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32回国会衆議院1959/07/03

商工委員会 第1号

発言数
108
登壇者
8
会派数
2
開催日
1959/07/03

会議録

中村幸八自由民主党

○中村委員長 これより会議を開きます。  この際一言ごあいさつを申し上げます。このたび皆様の御推挙によりまして、不肖私が商工委員長の職責に選任せられました。まことに光栄に存じておる次第であります。重要な経済面の問題が山積いたしておりまする今日、私といたしましても、当委員会の重責を痛感しておるのでありまして、委員会の運営につきましても不なれの点もあろうかと存じまするが、幸い長い間当委員会に席を置いて参りました関係もあり、また委員各位からも前委員長同様の御支援と御協力をいただきまして、円満なる委員会の運営を心より願っおるて次第でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)     —————————————

中村幸八自由民主党

○中村委員長 まず国政調査承認要求の件についてお諮りいたします。通商産業の基本施策に関する件等につきまして、当委員会が調査をいたしまする必要上、議長に国政調査の承認要求をいたしたいと存じます。  まず調査事項といたしましては、一、通商産業の基本施策に関する事項、二、経済総合計画に関する事項、三、電気及びガスに関する事項、四、鉱業、鉄鋼業、化学工業、機械工業その他一般鉱工業に関する事項、五、繊維産業に関する事項、六、通商に関する事項、七、中小企業に関する事項、八、特許に関する事項、九、私的独占禁止及び公正取引に関する事項、十、鉱業と一般公益との調整等に関する事項、以上十項目といたします。  調査の目的といたしましては、一、日本経済の総合的基本施策の樹立並びに総合調整のため。二、通商産業行政の実情を調査し、その合理化並びに振興に関する対策樹立のためとし、調査の方法は小委員会の設置、関係各方面より説明聴取及び資料の要求等とし、調査の時期は本会期中として、承認要求をいたしたいと存じまするが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村幸八自由民主党

○中村委員長 御異議なしと認め、そのように決します。     —————————————

中村幸八自由民主党

○中村委員長 次に理事補欠選任の件についてお諮りいたします。本委員会の委員長の改選に伴いまして、一名理事に欠員を生じましたので、その補欠選任を行いたいと存じまするが、委員長より指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村幸八自由民主党

○中村委員長 御異議なしと認め、長谷川四郎君を理事に指名いたします。     —————————————

中村幸八自由民主党

○中村委員長 次に閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。今国会が閉会になりましたあとにおける閉会中審査のため、一、通商産業の基本施策に関する件、二、経済総合計画に関する件、三、電気及びガスに関する件、四、鉱業、鉄鋼業、化学工業、機械工業その他一般鉱工業に関する件、五、繊維産業に関する件、六、通商に関する件、七、中小企業に関する件、八、特許に関する件、九、私的独占禁止及び公正取引に関する件、十、鉱業と一般公益との調整に関する件、以上の各件につき、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じまするが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村幸八自由民主党

○中村委員長 御異議なしと認め、そのように決します。  次に、ただいま決定いたしました閉会中の審査のため委員派遣を行う必要が生じました際の手続並びに参考人の出頭要求をいたす必要が生じました場合の手続に関しましては、あらかじめすべて委員長に御一任願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村幸八自由民主党

○中村委員長 御異議なしと認め、そのように決します。     —————————————

中村幸八自由民主党

○中村委員長 次に、私的独占禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。新聞紙購読料値上げの問題について発言を求められておりまするので、これを許可いたします。勝澤芳雄君。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 独占禁止法は戦後の経済憲法だといわれて、経済秩序を確保して公正かつ自由な競争を促進して、事業活動を盛んにすると同時に、中小企業や農漁民あるいは勤労者を初めとする一般消費者の利益が確保されてきたわけでありますが、これはこの独占禁止法を取り扱っておる公正取引委員会が、この法律の趣旨をよく理解して努力を重ねてきた結果といたしまして、私は敬意を表する次第であります。しかしさきの国会で政府が独占禁止法の緩和の改正案を提案されて以来、長沼委員長の改正案賛成等の態度から、公取委は本来の機能に消極的になってきたように思うのであります。その上行政指導という名のもとにおいて、通産省みずからが勧告操短というような名目やあるいは今回鉄鋼の市況対策要領というような、好況カルテルといわれるような独禁法違反を促進し、なしくずし的に法律の改悪を行なってきているように思うのでありますが、公取委は現在の独占禁止法をまだ改正されていないのでありますから、この法律を勇敢に一つ守っていただいて、厳正な態度でやっていただきたいということを、第一にお願いをいたしたいと存じます。  そこで最近政府は独占物価の値上げ政策を相次いで行なっているようでありまして、一月一日に私鉄やバス運賃の一五・八%の値上げ、あるいは四月一日からNHKの聴取料の三割値上げ、またその上伝えられるところによりますと、ガスとかあるいは電気料金、水道料金等の値上げが行われようといたしておりますが、これらに対する物価の値上げ問題につきましては、またあらためて経済企画庁長官に聞くといたしまして、片方で物価の値上げを促進しながら、大衆の生活を脅かし、一方所得を十年後には二倍にするんだといいながら、すでにもう所得が倍にならないうちに、われわれの生活がますます圧迫されておる。特に私はきょうは新聞代が四月一日から二割という大幅な値上りになった問題についてお尋ねをいたしたいと思うのですが、私も三月三十日の朝刊を見て、まことに今度の新聞代値上げについて遺憾だと思ったのでありますが、公取委といたしましては、この朝刊に出た料金値上げの広告を見て、どのように理解をされておったか。伝えられる情報によりますと、河野一郎氏は世耕経済企画庁長官に、一体新聞値上げをどうして許可したんだと、どなりつけたというようなことが伝えられております。公取委自体としても、すでに新聞代が値上げされる可能性がある。その場合のやり方によっては、独禁法違反になる疑いがあるということを十分考えられておられたと思うのですが、そうすれば当然これは公取委自体としてこの問題は四十五条の三号によって、独自の立場から、もうこの問題が出たと同時に活動すべきではなかったか、こういうように思うのでありますが、その点についていかがでございましょう。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいま、三月の終りに社告によって一斉に値上げをしたときに、公正取引委員会として独自の立場で調査すべきではなかったかというお尋ねでございますが、御承知のように、もちろん共同でそういう値上げをする場合があり得ると思いますが、ただそういうことがあるであろうということで、私どもはすぐこれに臨んでいくという態度は、あえてとらなかったわけであります。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 三月三十日に広告が出た瞬間においては、それはあなたが言われる通りでよろしいと思うのです。しかしその三月三十日の社告が一体どのように出されたかということを見れば、これはもうおわかりになると思うのです。直ちに四月一日から料金が改正されたんだ、こういうことが出ておるのですから、それは明らかに独禁法違反の疑いがある、こういうことは当然取り扱っている事務当局としても、調査を直ちに開始すべきだと、こう私は思うのです。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいま私から申し上げましたように、直ちに開始するというよりも、たとえばあのときの社告では、御承知と思いますが、読売は一カ月おくれてやると、いろいろな条件、いろいろな事情があったようでございまして、そういう点を見まして、すぐ事務当局として直ちにこれを取り上げるということじやなくして、こういう社告を出した事情はどうであろうかということの研究はしております。こう申し上げていいと思います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そこで私は最初前段に言っておるのですが、何か消極的になってきている。もうはっきり独禁法違反の疑いがあるというのは、これは私は独禁法を扱ってきた立場としては当然だと思うのです。経済企画庁長官をかってやられた河野一郎氏は、朝、朝刊を見て、けしからぬと言われたといわれておるのです。むろん公取委はやったなと思うのは当然だと思うのです。そこでこの内容が今明確になっているのを見ましても、各社が値上げの社告を一斉に行なった。その値上げの社告の内容を比較をしてみた場合に、まことに似たような社告の出し方で、中にはごていねいにも埼玉新聞のごときは申し合せによって値上げをいたしますということを正直に社告に書いている。四十六社が値上げを行なったということは、明確な事実だと私は思う。そこで公取委は、どうもスローモーのように私は思うのですが、どうでしょうか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいまおしかりを受けましたように、あるいはスロー・モーションであったかもしれませんが、その後四月七日に消団連から提訴がございまして、そういう疑いありということで、現在われわれ審査中でございますから、当初においておくれておったかもしれませんが、実態は現に調査をしておる、こう御了承願います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 私は別にしかっておるわけではないのです。せっかく独占禁止法という法律ができて、その上に公取委というのがあって、そして今日までとにかく不満足ながらもいろいろと努力をされてきている。それをしろうとが考えても、明らかに独占禁止法違反だというのが、三月三十日、四月一日になれば明確になっているのを、取り上げ方がおそかった。今になってみれば、別におそかったのを私はどうこう言っているのじゃない。その基本的な公取委の立場というものを、十分一つ守っていただきたいということをお願いいたしたいと思うのです。  そこで公取委自体も違反だと思っておったんでしょう。ですから、たまたま四月七日に消団連が審査の請求を提出した。これと相マッチして公取委の活動が始まったと私は思う。申告があったからやったのではなくて、考えておったところへ申告があって一致した。こういうふうに理解をいたしますと、この申告あるいは今日まで一体どういうふうな活動をされてきているかという点について伺いたい。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいま申し上げましたように、四月七日に全国消費者団体連絡会から、独禁法第三条後段、不当な取引制限の違反、それから第八条、事業者団体の活動の違反という点で、公正取引委員会に正式の提訴がございました。その提訴に対しまして十六日にこれを正式に取り上げて問題にするということにいたしまして、十八日に審査を開始いたしまして、同日、日本新聞協会にわれわれの審査官が参りまして所要の書類をとった。それから五月中には在京の関係先をいろいろ臨検いたしましたほか、名古屋、大阪、九州に審査官を派遣いたしましていろいろ臨検をして、所要の供述を聴取してきております。このほか五月一日から同月末までに日本新聞協会の常任理事、それから理事者でありますところの各新聞社の役員、同新聞協会の業務部長、それから新聞各社の販売担当者、各社の主要な販売店の人、こういう関係人を四十四名招致いたしまして供述書を聴取いたしました。それで今事務的に一応審査の段階が終了した、こういう工合になっております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 もう少し審査の内容についてさしつかえない範囲で、こまかく御説明賜わりたいと思う。たとえば五月中各地の新聞の臨検をやったと言われるのですが、一体どことどこと、どういう新聞で、何社くらいやられたのか、五月一日からいろいろ出張をして取調べをした、それはどことどことどこなんだ、こういうことを詳細に御説明願いたい。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 これは担当の審査部長が参っておりますから、一応審査部長から報告してもらいます。

竹中喜満太総理府事務官(公正取引委員会事務局審査部長)

○竹中説明員 先ほど私の方の局長から申し上げましたように、四月十八日に日本新聞協会を臨検検査いたしまして関係書類を押収いたしました。それを検討整理した上で、さらに物件検査の必要があるということを認めると同時に、参考人の供述調書をとろうということで、四月の終りから五月の初めちょうどゴールデン・ウィークに当りますので、私の方の仕事の関係上都合が悪かったものですから、大体五月に入りましてから名古屋、大阪、九州に審査官を派遣する、同時に東京でも参考人を招致して供述調書をとる、そういうことをやったわけです。それで大体三社関係で申しますと、朝日、毎日、読売の常務、専務を私の方に招致いたしたのでありますが、大体これを一回ないし二回招致しております。それが五月の初めから大体五月の中ごろにかけてでございます。それからそのあと産業経済新聞、日本経済新聞、東京タイムズ、東京新聞、この関係の常務、社長ないし副社長を五月の十日前後に招致いたして、供述調書をとっております。それからやはり同じころでございますが、京都新聞の社長あるいは新聞協会の業務部長、それから放送協会の報道局長というような方々においで願いまして、やはり同じように供述調書をとっております。それから各社の販売部長関係でございますが、これも大体五月の中旬ごろに朝日、読売、北海道新聞、日本経済、産経、毎日、東京、これらの販売部長を呼びまして供述をとっております。それから販売店関係は五月の初旬に読売、毎日、朝日の販売店を招致いたしまして供述をとっております。それから労働組合関係も呼びまして、これも供述をとっております。  大体そういうような状況でございますが、さらに関西におきましては五月の中ごろに朝日、神戸新聞、産経、読売、京都、毎日、岐阜タイムスの担当局長においでを願って供述をとりました。それから九州におきましては西日本新聞、長崎新聞、朝日、毎日の西部本社、日経の福岡支社のそれぞれ担当の方においでを願って供述をとりました。  大体そういうわけでございまして、あとは供述あるいは証拠書類の出たところに応じて、随時臨検検査をやっております。そういう状況でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そうしますと四月の七日に消団連から審査の請求があって四月の十六日に取り上げた、そして四月の十七日の日には公取委の長沼委員長が辞任をして、翌日の十八日に調査に乗り出した、日を迫ってみますとこうなっておるわけですね。そこでこの「中央公論」に出ております特集記事を見ますと、本田新聞協会長と長沼委員長について、いろいろと今度の新聞値上げについて事前に話し合いが行われていたというように感ぜられる記事の書き方がされておるし、それからあるいは横田新聞協会の事務局長だと思うのですが、に捜査については事前に連絡をしてあったというふうにもいわれてあるわけです。これがどうだったかということを今さら聞いても、これはあったなかったということで、皆さんの方はあったというふうな答えはないと私は思うし、これは当然なことだと思う。そこで四月十六日に取り上げて、十七日には委員長がやめて、十八日から皆さんが事務的に調査を進められた。一体委員長はどういうわけで辞任をされたのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 私の知っている限りでは、三月の初めに健康を少し害しておるからということで、辞意を漏らされたように承わっております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 あまりその点追及してもしかたがないと思いますので……。それでまたその記事によりますと、調査を開始をして四月二十三日に新聞協会長は岸首相、赤城官房長官、それに河野一郎氏を歴訪した。なお岸首相は二十一日に公取委の事務局長の状況報告を聞いたが、事務当局の説明では、消団連の提訴は要件がそろっているので、簡単には始末できないというものであった。しかしこのとき、すでに岸首相、佐藤蔵相、赤城官房長官、河野氏らの間では、この際新聞社の泣きどころを締め上げるだけ締め上げた上で、公取委の結論はもみ消しにするとの腹案ができ上っていたようである。赤城官房長官は公取委の中村清委員長代理に対して、適当に措置するように指令したと言われるといわれておるが、事務局としては、そういうことについて知っておったのかどうか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいまお述べになりましたような件は一切私は存じません。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そこで五月の十六日に村山朝日新聞社の会長と高橋読売新聞社の副社長がそろって河野氏、岸首相の自宅をたずねて、赤城官房長官、川島前幹事長と首相官邸で会見をした、そうして十八日に大野伴睦副総裁の自宅をたずねた。岸首相以下はそれぞれに最後まで追及する腹はないが、公正取引委員会が事務的に進めている調査を押えるわけにはいかないことを重ねて明らかにした。こういわれておるわけであります。  そういう中で五月二十八日に消団連の代表が中村委員長代理に面会をした際に、この問題はいろいろの波及があるから、早急に結論を出したいと言われた、こういわれておる。  そういわれながら大体五月中に審査が終った、こう先ほどのお話があったわけでありますが、そういう中で一体どういうわけで、結論を出さずに、六月の十二日から二十五日間も中村委員長代理を海外出張させたのでありましょう。だれかかわりがなかったのか、あるいは中村委員長代理が行っておっても、この問題については差しつかえがない、こういうふうに理解をされたのか。その点一つお伺いいたします。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 中村委員長代理がおいでになりましても、本件を審理する上からは差しつえかないということが一点であります。さらにジュネーヴの専門家会議に前から中村さんの名前を申してありますから、この際かえるわけにいかぬということで行っていただいたわけであります。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そうしますと、中村委員長代理が海外の旅行をしておっても別にこの問題の審査を進めるには差しつかえがない、こういうことですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 そうお考え願ってけっうだと思います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そうしますと、五月中に一応調査が終了した、六月になってそれからの取扱いはどういうようになっておるわけですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 一、二回委員会を開きまして、その委員会でいろいろまた審査官において調べた問題についての調べ方あるいは証拠の問題その他で委員会の方から要求がありますものですから、それによってさらに審査を進めておる、こういう工合になっております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そうしますと審判をもう開始をしている、こういうことでよろしいのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 いや、それはそうではございませんで、委員会としてこれの審判を開始する立論ができるかどうかということを現在検討中である、こういうことであります。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 審判の開始をしていない、こういうことですね。そうすると一体審判を開始していない、おくれている理由というものがどうも私はっきりしないのですが、その点……。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 それは今申し上げましたように、事務当局で調べました審査の材料についての検討を委員会が現在行なっておる、こういうことでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そうすると、その問題はしばらく置くといたしまして、六月十八日に消団連の中村貞男氏外五団体が日本新聞社協会外五新聞社を独禁法違反として検事総長に告発をしておるわけでありますが、これを知っておるかどうか、検事総長の方から連絡がきておるかどうかという点についてお尋ねいたします。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 その告発のあった件につきましては存じております。それから検事総長から正式の連絡はまだございません。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 これとからみ合せて新聞の配達を停止した問題について、料金の値上げ分を独禁法違反だから払わない、こういうことが各所に起きて、それに基いて配達を停止した問題についても独禁法違反として告発が行われて、特に六月十日には東京地検の八王子支部においてこの問題が受理されて、現在審査が行われているようでありますが、公取委といたしましても、この事実並びに新聞配達停止というものは独禁法違反だということで親告されていると思いますが、これらについての取扱いについて一つ……。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 新聞を新定価では払わないからということで配達を停止している事実、それについての陳情はわれわれのところにもずいぶん参っておることでございますが、ただ新聞販売店が独自の立場においてやられておるという場合と、販売店同士が全部話し合いで、こういうことをやっておられる場合と分けて考えなければならぬかと思いますので、そういう点も今新聞購読料の問題とともに検討しておる、こうお考え願いたいと思います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 その問題は新聞配達店独自でやっている問題と、それから共同でやっている問題と分けて考える。それは共同でやっているということで、そのチラシビラが出されて、そのチラシビラもそちらの方に証拠書類として私は出されておると思うのです。そういう点でも明確な独禁法違反の疑いがあるということは、はっきりしておると思うのですがどうですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 こういうことを申し上げますと議論になるかと思いますが、要するに私どもが普通常識で考えております共同行為と独占禁止法で問擬して、やはり審判と申しますか第一次の裁判の過程に持ち出すときには、独禁法上の共同行為の要件を十分満たすということであり、さらにそれに明確な証拠というものがなくてはなりませんから、そういう点を検討しておるということをお考え願いたい。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 それで大体今日まで行なってきた公取委の状況については理解をいたします。四月の一日に新聞代が値上げになって、そして消団連の親告があって、あるいは独自の立場で取り上げたが、四月七日から問題にし、十六日に取り上げて、そして十八日には無官の大夫といわれる新聞社に対して独禁法を守る立場からいろいろと努力をされてきた労苦については私も敬意を払うわけでありますが、五月一ぱいまではまだよかったようです。どうも六月に入って委員長代理が洋行されていなくてもできるのだと言いながら、現実には何も進んでいないように思うのです。片方各地ではいやもう来年の春にならなければ結論が出ないのだ、こういうことを言いふらしておる向きもあるわけです。こういう点から考えると、この問題は相当私は重大な問題だ、早急に結論を出すべきだ、こう思っておるのです。それについて一体どうお考えになっていますか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいまの御質問はもっともなお話でござでいまして、私どもがこの問題を取り上げましたときに、今雑誌にも出ておりますようにいろいろな政治的なうわさが出ておりまして、私どもはこういうことは一向関知しないのでありますが、しかしそういう事柄が出るように重大な問題であるから、至急に何とか結論を出していくという努力をいたしまして、公正取引委員会の独禁法違反の大きいケースといたしましては、非常にスピード・アップしていることであるという工合にお考え願いたい。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 先ほどの勝澤委員の質問に関連いたしましてお伺いいたします。もう一つ前の質問ですが、いわゆる新聞代を上げたから、公正取引委員会の審決が出るまでは元の値段で払う、そういうことをしておるのに対して、取扱店の方で一方的に配達を打ち切る、こういうことについて先ほど勝澤君からの質問がありましたに対して、あなたの方は取扱店が単独にやつた場合と、あるいは打ち合せと申しますから共同謀議でやつた場合とに分けて考える必要がある、こういうようなことでありましたが、昭和二十八年九月一日公正取引委員会から出されました告示第十一号の不公正取引とはどんなもんかという、この中の十号「自己の取引上の地位が相手方に対して優越していることを利用して、正常な商慣習に照して相手方に不当に不利益な条件で取引すること。」こういうことは不公正な取引である、こういうように公正取引委員会自体が告示をしているわけです。今まで各新聞の取扱店は、一つの取扱店が数紙を取り扱つておつた。その場合は読者の方でABCと選択権があった。すなわち一つの商品を買うという立場であった。しかし今日ではA紙はずっと通じて全く配達までA紙専門である、BはまたB紙専門であるというようになっている。そうした場合にはっきりとした一つの取引上の優先的な立場を持っているので、それがかりに単独でやつたとしても、私はこの不公正な取引ではなかろうかと思う。ということは、たとえばこの地方においてA紙を取り扱つているのは甲という取扱店以外にはないわけです。そこで私なら私個人がA紙を読みたいと思えば、その甲という取扱店以外には取り扱わないわけです。そこでたとえ単独であろうとも、そういう方法をやつた場合にははっきりとこの十号に抵触していると思いますが、その点いかがですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいま御質問の十号は、一応法律を作りましたときは、金融機関が事業に金を貸す場合であるとか、あるいは親企業が——これは下請の法律ができましたからよろしゅうございますが、親企業が下請の事業者をいじめるということを想定して書いたように私記憶しております。ただいま田中先生の言われますように新聞販売店が読者に対して優越せる地位を持っておるかどうか、これはなかなか私はすぐそれがはっきり言えるかどうか、非常にむずかしい問題であろうかと思います。ただ、今回のように、各紙が一斉に値上げをして、それでもう新定価でなければ各紙が全部出さぬのだということになりますれば、これはかなり読者に対して迷惑をかけることと思いますから、そういう点は十分考慮しなければならないと思いますが、私が先ほど申し上げましたように、単独にやったということで、すぐこの十号にいけるかどうか、これは研究してみなければならぬと考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 なるほどこの告示を出されたときに、十号で想定したのは、親会社、下請会社の関係であったかもわからぬ。しかしこれは出された以上、親会社、下請会社だけでなく、取引の上において経済的に優越した地位といいますか、それを利用して、いかなる場合においても不公正な取引をしてはいけない、いわゆる商慣習に照して、普通の状態でない方法でもってしてはいけない、こういうことを規定しておると思うのです。先ほど言ったように、甲という取扱店以外にはその地方にはAという新聞を取り扱っているところはないのですよ。そうすると、一つの独占なんです。そこが勝手に配達をとめるということですね、これは商取引から考えて——これは新聞を買うということになれば、買手、売手で値段をきめると思うのですが、今日では一方的にきまった値段で買っておるわけなんです。しかしそれの値上げに対して納得できない、しかも疑問がある、だからはっきりするまでは前の値段でやるんだ。少くともAならAという新聞の購読に当っては、最初は値上げ前の値段で買うことにおいて契約ができ上っておると思うのです。それを一方的に契約を破棄して値上げをした、こう考えられると思うのです。その場合において配達をとめるということ、今日では新聞は少くとも文化生活の上においては生活必需品じゃないかと思うのです。それをそういうことでやるということについて、どうでしょうか。これは共同謀議でやった場合には本法律にまっ正面にくるだろうが、単独でやった場合でも私はこの十号に当るんじゃないか、このように思うわけですが……。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいま私が申し上げましたように、そういう点は一応これは研究してみよう、こう考えております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 ただいまの点に関連して質問したいのですが、値上げ分を不払いした場合に、販売店がそこに配達をしない、このことで、公正取引委員会が各新聞社の重役に、配達どめの指令はいけない、こういう指示をした、こういうふうに聞いておるのですが、そういう点はございませんか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 そういう点はございません。今初めて伺いました。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そこで、早急に結論を出したい、こう言われておるのですが、一体審決の出る見通しというものはどのように考えられておられますか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 これは今申し上げましたように、まず公正取引委員会が審判を開始するということがございまして、それで審判という一つの公開の第一次裁判みたいなものがございますから、そこで攻撃、防御が行われまして、その結果審決が出ますから、審判を開始すれば審決は非常に時間がかかる、こう考えていいのじゃないかと思います。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 では、審判を開始する日をいつごろとお考えになられておるのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 これは私が事務局長として、いつ審判が開始されるであろうかという予測はつきかねますが、私事務局長としては、なるべく早く委員会の態度を決定していただきたい、こう考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 委員も見えておりませんので無理な質問だとは思いますけれども、この問題は相当深刻な問題で、各所にトラブルが起きている。それがどのようになっておるかという点は、御承知のように、新聞代の値上げ反対の問題ですから、日常の新聞記事の中にはあまり出ていませんので、どのようなものであるかということについてはいろいろと憶測がなされ、実情についてもよくおわかりにならないと思うのです。しかし私はこの問題につきまして各所の話を聞いてみるとき、これはかつての米騒動と同じようなもので、日がたてば日がたつほど、ますますこれは全国的に波及をしていくものであって、また一方販売店の方は、本社の方と板ばさみになって頭痛はち巻なんです。一体集金をする配達人はどうかといえば、みなアルバイトをやっておる少年が多いということが言われ、そうしてページは多くなってますます重荷になって、その上に新聞代が定価通りに払ってもらえないという問題で、私はまことに気の毒な、社会的な問題に発展しつつあると思うのです。片方、新聞を作っている新聞の労働者の場合においても、値上げによる増ページで殺人的な労働強化になってきたということが言われておるわけでありまして、従ってこういう立場から見ても、これは社会問題として、社会の公器と言われておる新聞の値上げの問題として慎重もけっこうでありますけれども、もうすでに常識的にこの問題は明確になっておる。だから、あとは結論を出して、そうしてそれをどのように実施させるかということだけしか私は残っていないと思うのです。こういう立場に立ってみると、もっと事務局も勇気をふるって、今回これを取り扱っておるようでありますから、一つ政治的に屈せずがんばっていただきたい。それと同時に、もう公取自体が最近ノイローゼになっているということを聞いておる。ですから、みなもう困っておる。これは当然一日も早く審判を開始して、そうして審決を出すことが、より以上今問題になっているこれらの問題を、有効に解決する道だと私は思うのです。こういう点につきまして、まあ委員が見えておりませんので、一つ事務局としても、積極的にこの問題についての審判を早急に開始して審決を出すように、あるいは審判を開始する必要がないなら、もう勧告をして実施をさせるようにさしていただきたい、こう思うわけであります。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいまのお説は私も十分同感いたしますので、これを委員会の方にお取次して、十分迅速に結論を出すということにしたいと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 関連して質問したいのですが、三百三十円を三百九十円にして六十円上げた、一割何分、二割近く上げたわけだが、こういうような例がほかの業種について——共同謀議の結果ですよ、二割近くぽんと上げたというような例は、今日までございますか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 私の記憶している限りではございません。

松平忠久日本社会党

○松平委員 しからばなぜ一体新聞は、そういう独禁法というものがあるにかかわらず、公取の意見を徴することなく、共同謀議の——これはあったかどうか知りませんけれども、皆さんのお取調べによると、あったようなふうに伺っておるわけであります。今まで取り調べたところによると、なぜこういうふうに二割近く突然上げるに至ったのか。その原因はどこにあるのですか。あなた方の取り調べられた限りにおける新聞社側の言う理由というのは、どこにあるのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 その後質問はなかなかむずかしい問題でして、おそらく各社の経営分析でもお見せしなければならぬと思いますが、これはまた各社の秘密にわたりますから、なかなかむずかしい問題ですが、一応私は直接審査に当っておるわけではありませんが、各社ともほんとうに経営に困っておるということを言っておるわけであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 聞くところによると、経営に困っておるというのじゃなくて、新しい機械を買って、そうして地方新聞に非常に脅威を与えるような最近の新聞の各社の傾向にあるということを伺っておる。たとえば、北海道進出というようなことに対して、北海道新聞は非常に反対しておる。こういう事実があるわけだが、そういった全国のローカル紙が非常に危殆に瀕するような革命的な新聞の発展というか、そういうものが、最近の機械の発明によって、考えられている。そうしてその機械の手当のために値上げをせざるを得ないようになったのではなかろうかというのが、言われておる一つの原因であったわけですが、そういう事実はあるのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 どうもその問題は私はっきりお答えできませんが、それだけにインポータンスを置いて、それだからというわけにはいかないように私は聞いております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 独占禁止法の第四十八条によると、勧告ということがあるのだけれども、審決をしてから、もしくは審判をするかどうかということを決定する前に、いろいろ勘案されて、一つ勧告しようということになるのか、勧告ということは考えておられますか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 これもまだ、勧告をやるのか、審判開始でいくのか、依然はっきり態度を決定しておりません。

松平忠久日本社会党

○松平委員 NHKの料金は国会にかけるわけですし、そのほかの私鉄とかガス料金、電気料金というようないわゆるパブリック・ユーティリティは、国会において重大な関心を持っておることは、御承知の通りなんです。新聞の価格については、これも一種のパブリック・ユーティリティだと思うのだけれども、何らの制度が今日ないわけですね。つまり各社勝手にやっておるというのが現状だろうと思う。そこで、そういった価格の決定というものに対して、何らか民主的な容喙権というか、民主的な制度によって、公平な立場において価格を算定するというようなことが私は望ましいと思うのだけれども、一体公取あたりはそういう問題に対してはどう考えておるのか。これは民間のものであるから違うといえば違うのだけれども、しかしやはりガスにしても、これはほとんどが民間事業です。そういうことについてどういうふうにお考えですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 公正取引委員会は、独占禁止法の法益を守ることが使命でありまして、物価をどうするかということは目的ではございませんから、御了解願いたいと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 それからもう一つ伺いたいのは、一体取調べを開始した日は幾日ですか。それから、各社の重役等を呼んで事情を聴取したのは幾日ですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 それは先ほどの質問で審査部長から詳細にお答えしましたが、それをお読み願いたいと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 それで今日までどれくらい経過しているのですか。取り調べて資料を整えてから今日まで、幾日経過しているのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 先ほどお答えいたしましたように、五月中に資料が整備いたしまして、その後委員会に資料を出して、それで委員会の指示に従いながら、また資料を補てんするという段階であります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 その委員会というのは、毎日開いているのですか。一週間に何回ぐらいですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 委員会は、委員は常勤でございますから、必要に応じて何回でも開きますが、新聞関係のこの委員会は、たしか三回か四回やったと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 それで委員長がいないとか、それから担当の委員長代理がガットの関係でジュネーヴに行ったとかいうことでもって、審判をするかどうかという決定が今日なされていないということを聞いておりますが、結局そういうことなんですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 それは特にそういうことはございません。三人おられれば委員会として成り立ち得るわけでありますから、それによってこれが遅延しておるということは私は考えておりません。

松平忠久日本社会党

○松平委員 しからばどういうわけでもって遅延しているのですか。私どもが聞いておるところでは、委員長がいないとか、陳情に行ってみると委員長が最近きまるらしいからちょっと待ってくれとか、あるいは委員長代理がジュネーヴに行っているとか、七月七日に帰ってくるそうだけれども、なぜこういう忙しいときに、委員長代理がガットの会議なんかに出かけて行ったのですか。これはどういうわけです。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ガットの会議は、独占禁止法の専門家会議というのがございまして、その独占禁止法の専門家会議が、将来ガットに対して国際的なカルテル規制を行うか行わぬかということをやるための重大な会議でございますので、これはこれで行ってもらわなくてはならぬ。それで委員長代理がおられなくても、これは法律で直ちに委員長代理ということに事実上置き得るわけでありますので、現在三人委員がおりますから、本件を処理することにおいて不備であるということは考えておりません。

松平忠久日本社会党

○松平委員 それでは一体なぜおくれておるのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 それは先刻来申しましたように、事務当局で調べておる調べと証拠それから立論、こういうものに対して委員会としても、これは常識論で独占があるとか共同謀議があるというと、やはりこれは将来高裁までいくということを考えなくてはならぬことですから、そうすると、エビデンスということも重要になりますから、そういう点について委員会が慎重に配慮をしておるということで、時間がかかっておるということであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 もしこれで審決が出ると、罰則があるわけです。この場合にはこの共同謀議に当った各新聞社の責任者というものは三年以下の懲役か五十万円以下の罰金ということになっておるのですが、そういうことになるのですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 ただいまのは告発をした場合だろうと思いますが、もし公取が審決をいたしましても、これはもちろん不服だろうと思いますから、不服に対して向うが東京高裁に訴えますから、今度はわれわれが被告になりまして、向うが原告になりまして東京高裁の特別部でこれが問題になり、それから事件が展開していく、こう考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 そうすると今勝澤君の御質問があったのに対して答弁をされたように記憶しておるのですが、相当長引くと思うのです。それで長引いておる間に一方では六十円については不払いということでがんばっている。ところがそれに対して新聞の取次店の方は、そんなものはとめてしまえというのでとめるような傾向がある。そのとめることは法律違反ですね。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 法律違反というのが、独占禁止法違反になるかどうかということ、これもあわせて検討中である、こうお答えしたのです。

松平忠久日本社会党

○松平委員 その最後的な見解はいつごろ出ますか。そんなものは一日か二日で済みそうなものですが……。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 これは私見でございますが、元の新聞値上げ協定というものが独禁法上どうであるかということを結論を出すと同時に、私はきまってくると思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 それはその結論が出なければ、それは出ませんが、今の六十円払わなかったのに対して、新聞の販売をやめてしまうというその解釈は、あなた方は最後にならなければ出ないのですか。そうなれば、今の混乱が長く続くということになるのですよ。これに対しては、すでにたしか告発状が出ているでしょう。今あなたの答弁によると、ずっと最後の結論が出るまで、これも結論を出さないというような答弁だったけれども、これは別個の告発状で告発されているわけだ。そうすれば、もっと早くこれだけでもやるという考えにならぬですか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 私の申し上げたのは、新聞の値上げ協定の方を、早く結論を出していただくということを考えておるのです。

松平忠久日本社会党

○松平委員 それでは、その片方の告発状については、別個の高検か何かでやるわけでしょう。それとは別個に自分たちの方は早くやる、こういうことですね。

板川正吾日本社会党

○板川委員 その審決を出すのがなかなかはっきりしないようなんですが、これがおくれればおくれるほど既成事実ができてしまうのです。全国一斉に全部の購読者が不払い運動でもすれば別ですが、既成事実が大半作られていって、一年も二年もたってから、この事件は独禁法違反であったという審決が出た場合、当然払い戻し措置が講ぜられるであろう、こう思うのです。しかし、一年も二年も先へ行きますと、結論が出ないということは、新聞の値上げを大体認めていく方向だ、こういうふうに思われるのでありますが、早くその審決を出してもらいたいのであります。私も一つ関係したことがあるのですが、東武鉄道の共助会というところでやはり独禁法の問題がありまして、五年か六年前に取り上げられて、いつになっても結論が出ない。何回催促しても出ない。そうすると、その分でいくと、今度の場合なんか、私は法二条六項による不当な取引制限の成立要件が明らかだと思うのです。三月の二十八日に新聞協会の会議室において新聞購読料金値上げについて協議をなして、一カ月三百三十円から三百九十円、それも四月から実施するという協定をして、三十日に一斉に発表をした。読売新聞だけは別であります。文章、内容等もほとんど同じで、これはもう独禁法違反の要件がこれこそ明らかで、そんなどっちつかずで、研究しなくてはわからないということではないと私は思うのです。だから、この問題を五年も六年も引き延ばされたんじゃたまりませんが、ほんとうに一体いつごろ見通しとして——見通しは、先ほど言ったように、委員会で決定するのですから事務局としては幾月幾日までに出すいとうことは言えないかもしれないが、しかしどのくらいの程度か、大体めどはつきませんか。

坂根哲夫総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○坂根説明員 私は少くとも七月中旬ぐらいまでには、委員会の態度を決定していただきたい、こう考えます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 それでは高坂委員が見えられましたので、来たばかりですけれども、特に今新聞代値上げの問題で質問いたしておりますので、質問いたしたいと思います。  委員会が調査活動をいたしましてから、すでに五月一ぱいで調査が終って、六月一カ月間あったわけでありますけれども、先ほどの事務局長の御答弁によりますと、それについての取扱いがまだきめられていない、こういうことでありますが、一体どういうわけでこの問題の取扱いがおくれておるのですか。その点について、一つお伺いいたしたいと思います。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 新聞紙の値上げの問題は、全国的な問題もございまして、それだけ関係者の供述を聞いたり、あるいはいろいろ関係文書の押収をいたしたりいたしまして、それが相当の分量になっておりますものですから、それを検討いたしまして、証拠に基いて、事実の認定、並びに今いろいろ法律の適用問題を検討しておるわけでございます。今非常に急いでやっておりますが、そういう関係もございまして、まだ結論にまで到達いたしておりませんが、至急検討を進めたいというふうに考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 まだ勧告をするか、あるいは審判を開始するかという点もきめられていないというのですが、どういうわけなんでしょうか。その点もう少し具体的にお話し願いたいと思います。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 なかなか複雑な事件でもございますので、やはりただいま申しましたように、事実の認定と法律の適用問題については非常に検討しなければならぬ点が多々ございまして、今慎重に検討しておるわけでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 複雑な度は、事件の内容でなくて、政治的な情勢なんじゃないですか。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 政治的な事情ということではございませんので、事件そのものが非常に複雑であり、また法律適用上問題もございますので、その点を慎重に検討しておるのでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 複雑だ、複雑だと言われておるのですけれども、私はこんな単純なものはないと思う。単純だというのは、私も先ほどから引例をしておるのですが、中央公論にちゃんと書いてあるんです。また新聞社の方々をいろいろと喚問をして調査をされた中で、実にいろいろの材料が出てきた、明確に共同謀議を行なっておる事実がある、こういうことなんですから、あとは今問題になっておる、とにかく六十円払う、払わないという問題、それから配達が停止されるという問題、片方では購読の自由なんというものは地方に行けば、あるようで、ないんです。これは事実として、あなたも御存じだと思う。そういうものですから、当然もっと早く出さなければならぬ、こういうことですが、中村委員長代理がおらなかったからおくれておるのですか。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 そういう関係ではございませんので、先ほど申しましたように、法律を適用する場合には、御承知のように証拠によって事実の認定を行いまして、いろいろ法律の解釈をして適用するわけでございますが、そういうものの整備とかあるいは解釈とか、いろいろ検討すべき点がございますので、ただいままで決定を見ていない状況でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 先ほどからの質問の中でも、事務局長としても、今まで取り扱った中でこんな大がかりなものはなかった、こう言われた。これはまさに公取委の興亡をかけた問題だと私は思うのです。この取扱いいかんが、公取委という存在が必要であるかないかということを決すると思うのです。まして公取委の委員が、ほんとうに独占禁止法に忠実であったかなかったかということがきめられると思うのです。結論を出す中でそれはかりにどうなるにしても、これは後の時代の中でいろいろと批判されると思うのです。この中には相当政治的な圧力がかけられているということも私は事実だと思うのです。幾ら否定をしようとしてもこれは当然なことだと思うのです。しかしその中でもやはり大衆の、消費者の立場を守る独占禁止法というものが、法の精神にのっとってどういう結論を出すかという問題は、与える影響というものが大きいと思うのです。そこで、先ほど事務局長の話でも七月の中旬ごろまでには審決を出させたい、こう言われておるわけでございますが、あなたも委員として——私は七月中旬じゃおそ過ぎると思うのです。事実が明確になっているなら直ちに勧告を出す、それが困難だったらこれは審判を開始される。そうして早急に結論を出すべきだ、こう思うのですが、あなたも事務局長と同じように、大体その時分までには結論を出したい、こう思われているのですかどうでしょうか。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 ただいま各委員がお話しの通り、独禁法の精神にのっとってこれを適正に運用するために、この問題を検討しておる最中でございまして、日にちはいつまでに結論が出るということは申し上げげられませんが、そう長く日がこれ以上かかるとも私は考えておりません。早急に結論を出す運びになるだろうと考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 そう長くはないと言われた。やはりあなたは事務局長でない委員ですから、そういう立場で具体的に大体いつまでには結論を出したいということを、一つこの委員会を通じて、今問題が起きている多くの消費者を含め、あるいは新聞の労働者を含め、販売店の小僧さんに至るまで明確にしてやっていただきたいと思うのです。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 御承知のように委員会は合議制度でございまして、各委員がそれぞれこの問題を慎重に検討しておるわけでございます。しかし各委員ともこの問題があまりおくれることは適当でないということをよく感じておりますので、できるだけ早く結論を出すように急いでおるわけでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 できるだけ早くということで、具体的にいつごろまでということは言われていないのは、私は大へん残念だと思うのです。しかしこの問題につきましてはいろいろと取りざたをされて、握りつぶされるのではないだろうか、いやもう結論というのはずっと向うに持ち越されるのではないだろうか、こうも言われておるわけであります。しかし私たちとしても、あるいは多くの消費者、読者を含めて、皆様がこの問題の結論が早く出ることを期待をしているわけでありますから、われわれといたしましても十分この問題については監視をしていきたいと思うのです。皆さんの結論について、ほんとに公取委というものが独禁法の立場を守って、国民の、消費者の利益を守るかどうかという点を関心を持っているわけでありますので、十分慎重な取扱いをしていただき、そしてその問題につきましては、この委員会にも私は再度報告を求めたいと思いますし、また今までの中でまだ不十分な点がたくさんある。それで委員長もかわられたようでありますし、また皆さんが取り調べた中でも、新聞の料金の問題はどうあるべきかという問題等につきましても、これは新聞協会会長やいろいろな人たちの意見も私は聞きたいと思う。従ってこの問題につきましては早急に公取委が公正な結論を出すように要望し、あといろいろの問題につきましては、質問を保留いたしまして、終りたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 勝澤委員の質問は一応終りましたが、これに関連して若干お伺いをしたいと思います。  高坂委員にお尋ねします。先ほど勝澤委員の質問に対して、この事件は大へん複雑である、こういうような答弁であったのですが、勝澤君も申しておりましたが、この事実自体は複雑でないと思うのです。きわめて簡単だと思うのです。問題はこれを取り巻く諸情勢だと思うのです。それによろめいてはいけないと思うのです。事実としては、これは共同謀議があったかなかったか、これだけがはっきりすれば済む問題じゃないかと思うのです。しかも各社が一斉に三月三十一日ですかに社告を出した。その中にある社のごときは申し合せにより云々ということを書いておるのです。あるいはその文面がほとんど同じようなものであった。これは、おそらく一つのサンプルによって書かれたものじゃなかろうかと思うのです。われわれのように何にも知らない新聞を見ておるだけの者でも、共同謀議があったということははっきりしておる。この事実の認定というものは簡単だと思うのですが、どんなものでしょうか。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 結果として価格が斉一に出て参りましても、独禁法の第二条におきまして、不当な取引制限を定義しておるわけでございますが、これは事業者が他の事業者と共同して対価の決定、維持、引き上げ、その他の行為をしまして、相互に事業活動を拘束し、または遂行することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を制限するというような条文があるわけでありますが、簡単に価格が斉一に現われてきたということだけでは、この条文の適用は困難でございまして、従って法律解釈上、今回の新聞値上げの事件につきましては、いろいろと問題があるわけであります。これらにつきましては、ただいま慎重に検討をしておる次第であります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私は、公正取引委員会自体が独禁法を解釈せられるのに対して、その法解釈にとやかく申すものではありません。だがしかし、事実の認定という点においては、何回も言っておるようにはっきりしておるのです。一斉に同じ日に社告が出された。そうして一、二を除いて同じ日から同じ金額だけ値上げせられた。これは何だか偶然にしてはあまりに偶然過ぎると思うのです。こういうことで私ははっきりしておると思うのです。先ほど勝澤委員も申しておりましたが、この問題自体は、ほんとうに公正取引委員会の将来を決する問題ではなかろうかと思うのです。現に、御承知のように、政府は機会あれば独禁法緩和をねらっておる。そのこと自体は、公正取引委員会がだんだんと骨抜きになり、削られていっておるという事実なんです。公正取引委員会なんてない方がいいというような考え方の閣僚もおると思うのです。今日こういう大きな世論を呼んでおるといいますか、大きな大衆的な運動まで起りつつあるこの事件に対して、公正取引委員会が、ほんとうに準司法的な公正取引委員会の立場を明確に打ち出しながらはっきりした態度で臨まなければ、大衆からも公正取引委員会というものが見離されてしまうと思うのです。今日公正取引委員会の存続を願うのは、政府じゃなくて、大衆なんだ。その大衆とあなた方との関係において、大衆があなた方に対して、今まではむしろ世論は支持してきた、この大衆にあなた方をもうあってもなくてもいいものであると思わせるか思わせないか、言うならば公正取引委員会それ自体の運命にかかっておると思う。従って周囲の情勢に迷わされることなく、厳然たる態度でやっていただきたい、このように思うわけです。  そこで三十二臨時国会はきようで終りますが、本委員会は大体昨日の理事会の申し合せによって七月の八日、九日に委員会を開くことにしております。先ほどのお話ですと、これは事務局長の話では大体今月中ごろには結論云々ということであったので、それでお伺いしたいのですが、この七月八日、九日、あるいは必要ならば十日、十五日でもけっこうですが、われわれは委員会を開きたいと思っていますが、そのころにこの委員会で、もう一度経過を報告するだけの結論に達するというような見通しでしょうか、いかがでしょうか。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 先ほどから申し上げておりますように、なるべく早急に結論を出すように、ただいま急いでおるわけでございますが、ただいま御指定の七月の上旬までに結論が出るということは、今日までのいろいろ検討の結果では、ちょっと無理じゃないかと私は考えておりますが、御趣旨の点は各委員によく連絡いたしておきます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 この問題に関連して公正取引委員会の問題になっておるのは、二つだと思う。一つは値上げそれ自体が独禁法三条違反であるかどうかという問題、もう一つはそのことによって上げられた分がはっきりするまでは金を払わない、こういう読者に対して取扱店が単独で、あるいは申し合せによってこれに配達をとめるという、これがやはり公正な取引方法になるものかというような問題、この二つだと思うのですが、あとの方がむしろ直接大衆につながつておる問題であるので、結論が急がれておると思うのです。そこでこれだけでも勧告は簡単じゃないかとわれわれは思うのですが、先ほど事務局長の話では、もとの新聞値上げそれ自体がきまらなければ、こちらも出されない、こういうような見解ですが、あなたもそう考えておられますか。私はこれは切り離していけるのじゃないかと思うのです。一方は独禁法第三条それ自体の問題、一方はあなた方自体の出された昭和二十八年九月一日の告示第十一号に関連する問題なんです。事件は切り離してよいのではないかと思うのですが、どうでしょう。

高坂正雄公正取引委員会委員

○高坂説明員 値上げ分を払わない購読者に対して、販売店が新聞の配達をとめている問題につきましては、購読者からこれは不公正取引に該当するという調査要求が参っております。しかしこれは先ほど事務局長がお答えしたかと思いますが、販売業者が共謀して、相連絡してそういう行為に出た場合には、あるいは問題になるかと思うのですが、単独でいたした場合に果して公取委告示第十一号ですかに該当するかどうかということは、やはり今私この場で該当するということをお答えすることはできない。これはやはり委員会の会議によって決定しなければならないので、この問題も検討いたしております。しかし先ほど来事務局長がお答えしたのは、多分この問題はやはり新聞購読料引き上げから派生してきた問題であるので、新聞購読料引き上げ問題と一貫して考えるということを申し上げたのだろうと思いますが、もし新聞値上げの問題の解決が非常に長引くようなことであれば、この問題だけ切り離して早急に結論を出すことも考えられます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 なおこの点については、私たちは私たちとしていろいろ意見がありますが、現在調査中の事件でありますので、法の解釈等については公正取引委員会に対してとかく申し上げません。だがしかし何回も申しますが、これはあなた方自体といいますか、公正取引委員会自体の運命を決する問題だ、こういうことを十分考えていただいて、きぜんたる態度で臨んでいただきたい。これだけを要望しておきます。  それから委員長にお願いいたしますが、これは公正取引委員会では、ただいまお聞きのような状態で事件の調査を進めておられる。これはそれといたしまして、当委員会といたしまして、この問題は大衆の生活といいますか、利益にも大きい関係を持つものでありますので、独自の立場で——これはあとで理事会で相談することになると思いますが、委員長に要望いたしたいことは、新聞協会、あるいは新聞社の経営者、あるいは読者代表といいますか、消費者代表、そういった関係者を当委員会へ参考人として呼びまして、当委員会としても十分事情を聞きたいと思いますので、あとで一つお考えを願いたいと思います。

中村幸八自由民主党

○中村委員長 承わっておきます。  次会は公報をもって御通知することとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十一時五十六分散会

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