議院運営委員会 第12号
- 発言数
- 31 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/12/10
会議録
○荒舩委員長 これより会議を開きます。 まず、会期延長の件について御協議願います。今国会の会期は、あと余すところ四日間となりましたが、本日午前十一時ごろ、福永自由民主党国会対策委員長が、党を代表して議長のところにお見えになりまして、目下衆参両院における法案の審議の状況、並びに先般議長から当委員会に対して諮問があった事項等の経過にかんがみて、この際会期を延長されるよう取り計らい願いたい旨の申し入れがあり、なお、その際、自由民主党としては十三日間ぐらいを希望する旨申し添えられました。そこで、先刻議長から、私を通じて当委員会に対し、会期を延長するべきかどうか、また、延長するとすれば、どの程度の日数を延長するかについて、御諮問があった次第であります。また、先刻議長は、常任委員長会議を招集し、各常任委員長の意見を徴したのでありますが、その際座長を勤めました私から、その会議の経過並びに結果について、御参考のため御報告を申し上げますと、常任委員長会議におきましては、まず議長から、福永自由民主党国会対策委員長からの会期延長についての申し入れについて御発言があり、協議いたしました結果、全会一致をもって、十二月十五日から十二月二十七日までの十三日間会期を延長すべきものと答申するに決した次第であります。 以上のような次第でありますが、本件について御協議を願います。
○山村委員 自民党といたしまして、意見を申し上げたいと思います。わが党を代表いたしまして福永国会対策委員長が議長に申し入れをいたしました通りに、衆議院並びに参議院の各種法案の審議の状況をながめますときに、衆議院におきましても、いまだに八件の重要法案が残っておる次第でございます。なお、参議院におきまするベトナム問題を初めとし、同時に御存じのように、先般の国会乱入事件の善後処理という、国会の権威を守るべきところの重大なる仕事が残っておる次第であるのでございます。これらの点を考えますときに、特に議長から、この国会乱入事件に関しまして、その一つの処理の案といたしまして、国会周辺のいわゆるデモ規制の法律案を提出された次第であるのでございます。私どもといたしましては、ぜひともこのデモ規制の法律案を通過せしめることによって、国会の尊厳を保たなければならないとかたく信じておる次第でございます。こういうような点を考えますときに、あと四日に迫りまして、それも中に日曜日をはさみました会期におきましては、これらの法案を議了し去ることはなかなか困難ではないかと思うのでございます。すなわち、私どもといたしましては、この際、二十七日まで会期を延長されんことを強く要求するものでございます。
○柳田委員 ただいま山村委員は、国会の尊厳ということを言われましたが、われわれも、国会の尊厳には全然同感であります。従来、国会の尊厳がとかく問題になった。その原因をいろいろ考えてみると、多くは、会期末に政府与党が一方的に会期を延長する。そのことに端を発した事例が非常に多いのであります。ことに昨年の警職法の会期延長のごときは、おそらく自由民主党の、遠くさかのぼれば、政友会以来の流れをくむ自由民主党の歴史に一大汚点を残した、いわば憲政史上、世界各国、立憲主義の国に、これくらいな暴挙というものはいまだかつて見ざるところ、前古未曽有のことであって、こういうような問題も、理不尽な会期延長に端を発したものである。さすがにこれでは自民党も世論にたたかれて、ついに自民党からたっての御要求でまず書記長、幹事長会談をやり、さらに党首会談に発展したことは、御記憶に新たな通りであります。その党首会談というものは、結論としては申し合わせをいたしました。会期延長が原因をなして、党首会談が国会正常化の道へと進んで参りました。今ここにおられる議長、副議長が党籍を離脱されて、全会一致でめでたく議長、副議長になられたのも、この国会正常化の一端であります。そうして国会は法規、慣例、申し合わせを尊重して議事の円滑なる運営をはかっていくのだ、こういう申し合わせのもとに、私たちは、その後党首会談の精神をくんで参りました。国会の会期にいたしましても、従来、会期が与野党で初めから一致してすらすら議決されたことは少なかった。しかし、今国会は、会期五十日ということを与野党一致してきめた、これこそ国会法に基づいて両党——今日は各党、各派に分かれておりますが、その当時の両党が、国会法に基づく申し合わせをした。その申し合わせを、一方的にみずから今度はお破りになる。そうしておいて、国会の尊厳などと、どんな口でそんなことを言われるのか、私は全く了解できない。しかも、その理由を聞いてみると、なおベトナムが残っておる、いや、デモ規制の法案が残っておる云々と言われる。私は、かりに百歩譲って自民党の立場に立っても、そのような問題は、何も今国会に片づけなければそれで事切れる問題ではなしに、あるいは継続審議にしてまた通常国会に持っていくということも、これは考えによってはやれる。何も、今国会でどうしても議了しなければならぬ理由はさらにない。先ほど理事会で社会クラブの池田君からも言われた通り、会期五十日でこれだけの法案を出すならば、その法案を五十日間に議了せしめることが、政府与党の義務なんです。その義務を自分たちがようやらなかった、さらに会期を延長します、こういうことなら、国会の尊厳をみずからあなた方はお破りになっておる。しかも、これを十三日間、二十七日まで延長する。そうしてきょうの公報を見ると、通常国会は十二月二十九日である。十二月も押し詰まって、まあ御用じまいという言葉は悪いですが、仕事おさめの後に通常国会を開いたというような歴史は、これまた前古未曽有だと思う。十二月二十九日に、もう御用じまいのあとで通常国会を開く、そういうようなことは前古未曽有である。このように前古未曽有ばかり重ねられて無理じいをされるところに、私は今日の自民党の姿がはっきり現われておると思う。きょうわざわざこのようなことをどういう気持でここにお出しになったのか、むしろほんとうに私は聞いてみたいのだが、これはあなたに聞いても仕方がない。いずれ、われわれはこういう点もなお明らかにしていきたいと思います。そういう意味において、われわれは国会の尊厳を言われるならば、このような会期延長の申し入れは撤回されるのが、一番筋が通っていると思うのです。
○山村委員 ただいま国会の尊厳を尊重するという柳田さんが、警職法の例を引かれたのでございますが、警職法のときにああいうような大混乱裏に国会としての大不祥事となり終ったということは、これはだれがああいう乱闘騒ぎを巻き起こしたか、いささか良心のある政治家でありますれば、おそらく社会党の諸君といえども、反省されるところがあろうと思う。これは、すべて社会党の諸君の暴力によってああいう乱闘騒ぎが起こったのでございまして、その事態を収拾せんといたしまして、四者会談がここに開かれまして、申し合わせができた次第であったのでございます。その申し合わせによりまして、あくまでも私どもは国会の先例を尊重し——同時にさまざまな問題の申し合わせがあったのでございますが、特に第四項におきましては、国会に対する集団的要請行動の規制については、両党による特別委員会を設けて慎重に検討する。要するに、こういうような問題までもその申し合わせの中にはあったのでございます。こういうような申し合わせをされておった社会党さんが、この間の十一月二十七日のような、ああいう暴徒の乱入の先頭に立って、社会党の責任ある者がその不祥事を巻き起こしたということ、私どもといたしましては、国会の尊厳を尊重されるという柳田さんの理論に合わないことであると言わざるを得ないのであります。すなわち、ああいうような前古未曽有のことがあったればこそ、私どもは延ばしたくない国会の会期でございますけれども、五十日では足りません。そこで五十日で審議が終了できなかった根本の原因がどこにあるかといえば、あの外務委員会のベトナム問題に対する野党の方々による質問をごらんなさい。おそらく速記をごらんになればわかるように、同じ質問が何回もなされておる。そのために時間を空費いたしまして、残念ながら五十日間にはこれを終了することができなかったというのが、偽らざる実態であるのでございます。こういう建前から申しますときに、私どもは、今の柳田さんのお説というものは、みずからの非というものをほんとうにおおい隠した、いささか盗人たけだけしい議論であるということを言わざるを得ないのであります。
○柳田委員 私たちは、党を代表してこの議院運営委員会に来ております。従って、議院運営委員会では、党の立場がありますから、自分の腹にないことでも、党の命令を受けたら、多少はわが田に水を引くくらいのことは、われわれも長年国会をやっておりますから、立場は違ってもよくわかります。しかし、今私の敬愛する山村さんが——お人柄は敬愛するけれども、あなたの言われることは、多少党を代表して党を弁護せんならぬ気持はわかるけれども、発言の幅というものがおのずからある。ここには多数の報道人も来ておられる。たくさんの傍聴者もおられる。みんなが聞いても、なるほどもっともだ、いいところをつきおるということならばわかりますが、昨年の警職法の例をとって、社会党が暴力をふるったからやったのだと言われる。社会党のだれが暴力をふるったか。だれもふるってはおりはせぬ。あのときのことを言うのはわれわれもいまいましいが、そういうような全然事実にないことを言われても、これは一つもわれわれの胸に響きません。ただ単にあなたが言いのがれをしておるにすぎない。ベトナム問題でも、なるほど今度のベトナムはいろいろ問題がありました。政府もよくがんばった。がんばったけれども、社会党の今度のベトナムに対する質問は、いまだかつてないほど精巧をきわめ、緻密をきわめ、その連絡よろしきを得て、政府の答弁はたじたじである。新聞世論をごらんなさい、新聞世論で、ベトナム問題であなたの方に多少でも及第点をつけたものがありますか。みんな落第じゃありませんか。ベトナムの問題については、明らかに勝負がきまっておる。それをぬけぬけと同じ質問をしたとかなんとか言って、幾ら党を代表しているといっても、だれが聞いてももっともだ、——それは党を代表しておるから、多少わが田に水を引くくらいはわかる。しかし、おのずから幅がある。あまり飛躍した議論は、相手の心に響きません。もう少し私が聞いても多少痛いところを言いよるというくらいのことを言うて反論されるならば、私は相手になりますけれども、今のような議論では、相手になる気にもなれませんね。
○山村委員 柳田君と私と議論のやりとりをしておっても仕方がございませんが、柳田君は警職法とベトナムの問題だけを取り上げて私に反論されておりますが、肝心の国会乱入事件については、何の弁解もされていない。これは、あの問題がいかに神聖な国会を侵した未曽有の不祥事を社会党が起こしたか、これは社会党の大きな失敗であった、大きな過失であったということをあなた自身が認めておられる証拠だと思います。あなたの御議論は、あなたの党の立場から、腹の中ではあれは全く悪かったということを感じながらも、あの問題がかなり社会党にマイナスだと思うから言わなかったので、戦略上の問題だと思って了といたしますが、要するに、私どもといたしましては、まだまだたくさんの重要法案もかかえておりますから、どうしても十三日間の会期延長を望む次第でございます。
○池田(禎)委員 私は、国会というものは、召集のときに会期をきめて、このルールの中で勝負を決する、これが国会の規律をきめる厳粛な宣誓だと考えるのです。それで常会は百五十日間とし、臨時会の場合は、何日間とするかは事前に協議するわけです。今回の場合におきまして、政府与党の方は、四十日間でよろしい、こういう主張であったけれども、野党はこぞって五十日間を要求したので、それに応諾をいたしましょう、できるだけこの会期を守りましょうということは、議事録にも載っております。冒頭において、社会党は会期を五十日間として、また与党も四十日間と言って、これは当然この程度は要るのだからということを主張して、今回は全会一致をもって五十日間ときめた。そこで、今与党の出されておるものの中にかりにありとするならば、十一月二十七日のいわゆる国会乱入事件が発生し、これによって議長の発議によるところの新しい立法上の提案も出ておるからということだけれども、これは理由にならない。私は繰り返して申しておりますが、ああいう事件の責任というものは、議長の責任である。先導した人々も、責任を進んでとらるべきである。法律をもって規制し、こういうことをもって国民にその罪を転嫁するというようなやり方は、断じて政治家として許されない。国会の権威を守るということは、立法上の措置だけではない。国会みずからがその責任を大きく感銘して、再びこういうことのなからんようにすることが、国民に対する重大なる国権の最高機関としての責任である、その責任を国民に転嫁するということは、私は断じて同意いたしません。しかるところ、われわれの主張する責任の所在を明らかにしない。すべての人と言わないが、多くの人が、われに責任あらず、われこれを知らず、こういうところのかまえ方を持っておる。従って、その立法上の措置が必要であるから会期の延長だという理由は、断じて私は承服できない。一体野球であろうと国会であろうと、いずれもルールがある。国会には国会法というルールがあって、それに基づいてやっておるのですから、拡大解釈したり、あるいは相撲の土俵を広げたりすることはいけません。七回ごろまでやって、勝負に負けておるから、これは十三回戦に延長しなければならぬというのは、理由にならない。野球は九回を終わって同点の場合に延長するのであって、これを七回ごろから、どうだ、十三回戦にせぬか、そういう乱暴なことは、野球のルールにない。私は、どう考えても、この点については与党の反省を求めなければならない。ただ、先ほど柳田君も言ったけれども、それぞれ出先として党の訓令を持って来ておるということはあるから、それを今直ちに改めろとは申さないが、これを強く主張すると、党利党略ということになる。議会をほんとうに話し合いの場とするならば、そういう乱暴なことをするかせぬか。たとえば期間も、十二日はひどいじゃないか。あるいは最初の申し合わせの通り打ち切って、次の常会において審議しなければならぬものは、またあらためて審議する。こういうことを話し合うべきであって、自分の思う通りにならなければ、何べんでも期日を延ばしていく、これはどう考えても、今日の世論に対しまして、国会人としての立場から申しましても、はなはだしくルールにはずれておる、こう思っておるのであります。さてしからば、今日自由民主党はこれをお持ち帰りになって、野党の言うことももっともだといって反省する気持があるかといえば、はなはだ残念ながら、早くから閣議がこれを決定し、党の七役会議がこれを決定しておる。しかし、今日の段階において、やはり社会党の主張するような申し合わせ等もあったのですから、この点は十分慎重に考慮して、いずれもその主張は避けられないにしても、何がゆえにこういう申し合わせがあったかということは、十分熟読翫味して慎重に考慮されなければならない。私はこう思うのでありまして、前提としては会期延長に反対するものであります。
○佐々木(盛)委員 先刻から社会党側の会期延長反対の御主張を承っておりますと、どうも反対をするという積極的な理由に乏しいように思われます。ただ一つ、会期延長に反対されます理由として、先般の警職法の善後措置として四者の間で申し合わせを行なつた、その申し合わせを忠実に守るということだけだと思うのであります。もし、その四者会談の申し合わせを忠実に守るという御主張ならば、四者会談におきましては、会期延長に関する件については何ら申し合わせておりません。おそらくは柳田さんのおっしゃるのは、四者会談で申し合わせたことを守れという意味であろうと考えます。もとよりこの五十日間の会期を決定するにあたって、申し合わせということをしたわけではございませんけれども、当委員会におきまして決定をいたしたことでありますから、いわば一種の申し合わせといっても間違いなかろうと思います。しかしながら、当時におきまして、われわれは五十日間で十分予定の法案の議了ができるものと確信をいたしておったわけであります。御承知のように、法律の世界にも事情変更の原則があるごとく、新しい事態が生まれて参ります。今山村君の申しておりますように、まだ審議未了の議案も、衆議院において七件重要法案が残っておりますし、また、皆様方は今もって政府の態度がきわめて不明確だといって非常に追及されておりますベトナム問題につきましても、まだ審議が十分尽くされていないという現状でありますし、かつまた、先刻から問題になっております十一月二十七日のあの空前の不祥事件を迎えまして、先刻柳田君から、警職法をめぐる事件が空前であった、政党歴史初まって以来未曽有の不祥事であったとおっしゃられましたが、これはまだ院内に起こったことでありますが、今回の事件は、単に院内に起こった事件ではなくして、外部からの暴徒によって国会が汚されたという、これこそ文字通り空前の不祥事態でございます。だから、この不祥事態につきましては、その責任の所在というものをあくまでも明確にする必要がありますし、また、このことを再び繰り返さないためには、何らかの立法措置もわれわれとして当然考慮しなければならぬ問題であります。これらの問題につきましては、単に与党であるとか野党であるというところの党利党略の立場を離れ、ひとしく議会政治を守らんとする議員であります限りは、全部が打って一丸となってその審議に当たるのが当然のことであると考えます。われわれに課せられた当面の最大の問題は何であるかと申しますならば、一にかかってこの空前の不祥事態に対する善後措置をどうするかという問題に集約されているといっても、決して過言でなかろうと私は思います。かような点から考えまして、今回わが自由民主党からさらに十三日間の会期の延長を要請いたしておりますことは、当然のことであろうと私たちは考えるわけでございまして、いろいろ与野党の立場を変えましたならば、御議論もあろうかと考えますが、どうかこの辺の点は、野党の方々におきましても十分御了解を賜わりまして、ぜひとも会期延長に御賛成のほどをお願い申し上げる次第であります。
○兒玉委員 いろいろと御意見を与党さんの方から伺ったのでございますが、私は何と申しましても、今自民党の方で考えている会期延長の期間というものは、非常に問題のポイントではなかろうかと思うわけです。確かにデモ規制法の問題あるいはベトナム賠償をめぐる問題について、十分な論議が尽くされていないということは、衆議院における予算委員会なりあるいは外務委員会、または本会議等においても、われわれ社会党の質問に対する政府の答弁においては、明らかに明瞭さを欠く点があるわけでございます。私はどうしても理解に苦しむところは、当初自民党の方では会期四十日間を強硬に主張しておりながら、最終的には社会党の五十日間を受けて、十分な審議をするという当初の計画を立てられたわけでございます。ところが、審議の過程におきまして、社会党のあらゆる角度からの追及に対して、特にベトナム問題につきましては、多くの疑惑に包まれたまま、あの二十七日暁の、全く議会史においてもその例が少ないといわれるような無理なところの審議をして、強行突破を行なったわけであります。それに加えまして、十二月十五日から二十七日までという今度の会期延長の十三日間というものは、ベトナム賠償協定の問題が、野党がどのように騒いでも、社会党がどのように追及していったとしても、自然成立という現実の事実があるわけでございます。この点に関しまして、今までの与党側の言明あるいは主張というものは、たまたま十一月二十七日に発生をいたしましたところの国会デモ乱入事件に名をかりまして、これを鬼の首でも取ったかのごとく、あるいはすべてのものを超越した金科玉条であるかのごとく、社会党の行動を徹底的に批判されておるのでありますけれども、何ゆえにこの十三日間の会期延長というものは、十一月二十七日に衆議院を通過いたしましたあの南ベトナムの賠償協定可決の日から三十日間という、奇しくも自然成立という期日と一致するのかということについて、私は、その本質は別として、自民党がとった会期延長の期間ということについて、非常に国民の疑惑があろうかと、このように感ずるわけであります。この点について、私は今次の会期延長の趣旨というものが、いわゆる国会デモの乱入事件というのは、一つの口実であって、その中身は、非常に多くの疑惑と、国民に対して全く理解と信頼を受けることのできない南ベトナムの二百億の賠償を、合法的に強行しようとするところの陰謀だと指摘をせざるを得ないのであります。こういう立場から、私たちは少なくとも、今日の与党が出されている会期延長十三日間、しかも、ベトナム協定が衆議院を通過してから奇しくも三十日間という、きわめて計画的なところの延長に対しましては、断固反対をするものであります。
○佐々木(盛)委員 兒玉君は、ただいま今回の会期延長がベトナム協定の自然発効をねらった陰謀であるかのごとく言われておるけれども、そういうわけでは絶対ございません。今日まで、ベトナム問題について、政府はきわめて明らかに政府側の見解を表明しておる。ただあなた方が、引き延ばすために同じことを何回となく繰り返して、衆議院の外務委員会におきましては、同一問題に関しまして質問を何回となく繰り返しておるという状態であります。ことに参議院における審議の状況を見ておりますと、野党の方々がことごとくこのベトナム問題の流産をことさらにねらっておられる。あなた方の方こそ、とんでもない陰謀を持っておるものだと言わざるを得ないと思うのであります。私たちの方といたしましては、ベトナム問題につきましても、さらに明らかにすべきことは、国会審議を通じて明らかにすると同時に、何と申しましても、今回起こった不祥事態の善後措置というものを放擲して、他に議員のなすべき仕事はなかろうと私は考えます。かような見地にかんがみまして、私は、どうしてもこの十三日間の会期延長は妥当な措置であると考えるわけでありますから、それ以上の問題につきましては、おのずから見解の相違でありますし、社会クラブの方からも、国会乱入の不祥事件に対する善後措置としてのデモ規制の立法化の問題について、法律によって取り締る必要はない。これは他の方法によって、そういうことが繰り返されないようにすればいいんじゃなかろうか、こういう御説もございましたが、この点につきましては、われわれといささか見解を異にするわけでありまして、私たちは、今回起こった事件の責任の所在だけは、あくまでも明確にすべきであるということを考えます。同時に、再びかかることを繰り返さないためには、何らかの立法措置も必要ではなかろうか。しかし、これにつきましては、見解の相違でありますが、私たち自由民主党といたしましては、デモ規制に対する立法の問題も十分考慮すべきである、かように考えているような次第であります。
○池田(禎)委員 僕は、佐々木君がそこまで言われるならば、デモ乱入事件について、これだけにしぼってどうというならわかるけれども、ベトナム賠償の問題は、社会党の引き延ばしがあったかどうか知らぬが、政府の答弁資料も確かに不明確であったと思う。これはどうひいき目に見ても、政府なり外務当局が疑点を明らかにされなかったことは否定できない。従って、社会党の言っていることが間違いであったとしても、結局これだけの期間を延ばすと自然成立になる。このことは、私は、長く国民の中に残って、何であんなに無理やりに解明をしないでやったのか、これは佐々木君が与党の立場において守るという気持はわかるけれども、実にあと味の悪いものを残すだろうと思う。かりに私の前説を翻すとしても、国会乱入事件に何日必要なんだ、こういうことなら、私は話をしてもよろしいと思うけれども、十三日間延長すればベトナム賠償の自然成立ができる。この方が、どうしても国民の中には何か割り切れないものを残すと思う。ここに、今度の会期延長問題に対する疑惑というものがあることは否定できない。私ども率直に言って、いかなる場合といえども会期延長をしてはならないとは申しませんけれども、こういう大きな疑惑に包まれた会期の延長を、しかも大幅にするということは——今度国会法が変わって、通常会は十二月中に開けばいいということになっておる。元は、国会法において常会は十二月初旬に開かなければならないという規則があった。その規則を変えたからいいじゃないかと言えばそれまでだけれども、これは大へんな法体系の精神を乱すものであると思う。私は、法律にあるから三十一日に召集してもかまわぬじゃないかということは、理屈としては成り立つかもしれませんが、国会運営上の長き慣例とルールから言うなら、これははなはだしく重大な疑点があると思う。私は、むしろ与党の方が率直に、この乱入事件についてもう何日間要ると言うなら、かりに百歩を譲っても考える余地があるけれども、今申し上げたように、ベトナム賠償が不明確な点の多くを残して自然成立するという大幅延長ということは、どうしても国民に悪い印象を残すものとして、こういう国会の慣例は作りたくない。このことは国会をほんとうに守るゆえんである、こういう信念に私は変わりはないのであります。
○長谷川(峻)委員 先ほど柳田君が政友会以来の話や警職法の話を出したが、私は、二十七日議長が出した声明書は、われわれ国会にいる者がけんけん服腐しなければならぬ御教訓だと思っておる。これはわが議会史上いまだかつてない反憲法的行動だ。憲法を守ると言うておった政党の諸君が、先頭に立ってああした国会乱入をやった。しかも、その問題が、幹事長あるいは総務局長、そういう四派のトップ・レベルにおいて、前の四者会談からくるところの国会に対する集団的要請行動の規制、この問題でずっと話し続けてきて、いまだこれが解決しない。しかも、この前の議運の理事会において、デモ規制の問題について議長の諮問があったにかかわらず、それらを全然受け付けもしない社会党の諸君ではないか。これは私は、デモ規制の問題なり、事件の責任なり、しかも、憲法政治を守るという建前からして、会期を延長して、国民によって来たるゆえんを知らせる。われわれ国会におる者は、ほんとうに国民の信託によって出ているのであるから、それを自分たちの手によって踏みにじってはいかぬ。これが、私は今度の会期延長の重大なる意義であると思う。それをここで超党派的に御賛成を得てやることは、憲法政治を守るという諸君のためにもなるんじゃないかと思う。
○小林(進)委員 私は、理事会で始終われわれの言い分をしゃべっておりますから、きょうのこの委員会においては、なるべく理事の立場で遠慮をして、それ以外の方から一つおしゃべりを願おうと思って控え目にしておりましたけれども、どうも今まで繰り返されている議論を聞いておりますと、このまま黙っているわけにはいかない。山村君から今の長谷川君に至るまで、どうも二十七日の問題は、暴徒による侵入である、不祥事件である、あれは前古未曽有の問題であるといって、何か奥歯に物のはさまった、黙っていれば、社会党に一切の罪でもぶっかけるような、非常に悪意に満ちた、しかも、事実を捏造——とまでは言わぬけれども、努めて拡大解釈していこうという、そういう認識の上に立ってこの会期を延長する、そういう事実を誇大視した上に立って、しかも、他党を傷つけようなどというさもしい気持の上で、国会周辺のデモ規制の法規を作る、そのために会期延長をするというならば、われわれは、この会期の延長には絶対賛成はできない。一体国会の尊厳を冒涜すると言われるが、冒涜するのはだれですか。国会に乱入した暴徒は、国会の尊厳を汚したのですか。私は、そうは考えない。もし、国会の尊厳を冒涜し、憲法の危機を招来する者があったとするならば、国会の周辺におけるデモ隊ではない。むしろ院内における私たちや——私も反省しますけれども、皆様方自身が第一番に反省してもらわなければならぬ。自民党それ自体が、憲法の危機を招来し、民主政治の危機を招来し、未曽有の不祥事をも招来していると言わなければならぬのであって、二十七日の問題は、何も新しく起きたことではない。こんなことは……。 〔発言する者あり〕
○荒舩委員長 ただいま小林君の発言中です。静粛に願います。
○小林(進)委員 国会の周辺のチャペル・センター前に、大衆がいわゆるデモ陳情のために集まって、そこへ革新政党の代表者が行って、そのデモのために集会をしている人たちに一応お祝辞を述べる、あいさつをする、こういうような形は、何も十一月の二十七日だけじゃない。今年じゅうに入っても、こういうことは何回も繰り返されている。チャペル・センターに集合したことも、あるいはわれわれ社会党がそういう代表者を送って——二十七日には淺沼書記長を代表に祝辞あいさつを述べるためにチャペル・センター前の集会に送りましたけれども、そういうことは、私どもは何回もやっておる。この国会の周辺でも、何回か平常時にやっておる行事が、たまたま二十七日に限って、一部が正門から制止を聞かずして入るに至ったこの現象、この特異なる現象がなぜ起きたか、といえば、先ほどから言われておるベトナム問題です。政府は答弁できないじゃないか。自民党の方は、社会党が同じ質問を繰り返していると言うけれども、あなたの方で明快なる答弁をして、われわれの疑いのあるところを明快に回答してくれるなら、われわれは何もそんなに質問をする必要はない。一つも資料も出せなければ、回答もできない。そういうぶざまなありさまでありながら、これを力で押し切ろうという野望のもとに、ついに外務委員会において二十六日、あらゆる質疑があり、あらゆるわれわれの疑点があり、国民の疑点があるにもかかわらず、多数をもってこれを押し切っております。しかも、外務委員会においては、委員長不信任案を出せば、国会のルールを無視して、とうとう多数決で委員会の質疑打ち切りを成就せしめた。しかも、それを直ちに二十七日に夜中の一時に本会議を開いて、ベトナム問題に関するわれわれの質問もあるいは何もやらせないで、多数の力でベトナム問題についに衆議院において承認を与えさせるような、多数の暴力にひとしいような行動をした、そういうようなやり方がいかぬということで、外務大臣の不信任案を出したり、委員長の解任決議案を出せば、論旨整然たるわれわれの趣旨説明を、今度は多数の力で懲罰にかけるという、そういうようなことを次から次へとおやりになる。さすがに大衆は、そういうような二十六日の外務委員会における審議の打ち切りや、二十七日の夜中における本会議の開き方を見ているから、そういうことに憤激した大衆は、特に全学連等の情熱に燃えた若い諸君が、そういう形に憤激して、二十七日のような国会乱入という形ができ上がったのでありまして、もし、この国会の院内において、ほんとうに民主主義のルールが守られて、正しき少数政党の意見も尊重していただき、疑問とする点は意見を戦わして、それを聞いてくれるなら、多数は多数の寛大さを示して、われわれに論議を尽くさせるということが行なわれるならば、断じて二十七日のような不祥事件は起きなかったと思う。それは正々堂々とりっぱにでき上がったと思う。しかも、二十七日のごときは何ですか。ちゃんと私どもは、議長に事前に、正式に選ばれた陳情団の代表三十名だけは、党の責任者がそれぞれ引率しておじやまいたしますから、どうかその点は御了承願いたいと言っておいて、私ども約束通り議長のところに行ったら、それはだめだということで、お会いしないで帰ったのでありますけれども、それをさもわが党が乱入したものの先頭に立ってやったごとく、全部われわれにかぶせて、それを今度は口実にしてデモ規制法を作る、だから会期を延長する、こういうように次から次に、われわれを踏みにじるような、多数にものを言わせたやり方をおやりになる限りは、われわれはどうしても賛成するわけにいかない。その意味において、皆さんにわれわれの立場も御了承いただいて、この会期の問題は、白紙に返して、この議院運営委員会から党に持ち帰って、党と党との話し合いの上で、再び議院運営委員会を開いて、この問題を全会一致の形で解決するというふうな処置をしていただきたい、かように思う次第であります。
○山村委員 ただいま社会党の小林君から御発言がございましたが、承っておりまして、私は国会の権威のために実に慨嘆にたえざるものがございます。特に、あの二十七日の事件は、あたりまえのことをやっておったなどということを放言するがごときは、私どもとしては聞き捨てならないお言葉であります。 〔発言する者あり〕
○荒舩委員長 静粛に願います。
○山村委員 小林君は、チャペル・センターの前で祝辞を述べたのはどこが悪いかと言われましたが、現実にあの正門において、国会議員が通るのだから、門をあけろといって交渉したのは、社会党の議員その人であったじゃないか。そうしてたくさんの議員の方々が、赤いたすきをかけて、大衆の先頭に立って国会の正門を押し入ったことは、間違いない事実であります。 〔発言する者あり〕
○荒舩委員長 静粛に願います。
○山村委員 この前の議運においても問題になったのでありますが、われわれあの暴徒を静めんとして一生懸命苦慮しておりますまっ最中に、お宅の方の柏議員がおいでになって、もし議長が陳情団の代表に会ってくれるなら、立ちどころに大衆を退散せしめるということを言ったということは、あの大衆と社会党と連絡があったという何よりの証拠と言わざるを得ない。ところが、そういうことをなさっておきながら、あたりまえのことをしておるのだと言われることは、われわれとしては、反省してもらわなければならない。われわれは同時に、あの前古未曽有の不祥事について、国民の前に、こうして国会は正常化の軌道に乗ったのだという印象を与えるためにも、あらゆる犠牲を払っても、国会正常化のためのデモ規制の法律を作り、あるいは責任者の処分をしなければならないと信じます。特に今度の国会の会期をきめますときの議運の速記録を振り返ってみますときに、確かにあの当時、自民党といたしまして、四十日という意見があったのは事実であります。その四十日という自民党の意見に対しまして、社会党の諸君から五十日という御意見が出されたのでございます。それで、私どもいろいろ相談いたしました結果、それでは五十日の間に必ずあらゆる議案を議了してもらいたいという条件付でもって五十日というものを承認しておるのでございます。速記録にはっきり書いてあります。同時に、私ども終戦以来今日までの国会を振り返ってみまして、国会の会期の延長がなかったということは、ほとんどなかったくらいに、どの国会においても会期の延長がなされている。それはすべて、野党である社会党の諸君の乱闘、あるいはまた、引き延ばし戦術によって、やむなく会期の延長をしていたというのが、今までの実情であります。すなわち、われわれといたしましては、五十日の会期間にどうしても議了することができなかったたくさんの法律案をかかえている次第でありますから、ぜひとも十三日間の延長を望みたいのでございます。
○柳田委員 ただいま山村さんから、だいぶ興奮されて、大きな声でおっしゃられましたが、私も、実は山村さんに負けぬくらい血の気の多い人間なんです。しかし、この議院運営委員会というところは、国会の中で唯一の話し合いの場ですから、私も激しい気性を押えて、私はあなたのように興奮しないで、落ちついてじゅんじゅんと話しますから、お聞き下さい。 そこで、今速記録を山村さんが引用されましたが、この前の警職法のときでも、私は当時国会対策の責任者でしたが、会期の問題で自民党さんと、社会党と意見が違った。社会党の言うより自民党の方の会期が短い。それをわれわれは自民党さんの要求通り認めた。そのときに、絶対に会期延長はいたしませんか、いたしません。これは議院運営委員会の速記録にちゃんと残っている。しかも、当時荒舩さんは、君らはなかなかすごい、痛いところを一本取られて弱ったと言った。この委員長は正直ですから……。会期延長はいたしません。ちゃんと速記録にはっきり残っている。これはあなた方も聞かれたら、だいぶ耳が痛いと思う。だから、私はゆっくり言いますが、しかるにあのような延長をされたのであって、決して社会党がどうこういたしたのではない。今回の会期延長でも、先ほど児玉君は何も陰謀という言葉は一つも使っておりませんのに、佐々木さんは陰謀だと言ったという。やはり自分の腹にあるとおのずと言葉が出るものらしい。ところが、陰謀か陽謀か知らぬが、新聞にはっきり出ている。自然成立するためには、二十七日の二十四時きっかり、そのとき成立する。発効はちょっと疑問がある。牽強付会の説を立てれば、二十四時で成立、発効ということも言えるが、法制局に尋ねてみると、ちょっと工合が悪い。発効にはやはり一分ほど置かなければならぬから、二十八日の零時一分くらいにしなければならぬということで、それで一日置いて十三日間の会期延長、これはまぎれもない公然の秘密です。それを、ベトナムには全然関係ありませんということを言っても、だれも信用しない。やはりみなが信用するようなことを言わなければ、この国会の権威のためにもなりません。そうして、今までの会期延長は、急の場合には二日間とか、五日間とか、あるいは一週間とか、十日とかありましたが、今度は十三日、縁起の悪い数字が出てきたということは、もうそれで問わず語りにちゃんと事前の陰謀がはっきりと出ている。これ以上言われると、佐々木さんも無理に苦労して言わなければならぬから、あなたとは選挙区も近いし、そんなことはここでは言わぬ方がいいと思う。この問題は、ベトナムに関係がないということは理由にならない。ベトナムに関係がある。
○山村委員 ただいま柳田君が、私が興奮しているということを言われましたが、私も、決して興奮はいたしておりません。ただ、あまりにも無責任な小林君の発言がございましたので、実はおとなしい私も一言言わざるを得なかったことが、偽わらざる実態でございます。ただ、柳田君から、何か荒舩委員長が会期を絶対に延ばさないという意味のことを言ったという御発言がございましたが、そのようなことは絶対にございません。(「警職法のときだ」と呼ぶ者あり)警職法のときは、残念ながらああいう事態になったから、ここで論ずる必要はないと思いますが、ただ、今度五十日ときめますときに、はっきりと長谷川理事からこう念が押されておるのであります。参考に速記録を読んでみます。「今度の臨時国会は、何といっても、災害対策という国民が非常に待望し、注目している問題、あるいはまたベトナム賠償、あるいは石炭離職者対策等、大きな問題があるから、それをやるために五十日、しかも、円満な御協力さえいただけば、会期延長なしに五十日以内で完全に済むと思います。」要するに、円満な御協力さえいただければという前提がついている次第であります。ところが、先ほど来佐々木さんや長谷川君も申されますように、残念ながら野党の諸君の、特に社会党の諸君の議事の運営の仕方というものは、円満な御協力ということにはとうていがえんじられないような態度であったことは、今さら私が申し上げるまでもないのであります。残念ながら、この五十日以内にはとうてい審議することができない、たくさんの法律案を残しておるのでございます。従って、どうしてもこの会期を十三日間延長せざるを得ないというのが実情でございます。私も興奮しないで申し上げますから、あなたもまた冷静な立場におきまして、われわれの立場を了として、御協力いただきたいと思います。
○田中(織)委員 長らく議運にごぶさたいたしたのでありますが、山下君とかわって委員会に出てみて、私どもが議運の委員をしておった当時と、国会の重要な問題である会期の問題等に対する、特に与党側の諸君の考え方が変わっていることに、実は驚いているわけなんですが、先ほどから述べられる、会期をさらに十三日間延ばしたいということについての積極的な理由が、非常に乏しい。衆議院に八件重要な法律案が残っていると言われますが、何と何でありますか、事務当局からでもお聞かせを願いたいと思う。はたして残っている八件の法案が、これから残されている会期内に議了できないものかどうか。それはこの議運の場ではないかもしれませんけれども、まだ各党間で話し合うべき余地を残している問題じゃないか。もう一つの問題の、参議院にかかっているベトナム賠償の問題については、これは野党の、私ども社会党のみならず、社会クラブ民社クラブもあげて反対をいたしているのであります。その観点から見ますならば、われわれは、この会期末の十四日でもって審議未了、ないしわれわれが一歩譲った形においても、通常国会への継続審議、われわれこの賠償に反対であるという観点から見て、そういうふうに考えておるのでありますので、先ほど児玉君から指摘しましたように、これを参議院に送り込んでから三十日以内に議決がない場合には、自然成立をねらうという意味から、特に藤山外務大臣が閣議でそういうふうな発言を求められて、実はこの会期延長を予定したような形で、本日公報に通常国会の召集の公示が載っているというようなこと自体、政府としてきわめて国会を無視したやり方だと思う。この点は、与党の諸君も、国権の最高機関という議会の立場に立ちますならば、政府のこうした態度は許すべきでないと思う。そういう観点から見ますと、今まで与党側の山村委員等から言われる会期延長の理由というものは、きわめて延長の理由にはならない、このように考えるわけです。それが一つ。それから全体として会期延長問題を軽く見ているという点は、先ほど池田禎治君から指摘されたと全く同様だと思う。私らも、かつて帝国議会の時代に——池田君、その他佐々木君も長谷川君もわれわれと同じ戦前の新聞記者でありますけれども、帝国議会時代にわれわれ取材のために入った当時においては、重要法案が会期内に成立しない場合には、内閣総辞職をした事例が幾多あるのです。私は、責任をとるという立場から、これがほんとうだと思う。池田君が野球の例、あるいは相撲の土俵の例をとりましたけれども、都合が悪くなれば土俵は幾らでも広げられるというような、そんなルールはないと思う。そういう観点から、会期延長の問題については、慎重に扱わなければならぬことは当然のことである。それにもかかわらず、終戦後の新憲法下における民主議会において、そのときの政府あるいは与党の便宜のために、便宜的に会期延長がきめられておる。しかも、そういう結果から、議会において幾たびか問題が起こっている。それはほとんどすべての場合、会期延長問題をめぐって国会に混乱が起こり、不祥事件が起こっているということを考えてみても、会期延長問題については、もっとわれわれは真剣に考えなければならぬ。そういう点については、たとえばベトナム賠償の問題について、政府の答弁を与党の諸君が支持せられておりましても、むしろ党の諸君から、既定の会期内に案件を上げたいということになれば、答弁その他の問題についても政府に対してたしなめるべきであって、これは、国会運営の衝に当たられている運営委員長初め、与党の諸君の責務でないかと私は思う。どうも今回の会期延長の持ち出し方においても、そういう根本的な、真剣な理念がないから、軽率に出してきたというそしりは免れないと思う。先ほどから、昨年の警職法問題の当時の自民党、社会党のいわゆる党首会談の問題も持ち出されてきておるのでありますけれども、佐々木君は、そのときには会期の問題はあの申し合わせに含まれていないと言われたが、そういう考え方自体が、根本的に間違っている。会期延長問題に派生して起こった問題を収拾するために話し合ったあの各項目が、すべて会期延長問題に関連を持たないという理屈はどこにもないと私は思う。従って、今度の会期を五十日にきめるということについても、先ほど山村さんが速記録を引用されて申されるように、与党が四十日でやれるだろうというものを、野党の意見もいれて五十日にきまったということは、これは与野党一致の話し合いによってきまったということが当然言えるわけです。かりに政府、与党が言われるような事情で会期延長をしなければならないと考えられたならば、最近の議長から諮問されている問題等でも、各党派の間に話し合いが持たれているのでありますから、そういうことが全然ないような、規則ずくめでやっているときならいざ知らず、十分話し合いが持たれ、現実にきょうも理事会、あるいは本委員会が開かれるまでの間においても、与野党の話し合いがなされないわけでもない。そういう時間的な余裕もないことはない。党籍を離れておられますけれども、私ども社会党から推薦した正木副議長もいるわけです。議長の方に正式に申し出られる前に、社会党にも、直接、あるいは正木副議長を通じて、与党において持っている会期延長についての心組みについて社会党と話し合う、こういう話し合いというものを、先ほどの長谷川さんも佐々木君も、どなたも否定されないという立場になれば、この問題は、一ぺんこの議運を休憩して、会期の問題について常任委員長会議や、そういういわゆる形式的な手続は進められているかもしれませんけれども、わが社会党のみならず、社会クラブ、民社クラブに、与党の方から正式に話し合いが持たれて、それからここまで進んだ段階における議運の話を継続していく、こういうことは、何か形式にこだわっているようにお聞きになるかもしれませんけれども、一番根底になる国会運営の問題については、与党、野党ともにやはり運営の責任を分かち合っていこうじゃないかという考え方から言えば、少なくとも基本になる会期の問題については、野党の意見をいれて五十日にきめた、それでも足りないということになれば、野党の方に相談されれば——私どもと考え方は若干違うようでありますけれども、問題によって会期を延長しなければならぬという問題がしぼられてくる場合においては、おのずから別問題だということを先ほど社会クラブの池田君も言われた通りであります。私は、何か形式的にこだわるようでありますけれども、委員長におかれては、一応この委員会の議をこの程度で中止をして、問題を——出先の諸君で、おれたちはやはり党の決定に従って全権を委任されておる、何もあえて本国に帰って、あらためて協議する必要はないとおっしゃられるかもしれませんが、きょう昼間に、私の方の国対委員長があなたの方の幹事長に言ったように、前の四者会談、党首会談のときの話し合いできめたことは、今度の会期延長のことに関する自民党からわが党への正式な呼びかけ、相談も何もございませんので、事務的な関係でこの会期延長の問題が進められてきておるのであって、これからあなた方が議長の諮問に応じてやられようとするデモ規制の問題を、私どもは反対をしてきておりますけれども、これらの問題をかりに取り扱っていく場合においても、私はやはりそういう話し合いというものは、各党間の協調が前提にならぬ限りスムーズにいくはずはないと思う。そういう意味で、委員長におかれては、この運営委員会の議事をこのままの形で一応中止していただいて、委員長の方でそういう計らいをしていただきますならば、与党の諸君も、一つ党本部に持ち帰っていただいて、もう一度やはり各党間の話し合いで軌道に乗せていくような御努力を願いたいと思う。
○山村委員 ただいま田中さんから、議運は一つの話し合いの場であるから、大いに党に持ち帰って、もう一ぺん再検討せぬかという、将来の国会運営を考えての非常に含蓄のある御発言がございましたが、実はそのような御趣旨でございますと、私どもとしては残念ながら賛成いたすわけには参らないのでございまして、私どもは一応すでに十一時に、国会対策委員長が議長にこの国会会期延長を申し入れておるわけでございますから、それから今までの間におきまして、公式、あるいは非公式、あるいは理事会等におきまして、すでに話し合いを続けて参った次第であるのでございます。そうして議会運営の大先輩であるあなたも御存じの通り、国会の会期の末期になりますと、与党はぜひとも重要法案を通すために会期を延長しなければならない、また野党の諸君はどうしてもそのことに反対するという、一つの宿命的なもののあることは、やむを得ない実情であるのでございます。従いまして、私どもは、ここへ参りましたならば、もとより一代議士でございますけれども、党の責任におきまして皆さんと話し合いをしておるのでございますから、各党との話し合いは、やはり公式的にはこの議院運営委員会であると考えるのでございます。なお、先ほど来たびたびベトナムの自然発効をねらっての会期延長であるということについての御議論があったのでございますが、御存じのように、参議院におきましても、わが党は過半数の議席を得ておる次第であるのでございまして、もし、ほんとうに皆様方の審議が終了いたしましたならば、これを通すということは、もう自然発効を待たなくとも、立ちどころにこのベトナムの問題をわが党の力によって通過せしめることは、可能であるのでございます。従って便々として自然発効を待つというような愚は、わが党としてはいたしませんから、その点は一つお考え違いのないようにお願いをしたいと思います。すなわち、そういう意味におきまして、この議院運営委員会におきましては、議長から諮問されました十三日間の会期の延長を、皆さんの御理解によってお認め願いたいということを再度申し上げます。
○池田(禎)委員 先ほど来お話を聞いておりましても、これはどうしても並行線である。われわれとしても、会期延長にはどうしても賛同するわけには参らない。しかし、田中君から今新しい一つの提案を出された。それを山村君から、いわば拒否の話が出た。しかし、私どもは、もっとこれを続けていくか、あるいはそれともきょうどうしても強行するという考えであるか知りませんが、私はここでざっくばらんに申し上げますが、これは会期もあと四日を残しておりますから、与党は多数をもっておるといえども、本日上程をして本院にこれをかける、こういうことはやめていただきたい。それで私は、これ以上もっと議論していいが、大いにお互い主張を述べてもけっこうだと思うが、でき得べくんば、これからの審議の状況については、もう一ぺんここらで頭を冷やして、明日一つ委員会を開いて、その上で協議する、こういうことにしてはどうか。私の提案ですが、いかがでしょう、皆さんにお諮りしていただきたい。
○荒舩委員長 ただいま池田君の御発言がありまして、本日はこの程度にという御意見でございますが、いかがでございましょう。
○山村委員 ただいま池田君から御発言がございましたが、私ども、実は会議が始まりまして約一時間半に及びまして、生理的現象もございますので、この辺でしばらく休憩をせられまして、その後において相談をいたしたいと思いますから、委員長においては暫時休憩をせられんことを望みます。
○椎熊委員 何かみんな傍聴人が多いせいか、歯に衣を着せたようなことばかり言っていて、はなはだ非能率的だ。けさ来、各党すっかり腹の中はわかっておると思う。私は、わが党としてはきょうやりたいということを代議士会で決定しておるのだから、きょうやりたかったのだけれども、必ずしもそうでなくても、池田君の言われるように、もうあすになったら、時間を切って、十一時に理事会を開き、引き続き委員会をちゃんと開く、それもきょう論議したような勝手な議論ばかりお互いにしないで、本質的なこの問題をどうするかということにしぼって、堂々たる代表意見を各党一人ぐらいずつやって、そうしてほんとうに清純な形でやる、本会議を開くというならば、私はむしろ同意してもいい。しかし、どうしてもこういう同じようなことばかり、勝手なことばかり言っておるのでは、やはり与党としては責任がある。野党は責任がないから延ばしてもいいけれども、こっちは、引き延ばしたら責任を問われるし、引き延ばされれば失敗になるし、そういうことになるときりがないから、夜中とか朝というようなことにならないように、昼のうちにみんな片づいてしまうように協力してくれるならば、きょうここでやめてもいいと思うが、どうです。休憩なんかいけない。ちゃんと約束しようや。
○山村委員 椎熊大先輩から、議会運営の態度について、経験を含められまして貴重な御発言がございました。私もそのお説を十分検討いたしたいと思いますが、私自身、先ほどから申しますように、生理的現象を催しておりますから、この際暫時休憩をされて、あとでもう一ぺん再開されんことを望みます。
○荒舩委員長 先ほど池田君の発言、山村君の発言、椎熊君の発言、あるいは社会党からのいろいろな発言を、いろいろ考慮いたしまして、私ここに発言いたしますが、本日はこの程度といたしまして、明日は定例日でありますので、午前十一時から理事会を開き、引き続き委員会を開いて、議事を継続することとし、本日はこの程度で散会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後八時二十九分散会