逓信委員会 第5号
- 発言数
- 101 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/12/01
会議録
○橋本(登)委員長代理 これより会議を開きます。 委員長所用のため、私が委員長の職務を行ないます。 先ほどの理事会におきまして、今後の委員会の定例日は火曜日と金曜日の二回に決定いたしましたので、御報告いたします。 ————◇—————
○橋本(登)委員長代理 この際、参考人招致の件についてお諮りいたします。来たる四日本委員会において放送に関する件について参考人より意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本(登)委員長代理 御異議ないものと認め、さよう決します。 なお、参考人の人選については、委員長に御一任願います。 ————◇—————
○橋本(登)委員長代理 次に郵政事業、郵政監察、電気通信、電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。 この際改訂電信電話拡充第二次五カ年計画について、電電公社当局より説明を聴取することにいたします。大橋電電公社総裁。
○大橋説明員 公社は、さきに日本経済の発展と生活水準の向上に資するため、電信電話拡充第一次五カ年計画に引き続き第二次五カ年計画を樹立し、三十三年度以降この計画にのっとって電信電話の拡充に努めて参りました。 この第二次五カ年計画は資金総額四千百億円をもって加入者増設一三五万名、年平均二十七万名、市外回線増設四百三十万キロメートルを行なうことを主たる内容といたしておりますが、最近における加入電話並びに市外通話需要の伸びはまことに著しいものがあり、この計画規模をもってしては、とうてい一般の要望にこたえ、所期の効果をおさめることは困難であることが明らかとなって参りました。 すなわち、第一に加入電話の増設でありますが、既定第二次五カ年計画は毎年二十七万の加入電話を増設し、それによって積滞申し込みを毎年三万程度づつ減少させることといたしておりました。しかるに最近における加入電話の需要は予想外の伸張を示し、毎年の新規需要の純増は三十一、三十二年度はそれぞれ三十四万、三十三年度は三十六万に及び、さらに三十四年度はそれをはるかに上回る数に達するものと考えられるにいたりました。従いまして、既定の計画規模をもってしては積滞申し込みは年々十万以上も増加し、計画期末の三十七年度においては百万以上の積滞申し込みをかかえることとなり、電話の需給状況は逐年著しく悪化することとなり、憂慮にたえないところであります。 第二に電話局の建設でありますが、現在電話の増設が進まないのは、電話局舎や線路設備等の基礎設備が行き詰まっているためであり、この解決のためには新たに新電話局を建設しなければなりません。既定計画におきましては第二次五カ年計画期間中に行き詰る局の数を六百九十局と推定し、計画期間中にこれをおおむね解決することといたしておりましたが、最近における加入需要の著しい増加に伴い、第二次五カ年計画期間中に行き詰まりとなる電話局の数は当初予定の約二倍の千二百局に及ぶものと推定されるに至りました。従って新電話局の建設計画についても、その規模を拡大しなければ加入電話の熾烈な要望にこたえることは不可能となって参りました。 第三に市外通話サービスについてでありますが、既定計画におきましては五カ年間で四百三十万キロメートルの市外回線を増設し、これによって第二次五カ年計画期中に東京、大阪、名古屋を中心とする経済圏内、県庁所在地相互間並びに密接な関係のある都市相互間を即時通話とすることとしておりましたが、最近における市外通話需要の増加は加入需要の増加と同様著しいものがあり、即時化の要望もまたきわめて熾烈なものがあり、既定の増設キロ程をもってしてはとうてい所期の目標を達成することは全く困難となって参りました。 第四に都市における公衆電話の設置、農山漁村等僻遠の地における農村公衆電話並びに団体加入電話の設置、合併市町における電話サービスの改善及びテレビの発展に伴う中継線の整備等の要求にも、きわめて緊急を要するものがあり、これらに対処するためにも既定の計画規模を拡大しなければならない情勢に立ち至りました。 以上の情勢に対処するためには、第二次五カ年計画を大幅に改訂する必要があるわけでありますが、資金調達の面の制約を考慮し、電電公社といたしましては三十五年度以降において少なくとも次の工程を実施することを目途として第二次五カ年計画の改訂案を作成いたした次第であります。 第一に加入電話の増設計画としては、積滞申し込みは今後増加させないことを期待して三十五年度四十万、三十六年度四十三万、三十七年度四十六万の加入電話、既定計画は年二十七万となっております。これだけを増設することにいたしたいと存じます。これによって第二次五カ年計画期間中には約百八十万、既定計画は百三十五万の加入電話が増設されることとなります。 第二に公衆電話の増設計画としては、三十五年度以降三カ年間に加入区域内において四万五千個、既定計画は三万個、農山漁村等の区域外において 二万五千個、既定計画は約一万個、計七万個の公衆電話を増設することにいたしたいと存じます。これによって第二次五カ年計画期間中には約十万個、既定計画は六万五千個が増設されることとなります。 第三に市外サービス計画としては、計画期間中におおむね所期の即時化計画を実現することを目途として三十五年度以降三カ年間で約四百三十万キロメートルの市外回線を増設することといたしたいと存じます。これによって五カ年間で五百七十万キロメートル、既定計画は四百三十万キロメートルの市外回線が増設されることとなります。 そのほか一般の熾烈な要望にこたえ、農山漁村における電話普及対策として三十五年度以降三カ年間約百八十億円、既定計画は六十五億円、五カ年間に二百五十億円、既定計画は百三十五億円、また町村合併対策として百四十二億円、既定計画は百二十億円、五カ年間に二百二十億円、既定計画は二百億円、テレビ対策として、東京—大阪間七系統、既定計画では五系統、大阪—福岡間六系統、既定計画では四系統、東京—札幌間五系統、既定計画では三系統、その他の幹線四系統、既定計画では三系統を計画いたしたいと存じます。 以上の計画を実施するためには、三十五年度以降三カ年間で約四千五百億円、三十五年度において千四百二十億円、三十六年度千五百億円、三十七年度千五百八十億円の建成資金を要することとなります。 なお、三十三、四の両年度の予算額は弾力発動額を含めて千七百四十億円でありますから、第二次五カ年計画の資金規模は約六千二百億円、既定計画は約四千百億円となります。このように、第二次五カ年計画の最低目標を達成するためには、三カ年間で約四千五百億円、年平均約千五百億円の資金を要するのでありますが、このうち、減価償却引当金、損益勘定からの繰入金並びに装置料等いわゆる自己資金によってまかない得る資金は年平均額にいたしまして八百十億円でありますので、残り年六百九十億円の外部資金を必要とすることとなります。しかるに、現在の電話設備費負担臨時措置法によってまかない得る資金は年平均にして約二百五十億円にすぎず、従って年四百三十億円を財政投融資、公募債の発行等に仰がなければならないこととなりますが、従来の実績からしてこれが獲得には相当な困難が予想されるばかりでなく、電話設備費負担臨時措置法につきましては第二十四回国会における有効期間延長の際の御審議の経緯にもかんがみまして、これにかえて、需給の均衡が緩和されるまで加入申込者等に相当額の債券の引き受けを求めるとともに、電話設備負担金及び装置料を廃止しこれにかわるべき低額の設備料を設けることによってその実質負担を軽減するよう立法上の御措置をお願いしたいと希望するものであります。これによって年平均四百十億円の資金を調達いたしたいと存じております。右によってなお不足する資金年平均二百八十億円については、財政投融資、公募債の発行等によってまかなうことができますよう期待するものであります。 以上が、改訂第二次五カ年計画の概要について御説明申し上げましたが、公社といたしましては、これが実施にあたりましては要員問題その他について十分な配慮をし、これが円滑なる実施ができるよう努力いたす所存でございますので、第二次五カ年計画改訂の必要性につき御理解をいただき、その実現について絶大なる御支援と御協力を賜わるよう切にお願いいたす次第であります。
○橋本(登)委員長代理 これより質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
○森本委員 今の改訂電信電話拡充第二次五カ年計画の問題については、日を改めて詳細に質疑を行ないたいと思いますが、ついででございますので、公社の方から説明をここで願っておきたいと思いますことは、集団住宅電話の試行ということについて、公社の方から郵政省の方にその認可の申請をしておる。大体十二月一日を目途にこれの認可がおりるように、こういうふうなことが新聞に報道されておりますが、この問題について簡単に御説明を願っておきたいと思うのです。
○大泉説明員 お答え申し上げます。集団住宅電話の対策につきましては、かねてから急速な電話需要が発生しておりますので、対策をいかにするか考慮しておったのでございますが、これに対しまして私たち考えておりますのは、少なくとも公衆電話は一つは設置したい、これが第一の対策でございます。その次に、これだけではたくさんの人の通話需要には応ずることができないので、最近一、二の地域では、この公衆電話に取次をするといったようなことをなさっておる者がありますので、その団地に住んでおる方々の御相談で取次のためのメッセンジャーを雇う、これによって着信電話を取り次ぐということもやっております。こういうものについてはできるだけそれがうまく育つように持っていきたいと考えております。ところがそれではとうてい通話需要に対処することができませんので、一般のPBXの他人使用というようなやり方でできておるような姿というものをここで適用できないかということを考えたのでございますが、御承知のように公衆法におきましては電話をもって一つの商売をするといったような考え方というものを厳格に排除しておりますし、これはあくまで堅持すべきものでございまして、本体がないものの他人使用ということは許すべきものではございません。それでこのようなやり方というものを最も合理的に行なうようにすることを考えまして、団地の電話利用御希望の方々の間で電話を利用をすることの組合を作っていただいて、その方々が交換台を設置されて、その通話を公社の線につなぐという方法があるならばそれに応ずるようにしようじゃないかということを考えたのでございます。これにつきましては、私たちといたしましては今申し上げました公衆電話、あるいはその他の従来の一般電話で普及する、このいずれによるかにつきましては、土地の事情等によりましていまだにわかに決定することができないということもありますので、今の交換台を利用する方法も一つの方法として認めることにいたしまして、公衆電話、あるいは取次による公衆電話の利用、あるいは一般の電話の普及、こういうものをにらみ合わせましてこの団地における電話の需要にこたえていきたいと考えたわけでございます。従いまして、その幾つもの制度のうちで、いわゆる集団住宅電話と申しております、一番最後に申しました交換台を利用する方法だけが従来の法規にはございませんので、これを誠行サービスといたしまして、郵政大臣の認可をいただきまして十二月一日から実施することにいたした次第でございます。
○森本委員 今の説明では、内部の具体的な問題についての説明がないので詳細にわかりませんが、これは郵政省に公社の方から認可の申請が出ているわけですか。
○西原説明員 十一月二十四日付でもって認可をいたしました。
○森本委員 十一月二十四日付で認可が済んでいるわけですか。
○西原説明員 済んでおります。
○森本委員 これは私、この内部の問題等についてはいろいろ疑義の点がありますし、当委員会においても相当詳細に質疑応答を行なって、そうしてあとで郵政省に対してもいろいろ聞いてみよう、こう考えておったのでありますが、すでに認可をしておるということならあとの祭りになりますけれども、この問題についてまだ法的にいろいろな疑義の点が出て参りまするし、また将来の公衆電気通信法に関係するところの法の精神そのものにも若干疑義を持たせ、あるいはまた公社の経営そのものについても、こういうものが許可されていくということについては相当考えなければならぬ点もあるじゃないか、いろいろな観点から委員会において私は質疑応答をやって、それからあとで郵政省は考えたらよかろうというふうに考えておりましたが、すでに認可をしておるということでありますので、きょうはこの問題についての質問を行ないませんが、いずれ日を改めてこの改訂電信電話拡充第二次五カ年計画と一緒に集団住宅電話の問題については質問をしたいと思いますが、ただこれは認可をして、それから具体的にそういう仕事に公社が入るということは、これはもうさっそく公社は全国的に今やっておるわけですか。
○大泉説明員 この集団住宅電話につきましては、ただいま申しましたような次第でございまして、これで対策の全部と考えておるわけではございませんで、希望があるものについては応ずるという態度でございますので、たとえば住宅公団等から説明を求めておられるような現在の段階でございまして、この点につきましては、いろいろな問題点等について詳細御説明をいたしておる段階でございます。
○森本委員 現実に今この集団住宅電話の認可が公社におりた、こういうことでありますから、公社としては、全国的に、団地において具体的に直ちに始めるというところがたくさんありますか。
○大泉説明員 本日試行になったのでありますが、ただいまのところまだ一件も申し出ておりません。
○森本委員 これはやはり、先ほど局長も申されましたけれども、電話を営業に使うというようなことについては相当考えなければならぬと言われておりますが、新聞に報道せられておりますところのこの集団住宅電話のやり方等を見ておりますると、そういうことを考えながら公社がかりに許可をいたすなりいたしましても、具体的にこの組合の内部運営その他については、これはもう組合にまかさざるを得ないわけでありますから、そういう点の危険性もかなりあるやに私は見受けられるわけでありまして、いずれ委員会で私は質問を行ないたいと思いますが、これを許可するにあたりましては相当慎重に取り扱ってもらいたいと思う。そうしないと、いわゆる許可申請、あるいはこういうものをやりたいからということをどんどん申し込んできて、もう郵政省から許可がおりたからどんどんやるというようなことで、ぽっぽこぽっぽこやるというようなことのないように、この問題はやはり当委員会あたりでもかなり質疑応答をして、そうしてその全貌が明らかになって、みんながのみ込んで、そうして疑義がないという形になって、やはり私はこれを実際に発足さすということについては、慎重さをもって公社はやっていってもらいたい、こう思うわけですが、どうですか。
○大泉説明員 お説の通り私たちとしましては、実際の申し込み承諾をいたすにあたりましては、本社で一々審査をいたしまして慎重に決定いたしたいと考えております。
○橋本(登)委員長代理 金丸徳重君。
○金丸(徳)委員 私は郵政事業全般につきまして、三十五年度予算編成期を前にいたしておりますので、この機会に、大臣にその全般的な基本的な御所信を承っておきたいと思うのであります。といいますのは、郵政事業は郵便、貯金、保険、年金各事業にわたりまして、いろいろの懸案事項を持っておるやに承っておる。それでそのような問題をかかえておる中におきまして、大臣御就任早々、何といいますか、新しい立場からいたしまして、何かの名案を発見しつつその懸案解決に御努力なされることを期待いたしたものでありますので、あまり事業の中に入り込んでしまって、みそ屋がみそくさくならない前にお考えを承っておいた方がよいのではないか、このような考えに基づいて、実は機会を待っておったのでありますが、大臣もお忙しゅうございまして今日に至ったのであります。三十五年度予算におきましては、さような意味におきまして、大臣の新しい感覚によって、みそくさくならない立場からいたしましてのいろいろの解決案を出していただきたい、このようなことで、一つきょうは二、三の問題についてお伺いをいたしたいと思うのであります。 その前に、実は先般の委員会におきまして、今度の災害について一、二お伺いをいたしたことの中で、まだはっきり解決策についてのお答えをちょうだいせぬ分があります。それは特殊な地帯でありますけれども、郵便局の現場機関が、今度の災害によって、あるいは道をこわされ、あるいは橋をこわされてしまって、非常に長期間にわたって思いがけない苦労をいたしておるのであります。車が使えないというような状態、自転車が使えないというような状態、一番私がこれは大へんだなと思いましたのは、特殊な例でありますけれども、しかし今度のような広い、ひどい災害において、各被害地において起きておるやにも思われるものですから、一つの例としてそのときにも申し上げたのでありまするが、こういう例があるのであります。あの富士川の橋がこわれてしまって——こわれたといいますのは、まん中の永久橋の部分が残って、両端の木橋の部分が流されてしまって、そうしてその当該地の郵便局の局員は、その川を渡って対岸の駅に行のうを運びに行っておるのでありますが、その橋が、両端の木橋部分が渡れないために、端にはしごをかけて永久橋の部分はそこを通り、またはしごをおりて、行のうをかついで郵便局へ持ち帰るというようなことであります。私も偶然そこを通り合わせまして、これは私どもが手ぶらで通りましても命がけでございます。日中命がけで渡るような状況であります。いわんやこれが夜間にでもなれば大へんなことだと思いまして、郵便局へ行って聞いてみますと、全くその通りであって、もう命の危険を感じながら、しかし毎日行のうを幾つかずつ集め、かつぎ上げて、またかつぎおろしておる。そのはしごたるや大へんなものでありまして、とても女、子供などの渡れるものではありません。もちろんそれについては地方当局としては大急ぎで仮橋をかけつつあるようでありますが、二カ月余りになって私が行ったときにも、まだ、仮橋の用意はしておりますけれども、はしごを上がりおりする状況から救われておりません。こういうような長きにわたって思いがけない苦労をいたしておるところがたくさんあるように思われます。これはひとり逓送ばかりではありませんで、集配の場合においても随所に見られる現象でありますが、これに対して当時何らかの特別なる対策を講じておられるかどうか、また講ずるお考えがあるのかどうかを伺いましたおりに、政務次官は、ちょうど関係の郵政局長会議を開いておるので、その郵政局長会議において十分検討の末いい方策を講ずるから、こういう御返事がありました。その後どんな方策を講じておられるや承りたい。
○植竹国務大臣 ただいまといたしましては、とりあえず超過勤務の割増しをして、局員を激励いたしまして、やらしておるのでございますが、これはほんとうのしろうと考えを申し上げてはなはだなんでございますが、やはり機械化もやっていく必要があるのじゃなかろうか。機械化と申しましても、ケーブル化をしたり、あるいはさらに外国の例などを見ますと、数マイル、十数マイルといったような非常な長距離をコンベアをつけまして運んでおる実情などを見ますと、私は日本でもやはりそういったような施設も局務事業において取り入れていくべきではなかろうかと考えるのでございます。これは全くのしろうと考えで、かねがねから個人的に考えておりますところで、まだこういう公開の席で申し上げまするだけの予算の裏づけもございません、話だけを申し上げましてはなはだ恐縮でございますが、私としてはそういうふうに考えております。 私は、みそのみそくさくないのは上みそだという言葉がございますが、みそはみそくさきがゆえにみそなりと考えておりますので、私はみそくさいみそに対して深い尊敬を払っております。私のようにみそくさくないみそは上みそでない、まだみそのとっかかりにもついていない、まだ尋常一年にも入っていないような始末で、その議論としては、こういう席でこういうことを申し上げるのははなはだ恐縮に存じておりますが、私は個人的にはさような機械化を考えております。
○金丸(徳)委員 大臣は大へん予防線を張られておるようでありまするが、私はフレッシュな感覚の中で解決案を立てていただくことを念願しておるものでありますから、冒頭そんなことを申し上げたのであります。 今のお考えでありますが、恒久的な対策といたしましては、もちろんそういうことを考えていただくことが大切だと思います。けれども現在起きておる状況というものは、現に東海三県においてもきっとあったと思いますが、長きにわたって舟や何かでもって集配、逓送をやっておる。かなり苦労が伴うばかりでなしに、夜間などは全く命をかけての業務運営だと私は思っております。そこで現場に行って聞いてみますと、もちろん超過勤務料をちょうだいできるであろうと想像はするけれども、まだそれについての話を受けておりません。もちろんこういう災害のときであるからして、そういう報奨があるからとかないからとかいうようなことで、自分たちの業務に対する熱意を左右するようなことはないつもりではあるけれども、もし何らかの対策、といいましても、結局は臨時の人をよけいに雇い入れていただくとか、あるいはそうした勤務条件の悪化に伴う超過勤務料の増配であるとか、その他いろいろ具体的には方法があろうかと思いますが、そういう方法を講じておられるならば、それを早目に現場の方に通じていただくということが大切であるように思いますし、もう一つには、そういうような長期にわたる勤務条件の悪化——長期とはいいましても、ただいま大臣がおっしゃるようなケーブルによって運ぶとかなんとかいうまでのことではなくて、あるいは三月、半年でもとに返る程度のことではあるけれども、決してそれは一週間や十日でないという意味における長期、そういう長期における勤務条件の変更、悪化、それに伴うところの従業員の苦労に対する対策と、こういう場合にはこうあるというような基本の方針でも現場の方にお示しなさっておかれることが、大へん大切のようにも思われるのですが、いかがでございましょう。
○植竹国務大臣 まことに適切なる御意見と思いますので、さっそく役所の幹部と鳩首凝議をいたしまして、その御趣旨に従って施設あるいは運営の指示を与えていきたいと存じます。
○金丸(徳)委員 そこで私は、まず郵便事業についてお尋ねを申したいのでありますが、郵便事業は戦争中及び戦後の一時の非常状態、尋常でない状態から脱却いたしまして、これは社会情勢全般の平常化といいますか、そういう影響を受けまして、各種の郵便物が、大体常態の運営といいますか、差し出し物数などの状況を、現出いたしておると思うのでございます。先般の委員会におきまして、私は各種の郵便物、といいましても一種、二種及び三種以下に分けまして、この郵便物の戦後における物数の移動の状況、増加の状況を承ったのでありますが、それによりますると、三十二年度までの状況から見ますると、もちろん一種、二種もふえつつあるのでありますが、三種以下の郵便物が激増いたしております。そしてこれが、郵便運営の面において当初の郵便事業から考えますると、かなり異常、と言ってはいけませんが、状況の変わったような事態を現わしておるようであります。また現に郵便局へ行ってみますると、一種、二種という大事な郵便物が三種以下のかさの大きいものの陰に隠れておるような状況になっております。これは私は、当初郵便事業を運営する事態からいいますと、かなり異常な状況のように承っておりました。同時にまた、これが収支の面においてどういう状況を呈しておるかを承ったのでありますが、そのときの政府側のお答えによりますると、一種、二種においては収支相償うまたは若干利益のあるようなものもあるが、三種以下の郵便物においては欠損を来たしておる、収支相償わないものが多いというような返事をちょうだいしておるのです。そのような状況が三十二年度まで現われつつあったのでありますが、その後、三十三及び本三十四年度においては、相変わらずこういう状況になっておりますかどうか。これまた収支の面において、従ってまた郵便事業運営の面において、いかなる影響を来たしつつあるか、今後また来たさんとしておるお見込みであるか、こういうような状況を前にいたしまして、三十五年度予算の編成にあたりましては、いかなるお心がまえでこれに対処せんとされておりますにつきまして、お伺いをいたします。
○植竹国務大臣 三棟以下の問題につきましては、かつて金丸委員からの御指摘がございましたので、しかも私自身もこれはほんとうに大きな問題だと考えましたので、ずいぶんとあらゆる機会を利用いたしましてこの問題を考えても参りましたが、まことに今日ではわが国ばかりではない、世界的の一つの問題になっておると観察して参りました。まことに大切な問題であるが、非常にまたどこでもむずかしい問題として解決に腐心しているということを承知いたしました。かさが大きくて重量が重くて、しかも物の取り扱い上、区分の場所などもたくさんとりますし、運送の器具などにつきましてもあの通り大かた三種以下にとられてしまうというふうな状態で、しかも合理的に郵送料を上げようといたしますと、非常な抵抗のある種類の郵便物であるので、列国ともにこの問題をどうやって解決しようかということに非常に腐心をしておる。ことに文化の伝達物、文化的の印刷物が多いためになおさら抵抗が多いということは、この問題解決のための非常な障害になっておると思いますので、その抵抗をどうやって理解を得るか、これはどうしてもそういったような品物を運ぶ依頼者とよく懇談して、理解を得てからこの問題を国会の御審議に持っていかなければとうてい実現できないように考えておりますので、この問題は十分に手回しと申しますか、各方面の了解を得て解決をし、おそらく金丸委員の御説と私たちの考え方と結論は同じことだと存じますが、そういうように慎重にしかも熱意を込めて、そうかと申しましてあまりこれが長い期間になってはいけませんので、私は在任中にもじっくりとこの問題に取り組んでいきたい、さように考えております。
○金丸(徳)委員 わが国の郵便事業ばかりでなしに、よその国の郵便事業においても問題になっており、また解決困難の事態にあるようなことを承りまして、そこで一つ私は外国における同様な問題があるといたしまするならば、それらについての問題の扱いの推移などを、きょうこまかに承ることができれば幸いでありますが、もしできませんければ、後ほど資料としてでもちょうだいをして、私どももまた考える材料にしていきたいと思うのであります。そこで今日まで郵政審議会などにおいてこの問題が取り上げられ、論議せられましたかどうか。及び論議されましたならばそれらについての内容を、概要でよろしゅうございますから、一つここでお示しいただきたいと存じます。
○植竹国務大臣 詳細は郵務局長からお答えいたさせたいと存じますが、外国に行って参りましたときの資料は、残念ながら全然持っておりませんけれども、ただ郵便局をあちこちで視察いたしますたびにこの問題を、あなたの国では、ずいぶんこれはたくさんあるが、どういうふうにして扱っておるかと申しますと、どうも値段が安くて重量が重くてかさが大きくて、これは合理的に考えればかさが少なくて軽くて小さいその一種、二種が高くて、そして三種以下が安いということは、これは教育上また産業上、経済上いろいろな方面から見て三種以下の郵便物は安いのがむろん理想ではあるけれども、しかし事業面から見ると、どうも三種以下がもう少し高くていいと思うのだが、これを値上げすることはむずかしいということを口頭で意見交換というか、話を聞いて参ったという程度でございまして、資料の点は持ち合わせておりません。なお詳細につきまして、郵政審議会等のことにつきましては郵務局長から報告させていただきたいと思います。
○板野説明員 ただいま外国のそのような資料につきまして手元に詳しい資料を持っておりませんから、後刻私どもでわかるだけの資料を整えまして差し出したいと考えております。 ただ日本の現状でございまするが、大体昭和二十七年を一〇〇という指数にいたしますと、三種と五種の伸びは二三〇%、いわゆる二・三倍になっております。三十四年度がこのような状況でありまして、毎年三種ないし五種が一五、六%ずつふえ、五種につきましては一七%、三種が七・・九%、このような状況になっております。今後も世界の情勢もそのようでございますが、日本におきましても特にこういう三種、五種が今後このような率でふえていくのではないかということを私どもは予想いたしております。これに対しまして私どもといたしましては極力これの輸送その他配達、集配等の機動化をはかりますと同時に、前送ポスト、前送集配個所というものを現在四百十二カ所持っておりますが、今後これを千七百三十三カ所に増加する。こういうような方策も現在とっております。また局舎の面におきましても特に七カ年計画の改訂をいたしまして、重点的に都市の郵便局舎を増築する、こういうことも現在計画をいたし、また予算にも要求をいたしておる次第でございます。また定員その他の面につきましてもいろいろこういう方面の条件を考慮して一 つやりたい。また今の団地集配というような問題につきましても、これを法制化するかどうかというようなことに つきましても現在検討をいたしておる次第でございます。たとえばアメリカにおきましても、私これは大ざっぱな見当でございますけれども、広告とかあるいは業務用書類とかの物が非常にふえておりますので、アメリカでは大々的な機械化あるいは局舎整備計画というようなものも現在やっておるようであります。私どもも日本のこのような状況に即応しつつこの問題を処理していきたい。 それから、このような問題が今までいろいろ扱われてきたかということでございますが、ただいまのところ郵政審議会等におきましてもまだこういう面の審議をいたしておりません。まだ私どもの方の手元だけで、いろいろ先生の方のお話を承りつつ対策を講じておるというような現状でございます。
○金丸(徳)委員 郵務局長のお答えは、物のふえること、かさの大きくなることはそれは現実の問題として認めつつ、それに対してあるいは逓送の方法を改善し、局舎を増築し、従って、お答えの中にはなかったのでございますが、人もたくさんそれなりに必要とするものを入れて、そういう方面で対策を講ずるということのように承りました。私はそれができれば一番いいことだと思います。もちろん特に世間の、要求の非常に強くなっておる三、四、五の物の増加から見られるところの世間の要求の増加、そういうものに対して積極的なる対策を講じてこれに応ぜられるということは私は望ましいことのようにも思いますが、問題はそういうことが郵便特別会計の立場からいきまして可能かどうかということにあると思います。そこで私は、経理局長の立場からこういう事態に対してどういうふうなお考えを持っておられるか。非常にこれはしろうと考えでありますが、損する物が、先ほど郵務局長のお話の中にもありましたように、二十七年を一〇〇といたしますともう二倍以上にもなっておる。年々一〇%ないし二〇%ずつもふえていくというようなことであります。収支償うものがそういうことであるならば、これは今の郵務局長のような対策が講じ得るでしょうし、それでいいと思いますが、問題はそうではないように思われる。それについて予算編成上あるいは経理運営上どういうお考えを持っておられるか、承っておきたいと思う。
○西村説明員 お答え申し上げます。郵政事業特別会計の歳入状況は、三十四年度までは比較的順調に歳入面が伸びてきておったのでありますが、三十四年度の半ばごろから、ただいま御指摘のございました三種、五種、いわゆるかさばる荒物、そういったもののふえ方が非常に顕著でございます。そういう関係で、それに対する対策を考えなければいけない。たとえば今郵務局長もお話ししましたように、局舎がまず狭くなりました。そのための増築計画それから輸送施設の増強それから定員の増加、そういったような支出の面の増加が加わります反面、歳入の方では第三種がふえましたことによりまして、取り扱い個数はふえるのに収入面が思うように伸びないという現実が生じてきたわけでございます。それで三十五年度の予算の編成にあたりまして、その点私どもも最も苦慮したところでありますが、今までは大体年々郵便事業全体の収入が前年度に比較しまして一〇%余りの伸びがあったわけでありますけれども、どうも三十五年度になりますとそこまで期待できないのではないか。そういう点で、歳入面を勘案しますときに大へん苦労したわけでありますが、一応今のところは七・五%程度の伸びということに踏みまして、概算要求を出した次第でございます。 それでその内訳でございますが、第三種がふえましたことによりまして収支どうかということでありますけれども、一応郵便事業全体といたしましては一種、二種というものがペイいたします関係で、事業収入全体としては歳出とどうにか見合うわけでございます。収支償える状況にはあるわけでありますが、しかし今までのように弾力条項の発動の余地とか、そういった増収分を期待することはだんだんできなくなるのではなかろうかというふうに考えております。それで第三種は、これは原価計算をしてみますると、大体みな赤字でございます。三種、四種、それが三十二年度では総額三十億円くらいの赤字になるわけでありますけれども、一種、二種、それから書留、速達、こういったものが幸い原価計算をしてみますと黒字でありますために、総計といたしましては歳出をまかなって、どうにかまだ若干余りがあるという状況であるのでありますので、三種だけを取り上げまして、料金体系の是正といったようなことが、総体においてまかなっておるものですから、なかなかまだむずかしいのではなかろうか。それで三種の値上げという問題を持ち出しますと、それでは一種、二種の方がペイしておるんだから、それの方を少し下げたらどうかというような問題も出なくはなかろうかということも懸念いたされますし、まだそういう関係で踏み切りがつかないのでありますけれども、ただ三十五年度にもう一度べース・アップなどがございますと、ちょっと事業態勢も持たなくなるのではないかという点を実は懸念しているような状況でございます。
○金丸(徳)委員 三種、五種あたりで三十億くらいの赤字がすでに見込まれるというようなことは、私はこの事業の健全なる運営を庶幾する立場からいきますと非常に憂慮すべき事態である。しかもこれは、もう繰り返して申し上げるまでもなく、今日急に起きたことではなくて、すでにそういうことが予想されつつ今日に及んできた。たまたま一種、二種の方で若干の黒字を出しておるからということであります。この黒字とても私は元米あるべき黒字ではないと思います。収入をもって支出を償うという立場からいきますと、各種の料金が適正だとすれば、それをもって料金低下の方に持っていくか、そうでなければサービスの向上、集配度数の改善でありますとか、逓送方法の改善であるとかという方向へ持っていかなければならない金であると思うのであります。実際に三種、五種の赤字を埋めること自体が決して好ましい事態ではない。ことに私はこうした採算のとれないものの物量の増加による運営上の困難のしわ寄せというものがすべて現場機関にいっておりまして、あるところでは非常に狭い局舎のまま——元来物のかさからいきますれば、当然増築もしくは拡張されなければならない局舎の中で辛うじて始末をしておる、あるいはもっと大きな逓送器具が配給されなければならないはずであるのに、予算が間に合わないためにいろいろ不自由な逓送器具によってこれが逓送されているというような事態がたくさん見られるのであります。ことに私どもがこの夏、国政視察のために北海道に行きましたおりに訴えられましたことは、第三種がふえたために区分だなに入り切れないような状況になっておる。この現実というものは私はいかにも困ったことであると思う。それに対して区分だなの根本的な改良ということも考えられなければならないとは思いますが、それまでの間、現場の人々がそういう中で非常な苦労をしながら業務運営に携わっておるのでありますが、これはたまたまうまくいっているからいいようなものの、これは事故のもとだと思います。 早急に考えられなければならないにかかわらず、金がない、予算が間に合わないということでがまんさせられておる。ことに私は一番根本の問題は定員だと思いますが、ほとんどこのところこういう物の増加に伴う定員の増加が追いついていけない状態にある。これが十分なる予算の中で組んで、しかもそういう状況であるとするならば別ですけれども、予算がないから、収入がないから、あるいは収入の伸びが思うようでないからがまんさせられるということでは、私は大へんなことになりはしないかと思うのであって、そういう見地からいたしまして、今の事態をどういうふうに改善して、どういうふうに対処なさるかにつきまして、これは一つ大臣から承りたいと思います。
○植竹国務大臣 局舎の改善につきましては、すでにあるいは何かの機会にお示し申し上げたかと思いますが、概算要求をただいまやっておるわけでございますけれども、お話の通り大へん古い局舎、それからまた手狭な局舎、その後人家がたくさんふえましたり、あるいは工場がふえましたために、局舎の狭降を感じているところがたくさんあるわけでありますけれども、この問題は御存じの通りの継続計画をもちまして解消していく考えでございます。 また定員につきましては、お説の通り、定員をもっとふやして、非常勤をできるだけ常勤化していく考えでございますが、これについてはやはり給与総額のワクもございますために、ただいまのところは思うにまかせない現状ではございますが、できるだけその方針に従って給与等につきましても安心して仕事がやってもらえるような方針に、これまでもそうであったわけでありますが、さらに今後もその点に留意いたしまして運営して参りたいと存じます。なお、数字等につきましては一つ関係局長からお答え申し上げたいと存じます。
○金丸(徳)委員 そういうような状況の中で、三十五年度予算におきましては、局舎計画については既定の計画もありましょうけれども、これを遂行されるといたしましても、たとえば定員の問題でありますとか、これはこまかいことになって恐縮でありますけれども、集配勤務その他の問題、そういう方面にどういうふうな予算が使われるのか、どの程度に改善されるのかという点についてのお見込みを承っておきたい。
○植竹国務大臣 これはどうしても窮屈な予算で仕事をして参りますには、人的方面と物的方面、施設と人の運用、二つになろうかと思いますが、給与につきましてはできるだけよけい出す、そのかわりうんと働いてもらうということより以外に解決の方法はないと考えます。それからまた物的と申しますか、施設についてはすでにお答え申し上げましたが、もう一つの物的の面、つまり経理面でございますが、これは内部で合理化をしていって、人的の方面、施設の方面で幾ら合理化してもどうしても赤字でやっていけないというときには、やはり受益者負担と申しますか、物の値上げをするほかはないのじゃないかと考えます、そのときはやはり世論は理解していただけるものと——過去におきましてもそういうふうなやむにやまれぬ場合には値上げをして世間が理解して下さったと同様に、今後もそういうふうな場合には値上げもやむを得ない、値上げするにあたりましてはどういう方針で値上げするかといえば、企業経営として合理的な対策、合理的な値上げを考えていく、合理的と申します点は容積の問題、重量の問題ばかりが要件じゃないので、やはり教育面とか、経済、産業面のことも条件として取り入れなければいけないけれども、しかもなお第一種、第二種におきましても、これは社会福祉の面から考えて、第三種だけが安くて第一種、第二種だけが高いというのは必ずしも合理的じゃない。一種、二種にいたしましても、もっと三種に近いような料金、合理的な内容を持ちました一種、二種の郵便物もあろうかと存じます。それらのことを全部勘案して、さらに郵政事業全体から見て、収支計算、資産、負債の関係また収入の部、損失の部、経費の部というものをよく損益計算書、貸借対照表等をにらみ合わせまして、そのコスト計算をして料金を決定していきたい。つまりコスト計算と社会的要件とをにらみ合わせまして、新しい郵便収入体系というものを、郵便料金の体系というものを新編成していくことがそろそろ必要な時代に迫った、こういうふうに観察いたしております。
○金丸(徳)委員 大臣のお考えの基本はよくわかるのであります。しかし実際問題としてはいささか日暮れて道遠しという観があるのです。現実に私が承りたいのは、三十五年度でこういう事態の中でどう対処なさろうとするのか。実は具体的に問題を提起いたしますれば私の伺わんとするところがよくわかると思うのでありますが、たとえば現場の方では先ほど申し上げました駅から局までの逓送なんかにつきましては、依然としていいところでリヤカー、ひどいところは自転車のうしろにくっつけてよちよち歩いておるような状況でありますが、今はもうお百姓さんが肥料を運び、米、麦を運び、野菜を運ぶのに小型トラックを使う時代であるにかかわらず、依然として大事な郵便事業がそういう状態のままで置かれるなどというようなことは、もう耐えられない事態だと思うのです。こういうことについて三十四年度におきましても大いに考えられるということを言われておったのでありますが、必ずしもその考えられた実際面というものは地方まで行き渡っておりません。地方まで行き渡る傾向だに見えない状況であるのでありますが、三十五年度においてはこういうような状況についてどの程度の改善策を講じ得るお見込みなりやいなや、こういうことを承りたいのであります。
○植竹国務大臣 詳細な数字は経理局長からお答え申し上げさせます。
○西村説明員 第三種、第四種のようなかさものがふえてきておる、従業員大へん困っておるのだが、それに対して三十五年度予算でどういう施設改善を実施しようとしておるかというお話だと思いますが、そういう問題に対処いたしますための郵便施設改善計画を実は三十四年度から実施しておりまして、三十五年度予算におきましてはそれの第二年度分として所要経費大体七億円程度のものを要求いたしておる次第でございます。 その内訳を大体申し上げますと、まず第一に人口二十万以上の都市の市内局におきましては取り集めとか配達、こういうものを従来軽自動三輪車とかスクーターとかでやっておったのでありますけれども、それを一つ専用自動車に切りかえたい。それからその他の郵便局におきましては、ただいま御指摘のありましたような非常に前時代的なものを従来使ってやっておったのでありますが、そういうものに対しましては軽自動三輪車、スクーターとかいうものも一つ増備をしていくことにしたい。それから鉄道の主要幹線につきまして鉄道便の増便をも計画いたしております。それから第三種以下の郵便物の航空機搭載の制限を撤廃いたしまして、航空機にもどしどし積めるようにしたい。それからまた配達の際に携行に非常に困難を感じておるようでありますので、先ほど郵務局長もちょっと触れたかと思いますが、前送保管箱、前送保管所というものを一つ増設したい。それからこれはなかなかむずかしいことのようでありますけれども、六大都市の高層建築物でございます。三階以上のビル、アパート、そういうものに対しましては、郵便受箱を自発的に作ってもらえればけっこうなんでございますけれども、作ってもらえないようなところには、こちらの方から一つ郵便受箱を何か作りましてそれを提供して設置してもらえないか、取り付けてもらえないかという趣旨でその所要経費をも一応要求はしてございます。そういったような施設改善計画の第二年度分としての所要経費を概算七億程度要求いたしますとともに、局舎の改善計画、これは第三種、第五種のためだけではございませんけれども、新年度におきましては一応六十三億円程度の建設費を要求いたしております。それからもう一つ、最後には定員の増加でございます。これは郵便関係といたしまして大体五千五百人程度の増員の要求をいたしております。大体三十五年度に織り込みました施策といたしましては、概略以上のようなものでございます。
○金丸(徳)委員 ただいまの七億の中で、ことに地方の集配局に、機械化されるための経費、地方の集配局にたとえば自動車なりスクーターなりを増備あるいは新しく配備されるための経費というものはどれくらいになっておりますか。
○板野説明員 ただいまのところその区分がまだ十分いたしておりませんが、総体的に申し上げますと、たとえば局駅間の受け渡しというようなものは、もうほとんどその地方の関係の経費でございますが、大体これに二千四百万円程度やりまして、あるいはこの軽三輪自動車とか、スクーターとかいうものを配備いたしまして、局駅間の受け渡しの機動化をやりたい、これはほとんど地方関係であります。それから軽三輪車につきましては、約五千万円ほど計上いたしておりますが、これは地方も都市もございます。それからスクーターが大体五千六百万円、これもただいまのところ、都市が相当行き渡っておりますから、そろそろ中都市以下にこれは回す。それから原動機付自転車でございますが、これは一億三千万計上いたしておりまして、これらはできる限り市外集配用にこれを使用いたしたい。あるいは町村合併等、あるいは電報速達用のごときはほとんど農村地帯に参るわけでございます。大体これからそろそろ農村地帯にも回ってくるというような計画を進めております。
○金丸(徳)委員 ただいまお示しの五千万とか七千万円とかいう金額において、どの程度の台数が用意せられて、どの程度の局にまで三十五年度に配備なさるお見込みなのか。地方の集配特定局などには大部分、少なくともスクーター一台ぐらい、それからちょっと郵便物の多いところには軽三輪車というものか、三輪自動車といいますか、トラック程度のものが配備されるお見込みなのか、承りたい。
○板野説明員 ただいまそのこまかい数字を持ち合わしておりませんので、いずれ調査いたしまして出したいというふうに考えておりますが、一応三十五年度といたしましては、軽三輪車は二百九両、スクーターが三百五十三両、それから原動機付自転車が二千六百両、このような予定をいたしております。それをどういうように配分するかということは、まだちょっと計画がそこまでいっておりませんが、いずれ資料をお出しいたします。
○金丸(徳)委員 今の数字によって郵務局長が理想とするところの現地機関の逓送、集配の機械化というものがどの程度のパーセンテージで実現されていくことになりましょうか。かなり全国の集配局の数が多いように思います。もっともその中にはすでにスクーターあるいはその他の機械化の施設を持っておるところもありましょう。しかし一台もないようなところがまだまだたくさんあるのですから、それが三十五年度においてたとえば七割とか八割とかいうようなところまでいくお見込みでございましょうか、どの程度の見込みでございましょうか。
○板野説明員 先ほど経理局長から説明がありましたように、大体三十四年度を初年度といたしまして五カ年計画でこれをやるという計画でございます。たとえば原動機付の自転車を見ますると、最終目標が一万二千三百四十両ということになっておりまするので、現在の自転車が大体四、五万だと思いまするが、その三分の一くらいは原動機付になっていくというような目標でございます。しかし、それがどのように分けられるかということにつきましては、ちょっとここに資料の持ち合わせがございませんので、いずれ資料としてお出しいたしたいと思いまするが、大体経費の関係上そう一気にやれないということでございまして、五カ年計画でこの程度まで持っていくという考えでございます。
○金丸(徳)委員 そうすると五カ年たってもまだ理想の域には達しない、こういうことのように承れるのであります。かなりおくれておる。ほかの事業に比べてみますると実に旧態依然たるものでありまして、取り残されたるものが郵便事業だというような感を遺憾ながら私どもは持たざるを得ない実情であるのです。今後五年待ってもなおその理想の域に達しないということは、とうていこれは私はがまんできないことだと思います。五年計画を三年に詰める、三十四年度から始まったわけでありますから、二年に詰めるということでありますれば、三十五年度、来年度において完成されるということになりましょうが、それも少し無理な御注文といたしましても、三十六年度には大体のところには理想の域に、つまり世間に追いつくだけの、取り残されておるものを取り戻すだけの努力目標というものがなければならぬと思うのでありますが、この点は郵政大臣はどういうお考えでありましょうか、それをもって満足されるということでありましょうか、それとも何か別の理由があるからやむを得ないというお考えでありましょうか、あるいは何とか別な方法を講じてでもこれを促進しておくれを取り戻す、そうしてかつての郵便事業が謳歌された時代のように世間よりも一歩進んだ業態において運営されるようなことを理想とされるかどうか、承っておきたいと思います。
○植竹国務大臣 これは全くお話の通り事業のやり方によって必ず成績もよくなるし、今の赤字と申しますか、不合理な点を解消していくことが必ずできる、さように考えております。ただいま御指摘のような方法で熱意をもって計画を立てて実行に移していきたい、さようにはっきりと考えております。
○金丸(徳)委員 実は私が三十五年度予算編成期を前にして大臣に承りたいと思いますのはその点でございます。五年計画を改訂なさらなければならないときがきたんじゃないか。で、改訂なさるおつもりありやいなや、また改訂なさる具体的な方法というようなことについて承りたかったのでありますが、いつも大へん抽象的でありますので、できればもう少し具体的に承りたい。
○植竹国務大臣 その点ただいま総合計画を五年先を目途といたしまして実は立案を始めまして、役所の幹部とその相談もすでに始めておりますので、それも十二月一ぱいにはちょっとむずかしいかと思いますが、一月早々にはできるつもりで、一生懸命にやっております。
○金丸(徳)委員 その場合においても、結局問題はやはり収入財源ということになろうかと思います。そうして財源の底に横たわっておるものは、先ほどから大臣もお認めになっておりますような三種以下の収支償わざるものの増加傾向ということが、やはり一番問題解決のかぎを握っているかのように思われるのであります。こういうことについて、大臣は早急に全力を上げて検討されるということでありましたが、郵政審議会あたりに具体的なる諮問案でもお出しになって、そうした専門家の意見を徴しつつ、また世間にもある種の考え方について呼びかけられる腹をお持ちでありましょうか、どうでしょうか、承りたい。
○植竹国務大臣 全くそういう同じ考えを持っております。実はゆうべも相談を始めたところでございます。その御説の通り、よく世論の理解と納得を得ませんと、なかなか今日ではむずかしいと思いますので、十分その点も考えまして、世論の理解を得て御審議までに持っていきたい、さように考えております。
○金丸(徳)委員 世論の納得と理解のもとにということであります。私そうでなければならないと思いますが、ただ黙っておっては、私は世論はなかなか積極的に理解もしてくれないと思います。これは相当にやはり手を尽くし、順序を踏んで世論にも呼びかける必要があろうかと思うのであります。 そこで私は思い出すのでありますが、今の三種以下の低料制というものは、明治政府のまだこうした諸般の社会情勢が進展しなかった時分において、逓信事業がある種の郵便物について低料制をとって、そして文化の向上なり経済の進展なりに寄与すべきであるというような状況下におけるああした制度だと私は思うのであります。たとえば農産物の種子というようなものについて、商品見本というようなものについて、特にあるいは原価を割るかもしれないような低料でもって集配するというようなこと、また三種などについては特に文化面においてこれが非常に貢献するという意味において、私はその負担を郵便事業がしょって立ったということ——郵便事業が明治の諸般の状況がまだ十分に整わないときにおいてこれをしょって立ったということについては十分わかるのであります。そうでなければならぬと思いまするし、そしてその功績たるや偉大なるものがあったのでありますが、社会制度、経済制度が十分に発達し、充備された今日において、明治政府のとったような責任を郵便事業が依然としてとっていかなければならないかどうかについては、ずいぶん私は考えなければならないときが参ったように思います。たとえば電信電話事業などについては、もしそういう考えでありますれば、学校もしくはその他の公共機関などについては料金を特別な低料でやってもいいんだという理屈にもなってきましょうし、鉄道なんかにつきましては、特にそういうような考えが起こらなければならないと思いますが、必ずしもそういう方面はなっておりません。かつてはそうであったものがだんだんとその色合い、度合いが少なくなってきておるようであります。そこで郵便事業においてだけ旧態依然として旧慣を墨守するといいますか、これは悪いことではないのですから、しょって立てればこれに越したことはありませんが、実情はもうしょって立てなくなったときがきた、といたしまするならば、やはりここで世間に呼びかけるなり何なりして、根本的な郵便事業の円滑な、そうして内容を充実した合理的なる運営方法に再出発すべきときがきた、それが料金改正となるかどうかは私は知りません。ほかの方法、名案があればそれに越したことはないと私は思いますが、そういうときがきたように思うのであります。ここで大臣は重大なる決意を持って、やはり世間に呼びかけられつつ、三十五年度予算編成にあたって、利用者が、世間が、ことに従業員が渇望している対策については相当の中身を持ったものに切りかえてこれをお進めにならなければいけないように思います。御決意を承っておきます。
○植竹国務大臣 私は全く同感でございます。ただ私の答えがとかく本日は抽象的に流れがちなのは、具体的に、たとえば御指摘の農産物の種子とかいうふうなことになりますと、影響するところも大きいものでありますから、役所の中でもよく検討し、また審議会もかける段取りがございますので、今日のところは抽象的なお答えでお許しをいただきたいと存じますけれども、その点は全く同感で、もう私たちは根本的に郵政事業について振り返らなければならない時代の転換がきておると、さように考えます。御指摘の通りに進みたいということをはっきりお答え申し上げます。
○金丸(徳)委員 時間がだいぶ過ぎてしまいましたから、郵便事業につきましては、大臣の御決意を承りまして、ただそれをいかに実現していただくかについての熱意をお示ししていただくことを期待申し上げて、これで終わりたいと思います。 あと時間がございませんので、貯金事業及び保険年金事業について要点だけを申し上げまして、予算編成についての大臣の絶大なる御尽力といいますか、御努力を願わなければと思うのであります。 貯金事業については、保険もそうでありますが、来年度はことしの災害予算及び来年度の災害対策を主としたいろいろの施策が講ぜられるという意味におきまして、財政投融資の財源というものがかなり多く期待されると思います。結局はそれが郵便事業にも、また簡保、年金事業にも及んで参ると思うのでありますが、そういうことを前提といたしまして、今の郵便事業は、手足をひっくくられたまま、あてがい扶持で、あるときはけつをひっぱたかれて走り出し、あるときは鼻づらをつかまえて引きずり回されて、そうしてまたあるときは先に行き過ぎるといってしかられたりするような、そういう状況でありますから、何とかもう少し自主性を持った、活動しやすいような条件を備えておかなければ、来年度国が期待するような財政投融資の財源に寄与するまでの状況は困難ではないか、こう思っております。これについて、大臣は基本的にはどういう対策を持っておられますか。ことに三十五年度予算編成について具体的にどういうふうな対策をお講じになられるつもりでありますか、承りたい。
○植竹国務大臣 どうも痛い御質問でありますが、大切な問題で、郵貯の逆ざやの問題にいたしましても、また簡保の利回りの問題にいたしましても、自主的の運用の問題にいたしましても、いずれも御指摘の点は全部私たちもほんとうに日夜という言葉を使いたいほど、この問題についてははっきりした考えを持ちながら、それが実現の運びまでいかない。財政当局は財政当局としての立場もあり、また今までのいきさつと申しますか、資金運用に関しまする歴史等いろいろな関係もございまして、まだこれが合理化されていないことはまことに遺憾に存じます。この問題は先般来熱意を込めて関係方面の了解を得ることに努めておるようなわけでございますが、せめて何がしかでも前進させなければ私の立場としてもその責めを全うすることができないという意味におきまして、目下熱意を込めて折衝中でございます。
○金丸(徳)委員 抽象的なお答えでありますが、私は実は具体的に承りたい。たとえば最高制限の引き上げでありますとか、あるいは取扱費の増額でありますとか、定員の増でありますとか、ちょいちょい新聞などではそれについての具体案といいますかお考えが、これは大臣のお考えであるかどうか知りませんけれども、出ております。実際にそういう計画を持っておられるのか。同時にそういう考えを持っていただかなければなりませんが、それをどの程度に実現される腹でありますか。これは今までの歴代大臣は苦労なさったことでありますが、今度はそうした特殊な事態の中において植竹郵政大臣は重大な決意を持って当たっていただきませんと、せっかくの理想がやっぱり画餅に帰してしまうような気もしてならないのであります。具体的にどういうふうにお考えになっておられるか。
○植竹国務大臣 率直に申し上げますと、簡保五十万、郵貯五十万という線で大いにがんばっておりますが、なかなかそこまでの理解がまだないような段階でございます。なお一生懸命に取り組みたいと思っております。
○金丸(徳)委員 両事業について定員などがかなり今まででも窮屈である。いろいろな事情からいって、そういうことであるかどうか知りませんけれども、大蔵省からたたかれてしまっておるというようなことであります。ことに昨年は家族保険、これは保険の方でありますが、家族保険の創設についても十分なる定員措置が講ぜられておらない。そういうことからいきまして、結局現場の方では窮屈な定員の中で苦労しつつ目標を達成するというようなことになっておるようでありますが、それが耐えられる間はいいのでありますが、だんだん積もり積もって相当大きな欠陥を生ずるようなことにならない前に、根本的に対策を講じなければならないと思うのであります。郵貯においてもしかり。そういうことについて三十五年度予算ではどういうふうなお見込みでございましょうか。
○西村説明員 貯金事業、保険事業につきましても定員が足りないという現場の声は事実あるのでございまして、私どもといたしましても三十五年度予算におきましてそれぞれ所要の定員要求をいたしておるわけでございますが、いろいろ大蔵省の方といたしましても、そう何でもかんでも定員で持ってこられては困る、もう少し事業の合理化なりその他能率の向上なり、そういったことについても努力してもらわなければいかぬといったようないろいろやりとりがございまして、まだ何名程度はたして増員が獲得できるかどうか全然見通しもつかないのであります。
○金丸(徳)委員 それは現段階においては、大蔵省との関連においてはまさにそうであろうかと思います。しかし将来においておのずからここまではがんばらなければならない。ことに大臣は理想を実現する上においてここまでは一つという腹づもり、というものがあるのではないかと思われるのであります。それが実現できなかったからといって、私はあとでどうということは思いませんけれども、しかしそういう一つの目標を持って努力をしていただくことは大へん大切なことのように思うのですが、この点はどうですか。
○植竹国務大臣 この点は、ただいま折衝中でもございますので、この最低限度につきましては答弁を一つお許しを願いたいと思います。一生懸命に一つ、少しでも定員をよけい獲得いたしますように今後とも折衝を続けて参る覚悟でございますが、その程度で一つ……。折衝中でありますから、あまり具体的な数字をここで申し上げましてもいかがかと思いまして——概算要求しておるところはここに出ておりますが、またお手元にもすでに出しておるかと存じますけれども、その程度で一つ御了承を願いたいと思います。
○金丸(徳)委員 実は私はここでその腹づもりを言っていただくことが、大臣が大蔵大臣と折衝なさる場合における一つの背水の陣にもなろうかと思ってお伺いをいたしたのでありますが、それは言うよりも言わない方がよりまさるということだそうでありますから、これは戦術上のことでありますので、それはそういうふうに了解いたします。と言いますのは、ここで表明なさる以上に決意を持って当たっていかれる、こう思いますから、その戦術は大臣を信頼するわけであります。基本の問題としまして、実はこの定員関係は、もう数年来積もりに積もった問題のように思われるので、郵便事業において先ほど五千五百人の増をここでやるのだというお示しがありました。私は郵便事業はこれで足りるとは思いませんけれども、しかしこうした一つの数字が示されて、そしてそれが実現されることはやはり一歩前進だと思います。同時に貯金事業におきましても、簡保、年金事業におきましても、そういうふうな努力がこの際払われませんと、この数年来積もりに積もったあかといいますか、うみといいますか——うみでもあかでもないかもしれません。穴であります。その穴が三十五年度においては一そう大きくなると思われる。そのことが事業運営の将来に大きな問題を残していくことを心配するものであります。で、三十五年度予算がこの従来の懸案を解決する唯一無二の機会である。将来に向かって明るくするこれまた唯一無二ののがすべからざる機会である、こういうふうにお考えをいただいて、戦術はこれは大臣におまかせいたすよりほかありません。大臣の信念に基づいての実現方を要望申し上げるのであります。御決意を最後に承りまして、私の質問を終わることといたします。
○植竹国務大臣 全く御指摘の通りだと思います。私たちの立場といたしましては、全く非常勤をできるだけ少なくして、定員化して、がっちりした仕事をみっちりとやっていってもらいたい、さように考えまして、御指示の通り熱意を持って折衝いたして参ります。
○森本委員 ちょっと聞いておきたいのですが、郵便法の第五十六条の「郵便物の差出、運送、交付及び配達に関し必要な事項は、郵政大臣が、省令でこれを定める。」こういう事項がありますが、この中の配達に関する郵政大臣が定めた省令というのは、どういうことですか。
○板野説明員 配達に関しましては、あて所の方に配達するということが一つでございます。それからもう一つは、事務所等で一括してこれを扱っているところでは、その事務所に——アパートとかあるいはビルでございますが、そういうところには一括して配達することができる。それからもう一つは今の八十五条の適用地でございまして、非常に不便な山村地域においては、これは郵便局にとめ置きをしてこれを交付する、こういうような規定でございます。
○森本委員 それで配達をする者はだれがするということはきめていないのですか。
○板野説明員 これは郵便に従事する者が配達をするということであります。
○森本委員 それは郵便に従事する者が配達するということで、ちゃんと省令にうたってありますか。
○板野説明員 省令にはこれはうたってないと思いますが、これは普通の定員内におきまする常在、あるいは定数的非常勤、あるいは一時、ある特定の期間だけ郵便に従事する、あるいは請負人等でございまして、請負等の規定によりまして郵便に従事する、こういう者がこの郵便を配る。そういうような契約なり、あるいは国家公務員法のいろいろな任命行為によりまして郵便を扱う者が、郵便に従事する者、こういうように考えるのであります。
○森本委員 いや、考えるのでなしに、それはどういう省令なりどこでそういうことをきめてあるかということです。何かそういう規則の根拠があって——仕事は全部郵政省がやっておるわけですから、その郵便を配達する者はだれが配達をするかというようなことは、どういう規則、どういう規定になっておるかということです。
○板野説明員 具体的に個人の一つの責任というものは、現場の郵便局におきまする局長の業務の指定できまるわけでございます。しかし一般的には公務員法なり、または郵政省の設置法、それから運送委託法の請負の法律がございます。そういうものによってその義務が生じてくる、こういうことであります。
○森本委員 それは郵便物の運送に関する法律というものは別にあるけれども、これは運送に関することであって、配達でないわけです。だから郵便物を配達するということについては、どういう法的根拠によってやっているか、こういうことを聞いておるわけですよ。郵便局の局員が郵便物を配達するということについては、その郵便法の何条なり、あるいはまたその省令のどういう規定によってこれをやっておるか、これは立法府ですから、法律に関係する根拠を聞いておるわけです。あなたの感じで言われては困る。あなたは具体的にどういう規則に基づいてその郵便物を配らしているか、その法的根拠を聞いておるわけです。
○板野説明員 いわゆる定員になっておる常在、国家公務員法の任命行為によりまして、郵政事業に携わっているそういう者につきましては、これは私ども法律はこまかいことはわかりませんけれども、その郵政関係の配置、任命というような行為が一つあります。その任命によりまして郵便局のどこそこに勤務する、またそれによりまして内勤にするとか外勤にするとかいう仕事の割り振りがきまってくる。そのほかの請負の方につきましては、ただいまの契約によりまて非常勤等は一定の郵便に従事する者ということになるわけでござまして、その者につきましてはその契約の締結によりまして、そして郵便に従事する人という一つの責任がそこに生まれて参る、それによって配達する。
○森本委員 僕の言っておるのは、五十六条に言うところの省令に委任されておるから、その省令に委任されておるところの郵便を配達するということは、どういうふうに省令でなっておるか、こういうことを聞いたわけです。そうすると郵便の業務に従事する者がこれを配達する、その省令はこういうことですね。その省令はそこにないですか。そういうことは郵務局長は頭の中で覚えておるくらいでないと、局長は勤まらぬですよ。これは専門のことですからね。
○板野説明員 郵便法というものは、元来国民との間のいわゆる一つの利用関係が規定され、かつ郵便の本来のあり方というものとか、そういうものがここに規定されておる次第でありまして、だれが扱うかというようなことは、別個の法律で規定されておるという次第であります。
○森本委員 郵便に従事する者がこれを配達する、こういうことなんでしょう。だから郵便に従事するという者についての認定は、国家公務員法なりあるいはその他によってきまるわけだ。だけれどもこの第五十六条によって、郵便を配達する者はだれが配達をするかということについては、郵便業務に従事する者がこれを配達する。郵便業務に従事するという者については、国家公務員法なり、あるいはあなたの言う任命権によって職務の範囲をきめることによってこれがきまるわけだ。だから私が聞いておるのは第五十六条にいうところの郵便物を配達する人というのは、あなたの今の答弁では郵便に従事する人間、こういうことですかと聞いておるわけです。
○板野説明員 その通りでございます。
○森本委員 そこで問題になりますのは、今東京都内で非常に問題になっておるのは、たとえば隣組の人を通じて配達をするとか、あるいはまた婦人会を通じて配達をするとかいうふうなことをやっておるわけですが、これは一体法律のどこに根拠を置いて、これが隣組なりあるいは婦人会に配達をさすのか。これはむろん運送ではございませんから、そういうことについての法的な根拠はどこにあるかということを御説明願いたい。
○板野説明員 これは郵便物運送委託法の中に、そういうような配達も含めて、郵便事業の一部を契約等によってまかすことができるという条文がございまして、それによってやっておる次第であります。
○森本委員 それは郵便物運送委託法の何条ですか。
○板野説明員 隣接等におきましては、これはいわゆる契約によって非常勤の任命行為が行なわれるということによってやるわけであります。一般の請負においては請負集配区等は、郵便物運送委託法によってやる。こういう次第であります。
○森本委員 私の質問をよく聞いてもらいたい。私もしろうとではないから、請負集配区の問題とか、郵便物運送委託法で、郵便物を委託して運送してもらうとかいうことについては、これできまるけれども、普通の郵便を配る場合、先ほどのあなたの答弁では郵便業務に従事する者が配る、こういうことになっておるわけだから、それを今婦人会に頼んでみたり、あるいは隣組に頼んでみたりしておるということは、それは一体どういう法的根拠があってそういうふうにやっておるのか、こういうことを言っておるわけです。だからあなたの答弁では、婦人会なり隣組というものに頼んでおるわけではない。その婦人会なり隣組の個々の人々を郵便局が非常勤として雇い上げておる、こういうことでしょう。そうでなければつじつまが合わぬですよ。
○板野説明員 どうも答弁がまずくて相済みませんが、その通りでございます。
○森本委員 これは非常にむずかしい解釈をしておるわけです。得手勝手な解釈をしておるわけですよ。実際問題としては頼むときには隣組の組長なり、町内会の会長なり、あるいは町内会の役員なり、婦人会の役員に頼んで、その人が今度婦人会の人を動員してやっておるわけです。実際は個々の人間を非常勤として雇い上げるという建前になっておらない。ちょうど消防団を動員したような格好の郵便物の配り方をしておるわけだ。ある程度これは違法の疑いがあると思う。実際問題としては今私が言ったような形においてあなたの方はやっておる。だから合法的だということは一応答弁にはなっても実際の運用面から見るとあの一人々々が非常勤に任用されておるとは私は考えられぬと思う。しかしこれはいずれこういうふうな婦人会とか、あるいはまた隣組の人々を雇ってやらなければならぬというふうなことのないようにすることが、今の金丸委員の質問の要点であったと思うのです。 そこでちょっとお聞きしたいと思いますが、隣組の幹部や婦人会の幹部を通じてこういうように郵便物を配らすということについては法律的にもちょっとおかしい点があるわけでありますが、きょうはその点は申し上げるわけでなく、練馬の郵便局で七千通からの郵便物がたまっておる、ちょっと来てくれということで、この間郵便局へ実際に見に行ったわけでありますが、恐らく郵務局長もこれの報告は聞いて知っておると思います。その同席にあなたの方の業務課長の山君が来ておりましたから、おそらくその報告をあなたは受けておると思うわけでありますが、七千通たまっておるというのは郵便物がたまっておるわけではない。隣組なり婦人会の人を動員して、特に隣組の人ですが、隣組の人を動員して配達を依頼した。ところがあて所にこの人を尋ね得ずということで、その郵便物が全部戻ってきておるわけです。そのあて所に尋ね得ずという郵便物の中には区役所なんかもある。あるいはまた電電公社のいわゆる正式のものもある。そういうことになってくると、あて先というものは全部確実にある人なんです。それから、あて所には確実にある人が、あて所に尋ね得ずということで相当の郵便物が返ってきているということ、それが大体一カ月くらいたまっておる。かなり整理をしておっても、まだあと数千通というものが残っておる。これは当然現在の常在員に配達させるならばすぐ問題は片づくわけです。ところが現在の常在員というものは流れ作業でありますから、次から次へと郵便物がきておる。その毎日の郵便物を処理していくということになりますと、残っておる郵便物というものは依然として隣組なり婦人会に頼む。こういうことになると、あて所にちゃんとある者についてあて所が尋ね得ずということで一カ月も、あるいは多いのになりますと四十日も郵便局で滞貨をしておる。こういうことについて郵務局長としては一体どうお考えになっておるか、一つ御答弁を願いたいと思います。
○板野説明員 練馬の局につきましてはここは数年前からそういうある意味の物だめが非常に多いところでありまして、これは過去数年間にわたりまして、郵務局といたしましても郵便局を増置するとか、あるいは定員の増配をするとか、いろいろ手を尽くしてきたわけであります。今年十一月五日ごろにはその滞貨が最高約八万七千通に達した。このような状況下におきまして町内会の配達、町内会から非常勤を雇ってやるとか、あるいは一般の学生アルバイトを雇って配達する、こういうことを急拠いたした次第でございますが、その非常勤たちが大体午後三時ごろから来る者がおり、これが暗くなってからはなかなか配達ができないということでその物がだんだんたまってくる。四、五日たまりますとこれはどうしても処理しなければならぬ、こういうわけで、実は局長室に郵便の区分だなを置いてこれを処理してきたようでございますが、何せ郵便物がどんどんたまるものですからなかなか処理しがたい。一方一週間くらいたまりまして、そこでまた常在員の方へこれを頼むというふうに持っていったようなこともあったそうでございますけれども、常在員の方も一週間もたまるとまた持っていって利用者から怒られる、これは自分たちでは扱えないということで、またこれを幹部連中が局長室でやる、こういうようにいたしまして、ただいまお話の通り一時は七千通もこういう事故郵便物があった。まことに私どもといたしまして申しわけない。現在これを急拠幹部連中が処理いたしまして、十一月二十七日現在では約四百三十通というものが未処理になっておる、こういう状況でございます。こういうような事故郵便物がたまってくる、これは全く短期の非常勤によって扱われるからこういう事態が起きる。私どもといたしましても、物だめを起こすその原因につきまして十分反省をいたし、また物だめを起こすような事態につきましても常在員の反省も求めまして、そしてこのような滞留が起こらないように今後とも一つ処理をしていきたいというふうに考えている次第でございます。
○森本委員 その練馬の局は現在何区ありますか。
○板野説明員 四十四区ございます。
○森本委員 それで外勤は何人いるのですか、郵便の。
○板野説明員 外勤は総計七十八人ということになっております。そのほかに年休のあと補充あるいは物増というようなものが十一人ございます。
○森本委員 四十四区、それでそれは全部何便やっておりますか。
○板野説明員 この局は配達が午前午後の二便でございますが、たしか昭和三十年ごろは二号便はやっていなかったというような状況にあったようでございます。
○森本委員 一区当たり何戸数ですか、この練馬あたりは。
○板野説明員 一区内の世帯数が四万三千でございます。従ってこれが四十四区でございますので、大体一区当たり千軒ぐらいになると思います。
○森本委員 年賀区は何ぼになりますか。
○板野説明員 大体四十四区に対して二倍ぐらいの増区をいたしまして年賀をやる……。
○森本委員 大臣、今のお話をよく聞いてくれましたか。現在たとえば四十四区ある。それが年賀区になればこれが倍になるから八十八区になる。それで実際の常在員というものは七十八名。それで二号便があるということになって年賀を取り扱うということになった場合、今の年賀郵便も全然ない状態においてこの事故郵便物が現に四百三十通、五百通たまっている、それが、まして年賀になってきた場合一体どういうことになるか。あなたは、僕がこの前に忠告したように、非常勤三百万人を動員して行なうと言って大みえを切っておったけれども、これは非常勤を一万人雇ってもできないです。練馬の局は。こういうことを大臣はよく承知をしておいてもらいたいと思います。そういうこまかい内容に至るまで、与党の諸君と政策等について打ち合わせをする場合においても詳しく説明せぬと、実際問題として私のところは非常勤三百万人でございますから大丈夫だ、こういうことになった場合は、郵政大臣しっかりして全逓とけんかせい、解決なんかつける必要はないということになる。だからあなたはそういう実態というものをよくつかんで、そういう要路の大官なり、またそれぞれの人には説明を願うようにしてもらいたい。そうしないと、ここなんか現実の問題として非常勤を幾ら雇ってもできっこないです。事故郵便物がふえるばかりで、これを中外に発表したら、おそらくここの区民は非常に怒るだろうと僕は思う。自分はちゃんとおったにかかわりませず、それがあて所に尋ね得ず、こういう者はおらぬということになって事故郵便物として戻ってくる、しかもそれが一カ月も行ったり来たりする。だから常在員であっても、半月もおくれたものを配達していったら郵便局の局員が悪いということになってどつかれますよ。そうなってくると常在員もいやです。行くなら局長行けということになるわけです。だからこういうこまかい問題を大臣というものは承知をして、何とかして労働問題の解決をつけて、そしてみんなが気持よく仕事ができるという態勢にぜひ大臣が努力をしてもらいたい。そういう努力をするためには、郵務局長あたりから三百万人の非常勤なんということを言われて大磐石というようなことを考えておったら、これは大間違いです。だからこういうこまかい内容をよく知って、そして与党の諸君方にも誠意を持ってこういう内容というものを説明願いたい。これは単に練馬の局だけを私は出したわけでありますが、東京都内にはこういう問題が非常に多い。大臣はこの点をどうお考えですか。
○植竹国務大臣 全くお話の通り、こういう数字が世間に発表になりましたらば、世間では非常に怒るだろうということは私もさように考えます。なぜこんなに配達がむずかしいのに全逓の諸君は配達してくれないのだろう、年末で忙しいのに応じてくれないのだろうといって、多分怒るだろうと存じます。何とかして国民を怒らせないように、全逓の諸君に対して国民が非常な怒りを持つということは火を見るよりも明らかでございますので、何とかして超過勤務の協定を結んでもらいまして、この問題を円満に解決していきたい。しかしどうしても超過勤務はやれない、この年賀状を出したい、年賀状を受け取りたいという国民の要望は満たしてあげませんというふうに、全逓の方でどうしてもお断わりになるときにはいたし方ございませんので、これは何としても、手をこまねいて、郵政省は非常勤を動員しないで、全逓の諸君が協力してくれるまで待つということはできませんので、いたし方なく非常勤を三百万人動員するという手配をいたした次第でございまして、決してこの非常勤を雇い入れますことを快しとしているのではない、国民に対する郵政省の務めとしてやむにやまれず非常勤雇い入れの態勢を整えたというふうにどうぞ御理解いただきまして、今後とも国会議員、ことに逓信委員の皆様は御協力賜わりますようにお願いいたします。
○森本委員 大臣は非常に誤解しておる。私が言っておるのは、三百万人の非常勤というのは——あなたの言うのは年賀郵便のことを言っておるだけであって、これは年賀郵便じゃない。今の練馬の郵便局で七千通という事故郵便物が取り戻ってきておる。これは全然全逓の今の闘争の問題に関係ない。現実に私がこの三日か四日前くらいに行ったときに、そういう郵便物がたまっておるわけであって、現実の問題としては、定員が足らぬのだ。だからこの問題と全逓の今の闘争の問題とは関連がないわけです。私の言っておるのは、今でさえこういう状態のときに、先ほど言ったように、しかも四十四区というようなところの区でさえ、こういう問題が起き上がっておる。あれが年賀になったら、今の郵務局長のお話の通りに倍の八十八区になる。そういうときに問題がよけいに複雑になってきて、どうにもならぬような格好になる。だからその問題から解決をつけなければならぬ。と同時に、こういう平常の問題についても、やはり郵政省としては解決づけ得るように努力をしなければならぬ、こういうことを言っているだけであって、あなたの頭の中には、全逓が悪い、全逓が悪いということばかりあるから、何か国民が全逓が悪いとかなんとかいうことを言っていると言うけれども、私はそういうことを言っているのではない。現実に今こういうことが起こっておる、しかもこれが年賀になったらさらにひどいことになる、こういう説明をしているだけであって、大臣は何か私が言うと、全逓がどうだこうだということをすぐ口に出して言うけれども、私は何も全逓の代表として発言しているわけではないのであって、国民の代表として、郵便物がそういうふうに着かぬということはけしからぬ、郵政大臣としては責任があるのではないか、こういうことを私は国民の立場から追及しておるだけであって、一つ誤解のないようにもう一ぺん答弁をやり直していただきたい。
○植竹国務大臣 私は四十何区が八十何区になるという御指摘があったので、これは練馬の郵便に関する御質問だと考えましたから、練馬の郵便のときのお話を申し上げたのでございますが、あらためまして、通常の今日の遅配問題の御質問と考えましてお答え申し上げますが、この今日の遅配の事態も、やはり全逓の諸君のある一つの系統立った、一貫した闘争方式を用いられたものだというふうに考えますが、あるいは私の誤解であるかもしれませんけれども、そのときにはまた御指摘を願うといたしまして、ただいまのところはそういうふうに思います。 なお定員の問題につきましては、大体ただいまの一区当たり六百三十五通、それからふえましたところでは八百通にもなっておるように存じますけれども、大体に今の定員でもって円滑に配達できるような仕組みになっておると存じますけれども、なおこの数字につきましては郵務局長からお答えいたさせたいと存じます。この遅配の問題につきましては、われわれの立場といたしましても、国民諸君に対して、行政の担当者としてまことに遺憾に存じますので、何とかして職員諸君が、配達という問題は、これは政府に対する闘争ではなくして、国民に対する——結局年末年始の年賀状の問題ばかりでなく、ふだんの問題でも、郵便の配達をおくらせるということにつきましては、やはり国民に対する問題だというふうに理解をいただきたいと同時に、逆に政府の立場といたしましては、なおよく検討に検討を重ねて、定員が少ないために遅配が生ずるというふうなことがあってはならない。その点はさように考えますので、この点はさらに各現場々々につきましての統計を拾い上げ、検討を重ねて、定員問題につきまして万遺憾なきように今後ともやって参りたい、さように考えておりますが、詳細な数字につきましては郵務局長からお答えいたさせます。
○森本委員 その詳細な数字は、私の方がよく知っておるからよろしいです。それよりも大臣の頭を切りかえてもらいたいと思う。具体的な証拠がないにもかかわらず、今度の問題についても、全逓の闘争が相当影響してこうなっておる、そういうことを言っておるが、そうではないのです。全国の郵便の定員で、どうにか配達ができるようになっておるということをあなたはおっしゃるけれども、全国で平常で全逓が超勤をやって実際に郵便業務を運行しておるときでも、郵便についての非常勤職員は何万とあるはずだ。これは突き詰めていったら、郵便物はずっと増加しておるにもかかわらず、郵便の定員が一つもふえていないところに司大きな原因があるわけです。先ほどの金丸委員の質問に対して、あなたの方は、郵便の定員の増加についても努力しておる、こう言った。努力をしてもそれがとれぬから、こういう問題が全国的に起きてくるわけであって、あくまでこれは全逓の超勤拒否の闘争が原因ではないのだ。あなたは何かというと、全逓が闘争するからだ、こう言うけれども、それも若干は現実の問題としてあるだろうが、しかし根本的の問題は、定員が足らないというところに大きな原因がある。郵便物の増加割合に比して定員がふえていない。それは統計を見たら明らかです。これは大臣、一つそういう答弁をせられるときに、全逓の闘争が非常に影響してこうなっておるというふうな漫然とした答弁は、私はやめてもらいたいと思う。もしそういうことなら、具体的に、こういうふうな数字をあげて、こうなるから、これは全逓が悪いのだ——私は全逓の闘争が全然影響しておらぬということを言うわけじゃない。闘争についても若干の影響はあろう。しかし郵便物の増加に比して定員がふえておらぬということが大きな原因である。それからあなたは、今の定員でどうにか全国的に配達ができ得るような情勢にある、こう答弁をせられたけれども、そうではない。常在員でどうにか配達ができるというなら、現実に郵政省は非常勤を郵便業務に雇う必要はない。これは何万という人を、現在の常在員ではできないから雇って、さらにその上に超過勤務、さらにその上に年末には、かりに三六協定を結んでも、また相当の非常勤を雇わなければならぬというのが、今の郵便の実態なんです。そのことを一つ大臣、あなたは労働組合がきらいかどうか知らぬけれども、何でも全逓のやり方が悪い、全逓がどうもいかぬということでなしに、そういう点については、私は、公平におおらかな気持でこの郵便の事業を見てもらいたい、こう考えるわけです。
○植竹国務大臣 労働組合をきらいなんということは絶対にございません。全逓の組合並びに組合員諸君といえども、同じ郵政の傘下にあります私たちの仲間でございますから、きらいだなどということは毛頭ございません。さてそこで、そういったような精神でこの労働行政をやっていっておるのでありますが、定員は、確かに私たちの立場から考えましてももっとふやしてもらいたいと思い、またその努力をしておりますことは、金丸委員にお答えしたときと同じ心境でございますが、しかし労働力そのものといたしましては、幸いに非常勤で補っておりますので、これはそんなに遅配しないでも、一生懸命に励んでもらいますればやっていけるだけの、ちょうどいい数字になっておるのでございます。決して全逓側の欠点ばかりを指摘しているわけじゃございません。なお非常勤の存在につきましては、私はやはり仕事の繁閑等もございまするので、非常勤という制度を全然なくしてしまって、全部定員化するということは、これは財政上も困難であると同時に、また業務運営の妙味というものも多少、非常勤を残しておりまするところに発揮できる、さように考えております。定員を、それではどのくらいにしていったらいいか、それから非常勤をどのくらいに制限していったらいいかという点につきましては、すでに概算要求も出しておることながら、今後ともこの問題は、絶えず注目いたしまして、人事行政に遺憾なきを期したいと存じます。
○森本委員 もう時間がきましたのでこれでやめますが、それは理屈を言うようですが、私も何も非常勤を全部常在員にしろということを言っているのではない。夏季繁忙、年末繁忙というような特殊な場合もあるし、選挙繁忙というような特殊な場合もあるし、そういう場合の繁忙というものは、やはり非常勤でやらなければならぬということは、あなたよりも、もっと僕は郵便事業については詳しいから、そういうことは考えているわけです。ただ平生の常在定員が郵便物の平均物数と比較して、これは圧倒的に少ないということは言えるわけです。そのことをあなたがよく認識をして、そうして今後の政治折衝にも当たってもらいたい。それから年末の郵便については、大体非常勤も与えてあるということも言うけれども、こまかい数字の問題をここで私が質問をしてやれば、郵務局長おそらく答弁に立ち往生になると思う。だから僕はここでやらぬけれども、あなたは部下の報告をそのまま信用するということもけっこうだ。しかし、その部下たる局長の人も、大体大臣のごきげんとりばかりの報告をするのが能ではない。やはり悪いところは思い、こういうことがあってこういうことはできませんということは、各部局長というものも大臣、政務次官に、そういう報告をしていいと思う。だから、大臣もそういう点は十分に考えて、一つ最後の結論としては、われわれも今回の問題について解決をつけるように大いに努力をいたしましょうし、大臣としてもこういう実情をよくつかんで、そうして解決の方向に十分に努力せられることを私は最後に要望しておいて、もう答弁要りませんので、私の質問を終わります。
○橋本(登)委員長代理 次会は来たる四日金曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三分散会