社会労働委員会 第16号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1959/12/26
会議録
○永山委員長 これより会議を開きます。 この際、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 去る二十四日、理事の大坪保雄君が一たん委員を辞任されたので、理事に一名欠員を生じております。つきましては、理事の補欠選任を行なわねばなりませんが、これにつきましては、委員長に一任願いたいと存じます。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永山委員長 御異議なしと認め、大坪保雄君を理事に指名いたします。 ————◇—————
○永山委員長 齋藤邦吉君外二十三名提出の失業保険法及び職業安定法の一部を改正する法律案及び田中正巳君外二十三名提出の厚生年金保険法の一部を改正する法律案及び日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案及び船員保険法の一部を改正する法律案を一括して議題とし、審査を進めます。 —————————————
○永山委員長 順次提出者より趣旨の説明を聴取いたします。齋藤邦吉君。
○齋藤議員 ただいま議題となりました失業保険法及び職業安定法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。 失業保険法は、昭和二十二年第一回国会において成立し、以来今日に至るまでの間において、そのときどきの雇用失業情勢に即応して数次にわたり改善が加えられたものでありまして、その適用範囲は、ほとんどすべての産業に及び、給付内容についてもすでに充実したものということができます。しかして、今日までの変動する経済情勢下において、失業対策の柱として失業労働者の生活の安定に寄与してきたその役割は高く評価すべきであります。 自由民主党といたしましては、最近の失業情勢に対処し、失業対策の効果をあげるため、さらに、失業保険の給付内容の改善措置を行なう必要があると考え、就職が著しく困難な地域における給付延長の特別措置、職業訓練所入所者に対する給付延長の制度及び就職支度金の制度の三点の給付改善措置を実施することとし、従来の政府提案になる失業保険の改正事項にこれを追加して失業保険法及び職業安定法の一部を改正する法律案を作成し、提案いたした次第であります。 以下その概要を御説明申し上げます。 まず、従来の政府提案になる改正事項については、第一に、一般失業保険の保険料率現行千分の十六を千分の十四に改め、労使双方の負担をそれぞれ千分の一ずつ軽減したことであります。 第二に、保険給付に対する国庫負担の割合現行三分の一を四分のに改めるとともに、毎会計年度において失業保険の収支に不足を生じた場合には、その不足額について、国庫負担の総額が保険給付に要した費用の三分の一相当額に達するまで国庫が補てんするものといたしたことであります。 また、この場合の保険収支の計算は、一般失業保険と日雇失業保険ごとに別建として行なうものであります。 第三に、日雇失業保険の保険金の受給要件である待期は、現行通算六日、継続四日と定められ、かつ、日雇失業保険の収支の状況によりその日数を増減する制度となっておりますが、その日数をそれぞれ一日短縮して通算五日、継続三日に短縮するとともに、これを固定した制度に改めたことであります。 次に、今回新たに給付内容の改善措置として追加する改正事項の要点について御説明いたします。 第一に、給付日数の延長に関する特別措置等の新設については、失業者が多数発生した地域について、これらの求職者を当該地域において就職させることが著しく困難である場合には、これらの求職者が他の地域において就職することを促進するため、労働大臣が広域職業紹介活動を命ずることができる制度を設けることとし、このため職業安定法の一部改正をするものであります。 しかして、労働大臣は、広域職業紹介活動を命じた場合において、必要があると認めるときは、当該地域にかかる広域職業紹介活動により職業のあっせんを受けることが適当と認められる受給資格者について、その指定する期間内に限り、一定日数分の給付延長をなすべき特別措置を決定することができることとしたものであります。 なお、給付延長に関する特別措置を決定する場合の基準及び給付延長の日数については、政令で定めることといたしますが、この特別措置に要する経費については、通常の場合と異なり国庫が三分の一を負担することといたしたものであります。 第二に、失業保険金受給資格者の職業訓練受講を容易にするため、公共職業安定所の指示により公共職業訓練(訓練期間一年以内のものに限る。)を受ける受給資格者に対しては、失業保険金の支給が終了した後もなお訓練終了の日までの間失業保険金を支給する給付延長の制度を新設いたしたのであります。 第三には、失業保険金受給資格者の再就職の促進をはかるため、受給資格者が失業保険金の受給中に就職した場合には就職支度金を支給する制度を設けたことであります。 就職支度金は、受給資格者が失業後早期に就職した場合、すなわちその者の所定給付日数の二分の一以上を残して就職した場合に支給することといたし、就職支度金の額は、所定給付日数の三分の二以上を残して就職した者については、失業保険金の五十日分相当額、所定給付日数の二分の一以上三分の二未満を残して就職した者については、三十日分相当額とすることにいたしております。 最後に、保険料率及び国庫負担の割合については、昭和三十四年度から昭和三十六年度までの保険収支の実績に照らして検討を加えることとし、その結果に基づいて、おそくとも昭和三十八年三月三十一日までに、適正な費用負担の割合の決定について所要の改正の手続がとられるべきものといたしておるものであります。 以上がこの法律案の要旨でありますが、何とぞ御審議の上、すみやかに可決せられますようお願い申し上げます。
○永山委員長 田中正巳君。
○田中(正)議員 日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。 この法律案の要旨といたしますところは、日雇労働者健康保険におきまして療養の給付及び家族療養費の支給に要する費用についての国庫負担率が四分の一となっておりますのを十分の三に引き上げ、これとともに、傷病手当金及び出産手当金の支給に要する費用についても、予算の範囲内で国庫が補助することとされているものを、右と同様の国庫負担率に改めようとしたことであります。これにより、実質的には国庫負担額は相当の増額となりますので、収支不均衡を続けている本制度の財政の健全化に資することとなるわけであります。 以上がこの法律案を提案いたしました理由並びにその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。 次に、厚生年金保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。 この法律案は、厚生年金保険の標準報酬の最高限及び保険料率を引き上げるとともに保険給付の増額を行なうこと等をその内容としているものであります。 すなわち、改正点の第一は、標準報酬の等級区分を最低三千円から最高三万六千円までの二十等級に改め、これにより標準報酬を被保険者の報酬の実態に合わせることとしたのであります。 その第二は、基本年金額を増額して給付内容の改善を行なったことであります。現行の基本年金額は、定額部分二万四千円と報酬比例部分とからなっておりますが、この報酬比例部分について、現行法では平均標準報酬月額の千分の五に被保険者であった期間の月数を乗じて算出しておりますのを、平均標準報酬月額の千分の六に被保険者であった期間の月数を乗じて算出するよう改めることによりまして、実質的には報酬比例部分について二割の増額を行なうとともに、現に老齢年金等の給付を受けている者にもこれと同様給付額を引き上げることとしたのであります。 第三は、保険料率を引き上げたことであります。現行の厚生年金保険の財政方式はいわゆる修正積立方式をとっており、五年ごとに行なわれる再計算の結果に基づき、漸進的に本来の保険料率に引き上げることとなっておりますが、ちょうど昭和三十四年がその再計算の年に当たっておりますので、将来の給付予想額及びこれに要する財源等について再計算を行なった結果に基づきまして、今回は第一種被保険者すなわち一般男子及び第四種被保険者すなわち任意継続被保険者につきましては、現行の保険料率千分の三十を千分の三十五に改めることにより千分の五を引き上げ、第三種被保険者すなわち坑内夫につきましては、現行の保険料率千分の三十五を千分の四十二に改めることにより千分の七を引き上げることとしたのであります。 また、この保険料率は昭和三十九年四月三十日までの暫定料率でありまして、この間において行なわれる再計算の結果に基づき改定されるべきものであります。 なお、基本年金額が引き上げられたことに伴いまして、現行法の附則に規定されている従前の年金に関する経過措置につきましても、所要の整備を加えたのであります。 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。 次に、船員保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。 今回の改正は、船員保険事業の健全な発展に資するため、所要の改正を行なおうとするものでありまして、その要旨は、第一に、老齢年金及び職務外死亡の場合の遺族年金の額を増加して給付内容の改善を行なったことであります。すなわち老齢年金は定額部分二万四千円と報酬比例部分とからなっているのでありますが、この報酬比例部分について、現行法では平均標準報酬月額の百五十分の一に被保険者であった期間の月数を乗じて算出しておりますのを、平均標準報酬月額の千分の八に被保険者であった期間の月数を乗じて算出するように改めることによりまして実質的には報酬比例部分について二割の増額を行なおうとするものでありまして、これに伴い老齢年金の半額とされている遺族年金の額も同様に増額いたすことになります。なお、この年金額の増額は、現在すでに老齢年金等の給付を受けている者にもこれを及ぼすことといたしております。 第二に、保険料率を改定して保険財政の健全化を期したことであります。船員保険の長期給付部門につきましては、厚生年金保険と同様修正積立方式をとっており、本年がちょうど五年ごとの保険料率の再計算の年に当たっておりますので、長期給付部門の所要財源について再計算が行なわれたのでありますが、その結果によりまして、厚生年金保険における第三種被保険者すなわち坑内夫と同様千分の七を引き上げるとともに、財源に余裕のある疾病給付部門について千分の一、失業保険部門について千分の三の保険料率の引き下げを行なうことといたしましたので、総計において、失業保険の適用を受ける者の保険料率は千分の百六十九、適用を受けない者の保険料率は千分の百五十八となり、それぞれ千分の三あるいは千分の六の保険料率の引き上げとなるわけであります。 第三に、失業保険部門の給付に関する国庫負担金について、現行の三分の一の国庫負担率を四分の一に改めることとし、毎会計年度において、失業保険部門の収支に不足が生じた場合には、従来の国庫負担率すなわち三分の一相当額に達するまで、国庫が補てんすることといたしたことであります。 なお、今回の改正にかかる船員保険の保険料率及び国庫負担率は、いずれも暫定的なものでありまして、長期給付部門の保険料率につきましては次の再計算時、失業保険部門の保険料率及び国庫負担率につきましては昭和三十八年三月末までに再検討いたすことにしているのであります。 以上がこの法律案を提案いたしました理由並びにその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。 ————◇—————
○永山委員長 本日の公報に掲載いたしました請願二百六十三件を一括して議題とし、審査に入ります。 まず請願の審査方法についてお諮りいたします。 これらの請願の紹介議員より、紹介説明の申し出もないようでありますし、その趣旨につきましては、すでに文書表によって御承知の通りであります。また先ほど来の理事会におきまして、各位とその取り扱いにつき協議いたしましたところでもありますので、直ちに採否の決定に入りたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永山委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 採択いたします。本日の請願日程中、第一ないし第九、第一二、第一四、第一七、第六五ないし第七五、第一一五ないし第一一七、第一一九ないし第一二八、第一二一ないし一三三、第一四一ないし第一五〇、第一五三、第一五五ないし第一八一、第一八四ないし第一八六、第一八八ないし第一九〇、第一九二ないし第一九四、第一九六ないし第一九八、第二〇四ないし第二〇六、第二〇八、第二一〇ないし第二一三、第二一六、第二一八ないし第二四四、第二四七、第二五〇、第二五二ないし第二六〇及ば第二六三の各請願はその趣旨妥当なるものと認め、採択の上、内閣に送付すべきものと決したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永山委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 その他の各請願につきましては、諸般の事情により、採否の決定を留保いたします。 なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永山委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 —————————————
○永山委員長 なお、本委員会に参考のため送付せられた陳情書は、民生安定事業費全額国庫負担に関する陳情書外百六十七件であります。 以上、念のため御報告いたします。 ————◇—————
○永山委員長 この際、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。 本委員会としては、閉会中も審査を進めることができますように、 一、公共企業体等労働関係法の一部 を改正する法律案(勝間田清一君 外十四名提出、第三十一回国会衆 法第七号) 二、地方公営企業労働関係法の一部 を改正する法律案(勝間田清一君 外十四名提出、第三十一回国会衆 法第八号) 三、失業保険金の給付日数に関する 臨時措置法案(多賀谷真稔君外十 三名提出、第三十一回国会衆法第 九号) 四、健康保険法、労働者災害補償保 険法、失業保険法及び厚生年金保 険法の一部を改正する法律案(多 賀谷眞稔君外十三名提出、第三十 一回国会衆法第六一号) 五、政府に対する不正手段による支 払請求の防止等に関する法律を廃 止する法律の一部を改正する法律 案(五島虎雄君外十三名提出、第 三十一回国会衆法第六二号) 六、職業訓練法の一部を改正する法 律案(五島虎雄君外十三名提出、 第三十一回国会衆法第六五号) 七、船員保険法等の一部を改正する 法律案(内閣提出、第三十一回国 会閣法第一六八号) 八、医療法の一部を改正する法律案 (内閣提出、第三十一回国会閣法 第一八三号) 九、原子爆弾被爆者の医療等に関す る法律の一部を改正する法律案 (大原亨君外十三名提出、衆法第一 四号) 十、失業保険法及び職業安定法の一 部を改正する法律案(齋藤邦吉君 外二十三名提出、衆法第二三号) 十一、厚生年金保険法の一部を改正 する法律案(田中正巳君外二十三 名提出、衆法第二四号) 十二、日雇労働者健康保険法の一部 を改正する法律案(田中正巳君外 二十三名提出、衆法第二十五号) 十三、船員保険法の一部を改正する 法律案(田中正巳君外二十三名提 出、衆法第二十六号) 十四、厚生関係及び労働関係の基本 施策に関する件につきまして、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永山委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時十一分散会