運輸委員会 第2号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/11/05
会議録
○委員長(平島敏夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 昭和三十五年度運輸省関係主要施策に関する件を議題といたします。 本件につきましては、前国会閉会中の委員会において、あらかじめ御質疑があり、次回に答弁を求められておりましたが、あらためて御質疑をお願いいたします。
○相澤重明君 前回の本委員会におきまして、三十五年度の運輸省の重点施策について私から申し上げたのでありますが、ただいま大臣が御出席になっておりませんので、大臣が御出席になってから御答弁をいただくことにいたしまして、私は、港湾局長に一つお尋ねをしたいと思うのでありますが、それは、港湾運送事業法の改正のときに、本院で付帯決議をつけたのでありますが、それは「港湾運送の特殊性にかんがみ、港湾運送事業の免許、運賃、料金は、港湾労働者に重大な影響かあるので、その処理にあたっては、労働条件等につき格段の考慮を払うこと。」ということでありました。その際、特に従来のいわゆる港湾審議会というものが、行政管理庁の勧告等に基づいて、これを提言するという方向によって、港湾の問題については、協議会という性格に切りかわったのであります。従ってただいま申し上げた参議院の付帯決議等の趣旨からいくならば、できるだけ運輸省としては、この趣旨に沿うように、審議会の設置の方向に進んでもらいたい、法改正の、そういう条件というものをお考え願いたい、こういうことで、前回私どもは申し上げておったのでありますが、その後、どういうふうに当局としてはお考えを持たれ、そうしてまた、そういう善処力をせられているのか、この点について、最初に公安局長からお答えをいただきたいと思うのであります。
○政府委員(中道峰夫君) お答えいたします。 三十一国会におきまして御審議いただきましてそうして御可決いただきました港湾運送事業法の一部を改正する法律につきましては、十月の一日から施行することになりました。同法案の参議院運輸委員会におきまする付帯決議には、ただいまお話がございましたような「港湾運送の特殊性にかんがみ、港湾運送事業の免許、運賃、料金は、港湾労働者に重大な影響があるので、その処理にあたっては、労働条件等につき格段の考慮を払うこと」。という御趣旨のものでございます。 右の付帯決議につきましては、同法の成立と同時に、各地方の海運局及び関係業界に対しまして、その御趣旨を十分周知徹底いたすように連絡をいたしますとともに、さらにその具体的実施方法につきまして、次のように決定をいたしまして、その取り扱いに遺憾のないように措置をいたしておるわけでございます。その方法と申しますのは、第一に、事業の免許の場合につきましては、免許基準として、法律第六条に規定されておりますように、「事業を適確に遂行するに足る労働者及び施設を有するものである」かどうかを審査することになっておるもので、その審査の資料といたしまして、施行規則において申請書及びその添付書類に労働者の詰所とかあるいは休憩所、浴場等、労働者のための施設に関する事項を記載することを申請者に対し義務づけをいたしました。これによって適確な労働条件を確保し得るかどうかということを判断をするということにいたしております。また、港湾労働協議会におきましても、目下労働面から見ました免許基準の具体的な運用方針につきまして審議をされておりますので、その結論が出次第、これを十分尊重いたしまして、免許事業の処理に当たりたいと考えておるわけでございます。 第二には、運賃、料金の認可についてでございますが、これの具体的な実施方法といたしまして、すでに港湾労働協議会から、運賃、料金におきまする労務費、一般の福利費、安全対策費、退職金等の算定上配慮すべき諸点につきまして、答申を受けておるわけでございます。これを全面的に尊重いたしまして、直ちに地方海運局にその旨を指示いたしますとともに、現布達貨、料金の改定を検討いたしております業界に対しまして、この答申の趣旨を十分繊り込むように指導をいたしておる次第でございます。 以上でございます。
○委員長(平島敏夫君) ただいま御列席の政府関係の方々は、細田大臣官房長、中道港湾局長、朝田海運局長、水品船舶局長、山内鉄道監督局長、自動車局長、辻航空局長、国鉄関係では大石常務理事、以上であります。
○相澤重明君 そこで、今の港湾局長の御説明ですと、地方の場合は、地方海運局長を通じてこれらの問題について、業界あるいは港湾労働関係というところに趣旨の徹底をはかっておるという御説明だと思うのですが、海運局長の権限あるいは海運局長が船員等の港湾労働者並びに船員関係のものについては別な立場があると思うのですが、そういう場合に海運局の関係のものについては、港湾関係だけで、これは今の内容というものが実施できるかどうかという権限上の問題が今、私疑問になったのですが、この点はどうなんですか。運輸審議会の中には、地方海運局のそういう意見というものを進達ができるよう、運輸審議会のメンバーに入れるというようなことがあるのか、港湾局長の今の説明では、港湾運送事業法の関係については免許基準、法六条に基いたこの施行規則というものを、具体的には労働者の施設というものを整備し、それだけの作業ができるようでなければ、これは免許しない、こういうことであるが、それの徹底方については、労働関係とかあるいは業界とか、そういうものを通じてやるというお話であったんですが、この船員関係、港湾労働者と船員とはやっぱり違うんですね、内容的には。その船員関係のものについては、海運局長の権限になると思うのですが、この点は、どういう関係になっておりますか。海運局長もおることですから、一緒に一つ…。
○政府委員(中道峰夫君) 今の御質問で、船員関係と申しますと——港湾運送事業に従事しておるのは、船員とは違うと思うのでございますが、これは港湾運送事業に従事する労働者と考えられるわけです。 その点は、海運局長の権限でやります分は、第一種の一般運送事業に関するものは、これは運輸大臣の権限ということにしておりまして、二種、三種以下のものにつきましては、海運局長の権限に落しておるわけでございます。 それで全体的には、海運局長を指導いたしまして、本省で総体的な統制をとりながら、この法の運用に支障のないようにやっていきたいというふうな趣旨で現在進めておるわけであります。
○相澤重明君 わかりました。ですから、あなたの御答弁をいただくというと、港湾運送事業法に基づく、いわゆる労務者の施設等については、免許基準、いわゆる法六条の徹底をさせるために、港湾関係者あるいは業界に、海運局長を通じて趣旨の徹底をはかっておる、こう理解していいわけですね。
○政府委員(中道峰夫君) そうでございます。
○相澤重明君 ですから海運局長というと、船員関係も持っておると一般的に誤解を与えるから、その港湾運送事業法については、そういう考え方で、海運局長を通じて徹底をしておるんだと。 そこで第二のお尋ねは、そういう場合に、それでは地方の海運局長は、個々の事業単位ですね、そういうものについて、毎月懇談会を持っておるのか、あるいはそういう労働組合、労働者との会合というものを定期的に開催をしておるのか、そういう点については、どういう処置をとっておるのか、こういう点を一つ、お答えいただきたいと思うのです。
○説明員(見坊力男君) お答えいたします。 港湾労働協議会につきましては、労働省に港湾労働協議会が設置されておりまして、中央にございますほかに六大港に設置されております。 これは現在活発に活動しておりますが、その構成は労使、学識経験者のほかに関係行政機関の職員も、そこにメンバーとして加わっておりまして、そこで、いろいろな港湾労働問題を中心にいたしまして討議されておるわけでございます。海運局も、もちろんそこに入りまして、港湾運送事業運営の面から、その港湾労働行政の面に対して積極的に協力いたしておる実情でございます。
○相澤重明君 見坊君ね、私のお尋ねしておるのは、地方業界、それから労務者関係、いわゆる労務者のセンターというのは、組合を作っております労働組合。こういう人たちに対する指導あるいは助言というようなものを、地方の場合にどういうふうにおやりになっておるかということをお尋ねしておったわけでありますが、少し抽象的のようでお答えがむずかしかったようでありますから、一つ私、例を出したいと思うのですが、大手筋の三井なり、住友なりという大きな運送業者の下請のいわゆる全港振という一つの業者がある。この全港振と、いわゆる労働組合とが労働契約を行なう、あるいは作業基準等についても、いわゆる協定をする、こういうような場合に、いわゆる運輸省が港湾運送事業法に基く適切な指導、監督、助言というものが行なわれておれば、そういう私は問題は起きないと思うのです。ところがこの指導、監督、助言というものが不十分であるというと、ともすると三者が、ばらばらな考えで、おれの方は法をこういうふうに解釈するんだ。おれの方はこうだという意見が出てくる。 たとえば今回横浜港において、労働時間を実働八時間という協約を、これは全港振と労働組合とが締結をしたわけです。これに対して、大手筋が、どうもそういうことをやられるというと、米軍の荷扱い等に、将来支障を来たしやしないか、こういうような疑問を持ち始めて、そうして異議をさしはさむやに私どもは聞いておる。やはり、せっかく労使が決定をし、あるいは港湾運送事業法の審議の際にも、ここにおる大倉委員が委員長の当時でありますが、私どもも、十分討議をしたのでありますが、そういう問題について、どうも趣旨が徹底をしておらないうらみが私はあるんじゃないか。 それから、いま一つは、地方の港湾労働協議会というものが、単なるお茶飲みの会であって法の適正な運営とか、あるいはそれに対する指導というものが、不十分なそしりがないのか、こういう点をおそれるわけです。 そこで、できるならば、私どもは前回に申し上げたように、むしろ審議会としての権限、審議会としてのやはり尊重さるべき性格というものを持たせるような方がむしろいいのではないか、こういうような考え方まで私は持つようになったのでありますが、こういう点について、見坊君の今の地方に対する指導、あるいは助言というものについて、どういうふうに把握されておるか、この点一つお答えをいただきたいと思います。
○説明員(見坊力男君) 具体的に労働条件に関しますあの付帯決議の御趣旨の点でございますが、施設の面につきましては、先ほど港湾局長からお答え申し上げた通りでございますが、そのほか運賃、料金の認可の際に考慮すべき点があるわけでありますが、具体的に申し上げますと、労務費が、どういうふうに原価計算に組まれておるか、そういうようなことも認可の際に見ていかなければならないわけであります。 この点につきましては、港湾労働協議会に問題を出しまして、そこで専門委員会を作って数回討議して意見書の提出をみたわけであります。これの中に労務費の算定についてとか、一般福利費について、退職金について、それぞれ意見が出されております。これを運輸省から関係の業界、と申しますのは日本港運協会の会長、全港振の会長あてに、その趣旨において、業界を指導してもらうように通達を出しまして、また地方海運局長に対しても、その線に沿って、その認可等の場合に考慮するように通達を出したわけでございます。 その付帯決議に盛られました労働条件を考慮すべきことにつきましては、地方海運局に対しまして、部長会議等が本省で開催される場合、あるいは港運課長会議が開催される場合、そういう機会をとらえまして、十分説明をいたしているわけでございます。 —————————————
○委員長(平島敏夫君) ちょっと、委員の異動について御報告いたします。中村順造君が辞任され、補欠として小柳勇君が選任されました。 —————————————
○相澤重明君 今の御答弁では、どうも私、ぱっとしないのですが、どうなんですか、見坊君。港湾運送事業法の改正を前回の国会で私ども行なって、その際、いろいろ運輸委員会としての意見を申し上げたわけでありますが、それらについては具体的に、この港湾関係の労働協議会と言いますか、ここで、いろいろな討議が進められているのでしょう。その場合に、今までの討議の中で、運輸省に何かこの協議会の方から、意見なり答申があったものはございませんか。もしあったら、一つお話しいただきたいと思います。
○説明員(見坊力男君) この四月から法律が公布になりました以降、港湾労働協議会から意見書が出されておりますのは、港湾運送事業運賃及び料金における労務費等の算定に関する意見が、意見書として出されております。 さらに、これからこの協議会におきまして、免許基準の運用について、議題として取り上げることになっております。
○相澤重明君 いかがでしょうか。このそういう意見書、それから具体的な作業の中で、港湾労働関係についても、非常に複雑多岐であるということが述べられていると思うのです。 そこで、こういう問題については、船員法と同じように、港湾労働関係のいわゆる単独立法というようなものを、政府はお考えになったかどうか。この点は、まだそこまで討議は進んでおりませんか、いかがでしょうか。
○説明員(見坊力男君) 協議会では、まだそこまで議論はいたされておりませんでした。
○委員長(平島敏夫君) 大臣、おいでになりましたが、まだ向こうの方も済んでないようでありますから、なるべく重点的に、大臣に対する御質問をお願いいたします。
○大倉精一君 それでは私の方から、要望をしますけれども、議事進行について。 この前の委員会で、トラック運行状態についての調査の経過並びに結果を報告してもらいたい。それに関する大臣の所見をお願いする、こういうことをお願いしてありましたが、本日は、資料が出て参りましたので、まず、この報告をしていただいて、それに対する大臣の所見をお願いをして、時間がなければ、質疑はこの次の機会でけっこうでありますから、それからお始め願いたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 本日御配付申し上げております「長距離トラック事業の監査について」という資料をお配りしているのでございますが、これにつきまして、本年の六月と七月に対象事業者、三十六業者につきまして監査をいたした結果を大急ぎで取りまとめましたものでございまして、これに大体のその結果が出ておりますので、これをもし、あれでございましたら御説明申し上げたいと思うのでございますが、これらにつきまして、大臣の方とも打ち合わせして、結論を出したいと思っておりますが、現在は、これがまとまり上がりましたところでありまして結果は、ここに集約してありますようなものでございます。
○委員長(平島敏夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記を始めて。
○説明員(国友弘康君) 長距離トラック事業の監査につきましては、資料を本日御配付申し上げておりますが、主といたしまして、東海道及び山陽道に運行いたしまする長距離事業者につきまして、運転者の労務状況及び給与の実態を中心にして監査を実施したものでございまして、監査は、本年の六月及び七月中に行ないまして、対象となりました事業者は、三十六業者であります。 調査しました労務状況及び賃金の関係の中で、おもなものは別表にずっと掲げておりますが、この監査の結果に基づきまして、すでに陸運局から、各事業者に対しまして勧告をいたしました事項もございまして、それらも後述してございますが、居眠り運転、あるいはめいてい運転等に起因すると思われる悪質な事故、あるいは運転者の服務規律のないもの、またはその整備を必要とするもの、乗務交番の適正化を必要とするもの等、交通事故に関係することで、改善を要するもの及び異常気象時における措置の確立がまだなされていないなどがおもなものでございます。 それから次に、労務状況につきまして申し上げますと、調査対象三十六業者の平均労働事情は、別表の第四号表の通りでございまして、ここに実働一日当たりの労働時間の内訳を記載してございます。これは全調査をいたしましたものの平均でございます。 もとに戻りまして、この実態によりますと、月間平均休日は、三日となっております。実働一日当たりの平均労働時間は、十二時間四十分でございまして、そのうち乗務時間は七時間三十分、その他は洗車、点検、荷扱等でございます。乗務時間には二時間三十分の仮眠、その他の時間には、一時間十分の休憩を含んでおりますが、一般産業の平均おおむね九時間と比較した場合には、かなり上回っておると思います。この点は、労働協約でこの程度まで延ばしておると思われますが、一般産業よりは上回っておる結果を示しております。 それから第三番目に、賃金でございますが、給与調査の対象となりました百六十九名の運転者の固定給と歩合給の割合は、三六対六四となっておりまして、固定給三六でございます。六月の一ヵ月平均給与は三万一千八十六円でありまして、これは他産業及び他の運転者等に比べて、給与の状況はよくなっております。ただ、固定給の割合は少ないのでございますが、歩合給の中に、取り扱いに関しましての歩合給が入っておりますので、この程度になっておる、こういう状況を示しております。歩合給の中には、今申し上げました水揚歩合、すなわち積載貨物の運賃に対する歩合が九千七百九十円を占めておりまして、全体の約三一%を占めております。この水揚歩合は、大部分の業者が実施しておりますが、運転者として乗務すれば必ず支給される性質のものでありますので、固定給的な性格を多分に持っておると言い得ると思います。なお、運転者の平均年齢は三四・三でありまして、平均勤続年数は七年、扶養家族は二・四人でございます。 第四番目に、長距離トラック運転者と他産業の従業員との賃金の比較について申し上げたいと思いますが、長距離路線トラック運転者の平均月額は、先ほど申し上げましたように、三万一千八十六円でありますが、これは、各産業労務者の中で最高を示しております。しかし、月間の平均労働時間も、また最も長いのでありまして、全産業平均が二百七時間であるのに対しまして、三百十時間となっております。従いまして、これを一時間当たりの給与に換算いたしますと、長距離路線トラック運転者は百円となりまして、この金額は、各産業の給与単価に比較しましておおむね中間に位しているということができるのでございます。こういう状況を給与の面では示しております。 第五番目に、平均速度でございますが、これは別表第七号に表としてつけてあります。長距離トラックの平均速度を区間別に調査いたしまして表につけておりますが、時速最高のものは、大阪—東京間の三四・三キロメートル、最低のものは、東京—富山間の一八・五キロメートルでございます。最も輸送量の多い大阪—名古屋間は三三・三キロメートルで、特に、この程度のスピードでございますれば、神風的であるということは言いがたいのではないかと思っておる次第でございます。 以上、第一号表には、監査の対象となりました事業者をあげております。 それから第二号表に、改善勧告をいたしました事項、こういう事項について不備欠陥があるということを各事業者に通知をいたしたのでございます。 第三号表にございますのは、「長距離路線事業運転者給与調」でございまして、これには、固定給とその他給とを分けておりまして、これが先ほど申し上げましたように、三六対六四になっておりますが、この内容につきましては、たとえば、先ほど申しました水揚歩合等は、その他給の中の歩合給の中に掲上いたしております。これは、やはり全平均を出しております。 第四号表は、先ほど申し上げましたように実働日数、月間二十七日、一日当たりの労働時間乗務とその他と加えまして、十二時間四十分ということになっております。 それから第五号表に、「路線事業職種別平均給与調」を出しておりますが、事務職員、運転者、助手、技工、その他、平均、こういうふうに出しておりまして、運転者は二万七百八十八円という状況を示しておりまして、これに、先ほどのような分類によりますると、固定給とその他給とを分けて掲上をいたしております。 次に第六号表で、「長距離路線事業運転者と産業別平均賃金」に関しまして、その職種におきましてこの程度であるという結果が出ておりますのを、ずっと並べましたのでありますが、長距離トラック運転者につきましては、一番最下欄に掲げてございます。 次に第七号表に、「運行速度」の表を出しまして、これは、各区間ごとに区間キロを平均片道の乗車時間で割りまして平均速度を出したものを掲げております。 さらに第八号表は、「予備運転者の配置状況」でございまして、これは、たとえばこの表の百キロメートル未満六%と書いてございますが、百キロメートル未満でありましても、予備運転者を配属いたしておりますものが、全体の六%ございます。百五十キロメートル以下でありますと、三%と六%とをプラスしまして九%になる。それから三百キロメートル以下でありますと、さらにそれに六%をたして一五%になる。ここで、大体二百キロから二百五十キロメートルくらいのところで二八%、これが一番多く予備運転者をつけておるという状況を示しております。 さらに第九号表では、「折返し時間」につきまして平均の折り返し時間を区間別ごとに掲上してございます。 で、これらにつきまして、今申し上げましたような給与、労務条件等について、実際の監査結果をとったのでございますが、給与額の絶対額においては、一番高率を示しておりますが、勤務時間との関係から申しますと、中間くらいに位しておるという状況を示しておりますし、私どもといたしましては、あまりに長い勤務時間というものは、疲労防止等の点からも考慮を要すると思いますので、これらの点につきましては、運輸省内において、十分打ち合せをした上で指導をいたしたいと考えております。
○大倉精一君 大臣との打ち合わせができておらぬようでありますから、具体的な質問は次回に回しますけれども、ちょっと二、三だけ質問したいと思います。 改善勧告をした事項というのがあるのですけれども、改善勧告した結果については、どういう工合になっておるか、これはお調べになっておられますか。
○説明員(国友弘康君) 改善勧告をまずいたしまして、それの改善されました結果については、各事業者から、陸運局長あてに実際に実施いたしまして、その結果を報告して参ることになっておりますので、それは、まだ大部分出て参っておりませんのですが、それは陸運局長に出て参りましたら、本省の方へも参ることになっております。それによりましていかに改善したかということを実際にこちらとしては確認するということになっております。
○大倉精一君 じゃ、それは後日勧告された日時と勧告内容、それからその回答等について、具体的に報告をお願いしたいと思います。 その次に運行速度の問題ですけれども、これは平均速度になっておるのですけれども、一番大事なのは平均速度じゃなくて、ある一定区間の速度というのが非常に大事だと思うのですけれども、一体、最大はどのくらいで走っておるかということについてお調べになったことがあるかどうか。
○説明員(国友弘康君) これは、実際にその自動車に乗務してみなければわからないと思うのでございますが、確かに相当なスピードを出しておる者があるようでございますが、しかし私どもといたしましては、全体の距離と乗車をいたしました時間から考えまして、この程度であれば、平均程度で、たとえばこの程度でいっておりますれば非常に暴走をしておるのではないというような目安にこれがなると思いますので、実際に、瞬間的にどの程度の時速を出しておるかということについては、まだ正確な数字を把握いたしておりません。
○大倉精一君 非常に暴走ということになると、これは大へんなことになるのですけれども、交通の安全という見地からいけば、やはり速度の実態というものを実際に当って調査をする必要があると思います。速度のゆるい場所においては、これは道路の関係、あるいはその他の関係でもって速度が出せない場所がある、そういう関係から、平均速度というものは、もちろんこういう工合になると思うのですけれども、スピードの出せるところは、相当のスピードで走っておるということも、自分でも乗って体験しておりますので、そういう点を十分一つ注意をして、お調べを願いたいと思います。 もう一つ、これは営業車だけであると思うのですけれども、問題は、自家用車です。自家用車と、特に陸送業者の長距離輸送のトラックですけれども、こういうような自動車の事故というものは、相当多いようですけれども、これは、あなたの方でお調べになる手だてがあるのですか、ないのですか、警察の方の関係ですか。
○説明員(国友弘康君) 当家用車につきましては、調査いたしますのは、警察の方でございます。私の方は、事業車を主体にして調査をいたしております。
○大倉精一君 将来こういうものについても、やはり現在の行政機構では、警察の方と協力しなければならぬと思うのですけれども、警察の方とも十分協力をして、こういう部面についても調査をしてもらいたいということを要望いたします。 なお、その他の事項について、次回に一つ大臣の所見を伺ってから、詳細御質問したいと思っております。
○江藤智君 大臣に一点、御質問したいのでございます。それは、今度の八月、九月の台風に関しまして、国鉄の被害についての災害の復旧費の問題、御承知のように各省とも、今度の災害につきましては、非常に復旧につきましては、熱心な補正予算を要求しております。国鉄につきましては、七十億あるいは五十億の災害を受けたというふうに聞いておるのでございますが、その復活要求につきましては、さっぱりわれわれの方に反応が来ておらない。もちろん運輸省としては、非常な御努力をしておられると思いますが、その経過並びに結果について御説明願いたいと思います。
○説明員(山内公猷君) 今回の伊勢湾台風による被害並びに七月以降の国鉄の被害は、相当甚大でありまして、総額にいたしまして約八十七億という被害を受けておるわけでございます。実はわれわれ事務当局といたしましても、国鉄の五カ年計画並びにもろもろの工事計画を強力に推進いたしますためには補正予算におきまして、国からのさらに資金の注入をいたしたいということで、予算の折衝は十分やったわけでございますが、何分にも、一般的に被害が大きいということと、実は国鉄におきましては、本年度相当の増収の面もありましたし、こういう際であるから、できるだけ合理化をして、工事費その他においても、節約をしてやってもらいたいという強い財政上の要請がありまして、われわれといたしましては、そういう点で満足いたしたわけではないのでございますが、いかんとも今回の一般的な財政支出が多いということで、実はそれらの工事費につきまして、来年度予算について十分大蔵省にはみてもらいたいということで、今回はがまんせざるを得ない状態になったわけでございます。 われわれといたしましても遺憾でございますが、財政事情やむを得ないということで、そういう結果になりましたのでございまして、御了承を得たいと思います。
○江藤智君 そこで私は、大臣に御要望いたしたい、ということは、国鉄の災害は今度八十億、国鉄の予算は、なるほど全体としては非常に膨大でありますけれども、非常に無理をしておる。従って政策運賃の割引も、これは結果としては、わずか十億くらいのものですが、非常に反対もあるけれども、何とか国鉄財政の建て直しのためには、そういう是正もしてもらいたい、あるいは通行税の減免もやってもらいたい、あるいは建設線の利子補給もやってもらいたいというような、いろいろな御要望がありますし、国鉄財政の苦しいこともよくわかっておる、また五カ年計画も、これは年々おくれておるわけなんでございまして、総ワクの予算は多いけれども、決して楽な仕事をやっているのではないとわれわれは考えておって、非常に努力をしておる。 ところが、今度八十億というような災害を受けましてわずか一億、ニ億の災害につきましても、各省は、もう血眼になって予算要求をいたしておることは御承知の通りでございますが、国鉄は、経営合理化によって八十億というような損害を受けておりながら、がまんせざるを得なかったというような格好では、これは国鉄の運営に私は支障するのではないか、昨年も三十億以上の災害を受けながら、一厘の補正予算もできない、その結果は、何に現われておるかというと、結局は経営費あるいは五カ年計画、そういうものを全部繰り延べておる、そういうことをやればとにかく、国鉄の予算というものは非常に大きいのでございますから、延ばし延ばしすればいけないことはないけれども、その結論は、国鉄輸送というものに対する悪影響を及ぼしておることは当然のことでございまして、今度のように災害の補正予算をきめるために臨時国会まで開くというようなときにおきまして国鉄だけが八十億の災害を受けておりながら、何らの措置もなしに見送るということでは、私は納得いかない。この点について、一つ大臣の御所見を承わりたいと思います。
○国務大臣(楢橋渡君) 御指摘ごもっともでありまして、私も、実は大蔵大臣とその問題について、いろいろと折衝をいたしましたが、今回の補正予算の財源等の関係から、国鉄の内部で何とか合理化し、あるいは節約して捻出してもらいたいという強い要望がありまして、従って次の来年度予算において国鉄の要求を十分面倒をみるというような実は話し合いを進めたわけでございまして、ただいま江藤委員御指摘のような、たとえば農水産物の割引の問題、その他の問題も、年内に全体の運賃を総合的に一つ検討をして、その問題の解決をはかるということで、菅野企画庁長官が幹事役となりまして、関係大臣で、この問題を処理するということになっておりますので、一昨日菅野大臣が、コロンボ会議に立つ前に、その問題も閣内で打ち合わせいたしまして企画庁の方で、その調整を至急はかろうという段取りをつけているのでありまして、私も、国鉄の財政が重大な危機に直面しておる。いつかも申し上げましたように公共割引という一つの国家要請によって、犠牲を強要されながら、一方には運賃に手をつけることができないというような問題に立ち至っておりますので、この問題は、やはり内閣全体の問題として、一つ問題の解決を抜本的にやろうということで、十河総裁とも打ち合わせしまして、いろいろと、その点について苦慮している次第でございます。 一方国鉄側から、私は、いろいろ折衝を実はやりましたが、あまりここで無理をしてくれるなという国鉄側の多少要請もあったものですから……。(「おかしいぞ」と呼ぶ者あり)いや、いろいろな関係があるらしいので、大大体、次の段階で一つ話し合いをしよう、こういうことになっておりますので、御了承を願いたいと思います。
○江藤智君 今の大臣の御答弁は、これはわからぬことはございません。しかしながら、国鉄財政が非常に苦しくなっておる。しかも国鉄当局としても、いろいろな要望をしているときに、こういう災害を受けたときにこそ、ほんとうにもっと真剣に予算復活について努力してもらいたい。われわれは幾らでも応援をするつもりなんですが、もともとそういう点を強く主張することが、ある意味において困るというような、まあ今、大臣もおっしゃったのですが、そこが、私は非常におかしい。この点は、一つ大臣もはっきり気をつけていただきたい、こういうことなんです。これだけにしておきましょう。
○小酒井義男君 今、災害対策についてふれられたので、私も一つ、お尋ねをしておきたいのですが、実は、災害の問題は、本来ですと特別委員会ができておりますので、そちらでお尋ねをするのが、ほんとうだと思うのですが、昨日、運輸省関係の説明を受けたのですが、昨日の場合は、いろいろ質問をしても、適当な答弁をいただけそうにない空気だったものですから、この機会に、ちょっとお尋ねをしておきたいのです。 実は、先回の委員会で、大臣が退席になったあとでありますが、私は今年度の災害、特に伊勢湾台風によって、あの周辺の交通機関が、いろいろな損害を受けておりますので、それに対し、運輸省として、どういう対策を考えておられるかということを実はお尋ねをしたのです。今度の災害では、この前、昭和二十八年の災害のときのような、たとえば地方鉄道の整備法を受けようというようなことはないようだが、しかし復旧のために、いろいろ資金的な面で困っている点があるから、そういう点については、市中銀行の融資のあっせんということでは、これは目的を達することはできぬから、特殊な金融について努力したいという、そういう実は答弁があったのです。それと税金の取り扱いについて考えたいという、こういうことでありました。 で、この金融の問題について、その後どういう努力をしていただいたか。これからどういう見通しであるかということが一点と、税の問題は、これはもう電気とかガスというような、同じ公共性を持っておる事業との関連もあると思うのです。あるのですが、やはり交通機関という公共性を持っている事業ですから、これに対しても、何か運輸省として対策をお考え願う必要があるのじゃないかと思います。この二点について、一応今までの経過と、これからの見通しを承っておきたいと思うのです。
○国務大臣(楢橋渡君) 小酒井委員の御指摘になりましたこの問題は、私も、特にこの名古屋鉄道及び近畿、名古屋市電等が、非常な甚大な被害を受けておりまして、その実情等も見て参りましたので、これはやはり何とか運輸省におきまして、今申されましたような金融面その他について、できるだけ復旧に可能なような、あるいは原形復旧以上のことが将来できるような措置を講じてやりたいということで、いろいろと心配いたしていまして、私からも、開銀の総裁等にも話しておる次第でありますが、詳細なことは山内局長から今報告させますから。
○説明員(山内公猷君) 今回の十五号台風は、御承知のように高潮の被害が非常に多かった。そのために、どちらかといいますと、あの海岸線に通っております私鉄に大きな被害を与えております。私の関係でございますと、近畿日本鉄道、名古屋鉄道、名古屋市電というものが、非常に大きな被害を受けております。今回の被害総額、十三億円でございますが、その九五%、十二億五千万円というのが、その三つの会社で占めておるものでございます。 それで、われわれの方で、最初にとりました措置といたしましては、御承知のように地方鉄道軌道整備法に災害補助が出るという制度がございます。まだ被害の情勢がはっきりしておりませんでしたので、まず被害会社には、そういう制度があるということを周知させまして、希望の会社は申し出るようにということをいったわけでございますが、この法律によりますと、自力復旧できない場合に補助をするということでございまして、大きな会社は、大きな被害を受けましても、自力復旧の余力がある、小さい会社は、小さい被害でありますために自力復旧の余力があるということで、会社の方が自主的に、そういう補助をもらうということを遠慮をして参った次第でございまして、運輸省におきましても、それで各会社のそういった補助金の支給ということは考えなかったわけでございます。 次に、ただいま御質問のございました融資のあっせんでございますが、これにつきましては、災害が起こりまして同時に、私自身で、全銀連——全国銀行連合会というのがございますが、あそこに、公共事業であるから特別な配慮をしてもらいたいという要請をいたしまして、その全銀連から、地方のそれぞれの被害地の支部に、そのような通達をしてもらいました。また別途陸運局を通じましてそういう通達がいったということと、もう一つ、積極的に役所の方から融資のあっせんをするようにという通達をいたしまして、実は、大きな会社は困っておりますが、小さな会社は、被害の少なかったせいもあると思いますが、現在では、金融の措置が全部ついたという報告を受けております。困っておりますのは、この名古屋鉄道、近畿日本鉄道、名古屋市電でございますが、これらの私鉄につきましては、ただいま大臣から仰せられましたように、開銀融資というものが、とりあえず一番金融の措置といたしまして考えられるものでございますので、これは大蔵省、経済企画庁という役所はもとより、開銀自体につきましても、そういう私鉄に金融の道を講じてくれという要請をいたしております。額につきましては、まだはっきりしないわけでございますが、ある程度考慮してもらえるというふうに思っております。実は開銀は、もう少したちませんと、余裕資金がどのくらいあるかということがはっきりしませんので、その上で話が具体的になると思っております。また会社自身も、たびたび努力して参りまして、団体としても、非常にそういう運動をしておりますので、事柄が事柄だけに、ある程度、目的が達せられるのではないか、また当面の本年度だけでなくて、来年度も、復旧の工事というものは継続いたしますので、努力を引き続いていたしたい、かように考えておるわけでございます。 次に、名古屋市電でございますが、これは公営企業でございますので、起債によりまして、復旧の所要資金を確保しなければなりませんので、起債のワクを大きくしてくれということを自治庁の方に、われわれの方からも要望いたしておりまして、相当額の起債が認められるというふうに、われわれの方は予想をいたしております。 次に、税金の問題でございますが、これはまず第一に、法人税でございますが、これにつきましては、申告期限の延長及び徴収猶予の措置というようなものが、この法人税自体におきまして、災害の場合には講ぜられるということになっております。また二十八年の災害の当時の例によりましても、延納は認められておりますので、今回も認められるというふうに考えておりまして、それぞれの方面には連絡をいたしております。 また災害額というものは損失といたしまして、益金から控除されることになっておるわけでございますので、まあ、そういったような措置が当然に行なわれると思っておりまして、われわれの方で、一番問題の多いのは固定資産税、事業税、道府県民税というような地方税の問題が、非常に大きな問題ではなかろうかということで、各陸運局長にも、こういう点につきまして努力をするようにいたしておりますが、本省といたしましては、自治庁に、常に、まあ災害の場合には、こういう減免措置がとられておりますので、連絡をいたしておりますが、自治庁の解釈といたしましては、二十八年の災害の場合に出しました通達がまだ生きておるから、それにのっとってもらいたいということで、各陸運局長には、その旨も連絡いたしますとともに、各陸運局の鉄道部長自身地方庁へ参りまして、十分事情の説明をいたしております。 と申しますのは、たとえば大阪のようなところでは、担当の方が、実際の被害県でないところでありますと、被害の状況について、御認識がやはり十分でないというような点がありますので、まあそういう点を、会社とともに役所の方も参やっておるわけでございまして、大体、今までの例によりますと、事業税については十%から十五%というような減税の措置がとられたことがありますので、今回も、これは地方の県議会、あるいは地方議会によってきめますので、地区によりましていろいろ、区々になると思いますが、できるだけ厚いそういう減税の措置をとってもらうように努力しておるわけでございます。何分にも、私鉄は公共事業であり、今回は、かつまたその被害を受けましてから運行に至るまで動いていないという、得べかりし収入が得られないという事情がございますので、役所といたしましても、極力そういった会社の助成ということについては努力をいたしたいと思いますが、何か、また至らない点がございましたならば、御叱正をいただきまして努力いたしたいと思います。
○小酒井義男君 ほかにも大臣に質問される方があると思いますから、私は質問は、きょうはこれだけにしておいて、またあらためて対策特別委員会などで、細かい点などについてはお尋ねすることにしたいと思います。 本来は、やはりできるだけそれぞれの会社なり自治体なりが、自分の力で復興をする努力を払うべきだと思うのです。しかしそれに対して、どうしても無理な点があれば、運輸省としても、できるだけの一つ助成を推進をしていただきたいということをお願いをして、質問を終ります。
○相澤重明君 私は、三十五年度の運輸省の重点政策について、去る十日の本委員会で大臣に御質問申し上げておいたわけでありますが、臨時国会も開会されましたので、この際、大臣から御答弁をいただきたいと思います。 その中心になるものは、日本の海外貿易、国際収支改善、輸出の振興というところで、特に運輸省の関係としては、非常にまあ重要な要素があるわけでございます。その中で第一が外航船舶に対するところの基本的な政府の考え方を明らかにしてもらいたい。で、その内容は、前回も申し上げましたように、外航船舶については五千億にもなんなんとする借財があるわけでありますが、これをどうするのか。それから、当面するいわゆる経営に対するところの利子補給、こういうものが二十一億一千四百四万四千円計上してあるのであるが、これだけでもって、今の外航船舶そのものが、万全を期せられるであろうか。海運事業の国際競争力の強化ができるであろうか。こういう点について、利子補給並びに助成策等については、一体どう考えておられるのか。それから外航船舶の建造等に対して、今まで自由競争という形で行なわれておるのでありますが、こういうだけでは、むしろ赤字を増大をすればとて、決して会社の健全な経営にはならぬじゃないか。前国会におきましては、国内の旅客船については、国内旅客船公団等も作って、海運の助成をはかったのであるが、外航船舶について、そういう公団等の特殊機関を設立する考え方がないかどうか、こういう点について、まず第一に、大臣の御答弁をいただきたいと思うのであります。
○国務大臣(楢橋渡君) 相澤委員から、国際収支の改善における運輸省の管轄で重要なる部面を占めておるのは外航船舶の問題であるという御指摘がありまして、もっともでありまして、御指摘のようにわが国の海運が非常な不景気になりまして、だんだん衰微をたどる方向に向かっておりますのは、これは今御指摘になりましたような日本の海運界が背負っておりますその荷物というものが、少なくとも戦時補償の打ち切りであるとか、あるいはその後における列国がとっております海運政策と、はなはだ異なった非常な利子の負担の大きい政策をとっておることが、今日そういうような段階に追い込まれておる多くの要因を持っておることは、私らも認めておりますので、何とか、これを一つ抜本的に打開したいということで、海運、外航船舶に対する体質の改善、経営の抜本的合理化という問題について、就任以来取り組んでやっておるのでありまして、政府といたしましても、業界の努力を前提といたしまして、利子の補給等の、金利負担の軽減措置をとろうということにさせまして、企業再建のために必要である場合には、個別的に検討した上、開発銀行の債務を特定の期間だけたな上げしようということを考慮する必要があるということで、今、成案を実は急いでおる次第であります。 なお、第二に御指摘のありました、赤字の出るような段階において、しかも日本の経済発展の要請からいえば、当然に船を作らなければならない。作る船は負担になる。それでは、民間業者としてますます負担が過重になるではないかという御指摘はもっともでありますが、これを公団あるいは特殊の機関等によってやったらどうかという御意見等もありますが、この点につきまして、公団及び特殊機関の設立ということも、一つの考え方ではありまするけれども、海運業のように、国際的な自由競争を行なうため極度に企業の自由性を尊重されなければならない業種につきましては、やはり利子の補給、それから融資期間の延長、たとえば今十カ年にしておるものを二十カ年に延長するとか、そういうような措置を講じまして、できる限り企業の負担とならない条件のもとに、企業みずからが外航船舶を建造し得ることができるような道を開きたい、まあ、こういうことを考えておる次第であります。
○相澤重明君 そこで、今の大臣の答弁で、ややわかるような気もするが、まだ不十分だと私は思うのですが、端的にお尋ねしますが、たとえば開銀等の融資の場合に、電力等の場合の利子補給、金利の問題と、造船の場合の金利の場合では、私は利幅がだいぶ違うと思う。こういう問題について、国家的ないわゆるこの国際収支の改善に重点を置くということになれば、当然、この最低の利子補給なりあるいは低金利という形で考えてやっていいんではないかと思うのであるが、大臣は、その融資の場合の金利については、どういうお考えを持っておるのか、この点一つ、御回答いただきたいと思うのです。
○国務大臣(楢橋渡君) その点につきまして、今、具体的な案をもちまして事務当局にやらしておりますので、朝田海運局長から答弁いたさせます。
○説明員(朝田静夫君) 開発銀行の海運の設備融資の金利は、御承知のように六分五厘であります。電力につきましても、特恵金利として六分五厘であります。その他の産業については、いろいろ産業別において違いますが、大体開発銀行の融資に対する金利は九分。ただ御承知のように問題になりますのは、海運は、今御指摘になりましたように、国際競争にたえられるような条件を備えて参らねばなりませんが、しばしば問題になりまするように、日本の同じ政府機関であって、輸出入銀行が、外国に対して輸出船を輸出する場合に、四分で融資をしておるのであります。従ってここに、どこの海運を助成しておるのかというような問題が論議されるゆえんでありまして、従いまして国際的な金利レベルから考えますというと、大体四分ないし五分というようなことでありますので、国内産業のバランスということを考えないで、むしろ国際競争という観点から、これに競争にたえられるような条件を備えるべきである、こういうふうに考えるのであります。
○相澤重明君 今の局長の答弁ですと、この三十五年度の運輸省の重点政策は、いわゆる国際収支の改善、最も貿易輸出の増大ということを考えておるので、海運については、最低の金利でまかなえるような方途を講じてやると、一つの方法として、輸出入銀行の、たとえば四分なら四分、こういうものに見合うように、国全体のいわゆるバランスというものを考えていきたいというふうに理解をしてよろしいですか。この点いかがですか。
○説明員(朝田静夫君) 四分というところに、ちょうどなるような形ではないにいたしましても、それに近い線で、利子の重圧を軽減して参りたい、こういう方針であります。
○相澤重明君 そこで大臣、先ほど大臣は、公団等の特殊機関の設立については、現在のところ、まああまり考えておらぬと、こういうお話があったのでありますが、たとえば現在の日本郵船の場合を考えても、郵船自体としても、経営そのものについては、決してよくない、こういう状態が現在出ておるわけですね。従って大手筋といえども、すでにそういう状態なんです。ましてや中小企業の場合においては、非常な困難が伴うことは事実だと思うのです。ですから、もちろん、その自由営業そのものから考えれば、頭から政府が、まあ一緒になれと、あるいは会社を一つにしてしまうということは、それはなかなかむずかしいかもしれぬけれども、ある程度の自主性を持たせた統一ある方針というものは、どうしてもとらなければ、私は、その国際競争に勝つことはできないだろう、こう思うのです。 従って、そういう点について、運輸省としては、まあ私は一つの例を、前回の国会で私どもが法律案を成立させたこの国内旅客船公団法、こういうようなものを持ったのでありますが、そういうような、まあ形は変っても、そういう考え方というものを持たれるのか持たれないのか。あくまでも放任主義でいくのか、それとも、もっと強化をして国際競争に少なくとも耐え得るこの方針というものを運輸省は作るのか、この点についての大臣の再度御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(楢橋渡君) 相澤委員の御指摘のごとく、やはり国際競争に耐え得るために体質を改善し、かつまた、今非常な赤字を出しておるが、国家的要請によって船を作らなければならぬというものは、むしろ国がかわって公団的形式によって作って、これの運営を民間会社にやらせるということであれば、一段と負担が軽減するのじゃないか、同時に船の保全もでき、造船業者も維持できるという観点に立たれての御議論で、ごもっともな御議論でありますが、最前申し上げましたような企業の国際的自由性というような問題と、一面から言いますれば、今要請されておるそれらの客観的な諸条件からくる、どうしてこれを強化していくかということにつきましては、われわれといたしましても、そういう線に近い方法で、企業の自由性を確立しながら、運営がうまくいく方法はないかということで、いろいろと今案を練っておりまして、なるべくそういう趣旨を盛り込んだ、そして目的を果たし得るような方法を講じたい、こういうことを考えておりますから、御了承を願います。
○江藤智君 関連して。 この海運政策の問題は、今日の運輸省としても最も重大な問題でありますし、当委員会としても非常な関心を持っております。また御議論も非常にあると思うのです。ついては、もう来年度の予算要求も目睫の間に迫まっておりますので、運輸省としてのこの政策を立てなければならないときになっておりますから、一つこの政策が立ちましたときに、一度全般的に運輸省の方から御説明を願って、それによって、われわれの方としても質問をしたい、そういう進め方でいいんじゃないかと思うのですが、そういう資料は御提出になれますか。
○国務大臣(楢橋渡君) 今運輸省といたしましては、いろいろな機関を動員いたしまして、具体案を練っておりますので、早晩でき上がりますから、そうなりましたら、委員会を開いていただきまして、御報告をお聞きいただきまして、また御批判をいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○相澤重明君 江藤委員のお話のように、いずれ、こまかい点は御説明をいただくわけですが、私どもの方としては、特に国際競争に耐え得る場合には、たとえば共有船方式もあるでしょう、公団方式もあるでしょう、いずれにしてもそういう強化をする方向というものを考えていかなければ、決して日本が国際競争の中に勝てるとは私は思えない、そういう点を特に強調しておきたいと思うのですが、その中でやっぱり大事なことは、船員に対するところの労働条件、あるいは厚生福利関係というものも、やはり政府がそういう点について、特に力を入れてもらわなければならないと思うのです。 そういう点について監督行政上の問題として、運輸大臣は、この公団なりあるいは共有船方式なり、いずれにしても、そういう場合、特にこれらの問題について力を入れるお考えがあるのかないのか、この点も御答弁をいただいておきたいと思うのです。
○国務大臣(楢橋渡君) この海運対策につきまして、海運組合の組合長がお見えになりまして、非常な国家的見地から協力をしていただきまして、私もむしろ非常な鞭撻を受けたような次第でありまして、その点は非常に感謝を申しておるのでありますが、今御指摘になりましたような海員の人たちの福利施設等につきましても、今度、政府出資でもって、そういう協会を作りまして、予算を要求しておりますし、第三国間の航海につきましても、海外における船員の人たちの福利施設等の問題についても、やはり万全の策を講じたい、こういうことでありますから、御了承願います。
○相澤重明君 次にお尋ねいたしたいのは、この船舶の関係で忘れることのできないのは、造船用の機材の価格の安定の問題だと思う。米国においても、この鉄鋼のストというものは、非常なその国内でも大きな問題になったのでありますが、日本も輸出船を造船するとともに、国内の船舶の需要も私はよほど考えないというと、七つの海に出る日本の海運界としては、なかなかむずかしい問題じゃないか。 そこで、鉄鋼需給に対する造船工業界の、そういう要望に対して、一体政府は、どう考えておるのか、たとえば、鉄鋼需給安定の方法を、いわゆる価格というものを一応押さえておくのか、あるいはそれに対するところの価格を統一することができなければ、利子補給、融資の面で、そういう点の安定帯というものを作ろうとするのか、いずれにしても、そういう政府の根本的な施策というものを、この際一つ、お考えを述べていただきたい、こう思うのです。
○国務大臣(楢橋渡君) 私は、就任したあとでありましたか、委員会において、その造船振興についての鋼材の問題等につきましても御指摘がありまして、われわれといたしましても、造船工業を振興する上において、一番大きな素材をなしております鋼鉄の価格というものを、これを国際価格等からにらみ合わせますというと、ドイツその他からみれば、トン当り五千円あるいは一万円も差があるというような状況でありますので、この点について補助政策をとろうという考え方を持っておりまして、それらのことにつきまして、今船舶局長から説明をしますから……。
○説明員(水品政雄君) 私、一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。一日付をもちまして、山下前船舶局長のあとを受けて、船舶局長を命ぜられました水品でございます。本委員の諸先生方に、いろいろ今後お世話になると思いますから、よろしくお願いいたします。 鋼材の価格補給の問題でございますが、御承知のように、造船所におきましては、昭和二十五年ごろから、非常に設備の改善をやりまして、設備の面並びに工事の溶接法の利用によりまして、鋼材の使用量はおおむね三〇%現在減っておりますし、それから工数も非常な減少を来たしております。その他の点からみましても、まず造船船価の面で、今後さらに低減するというようなことは期待できないような現状になっております。一方、十五次船の船価をみますと、約半数くらいが大体赤字になっているというような状況でございまして、まあ、船価の面では、現在の日本の造船船価は、ぎりぎりのところまできているというふうに考えられるのでございます。また、鋼材価格の面からみますと、これも御承知のように、造船用材の規格量等を加えました建値を元にいたしますと、トン当たり五万五千円くらいになるのでございますが、これを十五次船の場合は、四万八千五百円まで特に割引をした値段で供給を受けている現状でございます。これも現在の製鋼所の実情からみますと、これ以上の価格低減ということは期待できないというふうな状況になっております。 一方、わが国の鋼材の四万八千五百円ベースをもとにいたしましても、諸外国の価格の大体からみますと、六千円程度の価格の差が現われておりますので、造船の国際競争力強化というような観点からみまして、鋼材に相当の価格補給を今後続けなければ、国際競争に勝てないというふうに考えまして、それの予算要求をいたしております。
○相澤重明君 今政府も、鋼材価格の補給を要求しているというような答弁がありましたから、いずれその結果を、まあ私どももお聞きしてから、具体的にお尋ねしたいと思うのでありますが、現状のままで放置しておいて、第十六次造船等の場合を考えあるいは国内の造船界の事情を見ますというと、おそらく来年は、船台が相当私はあくのではないかという心配を持つわけです。この造船業に従事しておる従業員というものは、非常に多数な人たちでありまして、家族を含めば非常な深刻な問題に来年度にはなってくるだろう。ですから、今から政府は、そういう点に力を入れて、そうして鋼材等の需給安定をはかるとともに、造船界におけるところのもっと数量をふやす考え方を持っていただかぬというと、私は国内産業にとっても、大きな問題になるだろうということを今から警告を発しておきたいと思うのです。 従って、そういう点について努力をされると思うのでありますが、大臣の、さらにこの十六次造船ですか、これに対する、そういう点について来年度造船界におけるところの船台があくようなことはない、心配はない、こういう点の御答弁を私は一つ、この際いただいておきたいと思います。大臣いかがですか。
○国務大臣(楢橋渡君) 今おっしゃいましたようになることを努力したいと、実は思っておるのでありますが、今御指摘のありましたような三十二年度が百八十万トンから三十三年、四年、五年、だんだんと減って参りまして、三十、五年度は六十五万トン、三十六年度も六十五万トンというような見通しでありまして、国内船を三十五年度にとりますと三十万トン、輸出船が三十万トン、賠償船が五万トン、こういうような状態になりつつあるので、これは非常に、造船界の前途には暗いものがあるのでありますから、これを何とか一つ確保して、ことに造船の常用工というようなものは熟練工でありまして、これらの人たちを確保しなければならぬというようなわけで、今船価の低減政策あるいは造船鋼材の価格の低減であるとか、関連工業製品の品質向上や価格の低減、たとえば国内船におきましても、スクラップ・アンド・ビルドというようなものをもって、なおその他輸出船の対策といたしましても、経済外交において輸出船を一つ推進するということに努力したい。また輸出船の問題につきましては、延べ払いの条件等の緩和の問題等もありますし、輸銀の融資の条件の改善の問題等もありまして、そういう点について、極力努力をいたしたいと実は思っておるのでありまして、今後、あらゆる手を尽くしまして、造船の確保をしたい。 長期経済計画の一つの線から申しましても、大体千三百万トンくらいは、十ヵ年計画でなしたいという考え方を持っておる。しかるに現実はなかなか、五百六十万トンでありまして、今申し上げましたような、前途は相当多難な道があるのでありますから、そういう点について、あらゆる面に一つ協力を得て、そういう点を努力したいと、こう思います。
○相澤重明君 大臣の努力をするということで、まあその努力を期待しておきますが、現状はすでに、もう造船界では仕事ができないで、実は自転車の機械まで注文をとらなければならぬというようなところまできつつあるという認識を一つ持ってもらいたいと思うのです。 これは努力するということですから、それを私は監視をしておきたいと思うのですが、その次に、ほかの委員からも質問があるのですが、この前も、私が御質問申し上げたことで、端的に一つ御回答いただきたいことは、外航海運の国際競争力培養のための運賃及びその航路に関する指導方策、同じような関係で、国際航空に対する国際競争力強化方策並びにそれとの関連において国内航空に対する施策、この二つについて、国際収支の関係ですから、簡単に御答弁いただいて、あとは国鉄の問題に入っていきます。
○国務大臣(楢橋渡君) 今の国際競争力培養のための運賃及び航路に関する指導の問題でありますが、定期航路に関する運賃は、国内の自動車その他のような運賃と違いまして、航路同盟による運賃表によって指示されて、それによって支配されるのであって、海運の市況によってこれを上下し得ない建前になっているのであります。すなわち、昭和二十七年以来三年にわたりまして、主要航路が非常に混乱しておりまして、運賃の引き上げ等も、過当競争等が行なわれましたので、わが国の大手のオペレーターというものは、経営内容が非常に悪化した、原因になっているのであります。 こういうことを考えまして、昭和三十一年七月、わが国主要定期航路業者が申し合わせを行ないまして、日本航路側から波乱の原因を作らないことを誓約したようなことで、その安定策を講じたのであります。運賃の問題に対抗するといいますか、航路の混乱に対抗するために、どうしても運賃同盟を強化して、定期航路の秩序を保つ、こういう線に沿うてやっているような次第であります。 なお、御指摘になりました国際航空の問題につきましては、航空局長がおりますから……。
○説明員(辻章男君) お答え申し上げます。 国際線におけるジェットに対するまず対策の問題でございますが、御承知のように、ジェット機になりますと、非常に容量も大きくなりますし、また耐空性も増しまして、スピードが非常に上がってくるというようなことでございまして、とうてい従来のプロペラの飛行機では対抗できないのでございまして、すでに現在日本航空といたしましては、三十年にDC8という大型機を四機発注しておりまして、これが逐次、来年の五月から十一月までの間に入ってくるわけでございます。それで、すでに太平洋、それから東南アジア方面には、パン・アメリカンとかあるいはBOACがジェットを投入して参りまして、現在相当な打撃を受けつつある状況でございますので、私どもとしましては、先ほど申し上げました四機に追加いたしまして、来年度大型機二機、中型のジェット機四機を発注いたしまして、これによりまして大体三十八年度には世界一周の航路、それから三十九年度には東南アジアも含めました全線をジェット化いたしまして、これに対抗していきたいというふうに考えております。 先ほど申し上げました追加発注にからみまして、大体資金といたしまして百二十億程度の資金が必要でございます。それで、その資金をまかないますために、来年度三十億の政府出資を要請いたしております。三十億の政府出資によりまして資金をまかないますと同時に、日本航空の経理的な基礎を強化していきたい、かように考えている次第でございます。 それから、なお、さしあたりの問題といたしまして、日本航空が、現在ジェット機がないのでございまして、ジェット機と競争をいたすわけでございますので、一番の重要路線であります太平洋の路線につきましては、ジェット機に対しましてアメリカの西海岸までは一等三十ドル、それからツーリストが二十ドル、それからホノルルまでにつきましては、一等を二十ドル、ツーリスト十五ドルというジェット割増料金を設定いたしまして、それによるように認可いたしております。価格は増額はございますが、それによりまして、何ほどか日本航空に対する打撃を緩和したいという考えでございます。 それから、次に国内航空の問題でございますが、御承知のように、現在の国内航空は、大体三本建になっておりまして、札幌—東京—大阪—福岡という、いわゆる国内幹線につきましては、日本航空が就航いたしております。これと並行いたしまして、札幌から東京、名古屋、大阪までは全日本空輸も運航いたしております。その他のローカル的な主要路線につきましては、大部分全日本空輸が運航いたしております。地方のごくローカル的なところにつきましては、小さな会社が数社やっておるというのが、現在の国内航空の姿でございます。 私どもは、全日本空輸の日本国内航路におきまする比重にかんがみまして、何とかこれを力づけていきたいというふうに考えております。それでその方法といたしまして、これは、本年すでに実施いたしておりますが、資本的にも技術的にも経営的にも、日本航空と全日本空輸の提携を強化いたしまして、特に経営面におきましては、最近より運賃プールまでも実施いたしまして、過当競争を防止するとともに、経営の健全化をはかろうというふうに進んでおります。 それからなお御承知のように、航空につきましては、交通事故というものが非常に致命的な結果をもたらしますので、来年度予算におきましては、国内航空に対しまする乗員の訓練及びこれも訓練の一種でございますが、航空では、定期的に非常事態を想定いたしまして、これを私どもの方から試験官が参りましてテストをするわけでございますが、そういうふうな特殊な訓練及び一般訓練に対しまして、約六千万円の助成をしまして、航空の安全を期すと同時に、経理的な強化にも役立たせたいというふうに考えておる次第でございます。
○国務大臣(楢橋渡君) ちょっと航空問題について……。航空問題は、非常な今、国際的に御存じのように、航空時代に入っておるのに、わが国の航空に対する対策というものは、非常に貧弱であって、私も、どうしてもこれは航空国策といいますか、そういうものを立てる必要があるということを痛感しておりまして、近々、今試案を作っておりますが、閣議決定も、航空問題については一つとりたい、こういうことを考えておりますから、どうぞ御了承願います。
○委員長(平島敏夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
○相澤重明君 今の国際航空の問題と国内航空の問題についてはわかりました。閣議了解をとって、そしてできるだけ促進してもらいたいのですが、国内航空の問題で、私の特に発言をしておいたのは、日本航空と全日本空輸とのバランス、これは国際線を日本航空でやらして、国内線は全日本空輸でやったらどうなのかというようなものも再検討する必要があるのじゃないかと、同じ資本を出しているのですね、日本航空から全日本空輸に出資をしているわけですよ。日本航空は、政府が出資をしていると、こういうような親子関係を考えれば、再検討する必要があると、こういうことを申し上げておいたのですが、それは一つ、閣議で十分御検討されるということでありますから、その結果を待ちたいと思う。 それから事故防止については、日本シリーズでフォークスが勝ったときに、大阪で事故が起きたということが新聞ででかでかと書かれましたが、ああいうこともありますから、航空安全ということについては、特に力を入れてもらわぬといかん。いわゆる本年一月ダイナマイトをかかえた事故もありましたね。ですから、航空問題についての安全性というものについては、特に力を入れてもらいたい。 最後に、私のお尋ねしておきたいのは、前回もお聞きしたのは、国鉄五カ年計画の推進と東海道新線建設に対する政府のお考えをお尋ねをしておいたわけであります。国鉄五カ年計画は、すでに三年度に入っておるのに、まだ五〇%足らずの進行状態である。これははなはだ遺憾である。政府は三十二年度において、私ども社会党の反対にもかかわらず、運賃料金の値上を行なって、五カ年計画で、この国民の要望にこたえると、こういって当時は、必ず五カ年以内に完成をするということを言われたのでありますが、すでに残りの期間ニカ年になんなんとしているのに、まだ六〇%に達しておらぬというようなことについては、これは一体五カ年計画そのものができるのかどうか、こういう点を私どもは心配しているわけです。 それからいま一つ、当時私どもは、この運賃値上げをする際に反対いたしたように、特に東京周辺における混雑というものは、非常に想像にあまるものがある。従って混雑緩和の方策というものは、特に運輸省、国鉄においては、十分に考えてもらわなければ、ここでもっと通勤あるいは通学の人たちのことを考え、何らかの打開の方策というものを積極的に出すべきじゃないか、こういう点もあったのでありますが、これらについても、具体的にどうも措置が進んでおらないように思える、従ってそういう点について、一体政府は、どう考えているのかという点と、さらに東海道新幹線が、すでに丹那隧道の作業が開始されておるが、一体新幹線についての資金の手当はどうなのか、前回の際の御答弁では、四百億ないし五百億の資金の手当がまだできておらぬ、こういうのが、小倉副総裁からも説明があったと私は思うのです。そこでそういう点について、資金の手当が実際にできたのかどうなのか、また大蔵省と運輸省との間に、そういう点については、もう了解がされておるのかどうか。 それから具体的な作業というものが、そういう中で、すでに着手されておるのであるから、そういう全貌についてやはり明らかにしてもらわなければならぬ、こう私どもは思うわけです。この新幹線の作業が進むについて、一方においては国鉄の五カ年計画というものが、そういう遅々として進まない、しかも合理化というものは促進をしなければならぬ。その結果は、働く人たちにしわ寄せがくるのではないか、こういうような心配があるわけでありますが、この点について、政府としてはどう考えているのか。 いま一つ、この五カ年計画並びに東海道新幹線の問題と同時に、国鉄の予算そのものについての再検討をされる考えはないのか。つまり前回、私は東南アジアを視察した際のことをお話を申し上げたと思うのでありますが、ここにおいでの加賀山委員と私も同行いたしまして、東南アジアを回った際に、たとえばビルマの鉄道の話もしたわけであります。いわゆるもうかろうと、もうかるまいと、公益優先、公共事業であるならば、政府が出資をして、そうしていわゆる国の必要な事業、こういうものを遂行するというのが建前である。しかし他面においては、一般の法律を作って、その中で特に歳入として入れるものは入れるという、やはり今のような公共企業体というもののあり方ですれ、この片ちんばのあり方というものは、やはり是正をする必要があるのではないか、こういうような点についても、私は政府の考え方をただしておきたい、こう思ったわけであります。 それから、この国鉄五カ年計画の中で、どうも国鉄当局が作業を進める中に心配されるのは、一般的にいって、国民の需要というものについて、何とかして隘路を打開して輸送力を増強してくれという要望になっているわけですね、そこで政府当局としても、そういう形で作業を進めるには、無理がそこに生ずる、つまり新しい事業に対する、新しい仕事に対する要員の充足というものが、並行して行なわれておらない、そういううらみがあるのではないか、しかも前回、私が御質問した際にも、この新幹線についての要員需給については、どうなのか、こういう点も御質問申し上げたのでありますが、実際に要員需給というものは百二十何人でしたか、この前、お答えになっておったのでは、できておらない、こういうことで、一般のしわ寄せが、国鉄の従業員にされておるのじゃないか。わけてもその中で一つ、船舶局長もおいでですから、私はやはりお伺いしておきたいと思うのでありますが、たとえば函館の青函連絡船についても、そういうようないわゆる合理化というものが、やはり行なわれておるのじゃないかというように、国鉄全般について、私はそういう面がつとに顕著になりつつある、こういうところを指摘をせざるを得ないと思うのです。それはこの、たとえば函館、青森間の場合には、船員が船員法によらない労働条件というものを押しつけられておるのじゃないか、こういう点については、船舶局長は運輸省、監督行政を持つ運輸省として、船員法という点について、国鉄の船員については、どう考えておるのか、あるいは将来船員法を適用する考え方でいこうとするのか、こういう点についても、大臣並びに船舶局長にもお答えをいただきたいと思うのであります。 ですから、私の今申し上げたのは、前回御質問申し上げたことで、きょうは、大臣の御答弁をいただくことでありますから、再度、今申し上げましたことを一つ御答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(楢橋渡君) ちょっと全般的なことについて、お答えを申し上げましてあとは、それぞれの局長から答弁させたいと思いますが、国鉄が、一体公共企業体として独立採算でいくのか、あるいは昔の鉄道省式に、国家が公共事業として、これを経営していくのかという、その性格が明確さを欠いておる点が、今日の国鉄の一つの混乱といいますか、弱体というのか、窮地に陥っているものでありまして、 〔委員長退席、理事江藤智君着席〕 全く御指摘の通りでありまして、どうも国鉄というものが、一般に要請されておるのは、やはり国家の当然の公共企業体として損してもやっていくべきであるという考え方と、実は独立採算でいけという公共企業体の法的な要請と、一方には、国会が運賃その他の決定権を持っております関係等もありまして、なかなか運賃値上げ等もできないというような状態、そうして、もうからぬ線でも作れ作れというて、やかましくやはり要請されておる。これに対して補給はしない、こういうことで国鉄だって、これは天から降ってくるわけではありませんから、実は、足を縛って走れという状態に置かれておるのでありまして、これはやはり、足を解いて健全に走るという姿にしなければならぬということで、私も一番の大きな問題だというので、閣内でも、その問題を実はひっ下げて、先般の農水産物資の問題をめぐりまして、ちょうどいい機会ですから、各関係の大臣を引っぱり込んで、実は管野大臣なんか、それに対して、ひっかかったといっては失礼ですが、それで幹事役になって、あと事務当局からつるし上げられたようになっておるようですが、どうしても、これは一つほんとうに確立しなければならぬということで、せっかく努力しておりますから、その点は一つ、御協力をお願いしたいと思います。 また国鉄の五カ年計画の大きな停頓しておる一つの原因は、給料のベース・アップの問題が、やはり一つの大きな要因になっておることも、これは御存じの通りでありまして、これもやはり社会的な要請によって要求されておる点でありますけれども、財政計画等の点について非常にこの点がやはり大きなそごを来たしておる点もある一方には、運賃の改定ができないという点もあるというような、あれやこれやで、実は国鉄当局としても、相当努力をしておりますけれども、そういう段階に追い込まれておるのでありまして、新幹線の問題の財政の手当等の問題につきましては、局長その他、関係の者が来ておりますから説明させます。
○理事(江藤智君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(江藤智君) 速記を始めて下さい。
○重盛壽治君 大臣、お忙しいようですから、私は、二点だけ結論をお伺いしたい。問題が違いますけれども、一ぺんに私のしゃべることを答弁して下さい。 第一点は、最近の新聞等によると、自動車税の引き上げ、ガソリン税の引き上げ、こうした問題が出されておるようでありますが、申すまでもなく今の日本の経済状態、国民生活の実態等から考えるならば、どういう税金であっても、私は税金を引き上げるということは好ましくない段階にある、このように考えるし、特にガソリン税の引き上げというようなことは、あなたが御存じのように昨年やられたばかり。そうしてガソリン税の引き上げというものは、言うまでもなく、ひいては運賃の引き上げあるいはバス等における乗車料の引き上げ、あらゆるところにはね返って、ひいては物価の引き上げというようなことにもなり、国民生活の上にも、大きな影響をもたらす重大問題だと私は考える。もちろん当面した災害復興費用の捻出等にも困難な部面があろうけれども、私どもの立場から考えるならば、別に、そうした財源は出し得るものはたくさんある。これは時間のないとき、いろいろ議論がましいことは申し上げませんけれども、ロッキードをお買いになるか、ジェット機をお買いになるか知りませんが、たとえばそうしたものは、急速に買わなければならぬという段階で私はないように考える。従ってガソリン税の引き上げというようなことによって、そうしたことに乗りかえられないように御努力を願いたいと思うし、その点運輸大臣、どのように考えておられるか、この点を一つ……。
○国務大臣(楢橋渡君) ガソリン税の引き上げの問題は、実は、私もまだ聞いておりませんし、私自身の考えから申し上げますれば、先般ガソリン税を引き上げたばかりでありまして、従って、また財源をガソリン税に求めるようなことをすれば、今御指摘のように諸般の物価に非常な影響を与えるのでありますから、私といたしましては、ガソリン税の引き上げは反対の意見を持っております。
○重盛壽治君 大へん簡潔な御意見をいただいて安心しておりますが、楢橋運輸大臣なら、私も大丈夫だと思うんだが、従来の大臣は、やはりこれが悪かったとは言いませんけれども、どうも運輸委員会の運輸大臣は腰が弱くて、よその方からの圧力、一番基幹産業でありながら、圧力に屈して、常にガソリン税を引き上げたり、自動車税を引き上げたり、そういうようなことが往々ありましたので、どうか今の線に沿って御努力下さらんことを付言いたしておきます。 それから、いま一点は、これは最近問題になっておる、特に東京で問題になっておる自動車の増車関係について、二千八百台の増車をどうするかという問題の基本的な問題で、たまたま新聞紙上に、個人営業は今年度中にやり得るということが出ておったことが一点と、それから、われわれが従来から新しく許可するならば、離職退職の一環としてその分のやつをまず第一にすべきじゃないかということ、これがうたわれないで、逆に個人営業、個人営業を私は必ずしも悪いと言いませんが、この内容については、私はあとで局長から説明を求めますからいいですが、その基本線に立って、どういうふうに進み、どういうお考えでおやりになっておるのか、この際、大臣から一言、御答弁を聞きたい。
○国務大臣(楢橋渡君) 個人営業の問題は、先般の委員会でも説明申し上げましたように、優良な運転手にして、しかもまじめにやっておるこれらの人々には、やはり独立して営業ができるという道を開いたが私は自動車業界のためにいいという判定をしておりまして、そういう政策を実はとっておるのであります。これはしばしば私が申し上げておりますから、その理由等は、もう御存じの通りでありますが、なお駐留軍の離職者に対するタクシーの許可問題は、私からも、しばしば自動車局長にも、やはり閣議決定等もありまして、これは、なるべく早く失業しているんだからやりたまえということで申しておるのでありまして、先般個人タクシーの問題で、局長ここにいて、はなはだ何ですが、やかましく言っておりますし、今の進駐軍の問題も早急片づけるという態勢をとっておるようですから、御了承願います。
○重盛壽治君 忙しいようですからけっこうでありますが、ただ優秀な者という判定の中には、必ずしも打ち出されたような姿が優秀な姿とはいえませんので、あらゆる角度から公平な扱い方をするということを一つ大臣から自動車局長の方に……。
○国務大臣(楢橋渡君) これはやかましくあらゆる条件つけてやっております。
○理事(江藤智君) 速記をやめて。 〔速記中止〕
○理事(江藤智君) 速記を始めて。
○重盛壽治君 局長、大臣はああ言われたんですが、そのような線で、たとえば駐留軍の離職者の新規営業を進めておるかどうかということが一点と、それから局長はその面の専門だから、こまかいことは言わぬが、ただ新聞に伝えられておるような個人営業の面で、あれだけを有資格者として、いわゆる三十年か何か警視庁の出した優良運転手の優良マーク、優マーク、こういうようなものをもらった者で、三年以上の経験があって、二年間無事故の者に云々、四十才以上でどうこうという資格、こううたわれて出されておりますね。このことはもちろん自動車局長が出されたものとは私は考えないけれども、そういうことだけで、それを中心にもしおやりになるとするならば、これはきわめて不公平な事態が起る。ということは、この優良マークを交付してくれということの申請は、御承知のように事業主がやる。そして十五年、二十年、三十年の経験のあるりっぱな優良運転手はたくさんおるんだけれども、たとえば五年なら五年、三年なら三年以上やった新しい若い人が無事故であったという場合には、これを奨励あるいは激励するというようなことから、こういう人たちが優マークに申請をされる。それがたまたま三十年から三十三年、ことしまでの間だったというようなことが言えるわけですね。そうすると実際には長い間、二十年、三十年という運転をし、それに該当して、それ以上の優秀な技術である有資格者が取り残されておるということも考えられる。こういう点は十分考慮して、ただ、今新聞紙上に発表せられたる方だけで新規営業の許可をするということは、私は決して公平な取り扱いでないであろうと思うから、そういう点を一つ御考慮願いたいと思いますが、その点どういうふうにお考えになっておるか、その点だけきょうはお聞きしておきます。
○説明員(国友弘康君) まず最初の駐留軍の離職者の対策といたしまして、ハイヤー、タクシー事業の免許の点でございますが、先般の発表につきましては、個人営業の問題につきまして発表いたしましたので、あの際には駐留軍の離職者対策については触れませんでしたが、私どもの方として考えております点は、駐留軍離職者対策について、閣議決定も昭和三十一年度に出ておることでありますから、これらにつきましての優先的取り扱いということは十分に考慮して、個人タクシーの免許措置のときに措置をするという方向で進んでおります。 それから個人営業の問題につきましては、個人営業の車を一刻でも早く東京に走らせたいという気持を持っております。現在申請がございますのは六千三百六十件ほどでございまして、これについてやはり一つ一つについて聴聞ということをいたさなければなりませんので、それをやっておりますと、どうしても四カ月あるいはそれ以上かかる。これでは私どもの目的に沿いませんので、できるだけ早くしたいと思いますが、 〔理事江藤智君退席、委員長着席〕 それには実は優良マークを持っておる者だけがいいということには私はならないと思うんですが、優良マークを持っている者は、その限度におきまして、三年間以上勤続し、二年間以上無事故、無違反であったということの証明になりますので、それらの点についての調査ということがある程度省略できる、それだけ事務が進捗し得るという考えのもとに、これらについて聴聞を先に開始するということを考えました次第でございまして、無事故、無違反であります者、四十才以上、優良マーク以外の者が免許の範疇からはずれるということではありませんので、やはり一番最終的には六千三百六十人を並べまして、そしてこれがある限度以上のものについては、優マークを持っておっても持っておらなくても、それらの事態に即し内容をよく精査した上で、免許するべきものは免許する、却下すべきものは却下する、こういう方向で参ります。ただ私といたしましては、確実に、どういう観点から見ても、これは免許されるであろうというような確実性のあるものにつきましては、できるだけ早い機会に運行が開始できるような措置を開始したい、こう考えている次第であります。
○重盛壽治君 大へんけっこうな御趣旨だと思います。それなら私はその方針で賛成ですが、ただこういう解釈をして、聴聞の関係上そう——先ほど言われる該当者をまず先にやった。もっとほんとうのところをいうと、そこのところは調査の中からは省ける部分でもあったということであって、それが該当者でないのだということ、このことが一点はっきりしておりますね。それからあとは、先ほど来私の言ったことは、今あなたの答弁でけっこうですから、公平な立場で見て、やはりこれだけの中から、若干の違いはあっても、最も優秀な者を、何台とるか知らぬけれども、とっていく、こういう基本方針だという解釈でよろしいですね。
○説明員(国友弘康君) さようでございます。
○大倉精一君 ちょっと関連して。これは非常に微妙な問題があるようで、私は深く触れませんけれども、先般来の新聞を見ておりますと、個人免許は早急に開始するという段階になっているようです。そこで私は気になることは、大臣はこの点、運転手に夢を与えるということをしょっちゅうおっしゃるのですけれども、新聞等で拝見するところによると、はたしてああいう方針でもって、運転手の夢が実現するかどうか、大へん僕には疑問だと思うのですね。根本的な方針というものが、考え方というものが、どうも混乱されておるのではないか、ないのじゃないかというような気もするのです。たとえば、かわりの運転手を雇ってはいかぬということがあるそうですけれども、そんなこと、運転手が病気になったときはどうするか。税金だけ払って、食えないじゃないかということも考えられる。そういう点非常に矛盾した内容があると思いますけれども、今後の指導についても非常に心配になりますので、そういう点考えてもらいたいと思います。同時に個人免許をした場合に、後におけるところの輸送秩序の問題をどういう工合に想定されるか。つまり言うならば、事故防止の面について、あるいはさらにまた、免許をされた運転手、個人業者相互の競争関係というものはどういう工合に進展してくるのか、そういうような見通しについて一つおありになったらお聞かせを願いたいと思います。今個人免許はないから、その現象が現われておりませんけれども、将来どんどん個人免許をされる、個人営業がふえるということになってくると、これはもう認可料金というものはあってなきがごとしという結果が出てきやしないか。そうするとどんぶり勘定でもって、ほんとうにたださえ混雑する東京の交通事情というものは非常に心配をするようなことになりはしないか。そういうことが心配なんでありますけれども、こういうふうな見通し並びにそれに対する対処策というものについて、どういう工合にお考えになっているか、お伺いしたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 個人営業の運営につきまして、今後指導していきます点については、十分気をつけて、所期の目的を達するように指導いたしたいと思っておりますが、たとえば病気の場合の措置等につきまして、かわり番の運転手を許すかどうかというような問題は、非常に考えましたのですが、むしろ零細な徒弟的な労働関係を持つよりは、個人営業を免許された者相互間において共済的な制度あるいは保険制度とか、そういう共済的な制度のようなものを持ちまして、これは保険を利用するのが一番いいと思うのでありますが、そういう方向でお互いに共助するような形のものに持って行かるべきだと思います。またその他、事故防止あるいは賠償の問題につきましても、強制賠償以外に、やはり任意保険に入っておくというようなたぐいのことが私はぜひ必要であろうと思いますし、ことに運賃の順守というようなことにつきましては、これは今後個人営業につきましても、私どもとしては、目の届く限り、許されます場合には監督をして、そういう料金を守らせるということに持っていきたいと思いますので、それらの個人営業を認められました上でのそういう人たちの指導については、今後十分に検討して遺憾のないように期していきたいと思っております。
○大倉精一君 私のお尋ねしておることはもう一点あるのですけれども、これによって、事故防止の観点からどういうような現象が起こってくるか。それに対するところの責任監督官庁としての見通しがなければならぬと思うのですが、お考えをお聞かせ願いたい。
○説明員(国友弘康君) 事故防止の点につきましては、今まで私どもの審査の考え方の中に、運転技術の優秀性ということをうたっておるのでございますが、今事故を起こさなかった人を対象にして考えておりますので、今までたくさん事故を起こしている人は、当然この免許の審査の外になるわけでありますが、そういうものを、本人の技能その他から、事故防止の点を考えますと同時に、個人営業を認められまして、自分の車を持ちますれば、やはり自分の車を大事にするというような副作用的効果もあると思いますし、それらの点、及び先ほど申し上げましたような保険にも入るというような点、それらの点を十分に考慮してやっていきたい。ことに、今度の個人営業の免許につきましては、事故防止ということが大きな一つの柱になっておりますので、それらの点は十分に考慮して、個人個人の審査の場合に考えていきたいと思っておる次第であります。
○大倉精一君 長くなりますから、あまり長く申しませんけれども、ちょっと事故防止の考え方が、皮相な考え方をしているのじゃないかというふうな気がいたします。それは、あなたのおっしゃるように、個人で免許されたその人の運転技術は優秀であって、しかもその他の条件もそろっておって、その人は安全運転するかもしれませんけれども、それによって全般的に、たとえば競争が激しくなったり、あるいはまた交通の混乱が起こったりすれば、ほかの部面において、いわゆる事故防止の面で非常に都合の悪いことが出てくるのじゃないか。つまり、事故というものは、現場の車が事故防止に役立つような条件がそろってこなければ事故というものはなくならぬわけです。個人の免許された者だけが優秀な運転手であれば事故がないというようなことは、これは少し皮相な考え方であると言わなければならぬと思います。 私のお尋ねしたいと思っておったことは、それによって全般にどういう影響があるか。その影響によって、事故防止の観点から、全体としてどういう現象が起こるかということをお聞きしたのでありますが、これは一つ十分に御検討願って、遺憾のないように責任を持って指導していただきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 今の全体的な問題といたしましては、全体的なタクシー事業に対します需給の問題があると思うのであります。この点につきましては、関係官庁とも打ち合わせておりますが、現在の程度の状態でありますれば、タクシー事業が、たとえば二千八百両増車しましたために、よその車にまで影響を与えて、事故を起こすというところまではいかないであろうというような見通しはもちろん立てておるのでありますが、今後の需給の調整の問題としてやはり考えていかなければいけないと思います。それらについても十分に考えていきたいと思います。
○説明員(山内公猷君) 相澤先生の御質問に対しまして、大臣のお答えを補充いたします。 まず初めに、五カ年計画の遂行が不可能ではないかという御質問でございますが、仰せごもっともでございまして、実は、三十二年度から始まりました五カ年計画は、御承知のように五千九百八十六億、これだけの総額を五カ年間に工事費として計上いたしておるわけであります。約六千億でございまして、一カ年に割りますと千二百億というものを年間に工事費に使わなければ、五カ年計画は遂行できないという数字になるわけでございますが、実績といたしましては、三十二年、三十三年、三十四年と、国家予算をとった数字でございますが、現在までに三千一億ということでございまして、先ほどお話にありましたように、五〇%という姿になっております。ただ、五カ年計画の当初に考えましたことは、国鉄の施設が非常に老朽化しておる。この危険を何としても取り除かなければならぬということが大きな問題の一つでございます。この問題につきましては、諸設備の改良、取替という予算の整理項目で見ますと八七%、これは予定よりも相当大きく進捗をいたしております。そのほか、よくいっておりますのは、新線建設は六三%の進捗率を示しておりますし、次に電車化というものも五三%進捗いたしております。そのほか通勤輸送におきましても、五一%という大体平均の程度の進捗事を示しておるわけでございますが、一番おくれておりますのは、幹線輸送並びに車両増でございまして、おのおの三〇%の進捗率だけしか示しておりません。 それでは、その原因はどこにあるのかということでございますが、先ほどもちょっと大臣も触れられましたように、人件費が、当初の予想では、三十一年度の人件費を見込んでおりましたが、これは年々昇給あるいは仲裁というような関係でふえて参りましてその点が相当この進捗に大きく影響を来たしておるわけでございまして大体国の予算で工事費が一千億をこしましたのは三十四年度ということでございます。三カ年間に大体六百億近い予算の、何と申しますか、計画よりも少ない数字になっております。それで、あと残りました二年間にこれを取り返すといたしますと、よほど馬力をかけなければならないわけでございます。ただ、この幹線輸送の強化三〇%という中には、ただいま考えております東海道線というものの強化ということが非常に大きな命題として取り上げられておるわけであります。これらにつきましては、別途東海道幹線というものを新しく作る計画をいたしておりますので、その辺は相当この数字的に計算する場合には変わってくるわけでございますが、今私の申し述べました数字の中には、あまり将来のものは入っておらないわけでございます。今後といたしましては、運輸省として、将来の輸送の伸びに追いつくために、できるだけ予算を確保して、その前進をはかる以外にないと、かように考えておるわけでございます。 次に、通勤輸送の問題について、もっと今の混雑状態を緩和すべきではないかというお話でございまして、これまたごもっともでございます。われわれの方としましても都市交通審議会というものを持ちまして、単に鉄道輸送だけでなくて、陸上交通の総合的な計画を目下立てておるところでございます。特に東京におきまして問題が多いわけでございますが、東京におきましては、まあ長くなりますから省略させていただきまして、結論を申し上げますと、われわれ交通政策的に考えますと、どうしても地下鉄を普及する以外に方法はないという結論に達しておりまして、地下鉄の普及に努力をいたしております。また巷間、現在の道路状態が非常に混雑をしておる。その原因の一つに路面電車がある、早急に路面電車をはずすべきだという議論がなされておりますが、この問題につきましては、そう軽々に結論を下すわけにいかないのでございまして、現在の状態におきまして路面電車を——たとえばこの代替機関といたしましてはバスを使わざるを得ないわけでございますが、今の電車の輸送力をすぐにバスに置きかえるという状態になりますと、われわれの計算いたしましたところでは、現在以上に道路交通というものは混雑をする。特に通勤、通学というラッシュにおける輸送は、現在のバスの輸送力ではとうてい不可能であるという数字的な結論に達しておりますので、この問題は地下鉄が漸次普及をいたしますのにつれて、路面電車をはずしていくという方法で進んで参りたいと思っております。 それから国鉄の路線につきましては、現在までにできるだけ都市の通勤輸送に適合いたしますようにそれぞれの輸送機関は増強して参りまして、もうちょっとこれ以上増強するということは非常に困難な状態でありますが、全然余地がないというわけじゃないのでございまして、それは推進するつもりでおります。ただ現在の国鉄の山手線なり中央線なりの、東京だけでは、この通勤問題は解決できない。新しい輸送をここに考えていかなければならないということで、国鉄も研究いたしておりますし、われわれの方もまた地下鉄あるいは東急、各私鉄というようなところに、地下鉄網の推進をせざるを得ないということを考えております。釈迦に説法のきらいはございますが、通勤、通学の輸送におきましては、どうしても都心に対して郊外からまっすぐ入ってくる線というものを多数作らなければならないわけでございまして、そういうところに現在われわれといたしましては重点を置いてやっておるわけでございます。 次に、お話の中に財政の問題と要員の問題に触れておられますが、この国鉄財政につきましては、われわれも常に見ておりまして、一言にして言えば、大臣も触れられましたが、非常に将来寒心すべき状態にあるということは言えると思います。と申しますことは、国鉄の経費の中で可変費と不変費というものがございます。不変費と申しますと、減価償却費あるいは利子、人件費というように、経費者がいかに努力いたしましても減らない費用、それから経営の努力によっては減り得るというものは可変費でございますが、この国鉄の数年来の予算を見ておりますと、この不変費というものが非常に多くなっております。まず人件費が百億以上も増大をいたしておりますし、利子が非常にふえております。それから減価償却費もまた財産のふえるに伴ってふえておるという状態でございます。にもかかわらず収入というものは、やはり運賃の改正もいたしておりませんのでそう大きくふえていない。しかも収入の内容におきまして、通勤、通学という安い定期の客が非常にふえておる。貨物におきましては、等級の低い木材あるいは砂利というような、送りましてもそう利益にならないものがふえておりまして、財政状態は決して楽観を許さない状態でございます。そのために、われわれの方として、その不変費である一番大きな要素の人件費がふえるということは、国鉄経済に非常に大きな問題でありますので、御承知のように数年来一名の増員もしないで、すべて国鉄が近代化、合理化するということによりまして、浮いた人間を回わしておるわけでございます。全体的に見まして、運輸省といたしましては、人のふえるということについては、そうふえないで済めばそれでけっこうだというふうな考えでございますが、ただそれにも限度がございまして、どうしてもふやさなければならないという状態であればふやさなければならぬと思いますが、それはやはり国鉄の当局が十分そういう点を、要員需給の点を考えてやってくれることを期待しておるわけでございます。 それからまた、青函連絡船につきまして、船員法の適用がないのではないかというお話でございますが、これはやはり船でございますので、船員法の適用はあります。また船員法を守ってやっておるというふうに考えておりますので、またそういう問題があれば具体的に御指示いただければ、もし間違ったところがあれば、われわれの方も直すのにやぶさかでございません。 あともう一つ、東海道新幹線の予算の問題でございますが、これは来年度の予算におきまして、われわれは三百億の要請をいたしております。その内訳といたしましては、自己資金で百億、国の出資が百億、あと百億は外資を仰ごうという考え方でございますが、このうちの自己資金並びに政府の出資という問題につきましては、いまだ予算の折衝中でございます。確実にどうこうという話はまだ現在いたす段階になっておりませんが、この点につきましては大臣も相当決心をしておられまして、強く大蔵当局に要請をする予定でございます。また外資の問題につきましては、先般佐藤大蔵大臣がいろいろお骨折りを願いまして、相当有望であるというお話を聞いております。この問題もまだ紆余曲折があると思いますが、ぜひ実現をいたしまして、この東海道新幹線の予定通りの完成をはかりたいというふうに努力をいたしておるわけでございます。
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記を始めて。 ほかに御発言もなければ、本日はこの程度にとどめます。 散会いたします。 午後零時五十七分散会