農林水産委員会農産物に関する調査小委員会 第1号
- 発言数
- 42 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/09/18
会議録
○秋山小委員長 これより農産物に関する調査小委員会を開会いたします。 暫時休憩いたしまして、午後一時から再開いたします。 午前十一時四十六分休憩 ————◇————— 午後一時十八分開議
○秋山小委員長 これより農産物に関する調査小委員会を再開いたします。 雑豆の需給関係並びに価格等に関する質疑に入ります。質疑の通告があります。順次これを許します。 芳賀貢君。
○芳賀小委員 事務当局にお尋ねしますが、まず第一点は、昭和三十四年度における豆類関係、通常雑豆と唱えておりますが、雑豆の需給推算はどういうことで策定されておるのか、上期、下期を通じて一応の御説明を願いたいと思います。
○二子石説明員 お答え申し上げます。 三十四年度の雑豆の輸入についてでございますが、現在までに上期に輸入を許しましたのは、ビルマから、一万ドン、及びリンクの見返りで入れました一約一万八千ドン、合計二万八千トンを輸入する計画にしております。そのほかに、中共とのバーターで入っておった雑豆がございますが、これは八月の中旬にバ一夕ーを中止いたしましたので、そのずれとしまして約二万トンくらいが入ってくるものと考えております。
○芳賀小委員 国内の生産量と輸入数量、これは、結局、需給関係の上に立って政府が計画を策定されて、その線に沿ってたとえば輸入を行うということで進んでおると思うのですが、結局、三十四年度の需給計画に照らした場合においては、今日まで行われた政府の措置は適正妥当に進められておるかどうか、その点はいかがですか。
○二子石説明員 従来、雑豆の輸入計画につきましては、需給推算を基礎として輸入計画を立てておったわけでありまするけれども、その大きな輸入源であります中共がバーターで無制限の格好であったのでありますが、これがあったのでは需給推算の前提にならないということで、このたびはとりあえずバーター輸入は中止いたしまして、あとのやり方につきましては目下通産省と協議中でありますが、農林省といたしましては、三十四年度の下期におきましては中共から雑豆を輸入する必要はないと考えております。ただし、従来のように雑豆の輸入計画につきまして需給推算は一応いたしておりますけれども、雑豆のような物資につきまして輸入計画を立てるといいますことは非常にむずかしいわけでございまして、むしろ、私といたしましては、将来の輸入は価格本位にして考えるべきではないかと思っております。それで、今後の雑豆の価格の推移を見まして、それによって輸入量をきめていくという方法でやって参りたいと思っております。
○芳賀小委員 そこで、これは昨年以来当委員会で非常に論議したのですが、たとえば、昭和三十三年度の国内産の雑豆の処理については、これは農産物価格安定法の対象になっておりませんので、主として農協の自主共販の体制のもとにおいて、生産者に対しましては適当な生産者価格を維持できるような、そういう運動が展開されております。われわれの見る範囲では、これは一応の成果があがったんではないかというふうに考えております。これにつきましては、昨年も特に振興局、経済局等におきまして、農協の共販事業を推進する、そういう態度を明確にいたしまして、これにでき得る限りの援助を与える、財政的な援助というものは見るべきものはほとんどありませんが、あり方としてはかくあるべきであるということで、共販事業に対する推進を政府が助長したことは、われわれも認めておるわけであります。それらが三十三年度産の競売事業の成果をあげ得た一つの原因であったというふうに考えておるわけですが、現況に徴しますと、大部分の豆類等においては、この自主共販の目標価格の線で漸次処理されておるわけでありますが、特に過剰傾向と見られる大手亡並びに大正金時のごときは、いまだに相当消化されない数量があることは御存じの通りであります。従って、すでに三十四年の新物も出回るという時期にだんだん接近して参りますので、順序といたしましては、昨年産のこれらの相当数量の雑豆の処理を当然共販事業の最終的な促進の中においても努力しなければならぬが、やはりこの段階においては政府の立場からも特に何らかの施策を講ずるというような具体的な態度の表明が必要でないかというふうに判断されますので、これに対する振興局並びに経済局の案があれば示していただきたい。
○江川説明員 芳賀先生が御指摘の雑豆の三十三年産の販売未了品があるということにつきましては、私どもも、北海道当局なりあるいは北連当局から御連絡を受けまして、大体二万トン程度あるということをお聞きいたしましたが、大へん遺憾に存じております。そろそろ新物の出回り期を控えまして、こういった販売未了品があるということは、新物の価格にも大へん影響いたしますので、何とかしてこれを新物の出回り期までに処理いたさなければならないのじゃないかということで苦慮いたしておるところでありますが、目下、あるいは日餡連あるいは全雑等と協議を進めまして、ただいま申されましたような観点から、何かこの種の問題を解決するようこ私どもも側面的に援助いたしたいというふうにして進めております。ただ、何分二万トンという数字は今の時期に至っては相当大量のものでございますので、目下の大体の話し合いの段階では、その全量の処理というところまでまだいきかねておる次第でございます。速急に努力を進めつつある次第でございます。
○芳賀小委員 それで、国内における実需者団体に対する協力を求めるということもけっこうでありますが、ただ、見通しとして古品がどうしても国内において供給過剰であるというような現況であれば、方法としてはやはり外国に輸出するような方法もとらなければならないのじゃないかと思う。今までも、農林、通産次官の覚書等が中心になりまして、約一万五千トンくらいは海外に輸出されたこともわれわれは承知しております。新物が出回れば三十三年産は古品ということになるわけでありますが、この点については、結局国内において相当の供給力が顕在しておるということになれば、今年の生産された豆類の処分というものは、たとえば昨年以上に共販事業が強力に展開された場合においても、なかなか困難な事情に置かれるのじゃないかと思われるので、もう少し具体的に方法を説明してもらった方がいいのじゃないかと思います。
○江川説明員 今はっきり申し上げかねますので、先生の御指摘の輸出のことについては触れなかった次第でありますが、国内における消費が困難だということになりますれば、昨年来続いてやっておりますリンク輸出を一そう促進することもやはり当然考えなければならないものだと存じております。ただ、ここに問題は、今のような情勢でございますので、今度の下期の輸入でございますが、考え方としては当然下期の通常輸入はもう不要というようなことにもなってくるわけでございますけれども、通常輸入を押えてしまうと、またリンク輸出のワクがどうなるかというようなことについて内々通産あたりの意向も聞いておりますが、そこいらが通常輸入と多少関連しているようでございまして、はっきりと今日その輸出でどれだけ期待できるかというところまで私だけでは十分申し上げかねる段階にありますので触れなかった次第でありまして、この点、もうしばらく情勢の変化を見るまでお許し願いたいと思っております。
○芳賀小委員 そうすると、見通しとしては、政府においても上期において講ぜられたような措置をさらに今後においても推進する、そういう努力で進んでおるわけですね。
○江川説明員 御指摘のように、私どもとしまして、特に振興局といたしましては、国内だけでこれが消化できるとも考えていないし、また、さらに、新物も相当できもいいようでございますので、どうしてもこれはやはり輸出ということも考えなければならぬという考えのもとにこれから進めるようにいたしております。
○芳賀小委員 経済局の方も輸出問題に関係を持っていると思うのですが、どうでしょうか、今振興局で言われたような点に対しては同じような見解で進んでおりますか。
○二子石説明員 先ほど芳賀先生からのお話で申し落しておりましたが、本年十月から始まります豆の年度をかりにとってみますと、それがどういうふうに本年十月から来年の九月まで推移するかということを、これはきわめてラフな計算でありますが、ちょっといたしてみますと、十月一日の在庫が約三万六千トンであろうという推定でございます。これは先ほど農産課長から申されました例の二万トンの滞貨も入っております。十月一日の在庫は相当多過ぎるという傾向がありますので、これを来年の九月末には一万五千トンに減らす、正常の在庫の形に戻すということを考えまして計算いたしてみますと、消費は従来の通りほとんど三十万トンくらいで変っておりません。それで、かりに消費はそのまま三十万トンとりまして、それに対して本年の豆の出回り数量が現在で推定いたしまして約二十二万三千トンでございます。それと、他方輸入につきましては、すでに、リンクの見返り、あるいは通常輸入の一万トン、あるいはバーターでずらして入ってくるものもございますので、これは当然きまっております輸入が約七万四千トンでございます。従いまして、そのままの数字で比べますと一応均衡するわけになるのでございますけれども、一方、輸出につきまして、本年は合計一万八千トンくらい出たわけでございますが、来豆年度につきましても従来の一万八千トンより相当大きく出したいという考えを持っております。それで、問題になりますのは、出回った豆がすぐ輸出に使えるように、——輸出契約ができますのは大体冬にかけてが多いわけでございますが、その機を逸しないで出すという形をとりたいので、農業団体に対しましくは、共販運動は早く始めていただいて、できるだけ輸出の現物手当もできるようにお願いしたいというふうに申し上げております。
○芳賀小委員 大体わかりましたが、国内にそのまま放置しておけば余るということになれば、外国との引き合いは古品も別に向うが拒否するわけでもないし、むしろ用途によっては古品の方が歓迎されるというような面もあるように私は聞いておるのです。ですから、十月からの輸出計画等を立てる場合においては、そういう国内にある古品と称せられるようなものをなるだけ輸出に乗せて順調に処理するというような計画が最初から立てられていけば、今後の共販事業の展開の上から言っても非常に利するところがあるように判断されますが、その点はどうですか。
○二子石説明員 ただいま御指摘がありましたように、古品につきましても、国内では乾燥度がよいために歓迎するという向きも相当あるようですし、また、輸出について古品が全然売れないというふうにも聞いておりません。——ただし、古品が相当出るという自信もございませんけれども。そこで、まず古品につきましては、極力これを国内に転用することを考えていただきまして、それと同時に、海外の引き合いに対しては両年度のものにまたがって引き合いを出すような形で輸出業者に輸出させるように指導いたしたいと考えております。
○芳賀小委員 次に、先ほどお話のありました国内の製あん業者等の、いわゆる実需者に対する政府のあっせんですね。これは国内のものをあっせんするということも一つの方法でありますが、たとえば大豆の処理を講ぜられたような、そういうあっせん方式の方が、これは非常に効果的であるというような意見も強いわけです。ですから、あっせんの方法ですね。いろいろあると思いますが、最も効果的な実需者に対するあっせん方式というのは、私よりむしろ専門のあなた方の方が判断が正確であると思うので、その点に対して具体的な御意見を聞いておきたいと思います。
○江川説明員 実は、先生から御指摘のあったような方向、つまり、輸入とそれをからみ合せて処理したいということを考えたわけでありますが、大豆の方は、おっしゃる通りに、ちょうどたまたま保留分がありまして、それに乗せた。どちらかというと保留というものはそういう場合に処するためにも押えてあったわけでありますが、たまたま、この古品が出そうだということの連絡を受けましたときには、そういった処理の仕方をするにはちょっと時期がおくれましたので、先ほどちょっと非常に残念な次第であるということをつけ加えて申しましたが、趣旨としては、先生のおっしゃるような形で処理をしたい、その方が国内価格に対する影響も少うございますので、そういうようにいたしたいと考えております。従いまして、そのことは新年度に入りました場合にもそういう考えを踏襲していきたい、かように存じております。
○芳賀小委員 それから、三十三年度産雑豆の共販事業の現在における状況は、先ほど私が言った通り、大手亡、大正金時以外は順調に処理されて、北連においても末端の生産者価格というものもすでに公表しておるようなことでありますが、二品目だけの分については、生産が相当オーバーした関係もあって、いわゆる自主共販の目標価格から相当下回っておるというような現況に置かれておるのです。この点については、同僚委員の松浦君からも、昨年の委員会等においても、政府が共販事業を助言するためには、共販事業の中におけるたとえば倉敷とか金利の一部についても政府としては適切な助成等をすべきではないかという意見がしばしば述べられておって、この点は、できないという答弁もなかったし、やりますという答弁もなくて、十分検討して御期待に沿いたいという程度で、当時三浦農林大臣も述べられておったのであります。これは未解決のままに置かれているわけです。本日は皆さんたちにこれをどうするということをただすのも適当でないかもしれぬが、どうですか、ずいぶん研究課題になっておった問題ですから、これに対して事務当局としてはどのように検討を進めておられるか、もし何らかの措置を講ずるという結論に達しておるとすれば、この際明らかにしていただきたい。
○二子石説明員 ただいまの御質問でございますが、三十四年の雑豆の価格の推移をながめてみますと、大体において現在は三千六百円をちょっとこえたところでございます。これは東京の仲間相場でございますが、大体一年間四千円をこえた価格で推移して参っておりまして、去年の十月から本年の九月に至る豆年度につきましては、豆の価格はそれほど生産者にとってひどい価格であったとは私は考えておりません。一方、生産者の方では目標価格として三千八百円ということを言っておるようでありますが、三千八百円という価格をはじいて、輸出あるいは国内の消費を考えてみるということはとうてい不可能な話でして、私は、三千八百円ということは、これは今後もその通りにやれるというお約束はできないと思います。ただし、従来は豆の価格が市中におきまして三千円から四千円の間に推移する非常に投機的な傾向がございましたけれども、今後は、三千円から四千円くらいの幅で動くという場合、もしも三千円を割るようなときには相当きついたとえば貿易の面から言いますと輸入のしぼり方をしなくてはなりませんし、同時に、四千円をこえるような場合にはある程度の輸入を認めるという形で、その間で豆の値段が安定するという形で進めたいと思っております。ただし、今申しましたように、三千八百円を採算ベースにいたしますと、これはとうてい消費に乗らないようなものになりますので、それは簡単にその通りお受けするというわけには参らないと思います。
○芳賀小委員 今の問題は、豆類全体の平均した価格の趨勢から言うとそういうことになるかもしらぬが、私の言ったのは、これを品目別に取り上げた場合に、大手亡と大正金時だけが共販の目標価格から相当下回っておる。これは供給力がオーバーしておるというところに事由もあるわけなんです。そこで、三十五年度以後の作付等につきましては、やはり共販事業だけで問題の処理はできませんから、共販を進めるためには、一方においては、その前提として、需要の趨勢というものを大体把握して、それにマッチできるような計画的な生産というものを行わなければ、これは毎年のようにこういうような現象が繰り返されるのですから、今後はこういう点は是正していかなければならぬと思うのです。これは、政府としても強力に指導しないと、共販だけで問題が片づくことにはならぬと思う。しかし、少くも三十三年、三十四年については、出回ったものに対する共販事業をなるたけ完成させる方向にこれを持っていく必要があると思うわけです。ですから、この二品目の目標から相当下回ったという面については、従来からの検討課題であった政府として何らかの経済的な助力をするという点に対して、ただ三千八百円以上ではできるとかできぬとかという問題ではなくて、誠意をもって検討した結果がどうなったかということを説明してもらいたい。
○坂村説明員 ただいまの芳賀委員お尋ねの、北海道の大手亡、それから大正金時の共販の問題でございますが、実態を十分調査しているというような状況でもございませんが、いろいろ共販の上におきまして北海道でも処理に困っておるというような実情は聞いておるわけでございます。これは、ああいう北海道の特産物であり、農家経営の上から見ましても非常に大事なものでありますので、北海道農民の経営の安定のために、共販という形でうまく何とかさばけますようにという考え方で、政府も今までできるだけのお手助けをしてきておるわけであります。今度の問題につきましても、私たちの伺っておるところでは、目標価格そのものにも、いろいろ事情もあるようでありますし、問題もあるようでございますので、そういう点、現地の方でも十分考えていただくようにして、できる限り私たちの方でも共販がくずれないでうまくいくように指導をしていきたい、こういう工合に考えております。
○芳賀小委員 今のお話に、目標価格にも問題があるということですが、結果的に見ると、大手亡、大正金時以外の品目は、非常にうまくいって、ほとんど消化されることにきまっておって、目標価格を中心にして、あるものは若干上回ったり、あるものはいささか下回っておりますが、大体目標価格の線を達成しているわけです。それは、国内で完全処理できるものについては、共販が非常に成果をあげておるし、また、消費の面についても非常に安定した取引が行われてきたという利点も多いわけです。価格面から見ても、決して不当な目標価格を揚げてやったということもないと思う。結果論から見て二品目以外はうまくいっている。ただ二品目についてはなかなか目標に到達しないわけです。これは、生産が過剰ぎみであるということから言えば、一つの経済原理から見て、なかなか揚げた目標が達成できないことはわかるのですが、そこをてこ入れするというがごとき言明を政府もしているのです。絶対やりますとも言わぬが、一年間の宿題になって今日に来ているのだから、今ごろになって目標価格に問題があるというようなことでは済まされないと思う。もう少し実のある答弁を聞かせていただきたい。新任早々の経済局長ですから、あまり責めませんが、どうです。
○坂村説明員 お話の通り、新任早々でございまして、まだ勉強も十分でございませんが、先ほど申し上げましたように、てこ入れできるかどうかという点については、まだ検討してみなければいかぬと思いますけれども、何とかお手伝いするというような意味で、実際事務を担当しているところにも、何とか一つめんどうを見て一生懸命考えてあげたらどうかというようなことで、今研究をさせているわけであります。そういう事情でございますから、一つ御了承願います。
○芳賀小委員 これは政府にも責任がないわけではないので、先ほど経済局長が言われたように、たとえば、現在までの雑豆等の輸入の方式を見ても、これはなかなか問題があるわけで、輸入のずさんなやり方が結局結果的には国内の農産物を非常に圧迫するということにもなるわけです。そういう点、やはり、政府として、これはやり方がむずかしいといっても責任を持ってもらわなければいかぬと思います。これは農民の責任じゃないですからね。その意味においても、ある程度の償いというものは当然しなければいかぬのじゃないかと思います。たとえば、当時も論議されたが、通常輸入に課しておる調整金というものが相当あるわけですね。そういうものを向けるなら向けるということでも方法はあると思うのです。この点は、前回の委員会で中澤委員が、コンニャク問題で農林大臣に、輸入されたコンニャクの調整金分を吐き出して国内の価格調整をやるべきだということをだいぶ強く述べたのですが、これも納得のできるような答弁が当時なかったのです。しかし、この豆類の場合においては、この年度において輸入されて調整金が積み立てられておるわけですから、大蔵省に渡してしまう前に、積み立ての段階においてこれを処理するということをすみやかにやれば、何とかならぬこともないのじゃないかと思うのですが、どうですか。
○坂村説明員 ただいまお話しのように、調整金があるわけでございますが、これは御承知のように大蔵省に渡す建前のものでございまして、それを何とかしてできないかというようなお話でございますけれども、これらも、先ほどから申しましたように、共販体制をできるだけ指導していくというような考え方と同時に、いろいろ共販の目標価格そのもの等もやはり実際の実情に応じまして検討をいたしまして、そうして、できますればやはりそういうことまでしなくても円満にさばける、——円満に何か片づくというようなことができれば一番いいわけでございますので、そういうつもりで、できる限り一つ様子も聞きまして努力をしてみたい、こういう工合に考えております。
○芳賀小委員 それでは、その点はきょうせっかちにこの問題については言いかねますでしょうから、少くともこの次の農林委員会には、大体十月早々に開くことになっておりますから、それまでにもう少し馬力をかけてこれらの点に対しては明らかにしていただきたいと思うわけであります。 今まで私が尋ねた点は一応昨年来の共販問題に対しての質問でありますが、さらに、今三十四年度産の問題についても、当然、北連あるいは全販等におい農協事業本来のあり方である自主的な共販事業というものを農民の結集によってこれを推進していくということに対しては、前年以上の強力な助力等を政府としては払われると思うのでありますが、この点に対しても今年度は早期に政府としての方針というものを示していただいて、そうして農民や団体がこれに信頼をして十分の努力ができるように指針を与える必要があると私は考えるわけですが、そういう点に対してはどうですか。
○江川説明員 北海道の北連を中心にした共販体制は、私は、今先生の御指摘の通りに、いわゆる農産物すべてについての農協のあり方としてまことに模範的な事例だというような考え方から、このやり方については全面的に賛成をいたしております。また、及ばずながら援助の手を差し伸べておる次第であります。そういった考え方から、御質疑のように、今後については、なおさらのこと、従来のいろいろな問題点を少しでも解決して、一そうこの自主共販体制が理想的に進むように一体となって進んでいきたい、かように考えております。
○芳賀小委員 なおこの問題については権威者の松浦委員からも発言があると思いますが、最後に私の伺いたいのは、今政府で検討されている問題ですが、十六日の閣僚懇談会で、いわゆる制限付のAA制の十品目に対してこれを完全AA制に切りかえるという方針が決定をした。その主張は、日本経済は、やはり、自由主義国家群の一員としているのであるからして、貿易の自由化の方向に参加していかなければならぬ、こういうことが態度の基本であると考えられるわけでありますが、これは自民党内閣がそういう方向をとるということは反対党の社会党としては根本的に見解が違うが、もしこういうことになった場合に、たとえば農産物に対する圧迫というものは当然顕著になってくるのです。大豆等の場合においても、以前から政府においてはAA制の問題を取り上げておりましたが、今まではどうやらある程度これを制限して協力してきたわけですが、今度はこれを完全に自由化するということになると、これは非常に大きな問題になるというふうに考えられます。これに対しては当然農林大臣に対して所見をただすべきでありますが、本日は出席されておらないので、事務当局としては、この自由化の問題と、それが国内の農産物に与える影響等については、どういう判断に立っておりますか。
○坂村説明員 ただいまの、十六日の経済閣僚懇談会におきまして、制限といいますかドル地域に差別をつけておりました十品目、これをAAにしていこう、こういうことが方向としては大体打ち出されたわけであります。事務当局といたしまして、この問題につきましては、大体そういう非常に大きな貿易自由化という方向でございますので、その方向自体は反対する筋合いのものでもないわけでありまして、むしろ積極的にそういう方向に進まなければならぬという情勢であろうというふうに判断をいたしておるわけであります。ただ、その場合に、お話のように、特に農産物等につきましては、国内の生産者への圧迫、そういうようなものを十分これは考えなければならないのでございます。野放しで自由化するという形では、とうていいけるものではないというふうに考えております。その点については、自由化といいましても、いろいろ各国の例を見ましても、国内の農業の保護のためにはある程度の措置を講じているという例も非常に多いのであります。そういう状況でもございますし、特に、今度いろいろ検討されております問題のうちには、大豆が農産物の非常に大きなウエートを占めるものでございまして、これらについては、その他の農産物も同じでございますが、国内の大豆の生産者あるいはその他の農産物の生産者に対して圧迫にならないような措置を十分にこれは考えたい、それと同時に、大豆の消費者に対しても、いわゆる製油業者とか、そういうような消費者、利用者に対しても、これが非常に大きな圧迫になるというようなことにならぬように、そういういわゆる対策を十分尽して、その上でAAにするならAAにするというふうな考え方でこれは検討しようじゃないか、こういうことでこの間の経済閣僚懇談会で打ち出したわけでございます。そういうつもりで、事務当局におきましてもその線で対策の検討を今やっておるわけでございまして、対策がはっきりとれるというようなことになりましたら、そのときにはAAにするならするというようなことで進んでいったらどうだろうかというふうに考えております。
○芳賀小委員 この問題は政策上の重大な問題でございますから、いずれ適当な機会に農林大臣とも論議をしなければならないと思いますが、たとえば、新聞等によると、農林大臣も大豆の輸入問題については三十五年度中に完全AA制移向の方向で検討するが、実施は三十五年度下期だろう、対策として、食管会計が直接輸入し、手数料をとって業界に売る方法も検討したいというふうなことも、これは大臣の一つの構想として述べているわけです。こういう点に対しても、従来当委員会等においても、大豆のごときはむしろ食管会計で輸入のものも扱って、そうして結局国内の生産者価格の維持をはかると同時に、国内の需要面についても統制のある安定した施策を進めていかなければならない、そういう意見も出ておったわけです。新聞にもこういうふうに食管でこれを扱ったらどうかということが出ておるのですが、こういう点に対しては事務当局として具体的な検討をやっておるわけですか、いかがですか。
○坂村説明員 ただいまお読みをいただきましたような新聞記事に書いてありますような内容は、一つの対策として、非常に具体的に、何と言いますか、一番実効があがる方法じゃないだろうかというような、そういうことで事務的に今検討しておるわけでございます。そのほかにもいろいろ対策は考えられるかもしれませんが、今のところ、そういう方法が一番実行しやすいのではないだろうかというようなつもりで、一応そういう形を主体にいたしまして事務的な検討を進めております。まだ結論は出るまでに至っておりません。
○芳賀小委員 それでは、この問題はこの程度にして、以上で私の質問を終るわけですが、先ほど来問題として取り上げた、特に大手亡、大正金時の三十三年産あるいは三十四年の新物等についても、単に国内における消費面に政府は努力を払うということでなくて、需給推算の中で、たとえばリンク方式等の輸出方式をとって、過剰と思われる分に対してはすみやかにこれが処理されるようなことを講ずるとともに、それが国内における生産者価格の維持に相当貢献するというような方法で進める問題の具体的の検討、あるいはまた、共販の結果目標に努力したが到達できないような品目に対しては政府としても共販事業の努力を認めて何らかの具体的な金利あるいは倉敷等の面に対しても措置を講ずるというような問題、さらにまた、国内の製あん業者等その他実需者に対する政府のあっせん等に対しても、先ほど振興局から述べられたような最善の方法というものをさらに考究していただいて、総合的な今後の雑豆等の共販事業が順調に進むような具体案というものをさらに策定してもらって、でき得れば次回の委員会等においてその内容を示してもらいたいということを希望しまして、きょうの質問を終ります。
○秋山小委員長 松浦定義君。
○松浦(定)小委員 大体ただいままでの質問で事情は出尽したと思いますが、さらにもう少し確認をしておきたい、このように考えますので、二、三の点について質問いたしたいと思います。 今の質問の中にありましたように、昨年初めて、北海道の農民が、自分の力で自分の価格を決定しよう、こういう考え方で、農林省の御支持を得て実はやったわけなんですが、しかし、当時は相当不安がありましたので、再三ただしましたところ、最終的には、今ただちにこれをどうこうするということはできない、やってみなければわからぬじゃないかということで実はやったわけでありますが、私は、やってみたら非常に成功であったと思うのです。確かにこれは成功だったと思いますが、今一、二の点の中で二、三品がまだそこに到達しないということは、やはり、制度そのものをある程度認めておりながら、これが完全な自主共販になっていなかった。できれば農協に一元化をして多元販売式でやろう、こういう考え方が、二割五分くらいのものが農協以外のものに流れた。そういうことで、農林省が考えている消費とマッチするようなやり方がそういう点で私はくずれてきたと思う。でありますから、やはり、制度の上で認めた限りにおいては、そのうちでこういう問題が起きたときには当然何らかの措置をしてもらわなければならぬということになるわけです。昨年の質問の中で、特に前の林田参事官等はずいぶんこのことについていろいろ熱心にやっていただいた。先ほど申し上げましたように、当時の経済局長も、食糧庁長官も、振興局長も、農林政務次官も、大臣も、とにかくやるだけやってみろ、こういうことで実はやったわけです。当時の要求としては、金利、倉敷で六億二千万円からのものを何とかしていただきたいということであったが、今日の段階では一銭もそのことは要求をしないでこれまでの成果が出てきたわけです。でありますから、今残った大手亡が約十五万四千、大正金時が十一万九千、約十二万、この程度のものの中で目標価格を割る程度のものについては、これは当然生産者としては政府に直接何らかの形で補助してもらいたいと言っておるけれども、やはり、これは、われわれの制度としても、農民が八割弱のものしか協力ができなかった、まだ二割以上のものが結束することのできなかった制度の中で、これは直接政府に経済的な援助を仰ぐということは無理ではなかろうかというようなことから、今芳賀委員が御指摘になったように、何とかこれを目標価格を割らない程度までにあっせんをしてもらいたいという段階でおるわけです。ところが、今のお話を聞きますと、何とか努力をしようと言っておられますけれども、すでに大正金時等は出荷されつうるあるときなんです。でありますから、消費者にしてみれは古いものより新しいものということになりますので、日一日とだんだん差が大きくなっていく。でありますから、この点について急速にその善処をしていただかなければならぬと思うのですが、今年の価格の決定等についても、これらも勘案しながら、今それをどういう価格で打ち出そうかと言っておるのでありますが、全体的の今の事情から言ったら、昨年の価格を下げなければならないとかあるいはまた特別のものについては多少のなにはありましても、総体的にこれらが軌道に乗るようなことをやらなければいけませんので、今の考え方として絶対的なということは申し上げなくても、今年の価格を設定するに当って、それらが支障のない時期内において何とかそのあっせんの労をとるといったような御決意を聞かしていただかなければ、前へ進まないではないか、こう思うのですが、この点についてはいかがでございますか。
○江川説明員 申し上げるまでもなく、二万トン程度の売れ残りがあるということを発表すること自体が一つの大きな値下げの要素でございますので、おそらくこのことの大体の見通しは早くからついていたんじゃないかと思いますが、それがなかなか公けにできなかったというようなことで、おそらく私どもの方への連絡もおくれたと思いますが、実は、もう少し時期的に早ければ何とかなったんじゃないか、もう少し今よりも楽に処理できたんじゃないかとも考えます。先ほど来芳賀先生の御質疑にもお答え申し上げました通りに、今の段階では、松浦先生のおっしゃられた通り、まさに新物が出始めてきて、ますます困難性を加えておるときでございまして、非常に苦慮いたしておる次第でありますが、今ここに至っては、国内でさばくということは、先ほど申し上げましたような日餡連等に相当強圧的にやりましても、量的にもどうしても限られるのではないかと存じます。従って、芳賀先生から御指摘があったように、むしろ輸出の方へ向ける、そこに努力をすることが一番賢明ではなかろうかと存じております。そうなりますと、どうしても若干時をかさなくちゃならぬということにもなろうかと思いますので、その辺非常に苦しい立場に私どもも追い込まれておる事態を一つ御了承願います。ただ、目標の努力といたしましては、松浦先生の御心配と全く同じような気持で、何とかしたいということで善処しておるつもりでございます。よろしくお願いいたします。
○松浦(定)小委員 こういう問題は政治的にやろうというとなかなか大へんなものですから、御決意のほどだけをお伺いいたしておきまして、それぞれ関係者との間にも最善の努力をしていただきまして、今の私どもの要求が必ず実現できるようにしていただいて、さらに、今出荷するについては、適当な時期に適当な価格の決定をしてこの自主共販の制度が効果がある行き方のできるように、努力をしていただきたい、こういうように考えております。この自主共販という制度については、先ほどからお話しのように、ほとんど異議はない、私どもはこう見ておるのですが、現実を認めながらその効果があがらないというのでは因りますので、この点についてもあわせてやっていただきたい。 そこで、一番問題になっておりますのが、昨年、一時でありましたが、結果的には約二割ちょっとがわれわれの目から見れば脱落したというふうに考えるわけです。ところが、本人の考え方としては、実は、四月当時は、業者と二本立といったような道段階の意向が相当流れて参りまして、業者の方々もそういう方針でいこうという運動を相当やられておるようであります。しかし、その決定は、あくまでこの自主共販を推進しよう、しかし業者の面についても別に何とか考えようといったような、幅の広い、ちょっとわれわれから見たらできがたいような方向を考えておられるようでありますけれども、これがもし全量共計という形になっておるなら、この残っておるものについてはこういう残り方はしないと私は思うのです。約二割五分よそに出たというものは、事前にどんどんと適当な時期に出してしまうわけであります。でありますから、農協が持っておる方と競争しないようにその月を考える。でありますから、持っておる方はそういう二割五分のために押されて今のような形に手持になってしまうというのでありますから、残ったものは残ったものの責任だということになるなら、この自主共販の制度というのは全く無視されておる。しかもそれが農協に出ようと業者に出ようと、帰するところは農民のふところに入るのは同じでありますから、この制度というものは、やはり、どちらへ出しても、売ったものはいいんだ、残ったものはその責任だということでは、私はいかないと思うのです。そういうこともお考えになっていただいて、そういう混乱が起らないように、一つできるだけ農協に一元化をして、そうして全農民がいろいろ内部において問題が起らないようなふうに制度の上においても考え方を一致をしていただきたい、こういうふうに考えるのですが、こういう点についてはどういう御見解でありますか。
○江川説明員 御指摘のように、私どもの立場といたしましては、農協一元化という考え方に全く同感でございます。何分制度と申しましてもいわゆる指導上の制度でありまして、いわゆる法律的な制度というところまでは至っていないわけでありますが、それだけに、商社を完全に排除するということは今の段階ではなかなか困難ではなかろうかと存じております。ただ、先ほども申し上げましたように、要するに農協一元化の方向ということにおいては私どもの気持も違っておりませんので、むしろ今後昨年来のこの自主共販制をわれわれといたしましては農協を中心にしてそれをバック・アップしながら、また、一方農協においても強く一体となったこうした方向に進みながら、かつ実力をたくわえていって、実質的に農協一元という方向に持っていくことを私どもは理想と考えて進んでいくつもりでございます。今にわかに権力をもって商社を排除し、権力をもって農協一元化というところまで進めない実情にありますことは松浦先生も重々御承知だと思いますので、しばし時をかしていただいて、早急に実質的に一元という方向に持っていくよりいたし方ないのじゃないか、かように考えておる次第であります。
○松浦(定)小委員 確かにその通りだと思います。ただ、私は、先ほども申し上げましたように、この農協を中心として実力をつけるためには、ここに三十三年度の跡始末が完全にできない結果が、やはりそのことが非常に問題になるわけであります。従って、現に今できることをやってやろうというのが根本だろうと思う。そういう点ができませんと、やはり実力をつけるわけには参りませんので、非常に関連性があるわけでありますから、こういう点も含めて、できるだけ混乱のない形に持っていっていただきたい。今お話しになりましたように、この制度をもって強要することができないことは私どももよく存じておりますが、いずれにいたしましても、ここ二、二年くらいこの制度が実効があがれば、今いろいろ問題になっておる北海道を中心とした農家の負債というものも、こういう中から償還されると私は思いますので、この点を重ねてお願い申し上げておく次第であります。 従って、それに関連いたしまして、本年の問題なのですが、本年も、先ほどもお話がありましたように、豊作とまではいかなくても大体平年作を下回らない結果にはなると思うのです。大体今の予想では四百二十万俵くらいのものが出回るであろう。その中で三百八十万程度のものは農協に集荷をしたい、こういう努力を実は続けておるわけであります。それから、先ほども経済課長のお話しになっておりますように、いささかも輸入によってこのことが混乱するようなことは絶対に避けてほしい、こういうふうに実は考えておるわけでありますが、総生産量と消費との見合いから輸入についての見通しというものをどういうふうにお考えになっておりますか、この点を一つお知らせ願いたいと思います。
○二子石説明員 先ほどもお答え申し上げましたように、三十四年度の下期の輸入につきましては、今のところ、すでにバーターで許可した分が二万トン、あるいはそれをちょっとこえる程度でございますので、下期については、出回り期でもありますし、全然輸入する必要はないと考えております。ただ、下期を過ぎまして来年の外貨予算の上期に入ってきますと、この場合には、リンク輸出を続けます以上はある程度の通常輸入は考えなければなりませんのと、もう一つ、その場合に、輸出が非常に好調に出て国内の価格がさらに相当上るという場合にも、価格をある合理的なところで安定させるという意味から多少の輸入も考えなければならないかと思いますが、これはすべて来年の三月あるいは四月ごろの様子を見てからきめて参りたいと思っております。
○松浦(定)小委員 様子を見てからというお話でありますけれども、国内の生産というものは大体見当がつくと私は思うのです。でありますから、今のすでに輸入を許可したものについては、やはりできるだけ北海道なりあるいはまた国内で生産するものの用途がそれによって障害を受けないような点で考えていただかないと、同じ入れましても、やはりその品物によっては必ずしも二万トンが二万トンだけの実力を発揮しないでむしろ四万トンにも値するような結果になると思いますので、そういう点も一つあわせて御考慮を願いたいと思うわけであります。 なお、大体お話をお聞きしまして、昨年度の残ったものについては努力をしよう、さらに、制度の上においては一つ前回以上に努力をして、少しでもこの制度の効果があがるにしよう、こういうお話でありますし、輸入については今のようなお話でありますので、大体、本日の段階においては、全力をあげてそれらの諸点について御考慮を願い、努力していただくということで私どもは一応理解いたしまして、時間の関係もございまするので、きようの質問はこれをもって打ち切りたいと思います。
○秋山小委員長 次会は来たる二十九日午前十時から開会することにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十三分散会