災害地対策特別委員会厚生労働等小委員会 第2号
- 発言数
- 222 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/11/17
会議録
○三田村小委員長 これより会議を開きます。 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における公衆衛生の保持に関する特別措置法案(内閣提出第八号)外十件、並びに昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害により被害を受けた者の援護に関する特別措置法案(伊藤よし子君外十四名提出)外七件、以上二十件を一括議題とし、審査を進めます。 前会に引き続き質疑を行ないます。滝井義高君。
○滝井小委員 大蔵省が見えるまで、国民健康保険事業に対する補助に関する特別措置法案——上の方の問題はどけて、国民健康保険事業に対することからやらしていただきたい。 昨日の答弁では、直営診療所の補助金は三分の一だったのですが、現在、今度の指定を受ける地域の国民健康保険の直営診療所は一体どの程度の被害を受けておるのか、直営診療所の被害状況というのを、まず御説明願いたいと思います。 それから、特に小委員長にお願いしておきたいのは、厚生省の六つの法律に対する適用基準を、それぞれの法案が衆議院を通過するまでに出してくれということを要望しておきましたが、小委員会をあげる前に、やはり出していただかないと工合が悪いと思うのです。従って、できれば、きょうの午後くらいにそういう基準を出してもらいたいと思うのです。六本の法律に適用される基準ですね、これを出していただきたいと思うのです。これを要望して、今の国民健康保険の直営診療所の被害状況、これを一つ先に御説明願いたいと思います。
○太宰政府委員 私の方の大急ぎの調査でございますが、被害地域で、災害救助法の適用を受けております地域において直営診療所の被害を受けました施設の数は大体百八十三でございます。施設の数は二千百六十あまりあるようでございます。
○滝井小委員 百八十三カ所、二千百六十を、病院と診療所に分けて一つ御説明願いたい。
○太宰政府委員 病院の方は四十九で、診療所の方が百三十四でございます。
○滝井小委員 二千百六十の施設は何ですか。
○太宰政府委員 ちょっと、先ほどの答弁で、災害救助法の適用があろうがなかろうが、要するに被害を受けました地域にあります直営診療所の総数が二千百六十であります。そのうち、被害を受けた直営診療所の施設が百八十三でございます。
○滝井小委員 そうしますと、百八十三カ所のうち、病院四十九と診療所百三十四になる。これは予備費から出すことになっておるのですが、幾らの予備費を一体これにつぎ込む所存なんですか。予備費というのは、財政法五条で予測することのできない経費に充当するのが予備費なんです。こういうようにはっきりわかっておるわけですね。幾ら予備費からおもらいになるのか、まず、被害額をどの程度に見積もられておるのか、被害額を言って、それから予備費から幾ら出る、こういうことを一つ御説明願いたい。
○太宰政府委員 ただいま申し上げました百八十三の施設というのは、その中には、たとえば、屋根板一枚をとられたというようなものも、実は報告がきておるわけであります。これは常識的に問題にならぬものです。そこで、大体私の方で、これは何とかせねばならぬというふうに考えております施設を拾って参りますと、五十九ほどの施設になります。それで、それの被害総額は、報告でありますので、大ざっぱになりますが、約五千三百万見当と、大体その報告を基礎にして私ども考え ております。そういたしますと、それに補助を三分の一いたしますと約千七、八百万というところであろうか、かように考えておるわけでございます。
○滝井小委員 そうしますと五十九カ所、五千三百万円の三分の一で千七百万ないし千八百万の予備費の支出が必要となってくるわけです。この額については、もう大蔵省で大体まとまっておるのですか。
○太宰政府委員 大ざっぱな見当では、大体この辺でまとまると思います。あとは詳細なものを拾っていくことに相なります。
○滝井小委員 医療法の三十一条の公的医療機関の中には、直営診療所は入っておるかどうか。
○川上政府委員 入っております。
○滝井小委員 そうしますと、他の公的医療機関を、わざわざ特別借地方を作って二分の一としたのに、特にその中から、国民健康保険法における、しかも、公的医療機関に入る直営診療所をなぜ除かなければならなかったかという理論的な根拠を御説明願いたい。
○太宰政府委員 これは従来から公的医療機関の中に入っておりますが、国民健康保険の直営診療所につきましては、国民健康保険法の方の規定によって考えるということに相なっておりまするので、そういう取り扱いをいたしたことと考えるわけでございます。
○滝井小委員 国民健康保険法の規定の中に直営診療所があるからそういう取り扱いをしたとおっしゃるけれども、特に今度の災害というものは、特別の措置をして、公的医療機関のために何らか救済の措置をとろうというわけなんです。それは医療法の三十三条をごらんになりますと、「国庫は医療の普及をはかるため特に必要があると認めるときは、都道府県、市町村その他厚生大臣の定める者に対し、その開設する公的医療機関について、予算の定める範囲内においてその設置に要する費用の一部を補助することができる。」というようにして網をかぶせておるわけなんです。網をかぶせておる予算の範囲内で幾分の補助をする、こう出しておる。ところが、今度は、特にその三分の一なんという例を破って、非常災害であるから二分の一をいたしますという法律をわざわざ政府がお作りになったのに、その場合に、率の低い国民健康保険にあったからといって、それだけをどける理論的根拠は、どう考えても合わないのですよ。だからこれは、昨日も私は申し上げましたが、特に国民健康保険法第七十四条の規定を除外規定としてこの特別措置法を適用しないということは、必要ないのじゃないかと思う。これは当然そうすべきですよ。だから、この点は理論的に言っても、あなたの理論は通らないのです。私は、こういう筋の通らない政治というものはやるものじゃないと思う。こういう非常災害のときにこういう立法をやられるからには、当然これは除いてはならぬ。しかも、大蔵省は、除いた上に予算をつけておればいいです。予算もつけないで、これを予備費に回している。そしてその額が千七百万か千八百万要りますと言うが、しかし、これはまだ最終的な話もまとまっておらぬという。こういう状態では、私は納得ができない。これは小委員長なり、与党のチャンピオンとして来ておられる小島さんなり、河野先生に十分お聞き願っておきたいと思うのです。これは、私の主張の方が理論的筋が通っておる。こういうやり方をやっておるわけです。これは保険局長が腰が弱いからで、これはあなたの責任にもなる。こういう弱い腰では、これから全国に皆保険をやってやろうというのに、とてもだめですよ。だから、こういうところはきちっと法律の筋を通してやっていかなければだめだ、こういうことなんです。これが一つです。何かそれについて異議があれば、言ってもらいたいと思う。おそらく異議はないでしょう、どうですか。
○太宰政府委員 医療法の方で、公的医療機関に対して、従来三分の一の補助率のものを二分の一に上げた、これはけっこうなことだと思います。私の方は三分の一のままでありますが、二十八年のときには見なかったわけであります。今度それを予備費で——予備費通りかわからぬとおっしゃいますが、私の方は、大体おまかせいただいてもいいと申し上げることができると思います。その率につきましては、確かに三分の一になっております。それは公的医療機関の方と国保の方とは中身が少し違いまして、国保は、御承知の通り僻地に開業する場合が多いわけであります。そこでお医者さんの住宅、看護婦の宿舎とか、そういうものを全部合わせて準備しなければ成り立たないという点がございまして、見る幅が違っておるわけであります。必ずしもバランスを失しておらぬわけであります。率は高いに越したことはないと思いますけれども、そういう点も一つ御了承いただきたいと思います。
○滝井小委員 公的医療機関の普通の補助が三分の一、国民健康保険の直営診療所三分の一。ところが、公的医療機関を二分の一に引き上げるときに、そう遠慮しなくてもいい。遠慮しなくてもとれる金だ。千七、八百万じゃないですか。だから、そういう小さいところに遠慮しておると、私、あとから言いますが、大きいところも切られる。 そこで、その次には、国民健康保険の補助金の問題です。今度の特別措置法で、国は、災害救助法が適用された地域における所定の保険者、市町村に対し、保険料減免額及び療養給付費一部負担金減免額の十分の八から、調整交付金の額を控除した額を補助することになっておるわけですね。法案はむずかしい言い方になっておりますが、要約すると、そういうことですよ。災害を受けて一部負担金を減免をしたり、保険料を減免をしたものに、なぜ十分の八なんというけちなことをやるのか。しかも、その十分の八から、御丁寧に調整交付金の額を引いた額をやるんですから、結論は十分の八やるということですね。それならば、私は十分の十やるべきだと思う。これは二十八年に私が作った法律です。二十八年に作ったときには、八割は補助しますよ、残りの二割は貸しますよということだった。ところが、今度は民間災害が多いのです。そうすると、公共的な施設より民間の人たちが激甚な被害を受けたということになると、国民健康保険一部負担金の支払いも、保険料の支払いもなかなか順当にいかない。そうすると、なるほど法律の建前は五分の調整交付金がある。その五分の調整交付金で、非常事態には調整交付金の中の他の特別調整交付金といいますか、そういうもので出すことになっておるらしい。ところが、そういうものは普通の災害であって、今度の愛知、三重、岐阜等の災害は異常災害です。いわゆる激甚地という言葉を使う異常災害です。そうすると、そういうものに八割ということでは、やはり納得がいかぬところがある。しかも、この一部負担金の減免額や保険料の減免額というものは、百分の五以上という限界がついておるわけです。そこで、これは一体どうしてこういう——私の言葉でいえば、けちなことになったのかということなんです。あなた方が皆保険政策をやろうとする場合に、少し大ふるまいをやれとは言いませんが、国民健康保険をやっておるところには、これだけのことを政府は努力してやりますよという、それだけのやはりゼスチュアぐらいは示さなければいかぬと思うのです。それを直営診療所は予備費だ。今度の減免額というものも思い切って減免した。全額を国があげましょうという気魄ない。一体あなた方は、保険料の減免額や一部負担の減免額の総額というものは、どの程度に見ているのか、これをまず御説明になって、そして今のことを御答弁願いたいと思います。
○太宰政府委員 まず、御質問に応じて保険料及び一部負担の減免の予想額でございますが、大体三億一千三百万と踏んでおります。 そこで、だんだんお話がありました点についてお答え申し上げますが、二十八年に滝井委員が御提案になったときは、補助が八割と言われましたが、実際は貸付が八割で、二割が補助です。(滝井小委員「そうか」と呼ぶ)そういうふうに相なっておりました。それで、お話にもございましたように、こういう災害の際に貸付をやるということは、これは償還でございますから、それよりも、できるだけそういう場合には、国でめんどうを見るのがいいと私は思っております。そこで、現在、御指摘のように特別調整交付金というものがございまして、その中では、こういう災害がありました場合においては、保険料の減免及び一部負担金の減免につきましてその十分の八を補てんするような制度を今私どもとって、実行しておるわけでございます。なぜその十分の八にいたしたかと申しますと、これは保険料なり一部負担金の減免をやりますのは保険者、すなわち、市町村に一任しておるわけでございます。従いまして、さような場合に自由に減免させて、そして国が全部まかなうということは、どうも適当ではないと考えまして、最大限のところが大体十分の八でございます。生活保護法等においても、御承知の通り、国が出しますのはやはり十分の八でございます。さような点で、今日私どもは十分の十を補てんいたしませんで、十分の八をやるというところが、まずまず最大限のように考えておるわけでございます。その調整交付金でもって、災害が起きました場合には、まずまかなう仕組みになっておるわけでございますが、今回のような大災害でございますと、私どもが予想いたしましたところでも、この特別調整交付金では足りないであろうというふうに考えたものでございます。さればといって、この調整交付金全体のワクを広げるということは、いろいろの関係で困難でございますので、この特別立法をいたしたような次第でございます。
○滝井小委員 この計算ですね。調整交付金の中には、特別のものと普通のものとあるわけです。そして特別のものは、災害等のときにいくわけです。そうしますと、それは十分の八じゃないでしょう。十分の八以内でやるわけでしょう。従って、この場合の計算の仕方というのは、一体どういう計算になるのですか。交付金というのは、普通調整交付金と特別調整交付金と二本建になっているわけでしょう。そうすると、たとえば、愛知のようなところで国民健康保険をやって非常に被害を受けたのは、災害の場合の特別調整交付金と、それから、その地区全部が災害というわけにいかぬのだから、普通の交付金もいくのですか。この計算の仕方は、この文章をしろうとが読んでもわからぬ。僕は何回も読んでみて、ようやくこういうことだということがわかって質問もしているのですが、これはしろうとが何回読んでも実態がわからない。一体これは具体的にどういう計算の仕方になるのですか。
○太宰政府委員 滝井委員はすでに御承知の通り、新しい国民健康保険法で調整交付金という制度を設けました。これは給付費総額の五分ということでございます。その調整交付金を二つに分けまして、八割が普通調整交付金というものでございます。これは国保が普通の運営をいたしておりましても、立地条件その他によって非常に赤字が出るというものにつきまして、一定のものさしでもって配付いたします。それから、異常な場合につきましては、特別調整交付金、これは残りの二割でございます。この八割と二割との間には、彼此融通し得るような弾力性を持たせてございます。その異常な場合と申しますのは、一番いい例が、こういう災害のときなどでございますが、そのほかに、非常に流行病がはやった場合とか、あるいは特に結核のひどい地域において、結核性のあれがあるというようなものが幾つかございます。時間を急ぎまして、この災害のときで申し上げますれば、この災害が起こりましたときにおいて、当然そこの被保険者である市町村民が罹災をいたしまして、その結果として保険料も払えなくなる、あるいはお医者さんにかかっても、その一部負担が払えなくなる、こういう場合が起きました場合に、これはこの国保の保険者がその保険料及び一部負担金を減免し得るような規定があるわけでございまして、それに基づいて減免する、減免するということは、すなわち、保険者がかぶるということでございますから、従って、保険者がそれによって、その保険料の減免の分は自分の方でまかなわなければならぬ、お医者さんに対しては、その一部負担減免をした分については保険者が払うということになりますから、結局、保険財政に穴があくわけであります。その穴のあきます分についてその十分の八、調整交付金の三十三年度の規定ではその八以内ということになっております。大体十分の八以内とありますけれども、十分の八を出しておりますが、これを特別調整交付金でもって保険財政の穴を埋めてやる、こういうことであります。その十分の八と申しますのは、先ほど申しました理論であります。そこで、今度の災害でも、これがまず第一次的に発動するわけでございます。従いまして、これでまかなえますならば、あえて特別立法をする必要はないわけでございますが、私どもいろいろ調査して、また予測いたしましたところによりますと、今度の大災害におきましては、おそらく、従来私どもがこういう方面に回し得ると自分の方が踏んでおった特別調整交付金の額ではまかない切れないという考えを持ちましたものでございますから、その足らない分を、この特別措置法というものにお願いして、それに伴う予算を計上したようなわけでございます。従いまして、順序から申しますれば、調整交付金の分が先に発動いたします。そして、それが足りなくなってきたというときに、この特別措置法の分がそれを補う、こういうふうになろうかと思います。
○滝井小委員 そうしますと、災害激甚地にいく調整交付金の、いわゆる五%の中のまず八割に当たる分というのは、これは平均的に全国のどの町村にもいくわけです。そうすると、愛知や何かに特に重点的にいく分は、二割の分についてだけです。災害があったのですから。そうしますと、私はその二割の分については十分の八生かして、そのうちから、また調整交付金の額を今度は引かなくてもいいじゃないかというわけです。だから、その場合に、これは十割でなくても、二割の分についてだけいくのですから、その分をもう少し、——今公選の市町村長ですから、未収の分は全部これに回してしまおうということが起こってもいかぬから、それなら八割と言わずに、九割という工合にしてもいいのです。それはなぜかというと、その算定の一番基礎になっているのは、百分の五に相当する額を初めから除外しておるわけです。この百分の五はどういう根拠から出たか知りませんが、百分の五に相当するものは、保険料の減免額や一部負担金の額から初めから除外していっておるわけですから、そこらあたりをもう少し……。
○太宰政府委員 この百分の五以上である場合といいますのは、要するに基準でございまして、つまり、こういう災害地におきまして減免措置いたしましても、その額が全体の保険料の額なり、一部負担金の減免した額のうちの大した割合ではないというものであるならば、国が特にこういう援助をする必要性も非常に薄いわけでございます。そこで、端的に平たく申しますれば、相当の額以上出た場合に初めて見る、こういうふうなものさしを作ったわけでございます。従いまして、それをどこで引くかということで問題があるわけです。二十八年のときには、これが百分の十でありました。しかも、それに重ねて二十万円というあれがありました。私の方は、今回は百分の十というのも、やはりどうも重いということで、百分の五というところに線を引いたわけでございまして、これは相当低いところに線を引いたつもりでございます。それは今回に限りません。調整交付金の方で、やはり百分の五というのがすでに出ております。そこで、これは先ほど申しましたようないわく因縁で作った特別措置法でございますので、調整交付金と歩調を合わせるということで、百分の五を調整交付金の方ですでにとってございますので、それをこちらがとったわけでございます。これは、そのものさしにすぎないわけでございます。計算いたします場合は、全部について計算いたします。
○滝井小委員 私は、根本的なものの考え方として、調整交付金というものと、今度の災害と関係を持たせるところに問題があると思うのです。二割の医療給付費に対する補助金はべたに出します。それで、五分は財政の特に苦しくなったところに弾力を持ってあげます、こういうことになっておるわけです。ところが、これは普通の状態を考えて言っておるわけなんです。五分の調整交付金だって、普通の状態、普通の災害その他を考えておる。今度のような異常の災害のときは、当然私はその五分のほかに、全然五分とは関係なく、別にプラス・アルファというものをそういう地域に国保として持っていくべきだと思うのです。それを、五分の調整交付金と関係を持たせてやるところに問題があると思うのです。現在、全国の国民健康保険をやっている町村の世論を聞くと、このごろ山形かどこかで大会がありましたが、社会党は三割の医療給付費に対する国の負担を主張しているが、市町村の諸君は、もはや四割を主張している。自民党さんは二割、世論の半分しかいっておらぬわけです。そういうときに、今度災害のあったものを、五分の調整交付金と関係を持たして問題を処理していくという考え方は、それは三十六年から皆保険をやろうとする政府の態度として熱意が欠けているといわなければならぬ。当然、こういう災害のときは、そういうけちな五分の調整交付金と関係を持たせずに、別個に出すべきだと思う。しかも、三億一千三百万円の減免が予想されるという、こういうときに、あなた方の予算で見ますならば七千七百万円しか出ておらぬわけです。これは新しく追加して七千七百万円ですか、一体本来の調整交付金の五分のワクの中から幾ら出ていくのですか。
○太宰政府委員 三億一千三百万ほどと予定をいたしまして、それの十分の八でございますので二億五千万ほどが総額に相なろうかと思います。それから調整交付金と関連を持たせるところに問題があるので、別個に出すべきだということでありますが、調整交付金自体が、その五分というのが多いか少ないかは別問題といたしまして、その中に、やはり普通調整分と、こういう災害等の場合に備えますところの特別調整交付金というものがあるのは、これは私はしかるべきものだと考えておるわけであります。従いまして、災害が起きましたときには、そこでまかなえる場合にはそこでまかなっていくというのが従来のやり方でございますので、そこでまかなう。しかし、大災害になりまして、この額が非常にふえるということを予測いたしました場合には、それではとてもまかなえない。そうしますと、必ずほかへひずみがいくわけでございますから、それを避けますために、私どもが大体災害等に回し得ると考えたもので不足いたします分を特別措置法にお願いしたような次第でございます。
○三田村小委員長 滝井君に申し上げますが、大蔵省から岩尾主計官が出席しました。
○滝井小委員 それから銀行局と理財局に来てもらいたい。それが一番で、きのうから要求しておる。 実は、なぜそういう心配をするかというと、普通調整交付金と特別調整交付金との八割と二割との間に彼此無碍、相融通するという点があるからなのです。そうしますと、全国にいかなければならぬ普通の八割の方から、金が足らないということになると、大蔵省はすぐに二割の方に取ってしまうのです。また出しなさいと言われるわけです。だから、異常災害のときは異常災害で、別建てにして考えてもらいたいというのは、そこなんです。
○太宰政府委員 御質問のように、七千七百万くらいのことでございますから、片方をへこまして出そうと思えば出せぬことはございませんが、それにもかかわらず、こういうふうに特別措置をお願いして、七千七百万円別に出しましたところに、政府としては、御心配になっているようなことは毛頭考えていないということを御了承いただきたいと思います。
○滝井小委員 その点は、また機会をあらためてやるといたしまして、岩尾さんがおいでになりましたので、お聞きします。 この直営診療所に、予備費から災害復旧のために三分の一のお金を出すことになっていますね。これはあなたの方では幾らくらい予備費で出すおつもりですか。
○岩尾説明員 予備費から幾ら出すかということは、今後の厚生省との折衝の結果でありまして、今申し上げられません。
○滝井小委員 それはおかしいですね。予備費というのは、予測することのできない場合に出すのです。今度の場合は予測できているわけです。災害があってから一カ月半、足かけ二カ月になるわけです。しかも、百八十三カ所の国民健康保険の直営診療機関が災害を受けているわけです。その被害額その他も大体はっきりしておるわけです。そうしますと、当然法律で補助金の額も三分の一ときまっておる。それをあなたの方が出せない、こういうことでは納得がいかない。それだったら、われわれはこれを通しませんよ。
○岩尾説明員 出さないというわけではございません。幾らの額になるかということは、今はっきり申し上げる段階でないということを申し上げたのです。
○滝井小委員 出さないとは言わないけれども、額はきまらぬというのはおかしい。他のものは法律を作って額がきまっておる。予算を作って、こうして出てきておる。なぜ直営診療所だけ出ないのか。今から保険料を何人が払わないかわからないのですよ。また、一部負担金はどのくらいが免除されるかわからないのです。そういうわからない、将来のものは、大蔵省が七千七百万円出した。現実に災害がはっきりしている、客観的に見てだれが見てもわかるものに金を出さないというのは、論理が通らないじゃないですか。
○岩尾説明員 今申し上げましたように、出さないというふうに申し上げているわけではございません。額がはっきりしないということを申し上げたので、一般的に今回予備費でやろうと考えておりますものは、たとえば国立その他の関係で実際に財務局の方から被害を精査に参りまして、その結果に基づいて復旧額をきめなくてはならないものであるとか、あるいは金額が非常に少ないものについて、予備費でやろうということにしております。本費で計上いたしておるものは、はっきり被害がわかっておるかと申しますと、一応いろいろと大臣からも御説明があったと思いますけれども、実は私の方では、被害地等についても、予算計上の際に、そうはっきりきまっておらなかったわけです。そういうことで予算を組んでおる。従って、予備費についてはっきり幾らで組むかということを言われましても、今申し上げかねるわけであります。
○滝井小委員 これはきわめて具体的にわかっておるのです。被害を受けている個所もわかっておるし、その市町村もわかっておりますし、被害額もおよそわかっておるわけです。ところが、七千七百万円というのは全然わからぬ数字ですよ。客体がつかみにくいもの、これから出てくるもの、いかなる保険料の未払いがあるのか、いかなる一部負担金の免除があるのかということは、全然わからぬのです。将来の架空のものです。架空のものを基礎にして、それは三億一千三百万円ぐらい出るだろうという予想を立てて、七千七百万円という予算が出ている。ここに物体があって、物体が半分こわれていることがわかっておるのに予算が出ないということはおかしい。その方が先に出なければならぬ。ところが、将来の架空のものは予算が出たけれども、客体もはっきりしておるのに予算が出ない。むしろ逆ですよ。保険料が出ないものや未払いのあるものについて予備費だというなら、これは将来の予測ができないからよろしい。ところが直営診療所のように、客体がはっきりして、こわれたということがはっきりして、損害もわかっておるのにわからないというのは、予算の組み方が逆ですよ。財政法違反です。
○岩尾説明員 ただいま申し上げました通り、被害はあります。しかしながら、今先生のおっしゃいましたように、被害額がおおよその段階では、われわれちょっと予算が組めないわけであります。そこで、先ほどお話がございましたような減免につきましては、実際にはっきりと金額がわからないから、まるい数字にしておる。今申されました直診につきましては、もちろんある程度の市町村の報告はございます。しかし、その報告が実際その通りであるかどうかということは、やはり係官に調べてもらわなければわかりませんし、厚生省としてこれがはっきりした額であるという報告をいただかないと、大蔵省としてはこれでいこうということはなかなか申し上げられないわけであります。そういう意味で、はっきりした金額を今申し上げる段階でないということを申し上げたわけであります。
○滝井小委員 国民健康保険の災害の特別補助金は七千七百万というまるい数字だとおっしゃるが、まるい数字でけっこうなんです。大体今度の予算に出ているのは、まるい数字が多い。ここにあるのを見てみますと、社会福祉施設災害復旧費補助金というのだけが三千百六十三万九千円というように出ておるので、あとはみんなまるい数字です。公的医療機関の災害復旧でも二千八百五十万、上水道だって一億六千三百万、簡易水道だって七千万と、まるい数字で出ている。まるい数字でけっこうですよ。だから、一体幾ら程度直営診療所に対しては予備費をお出しになるおつもりなのか。岩尾さん、ここで言われたからといって、その額がふえたから減ったからといって、お前の見積もりが間違っておったとは言いません。およそ腰だめ的にどの程度出すということは言って差しつかえないのではないですか。
○岩尾説明員 厚生省からの御要求は承っておりますけれども、私の方で実際に検討いたしまして、どの程度になるかということはちょっと申し上げられません。
○滝井小委員 そういう工合にどうも役人というものは秘密主義で、一方の役所ははっきり言うけれども、片一方の役所は言わぬという、こういう状態なんです。私はこういうことでは納得がいきません。それならば、国民健康保険の法案は、私、党に帰って通しません。わかるまではストップです。大ざっぱな数字も出ないという、そんなばかなことがあるものですか。では一つ大蔵大臣が主計局長を呼んで下さい。
○三田村小委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○三田村小委員長 速記を始めて。
○八木(一男)小委員 関連して保険局長に、この間聞いたことですが、ちょっと重ねて聞きたいのです。この間は、ほかのことがあったから簡単に触れただけですが、国民健康保険で本人負担分の減免、あるいはまた保険料の減免、それをしたことは、今滝井さんの言われるように、程度は非常に不十分であるけれども、国民健康保険会計でやるときに、国庫で補てんするということをやろうとした趣旨は、非常にけっこうだと思う。ところが、この間言ったように、それは健康保険とか、日雇労働者健康保険とか、その家族は給付が五割平均しかないし、それから保険料負担もやはりあるのです。そういう点を当然やるのがあたりまえなのに、なぜ保険局は、国民健康保険だけを対象にして、そうしてほかの方は対象にしなかったか。法律的には、国民健康保険はそういうようになっている。片一方は法律の書き方が違うからというようなことではいかぬと思う。法律は、国庫補てんの特例法をこっちは出しているのですから、先方も日雇労働者健康保険や船員保険の給付を臨時的に幾らか上げるとか、保険料を免除するという保険法の特例を十分出せるはずです。そういう点をなぜなまけておったか、その理由を一つ聞きたい。
○太宰政府委員 この間もこの点について御質問がございまして、大蔵省に持っていってけられたんじゃないかというような話もありましたが、持っていっておらぬのです。これは持っていく筋ではないのでございます。ただいまから申し上げます。この間申し上げましたのは、法律の建前が、国民健康保険においては各人が被保険者で、そして給付は、医療費の全部について給付する建前に一応立ちまして、それの一部を一部負担金として本人がお医者さんの窓口で払う、こういう建前になっております。これは御承知の通りでございます。そこで健康保険及び被用者保険については、被保険者でない被扶養者につきましては、これは本来は保険の方で見ない、御自分で一つおかかり下さいという建前に立ちまして、それの五割を法律で援助する、こういう格好になっております。従いまして、片一方は、法律の建前上、減免措置をいたしました場合においては、これは何とかせねばならぬことになりましようが、こちらの方の健康保険等におきましては、さような問題は起こってこないわけです。 そこで今度は筋の問題でありまして、さはさりながら、五割のものをそういう場合においては六割か七割くらい援助してやったらどうだ、こういう趣旨の御質問になろうかと思いますが、家族が病気にかかったときの援助の度合いを、これは現在一律に五割となっておりますが、それはその個々のケース、ケースを調べてみますれば、それは非常に貧困な方もおりましょうし、また事故があって払えないという場合もあると思います。これは災害もその一つでございます。その他の場合もあろうかと思います。それはそれぞれケース、ケースで非常に千差万別でございます。従いまして、そのうちのあるものを、場合によっては七割に上げるとかいうようなことは、筋から申しまして、また技術的な点からいいましても、仕分けがなかなかむずかしいわけでございます。もし、その議論を詰めて参りまするならば、今の健康保険、被用者保険等において、被扶養者に対する家族給付として五割出している分を、全般的にもうちょっと上げて六割にせい、七割にせいという議論にどうしても帰着するわけです。私どもは、そういう方の議論につきましては、これは将来財政等とにらみ合わせまして、極力援助の度合いを増していきたい、かように考えているわけでございますが、今日のところはそこまで至っていないわけであります。かような点におきまして、災害の点についてだけ全部六割、七割にせいということは、私どもといたしましては、今日のところは採用しかねる、御意見として承っておきたい、かように考えております。
○八木(一男)小委員 大体その法律はそういう点でやっておる。全体を直すことを厚生省はしなければいけないけれども、こういう災害で非常に保険料の本人負担にたえないという現象を見れば、これは当然しなければならないことです。法律の建前ということを言われるけれども、国保の方の国庫負担の埋め合わせをするという建前は、今までなかったが、そういう欠点があるからということで、今度国庫補てんをするという特例法を作られた。国保についても建前が不十分であったわけです。だから、日雇労働者健康保険や、あるいは健康保険についても、法律の立て方が今まで国保と違っていても、国保の方で国庫補てんの特例法を立てられる以上は、当然そういう法律の立て方を臨時的に変えてやるというのがあたりまえの話です。あなた方は、この災害で被害を受けた人と、そのほかに保険料の負担にたえないという人とのバランスが失するというようなことを勝手に言っているけれども、国民健康保険も、健康保険も、日雇労働者健康保険も、全部国民が税金を払っている、その税金から国庫負担が出ているわけだ。国保の方だけ補てんをして、健康保険や日雇労働者健康保険に補てんをしない。一番の原則を破っている。災害の人だけやって、ほかの人の減免をしないのは不公平であるというなら、根本的に直したらよろしい。災害について特例法が三十近くも出ている。野党のものも入れればもっと出ているというのは、災害が非常に大きくて、いろいろの負担にたえないという状況があるから出ている。そういう大きな全体の政治上、行政上の取り計らいが災害において行なわれておる。そしてその大前提は、国保の被保険者であろうと、健保の被保険者あるいは被扶養者であろうと、全部国民である。国民が災害で困っているときに対処をするということで、各種の特別立法が出ているわけだ。そういう立場に立つならば、国保に対して国庫補てんをするなら、当然健康保険、日雇労働者健康保険についても、保険料の免除であるとか、あるいは本人負担の軽減ということを考えなければバランスを失しているわけだ。今度の災害以外の人とバランスを失するという点は、これは法体系の全体をこれから直さなければならないが、その一番困難な問題を論点にして、できないということはいかぬと思う。国保の関係者と、健保あるいは日雇い健保の関係者を同じに見るというのが一つの原則です。それからもう一つ、この異常災害において、国民のいろいろなことを救うということが大原則です。公共土木災害なんかでもあるじゃないですか。今まで、このような大災害でなくったって、地方的にそういう情勢がいろいろあるときには、高率負担法というものは出ていない。その点は不十分であるけれども、これは根本的に災害立法をやろうという態勢になっている。そのときに譲られても仕方がない。ところが、今度の異常災害については、あらゆる点で普通の異常災害ではないときとアンバランスがあるけれども、異常な災害であるから、特例法を出すということは各省すべての点で一致している。その政治上の全部の原則を特にはずして、日雇労働者健康保険法や健康保険法について、そういう交渉もしなかった厚生省の保険局の非常な怠慢の態度、そう思いませんか。
○太宰政府委員 これは申し上げるまでもなく、八木委員よく御承知のところであります。私どもは、今日のところは、遺憾ながら八木委員と見解を異にするわけでありまして、災害の場合にのみ家族療養費の給付率を上げるということについては、今日は考えてはおらないわけであります。将来の法律全体の体系としては、御指摘のようにあると思います。本来ならば、社会保障制度審議会の勧告にもありましたごとく、全国民が一本の法律のもとに、医療保障の恩恵に浴する。それがかないません場合におきましても、せめて二本建にするとかいろいろあると思います。今日の場合には、一本にしなければ解決しません。この点については非常に大きな問題でありまして、これは研究すべき問題であろうと思います。
○八木(一男)小委員 滝井委員の質問の相手が来ましたからこれでしぼりますけれども、しかし、保険局の見解は、今の政治の情勢とは全然反しています。とにかく、普通の災害と特別災害との違いは、国政全体で認めて、すべて特例法を出している。ですから、普通の災害とのバランスがどうだということで出さなかった怠慢は、政治的に免れることはできない。それからもう一つは、国保と健保、あるいは日雇労働者健保の対象者とバランスをはずすということは、国政全体のバランスをとるという立場から見れば、これは大きくはずれている。政治全体の情勢からはずれている。それを厚生省は出すことを気がつかなかったから、怠慢であった。われわれの見解とは違うというけれども、非常にこういうことに不熱心であった、不十分であった。岸内閣といえども、そういう方針ではなかったはずです。内閣全体の方針と離れた態度を保険局がとっておられる。そういう点を大蔵省の主計官も聞いていただきたい。そこでそういうことをしなかったならば、その埋め合わせとして、たとえば医療貸付金をふやすということをどの程度されたか。これは保険局と関係ないけれども、厚生省の政府委員として答えてもらいたい。これを予算にどれだけ組まれたか。
○太宰政府委員 主管の局が違っておりますし、大事な御質問だと思いますので、主管の局の方からお答えいたします。
○八木(一男)小委員 保険局長にがんがん言うようだけれども、そういうことをはずした、はずしたならば、せめてほかの制度で埋め合わせをつけるようなことを保険局自体は考えなければならぬ。それをほかの局だからわからぬというようなことでは、日雇労働者健康保険あるいは健康保険の被保険者は、保険料を払いにくい、家族でも病気になったときの本人負担が払いにくいという状態を全然考慮していない証拠だ。どうなっているかわからない。社会局があれでも、保険局の一番間違った狭小な立場においても、われわれだけの立場で法律的に何とかかんとかあるけれども、別の方法で救う方法はないか。社会局、医療貸付の点で考えてもらえないか、そのくらい言うのはあたりまえでしょう。所管が違うからてんで考えない。自分の所管でも一つも考えておらない。そういうような状況では困る。国民健康保険の被保険者だけをかわいがって、労働者の保険はいいかげんにほっておけ。片方は雇用主の負担になる。片方では、雇用主としての国庫の支出をなかなか大蔵省が承知しないであろうというようなことで、国保は全般的に与党の方の宣伝に工合がいいということで、もし役所の人が考えていたら大間違い。国民全体について、そういうことをつけることを完璧に考えて問題を出すべきだ。保険局がそういう態度であったために、与党の熱心な方々まで、そういうことをやられる意思があるにかかわらず、保険局自体がこまかい技術的な点を検討しないで、そういうものを出してこられないから、国会の問題として盛り上がってこない。これについて厚生省は、この災害地特別委員会でそういう問題が出たならば、急遽問題を処理して、それで協力をして法律を再提出するなり、そういう協力をしなければならぬ責任の立場にある。主計官も聞いていただきたいが、そういう点が盛り上がったならば——同じ状況にありながら国民の中にアンバランスがある。しかも、国民健康保険の被保険者よりも、日雇労働者健康保険の被保険者、被扶養者の方がはるかに生活に困難である。保険料の負担や本人負担にたえないという状況がある。そういうことが欠陥であったので、今後災害地対策特別委員会においてそういう問題が出たときは、大蔵省がそういう点に気がつかなかった責任を痛感されて、当然相当の予算を組まれる覚悟をしてもらわなければならぬと思う。そういう点について主計官のお考えを承りたい。
○岩尾説明員 厚生省から具体的にお話を承っておりませんので、これについてはちょっと申し上げられません。
○滝井小委員 どうも昨日から大蔵省の理財局と銀行局を呼んでおりましたが、なかなか来てくれません。きょうようやくおいでいただいたわけですが、大蔵省の方は、大体この法律はこの国会で最後に上げる意思はないのですか、どうですか。
○磯江説明員 今度の災害対策といたしまして、医療機関につきます復旧融資についての特別措置法を政府といたしまして国会に提出しておるわけでございまして、もちろん大蔵省といたしましても、政府の一部といたしまして、この提案には同意いたしておるわけでございます。従いまして、当然今度の国会におきまして、この法律を成立させていただきたいということは、大蔵省におきましても同じ気持でござ います。
○滝井小委員 それでは、昨日から呼んでいるのにどうして来てくれないのです。大体国会は国権の最高機関であるということは、あなたも最高学府を出ておられるから御存じだと思う。しかも、災害地では、この立法の促進を待っている。与党もわれわれに、早くやってくれということを要望している。ところが、昨日から銀行局なり理財局の関係者は、だれでもいいから来てくれというのに、だれも来ない。幸い、あなたが、正直においでになってばかを見たということになるのかもしれませんけれども、帰ったら、一つ局長以下によく言っておいて下さい。 そこでお尋ねをいたしますが、昭和二十八年六月及び七月における大水害並びに同年八月及び九月における風水害による病院及び診療所の災害の復旧に関する特別措置法という法律を、法治国家の日本の国会は作りましたが、あなたの方の銀行局はどういう取り扱いをしましたか。
○磯江説明員 二十八年災のときにおきます金融上の取り扱いにつきましてお尋ねがありましたので、お答え申し上げます。二十八年災に際しまして、国会におきまして、ただいまおっしゃった法律が成立いたしたわけでございますが、このうち金融措置につきましては、政府といたしましては、政府関係の金融機関であります国民金融公庫及び中小企業金融公庫を政令で指定いたしましてこの二機関によって、この法律に基づきます医療機関の災害融資が行なわれる措置を講じた次第でございます。
○滝井小委員 そうしますと、昨日の厚生省の答弁と食い違っておる。渡邊厚生大臣は、二十八年の医療機関の災害復旧に関する特別措置法は動かなかったと言っておる。この法律は動きませんでした、働きませんでした、こういう答弁をしている。今あなたの方は、国民金融公庫なり中小企業金融公庫なりの指定をして政令を出したとおっしゃっておる。これは食い違っておる。そうしますと、磯江さんにお尋ねしますが、国民金融公庫と中小企業金融公庫を通じて何ほどの融資が行なわれたのですか。この法律に基づいて、有利な条件で何ほどの金額の融資が行なわれますか。
○磯江説明員 二十八年災のときにおきまする医療機関に対しまする両公庫の融資の実績につきましては、ただいま手元に数字を持ち合わせておらないのでございますが、現在両公庫におきまして医療の機関に対する融資額は数十億に上っておると承知しておりますが、二十八年災のときにおきましても、これは医療だけでなく、中小企業全体のための災害資金といたしまして、政府は財政資金の追加ないしは繰り上げ措置を講じたわけでございまして、それらの資金によりまして中小企業全般に対して融資が行なわれております。その一部といたしまして医療機関に対しても相当の融資が行なわれておると思っておりますが、具体的な数字につきましては、ただいまちょっと持ち合わしておりません。
○滝井小委員 私がお尋ねしておるのは、中小企業金融公庫から医療機関に金が出たということをお尋ねしているんじゃない。二十八年の法律に基づいて、幾らの融資が医療機関に行なわれたかということをお尋ねしておる。
○磯江説明員 法律に基づいてと申しますが、二十八年災のときにおきまする災害融資の特例措置として、六分五厘の金利を適用したということはやったわけでございますが、その災害融資を行ないましたものにつきましては、全部特別金利の適用を行なったわけでございますので、いわばその金額は、そのままこの法律の趣旨によったと言えるかと思います。
○滝井小委員 そうしますと、これは明らかに昨日の厚生大臣の答弁と食い違ってきたわけです。厚生省は、二十八年災害のときにはこの法律は動きませんでしたという答弁をしたのです。二十八年のこの病院及び診療所の災害の復旧に関する特別措置法というものは動かなかったのだ。従って、政令は作りましたけれども、その政令も作っただけで、それも動きませんでしたという答弁をしたのですよ。そうすると、あなたは今、この法律に基づいて医療機関にやったような答弁なんですが、医務局長、これはこの通りですか。この法律は動きましたか。医務局長は新しいから、わからないかもしれないが……。
○川上政府委員 私は、昨日大臣の申されましたように、その特別措置法によるところの貸付というものは実施せられなかった、こう聞いております。
○滝井小委員 磯江さん、今の通り医務局長の答弁なんですよ。当時、この法律は私が作った法律です。当時の金融課長はだれだったか、私はちょっと今思い出しませんが、なかなか元気のいい課長だったのですよ。ずいぶんやり合って作ったのです。あなたはこの法律が動いたと言うし、厚生省は動かないと言うし、これじゃまるで政府の見解が違っているのですね。 そこで、これから具体的な質問に入りますが、今度政府が、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた医療機関の復旧に関する特別措置法案を出しております。まず医務局長にお尋ねしますが、七月の福岡、山口を襲った集中豪雨には、医療機関の被害はなかったのですか。
○川上政府委員 報告が参っておらぬのでございますけれども、軽微なものではなかったかと思います。
○滝井小委員 報告がなくて、軽微なものだったという。じゃ一応そういうことにして、そうしますと、磯江さんにお尋ねをしますが、今度あなたの方は、この私的医療機関の災害復旧資金の貸付については、まず政令で定める金融機関から貸し付けることになっておりますが、政令で定める金融機関というのは、どういうところをお考えになっておられますか。
○磯江説明員 ただいまの御質問に答弁いたします前に、先ほどの御質問で、私の答弁が厚生省側の答弁と食い違っているような印象を与えましたので、多少誤解を与えている向きもあるかと思いますので、その点なおもう一ぺん答弁さしていただきたいと思います。私が申し上げましたのは、政府といたしましては、この二十八年の法律に基づきまして制令を出して公庫を指定しておる、その意味において、政府は法律に基づく措置をとったということを申し上げたわけでございますが、具体的に公庫が融資いたします、ないしは政府が行政措置によりましてやりましたことが、ほとんど法律によって意図されたことが実行できたわけでございまして、従いまして、法律的な意味において二十八年の法律が働いたということはなかったという、そういう意味において厚生省が御答弁になったのじゃなかろうか。その点多少誤解を与えている点があったと思いますので、釈明させていただきます。 それからただいまの御質問でございますが、政令で定める金融機関といたしましては、二十八年災の場合と同様、国民金融公庫及び中小企業金融公庫を考えております。
○滝井小委員 その場合の貸付の条件というものは、通常の条件よりか有利な条件で貸し付けるということになっておりますが、これは一体具体的にどういう条件ですか。通常の条件より有利な条件という、その具体的な内容を一つ御説明願いたいと思います。
○磯江説明員 具体的な条件につきましては、これは政令で定める予定にしておりますが、ただいまのところ、はっきり詰まった形では申し上げることは差し控えたいと思うのでございますが、融資の場合の条件と申しますと、金利と、それから償還期限、据置期間というようなものが考えられるわけでございます。金利につきましては、現在両公庫の金利は通常の場合九分三厘でございますが、これを災害融資の場合に、一定の条件のもとに六分五厘の金利を適用するということを考えております。それから償還期限、据置期間につきましても、一般の融資の場合に比べましてこれを延長する。たとえば、償還期限は七年程度まで、据置期間も一年くらいは置くというようなことを考えるつもりにしております。
○滝井小委員 中小企業は、御存じの通り、従業員三百人、商業、サービス業は三十人、こういうのがいわば中小企業になっていますね。医療機関についてはそういう従業員の制限はつけずに、病院であろうと、診療所であろうと、同じ条件で貸し付けますか、そこらあたりの点はどういうことになっていますか。
○磯江説明員 医業につきましては、現在中小企業金融公庫法によります中小企業者の定義といたしまして、法人の医業につきましては従業員が三百人、また個人の医業につきましては三十人以下ということに相なっておりますが、この三百人以下という点につきましては、これは一般的に、中小企業は大体従業員三百人以下というのが大原則でございます。ただ、個人の医者につきまして、病院経営の場合に三十人以下というのは、中小企業としては少ないのじゃないかというような御意見もありますので、今度の災害の場合については、個人の医業者につきましては三十人以上——これは中小公庫法の原則以上になるわけでございますが、三十人以上のものにつきましても融資の対象とし得るように措置したいと考えております。
○滝井小委員 そうしますと、中小の医療機関、すなわち個人の医療機関については三十人以上も対象にする、こういうことになれば、中小企業の三十人未満というようなところはこの点でなくなるわけですね。そうしますと、昨日医務局長の意見をいろいろ聞いてみますと、六分五厘という金利は三年間だというような答弁もあったのですが、そういうように限定するのですか。そうすると、四年目から九分三厘にまた返る、こういう形になるのですか。そこらあたりの九分三厘とか六分五厘の——六分五厘なら六分五厘というものは、ずっと一貫をして償還期間七カ年間に貫いていくのか、そこらあたりを一つ御説明願いたい。
○磯江説明員 災害の場合につきまして、復旧資金について特に特別金利を適用いたすという趣旨は、災害にあってこれを復旧する、復旧して事業を始めていく場合に、その当初なかなか金利負担が重い、そこを何とか救って差し上げるという点に主眼があるわけでございます。これは中小企業全般についてでございますが、従来諌早災害あるいは伊豆災害、さらにまた、ことしの七号、八号台風による災害等につきましても、ただいま申し上げました趣旨によりまして復旧当初——当初と申しましても、一年とか二年では短過ぎるということで、三年間だけは金利を特に軽減しよう、こういう趣旨でございますので、今回の場合につきましてもこれと同じように考えて参りたいと思っております。
○滝井小委員 大蔵省は、医療機関というものは営利を目的とするものとお考えになっているのですか。国の政策として皆保険政策をやろうとされるわけです。医療機関が通常の中小企業と違うことは、御認識になっているのでしょうね。医療機関は営利を目的としているとお考えになっているのかどうか、その点を一つお聞きしたいのですが……。
○磯江説明員 営利を目的とするという言葉の問題かとも思いますが、医業が非常に公益性の高いものであるということは、私どももちろん認識しております。それでは一般の中小企業については、公益性はない、営利だけを目的にしているのかということになりますと、これはやはり一般の中小企業の中にも公益性の非常に高いものがあるわけでございます。私どもは、医業が公益性がなくて営利だけを目的としているというようなことには考えておりません。
○滝井小委員 医療法では、医療機関は営利を目的とすることはできないのでしょう。どうですか、この辺。
○川上政府委員 医療機関は営利を目的としない建前になっております。
○滝井小委員 御存じの通り、医療機関は営利を目的としないということになっておる。そうしますと、今政府は国策として皆保険政策をおとりになっておることは、あなたも新聞その他で御存じだと思います。昭和三十六年の四月一日から、九千万の国民は、好むと好まざるにかかわらず、国民健康保険か、健康保険か、共済組合か、日雇いか、船員か、何かそういう各種の社会保険立法の網の中に入ってしまうわけですね。そうしますと、今のように営利を目的としないことを建前とすることになるわけです。そうしてしかも医療の価格というものは自由にきめることはできないのです。政府がきめているのです。いわば政府の統制下にある価格なんです。そうしますと、医療機関は、災害を受けたならば、もう自分の復旧する金というものはありはしないのです。普通の条件でこれをやろうということになれば、医療機関の復旧は、とても災害地においてはできないということになるわけです。従って、これは皆保険政策をほんとうに政府がやって、そして公的医療機関と私的医療機関の並立のもとに日本の医療政策を遂行しようとするならば、三年なんというけちなことを言わずに、七年間なら三年間——私はこれでも短いと思っておる。どうせ修正案を出しますが、やはり十カ年間ぐらいの年払いにしなければいかぬと思う。そうしないと、今の統制価格では医療機関は払えません。統制的な価格では払えない。単価十円で、そうして今の点数表では払えない。だから、そういう点から考えても、今あなたの言われるような条件がはっきり医務局とあなたとの間にまとまるならば、私はここに法律で書くべきだと思う。この前も有利な条件と書いて、実はこの法律は働いていないのですよ。あなたの方は働いておるとおっしゃるのだが、働いておりません。政令も働いていないのです。そうして一般の中小企業金融公庫のワクの中で込みにされてしまった。従って、今のような条件がはっきりすれば、この法律にきちっと書くべきだと私は思う。書いてやっておかないと、御存じの通り、厚生省という省は弱い省です。従って、こんなのが有利な条件だといっておったら、あなた方からすぐ土俵の外に押し出されてしまって、そんなものは実行できやしない。 そこでお尋ねしますが、一体今あなたの言われたような条件で、どの程度の融資のワクを私的医療機関の金融のために出すのですか。 〔雄小委員長退席、渡海小委員長代理着席〕
○磯江説明員 両公庫から医療関係の復旧融資としてどの程度のワクを考えているかというお尋ねでございますが、政府といたしましては、今回の災害融資のために、両公庫に対しまして、具体的に申しますと、国民金融公庫に対しましては四十二億円、中小企業金融公庫に対しましては六十三億円の資金を追加いたしたわけでございます。このうち医業に対してどの程度回るかということは、中小企業全般につきましての資金需要が本年度内にどの程度出てくるかということによって、具体的には、各機関によりまして、政府の追加いたしました資金の範囲内において、実情に応じて融資が行なわれることになりますので、政府といたしまして、医業だけ特に何億円というようなワクは設けておりません。
○滝井小委員 そういう答弁をするなら、この法律は要らぬのです。わざわざこういう法律を作るというのは、明らかにワクを作るからこういうものを作るのだ。それでは中小企業金融公庫の中小企業者の金融措置と一緒にこれを作ったらいいのです。その認識が二十八年にあったのです。だから、別ワクにするためにわれわれは法律を作ったのだが、一緒に込みにしちゃった。すなわち行政が国会の意思を無視したのです。だから、きょうは私はあなたの今のような答弁では納得できないのです。少なくとも政府が法律を出して、中小企業とは別個の建前でやっておるのですから、別個の建前でやらなければ——通産省から出ておる、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた中小企業者に対する資金の融通等に関する特別措置法案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、この二つの法律でいったらいいので、わざわざこういうものを作る必要はない。ところが、なぜこういうものを作らなければならないかというと、政府の皆保険政策と、医療機関が営利を目的としないという特殊の事情があるからこそ、こういう法律を作っておるのです。二十八年にもそういう法律を作った。ところが、今のようなあなたの御答弁では、これは中小企業のワクの中でやるんだ、こういうことになれば、この法律はまた同じように動かなくなってしまう。だから私は、二十八年にこの法律を作って、政府が積極的にそういう措置をとらなかったので、わざわざ今度は社会党の議員立法を出しておるのです。今度政府がそういうことをやるということになれば、われわれは鼓を鳴らして政府を責めなければならぬ、こういう立場に立っておるわけです。だからこの点は、あなたがおっしゃるように、中小企業金融公庫には六十三億円、国民金融公庫には四十二億、商工中金には三十八億、不動産銀行には七億、百五十億の災害融資用の原資追加投入額を見ているわけですから、従って、この中で一体災害地における医療機関の急速な復旧のためにどの程度の金をワクに持たせるかということ、これをきめることが、この立法の精神です。この六十三億、四十二億の中小企業金融公庫や国民金融公庫に対するワクがありますが、この中で幾らかわかりませんということでは、この法律は要らない。それならば、二十八年と同じように中小企業の方の融資でやったらいい。ところが、二十八年に動かなかった法律を今回再びわざわざ蒸し返して出しているというのは、きちっとしたワクをきめなければ、医療機関というものは特別なものなんですから、この特殊性を強調して出しておるわけです。だから、これは六十三億の中小企業金融公庫のワクの中に幾ら、国民金融公庫のワクの中におよそ幾ら、これはわかっているわけです。そういうものがわかっているのですから、その中でおよそどれくらいか借りるであろうという推定をしてワクをとらなければ、だめなんです。一体幾らのワクをおとりになりますか。あなたが御答弁できなければ、午後大臣なり局長に来てもらって答弁してもらいたいと思う。そうでなければ、この法律は画龍点睛を欠いて、絵にかいたもちですよ。また動かない。だから、幾らにワクをしますか、具体的な条件が出たのだから、具体的に御説明を願いたいと思います。できるはずですよ、わかっているのですから……。
○磯江説明員 医業に限らず、両公庫につきまして、特定の業種ごとにワクの設定をするということは、従来全くいたしておりません。今回の災害融資につきましても、実は厚生省の方からそういうようなお話を承っておりませんでございまして、私どもの方が、ただいま申し上げましたような四十二億とか六十三億という追加資金につきましては、中小企業全体としての被害がどの程度あるか、また、それについて市中金融機関にたよるなり、自己資金でやる分がどの程度あるだろうかということで、ただいま申しました財政資金の金額は、これで完全に十分であるとあるいは申しがたいかもしれませんが、まあまあその程度でやっていけるだろうということで追加になっておりますので、これにつきましてその内訳がどれに何ぼである、どこの県に何ぼである、あるいはどういった業種にどのくらいであるというようなことは全然考えておりません。具体的な運用は、各機関にまかせることにいたしております。
○滝井小委員 それならば法律は要らない。それではなぜ一本にしないのです。政府はなぜこういう特別なものを出すのです。必要がないじゃないですか。特別のものを出す必要はない。どうしてこういうものを出さなければならぬのですか。ワクをきめずに、込みにしてしまってこういうものを出すならば、中小企業と一緒にしておったらいい。じゃ、なぜこれを別にしなければなりませんか。
○磯江説明員 先ほど私が答弁申し上げました中に、個人の医業者につきまして、三十人以上のものを対象にし得るようにいたしましょうということを申し上げましたが、それは現在の法律ではできないわけです。それは特別法がないと、できないことになるわけです。その意味におきまして、この法律があるということが意味があるということであります。
○滝井小委員 法律には三十人以上と書いておりません。政令で書くのじゃないですか。それならばあなたの方は、中小企業の方の融資の法律の一部改正案で出してきたらいい。そういうことを法律に書くのならばとにかく、法律には書いていない。政令なんですよ。それはわれわれ国会議員の関知せざるところでおやりになる。だから、われわれ国会議員が関知せざるところであなた方がおやりになるならば、一体そういう有利な条件で幾らのワクを出すんだということをはっきりしなければ、てんまつは合わぬじゃないですか。だから、それはあなたがここで幾らのワクを出すか御答弁できなければ、ここに大臣なり局長に来てもらって、私はその言質をとります。そうでなければ、こういう法律を作る意義がない。何のために政府はこういうものを出しておるのです。それはあなたの方でわかっているでしょうから、言って下さい。幾らぐらいのワクを出すのですか。
○磯江説明員 先ほど政令でおやりになるというお話がございましたが、それは具体的内容としてはさようでございますが、法律的には他の法令にかかわらずという規定がございますので、その法律によりまして、現在の法律でできないこともできるという意味におきまして、三十人以上のものができることになるということでございます。 それからワクの点につきましては、ワクを設けるか、いなかということは、法律問題ではないわけでございますが、政府といたしましては、ただいまのところ、ワクを設けるということは考えておりません。
○滝井小委員 しからばあなたの方は、一体どの程度の医療機関がこの融資の対象になって出てくると推定しておりますか。
○磯江説明員 どの程度のものが出てくるかにつきましては、これは厚生省の方で被害の状況等を御調査になっておられることでございますから、私の方で、どの程度のものが出てくるかは、ちょっと見当がつきかねる次第でございます。
○滝井小委員 大体日本の金融行政というのはそういうものでいいんですか。六十三億の金を中小企業金融公庫につぎ込むときには、大体中小企業はどのくらい出てくるだろう、医療機関はどのくらい出てくるだろうと、少なくとも腰だめ的なものを把握したからこそ、六十三億つぎ込んでおるでしょう。六十三億というものは、何もなくてただ六十三億と、こう言っておるだけなんですか。中小企業に六十三億を持っていき、国民金融公庫に四十二億を持っていく、商工中金に三十八億、こういうまるくない、少なくともはしたのつくような数字を分けるからには、それだけの過去の実績と見通しがあったからこそ、分けておるのでしょう。そういうことがなくてやっておるというのなら、そんな見通しのない金融行政をやっておるのだったら、あなたはおやめになったらいい。そういうことがわからずに、どうして金融行政ができますか。国民所得の伸びを見、財政投融資のワクを見て予算を作っておるんじゃないですか。だからこれがわからなければ、あなたに答弁を求めたって無理だから、わかる大臣か局長を呼んで下さい。 しからば、一体資金の貸付の対象は、具体的にどういう費用について貸し付けるのですか。
○磯江説明員 中小企業金融公庫は、現在のところ、設備資金並びに長期の運転資金を貸し付けることができることになっております。従いまして、医療につきましてこれに該当する資金は、すべて貸付の対象となり得るわけであります。
○滝井小委員 設備資金と、それから長期の運転資金と申しますが、もう少し具体的に言って下さい。これはあなた方、もう政令をお作りになる準備はできておるはずです。法律を出すからには、私も立法の経験がありますが、法律をわれわれが書くときには、まずその法律に伴う政令というものを頭に描いて作るわけです。何の見通しもなく、政令に定める基準なんというものは作りません。政令に定める基準と書くからには、必ずそれは、どういうものを一体政令の基準に入れようかということを立法者は考えてやっているわけです。いかなるものを設備の対象とし、いかなるものを長期運転資金の対象として貸し付けるのか、それを一つ御説明願いたい。設備といえば、土地も広義の設備になるでしょう。土地がなければ、その上にものが建ちません。そういういろいろなものが出てくる。政府が法律を出して、少なくとも十九日までには通して下さいというからには、こういう大事なものはもう話がまとまっておらなければいかぬですよ。金を貸すあなたの方で、今それを知らないでどうしますか。医務局で言ったところで、医務局の言ったことをあなた方が認めなければ、ものの役に立たぬ。午後にはこれを要求いたしておきます。金利、それから償還期間、据置期間、それからワク、それから貸付の対象になる費用——費用というのは、たとえば土地、工作物、建物、医療用に供する器具器械、医薬品、こういうようなものがはっきりしておるわけですから、こういうようなものの条件をきちっときめて、両者の意見の一致を見て、冒頭に説明して下さい。そうでなければ、われわれが審議に入ってもむだです。大体大蔵省はけしからぬ。予備費できちっとやるということにきまったならば予備費の額、こういう法案を出したならば、そういう条件がまとまってからわれわれのところにやってこなければならぬ。まとまらないで法律を出して、今からやります、今からやります、これでは法律は通ってしまう。しかし法律は動かないのです。午後には、こういうきちっとした条件を医務局とあなたの方で話し合って、出てきて下さい。そうでなければむだです。これで一時中止しておきます。
○渡海小委員長代理 午前の会議は、この程度にとどめまして午後二時より再開することにいたします。 暫時休憩いたします。 午後一時十五分休憩 ————◇————— 午後二時三十二分開議
○三田村小委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。滝井義高君。
○滝井小委員 社会局に、社会福祉事業施設の災害復旧に関する特別措置法に関連をして、二、三お伺いいたしたいのです。たくさん聞きたいところがあるのですが、そのおもなところだけ聞いていきたいと思うのです。 今度出ました社会福祉事業施設の中で、児童相談所の災害復旧に関する補助の規定が法律に出ていないのです。少なくとも十六の都道府県が激甚地に指定をされたからには、相当程度の児童相談所が私は災害をこうむっておると思うのです。一体児童相談所はどの程度のものが災害をこうむっておるのか、それを御説明願いたいと思います。
○高田政府委員 児童相談所は児童局の所管でございまして、私よく承知いたしておりません。婦人相談所が私の方でございます。
○滝井小委員 どうも高田さん万能だと思っていたものだからあれしましたが、社会福祉事業施設災害復旧は、児童局とお宅と両方一緒になっておるわけですね。それでは児童局にちょっと来ていただきたいと思うのです。それから児童福祉施設と保母養成所も児童局ですね。それではそれはあと回しにしまして、婦人相談所の災害は一体どの程度のものをこうむったのか、これを御説明願いたいと思います。
○高田政府委員 婦人関係といたしましては、愛知県の婦人相談所が半壊をいたしまして、百八十万円程度の被害になっております。それからなお県立の婦人保護施設は若干屋根が飛んだりなんかしておりまして、その損害額が九十万円程度ということになっております。三重県につきましては、婦人相談所、婦人保護施設のいずれもが若干破損をしたということで、損害額は三十五万円程度という報告でございます。それでこれらについて復旧をどうするかという問題でございますが、これは今申し上げましたように、婦人関係といたしましては被害が割方限定されておりまして、大した金額ではございませんので、幸いに本年度の婦人保護関係の補助金で若干余裕を持っておりますので、一部そのうちの金を流用いたすことによりまして、十分この復旧ができるという見通しが立っております。従って、そういう方向で取り扱うつもりでございます。
○滝井小委員 そうしますと、婦人相談所や婦人保護施設の関係は、愛知と三重の二県にあるだけで、他の県にはない。従って新しく追加補正をする必要がなくて、既定経費でやるということですね。わかりました。そういう程度ならば幸いでございました。私はまだあるのではないかと思っていたのです。 次は公益質屋関係です、これは一体どの程度の災害があり、どの程度の質物が流失をして損害をこうむったのか、これを一つ御説明願いたい。
○高田政府委員 これも主として愛知、三重でございまして、愛知県で被害個所数が三カ所、倉庫並びに店舗の被害額約五十万円、質物の棄損による市町村の貸付債権の損失額約七十万円、こういう状態になっております。それから三重県におきましては、やはり三カ所で、倉庫並びに店舗の被害額が約二十万円、質物の棄損による市町村の貸付債権の損失額が約四十万円、総計いたしまして被害個所数六カ所で、倉庫及び店舗の被害額計七十万円と債権の損失額が百十万円、大体こういう状況でございます。
○滝井小委員 被害はわずかですが、その処置はどういう工合に処置されますか。
○高田政府委員 これも実はいろいろ検討をしましたのでございますが、先ほどの婦人関係と同じで、施設の被害額が非常に僅少でございますので、公益質屋国庫補助金の既定経費のワク内 で手当ができます見通しを持っております。さような取り運びにいたしたいと思っております。
○滝井小委員 そうしますと、婦人相談所や婦人保護施設の復旧のための補助というものは、現行法で婦人相談所二分の、保護施設二分の以内になっておりますが、これを三分の二に引き上げていく。金が余っているから三分の二くらいで復旧してやるということでなくて、二分のでいく、こういうことですか。
○高田政府委員 補助率の点につきましては、これは特別措置法に入っておりませんので、これは従来の補助率で参る予定でございます。それを引き上げたらいいじゃないかという御意見もあるかと存じますが、ただいま申し上げましたように、非常に被害額が僅少でございまするので、その差額とする金というものは非常にわずかなことになりまするのでさような措置をとったわけでございます。
○滝井小委員 そこらあたりが、高田さんが少し認識が欠けておると思うのです。愛知県や三重県というのは、集中的に被害が出てきているわけです。ちりも積もれば山となるで、僅少だ、僅少だとみんな落とされて、県の自己財源でやるということになったら、これはもう大へんなことになるのです。だから私は、こういう小さいところのものこそ、予算が余っておるならば、思い切って三分の二くらいに引き上げてやればいい、何も法律に書かなくても、これは一行でできると思うのです。こういうものは、婦人相談所、婦人保護施設等とか、あるいは児童保護施設等として、「等」の中にこれを入れますという答弁をあなた方がここですれば、こんなものをやらなくてもできるわけです。それで二分の一を三分の二に直したらいい。それから公益質屋も二分の一以内の補助なんです。そうすると質物の流失で損をしたものは、これはまるまる見てやらなければならぬことになってしまうわけですね。そうすると、これはやっぱり市町村は大へんなことなんですよ。だからこういうものについても、やはり親心があれば、たとえば八割の補てんをすると——国民健康保険は八割では私は不足だと思いますが、あそこで保険料を払えなかったり、それから一部負担金が払えなかったものは、八割見てやりましょう、こういうことでしょう。そうすると、同じ地方自治体のやる庶民大衆の金融機関が、質物を流してしまったのだ。それを全部市町村がまかなってやるというのは大へんなんです。公益質屋とか婦人相談所、婦人保護施設という、片すみの庶民が幸福を求める機関というものが、災害があったときに、いつも盲点になってたな上げされておるわけですね。こういうところに私はやはり政治がかゆいところに手が届くように、こういうものをまず先にしてやることがほんとうだと思うのです。こういうところは弱いものですから、世論が出てこないところだから、既定経費でやる、こういうことになる。補助金も同じことだ。そうすると市町村は、道路とか農地の復旧に先につぎ込まなければならない。それに莫大な金が要ります。だからこういうものはあと回しです。こういうものにあなた方が先に金に糸目をつけずに出してやると、こういうものが復旧して、庶民大衆が息を吹き返していく、私はこういう政治ができると思うのです。これは何とか高田さんに考えてもなわなければいかぬのですが、その質物の流失に対する補てんというものは、国としては何にもやらぬわけですか。どうですか、それは。
○高田政府委員 この流失物については、先ほど申しましたように、流失したものはないわけでございます。若干水につかって工合が悪いということで、その貸付財源の損害額か百十万円程度であろうという、額も大したものではございませんが、それにつきましていろいろ検討をしてみたわけでございますが、その質物の棄損によって貸付財源の全部または部を放棄するというふうなことは、法律上の公益質屋の義務ではないわけでございます。それで市町村によって、実際上自発的な財源放棄が行なわれておるのが通例でございまして、取り扱いも区々にわたっておるようでございます。そういうような関係もございまするのと、それからこの推定損失額から見まして、これを補てんしなければ、今後の罹災公益質屋の業務運営に非常に支障を来たすというふうな程度でもないというふうに検討をいたしまして、実はそのままにいたしておるわけでございます。もし質物の棄損による損失額の補てんをするというようなことになりますと、これは特別立法を要することになるかと思います。非常に事柄が軽微でございますので、まずまず他の方面のいろいろ大口のところで特別措置を講じていただきまして、かような点については既定経費でやり繰りをいたしまして、その復旧には遺憾なきを期して参りたい。ただし、その実行のときにおきましては、滝井先生御指摘のように、かようなものに特別の措置がとられておらないということによってその復旧があと回しになるというようなことのないように、十分に留意いたして参るつもりでございます。
○滝井小委員 それはそういうことにして、社会福祉事業施設の災害復旧に関する法律で、あなたのところに関係があるのは、保護施設のところが関係がありますね。これは八月、九月の風水害になっているのですが、七月のときには一つも災害がなかったのですか。これは昨日も指摘しましたが、七月にも保護施設が相当やられておるのではないかと思うのですが、それはなかったのですか。
○高田政府委員 御承知のように災害はあったわけですが、いわゆる風水害以外の集中豪雨によるものにつきましては、該当がなかったわけでございます。それでこの法律では、八月、九月の風水害というふうに題名を限定いたしておるわけでございます。具体的には該当のものが幸いにしてなかったということでございます。
○滝井小委員 私が問題にするのは、八月が入っているからです。他の法案はどうなっているかというと、七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害となっておるのです。そうすると八月というのは、水害の場合と風水害と二つあるわけです。ですから、これを善良な庶民が見れば、政府の方は水害と風水害と分けておるけれども、わしは八月の水害のときには風もあったのだ、だから水害のところは当然この法律の対象になるのだという主張が出るわけです。ところが、保護施設というのは全国至るところにある。七月十四日の九州、中国地方の大水害、それから八月十四日の台風七号、八月六日の台風六号、こういうことになって、これをこまかく見ていくと、七月十四日の山口、福岡の集中豪雨、八月十四日の台風七号で山梨、長野、岐阜、静岡、八月二十六日の集中豪雨で石川、静岡、九月十七日の台風十四号で長崎、熊本中心、九月二十六日の台風十五号となります。そうすると七月、八月の水害、それから今度八月、九月の風水害となっているわけですから、八月、九月は風と水とが緒になったもので、七月、八月は水だけなんです。そうしますと、八月二十六日の石川、静岡というものは、気象学的に見ると集中豪雨ですから、八月二十六日は七月、八月の水害の方に入る可能性が出てくるわけです。風がないのです。だから、一体適用の仕方はどういう工合になるのかということです。八月、九月の風水害、こうやった場合には、風と雨がなければ、これはだめだということになる。法律解釈としては、八月二十六日の集中豪雨というものは入らないのかということになる。昨日私は、だから法律の題名というものは、七月、八月の水害と八月、九月の風水害、こういう工合にしなければならぬのじゃないかという主張をしたのです。どの法律にも、みんな七月、八月、八月、九月と書き入れていかなければいかぬと言ったが、特に厚生省の法律の中には、そういう書き方をしているのがあるわけですね。はなはだしいのは、九月というだけしかないのもあるのです。そうしますと、これは、立法としては非常に不均衡が出てくるのです。風水害だけで——八月の二十六日の石川、静岡というものは集中豪雨ですよ。風水害とは言えぬでしょう。だから、一体こういう点の立法上のやり方というものはどういう工合に検討をして、八月、九月という風水害だけにやられたのか。これはむしろあなたに聞くよりか、これをやった法制局に聞くのがほんとうかもしれぬけれども、しかし、これは法律の解釈によって直接あなた自身の方の行政に影響を及ぼしてきますから、どういう解釈になっていそのか、厚生省は、こういう意思統一をしてそういうことになったのか。わが党の法案は全部七月、八月、八月、九月とこうやっておるのです。
○高田政府委員 その点は、この前の委員会で官房長でございましたか、総務課長でございましたか、答えておりましたが、結局該当がないということなので——そのときに現実に被害を受けて、それを復旧してやらなければならぬという施設の該当がない。なくても、滝井先生もそのときにも仰せになっておったように、法律にあれをそろえていけばそれでいいんじゃないかということで、それも確かに御意見でございますが、該当のあるところだけ押えて、こういうふうなきめ方をいたしたやに私も聞いておるわけでございます。
○滝井小委員 そうしますと、八月二十六日の集中豪雨は風水害ではないという論理になるのですか。わざわざ水害、風水害と分けられた。集中豪雨というものは、風がないということなんです。雨だけだったということです。そうすると、八月二十六日の石川、静岡の保護施設は、その法律には入らないのだ、こういう解釈になるのです。題名からいうてそういう解釈をせざるを得ないのです。それは地域指定で入ってくるかもしれませんけれども、しかし、それは法律の対象になっていないという解釈になるのですよ。これはあなたのところだけではなくて全部のものがそういう形になると私は思う。だから、私は気象学的なことを調べてみたのです。これはお宅もこういう調べ方をしていますよ。私も法律を書くときに、一体どういう工合に法律の題名をつけようかということでずいぶん迷ったのです。迷った結果、各省いろいろ調べてみたところが、七月の十四日から一、二、三、四、五回の台風による集中豪雨がある。従って、これは七月、八月の大水害、八月、九月の風水害と二つわざわざ書いてあるわけです。そうすると両方入るのだ、こういうことだったのです。こういう議員立法をやるときも厳密な検討をしたわけなんですけれども、これは政府がいやしくも国会に法律を出すには、それだけの厳密なものをやっておかなければうそなんです。これは高田さんだけの責任じゃないと思います。これは厚生省全体、内閣全体の責任ですよ。そうすると、八月二十六日の場合には、風水害じゃないのだから、入らないのだ、こういう解釈になるのですね。題名がそうなっておるのです。風水害しか適用しない。そうすると、風水害というものは一体何ぞや。もし適用するとするならば、聞かなければならない。同時に、ではそれは雨の場合だけでも入りますというなら、なぜ前に七月、八月の水害と書いたのだ。風水害と書いたらいいじゃないかということになるのですよ。だからこれは名は体を表わすので、その法律の名前が法律の実体をやはり表わしておるから、こういう名前を書いておると思うのです。そうすると、八月二十六日の集中豪雨の場合は、あなたの方の福祉施設は入るでしょうね。
○高田政府委員 八月二十六日の集中豪雨は、今、滝井先生がいろいろお話がございましたように、この建前では、水害と風水害と書き分けておりますから、まず入らないと解釈するのが普通の解釈だと思います。
○滝井小委員 そうしますと、これは事が重大になってくるですな。静岡、石川、岩手五市六町三村は、厚生省の指定に入らぬことになるわけです。静岡県のごときは、市町村のうちの四市三町二村が災害救助法を発動しておるのです。石川県も一市三町くらい発動しておる。私は、こういうところは、保護施設は相当な被害があったと見ておるのです。ところが、こういうところは激甚地の指定に入っております。そういうことになると、やはりこの法律の題名というのは非常に問題になるわけであります。他の人はそこまで調べてないから気がつかなかったと思いますが、政府の解釈は、風水害というのは風を伴っておるから、雨だけじゃだめだということがよくわかりました。 そうしますと、次は、災害救助に関する特別措置法にいきます。これは一点だけですが、災害救助法によって支出をした費用を国が見る場合には、二十三条一項に規定する救助のために必要な施設または設備であって政令で定めるものに要する費用、こうなっておるわけです。そこでその場合に、今度の台風十五号の特徴は、今までの災害救助法の発動の仕方とは非常に異なったものを使ったわけです。たとえば船をたくさん使いました。それからヘリコプターを使いました。こういう経費は、今までの概念の災害救助法二十三条の救助の種類、程度、方法、期間——「救助の種類は、左の通りとする。」ということで、第一項第一号の「収容施設(応急仮設住宅を含む。)の供与」から九の埋葬、十に「前各号に規定するものの外、命令で定めるもの」、こういうのがあるわけです。こういうものに入らないケースが今度相当出てきておるわけです。こういう経費は、一体どう処置をするかということです。すなわち、この補助の対象にそれはならないものなのですね。私は、今度は当然その対象になる経費にそういうものは入れなければならぬと思うのです。従って、その特例法を特別措置法でお出しになるならば、そういう面をお考えになる必要があったと思うのですが、それはお考えになったのかならないのか、なったとすればどういう処理をとったか。
○高田政府委員 滝井先生の今御指摘になりました舟艇とかヘリコプターとか、そういう種類のものでございますが、それらが使われますのは、二十三条にございます、たとえば人を救出する場合であるとか、それから食料品を配る場合、飲料水を配る場合であるとか、ここに書いてある各号の救助の目的を達成するための手段として使われる場合でございます。従って、それらについて、従来もそういうものを借り上げたような場合には、現行の災害救助法でも、実は救助費の補助の対象に見るという取り扱いになっておったわけであります。ところが、買ったような場合には——今回は購入したような場合があるわけです。それで、そういうようなものにつきましても、国庫補助の対象として見ようという趣旨で今回の特例措置ができておる。私ども今考えておりますのは、乗用車を除きますジープとかトラックとかいうような自動車でありますとか、あるいは給水車でございますとか、それから舟艇でございますとか、それから濾水器でございますとか、そういうふうなものを考えておるわけでございます。通信施設等も入りましょう。そういうふうなものを一応考えておるわけでございまして、これは二十八年災のときにもこういう特例措置をいたしておりますので、今回特にお願いをしたわけでございます。従いまして、二十三条の救助以外に使われる目的をもってやったものは入らぬわけでございます。
○滝井小委員 そうしますと、二十三条の救助の種類は左の通りと書いて、ずっと書いております。そういうものに使われた給水車とか、ジープとか、トラックとか、舟艇というものは、これは二十三条の経費とみなすわけですね。それ以外の救助の目的以外にも、これはずいぶん使われておりますね。そういうものが救助の目的以外にいろいろ使われておると思うのですが、そういう経費は見ないということになるのですか。そこらの経費の区分は、どういうことになるのですか。ジープを購入する、こういうのも、やはり災害救助に使うために購入したのだから、その経費の中に認めるのかどうか。単にガソリン代とか、減価償却くらいの経費を見ることになるのか。全部見てくれるわけでしょう。そこらをもうちょっと詳しく説明して下さい。
○高田政府委員 この応急救助に必要なために、たとえばジープを購入したとか、トラックを購入したとか、そうすると、それは全部見るわけでございます。その購入費そのものを見るわけでございます。
○滝井小委員 そうすると、救助法により支出した費用を、特定の種類のものは見てくれますね。その種類以外のものはどういうことになるのですか。
○高田政府委員 種類以外のものは、たとえば何と申しますか、災害の復旧工事をやる材料を運ぶために使ったトラックとかなんとかいうものは、救助法の対象にはなりません。そういうふうなものは、復旧費、土木費といいますか、そういうもので、それの借り上げ賃とかなんとかいうものは見られるわけでございます。災害救助法というのは、あくまで人間に関連をした、そこに並んでおりますような人に関連をいたしました経費でございますから、これに関連をいたしました施設設備というようなものを補助の対象にしよう、こういう趣旨でございます。
○滝井小委員 そうしますと、人の救助のつもりでジープやらヘリコプターを出していった。ところが行ってみたら、結果としては全部死んでしまっておったのだ。だから、これは死体の捜査になるわけですね。死体の捜査の費用になる。それから木や材木はたくさんあるわけですから、木や石ころを除去する、こういうための経費というものは、人を直接救うことにはならぬかもしれぬけれども、それをどけることによって間接に人が救われてくるわけです。こういう経費、それから死体埋葬と申しますか、処置をやらなければならぬ、こういう経費が今度相当要っておるわけです。こういうものは、この救助の種類のこの中には入らぬわけですね。
○高田政府委員 埋葬は九号に入っております。それから今滝井先生が御指摘になりました死体の捜索に要する費用、それから住居の中にたまっておる土砂、竹木、さようなものをどける仕事、こういうふうなのは、実は十号の前各号に規定するのほか命令で定めるものというので、実は本年の七月でございましたか、政令を改正いたしまして、先生が今御指摘になりました二項目を追加いたしております。従って、今御設例のようなものは、全部災害救助法二十三条の各号に該当するということになるわけであります。
○滝井小委員 そうしますと、今度政府が出しております災害救助に関する特別措置法が通れば、地方自治体が今度の災害で人命救助のために、直接、間接使った経費のほとんど全部は、相当程度この法律によってカバーされていく、こういう理解の仕方で大丈夫ですか。
○高田政府委員 大体私ども今考えておりますのは、先ほど申し上げましたように、自動車でございますとか、給水車、舟艇、濾水器というようなものを考えておるわけでございます。その他具体的にいろいろ実情を調べてみまして、追加をいたしたいと思いますが、それで今わかっておりますのは、こういうふうな種類のものを買い上げた費用が二千万円程度になっております。しかし、おそらくまだその他にもありますので、大体二十八災にもこういう措置をいたしまして、補助の対象にいたした程度の金額には達するのではあるまいか。御参考までに二十八災のときの金額を申し上げてみますと、約四千万円でございます。大体その程度にはこれは達するのではあるまいかというふうに、私どもは見当をつけておるわけでございます。
○滝井小委員 大体災害救助はわかりました。 次は、政府からきわめて冷遇されております消費生活協同組合の問題です。年々歳々消費生活協同組合に対する貸付金の政府のワクというのは少なくなって、たぶん今年は八百万円くらいに減っておるのじゃないかと思いますが、今度の激甚地で、消費生活協同組合の施設の災害というのはどの程度ありますか。
○高田政府委員 大半が愛知県下でありますが、同県下の被害組合数三十二、建物、什器、備品の被害額が累計一千四百万円、商品の被害額累計三千万円、三重県下では被害組合数が三、建物等の被害額が三十万円、商品被害額百万円、岐阜県におきましては組合数が五、施設等の被害額が百万円、これらを合計いたしますと、組合数が四十になります。そして建物等の被害額は約一千五百万円、商品の被害額が約三千百万円でございます。
○滝井小委員 これは相当被害があるようでありますが、この四十の生活協同組合の建物、商品の四千六百万円ばかりの被害に対して、政府はどういう処置をされる御所存ですか。
○高田政府委員 これにつきましても実はいろいろ検討をしたのでございますが、生活協同組合におきましては、中小企業金融公庫等から借りられる金融の道のつくものもございまするし、あるいはまた被害組合の約半数は大企業の職域組合でございます。それで、こういうふうな職域組合におきましては、それぞれ当該企業よりの資金借り入れも可能なわけでございます。そこで、今回は主としてかような方途のつかない小規模な地域組合というものを頭に置きまして、現行の消費生活協同組合資金の貸付に関する法律というのがございまするので、これによりまして、相当額の貸し出しを行なうことにいたしたい、こういうふうに考えております。ただ、これは先ほど御指摘のように、既定の経費が非常に少額でございます。従って、今回の小規模な地域組合に対する貸出金につきましては、予備費より支出していただく予定で、大蔵省と折衝中でございます。大体さような運びになるものと考えております。
○滝井小委員 また予備費が出てきましたが、大体あなたの方は幾らくらいと見ておりますか。県の貸し付けた額に対して、国の貸付率というのはどのくらいに見るのか。国が出ないと県が出ないのです。
○高田政府委員 生活協同組合の方の要望といたしましては、商品の被害額、これは主として運転に要する金でございますので、この方のあれまでも政府に期待しておるという気持ちはな いのでございます。主として先ほど申し上げました被害額約一千五百万円の施設、これについての復旧、これは長期に借りなければならぬ性格のものでございますので、この方を期待しておるわけでございます。それで先ほども申しましたように、小規模な地域組合というものにこれを限定して考えてみますると、大体七、八百万円あれば、今組合側からきておる要望には沿い得るのじゃないだろうかということで、その線で大蔵当局と折衝いたしております。
○滝井小委員 そうしますと、その七、八百万円を予備費から出して、貸付の国の持ち分にするということになりますが、その場合に、今は二分の一ですね。今度それを三分の二くらいに引き上げる意思があるのですか。
○高田政府委員 それは先ほど申し上げましたように、現行制度は二分の一で、現在の貸付に関する法律に従って行なうということでございますので、特別に国の方がよけい持とうということにはなっておらないわけでございます。
○滝井小委員 中小企業の今度の貸付をごらんになっても、国は相当思い切った利子補給の方法まで考えてやっているわけですね。そうすると、同じ中小企業の範疇に入るこの生活協同組合について、そうまま子扱いにしなくともいいと思うのです。やはりこれは災害なんですから、今までの現行法より何ぼか上回った恩典を浴さしめてやることが必要だと、私は思うのですよ。社会局は、貧乏を救済することは割合に熱心だけれども、貧乏を防ぐことについては熱意が足らぬです。社会局の仕事というのは、救貧政策じゃなくて、防貧政策でなくちゃならぬと思う。従って、お宅の方で生協を扱う課は生活課ですか、そういう課がずっと社会局でのしてくるようにしなければいかぬですね。低所得階層に安い品物を提供している、それによって安い賃金が、相対的には、物を安く買うことによって高い賃金と同じような効果が出てくる、こういう形は、私はやはりこういうところからとられてくると思うのですよ。それは予備費なんかでいくので、法律はお作りになっていない、こういうことなんですね。だから、社会党は法律を作っておりますが、資金にして三千万円、それから設備で千五百万円程度ですが、やはりこういうところは考えていただかなければならぬのじゃないかと思うのです。予備費の問題は、今度は大蔵省に言うことになるのだが、岩尾君がまだ来ておりませんけれども、岩尾君はこういう点については、貝がらの中にかたく閉じこもったような形で、答弁しないのですが、こういう点も、私は、きょうは一つ岩尾君を呼んではっきり聞きたいと思います。これは七、八百万円という額がわかりました。予備費で出ることもわかりましたから、それを確認をすることで次に進みます。 次は、公衆衛生の保持に関する法律です。こまかく聞いたらたくさんありますから、時間を私だけとっても何ですから、おもなところだけ言いますが、今回の災害によりまして、簡易水道、特に今大衆が非常に希望をしております簡易水道の被害というものは、一体どの程度のものが出てきたのか、その個所と被害額をちょっと説明願いたい。
○聖成説明員 今回の災害によります簡易水道の被害個所の総数は百六十三二カ所でございます。被害の金額の総額は約一億八千万円であります。
○滝井小委員 簡易水道は、水道法によって補助金は四分の一になっているのが現行でございます。これを今度は二分の一にされておるのですが、これは今までなかなか簡易水道というものが各市町村に非常な強い希望があるのにもかかわらず、予算がつかないためにずんずん進捗をしないという現状から考えて、せっかく簡易水道ができたのに、今度災害でやられちゃった。ところが、その経費が今まで四分の一の補助金をもらって、四分の三は自治体が出してやったのだが、今度の災害で、また半分の金を出さなければならぬというようなことになりますと、これはなかなか復旧がうまくいかないのですね。こういう点こそ、私は、まあ五分の四ということを言いたいのですが、三分の二くらいの補助金は出していいと思うのです。伝染病予防その他は、今度はこの災害地については、たとえば国が三分の二を出して、市町村の負担がなしで、府県が三分の一、こういうことになるわけですね。そうすると、伝染病は一体どこから起こってくるか、水から起こってくる。こういう災害地は、一番水から起こってきます。そうすると、出た病気について金をうんと出すという政策を講ずるよりも、出ないように、やはり簡易水道なんかにがっと金をつぎ込んでいってりっぱな水道を作らしてやって、ずっとあとに伝染病が起きないという形の方がいいと思うのですね。それが、どうして二分の一になったのですか。ここらあたりが、公衆衛生局は私は認識が足りないと思う。こういう経費こそ、こういうときこそ思い切って三分の二の国庫補助をやって、すみやかに簡易水道が復旧するような形をとるべきだと思うのですがね。この点、どうして二分の一ぐらいで大蔵省から押しつけられた、といっては語弊がありますが、二分の一ぐらいになったのですか。
○聖成説明員 滝井先生も御案内かと思いますが、水道事業というのは、元来収益事業の範疇に入るものでございまして、従いまして、上水道につきましては、平常はすべて全額起債で新設あるいは拡張等のことをやっておるわけでございます。しかし、簡易水道につきましても、平常の場合には四分の一の補助でやっておりますことは事実でございますが、これも伝染病予防費等と異なりまして、災害の関係がございますから二分の一国が負担をする、しかし、将来に向かっては、これまた水道使用料の収入が伴って参りますので、二分の一の国庫負担分以外のものにつきましては起債でこれをまかないましてそうして復旧を促進する、こういう方向で進んでおる次第であります。例年二分の一の補助でこの災害復旧をいたしておるような次第でございます。
○滝井小委員 今回の災害は非常に特殊な災害ですから、例年の災害の基準では、やはり工合が悪いと思うのですね。町じゅう、村じゅうがみんなやられておる。局地的に、どこか村の部がやられておるというわけじゃないわけでしょう。全部、見渡す限り水についてしまった、こういうことなんですね。しかも、あなた方は、災害のときの二分の一の慣行に従って二分の一を計上しておるほかに、このあなた方が血みどろになって、徹夜をしてかちとった簡易水道等の施設費の補助の三千三百万円も削減されておるということですね。既定経費を三千三百万円削られておりますよ。そして、それを何ということはない、この災害のための簡易水道の方向に七千万円持っていっている。三千三百万円というのはタコの足を食っておる。自分の金を出しておる。そして三千三百万円は、自分のすでにもらっておる予算を供出をして、倹約をして今度は七千万円の災害費を出そうと、こういう格好をとっておるだけですよ。こういうからくりをやっておる。既定の簡易水道の経費というものを削ってしまっておる。だから、どこかが、今度の愛知の大水害のために泣いておる。簡易水道を作ることを要望して泣いておるところがあるか、そうでなければ、あなた方のこの見積もりはどこか間違っておるということになる。おそらく三千三百万円を削られたために、どこか一カ所か二カ所は泣いておるところがある。既定の予算を削られてしまってそれが今度は災害に回される、こういう形になっておるわけですね。そういう形になるということはなぜかというと、結局二分の一などという少ない補助であなた方がやられておるから、そういう結果になるのです。そうすると、その結果はどうなるかというと、市町村はあなたの言うように起債でいく。なるほど、起債でいったら、全額起債ではない。少なくとも二分の一の補助金を差し引いたあとの二分の一は、それは七割か八割の起債であって、あとのやはり二割か三割というものは市町村が自分の金を出さなければならぬ、こういう形になる。従って、愛知や三重や岐阜のような、こういう災害を受けて公共土木なんかに先に大きな金を出さなければならぬところは、こういう簡易水道なんか金を出しませんよ。二分の一あっても出しません。また、他のものにどんどん起債のワクをとられちゃって、簡易水道の起債なんか囲ってきませんよ。なぜかならば、簡易水道というものは、局地的に水の苦しいところにしかいかない、非常に住民でも力の弱いところにしかいかない政策なんですね。こういうところにこそ——私は小委員長なり、小島さんに聞いてもらいたい。これは三分の二の国庫補助をしなければいけませんよ。これは、われわれは修正して、こういうところにやはりやらなければならぬ。しかも、三千三百万円を災害に既定経費から供出しておるのですからね。既定経費を削って、そうして七千万円にしておるのですからね。こういうことをやっては私いかぬと思うのです。こういう点は、もうちょっと公衆衛生局にがんばってもらわなければいかぬのです。与党の諸君はかねや太鼓で、簡易水道、簡易水道と言っておったのですよ。今度は災害になったら既定経費を削ってしまって、災害の方に回してしまう。これは節約させられているのですよ。七千万円じゃと言うて、大蔵大臣なんか削ったことは何も言わないのですよ。そういうからくりをやって、今度七千万円出すと言うておるけれども、そういうことはいかぬです。こういう点は——大蔵省はまだ来ておらぬですかな。どうも大事なときになると大蔵省はいないのですが、そういう点は、いずれわれわれは修正を出しますからね。予備費で、一体削ったりしておる大事なときに、来ておらなければだめですよ。 次は、下水道の終末処理です。御存じの通り、この下水道の終末処理というものは三つのものが関連してきます。まず第一に関連してくるものは、堆積土砂並びに湛水の法律が関係してくるのですね。それから、建設省にある下水道の関係の法律が——これはどういう法律があるかよく知りませんが、下水道も下水道法が関係してきます。そうして、今度新しく出た堆積土砂及び湛水の特別措置、下水道法と、それから今度はあなたの方の公衆衛生の部面が関係してくるわけですね。そうしますと、下水道の終末処理というのは、今度は法律の特別措置はやらないわけでしょう。堆積土砂というものは、下水道にも、それから終末処理をやる近所にも、それから道路にもきておるわけです。そうしますと、堆積土砂及び湛水排除法は、これは多分九割の国の補助ですよね。そして、これは河川、道路、公園、その他ずっとやりますが、まず道路をやるわけです。道路の泥を排除します。そうすると、一体下水の泥はどうなるのですか。下水の泥を道路に上げる補助金は——補助金というか、今度下水道の特別措置は出ておらぬですね。これは予算措置か何かでやるんじゃないですか。これはあなたの方に直接関係がないかもしれぬが、間接に関係があるんですよ。下水道の終末処理と関係があるんです。それから、下水道は、普通なら三分の一の補助金がつくんです。災害のときは多分三分の二だと思うんです。それから汚物の処理は、二十八年のときは二分の一くらいでしたが、今度あなたの方は、何もやっておらぬですが、一体どういう工合にやるのかということなんです。私、そこらの関連がわからないんです。道路の堆積土砂と、下水道の関係と、あなたの方の終末処理というのは、みんな一貫しておるんですよ。そうすると、これは一方は九割をやる、一方は三分の二か三分の一か知らぬがやる、あなたの方は何もやっておらぬ。それは一つのところにあるんです。この場合に、法律運営の具体的な行政の推進というものは、どういう工合になるかということです。一番くさい、一番大事な、あなたのところから問題をきめていきましょう。
○聖成説明員 私どもの方の所管になっております下水道の終末処理は、御案内のように、昨年成立しました下水道法に規定がございましてこれは糞尿を含んでおりまして、下水を最終的に処理する施設、こういうことになると思います。従いまして、今回の災害で関係のございますのは——この終末処理場がわが国では現在十四カ所しか動いておりませんので、今度の災害関係では名古屋市と豊橋市、それから岐阜市、この三カ所が被害を受けておるような状況でございましてその被害の総額は三カ所で一億五千万。これに対しまして三分の二の国庫負担をいたしまして、一億の補助金を計上いたすことになっております。それで、相当事業が大きいものでございますからとりあえず本年度で四千万、それから明年度で六千万計上いたすことに、すでに大蔵省の方と話がついておるような次第でございます。従いまして、この特別立法はいたしませんが、補正予算で、この終末処理場の復旧はいたすことになっておるわけでございます。それ以外の下水、あるいは先ほど滝井先生もお話しの開渠等にございます土砂の処理等の関係については、全部建設省の所管で、私どもの方の所管でございませんので、御了承いただきたいと思います。 それから、清掃関係の問題でございますが、屎尿あるいはごみ処理、これにつきましては、施設関係の復旧と、それから災害地におけるごみ、あるいは屎尿等の処理に要しました臨時的な経費がございます。この問題につきましては、先般補正予算計上の際に、まだ水没地帯その他の実態が把握できないような状態にございまして、従いまして、この点は予備費から支出してもらうということになっております。最近、ようやく被害額が判明いたしまして、清掃事業の関係につきましては、約六千七百万円の事業費であります。また、消化槽、あるいはごみ焼場等の清掃施設の被害額、これはおのおの約四千万円、おのおの二分の一の補助率をもちまして、双方合わせまして約四千万、ただいま予備費から支出してもらうように折衝中の段階でございます。
○滝井小委員 最終的になると、どうもみんな予備費が出てくるのですね。予備費で出すつもでございます、予備費で出すつもりで、積もり積もって、まるっきり計上されなかったということになってしまう。ずいぶん積もったのです。今まで答弁を聞きおっても、何億という予備費になる。厚生省は弱いから、何もかも予備費、予備費で回されて、法律には何も載っておらぬ。しかも、今の屎尿処理や下水道の終末処理のために三千二百四十三万、四千円というものが削られている。既定経費を供出させられている。そして、供出させておいて、今度大事な五千万円というものは予備費という不確定なものをもらう。あなた方が手の中に持っておった経費三千三百万円を供出させられて、不確定な五千万円をもらっても何にもならぬ。こういう予算のやり方、厚生省の大蔵省との折衝のまずさにはあいそが尽きます。こういう屎尿処理や終末処理の既定経費を一方で出して、災害にあたって予備費をもらってきても、何にもなりません。厚生省の予算はそれだけふえはしない。わずかにその差額だけがふえるという形、しかも、それは非常災害にあったときに、ちょっぴりしか、こういう経費がこないということを意味するわけです。公衆衛生、簡易水道、環境衛生対策費といい、まるっきり黒星ばかりです。そうしますと、今の名古屋、豊橋、岐阜の三カ所が一億五千万円終末処理のために財政的支出を必要とする状態になっておりますが、そのうち一億円を計上する。そうすると、その経費は、補正予算で見ますと、下水道終末処理は四千万円しか出ていない。あと六千万円というものはどこに出ておるのですか。
○聖成説明員 これは来年度でございます。来年度計上することに話がついております。
○滝井小委員 いや、三千二百四十三万円も取られておって、今年四千万円出して、六千万円は来年度だ、こういうやり方、どうも大蔵省はずるいと思うのです。そうしますと、建設省とのそこらあたりの関係はどういうことになるのですか。水は下水にも一ぱいたまっておる、土砂は一ぱいにある、こういう形なんですから。片方は九割なんです。あなた方の方は、今から二年間くらいでちょっぴり四千万円出してやる、こういうことになると、そこらの仕事の均衡がとれない。へまをしていると、金を出したくなければ、道路の土砂を下水と終末処理の中に全部ほうり込まれてしまいますよ。そういう仕事の関係はどういうことになるのですか。
○聖成説明員 先ほど私が申しましたように、終末処理場は、地下に埋没しております暗渠の下水道に連結されております。水洗便所の糞尿が地下にあります下水道の中に流れ、流れ流れて末端にあります終末処理場に流れていく。その処理場におきまして、御案内のように糞尿の処理をするわけです。この施設だけの問題でございますから、従いまして、下水と言えますかどうですか、道路のふちにあります開渠、そういう問題は、この糞尿とは関係ありませんし、私ども全然関係がないわけでございます。従って、地下に埋没してあります暗渠の下水道につきましては、終末処理場との関連があるわけでございます。この問題は、私どもと同じ三分の二の補助率で、建設省が復旧工事をいたすということになっております。これも特別立法はいたさないで、補正予算で、予算措置でやるということで歩調を合わしてございます。
○滝井小委員 暗渠になっておっても、それは初めから終わりまで全部暗渠というわけではなくて、やはりどぶ川へ出ておるところは、出てくるわけです。下の暗渠に道路の水が流れ込むでしょう。土砂も流れ込んでいっているわけです。暗渠には相当の土砂がたまっておるはずです。だから、あなたの方の問題と建設省の下水道の問題は、一貫したものですよ。しかも、湛水、水をたたえるということは、単に平地にたたえるばかりでなくて、そういう下水道にも、終末処理場にも一ぱいたたえることになるのです。たたえた水を排除するのは九割国が持つということです。そうすると、水を排除するということは、同時に下水の水を排除することにもなるわけです。それは三分の二というけれども、水には下水の水と、下水でない、暗渠でないところにたまっておる水という区別はないです。ちょっと流れれば出ていくんですから。そこらの関係は、どういう工合に仕事の処理をするのかということです。あなたの方はまん中にあるわけです。終末だけれども、もし、それが川に流れずに、水たまりになっておるとすれば、あなたの方の終末処理というものは、湛水という大きな面から見れば途中にあるわけです。そういう点、どうも、見ておりましても補助率も違うし、法律も作らずに予算措置でやっている。予算措置でやっているけれども、それも予備費の分なんかもあって、全部くれるのか、くれないのかわからぬ。来年度ということになると、どうも大事な点で、私はあなたの言うことだけでは納得のいかぬところがあるのです。だから、大蔵省は、どういう工合に堆積土砂と湛水の問題と下水道の終末処理の問題とを関連して考えていっているかわかりかねるのです。これは、そのくらいにしておきましょう。 次には、公衆便所、火葬場、それから屠畜場、こういうものの関係は、一体どういう工合になっておりますか。
○聖成説明員 公衆便所の復旧につきましては、約五千万の予備費を要求しておる。これは市町村の数にして七ないし八市町村でございますが、予備費で要求いたしております。それから屠畜場、火葬場につきましては、今回は特に災害予算を計上しないということにいたしております。
○滝井小委員 公衆便所も予備費になりましたな。そうしますと、屠畜場やら火葬場というものは、災害はあるけれども、そういうものには、いわばもう出す金がない、こういうことですか。
○聖成説明員 被害の金額も比較的軽小であり、特に屠場につきましては、御承知のように、これは収益的な事業であるというような点を考慮して、特に予算を計上しなかったのであります。
○滝井小委員 屠場が収益事業であるというなら、中小企業や医療機関なんか、みなある程度の利益を上げているんだから、収益事業になる。そういうことでは、私はやはり困ると思う。どうもこういうところが、力が弱いものですから、全部大蔵省にうまくまるめられてしまっておる。 それから、保健所の災害についてはどういうふうになっておりますか。
○聖成説明員 公衆衛生局の所管で、私の直接の所管でございませんが、二分の一の補助率で、これも予備費で要求することになっております。
○滝井小委員 ここにも予備費が出てきましたですな。そうしますと、一体保健所は何カ所くらいやられて、どのくらいの被害額ですか。
○聖成説明員 二分の一の補助率で約四千万ですから、八千万程度の被害でございます。私が承知しておりますところでは、ある一つの保健所が全然水に流されてしまったとか、あるいはつぶれてしまった、そういうような被害はございません。それで、たとえば、かわらが全部飛んでしまったとか、あるいはガラスがひどくやられたとか、あるいはへいがこわれたといったふうに、こまかい被害が相当数の保健所において出ておる。そういう状況で、特に一カ所なり二カ所なり全壊してしまった被害はないようでございます。
○滝井小委員 これも予備費ですね。今の公衆便所、保健所、それから消化槽の清掃施設ですか、とにかく、そういうもので五千万、四千万と予備費が出てきました。それで厚生省の方は全部予備費の額をこのくらい、このくらいと言っておるわけです。あなたの方は一つも予備費の額を言わない。そうすると、われわれとしては、特殊の伝染病とか、それから隔離病舎というようなものは、はっきりこの法律で出ておるからわかる。予算もおおよそわかるわけです。ところが、それと同じような比重の公衆衛生の諸設備等が、みな予備費でいったら、さっぱりわからないわけです。額が少ないといっても、ちりも積もれば山となるで、今聞いただけでも、まさに三億ぐらいになる。ちりあくたのように、そういうものを、弱いからといってけ散らされては困る。だから、一つあなたの方で、決定額でなくてもよろしいから、厚生省だけで、予備費で計上するものは、これとこれとこれとである、それはおよそどのくらいの額になるということを一つ発表して下さい。
○岩尾説明員 ただいま本費計上と予備費についての御質問でございますが、大蔵省といたしましては、本来ならば、なるべく本費に計上いたしたい、こういうように考えておるわけでございますが、たとえば、国の機関のようなものにつきましては、財務局等で実際に被害の算定をいたしましてその報告に基づいて査定をするというものがございます。現在、ほとんどの被害地におきましては、この査定が現在の状況では進行いたしておりません。極力早くやるように勧めておりますが、被害全体が今回のように特殊な被害でございますので、的確な数字はまだ参っておりません。それから、そういった国の機関につきましては、そういう関係で、今後の財務局の査定によって決定するもの、こういうものが予備費形態をとることになります。それから、被害の僅少と申しましても、もちろん限度はございますけれども、本費計上にしておるものと比べまして、額のかなり小さいものは予備費でやりたい、こういうことで、予備費でやっておるわけでございます。そこで、午前中も御質問がございまして、もちろん厚生省といたしましては、いろいろな数字を持っておられると思いますが、われわれといたしましては、今申しましたように、現在持っておられる数字につきましても、従来の経緯等から見まして、たとえば、かわら一枚飛んだものも一件として上がってきたものもあるし、あるいは非常に重大な災害が、そのまま過小に見積もられて報告されておるものもございます。こういうものを現地に行ってよく算定していただいた上で、予備費は幾ら出すかということを決定いたしたい。予備費を出した上に、この予備費が不要になるというようなことでは困りますので、その辺はしっかりした査定に基づいてやりたい、こう思っておりますので、先生のおっしゃるように、これを特に渋るというつもりはございませんけれども、現在の状況において、どのくらいの額が出せるかということは、ちょっと申し上げられません。
○滝井小委員 どうも、私、朝から岩尾さんの説明を聞いておると、まるきり、これでは何もわからぬですよ。少なくとも、政府が五十億の予備費を計上して、主管官庁である厚生省や労働省は、これくらいの予備費というものをわれわれは計上いたします、ということを説明しておる。ところが本家本元の大蔵省が、それは今から財務局が査定しなければわかりません、そういう言い方をすれば、予算に計上しておるものはみなわからないことになってしまう。これはあなたの言うように、みなまるい数字じゃありませんか。委員長、朝からあなたがお聞きの通り、まるで木で鼻をくくったような答弁しかできていない。これではかえって、この法律を上げるという了承はできませんよ。私は少なくとも党を代表して社会労働全般の質問をせよということで来ておるのですから、そういう答弁では工合が悪い。できなければ、私は待ちます。そこで、あしたか、あさってか本委員会をやるでしょうから、本委員会までに、厚生省なり労働省関係のこの小委員会に所属する予備費の支出のものを、ラウンドの数字でかまいませんから出していただきたいと思います。それは当然出さなければいけませんよ。各省がみんな五千万円だ、四千万円だとおっしゃっているのですから、それをあなたの方だけが、今から財務局が査定をやらなければできないということでは、これは全部返上しますよ。これは、全部かわらから何から調べたものではないのです。大蔵大臣の腰だめ的なものですよ。予備費だって、われわれは腰だめ的でよろしいのですから、一つあなたも帰ってからよく大蔵大臣と相談して下さい。一応まるい数字で出してくれということです。およそ予備費については、五十億の中に厚生省関係はこのくらい、労働省関係はこのくらい、文部省関係はこのくらいだということは出していただかなければ困りますよ。今のような岩尾さんの答弁では、私は満足できませんから……。
○三田村小委員長 大蔵省に望んでおきますが、今の滝井委員の御意見のように、大蔵省では予備費を五十億持っておられるのですから、大体の計数はあなたの方でおわかりになっておるはずです。これはあすでも、あさってでもいいですから、一応主計局長なり責任ある主計官が出て、当委員会で御説明願いたい。 滝井委員に申し上げます。滝井委員の御意見の通り大蔵省に伝えましたから、御了承を願います。
○滝井小委員 ぜひ一つ、そういうことで相談して下さい。 次は、医療の融資の問題です。これについての医務局と銀行局との話し合いの結論だけを言って下さい。
○磯江説明員 午前中の本委員会においてお尋ねのございました医療関係の特例法に基づきます金融措置につきましては、厚生省とすでに打ち合わせをいたしておるところでありますが、午前中の御趣旨に基づきまして、なお上司並びに厚生当局とも御相談をいたしました結果、ただいままでのところ両省間で意見のまとまっておる点を申し上げたいと思います。大部分の点につきましては、すでに私が午前中の当小委員会において申し上げたことでございますので、繰り返すようになる点が多いかと思いますが、御了承をいただきたいと思います。 まず、特別措置の内容といたしまして、国民金融公庫及び中小企業金融公庫の両公庫から融資を行なう。その場合に、中小企業といたしまして、現在は個人の医者でありますと、従業員三十人以下ということになっておりますが、三十人以上のものにも融資ができるようにいたします。金利につきましては、現在、通常の場合九分三厘でありますが、これを三年間一定の条件のもとに、六分五厘まで軽減いたすことにいたします。それから償還期限及び据え置き期間につきましては、通常の場合よりも延長いたしまして、償還期限は七年まで、また、据置期間につきましては一年の据置期間を認めるということにいたします。 それから貸付資金の使途でございますが、これは午前中、設備資金及び長期運転資金ということを包括的に申し上げましたが、具体的に例示いたしますれば、たとえば、病院の建物であるとか、ベッドであるとか、あるいは手術台とか、レントゲンの機械とか、そういう医療の機械器具、そのほか、医薬資材というようなものも入ると思いますが、そういうものが対象になるわけでございます。なお、貸付資金につきましては、午前中に申し上げました通り、中小企業金融公庫には六十三億円、国民金融公庫には四十二億円の政府資金を追加することにいたしておりますので、この資金の範囲内におきまして、具体的に医業者からの資金需要の実情に応じまして貸付を行なっていくことが適当であろうと考えますので、特に医療向けにどの程度というワクは、今の段階では定めないでやって参りたいというふうに考えております。 以上が、ただいまのところ両省間でまとまっております特別措置の内容でございます。
○滝井小委員 そうしますと、中小企業金融公庫では千万円まで貸すことができるわけですか、貸付限度は。
○磯江説明員 中小企業金融公庫におきましては、貸付限度は原則として一千万円となっております。ただ、特別金利を適用します金額は、一千万円全額ということではなしに、ある程度の限度を設けざるを得ないかと思いますが、貸付限度といたしましては、原則として一千万円までは融資できることになっております。
○滝井小委員 これは一番大事なところですよ。私は今のあなたの説明で、その貸付限度額を言われぬから、千万円までを六分五厘で貸してくれる、こう理解しておったのですが、今の言葉の端にちょっと出た、六分五厘はどうかという、その限度は何かつけるのですか。そこをはっきりしてもらわぬといかぬ。
○磯江説明員 六分五厘を適用いたします金額の限度につきましては、現在、一般の中小企業者に対しまする特別金利につきましても限度を設けておりますので、同様な趣旨によりまして限度を設ける考えでおります。
○滝井小委員 その限度は幾らですか。それが一番大事な点ですよ。説明をいたしますと、普通の医療機関を作るならば、常識的に今最低百五十万円はかかります。そうしてそれに初度調弁費、自衛隊がいわゆる初度調弁費というのを使いますが、その初度調弁をやるためには、三十万から五十万かかるのです。最低二百万円というものが限度でなければならぬと思います。社会党案は二百万円にしております。どうですか、そのくらいやる意思がありますか。
○磯江説明員 限度につきましては、二百万円という限度は、今のところ考えておりません。
○滝井小委員 それならば、限度額は幾らですか。この一番大事なところを言ってもらわないと、話にならぬですよ。これはさまっておらなければ、あすでもかまいませんよ。待ちますから……。
○磯江説明員 具体的限度につきましては、厚生省との間にまだ最終的に意見の一致を見ておりませんので、まだきまっておりません。
○滝井小委員 問題は、流失したり、だめになった医療機関を再建しなければならぬわけですね。そうしますと、これを新しく作るのには一体どの程度の金がかかるかということは、大体百五十万円かかるというのが今の常識です。普通の医療機関らしいものを作るためには百五十万円、そうして運転資金その他が三十万から五十万かかるといえば、まず二百万円くらいのものはそう非常識じゃないですよ。そんなちゃちなものを作ったって、医療法で医務局が認めないでしょう。だから、やはりそれくらいのものをきちっと言わなければだめですよ。そのために私は午前中から午後まで待っているのですから……。この段階であなたの方でそういうことにこだわって、最終的な御答弁ができないというなら、私はもうこれでやめますが、今の岩尾さんと同じですよ。だから、問題はあなた方の方で進まないのです。結局、水害地の法案を阻止しているのは、私に言わしたならば、大蔵省なんです。こういう限度額なんというのは簡単にきまるじゃないですか。政府が皆保険政策を推進しておって、そうして医療機関に一体幾らの金を貸すかということくらい、わけないじゃないですか。それをこの法律ができてから何日もたって国会を通過するような段階になってもまだきまらぬなんて、こんなばかな話はないですよ。 委員長、一番大事な、一体幾らの金を貸してくれるか、額がきまらない、こういうだらしのないことで、与党は一体どうして国会にこんな法案を出すのか。有利な条件で貸しますといって、有利な条件で貸すやつを、やっと今ごろ話し合ってきめる。それじゃ、一体その有利な条件で貸す額は幾らですかと聞くと、額はきまらない、そんなばかなことがありますか。だから、これは一つ委員長、責任を持って、あしたの午前中までにこの額をきめて下さい。それでなければ、われわれ厚生関係の法律全部通されませんよ。全部予備費になって予備費の額もわからない、こういうことでは、厚生行政は進まぬですよ。だから、これは一番大事なところで、龍をかいておって目を入れぬような絵なら、われわれ見たくありませんよ。これはどういう点がまとまらないのですか。磯江さん、隘路はどういう点ですか。まとまらない理由はどういう点ですか。中小企業の方はきまっておるのでしょう。中小企業は限度は幾らですか。
○磯江説明員 一般の中小企業につきましては、今度の災害融資につきまして、特別金利を適用する金額の限度といたしまして百万円ということに決定されております。
○滝井小委員 中小企業が百万円ときまっておって、医療機関の融資の額がきまらぬのですか。それから、さいぜん私はワクをきめてくれと申しました。ワクがなければ、この法律は作った意義がない。厚生省から一体幾らのワクの要求がありましたか。
○磯江説明員 ワクの要求は、厚生省から何ら承っておりません。
○滝井小委員 厚生省は、ワクを六億三千万円とか言っておりましたね。
○川上政府委員 私的医療機関の被害の総額が六億三千万円ということになっております。
○滝井小委員 そうしますと、厚生省は六億三千万円の被害に対して、どの程度のワクがあったら、災害地の医療機関の復旧をやって、順当な医療の遂行ができるとお考えになっておりますか。それがまず第一に融資のワクを決定する上に一番大事なところですよ。中小企業金融公庫六十二億と、国民金融公庫四十二億の中から、幾らのワクがあったら、あなた方責任をもって罹災地の医療の遂行ができるとお考えになっておりますか。
○川上政府委員 それはなかなかむずかしいことでありまして、下手にワクを作りますと、かえって窮屈になるというような点もございますので、私の方から進んで特にワクを要求しておらないのであります。
○滝井小委員 六億三千万円の被害があれば、その全部のものが要求すれば六億三千万円くらい要ることは当然のことですね。そうしますと、とにかく災害地はワクはそれ以下であってもいいという、こういう形になるのでしょう、だから、そこらあたりの額を——あなた方、きょうは大蔵省の前だから、言えぬようでありますから、これは両省でもう一ぺん話し合って、最高限度のワクをきめてきて下さい。こんな答弁を私が得たところで、何にもならぬじゃないですか。前に言ったことは午前中に言ったことであって、待ってやったかいがないです。この点についても、予備費と同じように一つ私待ちますから、少なくとも本委員会をこの法律があがるまでにきめてもらうように、委員長から大蔵省に一つ特に要望しておいて下さい。私はこれで終わります。
○三田村小委員長 伊藤よし子君。
○伊藤(よ)小委員 私は社会局長にお尋ねいたします。先日来私は大蔵大臣や厚生大臣に今度の災害の特徴といたしまして、罹災者が多い、一般の民間の被害が多いということについて、そうして今度の予算を見ますと、公共のものに対して罹災者の直接の援護の予算が少ないという点を御指摘申し上げたのですが、政府の方の御答弁では、母子家庭の貸付金とか、あるいは世帯更生資金などがワクを広げてあるから、これで大体十分じゃないかというような御答弁がございましたが、それについて、世帯更生資金についてちょっとお伺いしたいのでございます。予算では、世帯更生資金の貸付補助というものが一億五千万円でございます。その世帯更生資金のワクをお広げになったわけですが、その貸付の資格、受ける人はどういうことになっておりますか。その一億五千万円の内容をちょっと伺いたい。
○高田政府委員 内容でございますが、これは資金の種類といたしましては、生業資金が一つでございます。それから支度資金、それが二番目でございます。それから生活資金、それが二つに分かれまして、一つは純粋の生活費、二番目は家屋補修費、従いまして、小項目から申しますと、生業資金、支度資金、生活費、それから家屋補修費と、こう四つに分かれるわけでございます。 それからこれを借りられる人はどういう資格がある人かということでございますが、一般の世帯更生資金の場合はしばらくおきまして、今回の場合には罹災者に限定されます。この災害のために追加いたしました資金額につきましては、罹災された方に限定をいたします。その中で、結局ボーダー・ライン層といいますか、中小企業金融公庫とか、あるいは国民金融公庫とか、そういう方で金の借りられる人もございますし、なおまた、いろいろな他の施策によりまして、みずからの力で金を借りないでもやっていける人もございますが、そういうような、普通の金融機関でなかなか借りられない、物的担保もないし、非常に条件が悪いというふうな、いわゆるボーダ一・ライン層といいますか、非常な低所得階層の方をねらった貸付でございまするので、一口に申し上げれば、罹災してそういうふうなところでそういうふうな工合におなりになった方ということが申し上げられるかと思います。
○伊藤(よ)小委員 そういたしますと、中部日本災害対策本部から出ている、今度の新しい災害のあれなんですが、生業資金の貸付というのに、ただいまのが当たるわけでございますか。
○高田政府委員 その中部日本災害対策本部から出ておりますものは、私実は承知をいたしませんですが、世帯更生資金というのは、いつも世帯更生資金という名前で呼んでおります。その中に、ただいま申し上げましたように、生業資金もあるわけでございます。
○伊藤(よ)小委員 ただいまのお話でございますと、従来ございました世帯更生資金の貸付は、従来の通りございまして、そして特に今度ワクをお広げになった分については罹災者に限ってという御説明でございましたね。その限度額は、従来の方でございますと、十万円以内ということでございますね。そうすると、ただいまおっしゃったことは、罹災者であれば十万円までは借りられるのでございますか。
○高田政府委員 これは原則は五万円でございます。それで、一般の世帯更生資金は、特別な場合に例外的に十万円まで認めてもよろしいということになっておるわけでございます。今回災害の関係の分につきましては、できるだけ広くそういう該当者に貸し付けて参りたいと思いまするので、やはり原則の五万円ということでやって参りたい、私今さように考えております。
○伊藤(よ)小委員 へんこまかいことですが、そういたしますと、その場合、無利子で、連帯保証人一人以上、二年間以内の月賦または一括返還ということでございますか。
○高田政府委員 これは据置期間か無利子でございますが、据置期間を越えました場合には、年三分の利子がつきます。非常に低利でございます。御参考までに、世帯更生資金のうちの生業資金につきまして申し上げてみますると、限度は五万円、償還期間は四年以内でございます。それから据置期間は二年以内ということで運用をいたしたい。従いまして、二年以内のその据置期間中は無利子でございます。あとの四年間につきましては利子がつく、こういうことでございます。
○伊藤(よ)小委員 いま一つ伺いますが、それで、それを借りるにあたりまして、罹災者であれば借りられますか。先ほどおっしゃいましたように、ここにございますように、小売業、行商、露天商など低所得者の方でございますが、従来の更生資金ですと、民生委員の副申を添えて申し出るというようなことがございますが、今度の罹災についてもそういうことがとられておるのでございますか。 〔小委員長退席、小島小委員長代理着席〕
○高田政府委員 貸す窓口、手続等は、従来の世帯更生資金と同じでございます。従って、罹災証明を持っていけば、だれでも借りられるのだというわけのものではございません。民生委員がやっております、民生委員の指導になじむような階層ということになりますか、いろいろお世話をするのに適当なような階層の方ということになると思います。それから保証人の問題でございますが、これは一人以上保証人を立てることを必要といたします。
○伊藤(よ)小委員 それで、私は、もしこの世帯更生資金が、罹災者であれば、罹災証明を持っておれば借りることができるということになれば、大へんけっこうだと思ったのですが、いろいろそういう従来と同じような条件がついております。私は現地に行ってみますと、あれから二カ月近くなるのですが、借りるのが非常に困難なわけなんですね。ほんとうにそれをほしい人になかなか渡らないということがございます。民生委員の手を通じてということは、副申を添えるというようなことになりますと、私は非常にこの点は問題があると思うのです。そういうことで、たとえば、この一億五千万円のワクをせっかくお広げいただいても、私はほんとうにほしい人の手に渡るかどうかという点を、大へん心配するわけでございます。また、実際にそういう点で、現実に借りたい人の手に借りられないという実情がございます。けさも、御存じかと思いますが、朝日新聞などで記事が出ておりましたが、これは水害の義援金をもらうのについてでございますけれども、全壊について七百円、半壊について五百円、床上浸水は三百円というような、わずかな金をもらうために、非常にたくさんの行列を作ってもらっているのが現地の人たちの実情でありまして、今まで渡った三千円とかいうわずかな見舞金なども使い果たして、のどから手が出るようにお金がほしいという人たちが非常にたくさんございます。借りたい人が幾らもございますけれども、現実には、今のような民生委員の副申を添えるとか、あるいは保証人が一人要るとかいうようなことで、ほんとうに借りたい人の手に渡らないということがございますので、私どもの方で出している援護法のように、これがもし罹災者であればすぐに借りられるようにしていただきたいのです。特に今回の一億五千万円のワク、災害について世帯更生資金をおふやしになったワクは、罹災者であればというような条件になると、ありがたいと思うのですが、そういう点を一つ御考慮願いたいと思うわけです。
○高田政府委員 今日までのところは、まだ補正予算につきましても御審議中でございますし、資金がまだ現地に流れておりませんし、すでに配賦いたしました世帯更生資金も相当使い切っておりますから、資金の準備がそれぞれの災害地では不足しているわけでございます。それで今回補正予算が成立いたしますれば、地方も足しますし、資金総額といたしましては、たしか全体で二億六、七千万円の貸付総額になると思います。それで、各罹災地ともそれがほとんど集中的にひどいところへ参りますので、資金量としてはもちろん十分とは申せませんけれども、相当な資金量にはなると思います。そういたしますと、従来の世帯更生資金を借りようと思ってもなかなか借りられなかったというような点は解消されるかと思うのでありますが、ただ、仰せのように罹災証明だけ持っていけばだれでもかれでも貸してくれるということは、これは野党の方でお出しになっておりますような見舞金とか、だれにでもやるんだという趣旨の金であれば、そういうこともできるかもしれませんけれども、ただいま政府で考えておりますのは、あくまでも必要な人に貸し付けていくという格好でございますので——罹災証明だけ持っていけばだれでも貸すということになれば、こんな低利な金はほかに例がございませんので、ほかの国民金融公庫等で借りられる人だって、どこで借りられる人だって、だれでも借りにいくということになりまして、とても膨大な資金量を要することになるかと思いますから、さようなことは、目下のところでは、現実の問題としてはなかなか言うべくして行ない得ないかと思います。ただ、手続等につきましては、非常の際でございますので、できるだけ迅速に手続をし、決定すべきものはどんどん決定をしていくというふうな、事務上の迅速は当然期さなければならない、かように考えておるわけでございます。
○伊藤(よ)小委員 罹災証明を持っていけばだれでもかれでもということではなくて、私どもは所得の制限をつけて考えているわけでございますが、とにかく現実の問題といたしまして、民生委員の副申というような問題が、借りる側にとっては非常にワクを縮めることになりますので、そういう点がもう少しゆるやかにならないかということをお尋ねしたわけでございます。 私の質問はこれで終わります。
○小島小委員長代理 五島君。
○五島小委員 時間もずいぶんおそくなっておりますし、あとで私の質問に関連して八木さんからも質問があろうと思いますから、特に失業保険の問題と緊急失対の問題の二点にしぼって、短時間のうちに問題を明らかにしていきたいと思います。すでに本国会が開会されてから、この特別対策委員会において、多くの同僚議員からこの問題については再三にわたって質問が行なわれただろうと思いますから、私の質問はあるいは重複するかもしれませんけれども、明らかにしていきたいと思いますので、一つ御協力願いたいと思います。 失業対策の問題から聞きたいと思いますけれども、私は、この災害があったあとに、奈良県、和歌山県、愛知県の方面に、各関係被災県について、党から派遣をされて実情を調査し、あるいは各町村関係からもいろいろ陳情を受けてきました。もちろん、同僚議員とともにですけれども……。そのときに痛切に感じたことは、漁民の問題については、水産庁関係で何らかの対策が行なわれるであろう、林業労務者の問題については、農林省の林野庁で何らかの施策が行なわれるであろう、あるいは都市部においては、こういうように急激にきた大災害に対するところの対策が、それぞれあらゆる関連において、復旧のためにあるいは生活援護対策のために行なわれるであろうけれども、それらのものが完全に行なわれるまでの期間、これらの人たちの当面の生活を救っていくということは非常に緊急を要することであるし、また重要なことであると痛切に感じてきたのです。ところが、政府から提案された緊急失業対策の法律案を見ると、二十八災当時の施策が行なわれておるわけです。また、この法律案に伴ったところの資料を私、同僚議員からお借りして見たところによると、愛知県、三重県、岐阜県、この被害の大きかった三県を中心とする資料が大体出ておるわけです。ところが、和歌山県に参りますと、南部の方では、マグロの一本釣の漁民の有するところの船が、小さい一人乗りの船ですけれども、それが数百隻全滅しておる。あるいは奈良県に行ってみると、八大代議士の出身県ですけれども、林道はずたずたに切られておる。 〔小島小委員長代理退席、小委員長着席〕 林業労務者の気持を聞いてみると、一年以上仕事ができないのじゃなかろうか、従って山持ちの人々に雇用されて、そうして日常の仕事がとだえてしまうのじゃなかろうかというような心配をしておられる。それから愛知に行きましても、いろいろの関係の人たちが、職がなくて困ってくるから、そこで緊急失対というもののワクをぐっと広げなければならないのじゃなかろうか、こういうようなことなんです。そこで社会党でも、緊急失対の特別措置法案を用意して、すでに衆議院で提案をいたしておるわけでございますけれども、政府提案の法案は、これに対するところの補助率の問題だけが二十八災当時と同様に行なわれておるわけですが、その中にも、労務費は三分の二を五分の四とし、あるいは資材費は三分の一を二分の一にし、事務費は三分の二を五分の四にという高率補助を適用したということにとどまるわけです。ところが二十八災当時に、労務者をどれだけ臨時に緊急に雇用されたのか、緊急失対に吸収されたのか、それから今回の災害にあたって、規模が違いますから、どのくらい緊急失対として希望をされるかというような見込みを、労働省はつけておられるのですか。
○百田政府委員 今回の特別措置によりまして、失対事業は大体二十八年災と同様な措置であるわけでございまして、今回の措置によりましてどの程度の規模になるかということでございますが、実はこの内容として二つのものがあるわけでございます。今お話がございましたように、今度の災害によりまして、いろいろな被害を受けられて、一時的に職を失われたという方々、その方々のために失業対策事業を新たに興し、またワクをふやさなければならぬ、これがあるわけであります。これはきのうも太田先生にお答えしたわけでありますが、それと同時に、われわれといたしましては、従来から失業対策事業をやって、特にワクをふやす必要はないし、あるいはまたないところにおきましても、これを受けた財政的な打撃が大きいというような点からとらえまして、これに対しましても高率補助を適用していきたい、こういう考え方でございます。そこでこの基準につきましては、大蔵省は大体今晩中にはきまるのではないかと思いますが、ただいま申し上げましたように、新たにやるところの分については、現在までのところ必ずやれる、高率補助を適用できるというようなことに話がついております。そこで従来からの分につきましては、その規模の関係もございますが、さしあたりわれわれがその要求当時において見込みましたのは、新たに興す分、それから従来の分と両方合わせて、大体二億円程度というふうに考えておるわけでございます。前回の場合におきましては大体一億円程度だ、こういうふうに考えております。
○五島小委員 そうすると、二十八災は一億円程度で、今回が二億円程度だったら、二十八災当時に比較して一億円増だ、こういうことなんですか。そうすると人員は、二億円程度で何万人ぐらいになるのですか。
○百田政府委員 二十八年の場合とは単価その他も変わってきておりますので、正確な比較はできないと思いますが、三分の二を五分の四にふやしますと、従来やっておるところは、大体二%追加になると思います。新規の分については、災害を受けた翌月から直ちに興すということになりますと、根っこから全部につきまして五分の四、こういうことになるわけでございます。今申し上げましたように、きのうもお答え申し上げましたが、新たに興し、また追加しなければならぬ分がどのくらいあるか、これは府県との連絡によりまして、この法案を作るときにおきましては、大体二千六百人程度が新規の分というふうに考えております。
○五島小委員 だから予算というのは、これは予備費から出す予算でしょう。一般会計としてやるのじゃなくて、二億円というのは、これは予備費から出すわけなんでしょう。人員がきまらない、把握できない、だからおよそ二千六百人程度の予算を作って、これを予備費から出す、従って逆計算すると、二千六百人程度が新たに吸収する人口だというような見込みだけであって、現実にはわからないわけですね。現実にどれくらい希望してき、そうして各都道府県がどれだけの仕事を興して、二千六百人で十分——新たに仕事がほしい人、この緊急失対で救い上げなければならない人、これは二千六百人で十分であるという確信のもとに出されたところの予算ではないでしょう。どうでしょうか。
○百田政府委員 その点はおっしゃる通りでございます。各県と連絡いたしまして、われわれが大体知り得た数字がそれくらいでございます。それ以上あった場合にはもちろんそれ以上。それから現在やっているものにつきましても、その当時は指定基準がきまっておらなかったので、現在ほど固まっておりませんでしたので、そこで常識的に、ここは大体間違いないと思われるようなところにつきまして考えたのですが、これが当時において一万二、三千になる。従来やっているところは、新たにワクはふえないけれども、高率補助を適用していくことにおいて増額していく、こういうふうに考えているのです。そこで、これは失業対策事業のさしあたりのはっきりしたことが困難でございますので、既定予算で実施していくわけでございますが、どうしても足りないという場合には予備費を要求する、こういうふうな段取りになります。
○五島小委員 そうすると、二千六百人以上現実に希望し、それを受け入れるというときは、既定費用でもってまかない得ない場合は予備費から——予備費でまかなえないことはないと思うのですけれども、予備費が足りなくなったら補正予算、こういうようなことになるわけですか。
○百田政府委員 現在のところ大体これでいけるのじゃないかと思っておりますが、理屈としては五島先生のおっしゃる通りになると思います。
○五島小委員 理屈としてはそのようになるわけですね。ところで、二千六百人でまかない得るということは、各都道府県と連絡の上で、二千六百人という人員の予定を立てられているわけですけれども、この各都道府県との話し合いの中では、労務費におきまして五分の一は各都道府県が負担したければならないし、あるいは事務費においても五分の一負担しなければならないし、資材費においては三分の一を都道府県が負担しなければならないから、それぞれこの問題については、各都道府県の持ち出しによるところの県当局の予算というものに非常に大きい関係が出てくるのでしょう。この問題については各委員から質問があっただろうと思いますけれども、そうするとわれわれが見てきた場合、冒頭に申しましたように、これは何とかしなければならぬ、こういうように思ってきたのですけれども、都道府県で非常に地方財政が逼迫をし、そうして五分の一の負担がなかなか見出せない。そういうことは現実にはないかもしれませんけれども、そういうように地方財政が逼迫をしておる被災各府県においては、その予算上の問題から、緊急必要の事業を興すということがおのずからにして制約されるのじゃないか。そうすると、一日でも二日でも一週間でも、失業対策に働いてそうして当面の生活をしのごうというような人たちの希望を、その地方財政の面からシャット・アウトしてしまうというような現実が、できやせぬかというようなことを私たちは非常に杞憂するわけです。しかも、この災害の問題のみならず、一般の緊急失対の場合でも、非常に地方財政が困窮しておるところの、あるいは地方財政特別措置法の適用該当団体であるところの各都道府県では、緊急失対事業というものの場所を興し、仕事を興すというような面について、非常に逼迫をしているというように私たちは認識をしているわけですけれども、これが被災地におけるところの緊急に生活を救い上げていかなければならないというようなことと、地方財政の面についてどういうように関連があるだろうか、あるいはそれが円滑にいくだろうかどうかというような疑問がありますが、この点について局長の方ではどういうようにごらんになっておりますか。十分円滑にいくんだ、そうして十分希望者を救い上げることができるんだというほどの自信があって、二千六百名でいいと言われるのか、その点について一つ。
○百田政府委員 まず第一に、二千六百人という数字は動く可能性があるということを私先ほど申し上げました。そこで私どものあれといたしましては、先ほど先生からも御指摘がございましたけれども、今度の災害地におきましては、現在御審議中のいろいろな災害復旧事業その他が興される。しかしながら、これまでには時間的なズレがあるということで、失対事業をどのくらいのワクにするかということも、災害復旧が始まればそれとの調整の上に行なわれる、こういうことになろうかと思います。それからこれが地方財政で負担できるかというお話でございますが、この点は、私地方財政のいろいろな実情からして、県によって事情も違うかと存じますが、われわれの方といたしまして、こういう災害でありますから、府県のそうした事業もふえる。従いまして、そうした財政上が困難であるからということで、特に五分の四という高率の補助を適用いたしたわけであります。失業対策事業として逆にこれ以上越えるということは、今の政府全体のあれとしては非常に困難な実情にあるわけであります。
○五島小委員 非常に人員が多くなった場合は、予備費の方からやるんだというようなことで救っていくことはできると思います。ところがここに問題になるのは、一般の緊急失対におけるところの、主たる生計の責任ある者という、いわゆる適格基準の問題がそこに出てきましょう。この問題についても同僚委員から質問があっただろうと思いますけれども、この場合われわれは話し合って、非常時の場合だから、適格基準というものをとってしまって、できれば農山漁村におけるところの緊急失対をここに興すというような場合は、御主人も奥さんもあるいは子供も、就労のできる人たちは急激にこれに吸収をして、でき得る限り道路あるいはその他のいろいろの事業にこれを使って、そうして災害そのもののすみやかなる復旧のために活動させることが必要であろう。ひいてはその災害地域におけるところの人々の収入源にもなっていく。その間に林業あるいは水産業という面で救い上げていって、完全なる復旧の方向に持っていかなければならないんじゃないかということですが、この点については適格基準の問題が適用されるんじゃないか。この特別措置法の中から判断するに、適格基準はやはりやるんだというようなことになるんじゃないですか。それでは打ちひしがれた被災住民に対するところの的確なる災害復旧の手段とならないんじゃないかというように思うのですが、どうお思いになりますか。
○百田政府委員 おっしゃるお気持は、私どもよくわかるのです。そのためにこそ、そうした場合の災害復旧事業あるいは救農土木事業が早期に実施されることを期待しておるわけであります。それまでの期間一般失対事業でやっていくという場合には、現在行なっております一般失対事業の条件でやっていただく。ただ全般的な問題として、今おっしゃる問題が、失業対策事業の一般的な問題としてあることは事実でございまして、われわれとしても今後一そう考えなければならぬ問題だと考えております。
○五島小委員 この適格基準の問題については、行政措置の問題ですから、行政措置上できる限りこういう人たちを救い上げていくというような方途について、各都道府県を指導してもらいたいという気持で私たちは一ぱいなんです。そういうようなことを申し上げておきますけれども、五分の四をわれわれは一〇〇%この際国が補助すべきである、こういうように考えておるのです。というのは、なぜかと言うと、一般の平常の場合じゃない。これは天災地変におけ。ところの一時的な災害による打ちひしがれた生活である。従って、これは事業所の責任ではない。首を切られたから、失業したから、そこで何か仕事を与えなければならないというような、経済の問題から生まれたところの失業の問題ではなくて、天災地変の中から出たところの現象である。従ってそういうようなことは、地方財政に一部の負担をかけるというようなことでなくて、全額国庫補助をすべきだというように考えておるわけです。ところが一部にはそれに異論がありまして、全額国庫補助をやるということになりますと、各被災県は道路に、あるいは清掃にというようなことで仕事を興せば、それはそれなりに、国が費用をかけたのが該当都道府県の財産になってしまうのだから、従って、のべつまくなしに広げてしまって、どれだけでも仕事がやられるのではないかというような心配の向きもあるようですけれども、そういうようなことは、限られたところの被災住民の生活を救い上げていき、そしてある一定の期間をつける限りにおいて、そういう杞憂はないと思うわけです。それが高率補助をしたのだということで五分の四、あとの五分の一は被災県に負担させていく。それが公共事業を興すような場合に制限というか、ある一定の限度を持たせるのだ、それで大体調節をされるのではないかというようなことが杞憂されているならば、そういう杞憂は当たらないのではないかと僕たちは思っているのですけれども、全額補助の問題と五分の四、あとの五分の一が地方財政に負担させるというそのギャップ、局長は急激なる災害、天災地変におけるこういう事態の調整について、どうお思いになりますか。
○百田政府委員 今回のような場合に、特に地方公共団体が事業を主体になってやるというものについての国の負担分という問題は、単に失対事業の問題に限らず、実は全般的な地方財政の負担の問題になって参りますので、失業対策事業に高率補助を実施することについてすら、その点からくるいろいろな意見もあったわけでございまして、多ければ多いに越したことはございませんけれども、いろいろな考え方をいたしました場合には、今言った失業対策事業、特に現在やっておるものについても高率補助をするということは、明らかに地方の財政の負担を考えたからでございまして、地方の財政は失対だけをやっているわけではない、特に災害復旧事業も行なうということになりますので、非常にむずかしい問題があったわけであります。だからわれわれとして、失対事業につきまして五分の四の高率まで持っていったということは、実は正直なところ、精一ぱいであったということを申し上げておきます。
○五島小委員 精一ぱいであったということは、一〇〇%国庫補助をするつもりであるけれども、五分の四まで高率補助を持っていったということは、大蔵省との関係において労働省は精一ぱいであった、こういうことになるのですか。
○百田政府委員 そういう意味ではございませんので、今申し上げましたように、地方財政の一般的な問題ということになりますと、この財源負担というのが、いろいろな交付税その他の関係で見られるとすれば、個々の事業についてこういうことを考える必要があるいはなかったかもしれない。そういう関係もございまして、失業対策事業についても、少なくともわれわれといたしましては、二十八災を下らないようにいたしたいということでやっているわけでございます。
○五島小委員 そうすると、二千六百名の新規吸収という中には、三重県の漁民あるいは和歌山県の漁民の問題や林業労務者の問題、その他農村の生活者の人々も入ってくるであろうということが想定された人員ですか、さらに聞いておきたいと思います。
○百田政府委員 災害によって新たに失対事業を実施する必要の生じたものにつきましては、今の漁民の関係、あるいは林業の関係等につきましても、当然われわれとしては予想をいたしておるところでございます。
○五島小委員 それでは失対のことについては、八木さんも質問があると言っておられますから、次に失業保険の問題を数点聞いておきましょう。この法律案を見ると、政府提案の法律案と、それから社会党から提案したところの法律案の対照点は、二点あります。その一つは、一般失業保険とそれから日雇い失業保険の七日及び三日の待期期間が、そのままに行なわれて、そして失業に関する特例というのが一つの問題となって、二十八災当時と同様に取り扱うというのが、失業保険の政府提案の要旨でありますが、社会党はこの七日及び三日の待期期間を全然なくしよう、それから失業に関する特例という中に、交通途絶の場合、これも失業とみなすという、特異な対照点が二点あります。そこでこの政府原案の失業に関する特例というのを見ると、「労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、就労することができず、かつ、賃金を受けることができない状態にある休業者は、法の規定の適用については、失業しているものとみなす。」と規定をされておるわけですね。そうすると、われわれ社会党から提案したところの、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、交通途絶をして就労することができなくて、賃金を受けることができない状態にある休業者は、これを失業者とみなすというような意味と、非常に似通っておるわけです。ところがこれはどこからきたかというと、第三条の休業の確認ということから違ってくるだろうと思います。それで第三条を読みますと、事業所が被災しなければならないんだということです。ところがわれわれが交通途絶の場合ということを想定するに、三つの例があろうと思います。御承知のように一つは、工場そのものが被災をして、そうしてかわらやガラスは飛んだだろうけれども、労務者自身が被災をしてない場合が想定されます。その場合は第三条から受けて第五条の特例になる場合があるだろうと思います。ところが今度は逆に、工場は被災をしてないけれども、労務者自身が被災して、働く意思はあるけれども、出勤できないんだというような場合があろうと思います。もう一つは、工場は被災してないんだ、ささいな被害だけで終わった、それから労務者自身は、屋根がわらやあるいは雨戸やガラスが被害を受けたけれども、ほんとうに床上浸水とか半壊とかいうような被害を受けてない。しかし交通が遮断されて、あるいは、途中の村が水につかって、そして工場に行けない、工場は完全に操業しているというような場合で、働く意思と能力はあるけれども、仕事ができないんだ、こういうような三つの事例が想定されるわけですね。それで社会党としては、私たちは、この三つの場合を全部適用したらいいんじゃないか、非常に気の毒なんだ、だからこれは自分が災害を受けてない、工場が災害を受けてないけれども、途中の村が水浸しになったり、電車、バスがとまってしまって、それが一週間、十日もとまったり、つかったり、そうして工場に出勤もできないというような場合が、今回の災害には想定される。従って、そういう場合に、この失業に関する特例の解釈の中に入れてしかるべきじゃなかろうか、こういうようなことを考えます。そうすると、一日でも電車がとまったらこれに該当しやせぬか。そうすると幅が広がってしまってというようなことですけれども、災害は災害なんですから、そういうような場合も該当せしめていいのじゃないかと思います。そうしてそれを該当せしめる。一週間の待期期間を設定されて、八日目からこれを支給するのだ、こういうようなことでは、これは一般の失業保険の問題になりますから、今回はこういうような災害時にわたって特異な問題ですから、こういう待期期間というものは、確認のためには被災証明でちゃんといけるのじゃないか、従って、確認事務の困難さはないのじゃないか。だから私が以上申しましたように、待期期間を全部とってしまえ。それからまた日雇い失業保険の問題についても、三日間の待期期間があるけれども、ある村がやられて、ある町がやられて——そこに緊急失対の人たちが仕事をしておる。ところがそこがやられたから、隣の町に失対の事業を興す、しかし隣の町に行くためには、そういう決定するためには三日も四日もかかった、そういう場合は、これをゼロにして、すみやかにこの失業保険という措置を講じていいんじゃないかというように私たちは主張するものですけれども、この点について、二つを一緒に私は時間の節約上言ったのですけれども、これはどういうようにお思いになりますか。
○百田政府委員 今度の政府として出しました失業保険特例法は、現在の失業保険法のべースに、こういう場合にいかにして失業保険の上に乗せていくかということを主として考えたのでございます。つまりいろいろ申し上げますと、これは前回の場合にも同様なことをやったのでございますが、事業所が災害を受けて休廃止をしたから仕事ができない、そのために、労務者がおりましても、それが職場をなくしておるという状態であるわけです。その場合におきまして、通常の外国の失業保険の例等をとりますれば、一時解雇と申しますか、そういう形でやっていくわけでございますけれども、わが国の場合には、そういった場合に一々雇用関係を切っていく、解雇という手段をとるということは、いろいろ厄介な問題も生じますし、わが国の慣行にも適しませんので、これはそのまま、休業は現に働き得ない状態であり、職場もないということで、それは現実に失業という状態と認めて、失業保険のべースの上に乗っけていこうということで、この特例法案を提案いたしたわけでございまして、その関係で、待期というものも、休業を失業と認める。従って、失業と認められたものにつきまして現在の失業保険法に乗っけていく、こういう趣旨であるわけでございます。そこで今回の場合におきまして、こうした特例法をわれわれが提案する前におきまして、何とかこれを失業保険で救えないかというようなあれがございまして、そのために後に十条あたりに出て参っておりますのが、今申し上げましたように、すぐにでも金をもらえなければ生活が困るからというようなあれがございまして、再雇用の条件付の一時解雇というものをやっていく、これはどうなんだ、この特例に乗っけてくれぬか、こういうようなお話しがあったわけであります。従いまして現地で、特に愛知、岐阜、三重の三県におきましては、そういう措置をとったのもかなりあるわけです。従いましてこの場合におきましては、まさに失業保険法そのものでございます。しかしながら、その場合と、この休業を失業とみなしてやるということの間に、差別ができてはいけないということで、休業、失業につきまして同様な措置をとったわけでございます。基本的な考え方といたしましては、いろいろな事情があろうかと思いますが、われわれといたしましては、今申し上げたような趣旨で、現在の失業保険の体系をくずさないで、その上に解釈できるものを乗せていこうというのが、この趣旨であるわけでございます。
○五島小委員 現在、失業保険の積立金といいますか、失業保険財政は、六百六億円の黒字になっておりますかどうかですか。
○百田政府委員 現在積立金としては六百六億円あるわけでございます。
○五島小委員 今回の失業保険法の特例の問題については、その六百六億円の中から支給されるということになるわけですね。違いますか。
○百田政府委員 この措置をとることによりまして、大体の見込みが十七億程度のものを必要とする、給付増になる、こういうふうに考えます。そういたしますと、三分の一は国庫負担でございますので、あとの十二億程度が残るわけでございます。現在失業保険の本年度の予算に相当の予備費がございますので、予備費でまかなう、こういうことでございます。
○五島小委員 それから失業保険の財政ですね、そういうようなことから、たとえば石炭の離職者に対するところの保険の問題の費用がこれから出る、それから災害の場合にこういうような積み立ての中から出るというようなことについて、全国の一般労務者からずっと積み立ててきたのを、特異的な事件について、これは天災地変とか、あるいはどうしようもない特別な事情によるところの離職、こういうようなことに失業保険の費用が回っていって、そしていざという場合の全国一般の労務者に対するところの費用がだんだん削りとられていくということは、非常に困るのだというような理屈も生じておるようであります。そこで、こういうような天災地変におけるところの一時の急激な打撃、あるいは世界的な経済の不況によるところの離職、どうにもこうにもしようがない、これは社会問題である、これは国をあげて心配しなければならない問題だというような場合は、一般の会計からこういう費用はこれに補充をしてまかなうべきである、こういう意向が近ごろだんだん出てきている。こういうことについてどういうようにお考えになっておりますか、参考までにちょっと……。
○百田政府委員 ただいま五島先生のおっしゃったことは、私はまさに正論であろうかと思います。労使及び国で拠出している金を特定の者だけということは、まさに私もその通りであろうと思います。従いまして、この災害の場合に、われわれがこういう法律案を提出いたしましたのも、現在の失業保険法のべースに乗り得るようにということで苦心をいたしたわけであります。つまりこの場合、休業ということを失業とみなしておりますけれどもこれが後に書いてございます第十条のように、こうした場合に、再雇用の条件の一時解雇ということで処理されるということであれば、これは失業保険で処理していける問題であります。ただ先ほど申し上げましたような事情で、一時解雇という形式はとらないけれども、実際問題として一時離職という形で、この形を失業と認めるというのが、この法律案の趣旨でございます。従いまして、それに対しまして一般の失業保険にないようないろいろな特例をつけるということは、非常にむずかしいような事情もあるわけでございます。また石炭のお話も出ましたけれども、これにつきましても、一応の議論といたしましては、全般的に現在失業保険全体としては、初回受給者あるいは全体の受給者の総数は減って参っておりますが、石炭については非常に出ております。そこで石炭については、給付期間を延長してくれぬかという要望もあるわけであります。しかし、石炭産業について、失業保険の中でこれを延長する、しかも全部が同じ料率でいっておりますのに、どうしたら理屈をつけられるかという問題が、非常にむずかしい問題であります。やはり一般的に考えていかなければならぬ問題であるというふうな考えで、踏み切りかねておるという実情でございます。やはり特定な事実に対して、それだけに対して失業保険法を適用するという形は、形としては私も先生のおっしゃる通り正常ではないというように考えます。
○五島小委員 もう一つ、さらに振り返って、交通途絶ということですが、五条の解釈が今局長が言われたように、この三条から、休業の確認はどういう場合かというと、事業を休止しまたは廃止したことによって起こることだ。そうすると、私たちが言うような、工場は操業している場合、それから自分は被災をしていないけれども、途中で交通が途絶して、あるいは水浸しになったりなんかして、会社に通勤できないというような場合、給料を引かれる。たとえば月給の場合は給料を引かれるわけですし、あるいは日給の場合は全然ないのです。そういうような場合を想定するがゆえに、交通途絶というようなことの一項目をわれわれは期待しているわけです。この点については、この三条にも五条にも含まれていないというようなことですけれども、こういう問題について非常に気の毒だとは思いませんか、あるいはそれに対するところの考え方はどうか。参議院でも質問があったと聞いておりますが、できるだけ会社、工場、事業場に対してそういうような賃金の保障はしてやれというようなことを、行政的に、通産省と連絡して、あるいは労働省単独で要望するのだ、こういうように御答弁になったと聞いておりますが、それじゃ、やれよと希望してもやれないところがあるというような場合はもらえない、こういうようなことになりますから、交通途絶の場合というように非常に意味を広げて、こういう場合をもちろん救済していくべきである、このように思っておりますけれども、これは赤澤政務次官どういうようにお考えになりますか。あるいは失業保険の待期期間が一週間、あるいは日雇失業保険によっては三日なんだ。しかし、ほんとうは気の毒なんだ。だから、どうしたらよかろうというような話し合いなどは何もございませんが、何かこれに対するところの対策を講じておられませんか。これで終わりです。
○赤澤政府委員 こういう災害でございますので、被災者の方々にはできるだけあたたかい配慮が必要であり、政府としてはいろいろな措置を考えなければならぬ、これは言うまでもないところでございまして、実は皆さんから御提案になっておりますこの待期日数の短縮の問題であるとか、あるいは交通途絶の、今もおっしゃるような場合をどういうふうに扱うかということについては、きのうも実はお話を承ったあとで部内と協議をいたしました。きょうもお昼の時間をかなり費しまして、大臣とこの局長も交えて実は協議をしたわけでございます。決してなおざりにしておるわけでもございません。この交通途絶の場合についての根本的な考え方は、私も多少主観がまじるかもわかりませんが、大体こういう災害がありました際に、事業主として、不可抗力で出社あるいは操業に参加することが不能な場合には、たとい日給、月給であれ、全額払うのが当然です。企業のほとんど大部分はそういう姿であろうと想像はしておるのですけれども、実際は因業な者がおって、来れない者には日給をやることはないんじゃないかという者もなきにしもあらずです。そこで役所の方では、行政指導ということをお答えしたように聞いたわけですが、実はその実態調査を急速にやらしてみたわけでございます。ところが、事実は、ただいま入手した報告では、立てかえ金だとか見舞金だとかいう姿で、大体六割以上のものがすでに払われておるということらしいのです。そこでこの交通途絶が三月、半年、一年も続くということになれば、これは非常な問題ですけれども、今となっては交通機関も回復もしておりますし、場所によっては、長かったところ、あるいは一週間ばかりで済んだところ、いろいろあったと思います。しかし、その実情を調査してみましたところ、これは割合経営者側も、天災だからということで、かなりあたたかい計らいをしておるというふうに私たちは実は聞いたわけでございます。中には、この点がうまくいかないで、給料をもらえなかった人があるかもしれませんが、これは全体の中のほんの一部ではないかというふうに私どもも想像しておるわけでございます。ただ、通行不能の場合を今の休業とみなすというふうなことをいたしますと、いろいろ内輪話するわけですけれども、事務的にそれを進めていくということになると、国道の復旧、これはバスが通っております。それから国鉄、私鉄、こういったものが、復旧の早かったものも、おそかったものもある。その沿線に住んでおって他のものも利用できるはずなのに、利用したとか、しなかったとか、いろいろそこらの判定でむずかしいものが出てくるんじゃないかという内輪話もいたしました。にもかかわらず、そういう人たちが非常に多いなら、これはおっしゃるような、御期待に沿うような処置をしなければならぬという考え方で議論もして参りましたけれども、今のところでは、ただいま申し上げましたような報告も現地からきておるわけでございますので、政府としてはその問題は取り上げないということに傾いておるわけでございます。一つ御了承を願います。
○五島小委員 政務次官のこの一点についての考え方はわかりましたから、今後の参考にしておきます。これで終わります。
○三田村小委員長 八木一男君。
○八木(一男)小委員 赤澤政務次官におもに質問を申し上げたいと思います。実は小委員長とのお話で、五時半までということで、十五分しかありませんが、聡明な政務次官であられますので、理由はこまごましく申し上げなくてもおわかりだろうと思います。 実は、今の失業保険の特例法の問題、あるいは失対事業の国庫負担の特例法ですが、法律の名前はちょっと違うかもしれませんが、その問題について全般的な災害特別立法について与野党の話し合いの場ができ上がりつつございます。どうなるかわかりませんけれども、与野党ともに熱心な交渉をしておるところでございまして、そこで与党側の方の意見も固まるということについては、当該主管官庁の責任者の方々の意見が大きく支配をする。それで、今まで政府の態度がそうでおありになっても、政治的な理由で、与党政府としてはそうであったけれども、国会全体の立場、災害地全体の立場で、野党の主張点もとるべきは入れて、何か変えていこうという情勢に向いて参っておりますので、そういうときに、労働省をあずかっておられる方々として、どうか最大限にそういうことがうまくいきますように御配慮、御努力を願いたいと思うわけでございます。それについての政務次官のお考えを承っておきたいと思います。
○赤澤政府委員 こういうことについて、われわれは言い出したことについての面子などということは全然考えておりません。ただ、おきめになることが将来に非常に悪例を残すのだとか、あるいは事務上、取り扱い上不可能であるというふうなことをおきめになりましても、これは事実受けがたいと思いますが、しかし、せっかくそういうふうな話し合いが進みつつあって、けっこうなことでありまするならば、これはそういうことにこだわらないで、御期待にこたえるだけの心用意はいたしておりまするので、その点は御了承を願います。
○八木(一男)小委員 やはり私どもの気持に沿うた御答弁をいただきまして、非常にありがたいと思います。この一両日の間にそういう情勢がありますので、どうかできるだけの御配慮、御努力をお願いいたしたいと思います。 それからまた、直接労働省の所管ではないのでございます。実は所管は厚生省の問題でございますが、労働省に非常に関係の深い問題であります。と申しますのは、国民健康保険の被保険者に対する一部負担分の減免、あるいは保険料の減免に対してその分を国民健康保険会計に国から補助する法律が出ております。その法律の内容は不十分だと思いますけれども、趣旨は非常にけっこうな法律だと思います。ところが、国民健康保険の対象者にはそういう措置がとられている、あるいは国民健康保険を経営している団体についてはそういう措置がとられておりますけれども、健康保険、船員保険あるいは日雇労働者健康保険のそういう会計については、そういう被保険者、被扶養者に対しては、そういう措置がとられておらないわけであります。これは大きな意味の政治からいえば、非常なアンバランスです。税金は全国民から納められておる。そのような社会保険に対するものの措置は、できるだけ公平に各部門に行なわれなければいけない。特に日雇労働者健康保険の被保険者、被扶養者というものは、国民健康保険の被保険者よりも、全般的に生活が困難な人が多いわけであります。そういう点がそのままになっていることは、どうしても首肯ができないわけであります。残念ながら、政府がそういう法律を用意しておられませんので、この点も両党の交渉の過程に今入りつつあるわけであります。そこで労働省の方が、特に労働者の保護という見地から、厚生省の応援をし、あるいは推進力になっていただいて、そういう問題で何らか具体的な措置がとれるように御配慮を願いたいと思うわけでございます。それについての政務次官のお考えを伺いたいと思います。
○赤澤政府委員 どうもちょっと不勉強でございまして、今までの行きがかりがとうなっているか、実はわからぬので、安定局長に聞いてみましたら、安定局長も十分に理解しておらぬようですが、御趣旨はよくわかります。ですから、われわれの役所の立場として、厚生省と話し合って、御期待に沿うことができる場合には、私たちとしても全力を傾けたいというふうに考えております。
○八木(一男)小委員 この問題は、もう少し詳しく申し上げますと、こういうことなんです。厚生省の方は、国民健康保険には減免規定がすでにある、だからそれが自動的に発動せられるであろう、従って、罹災地にはそういう対象者が多いから、会計に赤が出てくる、それを国庫負担で埋めようということなんです。ところが、厚生省の御説明によると、健康保険制度の方には自動的に減免の規定が整備されておらない、だから、そういう点で片方だけになったという御弁解なんです。これは非常に事務的な、法律解釈だけにとどまった規定であろうと思う。直接減免規定があるから減免を適用した、適用したけど、穴があいだから国庫負担をしろといえば、国庫負担については、この被災地の特例を出された。特例を出されたわけですから、同じような状態、それ以上の状態にある人に、本法自体の特例を出されてもいささかもおかしいことではないわけです。ただ、片方は本法の特例法を出さなきゃならない。片方は、本法ですぐ減免が規定できる、だから、その補てんの特例を出そう、そういうような法律上の、事務的な、一段階と二段階だということで、片方がほうり出され、片方が実行に移るということになる。それに対する弁解として言われますことは、そういう減免をしたら、一般の、火事で焼けたとか、そういうところの減免との程度が不公平であるから、できない、それで考えなかったと言われる。そういうことを言い出しますと、特例法全体がそうなんです。公共土木災害にしても、農業災害にしても、この対象になっていない。ほかの、小災害ではあるけれども、しかし、ここでは集中的に非常な災害を受けていることがあるわけです。それで、これは高率補助が適用できない。これは大災害だから、特例でそういう民生安定なり産業の復興なりについての措置をしようという全般的な情勢があるのです。それで、日雇健康保険について、ほかの火事のようなときにないから、今度したら不公平だ、こういう理屈を言い出したら、特例法全部がそうなる。この理屈は通らない。この理屈が通らないということになれば、健康保険と国民健康保険とのアンバランスをほっておくということは、政治上これは許されないことだと思うのです。ですから、厚生省の方で出さなかった理由は、出さなかったことについての形式的な答弁であって、実質的な、世の中を納得させ得る答弁ではないと思う。だいぶ返答に詰まられましたが、しかし、そういうことはおわかりになっておられると思う。それを別に責めるわけではありませんけれども、ここで与野党の話し合いで、そういうことについて何らか処置をしようというときに、厚生省も元気を出していただき、労働省も大蔵省との問題や何かのときにバック・アップをしていただいて、労働者がそういう不利な状態にならないように、何らかお力をかしていただきたいということでございます。
○赤澤政府委員 承知しました。
○八木(一男)小委員 その次に、失業保険法の特例がございますが、これをやられたことにつきましては、五島君の言われましたように、根本的には、災害によるいろいろの生活の困った点は、直接、国全体で国家賠償とか、国家の見舞金とか、そういうことでやるべきものであって、失業保険の会計が偶然今黒字であるからというような状態ともからみ合っていると思うのですけれども、失業保険会計でやるというのは、ほんとうは厳密に言うとおかしいことである。しかし、全般的な民生安定の措置が特例法にほとんど載っておらないという状態において、非常に生活の困難な労働者に失業保険法の特例の道を開かれたことは、これは善政であると思う。いいことであると思う。ですけれども、根本的には、やはり補てんをするということを考えていただきたい。そうでないと、失業保険は今は六割給付である、それをもっとふやさなきゃならない状態であることがとまってしまう一つの、小さいかもしれないけれども、契機になるだろうと思う。今失業保険会計が黒字であるから、それで何か社会保険の調整をしようというようなことを、これは赤澤さんや百田さんではないと思うけれども、そういうことが大蔵省あたりから考えられて、そういう考え方が政府にあります。これは非常な間違いだと思います。失業保険の給付があのくらい短い期間しかなくて、標準報酬の六割しかない。これは非常に少ないのです。それで、御用学者連に言わせると、諸外国の給付も六割ぐらいだということを言う御用学者もいるようですけれども、学者というと、日本人は学者の言うことは正しいという封建思想がありますから、そういうことにすぐかぶれますけれども、学者の中でも、御用学者といわれるものは最も世の中を害する人間で、学者という名に隠れて、その権威を着て、世の中の進歩をとめる連中がおるわけです。そんなことは通らない。日本は賃金自体が非常に少ない。ですから、それからならした標準報酬というものは低いわけです。そういう場合に、諸外国のように賃金が日本の三倍もあるところで、賃金の六割程度休業補償していいという例があっても、日本の場合には、賃金を三倍でも四倍でも上げればいいけれども、そうでない、上がらない情勢においては、六割では足らない。十割、あるいは九割九分ぐらいまでは補償しなければ、失業になったときには生活ができない。だから、そういう俗論には今後労働省は一切惑わされることなく、そういう俗論を吐くような御用学者の意見を聞くようなことは今後やめるという態度で、この失業保険問題は考えていただきたいと思う。それで、そういうことのために補てんをするということをやはり考えていただかないと、失業保険の期間を長くするとか、給付率を上げるとかいうことは、将来これがストップされる一要因になりますから、それをぜひ考えていただきたいと思うのです。しかし、今のそういう情勢でないときに失業保険の特例をやられたことはいいと思う。そこで、失業保険の適用を受けている労働者の場合にはそれが行なわれる。しかし、五人未満の事業所の労働者の場合には失業保険がない。それからまた、日雇い形態のときにも、職安で働いておられる日雇い労働者の方には、強制適用でありますから、ある程度自動的に働く。ところが、それ以外の日雇い労働者の場合には働きにくいという状態がある。そういうことで、今度の災害でそういう人たちは大体賃金がなくなる人が多い。日雇いの人は賃金がなくなるわけです。五人未満の事業所の場合でもそういう事情が多い。賃金がなくなる、そして、失業保険がない、しかもまた、厚生省所管である健康保険もない、そういう状態でほったらかされる一番みじめな労働者がたくさんいる。そういう労働者諸君に失業保険なり、健康保険なりの制度を適用しておきませんと、災害の非常立法ですらまた省かれてしまって、今一番気の毒な人がどうにもしようがなくなるということになる。そういう点で、あらゆる労働者に失業保険あるいは健康保険というものを適用される道をぜひ急速に進めていただきたい。失業保険は労働省の所管事項、健康保険は所管事項ではありませんが、今までの労働省は、健康保険の問題については厚生省に一つもものを申されなかったようですけれども、これは労働者保護の立場から、厚生省がぐじぐじしていたら、労働省で強硬に突っぱねるという形で促進していただかなければならないと思う。その点についての政務次官の御意見を伺いたい。
○赤澤政府委員 社会保障的な意味での法律も含めましてこういう気の毒な方たちを援護するいろいろな制度があるわけですが、御指摘の通りに、私たちが社会生活をしております上でよく見かけますけれども、確かに谷間に落ちておる人がいるわけでございますから、私らも、そこらはいろいろな不合理があることはよく承知をしております。私が気づいたことをここで並べるのもいかがかと思いますけれども、御指摘のような面がたくさんありますので、少なくとも私の在任中は、いろいろ皆さん方にも御指導願って、そういう面では多少でも埋め合わせしていきたいというふうに考えております。
○八木(一男)小委員 その具体的な事例としていろいろなものがあるわけです。漁業労働者の場合とか、それから山林労働者といわれます——これは林野庁の国有林の人ですと、国の労働者ですから、そういうものがあるのですけれども、私有山林の伐採とか運材とかをやっている人は、これがないのです。ほんとうに、奈良県あたりでは山くずれが二千カ所あって、国道も県道も里道も林道も全部つぶれてしまった。そこの産業の九割五分は林業である。その産業がとまったから、労働者はみな仕事もなければ何もないという困った状況にある。そういう人が、前前から、失業保険、健康保険を適用してもらいたいという要望を持っているのですけれども、小さな団体なので民間山林のあるところは、府県によって限られております。全国的国有林が多いですから、そういう非常に気の毒な人が健康保険が必要な状態であるけれども、声が小さいために、残っておるわけです。ぜひ一つ政務次官の御在任中に、そういう人たちに恒久的に、ほんとうの健康保険、失業保険を適用する道を開いていただくとともに、それがすぐいかなければ、たとえば日雇健康保険であるとか、あるいは日雇い形態の失業保険であるということでも、これは行政的に考えていただければできるんじゃないかと思いますけれども、即時これを適用さしておいて、それからまた恒久的に適用させる強制適用の道を開く。擬制適用とか、いろいろな道がありますから、そういうことを速急に一つ御考究になって実施していただきたい。それについてもお答え願いたい。
○赤澤政府委員 今言われた問題は、突き詰めていきますと、私ども、政府全体として、どうにも答弁に困る問題がたくさん出てくるわけなんです。そのことも実は知っておりまして、きょうのお昼も、最後に、そういう質疑応答をやるようになったら、一体どういう答弁をするかということについて、実は安定局長を交えて、大臣ともども、私もさんざんやったわけなんですよ。 おっしゃる通りに、私もこの問題の中へ首を突っ込んでいますと、妙なことがたくさんあって、しかも議論を突き詰めていくと、制度の末端をどんどん突き詰めていくと、あやふやなことになって、はなはだ妙な工合なんです。こういったことも今ここで言えば、それがまた一つの問題点になって、議論になってしまいますからここで申し上げませんけれども、大体意味はわかるのです。ですから、これはよく検討いたしまして、御期待に沿えるか沿えぬかわかりませんけれども、そういった面にも手を伸ばしてやっていきたいと思っております。
○八木(一男)小委員 これで終わりにします。最大の御努力を願いたいと思います。 それからもう一つ、たとえば、いろいろな擬制適用とかなんとかということになりますと、事務的な能力が問題になっておりますけれども、これは厚生省所管ですが、日雇労働者健康保険の擬制適用を受けておられる土建労働者の方々の事務能力と、たとえば、今申し上げた山林労働者の中の事務能力と変わったものではございません。事務的に政府がお困りにならないような態勢は、完全に整えられるというような点もございますので、これはゆっくり政務次官なり、百田さんなり、また松野さんに一つ御相談に上がりたいと思いますので、一つその点をお考えを願いたいと思います。 もう一つ、一番最後に、被災者援護法については、厚生省所管でございましょうけれども、そのような労働者の各種の保険とか、それから労働者に対する資金の貸付とかいうようなことがないものも含めまして、労働者も含めた一般的な生活に困られる人のために、被災者援護法を私どもは作った、これについての交渉も、三田村小委員長を初め、いろいろな方に申し上げているわけです。そういう点についても、赤澤さんにしても、また松野労働大臣にしても、労働者保護の立場から何らかの推進ができるように一つ御協力を願いたいということを御要望申し上げまして、また他日あらためて御質問申し上げますが、きょうの御質問は、約束に従いましてここで終わることにいたしたいと思います。
○三田村小委員長 本日は、これにて散会いたします。明日は十時半から開会いたします。 午後五時三十四分散会