決算委員会 第11号
- 発言数
- 128 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/12/16
会議録
○鈴木委員長 これより会議を開きます。 昭和三十二年度決算中、農林省所管、特に食糧庁関係について審査を進めます。 この際、委員長より会計検査院当局にお尋ねいたしますが、最近検査院の検査により、食糧庁が民間倉庫に寄託した食糧の管理が当を得ないため、多量の米麦が保管業者等によってほしいままに処分せられていたことが判明したと聞いておりますので、この点について検査第四局長より詳細な御説明を求めたいと存じます。 宇ノ沢第四局長。
○宇ノ沢会計検査院説明員 食糧の亡失につきましては、亡失がありましたつど食糧庁長官から報告をいただいておりまして、最近三十三年度中には、おもな事項としましては、千葉食糧事務所で船橋運輸倉庫株式会社に寄託されておりました内地米の六千四百九十九俵が亡失したという件、それから青森食糧事務所でやはり八百俵近くのものが亡失になっておるという件、それからもう一つは、埼玉倉糧事務所でやはり内地麦が一万七千二百五十二俵にわたって亡失しておる。これが大体三十四年中に食糧庁長官から私の方に報告がありましたおもな事項でございます。 まず千葉食糧事務所の件でございます。本件は、三十四年の二月五日に、千葉食糧事務所で船橋倉庫について一部政府寄託貨物について不足があるといううわさを聞き込みまして、同倉庫を管轄します松戸支所に現品の確認をさせましたが、当初は何の異状も認められないという報告を受けますと同時に、同事務所では船橋倉庫の責任者でありまする鎌田某を招致いたしまして、この真偽をただしましたところ、同人からも何ら異状はないという旨の申し立てがございました。同事務所では、うわさの内容とそれぞれの調査の結果、あるいは代表者の申し立てというようなものを総合判断いたしましたところ、若干不審の点があるということを察知いたしまして、三十四年の二月五日に同倉庫について抜き打ち検査をいたしましたところが、千九百九俵の現品が不足しておった。この事態については倉庫の関係者を呼んで、いろいろ亡失の原因とか、その他について詳細に調査をいたしましたが、どうも事実がはっきりしない。それから、食糧事務所で別途独自の調査を行ないましたが、それによっても事故原因があまり判然としないということで、やむを得ず亡失の原因を鎌田某の最終の申し立てによりまして、保管管理上の単なる過誤であるということで、食糧庁では五月六日に過誤による亡失といたしまして、八百五十四万五千三百六円と、発見の日から納付の日までの金利二十万九千九百五十八円、合わせまして八百七十五万五千二百六十四円を徴収いたしております。 それで一方、同事務所では、この事件を契機といたしまして、同倉庫の寄託内地米全量について出庫することといたしまして、この売却による出庫を五月十三日から開始したわけでございます。ところが、売却途中でありまする五月の二十日に至りまして、現地の担当検査官から残っておる米の在庫状態に異状があるということの連絡を受けましたので、本所支所の係官が急速詳細調査しましたところ、巧妙なやぐらを組んでおって、外観からはわからないようにして、政府貨物の不足を隠蔽しておったという事実を発見しましたので、翌二十一日に全量の積みくずしを行ないまして調査いたしましたところが、さらに四千五百九十俵の不足が出た。そこで、会社の現場担当者を追及しましたところが、無断出庫の事実があるという旨の供述を受けましたし、また同倉庫の代表者であります鎌田某もこの事実を確認いたしましたので、食糧庁では無断出庫による亡失であるという認定に基づきまして、三十四年の七月十五日に二千三百五十二万四千百七十円を徴収決定をいたしますると同時に、さきの千九百九俵につきましても、その亡失が単なる保管業者の過誤によるものではない、故意によるものだということで、あらためて弁償金の追徴額百二十五万三千七百十二円を同日徴収決定いたしましたけれども、これについては、まだ全額収納になっておらないような状態で、目下食糧庁では、これについて相手方との間にすみやかな和解手続を取り進めることに努力中でございます。以上が千葉食糧事務所関係の船橋運輸倉庫による政府貨物亡失の概要でございます。 それから、埼玉食糧事務所の分は、先ほど申し上げましたように、寄託中の国内麦一万七千二百五十二俵が亡失した件でございます。これは三十四年の四月に埼玉食糧事務所で、千葉倉庫株式会社に預けてございまする政府貨物の三十三年度末現品たなおろし検査を実施した結果、亡失が発見されたものでございまして、その当局者の説明によりますと、その発生原因は矢野某の不信行為にもよりまするが、同食糧事務所で従来から麦類の検査にあたりましては、検査場所に指定されていない同倉庫の前で検査を行ない、しかもそれが多量に上がったために、勢い検査にも手がまんべんなく回りかねて、買い入れ数量の確認も十分に行なわれなかったというような事情もございますし、また同倉庫の平常の収容力をはるかに越える量を長期間保管せしめたというようなこともございましたし、また倉庫の見回り、入出庫時の立ち会いも、人員その他の関係で十分に行なわれなかったような点もあったようでございます。要するに保管業者に対する監督が十分でなかったというようなことに原因するものではないかと思われます。それで、これにつきましては、三十四年の四月に三千五百二十四万五千三百八十五円の徴収決定をいたしておりまするが、本院の調査によりますると、三十四年の十一月現在に至っても、まだ全額収納に至っておりません。 それから、青森食糧事務所の件でございます。これは青森食糧事務所で、青森食糧倉庫株式会社の黒石支庫に預けておりました政府所有米七百九十四俵が亡失した件でございまして本件は、保管業者の中村みきという女の夫であります中村某という者によって、不当に持ち出されたということになっております。当初、中村某なる者が二十五年の四月に米穀指定集荷業者として指定を受けましたが、三十年の八月に中村某が水増し及び架空の事前売り渡し申し込みによりまして概算金を騙取いたしましたために、三十一年の四月にその指定を取り消したわけであります。そのあとへ中村某の妻の中村みきが、一切他人の支配を受けないということで、新たに指定業者になりまして、同倉庫の管理を、政府の方から貨物を預かっていたわけでございますが、同倉庫の管理業者として保管業務をさせていたり、また米の買い入れにあたって検査がずさんであったために、本件のような多量の亡失事故を長期間発見できなかったことについても、やはり保管業者に対する監督が不十分ではなかったか。こういうふうに考えた次第でございまして、本件に対する弁償金としましては三百九十八万六千九百九十円を徴収決定いたしましたが、七十万四千三百六十一円を収納したばかりで、残額の三百二十八万二千六百二十九円については、三十四年の十一月現在まだ収納に至っていないような状況でございます。 以上簡単でございますが、御説明を終わります。
○鈴木委員長 ただいまの検査院側の説明に対し、食糧庁当局より発言がありますればこれを許します。
○須賀政府委員 ただいま検査院から御説明のありました千葉、埼玉、青森、三食糧事務所の管下におきまして、多量の政府食糧の亡失事故がありましたことは、ただいま検査院から御報告の点と私どもの方で調査いたしました点と、ほぼ内容が一致いたしておるわけでございます。このような重大な事故を出しましたことにつきましては、私どもといたしましてもまことに申しわけなく存ずる次第でございまして、その善後措置、今後の予防措置、また責任の所在を明らかにいたしまして、必要な措置を講ずることにつきまして、目下極力取り進めておるような次第でございます。
○鈴木委員長 質疑の通告があります。順次これを許します。 森本靖君。
○森本委員 まず会計検査院と食糧庁長官に聞きたいと思いますることは、先ほど来のお話によりますると、すべて亡失、亡失という言葉が出て参りました。少なくとも米の六千四百九十九俵、それから麦の一万七千二百五十二俵というものが、亡失をするものかどうか。大体これが亡失をしたものであるというふうに解釈をしておるのか。われわれから見ると、六千四百九十九俵の米がすたるなんということは、とうていあり得ないことであって、そもそもこれについては、窃盗かあるいは横領か、どちらかでなければつじつまが合わぬわけです。まず最初に、言葉じりをとらえるようでありますけれども、あなた方は亡失という観念でこの問題をあくまで取り扱っておるかどうか。一体一万七千五百二十二俵という麦が一ぺんになくなって、すたってしまうというふうに解釈をしているのか。あるいはこれは故意にだれかが取っていったのか。そういう点について、どうお考えですか。まず会計検査院の方から伺いたい。
○宇ノ沢会計検査院説明員 ただいまの御質問ですが、会計法上は、前渡官吏が現金をごまかしたような場合、あるいはどろぼうに取られたような場合、要するにいかなる原因にせよ、現金なり物品なりが自己の意思によらず出納官吏の手からなくなったというような場合は、すべて亡失ということで概念構成されておりますので、言葉としてはあるいはちょっと適当ではないかもしれませんが、要するにそういう場合はすべて亡失と言っているのであります。
○須賀政府委員 これだけの大量の政府食糧がなくなったわけでありますから、その事故の実態といたしましては、あるいは横領、あるいは窃盗、横流しといったような違法行為のありますことは十分推察をされるわけでございます。私ども極力その実態をつかむべく努力をいたしたのでございますけれども、遺憾ながら私どもの手によりましてはその被害の実態をつかみかねておるのが現状でございます。
○森本委員 会計検査院の考え方としては、物品でも金品でもそこにないということになったら、それは亡失ということで取り扱うわけですか。各行政官庁の検査をする場合には、そんなやり方じゃないと思うのです。たとえば郵政省なら郵政省における現金は、日に何ぼということがきまっているわけであって、それが何十万円足らぬということになったら、亡失ということであなた方の方はやっているのですか。そんなやり方はしていないはずです。
○宇ノ沢会計検査院説明員 先ほどの私の言葉では十分でなかったのかもしれませんが、要するに、現金なり物品なりが自己の意思によらず政府の保管者の手から外部の者の手に移ったというような場合には、亡失ということで処理しているわけでございます。その亡失の概念の中には、横領の場合もございますし、保管している者が他に売り飛ばしたとか、あるいはそれを持って逃亡したとか、いろいろな事態があると思いますが、要するにこれらのものをひっくるめて会計法上亡失という概念で処理しております。従いましてその内容は、横領の場合もありますし、単なる過誤による棄損というような場合もございますし、あるいは他人にごまかされて取られたというような場合もあるかと思いますが、一応そういう事態をひっくるめまして亡失と言っております。
○森本委員 これは会計検査院というより、食糧庁の方に順次聞いていきたいと思いますが、同僚議員からたくさん質問があると思いますので、私は簡単に質問したいと思います。 私たち、この間千葉の船橋運輸倉庫株式会社へ行っていろいろ聞いたわけでございますので、まずこの船橋運輸倉庫株式会社の件から私は聞いてみたいと思います。 その前に、食糧庁の方ではまだこのいきさつが全然わかっていない、こういうお答えでございましたが、いまだに、そのいきさつがわかっておりませんか。
○須賀政府委員 先ほど申し上げましたように、これだけ大量の米の亡失でございますので、その背景にはいろいろな違法行為が当然あることは十分推測されるのでございますけれども、私どもの手元ではその実態をただいまの段階におきましても把握いたしかねておるわけであります。
○森本委員 この船橋の場合は、いつからですか。
○須賀政府委員 船橋倉庫につきましては、本年の初めごろに、経営状況が思わしくない、あるいは保管食糧についても事故があるのではないかというような風評を耳にしたわけでありまして、急速実態を調べたのでございますが、それ以前につきましては、いつごろからこの事故がどのくらいの期間にわたってできたものであるか、その辺のことはつかみかねている次第であります。
○森本委員 それであなた方が、はっきり言うと、この六千四百九十九俵というものがなくなっておるということを確認したのは、いつですか。
○須賀政府委員 合わせまして六千四百九十九俵が亡失をしたということがわかったのでございますが、これは二回にわたって発見をされまして、第一回は……。
○森本委員 だから、全部を確認したのはいつかということを聞いておる。
○須賀政府委員 全部を確認いたしましたのは五月二十日でございます。
○森本委員 五月二十日に全部なくなっておる。なくなっておるということは、詐欺か横領か窃盗かということは推測できるのだが、五月二十日から今日までに大体半年以上たっておりますが、食糧庁としてはまだこのいきさつがわからぬ。こういうわけですね。
○須賀政府委員 その通りでございます。
○森本委員 これは他の現業官庁などでありますと、これだけの国の現金、物品というものがなくなって、その省内においていろいろ調査をしたがそのいきさつが全然わからぬという場合には、直ちに司直の手にゆだねて正式に取り調べをするというのが普通のやり方であります。そこで、食糧庁としては、自分の内部検査ではこれ以上わからぬ、この問題は刑事問題であるということでその手続を当然とるべきだ。こう思うわけですが、手続はとっていないのですか。
○須賀政府委員 警察に対する連絡でございますが、船橋の事件につきましては、四月の上旬に事務所の方から千葉県警察当局に事故のあったことを連絡いたしておるのであります。
○森本委員 四月の上旬に連絡をしたというよりも、こういうふうなものが取られた気配であるから一つ取り調べてもらいたい、こういうふうな言い方をしたわけでありますか。
○須賀政府委員 これは、私どもの方でこの問題の処理をいたしました処理の方法を、結果的にいろいろ見てみますると、いろいろな点におきまして十分でなかった点があるようでございます。それらの点につきましては逐次私の方からも申し上げたいと思いますが、食糧庁の事故処理の従来の例から見ますると、できる限りその損害を回復することに努力を集中いたしておったようであります。今回の場合もそういうふうな考え方で、まず損害の回復に主力を注いだというような点が見られるわけでございまして、警察当局に対しましては四月の上旬に事故の内容等を説明いたしまして、警察側に連絡をいたしたわけでございます。
○森本委員 その四月の上旬というのは、四月の何日に、検察庁なり警察署には、それぞれ、だれにどういうことを言ったか、こういうことを一つ伺いたい。
○須賀政府委員 四月の上旬に、六日と九日の二回にわたっておるようでございますが、千葉食糧事務所の業務部長が千葉県警察捜査二課の係官に対しまして、事故の内容を説明いたしたということになっておるようでございます。
○森本委員 千葉県の警察の捜査二課のだれですか。
○須賀政府委員 その氏名は業務部長も確実に記憶いたしておらぬようでございます。
○森本委員 確実に記憶しておらぬと言うけれども、これだけの大きな問題を警察へ持っていってそれで警察の相手がだれそれだということを確認をせずに戻ってくるなんて、そんな子供みたいな使いだったら、初めからせぬ方がましですよ。大体これは重大な問題だから、ちゃんと、あなたはどなたですか、私は食糧事務所のだれでございますということを明らかにしてやるのが当然です。あなたの方で名前を確認しないということなら仕方がない。 そこで、その場合に連絡をしたというのは、こういう事故があったから早急にその事件を解明してくれ、こういうふうに言ったのか。その内容はどうですか。
○須賀政府委員 こういう事故を処理いたします場合に、食糧庁の従来の考え方は、損害額をできるだけ早く確実に回収をするということに主力を注いでおりましたので、おそらく業務部長が連絡をいたしました内容も、警察で即時取り調べというようなことになりますと、損害額の回収の面で必ずしも円滑にいかないというような考え方をいれまして、連絡をしたのではないかと考えておるわけでございます。
○森本委員 そうすると、単にこういうことがあったという連絡をしただけであって、それで警察の方には、調べるのはちょっと待ってくれ、食糧事務所の方でなんとか損害額を回収しなければならぬから……、こういうふうな意味ですか。
○須賀政府委員 業務部長が連絡をいたしました気持と申しますか、態度としては、損害額の回収に主力を注いで、その考え方で連絡をしたように私は承知しているわけでございます。
○森本委員 それなら、これは何のために警察へ連絡したのですか。
○須賀政府委員 もちろん、これだけの事故でございますから、先ほど申し上げましたように、私の方では実態の把握が非常にむずかしいような状況にございましたので、それらの把握にも努めなければならない関係もございまして、警察に連絡をいたしたわけでございます。 〔委員長退席、井原委員長代理着席〕
○森本委員 それでは、警察へ連絡をした目的はどこにあるのですか。
○須賀政府委員 当然これは、その事故の実態等も明らかにしなければならぬわけでございますし、その際は警察の方の力を借りなければならぬわけでございます。そういう意味で連絡をしたのであります。
○森本委員 それなら取り調べてくれ、こういう意味の連絡ですか。取り調べてくれという告発ですか。そこをはっきりして下さいよ。
○須賀政府委員 告発という手続の内容をどういうふうに考えるかということにもよるわけでございますが、警察に対する連絡でございまして、告発の意思も、向こうへ連絡をいたしますればそれを告発するように考えますれば、告発と解釈をすることもできるわけであります。
○森本委員 だから、そんななまぬるいことではだめだ。ここは決算委員会ですから、告発をしたのか、こういうことがありましたという連絡だけにしたのか、そのことによって食糧事務所の今後の考え方、この事件に対する問題の責任のとり方というものがいろいろ違ってくるわけです。あなたの方は、警察に単なるこういうことがございましたという連絡であったのか。やはりこういう問題があるから一つ十分に調べてくれ、こういうふうないわゆる告発の仕方といいますか、そういうことだったか、どっちか、こういうことですよ。
○須賀政府委員 四月上旬に業務部長が県警察に連絡をいたしましたのは、とりあえずこういう事故が起きておりますからこれを御連終いたします、ということで連絡をしたものと私は解釈いたしております。
○森本委員 そうすると、一つこれを十分に警察の方で取り調べてくれという連絡をしたのは、いつですか。
○須賀政府委員 その後、六月十九日に千葉食糧事務所長が千葉県警察本部捜査二課長に面接をいたしまして、事件の内容、事情を詳細に説明をいたしたのでございます。
○森本委員 それは、こっちから進んで行ったのですか。警察の方から来てくれと言ったわけですか。
○須賀政府委員 こちらから積極的に出て参ったわけでございます。
○森本委員 その六月十九日の場合は、前の連絡の場合と違って、もうこの段階では食糧庁の方ではわからぬから、一つ十分に取り調べてもらいたい、こういうことですか。
○須賀政府委員 六月十九日に千葉の食糧事務所長が警察に面接をいたしました際は、十分告発の気持を持って説明したものと考えております。
○山田(長)委員 関連。告発の気持であるなんてことで済む筋のものではないと思うのです。告発の気持ということはどういうことかわからぬが、行った人は、千葉の食糧事務所の所長は、告発で来たと言ったのか。それとも今、森本君が言われるように、ただ単にお知らせに上がった、解決はこれからこっちでこんなふうにする意思があるのだということで行っておるのではないかと思うのですが、千葉の食糧事務所の増山所長、見えておりますね。——あなたが県警へ行ったと思われるが、あなたはそんななまやさしいことで行ったのですか。どうなんです。
○増山説明員 公務員には、告発する義務がございますので、十分その意思で面接をいたしまして、事情と内容をはっきり説明しております。
○山田(長)委員 さっきの長官の答弁だと、あなたはだれに言ったのかさっぱりわからぬということだが、県警のだれに会ったのですか。
○増山説明員 私はあの六月十九日の場合には、県警の捜査二課長でございます。
○山田(長)委員 捜査二課長に告発の手続をとるべくあなたは話したのか、それともただ報告に行っておるのか。その内容がまだ明らかになっていないのですけれども、先ほど長官からの話によると、損害額について回収することが目的であったような話なんだが、回収することが目的のために告発をしたのじゃなかったのか。何かそこで話された話の内容というものが明確でないのですが、その点、どうなんですか。
○増山説明員 捜査二課長に会いまして、事故のありました数量、場所等につきまして、それから横流しであるというような予想もありましたので、そこいらの現地の報告、調査の事情を全部話しました。一つ事件の内容につきまして申し上げますということで、はっきり口頭をもちまして申告したわけでございます。
○山田(長)委員 どうして申し上げたり、申告したりして、これを告発しなかったのですか。
○増山説明員 私は口頭で申告することを告発と同じに解釈をしておりました。
○山田(長)委員 法務省の竹内刑事局長、いますね。——今の話を伺っていますと、申し上げたり、申告したりしているのだが、申し上げたということは刑事責任上からいって、一体告発とみなすのですか。
○竹内政府委員 告発ということは、刑事訴訟法上から申しますと何人でもできるわけでございますが、特に官吏または公吏はその職務を行なうことから、犯罪があるというふうに考えましたときには告発をしなければならないというふうに義務づけられておるわけでございます。そして告発の方法としましては、書面または口頭でできるわけでございますが、口頭でいたしました場合には、それを受理いたしました検察官または司法警察職員は、告発を受けたということで調書を作りまして、それらは所定の手続をいたしますと直ちに検察官の方へ送付をしなければならぬことになっております。これが刑事訴訟法上定められた手続でございまして、告発ということは、他面において、場合によっては証告という問題も起こってくるのでございまして、確実な手続でやることになっております。
○山田(長)委員 会計検査院当局にちょっと伺いたいのです。この事件は会計検査院当局で発見したものであったか、農林省の方からの報告、あるいはそれ以外の形で知らされて会計検査院当局が知ったものか。私は今度のこの事件を見ますと、会計検査院が知らないうちに——この事件に限らず、ほかでもありますが、会計検査院報告に大きな事件は載らないで、あるいは政治的な圧力等でうやむやに葬られてしまう事件があるんじゃないかという疑義をこの事件を通して持ちました。そういう点で、この事件を会計検査院が知り得た経路を一つお知らせ願いたいと思います。
○宇ノ沢会計検査院説明員 それは先ほど申し上げましたように、食糧庁長官から本院に対しまする二回の報告によりまして知ったような次第でございます。それで、院法上、そういう政府の物品につきまして、あるいは現金につきましてもそうでありますが、さような亡失があった場合には、これを所属長官から報告していただくことになっておりますので、それによりまして報告をいただいて知ったようなわけであります。
○山田(長)委員 そうしますと、食糧庁当局はこの損害額の回収をねらっておって、実際は告発をしなかったというのが実際の姿じゃないかと思うのです。千葉の食糧事務所あるいは食糧庁一では、告発をする経路は一つもとられていないように思われますが、長官いかがですか。
○須賀政府委員 警察に対してとりました連絡ないし説明の内容は、先ほど来、私並びに食糧事務所長から申し上げておる通りでございまして、これを告発という解釈ができますか、その辺は警察の方の御解釈にもよるわけであります。私の方の連絡をいたしました内容ないし手続は先ほど申し上げております通りでございます。
○田中(彰)委員 竹内刑事局長がここにおいでになっておりますからお尋ねするのですが、「本件については、本年六月頃、上田社長が社員の須田氏を千葉地方検察庁に出頭させ口頭で告発させたが、千葉地検よりは、当社に対し、現在まで調査は行われていない。警察署に対しては報告していない。署長は既に本件について承知していた模様であるが、当社に対する調査はない。昭和三十四年十二月十一日、上田社長は船橋警察署に呼ばれて事情を聴取された。千葉食糧事務所からの報告によれば、日時は明瞭でないが、『本件の経過については、千葉県警察本部捜査第二課長に連絡し、事情を説明済である。』と述べている。」こういう工合にここに書いてあるのです。 もし、こういうことが事実で、今まで放任してあるとすると、私の一番憂えるのは、自分の生活に困って米のやみをしなくてはならないといって、ほんのわずかな、背中にしょえる程度のやみをして、汽車賃かけたりなんかして、そして苦しんで持ってきたものは、みんな駅で取り上げてしまう。中に少し態度が悪いと、引っぱっていって罰金とったりなんかしておる。あるいはまた病人があって、その病人に米を食わせたいといって、わざわざいなかへ米をもらいにいったのでも、証明書のない者はみんなとられて、その米を食えないで泣いている人がたくさんございます。日本全国に米のやみといいましょうか、そういうようなことで米をとられたり、警察に引っぱられたりした人が何百万とおると私は思う。そういうものについては厳重な警察権を行使してお調べになっておって、国の大切な米が、しかも六千俵以上も盗まれて、そしてこれが流されておる。黙って持っていったのだから、もし証明書があるとすると、その証明書は食糧事務所で出したのか、出さぬとすればこれは公文書偽造行使、こういうものが成り立ってくる。盗んだことは間違いなく窃盗罪であります。買った者は臓物故買になる。事情を知っていればこれも共犯になる。もちろん、この米は玄米です。しかもトラックには七十俵か八十俵しか積めない。それを何千俵ですから、これは食糧庁の内部のトラックでなければ、そこらへ持って歩けないはずだ。それを堂々とやっている。そしてやみで買う方も、五升や 一斗なら、やみ米とかなんとかいうことで、どこのうちでもあることですから、これは別として、六千俵からの米です。もう一つ、今まだ調べておりますが、その前にも四千俵近くの米を出してしまって困っておったときに、ちょうどあらしがあった。そこで倉庫の戸をわざとあけて、ぬらして、それでもぬれないというので、蒸気ポンプでもって海の水をかけて七、八十俵をぬらして、食糧庁に報告して、その晩のうちに何千俵という米が処分されたということも、こっちに入っている。これは目下調査中です。しかし、これは別として、これだけの事件を、刑事局長はここにおられて、ただ聞いておられるのでしょうが、これがもし事実としたら、これからいたずらする人があったりした場合に、一斗袋に米五升くらいずつ入れて、三百人も五百人も団結してその米を売って歩いたって、警察当局はこれに対して取り締まることができない。扱うなら千葉からやれ、ということになる。また、このほかに、麦も一万七千俵もなくなっておる。政府の方からやったらどうかというようなことになったら、一体あなたはどうやってお取り締まりになるか。今、全学連なんかの問題で騒いで、国民が非常に心配しておる。あんなこと一で騒がなくたって、米の袋を三千も買ってきて、その中に米を入れて売り歩いたらいい。もし、こういう事態が起きたらどうなさる。これは実際大へんな問題です。取り締まることができない。それで、今後農家が米をどんどんやみで売っても、あのやみの者が駅なんかでどんなことをやっても、取り締まることができない。もしこれを徹底的に取り締まるなら、これを窃盗罪としてすぐにお取り調べになって起訴され、そしてこの関連、臓物故買も上がるでしょうが、全部上げられて、英断な処置——これは英断じゃございません。当然な処置です。これをこうやって放任してあるのですから、どうぞ一つ、刑事局長からすぐに千葉の地検あるいは県警察に連絡されて、だれが取り調べて、どうしてほうっておいたのか。千葉の検事局ではときどき問題を起こしておる。千葉銀行問題でも、ああでもない、こうでもないといっておったが、またこれが出てきた。千葉の地検というのは、こういうものを取り調べることができない地検なのか。これは国家の重大問題だ。さっそくお取り調べを願って、次の決算委員会で刑事局長から御報告願いたい。 私、三、四日前にちょっとしたことで用事があったから、検事総長のところへ寄って、五分ばかりお茶飲み話にこの話をしたら、そんなこと、君、絶対ない。この世の中に六千俵もそんな米がどこかへ盗まれて、どこへいったかわからぬということ、しかも、とった人がどこへやったかわからぬと言っておる。買った人もない。そんなばかなことはない。ないといっても、あるからしようがない。これがもし事実としたら、重大な問題だよ。今までの決算委員会で調べているような、いろんな汚職じみたことも出てくる。今度はただ、政府と政府関係のことだけなんです。これが公然になると、もう農家でも、どんな米のやみをしようと、どんなに米を持って歩こうと、見せしめに大きな処罰をしない以上は、これを厳重に取り締まることはできない。強盗を逃がして歩いているのをほうっておいて、小さなこそどろをつかまえるわけにいかない、これは数が多いですから。非常な重大問題です。この点をよほど御考慮していただきたいと私は思う。 参考ですが、ある区の国会議員が汚職で引っぱられておって、そこに選挙があった。そこで途中で保釈になって出て、選挙に出た。保釈から出てきたんだから、とてもヤジられて演説できなかった。そこで彼は名案を出した。米のやみでひっかかった人だけ入れてくれれば当選するから頼む——ところが、だれが入れたのか知りませんが、その代議士は相当な票で当選した。ここに政務次官がおられるが、政務次官はそれを知っておられるはずだ。(笑声)そういう事態さえもある。だから、一つの選挙区でさえも、米のやみをした人ばかりが入れたのではないでしょうが、米のやみで迷惑している人は相当ある。これは全国的な問題です。この間、春秋会でこの話をしたら、二つぐらいゼロを間違っているだろう。六十俵かそこらだ、間違っても六百俵だ。何千俵なんというのは常識上できぬじゃないかと言うから、私は食糧庁の佐藤監査課長を連れていったら、さすがの河野さんも驚いて、千葉県というのはおそろしいことをやるところだ。千葉県でなくても、ほかの県にもあるんだと言ったら、それは大へんだ。君どうだ、これをほんとうに調べたらどれだけある、と言うから、農協の倉庫からその他の倉庫を調べたら全く大へんな問題が起きるかもしれないと言ったら、あきれてしまって、それから話をしなかった。こういう事態です。 だから、こういう点について、刑事局長がお帰りになったら一つお調べになってこちらへ御報告願いたいのと、さっそく重要会議を開いていただいて、国民の納得するような処置をとっていただいた方がいいのではないか。こういう工合に私は考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○竹内政府委員 六千俵からの米が亡失しておるということになりますと、その陰には窃盗とか横領とか、その他いろいろな犯罪の容疑があるのでありまして、事はすこぶる重大でございます。仰せまでもなく、検察当局といたしましてはその真相を十分解明いたしまして、容疑のありますものにつきましては断固たる処置をとるべきものと考えます。 ところで、本件でございますが、何か検察庁が手をこまぬいて傍観しておるような趣旨にも受け取れるのでありますが、私の方で千葉検察庁について調査いたしましたところでは、十二月十一日付の新聞記事によって初めて本件のあることを承知したということでございまして、現在まで検察庁には告訴も告発も出ておりませんし、警察当局からこの種の事件があったことは聞いておらないということでございます。先ほどもちょっと御説明申し上げましたように、管内の隠密の間に行なわれてる犯罪について検察官は十分視察をして、犯罪情勢の把握に努めなければなりませんが、それとても十分得られないのでありまして、特に官吏の行動によって発見したような場合には、官吏には告発してもらうという法律上の義務づけをしておりますのも、そういうことを予想してのことでありまして、すでに承知をいたしました以上は十分究明をいたしまして、もし犯罪がありますならば厳正に処理をいたしたい、かように考える次第であります。
○田中(彰)委員 私は、今これを見て一刑事局長にそういう質問をする気になったのですが、いわばどろぼうが、私がどろぼうしましたからと言って自首して出たような告訴ぶりなんです。これは農林省とか食糧事務所から告発されたのではなくで、この倉庫のかわる前の社長が盗み出してやったのでしょうが、かわった上田社長が、社員の須田を千葉地方検察庁に出頭させて、口頭で告発させたが、千葉地検よりは当社に対して現在まで調査が何ら行なわれておらない、こういうことが書いてあるのです。そういたしますと、どろぼうをした仲間が向こうへ行って、私の方の前の兄分がこういうどろぼうをしていますからお取り調べ下さい、と言っていったのに、これを放任してあるように書いてあるのです。これはは今の決算委員会の調査室で調査したのですから、間違いないと思います。もし、こういう事実であれば——私は実は、これはこれ以上決算委員会で広げて騒ぐことではない。やはりここで、これならこれをぴしゃっとやっていただけば、これはもう会計検査院の報告事項に出たのですから、どうすることもできない。これでやっていただけば見せしめがつくから、非常にいいのではないか。こんな告訴までしたという問題が印刷物に出ている以上は、やはり刑事局長、厳重に千葉地検に言っていただきたい。私は、千葉地検が十二月十一日かいつかの新聞に出たので知ったというのは、おかしいと思うのです。こんな問題が起きて相当なことになって会計検査院が調べて、もう報告書を作ってあるのですから、やはり告発して出たというのがほんとうですね。これは私は重大だと思いますから、ぜひとも一つお取り調べを願いたいと思います。
○井原委員長代理 小川豊明君。
○小川(豊)委員 私はこの事件で不可解に思っておるのは、非常に想像もつかない大量が紛失した。しかもその行く先がわからない。告発されても捜査が行なわれていない。いま一つは、なくなったことがわかってからも、倉庫に保管料を払い、さらに倉庫に委託をしているというようなことが疑問として出てくるわけであります。 この点をお尋ねする前に、この亡失という言葉がいいか悪いかは別として、このなくなったものに対する弁償の規定は、どういうふうになっていますか。
○須賀政府委員 これは食糧庁で保管倉庫を指定をいたしまして、保管契約を結びます際に、その保管契約の内容の中に、保管事故が発生いたしました場合の弁償の責任が約定してあるわけであります。
○小川(豊)委員 その次に、これはさまざまな弁償の規定が、事故の原因によって違ってくることを承知しております。こういうように、紛失した管理者が管理を怠ったのではなくて、管理者自体が持ち出したというような場合には、弁償はどうなるのですか。
○須賀政府委員 この船橋倉庫の場合は、いわゆる故意による亡失と認定をいたしまして、最も高い弁償金をとっておるわけです。
○小川(豊)委員 最も高いというか、悪質というか、最も高いのは何倍くらいの弁償をさせていますか。
○須賀政府委員 米の政府売り渡し価格の評価の仕方には、一般配給に売ります場合、それから業務用に売ります場合、それから原材料用に——原材料というのは、具体的に申し上げますと酒米とか、そういういろいろな売り方によりまして評価の仕方が変えてあるわけでございます。それで、こういう事故がありました場合の弁償規程といたしましては、故意による場合はそのうちでも原材料価格による評価を当てはめまして弁償してもらう。これが一番高い評価の方法になるわけであります。原材料用に政府が売却をいたします場合の価格によって許価をいたしまして、それで賠償金を取り上げるわけでございます。
○小川(豊)委員 その次に、管理の方法は、もう聞いてもしようがないが、保管の倉庫を指定する場合に、この指定業者に対する基準というものがあると思う。資本金がどうとか、経験がどうとか、設備がどうとか、そういう基準をちょっと簡単に説明して下さい。
○須賀政府委員 政府で保管倉庫を指定いたします場合、経営の内容その他を審査をいたしまして、一定の基準を作って指定をいたしております。もし詳細御説明を申し上げる必要がございますれば、担当部長から詳しく御説明いたします。
○小川(豊)委員 そういう規程はこれに出ていますか。食糧庁から中間経理だけ出ているのですが、そういうものは、これに出ていますか。
○須賀政府委員 今、先生がお持ちのその資料の中にはないそうでございます。
○小川(豊)委員 それでは、あとで。 それから、今お聞きした埼玉、千葉、青森の三県は、御報告を受けたことはわかりました。そのほかにありませんか。私が聞いているのでは、まだほかに鹿児島等にもこういう事故があるということを聞いていますが、あなたの方では報告がないから知らないのか、あるいはそういう話は聞いて調査をしているのか。そういう事態のある県が、まだありはしませんか。
○須賀政府委員 私の方では、埼玉と千葉のこの大きな事故が発生をいたしましたので、本年の六月から八月にかけまして一斉検査をいたしたのでございます。その結果、鹿児島、埼玉、宮城の三倉庫につきまして、各倉庫とも百八十俵前後の事故がやはりあったわけでございます。これは発見をいたしまして、直ちに賠償金を徴収をいたしまして、この三事故につきましては、それぞれ賠償金の面からの処理は終えておるわけであります。その他につきましては、現在私どもの方で事務所から報告を受け、あるいはそういうような疑い等が出ておりまする事件は、私自身はまだ現在承知いたしておりません。
○小川(豊)委員 今あなたは三県を報告しましたが、私も鹿児島、宮城等にあることを聞いています。しかし、これはあとにして、船橋の問題に移ってお聞きします。 船橋では、千九百俵と四千俵が事故として出ています。その前に何か事故処理をした記憶はありませんか、何年か前に。
○須賀政府委員 船橋倉庫に関連をいたしまして他に事故があったのではないかという点でございますが、これは何か米に水をかけてわざわざ事故米を作ったというようなうわさも、私ども耳にしたことがあるのでございます。その実態を調べてみますると、以下申しげるようなことになっております。昭和三十年の四月二十一日に外麦三十九トン、同年七月二十九日に外麦四十九トンを横浜港から船橋港に回漕中に、同港外において海難事故によってはしけが沈没いたしまして、積んでおりました麦に水ぬれを生じたことがございます。また昨年九月、二十二号台風によるはんらんのため、政府麦に水ぬれの事故を生じたことがありました。いずれもこれらはえさ用として指名競争入札によって処分をいたしておるわけでございます。おそらくこれらの事故との関連において何かそういううわさが出たのではないかと思います。そのほかは、特に私どもの方で承知をいたしているものはないわけでございます。
○小川(豊)委員 今、あなたの方の麦がどこでどうなった、その他の資料は、あとでいただきたいと思います。 そこで、私はなぜこの事件を知ったかということを、あなた方の耳に入れておきたいと思います。というのは、ある日、電車に乗っておったところが、伊勢湾台風がこっちへ来ればよかった、こういう話をしている。おかしなことだと思っていると、それが船橋の倉庫の人だということがわかった。こんなおかしな話があろうか。台風は来ない方がいいのに、台風がこっちに来ればよかったというのは、何かあるのじゃないかという疑惑を持って実はおったのです。 この問題に入る前に、今のその事情、あなたがお述べになった外麦その他の事情というものは、さっき田中委員が言われたように、水をかけたかかけないか私にはわからぬけれども、ともかく事故で生じた被害よりも多くのものを事故として処理されている、こういうことを聞いている。この事情を、あなたの方ではわかっていますか。
○須賀政府委員 先ほど御説明申し上げました件以外に、私の方で承知をいたしているものはございません。
○小川(豊)委員 この点はもっとあとではっきりしたいと思います。 その次に、千九百俵と四千俵がなくなったというのがわかったのは、今の御答弁だと、二月の五日一斉検査をしたときですか、二月の五日に抜き打ち検査をしたら千九百九俵不足しておったということを報告しましたね。そうすると、二月五日以降に、あなたの方ではまだ倉庫料を払っている。こういう事故が起こっても、なおどういうわけでそこへ倉庫料を払っているのか。さらに、ここへまた麦等が入庫をされていると思われるのであります。こういう事故があったにもかかわらず、どうして倉庫料を払ったり、入庫させておるのですか。この点が私には解せない のです。
○須賀政府委員 倉庫料を事故発見以後支払っております点は、これは何とも、率直に申し上げましておかしい、私の方の業務上の大きな過誤であります。 それから、外麦を入れました事情は、これは賠償金取り立て交渉の経過を詳しく申し上げませんと十分御了解いただけないと思うのでございますが、賠償金交渉を逐次進めて参りまして、ほぼその見通しがついて参った段階があったわけであります。そのときに、一部倉庫の利用を再開いたしますことが金融その他の便宜の上で非常に好都合であるというような要請が強くありまして、外麦の保管を一時いたしたことがあるわけであります。これはその一回限りでやめまして、現在はほとんど残っておりません。
○山田(長)委員 関連。千葉の食糧事務所長にちょっと伺いたいのです。今の小川委員の質問の事故発見後の入庫料を払ったというのは、こういうことで払ったのじゃないですか。三十四年の四月十五日に臨時株主総会を開きまして、代表取締役社長鎌田八太郎という人が一応やめた。それで、五月十五日に臨時株主総会を開いて、小川代表取締役が社長にかわった。すぐにそのあと、上田博司という今の若い社長が就任したわけです。この間、実はそこべ行って話をしてみますと、賠償の金額交渉で、倉庫には品物が入ってないけれども、賠償金の支払いをする、そのかわりにこのことは世に出さないというふうな打ち合わせが済んだような印象を私は受けてきたのです。あなたはこの話に携わっていないのですか。どうですか。
○増山説明員 恐縮でございますが、今の入れたということでございますが、先ほどの十月以降の麦を入れたというようなお話でございましょうか。
○山田(長)委員 事故発生後麦を入れたこともその一つですが、入庫料が入っておれば、その入庫料であなたの方へ賠償金が支払いができるわけだ。そういうことの話し合いをつけたものじゃないですか。この解決条件としてはどうなんです。
○増山説明員 その支払いにつきましては、結果的にまずかったのでございますが、五月六日に全部、結果において政府の方へ納めさしております。
○山田(長)委員 あなたの言っていることはちょっとわからぬのです。要するに倉庫に品物が入っていないのはわかっているけれども、入庫料を政府に払わして、その金を政府へ戻すということでこの解決をつけたのじゃないですか。あなたが立ち会っているのだから、立ち会ったときの事情を話して下さい。
○増山説明員 ちょっと、今のあれか……。
○山田(長)委員 私の説明が下手なのかもしれませんが、要するに倉庫の中はからなんだ。そこへ麦を、問題が起こってから入れた。それらの倉敷料を会社側の方で上田社長がとれるわけだ。ところが、その金はとらないかわりに政府の方へ賠償金として入れよういう意図じゃなかったのですか。
○増山説明員 私の入れました動機は、次の賠償交渉をずっと春以来非常に苦心をしながらやって参ったのですが、その場合に、その賠償につきましての話し合いができるという見通しが大体つきましたので、金融方面等におきましても、入れてもらえばつくということによりまして、わずかのものを次の賠償の話し合いの成立を条件にして、呼び水のような格好で入れたわけでございます。
○山田(長)委員 ですから、その船橋運輸倉庫会社の方では米がなくなってしまっている。それで賠償を支払わなければならぬところへ、あなたの方では五月までとにかく倉敷料を払っておったわけだ。そこへ、品物がなくなっている上にまた麦が入って、その麦の倉敷料も払っているわけだ。だから、その倉敷料というものをみんなひっくるめて払う対象にして、解決ついたのじゃないかと思うんですよ。
○増山説明員 麦を入れました保管料はまだ払っておりません。麦を入れましたのは先ほど申し上げました事情によってのみで、ほかには別に考えはなかったのであります。
○小川(豊)委員 さっき、倉敷料を払っていたことはまずかったと、長官の方で率直に認めたのです。そういう事故があるところで、どうしてまた麦を入れたのか。ほかにも入れるところはあるはずです。なぜそこへ入れたのか。まず、それをお聞きしたい。
○増山説明員 ずっとからにしておったのでございますが、その後債権回収のために日夜私も連絡しておったわけでございますが、結局十月になりまして、大体後継者との話し合いがっきそうになったという判断をいたしまして向こうも払うというようなことを言いましたので、そういうことを条件にして、わずか四百トンばかりでございますが、入れまして、やったのでございます。それで、実は十月の中ごろになりまして相手と話しましたところ、約束が履行できませんので、全部出そうということによりまして、その後出庫しております。
○小川(豊)委員 あなた、そういう考え方はいかぬと思う。今の答弁で、わずか四百トンばかりだと言われるが、われわれから見ると四百トンはわずかじゃない。そういう数量で事故があったことを知っていながら、あなたは解決に奔走していながら、だから、入れ るのをとめるのが官吏の責任からいえばほんとうです。それをさらに入れておるということは、あなたの処置としてあやまちだと言わざるを得ない。 それから外麦で、さっき食糧庁長官は事前に処理したものはなかったということで、麦が三点ばかりあげられておるが、野田醤油に行くべき麦が野田醤油に行かずに、何か事故処理されていますね。これは倉庫にあったもので、船で沈没したのじゃありません。倉庫 にあったもので、野田醤油に行くべきものが野田醤油に行かないで、事故処理されているのは、どんなことですか。
○須賀政府委員 野田醤油の事件は、埼玉食糧事務所の管内の一万数千俵の麦の放出事故と関連をいたしております。
○小川(豊)委員 それはいい。この人わせて六千四百九十九俵という米は、いずれにしてもなくなっている。なくなっているのは、千葉県外へ持ち出すことは、あなた方の承認がなければ末可能だ。従って、この米は千葉県内(どこかに流れた。これはあなたの方で、その管理の責任上から、この米がどこへ行ったかということは調べなければならないはずです。ただ、なくなったから金をとればいいでは、済まない。この米は、どこへどういうふうに行ったかということは、当然あなたの方で調査しなければならぬと思いますが、調査してありますか。調査しているならば、どこに行ったか。
○須賀政府委員 これは先ほども申し上げましたように、今度の事故の実態の一部をなすわけでございます。その点につきましては、遺憾ながら私どもの方で把握をいたしておらないわけでございます。この六千俵の大量の米が、どこへどういうふうに行ったかということは、私どもでもつかみがねておるわけであります。
○鹿野委員 ちょっと……。ただいまの問題は、私、きょうこの委員会におりまして、途中からずっとこれを読んでおるのですが、ちょっと判断できないほどの無軌道きわまる問題である。そこで、大野農林政務次官にお願いしたい。これは非常に重大な問題です。ところが、今の答弁をずっと聞いておると、大したことでないような御答弁のようにも承るわけです。これは世間の疑惑を完全になくすることができるように、あなたと大臣と一緒になって、農林省としても調査対策を立てて いただいて、そうしてこの委員会で、もっとはっきりした責任ある回答ができるようにしていただきたい。検察、警察当局は当局として別個にやられるであろうが、農林省当局としてのこの問題に対する態度があると思いますので、これを両方お願いいたしておきます。 〔井原委員長代理退席、鈴木委員長着席〕
○大野政府委員 ただいまの御発言、ごもっともでございまして、なお詳細の問題についてはまた後刻機会を得て発言をさせていただきたいと思いますが、原則として当然の御指摘でございます。十分に抜本的な方法で根絶を期さねばならぬと覚悟しております。
○淡谷委員 ちょっと、一つ資料をお願いしたいのです。千葉食糧事務所にお願いします。あなたの方では、この倉庫会社に行かれまして、さまざまな配給ルートのノートを押収されておるらしい。これは上田新社長がはっきり言っております。ノートだけじゃなしに、関係書類を全部食糧事務所の方で持っていかれたようであります。これは非常に重大な資料でございますので、あなたの方で持っていかれた資料は大小漏らさず一つお出しを願いたい。これをお願いしておきます。
○鈴木委員長 資料、わかりましたか。
○増山説明員 今お話しの資料でございますが、書類と伝票みたいなものでございまして、書類はそういう大量のものではございません。その点お含みおき願いたいと思います。御指示によりまして、大事に保管しておりますが、実はこの間お話がございまして、私持っておれというお話でございますので、保管してございましたが、昨日警察の方で出してくれというようなことで、新聞にも出ておりましたが、そういうことで、警察の方でとりにこられましたので、渡してあるわけでございます。
○淡谷委員 どこの警察ですか。何という人が持っていったのですか。それから、持っていった日時をはっきりお述べ願いたい。
○増山説明員 日時は十二月十五日でございます。それで、県警の捜査二課でございます。
○淡谷委員 捜査二課のだれですか。
○増山説明員 柳井清さんの受領書になっております。
○淡谷委員 警察の方で持っていかれたその資料の種類、これは大体おわかりになっておると思いますから、お話しを願いたいと思います。どういうものを持っていかれたか。
○増山説明員 船橋市宮本町四の五百九十七番地、土井清之助でございます。保管物品入出庫に関する領収書、受領書でございます。五十八枚でございます。
○淡谷委員 あとはないのですか。
○増山説明員 あとはございません。
○淡谷委員 さっきの話では、伝票もだいぶ持っていかれたようですが、伝票は持っていかれなかったのですか。
○増山説明員 伝票というのは今申し上げました領収書、受領書五十八枚のことでございます。
○淡谷委員 このほかにあなたはノートを持っていかれたようですが、この領収書だけでなしに、ノートの切れや何か、いろんな書きつけをたくさん持っていかれたようですが、これはどうしましたか。
○増山説明員 そのノートと申しますのが、そういうものでございます。
○淡谷委員 これは上田社長は、一切の書類、もうほとんど自分たちとしてはあと調べることができないほどのたくさんのものを持っていかれたと言っておりまするが、どうも増山所長に言わせますと、少ない分量のものしか持っていっておられませんが、大体何々を持っていかれたのですか、会社から。
○増山説明員 この間御指示のありましたのはそれだけでございます。絶対ほかには提出しておりません。五十八枚だけでございます。
○小川(豊)委員 長官は、行き先はわからない、こういうことを言っていますが、私どもはこの事件を聞いていったら、今の社長は、これは配給ルートは県外ではなく、県内の配給ルートに従って出されています。配給ルートは湯浅商店と千葉食糧であります。湯浅商店のF氏が関係している。これは知っています。湯浅商店を通じてヘルス・センターに行っている、こういうことを言っているのです。あなたの方では、何十回となく調べただろうと思う。ですから、僕らが一回行ってこういうことを社長が答弁しているのに、あなたの方で聞かないはずがないと思うのだ。聞かないはずがないにもかかわらず、行った先がわからない。わからないということが、私どもには解せない。なぜ行った先を隠さなければならないのか。社長が言っているのです。なぜそういうふうに隠さなければならぬのか。
○須賀政府委員 私どもといたしましては、出先の食糧事務所を通しまして、さような問題は聴取をいたすわけでございます。私、本件に関係をいたしまして、約三日ばかり所長から詳細に事情を聴取いたしましたが、六千俵の件については事務所長も承知しないというような報告を受けております。
○小川(豊)委員 おかしいじゃないか。事務所長だって、この行き先を調べないはずはないでしょう。現にさっきから言っている通り、僕らでも一回行って、何時間の間にこういうことを答えているのだから、あなたの方から数回折衝しているのだから、そのくらいのことは言わなければならぬし、またあなたの方としては責任上からいったって、行った先をはっきりするのはあたりまえじゃないですか。知らないという問題じゃないでしょう。われわれにこうやって答えているのだから、食糧事務所にはもっと正確に内情を答えていなければならぬはずです。 もし、そういうことを言うのなら、私はここで言います。これは言いたくないと思っておったが、ここの会社の監査役をやっておった人から聞き取りをとってきている。それを見ると、三月ごろ政府の紛失事件について警察側の捜査を中止させた事件は、トヨタ——これは千葉のトヨタです。——トヨタの社長野与一郎氏の動きによる。これは政府の食糧事務所は、紛失している事故を知りながら、なお四月、五月ごろ、野与氏の依頼によって保管米を入庫した。前社長鎌田八太郎氏は、新宿のキャバレーで、——これはどこのキャバレーだったか本人は知りませんが、あとで調べたらサクラメントというキャバレーです。本人は、この監査役をやった人は、新宿で一番大きいと言っている。——月二百万円くらいの遊興をしていた。——この二百万円というのは、会社で調べると、月に九十万ずつ交際費をとっていたそうですから、これは二百万は間違いだろうと思う。——招待された者は国鉄の高級官吏——これは国鉄じゃなくて、運輸省だと思っております。間違っている。——国鉄の高級官吏、農林省の役人、こう書いてある。それから、銀行の支店長級の人たちにはゴルフ用具を、金額は不明だが、常に贈っておる。これは金を借りるから、贈るのもいいでしょう。それから、後楽園の球場のネット裏を月十八万で契約して、これを役人たちが争って利用していた、こういうことを私に言って、口で言われただけでは困るから、書いてくれた。書いてよこしたのです。だからこの問題については、食糧管理に当たる諸君、それから何で運輸省を招待しなければならなかったか知らぬが、おそらくこれは搬出の点だろう。そういうふうに、会社の金が交際費の形で膨大に持ち出されて、本人だけがここで使っていたんじゃないのです。みなこれは、ごちそうになっている。しかもあなたは、ほどなく解決するめどがついたから、めどがついたからと言いますけれども、めどはつきませんよ。つくどころではなくて、むしろ——解決をしようという努力もあったでしょうが、そういうことをしておったために、たくさんの被害者が出てきている。それで、これは弁償金として納めれば業務は続けられるんだからということで、山本という人は一千万近く無理な金を出して、ここに注ぎ込んでしまっている。トヨタの社長の野与という人も、二千万くらいの金を出しているらしいが、これもみな前の社長に使われてしまっている。そして今度かわった社長の上田博司という人は、都民銀行か何かの、どこかの支店長代理をやっていた人です。倉庫の経験もなければ何もない。これを社長に持ってきた人はだれかといえば、滝野川自動車の社長である小林運正という人です。これは事務所長は御承知でしょう、小林運正という人は、どうですか、存じませんか。会ったことはありませんか。
○増山説明員 会ったことはあります。
○小川(豊)委員 そうすると、この小林運正という人がどういう人かということを、あなたは調べる必要があったかないか知らぬが、少なくともこれがここの実権者であります。上田という今の社長は雇い社長で、私は何もわかりません。小林社長からそこへ行けと言われたから都民銀行をやめてきたのです、と言うような人です。この小林という人はどういう人かということを、あなたの方ではもっと調査する必要があったと思う。どういう人かということを私はここでは言いませんが、あなたの方で、どういう人であったかを調べてあったら、ここで答えて下さい。
○増山説明員 小林運正氏につきましては、詳しく私も知らなかったわけでございます。金の面の調達と申しますか、上田博司を通じまして話をした機会はございました。
○鈴木委員長 本委員会の質疑は、本日午後二時に再開することといたしまして、暫時休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ————◇————— 午後一時三分開議
○鈴木委員長 休憩前に引き続いて会議を開きます。 証人出頭の要求についてお諮りいたします。 歳入歳出の実況特に防衛庁の航空機購入問題について、来たる二十三日午前十時半、証人として、川崎航空機株式会社取締役副社長永野喜美代君、及び新三菱重工業株式会社社長吉田義人君を、それぞれ当委員会に出頭を求めたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
○鈴木委員長 参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 証人出頭の件と同一問題について、同日、参考人として、ロッキード・エアクラフト・インターナショナル社長J・ケネス・ハル君の出頭を求め、意見を聴取したいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時四分散会