災害地対策特別委員会 第13号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/11/25
会議録
○南條委員長 これより会議を開きます。 去る二十一日付託になりました内閣提出の、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者等に対する福祉年金の支給に関する特別措置法案を議題といたします。 —————————————
○南條委員長 まず、本案の趣旨について政府の説明を求めます。渡邊厚生大臣。
○渡邊国務大臣 ただいま議題となりました昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者等に対する福祉年金の支給に関する特別措置法案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 すでに御承知の通り、本年十一月より国民年金法に基づく福祉年金の支給が開始されることになったのでありますが、この法律案は、今次の災害によって被害を受けた福祉年金の受給権者につきまして所得制限による支給停止の特例を設けようとするものであります。 国民年金法による福祉年金におきましては前年度の所得を基準とする所得制限の措置がとられているのでありますが、受給権者またはその配偶者もしくは扶養義務者が、今次の災害によって自己の住宅や家財その他の財産につき甚大な被害を受けたため、今年度における所得が法定の基準以下となった場合には特に支給停止の措置を解除し、今年度分から福祉年金の支給を行なおうとするものであります。 なお、この特例は、愛知県ほか三十都道府県の区域のうちの災害救助法の適用地域全域に居住するものを対象といたしております。 何とぞ御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○南條委員長 ただいま提案理由の説明を聴取いたしました法律案を含めまして、内閣提出の、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における公衆衛生の保持に関する特別措置法案外七件、及び、伊藤よし子君外十四名提出、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害により被害を受けた者の援護に関する特別措置法案法外十三件を一括議題といたします。 質疑を続行いたします。滝井義高君。
○滝井委員 銀行局長を一つ呼んでおいて下さい。 まず第一に、厚生関係だけを少しまとめて重点的にお尋ねいたしますので、わかりやすくお答えいただきたいと思います。 まず、厚生省関係の法律が五、六本あるわけですが、この適用基準ですね、指定基準、その基準を、書いたもので御配付願いたいということをこの前も御要請しておったわけです。厚生省の指定基準というものができておると思いますが、あればそれを委員に配付して、その文書によって御説明願いたいと思います。
○森本政府委員 指定基準はできておりますので、資料を配付いたします。
○滝井委員 ではそれを配付してから御説明いただくことにして、次には、大蔵省の岩尾主計官は参っておりますか。——これは大蔵当局にも、厚生省にもこの前お願いしたのですが、労働、厚生関係で、予備費で計上せられておるものの一覧表を出してもらいたいということを申し入れておるわけです。と申しますのは、御存じの通り、予算委員会の資料として出ておるものの中に、屎尿処理、塵芥焼却場、火葬場等、それから国立療養所災害復旧、保健所建物等災害復旧補助金、それから検疫所の建物等災害復旧その他、こういうものが厚生省関係で予備費になっておるわけです。従って、これを一覧表にして出していただくことは小委員長からも要請しておったはずですが、これは厚生省でできますか。できておらなければあとでけっこうですから、一つ大蔵省と相談をして出していただきたいと思います。 次に、問題の公衆衛生の保持に関する特別措置で、簡易水道でございます。これを、四分の一の普通の補助を引き上げて二分の一にしておるわけですが、これでは、われわれは日本における簡易水道の普及の状態等から考えて——多分簡易水道の普及率は、必要なところは二割しか普及していないのじゃないかと思うのです。そういう実態から考えて、災害を受けた、ところが、せっかく簡易水道を作っておったのに、また簡易水道をやるということになりますと、簡易水道のある地域というものは、これは地域的に見れば辺陬地です。しかもその辺陬地で、今まで山水等を飲んでおって、せっかく文明の利器の簡易水道ができたと思ったところに、災害にかかるわけです。これを復旧するということになると、なるほど大蔵省当局の言うように、最近地方財政は、二十八年の災害当時に比べたら、ある程度それはいいかもしれません。しかし、今度の災害は非常な異常災害でございますから、簡易水道まで一体金が回っていくかどうかということに、非常な疑問があるわけです。そこでわれわれとしては、今回特例中の特例をもって、簡易水道は三分の二くらいの——上水道は、これは主として大都市にできておりますからやむを得ないと思うのですが、簡易水道だけは異例の措置として、これはやはり三分の二くらいを補助して、そうして速急な復旧をはかることが妥当だと思うのです。厚生省当局はこれを一体どうお考えになっておるのか、まずこの点、大臣から一つ御答弁願いたいと思います。
○渡邊国務大臣 お説の通り、御意見は尊重いたしておりますが、ただいまのところ、私どもは、特別交付税等が災害地におきまして、特に約四十二億ほどのものが交付されておりますので、自治庁とも相談をいたしまして、政府の原案程度で間に合うのではなかろうか、かように存じておるような次第でございます。
○滝井委員 大臣も御存じの通り、交付税交付金の中に特別交付税四十二億がいき、しかも普通の交付税から、被災県には、今年は二十億くらいよけいにいっておるというのが大蔵省の説明でございます。ところが御存じの通り、特別交付金はひもつきではないわけです。従って、これはその地域々々における重要性に応じて、金というものは、一般財源として市町村なり、都道府県の予算編成には組まれていくわけです。従って、やはり堤防とかいうような公共災害、あるいは農業災害というものが非常に大きいのですから、そういうところまで、零細な簡易水道なんかになかなか回りにくいのです。そこでこれは目的をはっきりして、簡易水道は簡易水道でいくことが必要だと思うのです。同時にまた、くどいようでございますが、今度のこの補正予算の組み方を見てみましても、大臣御存じの通り、せっかく今年度の予算編成のときに、公衆衛生局の方で血のにじむような折衝をやって獲得をした三千三百万円の簡易水道の既定経費というものが、削られておるということなんです。そしてそれが削られて、今度は災害の方に、簡易水道として七千万円計上されておるわけです。従って、実質的に簡易水道として、政府が今度の災害で一般財源に計上したものは三千七百万円なんです。そうすると、既定経費を三千三百万円削っておるのですから、これはどこか簡易水道を布設するところで泣くところができておるわけです。こういう無理をしなくてもいいのではないかと私は思うのです。わずかに三千三百万円のそういう経費を削っておるのですが、そこで政府は四分の一を二分の一に上げました、こういったところで、それは理由になりません。だからこういう経費をお削りになるなら、少なくともこの場合は三分の二くらいにする必要があるというのが、われわれの主張なんです。これはあなた方の方が前にお削りになっておるのですよ。自分の身を削って持ち出したのですから、これはタコ配当です。こういう点、大臣お気づきになっていなかったと思うのですが、そういう形なんですね。
○渡邊国務大臣 その点は十分気がついておりまして、大蔵当局とも話をし、その結果自治庁と話をいたしまして、自治庁で了承いたしたような次第でございます。
○滝井委員 簡易水道の問題については、大臣は、交付税があるし、地方財政もよくなっておるから大丈夫だというような、大蔵省と同じような意見でございますが、どうもわれわれとしては、その点は納得のいきかねるところでございます。それは水かけ論になりますから、納得しないことで次に進みます。 これは少し建設省の方とも関連があるのですが、大臣が説明できなければ事務当局で答えてもらいたいと思うのです。堆積土砂並びに湛水の排水の排除法では、道路に土砂がたまりますと、今度の災害地においては、九割の国の補助金が道路とか港湾とかいうものにはあるわけです。ところがこの場合に、その堆積土砂と一番関係のある下水道ですね。下水道の中には当然土砂が堆積しておるわけです。そうすると、道路の堆積は国が九割の補助をやりますが、下水道については、これは何も処置されていないんですね。そうすると、堆積土砂を排除するのに道路の方が困難なのか、下水道の土砂の排除の方が困難なのかというと、下水道の方が困難なんです。どうもこれは予算措置でやっておるらしい。そしてこれは、今建設省の所管らしいですね。そうすると、今度は下水道の一番最後にいきますと、厚生大臣の方に関係のある下水道の終末処理があるわけです。これは厚生省の所管なんですね。この下水道の終末処理については、これは三分の二の予算措置ですわね。そこでこの三つの関係です。道路の上の泥は国が九割の補助をする、下水の中にたまっている泥というのは、道路の隣にある泥は、これは多分三分の二で、法律にも何にも出ておりませんから、おそらく予備費か予算措置でやっておるんだろうと思う。そうすると、その一番最後にある終末処理の湛水内の土砂との関係、終末処理場には土砂があまりないそうですが、一体これらの三つの関係というものは、厚生省当局はどういう工合に理解をしておるのかという点ですね。その点は、あるいは建設省が来ないとわからないところがあるのかもしれませんが、だれかおわかりになっておれば、厚生省の方で御説明願いたいと思います。
○聖成説明員 ただいまの問題でございますが、御指摘のように、厚生省の所管になっておりますのは下水道の終末処理場でございまして、これの所要の経費は施設の復旧費でございます。通常の場合は三分の一でございますが、三分の二の国庫負担で下水道終末処理場の復旧をいたすことになっております。先生御指摘の問題は、その他の問題は一応全部建設省の所管であり、下水道の管渠の復旧も、その下水道の管渠の中にあります土砂の排除の問題につきましても、土砂排除に関する特別措置法の適用を受けまして、十分の九の補助率で下水道の中にたまっております土砂の排除をするというように、措置されるように私どもは聞いておるわけでございます。従いまして、ただいまお話がございましたように、厚生省の所管に関しましては、終末処理場には土砂はございませんので、施設の復旧で十分目的を達することができる、かように考えておるわけでございます。
○滝井委員 その場合に、下水道の中にたまっている泥をどんどん排除していくということになると、やはりいろいろの点で、下水道の終末処理のところにも関係をしてくるんじゃないかというような感じがするんですがね。そうしますと、下水の泥をどこに上げるかというと、道路に上げるんですよ。それで、道路の泥の補助は九割ですよ。下水の方は多分三分の二しか予算措置をやっておらぬのです。そうすると、困難な泥の排除は三分の二で、排除のやさしい道路は九割だという矛盾、これは結局終末的には、間接的にお宅のものと関連があると思うのです。そこらあたりの建設省とお宅との話し合いは、どういうようになっておるかという点です。これはおわかりにならなければ、建設省にあとで来てもらって御答弁願ってもかまわぬですが、そこらの話し合いは何もないのですか。厚生省は厚生省の道を行く、建設省は建設省の道を行くというわけには、これはいかぬと思うのです。
○聖成説明員 先生も御案内のように、下水道の管渠は建設省の所管であり、終末処理場は厚生省の所管というふうに、所管は明瞭に分かれております。終末処理場の復旧に関しましては私どもの所管であり、下水道管渠の復旧につきましては、これは当然建設省がやるわけでございます。従って、その土砂の問題につきましても、下水道の管渠の中にある土砂は建設省がやる。私の方の終末処理場には土砂はあまり入っておりませんので、そのことはあまり問題にならない。むしろ施設の復旧が最も重要である、かように私ども考えております。
○滝井委員 ではそれはまた……。
○南條委員長 滝井君、労働大臣が三時からほかの委員会を回られるということでありますから、そのことを含みながら質問して下さい。
○滝井委員 次にお尋ねしますが、この土砂の処理費です。それから公衆便所、火葬場、屠場、こういうものは今度やはり相当災害を受けておりまして、これらのものは、厚生省は予算措置か何かで当面を糊塗しておるように思いますが、こういうものはむしろ、私ははっきり法律にも書いてもらって、そうしてはっきりすることが必要だと思います。この点は、厚生省はどうお考えになっておりますか。
○聖成説明員 二十八年災の際には、ただいま御指摘のような問題も、一応特別措置法に載せられておったわけでございますが、今回は災害の規模が非常に大きい等の関係もございまして、当時いまだ十分に被害の状況が把握できなかったというような事実もございまして、先般小委員会でお答えいたしましたように、予備金によりまして措置するということ一応大蔵省との話をつけておったわけでございます。
○滝井委員 予備金で措置をするということになりますと、力の弱い厚生省 ではなかなかうまくいかぬと思いますので、こういう点は、予備金で措置をするということがはっきりわかっておれば、この際やはり法律にあげて、そうしてこういうところはなかなか予算が回らない——過去の実績において回っていないものは、はっきりこの際、災害のときには、復旧することが私は必要だと思います。 次は、医療機関の問題でございますが、先般来国民健康保険の直営診療所というものが公的医療機関に入っておるけれども、それは補助金が従前の三分の一のままになっておるわけです。公的医療機関を今度は二分の一でするのに、なぜ国保の診療所だけまま子扱いするのかというのが、私の主張です。ところがこれは、聞くところによると、国保の診療所には今まで医師の住宅その他についても補助金を見てきておるのだから、診療所が今度やられたといっても、今まで通りの、二分の一でなくて三分の一でいいのだ、こういう説なんです。そうすると、他の公的医療機関は二分の一の補助をするが、国保だけは、公的医療機関という名称がきちっとしておるにもかかわらず、三分 の一でいくというのは、これはやはり不合理だと思うのです。やはりこれは平等の、取り扱いを、公的医療機関であるというなら、してやる必要があるのです。国保の直営診療所というものは、それは町のまん中にもあることはありますが、多くはやはり農村部なんですね。そうしますと、やはりこういうところは私は早く復旧をして、この医療の万全を期する必要があると思いますが、こういう、大臣は一体どうお考えになっておりますか。
○渡邊国務大臣 国保の直診の補助につきましては、昭和二十八年災と同様の措置をとった次第でございます。
○滝井委員 二十八年災と同じですが、今度は直営診療所というものに二分の一みなやるのですから、国保も二分の一やっても、この額は大した額ではないのです。私、厚生行政というものは、結局ちりも積もれば山となる式の行政が厚生行政だと思うのです。そういう意味で、そこらあたり厚生省がはっきり割り切っていかないところに、どうも問題があるような感じがするのですが、大臣どうですか。一つ、もう一回勇気を出して大蔵省当局に折衝をされて、公的医療機関並みに二分の一にやられる御意思はございませんか。
○渡邊国務大臣 現在のところ、考えておりません。
○滝井委員 それから次には、国民健康保険の一部負担金、あるいは保険料の減免に対する政府原案は八割を補助することになっておるわけですね。この際、全額補助したらどうだ、こういう主張でございますが、これはこの前から太宰局長なかなか頑強にこれを否定されておりますが、少し論旨を変えまして、では国民健康保険は十分の八でよろしかろう、そうすると、これと同じような健康保険なり、あるいは日雇い労働者健康保険の保険料の、特に減免、これを政府はなぜ考えなかったのかということなんです。
○渡邊国務大臣 国保あるいは日雇い保険につきましては、これは家族負担分以外のものにつきましては、生活扶助による医療法、あるいは医療貸付の制度によって十分これを見ていきたいこういう態度を現在とっております。
○太宰政府委員 ただいまの大臣の御答弁にちょっと補足して申し上げます。国保と健康保険法とは立て方が違っておることは前に申し上げましたから、あらためて申し上げませんが、そういうわけで、健康保険の方では家族療養費として五割を支給いたしますが、その残りの分は保険給付の外でございます。つまり、その分につきましては、他の保険制度にない人たちと同じような立場になるわけでございます。従いまして、その分について保険制度として考えていくことは適当でない。先ほど大臣から御答弁がありましたように、そういう方でお困りのような場合がもしあるといたしますれば、医療貸付の方で十分やっていけるのではないか、かように考えておる次第であります。
○滝井委員 健保の家族の五割は保険給付でないから、なお考えなければいかぬと思う。国保は支払いの最終責任者は、新しい国民健康保険の立法においては保険者なんです。ところが健康保険においては、五割の負担というものは保険者じゃないのです。本人だから、私は言うのです。逆なんです。国保は保険者が負担をするから、それはもう親方日のまるです。ところが、健康保険は、本人が家族においては半額を負担しなければならないところに問題がある。問題は、今言った、国民健康保険では、保険料と今度は一部負担金と両方免除していくわけです。ところが、この場合は保険料は本人なんですね。本人は、給付は初診料の百円限度と入院しかないわけですから、これはわずかです。ところが、保険料は一体どうするのだ、こういうことなんです。保険料は半分は事業主が持ちます。しかし半分は、本人が持たなければならないのです。だから、健康保険と国民健康保険の差を、いろいろ立て方は違うけれども、財政的な援助の状態から言うと、国保の方がはるかにいい。なぜならば、国保は療養給付の二割を負担します。五分の調整交付金を出します。ところが、健保は一体何を出しているか、何も出しておらない。日雇いには出しておりますけれども、健保には何も出しておらない、十億しか出しておらぬ。こういう点からいうと、立て方は違うけれども、分析してみると、健康保険の家族というものも、国家的な立場から見るならば、必ずしも国保にまさる有利な条件にはないでしょう。そういう点から見ますと、こういう際にあなた方が医療保障を実現して福祉国家を作ろうとするならば、親心で、この際労働者分の保険料というものは、災害地については国がある程度見てやろうという政策を出しても悪くないと思う。健康保険組合や何かにいくのが二億くらいはあるはずです。ああいうものをそこに回してやることができると思うのです。そんなに何億円の保険料の減免措置というものは行なわれないと思うのです。これはわずかの金だと思うのです。こういう点、どうも今の大臣の答弁なり太宰さんの答弁というものは、論理が合わないと思う。
○太宰政府委員 保険料の方について御質問ございました。御承知の通り、健康保険の方は、被保険者がその事業場に働いて雇用関係が存続しております限りは、やはり給与なり賃金というものはもらっておるわけでございます。従いまして、国保のように、たとえばお百姓さんが働いておったが田畑が流された、あるいは商売しておった人が家もろともに流された、こういう場合と異なりまして、収入の道があるのであります。そこで、制度の建前上、国保の分については保険料を減免し得るような措置を平素から予想して設けておるわけであります。健康保険の方については、そういうことを予想しての制度は設けてありません。ただ保険料を滞納した場合、これの延滞金を、場合によっては免除し得るということにしたことだけでございます。健康保険と国民健康保険は実態が違うわけであります。
○滝井委員 実態が違っておるということもよくわかりますが、日雇い的な人だって健康保険に入っております。日雇い健康保険なんていうのは、やはり、そのときそのとき、出たときに面着するわけで、印紙を張るわけですから、こういうところで、私は十分考慮の余地があると思う。どうも、あなた方はこれをやろうとしておりませんが、これも平行線のように思います。時間がありませんから、これ以上言いませんが、健康保険なり、国民健康保険なり、共済組合等の総合調整の問題というものは、すでに今年の十月一日だったですか、内閣の社会保障制度審議会に答申までしておるのです。そういう時代ですから、こういうときに、やはり考える必要があるのです。こういうときに、そういう総合調整を一歩々々踏み出していくことは必要だと思うのです。それを、あなた方は、すでに船員保険法等の一部を改正する法律案といって、船員保険や厚生年金や失業保険や、みんな一緒に出してきているではありませんか。そういう見地から考えても、こういうときにもっと日雇い保険とか、国保とか、健保とかを一つの土俵の中に集めていくという工作をやっておかなければならぬ。そのときになって土俵にみんな上がれといってもだめですから、災害のときに一つ一つ土俵の上に上げていけば、必ず一つの道を歩めることになるのですね。どうも、そういうところの深謀遠慮がないところに、厚生行政がだめな点があるんですよ。 次は生協です。この生活協同組合に対する災害の貸付金は、この前高田さんから、究極的には七百万か八百万あったらいいだろうという御意見があったのです。このくらいのものならば——中小企業者には中小企業者にそれぞれ貸付があるし、それから医療機関も、あとで銀行局が来たら尋ねますが、あります。それから農家にもあります。そうすると、一体、地域なり職域の生活協同組合を作って、自分たちの生活の向上をはかろうという、ささやかな願いをこめて作ったこういう組織に対して、この災害のときに国が何か見てやろうという親心がなかったら、これは話にならぬと思う。これは片手落ちの行政なんです。今まで、少なくとも一般会計から千万くらいの金を出しておった。ところが、それがだんだん減って、去年は八百万円になった。それも七百万か五百万に削られようとしたのを、われわれが大蔵省に陳情して、ようやく八百万円になったといういきさつがあるのです。こういう点、ヨーロッパ諸国に行ってごらんなさい、どこだって生協運動というものはぐっと伸びておりますよ。生協運動が伸びていないのは日本だけですよ。これは、日本の賃金労働者なり、サラリーマンの生活条件が苦しいという証拠ですよ。そういう点で、これはこの際、大臣に特にお願いするのですが、社会党が生協に対する特別措置の法案を出しております。わずか七、八百万円で、一千万円の金は要らぬのですよ。大臣、どうですか、これを推進される御意思はありませんか。
○渡邊国務大臣 仰せになりましたように、少額でありますので、特別な予算措置はとらなかったわけであります。
○滝井委員 少額だから、一つしてもらわなければ困るのです。これは、政府の昭和三十四年度の予算が八百万円なんですし、今度は災害にあって共同施設その他の復旧があるのですから、その復旧をする金を貸してやりましょうという、これくらいの親心は行政にあっていいですよ。それが少額だから出しておらぬということですが、これは与党も考えるらしいですから、大臣も一つ、外から考えていただきたいと思います。 次は、今度の災害においては民間災害が多い。特に中小企業者なり、農家自体の災害、それから労働者なり、サラリーマンなりの家屋の被害が非常に多い。こういうことから、それらの被害者に言が自治体を通じて何ぼか貸してみたらどうか。それは立法的に見ても、すでに地方財政法の五条に、自治体は金を貸すためには起債を起こすことができるという条文があるのです。自治体が直接金を貸している例というものは少ないんですよ。少ないけれども、最近における資本主義の発展の状態から考えて、やはり国が金を貸しても悪くはないのですね。南條委員長の言によると、どうも資本主義政党としてはということで、資本主義政党論になっておったようでありますが、これは考えてみる必要がある。これは与党さんといろいろ折衝したが、なかなか一挙にいかない。そこでわれわれは苦肉の策として、世帯更生資金というのがあるわけですね。これは社会局の所管です。今度は世帯更生資金を、予算措置で一億五千万円の追加をやっているわけです。ところが、御存じの通り、世帯更生資金の借り入れは、これはなかなか簡単にいかぬのです。私も、世帯更生資金の貸付をする審査の委員になったことがありますが、まず、ボーダー・ライン層、いわゆる低所得階層を中心に貸し付けるわけです。そうすると、借りるときは事業計画を出さなければぬなら。ところが、その事業計画が未亡人やその他の人の作ったもので、ずさんなんですね。なかなか金を貸すだけのりっぱな計画が出てこないのですよ。そこで、これは年々一を県が出したならば二を国が出して、今まで世帯更生運動の一環として更生資金を貸しておった。ところが、まず県が一を出し渋るということが一つの問題です。ところが、県が出しても、今言った事業計画がうまくいかないために、なかなか貸し付けられないのですね。従って、年々歳々この金は余って、予算折衝時期になると、いつも大蔵省から厚生省は怒られておるのですよ。それで、今度の災害によって、県が一出したならば国は三十しましょう、こういうことになったのです。そうすると、一億五千万円を追加したから、多分六億くらいの金になると思うのです。そこで、私はここで提案なんですが、この世帯更生資金の中をでき得べくんば二つに分けて、一つは、今まで通りの、いわゆる低所得階層に貸すことはよろしい、しかし、分けた半分の方は、これはボーダー・ライン層よりか少し上までのサラリーマンか中小企業や何かで、特に困る人がおるならば一つ貸してあげましょう、民生委員とか児童委員の証明というものは要りません、自治体福祉事務所のケース・ワーカーか何かと相談すれば貸せるという、弾力的な運営をしなければならぬ。そういうことになると、これは総経費が六億くらいじゃ足らない。もう少し、これはやはり一億五千万円の追加を、もう二、三億くらいは追加する必要が出てくると思う。こういう点で、われわれは、罹災地の困った人たちに、とりあえず立ち上がりのお金を貸そうという政策を幾分後退をして、現実的な、現在ある世帯更生資金をそういう形で活用をするということで一つ幕を引きたいのですが、これはどうですか。
○高田政府委員 世帯更生資金は、毎年実は要望に応じ切れないくらいで、余っておりません。 それから、今のなかなか借りられないという点につきましては、従来、御存じのように民生委員を通じて市町村社協に行きまして、そうして府県社協に行って、府県社協が最終的な決定権を持っておりまして、府県社協から市町村社協を通じて民生委員に返ってくる、そこに若干時日のたつあれがあったわけであります。しかし、この点は、私ども今回御追加を願うことにいたしております一億五千万円に関連する資金は、今ちょうど先生御指摘のように、ちょっと別のものにして、災害に関係した特殊な一つのワクといたしまして、その手続等につきましても、一般の世帯更生資金のような下から上に上がってきて、また下に下がっていくというようなことでなく、むしろ積極的に、一定のワクを府県に与えましたならば、府県社協はこれを市町村社協に適当に被災の状況に応じて割り当てるとか、そうしていきなり地元の方で即決できるような事務の運びにいたしたい、かように考えておるわけでございますので、その事務的な手続、借りられない困難さというものは、従来の世帯更生資金よりは非常に解消されて参るかと思います。 それから、少し上まで貸してやったらどうかという御指摘でございますが、これはボーダー・ラインという定義がなかなかデリケートなものでございますので、別にボーダー・ライン層であることに変わりはございませんけれども、しかし、今回の災害による世帯更生資金の費目の一つには、生活費、従来三千円であったのを、一月一万五千円程度まで——それは三カ月間でございますが、貸し出せるという取り扱いにいたしたいと思っております。その辺から御推察を願いましても、若干従来の渋いボーダー・ライン層というよりは上の階層まで広がり得るといいますか、そういう含みをもって、私どももものを考えておるわけであります。従いまして、今御指摘のようなことは、この仕事の実施にあたりまして十分配慮をいたしまして、これを、補正予算を議決いただきましたならば運用をいたしたい、かように考えておるわけでございます。
○滝井委員 月一万五千円で三カ月ぐらい貸す、これは私なかなかいいことだと思います。そうしますと、四万五千円、まあ五万円程度までは借りられることになるわけです。われわれの原案は十万円だったのですが、そういうことになりまして、ある程度層を上げるということになりますと、これは一億五千万円では愛知、三重、岐阜等の現状から見て、私は足りないんじゃないかという感じがするのです。そうなると、幾分ワクを広げなくちゃならない、こういう結論になってくるのですね。今の額はいろいろ問題はありますが、今の御趣旨で、私は大体これは了承したいと思うのです。そこで大臣、一億五千万円を別ワクにしてやるということになりますと、これはなかなか、それでは不足してくると思うのです。これは、今すぐそれを幾らにふやせといってもなかなか問題だと思いますが、そうなりますと、佐藤大蔵大臣ではないが、金が足らぬということになると、第二次補正も考えなくちゃならない、こういうことになりますし、第二次補正ではなくても、三十五年度の予算の中に、あるいは入れてするということも考えられると思いますが、一体、一億五千万円を少し拡大する御努力はいただけますかしら……。
○渡邊国務大臣 十分これは将来の問題として検討いたしたいと思っております。
○滝井委員 将来の問題でなくて、現実にこれは金を貸さなければぬなら問題で、キャッシュが必要なんですね。これがないとだめなんです。これを国が出すということになると、県は一出すのです。国が三出してくれるのですから。今のわれわれとの討議の間でも、僕は、県が出さぬだろう、だからこの際は県が出さなくても、国が愛知とか三重とかいう激甚の県には一つ出したらどうかという話だったが、与党の方から、そうはいかぬ、やはり県が出すいうことが建前なんだ、こうおっしゃるから、なるほどそれも一理ある、われわれも県が出すことでよろしいが、ここで大臣が一億五千万円のほかにできるだけ何とか努力をしましょう、こういうことになると、県も、よし、われわれも一つ出そう、こういう気持になるのですね。どうですか、大臣、この一億五千万円、大臣の政治力で……。
○渡邊国務大臣 これは、やはり中央の財政事情等にもよりますものですから、われわれは地方の事情等を検討いたした結果、現在そのワクをきめたわけであります。
○滝井委員 今までは、われわれは、これは世帯更生資金、いわゆる生活保護すれすれの人にしかいかない金だ、こう了承しておったわけです。ところが、今、高田さんの御説明で、われわれの主張しておるものと同じものであるということがわかってくると、これは幾分違ってくるのですよ、明らかに。これは借り手が殺到しますよ、こういう形になると。だから、これはある程度、大臣、お考えになる必要があると思うのですがね。
○渡邊国務大臣 その重要性を認めた場合におきましては、財政当局と十分これは折衝いたしたいと思います。
○滝井委員 佐藤流の答弁になりましたが、とにかく、必要になればワク拡大に努力するということで、一応これは了承しておきましょう。 次は、今度の災害では一応災害救助法が出て、そうして病気やけがをしたら災害救助法で見てくれたわけですが、災害救助法がぽっと打ち切られたら、それから先は自分で見なければならぬわけです。そこで、ここに医療の貸付がやはり必要になってくるという問題が出てくるわけです。特に名古屋市は、悲しいかな国民健康保険ができていないのですね。医療は自費です。いわゆる独立自由業の農民とか中小企業者は、自費で診療を受けるわけです。そこで私たちは、これは当然、そういう災害に基因する疾病、負傷については無料で一つ見ようという法律を出したわけですが、これはなかなか与党のいれるところになりません。そこで、一つ金を借りることでがまんをしたい。昨年でありましたか、医療費貸付の予算が組まれましたですね、これは今度はあなたの方はどういう処置をされますか。少しワクを拡大をしますか、これの方に金を回す何らかの方法でもお考えになっておりますか。
○高田政府委員 医療費の貸付につきましては、既定の予算にまだ若干余裕を私ども持っております。従いまして、府県からお話がありますれば、私どもは応じ得る態勢にあるわけでございます。なお、具体的に申しますと、愛知県等にはすでに私どもの方で配賦をいたしました金に府県の資金を加えまして融資し得るワクを持っておるわけでございますが、そのワクにも相当な余裕を持っておるようでございます。従って、具体的な問題といたしましては、今回の災害に関連いたしまして、医療費の貸付のワクをもう少し拡大してほしいという要求のありました県はたった一県でございます。しかも、これは非常に少額なあれでございます。かような状況でございまするので、それぞれの災害県におきまして自分で持っておりまするワクで需要に応じ切れないというようなことになりますれば、中央の私どもの方に連絡があると思います。そういう連絡がありますれば、私どもはある程度これに応じ得る態勢でございます。かような状況でございまするから、特に世帯更生資金のように特別に補正をお願いをしておらない、こういうわけでございます。
○滝井委員 この世帯更生資金あるいは医療費の貸付というものは、まだ大衆がよく知らないのですよ。従って、これはこの機会に災害地の府県に、医療費で困っておる方には貸付をいたします、それから生活資金に困るということになれば、一万五千円を限度にして今度新しく別ワクで貸し付けますよという、こういう情宣だけは一つしてもらいたいと思うのですよ。そうしないと、これは借りない。もう一つは、県が自分の身銭を切らなければならないというようなところにも隘路があるのです。だから、あなたの方に言うてこない。ほんとうは国がまるがかえにしてくれればいいのだが、県が出さなければぬならという隘路がある。この際はそれはやめにして、県が出すことにしてもらいまして、少し社会局で、こういうことになったのだ、ということを通牒か何かで情宣をしてもらいたいと思う。そうして、やはりあやまちなきを期してもらいたいと思います。 それから、私的医療機関に通常の条件より有利な条件で金を貸すという、これですね。これは一体、最終的にはあなたの方の腹がまえはどういうことになったか、まず、それを簡単に御説明願って、それから質問をしたいと思います。
○大月説明員 医療機関に対しまして、今回の災害関係で貸付をいたします。その場合に、一般の中小企業に対する優遇措置よりも、さらに有利な条件で貸してほしい、こういう御要望が強いわけでございます。今般の法律に基づきまして考えられておりますところは、一つは優遇金利を適用いたします金額の限度の問題でございます。御承知のように、ただいま提案になっております一般の中小企業者に対する貸付につきましては、六分五厘の低金利を適用いたします金額の限度は百万円ということになっておるわけでございますが、医療機関に対しましては、その特例といたしまして百五十万円を限って六分五厘の低金利を適用する、こういう見込みになっております。それから貸付の期限の問題でございますが、これは一般的に申しまして、五年を最長期限といたしておるわけでございますが、医療機関に対しましては七年の期限をもって貸すことにいたしたい。それから現在の中小企業金融公庫法によりますと、個人の医療機関につきましては、従業員三十人以下の医療機関が対象になっておるわけでございますが、今回の災害に関しましては、この三十人という人数の例外を設けまして、百人以下の従業員を持つ医療機関について優遇措置を講ずる、こういう措置をとっておるのでございます。
○滝井委員 そうしますと、据置期間はどういうことになりますか。
○大月説明員 据置期間は一年を予定いたしております。
○滝井委員 貸付の対象は、この前磯江さんから御答弁のありました土地、建物、医療機械器具、衛生医薬品材料、ここまで及ぶわけですね。
○大月説明員 まず、前提といたしまして、この法律の適用の対象の金融機関でございますが、中小企業金融公庫と国民金融公庫、この二つを予定いたしておるわけでございます。いずれも事業資金を貸すということでございますので、設備資金を中心といたしまして事業に関係のある資金を貸していく。従いまして、ただいま御質問のございましたような土地、建物、医療器械その他は、設備という範囲に入るわけでございます。その他、もし薬品関係で長期の運転資金も要る、こういうことになりますれば、やはり貸付の対象になる、単なる短期の運転資金はお貸ししない、こういうことになっております。
○滝井委員 そうしますと、六分五厘の有利な金利の働く期間は何年ですか。
○大月説明員 三年を予定いたしております。
○滝井委員 そうしますと六分五厘、三年間働いて、四年目から——たとえば五百万円借りている、そうすると百五十万円については三年間六分五厘で、残りの三百五十万円は初めから九分三厘、こういうことになるわけですか。
○大月説明員 ただいまお話のございましたように、初めの三年間につきましては、百五十万円については六分五厘、残りの三百五十万円については九分三厘、第四年目以降につきましては全額について九分三厘、こういうことであります。
○滝井委員 次に、今回政府が中小企業金融公庫に六十三億と、国民金融公庫に四十二億の財政投融資を出したわけですね。この六十三億の中小企業のワクの中で、今言った条件で医療機関に幾らくらいを予定するのか、国民金融公庫で幾ら予定するのか。
○大月説明員 ただいまお話のございました、今回の新たなる資金の供給は、中小企業一般として考えておる数字でございまして、特に業種的な感覚は当初から入れていないわけでございます。雑貨をやっておる方もありますし、パーマネントをやっておる方もある、八百屋さんもある、その他いろんな関係がございまして、特に従来からもワク的な感覚は入れてないはずでございます。従いまして、医療につきましても、具体的な事情のある方に公庫へ行っていただいて、具体的なケースとしてお借り願う、こういうことにいたしたいと存じます。
○滝井委員 そうしますと、医療機関の借り手が多くて、六十三億なり四十二億の中にずっとワクが拡大しても、それは自由競争でやむを得ない、必要なだけは資格要件、担保力その他が備わっておれば制限なく貸す、こう理解して差しつかえありませんか。
○大月説明員 今回措置いたしました資金は相当大きなものとわれわれは考えておるわけでございまして、ただいままでの中小企業金融公庫、国民金融公庫の現実の借り入れ申し込み、それから現実の貸付決定、そういう推移を見ておりましても、そう大きく不足することはなかろう、こう考えております。医療機関につきましても、当然、現在においても一部の方はすでに対象になっておるわけでございますので、この特例が認められましても、特に大きく金が要るというようにも考えておりません。ただいま手当しております資金で十分まかなえるのではなかろうかと思います。
○滝井委員 大月さんも御存じの通り、最近における社会保険医療の進展によって、医療機関というものは、もはや自由医療の姿というものがほとんどなくなったわけです。今度名古屋市が国民健康保険をしくということになれば、あの地区は全部三十五年度末までには皆保険になってしまうわけですね。全国がなるわけですが。そうしますと、単価も規制されておるし、それから収入も四万円をこえるものはサラリーマンと同じく源泉徴収されてしまう。三年までは百五十万円に限って六分五厘だが、四年目から九分三厘という高い利子を払うと、とても今の医療機関の利潤から考えて、それだけのものを順当には払えない。そこで、われわれとしては、二年据置の十年の返還という案を出しておるわけです。ところがあなたの方は、一年と七年と、こうおっしゃいますが、それを据置期間二年、償還八年、計十年くらいにしますると、百五十万円借りても一年十五万円プラス利子、こういう形になります。そのくらいのものならば、月一万円ちょっと払えばいいのですから、何とかできるのじゃないかと思う。最近における社会医療の進展は、医療機関の医師においてもサラリーマン化の傾向が非常に強くなってきて、普通の中小企業者と非常に異なった情勢が出てきておる。そういう点から考えて、こういう新しい立法——二十八年にわれわれが作って、あなた方がこれを動かさなかったものですが、この新しい立法をやり、やがてこれが医療金融公庫という思想の核となって発展していく要素を持っておる。そういう点から考えて、据置期間二年、償還八年にする意思はないかどうか。これは厚生大臣にもあわせてお聞きしたい点です。
○渡邊国務大臣 御意見の通り、医療機関というものは、医療法の第七条第二項によりまして営利機関ではございませんので、できるならば、医療金融公庫というような機関を創設いたしまして、低利長期にわたる金融機関を作っていきたいと思っております。
○大月説明員 医療の特殊性につきましては、かねがねわれわれも厚生省からお話を承っておるところでございまして、相当考慮を払う必要があると考えております。ただ、現在の段階におきまして、金融の面から申し上げますれば、たとえば一点単価の問題あるいは税法上の問題とか、いろいろの問題と総合して考えるべきことだと考えるわけでございまして、金融の面だけをやわらかくすれば、それでいいというものではございません。そういう意味におきまして、ただいまお話のございました据置期間を延ばし、あるいは貸付期間を延ばすという問題につきましても、これはあるいは程度問題かと存じますけれども、たとえば、われわれが考えておりますところでは、町並みに八百屋さんがおる、自転車屋さんがおる、その間に病院が建っておる、やはり同じ町並みにおきまして今回相当の優遇措置を考えておるわけでございまして、隣の八百屋さん、自転車屋さんの方から見れば、どうしてお医者さんだけ優遇するんだ、こういうことにもなると思います。特に、同じように同じ町で災害を受けておるということもございますので、やはり若干の優遇はいたすといたしましても、あまり極端なこともできないのではないか、そういう意味におきまして、据置期間あるいは貸付期間につきましても、特例は設けてあるわけでございますので、この辺のところでお考え願えればというのが、われわれの希望であります。
○滝井委員 これ以上言いませんが、問題は、その据置期間と償還の期間をもう少しお願いをいただきたいと思うのです。これでやめます。
○南條委員長 八木一男君。
○八木(一男)委員 労働大臣に御質問を申し上げたいと存じます。厚生大臣に御質問もあるのでありますけれども、労働大臣にお待ち願いましたので、先に労働大臣に御質問いたします。時間がないことはわかっておりますから、端的に申し上げますけれども、すぱっと率直に、それは賛成であるというような御答弁を、時間を要さないでしていただきたいと思う。 まず、先ほど滝井委員御質問の問題との関連でございまするが、国民健康保険について、災害救助法を出した市町村で、国民健康保険法の条文に従いまして、本人負担、一部負担の減免をし、あるいは保険料の減免をした。そういうことによって国庫の方から国民健康保険の会計に補助をするという法律が出ていたことは、労働大臣御承知の通りであります。それは非常に善政であって、悪いことじゃない。ただその程度が、十割しなければならぬのに八割というような、ちびた点はちょっと物足りないのでありますけれども、これはいいことだと思う。そこで、国民健康保険の被保険者には、その減免に対して補てんがあって、減免が順調に行なわれるような特例法が出ておる。ところが、健康保険法や日雇労働者健康保険法の被保険者なり被扶養者は、そういうものが全然考えられていないわけです。なぜ考えなかったかということを厚生省に申し上げますと、法律の建前が、片っ方は自動的に減免ができるようになっているが、片っ方は、そういう書き方になっておらないからというような法律的な説明をされるわけです。ところが法律だけで言いますと、減免の補てんの法律もそういう書き方になっていないわけです。そういう書き方になっていないから特例法というものを出した。いろいろな御答弁をなさるかどうか知りませんが、とにかく、それでは不十分であるから補てんの特例法を出した。今までの法律の態勢じゃなしに、災害が起こったときの、そういう関係者を救おうという建前で今度の政府の特別の立法が出、野党の特別の立法が出、審議しているわけです。ですから、法律の建前なんということは飛んでしまっているわけです。事態に対処するために、いかにして特例法を出すか、いかにして特別の行政措置をするかということになっているわけです。問題は、ほかのものと同じようにそういうことが必要であるかどうかという点、その問題にしぼられるわけです。現行法の法律の書き方がどうかというような問題は飛んでいるわけであります。そうなると、片方は補てんですから、国民健康保険ではどんどん安心して減免をする、本人負担分も保険料も減免をする。ところが健康保険法や日雇労働者健康保険法ではこれがない。健康保険法の七人とか十人くらいの零細企業の場合には、国民健康保険の被保険者よりも生活の苦しい人が多いし、日雇い労働者健康保険の被保険者に至っては、国民健康保険の被保険者よりもはるかに生活が苦しい人たちです。その人たちに何もしないで、それでよろしいというようなことであってはいかぬと思う。それは厚生省の所管でありますけれども、保護の任務に当たるべき所管の労働省が、そういうことをぼんやりしておられて出されない。出すことを厚生省と協力して推進しないというようなことは、とんでもない間違いだと思う。そういうことについての労働大臣のお考えを伺いたい。
○松野国務大臣 そばに厚生大臣がおられますから、厚生大臣から正確なお答えをいただけば……。先ほどもお答えになったようでありますが、特に労働大臣に御質問ですからお答え申し上げます。その趣旨として、災害地の方の負担を軽くすること、これは趣旨として私は反対でございません。ただ、そのやり方と方法と限度が、私は問題だろうと思います。非常に大きな災害を受けて死傷者も出たという大きな災害のときに、あるいはその限度というものが私は問題だろうと思う。もう一つは、やはり保険経理の会計を使うとなりますと、保険経理の計算ができておるのですから、その中で余裕分を最大限に使うという保険経理の方の限度というものをお考えいただかないで、何でもいいから、あるものをみんな使ってしまえといえば、それは私の方の失業保除法の方にもある千分の十六という、平均基準によって全国民からの掛金をお預かりしておるものを、金があるからみな使ってしまえということと同じで、来年からの失業保険の方はどうなるのかということで、経理のやり方の問題になる。ただ、やり方と方法は、やはり行政官として全国民の九千万の国民に納得してもらうという限度をつけませんと、災害者の方を救うために九千万の人が困るということでは主客転倒の立場もございましょうから、そこで議論が分かれるのでしょうが、これは心の持ち方としては同じであります。ただ、やり方と方法は立場もありましょうし、私も全国民からお預かりしておる保険金ですから、ただ一部の人たちの方だけにやってしまっては、あとの九千万が困るので、これは限度があるのじゃなかろうか。これは厚生省の関係もございましょうから、いずれ私の方は失業保険法という、八木委員の御質問がございましたことにも関連をしてお答えしますが、どうかその辺の立場もお考えいただきたい。こちらもそういう意味で、そのような気持を私は持っております。
○八木(一男)委員 労働大臣の御答弁は大へん不満な点もありますけれども、与党の大臣としては一応筋が通っていると思う。ところが、限度というものをおっしゃったけれども、限度も何もない、からっきしゼロです。何かちょっとでもやっておるなら限度ということもあるのですが、何もやっていないのですよ。ですから、これは困るわけです。だから、厚生大臣にはさんさんお願いしております。厚生大臣も大蔵省と一対一で渡り合うには、やはり相当息切れをするでしょうから、労働大臣が厚生大臣に加勢をして、しり押しをして大蔵省を押しまくってもらって、何もゼロということじゃなしに、とにかく、それができるようにしてもらいたい。健康保険の被保険者が本人負担に耐えられない、被扶養者が耐えられないという場合にそれが軽減されるような措置、また、保険料の納入に耐えられない場合の措置、そういうことをぜひ推進していただきたいということなんです。それについて一つ労働大臣のお答えを願いたい。
○松野国務大臣 ただいま、実は八木委員のお話初めてでありまして、厚生大臣とまだそこまで打ち合わせて話し合っておりませんが、厚生大臣が非常に必要だというお話があれば、これは御趣旨のように、私も社労の同じ精神の中にあるので、あまり変わったものじゃございませんで、私も同じ気持であります。しかし、それは厚生省と検討の上で、またお話しをいたしたいと思います。 〔委員長退席、綱島委員長代理着席〕
○八木(一男)委員 実際のやり方、方法を申し上げますと、健康保険法や日雇労働者健康保険法や船員保険法の家族の給付率は五割というふうになっておるものを、七割に上げる、あるいは八割でもけっこうです。上の方はけっこうですが、とにかく上げる。それから災害地の被災者のそういう被保険者は一定期間減免をするということです。ところで大蔵省の主計官にこの間ちょっと質問したことがあります。厚生大臣はそばにおられたかどうか、たしか保険局長はそばにおられた。とんでもないことを言うのです。それはいいのだ、向こうの方は賃金があるから払えるのだと言う。現金があるから払えるけれども、災害による他の支出負担があるから、被用者の方も払いにくいじゃないかと言うと、払いにくいけれども払え、そのうちに払うことによって会社はつぶれるかもしれない、つぶれたらその人はひとりでに国民健康保険に入る、だから、そのときは医療費は国民健康保険の適用を受けるからいいじゃないか、これは大蔵省の主計官が言ったことです。これは厚生大臣も労働大臣も考えてもらいたいことです。とんでもないことです。形式的に賃金を払っているから払うのだ、払うごとによって会社がつぶれてもかまわない、経営者が困ってもかまわない、首になって失業した労働者が困ってもかまわない、そういう建前で主計局が返事をしておる。これは全部じゃない、その一員です。そういう考え方の大蔵省ですから、これはやはり閣僚として、国務大臣として、渡邊さんも松野さんもその誤りを変えていただいて、それはそういうものではない、それではいかぬということでこの問題に対処していただかなければならぬ。 それから、そこまで言ってしまうと困るのですけれども、厚生大臣に申し上げてから、あとで、事と次第によっては、労働大臣にもう一回おいで願いますが、厚生大臣に全面的に協力して大蔵大臣に当たるというこの問題について、一つ言明しておいていただきたいと思います。
○松野国務大臣 これは厚生大臣が、当然妥当である、どうしてもこれはやりたいという御趣旨の御決定がございましたら、私は厚生大臣と同じ立場ですから、喜んで御協力いたします。 なお、後ほどと言われますけれども、私の質問は一括してお願いできれば幸いだと思います。いずれ議論も出ましょうが……。私の方は、実は日雇いの失業保険の問題と同じ趣旨のものでございますが、これは労働省としては、やはり失業保険料が納められるような所得を与えるようにすべきであるという趣旨で、今回は、日雇いの失業保険は、職安に出頭ができなかった期限はある程度特別な方法を考えまして、相当な所得を保障するような格好で勤労日数をふやしております。失業保険の保険料にさわるよりも、本人に所得を与える方が労働省としては妥当だ、八円か十円か保険料を免除するよりも、三百数十円の雇用賃金を与える方がよりベターだと考えて、労働省はそういうような措置をしておりますので、いずれ、今後欠席中質問があるかもしれませんけれども、これでごかんべんを願えれば非常に幸いだと思います。
○八木(一男)委員 今の御措置、これは非常にけっこうなことですけれども、十分なものでなければいけないと思いますから、考えておられることをもっとどんどんおやりいただきたいと思います。 それから、失業保険法に移ります。失業保険法の特例法をお出しになったのは非常にいいですけれども、中が非常に不十分だ。たとえば、事業所が閉鎖されたときに、休業とみなして失業保険金を給付する。それだけでは十分に救えないのであって、労働者のところが災害を受けたときに、事業所は動いていても、そこに行けないということがある。それから、両方とも休業するまでの災害を受けていなくても、まん中の交通機関、道路も鉄道もみんなとまってしまって行けないというところまで対処しなければ、これは十分なものではない。事業所が閉鎖したときに休業とみなすという考え方は、当然自分の家がだめになって、通えないときも入るべきだと思います。そういうところまで拡大していただかなければならないと思います。さっきと同じ御答弁なら要りませんけれども、日雇い失業者の場合には事業所というものがないわけです。ですから、そういう人たちは居住地本位でこの問題を考えていただかないと、失業保険の特例法は全然日雇い労働者には役に立たないということになる。そういうことを拡大していただく必要があるということが一つ。 もう一つは、待期日数の問題。これについては、待期というものがあるために、その間の生活が失業保険金でまかなえないという非常に重大な欠点があるわけでありますが、それについては、またバランス論、限度論ということをお出しになるだろうと思いますけれども、とにかく、一定期間、一定地域の非常な災害をこうむった人たちですから、その限度論、バランス論も政治的に乗り越えて、その待期日数というものはなしにして、初めから失業保険金を出すというようなあたたかい御配慮に立たれませんと、労働者に対するサービス官庁の主宰者としてのお立場がないんじゃないかと思います。ぜひその待期日数の短縮という問題についてお考えをいただきたい。それから、本人が災害を受けたときを入れる。それから、日雇い労働者の場合は、特にこれを入れなければ対象にならない、そういうことも考えていただく。先ほどおっしゃいましたあたたかい善政は、最大限度に急速にたくさんやっていただくということをお願いいたしたいと思います。
○松野国務大臣 大事な三つのことですからお答えいたします。 第一の、日雇いの方は、実は居住地が非常に災害を受けて職安に出勤ができないという場合には、出勤した日からさかのぼってある程度の日数を加味いたしまして、これは行政措置をいたしました。従って、法案は提案をいたしておりませんが、日雇いの方は、御承知のごとくある程度その地区内ならばできますので、これはいたしました。 第二番目の、交通途絶のために、事業所は災害を受けていないが、通勤ができないという方につきましては、実は事業所は支払い能力があるわけであります。事業所の人が非常に冷酷で、出勤しなければ払わないと言われれば、これは別でありますけれども、一般的に、やはり雇用者と被用者という立場ですから、あたたかい親心で、これは支払いをしていただけるものだ、こういう趣旨で、実は各職安及び基準局を通じまして調査いたしましたところが、やはり災害という大きな問題のために、全国民の同情と、あたたかい心持が使用者にもございまして、大体六割の休業補償、失業保険と同程度のものをほとんど支払いいただいております。どうしても財政上支払いができないという事業所は別であります。しかし、ほとんどのものは、今日事業所はやられていないのですから、支払い能力があるわけです。大体調査いたしましたところ、ちょうど六割限度をもって休業補償の支払いをほとんどやっております。従って、失業保険金と同程度のものを事業者に負担していただいたということは、愛情を持たれたせいだろうと思います。ただいまのところ、大きな問題は私どものところにきておりません。どうしても払えないという方は、支払い能力がないのか、払わないかということを基準局でただいま調査いたしておりますが、今のところ大きな問題は出ておりません。 第三番目の失業保険金の待期日数、これは、八木さん御承知のごとく、失業保険金は、実は長い失業を対象にして三カ月、六カ月、七カ月、九カ月という将来の生活保障ですから、一日休んだから失業保険金をくれと言われるのは、別に日雇いの方でそういう趣旨があるわけであります。一般の雇用は長期契約ですから、その意味で千分の十六という保険経理を立ててやっておりますので、これは待期日数をゼロにしろというのなら、日雇いの方の計算に当てはまると思います。失業保険金というものは、それは無理である。それを、もし撤廃しろと言われるなら非常に大きな問題が起きて、とても保険財政ではやれない。事務もできません。三日休んだから三日分の保険金をくれ、これでは事務もむずかしいので、一週間に一回だけ職安に来ていただけば、あとは本人の失業とみなすという行政的措置をとっているので、一日ごとに来いというのでは日雇いの方の仕事と同じになってしまう。逆算でいかないと、とてもこの趣旨が合わないから、今回は長期の、非常にお困りの方をまず、職安で拾おうとして特例法を出したので、その趣旨に合わしていかないと別のものになってしまう。また、計算ができません。事務も煩瑣で正確を期することができません。今日日雇いでも非常に事務が繁雑で、七円の切手を張って、やっと日雇いの失業保険をやっている状況で、賃金も雇用者もばらばらの方を一人々々職安で調査するということは、とてもできるものではありません。従って、短期のものは多少の疑義はございましょうけれども、長期なもの、長い間失業された方に対して今回の温情ある措置をとるならば、まず本身においては九十九点いただけるのではなかろうか、百点とは申しません。政府の行政で大部分の本身が救われるならば、災害地の方も納得していただけるのではなかろうか、こういう趣旨であります。以上三点、はなはだ簡単でございますが、お答えして、私どもの方法と趣旨に御賛成いただきたいと考えております。
○八木(一男)委員 簡単に終わります。今九十九点と言われましたけれども、九十九点なら百点とられたらいいんですよ。その一点というところが、一番しわ寄せを食う一番お気の毒な人に当たるわけです。たとえば、今の金がなくて事業者が払ってくれないところは基準局でやっていると言われるが、そういうところに限って賃金は安い、賞与なんかないし、困っている労働者なんです。ですから、ほんのちょっとだからいいじゃないかと言うけれども、ほんのちょっとだから財政負担もほんのちょっとだ。そして、その対象は、一番救われなければ、援助の手が差し伸べられなければならない相手なんです。比較的ましな方の人を大体救ったから、一番それより気の毒な人は抜けてもいいということは、政治の要諦ではないと思う。一番しあわせな人が残って、あとが全部助かったということならいい。ところが一番気の毒な人が残る。それをやろうとすれば、ちょっと法律を変えて、ほんのちょっと髪一筋大蔵省に考えてもらえばできることです。また、失業保険会計自体でも今黒字ですから、できないことはありません。しかし、それは将来の全体の失業保険のために使うという労働大臣の精神はいいです。もちろん、こういうことを言ったのは、災害というものは国の責任なんだから国が直接やる。ただ、便宜上、失業保険を通じてそういうことをやった場合には、当然財源補てんは大蔵省の一般財源からしなければならない。ほかのことに計算された失業保険の金を、そういうことにやるということは本則としてはよくない。それはやっておいて補てんを要求されればいい。そして全体の災害については、当然国の全体の災害ですから、ほんのちょっぴりそれを入れて、そして全部通勤者の人も入れていただきたい。待期の問題も同じであります。そのくらいのことはこたえないとおっしゃるかもしれないけれども、そのくらいのことをこたえる労働者に、一番手を差し伸べなければならない。七日分くらいのことがこたえる。標準報酬が多ければ、七日くらいのことは大したことはないでしょう。形式的には楽でしょう。ところが、それが一番こたえるような人に一番あげなければならない。そういう意味でも待期を詰めていただきたい。実務上繁雑とおっしゃいました。繁雑でございましょう。こういう災害のときに労働省関係の方々は非常にお忙しいのはわかっていますけれども、その事務を克服していただいて、待期日数を縮めていただかなければならない。そういうことで、反論はなさらないで、私の申し上げることに松野さんは趣旨として御賛成だろうと思うので、今後最大の努力をするというような御表現をなさっていただけば、私の質問はここで一応中断して伊藤さんにかわって、それから渡邊さんに御質問いたします。
○松野国務大臣 御趣旨はよくわかりましたから、尊重はいたします。結論は、本日は私は申し上げられません。ただいまの質疑に私がお答えしたことで考えていただきたいと思います。
○伊藤(よ)委員 ただいまの八木さんの御質問に関連して、私は一言だけ大臣に要望を兼ねてお考えを伺っておきたいと思うのです。 今度の災害で直接あるいはまた間接に、災害によって、特に中小企業あるいはまたそれ以下の零細企業では首切りや賃下げ、賃金の遅欠配などが非常に憂慮されているわけで、現実にそういう問題もございますので、それについて政府は、今度の特別措置法の中では、失業保険の特別措置法以外に、こういう労働苦に対して、特に五人未満の事業所の労働者に対して、何か対策をお考えになっておりますか、その点を一つお伺いしたいと思います。
○松野国務大臣 今回、特に災害地につきましては、基準局を通じまして、賃金の支払い状況には非常に関心を持って実は調査しております。非常に悪い状況があるなら、これはできるだけの努力をして、刑罰を課するばかりが趣旨ではございませんので、使用者の状況、内容を比較して私の方は措置をするつもりでおりましたが、幸い、今回ずっと賃金の支払い状況を見ますと、今のところは、ある程度の災害——工場が災害を受けておらないところは、大体においてやはり温情をもって支払いをしていただいておるというような報告をただいまのところ全部受けております。なお、工場が災害を受けたところは、きょうの、ただいまの八木委員との質疑応答のように、失業保険で政府が肩がわりをして賃金を払っておりますので、この二つは大体において——特別の場合はただいま調査しておりませんが、大体今のところ順調にあり、使用者の方でも災害の本義をよく考えていただいて、そういう冷酷な、賃金の支払いを無理におくらせるというような状況は出ておりません。今後出ましたならば、私ども、基準法ばかりをきらきら光らせる意味ではございません。使用者の内容と経理を調べながら、賃金だけは支払いをおくらせないように、最後になると基準法というのがありまして、賃金の支払いのおくれた場合の罰則というものがございますけれども、私どもの方は罰則をきらきらさせる趣旨ではございません。しかしながら、今日までは、私ども基準局を通じて調査しておりますと、一応ある程度安定した賃金支払いをやっておられます。
○伊藤(よ)委員 お話でわかりましたが、私は、特に五人未満の小さい事業所なんかの労働者の声というものは、なかなか届きませんし、現実に失業保険にも入っていないようなところがございますので、そういうところは特に御考慮をいただいて、今後あたたかい措置を労働者の保護について特にお願いしておきたいと思うのでございます。
○角屋委員 関連して労働大臣に、御出席でありますので、特に希望かたがた御質問申し上げたいと思うのです。これは、先般の災害地特別委員会の場合に、農林大臣にもいろいろお伺いしたのですが、当時労働大臣おいでになりませんので、この機会にお伺いしたいと思います。三重県の南部方面の真珠の従業員の問題で、これは前々から私希望しておるのですけれども、御承知の、通常の場合において、大半の従業員は三カ月くらい事業の関係で空間があくのです。それで、こういう三カ月ないし四カ月空間が定期的にあくということによって、一家の支柱として生計をささえていかなければならぬ従業員の場合は、ああいう農漁村地帯では非常に困るわけです。従って、こういう原始産業の雇用労働者の労働条件の場合に、失業保険法の適用という問題については、これはやはり十分の配慮をしてもらう必要があるのじゃないか。この点については、農林省としては、労働省の方とも十分連絡をしながら検討してみたい、こういう経過に実はなっておったわけです。そこへもってきて、今度御承知のように三重県の場合もずいぶん被害を受けまして、特に真珠の場合には、大体五十四億の被害というふうにいわれておりますが、そういう関係で、従来雇用関係にあった従業員が、相当程度失業状態に追い込まれておる。現実に現地側の要請を聞いてみると、あるいは数百人の者が志摩町から志摩のミカン工場に働きに行っておるとか、いろいろな状態が出ておるということを聞いておる。そういう点で、近代産業あるいは商工業等のはっきりした失業保険の適用を受けるような条件の者については、それ相当の配慮がなされるということになるが、特に第一次産業、原始産業との関係で雇用関係にあった人々は、この失業保険適用の問題にも、今まで指摘しましたようにいろいろ問題が現実にありますし、同時に、そういうところでは経済基盤が弱いものですから、たちまち長期、失業状態に追い込まれる。こういう問題が現実に出てきておるわけです。これは単に真珠労働者ばかりではなしに、漁業関係でも、山林労働者の場合でも言えると思うのですが、そういう状態については、それぞれ災害県の実態、労働情勢といいますか、雇用情勢といいますか、そういうものについては十分精査されて、そういう地域で失業状態に追い込まれておる者の労働対策をどうするかという点については、十分御配慮を願っておると思うのだけれども、これは、やはりこの機会にどうしていくつもりなのかということをお伺いしておかなければならぬ。同時に、冒頭に申し上げました、やはり一年の中で三カ月とか四カ月とか、定期的に切れる原始産業の雇用関係の者に対して、失業保険法の特例的な適用、こういうものについてもやはり十分今後前進をさせる熱意を持って検討してもらわなければならぬと、こういうことも考えておるわけですが、これらの点について、特にこの機会に御質疑申し上げておきたい。
○松野国務大臣 農漁村は強制適用には入っておりません。といって、失業保険法から全然除外するわけではございません。雇用関係が明確になっておることと、それから、なおかつその状況が六カ月以上雇用が継続するということと、それからもう一つ、そういう条件が備われば任意加入の制度をあけておりまして、ある地方におきましては、山林労働者であろうと、あるいは漁業者であろうと加入されておる地方もございます。たまたまそういう雇用関係は、六カ月以上の継続勤務というふうな状況、それから加入がおくれておられた方にはまことにお気の毒でございますけれども、制度としてこれを閉ざして入れないというわけではございません。なお、今後これを強制加入にするかどうかとか、あるいは、もう少し加入を促進したらどうかということについては、私も検討する余地はあると思いますけれども、今までの制度で、全然入れないのだという制度の立て方じゃございません。従って、今回三重県の場合には、そういう希望が多いということを聞きまして、私の方では、今日直ちに加入ということはちょっと間に合いませんので、さしあたり失対事業、あるいは、たまたま農林省における救農土木事業というのがありますので、救農土木事業は主として農家を対象とされておりますけれども、しかし、その計画においては、山林の農道とか林道とかいうものを改修されることもその計画の中にあるかと存じますので、そういう点でそういう方も吸収してもらいたい、同時に、どうしてもできないほど多数ならば、失対事業でも起こして、農道とか林道とかいうものを起こして吸収していただく、こういうことは地方の市町村の方に御照会いたしておりますので、制度としてはそういうものを閉ざしておるというわけではございません。たまたま今日までおくれておったことは認めます。なお検討の余地あることも重々私考えておりますので、今後何らかの方法で奨励をしていきながら改善をしなければならないと考えております。今日まで労働省が閉ざしておったというわけではございません。入っておられる方も今日ございます。
○角屋委員 今労働大臣のお答えを聞きますと、問題が前進するように受け取れるわけですけれども、これは県の関係あるいは出先の関係等についても、こういう一年間のうちで数カ月定期的に雇用関係の切れるものについては、これは失業保険法の解釈からいって、適用の対象に、原始産業の場合ならないのだ、こういう答弁をいただいておるわけです。それらの問題は、今大臣の答弁を聞くと、門戸は開放されておるやに言われるわけですけれども、これは今日ただいまの災害対策としての問題でありませんが、たまたま関連しましたのでお伺いしましたけれども、これらの点は、前々から農林省としても、労働省と十分打ち合わせて、そういう雇用者の生活安定に万遺憾なきを期するように十分検討したい、こういうことを言っておられましたので、ただいまの労働大臣の御答弁とからみ合わせて、前進させるように一つ検討してもらいたいと思いますし、なお、今日ただいまの災害を受けた労働者の今後の雇用関係その他の問題については、やはり出先機関の実態の調査を通じて万遺憾なきを期するように希望しておきたいと思います。
○八木(一男)委員 厚生大臣にお待ちいただいて恐縮でございました。今角屋委員の労働大臣に対する質問と同じことでございまするが、そのような山林労働者とか、あるいは漁業労働者が、失業保険がないために困っているということと同様に、健康保険制度もなくて困っているという事態も非常にあるわけです。それにつきまして、どうか一つできるだけいい知恵をしぼっていただいて、急速にそういう社会保険が日の当たらない労働者に適用されるように御配慮いただきたいと思いまするが、厚生大臣のお考えを承りたい。
○渡邊国務大臣 御承知の通り、三十五年度中におきまして全部皆保険の対象にいたしたいと存じます。さよう御了承願いたいと思います。
○八木(一男)委員 実は、国民皆保険の制度といわれますけれども、それとちょっと状況が違うのです。というのは、労働者の場合には、使用主が保険料を半分負担するということが、健康保険で御承知の通りございます。それからもう一つ、労働者本人の場合には十割給付だという条件がございます。そういう点で、労働者の保険の方が、労働者本人にとってははるかによい条件であります。はるかによい条件にあるのは、歴史的な労使の関係上から出てきた問題でございます。特に生産手段を持っていない労働者の場合には、いろいろと困った問題が起こるので、実態から見てもそういうことが必要なわけです。でございまするからして、国民健康保険の一般的対象としてお考えにならないで、労働者というものに当てはまるものは、できるだけ労働者の健康保険制度、それを適用するようにしていただきたいわけです。それでお願いしているわけでございまするが、直ちに具体的にどうという御答弁は必要ございませんが、そういうことを極力検討していただいて、そういうふうに進めたいというようなお考えを承らしていただきたいわけであります。
○渡邊国務大臣 さような趣旨において努力いたします。
○八木(一男)委員 それでは、前から予定していました質問の方に入りたいと思います。 まずその前に、きょう福祉年金についての特例法をお出しになった。これは、ほかの点で非常に欠陥のあった厚生省の対策でございますが、この点は非常にいい法律を出していただいたと思います。厚生大臣並びに関係者の方の御努力に対しまして敬意を表したいと思います。 それから、先ほど労働大臣に御質問申し上げたことと同じことでございますが、何回も厚生大臣にも申し上げましたし、厚生省の保険局長にも申し上げたわけでございますが、今の健康保険あるいは日雇い労働者健康保険に対して、本人に保険料の減免が及ばないということは、ほんとうに、どう考えても、ただ法律的な小さな解釈でいろいろ答弁されようとも、どうしてもアンバランスであるということは、明らかな事実だと思う。これについて、アンバランスなのをアンバランスでなくする御努力を、一つ厚生大臣に、ぜひ急速に強力にしていただきたいと思います。それについてのお考えを伺いたいと思います。
○渡邊国務大臣 先般来しばしば御質問がありました点につきまして、私は、検討すると、こう申しておりました。自来いろいろと研究をいたしておった次第でございます。しかしながら、これは現在直ちに御要望には沿いかねるような次第でございまして、今災害救助法によるところの医療給付、あるいはまた、長期にわたりましては、生活保護法によるところの貸付制度あるいはまた給付の道を考えておるようなわけであります。
○綱島委員長代理 八木委員にちょっと申し上げます。大臣は、参議院で三時四十五分が予算の採決だそうで、そのときにはどうしてもと、予算委員会から呼びに参っておりますから、そのおつもりでどうぞ。
○八木(一男)委員 承知いたしました。 今御答弁がちょっと聞きにくかったわけですけれども、医療貸付と、生活保護法の医療扶助で、できるだけ対処したいというような御答弁でございますか。
○渡邊国務大臣 そうでございます。
○八木(一男)委員 その医療貸付というようなことでは断じて承服ができないのです。私どもは、健康保険法、日雇労働者健康保険法、船員保険法の特例法を出していただかなければ承服はできないのでありますけれども、それはとにかく論議したら平行線になりますから、その態度は厳然として残しておいて、次に入ります。 医療貸付あるいは医療扶助で対処するとおっしゃいますけれども、それはどういうふうに具体的に医療扶助や医療貸付を動かして、そういうような不公平な目にあった人に対処されるのか、具体的な点についてちょっと。
○高田政府委員 具体的という御質問の御趣旨を私あるいは取り違えておるかもしれませんが、医療扶助でございますれば、やはり福祉事務所で、それから医療費の貸付でございますれば、先ほど申し上げましたように、民生委員のあれでお貸しする、こういうことでございます。
○八木(一男)委員 それだと、特にやったことにならないのです。そういう制度は初めからあるのですから。それから労働者には国民健康保険の被保険者と非常にアンバランスであった。あるいはまた、労働者でもないけれども、国民健康保険のなかった地域の住民であったということのために、アンバランスを埋めるために具体的措置をとらなければならぬ。それは前からあった制度です。そこで、たとえば医療扶助のときには、社会党の出した生活保障法案のように、遠くに扶養義務者があるからどうのこうのということは言わないで、それをすぐ適用するというようなことをするというなら、まだ百分の一ほどわれわれの考え方を率直に受け取られて努力されたということになる。それからもう一つ、医療貸付制度 については、世帯更生資金では政府の方の率を上げられまして、七割五分にされました。ところが、医療貸付では三分の二のままです。先ほど滝井君の質問に、医療貸付も残っていると言われた。残っている原因は、府県の負担分が多いから府県がけちけちしたり、赤字があると出し渋ったりするから、残っている。もう一つは、こういう制度を知らない方に知らせる人の努力が足りないということで、残っている。そこでそういうことがスムースにいくように、府県負担分を当然高く引き上げる。医療貸付の国の負担分を上げる。世帯更生資金でやったことが、医療貸付でできないことはないはずです。行政措置でできるはずです。それを上げてやる、だから府県は一生懸命やれとしりをたたく。それで先方がぼやぼやしたり、民生委員がいじ悪をしないように、行政指導を強力にやるということをされれば、国民健康保険以外の人が、手術を受けたいけれども、金がなくて延ばそうと思っているうちに、盲腸炎がひどくなって死んでしまうということが幾分でも減ることになる。だから、そういうような医療貸付でやられるなら、少なくとも国の負担分の率を上げる。それから大蔵省にもう一度交渉して、使っておるならそれだけ補てんするというようなことを取りつける。それから、そういうような運用を迅速に、親切に、簡便にやるということが必要だろうと思います。そのくらいのことはなさらなければ、これだけ大きなアンバランスに対して、とんでもないことになります。それは渡邊厚生大臣のあたたかい心情と、政治力と熱意をもってすれば、今からでもできることだと思います。ぜひそういうことを実現しますということを、一つ厚生大臣からお答え願いたいと思います。
○渡邊国務大臣 お説の通り、指導面におきましては十分行き届いた措置をいたしたい、かように思っております。ただ、国の負担分が四分の三になりましても、地方財政ともにらみ合わせまして十分な措置をとっていきたいと考えております。
○八木(一男)委員 それから、生活保護法の医療扶助を適用するときに、片方の、財産については非常に配慮された通牒をすでに出しておられますから、いいのですけれども、当委員会では与野党で相談して決議案を出すことになって、大体そういうことも入ることになると思いますが、そういうときに、遠方におる被扶養者を厳重に追及して、それで医療扶助の適用がおくれたり、遠方におるために急に切りかえができない人をひどい目にあわすというようなことのないように、しばらくの間はそういう人がいなかったものとして医療扶助を適用されるというようなことも、これは大臣なり局長の御配慮でできると思いますから、そういう点についてのお考えを承りたい。
○高田政府委員 先生にもごらんいただきましたのですが、基本的な通牒に、期待できる扶養義務者ということもはっきり書いてございます。それから同一世帯ということが、何といっても原則でございます。それは生活保護法を貫いておる原則の一つでございます。それから、話し合いでやりなさいということも書いてございますが、先生が先般来おあげになっておりますような事例の、東京に扶養義務者がおるからといって、兄弟がおるからといって、これを追求するために医療扶助をかけないというようなことは、これはないと私は確信しておりまするし、また、ないように指導をいたしたいと考えます。
○八木(一男)委員 厚生大臣はどうでございましょうか。
○渡邊国務大臣 ただいま事務当局から申しましたように、実態に即しまして応急措置をとる、かようなつもりでおります。
○八木(一男)委員 次に、被災者援護法の方で弔慰金、見舞金を出すということを絶対にしなければならないのに、政府がそういうことをやっておられないのは非常に遺憾であります。それについて益谷副総理と渡邊厚生大臣は、これから最大の努力をすると言われた。努力を生かしていただきたい。それから貸付金についても最大の努力をすると言われた。それでわれわれの考えでは、無利子、無担保、無保証で、すぐ百億円の金を被災地の人に貸し付けてほしいと思うのであります。ところが、それに対する世帯更生資金の要件でありますが、これがあまりにもきびしく、金額も少ない。一億五千万円増ということでは足らない。私ども与党の方と一生懸命折衝いたしまして、それをふやす努力をいたしております。厚生省自体もふやす努力をしていただく必要がある。世帯更生資金の貸付金の金額をふやす努力を、大蔵省に対して最大限にしていただかなければならぬ。それからもう一つ、それじゃ幾らと言うことができなければ、厚生省の方で各府県から要求があったものを全部やる、やったものの穴埋めは大蔵省が必ずやるんだということは、取りつけていただかなければ困ると思う。もう一つは、先ほど三対一の比率で、府県に三の補助をやる、七割五分の補助をやると言われたけれども、これは今言ったような見舞金、弔慰金、百億円の無利子、無担保の貸付金というような問題は、再三与党と話し合い、政府とも話し合っている問題です。そうなると、七割五分の政府負担は少ない。大蔵省の連中は、それでもふやしたと言うかもしれないけれども、ほかのものに八割、九割という国庫負担をしているわけです。しかもこれは出し切りの金でなく、貸付の金です。七割五分じゃなく、当然九割とか、あるいは九割で足りなければ十割、そのくらい国から出してやるから、やれというように、府県に対する条件も、国の方がもっとよけい持ってやるという条件に変えていただかなければならないし、本人に対する条件も、民生委員の副署がなければできないというような、いろいろな阻害される条件をなくして、どうぞ使って干さい、そうして立ち上がって下さいというふうにしていただかなければ困る。そういう点に対する、概括的な御答弁でけっこうでありますから、厚生大臣の御熱意を示した御答弁を伺いたい。
○綱島委員長代理 八木君、先ほども申し上げましたようなわけで、厚生大臣にはこれで帰ってもらいます。
○八木(一男)委員 それでは質問の整理の都合もありますので、ほかの質問者に先にやっていただいて、後刻また時間がありましたら続けてやることにいたします。
○伊藤(よ)委員 大蔵省の方にお伺いしたいのですが、今度の災害によりまして、酒や、たばこの公社の補償は、推定手持ちの半分は公社の方で見てくれるようになっておるようでございますが、塩につきましてはそういうことができないのでございますか。
○小林説明員 ただいま御質問の点の塩につきましては、専売法にはそういう制度は現在ございません。ただ、専売法にはないのでありますが、会計規程の方の手続にそういう適用規定がございますので、現在それを適用すべく大蔵省に折衝中でございます。
○伊藤(よ)委員 私は地元ですが、塩の小売商なんか零細な方が多いようなんです。水に流されまして大へん気の毒な方が各地にございますし、愛知県なんかの被害総額としてはそうたくさんではございませんので、ぜひ酒やたばこと同じように——大へん利益金も少なくて、ほとんど手間代でやっておるような状態の中で流されておりますので、この点は特に大蔵省の方でもお考えいただきまして、ぜひそういう零細な小売業に補償がされるようにお取り計らい願いたいと思いまして、その点特に希望申し上げます。
○綱島委員長代理 佐藤觀次郎君。
○佐藤(觀)委員 農林省の農政局長と農地局長にお尋ねするのですが、実はこの伊勢湾台風の影響がだんだん地方に現われてきまして、非常に困ることは、実際に水が入っておるときは、まだまだ水が引くようにというような希望でおりましたが、実際の場合としては、さて水が出ていくということになると、塩分がある、その上にさらに稲が六十日も水につかっておれば、結局くたくたになってしまって、手のつけようがないという状態です。こういう点を考えると、今度の激甚地の問題でいろいろ騒いだわけでございますが、七日以上入ったのが激甚地になっておりますけれども、六十日入った人は一体どうなるのだというような問題で、非常に地方の農民が心配をしておるわけなのです。そういう点で、農林省の方もいろいろ法律もたくさん出ておりますし、この委員の諸君もいろいろ心配をして、農村の復興のためにいろいろ法案にも考えていただいておるわけでございますが、いつごろ私たちの方の塩分が——二年か三年かと思われますけれども、今まで、たとえば長崎県の諌早が水につかったとか、そういう干拓地と同じようなところでいろいろ問題がありましたが、そういうような例を示して、いつごろになったら良田になって、前と同じような収穫ができるかどうかということについて、農林省は確たる考えを持っておられるのかどうか、まずそれをお尋ねしたいと思います。
○綱島委員長代理 佐藤委員に申し上げますけれども、今は農林経済局長しか見えておりませんので、農林経済局長に対する質問を……。
○佐藤(觀)委員 それではあとで答弁をしてもらうことにいたしまして、御承知のように、農業協同組合が壊滅的な打撃を受けまして、おそらく、今度のような災害のために、農業協同組合は——要するに、米の世話をしたり、いろいろな関係で今まではどうにかやっておりましたけれども、今後農業協同組合がどのようにしてやっていくかということについての農林省の指導方針を伺っておきたいと思います。
○坂村政府委員 御質問のように、このたびの災害で農業協同組合も相当大きな被害を受けたわけでありまして、これに対しましては、すでにこの委員会でもいろいろ御審議をいただきましたように、農業協同組合の所有します共同利用施設に対しましては、暫定措置法によって非常に高額の補助をするというようなことになっておりますし、また大蔵省の関係といたしましては、法人税法の一部改正というような法律案も御審議いただいておりまして、これは結局赤字を後年度に繰り越していくというような内容の法律案でございますが、そういうような措置も講じておりますし、また天災融資法におきましては、農業協同組合の事業資金に対しまして、非常に低利の金融の道を講ずるというようなことも考えておるわけでございまして、一応政府といたしましては、特に対策といたしましては、そういうような対策を講じておるわけでございます。また一面、農業協同組合の問題は、農業協同組合自身の問題でもございますので、農業協同組合内部におきまして、農林中金等におきましては、特に協同組合の助け合い運動といたしまして、農林中金からも相当な負担をいたしまして、農業協同組合の立ち上がりのために一つやっていこう、こういうような態勢をとっておるのでございまして、たとえば融資の場合の金利を下げるとか、あるいは、建物がこわれた場合の復旧のための資金的な措置を講ずるとかいうようなことも、現在の農林中央金庫でも考えておるわけでございます。そういう点につきましても、農林省としても全面的に応援をいたしまして、その推進をはかっておるというような状況でございます。
○佐藤(觀)委員 私は先日予算委員会でも農林大臣に質問をしておるのですが、おそらく全国にもたくさんあると思いますが、農協の家が倒れてしまったとか、あるいは流れてなくなってしまったとか、あるいは農協が持っておる自動車などが流れてしまった、あるいは水につかって使いものにならぬということについての救済方法をどのような方法でやってもらえるのか、この点についてもう一言お尋ねしておきたいと思います。
○坂村政府委員 農業協同組合の持っております自動車とか、あるいはその他の共同利用施設というようなものに入りますようなものは、先ほど申し上げましたように、今度の暫定法の改正案で、高額の国の補助の道を講じておるわけでございます。また、建物とかいうようなものにつきましては、特に補助の対象とはいたしておりませんが、こういう建物といいましても、共同利用施設に入りますものは、当然高額補助の対象になります。しかし、事務所というようなものは、特に補助の対象にはなっておりませんけれども、これは先ほど申し上げましたように、協同組合内部の運動といたしまして、農林中金等が中心になって、復興のために助け合いの措置を講じていこう、こういうようなことでやっておるわけでございます。
○綱島委員長代理 佐藤委員に申し上げます。ただいま文部省の小林監理局長、今村助成課長、関野振興課長、西田学生課長が見えております。
○佐藤(觀)委員 あとでまた、辻原君のあとで文部省に質問しますが、もう一点、実は経済局長にお尋ねしておきたいのは、いろいろ私たちが難儀をして法律を作り、また農林省にも苦労をかけ、お骨折りを願っておるわけでありますが、実際に現場へ帰ってみますと、災害激甚地といわれておりながらも、実際は災害の案外ひどいところが助けられないで、あまりひどくないころとに金がいくような心配が出てきたわけです。これは何も農林省の責任ではありませんけれども、同じ激甚地の中にも、現状の次第によっては、比較的——たとえば私どもの愛知県のような場合でも、名古屋にすぐ仕事に行けるようなところはいいけれども、全然収入のない農家があるわけです。御承知のように、潮につかって、もうほんとうに何にも収入がないというようなところの農家にとっては、飢死寸前になるような心配があるとわれわれ思うわけです。私たちの農家の中にも、悲観的な材料が非常に多い。と同時に、この際救農土木を起こして、あるいは土地改良なんかを切りかえて、救農土木をやって、そうして失業者を救うような方法をとれないものか。これは具体的な問題になると、全国的にも、十六県も別々に指定されておりますから、むずかしい点もありますけれども、現状を考えると、おそらく農民はお先まっ暗じゃないかと思われる。こういう点について、私たち自身が、農民から非常に悲観的な材料をもらうと、何か暗くなるような観察がされるわけですが、そういう点についてどういうようにお考えになっているのか、この点も一つ伺っておきたいと思います。
○坂村政府委員 私のところは大体金融問題が主管でございますので、それに関して一応申し上げます。このたびの災害の場合におきまして、激甚地の地域指定ということが相当な問題になったわけでありますが、金融に関します限り、特に天災融資法に関しまする限りは、相当広範囲なものが激甚地として指定されるというようなことに相なっておりまして、今までの運用上からいいましても、相当広範な区域が指定される、こういうことになりまするので、その点で、金融からいたしましても、大体三分五厘という区域が非常に広範になるだろう、こういうふうに考えているのでありまして、そういう点で、金融関係におきましては、激甚地といわれるようなところは大部分救済されるのではなかろうかというふうに考えておるわけであります。
○佐藤(觀)委員 農地局の方に二、三点お尋ねしたいのですが、お見えになっていないようですから、あとでやります。
○綱島委員長代理 辻原委員。
○辻原委員 大臣がまだお見えにならぬようでありますから、監理局長に少しこまかい点をお尋ねいたしたいと思います。 この前から私がたびたび質問をいたしております、私学に対する授業料の免除の問題であります。いまだに私の方でも、文部省の答弁では確たる数字もつかめておりませんし、また、文部省の全般的な措置もはなはだはっきりいたしておりません。従いまして、少し数字に触れて質問をいたしたいと思うのでありますが、すでに災害から相当日もたっておりまするので、大体学生、生徒の被災者数、この点はほぼ文部省においても明瞭になっておると思うのでありますけれども、私学に関して、半壊以上の被災学生、生徒、児童等の数はわかっておりますか。
○小林(行)政府委員 これは大学から幼稚園までのすべての学校の私立のものを含んでおりますが、大体全壊流失が千百五十、それから、半壊、床上浸水合わせまして一万三千六百六十という報告でございます。両者を合わせますと一万四千八百、大体、現在私どもが把握いたしております数字は、以上のようなものでございます。
○辻原委員 だんだん数字がはっきりいたして参りましたが、私の方にも、愛知、三重、岐阜その他の資料が、これも文部省の調べでありますけれども、出ております。その中で、愛知県だけを見てみましても、私学について、少なくとも授業料の免除が必要であると判定をいたした者だけで四千九百六十一人、約五千名に上っております。従いまして、今局長から話のあった数字が、ほぼ実態に近いのではないかと私も判断をいたします。これと国立、公立を比べてみますると、これは所管の方々が今日お見えになっておりませんので、便宜上私から数字を申し上げてみますると、国立が、現在調べのついておるのが約五千百五十名、こういうことになっておるそうであります。これは文部省の国立関係の調査であります。それから公立の場合には、愛知、三重のみしか現在はっきりいたしておりませんが、その数字を見ましても、愛知の場合に四千二百四十六名、三重の場合に二千八十二名、この両県だけで、公立の場合に約六千三百という被災学生、生徒数が出ておるのであります。こういうふうに数字を見てみますると、国立、公立、私立、ほぼ同じ程度の被災学生、生徒数があるのではなかろうかと考えるのであります。これに対して、国立の場合には、すでに相当前に文部省から通牒を出して、所要の減免措置を右の基準によってやってもらいたい、こういうことで、その措置をやっておるようであります。それから公立の場合にも、これはこの間から当委員会等でもしばしば問題になっております関係もあったのでしょうが、昭和三十四年十一月二十四日の日付で、各都道府県の教育委員会、それから各公立大学、各短期大学の設置者に対して、国立と同様の措置をとってもらいたい旨の通牒が出されておる。その通牒の中に、免除すべき基準を詳細に規定をいたしておりますが、その基準を見ますと、これは昭和三十三年度に、国立の大学に対して、大学の被災学生、生徒に対して授業料を免除した場合の基準を、やはり今回も国立に対して準用したから、公立の場合にもこれを準用してもらいたいということで、通牒を出しておるのであります。この通牒の中身を見ますと、前から私が申し上げておるように、ただその被災地域の学校に行っておった学生、生徒だけではなしに、被災地域から他の被災を受けない地域に行っておった学生をも包括をして、そうして全額免除の場合と半額免除の場合、こういうふうに措置をしておるのであります。従いまして、国立、公立に関する限りは、これはまことに至れり尽くせりの措置である、こういうふうに私も考えますし、しかも、この公立に対する通牒には、所要の財源措置はかくかくになるのだ、従って、財源についての心配は要らぬから、その措置をとってもらいたい旨の通牒を発せられておるのであります。ところが、これに比べまして、私学について、これは前にも大臣がそういう発言をされておるのでありますが、建物が違うということにおいて、何ら措置されていない。だんだん押し詰めて参りますと、私学振興会の融資でもってこの点については措置ができるから、特段に国の方から助成あるいは特別の法律は必要としない、こういうお話であります。はたしてそういうふうになっておりますかどうか。かりに次善の措置でありましても、そういった措置、方法がとられておるということになれば、これもわれわれは検討いたしまして、その点で十分まかなえる、またその措置がほとんど実情に合っているということになりますならば、はなはだけっこうでありますが、その辺のところは具体的にどういうことになっておるか、これをお聞きいたしたいと思います。
○小林(行)政府委員 大学あるいは短大の学生につきましては、それぞれその被害のあった大学、被災者の県内に就学している者が非常に多いわけであります。従って、たとえば激甚な被害を受けました愛知、岐阜、三重といったような県の大学では、そうした授業料の減免をいたします場合には、ある程度私どもの額に達するだろうと思っております。先ほど御質問の中にもございました愛知県で約四千九百という数字も、私どもも一応把握いたしておりますが、この愛知県の減免に要する経費といたしまして、今後半年間に約五百万という数字をもらっておるわけであります。 〔綱島委員長代理退席、委員長着席〕 こういう激甚地の県内の被災者のうちで、そういうものについては、ただいまお話しのございましたように、授業料の減免の結果生ずる経費の欠陥と申しますか、損失と申しますか、そういうものにつきましては、大学あるいは短大の方からの御希望に従って、振興会からの経営費の融資をしたいというふうに考えておるわけでございまして、これについてのワクも、一応振興会の方で余裕を見ておるわけでございます。それ以外に、もちろん被害県の罹災者の子弟で、全国の大学に、ことに大都市等の大学に入っておる者が相当あろうかと思いますが、そういった方々につきましては、これは個々の大学等からいたしますと、大数から申しまして、人数からは比較的少ない数でございますので、他県にあるところの個々の大学として、その減免をした場合に、いわゆる経営費に欠陥を生ずるというほどの大きな額にはならぬのではなかろうか。しかし、こういうものにつきましても、お申し出があれば、振興会の方からの融資をするつもりでおるわけでございます。
○辻原委員 そこで、先ほど述べられた被災者の数は一万四千八百名、この中で、愛知県のように、すでにその減免の措置がとられている数がおわかりでありましたら、一つ発表していただきたい。
○小林(行)政府委員 私どもの現在得ている数字は、五千百七十という数字であります。
○辻原委員 そういたしますと、国立、公立の場合には、これはほとんどその措置が審査の結果とり行なわれるという見通しに今日立っておる。ところが、私学の場合には、今のお話によれば、約一万五千名の中で五千名しか措置の見込みが立っていない。そこで局長にお尋ねいたしますが、あなたがおっしゃられたような形で、大体国立、公立と均衡のとれるように、今後各私立学校がこの減免措置を逐次とっていくという見通しを確実に持っておられるかどうか。その点はどうなんですか。
○小林(行)政府委員 従来の例から申しますと、国公立の学校等で罹災者に対して減免をした場合には、私学等におきましても、それと全く同じ基準であるかどうかはわかりませんけれども、相当数の授業料の減免を実施しておるというふうに、私ども聞いております。
○辻原委員 今の局長の御説明によると、私学振興会の経営費の融資ということで大体行われるのではないか。そういたしますと、たとえば愛知県の場合、これはかなりの数を持っておるが、県費で授業料の減免に対する補助を行なっておりますね。こういう実情については、どういうふうにお考えになりますか。もし、各私立学校がその経営費のあれで十分であるというふうに判定せられるならば、私は非常な大きな災害をかかえておる、そういった愛知県とかあるいは三重、岐阜といったような被災県が、なけなしの財布をはたいて、そうして私学に対する授業料の助成を行なうというふうなことは、そう簡単に行なわれないのじゃないかと思う。それを行なっているという現状は、これは振興会による融資、あるいは経営費の中でやるということについては、必ずしも実情にそぐわぬというふうな結果が現われているからではないでしょうか。この点については、どういうふうに考えられますか。
○小林(行)政府委員 お話のございましたように、愛知県におきましては、高等学校以下の私立学校に対しまして、授業料の減免に見合う県費の補助をするということを聞いております。これはやはり県民の子弟の普通教育を行なう重要な機関であるということから、特に県がそういった面の助成をするという考えであろうと存じます。確かに罹災県としていろいろ出費も多い中で、財源等で非常に困難しておられる県もあろうと思いますが、しかし、県民の子弟の教育という観点から、それらの助成を行なうということについては、私どもけっこうなことじゃないかというふうに考えております。
○辻原委員 県がやらなければならぬということを、ただ私はけっこうなことだというふうにだけ受け取るのは、少しこれは観点が違うのじゃないか。はなはだ、失礼な言い分だが、そう思うのです。というのは、これはどうしてもそうやってやらなければ、生徒あるいは学生が学校に通えないというような実情、片一方私学の場合には、施設その他に莫大な被害を受けている。だから見るに見かねて、県が救助の手を差し伸べておる、こういうふうに理解するのであります。そしてしばしば大臣等も言われておるように、私学は自前でやればいいんだ、そういう理論をあれするならば、これは県も、何もする必要はないじゃないかということなのです。ところが非常に困っている当該県が、みずから金を出して救っている問題について、国は、これは私学の問題だから、国立、公立とは違うのだからやらなくてもいいんだということは、私はどうかと言うのです。ほんとうに建前としてやってはならぬもの、あるいはやる必要のないものであるならば、これは県でもやらないだろう。しかし当然それだけのことは必要だという観点から、またやらなければならぬというそういう実情から、おそらく愛知県においても、岐阜県等においても、その措置をとっておるのだと思うのです。そういう立場から見れば、今あなた方がお述べになっている文部省のとろうとする措置というものは、これは大した効果もなければ、実際その減免措置について、将来約一万五千に上る学生、生徒に対して、公平にその措置が行なわれるという見通しには、とうてい私は立てないのです。 もう少しお聞きをいたしますが、経営費の中で予定をしていると今おっしゃったが、それでは一体どの程度の額を、授業料の減免措置のために振興会が予定をしているのか、このことを承りたい。
○小林(行)政府委員 本年度の私立学校振興会の経営費の貸付金のワクは二億九千万という数字でございまして、現在までに、この二億九千万のうち、融資の決定をいたしたものが大体一億八千万程度あるわけでございます。差引一億一千万程度の残があるわけでございますが、もちろん、これとて全然使用見込みのないというものではございませんけれども、そういうものをある程度差し繰りまして、こういう授業料の減免等によって生ずる経営費の融資申請というようなものを見ていったならば、これでまかない得るのではないか、一般の貸付を特に制限するということでなくとも、一応まかなっていけるのではないかというふうに考えている次第であります。
○辻原委員 今話のあった一億一千万というのは、これは災害のために、あるいは授業料免除等のために、特に予定されたワクですか、どうですか。
○小林(行)政府委員 当初から、この経営費のワクの中で、特に災害が起こるだろうということで予定したものではございません。ただ御承知のように、私立学校振興会には貸付準備金という制度がございます。ただいまの経営費の融資のワクとは別個に、貸付準備金というワクもございまして、これはその大半が災害復旧等のために使われるという見込みでワクをとっておるものでございまして、こちらの方にもまだ残があるわけでございますので、こういったものを合わせまして、経営費の融資が十分なし得るものと私ども考えております。最初に申し上げましたように、この一億一千万というのは、必ずしも災害が起こるだろうということから、あらかじめ予定をいたしたものではございません。
○辻原委員 一億一千万というのは、これは長期資金ですか、それとも短期資金ですか。
○小林(行)政府委員 経営費の融資は、一応全部短期の方でございます。
○辻原委員 そうすると、特別準備金というのは、これは短期ですか、長期ですか。
○小林(行)政府委員 これは大体施設、設備等の災害復旧に充てるという見込みのものでございまして、これは長期資金区でございます。災害復旧に使います場合は、二年据置の十五年ということに現在なっております。
○辻原委員 そういたしますと、災害復旧のために、今回は私学に対する二分の一の助成を行なう、それに見合ういわゆる長期の貸付は、私学振興会では準備金正の中でこれを補てんしていく、そしてあと約一億一千万ばかりの経営費の余裕金といいますか、そういうものはあげて短期だ、こういうことなんですね。そうすると、授業料などというものは経営費の中に含まれている。だとすれば、これはいわゆる短期のつなぎ資金ということにしかならないじゃありませんか、その点はどうなんですか。
○小林(行)政府委員 貸付準備金の方からの貸付は、お話のございましたような補助に見合う残りの二分の一分、それから、激甚地等からはずれました学校等の災害復旧にもこれは充当し得るものでございまして、これは長期のものでございます。先ほどお答え申し上げました経営費の方は短期のものでございまして、これは一年限りということになっております。従って、ただいま御指摘のございましたように、授業料等につきましては、これは短期でまかなっていくということでございます。ただし、その後の借りかえ等もでき得るわけのものでございます。
○辻原委員 問題は、今のあなたの御答弁でもはっきりしておるように、施設、設備というようなものは、貸付準備金という長期の——これは私の知る範囲ですが、期間は十二年ですね。十二年、日歩一銭五厘というこの貸付条件でもって災害復旧その他に充当せられる。これは通例の施設に対する建造等も含まれる。ところが短期の場合は、これはその年度内に返すことを条件にして、日歩一銭六厘、利率については、年に直しますと大体六分程度ですか、六分弱、その程度でもって貸付することができていますが、運営費というものはあくまでつなぎ資金です。だから、この間ここでお伺いいたしますと、いわゆる私学振興会の融資の中で、通例こういう災害の場合には、短期じゃなしに、長期にわたってその学校が、あるいはその施設が十分活用でき得るように、相当貸付条件を緩和して考えるところに災害融資というものの一つの価値があるし、また、災害融資というものはそういう性格のものなんだ、そういうふうに理解をしておったところが、今伺っても、また私が調べた範囲によっても、経営費に関してはそういう災害のためのいわゆる特別融資なんというものはない。あるのは助成に見合う、先ほど言った貸付準備金による施設、設備に対する長期融資だけなんだ。授業料の免除を含んで、そういうものに使う経営費というものは、ただ若干の剰余金、現在貸付の契約ができないために、年間ただこれだけの金が手元にあるという、運営上生じてきた若干の余裕でもって、その運営費を、申し込みによって一年間だけめんどうを見ようということなんです。ところが、さらに言えば、全国相当数に上る私学の経営難というものが今日やかましくなっている。それらのものが、今言ったように、総額にして約三億弱だ。その他別の、災害以外の理由でもってこれはある程度貸してやろうということになれば、私学はどんどん申し出ると思う。しかし実際の運営は、これはなかなか厳格で、その資格も厳格でありますから、そう簡単に借りられない。だから毎年若干の残が出るのです。そういう何もかもひっくるめた総ワクの中で、しかも期間が一年というつなぎ資金でもってやろうということでは、私の申し上げる趣旨とはほど遠いものがあるのです。だからこの間から大臣も言い、あなた方も言われている、振興会の融資でいたしますというものの中身は、私はそんなものだと思う。それで、はたして私立学校が授業料を免除した場合に、経営上何らの支障もないという形においてやれますかどうか。もちろん授業料の免除というのは、額にいたしますと個々の学校では小さいと思うのです。小さいからそれでもいいじゃないかというのは議論であって、もしこの額が莫大であったならば、私学振興会の短期融資なんかで追っつく問題じゃない。しかし、短期融資はあくまで短期融資なんです。だからそれを長期に振りかえることができるのならば、あるいはその貸付条件が緩和されてやれるということであるならば、これは授業料免除に対するかような措置でありますというふうに説明がつくと思うのでありますが、いわゆる短期融資というものは、授業料免除とは縁もゆかりもない一つの制度だと考えても、私は何も差しつかえないと思う。その点はどうなんですか。
○小林(行)政府委員 一番初めにお話のございました災害復旧のための貸付の場合は、普通は、お話のございましたように、二年据置、十年ということで十二年でございますが、特別の場合は法律ができまして、それの補助に見合う融資というような場合には、二年据置、十五年、十七年ということになっておるわけでございまして、今回の災害復旧の場合も、ただいま申しました後段の方でございますので、十七年ということでいくわけでございます。なお、この経営費の貸付金は、いわゆる剰余金の中からこれを生んでいくという制度ではございませんので、初めから施設、設備に対する長期の貸付のほかに、経営費の貸付のワクを設定しております。剰余金の方は、これをある額ずつ積み立てまして、貸付準備金の方に回しております。御指摘のございましたように、確かにこれは長期の資金ではございません。短期一年以内ということでございまして、実情は、普通ほんとうの場合は、つなぎ融資ということで大体授業料の入るまで三カ月借りるとか、四カ月借りるというものが多いわけでございますが、こういった災害の場合には、一年という期間をフルに活用していくことになろうかと思います。もちろん、これで完全であるというふうに考えるわけではございませんので、将来の問題として、こういった授業料減免に見合う融資というようなものについては、期間等についてさらに私どもも検討を加えて参りたいと思う次第でございます。
○辻原委員 将来の問題じゃなしに、今度の災害というのは二十八年以来の異常な災害なんで、こういう際にこそ、対象人員も、今お話しのように、公立の場合には一万五千名からそれに対する措置がとられておるのに、三分の一程度しかその措置についての見込みがないということは、いかにも私は片手落ちだと言うのです。そうでなくても経営に一般的に困っておる私学、同時に災害が起きた地域の私学等については、施設の復旧もさることながら、その運営についても、いろいろな面で経営費がかさむと私は思うのです。せめてその中で、経営に直接関係のない、いわゆる学生、生徒にやる分の授業料くらいは、何か方法を講ずべきだと言っているのです。将来貸付条件云々という話がありましたけれども、現実に、この程度のものに何ら貸付条件すら考えられていないということにおいては、はなはだ私は遺憾千万だと思う。振興会の融資で現にやれないのです。振興会の融資というのは、しばしば言うように、一年間経営費という形において、ただつなぎ的にこれを貸し付けるという性格のものであって、災害の際にそういう特別な必要資金を融資してやるというものとは、およそ性格の違うものです。聞いてみると、貸付準備金の中で年間約一億四千万か、一億五千万程度になるそうです。これでもっていわゆる災害の特別融資をやる。この貸付条件は、今あなたのお話のように二年据置、十五年、これで私はかなり役立つと思う。助成と相待って特別融資についてはかなりできる。しかし、経営資金の中でやろうという授業料免除などは、それとは全然異なる。一年の短期融資ということでは均衡もとれていないし、また災害に対する一つの方法としては、何ら前進した措置がとられていないということだ。それではこれは納得がいかない。この前、大臣が振興会云々ということを言われましたが、振興会の内容というものは、何らの特別措置ではないというふうに私は理解いたしますので、振興会の措置という現在の形においては、私は納得がいかない。だからあなた方の方で、その点について何か早急におやりになる方法があるなら、私もそれについて検討いたしまして、了解すべき点は了解をいたしたいと思います。現状においては何も措置はないのです。この点はいま一度伺いたい。
○小林(行)政府委員 授業料の減免に関連しての経営資金の貸付は、現在のところではいわゆる短期融資でございまして、一年以内ということになっておりますが、しかし、私ども、これでももちろん完全ではございませんけれども、効果がないというほどには、実は考えておらないのであります。しかし、こういった災害に基づく授業料の減免、そういう原因からの経営費の融資でありますので、貸付期間やあるいは貸付の利子等について、私ども再度早急に検討いたして参りたいと思います。
○辻原委員 局長がそこで何べん繰り返しましても、何もとっていないのだからこれ以上出てこない。従って、文部省が先般来振興会の融資でということについては、一向了解をいたしません。 あわせて育英資金についても伺っておきたいと思うのです。新しく、いわゆる育英資金の特別貸付をやろうという方法が、育英会でとられておるようでありますが、その対象人員は何人になっておりますか、その方法はどうか、この点を伺いたい。
○西田説明員 育英会による被災学生の別ワク採用の人数は、高等学校の生徒につきましては約三千百名、大学の学生については約千二百名おります。その採用の方法でございますが、高等学校につきましては、この三千百名を、各都道府県の支部に一定の方式によりまして割当数を本部から指示いたしまして、その割当数の範囲内において、府県支部が県下の高等学校からの出願者を選考して、これを決定するという方式でやっております。大学につきましては、被災県の出身学生が全国の大学に分布いたしておりますので、育英会から全大学、短大に指示いたしまして、被災地において就学困難の事態になった家庭の子弟である学生を育英会に推薦をさせまして、これは本部で一括選考の上、採用を決定いたすわけであります。
○辻原委員 従来育英資金を受けておった者で、今回の災害を受けたという者についての取扱いは、どうなっておるのですか。
○西田説明員 今回の別ワク採用は、従来奨学金を受けていない者を新たに別ワクとして採用するという考え方でありまして、今お尋ねの、すでに奨学金を受けておる者で災害を受けました場合の方法としましては、高等学校につきましては、奨学金としてはこれ以上の措置をすることが困難でございますので、授業料の減免等が本人にあわせ行なわれる等の方法によって、この措置が行なわれるようになることを考えておるわけであります。大学につきましては、奨学金の単価に二千円と三千円と二種類ございますので、すでに奨学生であった者でこの単価の増額を希望する者につきましては、育英会が出願を受けて審査の上これの増額を認めるという方法で、より一そう徹底した援助ができるようになると考えております。なお大学にも、もちろん授業料減免が、奨学生についてあわせ行なわれることになる予定でございます。
○辻原委員 育英資金については、私学も国公立も差がなく措置がとられておる。その中で、従来受けておった者すべてが貧困家庭の子弟ではありませんけれども、おおむね貧困家庭の子弟に育英資金というものが向けられておる。ところが、さらにその貧困度合いを災害のために非常に増した。ところがすでに受けておるということで、受けられない。これは非常に機械的な、取り扱いじゃないか。だから今お話のごとく、その貸付金のワクをふやしていくという措置がとられるのなら、はなはだけっこうだと思う。しかし、あなたが今言われたように、高等学校の場合に——大学の場合もそうでありますけれども、授業料の免除とあわせてその救済措置がとられるという場合に、また私立がひっかかってくるのです。文部省がやる政策にすべて一貫性があるならば、あなた方がやろうという一つの救済措置、援護措置というものは完全なものになる。ところが、率直に言って、どこかに穴があいておる。そういうことになりますと、あなた方が授業料の免除ということと、あわせてそれが公平に行なわれるということは、国公立の場合には言えても、私学については言えないということになる。育英資金においても平等な措置がとられる。すでに学生、生徒、児童に対する問題である授業料の免除についてのみは、これは私学に対してはとられない。そのとられない理由は、私学と国公立は建前が違うからというのは、私はいささか筋が通らぬし、一貫性がないと思う。やるなら育英資金においても、授業料免除においても、国公、私立あわせて平等の措置をとれと私は言っている。ですから文部省は、あるセクションにおいては、授業料の免除とあわせて育英資金の効果を期待しておる、こういうふうに考えておる。ところが、必ずしもそれは、全部が全部そういうことにはなっていない。ここに問題があると思う。こういうふうに、特に苦学をしている学生などがたまたま私立学校に行っておる、従来育英資金をもらっておった、ところが今度の特別措置では、育英資金は二重になるからというのでくれない。せめて授業料の免除くらいは期待しておっても、その経営主体である私立学校は、災害が非常に大きかったために、なかなかその措置がとれない。あるいはたまたま災害と関係のない地域の大学に行っておった、わずかの人数だからそれでいいじゃないか、借りるといってもつなぎ資金だけなんだから、借りれば利子も払わなければいかぬし、期間もせいぜい一カ年だからというので私立学校はやらない、こういう現状が私は生まれてくると思う。従って、あくまでも育英資金、授業料免除、こういうものは国公、私立合わせて、そうしてこれら学生、生徒に対する援護のものが、一体となって、すべての学生に働くように措置してこそ、完全な措置と言える。しかし現状においては、これははなはだしく——あるいは見方によっては、他の大きい問題に比べると小さい問題かもしれませんけれども、しかし、とりようによっては、根本的な問題だと思う。もう少しこれは文部省等においても総合的に、積極的に、この種の措置は考えてもらわなければ困ると思うのです。ただ今度の災害のときにぽっと出てきた問題なら、私は申しません。そうじゃない、これは毎年やっている問題であります。しかも免除に対する基準なんというものは、三十三年度に作った基準でもって国立もやる、公立もやる、今度の場合もそれに準拠してやっておる。おそらく来年もこの措置が行なわれるでありましょう。しかし国立の場合には、予算上、約五%のものがそういう一つの歳入欠陥になるだろうというので毎年次予定している。そういう毎年々々起こる問題であり、特に今度のような災害の場合には必要な措置でありながら、それに対する基本的な方針というもの、平等な措置というものがとられていないところに重大な欠陥があると私は言うのです。もう少しそういう点について、怠慢だとは申しませんが、積極的に一つやってもらいたい。今までの授業料免除に対する文部省の、私学に関する限りの措置については、私の了解するところまでは参りません。しかしこれは幾ら申しましても、やっていない措置なんだから、これは問題になりません。従って、私の質問は以上にとどめておきます。
○佐藤(觀)委員 小林監理局長にお尋ねいたします。ただいま辻原委員が私学のことについていろいろ質問をされましたが、私も同感でありまして、これは文部省が、大体私学に対して考え方が非常に違っておるということを私たちは申したのですが、小林さんでは処理ができぬので、これ以上このことは質問をいたしません。そこでお尋ねしたいのは、ちょうど災害当時、小林監理局長はいち早く名古屋へ来られまして、水没地帯の現状をごらんになったと思うのです。まだ私の方の愛知県の海部郡の近くには、水没地帯が五、六カ所ほど残っております。私は一昨日郷里に帰って参りますと、三十日も五十日も水につかっておって、学校の現状を見ると、表向きは何にもなっていない。もっとひどくなっているかと思えば、現実には、私たちが想像した以上に修理もしておりますし、かわらなんかも吹っ飛んだのを直しておりますが、こういうような学校をただ表向きだけで見て、そうして写真判定や、あるいはそのほかの高い地帯と同じように査定されたのでは、何ら実際には回復もできないわけですが、この点について小林監理局長はどういうようにお考えになっているのか、その辺の基準についてお伺いいたしたいと思います。
○小林(行)政府委員 被害校舎の調査につきましては、先月の二十日から大蔵省の係官、文部省の係官、また各府県の係官、共同いたしまして逐次実施をいたして参っております。本日から、一番最後に残りました愛知県の調査に取りかかるという状況でございます。ただいまお話しのございました水没地帯の学校の校舎、この被害の調査につきましても、これは他の地区の風水害の場合と、特に取り立てて異なった調査をするというつもりはございません。もちろん、ただ表面だけの調査をするというふうには考えておりません。こういう地帯の学校の木造校舎につきましては、表面が別にそれほど異状がありませんでも、内部的に相当いたんでおるというふうに思われるものも出てこようと思いますので、こういったものにつきましては、十分精査をするようにしたいと思っております。ただ、調査の実施の建前といたしましては、やはりできるだけ適正な、また公平な調査を実施するようにというふうに私ども考えておる次第でございます。
○佐藤(觀)委員 公平な調査をするといいましても、日本全国広いところは実際に調べられないので、私はそう綿密に調査はできないと思います。そこで一体、長期湛水地帯に対して、何かほかの方法で基準があるのかどうか。これは私どもの愛知県の海部郡、あるいは長島町は三重県でありますが、その方面は低湿地帯でありまして、何度も繰り返して言いますけれども、デルタ地帯の上に建っておる建物なんです。それだから、水につかれば相当に土台がいたんで、表向きはりっぱに見えましても、相当困難な事情にあるのではないかと思われます。そういう点について、長期湛水地帯といっても、七日も長期ならば六十日も長期なんです。六十日水につかっておったのと、七日間水につかっておったのとでは、非常に違いがあると思います。そういう点についての基準や考え方は、どういうふうにしておられるのか、この点を、小林監理局長あるいは今村助成課長でもいいですけれども、そういう方にぜひ一つはっきりした基準をお示しいただきたいと思います。
○小林(行)政府委員 確かにお話のございましたように、非常に長い間水中に入っておったというような木造校舎は、外見はそれほどいたんでなくても、十分精密な調査をいたしますれば、あるいは相当ひどい被害を受けておるというものもあろうかと思います。従って、そういうものは十分精査するようにいたしたいと思います。もちろん、精査の結果、これはやはり新築復興をしなければいかぬという場合には、将来のこともございますので、できるだけ鉄筋コンクリート作り等にするのが適当であろうと思っておりまして、そういう配慮をするつもりでございます。しかし、審査の基準といたしまして、水没地帯だけを特別に緩和するということはむずかしいと思います。十分精査をして、これが使用にたえないというようなものであれば、そういうものは新築改良復旧をするという建前でございます。
○佐藤(觀)委員 大体お考えはわかりましたが、御承知のように、先回、私の方の郡で、三つばかり鉄筋コンクリートの学校を文部省の関係で作ってもらったのです。これがために千数百名の人命が助かったわけです。もう再びこういうことを繰り返さないということを、大蔵大臣、建設大臣、そういう方々も言っておられますけれども、再びこういうような災害を受けた場合に、やはり一つの避難場所として、海よりも低いところの地帯には当然考えなければなりません。こういう不幸な目を見た機会に、人命の救助のためにも、一体学校の建設を、鉄筋にするというようなことを考えてもらえないものであるかどうか。特にこういうような場合に、災いを転じて福となすという古い言葉がありますけれども、この際こういうことをやっていただくような考えがあるのかどうか。これは人命に関する問題でありますし、こういう機会でなければ、なかなか改良復旧と いってもできないわけでございますから、こういう切りかえをしてもらえるような考えがあるのかどうか、もう一点伺っておきたいと思います。
○小林(行)政府委員 私も災害勃発直後、名古屋におりまして、実際名古屋市内の南部における——これは私立学校でございましたが、一つの鉄筋校舎で相当多数の罹災者が助かっておるという実例も見ております。従って、こういった低地の学校の校舎等は、従来も水害等の場合に学校が避難所になった例もございますが、今後はそういう例も数多いわけでございますので、そういう低湿地帯あるいは島の学校、あるいは海岸地にある学校等につきましては、できるだけ将来やはり鉄筋コンクリート造にしていくのが、一番いい方策ではないかと思っておる次第であります。また、一般の平時の場合におきましても、そういう点は十分心がけて参りたいと思います。
○佐藤(觀)委員 将来でなくて、私はこの機会に、そういうことを切りかえてもらいたいと思う。今度のような災害があってこそ、初めてそういうような改良復旧ができるのであって、これは監理局長御存じのように、日本の学校建築においては二割くらいしか鉄筋になっておりませんが、こういう機会にこそ、災いを転じて福となすという形で、是が非でもやっていただきたいと思います。今度文部省が要求された予算は、私は非常に過小に過ぎると思いますが、そういうような点で実際に適用ができるかどうか、相当の鉄筋の学校ができる可能性があるかどうかということを、もう一点お尋ねしたいと思います。
○小林(行)政府委員 御承知のように、今回の災害復旧予算につきましては、全壊坪数の六割、半壊坪数の三割というものを改良復旧するということで、積算されておるわけであります。もちろんこれでは十分でございませんけれども、従来の予算の積算の例を見ますと、これは、私どもといたしましては、格段の進展であろうというふうに考えております。もちろんこれで満足するわけではございません。できるだけ将来は、鉄筋の構造比率を高めていくように努力をいたしたいと思います。
○佐藤(觀)委員 学校の問題については、また他日文教委員会におきましてお尋ねをいたしますが、こういう機会にできるだけ鉄筋の学校ができまして、生命の安全が保持されるようにお願いしたいと思います。 なお、農林省の建設部長にちょっとお尋ねするわけでありますが、先回農林大臣の出席のときに、実は鍋田干拓のことを伺いました。今、私ども愛知県で堤防の決壊しておるのは干拓地だけでありますが、農林省はどういうような計画で干拓地の再建をなさるのか、この点を一つお尋ねしたいと思います。
○清野説明員 鍋田干拓の復旧につきましては、目下ポンプ船を五台入れまして、極力仮締め切りをいたしております。一応現在の計画といたしましては、当初一月末を予定しておりましたが、若干工程がおくれまして二月の中旬になると思いますが、それまでに一応応急復旧を終わりまして、直ちに本復旧にかかり、来年の台風襲来期前までに一応暫定復旧、原形まで復旧を終わる、大体こういうような方針で計画も進め、また鋭意工事を進めております。
○佐藤(觀)委員 私がお尋ねしたいのは、今度の仮締め切りをやりましたあとで、灌漑排水をやる場合に、排水ポンプを非常にたくさん持ってきて排水されました。ところがこれは、今まで絶えず私は農林当局にもお願いしておったのでございますが、この排水のために、私の愛知県のような場合で、特に海部郡が多いのですが、排水の費用が一年に一億円くらいかかるわけです。これはたびたび陳情したり、また農林大臣もおいでになりましていろいろ話をしたのですが、日本全国にこういう例が少ないので、今までこれがどうにもなりませんでしたけれども、現在のようなああいう状態でありますと、結局排水機というものがないとどうにもならぬということがはっきりしたわけです。ところが御承知のように、農民には全然排水機なんかの費用を出すところの能力がないので、こういう機会に灌漑排水機に対しまして国から半額くらい補助をする意思がないのか、また何らかの形で、こういう低湿地帯に対しては、灌漑排水についての国の補助というものに対するお考えがあるかどうかということを、重ねてお尋ね申したいと思います。
○清野説明員 海部郡北部及び南部の排水につきましては、御承知の通り、農林省が応急用のポンプを購入いたしまして、それをそれぞれの地帯に貸し与えて、現在湛水しております地域の排水をいたしております。御質問になりましたのは、これらの応急ポンプの排水費じゃなしに、従来からの海部郡の排水地帯に対する土地改良による排水の問題と承知いたしましたが、これらにつきましては、すでに愛知県海部郡につきましては既設ポンプが百四台ありまして、それらによってそれらの地域の排水を実施いたしておるのが現状でございます。なおかつ、それらの布設ポンプで不十分な場合には、従来からの県営の排水事業または団体での排水の事業によって五割補助をいたしまして、今後も排水の完璧に努めていきたいと考えております。
○佐藤(觀)委員 最後にお尋ねしておきますが、私たちの言うのは、そういうような設備の補助だけではなくて、現在電気を使うとか、ディーゼルを使った場合に、費用が相当かさんでおるわけです。そして収入皆無の農民に、そういう負担をどうしてかけられるかという問題が出てくるわけです。少なくとも年間一億円くらいの灌漑排水の費用が、電気あるいはディーゼルで要るわけですが、そういう点についての配慮をどういう方法でやってもらえるのか、この点をお尋ねしたいと思います。
○清野説明員 現在布設してありますところの排水ポンプのいわゆる動力費、あるいは管理に要する費用につきましては、もともと、今先生が御質問になりましたようなことが私どもの希望でございますので、とりあえず中金資金によりまして金を貸す、それによってとりあえずその土地改良区の費用の負担に充てる。御承知の通り、収穫皆無の農民が大多数でありますので、それらの農民の費用負担もできない、こういう事情も十分考えて、さような措置をとるようにいたしております。
○佐藤(觀)委員 清野さんの御意見もけっこうだけれども、御承知のように、今度の水害で農道の橋がほとんど落ちてしまいました。その他のことでも、非常に大きな費用が相当要るわけですが、金を借りるということは、あとで返さなければならぬという結果が出てくるわけです。少なくとも排水に要する費用は、ある点まで補助をもらわなければ、農民が再建できないように考えておるわけです。こういう点について、補助を出すということに何かむずかしい、ほかに、こういうことをやるとこういう結果が出るというようなことがあるのかどうか、あるいは大蔵省がそれを考えてくれないのか、あるいは農林省の建設部が、そういうことはお前らの方で勝手にやれというようなお考えで、今までこういうことになっておるのか、この一点をお伺いしたいと思います。
○清野説明員 問題になりますポンプの排水費の点は、今回の湛水による排水費でなしに、従来から稲作を経営する上に必要だったポンプの排水費の問題と考えます。なおそれらの点につきましては、従来から、農村の農業電力の点でもっていろいろと検討して参っておりますが、いわば既設のポンプを運転する管理費であります。従来から土地改良のような基本的な施設には補助をしたこともございますが、維持管理に対して国が助成したというようなことはございません。ただ今後、水路とかポンプとかいうふうな管理が不十分なために、その機能が衰えるということもございますので、管理全体の問題としては目下大蔵省の方に予算を要求中でございますが、特に今回の災害につきまして、そういうような処置は現在は考えておりません。
○南條委員長 暫時休憩いたします。 午後四時五十五分休憩 ————◇————— 午後六時七分開放
○南條委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。八木君。
○八木(一男)委員 厚生大臣に、簡単に、明確に御質問を申し上げたいと思います。 災害について、世帯史生資金の問題で、政府は今度特別措置法を用意しておられるわけでありまするが、その世帯更生資金の貸付にあたりまして、災害の特殊性にかんがみまして、従来の世帯更生資金貸付の運用による対象者のみではなしに、もう少し、もっと広く、必要とする人に世帯更生資金を貸していただきたいと思いまするが、それについての厚生大臣のお考えを伺いたいと思います。
○渡邊国務大臣 要望の通り、広くこれを確実に確保いたしたいと思います。
○八木(一男)委員 さらにその問題、在来の対象者、また、今御発言による災害地の必要とする人、そういう必要とする方々が世帯更生資金を借りたいという場合に、その方々の御希望が全部いれられて、借りられるような御処置をしていただきたいと思いまするが、それについての厚生大臣のお答えを伺いたい。
○渡邊国務大臣 御意見の通り、御要望に沿うよういたします。
○南條委員長 この際、委員長から政府に対しまして要望いたしたいと思います。 当委員会におきまするこの世帯更生資金の資金ワクについては、各委員とも非常な危惧の念を抱いておるのでありまして、政府においても、質疑の過程におきまして、十分御了解がついたと思うのであります。ただいま八木委員からも、再度この点についての質疑がありました通り、また、厚生大臣からもこの点について明確な御答弁がございましたが、この点につきましては、ぜひ被災者の立場を考慮の上、必ず資金ワク等について、不足な場合においては、政府部内において、将来その増額等についても善処あられるように、この機会に特に要望いたしておきます。 それでは、暫時休憩いたしまして七時から採決に入りたいと思いますから、全員御出席願うようにいたしたいと思います。 暫時休憩いたします。 午後六時十分休憩 ————◇————— 午後七時五十八分開議
○南條委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、お諮りいたします。本日一括して審査をいたしております法律案のうち、内閣提出の昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における公衆衛生の保持に関する特別措置法案、昭和三十四年八月及び九月の風水害を受けた社会福祉事業施設の災害復旧費に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における失業対策事業に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害並びに同年八月及び九月の風水害に関する失業保険特例法案、天災による被害農林漁業者に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害に際し災害救助法が適用された地域における国民健康保険事業に対する補助に関する特別措置法案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた医療機関の復旧に関する特別措置法案、及び昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者等に対する福祉年金の支給に関する特別措置法案、以上八件につきましては、これにて質疑を終了いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○南條委員長 御異議ないと認め、質疑は終了いたしました。 —————————————
○南條委員長 この際、自由民主党、日本社会党及び社会クラブを代表して田村元君より、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における公衆衛生の保持に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害並びに同年八月及び九月の風水害に関する失業保険特例法案及び天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案に対し、それぞれ修正案が提出されております。 —————————————
○南條委員長 この際、各修正案の趣旨について、順次提出者の説明を求めます。田村元君。
○田村委員 私は、ただいま議題となりました三案の修正に対して、自由民主党、日本社会党及び社会クラブ共同提案にかかる修正案を提出いたします。 まず、一括案文を朗読いたします。 これは読んで字のごとしでございまして、説明を省略いたしたいと思います。 何とぞ各位の御賛同あらんことを望みます。(拍手)
○南條委員長 ただいまの各修正案中、公衆衛生の保持に関する法案に対する修正案及び失業保険特例法案に対する修正案は、いずれも予算を伴うものでありますので、この機会に内閣の意見を徴することにいたします。赤澤労働政務次官。
○赤澤政府委員 過般来、当委員会で八木委員から、失業保険給付の待期日数を撤廃してほしいという提案がされておりました。私もその直後、ILO百二号条約ないしはILO事務局の見解等の検討もいたしますし、また欧米各国の立法例も実は調べてみたわけでございます。政府としては、長期休業者に限定して待期を廃止する旨の修正案については、失業保険において待期制度が設けられておる本来の趣旨から見て賛成はしがたいのでありますが、こういう緊急の際でもありまするし、全会一致の御意見を尊重いたしまして善処いたしたいと思います。(拍手)
○南條委員長 次は内藤厚生政務次官
○内藤(隆)政府委員 昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における公衆衛生の保持に関する特別措置法案に対する修正案、この修正案につきましては、政府といたしましては異論はございません。(拍手) —————————————
○南條委員長 これより、先ほど質疑を終了いたしました八件の内閣提出法律案、及び、ただいまの各派共同提案の修正案三件を一括して討論に付します。 別に討論の申し出がございませんので、これより順次採決に入ります。 最初に、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における公衆衛生の保持に関する特別措置法案について採決いたします。 まず、本案に対する各派共同提案にかかる修正案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、修正案は可決されました。 次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り決しました。 次に、昭和三十四年七月及び八月の水害並びに同年八月及び九月の風水害に関する失業保険特例法案について採決いたします。 まず、本案に対する各派共同提案にかかる修正案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り決しました。 次に、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、本案に対する各派共同提案にかかる修正案について採決いたします。 これに賛成の者君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り決しました。 次に、昭和三十四年八月及び九月の風水害を受けた社会福祉事業施設の災害復旧費に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における失業対策事業に関する特別措置法案、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害に際し災害救助法が適用された地域における国民健康保険事業に対する補助に関する特別措置法案、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた医療機関の復旧に関する特別措置法案、及び昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者等に対する福祉年金の支給に関する特別措置法案、以上五件の法律案を一括して採決いたします。 右の各案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、右の各案はいずれも原案の通り可決いたしました。 —————————————
○南條委員長 この際、金丸徳重君より、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案に対し、各派共同をもって附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、その趣旨弁明を求めます。金丸徳重君。
○金丸(徳)委員 私は、ただいま上程されました天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党及び社会クラブを代表いたしまして、附帯決議を御提案申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、今回の改正を通じ適用範囲の拡大、融資枠の増額等の措置を講じているが、今後更に償還期限の延長、利子率の引下げ等についても根本的な検討を加え、もつて本法運用の適正を期すべきである。 これが決議案の案文でございます。 ここに申し上げるまでもございませんが、今回の被害の甚大なることにつきましては、農林漁業者等において特にその激しさを見るのであります。これをもちまして、政府においては各般の措置を講じておられるのでありますが、ことに農林漁業者の立ち上がり等のためにつきまして、その融資のワクの拡大、適用範囲の拡大等をやってもらうと同時に、利子率を引き下げ、あるいは償還期限を延長してもらうというようなことは、立ち上がりを容易ならしめるとともに、将来に対する営農を楽ならしむる根本の問題だと思うのであります。従いまして、委員会におきましては、各委員より繰り返し繰り返しこれが要望をいたしたのでありまするが、これがまだ十分に、実現の域に達しておりません。いささか画竜点睛を欠くのうらみがあるのでございますが、政府におきましては、この点にかんがみまして根本的な検討を加えて、もって本法運用の適正を期して、法の趣旨を十全にいたしていただきたい。これが提案の趣旨の概要でございます。(拍手)
○南條委員長 採決いたします。 ただいま提案の通りの附帯決議を付するのに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○南條委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 —————————————
○南條委員長 なお、お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各案に関する委員会報告書の作成及び委員会修正についての字句の整理等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○南條委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○南條委員長 引き続き、これより法律案起草の件について議事を進めます。 本年夏以来の数次の風水害等により被害を受けた中小企業に対する助成の措置を講ずるため、本委員会といたしましては、過般来種々検討をいたして参ったのでありますが、今回自由民主党、日本社会党、社会クラブの各派の共同をもって、事業協同組合、商工組合等の施設の災害復旧について、国が所要の助成を行なうこととする立法措置を講ずることに意見の一致を見た次第であります。従いまして、ただいま各位のお手元に配付いたしました通り、委員長において、昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた事業協同組合等の施設の災害復旧に関する特別措置法案の案文を作成いたしました。 ————————————— —————————————
○南條委員長 この際、この案につきまして質疑もしくは御意見があれば発言を許しますが、この案は、予算を伴うものでありますので、この際内閣の意見をも伺うことにいたします。 太田一夫君。
○太田委員 ただいま議題となりました事業協同組合等の施設の災害復旧に関する特別措置法案に対しまして、特に大蔵省の見解、政府の見解を明らかにしていただきたい点があるのであります。それは本年度の予算のことでありますが、予算は、承りますと、五千万円程度ということを聞いておるのでありますが、それでは非常に少額でありまして、とても所要額を弁ずるに足らないものであります。この際、本年度におきまして十分に措置できないならば、この措置法の目的が実現いたしません場合は、来年度予算におきまして、相当にこれを補う措置を講ぜられるべきではなかろうかと思うわけであります。従って、政府といたしまして、大蔵省といたしまして、本法案を実施するにつきましての本年度並びに来年度の対策につきましては明確な御見解をいただきたいのでありますが、特に来年度さらにこれを継続されるものといたしますれば、十分この目的を補うだけの資金の措置を講じていらっしゃるものと思うわけでありますが、その対策についてお尋ねを申し上げたいと思います。明確な御見解、また御方針を承りたいと思います。
○内山(常)政府委員 太田委員からお尋ねの、本法施行に伴う予算の件でありますが、大蔵省がおりませんので、通産省から政府の意向を御説明いたします。 お尋ねのように、本年度におきましては、この法案に付記いたしてありまする経費の概算として、五千万円ということでありますので、政府といたしましては、既定の予算の中からお見込みの金額を充当するように努力をいたす所存であります。なお、明年度につきましては、この法律施行の状況に応じまして適切な努力をいたす考えでございます。 なお、ただいま委員長からお諮りのありました法案につきましては、各党の打ち合わせに基づく当委員会一致の提案でありますので、政府といたしましてもその御趣旨を尊重して、同意いたしたいと思います。 —————————————
○南條委員長 これより採決いたします。 昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた事業協同組合等の施設の災害復旧に関する特別措置法案起草の件につきましては、各位にお配りいたしておる通りの案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案として提出することにいたしたいと思いますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○南條委員長 起立総員。よって、その通り決定いたしました。 なお、ただいまの法律案の字句の整理等につきましては、委員長に御一任を願うこととし、これが提出に伴う諸般の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○南條委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○南條委員長 この際、八木一男君より、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における生活保護法の適用に関する件について、辻原弘市君より、私立学校災害復旧に関するについて、伊藤よし子君より、被災者援護に関する件について、角屋堅次郎君より、被災農業協同組合の再建整備に関する件について、それぞれ委員会の決議をいたされたいとの動議が提出されております。この際、順次趣旨説明を求めます。八木一男君。
○八木(一男)委員 私は、自由民主党、日本社会党及び社会クラブを代表いたしまして、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域に於ける生活保護法の適用に関する決議案を提案をいたしたいと存じます。 まず、案文を朗読いたします。 災害地に於いて多数の国民が生活困窮の状態に陥つている現状に鑑み、政府は生活保護法の左の如き弾力的運用によって迅速に同法の適用をなし対処すべきであり、右に対する財政支出に万全の配慮をなすべきである。 一、同法第四条第三項の急迫した事由の解釈は、今次の如き大災害に関しては、最大限に実状に合致する様すべきである。 二、同法第四条第二項扶養義務者に関しては何等の予測なく突然扶養義務を行うべき立場にいたり、その義務を果すべき精神的物質的準備がなき状態に鑑み、扶養親族の扶養の義務については実情に即した措置を迅速に行うこと。 三、同法第四条第一項に関しては、昭和三十三年六月六日厚生省発第一一一号厚生次官通牒三、資産の活用の除外項目に関し、最大限の解釈を行い、被害資産を資産として見做さない処置を行うこと。 四、前三号の処置は、直接被害者又はその扶養義務者のみに止まらず被害地帯の居住者で生活困難を来たしたもの及びその扶養義務者に及ぼすこと。 右決議する。 昭和三十四年十一月二十五日 衆議院災害地対策特別委員会 右は案文でございます。 理由の方は、当委員会において詳しく論議をせられましたので、ごく簡単にいたしたいと思います。 生活援護についてのいろいろの法律がないわけでございますが、そういった場合の一番最低の保障というものは、現在の法律では生活保護法になっているわけでございますが、その生活保護法の運用が災害地の実情に適したように行なわれないときには、その最低の保障すら被災地の生活困難な人に適用できないということになりますので、このような決議案を提案いたしました。満場一致御可決を願いまして、政府がその通りに、迅速に善処することを期待いたすものであります。(拍手)
○南條委員長 辻原弘市君。
○辻原委員 私は、自由民主党、日本社会党、社会クラブを代表いたしまして、私立学校災害復旧に関する決議案を提出いたします。 決議案文 政府は、私学の教育における重大な使命にかんがみ、災害復旧に関しては、国立学校及び公立学校と均衡をとる必要がある。 当面特に左記の点について善処すべきである。 一、私立学校施設等の災害復旧費について、公立学校施設災害復旧費国庫負担法に準じ措置すること。 二、災害に際し、国立学校及び公立学校と同じく授業料の免除が行えるよう措置すること。 右決議する。 昭和三十四年十一月二十五日 衆議院災害地対策特別委員会 以上であります。 しばしば当委員会で、私の方から政府に対して質問いたしました。しかしながら、質疑において明らかになりましたように、国立学校及び公立学校施設についての災害復旧と、私立学校のそれとの間には、非常な差があるということであります。特に一般災害復旧費負担法においては、私立学校の場合は母法がございません。従って、激甚地以外は何らの措置がとられないという結果に相なることも考慮いたしまして、特に第一項においては、それらの点を、公立学校に準じて政府としても早急に措置すべきであろうかと思うのであります。第二は、私立学校の授業料免除でありまして、これも、本日の質疑においても明らかになりましたように、私立学校振興会の有志においてやるという政府の答弁は、現実においては何らその内容を持っておりません。従って、この点につきましても、国立、公立と同様に措置できるよう、早急に政府の処置を要請いたしたいと思うのであります。(拍手)
○南條委員長 伊藤よし子君。
○伊藤(よ)委員 私は、自由民主党、日本社会党並びに社会クラブを代表いたしまして、被災者援護に関する決議案を提出したいと思います。その案文は次のようでございます。 わが国の災害対策は、公共土木施設の復旧が中心である。これの重要であることは論をまたないし、再び災害が起らぬよう万全の措置をとることは、国として当然の責務である。 しかし、それと同時に忘れてならないのは、被災者に対する援護である。特に今年の風水害の如く沢山の尊い人命を一瞬にして失い、史上かつてない長期湛水等により言語に絶する被害をうけた人々が、その打撃から再び起ち上がれるよう政府においては暖かい援護の手を急速に差し伸べるべきである。 右決議する。 昭和三十四年十一月二十五日 衆議院災官地対策特別委員会 以上、趣旨は読みました通りでございます。 御承知のように、六十日間にわたって水が引きませんで、ようやくこのごろ引きつつある、そういう異常な災害でございますので、こういう被災者が立ち上がれますように、特にこういう決議案を提出した次第でございます。(拍手)
○南條委員長 角屋堅次郎君。
○角屋委員 私は、自由民主党、日本社会党並びに社会クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました被災農業協同組合の再建整備に関する件について、提案理由を御説明申し上げたいと思います。 まず、案文を朗読いたします。 政府は、本年度災害の深刻な実態にかんがみ、農業協同組合の再建整備のため、速かに実情調査の上、農業協同組合整備特別措置法の一部を改正する法案を提出する等被災農業協同組合の再建整備に万全の措置を講ずべきである。 右決議する。 昭和三十四年十一月二十五日 衆議院災害地対策特別委員会 以上であります。 本決議案の趣旨につきましては、各位御承知の通り、すでに本趣旨に合致する提案を私の方からもいたしまして、しばしば特別委員会を通じ、農林大臣等の見解をただして参りました。その際、政府といたしましても、この必要性については認めておられるわけでございますけれども、実情調査の上善処いたしたい、かような見解であるわけでございます。 申し上げるまでもなく、今次台風十五号を中心にいたしました今年度災害の実相にかんがみましても、被災農業協同組合の実態というものは、本法の適用を待たなければならない数々の組合を擁しておる実情にあるわけでありまして、政府はすみやかに実態調査の上に立って、私どもが熱望しております農業協同組合整備特別措置法の一部を改正いたしまして、本年の三月三十一日をもって指定期限の終わっておりますこの期間をさらに二年程度延長するとともに、再建整備の期間等についても適切な措置を講じ、もって農村におけるところの経済の中心である農協の立ち上がりについて、万全の措置を講ぜられるよう強く要望いたしたいと思います。 以上が提案の趣旨であります。 —————————————
○南條委員長 これより各動議を一括して採決いたします。 これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○南條委員長 御異議なしと認め、動議はいずれも可決いたしました。 ————◇—————
○南條委員長 この際、佐藤觀次郎君より、災害地対策に関して委員会の決議をいたしたい旨の動議が提出されております。この際発言を許します。佐藤觀次郎君。
○佐藤(觀)委員 私は、自由民主党、日本社会党、社会クラブを代表して、災害地対策に関する件について左の決議案を提出いたします。 まず、その案文を朗読いたします。 一、今回の補正予算は、緊急に編成されたものであり、今後の災害復旧の進捗により、予算に不足を生ずる場合には、政府は、妥当な措置を講ずること。 二、政府は、災害復旧に当つては、その進度を極力高め、いやしくも原形復旧にとどめることなく、積極的に改良復旧に努めること。 三、政府は、災害の査定に当つては、災害地の実情に応じて厳に公正を期すること。 四、政府は、災害地対策特別委員会における審議の経過を尊重し、政令及び行政措置等においてその精神を生かし、出来るかぎり迅速な措置を講ずること。 五、特に今回の災害の特徴は、民間災害の大なるに鑑みて、政府は民生安定のため適切なる措置を講ずること。 右決議する。 昭和三十四年十一月二十五日 衆議院災害地対策特別委員会 以上であります。何とぞ御賛成を願います。(拍手) —————————————
○南條委員長 これより採決いたします。 佐藤君提出の動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○南條委員長 御異議なしと認め、動議は可決いたしました。 ただいまの各決議の取り扱いにつきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○南條委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 本日は、これをもって散会いたします。 午後八時三十三分散会 ————◇—————