決算委員会 第1号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/11/04
会議録
○鈴木委員長 決算委員会を開きます。 まず、国政調査承認要求の件についてお諮りいたします。 今国会におきましても、決算の適正を期するため、国政に関する調査をいたしたいと存じます。調査する事項といたしましては、前国会と同様、歳入歳出の実況に関する事項、国有財産の増減及び現状に関する事項、政府関係機関の経理に関する事項とし、調査の方法は関係各方面より説明の聴取、資料の要求等をいたしたいと存じます。 以上によって国政調査を行なうこととし、衆議院規則第九十四条により議長に承認を求めるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長 御異議なしと認め、さように決定いたしました。 ————◇—————
○鈴木委員長 次に派遣委員の報告を聴取いたします。 委員各位も御承知のごとく、前国会閉会中、当委員会は歳入歳出の実況及び政府関係機関の経理に関する実情調査のため、東北地方及び東海、近畿地方に委員を派遣いたしております。閉会中委員会が開会されませんでしたので、便宜本日の委員会で各班の派遣委員より報告を聴取いたします。 東北地方派遣委員小川豊明君。
○小川(豊)委員 決算委員会の東北方面の現地調査をいたしましたので、調査報告を申し上げます。 青森、秋田両県下にわたる防衛庁、林野庁関係、及びそれに付随して秋田の石油資源開発並びに八郎潟干拓状況の現地調査は鈴木委員長と私、小川が派遣され、現地では淡谷委員が有志参加されました。期間は八月二十日より二十五日まで、六日間にわたって視察してきたわけでございますが、ごく簡単に概要を御報告いたします。 まず防衛庁関係では、二十一、二日の両日に、海上自衛隊八戸航空隊、陸上自衛隊八戸駐屯第五普通科連隊、航空自衛隊三沢基地北部航空方面隊司令部において、それぞれの設立より今日に至るまでの沿革、現状説明を聴取した後、各基地の状況、部隊施設等を視察いたしました。 特に各施設関係については防衛庁仙台建設部長の説明を聴取し、昭和三十 一年度検査報告に指摘される滑走路工事についての実情を検討いたしました。その結果、決算報告書の指摘事項に加えて各工事の下請関係に今後是正を要する点が認められました。 一つは、工事の請負業者が工事を入札請負後、これを下請業者に出すことは二重、三重の下請関係を作り、末端の業者は格安の工事を引き受け、さらには下請業者の受け取るべき代金が中間業者によって不払いの事実も起こっております。これはひとり防衛庁のみならず、現業工事を行なう諸官庁において工事の疎漏を防止したり、トンネル会社を排するために下請に関する規定を作っているが、実際にあたっての監督指導が不十分で、規定にある明文の実を生かす努力が肝要と考えられました。 調達庁関係においては、米空軍三沢基地について施設、労務者、周辺の被害に対する補償状況等を仙台調達局長から三沢調達事務所において聴取しました。施設については、日米両隊の航空司令部が作戦連絡上とはいいながら、同居の事務所にあり、自衛隊が米軍基地の一部を構成している形態は、調達庁当局においての説明では現状やむを得ない事情もありますが、今後の基地調達関係において画然とする方向が望まれました。 就いて、駐留軍労務者代表及び三沢警察署長より「米軍人及び米国構成員による犯罪」の発生及び処理状況を聴取しましたが、米軍人等による犯罪は昭和二十八年、昭和三十一年を頂点とし、その後は年々減じている旨報告されました。また労務者側より、米軍人によって傷害を与えられた者の被災補償が一カ年以上遅延していることの解決要望に対しては、調達庁当事者に善処方を要望しました。 天ケ森爆撃演習場を視察の後、野辺地へ向う途中、農林省と青森県が施工している上北開拓地を視察しましたが、これは農地開発機械公団の手によって、総面積四千六百町歩を四年の短期間内に機械開墾し、土壌改良をあわせて行なうもので、現在入植初年度からクローバー裁培による酪農と畑作の混同農経営で相当の成績をおさめているものと見受けられました。 われわれは、こうした農家として自立できる基盤を与える開拓農政策が既存の開拓農に及ぶことを今後に希望したいのであります。 二十三日は、青森から秋田に向い、早口営林署の貯木場を視察しました。これは林野庁当局、青森、秋田両営林署の説明による国有林の管理状況、払い下げ方法、製材等について実際に見せてもらうためでありました。当事者の管理、払い下げは厳格に執行され、万全の遺漏なきを期しているようでありましたが、実情においては三十一年度決算の指摘するように、国有林の盗伐や不当処分が行なわれています。立木の不当な処分は行政当局の綱紀を正すことによって防げますが、盗伐については、一担当区事務所の管理面積の平均が三百数十町歩という状況が過大な負担と考えられますので、担当官の配置、管理機構を充実する必要を認められました。 二十四日は、午前、石油資源開発株式会社による海洋油田の開発を調査しました。特に白竜号による海洋の掘さくはきわめて画期的な事業たることが認識されましたが、この将来については慎重な計画と推進が期待されます。 午後には、八郎潟干拓事務所において干拓工事の概要を聞き、工事の実情を調査しましたが、今後において種々検討を要する問題点があります。これは当面、干拓予算の問題にも関連を持つもので、現在工事の段階では、決算委員会として検討の段階であると考えられますが、事業の進行、成否については次のような重大な点が指摘されます。 一、防潮水門は三十五年度完成の目標となっているが、現在の予算配分で完成は困難と見られる。 二、防潮水門を三十九年度完成するためには三十六年度中に堤防だけは完成する必要がある。 三、三大排水機場も工事半ばでの中止は不可能である。とすれば、これも昭和三十五年度中に基礎部門の完成を要する。 四、東部地区の橋梁は軟弱地盤に起工しているので、これも早期に完成せねばならぬ。 以上は総合的に工事を進めるべきものでありまして、またこの工事に伴って二十二本の河川改修がともに進行せねばなりませんが、この面でも予算に特段の考慮が必要と思われます。二万二千町歩に及ぶ八郎潟は全国農民注視の干拓工事であるがゆえに、われわれもこの完成に期待と協力を惜しまないことを約して、この視察を終わりました。これをもって東北方面の調査を終わりました。 以上、御報告申し上げます。
○鈴木委員長 次に、東海、近畿地方派遣委員西村力弥君。
○西村(力)委員 東海、近畿地方の調査の御報告をいたします。 私たち一行は、去る九月一日東京を立ちまして、木曽福島に参りまして、愛知用水公団の建設にかかる牧尾ダム地点を初めとしまして、それから木曽川を下って三好池、兼見トンネルなどを見て、三日には日本道路公団愛岐建設所において名神道路建設の現況説明を受け、四日には岐阜、彦根、京都へと、名神道路の予定線及びすでに工事を始めている近江大橋並びに山科、伏見の工事現場などの調査を行ない、五日には奈良において森林開発公団の施設概要説明を聴取し、六日帰京いたしました。 派遣委員は山田、西村の両委員でありましたが、途中から鈴木委員長の特別参加を得まして、調査を続けることができたのであります。 愛知用水の事業は、この九月十日をもって四周年を迎え、資金面その他において前途に多くの難関を控えておるようでありますが、すでに本年の二月、三好池は完成し、最も手数のかかる牧尾ダムも基礎工事が一応完了いたしまして、工事の進捗は軌道に乗ったと思われるところまで進んでおります。二年前に調査したときと比較いたしますれば、全く面目を一新しておると思われましたが、ただ、ここで問題になる点は、この用水を農業用水として売水をする場合のその単価が、どうしても引き上がっていくではなかろうか。そのことが、ひいて農民諸君がこの愛知用水の事業そのものを歓迎しないという結果に陥るのではなかろうかという点。これが非常に案ぜられるのでありますが、この点については、農業用水として、その趣旨をもって着工した本来の立場を失わないように改良されるべきものであると思ったわけでございます。 次に日本道路公団の建設にかかる名神高速道路は、愛知県小牧市から兵庫県西宮市まで延長百八十八キロ、四車線道路という、いまだかつてないりっぱなものでありまして、今のところ用地の買収折衝、路線の測量を終わった程度のところが多いようでありまするが、その中でも交渉のまとまりやすい河川の橋梁についてすでに数カ所が着工され、特に山科、東伏見の地点七キロは、本年十二月をもって道路そのものが完成する予定であります。この工事を見まして、従来の道路建設工事と全然観念を一変した近代技術の進歩を遺憾なく駆使しておる、その状況を目の前に見て参ったのでございます。また、こういう道路が全国的に網の目のように張られることが、日本の道路の今のふん詰まり状態を解消する大事なことであると思っておるのでありまするが、その点で、私たちは世銀借款がこの名神国道におきましては、何らのひもつきを持たないで借款をしておるという点、これは一つの新しいケースである、かように見ざるを得ないと思うわけなんでございます。なおまた用地折衝の苦難ということを現実に私たちは痛切に感ぜざるを得ないのでありまするが、このような点をいろいろ視察いたしました。 次は、森林開発公団の事業の視察に参りましたが、予定時間があまりありませんで、書面によって、事務所においてその事業の概要について聞き取る程度に終わりました。この森林開発公団は業務開始以来満三カ年余に及んでおります。ただ、この開発がすばらしい成果を上げておるだろうという予測はできまするが、問題は、今回の災害においても相当道路がいたんでおる、こういうことの復旧のためにその資金の調達をどうするか。森林開発公団そのものの資金の調達については、民有林を所有しておる人の受益負担というものの歩合といいますか、そういうものがこれで適当であるかどうかということも非常に疑問とせられます。今後災害の復旧をする場合において、この費用負担をどこから捻出するかもからみ合わせまして、そういう点も十分に考えて参らなければならぬのではないか、こう思っておるわけであります。 以上、簡単でございますが、御報告といたします。
○鈴木委員長 次会は六日午後一時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十三分散会