P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
33回国会参議院1959/12/11

議院運営委員会 第13号

発言数
45
登壇者
12
会派数
3
開催日
1959/12/11

会議録

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) これより議院運営委員会を開会いたします。  会期延長に関する件を議題といたします。事務総長の報告がございます。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 昨十日午前十一時五十分ごろ、参議院自民党議員会長の重宗雄三氏外数名の方々が議長を訪ねられまして、参議院自民党としては会期を十二月二十七日まで十三日間延長いたしたいということを申し入れられました。議長としては、議院運営委員会の理事会が休憩中でありましたが、二時半過ぎに再開されましたので、そこに私から報告をいたしまして、理事会におきましてその会期延長の問題が議せられたわけであります。なお議長は、本朝九時三十分から常任委員長懇談会を招集いたしまして、各常任委員長から会期延長に関する御意見を伺ったわけでありますが、その際、数人の委員長は、自分の委員会にかかっておる法案なり条約なりの関係から相当大幅な会期延長が必要であるということを述べられ、多数の委員長は、自分の委員会には直接大した案件はないけれども、国会全般の情勢によって処理せられたいという意見であり、一人の委員長は、会期延長の必要はないと思うという御意見でありました。本日、理事会に対しましては、さらに私からその常任委員長懇談会の模様を報告して、会期延長のことがなお議せられておったわけであります。なお、先ほど三時十五分ごろ衆議院議長の使いが見えまして、衆議院議長としては、今期国会の会期を本月二十七日まで十三日間延長したいと思うので、参議院議長に対して協議を申し上げますと、こういうことでございました。参議院議長はこの段も議院運営委員会の理事会に報告いたしました。以上、会期延長の問題について昨日来議せられましたことを、この機会に御報告申し上げる次第でございます。

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) この際、会期延長問題につきまして、御意見のある方は御発言を願います。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 昨日開かれました三回にわたる理事会、並びに本日午前午後二回にわたりまして理事会が開かれまして、わが自由民主党の方からお願い申し上げておりまする会期延長の件を議せられたのでございますが、実は臨時国会の会期も残り少なくなりまして、日曜をはさんであと三日しかないわけです。ひるがえって法案の方を考えてみまするに、今臨時国会の重要案件の一つでありまする炭鉱離職者臨時措置法案、これもまだ衆議院から参議院に送付して参っておりません。なおまた、農家が非常に待望いたしておりまする繭糸価格の安定に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、これもまた衆議院の力で委員会審議中の模様でございまするし、なおまた、去月の二十七日のあのような不祥事を招きました件につきまして、皆様方とともに、再びかかる不祥事を招かないような何らかの措置を講ずる必要があるということにつきまして、私ども議員の立場からこの問題を非常に大きく取り上げ、痛感いたしておるわけでございますが、これらの不祥事を今後絶滅するための措置がただいま考えられておりまするので、この問題をすみやかに解決しなければならないことを、議員の立場から非常に私どもは大きく考えておるような次第でございます。そういうような理由に基づきまして、日曜をはさみましたあと三日間の残り少ない会期では、とうてい解決することは不可能な事態に今日相なっておりまするので、ただいま衆議院議長の方からも当院の議長に御相談がありましたように、ぜひともこの際、二十七日まで十三日間会基を延長していただきたいということを、自民党の立場から重ねてお願いを申し上げたいと存ずる次第でございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 今、田中委員の御説明によって、二十七日の不祥事件等というから、全く不祥の事件が複数なのか、何が複数なのかわからぬけれども、そういう問題の解決のために延ばしてもらいたいというふうに、いささか強く聞こえましたけれども、そういうことであるならば、われわれとしてはなかなか承服いたしかねます。最近の各委員会の審議の状態を見ていると、私は必ずしも政府側は熱心にやっておるとは思われぬ。きょうはベトナム賠償の問題は一つも出なかったと思う。これは田中委員の方の会期延長の理由の中に入っていないようです。きょうあたり私は緊急の質問があって、委員外発言を求めて質問したのですが、途中で発言をやや制限をされるというようなこともあって、私としては、はなはだ心外にたえない。こういうふうな状態の中で、特に今言われる二十七日の不祥事件、これに何か対策を考えておられるようでありまするけれども、それを解決するために延ばしたいというようなことは私は理由にならぬと思うのです。私はせっかくの田中委員のお話でありますけれども、私はこれは反対申し上げます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 関連してですが、今、自民党の田中理事は、三つの具体的問題を取り上げて十三日延長しなければならぬという理由のようですが、まず第一点の炭鉱離職者の問題ですね。これは御承知の通り、衆議院は一週間も前に上がってしまって、きょうの本会議でやるか、十四日の本会議でやるかわかりませんが、本会議で上げる。それからもう一つ、繭糸の問題、これも十四日に上げるということを言明しておられる。おそらく十四日には参議院の方でも本会議があることだろうから、当然これは解決するわけですよ、十三日間会期延長しなくても。それからもう一つ、最後に言われた二十七日の不祥事件、これはわが方の坂本委員からも出ましたが、ここでこの前二十七日の事件についていろいろ論議したときに、ここにおられる松野議長は、参議院の方はまことにりっぱであって、何にもなかったということを言明しておられる。速記録を読んでもらってもいいが、そういうことを言っておられる、それから百歩譲って、自民党の諸君の言うように、もしそういう事実があるならば、参議院のどなたとどなたがやったか明確に言いなさいということを十日前から言っているか、きわめて言うことに自信がない。だれがやったかということの反証もあげることができないし、わいわい騒いでいる衆議院のしり馬に乗って、どこでハッパをかけられたか知らぬけれども、そこでああいうふうに法案を上げ得ないような状態に押しとめておいて会期延長ということは理由にならぬ。もう少し明確に十三日間延ばさなければならぬ理由を並べてもらいたい。特に私は、この臨時会と通常会の関連性において、臨時会は二十七日までやるということになれば、通常会は御承知の通りその次の次の日。そうすると、確かに日本国憲法は、十二月中に召集して百五十日やらなければならぬということになっておりますが、憲法のほんとうの精神というものは、九日から十日、それから始まって二十一日までが十二月中と解釈するのが、最も正しい憲法の解釈であって、十二月一日でも十二月中だ、三十一日でも十二月だということは、法的にはそういう解釈になるかもしれぬけれども、十二月中という解釈でいくと、今、私が申し上げた通り、中旬ということが全く憲法の真髄だということを憲法学者はみんなおっしゃっている。法は確かにまげておらぬが、精神は踏みにじられている。ですから私どもは、何の理由もなくして通常国会をいたずらに延ばして、加えて臨時国会を十三日延長しなければならぬということは、憲法の精神というものが踏みにじられているというように考えるわけです。もう少し何かわれわれを納得せしめるような会期延長の内容があればここで了解いたします。田中理事の言うように、炭鉱離職の法案はあれは両方の委員会で上げる。それから繭糸の問題もその通り、三番目の今言った二十七日のだって、もう理事会を通じて何回もくどいほど言っている。全然出しもせぬで会期の延長の理由にするということはおかしい。もう少し理由を明確に言ってもらいたい。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 ただいまの阿部理事のお言葉の中に、衆議院のしり馬に乗ってという言葉がありましたが、われわれは何も衆議院のしり馬に乗って申し上げておるのじゃない。最初申し上げましたように、炭鉱離職者臨時措置法案はまだ参議院に送付してきてない。従来の慣例からいいまして、参議院に送付されてから、少なくとも法案というものは早くて一週間くらいの委員会審議というものはあっておるのが慣例なんです。それが一つ。それと繭糸価格安定法の問題は、これはまだ衆議院の農林水産委員会で議了いたしておりません。目下農林水産委員会で質疑続行中の法案でございます。しかも、こちらにいつ送付してくるかということも全然まだ見当がついていない。そういう実情でありまして、この改正法案を参議院の方に送付して参ってから少なくともやはり一週間以上の委員会審議というものが必要であるというふうに、私どもは考えているのであります。なお三番目の国会周辺の秩序維持に関する問題につきましては、これは両院にまたがる問題でもあり、すでに衆議院の方においては議長試案なるものが出ておりますることは阿部理事も御承知の通り、なおまた当院におきましても、議長から私ども議運に対しまして、これに対するよき検討を一つ議運でやってもらいたいというような御意見の御披露もあったわけでありまして、その問題等につきましては、まだ残念ながら理事会で決定になっておりません。そういう事情でございまするので、どうしても最低十三日間、少なくとも十日以上の会期は必要でございまするので、この際、衆議院議長の方からの御協議の問題は、ぜひ一つ重ねてお願いを申し上げたいと思うのであります。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 ただいま炭鉱離職者法案の問題が出ておりましたけれども、これは今予備審査に入っておって、確かに衆議院の方は上がっておりませんが、参議院の方では相当詳細に審議を尽くしています。昨夜あたりも八時ごろまでやっておった。ですから、必ずしも一週間おかなくちゃいかぬということはない。何でしたら調ベてもらいたい。ことに昨夜あたりは八時ごろまでやって、これは十四日までに上げようと思えば上げることができる。だから今の田中委員の御説明では私は納得いたしかねるのであります。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 ベトナム賠償の自然成立をやりたいと、はっきり言った方が男らしいと思う。今ここに政府の人は来ておられないかもしれないが、大体五十日ぐらいでいいということを政府は企画しているのですよ、このくらいの法案を出して成立させるのには。そういう企画性のない連中が自民党の政調部会にはいるのかもしれないが、せっかくやってみたがまだ足りないから、十三日延ばしてもらいたいということは、正直な話、だらしないと思う。やろうと思えば十四日までにできると思う。今度の国会は伊勢湾台風の災害対策でおもに開かれた。連日委員会を開いて、社会党の委員も熱心に審議をして、とっくに上がっている。ほかの法案も政府が早く上げたいという意思があれば、社会党にも協力して下さい、一日も早く上げなければならぬからということができるわけでしょう。それで災害だけ上げたらあとはずるずる延ばしておいて、法案が上がらないから会期を延長ばすという口実にするということは、まことにどうかと思う。十三日なんという期間は、たまたまベトナム賠償が自然成立する日まで延ばすわけで、全く党利党略というもはなはだしいと思う。それじゃ熱心に審議をやっているかというと、衆議院あたりは何ですか。きょうまでちっとも本会議をやらないで、法案をこっちに回して来ないじゃありませんか。だから私たちは、参議院でも会期の延長という問題は十四日の日にやればいいのだということを理事会でも言っている。だから十四日にやればいいのだから、きょうも本会議を開いてやろうと言っている。きのうでも言っている。それを本会議をきょうもやらない。やろうと思えば十二日もやれる。十四日もやれるわけです。そういうふうに熱心に法案を審議せずしておいて、法案が上がりませんから十三日延ばすなんという理屈は通らないと思う。どうして政府自民党側は毎日でも本会議を開くようにやらないか。衆議院は、他院のことだから言いたくありませんが、連日淺沼懲罰だ、デモ禁止だ、そういうことばっかりに明け暮れている。法案審議をやって、参議院の方はやろうと思えばできる。あなた方は会期の延長を先にやらなければ審議ができないなんということは、これは実際私はもってのほかだと思う。ちゃんと日程に掲げてある法案というのがあるのだから、これだって朝からやればできるはずだ。これをやらないで会期の延長だけを先にやるということは、どうも私には納得できない。

米田勲日本社会党

○米田勲君 ただいま問題になっておる会期の延長のことですが、大体自民党さんの側は忘れておらぬだろうと思うが、国会の運営は与党の私たちが責任を持ちます、だから議長も副議長もお前らにはやれない、委員長も全部よこせ、国会の運費の責任はあげて自民党がやります、こう言ったことは、あなた方覚えているだろうと思うのです。しかも、この臨時国会は五十日ということを考え出したのは、あなた方の方なんです。五十日と考えたのは、これで国会の運営は、諸問題をかかえているが、責任を持ってりっぱにやり遂げられますという見通しに立って、あなた方持ち出してきた。われわれもそれに賛成した。それを今ごろになってから、各委員会の法案の審議がはかどっておりませんので、これこれ、これこれでありますから、会期の延長をしたい。これはあまりに一方的な話ではないですか。社会党にも委員長をよこし、副議長も社会党によこして、お互いに国会の運営については協力し合っていきましょう、こういう話で出発したんだったら、きょうの話は私は賛成しますよ。しかし、あなた方は強引に力をもって、国会の運営はあげて自民党が責任を持ちますと言って、われわれの反対しているのに、どれもこれも皆巻き上げてしまった。巻き上げたからには、初めから五十日ときめた会期の中で、ちゃんと責任を持って国会の運営をやり、法案を全部上げてしまうという、その責任を来たしてもらわなきゃならぬ。こういういきさつから考えても、どうも会期の延長を言い出した自民党さん側の意見は首尾一貫していない。あなた方もし会期の延長をどうしてもわれわれに認めてくれというなら、前に申した、国会の運営はあげて自民党が責任を持ちますと言ったことを取り消して、副議長は社会党によこします、委員長も各会派に割り振りします、前に言ったのは申しわけありませんでした、社会党にも協力してもらいたい、こういうことを言い出して、円満に会期の延長がきまると、これなら筋は通るんです。私は、あなた方の都合のいいときだけ会期が延長される、あなた方の都合のいいときばかり。社会党委員がもっと審議の必要があると言ってもぶち切ってしまう。こういう国会運営をやっておって、そして自民党が国会の運営はあげて責任を持ちますと言っているのは、あんまり一方的で得手勝手だと思うんですが、田中理事いかがですか。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 今の米田君の御発言にお答えするのもいかがかと思うのですが、われわれはさように考えてない。国会運営の責任をあげて与党が持っておることは事実です。しかしながら、審議の過程におきましても、幾ら与党の方で正副議長、委員長を持っておっても、ある場合におきましては、社会党が審議にまじめに応じない場合も、(「この国会にあったか」と呼ぶ者あり)この国会ということを限定して言っているのではない。だから、やはりこういった問題は、ともに国会運営については両党全部、各会派が責任を持つことによって、国会運営の正常化というものは、はかられると思うんです。以上、私が先ほど来申しまするような理由によりまして、どうしても日曜をはさんだあと三日ではとうてい議了できませんので、もうくどく申し上げませんが、まあ一つこの会期延長につきましては、社会党さんは御賛成でなくても、一つこれに御協力をお願い申し上げたいと思います。

米田勲日本社会党

○米田勲君 あなたは、しかし私の言うことを理屈が通っておると認めないんですか。ここにいる人なら、おそらく常識を持っている人なら、私の言うことはうなずけるはずなんですよ。あなたはわかっていながら私の主張を否定している。正直に出てきなさいよ、お互いに協力しようというなら。社会党にも協力してくれというときは、筋の通った話のときには、そうだ、話はそうだと、なぜ言わないのです。何とか、へ理屈を言って、われわれをねじ伏せて、会期の延長をやりますといったような、そういうことで国会の正常な運営はできませんよ。何かというとデモのことばかり持ち出すけれども、大体今問題になっておるこの話だって、私の言っておることが筋が通っている。お互いに協力し合って国会の運営を考えていって、初めていい審議ができるのだから、そういう態勢を作ることをやり直しなさい。それに対しては、おれの思う通りやらしてくれ、会期延長は数でやりますよ、というようなことでは、話は円満にいかない。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 どうも私、米田さんのおっしゃることは十分了解できないんですが、お話を承っておると、副議長を一つ割り当てる、あるいは委員長はそれぞれの会派に割り当てる、こういうような状況で審議をすると、あるいは会期延長というような問題は起こらないだろうというふうに承ったわけでありますが、しかし、従来の経験から見てみても、必ずしもそういう態勢をとって会期延長がなくて無事に済んだということは、われわれの記憶にない。従って、この会期延長の問題と今の基本的な問題とは別個の問題だと考える。これを混同するのは、いささかどうかという感じを持つのです。

田畑金光社会クラブ

○田畑金光君 会期延長の点については、わが会派は反対でございます。いろいろ質問を申し上げても、答弁は期待されるような満足なものではないことは明確であるので、質問いたしませんが、なぜ私どもが反対するかという理由だけをつけ加えておきますと、先ほど来、社会党委員の方からお話がございましたが、今次国会の会期五十日というのは、与党も野党もお互いに認め合うてきめられた会期であるわけです。国会正常化というのは、やはり申し合わせ事項をお互いに守り尊重することだと思うわけで、会期というのは、やはり憲法あるいは国会法の建前からいうならば、各党が責任を持ってその会期の中においてすべての案件を終了し、また、どうしてもやむを得ない事情があれば、それは特別の場合延長ということもありましょうが、今次国会の会期延長というものが、はたしてそれに該当するかというと、われわれはそう見ていないわけです。大体、今次国会の一番大事な任務は、何といっても災害補正予算の問題だと思う。災害補正予算はすでに成立をし、これに伴う関係法律もほとんど成立を見ているわけです。さらに第二の問題は、先ほど来あげられておりますが、炭鉱離職者臨時措置法案の問題も、これはすでに衆議院においては、実質において審議が終わって、ただ、突発的な問題のために、本会議が開けないまま時間を空費しておる。参議院においては、予備審査であっても、社労においては十分審議を尽くし、すでに商工委員会との連合審査も終わって、会期末までには、いつでも議了する、手続を終了するという審議の過程にあるわけです。これも私は会期延長の理屈にはならぬと思う。また、第三の問題は、今次国会の大きな問題として、安保改定の中間報告の問題があると、こう思うのですが、その報告も終わり、すでに質問等もなされ、この条約がいかに国民にとって不安であるかということも明らかにされた。問題は、二十七日の大衆行動から出た国会における乱入事件の跡始末の問題、この問題は、われわれは責任の所在というものが明確になされ、お互いが政治道義を明確にする意思があるならば、十日以上時間を経過しておる今日、当然こういうような問題は処理されてしかるべきはずなんだが、これが今日なお明確にされていない。院の秩序を保持すべき最高責任者の議長の責任も明確にされていない。結局、これを奇貨として、デモ規制法案というものが今大衆行動を規制するために取り上げられておる。結局、今度の会期延長は突発的な事故で、しかもかねて政府与党の考えておるデモ現制法案をむりやりに成立さしていこう、こういうのだが、私はこういう問題はもっと時間を置いて、国民世論に耳を傾けて、世論の動向が成熟した暁ならばこういう法律も必要だろうが、今日われわれはその法律の必要は断じて認めない。また第四の問題として、今次の国会の重要な問題は、ベトナムの賠償協定の問題だと思うのです。この賠償協定についても、これはもはや国民の側から言うならば、もっと慎重に審議をしろというのが国民の世論だと、こう思うのです。衆議院においてはああいう形で強引に押し切ってきた。そうして参議院においては審議が継続しておって、なお問題が尽くし得ないとするならば、これは継続審議にするなり、その他慎重な手続をとらるべきだと思うので、自然成立をはかるような目的のために今次の会期が大幅に延長されたら、先ほどのお話の中にありましたが、国会法の改正も、まさか大みそかを前にして十二月中に国会が召集されるというあの立法の趣旨ではないし、経緯でもない。そういうことを考えたとき、私はやはり国会の正常化をお互いに考えるならば、会期というものは一つのルールだろうし、これは相撲の土俵だと思うのです。お互いがその土俵の上で相撲をとって、そして土俵の中で、できなければ、次の機会を待つというのが順序であって、幾らでも土俵を延ばしていったのでは、これは相撲にはならぬと思うのです。ルールにならぬと思う。やはり国会正常化ということは申し合わせをお互いに守るということ。会期を尊重するということ。そういう建前からみますと、今回の政府与党の出されてきた十三日の大幅会期延長は、われわれから言うならば、大衆行動を規制するデモ法案の強行成立とかベトナム賠償協定の自然成立を見込んでの延長でありますから、いずれの側から見ても十分納得いかない。私は反対いたします。明確に反対の意思を表明して会派の態度としておきます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 これは詳しいことは知らないが、議長さんにちょっとお伺いします。きのうの新聞で見ると、衆議院の方は国会対策委員長、こちらの方は斎藤さんが、議長のところへ会期延長の連絡ですか、申し入れですか、されたという情報が新聞に載っておったが、その通りですか。

松野鶴平自由民主党議長

○議長(松野鶴平君) 先刻会期延長の問題に対しては、事務総長から詳しくここに報告されました。今あなたの質問のようなことは一つもありません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 ありませんですか。それではちょっと今までの話の内容から見て、まあ延長をしたい理由は述べられましたね。しかしその理由の中で、十三日間延長するという理由、大幅の延長の理由、その点が少しもわからない。なぜ十三日間延長するのか。まあおよそのめどで一週間、二週間という話が田中さんの方から出ましたね。一週間ということと十三日間というのはだいぶ長い話で、これがまだ会期があと三日ある。そうすると、十三日間に三日加えれば十六日間まだあるわけですね。そうすると、かりに、ここのところでどうこう言っても、やはり向こうの方でも会期延長ということが論議になっているのですが、なぜ十三日間延長するのか。それをもうちょっとはっきり与党の方からお答え願えればけっこうだと思うのです。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 今の問題は、党の方できめるにあたりましては、あらゆる諸般の事情を考え、年末あまり差し迫らない程度で、また、しかも審議が完全に議了する見地から十三日ということがきまりましたので、さように私は心得ております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私は何も漫才をやっているわけではないのでね。今のお話で諸般の事情、年末差し迫らないというが、もう年末差し迫っているんですよ、二十七日というのは。それで、しかも自動的に、これは順序が逆ではないかと思うのだが、本来の通常国会の召集というものが前代未聞的な二十九日ですか、これは与党の方がそういうふうな形をきめて、そうして二十九日の通常国会の召集をまたやられたというふうにみても差しつかえないと思うのだが、そういうふうになっていると、官庁の御用納めというのは二十八日ですね。そうすると、国会もよく勉強しなければならないのだが、やはり十三日の大幅延長の理由というものはわからないわけです。だから、かりにあなた方が必要ならば、あと三日間やって、一週間延ばしたい、諸法案その他があって——というならば、それならばそれなりの話を持ってきてもらわなけ困るのだが、やはりいたずらに十三日間と言われても、どうしてもこれは納得できない。だから、大よそ一日ぐらの食い違いはあってもいいけれども、大体こういうわけで十三日間必要なんだという話でなければ困る。ただ諸般の状況によると、本会議の岸総理のような答弁では、これはとても話にならぬ。だから私の方も、理由があれば、むげに会期延長は絶対反対とは言いません。あなたの方の筋が立てば賛成してもよろしゅうございます。何も初めから反対する必要はない。ただ十三日でございますからといって、筋がわからなくて延期するのでは納得できない。もっと明確に一つお答え願いたい。今の答弁では答弁になっていないと私は思うのだが……。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 御用納めにかかる前、しかも審議が完全に議了するであろう、しかもそれが御用納め以上にかかってはならない、こういうことから党の方は慎重に検討した結果、十三日間というふうにきめましたので、その点、私はそのように心得ております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私、何もむずかしく話を聞いているわけではないのだが、御用納めが二十八日だから二十七までやるというのは、なかなか勤勉でよろしいですが、しかし事実上言われていることの中において、まあ二十七日までやれば諸般の議事が議了するであろうと言っているのだが、先ほどの田中さんの発言によれば、一週間程度あればいいだろう、大体一週間ぐらい審議すればいいのではないか。しかし事実上炭鉱離職者の問題についても、他の委員から言われているように、これは両党が本質的に食い違わないわけですから、こういうものは、さっさと上げるということについて、だれもちゅうちょをしておらない。それから生糸の問題は、これは政治問題化してきて、与党自体の方としてもこれはなかなか処理しにくいいろいろな問題があって、衆議院でやっているわけですね。それで横浜の方も相場もどうも工合が悪いので、休業しておるというようなことで、こういった問題については、これはどういうふうに運行するかわからぬが、本来こういう問題でこの臨時国会というものが開催されたわけではないわけです。だからこういう問題は十分検討せられる時間を持って、適宜処置をされるということもまたあると思う。だから、あんまり紛糾するようなこういう法案については、われわれはどうしても延長するとかしないとかという論と別の問題だと私は思うわけだ。だから十三日間延長という理由が今までわからぬとするならば、遺憾ながら私は反対せざるを得ない。だからもう少し簡明に、これこれの法案がこうだ、これは大体こういう見通しでこうなるのだと、もっと具体的にわかるように御説明を願えたならば幸甚なんですがね。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 岡君の御質問、非常に具体的に聞きたいということですが、私が先ほど来申し上げておりますることは、一応具体的な事由によって相当具体的に私は申し上げておるつもりなんです。でありますので、私にお聞きになりましても、これ以上具体的なことは申し上げられませんので、以上の答弁で御了承を賜わりたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そこで、どうしてもまあ言えない。内容的に言うとこれ以上具体的に言えない。言えないというものを無理に聞くこともどうかと思うのだが、しかし、やはり与党の方として会期延長を何日間行なうと言うなら、およその、十三日にしたというのはこれこれこういう経緯になってこうなんだと、それがやはり言えないのは、先ほどから言われているように、ベトナム賠償の自然成立とか、あるいはデモ規制の問題になってくるのかもしらぬ。だからそういうようなことを内在的に企画していて、二十七日まで延長ということになれば、これは与党自体が野党に納得してもらいたいということ自体、本来無理ですよね。現実の問題として何か中にたくらんでおって、たくらみ事は表に出さないで、そうして会期延長はしよう。私に言わせるならば、きょう常任委員長に諮問されたということになるが、法案をかかえて、まだ会期が必要だと言うこの常任委員長は無能ですよ。もっと端的に言えば、参議院の常任委員長は、そういう重要な問題ならば、これは十分継続審議なら継続審議していくべきで、会期末にそういうものを送り込まれては困ると言うだけの、こちらの方としては参議院の自主性を持っていくべきだということは、これはしばしば議長さんも言われたことです。ということになれば、各常任委員長自体は、ベトナムの問題についても問題があるが、これはベトナムの問題については会期延長の理由にあえてしておらぬようですが、そういうようなことではなくて、これはベトナムの問題で延長するのだと、ベトナムの問題で延長しなければ、やはりこれは政府としては責任を持てないから、政府のもとにある与党としては当然このベトナムの問題は成立させる必要があるのだというなら、われわれは反対だけれども、やはりそう言われるならば、それが幾日になるかと言われれば、それは水かけ論になるけれども、これは一週間になるか十日になるか、これはわからぬということになれば、なるほどわれわれの方も、そこに問題点が出てくるかもしれぬけれども、あなたが今言ったことを検討をするならば、十三日間というのはまことに明確を欠いている。そういうので、常任委員長の言っていること自体も、まことに見識のないことだと私は思う。そういうふうにごまかしではなくて、卒直に言って、あなたの方はベトナムとデモ規制法で会期延長するのだ、明確に言えば、われわれ反対だということになると思うのだが、それもあえて言わないから、私はあえて最終的に言いますが、会期延長の理由が不明確だ。こういう提案については、これはだれかもう少し、田中さんが不適任ならば塩見さんでもいいから、もう少し具体的にわからせるように納得さしてもらいたいと思うのだが、それはどうですか、塩見さん。

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) 岡さんに私からお答えしますが、田中理事は自民党を代表してここに来て答弁しておられますので、先ほど申し上げたようこ……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 塩見さんでも理事でしょう。

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) 塩見君はやはり田中君と同じ意見だということで……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 委員長、それはいいですか、今ここで無電装置がどうであるか知らないけれども、少たくともあなたと塩見さんとは別人格ですよ。ですから、塩見さんの方が案外正直に言われるかもわからぬ。そうすれば了解するかもわからぬが、それを委員長も自民党だといって、おれと同じだと、あるいは向こうの人と同じだと、こう言っても、これはちょっと困る。塩見さんの方で、それは塩見さん自体が、私は田中君と違う意見だけれども、こういうことは言えないからやはり同意見にしておくと、こう言われたならば、またわかる。何も言わないというのに委員長がそれを片づけてしまうということは、委員長、越権だと思う。塩見さんがもし工合悪かったら工合悪い理由は何か。

塩見俊二自由民主党

○塩見俊二君 今、岡さんから重ねてお話がありましたので、これ以上黙しておると、かえって誤解を招くかと思いますので一言だけ申し上げておきます。田中理事から簡明に、また非常に要領よく説明されたと思います。これは意を尽くしていると思うのですが、先ほども話がありました通り、二十八日の御用納めの前までに、具体的な一つ一つの事案につきましてはそれぞれの議論がありますことは、これはそれぞれありまするが、しかし全体の姿を見渡しまして、やはりいろいろな問題を十分に審議して片づけるということにつきましては、私の方の立場としては、やはり二十七日まで精一ぱい十三日間時間をかけて審議をする必要がある、かように確信をしている次第であります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いろいろなものなんとかと言うが、いろいろなものというのは何だ。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 今、各委員からいろいろ意見を出して反対を表明しておるわけですが、その中で質問も入っておる。そこで田中、塩見両委員から答弁がなされておるわけですが、明確でない。これは事のいい悪いはともかくとして、やはり内容を明確にしてもらわなければ困るので、お二人が答弁できぬということになれば、あなた方の最高責任者の重宗さんにでも来てもらって聞かなければならない。またもう一つは、私ども社会党の立場で申し上げたいことは、今回の十三日間の二十七日までの会期延長もさることながら、通常国会というものがもう開かれなければならぬ大体予定期日が来ておるわけです。にもかかわらず、依然としてこれは十二月三十一日までが十二月中だという解釈で、明治、大正、昭和三代に例のない、憲政史上の例のないとにかく通常会の召集を行なっておるわけです。ですから、今回のこの十三日間の延長ということについても、大いに疑問もあるし、反対意見もあるのだが、それにダブルプレーで、あすあさって、もうとにかくその年の締め切りだというときに通常国会を召集するなんということは、今回こういうことをきめれば、将来の憲政史上の汚点になりはせぬかという、これは自民党、社会党、そういう立場を越えて、議員として僕たちは心配しておるわけです。そこで、参考までに事務総長あるいは議事部長でもけっこうですが、お伺いいたしますが、今まで明治、大正、昭和三代にわたって、これは帝国憲法から平和憲法に変わって、国会の運営も変わりましたが、もう、あすあさってお正月というときに国会を召集したことが今まであるかどうかということをお伺いしたい。参考までに。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 新しい国会が開設されましてからは、二十九日あるいはそれ以後に召集されたことはございません。それから帝国議会のときは、ご承知のように十二月下旬に召集されるのが常例でございましたけれども、現在私の記憶しておるところでは、二十九日あるいはそれ以後に召集されたことはなかったと存じます。もっとも、あのときには開会式をするまでに成立という予備的行為が必要なので、現在同断には論ぜられない点もありますが、ともかく二十九日及びそれ以後に帝国議会が召集されたことはないと記憶しております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そこで、今までかつて帝国議会当時から今度の国会にわたるまでの間にやったことのないことをやるわけですね。それと同時に、岡委員からも若干意見の中で出ておりましたが、これは継続審議をやることができるというルールがちゃんとあるのです。ですから、十四日なら十四日に打ち切って、十五日なら十五日にちゃんと通常国会を開けば、これは十二月中に召集するということで、きわめて憲法の精神にも合致するし、工合がよろしい。十二月二十九日に国会を召集しましたということは、どうも議員としてどういうような説明をしたら国民に理解してもらえるかということが心配なんだ。そこで、これは継続審議ということで百五十日間やるということになっておるんですから、継続審議で十分おやりになったらいいのではないかという意見を僕たちは持っておるのです。十二月中に開かなければならぬのですからね。それを無理やり二十七日まで十三日間延ばす、二十九日からは通常会だというようなことは、私はまことにむちゃくちゃなような気がするんですが、その点はいかがですか。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 阿部理事にお答えしますが、先ほど来、相当詳細に具体的に私から会期延長の理由を申し上げておるわけでございます。通常国会との関連でございますが、これは国会法に基づきまして、十二月中に召集しなければならない、こういうことになっておりまするので、臨時国会が、あらゆる観点から審議を十分に了するという、この線から二十七日までということに延長する以上は、これはやはり二十九日に通常国会を召集するのも、これは国会法の建前からいってもやむを得ないことになったんじゃないか、このように考えておるわけでございまして、相当先ほど来、私から申し上げておりまするので、御了解を願いたいと思います。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 一点だけ田中理事にお尋ねしたいのですが、各常任委員長の会議で、一人を除いては相当大幅な会期延長が必要だという意見だったということなんですね。それと、あなたの方で二十七日まで会期が必要だという、この考え方には、やはり大幅な延長が必要だという、それが二十七日ごろまで必要なんだと、こういう解釈でございましょうか。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 その通りでございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 それでは事務総長にお尋ねしますが、外務委員長もやはり大幅な会期延長が必要だと、こういう報告でございますね。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 外務委員長は、外務委員会としては、現在ベトナムの賠償に関する協定外一件がかかっておるので、会期を大幅に延長されることを望む、こういうふうに言われております。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 そうすると、私は、外務委員長の大幅という意見と、自民党の理事のお考えになっている二十七日というものは大体同じものだ、二十七日までは外務委員会もやはりやっていこうという、そういう共通した考えがその間には通じている、こういうふうに見ております。

田中茂穂自由民主党

○田中茂穂君 今の小酒井さんの御意見ですが、今回党が御要求申し上げた会期延長の理由には、ベトナム問題は出ておりません。理由は、私が先ほどから申し上げましたような理由であります。

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) 委員各位に申し上げます。本会議の都合もあり、先ほど事務総長からの報告の通り、衆議院議長に回答の都合もございますので、それぞれ御意見等はあると思いますけれども、この件に関しましてはこの程度として、これより採決を行ないたいと思います。田中君の動議に賛成の方は挙手をお願いいたします。    〔賛成者挙手〕

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) 多数と認めます。よって、今期国会の会期は十二月二十七日まで十三日間延長することに決しました。  暫時休憩いたします。    午後四時三十四分休憩    —————・—————    午後四時五十八分開会

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) これより議院運営委員会を再開いたします。  緊急質問の取り扱いに関する件を議題といたします。  事務総長の報告を求めます。

河野義克事務総長

○事務総長(河野義克君) 向井長年君から、公務員並びに日雇い労務者の越年資金等生活安定に関する緊急質問が提出されております。所要時間は十五分でございます。

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) ただいま報告のありました緊急質問を行なうことに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高橋進太郎自由民主党

○委員長(高橋進太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。  暫時休憩いたします。    午後四時五十九分休憩    〔休憩後開会に至らなかった〕

国会会議録検索システムで原文を見る ↗