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33回国会衆議院1959/12/23

議院運営委員会 第18号

発言数
129
登壇者
22
会派数
5
開催日
1959/12/23

会議録

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 これより会議を開きます。  まず、法案付託委員会の件についてでありますが……。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 法案審議の前に、私はこの際、議事進行に名をかりて一言議長にただします。  それは、昨日の本会議において、議長は、ヤモリ新治郎君、その前には田中オリノスケ君、その前には小澤サエキチ君——これは笑いごとじゃないです。これは重大なる議員に対する侮辱ですよ。きのう、きょう当選してきたならいざ知らず、小澤君は当選七回、田中君は当選六回、山村君は当選七回、これだけ天下に名の売れた議員に対して、失礼千万だ。笑いごとじゃありません。当該議員はどういう感じを持っておられるでしょう。山村君のごときは、きのうから山村君と言う人はありません。ヤモリ君、ヤモリ君……。これは議員に対する重大な侮辱であります。あなた方は、こういうことをただ言葉の言い違いだというようなわけにはいきません。私は、人間だから、言葉の間違いがないとは言いませんけれども、小澤サエキチ君、田中オリノスケ君、ヤモリ新治郎君……。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 池田君にお尋ねいたしますが、ただいまのは議長に対する御質問でございますか。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 そうでございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 加藤議長。

加藤鐐五郎無所属議長

○加藤議長 まことによく知っておりながら、そのとき間違いまして、これは侮辱する意味でも何でもございません。間違いでございますから、将来十分気をつけます。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 十分御注意を願います。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 よろしゅうございますか。  まず、法案の付託委員会の件についてでありますが、佐々木盛雄君外四名から提出されました国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案については、すでに本会議において趣旨の説明を聴取いたしておりますので、本案を付託すべき委員会について、議長から諮問がございますので、これについて御協議を願います。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 先ほど私は、民社クラブの門司亮君からこういう報告に接しました。今朝来、衆議院の地方行政委員長である濱地文平君やその他の方々から、衆議院議長に対して、並びに自由民主党の福永国会対策委員長に対して、この法案の審査は、当然国会法の示すところにより地方行政委員会に付託さるべきであるということの厳重な申し入れをした。与党の議員も、またさような見解を持っておる、こういうことを承っております。私は、そうであるとするならば、その事実があったかどうかを、まず議長にお尋ねいたします。

加藤鐐五郎無所属議長

○加藤議長 先刻濱地地方行政委員長より右様の申し出がありました。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 そうであるとするならば、私は、この委員会がいずれの委員会に付託するかを協議することは当然でありまするが、そのためには、正副議長並びに運営委員長を入れて、当該委員長の申し入れに対する扱い方をどうするか、事務総長も入れて、事務的の手続を終了した後に、本委員会に諮問されんことを希望いたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ただいま池田君からの御発言でありますが、事務総長から、地方行政委員長が議長のところまでおいでになった事情をお話し願いたい。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 事情ですね。経緯の事情ですね。事情ならわかりますが、議長、副議長が、今池田君の提案では、まず相談せよと言われるのに、その相談もないままに、事務総長が見解を出してはいけない。今言われるのは、単なる経緯の説明ということなら了承する。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 それでは私から発言しますが、そのとき私も議長室におりましたが、まだ委員会の決議もないし、理事会も開いてないので、個人の濱地代議士から言ってきたように私は受け取ったのです。まだ地方行政委員会も開いておりませんし、あるいは理事会の決によって来たものでもない、こういうことのように私は受け取りましたが、その点事務総長、どうなんです。——ちょっと委員部長に調べてもらいますから、しばらくお待ち下さい。お待たせいたしました。委員部長がただいま濱地地方行政委員長のところに行って参りましたので、その意向をお伝えいたします。

久保田義麿衆議院参事(委員部長)

○久保田参事 ただいま地方行政委員長の外出先と電話で連絡をいたしました。委員長のお話では、委員長個人の意見である。それから、理事会、委員会には諮っておらない。これだけでございます。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 ただいま地方行政委員長濱地文平君からの、委員会、理事会に諮っていないということはわかりました。ただし、国会の役員である委員長個人の意見としては、この法案は一応地方行政委員会に付託すべきであるということです。しかも、先ほど、社会クラブの池田禎治君は、民社クラブの地方行政委員会の理事である門司亮君からの報告を受けて、地方行政委員会に付託すべきであるという濱地氏の意向を、門司君から伝え聞いておられる。私の方も、安井地方行政委員会理事から同様の報告を受けております。従いまして、約一時間ほど前に加藤衆議院議長にお目にかかりまして、私の党の地方行政委員会理事からの報告を確かめましたところ、加藤衆議院議長も、先ほど濱地地方行政委員長がお見えになりまして、この法案は地方行政委員会に付託すべきことを強く要望する旨の申し出がありました、かような加藤衆議院議長のお言葉であった。従いまして、このように、国会の役員である地方行政委員長が、そういう私見を持っておられるならば、われわれ議長の諮問機関としては、先ほど池田君が言いましたように、まず、議長、副議長が御相談あって、しかる後にこの諮問機関である委員会に御相談になるのが当然であり、また同時に、委員長個人であろうと、委員長がそういう私見を持っておるならば、当然委員の中にはそういう見解を持った方もあろうかと思うのでありまして、当該地方行政委員会の理事会をお開きになり、そのような思想統一をしてこられる必要があると思う。それをしも一方的に押し切って、単に自由民主党の執行部の方でこうきめているからというので強引にやられるのは、決して民主的な行き方とは思いません。先ほど池田君が言いましたように、議長、副議長でまず御相談あって後、この諮問機関にかけられると同時に、さらに私は言いますが、池田君の提案につけ加えまして、当該地方行政委員会は、すみやかに理事会でもお開き願って、その委員会の意思をはっきりわれわれ議長の諮問機関にお示し願うことが、われわれ議長の諮問機関である議院運営委員会の役目を円満に、しかも十分に尽くすゆえんである、かように思いますから、まず、そういうお取り計らいを願いたいと思います。しかも、こういう取り計らいをせずに、何でもかんでも多数で押し切ると言うならば、われわれはまた何をか言わんやであって、これはそういうような前提をまず強く要望いたします。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 私は、議長の試案としてここに国会周辺のこの問題が提出されて以来、議運が担当すべき問題じゃないかと思って主張してきたのです。そこでいろいろ時間がかかっている間に、今のような地方行政の話とか、あるいは濱地さんの個人の動きなどで、また議論に花が咲いたことを認めます。そこで、これは事務的に一ぺん解明することは——理屈に花を咲かせる意味でなしに、事務的に解明することがいいと思うのです。それで私は事務総長にお尋ねいたしますが、国会法の建前からいって、これを議院運営委員会にかけるべきか、あるいはまたいろいろお話が出ているような委員会にかけるべきか、私たちは、従来議院運営委員会というふうに主張してきておりましたが、ほんとうに事務的な意味において、国会法によく精通している事務総長の解釈を求めます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 今の長谷川君のような御意見もあると思うのですけれども、それはこの委員会として、この法案の付託についての議長の諮問を受けて討議に入る段階にいけば、私はそれでもいいと思うのです。それをまずやることもいいでしょう。しかし、先ほど池田禎治君が出された問題は、議長がこの委員会へ諮問する前に起こった事態なんです。その事態について、議長及び事務総長、それから諮問された議運の委員長、この間で、この委員会の開会前に起こった事態についてどういう処置をとられたかということを池田君は尋ねられておるんですから、その問題を先に解明していただいて、あと議長の諮問案を議題にして意見を述べるという段階においては、長谷川君の言うような手続も私は必要であろうと思う。それだから、その点を一つ解明していただきたい。

加藤鐐五郎無所属議長

○加藤議長 議案をどの委員会に付託するかということは、当委員会にお諮りいたしましてきまった委員会に付託をすることになっておりますので、ここで皆様におきめを願いたいと思います。

川村継義日本社会党

○川村委員 地方行政委員会としては、今問題になっている法案は、当然地方行政委員会に付託されるものだという見解であったわけですが、いろいろ話を聞きますと、あるいはそういうようにならないかもしれない、そういうことになったら大へんだというので、実はきょう委員会が開かれておりませんけれども、こちらにおりました理事の諸君が——これは全部集まられたわけではありません、理事の諸君が、理事懇談会を委員長のもとに開いたのです。そうして濱地さんは、委員長の資格で、さっきのお話のように、当然地方行政委員会に付託をしてもらいたいという申し出をされた。もちろん、正式な理事会や委員会は開かれておりません。そこでさっき池田さんが言われたように、どうせ皆さんがきょうここで付託する委員会をおきめ願うならば、その前に理事会等を開いて、地方行政委員長の申し出について協議してもらいたいと私は思うのです。     〔発言する者あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 静粛にして下さい。ただいま川村君の発言中ですから。

川村継義日本社会党

○川村委員 そこで希望することは、委員長としてそれだけ申し出をされたのですから、やはり理事会としてどうするかということぐらいは話をされて、ここへ持ってこられていいじゃないかと思いますし、それをやってもらえなければ、地方行政委員会の理事会等を正式に開くまで待ってもらいたい。これは地方行政委員会の意思なんです。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 それはできません。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 この際、私はお許しを得て副議長に二、三質問をいたしたいと思います。本日、濱地地方行政委員長が、議長に対して、本法案は地方行政委員会に付託することが妥当であるという意見を具申されたことを、副議長は議長より報告を受けたか、そういう相談があったかどうかをまず伺いたい。

正木清無所属副議長

○正木副議長 ただいまこの席に参りまして、議長から、濱地委員長がお見えになったことを承りました。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 それではもう一つお尋ねいたしますが、この法案は、さきに衆議院議長の試案として提示されたものを立法化して、いわゆる肉づけしたものであることは、どなたもお認めになっておるのです。その議長試案を作成するにあたって、副議長は、御相談をされたことがありますか、こういう御報告を受けたことがありますか、どうですか。

正木清無所属副議長

○正木副議長 お答えします。議長から、A案、B案二案を私にお示しになりまして、意見を求められました。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 そういうことが今までにおいてあったし、かつまた、この地方行政委員長から申し出があった。そのことがもし濱地文平さん個人の意見としても、私は、それについて、当然正副議長に委員長、事務総長を入れて御相談を願うのが順序だと思う。失礼でございますが、あなた方お集まりになっても、一時間とかかるわけではない。十分か二十分で済むと思う。私はかかることが至当だと思う。そういうことをなされなければ、副議長なんというものはあってもなくても用がない、こういうものは飾りものだということになる。十分か二十分の時間で済むことですから、ぜひともやっていただきたい。

佐々木盛雄自由民主党

○佐々木(盛)委員 野党諸君の御意見もありますけれども、先ほどの地方行政委員会も、承るところ、正式の委員会でもございませんし、また正式な理事会を開いたわけでもありません。また、本人の濱地文平委員長自身が言っているように、決してこれは委員会のきまった意見ではない。自分の個人的見解を述べたにすぎないと言っておられる。かりにそれが委員長の御意見であったといたしましても、従来の慣例からいたしましても、どの委員会に付託するかということは、当議院運営委員会の自主的決定に待つべき事柄でありまして、他の委員会からかりに反対意見等がありましても、その決定は一に当委員会にゆだねられた権限であると思いますし、私は、内容につきましても、私自身提案の趣旨説明をいたしましたので、大体承知しているわけでありますが、これはもっぱら議長の権限に関することなのであります。従いまして、当然議長の諮問にこたえなければならぬ立場にあります当委員会において審議するということが、最も妥当な方法であると思います。本日は、この問題を論議して、どの委員会において審議するかということを決定することが、きのうの申し合わせになっておるわけです。われわれが、突如としてこの問題を持ち出したわけではありません。反対の御議論は十分お出しになってけっこうですが、委員長においては、適当にこの問題を解決していただきまして、すみやかに付託すべき委員会を決定していただきまして、その上で、この法案の内容についての各党の意見も承って、十分審議を尽くしたい、このように考えるわけであります。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 驚き入ったことを佐々木君は申されておる。私はあなたがいかなる慣例、根拠によってそういうことを言われるのか、今までの慣例によれば、いずれの委員会に付託するかについては、相当時間をかけて協議をしている前例があります。あなたは、何を根拠に慣例とおっしゃられるか。慣例なら、私はたくさん持っていますよ。国土開発縦貫自動車道建設法案をいずれの委員会に付託するかというときにもそうでございますが、そういう案件はたくさんあります。一週間も、二週間も、時には三週間もかかって討議したことがある。あなたは慣例とは何を根拠といたしますか。驚き入ったあなたの名論には、私は承服いたしません。従って、いずれの委員会に付託するかは、この委員会がきめることは当然ですが、その事前に起きた事件であります。たとえば地方行政委員長が申し出をしたが、個人であろうが何であろうが、そんな申し入れが何だというなら、私は、地方行政委員長がここに来なければ承服できません。そんなことを一方的に言ったってどうなりますか。正副議長、事務総長、議運の委員長を入れた四人で、十分か二十分間話せば済むことではありませんか。あなたがそんなわからぬことを言うなら、私は慣例をたくさん出します。そういう驚き入った——前例をあなたが知らないと言われるなら、私は迷惑千万でありますから、お取り消しを願います。

山村新治郎自由民主党

○山村委員 濱地さんが議長にお申し出になったことに対して、議論の枝にまた花が咲いても、せっかく会期が迫ったときに非常にむだな時間になりますから、委員長におかれましては、その問題について、十分間ばかり休憩をされまして、大至急議長と御相談を願います。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ちょっとお待ち下さい。休憩はいたしません。委員長にかわって、山村君、この席へ着いて下さい。     〔委員長退席、山村委員長代理着席〕

山村新治郎自由民主党

○山村委員長代理 委員長にかわりまして……。     〔「休憩しろ」と呼び、その他発言する者あり〕

山村新治郎自由民主党

○山村委員長代理 休憩はいたしません。     〔「今休憩の動議を出したじゃないか」と呼び、その他発言する者あり〕

山村新治郎自由民主党

○山村委員長代理 代理の委員長が、休憩するわけには参りません。

椎熊三郎自由民主党

○椎熊委員 この案をどの委員会に付託するかということを相談する前に、濱地君から個人的に希望があったというのでしょう。だから、それを処理してから話を進めろというのが、社会党の意見のようですね。それなら、さっそく処理して下さい。私はそれに反対ですから、一分もかからない。そういうことは、初めから段階的にきめてかかればいいじゃないか。

山村新治郎自由民主党

○山村委員長代理 今やっております。椎熊さんのおっしゃる通り、ただいま処理のまっ最中でございます。休憩はいたしませんが、御意見がござい  ましたら、お述べを願います。     〔山村委員長代理退席、委員長着席〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 大へんお待たせをいたしました。ただいま地方行政委員長の濱地君が参りましたので、いきさつ等を濱地君から申し上げることにいたします。

濱地文平自由民主党地方行政委員長

○濱地地方行政委員長 何か私が議長、運営委員長などにお話したことが問題になっているようでございますが、実はこの問題につきましては、社会党の地方行政委員会の理事の方がお越しになりまして、これは地方行政委員会で審議すべきものであると思うから、君がそのことを強く要請してもらいたい、こういうお話でありました。私は、恥ずかしいことですけれども、あまり規則は詳しく知りません。ああそうですが、それなら大いに一つやりましょうということで、議長にお話し申し上げた。そうしたら、議長は、「君は、それは地方行政委員会の総意として持ってきたのか。「いいえ、そうじゃございません。私はそういうふうに聞かされて、そうかしらと思っただけです。ぜひそうしてもらいたいと思って来たのですが、どうですか。」こういうことでお話し申し上げただけで、ほかに何にも他意がありません。ただ、あとで聞いてみますと、議院運営委員会で決定すべきものだということも聞きましたのですけれども、それもそうかいなと思っているだけであります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ただいま、地方行政委員長の濱地君から御発言がございました。先ほど非常にいろいろな疑義があったようでございますが、濱地委員長は、昨日休んでおられたようでございまして、実は社会党の二人の地方行政委員から、議長のところに行ってこいと言われて取り次ぎに来たということで、別に理事会も開きませんし、理事懇談会も開いたわけでないそうであります。それで明快に今のことは究明できましたから、どうぞ御了承をお願いいたします。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 ただいま地方行政委員長の濱地さんが述べられた点は、私は率直さは買います。しかし、かりにも国会の役員の一員である地方行政委員長のお言葉としては、私は受け取れないと思う。経過はどうであろうと、委員長の名において議長に申し出たということについては、私は委員長としての濱地さんは尊敬しておりますが、その立場においてこれは考えなければならぬ。率直だからいいということだけで、それは聞きのがすわけにはいかない問題だと思う。(「問題は別だ」と呼ぶ者あり)別ではない。本件は、地方行政委員会に付託すべき案件であるということについては、私どもはちゃんとした法規の根拠を持ってやっていることなんです。その意味において、私どもの方の地方行政委員会の理事諸君が地方行政委員長とお話をいたして、少なくとも社会党側の主張に、濱地委員長が同感をされたればこそ、議長に強く申し出られるという事態があったわけです。それが機械的に動かされたなんということは、濱地さんの議員としての、あるいは国会役員としての委員長の権威を失墜することになると私は思う。そういう意味で、濱地さんの真意がそういうことであったということであれば、これ以上われわれは——少なくとも私は深追いする考えはございませんけれども、これは濱地さんのために惜しむべき今の御発言だと思う。その意味において、私は濱地さんに警告をいたしておきます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ただいまの問題はこれで終結いたしたようでございますから、地方行政委員長は御退場を願います。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 今のように全部片づいてきましたから、そこで事務的に、事務総長から、国会法の建前上この法案はどこでやるべきかということの見解を表明してもらいたい。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 その前に、一応与党の諸君の考えというものを明らかにすべきである。これは、事務的に処理すべき案件ではないと思う。従って、後ほど事務総長から事務的な見解を申し述べることになると思うのですけれども、事務的にこれが処理できる問題であれば、何もこの委員会にかけない。どの委員会にかけるかということに問題があるからこそ、議長からこの委員会に諮問しているのですから、事務的に事務総長の見解を聞く前に、与党の諸君がこれは議運にかけるべきだと主張するなら、堂々とその所信を明確にすべきで、それから後に事務的な見解を参考のために聞くことはあろうと思う。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ただいま田中君の御発言もございますが、事務総長にその見解をただす長谷川君の発言がございました。これを許しましたから、どうぞ。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 議事進行について。長谷川君の言ったことはもっともだ。結論的にはそこにいくわけです。しかし、田中君が言うように、事務総長が見解を述べるということになれば、何といっても、これは公正な事務局の立場から、ある意味からいえば、ずばりだ、傾聴せざるを得ないということになる。田中君の言うように、これだけいずれの委員会に付託するかという疑問があって論争しているのですから、まず自由民主党の見解として、どういうわけでこの委員会に付託すべきかという意見を出すべきだ。事務総長の見解というものは、ある意味では最終的なものではなかろうかと思うので、その点は、長谷川君も御同意を願いたい。

佐々木盛雄自由民主党

○佐々木(盛)委員 それではわが方の見解を簡単に申し上げて、明確にしておきます。まず第一には、わが自民党に関します限りは、議院運営委員会に付託すべきものであるというのが、党の最高方針として決定した不動の方針であります。しからば、何ゆえに当議院運営委員会に付託すべきかということにつきましては、先刻もちょっと触れましたけれども、これは、決して外部の警察権に対して拘束を与えるものではございません。また、見解の相違はありますが、決して言論や集会の自由を拘束するようなものでもありません。ただ、国会周辺の秩序の保持と、議員の登院の自由と、それから院内における審議権の公正な行使、このことを確保いたしたいというのが、この法案の内容でございます。従って、国会法でも、付託委員会については、衆議院規則に常任委員会の項目がありますが、その第十五号の中に議院運営委員会の所管事項があります。これによりますと、第三に「議長の諮問に関する事項」というのが明確にされております。今度の法律案の内容というものは、もっぱら議長に東京都の公安委員会ないし警視総監に対する要請の権限を与えただけでありまして、従って、東京都の公安委員会ないし警視総監がいかなる決定をなすかということにつきましては、何らの影響を与えるものではございません。それらの決定は、もっぱら公安委員会ないし警視総監の自主的判断に待って決定すべきものでございます。警察権を議長が指揮するとか、命令をするとか、あるいは何らかの拘束をするというようなものではございません。さような立場から申しまして、地方行政委員会の所管事項ではなくして、やはり私たち議長のせっかくの諮問にこたえる立場から見ましても、当議院運営委員会において行なうべきことが当然である、こういう見解を持っているようなわけでありまして、その他の点につきましては省略をいたしますが、大体以上のような見解をもって、あくまでも当委員会に本法案は付託すべきものである、こういうふうに考えている次第であります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 今佐々木さんから、この法案は議院運営委員会に付託すべきものである。その理由として、衆議院規則九十二条の、特に議院運営委員会の所管事項の三の「議長の諮問に関する事項」というものを中心にして、法律上の根拠をここに持ってきております。あとは政略論で、自民党の最高方針と言われるが、——最高方針で国会法なり衆議院規則を曲げることはできません。これは御存じの通りです。従って、これは立論の根拠にはならない。警察権に対して拘束をしない云々ということがありましたが、これは非常に大きな影響を持つものであります。そういたしますと、御存じの通り、地方行政委員会のところをごらんになりますと、特に地方行政委員会の所管事項の三には「公安委員会の所管に属する事項」というものがあるわけです。このことから、今までの慣例から考えても、明らかに地方行政委員会の方になる。特にこの法案というものは、われわれ社会党が主張いたしております通り、憲法九十五条との重要な関連もあるわけです。しかも、そればかりでなく、公安委員会に議長がいろいろ命令を発した場合に、その許可を取り消すかどうかということは、一にかかって公安委員会の判断にあるわけです。公安委員会の判断というものは、東京都の公安条例に密接な関連がかかってくるわけです。そうすると、東京都の公安条例というものは、地方裁判所で、違憲である、あるいは違憲でないという両論がありますけれども、その発動する基準その他についても明確性を欠いている。こういう重大な問題が、論議の対象になってくる。同時に、そういう公安委員会に関連し、あるいは違憲であるかどうかということに関連することになりますと、広範な立法上の調査を当然必要といたします。ところが、国会の委員会の状態を見てみますと、議院運営委員会、懲罰委員会というものは、専門の調査員もなければ、調査の機能としていわゆるりっぱなものを持っておりません。それはなぜ持たないかというと、そういう非常に国民全部に関連をするような、あるいは憲法に重大な関係を持つような、高級な調査を必要とする、そういうことをやる委員会では本質的にないからです。これは鈴木さん自身がお書きになっている「国会運営の理論」という本にも書いてある。だから、議院運営委員会と図書館運営委員会と懲罰委員会、この三常任委員会には、これらの職員、すなわち専門員とか、調査員とか、調査主事というようなものは置かない、こういうことになっている。もちろん、必要な調査・研究というものについては、委員会の運営を掌理する事務局の職員が兼ねるということにはなっておりますが、これは例外のことである。こういうふうに、国会法を見ても、あるいは衆議院の規則を見てみましても、何も無理をしてここにおかけになる必要はない。従って、私たちとしては、東京都の公安条例というものが違憲であるか、違憲でないかという重要な問題にも関連いたしますので、一つじっくりそれぞれ関係のある法務委員会あるいは地方行政委員会——主管は地方行政委員会に付託をして、そうして、どうしても議長の権限に関連することがあれば、議院運営委員会が地方行政委員会と連合審査でもおやりになる、こういうことが常識論なんです。常識を越えて政治が行なわれるということは、これは国会の秩序を保持することにならない。だから私は、これはあなた方も一つ大政党の貫禄と寛容の精神をもって——これは審議をしないというのではない、審議はするのですから、どこで審議されても同じだということになれば、やはりルールを守って、国会法なり衆議院規則に基づいておやりになればよろしい。しかも、所管は明らかに自治庁所管であり、公安委員会の所管に属するものが大部分です。

山村新治郎自由民主党

○山村委員 ただいま滝井君から、国会の運営というものは常識的に判断すべきであるという御意見でございます。私もその通りだと思います。この法律案をどの委員会で取り扱うべきかということを考えますときに、常識的に議院運営委員会であるということは、おそらくあなたのお胸の中にもあることだと存じます。ただ、社会党といたしましても、いろいろな政策上、政略上、これを地方行政委員会に持っていこうという御意見も、一応お聞きすべきものがございますが、御存じのように、法律案によりましては、この法律案は建設委員会に持っていくべきか、運営委員会に持っていくべきか、いろいろな問題があるのでございます。しかし、何と言いましても、この法律案につきましては、要するに議会の運営に関する事項というのが最も重要な問題でございまして、国会内の静穏と議員の登院なくしては議会の運営はできないわけでございます。従って、この大きな目的の前には、ささたる理論は解消されてしまうべきものだろうと思います。その意味と同時に、何か議院運営委員会には専門員その他がおらないから、調査に不適当であるという御議論は、これは飛躍し過ぎた御議論でございまして、法制局もございますれば、国会図書館もございますので、われわれ自身が調べるつもりになりますれば、十分調べられるわけでございます。あなたは、急に議院運営委員になられたようでございますが、ここにはそんな無能な連中は一人もおらないと存ずるのでございます。従って、あくまでもこの議会の運営に関する事項という重要な点で、私どもは法律案の提案者でございますから、主目的がここにあることをどうぞ御了解いただきまして、委員長におかれましては、一応長谷川君からの動議もございますので、各党おのおのの意見を徴されて、議事を運ばれんことを望みます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 初めて議運にこようとどうであろうと、議運のことは私はよく知っております。また、諸君が非常に議院の運営に精通しておられることもよく存じております。しかし、正義は正義であり、常識は常識である。いかなるところであろうと、ベテランであろうとベテランでなかろうと、正義は天下をまかり通らなければならぬと思う。そういう意味で、私は、正しいと思う信念によって主張しておる。まず、高飛車に出ることはやめてもらいたいと思う。そこで、議長はなるほどいろいろなことを要請いたします。要請をいたしますけどれも、議員の登院を正常なようにしてくれるのは、だれがしてくれるか。警視総監であり、あるいは都の公安委員会である。やるかやらぬかの一切の判断は、そこにかかってくるものである。そうしますと、この事項の運営をつかさどるところはどこかといえば、地方行政委員会である。これは明らかである。だから、直接的には国会の運営に関することではない、外のことなんです。それを間接に守ってもらうことによって、国会の運営がりっぱにできてくるということであって、もとをただせば、発動するかしないかは、一切かかって警視総監なり公安委員会そのものにあるのです。発動するもとは何かというと、東京都の公安条例なんです。従って、どこの委員会でやるかといえば、それは地方行政委員会である。これが  筋が通っていると思う。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 僕は、法案の内容は委員会において審議するのですから、  内容には入りませんが、私も率直に言うと、これは議院運営委員会に付託するか、地方行政委員会に付託する以外にない。このことは各党とも当然だろうと思う。そうすると、私の公正な理論からするならば、議院運営委員会にかけたといっても、それほど不当ではない。それならば、地方行政委員会にかけて何が悪いか、論拠はない。ただ、この法案が国会の中だけのことであるならば、当然この議院運営委員会で審議しなければならない。しかし、道路を議長の要請によって制限するのです。憲法で保障された国民の重大な集会や言論の権利に対して制限を加える。そうすると、この委員会だけでこの問題を付託して審議するということについては、大きな疑義が出てくる。ですから、今日この時点においては、どの委員会に付託するかということで、法案の内容ではないのですから、そのこと自体は簡単ですが、しかし、政治的にいずれの委員会に付託するかということが、社会党と自民党の間で大きな政治的な論争になっておる。そのことをただ賛否両論を聞いて採決するというようなやり方でなく、私は、国会を運営する委員会としては、政治的な配慮が行なわれてしかるべきではなかろうかと思うのです。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 民社クラブの御意見をお述べ願います。

木下哲民社クラブ

○木下委員 先ほど佐々木委員から御意見がありましたように、私に率直に言わせますと、語るに落ちたという格好で、結局警察を動かすのですから、  警察というものが対象になる以上は、どこまでも地方行政委員会でやらせるべきだ、私はかように考えます。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 滝井君が二回にわたって発言をしておるので、私ども社会党の考え方はこれに尽きておるわけですが、若干私は補足をいたしたいと思います。私も、このデモ規制法の内容にわたっての審議は、いずれ委員会がきまったら行ないますから、その点には触れないつもりでございますが、まず第一に、この議案の付託という問題は、衆議院規則あるいは国会法の規定で、各常任委員会の所管事項というものがきまっておるのであります。そういう点から見て、幾つかの委員会に関連を持つというような場合に、いずれの委員会に付託すべきかという場合だけは、議長の方からこの委員会に諮問をするというのが、従来から行なわれてきた実情であろうと思うのであります。従いまして、もちろん各省から提出して参りましたような案件であるとか、規定上明白なものについては、議長がどの委員会へ付託するかということについては、あえてこの委員会に諮問しなくても、事務的に運ばれてきておるというのが、私は前例だと思う。その点から見て、まず第一に申し上げたい点は、私は、滝井君が申し上げたような理由から、これは地方行政委員会に当然付託すべき案件だと思うのです。私は、その意味で、先ほど濱地地方行政委員長が率直に実情を述べられたけれども、地方行政委員長として、自分の委員会の所管の案件が国会に、議員立法であろうと政府提案であろうと、出されたということについての、はっきりした職務に対する認識を欠いておるという点を、濱地君の述べられたことは、率直ではあるが、非常に残念だと思って先ほど申し上げた。従いまして、この問題につきまして、たまたま社会党側の理事なりあるいは民社クラブの門司亮君等の意見に基づいて、地方行政委員長がこれはやはり野党の諸君の言うことが本筋かなという気持を持ったればこそ、議長のところに申し出に行かれたわけです。そういうことがあれば、この委員会で池田君から指摘されて、初めて議長なり、副議長なり、事務総長なり、議運の委員長が、この案件の取り扱いについて相談をしなければならぬ、この地方行政委員長の申し出について相談をしなければならぬというようなことは、これは怠慢であると同時に、あなた方は一番最初に、当然国会法の規定から地方行政委員会の付託事項であるという点を、議長においても、あるいはこれを補佐する事務総長においても、忘れておると思う。その点が私は非常に遺憾だと思う。しかし、この問題がこの委員会の議題になっておるのでありますから、その点については、私は、当然地方行政委員会にかけるべきものである、その点については、私どもの見解からすれば、疑義のない問題だと思う。こういう観点に立ってわれわれは議論を進めておるという点を、第一点として明確にします。  それから第二点といたしまして、この国会周辺の秩序保持に関する案件については、議長からA、B二案の試案の提示がありまして、本委員会に諮問になったことは事実です。私もそれは承知いたしております。しかし、その諮問事項については、本委員会としての結論が出されないままに——経過的には確かに議長から諮問された案件ではありますが、この委員会としての一致の答申ができないから、従って、この問題を立場をかえて与党から議員提案で出してきた。このこと自体が、この法案が直ちに議長の諮問にこたえておるものだ——経過的な点は認めますけれども、私は、諮問事項に対するそのものずばりの案件だ、こういうわけには参らない性格を持っておると思う。議員提案であるという点、昨日の佐々木君の提案の趣旨説明から見ても、その点が明確なんです。従って議長から諮問を受けた事項、この案件のような形で諮問を受けた事項は、議院運営委員会で審議すべきであるという理由については、最初は確かにそういう形でありましたけれども、議院運営委員会としていろいろ公式、非公式の話し合いを進めたけれども、議院運営委員会としての諮問に対する意見が一致を見ないから、形を改めて与党から提案されて参りましたのですから、この案件は、直ちに議長の諮問にこたえたものだというわけには参らない。これは厳密に法規の解釈をするならば、その点がいえるのじゃないかと思う。  それから第三の問題は、議院運営委員会で所管する事項については、広い意味において、第一に議院の運営に関する事項、あるいは国会法、あるいは衆議院規則等に関連する事項等、具体的にあげております。国会周辺という点もうたっておりますし、しかも、この法律の目的が、われわれの反対するといなとにかかわらず、国会議員の審議権を確保するといううたい文句をとっておる点から見ても、私は、国会運営に全然関係のない問題だとは申しません。しかし、この点は滝井君から申し上げますように、審議権の確保のための具体的な処置は、議長の要請に基づいて、公安委員会あるいは警視総監が具体的に処置をする。しかも、この点は、昨日の本会議における趣旨説明に対する質疑応答の過程を通じて現われてきているように、この法律案に添付されておる地図によって明白な通り、まさに東京都の一区画に対して地域的に規制するところの法律であります。その点から見ますならば、憲法九十五条の地域住民の住民投票という問題も出てくるという、私どもの解釈もできるわけなのであります。その点はしばらくおくといたしましても、この問題は、すでに院内に関する限り、院内警察権を持っております、院外の場合におきましても、議長から内閣に対して警察権の発動を要請することができる、そういう権限が、憲法上議長に与えられておるのであります。しかし、それにもかかわらず、これを法律化しなければならないというのが、提案の趣旨説明なんです。そういう点から見ますと、これは国会運営あるいは議長権限において行ない得ざる秩序維持の問題について、一般国民を規制するところの法律を新たに制定しようとするのでありまして、直ちにこの問題は、国会法あるいは衆議院規則に従属するところの法律案であるから、この委員会の所管だという主張も、その点からは、私は全然関係ないとは申しません。しかし、必要があれば連合審査の規定もあるわけでありますから、地方行政委員会に、本委員会として連合審査を求めればいいのであります。私は、その点から見て、これは主管の地方行政委員会に付託すべき案件である。これは、衆議院規則の議院運営委員会の所管事項に関する規定の具体的な解釈の上から見て、私はそのように考えるのであります。これが第三点であります。  第四点は、第三点で触れた問題でありますけれども、いわゆる院内の警察権の問題については、これは現に議長の権限内にある問題であります。それから、今度法律で規制しようという国会周辺等の問題につきましては、現行の法規に従いましても、議長が内閣を通じてその権限の発動をすることができるわけであります。この点については、昨日の佐々木君の提案趣旨説明にも、あるいはわが党の中村高一君の質問に対する答弁の過程を通じても、非常に広い範囲の国民大衆に影響を及ぼす問題である、こういうことが明確にせられておるのであります。その意味におきまして、この問題は、具体的には公安委員会の活動、あるいは公安委員会の管理のもとにありますところの警視総監の処置を要請する、それに基づいて国民の集会、言論あるいは請願権というようなものに対する具体的な制限という形をもって現われてくる場合も起こり得るのでありますから、私は、そういう観点から見て、これはただ単なる国会運営の面の問題だ、こういう形ではなくて、やはり地方行政委員会においてこの問題について審議をする、国会運営との関係を持つ部分については、むしろ本委員会として、地方行政委員会に付託がきまりましたあとに、連合審査で十分国会運営上の考え方をわれわれが申し述べる機会が与えられることを、委員長において考慮せらるべきであろう、こういうふうに考えますので、先ほど滝井君が申し述べました点を、以上四点にわたって補足をいたします。  私ども社会党といたしましては、あくまで自民党提案の国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案は、地方行政委員会に当然付託すべき案件であるという主張を明確にいたします。

山村新治郎自由民主党

○山村委員 ただいま田中君から、るる社会党としてのお立場からの御主張を拝聴いたしましたが、御趣旨を聞いておりますと、どうやらその裏には、やはり実際には議院運営委員会に付託すべき事項であるということをお認めになっておるような点も多いように感ぜざるを得ないのであります。しかしながら、ただいまもお話がありましたように、この法律案そのものは、議長が示されたA案であります。あなたが言われたように、いろいろいきさつがありまして、今回はやむなく自民党議員提案という形になっておりますが、実質上においては、私は、議院運営委員会の一致の提案として出したかったのでございます。しかし、これはあらゆる委員会、本会議等において、皆さんが、もし議院運営委員長提案とするならば審議権を拒否するというような態度に出られましたので、私は国会の権威のために憂えまして、やむなく自民党提案といたした次第でございます。そういう意味におきまして、まず、議長諮問にこたえた法案であることは間違いございません。すなわち、これがまず議院運営委員会にかけるべきであるという第一の理由でございます。  第二に、公安委員会の仕事を規制するものであるから、どうしても地方行政委員会にかけるべきだという御主張がありましたが、公安委員会にかける前に、まず議長が要請しなければならない。もとは議長さんにあるのでございます。もとが議長さんにある限りにおきましては、私は、議長さんの議会運営の関係の重要なる要素を含む法案であるという観点から、どうしても議院運営委員会にかけるべきであると考えておる次第でございます。しかし、この点につきましては、社会党の諸君と永遠に平行線であるかもしれません。この辺で、一つ委員長におかれましては、先ほど長谷川君からお話がありましたように、事務総長の公正な立場における御見解をお聞きにならんことを要望する次第であります。

阪上安太郎日本社会党

○阪上委員 先ほどからいかなる委員会に付託さるべきかという論議がされておりますが、この段階におきまして、法案の性質というものを考えなければ、いかなる委員会に付託するかということは考えられないわけです。そこで、その性質から見て、先ほど滝井さんからもお話がありましたけれども、なるほど目的は議員の登院と審議権の確保にありますが、これを規制する行為を行なうものが警察であることは、はっきりしておる。しかも、先ほど警察権に拘束を与えるわけではないというお説がありましたけれども、四条から五条の関係を見ると「都公安委員会は、自らその職権を行使するほか、前条第一項の規定による要請を受けたときは、これに対し必要な措置を講ずるようにしなければならない。」と、はっきりうたっておる。従って、明らかに警察権に干渉をしておることになる。  それからいま一つ、先ほどからの論議の中でつけ加えておきたいと思いますが、七条で明らかにこれは刑罰が伴っておる。刑罰の伴っておるものが、警察行政と無関係であるべきはずがない。私は、こういう点から、当然地方行政委員会に付託されて審議せらるべきものだと思う。こういうことを強く主張します。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 先ほど来、長谷川君から事務総長の公正なる御意見をということでございますから、この際、事務総長の事務的な見解を求めます。

鈴木隆夫事務総長

○鈴木事務総長 事務的解釈を申し上げます。法案が出て参りますと、規則に、各常任委員会の所管事項というものが規定されております。それによって法案は付託されるのでありますが、当議院運営委員会におきましても、その所管事項がきまっております。それから地方行政委員会においてもきまっておりまして、ただいま社会党さんの方からお話がありましたように、地方行政委員会の第三号に「公安委員会の所管に属する事項」というものが確かにございます。そこで事務局といたしましては、法案を付託する場合には、その法案の中に共管事項がございます場合には、主としてその法を運用する、あるいは監督する任にある者の属する所管の委員会に付託するのが例でございます。また、それは当然でございます。なお、その場合に、事務局として決しかねる場合には当委員会にお諮りいたしまして、そしてきめていただいて、きまった委員会に付託するのが、今までの例でございます。そういう前提に立ちまして、この法案をどこへ付託するのが妥当であるかと考えてみますと、この法案というものは、主として両院の議長の職権行使に関するものでございます。公安委員会は、それを受けて、ただいまもお話がございましたが、議長の要請がなければ公安委員会は動かないのでございますから、主体として権限を発動するのは議長でございます。しかも、議長は、国会法によりまして、院の秩序を保持する義務がある、権限と同時にまた義務もあるわけでございます。なお、秩序の問題についても、すべての秩序の問題は議長がこれを決するのでございます。なお、先ほど来お話がございましたが、院内の秩序、規律を保持するために、警察権も付与されておる。こういう見地に立ちますと、この法案の目的が、国会の審議権の確保と同時に議員の登院を確保する、そういう秩序保持に関する問題でございまして、そういう点から考えますと、これは、議長が主として権限を行使する法的根拠である。しかも、その法律に従って議長が権限を行使するにあたっては、必ずや本委員会に諮問されることでございまして、そういう点から考えますと、議長の所管に関することはすべてここが扱うということでございますので、当然この委員会に付託されるのが理のあるところじゃないかと考えております。  なお、当委員会といたしましては、国会関係法規はすべてここで扱っているわけでございます。国会法のみならず、国会一般に関係する法規は、裁判官の弾劾に関する法規にいたしましても、あるいは議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律等、すべてここでやっておりまして、国会に関する関係法規はここの所管事項となっております。しかも、それにつきましては、皆さん方に御諮問があって、それを運用したり、あるいはそれをきめていくということになりますと、やはり当委員会においてこれを御審議いただくのが一番妥当じゃないか、こういうふうに考えております。  なお、その前にいろいろなお話がございましたけれども、それは私から申し上げる筋ではないと思いますので、差し控えます。

山村新治郎自由民主党

○山村委員 ただいま事務総長から、公正な立場から、議院運営委員会に本法案はかけるべきだという御意見が開陳されました。なおまた、今までの間に、各党各派の間におきまして、その御意見が十分開陳せられまして、もうすでにこの法案を何委員会にかけるべきかという議論は、尽きたと思う次第でございます。従って、会期末のことでもございますから、この程度をもちまして議論の点は終結をいたし、私は、直ちに委員長におきましては、各党の討論を行なったる後に、採決に入られんことの動議を提出いたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 お聞き及びの通り、本法律案を付託すべき委員会につきましては、御意見が遺憾ながら一致しておりません。やむを得ず採決に入りますが、この際本法案を議院運営委員会に付託すべきかどうかについて討論をお願いいたします。山村新治郎君。

山村新治郎自由民主党

○山村委員 委員長から発言を許されました。自民党を代表いたしまして討論を行ないます。  私は、自民党を代表いたしまして、この法案は議会運営委員会に付託すべきものであるという結論を申し上げます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 柳田君に発言を許しました。発言を願います。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員長 委員長から発言を許されました。事務総長から今言われたことは——この法案が国会の内部のことならば、議長職権の発動かもしれないけれども、しかし池田君の言われたように、これは天下の公道である道路をも規制するのだ、院外のことであるから、地方行政委員会においてやるべきである。その点の明快なる答弁を願いたい。しかも、私はあなたに質問しますが、国会に関する法規のことはすべてこの委員会でやるというならば、各委員会において公聴会をやる、あるいは参考人を呼ぶ、これはみな国会に関係あることでしょう。公聴会をやったり、参考人を呼ぶたびに議院運営委員会にかけますか。国会全体の運営に関して各委員会が公聴会をやったり、参考人を呼ぶときに、一々議院運営委員会に諮るということはない。

鈴木隆夫事務総長

○鈴木事務総長 公聴会は議院運営委員会に諮ります。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 参考人はどうです。

鈴木隆夫事務総長

○鈴木事務総長 参考人は、公聴会じゃありませんから……。

柳田秀一日本社会党

○柳田委員 同じじゃないですか。国会の運営に関することじゃないですか。討論を行なうなら、討論というも  のは、賛否両論の中から、原案に遠い方からやるのがあたりまえじゃないですか。これぐらいのことは、運営委員長をやった山村君のような国会のベテランならわかっているだろう。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 討論に入っておりますから、討論をお願いいたします。社会クラブ、池田君。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 さっきの山村君の動議の提出はわかりましたけれども、山村君から、すみやかに議会運営委員会に付託すべきであるということでございますが、議会運営委員会というのはございませんから、もう一ぺんやり直して下さい。

山村新治郎自由民主党

○山村委員 池田禎治君から、非常にこまかいことにつきましての御注意がございました。私の発言はもしそういうふうに響いたらば、はっきり申し上げます。議院運営委員会に付託されたいとの動議を提出いたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 民社クラブ、木下君。——発言ありませんか。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 今、山村君からあらためて動議を出されたのですから、動議の採決をして、それから討論をやるならば、やはり野党第一党である反対側の社会党からやるべきである。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ただいま池田君から動議が提出せられておりますが、この動議に御賛成の諸君の起立を願います。     〔賛成者起立〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 起立多数。よって、池田君の動議は成立いたしました。  続いて討論に入ります。社会党、田中君。

田中織之進日本社会党

○田中(織)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議長から諮問せられました、国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案、この法律案は地方行政委員会に付託すべきものであるという社会党の立場を申し上げます。  なぜこれを地方行政委員会に付託すべきであるかという点は、先ほどから申し上げました通り、この法律の規定からいたしまして、公安委員会の関係、警察権の発動に関する広範な国民に影響を及ぼす法案でありますので、当然、警察法の主管に関する委員会でありますところの地方行政委員会に付託すべきである。これが第一点。  それから第二点は、この法律の第一条における目的につきましては、国会の審議権の確保ということをうたっておりまするけれども、院内に関する限りの問題については、現行の法規におきましても、現に議長が院内警察権を保持いたしておりまして、それによって十分行ない得るのでございます。従いまして、この法案の昨日の本会議における提案説明を伺っておりましても、議長警察権の及ばない国会外の道路を中心といたしまして、これに警察権の具体的な発動によりまして、集会あるいは通行、こういうような国民の権利に重大な制限を加えることを内容としたものでございますから、これは先ほど事務総長から事務的見解として、議長権限に属する案件の審議はすべて本委員会がやることになっておると言われまするけれども、議長権限の発動を、外部の、立法府とは別の行政機関であるところの警察機関に、その具体的な国民の権利義務に対する制約を加える行動を求めるのでございますから、この点は、ただ単なる議長の権限に関する内容を持った法律案だというわけには参らないのであります。そういうことからいたしまして、この点は、国会の運営の問題を中心として議長の諮問に応ずるところの議院運営委員会の所管に属すべきものではなくして、当然この法律案は地方行政委員会に付託をいたしまして、刑罰を伴っておる関係からいたしまして、法務委員会、また、国会の運営に関連があるという観点において本議院運営委員会も、地方行政委員会に連合審査を求める、こういう観点に立って審議をすべき案件である。以上の理由によりまして、これを地方行政委員会に付託すべきものであるという社会党の主張を申し上げます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 佐々木君。

佐々木盛雄自由民主党

○佐々木(盛)委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案は、当然当議院運営委員会に付託さるべきものであるとの趣旨を明らかにいたしたいと存じます。  なるほど、野党の皆様方の御議論を承っておりますと、野党としての御見解もさることでございまするが、もし、かりにそういうことを申しますると、これは公安委員会や警察権に関係のあることであるから、地方行政委員会が適当であるという議論も成り立つかもしれません。しかし事は、法律上の論議につきましてもいろいろな問題点があるわけでございますから、そういうような点からいうならば、法務委員会が適当であるという議論も成り立つわけであります。また、これは道路交通の取り締まりに関する問題でもあるという見地から申しますならば、運輸委員会にかけるべきであるという議論も成り立つわけであります。要は、この法案の重点がどこにあるかということを見ますならば、明らかにこれは衆参両院議長の権限に関する問題でございます。従いまして、私たちは、衆議院規則の第九十二条、常任委員会の項目の第十五の中に明らかにされておりますように、当然当議院運営委員会の所管すべき事項である、かように考えるわけでございまして、本委員会に付託さるべきことを強く要求いたしまして、私の討論を終わります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 池田君。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 私は、社会クラブを代表いたしまして、本法案の議院運営委員会付託に対して反対をいたします。  なぜそういうことを言うかというと、私どもが常に主張しておるように、こういう立法上のことよりも、ああいう不祥事件に対する政治的な責任を明らかにすることによって、再びこういうことのなからんことを終始主張して参りました。従って、立法そのものにも反対であります。しかし、議員提案として、議員の発議権に基づいた提案がなされた以上は、これを拒否することはできません。しかし、この時限においてどういうわけで議院運営委員会でやるかというならば、私思うに、自由民主党としては、本日を入れましても、会期は五日しかありません。この間に衆参両院にまたがる立法上の措置を講ずることはきわめて困難である。せめて衆議院だけでも通して、参議院で継続審査にして、このことだけは将来頭を出すことができるようにしよう、こういうような考え方である。そうすると、地方行政委員会に付託をしたのでは、とうてい上がらない。こういう見解のもとに、議院運営委員会に付託して、あなた方はこれを一気に押し切ろうという考え方です。そういうやり方は、将来に悔いを残す。国会の乱入事件は、空前の不祥事件である。その不祥事件に対応するために、政治家として国会を構成する主要な責任を負う人々が責任の所在を明らかにすることによって、私は、国民は当然こういうことをしたならば、こういう結論になるということをみずから感じて、また、政治的指導者は将来こういうことのなからんことを努めるようになって、初めてこういうことが絶滅されると思っております。この趣旨から申しますならば、議院運営委員会においてこれを一気呵成的にやろうという考え方には、私は反対でありますから、こういう趣旨に基づいて、本委員会に付託するよりも、私は地方行政委員会に付託をして、慎重な審議をしなければならないと思う。先ほど佐々木君は道路に関係するから運輸委員会だと言われたが、そういうことを言ってはいけない。これは明らかに地方行政委員会か本委員会しかない。しかも、憲法上の重大な国民の行動権に関する制約があるから、これは地方行政委員会にいくことが至当だと言っておるのであって、そういう議論は、自民党の代表としては私はなさらぬ方が至当だろうと思います。いずれにせよ、こういう見地から、私は地方行政委員会に付託することが適当と考えまして、反対をいたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 民社クラブ、木下君。

木下哲民社クラブ

○木下委員 結論から申しますと、地方行政委員会に付託すべきであると考えております。理由としては、先ほど申し上げましたが、また佐々木委員の言葉じりをとるようで大へん恐縮でありますが、一番重大なる関係のあるものという御発言が、今ございましたように私承ったのであります。その意味からいたしましたならば、警察に一番重大なる関係がある、かように考える次第でありまして、しからば、当然地方行政委員会に付託すべきであるということを申し上げる次第でございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 これにて討論は終局いたしました。  これより採決をいたします。山村君提出の議院運営委員会に付託すべしとの討論は終局いたしました。  山村君提出の動議に御賛成の諸君の挙手を願います。     〔賛成者挙手〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 挙手多数。よって、さよう決定いたしました。     —————————————

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 昨日の申し合わせによりまして、きょうは理事会もやらないでいきなり委員会を開くというお約束をしましたので、私はこれについては何も申しませんが、この際休憩をして、もし諮ることがあるならば、理事会を開いていただきたい。このまま委員会を続行することは、私は拒否いたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ちょっと速記をやめて下さい。     〔速記中止〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 速記を始めて下さい。   ただいま柳田君からの御注文もありますので、二時三十分から理事会を開くことにいたしまして、暫時休憩をいたします。     午後一時三十七分休憩      ————◇—————     午後五時四十五分開議

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、池田禎治君から発言を求められております。これを許します。池田禎治君。

池田禎治社会クラブ

○池田(禎)委員 今回の国会周辺の静ひつを期するこの法案の立法につきまして、われわれは強く反対して参りました。われわれは、去る十一月二十七日の国会乱入事件につきましては、まことにわが議会政治の上における最も不祥なることであるとし、当然これについての責任の所在を明らかにすることを、その当初より主張して参ったものでございます。私は、当日あの状況について、衆議院議長にも直ちにお目にかかって、その非常の事態をいかに処するかという議長の信念につきまして、所信をただしたのであります。議長は、重大なる決意をもって当たる旨の御回答がありました。自来今日まで三週間を過ぎて、去る十七日に議長は、淺沼議員外三名を懲罰委員会に付託するの議長宣告を行なったのであります。私どもは、われわれの主張してきたことが常に事志と違っておるので、もう幾たびか、本会議におきましても、議院運営委員会におきましても述べましたように、百の法律を作るよりも、こういうことのなからんようにすることが、議会政治家たる者の責任であることを、私は常に強調して参りました。しかるところ、自由民主党は、今回議員立法として、このいわゆるデモ規制法案を上程して参ったのであります。この前になさるべきものがなされない、その責任の所在が明らかでない、しかるところに法をもって規制するだけで今日民主政治を推し進めていくというがごときことは、私どものとうてい同調するところではありません。いわんや、憲法で保障された国民の集会、結社、あるいは行動の権限にまで制肘を加え、これを剥奪するがごときところの、憲法上の大きな疑義のあるこの法案につきましては、残念ながら同調いたしかねるのであります。当然これは衆議院議長が責任をとり、ひいては警察関係の人々の怠慢によるところの責任も追及されるでありましょう。しかし、私は、そういう行政上のことはさておいて、立法府として、まずとるべきところの責任について強調して参ったのであります。しかるところ、常にわれわれの主張というものはしいたげられているのであります。  本日、社会党は、議院運営委員会の理事会において退席をし、ついに審議拒否の態度に出るに至りました。私どもは、去る日社会党を脱党して以来、新党を作ろうとして、今や院内におきまして社会クラブを結成し、また民主クラブの同志とも結集いたしまして、ともに議会政治の真髄において議会政治を尊重し、議会制度のもとにおけるところの日本の民主的社会主義革命を行なおうということを主張しておるのであります。しかしながら、この議会主義、議会尊重の態度をもってしても、今日のごとき場合において立法化される非常の手段というものにつきましては、私は残念ながら同意をいたしかねるのであります。何となれば、会期は余すところ、衆参を通じて、本日を入れまして五日間しかありません。この中においてこの法案の成立を急ごうということは、これはだれが考えても、乱暴しごくな態度であるといわなければなりません。また、社会党の諸君の言っているような公聴会を開いてどうとかいうことが、必ずしも妥当であるかどうかは別としても、少なくともこの時点において、本日を入れても五日間しかないという時点において、かかる憲法の疑義のある重大法案を審議するということについては、われわれとしても重大な考慮を払わざるを得ないのであります。こういう観点に立って、私どもが幾たびか主張するごとく、民主政治を唱えるけれども、その民主政治家のもとにおいて何らの責任態勢がとられていないということは、まことに私は日本の政治家の一大反省をすべきところではなかろうか、かように存ずるのであります。従いまして、さような責任をとらざるもとにおいて、法の規制のみをもってして国民に責任を転嫁するというがごときことは、断じて同意することはできません。この所信のもとに、わがクラブは、われわれの主張する議会政治を尊重する姿をどういう形において相伴っていくかということについて、大いなる苦悶をいたしたのであります。私どもは、いかなる場合があっても、審議を拒否し、議会の品位を傷つけることなく、議会の審議を通じて国民の前にその負託にこたえるの道を講ずるには、わがクラブとしてはいかようにすればいいかということについて、大いなる苦悩を伴ったのでありますが、かかる憲法上の疑義のある重大法案を、この時点において非常手段をもって通そうとすることについては、残念ながら同意をいたしかねるのであります。私は、ただいま個人の資格ではありまするが、社会党に対しましても、どういう形ならば審議に応じられるか、どういう形においてならば協議ができるかという相談をいたしましたけれども、どうしても社会党は応ずるわけにはいかない、こういうことでありまして、わがクラブといえども、この状態においてなおかつ審議に応ずるということは、残念ながら同意できないのであります。わが社会クラブの堅持する議会主義の真髄を、この姿において示さなければならぬことは、私どもはまことに遺憾でありますが、以上の所信に基づきまして、私は、この審議に応ずるわけに参りません。今日この席において所信を表明いたしまして、この席から退席をさしていただきます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 山村新治郎君。

山村新治郎自由民主党

○山村委員 ただいま社会クラブの池田さんが所信を表明せられまして、この委員会から退席をされた次第でございまするが、私は、社会クラブの皆様方は、今まで必ず議会の審議のサボタージュはいたさない、必ず議会を通じてわれわれの理想を達成させるということを声明されておりました、今までの言動といささか矛盾をするものであるということを、社会クラブのために惜しまざるを得ないものがございます。特に先般の十一月二十七日のあの不祥事件以来、議長さんがいろいろと苦心をされまして、一面におきましては責任の所在を明らかにすると同時に、ぜひとも国会周辺のああいうような事態を再びなからしむるために、今度の法案を議長提案によって各党に示されたことは、御存じの通りでございます。ところが、その場合におきまして、議運関係の私どもといたしましては、この法案は議長さんの示されたA案並びにB案のうちいずれをとるかという問題と、同時にこの法案をいかなる形式のもとに取り扱うかということにつきまして、いろいろと各党各派の間におきまして相談がなされたのでございます。自民党といたしましては、いやしくも権威ある議長の提案でございまするから、当然これは議運の委員長の提案として取り扱うべきであるという主張を続けた次第であったのでございますが、残念ながら野党の諸君、特に社会党の諸君は、議運の委員長の提案という形でこの法案を取り扱うならば、あらゆる審議には応じないということを強硬に主張されまして、その間の折衝が続けられたのでございます。社会党の諸君は、たびたび多数の暴力という言葉を使われまするが、もし私どもから言わせまするならば、これは明らかに少数の暴力であります。こういうような暴力によって審議権を拒否されたといたしましても、私どもの信ずる道に向かって邁進せんとするところには変わりはなかったのでございまするが、たまたま社会党の諸君から、並びに社会クラブの諸君から、もしも議運委員長の提案ではなくして、議員提案の形において提案がなされるならば、必ず審議には応ずるというかたい約束がなされた次第であったのでございます。この約束を私どもは尊重いたしまして、それでは、議運委員長の提案が理想であるが、百歩譲ってわが党といたしましては議員提案にいたしましょう、そのかわり、一つこの重要法案をあらゆる角度から慎重審議をするという審議には、国会尊重の建前からも応じてもらいたい、応じましょう、ということを四党間におきましてかたい約束のもとに、私どもはここに議院運営委員長の提案はあきらめて、佐々木君外私ども四名の提案の形におきまして、本案を提出いたした次第であったのでございます。従いまして、この建前から申しまするならば、社会党並びに社会クラブさんは、どういう御主張、どういうお立場がありましょうとも、あくまでもこの委員会にも出席をされ、あるいは本会議にも堂々と出席をされて、ただすべきはただし、また聞くべきは聞くのが、ほんとうの公党間の約束を重んずるゆえんであると私は思うのでございます。ところが、残念なることには、先ほどの理事会におきまして、社会党の諸君は、物理的にできもしない公聴会の開催要求、あるいはまた連合審査会の確定した日取りの見通しがつかない限り、一切の審議には応じないとして、席をけって立たれてしまった次第であったのでございます。私どもは、こういうような社会党さんの態度に対しまして、非常に議会政治を尊重する建前から遺憾であると存じまして、たびたび議員並びに事務当局が社会党の諸君の出席を促し、そうしてこの委員会がスムーズに開けるようにということを懇請に懇請を重ねたのでございまするが、いつの間にかもう社会党の議運の諸君はこの院内にはおられませんでした。行方不明になっておる現状でございます。このことを私は、ほんとうに大社会党のためにも惜しまざるを得ないものがあるのでございます。その社会党の態度につけ加えられまして、先ほど申しましたように、社会クラブの池田さんから、議長さんの責任を追及されるのあまりに、社会クラブさんが少なくとも一枚看板として——社会クラブさんが社会党さんよりも国民から信頼されておるゆえんはどこであるかといえば、すなわち、議会政治を尊重するというところです。国民から社会クラブさんが人気のあるもとが、そこにあるのです。ところが、その一枚看板の議会政治を尊重するという建前からいいますならば、少なくとも民主主義というものは、多数決に従わなければならないと思うのでございます。もとより、われわれ多数党を持っておるとはいいながら、決して横暴なる多数決の横車を押さんとするものではございません。こういう事態になりましても、ぜひとも皆さんとともどもに慎重に審議をいたしましょう、あしたもあさっても慎重に審議をいたしましょうということを申し上げたのでございまするが、残念ながら、その聞き入れを得ることができなかった次第でございます。こういう状態になりました以上は、私どもは、この法案の有する意義は非常に重要なるものがあると同時に、一日も早くこの法案の成立を期さなければならぬということを考えますので、ここには残念ながら社会党並びに社会クラブさんはおられませんが、定数は十分に満ち足りておりますから、自民党だけではございまするが、ぜひこの法案の審議を進められんことをお願いいたします。おそらく、議会主義を標榜せられますところの社会クラブさんは、明日になりますならば、深く本日の欠席を反省されて、出席をされるものと期待いたします。また、おそらくこの欠席に対するところの世間の審判というものは、必ずがんこ一徹でございまするところの社会党の諸君にも反省をもたらしまして、明日あたりは出席されることと存じまするからして、社会党並びに社会クラブさんのおらない今日直ちに——実はわが党といたしましては、昨日の本会議におきましてもあらゆる質疑がなされた次第でございますので、十分の審議が尽くされたと信ずる次第でございますが、本日は、委員長におかれましては、自民党からもいろいろと関係当局に問いただしたいこともございますからして、この審議を進められんことを、自民党を代表いたしまして要望いたす次第でございます。     —————————————

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 すでに議院運営委員会に付託になりました国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案を議題といたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 まず、提出者から本法律案の提案理由の説明を求めます。佐々木盛雄君。

佐々木盛雄自由民主党

○佐々木盛雄君 ただいま議題となりました国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案につきまして、私は提案者を代表いたしまして、提宏趣旨についての説明を行なわんとするものであります。  去る十一月二十七日に日米安全保障条約改定交渉の打ち切りを要求する集団示威運動が行なわれました際に、集団陳情に名をかりた一万数千名の暴徒が、国会構内に乱入して神聖なる議事堂をじゅうりんいたしましたわが国議会政治空前の不祥事態の発生を契機といたしまして、再びかくのごとき不祥事件の発生を繰り返さないために、加藤衆議院議長は、さきに議院運営委員会理事会におきまして、おおむね本案同様の試案を提示されたのであります。  私たちといたしましては、立憲政治擁護のために、与党と野党との政争を越えた立場から、議長の諮問にこたえた議院運営委員会全員一致の立案といたしたいとあらゆる努力を試みたのでありまするが、不幸にして野党諸君の同調を見るに至らず、ついに議長試案に若干の補足を加えて、ここに議員提案の形式をとるのやむなきに至ったことは、まことに遺憾にたえない次第であります。  まず、この法律の目的は、国権の最高機関である国会がその機能を完全に行なうために、国会議事堂周辺の静穏を保つことによって、国会議員の登院と国会の審議権を確保せんとするものであります。従って、何人も、この目的達成のため、国会議事堂周辺の静穏の保持によって、議員の登院と国会の審議権を妨害しないようにしなければならない旨をまず規定いたしたのであります。  しかしながら、このことは憲法において保障されました集会や表現の自由を否定するものでは毛頭ないのでありまして、私たちは、国会の審議権の公正なる行使を確保する立法措置を講ずることこそが、最も合憲的にして、かつ議会政治擁護の根本要件であると信ずるのであります。  従来、国会の周辺に集団示威運動等が行なわれた際には、国会としてはなるべく不要の摩擦を避けるために、やむなく当日の国政審議を中止するなどの措置をとって参ったのでありますが、今回の不祥事件におきまして、議事堂周辺の道路においては、議員の登院が著しく妨げられたのみならず、ことに議員会館と議事堂との間の通路は全くふさがれて、議員の通行は不能となった事実にかんがみまして、この際、国会として万全の措置を講じ、もって不測の事態の発生を予防することが絶対に必要であると考えるのであります。  さて、私たちは、この法律案を起草するにあたって、次の二点に特に意を用いたのであります。  第一は、本法に規定いたしまする国会周辺と申しましても、なるべくその範囲を最小限度にとどめたことでありまして、英、米、西独等の諸外国におきましては、国会周辺一帯の広範なる地域を指定して、集団行動についての厳重なる禁止規定を設けておるのでありまするが、本法におきましては、その適用区域を国会周辺一帯としないで、主として国会に通ずる道路と一部の国会用地のみに限って、秩序を保持すべき場所といたしたのであります。  第二は、その限られた道路や区域におきましても、集団示威運動等をあらかじめ全面的に禁止することを避けまして、必要やむを得ない場合にのみ適当な措置をとり得るようにいたした次第であります。すなわち、国会周辺道路上における集団示威運動等のために、国会議員の登院や、国会の審議権の公正な行使が阻害されるおそれがあると認められる場合には、衆参両院議長は、連名で、東京都の公安委員会に対して、その集団示威運動等の許可の取り消しや条件の変更を要請したり、または警視総監に対して、その集団示威運動等を制止するための必要なる措置を講じるように要請できることといたしたのであります。従って、この要請がなされましたときには、公安委員会は、これに対応して必要な措置を講ずるようにすることとし、また、警察官は、その集団示威運動等の主催者や、統括者や、責任者や、参加者に対して、必要な限度において警告を発したり、その行為を制止したりすることができるようにいたしたのであります。しかしながら、これらの要請を受けた公安委員会や警視総監がいかなる措置をとるかは、もっぱらその自主的決定にゆだねたのであります。  次に、請願につきましては、憲法において定められております通り、平穏に行なう限りにおいては、言論、表現、集会の自由とともに、国民の基本的権利として認められておるところでありまするが、しかし、たとい請願、陳情等の名目のもとに行なわれる集団示威運動等でありましても、実際上平穏な行為と認められないものは、本法の適用を受けるべきものといたしたのは、当然の措置であると信ずるのであります。  また、罰則につきましては、集団示威運動等に参加した者が、議事堂またはその構内に侵入した場合には、本法によらずして一般刑法の規定によるのでありまするが、特に他人を指揮し、他人に率先して侵入した者に対しては、本法の適用によって刑を重くいたしたのであります。すなわち、国会議事堂こそは国民の代表者が国政を審議する神聖なる殿堂であって、これを群集の陣頭に立って侵害いたしますることは、単なる住居侵入のみならず、実にわが国立憲政治の存立を危うくするものであるからであります。また、集団示威運動等の威力を用いて議員の登院を妨害した者についても、特に罰則を設けましたのは、議会構成員たる議員の登院こそは、国政審議のための不可欠の前提要件であるからであります。  以上が本法律案の概要でありまするが、私は、ここに同僚議員各位が、わが国議会政治擁護のために、この際政党政派の対立を越えて、大乗的見地に立って満場一致の御賛同あらんことを心から期待いたしまして、提案趣旨の説明を終わる次第であります。(拍手)

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。     —————————————

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 引き続き質疑に入ります。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 提案者の一人として、石原公安委員長あるいはその他の関係の方々に御質問申し上げます。  昨年の警職法の会期延長、国会混乱のときに、国会正常化を十一月十日より話を始めて、十一月二十二日には、わが党の岸総理、社会党の鈴木委員長の両者会談があり、その後、川島幹事長、村上国対委員長、社会党の淺沼書記長、河野国会対策委員長、この四者の間に数回にわたって会談が行なわれ、その結果、十二月の十日に四者会談の申し合わせの決定事項ができたのであります。その一つは、正副議長の党籍離脱の慣行を樹立すること、さらにまた、国会に対する集団的要請行動の規制については、両党による特別委員会を設けて慎重に検討すること、この二つがその中のおもなるものであります。そしてその中の第一番の正副議長の党籍離脱は、御承知の通り、今日実現しておるのであります。ところが、この十一月の二十七日に、ただいま佐々木提案者から御説明がありましたように、あの安保改定阻止統一行動によるところの大規模なるデモが行われ、国会開会中の門をたたき破って数万の者がこの構内に侵入して、議会政治上かつてないところの暴挙を働いた。党籍を離脱し、われわれ国会議員が尊敬しているところの議長が、その晩声明書を発表して、わが国憲政史上かつてない不祥事であるとともに、少なくとも反憲法的政治活動であるということを堂々と声明されたのであります。私は、そういう意味合いにおきまして、当日一部国会議員が、すなわち社会党、共産党その他の国会議員の諸君が、あの暴徒を先導して、計画的にこの構内に侵入したということは、これはとうてい許されざることである。これは、あるいは幹事長会談により、あるいは国対委員長会談により、昨年の十一月以来決定された集団的要請行動によるところのデモ規制というものが実現しない間に起こったのでありまして、ここにおいて重大なる反省をしなければならぬ。すなわち、このたびのお互いの国会議員の、国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案というものは、十一月二十七日のデモが起こったから出したものではなくして、実に昨年以来の懸案なのであります。それが今まで実現していれば、あるいは、ああいう世界に恥をさらすような暴動は起こらなかったかもしれない。お互いは、そういう議事が遷延し、しこうして社会党の同調を得ずして、ああいう事態が起こったことに対して、ここに大きな遺憾の意を表するとともに、このたび提案されたところの法律案については、これは国民をあげて——少なくとも今まである場合においては反対的な空気を持っておった政治評論家も言論界も、あげて、最小限度、すなわち今日出されているところの法律案の通過はやむを得ないということで、これが一般の定論であることを御承知いただきたいと思う次第であります。そういう意味合いからいたしまして、私は、今までわれわれがほかの党の議員諸君などと話し合いをしながらいろいろ出ておりましたところの疑問の点を、この際に、公安委員長の御答弁などによりまして解明できるならば、非常に幸甚だと思う次第であります。まず第一は、去る十一月二十七日のデモ隊の国会乱入事件は、警察が取り締まりを手かげんしたと言う者があります。そういう宣伝をしている者があります。一体そういうことがあったかどうか。この点をまず明白にしていただきたいと思う次第であります。

石原幹市郎自由民主党自治庁長官・国家公安委員会委員長

○石原国務大臣 ただいま、去る十一月二十七日のデモ隊侵入事件につきまして、その取り締まりにあたって警察官が手かげんをしたという話があるがとうかというお尋ねでありますが、私は、そういううわさが出ておる、一部にあったということすら非常に心外に思っておるものでありまして、そういうことは断じてございません。現在の警察制度の上からも、そういうことはあり得るものでないということを御信頼いただきたいと思います。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 次に質問いたします。現行法規で十分取り締まりができると言う者があるのであります。このたびの国会の審議権確保のための秩序保持に関する法律案について疑問を持ち、反対する諸君の中には、現行法規によって十分取り締まれるものであるから、こんなものは必要がないということを言う者がありますが、その御所見はいかがですか。

石原幹市郎自由民主党自治庁長官・国家公安委員会委員長

○石原国務大臣 従来は、国会周辺等において行なわれておりまする集団示威運動等に対しましては、都公安条例でやっておったのでありますが、私どもは、今回の事例等にかんがみまして、先ほど提案の理由等にもありましたように、国会議員の登院の確保、あるいは正当なる国会審議のために、国会周辺の静穏を保つというような上から見まして、今回提案になっておりますような法律ができ得ましたならば、さらに一そう適正なる国会の尊重というようなことが行なわれ得ると思うのでありまして、私も、こういう法律ができましたならば、それに基づいてさらに適正な取り締まりが行なわれる、かように信じております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 そうすると、現行法規では不十分であるということを委員長はお認めになりますか。

石原幹市郎自由民主党自治庁長官・国家公安委員会委員長

○石原国務大臣 私は、今回の事例等から考えまして、現行法規ではやはり至らざるものがあるということをかたく信じております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 次に移ります。今回の法律案は、世の中では集団デモの規制と申しておりますが、私たちは、その宣伝用語にはいささか反対であります。ということは、お互い国会の審議権の確保、すなわち、国会議員が、この議事堂の中において、静穏な中に国民全体に関係あるところの諸問題を審議する、それを守ってもらいたいということであります。ところが一部の者は、議員の登院を特別に援護する、あるいは保護することは、憲法の、法の前には平等である、その原則に違反するものじゃないか、こういう意見を申しておる者がありますが、この点について委員長はどうお考えですか。

石原幹市郎自由民主党自治庁長官・国家公安委員会委員長

○石原国務大臣 国会の審議が正常な状態で行なわれなければならないことは、民主政治を保持していく上において一番大切なことではないかと思うのであります。今回のような事例等にかんがみまして、国会議員の登院も場合によって不能になるとか、あるいは国会周辺の静穏が害される、国会の審議が支障を受けるというような事態がありまする以上は、今回のような法律をもちましてそういうことを確保するというようなことは、これは何も平等権の侵害であるとか、そういう問題とは全然別の問題ではないか、私はかように考えます。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 ただいまの質問について、法務大臣の見解もこの際あらためてお伺いいたします。

井野碩哉自由民主党法務大臣

○井野国務大臣 ただいま石原公安委員長がお答え申し上げましたように、こういう特殊の場合につきましては、特別立法の必要を認めております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 次に移ります。この法律が施行された場合、公安委員会として、法規上あるいは実際上困るというようなことが起こりますか。あるいは取り締まり上、この法律ができた方がむろんよいとお考えでしょうけれども、今までの関係からいたしまして、法規上あるいは実際上困るというふうなことがあるかどうか、その点も明確にお尋ねいたします。

石原幹市郎自由民主党自治庁長官・国家公安委員会委員長

○石原国務大臣 困るという問題は別にないと思います。先ほど来からお答えいたしておりまするように、この法律ができましたならば、さらに一歩前進といいますか、一そうよくなるのではないかと私は考えております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 このたびの法律案によりますと、両院議長が、都の公安委員会または警視総監に対して要請を行なうわけであります。その場合に、警察権の指揮関係を乱すものである、あるいは警察権を縮小させるものである、こういうふうな議論が出ておるのでありますが、そうした反対の議論について、公安委員長はどうお考えでございますか。

石原幹市郎自由民主党自治庁長官・国家公安委員会委員長

○石原国務大臣 これは先ほど提案理由の中にもお話があったかと思うのでありますが、要請がありましたならば、その要請に基づいて、公安委員会なり警視総監は、自主的判断によって行なうのでありますから、別に警察権の指揮関係を乱すとか、そういうことは全然ない、かように考えます。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 この法案は、憲法によって保障された集会、結社及び表現の自由について、それを侵害するというような反対論を出している者があるのでありますが、私たちは提案者の一人でありますから、もちろんそうじゃないことを確信しているのですが、政府当局として、この際、その見解を明確にしていただきたいと思う次第であります。

井野碩哉自由民主党法務大臣

○井野国務大臣 憲法の解釈でございますから、あるいは法制局長官の方が適当かと思いますけれども、私の見解も申し上げて差しつかえないと思いますから、申し上げます。  憲法で保障されておりまする集会、結社の自由といえども、公の福祉に反する場合には、最小限度の制限を受けてもいいということが憲法にございます。最高裁の判決にもそういうことをはっきり判決しておりますので、今回のような場合に、最小限度の制限を受けることは当然である、憲法違反ではない、かように考えております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 最後の質問であります。反対議論の中には、お互いの審議権の確保でありますけれども、国会周辺の道路その他が入っているために、地方行政あるいは法務関係に関係がある、こうした問題については別に住民投票などをすべきではないか、こういう議論が出ているのであります。私はいささかそれとは見解を異にしているのでありますが、しかしながら、この際に、政府関係者のはっきりした御証言をいただくならば幸甚だと思うのです。そこで本法案によりますと、議長が都の公安委員会や警視総監に要請する場合の規定がありますが、この規定は、行政権または地方自治を侵すものではないかという疑問であります。この点について、住民投票などになりますと、国会において、たとえば昭和二十七年の地方自治法改正、都の特別区の区長の直接選挙の廃止、これなどのときは、何も住民投票を用いなかったし、あるいは昭和二十五年の地方税法第七百三十四条、すなわち都税に関する特例を設けた場合、あるいは地方財政法三十二条の、京都、大阪、横浜、神戸、名古屋市に対して、当分の間公共事業の財源に充てるため必要があるときは当せん金附証票を発売することができるということを規定したときにもそうですし、こういうふうなことから見ましても、私は住民投票の必要はないと思っているのでありますが、石原自治庁長官、その点はいかがでありますか。

石原幹市郎自由民主党自治庁長官・国家公安委員会委員長

○石原国務大臣 これは私から答えるのはどうかとも思いまするけれども、この法案は、一の地方公共団体そのものを対象としているものではないので、一定の地域内の行為を対象としているにすぎないと思うのであります。また、参加者も一の地方公共団体の住民に限られてはいないのでありますから、そういう意味では、憲法九十五条にいういわゆる特別法に該当するものとは考えられない、かように私も思っております。

長谷川峻自由民主党

○長谷川(峻)委員 私は、ただいままでの質疑を通じまして、昨日、本会議においてわが党の佐々木君が提案理由を説明し、それに対して社会党の諸君あるいは社会クラブの諸君が反対の質疑をしました、その反対の理由というものが、ここに全部解消したように了解するものであります。これをもって私の質疑を終わります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 松澤君。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員 ただいま長谷川君の質問に関連した部分だけを、簡単に本日御質問を申し上げてみたい、かように思います。  その一つは、先ほど公安委員長が、集会、結社というものに対する解釈として、憲法に基づく国民の権利を奪うものじゃないというような御見解を発表しましたが、請願権も私は同様に奪うものではない、かように考えますが、法制局長官並びに法務大臣に御質問を申し上げたい、かように思います。

井野碩哉自由民主党法務大臣

○井野国務大臣 憲法にも、請願は人民の基本的人権として認められておりますが、平穏にしなければならないという制限があります。平穏でない請願につきましては、特別にこれを制限しても差しつかえない、こう考えております。

山村新治郎自由民主党

○山村議員 提案者といたしまして、御答弁申し上げます。ただいま、この法律は請願を制限するものかという点について御質問がございましたが、平穏なるところの請願でございましたならば、いつ何時でも自由にできる次第でございます。要するに、議長さんがこれはもうただごとじゃないという御認定があったときに、初めてこの法案の趣旨が生きるわけでございますから、ほんとうに普通の請願でございましたならば、決してこれを妨げておりませんから、その点は御安心を願いたいと思います。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員 私も提案者の一人でございますので、従いまして、提案者の気持としてはただいまの山村新治郎氏のように考えておるものでありまして、あのような大衆の集団的要請行動によって、逆に、静穏に請願するような権利を持っている者が、現実に阻害を受けております。そういう点から、われわれはこれは決して憲法違反ではない、こういうように解釈いたしておりましたが、不幸にして法制局長官が見えないようでありますけれども、法務大臣のただいまの御見解を承りまして、提案者の一人として非常に満足するものであります。  そこで社会党の諸君なりその他の方々においては、これは、さっきも公安委員長が公安条例というものの説明を加えておったようでありますが、この公安条例が現在一部下級裁判所において憲法違反であるといわれている。その憲法違反であるところの公安条例に基づいてこういうふうな法律を作った場合、二重の憲法違反的な法案になってしまうから、よって、われわれとしては反対だ——もちろん、この公安条例に対しましても、必ずしも現在最高裁判所において最後の判決を下しておる問題ではありませんから、われわれは別問題には考えておりまするけれども、一応専門的立場における法務大臣、あるいはまた公安委員長の御所見を承りたい、かように存じます。

井野碩哉自由民主党法務大臣

○井野国務大臣 東京都公安条例は、第一審の裁判におきまして、違憲であるという判決がありましたことは御承知の通りであります。第一審の判決、つまり違憲といたしました判決は、国の裁判としての最終的な裁判ではございません。最高裁の裁判があって初めて政府もこれに縛られるわけでございまするから、現在におきましては、第一審判決がありましても、違憲としてこれを扱う必要はない。現に昨日でございましたか、例の東大の葉山君が今日拘留になっております、それの拘置理由開示法廷におきまして、裁判長は、公安条例は違憲でないという理由のもとに拘置の理由を明示しております。こういうように、いろいろ意見が第一審においても違っておると思います。政府としては、まだ公安条例が違憲だというような気持で処置する必要はない、こういうように考えております。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 渡海君。

渡海元三郎自由民主党

○渡海委員 私は、民主政治というものは、立法府の国会と、司法権を持つところの裁判が、公正なるもとに行なわれてこそ、初めて成り立つものでないかと思うのでございます。これが圧迫されるような状態であっては、真の民主政治といえないのであります。このために、諸外国において、国会の正常なる運営が行なわれるように、この種の法案がつとに規定されておるのは、憲法の上からも当然の措置でございまして、私は、むしろ当然行なわるべきがこの法案でなかったか、かように思うのでございますが、この点、諸外国におきましては、どのような法律が施行されておりますか。私は、今日なおこの法律が、諸外国の法律と比べまして、むしろ国会の権能を公正に行なわしむるためには、手ぬるいといいますか、欠くるところがないかという点を心配するのでございますが、諸外国の例を提案者において比較検討の上、御教示にあずかりたい。

佐々木盛雄自由民主党

○佐々木(盛)議員 諸外国のうち、特にアメリカ、そかれらイギリス、西独について申し上げまするが、アメリカは、合衆国議事堂区域というものを指定いたします。ユナイテッド・ステーツ・キャピトール・グラウンズというものを指定いたしますが、これはきわめて広範な地域でございまして、この地域内においては、一切の集団行動というものを厳禁いたしております。イギリスにおきましても、同様の区域を指定いたしまして、国会周辺の区域内におきましては、請願のごときにおきましても、五十人以上の集会はできないことになっております。西独におきましては、やはり国会周辺の区域を指定いたしまして、その区域におけるところの一切の集団行為というものを厳禁いたしております。さような点から考えますと、今回私たちの提案いたしておりまするところの法律案におきましては、先刻も申し上げましたように、議員が登院のためにぜひとも通らなければならない道路、それと議員会館から議事堂へ議員が登院するためにぜひとも通らなければならぬ通路、並びに国会用地のみを指定いたしまして——しかも、その地域において、平穏な状態において集団行動が行なわれましても、それは何ら禁止をしておるわけではございません。平穏な集団行為あるいは陳情、請願行為というものは、本法の適用を受けないわけであります。ただ、先刻も申しましたように、議員の登院を妨害したり、あるいは威力や圧力をかけることによって国会の公正な審議権を妨害するおそれがあるときにのみ、衆参両院議長が、連名で公安委員会やあるいは警視総監に対して善処を要請するわけでございます。しかも、これは衆議院と参議院の両院の議長が連名で要請するわけでありまするから、従って、この事前協議の結果、両議長の意見が整わない場合におきましては、議長の要請ができないことでございまするから、従って、議長のこの権限乱用のおそれも全然ないというようなわけでございまして、諸外国に比べまするならば、今度の私たちの立法というものは、非常に緩和されたものである、かように考えておる次第であります。

渡海元三郎自由民主党

○渡海委員 緩和されておることはけっこうであるかと思いますが、緩和されたために、この法律をもってしても、正常なる国会運営が行ない得ないような場合が生じては困ると思いますので、一応取り締まりの当局にあられる警察庁長官にお聞きしたい。  先般国会デモの乱入事件がありましたときに、警察庁長官は、国会を守るためには外周と、それから国会のこの敷地のすぐそばの外周と、それからもう一つはこの国会の建物そのもの、この三つに分けて考えることができる、この国会の敷地のすぐ周辺でこれを守ることはとうてい不可能で、そのためにあの場合も乱入のやむなきに至った、やむなくこの国会の建物の内部に入ることを防止するという点に終始した、こういうふうな御答弁があった。そのためには、どうしてももう一歩外の外周でこれをとめなければ、警察権をもってしてもこれを防止することができない、このような答弁を承ったのでございまするが、今回図示されておりまするこの図面の道路におきまして、そのような措置が行なわれることによって、よくこれを防止し得るやいなや、警察庁長官の御意見を承りたいと思います。

柏村信雄警察庁長官

○柏村政府委員 単に国会の審議権の公正を確保するというだけの見地から申しますれば、ただいま提案者の側からお話のありましたような、諸外国のようなきつい立法ということが要請されるということも考え得ると思います。しかしながら、先ほど来御説明のありましたように、できるだけ最小限度の法的規制によって目的を達するという見地から申しますならば、今回の御提案になりました法案のごときが、格好のものであるかと私は考えるのでございます。なお、この法案におきましては、第二条におきまして、何人も静穏を保つように努めなければいかぬというような趣旨の宣言的規定がございます。国民も、この法案が出ることによりまして、当然にああいう立法の趣旨というものを理解し、よほどそういうことに反逆と申しますか、反対するような立場の、一部分子によってのみ強行されるというようなことになるのではないかというふうに考えます。これにつきましては、当然警視庁におきましても、こういう法案が出ました以上は、その趣旨に従って十分必要な措置を講ずることと考えておる次第でございます。

渡海元三郎自由民主党

○渡海委員 ただいまの警察庁長官のお答えにもありますように、万全を期するというよりも、むしろあらゆる他の面を考慮して作られた法案であると思いますが、諸外国の例と比べまして、集団行為を禁止したものでない、こういうことを提案者は言われたのでございますが、集団行為を禁止したものでなくして、その範囲内といえども、公正な審議権の行使に著しい影響を与えるおそれがあると議長が認めた場合に、初めて警察権が要請されるのでございますが、そのようなおそれが起きたというふうなときでは、すでにおそ過ぎるというふうなおそれもあると思うのでございます。それにもかかわらず、なおこの提案にとどめられた提案者の理由をお聞かせ願いたい。

佐々木盛雄自由民主党

○佐々木(盛)議員 お説のように、周辺の区域を指定して、その区域内における一切のデモ行為というものを禁止する法律を作った方が、より適切ではないかという御意見もたくさんございました。現に、加藤議長がわれわれ議院運営委員会理事会に諮問されましたA案、B案の、B案の方は、ただいま渡海議員の御主張の線に沿ったものであります。つまり、その区域を限って、その区域内におきましては一切の集団示威行為を禁止する、こういう案でございましたが、現下の諸般の情勢をいろいろ勘案いたしました結果、私たちといたしましては、むしろ運用の面において効果を発揮する方が、今の段階においてよくはなかろうか、かように考えまして、議長の示されたA案の方を基本に今度の立法をいたしたような次第でございます。従いまして、そういう御議論のあることも十分承知の上でございまするが、とにかく今日の段階におきましては、やはりこのA案の方が妥当ではなかろうか、かような結論に到達をして提案をした次第であります。

渡海元三郎自由民主党

○渡海委員 諸種の事情を考慮されて今日のごとき提案になったというただいまの提案者の御説明には、私も了承するにやぶさかでないのでございますが、私は、運用の面とともに、要は国民の政治意識の向上にあると思うのでございます。最初にも申し述べました通り、民主政治は、公正なる国会の運営と、裁判権の独立あって初めて行なわれるものでございまして、この法律は、憲法に基づくところの当然行なわれておらなければならぬ法律であったと思います。一部に、先般のあのデモ事件をもって、あれが正当なる請願権だと主張されるような方があるようなときには、私は、一日も早く本法が成立し、もって本法が正当に運営され、国会の公正なる運営が行なわれるように熱願いたしまして、当局のこの法案に基づくところの運用を厳正に行なわれんことを希望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。     —————————————

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 それでは、本日はこの程度にとどめ、明日引き続き審議を行なうことといたします。  なお、明日は定刻から本会議を開くこととし、理事会は午前十時、理事会散会後に委員会を開会することにいたします。  これにて散会いたします。     午後六時四十二分散会

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