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32回国会参議院1959/08/31

文教委員会 閉会後第2号

発言数
83
登壇者
7
会派数
2
開催日
1959/08/31

会議録

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) これより文教委員会を開会いたします。  先ほど開会いたしました委員長及び理事打合会の経過について簡単に報告いたします。  本日は、まず今回の台風による文部省関係の被害についての報告を当局より聞き、これに対する質疑を行います。次いで板付基地周辺の騒音対策についての問題を取り上げることにいたします。  なお、明日の日程について大体相談をいたしました。明日は、日教組の専従者制限に関する件を第一議題にして質疑を行い、次いで学生生徒の学割に関する件についての質疑を行うことにいたします。  本日及び明日をそのように取り運びたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) 異議ないと認めます。  それでは、まず八月十二、十三日の豪雨及び台風第七号による文教関係の災害状況について文部当局から報告を聴取することにいたします。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) この八月十二日、十三日の豪雨並びに台風七号による教育関係の被害状況について、ただいままでに文部省の方に参っております被害状況につきまして御説明申し上げたいと存じます。  お手元に資料としてお配り申し上げておりますが、今回の豪雨並びに台風によりまして、文教施設の関係並びに文化財等につきまして相当大きな被害を生じております。  最初のページにございますように、総計といたしまして四億一千二百万円という被害数字でございます。このうち一番大きな項目といたしましては、二番目にございますところの公立学校施設、二億九千七百万円、約三億がその過半を占めておるわけでございます。以下その内容について申し上げますと、国立学校の施設五千二百万円につきましては、山梨県の甲府にございますところの山梨大学の被害が一番大きくて三千三百万、これは甲府地区の工学部並びに学芸学部の建物に相当大きな被害を生じておるのであります。なお、これよりはかなり被害の程度は小さくなるのでございますが、静岡県の東京商船大学の清水校舎につきましてかなりの被害がございます。また上田にございますところの信州大学の繊維学部の建物について相当の被害が出ておるような次第でございます。  それから次のページでございますが、これは関係府県から報告のございました数字をずっと一覧表にしてございますが、小学校におきましては学校数におきまして三百四十二校、一億三千八百万、中学校におきましては百九十五校、九千万、高等学校におきましては百二十四校、六千七百万、これらを合せまして六百六十二校、二億九千七百万という被害数字でございます。この中でかなり大きいのはやはり台風七号関係の山梨県の七千四百万、それから長野県の八千九百万、あるいは静岡県の五千四百万という数字が他の府県に比べて額としては大きな数字に上っておる次第でございます。  それから国公立に並びまして私立の学校にもまた多少の被害がございました。関係府県といたしましては五県でございますが、短期大学以下二十校につきまして九百四十七万という被害数字が報告されております。  なお、社会教育施設の被害でございますが、これも関係府県としては五県でございます。主として公民館の建物に対する被害、また公民館の土地に対する被害でございまして、約四百五十万ばかりの被害数字が文部省に報告されているわけでございます。  それから最後に、文化財の関係でございますが、文化財につきましても相当大きな被害を及ぼしております。群馬県以下八府県に及んでおりますが、やはりその中でも山梨県関係の、たとえば山梨県の一番上段に出ております善光寺の本堂、山門の関係、これらを合せますと約三千六百万になりますが、これが非常に大きな額を占めております。なお、額といたしましてはそれほどではございませんけれども、静岡県、長野県等にも被害が出ておるような状況でございます。それから京都におきましては、集中豪雨の関係で史跡あるいは名勝等にも少し被害が生じておるという現在までの報告でございます。  これに対しまして文部省としては、この災害のあとどういうことをやってきたかということを一応御説明させていただきたいと思いますが、文部省といたしましては、直ちに関係部局相集まりまして、災害対策の連絡会を設置いたしまして、必要に応じて仕事の関係の緊密な連絡をとるということにいたしました。また、おもな災害地にはそれぞれ関係官を派遣いたしまして、建物の関係あるいは文化財の関係あるいは児童生徒の教科書の被害状況等を調査いたしまして、それに対するいろいろな対策を御指導申し上げたような次第でございます。なお、一番基礎的になります災害をこうむりましたところの児童生徒の数というものが現在まだはっきりいたしておりません。私どもといたしましては、関係府県にはそれぞれ災害直後に御照会申し上げておりますわけでございますが、ちょうど学校が休暇中でございますので、現在までまだそれに対する回答が参っておらない状況でございますので、被災児童生徒の数あるいは教職員の数その他につきまして的確な御報告を申し上げられないことを遺憾に思うわけでございます。なお、災害をこうむりました地域に対しましては、やはりこの暑い時期でございますので、いろいろ伝染病等の発生等も予想されますので、そういったことのなるべく起らないように被災学校の生徒あるいは先生の保健についての指導も通牒を出して万全を期しておる次第でございます。なお、これは将来の問題に属するかもしれませんけれども、災害をこうむりましたために児童生徒の家庭が経済的に困窮して参りまして、ことに高等学校以上の者について、学業を継続することが非常にむずかしくなってくるという者につきましては、育英会の奨学資金において特別の考慮をしよう。特別の採用の措置ができるように日本育英会の方に指示をいたしておるような次第でございます。なお、これは学生生徒ではございませんで、教職員の対策になるわけでございますが、共済組合法に基きまして災害見舞金の給付、また、災害貸付金の貸与ということにつきましては、一々連絡をとらずにそれぞれ各大学の支部あるいは府県の共済組合の支部から現金払いをして差しつかえないということの指示をいたしておる次第でございます。現在まで、国立の先生につきましては、一応私どもの方に報告が参っております。公立の先生につきましては、まだそこまで参っておりませんが、やはり相当この災害見舞金あるいは災害貸付金というものが出ることになろうと思っておる次第でございます。  現在まで私どもが受けました被害の大体の状況並びにとって参りましたところの対策につきまして一応概略を御説明申し上げた次第でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 少しお尋ねしてみたいと思います。  第一に、教育関係者の中に、死者とか重傷者、軽傷者、こういう人が調査がまだできていないというようなお話だったのですが、これは少し不十分じゃないんでしょうか。死者がないならないとはっきり報告がいただきたいと思いますが、まだあるかないかわからぬというように感じたのですが。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 大体正規の報告は非常におくれて参りますので、私どもといたしましては、たとえば、ただいま吉江先生のお尋ねのように、学校の児童生徒あるいは教職員について死者があるような場合には、即時、電話でもいいからその数字を知らしてもらいたいと言っておるわけですが、現在までのところ、その申し出と申しますか、被害の報告は一名もございません。学校の生徒の傷を負うた者はあろうかと思いますが、これにつきましてもいろいろ府県から出て参ります者に問いただしておりますけれども、現在までのところ、それにつきましてはまだはっきりした数字をもらってないのでございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 今の、教職員あるいは児童生徒について報告がないということは、被害者がないという報告があったのですか。それもないのですか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 私ども一々府県から上京して参ります者に問いただしておりますが、今までのところ、まだ府県の教育委員会の方で、たとえば傷を負うた者については、はっきりつかんでおらないようでございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 それじゃ、死者は。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 死者については、現在までのところ、各府県とも自分の県にはないということを聞いております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 災害のあとで対策を講じまするが、被害報告には死傷者の報告が第一番に出るのでありまして、市町村、府県の被害状況報告を見ましても、一番最初に死者何名、重傷者何名というのはすぐにも報告が出ておるわけです。これは、だれがなくなりましても、その県では、生徒であろうと、職員であろうと、自由な職業を持っておる人であろうと、県では死者何名というのは、その県内の者がすぐにも出ておるのです。それが、教育委員会がなぜそんな明確なものをはっきりしないような状態に置かれるのか。県へ行って調べますと、その県、市町村では、もう死者、重傷者、軽傷者、こういう者は明確に数字が出ておるのです。それの中で、あるいは教職員が何名であるか、児童生徒が何名であるかということは、これはもうワクの中で調べればすぐわかるごとでありますから、教育委員会なら教育委員会はすぐに関心を持てば、こういう人命の被害というものはもうすぐにわからなくちゃならんのが、教育委員会の手落ちでありますか、文部省の方に手落ちがあるのか、それがここで聞きましたときに、重軽傷者、死者というものがはっきりしないというようなことは、少しどうかというような感じがするんですね。これは、地方へ行きますと、もう県では必ず、市町村でも、死者、重傷者、軽傷者というのは一番にも明確にされておるんです。その中の一部が文部省に報告されるのが、文部省に報告されないとか、はっきりしないというようなことは、どこかに不十分なところがあるのじゃないかというような感じがするんですが、いかがでしょうか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 先ほど御説明の中にも申し上げましたように、特に被害のひどかった山梨県あるいは長野県等につきましては、文部省からも関係の調査官が直接出向いていろいろ話を聞いておりますが、こういったときにも、死者等につきましては報告がなかったわけでございます。お尋ねをいたしておりますけれども、それに対する死者何名というような報告は全然ございませんでした。重軽傷者等につきまして、ことに学生につきましては、やはり実際学生あるいは生徒が学校に出てこないと、なかなか傷を負うた者などについてわからんのじゃなかろうか。私どもといたしましては、先ほど申しましたように、郵便と申しますか手紙でただしておるのはもちろんでございますが、電話、また実際に、たとえば施設の陳情等に見える関係の府県の方にもお話を申しておるわけでございますが、それらについてただしましても、現在のところ、まだはっきりした数字をつかんでおらんというのが実情でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 このことにつきましては、同じようなことを繰り返して申しませんが、災害の調査をいたしまして感ずることは、農業関係の被害でありますとか、あるいは建設省関係の被害でありますとか、あるいはこういう人命関係のもの、こういうものは、非常に正確に迅速に自治体で調査が行き届いておるのです。行きますと、国会といいますか、各町会議員が調査にも行っておりますが、行けば、すぐにそれはもう報告をするんです。ところが、行って報告が一番不十分なのは、文部省関係の被害の報告が一番不明確というか調査不十分というか、どうも落ちてしもうて、文教関係の被害については、場所によりますと全然報告も受けないというぐらいに盲点のようになっておる感じがいたすのであります。これは、今局長のお話しになったように、文部省から出向いて行って調べるとか、来た人に聞いてみるというようなことではだめなんでありまして、平素から災害があったときの調査の仕方につきましては、あるいは警察関係でありますとか、市町村長でありますとか、あるいは県でありますとか、そういう下部組織を持ち、そういう機構を持っておる所と十分な連携をとっておいて、災害が起ったときには文教関係の被害につきましても一緒に計上されるとか、一緒に報告をされるとか、それも一緒に調査をされるというようにされておらないと、文教関係だけはなんか取りのけものになってしまって、文部省から行かないとわからないとか、文部省が教育委員会に指導しないと報告がこないとかいうようなことは、どうも少し私どもが感じましても不十分、そこにまことにまずいものがあるのじゃないか。従って、対策を立てるにもどうも手おくれをするというような感じがいたす。私は全般的にこういう点について、災害のあとの調査とか、こういう対策について、もっと迅速に、他の府県とか市町村の対策を立てる被害調査をされるのと同じように、迅速にやられることについて、将来何らかの御見解があるか、文部大臣から一つお聞きをいたしてみたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 吉江委員のお話、ごもっともと思います。災害の場合には、まず第一に人命の、あるいは人に関する重軽傷等の被害の状況をつまびらかにしなければならぬということはその通りであると私は考えまして、私どもも地方から来た者に特にその点をまっ先に伺ったんでありまするが、その点は幸いに学校が休みであったというような関係等で、幸いにして何ら被害がなかったという報告を受けておるわけであります。  ところで滋賀県でありましたが、県の当局並びに市の当局の方にも会いましてその点を聞きましたが、その場合もそういう被害は人命にはなかった。  お話のように、これは単に自治庁や警察その他関係から報告を受けるということだけにとどまらず、その場合においては一切一緒に報告されるから、文部省関係としては特にこれこれという報告は出てこない。そういうような場合に、そのままにしておくことは念が入らぬではないかというお話でございますが、全くその通りであると思います。私はきょう監理局長に話したいと思っておりました際でありましたが、あすこの場合も、川の水面より低い所に相当多数の部落があって、それが水びたしになっておって、それが水のかい出しに相当骨を折っているが、なかなか急速に運ばない、泥水になっておってなかなか急速に運ばないということを聞いております。そういうことでありまするならば、学校が始まるについてはやはり学童の難儀をすぐ想像できるのでありまして、これらのことに対しても即時にしかるべき手を打って、調査して災害対策を講じなければならぬと考える次第でありまするが、今直ちにどういう方法でやることが最も迅速であり、かつ適切であるかということについては、まあちょっと考え及ばないのでございますが、いずれにいたしましてもそういう措置をとるべきであると、まあ考えておるわけでございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 次に、今大臣が応急の問題について、私が質問しなかったんですが、お触れになったので、今局長がとった対策をお話しになったんでありまするが、その中で恒久的な復旧の対策と応急的なものに分けまして、すぐに授業が開始になりまするときに際しての、そういう応急、急を要するところの対策としては、学校の校舎が流れたり、あるいは校舎が全壊したり、あるいは学校の屋根が飛んだり、あるいは学校が水びたしになったり、いろいろな災害を受けておるのですが、そういうものに対して一応応急的な措置としては、もう少し詳細にどういうような措置をさしておられるか、その応急措置についてまずお話をいただきたいと思います。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) まず、校舎の被害についての応急措置でございますが、これは学校が夏休みが終りまして授業を始めるときになりますと、やはり窓ワクを入れるとか、あるいは屋根を修理するとか、あるいは土砂が入ってきておりますものを排除するという必要が生じてくるわけであります。これはやはり一々被害に対する復旧の国の予算のワクを待ってということでなしに、一応応急修理をそれぞれ自治体で願って、あとから校舎の災害復旧に対する補助金の申請をしてもらって差しつかえないということで従来やっておりますので、そういったふうに各都道府県の教育委員会を指導いたしておるわけでございます。なお、教科書につきましては、先ほども申し上げましたように、御承知のように災害救助法の適用になりましたところにつきましては、救助法でこれの流出いたしましたところの教科書を無償で給与されることになっておりますし、その災害救助法の適用になりません地域につきましては従来教科書協会の方でそれぞれ発行所にそれぞれの学校からの報告に基きまして、教科書協会の方で発行所に連絡をいたしまして、この流出した教科書と同じものを被災の児童生徒に給与するということになっておりますので、そういった指導を関係の都道府県の教育委員会にいたしておるわけでございます。なお、これに従来——今回の山梨とかあるいは長野県という府県は比較的災害の、まあいわば言葉は悪うございますが、経験が少いものですから、九州地帯あるいは四国地帯寺の被災の場合に比べまして事務処理の方法が多少おくれておるわけでございまして、その点につきましては関係の府県に対して私どもといたしまして十分指導をし、また助言をしておるつもりでございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 まだ抽象的でありますので、それじゃ具体的に申しまして、屋根が飛んだとか、まあ校舎全体が流れてしもうた、あるいは倒壊したというのは、これは非常に恒久的な方の対策に入るかと思うのですが、今度は非常な風速四十五メーターとか五十メーターとかいうようなひどい風であるので校舎がだいぶいためられておるのが多いのですが、その校舎の応急修理を市町村にやらした場合には、その補助の費用というものはどれだけのものを文部省で見てやるのですか。それは全部修理に要ったものを全部見てやるのですか。その点はどういうように指導されておるのでしょうか。修理に関するものからお尋ねします。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 公立学校の施設につきましては、これは施設の災害復旧費国庫負担法という法律がございまして、それに基いて修理費の三分の二というものが国から負担されるという制度になっております。ただ従来、たとえば屋根がわらが一枚飛んだとか、あるいは窓ワクが二、三枚はずれたというような小さい小災害につきましては、これは具体的に申しますと、一件当り十万円以下の修理というものにつきましては国で負担をしないという制度になっておりますので、微細な災害についてはこれは適用されない。しかし、たとえば校舎の屋根がわらがかなり飛んでしまった、あるいは窓のガラスが相当並んで破損してしまったというようなものにつきましては、先ほど申しましたように国で負担金が出るということになっております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 今、修理については指導をして応急にやらしておるというお話がありましたので非常に安心といいますか、喜んで聞いたのですが、今のお話でありますと、十万円以下ならば、これは国庫では見ないのだと、こういうことでは今言ったような屋根の修理とか、窓の破壊とか、こういうものは十万円以下のものが相当あると思うのです。すると、これは結局指導しておっても国の方では何も見てやれない。結局、自治体だけに、その修理を負わしてしまう、こういうことになってしまう。指導しておるというなら、あるいは応急的に措置をさしておるという話があって、一応何か見てやってもらえるのかと思えば、十万円以上でないと見てやれないというのでは、実際についてはあまり御利益はないのじゃないか。公共の土木施設のような、河川とか堤防とか橋梁とか、ああいう大きい場所が倒壊したときには、これは十万円以下のものはもうたくさんあります。だから、そういうようなものについては、これは十万円というような限度もやむを得ないかと思うのですが、学校というような、まあ言うたら堤防とか橋梁とかというものから比べますと、額ももっと低いものについて一様に十万円以下は見ないというようなことに文部省が同意されておるというようなことは、これは文部省の施設の災害と土木災害と一緒にしてしまうようなもので、大きな土木災害なら十万円以下のものはこれはうんとありますから、こういうものは起債でも、それからあとは交付税ででも見てやれる。こういうやり方で自治体の財源をカバーしてやる方法があるのですが、文部省の十万円以下といえば、これはもうみんな市村町の負担に全部なってしまうのです。そういうような、十万円で切るというようなやり方については、私は少しお考え直しを願いたいのです。そういう点についてのお考えはいかがでしょうか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 確かにそういった面もございます。ただ、この公立学校施設の災害復旧費国庫負担法ができましたときに、いろいろそれらの点につきましても自治庁等とも折衝があったのでございます。たとえば非常に、まあ雨はそれほどではなかったかもしらんが風が非常に強いというので屋根がわらがいたんだというような場合に、ただいま御指摘のようなことも起り得るわけでございます。大体の筋から申しますと、たとえば建物について十万円、あるいは土地について十万円というのが現在の制度でございまして、それに満たないような場合にはまあ大体市町村の財政力でやれる場合が多いし、またその場合にはいわゆる災害の起債でできるだけこれを拾っていくというのが、従来と申しますか、現在までの建前でございます。こういうことにつきましても確かに一つの御意見もあろうかと思いますが、一応私ども現在までの、たとえば二十八年以来の災害で実際の状況を見て参りまして、大体十万円以下の場合には起債でやってやれるじゃなかろうかというふうに見て、現状でまあ一応私どもはやっていけるのではないか、もししかし、そういった面で非常に大きな不都合が出てきますならば、関係の省庁とも連絡をとって将来それについて検討をしなければならぬと思います。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 もう少し学校災害について親切に見てもらいたいと思うのですが、これは大きな土木災害などと一緒に見て扱っておられるところに私は不十分さがあるのではないか。学校のようなどちらかといえば、デリケートなああいう建物というもの、ああいうものについては大きな土木災害と同じようなワクで補助を打ち切っておるというやり方、これは再検討を、文部省自身に積極的におやりになってもらいたい。土木災害でも十万円以下を切るのは少しひどいじゃないかというので、もっと額を下げろということは地方で非常に声が起っているのです。そういうところにもってきて、文部省が土木のうしろをついてきて、いつも十万円でよかろうということでやられるということは、少し積極性が足らぬというか、災害に対して不親切だ、学校の施設に対して不親切だ、そういう感じを抱かざるを得ないのです、地方を回ってみて……。これを要望しまして、もう少し学校災害について国庫補助を見てやるように努力をお願いしておきたいと思います。  次に、応急の話を今聞いたのですが、恒久的なものについては、それでは校舎が倒壊したとか流出したとか、こういうものについてはどういうような処置を今なさろうとしておるのですか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) さしあたって校舎が流失したりあるいは倒壊いたしましたような場合には、たとえば一時的には寺院その他の建物を借りて、授業を再開するということになろうかと思います。やはり本式にその校舎をもとのように復旧するというのが原則でございまして、それにはやはり私どもといたしましては、予備金なり追加予算でその財源を確保して、できるだけ早くもとの校舎を復旧するようにしたいというふうにいたしておるわけでございます。  従来大きな工事につきましては、これは従来の例でございますが、小修理と違いまして大きな工事の方は、大体二カ年間に復旧する。土木工事その他につきましては、三カ年間で復旧するという例がございますが、学校の校舎につきましては最大二年で復旧するということで、よその公共事業に比べて、やや速度を早めてもらって校舎を建築しておるような状況でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 今度はそれじゃ校舎の復興についてもう少しお尋ねしますが、校舎を復興するときに今の答えですと、もとの通りに建てるようにというお話であったんですが、これは校舎が倒壊した場合に、旧校舎の規格そのままのものを対象として、国庫補助をお出しになるのですか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 災害復旧の場合におきまして、国が復旧費を負担いたします場合には、建前といたしましてはもとの原形に復旧するということが原則でございまして、原形復旧ということが非常に困難である場合には、従来よりも、あるいは原形復旧が不適当である場合には、改良復旧をするということがあるわけでございます。従って、一応建前としては原形復旧をするという原則になるわけでございます。ただこの場合に、法の建前といたしましては、従来この小中学校の整備につきましては、一人当りの基準というものがございまして、その基準に比べて従来、たとえば災害を受けた学校の校舎が非常に大きなものであるというような場合には、建前といたしましてはその基準に従った復旧坪数を国の負担で見るということになっておるわけでございます。  ただ、これにつきましては、いろいろの事情でそういったことではどうしてもおさまらんというような場合には、特別にその基準のワクをはずしましてもとの原形に復旧するということの例も、過去にあったわけでございますし、それぞれの土地の事情によりまして、それらにつきましては十分検討して参りたいと思っております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 今のその御答弁も、最初は原形復旧をするように認めておると、こういうお話で、原形復旧に必要な経費の三分の二を文部省がごらんになるのかと、こういうように聞いておりますと、あとになってみて、一人当りの基準がきまっておるので、その基準の範囲内で認めるので、それ以外のものは認めないのだというようなお話の、訂正のような言い方が出たのでありますが、そこで最初に復旧をする場合には、原形に復旧をするなら、原形復旧の金額に対して、国庫負担法できめてある三分の二を見てやるのか、それを見てやらずに、この最も市町村財政の逼迫しておる際に、もとのものを作れという指導をしておいて、そして文部省が三分の二を見るのは、その全建築費、全経費の三分の二ではなしに、そのうちの一部分の三分の二しか見ないというようなやり方は、インチキなような感じがするのです。ですから原形復旧を指導されるなら、原形復旧をしなければ児童が収容できないというような、そういうような校舎を復旧さすときには、その経費全額のやはり三分の二を国庫が見てやらなければ、必要なものは市町村に建てさせておいて、補助を出すときは三分の二というが、対象になるものは全額でなしにそのうちの一部分しか見ない。こういうようなやり方では、学校の建築の復興ということもおくれる一方であり、また町村としても非常にこれは重い負担を負わされることになる。そういう点について必要な校舎の復旧については、その全額について三分の二をみんな見ると、こういうような方針をきめて、はっきりその御指導を願いたい。まあいわば山梨や長野は事務になれないから、指導をしておるとおっしゃっておるから、大へんありがたいことでありますが、その御指導はどういう御指導であるのか、その一部分のものだけに三分の二をやるのだという御指導になっておるのか、全部の復旧をやり直す、原形復旧をしたものに三分の二をめんどうを見てやるように御指導になっておるのか、その御指導になっておるやり方を一つここで御説明願いたいと思うのです。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 私の説明の言葉が足りませんで、多少食い違っておりますが、私が原形復旧と申しますのは、たとえば従来木造の校舎であったものを改良復旧で鉄筋で建てたいというような場合には、大体木造の校舎にはやはり木造を建てる、原形に復旧するというのが原則であるということを申したつもりでございまして、規模の問題ではなかったわけでございます。木造の校舎で災害を受けた場合に、やはり木造の校舎で復旧をするというのが原則である。この場合は前の校舎が一人当りの基準以上に——校舎の規模が大きくて基準以上に持っているというような場合には、従来公立の小中学校の整備の点からいいまして大体やはり基準まで国が負担を見るというのが従来の原則であったわけでございます。ただまあそれぞれの土地の状況によりまして、どうしてもやはり基準以上に大きな校舎を建てなければならぬという理由があれば、その点につきましても特別に見た場合がありますので、そういったそれぞれの土地の状況によりまして、特にそういった事情がありますものにつきましては、その規模の点につきまして、前の校舎と同様な規模のものを建てるように努力をいたしたい、こういうつもりでお答え申し上げたつもりでございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 今の話で二つの問題が出てきたのでありまして、私は規模の方の説明をおもに聞いておったのですが、今度は構造の方の問題が出てきたのでありまして、それでは今度構造の方でお聞きをするのですが、前は木造であった、だから今度は復旧する建築も木造の復旧に指導しておる。これはすでにもう考え方からして私は少しどうかと思うのでありまして、もう土木事業でもみな原形復旧に指導しておったのですが、ところが前の木橋のところを、前のように木橋をかけてみても流れてしまうというようになって、川の橋は改良復旧で、これはもう永久橋に直すとかあるいはまた橋の高さも変えるように、そうした災害に耐え得るような改良した公共施設に今は指導しておる。それを、文部省が校舎は木造であったから木造でなければならぬというような指導をされるというのも、これはちょっとどうかというような感じがいたすのでございます。こういう方針につきましては一つ文部大臣から、建設省でも改良復旧で木橋を鉄筋の永久橋に変えてもいいように指導されておる今日、文部省においても、木造の建物であったからといって、木造でなくても永久の建築に直すことに対しましても認めて、それだけのものを建てれば、市町村も三分の一なら三分の一の負担をしなければいかんのだ、それをしも負担をして建てようというときに、その三分の二は国庫で見るというような方針をおとりになる意思があるかどうかということを文部大臣にお聞きいたしたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 災害の場合に木造の校舎が倒壊して、それが復旧するについて、原形復旧ということは事実においても至難なことだと思うのです、原形復旧ということは。ただし、現在でも学校は台風の多いわが国において十分そうした災害に耐え得る強靱な校舎を建てていきたいというのが、私は当然の考えのように考えるのであります。しかしながら、国事多端でありまして、現在も新校舎に改めていくという場合に、われわれの気持といたしましては、むろん鉄筋コンクリートにしてしまいたいという気持は多々あり、また地元でもそういう要請が強いのでありまするが、まだ今のところでは、全部これをコンクリートにしてしまうということにまだなっておらないように承知いたしております。しかし、方向といたしましてはおっしゃるように、なるべく強靱な風水害に耐え得るようなものをもってこれにかえるという方針でいきたいと思います。そのときに必ず三分の二の補助を与えるかということに対しては、なお研究しなければならぬと思いますが、方向としてはおっしゃるような方向に進んで参りたいと思います。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 非常に文部大臣も慎重なお答えでありまして、全部学校が今度原形復旧をやるときに永久建築に直すというのではないのでありまして、倒壊や流失したといっても、そのうちのごく一部なんで、その一部の学校が、常時災害を受けるような場所にある校舎、あるいはそういう地の利の悪い所のものがたまたま風水害を受けて、こういう機会に将来災害に耐え得るような建築にしたいというのが全国の校舎のうちのごく一部のものなんです。しかもそれは、災害を受けたから町民も村民も費用負担をしてでもそういうようにやろうという機運が動いているのです。そういうところのものにも、まあ月並みのようなお考えでなしに、予備金からお取りになれば、災害の予備金は相当あって、ほかの方に回すのは何百億、何十億というようなものが回るときに、学校の方に回ります災害の復旧費というものは、これは何千万、まあ億になりましても大したものではなかろうと思う。それをあまり慎重にお考えにならずに、そういうような、たまたま悪い場所にあって、水害や風害にあう校舎を、今度罹災しながらも町民が恒久建物に直そうというような、教育に熱心な町村の建築に対しては、その三分の二ぐらいをごらんになっても、国の予算から見れば私は大したものではなかろうと思います。そのくらいのことは、局長であればそれは事務的に御答弁になってもやむを得んと思うのですが、大臣であればそのくらいのものは、もう恒久建築に言うてきたら、おれは引き受けてやる、その三分の二は出してやる、これくらいのことはおっしゃってもらっても、文部大臣も災害地御視察になっておらぬようですが、実際災害地を御視察になってそういうように教育でみんなが苦しんでおるところを激励していただければ非常に文教方面でもみながふるい立ってくるのではないか。ぜひとも今のような慎重なお答えでなしに、予算としましては大したことではないので、どうせ予備金も出し、足りなければまた追加予算も出すのでありますので、そういう校舎の永久建築に対しましては、ぜひとも改良復旧というような点で、地元が負担するといったようなところに対しては、それだけのものを認めてやっていただきたい。重ねて一つ文部大臣のお気持をお聞きいたしたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) お話よくわかります。それから町民の気持も全く私もわかっておるつもりであります。ですから、せっかくその方向で努力いたします。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 そこで先ほどに戻りまして構造の問題が出たものですから、ちょっと構造の方に入ったのですが、規模の問題で、局長はやはり一人当り幾らというような規模について拘泥されているような答弁が先ほどあったのでありますが、原形復旧、木造なら木造にいたしましても、あるいは永久建築にいたしましても、前に必要であるとして校舎が建てられておったその校舎を、原形復旧いたしますときには、そういう一人当りの率、これは建てますときにはそういうことが適用になるのもやむを得ぬと思うのですが、災害で今度はやられてしまったあと復旧するには、一人当りの率というようなことを適用せずに、復旧して建築しますところのその校舎全体に対しての三分の二を国庫で見る、こういうような適用の仕方をぜひともしてもらいたい。そういうことにつきまして重ねて、これは局長は無理かと思いますが、もう一度局長の御所見をお伺いいたします。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 個々の校舎の復旧費につきまして、一応のとにかく基準がございまして、現在までのところ、児童生徒数に児童生徒一人当りの基準坪数をかける、これによって出てきたところの数字が国庫負担金の算定基準になっているわけです。ただ従来も、場所によりまして特別の事情のありますものにつきましては、こういったものを越えて出たこともございますので、いろいろ事情のある市町村につきましては、その事情をよく聞きまして、私どもの方といたしましても、できるだけ市町村の御希望に沿うように努めたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 ちょっと今のところの関連。今、吉江さんから話の出ている問題、やはり非常に重要な問題で、事実困っている点なんです。で、これは一般的にいえば、すし詰めを解消するとか、あるいは学校の施設をよくするというようなことから、積極的に各町村が校舎を建築をしたのにかかわらず、それが災害を受けて、非常に被災をされたのにかかわらず、基準の坪数よりよけいに建ててあるからそのところはめんどうを見れないというようなことになってしまって、非常に矛盾を地元で感じているわけです、この点については。そこで、やはりこれについては非常に問題があって、これは文部省が政令できめていることなんですから、やろうと思えば政令を改めることができるような状態にあるわけです。そこで、私は、こういう問題についてはやはり再度検討する必要があるのではないかということを申し上げて、その御意見を聞くと一緒に、それから、こういう施行令の第一条による基準の問題が出ているわけでありますが、こうなってくると、たとえば今度のこの台風等で災害があった場合には、災害のない所の坪数を寄せ集めて、それが基準坪数より以上なら、災害があった所が各所にあってもこれは災害の負担はしないというふうになるんですか。そこはどういうふうに実際をおやりになっているのか。この二つの点についてお尋ねしたいわけです。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 従来、公立学校施設の整備につきましては、ただいま御質問の中にもございましたように、被災時の児童あるいは生徒の数に一人当り基準坪数をかけたものが最高限度になる。従って、その基準以上に校舎を持っておって、その校舎が災害を受けたという場合には、国の負担金の計算としては、もちろんそれ以上のものを建てちゃいかぬというわけではございませんけれども、国の負担金の計算としては、一応最高限度としてその算定基準を適用しているわけでございます。これはもちろん文部省の政令でございますけれども、関係各省十分検討した上で作っておるものでございまして、文部省の自由にこれは取りかえ得るというものではございませんけれども、ただいま申しましたように、実際の状況によりましては多少そういうものを緩和しておりますが、なお将来そういったものが改正になるということになりますれば、やはり将来の問題として検討して参らなければいかぬと思います。なお、お尋ねの後段の場合でございますが、大きな校舎の一部に災害があった、災害のない坪数を合せると基準以上になる、という具体的の私ども実例にぶつかったことは実はございませんので、どうであるとはっきりお答えできないわけでございますが、もし、ただいまお尋ねのような点が実際にございますれば、災害のない坪数だけを集めてそれが基準以上になるということでありますれば、国の負担金としては、災害復旧費の負担をしないということになろうと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 それはとんでもない話だと僕は思う。これは今度、私の県あたりでも、突風で非常に屋根をやられたり、かわらをやられたりしておるわけであります。相当その町では熱心で校舎をたくさん建てているわけですが、その校舎の中の屋根をやられた所、ぶち抜かれた所を除外をして、健全な所だけを坪数を合せて、それが基準坪数以上だから、その災害を受けた屋根や、あるいは破損したものは負担の対象にならない、そんなばかなことは私たちはないと思うのですが、これは今、局長はそんなことを言われたので、そんなばかなことはなしに、そういう場合には、政令にも第二段のところに特別の場合のことを規定されておるので、そういうところについては実情に即しておやりになっておると思っておるのですが、この点はどうですか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) たとえば今のお尋ねの例のような場合、屋根が飛んでしまったというような場合は、これは屋根が飛んだといいますか、かわらが飛んでしまったというような場合は補修でございますので、そういった場合には、実際の被害の状況に応じて修理をいたしておるわけでございまして、たとえば校舎が半分倒れてしまったというような場合には、やはり基準坪数というもので計算していっておるわけであります。ただいまの御設例のような屋根の修理というような場合には、全部を対象としているわけであります。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 私が先ほど尋ねておりましたことを松永委員からも尋ねたようですが、この基準の坪数を計算しますと、    〔委員長退席、理事松永忠二君着席〕 やられた所が実は教室であって、教室が流れてしまった、教室が倒壊してしまった、しかも、校舎全体の自転車の置き場とか便所とか、いろいろなものをみな計算しますと、大体基準坪数には一ぱいになっておる。ところが、校舎を今度建てる、学校の教室がやられた、教場を建てるのにもう一ぱいになっておるから、基準坪数一ぱいだから国庫補助はしない、こういうようなことはしゃくし定木みたいた感じがする。でありますから、先ほど改良復旧をほかの省でもやっておられるようですが、運用が相当動いておるので、文部省だけが固く旧来のものをお守りになっておるとおくれてしまう。よそが運用の妙を発揮しておるときには、文部省の方が建築のときにそういう基準でおやりになっても、災害を受けたときに、校舎なら校舎は原形復旧を認めてやろう、三分の二を認めてやろう、あるいは改良復旧でもよろしい、こういうようなところまで踏み切って、その予算を文部省から大蔵省に強く要求されるように持っていかなければ、文部省が消極的におやりになっておったら、とても学校の建築は復興再建することはちょっとむずかしい。こういう点について一つもう一ぺん文部大臣の御所見をお伺いしましょう。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 原形復旧ということは、これは災害の場合には事実においてはやるようになるだろうと思います。そこまでは。ところで、今監理局長のお答えの通り、それは一定の制限があって、それに見合って復旧するという場合には補助の対象にならぬというお話は、これも私はもっともだと思うのです。役所としては、そういう規定を無視してやるということは困難であろうと思います。けれども、いろいろの実例、個々の具体的の事例については、これは十分調査して、そうして実情に沿うて復旧をはかっていかなければならぬ、かように考えます。その場合には、お説のように強く文部省として要請をしていけるように方針をもって進んで参らなければならぬ、かように考えます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 文部大臣も気持はおわかりになっておるようでありまするが、しかし、これは具体的なものを見てそのときにきめる、いわば文部省の査定される人の見方、感情、気持でその国庫補助の対象になったり、あるいは対象にならなかったりするということは、私は、行政といいますか、としては適当でないと思う。だから校舎なら校舎、教室なら教室という場合には原形復旧をするときには、それは基準坪数がありましてもこれは建築する場合はともかくとして、災害にあって流れて、その校舎を建てなければ児童の教育ができないというときに、必要な坪数の校舎を建てるときに、また前の基準坪数を持ってくるということはやめて、教室の補助については全額の三分の二を補助するというように、文部省がそういう方針をおとりになって直していかなければならない。それを前のように拘泥されておると、建設省あたりではどんどんと違った新しいやり方で橋もかけたりするときに、校舎ばかりおくれてしまう。しかもほとんど、考えようによると、計算の仕方によると、教室の補助が得られなくて全額全部市町村の起債に待たなければならぬというようなことでは、校舎の復旧も非常におくれてくるんじゃないか。こういうことは文部省としてお考えになって直されれば、別に法律でやらなければならぬことでもないし、私はこれは適用面積の扱い方だけを省でおきめになればいいのじゃないか。そういうところをもっと罹災者の立場をくんで親切におやりを願いたいと思う。災害調査なんか私も今度参りましたが、長野、山梨におきましても非常に公務員が熱心に罹災者の気持になって助けておりまするところもありまするし、また行ってみますというと、しゃくし定木に、土砂が流れてきて、その土砂が自分の家に一ぱい入って道にも入ってくる、一ぺんだけそれを排除するのは見てやるが、二度目の砂は見てやらないという、しゃくし定木のところがあるのです、公務員は。これは流れてきた土砂は、知事に話せば何べんでもやってくれる、すぐわかって公費でやってくれるのです。文部大臣としてそういうところがおわかりになれば、校舎の復旧なんということは、坪数というものにこだわらずに必要な校舎を、つまり教室を再建するときにはその全額の三分の二は見てやるというふうに強く天下に表明でもしてもらって、大蔵省に要求でもしてもらって、予備金を取ってもらうというようにぜひともお願いいたしたい。これは大臣の政治的な御答弁、あるいは方針としてそういうようにお進みをいただきたい。    〔理事松永忠二君退席、委員長着席〕

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 一つの規則をこしらえるときには、あらゆることを予想してこしらえるということもできない場合があると思います。従って規則の特に予想し得なかったような新しい事態が漸次出てきた場合には、これにやはり合うように規則も変えていかなければならぬと考えるのでありまして、お話ごもっともと思います。せっかくそういう方針で参りたいと思います。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 今度は文化財関係で少しお尋ねをしてみたいと思います。  重要文化財でだいぶ被害を受けましたものが各県にあるようでありまするが、こういう文化財の被害というものがここに出ておりまするが、これを今度は修理するといいますか、原形復旧するというのには、ここに出されております被害額に対しまして、この復旧しまする費用というものは、この被害額というのがその復旧の額と同等に見てよいのでありますか。それを原形復旧しまする額というのはどのくらいになるものか。この表はどういうように説明していただくのでありますか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) ここに被害額と出ておりますが、大体におきまして被害額を調査いたしまして、さらに実際これを修理いたしますにはそれではどれだけ金額がかかるか、どうしたらいいかということになるわけでございますが、私どもでいろいろただいままでの調査によりますというと、まだはっきりした数字はとれませんが、ここに現われております被害額と、実際に復旧に要する額とは大体において一致しておる。多少例外はございますが、ただいま詳しい数字は持っておりませんが、大体においてそう大した変動はない、かように考えております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 そうしますと、ここに群馬県の、何と申しまするか、貫前神社本殿というのですか、これは十万円、こういうように出ておりまするが、この貫前神社の本殿を復旧しますのに、大体十万円かければ本殿が復旧される、一応そういうように解釈しまして、この場合はこの文化財方面ではどれだけの補助といいますか、国の方で見ていただけるのですか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 大体におきまして復旧に必要のある金額の九〇%を補助いたしたいという考えで、文部本省の会計課の方にそれを要求いたしまして、それから大蔵省の方に予算を要求していただく、かように考えております。私の方といたしましては、できるならば九〇%希望しておるわけでございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 重要文化財等につきましては、国の方でできれば九〇%あるいは一〇〇%も見まして保存をはかるようにしていくのが私も適切だと思います。これにつきましての財源につきましては、これは一つのもう法制的にきまっておるのですか、それとも慣例的に今のようなパーセントをおっしゃっておるのですか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 大体におきまして文化財の修理の場合はいろいろ種類がございまして、重要文化財の中で、さらに建造物、あるいは絵画、彫刻等の美術工芸品でございます。それから別に史跡、名勝、天然記念物というのがございます。また別に無形文化財というのもございますが、それぞれの部門によりましてその補助の率は実は違っております。これは法律に別に規定したものではございませんで、すべて所有者が修理に関する費用を負担する、もし所有者が全額支出困難の場合には国から補助をする、こう書いてある。従いまして実際の所有者の管理能力あるいは財政能力等いろいろ調べまして、大蔵省と折衝いたしてその補助率をきめておりますので、文化財の種類によっても違いますし、それからまた個々の場合によっても多少違うことになっております。  今回の災害の場合には、私どもといたしましては別に災害のために、その復旧のために予備金を要求いたしております。この場合には、普通の場合と違いまして関係府県では相当広くやられているようでありますが、こういう場合には普通の場合と違って特に九割を要求いたしたい、かように考えておりますが、これも大蔵省の査定によりましてあるいは率は変ることになるかもしらぬと考えております。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 九割補助につきましては、先ほども申しますように、管理者あるいは所有者の力というものとあんばいされることもこれはまたやむを得ないと思いますが、現在重要文化財として、あるいはその他のもので保存されておりまするものは、ほとんどその所有者、管理者という者が自分の財力で維持管理しておるものは少いのでありまして、こういう国の重要な文化財に指定されておりますようなものにつきましては、その復旧に今お話しのように九割、あるいはものによりましたら全額も国で出しまして、そうして保存ができるようにおはかりを願いたい。このことにつきましては大臣も一つ力を入れていただきまして、文部省の予備金の支出にいたしましても、十分に一つ文教方面に予算をお取りを願いたいと思います。  大体私これで、文化財で終りますが、文化財関係の今度の被害に関係いたしまして、こういう場所に立木が相当あるのでありますが、こういう復旧をいたしまするためにそこに残っておりまする立木、杉とかヒノキとかいうような、こういうような立木を伐採しまして、それで財源の一部を補てんしようという考えが地元にややもすると起る。これは国で見てやらないからやむを得ずそういうような重要文化財の地域内にありまする天然自然の立木を伐採していくということも行われるのでありますので、あまりそういうような、立木にまで財源的な影響が及ぶことのないように、そういう面の配慮も特にしていただきたい、こういうこともあわせて希望を申しまして、私の質問を終ります。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 簡単に二、三の点お願いいたします。  この前の災害のときのように、局地的に非常に災害を受けているわけでありますが、今度は特別立法をして、できるだけ一つ国でめんどうを見ていこうという考え方も検討されているように聞いているわけでありますけれども、こういう点については、やはり今文部省として検討なされ、また内閣でも、閣議としてこういう問題について今後結論を出していくという方向で検討されておられるのか、その点を一つお聞きしたいわけなんです。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 公立文教の災害復旧につきましては、従来特別立法をいたしましたのは、西日本の風水害の場合と、それから、昨年の伊豆地方の狩野川地域の災害復旧の場合に例があったわけでございます。これにつきましては、西日本風水害の場合は被害額が非常に大きくて、六十五億という大きな被害額でございまして、一校あたりの被害金額もかなり大きくなっております。また、伊豆地方の災害復旧につきましても、これはそれほど大きな被害額ではございませんで、被害額から申しますと、約五億程度の被害であったと思います。公立文教だけでございますが……。けれども、その中で特に狩野川流域につきましては、非常に被害が深刻でございましたので、これについて負担率を引き上げるという法律を作ったのでございますが、現在までのところ、この台風七号につきましては、この一校平均の被害額、または被害の総額から申しましても、前二者に比べますと下回っておりますので、現在のところでは負担率を引き上るところまではいかないのではなかろうかというふうに私どもは考えているわけです。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 今、局長のお話しになったことはあれですか、学校災害のことについてでありますか、その他のほかの場合、公共土木の問題等については、やはりこういうことを考えられているけれども、公立学校についてはそういうことを考えていないということなんですか、全般的に政府としてはそういうことを考えていないということなんですか、その点を一つお聞きしたいわけなんです。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) ただいま私が申し上げましたのは、公立学校施設の災害復旧費でございまして、ただ、それ以外のいろいろな公共土木につきましても、私ども現在まで事務的に知っております範囲内では、そういった特に負担率引き上げのための特別立法をするというところまでは、現在のところ、まだ聞いておりません。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 大臣に一つ今の点についてお願いをしておくわけでありますが、非常に簡単に今局長は答弁をしたわけでありますけれども、問題はなかなか大きな問題だと思う。長野、山梨等、あるいは局地的でも、静岡の地方においても、今度の特別立法を要請する声というのは関係の知事の間ですでに関係方面に要請をされているわけでありますし、またそういう必要を強く感じているわけです。そういうことがまああった場合に、特に公立学校については額が少いから必要がないというような考え方については、これは被害を受けた町村の財政の実情等を考えてみないとやはり問題があるわけでありますから、そう簡単に答弁をされたりなんかしないで、とにかくそういう場合に、特に公立学校を除外をされるということのないように、大臣として考えていただかなければいけないし、またこういう点についてはなお十分に検討されて、関係の各県の要請を十分に慎重に聞かれた上で方向をきめられるように、全体の閣議としてもそういう方向に努力をしていかれるように。特に大臣にその点について要望をするわけでありますが、大臣の御答弁を一つ願いたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) お話のように、私といたしましては、努めて地方当局の意見も傾聴し、それを基礎にして適切なる方針をとっていかなければならぬということは、お説のように同感でございます。また、他の点につきまして監理局長からお答えになりましたけれども、今までのところではまだ今度の風水害に対して特別の立法をする必要あるかどうか、風水害をさらに近い将来に予想するわけではございませんけれども、今後また風水害でも出てきたような場合には、おそらくお話のようなことが必然的に特に考えられるのではないかと思うのでございますが、今のところでは予備金支出でもって対処していけばいいというような考えであると私は承知していますが、いずれにいたしましても、学校だけを特別除外されるようなことのないように心がけて、万全の処置をとっていかなければならぬと考える点についてはお話の通りであります。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 金を予備金から出すということではなくて、金額の問題のことではなくて、立法をして国庫補助の割合をふやすというような要望でありますから、こういう点については、まあ各方面からまた要請があると思うわけでありますが、今の大臣のようなことで、特にこういう場合に公立学校の施設災害の復旧が除外をされてこれだけが落ちるなどということのないように、一つ特に御努力をいただきたいと思うわけであります。  なお、そういうふうになって参りますと、社会教育施設というものについての復旧についてはどういうふうな考え方を持っていられるのか、局長の方からちょっとお尋ねしたい。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 従来、社会教育施設につきましては、学校の施設と違いまして災害復旧のいわゆる根拠法がないわけでございます。これにつきましては、予算措置として予算を要求したこともございますが、従来、たとえば伊豆の場合にも予算が認められずに来ておるわけでございます。ただその場合に、自治庁等とも話し合いまして、できるだけ起債で拾ってもらったというようなことがあったのでございますが、今度のことにつきましては、国の補助金でいくか、あるいは従来通り起債でいくかということにつきましては、今後十分その被害の状況等に応じて検討して参りたい、まあ私どもとしては、一番望みたいのは、やはり文化財等と同様に、国から補助金をもらうことができれば一番いいことと考えておる次第でございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 もう一つは、今度の災害の考え方なのですけれども、だいぶ局地的で、特にひどかった地域が非常に狭いというようなことから、割合にその対策というものが、何と言うのですか、十分に行き届かないというか、十分でない点が決してないわけじゃないと思うのです。たとえばお話の授業料の免除等、あるいは育英資金の貸付のワクを拡大するというような問題についても、これはやはり非常に地方も熱意に乏しいという点が実はあるわけです。特に私の県あたりでは、この前のときにだいぶ災害で高等学校の授業料を免除したということは非常に地方の財政の面に影響もあったということから、今度はそういう関係で少し考えてみなければできないというような気持も実は出ていないことはないわけです。しかし、被害を受けたものにとっては、同様な被害を受けているわけでありますから、こういう点については、被害の額の多い、少いということではなくて、実情を的確に見て、一つ必要な処置を講じてもらうように、特に今言った——先ほど説明のあった育英会、授業料の問題等については、積極的な指導をやはり文部省の方でとっていただくように、特にこの前もそういう点について十分な努力をされておるわけでありますけれども、今回も一つそういう点について格段の御努力をお願いしたいと思うわけであります。  それからなおもう一つの点を御要望申し上げたいのは、今のお話では、特別立法というような問題についてもまだ熟しておらぬようでありますけれども、私はやはり今後の推移によっては、必ずしもそれでいけるかどうかということについてはやはり問題があるのじゃないか。そのために臨時国会を開くとか、開かないとかという問題とは別に、やはり相当な局部的な被害を救っていくために、必要な措置が行われるというようなことがあり得ると思うのです。そういう場合に特に要望したいのは、適用地域のことです。災害が非常に局部的で、特にこれは私の県のごときは、台風のことでは吉原という市、あるいは沼津市という局部的な所に非常にひどい状況で、全般的に非常に広がっているということではないわけです。それから今度の一時的な豪雨の問題も、藤枝とか、島田とか、金谷という所に局部的に行われているわけです。どうも全県的な広がりを持っていない、地域的な広がりを持っていないということから、適用地域の除外を受けたりするような場合が多いのであります。こういう問題については、そういう事柄について地域の適用、あるいは先ほど申しました基準の問題を考慮をしていくという場合において、特に実態に即した一つ適切な措置を十分にお考えをいただきたいということを要望をして、局長にその点についての答弁をしていただきたいと思うのであります。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 最初の授業料減免策、あるいは育英資金の奨学生の採用の点でございますが、お話の通りだと思います。冒頭に、育英資金の奨学生の採用につきましては一応の御説明を申し上げましたが、授業料の減免等につきましても、教育委員会、または大学等に対しまして、できるだけ減免の措置を実施してもらいたいという話をいたしておりますので、私どもとしてはそれを見守っていけばいいというふうに考えておりますが、できるだけ誤まりのないようにいたして参りたいと思っております。  なお、後段の特別立法につきましては、先ほど大臣からお答え申し上げたわけでございます。その、もし特別立法を、他との権衡その他から、この国会にお願いをするという時期になりますれば、できるだけその適用地域等につきましても、実情に即したような措置をとって参りたいと思っております。  実は昨年の伊豆の災害につきましても、狩野川流域だけに局限するか、あるいはまあそれ以外にも伊東等のことがございまして、伊豆一円にするかということで、非常に議論があったわけでございますが、私どもといたしましては、その際、多少地域を広げる考えで、伊東等にもこれを適用したというふうにも思っております。できるだけその適用地域等につきましては、問題が生じます場合に、誤まりのないようにいたして参りたいと思っております。

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) よろしいですか。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 今質問がありましたが、その社会教育施設の被害に対しましては、まあ予算が取れなかった、今度も大体補助はないような趣旨でありましたが、この点につきましては、起債については、もうお打ち合せというか、自治庁の了解を得ておられるのですか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) この点につきましては、まだ補助にするかどうかということも、原局においてはまだ態度がきまっておりません。従来、まあ補助の要求を大蔵省にいたしましても取れなかったというような状況もございますが、できれば補助で復旧するようにしたいというのが担当の局の気持でございます。もしそれができない場合にも、何とかして起債だけはつけてもらいたいというのが、主管局の要望でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 これは強く一つ要望しておきまして、予算の要求——補助が出せるように御努力を願い、それが万一いれられなかった場合にも、これはまあ起債を許してやらなければ、公民館とか、こういうものは、とても町村自身の自己財源ではむずかしいだろうと思う。これはもう自治庁に話をして起債は必ず認めてもらう……。先ほど学校の施設災害復旧の場合にも、十万円以下の場合は考える。十万円以下の場合についても考えるということを大臣はおっしゃっておりましたが、これにつきましては、額を下げていただきますることをお考え願いますとともに、その下げられた以下のものは、十万が七万になりましても、あるいは七万以下のものというものは残るので、そういうものにつきましても、あわせてこれはもちろん起債に入れてもらうように交渉をしていただく、自治庁と話をつけていただく、こうしないと、これはむずかしいだろうと思います。一応ちょっとお考えというか……、よろしいですね。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 従来もこの一件十万円ということで、補助の限度といたしておりますが、その以下のものにつきましては、できるだけ自治庁としては拾い集めて、少額のものにつきましても起債をつけるという方針でおりますので、もちろん今後その限度を下げるにいたしましても、それ以下のものにつきまして、できるだけ起債をつけてもらうように努力をいたしたいと思います。

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) 速記をちょっとやめて。    〔速記中止〕

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) 速記を復活して下さい。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 文化財保護の問題で、天災による文化財保護の質問が出たのですが、私の方は文部省から資料が出ました八月十二、三日の豪雨及び台風に関する文化財保護ではなくて、人災による文化財の保護の点について一、二お尋ねしてみたいと思うのであります。大体三点ですが、ごく簡単に伺ってみます。  第一は、これは衆議院の文教委員会でも取り上げた久留米がすりの森山さんの問題であります。これは私も郷里でありますので、いろいろ調査してみたのですけれども、八月二十四日杉原技官が来福されて現地を調査しておられますので、その後の具体的な対策なりお考えなりができ上っているのじゃないかと考えまして、主として要望的な意見になりますが、——その前に、雑誌の載せるところによりますと、文化財指定の事務局の責任者が、久留米がすりの内容をよく知らなかったということを、あの事件の直後見解を発表していると言っているし、またもともと地元で指定を陳情してきたものだから、市や商工会でももっと何とかしてやらなければいけなかったのだ、あたかもこのことの責任が地元の責任であるかのような見解が披瀝されておりますが、この無形文化財の森山さんの死について今日までどのような措置をとってきてこういう事態になったのか、それから特に杉原技官ですか、来福後こうした無形文化財の保護について具体的にどういう措置を今後講じようとしているかお聞きしたいと思います。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 森山さんの死につきましては、だいぶ新聞にも出ましたし、御承知と思いますが、要するに久留米がすりの技術保持者の一人であります森山さんは、御主人も保持者でございましたが、御主人が病気のためになくなられて未亡人になった、その後非常に神経衰弱になられて、それで自殺されたといいますか、それにつきましてはいろいろ当時の事情なり対策を私どもの方で取り調べ、また検討いたしております。指定がだから御本人の自殺の直接の原因ではないにいたしましても、いわゆる指定されましたその織物を作ることに非常に責任を感じて、まあそれが自殺の一つの原因になったものとも考えられるわけでございますが、久留米がすりと越後縮、それから結城つむぎ、この三つの織物は無形文化財というふうに、その製作技術が無形文化財に指定されております。いずれもこの三つは、いわゆる団体指定といいますか、その技術の保持者が大ぜいいるわけであります。その中で何人かを代表して指定して、その技術の保持者ということにいたしております。その一人が先般なくなったわけであります。この三つにつきましては、いずれもすでにいろいろ機械生産の同種の織物が相当市場に出ております。しかもその方が安い、またどんどん売れるという状態でありますので、この手織りの昔からの製法でやりますところの織物につきましては、なかなか織物の売れ行きもそう多くございませんし、非常に製作が困難でございます。私どもといたしましてはこの工芸技術関係の無形文化財の保存の方策につきましては、それらの文化財によりまして作られました品物を国で買い上げるというふうにいたしております。しかし、この買い上げの予算もあまり十分でありませんので、昨年度は久留米がすりの場合にはたしか十反を国で買い上げたわけであります。で、今後の対策といたしましては、この三つの場合につきましてはいずれも製作費を、製作の原価を下回ってこれは売れるわけであります。従って非常に苦心をして作りましても作られた方は何ももうからなかった、それよりもむしろ損するわけでありますので、この三つの場合につきましては、特に製作費補助ということで、一種のまあ損失補てんのようなことを考えているということでただいまいろいろ計算いたしまして、来年度の予算にこの製作費補助ということで、無形文化財の保護のそれを一つの対策にいたしたい、かように来年度の予算案にこれを要求したいと考えております。  芸能方面では、ただいまやっております保存方策は、指定を受けました芸能を公開いたします。場合に、公開費に要する費用の一部を補助するというようなこともいたしております。また、後継者の養成という意味合いで、学校形式あるいは講習会形式の後継者養成施設を設けまして、それに対して補助をするというようなことも従来からやっておりますが、来年度の特に無形文化財の保存方策につきましては全面的に一つ検討いたしまして、もう少し十分に予算上の裏づけもぜひいたしたい、さように考えまして、ただいまいろいろ検討いたしているところでございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 大体よくわかりましたが、前年度ですね、十反ばかりの買い上げということですが、実際の費用としてはどの程度だったのか。  それから来年度の予算要求されている、これは単に久留米がすりじゃなくて、三つのものになると思いますが、製作費補助の予算要求の額ですね。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 昨年度は久留米がすりの買い上げにつきましてはわずか十万円ばかりでございました。で、来年度はそういう少額のことではとうてい目的を達せられませんので、先ほど言いました三つの場合の製作費の補助約七百数十万円でございましたか、これは実は大ぜいおりまして、この指定の保持者というのは。久留米がすりの場合でも、百数十名いるわけであります。それらの方々全部に相当な作品を作ってもらって全部に国庫補助を出すというわけにも参りません。実はそれだけの需要があるかないかわからないわけであります。本年度はそう中から適当な数十名を選びまして、そうしてこれは保存団体にその選定をお願いいたし、保存団体の責任でもって製作の責任反数をきめてもらって、それだけはぜひ一つこちらも責任を持って作ってもらう。また御本人も、そういうことで反数を制限いたしまして、義務として作ってもらいたいということで、計算いたしまして、約七百数十万円になるかと存じております。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 大体昨年度のことはわかりましたので、先ほど冒頭に申し上げました久留米がすりの内容はよく知らないまま指定したとか、あるいは現地の対策が不十分だったというようなことをどなたかが言ったとか言わないとかという問題については追及いたしませんので、今後文化財保護の精神に立って大蔵省とも十分折衝していただいて、こういった不祥の事態が再度起らないように十分努力を願いたいと思います。  第二の点は、これは報告を受けてあると思いますが、昨年度福岡県教育委員会より国立基幹病院の建設について意見書が出ているんですが、その際県の教育委員会は文化財専門委員会の意見を全く無視して、これを建設することを許可願いたいというような見解を付して、ついに中央の方においてもこれは許可された。そのために文化財専門委員会では、本県の文化財保護行政に及ぼす影響が非常に甚大であり、深刻である、従って今後こういった措置をされるにおいては、文化財保護の責任が果せないということで三十五人の専門委員が全員辞職をするという事態が生じておることは御承知の通りであると思います。この基幹病院の問題が福岡城の本丸、二の丸の整備、文化財保護を非常に困難ならしめたということも十分御承知であると思います。ところが、この事件の後に再び福岡市における土木事業として現形変更の申請がなされないまま、言いかえますと、文化財保護の立場が全く滅却されて、その失対事業によるところの福岡城壁上の土塁がこわされてあとになってこれが鴻臚館の跡で、あるいは福岡城地に重大な影響を与えたというので問題になり、教育委員会あるいは市当局が非常に窮地に陥っておるという状態です。そしてこれも御承知と思いますが、こうした状況の中で現在福岡城址の一部に建設されておるところの福岡大学においては、薬科大学建設の申請を出して、現在の校舎を改築して新たに薬科大学として建て直すという申請をし、すでに現在では福岡大学においては九月より全生徒を七隈の本校の方に移転さして建築にかかるといっております。このように福岡城址あるいは鴻臚館跡等の重要な文化財が教育委員会の手によって基幹病院設置が進められ、賛成され、あるいは福岡市当局の手によってこうした事態が生じておる、こういう諸問題に対して福岡城の本丸、二の丸のメディカル・センター建設で、干潟委員長初め三十五人の全員が辞職したという事態の後に再び福岡市あるいは福岡大学の、これは現状維持ではないけれども、現在の校舎を改築して新たに薬科大学を設置するというような文化財保護、福岡城址、鴻臚館跡の史跡維持について重大な支障があるという事件が次々に起っておるのに対して、現在までどういう指導、対策をなされたか、お聞きしたいと思います。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 福岡城址は、すでに史跡指定の以前に相当まあ建物などが建ちまして、あるいはグラウンドができるというようなことで相当に原状が破壊されておったわけであります。これはずっと軍の方がたしか持っておった関係もありまして未指定でありました、指定をいたしました際にはすでにそういう状態になっておった。私どもの方といたしましては、今後はぜひこの福岡城址をできる限り環境整備を行いまして、そうしてできる限りもとの城址にふさわしいものにしたいと考えて、いろいろ市当局とも常に打ち合せをいたしておるのであります。お話の基幹病院の問題は、これは厚生省が国立のメディカル・センターを作るということ、国の施設であります。厚生省と私の方と相当長い期間にわたりましていろいろ打ち合せをいたし、ついに福岡城址の一隅にそのメディカル・センターを作るということに私の方で同意いたしたのであります。ただし、その同意の際には、現在城址にあります病院がございますが、国立病院、それはそちらの方に統合するということでございますので、その跡はたしかもとの本丸のあったところということでありますが、それをすっかり整備いたしまして、そうしてほんとうの公園にする。そうなれば、その部分は少くも福岡城址の復元が一部でありましてもできるわけであります。それでまた他に適地はないかということでいろいろ折衝いたしましたが、諸種の事情でやむを得ずその城址の一隅にそのメディカル・センターを作ることに同意いたしたのであります。その際、教育委員会当局と、それから県の文化財専門委員会の意見を聞いて、教育委員会当局の方は病院設立に同意いたしまして、そうして県当局の正式の意見として私どもの方に申請して参った。従いまして、厚生省といろいろ打ち合せまして、私どもの中央の文化財専門審議会に諮問いたしまして、これは認可したわけであります。しかるにその後ただいまお話がございました、あるいは薬科大学の問題ですか、その他市当局によって取り計られたというようなことをただいまお伺いしましたが、私はその後の二点の問題につきまして本日ただいま詳細に承知いたしておりませんので、これはさっそくに一つ県当局と十分打ち合せいたしまして、事情をつまびらかにいたしまして、できる限り、この史跡の保存に県当局も十分な一つ力を尽していただくように打ち合せをいたし、こちらとしては誤まりなく処置いたしたいと考えております。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 まず第一番の問題は、先ほど時間の関係がありますので簡単に申し上げましたが、根本の問題は文化財専門委員会があなたがおっしゃったように、かりに病院を建てることによってあとのところをきちんと保護をするということをやっても、福岡城址の調査あるいは史跡としての保存、これらを維持することは完全に不可能になる、こういう副申を出して、文化保護の建前から専門委員会の副申があるにもかかわらず教育委員会、これはあなた方に申し上げても無理と思いますが、当時のいろいろな政治的な立場に立ってこれを建設することに賛成する意見書を出した、ここに対して問題があると思うのですね。だから文化財保護の精神からすると、少くとも文化保護に関する限りは専門委員会の副申意見というものを尊重するということがあなた方の立場ではなかろうか。こういう点について福岡県教育委員会が文化財専門委員会の副申を完全に無視したという点についてどういう見解をお持ちですか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) かような場合はほとんど案はございませんで、ほとんどの場合には県の文化財専門委員会の意見が全部とまではいきませんで、大体専門委員会できめました方針に従って、県の方で意見をきめまして、そして県の意見を中央の文化財委員会に出すというのが例でございまして、福岡の場合はまあほとんど相反する見解を県当局はきめられたのでございますから、こういう例は私はほとんど聞いておりません。それだけに非常にもめたわけでございますが、私どもといたしましては、何といいましても行政機関としての県教育委員会の意見を重んすることが第一でございます。その県の教育委員会がその意見をきめますに際しまして、諮問機関である県の文化財専門委員会に諮問するということになっておりますが、建前といたしましては、教育委員会の意見を重視するということにならざるを得ないのであります。ただお話の場合は、両方の意見が非常に対立いたしましてもめたのであります。特にその点は私ども慎重に考えまして、私のところにありますところの文化財専門審議会、ここにも諮問いたしまして、そして相当慎重に論議を戦わしたのであります。さらに厚生省当局とも打ち合せした結果、これはやむなくそういうことにした。それは決して私ども進んできめたわけではございません。そういう結果はこれは特殊な場合でございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 僕が聞いておるのは簡単なことですが、お気持はよくわかるのですが、他県にもあまり例がない、文化財専門委員会と教育委員会の意見が全く対立して、そしてそのことによって福岡県における文化財指定の基準が全くこわされてしまった、あるいは文化財保護に対する責任が持てないということで、良識ある文化財専門委員の三十五名全員が辞表を出して、今日でもなお文化財専門委員が全員欠員であるという状態を生じています。こういう状態に陥らせるような意見書を皆さん方に出したところの福岡県教育委員会の文化財保護に対する態度をどう思うかということを聞いているのです。もちろん厚生省の立場に立てば、りっぱな所に病院を建てたいということは一応わかると思うのです。そういう政治情勢に対する配慮だけでなくして、文化財保護という純粋な立場からして、福岡県教育委員会の意見書というものに対して、文化財保護の立場からどうかということをお聞きしているのです。好ましいと考えられるか、好ましくないと考えられるかということをお聞きしているのです。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 文化財保護の見地からのみ申し上げますならば、確かに好ましくないということは、これは申すまでもないことでありますが、ただ、いつも史跡等の現状変更の場合には、必ず他の立場がこれが対立して参るのが通例でございまして、他の公共事業といつも矛盾いたします。それで、かような場合には、常に何とか文化財の保存の本旨をあくまでも立てながら、しかし何か解決するところがあろうということで両者いつも協議をいたしまして、うまく落ちつくところに落ちついているのが状況でございますが、今回のところはことにその調整が困難でございまして、県当局も相当苦労されたと思います。文化財保護の見地からのみ申しますれば、確かに感心しないということは申し上げて差しつかえないと思います。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 そこで、そういう文化財保護の立場から、感心しないようなことを、県当局、福岡市長あるいは教育委員会の意見を聞いて許可をされたために、私が先ほど申し上げましたように、福岡市における土塁の破壊というのが、許可も何もなくして行われるという福岡城址に対する認識不足、あるいは史跡の無断破壊といったことが行われておると思うのです。その後文化財専門委員会が、福岡県における文化財保護の責任は保ち得ないという見地に立って、全員辞表を出した後に、福岡県における文化財保護の行政指導をどういうふうに今日までなされてきましたか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 福岡県の専門委員会の委員の辞職の問題につきましては、私どもの方といたしまして、できる限りこれは一つ辞表を撤回していただきたい、そうして円満に県の行政がいくようにということで常に指導いたしております。先般も私の方の担当の課長が現地に参りまして、そうして関係の方々にそれぞれお会いして、そういう点につきましても、相当何とか円満にいくようにということでいろいろ折衝をいたしたのでありますが、辞表の撤回まではまだいっていないようでありますが、この病院建設に先だって、土地を学術的に各筆調査するということが前提条件になっております。それは最初は文化財専門委員会の方は、それも拒否する、自分たちは一切タッチしないということでございましたが、先般課長が参りまして、それには協力いたすということで、専門委員会の方々に協力していただきまして調査も完了いたしたのでございます。私どもといたしましては、そういう問題は、できる限り何とか円満に解決して、県の行政が円満にいくように念願して、その気持で指導いたしておるわけであります。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 そういった扱い方、行政指導も一応納得できないことではないんですが、根本問題は、あなたがおっしゃったように、ほとんど現在まで例がないという文化財専門委員会の意見を完全に無視して基幹病院の建設が政治的に行われる、ここにあると思うんです。従って、やはり非は、文化財保護という立場を全く無視した県教育委員会なり、あるいは県当局なり福岡市の文化財保護に対する軽視にあったと思うんでするこのことが、今申し上げましたように、福岡市においては、土塁を一土木課の方で、全く文化財専門委員会の許可もなくしてこわしてしまった。ところが、鴻臚館跡から土器と思われる茶器などが出てくる。びっくりして今一生懸命になって復元しようと思っているんですけれども、これはこわしたものを復元しても、文化財という見地から、史跡としての価値がないことは、私よりもあなたの方がお詳しいと思います。こういうことが次々に福岡県で行われて、干潟教授を初め、三十五人の委員がいみじくも言われたように、福岡県の文化財保護の責任が保てないと事前に警告を発しておるにかかわらず、十分の措置がなされなかった。ここに今日のような森山さんの死の問題についても、あるいは福岡市の土木課の無謀な措置も、あるいは今新たな現状維持ではないけれども、福岡大学が福岡城址の一部の中に、もう九月から薬科大学を建設するんだといって工事を進めようということを公示しておる。こういう状態が次々に生まれてくると思う。ここであなた方の方の手落ちは、先ほど私が読み上げた雑誌のように、もともと地元で指定陳情してきたものだから、市や商工会でもっと何とかしてやらなければならなかった。地元の責任に転嫁しようとされれば、あなたがおっしゃった行政指導ということもあると思う。しかし文化財保護の問題は、法律あるいは行政上の権限、規則の問題じゃなくして、やはり中央、地方を通じて、皆が本気にかからなければ、次々と重要な史跡が破壊されていっていることは御承知の通りです。それで今福岡市に起っている、あるいは次に申し上げました薬科大学設立の問題等も、問題の根元は、県の教育委員会が、専門委員会の意見を完全に無視して意見書を出した。それを中央が厚生省と折衝されて、やむを得ず承知された。ここに私は両方に責任があると思うんです。で、このことは、原則としては悪かったとおっしゃっておるんですが、私が言っているのは、過去のことと同時に、今起っている福岡城の土塁の破壊の問題、あるいは薬科大学の問題、これはまだ現状維持の問題でないから、そう大きな問題でないと思いますが、森山さんの死の問題——森山さんの問題は先にお答えになりましたから、今起っている福岡市当局によるところの土塁破壊の問題に対して、文化財専門委員会が全員欠員という中で、福岡県教育委員会に対してどういう指導を行なっておられるかということを端的にお答え願いたいと思います。

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) ちょっと速記をやめて。    〔速記中止〕

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) 速記復活。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 土塁の破壊の問題は、ちょっと実は私まだ詳細に聞いておりませんので、よく調べまして適当な措置をとりたいと思います。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 扱い方はそれでけっこうですが、局長さんにお願いするというか要望しておきたいのですが、現在福岡城の土塁破壊の問題で、一方では復旧しようとしておるし、一方では旧状のいろいろな問題で混乱しておりますので、次から次に福岡城址等で現状が破壊されようとしておりますので、御多忙のときと思いますけれども、できるならば次回にこれを取り扱う前に現地視察に、前回もどなたかがおいでになったらしいのですが、今ここでその視察状況については言及いたしませんけれども、十分に現地の情勢あるいは前後のいきさつがわかっていただけるような、台風素通り視察でない、現地調査をお願いしておきたいと思います。

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) 私の方からも、さように要望いたします。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) 福岡城址の問題は一番初めに申し上げました通り、すでに指定の当時にすっかり原状が変っておったので、それを元通りにすることは非常に困難でございます。これはなかなか他の場合とちょっと違った特殊な状況でございます。そこでこれを全部元通りにすることはできませんので、その中で最重要な地域はどこであるか、その次はどこであるかというふうに少くともABCくらいの地域に分けまして、たとえばC地域なら、これは現状変更があっても仕方がない、しかしAはどうしても守りたいというふうにいろいろ地域を分けてただいま検討を続けております。

相馬助治日本社会党

○委員長(相馬助治君) 文化財保護の問題については若干問題も残っているようでありますので、後日適当な機会にこれをあらためて取り扱いたいと存じます。  本日は、これをもって散会いたします。    午時三時三十三分散会

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