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33回国会衆議院1959/12/27

内閣委員会 第12号

発言数
74
登壇者
9
会派数
3
開催日
1959/12/27

会議録

福田一自由民主党

○福田委員長 これより会議を開きます。  請願の審査を行ないます。本委員会に付託されました請願は、本日の請願日程に掲載いたしました通り三百八十一件であります。  この際本日の請願日程全部を一括議題といたします。  お諮りいたします。これらの各請願の趣旨はすでに配付せられております文書表により御承知のことと存じますので、紹介議員の説明並びに政府の所見聴取等は省略し、直ちにその採否を決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。  これより採否の決定をいたします。先日の理事会で協議いたしました通り、本日の請願日程中第二ないし第四、第十五ないし第十八、第二十一ないし第三十、第三十三、第三十四、第三十七ないし第百十、第百十二ないし第百三十四、第百四十三ないし第百四十七、第百五十六ないし第百六十八、第百七十二ないし第百七十四、第百八十五、第百八十九ないし第百九十八、第二百二十三ないし第二百三十一、第二百四十二ないし第二百四十六、第二百六十五ないし第二百六十八、第二百七十ないし第二百七十四、第二百七十七ないし第三百十九、第三百三十一ないし第三百三十五、第三百三十九ないし第三百五十四、第三百六十二ないし第三百七十七及び第三百八十一の各請願の趣旨は妥当と認められますので、これらの各請願はいずれも議院の会議に付して、採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。  ただいま審査を終わりました各請願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。      ————◇—————

福田一自由民主党

○福田委員長 在外公館の名称及び位置を定める法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を許します。受田新吉君。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 毎回この在外公館の名称や位置を定める法律の改正案が出ているのでありますが、外務省としては今回出されているギリシャの大使館昇格その他のこういう外交上の問題処理にあたって、相手の国から強力に要望があれば大使館にし、あるいは総領事館や領事館を置くとかいう、そういう国国の個性を尊重して外交を進めるという形でやっているわけですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 外務省といたしまして在外公館の設置につきましては、ただいまお話のありましたような両国間の話し合いの上で、相手国の希望も考えながらわれわれとしては昇格等のことを決定いたしております。また新設公館につきましては、外務省の立場に立ちまして判断をいたして仕事をいたしておるのでございます。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 大使館と公使館の区別はどこにあるわけですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 昔は大使館と公使館との区別が相当はっきりしておりましたけれども、今日では大使館と公使館との区別がほとんどない、と申しますよりは、逐次大使館になっていく傾向にあるわけでございます。特に新興独立国においては、ほとんど全部大使の交換を要求しておりますので、むしろ古い歴史を持ちました国々との関係が、従来の習慣と申しますか、従来の慣習に従って、大使でなくて公使、あるいは大使館でなくて公使館を設置するというようなことで、従来の古い外交慣例から見ますと、どちらかというと古い国がそういう考え方をなお持っておりますけれども、新しい国におきましてはほとんど全部大使になっております。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 外交上の格式において、大使と公使が並んでいるときは、たとい小国といえども大使を交換している国の方が上席という外交上の儀礼をするわけになりますか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 儀礼の関係その他におきまして、御承知の通り席順と申しますか、そういうようなものは大使の方が上になるわけでございます。それは国の大小にかかわりません。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 そうしますと、大使と公使の区別ははっきりしておるわけですね。  私はもう一つこれに関連して、あなたに今回安保改定の調印のために渡米されることに関してお尋ねをしたいのでありますが、全権団という構成は、大使とか公使とかいう格式と何か関係のある面がありますか、いかがですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 全権といいますものは、外務公務員法に規定しておる格式でございまして、閣議で決定をいたしまして認証を仰ぐのであります。直接に大使と全権との関連はございません。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 朝海駐米大使を全権団に入れるわけですね。その資格はどういう立場で全権団に入れられるのか。すなわち駐米大使という資格で入れられるのか。全権大使という名称を持ち、あるいは特派大使という名称を用いて外交上の交渉をさせる場合もありますが、そういう区別はどうされておるのか、御答弁願いたい。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 今回の場合、全権になりますときは、大使であってもそのまま全権でないのでありまして、交渉の目的によりましてそれを明示せられた全権の資格においてこれを任命されるわけでありまして、大使であるからないからということではございません。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 全権団の構成は、人数というものは向こうとの折衝できまるのですか、あるいはこちらで人数をきめて向こうへ了解させることになるのですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 全権団の人数は日本できめます。むろん当該国が全権団を決定するわけでありまして、大体当事国の間においてあまり大きな違いのないような全権団を構成するような若干の話し合いはございますけれども、全権団自身の構成はそれぞれ当該国が決定するものでございます。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 全権団の構成で問題になるのは、向こうと対等の人数というようなもの、あるいは全権団を構成する人々のその国における行政的、政治的地位、こういうようなものが問題になる。そういうものも交渉されるわけですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 同数ということを決定的な要素としてきめるわけではございません。従いまして数字においては一方の国が多くて、一方の国が少ないということも当然ございます。ただあまり違いがあれば体裁もよろしくございませんから、なるべく近似的な人数、数字にするのが適当だと思います。またその資格等につきましては、それぞれの立場において交渉の関係その他を勘案いたしますので、これもその国の独自の立場で決定をいたします。ただしやはり若干相手国側の全権との関係も考慮することはむろんでございます。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 あなたが今度全権団に入られることは既定の事実だと思うのです。外交交渉の当面の行政責任者であり、政治責任者であるあなたが、全権団のどのような地位につくかということも大事な問題だと思うのです。たとい岸さんが総理として首席全権になられない場合、当然あなたが政府の現在の外務大臣としての立場から首席全権になられるということは想定できるわけですが、さよう了解してよろしゅうございますか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 首席全権という公式の名称は実はないのでございまして、全権は同じような資格において発令をされます。しかし外交をあずかっております当事者として、今日までの経緯からいって、署名等の場合に責任をもってやるものが外務大臣であると考慮いたしておりますので、そういうことになろうかと思います。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 あなたは外務大臣として外交交渉の当面の責任者であるという立場から、岸さんが署名しない場合はあなたが署名する、こう御発言をされたと了承してよろしゅうございますね。  そこで自民党の党内には総務会長の石井さんを全権に加えられることにもなっておるようでございますが、政務と党務というものの区別などを考えたときに、外務大臣の自信のない外交のあり方というものは、これははなはだ問題があると思いますが、あなたとしては先般、総理が首席全権調印者として、署名者として行かないという場合はだれがその次の責任者になるかとか、あるいは首席全権の次の責任者はだれかとかという質問を受けたときに、あなたはこれはよくわからないから川島幹事長に聞いてくれと言われたという報道を受けておる。政府の当面の責任者が、党務を担当しておる人に聞いてくれということは、これは筋違いじゃないですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 何かそれは誤報であろうと思います。私としては、全権団の編成というものは外務省が整理をいたしまして内閣がこれを決定するものであります。その限りにおきまして、私がこれを取り行なっておるわけでありますから、ただいまのは何らかの誤報だと思います。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 それではっきりわかりました。そこでこういう際には署名者の順位ということははっきりしておかなければならないので、途中で重大な事故が起こる場合があるのですね。御一緒に宿舎におられて、どういう身体上の故障が起こるかもしれない。この世におられない方になる場合も起こり得るわけです。その場合の順序というもの、順位というものは当然考えておかなければならない。総理がたとい全権団の中の署名者になられない場合には、あなたがなられると今はっきり言われたので、その間の事情がはっきりしたのです。そういうことをはっきりしてこういうときに行かれないと、人間なま身でございますから十分検討すべきだと思います。  私はいま一つあなたにお尋ねしておきたいのですが、今大使、公使の問題にあわせてお尋ねを続けておるわけですけれども、あなたが今度行かれる場合に行政協定の問題を、安保条約と同時にこの協定をとりきめたい、こういうふうにしておられるのか、あるいは時間的なずれがあるのか、行政協定の取り扱いの問題をどうされようとしておるのかをお伺いしたいと思います。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 行政協定は今回条約と同時に調印するようにいたして参りたいと思って進めております。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 同時にきめたい。そうしますとその行政協定の中身、内容というものも、もうある程度成案ができていなければならないと思うのですが、われわれは安保改定に反対しておる立場から、あなた方の御構想を十分伺っておかないといけない節を感ずるのですけれども、どのような点が行政協定の内容として取りきめされておるか、おぜん立てできておるか、まだ未処理の問題はどういうものがあるか、具体的な問題はやはり国民にその一々について御説明をいただく必要があると思いますが、御答弁願える点をお答え願いたい。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 行政協定につきましては、かねて中間報告等で申し上げました通り全条にわたって検討をいたしておりまして、第一は字句等の問題について現行行政協定とそれから新協定との間に違うような字句上の整理、整備の問題がございます。それから現在削除してもよろしいという判断に立ち、またそれが同意されたものがございます。たとえば行政協定二十四条は削除いたします。また行政協定二十五条のB項は、今回防衛分担金を支払わないことになりますので、これまた削除されることになります。その他現実の事態が変わりました問題、たとえば航空管制の問題等につきましては、七月一日から日本側にこれが移譲されておるという事態の変化もございますから、それに適応するように直して参りたい、こう考えております。また内容の問題につきましてはできるだけ対等の立場で運営いたして参りますようにこれを変更いたし、交渉をいたして参りまして、かなりの点まで今回の行政協定の締結にあたりましては改善される見込みがついておるわけでありまして、それらの点につきましては中間報告等でも申し上げた通りでございます。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 問題は現在の行政協定第二条の日本のどこの土地も基地化され得る可能性のあるこの条項ですが、これについては現在の基地以上に出ないとか、あるいはどこどこを基地にするという指定をするとかいうことで、はっきりと全土基地化のおそれのある第二条を、この際徹底的に切りかえるという交渉は進めておられるわけですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 全条にわたって交渉いたしておりますが、こまかい点につきましては局長から御説明いたします。

森治樹外務事務官(アメリカ局長)

○森政府委員 第二条はすでに御承知の通りに、個々の施設の提供につきましては日米両国の合意によって提供することになっております。この体制は今後も続けていく予定でございます。ただ第二条につきましては、共同使用の範囲等が現在の条文等では十分カバーできておりませんので、そういう点については第二条の手直しをやっていきたいと考えております。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 手直しをされる期間は非常に迫っているわけなんで、このままあちらへ持ち込まれたら、これは全土基地化のおそれが多分に継承するわけです。フィリピンのようにちゃんと基地がきめられておるような形に外交を進めていかれるということは、これは非常に大事なことなんです。この危険を外務大臣として十分是正する努力を、これから行かれるまでにされるのかどうか、御答弁を願います。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 御承知のようにこの基地は漸次漸減の方向に向かっておりますので、やはり両国が協議をいたしました上で、廃止すべき基地、あるいは変更を要すべき基地等については実現いたして参るのが適当であろうと考えております。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 どんどん質問を続けて、私は早く打ち切っていきたいと思います。大事な問題を簡単にお答えを願いたいのですが、吉田・アチソン交換公文についても、ちょっと念を入れておかなければならぬ問題がある。あなたはきのう外務委員会で、吉田・アチソン交換公文はこのまま残るのだ、こういうことを言われ、何かの形で新しいものをこれに同時につけ加えておきたいのだというような御意見があったようですが、これは安保条約を結ばれるときに不可分の関係として、安保条約と一緒に吉田・アチソン交換公文がかわされてきたわけですね。そういう関係からいったならば、不可分の関係のものが、安保条約が今度廃棄される形になるにかかわらず、新しいものができるのにかかわらず、古いものの不可分のもう一つが残るというのは、筋として通らないのじゃないですか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 吉田・アチソン交換公文はそのまま残しますけれども、旧安保条約との関連はございませんので、新安保条約との関連の交換公文をいたすことになります。吉田・アチソン交換公文というものは朝鮮事変のありましたために残って参りますけれども、しかし安保条約そのものが変わりますので、新安保条約とそれとの関係を新しいそれを規定する交換公文によって維持して参る、こういう形になります。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 そうしますと吉田・アチソン交換公文としては、精神が残って形式は新しいものができるわけですね。たとえば交換公文の中には連合軍最高司令官の承認によるという規定が書いてある。そういうものは、連合軍最高司令官は今いないのだから、昔流の考え方でこれが残るということになれば問題が残ると思っていたわけですが、あなたの今のお説で、古いものは消えて新しいものができると了解すればいいということになるじゃありませんか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 吉田・アチソン交換公文はそのまま残りますけれども、現行安保条約がなくなりますので、新安保条約によってのつながりによってすべて吉田・アチソン交換公文というものは解釈される、こういうことになります。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 そうすれば生まれ変わった交換公文ですね。残るという言葉の使い方が問題なんです。そうじゃありませんか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 その点は残ることは残るのですけれども、新安保条約によってこれが規制されていくわけです。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 この問題は、不可分の関係の一方が消えれば一方がまた消えるという形のものでなければ、法律的な根拠というものがきわめて不明瞭になると思うのです。これは議論の存するところは、いずれ来年の十日前後に外務委員会で十分討議をする機会があると思います。  私はもう一つ、年内にぜひ取り急いであなたの御意思を伺っておきたいことがあるわけです。お隣にすわっておられる赤城さん、長期にわたる防衛論争で非常に御疲労の色が見えるわけですが、年末を差し控え、お痛わしく存ずるわけですけれども、しかしながら非常に差し迫った問題としてロッキードの価格決定という問題があると思うのです。そして日本とアメリカの分担部分の決定もきめなければならぬという問題があるわけです。この問題について藤山さんと赤城さんとこの価格決定はいつやるべきであり、また日米の費用の分担部分の決定はいつごろまでにやるべきであるというめどを持って今努力されておられるのか、外交上の問題と内政の問題と両方から御答弁願いたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 価格の決定はそう急いでいるわけではありません。予算ができてから契約して、価格を決定するのは来年の秋ごろになると思います。今価格で問題になってきますのは、お話の通りアメリカ当局と費用の分担を決定する前提としての見積り価格の問題でございます。その問題につきましては、一機百十五万ドルを割るというふうにこの間申し上げましたが、その前提でアメリカ政府当局に日本へ来てもらう招請状を出したわけでございます。これが来月の十日前後に来ることになっております。十日前後にアメリカの当局が日本に参ります。そこで日本側の負担と米側負担との折衝をいたしますが、価格をどの程度にまでしぼれるかということをその分担の折衝と並行してやるわけでございます。そこで日本側の負担がきまるということになりますれば、それを基礎として国会で、債務負担行為等の予算の要求を大蔵当局に要求して承認を求める、こういう段階になっております。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 その時期は、新年度予算が国会へ提出されるまでにきめられなければならぬわけですね。その最終期限というものはもう押し迫っている問題です。さように了解してよろしゅうございますね。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 予算の提出前にきめなくてはならぬと思います。そういう進め方をいたしておるわけでございます。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 今総理はこの国の長期防衛計画も携えて、アメリカへ行きたいというお気持を持っておられるようです。こうしたロッキードの問題等も含めて非常に苦悩しておられると思いますけれども、第二次長期防衛計画の一応の骨子を用意して渡米されようとしているのではないか。第二次長期防衛計画は赤城さんがわざわざ北海道で放送されて、そのままにされているというところに、あなた方の内部の非常な不統一を物語っている問題があると思うのでございますが、第二次長期防衛計画は岸渡米前にきめられる問題かどうか、担当国務大臣である赤城さんの御構想を承りたいと思います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 第二次防衛計画につきましては、前々申し上げました通り、第一次防衛計画の最終年度が三十五年度になっております。ところが第一次計画の完成できなかったもの、繰り延べしなくてはならぬもの、こういういろいろのものを含んでおりますので、一応第二次計画に含めてこれをきめていきたい、こういうことで進めて参ったわけでございます。ところが御承知のように、三十五年度の予算編成にひっかかっていたわけでございます。そういうわけでありますので、三十五年度の予算がきまればという国会の最終承認がなくても、三十五年度の予算の形が出てきますれば、第一次計画の最終年度はそれ以上のものはできないわけですから、それでまあ第一次計画の終わりを告げるわけであります。それでできなかったもの、繰り延べされたもの、こういうものを含めて三十六年度からの五カ年計画ということにせざるを得ないということで、実は三十五年度の予算編成にひっかかったものですから、私の考えておったものもまだ国防会議の議決を経ないでおる、こういう状態でございます。  そこで今度の岸総理の渡米にあたって、三十六年度からの第二次計画を携行していかれるかどうかということにつきましては、私まだ最終的に相談してませんが、渡米に第二次計画を持って行くというようなことは、総理大臣としては考えておらぬようであります。でありますから、私の方で今考えておりますのは、第二次計画は渡米前に国防会議にかけないで、帰られてからかけたい、こう思っています。しかしまだ最終的にどういうふうなことが——国防会議の議長に最終的な相談をいたしておりません。今のところでは、渡米前には国防会議できめない、持っていかない、帰ってからにしたい、こういうことです。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 せっかく岸さんも渡米される際に、防衛漸増計画に了解を得たいというお気持があると思うのです。そういうときにただばく然と、第一次防衛計画のおしまいの実情の報告をするにとどまって、第二次計画の御相談もされぬというようなことでは、アメリカに非常に愛せられている岸さんとしては心もとないことになると思うのですがね。大へんなおしかりを受けることになると思うのです。赤城さんが昨年七月にせっかく北海道で放送されて、第二次防衛計画を打ち立てられることを約束されたのです。それから半年たっておるのにまだ具体化してない。これはあなたとしては大へん心苦しい点があろうと思う。岸訪米にあたって、防衛に関する第二次長期計画の具体化というものがはかられないで行かれるということは、日本の防衛を担当されているあなたといたされましては大へん不愉快であるということを、あなた自身御自覚になっていますか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 第二次計画がおくれたというのは、先ほど申し上げましたように三十五年度の予算とからまったためでございます。第二次計画がおくれておるということは、私もいささか残念でございますが、受田委員の御意向もよく頭に入れて……。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 なかなかごあいきょうがあって、けっこうです。あなたにこの際お伺いをしておくことはもう一つあるのです。これは外務大臣、あなたも御関係があることです。今度ロッキードをこちらで採用されるにあたって、部分品を日本の会社で作ることになるので、そこに非常にデリケートな秘密についての問題が発生してくると思うのです。今まではこういう問題は、現に存在するMSAの秘密保護法で何とか間に合っていたでしょうが、技術が進歩して、相当規模を大きくして国産化をはかろうとするときに、きっとそういう問題が起こってくると思うのです。その問題をあなた方としては、現在の秘密保護法では不十分で、ロッキードの部分品製作にあたって、その他において当然秘密保護法の改正というものが考えられるというふうな、あなた方の立場からの御意見はお持ちではないのですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 ロッキードの生産につきまして、ある程度の機密に属するものがあるように聞いています。しかしこれは現在の秘密保護に関する法律で大体カバーできると思いますから、この程度でというふうに私は了承しています。ですから、この改正を今直ちに考えておるという段階ではございません。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 おしまいに藤山さん、連日のお疲れ、この年の瀬が迫って感無量のものがあると思うのです。党の内部の問題、対国会問題等、お二方の御苦痛は、他のすべての国務大臣に比べて非常に大きいものがあると思うのですが、あなたは、この行かれる段階にあたって、われわれの疑義のある点を十分明らかに解いておいてもらわなければいかぬ。ロッキードの価格の日米分担について、日本側の負担を軽くしてあちらを重くするという交渉を、あなた御自身もやっておられるわけですね。御努力の経過報告、結果の見通し、御発言を願います。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 ロッキードの分担の問題につきましては、先ほど防衛庁長官が言われました通り、向こうから来まして、部分品その他の大体の交渉が済みました上で、分担問題に移っていくわけでありますから、現在はまだ取り行なっておらぬわけであります。ただわれわれといたしましては、受田委員の御説にあります通り、できるだけアメリカ側の分担分をたくさんにしてもらいたいという考え方のもとに、防衛庁長官の御決定に従ってできるだけの努力をしてみたい、こう考えております。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 いま一つ、あなたは先ほど、行政協定を安保改定と同時に取りきめたいと言われました。そうしますとこの二つとも、前のときと違って、国会承認という形になるわけですね。同時に、それをいつごろこちらへ持ち帰られて、いつごろ国会へ提出されるのか。直ちに承認を求める形になるのか、ある期間余裕を必要とするものか、御担当の大臣として、国会提出の時期について、あなた方の立場からの御構想を一応伺っておきます。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 今回は、御指摘の通り前回と違いまして、行政協定は国会の御承認を同時に経ることにいたしたいと思っております。またこの提出は、通常国会が始まりますれば、その一番早い時期に提出をいたしたい、冒頭提出ということで進めて参りたいと、今準備をいたしております。

受田新吉民社クラブ

○受田委員 今国民の過半数は安保改定に反対をしておるわけです。そういうあらしの中に、岸親米総理を旗頭にあなた方は敢然とおいでになられ、またあなたも外交上の責任者としてお出かけになられるということなんです。この国民のあらしのごとく吹きまくっている世論というものを十分御検討をいただいて、年内、年頭にあたって、行くべきか行くべからざるか、十分御反省あらんことを希望して、私の質問を終わります。

福田一自由民主党

○福田委員長 次に木原津與志君。

木原津與志日本社会党

○木原委員 在外公館の問題に関連して外務大臣にお尋ねいたします。  この法案によれば、ルーマニア、ブルガリア、マニラの三日本国総領事館と、それからギリシャの公使館を大使館に昇格する、こういう法案が出ておりますが、これに関連して私が日ごろどうしてもわからぬところがあるので、あなたにお尋ねします。韓国の大使館ですが、あれはほんとうの大使か何か知りませんけれども、柳なにがしという、これがずっと大使館を置いて、外交交渉——あなたとの間に抑留漁民の問題、そのほか李ラインの問題、いろいろな難件として継続している問題をあなたとの間に、正式の外交かどうか知らないけれども、とにかく継続されておる。それにもかかわらず日本の公使館あるいは大使館あるいは領事館、こういうものが京城にはないのですね。従ってあなた方が交渉しているけれども、われわれ外部から見ていると、どうも朝鮮の事情は、公使館も何もないから、あなた方にはわからぬのでしょう。抑留漁民の生活がどうだとか、あるいは李ラインの警備状況がどうだとか、そういったことをあなた方が入手されるのは、アメリカを通じて入手されておるのじゃないかと思うのです。そのために日本はどうしても情報不足なんですね。そういうようなことで交渉をやっているから、いつまでたっても日韓会談のらちがあかない。抑留漁民、李ラインの交渉だけでも何年たちますか。国民は大がいしびれを切らしております。特に私の方の長崎県は、抑留漁民の被害が一番多いのです。韓国だけが大使館を置いて、日本は置かれない。これが占領中ならまだ話はわかる。しかしもう占領中じゃないのです。講和条約によって完全に独立しておる。にもかかわらずこれを置いてない。どういうわけで置かないのか、その点を一つわれわれしろうとにも納得できるように、あなたから御説明願いたい。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 韓国とは御承知の通り日韓会談で諸般の問題を解決いたしました上で、国交が正常化されるわけでありますが、国交が正常化されれば当然両国の外交関係が正式に打ち立てられることになるわけでございます。従いまして今日東京にございます韓国の代表部というものは、必ずしも正式の外交関係樹立に伴います公館ではございません。しかしそのできております従来の経緯がございますので、われわれとしてはそれを尊重して、しかも日韓会談等をやりまする上において必要でありますので、交渉をいたしておるというのが現実の事態でございます。従って同じような形において日本側も暫定的に何か公館のような種類のもの、われわれの代表者を京城に置きたいという希望は強く持っておりますけれども、韓国側が今日までそれを承諾いたしません。その結果として現状はお説の通り、われわれとしてもはなはだ不満な状態にあるわけであります。

木原津與志日本社会党

○木原委員 国交が正常化されないうちに、韓国が非公式に大使館を置いて大使を置いて、それが認められている。その国際法上の根拠はどこにあるのか、それをお聞かせ願いたい。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 特に国際法上の根拠というものはないと思っておりますけれども、必ずしも慣例がないわけではないのではないかと思います。それらの法的関係については条約局長から御説明いたさせます。

高橋通敏外務省条約局長

○高橋政府委員 ただいまの件に関しましては、双方に公文を交換いたしまして、このような代表部を韓国側が日本に置くということを承認いたしております。そしてこの代表部はすなわち今日韓交渉を行なっておりますので、このような外交交渉を行なう使節団としての地位も今持っておるわけでございます。そしてこのような地位におきまして交渉を行なっている、こういうわけでございます。

木原津與志日本社会党

○木原委員 そうすると、日本国と韓国との交換公文で韓国だけが置くということになっておるわけですね。

内田藤雄外務事務官(大臣官房長)

○内田(藤)政府委員 ちょっと御説明申し上げます。韓国の代表部は、御承知のように占領時代にスキャップの連絡の形できておったわけでございます。お説のように平和条約が発効いたしまして独立国になりました以上、そういう占領時代の遺物でございますから、当然清算されるべきであったと思います。ところが実際上、その際日韓間にいろいろ問題もございましたし、何かのルートがあった方が便利である、これはむろん向こう側の要望もございましたでしょうが、日本側自体としても何かのルートがあった方が望ましいというので、先ほど高橋条約局長が御説明いたしましたように、当時交換公文によりまして一応向こうの代表部の存置をそのまま認める、同時になるべくすみやかに韓国側も日本側のある種の使節と申しますか、機関を向こうに置くことに努力するということにたしかなっておったと思います。ところがその後実際上われわれの方はそれを要求いたしましても、相手方はそれを認めない。いろいろな理由を申しておりますが、結局のところまだその時期でないということで、今日に至っておるわけでございます。

木原津與志日本社会党

○木原委員 占領時代の遺物だという大体の御答弁のようですが、占領時代といっても、何も韓国と戦争したわけじゃなし、戦勝国が敗戦国に一方的に置くというのだったらこれはまた話がわかるが、韓国と戦争したわけじゃない。韓国に戦争で負けたわけじゃない。これは日本国だったのが、たまたまポツダム宣言か、あれによって日本から独立しただけの話である。だからこれは韓国との間に占領、被占領という関係はないはずです。そういう状態の中で交換公文で一方だけが大使館を置いて、そうして日本にはそれを置かせないということは、まことに不合理だと思う。こういうことは是正されなければならぬ。安保条約の日米の交渉どころの問題でないですよ。日本と韓国との間において正常化されなければならぬ問題が手近にあるわけです。しかもこれこそ全く国辱じゃありませんか。李承晩という、アメリカかどこかのかいらい政権ですよ。こういうような国との間に、自分の方は置かせてもらわぬで、相手方だけ大きなつらをして置いておく、それを黙って外務省が見ておる、そんな手は私はないと思う。今別に法的な根拠はないとおっしゃるならば、私はあなた方にこういうことを提案したい。韓国代表部もすこぶる日本に対して外交上の儀礼を尽くして、われわれ側から見ても正しい納得のいくような外交をやっておるならば、これは何も置いておいてもじゃまになるわけじゃなかろうと思う。しかしこれは李ラインの問題にしても、あるいは抑留船員をこっちに帰還する問題、あるいは北朝鮮の朝鮮人の送還の問題にしたところで、少なくともこれは無理なことをわれわれに押しつけ、無理なことを外交としてやっておる、私はそう思う。それならば日本に非協力的なこっちにある韓国の在外公館なんというものは、日本の独立と名誉のために、別に法的な根拠もなければこの代表部は帰ってもらう、国内から出ていってもらう。そうでなければこっちも対等に置けということくらいの主張は、この際あなた方はやるべきだと思うが、外務大臣はどう考えられますか。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 今日まででも、先ほど官房長が申したように、そういう要求を数度にわたってわれわれはいたしておるわけであります。しかしわれわれとして今日日韓会談を一日も早く解決する必要上から考えますと、便宜これらのものがおりますことが会談の進捗の上に適当でございまして、その上からいえば日韓間の正常関係を打ち立てる必要から見て存置しておくのが適当だろう、こう考えております。

木原津與志日本社会党

○木原委員 もう一点指摘したいのですが、抑留船員の引き揚げの問題、これは大村の収容所の朝鮮人と引きかえに年内に送還を相互にやるということになっておったのでしょう。それがたまたま北朝鮮の送還問題でひっかっかて一時停滞をしておったが、これとは無関係に無条件で大村の収容所の送還と一緒に年内に抑留漁民を帰す。そのために日韓会談を再開する。日韓会談の再開というのは無条件で向こうから言ってきたのだろうと思うのです。にもかかわらず、どうでしょう。年内に帰る見込みがありますか。私はきのうこの問題であなたに面会を求めて戸叶さんと院内に行ったのですが、あなたがおられなかったものだから、戸叶さんを通じて電話でその点をお聞きしました。そうしたら年内には帰る見込みがない、こういうような御返事だった。それならば、明けてからあなたが安保条約の調印に向こうに行かれるが、その前に何とかケリをつけてくれということを言ったら、それまでに何とかしよう、できるだろうというような御返事が電話を通じてあったわけなんです。抑留漁民は年内に帰る見込みはいよいよありませんか。またあなたがアメリカに安保条約の調印に行かれる前に帰す見込みがございますか。その点を御返事願いたいと思います。

藤山愛一郎自由民主党外務大臣

○藤山国務大臣 ただいまお話がございましたように、本年の八月初頭日韓会談を再開いたしますときに、北鮮帰還の問題とは全く無条件に再開をするということであったのであります。同時にそのときに釜山におきます抑留漁船の乗組員と大村の収容所の不法入国者とは、送還をお互いにするということを前提として話し合いをいたしたわけであります。その後名簿の交換を九月にいたしまして、名簿に関する調査を終了いたし、大体十一月末にはその実績の上に立ちまして相互帰還ができるということを私ども考えておりましたし、そのように韓国側も取り運んでいっておったと思っております。ところが十一月になりまして数度催促いたしましたけれども、まだ名簿の照合中であるというようなことから確定的な日を申して参りませんので、従って十一月の二十八日に山田外務次官が柳大使を呼びまして、そうしてその問題について強く日本からの抗議をいたしたわけであります。同時に御承知のように日韓会談におきます法的地位の委員会におきまして、現在の日本におります韓国人全体の処遇の問題として韓国に帰る者、日本に残こる者、及びその他という分類をいたして、日本に残こる者についての法的地位の問題について並行して話をいたしておりますが、それらの問題がほぼ解決の見通しがついて参りましたので、先般十一月八日に法的地位の委員会の結論である、特にその中の日本に引き続き残こっていく人たちの法的地位の問題に関して共同声明をする、同時に十二月二十四日に釜山の抑留者を帰すというところまで話が進んだわけでございます。ところが韓国側は突如として十二月十二日でありましたか、日本に対しましてそのような共同声明あるいは相互交換の話し合いの結論が最終的にまだつかないうちに、北鮮帰還の問題について国際司法裁判所に提訴するという要求をいたして参ったわけでございます。われわれといたしましては、北鮮帰還の問題は純人道上の問題でございまして、李ラインの問題でありますとか、竹島の問題でありますような法的な問題には関連を持つ問題ではございませんので、国際司法裁判所に提訴されてもわれわれは応訴するわけにはいかぬという返事をいたしたわけであります。むろんこれらは北鮮帰還の日をめぐっての韓国側の問題でございましょうが、われわれ推測いたしますところによると、韓国政府内における若干の意見の相違があったのだと思うのであります。その後の韓国の内閣における外務大臣の辞職というような問題をめぐって、これがいろいろに動いております。しかしその後の事情から申しますと、この応訴を拒絶いたしましたので、前の法的地位に対する問題の解決も一応御破算になったのではないかと考えられるのでありますが、そうではございませんで、引き続きその問題について話し合いが進んでおります。従って一時今の国際司法裁判所に対する応訴という問題がストップされましても、それにかかわらずこの数日来前の共同声明の問題に返って話し合いを続けることになって参りました。でありますから、年内送還ということは、もう期日もございませんから無理でありますけれども、もし前の話に戻りまして共同声明案に向こうが応諾して参りまするならば、新年早々には釜山の抑留漁船員の送還期日を確定していけるのではないかと思うのでありまして、現在その線に沿いましてできるだけの努力をいたしております。年末に帰還が実現いたしませんで、もう一年新年を釜山で迎えなければならない漁船員の方々に対しては、はなはだ申しわけない事情ではございますけれども、外務省といたしましては、ただいま申し上げましたような線に沿って最大の努力をいたしておる。それが昨日戸叶外務委員からのお電話がありましたときにも、早々にはできるだけ帰還が実現するようにやっておるという御返事を申し上げたゆえんでございます。

木原津與志日本社会党

○木原委員 最後に、それでは年内にどうしてもできなければ、来年一月早早にはぜひとも送還できるように御努力をお願いしたい。年内送還を言い出してから、ことしでちょうど五年です。一ぺんも年内に送還されたためしがない。だからあなた方の言うことも、二度か三度なら、だまされてもあきらめもしますが、今度で五度目の勝負です。その五度目の勝負もついにまた実現しないということになれば、抑留者の身になり、あるいはその家族の身になってごらんなさい、たまったものじゃないのです。しかも言いほうだいのことを、今あなたの説明がありましたように、別にしっかりした法的の根拠のない公使がおって、そういうことを言って、日本は向こうには公使館一つさえ置かせない。そうしてやることなすこと外交上の背信行為ばかり、われわれは七年も八年もなめてきておるのであります。だからこの辺を少しきぜんとして、代表部を引き上げてもらう。不信行為をこれだけ続けるならばもう日本におってもらっては困る。そのくらいな強い決意を持ってやっていただきたいと思うのです。何も安保条約だけが国の大問題ではないのです。国の大問題はこういうところにあるのですよ。だから、私はあなたの手腕に特に期待するから、一つあなたの在任中に韓国の問題を解決して、国民をほっとさせて下さい。あなたの在任中に、さすがに藤山さんだ、長年の懸案をあなたの手によって解決したということになれば、それだけでもあなたは歴史に残りますよ。これを解決したらあなたは間違いなく総理大臣ですよ。だからそういう意味においてせっかく御努力をお願いし、あなたの成果を期待して、時間がございませんからこれでやめますが、くれぐれも、あまり横やりをいつまでも押させないで、横やりを押したときは、お前たちは出ていってくれ、韓国なんかに用がないのだから、おれの方の在外公館を置かせぬなら、お前の方も引き上げてくれというくらいの骨っ節の強い態度を一つ見せて下さい。これで終わります。

福田一自由民主党

○福田委員長 これにて本案についての質疑は終了いたしました。     —————————————

福田一自由民主党

○福田委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  在外公館の名称及び位置を定める法律等の一部を改正する法律案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よって本案は原案の通り可決いたしました。  なお、本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。      ————◇—————

福田一自由民主党

○福田委員長 地盤沈下対策特別措置法案を議題とし、提出者より提案理由の説明を求めます。櫻井奎夫君。     —————————————     —————————————

櫻井奎夫日本社会党

○櫻井議員 ただいま議題となりました地盤沈下対策特別措置法案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。  近年来、地盤沈下による直接、間接の災害が続出しており、まことに憂うべき事態にあります。大阪、尼崎地方においても、ジェーン台風を契機として建設された高潮堤等、地盤沈下対策事業が、その後の沈下によってその機能が著しく低下し、再び高潮の恐怖にさらされているのであります。東京の江東地区についても同様な実情にあります。また新潟市においてはガス産業の発展によって、ここ数年間に一メートル数十センチの沈下が記録され、港湾施設等の一部がすでに水中に没しているのでありまして、これら関係地方住民は日夜不安におののいているのであります。これがため国及び地方自治体は、国土保全と民生安定に関する諸事業を急速に進めてきているのでありますが、その対策事業量の増加の結果、関係地方自治体の財政はきわめて窮迫し、その負担能力の限度からして、地盤沈下対策に関する不可欠の事業すら一部放棄のやむなき事態をすら招来するものと考えます。しかもまたその対策が遷延することによって、一歩誤まるならば、伊勢湾台風以上の災害が発生するおそれもあり、それがため地盤沈下対策事業に要する経費について国の負担割合の引き上げを講ずるとともに、地盤沈下が近年特に発展せる諸産業とも関連のあること等、地盤沈下の特質によりまして、地盤沈下に対する総合的な解決をはかるため、国は必要なる措置を講ずべきであると考え、ここにその基本を定め、今回提案する運びに至った次第であります。  以上この法案の内容につきまして、その概略を、御説明申し上げます。  この法案の骨子は大体において次の三つの点より成り立っております。すなわちその第一は、地盤沈下に関する調査を行なうことであり、その結果に基づいて地盤沈下対策地域を指定することであります。  第二は、地盤の沈下による災害を防除するための公共土木施設等に要する経費についての国の負担割合を引き上げることであります。第三は、地盤沈下そのものを防止するため、これが原因となっている行為について規制を加えると同時に、関係産業の合理的な育成をはかるということであります。以上三点がこの法案の骨子でありまして、第一条、目的は、これらの三点を掲げ、もって国土の保全と、民生の安定をはかることといたしました。  次に地盤沈下対策審議会についてでありますが、現在は経済企画庁に設置、運営されているのでありますが、この審議会は地盤沈下の現状の重大性とこの法律の運用から見て、組織、権限上きわめて不十分であり、その任を遂行することができるとは考えられないのであります。このためこれを廃止して、新たに本法によって総理府に設置し、一、衆議院議員五人、二、参議院議員三人、三、政府機関九人以内、四、都道府県知事五人以内、五、学識経験者七人以内、  計二十九人をもって構成したのであります。また審議会の所掌事務についてもこれを明らかにし、災害防除に関する重要事項を調査審議するばかりでなく、重要事項につき関係行政機関の長に対し意見を申し出ることができるとともに、関係行政機関の長に対し資料提出、意見の陳述または説明を求めることができることを定め、その権限を拡充、強化したのであります。これが第九条、十条、十一条、十二条及び十三条であります。  次にただいま第一条、目的について申し上げました第一の点であります調査及び地域指定について申し上げます。私どもがさきに提案した特別措置法においては、国土の保全という立場から、建設大臣が調査及び地域指定等の一切の対策を実施することに規定したのでありますが、関係行政機関の実状から、この考え方を現状に即して改善して、内閣総理大臣を最高の責任者とし、第二条から第七条までにおいて規定したのであります。すなわち調査に関しては、まず内閣総理大臣が調査の基本計画を審議会の議を経て立案し、これに基づいて各行政機関は調査を実施し、この結果、毎年一回内閣総理大臣が取りまとめて審議会に報告するとともに、行政機関の長に通知しなければならないこととしたのであります。次に地域指定につきましては、内閣総理大臣が調査の結果、この法律の目的を達成するため必要があると認めるとき、関係都道府県知事の意見を聞くとともに、審議会の議を経て、地盤の沈下による災害が発生し、または発生するおそれのある地域であって、公共の利害に密接な関連を有するものを地盤沈下対策地域に指定することができることといたしました。  第十四条及び十五条は、さきに述べました第二の点である地盤沈下対策事業に要する経費についての国の負担の割合の引き上げを規定するとともに、他の法律の規定による国の負担割合の特例との関係を定め、この適用については、一応地盤沈下対策地域の指定があった場合には、その指定のあった年度の翌年度から引き上げの措置を行なうこととしておるのでありますが、昭和三十五年度に限り、十二月三十一日まで指定があった場合においては、三十五年度の予算にかかる事業から引き上げることとし、附則第二項においてこれを規定いたしました。  次に第十六条は、原因者負担について規定いたしました。これは地盤沈下の原因が明らかになった場合においては、これの原因となった事業または行為をした者に対し、地盤沈下対策事業の経費の一部を負担させることは当然と考えまして、これを定めたのであります。  第十七条より第二十二条までは、さきに申し上げました第三の点でありまして、原因が明白になった場合におけるこれらの原因となった行為を、地盤沈下そのものを防止する観点より規制を加えると同時に、関係産業の合理的な育成をはかるために規定したのであります。すなわち第十七条は、今年四月より実施されている大阪市条例を除いては全く野放しとなっているビル冷房用水について、建設大臣が規制を加えることができることとし、この権限を実情に最も精通している都道府県知事に委任し、地盤沈下を防止するため必要があるとき、一定期間揚水を停止または制限を命ずることができることとし、また第二十一条においてクーリング・タワーへの設備転換を促進し、その改造資金について国がこれを確保するよう努めるものとしたのであります。また十八条においてはガス溶解水と冷房用水について、地盤沈下を防止するため特に必要があるとき、内閣総理大臣は通産大臣及び建設大臣にこれら地下水揚水の規制措置を要求できることとしております。これは地盤沈下防止ということのみを重点とする原因排除を目的とした規制でありますから、ここに新たに内閣総理大臣による総合的監督を定めたものでありまして、通常はこれら沈下原因となる行為及び事業について監督権限を有する行政庁に禁止または停止及び制限の措置をとらせることが妥当であるという考えに基づきこれを規定しておるのであります。次に、緊急を要する場合の規制については、内閣総理大臣が工業用水を含め、沈下原因となるこれら地下水の採取を禁止または一定期間の停止及び制限を加えることができることとしたのであります。この場合の禁止により損失を受けた者に対しては損失の補償をしなければならないことといたしております。  次に産業の合理的な育成につきましては、第二十条において、地盤の沈下を生じさせない天然ガスの採取、すなわち構造性ガスへの転換、当該施設の設置すなわちパイプライン設備等に要する資金の確保に国は努めるものとしたのであります。また第二十二条においては工業用水道設置の促進を規定し、特別の措置を講ずることによって、工業用水道の早期布設による地下水転換をもって、工業用の地下水揚水を規制することとしたのでありまして、これは工業用水確保という点からもきわめて重要であり、現在問題となっている料金、水利権等につきましても単なる産業の育成という立場よりなる公営企業としてでなく、公共土木施設という立場をとることによって、国の補助率についても二分の一以上に引き上げる等、国は必要な措置を講じなければならないという考え方に立っているのであります。  次に第二十四条においては、地盤沈下対策事業にかかる地方債の利子補給を当該地方公共団体に交付することを規定したのでありますが、これはさきに申し上げました地盤沈対策事業の性質と窮迫せる地方公共団体財政の現状から見て、きわめて当然であると考え、利子補給の道を開いたのであります。  次に第二十五条以下は、ただいま申し上げました規定に基く訴願及び刑罰の規定であります。  本法案は、公布の日から施行することといたしました。これに要する経費は平年度百三十九億四千万円程度増加の見込みであります。  以上がこの法案を提出いたしました理由及び内容の概略であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛成下さるようお願い申し上げます。      ————◇—————

福田一自由民主党

○福田委員長 閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、部落問題審議会設置法案、地盤沈下対策特別措置法案を閉会中審査案件といたしまして、その旨議長に申し出ることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時二十四分散会      ————◇—————

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