内閣委員会 第10号
- 発言数
- 65 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/12/11
会議録
○福田委員長 これより会議を開きます。 国の防衛に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。木原津與志君。
○木原委員 問題になっております戦闘機の価格の決定が、伝うるところによれば、あす国防会議で決定をするということでありますが、私が防衛庁長官に一番最初にお尋ねしたいことは、戦闘機種を何にするかとか、あるいはその価格を幾らにするかというようなことは、一体国防会議できめるのか、それとも防衛庁が自分の責任においてきめるのか、その点がはっきりしてないようですから、まずこの機種決定あるいは価格の決定というのは国家の官庁で一体どこが責任を持ってきめるのか、その点を最初にお尋ねします。
○赤城国務大臣 お尋ねの最初にありました明日国防会議で決定するのではないかということでありますが、国防会議で決定ということでは今のところはありません。というのは、アメリカでも費用分担の関係がありますので、ある程度の予定価格をきめて、その予定価格に従ってアメリカの政府からこちらへ来てもらいまして費用分担の話をする、及びその予定価格をなお減らしていこう、こういうことで国防会議の懇談会を開いてオファーの了承を得る、こういうことで実は了承を得ておるわけでございます。 それから御質問の中心であります機種の決定あるいは価格の決定はどこでするのかということでありますが、最終的の価格の決定は、御承知のように私どもが予算あるいはその他の基礎としてきめたものを国会で議決をしていただきまして、それから折衝していくのが最終的の決定でございます。しかしそういうものをどこで扱うのかということでございますが、この点につきましては、どういう戦闘機の種類が防衛上必要か、あるいは艦艇としてはどういう艦艇の種類が必要か、あるいはまたタンクならタンクにいたしましても、どういう種類のタンクを必要とするのか、これは防衛の見地から防衛庁が決定するのが筋だというふうに私ども考えております。それから価格についても、最終決定が国防会議ということでありませんが、やはり予算を計上してそのあとで決定するのですから、最終的には予算の一部として国会の承認を得なければならぬと思いますけれども、しかし価格のある程度の煮詰まったものは予算にも財政上にも関係がありますから、国防会議で扱うというのが私は筋だというふうに考えています。 ただ今度の問題は、御承知のように第一次防衛計画の中で千三百機の飛行機をそろえるということを国防会議にかけましたところが、その中に次期戦闘機の三百機という問題が入っておりましたので、どういう機種にするのかということで国防会議の議題として取り上げられて、昨年の四月からずっと経過をたどってきたわけであります。そういう経過がありますので、やはり国防会議の議題となりましたから、国防会議においてこの機種の選定についても決定をこの場合にはして、最終結論を出してもらいたいというようなことを私も諮っておったのですが、たまたまこの間の国防会議におきましては、機種にどういうものを選ぶのかというのは、防衛庁が主体となって責任を持ってきめるべきだ、だから防衛庁の方でいいといって推薦してきたものを国防会議で承認するという形にしようではないかということで、そういう形で国防会議で決定を見たのであります。そういうわけでありますから、筋から言えば種類等については防衛庁が責任を持っていくべきたというふうに私は考えています。ただ今度の問題だけは、いきさつからいいまして国防会議の結論を得なければならぬ、こういうふうに考えております。
○木原委員 今防衛庁がきめるのが筋だ、こういうお答えでございますが、これは少しどうかと思う。というのは、機種を何にするか、あるいはその価格を幾らにするか、こういったようなことは行政ですよ。そうならば、その当該の行政官庁が責任を持ってこれを決定するということが、筋どころではない。それはもう法規できまった責任官庁としての当然なことなんです。それを回避したりなにかすることはできない。だから機種の決定あるいはその価格を幾らにするかということについては、最後には閣議にかけて決定するということならば話がわかる。その場合でもその責任の主体は、あくまでもその国防行政を所管している防衛庁が最終の責任者であり、そこにおいて法規上決定しなければならない。そうは考えていないのですか。
○赤城国務大臣 責任の問題からいたしますならば、今のお話の通りでございます。ただ手続といたしましては、防衛の大綱とかその他重要なる事項というものが、国防会議の扱うものとしてきめられております。そういう点におきまして、やはり国防会議におきまして、次期防衛計画とか次期防衛計画の中で財政的にはどれくらいの負担を見通してよろしいかというようなことが、どうしても国防会議の扱うことになるわけであります。でありますので、この財政的な問題も国防会議に関連が非常にありますから、国防会議に諮っていくという建前をとってきたわけであります。しかしお話のように最終的には行政責任でありますから、国防会議で決定いたしましたこと等につきましても閣議の了承を得る、こういう手続を今までもとってきたわけでございます。でありますから、責任論から言いますならばやはり私どもが責任を負って、国防会議に諮ったりなにかしてきめていくことにはなりますが、最終的な責任は私ども行政官庁が持つべきものだ、こう考えます。
○木原委員 どうも今日までの機種決定あるいは価格の決定というものを、われわれ野党の立場、国民的な立場で見ておりますと、その一番の決定権を持っている行政の最高責任者である防衛庁は、ただ何か国防会議の取次をしているような感があります。そしてことごとくそういったような国防行政についての一番大事なことを、国防会議に責任を転嫁しているように見えるわけです。少くとも今日までの推移においてはそういうふうな形をとっている。国防会議というのは法規でもきまっているように、責任官庁ではないのです。総理大臣の諮問機関です。内閣総理大臣に国防の大綱についての諮問を受けて、これを答申する。そしてまた必要がある場合においては、そういったもろもろの国防の重大なことについて意見を具申する。権限はただそれだけです。何も国会だとか、あるいは終局において国民に対して責任をとる立場にある官庁でも何でもない。こういった一内閣総理大臣の諮問機関が表にのさばって、そして防衛庁が責任を持ってやらなければならぬ行政事務に、まるであたかも防衛庁の決定では話はきまらぬのだ、そうして国防会議という総理大臣の諮問機関を経てそれがきまるのだというような態度をとっておる。またそういう態度をとることを防衛庁でも容認しておるような態度が見受けられる。これでは防衛庁は国防会議の裏に隠れて、みずからの議会あるいは国民に対する責任について、国防会議の決定だということによって批判をのがれようというような形がわれわれに見える。これではわれわれが議会において行政の責任者として責任を追及する上において、問題が非常にこんがらがって困る。国防会議は機種とか価格の決定とかいうような国防の行政事務に対しては、単なる内閣総理大臣の諮問機関であって、最高の責任は防衛庁がとるのだということを、いま一度あなたにはっきり明言していただきたい。いかがですか。
○赤城国務大臣 もちろん私どもは今のお話のように防衛庁が責任を持ってこういうことをやっていく、これは当然だと思います。ただ国防会議におきましては、防衛の重要なる事項とか国防の大綱とかいうことを諮ることになっていますから、そういうことを諮りますが、しかしお話の通り、これは決議機関でも行政機関でもありませんで、諮問を受ける機関ですから、取り扱いといたしましては、国防会議の議長である総理大臣が内閣総理大臣にその決定を答申するという形をとっています。でありますから機種の決定その他価格の折衝等につきまして、責任を持って防衛庁がやるということは当然であります。ただそれを予算化する等のことがありますので、国防会議等に諮って了承を得ておいた方がよろしいというような建前でやっておるのと、また国防会議の扱うものとして国防の大綱、重要なる事項ということが国防会議で審議することになっていますから国防会議にかけますが、今のお話のように国防会議の議長が総理大臣に決定を答申するというような形になっております。
○木原委員 予算の関係は、何も国防会議で予算を云々するわけじゃない。予算のことを折衝するのだったら、大蔵省とあなたが総理大臣を介して、あるいはまた大蔵大臣と直接話をすればいいので、何も国防会議にそれをかけてやらなければならぬ性質のものじゃない。むしろあなた方が国防会議にかけるということは、大蔵省との折衝の上において、これこれのことは国防会議も承認したのだからというようなことを持ち出して、大蔵省に予算を獲得するための一つの圧力をかける意味において、国防会議を前面に出しておられるというふうにしか見えない。よしてもらいたいのは、国防会議なんというものは総理大臣の諮問機関で、国会に対して責任を負うものじゃないのです。国防会議に対してわれわれは責任を追及する立場にはない。そういうようなものをあなた方が中に立てて、価格の決定だとか機種の選定とか、国民の利害あるいは国防の本質に一番重要な関係のある問題を、諮問機関に籍口して、諮問機関の圧力、そういったもののうしろに隠れて、あなた方がこそこそやられるということは厳に慎んでもらわないと、行政の本質を誤るおそれがある。だから私は、その点あなた方及び防衛庁当局の国防行政の主体としての責任をもう少しはっきりと自覚していただきたいし、今後のこともあるから特にその点を十分な御注意をわずらわしたいと思う。 そこで次に、前会までいろいろと同僚議員から機種選定についての質問があり、これに対して防衛庁の関係当局から、いろいろ微に入り細をうがった答弁がありました。私どもはしろうとでございますから、飛行機の性能についての技術的な点についてはわからないのでございますが、防衛庁のお答えはそのまま一応の理屈があるものだということで了解してもらうとよろしいと思いますが、ただ私どもしろうとがどうしてもふに落ちない点は、特に国民も大きな疑惑を持っておる点は何かと申しますと、グラマンからロッキードに採用が変更になった。この変更になる過程において、今月の二日でしたか、あなた方が次期戦闘機として採用されたロッキード104Cですか、ロッキード104Aはアメリカの現役から排除されて廃役になり、しかもロッキード104Cはアメリカにおいて製造も中止したということが伝えられておる。そうしてまたこの機種選定についての重大な任務を帯びてアメリカに行かれた源田空将を中心とする調査団が渡米中に、ロッキードはすでに廃役になる、104Cは製造を中止されたということを、源田さん自身はアメリカですでに承知しておった。承知しておったにもかかわらず、帰ってきても国防会議において総理にも、故意かうっかりしたのか知らぬが、その一番重要なポイントになる製造中止あるいは廃役という事実を黙秘して言っておらない。また直接の所属長官である赤城防衛庁長官にも一言もその点について触れることなくして、そういう事実を黙して、防衛庁においてロッキード104Cの日本向け改造型を次期戦闘機として決定するに至らしめたという点なんです。この点について国民は一番大きな疑惑を持っておる。何のために、せっかくアメリカまで出かけていって機種選定をするという重大な調査の使命をになったあなたが、このロッキードがすでに廃役になり、製造中止になるという事実を知っておりながら、帰ってきて直属長官なり内閣の総理大臣に対して、国防会議においても防衛庁においても、性能の報告なり何なりをすると同時に、その点もはっきり言って、一切の調査の結果を上官に告白して、そうして公平な戦闘機の機種の選定をやらさなかったのかという点、この点についての疑惑が今一番大きな疑惑だと思う。そこのところを一つ源田さんから、なぜ直属長官にも内閣総理大臣、国防会議の議長にもその点を報告しなかったかということについて、あなたの正直な心境をここではっきり言明していただきた
○赤城国務大臣 源田調査団長からお話し申し上げる前に、私から一言申し上げます。今の御質問の中に、ちょっと誤解があるのじゃないかという点が二点ばかりあります。一つは、最初にお話しされたときに104Aを日本で採用したということでありますが、それはあとで104Cということに御訂正になったようですから、これは申し上げません。これは廃役になったのではないかということでありますが、これは一つの転属がえであります。それから日本で採用することになった104C、これは試乗したものですが、これはちっとも変更がありません。もともと通りで、別にアメリカ側で廃役とかあるいは転属がえということはないわけであります。依然として同じような状況でおりますから、これは変化がないわけであります。それから生産を中止しておるじゃないかということでありますが、これは生産は中止いたしません。発注したものは発注が終わればこれはやめるということは当然でありまして、発注の途中において中止する、こういうことではないのでありますので、その点だけ申し上げておきます。
○源田説明員 F104Aは、予定の発注機数の生産を終わりましたのは一九五八年の二月であります。従って私が出発するより一年半くらいも前でありまして、これについては私がアメリカに行こうと行くまいと変化のないことでありますし、またそれに引き続いて直ちに104Cが同じく七十機余りの発注が——発注はもとよりその前に出ておりますが、生産にかかりまして、それはほとんど末期に近づいておりました。従いまして米国空軍発注の104は、私が日本を出発する前にその生産が終了することはわかっておりました。従いましてこの点について私は特に報告する必要はないものと考えておりました。また104Aが向こうの防空空軍から除かれるということをどうして知ったかと申しますと、ことしの九月二十三日ごろでありますが、向こうの地方新聞にはF108の試作を中止するということを米国空軍が発表した。そのときにその新聞記事の中に、今後の米国の長距離要撃機はF101及びF106を生産してやっていくということが書いてありました。従いましてそこでF104ということは全然出ておりません。しかしながらF104に限らず、今使っておりますF102もまたその他の飛行機もひっくるめまして、将来は防空空軍からは除かれるという工合に了解しました。従ってこの前知っておると申し上げたのはそういう意味であります。ただ当時の判断では、二、三年後にそういう形になるだろうと私は判断しました。従いまして今度発表になったのは、予想外に早かったという考えを持っております。またその非常に予想外に早かった、二、三年後と予想したものが、来年これがエア・ディフェンス・コマンドから他に向けられるということは私は自分自身で判断を誤りました。もっとおそいと思ったものが非常に早かった。こういう程度の今の101、106のプロダクションは続けるが、その他は、ロング・レインジのインターセプターとしては生産しないというような点では、まだほかにいろいろな情報が入っております。しかしながらこういう情報はたくさんありますが、それを一つ一つここで報告して、その中に織り込んでくることは、不確かなものをいろいろなデータの中に入れるのでありまして、かえって混乱を招く、こう思いまして私は報告しなかったわけであります。
○木原委員 防空空軍からロッキードが除かれるということをあなたは知っておったのでしょう。防空空軍の第一線からロッキードがすでに廃役になるということは知っておったとあなたはおっしゃる。あるいは製造中止になることはまだ何年かあとのことだろうが、わからぬけれども、とにかく防空空車の第一線から廃役されて、ほかに転属されるということは知っておったとおっしゃる。それならばなぜそういう事実をあなたは官吏として上官に報告しなかったか。特にあなたも知っておられるように、当時ロッキード採用に踏み切るまで、あなたの所属しておる防衛庁は、グラマンがロッキードよりも優秀だといって、もうグラマンを採用するということで一ぱいだった。国防会議も一たんはグラマンを採用するといって内定までしておったのです。内定したのを昨年の六月白紙還元はしましたけれども、内定までしたのだ。そしてそこにおられる防衛庁長官は当時の長官ではなかったけれども、加藤さんあるいは官房長、その外ここに見えておられる防衛庁のもろもろの役人諸君は、グラマンがいかに優秀かということをここでもう口をきわめて推奨した。そこにおられる加藤さんが一番の大将だ、そういうことをあなたはよく承知しておるはずだ。そういう事情があるならば、あなたがそれを知っておるならば、当然事はどの機種を決定するかという重大な段階であるから、すべてをこの調査したあらゆる項目についてこれを上司に報告する。特に最終の決定責任者である総理に対してもこれを報告するということは、これは調査団長としての任務である。特にあなたは官吏だ。官吏の服務規律は、あなたも御承知のように忠実に無定量の勤務に服する。また防衛庁の自衛隊法の五十二条を見てごらんなさい。自衛隊の隊員の日常の服務態度については、一身を犠牲にして、そうして国民の負託にこたえるということがちゃんと書いてある。こういうことをあなた方は下部の自衛隊員に毎日教えておられるでしょう。軍人の責任、官吏の責任は一身を犠牲にして国民の負託にこたえるのだということを、あなた方は日常隊員に教えている。その教えている身分の人が、これだけやかましい問題で国内が右左に右往左往しており、国民は一体どっちに機種がきまるかということについて一番大きな関心を持っておるのに、その重大なポイントを握っておるあなたが、少なくともこのロッキードがアメリカにおいて防空空軍から除外されるという事実を知っておりながら、またあとの電報等によれば、ロッキード104Cは発注の製造が済んでしまったら自後製造は中止されるということを知っておりながら、その事実を——この事実がおそらく機種選定についての一番大きなポイントになるであろうことは、われわれしろうとでも判断がつく。その判断の一番重要なポイントである点を、あなたがなぜ調査団長として上官に報告をしなかったかという点なんだ。この点がわれわれどうしても納得がいかない。いま一回その心境を率直に明らかにしてもらいたい。
○源田説明員 二つの問題のうち、最初の米国空軍の生産が終了するということについては、さっき申し上げた通りでありまして、これは出る前からわかっておったことであります。従ってこれはあの報告で特に私は申し上げる必要はないものと考えました。 二つ目の問題、これはさっき申し上、げましたように、われわれが得た資料というのは、正式には得ておりません。F108の計画を中止するということが主題目になりまして、そうして新聞のその項目のあとの方に101と106で将来はやっていくのだということが書いてあるのでありまして、私はそれから類推して——F104Aが四個中隊防空空軍におります。これが数年後にほかのものと一緒に除かれるという工合に了解したのであります。従ってさっき申し上げましたように、これが来年除かれるという工合には判断しなかったわけであります。この点は私の判断が悪かったわけであります。しかし前に申し上げましたように、いろいろほかのルーマーがたくさんあります。そういうものは空軍当局から直接一々こういう工合に除くのだというふうに正確に聞いていない以上、これを報告書に盛って、ほかの正確なものとごっちゃにして報告することはかえって工合が悪い、こういう工合に思いまして、やめたわけであります。
○木原委員 報告することは、他の報告とごっちゃになるおそれがあるから、しなかったと言われるが、そんな言い方ってありますか。それは書面で報告しなくとも、口頭ででも、一切の機種の性能を報告したあとで、実はこれこれだということを言うだけで事は足りるじゃないか。それを報告しなかったのは、機種の性能の比較その他を報告するのに、そういうことまで言ったのではごっちゃにされる。そんな言い方はないですよ。一番大事な問題について、私どもに言わせれば、この点を報告することが調査団長の一番重要な任務である。これを除いてほかに何の重要な任務がありますか。この点を報告することはごっちゃになるからやめたなんという、そんな言いぐさはありませんよ。 今度は長官にお尋ねしますが、ロッキードは発注が終わったら生産中止になるのだということは、調査団長が向こうに行く前にわかっておったと言っておりますが、そういうことはわかっておりましたか。
○赤城国務大臣 御質問の前提に非常に間違いがあると思います。日本で採用することに決定いたしましたF104Cは、これは転属も何もそういう動きはないのです。異動はないのです。それを旧型の104Aと混同されて御質問されておりますから、その点は違っております。私の方で採用することにしているのは、依然として変わりありません。これを一つ頭に置いて御質問願いたいと思うのであります。 それからもう一つは、発注が済んだらやめるのではないか。これは当然であります。どこでも発注だけの予定が終われば、一応やめるのは当然であります。これは一応そういうふうに認めておったし、知っているわけであります。
○木原委員 これはとんでもない御答弁を得ましたよ。まず第一点は、104Cは製造中止にならぬのだということを言われましたが、今度日本で採用するようになったのは104Cの改造型でしょう。104Cそのものとは違うわけでしょう。104Cは今アメリカで注文を受けている。その注文の製造が終わってしまったら、これは製造中止ですよ。アメリカ当局の発表あるいはAP電によっても、その点ははっきりしているのです。あなたはその点について間違いじゃないか。
○赤城国務大臣 間違っておりません。どこの国でも計画があるので、計画中に発注した三百機なら三百機を二百機でやめるなら、中止です。三百機なら三百機、五百機なら五百機を発注して、それが完成するということは、これは中止ではありません。その国の計画があるのですから、どういう機種を選ぶかということとは別の問題であります。
○木原委員 私の言うておるのは、それじゃない。今アメリカで104Cの注文を受けているものの製造はするが、それを全部製造してしまったら、その後は104Cの製造はしない、注文がなければ製造はしないのだということがきまっておるのじゃないかというのです。
○赤城国務大臣 それはその通りです。注文したものが済めば、それで一応それは終わりということに相なろうと思います。
○木原委員 注文だけ製造してしまったらあとは製造はやめるのだということは、もう104Cというのはアメリカ国内では用のないものだからでしょう。必要がないから104Cは作らないということになれば、製造中止は有効利用の限度にきたからやらないというのです。そうすると104Cはもはや実際の近代戦の用に立たない。104Aも用に立たないから防空空軍からこれを除く。こういうようなしろものを、104Cの改良型とはいいながら、あえて日本で多額の金をかけて採用するというところに、国民としてどうしても納得がいかない、割り切れないものがあるということを私は申し上げて、その国民の疑惑をあなた方からはっきり解明してもらいたいと思って質問をするのですが、あなた方の答えられることはどうもその点についてはっきりしたものが言えない。特に源田さんの答弁は、こういう事実について調査団として重大な責任を持って向こうに調査にいかれ、そしてそういう了解をしておった。しかも防衛庁の内部では、このロッキードじゃなくてグラマンだということで、庁内が全部そうなっておるというようなさなかに、そういう製造中止あるいは廃役になったという事情を、そのまま上官であるあなたなりあるいは内閣総理大臣にことさらに報告をしないで、わずかの短時間に防衛庁があれを決定するのは——源田さんが帰ってこられたのはたしか十一月の六日なんです。これから防衛庁の機種選定についての会議をしなければならぬからと言って、大臣がここを早々に引き上げられたのは、たしか二時ごろですよ。これから会議をして機種選定をしなければならぬ、源田調査団長が帰ってきて報告するのを待っておるからと言って、二時ごろあなたはそそくさとして引き上げられた。そうして防衛庁でわずか二時間か三時間の会議の中で、もうその日の夕刻には防衛庁はロッキードに決定したということがラジオで伝えられたのです。三時間余りの時間でこれが決定されたのです。あれほどグラマンだグラマンだと騒いでおった人たちが、わずか二時間の庁議でロッキードの採用に踏み切ったというところに、私どもはどうも納得のいかぬ点があるのだが、その踏み切るに至った原動力ともなるべきものは、源田調査団の報告なんでしょう。その源田調査団の報告の中で一番大事なこの製造中止になるということ、あるいはアメリカの防空空軍の第一線から廃役になったということを、なぜあなたがそれを率直に報告をされて、そうして機種選定についての全体の公正な意見を求めなかったかという点なんです。もしあなたがわざと、ロッキードを採用させるために、ロッキード採用に踏み切るためにこれを報告しなかったのだというならば、これはあなたの責任を私どもは別の形で追及しなければならぬ。もしあなたがうっかりして報告しなかったのだということになれば、これはあなたは空軍の長として、あるいは国の最高の官吏として、これほど大きな誤りはない。あなたの責任をどっちからいっても私どもは追及しなければならぬ。官吏として怠慢だ。自衛隊の長として怠慢だ。もしあなた方がそういうようなことを全部調査しているにかかわらず、その調査事項のうち、あれを報告しこれは報告しないというようなことをしていいというのだったら、今後自衛隊のあなたの下部の人たちは、あなたから調査してこいと命令を受けたことを、率直に全部誠意を持って報告するのでなくて、自分の主観的な意思によって報告したりしなかったりする。こういうことになれば、これはもう自衛隊なんというのは無用の長物だ。こんなものを国防軍として国民の負担において養うておく義理合いはない。そんな無責任なことが許される道理はない。特にこの戦闘機種は、その価値はともかくとして、今後国民にかける大きな負担ということを考えてごらんなさい。あなたの責任は非常に重大なんです。その責任の一部を果たされなかった。善意か悪意か知らない。知らないが、事ここに至らしめたということについては、あなたは十分な責任を感じてもらいたいと思うのだが、どう考えておられますか。
○赤城国務大臣 お話の中で、注文しただけ済めばあとはやめてしまうという、そういう事実が機種決定の一番大事な事実だということでありますが、これは一つの要素でありますけれども、一番大事なものということで基準として選定したわけでありません。でありますから、たとえばグラマンでございますが、グラマンは二機だけできて、一機は故障しております。これはアメリカ空軍にも就役いたしておりません。しかしこれが乗って非常にいいということであるならば、これでもよろしいということでありますから、調査団長としてはグラマンも十分乗りこなして、試乗試験をいたしたわけであります。でありますから、アメリカ空軍に就役していないグラマンでも、もし日本に向いて、いいというならば、これはあるいは選定に入ったかもしれません。それだけの試乗試験をいたしておるわけであります。でありますから、注文しただけのものの製造が終えて納入して、そのあとやめるかどうかということが、機種選定を左右するような要素ではございません。それからもう一つ、アメリカ防空空軍から廃除されたと再々申されているようであります。私の方でも再々申し上げておるのでありますが、F104Cというのは廃役になっておりません。防空空軍でなく、戦術空軍の中でこれは依然として活躍しておるわけでありますし、調査団の選定では、再々申し上げておりますように非常に優秀だ、こういうことに相なっておるわけであります。でありますからF104Cが全部納入されたあと、戦術空軍としてどういうふうに使うかという問題は、これはアメリカでまた検討されておることと思いますが、それがゆえにこれは悪いものを押しつけられたのだというようなことは全然ありませんで、私どもは一番いいものを採用する、こういう基準に立って、そうして試乗をし、検討いたした結果これが、日本で採用するとするならば日本向きに直さなければならぬ点がありますが一番適当だ、こういうふうに考えましたので、これを採用することに方針をきめたわけであります。
○源田説明員 われわれが調査いたしましたときの最重要問題と申しますのは、今防衛庁長官が話されました中に含まれておりますように、その飛行機が日本を基準とした場合に、どれが最も適するかということであります。従いましてこの飛行機が現在アメリカで採用されておるか採用されてないか、あるいは他の国で採用されておるか採用されようとしておるかということはこれは飛行評価をやる場合には一応除外して、飛行機そのものの持っておる本質を調べるのに最重点を置いたところであります。従ってわれわれの調査の結果F104Cが最もいい、こういう工合にわれわれは判断したのでありまして、104Aはわれわれは推薦していないのであります。それで自後の問題につきましては、生産は引き続いてドイツのものをやっております。またドイツにおいてもそのうちに生産が開始されます。部品は米国空軍においてやはり引き続いて部品の生産をやっております。従いましてその飛行機が現実に日本に最適である限り、これを補充する点において、部品の補給その他には困難は感じないと考えております。
○木原委員 104Aだとか104Cの廃役だとか、製造中止というようなことは、機種選定について大した要素じゃないのだということを言っておられますが、そんなものじゃないと思うのだ。少なくとも104A、104C、こういったものが今度日本で採用するようになった104C—Jの母体になる飛行機ではないか。いうなれば母機なんです。この母体機であるものが、一応アメリカで廃役になった。廃役というのは第一線の空軍から他に転属されるということ、あるいは104Cが注文の生産が終わったあとは製造中止ということが決定になったということになれば、調査団として、あるいは防衛庁当局として、この事実に目をおおって機種の選定をするということは、これは論理上あり得ない、常識上あり得ぬじゃありませんか。少なくともなぜ第一線の防空空軍から廃役になって他に転属されたか、この104Cの母体機がなぜ製造中止の状態に立ち至ったかということについて、その改装機を選択する上においても、母体機の運命について十分考究配慮を加えないで決定ができる筋合いのものじゃない。もしそういうようなことはほったらかして、性能だけで決定をするということになれば、これは大きな問題だ。少なくとも日本よりアメリカの方が、飛行機についてはいろいう性能その他において見る目が数倍高いでしょう。そうならば貧弱な日本の皆さんが、飛行機の性能についていろいろと調査研究する以上に、アメリカ側ではもっと進んだ調査研究がなされることは当然なことだ。その調査研究に基づいてこれはためだというのだったら、その意見を日本においても参考にして、独自の形で機種の選定をするというのだったら話がわかる。しかし日本は日本だけの独自の機能でやるのだ。よそでどういうことになろうが、そんなことは機種選定について大した意味は持たないのだというようなばかなことがあり得ようはずがない。そんなことを言うから国民はますます、これはロッキードにきめるということは内心きまっておったのだ、それをただ形を作るために調査団というものを派遣した。また調査団長となって行った源田さんはもうロッキードと腹をきめておって、ロッキードの会社とはなあなあつうつうで了解があったのだ。 〔委員長退席、岡崎委員長代理着席〕 だからロッキードの母機が、そういう廃役だとか製造中止だとかという運命になることはわかっておりながら、それを長官にも総理大臣にも発表しなかったのだ。これは官吏としてけしからぬ、こんなやつはやめさしてしまえということを現に国民は言っておるじゃないか。その千があなたにはわからない。恥ずかしくないか。あなたは最高の官吏として法に規定された責任を完全に全うしたと良心に誓って言い得るか。少なくともあなたは名誉ある昔の帝国軍人じゃないか。その軍人の名誉にかけて、よくもそういう白々しいことがここで言えたものだと思う。あなたの今後の反省を求めなければならぬとり私は思う。 あなたは役人だからそうやかましくはかり言ったってしょうがないから、この問題は私は納得のいかないままに、次に価格の問題を聞いておきたい。防衛庁長官、価格が大体きまったそうですが、幾らにきまりましたか。
○赤城国務大臣 価格の点を申し上げる前に、お話の中で調査団長がロッキード会社となあなあで、初めからそういう予定で行ったのではないか。これは全く違いますから、そういう誤解は払拭していただきたい。全然違います。それから決して就役やなにかが変わったかどうかということが要素でないとは申し上げない。一つの要素でありますが、木原さんから一番大事な要素だというさっきお話があったものですから、一番大事な要素ではない、こういうことを申し上げたわけであります。 それからもう一つは、アメリカの防空体制、態様といいますか、様相と、日本の防空の様相の違う点は、これは源田空幕長から専門的に話す機会があればお話し申し上げたいと思います。そういうようなことから、アメリカではコンベアの106Aあるいは102Aというものを防空空軍に使う、それから日本で採用したF104Cは転属も何もいたしませんで、これは戦術空軍に使っておる、こういう事実であります。これはやはりレーダーとか、その他深さを持っておる大陸と深さを持っていない日本との立場の相違で、向こうでは戦術空軍に編入されておりますけれども、日本では防衛の目的にこれをある程度変えて使おう、それにはF104Cが一番適当だというふうな判定を下したわけでございますから、その点を御了承願います。 それから価格の点でございますが、これは木原さんが御心配のように、私どももぜひ必要な戦闘機でありますけれども、価格はできるだけ安くして、負担を少なくしたいということは痛切に考えておるわけであります。そういうことで、日本の生産担当会社とも折衝をずっと続けてきました。切るべきものは切り、低くすべきものは低くしてきておるのでありますが、これは御承知のようにアメリカもこの費用の分担をいたすことになっております。でありますので、アメリカからアメリカ政府あるいは空軍当局にも日本に来てもらいまして、そうして分担の折衝をいたさなければならぬと思っています。その前提といたしまして——価格は最終的決定ではございません。価格の最終的な決定は予算その他に計上いたしまして、そうしてなお交渉を続けるわけであります。しかし最終的な決定でありませんが、対米折衝に入る前には、大体日本で折衝した結果はこの程度になっているというようなことは、これは言ってやらなければなりません。そうしてこの予算価格、予定価格等につきましても、向こうから来ました者と日本側とさらに折衝を重ねてなお低めていきたいということで、分担と並行しながら価格をなお低めるように折衝いたすつもりであります。しかしどれくらいまで今なっているかということがなくてはなりませんから、その価格は一機当たり、百八十機がF104Cの日本型、JといえばJですが、それと二十機の訓練機でありまして、それを平均いたしまして百十五万ドルを割ったところにまで今来ています。西ドイツは百三十五、六万ドルと聞いています。カナダはちょっと今資料を持っていませんが、そういうことになっております。そういう点で、なお価格の点につきましては費用分担を折衝しながら、なお低くしていきたい、こういうように考えておるわけであります。
○木原委員 百十五万ドルということですが、そうするとあと予備品その他がそれに加わるのでしょう。その予備品というのも含めて百十五万ドルですか。
○赤城国務大臣 再々申し上げるのでありますが、これは最終価格でも何でもございません。そういう点をよくお含み願いたいと思うのですが、折衝の前提としての価格をそこまで詰めたわけでございます。なおこれはどこでもそうでありますが、予備の補給のものがそれにつけ加わるわけでございます。そういうことに相なろうと思います。今申し上げました百十五万ドルを割った価格というのは、そういうものを含まないでの一機当たりの予定といいますか、見積りの価格でございます。
○木原委員 予備品も含めて大体どれぐらいの見通しですか。
○赤城国務大臣 ですからこれは向こうから費用分担のために人が来ますから、それと費用分担の折衝をしながら、百十五万ドルを割った価格をこちらでもなお安くできるように尽力いたしますし、アメリカ側も費用を当然分担して、向こうで発注する立場にありますから、これから費用を引き下げるというようなことにつきまして十分骨を折ると思います。またそうしてほしいという強い希望を持っております。でありますので、それを含めてどれくらいかということまでは今まだ的確に申し上げる段階にはいっておりません。
○木原委員 このロッキードの採用をやっておる国は日本だけじゃない。西ドイツそれからカナダ、こういったようなところも同様にロッキードを採用しておりますが、これらの国では一機価格は幾らくらいになっておるか、その点がおわかりになっておれば御発表願います。
○赤城国務大臣 これはどこの国でも日本でもそうですが、最終的な価格になっておるかどうか、私どもよくはっきり申し上げられない段階でありますが、日本でも予算に載って、そうしてほんとうにきめていくというのは来年の暮れくらいになるかと思います。そういうことで、最終的な価格というものは、やはり西ドイツでもカナダでもまだきまっておらないのではないかと思いますけれども、その点につきましてははっきりまだ情報を得ておりません。きまっておらぬと思います。
○木原委員 だれか防衛庁の人、西ドイツやカナダのものがわかる人おりませんか。
○塚本政府委員 ただいま長官から申しましたように、西ドイツ、カナダ等におきます値段につきましては、まだわかっておりません。それから向こうも正式に発表するかどうか、こちらから正式に外交ルートを通じて聞いてみますが、なかなか言ってくれないのではないか、かように考えます。
○木原委員 大体今のところ予備部品を除いて価格は百十五万ドル前後だということらしいのですが、そこで私は思い起こすのですが、昨年四月国防会議で、グラマンに内定した当時のロッキードの価格は、大体一機八十七万ドルくらいの価格だというようなことが巷間いわれておった。その後八月前後ごろは、その価格が一機七十五万ドルくらいに値下がりをしたように私記憶しておる。そのロッキードが、この十一月六日に国防会議で正式に採用が決定したそのあとでは、一機百十五万ドル、予備品を含めれば——大体予備品に二〇%から二五%かかるというのですから、百四十万ドルをこえると思うのです。一機百四十万ドル以上になる。ちょうど昨年グラマンを採用してくれ、グラマンを採用してくれといって、ロッキードと両方が対峙しておった当時より、一たんロッキードを採用してしまったら、価格が二倍近くはね上がってしまう、こういうような状態なんです。これは金を出す国民の側からは、一体防衛庁は何をしておるのだ、去年グラマンに内定したときには、ロッキードは七十五万ドルというておったのが、ロッキードに決定したら一ぺんに倍以上の価格にはね上がってしまう、こういうべらぼうなことになるのも、防衛庁あるいは国防会議なり、内閣の価格決定についての自主性がないからこんなことになるのじゃないか、政治のやり方によってこういう莫大な損害をかけるのじゃないかという声が出ておる。私どももその点についてどうしてこんなに一ぺんに値上がりするのかという意味がわからない。その間の事情を長官にお尋ねしたい。
○赤城国務大臣 一昨年ですかグラマンに内定してから、去年あたりいろいろ各委員会等を通じて価格の予想を出してみろというので出したものがあります。しかし今のお話のように、一機当たりの価格と部品まで入れた価格とを比較するのは、これは比較の対象にならないと思います。前に出したのは一機当たりの価格です。それで私は何も弁護する必要も何もない。率直に申して三百と二百とも違います。こういうこともあります。それから今年の六月に白紙還元するときに価格の見積もりというようなものを国防会議等に出しまして、これは御承知のはずですが、国産するとして百七万四千ドルという価格が今年の六月に出ておる価格であります。しかし何もロッキードばかり出したわけではありません。そういう価格がその当時の価格です。その後、日本に今度採用するといたしますと、やはり内部の一部改造があります。たとえば全天候性を付与するために、その他にナサールを入れるというようなこともあります。そういうことで減るもの増すもの、いろいろあります。そういうものを精細に検討いたしました結果が、先ほど申し上げました今の段階におきましては一機当たり百十五万ドルを割る、こういうことです。しかしこれは価格の最終決定ではございません。先ほどから申し上げておりますように、アメリカと費用分担の折衝を始めまして、その折衝と並行して、これにつきましてはなお価格の方を検討するということでございます。ですから今御指摘のような値段は、三百機と二百機の標準を違えたり、あるいは国、産しないものとしての価格であるとかなんとかいろいろあります。ありますが、そういうことを申し上げるよりも、今年の六月に出した価格の百七万四千ドル、こういうことを申し上げた方がはっきりいたすと思います。その後いろいろこまかい点の検討を続けて、一応百十五万ドルを割っておりますけれども、これもなお折衝を続ける、こういうことでございます。
○木原委員 価格を折衝すると言っておられますが、ぜひ折衝してもらいたい。百十五万ドルを割るといってもまだ高過ぎるのですよ。この前の去年の夏の値段からすれば、七十五万ドルですからずいぶん高い。四十万ドルから高い計算になりますから、ぜひ折衝しなければならぬと思うが、かりにこれが百十五万ドル程度で価格が決定したということになっても、これは簡単にはのめませんよ。去年の八月は七十五万ドルで作るというておったものが、決定したらとたんに百十五万ドルというようなことでは、これはちょっと話が聞こえないと思うのです。 それについて日本で国産をする会社が、去年は川崎航空だったのが、今度決定するときは新三菱重工に変わりましたね。なぜその川崎航空から新三菱重工に変わったのか、このいきさつについても私どもお尋ねしなければならぬ。その点変わったことは変わったものとしていいが、そこにまた国民として納得がいかぬのは、川崎航空で作る場合は七十五万ドルでできると去年の夏言っておった。それが新三菱重工に変わったら値段が百五十万ドル、こういうことになれば、国民はまたそこに疑惑が出るわけなんだ。政府が、安い値段で作るという川崎航空をオミットして、そして高い値段の新三菱重工にそれを請け負わせるということは、そこにまた政治的な何かの問題があるのじゃないかという疑惑がここに残るわけです。この点について、あなたの方では新三菱重工に作らせるということをきめたが、川崎航空の方に見積もりをやらしてみたことがありますか、その点お聞きします。
○赤城国務大臣 大へん話が違っておるようであります。去年川崎航空にやらせるなんということを約束したことも何にもありません。とにかくロッキードも何もきまっていない。それからきまったら川崎にやらなくてはならないということもないし、新三菱にやらなくてはならないということも別になかったわけです。ですからその点、川崎に去年やることになっていたということは、これは違っております。それから七十五万ドルという価格を出しますが、これは三百機のときでありますし、日本で国内生産する価格ではありません。これは川崎からとったものでもありませんし、新三菱からとったものでもありません。ほかの会社と一緒にロッキードの方から出た向こうでの一応の価格であります。そういうものは出しても当てにならぬというようなことで、日本で国内生産する場合にどういうふうになるかというような価格をいろいろな観点から調査したのが、先ほど申し述べました今年の六月でいえば百七万四千ドル、これが価格であったわけであります。 それからなぜ川崎にやらなかったか、こういうことでございます。川崎でもあるいは新三菱でも、別にこれはロッキード会社とF104Cの技術提携をしておるわけでも何でもありません。実態を申し上げますと、日本の航空産業の会社としては三つあるのであります。この104Cを訓練機を含めて二百機生産するということになりますと、一つの工場、会社だけでは、現在その年度内の生産には欠くるところがあるわけであります。そういうわけですから、これは二つの会社でやることが、その計画を進める上において非常に適当なわけであります。そういうわけで、三つの会社の生産状況——今作っておる飛行機などもありますし、そういうのがいつごろに終了するか、あるいはその他にも注文を受けているものがありますから、そういう生産の状況、それから工数、人の問題、こういうことを検討いたしまして、そういう点から新三菱の方が少し余裕を持っておるということで、新三菱を主会社とし、川崎航空を副、サブ・コントラクト、こういうことでいこうということに相なったわけでございます。でありますから、何も去年約束したこともなければ、また何かに拘束されてそういうことをやったわけでもありませんで、生産状況のプログラムといいますか、そういうものと工場の生産能力などを勘案して指定した、こういうことに相なっておるので、何か変な前提がありそうな御質問でありますが、そういう変な前提は全然ないのであります。
○木原委員 いや、別に私は川崎と約束したと言ったわけではないのです。しかし七十五万ドルでロッキードが作られるというときは、製作会社は川崎航空たったのです。当時ロッキードと川崎とが技術提携をしておったわけなんです。そういう関係で、川崎航空で作ることを前提としての七十五万ドル。それが今度は新三菱重工に変わったので百十五万ドルという高値になったのじゃないかという疑いをわれわれは持つから、その点を聞くので、何も川崎航空と防衛庁が約束を取りかわしておった、それを破棄した、そういう趣旨のものではない。 質問の時間が来ましたから、もう一点最後にお尋ねしますが、あなたの方で機種を決定するときに、どうして大体の製造価格を先に当たらないで機種選定を先にやったのか、この点が私ども納得がいかないのですよ。というのは、買いものですからね。値段をきめないで先に機種をきめるということになれば、機種がきまったらその値段がはね上がるのは当然のことなんです。私はさっきも申し上げましたように、去年の夏のロッキードのあの七十五万ドルという値段が、機種がきまったらとたんに百万ドル以上にはね上がるということは当然だと思うのです。そこで防衛庁としては、責任官庁として、こういうものをきめるときには、まずロッキードは幾ら、グラマンは幾ら、コンベアは幾ら、こういったものについて大体の価格を内示さして、そうしてその価格の上に立って機種を決定する。決定したからといって価格を急につり上げることのないように——これはもう売りもの、買いものですからね。値段をきめないで取引すれば、契約がきまったら値段をつり上げてくるということは、商取引ですから当然のことなんです。それを、値段はあとからきめる、機種選定だけを先にやるということになれば、高ものを食わされることはわかり切ったことなんです。三つ子でもそんなことはわかるわけなんです。そういうことをあなた方がやられる。しかもその出る金が赤城さんの財産から出る金なら、値段が高かろうと安かろうと、われわれは文句を言う筋は一つもない。少なくとも国家予算から出る金なんです。これを、最低の国民の犠牲において最大の効率を上げようという気持があるならば、当然まず候補になっておる各機についての製造原価、納入原価というものを一応きめて——正式にきめるということでなくても、一応内示あるいは内定でけっこうなんです。そういう形ででも一応きめておいて、そうして機種を選定するということになれば、少なくとも機種がきまってから価格が法外につり上がるということはないわけなんだ。そういうことをなぜやれないのか。去年の四月ですか、国防会議の際はグラマンに内定ということだった。私は当時の政治的な配慮が那辺にあったか、詳しいことはわかりませんが、内定とするということは、まだ価格が幾らになるかきまらぬから、価格がきまってから正式の決定にするという意味において、国防会議は内定ということになったのだろうと思う。今度は二時間か三時間できまって、しかもそれが内定でなく、価格もきまらぬのに飛び越えて決定ということになって、政治的にはなはだ明朗性を欠いておる。そこに大きな利権か何かが介在するというふうに尠ぐらざるを得ない点が出てくるわけです。価格もきまらないのになぜ内定としないで決定としたか、その点を了解のいくように御説明願いたい。
○赤城国務大臣 先ほどのお話の七十五万ドルは川崎から出したのだというふうに言っておりますが、これはそういうことでありませんで、日本で国内生産をするとすれば、ことしの六月に百七万四千ドルという価格になったということは再々申し上げておる通りであります。 それから第二点の価格もわからないで機種決定をしたではないかということでありますが、私どもは十分価格のこまかい点までの見積もりをとっております。直接とったわけではありません、どれにきめるかまだわからないのだから。それは国防会議において検討いたしました。ですから今の第二段のお話のように、価格も何も見ないできめたのではないかということはございません。はっきりと価格を検討いたしまして、同時に機種も決定いたしたわけであります。それではそのときの価格をなぜ言わぬか、こういう問題になってくるのでありますが、決定したら二倍に飛び上った、そんなことは全然ございません。
○木原委員 事実上がっているじゃないか。
○赤城国務大臣 七十五万ドルの御理解が木原君はないのだから困る。私は向こうの肩を持つということはないのです。あれは三百機というもので、当時ロッキード会社からそういうものを出してきたから、そんなものは当てにならぬ、日本で生産する場合にどのくらいだという計算をこまかくやったのが、百七万四千ドルだとさっきから申し上げている。川崎と契約をして川崎から見積もりを出したのが七十五万ドル、そんなことはないということを申し上げておるのです。百七万四千ドルというのは、採用してからのナサールというようなものなどは考えていなかった値段なんです。そういうものなんですから、もっと下げるべきものは下げ、またよけいにかかるものはかかる、そういう精細な検討をし折衝をして今百十五万ドルを割ったのです。なおこれを割らせようということで米側と日本側で折衝している、こういうことでやっているわけであります。ですから倍になったとかそういうようなことはない。それから価格を見ないでやったのじゃないかといいますけれども、価格の検討は十二分に、直接とったのじゃありませんが、ほかからとったのを根拠として検討しておる。だから全然価格に触れないでめくらめっぽうにきめたのではないかという御口調でございますけれども、そんなことは全然ないのです。ほんとうにないのです。
○木原委員 現実に価格はつり上がっているのだ。それは三百機のところが二百機ということになれば価格が多少上がることは、これは私ら商人でなくとも大体の予想はつく。つくけれども、あまり値上がりの仕方がひどいじゃないか。夜店のバナナのたたき売りと一緒じゃないか。日にちがたつたびにぱんぱん上がっていっている。七十五万から八十五万、九十万、百万、百五十万、だまっておってごらんなさい。これは二百万ドルまでいきますよ。夜店のバナナのたたき売りとちっとも変わらない。そういうようなことは結局決定するからですよ。価格をきめないで機種はこれだということを決定するところに隘路があるのだ。それはもう資本主義のこのもうけ主義の世の中ですから、おれのところに注文がくるのだ、この飛行機にきまったのだということになれば、言い出しの値段よりも上げるのは常識なんですよ。それだからほんとうにあなた方が誠意をもって、国民のために責任のある政治をやろうというのだったら、今後もあることです。こういうような重大な問題については国民の負担がどれだけ軽くなるかということを一番先に考えなければならぬ。廃役だとか製造中止だとか、そんなことは言いたくはないけれども、われわれに言わせればこんな飛行機ではものの役に立たぬ。せめてものの役に立たぬならば、少ない負担で国民を軽くしてやるということに話の焦点を持ってこなければいけないのだ。持ってくるならば、今後あるいは大砲を買おうが何しようが、ミサイルを何しようと、とにかくまず値段をきめて国民の負担を最小限度に切り詰めさせて、その上でどういう品物を買うかということをきめるようにしなければ——値段もきめないで先に品物たけを何百機、何百個買うのだということをきめて、業者と値段の交渉をする、そういうような態度はやめて下さい。そんなことでは国民はばかばかしい。あなた方の政治の不始末のために、そのしりぬぐいに税金をたくさんかけなければならぬということになるのですから、そういうようなことは今後絶対にないようにしてもらわなければいかぬが、それについて今後ともそういうようなことをやられるかどうか。
○赤城国務大臣 木原さんその他御心配のように、私ども全くそれは必要なものだから買うのだけれども、買う以上はなるべく安く、国民の負担を軽くしたい、事実はそういう点で、木原さんは二倍になったなどと言うけれども、私の方は向こうから見積もりをとった価格をだんだん低くして国民の負担を少なくしていく、これは私も真剣に考えたことです。また事実今の段階でそういうふうにきているわけです。しかしまだ私どももあきたりませんから、なおその点でやるわけです。価格をきめてからというのではなくて、やはり見積もりはとって、その見積もりの中からぐんぐん切るものは切っていく。だから御趣旨の点に沿うて、私ども立場が違うから、買わなければいいというのが一番でしょうけれども、私どもは立場上どうしてもこれは日本で生産する、必要だという立場ですから、そういう立場に立ては幾らかでも負担を安くしようということで努力したい。決して気持の上においては変わっておりません。私どもも真剣に考えております。
○木原委員 これから軍需品なんというのも、大体入札というのが原則なのでしょう。それを指名にしないで、そんなものは安くする趣旨で、航空機製造会社もその他軍需工場もたくさんあることだから、価格を安くする意味において入札というようなこともやってみたらどうですか。そうしたらちょっとは値段が下がりはせぬか。
○赤城国務大臣 入札が原則でしょうけれども、飛行機の製造会社は日本では三つしかありません。先ほど申し上げましたように能力その他の点から二つでやらなければならぬことになっております。そういうことで主副というような形できめておるわけであります。これはやはり性質によっては入札ということも当然やるべきものだと思いますが、やはり入札よりも日本の会社とすれば二つを主あるいは副という形で選ぶ、そうして向うの会社の値を引かせる、こういう努力をしていくというふうに今やっておるわけであります。
○木原委員 まだ質問が残っておるそうですから、まだ納得せぬ点は幾らもありますけれども、これで私の質問を終わります。
○岡崎委員長代理 受田君。
○受田委員 私一問ほどあなたに伺いたいのですが、先ほどから木原委員との一問一答を通してはなはだ了解に苦しむ点が発生したのです。それはあなたは先月の国防会議で機種を決定されるときに、現在よりも高い価格で一応討議されたという意味のことを私は言われたと思うのです。その価格は百十五万ドルよりも高い価格ということを諷刺していたと思うのでありますが、その価格は一体幾らだったのですか。これはある程度あなたが非公式に公表された金額も私聞いておるのでございますが、間違いがあってはいけないのでお尋ねいたします。
○赤城国務大臣 もちろん私が先ほどから申し上げておりますように見積もりをほかからとった価格があるわけですが、それを下げたというのですから、百十五万ドルよりも相当上回っております。公式、私的に発表したことはございませんが、新聞などに出ておる程度で、これはやはりもう少し折衝して、百十五万ドルを割った価格がはっきりしてくる段階、それはアメリカと折衝いたしまして、そういうときにやはり一緒に申し上げた方が適当だ、こう考えます。
○受田委員 そこまでお話が進んでおるならはっきりされてもいい。新聞の一部の報道を伺うと、大体百三十万ドルくらいの価格であったと、見積表がそう出ていたと伺うが、その見当と了解してよろしゅうございますか。
○赤城国務大臣 御推察にまかせるということにいたしておきます。
○受田委員 その百三十万ドル見当という点においては、当たらずとも遠からずということで了解してよろしゅうございますか。その程度をはっきりしてもらいたいと思います。
○赤城国務大臣 大体そういうことと御了解願ってもいいですが、はっきりした数字は先ほど申し上げたように後日申し上げる機会があると思います。
○受田委員 そうすると、了解していいという百三十万ドルから、一月の間に百十五万ドルに下がったわけですね。これは大へんな下がり方で、一割以上の下がり方です。今ちょうど世論は国会の機種問題の討議に集中されておるわけです。新機種を決定することについてはなお問題が残されておるという段階で、国会で大いに討議し、政府もまた新機種決定の事情を十分国会を通じて国民に理解させるという努力をされるという過程にあるわけですね。この過程において政府のPRも十分徹底してないし、野党の国民を代表した声も、まだ政府をして十分反省をさせる段階になっていない現段階においては、価格決定などを急ぐ段階では私はないと思う。少なくとも政府が新機種を十分国民に了解させることのPRをやられて後に、価格の問題に触れるべきではないか、これは私、国民の声だと思うのです。一方では盛んに国会で討議がされておる。一方では価格決定を急ぐ。マホメットの右にコーラン、左に剣というような形で、両刀使いを一挙にやられることは、政治的良心のあるやり方ではないと私は思う。やはり政治家としてはそこをはっきりしておかれないと、責任ある政府の態度としては、専制的な政治形式をとるそしりを免れないと思うのです。願わくばこの価格決定については、国会の討議である程度の結論が出るまでは、この問題を差し控えておくというほどの努力をされる必要はないかと思うのですが、いかがでしょう。
○赤城国務大臣 それは非常に話が違うと思うのですが、機種を決定した、これについてのPRというか、了解を得ることも必要です。同時に価格が幾らになるか、高いものを買ったってしようがないではないかというのも国民の声だと思います。ですからやはり価格を煮詰めていきませんと相ならぬと私どもも思います。そういうことで価格を煮詰めるのも、今ここまで煮詰めてきたのですけれども、なおアメリカ側と費用分担の格好もつけなければならない。費用分担がきまれば、日本の純負担が幾らかということもわかるわけです。今言われているのは、日本の純負担ではなくて、全部の負担を言われています。ですから折衝によって日本の純負担は幾らか、それから折衝と並行してなお価格を煮詰めていく、できるだけ低くしていく、これもやはり同時に行なわなくちゃならないことだと思います。先ほどのように、ある立場からいえば、価格をきめないで、価格がわからないでどうだという議論もあるのですけれども、なるたけ煮詰めていきたい。これはやはり並行して、国民の理解を得るためには必要な措置だ、こう思っております。
○受田委員 それは違うわけです。価格をきめることは、機種決定について国民が納得して後に考えるべきことで、新機種が適当であるかどうかということがはっきりしないで、一方で価格をきめるということは、功をあせるもはなはだしいと思うのです。価格問題というものは、機種に安定性ができて、この機種を政府が採用しようということについては、国民が納得したということが先決問題で、これを白紙還元しようということにでも結論がなって、政府も反省して白紙還元をするという段階になってきたときには、価格の方をかれこれ議論したことは先はしったことになるのですから、そこを今私はお尋ねしておる。 もう一つは、今一カ月のうちに十五万ドルも下がったわけですが、それについては、FCSとかその他の部品等について、何か百三十万ドル当時よりも多少取り除かれる部分などがあるわけですか。あるいは先月の国防会議のときに出された見積表と同じような部品等を備えたものを値引きしたことになるのですか。
○赤城国務大臣 機種決定の国民の理解がなければ、価格の問題に入るのは誤りじゃないか、こういうことでありますが、機種決定につきまして理解をいただけないのは、まことに残念でございます。しかし機種決定の手続といたしましては、やはり日本の優秀な経験を持ったパイロットあるいは技術者、民間の顧問、こういう者が現地でみずから操縦して、そうして技術的に試験したということ、私どもはとるべき方法としてこれ以上のものはない、こう考えています。しかし国民がそれに納得しないという面がないとは私は申し上げません。その点につきましては、なおよく私どもも理解を得るように努めたいと思います。それが国民の全部の理解をまだ得られないから、価格の決定は急ぐな、こう言われますけれども、やはり先ほど申し上げましたように、価格ということにも、これは御承知のように重大関心を持っているわけです。ですからこれは最終決定ではございません。再々申し上げていますが、最終決定は、予算に計上いたしまして、そして国会の議を経て、そのあとでなお生産会社と契約を締結するわけでありまするから、これは最終決定ではありませんが、やはり価格の点についても関心を持っていますから、なるべく安く煮詰めていく中間段階でございます。それもアメリカ側から来た者と一緒になって、なお低くしていく、こういう順序を踏んでいるわけです。 それから百十五万ドルにするようにそれだけ努力したのはけっこうだけれども、それにはFCSなんかはずしてしまったのではないかといわれますけれども、FCSは御承知のように管制装置でございますが、これがナサールというように、前の見積もりとは内容は違っておりますが、そういうものははずしておりません。必要なものは十分載せながら、いろいろこさいの点にわたって、がまんできるだけがまんさせようということで、折衝を続けてきた、その結果が一応今百十五万ドルになった、こういうことでございます。
○受田委員 部品その他ははずさないで、どんどん下げていくということになれば、先ほど木原君の言われたバナナのたたき上がりでなくて、たたき下がりで、たたき売りを、これから日数をかせぐことによってどんどん下げさせることができるということになるならば、価格決定を急ぐ必要はないのでございまするから、これはゆっくり落ちついて、どんどん交渉されるならば、またもとの昨年の七十五万ドルにも下がる可能性があるわけであります。ですからそういう点においては、今後もどしどしと値下げをさしていくという自信をお持ちですか。そうして長期にわたって値下げを交渉していく。価格決定を急ぐ必要はないのですから、ゆっくり落ちついて、一年くらいかかってでも、国民の負担を軽くするという努力を続けるという方針をお持ちですか。
○赤城国務大臣 お話ですが、一年もやっているうちに高くなってしまうと困りますから、やはりそう長くはあれですが、とにかく今のお話のように、何も急いでいるわけではないのですけれども、とにかく価格という問題がやはり関心事ですから、できるだけ早く、できるだけ安くできるようにします。しかし限度というものはあります。ただくらい安いものはないのですけれども、そうまでできません。そういうことを言っては失言のようで失礼ですけれども、とにかくできるだけ努力します。
○受田委員 一カ月に十五万ドル下がったのですね。この調子でいくならば、七十五万ドルに下がるには、あと四、五カ月かかれば七十五万ドルに下がるわけです。昨年の八月の価格くらいまでは下がる可能性がある。こういうことになれば、国民の負担も軽くすることができる、国の負担も軽くすることができるので、防衛庁長官の任務もここで果たすことができて、歴代長官中でピカ一の存在になる。一つそこを、ゆっくり落ちついて、価格を下げるために努力をされる、百十五万ドルよりも最終決定はうんと下の価格へ持ち込んでいきたいという方針をお持ちであることは、了解してよろしゅうございますね。
○赤城国務大臣 七十五万ドルが比較の対象とはちょっと違うということは申し上げているのですが、それは別といたしまして、百十五万ドルを割ってもずっとというわけにはいきませんが、できるだけこれを低くするように、これからもうんとやります。
○飛鳥田委員 今木原さんや受田さんから価格についてのいろいろな質問がありました。それはいかに国費を節約するかということに問題が集中されていることだろうと、こう私は思いますので、それに関連して、時間もありませんから、一つだけ伺っておきたいと思いますが、各国で飛行機を調達する場合に、いろいろな方式を採用しているだろうと思います。日本のように一ぺんに二百機もぱかっと注文してしまうようなやり方だけが世界じゅうで使われておる方式かどうか、非常に疑問に思います。この前決算委員会でも神近さんが、アメリカの空軍が飛行機を買い入れる場合の方式について御質問をしました。これはかなり早かったために、その後あまり顧みられないできたわけですが、これはよく聞いてみますと、非常に費用を節約するという点では学ぶべきものがあるのじゃないか、こう思うのです。概略申し上げてみますと、クッククレギー方式というのが空軍、それからマーフィー方式というのが海軍、こういうふうになっているそうです。こういう点について防衛庁の方でどの程度御研究になっておられるのか、一つこれは装備局長から伺わせていただきたい、こう思います。
○塚本政府委員 各国についてのいろいろな購入方式、これは全体についてはわれわれまだ研究してないところもあるかと思いますが、アメリカにおける調達方式といたしましてクッククレギー方式、初め試作的に二十機あるいは三十機程度を注文して、その実績に基づいて本発注するというような方法、あるいはタイムアンド・マテリアル方式とか、利益制限条項付契約だとか、こういったいろいろな方法があるのであります。わが国におきましても、日本で全然新たに作ります場合におきましては、試作発注という制度をやっております。ただ航空機につきましては、特に104C等につきましてはアメリカで相当経験を積んでおります。そういった実績を今後も実際の契約段階において調査いたしまして、それによって実際の契約値段をきめていくということでやっていきたい、かように考えておる次第であります。
○飛鳥田委員 それが非常に軽く考えられておるゆえんじゃないかと思うのです。どうせ部内ですから、源田さんにお聞きになったらいいと思いますが、大体ナサールとサイドワインダーと結びつけるなんという方式は、世界にはないのです。これをどう結びつけるかということは、大へんな作業ですよ。これはいろいろな会社で、そういうFCSと搭載武器との関連性、それとどう運動させていくかという問題については、二年も三年もこの開発に時間をかけているわけです。これは現実に行って調べてみたのですから、源田さんよく御存じだと思います。失敗する率もたくさんあるわけです。これは新しい飛行機を開発するのとほとんど変わらない程度の作業だろうと、僕は思っておるわけです。そしてそのことは、僕たちしろうとが思っているだけに終わらないようです。実例を申せとおっしゃれば、この次の委員会でたくさん出してごらんに入れます。そういう点点で、下方脱出装置と上方脱出装置にするといったって、あの尾翼の高いロッキードからどうするかという点も、新しい飛行機を作るのと同じような困難さがあるのじゃないか、こうわれわれは思っているわけです。それが簡単にできるくらいなら、米軍がやってしまいますよ。やってしまって、104Cを依然としてADCの中に置くでしょう。それが置けないのです。そういう点で非常に大きな改造で、新しい飛行機を作るのと同じかもしれません。かつてわれわれが子供のころに知っているプロペラで飛ぶ飛行機と、今度のものは違いますよ。そういう点も頭を入れかえていただきたい。さらにナサールを積むということになれば、ナサールというのは非常に大きいものだそうですが、余積がはたしてあるかどうか、どういうふうに飛行機の内部を改造していくか、こういう問題も先ほど申し上げた第一の問題とからめて、新しい飛行機を開発するのとほぼ同じくらいの困難さを伴うものです。こういうものを買われるという点について、部内でも知識をほとんど交換せられずに、もうアメリカででき上っている飛行機を買ってくるのだから、試作注文などする必要はないなどとおっしゃっていると、日本国民が大へんな損になるのじゃないかと私は思うわけです。ドイツだってまだ104Cを買ってそれに何を積むか、そしてどういうふうにやるか、こういう点なんかについて正確なデータが出てないじゃないですか。それでは装備局長に伺いますが、ナサールというのは源田さんのお話によりますと、限定的全天候性を持っているわけです。ところがサイドワインダーというのは、御存じのように赤外線を追尾するものですから、曇天だとか雨の日にはだめです。しかも攻撃するときには、一般のファルコンのように前から撃つことはできません。必ずその飛行機のうしろに回って発射しなければならぬ、こういうことになってくるのです。それとナサールとどういうふうに結びつけていくのですか。こんな珍妙なコンビネーションというものは、私初めて聞いたのです。日本でこういう珍妙なコンビネーションをどういうふうに開発していくかということは、重大問題ですよ。こういう問題について各国がどう飛行機を調達しているのか、どう買っていくかなどということについて、十分な研究を積んでいらっしゃらないなどとここで述べて、もう買っているじゃないですか。買っているのですよ。今赤城長官のお話でも、百五十万ドルとか百二十万ドルとか、値段までつけているのですよ。当然飛行機をお買いになるには、少なくとも二年前、三年前から相当の研究を積んでやるべきじゃないでしょうか。僕はこの問題は、私たちのように飛行機は要らぬ、こういう立場をとっておる政党の言うべきことじゃないと、実は思っておったわけです。当然自民党の方々の側から、クッククレギー方式とかマーフィー方式というようなものは持ち出されて、どう国民の税金を節約するかということが持ち出されるものと思って遠慮しておりました。しかしちっともお説がありませんから、残念ながらよけいな口出しをせざるを得ないわけです。国民の税金を節約する一番いい方法は、飛行機をお買いにならないことです。こう私は思います。 これもお答えは要りませんが、この間源田さんのお話ですと、飛行機が爆撃機を要撃するというお話でしたが、もうF104Cが爆撃機を要撃する、しかもサイドワインダーを積んで、けつから追っかけていかなければならぬような要撃機の追いつけないところまでいっているはずですよ。アメリカだってB58とかいうのは、この間何か雑誌を読みますと、地上五百フィートくらい、地上すれすれの低さでマッハ二くらいのスピードで飛んでいるじゃないですか。マッハ二くらいのスピードで飛んでくるB58、ソ連だってそれに対抗すべきものを当然持っているはずです。しかもこれが何分というのではなく、何時間と最高時速を出し続けられるという爆撃機でしょう。これをうしろから追っかけなければ追っつかないようなサイドワインダーを積んだF104Cで要撃できるなどとは、よもや源田さんもおっしゃるまいと思う。そういう意味で、お買いにならないのが一番安いです。しかしどうしてもあなた方がだだをこねて、お買いになりたいとおっしゃるなら、そういう方式も考えて研究をなさることが、あなた方の責任じゃないでしょうか。私はそういう意味で、もっとこの問題についてあなた方が御研究になった結果、この新しい飛行機を買うほどの開発を持っておることの飛行機を買われる場合に、これをどう組み合わせていくか、その点について次会でけっこうですから、あなた方のはっきりした態度をお示し願いたい。当然取り入れるべき余地があるはずだと私は考えます。いい加減な、不勉強なやり方で、ここで済ませばおしまいという態度は、お互いに国民のためによしたいと思います。お答えは要りません。
○源田説明員 ただいまの御質問の、ナサールとサイドワインダーが全然結びつくものでないというお話でありますが、このナサールはいろいろな要素を持っております。サイドワインダーをナサールを使って撃とうとする場合に、まず第一にやらなければならないことは、ナサールによって目標機を、どこにおるかを確かめることであります。つかまえることであります。それに対して今度はナサールを発射しやすい位置に、レーダーの上で飛行機を持って参ります。そしてある限界に来ますと、今度はナサールはレーダーの上でなく、別個な照準器でナサールを撃ちます。従ってナサールは、極端にいいますと、目がうんと遠くまで、何十マイル先の目標まで見えるならば、照準器さえあればレーダーは要らないわけであります。しかしそんなに人間の目が効かないので、レーダーを使うわけであります。もとより今度全天候性を発揮する場合、雲の中という場合には、このレーダーの中で照準いたします。従ってサイドワインダーとナサールそのものが結びつく、結びつかないの問題については、御心配の点は全然ないと思います。 それからエジェクション・シート、これはあの尾翼を変えるために十分な研究と実験が行なわれております。それでこのエジェクション・シートを上方のものに数十機改造が終わって現在飛んでおります。
○飛鳥田委員 それでは言わでものことをもう一度言わなければなりませんが、源田さん、そういう御意見をお持ちなら、どうぞアメリカ空軍に教えてあげたらどうですか。アメリカはそういうものの結びつきはあり得ないと考えるから、この飛行機は廃棄したのですし、そういう結びつきを採用していないわけです。現にこの問題について、あなたも御存じだろうと思いますが、ティンドール空軍基地においてウィリアム・テル作戦というか、各飛行機におのおのたまを載せて目標機を撃ち落とす研究を、年に一ぺんずつやっているはずです。その射撃の効率についても、かなりこまかいものが発表になっておりますよ。それをお読みになっていらっしゃると思うのです。明らかにサイドワインダーを載せた飛行機は曇天の日には射撃に参加しておりませんし、雨の降っている日にも参加をしておりません。しかも晴天の日だけでも、必ずしもそう他にまさった命中率を示していない。もし資料がなければあとでお貸ししてもけっこうですが、そういうことがちゃんと出ている。現実を無視してはだめですよ。そしてナサールについて目が遠くいくからとおっしゃるのですが、その目が遠くいくための改造は八十キロワットから二百五十キロワットに今改造しようというのでしょう。八十キロワットから三百五十キロワットに改造するためには、これは相当の容積がふえることはあたりまえじゃないでしょうか。そういう改造が、あの厳密に、毛筋一本ほどもゆるがせにしない設計をしている今のジェット飛行機に対して、はたして全然影響がないとあなたはおっしゃり得るのだろうか。あなたはパイロットではあっても設計家ではなかろうと私は承知しております。そういう点ではお互い様しろうとです。そういう意味で、それだけ大きなものにすればまた影響がある。ですから国会の答弁はそれでけっこうですよ。ですがこれから先に結果がちゃんと出てくるわけです。そしてそのときそのときにまた開発費として幾ら幾らを要求された、また開発費として幾ら幾ら要求された、こういうふうにしてずるずると国民のお金が出ていくようなことがあってはたまらないだろう、私はこう思うわけです。アメリカに押されっぱなしの日本の政府に、でき上がるまではもうこれ以上お金を払いませんよなどという、きちっとした契約が今の日本の政府にできるはずがないじゃないですか。そういう意味で、別に私はあなたに悪口を言うつもりはないのですが、ぜひお互いにこの国の置かれている事態を正確に把握して、そして最もいい方法をとっていきたい、こういう気持は、考え方の違いがあっても同じはずですから、もっと慎重に御研究をいただければありがたいと思います。なかんずくそういう点で赤城さんと装備局長には、ぜひもっと慎重な検討をして、この次にどうその長所を取り入れていくかというお話を聞かせていただきたいと思います。もうけっこうですよ。
○岡崎委員長代理 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時五分散会