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33回国会衆議院1959/12/17

社会労働委員会 第15号

発言数
75
登壇者
9
会派数
3
開催日
1959/12/17

会議録

田中正巳自由民主党

○田中(正)委員長代理 これより会議を開きます。  厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。  発言の通告がありますので、これを許します。八木一男君。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 きょうは厚生大臣に御質問を申し上げたいのですが、あとで、できるだけ早くおいでになるように委員長から処置をしていただきたい。それまで、年金局長が来られましたからちょっと御質問を申し上げます。  この前の、国民年金法案が通ったときに衆議院の附帯決議、参議院の附帯決議、そういうことについて、その具体化はどのようになっているか、年金局長からお答えを願いたいと思います。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 国民年金法案について当委員会でおつけになりました附帯決議は五つございますので、順次、各項目についてのその後の進行の状況を御報告申し上げます。  第一の項目は、国民年金制度発足の機会に、これまで各種の年金制度相互の間に横の連絡がなかったので、受給資格期間を満たすことができなかったものが非常に多く出ている。これをこの際根本的に解決をするように、時期としては少なくとも国民年金制度の拠出制の保険料の徴収が始まる三十六年度までにこれを解決せよ、こういう御趣旨の御決議でございまして、この問題につきましては、あの当時におきましても政府側から重ねて、そういうふうにいたしますということをお答え申し上げたわけでございます。その後政府部内におきまして、内閣を中心にいたしまして厚生、大蔵と関係の十幾つの省庁が集まりましていろいろ相談いたしました結果、これは仰せの通りぜひとも一つこの際解決するように研究を進めていこう、ついては問題がかなり技術的な問題を含んでいるので、関係各省の担当者による連絡協議会を作らせて、これによって結論を出させ、それをもとにして政府部内で取り上げていこう、かようなことになりまして、七月の三十日に次官会議の決定に基づきまして、公的年金制度に関する連結協議会が設けられることになりました。この協議会におきまして、今日まですでに八回くらい会合を開いておりまして、今日までやって参りましたことはまずこの問題がどういう経緯で取り上げられることになったか、この問題についてこれまでどのようなことが言われておったか、またこの問題の解決のためにどのような提案が各方面から行なわれておったかということの検討から始めまして、次いで、やるとするならば大よそどういう考え方をもとにしてやることが適当であるか、こういうことについて研究をして参ったのであります。その結果、大体中間的に到達いたしました結論としては、やり方としてはいろいろなやり方が考えられるのでありますけれども、やはりどうも昨年の十月に社会保障制度審議会から御答申になったあのやり方が一番いいというふうに判断すべきであろうという点は、大体各省庁ほぼ中間的に一致した点でございます。あのやり方につきましては、率直に申し上げまして私ども事務当局は、昨年におきましてはあれをやることが技術的に非常にむずかしいというような難点を申し立てておったわけでありますが、その後いろいろ研究をいたしました結果、技術上のむずかしさは、やり方によってはある程度克服できる、そうだとすると、ほかの点を比べてみると確かにあのやり方が一番実現性もあるし、また発展性もあり得る、かように考えて参ったわけでありまして、そういう考え方にはほぼ一致したわけであります。  次いで、そういう考え方に基づいてやるとしたならばどうなるかということになりまして、そうなりますと問題はさらに技術的になりますので、関係省庁のうちの、いわば大口でありますところの厚生省、大蔵省それから運輸省、これに自治庁が加わり、内閣の審議室が中心になって小委員会を設けまして、これらの小委員会を構成する各省庁が所管をしておりまする年金について、これを具体的に計算をして、技術的に組み立てたらどうなるかということをそれぞれ別個に計算をして、持ち寄って、それから一つ突き合わせてやろうということにいたしております。現在それぞれ各省庁手分けをして作業をしておりまして、一番大口でありまする私ども厚生省の分について申し上げますと、ここ十日ぐらいで一応の試算ができるところまできておりますので、おそくも来週中には一回小委員会を開きまして、それまでの研究の結果を各省庁持ち寄って一応の突き合わせをしてみたい。目標としては、大体この種の作業を持ち寄っては訂正しということを何回か繰り返しまして、来年の三月いっぱいぐらいまでに小委員会としての案を取りまとめをいたしまして、それがまとまりましたならば協議会の方の検討に移しまして、そこで二カ月ないし三カ月足らずもみまして関係各省庁を通ずる案といたしたい。なおその段階になりますと、そろそろ関係各省庁だけでなくて、関係各省庁でそれぞれの福祉制度について審議してもらうために設けられている各種の審議機関がございますから、それぞれの審議機関とも御相談をすることを進めていく、こういう運びになっておりますので、今のままで進んで参りますならば、おそらく来年の九月か十月ごろに相当具体的な案をもって社会保障制度審議会に今度は政府側から御相談を申し上げる、かような運びに相なろうと思っております。通算問題の進行状況は大体以上のようであります。  それから第二の問題は、生活保護法において老齢加算制度を設けるということと、母子加算と身障加算の増額の措置を講じて、福祉年金が支給される被保護者に対して、実際上福祉年金支給の措置が行き渡るようにする、こういう御決議でございまして、これもその通りにいたしますということを政府側として繰り返し申し上げておるところでございます。この点の実施をいたしますために、厚生省としては明年度の予算に、生活保護費の中に含めましてこれの所要の経費を要求いたしております。内容は、老齢加算につきましては、七十才以上の老齢者に加算をしていく。一級地、二級地で申し上げますならば千二百円程度の加算をする。これは御承知のように生活保護制度には級地別の制度がありますので、一級地、二級地というような都会地はやや高くなり、逆に農村方面を含みます三級地、四級地は少し低くなる、ならしましてこれは千円以上の要求ということになっているわけであります。身障加算についても同様な趣旨で、一級地、二級地は千八百円というようなやや高い額を要求し、三級地、四級地になりますとこれをやや低めて要求する、ならして千五百円をややこえる要求にする、こういうことになっております。母子加算についても同様でございまして、一級地、二級地は千二百円程度、三級地、四級地になりますとこれをやや減じて、ならして千円をこえる程度、もちろん母子加算の場合には子供の数による調整が必要でございますので、第二子以降の子は二百五十円、こういう要求をしております。要求としましてはそういうことでございますが、これを来年度の予算にはぜひとも盛り込みたいということで、目下大蔵省の査定を待っておる、かような状況でございます。  それから第三の積立金の運用問題につきましては、これは何分にも国民年金制度にとっても将来の運用上基本的な問題でありますだけでなく、国の経済にとってもかなり大きい影響を及ぼします問題でありますので、根本論から国民年金審議会において現在検討いたしております。今日までこの問題について数回いろいろ委員の間において御討議が行なわれておりますが、大体まとまって参りました方向といたしましては、現在の資金運用部に単純に預け入れるというやり方でいいという考え方を持っている人は、委員を通じてだれもいないという点はほぼ一致して参りました。少なくとも、もし資金運用部に預託するという方式をとるのだとしても、現在の資金運用部のやり方を相当根本的に変えるという考え方を取り入れる必要がある、この点が一つでございます。     〔田中(正)委員長代理退席、委員長着席〕 それからもう一つは、同時にまたそれだけ巨額の金になりますと、いわゆる自主運用という言葉で考えられやすいように、自由奔放に運用するということも適当ではあるまい、やはりそこにはおのずから国民経済の成長なり発展に対する十分な配慮があるような運用でなければならぬ。大体その両方の間にそれぞれワクとでも申すべきものが委員の討議の間にできまして、その範囲内において、どういうふうにしていくかということについて研究をしておるわけであります。大体いろいろの根本的な議論は済みまして、来年以降はいわばA案、B案といったような二つの案をもとにして検討する。A案と申しますのは、かりに資金運用部に預託をするというやり方を考えた場合には、一体どれだけの変革を現在の資金運用部制度に加えなければならないかという角度から考えてみた案としてA案というものを考えてみる、これはB案と申してもかまわないわけでありますが、もう一つの案としては、資金運用部に預託をするということは、もう技術的に無理だという考え方に立って、別建の運用をするとしたならばどういう運用をしたならばよろしいか、こういうような考え方で考えていく、この二つの案を用意して具体的に検討を始めてみよう、こういうことになっています。この問題は、国民年金といたしましては、やはり六月か七月ごろまでに結論を出しておく必要がある問題でありますので、そのころまでには最終の結論に達し得るように、議論として将来ともここまでは関係者のだれでも一致せざるを得ないという形で進められるものは進めていく。大蔵省であろうが厚生省であろうが、だれが考えてもこの部分は同じ見方なり判断をせざるを得ない、それから先の問題は、それぞれの人の考え方によって違ってくるというような形で現在議論を進めている、こういう状況でございます。なおこの問題につきましては、厚生年金の積立金の運用問題について、別の事情から、関係者の間にこれをぜひ改めなくちゃならぬという強い考え方が出ておりますので、それとの関係におきまして、あるいは結論の出ます時期が多少早まるというような事情は将来ともあり得るであろう、かように考えて、現在審議会では、なるべく早く一つ結論を整理していただくようにしているわけでございます。  それから、四、五の問題は、現在の福祉年金の内容について、将来できるだけ内容の充実、改善をしていくようにということで、事項をあげて御決議になっているのでございますが、これらの問題につきましては、現在福祉年金については受付をし、査定を進めている段階でございますので、一通り本年の実施が済みましたならば、その実施の状況をとくと検討いたしまして、できるものからなるべく早い時期に実現に向かって努力をいたしたいということで、いろいろ考えておる、かような状況でございます。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 年金について全部詳しく御説明しますと、十時間以上かかりますので、きょうは局長も予算折衝で忙しいと思いますから、その来年度予算に関係のあるところだけにおもにしぼって質問いたします。  その前に、関連がありますから、通算の問題をちょっと申しますと、通算の問題は、昨年十月の社会保障制度審議会の答申の線でやっていく、それが具体的には一番いい方法ではないか。凍結方式とかじゅずつなぎ方式とかいう名前で呼ばれている方法ですね。ですけれども、さらに完全にするには、完全なる形における持ち分移管方式がいいと私は考えているのですけれども、それについても考えに入れて検討していただきたいと思う。  それから、そのときに、通算についてのいろいろのそういう大筋のほかに、いろいろなことが言われているはずです。大筋の一つに入っているわけですけれども、たとえば途中でやめた人の脱退手当金が非常に不利である。ですから、そうではなくて、完全なその人の権利、たとえば途中でやめた人でも、雇用主なりあるいは国家なりの国庫負担をもらう権利がある。そういうものまで考えた方式で、たとい凍結方式でも、考えなければいけないという意見がついておったはずです。方式だけがとられて、それが形式的に考えられると、これは抜かされるおそれがあるのですけれども、そういうことの断じてないような方法で、各省の協議をしていただきたいと思いますし、その中の一番中心である厚生省が、それが必要であるということを強調していただかなければならないと思いますが、それについての御意見を伺います。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 ただいま八木先生がおっしゃった問題が、何と申し上げましても、通算問題では非常に基本的な問題の一つでございますが、ただいまの問題については、作業として、こういうやり方をしております。きわめてそこなわれない形でそれぞれの人の持ち分が移管されるような工合にするとすれば、全体の収支計算はどうなるか。これは当然その保険料を相当引き上げるか、あるいはこういうことは行なわれることではありませんが、一応の筋道としては、その分だけほかの給付内容を調節するか、あるいはその欠陥を埋めるためにしかるべき方法を考えるか、この三つになるわけでありますが、いずれにしても、どうなるかということを一つやってみよう、それから一方、現在のそれぞれの制度の保険財政の収支の範囲内においてやるとすればどうなるかということもやってみよう、この二つの案を用意しつつ協議をしていく。先ほど申し上げましたように、来年の四月以降に、それぞれの制度の関係の審議会で御検討願う時期があるわけでございますが、その際にはやはりその問題は一つ十分検討していただきたいと思っております。端的に申し上げれば、いわば各制度の関係者の良心の問題とでも申すべき問題なのでありまして、問題は単に国との関係においてどういうふうにするかということであるよりも、むしろお互いの間においてきわめて気の毒な結果になっている人々のいわば取り分を、自分たちの分に使っているというのが、率直に申し上げましたところ、現在の年金財政の収支のやり方であるわけであります。これはやはり気の毒な人々に対して、それぞれの人が今までやや多く取り過ぎていたものを何らかの方法で返すということは一つ覚悟をきめていただかなければならぬ。このきめ方いかんによって、通算の内容が形式上行なわれるだけではなく、実質上豊かになるかどうかという問題になるわけでございます。さように考えて、作業はそういう御検討がしていただけるようにいたしたい、かように考えております。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 これをやると長くなりますから、通常国会でむし返しますけれども、そこで申し上げておきたいことは、厚生年金保険法その他、これは厚生省に関係がありますが、その他の年金関係の法律ですね。これの組み立てが大体間違っているわけです。途中で脱退した人が非常に損になるというような組み立てをした。それは勝手に政府が提案して、国会も審議をしたから責任があるかもしれないが、政府が提案してきめてしまったわけです。強制適用で無理やりに保険料をふんだくった。そうして給付については間違ったやり方をしておった。片一方それによって幾分得をしたといわれる人は、それをもらえるということで生活設計を立てているわけです。それを今さらひっ込めるということはできない。ですからそれだけの措置をすることは、そういう幾分間違った制度を作り上げて、それを無理やりに国民に強制して押しつけた政府の責任である。そういう観点から、そういうことを補てんするだけのものは当然国庫負担で埋めて、それをよくするという観点で進められないと、重大な問題になるということだけを申し上げておきたいと思う。そういう点を特に重点に置いて、一つ今後の協議会の推進に当たっていただきたいと思います。  その次に具体的な問題に入りますが、そこでもう一つ一番大きな問題としては、勤労者の家族の問題がある。家族の、本人自体の年金について、これが結局国民年金で考えるか、被用者年金の給付として考えるかという問題は確定的になっていませんでしたけれども、とにかく勤労者の家族の、遺族年金ではなしに、本人自体の老令年金が必要である、そういうことについては今、小山さんから緻密な御答弁がなかったから、まだきまっていないのだと思いますけれども、これは総合調整の問題と別に制度自体の問題ですから、この方針については、少なくとも通常国会にはどういう方針をとるかということをやはりきめられて、われわれの質問に対して的確な返事をする準備をされる必要があると思いますが、それについてお伺いいたします。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 ただいまお話しになりました、勤労者の家族をどういう扱いをするかという問題は、仰せのようにこれは非常に大切な問題でございまして、正直を申し上げまして今なおこれについては意見が一致していないという問題でございます。この問題については、国民年金法案の御審議を願う際に率直に申し上げましたように、立案者である私どもとしては、依然としてあの考え方を今日でも捨ててはおりませんけれども、これは率直に申し上げまして、政府部内では決して有力な意見ではございません。いずれにしましてもこの問題の解決は、三十六年の制度が発足するときまではしっかりつけていかなくてはならぬという筋合いの問題でございますので、私どももこれをどういうふうにするかということは、かなり苦心をしているわけでございますが、今日までいろいろ取り扱い方について相談をいたしました結果では、これはやはり社会保障制度審議会においておやり願っている、あの総合調整の一環として取り扱うことが適当であろうというような考え方が強いようでございます。私どももそうだといたしますならば、やはり土俵は一応社会保障制度審議会に選んでもらいまして、そこで関係者の意見をもう一回総合しておきめを願う。御承知のように今日までの経緯では、社会保障制度審議会はどちらかというと、勤労者の家族については、あたかも被用者保険の方で解決することが本筋であって国民年金の方にそれを持ち込むことは、必ずしも適当じゃないというような判断を示したような形になっております。いろいろその後事情を承ってみますと、これは必ずしも審議会の決定的な御意見ではないのでありますけれども、一応書きものその他に現われておりますところでは、そういうふうなにおいの強い表現になっておりますので、この点はやはりもう一回社会保障制度審議会でこの問題にまともから取り組んでいただいて、そこで結論を出していただく、こういうふうにお願いせざるを得ないであろう、かように考えておるわけでございます。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 その論議は通常国会でまたやりますので、御準備を願いたいと思います。  生活保護の加算について準備をしていられるのはけっこうでございますが、ならして千円ということになると、級地の低いところでは老齢加算が千円切れるところがあるわけですね。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 先ほど申し上げましたときに具体的に申し上げませんでしたが、一級地、二級地が老齢加算が千二百円、三級地が千円、四級地九百円、こういう要求でございます。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 現在の生活保護の級地からこういうことをつけられたと思いますが、この前の年金のときの岸内閣総理大臣の答弁は、そのときは法案では援護年金となっておりましたし、その後参議院で福祉年金に変わりましたが、福祉年金が完全に併給されたと同じだけのものを生活保護の加算で考えるということを確約されたわけです。そうなると、いなかの方は千円が九百円になると、完全な形ではないわけです。おそらく役所の方では、平均して千円だからいいだろうというようなお考えだと思うのですが、それがやや形式的な考え方だと思うのです。生活保護を受けておられるような人、特にそこで老齢のような人は、一番この百円が痛いわけです。だから四級地を千円にして上を上げるというような考え方に立たれないと、この前の政府の約束は完全に果たされたことにならないと思うのです。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 考え方は八木先生がおっしゃったのとほぼ同じ考え方なのでございまして、九百円と申し上げれば、これはもうほとんど千円と同じでございまして、これは全部ウェート平均いたしますと、先ほど申し上げたように千円をかなり上回る額になるわけでございます。そういう意味におきまして、これらの利益を受ける人々全体について考えた場合におきましては、やはりこういうふうにする方がどうも有利じゃないか、また気持としては行き届くのじゃないか、こういう判断に立っているわけでございます。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 有利だという点では、千円を基底に置いて部会の方の級地を上げるということならいいわけです。千円を基底に置いて千円から千三百円の間で級地を進められる、これは差しつかえありません。ところが九百円を基底に置いてしまうと、この前の政府答弁を完全に果たしたことにならない。その点について一つ再検討をお願いいたしたいと思います。  それから積立金の運用については通常国会に、時間がありませんから譲りますが、最後の福祉年金の点で、福祉年金の給付の点でございますが、そこで母子年金の準母子家庭の問題です。これは議会の論議から見ても、それからそれ以外に方々で論議されたところから見ても、これを対象者に入れないということは、どんな理屈から見ても成り立たないわけです。こういうような問題は福祉年金の支給が現実に始まるというときまでに直しておかないと、これは厚生省としてははなはだ怠慢だと思う。大蔵省がこれは承知できないと言ったら、そういう大蔵省の役人は気違いです。これはほんとうにやる気になったら通るべきはずなんです。どんなに大蔵省で主計官がわけのわからぬやつでも、上層部から行けば通るはずです。それをなぜことし実施されようとしないか。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 先ほど申し上げましたように福祉年金全般について検討すべき問題は幾つかあるわけでございます。しかしいずれにしてもこれは一回やってみて、やった結果がこの通りだという確実な実績を持った上で解決をはかりたい。今の段階での問題となりますと、勢いこれは議論の問題になりまして、実績を持たない問題になるわけでございます。従って本年度実施いたしました結果に基づいて、できるだけ早い機会に必要なものは改善をして参りたい。そういう場合に、仰せのように準母子家庭の問題のときは、技術的な整理がつきさえするならば、まず一番先にでも考えていきたい、こういう気持で心組みをしておるわけでございます。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 年金については小山さん非常に御熱心なので、僕もいつもみたいにどならぬようにしているのですが、それは少し怠慢ですよ。この前の国会の論議でも、それから政府の答弁でも、準母子家庭を入れないという理屈は、どこにも一つも成り立っていない。ただ一つこの間修正ができなかったことは、予算が確定してしまって一銭一厘動かせないということのみだった。それ以外の理屈上は絶対に入れなければいけないということはこれは与党の委員の方も、野党の委員はもちろんですが、みなそういう意見、政府側もそういう御意見、厚生大臣もそういう御意見、小山さん自体だってそういう御意見だった。それができない理由は、去年は予算がきまってしまって修正ができないということだった。ことしはまだ予算がきまってない、折衝中なんです。こんなものを予算がないからといってもし大蔵省の役人が断わるようだったら、小山さんほどの論客だったら、これを大蔵大臣に対抗しても説き伏せられる。三十分あったら足りますよ。そんなたくさんな予算ではありませんよ。それを厚生省自体がことしの予算要求に入れておられないということでは怠慢だと思う。非常に今まで優等生だった小山局長が、ここで非常にその科目についてだけ落第点をとるということになる。それはまだ予算がきまっておりませんから、渡邊さんが今来たら申し上げますから、大臣と相談して、即刻絶対に通すべき予算として要求をしていただきたい。その御答弁を一つ……。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 先ほど申し上げましたように、やはり一回実施をした確実な実績を持った上で問題を全般的に考える。これは政府部内でも、またいろいろ御検討願っております与党の方におきましても、みんなの一致した考え方でございましてその線に沿って問題をできるだけ早い機会に解決をしていきたい、こういう考え方でおります。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 厚生大臣を呼んで下さい。これは、小山さんは要求しますと答えたいんですよ。答えたくなかったら、小山さんはよっぽど優等生からほんとうの落第生になる。ところが権限を持っておられないからああいう答弁しかできない。だから厚生大臣を呼んでいただかないと話にならない。委員長、厚生大臣を即刻呼んで下さい。

永山忠則自由民主党

○永山委員長 承知しました。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 これは小山さん、理屈を言わなくてもわかりますね。どうして必要かという理屈は、もう耳にタコができるほど聞いておられるからあれですね。ですから小山さんはやりたいに違いない。ところが省議できまっちゃっている。だから省議をくつがえすには厚生大臣を呼ばなければできない。だから厚生大臣はすぐかけ足で来るように……。  それからもう一つの問題で、内科障害の問題についてはどうですか。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 内科障害の問題については、前にも申し上げましたように、これを取り入れますための条件を整備させなければいかぬという問題があるわけでございます。その条件の整備として申し上げておったことは、もう繰り返しませんけれども、そういう事情でございますので、その条件の整います時期もそう先のことではないようになって参りましたので、条件が整いましたならば、保険財政の問題もありますけれども、できるだけ一つ早い機会に取り入れることを検討していきたい、かようなことにいたしておるわけでございます。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 これもはなはだ怠慢であります。この前に非常な論議になったことは、小山さんも耳にタコができるほど聞いて知っておられるはずであります。この前の論議は、小山さんそらとぼけておられるからもう一回重ねて言いますが、とにかく内科障害であろうが外から見える障害であろうが、一級であれば、労働能力は喪失している、生活は困難であるという状態は同じだ、当然支給しなければならないということが国会の全部の意思です。ただそこで、厚生省の方が、こういうりっぱなお医者さんではなしに、御用医者をかかえて、労働能力が回復するかもしれない、それが医学的に判断がつかない部分があるから、回復してしまったら、年金をやっちゃったら困るからできないというようなことを言われたわけです。そんなことは今の医学ではないはずだ。原子病が回復するということは、今の医学ではないはずだ。半分取ってしまった肺が再生して呼吸ができるというようなこともないわけです。少なくともそういうことがはっきりわかっている部分だけは、即時内科障害に対して一級障害の福祉年金を支給しなければいかぬ。あのときは援助年金でしたが、そういう論議に対して、あなた方の御答弁は、それに対する反論は、とにかくそれが回復するかもしれないということを医者が言う、厚生省のおかかえの医者が言う、だから、ということだけだった。それならば、早くそういうことをして、早くきめてもらわなければ困る。全体の障害について、これが回復不可能であって障害の福祉年金を支給すべきものか、そうじゃないものか、早く認定しろ。それからもう一つ、今言ったような白血病とかあるいはまた肺切除や、そういうような回復不可能とわかっておるものは、それだけでもすぐ支給しなければいかぬということを申し上げたところ、そのような意味はわかるけれども、とにかく予算はきまっている、一銭一厘きまっちゃったから動かせないということで、来年度に移った。ですから、今度は少なくとも怠けていなければ、全部の障害について、回復不可能か、可能であるかという科学的な認定を完全にして、回復不可能である、労働能力を喪失しているというような者については、福祉年金を内科障害にも支給するということをきめて、大蔵省に予算を要求し、大蔵省がどんなわけのわからぬことを言っても、ねじ伏せてそれをかちとるような態度でいかれなければならないし、まん中辺に考えたら、少なくとも今わかっている白血病とか肺切除、そういうものについてはすぐ支給するような準備をしましたという御答弁があってしかるべきだ。その点については、小山さんに似合わず非常に怠慢であると思いますが、怠慢を認めるかどうか。怠慢を認めて、これから一日、二日の間にその怠慢を回復する措置をとるかどうか。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 あの際にも申し上げましたように、技術的な難点というのは、今先生がおっしゃったことだけではないわけなんであります。内科的疾患を診断するための技術的な困難というのがたくさんございますので、そういうようなものができるという確信がついた時期になりますならば、これは入れるということを考えていくべきだということを前回申し上げたわけであります。この種の技術的な問題というのがいかにむずかしいかということは、実は今から数回前の当委員会において滝井先生から大へん御叱責を受けたのでありますが、現在のような比較的単純なきめ方の障害でさえも、あれを実際上認定していくための手間というものは、これは容易なものじゃないのであります。そういうような事情は一つぜひお考え下さって、御鞭撻に従いましてできるだけ早い機会に入れるように努力いたしますので、御了承願いたいと思います。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 技術的にむずかしいと言われますが、今の技術ですよ、医学的診断の技術。それでどうしてもわからないことはわからないでしょう、医学がそこまで進歩しなければ。今の技術でわかるということは、ほんとうにやる気であったら三カ月か半年でわかる。今の診断の技術でできないのは、医学の進歩を待たなければできないけれども、今の医学でできるものは、やる気があったら三カ月か半年でできる。その点非常に怠慢であった。少なくともそうであったら、どんなに御用医者であって大蔵省の意向に沿うようなおかかえのお医者さんであっても、取っちゃった肺が再生して呼吸できるかもしれないから労働能力が喪失しているかどうかわからないなんていうようなことを言えるお医者さんは一人もいないはずです。取っちゃったものが再生して、そんなことを言えるお医者さんはいない。白血病がぱんぱんとなおるとも言える医者はいないはずです。少なくともそういうはっきりしたものだけは、すぐことしの予算に組まれる措置をとられるべきだ。これは省議の問題でしょうから、また渡邊さんに来てもらって言いますが、渡邊さんはこの年金の問題については詳しくない。だから、渡邊さんが決心してやってほしいということを年金局長から言われなければならぬ。年金については小山さんは権威者ですから、渡邊さんに大蔵省と取っ組むだけの元気をつけさせるのが小山さんの任務だ。小山さん、その点についての予算がきまるまでの時間は少ないけれども、その時間を活用して、最高最大の努力をして実現に邁進するという決意を一つここで伺わせてもらいたい。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 よく大臣の御趣旨に従いましてやります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 今の年金に関連してやらして下さい。ちょっと今のことに関連しますが、年金の給付に関する処分あるいは保険料その他の法律の規定による徴収金の賦課とか徴収、もしくは九十六条の規定による処分に不服がある者は社会保険審査官に審査を要求することができましたね。同時に、その決定に不服がある者は社会保険審査会に再審査を請求することになるのですが、この社会保険審査官及び社会保険審査会というのは、これはあとで保険局にいろいろ質問をしたいのですが、現在年金の不平まで受け入れる機能はないのですね。私の見るところでは、これは年金の不平まで受け入れる機能はないのですよ。この審査は、当然無拠出の年金に対する審査も行なわれることになると私は思うのです。この前、骨盤引き上げというものはどういうことかと聞きましたのですが、実際に小山さんの方で、母子世帯の事務というものは三割かそこらしかいっていないということは新聞にも出ておりましたが、これは一番成績が悪いわけですね。われわれが老齢年金とともに一番必要だと思っておった母子世帯というものの無拠出年金の給付請求が少ないというようなことは、これを受け入れる側から言うと一つの不満になるわけです。だから、これは受ける権利があるのだ、けしからぬと申し出たところで、太宰さんの方の社会保険審査官及び審査会というものはその機能がないのではないかと思うのですが、あなたの方はその機能があるとお考えになっているのかどうか。

小山進次郎厚生事務官(年金局長)

○小山説明員 これは仰せの通り、現在の各都道府県の社会保険審査官の人数なりあるいは中央の社会保険審査会の委員の人数なりでは無理でございます。そういう事情がございますので、来年度の予算におきまして各都道府県に社会保険審査官を一名増員し、中央の社会保険審査会の委員は三名増員するという要求をしております。なお、あわせて、その実現とともに、ただいま仰せになりました社会保険審査官及び社会保険審査会の法律を改正していく、こういうことにいたしているわけでございます。そのような人員の充実をはかりさえいたしますならば、もうかねてから社会保障について言われておりまするように、この種の訴訟事件はなるべく一本の機関が取り扱うことが望ましい、こういうことになっておりますので、十分に期待に沿った取りさばきをしてくれる、現に社会保険審査官並びに社会保険審査会におきまして、厚生年金はまだあまり年金の請求事務には出て参りませんけれども、船員については年金関係の請求事務が非常に多いのでございます。そういう意味合いにおきましても、すでに現在の社会保険の審査機構は、年金の審査について十分経験もあり、また能力もあることを示しているわけでございます。そういう事情でございますので、今のようなことにしていきたい、かようになっているわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、各都道府県に審査官を一名ずつ増員をして、中央に三名増員をするという程度でやれるというのは、小山さんの認識不足だと思うんです。それから、私の質問の番は一番最後にきょうはなっておりますので、最後にもう少し現在の運営の状態その他についてお聞かせを願って、そうして年金の再審査事務が円滑にいくようにぜひしてもらわなければならぬと思うんです。今の一名増員すれば足りるというこの認識は、もう少し小山さん、今の社会保険審査官なり審査会の運営の状態を御研究になる必要があると思う。今事務が渋滞してどうにもならぬと思うのです。やっているのは多分保険局の庶務課でやっております。一件当たりの審査をするのに一年も二年もかかっているのが実情です。それでは年金なんという零細な金をもらう無拠出の受給者にとっては大へんなことになる。従って今あなたの方の基本的な考え方はわかりましたから、あとで太宰さんの方で私質問をしたいと思います。必要があればまたあなたの方に来ていただきますけれども、一応関連質問ですからこれで終わります。

永山忠則自由民主党

○永山委員長 伊藤よし子君。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 私は保育所の問題について御質問申し上げたいと思いますが、第一に保育所の実態について伺いたいと思います。特に昨年の七月から新しい措置費の改善方式がとられたわけでございますが、その後の経営状態をお聞かせ願いたいと思います。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 昨年の七月に保育所の国庫負担制度を改善いたしたわけでございますが、当時の状況と本年の五月の状況と比較してお答え申上げます。  昭和三十三年の七月に発足いたしました当時、保育所の総数は九千二百四十九カ所になっておりまして、そのうち新制度によります保育単価によりましたものが二千二百六カ所、それより高い単価、すなわち特別保育単価と申しておりますが、これをとりましたのが四千九百八十九カ所、二欄の単価と申しますのは新しい基準単価よりも低いのでございますが、この二欄の単価をとりましたのが九百九十九カ所、さらに若干これより低くなりますが、三欄の単価をとっておりますのが千五十五カ所でございます。これを本年の五月に比較いたしてみますと、五月現在では保育所の総数が九千四百四十九カ所でございます。新しい保育単価によっておりますのが四千六百五十一カ所、それからこの単価よりも高い特別保育単価を経過的にとっております保育所が三千二百カ所、二欄の単価をとっておりますのが七百四十カ所、三欄の単価をとっておりますのが八百五十八カ所、こういうことになっておりますので、特別保育単価の分が最も問題になるかと思いますが、これは昨年の発足当時四千九百八十九カ所に対して本年五月には三千二百カ所、こういうような状況になっております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 私がいろいろ調べましたところによりますと、かえって新しい措置費が改善されてから父兄の負担も大きくなりましたり、市町村の自治団体の負担が多くなっておるような傾向がございますが、この点はいかがでございましょうか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 昨年の七月に新しい単価制度をとりました場合に、大体全国の平均をとって新しい保育単価を定めましたのでありますが、それより高い単価でそれまでやって参りましたところを平均まで引き下げるという問題がありましたために、そういう保育所では非常に経理が困難である。従ってそれの経営に当たっておる市町村あるいは法人が非常に苦しい面があったわけでありまして、これを一挙に平均まで持ってくるということは非常な無理があるというように考えましたので、昨年から経過的な措置といたしまして、逐次基準に近づけていくというやり方をとっておるわけでございます。その意味合いにおきまして、お話のように若干経理面において苦しい保育所が出ておるということは事実でございます。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 それで、もう東京都の場合なんか、その赤字のしわ寄せを全部東京都で背負っておるようでございますが、地方の市町村へ参りますと、父兄の負担が増しましたり、ただいま申しましたように結局市町村が保育所を維持していくため赤字を補てんしておるような格好でありまして、現在では保育所や保健所あるいは国保など、こういうものが市町村の財政を困難にしておる一つの大きな原因にすらなっておるところがございます。こういう点で、私はこの新措置費の改善方式は、今暫定的にいろいろ措置をされておるようでございますが、今後もう少し研究していただきまして、少なくとも父兄の負担やそうして市町村財政に響く、結局赤字が市町村財政なんかに響いてくることのないように、もう少し国として補助を十分にしていただけるような措置費のきめ方に御研究を願いたいと思うわけでございます。その点が第一にお願いしておきたいことでございます。特に最近の傾向といたしまして、全体の問題でございますが、乳幼児の入所を希望する向きが特に本年になってからは非常に各地に多くなってきておるようでありますが、この点についてはいかがでございますか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 最初の一点でございますが、新しい保育単価によって市町村その他経営者に赤字が出ないようにという点につきましては、今後の措置費の予算の増額をはかりまして、現在各保育所で最も因っておりますのが、人件費の赤字の問題でございますが、結局保母さんその他の職員に対する期末手当あるいは勤勉手当あるいは寒冷地手当、薪炭手当、その他このような人件費並びに事務費をさらに来年度におきまして増額することによって、そのような赤字の解消にできるだけ努力して参りたい、かように考えております。  それから乳児の入所希望がふえておることは確かに御指摘の通りでありまして、三才未満児の全体の入所児に対する割合は、昨年度は三%でございましたが、現在では約七%というような数字になっております。御指摘のように共かせぎその他の事情からいたしまして、乳児の入所希望というものが非常にふえてきておるような状況でございます。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 私が御質問申し上げたいことをただいま御答弁いただいたようなわけで、重なるわけでございますが、確かに最近の全体の社会情勢から申しましても、婦人の働く分野が非常に多くなっておりますし、今よりもっと乳児の保育が楽にできるような状態に持っていけたら、婦人の働く分野も非常にふえて参りますし、これからの社会の進歩にも沿っていくと思いますので、乳幼児の保育が簡単にできますように、また乳幼児を収容するための施設につきましても、特別に厚生省としては御考慮をいただきたいと思うわけでございます。その点を御希望申し上げるわけでございます。  それからただいまお話のありました保母の待遇の点でございますが、現在保母さんの給与など、どういう実態になっておりますか、その点をちょっとお伺いしたい。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 現在措置費の基準になっております保母の給与は、甲地におきまして月額一万円、乙地におきまして月額七千八百円、丙地月額六千八日円ということでございまして、これを全国的に見ますと七千六百円というのが平均の予算の基礎になっております給与でございます。なおこの実態につきましては、現在、最近の実情につきましてさらに調査をいたしておりますが、いずれにいたしましても、この給与水準というものは非常に低いと考えておりますので、適当な機会にこれを改めることを考えなくてはいかぬと考えておりますが、来年度の予算といたしましては、先ほど申し上げましたように手当の問題が焦眉の急であるというように考えまして、この面において特に重点を置いて要求しておるような次第であります。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 昨年期末手当を一カ月とおきめになったわけでございますが、これは実態といたしましては、特別保育単価なんかとっておりますところでは、別ワクではございませんために、実質上は〇・五カ月くらいしか渡っていないところがございます。そういう点から申しましても、特にただいま局長もおっしゃいましたように、保母の給料は非常に少うございます。そしてまた実際働きます時間というものは、日雇いの人などの子供を預かります場合に、朝予定よりも早くから、夜は予定よりもおそく、お母さん方が受け取りにくるというようなことが実態でございまして、ひどいところは実質十二時間近いような労働の強化が行なわれておるわけでございまして、この点、保母さんの待遇をよくしていただきますと同時に、期末手当も一カ月渡らないようなのが現状でございますので、期末手当はせめて公務員並みの二・八カ月分くらいは実現いたしますように御努力願いたいわけでございます。  それからこれは局長にお伺いしていいかどうかわかりませんが、保母さんの場合、労働基準法の第八条の範囲の中でどの号にあたりますか、十二号の研究、調査、教育なんかの関係でございますか、それとも十二号の「病者又は虚弱者の治療」などのどちらにあたりますか、この点も伺いたいと思います。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 最初にお話のございました保母の期末手当につきましては、お話のように公務員並みに二・八カ月分にすることが適当だ、かように考えまして、来年度予算においてさように計上しておりますので、できるだけ私どもとしては努力したいと考えております。  労働基準法の問題につきましては、解釈上若干の疑義がございますので、私どもといたしましてはそれを改正をすることが適当だと考えまして、労働省と協議中でございますが、基準法にはいろいろ問題がございますので、いまだ結論に達しておりませんが、さようなつもりで協議しております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 従来労働省の方では、サービス業という中に入っておりましたようでございますが、ぜひこの点は御研究いただきたい。同じような仕事に従事しておりまして、ほとんど内容の変わらない幼稚園の方では教諭といっておりますが、保母さんの方は待遇その他でも違っておりますし、サービス業のような形になっておりまして、こういう点、働く人たちの気持の上にも響いてくることでございます。それから労働時間も八時間ということは全然なくて、十時間からひどいのは十二時間くらいの労働になっておるようでございまして、保母さんも勉強や研究の時間がほとんどないというのが実情でございます。こういう人たちの地位を高めて、よりよい保母を育成していきますためにも、保母さんの待遇、身分について十分な御考慮を願いたいと思うわけでございます。  それから保育所の運営の問題でございますが、庁費が従来三千円でありましたが、この点はこれで十分とお考えになっておりますか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 保育所の庁費につきましては、きわめて不足であると考えております。現在職員一人当たり三千円でありますのを、来年度予算におきましては六千円に増額したい、保育所の関係におきまして七千八百万円ほどの金額になりますが、これを要求しております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 現在の三千円ではとうていやっていけませんので、せめてただいまおっしゃいましたように六千円の線は確保していただきたいと思います。次に子供の問題でございますが、現在の給食その他の関係をちょっと伺いたい。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 保育所の児童につきましては、現在昼食の副食についてだけ給食を行なうということで、一人一日当たり八円十銭の給食費を計上いたしております。来年度におきましては、私ども間食を子供に与えたいというように考えまして、一人一日当たり五円の間食費を計上して要求しております。これは先ほどからお話のありましたように、非常に朝早くから子供が参りまして、夕方おそくまで保育所におる。それであるのに昼御飯を食べたきり間食もないということでは、十分な保育ができませんので、ぜひこの間食費を計上することにしたい、かように考えております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 ただいまおっしゃいましたように、八円十銭の給食費では、特に薪炭等の値上がりもございますし、先ほど申し上げましたように乳幼児が非常に多く入ってきておりますので、そういう点からもぜひ間食費の五円くらいのものは実現するようにしていただきたいと思うわけでございます。それがぜいたくというよりは、八円十銭では不十分な給食の補助にもなりますので、今度の厚生省の御要求である五円くらいのおやつは、ぜひ実現していただきたい、この点は強く御要望申し上げる次第でございます。次に、先日学校安全会の問題が出まして、その中に保育所の子供も入ったようでございますが、具体的にどういうことになっておりますか、ちょっとお伺いいたします。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 学校安全会法が修正の形で、保育所の子供も学校安全会に加入しまして、これはその保育所並びに父兄の同意を得て随意に入れるということでございますが、それに入りまして、何か保育所で子供が災害を受けた場合に、これから給付が出るという形になるわけでございます。ただこれの掛金は御承知のように非常に低いものでございまして、大体年額十二円程度でございますが、保育所の子供につきましてもA、B階層につきましてはこれを国で負担することが適当であるというように考えておりまして、それに要する経費として、わずかでございますが、来年度の予算に計上いたしております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 保育所の子供が安全会に入りましたことは大へんけっこうなことだと思っておりますが、それと同時に保育所のみではなく、社会福祉関係に働いていらっしゃる保母を初めいろいろな職員の方たちにも、社会福祉の建前から、ぜひ共済組合やそういう福祉関係のことをやっていただきたいと思うわけでございますが、そういう方面は何かお考えになっておりますか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 ただいまの点につきましては私どもも全く同じような考えでございまして、社会福祉事業、児童福祉事業の施設に働いております職員の共済組合制度を作る必要があると考えておりまして、来年度におきましては社会局の方の予算に調査費を計上いたしております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 一つそういう福祉事業関係に働いている人が十分に福祉施設を受けられるような御考慮を願いたいと思います。それからもう一つは結核児童の問題でございますが、全体で結核児童の実態がどういうことになっておりますか、ちょっとその点を伺いたいと思います。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 昭和三十三年の結核実態調査による推計でございますが、十八才未満の子供で医療を要する児童の数が二十三万一千四百人でございまして、このうち入院を要する児童が五万二千八百人というような数になっております。なお御参考までに文部省で昭和三十二年に調べました五十日以上の長期欠席の結核児の生徒数は、公立学校だけにおきまして一万三千五百九十六人というような数が出ております。先ほど申しました結核実態調査による推計の二十三万一千四百名のうち、カリエスの子供の推計でございますが、医療を要する骨関接結核児童数は三千四百人と推定されておりまして、このうち入院を要する者は大体その半分の千七百人というように推定されております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 カリエスの子供のみではございませんで、そこまで参らないもう少し一般的な結核児童に対して、何か対策をお考えになっておりますか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 カリエスにつきましては、本年度から児童局の関係の予算で、特別な療育費並びに学習費を給付することになっておりますが、これをカリエスの子供のみならず全結核児童につきましてもそのように考えておりまして、来年度予算において全結核児童に対しまして医療費、学習費、生活費を支給する予算を計上いたして要求しております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 重症になった子供に対する対策も大切でございますが、ただいま申されましたように、一般の結核児童が二十三万一千四百人でございますか、そういうようにたくさんございますので、重症でない結核児童に対してどういう施設をしていくべきかという点について、特別な御考慮を持って御研究をいただき、そして虚弱児童とは別に、結核児童に対して何らかの措置を講じなければならないと思うわけでございますが、こういう点についてもぜひ御研究いただきたいと思います。もう一つ、実例でございますが、岩手県などでは施設で、虚弱児童、結核児童を預かっているところがございます。こういうところは全国各地に多少あるようでございますが、こういう施設については現在虚弱児童に対する措置しか行なわれておりませんので、重症でない軽症の結核児童を収容している分につきましても、何らかの形で医療費などが出ますような御配慮をいただきたいと思いますが、こういう点についてどのようなお考えを持っていらっしゃるか、伺っておきたいと思います。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 虚弱児施設に入っております結核児童につきまして、本年度から四十円の結核児加算というものを特に措置費の中で見込みました。この四十円の内訳は、特別な健康診断料として十円、栄養の加算としまして十円、それから健康管理に要する役務費、人件費その他の費用として二十円、合計四十円を一人一日について認めておるわけでございまして、この費用によりまして今お話のような児童を対象にした特別な措置が行なわれているのでございます。ただいま御指摘のありました岩手県の施設におきましては、なお経営に非常な困難があるということを私どもも伺っておるのでございまして、来年度予算におきまして保母の期末手当でありますとか、あるいは寒冷地薪炭手当というような手当の面が相当解決するならば、この赤字の問題もかなり解決すると思うのでありますが、そういう意味におきましてさらに努力をいたしたいと考えております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 ただいまのお話の点、大へんけっこうでございますが、とても今お話のような四十円では医療の方面が全然入っておりませんし、現在みちのくみどり学園と申しまして、私のところへも陳情がございましたが、この場合などでは、初め虚弱児の施設の方から何らかの国の御援助がいただけるというので始めたのだそうですが、現状は募金などにもたよっておれませんし、非常に困難な状態でございまして、九十人ぐらいの結核児童を収容しておりまして、そのうち五一%ぐらいは全然保護階層の方で一銭も取れない人たちだそうでございます。また働いている人たちから多少の費用を取っていましても、なかなか十分に取れません。六千円から出すというようなことは普通の父兄では非常に困難でございます。こういう結核児童に対しても、ただいまの四十円くらいのものではなくて、もう少し医療費等も考慮していただきまして、こういう学園だけじゃなくて、日本全体の結核児童を何らかの形で今後特別な施設に収容してやっていけますような方法を御研究願いたいと思うわけでございます。

中山マサ自由民主党

○中山委員 関連して。この二十三万一千四百人という結核児童の分布は、日本全体でどういうふうになっておりますか。それがわからなければ私はこの対策はなかなか立ちにくいと思うのであります。こまかいことは要りませんから、あらましでけっこうです、大体それによってやはり考えなければならない。たとえば冬になっての暖房だとか、いろいろな問題が出てくると思うのです。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 この実態調査は抽出調査の関係上、地域別の分布は出ておらないのでございまして、年令別は出ておるのであります。

中山マサ自由民主党

○中山委員 それを出していただかなければ、年令別だけでは私は対策はできないと思うのです。なぜならば、鹿児島みたいな日本の南端で暖かいところ——そこにも結核児童はございましょうが、やっぱり地域によってそれに対する対策も変わってこなければならぬというのが私の考え方でございますから、ぜひ一つその地域別の分布の状況をこの次にお知らせ願いたいということが一つ。  それから、どういうところからこの結核児童が発生するかということを伺いたいのであります。私のちょっと聞きましたところでは、農村あたりでも年をとったおばあさんやおじいさんに子供をお守りさせておく。そうすると、いわゆる老人結核といいますか、そういうものがあるのを少しも知らないで、そういう病気を持っている老人がその子供をお守りをし、そして抱き寝をして、結局その病気をそこでうつしていくという経路もある。私はこの子供たちが結核になった経路を一つ教えていただきたいと思うのであります。こういうことを放置しておきますれば、おとなになってだんだん結核がひどくなって、日本の亡国病といわれるものがもっと多くなるのじゃないか。こういう結核がどういう程度になっておりますか、それも聞きたいのであります。この二十三万幾らという数は減ってきているのか、あるいは増加してきてこういう数字になっているのか、それによりまして今の措置費というような問題、あなた方は一体間食というものが子供には——おとなならば間食はしない方がいいということを聞くのですが、子供は間食をした方がいいのか、しないでもいいのかということでございます。私としても六人の子供を産んで、ちゃんと朝は十時、午後は三時と、これは絶対必要なものであるという観念のもとに間食をさせてきておりますから、結核児童が多ければ多いほど、間食に対するところのお手当というものは普通の健康児以上に出なければ早くよくならないと思うのであります。おとなと同様に取り扱ってはならぬというのが私の育児法の信念なのでございますが、ぜひこういう点も明確にしていただきたい。病気は二葉のうちになおせというのはお医者様方のお考えでもあろうと思うのでございますが、子供のうちに何とかこれを根絶する方法をあなたの部課においてお考え願いたいと思うのでございます。私も厚生省に二年ほどいましたのですが、厚生省というところは予算が一番取りにくいところであるということは私もよく承知しております。けれども、第二の国民を大事にしなければ私は日本国の栄えはないと考えております一人でございますので、こういう点をぜひ明らかにしていただいて、おとなは労働組合でも、日教組でもみんなわいわい叫び立てますから、これに対する対策をやらなければならないのでありますが、子供というものは保母さんとか母親だとか、そういう人よりほかに声を立ててくれないのですから、ぜひこういうところも御考慮をいただきまして、もっと適切な対策をとっていただかないと、子供は片すみに追いやられて、かわいそうなところにいるようになると思います。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 御質問のありました地域分布につきましては、結核予防の担当課と打ち合わせまして、届出数等によりまして地域分布の資料を次の機会までに用意したいと思います。  それから六才以下の子供につきましての感染の原因を調べたものといたしましては、世帯の中で感染した者について、感染源のあった者が五・一%、感染源のなかった者が〇・四%というような数字が出ております。  それから若年層の結核患者につきましては、大体減少の傾向にあるということは申し上げられると思います。  それから間食の問題につきましては、私どもは幼児、乳幼児とも絶対必要である、かように考えておりまして、大体幼児が一日に摂取するカロリーの一〇%は間食でとるということが常識になっておると考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 関連。今みちのくみどり学園のことが出ましたが、昨年以来私なども実態を見せてもらいまして、非常にいい施設だというので、昨年は四十円特別の措置費を政府の方から出していただいたのですが、現在日本の虚弱児施設の中で、結核児童を収容しているみちのくみどり学園のような施設は幾らぐらいあるのですか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 全体の虚弱児施設の入所児童の半数が結核感染の児童であるということになっております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、あのみちのくみどり学園のように教育と医療とが非常に密接な連関を持って行なわれておる施設というのは、どのくらいあるのですか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 虚弱児施設といたしましては、ただいまのみちのくみどり学園だけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 実は私はあの施設はおそらく日本でも珍しい施設だと思ったのです。建っております環境も非常によろしいわけです。ただ問題は、あの自治体が財政的に東北地帯というところにあって必ずしもよくない。施設の構想それからその運営の仕方等は非常にすぐれておるのだが、基盤が財政的に弱いために、優秀な施設の前途が危ぶまれるという状態にあるということは悲しむべきことだと思うのです。そこでこの際、あれは市町村立でもなければ県立でもないし、社会福祉法人のような形になっていますから、何かあの施設を将来日本における虚弱児施設の中の結核児童を収容する模範的な施設として、国がやはりてこ入れをする必要があると思うのです。ロッキードのことを言うと与党の方から怒られますけれども、やはりロッキードに入れるような力をああいうところに入れてもいいんじゃないかと思うのです。わずか四十円かそこらをいただくのも、これは昨年みんなで、与党さんの方の力をかりてわんさわんさ押しかけることによって四十円。東北の児童結核のメッカとして、これはこの際一つ政府も骨を折ろうし、与野党も骨を折ってあげて、あの施設を東北における何か一つ明るいともしびにして、僻村の結核をなおすというモデル施設にしてやる必要があると思うのです。私、別に盛岡と関係あるわけでもないし、何でもないですけれども、やはりあの施設を見て、これはいい施設だと思うので言うわけです。ああいう施設を寒いところに作る。あれがいいということになれば、今まで日本で非常に結核の多かった石川とか富山に作ってみる。それから山陰の方にも、あるいは鹿児島の方にも作るというふうに、寒冷地からだんだん南の方にああいう施設を点々と延ばしていくことが、将来の日本の結核をなくすることに非常にいいと思う。なぜそういう主張をするかと申しますと、実はこの前文部省の内藤さんを、予算委員室だったと思いますが、呼びまして、いろいろ質問してみますと、文部省は勤務評定には力を入れるけれども、こういう子供の結核の問題については全く統計も何もないということがわかった。これは文部省がやらぬとすれば、児童局がこの際おやりになることが必要だと思う。学齢前の子供をお宅がつかまえれば、学齢時における結核というものはある程度防ぐことができるわけです。中山先生の御指摘になったように、児童結核というのは明らかに家族感染が大部分なんです。従って、家族で防げなければ、施設の中で発見をして、病気がさらに発展しないようにやっていくという、こういう点ですね。  それからこの前そういう問題を論議するときに、パスを初感染の学童には飲ませるべきだということで、この問題については坂田厚生大臣は、一つ自分が製薬企業その他にも話をしてパスも非常に値下がりしたのだからやりましょう、これはできる見通しがつきますという答弁もあったのですが、これは一体どうなっておるのか。これはあなたのこういう施設にも重大な関係を持つ問題なんです。何かそういうことを坂田さんから児童局の方は置きみやげにもらっておるのかどうか。どうですか、その点は。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 最初にお話のありました、みちのくみどり学園につきましては、私もいろいろ状況の説明を聞きまして、非常に模範的ないい施設であると考えております。ただ、何分にも財政面におきまして子供だけの施設というのは非常につらい面がございまして、当初から財政上非常な困難を伴うのではないかということは予想されたわけでございますが、こういうりっぱな施設をさらに推し進めていくことが必要である、かように考えますので、お話のありましたように、本年度から諸先生の御尽力を得まして四十円の結核加算がついたわけでございますが、来年度におきましては職員の人件費の増額をはかる一方、先ほどお話し申し上げましたカリエスの児童に対する措置を全結核児童に及ぼすことによって、この施設にも何らか潤う方法がないであろうかという点をさらに検討してみたいと考えております。いろいろな方法を研究いたしまして、この施設が財政的にも成り立っていくように努力したい、かように考えております。  それから学童のパスの問題につきましては、私もそういう御論議のありましたことを伺っておるのでございますが、この点につきましては、公衆衛生局におきまして専門的な立場からさらにこの可否を検討するということに相なっておりますので、公衆衛生局の担当の方で研究を願うことになっております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 引き続いてもう一点伺いたいのでございます。最初にお伺いするべきだったのでございますが、保育所に収容の必要のあると申しましょうか、要求している子供と申しましょうか、全国に概算何名くらいあると見込んでいらっしゃいましょうか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 現在保育所に入っております子供のことをまず申し上げますと、三十三年度末におきまして九千四百三十七カ所の保育所がございまして、定員数といたしまして七十一万ほどでございます。  なお保育を要する児童の範囲というものはきわめてむずかしいのでございまして、保育に欠ける児童は、両親が病気あるいは労働その他で保育に欠けるという子供を保育所に入れるわけでございますが、大体私どもの現在考えておりますところでは、現在の施設のほかに、さらに緊急に措置しなくてはいかぬと思われる児童の数は十七万六千人くらいあるという推計をいたしまして、その推計のもとに逐次保育所をふやしていきたいということで、予算の要求等をいたしておるような次第でございます。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 その推定の根拠というものは、私はなかなかむずかしいと思いますが、地方の実情から見ましても、だんだん措置を要する子供が多くなっていくという事態が多いのではないかと思います。こういう点から見まして、最初に申し上げましたように、保育所をできるだけ数多く作っていただきますことが婦人の社会的な働きを助けますし、いろいろ生活の問題等にも響いてきますので、ぜひこの保育所を数多く作っていただくような方向へ持っていっていただきたいと思うわけでございます。  最後に私は、これは文部省の関係の方に御質問しなければならぬことかもしれませんが、地方へ行ってみますと、保育所の児童と幼稚園の児童との実態がほとんど変わりないわけでございまして、厚生省の児童局の方では、この幼稚園と保育所の関係という点を将来どういうふうにしていこうと考えておいでになるか、この点について伺っておきたいのでございます。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 最初の保育所の増設の件につきましては先ほど申し上げましたように、まだまだ保育に欠ける児童が残されておる。特に私ども考えますのは、全国的に見まして分布が非常に片寄っておるのでございまして、人口千人当たりで全国平均は大体八人収容しておるというのが平均でございますが、最高は二十五人ほどになっております。高知県が最も多いのでございます。最低は二・三人という非常に低いところもございますが、私どもといたしましては、この分布の密度の低い地域から逐次増設していきたい、かように考えております。  それから幼稚園との関係につきましては、御指摘のような面が末端におきましてあると存じますが、私どもはやはり幼稚園は一つの教育機関でございまして、幼児教育という建前から教育をしようということでございますし、保育所と申しますのは、保育に欠ける児童について特に親にかわって保育をするという面でございます。実際問題としてこの子供の処遇の内容、特に時間が違うのではないか。幼稚園であればあるいは午前中、あるいは一時、二時ごろで子供は帰れる。しかし保育所においてはとうていそういうことはできない。やはり朝早くから夕方おそくまで、親が帰ってくるまでは預からなければならぬという面で、全くこれは違うのではないか。かように考えますので、将来ともやはりそれぞれの目的に従って両方の施設が必要なのではないか、かように考えております。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 ただいまおっしゃるような面もあると思いますが、しかし地方の実情から見ますと、何か幼稚園の方へ入る子供は大体いい家庭の子供です。建前からいえば、保育所は働いている人たちの子供を預かってやるというわけでございますから、建前が違うわけでございますが、年令的に申しますと、幼稚園の方は三才から学令まででございますね。保育所の方は零才から学齢まででございますか……。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 何才でもいいわけであります。

伊藤よし子日本社会党

○伊藤(よ)委員 ほとんど子供自体には変わりはないような実情でありまして、幼稚園のないいなかの市町村なんかでは保育所はございます。そういう点もございまして、これは将来私も研究して参りたいと思いますが、この幼稚園と保育所の問題のいろいろな関係は、ただいま局長がおっしゃったように簡単に割り切っていいものかどうかという点もあるように思うわけでございます。こういう点についても一つ実情に即した御研究をしていっていただきたいと思います。これを希望として申し上げておきまして、私の質疑を終わりたいと思います。

堤ツルヨ社会クラブ

○堤(ツ)委員 ちょっと関連して。ただいま伊藤委員が保育所の問題で御質問になりました。厚生省としては最低のものを要求しているわけですね。今は折衝過程にあると思うのですが、あなたの方の御要求に対して大蔵省が一体どういう態度を示しておるのか。あなたの方が要求してみても大蔵省がいつものように出さないといえばどうにもならない。折衝にあたって今どれくらい微妙なところなのか、一つ答えていただきたいと思います。私たちは十何年間厚生省ばかり責めてきましたけれども、量見の悪いのは大蔵省なんです。まるで国民の財布を自分の財布のように思って大蔵官僚がいばりちらして、国民生活を無視した予算配分をやる。厚生省の意思など生きてやしないのです。ロッキードを買う大金を要求するなら別ですけれども、子供一人のおやつに五円やるの三円やるの、一日に十一円やるのとかいうささいな金をしょっちゅう削ってしまうのは大蔵省なんです。福祉国家を目ざすということは、いかなる政党といわず大事なことであり、今日福祉国家を築いていく途上にある日本において一番重点を置かなければならないものは婦人子供対策なんです。その婦人子供対策の予算がいつも大蔵省によって削られてしまっておる。いかに私たちが熱心に主張してもいれられない。こういうことがまたことしも繰り返されるのではないかと思います。今まで御質問の中にありました各位の要望は、私たちの手元へも、その零細な、みじめな、常に火をともすような設備の中で、命の縮まるような思いをしてポケット・マネーをはたきながら子供を守っておる関係者の方々が、やかましく陳情してきておる。ところがこれがちっとも実現されない。常に大蔵省が横柄に厚生省の意思を曲げてしまっておる。こういうことではどうしたって国の政治はまともにならないと私は思うのです。目下折衝の最中だと思うのですが、大蔵省がどういう意向を示しておるか、ここで一つはっきり答えていただきたい。それによりまして私たちもまた考えていきたいと思います。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 大蔵省に対しまして要求をいたしました結果の査定は、御承知のように二十二日あるいは二十三日というように伝えられておりますので、現在のところどういう態度であるかということは私どもまだわかっておりません。ただ先日新聞によりますと、厚生省関係の大蔵省の省議は一応済んで、その結果児童の措置費につきましては単価をわずかながら上げてあるということを各新聞紙に報じておりました。多分大蔵省の発表かと思いますが、その程度のことしかわかっておりません。私どもといたしましては、わずかながらということでなしに、極力これを上げることに努力をいたしたいと思います。

堤ツルヨ社会クラブ

○堤(ツ)委員 あなた、一体信念があるのですか。けしからぬ答えですよ。信念を持って御要求になったものなら、新聞の端くれに厚生省の児童予算をちょっぴり上げてやるというようなことが書いてある、そんな鹿児島の果てにおるようなことを当のあなたがここで答えておるから、末端の関係者は苦労するのじゃありませんか。上で大臣同士がやるので、漏れ承るところによると、文句を言えば首を切られる、そんな量見で厚生省が弱い人を守れると思ったら大へんな間違いです。新聞に一部書いてあるというような答弁でなしに、もっと突っ込んだあなたの御答弁を私は期待したのですが、どうもそういう答弁ができないところに厚生省の実態を暴露しておる。私は、これははたの委員からも御質問になると思いますけれども、非常に不満ですから、厚生省もあなたで御無理ならば、大蔵省にも出てもらってもっとはっきりしてもらいたい。新聞の端くれに書いてあるなんていうような、国会議員に対してそんなばかな答えがありますか。

大山正厚生事務官(児童局長)

○大山政府委員 まだ大蔵省の査定がございませんので、正式には私まだ何も聞いておりません。ただいま新聞の関係を申し上げましたのは、ただわずかに私ども聞知し得たことを申し上げたというだけのことでありまして、今後第一回の内示がございましたら、それに応じましてできるだけの努力をする決心でございます。

八木一男日本社会党

○八木(一男)委員 ちょっと委員長に申し上げたい。厚生大臣がさっきから各委員から要求されていますが、来ていない。それから大蔵省が来ていない。こういうことでは困ると思うのです。今の議会の制度が非常に間違っておりまして、予算を先に議してから法律案をやるというような実に大間違いの制度を、与党の多数の指導下にある運営においてそういうことをされておる、これは間違いだと思います。政策をきめて、法律をきめて、それから予算が編成されるというような国会でなければならないのに、予算をきめて、それに合わした法律が審議されるというような間違ったことをされておるのは大間違いです。これは国会全体の問題ですけれども、その弊害を幾分でも少なくするためには、予算の編成前に国会の論議を通じて、厚生大臣なり大蔵大臣が積極的に自分からでも来て、そうして国民の輿望をになった予算要求をし、予算査定をし、それから出してこなければならない。そういう意味で、本日は厚生省の基本政策について各委員から熱心な質疑があった。厚生大臣はそれを聞いたならば、自分の欠陥を埋めてこういう要求をしなければならない、こういう要求については大蔵大臣がどんなことを言っても押し切らなければならないというような決意を固めるべき論議が行なわれる、そういうときに、予算折衝だからと出てこない。それでは一つも問題の進展がない。予算折衝、予算折衝、その必要であるということはわかります。わかりますから、委員の各位の方はいろいろの局長の人たちについても、仕事があったらすぐ帰ってもらうというようなことで、まとめて質問をしている。厚生大臣もそういうお忙しいことについて委員が配慮をしておられるのですから、本日中たとえば二時間なら二時間まとめて出てこられるということは厚生省の方から連絡があってしかるべきなんです。また委員長の方は、要求があったのになぜ出てこないかということについて、きっちり対処をされるべきだ。厚生省が忙しいから、厚生大臣が居どころがわからないからということで流しておかれたら、何も進展がない。委員会の審議の意義がないわけです。何時から何時まで厚生大臣が出てこられるということを委員長の権限で厳重にはっきりとさして、その時間には集中的に大臣に対して各委員から質問する。それまでは各局長に質問する。そうしなければ時間が非能率であるばかりでなしに、予算編成について国民の世論を予算の中に入れるべき大事な国会の意義がなくなる。厚生省に厳重に申し入れて、午後何時から何時まで厚生大臣が出てこられるか、委員長として責任を持って対処していただきたいと思います。御答弁願いたい。

永山忠則自由民主党

○永山委員長 御意思を十分いれまして努力いたします。  午後二時まで休憩いたします。     午後零時四十一分休憩      ————◇—————     〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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