議院運営委員会 第10号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1959/11/30
会議録
○委員長(高橋進太郎君) これより議院運営委員会を開会いたします。まず緊急質問の取り扱いに関する件を議題といたします。事務総長の報告を求めます。
○事務総長(河野義克君) 一松定吉君から国会デモに関する緊急質問が提出されております。所要時間は二十分でございます。
○委員長(高橋進太郎君) ただいまの報告のありました緊急質問者のほかに、社会党、無所属クラブよりも緊急質問の御要求がありましたが、理事会において種々討議を重ねました結果、ただいま報告の緊急質問のみを行なうことに決定いたした次第でございます。本件を右理事会の申し合せの通り決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
○小酒井義男君 ただいま過日のデモの問題で緊急質問がやられることになったので、私はこの機会に一言申し上げたいと思います。 院外の大衆の行動につきましても、やはり行き過ぎがあれば、その行き過ぎがある点を是正することは私は必要だと思います。ただしそれだけじゃなしに、院内におけるところの議員の行動あるいはそれぞれの問題の取り扱い等についても、国民の理解がされるような形でやっておかないと、院外でやることはけしからぬ、院内でやっていることはどういうことをやっておっても、これはわれわれは関せずだ、こういうことでは、ほんとうの意味の議会政治というものの成果をあげることはできぬ。そういう意味で、これから参議院へいろいろ問題がくるわけでありますが、今回の衆議院で起こった、これはデモとは直接の関係はないわけですが、ベトナム賠償の審議の扱い、これに対する政府の答弁あるいは委員会におけるところの取り扱い等は、これは政策として国民の意見が分れることはあり得るのです。また自民党と社会党と意見の分れるところはあり得るのです。しかし今回のような扱い方については、私の知っておる限りでは新聞あるいはラジオ、討論会、雑誌のいろいろな記事、こういうものをあげて、政府の答弁が不十分である、その不十分な国民の疑義を残したままで、ああいう取り扱い方がされたことについては、強い批判を持っているのです。そういう点がやはり十分疑点を残されないだけのことはやっておいていくということが、院内におけるところのわれわれの任務だ、議会の重要な任務だと思うのです。そういうことをやはりこれから考えてみますと、衆議院でああいう形でものを取り上げてきた、参議院でも同じような形で審議がされるということになると、これは議会政治の、特に二院制のもとにおけるところの民主政治というものに対して国民が非常な疑義を持つ、疑惑を持つ。ですから、院外におけるいろいろのことに対する規制なりいろいろのことを必要があれば考えるということも、これはありますが、それよりも先にやらなければならぬことは、院内におけるところの政治のやり方だと思うのです。そういう点について、衆議院のようなことは参議院ではやらないように私はしなければならぬと思うのです。そういう点について、この機会に外部のことに触れると同時に、内部における今後の国会のあり方、そういう点についても特に私は注意しなければならぬと思いますので、そういう点を一言申し上げて、議長なり——議長は途中からおいでになったのですが、副議長からでも、一つ心がまえを承っておけば非常にいいと思うのです。
○委員長(高橋進太郎君) ちょっと委員長から申し上げますが、実はあとでお話ししようと思っておるのです。四時半ごろから議院運営委員会を再開いたしまして、ほかの会派からもあなたの御趣旨のような点も御指摘がございますし、十分に一つお話をしたい、こういうふうに考えております。——それじゃそういうことで御了承を願います。
○小酒井義男君 やるのですね。
○委員長(高橋進太郎君) やります。 —————————————
○委員長(高橋進太郎君) 次に、日本銀行政策委員会委員の任命同意に関する件を議題といたします。 まず、政府委員の説明を求めます。前田大蔵政務次官。
○政府委員(前田佳都男君) 日本銀行政策委員会委員古川智慧丸君が十二月十二日任期満了になりますが、同君を再任いたしたく、日本銀行法第十三条の四第三項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、地方銀行に関し経験と識見を有する者でありますので、同法第十三条の四第四号の規定による委員として適任であると存じます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに同意されるようお願いいたします。
○委員長(高橋進太郎君) 本件は一応会派にお持ち帰りを願い、御検討願った上、次回以降に審議決定をいたしたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) 御異議ないものと認めて、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(高橋進太郎君) 次に、文化財保護委員会委員の任命同意に関する件を議題といたします。 まず、政府の説明を求めます。宮沢文部政務次官。
○政府委員(宮澤喜一君) 文化財保護委員会委員河井彌八及び矢代幸雄の両君は、来たる十二月五日任期満了となりますが、両君を再任いたしたく、文化財保護法第九条第一項の規定により、両院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 両君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、いずれも多年文化財保護行政の運営に従事してきた者でありますので、同委員会委員として適任であると存じます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに同意を賜わりますようにお願いをいたします。
○委員長(高橋進太郎君) 質疑のある方は御発言を願います。
○阿部竹松君 同日に日銀政策委員と文化財保護委員の任命の案件が出てきたわけですが、この文化財保護委員の場合には、宮沢政務次官から再三連絡がありまして、わが党の審議を経て賛成ということになっておりますから、これは日銀政策委員と違いまして、本日賛成いたします。
○委員長(高橋進太郎君) それでは、別に御発言もなければ、河井彌八君及び矢代幸雄君の文化財保護委員会委員任命につき同意を与うることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(高橋進太郎君) 本日は、なお御審議を願う案件がございますが、本会議の都合もあり、暫時休憩とし、本会議散会後、おおむね四時半ごろ委員会を再開いたしたいと存じますから、さよう御承知願いたいと思います。 午後二時二十分休憩 —————・————— 午後四時二十七分開会
○委員長(高橋進太郎君) これより議院運営委員会を再開いたします。 去る二十七日、安全保障条約改定阻止統一行動と称する集団陳情団が多数国会に乱入し、長時間にわたってデモ行為を行なったことは、国会始まって以来未曽有の不祥事であり、まことに遺徳と存ずる次第であります。議会政治、民主政治を守るためにも、かかる事態が再び繰り返されることのないようにその真相を究明し、その対策を講ずる必要を痛感するので、理事会においては一昨日来慎重に協議をして参りました結果、とりあえず本日委員会におきまして、事件発生の経緯、その後の措置等につき、議長その他の関係者に対し質疑を行なうことに相なりましたので、これより本件を議題といたします。質疑のある方は御発言を願います。
○田中茂穂君 去る二十七日、安全保障条約改定の阻止のための運動と称しまして、国民会議、これは社会党がリードされておる国民会議ですが、この主催の集団陳情請願と称して、一万か二万、数字ははっきり知りませんが、多数の暴徒が、デモ隊が国権の最高機関である国会議事堂の構内になだれ込んで、しかも通常議員でさえも使用しない正面玄関を占拠するがごとき事態を脱出して、なおかつ、とびら等に不遜の行為をしたということは、これは国会始まって以来のことでございます。言語道断である。その点われわれは党派を超越してこの問題に対しては遺憾千万なことであると、かように断ずるのであります。しかも不法デモ隊が議事堂の構内に侵入する当時の実況をフィルムその他で見ましたときに、社会党の浅沼書記長を先頭にして多数の社会党国会議員が先頭に立たれ、そのあとにあのデモ隊が構内に入ったということにつきましては、これは徹底的に責任を究明する必要があろうかと思うのであります。その点につきましては、本日の本会議での緊急質問に対する答弁で、目下真相についての調査が法務当局でなされておる、また警察庁でも真相究明の取調べがなされておるということでございますので、この点につきましては後日に譲ることにいたしましても、かような事態を現出したということにつきましては、私ども国会議員といたしまして、国民全体に対して大いに恥ずべきことだと思うのであります。そういう観点から、まず最初に総長以下にお聞きして、そのあとで、再びかような事態が現出しないように、党派を超越して、これらの事態が発生しない強力な何らかの措置を講ずる必要があることを痛感いたしておるのであります。 そこでまず総長にお聞きしたいことは、事前にあれだけ十万と称するデモ行為がなされるということが、あらゆる新聞等で報道がなされておりましたが、それに対する万全の警備の態勢をとられたかどうか、これがまず第一点。 次に、構内における衆参議長の、ああいう事態に対処した場合の警備上の責任の限界がどういうふうになっておるかという問題、それが第二点。 それから第三点としてお伺いしたいことは、正門から暴徒が侵入した当時、先導役を勤めた国会議員の中に、参議院所属の議員がおったかどうか。 それから第四点といたしましては、何時に暴徒が侵入して、侵入した直後どういう適切な措置をとられたか、その措置をとったあと、どういう警備配置になったかという点。 次にお伺いしたいことは、議長その他議会運営に関係する議員に何らかの連絡を、その当時暴徒が侵入する状況にあったときに、事前に連絡を関係方面にとられたかどうか。それとあわせて、その当時たしか院内で委員会が開会されておったと思いますが、その開会中の委員会にどういう連絡をとられたか。 そういう点につきまして、まず一応総長から詳細に報告を聞いて、そして重ねてお尋ねをしたいと思います。
○事務総長(河野義克君) 田中委員の御質問にお答えいたしますが、細部の点において私の答弁に足らざる点がありますれば、警務部長その他から補足をいたすつもりであります。 第一点は、当日の警備の状況あるいは見通しはどういうふうであったかということであったのであります。二十七日に安全保障条約改定阻止のための国民会議と称するものが開かれることは、新聞の報道によりましても、警視庁等からの連絡によりましても、もちろん承知をしておったわけであります。会議後、事実上何らかのデモ行為がなされる事情にあることも承知をしておったのでありますが、通常私どもがああいう場合に情報を入手するのは警視庁から受け取るわけであります。私どもは二十七日の前、約二週間ないし十日ぐらい前から、連日警視庁等について当日の模様がどういうふうになるかということで連絡を受けておったのでありますが、会議あるいは行進等は平穏に行われるであろうということが、二、三の具体的な事実も添えて、情報として通知されておったわけであります。従いまして、私どもまずそういうことと考えましたのみならず、国会に陳情と称して集団的な行為がなされることに関しましては、良識あるべき国会議員がその指揮をとられる、あるいはあっせんをせられるというふうに承知しておりましたので、ああいう無秩序な状態になるということは想見をしておらなかったのであります。またその一環といたしまして、議長に代表者が請願をするということについて、議長はあの数日前から社会党の議員の諸君から連絡を受けておりまして、議長としても、五名あるいは四名という数を限った平穏なる請願を受ける用意がある、待っていようと、こういうことを回答しておった。その始終のあっせん者である社会党議員側からの依頼の際における状況の説明等も、当日の請願は平穏に行われるということであったわけであります。以上るる申し上げた事情等にかんがみまして、私どもとしましては、当日の行動があのような無秩序な不法な方法によってなされるとは思わなかったわけであります。従ってこれに対する警備も特別なる要請はしなかったのであります。ただ百二名の警察官が常に国会へ来ておりますが、これが配備されていたというのが実情でございます。 次に警備の地域的な分担はどうであるかということでございますが、国会議君堂の前庭における警備の衆参両院の間の地域的な分担は、中央玄関から中央正門に線を引いた、議事堂の方に向って右側を参議院、左側を衆議院が分担し、そのまん中の線で分けておるというわけでございます。 その次に、デモ隊が乱入をした際等におきまして、これを先導した参議院議員があったか、ないかということでございますが、当時、正門あるいは参議院の小門等の付近におりました参議院の衛視等の関係者の報告を徴しましたところ、現在のところ参議院議員がこれを先導した事実は認めておりません。 その次に、何時ごろ乱入したか、これに対していかなる措置をとったか、こういう御質問でございましたが、大体十六時ごろ、数名の国会議員を先頭として約百名の者が衆議院正門より構内に入り、衆議院方面に向った。その直後、チャペル・センターのデモ隊は正門に向って全学連を先頭に行動を開始した。時間的な関係はこういう状況になります。その後、逐次乱入するデモ隊が増強され、一番多い時期においては万余のデモ隊が国会前庭を占領したのでありますが、かかる事態に対しまして、議長は十六時十七分ごろ、佐藤警務部長をして、警視庁の警務部長に対し、構内に突入したデモ隊をすみやかに退去せしめるよう、またこれに必要な警察官の特別派遣を要求いたす旨を通達いたしたのであります。その他、議長といたしましては、玄関の放送施設をもって、デモ隊は直ちに構内より退去するよう再三放送せしめた次第でございます。また午後八時か、九時ごろでありますか、当日の事態を重視しまして、議長としては、議会の権威を確保するために、議長の今次デモ隊の乱入に対して考えるところを中外に明らかにせられたのであります。 なお、先ほどちょっと触れましたデモ隊の代表者が議長に請願をするという問題につきましては、かねて平穏なる請願は、議長はいつでも限られた人数であるならばお会いをする、こういう約束をしておられましたが、ああいう状況下における請願はとうてい平穏なる請願とは言いがたいわけでありますし、多数の暴力の威迫に屈するような誤解を与えるきらいもありますので、議長としましては断然これを拒絶しまして、代表に引き取ってもらった次第でございます、 以上、なお御質問があれば申し上げますが、乱人して以来、議長が警察に対してとった態度、あるいは放送をして退去せしめようとした努力、議長の談話を発表した事実等を申し上げた次第でございます。 その次に、議院運営の関係者にこのことをどう連絡したか、こういう御質問でございます。これに関しましては、当日は議院運営の関係者といたしましては、塩見理事、阿部理事、光村理事等は終始院内におられたわけで、しばしば意見の交換をしたり、あるいは交渉をしたりすることもあったわけであります。委員長は先ほど申し上げたような一般的な見通しでありましたために当時帰っておられたわけでありますが、ニュースを聞いて即時帰京の途につかれた次第でございます。また他の理事に対しましては、状況がなかなか深刻なりと考えまして、私としましては電話をもっていろいろ連絡し、田中理事等も夕刻登院をせられたような次第でございます。ただ、参議院といたしましては、衆議院と違いまして、議長警察権を発動する、あるいはそのために内閣に対して警察官の特別派遣を要請する等のことは、警察の本質として臨機にやらねばならない、時を失してはならないという観点から、従来からずっと議長の全責任において措置することにいたしておりましたから、あの日の場合におきましても、議長は、四時過ぎからデモ隊が乱入するのに対しまして、四時十七分ごろに警視庁に要請をいたしましたように、議長の全責任において、私どもがこれを補佐をいたしまして、議長警察権の行使に当たっておりましたので、そのために、特段に衆議院のように理事会の開会をお願いするとか、そういうことは本院の場合にはまあ必要ではない。ただ、一般的にきわめて憂慮すべき状態でありましたから、平生議院運営について格段の心配をされておる各理事にいろいろ御意見を伺ったり交渉を申し上げたことはございます。 それから、特別委員会に対していかなる連絡をとったかということにつきましては、現在私どもが警務部当局あるいは委員部において確かめたところによりますと、デモ隊が乱入して参りました後におきまして、こういう状況でありますということを委員部の主任者から郡委員長に対して報告を申し上げております。国会議員として、現実に委員会の開会が事実不能になる場合はともかく、あの状況において、冷静に委員会の審議を続行せられたことに対して敬意を表しておる次第でございます。 以上、一応御説明を申し上げた次第でございます。
○光村甚助君 ちょっと言葉の誤解があるといけませんので聞いておきたい、忘れないうちに。これは字で書かないとわからないが、事務総長は、今、参議院議員が「せんどう」したことはないとおっしゃった。これは先に立って導くということですか、教唆扇動ですか、どっちですか。
○事務総長(河野義克君) 私は田中委員の御質問に対してお答えしたつもりでございますが、田中委員は先に立って導くという意味で聞かれたと私は了解し、従って私はその意味でお管えしております。
○米田勲君 田中理事の発言についてちょっと。今、田中委員の方からいろいろお話があったのですが、その言葉の中に、安全保障条約改定阻止のああいう国民集会を社会党が指導をして云々という言葉と、それからデモ隊というか、暴徒を先導して国会の構内に社会党議員が先頭になって入った、この二つの言葉を、私やはりこの際田中委員の考え方についてもお聞きしなければならぬし、私もまた社会党の所属議員として、今の言葉はそのまま聞きのがしておくことがちょっとできがたい気がしますので、関連してお話しします。 私は、この国民会議の有力なメンバーとしてわが党が参画しておるということは事実であります。国民会議が、安全保障条約改定阻止のために大衆行動を企画して実施をするということになったのは御存じの通りです。しかし私は、この大衆行動というものは、それはずっと一連に最後の段階まで通して言うわけではありませんが、これはやはり都の条例その他によって届出をし、合法的に企画されたものであって、安全保障条約改定阻止の大衆国民運動、国民行動というものは合法的なものであるという立場をぜひ理解していただきたい。従って、あの日のわれわれ社会党議員の立場は——私も出ましたが、デモをやる大衆団体、民主団体と警察官の間で小ぜり合い等が起こって、負傷だとか、あるいは不測の事態が起こっては困るので、そういう負傷者が起こるような紛争はできるだけ除くように努力をしたいという立場であります。従って、われわれ議員は、デモに参加していないで別な場所に立っていたという立場であります。ところが田中委員の話を聞いていると、あのデモをやっている民主団体の構成メンバーと、私たち社会党の議員の立場とを、全く同じようにお考えになっておられるように私には聞こえるのです、私たちの議員は二種類あって、私のように、負傷者あるいは紛争が起きないように平穏にしたいという側面的な尽力をする立場の者とそれから、むやみに警察官が逮捕してどんどん拉致するようなことではまた非常に問題が起こるので、不当な警察官の抑圧が起こらないようにその方を見ている、それに対処するという、そういう立場と、二通りの議員の任務があった。だから、ぜひこの点は、デモ隊のメンバーと議員の立場というものは初めからそういうふうに違っていたんだということが一つ。だから、そういうことを御理解の上で、あのデモを社会党が指導をした、指揮をしたという言葉をお使いになっているのであれば別ですけれども、何かデモ隊と一緒にわれわれが行動をしておるというふうにお考えであれば、この点をぜひ御理解を願いたい。 もう一つは、暴徒を先導して国会の構内に入ったという言葉ですが、私も国会議員の一人として、構内に何の許可もなしにどんどん人が入ってくるということは、これはとんでもないことである、許さるべきことでないと思う。従って、あなたも御承知かと思いますが、浅沼書記長を先頭にして、衆参の四十人ばかりの議員が全学連の幹部を説得して、だいぶ時間がかかって、われわれもずいぶん罵倒されたり、こずかれましたが、説得をして、そうして自主的に退去させたわけです。そういう努力はあの日やったわけですが、浅沼書記長らがデモ隊の暴徒を先導して入ったというのは事実と違うということを御認識いただきたい。これは、先ほど事務総長からお話があったように、あらかじめこの大衆行動をやる、集まった人々の中から少数の代表者を選んで衆参の議長その他に陳情をいたしますからよろしくお願いしますということは、それぞれ社会党の議員を通じて了解を得た、了承をいただいた。従って、全体の、あの一万余りの者を率いて、この国会の構内に社会党の議員が入ってきたという認識は、事実に相違しているという御理解をいただかなければならぬ。結局あのときはどこもみんな門は閉ざされておりましたから、そこで、その少数の代表者を、あらかじめ連絡をし了解を願ってある衆参の議長に会わせる、陳情させるために連れていくのに、どこからか入らなければならない。結果的に見ると、あの正面の方から入ったことは、あの事態では、あとから押し寄せた全学連の人たちが乱入できるような、そういう状況下に陳情の代表を連れて入ったということは、これはいろいろ検討されるべき問題です。もっとそれ以外の方法があったのではないかということは検討されるべきですが、その気持としては、決して、あの構内に入り込んだ一万ばかりの、皆さん方の言葉で言えば暴徒を、指導し先導して国会の構内に入った、そういう立場ではない。われわれの代表は、浅沼書記長初め何人いたか私はわかりませんが、少くも、あの晩、緊急に衆参議員が会議を開いたのですが、そのときのお話でも確認されておりますけれども、陳情者の少数の代表者を連れて、とにかく中に入れてもらって予定のように陳情させるべく先導した——先に導いたのであって、決して、あらかじめあの安保改定阻止の国民運動を——あの日の大衆行動の計画の中に、そういうたくさんの人々を国会の構内に導き入れるとか、あるいは先導してそこに立ち入らせるようにするとかということは、計画にもなかったし、われわれ衆参議員には、そういう気持を持って行動した者はいないわけであります。そういう立場を御理解願わないと、先ほど聞いておりますと、その二つの言葉では、私、聞いて聞きっぱなしたのでは、容認をしておるように誤解をされては困りますので、そういう立場であり考え方であったのだということはぜひ御理解願いたい。
○委員長(高橋進太郎君) それで田中君——皆さんにもちょっと申し上げますが、先ほど、この委員会で、議長及び事務当局に、まず事件の真相とかそういったようなものを究明するということに主点があったわけですから、従って、そのおのおのの意見に対してまた意見ということになると、討論会になっちゃあれですから、それは、もし必要があれば、最終的にそういうことに対するおのおの各派の立場なりあるいはそれに対する反駁をするということにして、一応そういうことに主点を置いて進めていただきたいと思います。
○田中茂穂君 今、米田君から、非常に苦しい、言いわけがましい……(光村甚助君「それは委員長、ちょっと違うのです。そういうことを議論するならば……」と述ぶ。米田勲君「そういうことを言うから私は言いたくなる」と述ぶ)発言中だよ。(光村甚助君「発言中だって、議論やらなければ…」と述ぶ)あのときわれわれは、主催者は国民会議であって、国民会議の指導者が社会党であった……(光村甚助君「何しているのだ、委員長、一体片一方だけにそういう発言を許すのですか」と述ぶ)しかも、あれだけのデモ塚が不法に侵入した。そのデモ隊の不法侵入もあわせて、その以前の集会における総指揮は、浅沼代議士がはっきりと総指揮官になっている。その浅沼総指揮官が、請願の一部の者を紹介するということで、正門を、国会議員だけ入れてくれろということで入った。そのあと、制止も聞かないで多数のデモ隊が入ったということは、これは、だれが何と言おうと、フィルムその他で明らかに立証されておる。私は、もうさらに繰り返しません。先ほど申しましたように、この真相についてはいずれ検察関係で明らかにされるでしょうから、その点については触れません。しかしながら、こういう事態になったということは、これは、社会党も自民党もその他の会派も、党派を超越して、遺憾千万であったということについては、社会党の諸君も私は同感だろうと思う。でありまするから、自後の措置については、検察庁当局のはっきりした調査の結果に基づいて、また、われわれは、言いたいことも言います。もうこれ以上その問題については言いませんが、先ほどの総長のお答えの中に、参議院議員の先導——先に導いた者はいなかったということでありますが、これはあとで私、御提案申し上げまして、秘密会でも開いてフイルムその他を一つ見ることを委員長に御提案申し上げたいと思います。 それと議長に対する請願の問題ですが、非常に不穏な状況であったから議長がお会いにならなかったということは、私は議長とされましては適切な措置をおとりになったものと思います。なお警察官の出動に対する要請につきましても、衆議院議長よりもいち早く参議院議長の方が要請をされたという措置をおとりになったこともきわめて適切な措置であったと思います。ただ今後かかる事態を再び繰り返さないためにも、衆参両院議長にそれぞれの別途な立場から警察官出動要請に対する権限があるというところにもやはり問題があるようにも感じますので、それらについては十分今後議運その他で検討を一ついたさなければならないんじゃないか、かように考えるわけでありますが、私一人しゃべりましても、ほかに御意見もおありの方もおありでしょうから、またあとで私も意見を述べあるいは質問をさしていただくことにしまして、一応今回の措置は、ただいまの総長の答えによって、一応参議院としては適切な御処置がとられたものだというふうに考えます。
○塩見俊二君 先ほどの総長の御説明では、今回のこのデモ行動は浅沼書記長が総指揮官になっておる。また社会党が有力なメンバーとして参加している。そういうようないろいろな事情からして、ああいう緊急事態を予測しなかったという、こういう御答弁があったのです。私はこれも一応ごもっともだと思うわけでございますが、しかしながら、最近総評の出動によるあるいはストライキその他の場合等におきまして、ひんぴんとして暴力行為が行なわれておる。あるいはまた全学連のあの革命的な行動というものは、これは当然われわれとして予測していなければならない。従って、今回の国民統一行動の中にこの総評なりあるいはまた全学連が加わっているということは事前にわかっておったはずです。そういうことになれば、やはり前段の良識ある国会議員がこれに参加をし、出動をしておるということは、一応ごもっともではあるけれども、あの統一行動の中にこのような事態を引き起こすそういった団体のグループが参加しておったということ、これは御承知だろうと思う。もしそういうことを御承知とすれば、あの程度の警備隊だけで当初からそれでいいということを考えたことにつきましては、もう一ぺん一つ今の点御説明をいただきたいと思います。
○事務総長(河野義克君) 先ほど二十七日のデモ等についていかなる予測をしておったかという際に、良識ある国会議員が指揮者となってやるのであるから云々ということも申し上げましたことはお聞きの通りでございますが、その前段に、警視庁等からの情報としても、今回の行動は平穏に行なわれる見通しであるということであったので、その点にも主眼をおいてそう信じておったわけであります。ただし警視庁の情報自体の中にも、平穏に行なわれるとは思うけれども全学連の動向については若干注意を要しなければならないということもつけ加わっておったのであります。それで今塩見委員のお話の通り、全学連がああいうふうに常軌を逸脱し、狂暴な様相を呈するということについてはすでに何回かの実績があるわけでありますし、かつ全学連の諸君の動員した人数は相当な人数になることは知らされておったわけでありますから、今からおもんばかりを深くすれば、全学連の動向等にかんがみて、さらに周到な配慮をし、警備に万全を期すべきであった、かように存じております。その意味におきまして、情勢をあまく分析したということについては、私としては遺憾に存じております。
○田畑金光君 今の質問にも関連して参りますが、二十七日といろ日は当初から数万の動員、あるいは十万といいあるいは八万といい、とにかくかって見ない動員がなされるであろう、こう新聞等でも伝えておりましたし、またもう一つ、国会においては、御承知のようにベトナム賠償協定の問題が二十六日の夜半から二十七日の早朝にかけて衆議院本会議に上程されていた、こういう時期でもあるし、今回のこのデモというものは相当な規模にわたり、あるいは不測の事態等がなきにしもあらずという予測は持たれていたわけです。ことに今回のデモ隊の、これは一部の人々の心理的な状態の中には、ベトナム審議における政府与党の多数決による横暴ということが、あの人々の意識の底に私はあったんだろうと、こう見るわけです。そういうことから自分たちの行為をともすれば正当化するかのごとき錯覚が動員された大衆の中になかったとも言えないと思う。そういうような周囲の情勢をわれわれが考えたときに、それから今日までしばしば国会周辺に繰り返されたデモに対する警察の措置等を見たときに、従来こういうような事態はあまりなかったという今日までの経過を振り返ってみましても、先ほど事務総長から、警察情報は、常に平穏無事に終わるであろう、あるいはまた指揮者に良識ある国会議員が先頭に立っておるから、まあこういうようなことで警戒を怠ったということが今回の事態になったと、こう考えるわけですが、この点については、やはり私はこういう事態に至ったということについて、議長としては、情勢判断について手落ちがないと、あくまでも今でもお考えになっておるのか、あるいは手落ちがあり、考えねばならぬ点があったと判断されておるのか、まずこの点を議長に一つ伺いたいと思います。
○議長(松野鶴平君) お答えいたします。私は、情勢判断というものは、やはりそれぞれの機関を通じてそういうことをいたします。議長みずからどういう情勢かということを判断するわけにはいかない。議院には議院の機関がありますから、その機関を通じて情勢の判断はその報告を受けます。それと同時に、議長としてはすべてのことに対して責任はあります。責任のないところに議長の職権はない。議長はいつでも職権とともに責任のあるということだけは、私は初めからはっきりしております。
○田畑金光君 機関を尊重するということはよくわかりますが、そしてまたみずから責任をあらゆる場合にとるという、このことは議長として当然のことであろうと思います。機関を尊重し、機関の意思を尊重してやっていかれようとするそのことはよく理解できます。しかし責任をあくまでもとると言うならば、責任をとるまでの過程において、議長みずからも諸情勢を議長の判断において見通しを立てられることも、これまた必要であろうとわれわれは見ておるわけです。どうも今の議長のお話は、前段と後段との間に結びつきがないように見受けるわけで、議長が責任をあらゆる場合にとられるということは当然でありましょうが、そうなれば、議長みずからも自己の判断に基づいて諸般の情勢を見きわめるということも、これは必要であると思う。ただ、私、この際いささか不思議に感ずることは、警察も二十七日の第八次行勅を前にいたしまして、五千名の警官を動員する、そして五千名は庁内に待機せしめる、こういうようなこと等もわれわれは新聞等で見ていたわけで、おそらくこのような準備をとられたと思う。正門前に当日は三百名警察官が配置についていた。普通の場合でありますならば、三百名の警察官が正門前を固めていたならば、私たちは、ああいうデモ隊が国会構内に乱入することを阻止し得たと思われるし、また普通の場合には阻止して今日まできていたわけです。ところがあの当日に関する限り、一方においては警察はそれだけの準備をしながら、なるほど午後四時十七分初めてこっちから警察の派遣を求めて動いたかもしれぬが、しかし現実に三百名の警察官が正門前に配置についていた。それだけおるならば固めることができたと、こう見られるし、また、従来ならばおおよそああいうような事態においては、動員された警察によって未然に防止し得たのが、今日までのあの種大衆行動における警察の事前防止の措置としてとられた措置であったと、こう判断しますが、どうもこの間の場合は軽く突破された、こういう印象が一部においては強くこれはあると思うのです。そういうようなことを考えてみますと、これは何か政府かあるいは政府与党の中に、この際ああいう形の中からデモを自然発生的に入れたのじゃないが、入らざるを得なくしたのではないかという疑惑もこれは起きてくる。こういうような点は、これは与党の諸君はお笑いになっておりますが、われわれが見ますると、そういう判断あるいは見方もないでもない。この点について事務総長にお尋ねしたいのだが、どういうわけで、正門のあるいはその他の配備というものがあのように簡単に突破されたか、どういうようなところに手落ちがあったのか。この点をもう一度承っておきたいと思います。
○事務総長(河野義克君) 警備の実際の問題に関連いたしますので、警務部長よりお答え申し上げます。
○参事(佐藤忠雄君) 私から今の田畑委員の御質問に対してお答えいたします。この正門前の状況についてでありますが、数年前までは衆参両院の国会の周辺の道路でございますが、この道路をデモ隊が通るということがあったのでありますが、数年前から一切この通路にはデモ隊は入れない、こういう警察の方の方針が確立して守られて参ったのであります。唯一の例外はメーデーでございます。あの当時、二十七日の状況についていろんな情報から私が考えたのは、正門前に三百名配置してくっついておられましたが、チャペル・センター前の集会が終った者が通路に入って、あるいは正門の方にくるか、あるいは衆議院の地下鉄方面に行くか、とにかく通路を行進するようなけはいが見えたので、三百名の警官の中のうち二百名が前方に出まして、それをこちらの方にくることをもともと防いでいた警察官に加勢をして、通路に押し寄せてくるのを防ぐように出たわけであります。前方に出れば正門の前におるよりはやはり勢力が広くなりますから分散をいたす。相手は数千人の力でありますので、非常にこの際けがをしたということを聞きますが、ついにそこを突破されたと、こういうふうに私は思っております。
○田中茂穂君 田畑君の質問に関連して。先ほどの田畑君の御質問は構外の問題に主としてお触れになったようですが、私、先ほど警備局長に来てもらいまして、警備局長に警察の本部の警備要綱その他についてお聞きしようと思ったが、今おみえになったようですから、警備局長からあわせてお答えを願ったらと思いますが。
○塩見俊二君 先ほど田畑委員の御発言の中で、自由党のなにがどうも突破を容易にしたのじゃないか、これは炉辺の談話ならばともかく、この国会の正式な議院運営委員会のこの席上においてそういうばかげたことはとんでもないことだと強く申し上げておきます。
○田畑金光君 ちょっと申し上げますが、質問について言葉じりをとらえて一方質問の最中にとやかく言われるのは、質問が終った後にどの会派でもやっていただきたいと思う。ただ今の警備局長が来ておるというならば、私は参考までにその当日の判断をお聞きしたいので、田中委員から要望がございますれば答えを求めたいと思います。
○委員長(高橋進太郎君) それじゃお諮りします。今、田中委員の御要求によって警察庁の警備局長が来ておられますから、それに関連してお答えを願うことにしてよろしゅうございますか。
○光村甚助君 ちょっとその前に議事進行について。将来かかることのないように一つ協議しようじゃないか、その前提にはやはり原因を調べなくちゃならないことは、これは事実ですが、きょう何時間これをやるのですか。とてもこれは一日か二日じゃできないと私は思いますので……。
○小酒井義男君 今の問題ですがね、きょう私は理事会でどこまでどういう話をするのか、話がついておるのか、それを知らぬのですが、私はきょうの段階では、院内において事務局がどういうような措置をとったかとか、そういう点をまず聞く段階であって、外部から参考人を呼んだりなんかする段階では私はないと思うのです。
○委員長(高橋進太郎君) 光村さんと小酒井さん、こういうことなんです。ここで全部きょう片づけてしまって、何もかも根本対策、あるいは全部のことをしていくということは、各委員の御質問なさる内容その他というものは、理事会においては予想していないわけですから、従って、ここで全部それを意を尽してきょう何時間もやる、こういうことまではおそらく皆さん考えていなかったと思うのです。しかしながら、とにかく事件も、もう二十七日でございまして、緊急を要する問題でございますので、これは議会運営上きわめて重要な問題でありますから、従って、これに対するいろいろな各派の要望もありまして、これを一応究明していこうじゃないか、従って、それを究明をして、それに対する対策等については、あるいは理事会においてさらにその中からその対策をどうするかということを検討しようじゃないかというふうに私は承知しているわけです。しかしながら、今おっしゃるように、それなら時間を限って、一時間とか二時間とか、そういうふうに限って、これからやろうということであるならば、また今自民党の方も、ほかにも御質問者があるのですが、一応ほかの会派もございましょうから、一応やはりほかの会派の方の御質問も非常に進んで、きょうさらに時間をかけなければどうも究明できない、あるいはまた御要求によっては、各関係のそういう人も呼んで聞いてみなければ究明できないということになれば、皆さんにお諮りしようかと思うのですが、いましばらく先ほど申し上げました通り、事件究明という点に重点を置いて委員会を続けていきたい、こう思うのです。
○光村甚助君 その前にもう一点。私は理事会に所用があって出なかったので、これは申しわけありませんが、さっき委員長の方から開いたのでは、理事会でここまでやるということは聞いておりません。そうだったら、理事会というものがあるんですから、理事会できょうはどういう証人を呼んで、どこまでやるか、これをきめるのが今までの理事会なんです、そうして時間も制限しないといっても、それぞれ五時半ごろから用事があるから、一時間半くらいやりましょう、これは正式の理事会ではなかったけれども、了解された。だから申し合わせをしなければこれはだめですよ。一方的にやられては困る。
○田畑金光君 質問の最中に、まだ答弁もしないうちから、あるいは議事進行だ、人の質問に対して言葉じりをとらえてどうだこうだということでは、質問も一向進捗しません。ことに本会議等における質問等もわれわれは当初考えましたが、この議運において、議長を中心に一つお尋ねしたいと、こういうわけで本日のこの議運というものが開かれたものと見るわけです。私たちも時間の関係は考慮しているし、また本日一回だけでこの問題がとことんまで究明せられる性質のものでないし、その辺のわれわれは良識を持って、数点に関する質問を続行しているんですから、質問の途中において、議事進行だの、あるいは言葉じりをとらえて再質問だの、こういうことでは一向進行しない。今、私の質問中ですから、それについて答弁を求めて、それに基いて数点質問を続けますから、お取り計らいを願いたいと思います。
○委員長(高橋進太郎君) どうも委員長は議事の主宰が不馴れでありまして何ですが、それでは江口警察庁警備局長が見えておりますから、今、田畑君の質問は、故意にどうも正門前のあれが突破されたんじゃないか、こういう御質問でありますから、それに関連した警備状況だけ簡単に一つ。
○政府委員(江口俊男君) それではお答えいたします。ただいまの御質問の、故意に破られたんじゃないかという事柄に関してだけでございますれば、絶対にそういうことはございません、
○田畑金光君 これはまあ警備局長のただいまの答弁ですが、絶対にそういうことはないというような答弁ではなく、当時の事態に関して私がお尋ねしているわけだから、警察当局としては、あなた方の参議院事務当局に対する連絡というものは、今回のデモは平穏無事に終わるであろう、こういうふうに午後四時の瞬間までそういう連絡があったということをわれわれは聞いているわけです。警察当局としては、どういうような客観的な事情の判断からそのような認定を持つに至ったのか。その辺の事情を簡潔にお聞かせ願うとともに、今までの私たちが経験し、あるいは見てきた過程から見ますると、正門に三百名の警察官が配置をされているとすれば、努力いかんによっては、あるいはそのときの臨機応変の措置いかんによっては、あのような事態に至らずして片づき得たと見るんだが、あまりにも今回はもろくもというか、デモ隊が構内に入って来るということになったので、この辺の事情について、もう少し警察当局の見方を一つ承っておきたいと思う。
○政府委員(江口俊男君) それではお答えいたします。警察として今回の第八次統一行動をどういうふうに見ておったかという第一点でございますが、御承知のように、新聞報道等では、十万人の動員をするんだというような記事もございますけれども、私たちが現実に入手いたしました情報によりますれば、約七万五千の動員がかけられておる、組合関係が六万、学生関係が一万五千というような数字になっておったのであります。しかしながら、警視庁の判断、従来の経験とか、その行なわれる的の情勢等からして警視庁が判断いたしましたのは、二万内外の者が集まるんじゃないか、こういうふうな判断であったのであります。しかしながら、実際に集まりましたのは、これは数え方によって違うかもしれませんけれども、私たちの方では二万五、六千、すなわち、私たちが予想いたしましたものよりも、五千人ばかりは多かったという結果に相なるのであります。 それからもう一つは、ああいう乱暴な行動に出るかどうかということについて警察はどう考えておったかという点でありますが、これは遺憾ながら私たちは、ああいうふうにほとんど全部、われわれの勘定によりますと、最盛時におきましては、約一万二千の人間が構内に立ち入った。ああいう状態になるということは考えておらなかったというのが事実でございます。それは国民会議ないしは社会党等で出しておられる通達といいますか、指令といいますか、そういうものの話を聞きますというと、やはりたくさん集まりはするのだけれども、現実に国会には代表者を選んで出すのであって、その結果をまた防衛庁前に集まって報告する。それで五時に解散というのが正規の筋であったようでございます。しかしながら一方全学連あるいは多少それに同調する組合関係では、そういうやり方ではなまぬるい、やはり国会の中に侵入して、そうして逮捕者を出し、それに対して抗議の坐り込みをやるのだというような考え方を持って戦術会議に臨んでおるという情報もございまして、われわれもそういう行動が場合によってはあるかもしれぬということは十分考えておったのでありまするけれども、そういうものと全体が一緒になってああいう形になるというふうには考えていなかったのが、現在におきましては、やはり甘かったということになるわけでございます、従いまして私、直接参議院と折衝したことはございませんけれども、現場の警視庁と議会事務局との間には、私がただいま申し上げたような判断に立った折衝が行われたものと私は想像するわけでございます。それで私自身が警視庁の連絡を時々刻々受けてきました過程におきまして、前はもっと少く組んでおったのでありまして、こちらが差し出す人員も三千内外で何とかなるのじゃないかというふうに考えておったのが二十七日の一日前までの状況でございましたけれども、その後入って参りまするただいま申し述べたあとのような情報によりまして、これは多少の従来以上の警戒をせにゃならぬというようなことで、現実には五千七百五十五名の警察官を動員いたしております。その以外に待機部隊として、先ほどお話ございましたように、数千のものを非常待機ということにいたしておったわけでございます。で、その配置は、国民会議側が初めから予定として立てておられるチャペル・センター前、それから人事院横といいますか農林省前、それから総理官邸の下の特許庁前、この三個所を中心に配備いたしたのでありまするが、チャペル・センター前には九百七十人、国会の正門前には七百四十五名、先ほど三百名という数字が出ましたけれども、これは後ほど申し上げるように、そこから多少地下鉄の降車口といいますか、その方に人員が押しかけていきましたので、そちらの方に割いたそうでありまして、あるいは現実の場合にはいなかったかと思いまするが、七百四十五名一応配置しておる。それから国会の外周、その以外の外回りに千七十二名、それから人事院付近に千四百十八名、特許庁付近に千百七名、こういう合わせて五千七百何名の配置をいたしておったのでございます。これに対しまして動員されました国民会議側と申しまするか、デモ隊側の人数は、これも数え方が多少人によって違うと思いまするけれども、チャペル・センター前で最盛のときに約一万一、二千、人事院付近におきましても約七千に近い、特許庁付近でも六千をこしておるというようなことで、合わせて二万数千人に達したようでございます。 それで、ただいまも私、衆議院の法務委員会に出ておったのでございまするが、その門を押しあけて入ってきたという状況については、いろいろ説をなす者といいますか、はっきりとこうであったという事柄は目下調査中ということでございまして、今からなお調べなければならぬと思いまするけれども、構内を除いた構内におけるその群衆の行動なり何なりについては、一応警視庁としてもほとんど間違いのない結論を得ているようでございますので、そのことを申し上げますが、要は、チャペル・センター前で車と人垣で阻止しておった一角が崩れたというのが、国会構内に多数の人間が入ってきた直接の原因になっておるようであります。あそこでは、ただいま申し上げたように、一万名以上の群衆と千名の警察官が対峙をいたして、何べんも押し合いをいたしておりまして、警察官側だけでも、ただいま警視総監の答弁を開いておりますと、あそこで百名以上のけが人を出しておる。全部で三百数十名の警察官のけが人がございますが、あそこの場所におきまして百名以上も出した。また群衆側におきましても、一番前の列に出ている連中、あるいは石垣の所に押しつけられている連中の中から、助けてくれというような声も、パト・カーを通じて聞こえておったということでございまして、うしろの方からは両方ともひどく押したわけですが、前の方は苦しくてしょうがない。けが人がそういうふうに双方に出たということで、警察官のうしろから押しておった部隊を多少引きまして、間隔をあけて負傷者を収容をしております。で、その状態のときに人垣が破れまして、どっと、まあうしろの方からは押しているものですから、数百名の者がその警察官の阻止線を突破して正門の方に向かった、こういうことであります。時たまたまそのころ国会正門前では議員団及び代表者の方が第一陣として入って、第二陣として——その辺がデリケートでありますけれども、門をあけろとか締めるとかいうような交渉があり、何名か入っておった。それを横の——横のと言ってはおかしいのですが、まん中の門から、ただいま私が申し上げたチャペル・センター前の阻止線を破って入ってきた群衆が門を押しあけて入っていったというのが、きっかけのようでございまして、そのあとは警視庁としては、一たび正門を破られて多数の者が国会の構内に乱入した以上は、戦線を縮小して国会をどうしても守らなければいかぬということで、私たちも人事院の前で見ておりましたけれども、不思議に思いましたのは、ずっと警察官は今まで人事院の線で押えておった線をこの国会の正門まで引き揚げております。総理官邸の横の警察部隊ももちろん引き揚げたということで、あとは今まで対峙しておった部隊がなくなったものですから、それはもう抵抗なくしてこの近くまで来て、近くでさらに侵入しようとする者を押えようとした努力は、配置転換等が十分にいかなかったことと、事の勢いとのはめに、ああいうふうにまあほとんど全部が入ってしまった、こういうことに相なった次第でございます。 そのあとの構内におきまする事柄につきましては、ただいま私から申し上げる必要はないと思いますが、ただ四時二十分に議会から二千五百名ずつの警察官の要請がございまして、合わせて四千名ほどを差し出したのでございますけれども、中に入った者を実力で排除をするかどうかという事柄については別命を待てという——もちろん議長の指揮権に入ることでございますので——ということで待機をしたままで、あとは別命を待っているうちに、まあ入った連中も六時ごろには最後的に出ていった、こういうことが私ども知り得ておりまするその日の状況の概要でございます。
○田畑金光君 これまた事実問題に触れますが、新聞によると、無届けデモであると書いてあるが、都条例違反というようなことを当局では言っておるようですが、条例の合憲、非合憲の問題は別といたしまして、この事実はどうなのか、無届けなのか、届出の集会であったのか、その辺の事情はどうですか。
○政府委員(江口俊男君) 集会もデモも無届けであります。無許可であります。
○田畑金光君 無許可あるいは無届けというようなことを当局としては承知の上で、しかも二万前後の動員はなされるだろうという判断のもとで、先ほどの警察力の配置等をなされて、しかもまた、それにもかかわらず、一角はくずれて、それから正門から押し入った。こういうようなことでございますが、無届けであり、無許可であり、しかも警察当局が数万はとにかく出るだろうという判断のもとで、警察力の配置等をなされたについては、今回の結果から見ると、われわれといたしましては、なおうなずけない点があるわけです。この点は、どうしてもこれは第三者の立場から見ておりますと、そのような印象というものをぬぐい去ることはできない。私はそういうふうなことを考えたとき、参議院の事務当局等が警察の情報に信頼し過ぎたというのが今回の失策の一つであったろうと思いますが、議長の言うように、機関を信頼する以外にないじゃないかといえば、それまででございますが、しかし、このような結果を招いたことについては、これは議長として、院内の秩序を保持しなければならない最高の責任者である議長として、責任というものは当然考えられておると、こう思うのです。先ほど議長は責任は全部負う、こういうような強い意思の表明があったので安心いたしましたが、具体的にしからば議長はどういう責任をとろうと考えておられるのか。この問題については、議長の秩序保持の限界以上のものであった、そういう判断も成り立ちましょうが、しかし、こういう不幸な結果を招いたことについて、やはりこれは議長としての責任は免れないと考えておりまするが、議長としての見解を承っておきたいと思います。(「議事進行」「責任問題を言うことはない」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○田中茂穂君 議事進行について。田畑君のお尋ねですが、先ほど光村君からお話があったように、理事会で、どの程度きょう議運でやるかということについては、先ほどお話し申しましたように、そういう責任問題の云々までやろうというのではない。きょうは二十七日のあの不祥事に対して、どういう経過をたどってああいう不祥事を惹起したか、それに対して事務当局その他の方でどういう措置をとったかということまできょうの議運で話し合おうということになっておるわけですから、それは少し飛躍し過ぎたお尋ねだと思いまするので、その辺については委員長におかれて適切なる議事進行をお願いしたいと思います。
○委員長(高橋進太郎君) 田畑さんどうですか、一応事態を究明されて、そうしてそれに関連して、たとえばどうういう対策をとるとか、あるいは議長の責任をどうするとか、あるいはまた政府においての責任をどうするとかいうようなことは、またいずれそこらのところはするということで進めて下さい。
○田畑金光君 わかりました。それでは、その点は後日やるというなら後日やりますが、事実関係だけを私はお尋ねすることにしますが、今度のこの問題に関して、これは今度のこの起きた事態というものは、これは院内と見るべきなのか、院外に起きた事件と見るべきなのか。この問題ですね。これは院外における問題であるからというような話で、従って懲罪の問題とは関係がないというような見方もあるし、いや、これは院内であるというような見方もあるが、この点については一体国会法等の解釈について、これは事務総長からお答え願った方が適当だと思いますが、どう考えておられますか。
○事務総長(河野義克君) 国会法の解釈というようなことはしばらくおきまして、地理的な関係からいえば、二十七日起こった問題は文字通り院の外で起こった問題であり、また院の内部で起こった問題であると、かように存じております。
○田畑金光君 そうしますと、それは院の外で起きた問題であるが、同時にまた院内で起きた問題でもあるというようなことでありますと、国会法の解釈等においては、これは院内の問題として取り上げる筋合いのものであり、内容のものである、こういうようにお考えになっておられるわけですか。
○事務総長(河野義克君) ちょっと御質問を理解してないかもしれませんが、私は院外であると同時に院内であると申しているわけではなくて、院内で起こった行為と院外で起こった行為と二つがあると、こう申し上げているわけであります。そうして、院内に起こった行為については、他の憲法や国会法等において院内云々ということがあれば、それは院内の問題として処理せられるであろうと、こう申し上げているのであります。
○委員長(高橋進太郎君) 田畑委員、御発言を許しますが、あなたの発言は相当長くなっているので、そのほかの方もおられますから、一つ核心に触れて、今後の対策考究上必要な点を御質問願いたいと思います。
○田畑金光君 核心に触れる質問は、私は議長にお尋ねする質問からだんだん発展していくつもりでいたのだが、議長に対する質問は後刻やれというようなお話で、(「質問の内容」と呼ぶ者あり)質問の内容について私は議長の答弁を求めている。
○委員長(高橋進太郎君) いや、責任論の問題は対策の問題としてするとして、ともかくこの点はどうであるかというふうに一つやってもらえませんか。
○田畑金光君 河ですか。
○委員長(高橋進太郎君) それは議長の責任はどうであるとか、そういうような対策に関する問題は、一つあとで、皆さんとまた御相談しようということに理事会で大体相談しておりますから。
○田畑金光君 議長の責任とか何とかいう問題ではなくして、さっき田中委員の質問に対して、事務総長の答えの中にも、議長としてはこういう事態を起こしたことについて談話を発表されているわけです。この談話を読みますと、先ほど議長の私の質問に対するお答えの内応というものとは違っているように見受けるわけです。そこで、議長にお尋ねしたいことは、議長としてはこの談話の内容において遺憾の意を表明されているくだりはないわけです。ただ、かかる不祥事を発生せしめたということは、議会政治に対する非常な冐読である、そこで、今後はこういうような事態の起きぬように未然の防止措置を講じなければならぬという強い意思表明がなされているわけで、この点に関して議長の考えておられることは、どういうことを考えておられるのか、承っておきたいと思います。
○議長(松野鶴平君) 私は、私の声明に対しましては、計いてあります通りに、このままではどうしても秩序保持はできない、こういう不祥事がないように一つ考えてもらわなければならぬということは、議長として私がやるのではなくて、皆さんに考えてもらわなければならぬという、その晩の状況におきまして私の意見を発表したわけでございます。
○田畑金光君 そうしますと、議長自身としては、こういう事態が起きたことについて、将来、具体的にこうあるべし、こうなければならぬ、こういうまだ具体的な構想等はないのですか。それとも今お話のように、皆さんに一つ考えてもらわなくちゃならぬというので、それまでは議長としては、何ら白紙の立場で臨むなら臨む、あるいはないならない、こういう御心境なのですか、どちらなんですか。
○議長(松野鶴平君) 田畑委員にお答えいたします。私の意思があっても、私がこうしなければならぬということを単独で私の意思を発表したのではない。こういう事態である以上は、初めこういうことのないように皆さんともに考えてもらわなければならぬ。それから私の意見はまた申し上げるときに申し上げる。
○田畑金光君 いろいろお尋ねしたい点がありますが、先ほど申し上げように、緑風会それから無所属クラブの皆さんも質問を持っておられますので、きょうは私の質問はこれだけにとどめておきます。
○加賀山之雄君 私はさっき小酒井委員が言われたことを非常に重視するのです。つまりわれわれは今度のことについてまず反省の上に立たなければならぬ。われわれ自身がほんとうに国会の尊厳を守っていくというかたい信念がなければならぬ。これは私は最初に来るべき問題だと思うのです。この院内のことを、今度のことに限らずですよ。しかし今度の事態はそれだけでは済まない。われわれの反省では間に合わぬ点もあるので、これは今度の事態については、これは偶然にこんなことが起きたということは考えられない。で、あくまでもわれわれ民主政治というものは冒涜された、国会が冒涜されたと思うので、これについてはよく責任を究明していかなければならぬ。これはこの前提に立って、まず責任を感ずることが一番大事な対策になると思う。それからまたこの起きた責任の追及、これまた大事な対策になると思う。で、まあ今後こういうことが起きないというために、私、一、二ちょうど警備局長が来ておられるから質問したいのですが、おられますか。
○委員長(高橋進太郎君) 警備局長は今委員会に呼ばれまして、向うに出たのですが。
○加賀山之雄君 私はこういうことを聞きたいのです。負傷者がたくさん出ているのですね。これは国会が冒涜されたということと同様に、両方合わせて新聞紙上では七、八百名あまり負傷者が出ている。重傷者も出ている。これは非常に大事なことだと思うのです。それで、どういう事態、どういうところで、どういう状態でこれだけの負傷者が出たのか、これを私は数字的に、時間的に知りたい。これはもし、今、警備局長がおられないからわからないと思うのだが、これはこの次の理事会ででもいいから聞かせてもらいたい。 それからさっきの警備局長の言の中に、一つ非常なこういう事態に対する対策として大事なポイントがある。これは今までチャペル・センターの道の細いところで、国会より先に出て、国会に近づくことを防止したということですね。これが後退して、国会の正門まで来たら、これは私はもういわゆる一万何千名の勢いはあんな門ぐらいで防げるものではない、非常にフロントが広いですから。ですから、これは警察方面に対しては、今後こういう起こり得る事態に対しては、はっきりと国会の先に立って防止し得る方策が立つのかどうか、しかも、そこで負傷者も出さずに今後そういうことができるかどうか、そういう確信のあるお答えを聞きたいと思う。あとはまたやりたいと思います。
○北條雋八君 私は、当日は現場を見ませんので、新聞その他皆さんのお話で伺っておるだけなんでございます。今度の陳情につきましては、国会のしかも議長に会うということで話し合いがついておった。あの正門を入るときに一応その人たちを誘導して入ったわけであります。それに続いてその次にすぐ百名くらいの者が入った。そのときにそれを先導していった人が、すぐ停止をして約束以外の者が入ってきたのを食いとめたかどうかということが、非常に今後の審議の上に重大な関係を持つのじゃないかと思うのです。その間の事情を伺いたいと思ったのですが、実際そのときの現場を、警備局長がいなければ、こちらの警務部長が知っているならその説明を一つ伺いたいと思うのです。これは非常に私は重大な問題だと思うのです。
○委員長(高橋進太郎君) 小酒井さん、先ほど何か御発言があったのですけれども、前のそれについて何か……。
○小酒井義男君 私は、理事会でどういう話が進んでおったか、それを承知をしておりませんので、休憩前の委員会で緊急質問がきまったあとに実は発言をして、きのうのような事態は、これは日がたてば、あれは計画的に行なわれたのか、自然発生的にああいう事態が起こったのか、結果として現われたものは、大ぜいの者が中に入っておったということは事実です。その構成の中に社会党の人も入っておったということは否定できぬのです。こういう問題もありますが、しかし、院外のいろいろな行動だけを制約をするようなことばかりを考えておって、院内でやっておることに対しては全然今まで通りでいいという、こういうことであってはいけないのではないか。これはいろいろな、過去にも参議院ではいろいろな経験も積んでおりますし、これから将来もあることですから、院内の問題もそうであるが、しかし、院内においても院外においても国民の理解を得るような行動、法案の審議の方法なり、議院の運営の方法なり、そういうものもあわせて行なっていかなければ、ほんとうの意味の議会政治というものの確立は、はかれぬのじゃないかというように私は考えておる。つまり、外部だけ、表面に現われることだけでなしに、内面的な問題もやはりやっていかぬと……、とかく議論になるのは表面に出てきたことだけが議論になって、内部のことは議論にならぬのです、従来も。そういう点もお互いに反省をし、参議院なら参議院らしい運営をしていくということをこの際あわせて考えないと、国民の理解は得られないだろうというふうに私は考えておるので、そういう点で実は議長に、——議長が実は途中で来られたので、副議長は最初からいらっしゃったのですから、話をわかっている方に、今後の参議院の運営のあり方としてそういう点をお考えになる必要があるのじゃないかという所見を一つお尋ねしたい、こういうふうに言いましたところが、実はあとで再開をしてやることになっておるからと言われたので、再開された劈頭にお答えがあると思っておったところが、田中理事から発言があって、だんだんこう入っていって、その答えが、——いただければいただいてもいいですし、私は、そういう点についても、議長もいらっしゃるのですから、事実として起こった問題はもう取り消すことはできぬのです、はっきりとわかっておるのですから。今日の段階においてはこの程度でおやめになって、そうして日をあらためて一つまた徹底的に御論議をされたらどうかと思う。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(高橋進太郎君) あなたのお聞きになることについては私の聞き違いで、警備局長に対する質問かと思ったのですが、警務部長ですか。
○北條雋八君 局長が帰ったのなら、部長から当時のいきさつを……。
○参事(佐藤忠雄君) 事は衆議院側の担当の門に一番最初入られたので、衆議院の衛視でありますれば近くにおりますし、実際それを担当したのでわかりますが、私どもの正門におった衛視は少し離れて見ておったので、その報告は来てはおりますが、正確に衆議院正門からどういうふうにして入ったかということは、的確には、むしろ先ほども映画のお話もありましたので、そういう面で一つ……。
○北條雋八君 私は、その特定の代表と一緒に浅沼書記長が入った、それに続いてすぐ百名ばかり入った、そのときに浅沼書記長が約束が違うというので、すぐ制止したかどうかという、その点を伺っておるのです。
○田中茂穂君 私、意見を最後に申しますが、まことに遺憾千万でありました二十七日の不祥事件の真相究明に対する大体の御意見が出た、こういうふうに考えるのであります。相当時間も経過いたしておりますので、きょうはこの程度に委員長から取り計らっていただきまして、またこれだけの大きな問題でございまするから、今後の対策、措置等については、十分議運あたりが中心になりまして、お互いに意見を交換して、絶対かかることのないような措置を講ずる必要があろうかと思うのであります。で、今後のこの不祥事件に関する取り扱いにつきましては、理事会におまかせ願いまして、理事会あたりで今後の取り扱いをどうするかということをお取り計らい願うようにお願い申し上げたいと思います。 最後に私は総長に一言だけお伺いいたしたいのですが、これは重大な問題でございますが、構内に入ったときに退去の命令を議長の権限においてお出しになったというふうに総長のお答えの中にあったわけです。ところがただいま江口警備局長のお話では、別命を待てということであったというところに、非常な大きな食い違いがありまするので、重ねて総長にこの点についての真相をお伺いいたします。
○事務総長(河野義克君) 私も警備局長の説明を聞いておりまして、機会を与えられればその点を説明いたしたいと思っておりましたので、この際、御答弁をいたします。 先ほど私が申し上げましたように、私は四時十七分ごろと申しました、警備局長は四時二十分と申しましたが、いずれにしろ、そのころでございますが、議長は佐藤警務部長をして、警視庁の玉村警備部長に対して、議長の代理として警察官の特別派遣を要請しました。その際に、その人数は、このデモ隊を構内から排除するに必要な人数、それですみやかに排除してもらいたい、こういうことを要請したわけであります。従ってデモ隊を排除することを議長として警視庁に要請したのはそのときになるわけであります。ただ私どもの気持といたしましては、ああいう無秩序な状態は一刻もゆるがせにできませんから、すみやかに秩序を回復すべきであり、デモ隊を退散せしむべきであると考えまして、直ちに排除を要求したのでありますが、実際実力をもってこれを執行するかどうかということは、彼我の人数の問題もあり、どのくらい流血の惨事というようなことが生ずるかどうかという問題もあり、いろいろ戦術的な観点もありましょうから、そういう点につきましては、そういった警察執行に豊富な経験を持つ警視庁幹部の判断を大体尊重するけれども、議長としては事情の許す限りすみやかにこれを排除せしむべしということを要請したのであります。それでなお執行の時期、方法等については警視庁幹部の意見を尊重する気持ではございましたが、ただ現実にその執行のときになりますれば、議長警察権はあげて議長の行なうべきものであり、議長の責任に帰する問題でありますから、具体的にはもう一ぺん連絡をしてやってほしいと、こういうことを言っておったのであります。従って私どもとしましては、その排除については四時十七分ないし二十分ごろ以来参議院議長としては警視庁にこれを要求しておったのであります。こういうことに参議院としてはなるわけであります。ただ衆議院においては若干事情が違うかもしれませんし、現実の場合に、デモ隊は前庭の、構内全部にまたがって、先ほど区域はどうかとお聞きになりました際に答えましたように、真中から分けておりますから、参議院の分担するところにもおり衆議院の分担するところにもおりますから、これは両議長の一致した要請で排除をしなければなりませんので、具体的問題としてそういう問題もあり、そこに若干警察当局として参議院議長の要求だけで動きがたい面があるいはあったかもしれないと存じます。
○委員長(高橋進太郎君) それではいかがでございましょうか。この問題はきょう一日で片づかないと思います。また本日の質問等から見まして若干明らかにしなければならない点、従って関係者をどういうふうに呼ぶか、同時にまたこれが対策、あるいは先ほど加賀山委員からのお話のように責任の所在並びに今後の対策という問題、北條委員からのお話の問題もございますので、一つそこいらのところを十分理事会において話し合いをいたしまして、必要ならばまた議運においてこの問題を取り上げることにして、本日はこの程度で散会してよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) それでは散会いたします。 午後六時八分散会