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33回国会衆議院1959/12/04

国土総合開発特別委員会 第10号

発言数
93
登壇者
12
会派数
2
開催日
1959/12/04

会議録

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 これより会議を開きます。  この際、去る十月二十八日本委員会に付託になりました、日野吉夫君外二十三名提出にかかる、東北開発促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 本案につきましては、すでに第三十一回国会においてその趣旨の説明を聴取いたしたのでありますが、この際、提出者より趣旨の説明を求めることにいたします。北山愛郎君。

北山愛郎日本社会党

○北山議員 ただいま議題となりました東北開発促進法の一部を改正する法律案につきまして、その理由を簡単に御説明申し上げます。  この案は、すでに第三十一国会におきましても提案理由を説明したところでございますが、この改正案の要点は二点ございまして、第一点は、東北開発促進計画に基づく事業に対する国の負担割合の特例の規定、すなわち本法の第十二条の規定を合理化しようとするものであります。すなわち、法第十二条第二項は、開発促進計画の事業費についての国の負担割合の特例を、その団体が地方財政再建促進特別措置法による再建団体あるいはいわゆる準用団体でなければ適用しないということになっておるわけでありまして、これは東北開発という問題と、地方団体の赤字再建という問題と、そういう関連性のないものを一緒にした、きわめて不合理な規定でございまして、本法が昭和三十二年に審議をされました場合におきましても、この不合理性については詳細な論議をされたところでございます。また委員の各位一般にもこの点が承認をされていると思うのでございます。ことに岩手県のようなところでは、再建計画が明年度昭和三十五年度で終わるわけであります。三十六年以降は再建団体でなくなるわけでありまして、そうなりますと、本法のまま参りますれば、明後年以降は岩手県は東北開発促進法第十二条の特典を受けることができないというようなまことに不合理な結果になるわけでございまして、こういう点からしましても、この規定の改正は急がなければならないという事情にあるわけであります。そこで、この改正案の第十二条の趣旨は、地方財政再建促進法とこの十二条とを切り離しまして、赤字団体であろうとなかろうと、それにかかわらず、開発計画の事業で、地方財政再建促進法の第十七条に基づく政令に列挙されておるような事業に該当するものについては、国の負担割合を二割引上げんとするものであります。  改正の第二点は、東北に多い国有林を東北開発のために活用しようとする規定でございます。御承知のように、東北には非常に国有林野が多いのでございまして、その蓄積量におきましては、全森林の半分にも達するというような状況であります。従いまして、このような林野を東北開発のために活用するということは、東北開発の促進のためには絶対に必要であろう、こういうふうに思うのでございますが、この改正案におきましては、東北の農業生産力の向上あるいは畜産の振興等のために必要と認める場合におきましては、可能な限り国有林野を売り払い、貸付または使用させることができるように政府は努めなければならぬ、こういう規定を設けたわけであります。そして、その国有林野の活用の場合には、知事が意見具申をすることができる、農林大臣に意見を出して、その意見が合えば、その線に沿うて政府が国有林野の活用をはかるというような規定を設けておるわけであります。  以上二点は、いずれも当然やらなければならない改正点であると思いますので、本委員会の御審議を願いまして、多数の御賛成を得ましてすみやかに成立することを期待するものでございます。  以上、提案の理由の説明を終わります。

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 本案に対する質疑は後日に譲ることにいたします。      ————◇—————

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 次に、前会に引き続き、臨海地域開発促進法案を議題とし、質疑を続行いたします。  質疑の通告があります。順次これを許します。長谷川保君。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 本法案の重要なポイントであります第十六条の特別の機関、その特別の機関を作るということは、必ずしもこういう法案でなくても、たとえば公団法案あるいは何々臨海地域開発会社法案というようなものを単独に出しても、当然それはできると考えられるのでございますけれども、その点はこういうような法案にしなければならないという理由が私にちょっとのみ込めないのです。単独にいたしましても当然でき得ると思いますが、その点はいかがでございましょうか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 単独立法はやがて特別機関を設ける場合には当然せなければならないことでありますが、単独立法だけで特別の機関を作りました場合に、この法案の骨子になっておりますような総合的な企画が付与されることが困難であろうと思うのであります。従いまして、この法律を基本といたしまして、その上に立って、指定地域の全部または一部の開発を担当いたします特別の機関ができます場合には、その特別の機関は、どこまでもこの基本的な法律の総合性のもとに作業しなければならないことになりますから、そのような仕組みで参りたいという考えでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 もちろん、この法案でやってもできるのでございますけれども、同時にまた、国土総合開発法に書かれておりますいろいろな事業を実施する機関といたしまして、公団法案とか、あるいは何々特殊会社法案というようなものを出せば、それだけで私は当然できると思うのでございますが、そういう点はいかがでしょうか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 特別の機関を設置いたします単独立法におきましてそのような趣旨を明記すれば、できないことはないと思うのでありますが、ただ、この法案のねらっておりますところは、単にそれだけではなしに、現在各府県の免許等によりましてばらばらに進行いたしております臨海地域の開発を、まず基本的に総合的なものにさせたいということが、本法のねらいでありまして、総合開発法によって総合開発あるいは特別地域の開発等の計画を立てることはできますけれども、本法に定めようとしておる全部の目的を達することは不可能であると考えるのであります。かようなわけで、新たにこの立法をいたしまして、それらの隘路を解決して参りたいということでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 経済企画庁に伺いたいのですが、国土総合開発審議会の最近の運営の状況はどうなっていますか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 国土総合開発審議会の運営につきましては、最近はこれを開く必要がまだ生じておりませんので、開いておらないようでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 しかし、この総合計画その他を立てるために、当然総合開発審議会というのは運営はされているんですね。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 国土総合開発審議会でいろいろ御審議願うべき案件が生じました場合には、会長が招集いたしまして、開くことになるわけでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 それではほとんど停止状態なんですか。実際はそうでもないのですか。必要に応じて実際やっているのですか、休止状態なんですか、開店休業なんですか、どうなんです。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 本年は、東北地方の開発審議会、九州地方の開発審議会、これらのものが開催されましたのでございますが、そのほかに特に国土総合開発審議会にかけて御審議を願うべき案件がございませんでしたので、しばらく開いておりませんようでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 先ほど提案者のお話の中の、五十町歩未満の場合、それが事業会社等によってずいぶんと無計画に行なわれていることをいろいろ規制する必要があるということは、よくわかるのでございますけれども、国土総合開発法をよく読んでみると、どうも国土総合開発法でそれができないことはないと思う。まず経済企画庁に伺いますが、国土総合開発法の第二条によりまして、都府県の総合開発計画の問題が書かれております。この都府県の総合開発計画というのは、どれくらい計画がされておりますか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 都府県でそれぞれ総合開発の計画を立てられるところもございますが、都府県計画の関係の規定は、法律の第七条の二にございますが、このような正式の手続を経て上がってきておるものは、目下のところないようでございます。ただし、事実上都府県で開発計画を立てられまして、私どものところに示されておりますものは若干ございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 それは少し変な答弁だと思うんですがね。今の第七条の二の二項は「都府県は、都府県総合開発計画を作成した場合においては、建設大臣を通じて、これを内閣総理大臣に報告しなければならない。」とあって、しなければならないということになっておる。だから、都府県にそういう計画がありながらもこれが報告されないというのは変だが、建設省の方はどうなんです。建設大臣を通じて、これを内閣総理大臣に報告しなければならないというのは、もしそういう計画があるにかかわらず報告しておらぬとなれば、これは法律違反になる。それを見のがしておる建設省及び経済企画庁は変だと思うが、その点はどうなんです。

關盛吉雄建設事務官(計画局長)

○關盛政府委員 ただいまの御指摘は、第七条の二の、都府県の総合開発計画を内閣総理大臣に報告する場合の、建設省を通じて出てきておるものの状況についての御質問でございますが、都府県計画として正式に報告されておりますものは、先ほど企画庁から御答弁のありましたような状況でございまして、従って、私どものところにはまだ正式のものは参っておりません。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 参っておりませんではなくて、計画がないならいいんですよ。計画があれば報告しなければならないという法律でしょう。だから、それを計画があるということがわかっておりながら報告させないということになると、あなた方の法律違反ということになる。どうなんです。おそらく全国の都府県では全部できておると思うが、それが報告がないということになると、法律違反ということになる。あなた方がそれを黙って見ているという手はない。あなた方自身が責任を果たしておらぬということになるじゃないか。

關盛吉雄建設事務官(計画局長)

○關盛政府委員 都府県の総合開発計画でございますが、これは今御指摘のように、各般の事項につきましての地域の計画を網羅いたしておるものでございますので、まずこの計画を立てる場合におきまして、都府県が各種の総合開発の構想を立てまして、その構想に基づいて諸般の事項についての総合計画を作成するわけであります。従って、建設省といたしましても、もとよりこの都府県の総合開発計画の作成についての構想なり、あるいはまた、その計画の指導をいたしておりますので、何もやっておらぬということではないのでございまして、そういう形のものとしてでき上がった正式のものは、先ほど企画庁から御答弁がありましたような状況であります、こう申し上げたわけでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 各都府県には全部あると思う。今日の時代において、開発計画のないような都府県はあるまいと思う。だから、それがあなた方のところに報告されておらぬというのは変じゃないかというのです。報告されておらないとすれば、あなた方が怠慢だ。報告しなければならないと書いてある。それをほっておくなんていうことはない。だから、法律を作っても、それを眠らしておったのでは何にもならないのであって、僕は国土総合開発法を今度しっかり読んでみて、全部いけるという確信を持っておる。ただ、やらないからいけないのであって、やれば全部いけると思う。だから、今のように、経済企画庁あるいは建設省でも、指導はしておる、あるいは助言はしておる。けれども、どれだけやっておるのかわからない。わずかに数府県が報告しておる。正式の報告をしたのは数府県だというような、そんなばかなことはない。これは全都府県みなやっておるに違いない。それをやっておるのに、報告されておらないというのは変じゃないか。けれども、それを今まであなた方がうっかりしておりましたというならいい。それならそれで、お互いにあらためてまた相談をして進めるということはいいけれども、企画庁の言ったような事情だというのは変だと思うんだ。企画庁はその通りかね。実際において各都府県においてやっておるのを知らぬでおるのかね。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 ただいま私の方で、県の計画をいろいろと考えておられる県といたしましては、七、八県というふうに存じております。これは県の方でも、いろいろ建設省の方の指導を受けられまして、なるべく早くこの国土総合開発法に基づく都府県計画として作成し、報告したいというお気持で、いろいろ検討されておると思いますが、まだ県計画の正式のものとして、七条の二によって作成、報告するまでの内容に至っていないということから、この正式の手続をとっておられない、こういうふうに私どもは考えております。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 そんなばかなことはないですよ。あなた方は全部予算まで裏づけして金を出しているでしょう。だから、そんなばかなことはないです。あなた方が国土総合開発法を忠実に行なっておらぬ。そういうことだから、こういう法案が出てくるのです。そうでなかったら、国土総合開発法で全部いけるのです。あなた方がそういうことをやって、予算はつけてやるが、なすべき、法律できめられていることをやっておらぬというところに、こういう法律が出てくるようなすきが出てくる。先ほどのお話の、五十町歩未満の公有水面の埋め立ての問題、この問題は、たとえば国土総合開発法の第八条の四項を見ると、「内閣総理大臣は、必要があると認める場合においては、国土総合開発審議会の意見を聞いて、関係都府県に対し、地方総合開発計画区域の設定について、助言することができる。」と書いてあり、さらに第十一条には「関係各行政機関の長は、その所掌する事項に関し、関係都府県に対して、総合開発計画の作成上必要な助言をすることができる。」とあり、第十一条の二には、もっと明確に、「内閣総理大臣は、都府県が作成した総合開発計画について第四条第一項の規定による報告又は勧告を受けた場合においては、その報告又は勧告に基いて、当該総合開発計画を作成した都府県に対し、必要な勧告又は助言をしなければならない。」今度は「助言をしなければならない。」というように書かれておる。こういうように法律をちゃんと読んでみると、今日、臨海地域において五十町歩未満の公有水面を無計画に次から次に埋めていく、そういうことが将来非常な災いを来たす、従って緊急にこの問題は解決しなければならぬ、従ってこういう法律が必要だということは、今私が読んだだけの法律——まだほかにもたくさんありますが、これは後にまた申し上げますけれども、今私が読んだだけの法律を見ても、十分これで押えられると思う。また押えられなければならないことになる。問題は、最初に言った、都府県が計画を立てて、これを建設大臣を通して内閣総理大臣に報告しなければならないということをやっておらないと、それができない。しかし、もしもそういうような、黙ってどんどんやるというようなことであれば、この法律を作ったって、できはしませんよ。今の第七条の二、あるいは第八条の四項、第十一条、第十一条の二を読めば、今までの法律ではっきりと、この無計画に埋めていくのは押えられるじゃありませんか。法制局次長、途中からお見えになったが、五十町歩未満の公有水  面を無計画に埋めていくということは、今私の読んだ法律で押えようと思えば押えられると思う。この点はどうですか。私は今の法律を全部読んで参りますと、十分それができる。国土総合開発法の第二条、第七条の二、第八条の四項、第十一条、第十一条の二を読み合わせると、全部これはできる。まずそれをしなければならない責任が、内閣総理大臣にもあるし、都府県にもある、こうなってくると思うんだが、その点はいかがでございますか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 お話のように、都府県で総合開発計画を立てまして、いろいろ土地造成についての計画を加えていく、あるいは地方の総合開発計画を立てる、そういうようなことは、この法律にいろいろ手続もございますし、やってやれないことはないわけでございますが、ただいままでに私どもの方で都府県で作りました計画の構想等を見ておりますと、これは特定地域の総合開発計画とも同じような問題でございますが、非常に長年月にわたりました、たとえば特定地域の開発計画でございますと、十年間にこういうような資源の開発、災害の防除等をやりたいというような大きな計画になってくるわけでございまして、さような点、あるいは国土総合開発法で作ります総合開発計画には民間の計画は入っておらないというような点、そういうような点で、臨海地域開発促進法案の考えておられますような構想とだいぶ違っておる計画を都府県等でも考えておられるようでございます。まあ私どもこれでできないとは申せませんが、今まではさようなことで、臨海地域だけに限ってきめのこまかい計画を立てるというような指導までしておらないわけであります。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 だから、これはやればできるのです。ただ、やっておられない。しかも法律は、先ほど読んだように、第七条の二項では、都府県は建設大臣を通して内閣総理大臣に報告しなければならないということになっておる。また第十一条の二では、今度は逆に、内閣総理大臣が必要な勧告または助言をしなければならないということになっておる。だから、これをずっと読み合わせると、これはできるのだ。民間のものは、これは都道府県知事が許可するのですから、無計画に、でたらめに許可するはずはない。そんなことをしたら変ですよ。あとで非常に支障を来たす。変なことになる。先ほど、七、八県しか報告がないと言っているけれども、おそらく事実はそうではなくて、事実みんなやっている。どこの都道府県でもみんな開発計画をやっている。それがないなんという県はおそらくないと思うのだ。だから、この法律をちゃんとやればできると思う。  ついでに伺っておきますが、地方総合開発計画の報告などはあるのですか。——その前に、地方総合開発計画というのは相当進んでおると思うのですが、特定地域のみならず、地方総合開発計画ですね、これは相当進んでいるのですか。実情はどんなふうですか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 国土総合開発法には、地方総合用発計画というものを作ることができるようになっておりますが、現在までのところ、この第八条の規定によるような地方総合開発計画というものはないわけでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 さきにもちょっと伺ったのでございますが、国土総合開発法における第七条の、全国総合開発計画というものは、作成する意思があるのかないのか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 全国総合開発計画の作成が大へんおくれておりまして、この点は私ども非常に適当でないと思っておりますので、ただいま内容を検討いたしまして、至急作るように進めておるわけであります。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 もしその作成をするとすれば、第七条の二項によって、これは「全国総合開発計画は、前項の規定により作成された場合においては、これを都府県総合開発計画、地方総合開発計画及び特定地域総合開発計画の基本とするものとする。」と書いてあるから、従って、もしこの臨海地域の開発促進法ができても、これの基本となるべきものだと思うが、その点はどうですか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 法律の第七条の第二項に、全国総合開発計画ができました場合におきましては「これを都府県総合開発計画、地方総合開発計画及び特定地域総合開発計画の基本とするものとする。」こう書いてございますので、私ども至急勉強いたしまして、全国総合開発計画ができました暁におきましては、これを都府県の開発計画、地方の開発計画及び特定地域の開発計画の基本とすることになるわけでございます。しかし、ここには臨海地域の開発促進法に基づきます基本計画が入っておりませんので、この関係は別のものになるものと考えております。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 そういうことはおかしいと思うのだ。全国総合開発計画ができて、それらがここに書かれておりますあらゆる総合開発計画の基本となると書いてある場合に、この臨海地域開発促進法によりますところの基本計画というものは、それとは別個だ、そんなばかなことは考えられないじゃないか。この法案によって基本計画が立てられる場合には、当然この全国総合開発計画が基本となって、その上にこれが乗っからなければ変じゃないか。法律解釈をするまでもないと思うのだ。当然、道理から考えて——その計画ができた場合には、ここに書かれておりますような、今まで予想されておりましたすべての総合開発計画の基本となるという法律ができている。それならば、臨海地域総合開発というものも、当然これは、その甘味では、特定地域とか、あるいは府県の総合開発、あるいは地方総合開発のその一部分にしかすぎない。全部のものがここに入るはずじゃないか。臨海地域だけは別個である、それならば、全国総合開発計画というものは意味をなさぬじゃないか。全国総合開発計画が各種の総合開発計画の基本になるということは、当然考えられる。そうすれば、この臨海地域開発の基本計画というものは、当然全国総合開発計画の上に乗って、先ほど来提案者の方からは、これは一種の基本法だということが言われ、またこの中にも基本計画というものが書いてございますけれども、法律を正しく読めば、この計画というものは、当然全国総合開発計画というものがすみやかにできて、その上に乗らなければならぬ、あるいは、少くとも今日までできておりますような地方総合開発計画、都府県総合開発計画、特定地域総合開発計画と同じように、もし臨海地域の開発の基本計画というものができれば、当然その基本に全国総合開発計画があるのであって、これこそが一番基本であって、その上に臨海地域の基本計画が乗らなければならぬ。それでなければ変なことじゃないですか。これだけ別個に切り離されて、そして全国総合開発計画が行なわれる、変じゃないですか、そうは思わないですか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 国土総合開発法の第七条二項によります全国総合開発計画は、これが作成されました場合には「都府県総合開発計画、地方総合開発計画及び特定地域総合開発計画の基本とするものとする。」こうなっておりますが、ここに並べております都府県、地方及び特定地域の総合開発と申しますのは、国土総合開発法によりますもので、臨海地域開発促進法によります基本計画は入らない。従いまして、法案の方の第十五条にも、臨海地域開発促進法に基づく基本計画と、国土総合開発法に基づく国土総合開発との調整の条文を設けてあるわけであります。法律上はさように読むものと私ども考えております。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 それでは第二条に「この法律において「国土総合開発計画」とは、国又は地方公共団体の施策の総合的且つ基本的な計画で、」こう書いてある。この文章は、今あなたの御説明と衝突することになりはせぬか、どうです。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 国土総合開発法の第二条に、国土総合開発計画とは、こういう事項に関するものをいうということで、それぞれ列挙してございます。かようなものが、国土総合開発法に基づきます国土総合開発計画の内容になるわけでございます。さようにして作られましたものを、同じ条文の二項で、そういうものは、全国のものと、都府県のものと、地方のものと、特定地域のものと、こういうようなものがある、こういうふうに書いてございまして、全国の開発計画は、そのほかの三つの開発計画のもとになるのだというふうに書いてございますので、私ども、臨海地域開発促進法案に基づく基本計画というものは、ここの国土総合開発計画には入らないと考えております。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 そんなことはこじつけですよ。また、そういうようなことができることは不合理だと思いませんか。根本的な基本になる全国計画というものがあって、国または地方公共団体の施策の総合的かつ基本的な計画として、土地、水その他のもの等々は国土総合開発計画だ、こういうのだ。国または公共団体がやる総合的基本計画、これは全部入るのでしょう。ですから、このような臨海地域の法案は非常な無理があり、非常に不合理だ。こんなことをやっていったら、めちゃくちゃになってしまうじゃないか。それは調整するのだという。国土総合開発計画それ自体が、内閣総理大臣が、ある意味では親方になってやっておるのでしょう。閣議の決定を要するのでしょう。しかも、都道府県のみならず、都道府県の議会も通らなければならぬということになっておる。都府県総合開発、地方総合開発は、地方の議会も通ってこなければならない。そういうようなものを全然無視したものが一方にできてくるのは変じゃないか。ですから、この法案は非常に無理があると思う。日本の総合開発計画をめちゃくちゃにしてしまう法案だ。率直に言って、この法案は非常にいけない法案だと思う。国土総合開発法を十分にお読みになってくれば、こういう法案は出てこないと思う。だから、議員の皆さんはいろいろお考えになってやろうと思ったのでしょうが、それを補佐する各省やあるいは法制局はどうも間違っておると思う。こんな法案を作ったら、国土総合開発計画はめちゃくちゃになってしまう。調整するといっても——調整でするよりも何よりも、国土総合開発計画をしっかりやれば、こんなものは要らない。大臣も出てきておりますから、もう一点だけ聞いて、私は質問は次に譲ることにいたします。  国土総合開発法の第十条の二を見ると、ここでは、先ほどお話のような五十町歩未満の公有水面をめちゃくちゃに埋め立てていくというようなことは、あと非常に開発計画に困るというような場合を考えてみて、それをとめることができる、あるいは緊急にいろいろ措置をすることができるようになると思う。十条の二の途中の「当該特定地域の開発目標に照らして根幹となるべき事業又は緊急を要する事業及びこれらと密接な関係を有する当該特定地域外の事業の計画からなる特定地域総合開発計画を決定し、閣議の決定を求めなければならない。」という言葉がありますが、そうすると、ここで緊急を要する事業も、また根幹となるべき事業も、また今御提案の法案が考えておりますところの背後地その他のこれと密接な関係を有する当該特定地域外の事業の計画、これはみな押えることができると思う。これはそういうように読めませんか。だから私はこの法律をちゃんと読めば、そんなあぶないことをさせぬでも、全部緊急に押えることができるように思うのだが、どうですか。ただ問題は、今の特定地域の開発計画、あるいは都府県の開発計画というような、地方総合開発計画というようなものができておらなければ別だが、そういうものは各県でほとんど全部できておるし、また各県でそういう計画を立てるべきもの、こう私は思うのです。だから、そうなれば、今のような緊急のことなら全部これを押えられると思うが、そういうように読めませんか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 国土総合開発法の第十条の二には、「当該特定地域の開発目標に照らして根幹となるべき専業又は緊急を要する事業及びこれらと密接な関係を有する当該特定地域外の事業の」これこれ、こういうふうに書いてございまして、当該特定地域の開発の目標に照らしまして根幹となるべき事業あるいは緊急を要する事業等でございますと、こういうようなことになるわけでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 だから、あとの開発計画に非常に支障を来たす、あるいは都市計画その他に支障を来たすものは全部これでもって押えられる。そういう計画を立てていけば、特定山城開発計画、あるいは都府県開発計画、あるいは地方総合開発計画を立てていけば、これでできる。それをやらないでおけば別ですよ。それをやればできる、これで全部押えられる。でありますから、あえて提案者の御説明のようなことは、この法律を作らぬでもできるということになると私は思うのであります。しかし、もう大臣がお見えになったようでありますし、田中議員がお待ちでございますから、私はまだたくさん、二、三十質問を持っておりますけれども、一応きょうはこれでとどめておきます。この次にまたいたします。

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 田中織之進君。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 経企庁長官もお見えになったようでありますから私は伺いたいと思いますが、最初に、今審議をいたしておりまするこの臨海地域開発促進法案は議員提案でございまするけれども、すでに昭和二十五年に制定し実施されておる国土総合開発法があります関係から、これを忠実に政府の方で実施をしておれば、何も臨海地帯だけの開発促進法を議員提案で出す必要がないのではないかという考え方から、先ほど来、菅野長官がお見えになる前から、同僚の長谷川委員からるる国土開発法の規定に基づいて実は質問をされておるわけであります。藤巻政府委員の答弁では私ども全く納得することができないのであります。そこで大臣に私この点についてまず伺いたいと思うのであります。  国土総合開発法の第一条に、この法律の目的といたしまして、「この法律は、国土の自然的条件を考慮して、経済、社会、文化等に関する施策の総合的見地から、国土を総合的に利用し、開発し、及び保全し、並びに産業立地の適正化を図り、あわせて社会福祉の向上に資することを目的とする。」とうたっております。今回議題になっておりまする、菅野長官も在野時代には提案者の一人でありました臨海地域開発促進法案によりますると、第一条にはこの法律の目的をこういうように書いてあります。「この法律は、経済の発展及び人口の増加のすう勢にかんがみ、臨海地域における工業その他の用に供する土地の造成、利用及び関連請施設の整備に関する計画を策定し、その実施を促進することにより、産業基盤の育成強化と民生の安定向上に寄与することを目的とする。」、達成しようとする目的が、産業基盤の育成強化と民生の安定向上に寄与するという点においては、国土総合開発法の第一条にうたっておる目的と全く同一なんです。ただ、国土総合開発法の、全般に関する問題ですね、「経済、社会、文化等に関する施策の総合的見地から、」総合的な施策を進めるという見地が、この臨海地域開発促進法案によりますと、臨海地域における工業の発展のための、従って範囲が非常に限定されてきているだけの問題で、私は十分この国土総合開発法が忠実にこの規定の通り行なわれておれば、この種の立法を議員提案でしなければならない理由はなくなると思うのでありますけれども、その点について国土総合開発の推進の中心的な立場に立たれる菅野経済企画庁長官としてどういうふうにお考えになっておるか、この際お答えを願いたいと思うのであります。

村上勇自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長・北海道開発庁長官

○村上国務大臣 私からちょっとお答えしておきますが、私は立案者の意向をそんたくいたしますと、国土総合開発法は、河川総合開発とか、あるいは国土保全とかいうようなことを中心にしたもので、いわゆるこれを中心とした一般法である、ところが、臨海地域開発促進法案は、これに対して、臨海地域における工業用地等の造成促進を主としておる、こういう特別立法である、そういう関係であると思っております。たとえば、このことは、国土総合開発法に対する特別立法としての首都圏整備法というものがありますが、この関係と全く相似たものであるというように私どもは解釈いたしております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 村上建設大臣のせっかくの御答弁でありますけれども、大臣自身、ことに建設大臣は、国土総合開発法に基づいて、国としての建設部面を担当しなければならぬ大臣といたしまして、国土総合開発法をもっと読んでもらいたいと私は思う。国土総合開発法の第二条には何と書いてあるか。「この法律において「国土総合開発計画」とは、国又は地方公共団体の施策の総合的且つ基本的な計画で、左に掲げる事項に関するものをいう。一 土地、水その他の天然資源の利用に関する事項 二 水害、風害その他の災害の防除に関する事項 三 都市及び農村の規模及び配置の調整に関する事項 四 産業の適正な立地に関する事項 五 電力、運輸、通信その他の重要な公共的施設の規模及び配置並びに文化、厚生及び観光に関する資源の保護、施設の規模及び配置に関する事項」、またその次に、この総合開発計画というものが、国の計画、都府県の計画、二つ以上の都府県にまたがる出合の地方総会開発計画、さらに災害等の関係のための特定地域開発計画、この四つに分かれて国土総合開発計画というものが立てられて、それが実施に移されることが国土総合開発法で脱走されておる。従って、臨海地域開発促進法案はこの国土総合開発法がすでに十年も前に制定されて、今日、日本全体の総合的な計画が立案されておらないというような、これはある意味から見れば政府の政治的貧困と怠慢のために、与党の諸君が、当面緊急と思われる臨海地帯の開発を特別法で推進をしようというその意図はわかりますけれども、政府の立場から見るならば、村上さんのせっかくの御答弁でありますけれども、あなたは国の建設の担当者である立場において、全く国土総合開発法を理解しておらないということを暴露した以外の何ものでもないと思うのですが、その点はどうなんですか。私はそれを改めてもらわなければ、村上さんの答弁として伺うわけにはいかない。

村上勇自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長・北海道開発庁長官

○村上国務大臣 私は、立案者の意向をそんたくするにということを前提に置いてお答えをいたしております。従いまして、それは、なるほど田中さんのお話のように、これがなくても、土地の埋め立ても海面埋め立ても何もできますが、たとえば国土総合開発法というものがありながら、いわゆる首都圏整備法というようなものが特にここにあるというようなことと相似ておるということを申し上げたのでありますから、私が国土総合開発法を全然読んでいないとかいるとかいうことは、これは別な話でありまして、私は、そういうことを立案者は考えておられるのだろう、こういうことでありますので、御了承願います。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 私も提案者の意向を正しく理解していると思うのです。それは建設大臣村上さんよりは、提案者を代表してここに中村さんがおられますけれども、私の理解の方が提案者の気持をぴったり理解しておると思うのです。あなたたち政府の立場から見れば、私はやはりこういうものが議員提案——たとい今の政府は自民党による政党内閣であるといたしましても、与党からこういうような臨海工業地帯に関する特別立法を出されるということ自体は、政府の大きな怠慢だ、そういうことをあなたたち自覚しなければならぬと思うのでありますが、その点、直接担当している立場において、経済企画庁長官はどうお考えになっておるか、これでもいいとお考えになっておるのか、この際はっきり菅野さんからお答え願いたい。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 国土総合開発計画があるので、その上この臨海地域開発促進法を設ける必要はないではないかという御趣旨だと思うのでありますが、お話の通り、この総合開発計画がありますれば、これによって臨海地区に工業地帯を設けるということはできないことはありません。その点は田中委員の御解釈と私も同じでありますが、しかし、その目的をより早く達成するという意味においてこういう特別の法案が提出されたと私は思うのでありまして、そういう意味において、この臨海地域の開発ということが、目下産業あるいは人口の増加から喫緊の要務になっておりますので、それを早く促進するという意味においてこの法案が提案されたものと私は解釈いたしておるのであります。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 それは菅野さんも企画庁長官になられてからあまり長くないので、それ以前の責任まであなたに追究しようとは考えておりませんが、国土総合開発法が制定をされたのは、実は今から九年前、昭和二十五年の法律第二百五号で成立をいたしておるのであります。しかもこの法律によりますると、内閣総理大臣は国土開発審議会の議を経まして、国土総合開発に関する国としての基本計画を定めなければならぬという規定があるわけであります。それが九年経過いたしておりますけれども、国のいわゆる総合開発計画というものが現在まだ立っておらないことを菅野長官御存じですか。なぜそれが立たないか。昭和二十五年以来、この間ずっと現在の自民党を中心といたしまする保守党の内閣が続いてきて、それでいてなぜこの国土総合開発に関する基本計画が定まらないのか、その理由を明らかにしていただきたいと思います。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 今田中委員のお述べになった点につきましても、実は私がこの経済企画庁の仕事を担任したときに、その点について私も実は同じ疑問を持ったのであります。いろいろ事情を聞いてみますると、今まででもその問題については論蔵が重ねられ、あるいは数次にわたって試案も作成されたそうでありますが、全体的に意見をまとめることが、今まで非常に困難であったということを聞いておるのであります。ことに、長期経済計画の中へこの国土総合開発というものを取り入れるというようなにとにも関連いたしておるのでありまして、目下私の方で国民所得倍増の長期経済計画を立てておりますので、それの進行と関連してこの総合開発計画も立てなければならぬという事情があるということを聞いておるのでありますが、しかし、お話の通り、これはすでに法律ができてもう十年になんなんとするのでありますからして、いろいろ複雑困難な問題は含んでおるが、これはできるだけすみやかにこの総合開発計画を策定してもらわなければ困るということで、目下事務当局に私の方から督促しておる次第でありますからして、さよう一つ御了承をお願いしたいと思うのであります。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 国土総合開発法の第七条にはこういうように規定してあります。「内閣総理大臣は、関係各行政機関のと長の意見を聞き、国土総合開発審議会の調査審議を経て、政令の定めるところにより、全国の区域について、全国総合開発計画を作成するものとする。」ここにある「政令の定めるところにより」という政令がまだできていないのかもしれませんけれども、今菅野長官もお認めになりましたように、与党の党名はだんだん変って参っておりまするけれども、現在の自民党がこの九年間継続的に政権を担当されてきて、それでいて総合計画が立っておらないということについては、これはやはり政府もそれだけ、怠慢といえば怠慢でありましょうけれども、能力がなかったのだ、今日それを自認して、だから与党から、こういう特に緊急だと思われる臨海工業地帯の開発促進法が出た点はやむを得ないのだ、こういうことをあなたたちが認められるなら、またこの臨海工業地帯開発促進法に対する私ども社会党の態度も別に考えなければならぬことになる。実際には、今所得倍計画、これは第三次岸内閣ができたときのいわゆる政策として掲げられたものなんです。問題は所得倍増どころの問題ではなくて、とりに総合剛発計画というものが立たねばならない。別に、本年の四月ですか、工場立地調査法というような問題も出ております。村上さんが北海道開発庁長官を兼ねておられるわけですね。北海道開発の特別法、東北開発の特別法、九州開発の特別法、さらに四国・和歌山の特別の開発法が、今、百会の議決も経まして立案にかかっておるような段階です。私はしかしここで菅野長官に伺いたいのですけれども、国土総合開発計画が全体をにらみ合わしたものが立てられるということになれば、北海道は北海道、東北は東北、九州は九州、四国・和歌山の開発法が出ると、今度は中国開発促進のことを、中国五県の諸君が、関係の県の諸君とともに、おれたちの中国地方もやってもらわなければいかぬ、こういう動きをすでに示しておる。そんな形で、総合国家として、そんなこま切れの開発促進法を持たなければならない——臨海工業地帯の問題も緊急なことはわかります。今の工業の発展の段階から見て、工業用の土地を積極的に造成しなければならぬということはよくわかりますけれども、これも言うてみれば、私はこま切れ開発計画の一つだと思うのです。そういうものは、いわゆる経済企画庁の立場において芳しい傾向だとあなたはお考えになっているのですか。あなたの答弁を伺っていると、そういうよつうにしかとれないのですけれども、私は、日本という総合的な国家として、またこれだけ経済が安定してきたということをあなたたちが言われておる段階においては、ここでは、やはり全国を見渡したところの総合画というものが立てられなければならぬものだと考えるのでありまするけれども、あなたは、現状のこま切れ的な開発計画が出ることが正常な形だとお考えになっておるのですか、その点についてのあなたの御所見を伺いたいと思います。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 総合的な国土開発計画というものは、これはなかなかそう簡単にできるものではないと思うのでありまして、かりに昭和二十五年にこの法律が出て、まあ一、二年でそれができておっても、それはもう根本的に訂正されておるものだと私は思うのであります。田中委員も御承知の通り、昭和二十五年と今日とを比較いたしまして、日本の産業経済というものは格段の発展を遂げておりますから、従って今から七、八年前に立てた計画というものは、もう根本的にやり直さなければならない問題かと思うのであります。そういうようなことで、この日本の産業経済の伸展ぶりから、なかなかこの総合国土開発というものは、そう簡単にはできがたいものだと私は思うのであります。一方におきまして、東北開発の促進、あるいは九州開発の促進、あるいは四国開発の促進というようなことが出ておるのでありますが、これは後進地域の開発という意味を持っているのでありまして、そういうところで一つの計画を立ててもらい、そしてそれぞれの地方々々の計画をまた総合して、そして総合国土開発というものを積み上げて作れば、それもまた一つの便法かと思うのであります。でありますから、日本の経済が今後一体どうなるかというようなこと、そういうすべてのことを判断してこの総合開発計画を立てなければなりませんから、今までできなかったということは、私もその点においては無理がなかったと思うのでありまして、東北、九州などの計画も大体作られておりますから、それらに基づいて、そしてまた一方においては長期経済計画も立てておりますから、それらを総合して今後国土開発計画を立てていきたいと考えております。また同時に、この臨海地域の開発もこれが促進されれば、総合開発の中に取り入れてまた全体の総合開発ということが盛り上がってくるのじゃないかと思っておりますので、今までは部分的にこういう総合開発の仕事を続けてきたのでありますが、そういう意味において部分的の仕事が完成すれば、また全体的の一つの仕事を完成するように今後われわれは努力したいと考えておる次第であります。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 国土総合開発法が制定された当時の、かりに昭和二十五年から一、二年の間に総合計画というものが策定されて、今日の事情の変化しておる段階において、そういうものが大きく変更され、修正を加えなければならぬ事態になるであろうということは、これは物事の発展の原理でありますから、われわれも理解するにやぶさかではないのであります。私は、だからこそ、あえて社会主義国家の例をとるわけではありませんけれども、ソ連におきましても、あるいは中華人民共和国におきましても、いわゆる総合開発計画というものを、大体五年を目途といたしまして、すでにソ連においては第五次五カ年計画の実施段階に入っておる、中華人民共和国またすでに第二次の五カ年計画の実行過程に入ってきておる、そういう意味において、私は、やはり日本におきましても、経済企画庁、並びに——いろいろなことを申されますけれども、日本の役所の諸君は、企画力というような点については、戦時のいわゆる官僚統制時代の企画力だという悪口を言う者もありますけれども、ある意味から見れば、終戦直後の状況を見るならば、民間よりもはるかに官僚諸君の方が企画性を持っておるという点を私も認めるにやぶさかではないのです。そういう点から見て、これはかりに昭和二十八年なら二十八年に立てられた計画だけれども、五年経過した今日の段階においてはこういうように変更しなければならぬ——変更されることは決して恥ではないのであります。それだけ進歩しているのでありますから。私は、今日に至るも、それならばいつこれを出すということもまだ発表できないような段階にあること自体が、政府として情けないことじゃないかと思うのです。今直ちに発表することは困難だといたしましても、総合的な、いわゆる基本計画の荒筋だけでも、発表しなければならぬ段階にきておると思うのです。四国・和歌山総合開発の次に中国開発が出てくる、そういうことになると、あなたは後進地の開発から順次進めておるのだということでありますけれども、先ほどから村上さんが言われるように、首都圏整備というようなもの、これは後進地開発というような立場じゃなくて、首都圏を整備しようという考え方の上にわれわれも賛成して法律ができておることは承知いたしておりますけれども、私は、そういうようなものの上に立った総合的な計画なり方針というものを国政の上において示さなければならぬ時期に来ておると思うのです。それは今直ちに困難だといたしましても、大体いつごろ出せる見込みであるか、そういうような努力が現に続けられているのかどうか、その点についての菅野長官の答弁をわずらわしたい。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 田中委員のおっしゃった通り、全国的な総合計画というものの必要性は、私も痛感しております。この各地の後進地域の開発計画を立てると同時に、全国的な開発計画をやはり立てなければならないという必要性を一そう私も痛感いたしておるのでありまして、この問題につきましては、お言葉を待つまでもなく、われわれの方でも、今後全国的な総合開発計画というものを作り上げたいということですが、これにはやはり予算を伴いますので、予算は十分にちょうだいいたして、そして大々的にこの計画を立てていきたい、こう存じておる次第であります。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 菅野さんにしっかり勉強していただかないと、議員提案がまだ成立するかどうかわからぬ前から、昭和三十四年度から、臨海地帯の開発公団なるものの予算請求が、通産省と運輸省と建設省の三省で——三省公団と、こういっておりますけれども、そういうものがすでに進められて、先日来からの委員会で——きょうは特に関係大臣の御出席を願ったという点も、この点に関連があるから、関係大臣からわれわれの問わんとするところを聞いてもらいたいということで来てもらっておるわけなんですが、藤巻開発局長のお話によりますと、運輸省なり建設省なり通産省で、こういういわゆる臨海工業地帯開発公団構想なるものが進められて、われわれ国会議員にも、来年度において事業にかかると予定されておる十二の市町村長から、こういう具体的な計画が進んでおる、何とか一つ実現をしてくれといって、私の出身地の海南もこれに入っている関係から、海南の市長からこれを届けられた。一体、こんなものがいつ進められているのだ、こういうことでわれわれがこれに手を入れたのでありますけれども、聞くところによると、運輸省の外郭団体である港湾協会で、事務当局からそういう計画を聞いたので、出した。これは三十四年度にも計画されて、三十五年度の予算要求をやろう、政府出資が二十五億、資金運用部から百億でありますか、あと民間から二十五億、全体で百五十億、これだけの資金計画のものが進められているのに、総合開発の総元締めである経済企画庁がまるっきりつんぼさじきに置かれているというようなことは、これは正常な行政のあり方だと、菅野さん、あなた自身お考えになりますか、どうですか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 今お話しのこのパンフレットは、私数日前初めて局長から承ったのでありまして、こういう案ができておるということは全然知らなかったのであります。これはどういう計画になっているか知りませんが、この臨海地域開発促進法の第十六条によって、どういう組織でやるかということはきめられる問題であって、これが先に出ておるということについては、実は私も驚いた次第であります。これはこれといたしまして、私たちの総合開発計画につきましては、ぜひ一つ来年度では予算を獲得してそうして着手したい、こう存じておる次第であります。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 総合開発法に基づいて、必要な資金並びに予算はみなとらなければならないという積極的な規定があるわけです。私は、その点は、来年度の予算編成ももう具体的に進んでいることだと思う。これらの点について積極的にやってもらわなければならないと思うのです。  そこで、さらに私具体的に伺いたいのでありますけれども、菅野正長官は、これは経済企画庁の中にあるということでありますが、鉱工業地帯整備協議会というもの——これは関係各省の協議機関ではないかと思うのでありますけれども、そういうものがある。それで、従来からの京浜であるとか、あるいは阪神であるとかというふうないわゆる四地帯のほかに、幾つかの地域を含めまして、鉱工業地帯整備協議会で、いわゆる臨海工業地帯として、今度の関発促進法とは別に調査を進められているようなことを伺っておるのでありますけれども、菅野長官は、この鉱工業地帯整備協議会というものが一体どういう仕事をなされておるかということを御存じなのかどうか、また、この鉱工業地帯整備協議会というものは、もし長官が直接御存じなければ、政府委員からでも、これがどういう仕事を従来やってこられたのか、この点についてお伺いしたい。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 この協議会は、予算をとる必要上、事務的にでき上がっている協議会でありまして、事務当局で各省といろいろ連絡して協議をして、特別の予算を獲得する、あるいは計画を立てるということでやっておるのでありまして、私たちはこの協議会には全然タッチしていないのであります。事務当局がやっている協議会じゃないかというふうに聞いております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 それでは、この点は藤巻さんからお答えを願いたいのでありますが、鉱工業地帯整備協議会というものがありまして、いわゆる開発公団の構想なるパンフレットの中にある十二の開発予定地ですね、そういうようなことは、すでにこの協議会からの連絡で、関係府県は、この臨海工業地帯開発促進法ができれば、自分らのところは、この法律によるところの——もちろん審議会の議を経なければなりませんけれども、それに置きかえられるのだというような理解のもとに、いろいろの資料の整備等をやっておるように私は連絡を受けているんです。それはなぜかというと、私の和歌山県の大阪寄りから有田市に至るまでのいわゆる北部臨海地帯、これもやはりこの鉱工業地帯整備協議会の指定というか、そういう予定地に入っておるというような行政当局の意向を受けて、それから一つは、先ほど申し上げた工場立地調査法に基づいて、本年度に和歌山市の部分が調査も現に進んでおる状況であります。そういうような仕事をやっておられるとすれば、私が先ほど質問を申し上げた三省公団の構想なども、具体的に経済企画庁が御存じがないはずはないように思うのでありますけれども、その点は、具体的な仕事はどういうことなんですか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 鉱工業地帯整備協議会というものを、実は昭和三十一年の秋から、通産、運輸、建設、経済企画庁の事務当局が集まりまして作っております。これは何をするのかと申しますと、今までできております工業地帯のいろいろな関連の諸施設を整備するという目的から、実はなるべく各省そろって一つの方向に向かって予算をとりたいということで、事務的に連絡をするという協議会でございます。お話のように、最初は京浜、名古屋、阪神、北九州の四地域を取り上げまして、この地域の産業基盤の整備につきまして、各省大体歩調を一にして予算を要求しようじゃないかということからできたのでございますが、その後、播磨と、駿河湾の臨海部と、和歌山県の北部臨海部とを加えまして、ただいま七地域につきましてそういう事務的の相談をやっておるところでございます。ここで三省公団の事業予定地として三十五年度に予定されております十二地域を取り上げて、その十二地域が臨海開発地域として指定されるであろう、あるいは、ただいま申し上げました七地域が臨海地域に指定されるであろう、そういうお話が出たかのように承ったのでございますが、全然そういうことは関係ございません。私どもは、現在の七地域につきまして、事務的にいろいろと協議を進めておった、こういうことだけでございます。私ども、三省公団の事業予定地等につきましては、このパンフレットができて、すっかり方々に配られてからあとで概略の説明を承った程度でございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 今藤巻さんの答弁を伺っておりますると、この間から磯野企業局次長や、運輸省あるいは建設省の関係で、三省公団の問題について——これは直接この議員提案との関係はないとはわれわれ考えておらないわけでありますけれども、やはり問題が出てくるのじゃないですか。いずれその点はあとで触れますが、そういうような関係だから、私は、やはり国土総合開発計画というものが、全体的な高い立場に立って総合的に施策を進めるというようなことにはならない結果になってここにも出ているのだ、こういうふうにも考えるのでありますが、その点はいずれあらためてお聞きすることにいたします。  そこで、せっかく菅野長官がお見えになられておるので、国土総合開発の、いわゆる国としての総合計画を一日もすみやかに出してもらいたいという立場から、この点はもうすでに長官の脳裏に私は構想を描いておられると思うのですが、第四条に「総合的な計画の基本となるべき事項について定めるもの」と、こういうようになっております。一体総合的な計画の基本となるべき事項というのはどういうことなんでしょうか。これは国土総合開発法の関係でございますが、この点を一つ。総合的な計画の基本になるもの、基本方針でありますが、この点は、大体構想をお持ちだと思うのでありますが、その点はいかがでしょうか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 今の田中委員のお尋ねは、四条の二項の一号ですか、「総合開発計画の作成の基準となるべき事項」ということのお尋ねであったかと思いますが、これは私の方ですでに作っておりますので、もし御希望であれば、政府委員から御説明させることにいたします。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 その基準となる事項はすでにできておるということでありますが、この際明らかにしていただきたい。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 国土総合開発法第四条第二項第一号の「総合開発計画の作成の基準となるべき事項」、これについてのお尋ねと考えますが、特定地域の総合開発計画につきましては、私の方で作ったのがございますので、もし必要でございますれば、資料でお配りいたしたいと思います。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 それは非常に重要な問題だと思うので、次会までに資料として出していただきたいと思います。委員長においてお取り計らい願えますか。

藤巻吉生総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○藤巻政府委員 資料の要求がございましたので、さように取り計らいます。

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 この次までに資料を提出するそうですから……。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 実はそれが出ますと、私がこれから提案者の中村さんに伺いたい問題が非常に明確になると思うのでありますが、その点が次会になるのでやむを得ません。  そこで提案者の中村さんに伺います。今度の臨海地域開発促進法の四条に、いわゆる開発の基本計画を審議会できめるということになっておるわけでありますが、その場合に、前に、「臨海開発区域における土地の造成、利用及び関連諸施設の整備に関する」という制限的な文字がついておるわけでありますが、「総合的な計画の基本となるべき事項について定める」とあるのでありますけれども、これは具体的にはどういうことをさすのでありましょうか、中村さんからお答えを願いたい。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 この基本計画にはこの四条に明示してありまするように、臨海開発区域における土地の造成——これは造成の規模あるいは方法等も含まれると思います。それから、利用及びそれに関連をいたしまする諸施設の整備、これらに対して基本的な事項を審議会の議を経て定める、こういうことでございまして、これは大体この四条に明示してありまする通りで、他に意味はないと思います。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 そういたしますと、本日資料でいただきました臨海地域開発促進法と関係なしに、いわゆる三省公団の関係で、公団法の中に実体規定を入れるという関係から、ここに三十五年十二月として、通産省の企業局、運輸省の港湾局、建設省の計画局のいわゆる三省の関係から出ておる「工業地帯開発公団法案要綱案」というものが出てきておりますが、私は、何もこの促進法というものを特に作らなくても、こういう工業地帯開発公団法の中に実体規定を設けることで、十分その基本的な方向というものは表わし得るのではないかとも考えられるのでありますけれども、その点は、提案者の中村さんの方ではどういうようにお考えになられたわけでしょうか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 もし、俗に申しまする三省公団というものができましても、これは開発及び土地の造成を実施いたしまする実施機関でございまして、その実施の基本となるべき諸事項を、総合的な立場から審議会の議を経て、内閣総理大臣が閣議の決定等も経て定めると、やはりこういう基本を付加することが当然必要かと思うのであります。また同時に、そういう公団ができるならば、公団は民間会社とは違って、やはり公的性格を持ったものだから、それで一切ができるじゃないかと、こういう御意見のように拝聴いたしましたが、その点になりますと、公有水面埋立法との関係、その他、第五条に列記してありまするような各種の関係法令が幾つかあるわけでございますが、これらとの関係、それから第六条の都道府県知事の権限との関係、これらを解決して参りまするのには、公団法というものは公団の使命及び運営についての立法ということになりますから、やはりこのような基本的な立法措置が必要である、かように私ども実は考えておるわけでございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 私も、中村さんの言われる点は理解できないではないと思うのでありますけれども、今中村さんが述べられましたように、この法律の第五条には、河川法、公有水面埋立法、港湾法、漁港法、水産資源保護法、海岸法等、関係法令が多数ある。関係法令との関係で、これらの法令の規定による処分または事業が、基本計画に重大な影響を及ぼし、またはその円滑な実施に支障を及ぼすおそれがあると認められたときは、内閣総理大臣に申し出て、調整を行なうべきことになっておると思うんですけれども、そういたしますと、先ほど中村さんに伺いました基本計画のきまるまでには、まだ相当な——かりにこの法律ができて審議会ができても、今列挙されているような法律だけでも六つもあるわけです。いずれもやっかいである。府県、知事会から出ておる関係等から見れば、他の規則もこれに追加されるようでありますけれども、そういうことになると、非常にめんどうなことになると私は思うのであります。従って、基本計画というものがきまるまでには相当の時間がかかると思うのですが、そのように理解していいのでしょうか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 お説の通り、基本計画を総合的な見地に立って確定をいたしまするまでには、相当の日子を要すると私どもも考えるのであります。ただ問題は、その前に第六条等との関係で、今まで、各府県ならば府県知事の考えの範囲で、その府県の立場のみに立って埋め立ての免許などをいたしておりましたものが、本法の成立によりまして、それぞれ所管大臣の許可を得なければならぬということになりますし、その所管大臣は内閣総理大臣に連絡をしなければならぬことになっておりまするので、基本計画の具体的なものは相当の日子を要するにいたしましても、一たびそこが指定地域になりまして、基本計画の検討に入りますと、大体その地域の開発はどういうふうな方向でやるべきかという基本構想というものが出てくると思うのです。従いまして、第六条等との関係が生じました場合には、その基本構想の線に沿うものであれば、それは許可してどんどんやっていただくのはいいけれども、基本構想の線に沿わないものは、保留するとか、あるいはしばらく認可の手続を見合わせるとかいうようなことによりまして、高い立場に立っての総合開発の基本的な考えと食い違わないように十分調整ができるかと思うのであります。少なくとも、そういう意味において、この法律が成立しまするということは、現在のような状態に相当の総合性を直ちに付加することができる、それだけの効果は直ちに発生するのだ、かように考えておるわけでございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 そういたしますと、まだ基本計画もきまらないのに、三省公団の構想というようなものの中には、三十五年度の百五十億の資金量によるところの事業計画というものを立てられるということは、どうも先走っておる。善意に解しても、先走っておる。何かそういうことがねらいで——こういうものには、どうせ各省の退職するような人たちが、また理事者だとか何だとかいうような形で入るわけであります。人件費等についても、一億数千万円の予算を立てておられるようでありますけれども、そういうようなことのために、ある意味から見れば、与党が議員提案権に基づいてこの法案を出してきたような感じがいたすのでありますが、その点は、三省公団を計画されておる三省の関係では、われわれ国会議員としてはどうもそういうように受け取れて仕方がないのでありまするが、その点については何か御弁解がありますか。

内田常雄自由民主党通商産業政務次官

○内田(常)政府委員 このいわゆる三省公団は、ただいま議題になっておりまする開発促進法の十六条に基づく実施機関として設立されることになりますが、その成立をされるためには別に法律できめるという形になっておりますので、私どもの構想といたしましては、この促進法は、これは継続審査にもなっておるのでありますから、この臨時国会で成立をされることを前提といたし、公団法の方は、次の通常国会に予算とともに提出する、こういうことで、御承知のように、とにかく一応の予算は大蔵省に対しまして三省から要求いたしておるわけでございます。ところが、これはもちろん三者公団が予定をいたしておりまする四十の地域とか、あるいは三十五年度に着手をいたしたいと考えております十二の地域というものは、この促進法が制定をされますと、その促進法の二条によって、いずれも臨海開発区域として指定されなければなりません。なぜならば、これは十六条の規定によって、指定された区域の事業について適切かつ緊要なものを公団その他の特別な機関が行なうものでありますから、そういう建前であります。ところが、実際の問題といたしまして、公団の構想なり、あるいは今回の促進法の制定なりという機運が動きましたのは、申しあげるまでもなく、全国各地における港湾の埋め立て等が、今日ばらばらな形で、しかもまた、その実施の主体が十分の財政力もなしにやっておるために、このまま放置しておいたならば将来の総合的な計画が円滑に立ち得ないということは、だれの目にもおおむね想定がついているからであります。この法律が制定されますと、政府では各省と協議し、内閣総理大臣に申し出まして、指定区域をきめるわけでありますが、どういうものを指定の対象にすべきかということは、これはもう今日でも問題のある地点はできておりますので、そこで今まで申し上げましたような建前から、予算を要求する手段といたしまして、十二地点を選んで、おおむねそれらはこの法律が制定されましたならば指定されるであろうという想定のもとに出しておるのでありまして、別にこの区域について、通産省なり建設省なり、あるいは運輸省なりというものが、特別の因縁、人事の関係等がありまして先走って出しておるものではありません。でありますから、この法律が制定されました暁におきまして、臨海開発審議会の議において、ある場合には予算要求の基礎になっておる十二地点について変更があるかもしれないことは、私どもも考えないわけではございませんが、考え方の筋は今申す通りでございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 内田さんの今の答弁を伺っておりますと、内田さんはきょうこの委員会に初めて出てこられたわけなんでありますけれども、この間うちから、三省公団の問題について運輸省、建設省、通産省の担当者の方々の言われていることと違うのです。なぜかなら、もうすでに三十四年度の予算要求をするときに出しておる。従って、この臨海地域開発促進法の十六条のいわゆる特殊機関、そういう予定ではなくて考えておったものだ、そういうふうに理解してもらいたい——私らは、今あなたが正直にお答えになったような、やはりこの開発促進法の十六条にいうところの特殊機関だ、こういうふうに受け取っておったのでありますけれども、事務当局の諸君の答弁は、この法律が出てきたのは確かにことしの四月なんでありますから、昭和三十四年度の予算を昨年度においてやられたときからそういう構想があったのだ、従って、その点については三省限りの問題で、総合開発をやるべき経済企画庁はつんぼさじきに置かれておる。これは先ほど菅野長官も、藤巻政府委員も認められたような状況にあるので、この点がやはり解明されないと、何かこの開発公団は、公的な埋立機関とも、単純に考えれば、とれるわけなんで、それをこしらえるのが目的で回りくどい動き方をしている、こういうふうな理解で、だから何か利権がからんでいるのじゃないかというような邪推をされるような面もやはり出てくるわけなんですから、その点は、もし内田さんのお答えになるようなことだと、事務当局の諸君が今日まで委員会で述べられたことと矛盾することになるし、そうなるというと、どうも経済企画庁との連絡は、同じ政府の企画庁としては少しく有機的な連絡を欠き過ぎるように考えるのですが、その点はどっちがほんとうなんですか。

内田常雄自由民主党通商産業政務次官

○内田(常)政府委員 私は、ほかの事務当局が説明したこととはたして連絡がつくかどうかは知りませんが、すなおに申し上げますが、この三省公団の構想は、今度初めて出たものでないことは、今田中さんのおっしゃる通りでありまして、むしろ、この臨海地域開発促進法という法律の構想よりも、開発公団の構想の方が半年くらい先に出ておったと思います。すなわち、昭和三十四年度、つまり本年度の予算においてこの開発公団というものを——もっとも、その当時の開発公団は、名前は臨海というような字がついてなかったと記憶しますが、工業用地開発公団というような名前で、そういうものを作りたいということで、すでに昭和三十三年の暮れに三省が相談をいたしまして、一応経済企画庁の耳に入れまして、公団の予算要求をいたしたのであります。そのときは、これは過去のことでありますから、いいか思いかは別といたしまして、その予算が認められるならば、工業用地開発公団法というものを作って国会に提出をいたすつもりであったのでありますが、その公団法の中に、ある程度総合計画の基本をきめる方式等をも取り入れて——ただ実施機関としての組織規定ばかりではなしに、一種の計画規定、理想規定をも入れたようなものを取り入れるつもりでおったものが、しかしながら、この公団予算というものは大蔵省に第一次でけられてしまいましたために、私が申すように、その予算が通ったならば計画規定を入れたであろう公団法というものは、これは政府部内でも十分打ち合わす必要もなくなり、また国会にも御相談することができなかったのであります。しかし、私どもとしては、今日の臨海地帯造成の状況を憂えまして、これは何らか同じような構想をさらに敷衍してやることが、今後の産業発展のためにも、人口増加の趨勢に応ずるためにも必要だという考えを捨てずに、党とも相談をいたしておったのでありますが、党の方では、それに対しまして、公団法は公団法として主として組織規定でいくベきであって、計画規定とか理想規定とかいうようなものは、ここに御審議を願っておりますような促進法という形で、単に三省が経済企画庁とだけ相談して計画目標をきめるというようなことでなしに、さらに高いところに内閣総理大臣を置いて、内閣総理大臣が、企画庁並びに三省のみならず、自治庁、あるいは農林省、あるいは労働省、厚生省、これらの方面を取り入れて、より高い見地で総合計画を作る基準法というものを促進法の形で別に作る方がよろしいということになったと、私は判断いたします。それで、この法律案は前の通常国会に当時出されまして、今日まで継続審査になっている。そして私どもといたしましても、今度はこの促進法の上に載った、すなわち、十六条による機関の一つとして、三十三年に構想いたしました公団を若干塗りかえまして、今大蔵省に予算を要求いたしておるわけであります。この予算要求をいたしますにつきましても、決して通産省、建設省、運輸省の三省だけが新しい公団の構想を勝手にきめ、経済企画庁の耳には入れないで出しておるということではないのでありまして、これはさきにも触れましたように、いずれ公団法案として次の通常国会に出さなければなりませんし、その法案を作るときには、企画庁のみならず、法制局までも入れまして、政府部内が協議をいたしますから、その法案として詳しいものを作って経済企画庁と相談をいたしてはおりませんけれども、この公団の構想については、経済企画庁の耳にも入れまして、大蔵省に出しておるという次第であります。  この中で、一応予算の種として、百五十万坪の埋立資金の対象として拾っております十二地点等につきましては、これは別に何の因縁もなしに、従来、まずこういうところからやるべきだと客観的に判断される点を取り入れて予算の材料にいたしておりますことは、さきに申し述べた通りでありまして、おそらく私の説明の通りに各省も理解をしており、その間に弁明あるいは答弁等に矛盾はないものと私は考えております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 内田さんもだんだんと説明されますけれども、一度速記録をごらんいただきますと、やはり事務当局の諸君が今日までの委員会で述べられたことと非常に食い違っておると思うのです。その点が、やはり何かこの問題について実施機関が先走って出ておるというようなことにも思われて、野党側のわれわれを釈然とさせない一つの問題があるわけですから、その点は、十分事務当局と打ち合わせをしていただきたい。なお、この委員会で問題になりましたから、その後は企画庁の方もこの委員会の場を通じて相談に乗ったような形なんで、実は三十五年度のこのパンフレットのことについても、われわれ委員の方から、こんなものが出ているのだが、どうしたんだということになるまで、企画庁の藤巻開発局長も御存じなかったのが実態ですから、内山さん、やはりその点は、三省の事務局の工業用地造成に関する熱意はわれわれもよくわかりますけれども、これでは総合的な国家の行政機関としてちょっとどうかと思う点があるわけですから、別に行政管理庁長官を呼び出して、そんなことではどうだということまで追及しませんけれども、よく事務当局の話を聞いていただきたいと思うのであります。  そこで、いろいろ伺いたい点がたくさんありますが、問題を進めることにいたします。  この開発促進法が出ましてから、当初無条件にこれに賛成のような態度をとって参りました関係府県の知事の諸君からも、いろいろな点で修正の要望が委員会にも出てきておるのは、中村さんも御承知のことだと思うのでありますけれども、特に府県知事の諸君は、この法律に基づいて、たとえば六条の五十町歩以下の、従来地方長官の埋め立ての免許についても、建設大臣の認可を受けなければならぬというような制限規定ができているし、全般的には協力しなければならぬ義務は課せられているのですけれども、それでは府県知事の方は納得ができないのです。特に第二条の関係の、臨海開発区域の指定の問題については、関係地方公共団体の同意を必要とする、それから第三条の、開発基本計画の作成にあたっても関係地方公共団体の同意を経てもらいたい、こういう要望事項が出てきておるわけであります。確かに国土総合開発法の関係を見ますと、先ほど来長谷川委員からも特に指摘をいたしておりまする特定地域開発計画、こういうようなことにつきましても、これはやはり関係府県の同意、ことに議会の議決を経なければ本格的なものにならないというような規定がある点から見て、全国知事会からの要望事項も、そうむげに、地方長官の存在意義を強調しているのだということで、しりぞけるわけにはいかない問題があるのだと思うのでありますけれども、その問題については、具体的に、同意を得なければならないという規定に改める考えでありますか、その点は提案者の方でどういうようにお考えになっているか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 私も都道府県知事からいろいろ要望されておりますことについては、皆さん御同様耳にいたしておりまして、また直接関係都道府県知事あるいはその代表者の方々と会見をいたしまして、つぶさに御意見の存する点は拝聴いたしております。そこで私の私見をもっていたしますと、都道府県知事の方々の言っております中にも、まことにごもっともであり、取り入れ可能の部分もあるようですが、どうも取り入れることが結局この促進法の精神をこわすのではないかと憂えるような部分もあるように感じられるのであります。しかしながら、いずれにいたしましても、私ども議員立法でございますから、この委員会で質疑を終わっていよいよ最終的にきめるという段階におきましては、できることならば委員長を中心に理事の方々なりに十分練っていただきまして、都道府県知事の御意見のあるところを、きわめてフリーな格好で御検討いただいて、取り入れるべきものか、あるいは取り入れることが、掘り下げて考えてみると無理な問題であるか、そういうことを十分選別をして御検討いただきたい、かように考えております。提案者といたしましては、実はこの成案を得るまでにいろいろな角度から検討をいたしましたので、ただいまお話のございました、たとえば都道府県知事の同意という点につきましては、精神としてはまことにいいことなのでありますが、都道府県知事が、知事としてそのような同意をいたしまする場合には、都府県議会の議決を経なければならぬということになるとか、いろいろめんどうなことになってくると思うのです。あるいはまた、都府県の知事は、自分の府県を代表しておるわけでありますから、たといその中の百分の一%の人でも、だれか自己の立場に立脚して異議を言っておる場合には、正面切って同意はしかねる、腹では、大勢としては、大局から見てごもっともなことだから賛成する、こういう場合が必ず起こり得ると思いますので、私ども、この立法上、都道府県知事の意見を聞くことにいたしまして、もちろん都道府県知事が全面的に反対のようなものは、いかに企画をいたしましたって、実施に移れるはずはないのでございますから、十分尊重するという建前をとっていけば、その目的は果たし得るのではないか、かようにこの点などについて考えております。その他の点につきましてもわれわれ検討をして、結論としては、かような成案を得る以外にはないということできたのでありますから、今日もこの成案通りでいくことが正しいと私は思いますけれども、しかしこれはいろいろそういう要望もあることでありまするし、委員会の方々の御見解もございますから、最終段階においてしかるべき御協議をわずらわしまして、今後この法律が成立いたしました暁に、できるだけ円滑に法律の趣旨が達成されるような方向にお願いをいたしたい、かように存じております。     〔委員長退席、二階堂委員長代理着席〕  それから一言、よけいなことかと思いますが、つけ加えさせていただきますと、先ほど来御議論のありました三省公団につきましては、三省が熱心に目下予算要求をいたしておる段階でございますから、この法案をかれこれは申し上げたくないのでございますが、三省公団が是か非か、あるいは三省公団という実施機関と、この促進法とが並行していくことが是か非か、やや並行に近いという形でありますが、そういう形が是か非かというようなことは、これは御議論の余地があると思いますが、その問題と、この法律が制定されて、合理的にしかも総合的に臨海地帯の開発の基本を定めるという必要性とは、ちょっとまた別の問題になろうかと思います。私は実はそういうふうに考えておりますことを、幸いこの機会に申し加えさせていただく次第であります。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 あとの三省公団の問題については、中村さんがそう言われると、事務当局と、それから内田通産政務次官、提案者中村さんと、三者三様の形で——実際は十六条によるいわゆる実施機関的な役割を果たさなければならぬものなんです。だから、当然やはりそういう構想があって悪いというのではないのでありますけれども、どうも三者ばらばらなような感じを持つことが、かえって疑惑を生むことになるのでありますが、その点については、いずれまた他の委員からも指摘されると思います。  府県知事会、それから、この間参考人に呼ばれたときに全漁連の岡さんが漁業関係で述べておる要望、これは提案の中で十分取り上げなければならぬ問題だと思う。ことに漁業者の関係から見ますると、非常に大きな問題が今後出てくるわけなんですから、その他の法令という中に、漁業法が当然入らなければならなぬものです。従って、明文の規定を入れてもらいたい。それから電源開発法なんかの関係につきましても、たとえば公有水面の埋め立ての関係で、ノリその他の漁区が埋没する、そういうような関係については、電源開発法等の関係におきましても、漁業補償の問題は明文の規定を持っておるのでありますけれども、そういうようなものがこれにないというような点を水産関係の団体から要望されている点は、中村さんのお話にあるように、いずれ最終的な段階でわれわれの意見も申し上げて、調整することにしたいと思うのであります。しかし、二条、三条の関係で、地方公共団体の同意の問題については、いろいろな問題があることが予想されるのでありますが、その知事会の要望の中で、公有水面の埋め立てに関する六条の規定の問題について、地方公共団体が現在施行中のもの、さらに首都圏整備計画に取り入れているもの及び計画中のものを除外せよという要望十項がありますけれども、そういうことになると、だいぶん問題がめんどうになるんじゃないかと思うのです。これは開発公団の設置構想の中にある中で、大体八千万坪、公共的な関連用地を含むという工業用地を必要とするが、そのうち東京湾関係の二千万坪、及び東京湾関係以外の地方公共団体によるもの三千九百六十万平方メートル、千二百万坪を除いたあとのもの、四千八百万坪を公団によって造成するものだということで、これでは一応地方公共団体の現に埋め立ての施行中のもの、そういうようなものは除かれるわけですけれども、知事会からの要望からすれば、計画の中に入っているものまでも除いてもらいたいということになると、だいぶこの計画が変更されなければならないようなことになると思うのです。この点は、そこまで具体的な計画を提案者にお聞きすることは無理かもしれませんけれども、一応三省公団の関係では、具体的にこういう坪数まであげて計画をめぐらしておるのでありまするから、その点は、知事会の要望等を調整ができる見通しがあるのかということをお答え願いたいと思う。  それから、このことが、やはりこの法律を最終的に態度をきめる上に非常に重要なことになると思いまするので、この臨海地域開発促進法の対象に予定される地域において、関係の府県等において現に埋め立ての実施中のもの、あるいは計画中のものがどれだけあるか、ここには実施中のものだと見るべきものが三千九百六十万平方メートル、坪数にして千二百万坪ということになっておるのでありまするが、これが各府県別にどういうようになるかというような点を、これは資料として出していただきたいのです。最終的にわれわれ具体的に知事会の要望にこたえられるかどうかということの判断の上にも参考になると思うので、これは資料として出していただきたいと思うのですが、前段の大まかな点については、三省公団の関係においてでも一つお答えを願いたい。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 ただいまの都道府県知事の方々の御要望のお話のありました点につきまして、私どもの考えを率直に申しますと、すでに既成事実になっておるものは、たといこのような立法をいたして総合的な進め方をするにいたしましても、これを変革せしめるということは、私は非常に無理が生ずるのではないかと思います。従って、既成事実になっておるものは、若干の不合理がありましても、それを今度は他の計画と合わせて合理性を持たせるように企画を進めていくべきものである、実はこう考えておるのであります。既成事実ということについても、いろいろ範囲等については検討の余地があろうかと思います。たとえば、埋め立ての免許をしたもの、あるいは埋め立て中のもの、あるいは計画中のもの等あると思うのですが、計画中のもの程度のものは、やはり今度のこの法律ができましたら、新たな総合計画の中へ、その地域が指定地域になった以上は、含めていかなければ、私はこの法律の精神なり目的は果たすことができないと思いますが、すでに実施しておるものとか、あるいは埋め立ての免許がきまってまさに実施せんとしておるようなものについては、特殊の考慮を払うべきものである、立案者の私どもとしては、かような運用を期待いたしておるわけであります。

磯野太郎通商産業事務官(企業局次長)

○磯野説明員 ただいまの御質問の点につきましては、中村提案者の御説明の通り考えます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 その点は、これが実施の過程でやはり一番接触面を持つ地方公共団体、特に関係府県との関係の問題でありまするから、やはり具体的な資料に基づいて、かりに法案が成立いたしました場合に、実施上ごたごたが起こらないように、格別に配慮をしていかなければならぬものであるという点だけを指摘しておきます。  なお、この点については、先ほど申し上げました資料は、最終の審議の段階までに出していただきたいと思いますが、その点は間に合いますね。その点は、公団設置構想の事業概要の中にも、東京湾関係以外の地方公共団体等によるものとして千二百万坪が出ているわけでありますから、関係府県の関係を調べていけばこれは出てくるわけなんです。  私がなぜこういうものを要求するかというと、これは最終的には菅野長官にもお答えを願わなければならぬと思うのでありますけれども、これはほんとうは、先ほど申し上げました国土総合開発計画というものの中で、工業用土地として全体にどれだけを——これは目標でけっこうなんですけれども、そういうものが立てられていくということになれば、こういう特別な立法をしなくとも、その目標を具体化するために開発公団等の事業体を作れば、これはいいわけなんです。また必要な関係法令との調整の問題も、総合開発法の改正という形で、もっと厄介な法改正でもわれわれはやってきたことがあるわけでありますから、そういうことになるわけですが、現にないから、逆算するような形になるわけですけれども、本来ならば、そういうものが立っておるということになると、こういうものを出すことが間違いだということに、先ほど長谷川委員から強調したような事態が出てくるわけなんです。     〔二階堂委員長代理退席、委員長着席〕 そういう関係からも、どこの県が落ちてけしからぬというような形のあれはしませんから、やはり資料としてぜひ調整をしていただきたいということを重ねてお願いをいたしまして、次の質問に移ります。  第八条で、この開発促進の基本計画の実施に必要な資金を調達することを義務づけられてくるわけなんですけれども、これを全体の造成計画、今私が資料として出してもらいたいという点が出てこないと、実は資金量の算定もできないという答弁があるいは機械的に出てくるかもしれませんが、大体この基本計画を実施するために必要な資金というのは、どの範囲の資金を予定しておられるのでしょうか、お答えできますか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 資金量の点につきましては、これは指定地域との問題、それから指定地域ができまして、審議会が専門委員等を作り、専門的な立場から、あらゆる角度から検討をして基本計画ができましてから、資金量というものは具体的にきまってくると私は思うのであります。そこで、第八条をなぜ設けたかということでございますが、これは政府の財政には、常にいろいろ財政全体のにらみ合わせがございまして、限度がございますから、この種の「財政の許す範囲内において」というのが、各種の立法の常識になっておるようであります。私ども実は考えておりますのは、以前から御議論のございました、国土総合開発法によりますと、開発計画というものは立てますが、その開発計画を実施する資金というものは、国直轄事業については国の予算、あるいは府県、市町村の実施するものについては、府県、市町村の単独事業でありましても、それに対する補助金の率による補助額が国の予算に計上されませんと、府県も実施ができません。そういうわけで、国の財政資金というものに非常に束縛を受けまして、せっかく総合的な計画は立てられましても、それが実施に移るということは、まことに遅々として進まないのが現状ではないかと私は思うのであります。そこでこの第八条は、国も財政の許す範囲で資金の調達なり投資はするけれども、なおほかの資金のことも当然考えなければならない。そこで、ほかの資金の調達について、たとえば財政投融資でめんどうを見るとか、あるいは開発銀行の投資でめんどうを見まするとか、その他の資金の動員の方法なり、そういうことについて政府は世話をして資金の確保をはからなければならない、こういう含みで第八条の規定を設けましたような次第でございます。従って、先般来の御議論のように、国土総合開発法による国土総合開発というのは、全体を見ての大きなワクでありまして、これは先ほど建設大臣が申し上げましたように、一つの特別立法のような形で、指定された地域のみについての資金計画なり、実施の促進をはかっていく、こういう実は建前に立ちましてこの八条を立案しましたような次第でございますから、どうぞ一つお含み願いたいと思います。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 これは基本計画が立って、具体的な開発計画が出てこないと、資金量の算定はできないという中村さんの御答弁、理解できないわけではございません。そこで、その点は具体的な計画が出てからということになるわけでありますけれども、今述べられましたような関係で、たとえば開銀からの融資、あるいは政府の財政投資という関係にいたしましても、工業用の土地が造成されてからあと、やはりそういう建設費の償還というようなことが、当然具体的な問題として出てくると思うのでありますが、その点については、先般来の中村さんの御答弁を伺っておりますと、民間の営利を目的とするようなところでは、採算の合わないところはやらない、食い散らかされるおそれがある、そういうような点について、総合的な立場からやはり工業用地の造成をはかることが、本法の一つのねらいだということを言われているわけであります。そういう点から見ると、関連施設その他の関係から見て、相当やはり金がかかりますけれども、そういうような建設費の償却ですね、その意味から、造成した工業用地の利用をするものに対する負担というようなものについて、基本的な考え方がやはり示されなければいかぬと思うのですが、その点は当然有償で分譲するという形になるか、たとえば今神奈川県が川崎市でやっている臨海工業地帯の問題等についても、工業用水あるいは港湾施設等の関係をも含めたものに基づいて、それぞれ石油会社であるとか、そういうような関係はもちろん有償で取得してきているわけでありますけれども、そういうような建設費の償却の問題、投資あるいは融資である限りにおいて、それの資金の償還ということを当然考えなければなりませんが、それに対する大体の構想はおわかりなんでしょうか。

中村梅吉自由民主党

○中村(梅)議員 具体的には、これは審議会の審議段階におきまして、またその事務を担当いたします経済企画庁が、附則の改正、経済企画庁設置法の改正によりまして将来立案の事務を担当することになるわけであります。それらの作業が進行いたしませんと、具体的には出てこない問題であるわけでありますが、抽象的に申しますと、この総合開発を進めて参りますには、先般来御意見のありましたような工業用水の問題でありますとか、その他重要な関連施設というものが加わって参りまして、それとの関連において開発をするということになりますから、自然償却計画のみによっては償却し切れない部分が必ず生じてくると思います。これらの部分については、何とかして国家財政によって補てんをしていかなければならないことになると思うのであります。しかしながら、このような立法の精神に基づく進め方でございますと、国の財政がことしは都合が悪いというときには、無理にそこから生み出さなくても事業自体は進行できる、そうしてまた、財政の都合のいいときにその補てん方法を考えればいいというようなことになりますから、私は、総合開発法によるように、国の直轄事業あるいは都道府県の事業というように、一々予算の中に明確に来年度なら来年度の予算措置が出てこなければ事業に手がつかないというのとは、よほど趣が違って参りまして、この臨海地帯の開発というものを促進することが可能である、かような見地に実は立っているわけでございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 そこで菅野長官にお伺いというか、むしろ要望したい点は、今提案者の中村議員からお答えになっておるような形で、特に工業用水の問題だとか、あるいは漁業団体からも要望の出ておる水質の汚濁防止——この前の本州製紙の問題、あるいは今の熊本県の水俣病の問題のように、工業用水による水質汚濁が漁業その他人命にまで影響を及ぼすことの防止というようなこともやらなければいかぬ、そういう点に必要な施設のための経費をも必ずしも受益者に負担させるというわけにもいかない、これは私、当然そうなると思うのであります。そうなって参りますと、この問題はきわめて公共的な性格を持ってくるだけに、この法律による十六条の特殊機関というものも公共的な機関でありまするけれども、やはり多分に回収のできない費用を投じなければならぬということになるわけでありますから、確かに、中村さんがお述べになるような形で、当該年度の国の財政が許さない場合に、政府関係の金融機関等の融資によって事業は続けられるかもしれませんけれども、最終的にはそれが受益者負担で回収をされてこない部分については結局財政支出になるということになれば、やはり総合的な企画というものが必要になる。そういうもとで進めなければ、とんでもない問題になる危険性があるという点を、私らが実は申し上げておるわけなんであります。その点は第八条に「国の財政の許す範囲内において、」といううたい文句で逃げているじゃないかというけれども、それでは実際には提案者の意図するような工業発展のための施策が強力に進められるということにはならないわけなんです。そういう点で、この問題については、法律は与党からの提案という形でありまするけれども、幸いに成立すれば、政府提案の法律であろうと、議員提案の法律であろうと、それを実施しなければならぬ責任は特に経済企画庁に課せられるわけでありまするから、その点の勉強をしっかりやってもらいたいと思うのです。その点は、私は質問でなく、要望を申し上げるのでありますが、十分の準備がありますか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 十分の準備があるかと言われると私もはなはだ困るのでありまして、この法案ができて、それから具体的の案を立てて、そしてその資金をどこからどういうふうに獲得するか、それから計画しなければならぬということになると思います。いよいよこの法案が成立しますれば、具体的な計画を立てまして、そして具体的にどこから資金を獲得する、またどこまで政府の資金を使うかというようなことは、具体的に一つ考えてみたい、こう存じておる次第であります。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 そこで運輸省の港湾局に具体的に一つ伺いますが、早晩この法律が成立したときに関係地になるのですけれども、現に私の和歌山県で紀ノ川の河口にある和歌山港の建設の問題です。これは住友金属の拡張計画との関連でここ数年来進められておるのでありますが、和歌山港の港湾設備に一体どの程度の国費が投じられておるのでしょうか。たとえば、あそこには住友関係で鉄鉱石その他の八幡製鉄所と同じような高炉を建設するわけでありますので、われわれの聞いておるところでは、少なくとも三万トン級の貨物船が横づけできるだけの岸壁の設備も進められておるわけでありますけれども、ああいう関係は、住友金属のいわゆる拡張計画として、住友金属の事業資金としてやられておるのか、それとも、和歌山の重要港湾でありますから、そういう意味で運輸省の港湾設備計画の一環としてこれに国費が投じられておるのか、その点が明確ではございませんので、この際明らかにしていただきたいと思うのであります。今菅野長官並びに中村提案者に伺った資金の回収の問題との関連がございますので、数字的な点を明らかにしていただきたいと思います。

岡田京四郎運輸事務官(港湾局管理課長)

○岡田説明員 今の御質問の点でございますが、一部特別会計で本年度からとれることになっております。それから和歌山港の港湾施設という面で従来からの一般会計で実施されることになっております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 一部本年度から特別会計で処理しているということですが、それは何の特別会計ですか。

岡田京四郎運輸事務官(港湾局管理課長)

○岡田説明員 特定港湾施設工事特別会計でございます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 実は和歌山の住友の拡張計画が実施されましてから、ことしでちょうど三年目だと考えております。この間藤巻さんからの答弁によりますと、たとえば製鉄関係の工場用地としては、従来土地の単位として百万坪考えられてきたということでありますので、まさに和歌山の住友の拡張計画は百万坪の工場敷地を予定いたしまして、そこに高炉を建設する関係から、港湾設備等に莫大な金を投じておるわけであります。問題は、それは住友のいわゆる事業会社としての拡張計画の資金でまかなっている、あるいは今重要港湾の特別会計で処理している、一部はいわゆる和歌山港の一般会計で処理している、こういう関係に——これは数字を出していただかないと具体的な質問ができませんけれども、やはり深い関連を持ってくるわけなんです。これはぜひ金額を年度別に従いまして委員会へ出していただきたいということを要望しますとともに、この一例によってもわかりますように、今後この法律ができまして、工場用地の造成及びそれに付属する施設を進めて参るということになると、先ほど中村提案者代表がお答えになりましたような関係で、必ずしも受益者から還元することのできない費用というものは私は相当大きな金額に達すると思うのであります。そういう点がございますので、本来なら、この点については、何べんもくどいようでありますけれども、やはり国の総合的な計画の一環としてこれを実施しなければならぬ、こういうその一環としての部分から入るのだ、それが全体的に総合的に調整されれば、一つの国の施策になるじゃないかというお答えもできるかもしれませんけれども、それはほんとうは資金的な関係で、国民の血税がそれに振り向けられるという関係から見れば、具体的な部分から入って、それが全体的に総合的に調整されればいいというのとわけが違う点は、提案者の中村議員も、特に菅野長官、内田政務次官等も、その点は十分考えていただいておることと思うのでありますが、特にその点について、できればこれは最終的に、先ほどの府県の計画とも関連して、経済企画庁の方で、この案件の本委員会における審議の終了までの段階に、大づかみな構想だけでも一つ出していただきたいと思うのですけれども、これはできる、できないは、実際にこれから作業を進めるわけでありますから何ですけれども、努力を約束されますかどうか、菅野長官いかがですか、政府提案ではございませんけれども、今の情勢から見れば、与党多数で、少なくともこれは通そうと思えば通る法律案でありますから、通ってきたときには、これは議員提案だから、これからゆっくりおれらの方で資料を集めてやるんだというわけにはいかないと思います。少なくとも、そういう点で、資金の問題についても具体的な計画が立たないと、資金量についての大まかな見通しというものもつかぬことは、私らもわからないではありませんけれども、大体の輪郭だけは示してもらわないことには、これは魂はあとから入れるのだということにいたしましても、やはりわれわれ立法府としての責任がありまするから、私が申し上げている点について、委員会の最終までにそれを出していただく御努力を願えますか。

菅野和太郎自由民主党経済企画庁長官

○菅野国務大臣 今の資金計画のお話でありますが、どの地域を指定するかということもまだ確定いたしておりませんから、私どもから見ると、雲をつかむようなもので、ちゃんと東京湾なら東京、大阪なら大阪というような御指定であれば、それで大体何坪埋め立てをするのだ、それによって資金が何ぼ要るとかいうようなことは計算ができるかと思いますが、今のところ、この国会が済むまでに作れということは、ちょっと私の方ではできがたいと存じます。しかし、いよいよこの法案が通って、指定されれば、至急に資金計画を立てて、審議会にまたお諮りするというふうにいたしたい、こう存じております。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 大阪なら大阪という具体的なものをあげれば、そういう一部分をとれば、大阪の埋め立てにはこれだけ要るというような計画は立てられぬことはないけれども、全体としての何を今示すことは無理だという意味の菅野長官の答弁でありますが、与党としても、また政府としても、これはもちろん一年や二年でできるわけではないのであります。少なくともこの公団の事業概要から、四千八百万坪にいたしましても、今後十年計画でやっていくわけでありますから、そういたしますと、大体の資金需要——それは事情が変更いたしまして数字が変わってくることを、決して私は今までにも責めたことはございません。これは当然でございますから、その意味で、やはり数字を輪郭だけでもこれは出していただかないと、われわれ議員立法で提案して出たものを通した場合に、まるきり行政庁に、資金の計画から、起債のワクから、そんなものまで白紙委任では、これは国民に申しわけないと思うのですよ。繰り返しますけれども、総合開発計画が立っておりますると、その点が出てくると思うのでありますけれども、残念ながら総合開発計画が今のところ立っておらない現状から見ると、こういうように具体的な部門から実際に入っていくということはやむを得ないことは、私も認めるにやぶさかではないのであります。それではやはり全体としての均衡がどういうように保持されるかということの見通しが立ちませんので、その点を一つ、くどいようでありますけれども、要求をいたします。  なお具体的に伺いたい点もまだ三、四ございまするが、一つには、やはり先ほど次回の委員会までに出していただけるという総合開発計画に関する基本構想のあらましでもお示しを願った上で、それに関連して若干の質疑をすることにして、きょうのところは、これで若干の問題を残しまして、私のきょうの質問を一応終わります。

寺島隆太郎自由民主党

○寺島委員長 残余の質疑は次会に行なうことにいたします。本日はこれにて散会いたします。     午後四時四十一分散会

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