法務委員会 第3号
- 発言数
- 100 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/11/30
会議録
○瀬戸山委員長 これより会議を開きます。 法務行政及び検察行政に関する件について調査を進めます。 この際、委員長から委員諸君及び政府関係者の皆さんに対して、特に希望を申し上げておきます。本日当委員会を開きましたのは、去る二十七日安保改定阻止国民会議によって行なわれましたいわゆる第八次統一行動について調査を進めるためであります。御承知の通り同日の統一行動に際しては、デモ隊の国会議事堂構内乱入事件が発生し、全国民に大衝撃を与えているのであります。申し上げるまでもなく、国会はわが国憲法に定められました国権の最高機関であり、全国民の神聖なる政治の殿堂であります。この殿堂が大集団による暴力的行動によってじゅうりんされたことは、わが国民主政治にとって一大恥辱であり、全国民にとって一大痛恨事であります。しかるに、国民の一部には、二十七日の事態について当然である旨の意見を表しておる者もありますので、当委員会としては当日の事態の真相を調査究明する必要があると考える次第であります。従いまして、各位におかれては、党派を超越して、事の真相を明らかにせられるよう切望する次第であります。 まず当局より順次説明を聴取することといたします。
○坂本委員 委員長発言について疑義がある。ただいまの委員長の御発言に対しては、自由民主党的非常にへんぱな言葉があると思います。二十七日のような事態がいかなる原因によって起きたか、やむにやまれず起きたかという問題は、今神聖であるべき国会の中において、自由民主党の多数独裁によって、鶏三羽で二百億円という賠償を三日間寝ずで強引にこれを通過させた、さらには安保条約の改定に際して、国民に何ら示すことなく調印せんとしておる、それに対して国民の憤激がここに集中されて現われたものである、われわれはかように認識しておるから、委員長の発言だけでは自民党的発言である。ここに社会党的発言を強く付加しておくから、政府委員諸君は真に公平なる立場に立って、単なる属僚的発言をせぬように発言をしてもらいたい。これを要望しておく。
○瀬戸山委員長 まず警察庁長官柏村信雄君より説明を求めます。
○柏村政府委員 去る二十七日の事件について私からその概要を申し上げたいと存じます。 まず最初に、前代未聞であるような国会への数千名の乱入という事態を引き起こしましたことについて、警察といたしましても今後大いに反省自戒しなければならぬ問題があると存じます。私どもも大いに今後注意をいたしたいということを前もってお断わりを申し上げておきたいと思います。 当日は安保条約改定阻止国民会議におきまして、第八次の統一行動日として国会に対して請願を行なうという形式のもとに、傘下労組と学生等に対して約七万五千の動員を指令いたしておったようであります。事実動員に応じて参加した者はおおむね二万五千名くらいと考えますが、これに対しまして、警視庁におきましては、国会当局におきまして、請願の形式でありましても集団の威力を背景とするようなものはこれを受けない、代表者二、三十名の者ならば平穏時に行なわれる場合これに応ずるというような態度でおりましたために、これを約五千七百名ほどの警察官によりまして行動を規制いたしたわけであります。この集団の側におきましては、チャペル・センター前と人事院とそれから特許庁付近三カ所に集団的に集まりまして、ここから国会に向けて行動を起こすという状況でございましたので、これに対応するような配置を先ほど申しましたおおむね五千七百名程度の警察官によって行なったわけでございますが、集団側はチャペル・センター前に約一万千数百名、人事院付近に六千七百名程度、特許庁付近に六千数百名という集まりを持ったわけでありますが、これが学生等を先頭にしまして国会へ押しかける態勢をとりましたので、それぞれチャペル・センター前と人事院前と特許庁を少し上がったところでこれを阻止する態勢をとったのでありますけれども、何分にも警察官の数が六千名足らず、それに対して二万五千余の動員された集団の力による圧力によってこれを突破しようと試みて参ったわけでございまして、たまたまチャペル・センター前におきまして、淺沼議員を代表といたしまして請願の代表二十名ほどが選ばれて国会正門から入るという状況に相なりまして、これを国会側において門を開いて入れる際におきまして、従来大体警視庁の態勢としましては、代表者が集団陳情に出かけるということになれば、普通はそれまでチャペル・センター前に集まっておった者は人事院前の道路を通って流れ解散をするというのが従来の例になっておりましたので、警視庁としましても、その前に非常な押し合いによる負傷者も出ておる状況でありましたし、これをさらに続ける場合においては、少なからざる死傷者を出すおそれもあるということで、自動車を配置しない歩道の側をゆるめて、これを人事院前の道路の方に誘導をいたす態勢をとったのであります。その請願の代表者が出たあと引き続いて誘導に応じかかった群衆のうち、四百数十名というものが、淺沼議員並びに代表団が入る直後に、強引に門を押し開いて国会の構内に乱入するという事態が起こったわけでございます。その後引き続いて周辺に集まっておりました数千名の者が国会の構内に乱入し、ジグザグ行進等を行なって気勢を上げた状況で、まことに遺憾な状態を現出いたしたわけでございます。その後衆参両院議長から警視庁に対しまして応援の要請がございましたので、警視庁としましては約五千名の警察官をその応援に差し向けたわけでございますが、これはただ単に、議長の特別の指示がない限り待機の態勢におってくれということで、待機の姿勢のまま時間を過ごしておったわけでございます。その後議員さん方の説得その他によりまして、労働組合関係者等は、おそらく五時ごろからと思いますが、次第に正門から退出をする。しかし学生並びに過激な団体等におきましては、なおさらに一時間程度構内で気勢を上げておったのでありますが、おおむね六時過ぎにはこれらも平静に門から出ていったという状況でございます。 詳しいことはまた警視総監の方から御説明申し上げることになるかと思いますが、私どもといたしましては、この警視庁のとりました警備態勢が万全なものであったというふうには考えておりません。この事態を反省しまして、さらに今後のこういうような事案に対しての警備態勢について、十分な検討を加えて参りたいと考えておる次第でございます。さらに、当日の事案は明らかに公安条例に違反するものであり、またその他の法令に違反するものも考えられますので、その刑事責任の追及についてはあくまでも徹底してこれを行なっていく方針をとっておる次第でございます。 以上、概要でございますが、私から一応の御報告を申し上げた次第でございます。
○瀬戸山委員長 次に、警視総監小倉謙君より説明を願います。
○小倉説明員 今回、多数のデモ隊が国会に乱入するというような事件が発生しましたことにつきまして、直接警備に当たっております警視庁といたしましてもまことに遺憾に存じている次第でございますが、今後一そう警備の面につきまして検討を加えまして最善を尽くしたい、こう考えておる次第であります。 ただいまの警察庁長官の御説明で概略御了承願えたと思うのでございますが、今回の第八次統一行動における動員の状況は、二万数千名でございます。ことに、その中に最も過激な無軌道な行動に出る全学連その他が約五千名入っておるのであります。このような多数の団体による行動でございまして、表面請願あるいは陳情というようなことを唱えておられますけれども、実際には違法の集会となり、デモとなるということが十分考えられましたので、警視庁といたしましても、従来よりも一そう多い数である五千数百名という警察官を配置いたしまして、この警備に当たったのであります。午後三時ごろから特許庁方面あるいは人事院ビル等のデモ隊が非常に力を増しまして、激しく警察官にぶつかって参りました。通産省前、三年町あたりでも警察官が数十名負傷をいたすような事態になりました。また、特許庁横から総理公邸の坂の下等におきましても多数の負傷者が出まして、じりじりと警察官の制止線が押される、部分的にだんだんと突破されるというようなことになりまして、その方面のデモ隊は国会周辺に相当近づいて参ったのであります。そのころ、三時四十五分か五十分ごろであると思いますが、チャペル・センター前に集まっております一万余のデモ隊が、指導者のいろいろな激しい演説等を聞きましたあと、三時五十分ごろから、これから国会に行くのだというようなことで、非常に激しく行動をいたしまして、なかんずく全学連あるいは一部の若い組合員等の行動はまことに目に余るものがあったのであります。この点は写真等で十分御了承願えると思いますが、このような状況でありまして、チャペル・センター前の車道の方は自動車をもって制止線を作っておったのでありますが、一部分、国会の方から見まして右の方の歩道の辺はいろいろな、国会議員さんたちも通過されますし、そこは警察官の力をもって制止いたしておったのでありますが、そこに非常に激しくぶつかって参りまして、双方に負傷者が相当出たのであります。警察官側のみにつきましても、その場所で百名に上る負傷者が出ました。あるいはそのデモ隊等の中からも、チャペルの石垣に群衆のために押しつけられて、助けてくれというような声を出す者あるいは道牆に足をすくわれて倒れる者等が続きまして、非常にあぶない状況になったのであります。これ以上これを無理に制止しておりまするならば、そこに死傷者が発生するということも考えられまして、やむを得ず、このデモ隊が一部じりじりと歩道のところから外にはみ出してくるというような状況になったのであります。これを警察官側は、先ほど長官がお話しになったように、人事院ビルの方の道に流そうということで、懸命の努力をいたしたのであります。一たんはその方に流れかかったといいますか、向かっていきつつあったのでありますが、ジグザグ等の激しい行動によりまして、これが国会正門の方に殺到してくるというような状況に相なったのであります。 一方、総理公邸及び衆議院の通用門方面のことでございますが、先ほど申し上げましたように、特許庁方面から出て参りましたデモ隊は、相当間近まで参っておったのでありますが、例の地下鉄の入口からもこれがはみ出てきまして、あそこからやはり三百名ほどの組合員及び学生が外に出てきておるのであります。これを警察官の方におきましては、総理公邸の方に制止しておったのでありますが、この者がチャペル・センター方面の状況に呼応いたしまして、こちらの方に非常な勢いで出て参りました。そのような状況のもとに、ちょうど淺沼書記長外議員及びデモ隊の代表と称する二十数名の人たちが正門から入りました直後、このデモ隊が無理に正門を破って乱入し、その後その正門が一たん締められ、またそれをさらにデモ隊が押しあけるというようなことがございましたが、ついに最高時におきましては一万二千名ほどの者が国会の構内においてデモったり気勢を上げるというような状況に発展いたしたような事情でございます。 これらの多数の者の集団に対しましては、警察としていろいろな警備の方法があると思うのでございますが、あれ以上の無理をいたします場合には、非常な死傷者が出る。また警棒その他装備を用いるというようなことになりまするならば、また著しい混乱がよけい予想されるというような状況でございまして、遺憾ながら国会への乱入というような事件となって参ったという状況でございます。 一応御説明申し上げます。
○瀬戸山委員長 次に衆議院警務部長山野雄吉君の説明を求めることにいたしておりますが、この時間にまだおいで願えないのでありますので、この際法務大臣のこの事態に対する所見を伺っておきたいと思います。
○井野国務大臣 今回の事件に対しまする詳細の内容は、ただいま警視総監、警察庁長官からお話がありました。私もこの問題は事前に法務省所管の公安調査庁から事情を伺っておりまして、大体七万人の集団のデモが陳情を名として国会周辺に押し寄せるということを伺っておりました。しかしそのときの判断では、七万人でなくして二万数千人ではなかろうかという情報も受けておりましたので、その旨を二十七日の朝の閣議に私は報告を申し上げて、大体警備状態等につきましても警視庁とよく連絡をとっておりましたので、ただいま警視総監からお話があったような実態を御報告申し上げておきました。そして事態の推移を見ておりますと、われわれが想像しておりました以上の混乱を生じまして、まことに残念に存じたのでございますが、こういう事態が国会というような神聖な国事を議する場所を目当てに惹起したということは非常に残念なことで、今後こういう事態の起こらないように善処すべきは当然でございまして、従いまして、党の方とも十分連絡をとって、今後こういう事態の起こらない処置はいかなる処置がいいかということについては、考究をいたしたいと考えております。 法務省といたしましても、たとえば国会周辺のデモ禁止の法案を作るといたしましても、これは公安委員会がまず第一の主管でございますから、その方ともよく連絡をとりますし、また裁判所方面の集団デモの禁止につきましても、よくそういう方面とも連絡をとりまして目下研究をいたしております。目下はその問題について研究中であるということを申し上げておきたいと思います。 —————————————
○瀬戸山委員長 当局からの説明は一応これで終りまして、次に質疑に移ります。 質疑の通告がありますから、順次これを許します。鍛冶良作君。
○鍛冶委員 まず警察庁長官にお伺いしたいと思うのですが、先ほど来からも言葉に出ておりまするが、二十七日の行動は安保条約改定阻止国民会議第八次統一行動、こういうふうに聞いております。これは間違いないかどうか。 それから間違いないとすれば、この国民会議なるものはいかなる性格のものであって、どういう方法でその目的を達成しようとしているものであるか、相当お調べになっていると思いますから、この点の概要をまず伺いたいと思います。
○柏村政府委員 二十七日の集団的な行動が、安保改定阻止国民会議によって指導され、その第八次統一行動として実施されたということは、その通りでございます。 それではこの安保条約改定阻止国民会議の性格について少し申し上げたいと思います。この条約改定問題は、昨年以来、保守、革新両勢力の対決点として取り上げられてきたことは言うまでもございませんが、いわゆる革新勢力によります改定阻止運動は、来年一月中旬に予想されます調印、批准を目途といたしまして、次第に本格的な展開を見せ始めておるのであります。この国民会議は、社会党、総評などが中心となり、いわゆる革新勢力を結集いたしまして、この改定阻止闘争の中核となって運動を進めている組織と申すことができると存ずるわけであります。
○鍛冶委員 もう少し詳しく、まず全部でなくてもいいが、おもなるメンバー、それから人員、それに運動方法をどういうふうに計画しておったか、それくらいのことはまず聞きたいものだと思います。それから機関紙等があれば、機関紙ではどういうPRをやっておったか、それらについて伺いたい。
○柏村政府委員 組織の現況でございますが、幹事団体として十三団体、これは日本社会党、日本労働組合総評議会、それから中立労連、全日本農民組合連合会、憲法擁護国民連合、日中国交回復国民会議、日中友好協会、日本平和委員会、原水爆禁止日本協議会、軍事基地反対連絡会議、人権を守る婦人協議会、青年学生共闘会議、平和と民主主義を守る東京共闘会議、これらの団体でございまして、それぞれその組織を代表される方が代表として参加をしておられるわけであります。参加団体としましては、日本共産党、日本文化人会議、全学連、民青同、日朝協会など百三十四の団体、大体国民会議の自称するところによりますれば、七百万人の組織があるということでございます。機関紙としては共闘ニュースというものを出しております。地方組織といたしましては、府県団体では四十六都道府県に結成され、地区団体におきましても、十一月三十日現在、四百八十地区の共闘組織が確認されておるわけであります。 性格について若干申し上げますると、当面安保条約の改定を阻止し、その廃止を要求し、進んで日本の積極的中立を実現させることということを共通の運動目標といたし、この目標を達成するため、安保条約改定の国際的な政治的意図を暴露する教宣活動や地方共闘組織の結成促進とこれら地方共闘組織や参加団体と連絡を密にいたしまして、全国的統一行動を盛り上げ、その闘争の促進をはかることを運動の具体的目標にいたしておるわけでございます。
○鍛冶委員 そこで、この団体は第八次統一行動としてこの二十七日に計画をいたしましたが、先ほど来聞きますると、相当数の者が出ることを予想しておられたようでありまするが、何かこの行動に対して指令が出ておると聞いておるのです。一九五九年十一月十八日発、通達第六一〇号という指令が出ておると聞いておりますが、そういうものがおわかりでしょうか。またおわかりになるならば、その主要点を一つ聞かしてもらいたい。
○柏村政府委員 今回の第八次闘争は今までにない盛り上がりを見せたわけでございます。従いまして、これについての指令等も相当に詳細なものが出されておるものと思います。私はまだただいま御指摘の指令の具体的なものを承知いたしておりません。
○鍛冶委員 われわれの手にさえ入っておるのですから、あなた方にわからぬはずはないと思うが、わからぬことは仕方がないが、わかるならば、この際聞いておきたい。あとの質問を続ける上においてこれが重大な関係があると思いますから、お願いします。 そこで先ほど二万五千ほどの動員であって、相当危険性のあることを予想しておったと言われまするが、それに対して二千五百名の警官で最初やっておったというが、もしそういうものがモッブ化するということがあっても、それでとめられるだけの確信を持ったる態勢をとっておられましたか、それともそういう危険がないと思って、ただ単に二千五百で見守っておられたのか、これはどんなものでしょうか。
○柏村政府委員 今回の第八次統一行動におきまして、全学連等に相当計画的な、過激な行動が行なわれるということについては、警察といたしましてもその事あるを予測し、またこれに対する態勢も整えたつもりでございます。しかしながら全体としては少くとも社会党、総評等の幹部が指導に当たり、従来の例からいたしましても警察官にあれほど反抗して、そうして国会に乱入すするというような状況があるということは、警視庁といたしましてもそこまでは想像しなかったものと考えるのであります。従いまして、一部のはね上がった分子による行動についてはこれを十分に規制する、その他は集団でありまするから、相当に気勢を上げるということはあっても、結局は従来とさほど変わった激烈な行動には出でまいというふうに考えた点が、結果的に見ますと、あるいは甘かったという御批判になるかもしれませんが、そういうふうに一部の過激な情報もございましたので、警視庁といたしましても従来にない厚い警備態勢をとったことは先ほど申し上げた通りでございまして、全然ああいう問題の一部も起こらないというふうには考えませんでしたけれども、まずまずあれだけの警察官において、大多数の者が従来のごとき正常な行動に結論的になるならば、事態をそうひどく考えなくともいいということが判断の基礎になったというふうに私は聞いておるのでございます。
○鍛冶委員 そこであなた方の方で最初七万名と考えておったのが、実際は二万五千名くらい来たという先ほどの報告ですが、これに対してよく新聞やまたラジオ、テレビ等でも聞くのですが、この行動は平穏なる請願の目的であって、大衆デモではないんだ、こういうことを言っておる者があります。そこでこれはよほど重大なことだと思いまするので、あなた方の方でも、これは平穏なる請願行動であって大衆デモでないと思っておられたかどうか。大衆デモならば、デモとしての取り扱い方があったろうと思うのですが、この点はそういう取り扱いをしておられなかった。おられなかったとすれば、はたしてそれをどこまでも請願の行動と心得ておられたか。この点を一つ前もってあなた方の考えておられたことをはっきりしていただきたい。
○柏村政府委員 まず数の問題でございますが、大体動員をかけられたものが七万五千程度でありまして、実際に動員されたものは二万五、六千ではなかったかというふうに思います。これに対して警察官は、先ほど申し上げましたように五千七百名程度のものを配置いたしたわけであります。 なお第二の御質問の、ああいう行動が平穏なる請願と考えておったか、大衆デモと考えておったかということでございますが、一つの請願をするについて集団的に二万何千もの人間を集め、しかもこれが国会周辺に押しかけて威圧を加える結果になるがごときものを平穏なる請願とはわれわれも考えておりませんし、国会当局としてもそう考えていないということを、意見として警視庁では受け取っておるわけでございます。従いまして、こういうものは平穏なる請願という憲法によって認められているものを逸脱した行為である、また実際に集まってくればこれが相当強力なつる大衆デモになるであろうということもあらかじめ想像できましたので、この大衆デモに対処する方策を警視庁としてとった次第でございます。
○鍛冶委員 私の聞きたいのは——だれが見たってこういうものを平穏なる請願と見るわけがない。デモもデモ、大へんなデモなんです。これを請願と称する者のおることをわれわれは遺憾とするのだが、あなた方が請願でないと認められたならば、デモである、デモが行なわれるとすれば、デモに対する届出その他、あなた方にとってとるべき手段があるはずだ。それをやっておられたかどうか。それをやらないで、請願と称して脱法のデモをやったかどうか、これを聞きたいのです。
○柏村政府委員 もちろん集団示威運動、いわゆるデモを行なうにつきましては、公安条例によって許可を必要とすることになっておりますが、そういう手続はいたしておりません。従って不法なデモが行なわれるということが、当然予想されたわけでございます。
○鍛冶委員 まことにどうも重大なことですが、私はそれで先ほど、前もって指令をあなた方が御承知なら聞きたいと思った。これは私ら単なる情報ですから、確報じゃありませんが、もともとこの指令によりますと、安保改定阻止第八次統一行動を中心とする動員要綱となっておる。二十七日第八次統一行動について、一、国会に対し安保改定案反対、交渉即時打ち切りを要求する大衆動員を行なうと、こうなっております。彼らはみずから動員要綱としてこれを出し、しこうして大衆動員計画をやっておるのです。しかるにこれがデモでないのだ、請願だ、こういってデモとしての手続を踏まなかったということは、まことにどうも重大なる違法だと思う。それと同時に、あなた方の方でも、それをわかっていながら、そうかといって見ておられることが、われわれにはどうもふに落ちないところがあるのですが、これは確かに違法であると思っておられたのですか。違法であるとするならば、何らかの手段があるべきものでないかと私は思うが、この点はどうでしょう。
○柏村政府委員 ただいま内容をお伺いしましたので、そうした指令が出ておったということはわれわれの方でも確認といいますか、われわれの方にも入手いたしております。従いまして、そういうものを一つの参考として態勢を整えておったことを申し上げておきたいと思いますが、確かに不許可のデモでありますから不法でございます。こういう不法に対しては、公安条例の規定に基づきまして、場合によりましては警職法の規定による場合もございますが、主としては公安条例の規定または道交法の規定によりまして措置をとるわけでございますが、現行法としては大衆が三々五々集まってくるというものを、これを制止するわけには参りません。行動を起こす前においてはいろいろ注意をする、警告をするということがございますし、不法な状況になれば、とりあえず警告をもって臨む。それからこれが行動を起こすような段階になれば、必要な措置をとるということにおいて警告、制止等の行動もとるということになるわけでございまして、あの場合におきまして不法であるということについて警視庁のとった態勢は、私は当初のり計画として妥当なものであったというふうに考えているわけであります。
○鍛冶委員 これはどうも今さら言ってもしようがないかしれませんが、私は昨年和歌山県におけるあの学生の騒いだときも、たしかあなたに質問したと思うのですが、請願行動だと、こう言って、しこうしてこういうことをやることは、脱法をやらんとするデモであるということは明瞭です。あなただってこの指令を持っておられたとすれば、大動員であるということがおわかりになっているとすれば、それにもかかわらず請願だと称することは、おそるべき脱法行為をやろうとする計画であることは明瞭なんです。それほど明瞭なものならば、そういうことをやらせないだけの手段をとってしかるべきものだ。それがどうも警察ではやれないといつもおっしゃるのが私にはふに落ちないのです。これをやれば危険が生ずるに違いない、請願ではなくておそるべきデモをやるのだ、これがわかったら、そういうことはいかぬということで、前もってそれだけの手段はとられるものと私は考えるのだが、この点あなた方の方でおやりにならぬのはどういうものでしょう。これはあなたと警視総監と両方から伺いたい。
○柏村政府委員 先ほども申しましたように、違法状態が現出しない前におきまして、これを集まらないようにするという態勢は、私は現行法上はとり得ないのではないかと思います。それからまた、ただ集まるということだけでありますと、公安条例の規定によりましては、その指導に従って集まってくるもの自体は違法ということにならない建前になっておりますので、あらかじめこれを、集合を制止するとか、あるいは集合したものを片っぱしから強力によって解散していくということは、現行法上とり得ない措置ではないかと考えるわけでございます。
○小倉説明員 ただいま警察庁長官から申し上げた通りでございますが、若干補足して申し上げます。現在の法制の建前からいいますと、ただいまの話のように、現実に現象が起こらない前にこれをやめさせるということはでき得ないのであります。しかしながら、御質問の趣旨にもありましたように、私どもも今回行なわれたような事柄が、決して平穏な請願というようなものではないことははっきり考えておるのであります。従いまして、今回の統一行動が行なわれます前日、国民会議の事務局次長ほか一名に対しまして、厳重な警告をいたしたのであります。伝えられるところによれば、こういうような計画で行動を行なわれるようであるけれども、このようなことは、議院当局においても平穏な請願とは認めておらない。従って、警視庁としてもこれは請願あるいは陳情を名とする一つの大衆行動であるというふうに思われるので、従来と同様にこれに対する取り扱いをせざるを得ない、であるから、責任者として十分統制ある行動をとって違法な状態にならないようにしてもらいたいということを厳重に注意、警告をいたしておるのであります。これに対しまして、その両名の話によりますと、明日の国会陳情、請願に集まってくる人たちは、それぞれが請願書を持ってくるのであるから、集団的な行動ではないのだというようなことを申しまして、どうしてもこういうような計画通りに行なうというような話であったのであります。しかしながら、さらに私の方からもくれぐれも統制をよくとって、問題の起こらないように、なお実際に国会に請願、陳情をする場合には、あらかじめ国会と十分連絡をとって、問題のないように処理してもらいたいということを警告いたしておるのであります。 そこで、当日あのような行動が行なわれたのでありますが、従来これに類するような国会に対する陳情あるいは請願という名のもとに行われる集会、デモが行なわれておるのであります。これに対しましても、やはり事前にこれをやめてもらうということは、現在の法制の建前から言いましてもできませんし、また実際の問題として妥当であるかどうかということも必ずしも言えませんので、やはりその状況を見まして、それが激しい行動になり、条例その他の法律に違反する行為が濃厚であるという場合には、事後において責任者を検挙する、あるいは現場においてこれに対する強い規制を加えるというような方法をとって参ったのであります。ことに先日のように国会議員がこの計画に加わっておられ、実際にこれを指導しておられる。そうしてこれは請願なんだ、陳情なんだというふうな立場でこれを指導されるような場合には、警察といたしましても、これに対してあらかじめ強い立場で臨むということは、事実上困難であります。 この国会の警備につきましては、話が余談になりますが、大体三段階に分けて私どもは考えておるのであります。すなわち、国会の外周、なるべく近くないようなところでこういうような人に集まってもらって、そこで代表を選んで代表が国会に行って陳情される。そうして代表が帰ってきてから解散するというような外周でそういうことをやってもらうというふうにこれを押える場合、それから国会の構内には絶対に入ってもらわないという、構内の周辺でこういうような集団行動を押えるというような行き方、それから最後の場合には、国会の建物の中に絶対に入ってもらっては困るのでありまして、最後にこれを守るというような三段階に私どもとしては警備上考えられるのであります。実際問題といたしましては、あれだけの多数の何万という者が請願あるいは陳情の名で現実に集まった。そうして国会に対して行動を起こすという場合には、外周でとめる、あるいは最悪の場合、議院の建物を守る、どちらかにせざるを得ないと思うのは、この国会の構内は門があります、へいがありますけれども、実際にどこからでも入れるような状況でございます。でありますから、第一段階が外周で制止する、やむを得ない場合には、最後の場合には国会の建物を最後に守るというようなことで私どもはいかざるを得ないというような感じを持っておるのであります。従いまして、あらかじめ十分な警告もいたしましたし、また国会議員のそうそうたる方々がこれを指導なさっておるようでありますので、一部全学連その他はね上がったものはあるにしても、大体においては従来のように曲りなりにも代表が選ばれて、その代表が陳情され、そうしてあとの者は流れ解散をするということになり得るのではないかというふうに考えておったのであります。率直に申しまして、こういうような請願あるいは国会に対する陳情というような名目で行なわれる、しかも国会議員がこれに関与されておるというような行動に対しましては、警察としてなかなかこれは取り締まりの仕方がむずかしいのであります。その点は一つ御了承願いたいと思います。
○大久保(武)委員 関連して。——今警察庁長官の発言に、集合した者を解散させられぬ、こういう御発言がありましたが、公安条例第四条によりますと、第一条の届け出、許可をしなかった違法集会、違法デモに対しては警告を発しその行為を制止し、公共の秩序を保持するに必要な限度において所要の措置ができるということがありますから、何らか解散させるような、違法集会に対する措置はできるのじゃないですか。私はあの現場におったのですが、麹町警察署長がしきりにマイクで、これは違法の集会ですから、どうぞ皆さんこれからさっそくお帰り下さい、どうかお帰り下さいといって、しばしば繰り返し繰り返しあそこのチャペル・センターの前に集まった一万数千の群衆に対して呼びかけておられた。そこでまずそういった警告をやり、そうしてこれに対する、要すれば解散の措置も私は公安条例上できると思うのです。しかし、それをやった方がいいかどうかということは、これは治安の大きな目から見て、あるいは、そのときによって起こるべき公益の問題、人間の身体、財産が損傷されるかもしれないということと、現在の違法集会とを見合って措置をとるかとらぬかということは現実に起こってくるであろうけれども、私は法律的にも違法集会は解散させることができるのじゃないかと思いますが、この点明確にしておいていただきたい。
○柏村政府委員 私、先ほど申し上げました趣旨は、事前にこれを集めないようにする、あるいは指導者ということでなしに、三々五々集まってきた一部の者をそこから解散させるということはできないという趣旨で申し上げましたので、すでに違法なデモとなり、あるいは集会となって、そのおもむくところ非常な事態を生ずるおそれがあるという場合におきましては、ただいま御指摘の必要な措置ということで、制止のみならず解散もできるというふうに、法律上の解釈としては私は考えております。ただあの場合に、事実上警告的な措置をとったにとどまったというのは、お話にもありましたように、事態をできるだけ平静のうちに解決したいという警視庁の心づかいから起こったもので、お説の通り、場合によっては違法なるデモについて解散をすることができるということも当然考えておる次第であります。
○鍛冶委員 私の口から言いますと、これはよほど重大だと思いますが、きのうの朝日新聞の天声人語を読んでみます。お読みになっておると思いますが、「乱入したデモ隊は、安保改定阻止の〃請願〃に名をかりたものだ。一人一人が国会へ陳情、請願に出かけたとヘリクツをいうが、集団的暴力による強訴であり、国会を暴力でおどしたことは明白だ。国会の権威をふみにじって、何が正当な請願権行使といえるか」、こう書いてあります。これはおそらくこの朝日新聞の天声人語を書く人だけの意見ではありません。国民の常識だと思います。かような常識でわかることをやるのに、あなた方だって……。 〔発言する者多し〕
○瀬戸山委員長 静粛に願います。
○鍛冶委員 これがおわかりにならぬはずはないのだが、要すればこれを前もって押えなかったら、警察の本分が勤まらぬと思う。わかっておって押えられぬというならば——私は押えられるものだと思うが、現行法では押えられないのだとあなた方がおっしゃるなら、これはここで議論してもしようがありませんが、それでは警察の本分は勤まりませんよ。そうすれば、あなた方今後どうしたならばいいと思っておるか。これは重大なことですから、あなた方の意見をまずお聞きしたい。
○柏村政府委員 現行法におきましては、先ほど来申し上げましたように、事前にこれを集まらないようにするという措置はとれないということを申し上げたのであります。今後の対策として、その前に観念的に解散ということも可能であるけれども、それもさせなかったということにつきましては、従来の例から見て、結果的には甘いという御批判もあろうと思いますけれども、何とかおさまりをつけ得るという考え方で、警視庁は措置をいたしておったわけでございます。今後の問題としましては、ああいう事態がさらにまた起こり得るということでありますならば、警察としましても、事後の警備措置について、さらに検討を加え、十分の態勢をとるようにしたいというふうに考えておることは先ほど申し上げた通りであります。そのほかさらに警察のみならず、一般の世論がただいま御指摘のような形でいろいろ非常に大きく動いておるわけでありまして、あのときの指導層においても相当な反省がなされ、ああしたはね上がった行動が今後ないようになるということを期待せざるを得ないわけでございますが、それもできないという場合におきましては、また別途考究を要するものがあるかと考えるわけでございます。
○鍛冶委員 起こらなければ押えられない、こうおっしゃるが、起こったら騒動なんですよ。ごらんのようなことになるのですよ。そこで、警察というものは、大事に至らしめぬことが警察の本務だと思いますから、こういうことになっては大へんだから、起こらぬような手段を講ぜなくては、警察としての任務は勤まらぬ、かように私は考える。ですから、そういうことで起こるまで見ておるということはいけないから、これは何とか考えてもらわなければならぬ。これは今さら申し上げてもしようがありませんが、今後こういうことがないようにということがまず根本だから私はこれを申し上げる。 そこで、このたびの事件に対する具体的なことに入りたいのですが、この指令を見ますと、先ほどもちょっと出ましたが、動員部隊は左の三方面に結集するものとする。チャペル・センター前二万五千名、決行の組合は全員参加し、学生一万五千、計七万五千名、ほか社、共、全自農、人権を守る婦人協議会、平和団体二千名、総指揮をチャペル・センター前にする。淺沼書記長を総責任者とする。動員部隊は左の三方面に結集するものとする。チャペル・センター前二万五千名、総指揮者赤松勇、人事院前(外務省)三万一千名、総指揮者江田三郎、首相官邸下二万四千名、総指揮者山花秀雄、当日は社会党所属国会議員全員は参加す、こういう指令になっております。このような方法でやられておったものと思いますが、これはどうです。大体このようにお認めになりますか、いかがです。
○小倉説明員 私の方で得ました資料でも、大体その通りでございます。
○鍛冶委員 そこで先ほど警察庁長官がおっしゃったように、請願代表を先導するといって淺沼議員が先導して入った。そこで門をあけたらそのあとへ続いて入った、こういうことでしたね。私はそう聞いたのですが、その通りに間違いがあるかどうか。もう一ぺん長官及び総監から聞きましょう。
○柏村政府委員 淺沼さんが代表二十名ほどを連れて正門から入っていかれた。そこで門を開いてそれを入れた。それに引き続いて先ほど申しました四百数十名の者がこじあけて入った、こういうことでございます。 〔「間違いないように正確に言え」と呼び、その他発言する者多し〕
○瀬戸山委員長 静粛に願います。
○小倉説明員 ただいま長官が申し上げた通り、淺沼書記長外何名かの国会議員とともに、代表と称する方たちが入られた。それとともに若干名の者が入ったのであります七そこで一度門を締めかけて、かんぬきを締めたとか締めないとかいうことで、この点は調査中でございますが、締めかかったときに、さらにどっと入ってきたのであります。従いまして、時間的にも場所的にも相当密着した状況であったということは言えるのでございます。どのような関係にあるかということにつきましては、さらに調査するつもりでございます。
○鍛冶委員 そこで続いて聞きたいのだが、先ほど来私が聞きましたように、このたびのデモは、請願権の行使という名前のもとに集団行動をやった脱法行為である。これはあなた方先ほどから確認せられた通り。その脱法行為の指導者になった者も、脱法行為の指導者でなければならぬ。してみると、総指揮官になって、請願にあらざる大衆を率いてまず請願と称して国会構内へ入った者がおるとすれば、その責任まことに重大である。あらゆる責任をまずその人が背負わなければならぬと私は確信いたしまするが、あなたの方はこれをどうお考えになりますか。
○小倉説明員 今回の事件につきましては、新聞等でも御存じの通り、すでに捜査に着手いたしておりまして、東京都公安条例違反、あるいは住居侵入その他のそれぞれの法律に問疑いたしまして、現在捜査をいたしておるのでございます。その捜査の状況によりまして、先ほどお話のございました指導者、あるいはその他の人々との関係がどのような関係であったかということを明らかにして参りたいと思うのであります。なお、先ほど申し上げましたように、この国会正門からどういう形で入ったかということは非常に重要な点であると思いますが、これは私どもの調査では、四時二分ごろ淺沼議員外数名の議員と、それから代表と称する人たちと入られた。それとともに三、四十名の者が一緒に入っておるような状況でございます。そこで門を締めたか締めないかという点はテレビでよく出ておりまするが、そこをさらに全学連あるいは過激な組合員等が押し破って入った。これが約三百名。その後さらに四時三十分ごろになりまして、非常に多数の者が押し破って入ってきた。その間にも、さくを乗り越えて入ったりした者が相当数ございますが、大体時間的にはそういうようなことであろうと思います。いろいろな関係につきましては今後十分捜査を進めまして、真相を明らかにしたい、こう考えております。
○鍛冶委員 さらに聞きたいのは、国会とこれは警視庁だろうと思いますが、あらかじめどういう連絡をしておられたか。先ほど聞きますると、暴徒が入ってから要求されて何千名か入ったと、こう言われますが、その前にどれだけの警官が入って、どういう配置の方法をしておられたかをまず聞きたいと思います。
○小倉説明員 こういうような統一行動といいますか、国会周辺の集団的な行動の際には、常に衆議院、参議院、両議院の警務当局と連絡をいたしておるのでございますが、今回の事案につきましてもあらかじめ打ち合わせをいたしまして、構内における警察官は一応常時の状態、すなわち百何名だったと思いますが、その警察官で、非常時の事態、緊急の事態に対しては両院ともそれぞれ五百名までは入ってよろしいというような打ち合わせになっております。それ以上の数の警察官を派遣してもらう場合にはあらためて要請をすると、こういうような打ち合わせになっております。
○鍛冶委員 これは国会内の警備でありまするから、警察官の要請はあるが、その入ってからの警察官の行動については国会議長の責任で指令されるんですね。よくあなたの方でわからぬわけですね。それからもう一つは、あとで入ったのは何千名でしたか。これはただ入っただけでそれぞれの何か特別の具体的の行動をとったのか、それともどこか一ところに集合して指令を待っておったのか、これはどうでしょうか。
○小倉説明員 国会構内におきましては、一切議長の指示に従って活動するわけでございまして、全学連その他の部の組合員が正門から乱入いたしましたときには、直ちに警察官も少数の者が入りまして、衆議院の玄関といいますか、そこの警備にはせつけたのでございますが、多数の警察官の派遣要請がございましたのが四時二十分ころであったと思うのであります。そこで衆参両院それぞれ二千五百名までの警察官の要請があったのでございますが、現実に構内に入れました警察官は四千名足らずであった、これは議長の方のお考えで特段の指示があるまで待機しておってもらいたいということで待機をしておったのであります。
○鍛冶委員 ところが新聞にも出ておるし、またテレビでも放送されましたのをみな大多数が見ておるのですが、社会党の声明及び社会党国会対策委員長である山本幸一氏の談話等にこういうことが載っておる。「従って党は国会議員によりこれら乱入者に対してすみやかな退場を促した。しかしこの乱入者については警察側において意識的に乱入を挑発した点もまた遺憾である。こう言っている。何かそういう挑発したる事実があるのですか。これは言うてみると、何かおとりを使って入れさしたというように見えるのですが、何かあなた方の方でそういうことがありますか、いかがですか。これは重大なことですから明瞭にしておいてもらいたい。
○小倉説明員 私も新聞で社会党あるいは総評等からそのようなことが言われておることを聞きまして、全く心外に存ずるのであります。私はどのようなことでありましょうとも、やっぱり行なわれたことにつきましては、自分で責任を持つということが必要じゃないかと思うのであります。自分の非をおおうためといいますか、まことに私どもは心外な言いがかりであるというふうに考えております。
○鍛冶委員 次いで聞きたいのは、中へ入ってから大へん聞くにたえないような乱暴ろうぜきをやったということですが、これは見ておる人もありますが、あなた方の方で確認せられたる、いわゆる目に余る行動の二、二を、わかっておれば一つあげてもらいたいと思いますが……。
○小倉説明員 各所でデモったり、高唱したり、また玄関で何かしたというようなことをいろいろ聞きますけれども、これは院内のことでありますので、私の方から申し上げない方が適当であろうと思います。
○鍛冶委員 私が聞くのは、大体入った数はどれだけ……。
○小倉説明員 最高の際に一万二千名くらいであったと私は思います。
○鍛冶委員 これはテレビでも写真でもみな出ておるところですが、この一万二千人が気勢を上げて赤旗を振って、そうして乱暴ろうぜきをやりましたね。だれが見てもこの行動はこの目的である安保改定を阻止するために彼らの威力を示した。そしてその威力を示すためにやった暴行である。従ってこの行動は、いわゆる法律にいう暴行脅迫の行為に間違いないと私は確信するのですが、あなた方はこれをどう思いますか。
○柏村政府委員 構内において行なった行動は、確かに気違いじみた行動であったように思いますが、これをもって直ちに暴行脅迫ということには当たらないと思います。
○鍛冶委員 国権の最高機関たる国会へ、赤旗を持って何万の者が押し寄せて、正門を打ち破って乱暴ろうぜきをやったのですよ。これが暴行でないと言えますか。しこうしてその目的は、その威力をもって安保条約改正を阻止しようというのです。脅迫です。私はこれほど明白なものはないと思うけれども、あなた方の信念を聞きたいのですが、今ここで直ちにそれは言われないなら言われぬでもいいけれども、私の言うことが間違いないと思いますか、この点を一つ……。
○柏村政府委員 さらによく検討いたします。
○鍛冶委員 私は刑法にいわれる騒擾罪、「多衆聚合シテ暴行又ハ脅迫ヲ為シタル者」に間違いないと思いますが、私はあなた方にここで断定してくれとは言いませんが、私の言うことに間違いだと言えますか。それともいかがです、さような観念はございませんか。
○柏村政府委員 鍛冶委員の御意見として承って、よく検討いたします。
○鍛冶委員 そこで、先ほど来ここで聞きましたように、請願権の行使という美名のもとにやった違法の大衆デモである。その大衆デモの目的は、今言う通り、国会に対して多衆の力をもって暴行脅迫をなそうとしておるものである、こういうことになってきますると、私はあなた方の方で、これに対するやり方があると思います。私は今ここで直ちにあなた方に断定せよとは申しませんが、私はさように考えます。従って、もしそうでないならば、いずれそうでなかったということをわれわれは聞かない限りは、納得いきません。また、こういうものを厳重にやられなかったら、今後に対しての取り締まりはできませんよ。この点を一つあなた方に申し上げまするが、これは直ちに返答できるかできぬか知りませんが、法務大臣なり刑事局長なりから、私の意見に対するあなた方のお気持を聞かせていただきたいと思います。
○井野国務大臣 ただいま警察庁長官からお答えしたように、鍛冶委員の意見として十分に拝承してきました。今捜査途上でございますから、そういう意見も参考にして捜査を進めて参りたい、こう思います。
○鍛冶委員 そこで私は最後に聞きたいのは、これは遺憾だったでは済まぬです。こういうことが二度と再びあっては大へんです。先ほど私も申しましたように、まずこういう違法行為を、脱法行為をやろうとするのに対しての、これを取り締まる手段方法があると思うが、なかったら手段方法を講じてもらわなければいかぬ。 さらに、この国会に対して——これは先ほど言ったのは一般のことですよ。この国会に対してこういうことになるということは、一そう重大です。国権の最高機関である、われわれは国会をもって神聖なる場だと心得ているが、かようなものに対してかような侮辱をされては、国権は行なうことはできません。従って、われわれも考えるが、あなた方の方もよほど重大にお考えになるべきものだと思います。どうしたらいいと思いますか。何かここに方法を考えておられるかどうか、この点の責任ある言葉を聞きたい。
○柏村政府委員 お説の通り、確かに未曽有の重大事件でございまして、神聖なる国会が多数の群衆によってじゅうりんされたということは、今後あるべからざることであると思うのであります。今後こういうことのないことにつきまして、警察は警察として十分に検討し、研究を進めて参りたいと考えます。
○鍛冶委員 この点につきまして国家公安委員長に承りたいのですが、おそかったからあなたお聞きにならなかったかもしれませんが、一般論としては、このたびの行為は請願権の行使だという美名をもってやった脱法行為だ、この点はだれが見ても十分わかっておることだと思う。しかるに、これを前もってとめられなかったということは、私はまことに遺憾だと思うが、先ほど来警察庁長官及び警視総監の御意見では、現行法のもとにおいてはこれはできないと言われた。私はそういうことはないと思う。またできなかったら警察の本務は勤まらぬと思うのですが、できないのか。できないではこれはいかぬ。できないとすれば、まずこういうものを押えられる方法をとらなければならぬと思うが、この点に関するあなたの御意見をまず承りたい。
○石原国務大臣 私ちょうど参議院の災害法案の委員会通過の方に出ておりましたので、大へんおくれて参りましたことをまずおわび申し上げます。 なお、冒頭に、今回のデモ隊によりまして神聖なる国会がじゅうりんされたということは、私といたしましてもまことに遺憾に存じておる次第でございまして、警察といたしましても、今後かような不祥事態の起こらないように、なお一そうの警備態勢の充実等ににつきまして十分な検討を加えて、対処していかねばならぬと思います。 ただいまお尋ねの点につきましては、先ほど来当局からるる説明いたしたことと思うのであります。具体的のいろいろの問題につきましては、先ほどの論議で御了承願いたいと思うのでありますが、私も現行法ではやはり一応困難なのではないかと思っております。しかし、今後かような組織的な集団的な暴力の排除ということについては、私も十分研究をいたしまして、かかる不祥事態の起こらないように、十分の措置をとっていかねばならぬということは、重々痛感しておるものであるということを申し上げまして、お答えにさせていただきます。
○鍛冶委員 それは一般に対する大衆デモの脱法を防ぐことを申したのですが、このたびはさらに進んで国会に対する暴行です。国権の最高機関といわれておる国会に対して、かようなことがあっては、日本の政治はもうべちゃんです。私はこれはあなた方にも重大なる責任があると思う。そこで、ただ責任呼ばわりしておってもしようがないが、今後再びかようなことがあっては大へんだから、絶対にかようなもののないような手段を研究し、また方法、方策を講ぜられなくちゃならぬと思いますが、それに対する御意見及び具体的な方策があるならば、ここで承っておきたい。
○石原国務大臣 今回のような事態から考えてみますると、将来かようなことが絶対にないということは保せられないと私は思うのでありまして、ことに国会周辺のこういう集団行為の禁止その他等につきましては、諸外国にも例のないことでもないのでありますから、国会においても従来からいろいろ検討されておるのでありますので、今回の事例にかんがみまして、国会等とも十分打ち合わせまして、ことに国会周辺においてかようなこと、あるいは国会、裁判所等においてこういう事態の起こらないように、何らかの法制の整備をしておかなければならないのではないかというふうに私ども感じておるものの一人でございます。
○鍛冶委員 さらに法務大臣に対しても同様のことをお聞きしたいのですが、これはただ遺憾であったでは済みません。これは法律上負うべき責任は明白にしてもらって、今後かようなことのないように訓戒してもらわなくてはならぬことが第一であります。それと同時に、ただそれだけでは足らぬと思います。それにはいろいろの方法が——これを予防し、今後また起こらざる法的手段等もあると思いますが、これらに対してどのような見解を今日お持ちになっているか、またどういう御決心を持っておられるか、この際承っておきたいと思います。
○井野国務大臣 今後の方針につきましては、当初委員長からの何でお答えしたつもりでおりますが、公安委員長と同じ見解のもとに十分の研究を続けて参りたい、こう考えております。
○瀬戸山委員長 午前の委員会はこの程度で終わりまして、休憩いたします。午後二時半より再開いたします。 午後零時四十一分休憩 ————◇————— 午後四時五分開議
○瀬戸山委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。坂本泰良君。
○坂本委員 二十七日の問題につきまして、午前中自民党の鍛冶委員から質疑がありましたが、事実に相違する点もたくさんあるわけなんです。ことに淺沼書記長の問題なんかは、全然異なる問題を取り上げて、そして社会党に対する中傷的な点もあるようでありますから、この点について質疑をいたしたいと思います。 その前に、一般論としてお伺いをいたしたいことは、こういう問題が起こるというのは、ベトナム賠償問題にしても三日間徹夜で強引に審議をされる。そして早くこういう賠償問題なんかきめぬでいいのを強引にきめてしまう。こういうような調子でさらに安保条約の改定の問題も何ら国民に知らせずに調印をするし、さらに通常国会で強引にこういうのをやられるというのでは、これは全く国民の総意に反したのを国会内において多数の暴力でこれをやるのである。このような憤激のもとに二十七日の問題が起きたとわれわれは見ておるわけでございます。従って第一にお聞きしたいことは、この警察庁の報告にありまするが、国会に対し請願を行なうという形式のもとに参加労組、学生等に対して動員を指令した。この形式のもとにとか、あるいは鍛冶君の質問によれば、脱法行為とか、そういうようなことを申しておりまするが、これは請願は国民の自由である。そうして同じ請願をやりたいという者が多数集まる。われわれ社会党はこの国民会議にも入っておりますが、多数集まったところで全部が請願で国会の中に入るわけには参りませんから、そこで民主的に、集まった多数の請願の希望者の中から代表者を出して、その代表者を院内に導いて、そうして議長、副議長に衆参とも陳情をする、請願をする、こういう意図のもとにこの国民会議の十一月二十七日の行動が起こされたわけなのです。それが警察の挑発と、さらに右翼団体の赤尾敏の日の丸を立てたのが大衆のうしろから突っ込む。前には警察の装甲自動車が、あの正門の前のところには一ぱいはさまっておる。そういうところで誘発をされた。こういうようなので、代表が入ったあとに多数の人が正門の中に入った。こういう点はわれわれ行き過ぎということは認めますけれども、真相は違っておるわけなんです。従って、最初から請願を行なうという形式のもとにやるというそういうものは絶対ないわけです。しかしこういうような文章を警察庁自身が書くところに、最初から国民の多数の希望を合わせて、そうして国民にもアピールし、あるいは政府、国会その他にもやろうという、こういうような民主的意図のもとにやられたのを、形式のもとにというような断定を下しておる。それはどういう意味でこの形式のもとにということを言われるか、その点をまず承りたい。
○柏村政府委員 二十七日の第八次統一行動につきましては、先ほどその実情についてお答えをいたしたわけでございますが、憲法にも平穏な請願を行なうという権利は認められておりますけれども、国会周辺に数万という動員をかけて、そうして国会に向かって少なくとも威圧をかけるような態勢をとるということは、私ども平穏な請願と考えるわけには参らないのであります。また国会当局の意向も警視庁として伺ったのでありますが、代表二、三十名が平穏に来る場合には請願として応対できるけれども、そのような多衆による統一行動ということではこれに応対し得ない、する気持はないということでございましたので、従来からの状況とか、その当日以前の的確な情報、それからまた当日もごらんになればわかりますように、竹ざおを先頭に横に組んで、そうしてわっしょ、わっしょと押しかけてくるというようなやり方が平穏な請願と認められないということは、常識であろうと思うのであります。当然これが都公安条例に違反する不法集会になり、また不法デモになるということを察知いたしまして、このまま放置するならばどんな事態を起こすかもしれないということで、要所要所に警察官を配置してこれの行動を阻止する態勢をとったということは、私は警視庁として当然の措置であったというふうに考えておるわけであります。
○坂本委員 その当然の措置の前に、国民会議が大衆の請願をここにやる。ことにこの安保条約というのは、これは国民のゆゆしきものである。さらに大学の学生などは、——これが調印をされて、そうして極東の戦争に巻き込まれるときの被害者は、われわれしらが頭やはげ頭じゃなくて、やはり学生諸君である。いわゆる死刑の予備的な判決を受けるようなものである。だから若い者がこれに重大なる関心を持つということは当然のことである。従ってこのような条約をやるのは、あのベトナムの鶏三羽に二百億の金を払うというような、ああいう不都合な国会が行なわれるから、請願もしなければならなくなる。もっとりっぱな政治をやるなら請願もしなくていいはずだ。その請願をやるわけなんです。その請願をやるのに対して、請願という形式のもとにやったなんという当初の認識は重大な誤りだと思う。だからそれがどういうような認識のもとに——二十七日の行動の前の認識でしょう、この形式というのは。この最初に書いてあるのは、どういう認識のもとに請願を行なうという形式でやったと言われるか、そのことをお聞きしておるわけです。
○柏村政府委員 先ほどから申し上げておりますように、平穏な請願でなければこれは国民の権利を逸脱したものと認めざるを得ないわけでありまして、これは従来の行き方、また事前の情報等によりまして平穏に行なわれるということを確実に予想することができません。従いまして、不法なデモになるおそれが多分にあるということで、請願ということに名をかりて、むしろ国会に威圧をかける行動に走るおそれが多分にありましたので、警視庁としてはああいう措置をとったということを申し上げたわけであります。
○坂本委員 形式論にこだわっていては時間がありませんから、われわれは警察当局が請願を行なう形式とか、それを口実にとかいう認識について、最初からこういうのは弾圧しよう、こういうような意図があるというのは、これはやはり公平なる警察の運営とはわれわれは言えない、この点を申し上げて次に移ります。 そこで当日の問題でありますが、まず正門前の点ですが、われわれが認識するところは、あのチャペル・センターの前において、もうすでに正門前には装甲車が一ぱい道を横切って通れなくしておった。その先に大衆がたくさん集まったから、そこに淺沼書記長なんかも行って演説をされた。そうして三十名内外の代表者を選出して、その代表者を社会党の議員が先導して、院内に入って、議長、副議長に請願の仲介をとる、こういうことで三十名内外の代表者が集まって社会党の議員に連れられて、向かって左の衆議院側の門を入ったわけです。そのあとで、その直前か一緒かわかりませんが、赤尾敏氏らの右翼団体が大衆の中に自動車で乗りつけて来たのです。前には警察の装甲車が一ぱいある。そこで大衆の憤激が続発してやってきたわけです。そこで社会党の議員が代表者を連れて衆議院の左の門から入った。そこで守衛といろいろ話をした。しかし議員が連れていくのだというのでそこを入って、議員面会所まで国会の守衛も一緒に来まして、外に回われというけれども、外では警官が一ぱいであるというので中から行って、そうして手続をとって代表者は社会党の議員と一緒に院内に入っておるわけであります。そういうような状況で、その入ったあとで憤激で大衆が入った。だから山本国会対策委員長が、これは警官の誘発によってやったのだと言うのはそこにあるわけです。そういうような点で先ほどのお話とはだいぶ違うわけなんです。淺沼書記長があとで、大衆を解散するのには、これは議運の委員長もやってくれ、そういって解散させてくれというので一生懸命マイクで、解散をして外へ出てくれ、岩井事務局長もともに一生懸命言ったけれども、最初に門を入ったときは、淺沼書記長は代表と入るときではいなかったと思うのです。淺沼書記長が代表として最初に入った、この点は間違いだと思うのですが、いかがですか。
○柏村政府委員 先ほど私申し上げた点につきまして、さらにその実情の詳細は、私も警視庁の方から時々とって正確を期しておるわけでありますけれども、なかなかああいう混乱の際の、だれがだれの先におった、あとに来たということについては明確を期しがたい問題もあると思いますので、あとから警視庁の方からも話してもらいたいと思いますが、私が申しますのは、淺沼氏が代表の先頭に立って——この先頭があるいは二番目であったか二番目であったか、とにかく淺沼さんは代表者でありますから、中心になったという趣旨で申し上げたわけでありますが、これが不当に入ったというふうに私は申し上げた覚えはないのであります。それから大体それと時を同じくしてと申しますか、その直後と申しますか、時間的に非常に接近した時刻において不法に侵入した者があったということを申し上げたつもりであります。 また赤尾敏氏がトラックか何かで入って来たということは、われわれとしても非常に遺憾なことでありまして、さなきだに警察として非常な低姿勢において少数で責任を果たすべく務めておるところへああいうものが入り込んで来る、これもまた取り締まらなければならないということでありますと非常に迷惑をするわけでありますが、これは偶然に新橋ステージですか、あそこから——彼らは計画的であったと思いますが、偶然乗りつけてやってきたということで、警察から見れば、突入してくるであろうということはわかっても、どこに来るかということがはっきりしないときに、チャペル・センター前にやってきた、警察としても非常に迷惑千万な事件なのであります。ところが赤尾敏氏が来た、そうして警察が阻止しているから激高するということをおっしゃいますが、そういうことでなくて、赤尾敏氏が来る来ないにかかわらず、あの阻止線を突破する動きはあったわけでありまして、この突破した動きと非常な気違いじみた動きと淺沼氏とが関係あるというふうに私は申し上げた覚えはないのであります。この点はさらにどういう事情であったか、詳細に調査をしなければ真相はつかみにくいと思いますが、私申し上げたのは、代表団を指導して、と申しますか、代表団と一緒に淺沼氏がおそらく中心になってお入りになった、それと時間的にほとんど接着した時期において、大ぜいの者が不法に入り込んだということを申し上げたつもりでありますので、御了承願いたいと思います。
○小倉説明員 国会正門前において代表あるいはいわゆるデモ隊が入りました状況、その概要につきましては午前中申し上げました通りでございますが、要するに時間的に言いますと、午後の四時二分ごろから四分ごろまで一、二分の間のことでありまして、その間に淺沼書記長初め代議士さんと代表と思われる者、さらに若干それに加わって一緒に入った者もあるようでありますが、それが入り終わるか終わらないうちに、同じころにデモ隊が正面の中央の門を突破して入り、また衆議院の方の門からも若干入った、こういうような状況でございまして、一、二分の間のことでございますので、さらに詳細に真相を明らかにしてみなければ、確実に申し上げることはできないのであります。 それから、愛国党のことにつきましては、ただいま警察庁の長官からお話のあった通りでございまして、私どもとしましてはまことに迷惑でございまして、そういうようなことがありましたので、直ちに必要な警察官を派しまして、これを外側に排除いたしたのであります。
○坂本委員 大体はっきりしましたが、午前中は鍛冶委員の質問に対しては、あたかも淺沼書記長が先頭に立って、そうしてあの大衆を連れていった、こういうふうに答えられた。だからその点をはっきりしなければならない。従ってもう一つお聞きしておきたいのは、社会党の議員と代表団が一緒に入るとき、いろいろ指令その他では、社会党の議員団の団長は津沼書記長である、こういうふうに書いたものもあるし、言われておりましたから、淺沼書記長が先頭に立っていった、こういうふうに言われたんだろうと思うのですが、実際その代表団と一緒にあそこの衆議院側の門を入るときは、淺沼書記長はおられなかった。ほかの社会党の議員は若干おられた、そういうふうに私たちは見ておりますが、その点はいかがですか。
○小倉説明員 これはテレビ等でも御承知のことと思いますが、最初に社会党の代議士及び代表と思われるような方々が入るときに、淺沼書記長も確かに入ってこられたように私どもの方は承知しております。これはテレビ等にも写っております。 それから、デモ隊等が入ったときの時間的な関係でございますが、これは午前中も申し上げましたように、時間的にも場所的にも非常に密着した状況であった。しかしながらそれがどのような関係においてそういうふうであったかということにつきましては、今後十分事実を究明してみなければ、はっきりしたことは申し上げかねるのであります。
○瀬戸山委員長 関連質問がありますからこれを許します。柏正男君。
○柏委員 本日の午前中の法務委員会における柏村警察長官の答弁と、ただいまの答弁との間に非常に食い違いがある。こういうことは私どもとしてなかなか承服できないものを感ずるのでございます。一たび責任をもってあなたが答弁をされたときには、淺沼書記長は、先頭を切ってこの国会の中に入ってきたということを言明されたのであります。しかしながらそれについては、その場に私居合わせたものでございますが、その状況においては、実は淺沼さんの姿が見えなかったのでございます。淺沼さんがおらなかったために、私がその後陳情団の代表の人を議長に会わせるために、非常な苦心を実はしたのでございます。この事実について、あまりにあなた方が正確にあらざる状況のもとにおいて、そういう発言をされることに対して、もっとはっきりとした反証を私はあげていただきたいと思う。ほんとうに淺沼さんがおられましたならば、私が出なくても、書記長が十分に代表団を議長のところに会わせるようにできただろうと思う。それができなかった、できないから、仕方がなしに、私があの事態の中で何とかしてこの問題を、議長の言われた通り、平穏無事に片づけるために動かなければならなかった。どうも私は、あなた方が淺沼氏に対して何かまた別のことをお考えになっておられるのではないかというようなことを感ずるのですが、どういうお考えで午前と午後と二時間か三時間の間に答弁が変わられたのでございますか。その変わられた理由をはっきりとお聞きしたい。
○柏村政府委員 先ほど申し上げましたように、私は警視庁からの報告に基づいて、時々確実な事実をつかみたいと思っておるわけでありますが、なかなかああした混乱の時期でありますから、正確にもうそれで動かない——今実はそういうことを申しては失礼ですが、お二人の間にも話し合いに若干の違いがあるのではないか。失礼なことを申すようですが……。そういう事情でありまして、われわれも正確を期しておりますが、真相というものを明確に申し上げ、これをもう不変であるということを言い得る問題とはちょっと事件が違うというふうに思うのでありまして、ただ私が申したかった意図は、淺沼さんがとにかく総指揮官といいますか、代表者であるということであって、この方がほかの議員さんや代表団と一緒に入ったということであれば、通常この方が先頭に立つというふうに考えるわけでありまして、気持の上では中心になってというようなつもりであったと思うので、これは別に言を翻すつもりではございません。その後さらに聞きますと、必ずしも一番前に、物理的に一番前におったというのではないということもあるようでありますので、その点を訂正いたしたわけであります。 また今お話によりますと、何かわれわれが淺沼氏に対して含むところがあって、そして何かここにこじつけをしようとしておったのではないかというふうなお話でございましたが、これはとんでもないことでありまして、われわれは事実に基づいて真相をあくまでも正確に把握いたしまして、事を片づけて参りたいというふうな考えでおります。その点は誤解のないようにお願いします。
○柏委員 今お話がございましたが、時々刻々に情報を集める、あの事件の起こりましたのは、二十七日の午後四時でございましょう。それから今までの間、少なくもきょうの午前の法務委員会が開かれますまでの間に相当の時間がたっておるはずでございます。その間にあなた方はある程度の調査はできておるはずでございます。それが、それまでの間には十分でなくして、それから後の二時間ぐらいの間にそういうように答弁を変えられるような特別な事情が起こったのでございますか、その点をお聞きいたしたい。
○柏村政府委員 何ら特別の事情はございません。その後ここでそれは違うというようなお話もございましたので、さらにその後聞いたことについて正確を期して、ただいま申し上げたような事実に私ども今の認識は立っておるわけでございます。
○柏委員 関連質問でございますから、そう長くは申し上げませんが、しかしながら、あなた方が物理的に一人とか二人とかいう問題ではなくして、私は現場におりまして、淺沼書記長を探したのです。探して書記長がおられたならば、書記長に陳情のことをやっていただくので、私は陳情の人たちと一緒には入りましたが、党の代表という立場でもございませんし、私自身が議長のところに参ります間柄でもございませんので、ほんとうに淺沼書記長を探したんだが、おらなかった。その事実を申し上げまして、もっとあなた方が十分なる調査をされた上で発言をされませんと、きょうのこういう柏村長官の発言は夕刊に載ったでございましょう。そうすると、それしか見ない人は、柏村長官の発言がすべて正しい、そういうように思われることは、はなはだ私どもは困ります。やはりあなた方は責任の立場におるんだから、十分に正しい、動かすべからざるところでもって答弁をお願いしないと、二時間ぐらいで物理的にどうとかこうとかいうような、答弁に狂いが起こるようなことのないようにいたしていただきたいと思います。 関連質問でございますから、この程度で私はやめます。
○小倉説明員 ただいまのことを念のため申し上げておきますが、私の方は当時写されました写真とかテレビとか、あるいは現場におりました者たちの話を聞きまして申し上げておるのであります。あの正門のところに淺沼さんがおられたことは、これはもうちゃんと写っておるわけであります。その点はお間違えのないように……。 〔発言する者多し〕
○瀬戸山委員長 静粛に願います。
○小倉説明員 いなくてお探しになったというお話ですが、それは正門から入られてから先のことではないかと思います。この点はもう一度よくお調べ願いたいと思います。
○坂本委員 午前中はやはりこのような私どもの質問に対して、淺沼書記長が先頭に立って、そうしてきわめて近い時間に大衆が正門から入ったから、あたかも淺沼書記長が全部を引き連れて入ったように誤解をされておる。そうではないということが今の御答弁によってはっきりいたしました。淺沼書記長は社会党の書記長であるし、代表を連れていって両党の議長、副議長に請願の取次をするのは、議員が取り次ぐことになっておりますので、取次をする。そこであの衆議院の門を入るときも、あすこの衛視との間には多少のいきさつがありまして、それじゃバッジをここまで持ってきてくれと言ったけれども、そういうことは時間的余裕がないからというので、衛視の案内で別館の面会所に行って通行証を持ってきて中に入って副議長に会った、こういう経過なんです。そこはあなた方おわかりないでしょうが、あくまでも請願に対する代表の世話を十分やる。それにまことに遺憾なことでありますが、時間的に引き続いて正門から入った、そういう点についてはわれわれも遺憾に思っておるわけであります。しかしながら、入ったのも、ただわっしょい、わっしょいとデモをやるだけで、建物をこわすわけではない、衛視に妨害を果たすわけではない。そういうようなわけですから、何も騒擾罪に対する暴行、脅迫ということを鍛冶君言われておりますが、これは弁護士としては狂気のさたではないか、こういうふうに思うわけでございます。 そこでわれわれ非常に遺憾な点は、政府の政策が非常に悪い。しかも多数をもって何でも押し切ってしまう、こういう遺憾な点がある。しかしこれに対しては憲法上許された大衆のデモによって変更もさせ、やめもさせなければならない。それは国民に憲法上与えられた当然の権利である。これは岸総理大臣も言われたことがあると思います。ストをやる、大衆デモをやるとすぐ赤だと言う。それから暴徒だと言う。何が暴徒です。これは幸いに午前中の警察庁長官あるいはその他の方々の言にはなかった。自民党の鍛冶君の発言にはそういうことがあったのですけれども、直ちに赤だとか暴徒だとか、こういうようなことできめつけてやるところに、日本の将来の危機があるわけです。あの二十七日の際も、代表団が入って請願を取り次いだならば、そこに戻ってきて、そこで報告をして解散をすることになっていたわけです。それを日の丸を立てたトラックが乗りつけてくる、前の方には一歩も行けぬように装甲車を並べておく、それが誘発になった。大衆はそれに激高して誘発された。だからこういう点については、従来からストの問題にしても、あるいはデモの鎮圧にしても、警察の行き過ぎがずいぶんあって、われわれは当委員会においても法務行政、警察行政でいろいろ具体的問題で究明をしているわけです。当日はそういうような状態で、大衆が門に入ったということです。中に入ったということ自体については、われわれは何もいいとは言いません、まことに遺憾である。そういうことがないようにすることがいいことであるし、そうするためにはやはり国会の中においても多数で——この間の三日間徹夜でやるような、そういうような暴力をやらないようにすることが、こういう問題をなくすことであると思う。今後の取り締まりの問題についても、直ちに国会周辺のデモの取り締まりとかなんとかをやって、国民の正当な声を鎮圧するときに、日本が戦争に負けたようなああいう危機に再び陥るわけだから、警察官としてはやはり国民の警察であるから、そのような認識を今後改めてやってもらわなければならぬ、こういうふうに考えるのですが、この点について公安委員長、法務大臣の御所見も承っておきたいと思います。
○井野国務大臣 政府の施策が悪いからデモ行進をすることは当然だ、こういう御意見でございますが、わが国は民主主義国家であって、議会中心主義の国家でございますから、政府の政策いかんは議会を通じて民主的に審議さるべきが私は当然だと思う。それを暴力なりその他の方法をもってこれを攻撃するなり、あるいはその施策を変えさせるということは、法治国家としてのわが現在の状態におきましては好ましくない、法秩序の維持こそまことに望ましいことであると私どもは考えております。
○石原国務大臣 国会における審議の方法その他のことは、私がここでとやかく言うべき問題ではないと思います。先ほど来から警察庁長官、警視総監がいろいろ申し上げておりますように、今回の事件は、どう考えてみましても、——やはり請願はたびたび申されているように、憲法においても平穏な方法でということになっております。それから衆議院規則、参議院規則それぞれ規則がありまして、請願の取り扱い方法その他もあるのであります。今回三方面に多数の人を集結して、しかも七、八万動員をかけて、こういうやり方で請願をやっておるということは、どの方面から考えましても、これは当を得た行動ではなかったと私どもは思っております。まことに遺憾であったと思います。
○井伊委員 関連して——先ほど質疑応答のありました中に、けさほどのところでは、淺沼書記長以下二十何名の人たちが先になって正門等から入ってきた、そういうことだったと思う。淺沼書記長以下と、以下というふうに言っておられるのですが、先ほどの御説明では、これが事実であって、テレビその他それぞれの関係の人々の報告によってそのことを正式に認めるのだ、こういうふうに言っておられるのです。私がお聞きしたいのは、先に入りましたところの陳情団は約三十名くらいだと思います。それから国会議員としては三名か四名と思っております。そこのところに淺沼書記長が入っておる、こういう意味でお答えになっておるのでありますか、その点をはっきりお聞きしたいのです。その全部で三十四、五名の人たちは、そのあとにどういうふうになったかは別です。別ですが、確かにこれは、陳情団の人たちは前に集まってくれということで、集まった人たちだと思う。そうしてその前後のところにはだれも人がいない。前の正門のところもあいておったのです。うしろのあの通行のところにはまだだれも来てはいない。あいておった。(「あいてない」と呼ぶ者あり)あいてあったのです。(「あけたんだ」と呼ぶ者あり)そうではない。私もその中におるのであります。そこで、あいておったのですが、議員がそのところに進んでいくと急に締めたわけです。それで議員が入るのにどうして締めるんだ、あけろということを言った人がある。そこで内部においては多少ちゅうちょしたようでありますが、その間三十秒か四十秒だと思う。やがて内部の方からあけて、そうして入れたわけですが、議員が入っていくわきの方に陳情団が、二十五名かそこらだろうと思うのですが、それらの人も一緒に入っていった。私は最後でありました。それでごくわずかあけたものですから、向かって左の方から陳情団の人と、最後は私ですが、入っていくときに押されて、私は小指をとびらの間にはさまれて、ここのところに多少のあれをした、こういうのが事実です。そうして中へ行ったときに、すぐうしろは締まったのですが、大体締められようとしておったから、私が手をはさまれた。それから約四十歩くらい行ったときに私が振り返ってみたら、戸が締まっておるのです。だれも続いてくる者はいない。その四十名くらいの者が進んでいったときに、まっすぐに正面玄関の方に行こうとしたが、代議士はこれを左の方へ左の方へと、車道に従って導いていったのであります。この導いていったというのは——私は実際は知らなかったので、陳情のあれは、何でも三十名か四十名の人には会うという話になっており、本館の方で面会になるものであるというふうに思っておった。ほかの人たちもおそらくそれによって導いたと思うのですが、それは正面などはもちろん行きません。左に導いていったのですが、衆議院の本玄関の方は締まっておりました。それで、それを横目に見ながら、今度、何の向きですか、第二、第三議員会館から入ってくるところのあの入口のところに行きましたが、このとびらも締まっておりました。そこで代議士の人たちは、一体どこから入っていいんだと言ったら、守衛が、こちらです、面会するところは議員の面会するところのあの新館であるということであったのであります。そこで、そちらの方に、守衛に導かれてその一団はまっすぐに行ってしまったのでありまして、やはり開かれたところからそれぞれ入っておるのであります。あの議面の控室のところに待っておるときに見た人の数というものは、初めは三十名面会ということに聞いておったのでありますが、連絡をしてみると二十名に限るという話であるというので、内部において二十名の人に制限してもらったので、たぶん十名ぐらいだと思うが、それらの人には残って休憩してもらって、二列縦隊でもってそこのところにちゃんと正式に待っておったわけです。こういうようなことで、その間、つまり柏君が、どうしてだれも迎えに来ないのか、本館の方から何か連絡をして迎えに来ないのかということで、しきりに連絡をしておるのでありますけれども、何か急に変わって、今度面会ができないような話になってきた。さっきの話とはだいぶ違うんじゃないかというようなことで、そこのところにだいぶ時間をとったのであります。その他だれもそこのところに、それらの人と係の人々がおる以外に、これという人はいないのであります。陳情に行ったところの人と議員のほかは、いないのであります。もちろん私はしまいにいたのでありますが、淺沼書記長は全然そこにはおりません。その中にもおりません。柏君がさきに述べられた通りであります。ここのところには何ら不穏な状況もないし、大体内部にいて会われるという話であるから、それに従って待っておるのである。締まっておるところから入らないのであります。あそこが面会するところだというところに、守衛の案内によって行っているわけであります。一体淺沼書記長が入ったというのは、どういうところからそういう報告がいっておるのか、その根拠をお聞きしたい。
○小倉説明員 正門を淺沼さんが入られた状況は、テレビにも出ておるのであります。これは一つよくごらんいただきたいと思います。 ただいまお話を聞きまして、私の方で承知しました状況も、ある程度似ておるのであります。淺沼さん以外代表と思われる方たちが二十名くらいですか、三十名ですか、この人たちが国会の正門の前におられたときには、まだ門はあいておったわけです。そこでどういうことですか、しばらくおられて、それから入られるつもりであったと思うのでありますが、そのころ片っ方ではデモ隊が制止線を突破しました。わっしょ、わっしょと押し寄せてきておるのであります。そこで、それを見まして、あれは門を守っておる衛視というのですか、この人たちが急いで門を締めた。そこで淺沼さんほか代表の人たちが衆議院の門のところに行かれて、なぜ締めるんだということで問答がありまして、そこでこれは議員だけ通ってもらおうというようなことで門をあけて、そこからずっと入られた。そのあとでデモ隊が入ってくるわけですが、この間の時間というものは、私どもの見当では、先ほど申し上げましたように、二分ないし三分の状況であったと思うのであります。その三、四十名の方が入られたのも、私の方ではさらに検討をいたしておりますが、一回にさっと全部入られたのではなくて、入ってまたちょっと締めて、それからまた入られたというような状況があるようであります。そこらの状況はまだ今後一そう調査したいと思いますが、その入られた中に淺沼さんがおられたということは、これはテレビにも写っておるし、はっきりしておると思います。入られたあとでどこに行かれたということは私はわかりませんが、その点は間違いないと思います。
○井伊委員 今御説明になるところでは、その前の陳情団と一緒の一団の中に淺沼書記長がいる、そういうふうにテレビに出ておるとこうおっしゃるのですか。
○小倉説明員 いずれにしましても四時二分ないし四分といいますか、そのころの時間に入られたということは間違いないと私どもは思います。
○井伊委員 それはだんだんぼやけてくるのですが、先ほどの暴徒は淺沼書記長以下二十何名という数を切っているのですから、陳情団の第一団のことに相違ないのです。ですから、けさほどから私は注意しておる。ところが今になると、その間の時間があれだから、あるいはそのあとかもしれないというふうな——テレビに出ているというならば第一団のものであるかどうかということははっきりしておるじゃありませんか。そこは間違いありませんか。テレビでは確かに第一団のところに出ておりますか。
○小倉説明員 私は現にテレビで見ましたから間違いないと思います。
○瀬戸山委員長 坂本泰良君。——ちょっと坂本君に申し上げますが、本会議の予鈴が鳴っておりますので、簡単に願います。
○坂本委員 一点だけ警察庁並びに警視総監にお聞きしたいのですが、先ほども申しましたように、ストをやれば、あるいはデモをやれば、岸総理みずからが赤だとか、あるいは暴徒だとか、こういうふうに言われて、政府みずからがそういうふうな誘発的なことをやっておる。われわれは二十七日のあとの問題は遺憾な問題でありまするが、その以前はやはり大衆が三々五々あそこに——人数が多いだけであって集まったものである。決して暴徒の目的でやったものでもない、こういうふうに考えておりまするが、その点についてお聞きしたい。ことに非常に疑問の点は、これはあなたの管轄ではないと思いますが、防衛庁でも長官直轄部隊の隊員二百人を庁内に待機させるという防衛庁発足以来初めての警戒陣をしき、庁内の警備に当たらせた、こういうようなことが新聞に出ておるわけですが、あの二十七日の請願で二万数千名が集まったということは、これは政府のやり方、ことに国会のあの強引な多数の自民党のやり方に対しては、これは困る、安保改定問題については特に慎重にやってもらわなければならないという請願なんです。そういうような目的であるから、最初から大ぜい集まったからとか、またあとの結果から見て、最初から暴徒だ、あるいは請願を形式に、名義上そういうふうにやったのだというようなことは、これは絶対ない。取り締まり当局がそういうような考えでやっていたならば、私はこれは大問題だと思うのです。だから、そういうような出たあとの問題についての批判はこれは別でありますが、最初は絶対そういうような暴徒でもなし、請願するために大いにたくさんの者がそこに集まった、そうしてその代表者を出して、その請願を議院の規則に基づいてやりたい、こういうような方針でやったのでありますが、その点について、そうではなくて、最初から暴徒だ、こういうような考えで見ておられたかどうかお聞きいたしたい。
○柏村政府委員 私どもも、集まった二万五千の大衆がすべて不穏な計画を持ち、不穏な態勢を作って行動する目的を持って集まっているとは考えておりません。しかしながら、坂本さんもおそらく、たとえば全学連も同じように平穏な行動をとって集団陳情の代表を出して、その帰りをおとなしく待つという——団体の数千名が集まっているわけですが、そういうふうな団体であるとはおそらくお考えにならないと思います。全学連以外の相当過激な団体もこの中にはあるわけであります。またこういう団体と行動をともにする場合におきましては、平素かなり穏やかな団体であっても、これに巻き込まれるおそれが多分にあるわけでありますから、全体として見れば、これをある程度規制して乱暴に至らないようにするという態勢をとった警視庁の態度は、私は当然のことであるというふうに考えておるわけでありまして、何か集まった者全体が非常に暴徒的な要素を持ち、計画を持ち、国会をじゅうりんしようとして集まった——全部が全部そうだということを私は申す気持はないのでありますが、そうなり得る要素があの中にはある。従って、これらが一つの指揮のもとに動く場合においてはそういう危険が多分にありますので、規制するという方法をとったわけであります。
○坂本委員 きょうはこの程度で質問は保留いたします。
○瀬戸山委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明十二月一日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会いたします。 これにて散会いたします。 午後四時五十八分散会