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33回国会衆議院1959/12/04

決算委員会 第8号

発言数
174
登壇者
17
会派数
2
開催日
1959/12/04

会議録

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 これより会議を開きます。  昭和三十二年度決算外三件を議題とし、本日は文部省及び厚生省所管について審査を進めます。  まず、文部省所管について会計検査院当局の説明を求めます。  保岡第二局長。

保岡豊会計検査院事務官(第二局長)

○保岡会計検査院説明員 六三ページから。二五〇号は、静岡大学で債権者に渡すべき小切手を渡さないで現金化いたしまして、その支払いをおくらして職員等に対する貸付金その他に使用していたものでありまして、会計実地検査に行きました当時三万六千九百五十六円穴があいておったものであります。  二五一号と二五二号は、施設整備に対する国庫補助金の一四%に当たる約八億円について実地検査いたしました結果、不当と認めた四件のうち批難金額五十万円以上のものであります。二五一号は保有坪数の計上漏れでありまして、二五二号は生徒数のとり方に過誤があったものであります。  以上、概略を御説明申し上げました。     —————————————

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 次に、質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。  小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 文部省の方は、さすが批難事項その他もきわめて少ないわけで、非常に私ども意を強うするのです。  そこでお尋ねしたいのは、東京都において、本年九月ですか、東京都、体育協会、文部省の三者の連絡協議会で、五年先のオリンピック東京大会の組織委員会を三十名程度で結成された。今後の運営にあたって、これまで問題になった点をどう処理されるつもりであるか。この運営委員会は、オリンピックの募金その他についていろいろ問題があったわけですが、今後これをどういうふうな運営並びに処理をされるのか。以下この点、私、もう少し具体的にあげてお尋ねしたいと思います。  これは本年の八月、オリンピック後援会の事務局長の佐藤昇という人が募金を不正横領した。その金額は千三百四十一万円に上っている、こういわれておりますが、この問題についての跡始末はどうなっているかという点が一つ。それから、その後佐藤という人は保釈金を百万円積んで釈放されていると聞いております。この点は文部省で御存じであるかどうか。さらに、この横領したといわれる千三百四十一万円は、後援会の浮き貸しや、自分の借金の返済に使った。あるいは税金や保険料に回っていた。そのほかひどいのは、自分の愛人にバーを経営させる費用にまで使っておった。そういうふうに使われているこういう膨大な金額が、五円とか十円とか小学生や中学生の小づかいの中から募金をされた非常にたっとい金であるということを考えたときに、少なくとも小中学生の募金運動を行なうについて、文部省はその相談なり協議なり、指導監督に当たっておられるわけであろうと思いますが、この点について文部省としては今後どういう措置をとられるつもりか。この点をまずお尋ねしたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 体育協会のいろいろの不始末のあったことは、私も就任いたしてから伺いました。しかし、これらの不始末については、おおむね特に金を消費した本人または会長——当時の会長は藤山愛一郎さんであったと思いますが、いろいろな方面から支弁いたしまして、責任をとるものはとり、解決されたものと報告を受けております。ただ、体育局長がおりませんので、どういうふうにして処置をしたか、こまかく金額等について申し上げられませんが、この点につきましては後刻書面をもって正確に、また別の機会にお答えいたすことにいたしますが、とにもかくにも、この件につきましては一切跡始末ができて、各方面の処理が一切相済んだと承知いたしております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 今、大臣から御答弁をお聞きして、この事件の経済的な跡始末はついたということで、私もそういうふうに聞いておるのです。この点は経済的跡始末の問題ではなくて、五円とか十円とか、そういう小額の金を小学生あるいは中学生等から募金した。それがこういうふうに使われたということの及ぼす精神的な教育上の問題というのがむしろ重点じゃないか。これは補てんしたからいいではなくて、この点を文部省として十分に留意しなければならぬ点ではないか。それで、この事務局長の佐藤という人は、かつて五井産業事件というので詐欺罪に問われている人なんです。こういう人に、どういう関係であったか知りませんが、事務局長という、単に経済上の問題でない、いろんな意味での重要な、人格の高潔ということが考えられなければならないポストを与えたこの体育協会の役員の考え方、私はこういう点についても非常に遺憾に思っているので、体協の幹部はこういう点に対してどういう処置をとられたか。これは体協の幹部にお聞きすることですけれども、文部省はこれに対して指導監督をする立場であろうと思うから、この点もお尋ねしたい。  それから、オリンピックの後援会は、おっしゃる通り、当時、現在の藤山外務大臣が会長で、その他理事長以下いろんな有名な方々が肩書きを連ねている。そこに募金の非常によく進んだということもあるわけです。同時に、こういう問題が起こったということは、こういう名前を連ねた方々が、事が事であるだけに、もっと責任をもって当たってもらうべきであったのじゃないか。このまま放任して、会計のつじつまを合わせるだけでは済まないじゃないか。この点。  それから、その当時の役員が再び五年後の東京大会の組織委員になっているわけですが、この中には東京都の知事の東さん——当時の体協の会長です。財界でも石坂泰三さん、体協では律島壽一さん、竹田恒徳さん、こうした人選は当然文部省でもタッチして十分協議して選ばれたわけだと私は考え、現在の地位から見てもこういう人たちは適当であろうということも考えますが、こういう起こった事件と考え合わせて、文部省のこれに対する監督といいますか、指導といいますか、こういうものを今後どうなさるつもりか。この点についてのお心がまえをお聞きしたいと思うわけです。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 かりそめにも体育を通じて青年を誘掖指導していかなければならぬ体育協会、それの傍系と申しますか、後援団体の役員の中からこうした不始末を出したということに対しては、まことに恐縮に存じております。従いまして、私が就任してからも、そうしたことに対する善後措置は、きわめて万人の納得するような形において措置されなければならないということを強調しまして、体育局長を通じて申し渡したのであります。しかるに、オリンピックの組織委員会を編成するにあたりまして、特にかりそめにもあの後援会の事件に連座した者は、今回の組織委員会のいかなる下部組織にも絶対にこれを登用するようなことがあってはならぬということも厳に言い渡しておいたのであります。従いまして、現在事務当局の方に、あの当時やはり名は後援会の方にも連ねておりましたけれども、金銭問題その他についての不始末の事件については何ら関係がなかったということがはっきりいたしましたので、そのうちの二、三の者が関係いたしております。また役員については、お示しのように津島会長、田畑事務総長その他東京都知事なども役員になっております。むろん一面から申し上げれば、この人々も体育協会の役員であったのでありますから、道義的責任は大いに感じておられることと私も承知いたしておりましたけれども、今回の組織委員会の役員の選挙にあたりましては、総会において満場一致で決定されたようなことになっておるわけであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 今度の新しい東京オリンピックの組織委員会には、どういう関係からか、各省の事務次官が全部といっていいほど顔をそろえているようですが、東京大会の準備は直接費だけで百六十億円要るといわれているわけです。そうすると、あと残る施設費というのは国民あるいは東京都民の税金等にたよることになるのではないか、こう思うわけですけれども、この点は国民感情からいっても、よほど考えなければならぬ点で、特に私がここでお尋ねしたいのは、東京都の東知事は当選前にトトカルチョで資金集めをやると言っていました。しかし、今競輪とかそういう公営賭博的なものは国民の強い反対が起こって、むしろ廃止すべきである、こういう機運が非常に強くなってきていると思うわけです。従って、こういう方からの金によってオリンピックの施設をするというのは困難になってくるのじゃないか。そうすると、頼みとするのは財界からの大口の寄付と、一般国民の零細な浄財、こうなるわけですけれども、財界としてもなかなかそう出し切れないのじゃないか。そうすると、勢いやはり学童募金にたよらざるを得なくなる。私はオリンピックとして学童募金にたよることは悪いとは思わないわけです。いいと思います。それだけに、ここでぜひ文部省当局にお願いしておきたいのは、文部省当局は再びこういうオリンピックの浄財が事務局の諸君によって不正不当に使われることのない指導監督を今から十分に御用意願いたいということが、私の質問の中心でございます。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 各省の事務次官は組織委員にはなっておりません。委員になるという話もありましたけれども、私どもの考えといたしましては、オリンピックというものは、世界的なスポーツ界の最大の行事でありますので、しかし、その特色として堅持していかなければならぬのは、あくまでもこれは政府の仕事でなくして、政府も参加するけれども、しかし民間から盛り上がる力によってこれを行なうべきであるという考え方を持っております。各省事務当局の入っておりますのは、何にいたしましても、このオリンピックを挙行するにあたりましては、ほとんど各省に関係する仕事が多いのでありまして、いろいろの事務の統制その他の面からして、便宜上各省の事務局の一人、二人を下部組織の中に入れておくということは、必要やむを得ないであろうということで、入っておる次第であります。  後段の点につきましては、私も全く同感でございまして、これについて、お示しのようなトトカルチョあるいは競輪といったような方面の資金をもってやるということは、アマチュア・スポーツ、国民体位の向上といったような、主として全国の青年の体育のみならず、精神的な育成、補導というような点を主としてこうしたスポーツ行事が行なわれるべきものと考えますので、そうしたことによって、そう特殊の、世間からすでに非難の多い方面の金銭を資金としてやるということは、好ましいことでないという考えを持っております。また非常に巨額の金を要するというふうにも伝えられておりまするけれども、私はできる限り、これはあまり莫大な金をもってやるということは好ましくない。今日の日本としては、むろん全国民の非常な熱意のある問題でありまするけれども、オリンピックを挙行するということのみに国民をあげてうつつを抜かせるというような行き方でやるべきものではない、こういうふうな考え方を持っておりまするので、できる限り金は節約すべきものは節約して、分相応のものとしてやっていかなければならぬというふうに考えておるわけであります。最後に、御注意がありましたように、今後かりそめにもオリンピック後援会にかつてあったような不始末を絶対にいたさぬように、やかましく言っておりまするし、今後も特別に注意をいたして参るつもりでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 文部大臣の御意見を聞いて、私も非常に意を強くしたわけであります。最近見ていると、スポーツというものが一方においてはあまり興行化され過ぎているんじゃないか。スポーツというものは、私ども自身はもっと清純なものとして発展さしていかなければならない。その点で、このオリンピックというものを何か興行化して、もうけずくや何かの対象にばっかり考えたりするようなことでなく、同時にあなたが言われたように、これにうつつを抜かすのでなくて、もう少し厳粛な、そして清純なものとして育てていくための一つの行事としてこれを取り扱っていただきたい。従って、先ほどの後援会というものも、できることは当然ですが、その後援会というのはどこの何の後援会よりも、一番模範的な後援会であるということを、私はこの際望んで、同時に文部省にもその点をお願いして、私のオリンピックに対する質問は終わります。  一点、指摘された中でお尋ねしたいのは、これは事務当局でけっこうです。二五〇号、これはわずかな金額でありますけれども、こういうものが起こらなければならない原因とでもいいますか、理由ですね。これはごく金額は少ないので、そう問題にすべきことではありませんが、やはり事が教育ですから、私、こういう点はそのままにしたくない。それで、こういうものが起こらなければならない原因というものが、やはり何かあっただろう。それから、その後のこの処理というものは、どういうふうになさっているか。あとはよろしゅうございますから、この点だけお尋ねして……。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 御指摘の二五〇号でございますが、これは会計法上、この大学、静岡大学でございますけれども、庁中雑費につきまして学部に資金前渡制度を設けて、必要な雑費の支払いをいたしておったわけでございまして、これは会計法上も、一定の限度内において日常の用に供する金をあらかじめ資金として渡しておくことは認められておるわけでございます。その制度をとって参ったわけでございますが、たまたまこの金の一部を現金化して他に流用したためにこういう結果になったのであります。そういう他の方面に流用された事情は、その大学におきましては、若干職員に一時的な融通をしたりしたのが、最初のそもそものあやまちでございまして、それが一種のこげつき状態になりまして、ぐるぐる回転をいたしておったような事情でございます。  結論といたしまして、関係者から全部貸付、立てかえ金等は回収いたしましたし、それから責任者が、返らないものは埋める等の処置をいたしまして、経済的には完済をいたしたのでございます。場所的に、同学部は静岡市内に所在いたしておりますので、静岡大学の本部も静岡にございます関係で、この年度を限りといたしまして資金前渡制度を廃止いたしまして、すべて本部で支出負担行為を支出担当の支出官の手を経て現金を支払うという制度に、その後改めたわけでございます。  なお、関係者につきましては、監督者からその実行者に対しまして、一応法規の建前に従いまして懲戒処分を行ないまして、現在それぞれその処分を実施いたしております。

井原岸高自由民主党

○井原委員 ちょっと、大臣にお伺いしたいのです。新聞で見た程度なんですが、御承知のように東大は長い歴史から見ましても、国民はあの学校には日本の青年の中で最も優秀な者を集めておるということで、卒業いたしましても無条件にこれは受け入れておるわけであります。それほど国民が大きな期待を持っておりまする東大学内におきまして、新聞に出ておりますように、品物が盗まれたとか、あるいは警視庁が指名いたしました犯人をかくまって、その間にバリケードを張って、巡査との間にいろいろな問題が起きておる等のこと、こういうことにつきましては、国民あげて心配をいたしておることであろうと思います。その事情等をお聞かせを願い、また今後の大臣のこれに対するお考え等をお聞かせ願いたいと思うのであります。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 お示しのように、東大というものは、国立大学中でも筆頭の大学として、世人のこの大学に期待するところはいろいろの点できわめて大いなるものがあるのであります。しかも、この大学において学生が勉強することは、それによって一番多くの国費をこの大学に使っておるわけでありまして、その恩恵をこの学生たちが受けておることになっておるわけであります。そういう点から考えましても、きわめて優秀なりっぱな人材として世間に貢献していかなければならぬ立場にあるこれらの学生が、学習をよそにして、いわゆる自治会の名によって各大学が全学連を組織し、そしてその全学連の名においていろいろデモをやったり、不法行為をやるということに対しては、実に寒心すべきものがあるのであります。従ってこれらに対しては常に大学の学長に、機会あるごとに私は、学生の補導に対してもっとしっかりやってもらわなければ困るということを伝えて参りましたし、また次官通牒をもってしばしば指導助言を行なってきておるわけであります。しかも、今回の去る二十七日の国会デモの際に、まさにこれらの全学連の学生たちがほとんど先頭に立って、最も先鋭的分子として不法な活動をやって、国会になだれ込んできたというような事態に対しては、私は特に最も先鋭分子を多く持っておるという大学の学長を特に呼んで、特別の注意をするようにいたして参りたいと考えておるわけでございます。

井原岸高自由民主党

○井原委員 もう一点お伺いいたします。大臣、お知りにならぬかと思うのですが、校長、引き続いて教頭の管理職手当の問題があがっておるわけであります。むろんそれはけっこうだと思うのですが、ただ一つ、私非常にふに落ちない点は、校長から管理主事として管理職に変わった場合に、その主事に対して管理職手当がついてないということが、非常に実際に管理職に当たる者の意欲を阻害するというようなこと等を考えると、私は、どうしてもこれは当然管理主事に校長から変わっていくわけでありますから、手当を与えるべきだと思うのでございます。そういった問題について事務当局でもけっこうなんですが、どういうふうに考えておられるか。一つお伺いいたしたいと思います。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 今の御質問は、校長から教育行政の管理関係の方に移った場合のお話だろうと思うのでございますけれども、人の異動に伴ういろいろな給与上や制度の動きというものは他にもいろいろございますけれども、校長の管理職手当というものは、校長というものを前提にしてございます。また他の分野で管理職手当が必要な場合には、それぞれの行政組織の中で管理職として必要な職に管理職手当がつくという考え方でございます。今御指摘のように、個人が動いた場合に、個人に属人的に管理職手当をつけていくことは、今の制度ではちょっと無理なんじゃないかと考えております。御指摘の、教員から行政職に動く人の給与とか身分関係について、実際問題としていろいろな点があることは、われわれも承知しておりますので、これらの点については、全体として少しでも円滑にいくようにしたいということは、いろいろな面から検討いたしております。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 文部大臣にお尋ねいたしたいのです。この間岐阜県の県会が、突然教員組合の専従制限をやりました。だいぶ荒れているようでありますが、大臣のいろいろお調べになっておりますことをこの際御説明願いたいと思います。事態のいきさつ……。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 岐阜県におきまして、県会が教育委員会とともに相談した結果、専従制限について決定をしたという報告を、きのう実は受けたわけであります。その内容についてはまだ詳しく承知いたしませんが、人員の点については千人に一人、しかもそれは明年度から——初めは、現在は四百何人でありますか、六百人でありますか、数字ははっきりいたしませんが——年次的にふやしていく。しかし、三年先から千人に一人というふうなことをきめておるようであります。文部省といたしましては、専従の問題についてはILO八十七号の条約が批准される際には、根本的にこの問題を検討していかなければならぬ。その前提としては、国家公務員、地方公務員あるいはその他の諸団体に関する各法律、また都道府県条例というようなものを十分に整備いたしまして、その上でやるべきである。それまでは、まず政府部内と申しますか、各方面のいろいろな点について検討をして参りたい。かように考えておったわけであります。しかし、御承知のように、各府県において全く自主的にこういうことを定めるということにつきましては、文部省としてとやこう申し上げる筋合いでない、かように考えておる次第でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これからまた文教委員会等の方でもいろいろおやりになるようでありますから、私簡単に切り上げておきますけれども、一体文部省は、今度の専従制限に対して全国に何らかの指示を与えたのか。あるいは県会等に対しても、これこれのことをやれという御指示があったのかどうか。この点を一言お聞きしておきたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 文部省といたしましては、何ら指示したことはございません。これははっきりと申し上げておきますが、文部省として何らの指示をいたしておりません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 指示をしないまでも、この専従制限について望ましいといったような希望をお持ちかどうか。専従制限する方に進むのか、あるいは全然ノー・タッチなのか。さっきのお話のILO条約の批准に関連しまして、一体、批准があった場合にはどういうふうにするというおつもりなのか。その見通しを一つお聞きしたい。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 先ほど申し上げましたように、いずれILO条約が批准される時期がきましょうから、そのときにこの問題をはっきりとさしたい。かように考えておるのでありまして、それまでに、いろいろの点につきまして、十分にこの問題について検討して参りたいと考えておる段階でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 この間、岐阜県に内藤初中局長ですか、行っていたといううわさが立っているのですが、そういう事実はありますか。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 行ったことはあります。しかし、きのうも参議院の文教委員会におきまして、内藤局長、神明に誓って今回の専従問題については全くタッチしておらぬということを明白にお答えしておることをもって、御了承を願いたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 内藤局長が岐阜県に行ったのは、何日ですか。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○松田国務大臣 私はそれは、はっきりしませんが、時間的に参加していないということも証明されたように承知いたしました。時間的に帰った時期が——「こだま」で朝早く行ってそうして講演をやって帰ってきたということになっておるわけです。時間的にもタッチしておりません。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 淡谷君、専従の問題については、今隣の文教委員会でやることになっていて、文部大臣の出席を待っておるそうですから……。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それでは、譲りましょう。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 管理局長は用件でいないようですが、私学振興会の出資金ですが、これは累計どういう工合になっておりますか。それから、その金利というものは、現在まで累計してどうなっておるか。その金利の活用方式はどうなっておるか。それについて伺います。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 きょう監理局長は、ちょっとかぜでお休みになっていらっしゃって、私かわって申し上げます。評しいことは手元に資料を持っておりませんのでわかりませんが、この政府出資の合計は五十億でございます。金利は六分で貸し出しておりまして、ものによって若干違いますが、大体五年の返還期限になっていると思います。これは災害とか、いろんなものによって償還期限は違っておりますけれども、大体そういう形で運用いたしておるわけでございます。詳しいことは、今資料がございませんので、別の機会に譲らしていただきたいと思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 それでは、その貸付の金利というものが相当膨大になっていると僕は思うのですよ。これは信託銀行においても、従来は、これは非常に厳格な流用規定がありまして、金利はほとんど使えない。ために預金だけしておる。このためにその金利というのは相当膨大になっている。その金利をどういう工合に今使っておるか。その金利の活用のシステム、私は、補助という形で金利を使っているのじゃないかと思うのですが、その補助をやった項目というか対象というか、どういうところに補助をずっとやっておるか。それを資料にして出してもらいたい。どこになんぼ、どういう事業になんぼということですね。一つは、私学会館を作ったために、相当の金を使っておると思うのですが、そのほかにも相当補助金として出していると思うのです。それを一覧表にして資料を出してもらいたい。それだけです。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 今、御指摘のは、私学振興会の資金の運用に伴う利子の使用問題という点でございますか。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 そうです。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 なるべく至急に願います。     —————————————

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 次に、これは政府委員でいいのですが、この前、原子炉の購入に関して合同委員会の議事録を提示してもらいたいということを私はお願いしてあったが、膨大であるためにプリントすることはなかなかむずかしいということでありました。それならば、その議事録を、プリントしないそのままでも、場所を指定してでもそれを見せてもらいたいということを委員長にお願いしてあったのですが、委員長はいかに取り計らっておられるか、伺いたい。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 西村君の御提案に対しては、その旨を事務当局をして向こうに催促さしておりますが、まだ返事がないそうですけれども、必ず返事をとってお答えいたします。適当な場所においてその議事録を見ることのできるように取り計らいます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 私たちは原子力開発の問題については何も異議を唱えるのではないが、万が一でも安全性が破れるということを阻止しなければならぬという国民の立場に立って、慎重を期しておるわけです。ところが、伝えられるところによると、原子力委員会においてもこの問題を許可すべきであるという方向に固まりつつあってこれは近々中だということです。ですから、この問題は早急に私たちに示してもらいたいと思う。それはなぜかということになりますと、学者諸君は学者の良心にかけて検討したであろうと信じたいのでありますけれども、私が入手した資料によりますと、そういう立場から離れた発言も相当あるやに私は見ておるのです。まるで御用的な立場で、会社側の急ぐその要望にこたえるのにきゅうきゅうとして、その安全の審査をやっているがごとく見えるのです。ですから、そういうことであるとするならば、私たちは一つの警鐘をはっきり出さなければならぬというわけで、その資料を急いでいるのですから、委員長、しかるべく一つお願いしたいと思います。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 了承いたしました。     —————————————

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 会計検査院の指摘事項に移りたいと思います。  二五一及び二五二の「公立諸学校施設整備に対する国庫補助金等の経理当を得ないもの」、私はこの個々の経理が当を得ないということだけではなくて、一体今の各府県からの要求に対して十分こたえ得るような文部省の予算が組まれているのかいないのか、その点をお聞きしたい。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 私たちといたしましては、公立文教施設の整備につきまして、本年度から五カ年の計画をもちまして中学校の学生生徒の増加に伴う建物の新設あるいは老朽校舎の改築その他の事項につきまして、計画的にこれを実施していきたいと考えておりまして、個々の市町村等につきましては、その時点での希望に必ずしも合致いたしませんが、全体といたしましては五カ年間に必要な整備をいたしたいという考え方を持っているわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 文部省のお気持はよくわかりますが、具体的に言って全国には相当たくさんの老朽校舎、危険校舎があります。それが予算がもらえないで、非常に困っている例がまたあるのです。率直に、どれくらいの要求があって、どれくらいしか予算措置が講ぜられていないのだという点を聞いておきたいのです。私たちはむしろ文部省の立場に同情しますが、いろんな関係上、落とされるということが相当あると思いますので、現在——将来はいいですけれども——現在までどれくらい要求がかなえられておるか、これを一つお聞きしたいのです。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 ことしの老朽校舎の例で申しますと、予算のワクに対しまして、希望は一・三六倍という数字が出ております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 そうしますと、一・三六倍というと、幾らも落とされているものがないように見られますが、はたしてそんなものでとまりますか。要求が非常に削られてできないという例は、ずいぶん耳にするのですが、一・三六倍と申しますと、ごくわずかのものがかなえられていないというので、現在の予算としては、大体もう不自由はないということですね。その点はどうですか。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 老朽校舎に関しましては、今一応五カ年の計画を持っておりますが、その規模を続けていくならば、大体市町村の希望とわれわれの予算との関係は、そのくらいの線でいく見通しでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 どうも、この指摘事項を見ましても、いろいろまずい点はあるようですけれども、これはやはり非常に苦労して、その小さい予算のワク内でやろうという苦心の跡が見えるのです。また各地でこのようなケースが再々起こっておると私聞いております。これはやはり、あなた方おっしゃいますけれども、何だか特に地方の要求と現在の予算との間に開きがありまして申請を出す前に、もうだいぶ削られて額を定めているような形が見られるのですが、そういう心配はございませんですか。あなたの手元に集まっている申請はそれでいいとしても、申請をするまでに非常にワクを詰めていくという形が間々見られるのですが、そういう心配はございませんか。なければよろしいのですよ。

天城勲文部事務官(大臣官房会計課長)

○天城説明員 個々の市町村の個々の学校の問題が、私たちの方に正式に参りますまでに、市町村とそれから県で、一応県内の順番とか順位とか、優先度をきめますものですから、一応その間において、御指摘のようなと申しますか、しばられる問題があると思うのでございます。個々の町村について、個々の学校については、そのときにおいてその問題はあるということは私たち承知いたしますが、全体の計画においては五カ年計画でいたしたい、こういうつもりでおります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは私の一つの要望として申し上げておきますけれども、こういう起こったケースを処理し、責任者を何とか処分するのも一つの道でございましょうけれども、こういうことが起こる原因を少しなくしたい。これは年々繰り返される。これはやはり文部省としては、大胆に、要求すべきものは要求して、全国の教育のために御奮闘願いたいと思うのです。ただ、どうも大蔵省から予算をしぼられまして、それで無理な申請のとり方をしたりしますと、えてしてこういう面に触れて参りますので、こういう不祥事態をなくするためにも、そういう点は一つ大胆に腰を振り切っておやり願いたいと要望して、私の質問を終わります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 PTAの問題について、文部省当局に質問をしたいと思っておったのですが、厚生大臣もお見えになりましたし、文部省当局も答弁のできる局長が見えておらないようですから、質問を留保しておきます。PTAの父兄に対する負担が二重負担になっておって、伺わなければならぬ個所が非常にありますので、次の機会にこれを譲りたいと思います。一応文部省について、それは留保しておきますから……。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 文部省関係の審議はこの程度にとどめます。      ————◇—————

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 次に厚生省所管について審査を進めます。会計検査院当局より説明を求めます。  白木第三局長。

白木康進会計検査院事務官(第三局長)

○白木会計検査院説明員 厚生省所管につきまして概要を申し上げます。  まず一般会計でございますが、国庫補助金の経理の関係と、それから国立療養所の診療収入の徴収関係を掲げてございます。  国庫補助金につきましては、公衆衛生関係の国庫補助金、これは従来から毎年検査を実施しておりますが、この関係と、それから地方公共団体が実施しておりますところの国民健康保険関係の補助金の二種類でございます。  公衆衛生関係の補助金は、大体前年度と同程度の検査を実施いたしまして、その結果、保健所費、それから法定伝染病予防費の関係におきまして、補助金の過大交付と認められるものが、一事項二十万円以上のもので八件、四百二十四万円を指摘しております。前年度に比べてかなり減少しております。  なお国民健康保険関係の補助金は、事業主体が保険料の収納等について相当勉強されまして、徴収成績がよければそれに従って補助金も増加するという建前になっておりますので、私どもにおきましてもこの点に着目しまして検査をいたしましたところが、ここに掲げてございます通り、事業主体において補助金の算定の基礎として保険料収納額が決算額と違っておる、あるいは翌年度分として整理すべき保険料を当年度の保険料としておりますために、当年度の保険料が実質以上に多くなっておる。そういったことから補助金の超過交付となっておりますものが、一事項二十万円以上のもので九件、二百六十八万円ということになっております。補助金の経理は概して良好に、改善の傾向にあるということは確かに申し上げられますが、検査の結果から申しますと、私どもの実地検査が特に行き渡っていない面においては、必ずしも良好とは言えないというふうに考えております。  次に、国立療養所の診療収入の関係でございます。これは主として結核療養所を中心としまして、診療料金の徴収状況を検査しましたところ、診療費の徴収決定の基礎となりますところの診療費計算書、あるいは診療費の請求に必要な医療券、こういった基礎資料の整理が十分でなかったために、徴収決定の済否が的確に確認されていない。こういう関係から徴収漏れとなっておるものが相当ございまして私どもの検査の結果によりますと、三十九療養所を検査しまして、そのうち徴収不足が二十万円以上となっておりますものが十一カ所、金額にして六百八十五万円の徴収不足を指摘しております。  次に特別会計でございます。厚生保険特別会計につきましては、前年度は給付の関係も相当実地検査をいたしたのでありますが、三十二年度は主として健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収状況を中心に検査をいたしました。その結果は大体前年度と同程度の結果が出ておりまして、対象にいたしました事業所の約四〇%につきまして保険料の徴収不足がございまして、本院の指摘によりましてその後徴収決定されたものが、事業所の数で三千カ所、保険料で七千五百七十三万円ということになっております。  簡単でございますが、以上をもって説明を終わります。     —————————————

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 次に、厚生省当局の説明を求めます。  渡邊厚生大臣。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 昭和三十二年度決算検査報告におきまして、厚生省所管事項につきまして批難いたされましたものは、補助金の経理及び国立療養所の診療費徴収に関する不当事項、並びに健康保険及び厚生年金保険の保険料徴収に関する是正事項についてでありまして、これらは会計検査院の報告の通りでございまして、まことに遺憾に存ずる次第でございます。  国庫補助金の経理にあたりましては、従来より補助金等交付基準を定めて経理の使途を明確にするほか、交付事務取扱準則を定めて補助事業が円滑に実施され、かつ経理が適正に行なわれるように努力してきたのでありまするが、保健所運営費補助金及び法定伝染病予防費補助金につきましては、いずれも右の交付基準で認められない経費が算入されていたとか、経費の算定方法における誤りとかの事例が多く、いまだ補助事業者に対しその趣旨の徹底を欠いていると考えられますので、今後とも一そう趣旨の徹底をはかり、補助金経理の適正を期し、事業の促進のため指導監督に留意する所存であります。  また国民健康保険療養給付費補助金につきましては、交付の算定基礎となります保険料収納率が事実と相違したことにより生ずる超過交付につきましての指摘を受けたのであります。御承知の通り、昭和三十四年一月より改正公布されました国民健康保険法の施行に伴い、昭和三十三年十月一日以降の期間にかかる療養の給付及び療養費の支給に要する費用につきまして、各保険者に対し定率二割を国庫負担または補助とすることとなり、これに伴いまして交付事務も従前より簡素化されましたので、今後はかかることのないよう十分指導いたす所存でございます。  次に、国立療養所における診療費債権の管理につきましては、債務者の費用負担区分が多岐にわたるため、平素よりこれが整理把握に努め、適正かつ迅速に処理するよう指導して参ったのでありまするが、今回のように多数の徴収決定漏れを生じた事例にかんがみまして、施設における医事関係業務の改善について再検討し、事務取扱要領を定めましてその統一をはかり、徴収体制を整備いたしまして、診療費の徴収につきましてはさらに万全を期する所存でございます。  健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収不足についての是正事項につきましては、前年度検査報告において指摘され、本年度さらに各都道府県にわたり指摘されましたことは、まことに遺憾に存じます。従来より都道府県保険課並びに社会保険出張所に対し、保険料の徴収決定については、適確かつ厳正に実施するよう格段の努力を求めてきたところでありますが、御承知のように逐年適用事業所並びに被保険者の増加は顕著なものがあり、これに対応する現業事務の体制が前者の増進と歩調をそろえることが困難であったため、適用事業所に対する調査及び指導監督が十分でなかった点が認められますので、社会保険出張所の増設及び関係職員の確保をはかるなど、第一線機関の整備に努めるとともに、事務の取り扱いについてもさらに検討を重ね、適用事業主に対しては啓蒙指導を行ない、保険料の徴収に万全を期する所存でございます。     —————————————

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 次に質疑に入ります。  質疑に入るにあたって、厚生大臣は十二時から何か連絡会議があってお出になるそうですから、まず厚生大臣に対する質問を終わっていただきたいと思います。  小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 行政管理庁から行政監査報告が出されているわけです。これを見ますと、小保健所の業務及び予算の総合性がない。それから職員、特に医師、保健婦、看護婦等の技術職員が不足で実施態勢が微弱である。保健所の設置基準が適切でない。業務の運営については、公衆衛生行政の円滑な運営が保健所の段階で、はばまれている。運営費、補助金の交付がおくれている。こういうふうに指摘されております。  厚生大臣としては、この指摘に対して今後どういう善後措置をお講じになるつもりか、この点をまずお聞きしたい。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 先般の行政管理庁の勧告に基づきまして、ただいま事務当局で検討いたしておりますから、事務当局より詳細な答弁をさせます。

尾村偉久厚生技官(公衆衛生局長)

○尾村政府委員 保健所の運営にいろいろと今障害がございます。公衆衛生行政の一番の中核体であるのでございますが、その業務がいろいろと支障を来たしているのは残念な点で、これは行管から指摘を受けまして、これに基づきまして毎年ただいま計画的に是正をはかっている次第でございますが、今御指摘になりましたおもな事項が、やはり保健所の運営上の一番重要点でございますので、その点で今改善をはかっているあらましを申し上げます。  第一点の、ことに医療技術職員が、定員がありながら獲得難であるということが仕事の一番の障害になっている。ことに医師が今望ましい定員の六〇%の大体充足率でございます。これらの獲得難の一番の原因が、一つは給与の問題、ことに同僚である民間医師等との給与の差が激しいために、なかなか来てくれないということでございまして、どうしても第一には給与を改善しなければならない。ただ、これは地方公務員でございますので、基本的な給与改善は、こういうような公務員の給与制度の基本的な改善ということで、ただいま研究職員の改善を政府全体で計らいつつあります。これと同様に、こういう医療職員の給与を基本的に改善してもらうということで、これは厚生省としても同様な趣旨で今要望中でございます。一部これは改善が少し見られることになりました。先般、医療職員の給与に関する人事院の勧告が出ておりますが、これではまだなかなか保健所の方の問題は、ことに地方公務員でございますので、直ちに解決しませんので、今研究手当というものを補助対象にいたしまして出しておりますが、これの大幅な増額を来年度実施するように、現在要求をいたしております。このほかに、実質的にこういう待遇改善に非常に役に立ちます無料の職員の公舎、これも補助対象にする。ないしは職員の内地留学その他、いわゆる地方に行きますと勉学におくれるというために、医療職員のような場合にはなかなか行きにくいものでございますから、これらの補助を新たに入れるというようなことで、実は来年度はぜひこれらの医療技術職員の給与全体が大幅に上がるようにということで、今折衝中でございます。  それから、第二点にございました設置基準が非常に適正でないということは、確かにございます。これは現在七百九十三カ所の保健所がございますが、これは創設当時、かつての健康相談所とか、あるいは今の郵政省関係の簡易保険相談所というようなものが、そのまま転用になったということで、計画的に、必ずしも適地に配置したわけではなくて、大体人口十万に一カ所ということでいきまして、それからこの規格基準も、全国大体画一的である。この点を至急改めるという意味で、今度保健所の設置を型分けにいたしまして、都会地向けの保健所、農村向けの保健所という工合に四型に分けまして、これを再編成するということをまずやりまして、その地域の実態に合ったような保健所の規格を、これは施設につきましても、それから職員の配置につきましても、業務費につきましても、大体地域の実態に合ったようなものに是正をしていく。こういうことをはかっておりますので、これが業務運営にもこれから非常に役に立つ。能率化してきますし、それから職員といたしましても、一番その実態に合った活動ができるようになりますので、これは士気の上からも、職員獲得にも、役に立つであろうと存じておるわけであります。  しかし、これだけでは全部が解決するわけでございませんので、ただいま保健所の全体の運営改善に対する原案を、われわれの方でことしの夏作りまして、これを地方の各府県の衛生部と、それから保健所の所長全体の会がございます。これに示しまして、これをさらに実態に合うように修正を求めております。これによりまして、年次計画で保健所の改善をはかっていきたい、こういうふうに存じておるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 今お尋ねした点の、管理庁から指摘された一点、二点については、業務及び予算に総合性がないということ。これはまあいいでしよう。今の、職員、特に医師、看護婦等の技術職員が不足であるという点に対しての説明があった。それからさらに、保健所の設置基準が適正でない、この説明もあったわけです。  業務の運営については、公衆衛生行政の円滑な運営が保健所の段階で、はばまれている、こういうことを指摘されているのです。従って、これに対する説明、さらに運営費の補助金の交付がおくれている、これも指摘されているのです。これはどういうふうにあなたの方では考えておりますか。

尾村偉久厚生技官(公衆衛生局長)

○尾村政府委員 今の公衆衛生の業務が、一番中核である保健所の段階で、はばまれているという点でございます。これはいろいろな見方がございまして、一つは、先ほどからの職員数が非常に不足しておる。ことに中核になる医療職員が不足しておるために、必要な職務を消化し切れないという点が非常にあるわけであります。大体、本省からも、あるいは府県庁からも、衛生行政でいろいろな仕事が、地区に実施する場合にはみな保健所に流れるわけです。ここでやる場合に、さばき切れないということでございます。これは、従来の仕事が種々雑多過ぎて、何もかも全部保健所に一本に流れる、こういうことでございます。統計事務にいたしましても、実は何十種類というものがいきまして、これを全部保健所で調査して報告しなければいかぬというために、肝心の日々の仕事に差しつかえるということが相当重なっておりますので、現在この保健所を通じないでできる、県の本部みずからやれるものはやるということで整理をいたしております。たとえば許認可事務のうちで、保健所はただ書類を送付するだけにすぎぬような事務は、やはり保健所としては少数の人数ではよけいなことであります。これら直接住民がおもむかなくても、書類申達でできるようなものは、府県庁に直接に送らすというような一部の改正もいたしました。さようなことで、保健所に襲いかかっている事務を保健所から整理して、ほかに振りかえられるものは振りかえる。それから、町村にただ伝達しておるというようなものは、できれば町村に直接振りかえて、これを指導するという形等で、さしあたりの仕事をさばこう、こういうことであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 大臣は十二時までしかいられないそうでありますから、大臣に対する質問を先にしておきたいと思います。  これも、大臣の方では、まだどうなるか知らぬが、厚生年金の問題です。財団法人の厚生団というものがあって、ここに業務の委託をしておるわけです。厚生団というものは、一体どういうものであり、ここに業務を委託するのが適切であるのかないのか。委託する資格があるのかどうなのか。さらに、管理法上どういう根拠で、国有財産である病院や設備等をこの厚生団に委託使用せしめておるのか。これはやはり大臣では無理ですか、事務当局になりますか。この点をお伺いします。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 事務当局から一つ……。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それでは、いいです。  次に、私この前の委員会でも、この点はお尋ねしたわけですけれども、結核対策というものは、厚生省でも非常に熱意を入れているから、かなり進んできていると思うのです。ところが、その他の病気、たとえば精神病の対策などというものは、私どもからいえば、まだほとんどできていない。こういうふうに思うわけで、そういう点から、この前の委員会で、一万ベッドふやす予定だ、こういう答弁を聞いております。精神病の場合は、個人ばかりでなく、その一家が非常な難儀をしておる事実等をわれわれは見るがゆえに、これは精神病というものに対するベッドをふやすばかりでなく、精神病院にいる医師の待遇も考えなければならない。それから、そういう病者の家族に対する援護の方法も考えないと、これはなかなか適切にできない。先般私がちょっと調べてみたところが、なおらない者が、回復したというので病院から退院させられて、帰ってきていろいろな惨事を引き起こしている事例を見ておる。なぜ、こういうことをしたのか。予算の関係だ。予算の関係だから、退院させざるを得ない。こういうことならば、精神病対策というものは、まだできていないということが言える。従って、精神病に対する対策というものを、あなたの方で今後どうお立てになるつもりか。この点をお聞きしておきたい。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 精神薄弱者並びに精薄児に対しまするところの対策は、私どもの方で現在非常な関心を持ってやっておるわけでございます。現在、精神薄弱者に対しまするところの対策といたしましては、国庫補助で二千五百床、民間団体の収容個所が八千床、こういうふうになっておりまして、さらに明年はできるだけの予算措置を講じまして、特に私どもは、ガン対策や肢体不自由児対策、あるいは精神病者に対しますところの対策等につきまして力を入れて予算措置に目下努力を  いたしておるような状況でございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 大臣にちょっとお尋ねしますが、寒冷地の暖房費の問題が相当問題になっていますが、明年度はどういう工合に進められるつもりでおるか。厚生大臣の構想を一つお聞かせ願いたい。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 この問題につきましては、私も先般来いろいろ陳情を受けておりまして、ごもっともな御意見であろう、かように考えております。目下この問題につきましても検討中でございまして、財政当局とも折衝いたしてみたい、かように考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 そうしますと、大臣としましては、何らかの形においてこれを実現したいという決意のもとに目下やっている、こういうことですね。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 さようでございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 次に、私たち、国立療養所に療養している人々が、診療費の強制徴収にあって苦しんでいるというのに、ときどきぶつかるのでございます。そしてまた、最後的には国側が裁判に訴えてでも、その未納分の数倍上回る費用をかけても裁判に付して、それを徴収しようというような動きもある、こういうことを聞くのであります。しかし、そういう点については、やはり最大限可能なる限り本人の事情というものを見てやって、そう強制的に無理押しをしてやるというようなことがないようにするのが正しいではないか、私はこう思うのです。そうせざるを得ないというのは、どこからくるのか。また、事情によっては相当診療費を落とすということも可能な分野が開けておるだろう、こう思うのです。そういう点は、事務当局から聞いてもいいですが、大臣の基本的な考え方をお聞かせ願いたい。私たちから言えば、何年間という治療をして、生活保護のほんとうの少ない金で、何とかかんとかやっている。出したいけれども出せないという人が、最終的にそういう追い込まれた状況にある場合には、相当精神的にも動揺し、また先鋭化するということになってくるのです。そういう点は、やはり相当慎重に考慮する要は、大臣も認められると思うのですが、生活保護なら生活保護の給付の基準がごく低いということが、憲法の最低生活を保障するという点からいうても問題がある。それは概論的な話をすれば、そうなるのですよ。その点に関する大臣の基本的な見解いかん。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 生活保護の基準につきましては、物価の変動その他からいたしまして、私どもこれは検討いたしたい、かように考えております。  それから、生活保護の対象者は、ほんとうに困っておる人々というのはわれわれが詳細に調べまして、該当するものはどしどしこれを認めていくつもりでございます。  それから、医療給付費につきまして、ほんとうに困っておる、不納やむを得ざる者につきましては、減免の措置を講じております。あるいは行き届かない場合もあるかもしれませんが、できるだけそういうことのないような行政措置をとらしている次第でございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 大臣が御存じだと思われるので聞くのですが、厚生省の外局に、戦争中にできた医療団というのがあったと思うのです。今度の報告書の中にも、行管の報告書の中にも、医療団の問題の跡始末が出ていないように思うのです。医療団は大へんな財産を持っておるはずですが、その後どんなふうな結論が出ておるものか、最初にこれを伺いたいのです。もし、大臣がおわかりでなかったら、だれか……。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 いろいろこまかしくなりますので、事務当局から御答弁いたさせます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 それでは、大臣についでに伺いたい。それはこういうことです。最近の国立療養所の状態は、結核療養所の場合などには高度の手術を要するのです。先ほど関係者から報告があったように、給与の問題とか、あるいは研究ができないというようなことで、なかなか医者が地方に行きたがらないということはわかるのですが、せっかく国立の療養所として存在しているところに、外科の手術のできぬような設備をしておったのでは、国費の点から考えてみても、大へんもったいないと思うのです。大臣はおそらくそういうふうなことを事務当局から報告を受けていないので、知らないかもしらぬと思うのです。実は私の国の足利で、定員数には達しているのですが、そのうち半分くらい病人になっています。それは結核患者になってしまってほとんど休んでいるという状態です。それから、現在外科は全然できずにいます。おそらく大臣の耳には入っていないのじゃないかと思うのです。医師の不足は表面上はないのですけれども、頭数がそろっているだけで、実際仕事をおやりになっていない。それで、せっかく入って、二、三カ月ですぐほかに転勤してしまうという事例があるわけです。こういう場所は、やはり大臣の耳に入ってないと思うのですが、三百人からの患者がいるのですから、何とか至急に調査をして、外科のできるような医者を特派するというようなことが講じられなければ、国立療養所の威信にかかわると思うのです。この際、一局地的な御質問をして大へん恐縮ですが、大臣の所信を一つ伺っておきたいと思うのです。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 ごもっともな話でございまして、戦時中の先ほど申されましたような医療団、あるいはまた戦時中から戦後にかけましての国立結核療養所、これらは僻遠な場所に作られた個所が非常に多い。いろいろ戦争中の事情やら、あるいは旧施設を利用した関係だと思うのでございます。それで、そこの施設には、僻遠というような関係から、まず第一に医者が行きたがらない。そこへもってきて、そこの療養所というのは、いわゆる給水の施設が非常に不便であったり、あるいはボイラーの施設がなかったりしまして、外科手術やそういうものはなかなか施し得ない。  それで、私どもといたしまして、この国立療養所というものを、できるならばりっぱな施設に置きかえまして、そうしてそこに患者を収容さして、近代的な医療を施したい、かように考えております。ともしますと、私どもが結核療養所を整備統合ではなくて、何か廃止せんがための廃止というふうに誤解を受けておるような場合も、最折間々あるのでございますが、決してそうではなく、結核患者というものが、なるほど死亡率は減ったかもしれませんが、結核患者は概して三百余万というような数にも達しており、また無自覚者がかなり多うございますので、そういう結核に対するところの根本対策というものは、ますます強化をしても、私どもはゆるめていないのでございます。病院に対しましても、そういうなるべく近代施設の施されたところに患者を置きかえる、そして、できるだけりっぱな医師を、あるいはまたその施設のもとにおいて、十分な措置をいたしたい、かように考えております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 地方の療養所の報告というものは、大臣にどんなふうに伝達されるものですか。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 これは、医務局長から一つ……。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 私は大臣を前から知っておるから、私は、あなたは耳にしたら必ずやられる人だと思っている。そういう点で、大臣の耳にどんな形で伝達されておるのか。せっかく国立の設備を持ちながら、そういうところの実態が耳に入らなければ、これは幾ら表面上国立の療養所ができても、なかなか思ったように改善がされぬと思うのです。あなたの場合は、私は性格的なものを知っておるから言い得るのです。もし実態が耳に入ったら、これは必ず督促してくれると私は思って、この発言をしておるわけです。どんなふうな形で医務局長なり、ほかの担任の療養所の監督の人から耳に入るか。入るルートを一つ聞いておきたい。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 これは地方の医務出張所とか、あるいは地方の衛生部等を通じまして、医務局長のところに詳細な報告が絶えず入っております。私どものところへは詳細に入っておるわけでございます。それで、それらの点につきまして、実に苦労いたして努力しておるわけでございますが、何しろ北海道の僻遠の場所とか、あるいはまた内地におきましても、いわゆる交通不便であって、ほとんど医者が行きたがらないとか、あるいはまたいろいろな、先ほど申しましたように給水の便だとか、ボイラーの施設がなくて外科手術もできないといったところで、この問題につきましては、先ほど申し上げましたように、何とかして近代的な医療施設を施されたところに置きかえたい。こういうふうに思って目下整備の段階にあるわけでございます。これは今まで全医労やあるいは日患同盟のみならず、いろいろな方面から、いろいろな角度からの陳情に接しておりまして、医務当局といたしましても、相当苦労を払っておる問題でございまして、これはまことにお説の通りでございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 そうすると、来年度の予算措置にあたっても、元気を出して、患者の身の上を案じながら、これは一つ大臣から予算措置の問題はがんばってもらいたいと思うのです。もう歩いてみても、患者たちから哀願される姿に私は何べんもぶつかっているのです。何とかしてやらなくちゃならぬなとわれわれも常に考えておるので、何べんもこのことについては、実は大臣が就任する前から、一局地的なことではあるけれども、取り上げては質問しているのですけれども、さっぱりらちがあかないのです。どうか一つ、その点、来年度に向って元気でやって下さい。

渡邊良夫自由民主党厚生大臣

○渡邊国務大臣 逐次その方向に進みつつあるわけであります。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 大臣に対する御質問はこの程度でよろしゅうございますか。——それでは大臣は……。  先ほど来の、事務当局の答弁の続きがあるはずです。

熊崎正夫厚生事務官(大臣官房会計課長)

○熊崎説明員 医療団の御質問がございましたので、私の方から御答弁をいたしたいと思います。  医療団につきましては、戦後医療団の解散に関する法律ができまして、戦争中に強制的に医療団に統合されました病院、療養所関係の施設の大半を国立病院、療養所の方に移管をいたしまして、それと同時に、医療団の解散に伴います法律によりまして直ちに清算に入りまして、それで清算が、相当大量な財産を整理することになりましたので、相当数の日数がかかったのでございます。最近はほとんど清算が完了いたしまして、一部裁判関係で京都に一つ事件が残っておりますが、それを除きまして清算は全部終わっております。この裁判事件につきましては、現在医務局の方で清算事務を、引き続きまして処理をいたしておるような状況になってございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 医療団の結論についての質問はこれで私は終わるから、医療団の解散をされるまでの経過及びどれだけの財産があったか、今係争中の事件、そういうものを一つ資料をお出し願いたいと思うのです。委員長、お願いします。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 資料を出して下さい。

熊崎正夫厚生事務官(大臣官房会計課長)

○熊崎説明員 わかりました。

尾村偉久厚生技官(公衆衛生局長)

○尾村政府委員 先ほどの小川委員の保健所に関する問題のうちの、補助交付金がおくれる問題であります。これは、保健所交付金が三十二年度までは厚生大臣限りの費目になっておりましたが、三十三年度から大蔵省と協議をして交付するように定められましたので、そのために厚生省の事務のみならず、大蔵当局との協議事務がととのいませんと、この執行ができないということになったため、三十三年度は十一月に決定いたしまして交付をしたわけであります。本三十四年度も、非常に協議の成立を急いだのでございますが、やはり同様になりまして、十一月末に協議成立いたしました。今各府県ごとの執行を始めるところで、二、三日中には全部完了して到達いたす。さようなことで、四月から始まる年度のが十一月末ということで、これが三十二年度以前と比べましておくれたことは遺憾なことでございます。この点は協議を要するという重要項目に定められてある以上は、これをできるだけ繰り上げる、協議を早く成立させるということで、これは大蔵当局とも十分協力いたしまして、少しでも早める、こういうことにいたしたいと存じます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そこで、私のお尋ねした中で一番問題になることは、医師や保健婦、看護婦等の技術職員の不足、この問題です。これは御答弁によれば、獲得難だ。しかも、その最も重要な点は給与である。こういうことになるのですが、それからもう一点あると思うのです。さっき山田委員からも指摘されたが、病院等で——これはまあ病院の問題ですけれども、医師の配置が適確でないのです。そういう点もある。これもすべて合わせて私は、給与等からくる問題だろうと思う。  そこで、この給与というものは改善されなければならない。いろいろの法規等によって、その給与の改善をしようと思っても、縛られるであろうことはわかるけれども、これはやはり給与を改善していかなかったならば、こういう要員が得られない。得られないばかりでなく、いい人が求められない。こういうことになってくると思うので、この点は十分にあなたの方で、予算の面でも努力しなければならぬ点だろう、こう思うわけです。  それから、この業務の運営について、円滑な運営が保健所段階で、はばまれているということは、いろいろな仕事を全部そこへ持ち込んでしまうから、はばまれている。ならば、こういうわけだから、はばまれているということなら、わかるわけだが、それじゃ、どういうふうに改善するかということをあなたの方からお聞きしなければならない。これはこういうわけで、はばまれているというなら、これを取り去ることをしなければならぬ。  この補助金の交付がおくれているというのは、大蔵省と協議しなければならなくなったからおくれるというが、そういうことでは私は済まされないと思う。もし、そういう制度を作ったために、あなたの方から言うと運営が非常にはばまれているということならば、なぜ大蔵省と協議しなければならないか。そのためにこういう結果になるならば、協議はしなければならないからするけれども、もっと敏速にいくような手配はとられなければならないはずだと思う。この点についてのあなたの方の答弁を聞きたい。

尾村偉久厚生技官(公衆衛生局長)

○尾村政府委員 給与の改善につきましては、十分努力をいたしたいと存じております。来年度予算につきましても、先ほど申し上げましたように、現在まだ要求中で、確定いたしておりませんが、医師の研究手当という名目で月に三千円ということになっておりましたのを、一万円に増額するという形で、今折衝中でございます。  なお、保健所の医師の平均の給与額、これは一切がっさい入れて現在まで年間三十五万円平均でございます。これを三十九万円に上げるということで、今折衝中でございます。なおこれに引き続きまして、一そう改善——ただし、これは今御指摘がありましたように、同じ医療職員でありますので、国立の医師等との平衡をもある程度考えなければなりませんので、これらと見合わして改善をしていきたい、こういうふうに存じております。  それから、仕事のはばまれているという理由は、先ほど御説明いたした通りでございます。確かに従来の経過から雑多におおいかぶさっておりますので、これを保健所からはずす問題と、それから先ほど申し上げましたように、保健所の型分けをいたしまして、保健所法で定められておることを何でも形式的に一応済まさなければいかぬようにどの保健所もなっておりましたが、今度の型分けによって、当該保健所で絶対に保健の増進のためにやるべき仕事というのが、それぞれの保健所で若干違って参りますので、それによって整理していく。これによって仕事が重点化するわけで、従って、その他のものはその保健所においては非常に手薄でも、その地域の実態にはそれほど差しつかえないというふうな区分けをいたしまして、肩がわりもする。こういうふうにいたしたい。これは今着々と進行中であります。  それから、確かにただ、協議という制度になったために交付がおくれたということでは、これは同じ政府でございますから、地方に対して申しわけないわけであります。そこでわれわれの方は、協議に要する資料というものを従来よりも一そう早くととのえて協議に持ち出すように、極力努力をするつもりであります。なお、持ち込んでからも、大蔵省の同じ担当官のところに厚生省のいろいろな協議事項が多数持ち込まれるわけで、これをさばくために順序等がありまして、いろいろな支障があるわけでございます。この点も、この保健所費というのは非常に膨大でございまして、全府県に大きな額がいくものですから、これをできるだみ優先的に協議をととのえる。こういう形は、ぜひ一そう依頼もいたしまして、来年は少なくとも夏の終わりごろにはぜひ交付ができるようにいたしたいと存じております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 この点については、もっとお尋ねしたいのですが、あとの質問者の関係もありますから、おきまして、さっきお尋ねした厚生団関係の問題で、経費負担の契約はどういう形でやっているのかという点。それから、国有財産である病院や設備等を厚生団が使用しているわけですけれども、これは国有財産の管理法上からいうと、どんな根拠で厚生団というものにやらしているのか。この点をお尋ねしたいわけなのです。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 私、官房長でございまして、主管の局長ではございませんが、概要だけお答えいたします。厚生保険の特別会計におきまして、福祉施設として病院、診療所等を経営いたしております。ちょっと数は正確に覚えておりませんが、たとえば工場の従業員、健康保険、厚生保険の被保険者で、けがをいたしまして不具廃疾になる、そういう者の更生をはかるための診療所、あるいは外科を中心とした大きな病院、こういうものを若干福祉施設として作っております。これの運営につきまして、国が特別会計において直営する方法もございます。それから経営を委託するという方法がございますが、従来からこれの運営につきましては、直営するよりも適当な団体に委託して運営した方がよかろうという考えから、これは十年以上になると思いますが、財団法人の厚生事業団というものができておりまして、そこでこの病院、診療所の施設を運営しております。これは国が財団法人厚生事業団に対しまして管理の委託をしておるという形式で、従来からやって参っております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 御答弁で、ちょっとわからないのです。財団法人の厚生団というのは、これを見ると、昭和十七年に寄付行為十万円でできている団体だ、そうして、本部には職員が八人しかいないのだ、こういうことを言われているのです。どうも基礎が薄弱じゃないかと思う。そういうところへ、そういう重大な業務を委託するとすれば、委託に対する契約というものも当然あるだろうと思う。それで、契約をする場合に、国有財産を管理するのですから、管理の法律があるはずなので、どういう根拠に基づいてこういう国有財産の病院や設備をこの厚生団に使用せしめているのか。それから、契約者である厚生団というのは——あなたの方から見て適格な団体であるからやったのでしょうが、これが適格な団体であるかないかということが、私にはまだ納得がいかない。従って、厚生団の性格、それから厚生省との委託契約ですか、行管の指摘を見ましても、この関係についてはまだはっきり出ていない。われわれこれを見ただけでは、わからない。この点について、もう一度御説明願いたいと思います。

今村譲厚生事務官(保険局庶務課長)

○今村説明員 局長が休みでありますので、私からかわってお答えしたいと思います。先ほどの団体の関係は、昭和十七年だったと思いますが、戦前から傷疾者の特別な治療保護ということによりまして委託契約をやっておるのであります。戦後になりまして、これは二十三、四年かと思いますが、これを国有財産法の関係がいろいろありまして、国立病院なら国立病院と、はっきり国の機関にしたい。といいますのは、現在の厚生年金保険法の七十九条に福祉施設というのがありまして、厚生年金の老齢年金あるいは障害年金というように法律できめてあります特定の権利義務としての給付のほかに、現に被保険者である者あるいは被保険者でなくなった者、たとえば足をなくしまして、もう会社をやめた、被保険者でないというような者で、しかも老齢年金はまだもらえないという人もありますので、そういう人に対して厚生年金特別会計で当然の保険給付ということで権利義務関係ではないけれども、そういう人、被保険者に対するサービスをしなければならぬというので、法的な保険給付のほかに福祉施設という観念があります。福祉事業といいますか、これは厚生年金保険料のうちから出すのでありますけれども、権利義務として金何万円、幾ら給付するといのでなしに、国民に対するサービスとしてやるんだというので、七十九条に「政府は、被保険者、被保険者であった者及び受給権者の福祉を増進するため、必要な施設をすることができる。という規定があります。これが整形外科を中心としました割に小さい病院が三つ、それから年金病院というのが三つ、これはやはり整形外科中心でございますけれども、そういうふうなもので、合計六つの施設がございます。これを国立にしたい、いわゆる政府でやるならば、直轄経営をやりたいというので、内部でいろいろ議論したのでありますが、定員法の関係、あるいは民間とのバランスによる、お医者さんをお願いするというふうなバランスもあって、なかなか実現ができないという事情で、戦前の委託契約のままで今日まできておる。先ほど、国有財産の問題につきましては官房長からお話がありましたように、現在の国有財産で、本来ならば厚生大臣が国の金を使って直接経営する。国の病院と同じような経営になる筋でありますけれども、事実上定員法とかいろいろな関係がございまして、従来通りの経営状態で経営しておる。従って国が、国と申しましても特別会計の保険料に基づく金でありますけれども、それを使って中の運営をまかしておる、こういう格好になっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 こっちが頭が悪いせいか、よく説明下すったのですが、まだのみ込めないのです。私のお聞きしたいのは、管理法上の根拠はどこに置いてこれをやっているのかということです。あなたの方では、やろうと思ったけれどもやり得ないから、従来やってきたまま踏襲しているんだという御説明だと思うんだが、私は、国有財産の管理をするのは、やはり一定の筋道というものがなければならない。その筋道によらないで、従来やってきたへら、その形のままやっていくことの方が無難だということは、役所としてはやるべきでない。ちゃんと筋は立つべきだ。そういう道がいいなら、いいで  いいから、その筋は立てる。それを立てずに、慣習だから、従来やってきたからその惰性でこれをやっていくんだという形では、われわれ決算委員会としては、そういう点は、そうでございますか、ごもっともでございます、というわけにはいかないと思うのです。これに対する根拠はもっと立ててやる  べきでないか。こう思うのですが、官房長、どうですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 先ほど申しましたように、運営の面からいたしまして、直営でやるのがいいか、管理さして運営させるのがいいかという問題でございます。ただいまのところは、直営でやるよりも、他の適当な団体に管理を委託してやる方がうまくいくだろう、こういう見地から直営の形式をとっておらないわけでございます。従いまして、国有財産法の建前としましては、厚生事業団に対してこの財産の管理と運営を委託しておる、こういうことになっておるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうじゃないのですよ。委託をやるのがいいということになれば、それはあなた方、専門家だから、われわれいいと思うのです。いいと思うけれども、委託するなら委託する法律上の根拠というものがなければならないじゃないか。それはどうなっているか。どういう根拠に基づいてそれをおやりになっているのか。だから、その法律の何条によってこれをやっている、そういう御答弁があればいいのです。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 法律の根拠といたしましては、国有財産法第十九条によりまして、管理、委託をすることができるようになっております。その規定によってやっておるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これは国有財産の十九条ですか。この点、私まだ勉強が足りません。よく勉強して、またお尋ねすることにします。  その次に、保健所の補助金の経理について毎年検査院の指摘を受けてきているわけです。これに対して、当局の説明によりますと、補助金交付事務取扱準則というものを作って適正化をはかった、こういうことが出ておるわけです。三十三年度の決算では、こういうような指摘を受けることがこれによってなくなったのか、減ったのか。この点を御答弁願いたい。

尾村偉久厚生技官(公衆衛生局長)

○尾村政府委員 保健所の不当なる補助金の使用ということが前からずっとありましたので、三十二年度から補助金交付事務取扱準則を出しまして、その後これに基づいて適正になるように指導いたしておるわけでございます。  一般的に、この交付基準に合ったような事務をやらせるということについては非常によくなってきておりまして、三十一年度よりは三十二年度が非常に減少し、さらに三十二年度より三十一年度は著しく減少するという確信を持っておるわけでございます。  ただ、この保健所の補助金の不当というふうに指摘される中の一番大きなのは——これは不当というと、ちょっとわれわれも異議があるくらいでございます。というのは、保健所に同じく配置されておる県の職員で、保健所職員として補助対象になっていない者が、  この保健所補助の対象になる保健所職員と同じように混合して働いております。それは食品衛生監視員と、環境衛生監視員であります。これはかつては補助対象になっていたのでありますが、その後補助がはずされまして、交付税対象の職員になったわけです。これが日常、所長といたしますと、目の前で同じように働いておるものでありますから、補助対象職員の現員を報告する場合に、往々にして誤まってしまう。これがほとんど大部分を占めておるわけです。この点は、ですから、全然悪意ではないのであります。しかし、それはふだんから名簿をはっきりしておきまして、この交付を受ける八百余の保健所の報告の中に間違って混入しないように指導しておるのでございますが、さようなことが大部分でございます。この点、三十三年度皆無ということは、まだ少し自信がないのでございます。これはそこのところを特に重点的につきまして指導しておりますので、皆無にはなりませんでも、さらにこれはなくなるようにしたい、こういうふうに存じております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 大へん恐縮ですが、もう一点お尋ねして、やめさせていただきます。  私はこれは勉強が足りないのですから、私の意見よりも、九月七日の朝日新聞で指摘されておるのを読み上げてみます。官房長の答弁は少しふに落ちない点であるのです。こういうことが出ております。「厚生省は福祉施設の運営を一切財団法人厚生団に委託しているが、厚生団本部は昭和十七年に十万円の寄付行為で発足し、職員は八人に過ぎず、受託業務の規模に比較して不十分である。したがって全国六カ所の年金病院の経営などは厚生団が病院長に再委託する形になっており、不適切、不明朗な事例も見られる。また委託事業の経費負担について契約が不明確なこと、国有財産である病院及びその設備が管理法上の正規の手続によらないで、厚生団の使用に委ねられていることなど問題が多い。厚生省は厚生団との委託契約を明確にすべきであり、厚生団の組織機構についても拡充強化せしめる必要がある。」こういうことをいっておるのであります。あなたの方では十九条によってやったということは明確なわけなのですが、この新聞では、契約が不明確である、従って正規の手続によらないで、厚生団の使用にゆだねられていることなど問題が多い、こういうことを指摘しておるのであります。これは新聞の間違いですか。それとも、さっきの答弁のように、前からやっておって、これでいいと思うからやっておったというのなら、今後それを改めればいいと思うので、別にとやかく言う必要はない。しかし、この新聞の指摘を見ると、あなたの答弁とは食い違っておるので、私は十九条をまだ見ておりませんから、見てみますけれども、一応この点をもっと明確にしてほしい。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 ただいま御指摘になりました新聞記事を、私、実は読んでおりませんが、第一点の、厚生団のスタッフが八名というのは少ないじゃないかという問題。これは中央の事務をやるだけでございまして、別にそれが現場の業務をやるわけではございません。現場の業務は各病院でやっておるのでございまして、その中央の連絡といいますか、コントロールする施設でございますので、必ずしも多くのスタッフを要するものじゃないだろうと思います。事業上支障のない範囲の人数といえば、今の程度が最も適当な人数ではないだろうか。厚生団の人員の点につきましては、こういうように考えます。  それから、契約でございますが、これは各個々の病院と契約しておるのではなくて、厚生省と厚生団が契約しておるわけでございます。厚生団がさらに各病院に再契約しておるとか、そういうことはございません。厚生団と厚生省が契約をしておる。こういうことでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は、再契約しておると言っているのじゃないですよ。ここでは、全国六カ所の年金病院の経営などは、厚生団が病院長に再委託する形になっており、不適切、不明朗な事例も見られる、こういうことだが、そういうことがあるのかないのかということです。あなたの答弁では、これが十九条によるというのだが、十九条には「第二十一条から第二十五条までの規定は、行政財産をその用途又は目的を妨げない限度において使用又は収益をさせる場合に、これを準用する。」とあるだけなんですがね。ちょっと僕にはわからぬ。その前も見ないとわからぬが、私の聞きたいのは、あなたは十九条によってやっていると言うが、今十九条を見たら、これだけしか書いてない。この契約委託するには、もっと明確な法律の根拠があるんじゃないですか。その法律の根拠は何であるかと私は聞いているので、これこれであると言うなら、それでよろしい。しかし、ないなら、その点についてはそういう方法をとることがいいというなら、そういう根拠を作ってやるべきじゃないか、こう思ってお尋ねしているんです。簡単だと思いますがね。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 最初の、厚生団と病院長との間に何かの契約があるのではないかということでございますが、これはございません。厚生団本部において所要のコントロールを加えておる。あるいは業務上の指示等はあるかもしれませんが、厚生団本部と病院長との間に、契約というか委託というか、こういう関係はございません。  それから、委託します根拠でございますが、先ほど申し上げましたように、国有財産法の第十九条によりますと、その行政目的に反しない一時使用ができる、こういう趣旨の規定がございます。それで今の管理委託でございますが、わかりやすく管理委託と申しましたが、厳密な言葉でいえば、あるいは一時使用の許可ということになるかもしれません。一応、ただいまの扱いとしましては、行政目的に合致した病院経営という範囲におきまして、その目的のために厚生団に国有財産の一時使用をさしておるということでございまして、わかりやすく管理の委託というように申し上げるわけであります。現行の法律の根拠は十九条でございまして、こういうことをやる場合には、もう少し明確な根拠規定がいるかどうかという点につきましては、さらに検討いたしたいと思いますが、現行法におきましてはこれが一応の根拠になっておるわけでございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 関連。ただいまの厚生団の本部という形のものが、どうも理解できませんが、どういう人たちがこれをやっておるのですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 厚生団本部と申しますが、これは正式には財団法人厚生団というのであります。でありますから、これは普通の財団法人であるとお考えになってけっこうだと思います。  それから、どういう人がやっておるのかと申しますと、これは普通の財団法人でございますので、理事長あるいは理事等で、普通の財団法人の形式をとっておるわけでございます。具体的にこれの運用に当たっておりますのは理事長、常務理事等でございますが、これらはいずれも保健行政の経験者と申しますか、あるいはもと厚生省におって厚生行政一般について詳しい人たちでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 今、官房長の御答弁では、一時使用をやっているということだが、そうすると、その一時使用の一時というのはどのくらいの時日をさしているのですか。これは三年も五年もやっておるのでしょう。毎年契約を改めるなら一時使用でいいのですが、ずっと三年も五年もやっていながら一時使用というのは、どうも法文の解釈を、あなたの方の都合のいいように拡大解釈をやっているのではないか。私は意地悪く言っておるわけじゃなくて、もしそういうことをやる必要があり、やる方がいいと思うならば、もっとよるべきところを作ってやったらいいじゃないかと言っておるのです。あなたの御答弁でいくと、一時使用でやっている。この中には一時使用というのはありませんが、一時だとしても、その一時というのは、たとえば一年に限って一時使用というなら、これは一時でもいいでしょう。一時というので三年も五年もやるなら、これは長期契約でしょう。ちょっとこの点、私は納得がいかない。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 現行法で管理委託させる場合には、他に根拠規定がございませんので、結局十九条の規定によらざるを得ない。それで、一時使用ということでございますが、この期間については、あるいは一年、二年とか、三年とかということで、非常に永続的に、恒久的に認めている趣旨じゃございません。趣旨としましては数年間、あるいは一年とかいうことで更新するのが趣旨でございます。現在の国有財産法におきまして、今のような方法をとる場合にはこの規定しか根拠がないということでございます。この根拠規定じゃ不十分であるということであれば、また他の適当な、法律改正その他の措置を講じなければならぬと思いますが、一応現行法で今のような扱いをするならば……

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これは官房長、あなたの答弁は十九条なんか持ってきて、これでやっているからと言うから、おかしい。私の方でも疑問を持つのだ。これは一時使用というようなことをあなたは答弁しているが、一時使用というけれども、昭和十七年にできている。ずっと長くやっている。三年とか五年とかやられるのは長期契約です。それを一時使用、一時使用と言って、毎年契約し直せば一時使用ということになるかもしれないが、来年も再来年もやらなければならぬことがわかっていながら、しかも病院ですから、常識からいって一時使用という形をとられるはずがない。あなたがそういう答弁をなさるからそういうことになるので、私は何もここで意地悪く言っているのではない。従来こういうことをやっていた明確なよりどころがない。従って、よりどころを作るつもりですと言えばわかるのですが、そうは言えないのですか。そう面子にこだわらないでいいと思うのですが、一体どうなんですか。私ども、十九条では解釈つきませんよ。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 はなはだ恐縮でございますが、先ほど国有財産法十九条ということを申しておりましたが、十八条の間違いでございます。「行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度において使用又は収益をさせる場合を除く外、」売り払ったり譲与したりすることができないということでございます。行政財産はその用途または目的を妨げない限度において使用または収益させることができる、こういう趣旨の規定でございます。行政財産はその用途または目的を妨げない限度において使用または収益させることができる、この規定でやっておるわけでございます。先ほどしばしば御指摘のございますように、この規定でやるのがいいのかどうかという問題は確かにあると思います。しかし、しいて現行法におきまして根拠を求めるならば、この根拠等によってやっておるというよりほかはなかろうと思うのでございます。他に根拠がございません。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 わかりました。私も勉強不足なんですけれども、どうも明確なよりどころがないと思っていたから、あなたの方にいろいろお聞きしたが、あなたの方の答弁は、この十八条ではこれは明確なよりどころとは言い切れないので、こういう形でやっていくことがよろしいというあなたの方の判断なら、私どもはそれもいけないと言うのじゃない。やはり、もっと明確な根拠に基づいておやりになることが適切じゃないか、こういうことを申し上げて、私の質問を終わります。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 ただいまの御趣旨、よくわかりました。先ほど申しましたように、病院の管理につきましては直営ということも考えられます。あるいは現在の方式も考えられますが、これは今後いずれの方式をとるかということは検討いたしたいと思います。それから、これだけの法律の根拠で足りるかどうかという問題につきましても、なお検討いたしたいと思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 第一番目に、先ほど大臣は寒冷地帯の診療費の問題で、暖房費を加えるということをはっきり自分が方針としてきめて、現在検討中だ、こういうことでありましたが、その点は、大臣の言明を事務当局から裏づけをやってもらいたい。

熊崎正夫厚生事務官(大臣官房会計課長)

○熊崎説明員 御質問の趣旨が実はよく把握できないのですが、医療費の中の暖房料を認めるか認めないかという趣旨に解してよろしゅうございますか。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 認める前提に立って今検討しているという、それを事務当局で裏づけしてもらいたい。

熊崎正夫厚生事務官(大臣官房会計課長)

○熊崎説明員 医療費の問題につきましては、現在私どもの保険局でやっております保険点数の中身の積算の基礎に暖房料を入れるべきであるというふうな議論を、これは主として甲表、乙表の点数作成の際に、病院協議会の方からそういうふうな御要望が出ておることは私どもは承知をいたしておるのでございます。それのなおかつ詳細な中身につきましては、点数積算の基礎の問題でございますので、保険局の専門の方々にお聞きしなければ、ちょっとここでは御答弁はできないと思います。

今村譲厚生事務官(保険局庶務課長)

○今村説明員 医療課の所管になっておりまして、私はちょっと答弁できません。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 大臣は先ほどあれほど明確に、この問題はまことに妥当であるから、私もそれを方針として決定して事務当局において検討させておるのだ、こういうことを申されてあったのですから、確かに一つの方向を持った検討が具体的に進められているべきだと思うのです。その点は、担当がいないとするならば聞くわけにいきませんから、これは保留しておきましょう。  次に共同募金の関係についてお尋ねします。共同募金の昨年度の実績総額は幾らで、その内容は戸別募金、街頭募金、あるいは大口募金、職場募金、こういうようにあるわけだろうと思うのですが、それぞれどれだけの数字になっておるか。一つお知らせ願いたいと思います。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 お話の共同募金の三十三年度におきます実績総額が十二億二千八百八十四万一千円余りでございます。そのうちの街頭募金その他の募金別の内訳でございますが、金額ではちょっと今出しておりませんが、パーセンテージを申し上げますと、そのうちの五・五%が街頭募金ということになっております。それから、全部募金別に申し上げますと、戸別募金が八一・三%、ただいま申し上げました街頭募金の比率が五・五%、大口募金が四。九%、学校職域募金が三・七%、特殊募金が三・四%、その他一・二%というふうな内容の比率になっております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 この募金に要する経費総額と募金額に対する比率、これはどうなっておりますか。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 比率で申し上げますと、募金総額に対します一割五分が事務費になっております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 この募金は、厚生省がとやかく差し出がましいことを言うべきことではないと思うのですが、共同募金が法律で制定されて、これが実際に行なわれている共同募金の本質から言いまして、この募金額の比率をずっと見ますると、戸別募金がほとんど全部だという点については、どういう見解を持っていますか。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 御指摘のように、戸別募金が非常に多いということ、これは一般の住民の福祉をその地域の住民の人たちの手でまかなっていくというふうな趣旨から申しますと、その地域の人たちが全員参加しているというふうな傾向といたしまして、地域の募金が、戸別募金が多くなるということが一つの共同募金の目標とするところであります。しかしながら、戸別募金ばかりが多うございますと、還元を受けなければならぬような方のところまで募金の割当がいくというふうな割当式になりがちでございまして、なるべくこれをもう少し大口募金、その他の方にそのウエートをかけていきたい、こういうふうに考えております。アメリカその他の例をとってみましても、戸別募金と大口募金との割合が大体半々くらいになっているというふうなところを見ましても、もう少し戸別募金からウエートを大口募金の方に移していきたい、こういうふうに考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 今の考え方ですが、戸別募金が多いということは参加者が多いから好ましいことだというような見解を示されまするが、私たちから言うと、こういう形が現われることは、税金そのもの——これはもう寄付と称する税金として収奪されておるのだ、こういう工合に見なければならぬと思うのです。その点どうでしょう、そういう考えはございませんか。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 今私の申し上げました初めの考え方は、それは一つの考え方でございまして今、西村先生の御指摘のように、戸別募金をあまり進めていくことは割当方式になりますし、それから今もお話のように、税金で取った方が早いじゃないかというような考え方にもなりますので、むしろそれよりは、法人募金その他の大口募金でこれを置きかえていく方が自然の姿じゃないだろうかということで、ことしは募金期間を三カ月に延ばしまして、十二月の決算期を取り入れて法人募金の大口募金をふやしていこうということで、募金期間をその趣旨からも延ばして参ったわけでございます。今のような税金の割当式になっていくことは制度の趣旨をこわすことになりますので、そういう面が現われてきませんように、大口募金の方にウエートを置いていきたいということを考えておるわけであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 今の法人、大口募金が四・九%というようなことではどうにもならないので、戸別募金だけにいっているところを修正していく、こういう方針を強く示されることが正しいのではないか。こういう工合に私は思うのです。  それからもう一つは、街頭募金の五・五%、こういうことは、このために動員される学生、生徒あるいは婦人会というものが何人おるか、これを考えたときにおいて、この五・五彩の金の集まりなんということは愚のきわまりだ。このことをもって、共同募金の趣旨を街頭に立つことによって徹底させて、そして相互扶助的な情操をつちかっていくのだなんていったって、そんなものはもう理屈だけのことであって、あの生徒諸君が立っておっても、そんな気持は一つもない。ただ仕方ないからするだけのことだ、こういうことになっておるのです。この五・五%の金を集めるために動員される人数は、延べどのくらいになりますか。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 ちょっと今、その数字は的確にいたしておらないのでございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 的確にならないかもしれないと思うのですが、これは全国的に見たら相当膨大な数だと思うのです。それが学業を放棄してやっている。それは道徳水準を高める機縁とも何ともならないのですよ。こんなことに依存していかにもこのことによって日本の国民の福祉事業に対する理解が深まったなどというお役所的な考えは、やめるべきだと私は考える。  それはそれとしまして、八一・三%という戸別募金というのが、割当の税金的なものになるということ。そうしなければこれだけの金は集まらない。現実にこういう形があちこちで現われておるのですよ。ある県のある市においては、こういう通牒を出しています。共同募金割当お願い書、これは税金の徴税令書と同じ形式で、ただ表題がお願い書と書いてあるだけであって、その中身を見ますと、お宅さんのは何ぼ何ぼになりましたから、十月三十一日までに納入相なりたく……、こういう文句ですよ。そういう工合にしてきまして、さあ、それが部落地域に入ってみますと、どうなるか。そこの部落の担当者、旧部落会長というものが戸別に回る。そうすると、あちこちで都合の悪い人は出せないとなると、会長さんはやはり期限までに納めなければならぬから、立てかえて出す。そして、あなたの分は私が立てかえておきましたから、そのうちお願いします、こうなる。また、出さないと、部落においては、あのうちは昔からへそ曲がりだからとかなんとかいって、盛んに宣伝されるから、苦しまぎれにこれを出すということになる。だから、表題はお願い書ではあるけれども、形式は徴税令書に類似した取り方だ。正規に役場が税金を徴収する以上に、部落住民の心理を拘束するのですよ。ですから、結局割当の税金と同じようにして取り上げている例が、まだ相当にある。この点に対しては、一体どういう工合に指導されておるか。これを絶無ならしめるべく指導して、その成果をあげていかなければならぬと思うのです。これはどうです。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 今御指摘のように、共同募金は、寄付者の自発的な協力を基礎とするものでなければならないということは、社会福祉事業法の第七十七条にもうたっておりまして割当ではなくて、自発的に出していただくということでなければ意味がないということを根本の目的にしていることは、よくわかっておりますので、そういった意味で、この共同募金会とうらはらになっております社会福祉協議会と一緒になりましてそういう意味で地域の住民の福祉のための民間資金でございますから、そういった人たちの自発的な協力を得るための民間活動なり、社会福祉活動を活発にやっていくということを今やらしておりまして、これはなかなかむずかしい問題でございますが、そういった社会福祉協議会の方の自主的な活動に待って自発的に出していただく。そういう意味で、割当のような格好でやっていることを協議会活動を活発にしていくことによりまして是正していきたい、こういうふうに考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 それはぜひ、絶対にそういうことのないような点まで強く指導していただかなければならぬと思うのです。そのために、こういう割当方式というものをやめろという工合には指導できないのですか。これをやるから、結局受け取る側から言うと、税金的な割当という工合にならざるを得ないということになってくる。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 今のお話のような、税金式に画一的に割り当てるというようなことは避けろということは、厚生省といたしましては、従来も再三通牒やその他で指示はいたしております。ただ、実際問題といたしまして、そういう極端にならないようにしていくためには、先ほど申し上げましたような社協の方の活動を裏打ちにいたして参らないとそういう効果があがって参りませんので、通牒その他ではいろいろやっておりますが、年限をかけて、じわじわとそういう方向に持っていきたいと考えております。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 ちょっと、私からお尋ねしたいのです。募金目標の金額をきめて、それを各県に割り当てていくというようなやり方をする限りは、どういったってその目的を達成するためには割当制になってくると思う。だから、募金目標を幾らということをきめずにやるわけにはいかぬのですか。それをやりさえしなければ、僕は強制的のことにならずに済むと思うのですが。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 募金目標をきめずにというふうなお話でございますが、この募金にたよっております施設その他の受配団体といたしましては、過去十何年間、これによっていろいろ運営費なり経営費なり、命脈の基礎になっておるものをもらっておるわけでございますので、一応やはり従来通りのものを確保していかなければ存立が危うくなるというような、極端なことを申し上げますと、そういうふうになりますので、やはり一応目標を立てて募金して参らないと、今のような意味で募金の効果がなくなってくる。法律にも、募金をいたします場合には、毎年その募金の方法とか、目標額とか、期間とかいうものを都道府県知事に届け出てやるということになっておりますので、一応目標を立てて参るという方式は今後も続けていかなければならぬのじゃないかと考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 今のお話の、共同募金の金によって、それを頼みにしているというのですが、それは厚生省から手を差し伸べてやることはできないのか。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 これは国の方あるいは地方公共団体の方から、社会福祉事業のための経費で、いろいろ委託費とかその他の補助金の名目で出るものもございますが、そういった国なり地方公共団体の補助金以外のもので出せない場合がございまして、そういうものを出していく。また国の補助金とか地方公共団体からの助成金では不足する部分を補っていくということで、こういう民間募金というものがやはり必要なわけであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 それは法律や何かの制限で、予算のことは除外して、絶対に出せないというものはごく少数だろうと思う。その予算の不足分をこっちにおぶせていくという工合になるから、ますます赤い羽根をつけるのはいやだ。心ある者は、あんなものを街頭で頼みます頼みますと頼まれたって、そっぽを向く。そうすると、純真な生徒がそれに対して、イイッなんて言ったりする。そんなことで、何にもならない。かえって教育の妨害になる。そして集まらないと、お母さんからせびって幾ばくかを入れて、何とかつくろうので、ますますいけなくなってくる。だから、どうしても国から出せないという部分に対しては、戸別募金なんかしないで、大口募金なんかをずっとよけいにする、あるいは街頭募金をよけいにすれば、これだけで二〇%あるから、十二億の二〇%の二億四千万というものがとれるはずです。それだけでもやれるし、これを集中的にやれば何ぼでもできる。あとのところは、厚生省予算自体において見るのが当然だ。こういう工合に、無理やりに税金のプラス・アルファみたいにかぶせてくるということは、やめた方がいいと思うんですよ。しかも、税金以上に悪いという点は、この割当の場合の算定基準をいろいろ調べてみますと、戸別割というのは五〇%もかかっておる。あとのところは三〇%が資産割とか、二〇%が所得割とか、こういうような工合にして割当を算定する。これでは低額所得者はたまったものじゃないですよ。戸別割をそんな工合にやられては、とてもたまったものじゃない。だから、これは 税金以上に過酷なものです。こういうやり口を、厚生省がいかにもいいことをやっているみたいに、自分たちの責任をさておいて、こういうことをやって、そうして割当はせざる得ないなんていうような言い方は、これは早急に取りやめるべきだと思うのです。これは大臣にただすべきだったのですが、そういう趣旨の検討を、どうです、責任者は。割当の目標額というものは設定しないで、人間の善意が、日本国民の善意がどれだけあるか、自由に集まるだけやってみるんだという工合に、一つそういうよう方針に切りかえるということはできませんか。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 今新しくそういう募金制度をこしらえていくという場合には、それも一つの方法であると思いますが、十何年間これでやって参っておりますし、法律の条文にも、そういう計画をたてて、年度ごとに計画の承認を得るということになっておりますので、今やっております共同募金については、ちょっとその点は無理じゃないかと思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 計画申請許可を受ける場合に目標額を設定するというのは、それは目標額が固定されたものと考えるか考えないかという問題なんですよ。だから、その目標額の設定の場合には、戸別募金というものを除外した目標額を立てる。現在その他の方法によって可能なる目標額を立てる。こういう工合にいってしかるべきだと思うんですよ。目標額を立てるからといって戸別目標の八一・何%も加えた目標額を立てるということはやめたらどうか、私の言うのはそこなんですよ。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 今のお話は、募金額の内容についてのパーセンテージを変えていくべきだという御意見だと思います。先ほど申し上げましたように、なるべく大口募金、法人募金という方で率をふやしていくというために、従来は十月一カ月でございましたが、ことしから会社の決算期その他を見込みまして十二月まで募金期間を延ばしまして、法人募金にことしはウエートを置いていくということで、なるべく戸別割当なり街頭募金にかかりますウエートを、そちらの方に回していこうということでやっておりますので、ことしこの成績が上がりましたら、そちらの方にもっとどんどんウェートを伸ばしていくということを考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 時間も参りましたが、なるべくじゃなく、戸別募金の実績から割り出しての八一%を除外して、その他のものだけで二億四千万、これを大口五億なら五億ということにして、戸別募金をほとんどやめるべきだという前提に立って目標設定をやったらどうかということなんです。そうすれば、三十三年度の二億四千万、今度法人に対する募金を強化すれば五億という目標を立ててもいい。そうすれば、あとの七億という差額だけが、厚生省でふんばらなければならないということになる。そのくらいは大したことはないじゃありませんか。そういう方法を十分に検討していかなければならぬ。せっかくの募金の運動が、これは全く無意味どころか、有害になっているのが現状なんですよ。  それから、この配分についても、厚生省あるいは都道府県は、何も干渉がましいことはできないと法律に規定がありますが、社会福祉協議会というものがこの配分の対象になるべきかどうか。これは個々の社会福祉事業をやっている人が結集した一つの協議会です。目的は企画とか調整とか啓蒙とか、そういうようなことが主になる。そういうようなところが対象になるかどうか。実例を一つだけ調べてみると、ある市なんかにおいては、百五十万のうち社会福祉協議会に百二十万が配分されている。こんなことでは、社会福祉事業の協議会の運営費に共同募金が使われるということになりまして、募金の趣旨そのものがおかしくなってくるのじゃないか。こういうことは、業務監査の上から相当問題を含んでいるのじゃないかと思うんですよ。一体、社会福祉協議会というのは、その配分の対象になる有効的な資格があるのですか、どうですか。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 社会福祉協議会が、年寄りの日だとか子供の日だとかいうような意味での、福祉事業と申しますか、援護事業を行なっておりましたり、あるいはその他相談事業等社会福祉事業法に定めております事業を行なっております場合は、社会福祉協議会の方へ共同募金の配分を出す。あるいは施設を運営いたしております場合も、社会福祉協議会に配分をしていくことがあるわけでございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 社会福祉事業がそういうふうだとすれば、その配分された金は別ワク的にほんとうの事業の関係とかなんとかいうことで、福祉事業の直接的なものに使われるという保証を立てなければならぬのじゃないか。福祉協議会の経費全部にぶち込まれて、ごっちゃに使われたのでは意味がないんじゃないか。こういうことを一つ考慮せざるを得ない。それとともに、社会福祉協議会がその配分の対象になり得るとするならば、その社会福祉協議会の役員は共同募金会の役員になりませんね。

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 お話の通りでございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 ところが、この協議会の全国協議会においては、そういうことが許されるという見解が立っておることを聞いておるのです。福祉協議会の役員が募金会の役員をやるという事例は全国的にございませんか。     〔委員長退席、山田(長)委員長代   理着席〕

実本博次厚生事務官(社会局庶務課長)

○実本説明員 今、私の関知いたしております分につきましては、両方の役員を兼務いたしておりますのはないように思っております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 ないわけでもないと私は思うのですよ。しかし、そういう点は法律にも明記されておることですから、厳格になさるべきが至当であると思う。  時間もなくなりましたが、私どもとしましては、戸別募金というものを除外した立場において目標額を定めて、重点は別に移行していく。そうしてこの事業本来の姿に戻して、募金をやる人も受ける人も、それに応ずる人も快くいけるようにするため、戸別募金ということは全然やめて、これから推進するという工合に、ぜひ改めていただきたいということを強く要望したいと思います。この点は、一つ今後の問題として確答してもらわなければならぬが、責任がある方は次官もだれもいないようですから……。まあ、皆さん一つ頼みます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 簡単に一、二点お尋ねいたします。厚生年金の昨年末までの積み立ての総額はどのくらいになっておりますか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 正確な数字はちょっとわかりませんが、約二千九百億円と記憶いたしております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 この積立金は、ただ積み立てるだけでなくて、もちろん使うわけでしょうが、その使用範囲とか限界というものは、何かによってきめられておりますか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 この積立金は、大蔵省の資金運用部に預託することになっております。従いまして、一般の財政資金として大蔵省の資金運用部において管理したり運営いたしておるわけでございます。ただ、そのうちで例年約七、八十億程度、ことしは八十五億でございますが、これは還元融資という形をとりまして、保険料を納めました被保険者の福祉のために融資をすることになっております。使い道としましては、病院、住宅、体育施設というようなものに、本年度におきまして八十五億の還元融資がございますが、他の資金は一般の財政資金としまして資金運用部の資金になっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 還元融資というので八十五億という金が使われているが、この金は、さっき私がお尋ねした年金病院等には使っておりませんか。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 先ほどの厚生団において管理いたしております病院、診療所、これは還元融資の対象じゃございません。厚生保険の特別会計の保険料収入から支出するようになっておりまして、積立金から出すという形はとっておりません。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 積立金からは出ないが、保険料収入から出るというのは、どういうことですか。この点、もう一ぺん説明して下さい。

今村譲厚生事務官(保険局庶務課長)

○今村説明員 私から申し上げます。その毎月々々入ります保険料は、法律に基づきまして全部大蔵省の資金運用部に入ります。従いまして、その金の運用につきましては、郵便貯金とか他のものを全部ひっくるめまして、財政資金として動いている。ただしその一部分、本年度八十五億円につきましては、ただいま官房長から申し上げた通りであります。  それから、病院の施設につきましては、毎年々々国会にお出しします予算に、厚生保険特別会計という会計がありまして、その中に年金勘定というのがございます。その年金勘定の歳入の内訳は、保険料の収入が大多数で、そのほか雑収入とかいろいろありますけれども、その歳入から入る部分は四百億から五百億前後という格好になります。歳出の方は、大体老齢年金の給付とか、傷害年金の給付とかいうのが大多数でありますが、その中に、さっき申し上げました病院整備なり、そのほかの福祉施設の整備費給付という歳出の項目が、三億幾ら、あるいは四億という数字でございますが、一つあるのでございます。従いまして、大蔵省に預ける積立金とは関係ございません。歳出として予算で決定されたもののうちから出るわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 その点、わかりました。そうすると、これは予算の中から支出されるのだろうと思いますが、厚生省が年金病院等に支出される金額はどのくらいですか。

今村譲厚生事務官(保険局庶務課長)

○今村説明員 年金病院に出しますのは、六カ所でありますが、大体一億以下で、数千万という感じでありますが、ちょっと資料を持って参りませんので……。そのほかにことし三億ほど差額がありますのは、厚生年金会館というふうなもので、勤労者の体育とか音楽会とか、いろいろな福祉施設としての集会場を作ろうじゃないかという議論が数年前からありまして、ことしは三億二、三千万くらい、その厚生年金会館の建設費の予算として入っておるわけであります。総計大体四億前後だというふうに思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 数千万じゃわからないのです。二千万でも八千万でも数千万という表現で出るから、これはやはり明確にしてもらいたいのです。私はこういう方面に金を使われることに反対しているのじゃないのですから、その点は誤解のないように……。ただ、こうした金が年金病院にも数千万、厚生省の予算からいく。さっきの厚生団というものにこれを委託しているわけなんです。この財団法人は、今どうなのか知らぬが、十万円の寄付行為でできたのだという。十万円という金は、こういろ団体としては実にわずかな、話にならぬ金なんです。そういう団体に数千万円という金を厚生省から出して委託契約しているのだから、これは当然そこへいくことになるのだろうと思う。年金病院にいくには違いないが、そこに委託してあるのだから、そういう点からいって、この厚生団というものをもっと規模を拡充する必要があるのではないかということを、おそらくあなた方もそういうふうに思っているのでしょう。僕が今こうやって質問していることを、あなた方は、小川がああいうことを言うが、これを規模拡充の一つのきっかけにしようくらいに思っているのじゃないかと思いつつ、質問をしているのです。一体、厚生団というものが、こういう数千万の金額を厚生省の予算から年金病院に出して、そして委託契約をしていく団体として適格な団体であるか。人がいいとか悪いとかではなくて、その規模からいって、適格な団体であるとあなたの方でお認めになっているのかいないのか、この点をお尋ねしたい。

今村譲厚生事務官(保険局庶務課長)

○今村説明員 今、資料がありましたのでお答えいたします。先ほどのは私の勘違いでありまして、総額四億と申し上げましたのは、四億四千七百万でございます。そのうちで厚生年金病院の施設費を数千万と申し上げましたのは勘違いでありまして、一億三千八百万円でございます。それから、先ほどの厚生年金会館という、東京に作ろうというものにつきまして三千数百万と申し上げましたのは、三億九百五十万ということでございます。従いまして、総計で四億四千七百万、そのうち一億三千八百万が年金関係の病院六カ所の整備費であります。先ほど数千万申し上げましたこの一億三千万は、団体には何ら関係がないのでございます。というのは、国が施設を整備するというので、保険局から直接に、都道府県に保険課というのがございますけれども、保険課長の意見を聞き、病院長の意見も聞きまして、整備計画を作らせまして、国の責任において増築あるいは改築というものをやるわけでございます。ですから、この建物については国が直接行ないますので、団体はでき上がったその建物を利用さしてもらうというふうな格好になっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 厚生団にあなたの方で直接交付するのでなくて、病院の施設を作っていく。けれども、その病院の施設を使っていくのはこの厚生団でしょう。ですから、間接には厚生団にいくことと同じなんですよ。厚生団が今度は運用に当たるわけでしよう。年金病院の運営というのは、厚生団が責任を持っておやりになるわけです。ですから、あなたの方が一億三千八百万円という金を出して病院の設備を改善していくことは、いいことなんだが、それは結局、厚生団がそれによって運営に当たっていくのだということになりますと、間接には厚生団が使うことになるのです。こういうふうな金で設備が改善されていくのだから、悪くはないが、それを委託してやっていく団体としての規模が適切であるのかないのか。あなたの方では適切だと思っておられるのかどうなのか。こういうことを聞いておるのです。

森本潔厚生事務官(大臣官房長)

○森本政府委員 厚生団は、今申しましたように、国で作りました施設を管理運営するという仕事をいたしております。それで、現在の財団法人厚生団の規模なり機構なりでこの運営がうまくいくかどうかという点でございますが、先ほども申しましたように、国で直接にやるというようなこともありますし、あるいは特殊法人というようなものを作ってやる考え方もございます。それから財団法人を強化するということもございますが、それらの点につきましては、およそ三つ四つの方法がございます。最近におきましては、厚生団に委託する病院数も相当ふえて参りましたので、目下そのやり方につきまして検討いたしたいと考えております。     〔山田(長)委員長代理退席、小川   (豊)委員長代理着席〕

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 批難事項の二七一に、健康保険及び厚生年金保険料の徴収不足のことが出ているのです。各府県の保険課と社会保険の出張所管内の二十三万五千十一事業所のうちで、七千四百五十八事業所について検査をした。その結果、七二ページから七七ページまで、徴収不足の各府県の保険課及び保険出張所の批難事項が出ています。その金額が七千五百七十三万二千九百六十円という大へんな金額になっておるようです。調べた範囲がまだ非常にわずかで、あと調べないところが二十二万七千五百五十三個所もあるというのに、これだけの不足金額が上がっているというような状態は、事業主にも責任があり、保険の指導監督の衝に当たる人たちにも責任があると思うのです。まだまだ調べればたくさんの徴収不足が出てくることは明らかですけれども、こんなにも不足が出るのはどういうところに根本的な原因があるか。あなた方専門家からごらんになったら、会計検査院の指摘した批難事項以外に何かあるのじゃないかと見受けるのですが、その点、伺いたいと思います。

今村譲厚生事務官(保険局庶務課長)

○今村説明員 お答えいたします。確かに問題点が非常に大きいので、局の中で検討しておりますが、しかけとしては、こういうしかけになっております。各被保険者が八月一日現在にもらっておる給与、それを事業主を通じて社会保険出張所あるいは保険課というものに届ける。それが年一回全部出るわけです。その後に月給が上がったり下がったりというふうなものは、そのつど報告を出していただく。私の方としましては、それに基づいて事業主と被保険者折半で千分の六十五という保険料率をかける。年金は千分の三十三という料率をかける。それでやっておりますけれども、事実上、月給の上がり下がりの報告、それから八月一日現在、現に幾ら幾らであるというふうなものの報告というのが、あるいは非常に漏れる率が多く、あるいは低目々々と出るという事態であります。従いまして、社会保険出張所、大体平均四十五名くらいあるわけでありますけれども、その中で特に調査員というので、事業所へ参りまして給与台帳そのほかを調べ、それから現実に違うものは訂正をお願いするというふうな調査員が、一出張所ごとに二名おります。そのほかに徴収課員というのが数名ということでありますが、毎年非常に被保険者がふえてくる。たとえば三十一年から三十二年に八十万人伸びる。あるいは三十二年から三十三年度が五十万前後伸びるというふうに、毎年伸びまして、今年度大体七百万を越す状態でありますが、人の増が、なかなか定員法の規定がありまして、伸びない。一年に百人あるいは百五十人という程度の伸びしかないという状況でありまして、やはりほんとうの給与の実態というものを、保険料の計算の基礎になります給与の実態をつかむのが非常に困難であるというふうなところが問題であります。従いまして、何らか今のような詳細な、俸給が変わればそのつどまた保険料も変わるというふうな格好の、報酬の多寡による徴収関係というふうなものを抜本的に改正するかというふうな問題が一つありますけれども、これは健康保険法なり年金保険法なりの根本的な改正に相なりますというふうなことで、検討はいたしておるのでありますが、なかなか手がつかない。さしあたりのところは、増員を要求し、現在の人間を極力督励をいたしまして、実態に合うような、検査院の御指摘のないような徴収の方法にしたいというふうに努力いたしておる次第であります。

熊崎正夫厚生事務官(大臣官房会計課長)

○熊崎説明員 問題の所在は、ただいま今村庶務課長から申し上げた通りでありますが、この際私から申し上げておかなければならない点は、指摘になりました七千五百七十三万二千円の未徴収分でございます。これは、その後原局の方を通じまして、出張所その他に督促をいたしまして、現在のところ今年の九月末現在におきまして、七千五百万の徴収不足分は収納率九二・八%までやっておりまして、残額が五百四十六万円残っておりますが、これも相当その後督促を続けまして収納に努力をする、こういうことになっておる次第でございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 督促をされて、その後徴収ができているという点は了とされるのですが、大体この検査をされた事業所の数からいっても、これは何分の一しか調査がされてなかったわけです。そうすると、これはまだほかの調査をするとたくさんあることは、この状態からいうと勘案されるのです。やはり指導監督の衝に当たる人たちに、かなりその指導面が、やはりこれは今伺っただけでも、むずかしいものがあるのじゃないかと思うのです。そういう点で、是正されるものは是正して、やはり完納する形がとられるように努力しなきゃならぬと思うのですよ。指導面の人たちの指導、これはどんなふうにされておるのですか。

今村譲厚生事務官(保険局庶務課長)

○今村説明員 これは今お話の通りでありまして、保険部内が全国を通じまして、本省も入れまして大体今七千五百人くらい人がおります。それにつきましての中堅幹部の教養訓練というふうなものなり、あるいは出張所長、保険課長というものに対しては随時、年二回なり三回でありますけれども、会議を開いて、そのつど、そのつどの徴収率なんかの資料を全部出しまして、各県ごとにいろいろ指示をする。それから、保険財政全体につきましての今後の見通しなり、従って徴収率の向上もなければなかなかむずかしい、赤字になるというふうな問題につきましても、相当ひんぱんにやっておるつもりであります。それから、直接それとは関係ありませんが、やはり事業主の方に対しましても健康保険委員というのがございまして、これが全国に約五万人、三十人以上の事業主のところに一人ずつお願いしておりまして、それが各社会保険出張所管内ごとに集まりまして、いろいろ納入につきまして、あるいは正確な報告につきましてお願いするというふうな努力はいたしております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 国立結核療養所のことで、ちょっとお聞きしたいのです。長期にわたる病者の中には、療養費の支払い困難な人ができてくるような状態であります。これは大体トータルでどのくらいになっておりますか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 長期療養患者だけの療養費はどのくらいになっておるかということにつきましては、今数字を持っておらないわけであります。御承知のように、国立の方は特に長期重症の患者が多いようでございまして、私費用患者が四四%、それから社会保険関係、そういう患者が、ちょっと正確には覚えませんけれども、おそらく四割くらいやはりあると思います。そういうことで、特に療養費に困る方が、政府の一部負担の問題もだいぶあるわけで、減免をかなりやっておるわけであります。今度の行政監察などにおきましても、退所患者の二割くらいが経済的理由で、療養の継続を必要とするにかかわらず退所しなければならぬ、というような事情の御指摘を受けておるわけであります。それに対しましては、一般的に二割までをやっておりまして、その上に特に療養負担の困難な人につきましては、よく調査をいたしまして、なるべく本人の負担を少なくするように経費の制度を活用いたしておるわけであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 お話の通り、療養費の負担にたえないで、病気が治らないままに退院していく者が相当おります。同時にまた、これが病床をあけることになりますと、この療養所の経理といったような問題も起こっておるやに聞いております。それから、さらにまた、特別会計法によって国立療養所の経営をやっていこうといったような動きもあるやに伺っておりますがございますかどうか。この点、お聞きした、

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 結核病院あるいは療養所とか、そういうような施設の最近の、全般的に申しますというと利用率がだんだん下がっております。二十九年度からいいますと、全体といたしましてちょっと利用率が下がっている。国立におきましても下がっておるわけでありますけれども、しかし国立は、ほかの府県立でありますとか、その他私の療養所などに比べますと、まだ利用率が高うございまして平均いたしますと、大体九〇%ぐらいの利用率を示しております。しかし地域的に申しますと、六〇%とか、あるいは七〇%というのが、あちこちにあるわけでございます。それで、整理統合という題が前からあるわけでありますけれども、結核の今後の帰趨、あるいは結核対策などを実は考え、今後のベッドのことも考えていかなければならぬと思っておるわけでございます。しかし、地域的に見まして、そこに国立の療養所が比較的接近してある、あるいはまた地方などにおきましては、その地域の他の病院、診療所というものと総合的に考えていきます場合に、国立療養所のベッドが少ないとか多いとかいろ地域的な問題もそこに出てくるわけでございます。そういうことで、将来こういうものをどう扱っていくかということは、いろいろ研究しておるわけでございますけれども、現在といたしましては、すでに廃止をきめておりますものは、これを廃止する考えでおりますけれども、その他については、さしあたってどこをどう整備するということはまだきめていない状態であります。それから特会の問題につきましては、私の権限以上の問題で、ことに、はっきり申し上げかねるわけでございますけれども、いろいろこれには問題が多いことでありますので、私としましては、これは慎重に対処しなければならぬというように考えておりまして、私の方から進んで明年度特会にしようということは、今考えておりません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これはできたときの事情によって違うかもしれませんけれども、もとの軍病院などがそのまま国立療養所としてある場合がかなり多いようでございます。従って、患者などでも、まだ軍隊の籍というわけじゃないでしょうけれども、未帰還のままに入って、待遇が大へん違うというような例もあるようでございます。それから、病院の建築物そのものが、全国的には違った形のものがかなり多うございまして、ひどいのはこわれそうになっておる病院も相当ございます。また、地域的にいっても、非常に不便なために、心ならずもベッドがあいているというような例も相当あるようでございますから、ただ収容患者数だけで整理統合されるというのは、私は逆じゃないかと思う点も多分にございます。それから、特別会計で、もしも何か利益とまでもいかないまでも、まかなえるような原則を立てますと、ますます診療費の滞納などの督促がきびしくなって、これまた所期の目的に沿わないような結果になることも多分に考えられます。  もう一つは、結核以外の病気に対しては療養をしないというふうになっておるらしいのですが、この点はどうでしょうか。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 今、患者の待遇とか、あるいは施設が非常に老朽化しておるとか、あるいは今後の整理統合の考え方とか、いろいろと御指摘を受けたわけでありますが、そういうことについてはよく検討していきたいと思います。それから最後に、結核以外のものを扱わないのかということでありますが、結核療養所でありますから、建前は結核ということにいたしておりますが、その地方の状況によって、他に病院がないとか、あるいは緊急な患者だとかいうようなものにつきましては、適当に扱っておるわけであります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 関連して。ただいまの御答弁は、私伺おうと思っておったことだったのですが、医者に非常に距離のある地域で、療養所があってそこにお医者さんがいるというようなことから、結核以外の患者さんの発生した場合に、その場所にいるお医者さんがこれを診察し、あるいは治療を施してくれるということが、実際は明確化していないのじゃないかと思うのです。これが明確化すると、ずいぶん助かるのじゃないかと思うのです。何かそれについて明確化することのできない実情に、今日まであったのか。それとも、これは差しつかえないのであるか。この点が明らかになれば、周囲の人たちがずいぶん助かる場所があるわけです。そういう場合に、これは何とか不文律のうちにやっているというのじゃなくて、明確化することができるものか、できないものか。この点なんです。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 はっきりと結核以外のものは扱ってはならないというような、そういうものはございません。特に医療の方から申しますと、緊急の患者なんかは、他に病院がないような場合は、専門でなくても、そこで扱うという建前であります。ただ、結核療養所で、あるいは産婦人科の患者を扱うとか、あるいは精神科の患者を扱うとかいいましても、やはり専門の医者がおりませんものですから、はっきりそれを打ち出すためには、そこに相当の診療科目を設けまして、ラインをはっきりつけませんと、実は十分な診療ができないわけであります。そういう必要があるところにおきましては、地域的にやっておるところもございます。しかし、そういうことは、その付近の地域の他の医療機関との関係を考えまして、そういう結核以外のものを扱うかどうかということをきめておるわけであります。しかし、現在の施設なり、あるいは定員の範囲内におきまして、先ほど申しましたように、どうしてもそこでそういう御便宜をはからなければならぬというようなものにつきましては、それを結核でないから扱ってはならない、というような考え方はいたしておらないのであります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 ただいまの御答弁でも、まだ明確になっているように承れないのです。総合病院的な内容を、もし国立療養所が持ったならば、地方の医者の少ないところはずいぶん助かるわけです。そういう点がもし明確化していないならば、もう少し明確化して、地方住民の便益をはかるようにしたらいいのじゃないかと思うのですが、この点はどうですか。今までの規定の中に取り入れられておらないものとするならば、何とか取り入れて、総合病院的な内容を盛るようにするというわけにはいかぬものですか。これを私はぜひ要望したいと思うのです。

川上六馬厚生技官(医務局長)

○川上政府委員 先ほど申しましたように、その地域の他の医療機関との関係を考えまして、結核以外のものもそこで扱った方がいいというようなことになりますと、そういう面も補っていくように考えたいと思いますが、現在たくさんの国立療養所を持っておりまして、その中には、むしろこれは総合病院に転換した方がいいというように考えるものもあるわけであります。今後そういう問題では、地域の診療の需給状態をよく考えまして、検討していきたいと思っております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 今、山田委員からも関連質問がありました通り、実は国立療養所の実態というものは、敗戦の落し子みたいな要素がまだ多分に残っておるのであります。おそらく全国では規格の統一したものがないだろうと思います。経費の面から特会法をやるとかなんとかということは、まだ考える段階でないのではないかと思います。その前に、やはり軍病院等の結核療養所、あるいは全般的な国民の保健施設という面からも、非常に性格のあいまいなものがございますので、やはりこの段階にさましたら、場所の関係なり、周囲の関係なりを十分考慮されて、この際は療養所の充実ということをまずお考え願いたいと思うのです。これは非常に山の中だとか、遠隔の地方にあるものが多いのです。やりようによっては、無医村解消の助けにもなると思います。特に山奥の病院などは今、山田委員からも言われた通り、余病が出たときに大へん困っておられるらしい。お医者さんたちも困っておられるらしい。その点も考えて、すぐ近所に大きな病院があるような場所と、ないような場所とをそれぞれ別個に扱うとか、療養所の体系全体に大きな改革を加えるべきときがきているのではないかと思います。この際、病床があいだから整理するとか、あるいは金がうまくいかないから特別会計にして収支を合わせるとかいうことは、本来の目的からはずれたような改革案のような気がいたします。本来の目的に沿うた処置をお願いいたしまして、私の質問を終わります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員長代理 本日はこの程度にとどめ、散会いたします。     午後一時五十三分散会

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