運輸委員会 閉会後第3号
- 発言数
- 161 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/09/10
会議録
○委員長(平島敏夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。委員の異動について報告いたします。九月九日松浦清一君が辞任されましてその補欠として大和与一君が選任されました。 —————————————
○委員長(平島敏夫君) 次に、先般行いました委員派遣の第二班の報告を願います。
○金丸冨夫君 金丸委員であります。東北第二班の委員派遣報告を申し上げます。第二班の調査の結果を御報告いたします。 派遣委員は、平島委員長、小酒井委員と私との三名でありまして八月五日より四日間にわたり宮城県、福島県及び茨城県における国鉄経営の現状及び運輸事情を調査して参りました。まず日程について申し上げますと、第一日は仙台陸運局、国鉄東北支社、仙台鉄道監理局、仙石線管理所及び仙台管区気象台、第二日は東北海運局、第二管区海上保安本部、塩釜港及び金華山航路標識所、第三日は白河——棚倉・間国鉄専用自動車道路線及び水郡線管理所、第四日は水戸鉄道監理局等の当局者よりそれぞれ説明を聴取するとともに、各業務を視察して参ったのであります。またこれらの視察先におきましては、地元の県、市、町の議会等の関係者よりも運輸事情につきまして、詳細な説明及び種々の要望を聴取いたしたのでありますが、現地の視察と相まって参考となることがきわめて多かったのであります。 以下、日程順によらず、事項別に主なる点について調査の結果を御報告いたします。 第一に、陸運関係につきまして仙台管内事情につき申しますと、まず、これは全国的な現象でもありますが、当管内についても例外ではなく、定員、予算が相対的に自動車数の激増と業務量の増加に反比例して逐年減少していることが著しいことであります。特に車両検査業務に携わる検査官の作業量が過重傾向を示すとともに、旅費削減がなお一層これに拍車をかけている実情であります。 なおこの際、参考までに申し上げますと、管内自動車数は、昨年度約十万六千台でありまして最近十年間に約六・五倍の増加となっております。一方、事業用自動車による交通事故の重大事故件数は三十一年度を境にして以後増加速度がほぼ横ばいの傾向にあるとのことでございました。 さらに、現在当面の問題としてあげられるのは、次の通りであります。すなわち東北地方の観光資源開発が総合的に立ちおくれているから、交通機関の整備強化と相まって、これの開発に努めたいこと、陸運事務所の機構制度を改めて陸運行政を円滑にしたいこと並びに道路の補修、管理等についても、道路管理の実態把握という見地から行政の一元化をはかりたいということでありました。 第二に、国鉄経営の現状については、国鉄が経営の合理化及び近代化として取り上げております自動車専用道路、管理所制度及び小口貨物協同輸送に主眼を置き、現地を見て参りました。 まず、管内事情について申し上げます。東北支社管内では、昨年度の営業係数を見まするのに、経済界の不況を反映して、鉄道が貨客合せて一二四、自動車が一一七を示しております。なお、本年度第一・四半期における鉄道による旅客輸送は、対前年比四%増、同じく旅客収入三%増でありますが、これは本年六月に設定された東北周遊券による旅客の動きが活発になったものと見受けられます。また鉄道による貨物輸送は、発送トン数が対前年比五%増、同じく貨物収入七%増でありまして、特に五月以降の急増した農水産及び鉱産物資の動きが活発になったため、六月から夏期貨物輸送期間を設けて、輸送を強化した結果に基くものであるとのことでありました。 一方、自動車にあっては、季節線増強の臨時便休止及び昨年の二十二号台風による道路不通が未復旧のため走行キロ減を示した結果、輸送量、収入とも対目標二%減と不成績の状態でありました。 次に、支柱管内における当面の電化及び線路増強計画について申し上げますと、まず電化では、東北本線が白河—福島間を三十四年度末、福島—仙台間、三十五年度末を工事完了予定時期として、総工事費百六十一億円を投じて黒磯以南を直流千五百ボルト、以北を交流方式とするための工事が進捗中であること、仙台線が現在、交流、直流、蒸気の三種類の動力方式を採用しているために経営上のロスが生じているから、これを解消するために、工費四億円を投じて完成するべく全線交流電化を検討中とのことでありました。また線路増設については、東北本線がすでに線路容量を越えた輸送を行なっているのでありますが、とりあえず全区間七百四十キロのうち、特に宇都宮—福島間百六十三キロの区間に重点を置き、三十七年度末を工事完了予定時期として工費九十八億円を投じ、複線化工事が進められていること、裏縦貫線のうち、最も列車運行の輻湊をしている秋田—追分間の十三キロの複線化に工費三億円を予算要求をしているとのことでありました。 次に仙台管内では、当局より管内事情について説明を聴取いたしました。なお営業係数は、東北支社の管内とほぼ傾向を一にするものがありますので、省略いたします。次に、仙石線の管内について申し上げますと、仙石線は御承知の通り、旧宮城電鉄が建設したものでありまして、約二十年間同社の経営にあったものが戦時中国鉄に編入されましたが、同線は戦後軍需工場閉鎖による輸送量激減のために赤字線区となったのであります。よって仙台鉄道監理局は、貨物営業を縮小し、旅客線の本来の姿に近付けるべく経営改善につとめてきましたが、さらに抜本的対策として三十一年に仙石線管理所を設けるとともに、貨物取扱駅の集約、直通貨物列車の廃止、代行輸送の実施並びに自動車に対抗するため電車運行をヘッド三十分から十五分に改める等、一連の合理化を講じたのであります。従って管理所制度の趣旨とするところは、監理局長権限を大幅に管理所に委譲することにより、現場作業の迅速化をはかり、輸送力を増加してサービス向上をはかるとともに、遊休施設の適正処理による企業の整備を行い、一方、従業員に対しては、経営観念の普及を徹底すること等でありまして、国鉄合理化方策の新しい方針であると考えられるわけであります。 なお、管理所制度実施後の輸送成績は、著しく経費の節減と増収を示しておるのであります。すなわち過去三年間の経営成績の推移を営業係数につい度見まするに、三十一年度一六五、三十二年度一三一、三十三年度一二〇でありまして、二十六年度一八三、二十八年度一八〇に比較いたしますると、経営改善の努力がうかがえるのでありましてまずまず成功と言うべきものであると考えます。 次に、水戸管内について申し上げますと、まず昨年度の営業係数を見まするに、旅客八二、貨物八六で、対前年比は前者三%減、後者は一一%減であります。なお当管内は、御承知のごとく黒字線区である常磐線をかかえているため、管内全体としては比較的良好な経営成績を挙げておるとのことであります。また、今年度第一・四半期について申しますと、旅客輸送は対前年同期比五%増、旅客収入は同じく七%増、貨物発送トン数及び貨物収入共に対前年同期比二%増を示しておりますが、これは旅客面で輸送力の増強、なかんづく昨年六月から運行開始しました上野—平間列車の乗車効率増大に基く輸送量及び輸送収入の伸びを示したものであります。さらに貨物輸送では、経済活動上昇に伴い徐々に輸送量が増大する傾向を示しておりますが、従来管内大口貨物の大宗でありました石炭は、不況を反映して対前年比六%減となり、他の貨物が対前年比一二%増と伸びているために、かろうじて全体で二%増となっている実情であります。 なお、当面の計画として挙げられるのは、次の通りであります。 まず、昨年の二十二号台風による災害復旧工事であり、さらに踏切事故防止対策の強化、軌道強化による列車のスピードアップ、常磐線平—岩沼間の輸送力増強工事の促進等であります。 次に、常磐線電化工事計画について申し上げます。昨年十二月に沿線住民多年の宿願が成り、電化起工式の運びに至ったことは記憶の新たなところであります。すなわち当初計画によりますと、常磐線関係は、工費百六十億円をもって三十六年四月上野—水戸間、三十七年四月水戸—平間の開業予定の下に工事が進められたのでありますが、その後の国鉄全体の経営事情並びに東北本線、鹿児島本線及び北陸線等の工事進捗状況より勘案するに、三十五年度分の幹線電化工事全体の予算規模が百六十億円に達するために、過去の実績に比して予算化実現の見込み薄であることと、この予算編成が困難である場合に、常磐線の電化にしわ寄せがくるものと想定されること、従って水戸—平間の電化開通は、三十八年一月に延期されると考えられますので、あらかじめ三十五年度に三億乃至五億円の利用債が応募された場合にのみ、当初計画が予定通り遂行できるとのことでありました。 次に、当管内には経営改善の一方策として、さきに水郡線管理所が設けられておりますが、その概要を簡単に申し上げます。当線区の経営改善は、これよりさき二十六年に太田線の気動車化、二十九年に混合列車の廃止、三十一年に通勤通学列車を除く全面気動車化を実現して参りました。従って、本年三月に管理所制度が設けられてからは、経費節約、貨物輸送の合理化を目的として、駅業務の一部を民間に委託したことと、全線ディーゼル化並びに観光客誘致のため直通列車乗り入れ等を積極的に実現したことのために、かなりの業績改善をみたのであります。なお、この駅業務委託についてつけ加えて申し上げますと、これは国鉄の名の下に代行する作業及び事務でありまして、事務委任と作業請負との混合であると解せられます。すなわち業務委託は、営業範囲を現在より縮小せずに、大幅な要員合理化を可能にして管理運営の向上とサービス低下防止との効果を目的とするものであります。 次に、白河—棚倉間の国鉄専用自動車道路線、いわゆる白棚高速線について申し上げます。この路線は戦前、白棚鉄道として経営されていたのでありますが、後、国鉄が買収し、次いで戦時中、資材獲得のため営業を休止し、軌道を撤去したのでありましたが、三十一年に鉄道建設審議会の決議により専用自動車道として復活することとなり、翌三十二年四月より、旅客及び貨物の運輸営業が開始されたのであります。国鉄当局の説明によりますと、自動車路線の建設及び維持管理の費用は、鉄道路線に比較して著しく経済的であるとのことでありました。すなわち当初計画による鉄道復元による場合と、自動車専用道による場合との営業係数を比較するに、前者は二八六、後者は一三三と、約半数の経費で運営が可能であることを示唆しておりますが、現実には三十三、三十四年度で一三七、一二九の営業係数を示しておるのであります。従って、自動車専用路線は、多くの赤字路線に悩む国鉄経営の改善方策に、一つの示唆を与え得るものと考えられるのであります。 次に東北本線中心駅集約輸送、いわゆる協同輸送について申し上げます。 これは、国鉄の経営合理化施策の一方法として、三十二年十月から東北本線に施行されたもので、小口貨物の輸送改善、鉄道輸送力の緩和を目的とするものであります。すなわち白河において協同輸送の効果をただしましたところ、中心駅小山、宇都宮、白河における本年度第一・四半期一日平均の輸送量は、自動車及び貨車中継、自駅の取扱い発送並びに到着貨物が、前者で五千三百五十五個、後者で五千五百八十九個と、それぞれ対前年比一六%増、四二%増を示しております。従って集約輸送の結果、貨物輸送の改善として、各駅停車の列車が整理されて、荷役作業が簡便となったこと、小口積車仕立が、一日使用車七両の節減を見たこと及び百五十キロ以上の遠距離貨物輸送のスピードアップが実現されたこと等であります。 なお、当面の問題としては、国鉄の自動車による路線運行を行うため、道路運送法による運輸大臣の承認が条件付のもとに認められたという経過から、同一集約内発着の貨物が自動車で発送できないため、荷主に不便を与えているから、これを自動車で輸送ができるようにしたいということであります。 第三は、東北地方の気象業務整備について申し上げます。すなわち、気象業務の特殊性よりする職員宿舎の整備、東北地方における冷害に対処するための農業気象業務の整備強化、海上気象並びに海難防止対策のための通信施設、観測装置及びレーダー設置等が、予算、人員の増加を容易に認められない現状において特に考慮すべき点であると考えられるのであります。 第四は、海運関係について申し上げます。東北管内では、まず管内海運業の趨勢について申しますと、木船運送業の輸送実績は、三十二年に百十四万三千トンと、戦後最高を示しましたが、翌三十三年には八十八万七千トンと、対前年比二二・五%減となり、運賃市況も悪化いたしました。また、従来機帆船による海上輸送が堪航性、採算性、安全性等から、必ずしも適格でないという理由から、近年に至り鋼船切りかえで企業合理化をはかる傾向が増加して、鋼船による輸送量が増加しております。 また、旅客船について見ますと、定期航路は、大半が離島航路に従事しているために、赤字経営を余儀なくされておりますが、不定期航路は、観光遊覧事業のため逐年輸送人員が増加して良好な経営を行なっているとのことでありました。 次に、当面の問題として要望のあった点について申しますと、まず船舶検査及び海技試験等の業務量が増大しているから、定員並びに予算の増加をはかりたいこと、管内の木船業者は、零細企業のため木船改建造が円滑にできぬうらみがあるから、木船建改造資金の融資対策を樹立すること並びに船員保険業務が厚生省と共管のため、運営の円滑を欠いているから、運輸省への移管をはかる必要があるとのことでありましてこのうち、定員及び予算の増加については、現地職員組合からも陳情を受けたのであります。 第五は、塩釜港、海上保安業務及び金華山航路標識について一括して申し上げます。 まず、私どもは日程第二日に塩釜港から海上保安庁巡視船「みやけ」に乗船いたしまして、海上より塩釜港を視察し、船内において海上保安庁所管事情を聴取いたしました。また当日の巡視船の都合等から、金華山航路標識所まで巡視船を接近できなかったため、同標識所の実情についても、船内において当局者より説明を聴取いたしたのであります。 塩釜港について申し上げますと、塩釜港は、東北地方の経済圏を背後地に控えて、非常に船舶出入が繁忙をきわめておるのであります。特に最近は、東北開発の進展に伴い、電力、パルプ等の工場進出を見るとともに、外貨物資輸送のため、港湾整備が急がれておるのであります。すなわち塩釜港は、新長期経済計画に即応をして、三十三年ないし三十七年度に至る港湾整備五カ年計画のもとに工事進捗中でありますが、本年上旬に一万トン岸壁一バースの完成を見たのであります。 ちなみに、五カ年計画全体の予算は十三億六千万でありまして、本年度末全体の工事進捗予定は、約三分の一であります。工事計画予定の内容は、まず東埠頭がマイナス九メートルの岸壁と浚渫工事、道路及び鉄道整備でありまして、本年度末に岩壁、浚渫を完了して、本年度末四分の三の進捗予定であります。 次に、中埠頭及び西埠頭が浚渫、桟橋及び道路整備でありまして、本年度末五分の一の進捗予定であり、航路整備がマイナス九メートル浚渫で、同じく本年度末三分の一の進捗予定であります。 その他、工事に着工していないものに東宮地区の埠頭がありますが、これはマイナス九メートル岸壁二バース、浚渫、物揚場、道路及び鉄道の整備でありまして、近い将来、着工予定とのことでありました。 なお、現在懸案となっている要望事項は、次の通りであります。 まず、塩釜港を東北開発上の見地から、重要港湾の指定港とされたいこと、港湾区域内の漁業権設定が港湾整備上種々障害となっているから、これら漁業権に対する制限並びに補償制度を確立したいこと、及び公共埠頭の付属施設たる上屋、荷役機械等の建設費に国庫補助ができるよう港湾法を改正されたいことであります。 次に、当面の海上保安体制について申しますと、東北六県の沿岸九百海里に配属の巡視船艇は二十九隻でありますが、その半数は、旧海軍の船艇等から成る老朽船であります。 従って三陸の漁場を控え、また港湾工事の進捗に伴う運航船舶の激増と、遠距離遭難の増加等に対処するため、航空機体制の確立と、治安活動強化を要し、そのために巡視船艇十一隻、航空機及びヘリコプター三機の増強をはかるとともに、航路標識所、通信施設等の整備拡充が必要であるとのことでありました。 次に、前に申しましたように、金華山航路標識所等僻地における灯台職員、家族の生活改善並びに巡視船艇乗組員の処遇について申します。 すなわち僻地に勤務する灯台職員及び家族は、その勤務内容の特殊性から、交通機関並びに地勢上著しく不便なる地域に居住するため、医療及び教育等の理由から、別居を余儀なくされるものが多いとのことでありました。さらに、文化、医療施設等、生活上の不便にもかかわらず、熱心に地道な航路安全に従事するこれら灯台職員及び海難発生の際には、荒天下にもかかわらず、生命の危険をも顧みずに救助におもむく巡視船乗組員の労苦等について、私どもは今回の視察の結果、十分に理解したのでありまして、政府は、これらの職員の生活改善並びに処遇改善について、早急に重大なる措置を講ずべきであると考えるのであります。 最後に、今般の視察におきまして、各方面より受け取りました陳情書は、次の通りであります。 第一は、宮城県知事からでありまして、県内全体にわたる運輸交通施設の改善であります。すなわち東北本線電化及び複線化の早急実現等の鉄道整備促進と、塩釜港、石巻港等の港湾整備の促進に関する内容のものであります。 第二は、宮城県議会議長からでありまして、東北三県、すなわち宮城、岩手及び青森を連絡する三陸沿岸鉄道の早急完成に関する内容のものであります。 第三は、女川町長からでありまして、女川港小乗地区を原油タンカー接岸地として修築されたいこと、江島灯台の設置促進及び仙石線を女川まで延長されたいという内容のものであります。 第四は、山形県知事からでありまして、山形県内は、秋田、新潟及び仙台三鉄道監理局に所管されているために、輸送上不便を生じているから、山形に監理局を設置されたいという内容のものであります。 陳情書は、いずれも委員長のお手元まで提出いたしておきましたから御了承下さい。 以上をもちまして、第二班の視察報告を終ります。
○委員長(平島敏夫君) ただいまの報告に対して御質疑ありましたら、御発言願います。
○小酒井義男君 報告者に対する質問じゃないのですが、報告に関連して、一点だけ国鉄当局にお尋ねをしておきたいのですが、一都道府県が、幾つかの監理局に分れて管理されておるということは、自治体にとっては、非常に手続の点などで不便があると思うのです。そういう点について、監理局の管轄を変更するようなことを検討されておるのかどうか。 今の報告にありました山形県が三つの監理局に関連を持っておるという陳情を受けたのですが、そういう点を国鉄として、御研究になっておるかどうかお尋ねしたいのです。
○説明員(小倉俊夫君) お答えいたします。 分界と行政区域とは、現在不一致の点が多々ございます。それは、戦後におきまして管理部が監理局になりました際に、四十九の管理部が二十七の監理局に圧縮いたしました関係上、さようなことで生じたのでございます。もちろんただいま御指摘のように、監理局の分界と、それから行政区域とが不一致でありますと、地元の方にも、非常に御不便でありますし、また国鉄としても不便な点が多々あるのでございます。しかしながら、また一方、監理局の境界を改め、または局を新設するということは、これは国鉄といたしまして、全国にまたがり、いろいろな点で、非常に複雑な事情がございますので、これは、よほど慎重に検討して参りたい、こう思っております。ただいまのところ、その審議にとりかかろうといたしております。
○大和与一君 国鉄当局にお尋ねするのですけれども、今の局の問題は、まだ何も出ていないのですが、支社ができてから、この参議院の運輸委員会で付帯決議で、支社の区域については検討する、こういう決議が当委員会でなされているのですが、そのことについては、局よりも早い問題ですが、大体、御検討されていつごろ委員会の決議を御実行になるのか、目安がありましたら、教えていただきたい。
○説明員(小倉俊夫君) 国鉄には、従前から組織委員会というものが設置されておりますので、そこで研究いたすことでありますが、その局の、ただいまお話の分界点を変更するということにつきましても、これは全国にまたがることでございまして、またその場合に、職員の所属の変更でありますとか、業務機関の移転でありますとか、それから通信設備の切りかえであるとか、いろいろな関係を生ずるのでございますけれども、まあこれは、少し時間をお与えいただきたいと思います。 従ってただいまいつまでに成案を得るということまで、はっきりいたしかねますが、そういう点につきましては、できるだけすみやかに研究をいたして参りたいと思っております。
○小酒井義男君 副総裁、もう一ぺん確認しておきたいのですが、現在は、山形に監理局を設けるというようなことは検討をしようと思っているが、国鉄当局としては、そういう結論を出すまでには至っておらぬ、こういう御答弁でございますね。
○説明員(小倉俊夫君) 前国会におきまして、鉄道監理局の姿について検討をすべしというような御趣旨の決議でございましたので、これは、全国の局を増設すべきかいなか、あるいは全国の局の分界点をいかにすべきか、こういう広い問題でございます。 従いまして、そのうちに包含いたしまして山形が、三監理局にまたがっているというような御不便も、十分承知しておりますので、その全体の中で研究して参りたいと思います。
○委員長(平島敏夫君) ほかに御発言もなければ、本件については、これにてとめます。 —————————————
○委員長(平島敏夫君) 次に、自動車行政に関する件を議題といたします。 御質疑のある方は、順次御発言願います。
○大和与一君 私は、特に中小企業と申しましょうか、弱小企業というか、そういう業者に対して、今までも、政府が大へん御親切な御指導をされていると思うのですけれども、そういう立場から、育成指導というか、お尋ねをいたしたいと思います。 先般も、自動車ターミナル法が通過したのですが、それは一体、七月一日からやるべきであったと思うのですが、まだなされていないとすれば、現状はどうなっているか、それをまず、お尋ねいたします。
○説明員(国友弘康君) 自動車ターミナル法は、先の通常国会で御審議を願いまして、通過いたしまして公布されたわけでありますが、この自動車ターミナル法の施行につきましては、いろいろな技術的な基準その他について検討を加えなければなりませんので、その間、いろいろと検討を加えて、ただいまのところは、政令案の審議を法制局にもって参りまして、審議をしてもらっておる段階でありまして、その他運輸省令等につきましても、案を作りまして、実施に移していかなければならないと考えておりまして、ただいまの予定では、十月の一日から施行したいと考えております。
○大和与一君 それは、大体十月一日、間違いなくできますかね。
○説明員(国友弘康君) 十月の一日から施行するつもりでおります。
○大和与一君 私、少しこの法律を勉強しまして、なかなか大へんだと思うのですよ。それで、やはり公共的な要素が非常に多いのですから、これは国家が営団法か何か、そういう形でやらなければ、事業がなかなかうまく成り立たんじゃないか、こう、私は勉強して感ずるのですけれども、そういう点は、あれですか、この法律は、一度通ったのだから、あくまでもこれでやって、やり抜いて、そしてその事業主に対しては、政府が十分にめんどうを見て、健全にやらせるという御自信がおありになるわけですね。
○説明員(国友弘康君) 今の御質問の趣旨が、ちょっと私理解できなかったのでございますが、新しい機構が必要だということでございましょうか、別に法律を作るという問題でございましょうか、ちょっとお尋ねします。
○大和与一君 やはりこの現在の、法律は通ったけれども、さて、これをほんとうに事業としてうまくやるためには、なかなか、これだけじゃいかんじゃないか、だから全体にいったことは、根本的に、もちろんアメリカとかドイツとか、ごらんになって、十分検討されて必要であることは十分わかるんです。それは私はよくわかるのだけれども、事業として現在の日本の国情なり、現在の状態からいって、成り立つかどうかというと、相当これは、大へんなことだろうというふうに考えるので、前段は、もっと大所高所から、国家が責任を持って営団法と言いますか、そういう形でやるということが一番いいんじゃないか、これは私見であるけれども、それに対して、そういうお考えがあるかないか。 その次には、それは別として、それでは一応法律は通ったのだから、自分の方としては、絶対自信があるのだから、これでやり抜くのだ、しかも指導なり助成については、十分責任をもってやるのだ、こういう御意思であるかとお伺いしているのです。
○説明員(国友弘康君) 自動車ターミナル法につきましては、施設を中心として考えました法律でございまして現在のような状態で、交通の利便を確保し、道路交通の円滑化をはかりますためには、自動車ターミナル法が必要であると考えまして提案されたわけでありますが、ただいま考えておりますところでは、自動車ターミナルにつきまして最も必要な場所等におきましては、ある種の機構をやはり作って、管理していかなければならないのではないかと、私考えております。その第一着手といたしまして、バスターミナルでございますが、現在東京の自動車交通、ことに乗合バスの状況を観察してみますと、東京駅周辺等におきましては、もうすでにほとんど運行回数がマキシマムに来ているというような状態で、あの三カ所に分れて発着しております状態を何とか打開しなければならない、そのためには、現在の駅前広場とか、道路上で折り返し等をいたしておりますのを路外に持っていきまして、集約して発着する組織にしなければならないと考えまして、丸ノ内地区に、バスターミナルに関しまする特殊法人を設立する計画で、出資金八億円を来年度の予算要求といたしまして、現在大蔵省の方に要求をいたしまして、鋭意折衝中でございます。これは、まずその第一番目に、一番必要なところは、やはりバスターミナルであり、丸ノ内地区であるということを考えまして、そのような方向をとっておるわけでございます。 それからさらに、その他の、バスターミナル及びトラックターミナルにつきましては、これは免許事業——一般自動車ターミナルは、免許事業ということに規制しておるのでありますが、これは、各個所に免許申請が出てくることを期待しておるのでございまして、その免許申請が出て参りました場合に、その申請を審査して、五条の免許基準に合います場合には免許をし、合いません場合には却下をするということになりますが、申請を待って審査をするという態勢をとっておるのでございます。従いまして、これに関しまする運用方針等は、目下鋭意検討中でございますが、これを指導監督いたしまする体系といたしましては、現在の自動車局業務部で自動車道課が中心になりまして、バスターミナルについては旅客課、トラックターミナルについては貨物課等を動員いたしまして、円滑な運営をはかっていきたいと考えておる次第でございます。さらに、助成等につきましては、自動車ターミナル法の第三十一条に、「用地及び資金の確保に関する措置」という規定を入れておるわけでありまして、運輸大臣は、「用地及び資金の確保に関する措置を講ずるように努めるものとする。」という、これは中をちょっと略しましたが、規定が入れてございますが、運輸大臣としましては、必要と認めるところに、その具体的な事案に応じまして助成するような措置を考えていきたいと思っておる次第でございます。
○大和与一君 今の三十一条の御説明がありましたですね、私は、今度の法律で、自分が通すときに、このようにしておって不勉強で申しわけなかったのですけれども、二つばかり、どうしてもわからぬところがあるので、三十一条の「用地及び資金の確保に関する措置を講ずるように努めるものとする。」、どうもやっぱり考えてみると、こんなことでやる気があるのかという感じがするわけです。とても、そんなターミナルを作るのに僅少の金じゃできないでしょう。よほどこれは、政府がやろうと思うやつを事業としてやるのだから、そうすると、できてからあとのことを考えるのじゃ、とてもこれはだめなので、できる前に、政府の方で十分に尊重して計画もされて、そうしてその助成も、ある程度見通しをもっておやりになるということになると思うのですよ。これはどうもいいかげんで、「措置を講ずるように努めるものとする。」、こんなことで、実際、一般業者がターミナルをやろうというようなことを期待されているのではないと思うのだ。 この点が、非常にあいまいだと思うのですが、言ってこなければ、もちろんこれはやらぬで、しかし法律上やるといったって、努めるというのだから、そんな程度じゃ、私は、とてもこんなことじゃ、この法律を生かすことができないと思うのですが、どうですか。
○説明員(国友弘康君) この第三十一条につきましては、大蔵省その他の官庁との関係もございまして、この法案を立案いたしますときにも、非常に折衝をしたのでございますが、結局、大蔵省との交渉等の過程におきまして、このような条項で妥結したわけでございますが、運輸大臣としては、ターミナルの設置等に関しまする助成というものは、積極的にやっていきたいと考えております。 この点は、非常な熱意をもってやりたいと思っておるのでありますが、ことにこの自動車ターミナル法案を御審議願いますときに、参議院及び衆議院におきまして、付帯決議がなされておるのでございますが、今御質問のございましたような点につきまして財政援助とか、税の減免につき必要な措置を考慮すべきである等、また特殊法人の創設及びこれに関しまする政府出資等についても、早急に検討すべきであるという付帯決議等もいただいておりますので、現在、私どもとしては、鋭意その間の検討をいたしておりまして、先ほど申し上げましたように、大蔵省に対しても、まず第一着手として、丸の内のバスターミナルの出資要求をするという予算案を立てておるわけでございまして、今後も、鋭意助成について努力をしていきたいと考えておる次第でございます。
○大和与一君 そこで、私の質問の焦点にやや近づくのですけれども、そうなりますと、トラックなどの場合を考えても、これはやはり路線業者の方がでかいから、これは力を持っておられるから、専用ターミナルだって、あるいは一般ターミナルだって、幾らでもやっていいのです。だれがやってもいいのだから……。 そうすると、運送取扱業者という弱小のやっと生きている連中との調整というのは、具体的にどういうふうにお考えになっているか。附帯決議があるといっても、法律がこんなふうに書いてあるのでは、やらぬでもいいということですから、これは今からお作りになる法律で、明確に打ち出すのが必要じゃないか。重要々々と言って成り立たぬものをやっていこうといったって、そういかぬものだと思うのですが、その点は、どういうふうにお考えになっているんですか。
○説明員(国友弘康君) 自動車ターミナルの設置につきましては、たとえばそのターミナルの位置が、自動車輸送事業の輸送網の中心として適切なものであること、その他免許基準がございますが、自動車ターミナル法の立て方といたしましては、全国各所に計画されて参りまするバスターミナル及びトラックターミナルにつきまして、全面的に助成をするということは、とてもこれは不可能でございますので、全体的に把握します場合には、免許申請を待ちましてその申請を審査して免許をするなり、却下をするなりという方向でいく建前をとっておるわけでございまして、この際に、たとえばトラックターミナルの場合に、その路線事業者がトラックターミナルを利用しますことに関しましては、それが輸送網の中心点になるという観点から、たとえば路線トラック業者に対して、使用命令等も出すことができるというようなことを第二十一条で規定しておるわけでございますが、そういうことで輸送網の形成ということを考えていきたいと思っております。 ただ、この場合に、これらの調整という点につきましては、自動車ターミナル法は、自動車ターミナルの施設の面を管理し、そのターミナルの安全利用の面を確保することを主体にして規定をいたしておりますので、むしろ運送事業者なりの関係から申しますと、道路運送法の規制で、監督指導をしていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○大和与一君 ちょっと私の質問の焦点が、用地及び資金の確保について、具体的に……このような「努めるものとする」じゃ、これは法律としては、一番弱いものですから、こんなものは、従来の例からみたってやらぬでいいというようなものですよ。やったやったと言っていてもいいのですから……。実際できなければしょうがない。 これを実際、今言ったような気持がおありだったら、もっと具体的に政令その他で何か出す、こういうお気持があるかということを第一点に聞いているわけです。 第二点は、路線業者と取扱業者と、けんかをするというのじゃなくて、私は仲よくやらなければいかぬだろうと思う。お互いに生きていくのですから……。 そういう意味で、質問をしているのですが、そうすると、国鉄と通運みたいな、そういう関係で、うまくいくというようなやり方はないのですか。路線業者と取扱業者とが、今の国鉄と通運のような、こんな関係になったら、うまくいくのかいかぬのか、こういう運用というようなことについて、どういうふうにお考えになっているのか。この二つの点について。
○説明員(国友弘康君) 第一点の助成の条項につきましては、第三十一条が、先ほど申し上げましたように、やはり大蔵省その他の関係官庁の問題がございますので、この三十一条のような規定で、運輸大臣としては、積極的に、助成をできるだけ考えていくという方向で、政令等におきまして、その具体的な事項を規定するというようなことは、実は、政令の方に規定する事項にも入っておりませんし、ただいまのところ考えておらないわけでございます。これは事実上、助成をできるだけやっていきたいと考えておるのでございます。 それから、ターミナルに関しまして、路線事業者と取扱事業者との関係等でございますが、この点につきましては、トラックターミナル事業者と、路線事業者と取扱事業者との関係が出てくるわけでございますが、そういう三者の関係を十分に究明しなければなりませんので、現在、その点に関しましても、円滑な運営ができますように検討しておりますが、元来、路線トラック事業者と自動車運送取扱事業者とは、相協調し、相携えて円滑なトラック輸送をしなければならないと思うのでありますが、そういう精神は、自動車ターミナルができましても、当然踏襲されるのでありまして、自動車ターミナル、ことにトラックターミナルを中心点といたしまして、路線事業者と取扱事業者とは、もっと密接に関連を持って事業を運営することになると思います。 そういう方法で指導いたしたいと思っております。
○大和与一君 なると思うというのは、自然になると思うのか。あなたの方で、やや積極的に御指導をされるのか。
○説明員(国友弘康君) 路線事業者と取扱事業者、この関係につきましては、実は、もっと十分に検討を加えなければならないと思っておるのでありますが、私は、むしろ取扱事業者等が一緒になりまして、トラックターミナルを設置するというようなことも、むしろ考えるべきではないかと思っておりますが、そういう方向での考え方というのも検討いたしたいと思いますし、さらに自動車ターミナルができますことによって連絡が、従来より以上に円滑にいくという点も、事実上あると考えております。
○大和与一君 次に、十三条ですが、これがちょっとわからぬのですがね、ターミナル事業者が、「旅客又は荷主」……その荷主の中には、「道路運送法の自動車運送取扱事業者を含む」というのですね、これは、法律的に二重人格ですか、そのときには、取扱業者は、荷主になって、荷主として、したいことをやっていいのですか。これは、ちょっと法律的におかしいと思うのだけれども、どうですか。 このターミナル法によった場合には、取扱い業者も、荷主という立場で自由にふるまっていいと、こういうことになりますか。
○説明員(国友弘康君) この十三条の利用規程は、旅客または荷主その他の公衆が、一般自動車ターミナルを利用することに関しまして、その便宜をはかるための利用規程を定めることを規定しておるのでございますが、この場合に、たとえばあの自動車ターミナルというものは、自動車ターミナルという施設を作って、それを路線事業者に利用させることが主体でありますので、その自動車ターミナルの場所に、営業所なり何なりを持っていない、他の場所に営業所を持っておる自動車運送取扱事業者等は、荷物を持ってきます場合には、やはり自動車ターミナルの側から見ますと、荷主という形になりますので、そういう意味において荷主という中に包含したのでありますが、これらは、事実上荷物を持ってくるから荷主、その場合の利用について規定したのでございまして、たとえば自動車運送取扱事業者につきましては、一般の荷主とは、また違った、自動車ターミナルとの関係においては、違った関係があり得ると思います。ただ十三条の規定においては、自動車運送取扱事業者は、荷主と観念するということだけのことでございます。
○大和与一君 そうしますと、事業者はだれでもなれるわけですね、これは。だからそうなると、事業者が取扱い事業をやる場合に、集貨配達はしないということなんですね。ターミナルの事業者は、そういうことはしないのですね。ただ場所を持っているだけと、こういうわけですね。
○説明員(国友弘康君) その点は、自動車ターミナル法におきましては、自動車ターミナル事業者が集貨配達をするということについては考えておりません。
○大和与一君 それから、私はやっぱり、さっきおっしゃったように、事業をやる場合に、期待をされても、実際に土地なり資金なりの助成というか、応援が、十分というかある程度なされなくちゃ、やろうといったってできないと思うのですよ。 そうすると、今の考えでいうと、この自動車は、使用料金だけで運用していくわけですね。そうすると、実際にその土地を買い、家屋を作り、そしてそこで事業をする場合に、使用料金だけで十分に事業が、経営が成り立っていくと、このように考えていいのですか。
○説明員(国友弘康君) 主として使用料金によって営業していくことになると思います。まあその他、付帯的な広告収入とかその他ございますが、主として使用料金によって営業を賄いいくわけで、なかなか困難な点があると思いますが、事業として絶対に成り立たないものではないと考えています。
○大和与一君 そうすると、やっぱり資本の大きい人があれですね、申請をして参りますね、大体においてしやすいから。そしてずんずんそういうのが必要なところにできてきます。作りたいという気持が政府としてはあるわけだから、あちこちに作っていく。そうすると、あとからどうやらやっと金を集めてやろうと思っても、もう場所は満員になってしまってできやせんでしょうが。そうすると、それがたまたま大きな路線業者とか、そういう方が力を持っておっておやりになると、その人たちの直営所といってはおかしいけれども、そっちに近い関係になる。そうすると一般の弱小の取扱い業者というものは、そこにやっぱりまた荷物を持っていかなければなりません。そのためにプラス・アルファーがつかなければならない。そのために輸送賃に加わっていく。このようなことになるのですか。 そうすると今の一番弱い取扱い業者が生きていく上に、非常に経営その他困難になるし、また運賃料金の面においても、これはやっぱり変えなくちゃならぬということになるのか。その辺はどうですか。
○説明員(国友弘康君) その自動車ターミナルが設置されますについては、免許を得なければなりませんし、それには、免許基準に適応するかどうかを審査して免許をするわけでありますが、自動車ターミナルというものは、路線事業者が出入するものでありまして、自動車ターミナルの使用料金というのは、路線事業者が払うことになるわけであります。従いまして、取扱い事業者の観点から申しますると、まあやはり、そのターミナルに荷物を持っていく場合もあると思いますし、あるいは自分の店舗で、やはり荷物を取り扱う場合もあると思いますが、取扱い業者自身としては、自動車ターミナルに、いわゆる自動車ターミナル法に予定しております使用料金というものは払うわけではないのでございます。それで、路線事業者が負担するということになりますから、これをトラック等の場合に、直接的にこれだけの使用料金があるから、それだけ運賃を上げるというようなことにはならないと考えております。 ただ、免許を受けました場合には、ある程度の地域的独占性というものが出てくると思いますので、一般自動車ターミナル事業の場合には、免許を受けましたならば、ある程度の地域的独占というものが出て参ると思いますので、これは大資本とか、中小資本とかということにかかわらず、一つの自動車ターミナルができました場合に、そのすぐ近所に別の一般自動車ターミナルが免許になるということは困難になるのじゃないかと思っております。
○大和与一君 そうすると、路線業者が大体、すべて専用ターミナルを持つことになると、路線業者の直営所といいますか、それが専用ターミナルになるという可能性も十分あるわけですね。そこで、ターミナル事業もやるし、また商売もやるわけですね。 そうなると、一般ターミナルというものは、どこに、なお実際に国民からの必要に応じて置きたいということになるのだけれども、これとの関連というか、調整というか、これはどうなるのです。実際に、あまり余地がないのですか、取扱い業者でも、やりたいという場合は。
○説明員(国友弘康君) 専用ターミナルにつきましては、これは路線トラック事業者なら路線トラック事業者が、自己の必要に基きまして、積みおろし、積みかえ施設を作りますと、それが専用ターミナルになるわけでございまして、これにつきましては、届出制で免許は要らないという形になっておりますが、これは、従いまして路線トラック業が、必要と思われるところに設置し得るわけでありますが、一般自動車ターミナルにおきましては、免許制をとっておりますので、これが免許されました場合には、たとえば、先ほど申しました使用命令というようなものも出されることがあり得ますし、輸送網の中心点としてふさわしい、適切なものが免許されることになりますから、事実上も、そこに荷物が集まってくるということになると思いますので、一般自動車ターミナルというものが、免許事業としての一般自動車ターミナルが、むしろ荷物の扱いも多くなるというふうに私どもは考えておるわけであります。
○大倉精一君 どうも、質疑応答を聞いておりますと、ターミナルというものの概念、構想がはっきりしないと私は思うのですよ。 それで、バスの場合には、バスをターミナルに載せていけば、人間は、一人で歩いてバスに乗るので、どうということはないのだが、今度は、荷物の場合には、言うならばトラックターミナルというものは、トラックの貨物駅を作ろうじゃないか。今の構想でいきますと、どういうものをお作りになる構想をしておるのか。たとえば、使用命令といいましても、バスの場合には、使用命令もできますけれども、トラックの場合には、荷物の必要な施設が伴わなければ、そういう使用命令はできないわけですね、荷物の集貨が少ければ。バスの場合はできますけれども、トラックの場合には、どういう構想を持っておられるか。それを明らかにしてもらわなければ、ぴんとこないのですね。
○説明員(国友弘康君) 自動車ターミナル法によります自動車ターミナルは、トラックで申しますと、貨物の積みおろしのため、自動車運送の事業用自動車を同時に二両以上停留させることを目的として設置した施設であって、道路の路面その他一般交通の用に供する場所を停留所として使用するもの以外のものをいう、という規定をいたしておりまして、貨物の積みおろしのために、同時に二両以上発着をする施設がある場合で、たとえば路上とか何とかいうところにはない路外にターミナルを設置する場所として、その目的のためだけにとった場所を使用するものを自動車ターミナルというわけで、先ほどから申し上げておりますように、自動車ターミナル法で予想しておりますものは、自動車ターミナル施設を建設するということが主要な目的として制定されておるわけであります。従いましてこの自動車ターミナルが作られまする場合に、今、大倉先生のおっしゃいました荷物の収容施設とかというようなことは、トラックターミナルの場合には当然考えられなければならない問題だと思います。及びそのトラックターミナルを利用いたします場合には、形態がいろいろあると思いますが、そのトラックターミナルに属さない自動車運送取扱事業者が、そのトラックターミナルに参りまして、荷物を扱うこともあると思うのであります。それからトラックターミナルの内部におきまして、たとえばその荷物の積みおろしをするような人を雇って運営をするという場合もあると思います。 むしろ自動車運送取扱事業者が、その自動車ターミナル以外のところに営業場所を持っている人でも、そのトラックターミナルに出入をして荷物の取扱いはできるということをわれわれは考えているわけであります。
○大倉精一君 ちょっと、私は少し法案を作るときの構想と何だか違うような気がするのですが、そうなりますと、路線業者が自分のところで積んでもいい、あるいはまたターミナルに来て荷物を積んでもいい、こうなると、一体どこへ自分の荷物があるのかわからなくなってしまう。 それで今度は、ターミナルの事業者が、一体そういう荷物の取扱い等についての料金収受ができるのかどうか。ですから、たとえばそういうようなことでいきますというと、私どもは構想をするところによると、たとえば大阪なりあるいは名古屋、東京なりで、非常に膨大な施設が私は要ると思うのです。路線業者が二十なり三十なり集まってきて自分の荷物を全部収容してやるということになると、ほんとうに汐留ぐらいの貨物駅を作らなきゃならぬ。その場合に、丸運さんは、ここからこの場所が丸運さんの場所、ここからここまでが天龍さんの場所、ここからここまでは何々さんの場所というふうに仕切って、その仕切った場所を、おのおの業者が借りるということになると、そこで荷物を持ってきて荷役その他は自分の会社でやる、ただ、その施設を貸すだけだ、ただその貸し賃を取るだけだ、こういうふうにわれわれは考えるのですが、荷物を運ぶとなると……。ですから一体トラックのターミナルというものは、ここでもって、その荷物全般をやるのか、あるいはよそで荷物を積んできてそこから発着するという、ほんとうの発着場所になるのか、その点がどうもはっきりしない。 そこで、たとえばですよ、今局長のおっしゃるように業者は向うで荷物を積んでもいいし、こっちで積んでもいい、こうなると、膨大な施設をやったところのターミナル業者は、これは事業をやっていけませんよ。そこで強制使用命令を出すということになる。強制使用命令を出すということになると、さっき言ったように膨大な施設をあらかじめ準備しないというと、これはバスのようには、簡単には強制使用命令はできないということになる、その辺はどうですか。
○説明員(国友弘康君) トラックターミナルの運用については、先生もおっしゃいましたような形態の運営があると思うのでありますが、と申しますのは、会社、たとえば路線事業者なら路線事業者が、その会社ごとに一定の区画を限って借りて運営をするというような方法もあると思いますが、先ほどから申し上げておりますように、自動車ターミナルは、そういう貨物の積みおろし施設を作ることを目的として自動車ターミナル法はその施設面で規定をしておりまして、その荷物の積みおろし収受等の運営面は、道路運送法の方に譲っておるわけであります。これは法律の立て方の建前から申しまして、自動車ターミナルの利用関係については、たとえば全部自動車ターミナル法で規定する方法もございますけれども、これは、いろいろと審議の過程におきまして検討した結果、道路運送法と重複します面が、そういう規定をいたしますと非常に出て参りますので、それで自動車ターミナル法につきましては、施設関係を主として規制する、そしてその他の関係につきましては、道路運送法の方で規制をする。それについては路線トラック業者も道路運送法の規定の適用を受けているわけでございますし、自動車運送取扱業者も、道路運送法の適用を受けているわけであります。 それで道路運送法の方で、荷物の取扱い関係については規制をするという形態をとっております。
○大和与一君 私も、やはりその概念がよくわからぬのと、やはり立法当時の考え方と、ちょっと違うような気がするのですよ。だから、われわれの常識から言うと、トラックの場合、路線業者の大きな大量の荷物をうんと持っていて、そのターミナルがあっちこっち必要だから置く。一般ターミナルは、もちろんだれでもやっていいのだから、今よりも、もっと大衆の利便になるということにならなければならぬのだけれども、実際から言うと、東京に何十になるかしらぬけれども、必要だということは、考えられますけれども、ただそれを二台以上とめられたらいいと言って、いくつも作るつもりなのか。そんなことをして、そんな小さなものを作っても、生きてはいけない。そういうことを考えると、どうも事業だけで、ほんとうに経営をして生活もやっていけるということは、それと取扱い業者の方のことを考えると、どうもやはりえらい混乱をするのじゃないかと考えるのです。その辺が、やはりもう少し三十一条が、明確に書いてあるならばいいですよ。これはもう少し強く言うと、国自体がおやりになるならばいいのだが、私は作ることは反対じゃない、ぜひ必要だというふうに私は思うのですが、国はやらない。しかも三十一条は、講ずるように努力するというようないい加減なことじゃ、これは事業としては成り立たないと思う。 こう思うのですから、もしあなたのおっしゃるように事業そのもので、その他は別だとお考えになるならば、事業そのものがやはり経営ができるように、政府が責任を持って助成をしていかなければいかぬ。その助成をする一番大事なところを外しておいて、期待をしておって、やってきたならやるのだ、二台以上とまればいいのだ、これでは私は困る。これは小さなことにとらわれておって、全体を見ていない考え方だと思う。どうもその辺、概念がぴしゃっとしない。やはり大きなものができるのだというふうに考えるから、一般業者も路線業者も成り立っていくのです。 そうすると、路線業者と取扱い業者でないものがやるということがいいかどうかということに問題があると思う。その辺をもう少し概念を、政府の所信を明確に出してもらいたい。 そうでなかったら、やはりそれは、相当無理だと思うので、十分検討してやってもらわなければ困ると思うのですよ。
○説明員(国友弘康君) トラックターミナルの設置につきましては、たとえば東京都内において幾つくらいできるかというようなことについては、私は予想はちょっとし得ないのでございますが、しかしトラックターミナルにつきましては、相当数できる可能性があると思っておりますので、実は、そういう関係もございますし、その国自体が作るというようなことに関しましては、東京都に、たとえば国家的に中心トラックターミナルというようなものを、非常に大きなものを作るというようなことは、現在は、そういう構想は持っておりませんので、むしろ先ほどから申し上げております免許申請を待って、審査をするという形をとっていきたいと思うのですが、この二両以上同時に停留させることを目的として設置した施設という観念につきましては、私どもとしても、ある程度の大きさを持ったターミナル施設でないと、経営が成り立っていかないということは考えておるのでございますが、従いましてこの施設に関しましても、たとえば五両がいいとか、十両がいいとかということも考えたのでございますが、しからば五両から二両の間をどうするかというような考え方から、複数になりますれば、自動車ターミナルとしては一応把握する。しかし同時発着両数が少いターミナルにおいては、規制の方法等についても、もっと簡略にして、むしろわれわれとしては、比較的大きいターミナルが設置されていくような方向に指導していきたいと思っておりますわけで、そういう比較的大きい自動車ターミナルができますれば、採算のとれる使用料金というものの設定をする申請もして参ると思いますし、それらの点について十分運輸省としては審査をいたしまして、設置を指導していきたい、こう考えておるわけで、大体ターミナル施設が、ある程度大きくなって参りますれば、採算は何とかとれるのではないかと思っております。
○大和与一君 私ばかりやってはいけませんから、きょうは、この辺でやめたいと思いますが、それじゃ、一体ターミナル法が施行されていなくても、それらしきものが、あちこちで行われておるのです、共同作業とか何とかで。そういう、具体的に採算がとれて経営ができている、こういう資料を出して下さい。 それから業者から申請があってそうしてほんとうに経営がうまくいくというのではなくて政府の方でも、やはり幾つかのモデルケースをお持ちになっていると思う。全然やれんものをお考えになるまいから。一体どのくらいだったら、貨物の量なりさっき言ったような質問の過程がありますから、そういうことで、幾つかのモデルケースがあると思います。その中から、うまく指導していったらいい、もちろん助成もしてやったらいいという資料を出して下さい。 それから、私は、どうも法律が通ったときの気持が、僕も、大倉君と同じように、少し違うような気がするのです。僕も検討してみますが、何かこれは、もっとうまくいくというようなことを考えておったのですが、何とか、法律で少ししばられたような格好で、法律だけで、大倉さんがおっしゃったような感じがするので、それは、やはり政府の考えじゃないと思うのです。やはり全体の交通、運輸行政から見た、あるいは弱小業者もぶったおれないように、こういうこともあわせ考えた、いい法律でなければいかんのだから、そういう点は、私ももう少し検討するけれども、もう少し検討していただければ、十月一日からやれればやっていいと思いますけれども、その資料を、次回までに出していただきたい。 それでぜひ一つ、また業者の意見も、実情を正確に把握するためには、個人業者か連合体か知らぬけれども、意見を聞いて参考にされて、御処断は、皆さんの方で十分お考えになっておやりになるのは大賛成ですから、そのように御配慮いただきたい。きょうは、私の質問を終りたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 全体の運営が円滑にいきますように配慮することは、われわれの使命と思いますので、その点は、ぜひ十分に配慮していきたいと思いますると同時に、これに関しまする参考の意見等につきましては、十分に関係のところから聞いて措置をいたしたいと思っております。 資料でございますが、これはトラックターミナルだけでよろしゅうございますか。
○大和与一君 よろしゅうございます。
○説明員(国友弘康君) それから、モデル・ケースでございますが、これは数字を、この程度の試算ができるというような数字をあげましたらよろしゅうございますか。
○大和与一君 それは、私しろうとですから、常識的に考えて、まずこんな程度でいけるんじゃないか、現在やっているのは、この程度で、どうやらうまくいっている、こういうふうに皆さんの方のお考え方で、そんなにこまかいものでなくてもよいのです。
○説明員(国友弘康君) 提出いたします。
○委員長(平島敏夫君) 資料は、次回のときまででけっこうですか。
○大和与一君 けっこうです。お願いいたします。
○大倉精一君 私も、ちょっと要望をしておきたいのですが、バスのターミナルの概念は、私はよくわかるのですが、トラックのターミナルの概念、構想というものは、きょうの質疑応答の中からは、どうもばく然としてきたような気がするので、あなたの方の考え方も統一されていないような気がいたしますから、この次の委員会までに、バスのターミナル・トラックのターミナルというものは、どういうような構想を考えているのか、たとえばトラックのターミナルを作るという場合には、どういうような状態の場所、あるいはどういうような条件であればトラックターミナルというものの設置をするというように考えておられるのか。 それからもう一つは、トラックターミナルの施設だけ作って、そうしてあとは、全部利用者に貸して貸賃だけとるのか、あるいは荷物の積みおろしということもやるのか、さらには、それに強制力はどうなのか、そうなった場合に、たとえばターミナルに持って来なければいけないというようなことになれば、今度は、一般大衆は、そこまで持っていかなければならないので、大へんなことになってしまう、だから、あとは業者がおのおの集貨場所を作ってターミナルまで持って来なければならない、それの集貨配達費用はどうなるかという問題も出てきます。また弱小業者は、新しい施設も作らなければならない、大へんな負担になると思うのです。ですから、トラックターミナルの場合のあなたの方の考え方、構想を一つ統一をされて、こういうものを作りたい、こういう工合に運営をしたいのだ、そういうことを一つ、この次までに明確に示してもらいたいと思う。 そうでないというと業者の方も暗中模索で、どうなるだろう、非常に混乱が起りはしないかと思うので、この次の機会までに、はっきりしたものを一つ聞かしてもらいたいと思う。
○説明員(国友弘康君) 考え方をお話申し上げます。
○委員長(平島敏夫君) それでは、ほかに御質疑もなければ、この程度にいたします。
○相澤重明君 今の問題は、これで……。自動車関係は、まだある。
○委員長(平島敏夫君) それでは、他の問題について御質疑があるようでありますから、これをお許しいたします。
○相澤重明君 自動車局長、先月十日の当委員会で、自動車行政に対する質疑の中で、ハイヤー・タクシーの問題について楢橋運輸大臣が個人営業の問題について、できるだけ早い機会に運輸省としての態度を表明をするということを当委員会で表明された。 ところがわれわれの運輸委員会で、そういう発言をされた直後、新聞発表を見ると、即日実施をされるような態度が閣議できめられておる。そこで、それらの内容について、当委員会としては、あれだけ長い間、いろいろな質疑を行なっておったのだけれども、何ら内容的に示されておらない。本日は、当然その自動車行政の質疑があるのだから、こういうふうにいたしましたという経過報告がなされなければならぬ。きょうはちょうど、衆参両院の運輸委員会が同時に開かれておるから、運輸大臣は、衆議院の方におるから、大臣としての所信表明はなくても、自動車局長自身が、きょうは資料を提出しなければならぬ私は責任があると思う。きょうはそういう資料を、どういう基準で、この個人営業というものは認可をするのか、どういうふうな、いわゆる決定をしたのか、こういう点について、資料を提出するのか、説明をどういうふうにされるのか、その点をまず最初に局長から、私答弁をしてもらいたい。
○説明員(国友弘康君) ハイヤー・タクシーの個人営業の問題につきましては、先月の十日の当運輸委員会で御質問がございましてそれに対して、大臣が御答弁を申し上げたのは、相澤先生のおっしゃる通りでございますが、その前後ハイヤー・タクシー事業がいかにあるべきかということを検討しておりましたのでありますが、私どもといたしましては、方針をきめて提出するに、もう少し時期を置こうと考えましたが、一般紙に大体われわれの議論しておることが出ましたので、これは、むしろ想像記事であったと思うのです。そういうものが出ましたので、いたずらに混乱を招くようではいけないと考えまして、個人営業の問題について、早目に方針を決定して、一般に発表いたした次第であります。この点は、急に早くなりましたけれども、そういう事情があったわけでございます。 それから資料につきましては、実は、本日用意して参りませんでしたのですが、大臣の声明文その他ございますので、これにつきましては、当委員会に御提出申し上げたいと思います。
○相澤重明君 資料の提出は、あとでけっこうだが、それでは個人営業の申請については、いつごろまでそれをやることになっておるのか。
○説明員(国友弘康君) 東京都の特別区内におきまするハイヤー・タクシーの申請の締め切りにつきましては、本日一ぱいが締め切り日でございます。従いまして、きょう一ぱい相当数が出ると思うのでございますが、それらにつきましては、今申請の数字を申し上げますと、これは九月九日までの受付分、昨日までの受付分でございますが、法人の免許申請は四百七十三件、一万七千二百三十四両、それから個人の申請につきましては、これはちょっと計算が違いますのですが、大した差はございません。個人の申請につきましては五千三百八十三件、これに二両、三両持ちのも入っておりますので、五千四百一件となっておりますが、これはむしろ現在の考え方といたしましては、個人営業と申しておりますのは、個人が自分で運転をして、一人で一車を運転をして営業をする形態を考えておりますので、一人一車制、運転手自身が一人一車を運転するという制度なんで、そういう考えでありますが、従いまして個人が五千二百八十三。本日また、これで非常にふえると思います。きのう一日でも、相当数がふえましたので、本日の締め切りを見ましてから、案を立てましてやりたいと思っております。これは、できるだけわれわれとしても、早く措置をしたいと思っておりますが、まあ数字を全体締めてみましてどういう対策を立てるかということを考えたいと思いますが、目下のところ、もう審査を早めておりまして、東京陸運局のハイヤー・タクシーを担当しております旅客二課では、人員は二課長以下十名でございましたが、これを五十五名に臨時に人員を増加いたしまして、班を編成いたしまして、できるだけ早く措置をしますように、本省の方からも、相当な人員を助勤させまして兼務の発令をして審査を促進したいと思っております。 個人営業の問題につきましては、やはりその全体の審査の段階におきまして、個人営業の問題も審査することになりますので、個人営業の問題が、いついつまでにできるということについては、今の段階においては、申し上げられない状態でございます。
○相澤重明君 国会は、実は閉会中の期間であってそれで先月の十日に、そういう衆参両院の運輸委員から、いろいろ質疑が出た中に、まだ方針も明らかにされておらなかった。しかし、そのあとすぐ報道されて、今、局長の言うように、個人営業も認める、その申請も受理をするということになったが、聞けば、きょうで終りだというのは、一体方針というものが、果して一般にこの各陸運局長あるいは陸運事務所長を通じて、希望する人たちに徹底をしたかどうかという点については、非常に私は疑問がある。まだ先月の一カ月前には、そういうことは、まだこれから検討すると言っておりながら、今の話では、早くニュース・ペーパーに出されたために、すっぱ抜き記事にあって早めたということは、私わかるような気がするんですが、一体その希望者の考え方については、どう処置をするのかということも非常に疑問になりますので、きょう締め切りということになると、あとは個人営業の問題については、いわゆる受理をしない、こういう方針でおるのか、それとも、一定の期間を置いて、さらに再検討をして受理をする方針であるのか、その方針をまず先に聞かしてもらいたい。
○説明員(国友弘康君) 本日付をもちまして締め切りまする申請につきましては、今後審査をいたしますわけでありますが、これは東京陸運局で、先月の十一日に公示をいたしました二千八百両東京都区内におきまして増車をするという方針に基きまする免許申請の措置といたしましては、九月十日までに申請書類を東京都の陸運事務所の輸送課に受理されたものについて審査をするということでございましてあした以降のものにつきましては、今回の二千八百両の両数に関しまする輸送力増強の措置に関しましては審査をされない、こういうことになります。
○相澤重明君 わかりました。 そこで、それでは、この二千八百両というのは、いわゆる答申に基く東京都内の問題であるのであるが、この二千八百両の中には、個人の対象が、今話を聞いただけでも、五千件有余ですね。それから法人関係が四百件以上で、しかも一万七千両以上ということになるわけですが、そういういわゆる個人、法人についての比例の問題等についても、一応の方針というものが出ておるのか出ていないのか、これは考え方によっては、個人というものを受け付けるということは、一応大臣の新風を吹き込むという声明で方針が出されたと思うんだが、自主的には、何ら改善の跡は見られぬということになるおそれもなきにしもあらず。 そこで、そういう点について、運輸省として、この自動車行政の中における方針というものは、一体出してあるのかないのか、この点を先に一つ、説明をしてもらいたい。
○説明員(国友弘康君) 御質問の趣旨は、両数の割当等についての方針がきめてあるかということでございますが、免許申請に関しましては、ただいま申し上げますような申請がございますので、これらを全部審査した上でなければ、まあ、そのどういう種別のものに、どういう両数の免許があるかということはきまらないのでございますが、従いまして現在何両を個人営業に免許する、確実に何両を法人の新規申請に割り当てるというような両数についての方針はきまっておりません。ただまあ新聞紙上に、大臣が両数をおっしゃったように報道をされておるのでございますが、まあこれにつきましては、大臣の大体の考えが目安として述べられたことでありまして、実際にその審査をいたしました上で免許をいたします際に、こういう比率ときまるものだと思っております。
○相澤重明君 楢橋運輸大臣は、新任早々だから、専門的なことはわからぬと思うんです。この間の八月十日の当委員会でも、自分としては、なったばかりだから、それはわからぬと、ただし新しい風を吹き入れるんだと、自動車行政の長い間のもやもやを直すんだというのが大臣の言ったことであって、私は、その点大臣に、いずれあとで大臣の見解をただそうと思うんだが、専門的な立場で、自動車行政を担当しておる局長として、これだけの強い要請があるのに、答申に基く二千八百両というものが絶対的なものであるのかどうか、こういう点も、一つお尋ねをしておきたいんです。 それから二つ目に、時間がなくなりますから、お尋ねしておきたいのは、法人というのは、現在の東京都内におけるいわゆる自動車会社、タクシー業を行なっておるものである、こう理解をしておきたいと思うんであるが、現在申請中のいわゆる、たとえば私がいつも言うところの駐留軍離職者の人たちの、そういうものについては、一体閣議で、あれだけ方針というものが出されておるのにもかかわらず、まだ最終段階を経ていないというようなことも聞いておるが、そういうものについては、一体優先的な取扱い方、あるいはまた同時にしても、それからの新免については、どういう考え方を持っておるのか、既設の会社に対する増車、新免に対するいわゆる割当、こういうようなものの基本的な方針というものがなければ、これは単に混乱に混乱を重ねるばかりである、こう私は思うが、局長の方では、どういうふうにそういう点を方針を出されておるのか、これを明らかにしてもらいたい。
○説明員(国友弘康君) 先ほど、方針につきましてと申し上げましたのは、免許申請でございまして、これは既存事業者ではなくて、法人の形態及び個人でも非常に両数が多く。申請したものを含めまして、四百七十三件、一万七千二百三十四両ということでございます。で、既存の業者の増車申請につきましては、また別にあるわけでございます。別に申請をしております。 そこで駐留軍離職者等の措置につきましては、現在出ておりますのは二十一件、六百四両、これが駐留軍労務者関係でありまして、一部駐留軍労務者関係のものが入っておるというのが十件、三百三十五両、これは九月八日現在でございますがございます。で、私どもといたしましても、閣議了解の線につきましては、その趣旨を十分に参酌して、行政措置をするということを考えております次第で、駐留軍離職者の申請等につきましては、聴聞等におきましても、ある程度早目に聴聞をするというような形を考えておるわけでございます。
○相澤重明君 そうすると、今の局長の答弁だというと、四百七十三件というのは、いわゆる新免である。そうして個人のは、二、三台の分を含んで一応五千三百八十三件、こういうふうに理解しておいてよろしいですね。 そこで第二にお尋ねしたいのは、今の駐留軍の離職者の問題につきましては、二十一件六百四両であるというが、第一回の聴聞は全部終っているのかどうか、この点いかがでしよう。
○説明員(国友弘康君) この点につきましては、まだ終っていないようでございます。全部については、まだ終っていないようでございます。
○相澤重明君 そうすると今回のこの、いわゆる二千八百両増車をするという中の、この要請をされている問題については、一応聴聞も行い得る、こう考えていいのですか、つまり全部対象を申請されているものについては、とにかく一応終って、そうして二千八百両はそれに充てる。そのほかに既存業者のものは別に出すんだ、こう理解していいんですか、それは。
○説明員(国友弘康君) 東京都区内に二千八百両増車をいたしますことは、これは輸送の需給状態、その他を勘案いたしまして、そういう輸送力が必要であるということを設定いたしたわけでございまして、この二千八百両につきましては、ただいま御質問のございます個人営業の形態による免許の申請も、法人の形態によります免許申請も、既存業者の方の増車の申請につきましても、この数字の範囲内で措置をするということに考えているわけであります。
○相澤重明君 これはまあ重要なことになってしまったんだが、そうすると局長の言うのは、業界の人たちが中心になって答申された二千八百両というものが絶対不可欠なものだと、こういう理解のもとに今回のいわゆる両数をふやすという考え方にたった方針が今述べられていると思う。東京都内における、いわゆる都民の足として必要な台数を二千八百両と規定した根拠、あなたが、いわゆるこれでいくんだという根拠というのは一体何だ。答申のほかに運輸省としての根拠というものが一体あるのかないのか。 もし、それは答申が、大体そういうことであるからということでいくならば、それならば第二の、私はその関連の問題として、そういうおそれはないかという点を質問しておきたいと思うのだが、すでに業界としては、どういう会社には何両、どの車両数までには何両増車すると、こういうことまでも内定をしているやに私どもは聞いておる。これは全く、業界が運輸省を牛耳るものであって、そうして業界の意思でなければ、結局増車ということも、これは決定ができないんだと、最終的には、こういうおそれもなきにしもあらずだ、これはうわさであるが……。 そこで私は、もし今回の運輸行政の中で、自動車行政の中で、それがどう行われるか私は監視しているが、もしこういうことになっては、新免のものも、あるいは個人営業のものも、ほとんどその中に入るということが不可能になってくると思う、こういう問題も生まれると思って、こういう点について局長の方では、絶対不可欠なものとして、この二千八百両を必要とする根拠、そういうものが運輸省で果してどういうふうに出されているのか、それをまず最初に明らかにしてもらいたい。
○説明員(国友弘康君) 東京都特別区内の一般乗用旅客自動車による輸送力は二千八百両以内の増強をするという方針を東京陸運局長が定めまして、昭和三十四年八月十一日に公示をしたわけでありますが、この計画、基本的な方針を定めました根拠は、東京陸運局の自動車運送協議会におきまして、そしてこの自動車運送協議会は、各陸運局ごとにおきまして……、ちょっと条文を読んでみますと、「自動車運送協議会は、陸運局長の諮問に応じて、自動車運送につき、左に掲げる事項に関する基本的な方針を調査審議する。一、一定の区域における適正な供給輸送力の策定その他輸送の需要と供給との調整に関すること。」という規定がございまして、この条文に基きまして、東京陸運局長は東京都区内の適正輸送力はどの程度であるかという判定を自動車運送協議会に諮問したわけでございまして、その答申を昭和三十四年の七月十日に東京陸運局に——自動車運送協議会会長岸道三氏から、東京陸運局長宛に答申書が出されたわけであります。この答申書につきましては、「陸運局長は、前項の規定により自動車運送協議会の答申を受けたときは、その所掌事務の遂行上、これを尊重しなければならない。」と書いてございまして、この二千八百両についての答申を得まして、これは、その答申の文句の一番短かいのを読んでみますと、この際既存車両数に二千八百両の増車が必要であることを認めるということを答申書に書いてあるわけでございますが、これは学識経験者及び関係行政庁の職員、それから自動車運送事業者の代表、それから自動車運送事業を利用する者の代表が九名入りまして構成する協議会でありますけれども、この答申に基きまして、二千八百両という基本的な方針をきめたわけでありまして、この根拠につきましては、この協議会において、いろいろな情勢を判断したと思うのでありますが、こういう結果が出されておりますので、二千八百両の公示を東京陸運局長としてはいたしたわけであります。しかして業界におきまして、何両の増車申請をしておるというようなことのお話がございましたが、これは私の理解するところでは、増車申請であろうと思いますので、この通りにいくものだとは、私どもは考えておりませんので、これらは審査の上できめられることでありまして、業界の言う通りに、それが認可されるというようなことはあり得ないことだと思っております。
○相澤重明君 ほかに他の委員から、関連質問がたくさんあると思いますから、私は、あと一つだけで打ち切っておこうと思うのですが、この前の委員会、それから九月の当参議院の運輸委員会でも申し上げておきましたが、今回の増車に当って、長い門事業場閉鎖をしておる。あるいは暴力団を使っていわゆる実際の正常の業務の運営ができておらない。こういう悪徳業者については、増車はまかりならぬ。むしろ免許についても、十分再検討をすべきである。こういう強い意見が、各委員から実は出されておったわけであります。 そういう問題について、今回の場合においても、当然、私は本委員会の意見というものは尊重されるものと私は理解をするのであるけれども、当局は審査に当って、そういう点をどうお考えになっておるのですか。全然、白紙の立場で出たものは全部対象にするのだ、こういうことなのか。日常の業務運営というものについても、お考えになっておるのかどうか、既存業者の増車の問題について方針を承わっておきたい。
○説明員(国友弘康君) 東京陸運局といたしましては、免許申請及び増車申請が出ました場合には、それを全部につきまして審査をしなければなりません。その点は、もう全部について審査をいたします。 そこで、先生のお話のありましたような点につきましては、東京陸運局に今度増強しました人員の中で、既存業者に対しまする特別な監査班を構成いたしまして、既存業者の内容実態につきまして調査をいたしておりますので、それらの調査結果が出ました上で、調査結果に基きまして東京陸運局長としては、判断をして増車をきめるということになると思います。
○大倉精一君 時間もないようでありますから、簡単に質問します。答弁の方も一つわかるように簡単に答えてもらいたいと思います。それで、一つ一つこれからやるから、ずっと並べてお尋ねしますから、メモでもとっておいて逐次御答弁を願いたいと思います。 今度の個人営業免許の内容を新聞等で見ますというと、一体どういうようなハイヤー・タクシー行政の方針を持っておられるのか、さっぱりわけがわからぬというのが私どもの実感です。まずお尋ねしたいことは、免許の条件が次のようなものであるかどうか。すなわち、一車一人制に限る。片番運転手の雇用は認められない、こういうことになるのか。それから走行キロは一日百八十キロぐらいに制限される。免許は本人一代限り、免許後は、事業譲渡は認められない。倉庫を備えろ。こういうような条件なんですか。 そうであるかないかだけでいいです。
○説明員(国友弘康君) 大体、その方針でございます。
○大倉精一君 そうしますと、まず第一番に、個人免許の審査が実際できるのかどうか。可能性があるのかどうか。たとえば同じような条件のものがたくさんあった場合には、抽せんでやるのかどうかということですね。実際の取扱い担当官として、そういうことは可能であるかどうか。それからもう一つは、一人一車制に限るという理由は、どういう理由で一人一車制に限るか。何人で営業やってもいいのではないか。どういうわけで、一人一車制に限るのですか。それから片番運転手を雇っちゃいけない。これも、どういう理由か。さっぱり理由がわからない。それから走行キロを一日百八十キロに押えるというのだけれども、百八十キロで営業が成り立っていくならば、既存業者でも百八十キロでいいはずだ。なぜ個人営業に限って百八十キロという規制をしなければならぬか。これも理由を聞かしてもらいたい。それから百八十キロという規制をしても、実際百八十キロであるのか二百キロであるのかという監督ができるのかどうか。できぬものを作ってもいたずらに混乱をするだけですが、そういうことが一体できるかできぬか。それから免許は本人一代限りでやめだ。これも一体どういう理由で一代限りでやめになるのか。 それからさらに、この個人免許ということに便乗をしてそうしてお金は、よその方から出てきて、ひもつき免許になる可能性があるのではないか。いわゆる名義貸しみたいな格好になるのではないか。そういう心配もあり、事実、そういうような動きもあるようですけれども、そういうものに対する監督なりあるいは指導というものは、一体できるのかできないのか。 そういうような点について一つお答えを願いたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 個人営業に関しまする免許申請の審査につきましては、こういうふうに数が多いと、非常に困難を感ずることであろうと思いますが、この点は、先ほども申し上げましたように、人員を増強してこの困難を克服して、公正な審査ができるように努力をいたすつもりでおります。 それから一人一車制に限ることにつきましては、今回の個人営業というものに関しましての考え方は、運転者である個人が、そしてそれは優秀な適格者である人が、自分で車両を持ってタクシー営業をやるということが目的でありますので、そういう形態のものを認めることを考えたわけでありましてこれは、一人一車制にその場合は限りますが、しかし、その個人なら個人が三両なり五両なりを申請しておるのを、シャットアウトしているわけじゃないのですが、これらは、その免許申請を審査した上で、免許基準に適合するかどうかということを見てやるのでありまして、今回の制度として——制度というか、今回の方針として考えるものは、一人一車制を考えたということでございます。 それから片番運転手については、やはりそういう一人一車制を認めたことが、たとえば個人は、事故の防止等についても、十分に車をかわいがって愛車精神をもって運転するであろうというようなことも、考え得る効果としてはあるわけでありまするが、そういうのが、片番の運転手を雇った場合には、現在の既存業者のタクシー営業と同じような形態になる。それよりはむしろ、労働組合も結成されないし、徒弟的な雇用というようなことになってはおもしろくありませんので、一人一車に限るというようなことを考えたわけでございます。 それから百八十キロに、一日の運行キロ数を制限するということにつきましては、まだ百八十キロときめたわけではございません。この点については、もっと検討をしたいと思っておりまするが、ただ、そういう走行キロをきめました場合に、指導する方針でありますし、それについては守らせる方針でありまするので、われわれとしても、現在それを確保させる手段を考究しておりますので、それらについては、ある程度の確保手段が講じられ得ると考えております。 それから一代限りでやめるという問題につきましても、これは先ほど申し上げましたように、運転者個人に、そしてそれが優秀な適格者である個人に、タクシー営業を免許するということでありますので、そういう優秀な個人を目標として審査をしておりますので、やはり一代限りにしたいということを考えておるわけであります。 ひもつき免許になるというような点につきましては、あるいはこういうことがあるかもしれませんけれども、しかし、私、タクシーに乗りますと、ときどき聞くのですが、たとえば若いタクシー運転手に聞きますと、君は個人営業を申請しないのかといって聞くと、自分は貯金をしていないから、どうせだめですよというようなことを言って、しかし、貯金をしておる人もたくさんいますから、われわれの仲間でも、相当たくさん申請をしておりますというようなことを私はよく聞くのでありますが、そういう運転手の中でも、貯金をし、そういう能力ありと思う人が、現在、相当数申請をしておるのじゃないかと思います。
○大倉精一君 あとは運輸大臣にお尋ねしなければならぬと思いますが、どうも今の御答弁には、一貫した思想が私はないと思う。 たとえば優秀な資格条件を備えた個人であれば、そういう優秀な人ならば、なぜ百八十キロ以上走っちゃいけないのか、あるいは片番を雇っちゃいけないのか、優秀なものに、どうしてこういう厳しい条件をつけるのか、どうも私は矛盾していると思います。むしろそういうのは既存業者よりいいのがいるかもしれませんが、そういう一貫した考えがない、しかも運転手に夢を持たせると言っているが、これでは夢は持てません。一代限りで、片番運転手は雇えないということになると、病気になって、自分が車を持っていて働けなかったときにはどうするか、これは全く一貫しておりません。 これは委員長、きょう運輸大臣にお尋ねする機会がなければ、この次の委員会のときには、必ず大臣に御出席を願って、こういう問題について、根本的な一つの方針なり考えをその際明らかにしていただきたいと思います。この次は、ぜひ一つ御出席を願いたいと思います。きょうは局長に、これ以上お尋ねしても、しようがありませんから、あとは大臣に対する質問を保留してきょうの質問は終ります。
○重盛壽治君 ちょっと委員長にお尋ねいたしますが、時間がない時間がないと言われますが、何分までやる予定でありますか。
○委員長(平島敏夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
○重盛壽治君 これは、私はこの問題につきましては、前回のときに、大臣に要望もしておいたはずでありまして当然、自動車局長は同席しておったと思います。従って個人営業の問題、新規許可の問題等の基本ができたらお諮りいたしますということが必ずや書いてある。なぜそうしなければならないかということは、許可さえすればよいというものじゃない、許可の内容は、今大倉委員の聞かれたように、これでいいのか、許可の基準というものも考えなければならないし、許可した将来のことも考えなければならないし、個人営業を許可するには、いろいろ許可する準備も必要だ、さらに言うならば、ほかに、もっと前から離職者対策として駐留軍などが、至急に許可をしてもらいたいという新免がたくさん出ておったはずであります。これらも、どのように検討したかということも言われた、いわんや許可基準が、ほんとうに許可されるものと相談なくして、一方的に自動車局長が決定したか、あるいは自動車局のだれが決定したか知らぬが、こういうずさんな決定の仕方をするということは、これは、まことに遺憾である。自動車局長は、一体、こういう点をどのように考えておられるのか。今までの説明からいくと、十分検討して善処するとかなんとかいうことで、検討した結果が、このようなずさんな許可方針が出たとするならば、私はむしろ、自動車局長自体の権限ということも、どの辺にあるのか、お伺いしなければならぬ。 まず、なぜ運輸大臣が、ここで約束をし、許可の基準等ができたら、至急に御相談を申しますと言ったことをやらなかったか、この一点だけは、将来の国会の委員会の運営上、やはり聞いておかなければならぬ。自動車局長限りの答弁を願いたいと思います。
○説明員(国友弘康君) タクシーの個人営業の免許問題につきまして、方針を考えておりましたのでありますが、これに関しましては、先ほどお答え申し上げましたような事情で、早急にその方針を出すべきであるということに運輸省としては考えまして新聞発表もいたしたわけであります。 そして委員会には、御報告をすべきでありますので、資料については、早急に取り寄せまして、御連絡をいたしたいと思うのでありますが、タクシーの個人営業の免許につきましては、その審査に当りましても、やはり道路運送法の第六条に規定しております免許基準に適応するかどうかということは、当然検討するわけでありまして、そのことは、十分に検討するんですが、そのほかに——そのほかにと申しますか、その中でありますが、特に、申請者の経歴とか職歴とか、運転技術の優秀性とか、人物及び順法精神の問題とか、一般教養とか、賠償能力とかというようなものを見るということにいたしまして、まあきめましたことについて発表いたしました現段階におきましては、今申し上げたような方針をお話し申し上げまして、御批判を得るということになると思うんですが、さらに駐留軍関係のものにつきましても、先ほど申し上げましたように、できるだけ促進をはかっておりまして、聴聞等におきましても、できるだけ早く他の者より聴聞をいたしておりますが、現在の段階におきまして、駐留軍労務者関係のものだけを切り離して先に免許をするというところまでは参れませんので、やはり二千八百両という増車の数がございますと、これらを勘案してきめなければならない問題でありますので、できるだけ早く措置をしたいということで、ことにまた、閣議了解の線も十分に考慮しながら措置をするように、現段階としては考えておる次第であります。
○重盛壽治君 局長の答弁は、やはりこうなった形の上に立っての答弁でありますから、私は、若干形式的ではあるかもしれませんけれども、この前の運輸委員会から今日までの間に、これまで進められたその経過ですね、なぜ運輸委員会に一応諮る余地を持たなかったかということが一点。それから、はっきり言いますなら、どこで、こういう基準をきめたかということ。さらにいうならば、たとえばこういう個人営業を許可する、その対象の人から、どれだけ民主的に意見を聞いたか。許可すればいいというものではありませんよ。あなた方が、許可をする権限を持っているから、許可してやれば、おれが個人営業を許可してやったんだというような立場に立つことは誤まりでありまして、もし許可するとするならば、どなたか言われたように、許可して、ほんとうに営業ができるのか、どういう方針が希望であるのか、それらをやはり取り入れられた上に許可すべきであったのではないか、こういうことを私は言いたいと思うんです。 さらに、ついでですから言いますが、一応、できてしまった。できてしまったものは、やむを得ないから、これで許可すると仮定をして、許可条件について今後話し合う余地があるのかないのか。これは重要なところです。それを一つ聞いておきたい。
○説明員(国友弘康君) ただいま一連の経過につきましては、御配付申し上げたと思います。 これにつきましては、今経過について、ごらんを願いたい思うのでありますが、で、こういう方針をきめましたのは、これは「声明文」と、「タクシー個人営業の免許等について」の基本的な考え方と、「大都市におけるタクシー事業の個人一両持ち営業の問題点」等の資料をお配りしてございますが、この方針をきめましたのは、運輸省といたしまして自動車局が中心になりまして、東京陸運局の意見も入れまして、さらに大臣とも諮って方針をきめたわけでございます。 それから、対象となるような人々には、随時聞いておりますが、これらの意見を参酌して、やはり意見を十分に聞きたいと思うのでありますが、決定に関しましては、やはり運輸大臣あるいは東京陸運局長が、最も正しいと信じたところをやるべきだと思っておりますので、そういう方針でやっていくつもりでおります。で、今後こういうものにつきまして、個人営業が認められました場合に、営業できるかどうかという問題については、採算面その他からも、大体営業できるものであるという考え方のもとに進めておるわけであります。 さらに、こういう考え方につきましては、現在も、一番いい方法を考究中でありますので、具体的な運用の面につきましては、いろいろの点を考慮し得ると思っておりますが、ただ、そういう、たとえば関係免許申請者が、われわれのところへ来られて述べられた希望をそのまま受け入れるというようなことは、私どもとしてはできないので、やはり一番正しい、適正だと、われわれが信ずる方法で免許をやっていきたい、こういうふうに考えております。
○重盛壽治君 許可をされる者、対象の人の一人々々の意見を聞けということではなく、対象の人には、おのずと代表があるのであって、そういう者の意見を、どれだけ聴取したかということを私は聞いておったわけです。 どうも自動車局長は、運輸大臣や陸運局長に、いろいろまかしてあるようですから、またそういう人を呼んで聞かなければならぬ。そこで私どもは、この際、明確にしておきたいことは、先ほど相澤委員からも出た駐留軍離職者の問題ですが、これは自動車局長も、まだ自動車局長になられない時代から、ご存じの問題だと思うんだが、国の問題として、社会党、自民党を問わず、離職者対策の一環として、自動車の新免をおろし、個人タクシーとか個人営業とか新免とか抜きにして、これを一つ対象にして考えなければならぬということで、かなり長い間、いろいろな角度で、極端な言葉で申しますと、運動が続けられてきた。しかるに、もう二年三年と放置されて、非常な困窮な状態に離職者諸君が追い込められているのであるが、これをこの際、どの程度考慮の中に入れているのか。私は先走って言うと、何だか自動車局長限りでは、どうも自動車局長の新免に対する認定という形だけからいくと非常に危険に感ずるのです。 〔委員長退席、理事天埜良吉君着席〕 どうかこの問題については歴史があるのだということを頭の中に入れて処理をしてもらいたいと思うのです。この点一つどう考えておられるか聞いておきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 最初にお答え申し上げたいと思いますのは、こういう方針に対して自動車局長は運輸大臣とか東京陸運局長にまかしてあるようだが、という御発言がありましたけれども、これは決してそういうことじゃないので、自動車局長が中心になってということを申し上げたはずなんで、私の方で十分に検討をしたということであります。 で駐留軍労務者の離職者対策につきましては、国の方針といたしましても閣議了解の線を出しておりますので、これらにつきましては優先的な取扱いをするということも考えており、その趣旨にのっとってわれわれとしても措置をしたいと考えており、できるだけその努力をしておりますが、それに従来の経過等についてもわれわれも認識をし、東京陸運局長の方へも連絡をとっておるのであります。ただたとえばさっき申し上げましたもの全部につきましてたとえば免許がいくというようなことはないと思いますが、そういう趣旨及び精神は十分に了解して措置をしていくということでございます。
○重盛壽治君 そうすると最終的にはこの新免、個人営業、既存の業者の割当、これが完了し、たとえば今個人営業の人たちが、あるいは駐留軍の人たちが出ておるのが許可されるのは、見通しとしてはいつごろになります。
○説明員(国友弘康君) これはできるだけ早く措置をしたいと思っておりますが、先ほど申し上げましたように非常に多い免許申請でございますので、相当に時間を要すると考えます。で東京陸運局の自動車運送協議会の答申の中には、なお二千八百両の増車処分は、おおむね昭和三十五年六月末日までにこれを完了されることが望ましい、ということをうたっておりますのですが、この点に関しましては、私どもとしても非常にこれは社会的な大問題でもありますし、これよりはできるだけ早く措置をしたいと、こう考えておる次第であります。
○重盛壽治君 いろいろ要望もありまするけれども、私一つだけ要望しておきますが、先ほどから言うように、もう長い間離職者の諸君はこれが下りるのか下りないのか、下りないなら下りないようにはっきり方向転換していかなければならぬ。ところが下りるであろうということで長い間待っておったのですから、どの程度の範囲に下りるかということをやはり至急に決定をして、言いかえますならば、こういうものの基準を選ぶ前にできるだけ早くこういう面から選んでいって、ここへは大体何両いくのだという形を、できるだけ早く打ち出してあげることが、非常に親切だと私は考える。それらを一つ特に考慮の中に入れられて善処せられんことを要望しておきます。
○理事(天埜良吉君) ほかに御質疑ございませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○理事(天埜良吉君) 次は、過般の局部的な集中豪雨並びに台風の被害につきまして御報告をお願いしたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 過般日本に襲来いたしました台風七号、それからしばらくおいて東海道線に大雨がございました。この二つの損害及び事故の大要を御報告いたします。 七号台風の関係では、施設関係として十一億六千八百万円の損害でございました。七号関係といたしまして電気関係が一億九千八百万円で、合計が十三億六千六百万円の損害に上りました。またこのために収入の減少を来たしましたが、その額は三億三千万円に上っておりまして、七号関係の総体といたしましての国鉄が受けました被害総額は、十六億九千六百万円に相なっております。 それから次に大雨関係でございますが、これは施設関係といたしまして四億、それから電気関係としまして一千百万円、合計が四億一千一百万円でございまして、なおこれによる収入減が九千七百万円でございました。大雨関係の合計の損害は五億八百万円でございまして、七号関係と大雨関係とを合計いたしますと、二十二億四百万円に相なっております。 その内容は非常に各般に全国の各所に生じましたので、一々申し上げるのは差し控えますが、大体軌道関係では台風七号及び大雨の関係で一千三百カ所が被害を受けました。それから線路工作物関係では三百カ所、それから停車場その他建物関係といたしましては約二千カ所が被害を受けまして、合計の被害個所は約三千四百カ所に上ったのでございます。 それから列車の運行に関しまして申し上げますと、台風七号の影響によりまして旅客列車が運転休止をいたしました本数が約一千本、それから貨物列車におきましては、運休の列車が一千百本に上っております。また大雨関係では東海道線が主でございましたが、このために旅客列車の運休が三十五本、貨物列車の運休が百三十七本に上っております。なお遅延時分でありますとか、折り返し運転をしましたとか、いろいろのことはございますが、これは資料を提出してごらんを願いたいと存じます。
○理事(天埜良吉君) ただいまの報告について御質疑がありましたら御発言下さい。
○相澤重明君 副総裁に今の御説明をいただいたわけでありますが、この被害復旧というのは早急に行わなければならぬと思うのでありますが、まず予算関係で、現在は自分のところでやり得るのか、それとも大蔵省にそういう点についてもすでに手が打たれておるのか、これが一つ。 それから復旧関係で一つ、どうしても現在の要員事情だけではなかなかできないと思うのでありますが、それらに対する臨時措置をどういうふうに要員関係をお考えになっておるのか、この二つの点を御報告願いたい。
○説明員(小倉俊夫君) 予算の関係はただいまのところ災害予備費でまかなう見当でございます。しかしながらまだ台風時期が残っておりますので、今後再々にわたり大きな被害ができましたら、その災害予備費も不足するということも考えられますので、そういう場合にはまた別途に考慮いたさなければならないかと思います。ただいままでのところでは災害の予備費でまかない得る見込みでございます。またもちろんかような事故に対しては、国鉄の輸送の使命から申しまして、一日も早くあるいは一刻も早く列車の運転を回復いたさなければなりませんので、それぞれの個所においてほんとうに昼夜兼行で働いておるのでございます。ただ被害個所が非常に大きい所がございます。たとえば小海線でありますとか七尾線でありますとかいう所は、写真で見ましてももう非常に大きな範囲にわたって災害を受けたのでございまして、こういう不通個所につきましては、まだしばらくの間開通ができないのでございます。たとえて申しますれば小海線は十一月になりますし、七尾線は今月の半ば過ぎまで復旧が要するといったような被害でございます。しかしこれらの災害の復旧はすべて支社あるいは局でやっておりまするので、本社としては始終督励して災害復旧を急いでおります。 その人員についてのお尋ねでございますが、これはその地方々々において臨時人夫を雇って災害の復旧に当っておるということでございます。
○相澤重明君 概括的の説明で私も了承しましたが、あとで中村委員等からもダイヤ改正の問題で質問をいたす際に私も関連してやりますが、この台風あるいは大雨の被害状況の報告を聞くと、地方の交通機関も麻痺状態になっているのじゃないか、国鉄に対する期待からいって非常に地方住民の人が困難をしているのじゃないかという気もしますので、これはもう一日も早く復旧するということが第一要件です。それで要員対策は私はやはり国鉄当局として運輸省あるいは大蔵省に対して、政府に積極的に一つ対策を立っていただきたい、こういうことを一つ御要望を申し上げておきたいと思います。以上です。 〔理事天埜良吉君退席、委員長着席〕 —————————————
○中村順造君 私は本日国鉄の副総裁もお見えになっておりますので、現在行われておる国鉄の近代化、合理化、さらに当面してダイヤ改正等の問題があるわけでありますが、この点について二、三の見解なり質問をいたしたいと思っております。 まず私は、きょうたまたま私どもの手元にいただきましたこの監査報告書の中の、百七十ページにも書いてありますが、この中に「国鉄は多くの困難な経営上の問題に当面しているが、それらのほとんどすべてが一面において労働問題であり、労働組合の良識ある協力がなければ解決が困難である。したがって、国鉄は、労働組合に対し、国鉄経営の現状および将来について、積極的なPRを行い、国鉄が当面している経営上の問題点の認識を深め、これが協力をうるよう措置することが必要である。」と書いてあるこういう監査報告書で国鉄当局に示しておるわけでありますが、この建前から、若干のこの労働組合に対する国鉄当局のものの考え方、なかんずく私は最近の近代化、合理化がややもすれば一方的に当局の判断に基いて行われ、労働組合の意向を無視する傾向にある、こういうことが私は痛感されるのであります。私が申し上げるまでもなく、今日国鉄には若干の数の組合がありますが、その中で国鉄労働組合あるいは動力車労働組合、この二つの大きな組合が国鉄の経営に対してどのような基本的な態度をもっておるかということについて、あらためて私は副総裁に申し上げたいのですが、国鉄労働組合はいわゆる一昨年ですか、藤林あっせんを受けました。あるいは動力車労働組合は昨年の松江の大会におきまして当局のいう、これは明らかに私は正しいとは考えておりませんけれども、当局のいうところの正常なる態勢に戻して、しかも団体交渉を中心にして平和的に物事を処理する。この監査委員会の報告の中で指摘をされたように、多くの問題に臨む場合に、それらの問題を平和的に団体交渉を中心にして処理をする建設的な意見をこの中に入れて、そうして国鉄当局と物事を処理するという基本的な考え方に立ったのが、国鉄労働組合の藤林あっせんの受諾の精神であり、さらに動力車労働組合の松江大会の決定である。労働組合がそういうふうにきわめて耐えがたきものを耐えてでも、謙虚な気持に立って正常な姿の中で平和的に物事を処理するという気持があるにもかかわらず、一方国鉄当局の考え方、あるいは行なってきた今日までの状態と申しますか、これらのものを私は申し上げますならば、この謙虚な気持に立った労働組合の態度を、当局は何か労働組合が一歩後退したのだ、あるいは低姿勢になったのだ、こういうふうな誤まった判断をいたしましてこれにややもすれば追い討ちをかける。あるいは冒頭私が申し上げましたように、一方的に国鉄の経営は何でもやってもいいのだ、こういう誤まった考え方に立って物事を処理する傾向があるわけです。いろいろ事態の進展に伴なって、今日まで起った事象を私ども考えてみますと、事前にはやはり国鉄当局は何か労働組合が具体的に行動をとろうとすれば警告を出す、事後にはこれは処分をもって臨む。このことがしょっちゅう繰り返されて今日まで及んでおるわけです。私はまことにこの考え方はけしからぬと思うのですが、国鉄当局としては、当局の考え方、判断に基いてやられることだろうと思います。しかしこの誤まった物の考え方がどういうことに具体的に現われてきたか、あるいはこれは七月の十日の当委員会におきまして、私は総裁にも申し上げましたけれども、幹部でさえややもすれば不遜な暴言をはく。国会を軽視する。現在国鉄における常務理事でありますか、かつての職員局長をした某氏は、国会に対するところの答弁はその場のお座なりでよろしい、あるいは善処しますということはやらないことと同義語だ、こういうことを堂々と放言をしておる。この考え方が今日ずっと一貫して国鉄の首脳部の中には流れておると私は判断をします。従いまして私はダイヤ改正なり近代化の問題について具体的な質問をしますが、まず冒頭に労働組合に対するこの監査の報告書にあるような観点から、副総裁はどのような労働組合に対する考え方を持っておられるのか、さらに、国会のこの私どものやりとりにいたしましても、どのような考え方で臨んでおられるのか、ほんとうに真摯な気持で謙虚な気持で国会に国鉄当局は臨んでおられるのかどうか、その点、二点を冒頭私はお伺いしたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 監査委員会の報告の一部を御指摘されましたが、私どもこの監査委員会の報告書にある、当局者は労働組合の協力を得るよう、積極的なPRを行わなければならないという御趣旨に全く同感でございます。かつて労使双方から代表者が出まして、経営委員会——名前は確かではございませんが、経営委員会といったような会合を持ったこともございます。しかしそれはいろいろな事情で不成功で廃止になりましたが、私どもはいつでもお話し合いをしたい、会見のお申し込みがあったような場合には、これは団体交渉でなくともいつでもお会いしておるのでございます。今回のダイヤ改正につきましても、八月の中ごろから話をいたしましてその協力を得たいという努力を続けてきたのでありまするが、さらにいろいろ国鉄としては近代化をしていかなければ斜陽産業になってしまう、また国民の御負託にもこたえることができなくなる。で、どうしても合理化、近代化をしていかなければならぬということでいろいろ考えておりまするが、こういう点につきましては先日もいろいろ話し合いましたが、何かそういう懇談の場を持って各般のことについてお話をしてみたいと私自身考えておる次第でございます。 それから低姿勢で、何と申しますか、あまりウェイトを置いていないのじゃないかというようなお話もございましたが、決してそうではございません。ただ鉄道は国家の機関でありますし、国民の国鉄でございますから、この輸送ということを一番重要視して、その使命として考えておりまするので、これが違法な行為により列車運行が阻害されるということは、一番つらいのでございまするが、最近そういう事例が非常に少くなりましたのは、これは低姿勢だとか何とかいうことでなく、やはり輸送ということについて当局に協力していただいておるのだということで、非常にありがたく思っておる次第でございます。組合に対しましては、この監査報告の通りに、機会あるごとに会合を持ちまして団体交渉以外でありましても、できるだけ国鉄の方針を話して協力を得るようにPRを続けていきたい、こう考えております。
○中村順造君 私の質問、副総裁ちょっと失念せられたようですが、今私は二点ほど質問したのですが、一つは、労働組合に対する基本的なものの考え方、それから今こうして運輸委員会で当局の考え方を私は聞いているわけですが、それが従来、かつてあなたの部下であった人ですが、きわめて不遜な態度で臨んだということを自分みずから放言しておるが、この国会に臨む態度ということについては、まだ答弁がないようですが、きわめて大切なことだから冒頭一つお伺いしておきたい。
○説明員(小倉俊夫君) ただいまの某々がどういうことを言ったとかいうことは、私は耳にしておりませんので御容赦を願いたいと存じまするが、私どもはもちろん国会を最も尊重しなければならないことでございまして、これは御答弁に立つときにはそれぞれ専門の担当者を呼びまして、私も勉強して出て参りますし、また私どもとしては国会の答弁は一番責任も重いし、また一番こわい場所だとも考えておりますので、十分そういう点は尊重して出て参ります。またここで申し上げましたことには、その遂行に全力を尽すつもりでございます。決して国会を軽視というようなことではなく、反対に最も尊重いたしてきたつもりでございます。
○中村順造君 それでは少し具体的に内容がなるのですが、労働組合に対する基本的な態度ということは、あくまで組合の人格を尊重すると、こういうことだろうと思いますが、そういたしますと、監査報告の中に示しておるようなものは、具体的には私はここで質問するなら、遺憾ながら副総裁としてはお答えはできないと思う。具体的にそれでは組合にどれほどの協力を求めたかということになりますと、具体的な事実は少くともここ一、二年ないと思いますので、これは追及いたしませんが、最近の動向としていわゆる部内における総裁達、あるいは副総裁達、職員局長達、これらの令達でその達しの内容が労働条件に明らかに関連がある。さらに密接不可分な問題であるにもかかわらず、一方的にこれが総裁達なりあるいは副総裁達、こういう令達によって処理をされる傾向にあるので。これは一つの例をあげますと、一昨年昭和三十二年の八月九日に出された職々七百七十一号、これはディーゼル機関車の乗務員の勤務時間、明らかにこれは労働条件です。これを一方的に、組合が団体交渉ができない過程において一方的にこれは出されて、そうして実施をされた。これが多く今日問題をかもしておる、紛議をしておる、調停委員会に持ち出さなければならない問題になり、さらに今年の三月十日に出された運機の百八十六号、これもやはり内達一号の運用の内容をめぐってであるけれども、ことごとくこれは労働条件に関連のあるもの、最近の当局の傾向として明らかに内容が労働条件に関連があり、しかも不可分の関係にあるものを、こういう一方的な達しによって処理をするという考え方がある。この考え方は将来とも続けていくのかどうか。さらにまた今日までそういう考え方が正しいと考えておるのかどうか、その点を一つお伺いしたい。
○説明員(小倉俊夫君) 私どもの判断におきまして、労働条件に関係あるものにつきましては団交で話し合いを進め、団交がまとまらない場合には通達を出す場合もございますし、あるいは調停にかかる場合もあると思います。労働条件に関係があると当局で認めましたものにつきましては、団交の場を必ず持つという考え方でございます。たとえば今回のダイヤ改正につきましても、問題になりますのは、このディーゼル・ロコモティヴの乗務をいかにするかということでございますが、これは再三再四団交をいたしまして、その結果ただいまたしか調停にかかっておると考えております。そういうふうな方針で今後も進んでいきたいと考えております。
○中村順造君 いや、この問題は追及すれば幾らでも私は当局の本心が出てくると思いますが、時間がないから追及する私は気持はないわけですが、国会の権威を尊重するということになるならば、今副総裁の言われたような、内容が労働条件に関連があるから、団体交渉によって処理をしなければならぬ、この大前提に立つならば、今日あれだけの私はディーゼル機関車に対する問題の紛議はないと思う。あなたの言われていることと実際に職員局なり、あるいは運転局でやっておることとが違っておるからそういう問題が紛議をかもす。あなたの言われた通りに、あくまで乗務員の勤務時間に関連する問題は団体交渉で解決をつけるというような、基本的にその原則に立つならば紛議がないわけです。これも食い違っておるから、またあらためて後の機会に私はお尋ねしたいと思いますが、もう一つ私はダイヤ改正に関連をして、運転保安の見地から若干の質問をしたいと思いますが、ダイヤ改正を行うということは、これは私の聞く範囲では、今日まで二つの大きな組合の両組合とも具体的な内容のある、このダイヤ改正に対するところの内容のある団体交渉はやっておらぬように私は聞いておるのです。しかし一方では、きょうの新聞でも貨物列車のいわゆる増発を含めてのダイヤ改正、あるいは先般の新聞では、九月二十二日を契機にして旅客列車のダイヤ改正をやるということを新聞に公表をしておる。しかしどういうふうな業務内容になるのか。あるいは新聞に発表しているところの一万六千三百キロの増発に対して、組合に対しては一体これだけの業務量の増加に対してどれだけの人員の増加ということも具体的には明細に示しておらぬ。ただ先ほど何かのときにあったが、支社の考え方とか、支社の権限だとか、いたずらに中央における団体交渉でも地方に責任を転嫁しておる。こういうことが今日の実態であると私は考えておるが、このダイヤ改正、さらにこれに関連をして、この機会に要員を三%削減して、このいわれておるところの新幹線の要員にこれを投入するというようなことにも、いわゆるこの国鉄の従業員の中では非常に不安な気配が見えておる。これらを一つも明確にしないから、そういう不必要な不安にかられなければならぬ。こういうことがいわれておるわけですが、一体このダイヤ改正に対する要員の問題、あるいは新幹線との関連性の問題等、具体的に労働組合に対して示す気持があるのかどうか、その点をまず私はお聞きしたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) ダイヤ改正は仰せの通り全国で約一万七千キロの列車の設定になるのでございます。それで、これにつきましては先ほども申し上げましたが、八月の十日過ぎから話をいたしておるのでございまするが、ただこの一万七千キロのうち大部分が支社のローカルの列車設定であります。御承知の通りに国鉄では各方面から、支社を強化して能率を高めなければいかぬという御指摘を受けておりまするので、六月に大幅な権限委譲をいたしまして、準急以下は支社で設定できるということにいたしておるのでございます。従いまして大部分の列車につきましては、支社で人員の問題あるいは運転時刻の問題等を検討し計画を立てるのでございまして、従いましてその団体交渉につきましては支社でいたすことになるのでございます。その一万七千キロのうち約四千数百キロは本社の計画でございまして、主要幹線に急行を走らすということでございまして、これにつきましては本社で御説明をしたはずと考えております。
○中村順造君 それに関連して今私はお尋ねしますが、三%削減して新幹線に要員を投入するというような考え方があるかどうか。
○説明員(小倉俊夫君) 東海道新幹線はまだごく一部分の工事に着手いたしただけでございまして、この工事につきましては請負に出す関係上、設計とか用地買収とかいうものは国鉄でいたしますが、その工事の遂行は請負業者がいたしますので、国鉄の職員との関係はございません。ただ東海道新幹線ができましてこれを運営いたすとすれば、約四千人くらいの人間が要ると想定されております。しかしその開業は三十八、九年のことでございまするので、そこまで今先ばしって人員をどういうふうに充足するかというところまでの計画はコンクリートにきまっておりません。この東海道新幹線につきましては、まだいろいろルートにつきましても停車駅につきましても最終的にきまっておりません。その輸送方式というものも大体の予定はいたしておりまするが、今後さらに研究を進めるべき点が多々あるのでございまして、そういう点も要員の数ということに関連いたしますが、ただいまのところは今申し上げましたように昭和三十八、九年の開業でございますから、はっきりした人員計画などは立っておりません。ただいまも仰せのような三千人をそちらへ持っていくというようなことも、何も私聞いておりませんしまだ決定もいたしておりません。
○中村順造君 新幹線の問題は非常に大切な問題で、ここで短時間の間にいろいろな議論をすることも不可能だと思いますが、いずれにいたしましてもオリンピックまでに間に合わせるというようなことがいわれておるし、突貫工事をやるとかいうようないろいろな疑心暗鬼な点もあるので、外国に金を借りに行ったとか何とかという話もありますので、少くとも今日までの経過措置だけを一つ次期の本委員会なりに私は提出していただきたいと思うのです。新幹線に関する一切の資料をつけて一つ出していただきたい。 それから要員に関連のある問題ですが、最近ダイヤ改正に関連をして乗務員の長距離運転、いわれておるところのロングラン、これを非常に強化しておるというような傾向が見えるのですが、これは私はかつて何代か前の職員局長に、このような状態が続くなら将来国鉄は飛躍的ないわゆるダイヤ改正でもやる際には、必ず乗務員とかあるいは技術者については要員が足らなくなるぞ、抜本的な養成計画を立てておかなければならぬということをしばしば言っておったのですが、その影響があるかどうかわかりませんけれども、いずれにいたしましても私ども専門的な立場から考えて言うなら非常に危険な状態にある。一例をあげていいますならば、従来、稲沢と吹田の間を米原で打ち切って稲沢—米原間六八・八キロ、さらに米原—吹田間は一〇〇・七キロ、二つに打ち切って運転をしておった。それを今度は稲沢、吹田間を一区間について百六十九・五キロを全部一乗務にする。これは東海道線の一例ですが、四国にも今度はディーゼル・カーでそういう例がありまして高松から松山まで従来は西条で中断をして二区間に仕切っておった。これが今度は驚くべき状態ですが百九十四キロ一挙にこれを乗務させる、こういう状態が考えられておる。私はこの乗務員の乗務の過重労働からいって非常に危険な状態である、こういうふうに考えるわけです。さらに、これは人的の問題ですが、物的な問題にいたしましても、検査修繕の回帰キロの延長だとか、あるいは最近近代化の傾向がどんどん進んでくる。しかし一面設備だとかあるいはそれに対するところの装置だとか、こういうものがおくれてきてバランスがとれない。従って先般の播但線の生野の隧道の問題、古い隧道に大きな大型の機関車を入れるとか、あるいは九月二日にあった信越本線におけるディーゼル・カーの事故、これは副総裁知っているかどうかしりませんが、私どもとしてはまことに驚くべき事故だと思いますが、ディーゼル・カーがトンネルに入るとき、トンネルの風圧で前の窓ガラスがもろに窓ワクからはずれて機関手の顔面にぶつかって機関手は顔を大けがした。幸いにこの場合は乗っておったお客さんの中で多少衛生的な知識のある人がおったから、かろうじて前途の運転は血まみれになって続けた。こういう最近の実例もあるわけです。私は非常にこの傾向は、人的にも物的にも近代化近代化、あるいは合理化、こういうことを主張しているけれども、国鉄の輸送の使命である安全という見地から見るならば、私は重大な関心を持たなきゃならぬと思うのです。こういう面につきまして、将来国鉄あるいは輸送関係につきましてはだれが何と言っても重大事故が発生をしないという保障ができないわけでございますので、重大事故が発生した場合にその原因が乗務員の過労からきたとか、先ほど言ったような長距離運転であるとか、あるいは車両の酷使、あるいは設備の不備、これらの原因で重大事故が発生した、どういう事態が明らかになった場合には国鉄当局としては国民に対しまして一体だれがどのような形で責任をとるか。この際私は副総裁に明確に答弁を願いたいと思うのです。
○説明員(小倉俊夫君) 事故につきましては私ども常に戒心を加えて、再び繰り返さないように、調査機関を作って原因を探求してそれぞれの手を打って参ったのでございます。それで近代化が安全に反するようなお考えではないと思いますけれども、実は近代化の中にも安全ということは十分盛り込んでございまして、たとえば踏切りを立体交差にするとかあるいは信号を自動信号にするとか、そういうものもやはり近代化の中でございまして、近代化としては電化、ディーゼル・カー化のようなことに合わしてやはり鉄道の安全輸送ということを含めて考えて参っておるのでございます。それで合理化につきましては、先ほども申しましたように、適当な機会を持って労組とも話し合ってみたいと存じまするが、常にスピード・アップといったような半面には、それが安全であるということを確保するための研究は必ずしてきておるのでございます。それで私どもとしましては、近代化はこれは鉄道に課せられました重大使命でございまして、これを達成しなければ、やはり近代輸送機関としておくれて参るということを考えて推進いたして参りたいと、こう思うのでございます。 それから事故に対する責任につきましては、それはその事故の原因結果等にも関係いたしますが、常々その管理者あるいはその経営者といたしまして、総裁も私もそれぞれその事故に応ずる道義的な責任は強く感じて参った次第でございます。 それからもう一つロングランのお話がございましたが、これはもう私が申すまでもなく、機関車——蒸気機関車にいたしましても電気機関車にいたしましても、これは非常に大きな投資でございますので、この投資を十分効果的に使わなければならぬ。そういう場合にはやはり機関車のロングランということが必要でございますし、それによって乗務員の労務が過酷になってはいけないので、その点につきましては労働基準法というものもございますし、団交の場もございますし、調停仲裁の段階もございますので、そういう点も考え合せまして、決して法律以上に過酷な労働条件にならぬように、もちろん十分な注意を払いつつ機関車のロングランということを考えておる次第でございます。
○中村順造君 副総裁のお答え、結局答弁のための答弁ならそれはそれでいいと思うのですが、しかし現実その安全を脅かされる、こういうようにいわれている。現実事故があるということはやはりそこに配慮が足りない、あるいは現実問題として装置が足りないということは、これは事実が立証しておるのです。これは私がここでとやかく申し上げても、起きた事故ですから取り返しがつかないのですが、この点特に私は国鉄当局に対しまして、近代化、合理化ということが進むに連れて何かやはり安全に対する配慮というものは忘れてならぬということを強調しておきます。 それから今のロングランの問題に関連をして、莫大な投資をしたから何らかの形でと、こういうお答えでありましたけれども、これは私は了解できません。これは投資したからあたかも労働強化がこれに伴うのは当然なように私は解釈を受け取ったんですが、投資をされて、その取り返しに労働強化、職員の犠牲によって取り返すということは、とうてい基本的に納得できないから、この点を申し上げておきます。 大臣もお見えになって長々私が時間を取ることも恐縮ですが、あと一、二点だけ一つ最後にお尋ねしておきますが、冒頭私が申し上げましたように、国鉄の労使の中には未処理の問題がたくさんあるということは、監査委員会からも指摘をされておる。従ってただいまのような、そんな一方的な考え方でなく、この際監査委員会からも指摘をされているし、運輸委員会でもこれだけのやりとりがされておるという経緯に立って、従来の行きがかりを捨てて、この山積をされておるところの労使の問題を解決する意思があるかどうか。 それからそれに関連して一つの例なんですが、これは国鉄における昇給の制度が非常に問題になっておる。これは長い間問題になっていることですが、これは他公社と比較をしても明らかに、いろいろそれは昇給の操作においては若干相違のある点もあるけれども、なぜ国鉄だけが今日のこの自由裁量を入れるところの百パーセントを割るところの数字を固執しなければならぬか。他公社は非常にもう私どもの知る限りにおいては、いろいろ操作は異なっておるけれども、形の上では百パーセント昇給、自由裁量の操作の余地はない。それでも電通にしろあるいは専売にしても円滑にいっている。しかし国鉄だけなぜそれだけのことを長い間固執しなければならぬか。これは一つの例ですが、それらを含めて根本的に労使の間の問題を解決する意図があるかどうか、その点を一つお尋ねいたします。
○説明員(小倉俊夫君) 未処理の問題につきましてはいろいろそれには事情がございまして、いろいろ話し合いましても結論が一致しないといったような問題が多いのでございますが、こういう点を未処理のまま置いておくことは労使の協調に害がございますので、仰せの通りにできるだけ未処理の問題を早急に片づけるよう努力して参りたいと考えております。
○中村順造君 昇給の例はどうですか、お答え願えませんか。
○説明員(小倉俊夫君) 昇給の問題で百パーセントか九〇%かということでございまするが、これはやはり管理者の考え方もありまするし、それから原資の問題もございまするし、いろいろな点で国鉄では現在の昇給制度がいいと、こう考えております。ただしその給与の内容につきましては、かつて仲裁裁定で職員の給与について職務評定を行なって適正化するようにという御注意もありましたので、これは各労働組合とも相談いたし、職務評価委員会でも作って検討して参りたい、こう思っております。
○中村順造君 それでは最後に一つだけお尋ねしますが、最近の当局の組合対策として志免の場合もそうでありましたが、何か現場でトラブルが起きると、官憲の介入ということが現実の問題としてあるわけですが、私としては冒頭、先ほど来申し上げておるように、国鉄の運営そのものを主体に考えた場合には、あくまで労使の理解と協力ということが根本的な精神でなければならぬと私は考えておるのだが、国家の権力である官憲の力を介入させる、こういう傾向があるわけですが、将来とも国鉄当局はそれらの考え方についてどういう考え方を持っておるのか、最後に一つお尋ねしておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) もちろん私ども労使が協力して輸送増強に邁進するという格好が一番いいと存じますが、しかしながら当局と組合との間に意見が対立するということもこれはあるのが当然でございまするが、そういう場合には法律の規定に従いまして団交を持ち、さらに調停、仲裁の線に上げるということが一番労使の正常化であろうと存じます。それでありまするからして私どもは警官の出動を決して喜んでおりません、できるだけ避けたいとは存じまするが、場合によりまして組合の方で違法があり、かつ行き過ぎた行動に出て実力を行使される場合には、やはりそのときの警察の御判断で警官が出動するということもやむを得ないのではないかと思っております。しかしそういうことは憂うべきでありまして、双方で協調してそういう不祥事のないことに進むことが一番最善であると考えております。
○中村順造君 それでは長くなりますので、時間もありませんので質問を打ち切りますが、今のお答えのような状態で、たとえば若干のトラブルが現場で起きた、それで官憲の出動を要請するとか、そういうような態度が従来もとられておったのですが、今後ともとられる限りにおいては、私は冒頭来主張しておるところの、いわゆる国鉄の経営自体に対して国鉄の従業員そのものが全面的に理解をし、協力をするということに私は多くの問題があろうということを、意見としてつけ加えまして私の質問を打ち切ります。
○相澤重明君 中村委員から一応ダイヤ改正や東海道新幹線の問題の質問があったわけですが、ダイヤ改正に伴う国鉄の輸送増強ということは、国民の負託にこたえることでありますから、やっていただかなければならぬと思うのであります。しかしそれをやるにはやはり首脳部の人が計画立案をすると同時に、やはり国鉄職員全体に協力を求めなければならぬ問題だと思うのであります。そこで新しい作業をする場合には当然定員の問題も伴うと思うのですが、それらについて今度の一万七千キロですか増強をするということについて、要員需給の問題等についてもどの程度なされておったのか。私は実は、そういう点についても国鉄から資料が出されておったかと思うのですが、ダイヤ改正について何も出ておらなかったのですけれども、そういう点は、あれは十月一日ですか九月二十二日ですか、どっちなのですか、その点ちょっと先にお答え願っておきたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 九月二十二日に約一万七千キロの増発を全部いたします。
○相澤重明君 そうしますと、九月二十二日に一万七千キロの列車増発を行うというのでありますから、これに近代化とか合理化というものも含まれると思うのですが、要員需給についてはもうすでに手当ては終っておるのですか。
○説明員(小倉俊夫君) 要員需要につきましては先ほども申し上げましたように、要員の問題は支社でいたす権限の範囲でございますので、各支社ごとにその手当てをいたしております。もちろんこれだけ列車の増発をいたしますので、乗務員もふえることは確実でございまするが、国鉄としましては全体の人数をふやすということは合理化の面から許されませんので、できるだけやりくりをしまして乗務員には事欠かないようにいたしたいと存じます。それでほかの方から乗務員を一時、今まで要請もいたしましたし、そういうものを乗務に回しますが、ほかの部門が大体人員が減少いたしておりまするのに対し、列車乗務員の方は毎年の列車増発のためにかえってふえておるような実情でございます。
○相澤重明君 これは総裁もその他の首脳部も皆きょうは出ておりますから特に私から申し上げておきたいのは、日鉄法の改正をしてそして今回の支社権限の増強ということになり、あるいはダイヤ改正の問題についても支社に大多数が委任をされたということになると思うのです。その日鉄法の改正のときに私が委員長代理をしておって、この法律案を上げるに際して、各委員からいろいろな御意見が出ました。出ましたが、私は、将来労使の中でそういう紛争が起きないように、しかも労働条件の問題については十分親切な説明とともに解決のできるようにといういろいろなことも、付帯条件をつけて私は日鉄法の改正を上程をしたわけです。従ってそれからいけば先ほど中村君の質問にもあったように、団体交渉をやはり組合とやって、そしてそういう内容について明らかにして国民の負託にこたえるような方向に私は進んでもらいたい。 それから今一つは支社に権限があるからといって、中央が全部ほほかむりでいるということではないと私は思うのです。これはやはり国鉄運営全体については十河総裁の下に計画をされることであると私は思いますから、組合もそれぞれの代表機関があると思いますから、そういう点についてはやはり親切に内容を私は知らしてやってほしい。それで協力を求める。こういうことが当委員会としても、前の日鉄法改正審議の際の経緯もありますので、一つ当局に要望しておきたいと思います。それで、できれば私はきょうのようなときには——今度は運輸委員会でもいろいろ全国的に現地調査もやって、いろいろな要望も受けておって、派遣委員の報告もしておる。きょうも金丸委員から東北線の派遣の報告を受けたわけです。その中にはたくさんの地方自治団体なり、あるいは国鉄当局自身からもそういう問題が出ておるわけです。従ってこういう改正の時期に当っては、一つ国会にもそういう点は資料を私は提出してほしい。この次の機会でけっこうですから、これだけの——先ほどのお話の営業キロあるいはトン・キロを、地方のためにはどうなるのだということも説明をしていただけば、運輸委員会としても各委員も非常に参考になると思う。 それを一つお願いすることと、いま一つは東海道新幹線の問題ですね。これは本社から役員の方がアメリカにおいでになったと思うのですが、その後の借款状況の問題なりあるいはこの五カ年計画との関連もあろうと思いますから、そういう点きょうは時間がないから、できれば次回にそういう点も要領よくまとめて一つ御報告を願いたい。この監査報告の中でも、五カ年計画についてもちょっと触れておるようでありますけれども、やはり何といってもこの運賃値上げをして、そして五カ年計画で輸送力増強をするということは、当時私どもも非常な決意をしてやったことなんですから、そういう点について率直にやはり出していただいて、これが完成ができるようにしてもらいたい、こう私ども思うわけです。従って以上の二つの点について次の機会に資料を提出をしていただきたい、こう思うのですが、委員長から一つ要求をしていただきたい。
○委員長(平島敏夫君) 先刻は中村君からも資料の要求がありました。それとただいまの相澤君の御要求、いずれも御提出願えますか。
○説明員(小倉俊夫君) 至急作成して提出いたします。
○委員長(平島敏夫君) 委員長からちょっと申し上げておきますが、今度のダイヤ改正に伴いまして国鉄の労組との間にいろいろまだ解決されない問題があるように聞いておりまして、また再び列車運行に支障を来たすような状況を新聞等で拝見しました。国民の関心はきわめて高まっておると思いますので、さいぜんからお話を承わりまして、小倉副総裁は労使協調の点については非常な関心をお持ちになっておるようでありますが、ぜひ今度の場合におきましては事前に打開されまして、一般の国民に不便を与えぬように御注意をお願いいたしたいと存じます。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
○鳥畠徳次郎君 私御質問申し上げたいのは、ちょうど国鉄の近代化、五カ年計画の一環として北陸線の複線、電化、この問題が昭和三十二年度から五カ年計画で着工されておるわけでありますが、予算も大体三百五十億というところで、ちょうど三十四年で三カ年を経過しておるわけなんですが、今日までの実際の仕事の工合から考えてみますと、五分の三年度を終って、仕事の量でようやく三七%しか仕事ができていないというところで、残りの二カ年間で六三%の仕事をしなければ五カ年計画の完成がとうていできない。こういうような非常に危惧される状態に追い込められておるのであります。かようなことで、この意味におきまして、きょうは幸い副総裁もおられますのでございまして今日までこの三カ年間でようやく三七%の仕事しかできないというようなこと、また残りの六三%というものが果して三十六年度中に完成する確信があるのかどうか、こういう点を今日までのおくれた経過と、そうしてまた三十六年度に完成するという一つの見通しが果してあるかどうか、ぜひともこういう点をお尋ねをいたしたいと思います。もちろん北陸線におきましては、一昨年の第一年目のときには、御承知の通り非常に財界も極度な不況でありまして、当時鉄道債の五億も引き受けるということはずいずん困難な情勢であったわけでありますが、御承知の通り、北陸線は単に北陸三県の物資の交流とか、あるいはまた観光の問題とかというような小さい問題ではなく、少くとも関西と北陸を完全に連絡するというところに大きな一つの役割を持っていることはこれは言うまでもないことであります。しかも古い歴史を考えて参りますとずいぶん古いことでありますけれども、この北陸線の創設されたのは明治三十七、八年のころのようであります。その後関東の大震災あるいはまた引き続き毎年受ける災害、それらの問題が惹起した場合は、それこそ平素は北陸は何だかんだといっても裏日本だ裏日本だというような、はなはだありがたくない汚名をちょうだいしておりますけれども、一たん不幸なことでありますが国に災害が起きた、天災があったという場合はあげて北陸線を経由して、北陸線を利用することによって大きな解決をなし遂げたという問題は今日までたくさんあるはずでございます。 またもう一つ北陸線としましては、御承知の通り全国でまれに見る電源地帯であります。さような関係から関西方面あるいは中京方面からこの交通がほんとうに完成し、そうして短時間で輸送がりっぱにととのうならば、北陸の将来たるや実に洋々たるものがあるとわれわれは確信を持っておるのでございます。それがために今日まで三十二年度の第一年目の国家予算の計画の中に入れてもらう、それまでの十年ほどというものは、北陸三県県民の人々がこれを完成するために多大な運動をし、あるいは陳情もし莫大な時間と経費も相当使っている。そうしてようやくきまったものが、五分の三年度にしてなおかつ三分の一しか完成できないということは、北陸線の将来また関西と中京をつなぐというそれらのいろいろな問題から考えまして、非常に不安におののいているといっても過言でないと思うのであります。現に昨日、一昨日も北陸三県の知事また県会議長あるいは商工会議所会頭が、打ちそろって陳情に参っておるというのもその意味であるわけでございます。この点につきまして、果して三十六年度に完成するかどうかということを責任をもって一つお答えを願いたい、かように考えております。 なお、一、二例を申し上げまして御参考に供したいと思いますが、昭和二十八年度と三十二年度と、この四カ年間の貨物の比較を申し上げますならば、昭和二十八年度を一〇〇といたしますと昭和三十二年度が貨物輸送の場合一五六、しかもそれも非常に控え目にいわゆる複線、電化というような高度な輸送機関でないがために、いろいろの面から押え押えて、しかも五割何分の超過をしておる。あるいはまた旅客の方で見ましても昭和二十八年を百といたしますと、三十三年が二三〇、二・三倍というような大きな数字を示しております。従いまして、貨車の配給なんかも今日、北陸線を通じて全部あげて大体百の貨車要求に対しまして六十の配給があるということが最高となっております。北陸の産業に対し、また全県まれに見る温泉地帯として観光使命を持っておるこの地帯から考えましても、こういう点につきましては、ぜひとも予定の通り昭和三十六年に完成することに責任をもってお答えを願いたい、かように考えます。
○説明員(小倉俊夫君) 北陸線は仰せの通りに非常に重要な線でございまして、さらに最近貨物、旅客において輸送量が激増いたしておりますがために、行き詰まりも早く来るのではないかということで、電化、複線化を計画いたした次第であります。それで戦後さきに停車場の行き違い設備であるとか、あるいは留置線の延長であるとか、あるいは自動信号機の設置とか、いろいろの手を打ちましたが、さらにこの五カ年計画による線増につきましては極力努力いたしまして、大体五カ年計画の所期の目的は期限内に線増については達成せられるであろうという見通しでございます。ただ電化の方は五カ年計画では三十六年度までに富山までの電化が入っておりましたが、これは若干延びまして三十六年度までには南福井まで電化するのが精一ぱいだと思います。しかしその先の富山までの電化もそれのあとを追ってできるだけ急速にいたしたいと思います。さようなおくれが生じました理由は、三十三年度以降、仲裁裁定によりまする人件費の膨張と、それから三十三年度になべ底不景気のための運輸収入の減がございましたので、工事費として約五百億ぐらい不足になっておりまするそのために五カ年計画のあるものにつきましては若干完成が延びざるを得ないのでございますが、こういう点も政府にお願いしましてできるだけ投融資をいただいて、おくれを最小限度にいたしていきたいと考えております。
○鳥畠徳次郎君 ただいまの御答弁によりますと、大体複線は三十六年度で責任をもって完了すると、こういうお答えと考えていいですか。
○説明員(小倉俊夫君) 線増でございまするが、部分によっては全線を複線にいたす必要も必ずしもない。しかしある区間におきましては部分線増が必要でありまして、計画いたしました部分線増につきましては大体期限内に完成いたしたいと、こう考えております。
○鳥畠徳次郎君 実際問題として、複線に関連して運行ができるというお見通しはあるのですか、電化は別といたしまして。
○説明員(小倉俊夫君) あそこの路線の一番難所は今庄、敦賀間の長大な北陸隧道でございまするが、それもただいま順調に進んでおりまするので、ただいま申し上げました線増とあわせまして、輸送力は決して輸送量に不足するということはないと考えております。
○鳥畠徳次郎君 これが完成しますと、大体輸送力は現在よりかどのくらいのパーセンテージで上昇するというお見込みでございますか。
○説明員(小倉俊夫君) はっきりした数字は持っておりませんですが、全線複線でございますと、単線の場合よりも約三倍以上の輸送力がつきますが、ただいまの北陸線の伸びは非常に急速ではございますが、今急激に三倍の輸送量になるとは考えられません。部分線増につきましてはこれは隘路区間を打開するのでございまして、複線ほど輸送力は持ち得ませんけれども、かりに現在の五割ないし八割輸送量がふえるといたしましても、北陸線の輸送量の増加に対しては事欠かないと考えております。まだそれでも不足する場合にはさらに部分線増を追加するか、あるいはそれをつないで全線複線化するかということは、将来十分考えて参りたいとこう考えております。
○鳥畠徳次郎君 三十六年までの間の二カ年ですね、三十五年でどのくらいいって、三十六年の最終の年までにどうなるかということについてお答え願います。
○説明員(小倉俊夫君) それは帰りましてから詳細な工事計画を資料にいたしまして御提出いたします。
○鳥畠徳次郎君 電化の問題はこれはいつごろ……、またそれより相当おくれるというお見込みですか。
○説明員(小倉俊夫君) 電化につきましては、北陸線ばかりでなくて山陽線の岡山、広島間も、それから東北線の福島、仙台間も、常磐線の平、岩沼間も多少おくれるということでございますが、御承知のように予算のつけ工合によりますが、一年ないし一年半ぐらいはおくれるのじゃないかと考えております。
○鳥畠徳次郎君 最後にもう一つ、今度の予算の総額からいきまして大体三百五十億ぐらいですが、そこで北陸の方は御承知の通り岐阜の工事事務所が全部現在やっているわけであります。距離からいうと大体三百キロないし四百キロの遠隔の地に事務所があるために、われわれの方の仕事をする場合に非常に仕事の面に不経済であり、それは実際的にもいろいろ能率的でない、不経済であるという点が相当感ぜられますが、こういう大きな仕事をする場合には、これは北陸線といわず全国で相当まとまった数の工事をされるときには、一応それが済むまでそこに工事事務所を設けられるという考えはどうですか。
○説明員(小倉俊夫君) 国鉄は大体千億円の工事費で五カ年計画を遂行いたしておりまして、各地において工事をやっております。岐阜においても非常に工事量がふえております。でありますが岐阜を北陸に移すということは考えておりません。そんなら北陸に工事局を新設するかと申しますと、ただいまのところはそういう機構を設けますといろいろな点で不経済でありますので、できるだけ北陸線の工事に支障を来さないような工夫をしつつ現状で参りたいと考えております。
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて下さい。
○重盛壽治君 大臣にちょっとお伺いしますが、先ほど来、実は大臣がおいでにならないときに、自動車局長を中心にして今回のいわゆるタクシーの個人免許、新免、増車、これらに関連してわれわれの意見また当局の考え方等を聞いたのでありますが、私はこの前の運輸委員会のときに大臣に、これらの問題をかなり幅の広い角度から申し上げ、これが決定がされたならばその決定は実は実施前にいま一度御相談を願えるもの、あるいは委員会にかけていただけるものとこのように解釈していた。たまたまきょう聞きますと今日限りで締め切りで、個人営業その他ももうその最終の段階に来ている。従ってこのことについていろいろなことは申し上げませんが、将来の問題としてはこうした新しい問題を処理する場合には、一応のプランができましたならば、できたものを運輸委員にもはかっていただいて処理をしていただきたいことを、まず一点要望いたします。 そこで、今度でき上っておりまする個人営業の許可の内容、許可するというこの基本方針にあえて反対はしません、けっこうであると私は思いますが、この内容を見る場合に、俗に言いますような許可だけすればよろしいというような内容である。従来の業者との摩擦、許可されたままこれでやり得るのかどうか、こういう点を考えますとかなりいろいろの点が残されておるようにも思いまするが、これはこれだけに急速にこの問題の許可まで運んだ大臣の権限を将来も活用していただいて、実際にやってみていけないものは直し得る襟度を持っているということにしていただけばこれで解決がつくのじゃないか。そこでその中の新免の中に特に問題にされるのは、駐留軍離職者運転手が入っております。いろいろな形で願書を出しておると思いますが、これは単なる自動車の新規営業を許可するという問題だけではなくて、従来から労働問題の一環としてあるいは駐留軍政策の一環としていろんな面で扱ってきて、ここで国で不必要となってこういった人たちが離職をした、それをどう取扱うかということでいろいろ検討した結果、自動車の運転手の免許証を持つ者には特別な方途を講じようということが、ここでだんだんと長い間かかって集約されてきております。従ってこれらに対しては特段な考慮を払ってもらいたいということと、失業をしてかなり長くなっておりますので、できるだけ急速に調査をして、あきらめてもらう人には早くあきらめてもらわなければならぬ、また新しく事業に入れる者は入るような態勢を確立しなければならない。こういうような面を特に大臣から督励をしてめんどうをみてもらいたい、こういうふうに考えますが、一言お伺いしたい。
○国務大臣(楢橋渡君) この前の委員会のときに申し上げてはおりましたが、ちょうどあのころから白タク共済組合のタクシーというものが、非常な大きな勢いで抬頭しておりまして、その取締りその他におきましても、やはり運輸省が今回の増車についての基本的な方針を立てる必要があるということをきめたものですから、ああいう処置を実はとった次第でありまして、御注意のありましたような趣旨に沿いまして今後とも十分に私の方でも考え、委員会の趣旨を尊重したいと思うのであります。 また個人タクシーについて、やりまして果してどういうふうに成長し、また社会的要求にこたえるかということは、多くの問題を含んでおると思うのでありまして、これらを許可した後にどういう全体の、たとえば協同組合とか、企業組合的なものにして相互的にやはり大きな工場を持つとか、あるいはどういうふうなことをやるか、いろいろな問題があると思うのですが、あらゆる角度から一つできるだけ、この新しい制度に対して、やはり成長させたいということを考えておりますが、また弊害等がありましたらそれを自制することにやぶさかではありません。 また御指摘のありました駐留軍の離職者に対するタクシーの問題でありますが、これは先般も私衆議院でもちょっと発言をいたしましたのですが、これは閣議においてもそういうことの了解事項になっておりまして、できるだけそういう国家政策のもとに犠牲になった人々に対しましては、こういう場合にやはり優先的と申しますか、できればその趣旨に沿うようにしたいということを、私の方からもその意思を関係当局に伝達しておる次第でありまして、その趣旨に沿っていきたいと思います。
○重盛壽治君 けっこうであります。 —————————————
○委員長(平島敏夫君) 次に、日本国有鉄道の運営に関する件のうち志免鉱業所に関する件を議題といたします。 その後の経過について十河総裁から御説明を願いまするが、運輸大臣の方は、内閣委員会の方からなるべく早くおいで願いたいということを申しておりまするので、御質問の際は大臣に関する部分を先にお願いしたいと存じます。
○説明員(十河信二君) 志免炭鉱の実収炭量につきまして、いろいろ八百万トンとか千二百万トンとかいう意見が出まして、臨時炭量調査団というものを国会等の決議も参照いたしましてこしらえたのでありまして、八月七日に臨時炭量調査団の報告書が出て参りました。ただいまはその報告書を三井、三菱、住友三社に提示いたしまして内容をいろいろと説明し、質疑に応じ応答をいたしておるところでありまして、この点が解決した上で入札の手続に入りたい、こう考えておるところでございます。
○委員長(平島敏夫君) ただいまの御説明に対して御質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
○相澤重明君 実は私先日東南アジア各国を先輩の加賀山さんやなんかと一緒に回って七日の晩に帰ってきたばかりで、大臣に八月十日の本委員会で志免炭鉱の問題についての当時御質問も若干あったわけですが、調査報告はそのときに聞いたわけです。おそらくきょうの午前中も衆議院の運輸委員会で大臣、総裁にも御質問もあったかと思うのですが、大臣いかがですか、大臣はお考えになっておると思うのですが、何といってもいろいろな角度から調査の結果やあるいは調査に対する問題点が国民の疑惑になっておる、これを解明しないとよいにしろ悪いにしろ、やはり問題があとに残るということで、大臣としてはそういう疑惑をなくしてそうして明らかにしていきたい、というのが当時の大臣のお考えだったと思う。で、その後閣内においてこういう問題について関係者が、国有財産の処理の問題でありますから、そういう点についてお話を進めておるのかどうか。まあその点大臣のお考えになっておったことがどうなっておるのか、その点を先に御説明願いたい。
○国務大臣(楢橋渡君) ただいま相澤委員のお話、私大臣に辞任いたしましたときに、まあ志免炭鉱問題が起って非常な紛糾をしておったときでありまして、しかも千二百万トンと八百万トンという大きな開きがあるということが非常な論議の中心になっておったので、私は大臣になりましてから十河総裁にもやはり事理を明白にしたらいい、そうしてはっきりしないといろいろな意味で疑惑を受けては十河さん個人はもちろんのこと、国家のそういう問題についてまあいろいろ疑惑があれば、いろいろ国鉄が今後仕事をするについても不測のなにを受けるんだから、従ってそれを明白にしたらいいということを、ちょうど組合側からも委員の選出がありまして、組合側の調査団と青山調査団とがお互いに合体して調査をするということになりましたので、その調査報告を私も聞いて、しかる後に客観的情勢等をよく見て、自分の態度をきめるということを実は申してきておったのであります。調査団の報告もありましたが、御存じのごとく青山調査団と組合側の出されました調査団との間には、意見の一致といいますか、炭量についての一致は見ておらないのであります。しかし私の考えといたしましては、青山調査団の報告もあるいは一方の報告も同じくそのなまのまま出して、しかるべきところから批判を受ける。たとえば専門家、あるいは入札の場合にもそのまま出して、それが一つの評定の大きな素材になるというところにもっていくべきであって従って一方にこういう国有財産を処理するのですから公明正大にしなければならない。それには国鉄だけの評価、こういう算定方法というものよりも、それも国鉄から出してもらうけれども、関係官庁である通産省であるとか、あるいは大蔵省であるとか、経済企画庁であるとかという関係省にやはりその算定方法、評価方法等についてもそこへかけてしかる後に入札という段階にいくべきである、という建前を実はとっておるのでありましてまだそれにかける段階にはなっておりませんけれども、先般私も青山調査団と一方の調査団の報告をまあ聞きましたが、なかなかしろうとにはむずかしくて、その算定方法なり基準が容易にわかりかねる点もあります。これは専門家が見られると一目瞭然とするということを私も聞いておりますが、私もあまり頭もないもんですからその点ははっきり見ておりませんが、そのまま提出するということでやったら一番妥当ではないかと、こういうふうに考えております。
○相澤重明君 今の大臣のお話ですと、調査報告についても説明を聞いてみた、まあしかしなかなかむずかしい、それから閣内における経済担当というか、まあそういうところへ一応相談もしてみたい、こういうお話でありますから、それはやはりまた慎重に疑惑を解くためにあらゆる手段を尽すということも私は賛成であります。その点大臣のそういう方向へやはり努力をしてもらうことが大事なんですが、いま一つ大臣に僕は根本的な問題でお伺いしておきたいのは、やはりエネルギー対策として石炭産業の現状について、一体国家的にどうするかということが非常に大きな問題であると思う。そこで特に運輸担当の国務大臣として、あなたも経済閣僚の重要なメンバーに私はなると思うのですが、そういうところで政府としてはこの石炭対策、いわゆるエネルギー対策というものをどうお考えになっているのか、そういう点ちょっとおわかりになったら御説明をいただきたいのですが。
○国務大臣(楢橋渡君) 今御指摘のようにエネルギーの対策、ことに石炭界が非常な不況に見舞われまして、私も志免炭鉱のあります福岡県のやはり出身でありまして、先般も超党派的に県から参りまして、炭鉱の実に惨たんたる状態の陳情を受けておるのでありまして、従って、一方に全国的に今エネルギーの中の石炭対策という問題は取り上げられ、内閣におきましてもこの問題と今取り組んで、通産大臣が中心となってやっておりまして私も実は今までの閣僚の会議にはオミットされておりましたが、この次から出ることになったのですから、そこでまだよくその事情を聞きたいと思うのですが、そういうことで客観的情勢等の相当変化等もありますけれども、私の考えておりますのは、志免に働いておるあの労務者の人を一体どうしたら保存し、かつまた安定させるかということを一つ深く考えなければならない。ことに志免に働いておる人は御存じのように、私も福岡ですからよく知っておりますが、親子三代ぐらい働いておる人もありますし、非常な愛着を持っておりますし、他の炭鉱に働いておる人とやや性格が異なっておるところもありますので、いろいろそういうところから深刻な問題も醸成しておることをよく承知をいたしておりますが、御存じのように志免炭鉱の持っておる今日の性格あるいは炭量あるいは炭層の工合、こういうことから総合開発的な線にこなければあそこはジリ貧で、結局非常な窮境に陥るということは専門家のひとしく大体認めておるところでありまして、そこに今日の問題も一方に国鉄は輸送に専念するという行政管理庁の勧告の基本線もありますので、そういう問題の一面でそういう問題が取り上げられておるのでありまして、従ってそういうことも十分考えて一つどういうふうにやったらいいか、あるいはだんだん御存じのように不景気になってきておる段階でありますから、その問題をやはり総合的に考えて一つ処理したいと、こういうふうに考えております。
○相澤重明君 大臣のお考えまことに適切だと思うのです。これは今の日本の炭鉱業界というものはなまやさしいものではないわけです。大手筋の会社といえども企業合理化あるいは人員整理というところまで進まなければならぬだろう、というふうに私ども、うわさを聞くわけです。しかしこれは単に一会社の問題でなくして、日本の基礎産業における大きな問題ですから、今大臣のお話のように総合的な岸内閣としての基礎産業に対する石炭産業をどうするのか、というような問題をやはりやらんと、その場あたりの弥縫策では私はこの問題は解決しないと思うのですね。石炭産業に関する限りそういう点はぜひ一つ経済閣僚として、今大臣のお考えのような総合的な問題として私は御検討願いたいと思う。賛成です。 そこでまあ今度はひるがえって今の国鉄の志免炭鉱の問題に入るわけですが、そういうふうに大臣がお考えになっておれば、十分慎重にそういう点を御検討をされてそして運輸委員会にこういう点はどうだろう、あるいは国鉄とも相談をしてみたというように、一つ私は御相談も願いあるいは報告も願いたい、こう思っておるのですが、大臣そういうお気持になっていただけますかな。
○国務大臣(楢橋渡君) 志免炭鉱は国鉄が先般発表いたしましたように、非常にだんだん窮境に陥りつつあるのでありまして、御存じのように五十万トン近くあったのが三十五万トン近くに減り、また本年は三十万トンくらいであって、今国鉄の報告によれば、十億くらいの赤字になるのではないかということが危惧されておるのでありまして、従ってこの入札等をめぐって山が荒廃するようなことがあってはならないということは、私は監督主管大臣として心配いたしておりますので、保守その他にも十分に国鉄が気をつけるように注意をしておりますが、本来国鉄があれをやっていくことについて、赤字というものは防ぎきれないという段階に追い込まれておる、というところに重大な課題があり、一方に客観的情勢は御存じのように、非常な不況の中にだんだん突入しつつあるというこれらの情勢がありますので、そこで、この志免炭鉱をこのまま国鉄がずっと経営を続けていけば、一体国鉄というものはどういう立場になり、志免炭鉱の運命はどういう立場になるか、こういうことを深く実は考えなければならない段階になっていると私は思うのでありまして、先般我孫子理事がちょっと談話を発表したのを旅行先で見たのですがその談話の中にも、場合によっては閉山にまで追い込められるようなことにすら国鉄は思い込んでおるような情勢等もありますから、この問題はそれらの諸情勢をよく考えて、やはりどうしたら国鉄の立場並びにあそこの労務者の安定を期するかということを、掘り下げて考えていかなければならぬのではないか。また労務者に対する取扱い等につきましても、できるだけ、たとえば入札する場合でも、これを国鉄に吸収し得る者は配置転換して吸収するし、残る者は、やはり次に引き受くべき会社なり経済的なその団体といいますか、そういうものに対して安定を期するところの配置をしなければならぬ。さいぜん申し上げましたように、ここで働いておる人たちは過去におけるところの自由主義経済の炭鉱界における人たちと違った特殊な立場におっただけに、そういうことを十分に配慮してもらいたいということを私からも国鉄にも望んでおるような次第でございます。
○相澤重明君 先ほど私が冒頭に申し上げたように、七日の晩に帰って来たばかりでありますから、我孫子常務理事がどういう声明をしたかというようなことは、私は今大臣のお話でちょっと気になったわけですが、これはやはり運輸委員会でいろいろ質疑もあるし、そうしてまた国民の疑惑を解くためにも、やはり政府自身としてはいろいろ慎重な配慮をした後でなければ、なかなかおのおのがその立場々々でいろんな発言をすると、これはやはりかえって混乱を起すんじゃないかということを、今ちょっと大臣のお話の中から受けとれましたが、最後に大臣が、国鉄の方にも十分それらの点を考えて善処するようにというお話もあったので、私はやはりそういう形でこの事態の収拾というものを考えていくべきではないか。従って十分閣内におけるそういう経済閣僚なりあるいは関係者との評定の問題等もあろうかと思いますから、そういう問題もやっていただいて、まあ、何もきょうやらなければ直ちに国鉄が死んでしまうというわけではないのですから、大臣もよくそういう点を御相談をされて、当委員会にもやはりそういう報告もしてもらいたい、こう私は思うわけであります。私ども運輸委員会としても、実はこの委員会の始まる前にきょう理事会を開いて、次回できるだけ早い機会に、明日は国鉄の踏切り問題やジョンソン基地の現地調査をやるわけです。従って台風の被害の問題や次年度の予算の問題、この前に大臣にも話をしたようにそういう点についてあらゆる点についてお互いに協力していこうということになっているから、少し暑いけれども勉強しよう、そうして今月の近いうちにまた委員会を開こうということになっております。そういうことで、大臣も言われたように国鉄当局もあわてないで一つ慎重に検討されて、よい結論を出すようにお互いに努力する、こういうことで私は大臣にお骨折りいただきたい、こう思いますが、大臣、先ほどのお話の通りでいいんですね。よろしゅうございますね。
○国務大臣(楢橋渡君) さいぜん申し上げましたように、国鉄もこの志免炭鉱の問題はご存じの通り、非常に頭痛の種になっておって、何とかこれに結末をつけなければならぬ段階になっておるのでありまして、従って私は国鉄の監督の主管大臣といたしまして国鉄がやはり疑惑を一掃し、かつまた積み上げてそうしてそこに判定し得べき段階に持ってこなければならぬ。私どもとしては意思決定はできないということを実は堅持しておりますから、どうぞ御了承を願います。
○大和与一君 関連して大臣に一つだけお伺いしますが、青山調査団を含めた志免問題特別調査団は、それは一応結論を出したわけです。大臣とされてはより慎重によく調べなければならぬから、なお専門家にも聞いて政府としての態度をきめたい、こういうお気持はわかるんですが、一体、それはこの特別調査団にまさる、あるいはこれと同じような実力のある人がいるのか、あるいはそういう機関があるのか。それをちょっとお尋ねいたします。
○国務大臣(楢橋渡君) ちょっとそれは私の説明が悪かったんですが、青山調査団を含めたあの志免調査団の報告もなまのままなんです。専門家というのを別に作るわけじゃない。おそらくそれを評定する通産省その他にそのまま出して判定を受けたい。たとえば青山調査団が比較的多数だから、青山調査団の報告だけやって、少数意見をつけてやるという扱いをせず、なまのまま出して判定を求めれば、専門家が見ればおのずからわかるわけですが、私もちょっと読んだんですがちょっとわかりにくいんですけれども、そういうことなんです。
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記を始めて。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十九分散会