農林水産委員会 第9号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1959/08/31
会議録
○吉川委員長 これより会議を開きます。 農林漁業災害に関する件につきまして調査を進めます。 まず農林省当局より先般の災害に関する被害状況について説明を求めます。齋藤官房長。
○齋藤説明員 先般の台風第七号の被害の概況につきましてはすでに当委員会で概況を御説明申し上げましたので、それの対策につきまして、中間報告的に、現在までにとりました措置あるいは今後とりたいという措置について御説明申し上げたいと思います。 その前に、台風第七号に引き続きまして八月の二十五日に静岡県あるいは石川県等に集中豪雨の被害の発生を見たのでございます。従いまして、現在その被害の概況につきましては詳報を調査中でございますが、とりあえず現在までに判明いたしております概況をごくあらまし御報告申し上げたいと思います。 今次の被害は、不連続線の活発化に伴いまして、台風第七号後におきまして一部地方に集中豪雨を見たわけでございます。現在まで判明いたしておる農地、農業施設についてみますると、約十一億の被害ということに相なっておりまして、そのうち一番大きな被害を受けましたのは石川県の七億、次いで静岡県の二億、それから岐阜の一億五千万というのが最も大きな被害になっております。農地以外の治山、林道関係の施設被害でございますが、これも現在までに判明いたしましたごくあらましの概況でございますが、約五億の被害となっており、そのうち、やはり大きいのは石川の三億、それから静岡の一億五千万、岐阜の一億というふうなところでございます。それから、農作物の被害の概況でございますが、統計調査部の速報によります概況によりますと、岩手、秋田、山形、新潟、富山、石川、岐阜、静岡、島根というようなところに降雨被害があったということでございまして、水稲における浸冠水に基く被害が相当見込まれるのじゃないか、こういう報告が参っております。目下詳報については調査中でございますので、現在までにわかりました七号台風後の集中豪雨につきましての被害の概況をごく簡単でございますが御説明いたした次第でございます。 次に、台風七号の災害の対策でございますが、先般ここでも御報告申し上げましたように、農林業施設としては二百二十億の被害があり、それから、農作物被害は百三十億という被害の概況になっておりまして、意外に被害が激甚でありましたので、農林省のほとんど関係局にまたがっておりますので、農林省といたしましては、関係局をあげまして、現地に係官を派遣し、現地の実情把握と同時に、応急対策の指導に当らせて参ったのであります。 応急の対策といたしましては、応急対策をしなければならないような地帯に対しましてはもちろん応急工事を進めるという措置もとっておりまして、たとえば、長野県等に対しましては、政府は手持ちの揚水機を至急に貸し出すというような措置もとっておりますし、また、被害県の今後の災害復旧の概況を計画書に作成するにつきまして、関係県だけでは手が足らないというような地方に対しましては、隣接県から応援の係官を派遣する等の措置もとったのであります。 なおまた、被災地における当面の対策としては、言うまでもなく、食糧の問題あるいはえさの問題あるいは復旧用建設資材の問題がございます。これらにつきましては、それぞれ関係の食糧事務所あるいは関係の営林局等を通じまして応急の手配をいたして万全を期する処置を遂げたのでありまするが、食糧につきましては、現在二百八十五トンの食糧を応急用として配給いたし、あるいは乾パン等の手配もいたしたのであります。飼料につきましても、相当の被害等が出た地方におきましては、政府保管の事故麦が生じておりますので、それを飼料用に向ける等の措置も講じ、また、政府手持ちのふすまや何かにつきましても、現地に政府で輸送するということによって安価に払い下げするような措置をもとって参ったのであります。具体的に申し上げますと、長野県ほか数県からの四百二十トン程度の払い下げ希望に対しまして、払い下げの措置を進めて参りたい、こういうように考えておるわけでございます。 応急用の復旧用材につきましては、国有林の立木あるいは素材等につきましてできるだけ現地の応急復旧材の要請に応じまして払い下げの措置を講じて参りたい、特に今回国有林の風倒木も生じておりますので、そういうようなものにつきましても、現地の要請にできるだけ応ずるようなことで、今年中には至急に調査の上に出材の処分をきめて参りたい、こういうようにしております。 それから、第二は、今後の復旧対策でございます。農地、農業用施設、治山、林業、あるいは漁港関係、あるいは各種協同組合の共同施設に対する復旧事業でございますが、公共事業等につきましては、何を申しましても、早く現地の計画を立て現地査定を了していくということが必要でございますので、大体、農地あるいは治山関係につきましては、九月の上中句には現地査定を終え、場合によっては緊急査定をやるということによりまして、九月下旬ごろまでには要求の段取りに進めて参りたい、かように考えておるわけであります。 第三は、農業共済法に基く保険金あるいは共済金の仮渡し措置でございますが、これも、八月二十一日に経済局長名をもちまして関係の団体あるいは関係県に連絡いたしまして、早急に手配をするようにということで、すでに山梨、長野等におきましてはそれぞれ払い出しを決定いたしておるような状況に相なっております。 第四は、金融の措置でございますが、一つは、天災融資法による経営資金でございます。今次の災害が百三十億に上る農作物の被害の概況でございますので、われわれといたしましては、早急に発動をいたすということに決定いたしまして、被害の確定次第所要の融資額をきめて政令発動の手続を進めたいということで、目下準備を進めておる状況でございます。なお、政令発動に至るまでにおきましては、関係の金融機関から融資措置を講じてもらうように、農林中央金庫の系統金融機関、あるいは地方銀行、全国銀行協会等に対しまして、資金のあっせん依頼を次官名でいたして、協力方を願っておるところでございます。 先般、当委員会で、山梨県における農協がないような地帯に対しまする天災融資の融資方法いかんというような御質問がございました。農林省におきましてもさっそく山梨県と連絡いたしたのでありますが、現在わかっておりますのは、農協のない地域が七地域、それから、農協の不振地域が四地域でございます。その七地域のうち五地域につきましては、目下農協の設立準備中で、その段取りが近くできるそうである、従って、県としましては、この農協を通じて融資の方法をとりたい、残りの二地域につきましては、今後設立の指導をいたしておるけれども、さしあたっての間に合わないので、それぞれ地方銀行との従来の取引関係もあり、これに依頼して融資の措置を講ずる考えで目下準備中であるということでありますので、他の金融機関によれるものについてはそういう方法もとるということで指導して参りたい。それから、組合の不振の四地域につきましては、これは町村合併に基く地域でありまして、地域内に他の農協もあるというようなこともありますので、その組合を活用して融資の扱いをさせるというような考えで県当局の方で今指導しておるそうでありますので、大体そういう方法でやっていけるのではないか、かように考えております。 それから、第二は、自作農維持創設資金の貸付でございます。これは、今次の激甚な被害を受けた農家で今後の再建きわめて困難な農家に対しましては自作農資金の手配をいたすという考えでございまして、すでに八月二十二日に農地局長通達をもって各農地事務局にそれぞれこれについての取扱いの通達をいたしておるのでございますが、現在の保留額二十二億の中から、先般のひょう害あるいはそれ以外の北海道に対する融資等も含めておるわけでございますが、この中から必要額は融資する、それまでは既定のワクの中でまず認定を受けてとりあえず融資の措置をとるということについても差しつかえないというような指導をもって対処して参りたい、かように考えておるわけでございます。 それから、第三は、農林漁業金融公庫資金の融資でございます。これは個人施設とそれから農林水産業施設に対する融資とがあるわけであります。個人施設の災害復旧資金につきましては、従来通りできるだけ迅速に公庫から融資させるということにいたし、たとえば今度果樹の被害が相当ありましたが、果樹と同じように長野県等におきましてはホップの被害もあり、そこで、個人施設の融資の対象につきましても検討して、必要に応じましてホップ等の不作に対しましても融資の対象にするという措置も講じて参りたいと考えておるわけであります。それ以外の一般的な農林漁業施設に対する災害復旧資金を公庫から融資する措置でございますが、これについてはそれぞれ公庫に災害融資ワクを別掲いたしておるのであります。農地、農業用施設につきましては十二億六千万円、それから林道関係では五千二百万円、漁港では八千六百万円というふうな災害ワクがございますので、とりあえずこの資金の中から必要額は融資する。農地、農業用施設につきましては、すでに今次災害分として七億五千万円の融資割当の措置を講ずることを予定いたしておるわけでございますが、個人施設につきましては既定ワクといたしましては二億四千万円、それから、今申しました農林漁業施設につきましては、それぞれの災害のワクがございますので、この中から当面は融資して参るということに相なるわけであります。なおこれによっても不足するというような場合、あるいは自作農資金についても同様かと思いますが、もし不足するというふうな事態がありますならば、予備ワクというものも公庫にございますので、全体としてそういうふうな資金をにらみ合せまして、融資には遺憾のない手当をいたしたいと考えておるわけでございます。共同施設につきましても同様でございます。 以上が、今日までに考えており、あるいはとった措置でございますが、なお、これ以外の措置としては、小災害の取扱いの問題であるとか、あるいは営農対策の問題であるとかいう問題がございますが、これは、目下、われわれの中において、あるいは関係省との間におきまして協議中のものもありますので、逐次きまり次第実施に移して参りたい、かように考えております。 ごく簡単でございますが概略だけ申し上げました。 —————————————
○吉川委員長 この際小委員会設置についてお諮りいたします。すなわち、先般来より台風等による農林漁業関係の被害が各地に続発いたしておりますが、これらの災害に対処するため、本委員会に小委員十一名よりなる農林漁業災害に関する調査小委員会を設置いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 なお、お諮りいたします。ただいま設置するに決しました小委員会の小委員及び小委員長の選任につきましては委員長に御一任を願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、小委員に、秋山利恭君、今井耕君、金丸信君、坂田英一君、高石幸三郎君、本名武君、松岡嘉兵衛君、石田宥全君、角屋堅次郎君、神田大作君及び中澤茂一君、以上の方々を指名し、小委員長に坂田英一君を指名いたします。 なお、お諮りいたします。ただいま指名いたしました小委員及び小委員長の辞任並びに補欠選任等につきましてはあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 なお、小委員各位に申し上げますが、小委員会は本日牛後一時より開会するとのことでありますので、さよう御了承を願います。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十三分散会