決算委員会 第13号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/12/02
会議録
○委員長(上原正吉君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十二年度政府関係機関決算書、並びに昭和三十二年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十二年度国有財産無償貸付状況総計算書、昭和三十二年度物品増減及び現在額総計算書を議題といたします。 本日は大蔵省の部を審議いたします。検査報告批難事項は第二十四号から第二百四十九号までであります。本件に関し御出席の方は佐藤大蔵大臣、石原大蔵省主計局長、北島国税庁長官、賀屋大蔵省管財局長、会計検査院からは秋山第一局長の諸君であります。まず会計検査院から概要の説明を願います。
○説明員(秋山昌平君) それでは検査報告に掲記されました大蔵省関係のものについて御説明申し上げます。 まず租税についてであります。租税の収納状況はきわめて良好でございまして、収納割合は九七%、前年度とほぼ同様でございます。そのうち検査いたしまして不当と認めましたものについて、最初に五十三ページ以下に二十四、二十五の二件がございます。これは源泉所得税に対する追徴税の取り消し決議をしておきながら、取り消し決議をいたしました税務署から国税局への引き継ぎが確実に行われていなかったために、税額の還付が著しくおくれまして、そのため百三十万円ほど還付加算金を支払わなければならないような結果となったものであります。 次の二十五は、法人税の減額更正をし、納付税額を還付すべきところを内部ですみやかに連絡しなかったため、還付がおくれまして加算金八十万円ほど払わなければならないようになったという問題でございます。 次に五十九ページに不正行為として掲記したものがございますが、これは二つの税務署におきまして、職員が収納しました税金をほしいままに領得したものでございます。二件で四十二万円ほどでございます。この不正行為は過去においては非常に多かったのでありますが、最近は著しく減少しております。その他は検査の結果注意をいたしまして税務当局で是正させたものでございますが、五十九ページ以下に青色申告の提出の承認を取り消させ徴収不足を是正させたもの、これが三十七から四十まで、内容は仮装、隠蔽等をしておりました場合に、青色申告の承認を取り消すということになっておりますが、それの取り消しをしていなかったものにつきまして、これを取り消し税額を追徴さしたものでございます。 次に六十一ページ以下に租税の徴収過不足を是正させたもの、これが四十一から二百四十五として載っておりますが、そのおもなものは法令の適用を誤ったもの、それから税務部内におきまして承知した事実を関係の部局に連絡しなかった、そのために租税の徴収不足等を生じておったものでございます。全部で四億三千六百万円あまりの徴収不足となっております。そのうち一件五十万円以上のものにつきましては、別表といたしまして二百十三ページから二百四十ページまでに掲記してございます。 次に、六十二ページに租税の徴収上の過誤を是正させたもの、これは最近は非常に少なくなっておりまして、今回五十万円以上のものといたしまして四件ほど掲記してございます。 次は国有財産関係でございますが、国有財産の管理につきましては、五十二ページの所に書いてございますように、収納未済額は七%、前年度の三%に比べるとやや高率になっております。このように収納未済額が出ますのは、経済の状況によるかと思いますが、五十三ページに書いてありますように、年度内に使用料の徴収決定をすみやかにすべきでありますのに、年度の末に至って、また、はなはだしきは年度を越えて徴収決定をしておるといった状況で、こういう徴収処置がおくれておることも収納未済の多くなった原因の一つじゃないかと思います。 国有財産につきまして、不当事項としまして掲記しましたものは五十五ページ以下にございます。最初の機械器具の交換に関し処置当を得ないもの、これが二件ほどございますが、いずれも中小の企業者が自分の機械と国の機械とを交換いたしまして、その場合に価格は三割五分ほど減額したもので交換しておるのでありますが、その交換した機械を自己の用途に供しないで勝手に売り払ってしまった、こういう場合は解約あるいは弁償金を取るということになっておるのでありますが、そういう売り払いなどをいたしておりましたのに、処置をとっていなかったので御注意いたしました。これは解約、弁償金等の処置を現在ではとっております。 次は二十八から三十五号まで、普通財産の管理当を得ないもの、これは旧軍用財産で長期にわたって使用されておりますのに使用料を徴集あるいは正規の契約等をしておらずにそのままとなっていたものでありますが、いずれもこれを指摘いたしまして徴収決定の処置等を講じてあるものでございます。 個々の案件につきましては、御質問によって詳細にお答えいたしたいと思います。
○委員長(上原正吉君) 次に大蔵省から概要の説明を願います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 昭和三十二年度大蔵省所管の決算につきましては、さきに内閣から提出されてある通りでありますが、この決算につきまして、会計検査院から不当事項としまして十三件、是正事項としまして二百十三件、合わせて二百一十六件の御指摘がありましたが、これらはいずれも会計検査院の御指摘の通りでありましてまことに遺憾に存ずるところであります。 不当事項につきましては逐年批難件数は減少して参っているのでありますが、かかる事故の発生は最も不本意とするところでありまして、今後とも職員の教育訓練を充実して職員個々の資質能力の向上をはかりますとともに、事務処理方法を改善いたしまして適正化を進め、あわせて監査監督を強化いたしましてその絶滅を期している次第であります。 また是正事項につきましては、従来から部内相互間の連絡の緊密化、省令通達等の周知徹底等、鋭意その防止並びに改善の努力を重ねて参ったところでありますが、遺憾ながらなお御指摘のような不備な点があったのでありまして、これらについてはそれぞれ適切な是正措置を講じますとともに、指導監督に一そう留意いたしまして、その防止並びに改善の万全を期する所存でございます。 なお会検査院からの御指摘の個々の問題につきましては、別に担当官より説明いたさせたいと存じます。何とぞよろしく御番議をお願いいたします。
○委員長(上原正吉君) 以上をもって説明は終わりました。これより質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。
○矢嶋三義君 大蔵省関係について、主として社会党は私から伺うことになっておりますが、能率的に伺いたいと思います。 会計検査院からも指摘されておりますが、しかし逐次例年向上しつつある点についてはその努力は多といたします。しかしただいま大臣が述べられましたように、資質の向上をはかるとかあるいは教育を徹底することによって今後努力したい、検査院指摘の通りでまことに遺憾である、この言葉はどなたが大臣になっても、いつも同じお経の文句みたいなことになっているんですが、しかし若干向上しているとはいえ、この会計検査院の国の決算検査、この資料によると件数で二百二十六、これは全部の四五・一%、約半数をあなたの所管で占めているわけですね件数で。金額にして四億七千百三十六が八千円、この金額は全体の三一・四%、大蔵省関係は層が厚い、量が多いとは言いながらやはりこれは遺憾なことだと思うんです。しかも私は次にお答え願いたいんですがね。大蔵省にお勤めになっている方は、本省はもちろんのこと出先機関までを含めて、おおむね私は優秀な公務員で構成されていると思うんです。決して他の省庁関係の公務員が質が落ちているというわけじゃないけれども、私は大体においてあの能力、素質を持った優秀な方が多くおられるように私は認識している。しからばこれだけの件数が指摘されておるが、これを各別に読んでみましても、会計検査院から短期間にわずかな人が踏み込んでいって、そして検査してこれほど上ってくるのだったら、ちょっと心がければこういうものは私は半数以下に抑えることなんか問題じゃないと思うのですね。だからまことに変な邪推をして失礼かとも思いますけれども、私は、この指摘された案件、またこの下に隠れている相当の件数については、やはりお宅の方の公務員の中で若干承知し、意識しておって、つうつうでやられた面があるのではないかと、こういうふうに私は考えざるを得ないのですがね。このことを私は非常に重大だと思うわけです。その点について、大臣としてどういうような見方をしておるか、その見方に対していかに今後対処しようとするのか。 それからそのあとで会計検査院からまた率直に承りたいのですが、税の徴収とかあるいは機械器具の交換に関するのとか、普通財産の管理当を得ないものと、こう出ておりますが、相当優秀な公務員の方ですから、みずから締まってやればこういうものは私はこれほど出てくることはないと思うのですね。だから監督の立場にある人はふえていないかもしれないが、しかし少なくとも最末端の当事者というものは、うすうす自分で承知しながら軽視し、これを看過しているという傾向があるのではないかと思うのですが、会計検査院当局としては検査してどういう感じを持っているか、大臣の答弁のあとで伺います。
○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。前半は大へん大蔵省の仕事並びに職員について御理解をいただいたような御意見を拝聴いたしまして、非常に私、心で喜んだのでございますが、後半になりましての結論は遺憾ながら私の考えと大へん違っております。その点についていろいろの御批判がおありだと思います。確かに大蔵省はその人的構成におきまして、私ども他省と自慢のでぎるような人的構成だと思います。また組織の面におきましても非常に整備されて参っておると思います。ことに徴税関係についていろいろな会計検査院からの批難事項を受けております。この点にいたしましても、新規の仕事ではなく長い問の有経験者のやっておることでありまして、この種の間違いの起こることは、私先ほど申し上げましたように、まことに遺憾に存ずるところであります。ただ問題は、非常に多数といいますか、金額にいたしましても多額に上りますし、同時にまた件数といたしましても非常に多い件数でございます。会計検査が全部を監査しておるわけではないのでありますが、その辺からみましても、いかにも多いというようなおしかりを受けるという点がなきにしもあらずでありますが、御承知のように、徴税事務につきましては、いろいろの具体的な問題につきましては、それぞれ係官としてもそれぞれの説明の十分の根拠があることだと思いますが、一つは税法そのものにつきましてもいろいろ十分の理解を持っていない点も多分にあるだろうと思います。また私どもが徴税官について特に要求いたしておりますことは、これは民衆の財産保護とかこういう観点に立ちましても、その法規の適用はどこまでも公正でなければならない、同町にまた適正でなければならないという点を強く指導し、またその観点に立ちまして、この種の事務を取り扱っておるわけでございます。しかしなかなかその法律そのものが、しばしば他の面で御批判を受けますように難解であったり、あるいは手続が相当複雑であったり、これは大体が財産権に関することであるというようなところから、正確を期する意味におきまして、法文なりあるいは手続等が、相当他のものとはこと変って周到になっておると思います。そういうような意味で十分理解をしておらない点があったり、そういうところに間違いがあるのじゃないか。また国有財産の処理等につきましても、本人私どもは国有財産を処分することが仕事じゃなくて、適正な保管が第一でございますので、そういう意味においてのいろいろな指導をして参っております。そういう点が末端におきましてときに誤解を受けている、こういうようなこともあるのじゃないか、かように実は思って遺憾に存じます。先ほど一般的に申しましたように、私ども今後も一そう注意するつもりでございますが、多数の従業員を擁し、しかも多数の国民に直接接するものでございますために、その法規本来の趣旨を、ときに厳正なあまりに適正を欠くとか、あるいはまた寛厳よろしきを得るという立場から、法が非常に広範囲において適用される、こういうことで他とのつり合いがとれないということが、ままあるように見受けます。こういう点は十分全国の徴税官等の会議等を通じまして、考え方も一定さし、この種の間違いのないようにこれまでも努力して参りましたが、この上とも努力して参るつもりであります。
○説明員(秋山昌平君) 最初に国有財産でございますが、これは終戦後膨大な軍用財産を引き継ぎまして、その引き継ぎの際の処理が十分でなかった、職員も手薄であったということから、毎年々々検査報告にも国有財産の関係のものが相当載っておりました。それにつきましては当局におかれましても鋭意改善されて参りまして、非常に少なくなって参っております。特にこの機械の交換に関し処置当を得ないものこういったものは三十三年度の検査におきましては、実はもう一件もございません。当局におかれましてもよく監査しておられます。原因はやはり膨大な軍用財産を早急の間に引き継いで、その後の処理が手不足のまま参ってきておった、こういうのが原因かと存じます。 それから租税関係でございますが、非常に件数は多いのでありますが、そのうち法令の適用を誤ったもの、これ個々の担当者の問題でございますけれども、その中で特に多いのは交際費の損金算入額の計算の誤り、こういったものが相当多くなっております。これは従前五百万円以上のものにつきましては国税局で処置をいたしておったのが、これが税務署で処理することに所管が変更になりました。それからまた交際費の損金額の限度の問題につきまして、法令がしばしば変わったと いったところから、多いのじゃないかと思っております。もう一つの原因は、国税局なりあるいは税務署で法人税、所得税、そういったものを調査する、あるいは問題接税関係でいろいろな調査をしておられる、それが相互の間の連絡がよくないために、その資料が活用されていないというところから参るのでありますけれども、これは同じ税務署間での各係りの間での連絡は非常によくなって参りました。以前からみますと非常によくなっております。ただ他の税務署、他の国税局との間の連絡が不十分のようでありまして、これにつきましては相当額以上の資料は必ず連絡するように、自分のセクションだけやればいいということでなした、もう少し制度的にがっちり連絡するようにお願いをいたしたい、かように考えております。
○矢嶋三義君 大蔵大臣、お宅は約一兆五千億の税の収納をはかり、そうしてこの予算編成の作業をして、そうして各省庁等の予算執行にも相当にらみをきかす、影響性のある発言も行政部門内ではなされる。従って皆さん方の公務員としての組織とか能力とか、それから心がけ、態度というものは、非常に私は重大だと思うのです。そして今三十二年の会計検査院の報告の全般にわたって、大きな網をかけたような立場から、概括的なことを伺ったわけですが、この各項目について逐次伺いたい点が若干あります。それは後刻私は伺いますが、その前に、私先ほど申し上げましたように非常に大蔵大臣の閣内における立場というものは、国民にとって重大な地位にあるわけですが、現在私はどうしても大蔵大臣に伺わなけれならぬ国家としても、国民としても非常に関心を持っておる大きな問題が二つありますので、それを私はまず伺いたいと思うのです。簡単に要件だけお答え願いたいと思うのです。 その一つは昨日発表され本日から実施される公定歩合日歩一厘の引き上げの問題ですね。この点について将来のこともありますので私は伺いたいと思うのですが、十一月の中旬ごろに証券界がちょっと動揺しておった、あなたが公定歩合引き上げを否定するところの談話を発表された、そのとたんにその日から当時の証券界の動揺というものがとまったと、そういうことだったんですがね。昨日非常にあざやかといいますか、だしぬけといいますか発表された、十一月中旬のあなたの談話とそれとはどういう関係があるのか、そういう見通しをもってやられておったのか、それともその後における輸出入信用状だとか、あるいは日銀の発行高の動向の問題とか、あるいは企業家の設備投資欲の動向等をみた場合に、これはカーブの動きが危険だ、こういうように判断をされて新たに決意されたのか、その経緯を伺いたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 御承知のように昨日公定歩合を一厘引き上げました。本日から実施することになりました。そこで十一月の中旬初めでしたか、山際日銀総裁の名古屋においての談話を一応私が打ち消した談話をいたしました。それとこれとどういう関係があるかということでございますが、これは表面だけからごらんになりますと明らかに食い違っておるようにお感じになるだろうと思います。しかし私それぞれの発言については、それぞれの十分の注意をもって発言をいたしておるつもりであります。と申しますのは、最近の経済情勢の動きそのものから見まして、私どもが物価のじり高の傾向なり、投錨投資が非常に強いとか、あるいは一面このまま放っておいてはならないような、やや需給の関係におきましても、放っておくと事態は悪化しそうなものも実はあるわけであります。しかし経済自身の動きそのものを見ますと、これはやはりよほど鋭敏な動きをいたすのでありますので、そのつどよほど慎重な発言をしないと困る、たとえばこの際公定歩合を引き上げるような含みがあるということになりますれば、おそらく経済界におきましては、見越しのいろいろの措置をとることだと思います。そういう時期を見越してのいろいろの措置がとられることは、いわゆる経済の正常な運行を阻害することになるわけであります。従いましてそういうことは特に大蔵省なり日銀総裁といたしましては注意をしなければならない、その誤解を受けないように十分しなければならない。こういうような意味から、その具体的な事態がまだ計画されておらない際に、一般的なこの種の発言は効果が逆な方向へいく心配がある、こういうことを実は憂えて十一月の初めにはやや動揺ぎみなものに水をさして、これを冷静にやらしたということであります。しかし私ども絶えず国会等においても御質問をいただいて、経済自身は順調な拡大方向にあるが、なお私どもは絶えず注意を要する点があるということを、実は申しておったのでございます。同時に金利が持つ調整的機能というもの、これは等閑視できないということをしばしば申し上げたつもりでございますが、そういう点から見まして特に今回この種の措置をとる、いわゆる予防的措置をとることが望ましい、こういう結論に達して、昨日のような一厘の引き上げを決定したということでございます。ことに私どもただいま申し上げたように、この種の事柄はいろいろの思惑を誘致する危険がございますので、この種の事柄を実施するに当たりましては、厳秘に付すべき肋である、かように思っているのでありますが、かようにいたしまして、その点は非常に厳秘に保たれこれを実施することができた。おそらく予防的効果、これをねらってのこの措置、それについては各庁面から十分の理解をいただき、今後の経済の発展に対して積極的な協力が願えるのではないか、かように私どもは期待をいたしております。
○矢嶋三義君 それはどの大臣でも公正歩合を上げるぞ、上げるぞと言うてから上げるというような人はないでしょうしね。私伺いたいのは、その十一月上旬なり中旬の初頭ごろに、あなたがいろいろデータを持って判断されてわったそのことと、いよいよ踏み切って、昨日そういう措置を山際さんと意見一致してとられるに至ったその決定の時点と、あなたが発表されたときの時点において、あなたの持っておられたデータ並びに判断というものは非常に変わったのか、変わっていないのか、そこのところを今後のために私聞いておきたいのです。
○国務大臣(佐藤榮作君) これは別に変わっておりません。
○矢嶋三義君 それじゃこれからあなたの発言は、一つ逆に聞かなければならぬということになるわけです。 それでこれから将来のことですが、具体的なことを若干聞いておきたいと思うのですが、あなたのお考えとしては、経済基調には変化のきざしはない、経済の成長率は順調に健全に進みつつある。こういうようにお考えになっていると了承しておいてよろしいですか、どうですか。
○国務大臣(佐藤榮作君) 大体今の非常な水増しといいますか、急速な成長、これが自粛できればこれでけっこうだ、かように考えております。
○矢嶋三義君 自粛できればという条件をつけているわけですがね、その点は企業家にやはり自粛を期待してもらわねばならぬと思うのですね。そうでないとやはり中小企業は、年末を控えているし、若干のお手当てをしていただきますけれども、金融面からの引き締めの影響というものは、非常に手きびしくこたえてくると思うのですね。だからその点は要望を含めてて言うわけですがね。 次に伺っておきたい点は、数量景気を謳歌しておったのですが、若干景気が過熱の傾向というのが出てきて、インフレのきざしがあるのではないですか。この十五号台風があったというそれだけの要素じゃなくて、予想以上にこの物価暴騰のカーブが予想されるのではないですか。それをどういうふうに見ておられるかということと、それと関連して参りますが、いよいよ年末になり予算編成の作業も具体的になったのですが、あの六月に人事院が勧告をした、ささやかな人事院勧告ですね。あれは人事院の見解をもってすれば当然四月から実施さるべきだ、データからいえばさるべきものだということであったのです。ところが、十五号台風がきた関係で、臨時国会も開かれましたが、予算的にも法律的にも見送られたままきているわけです。しかもここに物価高騰のカーブというものが非常に上向きになってきたわけです。そうなりますと、あの人事院勧告というものは、今事務当局では作業の最終段階に入らんとしているわけですが、大臣としてはどういう態度で臨まれようとするのか、その辺のところを伺っておきたいです。
○国務大臣(佐藤榮作君) 経済のことですからもう少し詳しくお話ししないといかんかと思います。大へん時間をとりまして恐縮に思いますが。 ことしの夏準備預金制度というものを発動いたしまして、これは貸し出し側に対するいろいろな注意をする考え方でありまして、いわゆる企業家側に積極的な協力を求めるというまだ段階ではないが、金融の面から金融機関の方でいろいろみずからが考えていくというか、姿勢を正す、こういうことで経済の健全な成長を期することができるのじゃないか、こういうことを実は考えて参りました。準備預金制度もなかなか成績良好になりまして、一時は一千億をこしたりしているというように相当の金額にもなります。ただいまは少し減っておりますが、そういうような状況になっております。 そこで私ども絶えず注意いたしておりますのは、日銀の貸し出しが一体どういうことになるか、また銀行券の増発状況がどういうふうになっているか、こういうことを絶えず注意しておるわけであります。最近は銀行券の増発といいますか、それがなかなか強いのです。そこで準備預金制度だけでは十分の効果はないだろうやはり需要者側といいますか企業者側においても、積極的協力を願う必要があるだろう、その意味においてはやはり金利を上げることが必要じゃないか。こういう意味でいわゆる予防措置をとったわけであります。 ここで非常に誤解を受けては困るのでございますが、ただいまの経済のあり方について一体将来どう見ているか、今一体どう見ているかということになるのです。先ほど来私が申し上げておりますように、今回の金利の引き上げはどこまでも予防的措置であります。いわゆる引き締めというような考え方でこれをやられているわけではない。ところが金利を引き上げますと、当然引き締め的効果があるじゃないか。こういうことを言われますが、それは確かに引き締め的効果が出てこなければ予防的効果のないことは、これはおわかりがいくだろうと思います。しかし政府なり日銀が積極的にこの際引き締める、こういうような考え方はない。言いかえますならば、引き締めは申すまでもなく経済規模の縮小方向を招来するものなんです。私どもはただいまの状況で引き締め方向を考えるべき段階ではない。ただ企業が正常な形において発展していくことを希望する。そういう意味においては企業者も一つ協力してもらいたい、そういう意味においては自粛だ、その自粛だけを強く要望するだけでは不十分だ、やはり金利の面で現実にこういうことになりますぞ、というものをはっきりお示しすることが望ましいのじゃないか。こういう意味の実は予防的措置であります。この種の計画をそれぞれ実施して参らないと、これは経済がときに過熱を来たしたり、非常な急激な膨張を来たして、そのときに処置するとしては間に合わないといいますか、非常な混乱を来たす。こういう危険がなきにしもあらずという心配が一部ある。そういう意味の予防的措置でございます。 そこで今後の経済の伸び方でありますが、一厘引き上げた、それが予防的措置にしろ確かに金融をある程度締める効果がある。これは本来それをねらっておるのですからそれは当然あります。しかしながら今経済が発展し、向上し、拡大していこうというこの形のものについては、さらに慎重な態度が必ずとられるべぎだと、これを実は期待いたしております。 この観点から私どもが見て参りまして、いわゆる地熱の状況がすでに出た、あるいはインフレ的な徴候が出た、こういうふうには実は見ておらないのであります。その過熱という面については、最近の設備投資がなかなか強い。こういうことを言われておりますが、一般の生産の操業度がもうすでに全体として八〇%以上になっておる。こういう点から見ると、やはり設備投資の強いこと、これは当然だと思います。当然だと思いますが、この場合でも非常に片寄った設備投資の増大、これこそは経済のアン六ランスを招来する、こういう意味で私どもは警戒を要するのであります。やはりバランスがとれなければいけない。また物価そのものについては一、二の物価について特殊な現象は出ております。たとえば伊勢湾台風の後に建設資材が相当値上がりをした、こういうことがあるとかあるいは食料品の一部のものについて、つい最近は豚肉など安くなったといわれておりますが、これが非常に高くなった。こういうような一、二のものが季節的な変動を来たしているということは、これはありますが、その季節的変動について私どもが強く悩まされるわけじゃないので、一般の物価のジリ高の傾向、これは私どもやはり注意していかなければならない。これに対する十分の警戒なり注意を怠りますと、これまた将来心配すれば心配するような事態が起こる、今もう心配すべき時期だ、かように私ども認定しているわけではございませんが、こういう際こそ、一応各方面においても、もう一度見直していただく、こういうことが望ましいじゃないか、こういうふうに私は思います。 もう一つつけ加えて申しますが、最近特に値上がりを来たしましたのにゴムなど国際物資があります。これはゴムなどが非常に一時六八%とかほとんど七〇%に近く上がった。こういうようなことは、国際物資でありますから、国際的な、一国の非常な需要によりまして変動しやすいものでありますが、同時に、こういうものがそういうように値上がりを来たすその原因を見ますと、国際経済の将来というものに対してある程度手当をせざるを得ない、というような現象が現われたに違いないと思います。だからこの六八%上がったものがどんどん引き続いてこれは上がらないではございましょう、あるいはその後幾分か下がっても参ったようにも見受けておりますが、しかしながら少くとも国際物資としてのゴムなどがこういうように値上がりする、国際経済の拡大方向に向かっておる、これを実は表わしておる。そういうようなことを考えて参りますと、私どもが今回のような予防的措置をとる、これは実はやむを得ない措置だということになるわけであります。 同時に、こういう措置をとりますと、それでは国内において中小企業が非常に困るだろう、ことに年末を差し控えて一体どうなる。大体そういうことも勘案して年末資金というものを一応用意する、ことに中小企業については特別な配慮をするということも、あわせて実施の面においては考えて参るつもりであります。 最後に御意見のありました人事院勧告の問題、人事院の勧告についての在米から政府のとっておる態度というものはきまっております。しこうしてこういうような情勢のもとにおいて……。
○矢嶋三義君 どういうふうにきまっているか、そのきまっていることを。
○国務大臣(佐藤榮作君) 人事院勧告を尊重するという態度は、はっきりきまっておる。これはいつも申し上げることです。
○矢嶋三義君 続けて下さい。
○国務大臣(佐藤榮作君) そこでこの予算を編成いたします場合に、来年度予算の性格ということは、ただいま大蔵当局といたしまして非常に苦心しておる最中であります。いろいろ当然出さなければならない支出増もありますし、また今申し上げるような予算実施の場合言の背景をなすわが国経済の実態、こういうものを認識した場合にどういうふうな規模の予算が望ましいか、こういうことが実は基本的な考え方であります。そういう意味から、一つの当然支出しなければならない人事院勧告ではあるが、予算規模とあわせてそういうことも勘案していかなければならない。この人事院勧告のお尋ねを出されたことは、ただいま私どもがいろいろ苦心をしておる、わが国の当面しておる経済の実態というものを、矢嶋さんも一応想定をされてその実態いかんによっては、人事院勧告も四月一日から完全実施ができないんじゃないか、こういう意味で御心配なすったことだろうと思いますが、そういうような点を十分勘案して予算を実は組成した、従いまして人事院勧告の実施時期については、これは予算編成の問題とあわせて実は考えなきゃならない。しかし在来から、そういうふうに申しますと、いかにも御心配のようなお顔をなさいますが、私は、今この人事院勧告を政府が導重するといって今までたびたび声明してきた、これに対する期待も裏切らないようなそういう経済状態を続けたいと、実はかように考えておるわけでありまして、今回の予算的措置はそういう意味でも私どもが当然とらざるを得ない措置である、かように御理解をいただきたいと思います。
○矢嶋三義君 大体話は了解しました。ことに公定歩合の引き上げと、今こ後の日本の経済情勢と、予算編成と、人事院勧告とみな関係があるということもよくわかったわけで、これは大臣の御努力に期待したいと思うのです。 私若干具体的なことを聞いておきたいと思うのですがね、さっきの九月に発足した準備預金制度のことですが、これでは云々だから公定歩合言の云々ということを申されましたが、今度準備預金制度の率の引き上げをやっておらぬわけすですね。これはどうしてなのか、今後もそれは触れないのか。また預金金利の引き上げ……それから日銀手形金利も据え置きしてあるのですね。こういう点はもうこのままでいく見通しをもって、今度この公定歩合の日歩一厘だけを上げたのか、これは裏表なくお答えおき願いたいと思うのです。あなたの発言は裏があるので裏の裏をとるとわからなくなる。
○国務大臣(佐藤榮作君) いつでも裏があるわけじゃございません、表だけのお話もいたします。で、ただいまの準備預金の問題でありますが、準備預金日銀貸出とあわせて考えて参るわけでありますが、これば金融機関そのものについては、準備預金制度は資金の面から相当窮屈さを感ずると思います。しかしながらずいぶん無理をしているやはり貸出もありますし、無理をして貸出を受けようとする需要の強さもございます。そういう意味からみますと準備預金制度だけでは不十分だ、やはり金利自身にさわらないと、需要者側としても高い金利では困りますから、そういう意味で需要者側としても計画を十分精査ができるだろう、こういうねらいでございます。 ところで今回きめましたこの公定歩合一厘引き上げにより、そこで一体市中金利はどうなるかということでありますりが、市中金利は今後の問題として、おそらくこの公定歩合一厘の引き上げにそれぞれ対応する措置になるだろう、こういうふうに私は考えます。けれどもこれは時期的に、ただいま政府自身がきめるという意味じゃございませんし、金融機関そのものが自主的に、またそれぞれの立場においてきめるものでございますから、これは少しあとになるということであります。 それからもう一つ何かお尋ねだったと思いますが……。
○矢嶋三義君 日銀の手形金利の問題。
○国務大臣(佐藤榮作君) それから預金の問題でありますが、預金金利の問題、これは非常にむずかしい。一部においては下げろという議論がございますが、御承知のように公定歩合を引き下げた際も、預金金利にはさわらないでそのままにしてあるわけであります。現在の状況においては、もっと銀行預金が望ましいように思っております。今さらに金利を上げることは適当であるかというように聞かれますならば、私はこの前公定歩合を下げたときにもさわらないのだから、今回の一厘上げ程度では預金金利にさわるべぎじゃない、かように実は考えております。
○矢嶋三義君 この新聞を見るとこういうことが推察されるのですね。これは事実どうなのかちょっと数字を承っておきたいと思うのですが、十月の終わりごろから輸出入信用状が非常に増大して参って、そうして国際収支面でもドルの受け取り高がだんだんと下降カーブを描いて参る、国際収支にも若干懸念される点がある、こういうように判断される記事がかなり一、二週間くらい前からずっと出てきているように思うのですが、最も新しい外貨保有高の数字はどのくらいになっておのか、現状並びに見通しともあわせて簡単にお答え願いたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 御承知のように先月は戦後最高といいますか、最近にない国際収支の両では黒字を招来いたしております。それは十月ですかそういうふうになっておりますので、また十一月も引き続いてやはり黒字基調であります。ただいまのような新聞記事、私は実は気がつかないのですが、従いまして経済企画庁などで発表いたしております。数字そのものは依然として国際収支は黒字基調でけっこうだと、十二億五千万ドルを越したと、こういうことに実はなっております。最近の面は私はいいように思っておりますが、これは先ほど来秋ともも経済の見通しでいろいろお話をいたしましたように、ただいま日本の物価自身は国際物価に比べまして相当競争余力を持っておりますから、そういう意味では輸出は従前同様伸びていっておる、こういうように私は思っております。この物価自身がさらにじり高になってもっと上昇するようになりますと相当国際競争力もそがれる、そういう心配があるということでございます。
○矢嶋三義君 将来のために次のことを伺っておきたいと思うのですが、それは国際的に日本の金利が判高というのはいつも問題になっておりますし、言われておりますし、で、先般参議院の予算委員会だったと思うのですが、為替貿易の自由化の方向を指向しておるというような答弁をされておられたわけですね。そういうこととあわせるときに、しかも経済企画庁の見通しがこうだと自信満々たるものがある、そういうものを総合して考えた場合、公定歩合の一厘引き上げということをやられたということは、やはり先ほど言葉を濁すけれどもやっぱり景気過熱の兆候が出て参った、警戒を要するから予防措置というけれども、若干警戒信号を要するというか、真意があるのではないかとかように思うのですが、そう思うならあまり刺激を与えない程度に、私は判断を持っておったら言われた方がいいのじゃないかと思うのです。その言葉を承っておきたいと思う。そのあなたの言葉がどの程度に当るか当らないかということは、時間の経過とともに数字的に出てくるわけです。勤務評定というわけじゃないのですけれども、教えていただきたいので、承っておきたい。
○国務大臣(佐藤榮作君) 今の私どもが基本的にとっております態度は、国際金利にさや寄せするこの基本的な態度に変わりはございません。この態度で貫きたいと思う。しかしいつも申し上げることですが、ときに金利が経済の調節的作用のあることは看過できませんぞ、ということを先だって実は申し上げたつもりでございます。これはやはり短期的な現象としてごらんになると、国際金利にさや寄せするという方向から見て、今回の処置は逆じゃないかと言われる、これは確かに短期的な見方をすればそうなります。しかし私どもの根本的な考え方は、これを長期に見た場合に必ず国際金利にさや寄せするというか、近づける、こういう方向であらゆる努力をするわけであります。まあ幸いにいたしまして、第二次岸内閣ができまして以来公定歩合は引き下げてきて、そうして片一方諸外国では金利を上げておる、そういう意味では比較的近ついた、その差が小さくなった。こういう状況でございますが、今回上げることによりましてまたその開きができるということでございますが、問題はやはりこういう事態が早く解消して、公定歩合を引き下げ得るような状況を招来したい。これは心からの念願であります。ところで最近のアメリカその他の諸外国等におきましても漸次金利を上げる方向になっておる。こういうところからみますと、国際金利の面からみて日本の物価が国際競争に支障をきたすという程度にはならないと思う。問題は今の事態の見方でございまして、私どもはこれはどこまでも予防的措置に終わらせたい、かように念願をいたしております。だがその念願は念願なんだ。しかしながらそれじゃ今の事態そのものをどう見ておるかというと、予防的措置をとらざるを得ない状況におかれておる、これだけははっきり言い得ると思います。だからその程度に御了承いただきたいと思います。
○矢嶋三義君 時間がなくなりますから次に数字を一つ承ってみたい。非常に大事なことを伺い、それから大臣に私は期待し、お願いを含めて伺いたいと思う。その前提として数字を大まかに教えていただきたい。ちょっと無理かもしれませんが数字は大まかでいいのです、あとで責任を追及しませんから。来年度の予算規模を大体どのくらいとつかんでおられますか。それから義務支出として自然増になる金額は大体幾らと考えておられるか、それから新規にふえる予算金額は大体幾らとっかんでおらっれるか、それとそれに伴う新規財源をどの程度どういうところから作ろうとしておるか、ごく大まかで、あとであまり責任を追及するようなことにこの数字を使いませんから、それをちょっと教えていただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 今どうも聞かれるのは無理かもしれません、また責任は追及せぬという非常な条件をおつけになりましたが実はその通りなんです。ただいま各省の予算の査定を始めた段階でございます。従いまして査定をする以上は腹づもりなしでやっておるわけではありませんが、これは今の段階では政府としてはそういう点につついて発言を差し控えさしていただきたい。これは非常に無理なことだと思います。せっかくお尋ねがありました際にかようなことを申し上げるのは何とも遺憾至極でございますが、この点は御容赦願いたいと思います。
○矢嶋三義君 けっこうです、そうだと思います。私はこれを了とします。 そこで、それがなくてもしぼっていきますが、この一両日中に岸内閣は重大なる過失を私の見解をもっては侵さんとしておる。で大蔵大臣としてのあなたがどういう立場をとるかによって、これは左右さ回ると思いますので伺うわけです。全体の数字がなくともけっこうですが、それは防衛関係の問題なんですね、この一両日の問題で緊急だからここで伺っておるわけですが、あなたは国防会議の議員の一人でもあるわけですが、まさに価格の問題があるわけです。それであなたに国防会議の一員として伺いたい点は、いろいろの経過はここは決算委員会だから触れませんけれども、ロッキードに、きめたのですが、これは性能その他の点で非常に問題点がある、特に火器管制装置、FCSに致命的欠陥を持っておる。飛行機の機体と火器管制のFCS、それと火器、それのシステムが作用するわけですね、それに重大な欠陥がある。その情報が入っておったわけです。それで一千億も使うと大へんむだになるから追及して参ったわけですが、きのうきょうの情報ではアメリカではもうロッキードをやめるというこつとがきまって、現に福岡の板付基地には米空車としてはコンベアを持ってきたわけですね。それが資料として出てきているわけです。だからまず伺いたい点は、そういう価格の点と性能の点で、軍事評論家、外交評論家、それから軍事科学者、こういう純粋な有識者、そういう人が検討して、今の国防会議で決定したものを独走執行しないように……きょうあたり午後あなたと赤城さんと相談して価格をきめるやに新聞記者諸君から情報提供を受けているわけなんですが、そういう点を国防会議の一員でもあるから、もう一回兄であり総理でもある岸さんにも何して、あやまちを侵さないようにぜひ一つ再検討をしていただきたい、これは次に価格の問題にもちょっと触れておきますが、お願いもこめて伺うわけなんです、いかがでしょうか。
○国務大臣(佐藤榮作君) このロッキードを決定いたしましたことは国防会議ですでに決定をみまして、その機数なりあるいは製作場所なり、大体の生産期間なりというものを一応目途として決定いたしております。これはすでに御承知の通りであります。この決定の仕方にただいまのような御意見が一部にあるやに伺いますし、軍事評論家等の意見もあるというように聞きますが、私どもは現実に操縦した源田調査団の一行の確信のある調査というもの、これより以上実は権威のあるものはない。本人自身がみずからこれを操縦してみる、ときにエンジンをストップしてみる、あらゆることをやってみての結果でございますので、私はこの点この調査団の報告を信頼することが 一番いいことだ、かように思っております。そういう意味で国防会議では決一定した。そこで価格の問題ですが、価格につきましては、国防会議においてもいろいろ資料が出ていろいろ議論しておりますが、いずれにしてもり日本側で作る場合にどういうような工程によるか、そういう点でもよほど金額は変わる。それはよほど折衝しなければならないものである。また計算の仕方でいろいろにもなるようだ、こういう意味で私ども実は慎重に扱っている、新聞にも出ているように。ただいま新聞社の方からあなたの方に連絡があったと言われる。その通りでありまして、防衛庁と大蔵事務当局でも話し合った、今日まだ両省の意見は一致いたしておりません。けさほども赤城防衛庁長官と私、午後じゃなくて、午前中この委員会が始まる前に会ってもおります。双方まだ研究すべき点があるようでございます。まだ決定はみておりません。この点はいずれにいたしましても、通常国会におきましていろいろ皆さま方からもお尋ねを受けるだろうし、私どもといたしましても十分確信のある方法でこの扱い方をきめていきたい、こういうように実は思っております。まだ最終的な結論には到達いたしておりません。基本的な考え方の相違が社会党の皆さまとあるいは私どもとにあるとは思いますが、しかしながらおそらく今日の立場になれば基本的立場の相述は別としても、国会の御審議をいただきます以上、国民に対して非常な負担を加重するということのないように、おそらく社会党の方もお考えになるに違いない。そういう意味では私どもの当然の責任といたしまして、十分精査して確信のあるものを決定する、こういう道をとりたい、かように考えております。別に時間を、一日二日を急ぐような筋のものではございません。そういうような考え方で防衛庁長官とも話し合っている次第でございます。
○矢嶋三義君 この問題は非常に急いでいるわけなんです。それは私にほかのかから情報が入ってくるわけなんです。それと第二次長期防衛計画も、これはもう非常に急いでいるわけなんですね。あなた方どう思われるか知りませんが、私の確実な情報では。やはり戦闘機を二百機というのは、源田さんと向こうのペンタゴンで話し合いがまとまって帰ってきて、それを赤城さんが予算の関係で百八十機にして練習機二十機にしたわけです。だから米軍は困っているし、マッカーサー大使も赤城さんが会ったときにありありと不満の意を表明しているわけです。それとこの第二次長期防衛計画というのはきわめて密接不可分の関係があって、まあ岸さんが一月行くときには、おそらく持って行かれることになると思うのですね。そこで、あの第二次防衛計画というのが、それでさっきも私は話を聞いたのですが、あれでいけば三十六年だけで一躍五百五十億円ふえることになるのです。三十六年だけで一躍五百五十億円ふえることになっているのですよ。防衛庁の方は来年は陸上自衛隊は五千人ふやすというものすごい要求が出てきているわけです。その裏はもう言いませんけれども。そうなりますと、さっきから言っている、経済基調は健全だ健全だといっても、国民年金があるから来年度の予算編成なんかには非常に苦しい点も出てくるわけです。だから、ここで主計局長並びに主計官あたりはしっかり私は勉強され、がんばって、そうして大蔵大臣が善処をしていただかなければならぬと思うのですけれども、それで、もう長くやりませんが、何ですか、大臣、価格はきょうあすのうちに赤城さんときめるのかきめないのかということと、それから第二次防衛計画を一月に岸さんが持って行こうとしているのですね。ああいう三十六年一年だけで五百五十億円はふえるのですね。ああいう三十六年から始まる六カ年計画というものをあなたはのんで、そうして来年度の予算が組めていくというような意味を持っているのか、あなたの意を承っておきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 私は今お話を聞いておりまして、実に見てきたような、事実がこうだというようなお話をなすっていらっしゃるようですが、実は大蔵大臣に関する限り、そういう事柄は私全部ないと、かように確信をいたしております。今までも予算委員会を通じその他の委員会等を通じましても、来年度の予算編成に当たりましては、治山治水あるいは災害対策、これを優先的にまた重点として考える、防衛費の激増はいたさせませんということをはっきり申し上げております。この基本的考え方には変わりはございません。また第二次防衛計画がしばしば云々されておりますが、まだ私どもその第二次防衛計画というものについては、何ら想談を受けておりません。また今日赤城君と、しばしば会いますが、第二次防衛計画というものについての話を全然私の方にはもって参っおりません。これだけは事実としてはっきり申し上げられます。いずれ第一次防衛計画が、その残部であるEXがきまってしまいますと、当然防衛庁としてこれに引き続く防衛計画を策定すること、これは当然だと思います。防衛庁がある限り、また防衛庁の立場から第二次策定計画をするだろう、そういう予想は立ちますが、まだそういうものについての具体的な相談を受けていない、これだけはこれまた間違いのないことであります。おそらく第二次防衛計画というものが事務的にいろいろ検討されておる、そういうものについてそれをいかに扱うかということが、いろいろ御議論になっておるだろうと思います。この安保条約改定について岸総理が出かける、それじゃきつと第二次防衛計画を携行するだろう、おそらく想像の面が非常に多いのじゃないか、私はかように考えております。この第二次防衛計画というものが出て参りました場合に、これの扱い方については、それはもちろん慎重にやらなければならぬ、ただいま御指摘の通りであります。これは防衛問題についての基本的な態度の相違ということを抜きにいたしましても、予算的にそれがどのように織り込まれるかということ、これはひとり社会党さんばかりではない、私どもにも重大な問題でございます。十分検討するつもりでございます。
○矢嶋三義君 もう一問だけやらせていただきます。お宅の主計官であった吉村さんは、グラマン問題でいわゆる天川勘定で赤坂やら銀座やらキャバレーで飲み回ったことがわかって、処分されたわけですね。そういう何もありますから……。それできょうあすのうちにきめるということですが、この資料は、国会での質疑で引っ張り出したのと、それから相当確実な外国の生産メーカー、それから、ハイヤー、そういう人からつかんだのを総合して、私が責任を持って作った表なんですよ。このたびの問題については秘密々々といってなかなか数字を答弁しないのです、政府側は。それで全く見当がつかないので大体ここらあたり間違いないと思って私は作った。きょうは主計局長も防衛庁担当の主計官も来ていただいているわけだから、私はちょっと説明させていただきたいと思います。矢嶋のはいいかげんな言葉だと思うならそれで聞いていていただいてもいいと思います。 三十三年四月、津島防衛庁長官のとき、国防会議で内定した三百機、ロッキード八十七万ドル、グラマン九十八万一千ドル。それから総選挙があって左藤防衛庁長官になって、三十三年八月に二百機になった。これはロッキード礼が出した資料で、七十九万ドルでできますよとこう出したものです。私もその資料は国会に出たのだからちゃんと持っている。この型はエンジンは三型を七型に変える。ファイヤー・コーントロール・システムは制限全天候でASG14を使う。それから赤外線ホミングでなくてレーダー・ミサイルの優秀なのに改良する。脱出装置も飛行機の下に脱出するようになっているのを、上方に脱出するように変える。そういう改良費を合んで七十九万ドルでできる。グラマンより安いという資料を出した。それが国会を通じてここに出ている。その当時河野一郎さんが、ロッキードは安いじゃないか、ロッキードは安いからロッキードにしたらいいじゃないかとやったわけです。そこで八月二十二日の衆議院決算委員会で、田中衆議院決算委員長が取り上げて、非常に問題になったことは御記憶がよみがえられたと思います。そこで河野一郎、川島幹事長の要請で八月七日、八日にこの資料を中心に、ハル支社長以下ロッキード首脳と防衛庁首脳がテイト・ホテルで協議している。これは国会でも証言してる。その次に伊能きんが防衛庁長のとぎ、六月十五日、あなたも国防会議に議長として出ているのですが、白紙還元になりました。そのときこれではあまり安過ぎるというので、日本で出産をすることを考えて焼き直してみる、さらにFCSをこれよりもっと優秀なエアロ13に取りかえるとして、百七万四千ドルなら間違いなくこれはできると国防会議自体が出した、あなた方が議員で。このロッキードの言うのは信用できぬ、日本で生産すると高くなる。また優秀なエアロにすれば百七万ドルで日本でできるというふうに、政府部内で検討して国防会議で確定した。そのときにグラマンは百十四万ドル、それが白紙還元になった。それから源田さんが出かけた。源田さんが向こうに出かけて調査しているときに、ナサールというFCSをつけても九十九万ドルでできるというビラをまいた。九十九万ドルでできる。そうして源田さんが向こうで各社から提示された数がある。それを源田さん言われないのですよ、どうしても。秘密だと言って言われない。答弁しない。それでこの前、国会で追及したら、百三十万ドル以下ということだけは言ったわけです。ところが、これが幾らに示されたかということは言わないわけです。この間私は、これは外国の方から手に入れた資料ですが、グラマンはこういう数字を示した、コンベアはこういう数字を示したという、私の方に手紙が来たわけです。それから、防衛庁長官国会の答弁では、国内で最も信用あるところから数字を受け取っているというわけですね。どこから受け取ったか言わぬのだが、軍事顧同団から受け取ったと推察される。その数字を言いなさいと言っても、これも言わないのですよ。国会で答弁しない。ずっと追及しましたところが、百三十万ドル以下というところまでは言ったわけです。源田さんの持って帰ったのと私の方の資料では、十万ドルの差があるわけです。そこで、これはロッキードが正式に出した七十九万ドルの数学なんすね。そこで、このナサールの価格だと——これは一番大事な兵器なんですが、この価格が、これも答弁しないのです。ところが、これだけは装備局長答弁した数字なんです。この改良型を使うというわけなんですね。これは私、相当自信のある数字なんです。かりにこの百七万トルですね。これで、これは白紙還元されたときにあなた方がきめた数字なんです。これに改良したナサールを入れたとしても首十万ドルをこえるということはあり得ない。それは、ロッキード社が安い安いといって売り込んだのなら、責任をもってそれで作らせなきゃならぬ。君、そういう数字でできると言うたじゃないか、それでやれと言ってやらせなきゃならぬ。向こうの言う通りできなくちゃならぬ。これは裸ですからね、百十万ドルたって。これは、装備局長答弁しているように、これに部品が二割要るのですよ、装備局長答弁したように。だから百十万ドルで買っても百三十二万ドルになるのですよ、一機が。一機の価格が四億七千五百万円。二百機の価格は、これになってくる。ところが赤城さんはなかなか言わないのです。百二十万ドルをにおわせている。百二十万ドルを出入りしているようなことを言っている。そうして、それに二割を加えますと一機が五億一千八首万円になる。そうすると、二百機で千三十六億円になる。だから私はこれはこれ以上こえることはあり得ないと思う。そうしたら、ロッキードに話したらいいと思う。ロッキードに責任があると思う。こういう数字を出して国会にまでばらまいて、そうして大体白紙還元するときに、こういう数子をはっきりと要望されて認定したわけですからね。だからこれはナサールを改良してもまあこれをこえるということはあり得ないと思うのです、私は。で、こんなになってきた。これとこれらの差額は十二万ドルになってくるのですよ。二百機ですと八十六億円になるわけですよ。だからもしこんな数字が出れば、私は邪推するわけじゃないのですが、生産段階のどこかで、どこかある時期に八十六億円という金が、八十六億円というのがどこかにリベートとして入ってくるということを邪推せざるを得ない。だから私は五社のメーカーの全部に会って、大体いろいろのことを聞いているのですよ。従って、まあきょうあすにきめるというのですが、これは私今飛行機を買うなとか、どっちの飛行機にしろということを言っているわけじゃない。国民の血税なんですから、かつては吉村主計官は、新三菱の由比航空機部長それからグラマンのバイヤーと、誘惑されてあちこち飲み回った。その結果として主計官の座をはずされたわけです。だからそういう職員が、ほかの人なんか……現に昨年は大蔵省からそういう人物が出たわけですからね。それで外国のバイヤーとか、それから国内外のメーカーというものは、それは何らかの信用もできるだろうが、油断ならぬと思うのですよ。それで防衛庁百体はグラマン内定の当時は——国会の速記録を見て下さい。河野一郎さんと川島幹事長さんは、防衛庁はくさい、だから防衛庁の職員をネグレクトして、それを除いた委員会で検討する必要があるということを衆議院の決算委員会で証人として河野一郎さん川島幹事長さんは述べているのですよ。私は防衛庁の内部にそんな汚職があったとは思わぬけれども、そういう疑惑さえ受けたわけなんだ。だから、予算の編成権を持ち、さらにそれを執行する、それに対して相当の発言権を持っているところの大蔵当局としては、この問題きょうあすにきまろうとしておるのですが、私の見解をもってするならば、重大なる過失だと、私一両日中にそのおそれがあるという心配のあまり、直接三十三下度の決算とつながりはないが、要望も含めてお伺いもし、お聞き願ったわけですが、あなた国防会議の議員でもあるわけですからね、そもそもは決定した——あの通りでいいかどうかという問題はあります——検討してもらいたいし、それから具体的に今晩あたりまでにきめようというその価格の問題については、将来あるいは大きな政治問題になるおそれもありますので、十分私は部下局長、担当主計官を督励して、あやまちなきょうにしていただきたい願望を含めて特に私伺ったわけです。お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 先ほど来申し上げますように、まだこのロッキードの価格は決定をいたしておりません。でこれだけははっきり申し上げます。また防衛庁が急いでおるか急いでいないか、それも私にはわかりませんが、大蔵当局といたしましては、きょうあすの問に予算がきまるわけでもございませんし、まだもう少し検討を要する。ただいまこの表が出ておりますが、私どもにしても、最初言われたものがだんだん金額が変わっている。なかなか最初言った金額がきまらない、こういう意味でいろいろの説明がなかなかしにくいものがありはしないかと思って、実は心配をいたしておりますが、ことにその問題のうちに、今後どういうことになりますかですが、国内でどういう部分を主席するか、これが一つの大きな問題点だと思いますし、また同時に、期間をどのくらいの期間でこれをやるか、こういうところにも実は問題があります。もう機数そのものは決定をいたしておりますが、そういう点ももっとよく勘案いたさないと、実は結論が出てこない。私決してないがしろにするつもりはございません。ことに、何度も申し上げておりますように、今回のFXは、私どもこれを取り上げるのは、第一次防衛計画のその残部といいますか、残りの部分としてこれを取り上げ、もう大きな部分はこれで片づく。それはなかなか陸上自衛隊の隊員数なども、所定のものから見れば相当内輪だと思いますが、最近の情勢等から見まして、第一次防衛計画の完全実施はなかなか困難だ、早期に完全実施はなかなか困難じゃないか、こういうように私は見ております。そういう際でありますので、第二次防衛計画を今出されましても、今すぐそれをなかなか採用というわけにはいかない、こういう実情にあるのですが、しかし、国の防衛計画でございますから、これはよく長期にわたって遺憾なきを期していく、これはもう本来の建前として私どもはそういう考え方をもって取り組むつもりでおります。過去においてもありましたような、財政的な観点から、やはり過去の軍部が強い時分でも、軍部の計画通りに実施に移された例はございませんし、また今日の状況から見ますれば、基本的にも国力相応ということで、この防衛力増強方策を考えるというこの基本的態度に変わりはございませんから、そういう面では、十分この予算編成に当たりまして注意して参るつもりでございます。特にただいまのロッキードの価格決定、その点は、ただいま申すような二点が一つの今後決定する場合のポイントになる、かように考えますので、どういう事情があるかしりませんが、私納得がいきますれば、それはきょうあすにでもきめてちっとも差しつかえないことですが、納得のいく資料が出てこない限り、大蔵大臣としては、そう簡単に問題を決定するというような気付ではございませんから、この点だけははっきり申し上げておきます。
○矢嶋三義君 それでは少し三十二年度のこの決算について伺いたいと思うのですが、まず収納未済額六百五十億三千四百万円となっておりますが、この収納の見込みというものはどういうふうにお考えになっておられるのですか。まあ三十二年度においては収納割合九七%と非常にりっぱな数字が出ておりますが、また懸念されるところは、反面減税が行なわれたわけですから、苛斂誅求的な徴税措置の強化というような面がまた末端に現われてきているのではないかと思いますが、そういう点のところを一つお答え願います。
○政府委員(北島武雄君) この徴収決定済額と申しますのは、御承知のように財政法等に従いまして、税務官署において徴収を決定いたした金額でございますが、それに対して収納済額と申しますのは、現実の収納済額であります。何の見込みも加わっていないものでございままして、収納割合が九七%、前年度に入りました金額でございます。先ほど……(矢嶋三義君「ざわざわしておって、よく聞きとれないので、大きな声で一つおっしゃって下さい」と述ぶ)お尋ねがございました、どんな見込みでやっておるかと、こういうお尋ねでございましたが、徴収決定済額と申しますのは、現実に実際に税務官署におきまして和税の徴収を決定した金額でございまして、そのうち収納済額と申しますのは現実に入りました、年度内に入りました金額でございます。その収納割合が九七%、あとの残りの三%が収納未済額ということになっておるわけでございまして、何らの見込みも加わっていない、現実のありのままの姿であります。 そこでお尋ねの第二段といたしまして、どうも徴税強化の傾向が出ているんじゃないかというようなことでございましたが、私どもといたしましては、もちろん三十二年度におきまして、特別に徴税を強化するというようなことはいたしておりません。ただ御承知の通りに、国税の滞納は年々減ってきております。ただいまから十年くらい前は約千二百億をこえておりました大きな滞納でございましたが、その後おかげさまをもちまして、と申しますのは、経済秩序の回復、国民の所得の増加、それに関連いたしまして税制の改正による負担の減というようなこと、それから税務職員も次第になれて参りましたこと等によりまして、年々滞納額は減ってきております。一時千二百億円もこえました滞納も最近では五百億円程度になっております。そのような状況でございまして、これは三十二年度におきまして、徴税強化の意図をもっていわば強引に取り立てたというものはございませんから、何とぞ御了承を願います。
○矢嶋三義君 大臣に質問いたしますが、国有財産台帳ができていないというので、例年指摘されて、三十二年から三カ年計画で実態調査に入りましたね。普通財産の管理ですが、努力はしているけれども、なかなか順調にいっていないという報告はなされているわけですが、国有財産の管理運用状況を見ると、民間のそれに比べると実際不能率ですね。自分のものだったらもう少し能率的、効率的な管理と運営をやると思うのですが、その際には台帳そのものも、内規のことであるので、三カ年計画でスタートされたわけですが、思うようにいっていないというのは、どういう原因があるのか、一応完了するのはいつとお考えになっておられるのか。特に会計検査院の指摘の中にあるのですが、会計検査院から指摘されて初めてこれは台帳に載っていないということがわかったなんというのは、公務員として故意でやっているのか、私は大蔵省関係は無能力者はいないと思うのだけれども、どうもその点は理解に苦しむのですが、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 今のお説の通りだと思いますが、これは国有財産をりっぱな台帳で整理ずる、実地と引き合わせて間違い遺漏のないことを期するのは当然だと思います。ただいま台帳号身を持たないわけではありません。しかしながら実地との引き合わせが十分できていない、そういうことで三カ年計画で台帳を整理するといいますか、実地とこれとを会わしていく、大蔵省も予算は実はふんだんにつけておらないのでありまして、今日やむを得ず期間を延ばさざるを得ない。で、来年一ぱいで今度は完了させたいという今意気込みでいるようですが、これまた総体の予算編成の面からどういうことになりますか、十分私ども御指摘の通りでありまするから、所要のものであるし、必要な措置であることはよくわかっておりますが、ただいままで十分できていないという状況でございます。
○小柳勇君 関連して大臣に質問しておきたいのですが、今の国有財産の問題です。造幣廠の跡など、旧車需工場あるいは旧軍が使いました兵舎などを、今なおそのまま使用しないで、民間にも払い下げないし、ほかにも利用しないような面があります。たとえば小倉造幣廠などは非常に広い敷地を持ち、大きい建物を持っておりますが、そういうものを県も市も、今の失対事業などで非常に急いでおるのですが、そういうものが単に小倉だけでなくて、方々にあるように思いますが、基本的に早急にそういうものは民間に払い下げるものは払い下げるし、取り払うものは取り払って、はっきりすべきであると思う。そういう点について大臣の御決意を聞いておきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) これはまあしばしば申し上げることですが、国有財産を管理いたしておりまする方から申せば、これは処分するばかりが実は能ではないので、これは適正に管理されると、言いかえますならば、処分される場合でも、最も経済効果が上がるとか、それぞれの目的に沿うように実は使いたい。たとえば今小柳委員が御指摘になりましたように、非常に広い土地があり、これをこま切れで払い下げをするというような場合には、比較的来る場合もありましょう。しかしこれはせっかくまとまっている土地だから、何か大きな企業でまとめて使う方法はないかという、こういうようなこともときに考えるわけで、こま切れで処分することが適切なりやいなやというようなことも考えざるを得ない。また同時に、国有財産の払い下げをめぐりまして、いろいろな問題も起こしやすいのでありますから、関係者といたしましては、特に注意をしていくということでございまして、なかなか利用が思うようにいっていない、こういう点は私ども否定するものではございませんが、処分にあたりましては、やはり公正、適正を期していきたい、こういう意味でなかなか思う通りに右から左にできない、それらの点を御了承いただきたいと思います。 それからなお、小倉につきましてはいろいろの話が出ていると思います。あるいは技術養成所を作ったらどうかというような話がただいま出ておりますが、これもやはり予算編成の問題と関連をいたしますので、まだこれの扱い方が、政府自身で使うというような考え方がまだきまっているわけではございません。この点誤解のないように願いたいと思います。
○小柳勇君 今のに関連いたしまして、その使われる場合、あるいはそういう次の使途をきめる場合に、単に政府で一方的にきめないで、県や市など、その実態を、よく状態を開いて決定されるように、これは福岡だけではありません、全体的に政府で、たとえば東南アジアの技術者を養成するためにそこにやってやる、こういう一方的なものでなくて、県や市など、その土地の事情をよく聞いておきめ願いたいと思いますが、その点いかがですか。
○国務大臣(佐藤榮作君) 本来、処分いたします場合でも、それぞれの各界の人で構成しております審議会の意見を、十分審議会に諮ってそうして決定することになっております。そういう意味ではいわゆる大蔵省が独断専行するものでないこと、これはもう御承知の通りだと思います。ただ、今具体的な問題としての、あるいはその土地を政府自身がどういうふうにするというような場合に、地方の考え方もよく聞けとおっしゃる、これはしごくごもっともな話で、私ども軽率に問題を決定はするつもりはございません。
○坂本昭君 大臣のおられる間に一点聞いておきたいと思います。それは、大蔵省所管の特別会計についての問題で、最初に検査院の方からちょっと御説明いただきたい。大蔵省所管の特別会計はたくさんありますが、その中で、きょうは時間の関係もありますので、資金運用部の会計と、それから賠償等特殊債務処理の特別会計、この二つだけちょっとお伺いしたい。 まず、会計検査院の方でこの特別会計の検査について具体的にどういうふうな検査をしておられるか、その検査の仕方、その内容を御説明いただきたい。
○説明員(秋山昌平君) 資金運用部の検査でございますが、これにつきましては、資金の受け入れ、払い出し、そういったものが適正であるかどうか、金利の計算、そういったものがあやまちないか、そういった面を検査いたしておりますが、御質問の、特にこういう点はどうかということをお聞きいただければまた詳しくお答えできるかと思います。 それから賠償特別会計でございますが、これも政府の支出が正当であるかどうか、こういったことを検査をいたしております。内容につきましてどの点まで検査いたしておるかという点は、結局、賠償協定に基づきまして、債務履行となるものをやっておるかどうかということを検査しておるわけでございます。
○坂本昭君 それでは時間の関係がありますので、資金運用部のことについては、たとえば厚生年金保険の積立金が資金運用部に入ってくる場合、その入ってくるまでにいろいろな経路を経てくると思う。私もこまかいことはわかりませんが、それらについて、たとえばその入ってくる途中で利子がついたりする、そういうようなことをどの程度まで調べておられるのか。ただ、もう大蔵省へ入ったその帳簿だけで、たとえば資金運用部の場合だとあれは何課になりますか、資金課、あるいは地方資金課ですか、そういうところの帳簿だけひっくり返して、そうしてそれがうまくいっているということだけしか見ないかどうか。その点だけの説明をきょうは一つやっておいて下さい。
○説明員(秋山昌平君) 原則として資金の受け払い、金利の計算が妥当か、そういったことだけを検査いたしておりまして、ただし、貸付金などにつきましても、もちろん償還期限が来ておる、あるいは繰り上げ償還すべきでないかといったような問題がございましたら、そういった点も検査はいたしております。
○委員長(上原正吉君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(上原正吉君) 速記を起こして下さい。
○坂本昭君 次に、賠償等特殊債務処理の特別会計について、これは御承知の通り直接方式をとっている。従って、この賠償交渉に来ている使節団が直接日本の国民、または日本の法人と契約を締結をして、そしてそれを、その契約の締結したものを検査院としては調べておられると思うのですが、先般来、今度は大臣に伺っておきたいのですが、ビルマの、これはたくさんいろんな契約がありますけれども、ビルマの賠償の三十二年度のことについていろいろ資料を要求したところが、外務省の方もそれから大蔵省の方もなかなか資料を出さないのです。き上うは委員会の名前で、これは非常にたくさん資料があるでしょうから、全部とは言いません。ビルマの賠償について、その中のバルーチャンの発電所があります。その発電所は鹿島建設が役務を担当し、それから日本工営が発電の機械類を担当している。その契約のバルーチャンの発電所に関する限りの全部のもの、それを一つ委員会に資料として出していただきたい。これは検査院の方としては全部ごらんになったはずであって、特にこれを委員会に出しては悪いというものは私はないはずだと思う。検査院の方でもそれは全部見られて、決して不正不当のものはないということはもちろん判断せられて本日の報告の中には出てきていません。だから、そのことを承知の上で、大藏大臣に今の資料を今週中に一つお出しいただきたい。そのことを要望しておきます。できますか、どうですか。
○国務大臣(佐藤榮作君) 御要求がございますので、できるだけのことをいたします。
○相澤重明君 二、三点だけ大蔵大臣に一つお伺いしておきたいと思うのですが、最初に、あなたの出身ですからあれですが、国鉄の問題ですけれど、先日鉄道建設審議会で、石井光次郎さんが会長ですが、十一路線の新設ということが審議会で答申された。これの十一路線を作るとすると、収入の見込みでは二十四億四千八百万円、支出が六十五億二千八百万円、差し引き赤字が四十億八千万円、こういうのが、これは自民党の議員さんも社会党の議員も一般の人も入っていわゆる鉄道建設審議会できまった。その鉄道建設審議会では、全額政府出資によることが一番望ましい、経済成長のためにも、国内の経済発展のためにも、とにかくそういう国鉄新線を敷設するというと、どうしても採算が最小限度十年以下はだめだと、こういうので、審議会の答申の中に言われておるわけであります。特に当面としては着工するときには利子補給もしてもらいたい、こういうことを言われておるのでありますが、運輸省からいずれそういう折衝もあると思うのですが、あなたはどういうふうにお考えになるか。建設審議会のこれらの答申についてあなたの一つ御見解を承っておきたい。
○国務大臣(佐藤榮作君) 新線建設の場合に建設審議会にかける、こういう手続をとってやられる。従いましてこの審議会は非常な権威のある機関だと思います。従いましてこの路線の決定、これをとやかく申すわけではございませんが、やはり予算の面で一体どういうふうに見ていくか、これはおのずから緩急があるだろう、こういうふうに私は考えております。ことに今日は公社制で国有鉄道は運営にあたっておりますが、やはり政府が絶えず申しておりますことは、独立採算制、この原則のもとに運営されることを望んでおる。これは相澤さんも国鉄に関係の出身の方でありますから、もうすでに御承知のことと思います。そういう意味で、いろいろ要望はございましょうが、やはり原則としては独立採算で貫いでいただきたい。また一時的ないろいろの負担等については、やはり予算の面から見まして緩急なりあるいはその範囲なりを決定していくべきではないか、かように考えております。
○相澤重明君 大蔵大臣の御答弁によると、とにかく国鉄の公共企業体という立場で独立採算制ということを強調されたと思うのです。しかし鉄道建設審議会の答申については、各界の人たちが専門的に、それこそ、国鉄の日本の国内の経済発展のためのいわゆる御構想のもとに答申をされておると思う。そういうことでその答申については尊重されるという立場は変わらないと思うのですが、それでよろしゅうございますね。そこでこれについては具体的な今後の折衝問題があろうと思いますから、私どもも大きな一つの関心を持っていきたいと思います。 それからもう一つお尋ねしておきたいのは、三十二年の国会におきましてトン税並びに特別トン税がきめられたわけであります。これについては、当時このトン税並びに特別トン税をきめる際に、大蔵委員会においては、できるだけ地方公共団体いわゆる自治体に還元するような方途を講ずべきである、こういうことが言われて、政府も当時は法律を提案をしておるのに、直ちにこの法律が修正をされるということは好ましくないという形で検討をする、一年くらいは一つ検討してみよう、こういうことで、私昨年もこの大蔵省の決算の際に、その点を指摘をいたしたわけでありますが、現在では、地方自治体にこのトン税を差し上げるというお考え方はございませんか。これは金額については、もうわずかであります。従って、今の地方港湾を振興するためには、今政府がわずか八億や七億の金を握っておって、そして地方のいわゆる公共団体が困難をするようなことよりは、むしろこの際、政府は一つ大乗的立場で地方港湾管理者がいかに苦労をしておるか、長い間大きな金を注ぎ込んでおるかということから考えて、この際法律を提案された当時のお考えになるかどうか、この点一つお尋ねをしておきたいと思うのです。
○国務大臣(佐藤榮作君) 法律提案の際に検討するということをお約束いたしたと思います。お約束いたしました結果、港湾は御承知のように地方だけでやられておるわけではないのであります。国自身も当然責任がございまするので、こういう観点から考えて参りますと、これはやはり国において使い、自治体に還元するということはあまり好ましい仕方ではない、こういう考え方で今日まで参っております。しかし、まあ今後いろいろトン税の改正等もございましょう。そういう際におきましては、またあらためて一つ十分検討さしていただきたい、かように考えます。
○相澤重明君 それからいま一つお尋ねをしておきたいのは、東南アジアの開発であります。私ども実は参議院といたしまして、先ほどまでおりました野本先生を団長に四人の者が今年の八月から九月にかけて訪問をいたしたわけであります。この際、この現地の業界の人やあるいは相手の国の政府の首脳部の人たちと私どもお会いをし、いろいろお話しも承ったのでありますが、日本の政府でいま少し東南アジア開発については力を注いでほしい。そして資金的にも十分一つお考えをいただきたいという強い要望があったのでありますが、大蔵省としては、まあ政府としても東南アジア開発については非常に努力をされておると思うのですが、特に財布のひもを握っておる大蔵省としては、どういうお考えで今後東南アジアとの友好関係を深め、開発資金を御提供になるつもりか、この際承っておきたいと思うのです。
○国務大臣(佐藤榮作君) 日本が先進工業国と、こういう立場から実は申すわけではございませんが、ひとり東南アジアに限らず、いわゆる低位開発に対しましては、やはり日本も、日本の国際的分担といいますか、それを果たしていく、言いかえますならば、いわゆる先進工業国の一国として、やはり経済低位開発諸地域に対して、それの経済開発に対しては積極的に協力する、この考え方を実は持っております。ただ、問題は、まあ皆さん方が御旅行なさいました場合に、政府筋においては、非常に日本の積極的な進出なりあるいは資金的援助を強く要望されておる、かようなお話しを報告として伺っておりますが、実際問題といたしますと、なかなか当方で積極的に意図がありましても、それぞれの国にそれぞれの事情がありまして、外国の援助なりあるいは外国の資金をほんとうに心から歓迎するところと、必らずしもそうでないところと、これはまちまちでございます。そういう点を十分考えまして、私どもも先進工業国として果たさなければならない国際的なその負担は、十分遂行して参る考えでございます。
○相澤重明君 最後に一つ、国有財産の処理についてであります。先ほど矢嶋委員からもちょっと御質問があったようでありますが、私は特にこの普通財産の交換ということが地方自治体、公共団体等と行なわれると思うのであります。それらについて大蔵省の基本方針というものはどういうようにお考えになり、今後どうやろうとするのか、この点を一つ御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) これは大へん私どもも、実はどうしたらいいか、今苦心をしておる最中でございます。今日までの考え方では、この交換を大幅に承認することになりますと、いわゆる予算制度を乱る、こういうことがございますので、なるべく交換という措置はとらせないということで実は参っておりますが、しかし、ただその原則だけで実態を十分見ないことは、あまり望ましいことではないのじゃないか。たとえて申しますと、最近非常に問題になりますのは、刑務所は御承知のように過去においてはなるべく町の少し離れたところに作る、一部を作っていたと思います。ところがだんだん都市が発展して参りますと、郊外であった刑務所が、町の中心地に非常に近くなってくる。こういうことは行刑上もあまりよろしいことではございません。しかしこういうものを国の予算でそれぞれ新しく作り、そうしてその土地を処分するということになりますと、時期的な問題で非常にその期間を長く要する、そういうことは今の実情ではたして許すかどうか、こういうものについて何か特別な考え方を、工夫をすべきじゃないか、こういうことを実は考えておるのであります。あまりこれが乱に流れますと、いろいろ弊害を生じますと思いますが、必要なものについては今までのようなあまり窮屈な立場ばかりでもいかぬ、こういうことでせっかく研究中でございます。研究の結果がまとまりますれば、いずれ立法事項のように思いますので、法律の提案をいたしまして、御審議をいただきたいと思いますが、とにかく基本的な考え方であるこの予算制度というものは、はっきりそのままその建前はどこまでも守っていく、これをこわすような考え方の交換などは許すべきではない。この原則を貫きまして、特殊なものについての特別な考え方が必要ではないか、こういう点を工夫をすべきではないかと、実は思っておる次第であります。
○相澤重明君 特に決算の問題ですから、私具体的な問題を一つお答えを願いたいと思うんですが、戦時中軍が強制収用した土地が各所に、全国的にかなり私はあるのじゃないか。今国有財産を調査をいたしておりますから、いずれそのことは明らかになってくると思うのでございますが、そこで、大蔵大臣に基本的な立場で一つお答えをいただきたいのですが、軍が強制収用した場合においても、戦後は必要のなくなったものがかなりあると思う。目的に沿わないですね。そこで、しかもこの強制収用した土地であっても、現在まで登記が旧地主にある。つまり軍が強制収用したときには登記をしておらない、こういうような問題があると私は思う。この場合は元の地主が固定資産税を払っているわけであります。これは国全体でどのくらいあるか、いわゆるこの国有財産の処理については、あなた方はお考えになっておりますか。調査をされて、そうしてどのくらいあるとお思いになっているか。わかっておったら金額、そういうものを一つ御報告願いたいと思います。
○政府委員(賀屋正雄君) 御指摘の旧軍が強制したものとおっしゃいますが、その程度はいろいろあろうと思いますが、戦心中に買収いたしました土地につきまして、国家への移転登記が完了しておらないケースが非常に多いのでございまして、ただいまちょっとその総額は手元にございませんので、後刻機会がございましたらお答えいたしたいと思いますが、これらの点につきましては、かなり人手をかけまして、ただいま調査をいたしております。そして国の権利の保全という点につきましては、仮処分の申請をいたします登記手続によりまして、万全を期するような措置をとっております。 ただ御指摘のように、中には、まだ買収をされました方が、自分の所有地であるというお考えて税金を払われておるというケースもあるように聞いておりますが、諸種の資料から、その土地が、はっきり軍が買収されまして、国有地であるというようなことが証明されました際には、これは、税金は還付すべきものだと考えております。事実このような措置をいたした例もあるわけでございます。今後も、そのような措置をとって参りたいと存じております。
○相澤重明君 この点については、国民の財産と権利という問題と、私は非常に重要な問題になると思います。従って法廷闘争においても、こういう問題は、やはり出てくるわけです。毎年いつでも、この決算委員会で国有財産のあり方というものを明らかにする、こういうことで、私ども質疑を通じてきたわけでありますが、幸いに、大蔵省が、そういうことで進んでおりますから、いずれ明らかになると思うのですが、できれば全国的に、この国有財産としてお考えになっておっても、登記のできておらないものは、どのくらいの坪があるのか、それから仮登記をすれば、現実には裁判で決定はできますから、仮登記ができていないものについては、固定資産税については、これはやはり本人が払っておるのですから、当然あなたの仰っしゃるように、還元しなければならぬ問題だと思う。 そういうものがおわかりになれば、具体的な資料を私は提出を願いたい。 そこで、これは大蔵大臣に聞きたいのですが、いわゆる強制収用の目的があって軍はやったわけですが、今日では、そういう必要がないところがたくさんある。私は、公共団体に、いわゆる交換等でやる場合には、先ほど大臣の御答弁にあるように、必ずしも固定化する必要はなかろう。これは若干のやはり幅を持って、大蔵省も必要とあらば、地方公共団体に交換するのもよかろう、こう思っておったのでありますが、幸い、こういう御答弁のようでありますから、そこで個人の場合の、そういうふうに終戦後十数年も固定資産税を払ってきたものについて、大蔵省が強制的に仮登記をしよう、あるいは登記をしよう、こういったところで、現実に大蔵省としての、国有財産として、今すぐ使わなければならぬという、特別必要でないものについては、私は、その状況によっては違うけれども、状況によっては、旧地主の人たちが、もし返還をしてもらいたい、買い戻したいと、こう言う場合には、私は、それに応じてもいいんじゃないかと、こう思うのだが、基本的な問題として、一つ大臣にお尋ねをしておきたい。
○国務大臣(佐藤榮作君) お尋ねになりました点は、非常に明確な事件のようでございますが、この種の扱い方は、やはりその場合々々というか、それぞれの場合に、その適切なる措置をとらなければならないと、かように思いますので、一般的な考え方というよりも、具体的な問題として処理さしていただきたい、かように思います。
○委員長(上原正吉君) ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(上原正吉君) 速記をつけて。
○鳥畠徳次郎君 大へんどうも、大臣もお忙しくお出ましのようでございますから、私二、三最も端的にしかも具体的に御質問を申し上げて、御所信だけをお聞きしたい、かように考えております。 本日の決算委員会の会計検査院の報告事項につきましては、なるほど非行は十三件もある、あるいは是正が二百件もあるということは、決して善ぶべきことではないことは申すまでもありませんが、毎年毎年この種のミスも少なくなっている、圧縮されているということにつきましては、非常にわれわれ敬意を表している次第でございまして、今後、来年の決算の場合には、さらにこれがもう少し圧縮されて、りっぱな実績をあげてもらいたい、かように考えているのでございますが、関連しまして私わが国の現在の経済の機構なり産業の構造から考えて参りますると、戦前と今日と比較いたしますと、各法人、会社の総投資資金に対して、自己資金というものがあまりに少ないということは、それがために非常に経済が底が浅いということで、わずかの経済の変動によりまして、直ちに経済の第一線に、大きな一つの関係をもってくるというようなことで、今日まで非常に不安定な経済情勢に置かれたというのが、先刻承っておりますと、外貨の手持ちも、どうやら十二億五千万ドルというような数字をわれわれ先ほど拝聴したのでございまして、これまた、非常に喜ぶべき現象でありまして、同時にまた、この公定歩合の一厘の引き上げに対しましても、これまた将来の赤信号ではないということで、一つの予防措置であるというようなことでありますので、われわれは大蔵大臣を御信頼申し上げて、できるだけ善処してもらいたいというふうに考えているわけでありますが、何といっても、こういうような多少量気が上向くといいますか、幾分か安定するというような時代にこそ、国の経済の基本を作らなければならない、こういう意味合いから、私は日本の法人、会社に対しまして、積立金なりあるいはまた社内保留なり、それらは税金を免除する、税金の対象にしない、そうして会社の内容をよくする、いわゆるオランダのワンギル一夕式で、配当しないで年々歳々何十年か資本蓄積するということによって社内がますます健全となり、また社会経済にも、多大な貢献ができるというような実際を、われわれみているのでございますが、わが国の現在の会社の自己資金というものは、戦後は七〇%以上であったと、われわれは確かに心得ておりますが、今日では、全く逆でありまして、自己資金が、三〇なり三五、六%になっている、こういうことを憂えている一人であります。 私お尋ねいたしたいのは、現在のわが国の会社の自己資金と、また借入金その他の率が、どういうふうになっておりますか。またそれから、ただいま申し上げたような積立金あるいは礼内保留というものに対しては、減税あるいは免税の処分をいたしまして、会社の内容を、もっと強固にして、税金を脱するがために、必要以上の配当をする、あるいは必要以上の経費を使い、一たん経済が悪くなり、景気が悪くなつた場合には、だれがこれを償うかということを考えますときに、大きな一つの問題が残っていると思います。この点につきまして大臣の一つ御所信を承りたい。 次に自動車の税金の問題でございますが、これは何といっても、御承知の通り自動車事業は、すべての産業の基幹であることは、これは申すまでもありません。しかしながら今度の昭和三十五年度の予算は、大体、先刻も話が出ておりましたが、まさに一兆五千億になんなんとするというような予定にあるようでございますが、この自動車のガソリン税なり、あるいは地方道路税、あるいは軽油引取税、物品税、これらをトータルいたしますと、まさに来年度の予算の一兆五千億に対して、大体一〇%に当たる一千四百億の諸税金を、自動車は負担しておるという、非常に過分な負担をさせられておるのでありまして、これが、あまりに負担が大きすぎて、そこにバランスがとれないということになりますと、せっかく今日まで日本の自動車輸送並びに自動車交通の繁栄を来たしたものが、これらの負担の重課にたえられないために、もしこれが衰微するということになりますと、日本の産業経済界にとりまして、ゆゆしい一つの問題でないが、かように考えておるのでありますが、最近新聞か何かで、大蔵大臣はまだ何か石油税、あるいは引取税というようなものを、引き上げをするというようなことが、ちょいちょい現われておるようであります。これはおそらく私は現実とは考えられぬのでありますが、たとえば昭和二十四年のガソリン税、あるいは二十九年と比較いたしますと、まさに六倍、また昭和三十年から三十三年までと比較いたしますと、二・七倍ということになるのでありまして、これ以上の負担は、日本の産業の発展を阻害する、かように私は考えておるわけでありますが、これに対して何とか一つ多少でも引き下げをするというお考えがないかどうか。 私は、過日の台風その他によって、なけなしの財布をたたいて、大蔵大臣は非常に苦労しておられるということは、よくわかるのでありまして、われわれ満足ではありませんけれども、あれだけの災害予算を出してもらったということも、一応、われわれは了としておるのでありますが、来年度の予算の編成にあたりましても、この問題につきましても、ぜひ一つできるだけ引き下げをする、そうして産業の基幹をますます伸ばしていこう、そうして日本の自動車工業も、大いに先進国に劣らないような、自動車工業力を作るということに一つ御決意をお願いをしたい、かように考えるのであります。 もう一点は、実は先刻承っておりますと、また昨日の新聞でも承知をしておるのでありますが、公定歩合の一厘の引き上げによってくる年末のいわゆる資金の問題でございますが、大蔵大臣のお説のように、心配するな、それらいろいろ含んでるということで、われわれは、まさにそういうふうに御信頼申し上げていいと思っております。 しかしながら、一昨日ですか、ここに中小企業金融公庫のあれが、決算委員会に提案されておりまして、そのときに私は質問をいたしたのでありますが、ことしは中小企業という問題が、災害からくるいろいろの関係によって、年末資金というものは、非常に困っておるのであります。これに対しては、できるだけ一つ親心をもって、愛情のある年末資金を心配してもらいたいということを、総裁に二回も、実はお願いをしたのであります。質問をしたのでありますが、最後に、どうしても年末資金としては、二十億以上は、どうにもならぬというようなことを実は聞いたのでありますが、二十億では、一昨日も申し上げておったように、一つの県に割り当てれば、要するに五千万円にもならないというような少額なことで、この年末が、はたして越年できるか、こういう点を考えますときに、何といっても、日本の産業の八八%までを占めておる中小企業は、産業経済の中核である。これが繁栄してこそ、国の産業が繁栄することは、これは申すまでもないことであります。さような意味におきまして、どうか、災害にもいろいろと御心配を願った大蔵大臣、年末の資金に対しましても、二十億というのを、なんとか、たとえば具体的に申し上げるならば四十億、倍額に、一つぜひ御奮発が願えないか、こういうことを私は全中小企業者のためにお願いをしなければならぬ、こういうふうに考えております。 さらに、もう一つ承りたいのは、観光事業の問題でありますが、観光事業は、国の大きな一つの財源であることは申すまでもありませんが、観光の受け入れ態勢を作るのに、これに対する金融面においては、金融の何か序列からいうと、四位とか五位とかになっておって、一方では、観光を奨励し、一方では金融で抑えているというふうな、妙な答えが出ているようであります。この点につきましてお尋ねを申し上げます。 以上であります。
○国務大臣(佐藤榮作君) わが国産業構造、これが、どうも外部資金に依存している度合いが、非常に強いのではないか。これを是正しなければならない。これは、その通りであります。これは基盤を強化するという意味におきまして、やはり自己資金、あるいは自己資本、これを増大することを、特に私ども指導しているわけであります。 戦前は、大体三分の二程度であった。それが戦後になりますと、三分の一程度に低下している、こういう事情でございますので、この企業の姿勢をただすという意味でも、この点に特に力を入れているわけであります。ところで、こういうような資本構成の適正をはかるとか、あるいは事業の活発な活動という問題と、税制というものが非常に深い関係を持っている。これは御指摘の通りであります。 ところで、昨年皆様の御審議を経まして、決定をいたしました税制調査会におきましても、特に企業体に対する課税のあり方、これは非常に大事な問題だ、こういうように実は考えているのでありまして、そういう意味で、ただいま税制調査会が、真剣にこの問題と取り組んでおります。ただいまおあげになりました社内保留金云々の問題になりますと、これは、一言にその可否はなかなか言いにくいのであります。いろいろ会社の構成の場合も、同族会社その他いろいろの問題がありまして、脱税とまでは申しませんが、法の盲点をつくような処置もあるわけであります。そういうことは、なるべく避けたい、かように思いますが、とにかく税制のあり方というものが、産業構造に及ぼす影響、これは私どもも重大視しております。そういう意味で、十分検討いたしまして、これの間違いのないようにしたい。かようにただいま調査会における審議を督励をしているような次第であります。 特に私どもは、これを申し上げますのは、ひとり会社といわず、個人といわず、税の問題でありますから、どこまでも公正でなければならぬ。また公平でなければならぬ、こういう観点から、それぞれの事業体なり、あるいは個人の特殊性、資産の生じたその源泉等についての、いろんな問題がございますが、とにかく公平であることを第一の大眼目といたしております税制でございますので、そういう意味で、十分の検討をいたしまして、そして、その適正を期しているような次第であります。特にこの税制調査会の審議は、私どもも督促いたしておりまして、全部が終了した後に、これを実施に移すということでなしに、できますればできるだけ結論の出たものからでも、やはり採用したいという気持はございます。 しかし来年度の問題として考えてまみすと、比較的大きな改正を、この機会には行ない得ない状況でございます。この点を御了承を、いただきたいと思います。 自動車の税の問題でありますが、自動車の問題につきましては、鳥畠委員は専門でいらっしゃいますので、特に強い御主張がおありだろうと思いますが、これにつきましても、いろいろの課税をいたしておりますが、事業者自身が直接負担する場合言と、他に転嫁している部分と、いろいろのものがあるだろうと思いますが、ただいままでの税の状態で、特に事業遂行上、その重荷にたえない、こういう事態になっておるとまでは、私どもは実は考えておらないのであります。これは別に、負担力という点から税をどうこうする考えはございません。ございませんが、やはり負担力ありやいなやということも、一つの課税をいたします場合のポイントである。これだけは見のがせないのでありまして、そういう意味から申しまして、ただいまの税自身が非常に事業を圧迫している、こういうような結果を招来しているかどうかということをみますと、そうまでではないだろう。しかしながら、他と比べて、これはひとり国内だけの問題ではございません。外国の税制等と比べて見まして、日本の税制が特に高いかどうか。そういう点も、一般的には私どもの考慮すべき点なんであります。そういう意味からみますと、この際は、負担の力なり、あるいは外国との比較等からみましても、現在の程度は、これはごしんぼう願わなければならない、かように思っております。今積極的に税を引き上げるとか、あるいは引き下げるとか、こういう計画は、三十五年度についてはございません。それだけは明確に申し上げ得るかと思います。 それから公定歩合の……。
○鳥畠徳次郎君 ガソリンの方は。
○国務大臣(佐藤榮作君) ガソリン税につきましても、ただいま申し上げましたように、ただいま具体的に、上げるとか下げるとかという問題はございません。ただ一部、石油関税について、いかなる措置がとられるか、これは別の問題でございますが、ガソリン税自身の問題でないことを一つ御了承願って、誤解のないように願いたいと思います。 それから公定歩合の引き下げについて、年末金融との関係はどうなるか。ことに中小企業というものに圧迫を加えはしないか。こういうお尋ねがあったと思いますが、きょうから公定歩合の引き上げを実施いたしましたのは、符に年末金融に対して支障のない時期、かように考えてみますと、これがおくれればおくれるほど、年末金融は混乱するだろう。あるいはその意味においては、一週間くらいおそいというような見方もあろうかと思いますが、きょう上げることでございますから、できるだけ延ばせるものなら延ばした方がいい、かように考えまして、本日から引き上げを実施いたしたわけであります。 きょうの引き上げに際しましても、年末金融に非常な混乱を来たさないようにということを、時期的の問題としては私ども考えたつもりでございます。従いまして、この点は御了承いただきたいと思います。 資金量の不足について、これはおそらく中小企業金融公庫が、その公庫についてのみのお話だろうと思いますが、年末資金全体といたしましては、本年は産業規模も相当拡大しておるというわけで、特に百億を計上いたしております。もちろん、これで十分かどうかということになりますが、私ども、これならば十分だと、実は考えております。非常な、需要によりますれば、第四四半期の割当資金を一時融通することも、これまた可能だと思いますし、年末資金には、事欠かさないつもりでございます。 最後に、観光事業についてのお尋ねでございます。観光事業というものについて、これまた専門的な立場から、いろいろ御意見がおありだと思いますが、私ども、一口に観光事業と申しますが、いわゆる国内観光と国際観光、この二つは、やはり区別して考えていただきたいと実は思っておるのでございます。国内観光の面におきましては、これはいわゆる国内の皆様方において、それぞれ処置していただければ十分事足りることなんです。政府が特に力を入れ、あるいは特別な措置を要するものがありとすれば、私どもは、国際観光の面ではないか。かように考えておるわけでありまして、この国際観光の面から、いろいろ道路の整備五カ年計画と、これをあわせていくとか、あるいは外人向けのホテル建設、こういう点にも、いろいろ思いをいたし、あるいは空港の整備とか、またさらにつき進んで参りますれば、使用航空機等も、だんだんジェット機になる。こういう意味で、日航自身も、そういうことを考えるでしょうが、空港の整備も必要だ。また一部におきましては、客船の建造とか、こういう面を、いろいろいわれておるようでございます。しかしいずれにいたしましても、国際観光の必要なこと、また大事なことは、よくわかっておりますが、資金的に、いかなる手当をいたしますか、やはり予算編成の場合に、十分その緊急度等を勘案して対処したい。かように考えております。
○矢嶋三義君 私は、社会党を代表して九分間で片づけます。会計検査院から、二百二十六件も指摘されているのだから、つぶさに検討したのですが、若干伺っておかないと、検査院の諸君の士気にも影響しますので、九分間でやりますから、そのつもりでお答え願いたいと思います。 まず、二十四号、二十五号の還付加算金の問題ですね。これは、怠慢を指摘されているのだと思うのですが、これも、厳重注意ですか。どうなっていますか。
○政府委員(北島武雄君) 関係者厳重注意でございます。
○矢嶋三義君 ほかの処分、処置を見ると、厳重注意、厳重注意と、全部厳電注意になっておるが、どのくらいな厳重注意をしているのですか。二十四、二十五なんかいうのは、明らかに厳粛注意以上に、私はこれは処置していいと思うのですがね。怠慢ですよ。そうでなかったら無能だというそしりを受けます。今後十分注意していただかんならぬと思いますが、お答えいただきます。
○政府委員(北島武雄君) 二十四、二十五、いずれも長期にわたりまして、関係者が相当動いておるわけでございますので、内容と見ますと、係官の事務の連絡不十分だということでございます。 二十四番の方は、麹町税務署と東京国税局での事務引き継ぎが工合悪かった。麹町税務署では、引き継いだことになっておるが、東京国税局では、引き継いだことになっていないというような事情で、いつの間にか、期間を経過したということになっております。 それから二十五番の力は、芝税務署内部における事務の連絡の不十分、すなわち調査をいたしております係と、徴収の管理係と申しますか、還付金を直接取り扱っております係との連絡不十分でございまして、これも、相当期間経過したのは申しわけないのでございますが、これらに対しましては、根本的には、やはり専務の内容の仕組みの方法についても、私は問題があるじゃないかという感じがいたしまして、こういうことのないように、管理事務提要を作りまして、十分、末端の職員にもわかるようにいたしておるつもりでございますが、本件につきましては、係官の事務連絡不十分ということで、こういうことになって、まことに申しわけない次第でございます。これらに対しましては、厳重注意では足りないというお言葉でございますが、私ども、さらにこういうことのないよう、厳に戎心いたしたいと存ずるのでありますが、二つの件とも、もちろん悪意など毛頭あったわけではなく、ただ事務上の手違い、申しわけない手違いでございますが、こういった状況でございますので、厳重注意程度がよろしかろうと考えておるわけでございます。
○矢嶋三義君 こういう連絡関係の問題は、問題が起こったときに、責任の所在を明確にすること。これは、特に御要望申し上げる。 次に、機械器具交換に関する問題ですが、これについて伺いたい点は、交換後の管守を十分にやる必要があると思うのですが、どういうふうにお考えになっておられますか。そういうことによって、こういうものは防げる問題だと思う。
○政府委員(賀屋正雄君) 交換のあとの機械の使用状況につきましては、計画的な調査を実施いたしております。しかし、中に、こういう転売の事実が出て参るものがあるわけでございますが、これなんかは、故意に隠蔽されておりましたために、なかなか発見がむずかしかったものでございますが、今後は、でぎるだけ綿密な調査をいたしまして、こういうものの絶無を期して参りたいと思います。
○矢嶋三義君 ぜひ、そういうふうにやっていただきたいと思います。 それから二十八——三十五の「普通財産の管理当を得ないもの」、使用料徴収が主になっているのですが、これも、毎度あることで非常に遺憾に思いますが、ことに、徴収決定したとなっておりますが、その後収納済みというものは、何パーセントくらいになっているのですか。徴収を決定したということは、全部収納したということを意味しているんじゃないと思うのですが、いかがですか。
○政府委員(賀屋正雄君) 二十八号から三十五号までの間で二十九号を除きまして、今年の四月末で全額収納いたしまして完済されております。二十九号につきましては、ことしの十月末までに八十一万四百十一円、これは延滞金を含んででございますが、収納いたしました。残額につきましては、目下厳重に督促中でございます。
○矢嶋三義君 会計検査院にお伺いしますが、年々国会で検査報告を取扱うわけですが、厳重督促中とか、収納につとめているとかいうような言葉で出ているわけですね。この各機関別に何年度の未収納——督促になっているのが幾ら、何年度幾ら、そのトータルが幾らと、こういうふうに、ずっと年次別に、そういう表というものは、作るのには相当時間と労力を要しますか、あまり御労苦をかけなくてできるのであれば、私は今後、この各機関別に年次にして、そして年度別のと、その横にトータルをずっとつけて最終の欄を見れば、全部トータルがわかる、左の欄を見れば年次別にわかる、そしてその変化がわかるというような一欄表というものを各機関別に、今後出していただきたいと思うのですが、無理なお願いでしょうか、いかがでしょうか。
○説明員(秋山昌平君) 既往年度分で検査報告に掲記いたしましたものについての是正の状況、単に徴収決定だけじゃなしに、収納になっておるかどうかと、これは国有財産関係の分でございますが、全部あと、トレースいたしております。従って、その金額も、時期の問題で十月三十一日現在とか、最近のことはわかりませんけれども、各年度末ならば、もう承知いたしております。 そうして相当回収して実績が上がっております。それから御質問が、国有財産だけかもしれませんが、租税について申し上げますと、租税は、たとえば三十二年度の決算検査報告で徴収決定をいたしまして、さらに収納しておるというものを、三十二年度の分について申し上げますと、三十三年度九月末現在の収納状況だけは承知いたしております。しかし何分にも、租税は件数が多いので、それ以後の分につきましては、個々の検査で、とれるものをとっていないかどうか、こういった検査をいたしております。
○矢嶋三義君 それで、今後決算委員会で審議する場合に、でき得べくんば、そういう表を出していただきたいと思うのですが、たとえば職員の不正行為等によって損害を得た場合に、賠償末済額は幾らだ、鋭意督促しているということなんだが、その前の年のは、どうなったのかというような、そういう、それから、報告書が出た後における現時点において、最近の時点において、どうなっておるのかということはつかみつらいので、でき得べくんば、これは、今後そういう資料を出していただきたいと思うのです。 それから次に伺いたい点は、四十一から二百四十五まで「租税の徴収過不足を是正させたもの」というのが、別表第一と、ずらっと並べておりますが、この中で、「個人の取引関係」と、「法令の適用を誤ったもの」というのが圧倒的に多いわけですが、こういうのは、内部監査をやることによって著減させることができると思うのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(北島武雄君) これは、まあ課税の公平にも重大な関係ある点でございまして、このような取引関係等の調査は、不十分なために、特定の方方については、税法通り施行されないということは、非常に私どもとして戒めなけれ、はならぬところでございますが、何分にも、納税者の数がきわめて、多い、しかも、これに従事する職員の増加は、現況においては毎年認めておられません状況でございますので、私どもこれについては非常に苦労いたしております。もちろん署内におきまして、さらにこれを監督いたします国税局におきまして、監査はいたしております。なおそのほかに、国税庁直属の監督官がございまして、随時税務署に行って見ておりますが、何分にも、非常に多くの膨大な事務分量でございますので、なかなか、これを絶滅させることができないのは残念でございます。またこれを絶滅させるためには、仕事のやり方についても、大いに関係があるわけであります。 こういう点につきましては、尚税関係の担当いたしております者は、常に工夫改善をこらしまして、税務の第一線において、このような徴収洩れのないようにいたしておる次第でございます。毎年このような御指摘を受けておりますのは、まことに残念に思います。
○矢嶋三義君 この是正さした事項か、三十二年度に金額にしても増加したのは、検査能力の充実等によるもので云々と、こういうように参議院の決算委員会の調査室は、非常におもしろい、理解ある何を書いてあるわけですが、検査能力が充実したので、三十二度の指摘が多くなったのだと、こういうふうに、うちの調査室は指摘しているのですが、会計検査院も、やっぱりそういうように考えておるのですか、もう少し充実さしたら、また出てくるのですか。
○説明員(秋山昌平君) 私どもも、検査につきましては、工夫をこらし、検査能力の充実に努めておるわけではございますが、特に多かったのは、先ほど御説明いたしました通り、「法令の適用を誤ったもの」というのは、多いは、交際費の損金不算入額の限度計算をやっていないもの、こういったものが多いのでありますが、ちょうど国税局で資本金五百万円以上のものを取り扱っておりましたものが、税務署り所管に変った、そうしますと、税務署の所管の五百万円未満の法人につきましては、従来交際費の否認というのはございません。新しく変ってきたために、間違えたのではなかろうか、それからまた交際費の限度額の計算が数回法令が改正になっております。そういったために、誤まったのじゃないか、こういった法令適用を誤り、あるいは租税のそれぞれの処理する担当者の注意の問題でございます。 それから「個人の取引関係等の調査不十分」、この問題は、私どもも、各税務署管内の納税者の方の経済活動の状況を承知しておるわけではございませんので、各税務署の中にあります資料について検討しまして、たとえばある法人が個人から土地を買っておる、そうしますと譲渡所得があるのじゃないかと思われるのに、個人についての追及がない、こういった問題は、法人税の方で調査された方が、法人税の係りの方から所得税の係の方へ、この会社が、だれそれから土地を買っておるからと、こういう連絡をすれば、所得税の係では容易に課税ができたと思われるのでありますが、そういった連絡が十分でない、これは、人手の不足もあると思います。しかしまあ、制度的にもう少し、高額のものについては、内部で御連絡になるように、そうして税務署内の所得の係、法人税の係、この連絡は、非常によくなって参っておりますけれども隣の税務署、極端なことを言いますと、九州に土地を持っておる人が、九州の会社に土地を売り、その人の、納税者自身は、東京に住まっておる。そういった離れた所での税務署間の連絡が不十分じゃないか、こういうのが目立つようになっております。
○矢嶋三義君 政府委員の方が、僕に協力しなかったので、ちょっと時間が延びましたが、最後に一問、これで終わります。 最後の一問は、この監査業務実績総括表をみますと、郵政省関係のが圧倒的に数字が多いということと、それから行政財産、国設宿舎、普通財産を通じてのこの台帳の整理状況、これが注意を与えたというのが、圧倒的に多い、この理由と、その善後策を伺って質問を終わります。 最後に指摘しておきたいことは、うちの決算委員会から各行政官庁並びに関係機関に行政機構図等の提示を求めております。今まで出た資料のうちでは、大蔵省の機構図、それが最も誠意かない、不十分なものであるということを指摘して、後日、関係委員に一目でわかるような——今もポヶツトに入れているわけです——あとの資料を捨てても、それが、いざというときに役に立つわけだから、そういうりっぱな資料を出していただくことを要望して、質問を終わりたいと思います。一表と二表にあるでしょう、一表では郵政省のが圧倒的に多いですね。それから二表の内部監査で注意したというところで台帳関係……わかりますか。
○政府委員(賀屋正雄君) 監査は、内部監査でございますが、ここにもございますように、人手が必ずしも十分でございませんので、毎年各省に対しまして、何と申しますか、総花式に監査は、とうていいたすことはできませんので、順次大きなところをやっているわけでございまして、昨年、郵政省に特に重点を置いた監査をいたしました結果、こういう数字が出てきたのではなかろうかと思うのでございます。それと、現場の数が何しろ多い、全国的にまたがっておりますから、自然、こういった数字になってくると思うのでございます。 台帳の整理状況でございますが、この指摘をいたしました中では、比較的多い数字になっておりますが、個々の点、私、今はっきり、どういう点が未整理になっているか、ちょっと思い当らないのでございますが、今後、そういった点につきましては、十分注意をいたして参りたいと思っております。
○矢嶋三義君 けっこうです。
○委員長(上原正吉君) ほかに御質疑がなければ、これをもって大蔵省の部、第二十四号から第二百四十九号までの質疑は、一応終了したものとすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 以上をもって、本日の審議は終了いたしました。次回は、十二月四日、午前十時三十分より、建設省の部及び運輸省の部を審議する予定であります。 本日は、これをもって散会いたします。 午後二時五分散会