんから、受託されました金融機関がそれによって利子について何らかの利ざやを設けるということはないわけであります。公権の業務方法書あるいは法律できめられた利子で、末端の借受者が借りられるということになるわけであります。そのかわり私どもが受託金融機関の事務処理に要する経費等につきまして手数料も払っているわけであります。手数料は総額で二十二億ばかり、確かな数字はあとから申し上げますが、二十二億ばかり支払いをいたしておるのであります。大体これは残高金額によってパーセントをきめましてそれぞれ農林中央金庫、それから県の信連等に残高の割合で毎年手数料を支払うということでございます。従って受託金融機関は公庫から交付する手数料によって事務その他まかなっておるわけでありますから、公庫から定めました利子はそのままで、借受者は公庫できめた利子だけを支払えばよろしい、こういうことになっておるわけでございます。三十二年度の手数料の実績は十七億七千万円、これは全部中金なり地方銀行なり県の信連に支払いました手数料の総金額でございます。十七億七千万円手数料を支払っておる次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 まあ手数料を中間回で取ったり中間利子を取ったりする、これはとんでもないことと考えるのですけれども、その中間で利子を取るということはとんでもないことと思うのですが、手数料は業務上やむを得ないことだと思います。ただ、こういうことはないのですか、今、先ほど利子の御報告がありましたが、公庫から六分五厘で出ている。これは補助事業の場合ですな、六分五厘で出ている。ところが実際の利用者に七分五厘で入ってくることを御存じですか。それが非補助の場合には五分五厘で公庫から出ているにかかわらず利用者には六分五厘で入っておるらしい、そういう事実はないですか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) これはどういうふうに、――私どものお答えできる範囲外の問題になるのかもしれませんけれども、私どもは先ほど御説明申し上げました通り、末端の土地改良の事業主体に対して直接六分五厘なり五分で貸付をいたしておるわけでございます。土地改良区、それから農業協同組合、まあ土地改良区は相当あるわけでありますが、それから農業協同組合が大部分でございます、その土地改良区なり協同組合が農地の仕事をいたす場合に、それに対して中金は県の信連を通じて六分五厘なり五分で貸付をするということでございます。従ってそれは直接事業対象に対して貸付をいたすわけでございますから、私どもといたしましてはそれが末端にどういうふうになっておりましょうか、ちょっとただいまの御質問の点については正確にお答えができないのでございますが、私どもの常識といたしましてはそういうことはあり得ないことだというふうに考えておるわけでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 常識で考えてあり得ないと考える、私もだいぶ疑問に考えておったのですが、いろいろ聞いてみますと実際には一分の中間利子が加わって末端に入っておるようだ、これはぜひ一つ厳重に調査されて善処されたいと思う。  それから大体においてこれはまあどこの公庫でもそうだと思うのですが、非常に貸付の業務がきわめて煩瑣です。特に農林漁業金融公庫のような農民、漁民を対象とするような公庫の業務になって参りますると、なるべく簡素な窓口業務でやってもらいたい。農民なんかが昼、田畑で働いて、うちへ帰ってきて煩瑣な書類を調べて記入して、目をくさらかして夜通しでようよう調製して持っていく、さらに持っていった書類がいろいろ欠陥を指摘されましてまた持って帰る、二、三回繰り返す、しまいにはいや気がさして借入をがまんするというような、あきらめるというような人も出ている。そういうような非常な煩瑣な手続があるのでありまして何かそれはもっと簡易に貸付ができるようにしなきゃならぬと思うのでありまして、それらについて考慮されているかどうか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) まあ御指摘を受けて恐縮でございますが、従来にも公庫の貸付の手続が煩瑣であるというおしかりを受けたことがあるのでございまするが、貸付する対象が御承知のような対象でございますから、私どもはまあできるだけ一つ手続を簡単にいたしまして貸付を受けやすいようにしなきゃならぬ、そういうことをするのが当公車の大きな使命であるというふうに考えているのでございます。ただ、受託金融機関に大部分委託をいたして貸付いたしているので、直接の窓口は県の信連とか中金の支所、あるいは地方銀行ということになってくるわけでございまして直接借入を受ける方が話し合いをされる相手方は、主としてこの受託金融機関になるわけでございます。従って私どもといたしましては受託金融機関に対して督励をいたしまして、できるだけ親切に扱い、できるだけ借人を受ける方に迷惑がかからないようにするということを常々お願いをいたしておりまするし、同時にまた基礎となる貸付に必要な書類というものをできるだけ簡素にする、ということを常々考えている次第でございます。しかし簡素にするにいたしましてもこれは限度がございますので、最小限度必要な書類はぜひいただかなければならぬということは御承知の通りでございます。しかしそれをできるだけ最小限度にとどめまして必要なものでもできるだけ形式を簡単にするとか、あとでいいものはあとにするとかいうふうな方法もあろうと思います。ことに土地改良などについてはそういう問題も多いのでございますが、私ども一つ一つこまかいことについては今御説明することができませんけれども、御趣意の点ごもっとものことであります。なお私どもできるだけ検討に検討を重ねまして、できるだけ形式を簡単にし、あるいは簡略にしていいものは簡略にいたすとか、あるいはあとでいいものはあとにいたすというようなことによって、一たん手続をされた方がその手続が煩瑣なために借入をやめてしまうというようなことは、私どもの方といたしましては申しわけのないことでございますから、そういうことのないように、一つできるだけ今後も注意を払いまして、私どもでやることはやるし、受託金融機関にしてもらわなければならぬことに対しましては、受託金融機関を督励をいたしましてただいま御指摘のありましたようなことのないように、後努力をいたして参るつもりでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 一つそれはぜひ十分研究されて、簡易にできるような、実績の上がるような方法を立てていただきたいと思うのであります。  次に、まあ土地改良等になりますると多少の計画上の余裕がありまするけれども、災害等になって参りまするとかなり復旧のために急がなきゃならぬ。そういうような場合に非常な煩瑣な手続が起きて当事者が困っているという声が相当強い。特に災害等におきまして、まあ特に大きな災害になりまするとまたこれは方法がございますのですが、特に大てい小規模災害になって参りますると、零細農民が集団している地域等が多い。そういうような所ではこの農林金庫の金を一日も早くと待っておる。しかもその借入の額も、補助額と起債額との大体それに見合った額を借り入れることが災害を早く復旧させることだと思う。そのことがまた一面この金庫の使命であると思うのです。農業、漁業の増産進展という立場から考えて最も必要であると考えるのですが、早く、そして補助額と起債額との合計したものに見合った金額を出せるようにしてもらいたい。今日そうは出てないようであります。これは繰延償還のできる規定もあります、繰上償還のできる規定もありますのでこれは当然やっていいと思うのですが、今それをやられているかどうか一つお教え願いたいとつ思います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) まあ大きな災害については非常に手を尽くすけれども小さなものにはなかなか手が回らぬじゃないかという御指摘でございますが、ごもっともな点も実はあるわけでありますが、そういうことこそ旦落としてはならぬと私は思います。災害でありますれば大きいだろうが小さいだろうが、災害を受けた方につきましては同様でありますので、小さな災害を受けられた方につきましてもできるだけ親切に、借入を受ける人の立場に立ってできるだけ早く手続をして上げるということがぜひ必要だと思いますので、この点は先ほども申し上げた通り努力いたして参ります。  ただ貸付する金額につきましてでございますが、この点は私どもは、たとえば補助を受けますると、補助を受けなかった残額につきましてその八割をお貸しするということになっておるのでございまして、結局は二引分だけは地元と申しますか、工事施行者が負担をしなければならぬということになっておるわけでございます。大きな災害でございますと国の補助が相当多額に出るわけでございまするから、自己負担をする部分もまあ二割か三割、そのうちの八割を公庫が貸すということでございますから、補助残のうちの二割分の自己負担ということは金額にいたしますれば大した金額ではないのでございます。ただ災害を受けた方にしますれば一銭といえども大切な金でございますから、全額を貸していただきたいというような御希望も中にはあるのでございます。しかしながら私どもといたしましては、やはり公庫の貸付の立場からはある程度、災害の場合といえども、工事をする人自身が、ごく一部だけでもとにかく自己の金額で負担するということの建前は、どうしても持っていかなければならぬというふうに考えておりますので、災害の場合につきましても、例外なく私どもといたしましては八割についてお貸しをする、従って二割については自己負担をしていただくということの原則でいっておるわけであります。今度の災害の場合につきましても例外なくその建前を私どもはとっておるわけでございますので、従って災害を受けられた方は補助金の残りのうちの二割は負担をしていただくというふうに取り扱っておるようなわけでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 やはりこの金庫もできるだけ支店を設けていくというようなお話のようでありますが、支店を設ける構想についてはどういうふうに考えられておりますか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 支店を作るのは実は昨年から始めましたことでございまして、これは昭和二十八年に公庫ができたのでございますが、できましてからはすっとそれぞれの農林金融機関に全部委託をいたしておったのが、だんだんと金額もふえて参りますし、やはり地元の貸付対象につきましてよほど詳しく調査、管理する必要がございますとか、あるいは借入手続をすみやかに簡素にするというような観点から、去年から実は支店を設置し始めたのであります。設置し始めましてもこれは各県に一つというようなことは考えないのでございまして、大体ブロックごとに一つというような考え方でただいま支店設置を進めておるような次第でございます。ただいままでに設置いたしましたのは九州の福岡と岡山と京都、それから仙台と札幌と、それから東京の本店の中に営業部というのがございまして、これは関東支店のような役割をいたしております。それだけ設置をいたしております。なお来年の予算につきましても何カ所か支店を設置したいと思いまして、ただいま予算を要求いたしておりますが、これは来年のことでございますのでどうなるかわかりませんけれども、私どもの理想といたしましては各ブロックごとに一つの支店を設置していきたい、またそれによって支店設置の計画は終わりにしたい、こういう考え方で今進めておるような次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 まあ支店の業務というのはできるだけその地方の実情を早く把握するということと、それから業務を簡素にすることと、従って管理を簡便にして完全にやっていきたいという趣旨だと思うのですが、従ってその金庫を利用する度数、その量、件数が多い地方にこれは最も必要だと思う。まず第一にそういうふうに考えなければならぬじゃないかと思うのですが、その点で実は新潟県からこういう農林漁業金融公庫支店設置についての陳情というのがきておるはずですが、お手元に入っておりますか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) よく伺っております。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 まあこれを見ましても、大体なるほど新潟県にその支店の設置は必要ではないかと考えられるのであります、趣旨から見て。しかも新潟県は御承知の通り非常な日本でも第一の農業県でありますし、米産その他の産額においても他県を凌駕しております点から、私はその利用度というものは非常に高いと思っています。その利用度の高い所からまず設置することが必要ではないかと考えられる。たぶんそういうふうな構想だと思うのですが、その通りですか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) この点についてはまだ予算を要求中でございますので、どういうふうになるかまあ予算がきまりませんとはっきり申し上げられませんので、その点は御了承おき願いたいと思いますけれども、私の構想といたしましては来年三カ所に設置をいたしたい、できますれば四国に一カ所、東海に一カ所、北陸に一カ所、こういうことでございます。今までの設置をいたしております所は、私の初めの公庫の設置方針といたしましてはただいま御説明申しました通り土地改良の仕事が相当の部分を占めるわけでございます。で、やはり全部県の認定なり農地事務局の申請、県なり農地事務局との事務の連絡が非常にあるわけでありまして、全部公庫の貸付はそういった農地事務局なり県の選定または認定によって貸し付けることになっておるのでありますから、やはりそれと密接な関連のある所に設置するのが一番よろしい、こういう方針で昨年から公庫の支店を設置いたしてきておるわけでございます。そこで私どもといたしましては、農地事務局所在地に公庫の支店を作るということでまあ進んで参ってきております。ただ九州だけはまあ非常に遠隔な地でありますので、熊本に農地事務局がありますけれども福岡に支店を作っております。その他は全部、岡山に農地事務局がありますので岡山に作っております。京都に農地事務局がありますので京都に作っております。仙台、東京、札幌、それぞれ農地事務局所在地に支店を作っております。ざっくばらんに申しますと、岡山に作りますときになぜ広島に作らないかというお話もあったわけでございますけれども、しかし農地事務局所在地に作るということで岡山に作るということに御了承を得たわけであります。京都に作りますときに、これも京都に農地事務局があった。全部農地事務局所在地に支店を作るということで、九州の例外を除きましたほかは全部それでいっておるのであります。来年三ヵ所作りますときも私どもは原則としてその方針によって設置していくのが、一番妥当ではないかというように考えておるのであります。今問題になりました新潟県につきましては、私どもも前々たびたびお話を承っておりますが、これは新潟としてはごもっともな点もあるのであります。と申しますのは、まあ北陸に作りますれば農地事務局は金沢にあります、従って今までの経緯から当然金沢に置くわけで、それに対しまして新潟からは自分の所の事務の扱い件数なり金額が大きい、従って自分の所に置くようにという熱心な御陳情であります。御陳情の趣旨もよくわかるのであります。なるほど資料に照らしてみますると、新潟と他の富小、石川、福片一県合計と比較いたしますと、大体件数におきましてあるいは金額におきましてお互いに領傾いたしております。あるいはものによって新潟の方が多い場合もございます。そういうことも考えられるのでありましてそういう点から申しますると、新潟に置けという御意見も確かにわかるのであります。しかしまた交通の関係あるいは農地事務局以外の中央からの出先官庁の存在の関係、あるいは今まで新潟県というのがどこの所属に属しておったかということを考えてみますと、新潟県と申しますのは非常に複雑な関係になっておるのは御承知の通りであります。そういう関係等を見ますと必ずしもそれによって新潟に置かなければならぬという結論は出てこない。また距離で申しましても、常山から申しましても新潟の方が遠く、金沢から行った方が近い、新潟の人に言わせますと金沢から行くなら東京に行く方が近いのじゃないか、こういう御意見もあるのでございまして、公平に考えまして、新潟の御意見もよくわかりますし、その御主張の点もわかるのでございますけれども、さて新潟とほかの三県とを比較いたしますと、新潟県の方が絶対的であるという理由も成り立たないのじゃないかという実は感じがいたしておるのでございます。そこで私の気持といたしましては、従来の方針の捕りこれはやっぱり金沢に農地事務局があるから金沢に置く方が適切じゃないかと思います。と御返事をいたしております。いずれにしても来年度の問題でございますので、予算で設置が認められれば来年の七、八月ごろに設置することになりますが、そのとききめなければならぬわけでございますけれども、従ってまだ未決定の問題を議論しておるわけでございますけれども、率直な私の気持でございますが、そういう気持を新潟からおいでになった方には御披露申し上げておるわけでございます。県の方としては御納得なさらないで、いやどうしても新潟に置いてもらいたいという御陳情は続けておられますが、私はそういうふうに新潟の方がおっしゃることはわかりますけれども、公平に考えれば農地事務局所在地に置くということをやめてまで新潟に置く理由が立たないだろうと、そのかわりに必要によっては新潟県を関東支店につけるという方法もあるのだから、そういうようなことも考えてやっていきたい。要するにこれは純粋に事務的な問題であるから、今までの公庫の方針と、支店を設置した場合にどうなるかということをよく考えて一つやろうじゃないか、こういう御相談をいたしておるわけでございます。  なおつけ加えて申し上げますと、先ほど申し上げました通り支店を設置したといたしましても、支店で直接取り扱う事項というのは全体の一割にも満たないのであって、九〇%以上のものは従来通りの扱いで、農林中金、県の信連、地方銀行を通じてやるのでありまして、支店で扱う事項はその中の約一割出ない、多くて一割であります。そのうちで支店だけで決済できるものがその中の一部でございましてあとのは本店に上ってくるわけであります。支店を作ったことによって地元の人が受ける利益というのは、地元の人が想像されておるほど大きいものでは実はないと考えておるわけでございます。いろいろ申し上げましたけれども、今まで新潟県で御陳情になられた方に対しましては、ざっくばらんに私の気持を申し上げまして御了解を願っておるのでございますけれども、ただいまのところ新潟県の方々はあくまで新潟に置いていただきたいということを言っておられるような状況でございます。いずれにいたしましてもこれは来年の予算がきまりましてからの問題でございますので、予算がきまりましたならば、その際にまた十分検討いたしましてきめたいと考えておるような次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 今の問題は、私はまだ議論すれば議論の余地があると思うのですけれども、そんなことはやりませんが、まあそれは一つ考えていただかなければならぬと思う。特に私は農業の将来というものを考えるときに、なるほど土地の問題はこれは農業というものの基盤ではありまするが、将来はたとえば農業を機械化するとか、あるいは共同化するとかいろいろな方面で新しい仕事がどんどん出てくる、そういうようなことを考えますると必ずしも何も農地局の所在地でなければならないというような理由も薄くなってくると思うのであります。しかしそういうことを一々ここで私は議論しようとは思わない。予算とともに一つ十分考えていただきたいと思います。  それから金庫の利用度において農業と漁業の割合は現在どういうふうになっておりますか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 先ほど申し上げました通り、貸付残高と申しますと、これは三十四年三月三十一日現在でございますから、昭和二十三年度末でございますが、全体は千四百七十六億の残高のうち、いわゆる農業関係、土地改良が五百二十四億、それから水産業が百五十億ということになっております。まあ林業が七十五億というような大体傾向になっております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 先ほど延滞のことについて賛同があったのですが、私重ねて質問いたしたいのですが、この延滞の状況の調書が資料によって出ておりますが、これは年々歳々延滞の額が大きくなっておりますし、また件数も多くなっておるわけですが、これは六ヵ月以上の延滞というふうに書かれておりますけれども、長期にわたって延滞になっているものが固定してあってそれに年々歳々一億、三億という延滞が重なっていくのか、この点についてその内容を着手御説明願いたいと思います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) お説の通り延滞の額は年々実はふえてきておるわけであります。差し上げた資料でわかりますが、実は六カ月未満というのは普通事務的には延滞として取り扱っていないのであります。といいますのは、六カ月は事務の不行届きだとか郵便関係とかちょっとおくれることがありますので、六カ月たてば延滞だというふうな普通取り扱いにしております。そこで全体的に申しますと、貸付額が毎年ふえて参っておりますから貸付額に応じて残高もふえる、従って延滞もふえる、ふえちゃいけませんけれども現実にはそうなっておるわけであります。大体パーセントにいたしましても、三十二年度委すなわち三十二年三月三十一日末で見ますと、大体一・六%が六カ月以上の延滞でございます。その次の三十三年度末が一・八%という延滞でございます。ちょっとパーセントがただいまのところ上がっておるのであります。本年度はまだわかりませんけれどもそういうふうな状況でありますが、その六ヵ月以上のうち相当固定した状況がないかという御質問でございますが、ちょっと正確な数字を申し上げられないのでありますが、一カ年以上の延滞が三十二年度末で十四億ございます。三十一年度末だと約九億でございますが、三十二年度末で十四億です。従って一年以上の延滞というのも一般に増加している傾向にあると思われるのであります。私どもとしましては、貸し付けている対象がこういう対象でございますのでなかなか実は大へんでございますけれども、やはり金庫の立場といたしますれば、延滞をできるだけ早く解消しなければならぬということで努力いたしておるのでございますが、努力にもかかわらず少しずつふえているということでこの点はなはだ恐縮に存ずるのでございますが、今申し上げた通り固定化する傾向に若干あるのじゃないかと、率直に申し上げまして考えます。その点につきましても、これは普通の会社と違いまして農業団体であり農村でございますから、相手方が定着いたしております。従ってこれは私どもといたしましては、きょうあす出せといわれても無理かもしれませんけれども、長い間かかって条件緩和をするとかいろいろ借り受ける人に出しやすいような方に条件を変えてやれば、長い問には取れるのじゃないかという気も一方にはいたしますけれども、しかしながら、そういう安易な気持ではいけませんから、できるだけ固定化しないように、また金額全体を減らすように今後努力をしていかなければならぬ、こういうふうに考えておる次第でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それからお伺いしたいのは、先ほどの支店の設置の問題と関連してお伺いしますが、支店を設置しますと公庫の人件費その他がかさんで参ります。従ってこれが採算の上からいっても貸付の利子その他に影響してくるところだと思うのです。ところが遂に資金構成を見ますと、昭和二十八年に始まった当時と比べますと、現在は相当政府の出資金というものが減ってきて借入金の方が多くなってきている、こういうような傾向が三十一年度くらいから強くなってきているのであります。従って考えられることは、経費は相当かさんでくる、資金構成がやはり利子のつく金の借入金の方が多くなってくるということになると、これは当然貸付の金利の問題に影響していく。さらに農林中金の方の貸付の問題が利子補給、こういうようなことで利子が切り下げられるというような場面も出て参って、中金と公庫の性格上の問題に発展してきてこれが農林省内部における金融面において非常に大きな問題となっておったのでありますけれども、これに対して今後の支店等の増強と今言った資金構成の面からいって、どのように公庫の性格を明確にしていこうとするのか、制度金融の性格を明確にしていくというような対策についていかように考えておられるか、これをまず農林省……、大蔵省は見えておりますか。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 大蔵省は見えておりません。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それじゃ農林省の経済局長が見えておるようですから、農林省から一つその見解を承っておきたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ただいま北村委員の御質問のように、公庫の資金構成が発足以来非常に年々変わってきております。当初の二十八年のころにおきましては大体出資金が六〇%くらいを占めておったのでございますが、だんだん滅って参りまして昭和三十四年度では大体四二、三%というようなところにきておるのでございまして、これが結局公庫の採算にもある程度響いて参りまして非常に公庫の採算もだんだんつらくなってきておるというような状況が現実問題として現われてきていると思っております。それと同時に一面からいいますると、だんだん償還されて返ってきます金も、これも年を経るに従いまして増加して参るのでございまして、そういう点も一緒に考えなければならぬというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、相当低利な金をこれは国の政策上といいまするか、いわゆる制度金融として融資をしていく。こういうような制度でございまするので、できる限り一つ公庫の採算の上からもそう困難な問題が起こりませんように、政府といたしましてもそういう点をにらみ合せながら、出資金あるいは借入金をどういう工合にしていくかというようなことを、調整のとれました形で努力をいたして参っておるのでございまして、今後もそういうような考え方でできる限り調整のとれた形で出資金等も確保していく、こういうようなことで考えていきたいと思っております。  他方農林中金あるいは協同組合の系統機関におきましては、相当これは資金が集まっておるのでございまして、こういうような面で、実際問題としては系統の組合金融というものが、その資金のコストの関係あるいは運用上の問題もあろうかと思いますが、現実問題としてそうスムーズに農民あるいは農村に還元されておるというような状況ではないと思います。こういう点も一つ公庫の制度と一緒にして、農業金融というものをどういう工合に持っていったらいいのか。それから農林漁業金融公庫が、一面におきまして、それとは別にいわゆる組全日金融というもの、系統金融というものをどういう格好で持っていったらいいか、こういうようなことを根本的に考えなければならない時期にきているのではないかというようなことも考えられますので、そういうような点も根本的な問題といたしましては私どももいろいろ検討をいたしておるわけでございます。非常にむずかしい問題でございまして、なかなか簡単には結論を得られないというような実情でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 さらに総裁にお伺いしたいのですが、今支店を設けたことにおける、何といいますか経営のための資金がふえる、人件費がふえてくるわけでありますが、農林漁業者が対象でございますから、当然手厚い指導なりあるいは趣旨を徹底する資金の貸付の計画なり何なりというものを徹底する意味においては必要だとは思うのです。必要だとは思うのですが、この支店を設けなければ、公庫の資金の内容というものを農民に徹底し、利用される、こういうようなことができないのかどうなのか。支店ができればできたことがいいのでありますけれども、これをどんどん作っていくということになれば、中金の支店との競合という問題も出てくる。先ほどブロックごとということでありますから、来年度に支店もでき上がることなんだろうと思うのですけれども、ブロックに一つの支店を設けたにしても趣旨を徹底するということは非常にむずかしい、借入方がむずかしいだけでないし、相当やはり厳密な貸付条件があるわけですから、それに違反するものは引き上げられる。こういうことになるので、ここにも指摘しておりますように不当事項として相当多数指摘されておる。これは是正ざれなければならないでしょうが、これはやはり農民が、枚意にやる者もおるかもしれませんけれども、なかなかこの資金の内容というものについて徹底されておらないのじゃないか。一部はわかっておるでしょうが、なかなか実際に借りたい人に徹底するということは非常に困難じゃないか。こういうふうに思うのですが、支店を設けたことによる経営の資金のかさむ点について、どのような見通しをもって貸付金利に影響しない程度のものをやろうとせれるのか。  それからもう一つは、公庫資金の趣旨の徹底の方法についてどんな処置がとられているのか、せっかくあっても利用されないというようなことではいけないのじゃないか、よく農村へ行くと、あるのだけれどもなかなか借りる方法がむずかしくてわからないというのが相当あるわけなんですから、そういうようなことについてどういう処置をとっておられるのかお伺いしたい。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 御指摘の点でございますが、この点御質問の御趣旨の中にもございましたが、支店を作るという意味は、先ほど御説明申し上げた通り、貸付の残高がふえるに従って的確な管理をするということと、貸付の対象、農林漁業者に対して公庫の存在を普及徹底させるということ、事務の簡素化、敏速化というようなことを目的といたしたのでございますが、これは先ほど申し上げました通り、ブロック別に作ればそれで終わりということにいたしておるのでございますが、支店設置によって経費がふえるわけでございます。しかし一方に直接貸付をいたしまするから、その分だけ農林中金その他受託金融機関に対する受託手数料の支払いが減るわけでございます。従いまして差し引きどうなるかということでございますが、ただいまのところ正確な数字を持っておりませんので恐縮でございますが、私の記憶をいたしましたところでは設置をした年は赤字になる、いわゆる手数料と事務費と比べますと。三年目からはプラスになってくる、こういうような計算になったように記憶いたします。おそらくそういうことで支店設置計画も大方の了承を得たのじゃないかと私了承いたしておりますが、そういうことで一、二年すれぼ支店を設置して、それだけ受託金融機関に手数料を支払わないということによってプラスになってくる、こういうようなふうに計算をされておるわけでございます。従ってその点による経費増ということの御心配の点につきましては、これは今申し上げた通りの御説明で御納得していただきたいと思うのでございます。  さて、そのPRと申しますか普及徹底と支店とどういう関係があるかということでございますが、これは私どもの金融機関の性質上、農林漁業者に対する金融でございますし、非常に零細な多数の方に対する金融でございます。で件数にいたしましても二十万からの件数になっておるというような状況で、一件当たりの貸付金額も非常に少ない金額でございます。そういうことで、一般農林漁業者の方に普及徹底さして、こういう命が低利で非常に長期で借りられる、だからあなた方利用しなさいというふうに持っていかなければならない性質のものだと思います。従ってこれを公庫で全部やるべき性質のものでない、またやれるものでもないと思いますので、実は農村あるいは山村、漁村に対しまして、こういう公庫の低利で長期で借りられる金があるから、どうぞこれを利用するようにといういわゆる普及徹底の運動は、やはり主体は地方の県の信連なりあるいは中金なり地方の農林団体を通じてやつていただかなければいかん、またそうすべきものだと私は思っております。ただ公庫としては最終責任者でございますから、最終責任者の公庫としてあくまで責任をとる以上は、やはり支店を作りまして支店を通じても、また各県を通じ、各農業団体を通じて、こういう借りられるいい命があるからお貸しになったらどうですか、こういうこともなすべき筋合いのものでございます。そういうふうなわけで支居ができたのでございますから、私どもはブロックごとに作ることがせいぜいでありまして、それ以上を作らずに、またそれ以上を作ることは不当と思いますので、私どもといたしましては、あとは全部公庫でやり得ない部分はそれぞれの県の担当機関なり農業団体を通じて、農業関係者の方によく趣旨を徹底さしていただくという努力をしていくべきであり、またそとら辺が公印としての限界であろう。しかしあくまでも最終責任者でございますから、そういう意味の責任はブロック別に支店を通じていたしたい、こういうふうに御理解をいただくとありがたい、こういうふうに考えておる次第であります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 不当事項の三点ばかりあげられているうちの貸付限度額をこえる結果となっているもの、それから貸付目的外に使用されているもの、このうちで貸付限度額をこえるというのは、これは借りる方よりも委託機関でちょっと注意すれば、簡単に是正できるものでないかと思うのですが、こういうものがまだ相当出てくるというのは遺憾ですし、それから貸付目的以外に使用されるものというのが相当あるのですが、これなんかは今言ったような故意にやる者もいるかもしれませんが、その趣旨の徹底していないいい例じゃないかと思うのです。ですから、こういう面は一ついわゆる長期低利の設備資金という趣旨が徹底せられるような形が、まだまだやはり足りないのじゃないかというような感じがするから、先ほどのような質問をいたしたのでございます。一応了解をいたしました。  次にお伺いしたいのは、ことしの五月に業務方法書の改正をやっておられるのでございますが、その中で市町村に対する造林資金の貸付ができるように改正された。この問題について自治庁と農林省との間で意見が食い違って、せっかく七億の出資が行なわれようとしているのにかかわらずこれが延び延びになっておる。九月においてまだその話し合いがつかない。こういう事態があったことは御存じになっておるだろうと思うのです。造林の融資でありますから季節が非常に大切なのです。券はもう全然間に合わなかったわけですが、九月においてまだ話がついていないということは、もう造林の準備をしなければならない段階になっておるのであります。そういうような面において、せっかく長期に業務方法書を改正しながら、これが貸せないというようなことについては、まあ公庫の怠慢ではないだろうと思うのです、農林省並びに自治庁の当初の打ち合せがまずかった。こういうことになるだろうと思うのですが、一つそのいきさつは一対どういうふうな結末になったか、これを御説明願いたい。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ただいまの造林のための資金の問題でございますが、これはお説のように自治庁と農林省でなかなか話がつきませんで、非常に時期がおくれましたことはまことに申しわけないことと思っておるわけでございます。しかしいろいろ折衝をいたしまして話をしました結果、話はすでに解決いたしまして、予算といたしましては国有林野の特別会計から七億を入れて、そうしてこれを農林漁業金融公庫から市町村の造林資金に出す。ころいうようなことで計画をしておるのでございますが、その後非常に貸出の方も進みまして……、進んでいるかどうか、実際の進捗状態は知りませんけれども、現在の要求は大体八億程度のものが出、ておるようでございまして、こういう動きが非常にまあおくれましたことは、特に造林でございますために時期等の関係があって、いろいろ問題もあったかと思うのでございまするが、現在のところそういうような状況でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょっと関連させて。北村さんの質問が次に動いたようですから、さっきの北村委員の質疑に関連して、貸付の目的外に使用されているものについて承りたいのですがね。この三百八号から三百十号に三つあげられているうちに、下の二つ三百九と三面十号は実は私の生まれた町なんですよ。こういうことは町村民は知らないのですね。私もこれを見て初めて気づいてまことに面目ないととたと思っているのですが、これをちょっと詳細に聞かしていただけぬですか。摘要のところに書いてありますが、どういうことなのか。それから償還は完全に終わったのかどうか。終わらなければどのくらい残っているのか。これは非常に質としてはあまりょくないのですね。やや詳しく御説明いただきたいと思う。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 先生ちょっと失礼ですが……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 貸付の目的外に使用されているというもの。大分県信用農協の、県を受託金融機関として犬飼町農協が借りているでしょう、この点です。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) わかりました。失礼いたしました。ただいまの御質問の点、大分県の信用農協連合会を通じまして、犬飼町の農協に対しまして貸し付けました二件でございまして、これはすでに決定済みでございまして、すでに事件は解決いたしておる問題でございますが、これは一件は製茶の施設の新設のために貸出をいたしましたもので、七十六万円を三十一年の三月十六日にお貸しいたしたのでございます。ところがその七十六万円を借りた農協が、これを製茶施設に使わずに組合の中の事務費に使った、あるいは他人に一部鞍貸しをしたというようなことでございましたので、要償還額といたしまして五十八万五百三十七円あったわけであります。この点はことしの二月六日付で分割して繰上償還をすることで話がつきまして、事件はまあ解決いたしておるのであります。  それから第二番目の件といたしましては、これは災害復旧でございますが、農舎が災害でやられましたその復旧といたしまして、七十万円を三十一年の三月三十日にお貸しいたしたのであります。これまた、貸しましたのでございますが、借り受けた農協がこれをその目的に使わずに、組合で事務費に一部を使ったということでございますので、その分について要償還額の五十二万三千四百六十九円を、これまたことしの二月六日に分割して繰上償還をするということでこの問題が解決をいたしておるような次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 もう一回会計検査院の方に伺いたいんですが、農業共済なんかも保険金を取って実際は渡さないで、それを人件費とかあるいは他の方面に流用するというようなことがちょいちょいとありますが、この農林漁業金融公庫のこういう貸付についても、こういうふうに貸付を受けてから目的外に流用するというようなケースはちょいちょいとあるのかどうか、その点と、それから公市側に承りたい点は、結局、受託金融機関の大分県信用農協連に責任があるのでなく、やっぱりこの貸付を受けた犬飼町の農協長にこういう事態が起こったことの責任はとらすべきものだと判断するが、どういう見解を持ちますか、お二人からお答えいただきたいと思います。

平松誠一会計検査院事務官(第五局長)

○説明員(平松誠一君) 目的外使用のものがどのぐらいあるかということでございますが、以前は相当との目的外に使われたというような件数が多かったのでございますが、この三十二年度におきましては三件、その後三十三年度では特に目立ったものがございません。だんだん目的外という面の不当事順は減少の傾向にございます。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 農協の責任者に責任があるのではないかというお話でございますが、まあ私どもといたしましては実は、私ども自身でこれを気をつけて、一たん貸付した金が目的外に使用されないように注意をいたすべきが本来でございます。その点はまことに恐縮でございます。ただ残念ながら中側に受託金融機関が入っているというような関係もありますし、また私どもといたしましてもしょつちゆう監杏機関が回って見て歩いているのでありますけれども、全部回り切らないというふうな関係もありまして、会計検査院の御指摘を受けたようなことになったのでありまして、その点につきましては、目的外に使用されたものは繰上償還をさせるという約束を金融機関でいたしておりますから、その契約に基づきまして農協から遮還をさせるということにいたしておるようなわけでございます。私どもといたしましては要償還額が計画的に私どもに入って参りますれば、一応返還の責任としては私どもとしては努めたというように解釈をいたしておるような次第でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 先ほどの御答弁で解決したというように言われておりますが、どういうふうに解決したのですか。解決の形はいろいろ農林省が妥協案を出したり、あるいは自治庁が妥協案を出したりして混迷しておったようでございますが、どういう形で解決をしたのか、具体的に説明を願いたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 先ほどもちょっと申し上げたのでございますが、この問題は農林漁業金融公庫で公有林造林をやらせるのか、あるいは公営企業というようなものでやらせるのかというようなところが問題でございまして、まあその点につきまして自治庁と農林省でいろいろ話し合いをしておったのでございまするが、結局のところといたしまして、三十四年度は農林漁業金融公庫の金で公有林造林をやる。で、そのために国の特別会計から七億程度の出資をしたのでございまして、三十五年度の問題といたしましては、まだ問題が残っておりまして、今度の予算を組みます場合において、どういうような扱いにするかというような問題についてあらためて一つ相談しよう、こういうようなことになっておるのでございます。ですから、従いまして解決したといいましても、ほんとうにすっぱりときれいに解決したということではございませんで、まあ本年度の問題について一応解決をした、こういうような状態でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 自治庁の方では、この問題について主張しておるのは、今年は森林組合に市町村が委託をして、そうして森林組合が借りるということで三十四年度はやってもらいたいということで主張しておったようですが、そうすると、そうではなしに、今年度はやはり業務方法書の改正のように市町村が借りる、こういうことで結末がついて、三十五年以降は別だ、こういうことなんですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 今までのいろいろ解決ですね、話がつきますまでの自治庁の主張は仰せの通りでございましたが、いろいろ話をいたしました結果、農林漁業金融公庫から金を借りるということで正式に市町村に起債を認める、こういうことに自治庁もきめましたわけでございまして、そういうような意味で本年度の問題はそういう形で解決いたしたのであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 その解決した時期はいつですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 今正確に覚えておりませんが、多分九月ごろだろうと思っております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 九月ごろじゃちょっと困るのですけれども。これは九月というのは非常に大事な時期ですから、造林をする場合においては。九月か十月かということになると、これはことしの間に合うか合わないかということになるのですから、これはやはり非常に重要なんですから……それでは公庫の方にお願いいたしますが、造林関係の融資の今年度の貸付計画は、どういうふうになっておるのですか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 正確な数字を実は記憶いたしておりませんので、あるいは御期待に沿うような御返事をいたしかねるかも存じませんが、三十四年度で総額が四百三十二億の貸付計画がございますが、そのうち林業が四十一億八千万円、そのうち造林が十一億九千万円という貸付計画をいたしておるわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それは知っているのですけれども、その十一億九千万円の造林の融資のうも一般会計から七億出資されておるわけです。それが先ほど来、市町村に起債を認めて公有林の整備のために使うと、あるいはその他の零細な森林所有者、森林組合、これに貸し付けるということになっておるのです。それで今度の業務方法書の改正によっても、この点が第一点に大きく取り上げられて改正せられた点でありますから、従来の貸付条件と変わった形になっておるのですが、この七億のうち一体市町村にはどのくらい貸し、あるいは森林組合、個人の森林所有者にはどのくらい貸すと、どういうことになっておるのか、そこら辺をお伺いしたがったわけなんです。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 実は御指摘の点でございますが、七億は、北村委員十分御存じの通り、これは市町村の部分と一般の零細業者、森林組合に貸す分と分かれておるわけでございますが、そのうちたとえば市町村についてはどのくらいかという御質問でございますが、まことに私不勉強で申しわけないのでございますが、ちょっと内訳、はっきりいたしておらないのでございます。後刻これはっきりいたしまして御返事申し上げますが、ただ市町村等については非常に市町村から希望が多いので、今経済局長から八億ということを御説明申し上げましたが、非常に希望が多いわけでございます。で、私ども各県を通じて……、失礼いたしました、計画金額といたしましては先ほどの金額でございますが、公有林に対して貸付するのが七億のうち四億二千万円、それから一般の森林組合その他零細な組合に対して貸し付けるものが二億八千万円という計画でございます。で、合計七億でございます。その四億二千万円の計画に対しまして、八億程度のものが市町村から希望として上がって参った。非常な熱心な御希望で、私どもといたしましても実は驚いているくらいの希望でございますが、先ほど御指摘のありました通り、時期がちょっとずれて参っておりますので、私どもとしてはせっかく努めて貸付計画の方は実行いたしまして、また市町村の方は一方に起債の問題もございますから、それらと関連しまして私どもできるだけ早く実行いたしまして、ことしの秋に間に合うかどうかはちょっとわかりませんけれども、少なくとも来年の春には間に合うようにいたしたいと考えておる次第でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私はどうしてこういうことを聞くかというと、市町村の四億二千万円は、これは自治庁との関係からいって、起債を認めるとか認めないとかという問題がありましたからいいのですが、この二億八千万円の森林組合あるいは個人に融資するものは相当徹底をされて、もう貸付の段階にきていなければならないと思うのです。ところが福島県で実はこの金を借りに行ったところが、なかなか貸してくれないという問題が出て、私どもにやかましく詳ってくるわけなんですよ。それで一体これは巻き添えを食って貸せないのか、それとも貸す条件が整っていないので貸さないのか。従来この造林の融資というものは、公庫の融資をすべてずっと見て参りまして、パルプ関係の会社関係が五〇%以上を占めておる。零細な森林所有者で実際に造林をしたいという人のところへなかなかいかない。これが実態なんですよ、従来の貸付の状況を見ましてね。ところが今度この貸付条件が緩和されまして、改正されて二十年措置の十年、非補助の事業については十年償還の二十年措置と、こういう制度がせっかく設けられたわけでありますから、これは私から言わせますれば、零細な森林所有者にこの条件のよいものは貸されなければならない。そうしてまた五百町歩以上の製紙会社その他では十五年以内の十年据置と、これは従来五年据置であったのが十年据置となったようでございますが、この五百町歩以上という森林所有者の場合にはそういう条件で貸すということになっておりますから、それはこの十一億九千万から七億を引いたもの、四億九千万ですか、これがそれに該当するのではないかと、こういうふうに私は判断しておったのです。従って、そういう意味からいってこの二億八千万円の条件のよい資金は、なるべく零細な森林所有者に貸されるべきだと思うのですが、実際に借りに行くと二ヵ月かかってどうしても借りられないと、こう言ってくるのです。そういうことが一体あり得るのかどうなのか。県に照会中だの何だのといってなかなか貸してもらえるような形にならない、こういうことが来ておるものですから、もし零細な森林所有者にほんとうに貸されるような形になっていないとすれば、これはやはり問題があるのではないかと、こういうふうな感じがいたしましたので質問いたしておるのでございます。その辺の事情を若干御説明願いたいと思うのです。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) ごもっともな御意見でございますが、なるほど二億八千万円につきましては、わざわざこれは国有林から七億出していただきまして、公庫の力で零細な造林のために貸し付けるということでございますので、これが貸付にあたりまして、審査が非常におくれるとか、あるいは御指摘のような事案が起こるということであっては、せっかくの趣旨もこれが実行できないということになりまするので、私どもといたしましては、ほんとうにこれはよく早期貸付等に努力をいたさなければならないと思います。先ほど非常におくれると申しましたのは、公有林の方の関係について御説明申し上げたのでありまして、二億八千万円の零細なものにつきましてどの程度の准行状況に公庫全体としてなっておるかは、ただいまちょっとお答えいたしかねるのでございますが、御意見の通り時期を失してしまってはほんとうに何にもならない命でございます。そこで、なお帰りましてよく調べまして、もし御指摘のようなことでゆえなしにおくれておるというようなことがございますれば、そういうことのないように今後努力をいたして参りまするし、また造林資金全体の趣旨から申しましても、できるだけ早く措置をとるように、せっかくできました制度の趣旨を亀かしくいくように努力するつむりでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それではもう一点お伺いいたしますが、北海道の寒冷畑作農業改善資金の貸付の問題ですが、これは従来金利が七分であったものが、今度の業務方法書の改正によって五分五厘に引き下げられた。それで、三十二年度は七億計画がされておったが、貸付決定はわずかに三千六百万円であったと、こういうことで、今度の改正になったよろでございますが、どうして三十三年度七億の融資計画に対してわずか三千六百万円程度にとどまったのか、その原因は一体何なのか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) これは特殊な寒冷地に対する施策として、当初要綱に基いて貸し付けておったものが、後に法律に変あったものでございますが、御承知の通りこれは非常にセット融資でございまして、それぞれ単独に貸ざずに、土地改良から農機具その他開拓者が事業をなし得るような一つのセット的な思想で融資をいたす、という新しい思想を入れたのでございますが、その場合におきましても農業の振興計画と申しますか、正確な言葉は私忘れてしまいましたが、その計画につきまして十分道庁が審査をいたしまして、その審査を通ったものについて初めて公庫の方で貸付をするということにいたしておったわけでございますが、計画が正式にきまりましてから、実際申請者に対して道が農業の安定計画により審査いたしまして、それを決定して、そしてそれについての貸付を実行するというような段階につきまして、苦手時期的なずれもございまして、昨年は御承知の通りほんのわずかしか貸付が実行できなかったのでございます。これは主としてこの施設の新制度の決定の時期が若干おくれたということ、その後に基づく事務的な手続がおくれたことに原因するのではないかと思うのでございますが、私どもといたしましてはせっかく努力したつもりでございまするけれども、なおこの七億のワクをほんの少ししか貸し得なかったということでございます。本年度は十二億のワクを寒冷地農業振興のために設けておるのでございますが、これは本年度におきましてもなかなか遅々として進行しておらない状況でございます。どの程度の実績になっておりますからょっと申し上げかねますが、これが所定の手続その他で思わぬ時間がかかりまして、なかなか私の方で貸付に至っていないのが実情であることを率直に申し上げておきます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 この問題は営農計画の決定のおくれたということも一つの原因かもしれませんけれども、七分から五分五厘に利子を切り下げることに改正をしておる。私はこの五分五厘でもやはります利子は高いのじゃないかと思うのです。というのは小団地の土地改良が三分五厘でありますから、この寒冷地農業の営農振興についての融資であったならば、これは五分五厘でもとても採算がとれないのじゃないか、そういうような感じがするのです。ですからこれは農林省も今後考えていただかなければならな、公庫にはあまり注文しても無理な話でありますけれども、寒冷地農業の非常な条件の悪い所の営農改善のための融資でありますから、小団地の利子の三分五厘、このくらいでないととてもそれは借りるといっても先が不安でないかというような感じがするのです。そういう点からいって小団地の場合は基金があるわけでございますが、これには基金というものはもちろんない。そういう点からして三分五厘というようなことは簡単にいかないかと思うのですが、そういうような点からすると一体農林省ではこの種の金利を七分から五分五厘に改正するというような点から見て、はかばかしくないというのは、一つには金利の問題がやはり大きな原因をなしているのではないかというふうに思うのです。従ってこの融資が、予定貸付七億に対して三千六百万円ですか、一割程度にもいっていないということは、計画がおくれたにしても、当初の見積もりがあまりにずさんである、こういろふうに思います。全然間に合わないものだったら、七億の融資を計画すること自体がおかしいのであります。でありますから、こういう問題についていかようないきさつか、総裁からの説明だけではちょっと納得いたしませんし、またこの種の金利についてどんな見解を持っているか、これを一つお伺いしたい。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ただいま御質問のように寒冷地の融資の金利を七分から一躍五分五厘に下げたわけでございますが、そういたしまして、初年度非常に貸付ができなかった事情につきましては、公庫の総裁からいろいろお話がありまして、そういうような事情もございますし、それからその当時の空気からいいますと、現在の金利は七分だけれどもこの金利は下がるのではないかというようなことで、実際問題としてはあわてて借りようとしなかったというような関係で、おくれたというような面もあるのじゃないかというふうに考えております。しかし今年になりましてもなかなか貸付の方も進行していないというような状況のようにも聞いておりますし、そういたしますといろいろ事務的な問題とかいろいろな問題があるのではないかというふうにも考えておりますが、いずれにいたしましても公庫の金利の問題は全般的には非常に低金利でございまして、いずれこれは農業が結局高金利では採算が合わないというような問題もございますので、全般的な問題といたしましては、相当これは低金利でやっているわけでございますが、先般寒冷地の問題は七分から五分五厘に下げたというような措置をとりました場合にも、いろいろほかとのバランスの問題なども起こっておりまして、簡単に補助金というようなものじゃございませんで、やはり金を借りて営農をやっていく、こういう性質のものでございますので、こういう場合におきまして、金利をどういう工合にしたらいいかというふうなことは、全体としてやはり考えてやらなければならぬ問題だろうと思うのです。そういうような観点から、寒冷地の金利の問題につきましては、来年度の予算の折衝の場合におきましても、十分一つ各事業間のバランス等をよく考えあるいは公庫の採算等も考えまして、そしてバランスのとれた形で営農をやっていく、あるいは土地改良をやっていくというようなことで、一つ考えていかなければいけないだろうというふうに考えておりますわけでございます。非常にこれはほかとの影響もございますし、なかなか微妙なむずかしい問題もございますので、慎重に検討したいというふろに考えております。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 資金の貸付のルートの問題についてお伺いしたいと思います。先ほどのお話で中金、県信連、市中銀行に委託しておやりになる、大部分これでやっている。直接の方はほんのわずかというお話でありまして、三十二年度の手数料は十七億七千万円出ているという問題に関してでございますが、特にお伺いいたしたいのは、市中銀行を通じておやりになる場合に、いわゆる政策金融として農林省が推奨する金融の考え方と、それから委託を受けている市中銀行が窓口となって金融をする場合に、何と申しますか商業ベースとでも申しますか、銀行独自の立場で金融したいという考えがそこに若干働いているようでありまして、ほんとうであれば政策金融上これを貸し付けせねばならぬのに、まあいろいろ担保力とか信用力、そういうものも考え合わせた上で、市中銀行ではなかなかそれが十分に窓口の業務を実行しない、貸付を渋るというような問題がありはしないか、そういうことについてのお気づきがあるかどうか。まあ特に償還のできなかった場合には、委託を受けている市中銀行が責任の一半を持つようなことになっているのかどうか、何パーセントかはその銀行の責任において返すというようなことがありはしないかどうか、その辺をまず第一にお伺いいたします。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 市中銀行にも委託しているわけでございますが、市中銀行につきまして私、全部知っているわけではございませんが、大体それぞれの地方によって特色があるようでございまして、市中銀行の取り扱っている金額は比較的にはわずかでございますが、たとえば、銀行によっては漁船だけ取り扱うとか、あるいは林業の分も取り扱うとかということで、一般的に農林水産、公庫の必要とする対象について全般的に取り扱うというところもありますけれども、割合にそういう特色を出しているのが市中銀行として多い状況でございます。そこでそういう場合に、いわゆる受託金融機関は受託をいたしますと、手数料を払いますかわりに、もしも滞納いたした場合にはその二割を公庫に支払うという受託金融機関に責任がございますので、審査につきましては慎重に取り扱っているのでございますが、現実の問題といたしましては、かりに土地改良のごとき、これは地方銀行としては無理だけれども、あるいは機中へいくとか、あるいは県信へいくとか、そこで相談すればあるいは貸し付けられるのではないかというような事態があった場合には、むしろわれわれの金融機関同士で、ここは地方銀行の方が、この事案は農業金融系統でもって受託した方が適切であるというような意見を申しまして、その方に事案を回してくる場合が相当あるわけでございます。時によっては単独でお断わりになる場合もあるようでございますけれども、大体そういうことでないように、できるだけ借り入れ者に対しては親切に取り扱って、地方銀行では扱えないけれども、県信連なら扱えるだろうというようなことで、それを回してくるという事例が相当多くなっております。また、そういうふうにするようにということで、私どもは委託金融機関に常々お願いをいたしているわけであります。そこでどこでも引き受け手がないような金融につきましては、そういう場合におきましても、よく事案をお聞きいたしましてあるいは必衰な修正はお願いいたしまして、公庫で貸し付けられるような対象にいたしましてしかる後に直接貸し付けするのは公庫でも貸し付けますし、受託機関を通さなければならぬものは県信連を通すなり農林中央金庫を通すということで、支店が最後的には行ない得るというようなことにいたしております。すべて私どもといたしましては、できるだけ今後そう不親切な取り扱いはしないように、また金融機関が、自分のところでは扱わないからだめだといってお断わりにならないで、一たんお話を受けたならば、常々関係機関があるということを念願に置かれてお互いに連絡をして、十分相談をして措置するようにしようというふうに話し合いをいたしております。またそういうふうに実行いたしているつもりでございます。ただ、場合によりましては、あるいはそれが違った方向にいったのまもまあるかもわかりませんが、私ども今まで聞いている範囲では、そういうふうにしてうまくいった事例も相当聞いているようなわけでございますから、大体御趣旨の方向でいっているのじゃないかと、私ども考えているような次第でございます。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 ただいまのお話の中で、市中銀行が最悪の場合には二割の保証をする、そこに非常な難点があって貸出の渋りをやる傾向がありはしないかと思いますので、実はブロック別に支店をお作りになるというような計画のようでございますけれども、もっとこれは拡充して、なるべく受託機関を少なくして、政策金融が末端まで直接に徹底するようなやり方で、まあ支店の拡充なり、直接貸付の方向に持っていっていただきたいという希望があるわけですけれども、そういう点についてのお考えはどうでございましょうか。特に金融する、貸すだけの問題でなしに、すでにきまっておる問題を抑さえるようなこともままあろうかと考えます。たとえば最近問題になっておりますブドウ糖の問題でも、酵素糖化によるブドウ糖業は非常に優秀だ、従来の酸糖化のやり方は非常に将来はまずいのだろうという見通しがおよそ明らかになっておる際に、酸糖化のブドウ糖工場に金融をするというようなことは、農林政策としてはあるいは押さえねばならぬかというような気持もいたすわけですけれども、これはその委託銀行の方でべースに乗りさえすれば、政策のことはあまり考えずにどんどん貸し付けるというような場合もありましょうし、とにかく金融政策の本来の使命が、受託機関があるためにゆがめられはしないかという心配がありますので、そういう点をなるべく本来のベースに乗せるために、直接に貸し付ける割合をだんだんふやしていくというそういう方向がいいのじゃないかという気持がいたしますので、その点の御所見をお伺いしておきたいと思います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) その点は、先ほど北村委員からも御質問があった点と関連をいたすのでございますが、まあ私どもがただいま心配しておる通り、一つの金融機関が自分だけの判断で終わってしまうということがあっては申しわけないのでありまして、そういうときにはそういうことをしないで、受託金融機関同士あるいは公庫の支店にこれを相談をいたしまして、できるだけ必要なものは手直しをしてまでも貸し付けられるものなら貸し付けるようにしようということで実行をいたしておるわけであります。その場合におきましても、私どもといたしましては、これの相手方が農林漁業者非常に、多数おられる農林漁業者に対する貸付でございますし、また従来の受託金融機関、すなわち農林中央金庫及び各県の信連、それから地方銀行を含めまして受託金融機関等の関係もございますので、どういうふうにすれば一番農林漁業者が低利長期の資金である公庫の資金を借りやすいようになるかということから考えて機構を作れば、一番いいわけなんでございます。その第一歩といたしまして、私どもブロック別に支店を作る計画を持ったのでございますが、ただいまのところ、ブロック以上に支店を作るという計画はございません。あと各県にそれぞれ信連、それから農中金の支店がございますので、ここを通じまして、できるだけ相互の関連を緊密にいたしまして、農林漁業者に対するPR運動なりあるいはその他必要な事項をやっていこう、こういうふうに実は考えておりますので、私どもの間の考えといたしましては、ブロック別以上に支店をふやすという考え方は持っていないのであります。  それからなおその場合におきましても、ただいま実行いたしております支店の直接扱い、すなわち公庫直接扱いというもの、一割程度のごくわずかなものでございますが、これまたなるべく――なるべくと申しますか、県によりましても、農林中央金庫あるいは県信連にそれぞれ仕事を委託しております等の関係がありますので、それをにわかにやめまして、公庫全部が直接貸しにするということをいたしましても、これは支店の数の関係もございますし、能力の点もございます。むしろそういうことは適当でないのであって農林漁業のような事業に対しましては、なるべく地元で仕事をしておられて地元の農林漁業者と密接な関係を持っている機関に仕事を委託した方がいいじゃないかという意見もあるわけでございますので、最終責任者としての責任をとる以上、必要な支店は設置いたしますけれども、やはり支店はその程度にとどめ、また直接貸し付けをする事案につきましても、ただいまのところあたりがちょうどいいのではないかというふうに考えておるような次第でございます。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 次に、今回の災害、特に十五号台風に対する農林漁業金融公印の対策と申しますか、方針と申しますか、そういうものがありましたらちょっとお伺いいたしておきたいと厄、ます。公庫としての対策の方針ですね。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 私どもといたしましては、今回の十五号台風につきましては、すでに政府とも折衝いたしまして、百二十八億ばかりの本年度内の災害対策貸付のワクを決定いたしたのでこざいます。ただし、従来からの災害に必要なワクも保存してございますので、資金としては四十億新たに借り入れを受けましたのであります。貸付ワクは一応本年度は百二十八億の貸付をするということでただいま出発をいたしておるのであります。ただ、まだ実際問題として借り入れの希望が出ておりません。今年度から来年度の終わりにかけまして相当程度の希望が出てくるのではないかというふうに考えておりますので、その場合におきましては、私どもといたしましては、必要な場合は地元にも職員なり理事を派遣いたしまして、早期に確実に貸付を実行するようにしていきたい、こう考えております。なお、条件その他につきましても、できるだけ災害を受けられた方の御希望に沿うように努めて参ってきております。ちょっと御説明する材料を持っておりませんけれども、貸付金額の限度につきましても、できるだけこれを引き上げまして、所要の金額をお貸しできるようにいたすとか、あるいはその他災害についての貸付の利子について若干の軽減をいたしますとか、あるいは貸付対象につきましても、畜産業あるいは林業についての貯木場あるいは貯氷庫設備あるいは漁業を営む者の持っておる水産物のほし場とか漁舎とか、そういうような施設であるとかあらゆる事項につきまして、もう公庫としてはできるだけ一つ御便宜をはかって、貸付対象をふやしていく、利子もできるだけ限度内において減らしていくようにしよう。こういうことでただいま決定をいたして、そのようなことで取り遊んでおるような次第でございます。なお、従来貸付を受けられた方で、今度の災害で被害を受けられた方、こういう方に対しては、当然条件変更ということをいたしてやらなければなりませんので、そういう方に対しましても、過去の例もございまするから、その例にならいまして、条件の緩和をいたしていくという考えを公庫としては持っております。資金のワクは、法律上に許し得る限度において御要望に沿うようにしていきたい、こういうような基本線に沿ってただいま考えておるようなわけでございます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 ちょっと会計検査院にお尋ねいたしますが、あなたの方の報告書を拝見いたしますと、六ヶ月以上延滞のものが二十三億九千四百余万円、一年以上延滞のものが二十二億六千余万円、差し引きいたしますと大体一億三千四百万円、これだけで、二十二億六千余万円というものは相当長期にわたって滞納されておるのではないかと考えられますが、年次別に内容がわかっていたらちょっとお知らせいただきたいと思います。

平松誠一会計検査院事務官(第五局長)

○説明員(平松誠一君) 今持っております資料では、ちょっと年次別の金額が出て参りませんが、なお調べてみたいと思います。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 それでは、かりに一年以上滞納しておるもので、二十二億六千万円なんですが、これは延滞利子を含んでおるものですか、いないものですか、それはどういうことになっておりますか。

平松誠一会計検査院事務官(第五局長)

○説明員(平松誠一君) 元木だけの延船でございます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 公庫の方にお尋ね申し上げますが、決算委員会の調査室に提出されております資料によりますと、三十三年六月末現在における復金等からの引き継ぎ分を除いて一千三百億円、この中に六ヵ月以上の長期延滞額は元金十七億円、それに利息が九億円、合計二十六億円、こう相なっております。この、つまり未収利息であると思うのですが、九億円というのは、公庫の決算の際には未収利子として計上されて決算されておりますかどうか、それをお答えいただきたいと思います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) その利子は計上いたしておりません。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 そういたしますと、どういう処理を経理的になにしておられるわけなんですか。計上してないということになりますと、何か簿外質権的な考えで処理されておるものでございましょうか、経理的にはどういうことになりますか。もし総裁でできなかったら、他の方から……。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 別に簿外資産というような扱いはいたしておりませんが、公庫の収入といたしましては、一応予算では、当年度に入り得る利息というものを予算の収入予定に入れておきますけれども、実際上決算の場合におきましては、実際に収入になりました利息を決算上収入といたして収入決算をまとめておる次第でございまして、なお、そのほか、ここに書いてありますが、入るべき利子が入らないということは、私は債権勘定の問題といたしまして、これをいわゆる管理上の問題として、これをここに計上いたしまして、常々収入を督促いたすべく努力いたしておりますが、収支決算におきましては、実収入の利息だけを収入に実際に歩、げて計算いたしておる、こういう状態になっております。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 二十二年度末で三億八千六百九百万円の利益をあげて、これは貸し倒れ引き当て式のものとして引き当てておられるわけですね。この総額はどういうことになっておりますか、私は不勉強でよく知りませんので、お尋ねいたします。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 御承知の通り、また、ただいま御指摘のありました通り、公序で利益金が出ました場合には、利益金を償却引当に回しまして、いわゆる純粋な剰余金というものはないのでございます。それは大体数字を申し上げますというと、二十八年度に約三億八千九百万円繰り入れがございまして、その後二十九年度に一億一千五百万円、三十年度六億四千万円、三十一年度は四億九千八百万円、三十二年度三億八千三百万円、三十三年度六億三千七百万円というふうに引当金に繰り入れております。   また、一方、毎年大蔵省の承認を得まして、若干この資金を取りくずしまして、償却いたしている部分がございますが、その金額が二十八年度が三百五十二万円、二十九年度が三百三十六万円、三十年度三千八百万円、三十上年度七千七百万円、三十三年度一億八百万円、三十三年度四千三百万円で、差引ただいま当公庫に償却引当資金として積み立ててございますのが、三十三年度末で二十八億二千万円の金が償却の引当金として積み立てている次第でございます。

岡村文四郎自由民主党

○岡村文四郎君 私がお聞きしようと思っておったのを谷口君がだいぶお聞きになりましたので、今度は延滞分の処分について伺いたいと思います。そこで、農林金融公庫は非常にめんどうな借り手を相手にして融資をしているわけでございます。ことに国の政策と相呼応して融資をしようというのでございますが、なかなか世の中が一定に参りませんので、そのときいいと思ってやったものも、結果的には回収不能になるというものもあると思います。滞納を滞納としておきますと、会計検査院の方で報告をされる額は減ってこないで、だからもうますますとれないということで、ここで決算をしなければならないというものは決算をしたらどうかと思いますが、総裁はどうお考えになりますか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 御説の御趣旨は、どろしてもとれたいものは償却したらどうかというようなお話の御趣旨のように受け取ったのでありますが、私どもといたしましては、償却というものは実は最後の最後の手段でございまして、また償却をいたします場合にも、保証人を追及し、担保を取るなど、金融機関としてのなすべきことをすべていたしまして、なおかつとれないということがわかりました場合に初めて償却をするということになるわけでございます。そういう手続を経なければ、大蔵省の厳密な検査があるわけでございまして、公庫だけで勝手に処分することができない性質の金でございます。なるほど基金は二十八億ばかりあるのでございますから、十分ではございませんけれども、逐次これから蓄積されていくわけでございますけれども、償却された資金は、わずかしか償却されておらない。これは公布設立前の特別会計時代の貸付の問題を実は主として現在償却の対象になって、まあ年わずかしか償却をいたしていない。まあ先ほど申し上げました通り三千万用程度しか毎年償却をいたしていない。しかもこの償却を外には発表いたしていないのでございます。償却をいたしたものにつきましても、なおかつ再三に催促をいたしておるという状態でございまして、この償却につきましては慎重にこれはやらなければいかぬというふうに考えておる次第でございます。

岡村文四郎自由民主党

○岡村文四郎君 私はお手伝いをします。そこでどうしても回収不能になっておるものがあるのだ。ですから一つ申し上げますと、たとえば高知県の幡多郡の製糖工場、それからまた北海道の八木農場というようなものはとてもめんどうなんです。ですからお手伝いを申し上げて、そして償却にした方がすっきりしていいんじゃないか。だいふ非難が起こっております。ですからたとえば嵩知の問題あたりを知事に申し上げまして、そこで音数を見ますると、その当時は甘味が非常に不足であって、県も力を入れてやっていた。ところが一回も製造しないで投げているのであります。ときには知事は私の言うことをすなおに即いてくれておりますが、この間、選挙がありましたので、落選でもしたらどうかと思いましたところが、当選しました。ですから当選によって公約した事項を知事に守ってもらおうと思いますが、今の公庫がやったのではございませんが、なかなか関係が深いので、中央金津の時代にやったのだと思います。ほかにもありますよ。そういうわけでなるべく公庫の方でも、総裁御迷惑でもそういう見通しがついたものは整理するように持ちかけていって整理した方が私はいいと思います。ですから八木の問題にしても、これは回収がつかない。私は八木農場を開いたときに、実は中央金庫から私個人に対して、八木農場の土地改良は金融すべきかどうかという質問がございました。私そのときに、あれは国家がやるべき仕事を八木そのものが代表してやるのであるから、当然すべきじゃないかというのが始まりで、実はああいうことになっておるのです。ですからそうなったからといっても、本人は死んだし、土地はそのままぼうぼうと軍畑になっております。五百町歩という大農地を実は惜しいと思うんです。ですからやむを得ぬから処分をしてそうしてりっばに土地は働かしてやることが日本のためにもなるし、いいことだと思っているわけです。そうしたら、一つその整理すべき、もうとうてい不可能なものは、仕方がないからやってしまおうと、まあ高知のやつはなるほど個人保証もあるようでございますが、これも方法があってたとえ処分をいたしましても、やり方がございますが、あとは全部処分をして整理することが国のためじゃないかと考えておりますから、一つ総裁がよくお調べになって、そういうものがだんだん処分をして、きれいにしていけそうだと、そうすると引当金が何ぼとれるかはそれは別でございまするから、そういうものは決して公庫が長く引っぱっておくことがためになるのではなくて、繰入金をお調べになっても、その数字が残ってきておりまするから、一つそういう英断をされる気があるかどうか、お尋ねいたします。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 御趣旨の点十分拝承いたしましたが、私どもといたしましては、まあ非常にむずかしい債権も相当抱いているのでございますけれども、これは金融機関としての責任上あくまであらゆる手段を尽くして、尽くして、どうしてもこれ以上仕方がないというところまでいかなければ、償却債権に回わすことの決心もつきませんし、またこれは大蔵省の検査部の承認が要ることでございますけれども、その承認もむずかしいことになりますので、私どもといたしましても、できるだけ手段を尽くして気長にあらゆる手段を講じたい、こういうことに基本線を持っているわけでございます。また御指摘になりました北海道の八木農場等のことも、これは問題も残っているわけでございましてどうっしたならばうまくこの債権の確保ができ、仕事がうまくできるかということで苦心いたしまして、公庫の北海道支店、農林中金の北海道支店と道庁で相談いたしまして、再建計画を立てているわけでございまして、もう少し様子を見て整理したいと思いますが、要するに私どもといたしましては、国が貸付をいたしておる関係上、償却いたすということは最後の最後でございますから、われわれといたしましても、できるだけ一つ債務者のためも考えまするけれども、同時にわれわれの債権の確保につきましても、できるだけの手段を講じてやっていかなければならぬというふうに考えておりますので、その点御了承いただきたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 二点伺いたいと思います。今の延滞状況調書の(その一)、(その二)ですが、これを見ますと(その一)の方は二十三年の三月三十一日、(その二)は三十四年の三月三十一日現在、一年の監査があるわけですが、合計のところを見ますと、えらい数字が違うのですね、三十三年の三月では元金が十九億七千何がし、それから利息は十一億一千何がしだが、これは三十四年の三月になると、元金の方で二十五億九千何がし、利息は十一億五千何がしと、非常に飛躍しておるが、大体何ですか、こういうカーブを描いて延滞というものはふえつつあるのですか。それともこの一年間は特殊事情があってかように数字がはね上ったのか、少し甘過ぎるんじゃないか、ルーズなんじゃないかという印象を受けるのですが、お答えいただきたいと思います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 御指摘を受け、またおしかりを受けたわけでございますが、なるほど三十二年度末と三十三年度末と比較いたしますと、金額が相当上っているわけでございます。この傾向はまことに恐縮でございますが、だんだんと上っていくのではないか、上りつつあると思います。言いわけを申すわけではございませんが、やはり貸付残高の方が急激にふえて参ってきておるわけでございます。従って二十二年度の方は千三百五十八億に対して十九億でございます。パーセンテージが一・六%でございます。三十三年度末の方は貸付残高が千四百七十六億に相なっております。そこで延滞率は一・八%、一・六から一・八、〇・二%だけ上ったわけでございます。これはこのままにしておけば、だんだん上ってくるのではないかというふうに予測されます。そういうところで放っておくということではございません。そういうことで毎回会計検査院の御批難を受け、また当委員会におきまして各委員の御心配をわずらわしまして恐縮でございまするけれども、私どもといたしましては、できるだけパーセントはもちろん、金額も減らしていくということに努力しなければならぬのでございます。問題点は先ほど御指摘を受けました三点、繰り上げ償還とそれから限度八割の限度を超過したものと、それからごくわずかでございますけれども、目的外使用がごくわずか……。繰り上げ償還と限度超過の分を、会計検査院の御指摘を受ける前に、私自身なり金融機関を動員いたしまして、それぞれの個々の貸付対象を調べまして、事案を見つけ次第、措置を取っておけば、こういう御批難を受けなかったわけでございますけれども、なかなか、言いわけを申すようでございますけれども、人も足らぬ、金も足らぬということで、全部回わり切れぬ。金融機関にお願いしてもなかなか回わり切らぬので、こういう問題を起こしているわけでありますが、はなはだ申しわけありませんが、私どもといたしましては、できるだけこの金額なりパーセントを減らすように努力したい、こういうふうに考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これらの金が有効に、効率的に全部が運用されたら大した仕事ができると思うのです。そういう意味で、このまま放置できないと思うので、この点については格段と一つ原因を究明されて、御努力いただきたいと思うのです。まあ専門の岡村委員がああおっしゃるから、私もそれに賛成したいのだけれども、しかし瞬断でも幾通りもありますから、中には善人ばかりいないから、償却の機運があるという風でも流れると、それに便乗するのも中には出てこないとも限らないのですし、先ほどの総裁の答弁を了とするものですから、慎重にぜひ一つ御言処いただきたいことを強くこれは要望しておきます。  もう一点は、私どもこの決算審議をするにあたって、うちの調在室から審議資料が出されるのです。書く人によっても若干の個人差があるかと思うが、大体調査室長が調整して各省庁並びに格政府関係機関を平等に扱ってきておるのです。大がいの資料を見ますと、まあ遺憾の点があるけれども例年指摘された点に関係者が努力して、だんだんと向上してきたというようにちょっと花を持たして書いてあるのですが、お宅のだけは、どうも例年にわたり指摘したにもかかわらず、改善の実が上がらないというように、きわめてきびしく指摘されているわけですよ。一体どういう困難な事情があって、何がゆえに例年の指摘にもかかわらず、この改善の実が上がらないのか、こういうふうに手きびしく書かれた調査室の審議資料というのは、お宅の方が初めてのように私は記憶するのです。従って総裁もさっきから誠意ある答弁をされているのですけれども、どういう特殊な困難な事情があって、努力してみるけれどもうまくいかないのか、その点をお答え願うとともに、今後のあなたの具体的な構想、対策というものを承って、来年における決算審議の資料にいたしたい。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 関連して。私もこの農林漁業金融公庫について、この前は見たようですが、今回業務報告が出ておりません。詳しい内容を見るにしても、たとえば営農資金についても、南九州など相当カンショの値段が安くて非常に困っているようなので、勉強したいと思うけれども、財務の資料は出しておりますけれども、業務報告が出ておらないので勉強できないわけです。それで今回出せといっても間に合いませんので、まだ総括質問があとありますから、早急に業務報告を出してもらいたいと思います。それと関連して、今矢嶋委員が言われたように、どこに欠陥があるのか、そういうものも、この延滞でも莫大な延滞が出ておりますけれども、そういうものについて総裁の決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 重ねておしかりを受けまして恐縮に存ずるのでございまして、まことに私の方の公庫だけがこういう御批難を受けているわけであります。毎年々々御批判を受ける項目がこの三つに限ってあるわけでございまして、まことに御弁解を申し上げるととはできないのでありますけれども、ただ私どもといたしましては、及ばずながら努力を実はいたしているのでございます。  繰り上げ償還をしてないという第一点の批難事項でございますが、これは御承知の通り、主として災害でございますが、災害で貸付をいたしますと、翌年度あるいはその後に補助金をもらう、その補助金で返すというようなことになるわけですが、必ず貸付をいたす場合には、補助金をもらったらお返しなさいよ、お返しいたしますという約束になっております。従って、約束を実行しなかったからということで御批難を受けるわけでありますが、災害の場合を例にとりますと、御承知の通り、各県へ災害補助金が流れております。各県では、主として農地にとりますと、農地課で補助金を査定いたしまして、それが県の会計課へいきまして、金券になりまして、地方事務所にいきまして、地方事務所から本人にいくという格好になります。従って事前に県から私の方は連絡を受けまして、この次はどこに補助金を出すからということで、私どもの方はそこへ行きまして、それぞれ補助金の支払いを受けまして、公庫の貸付を受けている人をずっと照合いたしまして、貸付を受けている人はもらったらすぐお返しなさいということで、実際やっているわけでございます。その点がうまくいっている県もあるのでございますけれども、残念ながら大部分の県はあまりうまくいってないのであります。私どもといたしましては、できるだけ県にお願いをいたしまして、非常にめんどうなお忙しいときであろうけれども、何とか一つ協力をしてもらいたいということをお願いをしているわけであります。ただ災害の補助金が一ぺんに参りますのと、件数が少なくて広範囲にわたっておりますので、なかなか実態がつかめない場合があるわけであります。それから全額もまちまちでございます。それからまた特に問題になりますのは、市町村が事業主体になります場合には、市町村の収入になりますから、支出ができないのでございます、予算が通りますと……。それでせっかく補助金をもらいながら、公庫に返せないという予算編成上の問題から、市町村が事業主体のときは、記帳いたしました場合には私どもは返してもらえない。こういうような点がございますので、そういうような点から、私どもといたしましては、非常にめんどうなことでございますけれども、めんどうだからといって、ほっとくわけにいかないのでございまして、今後できるだけ、当公庫にも監査委員が五、六名おりまして、しょっちゅう県へ行き、災害地へ行きまして、災害補助金をもらってないかどうか、もらっても返してないかどうかということを実は調べて回っているわけです。それから県にお願いはいたしておりますが、大部分が受託金融機関が取り扱っておりますので、中央金庫、県の信連にお願いするということでございまして、仕事の大部分が公庫で直接やっておりませんので、大部分が受託金融機関がこれを受け持ってやっているということでございまして、なかなか実際上多忙なために全部回り切らぬ、あるいは年度末に貸付が殺到している場合には、時間的な余裕がない。これは言いわけにはなりませんけれども、そういうような実態があるわけでございます。そういうようなことがございますので、これは何とかろまくやらなければいかぬ、少しでも金額を減らすように、御批難を受けることのないようにしたいということで毎々お願いをいたし、われわれもまた努力をいたしているのでありますけれども、なかなか減らないという状況でございます。しかし、そういうことでは相ならぬから、また実際いい成績を上げている県もありますから、そのいい県の状況を見まして、この県ではとういうふうにやっているということで、それぞれの県にお願いして今後やると同時に、私の方で監査機関、検査機関を動員いたし、また受託金融機関にも、十分責任を持ってこの補助金をもらったものを追及して返してもらうようにしよろじゃないかということでたびたびお願いしておるわけでございますが、なおかつ、こういう状況になっておる次第でございますので、今後私どもといたしましては、できるだけ一つ手段を講じまして、私どもの努力とそれから受託金融機関の努力と、それから県に対する協力のお願い、この三つを重ねまして、この繰り上げ償還について、補助金をもらったけれども公庫に返していないじゃないか、こういう意味の批難事項につきましては、十分努力していきたいと、こういうふうに実は考えておるわけでございます。  それから第二点の業務方法書に規定する貸付の限度をこえるといいますのは、公庫といたしましては、事業資金の八割だけしかお貸ししないことになっております。ところが、百万円で事業するからといって、八十万円お貸しした、実際やってみたら九十万円で済んだ、八割を超過したわけですから、超過した分だけを返すという問題が起こるわけでございます。これが借り受け者としては、借りた金でやったじゃないかというようなことを言うわけでございます。お貸しするときに、八割お貸しするのですよ、八割を超過したらお返し願うということでお貸しして、当然公庫といたしましては八割超過分を返していただかなければならぬということでございます。その返していただくことが不十分でありますために検査院から御批難を受けておるわけでございます。これの相当部分も災害復旧の金であるわけであります。そういうふうに仕事の性質もそういう性賢でございますし、私どもといたしましては何とかこの超過分につきましても努力して減らしてもらいたいというふうに考えております。これは実は県庁にも貸付をする場合には、工事の血書をお願いするとか、竣工したら竣工調書を出していただくことになっておるのでございますけれども、全部が出ていないわけでございます。全部出てくれば、百万円の工事計画のものが九十万で済んだということはわかるわけでございますけれども、残念ながら県庁からいただく工事竣工調帯も出ておりませんので、従ってわれわれが行ってみて、実際に計算して、工事の結果を拝見して、百万というのが九十万になったじゃないか、ちょっと入側を超過したから返せといって返してもらわなければならないわけでございますけれども、なかなか債務者自身が自分の不利益になるようなことは印して参りませんので、こちらから行ってみなければわからぬということで、そういう二十万からの貸付対象でございますから、なかなか全部を回り切れないということで、こういう事態が起きておるのであります。しかし規定通りによく実行いたしますれば、これはできないことではないのでございます。そうしてわれわれといたしましては、できるだけ努力をいたしまして、この貸付限度の超過の問題につきましても、この御批難を受けることが少なくなるように努力いたして参りたいと思っております。  目的外使用につきましても、先ほど御指摘を受けましたのは三十一年度でありまして三十二年度は実は御批難を受けておる事項はないのであります。目的外使用のこれは、行ってみればわかることを、行ってみなかったからわからなかったので、はなはだ申しわけないと思います。これは要するに実地を見て調べるということがまず第一でございますから、私どもといたしましては、今後できるだけ努力いたしまして調べて参りまして、今後できるだけ金額を少なくするように努力して参りたいと思います。何分にも性格がこういう性格の貸付ですし、対象がこういう対象ですし、二十五万からの貸付対象でございます。一件当たり百万以上の平均全額になるということでございますから、なかなかこれを一挙に解決するということは至難かと思いますが、とにかく、われわれがなすべきこと、受託金融機関のしてもらうこと、県に協力してもらうこと、全部やっていただけば、とにかく大幅にこれは解決できるのではないかという希望を持っております。われわれといたしましては、今後できるだけ努力をいたしまして、御批難を受けることのないように今後やって参りたい、こういうふうに存ずる次第でございます。よろしく御了承をいただきたいと思います。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 小柳委員の御要望の業務報告はお出し願えますか。

清井正農林漁業金融公庫総裁

○参考人(清井正君) 承知いたしました。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ほかに御質疑がなければこれをもって農林漁業金融公庫の部、検査報告批難事項第五百一号の質疑は一応終了したこととすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと慰めさよう決定いたします。  速記をとめて。    〔速記中止〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 速記を起して下さい。   ―――――――――――――

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 続いて北海道東北開発公庫の部、検査報告書の二百五ページに記載されております事案について審議いたします。  本件に関し御出席の方は北海道東北国発公庫から参考人として松田総裁、小川開発公庫総務部長、吉田開発公庫監事、北海道開発庁から木村総務監理官、会計検査院から平松第五局長の諸君であります。  まず会計検査院から概要の説明を願います。

平松誠一会計検査院事務官(第五局長)

○説明員(平松誠一君) 北海道東北開発公庫につきましては三十二年度検査の結果特に不当と認めた事項はございません。  業務の概要につきまして二百五ページから六ページにわたって記述してございますが、これにつきましても特に補足して説明申し上げる事項はございません。以上でございます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に、北海道東北開発公庫から概要の説明を願います。

松田令輔北海道東北開発公庫総裁

○参考人(松田令輔君) 北海道東北開発公庫は皆様すでに御承知の通り三十一年の六月に創立されたものであります。当初は北海道のみを業務区域といたしたのでありますが、三十三年度より東北七県、つまり新潟を含めましての七県が業務区域に新たに加えられたのであります。そういたしまして、三十二年度の予算といたしましては出資が十五億、それから政府借入金が六十億、別に九十四億の社債の発行を認められまして、合計百六十九億の資金計画であったのであります。しかるところこれは年度半ばにいたしまして政府の緊縮にあいましてこれを五十億ほど削減されたのであります。で、百十九億というものをもって実行計回とされたのでございます。これに対しましてこの実行いたしましたる金額がただいまお手元にありまするごとく百二十四億七千六百万円となっておるのであります。この間の差額はございますが、これはその超過しておりまする部分は翌年度において実行されるべきもの、翌年度への実行をあらかじめ承諾いたしたものでございます。この業種別の、このときの北海道東北の区分といたしましては北海道が八十六億、東北地方は三十八億でございまするが、これは東北地区は業務の開始が、開店が六月八日でございまして現実に執務し、そして申し込みを受け付けましたのは一、二カ月あとに想なりました関係上、事実業務を実行いたしましたのが数カ月おくれた関係によってかように相なっておるのであります。  北海道、東北のこの実行いたしましたもののおもなものはどういう瞳類かと申しまするというと、北海道におきましては一つはテンナイ糖それから木材利用関係の紙パルプ、繊維板等の事業それから東北におきましては砂鉄、非鉄、天然ガス化等の利用に関する業種が金額的に見まして多く列なっております。これはこれら冬地域におきまするそれぞれの事情によるものでございまして、それを北海道のいささかそれぞれの特徴に従ったものと、かように考えておるのであります。以上をもちまして一応の御説明といたします。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 以上をもって説明は終わりました。  これより質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 新潟の天然ガス化の工業が最近政府の方で若干停止しておるところがありますが、この三十二年度決算に出ていないようですが、その後そのための影響がこの公庫に現われておるかどうか、その点をお伺いしたい。

松田令輔北海道東北開発公庫総裁

○参考人(松田令輔君) ただいま御質疑がありました天然ガス採取の規制というものが過般行なわれました。これの結果と申しますものは、実は本年度に大体現われております。当初の申し込みないしは私どもの方で申し込みを受け付けまして審査中のものは、規制区域に関しまする天然ガスの開発部分は、これは取りやめのことにいたしました。ただそれを取りやめた反面におきまして、規制区域外におけるところの開発が一部加わったものがございますが、天然ガスの開発というものにつきましては、もう少し今の事情が、確たる見通しがつくまではちょっと模様を眺めておるというような形にただいまなっておりまして、個々に天然ガスの開発を認めて融資する場合は通産省と特別に連係をとりまして、この井戸あの井戸ということを具体的に向こうの意向を聞きまして、これに応じて融資するという方針をただいまとりております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 私、開いておりますのは、先般来政府の方であのガスの井戸を少し押えておりまするが、そのために、この三十二年度決算には出ておりませんが、出てくるのではないかと心配いたしておりますが、そのガス井戸を押えたために、融資したものでたとえば回収できないとか、あるいけ損になるとかというようなものがあるのかないのか、そのことを聞いているわけです。

松田令輔北海道東北開発公庫総裁

○参考人(松田令輔君) この三十二年度に融資しました部分は、現在の市内の規制区域内に関しまする部分はほとんどございません。従いまして、今度の規制によりまするところの影響というものは、これは間接的に受けるものはあります。と申しますることは、ある会社が規制区域内と規制区域外と両方やっておる場合に、規制区域内の方ではその影響をこうむりまするので、間接的にはありまするけれども、公庫が融資しました規制区域内のものが廃止、停止になったというものはございません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 一つ新潟に参りまして私も調査して参りましたけれども、日本ガスですか、アメリカからも資金が相当入ってほとんど自動化された操業がなされておりますが、あのような類似の工業で新しい機械を外国からなど購入してやっておる工業で融資したところはございますか。

松田令輔北海道東北開発公庫総裁

○参考人(松田令輔君) 大きな企業、たとえば紙パルプそれからテンサイ糖その他の化学工業につきましては、その程度の差はいろいろございまするけれども、一部の機械というものを輸入に待つというものはございまして、これらに対しましても私どもの方では融資はいたしております。ただしその場合におきましては、特にその融資の前に輸入の面のことが先に問題となりまして、それをあらかじめ前提として融資その他のことを決起いたすと、かようにいたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 最後でございます。少し問題は変わりますけれども、これだけ政府出資並びに借入金などでやっておられますが、需要と実際貸している金との割合、たとえば工業を起こすにしてもいろいろ申し込みがありましょうが、それを取捨選択してお貸しになりましたでしょうが、三十二年度のやつも、私も少し勉強しなければなりませんが勉強する暇がないのでお教え願いたいのです。何パーセントくらい需要を満たしておるのかお教え願いたい。ここに書いてございますけれども、表から見ますと、一割前後しか需要を満たしていないようですが、こういうもので三十三年、三十四年と今後どのようなことでやっていこうとざれるか、総裁のお考えを聞いておきたいと思います。

松田令輔北海道東北開発公庫総裁

○参考人(松田令輔君) ただいま御質問の点につきましては、年度によりまして多少の相違はございまするが、実は申し込みと申しまするもののとり方が実はいろいろ技術的になりまするので、私どもが形式上ここで申し込み全額と申しまするものは、一応申込書として受けつけましたものを審査いたしまして、そうしてそれを減額査定するもの並びに相手とよく協議いたしまして一部見送りにするものと、あるいはそれに伴なって撤回するものとかいうようなものを含めてのものでありますが、これに対しまする公庫の融資の率、つまり公庫に対する期待額に対しまして、公庫が融資します金額の率と申しまするものは、おおよそ、年度によって違いまするけれども、まず初めのころでやはり五〇%、金額にいたしまして約半分くらいということに相なっておるかと想像いたします。ただいま正確な三十二年度の分については持ち合わせておりませんですけれども、大体の見当ではかように考えております。金額といたしましてはほぼそんなふうになっておると思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この二百五ページのこれで見ますというと、約平均一割――これは全体の割合ですか、全体の割合ですね。

松田令輔北海道東北開発公庫総裁

○参考人(松田令輔君) ええ。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 今おっしゃったように申し込みに対しては実際貸し出し得る金額というものが与えられたこの予算の半分くらいだ、こういうことでございますか。

松田令輔北海道東北開発公庫総裁

○参考人(松田令輔君) はい。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わかりました。質問を終わります。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 速記を起こして下さい。  ほかに御質疑がなければ、これをもって北海道東北開発公庫の部の質疑は一応終了したものとすることに御異議ございませんか。   「異議なし」と呼ぶ者あり]

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  以上をもって昭和三十二年度決算各省庁別の質疑は全部終了いたしました。今後の取り扱いにつきましては委員長及び理事打合会において御相談することといたします。  次回は十二月十七日木曜日午前十時より総括質疑を行なう予定であります。  では、これをもって散会いたします。    午後三時五十七分散会

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