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33回国会参議院1959/11/30

決算委員会 第12号

発言数
248
登壇者
19
会派数
2
開催日
1959/11/30

会議録

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十二年度政府関係機関決算書を議題といたします。  まず、住宅金融公庫の部、検査報告書の百九十九ぺージに掲載されております事案につきまして審議いたします。  本件に関し御出席の方は、鈴木住宅金融公庫総裁、江ヶ崎住宅金融公庫貸付部長、村井指導部長、鈴木経理部長、大津留住宅局総務課長、会計検査院からは平松第五局長の諸君であります。  まず、会計検査院から概要の説明を願います。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 住宅金融公庫の三十二年度検査の結果につきましては、特に不当と認めて報告する事項はございません。業務の概要につきましては、百九十九ぺーシから二百ページにかけまして記載してございますが、三十一年度の検査報告におきまして、年度末の手持資金の残高が八十一億二百余万円でありまして、効率運用という面から一そう貸付業務の円滑な推進が望ましいという旨を申し上げたのでございますが、三十二年度におきましては、その手打資金残高は四十三億三千五百余万円というふうに相当減少をいたしております。  そのほか、特に補足して説明申し上げる事項はございません。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に住宅金融公庫から概要の説明を願います。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) 昭和三十二年度におきまする当金融公庫の決算の状況は、ただいま検査院から御報告に相なりました通りでございまして、例年に劣らず勉強はしているつもりでございまするが、ここに御指摘に相なりましたように、分譲住宅のうち、計画建売住宅と申す貸付方法の部分におきまして、これは性質上公庫と分譲を受けました個人との間の弁済契約の締結が、ほかの分譲住宅あるいはその他の貸付方法、ことに個人住宅の貸付等と比較いたしまして、契約締結時期が性質上おくれるような方法に相なっておりますので、分譲住宅中、計画建売住宅の部分の相当な部分が契約がおそい。従って、現金の出方がおそいというがために、ここに掲げられているような結果に相なったのであります。  次に、中高層耐火建築物等の貸付でございまするが、これは御承知のように、この三十二年において初めて法律改正がありまして、実施に移った段取りでございますので、法律改正に伴う諸種の政令、その他の手続法規の立案並びに公庫内部における手続方法の確立等に従ってその完成がおそかったために、貸付の段取りが順次普通の、他の貸付方法等と比較いたしましておくれましたので、ここに掲記されたことに相なったのでありまして、これは年度計画等において逐次その処理が完了いたしまして、格段の破綻を来たしたような問題ではないのであります。御了承を願っておきます。  それから三十二年度におきましても、例年の通り管理回収につきましても格段の努力を努めている次第でありまして、金融機関等委託先のこれらの事務につきまして、例年のごとく十月から十二月の大体三ヵ月間をこの管理回収の強調月間といたしまして、特別相協力いたしまして、管理回収の促進に努めた次第でございまして、幸いにどうやらこの年も回収実績は、年間成績としまして九八%の完了を見たような次第でございます。  最後に、住宅融資保険業務につきましては、本年度に予定されました保険契約金額は五十七億円でありましたが、実際に保険契約の成立いたしましたものは六百六十三件、四億二千八百万円にとまった次第でありまして、この点につきましては、公庫としての融資保険の宣伝、広報に努力をいたしましたにもかかわりませず、この年間の金融情勢があまり好転した状況でもなかったような影響もございまして、大体低調に終わったような結果でございまして、今後においてこの住宅融資保険の進展につきましては、なお一段の努力を重ねたいと考えておる次第でございまするが、何分これは御承知の通り政府資金等を支出するのでございませんので、市中金融機関の自己で金を住宅建設のために融資してもらう制度でございますので、それに保険をつける、従って保険料の払い込みを要するというような性質上、努力にかかわりませず、割合と低調に終始しましたことは、まことに遺憾でございます。今後十分努力をいたしたいつもりでおります。  以上をもちまして一応の御説明を終わりたいと存じます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) これより質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 まず最初に住宅金融の問題からお尋ねをいたしたいと思います。戦後一ころわが国の住宅の問題につきましては、まあ衣食住の中で特別この住宅の建設と、また住宅の問題が大きな社会問題として多大な関心を持たれ、また積極果敢な、いわゆる建長が叫ばれたのでありまして、当時は若い人たちが住宅がないために結婚すらできないというような時代もあったように考えます。今から考えますれば非常に感慨無量なものがありますが、しかしながら、最近現在の社会情勢から考えてみて、また人口の増加、また人類文化の向上、文化生活というような面から考えましたときには、まだまだ住宅というものは相当衣食住の中でも大きく取り上げられるということは、これはもう当然のことでありまして、まあ今度の会計検査院の報告の内容から考えますと、逐次増加しているということは、はなはだ望ましいことであり、またけっこうなことであると存じますが、三十二年度の分だけによって考えて参りますと、大体三百七十八億という予算に対しまして、ようやく三百二十二億が消化された。そうして一割五分も、その金高にしまして五十六億数千万円というものが予定を下回っておるということは、もうわが国の住宅も大体飽和点に達したのか、あるいはまた達しないけれども、何らか特殊の事情があって、かような、おおむね役所の計画というものは常に消極的な計画で、あまり積極的に計画をされるということは珍らしいことであります。その消極的な計画といわれるこの数字より、なおかつ一五%も下回って金がダブついておるというようなことは、これは一体どういうことであるか、この点をまずお伺いをいたしておきます。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) ただいま適切な御指摘、御質問がございまして、傾聴いたしましたが、私どもの方の融資によります住宅建設の部面におきましては、特殊の事情がございまして、と申しまするのは、貸付契約を承認いたします、あるいは私製証書を交換いたしましてからそれぞれ工塩を起工してもらうような段取りにどの貸付もなっておりますが、そのために、実際上の約束ができましてから建物が竣工いたします。その竣工しました後に竣工検査を経て公正契約を締結いたして完了するわけでありまするが、その間に建物の構造いかんで大いに違う部面もございますが、割合日数を食うのであります。で、ほかの方に私どもの方の貸付資金が回ることを防止したいがために、常にどの貸付におきましても、ある段階で出来形を検査いたしまして、その出来形の歩合に応じて、数回に分けて交付しますと、こういうことになっておりますものですから、普通の銀行その他の貸し出しのごとく、審査にはある手間を取りましても、貸付決定、直ちに現金のおそらく全額が出るというので完了するという貸付方式とは、だいぶ事情が異なるような段取りに相なっておりますために、どうしてもある期間を要する。そのために年度内の計画の貸し出しが、全部三月三十一日以前に現金の払い出しまで終わるということが、実際上不可能な性質もございますので、近年におきましては、資金の裏づけも、事業計画の総金額のある部分は次年度の三月三十一日以後において払い出すような計画に相ならざるを得ないのでありまして、そのために資金の裏づけもさような裏づけの方式がとられておるような段取りでありまして、そこに先ほど申し上げましたような分譲住宅中の計画建売住宅は、他の分譲住宅貸付等と異なりまして、公庫の事務完了と申しますのは、譲り受けた個人と公庫との契約があって、初めて一応計画完了ということで、時期が一番おそくなる性質になっておりますのと、この年度に初めて始まりました中高層貸付について、法律改正後のいろいろ必要な措置が日数を要しましたので、貸付開始が年度の途中だったと思いまするが、それから募集を開始せざるを得ないような段取りでありましたために、主として予定の計画のある部分が年度を超過せざるを得ないということになりましたような事情もございまして、この三十二年度分におきまして、御指摘のような、ある部分の計画並びにこれに伴う金額が年度を越したというような始末に相なったわけでありまして、これは四月一日以後において間もなくそれぞれ完了をその後にしておる次第でございますから、さように御子心願っておきたいと存じます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 大体三月三十一日、年度変わりという問題のただいまの御答弁につきましては、了承はいたすのでありますが、そういたしますと、四月一日、いわゆる年度が越えてからこの五十六億なら五十六億に対する年度前に消化されたという数字はどのくらいになるのですか。三月三十一日で残ったものですね。それが契約は完了しておるけれども、実際に竣工しないから、受け渡しができない。それがために翌年の四月あるいは五月に延長される、あるいは持ち越しされるという数字は、この五十六億に対して、どのくらいの数字になるのですか。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) ただいまのお答え申し上げますが、繰り越したもののほとんど全部が、全部とはっきり申し上げてもいいと思いますが、四月一日以後、新年度に入りましてそれぞれ竣工いたし、従って貸付金も差し上げてあると、かように申し上げていいと思いますが、具体的数字は係員の方から申し上げます。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) お手元に差し上げました私の方の表で九ページのところを見ていただきますと、進行の状況が載っております。それで会計検査院の御指摘の五十六億、こういうものにつきまして分析いたしますと、これは公庫が二十五年から発足して以来、契約額に対してこれだけの契約ができなかった、こういうわけでございます。それを申し上げてみますると、公庫が発足以来三十二年度までの契約は全部で千七百三十四億しなければならぬ、こういうことになっておりましたのに対しまして、千六百七十七億——まあ七十八億でありますが、千六百七十八億の契約をした、その差額が五十六億、こういうことでございます。そこで前年度までの契約残がここにありますように二十八億ございまして、それに対しまして三十二年度の事業計画三百五十億、合わせますと三百七十八億、こういう契約に対しまして、三十二年度中に三百二十二億の契約をした、そこで五十六億がずれた。こういうことでございますが、その中身を分析いたしてみますると、一番上の一般個人住宅においては、戸数はもうすでに契約よりもオーバーしておる。ただ金の部面で五億ほど少ない契約になった。それからその次を見ていただきますと、分譲住宅でありますが、これが二千八百四十一戸、未契約になったその金が十六億一千百万円、こういうことでございます。この数字につきましては、先ほど総裁からお話がありましたように、前の年の若干のズレというものがございまして、それと計画建売というのは、事業主体に対しましては、事業の計画のワクを与えまして、それからその事業主体がそれを着工いたしまして工事を進めて竣工する、竣工してでき上ったものを一般個人に売る際、すなわちそのとき証書貸付になる。私どもはそのときに初めて公庫との間の契約になる。従いまして、工事は着工から順次進んでおるのでありまして、竣工に至らないものがこれだけ出たというわけでございまして、その後、先ほど申し上げましたように、全部竣工いたして契約になっております。  それからその次は賃貸住宅でありますが、これは戸数がオーバーしております。金の部面だけは若干減っておりますが、戸数は計画をオーバーしておる。それからその次が産業労働者住宅でありますが、これは戸数が少し契約が足らなかったが、金の部面ではもうすでにオーバーしておる。それからその次が増築でありますが、増築の方は契約の部面で、戸数の部面でも五千戸をオーバーし、金の部面で約三億オーバーしておる。それからその次が中高層でありますが、中高層は先ほどお話し申し上げましたように、三十二年度に新規に始められた仕事でございまして、これに対する法律の施行、それから法律の施行に伴う政令とか省令とか、あるいはこれの取り扱い要領、それから申し込みの受付期間、申し込みの受付期間が初年度でありますので、九月末まで申し込みを受け付けした。それから審査をいたしましてお貸しする。従ってお貸しするまでの間には、私の方が事業承認といっておりますが、この計画は人体よろしいと、こういうことをいうわけであります。そういたしますと、申し込んだ方々は、その金額の範囲内で良計をいたしまして、それが二ヵ月以内に設計をいたしまして、これが地方公共団体の審査を経て、よかろうと、こういうことになりますと、私の方と契約を結ぶ、こういうことに相なりますので、初めての新規事業というものは、その軌道に乗せるまでの間に若干の応問がかかる、こういうことでこれがおくれたのであります。それがまあ約二十七億と、それからその次が災害復興住宅でございますが、この災害復興住宅の十億に対しまして、災害がございませんでしたので、これは五億程度しか契約ができなかった。それから宅地造成、これが若干おくれましたが、これも事業承認をいたしましてから、設計その他の問題がございまして、少しずれたのであります。そういたしますと、これをずっと見ていきますと、一般個人は大体よろしい。それから分譲住宅が今申し上げましたように、これがおくれた。それから賃貸、産労、増築も大体よろしい。それから中高層の貸付は、今申し上げましたように二十七億ほどがずれた。まあそういったような状況でございまして、これらのおくれたものにつきましては、もうすでに事業承認はしてあり、事業の承認を受けた借り入れ申し込み者の方では、それぞれのその後の仕事を進めておるのでありまして、途中で打ち切ったり何かというわけにいかぬので、一定の速度でその後の仕事が進んでおるようなわけでございます。そういうようなわけでありまして、これらの仕事につきましても、その後順調に進みまして、すでにそれらの契約は全部終わっております。以上でございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 この三十二年度は財政投融資の例の繰り延べの措置がなされたときでございます。今のお話の中には、その繰り延べの措置が具体的にどう出ておったかということの説明がございませんが、その点に関連して御説明いただきたい。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) ただいまの御質問、当然あらかじめ申し上ぐべきであったかも存じませんが、国際収支の改善の見地から、政府とされまして、資金の出ることを少し手控えろと、こういう方針であったのでありますが、その方針のさし示しされたのが、年度開始後ちょっとたってからであったものですから、もっぱら事業促進に努めるつもりで年度開始後やっておったものですから、契約はしたわ、今さら手がつかぬというような部面も、ほとんど大部分についてあったわけでございまして、で、政府からは財政投融資資金の面において約九十億円の繰り延べを内示されたわけでありますが、そういう事情で、諸般の準備を完了し、進捗しておったものですから、とうてい九十億日全額の繰り延べは、政府の御趣旨はよくわかるにいたしましても、公庫としては今さら手の下しようがないというような状況がありまして、いろいろ財政当局と折衝をいたしまして、結局最後に、最終的には三十二億円の繰り延べ実施ということにきまったわけでありまして、その趣旨には大体沿い得たと、こう考えているわけであります。大へんこれは、まあわれわれの立場としては苦しい立場でありましたので、お察しを願っておきたいと思います。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 それではもう一つお尋ねいたしたいと思いますが、大体三十二年度の決算に関する——住宅問題については私、これで打ち切りをいたしますが、現在の社会情勢並びに民生安定という点から考えて、わが国の住宅行政というものは今後どういうようなふうに持っていったら、大体大衆のある私産満足ができる。しかもそれは何年の間にどれくらいのものを作るということ、またそれに対してどれくらいの金を投資するかということについての見面しを、一つお尋ねいたしたいと思います。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) ただいまの御質問は、住宅政策全般にわたる問題でございますので、建設省といたしまして申し上げ方方がよかろうと思いまして、私申し上げます。  お尋ねのこの住宅問題は、戦後、逐次改善はされて参りましたけれども、今日なお非常に問題として残されて、立ちおくれを示しておる部面でございます。そこで政府といたしましては、民間の方々が自力でお建てになるとともに、政府としましても公営住宅、それから住宅金融公庫の融資住宅、それから日本住宅公団の建てます公団住宅、こういった施策を通じまして住宅の供給を促進して参る、こういうことでやって参っておる次第でございます。  そこで、お尋ねの長期計画あるいは将来の見通しということでございますが、長期計画といたしましては、昭和三十二年度から五ヵ年間、俗に五ヵ年画といっておりますが、三十二年度から五ヵ年で住宅不足をおおむね解消しようという目標を立てまして、五ヵ年間で政府といたしましては約百十万戸政府施策で建てる。それに民間の建設を合わせまして二百数十万戸の住宅を建てまして、我後の著しい不足状態を何とか安定させたい、こういうことでやって参った次第でございます。しかしながら、最近の調査いたしましたところによりましても、新しく世帯が非常にふえております。それから人口の都市集中が非常に著しい、そういうような事情がございまして、東京を初め大都市におきましての住宅事情というのは、まだまだ非常におくれを見せております。そこで、このただいま申し上げました五ヵ年計画にのっとりまして今日までやって参ったんですけれども、そういった事情にかんがみまして、まあ新たな長期計画を打ち立てまして、さらにこの特に大都市の住宅改善ということに進んで参りたいと、こういうふうに考えております。なおその際の問題点といたしましては、低収入者の住宅事情が非常にまあその中でも困難いたしておりますので、低所得者に対する住宅供給に重点を置いて参りたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 ただいまの長期計画によって大体は了解できましたが、最後に低所得者という人たちの住宅の問題について特別の意を払っていきたい、これはもう大へんけっこうなことで、住宅といえばこれら最も低い所得階級の方たちが、一番この住宅の建設というものに対しては大きな期待を持っており、またそれが国としてやるべきことだと、かように考えておる関係上、ただいまの御答弁によって非常に意を強くしておりますが、この低所得者の住宅建設というものは、何か普通のこの五ヵ年計画という中に織り込むというよりか、いわゆる大都市、また地方、また低所得者の住宅というような、何か三段階に分けて、専門的に低所得者の分から優先するというようなことを考えておられることはありませんか。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) この政府計画住宅の中の公営住宅というのは、御承知のように、公営住宅法に基づきまして低額所得者のための低家賃住宅という建前をとっております。従いまして、ただいま申しましたように、低所得者に対する住宅供給に重点を置いて参ると申しますこの具体的な方法といたしましては、この公営住宅の建設に重点をまあ置いて参ると、こういうことに相なるわけでございまして、ただいま御指摘がありましたように、この五ヵ年計画とまあ並行してと申しますか、公営住宅につきましては公営住宅建設三ヵ年計画というのをもちまして、これは公営住宅法に基づいて国会の御承認をいただいておるわけですが、これに基づきまして、特に公営住宅の供給の確保には努めて参っておるわけでございます。それから、なおこの公営住宅の中にも第一種公営住宅と第二種公営住宅とございまして、より低い収入の者に対しましてはこの第二種公営住宅というのを供給するわけでございますが、御指摘の趣旨に沿いまして、第二種公営住宅の供給量を増していくと、こういう方針で参っております。なお、大都市の低額所得者対策の一つといたしまして、いわゆる不良住宅地区の改良という、不良住宅が密集いたしました地区の改良というのに今後一そう力を注いで参りたいと、こういう所存でございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 最後にお尋ね申し上げたいのは、今度の八月台風、また次の大きな伊勢湾台風、この台風によって受けられた災害の問題でありますが、これもまあ何をおいても住宅の問題が一番大きいと思う。しかもこれから寒空の冬をかかえて、一体これらのお気の毒な人たちは、住宅の問題についてはどういうような不安を持っているか、これはいろいろ大きな問題であろうと思いますが、今日まで二つの災害地に対しての住宅の建設、またはこれらに対する資金の問題とか、そういうふうな関連について、今日まで緊急にやられた施策というか、仕事されたというものの経過を一つ、一応戸数といいますか、概略だけ今日までの分と、そうしてまた、明日からの計画がどういうふうになっているか。一体今度の災害で流失された、あるいは大破された、壊滅したという住宅の数に対して、いつごろになればこれが全部応急に解決するという見通しと、これらについて一つお答え願いたい。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) 本年の八月及び九月の災害に対します住宅の対策の概況についてのお尋ねでございます。この八月、九月の災害によりまして滅失いたしました住宅の総数は約四万四千数百戸になっております。半壊が十一万三千数百戸、こういう状況でございまして、これに対しまして、滅失に対する建設といたしましては、公営住宅をもちまして約一万戸建設、それから住宅金融公庫の災害復興住宅の融資がございますが、これによりまして一万戸、それから厚生省所管でございますが、災害救助法によります応急仮設住宅、これが約二万戸、大体四万戸の建設が一応計画されたわけでございます。それから半壊に対します補修といたしましては、住宅金融公庫の補修の貸付、これが六万五千戸分、それから災害救助法の修繕融資、これが約五万戸、こういうことになっておりまして、一応災害を受けました滅失あるいは破損、半壊に対します復旧計画というものはあるわけでございますが、このうち公営住宅の約一万戸につきましては、本年度中にそのうち六千七百戸ばかりを建設いたします。それから残りの三千数百戸は来年度においてこれを建設いたします。それから住宅金融公庫の災害復興住宅の融資建設の一万戸と、補修の六万五千戸分、これは本年度中に貸付契約が全部できる手当をいたしております。それから厚生省所管の災害救助法に基づきます建設並びに修繕、これも全部本年度中に措置するようにいたしております。  大体以上の通りでございます。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) ただいまの災害に対する住宅対策全般の御質問でございまして、建設省から一応の御説明がありましたから、大体は済んだわけでありますが、たまたま居合わせますから、住宅金融公庫関係だけのことについて、いささかつけ足して申し上げたいと思います。  私どもの方の災害復興住宅貸付と申しまする制度は、割合古くから、災害がありましたつど、東北地方に一部落全滅といったような、中枢部がやられてしまったから、火災による特別のなにがあるから、特別にワクを出してくれという場合に、個人住宅のワクをそのつど余った中からお出しして、これにおこたえしておったわけでありますが、三十二年度から、特別の応急対策融資による住宅建設に努めるようにというような政府の方針になりまするし、ことに二十八年度災害について国会方向から強い御要求がありましたような機会において、特別に迅速にしてかつ簡易に貸し出しをするようにと、こういう御趣旨でありまして、これはまあしごくごもっともな事柄であると、われわれの方でもこの御趣旨におこたえする意味合いで、割合簡易に、割合迅速にお貸し出しをする。ただし、そのかわりに金額も一定の制限以内で打ち切り計算でお出しするといったような事柄にいたしまして、ことに昨年の狩野川台風等の機会におきまして、これにだいぶ修正を加えまして、現在に至っておるのでございまして、今回のこの三十四年度の現年度の第七号台風、それから石川県輪島地方及び遠州方面を主としての八月二十六日の局部的豪雨の被害、それから最近のいわゆる伊勢湾台風、十五号台風の自後、このつど私どもとしましては、普通の金融機関のような心持でおってはいけないという気持をもちまして、一種の行政機関並みの心がけと準備で対処しなきゃならない、こういう気持に相成りまして、幸い予算措置としましても、毎年見込み額として、この災害応急の貸し出しの資金及びその後にできました地すべり対策の住宅貸出というものと合わせて十億円を準備せられると、こういう状況に相なりました。  それで、災害が起こりましたつど、できるだけ敏速に、その直後に、交通機関の開始できたまっ先がけるぐらいの気持をもちまして、公庫の各地方にありまする支所員を中心としまして、続いて本所からも現場を視察、かつ、私どもの委託先でありまする府県庁、六大都市においては市役所、並びに取り扱いの金融機関等を督励いたしまして、これらとともに、住宅をいかにして復旧するか。まあいささか権限外にわたるような気持もございますが、先ほど建設省から申し述べられたように、厚生省関係の応急仮設住宅という方法もある。並びに建設省所管の公共団体で建てられる公営住宅もある。なお、借手でも、自分で自己資金を足して建て得るという方々は、公庫の災害応急住宅貸付に応ぜられてもけっこうだと。それには災害後二年以内は申し込める。また、据置期間が三年であり金利は年五分五厘である。年期はかくかくであるというような御相談並びに説明をする機会を持つことにいたしまして、できるだけ災害地を中心として各所に住宅相談を開設しておる次第でございまして、これはひとえに大災害による地方民心の動揺をなるべく早く落ちついていただけるような措置の一端にもなればと考えまして、かような住宅相談をいたし、それから委託先の府県庁の職員等の努力に待ちまして、われわれの方から委託手数料を支払って、災害の住宅被害の認定をしてもらうのであります。これは、全壊である、全流失である、全焼であるというのと、半壊、半焼である、何割くらいの損失であるかというようなことを、大体の見当を認定してもらいまして、認定を受けたものの中で貸付希望の方々が貸付申込をしていただく。その中には、全壊流失の人たちは新しく家を建設するお貸し出しをする。ある程度の損壊の方は、先ほど説明のあったように、補修修繕という程度の資金をお貸し出しする。これもできるだけ簡易に迅速にというのでありまするから、出来形の検査までは一々の機会にいたしませんで、竣工だけ認める、そういうような貸し出しの金も、市町村等の保証のある場合におきましては、予定金額の六〇%を着工以前に前金として差し上げるといったような、そういう趣旨におきまして貸し出しを努めていたしておる次第でございます。  今回の伊勢湾台風のうち、ことに愛知、三重、岐阜、三県の被害が比較的甚大でございましたが、この三県でも特別の応援等を取り計らいまして、また、金融機関、自治団体等にも格別の努力を願いまして、迅速に成果の上がりますようにただいま努めておる次第でございますが、何分にも金を借りて自分で家を建てる、自己住宅を建てるという階層の人は、被害者の中でやっぱりある部分にとどまる。これはどの場合もそうでございますが、まあ大部分の方は昔の戦前におきましても、大都市等においては、借家で済ましておられる方が七、八〇%、自分で自分の住居を所有しておいでになるという方方はまず二割から二割五分程度というのが戦前の状況でございまして、現今においても、災害後、ことに急に住宅まで自分のものとして建てようという方々の出足が割合おそいわけでございまして、今回も、今の愛知、三重、岐阜三県で貸出申込をすでになさった方が八、九千人ある。その三県のいわゆる全壊が四万戸足りません。先ほど住宅局の方から申し上げたのは全国の、私どもの方は、七号台風まで入れましたものですから、数字が先ほどの省からの御報告と合いませんけれども、全体で全壊が四万三千七百戸ばかり、それから半壊となりますと、これはもう十万九千幾らで、非常に多うございます。いろいろ半壊の程度がございまして、なかなかむずかしい問題でございます。  大体つけ足して申し上げます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 金融公庫の方に、特に三十二年度の申込と審査と貸付の契約、これらのことについて一般的な傾向と申しますか、そういうことを伺いたいのであります。ただ、御説明いただきますと、非常に長くなると思いますので、私の手元に資料がありますので、それを見ますと、非常に特徴のあるのは、三十二年度の個人住宅の申込の受理された戸数は二十一万九千五百七十八、金額にして八百七十億余り、ところがその審査合格したのは六が五千戸、金額にして二百四十五億程度、さらに設計審査の合格戸数は四万四千七百八十七、それからさらに最後に貸付契約のできたのは三万八千七百八十、つまり申し込んだうちの六分の一ですね。たった六分の一しか貸付されていないのですよ。これは、決算は正しく行なわれたとしても、今、総裁は行政機関のようなつもりを持っておると言われたが、六分の一しか満たされないようなことでは、私はどうも金融公庫としての職責を果たしているかどうか、非常に疑わしいという感じがせざるを得ないのです。  それからさらに目ぼしいものでは、たとえば最近多いのでは、賃貸住宅、これらの申込が約三千戸で、貸付契約が約その半分、千四百五十八、金額も約半分ですね。それから特別に最近ふえてきているのが産業労働者住宅、これは三十二年分で、申込が八万四千六百四十六、これに対して審査合格がその十分の一、九千九百五十八、それから貸付契約のできたのが八千四百七十一、十分の一ですね。先ほど来住宅政策について建設省も得々と述べられましたが、私はなかなか納得できない。特に新婚の世帯はふえておりまして、それらの人たちが満たされているような御意見もあるかもしれないが、昭和三十二年で結婚が七十七万人以上あります。そうしますと、新しく新世帯を持ちたいと思う人は——まあこれは結婚の数ですから、半数になるから三十数万世帯、だから新家庭のためにも三十万戸以上の家を建てなければ間に合わないということですよ。建設省の方では、どんどんこわれていく家の数など非常に低く見積もっている。だから年間五十万くらい建てていったって、これはなかなか追いつかないということですよ。それくらい建てたって、新しく結婚する人と、悪くなっていく家と合わせただけでも五十万くらいになってしまう。だからこれは今の程度の金融公庫のワクではとてもだめなんで、これが、もちろん財政投融資の繰り延べがあって、最後に三十二億ということで妥協せられたそうでございますけれども、とにかく三十二億を、最初は九十億だったという内情をはね返したという意気込みはまことに壮といたしますけれども、それでも実際は五十六億も余したということは、これはやはり運営上はなはだよろしくないと思わざるを得ないのです。まずその点で、実際申し込んだうちの六分の一くらいしか契約できないので、ほんとうは非常に困っている人があるのです。幾ら申し込んだってだめなんで、これに対して具体的にどういうふうな処理をしておられるか、まず伺いたい。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 申し上げます。一般個人で約二十一万戸の申込があって、実際の契約になったのは四万戸だと、こうおっしゃるのはごもっともであります。これは予算の上で、ここの事業計画に載っておりますように、三十二年度といたしましては三万六千五戸でして、申し込みが約二十一万あったわけで、これは抽せんになっておるわけであります。これは一般個人は抽せんであります。それで私どもといたしましては、こういう抽せん方法をとっているわけなんですが、建物の小さい九坪から十三坪まで、それから十三坪をこえて、この前三十二年度は十五坪ということになっておりました。三十三年度のことを申し上げますと、十六坪まで土げましたが、十九あるいは十六でありますが、十五あるいは十六をこえて二十坪まで、こういう段階をきめまして、それぞれの抽せん率をきめているわけであります。それで、これは年度によって違いますが、一番小さい建物は三人に一人、それから二番目は六人または七人に一人、これは年度によってそれぞれ違っております。それから大きい建物は、これは耐火のものについてでありますが、十五人に一人、こういうような抽せん率にしているのであります。それからさらに申し込みが四回以上になると、これは非常に待っておられる方は無抽せんになる、こういうような方法をとって、長い間住宅に困っている方は無抽せんになるわけであります。大体年に二回申し込みをとっておりますから、二年後には無抽せんで借りられる、そういうようなことで救っているわけであります。  要するに先ほど御指摘ございましたように、予算と実際の申込との間に六倍もありますので、結局さような抽せんをせざるを得ない、こういうような状況になっております。それからそのほかのものについても、もちろん申込が非常に多いのでありまして、これは抽せんというわけにいかない、賃貸住宅は地方公共団体か協会、公団が建てるのでありまして、それの計画が適切なものについて予算の範囲内で承認する、認める、そういうことにいたしております。それで先ほどもちょっと、産労住宅につきましては、予算の上では九千二百七十八戸でございまして、申込は二万一千四百七十九であります。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 三十二年度は八万でしょう。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 八万なんという申込はございません。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 あなたの方の一九五八年の「公庫住宅」というのに八万四千六百四十六と……。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) それは総トータルじゃないでしょうかね、ずっと昔からの……。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それはおかしいな。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 八万戸の申込はなかったのでありますが、私の方の、会計検査院に出して審査を受けました数字は、申込件数は二万一千四百七十九でございまして、契約金額が八十八億一千九十四方円、それに対して貸付承認をしたのが九千七百三十六戸、契約になりましたのは九千六百十戸、こういうふうになっておりますが……。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 これはトータルですか。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) これはミス・プリントです。どうも申しわけございません。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 四回の抽せんでは、二年後に個人の場合は当たるということで、二年待てば家が建つという、まことに新婚の人としてははかない希望が持ち得るということですね。これはどうも総裁のような人情総裁におかれては、ぜひとも若い人々のためにもっと資金の獲得にがんばっていただきたいと思うのです。  そこで、三十二年度の政府の出資金と、それから借入金、これの内容についてちょっと御説明いただきたい。

鈴木敬人住宅金融公庫経理部長

○参考人(鈴木敬人君) 三十二年度におきまする出資金といたしましては、三十億の出資があったわけでございます。それから借入金の点につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、財政投融資の繰り延べの問題がございまして、当初は二百二十五億円、この内訳といたしましては、資金運用部の借入金が百二十五億、それから簡保——簡易保険及び郵便年金の積立金から百十億円の借入金、の、計二百三十五億円の借り入れをいたす予定であったわけでございますが、実行されました結論といたしましては、簡保と郵便年金の積立金は百十億円全額借り入れたわけでございますが、資金運用部借入金は九十三億、すなわち予定の百二十五億に対しまして三十二億円だけ繰り延べられた、かような結果に相なっているわけでございます。  なお政府出資金は、もとは一般会計からの出資でございましたが、最近におきましては産業投資特別会計から政府関係機関への出資が行なわれるというような御方針のようでございまして、産業投資特別会計からの出資をいただいたわけでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 私は、これはどうしても金融公庫の、まあ政府出資もともかくですが、借入金をふやしていかなくちゃいかぬと思うのですね。ただそのふやす場合に、どういう根拠でどこからとったらいいか。たとえば簡易生命保険の積立金と郵便年金、これは今郵政大臣が管理権を持っております。そしてこれにはずいぶんいきさつがあって、それぞれ地域の農村やお店の人たちがうるさい目をして積み立てているから、その地域に返していけということで、今のところこの積立金の三分の一程度が地域へ返るような計画が郵政大臣のもとで行なわれている。だからこういう金をこの住宅金融公庫が使うということも、私はいいことだとは思います。それからまた、これはあとで申し上げたいと思うのですけれども、産業労働者の住宅資金の問題、これなどについては、当然厚生年金保険の積立金、これなどはもう産業労働者が積み立てたものなんですね。そしてこれは今の簡易生命保険とは別個に資金運用部資金の積立金に入っている。だからこの中からも大幅に私はとる権利が一応あるんじゃないか。私はそういうことなどを思い合わせて、まあ総裁として、これはどうしたって今日のこういう住宅難の中で借入金をもっと広げなくちゃいかぬ。だからどういうところから広げるかという具体的な方策をお持ちになっておられるか、御説明していただきたい。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) 厚生年金の積立金のことは、まあ私の方からお答えした方がいいかと思いますが、御指摘の通り、産業労働者がまあ積み立てたお金でございまして、この厚生年金の積立金を還元融資するという建前におきまして、厚年省の所管になっておりますけれども、病院だとか、こういう社宅建設に厚生省の方で融資を行なっております、いわゆる厚生年金還元融資の給与住宅、こういうのが厚生省のまあ所管のもとに年々数千戸ずつ行なわれております。従いまして、住宅金融公庫の方には、この厚生年余の積立金は入って参っていないわけでございます。これは……。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 そうじゃないですよ。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) そういうことに相なっておる次第であります。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 厚生年金保険の積立金は、大蔵省の資金運用部資金の中へ一括されて、ほかの郵便貯金などと一緒に資金運用部資金になっておる。それから今の還元融資というのは、資金運用部の資金から、審議会の議を経て出されるものではなくて、ほんとうに今の名前の還元融資であって、これは私は別個に出ているものだと思う。だから、もちろん還元融資を使う場合には、厚生省が、ことしだと八十五億を割り当てをきめるけれども、資金運用部資金の原資としての厚生年金の積立金二千九百億というものを使う場合には、これは全然別な面から私は使われるのであって、当然その方から住宅金融公庫への投融資がされるのではないかと思うのですがね、違いますか。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) 私も実はその辺十分は承知しておりませんので、先ほど申し上げたように、これは一本になっておると理解しておりましたけれども、あるいは間違っておるかもわかりませんので、調べまして、後刻御返事いたします。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 公庫の方の借り入れの計画を一つ……。

鈴木敬人住宅金融公庫経理部長

○参考人(鈴木敬人君) ただいま御指摘いただきました借入金の幅をもっと広く考えてみたらどうか、公庫としてそういう点について配慮しておるかどうかという御指摘でございました。ちょっと申し上げまする説明がぴったりそれに当てはまらないかとも存じますが、公庫といたしまして経理上考えておりまする問題点からちょっと御説明いたしたいと思います。  私どもの貸付は、庶民住宅の建設資金の供給ということから、大体におきまして五分五厘の貸付が多いわけでございます。宅地造成資金の貸付、それから産労——産業労働者住宅資金の貸付及び中高層建築物等の貸付、これにつきましては六分五厘でございますが、他は五分五厘となっておりまして、三十二年度のところでは、まあ六分五厘と五分五厘とを実績によりまして按分いたしますと、五分五厘三毛程度のものであったかと存じます。従いまして、これは百パーセント回収になりましても、その程度でございますので、先ほど総裁からも申し上げましたように、九八%の回収という形でございますので、大づかみに申しますると、大体五分五厘程度の貸付金利息が入ってくるという形になるわけでございます。それに対しまして、コストといたしましては、事務費が大体四厘程度に相なるわけでございます。それから公庫の業務は、ほんの一部におきましては直営をいたしておりますが、大部分におきまして金融機関に業務を委託しております関係、それから工事の進捗状況を把握していただく関係で、地方公決団体にその仕事を委託しておりまする関係から、委託手数料を支払うわけでございます。この委託手数料が九厘から一分見当に上るわけでございます。従いまして、五分五厘から一分四厘あるいは一分三厘弱を引いて参りますると、借入金利息に支払い得ます部分が四分一厘程度に相なるわけでございます。ところが、資金運用部、また郵便年金、簡保積立金の関係におきましては、そちらの資金コストの関係から、われわれが、公庫が借りておりまする利率は六分五厘と相なっておるわけでございまして、六分五厘の金を借りるのを四分一厘でまかなわなければならないといいますると、公庫におきまして運用されまする総資金量のうち、大体六五%程度に借入金の総額をとどめておきませんと、収支がまかない得ないと、かような結果に和なるわけでございまして、もちろん私どもといたしましては、収支というものを——まあ政府機関と申しまする以上、一つの民間企業体と、それからまた官庁とのよいところを結びつけて業務を運営するというのが本旨でございますので、必ずしも収支の問題を第一に頭に置いておるわけではございませんが、同時に経営の健全性、確実性ということは頭に置いて仕事をしなければならない関係でございますので、毎年度の予算要求のときにおきましては、そういった少なくとも借入金の部分が、全体の総資金のうち六五%ぐらいのワク内にとどまるようにということで、いろいろお願いしているわけでございまして、従いまして、業務量が相当増加するに伴いまして、出資と借入金とがある程度のつり合いをとりまして投下されることが、公庫の業務運営を健全に運んでいきまする関係上、どうしても必要なわけでございます。まあそういった関係におきまして、実は私ども、借入金の資金源につきましての勉強が足りなかったところをおわびするわけでございますが、以上のような考え方をもちまして、政府に対しまして、出資または借入金の御要求をいたしておるわけでございます。  ぴたりとした御説明には相なりませんが、私どもが業務を運営する上におきまして、資金を導入願う上においての考え方を御説明いたした次第でございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 問題点の一点をわからしていただいたと思います。時間の都合もありますので、次に検査院の方にちょっと伺いたいんですが、今この金融公庫が各地方の受託金融機関へ送金をして、それからいろいろと地方で事務的な手続を済まして、それから現実に貸し付けされます。これは何もこの金融公庫だけじゃありませんが、非常に広い問題になってきますけれども、こういう場合に、実際に国民に貸し付けされるまでの間、受託金融機関で預っているわけですが、その場合には金利がついてくると思うんです。その金利の処置あるいはそれをどういうふうにして調べておられるか。これは検査院の範囲外になるんでしょうか。それともまた、これらについてどういう見解を持っておられましょうか、伺いたい。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 受託金融機関に資金がどの程度にいっておるかというような点につきましては、たとえば、年度末に資金が相当だぶついておる。その中でも、やむを得ず各委託金融機関にある程度資金を渡しておかなければならないというような関係もございますので、どの程度の資金が一体委託金融機関にいっておれば、まあまあやっていけるものであるかというようなめどについては、私どもそういう見方でもって検査をいたしております。それから、委託金融機関に対しまして渡しました資金につきましては、利子は徴収することになっております。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 これは逆の場合もあると思うのですね。これはあまり時間がありませんから、詳しくはもうお尋ねしませんが、たとえば厚生年金、今、保険の積立金の問題が出ましたが、これが資金運用部に入るまでに、各県からまた厚生省へいく、そうした場合の、それぞれ預託された金融機関で利子がついていくと思うのですよ。そういう問題について、これは検査院として何か検査をされるかどうか、そのことを伺いたい。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 今の厚生関係につきましては私所管外でございますが、自分のところの関係のものにつきましても、たとえば造幣局特別会計の分につきましては、資金の余裕のある分は資金運用部に預託することになっておりますが、それが常時、的確な金額が預託されておるかどうか、それによりまして造幣局特別会計自身の収支にも関係がございますので、そういった点につきまして注意をいたして検査をいたしております。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 いや、その注意をし、あるいはそれが正しく使われているかということの検査を、検査院としてはする権限があるかどうかを伺っているのです。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) これは自分のところの資金をいかにうまく運用するかということは、検査の対象になっておりますので、当然検査する権限があるものと考えております。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 じゃ次に、住宅融資保険の問題について伺いたいのですが、これの実態と傾向です。特にこの傾向については、昭和三十二年はきわめて成績が悪くて——三十一年は比較的よかったのですが、三十二年からきわめて悪い。これは一般金融機関の関心が薄くなってきたと思うのですが、この低調になった理由ですね。それから十三年度の様子がよくわかりませんが、この低調の理由と、何かこれは制川の改善を必要とするのではないかと思うのですが、公庫の御見解を承りたい。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) 先ほどちょっと触れましたが、やはりこの金融情勢いかんということが非常に、比較的直接の影響があると思います。この変化がありますることの原因ですな。この年度あたりはやはりその影響は多分にあったと思います。前年度等との変化がありますことは。それから大体市中金融機関といたしましては、自己資金を使う意味におきまして、住宅融資は何分にも大体年期が比較的長い傾向がございますので、どうも停滞することは困る。やはりまあ三ヵ月ごとぐらいで切りかえていくといったような、手形貸付等で、普通の設備資金等の流れ方と、ちょっと傾向が違うのじゃないかと思うのでございまして、それで思いのほかにふるわない。まあ政府の方針とされましては、やはり住宅建設資金について、政府資金そのものを動かすよりも、なるべく民間資金をも導入したい、こういう精神から、この保険制度が呪われたものと思いますが、これに類似した制度としましては、同じ政府機関の中小企業信用保険公庫なぞが似ておるかと思うので、その前身として、通産省関係で特別会計でやっておられたのが公庫になった。それらを常に、われわれ横の比較もとっておるのでございますが、まあそういうことで、私どもの方は貸出資金の八〇%について保証する。二〇%は純粋の、もし欠損があれば自己資金の焦げつきである、こういうような制度をとっておるわけでありまして、この保証限度が何十パーセントが適当であるかどうか、これ、保険公庫の方も同じようなことだと思います。あるいはその後変化したかもしれませんが、そういう保証限度の問題、それから保険料が年に約二分の保険料ということになっておりますから、市中金融機関が貸し出す固有の貸出利息もあるわけでございまして、これがかりに年八分としますると、保険料を加えると年約一割になるというような計算になりますので、借りる方もそこまで金利負担をして、ぜひ借りて、経営して引き合うかどうか。これはおもに木造アパートの貸家を建てるというようなときに利用されるものが大体多いように思います。と申しますのは、私の方の賃貸住宅の貸出は、全部鉄筋コンクリートの場合に限っておるものですから、従って民間経営では木造のアパートというものが企業意欲の中に旺盛に出てくると、その資金に使われるなぞが、まあ一番政府の方針としてもおそらく望ましいのじゃあるまいかと思っておりますが、なかなかこの保険を保証する歩合、それから保険料の歩合といったようなものが多少難点になっておるのと、根本は、やはり市中金融機関が固有の資金を比較的長期に出すということは、やはり貸出の性質、各種の種類の中で一番あと回しになるのじゃあるまいかと思います。将来そういうような点について考うべき点があるかと思いますが、現在直ちにどうするというまでにはまだ推敲が経ておりません。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 金融公庫のいろんな貸付の契約の状況を見ていますと、だんだん共同住宅の方向へ向いていると思うのですが、先ほど産労住宅のことについても少しお尋ねいたしましたが、これについてはまだ建設省としても十分明らかになっていない点があるようですから、この点は十分御研究を特にお願いをしておきたいと思います。ことに、私が特に申し上げておきたいのは、厚生年金保険の積立金にしても、それから失業保険の積立金にしても、いずれも零細な勤労階級の出費にかかわるものであります。そしてこれらが財政投融資の原資として資金運用部資金の中へ入っていく。そして当然勤労階級の手から出されたものであって、また再び勤労階級の手へ戻すのが至当である。また特に社会保障の面から言って、今日住宅問題というのは、これは大きな社会保障の一翼をになっていると思う。従ってそういう点でこの失業保険並びに厚生年金保険の積立金のこの問題は、今の共同住宅やあるいは産労住宅の建設に直接関連して、私はもっと積極的に労働者へ返すような努力を払ってもらいたいと思うのです。これについては建設省で十分御検討願い、さらにまた金融公庫やあるいは厚生省とも連絡されて、実質的に労働者へ戻るような御研究を私から要望しておきます。  それから最後に、先ほど来論ぜられました災害復興住宅の問題ですが、この災害復興住宅の償還金の回収について、先ほど総裁は九八%の償還金の回収があるということを言っておられて、これはまあ非常にけっこうなことなんですが、三十二年からこの災害復興住宅は始まっておりますが、三十二年の災害復興住宅の回収は九六・八%で一番低い。これは私は低いのが当然で、これがうんと高ければ苛斂誅求で、はなはだよろしいとは思わないですが、それにしても九六・八%というのは、まだかなり高いと思うのですね。これは公庫としてかなりやかましく督促して、この災害で困っておられる、まあ二十八年災の方もおられるでしょうが、またその後の人もおられるし、また先ほど鳥畠委員から話のあった今度の災害に直接関連して、あなたの方では、この回収にきわめて熱を入れておやりになるつもりかどうか、この点だけ一つ確かめておきたいと思います。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) 回収の点につきましては、私どもも政府機関であるという根本の観念を離れないように、常に措置をしておるつもりでございまして、もしこれが仰せのような苛斂誅求にわたったり、あるいはまた高利貸し式にわたっておるというような非難を受けるようでございましては、政府機関の目的達成上危ぶまれる点があると思いますので、これはもう十分警戒しております。しかし、一般の貸付につきましては、一般大衆の、つまり債務者を含めて、一般大衆の御理解もありまするし、金融機関、その他の委託先の職員、公庫固有の職員等の勤勉をもちまして、まあまあという成績を上げておるつもりでございますが、この災害貸付につきましては、回収につきましても、普通貸付とは別勘定で扱いたい。お手元の統計にそうなっておるかどうか知りませんが、トータルは合計いたしましても、普通貸付と災害貸付とはおのずから性質が違う。債務者の状況、その他から違うということを、あくまで取り扱う職員も常に忘れないようにしたいと、かように考えておる次第でございます。  なお、災害貸付につきましては、先ほど申し上げたように、三年間は元金据え置きになっておりまするので、三十二年度以後で考えますと、まだ利息が入っておるだけでございまして、元金にはまだ触れておらぬ程度でございますから、従ってそう債務の方も多くの金額をお納め願っておるわけではないわけでありますから、まあ九六%程度で上っておるんじゃあるまいか。今後年数を経過しまして、元金支払いまで至りまして、この成績を持続できるかどうか、今後の問題だと思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 時間が延びましたから、まだいろいろ伺いたいことがありましたけれども、十分間程度で簡単なことを伺いたいと思いますから、そのつもりでお答え願いたいと思います。  会計検査院に伺いますが、あなた方、住宅金融公庫に一歩足を踏み入れると、ファースト・インプレッションで大体わかるのじゃないかと思うので、伺いますが、民間企業と官庁と、こういう住宅金融公庫等に入ってみた場合に、その予算あるいは資金の運用業務等には特別何か感ずる点はないですかどうですか、所感の一端をお聞きしたい。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 特別変ったということで気づいたというような点は、特に感じておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この会計検査院の報告並びに先はどの公庫側の説明を承っておりますと、大体に良好な状況のようです。それで私は詳細に付いたいのですが、お宅は定員が七百九十五人と州なっておりますが、この職員について聞きたい点は、まず幹部の力はおおむね、こういう公庫なんかというのは当然最近できたものでありますから、移入人事的となることはいたし方ないわけですが、ほとんど移入人事。これは非常に民生安定に密着した大事な仕事でして、今後もずっと続けていってもらわなければならぬと思うわけですが、そうなりますと、ほんとうに希望を持って働く優秀なる職員を確保することが大事だと思うわけですが、そういう状況はどらか、それから待遇は官庁並びに民間企業と比してどういう程度になっておるのか、簡単にお答え願いたいと思います。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) お尋ねの役職員の素質その他の問題につきましては、一概に簡単に明瞭には申し上げかねますけれども、比較的優秀な堅実な者をそろえておるようにみずから自負しておる次第でございます。今まで約十年近く創立以来日数を経過いたしましたが、格別これといって非違をあげて糾弾すべきような事件にも遭遇いたしませんので、大体そういうふうに申し上げて間違いはないかと思います。給与等は一般省庁の職員よりはややよろしい、こういう程度でございます。政府機関全体でもやはり私の方は努めて他の政府機関に劣らざる程度の給与にいたしたい、かように考えてその実施に努力しておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大学あたりを卒業しまして住宅金融公庫を志して入っていった職長に、将来希望を持たせて大いに能力を高め、働らけるような雰囲気を作るようにしていただかなければならぬと思います。ややもすると、こういう政府関係機関のハイ・クラスの人事というものは官庁から横すべりして参りますので、今後そういう点は意を払っておいていただきたいと思います。  次に数字を伺っておきたいのですが、建設省並びに公用側に伺うわけですが、先ほど住宅政策として三十二年から五ヵ年で民間を合わせて約二百数十万戸建設の計画云々ということを言われておりますが、最も新しい数字としては老朽、若朽家屋の滅失、それから結婚年令数の増加、そういう要素を全部加味して五ヵ年間に一体何戸建設する必要がある、それによって日本の住宅政策は一応まあまあという線へいくと、こういうふうに最も新しい数字としてつかんでおられるのか、それの数字から国としてはどの程度の予算を必要と推定しているのか。また公庫側においては三十二年度中の新規貸付実行額は三百十九億何がしとあるのですが、お宅としては貸付実行額は、どの程度まで政府の住宅政策にマッチしてやるのが適当と考え、またやれるとお考えになっているのか、その数字を参考に承っておきたいと思います。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) こまかい資料をきょう持ち合わせておりませんのでございますが、昨年の十月一日に総理府の統計局で住宅調査が行われまして、その結果がことしになって一部判明したわけでございます。それによりますと、先ほど坂本先生も御指摘ございましたように、結婚が年間七十七万人ございますが、そういった関係で新たに世帯がふえることによって住宅の供給を新たにする必要がある、この数字が年約二十六万戸ぐらいに上るようにまあわれわれ計算しておるわけです。そのほかに老朽いたしまして滅失する、従って建てかえを要すると、この数字がやはり十数万戸あるわけでございます。で、そういう新規に年々ふえます住宅の新規需要と申しますか、これが合計いたしまして三十七、八方に上ると思うのです。従いましてそれが先ほど申したように都市に集中いたします、まあそういう住宅需要の状況になっております。ところで先ほど申しました五ヵ年計画というのは、昨年の調査をいたします前の三十年の調査に基きまして立てました計画でございますから、その辺昨年の調査結果から見まして、その五ヵ年計画というのがだいぶずれてきているという事実が明らかになったわけでございます。まあそういう関係で、この五ヵ年計画の再検討というのを目下やっている最中でございまして、建設省……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大まかな数字でいいんですよ、大まかなつかんだ数字でいいんですよ。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) まだ新しい長期計画というのを固めるまでに至っておりませんけれども、まあ私どもが事務当局として研究しておりますのは、十ヵ年間に七百万戸ぐらい建てるという見当で今作業いたしておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 公庫側のお答えを願います。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) 公庫といたしましては、政府の住宅五ヵ年計画、ことしは公営住宅三ヵ年計画の基礎参考数字といたしまして民間建設がどれだけ、日本住宅公団設立の予定がこれだけ、公庫の貸付建設戸数がこれだけというような説明資料をもって、公営住宅法に基く三ヵ年計画が国会でも審議せられまして、あわせて建設省にある住宅対策審議会等で付議、決定されました数字に基づきまして、毎年の公庫の貸付建設戸数というものを策定いたしておる次第でございまして、ただいま建設省側から申し述べられたその計画のうちの一部としてきまると、かような次第でございます。大体最近の計画を申しますと、五十万戸ないし三十四年度のときは五十六万六千戸という総体の住宅補充計画を持たれまして、わが公庫融資住宅の受け持つ計画が三十四年度では十万二千戸というようなことに相なっておる次第でありまして、公庫独自で策定はいたしておりません。で、建設省からの御説明で、お答えになっておるかと存ずるような次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 時間が参りましたからこれで終りますが、私は公庫に伺いたかったのは、それは政府の住宅政策のワク内でやっていることは十分承知しているのです。ただ逆に住宅政策を打ち出す資料として、公庫側はどういう希望と意見を持っているかというのを聞きたかったわけです。まあ本日のこの決算委員会における検査では、会計検査院の報告を聞きましても、皆さん方の説明を承っても大体適正に効率的な、能率的な運用が行なわれておるようで、けっこうです。今後もさらに能率的に運用できるように努力していただきたい、これは要望申し上げておきます。特に建設省側に対しては、今検討しているそうですが、住宅金融公庫が十分成果を上げ得るような政策を打ち出していただきたいし、特に総務課長お見えになっているようですが、要望しておきたい点は、十年間に七百万戸と、ずいぶん問題はあるわけなんですね。ところが歴史的に見ましても、住宅問題を非常にクローズ・アップして取り上げたのは、なくなった鳩山総理の鳩山内閣のときだったんです。それから住宅々々ということになって、それからしばらくして道路々々になって、道路に重点が行っちゃって、そして今度狩野川台風と十五号台風で、今度は河川々々となっているわけですよ。お宅の省内を見ていると、実にぐるぐる回っているわけで、なかなか国政全般でそうならざるを得ないのじゃないかと思うのだけれども、こういう陰にかくれて、鳩山内閣から踏み出した住宅政策の計画的なものが中途挫折しないように、この意向を伝えて善処願いたい、この点を要望しておきます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 一、二点ちょっとお尋ねしておきたいと思うのですが、今の住宅金融公庫では、全国の労働金庫があるんですが、代理業務を何軒ぐらい行なわしているか、それから今やらしておらないのはどういう理由なのか、それをちょっと御説明いただきたい。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) ごく大ざっぱなお答えになりましてすみませんが、非常な熱心を持っておられる労働金庫が少なくないのでありまして、それも労働金庫法が制定され、創立されてから相当年数がたちましたものですから、労働金庫の中でその資金量において、常業の能力といいますか資格と申しますか、非常に成績が上がってきておるものが少なくなくなっておりますので、そういうものから逐次指定申し上げて、業務代理店になっていただいておる次第でございますが、今日まださように取り上げられない向きも若干残っております。これはやはりその区域、地域におきます住宅需要が比較的それほど旺盛でないというような地区におきまして、既婚定代理店が割合に数がそろっておるというような所におきましては、新しく業務委託店舗を増しますことが双方非常な不利益になるような見込みも立ちますので、そういう所はしばらくあと回しに願っているというような情勢でございまして、逐次旺盛な御希望に応じまして代理店の数もふやしてごめんどうをみていただいていると、こういうことになっている次第であります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 数字は。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 昭和三十二年度現在では九店舖になっております。たしかその後十店舗ぐらいふえたのじゃないかと思っておりますが、ちょっとその数字は忘れておりますが、どうも申しわけございません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それではあとで昭和三十二年度に何店舗になった、三十三年度何店舗というように、三十四年度まで書いて資料として出していただきたい。それから申請をされている所で、まだお宅の方で代理業務をさしておらない、こういう所はどういう理由なのか、ちょっと簡単でいいからわかりよく書いて。  それからその次に建設省と住宅金融公庫と両方にお尋ねしておきたいと思いますが、日本労働者住宅協会というのが、建設省または住宅金融公庫ともに御努力でできたわけです。この日本労働者住宅協会に対して昨年はどの程度資金融資をしたのか、それから何戸数くらいできたのか、それから今年度の計画はどうなのか、これちょっと一つおわかりになったら御報告願いたい、これは両方から。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 今こまかい数字をちょっとあれですが、三十三年度五百戸、それから三十四年度も五百戸、これを割当のワクを差し上げまして、大体三十三年度についてはほとんど建設が終りました。三十四年度については目下仕事の続行中でございます。

大津留温建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(大津留温君) ただいま公庫から御説明いたした通りでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで特にお聞きしておきたいのは、大都市は土地の購入がなかなか大へんだと思うのですよ。そこで土地の購入等についても、これは家を建てる一つの大きな条件ですから、そういうものにはやはり資金融資はこれは公庫もしているかどうか、建設省もそういう点指導せられているのかどうか、それを聞かしていただきたい。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 土地の融資につきましても、私の方としては貸す計画で進めております。土地付五百戸でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 ああ土地付五百戸。それで大体一戸の金額はどのくらいですか。これは産業労働者住宅とはやはり構想が違うわけですから、どの程度の大体金額を目標にしているのですか。それから建て売りというのが個人住宅あるいはアパートいろいろあると思うのですが、そういうものはどんなふうに現在はお考えになっているのか、あるいはやろうとするのか、おわかりになったらちょっと御説明いただきたい。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) 私からまず大体のことを申し上げますが、日本労働者住宅協会にワクをお願いしてやってもらうにつきまして、一番やはりネックは土地の問題でございます。それで大都市内もしくはそのごく周辺にはしいのでありますが、必ずしもそう現実のところやっておらぬようで、初年度の三十三年度ごときはだいぶ事業がずれまして、これは最初のことであってどうしても免れない情勢であったと思いますが、それでこれは御承知の通り、労働者その人が自分の所有家屋にしよう——つまり分譲住宅でございます——というのですから、なかなか鉄筋コンクリート建ての分譲ということはまずむずかしい、困難である。今までのところがたしか全部が木造であったように思います。これは別に木造に制限しておるわけじゃございませんけれども、自然需要がそういうふうに落ち着きますので、それでやっておるわけでございます。土地の融資につきましては、われわれの方も労働者住宅ばかりでございません。全体の住宅貸付について非常なネックになっておりますので、いろいろ工面をいたしましてなるべく借りてもらいやすいようにとは心がけておりますけれども、思うにまかせません。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) これは各団地ごと建物の大きさ、坪数が違っておるわけでございますが、私の方として予算のワクを差し上げておるのは算単価でお願いしておるわけで、大体は一戸当たり建物の平均坪数十四坪、それから敷地の坪数が六十坪と、こういう計算でやっておると思います。それでそれの七五%の融資になりますから、大体一戸当たり私の方として平均四十五、六万円をお貸しすると、こういうことになるかと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それからブロック等をやる場合には、木造の場合と融資の単価は違うのですか。それともこれはすべて一率に木造もブロックも同じなんですか、その点いかがでしょう。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 違います。今申し上げたのは木造でございます。耐火につきましては——今計算いたしましたのは、木造の予算単価は三万一千円です。それからブロックになると四万五千円になります、坪当たりですね。それの七五%と、こういうことであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大へん努力されておるようですからけっこうですが、そこでやはり住宅事情についてはまだ何といっても非常に困難性が多いのですね。特に寒い地帯あるいは大都市地帯、私も実はことしの七月北海道を現地調査したわけですが、北海道の公務員も住宅がなくて非常に困っておる。こういうことを実はつくづく感じてきたわけです。そこでそういう寒冷地の人たちも非常に困っておるし、それからまた大都市で労働者の人たちもかなり窮屈な思いをしておる。三十三年度、四年度で一千戸というわけでありますが、先ほどもお話にありましたように、結婚も年間七十七万か八十万以上ということでやはり住宅はますます必要になると、こういうことになりますからどうですか、日本労働者住宅協会の今の倍くらいに来年度あたりは思い切ってふやしてやるようなお考えはないのですか、来年度はどのくらいお考えになっておるのか。これは建設省と公庫の方と両方でもしお考えがあったら一つお話し願いたいと思います。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○参考人(鈴木敬一君) せっかく御質問でございますが、正確な数字を確定的には申し上げられません。ただなるべくふやしたい。で、労働者の諸君におかれましても自己住宅を持つということは、やはりこれは同じ労働者の階層におきまして比較的上の人だと、あるいは年をとったというか、勤め先が財政上確実豊富である、退職手当もたっぷり必ず確実に得やすいというようなところが、退職手当を引き当てにして会社から金を貸す場合もありましょう、その頭金部分をですね、というようなこともかみ合わせて参らなければならぬと思いますので、私の方の貸付だけから申しますと、やはり従来の産業労働者住宅、これはまあ賃貸住宅ばかりでございまして、しかも鉄筋コンクリートの賃貸住宅ばかりでございますから、少し片寄っておると申しますか、好みに応じてといったようなふうにも参りませんけれども、そういう方とかみ合わせましてお願いする、大体論としましてはそういう気持でいきたいと思います。  お話の北海道につきましては、例の寒冷地住宅の特別法がございます関係もありますし、なかなか実現及びその拡充につきましては隘路がございます。せいぜい増したいという気持だけ申し述べて、ごかんべんをいただきたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 まあ今ちょうど通常の来年度の予算編成の過程にもありますから、公庫も建設省も大蔵省に計画をそれぞれ持って折衝されることと思うわけです。それで労働者住宅については、非常な窮屈な状態であることは今鈴木総裁がお話の通りでありますが、来年度はできれば今のこの日本の労働者住宅協会のワクをふやすように一つ建設省も公庫も努力していただいてほしい。  それから一点だけ最後にお尋ねしておきたいのは、今の土地も住宅と同じように資金融資の対象になるというのですが、これは都市の土地の購入はなかなか大へんでしょう。これは今大体坪当たり単価はどのくらいにお考えになっておりますか。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) 土地の単価は大へん時価よりも非常に安い予算単価になっておりまして、私どもの現在の実施では東京都の二十三区は四千五百円ということになっておりますし、そのほかの大きな都市で三千三百円、それから一般の市で二千四百円、それから町と村では千六百円、これが私の方の標準価格になっております。予算の単価の方が坪当たり三千円と、こういうことになっておりますので、これがまあ地域における格差をつけた精一ぱいのところでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 御説明いただくと、まあ苦労のところがよくわかるような気がするのですが、そうするとたとえば土地と建物で大体百万ぐらいのものが見込まれるという場合に、本来ならば建物は六十五万なり七十万かけたい、こう思っても土地の人手がなかなか今の単価では骨だ、こういう場合には土地の方にも建造物の単価のうちからさいてやる、そうすると十四坪というのはできないということになるのですか。そういう点はどういうふうにお考えになっているのですか。幾らか弾力性は持たしておるのですか。その点はいかがでしょう。

江ヶ崎太郎住宅金融公庫貸付部長

○参考人(江ヶ崎太郎君) どうもそういう弾力性はないのです。土地六十坪貸すという、まあこれは日本労働者住宅協会の行なう分譲は、土地六十坪、住宅十四坪と、こういう計画になっておりますから、たとえば先ほど申し上げたのは平均で申し上げましたのですが、東京の場合には四千六百円の六十坪の七十五と、こういうことになるわけなんです。そこでそれ以上は貸せないわけです。あとは頭金として自己負担金とこういうことになります、

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これはもらほんとうに、ここに各委員の皆さんおいでになるけれども、東京で坪四千五百円といったら、これはなかなか手に入れるなんということはむずかしい。しかしだからといって、労働者の諸君の頭金がそれほど、じゃ五十万も七十万もあるかというと、これがなかなかむずかしいのじゃないかと思いますがね。これは実態に即するように、窮屈な資金の中ですから、これは建設省も公庫もなかなか大へんだと思うのですよ。思いますが、やはりある程度の大都市における実態については、弾力性を持たせることも必要ではないかと、こう私どもも今のお話を聞いてみると苦心のあとはわかるのですが、思うわけですね。そこでこれは今後大蔵省に資金の融資を仰ぐ場合、あるいは融資をしてもらう場合の基本的な考え方になるわけですから、どうか一つ実態に即応するような形に、なるべく一つ御努力を私はお願いしたい。今お話の通り、大都市で四千五百円ではちょっと土地は手に入らぬのではないか、こう思いますので、この点は私ども希望を付してお願いしておきたい。  以上で私の質問は終わります。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ほかに御質問がございませんければ、これをもって住宅金融公庫の分の質疑は一応終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  午前中の審議はこれで終り、午後二時から再開することといたしまして、それまで休憩いたします。    午後一時一分休憩    —————・—————    午後二時十六分閉会

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ただいまから休憩前に引き続きまして委員会を再開いたします。  国民金融公庫の部を争議いたします。会計検査院の報告事項は検査報告書の百九十八ページに掲載されております。本件に関し御出席の方は国民金融公庫から中村総裁、桐生経理部長、多賀管理部次長、堀内総務部長、大蔵省から磯江特別金融課長、会計検査院から平松第五局長の諸君でございます。まず会計検査院から概要の説明を願います。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 国民金融公庫の三十二年度検査の結果につきましては、不当と認めて報告する事項はございません。業務の概要につきましては百九十八ページから、百九十九ページに記述してございますが、この中で延滞しておるものの割合は相当高くなっておるように示してございますけれども、その内容を洗ってみますと、国民金融公庫発足前、庶民金庫時代に扱っておりました更生資金の貸付に関する部分が、相当の比重を占めておりまして、普通の貸付だけについてみますと、三十二年度におきまする延滞のパーセンテージは、金額にいたしまして一・九%程度になっております。そのほか特に補足して申し上げることはございません。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に、国民金融公庫から概要の説明を願います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) それでは三十二年度の決算につきまして、きわめて概要を御説明申し上げたいと思います。  昭和三十二年度は御承知の通り金融引き締めのありました年でございまして、年度の後半におきまして、金融引き締めの影響が零細企業に回って参りまして、資金の増額をいただいたような年でございまして、申し込みも後半におきまして非常にふえた年でございます。数字について申し上げますと、三十二年度の貸付額は総額で七百六十七億でございまして、前年に比しまして三〇%の増でございました。いろいろ貸付がございますが、そのうち普通の貸付は六百九十五億円でございまして、前年に比して三二%増、非常に伸びております。その他の貸付としまして恩給貸付の六十四億円、これは二二%増でございます。それからこの年から例の引揚者国債担保貸付、これが施行されましたが、これは手続の関係上三十二年度におきましてはわずかに一億五千八百万円——これは年間二十億、五年間というのでございますが、初年度は手続がおくれまして一億五千八百万円しか貸しておりません。  これによりまして期末の貸付残高が総体で七百四十八億円、前年に比しまして三二%増でございます。そのうち普通貸付が六百四十七億円、三五%増、恩給貸付が六十三億円、二八%増、引揚者国債はただいま申し上げました一億五千八百万円がそのまま貸付残高として残っております。  この貸付に対しまる財源としましては、政府借入金が当初二百億円でございましたが、後に補正予算で七十億追加されまして二百七十億になったのでございます、しかしながら同時に預金部に対しまする返済金が八十二億ございましたので、ネットに使いまする金は百八十八億でございます。それに対しまして回収令の方が五百八十五億ございまして、この百八十八億と五百八十五億との総計をもちまして貸付の財源になった次第でございます。これが資金の方の事情でございます。  その次に経理の方の収入支出を申し上げます。損益と申しますか、収入支出を申し上げますと、収入は五十八億二千万円、これはほとんど全部が貸付金の利息でございます。それから支出の方では四十六億二千万円、その内訳としましては、借入金の利息が一番多いのでございまして二十六億九千万円、これは五七%を占めております。そのほか、代理店に対しまする手数料が七億四千万円、人件費、事務費等が十二億円、雑損、償却等をもちまして四十六億二千万円の支出でございまして、差引、償却前の利益が十二億円ございますが、十二億円のうらから償却引当金に繰り入れます——これは大体、貸付残高の千分の十五というのが標準でございますが、それを十一億四千万円繰り入れまして、差引、償却後の利益が五千八百万円、これは法律の規定によりまして国庫に納付したわけでございます。これによりまして決算を完了したわけでございます。  それから、ただいま検査院のお述べになりました通り、延滞でございますが、これは全体を見ますると非常に多いのでございまして、十九万二千件で三十三億八千万円延滞、これは最終期限を経まして六ヵ月以上経たものの数字でございますが、件数の比率としましては二一%六、金額としましては四・五というので、非常に多いのでございますが、このうち、先ほど検査院のお話になりました更生資金の貸付が大部分でございまして、これを除きますと、普通貸付の延淵は一万七千件、十億九千八百万円——約十一億でございまして、件数比率が三・四%、金額にして一・六%と、二%に足りない金額でございまして、更生資金につきましては件数の七七%に達し、金額では七一・四%、まあ七割どころが回収が非常におくれておる。これはただいま二ヵ年計画をもちまして更生資金の実態調査をやっておりまして、どうしても返らんものは政府の承認を得て償却をしまして、そうして、いわゆる見せかけだけの債権を勘定面から落して、そうして取れるものは取っていくというふうにいたしたいというふうに、現在二ヵ年計画をもってそういうことをやっておりまして、それが済みまするならば延滞の割合は相当落ちるものと、そういうふうに考えております。  以上が三十二年度の決算の概要でございます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) これより質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 国民金融公庫発足してまる十年経過して十一年目に入っているわけですが、庶民金融機関として今日まで果してきた功績は非常に大きいし、今後も非常に大切な業務だと考えているわけですが、このただいま御説明のありました延滞の件ですね、更生資金関係は別として、この普通貸付等の延滞の率は、一般金融機関のそれと比較するときに、その成績は一般的にどうなのですか、伺いたいと思うのです。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) はなはだ不行き届きでございまするが、一般金融機関の延滞率、それが私どもの期限経過後六ヵ月以上延滞の数字でございますが、それが全体どうなっておりますか、実は私承知いたしておりません。しかしながら、政府金融機関におきましては、これを三%ぐらいというのが大体のめどじゃないかと思いますので、ただいまのところ一%六というのは比較的少ない数字ではないかというふうに考えております。  さらに補足を許されるならば、三十三年度におきまして——翌年度でございますが、これは決算ができておりますが、普通貸付におきましては件数で二・八、それから金額で一・三というふうに減っております。それから三十四年度の九月末現存ではまた少し減っております。件数においては二・七、金額で一・三というふうに少し減っております。これは私どもの方でも更生資金だけはどうにもならん分子でございますが、普通貸付につきましては、極力あらゆる手段を尽しまして過酷にわたらざる範囲におきまして回収を急いでおりますので、逐次努力の跡が表われまして、わずかながらではありますが、逐次減少を来たしておるということを申し上げたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 更生資金の延滞の件については例年議論されておるようですが、きょうも繰り返しお話がございました。また出された資料によっても相当の数字が示されておりますが、これは今後いかように処理されるお考えでいらっしゃるのか、承りたいと思います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) これは昨年あたりから関係官庁と相談いたしまして、まず取れないものにはある程度取れる意欲を与えた方がよかろうというので、たとえば全部規則通り取りますと、延滞利息が高い率で計算してみますと非常な金になりますので、とても取れませんので、まず第一に持ってきた金を元金に優先的に入れて、利息は次にするというふうにいたします。それから同時に前によくありました十人連帯というもので、自分の分は払っても全体が払われんと法律上いかんことになっておりますが、それをそうしませんで、特別の場合においては各人の持ち分だけを持ってくればいい、それも元金を持ってくれば元金に入れる、そういうふうにいたしまして、そのために相当入ってきたようでございます。さらに今後といたしましては、三十四、五年度、両年度に特例の経費をいただきまして実態調査をいたしまして、そうしてどうにも取れんものは政府と相談いたしまして償却処分をして、そうして思い切って取れんものは勘定から落とす。そうしてあとはできるだけ取れるものを取っていきまして、延滞の数字を減らすというような考えで目下努力しております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 借り主側で債務免除になるというような格好で了解しておったという向きもあるということでございますので、それだけに調査も必要でしょうが、今の総裁の方針で、早くこれは切りをつけた方がよろしいと思いますので、その点御要望申し上げておきます。  ベルが鳴りましたから、もう三分間ばかり聞いて終りたいと思いますが、この遺族国債担保貸付、母子家庭貸付、それから特別更生資金貸付、こういうところは相当の延滞の高率の数字を示しておるのですが、これはどういうわけなんでございますか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) このうちこの母子家庭貸付と申しますのは、現在各府県でやっておりますのを、一時私どもの方でやっておりましたが現在やめております。それで、やめただけに次に貸しませんので、どうしても延滞が多いわけでございますが、これはなかなか取りにくい貸付だと思います。遺族国債担保貸付、これは担保がございますから、おくれましてもいずれは入ってくるというふうに考えております。特別更生貸付、これは中共の引揚者のものでございまして、これはやはり一般の更生資金と同じく非常にめんどうなものだというふうに考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 このお宅の金額別件数の割合を見ても、十万円以上五十万円以下が六二%……、いかにも国民金融公庫の設立趣旨にぴったりした数字が出ておるのですが、それだけに非常にこの運用が能率的であるとともに、時間的にも適正であることが要望されると思うわけです。私も相当お世話したこともあるのですが、ずいぶん末端にいくとやかましいですな。非常にやかましくてむずかしくて、そうして申し込んでから貸付を受けるまで相当かかるようですが、庶民金融で金額が少ないだけに、一日も早くということが非常に望まれるわけですが、もう少し改善の方途はないものか、どういうお考えでいらっしゃるか承りたいと思います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 新規のお取引のない方にお貸しする場合には、どうしても多少慎重に調べますのでひまがかかりますが、それでも平均しまして、大体窓口へ申し込みがありまして三週間で一応決定をいたしておる。決定後にあるいは印鑑証明をとるとか、契約書を作るとかいうのがございますが、これは貸付決定すれば借りる方も安心しますので、大体三週間でやっておりますが、新規の貸付の場合はどうしてもそれより余計かかると思います。また再貸付、取引がありまして二度目三度目になりますと相当簡単になっておると思いますが、新規の方はどうしても再度貸付よりもひまのかかるのは御了承願いたいと思うのであります。  それから大局的にはやはりある程々の陣容を増していただきませんと、現在の人員ではせい一ぱい鞭撻しましても多少ひまがかかるので、これは毎年大蔵省にお願いしましてできるだけ陣容を増していただいて、それを勉強させまして二年三年の後にはりっぱに一人立ちになっていけるようにそれを仕込みまして、そして逐次処理を早めていくというふうにやっているわけでございますが、まだそれでおほめいただけないことはまことに残念でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そこが問題なので私がいつも経験しているのですが、一度窓口が開けた人は割に、三週間と言うけれどももう少しかかりますけれども次々に借りて、よりよく回転しておるわけですね。ところが最初の窓口が開けない、そういう人はいよいよ較差が出てくるわけですね。ですから実際運用する場合に、大体均等にできるだけ窓口が広がるように運用していただかなければならぬと思うのですよ。非常に国民金融公庫の恩典に浴してそれをうまく利用していっている人と、それからそういう恩恵にあずかることのできない人、それは最初の窓口というのが固いからそういう面がありますから、これは末端の支所等で運営する場合に心がけていただきたいと思いますので、特にこの点御要望申し上げておきます。  それからお宅から「業務の概況」という報告書をいただいておりますが、非常によくまとめてありますが、この一ページに昭和三十二度、この前引き締めを行なわれた年ですが、潜在的資金需要に対する貸付の実績額は三四%弱であったと、こういうふうに報告されておりますが、当時を振り返って、非常にこの三四%弱という数字が示すように不十分な状況であったと思うのですが、現在はどのくらいいっているのか、また今後どういう程度に持っていく必要がある、またしたいと願望されておるのか、お答えいただきたいと思います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 潜在需要に対してどのくらいということはなかなかむずかしいのでございますが、ただいまのところ申し込みのありましたものにつきましては、件数では約八割、十人のうち八人に貸しております。金額の方はいろんな事情がございまして五二%くらいになっております。また一方におきましてこういう見方もあるのでございますが、つまり中小企業のこの統計によりまするその数のうち、国民公庫の貸しておるものの比率を見ますと一五%から一六%、百人のうち十五人から十六人は借りておるということになっておりますが、これはそれでいいのかどうかというのでいろいろ検討しておりまして、結論を申し上げられませんが、まあもうちょっと普及すべきではないかということになっておりまして、これらにつきましては関係当局とも御相談しまして、逐次資金量をふやしていただきまして、何とかもう少し事業者に対する貸し出しの割合をふやしていくということを考えておりますが、これはどれがいいかということはまだちょっと今研究中でございまして、ここで申し上げるだけに固まっておりませんので御容赦を願いたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 会計検査院に伺いたいのですが、国民金融公庫は金融機関でありますので、内部監査というものは私は十分やっていただかんならんと思いますが、提出された資料によれば、検査部としての特別の予算はない、しかし総人員で二十一・八人ほどあるということを書いてありまして、あなた方の目から見てこの内部監査の現在の状況というものは十分かどうか、その点を承りたい。  それから私の質問はこれで一応終わりますが、総裁に要望しておきたい点は、やはり出かけて行ってみて、一般の民間の金融機関とお宅とでは何か半官半民という何が出まして、ちょっと感じが違いますので、この点は別に声を大きくは言いませんが、今後の職員教育には配慮していただきたい、要望しておきます。  会計検査院の方はそれだけお答え願います。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 内部監査でございますが、人員は十名ということで一応経費としては千百余万円の経費をもちまして監査を実施しておられます。監査の対象となる個所も相当多い関係で、現在の状況によれば相当努めてやっておられるようでありますが、なお人員を充実して一層監査をしてもらえばけっこうであると考えております。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 本会議が開会されておりますので暫時休憩いたします。    午後二時二十七分休憩    —————・—————    午後三時四十五分開会

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。  国民金融公庫の部の審議を継続いたします。  御質疑のある方は、順次御発言を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 総裁にお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、この業務報告書の第一にあります業務の概略でありますが、その中に、三十二年度におきましては、支所が四ヵ所設立され、本、支所合計は七十三ヵ所、職員も二百十一名増加して二千二百五十七名に——役員を含んででありますが——なっておる。従って、直接国民金融公庫としての仕事も、国民の輿望にこたえられると思うのでありますが、現実に、現在の資金量あるいは申請件数等を見ますというと、なかなか思うようにいかない。こういう点は、すべての資料でわかるわけでありますが、何といっても、一番末端の、つまり国民の低所得層というのが、一番この国民金融公車を利用するのが多いと思うのであります。  そこで、現在のこの限度額というものを引き上げる考えはないかどうか。これは、現在の申込者数についても、なおかつ足りないところであるから、限度額を引き上げるということは、なかなか困難なことであろうと思うが、しかし、実際に今の五万、十万という額では、なかなか仕事もできないと思うのですが、限度額を引き上げるお考えがあるかないかということが一つ。  それから、大口といいますか、事業等についての資金も貸し出すことになっているわけでありますが、大口の限度額というものは、現在は、いわゆる中小企業になると思うのでありますが、中小企業金融公庫以外に貸し付ける国民金融公庫の立場として、どの程度まで資金を確保すれば、大体間に合うと思っているか、また限度額を引き上げる考えがあるかどうか、この点について、お尋ねをしたいと思う。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 現在におきまして貸し付けておりまするものの普通貸付でございますが、平均は大体二十万か二十一万くらいでございますが、限度額としましては、最高は、法人は二百万、個人は百万まで貸せることになっておりまして、もっとも、この個人の百万と申しますのは、昨年の八月ごろから引き上げたのでありまするが、それは国民経済の維持発展に必要なものについてでありまして、その他のものにつきましては、現在でも個人が二十万円、法人が五十万円でございます。  それで、現在二百万、百万の限度につきましては、これ以上足りないという要望はあまりございません。と申しますのは、それ以上は、中小公庫さんがございますから。ところが、一般の二十万と五十万につきましては、これは、ちょっと低いじゃないかという話がございまして、これも、全部上げるわけではございませんが、逐次、業務方針を改正いたしまして、業態によっては上げておりまして、現在主として来ておりまするのが旅館でございまして、旅館も、もちろん大きいのは、とうてい私どもの手に負えませんが、たとえば、旅館法に基づきます基準ができまして、その基準に達するためには、ある程度の改造資金が要るという場合、あるいはまた、環境衛生法によりまして、台所とかふろとかを改造しなければいかぬと、それがとても二十万じゃできぬというところにつきまして要望がございます。これらにつきましては、早急に監督官庁と相談いたしまして、逐次、そういうもっともなものにつきましては、だんだん上げていく必要があると思っておりますが、一般的には百万、二百万の限度で、それを上げる必要は、まだ現在のところはないように考えております。  あとは、運用方針としまして、平均が、二十万が低いのじゃないか、もう少し三十万くらいまでいってもいいじゃないかというお話がございますが、これは資金量との関係がございますが、まあ現在のところでは、少なくとも運転資金につきましては、大体二十ヵ月について、その業態によりまして、毎月回収返済能力を見まして、その二十倍貸しておる。そういうふうにやってみますというと、まあ運転資金については、まずまず現在の平均二十数万は、少なく見えますけれども、個個に当ってみますと、何とか返済限度かける二十くらいには貸しておる、その辺になっておると思います。  ただ、設備資金等で、もしも、将来機械の合理化とか何とかが小さい工場などにも及んできます際には、あるいはもう少し思い切って貸さなければならぬ時代がくるのじゃないかというふうに考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それから先ほども、国民金融公庫は、非常にサービスがいいということで、ほめてあるわけですが、しかし現場に申し込みをしてから、三週間なり、一ヵ月のうちにできれば、まだいい方でありまして、実際に書類を受け付けて、あまり審査もしない、こういうようなこともあると聞いておるが、そういう事実は聞いておらんかどうか、そういう点について本所として、どういうふうにこの支店等についてのいわゆる指導をされておるか、この点を、ちょっと承っておきたい。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 私どもの方の指導は、少なくとも三週間以内に可否の決着をしろ、その後の、たとえば担保をとるとか、あるいは保証金をとるとか、それでおくれるのは、ある程度仕方ないが、申し込みを受けまして、三週間以内にイエス・ノーをきめろということを厳重にしておりまして、大体、その線に沿っておりますが、ただ遠隔地等で、ある程度まとまらないと、ちょっと出張できんという場合がありまして、その場合には、あるいは御迷惑をかけておる点があるかと思います。しかしそういうところには、協力団体というものがございまして、そこでまとめて、納得した上でまとめて、私の方で出かけるとか、あるいは申請を持ってくるというふうにいたしておりますので、非常な非難はないと思っております。  しかし個々の場合につきまして、あるいは洩れがあるかと思いますが、それらについては、十分今後注意いたしたいと思います。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 速記を起して。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 いま一つお伺いしておきたいのは、代理業務を行う金融機関が大へんあるわけですね。信用金庫、相互銀行、信用組合、普通銀行、こういうふうに、大へんたくさんの代理業務金融機関があるわけですが、この代理業務を行わせる金融機関を指定するのは、国民金融公庫のどういうところでおきめをして、指定をするのか、そのことを、最初に一つお答えいただきたい。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 御承知と思いまするが、代理所の設置につきましては、認可事項になっておりますので、それで監督官庁とよく打ち合せをいたしまして、大体、一つは距離でございます。距離が十キロないし、十二キロ以内では、原則として作らない。それから一定の預金量とか、そういうことで、一定の基準をきめておりまして、その手続としましては、まず当該支所に申し出ていただく。そして又所長が、かりに距離制限からいえば、距離制限の規定には当てはまらないけれども、特に、たとえば経済圏が違うところに特殊な産業があって、特に必要だという場合には、そういう場合には、そういうことを言って参りまして、それを、私どもの方で審査いたしまして、監督官庁に進達する。そしていろいろ打ち合せをした結果、認可なり、あるいは認可を拒否されるということになっておりまして、大体は距離と、それから取扱い量、それから何と申しますか、そこにおいて取り引きずると認められる数などの点、それらのこと等から、大体の荒い基準を設けておりますが、あとは、支所長さんが、具体的事情によって、こちらに稟申して参る、こういうことになっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次に代理業務を行う機関が、自分のところのお得意に、いわゆる優先的に貸し与える。いわゆる国民金融公庫の本店なり、支店なりに申し込みたいのだけれども、地域の関係で、その代理業務金融機関に申し込む。しかしその場合に、この一般のそういう代理業務を行なう金融機関は、どうしても自分の方のお得意が先になる、従って国民金融公庫の扱い量そのもの自体が、あまり表面に出てこない。こういうようなことをよく聞くのでありますが、あるいはまた、どうもお宅から、そういうふうに申し込まれても、今、国民金融公庫の資金がございませんから、お断わりを申し上げます。しかし、その自分の銀行なり、金庫のお得意であれば、それは申し込みを受ける。こういうような話を聞いておるが、そういう事実があるかないか、この点は、いかがですか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 代理所を、私の理想といたしましては、国民公庫の窓口といたしまして、全く自分の取引に関係なく、ほんとうに国家的に必要なところに貸してもらいたいと思っておりますけれども、何分にも、やはり一種の商業機関でございますから、非常に厳格に行なわれておるとは申し上げられないのであります、現実のところ。  しかしながら、私どもの方といたしましては、非常に顕著に本業に関係づける場合には——これは、年に一回か、二年に一回、本所から代理所の検査をいたしております。本所からは、今のように年に一回か、二年に一回必ず検査をいたしておりますが、支所からも、年に一回か、二年に一回検査させております。そのときに、実証をつかみました場合には、十分に戒告をいたしまして、たとえば出資を条件にするとか、あるいはせっかく貸しておいて、それを預金にとる場合には、そういうことのないように、厳重に戒告を与えております。  従って私どもといたしましては、自分の取引と、あまり露骨に関係しないようにということを言っておりますが、全然、もう全く国家機関としてやっていただくということを予期することは、これは非常に困難だというふうに考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それは、今あなたの御説明のように、本支店があるから、当然国民金融公庫の本支店が扱うものと同様に、この一般金融機関の代理業務の中で行なうことはむずかしい点もあろうと思います。  しかし少なくとも、自分の銀行なり金融機関のお得意先を、いわゆる大事にして、そうして国民金融公庫の支店や本店が遠いからということで、近くにある機関を使うという人に対して、その国民金融公庫の本旨に反するようなことがあってはならないと私は思う。  私は、実は横浜で、そういう事実をつかんでおるわけですから、で一度決算で、そういうことをやろうと思ったが、だいぶんよくなっておるので、私も実はまだ、それを言っておらないが、しかし、現実に横浜なり川崎なりの、非常な工場街なり、あるいは中小企業の人たちのおるところでは、そういう問題が、すぐやはり響いてくる、現実に……。だから、その点は、一つ総裁の今言われたように、やはり十分なる指導監督というものを行なってもらいたい。その点は、特に強く私は申し上げておきたいと思います。  それから、これは代理業務を行なう金融機関の信用金庫、相互銀行、信用組合、普通銀行もありますが、これらについて、この資料の中のどこかに、どこの銀行ということが、名前が出ておりますか、ちょっと私、今まだ内容をよく見ておらないのですが、この点は、本支店のところは出ておるようでございますが、代理業務金融機関のは、どこか出ておりますか。ちょっとお答え願いたいと思います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) この業務報告書には、当該年度内に新設されたものだけを書いておりまして、既設のものは、書いておりませんが、これは、別に代理店名簿というものが用意してございまして、御必要ならば、代理店名簿を差し上げてもよろしゅうございますが、現在、全国で七百六十ばかりございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは今度一つ、次の機会でけっこうですから、その代理業務を行なっておる金融機関の名称、所在地、できれば、私は特に、現在ある問題としては、今回の災害についての金融機関の問題も非常に大きい問題でありまして、本日も本会議で、ただいま国民金融公庫に、新たに融資をすることになっておりますから、特に、この災害地帯の問題についてのこともありますから、特徴的なものをあげて、一つできたら資料として御提出をいただきたい。これはもう、きょうは時間もないので長く申しませんが、この代理業務金融機関というものは、実は、非常に問題があるわけです。とりようによっては、政府のいわゆる資金というものが、特別な人にだけ回るおそれもある。こういう意味では、この決算委員会としては、非常に重要な問題でありますから、ぜひ資料としてお出しをいただきたいと思うわけであります。  それから、先ほど矢嶋委員から御質問をいたしました更生資金のいわゆる滞納等の問題でありますが、これは、少なくとも私どもが昨年度まで決算を行なった際に、当時の第一次から第四次までのものについては、いろいろ意見があったわけですね、以降の問題については、政府の方針もはっきりし、国民金融公庫としても、明確にしたわけでありますが、最初の問題としては、非常にこれはあったわけです。  従って、これについては、私は、現在二ヵ年の計画で、具体的な調査をされるようでありますが、少なくとも今日、立ち直っておって、そうして支払能力のある者は、これは、もう別だと思います。しかし、全然支払能力がない、あるいは本人が死亡しておるというようなものについては、これは、やはり決算の立場からいって、いつまでも、このままの形をとるべきではない。従って、これはやはり欠損なり、処理の方法を明確にされて、私は出されるのが、早くやる方がよかろう、こう思うわけです。  従って、先ほども答弁をいただいたようでありますが、私は、特に当初の問題については、いわゆるいわくつきの金の貸し方でありますから、そういう点については、この問題について、あまり長くをおかないように希望いたしておきます。  以上で、私は終わるわけでありますが、先ほど申し上げましたように、非常に零細な金額を扱うところであるし、また、一番国民の身近かにあることでありますから、私が現在、先ほど申し上げたように、川崎あたりの支店を開いても、どうも、あまり進んでおらぬやに聞いておるのでありますが、そういうことのないように、適切な措置をしていただきたいと、こう思うのでありますが、再度総裁の更生資金貸付の御答弁をいただいておきたいと思います

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) ただいまの御質問、御意見の通りでございまして、私どもは、非常に数が多いものでございますから、二年間の日子をいただきまして、よく実態を調べまして、どうしても取れない、また取ることが、むしろ不自然であるというものは、償却処分をいたしまして、数字を減らそうというふうに考えております。  なお、書類の日数がかかります点は、もうしょっちゅうやかましく言っておりますが、御質問もありますので、さらに徹底して厳命することにいたしたいと思います。

川上為治自由民主党

○川上為治君 相澤委員の御質問に私は関連しておるのですが、やはりその国民金融公庫の貸付につきましては、代理貸しという問題が、いろいろその問題がございますので、面接貸しの方、これをふやすということにどうしてもしなければならぬと思うのです。  三十二年度は七〇%と、そういうことになっておりますけれども、これを少なくとも九〇%とか、あるいは九五%とか——一〇〇%というのは、これはとてもむずかしいと思いますから、少なくとも九〇%、九五%足らずの程度までは、早急に持っていかなければならぬと思うのですが、支所も、現在七十二ヵ所ですけれども、これも、極力やはりふやして、直接貸しをするというふうに持っていくべきじゃないかと思うのですが、何か特別な、そういう点についての具体的な計画がございましょうか。三年なら三年計画で、九五%に持っていくとか、あるいは九〇%に持っていくというような、そういう計画がありますかどうですか、それをちょっと承わっておきたいと思います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) これは全く、私どもの内部の計画でございまして、これは毎年予算のときには、その一部を出すのでございますが、まだまだ各府県で一つというところが多うございまして、二ヵ所も、三ヵ所のところもございますが、ところが、地理的にみまして、一ヵ所で何とかやれるところもございますが、大体、二ヵ所はなければならぬ、場合によっては三ヵ所程度なければならぬというところがございますので、地元の要望に応じまして、逐次ふやして参りまして、最近は、三十二年の場合には七十二ヵ所でございましたが、三十三年に四ヵ所ふやしまして七十六になりましたが、また三十四年に四ヵ所ふやしまして、ただいま八十になっております。さらに来年も、要求は六ヵ所いたしておりますが、少なくとも四ヵ所はふやしていただきたいということでやっております。私どもとしましては、なお年に四ヵ所あるいは五ヵ所くらいずつ、なお数年間ふやしていただくならば、大体地元の御要望にも応じ得るし、かつまた、われわれがみましても、大体直接貸しのネットとしてはできると考えております。しかしこれは、私どもだけの考えでありまして、まだ関係官庁とは、詳しく打ち合せてございません。  それから、幾らふやしましても、やはり二時間くらいで窓口に届かぬと、安い金利で借りましても、仕事を休んで三時間も五時間もかかって行くのでは、やはり借りる方としてはつらいのでありますから、どうしても、やはり代理貸しは残るというふうに考えております。近いところに代理貸しを残して、一方私どもとしては、協力団体というものがございますので、直接貸しはふやしますけれども、代理所は、残ると考えております。何と申しましても、代理所の利用によりまして、なるべく足と暇を使わないで借りる道を残しておくことが必要だと思いますが、代理所の機能と、直接貸しの機能を両方あわせて考えていくのでございますが、方向といたしましては、御承知の通り直接貸しの割合が逐次ふえていくということは、争えない方向である、それが正しい方向と考えております。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 時間の関係もありますし、簡単に要点をお尋ねいたしますので、またお答えも、できるだけ要点をはずさないように、まだたくさん御質疑があるようでございますから……。  国民金融公庫の問題につきましては、もう政府が、また国が経営している金融機関といたしましては、最も庶民的であり、また零細金融であることは、これはいまさら申し上げるまでもありません。さような意味におきまして、私、できるだけこの国民金融公庫を利用する人に対しては、一般の資力信用が伴なっている階級と違いまして、時間的に最も敏速を要するということが一つある。また同時に、これの借り入れが完了したときに、できるだけ負担を、いわゆる金利を安くしてやろうというような親心があってしかるべきである。  かような点を私は考えておるのでございますが、今度の三十二年度の貸付並びに残高、また利益の点から考えますと、利益が十二億ほど上げておるようでありますが、償却金に十一億四千万円を引き当てている、非常に堅実ないき方で、これは大へんけっこうだと思います。しかもなお、その上に純利益を五千八百万円上げているということであって、この五千八百万円くらいのものでは、全体の七百六十七億の貸し出しに対しましては、利益としては見るべきものではないと思います。しかしながら私はこれは、国が経営する以上は、決して何も五千万円や一億の利益を上げることが目的ではないと思います。さような意味から、この十一億四千万円と五千何百万円の利益と、これをトータルしますと、やはり少くとも十二億以上のいわゆるあら利益といいますか、利益を上げたということになると思いますが、この十一億四千万円の償却金ですね、これはどういう結果からおもに出てきたものか、決して私は、これを苛斂誅求のような取り立てをして、そうしてどしどし引き上げるというような考えは、毛頭持っておりません。やむを得ないことだと存じますが、大体、その点について、どういう結果これだけの償却をしなければならぬことになってきたのか、おもなる理由が、どこにあるのかということを一つ聞きたいと思います。  それから、ただいま申し上げたように、いわゆる更生資金、それらの内容を見ましても、少ないのは一万五千円とか、二万円とか、あるいは五万円ということになっておりますが、これにまで保証人を一人とるという制度になっておるようでありますが、これは何としても今後十万円以下のものに対しては、保証人をとらないということにしてもらいたいと思います。さように保証人があったり、あるいは担保があったりすれば、もっと正しい地方銀行で五万や十万は借入ができるであろうと思います。さようないわゆる条件がそろわない人が、国の経営する国民金融公庫へ殺到する、こういう結果であって、そういう点から考えて、この保証人はやめるというようなお考えはないかどうか。  もう一つは、また利息が、年利六分ということになっておるようでありますが、これはやはり災害で、今度の金利が大体五分五厘だというようなことから、あるいはまた政府の、それぞれその他の銀行へ出しておる金利から考えると、五分五厘というものは、国民金融公庫に対する金利の度合いとしては高いじゃないか。これは四分とか、あるいは四分五厘というような公債程度、あるいはむしろ、それ以下の金利に引き下げるべきものだと私は考えるのでありますが、さようなことをやることに対して、さようなことを決行することにおいて、どのくらいな赤字が出るかという予想数字がおそらく計算上出ると思いますが、総裁におかれましては、そういうふうに金利の引き下げをするお考えがあるかないか。また保証人を五万円以下、あるいは十万円以下、その限度は、できるだけ高い方がわれわれはいいと思いますが、やはり国といたしましても、それぞれ計画に憂いて金融をする以上は毎年々々、大きな償却を背負っていくということは、これは、また全体の利用者に対して、はなはだ迷惑をかけることである、かような点から、むやみやたらなことは、われわれ申し上げることはできませんが、少なくも五万円以下ということに対しては、絶対してもらいたい、こういう考えを持っております。こういう点が三つ。  それから先ほどの御質問の中にあって、一体敏速を尊ぶとわれわれは考えておりますが、どのくらいの時間がかかるかというと、三週間くらいかかっておる。これは、はなはだ遺憾だと思います。保証人も、現状においては保証人までとって三万円とか五万円とか、どういうことを調査しておるのか、三週間とは、あまりに長きに失しないか。これを少なくも二週間以内か、あるいは十日以内に、最も簡便に金融の道ができないか。こういうことは、この国民金融公庫の経営の根本方針でないかと、私はかように考えるのでありまして、どうかこの点につきまして、総裁の将来に対するお考えと、それからまたできることなら、ここで、こういうふうに三十四年度から実行してみたいというお考えを持っておるのだというようなお答えが願えれば、はなはだけっこうだと思います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 第一間は、償却が、どういう根拠かというお話でございますが、これは私の方は、もちろん政府機関でありまするから、法人税の課税を受けておりませんが、一般金融機関に税法上の償却認容範囲というのがございまして、貸付金につきまして、一定のあれがあるのでございますが、私どもの方は、比較的小口で、まあ危険性が多いと思いますので、その限度より、多少上にしまして、貸付残高の千分の十五というものを償却限度にしまして、それだけは積み立てておくということでやっておりますが、しかしながらこの償却金は、別に別途積み立てておるのではなくて、やはり貸付財源にいたしておるのであります。計算上は償却しておりますが、それが貸付財源に充てられておりますから、回転いたしておるわけでございます。  第二に、少なくとも五万円以下に保証人をとらぬでもいいじゃないかというお話でございますが、これは、いろいろ御議論もございましょうが、やはり政府資金を貸します際に、何かささえがほしいという気持がございますので、まあ現在のところ、保証人の適当なのがなければ、何がしかの物的担保でもよろっしいのでございますが、何かささえがないと、全く対人保証というので踏み切るのはどうかと思いますが、せっかくの御意見でございますから、さらに考えさせていただきたいと思います。  それから、早くやれと、三週間が長過ぎるという話でございますが、実は、最近の災害貸付につきまして、多数の応援者を災害地に送りまして、これが                 一一室にみんな合宿しまして、朝から晩までずっとやらしたのでございますが、それで、ようやく災害の場合は二週間くらいにできたのでありますが、これを慢性化して、その調子で全部やれということは、私としてもなかなか職員に申しかねるのでありますが、やはりある程度の増員、ある程度のつまり技能のある、経験のある人数が、ある程度そろえば、もう少し縮まると思いますが、これは今後とも、関係当局に要求いたしまして、ある程度の増員をしてもらい、それの訓練をいたしまして、できるだけ短く持っていくということは、私も念願いたしておる次第でございます。  それから最後に、利息の点でございますが、ただいま実は、普通貸付は九分三厘で貸しておりまして——九分六厘を三厘下げまして九分三厘で貸付しまして、災害貸付というものは六分五厘にしております。それから恩給とか引揚者国債は六分、そういうような利子になっております。  それからただいまのお話は、ちょっとあれでございますが、私どもの運用しておる金は、預金部等から借りまして、これば六分五厘の金利を払っております。六分五厘の金利の金を借りまして、これを九分三厘、災害については六分五厘、恩給貸付等は六分で貸付しておりますが、その結果、いつも大体予想しておるところは、収支とんとんでございますが、いろいろな資金のずれとか、その他の関係で五千万、六千万の利益が結果的に出ておるのでありまして、もともと利益を上げようと、いう意図は、少しもないのでありますから、もしも、いろいろの状態が改善されまして、収支とんとんで利子を下げる時期がくれば、監督官庁と相談の上、そういう時明がくるかと思いますが、ただいまのところは……。それから、私どもの方だけでやれませんので、国民金融公用が下げて、ほかの政府機関が下げないということは、なかなかむずかしいと思いますが、そこのところをかね合せてまして、とくと将来の問題として研究さしていただきたいと思います。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 ただいまの中で、ちょっと私の申し上げた金利の引き下げの問題ですが、これは更生資金から、恩給担保の貸付ですね。これ全部が、一応レートは違っておりますが、私一緒に申し上げたので、はなはだ聞きにくい点が、おわかりにくい点があったかもわかりませんが、私の申し上げたのは、更生資金の方の問題を申し上げたつもりなんです。いずれ、ただいまのお説のように、その他の公庫の振り合いもありましょうから、ここで直ちに、どうというお答えを願えぬとしましても、今後ぜひそういうことに極力御協力を願って、そうしてわれわれの考えておる期待に沿ってもらいたい、こういうことを重ねてお願いをいたしておきます。  それからもう一つ、保証人がなくてはということで、担保も何もなくてはというお話がございましたが、これは一心ごもっともであります。しかしながら、五万円以下くらいの場合に、保証人という現在の資格は、どういう人を保証人にしておるのか。資格は、何もないのですか。その辺を、ちょっとお聞きして、どういう家を持った人であるとか、あるいは何か資産を持った人の保証人であるとか、そういう、一家の生計を保っているとすれば、それ以上の条件はないのであるか、そういうことも、簡単にお聞かせ願いたい。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 保証人の点は、非常に詳しく保証人を信用調査でもいたしまして、あるいは興信所が調べに行ったりするところまでいっておりません。ただ、本人から話を聞きまして、この程度の債務ならば、この程度の保証人で足りるというところで、大体話をつけておるわけでございまして、特別に資格とか、特別に資産がどのくらいなければぬならとかいうような厳格な規定はございません。  そのときそのときに債務者と話し合いまして、大体その人の様子を聞きまして、これならば十分だと思いますれば、それで認めておるという状態でございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 最後に一つ希望を申し上げておきたいと思いますが、三十二年の貸付の十万あるいは五十万以下、五十万以上という一つのパーセンテージを見ると、まあ五十万円以上というものは約二%しかない。そして十万以下が三五と、五十万以下が六二と、こういうようなパーセンテージを示しておるようでありまして、これはもう国民金融公庫としては、当然の結果だろうとわれわれは考えております。しかもこの六ヵ月以上滞ったというような、延滞というものは、わずか一・六しかないということで、非常にいい成績で、歓迎されておるように考えますが、私は、今後さらにこの基金を、もっと増額してもらうと同時に、あまり五十万円以上の大きな金融に対しては、その他の機関でまかなっていただいて、国民金融公庫としては、むしろ五十万以下なり、あるいは二十万以下なりの最も零細な少額な庶民金融公庫という一つの性格を、いつまでも続けていただきたい、こういう希望をもって、私の質問を打ち切ります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 午前中、質問があったかと思いますが、もし重複しておれば、またあとで会議録でも拝見しますから、そのおつもりで答弁していただいてけっこうです。  最初に伺いたいのは、総額七百六十七億ですね、現在操作されている総資本額は……、そうですね。これは、各年度ごとに、この年間における公庫の運用総額ば、これでよろしいというようなことで、こういう額になっておるのか、あるいはそうではなくして、借人の話し合いであるとか、あるいは自己資本の状況であるとか、そういうことで、この総額が出されておるのか、そのどちらになりますか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 毎年度、予算の時期に、翌年度の貸付所要額を私の方で算定いたします。従来は、普通やって参りましたのは、最近の実績をとりまして、対前年度とどのくらいふえておるか、それから将来金融情勢が、どうなるかということを見まして、来年は、もう少しふえるとか、あるいはふえぬとか、何割増しということをきめまして、申し込みがこれだけになるならば、それに対しまして、従来の例から見まして、件数として八割くらい貸しておりますが、金額は、年によって違いますが、最初の方は四五、六%しか貸しておらない。最近は五二%いっておりますが、そこを、大体来年あたりは五二%くらいに押える、そしてどのくらいの資金が必要かということを見まして、それから、今度は回収金を見つまして、その回収金で幾ら充てるかということを見まして、その足りない分は、新しい資金をいただきたい、こういうことで政府にお願いする  それから、政府がその貸付が、これは、いろいろ折衝がございまして、その見方は、少し違うということもございまするが、結局そこで貸付は、このくらいでよかろうということで、足りないところを政府から、主として預金都と簡易保険の基金から出していただいております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうすると、結局経営上の見通しの問題だということになりますね、今の御答弁からいきますと。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) さようでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 勢い、それでは需要に、完全に充足していくという結果は保証できませんね。要するにその頭、現在で七百六十七億で押えられている、これに対する需要が一千億とかあるいは一千五百億というように需要がふえた場合に、勢い、その中から選別せざるを得ない。  しかもその選別する際に、当然、これは貸付の条件が整っておるということがあっても、それに制約を加えるという結果になりますね。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) おっしゃる通り、この見通しというものは、なかなかつけにくいもので、見通しのうまくいかない場合が起こるのでございまして、その例としまして、ちょうど三十二年度がそうでございますが、金融引き締めと、それから例の対外収支のための方策がとられまして、相当引き締めが起こった。その場合に中小企業、末端企業に、どのくらい影響が起こるかということがなかなかわからなかったのです。  ところが、年度の初め半分は、それほど影響がなかったのでございますが、月をふるに従いまして申し込みが非常にふえて参りました。それで十一月くらいは、前年の倍くらいにもなった。それで非常な金融引き締めの影響であるということを、政府にもお話しまして、そのとき七十億円、特に第三四半期に増額していただきました。そうして、それでもって、ようやくやって参ったわけでございます。それから昨年三十三年度も、やはりそういうわけでありまして、やはり年末の融資の申し込み状況を見通しますと、どうもちょっと金が足りないというので、災害もございましたが、二十億追加していただきました。  本年度は、御承知と思いまするが、災害関係で四十二億、それから年末融資関係で三十億追加していただきました。本年の追加の、災害は別としまして、一般資金の追加は、これは新聞等にも書いてございますが、大体において、大企業等の資金需要が多くて、そうして大銀行等は、従来多少は、金融がゆるんだときに中小企業の、いろいろめんどうを見ておった、それが、またぼつぼつ手を引いていった。そこで、それがだんだん下になってきた。それがまた、われわれの方の公庫の方の申し込みに現われてきておりますので、ちょっと年度当初の金では間に合わないというので、今度三十億追加をしていただきました。  そういうように、ただいまの予算には、弾力条項がございまして、国会で補正予算を組まなくても、金融情勢によって、資金の不足を生じた場合には、大蔵大臣の認可で、ある程度の資金がいただけるという制度ができましたので、まず大体、当初予定通りいけば、それでよし、もしいかなければ、弾力条項で追加していただけるという二段の制度になっているのでありまして、それで、何とかやっていけるというのが現状でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今、総裁から承っていると、大へん筋の通った話ですが、お仕事そのものが、国家財政あるいは国家金融という、そういう政策のワクを出るということは、これはやはり大蔵省の関係もあってできないと思うのです。  だけれども、ここに方法書として出されている貸付の制限の最高額、これは三つの種類とも、いわば非常に一般の金融からすると、きわめて零細である。しかもそういう零細な貸付を必要とする人たちが希望した場合に、これを押えるということが、いわゆる国家金融政策あるいは財政政策に、どの程度の影響を及ばすというように、公庫の方ではお考えですか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 私どもの方は、いわゆる零細小口金融ということなっておりまして、早く申せば、非常に、家業を発展したいから、多額の金を貸してくれというのには貸せませんので、全く現状維持、あるいは多少の今後発展して、将来市中金融機関等と取り引きを結んでいくという素地を作るための限度でございますが、どうしても低く押えます。そうして金が、資格に合う限りは、できるだけ貸したいと思います。申し込みがきて、そうして償還方があれば、それで大体、申し込みの八割は貸しております、件数としまして。あとの二割は、やはり条件が足りない、あるいは過去の欠損が多くて、今貸しても、その借金を返してしまえば、どうしてもうまくいかないという、そういうような貸付の対象とならないものでございますね。で、八割は貸しております。  それで金額の方は、どうしても申し込みが多くて、これを査定するというのが普通でございますが、それでも十分に、もう少し貸してもいいという場合でも、やはりできるだけ広く——現在ありまする金をできるだけ広く満足を与えるためには、少しは辛抱してもらってということで、金額の方は、五二%くらいになっております。  それでやっておりますので、私の方は、いわゆる選別融資とか重点融資ということはできませんので、窓口に行きまして、それが特に不適格業種というのでございませんときは、差しつかえない、それで貸して、確かに十分返せるという者には、できるだけ広く貸そう、ただしかし、金額はあるいは七十万、八十万を要望しても、あるいはそれを五十万にするかもしれないが、しかし、それで何とか事業として成り立っていけるという線は割らないつもりでございますが、その線を割らない限りにおきましては、あるいは希望に対しまして、ある程度の削減を加えるということも、これはやむを得ない、こういうふうな方針でやっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 総裁、今お尋ねしようということまで、御答弁になりましたが、満たないものが二割ある、その二割の中にも、いわゆる貸付要件が整っていないから、それの対象にならないということですか、それが一点。  それからもう一つ、貸し付けている年間のその平均八割ですね、今の答弁からいけば。その八割のうちに、どのくらい焦げつきがあるのですか、大体率からいって。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 多少誤解があって、私の申し上げようが悪かったと思いますが、窓口は、十人申し込みますと、そのうち八人には貸している。あとの二人に貸せないのは、こっちに金がないのでもなんでもない。業態が悪くて、お貸ししても、なかなか返せないのじゃないかということでお断わりしておるのが二人であります。  あとは貸付金としては、御希望が幾らであってもどのくらい月に返せるかということを見ますと、そうすると、月に一万円返せると、運転資金は大体二十ヵ月を原則としておりますから、二十万円十分貸せるだろうと思います。それから、もし一万円返せぬものであれば、二十万円貸しても、なかなか返せぬ、そういうことは、つらいのでありますから、お互いにつらいことはしたくないということで、お貸しできない。返せる力において、貸しております。  そういうことで延滞も少ないのじゃないかと考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 焦げつきは、もうほとんど今のお話からいけばないということで、けっこうですが、もう一つ伺っておきますのは、貸付要件が整っているいないにかかわらず、一年間に、全体の件数として、どのくらいあるのですか。要するに、申し込みがあって、そのうちの何個を貸すことになっておりますか。今の二割、八割というのは、これは、あくまでも統計上の問題でしょうけれども、要するに一般の需要は、どのくらいきておるのか。それに対して、どのくらい考えられておるのか。その金額は、要するにこの七百六十七億で十分、不足しないのかどうか、その辺を少し御説明いただきたい。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 申し込みは逐次ふえておりますが、昭和三十二年度、ただいま決算の御審議になっております三十二年度には四十七万件でございます、年間件数が。それから三十三年度は四十八万五千件、三十四年度は、まだ年度中でありますが、ちょうど年度の半分である九月末は二十一万七千件、これは年末にふえますから、この倍が三十四というわけにはいきませんが、おそらく五十万件近くになるのではないかと思っております。  そのくらいでございまして、それに対しまして、大体ただいま申し上げましたのを平均しますと、十人のうち八人は貸してある、二人だけは、お貸ししても、どうせお返し願えないので、お貸ししていない、こういう状態であります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そこで周知宣伝には、相当力を入れていらっしゃると思うのですが、要するに国民にしますと、これは、何といっても何よりの、いわゆる国民金融公庫と言われるだけの意味を持っていると思うのです。  しかし、先刻来誌が出ているように、どうも地域により、あるいは時によって貸付の対象が偏向を起こしておるところがあるのじゃないか。これも私ども、実は地方に行って見たり、帰ってみまして、そういう問題にぶつかる。で、そうなると、貸付の公平を失うことになる。それでは、公庫本来の目的に反する、こういうことになるのですが、一般国民に、どの程度、こういう制度がある、きわめて簡便なものがあるという周知宣伝が行き届いておりますか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 周知宣伝につきましては、ある程度、私ども乏しい経費をさいてやらせております。しかしながら幸いなことに府県とか地元の商工会議所等が、向こうの費用で宣伝しております。ただし、それは当然、中元とか年末とかの時期でございますが、それぞれ府県においても、いろいろなことをやっておりますので、それとからんで、私どもの宣伝をやってくれておりますので、相当行き渡っておると思います。しかしなお、すみずみまで行き渡っておるとは申せませんが、逐次行き渡りつつあると思います。  それから場所によって、いろいろあるのじゃないかというお話でございますが、これは、たしかにございます。私ども絶えず見ておりますと、一応各府県、もう少しこまかく市町村別の、対象事業、中小企業の層が、わかっておりますから、それを見ながら、うちの貸付が、どの程度まで浸透しているかということを絶えず見ております。それが、非常に不均衡な場合には、当該支所長に、その理由を質しています。なるべく広く合理的に浸透していくように今日考えております。  ただし金融機関が、そこにたくさんあるとか、あるいは金を借りやすいところには、どうしても普及度が低い、それがないところは高いということになりますので、全国的に平均に浸透していくように、たえず注意をいたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それから、そういうことであれば、これはまた、どの程度宣伝費が使われているのか、公庫の予算の問題も聞いていかなければなりませんが、それは、また別の機会にしまして、もう一つ聞いておきますのは、資金運用部からの借入金、これは借入の利率は、どのくらいですか、それから簡保の借入金は、どのくらいですか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) ただいまのところ、いずれも六分五厘でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 六分五厘で、一般の貸付は九分三厘ですか。結局九分三厘と六分五厘の差が、公庫の実際の事業費あるいは人件費、こういうことになるのですか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 大体、それでよろしゅうございますが、詳しく申し上げますと、九分三厘は、普通貸付でございます。恩給担保貸付あるいは引揚者国債担保貸付、これなどは六分で貸しております。従いまして逆ざやでございます。資本金が二百億ございまして、資本金に対して、配当金とか納付金とかがございませんから、いわば、ただの金でございます。六分五厘の預金部資金、簡保貸付を使いまして、九分三厘の普通貸付と六分の特別貸付、災害につきましては六分五厘という違った率が出ております。  それと、もう一つ、ここで詳しく申し上げますと、代理貸しにつきましては、代理貸し手数料も出て参ります。それらを合せまして、何とか結果的に申せば、多ければ、とんとんになっている、計算上、いろいろなズレがございまして、昭和三十二年には五千八百万円納付しておりますが、これは利益でなくて、大体、とんとんにやっているとお考えになってけっこうでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大へんこまかな聞き方ですが、更生資金貸付に関するものと、恩給担保貸付の、この二つの金は七百六十七億のうち幾らになりますか、逆ざやの六分の部分でございます。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 三十二年度におきましては、貸付額が七百六十七億のうち、恩給が六十四億、それから引揚者国債が一億五千八百万、これは三十二年度は初年度でありまして、手続のためおくれました、年二十億という建前でございますが、三十二年度は一億五十八百万、恩給が六十四億、パーセンテージにいたしますと、普通貸付が九割、その他貸付が一割——つまり普通貸付が九割、その他特殊貸付が一割という格好になっております。  それが三十三年度になりますというと、今度は、普通貸付が八六・四%になっております。恩給が七十九億、引揚が三十五億というふうにふえております、それで一般貸付が割合に減っております。でありますから、大体、八割五分から九割というのが、九分三厘の口でありまして、それで、まず大体において利ざやがある、それで資本金の二百億というのがありますが、それに利子がありませんので、それらとかみ合わせると、大体とんとんにいくという見通しであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大ざっぱな目算用ですが、私は率直に申し上げて、九分三厘というのは高い、こういう認識を、実は大づかみにいえば考えているのです。  それで、今いわれた三十二年度の恩給六十四億と、それから引揚何とかの一億五千八百万ですか、こういうようなことを今いわれたように、一般が九割で、その他のものが一割ということになりますと、結局借入金の六分五厘に対して貸付の九分三厘、二分八厘というのは、相当高い利ざやをかせいでおる、こういうように思う。それでさっき承わった業務費ですか、事業費ですか、それと人件費が、こういうものから回されているとするならば、そういう内容を一つ、この次に、この利さやをかせいでいる二分八厘の総額は幾らで、そのうち人件費が幾ら、あるいは事業費が幾ら、要するにとんとんであるという証拠を出してみてくれませんか。それと一般の金融機関でありませんから、さっき島畠先生、言われたように、何ももうかる、利益を中心にしていないわけですから、やはり決算委員会としては、この二分八厘という利ざやが正当なものであるかどうか、こういう判定も、一つは必要であろうと思いますが、これは一つ、資料で御提出をいただきたい。  それと同時に、この九分三厘というのを、将来も依然として維持されていくのか、あるいは現在のそういう公庫の内容からして、再検討してもいい、こういう時期にきているかどうか、これは質問ですから、お答えいただいておきたいと思います。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 実は、九分三厘に下げましたのは、本年度当初からであります。従来、九分六厘であったものを九分三厘に下げました。これは、やはり金融情勢によりまして、少し政府機関といえども、下げたらいいんじゃないかということで下げましたので、将来といえども、何も九分三厘にくぎづけするつもりはありません。  それで、私の方は、とにかく九分三厘に下げましても、何とか、とんとんにやっていけますが、かりにとんとんにやっていけなくても、もし、かりに金融情勢によって、金利を下げる必要が起こる場合には、これは、私どもだけとは申しません、他の金融機関との権衡もございますが、それらがとれるならば、さらに将来も、率が動くことも予想されると思います。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ただいま森中委員御要求の資料は出ますか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 後刻、差し出します。

田中清一自由民主党

○田中清一君 国民金融公庫の支所の数は、一県で幾らということにきまっておりますか知らんけれども、私、はなはだ静岡県に住んでいて、静岡県のことを言うのは恐縮ですが、静岡県のごときは、浜名湖から伊豆の浜まで、下田の付近は無慮百三十キロもある、こういう関係で、静岡の東部、沼津を中心としたところには、どうしても国民金融公庫の支所がほしいということで、これは数年来お願いを申し上げているけれども、いまだに確たる何がないので非常に困っているのですが、実は総裁のところに、私は三、四回もお願いに参上しているわけですが、そういったことに対して、何か御考慮を願うようなことはできるのでございましょうか。

中村建城国民金融公庫総裁

○参考人(中村建城君) 私といたしまして、具体的に何県と申しますと、お答えしにくいのでございますが、地元の御要望の強いところ、そして私どもがぜひやってもいいと思うところ、これは逐次政府の方に要求いたしまして、逐次実現をいたしております。  ただ私どもの方は、やっぱり一年間に十ヵ所ふやすと申しましても、なかなかスタッフの獲得に苦しみますので、大体、毎年四ヵ所ぐらいずつふやしております。逐次地元の御要望の強いところで、私どもの必要と思います所から、順次普及していきたいと思っておりますので、具体的に申し上げることはごかんべん願いたい。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ほかに御質疑ございませんければ、これをもちまして、国民金融公庫の部の質疑は、一応終了したものとすることに御異能ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 続いて、中小企業金融公庫の部を審議いたします。会計検査院の検査報告は、検査報告書の二百四ページに掲載されております。  本件に関しまして御出席の方は、中小企業金融公庫総裁坂口芳久君、中小企業金融公庫理事江崎千準君、中小企業庁振興部長中野正一君、会計検査院は筱田第五局参事官の諸君であります。  まず、会計検査院の概要の説明を願います。

筱田正大総局第五局参事官

○説明員(筱田正大君) 中小企業金融公車に対する三十二年度の検査の結果、特に不当として御報告申し上げるような事項はございません。  業務の概要につきましては二百四ページに掲記してございますが、これにつきまして、特に補足して御説明申し上げるような事項はございません。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に、中小企業金融公庫から概要の説明を願います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 決算の検査報店書に掲げてありまする通りでございまするが、なお、多少補足させていただきます。  昭和三十二年度は、当初におきましては、貸付の計画は年間四百十五億円の計画でございましたが、その五月に、金融引き締め措置がとられました結果、中小企業の資金の逼迫が予想せられましたので、私どもの公庫といたしましては、回収金、繰越金等の資金操作によりまして、年度の中途におきます貸付計画を四百四十八億円に増額いたしました。しかしながら、なおそれでも不足いたしますので、その秋、十一月十二日に成立を見ました補正予算によりまして、さらに百億円の追加融資が認められましたので、最終的には、年間貸付額五百五十二億円となりまして、年度末の貸付残高は八百九十億円に達しました。  次に、前三十一年度のときに検査院から御指摘のございました直接貸しの不振につきましては、その後定員の増加、また重点的に直接貸しの方に人を向けました等によりまして、三十一年度には、二十四億円の貸付にとどまったのでございますが、この三十二年度におきましては、当初の計画六十億円を大幅に上回りまして、七十四億円の直後貸しを実行することができたのでございます。その後、この直接貸しは、さらに順調に伸びておりまして、三十三年度は約九十億円を、また三十四年度——本年度は、ただいまのところ百十億円程度の貸付が達成される見込みでございます。  次に、日本開発銀行から承継いたします貸付金についてでございまするが、会計検査院からの御注意もございまして特に復興金融金庫承継の債権につきましての管理回収に重点を置きまして、三十二年度及び三十三年度におきまして復金承継債権を公庫の直接管理に移しまして、その回収促進をはかりました結果、今日におきましては三十四年十月末までにほばその五〇%の回収を達しました。  で、この間償却もいたしまして、現在復興金融金庫からの承継債権の残高は八億八千万円になっております。なお、承継債権全体につきましては、三十二年度の残高は十八億四千万円でありましたが、現在におきましては九億八千万円に減少いたしております。  以上はなはだ簡単でございまするが、補足的の説明を終わらしていただきます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 以上をもって説明は終わりました。  これより質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 時間がないので簡単に要点だけ質問いたしますが、第一は、今度の災害によりまして中小企業は非常に被害を受けて、労務費など人件費の支払いが困難だと思いますが、どのような対策を政府は講じたか、また公庫としてどのような措置を講じようとしているか、具体的に説明願いたい。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) このたびの伊勢湾台風の災害につきましては、まず資金手当を、御承知のように、政府の借入金六十三億円をふやしました。金額の点。  それから貸付限度を従来一貸付当たり——従来の既作の貸付金額にかかわらず、一貸付先当たり千万円までの貸付限度を拡張いたしました。  それから、次に第三には支店長の専決限度を引き上げました。  それから、その次には貸付方法でございまするが、従来災害の貸付につきましては、迅速に事を運びまする意味もございまして、代理貸付のみにいたしておりましたが、今回は直接貸付をも併行して行なうことにいたしました。  それから償還期限でございまするが、通常公庫では設備資金五年、運転資金三年というのが原則でございますが、これをそれぞれ七年、五年といたしまして、代理店長の専決にまかせることにいたしました。  次に特利、特別の利息でございますが、一貸付当たりの融資のうち百万円までのものは、年利六分五厘とすることにいたしております。  それから既往貸付につきましては、実績に応じまして、償還期限の延長、償還条件の緩和をいたすことにいたしております。  それから代班貸付につきまして、代理店の保証率を八〇%から六〇%に引き下げるようにいたしております。  以上簡単でございますが、項目だけをあげました。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 特別融資の六十三億は全都そのめどはつけて、あなたの方に金が来たのですか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 六十三億のうち、この第三・四半期十二月分の十二月までの資金と、それからあとの一月以降の分とに二つに分けることにいたしまして、一応当初は半々ぐらいの三十二億、三十一億ぐらいの見当でいたしておりましたが、その後年内に資金需要がかさまるようになりましたことを認めましたので、十二月までにほぼ十億円くらいをそのうちから回しまして、残りを一月から三月に回したいと、こう考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 ただいまの措置で総裁などが考えられて、被災中小企業者に使われている使用人、すなわち労務者などの働いた賃金その他については支障ないもの、と御判断になっておられるかどうか、お聞きしておきたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) ただいまの御質問でございますが、実は中小企業者の使用者の労賃の支社いまで十分にいくかどうかというふうに伺いましたのでございますが、中小企業者全体については私どもちょっと判断いたしかねるのでございますが、私どもの資金需要に対しましては、不十分なる点もあるかとは存じますが、一応このくらいの資金で足りるのじゃないかと思っております。しかしなおまたこれで不十分な場合には、他の資金も相当資金需要は旺盛なんでございますが、一般資金の方からも回せるだけは回して、災害融資には事欠かないように措置して参りたいと、こう考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしますと、大体この六十三億を使うと、資金需要についてはまああまりこだわらぬでも、大体満足にまかなえるであろうというような見解でございますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 不十分ながらとにかくこれで一応はまかなえるのじゃないか、こんなふうに考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 次の質問に入りますが、年末金融の対策についてお聞きしておきたいと思いますが、御存じのように、この企業の格差によって中小企業はますます零細化されていくし、資金難に陥っているようでありますが、この業務の成績報告を見てみますと、三十二年度の貸付五百五十二億は、申し込み件数の五八・六%、申し込み金額の五四・八%となっております。このような実情で資金需要があるにかかわらず、まだ半分ぐらいしか貸せないという実情であるが、年末にはなおこのような現象が顕著になると思いますが、年末金融対策として総裁はどのような措置をしておられるか、お聞きしておきたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 年末にあたりまして、中小企業金融が非常に逼迫して参ると思いますので、今回二十億円を年末対策資金として追加いたしまして、それで年末の金融に充てたいと存じますが、先ほど御指摘のありましたように、これも必ずしも十分とは申せません。前の越年のときと、前の三十二年度の終わりあたりとほぼ同じくらいの五五%程度しかいかないのではないかという、資金需要は、代理店から申し出ております資金需要、代理店が見込んでおりますものについては、大体五五%程度じゃないかと考えておりまして、なお小十分なことは認めるのでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 二十億追加しても、なお半分くらいしか需要を満たされないだろうという見解でありますが、総裁はそのような中小企業の金庫をあずかる総裁として、それでもうあきらめておられるのか、どのように努力しておられるのか聞いておきたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私どもの資金は、私どもとしてはなおまだ十分でないとは存じますけれども、幸いにして私どもの万はたくさんの代理金融機関も使っておりますので、他の金融機関の方とも協力いたしまして、その足らない分を応援を頼むとか、あるいはつなぎ融資をしていただくとか、こんなことで付とかして中小企業の資金の逼迫を緩和していくように、自分の努力とともに他の金融機関の協力を求めて乗り切って参りたいとこう考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 まあ釈迦に説法ですけれども、中小企業の金融公庫自体が、市中の金融機関を使うにはなかなか金を借れないような者に貸すというのが設立の目的のようですが、総裁が今おっしゃったような答弁で、ここの答弁はそれで済みましょうが、そのような答弁ぐらいでその需要を満たされると御判定ですか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私、あの年末の短期資金につきましては、私どもの万だけでは十分にできないということを申そうと思いましたんですが、それが十分に自分で意を表わせなかったんですが、この年末金融につきましては、私どもの方の公庫だけでは十分に働けない、公庫の自前として長期資金とはっきり書いてございますので働きにくい、この年末金融につきましては、他の金面機関、取引先金融機関の協力がぜひ必要じゃないかと、こういうつもりでございまして、私の初めの答弁は不十分だったと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そういたしますと、今の総裁の答弁によりますと、二十億円追加してあるけれども、なお年末の金融対策についてはこれで半分ぐらいの需要しか満たされないであろう、非常に苦しい、中小企業がこの年を越すためには、金詰まりの状態にあるということは、公庫の総裁も御判定であるし、しかもそれに対しては他の金融機関の援助を求めなければならない、そういうことをいうのでありますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) はい。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そういたしますと、われわれとしても、中小企業の金融公庫だけでなくてほかの金融公庫にも働きかけて、年木金融対策については考えなければならないと思いますが、ただ希望としては、総裁も十分に一つこの設立の趣旨を政府その他に訴えられて、資金が増加する方向に内部から動いてもらいたいと思います。  次の質問に入りますが、第三番目は、きょう三公庫のずっと決算を見て参りまして、この業務内容に対して職員の数なり人件費なり非常にまちまちのように思います。そこで、あなたの方の公庫では職員の給与、役員の給与等もそうでありますが、きめる場合に、この公庫の理事会などで単独でおきめになるのか、あるいは、公務員や他の公庫の職員の仕事内容なり、給与体系なり、給与の額なりを見ておきめになるのか、お聞きしておきたい。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 役員の給与につきましては政府の認可を得て出します。それから職員につきましては、予算の範囲内におきまして、公庫自身できめることになっておりまするけれども、予算を否定されまするときに、他の公庫との、他の政府機関との比較を見られながら査定されておりまするので、きめますときには、私どもの判断でいたしまするのでございますけれども、ある制約を受けるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そういたしますると、この三十二年度の決算では、たしか千分の十一・幾らで、償却もしておらないように私はずっとこれを読んだのでありますが、その点はいかがでありますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 三十二年度におきましては、償却いたしましたほかに、償却準備金としての積み立てをいたしまして、納付金はゼロでございました。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうすると、あなたの方の公序の職員の待遇、給与なども——数の問題はあとで触れまするが、給与その他については、他の公庫と比べてどのように御判定ですか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) ほぼ同じような予算の査定の基礎にございますので、まあほぼ同じような状態にあるんじゃないかと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 総裁はいつか、その職員の給与状態なり仕事なりについて、他の公庫や政府職員とお比べになったことございますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) いつも予算のときには、他の政府機関との給与の水準等を比較いたしまして要求いたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 会計検査院に質問しておきたいと思いますが、きょう決算を見ましたこの三公庫のあれを見てみますと、取り扱いの貸付金額が、中小企業金融公庫が五百五十三億に対し、職員の数が五百六十五人、住宅金融公庫が、取り扱い貸付三百二十二億円に対して、職員数が七百九十五人、国民金融公庫が貸付八百六十七億に対して二千四百二十五人、また今給与その他については調査室の方で調べてもらっておりますが、このようなものについて会計検査院としてはお調べになったことがあるかどうか。そして妥当だとして見ておられるかどうか、お聞きしておきたいと思う。

筱田正大総局第五局参事官

○説明員(筱田正大君) 各公庫によりまして、貸付の内容にも直接貸しと代理貸しがございましたり、いろいろの貸付の規模その他等から、一がいにはその職員の多い、あるいは少ないというようなことは申せないと思いますが、それは事務の能率の上に影響する点が相当あるということは認めておりまして、こういうような点につきましても、検査険といたしましてはやはり検査のときに内容を検討しております。しかしその結果まだはっきりした結論は出ておりません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そのようなことを並べて、それから公庫を並べて検討されたことがございますか。ありましたらそれを資料として提出してもらいたいと思いますが、いかがでございますか。

筱田正大総局第五局参事官

○説明員(筱田正大君) 各公庫を比較いたしまして検討いたしましたことは今までございません。ただ各機関そのものにつきまして検討いたしたことはございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 さっきの答弁で、まあそういう仕事の繁閑というものを調査して、会計検査院としては妥当だという御判定をなされたようですが、今の答弁じゃ並べてみて比較して調査したことはないような答弁でありますが、どちらが正しいのですか。

筱田正大総局第五局参事官

○説明員(筱田正大君) 先ほど御答弁申し上げましたように、各公庫を並べまして比較して検訂したということは今までにございません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 ほかにも質問者がありますから私は以上で質問を終わりまして、資料の要請をいたしておきます。ただいま言いましたように、このきょうは三公庫だけ見ましたけれどもほかにもまだあります。この政府関係の公庫の仕事の内容——私今から言いますからちょっともう少しとっておいてもらって、調査室の方で一つまとめてもらいたいと思います。あとで委員長から確認してもらいます。各公序の役員数、人件費、取扱兼務量を比較できる適当の資料、こういうものを一つまとめて、次の公庫をわれわれが決算で調べるまでに資料として提出されるよう委員長から確認して下さい。以上で質問を終わります。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 今の資料はいかがですか、会計検査院、今の資料を御提出願えますか。

筱田正大総局第五局参事官

○説明員(筱田正大君) 今の資料は私どもよりもむしろ公庫の方に御要求されたらいかがかと思いますが……。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それは会計検査院に要求すべきじゃないと思いますが、各公庫から月、室の万で取って調査室の方でまとめて出して下さい。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ではさように取り計らいます。

川上為治自由民主党

○川上為治君 先ほどの小柳さんの質問に関連して私も質問したいのですが、先ほど総裁は年末金融なりあるいはまた今後の金融については、非常に苦しいのじゃないかというお話がありましたが、その対策として災害融資の問題については、これは一般の資金の方から回すのだという話がありましたが、一般の資金の方から回しますと、二十億程度年末融資をふやしましても、なかなか私はこれは大へんなことになるんじゃないかと思うのです。ところがそれでも足りなければ、今度は一般の市中金融機関の協力も求めるのだという話がありましたけれども、これまた市中の一般の金融機関がこれ以上に中小企業関係の方へうんと出すということは、これは非常に私は困難じゃないかと思うのです。そうしますと、結局中小公庫の金融というのは年末あるいは来年度にかけて非常に苦しくなってくるんじゃないか。そうしますと、私はどうしても財政投融資をもっとその次にもう一ぺんふやしてもらうということにしなければなかなか乗り切れないんじゃないか、というような気がいたしますが、私は小柳さんと全く同じような気持で心配をしているのですが、この点についてはどういうふうにお考えになっておりますか。財政投融資の最近の出し方を見ますと三十二年度は三百億出しています。それから三十三年度は二百九十五億、それから三十四年度は二百七十五億というふうに減っているわけなんです。もちろんその資金ワクについては回収分もありますから、三十二年度五百五十億というのが六百二十二億、三十三年度は。それから三十四年度は六百四十五億というふうにふえてはおりますけれども、財政投融資そのものは最近は減ってきておる。年末融資について二十億さらにふやしたということですけれども、先ほどのいろいろな話を聞きますと非常に私は窮屈になってくるんじゃないかというような気がいたしますが、もっとこの次少なくとも来年の初めに財政投融資をふやしてもらうというようなことにしなければ、なかなか乗り切れないんじゃないかというような気がいたしますが、その辺の感触はどうですか、またその場合はそういう要求を大蔵省に対して強くやるのだというお考えになっておりますかどうですか、その点を一点伺っておきたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 本年度につきましては不十分ながら一応きまったことでございますので、この程度で、またできるだけ自分の方の資金のやりくり、また他の金融機関の協力を求めてやりまするが、来年度につきましては、ただいま八百億の資金計画のもとに大蔵省の方に要求いたしております。できますならば、この実現を見まするならば、本年度において足らざる部分を来年度の当初において融資できるんじゃないかと、こんなふうに考えております。

川上為治自由民主党

○川上為治君 そうすると総裁は、心配をするのはこの年末から来年の一月二月ですね、あるいは三月までと、これは非常に心配しているのですが、総裁としては三月まではもうこれで何とかしていきたいのだ、四月以降来年の分について大きく要求していきたいのだ、こういうお考えですが、私は場合によってはこの次くらい、三月までにもっと一つふやしてもらわなくちゃ困るんじゃないかというような気がするのですが、その点は別にないわけですね。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) ただいま御質問でございますが、この六十三億並びに二十億ときまりましたばかりでございますので、ただいまのところすぐには年度内ということは、不十分だと思いながらできないのでございまして、来年度に非常に期待いたしております。従って先ほどつなぎ融資と申しましたのも、来年度に今度資金がきまりますれば、他の金融機関もつなぎ融資をしてくれるのじゃないかと、こんなことをただいまのところでは考えております。しかしながら情勢によりましては、さらに資金をふやしていただく、年度内にでもふやしていただくことになるかもしれませんけれども、ただいまのところではさまったばかりでございますので、一応不十分ながらこれでやって参りたいと、こう考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 坂口総裁にお尋ねしておさたいと思うのですが、中小企業金融公庫は国民金融公庫よりは大きな額を貸し付ける、いわゆる中小企業の運転資金、設備資金等になる、非常に重要な役割を果たすわけでありますが、一つお尋ねをしておきたいのはこの資料、三十二年度の業務報告書の一番うしろの附表五の災害別融資状況、この中に一番上にある福井県の芦原町災害、件数十三件、これは幾らになりますか、三千九百七十万ですか、災害の発生時期が三十一年四月二十三日となっておりますが、この融資については時期的にどうなったのですか、三十二年四月一日から三十二年三月三十一日までの貸付状況友であるわけですが、災害が起きてからどのくらいの期間でこの貸付を行なっているか、御報告願いたいと思う。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) この一番初めにございます温泉地の芦原でございますが、これの貸付を行ないました期間、貸付を申し込んでから貸付までの期間でございましたと思いますが、ここに私どもその当時の資料を持って参っておりませんですが、この時分は全部代理貸付でいたしましたものですから比較的早く出たのじゃないかと思うのでございます。代理店の窓口からすぐに出るものでございますから割合早く出たのじゃないかと思いますが、その具体的の資料を今持っておりませんので期間がわからないのでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 いや、総裁はそういうふうにお話になっているけれども、私の記憶ではこれはおそいのじゃないか、むしろ代理店のためにいろいろ調査をされるとか、あるいは中金の方に御連絡をするとかいうことで、かえって災害融資ということをきめておりながら、事実はおそかったのじゃないかという心配をしておるわけです。私どもは今総裁のおっしゃるように手元にないわけですから、後刻その当時の状況を一つ文書をもって御報告願いたい。  それから先ほど、今次の災害については国会においてもできるだけの手当をして、本日参議院の本会議においても決定をいたしたわけでありますが、先ほどの小柳委員の御質問に災害予算または貸付の状況等も御説明をいただいたのですが、これは現在どの程度の件数、それからすでにその貸付を開始されておるならば、開始されたのは何割程度に行なわれておるかという点、御報告できたら御報告願いたいと思う。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 手もとにございます資料は十一月二十一日の現在でございます。これで貸付決定いたしましたものが合計で千二百九十件、二十三億九千二百万でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 次にお尋ねをしておきたいのは、この同じ業務報告書の附表三「貸付方式および金融機関別貸付状況表、昭和三十二年度」の中で貸付金額、貸付残高というものを見て参りますと、公庫が直接貸付をしたものが千二十件、七十三億七千二十万、それに対して代理貸付が二万三千五百三十九件で四百七十八億八千百三十一万一千円ということになっておる。その代理貸付を行なう金融機関は都市銀行、地方銀行、信託銀行、長期信用銀行、相互銀行、信用金庫、信用組合、商工組今中央金庫となっておるわけですね。その中で一番件数を多く扱っているのが信用金庫、それから地方銀行と都市銀行、こうなっておるわけでありますが、この代理業務を行う金融機関の決定はどこでどういう方法でされるのか、そのことについてお答えを願いたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 代理貸付は大体におきまして代理金融機関に専決できるように規則を作りまして、例外以外のものは、代理金融機関におきまして条件に合ったものを専決いたしまして、送金依頼を公庫の方に出すような仕組みになっております。そういたしまして公庫から早く資金が出ますようにということを配慮いたしますために、そういうふうな仕組みにいたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それでこの金融機関を指定するのには、あなたのところの公庫とあるいは大蔵省と御相談をされるのか、公庫だけで独自におきめになるのか、その点はいかがですか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) この代理金融機関を作るにつきましては、私どもの方で大蔵省、通産省に申請いたしまして認可を得まして、代理金融機関をきめることにいたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 この代川業務を扱う店数が三十二年度末には五百八十一である、こう言われておるわけでありますが、この代理業務を扱う金融機関に対してはあなたの方では監査を行なうのか行なわないのか、行なうとすればどの程度の期間に行なっておるのか、この点を御報告願いたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 代理店との契約をいたします、代理契約をいたしますときに監査を受ける義務を契約書の中にうたっておりますので、その良約に基づきまして、公庫の職員が出向きまして代理居の実地監査をいたしております。公庫の中に監査部という部を設けましてこれに数班の監査所を作りまして、これによりまして代理店に随時出まして実地監査をいたしております。代理店によりましては年に一回は参っておりますし、その他の代理店におきましても二年に一回は出ております。私どもといたしましては、できれば年に一回は監査に出向くようにいたしたいと思います。なお一代理店に対しましての監査の日数は二、三日から四、五日ぐらいかけてやっております。二人ないし三人ぐらいの者を使ってやっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 監査を支店で一回、あるいはまあ本店として二年ぐらい、できれば一年ぐらいでやりたい、こう言うのでありますが、それは監査をする職員が足りない、こういうことで、期間を短縮することができないのか、それとも今のこの代理業務を扱う金融機関なら安心であるから、そう短期関にやらなくてもよろしい、こういう考えなのか、そのいずれでありますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) できますればもう少し監査部を充実いたしまして、年に一回ぐらいの監査をやっていきたいと思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこでこれらについて、たとえばあなたの方で指定をしたこれらの代理業務の金融機関が不始末があった場合には、あなたの方ではそれを取り消す意思があるのかないのか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 非常中に不都合なことがございましたならば取り消すこともあると存じまするが、何しろ代理金融機関として貸付をやりました残高を持っておりまするので、すぐ取り消しますことが非常にあとの債権の回収上不便な点もございまするので、その後の資金をつけないことにして、新規の代理貸付をいたさないようにいたしまして、その代理店からの回収をはかって、しかる後に残高のなくなったところで取り消す、こんなようなことにいたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで私は具体的にお尋ねしたいと思うのですが、この代理業務を扱う金融機関の中で、地方銀行が指定をされておるわけでありますが、この地方銀行というのは大手銀行といわれるところと、いわゆる地方銀行との比率があると思うのですが、これは現在のところどのくらいの地方銀行が指定されておるのか、どこかにこの資料の中に銀行名全都上がっておりますか、ちょっと教えていただきたいのですが。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 銀行は全銀行を代理店に指定いたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そこで私ども直接見聞もしまたいろいろお話を聞くわけでありますが、民間の金融機関である地方銀行は、自分のこのお得意になっている人たちには中金の資金をよく貸すが、新規の需要あるいは新規の貸付申し込みについてはどうもそのあまりいい返事をしない。こういうようなことがあると思われるのでありますが、そういう点を総裁はお聞きになっているかどうか、いかがでしょうか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 代理店の中で、取引先に対して貸付が片寄っているといいますことは、まあ私どもよく皆さんからもお話がございますが、どれくらいが、取引先以外のものからきているかと申しますと、全体の資料は持ち合わせませんがある支店の調べによりますと、預金取引も全然ないものを含めまして、何か二、三割ぐらいが全然そこに初めて行って借りた、というある支店からの報告でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 全然預金等がなくて二、三割、預金取引があれば新規のもの——新規といいますか、業務が比較的浅くても対象にはなると思うのですが、とにかく一番問題は今の金づまりで、特に中小企業の人たちは中金に頼るのが一番多いと思う。そこでもし中金が、直接貸しというものが非常に少なくて大多数がいわゆる代理貸し業務が多いわけでありますから、そこで代理貸し業務を行なう金融機関が、自分のお得意でなければこれに協力できないというような形であると、これは大へんなことだと私は思う。政府資金でいわゆる中小企業育成のために作られた本旨にそれはもとると思う。ところが私は具体的に一つ申し上げてみたいと思うのですが、ことしの七月、私どもが北海道の現地視察をして帰ってきてから、横浜の鶴見に協和銀行の支店がある、そこに中小企業の人が金融を申し入れたところが、とにかくそういうことはできぬ、しかも私も一緒に行った、私も一緒に行っていろいろお話を聞いてみたところが、大体この中金から金なんかきておらぬ、こういうことを言っている。一体地方銀行にこれだけの資金を流しておりながらその地方銀行に資金がいってない、こういうような報告をされることについて、あなたはどう思うか。一つ、総裁のあなたのその御答弁を求めないと思う。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 資金がいってないということは、あるいはその支店にいってないということなんじゃないかと思うのでございますけれども、今中された銀行には、他の銀行と同じように、本店あてに一定の資金量を毎三カ月ごとに割り当てておりますので、そういうことはないと思うのでございますけれども、その支店長が十分理解しておらなかったと思うので、私どもとしては非常に遺憾に思うところでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 遺憾に思うだけでは済まされない。そこで全地方銀行があなたのところの指定をされているということであるならば、たとえば今の協和銀行にしても、これはあなたの方からいっておらぬはずはないと私は思う。そこで協和銀行には全体で本年度幾らあなたの方で扱わせているのか、そうしてまたその中で、たとえば横浜の鶴見の支店については全然やっているのかおらないのか、こういう点も後刻調査をして報告してもらいたい。で、これは私はともすると、一番おそれることは、先ほど申し上げたように、自分の得意先だけにものを処理するというようなことがあるならば、これは中金の使命を逸脱するものである。先ほども小柳委員やその他の方々からもお話があったように、中金で直接貸しが全部できるような態勢にあれば問題は起きなかった。しかし残念ながら今はそういう態勢にはないわけです。あなたのところの資金量、あるいはまた職員数、全国組織等も考えていくと、どうしても地方の代理機関を必要とすると私は思うのです。そういうときにそういうような銀行があるとするならばこれはゆゆしい問題だと私は思う。従って、もしそのようなことが言われたとするならばこれはもう国の決算上許すわけに私は参らぬ。そういう場合には、あなたはいわゆる指定銀行を取り消すことが当然だと私は思うのだが、先ほどあなたは取り消すことはあり得るかもしれぬというようなあいまいな答弁であったが、そのような場合にはどうするか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私どもの方と代理金融機関との間に代理契約を結んでおります。その中に不当なことがありました場合には代契約を取り消すという条項が入っておりますので、それに当たるようなことがございます場合には取り消して参りたいとこら思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それからこの借り受けの申し込みの問題でありますが、これらを見ると非常によくやっておる。この内容が書いてありますからこれは非常に努力されておると私は思います。しかしまた反面において、申し込みをしてから貸付をするまでの期間が非常に長い、こういうふうにいわれておる。先ほども御答弁をいただいたのでありますが、現状においては申し込みをしてから貸付を行うまでの調査期間等もありましょう。そういう点で平均どのくらいになっておるか、もし具体的な資料があれば、御説明いただきたい。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 直接貸しにつきましては私どもは手が足りませんので、非常に私どもとしてはまだ遺憾に思っているのでございますが、ただいまのところ平均三カ月くらいかかります。それから代理貸しにつきましては、代理店ごとに非常に違いますものですから一がいには調べにくいのでございますが、非常に早く貸します代理店もありますし、またおそいのもございます。それは一つにはその代理店に渡りました資金の量との関係もございまして、その代理店に非常にたくさんに申し込みがございました場合には、資金が足りないためにおくれている場合もございます。また手続の方でおくれている場合もございますので、代理貸付につきましては幾らくらいということは、ちょっと申し上げかねるような状態でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 申し上げかねるということは、今までそういうことを調査したことがないのか、それとも調査しておるけれども集計的に今お答えができない、こういうことなのか、その点いかがですか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 代理店ごとにどれくらいかかったかということはときどきはいたしております。で、非常におそい代理店等もございますので、その事情を聞いたりいたしております。そのときの理由などは先ほど申し上げました、資金の量の足りない点からくるのもあると申し上げた次第であります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それから、今後はどういうふうにしたならば、この申し込みについて迅速に処理をしてそうして早く貸し付けてやることができるか、そういう改善方についての公庫としてのお考えはどうなのか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 公庫ができまして六年余りになりますので、今年は事務全体についての反省の年だと考えまして、私、公庫自身の判断だけでは不十分だと考えまして、本年は外部の機関、能率関係の専門の機関の監査も受けまして、どうすれば早くいくかということまで考えまして、従来私どもだけで研究しておることを批判してもらいまして、皆さんの御期待に沿うように早く事を運んでいくように心がけておる次第でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それから、先ほど小柳委員の御質問にお答えになりました例の復金の残でありますが、これが現在九億八千万ですか残っておるというのでありますが、これはあとの残っておるのは回収の見込みはどの程度なのか。  それからどのくらいの期間を大体予想されておるのか、この点を一つお答えいただきたい。

江崎千準中小企業金融公庫理事

○参考人(江崎千準君) ただいまの点は私から御説明申し上げます。開発銀行から承継いたしました債権につきましては、ただいま全体といたしまして九億八千万円くらいございますが、その内容といたしましては復金自体の債権並びに見返り承継債権、それから開銀の貸付の承継債権と、内容は三つにわたっておりますけれども、これは先に総裁が御説明いたしましたごとく、当初の承継の額から見まするとごくわずかになっておりますので、従って、内容的に見まするとかなり悪いと申しまするか、回収の困難であるというものが今日まで残っておるというような状況でございます。それで公庫といたしましてはかような内容のものに対しましては償却が可能なものは償却をするというような方法を立てますと同町に、回収につきましてもできるだけの努力をいたすために、大体一昨年あたりから五カ年の回収計画というものを立てまして努力をいたしております。その結果ただいま申しましたような数字になったわけでございまするが、これが全部なくなる時期はいつごろであるか、こういう趣旨の御質問であったのでございますが、まだはっきりしたことは申し上げかねるのでございますが、大体あと三カ年間くらい、三十七年度末くらいまでには全部整理いたしましてきれいにいたしたい、もちろんその前におきまして可能ならばそれ以前においてきれいにいたしたいということで、鋭意努力をいたしております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私もう時間もだいぶ過ぎておりますからこれで終わりますが、この復金の残については、もちろんもうどうしてもいけないものも私はあろうと思います。従って、あまりいつまでもずるずる長く債権を置くというのも、あまり好ましい金融機関のあり方ではないと思います。今の五カ年という計画でありますが、できるだけ努力をされて早く処理をされるのがよかろうと思います。この点は希望を申し上げておきたいと思うのです。  それから、先ほど総裁に私から申し上げました、協和銀行のような全く中金から指定をされるのは迷惑だというような金融機関については、われわれ了承できない、これはいずれあなたの方の報告を待って再度総括のときに私からも申し上げるつもりでおりますが、よく調査をされて一つ報告を願いたい。  以上をもって私の質問を終わります。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 先刻来いろいろ御質問がありましたので簡単に二、三総裁にお尋ねいたしたいと思います。  わが国の中小企業が現在の農業経済の機構や構造から考えると、先般の決算委員会で出ておりました通り、八十八あるいは九〇%までが中小企業である、日本の中小企業が年々歳々円満円滑に発展推移するということは日本の産業の興隆である。この中小企業が年々衰退する、あるいはまたその施策がよろしきを得なかったというような場合には、これはおそるべき結果をもたらすことは私が申し上げるまでもないことであります。  そこでまず最初にお尋ね申し上げたいのは、中小企業というものの資本金といいますか、あるいはまた従業員の数と申しますか、そういうものは一体どういうところに定義を持っておられますか、一応お聞きしたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私どもの公庫の対象といたします中小企業は、資本金一千万円であるか、または従業員が製造業につきましては三百人、物品販売業等につきましては三十人、鉱業——マイニングにつきましては千人以下、いずれかに当りますものを、私どもの貸し付け対象といたしております。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 大体中小企業の定義は、一応了解できましたが、実際問題で資金の貸付面におきまして、第一線には、大体これが尊重されて、予想通りいっておるかどうかということを一応お尋ねをいたしたいと思いますが、続いてお尋ね申し上げたいのは、先刻の御答弁の中で、三カ月くらいはかかる、申し入れしてから三カ月くらいかかるというような御意見であったように思いましたが、私は、そこが大きな一つのポイントじゃないかと考えられるのは、三カ月は、絶対に長いと私は思います。それは金庫そのものが直接の取り扱う場合は、これは別問題で、この数字なんか見ますというと、順調に推移しておるし、非常に御努力を続けておられるということは多とするものでありますが、代理貸し出しの場合、三カ月ということになりますというと、代理金融業者が、その三カ月の間に、非常に大きな歩どまりがあるということです。  資金が出てから、それだけが遊んでおるというようなところに欠陥がないかどうか、そういう心配が非常に私はあると思うのですが、今日まで、そういうところが、どうであったか、また代理業務をやる人に対して、あなたの方から何か手数料というか、レートを幾分か割り引きずるといいますか、リベートを出すそうだが、何かそういう手数料、マージンのようなものに類したものを出しているかいないか。これだけを一応お伺いしておきます。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私が先ほど申しました貸付にどれくらいかかりますかということに、三カ月と申しましたのは、直接貸し付けにつきまして申し上げたのでございまして、代理貸付につきましては、代理店ごとに開きがございますので、非常に長くかかる、三カ月以上にかかるものもございますけれども、また非常に短かいものもございます。  しかし今御心配いただきました三カ月ないし非常に長くかかるものにつきましては、資金がいってから、その間代理店が使えるからというように伺いましたけれども、私どもの方は、代理店から決定したという通知を受けまして、決定して、資金を送れといってからでないと、資金は送らないことになっております。しかも資金を送りましてから、実際貸付を実行する間が長い場合もございますので、資金を送りましてから、四日程度までは無利子にいたしますけれども、それ以後は、利息をちょうだいして、代理店からも利息をちょうだいして、貸し付け実行までの間に、代理店が資金を流用するようなことがないようにと心がけておるような次第でございます。  それから次に、お尋ねがございましたのは、委託手数料のことではないかと思うのでございます。委託手数料につきましては、当初は、収入利息に対しまして四%あるいは四・五%ぐらいの手数料をやったことがございますが、現在は、漸次代理店もなれて参りますこと、扱い量もふえて参りましたので、本年度におきましては三%、三・四%、金額の大小によって違うのでございますが、そういうふうに下げて参っております。  以上でございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 ただいま私の三カ月の資金の問題は、これは直接の方を言ったわけで、はっきり了解いたしますが、委託手数料の方なんです。これは、できるだけ中小企業者のやはりレートを引き下げていくということは、何といっても必要であろう、そういう点から考えますと、四・五%あるいはそれが三・四%に下がったということは非常にいい傾向であります。  しかしながら私は、さらにこういう代理をやる金融業者は、やはり一つの窓口方式というサービスの方面から考え、また中小企業者の負担を軽減するという面から考えますと、たとえば三日でも五日間でも、それだけ金が何千万か何億かの金が、いわゆる停滞しておるという、日数においてだけでも、相当金融業者はまかなえる、いわゆるプラスの面かあると思う。そういう点から考え、もう一つ中小企業金融公庫の代理店をしておるということは非常にいいのですね、その金融業者というものの信用にもなる。こういう点から考えれば、この三・四%に低下させられたということは非常にけっこうでございますが、今後さらに、こういう点をもう少し考えられて、もう少し安くしてもらいたい。そうして中小企業者に対して、安いコストのものを提供する、こういうことに一つ御努力を願いたいと私は存ずるものであります。  次に、代理店契約の内容を、ちょっと見て参りますというと、一番大きいのが信用金庫で、四百八という数字が出ていますね。その次が地方銀行で、六十五になっておりますが、さっきあなたの御説明の中に、大蔵省へわれわれの方からいろいろとりまとめをして、書類を申請する。それによって、資金の量なり配分が決定する、かように拝聴しておったわけでありますが、それはけっこうでございますが、この信用金庫が四百八で、それで信用組合というものがわずか十四しか利用されていないというところに、最近この信用組合事業も、非常に堅実な足どりで、年々歳々発展していっております。また同時に、これらを利用する人たちの中には、ほとんど百パーセント、中小企業者であるというところで、中小企業者に親しみがあるという点から考えますと、零細金融機関ほど、それだけよけいに親しみを持っておる、また好感を持っておるはずであります。そういう点から、また内容の調査、いろいろの点にも非常に便宜を得るのじゃないか、こういう点を考えておりますが、この数字から申しますと、逆の結果が出ておる。  これはどういう理由でなっておるかということをお尋ねいたします。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 信用組合の代理店でございますが、その当時は、非常に少ならございましたが、その後ふえまして、四十二が信用組合の代理店になっております。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 現在……。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) はあ……。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 将来、もっと信用組合の利用を、代理契約を拡張するという御意思はありますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 毎年、大体一回でございますが、代理店を希望される金融機関の申し込みが固まりましたときに、その代理店希望者の中から、内容その他を十分に考えまして、ふやして参っております。最近では、新らしくできます代理店は、他の方は、だんだんにふえて参りましたので、信用組合についての代理店のふえ工合は、率としてはふえて参っております。今後も、そういうふうになっていくのではないかと考えております。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 もう一つお尋ねを申し上げたいのは、さっきの代理店契約をした金庫の監査の問題であります。これは主として、どういう方面の監査をしておられますか。  幸いにしまして、今日の三十二年度の会計検査院の報告によりますと、非常に明るい金庫経営ができておるようでありまして、大体一点のミスがないという、至ってスムーズに仕事ができておる。しかも年々歳々拡張されておるということは、非常にけっこうなことでございますが、ほかの役所の決算報告、会計検査院の報告から見た割合といたしましては、今日までは、非常にりっぱな成績を上げてもらったが、将来も、いつまでも、この金の面にタッチする一つの機関は、どこまでも、そういうような暗いものを残さないように、かつまた働いておる人たちも、そういうミスを起こさないように、十分に戒心を持っていく必要がある。かような点から、今から、まあ一つのころばぬ先のつえと申しますか、何と申しますか、そういうけが人のないようなというような老婆心から、お尋ねを申し上げておるのでございまして、率直に監査の制度といいますか、また監査をする条項、内容と申しますか、そういうことについて、お答えを願いたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 代理店の監査につきましては、先ほども申しました通り、監査部を設けまして、代理店におもむきまして、代理店自身の内部の記帳その他の扱い等の調査と、また公庫の資金を割り当てました、その資金量を、いかに消化しておるか、今、未決にどんなものを持っているかというような内部の調査をいたしましてから、次に、外部に出まして、すでに貸し付けております先におもむきまして、資金の使途が、当初貸し付けております資金使途と同じ使途に使われているかどうかという、外部の実地調査をいたしまして、その結果を取りまとめまして、改むべき点がございますれば、それらをまとめまして、監査を終わりました後に、書面をもって、その代理店を主宰する者に、書面でその監査の内容を通告いたしております。  また、もう一点、お尋ねが含まれておったと思うのですが、私ども職員に対しての検査につきましては、内部の私ども——公庫自身の検査につきましては、別に検査部を設けまして、公庫内部の職員、あるいは各部、また各支店に、これは、年に一回ずつ検査いたしまして、内部の職員の間にも、不正、不適当なことのないように努めておる次第でございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 その問題につきましては、大体に了解いたしましたので、最後に一つ、先刻来、この年末資金の問題で、いろいろ御質問がありましたが、もうどうしても二十億より大体できないというような総裁の御意見であったようであります。しかしながら、先刻お聞したところによりますと、五百五十何億というものが、ことしの三十四年度では八百億まで拡張しようというような非常な意気込みで御心配を願っておるという点から考えると、八百億をかりに十二カ月に計算しますと六十五億ないし七十億——これはそう簡単に毎月々々の平均に資金需要というものがあるものじゃないことだけは私もわかっております。しかしながら、一応平均して参りますと、六十五億ないし七十億という数字になるんじゃないかと思いますが、一年一回のこの十二月の年末の資金が、ようやく二十億ぐらいで、そしてこの零細企業者や中小企業者が、どうにか年を越す、越年ができるということは考えられんのであります。もちろん、働いておる従業員、それらにも、わずかばかりの年末資金とか、あるいはまた賞与というものも与えなければならん、あらゆる決済を終えて、初めて新しい年を迎えるというところに、中小企業者や零細企業者が、過去長い間、非常な塗炭の苦しみといっても過言でないほど、実に深刻な苦しみをしておるということだけは、これは、はっきりしておる問題であります。  そういう点から考えて、最近、所得倍増論とか、いろいろ輝かしい、勇ましいお話も出ておりますけれども、中小企業という問題から考える限りは、わが国におきましては、決してまだ、繊維や鉄鋼やあらゆる各業界がいんしんであるから、中小企業もひとしくその恩恵に浴しておるであろうということは、まだちょっと早いように思います。残念ながら、まだ早いようであります。少くも、もう一年はどうしたって、このままで隠忍の経営を続けていかなきゃならん。こういう意味から考えると、先刻来、何人か、この二十億の問題を中心にして御質問があったようでありますが、私は特に、そういう中小企業というものに対する関係者でもあります、まあ、そういう面から考えても、これはぜひとも、いわゆる一つの親心といいますか、また実際、真にこれらの苦しみを、ある程度解決してやろうという考え方の施策があってほしいと、こういうことなんです。それがほんとの政治じゃないか、行政でないか、私はかように考えますので、どうですか。もう二十億というのを、少なくも四十億ぐらいに倍額にしていただいても、一県ようやく一億にもならない、一県に割り当てて八千万円か七千五百万円の年末資金であります。このぐらいは、何とか一つ御心配を願いたいと、こういう強い希望を持っております。これについて率直に一つ御意見をお漏らし願いたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私どもも、二十億では、必ずしも十分ではないと考えるのでございますが、この二十億を加えまして、この十二月には大体百四億程度の資金が流せるんじゃないかと思います。  そういたしますと、この十月から十二月までを通じますと二百五十八億ぐらいのものになるんじゃないかと思っております。今後、資金の需要の旺盛なときでございますので、できるだけのことはやって参りたいと思います。なお、第四四半期にも、百六八億の資金が回せることになっておりますので、この辺と相通じて、できるだけ円満に越年できまするように、中小企業者のために考えたいと思っております。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 大体の御計画は承ったのでありますが、まあどっちかいえば二階から目薬のようなことで、決してわれわれは、これで満足はできるものじゃありません。しかしながら、十一月と十二月と、第四四半期の百六十八億というものを、これをトータルいたしますと、相当の額になるということだけは言えると思います。でき得るだけ、この三月までの分も繰り上げて、年末に、たとえ五億でも八億でもよけいに出してもらいたいということを重ねてお願い申し上げて、私の質問を打ち切ります。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 時間もないようでございますから、簡単に御質問申し上げたいと思いますが、その一点は、ただいま鳥畠委員から御質問のありました委託手数料にも関連がありますが、この中小企業の側から——借りる場合の立場から考えますと、いろいろな実は負担があるわけですが、この際お伺いしたいのは、信用保証協会との関係でございます。  で、実際に末端の資金の融通を受ける場合に、代理銀行等で、信用保証協会の保証を受けねば貸せないというような話がたびたび出て参りますが、これは直接、公庫との関連ではないかもしりませんけれども、代理銀行を指導される場合の方針——やはりその信用保証協会というものを利用される方針でやられるのか、あるいはその点は、非常に自由な立場でお考えになっているのか、その辺を一つお伺いしたいのと、もう一つは、直接貸付の場合に、公庫としても、そういう信用保証協会を利用されるかどうか。この保証協会のまた保証料というものが、さらに加算されるわけでございますから、ただいま委託手数料も三・四%、さらにまた保証協会の保証を受けると若干の——二、三%の保証料というものが要るわけでございまして、基本になっている金利は、非常に安くっても、借りる方の側から申しますと、相当な負担がかかるわけでございます。  まあ、そういう意味で、まず第一に保証協会に対する御見解、どういう指導方針でやっておられるのか、その辺をお伺いいたします。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 保証協会の保証を受けるかどうかは、全く代理店の自由にまかしております。実際上、保証協会の保証を受けるものはごく少うございます。  また直接貸しにつきましては、大体保証協会の保証をとらないことでやっております。とりましたものは、私のおぼえておりますのでは、一件くらいあったかもしれませんけれども、向こうでつけたいというので、とったのが一件ぐらいあったくらいで、ほとんどとっておりません。  なお、今委託手数料のお話が、ちょっと出ましたのですが、委託手数料は、実収利息の三・四%でございますから、それは代理店の方に渡すのでございまして、利息には関係なく、九分三厘でいきますことは、直接貸しも代理貸しも同じでございますので、念のために申し添えておきます。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 次にお伺いしたいのは、直接貸付と代理貸付との問題でございますが、この付表の三を拝見いたしますと、代理貸付の方は、大体一件平均当たり二百万円程度であります。直接貸付の方は、七百二十二万というふうに相当高額になっておりますが、この仕訳をされる場合に、直接貸付とで、おのおの条件があって、こういう案件については代理貸付でやると、あるいはこういう案件については直接貸付でやるとか、そういう条件が、その辺にあるのかどうか。  その辺、利用者の側から見て、これを、直接にお願いすべきか、あるいは代理銀行を通じてやるべきかと、いろいろ迷うわけでございまして、その辺の条件があれば、お知らせ願いたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私ども、直接貸しをいたします部分につきましては、製造業その他の重要な産業というようなことを初め考えまして、始めました、従いまして、私どもの方のお客様に対しての案内には、直接貸しにお申し込みいただくのは、これこれ、こういう業種というふうに、御案内申し上げております。  こういうことを申し述べましたのは、実は、直接貸しをいたしまする人員が足りないばかりでなく、まだ、なれておりません関係等もありまして、たくさんのお申し込みを受けましても、かえって長い期間お待たせして、御迷惑をかけるのではないか、こんなことを考えまして、長期の資金が非常に余分に要るような業種を選んでいたしました。  そういう関係で、金額も、直接貸しの方が代理貸しの方よりも一件当たりの金額が、大きくなっておるのも、そういうためだと存じます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 さっき私、協和銀行のことを申し上げましたが、三十二年の決算をやっておりますから、三十二年以降、協和銀行に中金の命は幾ら行っておるのか、こういうことを報告してもらいたい。資料要求……。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 今の資料要求は、よろしゅうございますね。  ほかに御質疑がございませんければ、中小企業金融公庫の質疑は、一応終了したものとすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。  以上をもって、本日の審議は終了いたしました。次回は、十二月二日午前十時三十分より、大蔵省の部を審議する予定であります。  本日は、これをもって散会いたします。    午後六時四分散会

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