決算委員会 第5号
- 発言数
- 102 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/11/11
会議録
○委員長(上原正吉君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の変更を御報書申し上げます。 十一月十日、栗山良夫君、藤田進君の辞任に伴いまして、森中守義君、坂本昭君が補欠として選任されました。 —————————————
○委員長(上原正吉君) 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十二年度政府関係機関決算書を議題といたします。 本日は、日本国有鉄道の部の質疑を続行いたします。 本件に関し御出席の方は、小倉国鉄副総裁、川本監察局長、氷室監察役、山内鉄道監督局長、広瀬国有鉄道部長、会計検査院は平松第五局長の諸君であります。 国鉄から前回の質疑に対する説明を求めます。
○説明員(小倉俊夫君) 前回、国鉄の五カ年計画の進捗度合いにつきまして御質問がございました。それでお手元に資料を差し上げてございますので、資料につきまして御説明申し上げます。 左に項目が列挙してありまして新線建設は、建設費で建設いたしまする国土開発のための新線建設でございまして、東海道新幹線はこの中に入っておりません。 通勤輸送は、通勤及び通学の混雑緩和のために輸送力を増強するという項目でございます。 次の幹線輸送は、主要幹線の複線化あるいは部分的な線増その他いき違い設備その他の輸送力の増強でございます。 それから幹線電化、これは電気機関車をもちまして客車、旅宿列車あるいは貨物列車を引っ張るための電化でございます。 次が電車化。 ディーゼル化の中には、ディーゼル機関車で旅客列車、貨物列車を索引する場合と、ディーゼル動車で旅客を運ぶという両方が含まれております。 次の車両増備は貨車、客車、機関車等の車両の新製増備でございます。 次の取りかえ及び諸改良は、耐用年数が来ましたもの取りかえあるいは老朽になりましたものの取りかえ、及びこれに付随する改良の項目でございます。 総係費は、これに関しまする一般の、直接でなく間接に監督あるいは事務その他の経費を計上いたしておるのでございます。 次の欄で、五カ年計画A欄と書いてございまするが、これが五カ年計画の当初におきまして、大体五カ年間に各項目についてこれだけを資金として必要とするという想定をした数字でございまして、最後の合計の欄に、五千九百八十六億とございまするが、五カ年計画、三十二年度ないし三十六年度におきまして五千九百八十六億をもって五カ年計画を達成するという原案でありました。 それに対しまして、御質問の実施状況でございまするが、各工事につきましての進捗度合というのはなかなかめんどうでございまして平均的に出て参らないといううらみもございまするので、実際に予定額に対しましてただいままでどれだけの金をつぎこんだかという方式の進捗度をお示ししてございまするが、実施状況の一番左の三十二年度実績、これは決算でございまして新線建設以下総係費まで、三十二年度におきましては、かような決算をして参ったのでございまして合計の欄で九百八十八億、三十二年度におきましては九百八十八億だけ五カ年計画の実施に決算いたした次第でございます。三十三年度は、同じく合計の欄で九百二十八億になっております。三十四年度はまだ年度中間で決算いたしておりませんので、国会予算としてあげてございまするが、これが一千八十五億に相なっております。これを合計いたしますと、計のBで総額三千一億になっております。三十四年度までは五カ年のうちの三年間でございまするから、算術平均で申しますと、大体六〇%の予算が入らないと計画通りではございませんが、この一番右のBAと示しましたように、実はでこぼこになっておりまするが、総体として五〇%の金額しか充当できなかったのでございます。先ほど申し上げましたように三カ年間では六〇%でなければならないのが五〇%にとどまっておる、このために三十五年度、三十六年度におきましては、このおくれを取り戻す意味合いから申しましても、五カ年計画に充当資金を余計ちょうだいいたしたい、という予算の要求をいたしておる次第でございます。 この項目のでこぼこについてちょっと申し上げますると、この一番上の新線建設は六三%で進捗率がいいのでございまするが、これは新線建設は五カ年計画の中でも建設費といたしまして別ワクで資金が用意いたされますために、比較的進捗度が高いのでございます。それから通勤輸送は都市の周辺におきまする通勤、通学が非常に最近混雑をしておりまして、できるだけその混雑緩和を急速にいたさなければならぬという意味合いから、比較的資金を投入して参りましたので五一%でございまするが、次の幹線輸送三〇%は、これは実は幹線線路増設という工事がなかなか困難でございまして、あるいは隧道がありあるいは用地買収がありといったようなことで、比較的事がおくれておりまするが、これは来年度、再来年度においてピッチを上げて参りたいと考えております。それから次の幹線電化、一つおきましてディーゼル化、それから車両増備、これらは大体三〇%余でございまして、こういうものも計画よりも相当おくれて参っておるということでございます。飛ばしました電車化は五三%でございまするので、まあまあというところと考えております。それから取りかえ及び諸改良でございまするが、五カ年計画の際には運賃値上げをお願いいたしました運賃値上げの分が、主として特に重点を国鉄の老朽支線の取りかえに優先的に充当すべしというふうな御指示がありましたものですから、この老朽支線の取りかえ及びこれに付帯する改善に特に力を入れましたので八七%になっております。しかしながら、大体におきまして、取りかえ及び諸改良では所期の目的をほぼ達成いたしましたので、三十五、三十六年度には、この金額を落としまして、ほかの進捗度の低い項目に振り当てて参りたい、かように考えております。いずれにいたしましても、この五カ年計画はいろいろの収入の減あるいは経費の増と申しますような、そういう理由からして資金が不足して参りましたので、多少完成がずれるということはまことに私ども残念に存じまするが、できるだけ工事を工夫いたしまして、国民の皆様に御迷惑をかけぬように努力して参りたいと、かように考えておる次第でございます。
○委員長(上原正吉君) 以上をもって説明を終りました。御質疑のある方は順次御発言を願います。
○小柳勇君 決算の方もほかの方も問題がありますが、今の説明に関連して二、三質問しておきたいと思いますが、新線建設の問題で、現在、新線建設工事中のものが二十五線あるようです。その中ですでに開業しておるのが五線でありますが、このような一十五の新線が建設されて営業を開始した場合、一体国鉄はどのくらいの赤字を見込んでおるのか、見通し、そういうものを一つ御意見を聞かせていただきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 今建設中の線は、お話の通りに二十五線ございますが、これらの線が完成しました上においての営業係数は、担当推定もございまするので、一応過去におきまして建設線がどういう成績でありましたかを申し上げたいと思いますが、昭和二十六年度以降の開業しました線、これには全線もございますし部分開業もございまするが、二十三線ございますが、これの営業係数が利子も加えて平均いたしまして三八五という数字が出ております。大体四〇〇ぐらいの営業係数でございます。なお、今後開業いたすような線のごく推定でごさざいまするが、これには先ほど申しましたように、不確定の要素がたくさんございまするので、正確には申し上げかねるのでございまするが、これを見ましても大体営業係数はいいところで二二〇、悪いところで四〇〇を少し上回るといったような数字が出ておる次第でございます。
○小柳勇君 営業係数についてまことに大きなものが出ておりますが、一体二十五線完成して今の金額に直しまして年間何億ぐらい毎年赤字が出ると見込んでおられますか。
○説明員(小倉俊夫君) 御質問のはっきり的に当たらないのでございまするが、昭和三十七年以降建設しまして全線開通、あるいは部分開通いたしましたのが約三十線でございまして、それに対する赤字は三十二年度におきまして大体四十億ぐらいに相なっております。
○小柳勇君 大体四十億の赤字が過去において出ておるということですが、こういうふうな新線建設もなお調査中の路線が一部出ておるようです。これは国鉄だけの責任ではありませんが、運輸省にも質問あとでする機会もあると思いますが、そういうような年間四十億の赤字が出るのは、いろいろ政治的な理由もあろうが、そういうものをやむを得ぬということでまあ建設をされておられると思う。 で、今、過去国鉄五カ年計画が進められつつあるが、経営合理化など一億でも一億でもこの際黒字にしなければならぬという矢先、そういうものを建設することについて一体田鉄当局はどういう御決意であるのか。総裁おられませんが、総裁には別の機会に質問することを考えておりますけれども、副総裁はどういう決意でおられるかお聞きしておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 新線建設は国鉄として非常に大きな問題でございまして、現在着工中の路線二十五線を完成いたしますには約一千億ぐらいの資金の投入を必要といたします。それから、現在調査線で近々着工線に変更になります十六線が、これまた完成までにはやはり七、八百億ぐらいの金が必要でございます。それでありますから、この着工線と調査線だけを完成いたすにも非常に膨大な資金を要する。しかも、これがすべてが赤字線であると推定されまするので、国鉄の負担が非常に大きいのでございます。また、いろいろ手を広げておりまするので、大体年度末の未稼働資産が新線建設だけで毎年巨億ぐらいございますので、実は国鉄といたしましても、新線建設をいかようにいたすか、国家の要請にもこたえ、しかも国鉄といたしましても財政的な負担を何か免れる方法はないかといろいろ考えてきたのでございます。それの一つの方法は、国家から、あるいは一般会計と申しますか、それから建設費の利子補給をしていただく、政府の出資をお願いいたしたいのでありまするが、これはいろいろな困難が伴うようでございまするので、せめて建設費の利子の補給をしていただきたい。それから、その新線建設をいたします際に、適当な特別運賃を考えていただきたい。それからまた、自動車に置きかえたら適当であると思われる線につきましては、自動車でやらせていただきたい。実はいなかの線路でございますると輸送量が少ないので、列車でいたしますよりも自動車の方がよろしいのでございまして自動車でかわりにやらせていただきたい。そんなふうなことを考えておる次第であります。
○小柳勇君 私が聞いておるのは、そういうふうなあとの対策よりむしろそういう新線建設の費用など、赤字になるようなものを見込んで、承知しながらなお建設しておるが、もうこういうものはこの際やめて、ほかのたとえば新幹線だとか、複線化だとか、今輸送が逼迫しておる所に金を回さなければならぬ、というような御決意があると理解しておりましたが、今副総裁あとの対策を話されまして……、この問題は運輸大臣並びに国鉄総裁おられるところで再度私は決意を聞くことにいたしまして、次の問題に移ります。
○矢嶋三義君 ちょっと質疑したい。ただいまの小柳委員の質問に関連して一つ伺っておきますが、先般の委員会で、この鉄道の運賃の値上げというものは軽々にやるべきものでない、今のところ運賃値上げ等は考えていない、かように総裁答弁されたわけです。その答弁を私、了としたわけです。で、運賃審議会でも、新線はよく赤字になる、結局はそれが回り回って運賃値上げというものを招来してくる、そういう運賃値上げを招来する影響を及ぼすようなそういう新線をみだりに取り上げるのは望ましくないと、こういう審議会は意向を表明して参っているわけですね。また建設審議会の方で新線を予定しているようですが……。従ってこの前、総裁が御答弁になったように、運賃の値上げ等に影響を及ぼすようなことは絶対やらんですね。——その利子補給等云々で今あなたが答弁されたことで新線はやれるかやれないか。で、いつか——一年かあるいは一年半、適当な心間を置いて、結局は運賃値上げにはね上ってくるというような、そういうことはこの前の総裁の答弁からいっても、国鉄当局としては反対の意思表示をして、やるべきでないと……、どうですか。
○説明員(小倉俊夫君) 新線建設は、建設審議会という運輸大臣の諮問機関がございまして、これには与野党あるいは国民代表の有識者の方々が集まって、国鉄に建設をさせる規模あるいは予算等をおきめになるのでありまして、国鉄としてはそういう御要請がありますればそれに従って建設をするということでございます。ただ、その新線建設をしたがためにすぐ運賃値上げに直結するものとは私ども考えておりません。新線建設をするために運賃を値上げしていただきたいと、こういうふうな意図は全然持っておりません。
○矢嶋三義君 それは直結はしてないだろうけど、同接といいますか、これほ関係して参りますよ。それは運賃審議会がそういう意思表示をしているじゃないですか。それはそのときはやらなくても、結局国鉄の経理が合わんで運賃値上げという形で出てくると思います。そういう審議会があるということは承知してます。しかし、どの審議会でも、それを議する場合のデータというものは各事務当局から出していくわけでしてね。これは国鉄といえどもそういう事務当局の資料を整備することには当然私は発言権を持てるものだし、持ってしかるべきものだと思う。その点僕は弱いんじゃないかと思うんですがね、国鉄当局は。ここに新線を予定する、あれ衣十河総裁がのまなかったら、今度は小倉副総裁を総裁にして十河をやめさせようかというような……、で、副総研もここで抵抗したら今度は自分がちょんになりゃせんだろうかというような、政治的な配慮というものが僕は国鉄関係は少し多過ぎると思う。ほんとうに国鉄の——国鉄一家の言葉が出たけれども、かっちりした数字を整えて持っていけば、建設審議会にしてもいろいろ識者から非難されるような独走ということは行えなくなると思うのです。各種審議会はどの審議でも、事務当局の作るデータというものは相当審議に大きな影響を及ぼすわけですが、ある場合にはそれらに対してデータをこしらえた人がレジスダンスしなくちゃならないけれども、今言っている新線問題については、国鉄当局の抵抗というものは私は少ないように判断している。警告を含めて、小柳委員の質問に関連して伺ったわけです。私、関連質問ですから、簡単にお答え願って小柳さんに質問を戻します。
○説明員(小倉俊夫君) ただいま私の一身上の重大問題につきまして、御想像かもしれませんが御批判をいただいたことは、実は私としては非常に心外に存ずる次第でございまするが、しかしそれはそれといたしまして、実は鉄道の工事につきましては新線ばかりではございませんで、たとえば重大な通勤輸送、これなども工事は令部赤字でございます。そのほか路線の改良工事で長大隧道を掘るというようなこともこれまた赤字でございます。赤字の工事がいろいろございまして、これは国鉄として総合原価主義に立ちまして運賃が決定されるのでございますから、どれが赤字だから運賃がどうなるというふうなことではございません。私どもはできるだけ今後も国鉄の経営を合理化いたして、できるだけ国民の皆様に御迷惑をかけぬように努力して参りたい、こういう所存でございます。
○小山邦太郎君 関連。新線の問題に関連してお尋ねいたしたいのですが、鉄道敷設はいずれも地元では熱望するものでありますが、審議会では、新線決定にあたり、道路をよくして自助牛で解決していくことも一方法であるとして、両者の利害得失を十分に比較研究をして決定したのであるか。とかく赤字に悩む国鉄が、赤字のおそれ多しとする、もっと簡単に言えば、新線の決定にあたり、これを道路を整備して自動車をもってすればかくかくの計算が出る、鉄道をもってすれば建設費がこれくらい、しかも赤字はかくかくと、このデータを両方出して、そうしてこれによってどちらをとるのが国家的に有利であるかをきわめての上かを伺いたい。けだし各国とも近来自動車の利用が盛んになったので、鉄道にかわる、自動車道の整備とその高度の利用から意外の成績をあげているように聞きますので、わが国においてもこの両面から研究を進めていただいて、国民にその是非の判断をきせるようにさしたらどうかと思うて御質問いたした次第です。
○説明員(小倉俊夫君) 国鉄では現に鉄道建設の予定のありましたのを自動車に置きかえた例がございます。これは白棚線と申しまして白河——棚倉間でございますが、これは戦前にこの鉄道線路がございましたのを、戦争遂行のためにレールをはがして、戦後においてこれを復旧するという際におきまして、線路を敷くよりも自動車の方が適当と考えまして、いろいろ地元の方の御了解も得て自動車路線にいたしたのでございます。そうしますと常業係数が、あれは多分鉄道の場合には二〇〇か三〇〇ぐらいだったと思いますが、自動車に置きかえまし……二〇〇以内の一五〇〜一六〇かと思いますが、非常に成績がよろしゅうございます。しかも地元の方は、これは鉄道よりもひんぱんな自動車回数になりますので非常に喜んでおられます。そういう例がありますので、実は各方面にも新線建設においては自動車でやらしていただきたいというようなことを、今まで非公式ではございまするが言って参りましたが、なかなか地元の方はすぐには御賛成にならぬ向きが多かったので、これは私どもPRが足らないと思っております。それで、今回着工いたしますような線路につきましては、特にPRをいたしまして、自動車で輸送をすることを地元の方に納得していただきたいという計画を立てておる次第でございます。
○鳥畠徳次郎君 関連。決算の問題につきましてはいずれまたあとからお尋ねいたすことにいたしまして、ちょっと関連することを二、三御質問申し上げたいと思います。ただいま五カ年計画の進捗状況というものを拝見いたしましたが、三十四年度でこれらの御許画に対しましては、われわれといたしましては、この五カ年計画が今日ようやく五分の三まで時間がたっておるにかかわらず、仕事の進捗状態から見ますとようやく四割しかできないということは、はなはだ遺憾なことであります。この表を見ますと、この計画によりますると、大体五カ年で完全に一応完成する、こういうような非常な御自信のあるような表が出ております。従いまして今度の三十四年度の予算の要求から考えまして、副総裁ははたして、このわれわれ手元にいただきましたこのリストが完成でき得るものである、五カ年に完成できるという確信をお持ちであるかどうかという点を簡単に一応お答えを願いたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) この表の合計の欄をごらんいただきますと、三十二年度の合計が九百八十八億。それから三十三年度が九百十八億、三十四年度の予算が一千八十五億になっております。大体におきまして毎年千億程度の投入資金でいたしておりまするが、先ほど申し上げましたようにこれでは実は金額が不足いたしますので、今回はそのおくれも取り戻す意味合いにおきまして要求いたしましたのが一千四百億でございます。従来、過去三年間千億でありましたのが一千四百億に上げるので、これの予算の獲得はまあ相当苦しいだろうと思います。そういう見方から参りますと、まあ卒直に申し上げれば、五カ年計画は一年前後のずれは生ずるのではないか、かえって逆に五カ年間に完成できるという確信よりも、むしろ一年くらいはやむを得ずずれるのではないかという危惧の念の方が実は多い次第でございます。
○鳥畠徳次郎君 この鉄道の五カ年計画でございますが、この間直につきましてはもう国民あげてこの五カ年計画が完成された暁の、いわゆる受け入れ態勢といいますか、まあ観光あるいは産業、経済、各面にわたりまして、この五カ年計画がほんとうに五カ年で完成するということがはっきりするかしないかということは、地方のいわゆる観光屋さんにしても非常にみんな関係を持っておるのでありまして、ただいま副総裁の御答弁によりますと、大体一年くらいはおくれるかもしれないというような御答弁でありましたが、まあできるだけさような関連性も十分に考慮されながら、一年以上は絶対に延びないというようなことにあらゆる努力を傾けて実現に邁進していただく、かように私はこの問題はお願いをいたします。 次に年々歳々国鉄の人件費が相当かさんでくるようであります。このリストを見ましても相当年々ふえて参るようでありますが、お尋ね申し上げたいのは三十三年度と三十四年度との国鉄の従業員数字、それに人件費の総額差領、それがどのくらいになっているか、お答え願いたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 今正確な数字を調べてもらいますが、大体申しあげますと、三十三年度と三十四年度は職員の員数は少しもふえておりません。四十四万数千人でございまして、ふえておりません。業務量は大体四〜五%上がっていると思いますが、それに対する職員数はふえておりません。ただし人件費は大体におきまして百億ぐらいの見当がふえております。これは仲裁判定によりましてベースアップが行なわれました。これは一般の官公吏、公社五現業でございますが、これに通じて仲裁裁定が下されまして、それの実施の分その他で大体百億程度はふえております。今正確な数字を申し上げますが、三十二年度と三十三年度との比較でよろしゅうございますか。
○鳥畠徳次郎君 けっこうです。
○説明員(小倉俊夫君) 三十二年度の職員数が四十四万三千八百七十九人でございます。これに対しまして三十三年度は四十四万四千七百五十七人でございます。ほとんど増減はございません。これに対しまして人件費の増が、三十二年度の人件費が一千三百八十二億でございます、それから三十三年度は一千四百七十一億でございます。それでその差額が八十九億に相なっております。
○鳥畠徳次郎君 私は、日本の国有鉄道は決して会計年度において利益を上げるということだけが目的じゃない、かように考えておるひとりでありまして、もちろんこれは国民に対する大きな一つのサービスでございまして、かような意味から必ずしも国鉄がぐんぐんと利益を上げて、そして一般会計に繰り入れていくということが大きなプラスになるということだけには、私は考えておらないひとりでございますが、ただいま承るところによりますると、職員の方々は非常にがんばっていただいていると申しますか、ほとんど一カ年に比較されるほどの増員が認められない。しかし人件費におきましては九十億になんなんとする相当のべースアップになっておるというような点は、これはもう一般の経済情勢なりまた社会情勢からやむを得ないことであるというふうには考えておりますが、できるだけ、今度の決算の表てから見て参りますと、工事の上におきましてもあるいはまた作業上、あるいは請負契約の締結、いろいろな面に相当に大きなミスがあるようでございます。こういう点を考えますときにできるだけ今後もっともっと人心を新しくいたしまして、いわゆるこれらを、何と申しますかミスのないようにできるだけ、ただ利益を上げるということだけではありませんけれども、かような不祥なことがないように、また不手際のないように相当一そう戒心を要するのではないか、かように考えますので御注意を願いたいと思います。 次に率直に簡単にお尋ねを申し上げたいと思いますのは、全国の踏み切りの問題につきまして、最近まだ無人の踏み切りあるいは警報機もつかないというような踏み切りが相当あるように見受けられるのでございまして、最近の交通事故から考えて参りますと、踏み切り事故が非常に多い。これはまことに遺憾なことでありまして、人道的にもまた物質的にもこれは一日も早く絶滅するというだけの固い一つの信念と、経営の組織が必要ではないか、かように考えるのでありますが、ただいまわが国内における無人の踏み切りの数がまだどのくらい残っておりますか。また警報機だけをつけてある、いわゆる一応注意を喚起する設備をしてあるというような踏み切りの数字がわかりましたら、後刻でも一つお聞かせを願いたいと思います。 それの御調査の間にもう一つお尋ね申し上げたいと思います。国鉄におきましては、現在、三等寝台あるいは二等車いろいろのものに通行税をとっておるようでございますが、これが昨年一カ年の数字を見て参りますと、大体大ざっぱに二十三億をちょっとこえておるのじゃないか、かように考えておりますが、この通行税というものは一体いつ頃から発足したものか、これは戦争の当時の全く財源不足から、非常な、いわゆるへ理屈つけてと申しますか、理屈をつけてそして交通にまで税金をとったというふうな戦争のなごりである、延長である。こういう点から、考えますと最近ここ四、五年、国が扱っている専売事業あるいは国有鉄道の貨物運賃、いろいろのものが一応高騰を続けておるだけで、何一つ国民に対して、まあ昨年よりか幾分か安くなったぞ、負担が軽減されたぞというような面はほとんど見るべきものがないことは、はなはだ遺憾に存じておる一人でございますが、副総裁におかれましては、この二十三億の交通税の撤廃をされて、そして国民にどれだけかの負担の軽減をはかると、そういうことは物心両面にわたって、国民多数の人たちの大きな一つの喜びでもあり、それがまた物価の安定という経済にもつながるというような大きな作用もするのじゃないか、かように考えておるわけであります。この点につきましてお答えを願いたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 踏み切りの数でございまするが、合計で大小取りまぜて大体全国に四万二千ほどございます。そのうちで第一種と申しますのは、踏み切り着手のついておる踏み切りでございますが、第一種が、構内、構外を合せますと二千六百くらいでございます。それから第三種と申しまして、人はおりませんが機械で遮断する、警報機のついておるというようなのが二千五百程度でございます。それであとが第四種というので無人の踏み切りでございますが、三万七千くらいになりますか。私どもはできるだけ踏み切り事故をなくしたいというために、第四種をできるだけ第三種にいたしたいと思っておりまするが、何分にも全国で非常に数が多いのと資金を多額に要します関係上、思う通りに参りませんが、できるだけこの踏み切りの改善をして参りたい、こういうつもりでおります。 それから通行税につきましては、御指摘の通りに三十三年度におきましては約二十七億の通行税でございます。それでその通行税ができましたのは、シナ事変当時に軍事費の歳出をまかならために、シナ事変特別税法の一部として昭和十三年に実施いたされました。それでこのときにいろいろな税金が新設されたのでありますが、戦後そういう税金はいろいろ改正を加えられましたが、通行税に関する限りずっと存続をされて参ったのでございます。それでただいまどういうことに相なっておりますかと申しますと、一等の旅客運賃、急行料金、二等の旅客運賃、急行料金、寝台料金、三等の寝台料金これにすべて二割の税金がついております。これはほかの船舶では一等だけに課税されております。二等は無税でございます。航空機の場合は一割でございます。こういうのに比較いたしまして、国鉄は二割の税金をかけられ、さらにひどいのは三等寝台にまで二割の税金がかかっておるというのはどうも重きに過ぎると存じまして、毎年政府の方に通行税の廃止または軽減をお願いしている次第でございまするが、大体において私どもの方では三等寝台は無税とし、ほかは一割程度くらいで御勘弁願えるのではないか。そうすればそれだけ鉄道を利用される方々の負担が軽くなるのではないか、こういうことで本年度もお願いしておる次第でございます。
○鳥畠徳次郎君 それから踏み切りの問題でございますが、ただいま承るところによりますと、大体四万二千の中で三万七千までは四種で無人踏み切りだと、実は数字をただいま聞きまして驚いておるような次第でございますが、これは国鉄といたしましては、いろいろ新線その他のいわゆる投資から見れば、踏み切りの改良費なんというものは、おそらく数字から見ればそんなに膨大な数字ではないと私は考えるのであります。しかも今日までの踏み切り事故の数字をよく調べて参りますと、これは反対に非常に膨大な数字を示しておるわけでございまして、これは何としても——これは国鉄が国の経営として成り立っている以上は、先ほど申し上げましたような、いわゆる民間経営のように利潤追求だけの目標の国鉄ではないと私は考えます。さような意味におきまして、この三万七千の大きな無人踏み切りを少なくもここ五カ年くらいの計画をもって、何としても踏み切りは全部改善するといちだけの一つ腹がまえになってもらいたいと思うが、この点はいかがなお考えでありますか。重ねてお答えを願いたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) ただいまこの無人踏み切りを改良するだけの金が出ないかというような御趣旨でございましたが、これは非常に多額でございまして、ちょっと考えましても、無人踏み切りに警報機をつけ、遮断機をつけるのにおそらく一カ所百万円ぐらいかかるそうでございます。そうすると四万といたしますと四百億ですか、一カ所が百万円ないし百五十万円のが四万カ所ということになりまして、非常に膨大な資金になりまして、とうてい国鉄として計画が立たないのでございますが、これを漸を追うてということでありますれば、先ほど申しあげましたように、そのうちでも特に自助手の交通度ひんぱんなような所を漸次機械化して参りたいと思います。それで、実は無人踏み切りにつきましては、自動車が一たん停止して、見通しをつけて通ってくれれば、これはもう絶対に安全なんでありまするが、やはりこの一たん停止を怠るというようなことでつい事故が出るのでございまして、毎年交通安全週間運動が国家的に行われますような場合には、そういう運動を通じて自動車の一たん停止励行というようなことを各方面にお願いしておる次第でございます。先生の御趣旨のように、できるだけ改善はして参りまするが、それだけの金はなかなか右から左に容易に出ないということだけ申し上げたいと思います。
○鳥畠徳次郎君 ただいまの御答弁については、私はまことに満足のできないものでございます。なぜならば、この踏み切り事故というものは、御承知の通り、最近ここ十カ年ほどのわが国の自動車交通、いわゆる陸運交通の発展、発達というものは世界まれに見るだけの発展、発達を来たしておるのでございます。かようなことは釈迦に説法でよくおわかりであろうと思いますが、ただいまのお答えを拝聴いたしますと、金が要る、なるほど一カ所に百万円ということは相当の数字にはなりましょうけれども、これは人道問題なり、また産業、経済面から考えても、これは非常にゆゆしい大きな問題であろうと思います。なるほど、毎年三月の十日あるいは十月に交通安全なんかを施行いたしまして、官民あげてこれに協力はいたしておりますけれども、何かしら皮肉なもので、ちょうど交通安全のその週間には特別に大きな事故が今日までに再三発生しておるというようなことで、交通安全週間があるから、まあ何とかそれでまかなっていけるだろうというようなお考えでは、これははなはだ困る問題じゃないか。やはり具体的にあなたの方では何年までにどのくらいはやってみよう、また予算においてもこのくらいは計上して、このくらいのものはやってみたいというだけの一つの計画と申しますか、信念と申しますか、ぜひこれは一つ私は承りたいと思う。ただ金が要るから、漫然としてどうも今のところではちょっと困ったというお答えでは、私ども満足ができない。
○説明員(山内公猷君) 踏み切り事故の非常に多くなっておることは御承知の通りでございまして、かつまた、踏み切り事故によりまして起ります事故の結果というものは、鉄道の事故の中でも非常に大きいものでございます。それで、現在なぜこの踏み切り事故が多くなったかと申しますと、これは鉄道側の輸送力が多くなった、スピードが増したということもございますが、何と申しましても、自動車が非常に多くなったということが原因の一つでございます。で、こういう場合に、踏み切りというものは、一面鉄道の線路でございますが、また他面から見ますと道路でもあるわけでございます。それで、運輸省といたしましては、こういう場合には原因者負担と申しますか、道路法で考えていますその原因を構成した方の者がやはりその結果についても責任を負うという一つの行政上の理念がございまして、まあそういうものがございまして、踏み切りというものが、単に鉄道が通るだけでなくて、一面においてまた道路であるということで、道路側の協力を求めてこれを改善するということを基本理念といたしまして、現在、鉄道と自動車との交差に関する法律と、むずかしい名前でございますが、こういった一つの法律を考えまして、大体要綱も作って、各省と現在折衝しておる段階でございまして、実は踏み切り事故につきまして、また踏み切りの状態につきまして、本年の十月に全国的にこの調査をいたしました。で、この法律におきまして、今、副総裁が言われましたように、一種、二種、三種、四種という段階がございまして、これらについて、どういう場合には一種の踏み切りをつける、どういう場合には一種の踏み切りをつけるという基準が、一応は行政指導でやっておりますが、立法上の権限がございません。それでそういう交通の段階におきまして、交通量がこのくらいあったならば二種をつけろ、あるいは三種をつけろということが強制できるという法律を作りまして、踏み切り事故の絶滅を期して参りたいと、かように考えておる次第でございます。
○説明員(小倉俊夫君) 先ほど申し上げました説明を補足いたしますと、実は踏み切りの改善は、大きな踏み切りの改善と小さな踏み切りの改善がございます。実は国鉄として一番弱っておりまするのは、むしろ無人の踏み切りよりも大都市周辺の平面交差の踏み切りでございまして、これは通行の障害になるものですから、各方面から非常な非難を受けております。これをしかし立体交差にいたしますためには、一カ所で二、三億ないし四、五億の金がかかるわけでして、これはやはり道路管理者の方との折半とかいう負担割合というのがございまするが、いずれにいたしましても、そういう大きな踏み切りの改善、立体交差、あるいは無人踏み切りの第三種格上げというようなものが必要でありまするので、実は昭和三十二年に三カ年計画で二十二億の予算をもちまして、三十二年度ないし三十四年度までにできるだけの踏み切りの整備をいたそうという計画を立てたのでございます。それで、昭和三十三年度には、立体交差の方の踏み切りを先に申し上げますると、昭和三十三年度に二億六千万円、昭和三十四年度には六億七千万円を支出いたしております。それから無人踏み切りの整備につきましては、これは地方々々でやっておりまするが、大体毎年約七億円ずつ使って整備をいたしております。それで、まあ繰り返すようでございまするが、昭和三十二年から三十四年度までに二十二億円を投入して、踏み切りの改善をいたす計画を立てております。
○小柳勇君 今の鳥畠委員の質問に関連しておりますが、この五カ年計価の進捗表を見てみますというと、取りかえ及び諾改良ほ八七%すでに進捗しておるように書いてある。ところが、ディーゼル・カーの方は三三%しかまだいっていない。ところが、先日某局に行きまして、跨線橋新設の請願があったので、事情をいろいろ尋ねたところが、今この五カ年計画で車の方に力を注いでいるので、付帯設備、特に駅舎や跨線橋などについてはなかなか整備要求できないというような答弁がありました。そういう、この今の質問にも関連がありますが、五カ年計画の進捗の中で、数字よりも別に、そういう本社の方で計画があって、ここしばらく一つ車の方に、ディーゼル化とか電車化とか、あるいは客車の改造、そういう方に、車の方に全力を尽くすという方針があるのですか、ないのですか。その点お聞かせを願いたい。
○説明員(小倉俊夫君) 五カ年計画はどれがびっこになりましても困るのでございまして、たとえば線増、電化、それからそれに伴う車両がマッチしていかないと中途半端になりまするので、特にどれに力を入れるというわけには参りませんですが、さしあたっての輸送力増強には車両の増価が一番手っとり早いものですから、車両の増備に力を入れております。しかしながら、この長から見ると進捗度が低いではないかということではございまするが、絶対額としまして、車両費が非常に大きいものですから、それに食われているということは大体言えるのではないかと思っております。
○小柳勇君 踏み切りで非常に長時間町の人が待つのであります。町の人が全部で募金をしたり、あるいは債券なんか買って、もうほとんど話が進んでできるというようなことの見通しが立っておった。ところが急にそれが実現不可能にたったというような陳情を受けたものですから、局に行って聞いたところが、木札の方針は最近車の方に全力を尽くすということで、跨線橋などは、まことに残念ながら設備要求としてもあとになった。こういうような返事を聞いたものだから、私はこの表を見て、数字と少し方針が違うので、今方針を聞いたわけですが、そういうはっきりした方針はきまっておらないということを確認していいですか。
○説明員(小倉俊夫君) 方針としましては輸送力を増強するということを第一に考えております。従いまして、停車場の改築といったようなものにつきましてはこれがあと回しになる。しかし跨線橋のようなものは、これは何と申しますか、安全という意味合いからも十分考えられますので、跨線橋のようなものをしいてあと回しにするということは考えておりません。停車場につきましては、これはあと回しになると申しますよりも、停車場の改築よりも車の増備といったようなものを優先的にしたい、こうは考えておりまするが、跨線橋のようなものはあと回しにするようなことは考えません。
○小柳勇君 次の質問に入りますが、幹線輸送あるいは幹線電化など、中央の方ではそういうふうなことで相当の設備投資がなされていくが、地方の方にいきますと、北海道、九州、特に北九州などはあのように混雑している。客貨輻湊しているところがなかなか進まない。私のひが目だけではなくて、数字の上でも出ているようですが、この中央と地方との工事の進捗のズレについては、答弁はこの前も聞きましたから、答弁はもう求めませんが、公平に一つ工事を進捗さしてもらいたい。 それからもう一つは、これは具体的な問題ですから、ただ発言だけしておきますけれども、たとえば、ある一線があって、予算の関係で途中まで第一期工事として進めている。しかしそれだけやっても効果がない。もうちょっと進むと次の農業地帯と工業地帯の関連があるから、もうちょっと金を出せば非常に電化、複線化したものが生きてくる。そういうようなことがあるわけです。これは政策としても十分一つ検討されて、その先の方の工事にほかの方から持ってくるくらいの決断をして工事をしてもらいたい。この具体的のことはまた別の機会に申し上げます。こういうことをこの五カ年計画の問題に関連して意見だけ申し上げておきたいと思います。 次に、これは決算との関連のある質問に入ります。この五カ年計画の経営合理化が進められている。経営合理化によってどのくらい一体国鉄の経営にプラスされているのか。それから今後どういうような方向で経営合理化を押し進めていこうとするのか。まず概要から説明願いたい。
○説明員(小倉俊夫君) 経営の合理化は、いろいろな項目がございます。たとえて申しますると、動力の近代化、電化、ディーゼル化も合理化でございます。あるいは通信の近代化、超短波を使います通信の近代化でありますとか、ただいまの踏み切りの設備といったものも合理化だろうと思います。それから列車のスピード・アップ、それから車両の修繕等、いろいろ多方面にわたっておりますので、それはそのおのおのにつきましていろいろブランを立てて合理化を進めておりますが、全体につきまして、それによって幾ら経費が浮いたかということを数字をもってお示しすることはちょっと困難かと考えます。ただし業務量の増加につきまして、固定費、つまり人件費や減価償却費、利子、財務取扱諸費、財産除却費といったような、輸送量増加、業務量増加に必然的に伴います費用は、昭和二十七年度を一〇〇といたしますと、三十三年度は一九一と、ざっと二倍になっておりますが、稼働費と申しますか、変動費と申しますか、節約の対象になります費用につきましては、昭和二十七年度を一〇〇といたしますと、三十三年度は一〇八とわずかしかふえておりません。この変動費は結局動力費、修繕費、業務費でございますから、いろいろの合理化がこの方面に現われて、変動費の方はあまり上がらない。しかし合理化の対象でない、必ず業務量に比例して上がる固定費の方は一九一になっております。そういう点から見ますと、合理化によって経費を節約していると御了承願っていいかと存じます。
○小柳勇君 三十二年度からすでに発足しておりますたとえば業務の民間委託など、そういうものを一貫してやってこられたが、業務の民間委託などというものは、そういうような経費の節約というような経済的の効果、そういうものを主体として考えておられるわけですか。
○説明員(小倉俊夫君) さようでございます。
○小柳勇君 その民間委託によって、具体的には客車の清掃業務の委託などたくさんずっとあがっておりますが、経営上顕著にプラスになっているという実績が出ているのですか。
○説明員(小倉俊夫君) たとえば客車の清掃を請負に出すといった場合には、これは採算をとりまして、国鉄でいたせば幾ら経営費がかかる、民間に請け負わせれば請負料金として幾らで済むということをしさいに比較して処置いたしております。
○小柳勇君 それからさっき鳥畠委員の質問の中でありましたが、人間が同じ数でそれだけの経営実績を上げておる。いわゆる近代化、機械化、そういうものも効果が上がっておると思いますが、人間的には、大体見積もって、ここ三十年から三十四年までの間に何人くらい、そういうものによって人間のかわりができたものだと国鉄としては見ておりますか。
○説明員(小倉俊夫君) そういう資料は実は持って参りませんので、あるいは後刻計算いたしましてお目にかけたらと存じますが、ごく大ざっぱなことを申しますると、ただいま申し上げました国鉄の人員が大体四十四万人で、増減なしできております。実は昭和二十四年あたりが一瞬多い人数で、たしか六十二万くらいございましたが、それが昭和二十六年までに十数万人減りまして四十四万になって、二十六年度以降大体四十四万の線を推移いたしております。ところが、二十六年から三十三年度までに業務量の増加がたしか約一一割ぐらいあったと思いまするが、その業務量が人間にどう響いてくるかということは、これは非常にいろいろな計算でむずかしいのでございまするが、まあ業務量の生産性を計算いたしますのは大体車両キロによっております。車両キロがたしか二割六分くらいふえております。そうしますと、人数がそれに並行してふえるとも考えられませんが、二六%の車両キロの増加に相応するだげの人数がふえなければならない。それが合理化によりまして現在まで人員が増加いたしておらないで、それだけは合理化によって節約ができたのではないか、こういうふうな推測は立つ次第でございます。
○小柳勇君 その合理化、機械化、近代化によりまして、たとえばIBMを使いまして、そういうことで足らない人間、同じ人間であれだけの生産を上げておりますけれども、そのために仕事の密度あるいは頭の使い方というものは非常に過度になって、計算機を使う人などは非常な精神的な過労をしておるようです。そういう職員の労働の質が非常に高度になってきておる。それで量は同じで、質の向上によってそれだけの生産が上がったものと私どもは理解しておるわけですが、国鉄本社としてもそういうふうな理解がしてあるのですか。
○説明員(小倉俊夫君) 今の御質問の御趣旨がちょっとわからなかったのでありまするが、高度の機械化いたします——合理化と申しますれば機械化が多いのでございますが、従って、肉体的なのが頭脳的になりまして、それだけ精神がよけいに消耗されるというようなことはもちろんございます。そういう場合にできるだけ過労にならぬように、あるいは教育機関を設けるとか、あるいはその交代を考えるとか、いろいろなことによりまして過労にならないように気をつけて参りたいと考えます。
○小柳勇君 それにもかかわらず、ことしの監査委員会の国鉄部内の監査報告書の中に、なお作業密度を大にするように、非常にもっと労働時間の中で一ぱい一ぱいに働かせるようにしなければならぬというような監査委員会の報告が出ております。それで、私どもずっと今までの国鉄の実績なり営業成績を見て参りまして、同じような人間でそういうふうな高度な機械を使って成績を上げている。それだけ相当な仕事の量がふえて質が非常に高くなっている。それでなおそういうような報告をなされているので実は驚いているのです。国鉄本社の方として、今の定員でなおそういうふうな密度を高くし、単位時間内の作業量もこれからもっとふえるであろう。来年度の予算では旅客貨物の収入をふやそうとしておられるので、監査委員会の報告通り労働密度の強化をされるのかどうか、予算定員は今のままでやっていこうとするのかどうか、決算との見合いで質問しておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 国鉄としましては、できるだけ人間をふやさないでやって参りたいとは考えまするが、業務量が非常に最近上がってきましたため、近い将来におきましてはやはりある程度の増員が必要になってくるのではないかと考えております。しかしながら、将来合理化が進みますれば——実はまだ中途半端でございまして、この通信の近代化といったようなものも完成をしておりませんが、これができますると、また相当人数の節約になるのではないかというふうに考えられますが、いずれにしましても、最近の業務量の増に対しましては将来人員の増も考えていかなければならぬ時期もくるのではないかと、こう考えます。しかしながら、何でもかんでも人間を酷使するというような時代ではございませんで、労働基準法もございまするし、それから始終業務上の労働条件につきましては団交もいたすのでございますから、管理者として何でもかんでも酷使するというようなことはいたしておりませんし、また将来もいたさないつもりであります。
○小柳勇君 具体的に来年度の定員の増はどのくらい要求されたわけですか、予算の中では。
○説明員(小倉俊夫君) 予算といたしましては、実は新東海道線の工事の着工もございますので、それとか業務量の増とか、いろいろ合わせまして、多分二千九百人くらいだったと考えておりますが、間違いましたら後刻訂正さしていただきます。
○小柳勇君 この問題はまだ経営合理化については相当問題がありますが、さっき言った民間委託については、私どもの調査したところでは、民間に出したらすぐもうかるというような数字が出ておらぬわけです。だから経済的な効果を中心にして業務の民間委託の方法を考えておられるとするならば、いま少し運輸審議会などで十分資料を出してもらって、当局の意見を聞きたいと思いますので、質問はこれだけにいたしますが、経営合理化に対する決算なり、あるいは来年度の予算を見ましても、今の国鉄職員の仕事の量というものは相当密度が高くなっておる。しかも新しい機械に取っ組んでいる職員は非常に精神的にも肉体的にも過労になっておるという点は十分お考えおき願いたいと思って、そのことをつけ加えて次の質問に移っていきます。 次は、三十二年の春から三十三年の春まで、いわゆる三十二年度の決算に関連するものの中で、あのころちょうど仲裁裁定も完全に実施されない時代で、労使の紛争がありました。そのために職員の中で労働運動のために国鉄から行政処分をされたものが、今数字的にここに出ておりますが、解雇された者が四十三名、停職が二百八、減給が二百二十一、戒告が千、合計千四百七十二、賃金カットざれた者が二十四万七千三百五十人、その金額が三千百二十万六千八百六十円、それに刑事事件によって逮捕された者二百四十一人、起訴された者が六十七人、なお裁判進行中であります。それからちょうどニカ年たっておるのですが、ちょうどあのころの情勢を勘案してみまして、まあ混沌たる情勢、しかも賃金については長い間、ベース・アップできなかったという情勢があって、しかもあの紛争によって、やっと裁定は完全実施されるという建前が通りました。そういうような、今国鉄当局としては、なおこういうような処分者をそのままにしておいて、しかも二重罰三重罰、たとえば昇給を延伸するとかあるいは功績賞与に影響するとか、二重罰、三重罰をやっておられるが、これはそのまま放任されるのかどうか、副総裁の意見を聞いておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) いろいろな事情でただいまおあげになりましたような膨大な処分者の出ましたことは遺憾に存ずる次第でございまするが、その処分につきましては、それぞれ裁判の進行中でございまして、裁判にかかっておるものもございまするので、その結果によって考えるということ以外にただいまのところ考えておりませんです。
○小柳勇君 解雇された者と起訴された者は裁判にかかっておりますが、その他の行政処分、停職、減給、戒告、訓告など、そういうものは裁判しておらぬわけです。裁判になっておらぬわけです。これは弁明、弁護など、苦情処理機関にかかって、すでに判決は済んだと考えまするが、そういうようなものは、アメリカの労働法などの例によりましても、そういうものの二年たてば云々というようなこともあるが、なお行政罰はそのままとして、そうしてその人の将来鉄道をやめるまでこういうものを放任しようとしておられるのであろうか、そういうことを聞いておるわけです。
○説明員(小倉俊夫君) 処分につきましては、ただいままで一たん処分いたしました者を減免するような措置はかつてほとんどいたしたことはございませんし、またそういうことは単に国鉄ばかりでなく、他の国家公務員あるいは他の企業体というような関係にも及ぶことで、重大な問題でございますので、ただいまのところはお話しのような考え方はいたしておりませんです。
○小柳勇君 会計検査院に質問いたしますが、この各省庁をわれわれが今決算委員会でいろいろ審議いたしております。まあこの決算委員会の審議についてはいろいろ問題があるようですが、その不正事項あるいは不当事項などがありました場合に、各省庁でそれぞれ行政処分をいたしております。それについては、たとえばある省は軽かったとか、ある省は重かったとか、いろいろ並べてみたら、いろいろこら、でこぼこがあるのではないかと思いまするが、会計検査院の方では、そういうことが問題になったことがあるのかないのか、お聞かせ願いたいと思います。
○説明員(平松誠一君) 各省ごとの処分状況がどういう状況になっておるかということでございまするが、各省ともそれぞれ人事の担当者が、従来のその省の例あるいは他の省の例、そうしてまあむずかしい問題になれば人事院あたりにも伺いまして、妥当な線でもって処分をされておることと考えております。従いまして、どの省が軽かったとか重かったとか、そういったことを検査院といたしまして問題にしたことはございません。
○小柳勇君 これは委員長にお願いいたしますけれども、三十二年度の決算の不当事項なり不正事項などを、各省、一見して、その行政処分を全部ずっと出した表を、どっかだれか、専門員室などへ委員長からちょっと要請して、一ぺん作っていただきたいということを要請いたします。全部のやつですね、出ておりますね。各省のがほとんどここに出ておりますから、こういうものを表にしてもらいたいのです。 それから次に質問に入りますけれども、国鉄の場合は軽いとか重いとかではございません。このことは論外といたしまして、国鉄のやつを全部一わたり見ておりますと、不当なるもの、あるいは監督不行き届き、あるいは不正事項をこめまして、十二件で一億六百五十五万円の国損を与えております。これだけあがったものだけ、これがすべてであろうとも考えられませんが、そういうもので、しかも四百九十号などというものは二千六百五十万円の国損を与えておる。それに処分が出ておりません、処分がありませんですね。その人たちは処分せよということではございません。私は次のことを言いたいわけですが、大体各省庁のを見てみまして、厳重注意というのが一番多いようです。国損を一億与えようが二億与えようが、監督不行き届きというようなものが、大体厳重注意というようなものが大体各省庁が一番重い罰のようです。それと、私はさっき言いました労働問題による処分があまりにも過酷ではないかということを言いたいわけです。先日、今炭労が非常に苦しい戦いをしておるので、官公労の方でも職場集会なりあるいは時間外拒否などをやりました。それによって戒告処分、駅でほとんどの者が戒告処分を受けたというような事例がございます。この会計検査のこういうものの行政上の処分というもので、戒告となると非常に重いものですね。それを、わずか二十分くらいの職場集会、討論会をやっただけで、出た者全部を戒告するというような過酷な行政処罰というようなものをなされる。私は会計上の不正が重い、軽いということよりも、そういうこの国鉄職員なり、あるいは公務員の戒告、訓告などという処分は、非常に私は大事にしなければならぬのではなかろうか、そういうものが、あまりにも労働運動であるがゆえに軽々しく戒告あるいは減給、停職などがとられつつある。そういうものについて、国鉄当局はどういうふうなお考えであるか、そのことも一つこの際聞いておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) ある事項に対しまして、その処分が重いか軽いかということを判定するのは、実は非常にむずかしいことと存じます。ただ申し上げますれば、この検査報告に出ておりますものにつきましては、実は不注意が、故意と申しますよりも不注意が多かったのでございまするが、職場離脱をいたしまして列車運行に阻害を与えた、あるいは業務に支障を来たしたというのは、これははっきり初めからそういう結果が出ることがわかっておるのでございまして、それであればこそ管理者が事前に、そういうことはしてもらいたくないということをたびたび注意いたしたにもかかわらずそういう行動に出た、違法な行動、あるいは不適当な行動に出たということでございまして、そういう点から見ますると、あるいは戒告もやむも得ないのではないか。しかしながら、その軽度のものにつきましては、やはり同じく厳重注意で済ましておる例はたくさんございます。
○小柳勇君 三十二年度の決算……。その年度中に起こりましたこういうような労働運動に対する処罰については、今のところこれをいろいろ考慮するというつもりはない。こういうことはわかりました。従って、この問題はまた別にあらためて論議しなければならぬと思いますけれども、志免の炭鉱が今度民間に讓渡しないことになりました。その志免の炭鉱の三十二年度のその業績、どういうふうな業績であったか、そのことをお聞きしておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 三十二年度、三十二年度及び三十四年度の上期の実績と下期の見込みを申し上げますと、収入と経費とを差し引きました差損益、これが三十二年度におきましては、ラウンド・ナンバーで申し上げますが、約三億でございまして、これは益金でございます。それから三十三年度は、これは損金になりまして、三億六千万円ばかりの損失でございます。三十四年度は、上期の実績といしましては約二億三千万円の赤字で、下期の見込みは約四億五千万円程度の赤字が推定されております。
○小柳勇君 三十二年度は三億円のプラスでした。そのころの出炭見通しによりますと、当然三十三年、三十四年も、われわれは黒字でいくものと理解しておったわけです。このマイナス、赤字になりましたのは、売山を総裁が決意された。そしてこれが職場の方で不安な情勢ができてきました。それともう一つは、投資をしてない。ほとんど保安に必要な限度の投資しかしてない。そういうものであろうと理解いたしますが、副総裁は、この三十三年、三十四年の赤は何が原因だと考えておられるか、お聞きしておきたい。
○説明員(小倉俊夫君) 三十二年度の出炭能率は、一五・四七トンでございます。それから三十三年度は一一・四〇になっております。こういうふうな能率が落ちたことが赤字の主たる原因だと思いまするが、これは一部御指摘の通りに、いろいろなごたごたがありまして、生産意欲が落ちたということが影響されておるのではないかと思いまするが、またあの炭鉱自体が、だんだん条件の悪い炭層を掘るような工合になって参りましたので、そういう点から見ても、漸次落ちて参ったのではないかと、こう考える次第でございます。それから投資につきましては、実はもうすでに処分をいたさなければならぬような山でございまするので、積極的に開発の投資をいたさなかったことは事実でございます。しかしながら、この山をかりに手放すにいたしましても、荒れた山で売るわけにも参りません。それから現に出炭も続けておるし、労務者も働いておるという点から考えますれば、必要な限度の修繕もいたさなければなりませんし、保安の設備も、補充していくということにつきましては、予算もをつけて参ったつもりでございます。
○小柳勇君 三十二年度、三十三年度、三十四年度の三年間の設備投資の金額について御説明願いたい。
○説明員(平出彬君) 大体最近ずっと三十年度から約一億くらいの投資をして参りました。三十二年度におきまして、大きな縦坑の開発、その他の大きな工事が一応終了いたしましたので、その後は機械の取りかえに重点を置いておりまして、その機械の取りかえにつきましては約三千万円ないし五千万円程度のものを投資しております。
○小柳勇君 受備投資については、民問讓渡しないことになっておりますから、危険もありましょうし、早急に三十二年度以前のような考えで設備投資をされることを要請しておきたいと思います。 それからなお、総裁が売山を考えられたために、監督者の方にも不不幸な人がたくさん出ました。それから職員の方にも解雇三人、停職十二人、告訴九名、二十四名の犠牲者を出しております。所長、副長などの肉体的な——あるいはついにやめられた方もありますが、それらの方について、私どももまことに気の毒に存じておりますが、それと同時に職員の、総裁がそういう考えをしなければ、当然避けられた減炭なり、このような犠牲者について、私は、先日矢嶋委員が総裁の責任を追及されたそうでありますから、きょうまたここで繰り返しませんが、総裁の責任を自分がとられないならば、当然このような職員の処分を撤回されてしかるべきであろうと思う。そのようなことを総裁はどのように考えておられるか。きょうは副総裁の決意を聞いておきたい。
○説明員(小倉俊夫君) あの志免を譲渡するということは、各方面からの御勧告もありましたし、また政府の意見も十分聞いた上でそういう措置を進めたのでございまして、かえってそういうことをなおざりにいたしますれば、責任の問題が出てくるかと思いまするが、とにかく国鉄から分離すべしという大方の御勧告に従って処置をいたしたのでございまするから、最も正しい方法であったのではないかと、こう考えます。いろいろそれについては委員会を設けて万遺漏なきを期して進んだのでございます。しかしながら、この炭業界の革命的な、だれも予期しなかったような急角度の不況があったために、ついに分離はできなかったのでございまするが、その段階におきましては万全の措置を講じて参ったと思います。従いまして、国鉄当局には何らの責任というようなことは起り得ないと存じます。しかしながら、方々の方で、現地におきましていろいろな不法または不当な行動を起こした職員につきましては、これはやむを得ず処分をするということもとがめられるべきものではないと、かように考える次第であります。
○小柳勇君 処分の問題については、私は今の答弁を不満でありますが、一体、今後志免をどういうふうにして経営していこうと考えておるか、概要だけでいいから簡単に説明願います。
○説明員(小倉俊夫君) 志免につきましてはああいう結果になりましたので、青山調査委員会にも報告し、その意見も聞いたのでございまするが、大体諮問委員会の答申の範囲外であるが、まあ非公式に各委員の意見を総合すればという前提のもとに、やはりとりあえずは国鉄が経営しなければならないであろうが、できるだけ合理化をはかって赤字を少なくし、国鉄の損失を最小限度にとどめるような工夫をしていくのが至当であろうと、こういうふうな結論でございました。
○小柳勇君 最後に、この本体の方ですけれども、この前の三十一年度の決算では、電気関係の業者に中心があったのです。ところが今度のこれを見ますと、施設系統の不当たる事項とか、あるいは監督不行き届きというようなものがあげられております。そのような処置をどういうふうにされておるのか、最後に聞いておきたいと思います。対策ですね、そういうような、この前は電気業者について相当立ち入った質問がなされて、対策は相当るるとして述べられました、総裁から。今度のやつについては、主として施設系統のものがあげられているが、そういうものを今後どのように是正しようとして対策を立てておられるか、その点だけを最後に質問しておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 実は御指摘の通りに、三十一年度につきましては電気関係の指摘事項が多くございました。それで特に電気関係につきましてはその改善に努力をしたのでございまして、その結果があるいは出てきたのではないかと存じまするが、しかし電気関係も施設関係も、請負とか工事とかというような関係におきましては大体同じでございまして、やはり、たとえば予定価格を厳重にしなければならないというような場合には、同じ規定によりまして、電気関係も、それから施設関係も覊束されるのでございまするから、単に電気だけ改善したということではなくて、請負業務あるいは工事関係につきましては、電気と同時に施設も改善して参ったつもりでございます。しかしながら、お話しのように今回は施設関係が多いのでございまするが、このうち、予定価格の積算について足りなかったというのが数件ございまするが、こういうものにつきましては積算基準の委員会もございますし、これに対する規定もございますので、今後とも予定価格の積算についてはそういう関係個所、あるいは関係法規に照らして間違いないように厳重に注意して参りたいと、こう考えます。 それから工事の施行が設計と相違しておる点、これも前に電気関係のときに相当件数ございましたが、これとても電気と施設とは何も工事としては変わりはないのでございまして、設計と相違しておるということは、結局工事完成後の検査が悪いということでございまするので、そういう方面を今後厳重に監督きせて参りたいと、こう考えております。
○小柳勇君 今のを少し具体的に質問しますが、たとえば工事が下半期に、しかも正月から三月ごろまで、だっと工事がくる。そういうものを予算がきたのでやらなければならぬ。それで突貫工事をやるというようなことで、一番大きなこういうような錯誤が出るのではないかと思いますが、この下半期に工事が片寄るのを防ぐためにどういうような対策を講じられたかということを最後の質問にしまして、副総裁だから国鉄を代表しないということではなくて、総裁に対して決意を聞いておきたい点もございまするが、その点は保留いたしまして、この問題で質問を終わりたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 大体におきまして年度末にいささか工事が片寄るということは御質疑の通りでございます。で、これはやはり現地におきましても、予算とにらみ合わせていたします関係上、つい保留が多くて、それが目算がつきました際に放出する関係で、多少年度末に片寄るというきらいはございまするが、最近はそういうことをやかましく申しましたので、非常に改まって参っております。で、私どもは、予算が成立いたしますと、できるだけ早く実行予算を策定し、さらにできるだけ早くAFEを切りまして、工事の認可証を切りまして、工事がおくれないようにという注意をいたしております。しかしながら、年度末に工事が片寄るというようなことはないように今後とも十分注意して参りたいと思います。
○矢嶋三義君 小倉副総裁が非常に誠実な態度で答弁なさっているので、もうおまかせしてもいいような感じもするんですが、僕は簡単にお伺いしますから、一つ簡単に御答弁を願いたいと思います。 この前、運賃関係でお伺いしたときに保留しておいたわけですが、それをお答えを願いたいと思いますが、最近教育の一環として修学旅行が行なわれるわけですね、非常に盛んになりました。お宅からも協力をいただいて、日本の将来を背負って立つ青少年の校外教育訓練として非常にいいことだと思います。いよいよ堅実に進展させなければならぬと思うのですが、その運賃の問題ですが、相当割引をしていただいているわけですが、最近は御承知のごとく校医さんまで引率者として参加していただくことになっているわけですね。少なくとも五十人に一人くらいは世話役として、監督者として、引率者として私は無料にすべきだと、かように思うんですが、これを一つお約束していただきたい。いかがですか、当然ですよ、これは。
○説明員(小倉俊夫君) 実はおしかりをこうむるかもしれませんが、国鉄は独立企業体でございまして、やはり独立採算制というのを——公益性ももちろんございますが、かたがたには独立採算制というのを命題、使命とせられておりまするので、実際申し上げますれば、列車を利用される方からは、必ず料金をいただくというのが、逆に建前なんでございます。しかしながら、それでありますからして、学生団体につきましてのつき添い人につきましても、原則からいえば、これはもちろん料金をいただくのが筋だと思います。 ただ普通団体の場合のあっせん人は——実は普通団体はいろいろ統制のとれない、あるいは扱いにくい、鉄道の職員としては扱い切れないような団体もございますので、あるいは老若が入りまじるとか、そういうふうな意味で、やはり世話役が、どうしても必要だというような見地から、百人に一人は、ぜひ世話役が必要だ、そういう見地からして無料にいたしております。それで、普通団体と学生団体との割引率をみますと、普通団体の方は五分ないし多くて二割五分、平均一割五分程度の割引しかしておりませんですが、学生団体の方は、社会政策的な意味合いから、そういう点。割引率は、おとなが五割引、小学生以下が三割引になっておりまするが、先生は、学校の種類あるいはいろいろな事情で、たくさんつき添いにこられる場合もございますし、いろいろな点からして料金をいただいておるような始末で、これは一つ、ごかんべん願いたい、こう考える次第でございます。
○矢嶋三義君 結論だけ聞けば、あとの、どういうことをいわれるかということはわかっていますから……。しかし、独立採算制ということは、聞こえません。——これは、独立採算制ということはわかっていますがね。そんなことをいえば、ずいぶん、ただで乗っている人がいますよ。私自身、法律に基いてただで乗せてもらっています。それ以外だって、乗っている人がずいぶんありますよ。これは純然たる私企業でなくて、政府関係機関ということにしてあるところからみると、公共性が付与されている。それで、教育の一環としての修学旅行は、営業政策からいっても大事なお客さんですよ。彼らは、生徒時代に旅行したら、将来また成長して、あなたのところの機関を利用するし、お世話にもなるだろうし、それによって、あなたの営業政策も進展する。ああいう年令層のものを輸送する場合に、事故が起こると起こらないとでは、当事者もさることながら、輸送機関としてのあなた方も、ずいぶん事故が起こると起こらないとでは差が生じてくるわけで、五十人に一人ぐらい無料で乗せるというようなことは、これは気分の問題ですよ。私はこの間二、三カ所で聞かれて、びっくりしたのですよ。実際気持の問題ですよ。やはり国会議員の無料パスとか、それから、いろいろな無料パスがある。あなた方の、いろいろ出入り商人がありますが、そういう者にも、若干出していますよ、国鉄の職員だげでなくて。——それはギブ・アンド・テークだと思う——そんなこと、きたならしいことはいいませんけれども、それは独立採算でも、やっているのでしょう。そういう面もあれば、ちょっと気のきいた教師とか、あるいは生徒だったら反問してきますよ、先生は、パスで乗って何だ、われわれが行くときには、引率者は全部とられるのだ、引率者は認められない、それほどきびしくやっているのだ、こう言われた場合に、私は答弁に窮したのです。 だから、具体的にこういう問題を伺ったので、これは、あなたがそうお答えになれば、いずれ他の、総裁並びに理事諸君とも協議して検討していただきたい。これは大した予算をとらないので、気持の問題です。これをやると、ほかのところからもえらい文句が出てきますか、検討する余地がありますかどうか、お聞かせ願います。
○説明員(小倉俊夫君) 学生団体につきましては、それを引率する教職員は、数に制限がなく全部三割引をいたしております。三割引というのは、相当高額な割引だと私ども考えておりまするが、一方普通団体の方の場合には、百人に一人という限定をいたしております。それ以外は、もちろん有料でございます。 それで、大体ここら辺で、いろいろな意味合いから申しまして、私どもは、均等がとれておるのではないかというふうにも考えまするが、ただいま先生のお話もございますので、さらに検討をいたすことにいたします。
○矢嶋三義君 検討を御要望申し上げておきます。 次に、具体的な問題ですが、先年山陽線で米兵の不注意のために、「かもめ」が衝突して国鉄に損害を与える問題が起こりましたが、あの補償問題は解決したかしないか。しないとすれば、行政協定の何条の不備のために解決しないのか。従って行政協定の改定に当っては、当然改定を国鉄としてはしてほしいという態度を持っておられるのか、簡単にお答え願いたい。これは、通行してありますから用意してあると思います。
○説明員(小倉俊夫君) これは、まだ解決いたしておりません。 それで、これにつきましては、昭和二十四年の二月一十五口、呉調達局長に対し補償の申請をいたしております。その国鉄の損出額としましての請求といたしましては、損害額は二千七百万円余でございます。これにつきましては、御承知の通り日米行政協定第十八条の第一項及び第二項におきまして、相互の国有財産上の損害、軍隊の構成員または政府職員の負傷または死亡については相互に請求権を放棄する旨定められておりまして、米国の方の見解は、国鉄は、国の機関であるというふうに認定して、この条項を適用して賠償止め義務がないという主張のようでございまするが、私の方では、国鉄は国家の、実際の内容は別といたしまして、法律上は国とは違うのであるから、この適用はなく、賠償をしてほしいという要求をいたしております。しかしたがうこれは事、国際間の問題でございまして、私どもの方といたしましては、調達庁に請求するという限度でございます。
○矢嶋三義君 それだけでは解決しないでしょう、最近行政協定の改定が論ぜられているときであるから、今の十八条をそのままにするのならば、その改定をやるときに両者の確認事項として、国鉄は、これは国家機関ではないのだ、従って損害が米兵の不注意等のために与えられた場合には、国鉄に補償すべきものだ、そういうことを……十八条の条文は、今と同じような形に、そのままになれば、両者で確認事項としてとることをしなければ、この問題体解決しないし、今後も起こるであろうと予想される問題で、そのつどトラブルが起こるし、国鉄としても、損害を受けるわけですから、国鉄当局としては、外交権のもとに、外交折衝をやっている外務省当局に対して意思表示があってしかるべきだと思う。それから、何らかの意思表示をされたのかどうか、してなければ、直ちにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○説明員(小倉俊夫君) これは、条約上の問題でございまするので、国鉄としては、調達局へ申請するという手続をとるのが限度でございます。また、はっきり理由を付しまして、これだげの要求を米軍に対してしていただきたいという要求を出しておるのでございます。
○矢嶋三義君 こういう点については、山内さんのところは、発言権はあるのですか。運輸大臣は閣議の構成員の一人であるが、閣議において、そういう意見を述べて、それを通じて外務大臣は交渉して解決すべきものではないかと思いますが、いかがですか。
○説明員(山内公猷君) 運輸省といたしましては、ただいま国鉄側から答弁したような見解で、外務省に対しまして、私の方としてこの問題を提起いたしております。
○矢嶋三義君 特に所管の楢橋運輸大臣、事務当局として十分督励しておいていただきたいと思います。 次に、この国有鉄道の全般ですが、いろいろ事業量も多いし、それから広い地域にわたっていることですから、なかなか机上で計画を立て、また考えるようにはいかないかと思うのですが、どうも検査院から出たこの範囲内から見たのでは、やっぱり十分心がけが行き届いていないのじゃないかという感じを受けます。 防衛庁の予算の執行状況を見るというと、やっぱり昔の軍事貧的な考え方が底流にある。国鉄にして見れば、何かこう、私物私有というような観念が、意識するとせざるとにかかわらず、若干底流にあるのじゃないかというような感じを受ける。予算の使い方が、きめこまやかでない。たとえば工事については、きっき同僚委員から指摘された「施行が下期にかたよる傾向が依然として認められる」、それから「一般的に資材の回転率が低下する」「相当量の不適格品が混入された結果」云々、それから国鉄というようなところは、非常に科学的でなければならぬのですが、「使用材料の数量、価格等の調査が十分でないなどのため予定価格が過大となりひいて工事費が高価となっている」、こういう活字が出てくるのですね。また「工事の施行が設計と相違しているもの」で、「出来形が設計と相違しているものが少なくなく」、こういうような指摘が次々になされている。あるいは「購入品が使用時期を失する結果となったりまたは過大調達となるなど不経済となっていると認められるものが」云々と、こういう点は、やっぱりきめのこまやかさが不足していると思う。特に工事の施行が設計通りになっていないというような場合は、ことに国鉄の場合には危険ですから、国民の生命にもかかわることでありますから、厳に注意していただかなくちゃならないと思うのですが、副総裁の御見解いかがでしょうか。
○説明員(小倉俊夫君) まことに御指摘の通りでございまして、予算——予算と申しましても貴直な国家からの借入金、あるいは運賃というようなものの集積でございますから、それの使い方には十分に慎重に慎重を重ねて参らなければならぬと存じます。 ただ国鉄の資材購入は千二、三百億に現在なっているかと存じます。それから工事件数から申しましても四、五万件に上る相当大きな数でございます。でありますからして指摘事項があってもいいというようなことは、全然許されないのでございまして、私どもとしては、一件も指摘事項のなからんことを期しているのでございますが、たまたまさように大きなスケールでございまするので、やはり監督不行き届きで御指摘を受けるものが年々出てくるということは、私ども非常に遺憾に存じております。今後とも、こういう点につきましては、十分反省いたしまして、できるだけこの予算の使い方あるいは工事の遂行の仕方等につきましては、改善の方法を講じて参りたいと決心いたしている次第でございます。
○矢嶋三義君 その答弁を了とします。 次は、この四百九十一号の「固定財産部外使用料金の決定処置当を得ないもの」、これは先般指摘いたしまして、使用承認、土地建物の返還状況並びに承認状況を資料として御提出を要望いたしましたところが、早急の同に資料を出していただいたわけであります。 これを拝見いたしますと、この返還件数は相当多いようで、昭和三十四年度に急に減っているようでありますが、ただ使用承認件数は三十二、三十三、二十四年にわたって変っておりません、大体数字は似ているのですね、こういうことは何ですか、返還もふえてくるが、新たに使用承認をする件数がふえていくということなんですか。そんなに使用承認をするような余裕があるのかどうか、そのところは、ここの数字からよくのみ込めないので、簡単にお答え願います。 特に、この前も指摘いたしましたが、あわせてもう一回承っておきますが、この会計検査院の報告を見ましても、各種の軽減措置を行なって使用料金を算出しているが、実際の時価に比べて著しく低価と認められる、あるいは貸付の実態に適合しない軽減処置を講じて、適正を欠いているものがある、こういうように指摘されておりますが、確かに私はあると思うのです。で、これは改善されつつあるやにも承っているのですが、どうかということですね、それから特に私鉄等が、百貨店用地として使用しているようなものも見逃して軽減措置を適用して、収益確保を不適正にしている事例があるというようなことも聞くのですが、果たしてそういうものがあるのかどうか、ありましたら、そちいう点は、早急に是正していただかなくちゃならぬと思いますので、あわせてお答えを願いたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 担当の管財部長が出席いたしておりますので、管財部長から御答弁さしていただきます。
○説明員(山崎武君) 一番最初に御指摘の、使用承認土地建物の返還の件数でございます。おっしゃいますように、件数は三十二年度が四万二千七百、三十三年度が四万二千、三十四年度が四万二千五百、大体の数字は似ておりますけれども、多少ふえている傾向がございます。これは、鉄道の用地が、特別にそれほど非常に余裕があるというわけではございませんけれども、たとえば、あいている土地を町の発展のために貸してもらいたいとか、あるいは、ちょっとした建物を建てたいから貸してもらいだいとかいうことで、件数としては多少ふえておるのでございます。 それから返還件数でございます。これは、前回御指摘ございました不安定という中にございますが、ちょっと蛇足になると思いますが、不安定と申しますのは、鉄道では、いつでも土地を返してもらうということが、返す場合は、無償で移転をきせる、あるいは無償で原状回復させるというような非常に強い条件が付してございます。それが不安定ということでございまして、これには、ある程度割引をしなければならない。これは、いろいろ委員会がございまして、その答申も見ておりまして、そうやったわけでございます。 その例といたしまして、ただいま先生からお話しございましたように、三十二年度が千四十、三十三年度が千百、三十四年度がちょっと減っておりますが、五百七十、今計二千八百くらいになっております。ただ、その中に、ちょっと御説明いたしますが、ある所で高架下を貸していたときに、線路を増設しなければならないというときには、当然その高架下にいる人たちには出てもらう、あるいは沿線の用地を貸している場合には出てもらうというときには、減少の件数に入るわけであります。これが今度できますと、また、そこに入れるというような場合がございまして、件数としては、あまり変わらないという点が多少そこに出てくるんじゃないか、こう思っております。 それから、その次の御指摘の点でございますが、不安定要素などがあるんで、引くのはある程度容認するとしても、非常にやり過ぎじゃないかという御指摘につきましては、まことにごもっともだと思います。非常に件数が多いようでございまして、一定の標準は示しておるのでございますが、非常に漏れていたものに対しては恐縮しているわけでございますが、まず、いつでも返すというような不安定の要素があるために、貸しておるものの中には、非常に堅固な建物で、そういうものは、あまり不安定じゃないんではないかという御指摘のものにつきましては、これは直す、すでに直したものもございます。同時に、そういうことで、ある程度割引するというようなことは、これを全部訂正したいと思いまして、ただいま作業を進めております。だんだんと進捗しておりますが、少なくとも、昭和三十五乍度、来年度初めには、検査院からの御指摘の点も、これはきれいに、まあ、きれいと言いますか、全部適用を除外する、こういうつもりでございます。 それから、デパート敷地に貸してある、百貨店敷地に貸してあるのが、資本利子額の軽減措置、これが適切を欠いているんじゃないかというお話でございます。まことに、私どもも、いろいろ件数がございまして、ちょと気がつかない点もございましたんですが、何といたしましても、デパート敷地に使用しているものにつきましては、何とも申しわけないことでございますが、これにつきましては、たとえば、一例を申しますと、横浜の相模鉄道に貸しているのが、上が、そういうものに使っておるわけでございます。これは、全部直しましたんでございます。もう一度、事こまかに当たりまして、三十五年度からは、このようなことのないようにやって参りたいと存じます。
○矢嶋三義君 十分一つ、独立採算ですから、御注意願いたいと思います。 あと十分ほどで終わりたいと思います。二間ですから、そのつもりでお答え願いたい。 その第一は、常識的なことなんですが、今年は山陽線と東海道線、あの幹線が数回にわたってストップした。これは、少しだらしないと思う。私は九州ですが、九州の幹線は、これは台風常襲地帯の関係もあるかもしれませんが、毎年ストップですね。これから社会機構、経済機構等が、非常に複雑になってくる。そうして科学の進歩とともに、社会も小さくなってくる。従って、国内の国民の生活も非常に地域的には狭い範囲内で生活をやっていくということになってくれば、国家の幹線が、ちょっとした雨で、ちょいちょいとストップするようなことでは困ると思う。これはどういう反省をされ、今後どういう対策をされようとしておるかということと、それと対照的なことですが、言い古されておることですが、そうして非常に平俗なことですが、地方のローカル線を少し、副総裁、大事にして下さい。ともかく、私は九州の片いなかにおって大分と熊本の間を通っておる豊肥線の汽車を一番多く利用する国会議員の一人ですが、それに乗るたびに、同じ三等で、同じ賃金を取られるのは不都合だという気がするのですが、北海道の僻地でも、四国の僻地で毛、そうだと思うのですが、あまりにも違い過ぎると思う。これは、きょう出された五カ年計画進捗表から見ても、いろいろ御苦心の点があろうかと思いますが、ローカルをもう少し思いやりのある態度で、一つ善処していただきたいことを、これは、要望を含めて伺いたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 東海道線が、先般の伊勢湾台風によりまして、数日間ストップいたしまして、御迷惑をかけたことは、まことに申しわけないと存じております。ただ、言いわけがましいのでございますが、伊勢湾台風というのは、室戸台風に匹敵するほどの非常に強烈な台風であったそうでございまして、鉄道におきましても、一例をあげますと、豊橋から大垣の間は、ほとんどの電柱が倒れ、または傾斜したというような、かつてない大きな被害でございました。それで、そのために、しかし復旧は、一刻も早くいたきなければならぬということで、どんどん上の架線を切り、あるいは傾斜した電柱を倒して、線路だけをあけまして、蒸気機関車でつなぎの運転をしたというような非常手段までとったのでございます。 それで、ただいまは、あの苦い経験にかんがみまして、伊勢湾台風被害電車線路強化対策委員会という委員会を作りまして、線路の強化を検討いたさせております。 それからローカル線をもっと大事にしろというお話でございまして、これはごもっともでございます。私どもも、決しておろそかにしておるわけではございません。たとえて申しますれば、ディーゼル・カー、あるいは先生の御指摘の線路に、どれだけディーゼル・カーが入っておりますか、ただいま承知いたしておりませんが、とにかく、ディーゼル・カーをできるだけ支線区、いなかの方の支線区に回しております。ただいまディーゼル・カーは毎年二百五十両程度新製いたしまして、その中の七割程度は、支線区に回すというようなことをいたしております。しかしながら、最近は、都市間の準急に相当使うようになりましたが、全国の線区の大体六、七割程度までは、ディーゼル・カーが全部あるいは一部の列車に変わっているというようなことで、今後といたしましても、支線区はできるだけサービス改善をして参りたいと、こう思っております。
○矢嶋三義君 その点は、特に強く要望申し上げておきます。 最後に発言いたしますが、それはこの日本国有鉄道関係の決算審議は完結したわけでありませんけれども、まあ本日までですね、これを審議して参って、きょう質疑がありました通行税の問題ですね、これは、きわめて私は適切だと思うのですね。で、本日まで審議した結果としては、自民党さんの方からも意見を含めての質疑があり、それから小倉副総裁の方からも、国鉄を代表して、三等寝台の二割を撤廃して、あとの二割を一割ぐらいにするのが妥当だと思う。国鉄当局も、そう思われて、これは与野党、それから国鉄を通じて、完全に意見が一致することですがね、決算審議した結果。従って私はあまり固苦しいことをここでは発言しませんが、動議とか何とかいうような発言はしませんが、委員長において、本委員会の決議として取り上げられるように、一つ私はお取りまとめいただきたいことを委員長に特に御要望申し上げるわけでありますが、いかがでございましょうか。
○委員長(上原正吉君) この委員長だけ限りでも参りませんので、党内でよく相談して参ります。
○矢嶋三義君 だから、私は動議とか何とかいうような固苦しいことを言わないわけですが、まあ党内とか何とか言わないで、ここで、決算委員の方が、みんなして審議してみると、やはりさっき答弁聞いても、実際その通りですよ。そうとなれば、決算委員会のやはり自主性、あるいは党の立場もありましょうが、そういうふうに一つ努力するというように、ぜひ一つ、お取りまとめ願いたいことを委員長に強く要望いたします。これは誰かの意見が違えばですけれども、国鉄側においても、どなたがお考えになっても、ごもっともだということなんですから、そういう方向に、この決算委員の総意によって動くように、委員長によってお取りまとめ、御努力をいただきたいことを強く要望申し上げるのですが、お聞き入れ下さいますでしょうか。
○委員長(上原正吉君) 努力はいたします。
○仲原善一君 時間があまりないようでございますので簡単に一つの問題だけお伺いいたします。 それは国鉄の駅の集約化の問題であります。昨日実は農林水産委員会で業務局長から大よその話は伺いましたが、まあそれによりますと、大体、現在ある駅四千近くのうち、半分を貨物を取り扱わない駅にして、ほかの駅で、まあ集約化する。それによって残った駅には、非常に近代的な施段をやって、まあ荷役の関係なり、機械化の施設等をやって、非常に荷物の運搬を合理化していこう、近代化しよう、まあこういうようなお話でございます。 そのために現在一時間当たり十八キロぐらい走っておる貨車を、この集約化が完成すれば、一時間三十八キロぐらい走れるようにスピード・アップができる。また経費の面についても、完成後には二百億程度の節減ができる。まあ非常にその限りにおいては、私どもけっこうであろうと賛成を申し上げるわけでございますが、ただ問題になりますのは、遠くなった駅まで集配する荷主の方の負担でございますが、この点について、非常にわれわれ危惧をしているわけでございまして、たとえば農林水産物、特に米なんかにつきましては、現在、ほとんど駅ごとに農業倉庫を持っております。そういうところで、まあ米を農民が、そこまで持っていっておるわけでございますが、これがほかの駅まで持っていくということになれば、その運賃というものが相当かさみます。食糧庁だけの計算でも、米について三億円の負担増になるということを言っております。内容をお伺いしますと、小口扱いの方は、その集配の料金については、鉄道の方で負担する、荷主の負担にはならぬということでございますけれども、車扱いの方は、これは荷主の負担になるというお話でございますが、そこで、ここでお伺いいたしたいのは、この集約化というのは、強行される御意思であるのかどうかということと、もう一つは、強行された場合に、この荷主の現在の負担が非常にふえる分を、まあ二百億も経費の節減ができますから、総括的に言って、その中で救済される意思があるのかどうか、その辺、荷主の現状よりも負担がうんとふえるようなやり方でなくて、この集約化を実は推進してもらいたいという希望を持っておりますので、その二点についてお伺いいたします。
○説明員(小倉俊夫君) ただいまお話がございましたように、貨物駅の集約というのは、国鉄の合理化の一端といたしまして、あるいは経費の節減の方法といたしましてやっていきたいと考えております。がしかし、これは方針でございまして、具体的には、どの線どの線と線別に当たって、その集配駅とそれから貨物廃止駅を具体的にきめるのでありまして、そういう場合には、いろいろ関係方面の御意見も参考に伺っていたすべきであろうと存じます。 ただ、先ほどお話がございましたように、荷主さんの方におきましても、この集約駅における荷役設備が完備されることによりまして、荷扱い費が減るとか、あるいは貨物が速達されるために貨物列車のスピード・アップによりまして、貨物の到着時間が縮まるというようなことにおきまして、いろいろ相場上の利益その他無形の利益もあるということでございまするので、そういう点につきましては、ぜひ御協力を願いたいと、こう考えております。 それから直トラックが駅まで運ぶ直荷主さんは、それは少し、やはりトラックの足が延びるというようなことで御負担がふえるかもしれませんが、ただいまの御指摘のように、小口の方は、鉄道の自動車で代行して集約駅へ運ぶとかあるいは地元の運送店の集配区域を広げて集配を進めるとかいうような救済方法と申しますか、是正方法もあわせて実施して参りたいと存じます。 そういうことで、ただいまの御質問につきましては、個々の線別に具体的に計画を立てていくのでございまして、ただいまのところは、方針として考えておる次第でございます。
○委員長(上原正吉君) 委員長から、会計検査院に一言だけお尋ねしておきたいと思うのでございますが、会計検査院は、予算を執行したあとを検査するだけでなく、執行中といえども、不当事項や不正事項が発生しないように予質の執行を検査できると記憶しておりますが、どうだったでしょうか。
○説明員(平松誠一君) 検査院は、決算を検査確認するというのが建前になっております。しかし、検査院法によりますと、債務を負担した段階というようなものにつきましては、やはり検査をすることができるということに規定がなっておりしますので、そういった段階になりますれば、たとえば契約を相手方と締結したというような段階になりますれば、検査をいたしております。それ以前の段階ということになりますと、検査の権限はございません。
○委員長(上原正吉君) そういたしますと、検査できる段階で検査して、それは検査報告書に載っておりますか。
○説明員(平松誠一君) 検査できる段階におきまして検査したものにつきまして、不当あるいは不正と認めた事項は、検査報告に載っております。
○委員長(上原正吉君) 不正、不当と認めなければ、つまり事前に不正、不当を防止し得た場合には、検査報告には載っていない、こう了解していいですか。
○説明員(平松誠一君) ただいまの検査院の権限の結果、検査した結果に基づきまして、必ずしもそのこと自体でなしに、同様な百態につきまして、防止できるというような事態がありますといたしますと、そういった点につきましては、担当の部局に意見を申し述べまして、改善の措置を要求する道が開かれております。従いまして、そういたしまして、改善の措置を要求した事項につきましては、やはり同様に検査報告に掲記することで、実際改善の措置を要求いたしまして、検査報告に載った事例もございます。
○委員長(上原正吉君) ほかに御質疑がなければ、これで御質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上原正吉君) では、これをもって、日本国有鉄道の部、検査報告書批難事項、第四百七十九号から第四百九十四号までの質疑は、一応、終了したものとすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上原正吉君) 御異議がなければ、さよう決定いたします。 以上をもちまして、本日の審議は終了いたしました。次回は、十一月十四日土曜日午前十時より、運輸省の部を審議いたす予定であります。 本日は、これをもって散会いたします。 午後四時四十三分散会