運輸委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 78 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/07/10
会議録
○委員長(平島敏夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 運輸事情等に関する調査のうち、まず自動車行政に関する件を議題といたします。 本件について御質疑のある方は順次御発言を願います。
○相澤重明君 国友自動車局長にお尋ねをするわけでありますが、前回の二日の運輸委員会におきまして、若干のお尋ねをいたしたわけでありますが、その後、実は私ども、七月四日の日に横浜市内の各ハイ・タク関係を若干、社会党として視察をいたしたわけであります。 そこで、きょうは委員の皆さんに私どもの視察した内容をプリントしてございますので、一つごらんをいただきたいと思うのでございますが、その中で特に最も大きな問題は、労働組合と経営者との団体交渉が、どうもなかなかうまく行われておらない、こういうようなことや、労働争議をめぐっての暴力事件が非常に多く出つつある。私どもが調べた中で、横浜のアンタータクシー、あるいは中央タクシー、第一タクシー、サントスタクシー、メトロタクシー、滝の川タクシーと、こういうようなところを一日視察をいたしたわけでありますが、特にその中でも、運輸省の自動車局長さんの方から、委員の全部にこの資料がないので、理事の皆さんだけに今配付をしていただきました三つの滝の川タクシーの現状について、従業員就業規則、あるいは改訂給与規程、改訂前の給与規程と、こういうようなものを資料として御提出をいただいたわけでございますが、特に私どもが四日の日に参ったときには、会社側に行きますというと、もうほとんど従業員の寝室というようなものがないのですね。ダニがわいておったり、あるいは腐っておったりしているので、全部それを取りはずして、寝室というものは全然見当らない。しかも暴力団が常時六、七十人からおると、こういうようなことでありましたが、私どもが行ったために、二、三の人だけ見えて、あとはもうほとんど見えなかったのですが、その後六日の日ですか、今度は暴力団が、今までの会社におるよりも外へ出て、そしてその滝の川タクシーのマークの入った車を見るとそれに乗るのだそうです。五人か六人、それで車ごと運転手をかっ払ってしまってどこへ行ったかわからない。こういうようなことまでして、すでに三台ほどそういう問題が起きておる。こういうようなことが言われておる。そのことを、どういうふうにしてそういう問題が起きたかというと、従来は労働争議の中でなかなか解決しない、こういうところで、この経営者側の方が、普通の形ではとても車を日常の形で運営することができないというので、暴力団を雇って、そして自動車のナンバー・プレートをなんといいますか、バールなんか持っていって取りはずしてしまうのですね。そしてどこへ行ったかわからないというようなことをやっている。そうして現在の自動車、道路の取締法の問題や、あるいは車両規則等の問題からいけば、全く違反だらけの問題が多いと思うのですが、そういう点について自動車局長の方ではどういう対策をお考えになっておるか、あるいは現状についての御報告について取締りをされるつもりなのか、その点をお尋ねをいたしておきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) ハイヤー・タクシー関係等におきまして、労働争議が起りました場合に暴力を伴うということについては、非常に私ども遺憾だと思っております。で、こういう関係は、労働組合法等にも暴力行為を否定しておりますし、そういうことがあってはならないと実は考えておるところでありますが、何と申しますか、労働三法があるにもかかわらず、前時代的な争議行為が行われるということについては非常に遺憾だと思っております。 滝の川自動車の場合には、その団交についてなかなか持たれなかったということもあったようでございますが、いろいろと団交はやはりいたしてもおりまして、会社の方で、ある場合には事故防止に、財産保全のために、車両を東京の滝の川整備工場に入れた、その後非合法活動をしない旨の取りきめができたので、車両全部をまた営業所にもどしたという事態もございました。その後、労働組合の方の人たちが組合旗を掲げてタクシー十台で参議院、それから参議院の法務委員会、運輸委員会等に陳情に来たこともございまして、七月の一日に会社がロック・アウト宣言をしまして、その後団交があまり持たれておらなかったようでございますが、今度暴力があったという事態に関しましては、詳細にはまだ実は私の方調べておりませんですが、運転中の自動車の何と申しますか、新聞の言葉で申しますれば、奪取したという形に書いておりますが、これはあるいはわれわれが想像いたしまするに、ロック・アウトの一つの手段としてやったかと考えますが、実はこれにつきましては、警察当局の方で取調べを開始していると思いますので、その方の状況を待って措置すべきものと考えておるのでございます。 また、今相澤先生からお話のございましたナンバー・プレートの取りはずしというような問題につきましては、これも会社側から申しますと、ロック・アウトの確保手段としてナンバー・プレートの取りはずしをやるのだという考え方に立っておるようでございますが、ナンバー・プレートの取りはずしに関しましては、道路運送車両法第十一条第三項の違反でございまして、この点はナンバー・プレートを会社側が勝手に取りはずすことはわれわれとしては認められないので、ある場合には告発をし、ある場合には警察当局が捜査に乗り出しておる、それについて陸運局も協力しておる、こういう状態でございます。
○相澤重明君 そこで、前回の七月二日の運輸委員会においても、非常に悪い会社に対しては告発をしたというお話もあったわけですが、実情調査をされて、どの程度のそういう会社の該当があったのか、この点おわかりでしょうか。
○説明員(国友弘康君) 告発をいたしましたのは、横浜のサントスタクシーという会社について告発をいたしましたが、そのほか私ども聞いておりますのは、メトロ交通あるいは滝の川自動車といったようなところについてそのような事態があったということを聞いております。
○相澤重明君 私どもが調査しておるところでは、そういう点が、サントスについては確かに告発を五月三日にされておるというふうに聞いたわけでありますが、その他についてはどうも告発までされておらない。そこで具体的な調査が進んでおらないじゃないかという心配を私はするわけです。そこで、今これは、おそらくどの委員の方も運輸委員として非常に頭を痛めておるというのは、町にある白ナンバーのタクシーの問題です。これはいろいろな形で、議員会館なり、あるいはそれぞれの党並びに運輸委員の皆さんに、おそらくいろいろな形で請願が押し寄せておると思う。共済組合を作るとかあるいは企業組合を作るとか、個人に認可をしろとか、いろいろな形でそういう運動が行われておるわけです。話に聞けば、東京都内に三千両くらいの白ナンバーの営業車になるものがある、あるいは横浜には五百両とか八百両とか、そういうような、うわさですからわかりませんが、そういうことをいわれるわけですね。しかも、白ナンバーで堂々と営業をしておる、こういうことがいわれておるのに取締りというものは何ら行われておらない。ところが取締りを行うということよりも、むしろ現在の運輸省の自動車行政というものは一体何だ、何もやっていないじゃないか、そういう逆に批判が出るから、むしろそういう白ナンバーの問題についても同情的になる。それは当りまえだ、今の営業しておる自動車さえ何が何だかさっぱりわからぬ、法律なんていうものがあるのかないのか、これは特に今自動車局長の言うように、車両整備についても規則があるならあるように、それに該当する措置をしなければならぬのに、そういうことが行われておらない。そしてしかも営業というものは、営業認可がおりておる会社でさえ、別に労働争議も行われてないのに、会社が一方的に事業場を閉鎖する、それでいわゆる車は足りない、そういうことになると市民、国民感情としては、やはり車がほしい、ほしいから今の自動車行政の上からいけば、とてもこれではどうにもしようがないから、白ナンバーに認可をしてやったらいいじゃないか、当りまえじゃないかという、そういう無法事態というものが起きてくるおそれがある、現にそういう形になっておる。こういう問題を抜本的に私どもは解決をしないと、せっかくそういう行政をつかさどっておるところの運輸省というものの権威というものが私はなくなってしまうと思う。ですから白ナンバーの問題は、いずれあとでそれぞれ御質問があるわけですが、とにかくそういうことを議論をするより、まずもって現在の認可をしておる営業車の取扱いについてどうするのか、こういう点を、基本的な問題をまず私はお尋ねをしておきたいと思うのです。そのことが解決されないで、そして枝葉末節の問題をいかに力んでみたところで、これは実際の問題として価値がない、こう思うのです。ですから、現在の別に労働争議が起っておらないのに事業場を勝手に閉鎖をして、いわゆる九十日も百日も仕事をしておらない、こういうような場合には、一体監督者の立場の運輸省としてはどうこれを処置するのか。 それからいま一つは、たとえば認可を申請するときの条件として、車のエンジンとかナンバーとか、これはもうやはりそれがそろっておらなければならぬと思う。それが勝手に変えられていいものかどうか。そういう整備についての方針について、あなた方はどうこれを処置しようとするのか。 それから、特に営業をしておる事業場の中に私が入ってみますというと、白ナンバーの車がある。ところがこの白ナンバーの車を、黄ナンバーの営業車が故障をしたというような場合には、その営業車のナンバーを取ってそうして白ナンバーと取りかえて営業する、こういうようなことは、これは違反になるのかならないのか。こういうような問題を、私は運輸省の監督行政を行う立場で、明らかにしてもらいたい。 以上三点について、一つ局長の見解をお尋ねしたいと思う。
○説明員(国友弘康君) 自動車行政に関しまして、何もしていないという相澤先生のお話がございましたが、私どもとしましては、何もしていないわけではなくて、非常にやっておるつもりでございます。しかし非常に広範囲にいろいろな事件もございますし、われわれとしては極力そういう解決には努力しておるつもりでございますので、その点はそう申し上げたいと思うのであります。 それから白ナンバーの問題につきましては、あとからまたあるいは御質問がございますかと思いますが、従来、まず現在認可しております営業車等につきまして、たとえばナンバー・プレートの取りはずし等がございました場合に、サントスにつきましては告発をいたしましたが、そのほかについては告発をされなかったということは事実でございますが、ただ、それは警察当局としまして、捜査にすでに乗り出しておりますので、捜査に乗り出しました場合には、私どもはこれは告発をしてもしなくても同じことでございますので、むしろ警察当局の方の捜査の開始によって、告発はしなかった、こういう状態でございますので、違法は違法として、われわれは解釈をしておるわけであります。 それからナンバーにつきまして、勝手に変えて運行するというようなことは、これは全く違法でございまして、そういうことが事実あったことは、証拠が上りました場合にはそれは当然処分をするということを考えております。 それから争議が起きておらない場合であるのに事業場を閉鎖した場合にどうするかということにつきましては、これはメトロ交通の場合のことであろうかと実は考えるのでございますが、これにつきましては、争議状態であるがごとく、争議行為としての宣言をしておらないというような、非常にむずかしい解釈の関係があると思いますが、しかし事実上は両者から代表を出し、会社の上部の協会及び労働組合等において団体交渉もしておりまして交渉も持たれ、その間自動車につきましては、ナンバー・プレートの取りはずしというようなこともあって、その点については警察当局が捜査に乗り出しておる。これについては数回の団体交渉で、最近は会社と労働組合自体の団体交渉も持たれるというようなことの報告も開いておりますので、その団体交渉の結果をわれわれは注目しておるという状態のところでございます。
○相澤重明君 自動車局長が、自動車行政について、運輸省が何もしてない、そういうことはなくて、一生懸命やっている、それは当然のことで、私どももその点はわかるわけです。ただ御承知のように、たとえば駐留軍の離職者の人たちがいわゆるハイ・タクを経営したいという申請があるという場合に、東京の場合についても、あるいはその他の府県の場合についても、たくさんの申請はあっても、なかなかこれは具体的に作業が進んでおらない。従ってそういう人たちから見れば、実際に自分が駐留軍というところでもうすでに職を失っておって、そして食うことを一生懸命に考えなきゃならぬ。そこで、今までの経験、技術を生かして——しかも岸内閣としても、駐留軍に働いておる人は国策の犠牲になったのであるから、これは特別に一つ国家としても考えなきゃならぬということで、内閣の中にも特別対策委員会まで設置して、そして作業を進めることになっておったのでありますが、なかなか進んでおらない。しかも巷間伝えられるところを私どもが聞くと、既設のいわゆる営業会社の増車という問題が解決をしないというと、そういうところにも実は入っていかれないんだというようなことも盛んに流されているわけです。これはやはり運輸省の自動車行政に対する一般の人たちの私は不信の問題だと思う。私はやはりそういうことでなくて、基準に適格があるならば、これはやはりその通り行政としても進めていくところが、私は、岸内閣でせっかく特別委員会まで持ち、しかも政府においての声明を出した建前になると思う。しかし、それが現実に行われておらないで、しかも先ほど申し上げたように、一般の白ナンバー個人営業というものを許せという形で猛烈な運動が行われ、それが白昼堂々と営業が行われるということにおいては、営業の許可認可というものは一体何だと、こういうことに私はなってくると思う。だから、いわゆる一般の人たちからいわせれば、自動車行政なんというものは何にもやっていないじゃないか、こう言われても私は弁解の余地がなくなると思う。そういう点をまず第一に私は是正をしてもらわなきゃならぬと、こう思うわけです。そういう点について——、まあ前運輸大臣の重宗さんもおいでですが、とにかく、あとで運輸大臣がお見えになるから、そのとき私どももお尋ねするんですが、自動車局長はやはり当面の責任者ですから、そういう点についてやはり、一生懸命やっていますと言ったところで、国民の多数から見ると、そういうふうには思えない。そういうところをまずもって私ははっきりしたお考えを一たとえば東京の場合ならば、それじゃいつ一体そういう増車の問題あるいは新免の問題について解決をする見通しなのか。あるいはその他の府県についても、今駐留軍の離職者の人たちが出しておる申請の書類について、大体その審査というものを終るつもりなのか。少くとも一年、古いのになると二年もすでに書類を提出してからいまだに審査が終了しない。こういうようなことであっては、幾ら一生懸命やっておるといったところで、一生懸命やっておるとは理解ができない。こういう点を私はまず最初にお答えをいただきたいと思うのです。
○説明員(国友弘康君) 駐留軍離職者に対しまする指導の閣議決定につきましては、昭和三十二年の九月二十四日に出ておりまして、この点につきましては、政府で許可認可等をするような場合にも優先的に取り扱うという決定もございますわけですが、これに関しまして各地方の陸運局へも通達をし、そのほか促進方についても電報を打ったり、そのほかの措置をいたしておるのでありますが、駐留軍関係の労務者の出願でありましても、これを具体的に免許いたします場合の審査といたしましては、その地域全体の輸送の需要と供給力とを考え合せなければならないのでありまして、そのために全体的なその地域の輸送需要をまず考えまして、それから、それについてはどれくらいの新免なり増車なりをすべきであるという結論を陸運局として出しまして、そういう考え方に基きまして具体的な免許申請の審査をするということになっておりますので、やはり別々にやるわけにはいきませんので、原則的には同一期日に処分をするということになるわけでありまして、今度、今例の出ました東京の場合におきましても、これは間に合いますれば、あるいは本日の東京陸運局の自動車運送協議会で答申が出される運びになるかとも思いますが、この点は間に合いませんければまた延びることになると思いますが、そうして具体的な二千八百両という数字が三日前の新聞に出たわけでございますが、二千八百両の増車について、どのような考え方に立って算定をし、今後どういうふうにやっていくかというようなことについての答申が出ると思いますが、この答申に基きまして、東京におきまする具体的な審査を東京陸運局として開始するわけでございますが、これにつきましては、しかし非常に申請が多いわけでありまして、それでは駐留軍労務者関係のものについてだけ別途先に審査をするかということになりますと、そういう扱いもできかねますので、やはり一緒に審査をする。その場合に駐留軍関係につきましては、閣議決定の線に沿いまして十分考慮して審査をし決定をするという段階になっておりまして、今後東京陸運局で鋭意促進をするということになっておるのでございます。
○相澤重明君 今の自動車局長のお話でおわかりのように、実はここ三年以来、実際に東京都の場合には新免の問題も出ておらないわけです。従って既設の会社の増車問題というものが非常に大きな影響力を持ってくるわけです。自動車業界の人たちは、すでにどこの会社は何両、どこの会社は何両、こういうようなみずから業界が勝手にいわゆる増車分というものをきめておるやに私どもは聞いておるわけです。そうしてこれを運輸省は、業界のきめた増車をまず先にしろ、それで余裕があるならば、いわゆる需要に応じたいわゆる新免というものも考えてもよろしいというような、全く主客転倒したことが行われようとしておるということがほのかに聞えるわけです。そこで私どもは、これでは運輸省の行政というものは全く人の言いなりになっておるのではないかというような疑いを持たれるわけです。せっかく今、自動車局長が言っておるように、とにかく、自分たちとしては十分諮問機関の意見をよく聞いて、その上に実情を調査した上にいわゆる増車問題、新免問題というものを解決したいということを言っておりながら、その裏には業界の意見というものが尊重されてしまって、行政そのものというものは従になっておる。こういうような形では、私は運輸省というものが全く何もしておらない、自動車行政というものは何もやっていないじゃないかといわれる言葉を聞くということも私は当然じゃないかと思う。だから単に全体の需要供給というバランスを考えてたとえば二千八百両が合理的なのか、合理的でないのかということも、もちろん必要であるかもしれませんが、まず個々に申請をした新しい——特に閣議決定をし、閣内に特別対策委員会まで持った駐留軍の離職者諸君が、その日の生活に困っておる人たちが、営々とためた金で、いつ認可がおりるか、仕事ができるかということを待っておるのに、一年もこれを放任しておいて、そうして既設の会社の増車がきまらなければ車をふやす問題について新免も、増車の問題についても決定を出さない、こういうようなことは、全くこれは行政をほしいままにしておるということを言われても仕方がない。そういう点について、そういうふうな町にうわさが流れて非常にわれわれは迷惑するので、特に私は運輸委員会の者としては頭を痛める問題でありますが、その点について、自動車局長は一体どうお考えになっているのか。今まで具体的に申請をされた新免のものについて審査をして、どのくらいのいわゆる経過措置をしているのか、その点を一つ具体的に私は発表していただきたい。
○説明員(国友弘康君) 東京都内に二千八百両の車両増加をいたします場合に、これを新規免許に、新しい事業体に免許いたしますのと、それから既存の事業者に増車いたしますのと、こういう方式が二通りあると思うのでございますが、その方式につきましては、今相澤先生のおっしゃいましたように、既存事業者の増車がきまってから新免を審査するというようなことでは絶対にないのでありまして、これらの配分につきましては、東京都内の実情もよく考え、二千八百両の答申が出ましてから、審査の過程におきまして、陸運局としてきめていきたいと思うのでありますが、現在東京都の特別区を事業区域としましてハイヤー・タクシー免許申請をいたしておりますものが、これはちつと古いのでありますが、六月の二十五日現在で個人経営の一両持ちの申請というのが五百八十六件、車両数にして五百八十六両ございます。そのほかは会社あるいは企業組合等の申請でございますが、これが二百八十五件、車両数にいたしまして一万八百六十六両ございます。これにつきましては、非常に数多い申請がございますので、これらを一々審査していきますのにも非常な時間を要するわけでございまするが、特に駐留軍の関係等につきましては、この自動車運送協議会の答申が出ます前に、すでに聴聞を開始いたしまして、内容審査を実施いたしておる状況でございます。
○相澤重明君 それから、東京の点については今具体的に御報告があったのですが、各府県の場合、特に私は福岡等の問題もそういう点があると思うのですが、もう二カ年もたっておるのにまだやはり具体的に作業が進んでおらぬ、こういうような点も各府県からかなり私どもに陳情が多いわけです。こういう点については、今局長の述べられたように、至急にやはり聴聞が終ったならば、適格なものであるならば、これはやはり認可をするという方向へいかない限り、私は今の自動車行政そのものが停滞をしてしまうのじゃないか、こういう点をおそれるわけです。そこでそれらについては今の御説明で、一生懸命やるということでありますから、それはそれを今度私どもも十分一つ監視をしていきたいと思うのでありますが、第二の問題は、今の、先ほど私が冒頭に申し上げた自動車の中における経営者の特に前時代的な経営方針、しかも法というものを無視した取り扱い方について、その事実がわかった場合に、一体あなた方はその処置をどうするのか、この点の一つ御回答を願いたいと思う。
○説明員(国友弘康君) 福岡とか名古屋とか、そのほかにつきましても、自動車運送協議会に現在諮問いたしまして、需給の調整、需給の適正化というものについての答申を得るような措置をいたしておりますので、これはその答申が出ましてから審査が進められることになると思っております。 それから今先生のおっしゃいました前時代的な経営方針と申しますか、そのようなことに関しましては、昨年、神風タクシー問題が起りましてから、東京陸運局といたしまして、東京及び横浜のタクシー会社、全事業者に対しまして、特別監査をして、改めさすべきところは改めさせ、処罰すべきところは処分をしたというような状態で指導をしておるわけでありますが、具体的なところになりますと、先生がお調べになって、まあお考えの標準にまで達しなかったところがあるいはあるかと思うのでありますが、まず特別監査を実施して処分を進めましたと同時に、今後そういう経営方針の悪い会社に対しましては、十分調査をして強い処分をしていきたいと思っております。しかし、この点は十分な調査をいたさなければなりませんし、ことに労働争議に関係しております場合には、私どもとしては、法規の適用上に関しましても、労働関係についても、より慎重な考慮をしなければなりませんので、それらの点について十分な調査をした上で指導をしていくと、こういうふうに考えておる次第であります。
○相澤重明君 私の聞いているのは、労働争議云々の問題は別にして、せっかく運輸省が、いわゆる自動車局長が認可をしておって営業をさせることになっておる会社が、三カ月も四カ月も営業をしない。町には車が足りない、こういうような、いわゆる国民感情というものに対して、やはり法律があるならば法律、規則があるならば規則、それをやはり明らかにしていかなければ、いつまでたっても自動車行政そのものは混乱を来たしておるだけで、少しもよくはならぬのじゃないか。従って、たとえば、先ほど私の申し上げたエンジンなり、ナンバー・プレート、それぞれの適格条件が欠けておるにもかかわらず営業してみたり、あるいはまた、無理に事業場を勝手に経営者が閉鎖をしてしまって、市民の足を実際に奪ってしまう。このような問題をそのまま放置しておいていいのかどうか。それをただ慎重に慎重にと言っても、半年も一年もやられてたまるか、こういうことを言っておる。だから町には白ナンバーでもって、今の自動車行政はなってないから、足がどうも因るから、それなら一つやってくれと、こういうような形が逆に出てくると言うのです。それでは許可認可事項というものは意味はないじゃないか、何のために運輸省のそういう法律なり規則というものがあるのか、こういうことを私どもは心配をすると言っているのです。その点について、ただ慎重にというだけでは私どもは納得できない。悪いものは悪いとして指導をして直させる。しかもそれになお一定の勧告をするなり、特別監査をした結果、その勧告したことが適正に行われないという場合には、これは営業の停止なり営業の認可の取り消しということはできないはずはないじゃないですか、なぜそういうことをやる気がないのか、そういうことをやらないで、ただあれは白ナンバーはけしからぬとか、個人営業なんか認めるかというようなことを言っておったところで、国民感情としては納得しないと言うのです。そういう点についての自動車行政の衝に当っている者としてあなたはどう考えておるか、こういう点を私はお尋ねしておるのです。
○説明員(国友弘康君) 事業者の事業運営につきまして悪い点がございました場合には、われわれとして十分に指導し、その指導についての条項に合ったような措置をいたさない場合には、十分調査をして処分をするという方向をとっていきますことは、われわれとしては考えておりますので、そういう方向に進んで業界の改善をしていきたいと思っております。
○大倉精一君 いろいろ答弁を伺っておりましたけれども、ここにも資料があるように、私ども先般横浜のハイ・タクの業者の実態を見て参りましたが、去年神風タクシーの問題が起りまして、東京都内のタクシー業者の監査をおやりになって、相当改善の跡が見られると思うのですけれども、横浜の場合にはほとんど改善の跡は見られない。まことにひどいものであるという実感を受けました。そこで、今の答弁の中に、横浜のハイ・タクの監査をしたという工合に答弁がありましたが、どこをどういう工合に監査をして、どういう工合に改善をされたか、具体的にその実情をあげてもらいたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 横浜の地区に対しましては、特別監査をいたしましたのですが、具体的な資料は本日ここに持ち合しておりませんので、後刻御報告をいたしたいと思います。
○大倉精一君 きょうは自動車の問題が出るということがわかっており、しかも、われわれがこの前横浜を視察したということがおわかりになっておるはずでありますから、そういう資料は当然持ってこなきゃならぬと私は思うのです。それで、資料はなくても、大体どういうところを監査して、どういう程度に改善をさしたというくらいのことは、これは記憶がおありになると思うのですけれども、概略でいいんですけれども、その事情を一つお知らせを願えばけっこうだと思います。
○説明員(国友弘康君) 神風タクシー問題が起りましてから、一番最初に手をつけましたのは東京都区内のタクシー事業者でございますが、そのほか隣接しております川崎、横浜等につきましても特別監査をいたしましたが、その監査の点につきましては、道路運送法違反等の措置があるか、あるいは休養施設その他の施設がどうなっているか、また給与その他の状態がどうなっているかというような会社経営につきましての広範囲な調査をいたしたわけでありますが、まあその結果違法と思われますものが相当ございます。今数字等については記憶をしておらないのでございますが、と申しますのは、これは東京陸運局がやっておりますので、私の方が直接にやっておりません関係もあり、その数字等については覚えておりませんのですが、車両の使用停止その他の処分を相当にいたした事実があるのでございます。
○大倉精一君 この前の委員会のときには特にメトロ・タクシーその他の横浜におけるところのハイ・タクの事情が、暴力団等も介入をして容易ならぬ事情にあるので、早急に現地について調査をされ、対処されたい、こういう工合に要望しておきましたけれども、その後現地へ行って調査をされたかどうか、これについて御報告を願いたい。
○説明員(国友弘康君) 現地に参りましたのは十一日の土曜日の日に相澤先生その他の先生方がおいでになりましたときに、自動車局及び東京陸運局、陸運事務所等から同行いたしまして各営業所に参りましたが、その後陸運局には指導いたしておりますが、現在まだ具体的に参って調査をするというところまではいたしておらない状態でございます。
○大倉精一君 私の要望したのは、われわれも調査をするけれども、監督官庁として自主的に積極的に調査をしてもらいたい。こういう工合に要望したので、今後早急に一つ要望にこたえてもらいたいと思っております。と同時に、一応は現地にもおいでになったので、横浜に起っておるところの暴力問題は、これは明らかに会社が暴力団を使ってそうしてこの公益事業の妨害をしておる、みずから妨害をしておる。こういう工合にわれわれは判定するのでありますけれども、監督官庁としてこの事情をどういう工合にお考えになるか。
○説明員(国友弘康君) 先ほど日にちの点について間違いましたので訂正をいたしたいと思いますが、七月の四日の日でございます。七月の四日の日に参りましたので、訂正をいたしたいと思います。 この暴力行為の件につきましては、暴力行為が行われ、刑罰法規違反のことが行われるということについては非常に遺憾でありますが、この点に関しましては、警察当局でも、先ほど申し上げましたように捜査を開始いたしておりますので、その警察当局の捜査の状況を待って私どもとしても対策を考えたいと思っております。
○大倉精一君 それはおきまりの逃げ口上だと思うのです。警察行政と運輸行政とは違う。私の言っているのは、あなた方がお調べになって、この暴力団というものが、明らかに経営者がこの暴力団を使って、そして公益事業活動というものをみずから妨害している、こういう事実が私はあると思う。しかもこれを放任しておきますというと、町を追われた暴力団が労働争議を飯の種にする、こういうような状態が出てくると思うのです。でありますからして監督官庁の運輸省としましても、その経営者の公益事業としての適格性については格段の注意を払わなければならぬと思うのですが、そういう点についてどういう工合にお考えになるか。
○説明員(国友弘康君) 暴力団等が暴カ行為をいたします場合には、実はこれは自動車行政の範囲ではなくてむしろ警察行政の範囲であろうと私は思うのでありますが、これらについては、警察当局がすでに捜査を開始しておるわけでありまして、その点は先ほどお答え申し上げたような次第ですが、公益事業としてそういう運用についてどうかということにつきましては、私どもとしても十分調査をし、今後そういうところにも調査に参りまして、公益事業を行う者についての適格性というような点については、十分に調査し、審査をいたしたいと思っております。
○大倉精一君 これは少し暴力行為というものに対して私どもと認識が違うのじゃないかと思うのです。普通の場合の暴力行為であれば今の答えでいいかもしれない。しかしながら、この場合には公益事業に対して暴力行為が発生し、しかもその公益事業活動というものは長期にわたって停止をされております。こういう問題です。でありますからして、「主婦と生活」のように印刷がとまるとか、あるいは何かの発行がとまる、物の売れ行きがとまるというのとだいぶ違うのです。いわゆる公益事業の中に暴力行為が発生した場合には、公益のために重大な事業活動というものが停止をされる、こういうところに運輸行政として、ほかの場と違うところが私はあると思う。従ってこれは単に、暴力行為はこれは警察の管轄であるといってその結論を待って対処するということでは、そういう消極的なことでは、運輸行政をあずかる当局としては責任があまりにもなさ過ぎるのじゃないかと、こう私は思うのであります。そういうところは、だんだん公益事業としての事業秩序の紊乱になり、あるいはまた、相澤君が言ったようにナンバー・プレートを勝手にはずしていくとか、あるいは車庫にはナンバーのついてない車が二台も三台もあってそれで修理にいくときはナンバ一・プレートをつけて、そしてそれで営業が行われる。これはいわゆる自動車行政というものがそういうように他力本願になっておるせいではないかと思う。 私は、もう一回お尋ねをするのですけれども、公益事業活動内において暴力行為が行われる場合において、しかもそれによって長期にわたって公益事業活動が停止をしている場合に、果して警察の結論を待ってという、こういう態度でいいのかどうか。これは根本問題だと思いますので、もう一回一つお尋ねいたします。
○説明員(国友弘康君) 暴力行為の点につきましては、実はこれは一つの暴力をふるった行為でありまして、暴力行為と長期に事業所が閉鎖されていることとは、観念的には分けられるのじゃないかと思うのでありますが、暴力行為につきましては、先ほどから申し上げましたように、警察当局が捜査をしているという状態であるということを申し上げたのでありますが、長期にただいまタクシーが停止をしているというような状態につきましては、たとえば、会社の方と組合の方においてあるいは認識の相違があるかとも思いますが、今問題に上っておりますところにおきましては、労働争議が起きておるのでございまして、その面において事業がなされていないという状態だと私どもは理解をしておるのでございます。
○大倉精一君 要点をつかない答弁でありますけれども、これ以上お尋ねしてもどうせ同じだと思います。そこで、さっき申しましたように、この事業者が暴力行為と密着しておる関係にある場合、公益事業者としての適格性に欠けておるという工合に認識された場合に、どういう措置をされるか。
○説明員(国友弘康君) この点につきましては、たとえば具体的な例をとりまして、ナンバー・プレートを取りはずすというような事態を取り上げてみますと、これについては具体的にメトロ交通の場合を申し上げますと、これは確かに会社が人夫を雇いましてナンバー・プレートを取り去ったわけであります。これらの点につきましては、現在、先ほどから申し上げておりますように、警察当局が捜査をいたしておるわけであります。これについては道路運送法上の刑罰法規が適用になるわけでございます。その道路運送法上の刑罰法規の適用に関しまして警察当局と陸運当局で十分打ち合せをし、考えて措置を実施するという段階になると思うのであります。
○大倉精一君 どうもあなたは、メトロの場合とか滝野川その他の暴力行為が付随する事業所の実態について何か逃げを打っておられるような態度に見えるのですけれども、こういう点については、この前の委員会にも申し上げた通り、もっと積極的に能動的に監督官庁として動いてもらわないというと、これは非常に困る事態がくるのではないか。従って、警察の担当は担当としまして、これはあなたの方は、主管官庁として主体になって警察とも連絡し、あるいはまた労働省とも連絡し、その他の所管官庁とも連絡をとって、こういう問題にすみやかに対処をするというような、そういうきぜんたる、しかも積極的な態度をとらなければこの事態はなかなか解決しないと私は思うのです。ですからして、そういう点の認識が少し私と違うのですが、メトロの場合、ナンバー・プレート云々、そういうようなことは、これは省としてはいいのですけれども、私の言っておるのは、そういうことをやらした経営者をどうするかという問題なんです。免許の取り消しは、これは警察の問題じゃない。あなたの方の問題です。そこで、業者の方もなかなか巧妙に逃げると思うのですけれども、先ほど相澤君が増車の配車の問題を質問しておりましたけれども、こういう場合におきましては、少くとも業者に諮問されることもいいかと思うのですけれども、そういう場合に、これこれの業者は不適格だからこれには増車をしないから、こういうきぜんたる態度を示しても私は差しつかえないだろうと思うのですが、そういう点についてはどうですか。
○説明員(国友弘康君) 仰せの通り、私どもといたしましては、たとえば増車のような問題が起きました場合に、道路運送法違反をやっておる会社とか、あるいはその他事故を頻発しておるような会社とかいうようなところに対しましては、増車の場合については、今おっしゃったようなことを十分に考慮して措置をするということを考えたいと思っております。 それから、監査の結果につきまして今概略を聞きましたので申し上げたいと思いますが、横浜、横須賀、川崎地区の監査につきまして、監査を実施いたしましたのが第一次から第三次までございまして、第一次に二十一社、第二次に十八社、第三次に三十五社、合計七十四社監査を実施いたしまして、処分をいたしました処分内容につきましては、車両の使用停止をいたしましたのが七件、事業確保命令を出しましたのが一件、それから陸運局長の改善勧告を出しましたのが三十二件、それから陸運所長の改善勧告を出しましたのが三十件、それからおおむね良好というのが五件、それから良好というのが六件、こういう結果になっております。
○大倉精一君 前の答弁の中で、労働争議が頻発するところには増車をしないというようなお話があったんですけれども、これは一つ労働争議の内容を十分に検討してもらいたい。私の言うのは、労働争議を主体とするのじゃなくて、経営者の適格性ですね、これを一つ監査の場合には十分にやってもらいたい。形式的に、施設がどうなっておるか、あるいは労働条件がどうかということもけっこうですけれども、それと総合的に公益事業としての適格性について十分な監査をしてもらいたいと思っております。少くとも暴力団を使ってそうして争議行為に暴力を加えるというような業者は、これは適格性とは言えない。こういうものは厳重な処分をすると同時に、増車等の場合におきましては特別に考慮する必要があると思う。 それから、ただいま追加報告がありましたけれども、改善勧告をしたうちで改善をされたのは何%くらいありますか。
○説明員(国友弘康君) 最初の前段についてお答えしたいと思うんですが、労働争議が頻発するからそこについては増車をしないというようなことは申し上げたつもりはないのでございまして、この点については、仰せのように、経営者の適格性等について十分に考慮して、総合的にやりたいと思っております。 それから、改善勧告に関しましては、勧告後の実施状況については、まだ実は私のほうで報告を受けておらないのでございますが、この点に関しましては、陸運局に申しまして、十分勧告の結果についての調査をさせ、もし勧告がまだ実現していない場合には、それを早急に実施させるように措置をしたいと思っております。
○大倉精一君 以下の点は大臣がおいでになったときにお尋ねするとしまして、最後に一点だけ、私は非常に驚いたことを横浜で発見しましたので、この点について所見を伺いたいと思うんですけれども、横浜の陸運事務所のある所は、病院のすぐ隣なんです。そうして狭い道路に面した所に事務所があって、一日じゅうあそこに自動車が輻湊をしてブーブーいっておるんですけれども、病院の横にああいうものを作っていいものか悪いものか、これは一体いつごろからあそこに事務所を建てたのか。これをお聞かせ願いたいと思う。
○説明員(国友弘康君) 的確なことは私存じませんのですが、昭和二十七年前後に陸運事務所が今の場所に移ったのではないかと思いますが、これはそうして借りておる状態じゃないかと思いますが、この点に関しましては、自動車がどうしても陸運事務所は出入りをする所でありますので、十分なそれに関しまする広さと施設とを持たなければいけないと思っておりますので、これらは予算要求の場合にも考えておるのでございますが、まあ先生方のお力を得まして、ぜひそういう悪い環境の所にありまする陸運事務所等については、改善されたいい場所に移れるように極力私どもとしては努力をいたしたいと思っております。
○大倉精一君 大臣がおいでになったようでありますから、ほかの委員からも大臣に質問があると思いますので、私はこの問題はあらためてあとから大臣にお伺いしますが、質問を保留して、一応私の質問は終ります。
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
○小酒井義男君 先ほどから自動車行政の点についていろいろ質問があったわけですが、何か最近白ナンバーの営業を厳重に取り締るということを各陸運局長の会議ですか、そういうとこできめられたとか、どうとかいう新聞の記事を私は見たのですが、そういうことがあったかどうか、一つ御説明がいただきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 白ナンバー問題に関しましては、最初ハンカチ・タクシーとか、古本タクシーとかいうようなたぐいの、白ナンバーでもぐり営業をするたぐいのものがございましたが、近時共済組合を作って、その共済組合の組合員を乗せるという形態の運送行為が行われるようになったわけでございますが、これらに関しまして、私どもとしては十分調査をしたのでありますが、どの形態をとってみましても、無免許営業であるとか、あるいは自家用自動車の共同使用の許可を受けていない場合の違反であるとか、有償運送の禁止に関しまする違反であるとか、道路運送法違反がどの場合にも当てはまりますので、警察庁とも十分に打ち合せをいたしまして、昨日の運輸省の地方局部長会議のあとの陸運局長の分科会におきましても、この議題を取り上げまして、警察庁と打ち合せて道路運送法違反を取り締るという方針のもとに今明日中には地方への通達を出したい、こう考えておる次第でございます。これは道路運送法違反と解釈しておるということでございます。
○小酒井義男君 よく個人営業を認めるか認めないかという問題と、白ナンバーの営業をどうするかという問題が非常に混同をせられて議論されておるんじゃないかというような私は印象を受けるのです。これはやはり性格が違うのですから、その点はやはり自動車局、それから運輸省としてもそういう点についての見解というものを私はもう少し明確にして一般に理解を受けるような方法を講ぜられることが必要じゃないかと思うのです。そういうことについて何かお考えがあるかどうか。
○説明員(国友弘康君) 小酒井先生のおっしゃいますように、白ナンバー問題と個人営業問題とは別個の問題でありまして、白ナンバー問題につきましては、このような道路運送法違反行為については処罰、取締りをしていきたいと考えておるのでございます。 また、個人営業問題については、報道機関その他で最近非常に取り上げられておりますが、この問題に関しましては、今後、たとえば東京陸運局の自動車運送協議会の答申が出ましたあと、いよいよ免許申請を審査する段階に入りますが、その段階においていかなる措置が最もいいかということを十分に検討していきたいと考えております。
○小酒井義男君 もう一点だけお尋ねをしたいのですが、最近の事情は、私はしばらくこの運輸委員会から離れておりましたから承知をしておりませんが、ずっと以前ですと、監査をするにも人手が足りなくて非常に困る。あるいは出張するにしても旅費等が非常に不足をしておって、そのために出先でいろいろ監査を受ける人が、そういう問題をカバーしておるというような弊害が以前はあったように思うのです。今はそういう点はもう完全に解決をして、運輸省の独自の立場で監査が行われておるのかどうか、そういう問題はもうすでにすべて解決をしておるかどうかお尋ねしたい。
○説明員(国友弘康君) 人手は足りないし、経費が足りないということにつきましては、前には非常にそのことが訴えられ、現在においてもその事態が解消したわけではございませんが、しかし徐々に予算はつけていただいておりますが、しかし、現在におきましてもまだ十分と言えませんので、ない人手と少い経費でできるだけの効果をあげたいと思って私どもは努力しておるわけでございますが、ただ、今お話のございました監査を受ける側から経費等についてカバーを受けるというようなことについては、もう絶対にないようにその点については指導をいたしておりまして、現在においては絶対にないと思っております。昨日の陸運局長の会議のときにも、そういう点については、最近自動車行政が非常にニュースの焦点として取り上げられ、社会の注目を浴びているところであるから、いささかなりとも自動車行政が指弾されるようなことがあってはならないことであるから、陸運局及び現場を、十分に戒心して指導するようにということも申したのでございまして、現在におきましては、監査の場合には運輸省が、あるいは陸運局が独自の立場で、独自の経費で監査をしておる、そのことははっきり申し上げられると思います。
○小酒井義男君 最後に。そういうふうになっておれば私はけっこうだと思うのですが、この自動車行政というのは、非常に扱われる側でもむずかしい関係の私は仕事だと思って、むしろ自動車局などが運輸省の中でも一番仕事がやりにくいのじゃないかということを実は痛感しておるんです。そういう関係がありますから、やはり自動車の両数はだんだんふえていく、それをどうして監督していくかということは大へんな仕事だと思うんですが、しかし運輸省独自の立場で仕事がやれるようになりませんと、運輸行政の自主的な確立ということは私は不可能だと思っておるんです。そういう点がないということでしたらば非常にけっこうですが、あれば、解決するように一つ努力をしていただかなきゃならぬと思うのです。 私は以上で質問を終ります。
○委員長(平島敏夫君) それでは自動車行政に関する質疑は一応これできょうは打ち切っておきます。 —————————————
○委員長(平島敏夫君) この際、楢橋運輸大臣から、運輸行政一般について発言を求められております。これを許します。
○国務大臣(楢橋渡君) ちょうどただいま、きょうは閣議をやっておりまして、岸さんがあちらへ立つものですから、いろんな懸案があったので出席がおくれまして、まことに申しわけありません。 この機会に委員の皆様に私の考えておりまする運輸行政についての考え方を述べまして、ぜひとも一つ御協力をお願い申し上げたいと思うのであります。 岸総理大臣が六月二十五日に長期経済計画という案を発表、考え方を述べまして、国民所得の倍増の重大声明をなしたのであります。私は運輸大臣になりましてから一番感じましたことは、運輸行政というものを割合に軽視しているのではないかという考えが頭にありましたので、いろいろと実は内部にまたがって調査を実は今しつつあるのでありますが、私はそういう感じから、昨日一応私の考え方を発表して、この運輸行政の推進をやりたいと、こう思って、きのう実は声明をしたのであります。 私は、長期経済計画をやるにしましても、その大動脈をなすものはすなわち輸送である。しかも過去においてこの輸送の持つ先駆性というものを等閑に付しておった結果、輸送が経済発展の一大険路となりまして、その成長拡大をはばんでおって、そして運輸当局は国民から実はきびしい批判を受けておったということを見出すのであります。従って、長期経済計画の完遂のためには、陸海空にまたがる運輸行政をたくましく先行すること、それを内閣それ自体が認識することが唯一の課題であるということを、私は運輸大臣として信じておるので、これはきょうも私は発言をいたしましたが、そういう考え方を持っておるのであります。それで日本経済の根幹をなす諸点等を強調いたす意味におきまして数項目を実はあげておるのであります。 第一に、「経済発展に先行する運輸、」今までは、委員の皆さん方からも御指摘ありましたように、かえっておくれておる。おくれておることが、今小酒井さんの申されましたような自動車行政等においても、急激に増大する自動車と行政的な人の配置あるいは機構というものがおくれておるということを実は発見するものでありますから、経済発展に先行する運輸ということを打ち立てたい。総合的な交通政策を樹立するということを、お手元に配付しておりますが、生産が先行して運輸がこれに追随するというこれまでの運輸のあり方では、運輸が混乱してひいては生産を阻害するという結果となる。運輸をして経済発展の先駆たらしめる要がある。それがためには経済発展を見通して、これに絶えず先回りする運輸を考えるとともに、輸送費その他の関係で必ずしも正常といえない輸送の実態を是正しまして、各運輸機関の特性を生かして運輸体系を確立したいと、実は思うのであります。 二番目に、「国鉄の体質改善」でありますが、国鉄が五カ年計画を立てましてその完遂と長期計画の策定をわれわれとしても考えておるのでありますが、老朽施設の取りかえ、主要幹線の増強、電化及び電車化、ディーゼル化、通勤輸送の改善、貨物輸送力の増強等を目標とした国鉄五カ年計画のおくれを早急に取り戻しまして、その完遂をはかるとともに、長期経済計画に対応する新長期計画を策定いたしたいと思うのであります。 2は、東海道の新幹線の早期完成の問題でありますが、国鉄の輸送力の根幹をなす東海道線の行き詰まりを打開いたしまして、輸送力の飛躍的増強をはかるためには、東海道の広軌の新幹線を早期に完成する必要があるのでありまして、これがためにはまあむずかしい問題——外資導入等の問題あるいは政府出資その他の資金の確保等につきましてよほど努力しなければならぬということを私は感じておるのでありまして、この点は特にまた委員の皆様方にも御協力をお願いしたいと思うのであります。 また、津軽海峡及び本土四国間海峡鉄道の建設促進は、調査費等もついておるのでありますが、少くとも長期計画をやるにつきましては、どうしても本土とこれをつなぎ合せるという大事業を完遂しなければならない、こういう目標を掲げておるのであります。 また、「港湾整備の促進」でありますが、港湾は国内輸送及び貿易を通じまして、国民生活必需の物資のみならず、わが国経済拡大の基本である基幹産業の輸送に直結する使命を有するのでありますから、これが整備とその近代化をはかることは緊急の要であることは申し上げるまでもございません。そのために既定の五カ年計画の完遂をはかることはもちろんでありますけれども、さらに経済拡大に対処し得るような新長期計画を策定いたしたいと思うのであります。 四番目は、ただいま問題になっております「自動車運輸の強化」でありますが、自動車運輸の体系を確立する必要がある。高速自動車道路の建設整備を促進するとともに、鉄道との調整を考慮した長距離自動車輸送を根幹とした自動車運輸体系の確立をはかりたい。特に自動車輸送の高速化に伴う諸問題を強力に推進いたしたいと思うのであります。 2は、今問題になりました自動車行政の強化の問題でありますが、近時自動車の発達は目ざましいものがありまして、陸上輸送に一大変革をもたらしておるのであります。この客観的情勢の変化に即応する自動車行政の体制を整えることは焦眉の急務でありまして、よって自動車行政の機構を根本的に改革するとともに、自動車行政のあり方について検討を加えたいと実は思うのであります。 ただいま小酒井さんも御指摘になりましたことは、まことに私は運輸当局としてはありがたい御指摘でありまして、実はこの点については、大蔵省その他に対しても相当の話し合いをしなければ、今の体制ではあまりにも出先の陸運局その他の人たちの立場は気の毒であるということを私は直感いたしておりまして、きのうもその点につきまして局長会議等開きまして、私からも努力することを前線に働いている人々に実は申し上げたような次第であります。 五は、「内航海運の助成」でありますが、港湾の整備とその近代化と相待って、貨物の適性に応じた海運転移を促進する、これがため内航船舶の船質改善等に所要の助成を行う。 六は、「運輸の近代化に即応する科学技術の振興」という問題を考えておるのであります。特に原子力船等については、今日ぜひとも原子力委員会等とも話し合いをつけまして、運輸省が試験的に原子力船の平和的な利用のためにも、これを完遂したいと思っておるような次第でございます。 第二といたしまして一番大きな運輸省の持つ使命は、国際収支の改善でありまして十カ年国民所得倍増というこの旗じるしのもとにやるのについては、どうしても国際収支の改善なくしては達成することはできないのでありまして運輸関係といたしまして次に述べるような諸点を申し上げたいと思うのであります。 一は、皆さんも御存じのように「外航海運の拡充強化」の問題であります。今やわが国の海運企業というものは、まさに崩壊の危機に直面いたしておりまして、海員諸君も、学校を出て、あるいは現在係船されて仕事につけないというような状態が刻々に増大しつつあるような事態でありまして、その企業というものの実態は御存じのように二千数百億の巨額な借入金を背負っておるのであります。これは皆さんも御存じのように英国その他の国と違いまして、戦時補償を一切やらなくて、自力によってすでに八割、七割五分の借金をもって日本の海運は立ち直ったという特殊事情がありますことが、今日国際競争の上に海運企業としての非常に大きな弱点になっておることは申し上げるまでもありませんので、これを徹底的に合理化しまして、金利負担の国際水準までの軽減、その他強力な国家助成の措置を実は講じたいと思うのであります。十年後における貿易量の飛躍的増大等を考えてみますると、海運国際収支を現状通り維持するといたしましても、わが国の海運は少くとも千三百万トンの船腹を保有しなければならない。十年後の経済規模の目標の達成を期するためにも、海運についてのかかる抜本的な施策が必要であると実は信ずるのであります。 二は、「国際航空路網の急速な整備」でありますが、今日は御存じのようにジェット機の時代でありまして、ジェット機をどうしても就航せしめなければ、国際航空の分野においてその責務を果すことはできないのでありまして、これがためには膨大な資金の要ることは申し上げるまでもありません。ことに、世界一周を目途とする国際航空網の拡充をはかりたいと実は思うのであります。この点について政府出資の画期的な増大等を考え、航空事業の現状をこのままでいいかどうかということも、また検討せねばならぬと実は思っておるのであります。 三番目は、「国際観光事業の振興」でありますが、日本は非常に恵まれた地理的条件あるいは風光明媚なところでありまするけれども、いかんせん、観光的設備が非常に悪いために、アメリカの国務省のごときも、御存じのように、日本に貿易の建前上、うんと観光客を送りたいという考えを持っておるようでありますけれども、いかんせん、道路あるいはホテルその他の設備が悪いために、結局欧州へ行ってしまうというような状態でありますから、オリンピックの開催を目標といたしまして、国際観光について画期的な努力をいたしたい。そのためには、国際空港の施設の拡充、先般も皆さんの御賛同によって大阪が国際空港になりましたけれども、これもまだほんの緒につくといいますか、予算措置等においても、実に地方の団体が立てかえてその土地買収をするというような状態でありますから、こういう点も、ぜひとも運輸委員の皆様方の御助力等を得て完備させたいということを考えておる次第であります。 その他、「プラント輸出の増大と技術輸出、」ことに鉄道、造船、港湾等の技術等を後進国その他に出して、経済協力をやるということは、絶対に日本の立場からいったら必要でありまして、特にアジアの諸民族のためには、そういうことを進んでやらなければならぬということを考えておるような次第であります。 第三番目に、「国民福祉の向上のための運輸」という題目をあげまして、これは「都市交通の緩和」、通勤する人あるいは通学する人たちを中心とする都市交通難は非常なものでありまして、これが非常ないろいろな非難を実は受けておるのでありますが、財政資金の投入等によって地下高速鉄道網の早期完成、バス網の合理化あるいはバス・ターミナルの設置等をはかることが必要だ。ことにオリンピック等がありますれば、バス道なんというような問題はどうしてもこの機会に解決しなければならぬと思うのであります。一方にタクシーの需要が相当に国民が——今日大都会におきましてはタクシーというものはほとんど大衆の足のようになっておるものでありますから、これをよくその実態を把握して、その適正化をはからなければならない、こういうように思うのであります。 また、交通事故というものが非常に今日増大しつつある。この交通事故の諸原因等をやはりよく探求し、ことに鉄道の踏切の施設とか、あるいは自動車運送業の監督強化であるとか、最初に申し上げましたように機体の整備、検査、こういうふうなもの、あるいは航空機その他の問題につきましても検査体制を整備して、これを十分に事故を少くする方策を講じなければならぬと実は思うわけであります。 また、運輸省は、御存じのように海上保安、気象庁等も運輸省の管轄下にありますが、李ラインをめぐりまして、日本の海上の保安をやっています海上保安庁の人たちに私もきのういろいろと報告を聞きまして、涙ぐましい実は努力をされておるが、いかんせん、貧弱な予算等によってこれらの人たちが苦しんでおることをつぶさに私も承わったのでありまして、これは御存じのように、海上保安庁というものは敗戦後における特殊な制度でありまして、とにかく、海上の警察権、犯罪及び防止、一さいのものをこれが持っておるけれども、これが陸上における、たとえば警察等の施設とか手当とか、あるいはこういうものから対比いたしますと、ほとんど問題にならないような体制下に追い込まれておって、これらの人々が休息する——要するに船員の人たちの休息する家もないというようなことがきのうもるるとして述ベられておるような次第でありまして、非常な苦しい思いをしておるこれらの海上保安庁の人たちのためにも、ぜひとも一つ運輸省が力を入れて、何とかその責任を果すような体制に持っていきたいと実は思っておるのであります。 気象庁は御存じのように五千名近くの人がおりまして、日本全土の気象並びに国際的な性格を持っておることは申し上げるまでもありません。ことに、気象の観測は、災害の予防という重大な問題がありますので、皆さんからも御賛同を得まして、私も衆議院のときに提案いたしました台風常襲地帯の災害の予防、こういうものは一に気象との関連がありまして、気象による災害が二千億といわれておるような状態でありますから、気象の業務、気象庁の拡充強化といいますか、そういうことの万全を期したい。ことに、離島僻地にたくさんな気象関係の人がおられまして、子供の教育や、その他非常な苦労をされているにもかかわらず、これらの人々には何らの特別の手当もしなければ、めんどうも見ないというような状態下に、前線に働いておる人たちのことを聞きましたので、きのうも気象庁の各地区の気象台長の人たちに頼みまして、それらの人々の状況を詳細に私の方に報告していただくように実は申し上げた次第であります。 まあ、かような考え方をもちまして、私は、日本の経済の発展といいますか、拡大強化、民生の安定の最大の大動脈をなすものは運輸行政であります。その運輸行政が、たとえばわれわれの内閣におきまして申し上げますと、経済閣僚懇談会でも運輸大臣は入っておらない、労働大臣は入っておらない、こんなばかなことはないと言うのです、実際を言いますと。だから、そういうことではほんとうの経済的な何はできない。私も松野君に言ったのですが、経済閣僚懇談会に労働大臣と運輸大臣が入らない。私は先般、余談になりますけれども、経済閣僚懇談会があるといいますからすわっておりましたら、私は、あなたはそこの場所ではない、退却してくれと言われて私も驚いて退却したようなわけで、そういうような状態でありますから、ぜひ運輸関係の委員の皆様の御助力をいただきまして、微力でありますけれども、こういう趣旨に基いて私も挺進いたしたいと思いますから、委員会の劈頭に当りまして、よろしく御指導、御支援をお願い申し上げまして、私の所信の一端を申し上げた次第であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(平島敏夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。
○相澤重明君 大臣お忙しいようですから、私はごく簡単に質問して、ほかの委員と交代したいと思うのですが、今の大臣の所信表明、大へんに私はけっこうだと思う。ぜひこれをやっていただきたいし、私どももできるだけのことを一つ支援したいと思うのですが、そこで根本的な問題で一つお尋ねをしておきたいのですが、これだけのことをやるというのには相当の国家資金を必要とすると私は思うのであります。 それから第二の問題は、心配をするのは、これらのことをやるのに、大衆にその責任が転嫁をされるおそれはないか。つまり大臣の表明の中で、特に私は最後の方の、第三の「国民福祉の向上のための運輸」、一が「都市交通の緩和」、二が「交通事故防止」、三が「地方交通機関の整備」、四が「海上保安、気象業務体制の整備強化」、こうなっておりますが、その中で「通勤通学輸送を中心とする都市交通難を早急に解決する。」、こういうことがうたわれておるのでありますが、鉄道バス等の運賃料金の値上げをお考えになっておるのかどうか。これは明らかに国民生活に非常に大きな問題になることでありますから、まず新運輸大臣としてこれだけの所信を表明されるに当って、そういう点をお考えになっておるのかどうか、この点を第一にお尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(楢橋渡君) 今お尋ねになりました通勤あるいは通学等の人たちに対する運賃を改定するような考えはないかというお話がありましたが、まあ、私は都市交通の緩和という問題は、あらゆる角度からこれは一つ再検討しなければならない。私の気持といたしましては、やはりこういう国民大衆のつまり足でありまする交通というものは、できるだけやはり公益性を持たせて、これを負担を軽減するような考えでやらなきゃならないという考え方は持っておりますが、全体の財政等の計画等もありますから、この点は慎重にやはり検討いたしまして、できるだけそういう大衆の負担にかからなくて、他の方法をもってこれらのことが達成できるような方策を実は講じたいと、こういうふうに実は考えておるんです。
○相澤重明君 大臣は、運賃値上げをしなくともやれるように、なるべく他の方法でやれるようにしたい、こういうことでありますから、私も全面的に賛成です。そこで、第二の問題は、これらの業務を遂行するためには、何といっても適正な要員が必要であることは、これは論を待ちません。先般の第三十二臨時国会におきましても、定員法の一部改正をして、いわゆる臨時職員の一部定員化をしたのでありますが、それだけでは現状においては実際足りません。先ほどから申し上げておるように、自動車運輸行政一つをとって参りましても、非常な要員の不足をしておるのであり、従って、運輸大臣が、これだけの、いわゆる岸内閣始まって以来の大きな仕事をやろうというその意気まことに壮たるものがありまして、私どもも全面的に賛成をしておるわけでありますが、それが遂行のためには、要員対策を樹立をしなければならぬということは、これまた論を待たぬところでありますから、その点について十分に考慮される意思があるのかないのか、この点についてお尋ねしておきたい。
○国務大臣(楢橋渡君) 要員の対策等につきましては、まあでき得べくんば、できるだけ少くて済むようにやりたいと思いますけれども、どうしてもやむを得ないところは、要員をやはりふやすということが、これはそういう目的を達成する上においても当然の必要な問題でありますから、十分に研究して考慮したいと思います。
○大倉精一君 きょうは時間がないようでありますので、数々の重要な諸点はあとにいたしまして、先ほどから自動車局長にお尋ねしておったことに関連をして、この際、一点だけお尋ねしておきたいと思います。 それは最近、横浜等におきましてハイヤー、タクシー、あるいはトラックの中小企業の争議に暴力団が介入するという傾向が非常に顕著になって参りました。特に、私、先般福岡に参りましたところが、あそこの白ナンバーの営業類似行為は、これは暴力団の組織的な行動として、これに介入したり、あるいはくちばしを入れるというと、身体生命の危険を感ずるというような非常な事態まで私は見て参りました。あるいはまた、尼ケ崎におきましてもそういう状態が出ております。言うならば、町を追われた暴力団がこういう部面に飯のかてを見つけるというような、そういう傾向にさえなっておると思います。従って、私のお尋ねしたいことは、先ほど自動車局長は、暴力団についてはこれは警察の管轄だというような考えが強いようでありますけれども、しかしながら、公益事業に対する暴力行為の介入ということは、これは一般の場合と違いまして、非常に大きな問題があると思います。従って、運輸大臣は、こういう傾向に対しましてどういうような御認識を持っておられるか。さらにまた、これに対しましては、きぜんたる監督官庁としての方針、態度をもって臨まなければならぬと思うのでありますけれども、こういう点について大臣の所信を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(楢橋渡君) ただいまお尋ねのありました、暴力団が法を無視して、不法なる、たとえば白ナンバーの営業をやるというようなことは、断固として取り締るべきものであると思います。きのうも私は陸運局長の会議に臨みまして、いわゆる共済組合の名をかり、あるいは白ナンバーという名目のもとに、法の秩序——今日まで許したるタクシーに対する運輸の基本的な線をじゅりんする行動は断固としてこれは取り締るべし、個人のタクシーの営業の問題というものは、私もしばしばタクシーに乗ってしょっちゅう私はタクシーの運転手の人たちに、勤務状況なり彼らの悩みなりというものを聞いておりまして、五年、十年まじめにやっておっても、からだをすり切らして、結局、部分品をすり切らして殺されてしまう。こういうようなことも私はよく聞いておるので、私は運輸大臣になる前から、そのことは、まじめにこれらのタクシーをやっておる運転手の人たちに希望を持たせる線を一つ出したらいい。また、既存業者が、既存の制限された車の特権的な意識によって、ややもすると安易に流れて横暴をやるというようなことを是正する上からいっても、幸いに今度、増車のこともありますから、個人のタクシーの問題は、果してそれがどういうような弊害があり、あるいは、どういうような特徴があるかということを十分に研究して、でき得べくんば、私が言いましたように、これらの人々に対して、社会的にも、また個人のそういう人たちに希望を持たせるような道を切り開くように研究してもらいたいということを、特にきのう私は発言を、分科会に出まして申し述べましたような次第で、今、大倉さんがおっしゃいました白ナンバーが暴力的な一つの力をもってやっておるというようなことは、私は、あらゆる政府の力をもってこれらのものを除去してしまわなければならぬということを考えております。
○大倉精一君 ちょっと誤解があるようでありますけれども、白ナンバーの暴力行為というのは、全般のことを申し上げたのではなくて、これは福岡とか、あるいは尼ケ崎においてそういう事態が起っておるということを申し上げたので、私の申し上げたいと思うことは、そのようにタクシーの労働争議なり、あるいは、その他の部面に暴力団が介入をしてくるという傾向が非常に顕著にある、こういうことであります。むしろ、暴力団によって公益事業活動が不当に阻害されておるという状態が発生しておるが、特にこういう問題について所信を伺いたい、こういうことであります。
○国務大臣(楢橋渡君) 大へんどうも私は考え違いをいたしておりましたが、正当なる労働行為、労働運動、これは憲法によって保障された権利でありまして、私は、基本的な人権の擁護は、特に近代立法である労働立法の立場から保障されておる。それらのことを暴力行為をもってこれを抑圧するということは、絶対に私は反対でありまして、そういうことは厳重に取り締らなければならぬ。ことに公益性を持ったそういうものの中にそういう行為があるということは、やはり運輸省としては、監督官庁としては、取締り当局と緊密な連絡をとって、そういうことは絶対に処断すべきものである、こういうふうに考えております。
○大倉精一君 そのお考えで私も賛成です。まことにけっこうだと思うんですけれども、当面さしあたって、緊迫した問題が起っております。大臣はまだ御報告を受けておられぬようでありますけれども、たとえばメトロ・タクシーの問題あるいは横浜における滝野川、あるいはアンター・タクシー、その他の数々の問題が現在当面して起っておりますので、こういう問題については早急に一つ事情を調査されて的確な措置をとるように要望したいと思います。一つ御努力願います。
○国務大臣(楢橋渡君) 今おっしゃいましたことはごもっともでありまして、直ちに調査を命じまして、しかるべく善処するようにしたいと思いますから、どうぞ御了承願います。 —————————————
○委員長(平島敏夫君) 次に、日本国有鉄道の運営に関する件のうち、志免鉱業所に関する件を議題といたします。 まず、本件のその後の経過について御説明を願います。
○説明員(十河信二君) 志免炭鉱の実収炭量並びに出炭の見通しを現地について検討いたしますために、新しく調査団を組織いたしまして、労働組合から推薦のありました学識経験者三名をこの団員に参加してもらいまして、先月二十四日に東京国鉄本社にお集まりを願いまして、いろいろ打ち合せをいたし、今月の六日にさらに東京でいろいろ打ち合せをしていただきまして、六日の午後一部の方は現地へお立ちになりまして、一部の方は翌日の七日の朝現地へお立ちになりました。さらに現地において、東京で打ち合せの十分できていなかった点をさらに打ち合せをいたしまして、たしか昨日は皆さんおそろいで志免鉱業所の事務所へおいでになって、事務所で現地の職員から図面その他の資料について説明を聴取いたしまして、今後の調査の打ち合せをさらにいたしました。本日は縦坑、明日は斜坑の実地調査を進めて参るととになっております。 いずれ調査の結果は、東京において団長の青山博士から御報告をいただけることと期待しております。さような状態に進んでおります。
○委員長(平島敏夫君) ただいまの御説明に対し、御質疑のある方は順次御発言願います。
○相澤重明君 総裁にお尋ねをしたいのでありますが、大体今の御報告でわかりましたが、新聞報道等によりますと、今お話のございましたように、組合側推薦の委員が打ち合せの際に、資料が何か不足しておったとか、あるいは資料に対する見解の相違といいますか、そういうような問題があったようですが、七の点の具体的な一つ御説明をいただきたいのです。
○説明員(吾孫子豊君) 私から今の点御説明申し上げたいと思います。 六日の日に、七日からの現地調査についての下打ち合せをしよう、こういうことで東京に皆さんお集まり願ったわけでございます。その際にお話の出ましたことは、組合側から推薦された委員の方々が、まあ今度の調査団というのは、前のいわゆる青山委員会とは別の新しい調査団なんだから、別の調査団として、今後の調査の段取りとか、あるいはいろいろな原則的な問題について十分下打ち合せをしたい、こういうことを申し出られましてもちろん資料の御請求等もあったわけでございますが、それに対しては事務当局の方で十分準備もいたしましたので、別に資料が不足だからとかどうとかということではございません。今後の調査団の調査の進め方について基本的な、原則的な問題等について十分打ち合せをしたいと、それを東京で事前にやっていきたいというようなことを申されまして、そのことで、まあそういう打ち合せばもちろんしなければならぬことではあるが、どうせ現地へ行くのだから、現地の方でそういう打ち合せをお願いしようではないか、こういうようなお話になりまして青山委員長外一名の方が先においでになったということであったわけでございます。
○相澤重明君 ですから、そこがちょっと何か説明を聞いておって私どもはっきりしないのですが、調査団が、青山調査委員会にプラスした組合推薦の調査委員を入れて調査団を発足させる、そういうことについては国鉄としては了解をされて、それで六日の日に委員のお打ち合せをするということになったのでしょう。そうするとその調査団全体の方が——現地の方に近い方もおるから、こちらにおる者は新しい人ももちろん特に多かったので、そういう意見の点もあったと思うのですが、なぜ東京でそういう具体的な今後の進め方についての打ち合せについて、意見が違わなければならなかったか。何か新聞の報道によると、当日出席……、青山さんを初め前の青山委員会の人は六日の日ですか、現地においでになって、それで組合側の推薦の委員の方は翌日飛行機でおいでになった、そういうような報道をされておるのですが、その通りですか。なぜそういうようにしなければならなかったか。
○説明員(吾孫子豊君) 少し順序を過って申し上げませんとおわかりにくい点もあるかと思います。六月の十二日の日に、国鉄当局と組合側との間で、今度の臨時調査団を編成することについての申し合せをいたしました。それに基いて六月の二十四日の日に第一回のお集まりを願ったわけであります。その際に、一応今後の調査の進め万についての御相談がございまして、その二十四日のお打ち合せの際に、いろいろ調査団の委員の諸先生の中には他の公務を持っておいでになる方もございますので、なかなか日取りがむずかしかったのでありますが、七月の七、八、九、この三日間をとりあえず現地調査に充てよう、その七、八、九の三日間の現地調査をやるために、前日の六日の日に一ぺん東京で勢ぞろいをしていただいて七日の日に間に合うように向うに行って現地調査をお願いしよう、こういうような申し合せができておったのであります。それで、こちらにおいでの方は六日の日の列車で行っていただくということで列車の準備をいたしました。それから六日の日に現地の方から、ちょうど組合側推薦の方はお三人とも現地から六日の日の朝こっちに着かれましたので、その晩また夜行で折り返すということはお気の毒でもあるし、お疲れでもある、こういうようなことを考えまして、それらの方々につきましては七日の朝の飛行機の一便ということで、そういう段取りをしてあったわけでございます。従って組合側御推薦の三人の先生も、その予定の日程については二十四日のお打ち合せの際に御承知であったわけなんでありますが、その後六日の打ち合せにおいでになるまでの同にいろいろと御検討になった点もあったと思うのでありますが、資料の御請求とかいろんなこともあったわけであります。それで六日の日のうちに十分今後の調査の進め方についての下打ち合せを、まず東京でしておきたい。その下打ち合せに、最初組合側推薦の委員の方々がお考えになったのは、半日やそこらでは足りない、少し時日をかけないと十分の打ち合せができないのじゃないか、こういうふうにお考えになられたと見えまして六日の日においでになった際に、二十四日の打ち合せではあるけれども、もう少し時間をかけてこっちで打ち合せをしたい、こういうようなお申し出があったわけであります。それに対して青山委員長、田口委員というような方々は、それはお打ち合せばもちろんしなきゃなりませんが、これはどうせ現地の方で皆さんお集まりになるのだから、現地の方がいろんな点で便宜もあるし、現地調査が目的なんだから、そういうお打ち合せが必要ならば、現地の方で——福岡でなり門司でなり、どこでも、現地に近い方でお打ち合せをしょうじゃございませんかと、こういうようなことをお話し合いをしておられたわけなんでありまするが、それについて十分結論の出ないうちに、かねて予定しておりました列車の発車時刻になってしまいましたので、青山先生の方が、一まず先に行きます、皆さんどうぞあしたおいで下さることを向うでお待ちしておりますからということで、先発されたわけでございます。その際に、十分お話し合いが終らないうちに先発されたというような格好になったものですから、それはまあ私ども事務当局が、いろいろ列車や飛行機などの準備をしておりましたので、予定通り行っていただかないと困ると思ったものですから、少し私どももお急がせをしたというような事情もございましてその点でお気持を悪くなさった点もあったようでございます。そういう点は、私どもも不行き届きの点をおわびいたしまして翌日あらためて一日おくれましたけれどもおいでを願ったと、こういういきさつでございます。
○相澤重明君 わかりました。私どもがラジオの放送や新聞報道で受ける印象は、何か組合側推薦の委員三人を当局は入れて現地調査をやることはきめたけれども、集まった結果はどうもおもしろくないから、片っ方の、前の青山委員長の方は先へ行ってしまって、そしてまあ出ても出なくてもいいやというような印象を報道で受けるわけだね。だから、国民感情は、一体何をやっているのだろう、またそんなことで何かごたごたしているのかと、こういう印象を受けたのです。それについて、やはり今のお話の中にもあったように、十分に、打ち合せをする場合にも、親切なそういう手続というものも私は必要ではないかと思うのですが、いずれその青山調査団のお帰りになった後の報告や、またそういう経過については、国会でもお尋ねをしたいと思っておりますが、総体的に私はまあ今の意見はわかりましたが、大体、当局の今のスケジュールでいきますと、いつごろそういう点について国会には報告ができるとお考えになっておりますか。
○説明員(吾孫子豊君) 国鉄総裁から青山調査団長にお願いいたしましたのは、七月十五日までに書面で結論を御報告願いたいというふうにお願いを申してございます。そういう報告の期日を十五日までというようにお願いした関係もありまして、現地調査は七日、八日、九日ぐらいに終えておかないと、ということで大体のプログラムを組んだわけでありますが、今の現地調査が一日、二日ずれておりますから、あるいは一日、二日ずれることがあるかもしれませんが、おおむねそのころには回答をいただけるというふうに思っております。
○相澤重明君 では総裁にお尋ねいたしますが、そうすると、七月十五日から二十日ごろまでには調査団の報告があるということになりますと、それらについて御検討をされ、あるいは政府の中にも御報告をされると思うのですが、一応の目安をいつごろにお考えになっているか。まあ岸総理はおいでにならないけれども、副総理以下おいでになるわけですが、いつごろの目安を持っておいでになるのですか。調査団の報告が十五日から二十日ごろまでにはあると思うのですね。そういうことで、総裁は、十五日までという第一次のお考えを発表されたのだけれども、今の日程のズレで、一日や二日のズレがあるというから、まあ二十日ごろまでにはあるものと、こういうお考えでしょう。そうすると、総裁は、その報告を受けてそうしてお調べになって、おそらく政府にも連絡しなきゃならぬと思うのですが、岸総理は外遊でおられぬけれども、副総理以下おられるので、大体いつごろまでにそういう目安を総裁としてはつけたいのかという点、あなたのスケジュールを一つお聞かせ願いたい、こう思います。
○説明員(十河信二君) 調査の結果の報告にもよりますが、調査の最初の何は十五日、ころまでに報告がある、とすれば、政府とも十分相談し、その報告を検討いたしまして、七月中に手続を一つ進めていきたい、こう思っておったのでありますが、今のような何で多少の時日のズレが出てくるかもしれない、こう思っております。
○中村順造君 私は志免の問題に関連をして一、二お尋ねをしたいと思いますが、志免の問題があのように紛糾いたしまして、現地におきましては流血の惨まで引き起すというような状態になったことは、私としては非常に遺憾に考えておりますが、従来ややもすればこういう問題、あるいは現在国鉄で行われているところの近代化、合理化、これも合理化の一環だと思いますが、それらの問題が団体交渉を通じてほんとうに意を尽して、総裁がお考えになっていること、これらがたとえば志免の従業員によく徹底しているかどうか、ややもすれば、これは管理、運営の問題だということから、団体交渉に意を尽しておらぬのじゃないか。志免のたとえば一従業員に対してまでその点のいろいろな国鉄当局の考え方なり、あるいは政府で考えておられる考え方が徹底しているかどうかということを私は非常に疑念を持つわけであります。これは将来の問題もあろうかと存じますが、団体交渉に臨む当局の態度としてほんとうに一従業員に対する理解と協力を求める気持があるのかどうか。私の従来の経験なり、あるいは聞くところによりますと、国鉄当局の相当責任のある立場にいる人が、国会においてこれらの問題が追及された際に、ただそれは答弁として適当にやっておけばいいのだ、あとは何らそれに対しては責任を持たないのだ、こういうふうなことを放言されたというふうに聞いております。具体的に私はたくさんの事実を持っているわけでありますが、ここで申し上げたって——、その必要もないと思いますが、一体、考えられるのは、そういうことに対して国鉄当局の方針なり、あるいはこの従業員が現場において受ける気持なりがしっくりいっているかどうか、またいっているとお考えになっているかどうか、もしそういうお考えのようにいっているとすれば、こういう問題がここまで紛糾しなかった。先ほど言われたように、この調査団を派遣するにしても、二班に分れて出ていかなければならない、また国民に対してそれが特別な意味の誤解を与えるということも私は万全でないと思いますが、これに対するお答えをいただきたい。 もう一つの点は、それで調査の結果と言われておりますが、結果につきましては、もちろん内容については私は知るすべもないが、今までの経緯からいたしまして、たとえば意見が一致しないという場合も私はあり得ると思います。これはすでに出発当初から多少そういうにおいがするわけであります。もし青山委員長の報告内容が、完全に意見が一致しておらない、少数意見というようなものが含まれた場合には、これに対してどのような考え方で臨むのかどうか、その点を一応お聞きしたいと思います。
○説明員(十河信二君) われわれの考えと、労組その他の考えと、大局において一致しているところは、現在の志免炭鉱は、このままでいってはだんだんしり細りになって経営がどうも困難になってくる。そこで国の資源を有効に利用し、また既存の施設を十分活用していくために、かつまた、ここに従事している職員の安定した職場をできるだけ長く続けていって、安心して仕事ができるようにするためには、どうしてもこの総合開発をしなければならぬという点においては、われわれと労組の間に意見が一致しているのであります。ただ労組の方は、国が今後も資本を投じて付近の民有の鉱区を買収して、新しい投資をして、施設をして、国がこれを経営していくがよかろうという意見があります。われわれはそうでなく、われわれは輸送の業務に専念すべきである、こういう考え方、この点は経営上の問題でありまして、団体交渉の対象になるべき問題ではないかと私は信じております。しかしながら、団体交渉の対象であるなしにかかわらず、お互いに十分理解を持って、協力してもらう必要があると、こう考えますによって、われわれは団体交渉ではないが、自由の懇談の機会を持って、そういう点は十二分に説明をいたしておって、まあ一部にはなお了解のできない方々もあるかと思いますが、大体は皆さん了解して下すっておられることと私は考えております。 それからまた、青山調査団の報告でありますが、これは調査団が報告するのでありますから、私がかれこれ言うべき筋合いでないと思います。しかしながら、今日まで青山団長が新聞その他でお話になっているところを見ますと、今お話のように意見が完全に一致するということは希望するが、しかしそれはあるいはできないかもしれぬ、そういうときには、少数意見は少数意見として別に報告するつもりだということをおっしゃっておるようでありますから、私は多分そういうふうな報告をせられるのじゃないかと、これは私の想像であります、そういうふうに想像いたしております。
○中村順造君 まあ志免の問題につきましては、私も専門家でありませんので、これ以上は、結果を待って、あらためて報告があった際に、またお尋ねをしたいと思いますが、今国鉄総裁の答弁の中で、国鉄経営の問題については団体交渉の対象にならないということが言われております。法律上やはりそういうふうな用語もあると思いますが、私はもう少し具体的に、総裁が国鉄をあずかって国鉄総裁あるいは副総裁、こういうふうな職責を尽される限りにおきまして、おそらく、全体が国鉄経営の問題だと思います。これは非常に抽象的な言い方かもしれませんが……。そこで国鉄経営の問題については団体交渉の対象にならない、こう頭からきめてかかられると、国鉄全体を——先ほど運輸大臣の新しい構想も示されましたけれども、近代化、合理化ということも、私どもはこれに反対するものではありません。しかし、これが経営上の問題であるから団体交渉の対象にならないというきめつけ方で臨まれるところに私は多くの問題があろうと思います。もちろん具体的にそれじゃどういう問題があろうかということになろうかと存じますけれども、私が今知る限りにおきましては、今日盛んに総裁を陣頭に立てて、国鉄の中では近代化なり合理化が行われております。最近紀勢西線を開通する、これに新しい動力を入れるということも言われております。これは一つの具体的な問題であります。これらの問題も広義に解釈して経営上の問題であるから、お前たちの団体交渉の対象にならない、こういうきめつけ方も現地ではされておるという事実もあるわけであります。従いまして、私は一般的に言うならば、経営上の問題は団体交渉の対象にならないというきめつけ方もされるかと存じますけれども、このすべてがそういう考え方で今後も臨まれるのかどうか、私はこの点を一つ明確にお答えを願いたいと思います。
○説明員(十河信二君) 私は、まあ団体交渉の対象となる事項は事項でちゃんときまっておるんでありますから、それはその通り、法律で規定された通りにやっていきたいと思います。しかしながら、そのほかにわれわれとしては四十五万の職員が一致協力して鉄道運営に当らなければならぬ、これが絶対的に必要だと考えます。団体交渉という形式は私は形式として、その他で懇談の機会をできるだけ広く持ってひとり国鉄労組だけでなく、できるならば国民の皆さんの御意見をできるだけ広く聞いてこれを経営の上に反映させたいというのが私の趣旨であります。この趣旨に沿って私は努力いたしております。何さま繁忙でありますし、微力でありますから、十分満足すべき状態にあるとは申し上げかねますけれども、私の気持はそういう気持で努力いたしておる次第であります。
○中村順造君 それではまあ総裁のお話の内容を私も一応了承します。しかしそのことが、今国鉄の志免の問題も含めまして、全体の中に今率直に総裁が披瀝をされたような気持が末端まで浸透しているかどうかということにつきましては、私はまだ全面的に了承しかねます。しかしこれをここで申し上げても仕方がありませんので、今後その事象が起きたそのことをとらえまして、今後も国鉄当局に私は要望する場合は要望して意見を申し上げたいときには意見を申し述べていくということで、私の質問を打ち切ります。
○委員長(平島敏夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。 ほかに御発言もなければ、本件についてはこの程度にとどめます。 本日はこれをもって散会いたします。 午後零時三十八分散会