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33回国会参議院1959/11/19

決算委員会 第8号

発言数
220
登壇者
16
会派数
2
開催日
1959/11/19

会議録

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の変更を御報告申し上げます。  本日、西川甚五郎君、赤間文三君の辞任に伴いまして田中清一君、青柳秀夫君が補欠として選任されました。   ―――――――――――――

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 理事補欠選挙を行ないたいと存じます。  理事の互選につきましては、従来の慣例もあり、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認めます。  青柳秀夫君の補欠として、青柳秀夫君を理事に指名いたします。   ―――――――――――――

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十二年度政府関係機関決算書を議題といたします。  本日は、日本電信電話公社の部を審議いたします。検査報告批難事項は第四百九十五号から第五百号までであります。  本件に関し御出席の方は、大橋電電公社総裁、横田電電公社副総裁、山本電電公社経理局長、和気電電公社資材局長、税所電電公社建設局長、久保電電公社監査局長、郵政省大臣官房電気通信参事官西原林之助君、会計検査院は平松第五局長の諸君であります。  まず会計検査院から、概要の説明を願います。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 日本電信電話公社の昭和三十二年度の決算の結果について御説明申し上げます。  個別事項として記載しておりますものは、工事関係が三件、不正行為三件、計六件でございます。  四百九十五号は、近畿電気通信局大阪管理部ほか二ヵ所で、自動交換機H二号一次プレセレクターのワイパーの故障を防止するため、従来接点取りつけ穴のない取りつけ金具を使っていたのを撤去いたしまして、取りつけ穴のある取りつけ金具と取りかえ、これに接点を取りつける工事を請け負わせたのでありますが、接点取りつけ穴のある取りつけ金具はこれを支給することといたしまして、新品を五万四千六百個、単価七十四円九十、価額四百八万九千余円で購入したのでございます。しかし、撤去するものと購入したものと比較いたしますと、形、大きさ、材質は同一でございまして、既設のものに接点を取りつけるためのネジ穴二個をあければ十分再使用できるものでありますから、新品の取りつけ金具を多量に購入する要はなかったものでございまして、約二百五十万円が不経済となっておるというものであります。  四百九十六号は、近畿電気通信局ほか二ヵ所で、三十三年三月から十一月までの間に、加入電話回線、または公衆電話回線を増設する工事を請け負わせまして、支給品として、旧仕様のH二一号コンネクター、撤去品百九十八個、新品三百五十個を支給したのでございますが、当H四一号コンネクターを仕様化しており、この方が一個当たり約五千円低廉でありまして、同じ近畿通信局でも、本社の設計により、H四一号コンネクターを採用して局内工事を実施しておるものもあるのでございますから、本件工事も、これを採用したならば、新品の材料費だけでもって約二百八万円を節減できたというものでございます。  四百九十七号は、北海道電気通信局で、函館局自動改式工事を工事費四千八百三十九万円で請け負わせたのでありますが、この工事で、マンホール、バンドホールの内、外壁は、当初設計ではモルタル仕上で施工することとなっておりましたのに、工事の監督員がこれを不要として業者に指示し、モルタル仕上げをしないで工事を施行したのに対し、減額更正をしなかったために七十六万五千二百六十三円過大な支払いをいたしましたほか、予定価格四千八百四十四万二千余円の積算に当たりまして、マンホール築造、管路防護用等に使う砂利、砂の価格を、札幌地区の価格により積算しているのでありますが、函館地区では、札幌地区より一般に割安でありまして、相当と認められる函館地区の価格で算出いたしますと、本件工事は約百七十万円過大な計算となっているものでございます。  四百九十八号から五百号までは、職員の不正行為により公社の損害を与えたものでございます。  なお、百九十ページから百九十三ページまでの概説の項におきまして完成した工事の資産計上の事務を促進する要があると、この技術進歩による陳腐化した資産などのすみやかな整理を要望いたしております。  以上で説明を終わります。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に、日本電信電話公社から概要の説明を願います。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 昭和三十二年度決算検査報告に関しまして、日本電電公社として御説明申し上げたいと存じます。  昭和三十二年度は、一般的経済情勢に影響せられまして、電信電話事業におきましても、事業収入の伸びは鈍化の傾向を見せ始めたのでありましたが、拡張工事を早めて設備の期稼働をはかったり、経費の節減に努めるなど、不況に対する経営の合理化に努めました結果、その後のデフレの影響を最小限度にとどめることができました。  しかしながら、最近における電気通信技術の急速な進歩発達に伴いまして、新技術の導入、設備の拡張に伴う償却費や債券、借入金の利子負担、債務償還などは増加する一途でありますし、また電話一加入者当たりの収入は伸び悩んでおりますので、経営の前途、必ずしも楽観を許さない現状でありますが、今後も、一そう経営の改善と合理化に努力する所存であります。  昭和二十八年度より実施いたしました電信電話設備拡充第一次五ヵ年計画は、おかげをもって所期の成果をおさめまして、三十三年三月末をもって終了いたしました。これによって加入電話は五ヵ年間を通じまして約百九万加入を増設するなど、わが田電信電話事業始まって以来初めての急速な設備拡充とサービスの向上を行なうことができました。  しかしながら、電話の新規申込数は、年々増加の一途をたどりまして三十二年度におきましては、二十四万加入の新電話の架設に対して、新規申し込みと積滞申し込みとを合わせますと、需要は八十三万五千でありまして、結局申し込みを受け付けても架設できないで、翌年度へ繰り越さなければならなかった、いわゆる積滞申込数が五十八万余に達しました。しかもこの傾向は年を追うて増大することが予想されるのであります。  このため、第一次五ヵ年計画に引き続いて、それを大幅に上回る第二次五ヵ年計画を立てまして、加入電話の増設を初め公衆電話、農山漁村に対する電話の普及増設、町村合併に伴う電話対策等の実施をはかっております。これが計画完遂のため、なお一そうの御協力をお願いいたす次第であります。  三十二年度の検査報告で御指摘を受けました事項は、不当事項三件、不正事項三件でありました。三十二年度の建設工事は順調に進捗いたしましておおむね当初の計画を遂行することができましたが、今回の検査報告で御指摘を受けました不当事項は、撤去物品の利、活用、新仕様物品の採用について注意の足らなかったもの、及び工事の契約、積算に当たって、関係著聞の連絡や調査が十分でなかったものでありまして、このような事態を生じたことは、まことに遺憾に存ずる次第であります。今後は、このような事例を繰り返さぬよう一そうの改善をはかる所存であります。  最後に、不正行為につきまして、このような事故が職員の中から起きましたことは、まことに申しわけないと存じております。本人につきましては懲戒免職、監督者につきましては、厳工に処分いたしまして、なお、損害額については、鋭意回収に努めておる次第であります。これらの事故は、すべて内部監査または監督者の点検によって発見したものでありますが、今後も、ますます綱紀粛正に努め、事故の事前防止をはかりますとともに、内部牽制の強化をはかりまして、この種事故の絶滅を期する所存であります。  以上、はなはだ簡単でありますが、概要を御説明申し上げました。何とぞ御審議のほどをお願い申し上げます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 以上をもちまして説明を終りました。これより質疑を行ないます。御質疑のある方は、順次御発言を願います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 検査院にお尋ねいたしますが、ここに報告されておる不当事項、このほかに公社から出されておる三十二年度内部監査業務実績調、この書類がありまして、この中にかなりの件数が報告されております。検査院は、ここはあけられておる報告事項のほかに、あとは御承知なかったのかどうか。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 検査報告に報告されたものが、不正行為を含めまして六件でございますが、そのほかに書面検査、実地検査をいたしました結果、いろいろお尋ねいたしまして、その結果によりまして、当局に書面でもって御注意申し上げました事項が五件ございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうしますと、公社から出されておるこの内容というものは、全部御承知ないのですか。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 私ども検査に参ります場合には、内部監査におきまして、どういうような事態の指摘があったかというようなことも見まして、検査をいたしておりますので、この内容につきましては存じております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それじゃ公社にお尋ねいたしますが、この内部監査の報告として懲戒免職が十四件、それから人数で十七名、以下停職、減給、戒告、訓告というようにありますが、大体、在来の観念からいけば、懲戒免職というものは、やはり金品の領得等をさすのではないかと思うのです。従ってこの十四件、十七人が、どういう態様の懲戒処分に値する事犯を起こしておるか、そうしてその金額をお示しいただきたい。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。  十四件の一々の具体的な内容につきましては、詳細なものを手元に持っておりませんが、おおむねこれは電話料金の横領とか、あるいは公金の費消、それから物品等の横領、売却と、こういったような事例でございます。  なお先ほどの検査院に対します御質問に対して補足さしていただきたいと思いますが、実は私ども、犯罪がございました場合には、一定の限度におきまして、会計検査院に報告をいたしております。それによりまして会計検査院の方では、一定の金額以上の犯罪をお取り上げになっております。その点だけを念のためつけ加えておきます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 検査院の場合、きのう郵政では一件五万円以上が報告されておりましたが、きょう、今公社の監査局長のお話によりますと、書面で報告してあるということであり、かつまた検査院も、同様にそのことは了知をしておったと、こういうことですが、国会に報告をされる検査院の方針というのは、これは、どういうことになっておりますか。何か、たとえば五万円以上とか十万円以上とか、報告事項の金額に法律的な制限事項があるのか、あるいはまた、それらのことを了知しておりながら、明らかに十四件十七名という懲戒免職を行なっている電電公社の内容からいくならば、当然国会に対して、報告の義務がある、私はこう思うのです。何によって報告を省略されているのか、その点を明らかにしていただきたい。  さらに、きのうも問題になったことですが、会計検査院の公社の三十二年度の検査の規模、それらのことも、あわせてお答えをいただきたい。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 不正行為としてあげますものは、一応基準としましては、私の記憶しておりますところでは、一件十万円以上のものを掲げるということで従来からやっております。なおそれ以下のものは、大体金額も少額でございまして、不正はありましたけれども、報告に載る段階ごろまでには全額回収済みで、結局やったことは悪いけれども、国損としては回収済みであるというようなものが多いというような関係をもちまして、一応十万円というような基準になっておることと承知いたしております。  それから実地検査の施行状況でございますが、電電公社に対する三十二年度の検査につきましては、本社ほか九十二ヵ所実施いたしております。これは検査を要する対象個所千六百七十八ヵ所に対しましては五・五%の割合になっておりますが、このうち本社電気通信局、電気通信部、地区電話局、搬送通信部、無線通信部という主要検査個所百三十九ヵ所につきましては八十八ヵ所の検査を実施いたしておりまして、その施行率は六三・三%という実施率になっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 さらにお尋ねしますが、十四件十七名の金品の領得の未収金はどのくらいあるのです。どちらからでもけっこうです。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 総額におきまして一千三十四万九千二百五十九円という額になっておりますので、このうちこの損害額に対しまして、回収されましたものが百五十九万円でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 検査院の場合、さっき私がお尋ねした報告事項が五万円であってみたり十万円であってみたり、必ずしも統一されておりませんね。  そこで先刻お尋ねした、これは検査院の法律事項であるのか、あるいはこれに準ずるような何か基準があるのか、各省によって報告されてくる事犯の金額が統一されていない、この点は、どういうことですか。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 私先刻、ちょっと記憶違いをしておりましたので、訂正さしていただきたいと思いますが、検査院といたしましては、一件五万円以上という一応の基準でもって統一してございます。で先ほど十万円と申し上げましたのは訂正いたします。  なお五万円以下のものにつきましては、全額、電電公社の場合回収済みになっておりまして、国損はない、こういうことで、国損という面からみましても、国損は回収されているということになっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうすると、公社の久保局長にお尋ねしますが、さっき言われた十四件十七名の一千三十四万余の、これの金品の領得に対して、百五十九万円の回収があったということですが、この一千三十四万の十四件十七名というものは、これは五万円以下ということですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) これは、全部でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 報告事項も入って……。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 報告事項全部、起こりました犯罪として、処理いたしましたものの損害金額全部でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうすると、この報告事項の四百九十八から五百号までは、件数としても金額としても、差し引いたものだということになりますね。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 報言にありますものを含んでおります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 だから、差し引かないと出てこないでしょう。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 先ほど御質問の御趣旨は、これを除いたそのほかのものという御趣旨では、そのおっしゃる通りでございます。私は全部含めて申し上げましたので、まことに恐縮いたしました。

森中守義日本社会党

○森中守義君 だから、結局四百九十八から五百までのものは、人の数にしても、金額にしても、差し引かないと、一千三十四万という額は出てこない、この中に入っているということですね。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) さようでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうしますと、四百九十八から五百まで、引いた額は、みんな三万円以下ですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 五万円以下のものと、並びに損害がありましても、それがすっかり回収されまして、一銭も国損がなかった、こういったものは除いてございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そこで、この事犯の未収金の処理は、例年どうなっておりますか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 未収金が相当の額に上っておりますが、これらにつきましては、私どもできるだけ確実に回収ができますように、示談その他の方法によりまして、可能な限度において確実に入る金額といったものを、当人との間において、はっきりきめまして、できるだけそれを確実に、長期にわたりましても回収するように鋭意努力をいたしておるわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは、この年度だけではもちろんないのですが、相当以前からの未収金ですね、まだ完全に済んでいないものは何件くらい、金額にしてどのくらいあるんですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) まことに恐縮でございますが、ただいま手元には、各年度ごとのといいますか、三十二年度、三十三年度というものを用意いたしておりますものですから、累計は、ちょっと即答いたしかねます。御了承願います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それでは、大へんわずらわしい資料かと思いますが、次回の総括のときまでにでも、経過年数と、それから未収の状態、そういうものを一表にしてお出しをいただきたいと思います。  さらに、おそらく懲戒免職になって、失職状態にあるとか、その後の態様は、もとより私知る由もないのですが、一体どういう結着をつけようとするのか、五年たっても、十年たっても、二十五年たっても片づかない、それを未収金として放置しておくのかどうか、そのてんまつは、どういつたような措置ごおとりになるおつもりですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) これには、具体的にいろいろの場合がございますが、できるだけ保証人を立てますとか、あるいはまた多少の資産でもございますれば、そういうものも、もちろん処分をして払ってもらうとかいったような、可能な限度におきまして、できるだけ早く支払いが完了いたしますように、鋭意努力はいたしておりますが、お話のように、その日から定収入もなくなるといったような場合もございますし、ことに長い間服役するといったような場合、あるいはまた、中には逃亡しておるといったようなことで、はっきり話のつかないものが、実はこの御指摘の中にもございます。  こういったような場合もございますので、できるだけ、ある程度の年限かけましても、確実に回収することが本来でございますけれども、万やむを得ない場合におきましては、これは打ち切りの措置をとらざるを得ない場合も生じてくることかと存じます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私が承ったのは、打ち切りをするかどうかということだったのです。そういう措置を今までとられた経験がありますか。しかも、それは大体何年くらいを限度としておられますか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) ただいまのところ、こういった措置が、もちろん地方において、現実に即して措置することになっておりますが、私の記憶いたしましたことでは、今のところは、そういったことはございません。ただいま、私就任いたしましてからは、そういったことは、ちょっと記憶にございませんので、はっきりした具体的なことは、ちょっと申し上げかねるのでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それでは、さっき言われた電話料金の領得というようなお話ですが、これはどういう業務の組織、あるいは監査組織になっているかわかりませんが、私どもが知る範囲では、電話料金というのは、郵便局に振り込んだり、あるいは窓口に届けるという仕組みになっているようですが、そういうのが、実際横領が可能とするような形態は、どういう状態のものですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) お話のように、電話料金は、窓口支払いで支払われるわけでございますが、窓口の当務者がこれを領収いたしまして、帳簿に記入いたし、それぞれ処理をいたすわけでございます。そのときに帳づけをごまかすとか、あるいはよけいな額をつけて、その差額をとる。あるいは料金そのものを記帳いたしませんで、自分のあれに入れる、こういうことが現実に行なわれているわけでございます。それからまた場合によりますと、滞納される方がございます。かなり大口の利用者で滞納されておりますために、何回か足を運んで支払っていただきたいという督促をいたします。その場合に、わざわざ、またその令書を持って窓口に払いにいくのがいやだ、それじゃ私がお預かりしましょうということでお預かりして、まあその金をわが物にしたといったような事例が、過去にあったようでございます。  まあそういったようなことでございまして、これらは、その監督者が十分気をつけて見まするならば、自治監査をいたしまするならば、防げたであろうと思われるような事例が比較的多いことになるわけでございます。  御承知のように電話局の組織は、大きな局におきましては、一応いろいろな係はございますけれども、それぞれ主任があり、さらにまた会計関係の人が、それを見るといったような牽制組織が一応整っておりますが、比較的そういったことは、金銭を扱うことが多いのではございまするけれども、大体においてうまくいっていると考えていいと思っておりますが、ままそういったもの、あるいはまた共謀をいたしましてやるということになりますと、そういうときには、ちょっとわからなくなる場合も出てくるわけでございまして、こういった点におきましては、やはり当務者を非常に過信いたしまして、もうまかせっきりで、大丈夫だ、こういうように監督者が考えて、そのままにしておいたが、実は、その間に相当の金額のものを横領した、こういった事実も過去にございました。

森中守義日本社会党

○森中守義君 要するに、今の久保局長のお話からいけば、金銭の取り扱い、あるいは書類、こういうものには特段に改善、改革を加える必要はない。ただ当務者の精神というのか、要するにこういう事犯を起こさないように、精神上の注意を喚起するということで、大体事足りるというお考えですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) ただいま申し上げましたのは、たとえば郵政省の特定局というような機関と比較いたしました場合には、比較的相互牽制、監督の組織といったものが整っているといっていいと思います。電話局の場合は。  ところがお話のように、現在の事務の上だけで、あとは精神的な気持のものだけでいいのか、かような御質問でございますが、この点、一応今申し上げたような体制は整っているものと思われますが、なお私どもの方では、特に自治監査といったことを、各職場職場において十分励行するようにいたしております。さらに通信部というところでは、現金監査――取扱局におきます現金監査というものを、ほとんど今、年に二回くらいの平均で行なっております。従いましてこういった現金は、よほど共謀とか、うまくごまかしでもされない限りは、一応発見はできる体制になっているわけでございます。で、なお慎重の上にも慎重を期しまして、料金を扱います窓口というものを、特に大きなところでは別の課を設けて、特にそこで専心やらせるといったようなことで、間違いが起るのを防ぐ、こういった措置もとっておりますしいたしますので、まあ、これで大丈夫かというお話でございますが、一応建前としては、そういった点については、こういうふうなことが起らないようにという体制としてはできているものだと思いますし、あとはこれを監督する者が、あるいはまた当務者が、十分仕事の大事なことを自覚して、間違いを起さぬように、お互いに気をつけ合っていってもらいたいということを希望いたしたいわけでございます。  ただ現在の状況で、それで満足かと申しますれば、これは私どもは常に反省いたしまして、欠陥がわかれば、それらを逐次直すことにやぶさかではないのでございまして、そういう意味でも、内部監査を励行いたしておるわけでございます。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) ちょっと、今のを補足さしていただきますが、お話のは、こういうことだろうと思います。  今監査局長が御答弁申し上げた通りでありますが、なおいろいろ事故が起きましたときに、われわれといたしましても、こういう不正事故が起きるのは、単にわれわれの経営上の損失だけじゃなくして、これによって犠牲を受ける当人もほんとに不幸だと思っております。そういう意味で何か事故が起きたときには、事故をほうっておくわけにはいきませんから、それぞれの処分はいたしますが、なぜ起きたかということについては、具体的な事件のときによく調べておりますが、それが、われわれの想想像外のようなことで起きた場合は、どうすれば、こういうものが二度と起きないかということについては、必ず個々の場合に研究いたしまして、それについての改めるべきところがあれば改める。なおそのほかのところに、それ以外の局でも起こりそうだという場合は、そういうものを注意をする。それから今までのもので、十分注意すれば起きないように監督できるはずだけれども、なおほかの局でも起こりそうだという場合については、規定は改めないけれども、ほかの局に全面的に注意状を出す、こういうようなことが起きないように注意してくれというようなことは、従来ともやってきております。  それは個々の場合でありまして、大体は、先ほどお話がございましたように相互調整制度、チェック・アンド・バランスの制度を作っておりまして契約をする者、支払いをする者、金の出納をする者というような者は、お互いに別の組織でできるだけやる、また帳簿の結果を見れば、そのものが結果的にわかってくるというような大体の原理に基いてやっておりますが、ただ、たまたま非常にお互いの者が共謀しておるというような場合は、ちょっと発見がむずかしいというようなことがあり得る。それも、そういうものが特別にあったときは、なお監督上、ほかの方にも注意を出すというようなことはいたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 この五百号の場合ですね、共謀ということになっておる。しかもこれは、まず承わっておきたいのは、現物を扱う事務に従事していた者か、あるいは帳面だけを扱う従打者であるのか、そのいずれかということと、もう一つは二百六十三万余の損害でありますが、物品の管理状態は、一体どうなっておるのか。  こういう事務に従事する人が、電話機という物件を持ち出して処分しておる、こういうことですから、勢い物品管理の問題も、当然聞いておかなければならんのです。どういうことになっておりますか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) ただいま御指摘のありました五百号の件におきましては、野崎某と申しますのは、木津地区電話局の築港分局の庶務係の者でございまして、この物品を平素取り扱うことを任務としておる者でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 管理状態。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) これは、まあ現場の機構といたしまして、いろいろでございますけれども、このような分高等におきまして、庶務係の資材を担当する本人でございましたから、これらの管理に当りましては、それぞれその監督者がおりますし、これらの物品の移動ということにつきましては、これは当然、当事者が一人で勝手にやれるものではございません。正規の手続をとりまして払い出しをする、こういうのが正しいやり方でございます。  本件の場合におきましては、これは、その当人が自己の地位を利用いたしまして、結局他へ持ち出した、正規のルートを経ないで持ち出した、こういったことでございまして、これにつきましては、まことに、管理上遺憾の点があったと存じます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私の聞き方が、どうも少しまずかったようですが、管理状態では、今のような御答弁でいいと思う。むしろこれは保管状態と言った方が正確かもしれませんが、どういう状態で保管されてきておるのか、簡単に、そういう物品を持ち出し得る状況にあるのか、もちろんこのような場合には、帳面をごまかしてやっておるのだから、合法的に門だけは通れるでしょう。普通の保管状況は、どうなんです。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) ただいまの御質問に対しましてお答えいたしますが、この野崎は物品出納員で、物品の保管主任でございます。従いまして、この保管主任という地位を利用しての犯罪であったということになりますので、まことに遺憾の点でございます。

和気幸太郎日本電信電話公社資材局長

○説明員(和気幸太郎君) ただいまの監査局長の説明に補足させていただきます。  物品の物理的な保管状況を御質問だと存じますが、この場合の物品は、これは私の方では、決算物品と呼んでおるのでございまして、通信局の所在地にございます配給局から、こういった現場に払い出しをしておるのでございます。従いまして、数量も、そうたくさんございませんので、こういう場合の物品の保管は、電話局の一室を倉庫といたしまして、そこに平素格納しておく、そして施錠しておく、そうして使う方から要求がございました場合には、正規の手続によって、そこから払い出しをする、そういうことで、特にそういう部屋に、倉庫番を置くという方法はとっておりませんで、局舎全体を守衛さんとか、そういう方が、常時警備をしておるというわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大体わかりましたが、一定の保管場所の出入を、ある程度監視、監査するということで、人を配置してあるのですか。

和気幸太郎日本電信電話公社資材局長

○説明員(和気幸太郎君) そういった現場には、物品の出納員という職員を平素から任命してございまして、その物品の保管に関しましては、一切その出納員が責任を持っておるという組織になっております。従いまして出納員の許可なくしてみだりにそういうところに出入するということは、これは許されないこととしてやっているわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そこのところの状況が、ちょっと私、頭に浮かんでこないのですけれども、今の局長の御答弁からいけば、出納員という人は、広範な出納事務を担当する人でございましょう。従って、要するにその一定の屋舎の中から、出たり入ったりするような、俗にいう守衛さんというが門衛さんというか、そういう人たちの配置はどうなんですか。

和気幸太郎日本電信電話公社資材局長

○説明員(和気幸太郎君) そういった現場の倉庫から物を出し入れいたします場合には、先ほど申し上げましたように、一定の要求書とか、そういった様式がございまして、それがなければ出さないという形式になっておりますので、実際の運搬を出納員がやらない場合も相当あると思うのでございますが、出し入れには、一切そういった正規の要求書あるいは払い出し書、そういうものによってやっておるわけでございます。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 先ほどの御質問に対しまして、私非常に思い違いをした点がございますので、訂正して御説明申し上げます。この五百号の場合に、ここにもありますように、これは北岡と申しますこれは死亡した者でございますが、首謀者がございまして、これが築港電話分局の増設電話主任であったのでございますが、これがこういったこの電話機等をほかから、部外者から頼まれまして、横流しの依頼を受けたわけでございます。そのためにこの主任から正規の要求の伝票が参りまして、それに基いて、この処理をいたしましたものですから、電話機を払い出します場合には、一応そういった正規のルートを通ったことでございまして、ただ、まあこういったことによりまして、結果としては、こういう犯罪の助成ということになったわけでございます。一応払い出しますときには、そういった主任の正規の要求に基いて一応払い出したという形になったわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大体わかりました。  それで、検査院が報告された事項のほかに、別な資料として公社が出されたこの十四件十七名、つまり懲戒免職を公社が処分として行なわれた人たちは、少なくともこれは補てんがあったかどうかという問題は別として、ほぼ不正に値いする事犯である、こういうように思うのです。  従って三十二年度の他の行政機関あるいはその他の政府機関、こういう各機関から報告されている事案の件数あるいは金額等からして、おのずから公社が、どの程度の位置を占めているのか。つまり不正事項としての地位ですね、この点は、私は何とも言いませんけれども、昨年この委員会で、いろいろお尋ねをした内容からして、必ずしも久保局長を中心に監査体制を強化されているとは言いながら、事犯が減少したというような、こういう見解はどうしても持てない。これは、また後日総括のときに申し上げたいと思うのですが、そういうことを、ちょっとここで言及しておきたいと思います。  さらにお尋ねいたしますが、建設工事の報告の中で、専用回線が第一次五ヵ年計画で二百五十を予定した、しかるに実績としては千二百六十二回線、相当上回る実績が残されております。当初計画よりも、はるかに実績が上回るというのはけっこうなことですが、他面、ものの見方によっては、多少、一般の公衆電気通信に専用回線が増加したということが影響を来たしたのではないかという見方も成り立たないことはない。従って、この報告書に出ている第一次五ヵ年計画の二百五十回線に対する千二百六十二回線の増加は、どういったような内容によるものか、需要者の希望に応じて、これだけ特段に配慮されたものかどうか。  さらにもう一つは、この結果、一般の公衆電気通信に影響を及ぼすところはなかったのか、これを一つ承っておきたいと思います。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) ただいまの御質問につきまして、ちょっと手元に詳しい資料がございませんので、御要望の御趣旨に沿う答弁ができるかどうか、ちょっと問題でありますが、大体今のお話ののは、電信の専用回線でありまして、電信の専用同線ケーブル二百五十回線に対して千二百六十二回線、お話のごとく実績を上回っておりますが、この増設の予定というものは、大体、従来の実績を前提にしてある程度の予定を立てておったわけでございますが、最近の情勢は、電信の方も、一般電報はあまりふえない、しかし電信の方の専用の需要は相当ふえている、こういう情勢が、戦後だんだん多くなってきた、そういうようなことで、予定以上の電信の需要が出た。御承知のように、電信の方も、戦後の情勢というものは、電信は、今非常な赤字でありますが、一般電報というものは、郵便の伸び、速達の設備がだんだんよくなる、あるいは航空郵便が普及してくるし、電話の方も、サービスがよくなるということで、どっちかというと電報の方は、需要が一般の方は減りつつあるのですが、専用線の方の、いわゆる経営上の経営の能率化、合理化に利用される部面が非常に開けていく、これは世界的な傾向でありまして、その意味で、われわれがもう少し予定を多く上げるべきであったかもしれませんが、この電信によって、事業相互の間で非常に早く情報を出していく、それによって仕事が進んでいく、こういう部面が非常に開けてきまして、それの最近の一番著しいのは、御承知のようにI・D・P――インチグレーテッド・データ・プロセッシンダ――中央資料集中組織といっていますが、本社の方に、いろいろな工場からの損益そのほかのものが、電報で打てばすぐその本社の中央計算組織に入ってくる、それで直ちに、いろいろな次の活動ができる。それの非常に代表的なものは小野田セメント、これが一番模範的なものだといわれていますが、そういう施設がだんだんふえている。そういうことで、予定以上に電信の専用線の方の需要がふえてきまして、これも日本の経済の発展のために非常に必要なものでありますし、できれば、これの需要に応じたいということで、できるだけ需要に応じてきたわけでありますが、なお電信は、御承知のように電話と違いまして、電信一回線で大体十二チャンネルとれる、そういうものでありますので、こういう需要に応じたからといって、一般の電話のお客さんの御利用に非常に影響を与えたというようなことはなくて、この需要に応じてこられましたというように、大体の傾向は、そうなっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それは、その実績を上回るというのはけっこうでございますが、今言われる電信の場合に、やはり各般の情勢から、必ずしも伸びない、そのかわりに、反面専用回線がふえるということは、逆な面から見ていけば、僻地に対してどうなのか。たとえば、郵政省に委託をされている仕事がありますね。あれを今、限界としては集配郵便局までやる。無集配はまだ入っておらない。これは、いろんな事情にもよりましょうけれども、はたして、都市中心の回線の集中である、これがあまねく全国にどうなのかという問題になると、これは多少議論になるかわかりませんが、そういう僻地に対する電報対策、電信対策というものを、ちょっと聞かしておいて下さい。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) この需要につきましては、ただいま専用線でありまして、大体本社がたとえば東京にある、大阪にある。で、地方の支社が、地方の中小都市にある。場合によったら、工場は、ほんとうのいなかの方に位置しておるというような場合もありますが、そのお客さんの需要に応ずるわけでありますが、その場合に、まあ普通といたしましては、この専用線のために特別の回線増を考えるというほど大きなものではなくて、大体、今の一般の増加傾向に支障のない範囲で、この許可をしてきたという程度であります。  なお、お話の、電信の地方なり都市へのやり方をどう考えておるかということにつきましては、電信につきまして、都市中心というような施策をしているつもりはないのでありまして、電報につきましては、都会も地方も、サービスが均霑するようにできるだけ配慮いたしておるつもりであります。  なお、最近の情勢としましては、まあ一応、局から局へ行くまでは、電信については回線が不足して電報がおくれるというようなことは、あまりないのでありまして、あと一番問題は、配達でありますが、配達方面について、たとえばいなかの方で非常に通数が少ない所を夜請負にするというようなことはやっております。これはまあ、普通は夜一通もない、二通もないというところに、人を全部とめておくかどうかということになると、非常に経世上も不経済な点もありますので、そういう場合には、請負で電報の配達をやってもらうということも考えておりますが、別に、これはいなかを軽視するという意味でなくて、それは経営をやる場合の大体常道であろうかと思いますが、そういう程度でありまして、あとは、都市、地方を通じて、同じようなことでやっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 建設工事の三十二年度の繰り越しか六十三億九百余万円になっている。三十一年度の繰越額の四十四億を二十億ほど上回っていますね。こういうように繰り越しが出たということは、要員が不足しているのか、あるいは資材購入対策がこれにそぐわなかったのか、いろいろ原因があろうかと思うのです。この繰り越しが漸増の傾向にあるということは、必ずしも好ましい傾向でない。やはり年間の予定額は、予定通りに消化していくのが予算執行上、業務運行上きわめて妥当なことと言わなければならぬのですが、こういうふうに繰り越しが漸増の傾向にあるというのは、どういうことが原因ですか。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) ただいまの御質疑のように、繰り越し工事額というものがふえますことは、私ども非常に好ましくないことだと考えております。三十二年度におきまして、ただいまここにございますよらな額の繰り越しが生じましたということにつきましては、各年度とも、全然繰り越しを生じないで工事を年度内完工するということは、極端に申しますれば、まず不可能なことだと思うのであります。三十二年度におきますところの建設投資総額と申しますのは、予算額といたしましては七百五十六億でございます。この程度の繰り越しが生じましたことは、ある程度やむを得なかった。資材の購入が遅れたとか、あるいは人が不足であるために工事が順調にはかどらなかったとか、そういう特別の原因はないものだと考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 どらも、今の経理局長の答弁はいただけない。当然だというようなことは、これはないですよ。年間の予定額を作って、なるほどそれは完全にゼロということはできないにしても、当然だというようなものの表現は、私はどらかと思う。少なくとも予定額というものは、一定の積算があって、一定の見通しがあって初めて国会の審議を経て成立するものですから、それを当該の局長から、この程度のものはやむを得ないというような表現で決算を逃げられたりじゃ因る。大体、これは七百五十六億に対して六十三億ということですから、約八分以上になっておる。それは当然だと言えますか。  これはやはり、これはこれなりに克明に分析して、どこに問題があるかというところまで公社としては探求されておかないと、とにかく金を取るだけ取っておこう、当然これは使えるものだから次年度に回していくという、そういう大ざっぱな予定額の設定ではないと思うんです。したがって、次年度の予算編成の際に、なぜ繰り越しが出たか、そこまで探求されなければ、公社経営の本務じゃないのじゃないですか。だから、わかっている範囲でけっこうです。大ざっぱにみて、ここに原因があるという二つなり三つぐらいの大筋は出てくるのじゃないかと思いますが、したがって、そういうことを、もう少し具体的に御説明いただかないと、予算の規模がこれだけだ、繰り越しがこれだけだ、これは事業を経営していく上においては当然だ、というものの表現では承知できない。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) ただいまお答えを申し上げましたことが、あたかもこれだけの繰り越しを生じたのが、七百数十億の工事の消化につきまして当然であるというようにお答え申し上げたように結果に相なりましたので、その点は、はなはだ申しわけないと思います。  ただいま申し上げましたことは、この程度の建設工事を年間にいたしますときには、決算のほうは、三月三十一日でぴたりと時点を限りまして、それまでに完了いたしております工事を決算としてあげるものでございますから、若干工事が遅れ目になったとかいうことによりまして、次年度に延びるものが大部分でございます。それで、繰り越しと申しますのは、もちろんただいまお話のように、物品の準備でありますとか、あるいは設計とかいうようなものを早期に定めまして、年間平準化されまして工事が行なわれれば、予定いたしました通り一〇〇%に近く完工いたすはずでございますが、そのことに対しましては、公社といたしましても、逐年、計画を早月に決めますとか、設計を早期に完了して工事部隊のほうに手順をよくいたしますとか、あるいは物品の準備等につきまして早期に手配をいたしますとか、そういう努力は年々払っておるところでございます。したがいまして、建設総額に対しますところの繰越額と申しますものは、その年度の事情によりましては、若干の出入りはございますけれども、漸時減少いたして参っておるような次第でございます。  三十二年度で、ただいま御指摘のような繰越額を生じましたことは、これは前年度に対しましても、非常に多くの繰越額を生じたということではございませんので、やはりただいま申し上げましたように準備を早期にいたし、計画を早く立てまして工事を手順よく行ならことを努力をいたしましたのでございますけれども、この程度のものが三月三十一日には完工いたさなくて、三十三年度の第一四半期等に、その工事が完工いたしたという結果に相なっておるのでございまして、これは当然であるというようなことでお答えを申し上げたわけではございません。御了承いただきたい。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今の説明によると、工事過程だから、計算ができなかったということですね、それだと、まあ大体了承できるのですが、それにしても六十三億というのが、全部工事過程にあるから時間切れ、期限切れのために、計算できない、全部そういうことですか。六十三億そのものが。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) お答えを申し上げます。  六十三億というものの大部分は、未完成の施設としまして翌年度に完成をいたしておるものだと考えます。ただ一部……、それが、百%そうであるかということにつきましては、よく取り調べました上で、後刻申し上げたいと存じます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それは、ぜひそうして下さい。そうしませんと、何か仕事ができないで、あまったようにとられても、私ども受け取っても困るし、工事過程で計算できないから幾ら、あるいは全然手をつけていないものが幾らというように分類をしていただきたい。  それからもう一つ、やはり建設勘定ですが、第一次五ヵ年計画の予定経費が二千七百七十二億、これに対して実績が三千二十一億、こうなってかなり上回っております。……六十三億ぐらいの増加になっているようですが、この六十三億の財源措置、資金措置は、どこから持ってきたのですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お話の点は、こういうことでございましょうか。第一次五ヵ年計画の総額が二千七百七十二億であったのが、実績として二千九百三十五億……。

伊藤誠日本電信電話公社計画局長

○説明員(伊藤誠君) ただいま御質問の第一次五ヵ年計画の資金調達の変更でございますが、総額におきましては、ただいまお話のように当初計画二千七百七十二億円のものが二千九百三十五億円になったのでございますが、このうち自己資金として調達いたすつもりでおりましたものが一千六百二十七億円ございます。一千六百二十七億の自己資金調達計画に対しまして、実際自己資金として入りましたものが一千九百八十億円であります。それから外部資金として調達いたす計画でございましたものが一千百四十五億円でございましたものが、九百五十五億円になりまして、その結果トータルにおきましても変更がございましたが、自己資金、外部資金の内容におきましても違ってきたということでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今の計画局長のお答え、ちょっとわからないですよ。  私の聞いておるのは、第一次五ヵ年計画の予定額は二千七百七十二億円であった、それに実績としての確定額が三千二十一億円になっており、六十二億円ふえておるから、そのふえておる財源措置はどうしたのか、どこから持ってきたのか、こう聞いておる。それで今お話のように自己資金が、六十三億のうちの幾らであって、外部資金が幾らであると、こういう説明をしてもらわないと答えにならない。

伊藤誠日本電信電話公社計画局長

○説明員(伊藤誠君) ちょっと私の持って参りました調書、ちょっと違っておるかもしれませんが、大ざっぱに申しまして、自己資金で約三百億円余、当初の計画に対しましてふえたのでございます。それから外部資金で約大づかみにいきまして二百億足らず外部資金が減ったということでございます。ちょっとこの計数は、正確には合いませんですが、大体自己資金でふえて外部資金で減った。ふえた分と減った分の差が、先ほど御指摘がありましたような六千数億というふうに考えられるのでございます。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 実は今、計数のこまかいのを私も手元に持っていないのです。後刻差し上げてけっこうでございますが、この計画と申しますのは、第一次五ヵ年計画を、われわれ公社が、こういうようにやりたいという実は五ヵ年計画を立てたわけであります。その計画に基づいて、年々の予算を編成いたした。その年々の予算はまたこの計画とは、実は違って参りまして、われわれとしては二千七百七十二億でやりたいけれども、財政資金がそのように結局認められなかった、何とかいって、毎年の予算は、また少し変わっております。それに対して、今度は予算と実行との関係は、弾力条項があるものですから、予算と実行というものは、必ずしも合っていない。弾力条項は御承知のように、今お客さんに債券と負担金を持っていただいておりますが、御承知のように東京では三万円の負担金と六万円の社債を持っていただいているわけです。これはそのまま建設勘定の方へ充当いたしておるわけでございまして、それから収支差額も、実際の実績の収支差額となったもので資産充当といたして、それを建設の財源に充当するというようなことが弾力条項でできますので、予算よりは、実際の実績は多くなっておる。それが各年度において重なってきておりますから、それを一表にいたしますると、先生のお話のようなことが非常にはっきりいたすのでございますが、その対照表を実は持ってきておりませんので、後刻提出させていただければけっこうかと思います。  そういう、われわれがやろうという五ヵ年計画と予算と、これは食い違いがあります。また予算と実績の食い違ってくるのも、今のような弾力条項で食い違ってくる、こういうような関係にありますので、その辺は御了承願います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 結局、さっき計画局長が言われたように、五ヵ年間に自己資金三百億が増加になった、さらに外部資金が二百億減ったから、差し引いた百億が、結局は増加して持ち込まれた、そのうちの六十三億だ、こういうふうに理解していいわけですね……。そういうことでございましょう、今の副総裁のお話は。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 大体の傾向は、そういうことですが、お話の通りに数字が合うかどうかは、ちょっとわかりかねます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 数字は確かにそうでしょうが、考えとしては、そうであるとすれば、結局この三十二年度の純利益として三百十億千百余万円と報告書に載せられておる。従って例年の純利益金というものは、全額いわゆる経営のためにほうり込んでいくものか、あるいはそのうちの何割かを入れるものか、その辺はどうなっておるのですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 予算といたしまして、収支差額どの程度のものを建設改良資金に充当するかというのが、予算できまっておりまして、その限度は、当然入れるわけであります。  しかし、これもその収支差額は必ず出るか、ふえるか減るかということは、いろいろな情勢がありまして、たとえば経済がデフレになってくると、やはりわれわれの方も、幾分影響を受けるというようなこともありますし、必ずしもその収支差額は確保できないことがあるのですが、どちらかというと、われわれの方も収支見込みについては、できるだけ固く見積もっておるものですから、ある程度の増加ができる場合が多いのでありますが、その場合に、すぐそれが建設関係の財源として充当されるかという御質問の問題でございますが、これは、そのままはできないのでありまして、予算総則に、御承知のように弾力条項として、これは財源に充当してふやすということはできることになっておりますが、それをやるためには、政府の御承認を得る、こういう手続によって弾力条項の援用をいたすことになっております。  従って、この場合も、この収支差額が、そのままいくのではなしに、そのうちの予算に計上されているものは、当然いきますが、そのほかのものについては、どうするかという問題は、今の予算の弾力条項を援用いたすかどうか、あるいは次年度になって資産充当をやるかどうかというようなことになって、個々にきまっていく、こういうことであります。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) ただいまの副総裁からの説明に補足して申し上げますが、各年度におきまして利益金というものを計上いたしますが、それがどういう工合に処分されていくのであるかというお尋ねかと思うのでありますが、ただいま副総裁から申し上げました通りでございますが、全部建設費に回るわけではございません。利益金のうちから繰り上げ償還をいたしますとか、債務の償還に充てます分が考えられます。それから、それ以外のものといたしましては、建設等に投資いたしますために、資産充当という手続をとるということでございます。  それで、あまり正確な金額ではございませんけれども、百万円単位で申し上げますと、利益金として計上いたしました額が、各年度の累計が三十二年度末におきまして九百八十三億になっております。そのうち建設に繰り入れまして、建設支出に充てました額が八百十一億ほどに相なっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 午後に、意見あるいは議論を少し述べたいと思いますが、大体九百八十三億という、いわば純利益金、この扱いは、もう少し多面的にお考えになる必要が私はあったんじゃないかと思う。従ってこの八百十一億を建設勘定に入れたというお話ですが、残りの概算約百七十二億ですか、こういうものを職員の処遇関係に、どのくらい回っておりますか。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) その点についてお答えを申し上げますが、利益金の処分といたしましては、職員の待遇関係等におきますものは、その年々の経費でございますので、利益金が三十二年度におきまして三百十一億一千何がしというものが出たわけでございますが、収支差額といたしましては、それ以上のものが出ておるわけでございます。  従いまして、三十二年度におきましては、予定以上の収入がございましたり、あるいは経費の節減をいたしました分から、職員の処遇の改善等のために二十数億というものが、すでに経費として出しておりますので、それを差し引いた残りが利益金として出ておるわけでございます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 ちょっと会計検査院に伺いますが、あなたの方から出ております報告書の百九十一ページ、どうもこの辺が了解しがたいんですが、私の頭が悪いのかどうか存じませんが、五行目、「電信事業では、収入は百億百余万円」、省略して参りますが、「費用は二百十三億八千百余万円」、そうして収入の増と費用の増を差し引いて「四億六千百余万円の損失増加となっている。」とありますが、どうも差し引きますと、こういう数字にならないんですが、何かその辺は、どういうふうに解釈すればいいんでしょうか。それをお知らせいただきたいと思います。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 収入は、これは前年度との比較を申しておるのでありまして、収入の面では、前年度と比べて四億ふえたけれども、支出の面では、前年度と比べて九億余万円ふえている。そこで九億から四億差し引きますと、結局四億六千百余万円の損失増加になった、こういうことでございます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 そうしますと、ここに出ております電話事業では、収入は百億百余万円というのは、これだけ増加したと判断していいんですか。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 増加でございませんで、これは現実の収入でございます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 そうしますと、現実の費用の総計額二百十三億八千百余万円、こういうことに、この報告ではなっておりますね。そうしますと、差し引き百十三億幾らというものは、これから見ると、赤になるというふうに解釈せざるを得ないんですが、これは、印刷か何かの間違いではございませんか。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) 間違いではございません。ただいまの点でございますが、分けて御説明申し上げますと、三十二年度の収益は、ここに書いてございます百億百余万円、それから経費の方は二百十三億八千百余万円でございまして、赤字が百十三億という数字でございます。それに対しまして三十一年度は、収益が九十五億六千二百万円、費用が二百四億八千万円、差し引きまして赤字が百九億千八百余万円で、ただいまの三十一年度の差し引きの赤字百九億一千八百万円が、三十二年度の赤字百十三億七千九百万円との差額が四億六千百万円という数字でございます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 よくわかりました。もっとわかるように書いておいていただかないと、今、公社の方から詳細の説明を受けて、初めてわかりました。しろうと目にわかるように、一つお願い申し上げたいと思います。  それから検査院にお尋ね申し上げます。百九十一ページの未稼働資産ということなんですが、これについて決算委員会の調査室からの資料をいただいているわけですけれども、大体減価償却費として未稼働資産が二十一億円あるのだ、そのうち九億円は三十一年度以前に発生したものだ、大体検査院としては、二十一億円は当然未稼働資産だから、何かの形でスクラップにするなり、あるいは償却するなりすべきだ、こういうふうに判断しての御指摘だろうかと、私は考えておるわけですが、それで公社の方に伺いますが、固定資産は、電話事業と電信事業に区分しまして、総額幾らでございますか。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) 固定資産の簿価で申しますと、三十二年度末におきましては、六千百九億八千万円に相なっております。そのうち、ただいまのお尋ねの、電信と電話に分けてということに相なりますと、電信と電話に共通に使っておるものが非常に多いものでございますから、公社の方では機械設備、線路設備、土地、建物、工作物、船舶、機械器具、車輌というような財産の整理区分を使っておりますので、御参考までに内容を申し上げたいと存じます。  電信宣話の機械設備が千八百五十七億、電信電話の線路、これは無線の施設も入っておりますが、それが二千八百四十五億、土地が百八十一億、建物が六百七十九億、工作物が百八十九億、船舶が十一億、機械器具は二十八億、車輌が二十五億、その他と相なっております。  それで、償却引き当て金を引きました正味資産といたしまして、償却手当て金が二千二十三億ございますので、三十二年度末の固定資産の純額は二千九百九十六億円と相なります。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 いろいろと内部をお聞かせいただきますと、複雑ですから、一律に償却というわけにはいかないでしょうが、大体耐用命数幾らくらい見ておられるのですか。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) ただいま申し上げましたうちで電信電話の機械、線路と申しますものは、おのおのの耐用命数を別々にきめてございますが、総体といたしまして総合耐用償却率といたしましては、三十二年度におきましては、たしか五%ちょっとだったと思います。五・二%か、五・一%くらいの償却に相なりますので、平均いたしますと、十九年から十八年くらいの耐用命数を予定いたしておることに相なります。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 会計検査院に伺いますが、各省ともかようなやはり固定資産というものがあるのですが、これは、われわれの政府機関以外では一律の定率法とか、いろいろの形において償却は方法が定めてあるのですね。政府の方では、これは各省とも、やはり一応統一した、あるいは定率法及びその償却の方法、検査院なんかは、どういうふうに見て指導をしておられるのですか。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) これは、対象となります固定資産の種類によりまして、あるいは定率法によったものの方が、一般の民間の例によっても定率法によった方がいいのだ。それからものによりましては、定額法によった方がいいというものがありますので、画一的に定率法によれとか、あるいは定額法によれというような指導をしたことはございません。個々の財産につきましては、状況を見ながらそれがいいか悪いかというような検査を実施いたしております。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 決算委員会の調査室からの資料をいただいておるわけですが、特に昭和三十二年度で六十一億というものが特別償却した、こういうふうなことですが、これ以外に、会計検査院は、なお二十一億何とかの形で未稼働資産と称するものをば償却すべきだというふうの御指摘であるかどうか、それを伺いたい。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) おっしゃる通りでございまして、償却いたしましたもの以外に、現に未稼働となっておるものが二十一億ある。これはさらに工夫して転換、活用をはかるなり、あるいは全く無価値なものについては廃棄処分をするなり、あるいは売却処分をすべきであるということを申しておるのであります。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 毎年相当な剰余金が上げてございますから、これはやはり事業の健全性という面からみますと、あなた方の方では民間に比べて所得税とか必要以上の償却をしたからと叱るところがないのだから、これは経営の健全性の面から、指摘を受けない前に、かようなことは処理さるべきものじゃないか、かようなことを私信じますので、今後十分注意していただきたいと思います。終わります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 議事進行並びに質問十二時半昼食に入りまして、休憩して午後一時半に再開する動議を、議事進行について発言いたします。従ってあと三分ありますから、一間だけ伺います。  総裁に伺いますが、私は局部的にだけしか見ていないから、全般的な点はわからないから、初歩的なことを伺うのですが、さっきから電話の架設の希望が多いというのはもっともだと思うのですが、私はピントが合っていないと思うのは、農村電話は非常に要望が強い。ところが、なかなか架設されない。これは北海道から九州の南まで農村電話の普及度というものは、大体バランスがとれているのかどうか。  私は、九州出身ですが、九州の山の中ですから、局部的なことだけしか知らないのですが、やはり東京とか大阪に傾斜を持っているのじゃないかと、かように思うのですが、都市の人は、電話は生活必需品として必要でしょうけれども、山間僻地の農村電話というのは、相当距離があって、病気とか風があるとか危急な場合に非常に大事なもので、やはり部市の人は、商売上必要かもしれないけれども、二百メートル、三百メートル行けば幾らでもあるのですが、そういうことを考えれば、農村電話というものは、もう少し設けてやってしかるべきじゃないか。それから北海道から九州鹿児島の南まで、普及度というものは、大体バランスがとれていかなければならぬのじゃないか。私は局部的に九州の一部だけしか知らぬからお伺いするのです。要望を含めてお伺いする。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) ただいまの御質問、農村公衆電話の話だと思うのでございますが、これは私どもの五ヵ年計画におきましては、できるだけ早く無電話部落の解消をぜひ早くやりたいということで、第一次五ヵ年計画のときから、多少気をつけまして、ことに第二次五ヵ年計画におきましては、この五ヵ年内には無電話部落を全部解消しよう、こういう計画で今進んでおります。あるいは今までの局部的にごらんになりますと、多少甲の地には割合よけいついている、あるいは乙の地は多少、少ないというところもしさいにごらん下さると、あるいはあるかもしれませんが、私どもとしては、さような見地でなしに、一定の標準のもとに、できるだけ早く公平にやりたい、かように考えて進んでおるわけであります。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 ちょっと関連……。  ありがたいことなんですけれども、たとえば農村の公衆電話は、大てい地方に参りますと、農協の支所など、あるいは部落の部落会長宅です。これの経費の問題ですけれども、非常にありがたいことなんですけれども、それだけの利用者がなくて、相当迷惑しておる向きもあるようなんですが、こういう面について、もっと一つ御調査して、経費の面でですよ、非常に便利になったとありがたがられるけれども、架設したそのところでは、何か基本料とか、いろいろあるでしょう、そういうもので、非常にありがた迷惑だという声も出ておる向きもあることをば御承知おき願いたい。もっと御研究をお願いしたい。要望しておきます。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) では、先ほどの矢嶋委員から提出の動機に、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) では、午後一時半まで休憩いたします。    午後零時三十一分休憩    ―――――・―――――    午後一時四十九分開会

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ただいまから委員会を再開します。  午前中の質疑を続行するのでありますが、その前に先般当委員会が行ないました委員派遣について、派遣委員から報告を聴取することにいたします。まず、北海道班の御報告を願います。

青柳秀夫自由民主党

○青柳秀夫君 北海道班は八月十七百から九日間東委員と市川委員に私が参加し、三十二年度の会計検査院決算検査報告のうち、不当事項三件のほか、不当事項ではありませんが、この報告に掲記された事件二件などについて、調査及び視察を行なって参りました。  ます、農林省所管の第二百七十三号について申し上げます。これは十勝の鹿追村土地改良区が施行した暗渠排水の補助事業で、百二十四万円が事業主体として負担不足であるというものでございます。これは農家が自家労力を各戸に提供し、工事を施行したところ、その出づらを証する書証が不十分であったため、出来高はありながら指摘されたものですが、今後も多く起こり得る事態にかんがみ、道としては的確な書証を作らせるよう、農家の実情をも勘案工夫をこらし、その実効ある指導に努めなければならぬと思われます。  次に、農林省所管の第三百九十八号、これは北海道開発局が通から徴収した篠津地域の泥炭地開発事業に対する土地改良事業費負担金について、約千百万円が不足していると指摘されたものであります。これは結局入植者への水田配分問題のこじれから生じたものでありますが、不足金額は本年度中には全部収納できる見込みであります。  第三は、電電公社関係の第四百九十七号であります。これは函館電話局の自動改式工事で、設計上、モルタル仕上げをすることになっているのを、工事中途でやめさせたのに契約金額は全額支払った。また材料の積算から工事費が約百七十万円過大であると指摘されたものであります。これは担当者が契約更改手続を進めることを事務繁忙にまぎれ失念したのが実情でありましたが、根本は契約変更がなされなかったにしても、代金の支払いまでにはこれをチェックできるよう、事務執行上互いに牽制処理に努めることが必要で、あります。なお、この請負代金の半額は道内で下請させていますが、いまだ一級有資格業者の道内にない今日、当局としては、工具適正化を期する上からも、その育成をはかる必要がありましょう。  第四は、美唄の桂沢ダムが既に完成していながら、開発局が灌漑施設を施行していないので、このダムからの放流水は農業用水としてはほとんど利用されていないと掲記されたものであります。これは結局このダムの貯水量が変更された上、さらに新しく金山ダムの建設計画が誕生したことによるもので、今日ではその一部は利用されておりますが、なお、残余の無効放流を防ぐため、繰り上げ工事等を積極的に行ない、事業効果の早期発揮に尽くすべきものと思われます。  最後に、帯広南部の石坂地区で、開発局が明渠排水施設を施行したのに、土地改良区がこれに関連した暗渠等を施行していないので、国営施設の分が遊休しているというものであります。これは農家が冷害、凶作にあえいでいたことと、開発局による幹線水路の進捗につれ、地下水は低下、最大の悩みであった河川からの浸水被害が解消してきたので、地元として施行の熱意が薄れてきたというのが実情でありますが、一部の地区では今日も小規模ながら、暗渠施行の計画を持っておりますので、これが実現に期待したいと思います。しかし、かような事例はまれでありまして、逆に地元では団体営事業の採択を望むこと国営業業の促進方とともに切なるものがあり、私ども方々で陳情を受けたのでありまして、北海道についても内地同様、土地改良工事特別会計を適用されたいとの声もありました。  残余は文書報告に譲りまして、簡単ではありますが、これをもって御報告を終わります。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 次に、新潟班の報告を願います。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 私どもの班は、七月二十九日から八月四日までの七日間、小柳委員と私とで福島、新潟両県下の検査報告指摘事項三件と、裏磐梯山有料道路工事、田子倉発電所建設工事、並びに新潟地区の地盤沈下問題について調査して参りました。新潟県下の調査につきましては、武内委員が御参加下さいまして、いろいろと御配慮にあずかりました。  現地で調査しました内容につきましては、会議録でごらんいただくこととしまして、報告を終ります。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ただいまの各班の御報告について、御質疑はございませんか。――別に御質疑もないようでありますので、委員派遣の報告はこれをもって終了いたします。  なお、提出された報告書については、これを会議録に掲載することといたします。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) では、午前に引き続き、日本電電公社の部の質疑を続行します。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 二、三の点につきまして、お伺いしておきたいと思います。  その第一は、職員の不正行為により、日本電信電話公社に損害を与えたものといたしまして、佐野氏においてさらに徴収しなければならない金額が六十三万六千円、高野氏の事件で二十四万四千円、野崎ほか一名の事件で二百六十一万九千円、合計いたしますと、三百四十九万九千円、こういうことになっておるようであります。そこで、これらの今後の補てんの見込みでございますが、この点についてお伺いいたしたい。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 御質問の点についてお答え申し上げます。  この報告がありました三件につきましては、いずれもこの回収措置を、当人との間に、いろいろと当人等の実情等も考えまして、できるだけこれが確実な回収ができますよう、和解等の措置を講じまして、徴収をいたすことに努めたわけでございますが、最初の四百九十八号、この点につきましては、本人が目下逃走中でございまして、本人に対しまして、行方不明でございますので、十分この点についての措置が確保できない現状になっております。しかしながらこれにつきましても、保証人、親戚その他の者によりまして、今後できるだけ少しずつでもするという分割の返済、こういった方法によりまして年々少しずつ入れてもらう、回収する、こういった措置を講じておるわけでございます。これは最近までの間に補てんをいたされましたものが十七万三千円ということになっております。それから四百九十九の場合におきましては、これも同様に、そのような連帯の債務証書を徴しまして、これに対しまして損害額を分割いたしまして徴収する、こういう方法によりまして、徴収の確保につとめております。ただいまのところ、これは三十六万五千四百三十八円というものが補てんされておりまして、なお二十二万四千円というものを月々取るように措置をいたしております。五百号につきましても、同様の措置を講ずるようにいたしたのでありまするが、何分にも、これは本人との間に示談をいたしまして三十三年の十一月末日までに徴収しました二万円のほかは、現在まで本人が定職もございませんので補てんされない現状でございますけれども、著しく回収困難の実情にはありますけれども、できるだけこれに対しましても、少しずつでも入れるように現地において努力をいたしております。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 いろいろとお骨折りになっておりますことはよくわかりますし、また当然のことと思いますが、私は、さらに本人に補てんの意思があり、またさらに補てんの能力があって、確実に補てんし得るという確信をお持ちになることができるかどうかをさらにお伺いをしておきたい。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 最後の五百号のようなものにおきましては、実はその実情からいたしまして、本人も非常に改俊の情は顕著でございますけれども、なかなか定職がないという実情によりまして、実は月々の契約通りに払い込まない場合には、これはまた強制的な措置もとるということも可能ではございますけれども、その実情に応じまして、できるだけ納められる実情になりますのを待ちまして、できるだけ本人の誠意に応じて支払ってもらうといったような配意もいたしておるわけでございます。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 そういうことになりますと、昭和三十二年度の決算においても相当なまだ補てんされない額がある。同じような事実は、三十一年度、三十年度にもあったのだろうと想像できますが、それはどうですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 毎年度毎年度、そういったような事件が若干ございますことはまことに遺憾でありますが、ある程度の額が、そうやって引き続いて翌年度に繰り越しされて徴収される、こういった形になっておるものがございます。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 そこで、もう一つ伺いたいのは、今までのこの種の事件に伴ないまして起こったことについて、未回収、未補てん、この総額はどのくらいになっておりますか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) ただいま御質問の点につきましては先ほど森中委員からお話がございまして、その未回収の額がどのくらいになっているか、何かその点についての資料を出せというお話がございましたのですが、実はこの点はまことに社の内部の手続きのことを申し上げて恐縮でございますけれども、各地、現場々々のそれぞれ事故の起こりました局所の長にその回収の責任を負ってもらいまして徴収に努めているわけでございまして、そのために私どもの方におきまして、この件についてその後どうなったという報告を一々は実は取っていない、実情に応じてと言ってはあれでございますけれども、先ほど申し上げましたように分割して納めるとか、こういったような実情でございますものですから、実は私の方ですべてそれの現状がどうなっているかということは実は簡単にはちょっとわかりかねるのでございますが、先ほど森中委員から資料の御要求もあったのでございますけれども、この点、早急にはちょっとわかりかねる面がございますことを、はななだ恐縮でございますけれども御了承いただきたいと思います。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 関連してちょっとお伺いいたしますが、私もやはり小さい事業的な公職にあるものですが、年度末の決算の際に確定資産として御計上になっておられるものですか、それとも一応償却して、そうして回収になったものは何か雑収入的なものでくり入れられるのか、その辺の経理じりはどうやっておられるのですか。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) これは、この未収のものは一応決算いたしまして落としまして、今度回収されますと、そのつどこれを収入として入れております。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 そうしますと、ちょっと簿外資産的な考え方になっているわけですね。一応償却してしまう、決算から落としたということは、その年度において損失ということの経理じりをされたということなんでしょう。そうしますと、私が尋ねております通り一応回収されたものは何か雑収入的な形で繰り入れていくのだ、こういうことになるから、その辺の数字がはっきりしないのじゃないですか。一応、やはり最後は総裁の決裁によって、これはもう当然回収に努めて最善の努力をしてみたけれども、しょせん、これはこれ以上の回収は不可能だと判断された場合に、その際にそれを損失として見るか、頭からそういう事件が起こった場合には一応欠損処理して、そうして回収したものは雑収入的な違った勘定にして繰り入れていくか、この二通りがあると私は思うのです。どちらかしないと、今までの御質問に対して答弁ができないところは、私はそういうところの経理的なやり方はどうであるか、これはちょっとわからなかったから質問したのですがわかっていませんか、わからなければならないのですが、年度末決算で。

久保威夫日本電信電話公社監査局長

○説明員(久保威夫君) 実はそういった処理につきましては犯罪によりましたこういったお金のほかに、忘失、あるいは火災その他いろいろな関係から、いろいろと徴収しなければならぬお金と同じように、一つにして処理しておりますために、一応そういうことで、欠損といたしまして、さらに雑収入として入ったときには雑収入として処理する、こういった形になっているのでございます。

谷口慶吉自由民主党

○谷口慶吉君 そういたしますと、非常にむずかしい問題になりますことは、情状の如何によっては、先ほどから御答弁なさっておられますが、非常に改俊の情はあるのだ、まあしかしながら最悪の場合には強制執行もやむを得ない、それに対する対象になる担保物件は取れるだけの努力はしておられるはずです。しかしながら、その辺の一度決算上落としたものだということになりますと、やはりそこには、改俊の情が顕著なものについては、何かそこに温情というものが私は出がちなものではないかと考える。だからやはりこういう事件の最終的な処理というものは、一応確定資産として計上しておいて、年度末に公社の総裁の確認を得て、そしてそれを処理されるようにされますと、今、委員から出ましたようなそういう質問に対して、幾ら残っておりますという数字が、私は本省の方で答えられないはずはないと思うのですね。私はこれは重大なことで、こういうことを一つの小さな事件のように簡単に処理しておけば、泥棒をやってもどうせ俺は支払い能力がないのだ、あとはうまく言うて、一応月別、あるいは年別に分割払いしますということにでもなれば、これは私はやはり綱紀の紊乱という面から考えても、これはしっかりされた方がいいのではないかと思います。当たらないかもしれませんが、御注意申し上げておきます。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 私が質問しました意味もそういうことで、これは例年それが重なっているということになりまして、それを今おわかりにならないようですが、これがそれぞれの年度における会計の結末をつける段階においてはっきりして、そして電電公社の会計処理の十において、これをこうしてやる、ああしてやるということをはっきりしないというと、何やらどうもわからないものになってくる。その点について疑問を持ったので、以上今の御質問を申し上げたわけなんです。  それから次にお伺いしたいと思いますのは、これは直接監査と関係のないようなことでありますが、業務の監査という面からいえるかもしれません。通信業務担当者の訓練の問題です。電信電話の係、交換手等の訓練ですが、その訓練のことにつきまして、現在電電公社としてはどういうふうにおやりになっているのですか、もっと具体的に申します。具体的に一つずつお伺いしたいと思う。  第一に私のお伺いしたいと思いますことは、通信の秘密が完全に守られておるかということでございます。そういう点から多少遺憾の点があるというふうにお考えになっておりますか、確実に秘密が厳守されておるか、そういうふうにお考えですか、その点を一つお伺いしたい。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お話の点は訓練の問題と通信の秘密の点でありますが、訓練につきましては、御承知のわれわれの方に交換手、あるいは電信のオペレーター、あるいは技術面、各方面に分かれております。従いまして各訓練につきましては、そのおのおのに適当なやり方をやっております。たとえば交換手は現場に近い電話局でやっております。それから非常に高等な技術の訓練になりますと、東京とそれから――最も高等なものは東京に中央学園がありまして、そこで訓練いたします、というように、いろいろその状況に応じた訓練をいたしておりますが、ただいまの御質問は、そのうちの、訓練にあたって、通信の秘密の確保について、特に慎重な考慮をし、訓練をしておるかということ、並びにそれが、現実にそれについて心配のないように行なわれているか、こういうような御質問であります。もちろん通信の秘密ということにつきましては、訓練にあたりまして、われわれといたしましても十分力を入れて、これについては配慮して訓練をいたしております。従業員も、通信の秘密についての重要性ということは、十分納得いたしておるわけでありますが、現実問題といたしましても、その通信の秘密を侵犯することについては、これがよほど重大なことだということの認識は、十分行きわたっておる。われわれもその点については、お容さんに御迷惑かけないように、常時、平素の運営にあたっても十分監督いたしておるわけでございます。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 私がお聞きしたいことは、今まで法によって規制されている通信の秘密という大事な事柄が確実に守られておって、漏洩というような事実が一件もないのか、こういうことをお伺いしたい。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 今までいろいろそういううわさのあった場合もときどきありまして、今までのところ、調べたときは大体そういうことはなかった。事例を今まで御指摘、あるいは外から言われた問題のときは、大てい調べてみると、そういうことでなくて誤解に基づく場合が従来としては多かったわけであります。多かったというよりも、従来われわれの方の従業員が進んで通信の秘密を犯したという事例は、私として記憶ございません。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 ただいまの御答弁にありましたように、多少この点についての疑いが持たれているということにつきましては、お認めになっておるようなんですが、私は、この通信の秘密ほどわれわれのあらゆる生活において大事なことはないと思う。これが世間から誤解、疑われるというようなことになりますと、重要な通信連絡というものが、電話電話によって行なわれなくなってしまう。それはどんなに世間が不自由になり、暗くなるかわからない。そこで私ども実はこの点については、一応疑ってみたくなることがあるのでありますが、もし通信の秘密を漏らすような者がかりにあった場合、これは私は、三万や五万の不正行為による損害どころの問題ではなくて、通信自体に対する根本的な問題になってくる。従って、この際、特に私がお伺いしたいと思いますことは、かような事態が発生した場合、それが発見された場合、公社としましては断固たる処置をとる決意をお持ちになっていただきたいと思うのですが、この点についての所信を一つお伺いしたい。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お説の通りでありまして、通信の秘密についてお客さんの方の信頼が得られないようでは、われわれの通信事業の運営はほんとうにできないと思います。その点におきまして、これについて侵犯がありました場合には、もしあったとしまするならば、われわれとしましては断固たる処置をいたすつもりでおります。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 もう一つ、訓練に関係する問題だと思うのでありますが、通信の仕事に従事しております者の私的通話、私的通信というものか相当に行われておると私は思う。これは一体内部的にはどういうことになっておりますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) いろいろ場合を分けてみる必要があると思いますが、実はお話のうち、この市内通話の、ダイヤルで市内通話ができるという場合と、それからそのほかの市外通話あるいは電報、こういうようなものに分けられますが、この市内通話についても私用と公用を分けるという精神なり、そういう訓練なり運営の監督はできる限りいたしておるわけでございますが、これはなかなかわかりにくい面があって、事実会社あたりでも同じだろうと思いますが、なかなかわからない。しかし市外並びに電報については、これは厳格に守られておるつもりでおります。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 まあ一応わかるのですが、これが相当自粛されませんと、一般利用者の通信、通話というものが私的通雨によって阻害される。こういうことは私ども自身が実は経験しておるわけであります。で、私は従業員の諸君が自分の用で連絡するということの必要も認めないわけではありません。ありませんけれども、少なくも私的通話、通信が一般の利用者に不便を与えないような最善の配慮をしていただかないと困るので、この点につきましても十分訓練をお願いしたい、これを希望するわけです。  さらにもう一つですが、これも同じようなことなんです。私ども日常生活をしておって、朝起きて第一回の電話でけんもほろろな交換手のあいさつといいますかを聞くと、一日不愉快で実は仕方がないのですね。私は自分の経験からいいますと、どうも最近交換工の諸君の客扱いが、言葉その他、電話を通しての態度から見て向上はしておらぬ、こうまあ判断をしておる。これらの点につきましてもぜひ十分御注意を願いたいということを申し上げておきます。  それから次にお伺いいたしたいと思いますことは、駐留米軍との通信業務の問題でありますが、これはまあ日米行政協定に基づきます特例法があって、それによって取り扱われておることは知っております。で、今までに通信関係の事柄で特にこれは困った、こういう点は困る、というような事案というものはありましたかどうか、その点を一つ……。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お話は、駐留軍関係のわれわれのサービス提供にあたりまして何か困ったことがあったか、こういうお話のようでありますが、実はまあ国民性と申しますか、そういうことの相違もいろいろありまして、駐留軍がもとの占領軍当時と申しますか、その当時はことにごたごたが始終ありました。しかしその後お互いに国民性もわかるし、気質もわかって参りました。現在としてはほとんどそういうことはなくなっておると申していいかと思います。ただしかし、やはり時には習慣と申しますか、そういうことで幾分の、どっちがいい悪いという問題じゃなくて、幾分のそご、考え方のそごというようなものがありますわけですが、たとえば昨年この国会でもいろいろ問題になりまして、逓信委員会等において問題になったことですが、まあこのごろ、これなんかもどっちがいいとも悪いとも言えぬ問題じゃないか。まあ向こうの方の、その日本の現状としては、たとえば胸にリボンをつける、労働組合の闘争時に。その程度だと、まあまあどちらというと大目に見ている程度が実は日本の現状なんですが、これをリボンをつけたために駐留軍の中で絶対に今のその区域に入れない。従ってその平素の交換サービスもできなければ補修もできないというようなごたごたが昨年起きたわけでございますが、そういうような点について幾分お互いの認識の程度の違いがあったというような程度のことはときにありますが、前に比べれば昔の占領軍当時、初めお互いに知らなかったために非常にごたごたがあった当時に比べますと、今はほとんど問題なしにいっていると、こうお考え願ってけっこうだと思います。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 もう一つお伺いしておきたいのですが、実はきのうも郵政関係のところでお伺いしたのですが、私どもとしましては年度末の郵政業務が非常に煩雑になって、この仕事に従っている者の苦労が大へんであるということも知っておりますが、といって年末年始等にかけての通信物の停滞も、これはまた国民の立場からいろいろ困るということでありますが、電信電話関係におきまして年末における業務の停滞というような御心配はありませんですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) その点につきましてはわれわれとしてこの業務の円滑なる運営ということについては全力を尽くすつもりでおります。従いましてそういう問題につきましても、組合との話もできるだけ円満に進めていって、そういうことの起らないように全力を尽くしていきたいと思っておりますが、しかしいろいろこれは労働組合との関係におきまして、お互いの立場、主張、そういう点で譲り得ざるような問題が起らないかということになりますと、必ずしもそうばかり言い切れない場合がありまして、われわれといたしましては、もちろんこういう独占的な公益事業でありまして、お客さんに御迷惑をかけたくない、また従業員もそういう同じような気持は根本的には持っておると思います。しかしたとえば勤務時間の短縮というような問題で、われわれとしても譲り得ないというようなときに、それが一つの問題になって何かの行動に移される。行動に移されたくないから、われわれは勤務時間の短縮に応ずるか、応じなければどうしてもそういう態度だというような場合が、もしあったとした場合には、やむを得ずお客さんに少し御迷惑をお忍び願わなければならぬという事態が絶対に起らないという保証はできかねると思いますが、できるだけ円滑なる仕事の運行をはかっていきたいとわれわれとしては考えております。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 今利用者に多少の犠牲はやむを得ない場合もあるということですが、そういう事態に対応するための万全の準備もこれは整えておかなければならぬ。用意といいますか、今のことしの年末の通信通話等のことを考えて、そういうようなことをお考えになる必要がありますかどうか。またお考えになっておりますか。その辺のこともただしておきたいと思います。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) あるいは昨日郵便関係で年賀郵便に関係してそういう問題が問題になったのではないかと思いますけれども、実は私の方は年末というよりは今そういう問題が始終起りがちなのは、年末とかいう時期でなくて、たとえばある電話局を改式する、今までの共電が自動式になる、その期に今いろいろ問題が起こっておりまして、あるいは中継機械のこの間実は御迷惑をかけたのは広島でありますが、その広島の中継機械化をするときに、今の問題でいろいろ組合との折り合いがつかなくて電報の遅延を来たした。われわれとしてもそれについてのできるだけ御迷惑をかけないように配慮いたしたつもりでありますが、場合によって電報が十数時間おくれたという事例も起しまして、非常に相済まぬと任じておるわけでありますが、われわれの方は年末という特別な期を限るよりは、始終一年を通じて、そういう問題が起こっておりまして、われわれとしてもできるだけ円満に仕事をやっていきたいとは存じておりますが、その点は御了承願いたいと思います。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 もう一つ小さなことですが、今お話が出ましたので、実際あった問題ですから私はお伺いしておくのですが、私は先般――十日後、前だと思っております。市内の電報を打った。午前八時か九時ごろと思っておりますが、それが夜中に着いた。そしてアパートに住んでおる人をみんな起して大へん御迷惑をかけたということなんですが、市内にそういう事態があったのはどういうことですか、御存じないですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お話の点は、それは東京で十日ばかり前にお打ちになった電報ですか。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 ええ、そうです。私が打って受け取った者が私に来て連絡をしたのです。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) その日取りそのほかを調べさしていただきまして原因を追及していきたいと思います。

川上為治自由民主党

○川上為治君 私は零細企業者の電話の普及の問題についてちょっと御質問申し上げたいのですが、まず、中小企業の振興対策なりあるいは零細企業の振興対策から見まして、電話の普及というのは非常に大事なことだと思うのです。仕入れの問題、あるいは販売の問題、いろいろな点から見まして、零細企業の振興対策としては、電話の普及を一日も早く普及させるということが非常に大事だと思うのですが、さっき午前中大橋総裁の話によりますというと、計画通り電話の普及が非常によく行なわれているという話なんですが、特に中小企業者及び零細企業者の部面においてどういう普及状態になっているのか、最近は特にこうした方面が普及されておるのか、それともこうした方面はあまり言及されないで、大企業なりあるいは大きな事務所なり、そうした方面の普及率が非常に多くて、零細企業の方はそんなに普及されないというような状態になったのか、何かそういう調査なり計数的な数字がございますが、どうですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) ちょっと今手元には詳しい資料を持っおりませんが、実はこういうことになっておりまして、ただいま先生のおっしゃる意味はよくわかるのでありますが、総裁が先ほど申しましたのは、計画に対して実績が割合に順調に、計画数に対して実績を上げているということなんですが、実は計画が小さ過ぎまして、そこで今中小企業者の方々に非常に御迷惑をかけている。ことに今現在の全国の情勢で申しますと、五ヵ年計画を始めた当時、申し込んでつかない電話は全国で約四十万、今では全国で申し込んでつかない電話の数が七十万になっております。これが今のような拡張規模でやっていくと、年々むしろ積滞の――申し込んでつかない電話の数がふえていって、おそらく百万を突破するんじゃないか。その需要の申込みの中で最近非常に多いのが中小企業者並びに住宅です。御承知のように大企業の方は大体今まで持っておった人が非常に多いのですが、今まで中小企業で電話がついてなかった人が相当いる。これがことに電話というものがあれば、ほんとうに電話らしいサービスができるということから、電話がなけれげほんとうに中小企業も商売にならない、仕事にならない、こういう情勢になって参りまして、その方面の需要が非常にふえておる。そうすると、その需要に対して充足率が十分かといいますと、だんだん充足率が今少なくなってきておる。住宅よりはもちろん企業というものを優先順位にいたしておりますが、それでも全体の申し込みに対して三分の一にも充足卒が及ばないというような情勢でありますので、今の中小企業の方の申し込みに対する御希望を満足する程度が非常に低いと思います。これが一つ問題で、これからどうしても第二次五ヵ年計画を改定して規模を多くしたいという一つの大きな主眼はそこにあるわけであります、それからもう一つの点は、今御承知のように、まあ、東京でいえば、先ほども申しましたように、負担金三万円、社債は六万円持っていただいておるわけでありますが、これの金融という問題で、中小企業の方の金詰りが相当ひどいものですから、電話がほしいけれども、一時に金を調達ができない、こういう問題があるわけでございます。この点もできるだけ低金利でそういう金を貸してくれるような銀行があればいいというようにわれわれも考えましたが、まあ、ことしから試行的ではありますが、勧業銀行で一部普通の銀行の日歩二銭八厘で貸すというようなことも行われました。こういう方面でも中小企業の方々の御期待に沿えるのじゃなかろうか。また根本的にいえば、やはり計画を改定して拡張計画をもっと規模を大きくしないと、ほんとうに御迷惑をかけるだろう、これが一番大きな問題であろう、こう思っております。

川上為治自由民主党

○川上為治君 今のお話ですと、中小企業、特に零細企業に対する充足率ですね、これはほかの産業なりあるいは住宅なりあるいは事務所なり、そういうものと比べますと非常に悪い、こういうことが言えるのですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) いや、そうでなくて、私の言葉が足りませんでしたので、優先順位におきまして、住宅よりはもちろん企業ですから、中小企業といえども、上位順位に属しておるわけであります。ただ大企業の、相当大きな規模を持っておる人と今の中小企業とに、どちらが先になっておるかと申しますと、今の優先順位、これは郵政省の認可を得て優先順位をきめておりますが、それでは非常に大きな企業の場合の方が順位は上になっております。しかし今の中小企業の方も企業として住宅等より上になっておりまして、この充足率はもちろん住宅等よりはるかにいいわけであります。しかしそれにしても、またそれから大企業の方は、最近の申し込みとしての絶対数からいえば、中小企業の方が最近どんどん多くなっておる。これを充足するのが、どうしても今の全体の拡張規模を大きくしなければ御要望に応じ切れないのではないかということを申し上げたわけであります。

川上為治自由民主党

○川上為治君 私はさっきも申し上げましたように、中小企業の、特に零細企業の振興対策として電話の普及をはかるということは非常に大事な問題だというふうに考えておるのですが、何かそういう見地から、今後特別に対策を設けるという御方針がありますでしょうか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 先生の御意見と申しますか、中小企業のこれからと電話、と申しますか、中小企業について電話が不可欠なものであるということについては、われわれも十分認識しておるつもりでありますが、しかし中小企業を最優先にして、たとえば官庁あたりをあとにするというようなことも、これはできかねる問題でして、結局先ほどから申しましたように、この中小企業、今はほんとうに電話をほしがっておる一番最大の需要者というのは中小企業なんです。で、大企業とかそのほかの方はどっちかというと電話がついている。実は電話が最近サービスがよくなった、よくなったと言われる。あちらこちらで幾分おほめの言葉をいただきますし、ここなんかでも先生方は皆電話を持っていられるので、電話は幾らかサービスがよくなったと言われるのですが、実はそれは電話を持っている方の話なんでありまして中小企業の方は今電話を申し込んでつかないで非常に不満が多い、これは一番中小企業が申し込んでつかない不満を持っているわけであります。だからこれはどうも今の拡張規模を広げていくということが一番大事なことであって、それに対してわれわれとしては最大の努力を今傾注している、こういうことであります。

川上為治自由民主党

○川上為治君 そうすると、今のお話では、中小企業の、特にその零細企業に電話を架設するということは非常に大事だし、またそっちの方の不満も非常に多いのだが、それを解決する方法としては、これは全体の架設の規模をふやしていくよりほかない、こういうようなお話であって、それ以外に特に中小企業向けの対策として、別に中小企業に対する特別な手を打つというようなことは考えていないということですね。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 中小企業等に対する対策というものは、帰するところ今の全体の規模を拡張すること、即ちそれになると思うのでありまして、中小企業だけについて特別な名案というものは私ないのじゃないかと、こう思っております。

川上為治自由民主党

○川上為治君 私は、その最近特に中小企業の中でも零細企業者が、個人の個々の力ではとても電話の架設はできない、電話の売買業者を通しましてもなかなか高くついて、十数万かかってとても中小企業者は架設することができない。また金融の面からみましても、零細企業者は高利貸しとかそうした方面の金融を受けるわけですから、なかなかこれは大へんだということで、方々で協同組合を作りまして、この協同組合に対してたとえば商工中金から金融を受けて、そうして電話の架設を協同してやろうというような話があるのですが、そうしてまた商工中金等においても、何とかしてこれに対してはある程度金融をしてやっていきたい、こういうような空気もあるようなんですけれども、何か私の聞くところでは、そういうような協同組合による電話の架設について、電電公社の方ではきわめて消極的であって、積極的ではない。これは電話の売買業者に気がねをされておる点があるかもしれませんが、何かそういうような話を聞いておるのですが、そういう点はございませんか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 今先生のおっしゃる電話事業協同組合、そのほかの話があることを聞いておりますが、実はその目的、そのほかの内容について私も詳しく存じておりません。またいろいろ詳しく先生からも承らしてもらう機会もあるかと思いますが、実は私たちはその趣旨がいいものについて必ずしも反対をするつもりは毛頭ございません。また先ほど先生のおっしゃった電話業者に遠慮しているということは毛頭ありません。われわれとしては、そういうつもりはわれわれの仕事のやり方としては毛頭ありません。先ほどちょっと触れましたように、今のできるだけ電話の加入の申し込みされる方が一時的に資金に因られるという場合に、その金利あたりについて低利な金融の道の聞けるということについては、私たち全面的に賛成であります。ただそのほかにそれに何か結びついているほかの目的があって、それが必ずしも適当でないというような場合は、これに賛成しかねるというようなことはあるかもわかりませんが、そういう点についてなお今後も研究さしていただきたいと思っております。

川上為治自由民主党

○川上為治君 私はやはり零細企業の電話の普及については、今の協同組合組織というのを利用するということが、現在においては非常にこれはいいやり方ではないか、その十数万円の金を中小企業者が、特に零細企業者が作り出すということは非常に困難なんですから、高利貸しから金を借りるとかそういうような方法しかないのですから、やはり協同組合組織によって商工中金なら商工中金から金融を受けてやるということが一番いいと思うのですが、そういう問題については、これはこの前電話を担保としての金融というようなことの道も開かれておるようでありますりので、やはりこの協同組合というのを利用されて電話の普及をはかるということが、中小企業の振興対策としても私は非常にいいことではないかと思いますから、そういう点は十分一つ研究されて、御指導なり助成のほどを私の方からもお願い申し上げておきでたいと思うのです。  なお先ほども申し上げましたように中小企業、特に零細企業関係でこの普及がどの程度行われておるかという詳細な資料も、実はいつかの機会に出していただきたいと思います。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) ただいまの資料について、中小企業だけ別計算でどの程度できるかちょっとわかりませんが、御期待に沿うようなものに近いものができるか、できるだけ研究してみたいと思います。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 電電公社の会計検査院の御報告につきましては、先刻来たくさんの御質問もありましたので、私この機会に、この問題は後刻に譲りまして、関連質問一、二、三御答弁を願いたいと思います。  この電信電話の普及の度合いというようなものは、一国の産業経済やまた民生安定の点から考えても、これはあらゆる面から一つの基本であるということは今さら申し上げるまでもないことであります。しかしながら本日の会計検査院の御報告と、その他の参考資料から数字を拾って参りますと、大体にわが国は世界で第二十一位という数字になっておるようであります。しかもまた電話一機当りの通話回数というものがすばらしく大きい数字になっております。三千六百回。アメリカでようやく千二百回だとか西ドイツなんか七百九十回だというように、この通話回数からみますと非常な大きなそこにギャップがあるということは、これは何を物語っておるか、これは申すまでもありません。これらに対しましてしかもただいまでも今後五ヵ年計画というものを御計画になっておるようでありますが、今日までこれだけわが国が電信電話の中で特に電話という問題につきまして低位にある、ということの一つの隘路というものがどういうところにあったか、こういうような困難な問題があったために日本の電話事業というものは非常におくれたのだ、こういうような何か点があればその一、二を一つお答えを願いたい、こういうことであります。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) ただいまのお話はわれわれの電話事業として一番大事な点でありますし、今後われわれの解明を要する点でありますが、御承知のようにただいまお話がありましたように、戦前約五十数年かかりまして日本の電話加入者は約最高百十万になったわけであります。それが戦後一ぺん五十五万が戦災にかかりまして、それからだんだん復旧して今度の第一次五ヵ年計画で、先ほどから御説明いたしましたように百十方かかったのであります。従いまして、戦前の数十年の電話架設の数だけ五ヵ年計画でかかったわけであります。その意味で最近の拡張計画は確かに相当画期的なものと申せるわけでありますが、じゃなぜその数十年の歴史で戦前わずか百十万の加入者までいかなかったか。これはやはり根本的にいうと、一つの国営でやっておって国の予算、財政資金を中心にして拡張計画をやっていた、しかも昭和八年までは特別会計にもなっていなかった、これが長い歴史において電話の需要に対して拡張計画が思うにまかせなかった、一番大きな原因じゃなかろうかと思います。で、公社を作って大いに拡張しようということになった。公社の生まれましたのもやはりそこに原因があると思います。ところがそんなら公社になってうまくいっておるかということになりますと、今のように第一次五ヵ年計画で、ある程度従来のものに比すれば相当大きな拡張になってきた。しかしそれでいいかということになると、今先生の御指摘のようにまだ現在世界の国からいうと二十一番目で、日本の経済力からいえば少なくとも数位ぐらいの所にいかなければならない。電話産業だけが非常におくれておると、これをどうしたらいいかと、こういう問題だろうと思います。やはり現在もこの拡張改良資金を解決するということが中心問題であります。公社になりまして、国営時分に比べれば資金調達その他において相当広い自由ができてきたわけでありますが、しかし現状は公社になりましても拡張改良資金がそれほど思うにまかせないと、まあここに第一次五ヵ年計画というものはそういう意味で百十万という、相当五ヵ年で大きな規模でありますが、そんなものではもう足らなくなってきた。年々の新規需要が四十万くらいになってきた。そうすると、前の第一次五ヵ年計画のほとんど倍に近い規模で拡張しなければならないというような情勢でありますので、やはり資金が一番大きな問題になっています。もちろん資金以外にもメーカーの生産能力あるいは工事能力等にも幾分問題がありますが、しかし問題の中心は資金的問題でありまして、メーカーの生産力等はまだまだ十分余裕があります。工事力もいろいろの工夫になって相当補い得る、工夫の余地はあるかと思っております。やはり中心は拡張改良の所要資金をどうやって調達していくかという問題であります。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 大体に技術的なまた資材の生産という面については、何とか国内でまかなっていける、まあ最後に残ったものが資金であると、こういうようなお答えのようでありますが、現在この四千百億という一応数字で五ヵ年計画を立てておられるようでありますが、この四千百億の財源はどういうふうなものでまかなっていくというような御計画か、ちょっとお尋ねしておきたいと思います。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) 卸二次五ヵ年計画といたしましては、三十三年度を初年度といたしまして三十七年度までの五ヵ年間でございますが、これは目下三十五年度以降におきまして計画を改定をいたしたいと考えておるものでございます。従いまして三十三年から三十七年までに、ただいま計画いたしております建設所要資金は六千二百三十億でございます。そのうち自己資金といたしまして調達を予定いたしております分が三千七百二十二億円、外部資金として調達をいたさなくてはならない額が二千五百八億円と相なっております。ただいま副総裁からお答え申し上げました外部資金の調達がなかなか意にまかせないというのでございますが、この外部資金として予定をいたしております分は、五ヵ年間で政府保証債その他資金運用部等からの借入金、ただいま政府の方で御説明になりましたところの、財政投融資計画において御計画いただきます分が九百五十四億でございます。それから受益者として加入を申し込まれます方に、先ほど来お話のございます債券等を引き受けていただきましたり、あるいは現在におきましては設備負担金というものを一部ちょうだいいたしておりますが、それらを合わせまして一千五百五十四億というものを予定いたしておるのでございますが、ただいま加入申込者の数は年々三十万、四十方という工合にふえて参ってきておりますので、その申し込みになりました方々からちょうだいをいたし、あるいはお借りをいたしますところの資金の方につきましては、そう大きな問題はないのでございますが、ここに予定をいたしておりますところの九百五十四億、これは政府保証に基づくところの電信電話公社債、あるいは資金運用部あるいは簡易保険の積立金からの融資とか、公募債等で予定いたしておりますが、それがなかなか思うように調達できないというのが現状でございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 総裁にちょっとお尋ねいたしたいと思いますが、ただいまの総額にいたしまして九百五十四億、これが総括的に申せば政府資金といいますか、あとは大体利用者なり民間なりそれぞれの協力によってにできるので、これの心配はあまりなかろうと、こういうように聞いたのですが、こっちの九百五十四億という問題につきましては、一体これが計画通り五ヵ年で完成いたしましても、決して諸外国と比較いたしまして一躍五位も八位もアップするというような、大きな期待は持てないというような状態にあって、果して九百五十四億ができるかどうかというようなお見通しに対してはどういうふうでございますか、ちょっと伺います。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 先ほど御説明のありました財政投融資その他一般の公募、いわゆる外部資金の調達が果して将来見込み通りいくかどうかという御質問でありますが、これは年々の予算の場合に、政府の財政投融資計画なり、あるいは一般の市中よりの公募公債の統制といいますか、統制という言葉は悪いかもしれませんが、そういう政府の財政上の方針の問題がありまして、これが果してこの通りいくかどうかということは、私どもとしてはちょっ確定的に申し上げかねるのです。ただ私どもの希望といたしましては、これだけはぜひ政府の方の財政投融資計画なり、あるいは一般の市中の金融界からの公募債なりに認めていただきたい。かように私どもは政府に要請いたしておるわけでございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 ただいまの御答弁で大体に一つの信念はよくわかりましたが、何といっても繰り返して申し上げるようでありますが、わが国における一つの専売事業、あるいはまた国鉄とか電電公社というような公の事業の中で、一番この問題が立ちおくれであるということは、はっきりいたしておるのでありまして、これはやはり一つの文化国家といたしましても、日本の産業の今後の計画の上におきましても、あらゆるものの動力なのであります。ぜひ一つ、ただいま総裁のお述べになりましたような一つの強い信念を持ってもらって何とかこれを実現する、こういうことに御努力をお願いいたしたいと思います。  次に先刻来もちょっとお尋ねがあったようでありますが、わが国の中小企業者というものは、御承知の通り企業の八八%までが中小企業または零細企業であります。大企業といえば大体に一〇%わずかをこえているかぐらいの程度でございまして、これはわが国の特性であろうと思います。そういう点から考えますると中小企業、小企業、零細企業と申しますか、これらの方面がこの電話の需要をある程度満たすことによって非常に零細企業者が救われる。金融の措置とかいろいろ政府として協力しておりますが、この電話の場合におきましては特別これらが大きな関連を持っておると思いますが、先刻副総裁の御答弁の中で、どうもこれ以上あまり零細企業だからといって、特別に零細企業に対して五ヵ年計画の中へ織り込んだスケジュール、計画は立てられない、五ヵ年計画でこれだけ増加することが、直接間接零細企業にも関連を持ってくるのだ。こういうようなお答えであったように思いますが、私は一応それで納得はできないと、かように申し上げるものではありませんが、ただいま申し上げたように八八%までが零細企業であるという点から考えた場合に、今後のこの五ヵ年計画に対しましてでも、何とかできることならやはり中小零細企業者にこの五ヵ年間の、現在の百三十五万というものに対して、何割までは少なくもこの方へ振り向けるのだ、残りはいわゆる官公庁というような方面へ割り当てるのだ、残りは大企業にどのくらい割り当てるのだ、こういうような何かそこに一つの計画がなければならぬと思うのですが、その御計画がありましたら一つお示しを願いたい。かように考えております。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) たとえば三十万つけるうち、官庁どのくらい、何をどのくらい、こういう割当というのはなかなかむづかしいのでありましてことに地方々々によって相当事情も違いますので――ただ先ほど申し上げましたのは、事務用電話というのは住宅用電話に対して優先的に取り扱っております。その事務用電話のうちの九三%以上、この数字はちょっと今はっきりいたしませんが、九三%以上が中小企業なんです。三十人以下の人しか使ってない所です。そこで事務用電話を優先しているのですから、その事務用電話は住宅より先につけるということで優先しているので、従って全体の数をふやさないと、この事務用電話のうちに今の大きな事業も全部含めているのですから、これは優先的に取り扱うということは取り扱いますが、全体の数が非常に少ないものですから、やはり全体の数を多くしないとなかなかいかない。それなら何%というのはやめてしまえばよい、というわけにもいかないのでありまして、やはり事務用電話の大多数というものは中小企業の要求であるとお考え願ってけっこうだろうと思いますが、どうしても今の架設数をふやすことが中心問題であるということを先ほど申しました理由もここにあるわけでございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 それではちょっともう一つお尋ねいたしますが、大体九割三分までおおむね小企業、零細企業、それらに振り向けるというお考えなのですね。わかりましたが、それでは今度の五ヵ年計画の中で、農山漁村というものに大体七万というものを割り当てておられるのですが、これは間違いありませんか。  私のお尋ねするのがちょっとおわかりにくい点があるようでありますから、もう一回申し上げようと思いますが、五ヵ年計画で大体百三十五万で一ヵ年に二十七万個をする。これは大体間違いないようであります。ほかに別に農山漁村も零細企業者と大体対等の地位にある。しかもこれは経済的な関係だけでなくて、非常緊急事態に備えるというような面におきましても、非常に山間僻地に対しては、この七万個の増設がされるということは非常に私は歓迎する一人でありますが、果してこれが実行できるかどうかということを、これをお尋ねしようというのです。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 二十七万のほかに、農山漁村の方面の電話の普及、これは御承知のように農山漁村は非常に地域も広いものですから、多数の共同とかその他の方法も合わせてその拡充をはかっていこう。先ほどの農村公衆電話を無電話部落、電話のない所につけていく、こういうことでありますが、実はその全体の数は二十七万というのを、第二次五ヵ年計画の現在の実は計画でありまして、それを今度改定をいたしまして、二十七万ではとても、ますます御不便を与えるだけだから、何とか二十七万をこの三十五年、六年、七年に四十万、四十三万、四十六万というように改定いたして、全体として百三十五万を百八十三万に改定いたして、それを何とか実現いたしたいということで、今五ヵ年計画改定を頭に置いて、各方面と今折衝をいたしておるわけであります。従いまして、その農村の七万の実現についても、第二次五ヵ年計画を通じてあわせて全面的に努力していく、こういうふうにいたしているわけであります。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 最後にもう一つお尋ねいたしますが、これは私のお尋ねすることは間違っているかもわかりませんが、一応お答え願いたいと思います。  日本の電話が先刻来お尋ねいたしますように、遅々として数は増加していかないという反面に、この電話を零細企業者や小企業者が担保にして金融の対象にしておる。そういう金が全国に何すると三百億になるか四百億になるか、電話を担保にして金融しているという数字が相当膨大なものになる。そこで電信電話公社が積極果敢にこれの増加をやるということになると、一応そこに電話に対する権利金といいますか、いわゆる金融の対象となり得ないという存在になってしまう。そういうようなことも何か考えつつ電話の増設計画というものを過去も考えたことがあるか。そういうことが相当電話の増加というものに対しての裏面的な悪い因果関係を持っておるということを、電話の仲介をする人、そういうような人たちの口からちょいちょいわれわれは耳にすることがあるのでありますが、そういう問題について真相はどうであるかということをお尋ねいたします。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 先生の御質問に対する正しい答えになるかどうか、大体こういうことじゃないかと思いますので……。電話加入権が加入権として売買されると、その金は実は私の方の電電公社にいただく金でも何でもないので、財産として売られるわけですが、こういう現象が世界にあるのは御承知のように日本だけです。フランス、ドイツ等においても、相当電話の需給上申し込んでつかないことは相当あるんですが、こういう国では電話の加入権の譲渡売買はしないことになっているようですから、これがないと。日本ではしかし長い間需給のアンバランスがひどいために、電話加入権は売買される、私権設定は法律的に認められる、こういうことになって電話の値段ができておるわけであります。この電話の値段ができるというのは、先生のお話のごとく需給のアンバランスがあるからで、従って電話のお客さんが申し込んだらすぐつくようになれば、これは一応電話の加入権の譲渡売買はなくなってくるはずなんですね。そこでわれわれ当務者としてどこをねらっているのかといいますと、私たちはあくまで電話の需給を、申し込んだらつくという状態へ電話事業を持っていきたいんです。しかしこの日本の電話の需要というものは加入が押さえられておったために一挙になかなか解決しない。で、今申し込んでつかない電話が七十万あると申しましたが、そのほかにどうせ申し込んでもだめだから申し込まぬといういわゆる潜在需要が相当多いんです。従ってこれは今そんな大きな拡張規模ができればこれに越したことはないんですが、一、二年でこれを解消することはとてもできない。そこでまあわれわれとしてはこれが最小限度の規模の拡張計画として今度の改定第二次五ヵ年計画を出しているんですが、これでも四十万、四十三万、四十六万で、まあ財政当局その他の認識からすれば、こんなべらぼうな拡張計画を立ててどうなるんだと、なかなかできないじゃないかということなんですけれども、われわれはもう先生と認識が同じだろうと思うんですが、お客さんの側からみればこれはもう最小限度の規模なんだと、これくらいの規模でだんだん拡張していって、昭和四十七年度に需給バランスするだろうという長期計画を立てて、これでいっておるわけです。だから需要がだんだんこう今年々四十万ぐらいふえておるんですが、これがもう少しだんだんふえまするけれども、それが昭和四十七年度に今の加入者と合わせて約千七十万の加入者になるだろうとわれわれは一応想定いたしております。これは国民所得の増加そのほかいろんな資料を前提にいたしてそういう推定をいたしております。で、あの拡張計画を予定通りにいければ昭和四十七年、ずいぶん長い先ですけれども、十三年後には需給バランスして、申し込んだらすぐつくというところへ持っていきたい。  で、そうなったときにそれなら電話売買業者の方がどうなるかと、実はこれは私の方の直接の関心じゃないんですが、その電話業者を育成するのが私の方の関心じゃなしに、やはり私の方は電話の利用者のお客さんを中心に考えておる。従ってそういう計画を立てていますが、電話の売買業者の方からいえば電話が少なければ電話が上がるので、一応規模が小さい方がいいかもしれませんが、われわれは電話の御利用者の方を中心に考えて、何とかそういう、申し込めばつくという電話の本来の姿にできるだけ早くしたいということですが、しかしそうは言ってもなかなかできないから、今のように今度の計画を改定して、どうにか四十七年くらいには需給のバランスをもちたい、という長期計画を前提にして、今の改定計画を考えておる次第でございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 その点につきましてはよく了解いたしました。ぜひそういうふうにやっていただかなければ、いろいろ社会的にも大きな問題が起きるんじゃないかと、かように考えております。  最後にもう一つお願いしたいのはこの即時通話の拡張の問題なんですね、御承知の通り最近この経済の情勢も以前のように何年計画ということでなしに、年々また月々に経済の変動が非常に早い。こういう意味合いから部会と中都市、また大都市と中都市、大都市と大都市間というような即時通話の領域が年々拡張されているということは非常にけっこうなことでありますが、私はただここで一つ不思議に思うのは、しろうとでわかりませんからお尋ね申し上げたいと思うのは、即時通話に変更した場合、おおむね一通話当たり幾らと料金が高くなっているというように見えるのですが、その点はどうでありますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お話の点は、まことにそういう御印象をもたれるのはごもっともなことでありますが、この辺はわれわれの事業とお客さんの利害関係との調整点の問題であろうと思います。実は一つの例をもって申しますと、東京―大阪というのが即時通話になる前にはどうかと申しますと、普通通話百六十円、至急通話が三百二十円、特別通話が四百八十円、あの東京―大阪等は即時になる前は、実は今の電話の加入の申し込みと同じで、あの当時はもう特急でなければお昼はかからなかった、われわれの方は全部四百八十円もらえておった、ほとんど。それで百六十円という普通通話の料金は料金表には載っております、しかもこれは普通と書いてはありますがこれは逆でして、大部分は四百八十円の通話をしていただいておった。それを今即時になったのでなんぼになったかと言いますと二百九十円になった。だからたしかに百六十円からみると上がっているのです。ところがわれわれの方のほんとうにもらっておったのは四日八十円で、それが二百九十円になった。そこであの当時まあ東京―大阪間二百九十問というのは安くなったという印象をもたれた人が多いのです。しかし法律上がらいうと高くなっている。そういうことでして、実はこの点がわれわれの方もできるだけサービスを改善していくということが必要なわけでしてそれには相当大きな設備資金、相当な資金を必要といたします。また拡張すればそれだけの機械の補充も要るし、小さな都市では交換手も要る、相当な経費もふえるわけでありますが、とたんに実は特別通話料金はなくなって落ちちゃう。しかしそのうちに需要がふえて参りまして何年か後には収支償っていくのですが、その即時通話にしたとたん、どっちかというと料金がマイナスになる、今のように二百九十円にいたしましても。しかしそれを百六十円というわけにはちょっといきかねますので、その辺は今の即時サービスにした場合の即時料金はこれこれだというように、法律にきめられているのもそういう趣旨であるわけでありましてその辺は一つ御了解願いまして、このわれわれの事業の拡張、改良ができるように一つ御後援お願いしたいと思っております。

鳥畠徳次郎自由民主党

○鳥畠徳次郎君 了解いたしました。  次に、もう一つお願いしたいのは、三十一年度と三十二年度と利益の点を比較いたしますと、六十一億数千万円かやや黒字がよけいに出ておりますね。私は、電電公社なんかは必ずしも利益を上げるというのが目的じゃなくてやはり先刻来いろいろ御質問申し上げたような、施設の改善によって、そうして経済に産業にあるいはまた社会の進展に伴い、また文化の面にも多大な寄与をするということが一番大きな使命であると思います。従いまして今後もこれは特別会計で、別に金が余ってそれをまた本会計に繰り入れする高が多いとか少ないとかいうような問題じゃなく、あくまでも国民の一つのサービス機関として、そうしてまたただいま五ヵ年計画をされておるようでありますが、少なくもこれは何といっても完璧に近い実施をするという意気込みで、今後とも国民のサービス機関として執行に当たっていただけば大へんけっこうだと、かように考えております。  以上で私の質問を終わります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それでは主税局の課長さんにちょっとお尋ねいたします。私がいただいた資料によりますと、先般、ここに出席されている電電公社の横田副総裁の名前で、十月の七日に石田事務次官あてに書類が出ております。それから十一月の十二日にも、国税庁の北島長官あてに同様横田副総裁から出ております。これの回答はどうなりましたか。

塩崎潤大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(塩崎潤君) 今森中委員のおっしゃる通り、私どもの主税局長のところにも十一月十二日付で、ここにおられます横田副総裁から書面が参っております。この問題につきまして私ども検討しております。  この今回の改正の趣旨は、私が申し上げるまでもなくもう御存じの通りでございます。租税特別措置法におきまして、収用の場合にあたりまして特別措置が講ぜられておるわけでありますが、その取り扱いにつきまして区々にわたりその実施が非常に困難でございましたので、今回の改正におきまして、税務署だけの判定ではなかなかなずかしい点がございますので、事業認定等についての証憑書類をちょうだいすることになったのであります。そこで建設省との打ち合せがおくれましたために、それがたまたま八月一日に省令の公布がおくれた点もございます。そのあたりを考えまして、経過的な問題につきましては十分私どもとしては考えて参りたいと現在のところ考えております。この点またいずれ正式に近い機会に御返事ができるかと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは電電公社だけでなくて、郵政も大体公社の主張されている、つまり副総裁から理由が述べられておりますね、これとほぼ同様な状況下にあると思うのですが、大蔵省ではどう考えておりますか。

塩崎潤大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(塩崎潤君) 申すまでもなく、租税負担は、同じ経済的条件のある者は同じ負担であると私は考えておりますので、単に電電公社の問題じゃなくて、省令が八月一日になったことにつきまして起こります問題全般の解決の問題といたしまして、全体その各方面に御連絡すると申し上げますよりも、私どもの下にございますところの税務署に対する一つの取り扱いといたしまして解決をはかりたいと、そういたしますれば、全体的に問題が解決できるのではないかと、かように考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 公社に伺っておきますが、この報告書にもやはり建設工事において上回った面もあるし、あるいは半分ぐらいに低減されている所もある。たとえば電報中継機械化の場合には二十七局の予定が十局しか済んでいない、これは極端な例でしょうが、要するに公社の場合には、新しい建設計画をしようとするときに土地の関係で措置法の件数が在来どのくらいあったか、そしてまた今回の大蔵省の省令改正によりましてどの程度の土地買収上難渋を来たすのか、その辺大体この文書で言い尽くされているような気がいたしますが、もう少しそのあたりの事情を具体的に伺っておきたいと思います。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 御承知のようにわれわれの電話局につきましては、電話局から加入者――お客さんの方に連絡する線路というものは電話局から地下に入って、途中でまた架空線に出て電柱に乗って、お客さんの家まで行っているというような関係になっておりまして、いわゆる地下施設が相当多くてお客さんの方から見るとなかなか見えなくても、大体電話局の位置というものは、そういう回線網の中心になっている所へ設けるということがわれわれの事業の運営上必要だし、そうしないと非常に不経済なんです。だから電話局の位置というものはどこでもいいというわけにはいかなくて、そういう土地というものについては、特別にこの土地でなければ困るという事情が相当多いわけであります。また一たん市外局その他電話局を作りましてそれを拡張するという場合に、遠い所に持って行くとその地下の施設上非常に莫大な費用を要するというような関係で、土地についても限定された所に土地をどうしても探さなければいかぬというような問題が起こるわけであります。そういうような意味におきまして、従来も必ずしも土地収用法は適用しなくて、実は土地収用法をバツクにしてその土地の所有者の方々と交渉をさせてもらって話をつけていった、という例が相当多いわけでありますが、その場合に今回のように相手の人の税金が高くなるということになりますと、なかなか交渉が困難になってくるという場合がほとんどでありまして実はわれわれの建設関係で、予定に対して実行上非常に今困難を感じております問題は、土地と道路の問題が一番多いのであります。ことに都市においてそうでありますので、そういう点につきましてただいま大蔵御当局からお話がありまして、いろいろこれから御研究していただけるようでありまして、ぜひともわれわれとしてもそういう意味でお願い申したい、こう思っているわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 措置法適用の件数はわかりますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お話、ちょっと聞き違えておりましたが、措寸法の適用を受くべきものとしての件数ですか。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうです。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 本年の四月一日から八月十日まで二十三件、八月十日までに交渉成立のものが二十三件、措置法の適用の対象となるべきものと考えていたものが計四十六件ということになっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 この建設工事の計画が一がいにその理由によって渋滞しておるというような言い切り方は、多少極端過ぎるかわかりませんが、少なくともこのいわゆる税制の改革、ことに、大蔵省令の改正によって、せっかく電電公社が五ヵ年計画を持っていた、あるいはまた、郵政当局が年度ごとに在来五十局という特定郵便局の置局が、ようやく大蔵当局と話し合いがついて二百局になった。しかるに、こういう土地の関係で、基本的に話し合いがついた事業計画、それの実施が税法上の問題で停滞をするようなことがあれば、これは決算委員会としてもゆゆしい問題だと言わなければなりません。もとより、電電公社あるいは郵政当局の代弁のような格好で、大蔵当局に相済まぬ話ですが、大体、事業認定というものは今までとられていなかった。それを、今回の省令の改正によってとるということになれば、今まで認めていたのに、なぜこの省令の改正によってそれを認めないかということになれば、大蔵当局自体の事実に対する認識が、改正前と改正後とで相当大幅な変化が来た、こういうことも考えられると思うのです。しかし問題は、今までこういう事業認定などというむずかしい、しかも手続の煩瑣な、ある意味では実行上不可能に近いような事業認定をとらずに、置局の制約というものが郵政、電通に明らかにされておる現状において改正前と同じように、この省令の改正を早急に実行するような意思がありますか。

塩崎潤大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(塩崎潤君) 私ども、収用の場合につきまして実質的に現在の規定を読んでみますと、買い取りの申し出を拒むときにも収用の規定を適用するということにいたしまして現実に収用されなくてもいいということに、昭和三十年から改正したわけでございます。それ以前は現実の収用の場合だけに限っておったわけでございます。そこで、買い取りの申し出を拒むとき収用力があるということは、いかなる法意であるかということが問題になるわけでございます。そこで、おっしゃる通り、確かに、郵政省あるいは電電公社が判断いたしまして、そういうふうに判断されれば、そういう収用の対象になるという考え方もあるかと思いまするし、またそういう場合に税務署が具体的に判断いたしまして、これで適用するという考え方も私ども一つ可能であると思います。しかしながら、そういたしますと、非常に統一的な取り扱いがむずかしくなるというようなことになりましてやはり客観的などこかの省令を一つお願いいたしまして税務署の恣意はできるだけ排除したい、こういうのが今回の改正の趣旨でございます。先ほど八月一日と申し上げましたが、八月十日までその省令がおくれたわけでございます。そこで私どもといたしまして先生のおっしゃる通り、私どもは各事業庁の行なう一つの計画をこの税制によって阻害するというような意図はも頭ございません。ただ乱用防止というような考え方で租税負担の公平を期したい、というのが私どもの気持でございます。そういう趣旨から今回の措置をとったわけでございます。従いまして経過的な問題につきまして無理があったりそれが中業の阻害となるような点がございまするならば、先ほど来申し上げておりますように十分考えて参りまして何らかの適切な措置をとりたい、しかも早急にとりたい、かように考えておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大へん的確なお答えでけっこうです。ただ最後に要請を兼ねて一言付言しておきたいと思いますが、郵政の場合には私も多少そういう関係をして参りましたが、局間距離というかあるいは人口密度というか、何といってもそういうものを中心にして制限された範囲内に置局をしなければならない、こういう法律がございます。また電電公社の場合には今、横田副総裁も言われておる通りに、同時に、あなたの方でこれをもらっていらっしゃるけれども、この中に、いわゆる地下に埋蔵しておくような配線の状態であるとか、非常に専門的な問題がいろいろあるわけであります。だから本来ならば、これは国鉄やあるいは電発等でとられておる土地収用法あたりの適用が、私は筋道としては正しいと思う。もとより、そういうことを方方に承認していけば統一を欠くという大蔵当局の御心配もありましょう。郵政あるいは電通という特殊事業体については、大蔵省がほかからそういうことを言われてみて通らない筋合いのものじゃないと思う。ほんとうならば電発、国鉄と同じように土地収用法までいくべきであるが、それが困難であるとするならば、少なくとも事業認定はとらぬでもよろしい。これは第一課長が一番御存じのはずです。相当の湖周があれば要ります。しかも、地方自治体で工事しなければならない、そういうすこぶる繁雑な手数をもってした場合に、実際の置月促進などということは容易なことではない。こういったように私は事実をそのまま認識していますが、できるだけすみやかにこの問題が従来通り復元をされるように強く要望しておきたいとし思います。

塩崎潤大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(塩崎潤君) 森中委員の御指摘の点私も十分理解できるわけでございますが、そこで代替性があるかないかの問題は非常にむずかしい限界線があると思います。私どもの今回踏み切りました線は、一つの先ほど申しましたように常識的と申しますか、社会の一般的認識と申しますかそこに基礎を置きましてこういうものはどうしても代替性がなかろうというように考えました結果、先ほど来申し上げますような――森中委員の御指摘にありましたような電源開発の奥地のダムのそういう場所とか、鉄道敷地――鉄道でも、しかしながら国鉄の庁舎等は除いてございますが、鉄道敷地というように限定してございます。従いまして現在のところは私どもの考え方といたしましては、やはり、それ以外のものにつきましては、少々ごめんどうでも過去の私どもの税務の運用から見まして、やはり事業認定を一つとっていただきたい。こういう気持がするわけでございます。なお、経過的な問題につきましては先ほど来るる申し上げました通りでございまして、この点について御迷惑がありましたら私どももこの関係は考えて参りたい、かように思う次第でございます。幸いに、郵政省の御書面にまりますと、事業認定は相当円滑にとれておるというようなこともございますので、こういうような運用で租税負担の公平を期して参りたい、私どもの立場としててはこうお願いしたい次第事でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大へんくどいようですが、十分わかり切った話なのでこれ以上申し上げませんが、とにかく、郵政あるいは電通、こういう特殊な事業体について、租税の公平というような、そういう言葉がはたして適切であるかどうか、もう少し検討の余地がある。ただ、売り手がなければ買えないわけだから。ところが普通の場合でも土地の売買ということになると非常にむずかしい。しかも電通あるいは郵政の場合には、年間の予算の中に何局作る、こういうことが大蔵省と別な方向で話がついておる。確かに今税務関係で言われるそうした問題のためにそのことが実行できないということになるならば、先刻来与党の委員が言われておるように、公衆に利益を提供しサービスを提供すべき国の機関、そういうものが実行不可能というようなことも、置局の変更をしなければならぬ、そのためには別途のまた機械設備をしなければならぬというような問題になれば、なかなかこれは大へんな問題ですからつ、できるだけ改正前に戻していただきたいわけです。この際、私はそれだけ強く区要望しておきたいと思います。早急に一つ検討されて、まだこの委員会は当分続きますから、どういう結論が出たか、もう一回おいでいただくことにいたします。とにかくそういうことで検討してみて下さい。

塩崎潤大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(塩崎潤君) 租税負担の公平を電電公社あるいは郵政省に適用するのはどうかというお話、私も言葉が少っし足りませんでしたが、この問題は土地の買収を受ける土地を持っておった方の問題でございまして、その分の所得税をどうするかという問題でございます。あるいは法人税をどうするかといった問題。そこでまあ考えられますのは、一つのこれは公共的な、土地の収用法をバックとするというようなものにつきましての、企業者の土地の買収に当たって、安く買わすという一つの補助金的な機能があるものではないかという感じがいたすわけでございます。そうなりますと、むしろ私は、その土地を持っておる方の租税負担の公平の見地と申しますか、まあたまたまどこかにおれば税金が安い、どこかにおれば高いということになりますと、非常に混乱が起きやしないか、こういう意味で申し上げておる次第でございます。それも収用法が適用になるかならえないかというところの境目で、負担の不公平といろものはできるだけ避けたい、まあこういう趣旨で始まったものでございまして、私どもとして、非常に御迷惑ではございまするけれども、事業認定を一つ柱といたしまして、この程度――非常に大きな負担の軽減となるものでございますから、お願いしたい。で、普通ならば収用の場合の所得税は、譲渡所得でございますと、十五万円引きまして、半分の金額について所得税が課税になるわけでございますが、この法によりますと、まず半分にいたしまして、十五万円引いて、もう一ぺん半分にすると、四分の一以下の課税になるような制度でございます。そうしますと、売り先によりまして非常に負担が変わる。それがまあ代替性があるかないかによって相当の開きが出るというのに、まあ普通の認定だけで税負担を大きく変えるというのもどうであろうかというのが私どもの率直な気持でございますので、おっしゃる点は十分検討はいたしまするけれども、私どもは、今回お願いいたしております事業認定は、今のところ必要ではないかと、かように考えております。ただ、経過的な問題につきましては、電電公社のおっしゃる点もあるかと思いますので検討して参りたい。私は、この電電公社の問題でなくして、ほかの事業を営むところについても、たとえばまあ民間放送についても、収用法のバツクで土地の収用ができるという対象になっておりますので、これなんかもあわせまして全体的に考えて参りたい、こういう次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大蔵省はいいです。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 大蔵省、もうよろしいそうです。

森中守義日本社会党

○森中守義君 さきょっと申し上げましたこの三十二年報告による建設工事の中で、はるかに計画を上回ったものと半分以下になったもの、こういうのが非常に目立っておりますが、これはどういう理由でしょう。通信政策上特殊な、ある部面については相当力点を置き、ある面においては軽減してもよろしいという政策上の問題ですか。ことに電報の中継局の問題等について、少し説明を加えてもらいたいと思います。

伊藤誠日本電信電話公社計画局長

○説明員(伊藤誠君) 第一次五カ年計画におきまする計画が予定より上回った、あるいは下回ったという問題につきまして、特に電報の中継機械化がおくれておるということに対しまする御説明を申し上げますると、電報の中継機械化は確かに三十二年度末までに約三十局を機械化する予定であったのでございまするが、実際はその約四割の十三局にとどまっておるのでございます。これは最初水戸の電報局の機械化を実施したのでございまするが、この実績によりまして設計の変更をいたしまして、さらにによい設備にしようということから、第一次五カ年計画期中における実施が予定より下回ったというわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 計画局長、ちょっと合わしておく必要があるのですがね。私は検査院が出された、この三十二年度の報告を中心に数字をとってお話ししている。あなた言われるのと少し合わんのですよ。だからまあ言わんとする概念はよくのみ込めますがね。数字を一つ正確にしておかないと、あなたの方ではやったと言うのに私の方では数つが足らんぞと、こういう問題になっても困りますから、一つ、これならこれを中心に、むしろ私はよけいなこつとは聞かんつもりだし、報告書を中心に言っておりますからね。これに対する答弁を報告書を中心にしていただきたいと思います。それで、まあ特段に政策的な意味もないというようなことですが、電報の中継化などは、どうも二十七の予定に対して十局ということになると、明らかにこれは半分を割っておる。で、これは大体想定されるのは、先刻ちょっと副総裁も言われたようですが、要員の問題、あるいは企業の合理化、機械化というようなことで、特別の問題が介在をする。それじゃ特別の問題の介在を必要としないような要員対策が、一体この際とられていないのかどうか、こういうことを一つあわせて答えて下さい。

伊藤誠日本電信電話公社計画局長

○説明員(伊藤誠君) 電報の中継機械化について、おくれた原因に要員上の問題があるのじゃないかというふうな御質問のようでございますが、要員上の問題につきましては、これは電報の中継機械化ばかりでございませんで、電話の自動化につきましても、あるいは市外通話の自動即時化につきましても発生いたします問題でございまして、そういう問題につきましては職員の配置がえをいたしまするとか、あるいは職種をかえまするとか、まあそういうような方策を講じまして、円滑に切りかえができまするように努力いたしているのでございまして、特に要員関係のために、計画がはなはだしくおくれたということはないと承知いたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それではどうもやはり釈然としないのですよ。この建設工事の中で大半の部血は相当計画を上面っている、ある部分については半分を割っている、こういうことになると計画にバランスがない。これで一体それではこの年度における建設工事の計画は何が方針であったのか、何を中心に進め乏いかれたのか、その点がよくわからない。今までの御答弁からいけば、何が何だかわからんけれどもとにかくできなかったのだ、要員対策も必ずしも欠陥があったとも言えない、こういうお答えのようです。しかし私はね、さっき副総裁でしたか言われたように、最近の傾向としては各般の情勢からして電信よりも電話である、こういうお答えがさっきあった。そうなると、政策的に電話に重点を置いて電信はある程度力をそいでもいいのじゃないかと、こういう政策的な、ものの見方は公社になかった、そういう結果が、二十七に対する十という形で現われてきたのじゃないのか。さもなければ機械化、合理化が、労働組合が、じゃ一体定員措置はどうする、人員整理はどうするのだというので、その目標が立たなかったのでおくれた……。もっと正確にその辺の事情を明らかにしてもらわないと、一体三十二年度における工事計画はちぐはぐじゃないか。オーバーした分については、これは大いにけっこうです。だけれどもできていない部分を一体どうしようというのか。この辺もやはり明らかにしておく必要がありますから、もう少し的確にお答え願いたいと思います。

伊藤誠日本電信電話公社計画局長

○説明員(伊藤誠君) お答えが非常にまずかったかと思いまするが、電報の中継機械化につきましては、先ほど申し上げましたように、設計の変更と申しますか、水戸の局におきまして実施いたしました結果を勘案いたしましてさらにいい設計をいたしますために時間がかかったということでございまして、政策的に電報の中継機械化をおくらしたということではないのでございます。それからふえました分につきましては、主として電話の方でふえておるのでございまするが、これは電話の需要が伸びたことと、それからいわゆる外部資金に依存いたします額が、けさほど御説明申し上げましたように減りました関係上、設備負担金と申しますか、電話をつけまする際にいただきまする資金をふやしまして、それによりまして電話の拡張をはかっていきたいということから、電話の増設計画数を七土万から百八万程度にふやしているのでございます。そういうことによりまして資金の調達をはかっておるのでございまして、それに伴いまする基礎設備の拡充でありまするとか、あるいは加入者の増設の計画とかそういうものはふくらんでおるのでございます

森中守義日本社会党

○森中守義君 副総裁にお尋ねしまするが、こり二十七局に対する十局というのは五カ年間を指しているのですね。そうなると、令水戸の話が二十二年度の問題として出ましたが、この第一次計画の中にことさらに電話に中心を置いて日信はそうまでなかったという、こういう見方をする必要ありませんか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 先ほど来計画局長が御説明いたしましたことを補足することになるかもわかりませんが、先ほど申し上げましたように、これは第一次五カ年計画と、予算化するのとそれから実行と、こう三つに分かれてありますが、ここに書いてあります二十七というのは五カ年計画の予定でありましてそれを年々予算化していって実績ができるわけでありますが、その五ヵ年画の二十七局が実は予算化いたしましたのが十三局であります。その予算化された十三局のうち、いろいろな事情によって予定通りいかなくて三局だけはその次のところへ持ち越した。予算を作るときにすでに二十七局が十三局に落ちたのであります。それの理由を主として考えてみますと、先ほど計画局長が言いましたように、別に電信を非常に押えるとかあるいは電信をあとにするとかいうようなつもりでなくて、その実績が、実際の財源が予定以上に要する金を大体お客さんに持っていただいた、実は弾力の方の条項の加入者債権あるいは負担金、こういうものの予定よりふえたものが相当多いし、そういうようなお客さんの要望からきたものが多いものですから、おのずから予算を作るときにそちらの方がだんだんふえてきた、こういうことであります。この予定と予算と実績とこう三つをお分け願ってお考えいただきますと、そうわれわれの何がむやみに狂ったというのでなしに――ある意味で予算のときに狂ったということですが、そういう事情で大体ほんとうの意味の予算化したものが狂って参りましたのは三局と、こういうことでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そういうことになりますと、結局十三局が予定であってそのうち十局できた、こういう解釈をしていいりわけですね。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) この予定を五カ年計画と、それを予算化してそれから実行と、その予算化をむしろ正式にというか、予算化したのが最終的な予定だとすれば、三局の違いだということになります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっと検査院に承りますが、今のようなお話だと、ここに記録されているいわゆる二千七百七十二億というのは要するに計画予算ですか、それとも成立をした実行予算をいうのですか、その辺がどうもやっぱりあいまいなんです。だから、けさも検査院の報告書の中に多少親切でない点がある、こういうような指摘があったわけですが、私も最初から予定というものは成立したものをいっているんだ、従って検査院としては成立後の確定額に対して実行が伴なっていない、こういう指摘をされていると思っていたものだから、むやみに二千七に対して十とは低いじゃないか、こう言っていたところが、いやそれはあくまでも計画の予定であって予算成立後の確定じゃない、こういう話になると、相当これは検査院の報告書そのものにいろいろ吟味しなければならぬようなところが出てくる。また私が質問を今まできのうから試みてきた内容についても、多少言い過ぎな点が出てくるわけですがね、その点検査院どうなんです。

平松誠一会計検査院事務総局第五局長

○説明員(平松誠一君) ただいまのここに書いてございますのは、五カ年計画というものに要する経費の予定でございまして、それが現実に予算化された額ということにはなっておりませんが、一応五カ年計画というものを当初に立てられましてそれに基いて実施されたものでございますので、当初の計画と実績とを対比してここに表現したわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これはもうさっき副総裁の答弁で非常にはっきりしましたが、計画と予算の成立と実行という、やはり三段がまえの状態が明らかにならないと、ただ五カ年計画がこうであった、これに対して予算が幾らできて実行が幾らできたのだという論議にならないと、予定を持っていたのに実行がおくれているじゃないかというような、こういう詰め方は少し私、酷な気持がするのです。要はこの辺の表現を何かこう適切に次年度あたりからは表現を変えてもらった方が、審議の都合上私はよろしいかと思う。これは苦言ですけれども一つ御検討願いたい。それでよくわかりました。さらにお尋ねしますが、やはりこの報告書の中でいわれている問題ですが、さっきどこかそのあたりから質問が出ていたようですけれども、電話の積滞が二十八年つまり第一次計画の当初は三十九万である。ところが三十三年の決算をやってみたとこ7が五十八万に逆増しておる、これは第一次計画の策定に何か見通しの問題が甘かった、あるいはまた需要が急にふえてきてそれに対する充足が完全でなかったのか、この辺の誤差はどういうようなことになっておりますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 端的に申しますならばわれわれの需要予測が甘いというのですか、少し少な過ぎた、もっと需要予測を見るべきであったろうということは結論的にいえると思います。で、それにしても先ほどお話いたしましたように、とにかく五カ年計画で百十万つけていくというのは従来とすればとにかく大きなものです。しかしそれにしても、とにかく今まで電話の需要があまりにも押えられておったということと、サービスがようやく電話らしくなってきたというために思った以上の需要がどんどんふえてくる。しかも最近の傾向を見ると、第一次五カ年計画のときの測定を誤っただけでなくて、実は今第二次五カ年計画の本年で第二年目ですけれども、この第二次五カ年計画のこの測定もすでに誤った。で第二次五カ年計画をどうしても改定しなければ、この需要についていけないという事情でありましてまことに想済まぬと思うわけでありますが、この需要測定というものは非常にむずかしいのでして、最近すべての需要が長期需要測定、デマンド・サーベイというものを非常に力を入れてやっておりますが、この需要測定というものが、われわれの誤ったことを言いわけしたいために言うのではなくて各事業とも非常にむずかしいということが経営学の常識になっていますが、われわれの方も非常にこの測定がむずかしくてもちろんこの測定するのはわれわれの方だけじゃなしに、第二次五カ年計画のときには、われわれの方と経済企画庁、大蔵省関係方面で相談した結果の需要予測を立てたわけですが、それにしても非常に少なかった。今度それをいよいよ実績を見て、今度のやつは前よりは、けさ方申しましたように四十七年に千七十万になるだろうというと需要予測、これはだいぶ現実に近いのじゃないかと思っておりますが、しかしこれも正直申しますとこれ以上に多くなる、で少なくはならないのじゃないかというように一応考えられます。しかし一応根拠があるものとして考えれば、こういうところじゃなかろうか、なかなかむずかしい問題でありますが、需要予測を誤ったということであります、正直に言って。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それで第二次五カ年計画はまだ別にお尋ねしたり論議した方がいいかと思うのですが、ただ若干関連がありますから聞いておきますが、先刻の御説明の中ではっきりいたしましたけれども、三十五年度からのつまり第二次五カ年計画の六千三百一三千億、これを消化していくために三十五年度は六百九十億の自己資本であり、三十六年度は八百三十億、三十七年度は九百億、これに対して三十二年度のいわゆる純利益は二百三十四億九千八百万余、こういうことになっておる。中に昭和三十二年度、三年度、二年度おいて一挙に二百三十四億から六百九十億にふくれ上がってくるのですが、そんなにもうかるものですか。

山本英也日本電信電話公社経理局長

○説明員(山本英也君) ただいまの御質問、ごもっともと存じますが、ただいま御指摘のございましたように三十二年度の決算におきまして、利益金といたしまして三百十数億を計上いたしましたが、そのほかに経費の方で減価償却引当金と申しますものを、三十二年度におきましては決算で二百八十九億だけいたしております。その分を合わせまして、建設の自己資金といたしましては六百三十四億、この予算のうちで減価償却引当金と申しますのが二百五十八億を予定いたしておりまして、それからただいま利益金として出たものという工合に御指摘がありました分は、損益勘定から受け入れますその当該年度におきますところの収支差額のうちから、百三十七億だけは建設の方に繰り入れております。そういたしまして、三十二年度におきますところの自己資金の予定いたしました額は四百四十一億でございます。それで三十三年度は五百九十六億、で、ただいま御指摘のございましたように、計画といたしましては五百九十六億でございますが、予算として成立いたしました分は、減価償却引当金の方から三百八十六億、損益からの受け入れといたしまして二百九億、それから三十一年度におきまして三百十数億の利益金がございましたが、そのうちから資産充当といたしまして五十七億だけ、二十三年度の建設に繰り入れております。従いまして、予算といたしましては、そのほかに装置料等建設に振り向けるべき収入がございますので、それらを合わせまして五百八十九億を、自己資金として予定いたした次第であります。それで計画の数字五百九十六億との差額と申しますのは、七億ほどでございますけれども、いきなりこの利益金と申しますか、収支の差額の方から、金額を自己資金として持っていってやるのではなくして、そのほかに減価償却引当金といたしまして、当該年度に積み立てますところの額を、建設の財源として使っております。そういう関係でその金額の上では違いが出て参ったわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 さっき僕の申し上げた中で、だいぶ違っておりますから訂正を会議録に残しておきます。純利益の二百三十四億九千八百余万円と言ったのは三十一年度であります。実際正当なものは三百十億千百余万というのが正当でありますから、これは私の言い違い、見違いでありますから訂正いたします。  それで今詳細に減価償却あるいはその他の数字が出されましたが、これは経理局長の方で、この当期の利益金三百十億の内訳を、料金収納が幾ら、あるいは減価償却の代金が幾らというふうな、その内容を次回に出してくれますか、資料としまして。それから並びにそれによって、第二次五カ年計画の各年次ごとの自己資金の内容が明らかになってきまずから、この年度以降、第二次に入って以降の自己資金の内訳、収納料金幾らあるいはその他が幾らというのですね。  それからそういうことで、もう一つお尋ねしますが、さっき言われたように非常に資金調達がむずかしい、そういうような場合に電信料金改定をやる意思がありますか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 改定といいますか、合理化をはからなければならないとは考えておりますけれども、この際増収のための料金改定をするという意思は、ただいまのところ持っておりません。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それは非常にけっこうなことです。ただお尋ねしておきたいのは、公衆電気通信法の四十七条、これの二項によって「公社が指定する地域相互間においては、至急通話及び特別至急通話は、取り扱わない。」こういう条項などがあって、結局この別表というのがありますが、四十七条の別表によって総裁が告示さえすれば、料金は幾らにでも設定できる、こういう建前になっている。だからそういう条文の解釈と、その条文を中心にした公社の料金政策からいくならば、今、大橋総裁は表向きは電信電話料金の改正はしないということでありますが、実行上はできるのじゃないですか、これで。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 四十七条は「市外通話は、その接続の方法により、左の五種に区別する。」というもので、普通通話、至急通話、特別至急通話……。で、その二項に「公社が指定する地域相互間においては、至急通話及び特別至急通話は取り扱わない。」法文はちょっとこれは異様に見えますが、実はこれが先ほどから出ております大阪の話にありましたけれども、あすこは即時通話になると一緒に、普通通話や至急通話や特別至急通話という段階は設けなくても一律にする。そのかわり別の料金にするという、これが根拠規定になっておるわけであります。これによって、今の即時通話にいたした場合の料金は特定、そのかわりそこはみな均一にしてしまう、これが根拠規定になっております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっとこの条文は、正確に私の質問に合っていないかわかりませんが、要するに、料金改定を別にしなくても、たとえば東京――静岡間に一本回線がふえた、そういうような場合に、電電公社の公示か何かで料金は自由にきめられるんじゃないですか。そういう適用条文がありませんか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) この料金法といたしましては、基本的料金、それから通常あるべきおもなるサービスについては、大体これで料金がきまっております。その意味では、われわれの方があまり法律でこまかく規定され過ぎておるほどここで規定されておりまして、そのあとに残るものは何かと申しますと、あとは試行サービスと申しますか、新たな、今までになかったようなサービスを試行的にやってみる。そのときの試行サービスについては、郵政大臣の認可を受けてやるというようなものがあと残っておるわけであります。この料金表をごらん願いますれば、国鉄の場合等はいわゆる基本料金の基準が法定されて、あとはあまりきまっておらない。私の方は非常に法律でこまかくきまり過ぎるほどきまっておりまして、先生のおっしゃるような心配はなさ過ぎるんじゃないかとこう思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私はその条文をもう少し研究してみなければ何ともいえないけれども、なるほどこまかに別表で規定はされていますけれども、その料金を改定しようとする場合に特別な措置が要らない。ただ公社の公示だけでたとえば一通話二十五円というのを三十円にできるとかあるいは四十円にできる、そういうたしか別表か何かがあったやに記憶する。ただそういう際に今まで料金の改定を公社の方でおやりになってきたでしょうが、その経緯を伺いたい、どういう条文によって行なっていられたんですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) ちょっと御指摘のやつが思い当たらないんですが、そういう便宜の手段はないと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうですが。それは後日、また私も少し研究しまして……。どうもそういう話が最近ある、だから、公社は、別に二次計画をやる場合に、自己資金が足りなければ、電信電話料金の改定を必要としないというような意見がちょっとありますから、念のために聞いておいたわけです。  それからもう一つ伺っておきますが、さっきも言われたように、一体その予算の確定額に対する収益金が、どのくらいが一番妥当かということになると、いろいろ見方もありましょうが、公社の場合にはどのくらいの率が一番正当な収益だというようにお考えですか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 大へんむずかしい御質問ですけれども、実は前の料金法改正のときのいきさつを申し上げると、これがある程度の基準になるのじゃないかと思いますが、あれは何条だったか、三十八年に料金改定が国会へかかりまして御承認を得て、おるのが、現行の料金でありますが、そのときに、一体電話事業について収支の差額というものを拡張改良資金に持っていくことが妥当かどうかということが、相当論議の中心になったわけでありまして、先生も御承知の通りでありますが、そのときのいろいろ議論といたしまして、当時われわれの会計経理が赤字でありましたけれども、赤字の比率が、大体その当時は御承知の通りに二割の料金値上げをいたしたわけです。そのうちの六%に相当するものが赤字の穴埋めであったわけです。すなわち減価償却不足あるいは従来保守すべきものを保守できなかったというようなことで、約その六%に相当するものが、純然たる意味の赤字をこの料金値上げで解消していく、あとの十三―四%というものは、これは収支差額を予定したものであります。で、そんなものはどういう話であったかと申しますと、いろんな議論はあったようでありますが、詰めて申しまするならば、結論的には、要するに電話事業については、拡張改良のうちで改良部分の占める率が相当多い、これがわれわれの電話事業の特性である。で、これは先刻御承知のように従来の磁石式を共電式に改式する、あるいは磁石式の電話を自動電話に改式するという場合に、現在のお客さんを改式する費用が大部分なわけであります。また市外の方も、市外線をうんと拡張しなければならぬものの半分以上というものが、実は現在のお客さんのサービス改良である。で、新たなお客さんを入れるために市外線を作るのではなしに、現在のお客さんのサービスを改善するために市外線を拡張する部分が非常に大きい、三十五年、三十六年、三十七年と今後約三カ年に改定計画で約手五百億の拡張改良を考えておりますが、その約半分以上というものが、現在のお客さんのサービスを改良しようとするものです。従ってこれは料金収入に、そういう拡張部分は別としても、改良部分の料金負担をしていただくのは、われわれの電話事実としては必ずしも不当ではないじゃないか、ことに今、われわれの電話のお客さんに対して一番不自由を与えておるのは、電話が申し込んでもつかない、それからついた電話についても即時に通話ができない。要するにサービスが悪い、電話らしい電話じゃないじゃないかという意味で、現在のお客さんに料金負担してもらっても、そういう改良をできるだけ早くやる方がいいのだ。そこで料金値上げの二〇%のうちの一四%ぐらいに相当するものが、そういうことを前提にしてあの料金値上げが認められたわけであります。従いまして、この収支の差額というものがある程度予算上ちゃんとできて、それをまた建設、拡張、改良に持っていくということは、あの当時の料金改正のときに大体考えられておった予定である。まあ大体今のパーセンテージぐらいはこれを収支差額として拡張改良へ持っていくことを、あの当時の料金改正のときにいわばお客さんに約束した。国会の方に御了承を得たのがそういうことでありますので、約束したものと一応われわれ管理者は考えていくべきものであろうと、こういうふうに考えるわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大体わかりました。  それでもう一つ聞いておきますが、この毎期の利益金というものがそういうように使われていくのは建前上一応の筋としては通ると思うのですよ。ただしかし、一面考えなければならぬのは、いわゆる公社職員の処遇の問題であろうと思うわけであります。これがやはり年間の予算の中で給与総額がきまっている。あと弾力条項があるとはいいながら、大体給与総領でかちんとなっている。しかし利益はほとんどがいわゆる建設勘定に繰り入れられていくとするならば、これはもう何ら一般国家公務員などと変わらないような性格を帯びてくると思うのです。従って、直接に賃金で支払っていくとか、あるいは間接に厚生施政を拡充していくとか、そういうことは全然お考えになっておりませんか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 先生のお話の御趣旨、まことにそういうことについてわれわれも考慮するのが当然のことであると思います。現在の建前もそういうことを頭に置いて施策をわれわれとしても相当講じて参ったつもりでありまして、今のそういうようにして予定収入というものは、予算上も拡張改良資金は収支差額で見ていくのは今の料金改正のいきさつからして当然だと思いますが、その予定額をなおこえて収入のある、それだけ業務量もふえるわけですから、それについては私たちも職員、われわれの従業員にある程度還元されてしかるべきものではないか、こう考えております。そこでその予定額を超過したもののうち、これはその中の収入いろいろありますが、その中のうち従業員の努力に関係があると思われるようなものについては、約三分の一を従業員の業績手当として出していこうというプリンシプルに基づいた、大体業績手当を出して参ったわけであります。  それからなおその収入以外の経費について、経費は予定より節約された。まあ予定より減ったというわけではいかぬわけですが、予定が不用額になって――当然不用額になるべきものは除いて、ある程度の努力は払ってきた、努力と関係があるとおぼしき節減額の実は三分の一というもの、これは各通信局の方に還元いたしまして、これは実は手当としては出ておりませんが、従業員の宿舎あるいは厚生施設、そういうようなものに随時使ってよろしいということで各通信局に還元いたすと、こういう方針で従業員の労に報いていこうということで従来やってきたわけであります。  そのほかには御承知のように、本年春仲裁裁定第四項に基づく手当というものが仲裁裁定できまったわけでございます。これはわれわれの対案と組合との話し合いの結果、最後に仲裁裁定されて出たのがそれでありますが、これもそういう趣旨で従実員がとにかく企業の合理化、設備の近代化――われわれの企業は先ほども御指摘がありましたが、世界の電話事情からいくとまだまだおくれていると思います。技術的にはだいぶ取り戻して参りましたが、いずれにしましても設備の近代化を非常に必要とする事実であります。それによってお客さんの需要に応じていけるし、経営というものもだんだん堅実になる。そこで設備の近代化ということを年々今後ともやらざるを得ない。設備の近代化とともに、従業員のいわゆる生産能率というものはだんだん上がっていくわけであります。また設備の近代化というものが、そういう生産能率を上げるためにお客さんのサービスをよくし、また生産能率を上げるために設備の近代化というものがあるわけでありますから、そこで設備の近代化に伴なって毎年々々一つのノルマというものを考えていく。そのノルマに従業員に協力してもらうということ自身について、従業員がある程度考えられてしかるべきじゃないかというのが例の仲裁裁定の第四項でありまして、これは毎年々々予算化いたします。いわゆる従業員の物的生産性、それをものさしにいたしまして、それによってのある程度の手当というものを毎年従業員に見ていこうじゃないか、というようにきまりましたのがこの仲裁裁定第四項、この春の手当であります。従いまして、ノルマに対して常にそういうように従業員に協力してもらうことについての手当を見るとともに、その実績に対してもわれわれとしてはできるだけ考えていく。こういうことでわれわれは拡張計画とともに従業員の待遇という問題についても、一応こういう態勢がわれわれの事業としてはできておる、まだまだ不十分なところはあるかもわかりませんが。われわれは従業員の生活の向上というものを考えていないわけじゃなくて、私たちの考えておるのはわれわれの従業員でありますので、この生活の向上というものにわれわれとしてもほんとうにできるだけ努力したい。しかし、このわれわれの従業員の生活の向上は、お客さんを犠牲にしたり、事業を危殆に陥らして従業員の幸福というものはわれわれはないと思うので、やはりお客さんに累を及ぼさず、すなわち料金値上げしてわれわれの待遇をよくするというのは、これは直接お客さんの犠牲においての待遇改善ということになると思いますが、そういうことでなくして、生産性を上げていくことによってわれわれの従業員の生活を向上していこう、これはわれわれとしてもできるだけ手をにぎって一緒にやっていきたい、また事業の繁栄と一緒にいきたい、こういう趣旨で今のような態勢ができておるわけであります。そういうことで御了承願いたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今のお話で大体わかりましたけれども、多少これは意見になるかわかりませんが、要するに予定する額を上回ったものの三分の一、これだと、とにかく働き、たくさん利益が上がったならば予定以外のものの三分の一をやるぞというような、こういうことのようですが、実際公社ということと公社職員ということを考えた場合に、予定を上回ったから予定を上回った分の三分の一ということじゃなくして、むしろ収入の三分の一、率はどの程度が妥当であるかということをいうのは別問題ですが、要するに予定を出る出ないということよりも、収益総額に対する幾らというような配分の仕方が、実は勤労意欲を高めていく、あるいは公社本来の精神に合致するというような解釈はできませんか。もちろんこの三分の一というものは制度化されたものかどうか。それらもあわせて一つお答えを願っておきたいと思います。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 御質問の第一の、超過額でなくして収入総額の三分の一というお話がありましたが、実はその点はいろいろ問題のあるところでありまして、各企業によって今の給与の占める率は相当違っておると思いますが、われわれの方の事業の総収入の中で給与総額の占める率というものは約三分の一程度で、これはわれわれの事業としましても、今のわれわれの事業で非常に大きいものは減価償却、それからだんだん多くなる可能性のあるのは利子でありますが、そういうものを合わせまして今の給与総額の占める率が約三分の一になっております。そのほかに直接の給与以外に従業員の間接給与に相当するもの、こういうものも合わせますと相当なものになると思いますが、ちょっと手元に比率を持っておりません。それは給与総額のきめ方の問題ですが、先生の言われるように予定収入を増加する場合に、絶対額を前提にしてやるかどうかというようないろいろな議論がありますが、われわれとしては今の予定生産性を向上するという分については、一応考えていく。それから予定の生産性の問題は今の現在の給与のほかに、今の仲裁裁定の四項のものを考えることによって、一応の筋が立っているんじゃないか、こう一応私たちは考えております。  なお今の予定収入を増加したものについての還元の問題でありますが、これはまだ制度化されておりません。一応私たちとしてはそういうつもりでできるだけ進めていきたいというので、従来それを前提にして政府の承認を得ておるわけです。われわれだけで勝手にできるわけでなくして、承認を得てやっておるということでありまして、それはまだ制度化されておるわけじゃないのであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大体約束の時間が近まりましたので、あと二間で終わりたいと思いますが、今の配分の問題はまた別に所をあらためてもう少し伺っておきたいと思うのです。  それからその先刻地方の通信局に配分をして、それからいろいろな所に使うのだ、こういうことですが、それはそれでけっこうです。ただそれについて思い出すのは、やはり最近政府全体の動向を見ていくと、一時戦後できるだけ権限を中央に集中しないで、行政の民主化というような意味で地方に移されたようですが、電電公社の場合もどうでしょう、地方の通信局長あたりに相当大幅な権限が付与されておりますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) われわれの方は、行政と申しますよりも事業経営でございまして、それだけに今先生おっしゃるような、いわば現場に近い所でできる運営の権限をできるだけ与えていくということは、行政以上に必要性が多いかと思います。そういう意味でわれわれの方もできるだけ経営上の問題で、全国両一でなくてもいいというような問題についての経営のやり方の権限ですね、こういうものについてはできるだけ通信局長にその経営上の権限、判断、機宜の措置のとれるような権限をできるだけ与えるようにいたしております。従いましてこれは年々その権限はある程度拡張されておるように存じております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それではもう一つお尋ねしますが、ことにこの人事の問題で、これもまた各行政機関と公社を同断に考えることは多少危険ですが、傾向としてはやはり学閥人事というか、大へんどうも耳ざわりのよくない言葉ですが、そういうのが最近各行政機関とも非常に顕著になっております。従って電電公社は行政機関じゃありませんから、そういうことはないと思うのですが、やはり企業を中心にした公社であれば、人事等も勢い学閥的なものよりも企業的な人事でなければいけない。私は意見としてはこう思うのです。従って現在公社人事の中でどの程度企業的なものを尊重されておるのか、大へん具体的にこれを問いただすということになると、たとえば人物の評価がどうであるとか、学識経験がどうであるとかいうので、非常にむずかしい議論でもありますが、要するに方針として企業人事をおやりになっておるのかどうか、この点をお聞かせ願いたいと思います。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) その点につきましてのわれわれの考えは、ただいま先生の御指摘になった通り、われわれとしても全面的に賛成であります。従ってわれわれは学閥人事をやっているつもりはないつもりでありまして、企業的人事に千点を置いてやっておるつもりであります。  なお人事の地方における権限につきましても、ことしの春に相当人事についての大きな、従来に比べますならば相当大きな人事についての権限を通信局長に譲ったわけでありまして、いわばそういう意味ではおそらく三公社のうちでも最も進んでいるのではないかと自負いたしております。しかし何分にも企業的人事はむずかしいものでありますので、なお今後ともそういう意味で研究努力いたしたいと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 最後に大橋総裁に要望と同時に多少意見を述べまして終わりたいと思います。  午前中もちょっと申し上げましたように、会計検査院の報告されている不正事項としては非常に少ないのです。しかし監査局長にいろいろお尋ねした結果出て参りましたのは、報告以外の事項は相当ある、決してこれは他の政府機関あるいはその他の公社等に対しても低い位置にあるとは思えません。従って常時これらの防犯措置、あるいは予防上に留意をされていると思いますが、いま一段の御努力をお願い申し上げたいと思います。これはもちろん総括の中で再度この問題については、いろんな角度から意見の開陳等はあろうと思いますので、特にその点を要望いたしましてきょうの私の質問を終わります。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) ただいまの御意見きわめてごもっともに拝聴いたしました。私どもとしては一人でもかくのごとき不正の者が出るということはまことに申しわけないことと心得ておりますので、今後一層綱紀の粛正その他かくのごとき不正正事項のないように努めたいと考えております。

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) ほかに御質疑がなければ、これをもって日本電信電話公社の部、検査報告批難事項第四百九十五号から第五百号までの質疑は一応終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原正吉自由民主党

○委員長(上原正吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  以上をもって本日の審議は終了いたしました。  次回は十一月二十四日火曜日午前十時より、裁判所の部及び郵政省の部を審議することにいたします。  本日はこれをもって散会いたします。    午後四時三十七分散会

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