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33回国会衆議院1959/12/08

内閣委員会 第9号

発言数
134
登壇者
12
会派数
2
開催日
1959/12/08

会議録

福田一自由民主党

○福田委員長 これより会議を開きます。  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、提出者より提案理由の説明を求めます。石橋政嗣君。     —————————————

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)議員 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。  御承知のように国家公務員に対しましては、夏季及び年末にそれぞれ期末手当及び勤勉手当が支給されておるのでありますが、最近における民間給与、生計費その他給与に関係ある諸条件を考慮いたしました結果、年末に支給される手当につきまして若干の増額が必要であると認められるに至りました。  そこで財政その他の事情をも考慮の上、十二月十五日に支給する手当につきまして、期末手当の額を〇・一カ月分増額して一・五カ月分とし、勤勉手当と合せて合計二カ月分を支給することといたした次第であります。なお、この改正法律案により、期末手当の増額されることとなる部分の本年十二月における支給につきましては、従前の例にならい、各庁の長が既定人件費の節約等によりまかない得る範囲内で定める割合により支給することといたしました。所要経費は、平年度約十二億円の見込みであります。  以上が、本法律案を提案する理由並びに内容の概略であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げる次第であります。

福田一自由民主党

○福田委員長 本案についての質疑は次に譲ることといたします。      ————◇—————

福田一自由民主党

○福田委員長 郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題とし質疑を許します。石橋政嗣君。

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 先回本委員会におきまして森本委員から御質問いたしまして、十分なる御答弁が願えなかった一点についてただしておきたいと思います。  それは新しく大臣官房に官房長を置くというのでありますが、従来の郵政省の局長、部長等の関係から、新しい官房長の位置づけが不明確であったわけでございますが、従来の三部長が局長と同格である、しかもその三部長の上に新しく今度官房長ができるのでありますが、その官房長も局長と同格であるというのでは、将来においていろいろの運用上非常に複雑なものになるおそれがあるのでございますが、その点一つすっきりした形で御説明を願っておきたいと思います。

佐藤虎次郎自由民主党郵政政務次官

○佐藤(虎)政府委員 御審議を願っております官房長設置の問題につきまして、ただいまの御質問にお答えいたします。官房長は三部長の上でありまして、官房長の中に三部長を包含し、官房長は局長と同等の待遇をし得るのであります。さよう御承知願いたいと思います。

福田一自由民主党

○福田委員長 ほかに御質疑はありませんか。——御質疑もないようでありますので、これにて本案についての質疑は終了いたしました。     —————————————

福田一自由民主党

○福田委員長 これより本案について討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  郵政省設置法の一部を改正する法律案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よって本案は原案の通り可決いたしました。  なお本案に関する委員会報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田一自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。      ————◇—————

福田一自由民主党

○福田委員長 国の防衛に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますのでこれを許します。田村元君。

田村元自由民主党

○田村委員 私は宮城県多賀城町における旧海軍工廠用地の処分に関しまして大蔵省に対し若干の質問をいたしたいと思います。  多賀城町における旧海軍工廠用地の処分につきましては、本委員会においてすでに二回にわたり同僚委員から大蔵省当局に対して質疑が行なわれたことは、すでに御承知の通りであろうと思います。私は去る七月の下旬に国政調査のために当委員会から派遣をせられまして、宮城県下に参り、本件について柳沢東北財務局長から一応の説明を聞いた後、現地に参りまして、多賀城の町長やあるいは町会議長あるいはまた旧地主の代表者からそれぞれ説明を聞いたのであります。議会議長をしておられる伊藤さんという方がおりますが、この方は旧海軍工廠創設当時多賀城村役場の土木、庶務主任をしておられた関係で、当時の事情については非常に詳しいらしかったのであります。地元側の説明によりますと、当時の事情でありますが、かいつまんで申しますと、昭和十七年六月一日から工廠創設予定地の周囲に赤い旗が立てられ始め——この赤い旗というのは赤旗ではなくて、注意を引くための、いわゆる中に入ってはいかぬという旗でありますが、三日後にはその旗の中にある土地所有者が印鑑持参の上で国民学校に集合せしめられた。そうして軍当局から大東亜戦争を勝ち抜くため重要施設をするので、諸君の土地を買収する、やがて軍が必要でなくなった場合には旧地主に返還するという趣旨の簡単な説明があったのみで、反問は一切許さない。各人が持参した実印は取り上げられ、書類は見せられないままに軍関係者の手で捺印されたのであります。これはあとで提出をいたしますが、当時の写しがありますから、ちょっと簡単に朗読をいたします。   昭和十七年六月一日       宮城郡多       賀城村長 後藤 一義    佐藤正人殿    土地買収ニ関スル件  今般首題ノ件ニ関シテ軍事施設用地  トシテ買収ノタメ菊池主計大佐殿出  向致サレ候条通牒有之候付左記ニ依  リ必ス時間厳守ノ上御参集相成度依  命及御通知候也     記  一、日 時 六月四日午後一時  一、携帯品 印形  一、場 所 宮城郡多賀城国民学校  こういうような一片の書類で、判を持って行ったところが、反問を許さないで簡単に話をきめられてしまった。その上施設は急を要するという理由で、実費程度の補償で二十日以内に立ちのきを命ぜられた、実に無謀な話であります。ために一時に宅地も耕作地も失って、生計の道も断たれるに至った。あまつさえ貯金させられた土地売却代金は御承知のように封鎖せられてしまって使えない、こういうような工合で大半の者は生活要保護の状態に陥ったのであります。宮城県議会が本件に関する旧地主等の陳情を取り上げ、十カ月にわたって調査した結果、彼らの訴える通り、広大な民有地が不法な強制措置によって、低廉な価格で買収されたものであることを確認し、その要望もまことに妥当であるというので、これを認めて、現在荒廃のまま放置されている計画外の土地については、旧土地所有者に対して縁故払い下げまたは再補償の行政措置を講ぜられたい旨の意見書を、昭和三十三年十二月二十五日付で内閣総理大臣や大蔵、農林、通産、法務の各大臣あてに提出をいたしたのであります。従って政府当局は、これらの事情についてはすでにもうとくと御承知のところと思いますが、私はそういう私の調べた面における概略を申し上げて、若干の質問をいたしたいと思います。  県議会がこういうふうに事態の重大性を認めて、積極的に乗り出して、長期間にわたって調査を行なったということは、おそらく私はその例を見ないのではないかと思うのでありますが、どうですか、大蔵政務次官、こういうような事例は全国的にほかにもありますかどうか、お答え願いたい。

奧村又十郎自由民主党大蔵政務次官

○奧村政府委員 お答え申し上げます。ただいまのお尋ねは、宮城県多賀城町において、戦時中国が旧軍の必要上、御指摘のように非常な無理な土地の買い上げをいたしたということでありますが、こういう事例は全国的に多数ございます。またこれは土地だけではありませんで、皆さんも御承知の通り、たとえばつい先般まで国会で長い間御審議になりました接収貴金属などにつきましても、ダイヤモンドとかあるいは金銀その他に至るものも接収しておりますが、なかなかこれも無理な事情もあった。しかしこういう事情はよく調べまして、ただいま御指摘のことは政府としても大蔵省としてもよく承知しております。なお御指摘の宮城県多賀町議会の伊藤栄という議長の意見書も見ております。そこで大蔵省といたしましては、事情はよくわかりますが、しかしこういう問題については一応これは合法的になされたものとして全国的に処置をつけて参ったので、この多賀城町の場合も、旧所有者総数千五十名のうち、いろいろお話もありましたけれども、結局話し合いで話がついて登記も行なわれました。まだ異議のあります方が、千五十名のうち八十八名の方が残っておる、こういうことでありますので、その残った八十八名の方をこの際その御要求の通りにこのまま返還するということをいたしますと、今までに登記して、国の方針に順応なさった方に対しても非常に不公平ということにも相なりますので、政府の方針としては既定方針を変えずに、しかしあくまでも話し合いで解決をいたしたい、かように考えておる次第であります。

田村元自由民主党

○田村委員 政務次官は私の質問にお答えにならないで自分の趣旨だけ述べられたが、それではちょっと困るのです。私が今伺ったのは、県議会がこういうふうに乗り出して長期にわたって調査をしたというような事例が、他にもあるかどうかということなんです。なおきょうは実は大蔵大臣に来てもらって相当な意見を述べてもらおうと思ったのですが、御都合が悪いようであります。合法的になされたから何でもいいのだ、少くとも合法的だと認めるのだというような考え方では、私は納得できないと思うのです。これは後ほど順を追ってお尋ねしますが、そういう県議会が長期にわたって一生懸命に調査をした、そして上申書を出しておるというようなことに対して、そういう事例があるのか。またその県議会が提出した意見書に対してどういう処置をされたかということを私は伺っておるわけなんです。政務次官つぶさにおわかりでなければ局長でけっこうですから、詳しく申し述べてもらいたい。

奧村又十郎自由民主党大蔵政務次官

○奧村政府委員 どうも先ほどの私の御答弁は少し先ばしって申し上げたと思いますので、ただいま特に御質問になりました件についてお答えをいたしますが、答弁の正確を期する意味において所管の管財局長から答弁させます。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 お答えいたします。このような事例につきまして、県議会が長年にわたって調査をして報告書を出しておるというケースは、ほかにもあるのかもしれませんが、私の承知いたしております限りまだそのようなケースを聞いておりません。

田村元自由民主党

○田村委員 おそらくこういう事例は私はないと思うのです。そうすれば、全国的に非常にまれなことが行なわれたのでありますから、それに対して大蔵省としてはある程度反応がなければならないはずなんです。この意見書に対して今までどういうような処置をとられましたか、具体的に承りたいと思う。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 県議会の調査報告、おそらくほかには事例がないだろうという田村委員のお話でございますが、その点につきましては、先ほどお答えいたしましたように、具体的に私承知はいたしておりません。しかしながらこれに類する例は全国に非常に多いということは申し上げ得ると思うのでございます。これはごく概数でございますので、そのつもりでお聞き取りをいただきたいと思うのでございますが、旧軍が演習場その他に買収いたしましてその登記が完了しておらないという件数だけでも、相手方の数をとってみますと一万八千人いる。これは全国至るところに散在をいたしております。従いましてこれに類するケースがここだけに限られておるということは言い切れないものがあろうと思うのでございます。

田村元自由民主党

○田村委員 当委員会において一年半ほど前に保科委員から同じ問題に関して御質問があったときに、管財局は十分調査をするということであった。ところが本年の四月三日に再び保科委員が質問をしておられる。その後それはどういうふうに調査をしたか、詳しく答えてもらいたいという御質問に対して、市瀬説明員は中間的な報告しかできないことを御了解願いたいという意味の発言をしておるのであります。そこで一年を経て調査をして中間的である、しかし相当調査は進んでおるというのでありますが、それからまた八カ月もたっておる。もう調査はおそらく完了されたと思うのでありますが、それについて局長から所見を述べてもらいたいと思う。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 この点の調査でございますが、昭和三十三年度におきまして十三万七千四百十八坪につきまして、公図公簿等と対照いたしました基礎調査を完了いたしております。現在はこの基礎調査を完了いたしました土地について今度は現地の確認調査と、それから基礎調査の完了しておらないところをなお引き続き実施中でございます。

田村元自由民主党

○田村委員 未登記の土地が相当あるようであります。未登記の分については固定資産税その他の税を昭和二十九年度まで旧地主側において支払っておることはこれまた御承知の通りである。また多賀城町役場の敷地、あるいは同町中学校の敷地ですら個人所有名義となっているために、今日なお移転登記ができない状態である。これらに似たような事例はその他にもたくさんあるということは、これまた御承知の通りであると思う。このようにたくさんの未登記の土地が今なお残存しているのは、旧土地所有者の協力が得られないためであると財務局では申しているわけなんですが、それが真相ですか。一体旧地主の協力が得られなかったということはどういうことであるか、大蔵省の一方的な言い分通りに地主がいたさなかったから、協力が得られなかったという断定をしたのだということでは、これは妙な話であって、今政務次官は話し合いだとおっしゃったわけですが、これはどういう意味ですか、その真相をちょっと言ってもらいたい。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 未登記の土地について登記をできるだけすみやかに完了したいということで、一方において調査をいたしますとともに、旧土地所有者の協力を求めまして、登記の承諾書をとるということで鋭意努力をして参りました。そこで先ほど政務次官が申し上げましたように、買収当時千五十人の相手方がございました。うちすでに軍で処理をいたしましたのが八百二十七件、それから財務局に移りましたあといろいろお話し合いをいたしました結果、これはなるほど国に所有権が移っておるということで、幸いに旧地主の御承諾を得まして登記を完了いたしました相手方が百三十五件ございまして、ただいまでは八十八人の相手方がまだお話し合いがついておらない、こういう状況でございますが、これらの方々につきましてもできるだけお話し合いで、御承諾を得られるように努力して参ったわけでございます。具体的には私ちょっと了知しておりませんが、この八十八人もばらばらに散在しておるような状況でありまして、その一画があるいは買い上げが行なわれておらなかったのではないかと想像をされるような固まった地域ではないということで、つまりまわりの方々には承諾をされた方もある。従っておそらくこの土地は旧軍が買い上げた土地に違いないと思われるような方々がまだ残っておるということからいたしますれば、財務局としては相当努力をいたしまして、中には御承諾を得たにもかかわらず、一部の方々がまだ御承諾をいただけない、こういう状況に相なっておるものと考えます。

田村元自由民主党

○田村委員 これはあなたの方の言われるような簡単な事情ではないと思うのです。いろいろな複雑な事情があるわけなんですが、これはまたあとで申し上げるとして、そこで旧海軍から大蔵省に引き継がれた書類には国有地と書かれてありましても、その中には、旧海軍が地主に連絡もなしに勝手に計画を変更したもの、すなわち実は買収予定にすぎなかった土地まで国有地として記載をされているものも含まれておるのではないですか。この点も旧地主側で強く主張しておりますから、私は地主側から聞いた話でありますから、大蔵省としての御意見も承りたい。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 大蔵省が旧軍から引き継ぎました数量は八十六万三千坪であったのでございます。その引き継ぎを受けた土地につきましてその後実測をいたしております。それによりますと百十六万七千三百六十坪ということになっております。この旧軍から引き継ぎを受けました土地に、買い上げたもの以外に買い上げ予定地が含まれておったのではないかということでございますが、この点につきましては私どもは旧軍から引き継ぎました財産をそのまま引き継いで管理しておりますので、おそらく旧軍はすべて買い上げた土地を引き継いできたのであろうというふうに確信を持ってただいままできておるわけであります。

田村元自由民主党

○田村委員 どうも局長の御答弁はその点あいまいですね。はたして買収予定地が国有地となっているか、その所見いかんということを私は伺っておるので、そういうあいまいな答弁ではちょっとわからない。これは旧地主側から聞いた話を基礎にしてあなた方も考えられなければしょうがないと思うのです。今のは非常に確信のない御答弁ですね。もう少し具体的に申してもらいたい。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 引き継ぎを受けました土地につきまして調べてみますと、売渡証書、それから代金の受取証といったような、売り渡しが現実に行なわれたことをうかごうに足る資料がありますので、これは買い上げの行なわれたものを旧軍から引き継いだもの、こういうふうに了解しておるわけであります。

田村元自由民主党

○田村委員 それでは後日その書類の写しを提出して下さい。  なお国と旧地主との間に訴訟が提起されておるようですが、その状況と見通しについて所見を申し述べてもらいたい。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 多賀城地区に関する訴訟は六件ございまして、このうち国が被告となっておりますものが三件、それから他の三件は国が提起したものでございます。この六件のうち一件は、登記の済んでおらない土地を第三者に転売されまして登記される事態を回避するためやむを得ず提起したものでございまして、この五件のうち国が勝訴となっておりますものが四件ございまして、一件はただいま審理中でございます。つまり国が所有権を持っておるということが大体確認されておるわけでございますが、これらはいずれも控訴中でございますので、最終的な結論ではないのでございますが、私どもはこの通り妥当な、妥当と申しますか、私どもの主張が正しいと裁判の状況から見ましても確信を持っておるような次第でございます。

田村元自由民主党

○田村委員 今局長のお話はどうも概念的な御報告で、ちょっと私にもしっかりわかりませんが、訴訟問題に関して、どういうような次第で訴訟が提起され、どういうような態度で原告、被告が臨んでおるかということを、私は簡単でよろしゅうございますから伺いたいと思います。これは内容は通告しなかったけれども、きょうは多賀城の問題だということは大蔵省にはっきり言ってあるのですから、資料もおありだと思うし、もちろん国が相手取られておる場合もあるのですから、もう少しかいつまんででけっこうですが、具体的に所見を言っていただきたい。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 訴訟のやりとりの詳細を今私記憶をいたしておりませんが、つまり国は、戦時中におきまして軍が買い上げた買い上げは有効である、従いまして所有権は国にあるという根本観念を持っております。それに対しまして旧地主は、これは強制的に買い上げられたものである、あるいは買い上げが予定地であったにすぎないので、現実には売買が行なわれておらないのだ、といったような反論をしておるわけであります。この点につきましては、代金を受領したという証拠資料も残っておりまして、私どもは買い上げは有効であったということで、国が所有権を持っておる、従って登記を国に移転するについての協力を求めておるわけであります。

田村元自由民主党

○田村委員 局長、あなたがさっきから私の質問に対して答えておられるのは、実に確信のないようなお話でありますけれども、多賀城問題できょう私が質問することは数日前から通告してある。あなたはこれをなめてかかったのですか。私は与党の委員ですよ。こういうばかなことで質問できますか。こんなばかなことはないと思う。もう少しまじめに勉強してもらいたいと思う。大体あなたは、今の答弁を聞いておると、内容はしっかりつぶさに記憶しておりませんけれども、かくかくしかじかでございますという答弁は、でたらめということじゃありませんか。内容をつぶさに承知しておらぬで答弁ができるのですか。そういうことはどうも私はおかしいと思う。いずれまたあとで詳しく日をあらためてこの問題で質問しますから、十分調べておいて下さい。  次に当時の買収価格でありますが、時価の五分の一くらいで、最高額ですら坪当たり宅地が三円、田が二円、畑が一円五十銭、山林が五十銭、原野が三十三銭、これらの平均が約一円二十銭であったということであります。一方終戦当時に、田や畑の形のままで残っていた土地百五町四段四畝一歩は、自作農創設のため、昭和二十四年三月二日付で大蔵省から農林省に所管がえされておりますが、その台帳価格は四十一万四千三百八十一円となっておりますから、一坪当たり平均一円三十一銭になっておるわけなんです。この両者を比較いたしますと、当時の買収価格はまぎれもなく台帳価格であったものとだれしも考えられるのでありますが、買収価格と台帳価格がほとんど変わらないというような、そんなばかなことはないと思う。明らかに時価というものを無視した取引であったと私は思うのでありますが、この点どういうふうにお考えでしょうか。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 国有財産の台帳価格はどういう価格を記載するかと申しますと、買収した土地につきましては、買収価格をそのまま台帳に記載するということにいたしております。

田村元自由民主党

○田村委員 買収した価格をそのまま記載するということになれば、相当法外な値段で最近買収されておる土地も所によってはあるだろうと思うのですが、全部そういうふうになっておりますか。

賀屋正雄大蔵事務官(管財局長)

○賀屋政府委員 その買収しました土地を処分いたします場合には、国有財産の処分の通例といたしまして、処分時の時価で処分するということでございまして、これは台帳価格とは関係ございません。なお台帳価格につきましては、当初買収価格を記載いたしますが、台帳価格は五年ごとに改訂するということになっておりますので、土地でありますれば、台帳価格が五年ごとにだんだん上がっていくということは、これは当然のことであります。

田村元自由民主党

○田村委員 そこでまた問題があるわけですが、またあとでそのことをお聞きすることとして、先へ進みたいと思います。  次に、このような広面積約三十二万坪は、一部縁故払い下げ、または自作農創設のため逐次開墾関係者に払い下げられ、昭和二十九年末現在の調べによりますと、払い下げられた面積は、実測で約二十八万坪、払い下げを受けた農家戸数は百九十九戸でありますが、その大半は旧地主とは関係がないのであります。払い下げを受けた者はしあわせで、受けなかった旧土地所有者は運が悪かったのだと簡単に割り切ってしまうのは、酷な話だと私は思う。土地払い下げに浴しない旧土地所有者に対しては、払い下げに見合う何らか適当な措置が講ぜられてこそ、初めて公平な取り扱いであり、明るい政治と言うことができるのではないかと私は思いますが、それに対して、これは政務次官からお答えを願いたい。

奧村又十郎自由民主党大蔵政務次官

○奧村政府委員 私は大蔵省の管財関係の事務当局からいろいろ報告を受けまして、その報告のもとに御答弁を申し上げておるのでありますが、しかしただいま質疑応答の間において、どうも問題の処理がおくれ過ぎておると思いますし、それから処理について、事務当局で処理がやれなかった場合には、大臣なり政務次官のところへもっと問題をどんどん持ってきて、そうして私の方で責任を持って処理をするようにしなければならぬと思うておりますが、まだ就任して間がありませんのと、いろいろなことから、まことに思うにまかせないのでございます。つきましては、ただいま払い下げについてどうも実情に合わぬ払い下げがあったのではないかというお尋ねでありますが、もしこれがお尋ねの通り実情に合わないものであるとするならば、問題の解決の焦点をはずしておるというふうに思います。私も田村委員のお尋ねと同じような疑念を持ちますので、これは一つ政府委員に十分答弁させまして善処いたしたい、かように考えております。

田村元自由民主党

○田村委員 私の言ったこととまたちょっとあなたはつぼをはずされたのです。局長の方でうまく解決のできない問題がたくさん残っておるが、それは自分の方へどんどん持ってきてやりたい、ところが今度はまた局長のところへ戻っていった。都合の悪いことは局長のところへ戻っていくわけなんです。同僚議員でもありますから、あまり深くは言いませんけれども……。  そこで、土地買収のときには不用になったらお前たちに返すのだという説明がされておったわけでありますけれども、今度は現実に旧地主というものにあまり重点的に払い下げていないのです。そうすれば自分の土地であったものを——不法と言えるかどうかは別問題、今の局長の話だと局長は正当だと思っているというのですから。けれども少くとも無謀ですよ。無謀に取り上げられた土地を他の者に払い下げをするという場合に——もうすでにしてしまったわけなんですが、そういうときに旧地主に対して何らかの措置をするかどうか、そういうあたたかい気持があるかどうかを私はお尋ねしたのです。どういう措置をするということは今即答もできますまいけれども、何らかの措置をする、善処するくらいのお答えはあってしかるべきだと思うのですが、政務次官どうですか。

福田一自由民主党

○福田委員長 委員長から発言をいたしますが、この問題については私の見るところでは、まだ政府委員の方から質問者に対する十分具体的な資料等を持って答弁をいたしておらないと思いますし、現実に問題の把握をしておるようにも見受られませんから、この質問は後日再度質問者がおやりになることにされてはいかがかと思いますが、田村君のお考えを承ります。

田村元自由民主党

○田村委員 どうもせっかく事前に多賀城問題で質問するという通告をしておきましたのに、政府側の意見が不一致というならまだわかりますが、どうも政務次官も局長もあまりこの問題を御存じないらしい。といってあまりおそくなっても私も困りますから、少くとも今週中か来週中にもう一回私は再質問をいたしますから、十分一つ御検討願いたい。  そこで一言私はここで要望しておきます。どうか政務次官、適当な措置を、いわゆる善処するような基礎に立って御研究を願いたいと思うのです。私の質問は留保いたします。

奧村又十郎自由民主党大蔵政務次官

○奧村政府委員 ただいまの田村委員の御発言の通り、私もこの事態をなお一そう実情を調査いたしまして善処いたします。

田村元自由民主党

○田村委員 次の質問に対する準備の善処ではないのです。よろしゅうございますか。この問題を善処するという建前の上に立って十分御研究を願い、何らかの解決点を見出すようにあなたの方で十分御協議願いたい、これを私は申し上げたので、もう一回明確に、善処するということを速記録に載せておいて下さい。

奧村又十郎自由民主党大蔵政務次官

○奧村政府委員 次回の委員会におきまして、この問題に対していま少しく明快に御答弁ができるようにいたすとともに、問題自体を実情に沿うごとく解決すべく善処いたします。

福田一自由民主党

○福田委員長 次に茜ケ久保重光君。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 最初に調達庁長官にお伺いしたいのです。これは去る十二月一日に太田市におきまして米軍の飛行機から中型ジープが落ちて参りまして、しかも中学校のすぐそばに落ちて、かなりの農地その他に被害を起こした事件でありますが、この件は三日後参議院の内閣委員会で同志伊藤議員から質問をしてあるはずであります。この件に対しまして、伊藤議員の質問によって当局はどのような処置をされましたか、さらにアメリカ軍に対して何らかの折衝をされ、アメリカ軍からこれに対していかような回答がありましたか、この点をちょっとお伺いしたいのであります。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 去る一日、お尋ねの太田飛行場において飛行機からジープが落ちて、麦畑並びに学校の屋根がわらに被害を与えた。この事件に関しましては、現場において直ちに被害状況の調査を米軍とするとともに、かかる事態が何ゆえに発生したか、これらの原因究明と、今後かかることの起こらぬことに対する検討、これらのことを含めて現場において米軍に厳重に注意を促し、当方におきましても在日司令部に同様な注意を促し、原因究明と今後の処置を求めておりました。なお最近における合同委員会においてこれを取り上げるつもりでおります。米軍といたしまして今までわかっておりますのは、落下傘をつけてものを落とすことをやっておるのでございますが、この落下傘が飛行機の翼にひっかかってはずれた、これが原因でございまして、あそこにおける事故としては、私の知る範囲においては最初の事故だと考えております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 それはアメリカ軍から正式に日本政府に対して通告されました事故の原因でございますか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 事故の原因並びに今後とるべき態度は、正式にはまだ聞いておりません。現場の調査員の言でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 あなたは去る三日の参議院の内閣委員会で、この件について質問をされ、いろいろ調査すると約束されたはずです。きょうはもう八日です。その間五日の日にちがありますが、調達庁長官としてアメリカ軍に対して、この事故の原因並びにそのいろいろな詳細について、全然正式な調査並びに連絡方を通報してないのですか。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 去る三日参議院の内閣委員会におきまして、私特に申し上げましたことは、この飛行場地域の返還問題に関しまして、これは実は夏以来返還交渉をいたしておる問題でございますので、これらに関しましてはこの土地でかかる訓練を行なわず、別なところでやる、この方針のもとに米軍もその場所というものを具体的に調査、検討中でございます、従いましてその問題が決定しますると、この地域全体が解除になる、その時期はさほど遠い時期ではない、このように申し上げたのでございまして、それに関しまする交渉は引き続き続けておるわけでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 防衛庁長官に伺いますが、あなたもおそらく参議院の内閣委員会でこの話は聞いたと思う。今調達庁長官はこういう事故では最小限のものだとおっしゃったのですが、私の現地において調査したところによりますと、中型ジープが空から落ちてきた、しかも落ちた場所が、落とす予定地の飛行場から二千数百メートル離れた中学校の約二十メートルうしろなのです。幸いにして中学校の校舎に落ちなかったから、落ちた事故としては最小限だけれども、私どもが日常生活をする中で、空から中型ジープが落ちてくるということは、これは事故によって受けた被害は最小限だけれども、その事故自身は私は非常に大きな事故だと思う。日本の空からアメリカのジープが落ちてくるなんということは、私は丸山調達庁長官とは意見が違うのです。こういうことが行なわれて、しかも今聞いてみると、三日の委員会で質問したのに対して、その原因の調査もしてないし、米軍に対して正式な何もしてない。こんなばかなことがありますか。しかもそうしておきながら、アメリカ軍は県に対しても市に対しても学校に対しても一言のあいさつもしてない。言語道断ですよ。あなた方は日本の政府としてアメリカにそういうことをやらして、しかもやりっぱなしで、一言もあいさつしないでおいていいと思われるかどうか。現地の住民の諸君や学校の生徒諸君は非常な恐怖を感じておる。それはそうでしょう。しかもジープの落ちたのが二十メートル離れたところですが、その部品が——ここに持ってきておりますが、ジュラルミンのジープをパラシュートによって操作する一部なのです。これが授業中の校舎に落ちている。ちょうど委員長の席が先生の教卓で、その右すみに穴があいておりますが、あの付近に屋根を突き抜けて、幸いにして天井でとまっておる。そのときも生徒諸君は非常な恐怖を感じた。またざらに離れた小学校の給食室に落ちておる。こういう状態なんです。こういうことが行なわれて、しかも今お聞きすると何ら手を打っていらっしゃらないし、アメリカ軍自体が今言ったように、県にも市にも学校にも一言の陳謝の意を表していない、平然としておる、こういうことがあっていいのかどうか。一応調達庁の担当長官として赤城防衛庁長官の所信を伺いたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 お話のように被害は少なかったかもしれませんが、場合によっては大きな被害を与える危険があったと思います。お話の通りだと思います。そういう点で私どもも非常に困ったことだと遺憾に思っております。調達庁といたしましてもこのことにつきましては非常に遺憾でありますので、アメリカとも交渉して、損害及びこれからもそういうことがないように交渉を進めておるわけでございます。ただ被害の調査その他についてアメリカ軍から聞いたかどうかという問題でありますが、その前にやはり調達庁としては、こちらで十二分に調べてその材料をもって米軍と折衝に当たる、こういう準備をいたしておったので、御指摘のように幾らかおくれたことは遺憾であります。十分な資料を整えてアメリカ側とも十分なる折衝をし、遺憾の意を表させたい、こう考えております。なおそういう事故ができないためにいろいろ方法をとっていますが、一番根本的な問題は、あそこは私の方へ返すことになっておりますので、その方も並行して早く私の方へ返してもらうように、調達庁としてもせっかく骨を折っておる最中でございます。お話の通りまことに遺憾でありますが、十分当方においても調査した上でなお向こうと折衝し、遺憾の意を表させたい、こう考えておりますので御了承願いたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 アメリカ軍はそういった事故を起こして、しかも事故を起こした飛行機は米第三百十五航空団の飛行機で、それが立川飛行場から立ってあそこへ来て落として帰る。そうすると立川から、落ちて間もなく非常に早く牽引車が飛んできて、しかも係官が飛んできて、そうしてすぐにいわゆるアメリカ軍のやるようになわを張って、畑に無断で飛び込んできてすぐ引き上げる作業を始める。しかも付近の学校や何かに落ちていろいろな被害を与えた器物は全部没収していっている。これは私が現地調査に行った場合に、ちょうど子供がその付近で捨ったものがあったので、子供が私に提示したものでありますが、これが幸いにして残っておった。あとは全部証拠品として押収して持っていってしまった。そうしておいてあと何らの処置もしないということであります。米軍はその被害を知っておる。あなた方が調査される前によく知っております。知っておりますから、あなた方が調査されて折衝する以前に、アメリカ自体がそういう事故を起こしたのだから当然陳謝をすべきだと思う。まず学校に、そうして被害者に、さらに市当局なり県なりにアメリカ軍としては陳謝すべきだと思う。それをあなたの答弁を聞いておると、調査をして申し込んで、そうして陳謝をさせるとおっしゃる。そんなばかなことがありますか。今日米安保条約の改定が問題でありますが、日米安保条約の犠牲です。それは埼玉の殺人も相馬の殺人もそうでありますが、やりっぱなしなんです。私はやはりアメリカの日本に対する一つの基本的な態度だと思うのです。従って今あなたがおっしゃったように、調査をしてそれをもってアメリカ軍に折衝し、陳謝をさせるのでなくて、アメリカはこういう事件が起こったら当然時を移さず、それぞれのところに陳謝すべきだと思うが、日本は安保条約、日米行政協定ではそういうことを何ら要求しない。それをしなくともいいような状態に置いてある。今度の改定においては行政協定も改定されるでしょうが、こういうようなところは依然としてそのままにされておる。やりっぱなしだ。被害を受けた国民なり、あるいは非常な心理的な恐怖を受けた国民が、受けっぱなしで済むのかどうか。私はやはりこの機会を通じて政府はアメリカに対する断固たる処置をされる必要があると思うが、それをされずに、ただ単に調査をして折衝して陳謝をなさいという程度か。そのままやりっぱなしにせずに、日本なり日本人に対する侮辱に対して、何らか強硬な態度をとられる意思があるかどうか、こういう点をお答え願いたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 損害を与えられてほうりっぱなしでおるというわけではございません。御承知の通り今の安全保障条約におきましても行政協定もありますし、そういう点におきまして、決してほうりっぱなしにしておるわけでありませんで、損害の賠償等は当然させるという建前になっています。ただお話のように陳謝とか、そういう点でしてないということは私もまことに遺憾だと思います。改定にあたりましても、日本で主張すべき権利は安保あるいは行政協定の中に当然組み入れていくわけでございます。ほうりっぱなしにするという気持は全然ございません。ただ陳謝の点において非常におくれているのは、私は遺憾であると思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 最後の方は聞こえなかったのですが、アメリカに対してはっきりした態度で、この件に対してすみやかにそれぞれのものに陳謝するように申し入れる意思があるのかどうか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 遺憾の意を表するのが当然だと思いますので、そういう連絡をいたしたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 調達庁長官にお聞きします。こういう事故が起こってあなたも御承知と思うのだが、いわゆる大泉の飛行場は総坪数が約五十五万坪、しかもその中にアメリカのキャンプ、住宅地がある。さらにそれに最近は引き続いてゴルフ場ができた。従って飛行場として使う分は三十万坪あるなしであります。しかもその周囲には、太田市と大泉町のちょうど中間でありますから、農家あるいは市街地が相当ございます。そういう狭い場所、しかも周囲には農地、人家、市街地がある。こういう状態の中でジープ、しかも中型ジープを落下傘をつけたといいながら、いわゆる投下演習をするに適当な土地、条件とお考えになるか、それを伺いたい。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 お話の通り、太田市付近の人口稠密状況あるいは今後工業用地として発展する実情等におきまして、あの滑走路中心の約三十万坪くらいで十分な訓練に間に合う場所であるかどうか、これらも検討しまして、実は先般来あの辺はすべて返還させるべきが至当である、こういうことで返還の折衝をいたしておるわけであります。もう少し適当な場所を具体的に目下調査検討を日米双方で加えております。これをすみやかに了しまして、あの土地は日本側に返還する、このように措置を進めておるわけでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 あなたもおっしゃるように、そういう狭いところで、しかも付近に農地や人家が密集する場所で、パラシュートをつけたといえども飛行機からジープとかその他のものを落とすこと自体が、私は非常識きわまると思う。それを今まで許しておった日本政府もどうかしていると思う。今まで事故がなかったことはほんとうに不思議であって、今度のこういう事故によって付近の人たちもあらためて考え直しておる。しかも私が非常に遺憾に思うのは、私は一日の事故で五日に現地に調査に行ったのですが、四日にさらにやっておる。こういう事故を起こしておきながら、四日にはドラムカンを多数落としている。先ほど赤城長官にも言ったように、アメリカ軍は日本人を何と考えておるか。ジープを落としてそういう事故を起こしておきながら、数日を出ずして、また同じ場所で同じ演習をやっておる。しかもそれまでに関係者に対して何ら遺憾の意も表さなければ、何ら陳謝の意も表さないで、さらにドラムカン等を落とす演習をやっておる。これはもう自民党の諸君も現地の人は非常に怒っておる。委員諸君だって、この話を聞いて気持のいい諸君はなかろうと私は思う。こういうことから考えて、こういうことを再びやらせてはいかぬと私は信ずる。またやらせたくない。学校の生徒も非常に不安を感じている。付近の諸君も、今までは飛行機が飛んできても、なれておって案外平気だったそうですが、あの事故が起きて以来、飛行機が飛んでくると身がすくむような思いをしている。私は人道上からも許すべからざることと思う。防衛庁長官はこの機会にあの演習を即時断然中止させるべきだと思う。そこで防衛庁長官は調達庁担当大臣として、この演習を中止させるべく手続をとってほしいと思う。そういう意思がおありかどうか。またあるとすれば、それを断固即時停止させるだけの強固な決意を持って御折衝いただけるかどうか、その辺のところをお聞きしたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 そういう演習を中止させるということは困難だと思います。しかしそういう事故を起こさないように、十分な注意を払って演習をするということにつきましては、私どもとして十分に連絡してそういうことにしたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 十分な注意とおっしゃいますが、今までも幾らアメリカでもどうでもいいと思って演習したとは思いませんが、しかし注意をしたといいながら、そういう事故を起こしている。その事故が人命にも何もなかったのでよかったのですが、しかし今言ったように条件が悪い。山の中とかあるいは人家もなければ人も住まっていないというところなら、これはまだけっこうです。ああいう市街地の中にある、しかも非常に狭いところであえてしなくても、ほかにそれくらいの場所はあると思う。あそこでなければならぬという場所でないはずです。あなたは今やめることはむずかしいとおっしゃるけれども、私はそういう実情を申し上げれば、ほかに場所がないわけではないのだから中止できると思うのですが、それは日本政府の腹です。態度です。そういう意味で、やめてもらうことはできぬけれども、注意してもらうということではとてもいけません。やめてもらうという決意で御折衝願わなければならぬと思うが、そういった国民心理あるいは当地の諸君の心理を含んで、断固やめさせる決意を持って御折衝願いたいと思うが、再度御答弁願いたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 先ほど申し上げましたように、お話でありますが、断固やめさせるということにもなかなか参らぬかと思いますが、御趣旨の点はよく私もわかりますから、そういう趣旨を含んで事故の起きないような措置をなお十分とるように連絡をいたしたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 赤城長官だからあまり声を大きくして言えまいと思うのですが、それではいかぬ。あなたが折衝する場合に、やむを得ぬのだ、十分の注意をさせようという折衝では聞きませんよ。少なくともこういった国民心理をつかんで折衝されなければ、断固やめさせるという決意をお持ちにならなかったら、折衝できません。そんなことなら最初からやらぬ方がいいくらいだ。あなたが行ってどうですと言ったぐらいでやめるなら、とうにやめている。しかし早く政府としてもそうした気持を持ってやってもらわなければならぬと思う。その点十分含んでいただきたいと思う。  と同時に、あと調達庁長官にお伺いしますが、これは御承知のようにあなた方の骨折りで、付近のキャンプは全部閉鎖になりました。おかげさまで民間産業も相当入って、かなり明るい見通しでやっております。しかもあの飛行場は付近の基地と総合的な基地でありまして、あそこ一つ残しても意味がない。意味がないから現在よけいな投下演習をしている。これは御承知の通り。そこで当然これは返還をさるべきものでありますけれども、最近なかなか返還にならないので、付近の諸君が心配しているのは、方々の基地でやっているように自衛隊がほしがっているのだから、これを返還するのを一寸延ばしに延ばしておいて、いつの間にか自衛隊が自然の形で入れかわる意思ではないか。きょうは源田空幕長も来ておりますが、よくいわれておる。案外今の自衛隊の幹部諸君は、人のよさそうな顔をして人が悪い。アメリカの基地を一緒に使っておいて、いつの間にかすわり込む。これが実態なんです。であるからあの太田でもそういう心配をしておる。こういう事件が起こったから、早く返せという口実ができた。これを口実に使ってもけっこうですから、こんなことが再び起こらないように、住民が騒ぐ前に返還することがアメリカとしても利口である。そういうふうな形で返還を早める折衝をすべきだと思うし、またされたと思う。今のところいかような状態であるか。これが調達庁長官に対する質問。と同時に防衛庁長官には、今私が指摘したように、現地では自衛隊がいつの間にか入ってくるのではないかという不安を持っておりますが、この前も委員会で長官が御答弁されたように、あそこには自衛隊は絶対行きませんとおっしゃった。今も残っておる飛行場をお使いになりたいという意思はないかどうか。あるならはっきりおっしゃって下さい。なければないとはっきりしてもらいたい。

丸山佶調達庁長官

○丸山政府委員 お話の通り返還の関係はあの飛行場及び住宅地のみならず、キャンプ・ドルウのあの大きなキャンプ施設全体を含めまして、夏以来折衝を続けておる問題でございます。その理由とするところは、あの地元の産業振興、工場誘致、このために全体が必要とする。こういうことで折衝を続けて参りまして、すでに日米間において全体を返還するという基本的な方針は意見の一致を見ております。従いましてすでに十月キャンプは返還になりました。今住宅地区は米軍のお金で作ったものを向こうで整理しておる。それが整理がつき次第返還する。なお問題の飛行場も、ああいう飛行機から人や物を落下傘で落とす訓練も、別な適当な場所を具体的にすでに調査検討を進めておりますので、これのめどがつき次第返還する。従いましてこれら全部を合わせまして、返還の時期はさほど遠くはないものと私は見通しております。できる限り来春までには解決をしたい、このように思っております。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 今自衛隊が返還後にあそこを使うという意思は持っておりません。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 もう一点、これは今いろいろと問題になっております新島のミサイル試射場であります。御承知のように現地では非常な騒動をしておる。これは私の立場から見ると、あまりにも防衛庁が強引にやられるので、反対の住民が激高した形がああいうふうに出たのだろうと思う。これは客観的に見ましても非常に遺憾であります。あの平和な離れ島に防衛庁がミサイルの試験場を作るなどとおっしゃらなければ、あの村は平和に、しかも何も心配なく住めた村です。それをあなた方がよけいなことをされるので、ああいう騒動を起こしておる。しかも現在血で血を洗うような騒ぎをしておる。実に残念であります。あなた方は自分たちの職掌上何でもやろうとおっしゃるけれども、そのこと自体はいつも指摘するように国を守るためとおっしゃりながら、国の中にいろいろな問題を投げかけておる。新島がその犠牲の一つの大きなものであります。しかもこれは離れ島だけに問題は深刻であります。私はきのう小倉警視総監に抗議に行ったのでありますが、急速三十数名の警官を派遣をしておる。なぜか、明らかにこれは反対派の動きを弾圧するためである。口ではそう言っていないけれども、事実はそうである。この辺で私は赤城防衛庁長官に一つああいうことは取りやめて、あの離れ小島の平和だった新島を、再び平和の島にしてもらいたいと思う。それはあなた方があのミサイル試射場をやめればいいのです。簡単なことなんです。今ああいう状態の中にあるのですから、これができましても、あの村は永久に混乱と反目と兄弟相はむような醜い、まことに遺憾な状態が続くと思うのであります。むしろこの機会はいい機会であるから、このミサイル試射場を中止する御意思はないか、お伺いします。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 ミサイル試射場建設の途上において、御承知のような問題が起きておることは私もよく承知しております。しかし私どもは平和というものが、一番大事なことと思います。ミサイル基地を作った後において、今お話のように兄弟相はむというような形になろうとは思っておりません。ミサイルの試射場を作ると同時に、新島の開発等にも力を入れまして、平和な島になり得るような目途で実は進めておるのであります。でありますので、今あそこをやめるという考えは持っておりません。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 源田空幕長に参考人としてお聞きしたいと思うのですが、かまわないでしょうか。

福田一自由民主党

○福田委員長 参考人ではなく説明員です。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 幸い空幕の最高責任者の源田空将が来ておりますからお聞きしたいのですが、あなたは委員会に出る機会があまりないのでありますが、今もお聞きのように実は日本の自衛隊があるために、非常な問題が方々に起こっておる。基地の問題にしろ、あるいは飛行場の問題にしろ、ミサイルが空幕に属しておるのか、これは私の受けておる資料では明瞭でありませんが、新島では、長官も遺憾の意を表したように、非常に問題を起こしておる。あなたは空幕長として、日本の空の責任を持つ方として、あなたの立場からはミサイルも必要であろうし、サイドワインダーも必要と思うでしょう。しかし国民はそれを必要と感じていない。むしろ反対をしておる。特に新島においては、その直接の被害者として、今も指摘したように非常な問題を起こしておる。しかもミサイル試射場を作って、そのミサイルによって新島にああいう波乱を起こしておきながら、そのミサイルの試射の結果、ほんとうに日本の空をあなたが全責任を持って、どんな空からの攻撃があっても、そのミサイルやあるいはサイドワインダーで日本の危機を救い得る。一新島の村が破綻しても、村民が泣いても、あそこで試射場を持って演習した結果において、日本を完全に守り得る。従ってあなたは空幕の責任者として、今言ったようにたとい一つの村や一つの村民が泣いてもどうなっても、責任を負ってやれるという確信を持っておやりかどうか。ただ単に一つの兵器を試験するのだと、試験のためにあなた方はおもちゃみたいなものを買い込んで、その試験のために村民を泣かせる。これは税金を使ってやるのです。あなた方が自分の金で、自分でやるならまだ話がわかるのですが、日本人の税金を使ってああいうものをやりながら、国民を泣かせる、反目させる、村を破綻させる、こういうことがあっていいかどうか。あなたに聞くのは、それをすれば、あなたは空幕の責任者として、絶対に日本の空をどんな攻撃があっても守り得る確信があってやられるのかどうか、この点を一つお聞きしたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 ちょっと、新島で試験するのはどういうものを試験するかということを申し上げておきたいと思います。新島で実験しようといたしておりますのは、技術研究本部で研究いたしておりまする試験用飛翔体であります。でありますので、エリコン等の試験は予定しておりませんし、それからサイドワインダーについても新島で予定しておりませんから、ちょっと申し上げます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 今防衛庁長官はそうおっしゃるが、サイドワインダーはアメリカからきておる。これをやがてどこかで演習する問題が起こります。それはどこでやるのです。サイドワインダーを持ってきましたが、この演習はどこでやる予定ですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 まだ全然きめておりません。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 そんなことはないでしょう。人をばかにした、委員会をばかにした答弁をしてはいけません。少なくともサイドワインダーを、アメリカから反対を押し切って空からこっそり持ってくるようなことをしておいて、持ってきてからどこでやるかわからぬというような、そんなばかなことはないでしょう。買う前にちゃんと予定しているはずだ。そんなばかがありますか。あのサイドワインダーは、永久にどこかにしまっておくのですか。どうなんですか、はっきりおっしゃい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 もちろんサイドワインダーを買ったのですから、これは試験をいたします。こっそり持ち込んだのではなくて、向こうから持ってきたので、私の方で持ち込んだのではないのです。試験はいたしますが、試験にはやはり試験のプログラムといいますか、スケジュール等もありますが、そういう点もきまっておらぬので、いずれは試験いたします。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 長官、少し無責任じゃないですか。国民があれほど騒いで、そういうものを持ってきては困るといったものを、あなたは向こうが持ってきたとおっしゃる。買う約束をしたから持ってきたので、買わなければ持ってこない。そんなことで逃げちゃいけませんよ。国民があれほど騒いで反対しているものを持ってきた、いずれは試験しなくちゃならないでしょう、そんなばかなことはないでしょう。従ってこれは今言ったように、やがてやる。従ってこれには問題がある。先ほど源田空幕長にお尋ねした、空幕長の決意を明らかにしてもらいたい。これは決してサイドワインダーやミサイルだけでない。ロッキードをお買いになり、お作りになる。これも日本の国民は、あんなものを買っても何にもならぬだろうと言っている。私の聞きたいのは、ロッキードを二百機作ったら、どんな空襲を受けても、どんな攻撃を受けても絶対不安はないということを、源田空幕長は国民の前におっしゃれるかどうか、おっしゃって下さい。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 実際の非常事態におきましていかなる場合でも、あの104と今申されました若干のミサイルがあれば大丈夫か、百パーセント防空は完全であるかというお話でありますが、これは相手によることでありまして、いかなる場合でも百パーセントということは申し上げかねます。これはやはり非常時に入った場合に、どういう環境に日本が置かれているかという、その状況に応じて異なると思います。従って今ここで百パーセントということは申し上げかねますが、われわれは日本本土を極力被害から救う、被害をこうむる程度を極力少なくするという考えでもってやっております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 あなたは空幕長としてそんな答弁ではだめですよ。あなたは少なくとも空幕長として、日本の空をいかなる敵からも守る決意であるはずです。敵が大きければ防げない、これでは何にもならない。あなたにもう一つ聞くが、あなたは今自分の部下に、現在の世界の情勢でどういう敵を仮想して訓練しているか。仮想敵のない訓練はないはずです。私もかつて昔の軍隊に引っぱられたことがあるが、どんな演習でも、分隊の演習でも全部仮想敵があった。当時はいわゆるロシヤです。みんな仮想敵国を想定して、その仮想敵国の行なう戦術戦略に応じてこちらも演習しておった。あなたは今空幕の部下に対して、どういう敵を仮想して訓練されているか、お聞きしたい。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 特定の国を仮想敵としてはやっておりません。われわれは現在の世界の航空機の水準において、どういう程度の爆撃機が今活躍中であるか、どういう程度の戦闘機が活躍中であるか、そういうことを常に調べております。従ってそういう世界的な水準においてこの目標を選定しているのでありまして、ある一国を仮想敵としてやるということはやっておりません。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 そういう答弁ではごまかされません。世界の水準でやるとおっしゃるが、そんな目標のない訓練がありますか。敵はどういう飛行機で、どんな速度とどんな装備とどんな戦略目標で、どういう角度から入るか、こういう想定なしで訓練ができますか。決して飛行機乗りの曲乗りや何かの問題じゃない。日本に攻めて来る敵機なんです。それがただ単に世界の水準でやるなんという答弁で、あなたは空幕長としての責任が勤まるか。絶対勤まりませんよ。具体的にどんな飛行機がどういう目的でどこから入って来るか、それをどう迎え撃つか、これが問題だ。ここは内閣委員会だと思ってなめて答弁してはいけませんよ。そんなことであなたは空幕長として勤まりません。ここには昔の軍閥の政治家保科君がいるが、彼が訓練した場合でもやった。ちゃんと仮想敵国を置いて全部訓練しておる。私もやられたですよ。それをあなたはそういういいかげんなばく然たる答弁で、あなたの責任は勤まらぬはずです。あなたはちゃんと胸に持っている。この委員会におけるきょうの質問に対するあなたの答弁は、国民が耳をそばだたせて聞いておる。しかもロッキードを買おうとしておる。ミサイルも入っておる。こういう場合に、はたしてあなたは一体どこの国が——では具体的に聞く。中共、ソ連の航空機が大挙日本に入ってきた場合に、あなたはいわゆる現在のあなたがそろえようとする二百機のロッキードで日本の空を守れるか、これをはっきり聞こう。一応アメリカの仮想敵国は中共、ソ連であります。これははっきりしている。そのアメリカと共同作戦する日本の自衛隊、今度の安保改定でなおさら緊密にしようとしている。これは国民の常識です。あなたが幾ら隠しても、アメリカがソ連、中共を仮想敵国としている以上は、アメリカと共同作戦をするところの日本自衛隊、しかも今度改定される定保条約の主眼も、敵は中共、ソ連になっておる。そういう場合に、これはいやがおうでも中共、ソ連を相手にしなければならぬ。中共、ソ連の現在の軍事力で日本を攻めてきた場合に、あなたは私ども九千万国民を少なくとも空においてがっちり守って、一点の不安も持たせないような防衛をされる確信があるか、これはあなたの確信をはっきりとお聞きしたい。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 中共、ソ連の飛行機が大挙して襲撃してきた場合という御質問でございますが、この大挙と申しましても、それには具体的な数字がなければ、私はこれにはっきりしたことを申し上げかねるのであります。また同時に、日本がその場合にどういう国を友好国として持っておるか、こういうこともこの裏の前提になると思います。そういう具体的な数字の上に立って、初めてこの回答はでき得ると思います。今のままでは私は申し上げかねます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 それはあなたの逃げ口上です。あなたはソ連、中共にある軍事力は知っておる。そのソ連、中共にある軍事力で日本を一挙に壊滅しようとして飛んでくる。機数も勢力も大体わかる。五機や十機じゃありません。しかも装備もわかっておる。私が大挙というのは、少なくともソ連、中共が日本を一挙に殲滅しようとしてやってくる力です。ところが友好国としてどこか、それはアメリカでしょう。だからあなた方はアメリカと一緒でもいいですよ。たとえばアメリカやソ連にはICBMやその他のものもあります。そういうものも飛んでくるでしょう。そういう情勢の中であなたは現在の日本の自衛隊、あるいはまた二百機を作ろうとするロッキードその他で守っていける確信があるか、あなたは確信がなければ、日本の空幕長として税金をもらってはやれませんでしょう。あなたは部隊に対しては確信を持って訓練しているでしょう。あなたに対して、日本の空幕長として、空将として、国民がだてに税金を出してはいない。あなたは少なくとも、日本にあるアメリカ基地と手を握って、日本を防衛する責任感と自信を持ってやっておられるのでしょう。それがなかったら国民は税金を出しません。それを相手が一機来るか何かわからぬから言えませんでは済みませんですよ。国民はちゃんとあなたから聞きたいのです。最後に一番聞きたいことは、もし無理してロッキードを買った場合に、そのロッキードで日本が守れるか一番心配している。だから、守れるなら守れるとおっしゃい。自信がないなら自信がないとおっしゃい。逃げ口上ではだめですよ。源田空将として、空幕にいらっしゃる責任者として、はっきりした答弁ができるはずだ、はっきりおっしゃい。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 そういう場合に、これは何べんも申し上げますように、そのときの日本の置かれた状況によっていろいろ異なると思います。しかしながらわれわれは今の防衛力整備計画が完成した暁において、一機も日本に入れない、こういうことは私は保証しかねます。しかしながらその場合、この戦闘を勝利に導く、また大きな被害を与えないということについては、私はこれをやり得ると思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 一機も入れないとか入れるとか——完全に守れるぬですよ。一ぺんの戦闘じゃありません。今度起こったらおしまいの戦争ですね。それをあなたは最小限の被害とおっしゃる。最小限の被害では済みませんよ。一ぺんで終わるならそれで済みましょう。起こった以上は食うか食われるかです。最後どちらかが参るまでの戦争なんです。だから問題なんです。あとの質問がありますからこれ以上言いませんが、ここではっきり言いたいことは、少なくとも今言ったように今度のロッキードだって千億以上の国民の血税を実際しぼられる。そのロッキードを買うこと自身に第一問題がある。それはほかの諸君が触れるから私は触れないが、問題がある。買って作った六年後に、すでにそのときには新しいものが生まれておる。ちょうど今のF86でも同じだ。F86を採用機種に決定した。まだでき上がらないうちにもうすでに、だめなんです。しかもF86は作っただけで、乗り手のない飛行機がたくさんある。ロッキードも同じ面がないとはいえない。むざむざと国民の血税をそんなものに使ってしまう手はない。そうなら今言ったようにはっきり、日本の九千万国民の生命、財産は安心してもらいたいという切り札をあなたが切らねばならぬと思う。これは防衛庁長官もその通り。これ以上言ってもはっきりしたことが言えないようですからこれで打ち切りますが、最初の質問に返って、ミサイルです。  もう一つ聞きますと、ここに現地の賛成派の諸君の作っている団体が出している書類があります。これによりますと、防衛庁は、突堤を作ってやる、道を作ってやる、いろいろな交換条件を出していらっしゃる。何かこれはちょうど離島振興法でやっているようなものです。防衛庁はいつこういう変なことをお始めになったかを知りませんが、いろいろな甘い条件を出して島民をたぶらかしている。けしからぬと思う。しかもよく調べてみますと、今言ったように離島振興法でやることと全然同じだ。いつあなたはそういうことをおやりになったのか。そもそも最初は絶対反対だった全村が、半分余り賛成方になったのは、こういったあなた方のうたい文句がきいたのだ。赤城長官は、こういうことをなさって住民や島民をたぶらかしてもいいのかどうか、これはいかがですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 決して住民をたぶらかすというわけではなくて、茜ケ久保さんがさっきおっしゃられたように、島の人が平和によくやっていく、こういう考え方が立脚点であります。それでこのミサイルの試射場を作るわけですが、それも先ほど申し上げましたようにエリコンとかサイドワインダーのようなもので試験しようということは考えておりませんで、技術研究本部で研究した試験用飛翔体をやろうということでありますから、反対派の人々の心配するようなことは私どもはないと思っております。しかしやはり心配は心配ですから、それにまたそれだけの試射場をとるということになれば、それだけ狭くもなりますし、島の振興のためには島の人がよくなるような方法もあわもせて考えることが適当だ、こういうふうな趣旨によりまして、今の突堤等のことも一つ手伝おう、こういうような考えから進めておるわけであります。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 こういう費用はどういうところからお出しになるのですか。試射場建設の費用をさいてお出しになるのか、あるいは大臣の機密費でもお使いになるのか。防衛庁予算の中にはこういうものはないはずです。こういう費用はどこからお出しになるのですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 大臣の機密費はありませんから、そういうものからは出しませんが、詳しいことは官房長から答弁させます。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 便宜私からお答え申し上げます。先ほどの突堤を延ばす問題につきましては、離島振興法による分が今のところ二十メートル予定せられております。防衛庁としましては、あそこに試験場ができた場合、防衛庁が使う船舶を着けるということで、さらに五十メートル突堤を延長したいと考えておりまして、これに要する費用は防衛庁の不動産の購入費あるいは土木工事費等、防衛庁費のうちから出すことに相なっております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 今説明を聞きますと、防衛庁の船が着くからとおっしゃる。それなら官房長、ほかの場合でも、防衛庁の重戦車や大きなトラックが地方の道路をずいぶんいためている。これは再三地方住民から陳情なり文句が出ておる。これに対しては防衛庁は、そういう予算はないということでほとんどこれを顧みない。もし今あなたのおっしゃったような、新島の突堤がそういうことでできるならば、各地にある陸上自衛隊の戦車部隊その他が村道なり個人の道を非常にいためる場合に、当然これはやれると思う。これをなぜやってないのですか。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 自衛隊の持っております戦車その他の車両で道路等を損壊するということは、われわれとしてはまことに恐縮に存じておりますが、そういう場合におきましては、御承知の施設部隊あるいは地区作業隊というものを活用いたしまして、できるだけ御迷惑にならないように努力いたしておる次第でございます。なお今後ともその線に沿うて、十分努力いたして参りたいと思っております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 予算を使っておやりにならないのですね。私も三カ所ばかり陳情したことがあるが、やはり予算がないということでやらない。それはもちろん施設をやることはけっこうですよ。予算を出してどんどんおやりになるか、でなければ——これは突堤もあといろいろ問題がございますが、これはやむを得ないと思うのですが、施設隊なんか行ってその労力でやったらどうか。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 新島の場合は防衛庁の船の係留に使う。しかし年間使う期日というものはそうたくさんありませんので、その他の場合においては、村の方々が使うことをお認めしようということでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 これはおかしいですね。今言ったことを聞くと、離島振興法で二十メートル延ばす、それをさらに五十メートル延ばすでしょう。ところが別な特別なところに作るなら、それはわかります。当然作るべき、離島振興で作った二十メートル足す五十メートル、これはあなた方が勝手に使うのです。それをあなた方が、島民に使わせると言うのはおこがましいです。そんなことは言うべきではないと思う。作るのは、あなた方自分で使うから作る。それを使わぬときには島民に使わせる、こんな言い方がありますか。これは当然取り消しなさい。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 防衛庁のあそこへ出入りする船を着けるには、離島振興法で今計画されております二十メートル、これはまだ少し先になりますが二十メートルの突堤延長だけでは十分でない。そこで防衛庁としてはさらに五十メートル延長しまして、全体として七十メートルの突堤を利用して、防衛庁としては必要に応じてこれに船を着ける。さらに最後にお尋ねになりましたこれらのものがどういうことになるかということにつきましては、完成してあるいは村の方に引き渡すということになりますか、国の施設としてそのまま持っておりますか、そこら辺のところは、まだ最終的な決定を見るに至っておりません。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 最初にあなたが村の人に使わせると育ったのは、あなたの失言だから、それは村の人が聞いたら怒ります。これはおそらく最後には村に、村の財産として引き継ぐと思うのです。従ってこれはせめてもの防衛庁の親心だ、取り消しなさい。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 防衛庁が使ってないときは、村の人が御利用なさるということは当然と私ども考えておるわけであります。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保委員 これで質問を打ち切りますが、赤城長官は一つこの問題は——これは新島としてはほんとうに容易ならぬことでありまして、三十数名の警官をあそこに繰り込んでしまうと、大へんな影響が起こって参ります。一つ慎重にされまして、村の平和を乱したりするようなことをやらないで、ぜひ事の起きないような方法で——私ども絶対反対で、これはもうおやめなさいというほかないのですが、やるにしても慎重な措置をされることを一つ要望して、私の質問を終ります。

福田一自由民主党

○福田委員長 次に飛鳥田一雄君。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 実は源田さん、赤城さんのいらっしゃるところで、防空空軍、戦略空軍、あるいは戦術空軍等の基本的な問題について伺いたい、あるいはロッキードの問題になっております改造のことについても伺いたいと思っておりましたが、もう時間もないというお話ですから、とりあえずきょう新聞に発表になっております自民党の要請に基づいて防衛庁が同党議員に説明するためのPR資料を出された、その問題についてだけ二、三ふに落ちません点を伺っておきたい。そして基本的な問題は次会に伺うつもりであります。  まず第一に、これを拝見いたしますと、先般の源田さんの御説明に即応した答えが出ております。たとえば「問い F106(コンベア)をなぜ日本では採用しないか。」「答え F106は優秀な航空機だが、速度、上昇性能などではF104Cに劣っている。」こういうふうに書いてあります。そしてこの前源田さんはF104Cは今年度のコリアー・トロフィを受けた最高スピードを持っている、こういうふうにおっしゃったわけです。きっとこれがそのまま出ているのだろうと思いますが、これはこのままの記述で正しいのでしょうか、源田さんにまず伺いたいと思います。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 トロフィを受けたのは昨年度であったと思います。現在でもこの速力が104において106よりすぐれており、また将来さらにすぐれる余地が大きいということは事実であると思っております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 これはずいぶんおかしなことを承るのでして、私たちのようなしろうとでさえ、F104が最高スピードを出しましたのは一九五八年五月十六日で時速千四百三・一五マイル、時速ですよ。ところがその年のうちにソ連のスコーイというデルタが千四百八十四マイルを時速で出し、そしてことしに入ってあなたが劣っているとおっしゃるF106が時速で千五百三十マイル、予想せられたものよりも三%もよけいにスピードを出して、世界最高記録を樹立した、こういうことが私たちにわかっているのですが、これは全然からうそでしょうか。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 ただいまの御質問で、ソ連の飛行機につきましては、これは今われわれの選択の対象とはなっておりませんので略します。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 いや、スピードを聞いているのですよ。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 しかし千五百三十マイルというF106のスピードは、これは二・二を106で出しておるのは私は知っております。ところがこの問題は次のように説明したらいいかと思います。と申しますのは一つは、われわれは世界記録を目標にしてその飛行機の速力を選定しておるのではないのでありまして、これは戦闘行動における速力を問題にします。そうしますと、この世界記録を出すためには特殊な装置をして、そして特別のいい気象状況において——主として温度と気圧であります——そこにおいて特殊な装置をしてこのスピードを出しております。従いましてもしそういう特殊な装置をして特殊な気象条件においてこれを出せば、104は優にこれを出し得ると思います。  次に戦闘ということを目標にして速力を判断する場合に、いわゆる飛行包絡線というのがございます。三万五千フィートが一番いい最高速力を出し得るとします。今のところ実用される飛行機においては106でも104でもマック二で押えてあります。これ以上出ぜば出せます。しかしながらこれはエンジンその他に若干無理をするところがあります。エンジンが無理という意味は、温度が上がり過ぎるという意味であります。従いましてこの三万五千フィートでマックニに達してから、そのマックニを保ちながらどこまで上がり得るか、それがより高い方に上がる方が、より高いところまでその高速力を保つわけであります。従いましてその点を全部合わせて考えてみなければ、ある一つの高度の特殊な状況だけの速力をもっては、戦闘行動の速力を判断するわけにはいかないのであります。104はこの飛行包絡線が106の飛行包絡線の速度を上回っております。実際飛んで実験しましても、またこの飛行包絡線から判断しましても、104の方が106より三万五千フィートから六万フィートくらいの間で速力ははるかに優秀なところを保っております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 いろいろあなたは御自分の実践あるいは乗ってみた経験について述べられておるのでありますが、しかし一体この飛行機が最高スピードを出すテストというものは、その飛行機の持っている可能性を最大限度に出してみる、こういう主思味のテストであろうと私は思うわけです。ところがF106が千五百三十マイルも出し、一方においてF106が千四百三マイルしか出せなかったということは、その可能性の限度を物語っているのではないか、しかも包絡線とか、三万五千フィートとか、あなたはいろいろ御説明になりますが、しかしもしそうならば、こういう最高スピードの問題、世界レコードの問題が堂々と、しかも重要な問題として取り上げられていくはずはないのであります。にもかかわらずあなた方はこの資料の中に、速度、上昇性能において104Cにコンベアは劣っていると書いているわけです。こういうPR資料はあなた方のような専門家が読むのではありませんよ。一般の国民が読むわけです。これは直接には自民党の議員諸公にあてられているわけでありますが、自民党の議員諸公といえどもそう飛行機の通ばかりはいない。そういう人々に速度、上昇能力などにおいてコンベアF106はF104Cに劣っている、こう書いていいのでしょうか。いろいろ御説明にはなりますが、私は少なくも最高スピードを出すということは、その飛行機の可能性を物語っている、こういうことだと考えざるを得ないわけです。  それでは伺いますが、F104はエンジンとしてJ79—7というのをつけている、こうあなたはおっしゃいました。F—06はエンジンとしてJ75—P—17、こういうものをつけているはずです。そしてこのJ75というエンジンはP&W会社のエンジンである、こういうことも私たちにわかって参りました。そしてしかもこのエンジンの大きさを比べてみれば、104Cが載せているJ79というものは非常に小さく、しかも余地が小さい、ところがコンベアの75というものは非常に大きい。従って開発能力——今後開発してスピードを増していくという点に至れば、だれが見たってコンベアの方がすぐれているということは明らかじゃないでしょうか。あまり強弁をなさいますと、率直に言って恥を後世に残しますよ。はなはだ失礼な言い方ですが、やはり事実は事実としてお認めになって、なおかつロッキードの方がいいの、だとおっしゃる言い方の方が私はいいのじゃないか、こう考えるわけです。そういう意味で、よけいな言い方をいたしましたが、少なくともそういう可能性の点において、104Cが積んでいるエンジンと106が積んでいるエンジンとでは全然開発の余地が違う、こういうことはどなたが考えても明らかだろうと思います。にもかかわらず、あなたは今04Cの方が実際はスピードが出るのだ、こう言うのです。しかし実際はスピードが出るの、だとおっしゃいましても、ちゃんと最高スピードとして発表になったものはさいぜん私が申し上げた通りですよ。こういう強弁の仕方で国民にPRをすることがいいでしょうか。もう一度私は防衛庁長官と源田さんに伺いたいと思います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 専門の方から答弁さした方が適当かと思いますが、私は先ほどから申し上げていますように、104が106よりも速度、上昇性能等においてすぐれている。これは何も最高速度ということを基準とする必要はないと思います。実戦に使えるときの速度等で判定してよろしいと思います。ことに、これには書いてありませんが、速度等の点につきましては、余剰推力といいますか、そういうものもすぐれておるというふうに私も報告を受けております。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 ただいまの106と104に積んであるエンジンでありますが、これは今申されましたように、T75の方が大きなエンジンになります。しかしその大きなエンジンがパワーを与えるべき飛行機は106であって、これは重量がきわめて重いので奉ります。従って大きな飛行機に対して大きなエンジンをつけて、それで速力が出るかというと、必ずしもそうは参らないのです。要するにたびたび話の出ます余剰推力というのは、その推力をその飛行機の重量で割ったここに単位のないなまの数字が出て参ります。その数字の大きさでその飛行機はさらに幾らスピードを出し得るかということが出てくるのであって、これはマックニの場合、104が106の約倍の数字を持っております。従いまして将来どれだけ出るかということを判定する場合は、この数字でいかなければなりません。これは強弁でも何でもありません。事実であります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 開発の可能性からいけばF104の方が大きいという今お話がありましたが、これから二年先あるいは六年先に一体どの程度の開発が行なわれるのか、現実にはロッキードができてきてからそのことがわかったのではもうおそいわけです。この問題についてももっと伺いたいのですが、約束の時間がありますから、問題を留保して次の問題に移ります。  次に、このPR資料を読んでみまして気になりますことは、その前ですが、「この種の航空機は米空軍当局がさる十二月三日、すぐれた旋回、上昇、追越し性能をもち優秀な軽飛行機であると声明しているし、」と書いてあります。ところが、ある会社が米軍のパブリック・リレーションのディレクター——こういう声明関係では、この人が窓口であるはずです。この米軍のパブリック・リレーションの責任者の方に問い合わしてしたところ、そんな釈明は全然していない、米軍はそういうことについて一言も発していない、こういうことだったそうであります。一体、「十二月三日」「米軍が声明しているし、」というのは、新聞によってあなた方がそうお書きになったのか、現実に米空軍にお問い合わせになってみてそういう声明をしたのか。もしお問い合わせになったならば、一体米空軍の何という人がいかなる責任に基づいてそのような推薦を行なったのか、一つはっきりしていただきたいと思います。こういう宣伝資料にとほうもないうそを書かれるということは、大へんな間違いです。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 ただいまの飛鳥田委員の御質問でございますが、これは、その資料にも断わってあります通り、「この種の航空機は米空軍当局発表、ワシントン十二月三日発AP」という電報の記事を参酌してここに引用した次第でありまして、この点についてはっきり米軍に調査をしたことはございません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 都合のよいときはあっち、都合の悪いときはこっちという態度をいつから防衛庁は御採用になったのですか。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 今私が申し述べましたほかに、この事実については、在日顧問団から調査回答を得たそうでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 それでは在日顧問団の何という人ですか。そういうことを発表した覚えはないということですよ。しかもこれには「十二月三日」とちゃんと日にちまで書いてある。在日顧問団に聞いたのは——結局新聞については、都合の悪いときはいつも新聞の誤報でございますといって逃げ、都合のよいときはいつでもそれをそのまま何らの調査もせずにおやりになってPRをなさる。こんなものがほんとうの武士道精神に合うでございましょうか。僕はちょっと疑問に思わざるを得ない。私たち野党が述べるのならばいざ知らず、あなた方はちゃんとした調査機関を持っていらっしゃるのですから、米軍の本部のパブリック・リレーションの関係者に明確にお問い合せになった上でなければ、こういうことを述べられることは非常に危険ではないでしょうか。もしこれがあなた方がよくおっしゃるように新聞の誤電であったならば、あなた方が尊敬せられる米空軍を傷つけますよ。そういう責任まであなた方はおとりになるつもりなんですか、そういうところを伺いたいと思います。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 本件につきましては、ここにもはっきり出所を引用してございます。AP電の十二月三日に伝うるところによると、こういうことを言っておる。こういうことを注釈で申し上げておる次第でございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 これから防衛庁は一切外電を御信用になる、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 外電すべてを信用するというものではございません。ただその出所をここではっきり申し上げて、APの十二月三日はこういうことを伝えておるということを念のために申し上げたのでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 それではさっそくあなたの方で米空軍の方にちゃんとお問い合わせになって、もしそういうことを十二月三日に発表していないとするならば、正誤訂正を申し入れることをおやりになりますか。

門叶宗雄防衛庁参事官(長官官房長)

○門叶政府委員 御指摘の点については十分調査をしたいと考えております。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 こういうことをそうたくさん述べてもいたし方ありませんから、時間もありませんし次に移りますが、こういう問いが出ております。「米空軍ではF104AおよびF104Cの生産を停止し、F104Aを防空空軍から削減することとしているところをみると、米国としては不用となった航空機の生産を日本に押しつけようとしているのではないか。」答えとして、不用のものを押しつけられたということはない。」こうなっております。ところがいろいろ調べてみますと、米空軍はこういうことを明確に述べておるようです。編成がえをしたF104Cについては外国空軍の援助に使う。台湾に根拠を置くシナ国民政府空軍にこれを振り向けると言っておるそうです。こうなって参りますと、少なくとも米軍としては制式からはずして要らなくなった。そういう要らなくなったものを日本だとか国民政府軍だとか、そういうものに押しつけようとする——押しつけるというのか、分けてくれるというのか知りませんが、そういうことは明らかであります。この問いに対して、不用になったものを押しつけられているのじゃないなどと言う理由は一体どこにありますか。この104Cが台湾の国民政府軍に振り向けられるという事実をあなた方は御存じでしょうか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 御質問の前提が違っておるように私は感じておりますが、104Cは編成がえいたしておりません。初めから御存じの通り104Aの方が……

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 言い間違えました。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 戦術空軍等に振りかえられた旧型の方でございます。台湾に売りつけるというようなことは私ども承知しておりません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 台湾にただで提供をし、日本の政府で何百億のお金を出して買わなければならないなどという羽目になったら、あなた方はどうなさいますか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 台湾にただで押しつけるということは私はあり得ないと思っていますが、調べてみます。私どもはこの飛行機を国内で生産するにつきまして、日本とアメリカと費用の分担のもとに生産しようといたしておるのであります。基本方針には変わりはないわけであります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 この問題も時間がありませんから、あらためてもう一度伺いますが、さらにこれを見ますと、西ドイツも買った、カナダも買った、こう書いてあります。「西独で九十六機輸入、二百機国産としてすでに生産を開始し、またカナダで約二百機調達を予定している」、こう書いてありますが、御存じのようにカナダでは有人機を廃止しようとする傾向にあるわけです。それが二百機買うわけはない。これは買うのではなく、カナダでNATO諸国に売りつけるためのブローカーをやっているのじゃないですか。カナダで一ぺん国に入れて、そうしてそれを向こうに売っている、こういう実情です。これをあなた方は平然として、西ドイツでも買った、カナダでも買った、日本でも買った、どこでも買ったといって、さもうれしそうにPRされるというのは、国民をたばかるもはなはだしいのじゃないでしょうか。僕はそういう点を明確になさるべきじゃないだろうかと思うわけです。そうでなければ、カナダ政府が発表をしておる、有人機をどんどん減らしてしまうという方針とこれとは完全に矛盾をするわけです。一体どうなんですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 カナダで生産してNATOへ売りつけるという事実はないというふうに承知しております。これは飛鳥田さんはそういう専門家なんですが、やはり大陸空軍ですから、カナダの方ではミサイルにかえて、NATOの方で使うような方向に振り向けようという考えは持っております。しかしそれを売りつけるというのではなくて、カナダ空軍としての協力をそういうふうな面でやろう、こういうことであるわけであります。ドイツで生産する、あるいはカナダでも生産するということを強調しましたゆえんのものは、そういう生産が続けられておるので、部品等につきまして不自由はしない、こういう意味のことでそういうことを書いたのでございます。それと同時に、また決して廃品どころか、米空軍でも現在戦術空軍に使っておりますし、これも依然として使うし、ドイツでもカナダでも使うのだという意味をお知らせしたい、こういう趣旨であったわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 今防衛庁長官も自白をされたように、この二百機はカナダが自分の国の防衛に使うのじゃない。これははっきりしたわけです。NATO諸国に援助という意味で持っていくのだ。それは援助として持っていくのか、ブローカーをしておるのか、その辺は私は大して問題じゃないと思う。むしろ国民はこのPRを読むことによって、いかにもカナダでも104Cを自国の防空空軍に使う、こういうふうな印象を与えるように書いてある。こういうぺてんはいけないのじゃないか、こう私は考えたわけです。しかしこれも委員長が目できつく合図をしておりますから、次に移ります。  次に伺いたいと思いますのは、こういうことが書いてあります。「F104Aに全天候性能をもたせ、セイジに必要なデータリンクを積載するためには相当規模の改造を必要とする。そこで米国では主として予算の関係から防空空軍所属の機種はF106を中心にしてその地を整理する方針をとり、」こう書いてある。心なくともこの文章それ自身から見ても、F104を改造するということは相当な経費を要し、しかも米空軍自身がこのような多額の経費を支出し切れないということで、このその地を104を整理したのだ、こういうことがあなたのPRそれ自身に書いてある。一体米国でさえその負担を避けたいと願うような改造を日本政府にやらせるのですか。あなた方のお書きになったものそれ自身に私たちは非常な矛盾を感じないわけにいかないわけです。米国でさえその改造について疑義を持っておる。そうしてその所要の莫大な支出の前に態度を変えざるを得なかったその改造費を、日本政府が今負担をして改造していこうとするのか、この問題について伺いたいと思います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 その意味は、米国ではF106が全天候性として防空空軍に活躍しておるわけであります。でありますので、予算の関係もあるので、104Aをわざわざ改造して全天候にするのはアメリカとしてはむだだ。それよりも現に使っているものをそのまま使った方がよろしい、こういう意味でございます。それからF106とF104Cとは戦闘機としての目的において違っておることは、御承知のはずでございます。片方の106の方は防空空軍に主として使い、F104Cは戦術空軍として使う、これは向こうでもそういう方針になっております。そういう点におきましては、F104Cは日本に「おいては日本の地形その他万般の事情から適しておる、こういう考え方で進んできておるわけでございます。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 お話はかなり議論になりますから、これも次に残さしていただきますが、先ほど私が冒頭に申し上げたのがそれです。すなわちADCの性格を日本は持つべきものなのか、TACの性格を持つべきものか、戦略空軍の性格を持つべきものかという点をよく伺った上でないと、今のような議論に入っていけないわけです。私たちは少なくとも日本の憲法の範囲内でとあなた方がおっしゃっている以上、ADCの防空空軍の性格を持たなければならないと考えます。にもかかわらずあなた方は、今の答弁によりますと、ロッキード104Cは戦術空軍、F106は防空空軍、だからロッキードがいいのだ、こういうことではそれ自体で矛盾をしてくるじゃないですか。そういう点をこの次によく伺います。  そこで最後に、もう時間がありませんから、この前源田さんは、この飛行機の価格の問題について私はノー・タッチだ、こういうような御答弁をなすっていらしたと私記憶いたしておりますが、さよう承知してよろしいでしょうか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○赤城国務大臣 ちょっと誤解があるようですから申し上げておきたいと思います。私が申し上げましたのは、アメリカといたしましては、アメリカの防空空軍にはF106が適当しておるし、戦術空軍にはF104Cが適しておる、こういうことを申し上げたわけであります。日本といたしましては、もちろん防空を主体としておるわけであります。そういう意味におきまして、アメリカでは戦術空軍に編成されておりますが、日本におきましてこれを全天候性にして、そうして日本の防空の目的を達するにはF104Cが適当である、こういうふうに考えております。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 飛行機の価格の問題につきましては、航空幕僚監部としましては、装備品その他にいろいろ要求すべき問題があります。従ってこの価格の計算その他はその範囲内においてわれわれがやります。しかしその最後の決定は内局に移りまして、結局長官のところでやられることになります。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 私が伺ったのは、調査団として行っていらっしゃる間に、価格の問題は、防衛庁の長官から命ぜられた使命の範囲には入っていないから、私はノー・タッチでしたというような御答弁だったように思うのですが、私の記憶が間違っていましょうか。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 価格につきましては、ただいま申された通りであります。私はその使命を持っておりません。ただ各社から出てきましたプロポーザルの中にはこの価格が入っておりました。しかしながらこれはこちらで内地で各社に求められたプロポーザルとその内容が違っております。従ってこれは同一の基準で論ずることはできません。

飛鳥田一雄日本社会党

○飛鳥田委員 これも次会に伺いますが、プロポーザルとおっしゃって逃げられるのですが、実はあなたは今年九月十一日に各会社あてに、これこれのものをつけたら幾ら、これこれのものをつけたら幾らになるのだということの問い合わせの手紙を出していらっしゃるじゃありませんか。プロポーザルというものは日本語でそういうものですか、私ちょっとわからないのですが。そしてその中で非常に重要な提案をなすっていらっしゃる。これは次会に詳しく伺いますが、各社に対して、飛行機に付属品として二十ミリ機関砲を搭載することを要求し、そしてそれをつけた場合には幾らになるのだ、こういう質問書を出していらっしゃる。同時に千ポンドの爆弾を二個積むように設計してくれ、その場合には幾ら値段がふえるのだ、こういうことをあなたは質問書として出していらっしゃる。一体防空空軍の性格を持つべきこのロッキードに千ポンドの爆弾を二個積んで、どこへ落とすのですか。こういう点について私は、ただあなたがプロポーザルを受けただけのこととおっしゃるから、ほんとうのことを申し上げたにとどめます。

源田実空将(航空幕僚監部幕僚長)

○源田説明員 ただいまのM61の機銃の点であります。これは空中戦闘上も必要であるし、また地上に対する協力の場合も必要であります。地上に対する協力というのは、もし日本に上陸とか降下作戦が行なわれた場合に、地上部隊に対してこの飛行機が協力することを考えております。その爆弾千ポンド二発と申しますが、この爆弾は、同様に地上に対する協力ないしは日本の沿岸に侵略してきたその船、こういうものを目標にしております。

福田一自由民主党

○福田委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時十七分散会      ————◇—————

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