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33回国会衆議院1959/12/09

国土総合開発特別委員会 第11号

発言数
30
登壇者
4
会派数
2
開催日
1959/12/09

会議録

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 これより会議を開きます。  前会に引き続き、臨海地域開発促進法案を議題とし、質疑を続行いたします。  質疑の通告があります。これを許します。竹谷源太郎君。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 私が本委員会において、先日、経済企画庁、通産省、運輸省、建設省、これらの各省の担当官にいろいろ本法案について質疑をしておりますうちにはっきりいたしましたことは、議員立法である臨海地域開発促進法案が本院に提案になる前に、すでに昨年、昭和三十四年度に対する予算要求として、建設、運輸、通産、この三省が、臨海地域開発公団といいますか、そういう埋め立てをやる公団を作るという案をもちまして大蔵省へ予算の要求をやった、ところが、それが通らなかった、こういういきさつがあったようであります。そうして、この臨海地帯の開発公団法案というものは公団を作るというのであるが、その公団がやるべき事業計画等については、公団法の中に規定があるようであります。その規定の中で、経済企画庁長官に協議をして事業計画をきめる、こういうふうになっておったようでありますが、この臨海地域の開発という、日本の将来の産業経済にとりまして非常に重大な問題について、経済企画庁が何ら相談を受けておらなかった、そして経済企画庁を除いた三省から大蔵省に交渉があり、そういう企画が経済企画庁をオミットして行われておった、こういう点については、企画庁の開発局長がそのことを全く知らなかったということを本委員会において答弁している通り、明らかなことでありますが、そういうような日本の国土開発及び将来の経済企画に関しまして非常に重大な問題が、全く経済企画庁を抜きにして企画せられておるという事態に非常な問題があると考える。この問題は、企画庁長官にたびたび私は質問しているところでありますが、経済企画庁が国土開発法によって全体計画を作る、府県計画を作る、地方計画を作る、特定地域の開発計画を作るというふうに、こうした開発に関しましては非常に重大な権限と責任を持っておる。しかも、工業地帯を造成することになるであろうこの臨海地帯の開発という問題は、従って日本の経済企画にとりまして非常に重大な問題である。こういうことが経済企画庁を抜きにして各省間で考えられておるというところに、非常に大きな問題があるわけであります。ところで、その公団法が日の目を見なかったかわりに、今度は議員立法として、臨海地域開発促進法案として自民党から前国会に提案せられ、本臨時国会に継続審議となっておるのでございますが、このように、経済企画の御本尊を抜きにして重要な経済企画の仕事が推し進められておる、こういう点について、経済企画庁の長官としてあなたはどうお考えになるか。これでは、とうてい総合的な開発やあるいは総合的な経済企画というものの万全は期し得られない。各省がセクショナリズムによって、まちまちに、本来総合であるべき仕事が、ばらばらに行なわれておる。こうあってはならないと思うのでありますが、あなたはこの点についてどうお考えになるか、それをまず最初にお伺いしたいと思う。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 竹谷委員のお話の通り、臨海地域の開発ということは、国土総合開発の一環でありますので、従いまして、その公団の設立というようなことの計画は、もちろん経済企画庁と相談の上でやるべきことであった、私はそう思うのでありますが、聞きますれば、その予算が提出されたけれども、それが通らなかった、結局日の目を見なかったので、日の目を見るようになった場合に、おそらく経済企画庁の方に御相談にこられることになっておったのではないか、こう思うのであります。その点のいきさつ、私は詳しいことは知りませんが、とにかくお話の通り、経済企画庁に一応相談があってしかるべきであったのではないか、こう私は考えます。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 企画庁長官は私と同じように考えておられる。その通りでなければならぬと思うのでありますが、一体、その日の目を見てから初めて相談に持ち込まれたのでは、企画庁としては、よくない計画だと思っても、断わることができなくなって、拘束を受ける。発足当初において十分これは企画庁と協議をすべきものであり、また、むしろ進んでこうしたことは経済企画庁が主となって計画すべきものであると私は考える。そして前のつぶれ去ったものは、公団法というと、単なる事業をパブリック・コーポレーションによってやるというふうに見えますけれども、その内容は、結局国土総合開発の重要な一翼をになうところの事業計画の規定も中に含んでおるのであって、いわば国土総合開発の一部なのでございますから、今後、経済企画庁に相談なしに勝手にやるということは、政府としては認めない方針であるかどうか。すべて総合的に経済企画庁が大局からこれを判断してそうしたものを作るべきではないか、当初から経済企画庁が主となってこうした行政はとり行なうべきものである、このように私は考えるのでありますが、政府は今後そういう方針でこうした行政を進められる方針であるかどうか、はっきり御意見と方針を承っておきたいと思います。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 もちろん、そういう国土計画に関することは一切経済企画庁において立案し、また計画すべきものでありますから、今後におきましては、そういう点については、各省とも連絡の上で、経済企画庁の方において一応取りまとめて計画するというように進めたい、こう存じております。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 今後はぜひそのように統制ある方針でこうした仕事は進めていただきたい、こう考えます。  さて、この間、経済企画庁長官と他の委員との質問応答の中で、全国計画の問題が出ました。全国計画は作るべきであるが、いろいろと経済情勢、社会情勢も変わっていき、なかなか作りにくい、それでとりあえずとしては、あるいは特定地域計画なり、あるいは地方計画なり、あるいは府県計画なり、あるいはその他の計画によってそれぞれ積み上げていくというのも一つの方法であるということをあなたはおっしゃった。これもある程度やむを得ないものではございますが、しかし、その枝葉末節のことばかりが先にいってしまって、全体的なはっきりした、完全な、具体的な数字まであげた全国計画というものを、責任を持って作ることはなかなかむずかしいものであることは、私も了承をいたしますけれども、しかし、内々ではあっても、この全国計画の素案、構想等は企画庁が持っているはずなんです。それがなければいろいろなことはできないわけで、そうしたものを私は経済企画庁に発表してもらって差しつかえないと思う。一体五年後、十年後の日本の将来の見取図というものは、どんな人が作ったって完璧は期せられない。現在の状況において考え得る最高の、そして理想に近いような、可能なものを一応構想として作ってみて、それに近づけるように、政治なり、財政なり、あるいは一般の民間の産業人その他もその方向へ向かって経済を進めていくということによって、よりよい方向へ経済は成長して参りまするし、社会の状態もよくなるのであるから、そうしたものを、お粗末ではいけないけれども、ある程度の構想というものをやはり打ち出して、それに基づいて、そのもとにおける諸般の地域計画もしくは部分的な計画を立てて進めていく。ところが、ことしと来年の状況では、まず経済成長率さえも予想通りにはいかない。これはやむを得ないことなんです。その場合には、それをまた手直しをするというふうにして計画を作り、それになるべく近づけるように持っていき、それと違った場合にはまたこれに修正を加えるというふうにしていって初めて経済の計画もできるし、そしてまた、将来の国土総合開発計画というようなものもなるべくよい条件の方向へ進め得るのでございますから、まずもって政府はこの全体的なある構想——と言っても、荒唐無稽のものではだめなので、現在最良と思われるものを打ち出して、それに向かってあらゆる政府の施策、民間の経済活動、社会人の行動をその方向へ集中的に進めていく、そしてやってみたが、一年たったところが違った、これはどういうわけでそうだったかということは、それぞれの学者、専門家を使い、あるいは有能なる行政担当の官吏等が検討すればわかるのであります。それに基づいて今度はその計画をし直し、それによってまた施策を変えていくというようなことが積み重ねられて初めて、自由資本主義の経済下にありましても、自由放任の勝手ほうだいなものよりは、よりよい経済の発展、また社会生活の向上が伴うものと考えるのであります。そういう意味合いにおいて、今から八年前にできた国土総合開発法というものは、一応その八年前にはまだ日本の経済が戦後の不況から脱し切れない、そういう時代に作られたものでございまするが、その後相当な発展を遂げて参りましたこの情勢下にありまして、今後日本の総合開発はどのようにあるべきかということをもはや考え直す時期にきたのではないか、こう考える。枝葉末節のものに狂奔するよりは、この根本の問題について、一つ経済企画庁において国土総合開発法その他各経済に関する計画性の問題について検討し直す、今厳然とあるこの国土総合開発法というものがどうも思うようにいかなかったことは歴然たる事実であるから、これを一つまず与え直す、そうして現在の発展した経済の情勢にかんがみて、もっと妥当な国土総合開発法に改正していくという時期がきたのではないかと思いますが、この点に関して経済企画庁長官の御意見を承りたい。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 お話の通り、最近の経済の目ざましい躍進は、実はだれも予想していなかったのであります。従いまして、経済を初めいろいろの点が、私から申せば、曲がりかどに来ておると思うのであります。その意味におきまして、すでに経済企画庁では五カ年計画というものを立てたのでありまして、今がちょうど二年目でありますが、最近の経済の情勢からして、この計画をやり直さなければならぬということで、御承知の通り、国民所得倍増の長期経済計画というものをまたあらためてやっているのでありまして、これは全く最近における経済の目ざましい躍進から、こういうように新しい計画を立てなければならぬことに相なったのであります。従いまして、全国の総合開発計画もやはりこの経済の躍進に沿うて作らなければならないと考えておるのでありまして、今までも実は経済企画庁ではいろいろこの総合開発計画を立てたのでありますが、いろいろの点から批判され、論議され、調整もとれなくて、これを皆さん方の前に提供するに至らなかったということを聞いておるのであります。また一方におきまして、ただいま申し上げました通りに、この経済五カ年計画というものが計画されましたので、それができ上がってからというようなことで延び延びに相なっておったところが、その五カ年計画をまた変えなければならぬということで、ただいま経済長期計画を立てておるのであります。いかにこの経済の躍進からすべての国土計画を変えなければならないかという一例といたしましては、今私の方で国民所得倍増の長期経済計画を立てておりますが、十年後においては輸出も輸入も大体七十億から八十億ドルというように仮定をいたしております。そういたしますると、今までの日本の港湾では荷役能力が足らないので、もう一つ横浜か神戸を作らなければならぬというような計算ができておるのであります。そうしますと、これがやはり国土計画に影響するので、どこの港をどうするかということをまた考えなければならぬというようなことになってくるのであります。従いまして、これは一事が万事でありまして、そういう点をあらゆる方面から検討しなければならぬということになりますので、この長期経済計画と関連して総合開発計画を立てていきたい、こう考える次第であります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 日本の経済の長期の見通しのもとに立って国土開発計画を立てる、これは当然であり、またその通りにしなければならぬ。そういう経済の見通しもなく、今までは十分立っておらない。国土総合全国計画を立てるというのはなかなか困難であった。そこでそういう長期経済の見通し並びに計画を立てて、今後国土総合開発を進めるようにぜひ考えていただきたい。  そこで、今われわれのところに配付になっております「国土総合開発計画の運営方針」というのに、全国計画、都道府県計画あるいは地方計画、特定地域計画というようなもののやり方をずっと書いてあります。この印刷物の最後に、五として「作業の手順」というところがあります。これに「生産の目標」「施設計画」それから「資金計画」「取纏め項目」「作業の時間」こんなふうに書いてございますが、今あなたが、日本の長期経済の見通しの計画に関しましてその一端を述べられましたが、私はこの機会に、日本の経済の中心であられる菅野さんに一つ意見をお聞きしたい。  今、十年後に日本の国民所得が倍になったという場合には、輸出、輸入いずれも七十億ドルをこえる、現在よりも四十億トルもふえる、こうおっしゃった。私はそれ以上にもふえるだろうと思いますが、四十億ドルとしても、一兆三、四千億ですか、それくらい今よりも輸出が増大をするということになる。ところが、国民所得が倍になるのであるから、他のふえた部分、十兆以上の国民生産は一体何に消費されるかということが問題であり、この消費がどうもはっきりしないというのでこの間、閣議で所得倍増計画の承認をしなかった、そして差し戻しになったという新聞記事がございましたが、これは当然であろうと思う。そこで、経済企画庁においてこの国土総合開発計画の運営にあたりまして、作業の手順を、生産の目標、施設計画というふうに、生産専門の方からばかりこれを見ておりますが、これではどうも今の所得倍増計画の行き方とマッチしないと考えます。今後相当飛躍してきた日本の経済の長期見通しなり、あるいは長期の計画を立てるにあたっては、むしろ生産よりも消費の方をまず考えて、消費の姿を考えてそれに見合う生産をする。経済的に人間が活動するというのは、何も生産するのが最終目的ではなくて、これは人間の消費需要に応ずるために生産をするのであるから、消費をまず考えなければならぬ。どのように消費して国民所得が倍になり、国民の生活の水準も今の倍になると一応簡単に想定した場合に、一体われわれの住宅はどんなものになるか、またわれわれの衣服はどうなるか、食糧はどうなるか、また文化生活はどのようであるべきか、教育はどういうふうになるか、社会保障がどうなされるかということを、十年後の倍の姿を考えて、それに必要な生産は何か、その生産に必要な原材料は国土開発によってどれだけ求め得るか、足らぬ分はどれだけ輸入しなければならぬかということを想定し、またそうなれば、輸入するためには輸出しなければならぬ、輸出するものをどのように生産するか、消費にはどれだけ、こういう消費の姿、輸出の姿というものを描いてみて、それに見合うところの生産を考えるということでないと、私は適正なる長期経済の計画なんかは立たないと思う。生産だけやったってナンセンスであります。作ったところで、外国が買ってくれるはずはない。われわれは日本の経済が発展した今日においては、今後日本人の消費ということに重点を置かなければならない、そのための生産を考えなければならぬ。国民が消費するために輸入する、輸入するために必要な生産をやらなければならぬ、こういうふうになってくると、この全国計画の立て方も、作業の手順を、最初に生産の目標ということを第一に置き、消費はどこにも掲げていない。これは国土開発計画であるから当然であるが、やはりその根本は消費になければならぬと思う。国民の倍の消費が行なわれるという場合の日本の社会全体の構造なり、あるいは地域的な人口の配分、社会の状態というものを、所得が倍になったときに見合うところの姿を描いて、それに基づくところの生産を考える。その生産の場合に、一局部に集中した現在の営利主義の立場で産業をやっていくというばかりでなくて、その立場からいっても、あるところに過度の集中をして現在はコストが安くできるが、もっと集中すればコストが高くなる、むしろ今の未開発地帯に持っていった方がコストが安くなるという場合も考えられるので、現状における生産の姿ばかりを考えないで、将来の日本の消費というものを考えて、それに見合うように生産を持っていくということになれば、おのずから生産目標というものも変わってこなければならぬ。そうしないと、誤りの比較的少ない長期経済計画というものは生まれてこないと思うのです。この点は意見の相違になりますけれども、この全国計画なんぞも、そういう点からみて一つ考え直さなければならぬのではないかと思いますが、菅野長官はどうお考えになりますか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 国土計画以外に、経済計画について、消費が先か、生産が先かというお話がありましたが、これは相関関係があるものでありまして、生産が盛んになれば、お互いに収入がふえて消費が盛んになる、消費が盛んになればまた生産がふえるということになるのであります。そこで、国民所得が倍増して生産がふえるが、その消費について計画があるかどうかということが御質問の要点であったかと思うのでありますが、それはわれわれが国民所得の倍増計画を立てて、大よそ十年後においての国民所得はどれだけあるかという見通しを大体つけて、その国民所得の中で、政府がどれだけ使用するか、海外にどれだけ輸出するかということなどを計算して、その残りがすなわち一般国内消費ということになる。そこでその国内消費は一体どうするかという問題でありますが、国民所得が倍増しますと、われわれの消費は自然と、エンゲルの係数にも出ております通り、食料品から漸次住宅費、文化費に支出がふえていくのであります。現に最近私の方で発表いたしました国民生活白書にも出ております通り、昭和二十九年ごろは、われわれの支出の半分以上が食料品であったのであますが、昭和三十三年にはも半分以下に下がっております。それだけ所得がふえるに従って食料品に支出する費用がだんだんと減ってきて、それが住宅費あるいは文化費の方にふえておるのでありまして、住宅費も昭和二十九年ごろはまだ六%くらいであったのが、昭和三十三年には一〇%というようなことになっております。アメリカでは住宅費が二〇%でありましてアメリカに比べたらまだ少ないのでありますが、そういうようなことで、将来は文化費あるいは住宅費に消費の重点が変わっていくと思うのであります。従って、そういうものを生産するということであります。やはりメーカーは、売れなければ製造しないのですから、日本人の国民所得が増すに従って日本人の消費性向が変わってくるということを見込んで、いろいろまた生産を始めるということになるのでありまして、御承知の通り、最近、テレビであるとか、電気洗濯機がたくさん売れるようになってきたということによって、そういうメーカーがまた盛んに製造しておるということにもなっておるのであります。そういうことで、われわれの方では、今どういう産業を興していいか、将来どういう消費がどのように向くかということを、これから経済審議会に諮問して、そうしていろいろ具体的に案を立てていきたい、こう思っているのです。それに従いまして、今お話の通り、あるいはこういう産業はこういうところへ持っていったらいいじゃないかというようなことで、各地域々々に産業を新たに興してもらうというようなことも計画を立てて、地域的な所得の格差をなくするように計画したいということで、全国的にそういう国土計画を立てたい、こう考えておりますので、先ほど申し上げました通り、この長期経済計画と関連して総合的な国土開発計画を考えていきたい、こう存ずる次第であります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 経済成長や経済計画のお話ばかりしていると、時間が長くなりますから、次に移りたいと思いますが、もう一言、先ほどのお話で、輸出入がおのおの七十億ドル以上になる、私はもっとふえるだろうと思いますが、そういうことで沿海地帯、港湾の配置等を考えなければならぬわけでございます。しかしながら、同時に、今飛躍的に技術革新が行なわれておる。今こそ鉄鉱石をたくさん輸入したり何かしておるが、こんなものは要らない時期がくるだろう。そうすると、鉄鉱石輸入の方では港なんか要らないという時代がくるかもしれない。空気と水と燃料くらいのものからすべてのものができるということになれば——非常に夢みたいな話になりますが、そういう長期の経済の見通しも考えつつ経済計画を立て、それに基づいて国土総合計画を立てる、そして港湾はどういうふうに、臨海地帯はどのように造成しなければならぬかということにだんだんなってくると思う。そういう点からいいますと、やはりどうしてもまず経済の見通し、ないしは経済の長期計画を立て、それに基づいて全国的な国土総合開発計画を立て、その上に立って臨海促進地域開発というようなものを計画しなければならぬ。そうしないと、手足だけが勝手にばらばらに動いて、頭の方は何にも固まっていない。こういうことによって膨大な国費その他の資金を投入して造成した工業地帯、埋立地帯というものは、むだということはありませんが、効率の非常に少ないものになる。東京湾を八百万坪か何ぼか埋め立てるという産業計画会議の原案があるようでありますが、それに四兆円という非常な費用を要するということである。それによって埋立地を作って、その土地は、東京湾のことですから、非常に高く売れて、その事業自体は収支がとれるかもしれませんが、日本全体としては一体それがどういう結果になるか。四兆円の金を埋め立てのために投ずるくらいならば、国土開発縦貫自動車道を作って——今十五億坪、五百万町歩の可耕地があるという数字を農林省は出しております。通産省の企業局は、今後七、八年ないし十年の間に億坪の工業の敷地が必要だ、こう言っておる。一億坪にすぎません。そこで、そのごく一部を作るところの東京湾埋め立てのために四兆円も使うということになるならば、今まだ余っておる十五億坪に上る農耕地に適する土地がある、通産省が十年の間に必要だと称するものの十五倍の、農耕地としても使える土地がまだ余っておる、そういうときに、臨海地帯の開発というものは十分慎重に考えなければならぬ。これを国土総合開発との観点に立って、もっと根底から言うと、十年後の日本の経済の見通しの上に立ってこれを考えないと、非常にむだ金になってしまう。土地ができて、むだではありません。しかし、そのお金をより効率の高いものに、日本の経済が飛躍的に進むような国土総合開発をやったらどうか。何といっても、日本の経済成長を促す国策としての仕事は、産業基盤の培養であり、公共的な基盤を造成する道路とか港湾とか、あるいは鉄道とか、開墾とか開拓とか、そういう仕事がたくさんあるわけであります。その方に投ずる方がはるかに効果的ではないか、こう私は考える。全体から見ましても、どうしても早く将来の経済の見通しも立て、それに基づいて全国総合開発計画を立て、その上に立ってこの臨海地域開発促進ということを考えるべきだと思う。私は、国土総合開発からばらばらになったいろいろなものが行なわれて、支離滅裂だといわざるを得ない。東北開発促進、北海道開発、九州開発、それから首都圏整備というような、それぞれの開発法があります。そこに持ってきて臨海地帯開発促進法というものができて、手足だけが動き回るのであります。それを積み上げていくというのも一つの方法であるが、非常に効率の低いものになる危険がある。それよりも、そのもとを早くきめなければならぬ。しかもそのきめ方について、それらの個々の、あるいは地域的な開発計画が別の機関で作られると、とかく勝手ばらばらに走り回ります。これをまとめてやるには、臨海地域の開発というような問題は、むしろ、経済企画庁がその事務をとっております国土総合開発審議会、これは各方面の委員を要請し、またそのほかに専門委員を多数委嘱し、学識経験者もおる。港湾あるいは土地造成、埋め立て等に関しても、それぞれの専門家がすでにたくさん委嘱せられており、必要あらば今後また審議会委員なり専門委員を委嘱して調査してもらえばいい。そうしてそれが国土総合開発という観点に立って企画立案せられるということになると、全体的な計画からあまり逸脱しないところの、妥当な臨海地域開発促進計画が出てくるのではないか、こう思うのでありますが、この点いかがお考えですか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 お話の通り、全国的な計画ができて、それからそれに従って臨海地域の開発促進計画ができるというのが順序かと思いますが、先ほど申し上げました通り、全国的な計画はまだ作成されていないのであります。一方におきまして、その地方々々の事情でどうしても臨海に工業地帯を設けなければならぬ必要に迫られておるところがあるのであります。そこで、各府県ばらばらにそれをやらしておったのでは、総合的な観点からして、あるいは二重投資とか、不利益な点も出てくるということで、それを総合的に計画させるというのが、この臨海地域開発促進法だと私は考えておるのであります。そういう意味において、各地々々でばらばらにやっておるのを、これによって一応総合しようということでいくのが、この法律の目的であると思うのでありまして、そういう意味においてこの法律ができて、そうして幸いに審議会を設けられますから、この審議会で全国的な開発と関連して、その地方地方の臨海地域を指定してもらうという方向にいけば、早く工業地帯ができ上がるのではないか、そういう意味において、私は、この法律というものはむしろあった方がいいのではないか、こう考えております。お話では、それじゃばらばらになりはせぬかという御心配でありますが、その点は審議会で十分に練っていただいて、全国的な観点から指定してもらう、審議してもらうというように運営してもらえば、御心配の点は解消するのではないか、こう考えている次第であります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 自民党が提案をし、自民党の政府である、その閣僚の菅野さんが反対だということは言いにくいかもしれないが、私が言ったように、臨海地帯の一つの基本計画を作る、これはけっこうなことです。中村さんからも各委員の質問に対して、ばらばらに勝手に埋め立てなどされては、都市計画をやらないうちに焼け跡にうちを作るようなことはまことに困る、その通りです。そういう計画はなるべく早く作る方が適切ではございますが、現行法でも規制の方法がないではない。しかし、一歩進んでそういう臨海地帯に関する計画は、むしろ専門家のそろっておる、そして臨海地帯のみならず、山村地帯も平野地帯も、その他、北海道も九州までも全国的な状況をよく把握し、八年間も国土総合開発と取り組んでいる国土総合開発審議会が一番よく知っている。これがどのような計画を作ったらいいかということを一番よく知っておりますし、全体とにらみ合わせて、臨海地帯だけがその計画から逸脱しないような基本計画を出させる意味でも、私は、国土総合開発審議会にその権限を与えれば、十分その目的が達せられることであり、また、より妥当なる臨海地域開発促進計画ができると考える。私はもう一歩進んで申し上げますが、国土総合開発法には特定地域の指定という問題がある。すでに二十一か二の特定地域が指定せられており、そういうところの臨海地帯などはそれぞれの計画にみな織り込まれておる。それからまた、特定地域開発計画になっておらないところでも、それぞれ今全国の都道府県で都道府県開発計画を作っておらないところはない。その開発計画の中でどの府県も工場誘致を叫んでおる。その工場誘致は、やはり臨海地帯でないとなかなかきてくれぬというので、臨海地帯に関しては特に力を入れて都道府県計画に織り込まれておるのであって、それがそうでたらめなことはしておらぬはずです。かりにしておれば、それはすべて経済企画庁に報告があるのであるから、この計画が妥当でないときは幾らでも改め得る。事実、行政指導によって、法律的には強制ができないとおっしゃるかもしれませんが、これらの法律を運用すればこれまた可能である。だから勝手ほうだいな府県計画ではなしに、適切なる全国の方向に見合うような臨海地帯の計画、あるいは港湾埋立計画というものができているはずであり、そう心配したことではないと私は思う。その心配があるところは、国土総合開発法の特定地域として指定をして、国土総合開発審議会においてその計画を立て、そして実施させれば、これは一番全国的な全体的な計画ができると思うんです。従来、昭和二十六年以来国土総合開発法によって特定地域総合開発計画が行なわれたのは、そのほとんど大部分が治山治水、発電あるいは土地改良というような、河川を主体とした計画であった。たとえば利根川とか、雄物川とか、北上川とか、熊野川とか、みなそういうものであった。これは国土保全なり、あるいはエネルギー、水力の利用というところにその主眼点が置かれたのでありますが、一昨年指定になりました、これは私の選挙区でございますが、仙塩特定地域総合計画、これは今までの治山治水を主とした河川流域を特定地域にしたのとは違いまして——ここにその計画書がございます。これは昭和三十三年十月二十四日に閣議で決定されたもので、これによると開発計画の基本方針一の一として、「開発計画策定の基本方針を地域内における工業生産の増強により生活水準の向上と人口収容力の増大とをはかり、もって国民経済に寄与することにおく。」このように、これは従来の特定地域総合開発計画とは違いまして、工業生産の増強のために初めてこれが指定になったものでございます。こういうふうに、特定地域総合開発計画は、ひとり治山治水ばかりではなくて、工業地帯の造成、あるいは立地条件の整備というような、工業生産の増強をはかる、また都市生活の向上、こういうことを目標とするところの特定地域の指定ができるのであるから、そういう臨海地帯で将来の重要な工業地帯となるような臨海地域は、この国土総合開発計画の特定地域として指定をし、計画を立て、これを実施させることによって、より適切なる臨海地帯開発促進が行なわれると私は確信をする。だから、今特に臨海地域開発促進法というようなものを作って大騒ぎをするよりも、経済企画庁が即座にこの国土総合開発法を運用することによってこの目的が十二分に達成せられ、また他の諸条件と適合した計画が作られる、こう私は考えるのでありますがこの点はいかがでございますか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 お話のように、特定地域の開発によってもできないことはありませんが、それよりも、工業地帯を特別に作るという一つの法律を作って、それによって早く臨海工業地帯を作るということも、一つの行き方と思うのであります。そういう意味でこの法律ができ上がっておるのでありまして、従いましてその間矛盾があるわけじゃなし、より早く効果を上げるという意味において、こういう特別立法は私は非常に適切な立法だと考えておるのであります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 より適切に迅速に効果を上げるために特別法を作った方がよろしい、こういうことをおっしゃいますが、二重に無用の法律を作る必要もなし、これは法律の力ではなくて、結局政府の方針いかんによって、やろうと思えば、今の国土総合開発法でも直ちにできる。この点は、何も法律を作ったから、作らないからということで異同のないことは、企画庁長官も認めるところである。それで害がなければいいが、むしろ私は害があると言うのです。日本全体の経済の将来の見通し、全国の国土総合開発計画、それらと場合によっては背反する危険も生じてくるから、それよりも、それらを一体となしてこの臨海地域の開発ができるような方針をとる方がより妥当である。むしろ、この法律を作ることは、実施上他の総合開発と矛盾を来たしたり、かえって弊害を生ずるのであって、妥当なる政策を実行しようと思うならば、むしろ現行法を活用する方がはるかに適切である、このように考える。今の特定地域総合開発計画の指定によっても差しつかえないし、その他でもできると思う。また府県を督励してもやれるし、今何もここにこうした大げさな法案を作り——ことにこの法案の内容を見ますと、臨海地域開発促進審議会というものが設置せられることになっております。ここでちょっと中村さんにお伺いしたいが、これは総理府とありますが、一体事務局はどこが担当するのですか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 本法による事務を担当いたしまするのは、附則において経済企画庁設置法に改正を加えまして、経済企画庁がその調査立案に当たる、その部局は経済企画庁の内部においてしかるべく決定されると思います。それは先ほども御議論がございましたように、全体としての国土総合開発との関連等もございますから、やはり経済企画庁が中心になって調査、立案、計画に当たる、これが妥当である、かような見地に立っておるわけであります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 今提案者の中村さんからお話しの通り、総理府、私は経済企画庁の開発局になるだろうと思うが、これは国土総合開発審議会の事務局と同じところになるのであって、全く屋上屋になる。ことに臨海地域開発審議会の内部構成を見ますと、二十人の審議会の委員のうち、十人までは大臣もしくは行政機関の長である。大体大臣並みの人たち、その他十人ということになっており、閣僚会議みたいなものになってしまうということは、先ほどからも申した通りでありますが、端的に申し上げますと、臨海地域開発促進法に基づく基本計画というものはどういうものを作るのであるかというと、これは一種の都市計画なんですね、あるいは土地造成事業なんです。仕事に上下本末の区別はありません。みんな国政として重要な仕事ではあるけれども、しかし国土総合開発計画という全体的な開発計画を立てる審議会にも増して大臣をたくさんそろえて、いかにもいかめしくこけおどしの審議会を作って、そうしてやることは何かというと、市や県の都市計画委員会と同じなんです。そのうちのまた一部分なんです。埋め立てをやって、そこに工業施設を作ったり何かやるという程度であって、これは内容的に言うと、埋め立てと都市計画なんですね。だから、都市計画をうまく指導すれば、従来の法律でこれはうまく規制ができる。こういうものを、何もこのようにあらゆる大臣の顔を並べて大げさな審議会を作って——これはまるで国土総合開発審議会のずっと上の方でやるような形です。それがやる仕事は、末節——と言うと語弊がありますが、ずっと小さい枝葉末節の仕事です。大本の国土総合開発計画を立てる方には、総理大臣なり経済企画庁長官、それから関係各省の次官が入る、そうしておいて、その国土総合開発のうちのごく末端のような仕事を、今度は大臣が十人も顔を並べて審議会を作るなんということは、これは審議会の体裁からいっても実に奇怪千万、こっけい千万、こけおどしというほかには、評する言葉がない。これは全くおかしな審議会であり、法案であります。中村さん、一体これはどういう意味ですか。一地方の都市計画を作り、埋め立てをやる、こういう仕事なんです。それをこんなふうに大げさにして顔だけ並べて、忙しい大臣がこのために時間を費やす、これはおかしい。もっとなすべき仕事が大臣にはある。先ほど申し上げました日本全体の経済の長期計画なり、あるいは国土総合開発なり、そういう方面にもっと力を注いで、その方針がきまれば、それに基づいて事務官僚なりが都市計画なり埋立計画をやっても、これは間違いがない。これは本末転倒のきらいがあると思いますが、中村さん、どうお考えですか。それからまた、国土総合開発審議会の担当大臣である菅野さんとしては、どうお考えですか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 国土総合開発の方は、主として計画を策定をいたしますので、それに関係する閣僚もきわめて少数になっておるようでありますが、本法案のねらいといたしまするところは、計画だけでなしに、できるだけ合理的な実施をはかりたいということが主要な目的でございます。従って、総合的な実施をはかる点から考えますと、いろいろ関係の官庁が相協力しなければ、目的を果たすことが至難であります。そこで、この審議会設置についての審議会委員のメンバー等については、立案の衝に当たっていただいて法文化をはかってもらいました法制局に、いろいろ御検討願ったのでありますが、ここに列挙されております関係各大臣、いずれもこの所管に属する官庁の相協力が、総合的な実施の上に非常に必要である、かような関係で、審議会のメンバーとして初めから参画をして、企画についても相談に乗っていただく、従って、実施についてその円滑を期する、また総合性を十分高めていきたい、こういう角度から、この審議会の構成メンバーが、学識経験者十人のほかに、関係各省大臣に加わっていただこうということになったようなわけです。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 仕事が末節というお話でありますが、仕事によっては大きな仕事になると思うのです。そしてまた、先ほど竹谷委員のお話の通りに、これは総合的にやはり計画しなければなりませんので、従って、関係大臣が審議会委員になっていただいて、この計画についていろいろ参画してもらうということが必要だと思いますので、そういう意味において、この審議会というものが、お言葉のようにあるいは大げさということになっておるのではないか、こう思うのであります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 提案者の言葉じりをとらえるわけではありませんが、この開発促進法は、計画をするが、実施が非常に大事だ、力のある者が審議会委員になっていなければならぬ。一方、国土総合開発は、これは計画だけで、実施はどうでもいいんだという、そういう意味でおっしゃったのではないと思うけれども、これはいずれも同じように開発促進法であって、全国的な、あるいは地方的な特定地域、都道府県、そういう全体的な開発計画を作り、そうして実施せんとするのが国土総合開発法であり、また臨海地域の開発促進法は、臨海地域について開発促進しようというのであって、計画並びに実施については同じように熱意を持ってやらなければならぬ。臨海地域の方は熱意を持って実施をするが、国土総合開発は、紙の上にプランを作ればそれでいいんだという趣旨では、私は絶対にないと思う。この点、菅野長官に承りたい。国土総合開発計画は、計画だけで、実施は熱意がなくてもいい、促進法の方は、大いに熱意がなければならぬ、こういうふうにお考えかどうか、国土総合開発の担当大臣から一つ承りたい。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 ちょっと誤解を解くために私から……。決して今のお話しになったような意味ではございません。ただ、国土総合開発は、計画を立てまして、もちろん熱意を持って国土の総合開発を進めなければなりませんから、熱意を大いに傾けてやらなければならないことでありますが、実施の段階になりますと、各公共事業等につきましてはそれぞれの担当の役所がありまして、これらの事業を進めていくことになり、また地方で担当いたしまする、都道府県あるいは市町村の担当事業につきましては、それぞれのところで立案をして進めるわけでありますが、私ども見ておりますと、せっかく相当の企画は立てられておりましても、その実施にあたりましては、国の直轄をしまする事業については、もちろん、これは政府の年度予算に入らなければ、事業は、計画はあっても、実施はできません。それから地方団体の実施する分につきましても、それぞれの立法もありまして国の補助率等がきまっておりますから、その補助率に該当する金額が予算編成上盛り込まれてこなければ、地方は勝手に実施することができないということになっておるわけであります。かような状態で、予算編成に当たりまする大蔵当局としては、国の財政事情等を勘案して、それらの要求に対しては逐一厳格な査定をいたしまして、検討を加えた上で、また国全体の各種の施策をにらんで予算編成をいたしますから、討画はありましても、大蔵省の予算査定というものに非常に現実の上で私は縛られておると思うのです。この法律案の臨海地帯開発について違います点は、そのようなことで進まない場合には、たとえば、十六条に基づく特殊機関のようなものを、実施方法として審議会が審議してきめまして、そして推進をすることができる、かような方法によって、国費の支持ももちろん得なければならぬと思いますが、国費の支持以外の資金も吸収をいたしまして、合理的な開発をはかっていくことを促進いたしたい、こういうようにまたさらに一段と実施について意を用いていきたいというのが、この法律案を立案しました考え方の基本でございます。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 国土総合開発は計画でありますが、その計画に基づいてまた実施案もそれぞれ考えていくのでありまして、今中村さんから言われた通りであります。臨海地域開発促進法案は、今のお話の通り、やはり事業を実際計画していく案でありまして、双方ともに計画の実現を期して計画を立てるものでありますから、一つさように御了承願います。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 中村さんのおっしゃる趣旨は了解できないわけではありませんが、結局、国土総合開発法も、また臨海地域開発促進法案も同じわけです。ただ、従来国土総合開発に対して実施の熱意が非常に乏しかった。これではいかぬから、関係大臣をみんな網羅して、これが熱意を持ってやるということによって特に臨海地域開発促進をやる、その熱意は了とするものでありますけれども、国家全体から見て、国土総合開発のうちのある部分だけを特に取りのけてやって、ほかを軽んずるということになれば、これは本末転倒で、どうしてもやはり国土総合開発ということに重点を置きつつ、そのうちで国土総合開発の発展から必要なところを早く強力に実施する、それには臨海工業地帯が必要だというならば、それでいい。しかし、これだけを、特にこうした大臣を並べ、国土総合開発法を軽んずるような——大体これは法制の建前そのものに問題があり、審議会の作り方に非常な疑問が出てくるので、孫や曽孫の方が非常に偉そうで、御本尊がどうも軽視されているという形がここに現われている。これはどうも行政の紛淆を来たすものであって、政策的に、また国家の計画から見ましても、逆でなければならない。重ねて言いますが、これは都市計画法であり、埋立法なんです。全国的な、あるいは地方的な国土総合開発の全体を担任する重大な国土総合開発法には、あらゆる大臣が全部関係あるわけで、臨海地域開発促進法に関係のあるどころの騒ぎじゃない。こういう重大なものが軽んぜられている。国土総合開発の一局部にすぎないこういうものに重点が置かれて、もとが軽んぜられているというところに日本の経済政策の欠陥があり、また、これでは、所得倍増なり三倍増なんということはなかなか達成できないのではないかと思うのであります。  そこで、この間の新聞報道によると、六日か七日あたりの閣議で、この臨海地域開発促進法について政府としてどういう態度をとるかということを協議したが、数人の閣僚からいろいろ意見も出て、十一日かの閣議に持ち越しになった、この促進法に対して政府としていかなる態度をとるかはまだまとまっていないという記事がありましたが、これは一体閣議ではどうなっておりますか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 この法案が本日ここの委員会で上がるというようなことを承りましたので、一応政府として態度をきめなければならぬというので、昨日の閣議にかけて相談したのであります。ところが、この法案についてまだ委員会の運営についてはっきりしていない点もあるという話が出まして、それではもう少し委員会の推移を見て政府の態度を最後にきめようじゃないかということで、最後の態度をきめることを延ばしておるような次第であります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 そこで企画庁長官、どうですか、私は、時間もあまりないので、一、二の要点だけに触れたのですが、これは再考する必要があるとあなたは考えませんか。経済企画庁の立場で、また日本の長期経済計画を立てる上から、また全国並びに地方の国土総合開発を担当する主務大臣として、これはどうあるべきか、あなたの考え方が中心でなければならぬ。急いでこうした法案を作って、孫、曽孫が勝手ぼうだいするよりも、おやじがしっかりして基本計画を立て、それにのっとってこれもやっていく、こういうようにしてもおそくはない、こう思うのですが、どうですか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 この法案が通過しますと、その事務は私の経済企画庁で所管することになっておりますから、幸い親のもとで育てることになりますから、その点は心配ないと思っております。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 ところが、その親がふぬけなんです。まずその方の主体性を確立することを最初にやってもらいたい。それから孫や曽孫のことを考えてもらいたい。民主主義の世の中ですから、息子も孫も大事ですが、自分の人権を確立することがまず基本でなければならぬ。その自分の人権、自由を確立していないでふらふらしておっては、孫や曽孫のことはとても考えることができませんし、りっぱな教育もできません。まず自分を作ることに心魂を注いでもらいたい、こう思うのですが、いかがですか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 お話の通り、国土総合開発がおくれているということについてはわれわれも責任を痛感いたしておるのでありますが、長期経済計画と随伴してこの国土総合開発を振興したい、こう存じております。従いまして、この臨海地域開発法案も国土総合開発と関連して進めなければならぬので、幸いに五条にそういうことをうたっておりますので、従って、親のもとを離れて独走するというものでは決してないのでありまして、国土総合開発と相提携していき得るとわれわれは考えておりますし、経済企画庁でこの両方の事務を扱かっておりますから、その点は独走しないように十分注意して、御心配のないように運営していきたい、こう存じておる次第であります。

竹谷源太郎社会クラブ

○竹谷委員 これはもう少し子供の誕生をセーブしておいて、自分の方がしっかりしてから分娩さす、生理的にそんなことはできないかもしれないが、法律だからできるわけですが、そういうようなお考えはありませんか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 これは議員立法でありますので、この法案をどうするかということは、やはり皆さん方に一応おまかせして、そうして皆さん方によって適当に審議し、また、きめていただきたい、こう存じておる次第であります。

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 この際暫時休憩いたします。     午後零時五十九分休憩      ————◇—————     午後零時五十九分休憩     〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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