議院運営委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 56 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/10/15
会議録
○委員長(高橋進太郎君) これより議院運営委員会を開会いたします。 まず、議員成田一郎君の逝去に関する件を議題といたします。事務総長の報告を求めます。
○事務総長(河野義克君) 議員成田一郎君は、去る七月四日逝去されました。まことに哀悼の至りにたえません。本院からは、従来の例にならい、次の弔詞を贈呈いたしました。 参議院は議員従三位勲一等成田一郎君の長逝に対しましてつつしんで哀悼の意を表しうやうやしく弔詞をささけます。 なお、哀悼演説は、来たる二十六日から始まります次期国会においてなされるわけでありますが、ただいま理事会において御相談の結果、成田一郎君が生前主として所属しておられました地方行政委員会の委員長にお願いすることにいたしたいと存じます。 なお、御遺族に対しましては、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律第十二条によりまして、歳費一年分相当額を弔慰金として差し上げることになっておりますが、これを予備金からすでに支出いたしましたので、国会予備金に関する法律第二条によりまして、本委員会の事後の御承認をお願いいたす次第であります。
○委員長(高橋進太郎君) 以上の通りでございますが、哀悼演説についてはただいま報告の通りとし、予備金支出の件につきましては、これを承認することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(高橋進太郎君) 次に、第十五号台風による被害状況調査のための派遣議員の報告に関する件を議題といたします。 先般の第十五号台風による中部地方の大災害に対しましては、本院から、災害地の見舞いをかね、被害状況調査のため、愛知県、岐阜県に議員四名、三重県、奈良県、滋賀県に議員三名がそれぞれ派遣されましたことは御承知の通りでありますが、この際その報告を伺うことといたしたいと存じます。 なお三重県方面に派遣せられました第二班の代表として本日御出席を願っております櫻井志郎君は、委員外議員でありますが、特にこの席で御発言を願うことにつきまして、委員諸君の御了承を願いたいと存じます。 それではまず最初に、順序が変りますが、第二班の櫻井志郎君に御報告を願うことにいたします。
○委員外議員(櫻井志郎君) 今次の伊勢湾台風による被害県のうちで、三重、奈良、滋賀の主県の調査を命ぜられ、現地を視察して参りました一行を代表いたしまして私から調査の概要につき御報告申し上げます。 派遣議員は、社会党の藤田藤太郎君、無所属クラブの柏原ヤスさん及び私の三名でございまして、十月二日東京を出発し、三重県、奈良県、滋賀県の順に、十月六日までの五日間、現地の慰門並びに被害状況の調査を行なったのでありますが、私ども各県におもむきました際に、本院議員一同を代表いたしまして見舞金を贈呈いたしました。また被害現地は、日程と時間の許す限り、広範かつ詳細に、被害状況及びその原因、応急措置、復旧対策等について調査を行なうかたわら、罹災者に対しては、慰めと激励の言葉を申し述べて参ったのであります。これに対して、罹災者の方々も、それぞれ感謝とともに再起の決意を示され、一行は深く感銘をいたした次第でございます。 三県の被害状況等につきましては、私どもの調査後における最近の状況が、新聞その他の報道機関を通じまして、刻々報道されている事情もありますので、被害の数字等にわたって事こまかに御報告することは一応差し控えさしていただきまして、特徴的な二、三の点につき、ごく簡単に申し上げることにいたします。 その第一点は、臨海地帯においては、台風とともに異常なほどの高潮に見舞われたという点であります。七メートルに及ぶ高潮のため、伊勢湾に面する海津の防潮堤は至るところ切断され、ことに堤防の裏面からする決壊が目立ち、臨海工業地帯はほとんど全地域にわたって高潮の襲来にあったのみならず、たとえば三重県の工業用水送管等は破壊されまして、同地帯の工場の大部分は完全に麻痺状態に陥ったのであります。また木曾川、長良川、揖斐川の三大川の堤防は二十数カ所にわたり決壊し、長島町、木曾岬村、桑名市城南部落等、伊勢湾干拓地を含めましての大部分は、文字通り水中に没しておりまして、河原には死体を焼く遺族の痛ましい姿も散見せられるという状況でありました。私ども現地をこの目で見て強く感じましたことは、これら地域の復旧については、単に原形の復旧のみにとどまることなく、地盤の沈下、台風のコース、伊勢湾の地理的特性等を考慮した現実的な根本的対策を講ずる必要があるという点であります。 第二点は、台風が夕刻から夜にかけて通過したということに関連いたしまして、住民の避難、台風通過直後の救助作業等必ずしも万全とは言えず、これがため、予期せざる人的被害を招来したという点であります。十月二日現在の調査によりましても、三重県がその九割以上を占めておりますが、私ども参りました三県で、死者及び行方不明者千四百七十人、負傷者五千二百三十一人の多数に上っているのであります。しかしながら、その後における人命救助作業、潮どめ作業、排水作業あるいは緊急物資の輸送等、官民一丸となっての努力は、一応順調にその成果を上げつつあり、私どもの衷心より敬意と感謝を表するところであります。 第三点は、比較的短時間の間に、地域によりましては最大日雨量約五百ミリという多量の雨を伴ったという点であります。このため、かかる地域に源を発する各河川は計画洪水量をはるかにこえる水量となり、堤防の決壊、河川のはんらん、橋梁の流失、道路の決壊、山くずれ、あるいはがけくずれ、田畑の流失、家屋の倒壊等、莫大な損害の最大の原因となっているのであります。これがため、三重県における物的被害は県の全地域に及び、その損害額は、県の推定によれば、実に七百億に達しているのであります。また百五十億に及んだ奈良県の被害の大部分は、吉野川及び宇陀川の決壊、はんらんによるものであり、本年八月中旬の台風による被害を含めて約百億に達した琵琶湖湖東の干拓地を中心とした滋賀県の被害もまた、その大部分は日野川、天野川等の決壊、はんらんによるものといっても決して過言ではないのであります。これまた原形復旧のみにとどまらず、防災ダムの建設等を含み、これらの河川の徹底的改修が強く望まれるところであります。 最後に、今次災害に対する今後の措置等に関する私ども調査団の意見を申し上げますと、 (1)今次災害の実情にかんがみ、昭和二十八年の災害においてとられた各種の措置のうち、当時の特別立法は二十六の法律に及んでおりますが、これらのうちすでに恒久化されたものを除きまして、特別立法その他の方法により、前者を下回らない措置を講ずるのみならず、将来の防災につき、十分な技術的考慮を取り入れること。 (2)今次の災害激甚地のみならず、災害多発全地域にわたる防災に資するため、災害予防対策総合研究所のごとき機関を政府機関として設置されたい。 (3)来たるべき臨時国会においては、複離多岐にわたる災害対策について、総合的立場から調査検討を加える意味におきまして災害に関する特別委員会を設けていただきたい。 大体要約いたしまして以上の三点でありますが、なおつけ加えて、私見にわたりますが申し上げる点といたしましては、昭和二十八年の災害特別立法の際には考慮されておらなかった点の一つといたしまして、工業用水の復旧等については、これは手を打たれておりません。たとえば三重県の四日市を中心といたしました臨海地帯の工業用水は、三重県の県営の工業用水でございますが、これについての復旧に対する国の財政支出の道を講じていただきたい。それからいま一つは、同じく二十八年災当時においても何ら考慮をされなかった点の一つは配電設備でございます。これは御承知の通り会社がやっておる等の関係で、災害復旧等におきましても、普通の状態で復旧されている。今次の災害から見ましても、五千人余に上る死亡あるいは行方不明、こうした現象が、同じ現象がもし昼間に起った場合には、おそらくは人的な災害というものはその何分の一で終ったろうという点から考えましても、台風が起ったらもう全くやみの状態になってしまう。逃げる人が一体どちらの方向に向って逃げていいのか、自分の逃げている方が海の方なのか陸の方なのか全然見当がつかない、こういうような状態であったようでありますので、照明設備の復旧等については、何らか国の強力な措置あるいは指導という問題が必要でなかろうかという点を考える次第でございます。それからいま一つは、二十八年の災害におきましての特別立法は二十六に及んでおりますが、今度の経験にかんがみましても、何か災害に対する基本的な法律、基本法といった問題を考える必要はないであろうか、こういう点を一応申し上げて、私の報告を終らしていただきたいと存じます。はなはだ簡単で失礼いたしました。
○委員長(高橋進太郎君) 次に、第一班を代表して松野孝一君にお願いいたします。
○松野孝一君 ただいま議題となりました第十五号台風による災害調査について、第一班の報告をいたします。 第一班は、田中清一君、阿部竹松君、森八三一君及び私の四名でありまして、去る二日から四日間にわたって愛知、岐阜の両県に参り、その被害の実情を調査し、かつ現地の皆様の慰問激励をいたして参ったわけでございます。同僚議員諸君が拠出されました見舞金は、両県の知事にお渡しいたしましたところ、深甚なる謝意とともに、さらに今後格別の御支援を賜わりたい旨の御依頼があったことを、まずお伝え申し上げておきます。 愛知県は、台風が九月二十六日午後九時半ごろ県の西端を北上し、風速四十八メートル余となり、さらにこれが通過時刻が満潮時に近接していたという悪条件が重なり、伊勢湾の波浪がしぼられて前古未曾有の高潮と化し、昭和二十八年の第十三号台風のときは、潮位が名古屋港において三メートル八三であったものが、今回は実に五メートル三〇を記録したといい、これがため県下一円が風雨による被害をこうむりましたほか、知多郡、名古屋市南部、海部郡、三重県にかけての海面より低い一帯の人家密集地帯、工場地帯及び穀倉地帯が、高潮による海津、河岸堤防決壊によって海水が浸入し、予想外の惨害を受けたのであります。県下の被害は、死者及び行方不明者三千人余り、全壊または流失家屋二万二千戸を初めとして罹災者総数は八十三万七千世帯、三百万人に及び、推定被害金額は、実に二千百億円余に上るとのことであります。こういうような事態に直面して県当局、あるいはまた九月二十九日より特に設置されました中部日本災害対策本部の活動状況に関しましては、新聞紙上その他において報道されている通りでありますので、省略させていただきます。 私どもの一行は、その後、名古屋市南部及び名古屋港、知多半島中最大の被害を受けた半田市を始めとする辛島中部以北の二市三カ町にわたり、その惨状を目のあたり見て参ったのでありますが、海部郡南部には、交通途絶のため名古屋市西端まで参り、これを望見するにとどめざるを得なかったのでありますが、名古屋市西部より海部郡にかけて、二万数千町歩にわたる地帯が一面の泥水となっているので、罹災者や、これが救護に従事する人を見ますと、まことに気の毒な状態で、ほんとうに心を痛めるものがありました。しかも彼らは水の中にあること一週間余になっており、今後排水まで数十日もかかることを思えば、一日も早くこれが促進をはかることが最大の仕事であることを痛感いたしました。 また岐阜県は、台風が二十六日夜半木県を縦断いたしましたため、本年八月中旬の豪雨及び下旬の第七号台風による被災に加えまして、相当の被害が発生し、死者及び行方不明者百余人、全壊または流失家屋三千四百戸を始めとして、被害総額は四百億円をこえるとのことでありました。これが対策に関しても省略さしていただきます。 私どもは岐阜市芥見の長良川堤防決壊現場、並びに本県最大の被害地である養老町多芸輪中の水没地帯について詳細に実情を見て参った次第であります。 以上簡単でありますが、概要を述べた次第であります。これが応急、恒久の対策については、現地の県並びに市町村等から各般の事項にわたり要望を伺って参ったのでありますが、その詳細につきましては、別途陳情書等で御承知いただきたいと思います。 私どもといたしましては、現地の実情に対する所見並びに各種要望の趣旨にかんがみまして、今回調査の結論といたしましては、応急措置はこれを急速に進めなければならない。とくに海岸堤防の締め切り排水工事は一日もすみやかならんことを要するのであります。それにつきまして、さらに応急住宅対策、被災者の生活保護、失業対策等に万全を尽さなければならぬことはもちろんでありますが、政府の伊勢湾台風による災害対策としては、昭和二十八年六月及び七月の大水害及び同年の第十三号台風による災害、並びに昨年の伊豆地方の災害に際して国がとりました一連の特別措置を、今回においても最低限度の措置とし、さらに今回の台風の特色に照しまして各種の立法措置、あるいは行政措置を付加すべきだと考えるのであります。しこうして、今回の災害諸対策、予算措置等につきましては、来たる二十六日より臨時国会が開かれることになっておりますが、この再議に関しては、各種関係委員会でこれを行うよりも、二十八年災のときにとった措置に準じて災害対策特別委員会を設置すべきであると思うのであります。 さらにまた、昨年の災害及び今年八月の災害に当っては、根本対策として治山治水の重要性が叫ばれたのでありますが、今回の災害は高潮の被害が甚大なる点にかんがみて、この際、海津堤防の強化、万一の場合に備うべき建築物に対する措置、並びに台風の予報等について根本対策の樹立、これらの実施が必要であることを痛感されるのであります。 以上をもちまして第一班の報告を終ります。
○委員長(高橋進太郎君) ただいまの報告に対し、特に御質疑等がございますれば御発言願います。——別に御発言もなければ、本件はこの程度にとどめたいと存じます。派遣議員の方々ありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━━━
○委員長(高橋進太郎君) 次に、ただいま椎名官房長官の御出席を願っておりますので、この際、次期国会における内閣の議案提出予定等につきまして、御説明を願うことといたしたいと思います。
○説明員(椎名悦三郎君) 臨時国会に提出いたします法律案及び条約につきまして、実情を申し上げます。 お手元に資料として、現在一応臨時国会に提出を予定しておりまする法律案及び条約件名等、要旨を掲げました印刷物を二種類差し上げてありますが、そのうちの一つは災害関係の法律案のみを印刷しております。ただいまのところ法律案は三十件で、そのうち二十三件が災害関係の法律案でありますが、それらの法律案につきましては、補正予算の内容が確定していないなどの関係等から、提出するかどうか最終的に決定していないものもあり、また内容につきましても、関係各省庁門で検討中のものもございますので、今後件数の増減や内容及び件名の変更などがありますことを、特に御了承を願いたいと存じます。また災害関係以外の法律案につきましても、農地被買収者問題調査会設置法案は、目下提出するかどうか検討中であり、その他の法律案につきましても、若干件数の増減、内容の変更、件名の変更等があるかとも思われまするので、その点につきましてもあらかじめ御了承をいただきたいと存じます。 条約につきましては、お手元の表に掲げた通り、ヴェトナム賠償協定等三件を予定しております。 次に、補正予算につきましては、来たる二十六日閣議決定をいたしまして、翌二十七日には国会に提出するよう、準備を進めておる次第でありまする なお、政府提出の法律案で継続審査することに議決されたものが七件ございますが、これにつきましてもよろしくお願い申し上げます。 以上でございます。
○委員長(高橋進太郎君) ただいま官房長官の御説明がございましたが、この際、御質疑のある方は御発言を願います。
○小酒井義男君 官房長官にまずお尋ねをしたいことは、資料として出ましたところの提出予定の法案の中で、提出の可否がまだきまっておらないものもあるというお話でありますが、それは何か予算との関係で提出するかしないかわからぬというようなふうに私は聞いたのですが、予算のワクで提出するかしないかということをきめるようなお考えがあるのかどうか。私は、必要な法案を作って、それに基いて予算が考えられるんではないかと思ったのですが、私の誤解でしたらけっこうですが、その点を一つお説明を願いたい。
○説明員(椎名悦三郎君) やっぱり予算の許す範囲内において考えざるを得ないという事情もございますので、何と申しましても国庫補助率の引き上げの特例等に関する法律がほとんど大多数でございまして、予算の見通しをつけなければ確定しないというのも多々あるのであります。
○小酒井義男君 それはちょっとおかしいと思うのですが、まあこれは予算委員会とか、特別委員会ができれば、できるところでいろいろ議論されるのが本筋かもわからぬけれども、少くとも今度の災害に対する予算を、最初ワクをしぼっておいて、その中で補助率をきめたり、あるいはその法律案の出す出さないという数をきめていくということは、少し災害に対するところの考え方がわれわれとは相当ズレがあるのです。そういう点はどうも納得ができぬのですがね。
○説明員(椎名悦三郎君) ごもっともでございます。今回の災害は全く二十八年にまさるとも劣らない大災害でありまするし、これらの点にかんがみて、政府としては最大の施策を施すべきは当然でありますから、おっしゃることはよくわかるのであります。でありますから、予算の面において十分にその点を考慮に入れて審議をしなければならない。まあ予算が先か法律が先かという問題になりますと、なかなか微妙な問題がございますが、今おっしゃるような意味において補正予算の審議を経て十分に政府の意のあるところを織り込んでいかなければならぬ、こうまあ考えるわけであります。
○小酒井義男君 官房長官、非常に正直にここで御説明になったのですが、これはやはり必要な法律案を先に考えた上で予算を考えていただかなければ困るということを、私はこの際つけ加えて申し上げておきます。 それから、これらの相当数の法案が出るんですが、これが大体国会に出されるのはいつごろになるかということと、そうして衆参両院の先議の関係はどういうふうに考えておられるのか、その点を承っておきたい。
○説明員(椎名悦三郎君) できるだけ早くこの災害関係の問題は政府の方の研究を決定をいたしまして、できるだけ早く国会に提出して御審議を願いたいと思っております。衆参両院に提出する配分等につきましては、ただいままだきまっておりません。
○阿部竹松君 新聞を見ると、藤山さんは安全保障条約の改定をずいぶん急いでおられるようですね。調印されると国会で批准ということになるんですね。で、今度の臨時国会に出てくるんですか。
○説明員(椎名悦三郎君) その点はまだいずれとも申し上げにくいと思いますが、批准の問題は通常国会になるのではあるまいかと考えております。
○阿部竹松君 申し上げにくいということは、アメリカとの関係を見るということですか、それとも自民党さんの党内事情で……。
○説明員(椎名悦三郎君) 申し上げにくいというと語弊がありますが、まだ確定しておりませんから、その点ははっきりと申し上げられませんが、まあこれは私の推測でありますが、私の推測によると、調印後の承認の問題は通常国会になるのではないかと考えております。
○阿部竹松君 調印が通常国会後にやるという……。
○説明員(椎名悦三郎君) 調印した後に国会の批准をお願いすることになるのでありまするが、その批准案の提出は通常国会になるという推測をいたしております。
○阿部竹松君 それからもう一つ、今説明を承った法律の案件ですがね。去年の臨時国会においてもこういうのを見せられましたが、官房長官はかわりましたので、前の官房長官ですが、警職法などは全然われわれに知らせないで、これだけしかございませんという約束をしておきながら、ぽかりと出してきた。今度、官房長官のお話を承っていると、法律の名称が変るかもしらん、中身が変るかもしらん、そういうきわめてあいまいもこなんですがね。本質は変らないのですか。それとも、速記録にはあなたの言う通りちゃんと速記されているから、そうしてみると、何を出してもよろしいということになると、われわれ聞いても聞かんでも同じだということになるんですがね。その点はいかがですか。去年の警職法のようなものをぽこりと出してくるというようなことはないですか。
○説明員(椎名悦三郎君) 重要な法律案でこれ以外のものをただいま考えておりません。件名、内容等の変更がありましても、大体において原形を全然変えるようなものはただいま考えておりません。
○横川正市君 災害関係の法律案で、これは二十八年の災害のときに、議員立法で出された法律案がありますが、その後同等程度の被害を出した災害、ことに救助法が発動された災害について、たびたびその二十八年当時の立法に伴なう同種の立法をしたいという気持を何回か持っておったのですが、前回の狩野川台風のときにも、実はその党議と言いますか、議員立法ですから、党議がまとまらず、両者共同提案とならないまま、取扱いについては前回とその後とでは非常に差別取扱いみたいな関係になっているものがあるのですが、その点で、これは議員立法でやることが従来の建前なのか、それとも政府としてそういうような災害には不公平にならないように、公平に法律改正も行なった方がいいのではないかという問題でちょっとお聞きしたいと思います。 それは、公社職員あるいは国家公務員等の共済組合法による災害に対する見舞金の制度があるわけです。この見舞金について、二十八年のときには、それぞれその被害の度合いについては倍額支払いないしはそれに伴う増額支払いということを議員立法で決定しておるわけです。その当時の被害と同等程度の被害については、私はこれはおそらくその前例にならってそういう法律案というものは出されるのが至当じゃないかと思っておったのですが、その後は実は出されておらなかった。前回火は七月、八月の災害とあわせて狩野川台風の被害のときに立法いたしたのでありますが、これも自民党さんの方の党議がなかなかまとまらなくて、実は国会に提出することができないままになっているのです。今回、私は、政府として、この共済法の見舞金の支払いに対して、特別な処置をこの法律によって出すべきではないかというふうに思うわけですが、その点、官房長官の御意見をお伺いしたい。
○説明員(椎名悦三郎君) 各省から災害立法の予定を集めてここに掲げておりますが、ただいまの問題は大蔵省の所管でございます。まだ大蔵省の方から出てくるかもしれませんが、ただいまのところは出ておりませんので掲げてありませんが、御趣旨の点はよくわかりましたので、所管省の大蔵省に照会して、その所見を求めたいと思います。
○横川正市君 これは法制局も、実際上の立法をしていただいた方の意見なんかによると、予算を伴わない、国として予算を伴わない法律案として処理できるという性格のものであって、ただ大蔵省の言っているのは、各単位共済組合の資金がその見舞金を支払うだけの余裕があるかないかの問題だと、こういうことになって、なかなか意見の一致を見なかったという点があるようですが、今回は共済は全部十月一日から切りかえられて連合会で運営されるようになりましたから、小単位の共済組合でもそれぞれ支出については私は支障はないのではないかと思われますので、その点については一つぜひとも今後折衝された上で提出していただければ幸いだと思います。
○椿繁夫君 災害対策の補正予算についてですが、新聞で見ますと、三百億そこそこというようなことをちょっと見たのですが、ああいうことはもうきまっておるのですか。大蔵大臣は留守中だったから、まだきまっておらぬかとも思うのですけれども、何か二百億そこそこというような話があったが、大体そういう話はもうおきめになったのですか。
○説明員(椎名悦三郎君) 予算の第一回の補正予算ということになるわけであります。とにかく急いで補正予算を組まないと、予備金が枯渇してしまいまして、仕事を進めるわけにいかぬというので、まずもって第一回補正予算を組む、続いてもう一回で済むか、それとも三回目で済むかわかりませんが、そういう性質のものでございますが、第一回の補正予算の規模は、おっしゃる通り二百億程度になっているかどうかということにつきましては、まだきまっておりません。
○椿繁夫君 とりあえず二百億、それで今度の伊勢湾台風について、この臨時国会中に二回、三回と補正予算を出されるような段取りのように聞こえるのですが、そういうおつもりなのですか。
○説明員(椎名悦三郎君) 二回になるか三回になるかわかりませんが、この臨時国会と通常国会とにまたがって補正予算が提出されるものと考えております。
○椿繁夫君 臨時国会の会期はもちろん国会できめることになるわけですが、この補正予算並びにそれに関連する法律案の提出をいつごろまでに整備して国会に出されるつもりですか、二十六日に召集になりますが……。
○説明員(椎名悦三郎君) 先ほど申し上げたように、二十六日の閣議で決定をいたしまして、二十七日中には国会の方に提出することに予定しております。
○椿繁夫君 第一回分ですね。
○説明員(椎名悦三郎君) そうです。
○加賀山之雄君 ただいまの問題に関係しているのですが、二十八年災のときにはたしか法律案件は二十七件くらいであったのじゃないかと思うのです。まあ今度二十三件、これは件数だけからはいきませんけれども、二十八年災よりもちろんこれは、複雑さといい、激甚さといい、はるかにひどい災害だと思うのです。そこで、この第一回の補正で原資が今のところないということで、やるべきことも第二次、第三次に回わすのだということであっては、非常にこれは問題だと思うのです。まあとりあえず、間に合わないから急ぐものだけやっておこうという趣旨かもしれませんが、われわれとしては、この二十八年災をはるかに上回わる立法措置、予算措置が必要であることは明らかなんです。この点、一体政府としてはどうお考えか。これは二百億というような話が出ておりますが、その場のことだけちょっとやっておこうというのか、そうしてこの国会中にさらに第二次をやるかどうか、これはもう非常に問題だと思うのです。通常国会と続くかもしれないが……。もちろん冬にもかかりますしね。その点ちょっと官房長官からお伺いしたい。
○説明員(椎名悦三郎君) 間に合わせとかいうようなものでなしに、もちろん研究調査の上に出すものとお考え下すって差しつかえないと思います。それから二十七件が二十三件に減ったのはどうか、こういうことでございますが、小災害の処理等については三十八年災においてこれは特別立法をして、それらの問題を直接政府が取り扱うような形になっておったのでありますが、今回はかえってそういう問題にかかずらわっていると、いたずらに混乱して災害対策の基準というものが狂うようなことになる。前回の例にかんがみてこれを町村の起債の方に取りまとめて、そうしてそれを国家が跡始末をすると、こういうような形に今度はしたのでありまして、そういったようなことで整理されたと考えております。
○加賀山之雄君 そうなると、さっきまあ、あまり法律案件としてふえることはなかろうというようなお話だったが、私どもの考えでは調査もさらにまだ済まないところさえだいぶあるのですから、進むに従ってさらに特別立法の必要があり、補正予算の計数をめぐって補正予算第二次をこの臨時国会中にも組むことが必要であるということが起きると思うのですが、それに対して政府としてはそれは通常国会に回すと、こういうように考えているのか、あるいはこの臨時国会中にできるだけそれを急いでやるというように考えておられるのか、その点。
○説明員(椎名悦三郎君) もちろん急いで対策を立てなければならぬのでございますから、これを補強する意味においてちゃんとした予算が間に合えば、もちろん木臨時国会に提出するのは当然であろうと考えます。
○小酒井義男君 官房長官御承知でしょうが、総理大臣も大蔵政務次官も現地へ来られて、金のことは心配するなということをなかなかはっきり言っておられるようなんで、現地では相当今度の災害については十分な手当がしてもらえるだろうという期待をしておりますから、今質疑をされておるようなことではおそらくおさまらぬだろうと思います。そういう点は責任のある総理がおっしゃったことですから、予算はやはり必要なだけは組んでいただかないといかぬだろう。御承知だろうと思いますけれども、一言現地の事情をお伝えしておきたいと思う。
○横川正市君 災害関係でなしに、今度の臨時国会に対する案件の中に条約関係は三件になっておるわけなんですが、これは一つ忘れているんじゃないかと思うのです。それは、政府の国会における速記録を見ても、それからILO総会の理事会その他の政府代表の意見を聞いても、最も近い機会の国会にILO八十七号の批准を行うということを約束しているわけですね。そういういきさつからすると、ここに条約案件の中に一項落ちているような気がするわけですが、これはどうしたわけですか。
○説明員(椎名悦三郎君) 一応条約改正の手順といたしましては、まず国会において、法律秩序に従い、またその他のILO条約批准の前の手順として踏むべき事柄もあるのでありますが、政府の見通しといたしましては、一応この臨時国会には間に合うまいという予想のもとに、出してないのであります。
○横川正市君 これは国会の速記録や政府の国際会議での速記を見ていない者には、今の官房長官の話で、何かたくさん仕事があって、それが始末してないから、今回条約関係については出せないというふうに言われると、なるほどと思うかもわかりませんが、政府代表の理事会での発言の速記録の中には、これはもう早急に、八十七号については条約を批准をいたしますということを明確に言ってきているわけですね、それから国内の規定も、この点については何ら支障となるべき問題についても明らかにされておらない実情があるわけです。ただ感情問題はずいぶんあるようです。しかし私は、国際信義上条約を結ぶのに、国内における感情問題でそういうことが未処理に終ることはきわめて不見識なあり方だと思うのです。やはりこれは、政府として条約批准の手続をこの臨時国会に出すべきだと私は思うのですが、あなたの言われるいろいろな手続というのは何をさして言われておるのですか。
○説明員(椎名悦三郎君) 国内法においては一応非組合員は専従者になれぬと、こういうことになっておるようであります。しかるに全逓において組合員にあらざる者が専従者になっており、国内法に対する順法精神と申しますか、国内的に違法行為が条約の批准によって正当化されるというようなことは、これは手順が違うから、まず国内法によって規律をした上で考えたいということは、たびたび政府が声明している通りであります。なおまた、その批准の問題に関連して、国鉄の業務規程等の改廃もぜひともその前提として必要であるということも、これは当局からたびたび内外に声明しているところでありますから、それらの手順がととのわなければ、このILO八十七号条約の批准はできにくいという状況にあるということは、おそらく御承知の通りだと思うのであります。それらの手順がどうも間に合わないのではないか、臨時国会中には。そういう考え方のもとに提出案件から除外することになりました。
○横川正市君 あなたの言う全逓の三役問題というのは、政府の代表者は、国際会議では提起いたしておらないのですね。それが条約を批准する支障になっているということは一言半句も一言っておらないで、国内に帰ってくるとそれが言われておる。私は取りようによっては、それは食糧管理法と同じように、これを守る守らないの関係というものは、そういう非常に自主的な内容のなくなったものだと思うのです。ですから、これは別な機会でいろいろ政府と質疑しなければならん問題だと思うのですが、それから、第二の問題で言われた鉄道の業務規程その他の問題と言われるのも、これまた会議の席上では一つも触れておらない。またその必要もないと、こういうことも言われておる。だから私は、国際会議で言われておる政府代表の意見と、国内に帰ってきて、あなたたちが言う意見とでは全く違うのは、一体どういうわけなのか、非常に胴に落ちかねておるわけです。まあ聞くところによると、営業法なんかは国鉄当局は出す意思はない。何か自民党の中の倉石委員会などが出せ出せと言っておる。そういうおかしな委員会に押されて国際信義を失っているというふうにも聞くわけです。まあこれはまた別途論議しなければならぬ問題だと思う。そういうものはあっても、八十七号を批准する手続を、これを皆さんがこの臨時国会に出さないとこういうふうに言い切るのには、いささか私は説明にはならないというふうに思う。この点はぜひ一つ検討した上、追加でもいいから、条約批准について臨時国会に手続をとるように私の方から強く要望しておきたいと思います。
○委員長(高橋進太郎君) ほかに御質疑がなければ、本件はこの程度にとどめたいと存じます。 —————————————
○委員長(高橋進太郎君) 次に、海外派遣議員の報告に関する件を議題といたします。先般列国議会同盟会議年次大会に出席のため議員五名、ユーゴ訪問をかね欧米各国へ議員三名、チェコ訪問のため議員三名、東南アジア各国へ議員四名がそれぞれ本院の代表として派遣せられたのでございますが、今後の議院運営等に資するところ多大なものがあると存じますので、この際、本委員会において報告を願うことといたしたいと存じます。なおチェコ訪問の議員団及び東南アジア議員団の報告は都合によりまして本日は取りやめ、次の機会に譲りたいと存じますので、御了承を願います。それから報告のためただいま御出席を願っております小柳牧君衞及び郡祐一君はいずれも委員外議員でございますが、特にこの席で御発言を願うことにつき、委員諸君の御了承をお願いいたします。 それではまず小柳牧衞君にお願いいたします。
○委員外議員(小柳牧衞君) 今回参議院を代表して、第四十八回列国議会同盟会議に出席いたしましたので、ここに御報告を申し上げます。 本会議は八月の二十七日から九月の四日まで、ポーランドの首都ワルソーにおいて開催されました。本会議には衆議院より早稻田柳右エ門君を団長として五名、わが参議院からは高橋進太郎君、田中茂穂君、吉田法晴君、阿部竹松君及び私の五名が派遣せられました。なお参議院におきましては私が団長に選任せられ、事務局からは小沢庶務部長が同行した次第でございます。 わが参議院議員団一行は、七月の二十四日に羽田を出発いたしまして、八月の二十五日に開催地のワルソーに到着いたしました。その間、米国ほか八カ国を訪れまして、各国の政治経済事情、特に議会運営の状況について視察をいたしました。またワルソー滞在中、モスコーを訪れ、さらに会議終了後オーストリア、ドイツ、デンマークを経て、九月十三日東京に帰着いたした次第でございます。なお米国における旅程中、吉田、阿部両君は、二日をさいて炭鉱事情視察のためにピッツバーグを訪れ、また会議終了後吉田君は一週間の予定でモスコーを訪れるため一行と別れた次第でございます。 次に会議の概略を申し上げたいのでありまするが、本会議は八月二十七日午前十時から、ポーランドの国会議事堂において、ポーランド国家会議議長のアレクサンデル・サヴァズキー氏の臨席のもとに、五十カ国の代表が列席して開会式を挙行いたしました。式の終了後、直ちに一般討論が開始せられまして、通告順によりまして、各国の議員団から代表一名ないし二名が登壇して、熱心な討論が行われ、この論戦は二日間にわたって続けられたのでありまするが、わが議員団からは、衆議院から早稻田団長が、参議院からは私が登壇いたしまして、早稻田君はもっぱら政治的分野を、私は主として経済的分野を担当して、それぞれ演説を行なった次第であります。その要旨は時間の都合上省略させていただきたいと思うのでありまするが、ここに原稿がありまするから、何らかの形において、委員長におきまして、これを会議録に掲載する等、適当な措置を講じていただきたいと思います。 一般討論の終了後は、国際貿易に関することとか、あるいは国際安全保障及び軍備縮小の問題とか、あるいは個人の権利を保護するための議会の役割等につきまして、本会議が開かれた次第でございまするが、各国代表がこもごも立って討論を行なったのであります。わが参議院の代表議員は連日午前午後の長時間にわたりまして、熱心に審議に参画し、世界各国の所論に耳を傾けられ、列国議会同盟会議本来の目的を達成することに最陣を尽されたのでございます。この間、なお委員会及びその合同会議等が開かれたのでありますが、これまた熱心なる審議を行いまして、自由討議の効果をおさめた次第でございます。 九月三日午後及び九月四日午前の本会議におきましては、各調査委員会の報告が行われ、各種の決議案が採択の運びに至った次第でございます。そのおもなる決議は、平和及び国際的理解の精神を基調とする普遍的教育に関する決議、非自治領における教育問題に関する決議、国際観光事業促進の方法に関する決議その他二、三ございました。 なお、本会議及び委員会における審議の詳細なる内容につきましては、英仏両国語による会議録の翻訳による報告書が作成せられる慣例になっておりまするので、それによって御承知を願いたいと思います。 次に評議員会につきましては、同盟会議開会前の八月の二十六日午前及び午後、九月二日夕刻の三回、いずれも国会議事堂で開催せられました。これには評議員の高橋進太郎君が終始出席せられまして、同盟会議の組織及び議事の運営等に関しまして、各国代表と円満なる折衝をいたした次第でございます。評議員会におきましては、明年の東京会議の開催期日につきまして、さきにニースの春季会議において九月の二十九日より十月七日と決定を見ておりましたが、これに対しまして米国及びブラジル代表より、もう少し期日を早めるようにとの要望がありましたが、わが国といたしましては、八月は酷暑の候であり、九月初句より中旬にかけましては台風の季節でもあり、その他政治情勢等から考慮して、さきの決定が最もよい時期であるということを力説せられて、二ースの決定通り東京会議は九月二十九日から十月七日までとすることが正式に再確認された次第でございます。 かくて九月四日午後五時、全日程を終了して閉会式に移り、各地域代表がこもごも立って、開催国のポーランドに感謝とその労苦に対する慰労の辞を述べられ、有終の美を飾って最後の幕を閉じた次第でございます。 最後に一言申し上げたいことは、最近この同盟会議というものが、かつては列国議員の親睦並びにいろいろな知識を交流するということに重点があったようでありまするが、近年においては逐次変化して参りまして、主要な国際問題を取り上げ、両陣営の対立緩和の方向に会議が何かの役目を果すようにしたいという機運が濃厚になって参りました。従いまして、今までのように単に抽象的な声明や決議を行なうというだけではなく、決議等については出席議員が各自国にそれを持ち帰り、自国の国会に報告するとともに、政府にも連絡し、これが実行を期するという方向に進んでおります。この点はわが国も今後大いに列国議会同盟の活動に積極的に参加して、諸国との親善を増進するとともに、世界の平和に寄与することが肝要であると痛感をした次第であります。 第二点は、東京会議のことでありまするが、今回のワルソーに参集した代表者は、随伴者を加えまして約七百五十名になっておりますので、これは戦後最高の数であるといわれております。ワルソーの会議は、技術的に見ましても事務的に見ましても、従来各国で開催されたもののうち最もよく組織されたものとして、同盟事務次長補のダグラス氏も大へんほめておったようなありさまでありまするが、この事実にかんがみまして、明年の東京会議においては、おそらく右の数を上回る多数の参加者を迎える一大国際会議となるものと考えられ、それだけに東京会議への期待もまた大きいものがあると言えるのでありまするから、東京会議の組織に関しましては、列国議会同盟事務局とも、仕事の分担、調整、準備等につきまして種々の意見を交換し、いろいろの角度から十分なる検討を行なう必要がありますので、そのために、今回の集会を機といたしまして、関係者にそれぞれ連絡をとって参った次第でありますが、しかし、いずれにいたしましても明年のこの会議は、実にわが国といたしまして十分に力を用いなければならぬのでありましてその点を痛感して参った次第であります。今後一そう周到なる準備研究を行なって、そうして東京会議の成功を期したいと思います。 以上はなはだ簡単でありますが、概要を御報告申し上げます。
○委員長(高橋進太郎君) 次に郡祐一君にお願いいたします。
○委員外議員(郡祐一君) 御報告いたします。 われわれユーゴ訪問並びに列国議会調査のための参議院議員団は、去る七月二十二日東京を出発、先月十二日無事東京に帰着いたしました。一行は荒木議員、塩見議員及び私でありまして、事務局より佐藤警務部長が同行いたしました。一行はハワイ経由米国を視察し、フランス、英国、西独等を視察して、八月二十九日チューリッヒにおいて衆議院議員団と合体し、ベルグラードに向いました。われわれのユーゴ訪問は、ユーゴ連邦議会議長よりの招待によるものでありましたが、ユーゴ到着以後は国の賓客としてきわめて丁重なる処遇を受けました。到着の翌日ベルグラード近郊アヴァラにあるユーゴ無名戦士の墓に正式参拝をいたし、両国国歌吹奏裏に花輪をささげ、軍隊の閲兵をいたしました。次いで連邦人民議会にスタンボリッチ議長を訪ね、日本国会の両院議長よりのメッセージ及び記念品を手交しました。このメッセージには、ユーゴよりの議員団が日本を訪問されるよう招待するとの趣旨が含まれておりました。この招待に対し、連邦人民議会議長は承諾の意思を表示いたしました。その時期は、正式に確定してはいないようでしたが、ユーゴ側の意向を総合すると、明春ごろを希望する向きが多いようでありました。日本議員団に対する誠意ある処遇にもかんがみ、ユーゴ議員団の来たるべき来訪については、当議院運営委員会においても十分御配慮を賜わりますようお願いしておきます。 当日は連邦議会議長を訪ねましたほかに、ユーゴを構成しております六つの共和国のうちの一つのセルビヤ共和国議会議長等を訪問いたしました。 第三日は農村視察を目的といたしましてベルグラード近郊にあるベルグラード農場を見学、その大規模な干拓計画は、農業国の面目を思わせるのに十分なものがございました。 次いで、ズレニアーニン市を訪れ、同地区人民委員会議を訪問して、委員と地方自治、農業問題について懇談をいたし、同市の特色とするセルボ、ミハリ食品工場を視察いたしました。なお、当日夕刻より日本大使公邸において、われわれ日本議員団の主催で、ユーゴ議会関係、政府関係、経済団体、新聞界の名士及び各国外交団等約八十名を招待してレセプションを催しましたが、盛会裏に交歓の目的を達しました。 翌九月一日、一同は大統領公邸にチトー大統領を訪問いたしました。大統領は今回の日本議員団の来訪が両国親善のために多大の貢献をいたしたことを強調し、今後とも経済協力を初めとして両国間の交流が一そう密接に発展するよう希望する旨を述べました。大統領が率直大胆に外交、内政について所信を披瀝する態度は印象的なものがありました。次いでホポビッチ外務大臣を外務省に訪ね、懇談をいたしました。 九月二日より専用飛行機をもって地方視察に出かけ、まずサラエボ市に向い、同地にてボスニアヘルゼゴビナ共和国議会を訪問し、各議員と交歓いたしました。次いでサラエボ近郊のゼニツア金属工場を見学しましたが、同工場はユーゴ有数の製鉄工場でありまして、戦前はわずか年産三万トン程度の工場が戦後逐年拡張を続け、現に年間七十五万トンの生産力を持つに至り、工員数も一万三千人に達し、ユーゴ工業力の発展振りを示している観を呈していました。 翌日はスロベニア共和国の首府リューブリアーナを訪れ、スロベニア共和国議会を訪問いたしました。同地において解放戦争記念博物館を訪ねましたが、ユーゴ独得のいわゆるパルチザン戦士の英雄的活動を示す多くの記念品を見たのであります。同国民が過去において、古くはトルコ、オーストリアに、近くはドイツ等の隣国に占領されながら、常に勇敢なるレジスタントを示し、民族の解放を執拗に企図した活動は注目すべきものがあり、今日ユーゴが共産圏の中にあって他国の支配を排し、独立を堅持して、特殊な共産体制を形成している状況は、一種独特のものであり、従ってこの体制を維持するに当たって、大統領を初め同国首脳に種々苦心の存することは十分察せられたのであります。 以上がユーゴ国におけるわれわれの主たる行動でありましたが、終始議会当局の誠意あり、かつ周到なる計画に基く接待を受けたのであります。これによって両国議員間における親善さを加えたのみならず、各地方において接したユーゴ一般国民に対しても日本という国を印象づけた事例が多かったのであります。日ユ通商航海条約が本年七月発効し、貿易関係もいよいよ開かれております際でもありますので、来たるべきユーゴ議員団の来訪が成功裏に終りますことを希望いたしまして、この報告を終ります。
○委員長(高橋進太郎君) ただいまの報告に対して御質疑はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) 別に御発言がなければ、本件はこの程度にとどめたいと思います。なお報告者の御意見等もございまして、たとえば災害の報告につきましては、災害特別委員会を設置してくれという御要望があり、あるいは海外派遣につきましては、またそれぞれ御要望がございますが、これらの御要望を中心にいたしまして、今後理事会において何らかの成案を得ますれば、あらためてお諮りいたしたいと存じます。 ━━━━━━━━━━━━━
○委員長(高橋進太郎君) 次に、委員派遣の報告に関する件を議題といたします。 先般、本委員会から光村甚助君及び佐野廣君が、国会図書館の他の図書館に対する奉仕の実情等調査のため関西方面に派遣せられたのでありますが、この報告につきましては、報告書が委員長の手元に提出されておりますので、口頭報告を省略し、報告書を会議録に掲載することといたしたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 本日はこれをもって散会いたします。 午後零時二十分散会