建設委員会 第4号
- 発言数
- 85 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/08/10
会議録
○羽田委員長 これより会議を開きます。 河川局長より、災害関係につきまして発言を求められております。まずこれを許します。山本河川局長。
○山本説明員 お手元に縦刷りの資料が差し上げてございますと思いますが、二つございますが、「台風6号による被害概況」というものがございますので、これをごらんいただきたいと思います。 これは、本朝の六時現在におきましての被害概況でございまして、これ以外に、その後福島県等におきまして被害が発生しておりますが、現在調査中でございますので、これに掲げてはございません。 これによりまして順次簡単に御説明申し上げますが、第一ページは気象の概況でございまして、この地図で見ていただきますように、九州の西方海上におきまして急に東の方に方向を転じまして、九州の南部、四国南岸、それから紀伊半島に入りまして、本州の中部地方の南の山岳地帯を通りまして、昨晩の八時に銚子付近から鹿島灘に抜けたわけでございます。 この特徴は、非常に速度がおそかったために、雨が非常に心配されたのでございますが、不連続線等がございませんために、長い間の合計雨量は相当大きかったのでございますけれども、瞬間的に非常に強い雨が降らなかったというために、比較的被害は少くて済んだのでございます。 二ページに参りまして、各地の出水状況を示しますと、代表的直轄河川で警戒水位を突破いたしました河川が、ここに示しますように十二河川ございます。これでごらんいただけますように、九州におきましては、東海岸のほとんどの直轄河川が警戒水位を突破しております。それから四国におきましては西海岸と南海岸、それから天神川、安倍川等におきまして、局部的の強い雨によりまして警戒水位を突破しております。これらの直轄河川におきましては、一番右に書いてありますように、九州の諸河川におきましては、護岸あるいは堤防の決壊等によりまして、相当の被害がある見込みでございますが、まだ水位が下りませんために、被害を調査中でございます。重信川、渡川、仁淀川等におきましては、被害が千六百万、四千万、三千二百万というふうに現在のところ報告をされております。 次は、各県の災害の状況でございますが、ここにございますように、十三県から被害の報告がございます。鹿児島県、宮崎県、大分県、高知県、愛媛県につきましては、三ページはその通りでございます。おもなる被害地域は、そこに書いてございますように、鹿児島県におきましては鹿屋、加世田地区、宮崎県は延岡、西都、大分県は県の東部から南に寄った地方、それから高知県においては高岡郡、愛媛県は県の北東部でございます。おもなる被害河川及び道路といたしましては、そこに掲げてある通りでございます。ここに直轄河川等の名前が書いてございますが、これらの河川の改修した部分につきましては、護岸等の被害がございましたけれども、はんらん等のものはございませんでした。雨量は、そこに書いてありますように、宮崎県の柳岳というところにおきましては、四日の十八時から八日の六時までに八百五十ミリ降っておりますが、非常に長い期間でありましたのと、局地的に範囲が狭かったために、これは大淀川の上流になるわけでございますけれども、本川においては、警戒水位にちょうどすれすれくらいの程度で済んだわけでございます。一番右の欄に土木の被害額が書いてございますが、これは、現在までに判明した分でございまして、これより若干ふえるものと私は考えておる次第でございます。これで二億以上になりますのは、大分県、愛媛県等でございまして、大分県におきましては、臼杵市と大南町に災害救助法が発動されております。四ページに参りますが、これは九州以外の地方でございまして、比較的被害が少かったものでございますが、これらを総計いたしますと、現在までの土木災害の被害合計が十三億七百万あまりになっております。 最後のページに、一般被害額が、昨晩までの警察庁の調べでございますが、出ております。これでごらんいただきますように、被害の大きいところはやはり大分県、鹿児島県でございまして、大分県におきましては、床下浸水が千六百三十戸、それから水田の冠水が二千百二十二ヘクタールというふうに相なっておりまして、合計いたしますと、建物の床下浸水が三千九百四十戸、それから水田の冠水が六千六百四十一ヘクタール、それから死者が十一名、負傷者が十一名、行方不明が五名に相なっております。 以上が六号台風の現在までわかっておる状況でございますが、福島県等におきましては、東海岸におきまして相当の降雨があったようでございまして、ただいま調査中でございます。 もう一つの資料が差し上げてございますが、昭和三十四年度公共土木施設災害概況というのがございます。これは、六号台風を含まないそれ以前の災害の分でございまして、これでごらんいただきますように、一ページこ直轄災害がございますが、七月までの合計が九億九千六百万円、それから府県並びに市町村の災害が三ページの一番右の欄の下に書いてございますが、百十九億八千六百万円と相なっております。最後のページの一般被害額は、六号台風を含まない、本年になりましての災害の被害額の累計でございまして、死者が七十四名、負傷者が百二名、行方不明が百二十五名、建物におきまして、床上浸水が九千四百五戸、床下浸水が七万二千戸余りと相なっております。この二つを合計いたしますと、現在までの土木災害の合計額が、直轄の災害におきまして十三億余り、補助災害で百三十三億余りになりまして、合計いたしまして百四十六億に相なっております。 以上簡単でございますが、災害の報告を終りたいと思います。 —————————————
○羽田委員長 この際堀川委員より発言を求められておりますので、これを許します。堀川恭平君。
○堀川委員 先般国政調査として八月三日から七日間、私は兵庫県は現地参加として、ちょっぴりでありましたが、出ていったのであります。七日間でありますから、昨日帰ってきたような次第で、まだ報告書を作るまでにいかないので、次会に報告書を提出いたしたいと存ずるのであります。しかし早急に一つだけ要望しておきたいと存ずることがありますので、申し上げて、そうして御決定を願いたいと存ずるのであります。実は鳥取県に行きましたところ、鳥取県の天神川の支流に七月三十一日かあるいは八月一日かに大洪水があったのであります。そこでその県道倉吉、東伯線といいますか、それに架設されております国府橋が洪水の当時に落ちずに、二日後に落ちたのであります。そこでこの国府橋は、その当時、洪水の直後とかあるいは洪水中に落ちたのでないので、あるいは災害の中に認定されないのではなかろうか、こういうことが考えられるのであります。ところが二日後に落ちて、毎日それがだんだん破損していっておるという現状でありますので、これはどうしてもその洪水によって落ちたものと認定してもらって、災害認定をしていただくことが当然だと思うのであります。これにつきまして、私はぜひともそうしていただきたいということを本日ここで要望するのであります。その点について、御研究と御調査を願いたいと存ずるのであります。以上であります。 —————————————
○羽田委員長 この際お諮りいたします。兵庫、鳥取、島根及び山口の各県の派遣報告につきましては、時間の都合もありますので、会議録に参照として掲載するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議なしと認めて、そのように取り計らいます。 —————————————
○羽田委員長 二階堂委員。
○二階堂委員 ただいま堀川委員の報告の中に取り上げられました国府橋の件ですが、これはこの災害が原因して、災害が起ってから二日後にその橋が落ち始めたということでございますが、こういうような場合、災害のさなかに落ちずに、災害のあった直後に落ちたというような橋の場合、災害復旧の対象として取り上げるべきものであると私は考えております。と申しますのは、いずれにしましても、災害が原因であることは間違いないのであります。厳格に災害のさなかに落ちないから災害復旧の対象にならない、こういうようなことでは、私はどうにもならないと思うのですが、これについて、一体建設省の方の河川局長でもいいですが、どういうふうにお考えですか。これはせっかく視察に行かれて、目の前にそういう実情を訴えられて帰ってきた現地報告なんです。こういう場合は、やはり災害の対象になるように取り上げていくべきものであると私は考えますが、この点について、河川局長から一つ御答弁をお願いいたします。
○山本説明員 ただいまの国府橋の件につきましては、実はまだ県から詳しく報告を聞いておりません。従いまして、至急県と連絡をいたしまして、結局査定に参りましたときに取り上げるか取り上げぬかを決定することになるわけでございますけれども、事前にいろいろと調査をしておきたいと思います。今のお話でございますが、出水がありまして、それが原因で、そのとき落ちなくても、出水のために何か故障が起きた。そういうのが原因で二日たって落ちたということになりますれば、当然災害になると思いますので、それらの点をよく調査いたしまして、できるだけ御要望に沿うように努力したいと考えております。
○羽田委員長 ただいまの河川局長及び堀川君の報告に関連して、質疑の通告があります。これを許します。八木昇君。
○八木(昇)委員 私は、建設委員会に突然お伺いをいたしまして、貴重な時間を費しますことは非常に恐縮に存じます。実は先般の七月の中旬に、主として福岡県を中心に、九州の各県にも災害があったわけでございます。山口県にもございましたが……。そこでこれについて、実は私福岡の視察をさしていただき——実情は福岡県出身の議員の方の方がよりつぶさに御存じだと思うのでございますけれども、私佐賀県の出身でございますので、特に関心を持って見さしていただいたわけでございます。先ほど福岡県の地元の方の御陳情がありましたように、先般の七月中旬の災害は、非常に特色のある災害であるというふうに私どもも見て参りました。七月の十三、十四日あたりに、局部的に非常に激しい豪雨がありました。しかもその災害は、国の直轄河川であるとかその他大河川については、相当にいろんな工事が、最近数年の間に進んでおる関係もあると思います。また一面、今度は、河川の下流方面はある程度りっぱになっておるが、上流の方が昔ながらになっておる、こういうような関係も若干あるように見受けましたが、特色として非常に明瞭な点は、小河川の災害が非常に多い、こういうことでございます。しかもそれが、非常に地域的に広範にわたってはいないけれども、しかしその局部においては、相当ひどい災害がある、こういった総体的な印象を受けたわけでございます。そういった事情でありまするために、いろんな統計の上からも明瞭に現われておるのでございますが、県の土木関係で、県の工事として十五万円以下の災害、すなわち県が単独事業としてやらなければならぬ分、それから市町村において十万円以下の工事、市町村の単独事業としてやらなければならない分、こういうのが相当大きいわけでございます。福岡県から出されました資料によりましても、県の工事の単独事業分が、河川やあるいは道路、橋梁合せまして一億六千万、それから市町村関係で二億二千七百万、合せまして四億近くのものを単独事業としてやらなくてはならぬ、こういう結果に相なっておるということでございます。しかも市町村工事の単独事業分について、これを見てみますと、二億二千七百万ばかりのもののうちに、七割以上が五万円以上十万円以下、大体こういう工事になっておるようでございます。そこで、私も専門でございませんので、実は詳しくはわかりませんが、現在の公共土木施設災害復旧事業費の国庫負担法によりますと、都道府県または指定地にかかわるものは十五万円以上、その他の市町村にかかわるものは十万円以上のものしか適用ができないということに相なっておりまするために、該当県市町村はこの点非常に苦しんでいる。先ほど御陳情がありました通りであります。そこで、これは何とかできないものか、これはいろいろ矛盾があると思います。ここで切ってしまうということについて。そこでこの際、この問題に対する大臣としてのお考え、当面どういうふうにしたい、また将来について何らかのお考えといったものがあればお示しをいただきたい。私どもの要望するところは、今のような実情というものを勘案して、県の場合でも十五万円以下、市町村の場合でも十万円以下のものについても、何らかの形で国庫負担ができるようにしてもらいたいという要望を持っておるわけでございます。その点についてお答えを願いたいということでございます。
○村上国務大臣 お答えいたします。私も先般福岡県の一部の災害地を視察して参りましたが、八木委員のお説の通り、相当数多い、十万円以下のいわゆる補助の対象になっていない個所が相当たくさんあるのに驚いたのでありますが、この十万円を限度としておる点につきましては、先般昭和二十八年の六月二十六、七日の九州五県及び山口県の未曽有の大災害を対象として特別立法が制定された際に、その対象を引き下げたことがあったのであります。しかしながらそれが何千個所、何万個所というほどはなかったでしょうが、少くとも六、七千個所もそういう十万円以下の被害個所がありまして、そのために非常な繁雑を来たした。たとえば設計あるいは査定とか、またその施行後の会計検査に要する手数というようなことから非常に複雑でありますので、当時それを一締めにして、何県は何個所でどうというようなことをやった記憶があるのであります。その後いわゆる農地の施設災害については、三万円まで対象を下げたのでありますが、それには非常にいい面と、また非常に複雑な悪い面とありまして、対象をあまり引き下げることはどうだろうかというので、あの法案ができましたけれども、一応常識的にはこれを一まとめにして、そこで一括してやったというようなことになっております。今回の福岡県あるいは山口県その他の小災害は非常に数多いのでありますが、目下のところこれが立法化しておりませんし、その問題については、自民党の建設部会においても熱心に御討議願いまして、ぜひこれを一つ何とか考えてやるようにということを、私どもはしばしば要望されておるのであります。しかし現行ではいかんとも取り計らうことができませんので、いずれ十分検討した上で、関連しておる関係各方面との協議をしてみたいと思っておりますが、とりあえずの方法といたしましては、これらに対するその市町村にある程度の起債を与えることにいたしまして、その起債の元利の償還につきましては、平衡交付金あるいは特別交付金等の措置によって何とかこれを解決いたしたい、こう思っております。いずれにいたしましても、十分検討を要するだろうと思って、これから各方面と打ち合せをしてみたいと思っております。
○八木(昇)委員 大体大臣のお考えの大まかなところは、今わかったのでございますけれども、今さら私申し上げるまでもございませんが、これがたとえば十万以上にかりになっておる場合と、十万以下の場合では、もうほんのわずかの差のために、取扱いが雲泥の違いになっておるわけです。これが十万以上ということになれば、国から補助費が出る上に、残りの部分についても起債でもってやる。そして九五%は地方交付税で見るというような形になっておりますが、これが十万以下になると、国からの補助がない上に、そのやり方についても、実際の経費の九五%のさらに三〇%がけという、ほんのその部分だけについて地方交付税で見るというのですけれども、地方交付税で見るといいましても、実際どの程度どういうふうに見てあるのか、具体的になってきますと、非常にばくとしておるように私どもとしては思うのです。そうなりますと、わずかの差のためにあまりにも取扱いが雲泥の差であります。今度のような場合には、該当町村というものが数はわずかなんですね。七つか八つの町村。そしてしかもその町村は、一挙にたたかれており、それがほとんど小災害の数が多い、十万円以下の工事がずっとたくさんある。こういうふうな非常に特殊の事情であるために、法そのものがあまりにも形式的に割り切り過ぎているということは、どうしても否定できないと思う。ですから、その点近い将来において、必らずこれは根本的に法そのものを検討し直していただくようにお願いをいたしますと同時に、当面の措置についても、これはただいま申されましたように、さしあたっては起債ということにして、地方交付税ででも見るという考え方を言明されたわけでございますが、それだけでなくて、何かこの実際の扱いについてもやれないものでしょうかね。ずっとあちこち続いているわけですから、それを非常に厳密に一つ一つを区切らないで、ある程度二カ所なら二カ所を合せるような形といいますか、非常に端的に申せば、何かそういった融通性のある措置ができないものかどうか、その点ちょっと伺っておきたいと思います。非常に専門的なことはわかりませんが……。
○山本説明員 個所を合せてやる問題については、法律的に定められておりまして、たしか二十メートルだと思いましたが、その中にあるものは一括して計算いたしまして、それが市町村なら十万円、県工事なら十五万円以上になりますれば採択するということになっておりますので、そういうふうな措置は現在行なっております。
○八木(昇)委員 そういうことはあらかた知っておるのですけれども、そこで実際の操作についても、もちろんそういった定められた方法をひん曲げるということはできないと思うのです。しかし非常にその辺が、この実態を見ますというと、ただ型通りに割り切れないような実情も、実際の個所にはあると思うのです。こまかくはわかりませんが、そういった点につきましても、できるだけ法の解釈、運用面というようなものにつきましても、現地の実情というものを十分勘案をせられて処置を願いたい、こういう希望であります。 それから今後の問題につきましては、何といいましても、国会で多数を占めておられまする自民党の方々の御意向というものによって、結局この問題は結論がどうしてもきめられていくと思いますので、政府、与党側の方々とも十分御協議の上、切実なる現地の希望というものを達成せられるようお願いをいたしたいと思います。長時間をとることはいかがかと思いますので、ほかの問題はあと一つ、二つ申し上げまして終りたいと思います。 もう一つは、先ほど陳情がございましたように、非常に路面が洗いはがれておるという状況は、現地の方が特に事実を大げさに陳情をせられておるのではなくて、実際そういう非常に特異な現象を示しておるようでございます。そこで、これにつきましても、やはり補助の対象あるいは起債というようなことが、この際ぜひともできますようにお願いをいたしたい。それから緊急砂防関係につきましては、今さら申し上げるまでもございませんが、この点につきましても、現地の要望を十分にお取り入れいただきますように、お願い申し上げる次第でございます。
○二階堂委員 ただいま八木委員の方から、小規模災害の取扱いについて、非常に真剣な御意見があったわけでございます。これは毎年災害のつど、われわれ自民党においても、昨年の予算編成の時期等には、特に小規模災害の取扱いをどうするかということを問題にして、ずいぶん議論をしたのです。最近この傾向として、大河川の災害はもちろんですが、小規模の河川が非常に荒れてきておる。耕地が流される、小さな橋が流される、道がめちゃめちゃになる、こういうようなことが非常にひどいのです。そこで、昨年から小規模な河川の改修に着手しようということで、政府は三十四年度には、全国で約五十二本ばかりの小規模河川を取り上げて、形ばかりの災害復旧に手をつけ始めたことは、非常にけっこうだと思います。しかしながら、それが根本的にはやはり対策になっておらぬのです。特に昨年は、党でも非常にやかましく取り上げまして、小規模災害の対策を議論いたしましたが、結論は、結局大蔵省と自治庁の間の問題なんです。特に農地の小規模災害の問題につきまして、私は当時党の責任者として、非常にやかましく大蔵省や自治庁にも注文をつけましたが、最後にはやはり大蔵省と自治庁とのけんかになりまして、何か起債の特例で——宮崎さんもおられますが、よく御承知の通りと思うのですが、起債で見るとかいうようなことでけんか別れになって、結局ごまかされた格好になって、ぼやかされてしまった。こういうことでは、どうしても抜本的な災害対策になりませんので、三十五年度の予算におきましては、われわれは党をあげて、この小規模災害の対策について抜本的な検討を加え、そうして政府の方にも対策を検討してもらいたい、こういうふうに考えておるわけなんです。幸いきょうは奧村政務次官が見えておられますが、問題は大蔵省と自治庁なんです。われわれは災害復旧をやる本尊の方ですから、地方の小規模災害をこのまま捨てておくわけに参りません。災害があったばかりに、財政力のない町村が赤字になり、借金を負っていかなければならぬということはないわけです。一体政府は、特に災害がひどいときには、総理みずから災害地を回って、災害復旧をやるんだ、大野伴睦先生も災害地に行って、胸を張って、災害復旧をやるんだ、こういうようなことをたびたび言われておりますけれども、実際具体的な対策になるとぼやけてしまう。そのぼやけてしまう理由はどこにあるかというと、大蔵省と自治庁のけんかだ。どうしても折合いがつかぬ。そこで、どうしてもわれわれは小規模災害については、一つ本腰になって対策を立てていかなければならぬと思っておりますので、いずれ委員会に大蔵省、自治庁に来てもらって、詳細に財政の問題あるいは小規模災害対策についての従来のあり方、今後の対策等について、われわれの意見も聞いていただきまして、今回はこの対策について、政府としてぜひ何らかの具体的な対策に踏み切っていただくよう、お願いを申し上げたいと思っております。幸い奧村大蔵政務次官も見えておられますから、このことを一言つけ加えてお願いを申し上げておきます。 —————————————
○羽田委員長 次に、道路、河川、住宅及び都市計画に関する件につきまして、調査を進めます。 この際、参考人招致の件についてお諮りいたします。オリンピック施設計画につきまして、東京都建設局都市計画部長山田正男君を、本日の委員会に参考人として出席を願い、意見を聴取したいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議ないものと認め、さように決します。 この際、参考人に一言ごあいさつ申し上げます。 参考人には、炎暑中わざわざ当委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。委員一同にかわりまして厚くお礼を申し上げます。どうか遠慮のない御意見の開陳をお願いいたします。 それではこれより質疑を行います。質疑の通告がありますから漸次これを許します。木村守江君。
○木村(守)委員 わが九千万同胞が待望久しかったオリンピック東京大会がいよいよ昭和三十九年に開催せられることになりましたことは、まことに御同慶にたえないところであります。しかしながらこの大会がくるというような決定をしたことで、ただぼんやりと喜んでおったのではならないのでないか。かえって一面から考えると、あるいは競技場、あるいは道路、宿舎、またはその他先進国に比べますといまだ整理せざる状態にあることを考えると、世界の観光客に披露するにはきわめて大きな負担をも考えなければならないのではないかと考えるのであります。また一方、日本の経済力が漸次進展いたしまして、新長期経済計画とともに新段階に入っておる今日、オリンピックの開催を機会といたしまして、日本国内のもろもろの公共施設を多少、いなある程度無理をいたしましても充実いたしまして、そうして立ちおくれた国内の施設を実施して参りますことは、この点からいうと、国内の諸設備に対する天佑とも申し上げてもよいのではないかと考えるのであります。たとい一時的には過分の国内負担となるようなことがありましても、この際思い切って投資することによって、諸外国に立ちおくれたありさまを取り戻すべきであると考えるのであります。しかし、それにはもちろん日本の将来の国土形成計画というものを加味し、百年の計を誤またない、むだのないような立案のもとに実施して参らなければならないと考えるのであります。従って、私はかような点を考慮いたしまして、次のいろいろな質問に対しまして、各省並びに東京都の方々に責任ある答弁をお願いいたしたいと考えまして、御出席をわずらわした次第であります。 まず第一にお聞きしたいことは、オリンピック東京大会は、昭和三十九年七月二十五日から十六日間という期間を限って誘致されることになったのでありまするが、このオリンピック誘致の意義並びに目標、これについてオリンピックに関係のある文部当局から御説明を願いたいと考えます。
○清水説明員 一九六四年、すなわち昭和三十九年に待望の東京オリンピック大会が開かれることになりましたことは、昨年の春衆議院、参議院両院の招致の決議を初め、東京都、全国民の努力の結果であると思います。まことに喜ばしいと思っております。しかしながら、ただいまおっしゃいました通り、これからが問題なんでございまして、これをどういうふうに計画し、実施して、りっぱなオリンピック大会を東京に開くことができるか、これが私どもに与えられた大きな任務と考えておりますが、文部省といたしましては、東洋に初めて開かれるこのオリンピック東京大会は、一般の国民、特に青少年のスポーツ、体育を普及充実する点において、ひいては明朗にして健全な社会を建設する、あるいは国際親善の上から、あるいは終戦後の新生日本を世界に認識していただく、その他いろいろな点におきましてきわめて意義深い、戦前戦後を通じた最も大きな日本における国際行事だと考えておるような次第であります。
○木村(守)委員 ただいま体育局長からオリンピック誘致並びにその目標につきまして、まず第一に青少年のスポーツ精神の喚起とか、あるいは青少年の明朗化とか、あるいは国際親善とか、または日本の新しい認識というようないろいろな点を申されましたが、まことに御同感にたえません。私はかってヘルシンキに参ったことがございますが、ヘルシンキでは、日本と第十二回オリンピック大会の開催を争いまして、以来開催準備のために作られた大競技場初め多くの施設を持っておったのでありますが、一九四七年の六月にヘルシンキ大会が決定いたしまするや、同年九月にはすでに組織委員会を結成いたしまして、そうして一九五二年の大会準備に万全を期したのであります。その結果は、ロンドンの大会に比べても劣らないようなまとまっておる、連絡にも交通にも非常に工合がいい大会を催すことができたと評されております。しかもフインランドは、面積こそ日本と同じでありますが、人口はわずかに四百万であります。ヘルシンキの市民は、わずかに四十万の人口きりしかありません。それもソ連に大きな賠償を課されまして、それを支払いながらオリンピックにつぎ込んだ金額は、実に莫大なるものがあったと申し上げても差しつかえないのであります。フィンランドの国民は、あのオリンピックにつぎ込んだお金の記念に千フィンランド・マルクの紙幣だけが残るであろうといわれたくらいであります。こういうような非常な無理をして、非常な犠牲を払ってオリンピック大会を引き受けたのは、その裏にあるものは、フィンランドがあのあらゆる抵抗の末に遂にソ連に破れまして、国は分割され、多額の賠償金を課せられ、フィンランドの青年は、今や失意と落魂のあまりに、ややともすれば立ち上る気魄を失いかけてきたのであります。この悪道遊蕩のちまたに入り込むところの青年の姿を見た為政者は、青年に希望と生気を与えなければならないといって、フィンランド独得の精神を喚起せんがためにあの大会の催し、それに対して莫大なる経費をあえて使ったのであります。近代オリンピックの生みの親といわれるクーベルタン男爵がこのオリンピックを今日のような状態に立ち至らしめましたその大きな原因も、すなわち祖国フランスが普仏戦争のあとに生気と希望とを失いまして、立ち上る姿を失った状態を見まして、これを救わんとしたのがその大きな動機であったことは御承知の通りであります。日本は戦後国民の努力によりまして、あるいは生産は増加し、あるいは経済は回復しまして、物質文明はまさに世界に誇るべきものがあるかもしれませんけれども、果して日本の最近の青少年の姿はどうでありましょう。希望を失い、生気に欠け、享楽に走り、悪道遊蕩のちまたに入り込む姿を見たときには、私は国はあげでこの機会をとらえまして、わが国青少年の善導をはかり、もって日本の将来に処せなければならないと考えるのであります。幸いにもこのときに当りまして、東京大会の開催を決定されましたことは、まさに日本にとって天佑であると私は考える。しかし天佑も、終始傍観しておったのでは宝の持ちぐされとなるのでありまして、私は、このときにこそ非常な決意を持って、フインランドが千フインランド・マルクしか残らないというほど膨大な国費を費して青少年の将来のためにオリンピックを開催したことにかんがみまして、日本といたしましては非常な決意のもとに、相当膨大な経費を顧みず、今回のオリンピック大会に対処して準備すべきではないかと考えますが、これに対しまして、大蔵政務次官並びに文部省の御意見を拝聴いたしたいと思います。
○奧村説明員 お答え申し上げます。具体的には各省各庁から関連する予算を大蔵省の方へ要求してこられることと思うのでありますが、それはまだ少し先の時期になるかと思うわけであります。全体の問題としては、これはいずれ閣議等で御決定になることと思うのでありますが、まだ御決定になったものとは私は承知しておりません。いずれそのように取り運ばれますならば、来年度以降の予算編成においては、大蔵省として各省各庁とよく相談の上善処いたしたい、かように考える次第であります。
○清水説明員 オリンピック東京大会の簡単な構想を申し上げますと、すでに御承知と思いますが、ただいまのところ三十九年七月二十五日から十六日間開く予定でございます。種目は全種目二十二種目と、デモンストレーションが国技が一つと外国から来た競技一つ、それに芸術展がございます。合せまして二十五の種目が行われるわけでございます。外国から参ります選手、役員は、まず一万と見なければならぬでございましょう。それから外国から日本へ来る観光客は、少なくとも三万というふうに考えるような次第でございます。先ほど私は、文部省の立場からいろいろ申し上げたのでございますが、オリンピック東京大会そのものに伴う物的、人的のいろいろな要素がございます。道路あるいは環境、ホテル、いろいろな面があるのでございます。それで、これと同時に、ただいま木村先生から御指摘がございましたが、私どもといたしましては、青少年の育成にはそれぞれの分野、それぞれの立場からいろいろな方法があると思います。そのうちでも、スポーツの振興によって青少年を育成するのが最も近道であり、最も有効であり、また青少年がみずから楽しく進んでおるのでございますから、人的、物的あらゆる面におきまして、国は国として大いに協力しなければなりませんが、文部省といたしましては、これを契機といたしまして、一般国民、特に青少年のスポーツマンシップあるいはフェアな態度、しかも民族の誇りを持って外人を接遇するというようないろいろな面におきまして、道義の高揚等、何と申しますか、言葉は熟しておりませんが、国民運動のようなものもしなければならぬと思っておる次第でございます。 それから木村先生から最初にフインランドの例をいろいろお引きになりまして、まことに貴重な御意見として拝聴したわけでございますが、組織委員会の問題でございます。組織委員会は、おそらく近いうちに作られると思いますが、ただいまのところJOC、すなわち日本オリンピック委員会がIOCから委託を受けておりますので、実際東京オリンピック大会を開くためには、その実施計画等は、近いうちに組織委員会が作られましてからJOCから委任されると思っておる次第でございます。
○木村(守)委員 ただいま大蔵政務次官から答弁があったのですが、政務次官は何かにつかまるのじゃないかというような非常な警戒心をもって答弁をしているようであります。これは、決して大蔵省に対して難題をかけようという考え方はありませんので、もう少し腹を割って、やはり同じ日本人なのですから、日本をよくしていこうという考え方から、これは特に答弁してもらいたいと思っております。そのうちに各省から関係予算が出てくるだろう。出てきますが、そういうことを聞いているのじゃないのです。オリンピックをりっぱにやるためには相当金が要るだろう、これは無理はない、金は出さなくてはいけない、それはどこから出すか、大蔵省だけ出せと言っているのじゃないんですよ。金はかかる、どこかから出さなくてはいけないだろうということを聞いているのです。思い切って金を出すか出さないかという問題なのです。どうかそこのところをはっきり……。
○奧村説明員 お答え申し上げます。オリンピック誘致についてのお考えは、私も木村委員に全く同感でございます。そこで、政務次官はさっそく予算のことに結びつけてとおっしゃいますが、どうも来年度予算の編成が近づきましたので、商売柄と申しますか、すぐその方へ頭が走りまして、まことに恐縮であります。私の申し上げましたのは、誘致態勢を確立するのには道路の問題、ホテルの問題、そのほか教育上の問題、いろいろありましょうと思いますので、それらにつきましては、それぞれの担当の役所が具体的方針をお立てになるべきものである、しかし統一して方針を立て、指揮をする者もなければならぬと思いますが、そういう点については、おそらく閣議でおきめになってなさることでありまして、政務次官として御答弁できる範囲としては、各省からお話があった場合に受ける、この程度しかただいまのところは申し上げることができないのではなかろうか、かように存じましたから、実は私としては、率直に申し上げたつもりでございますので、御了承を願いたいと思います。
○木村(守)委員 奥村政務次官、非常に大胆で、もう少し金はかかる、やむを得ないだろうという考え方を持っておっても、ここで答弁する場合には、今の程度の答弁きりできないかもしれませんが、大体私の言うことに同意を下さっておりますから、金を出してもらえるものと考えまして、これから質問を進めたいと思います。 御承知のように大会までにはあと四年あることになります。大会にはただいま言ったように、選手並びに役員、あるいは報道陣大体一万人、観光客が三万人ぐらい来るだろうというように言われておりまするが、これは、すでにただいま大蔵政府次官が言われましたように、明年度の予算編成期に当っておりますので、もしも明年度の予算に何ものかを組み入れなければ、あと三年というような状態になってしまいます。三年の間に、道路にしても、競技場にしても、あるいは宿舎にしても、そう簡単にできるものではないと私は考えております。特に全体計画を立てて建設を始めたものと、継ぎ足し継ぎ足しにやっておるような仕事では、ちょうど東京都のこの辺の道路工事と同じように、年じゅう次から次とむだな仕事をしなければならぬ。これは外見等の体裁ばかりでなく、実際問題として大きな国家的な損失だろうと私は考えております。そういう点から、一体全体的な構想というものに対して、どういうような考え方を持っておりますか、私はこのことをお伺いいたしたいのであります。 現在オリンピックの関係責任は、文部省にあるようでありまするが、文部省はほんとうにオリンピックを日本の誇りとしてりっぱに遂行するために、オリンピック組織委員会を設けたいというようなことを言っておりまするが、先般の新聞では、松田文部大臣が、組織委員会は当分設けないと言ったというような記事があったように思いまするが、一体そういうような考え方を持っておるかどうか。また文部省の方では、おれの方ではオリンピックそのものをうまくやればいいんだ、前の建設とか、あるいは宿舎とか、そういうものはおれの方とは管轄が違うんだというような考え方を持っておるがために、この組織委員会はあとでもいいんだというような考え方を持っておるんじゃないかと私は考えております。ちょうど五月二十七日の新聞に、田畑日本オリンピック委員会総務主事が、「まずよい組織委員会を」というような記事で、こういうことを言っております。「私の知っているロスアンゼルス大会はアマチュア・スポーツらしい気持のよいものだったし、ベルリン大会は演出効果という点で非常にすぐれていた。来たるべき東京大会ではこの両方の長所を兼ね備えたりっぱなオリンピックが行われることを確信している。今後の最大の問題はよい組織委員会を作ることだが、日本では得てして関係者全体をそろえて顔を立てないとまずいというような空気がある。アジア大会のときは、そのために百人近くにふくれ上り動きがとれなくなった。組織委設置はぜひ拙速を避けて十人か、せいぜい十五人どまりにしぼり、能率的なものを設ける必要もある。また施設その他技術的な面の視察委員を今年中にローマ初め欧州各国に派遣しなければならない。」というようなことを言っております。 特に参考までに申し上げておきたいのは、あの一九四五年八月にロンドン大会が決定されまして、皇帝ジョージ六世を総裁として組織委員会を作りまして、それからすぐに万端の準備を進めて参りまして、一九四九年にロンドン大会が行われたわけでありまするが、そのロンドン大会ですら宿舎設備に窮しまして、テームズ川に宿泊船を用意せなければならなかったというような話があるのであります。こういうような状態でありますので、これに対処いたしまして、どうしても大蔵省は、閣議できまったらとか、あるいは各省の予算が出てからというような考えではなく、大蔵省も文部省も建設省もあるいは東京都も一体となって、すみやかに組織委員会を作ってこれら万全の策を講じなければ、私はりっぱな東京大会は開かれ得ないと考えておりますが、これに対しまして、大蔵省、文部省並びに建設当局のお考えをお聞きしたいと思います。
○村上国務大臣 私の考えといたしましては、ただいまの木村委員の御意見全く同感であります。それは、結局早くどこかへ競技場の位置がきまるということ、それの規模がきまるということで、これは建設省で相当研究はいたしておりますが、どこへ競技場を作るかということは、建設省においてその決定権を持っておりませんので、文部省を中心としたオリンピックの関係委員会で一刻もすみやかに競技場等についての規模、あるいは位置等を決定してもらいたいと思います。それから、それに対して道路あるいは下水、駐車場、街路など、それにふさわしい施設をやらなければなりませんが、これは建設省においてやる責任があろうと思います。国立の競技場である限り、建設省においてその施設の事業はやらなければいかぬ。こうなりますと、私どもの方としては、できる限り早くそれがきまりますれば、たとえば今回のオリンピックに対する施設の費用は相当巨額に上るものだろうと思うのでありまして、これを四年なりあるいは三年なりというようになるたけ長い年度で分割して使えば、大蔵省としても財政上の都合がよくいけるのじゃないか。これを一ぺんに、わずか一年か二年先になって、さあこれから千億かけるといってもなかなかそう国家財政の許さない場合もあろうし、他面私どもとしても、道路五カ年計画とか、あるいは東京都内においては、高速自動車道路を一、二、三、四というような順序をもってやることになっておりますが、それも、多少順序を変更してでもオリンピックに適用できるようなことにやりますれば、事業費の点も、そう二重、三重にかけなくてもいい。そういうようなことからも、私は先般のある会合でも、文部大臣に対して、すみやかに一つその規模と位置だけは決定するような方法を講じてほしい、そうしませんと、しわ寄せになって、わずか一、二年で、ローマ大会が終ってそれから組織委員会ができたというようなことになったのでは、われわれその施設をやる側からは、まことに不都合があるということを申し上げたのであります。従いまして、できる限りすみやかにこの組織委員会を作りまして、ただいま木村委員のお説の通り、準備万端遺憾なきを期したい、かように思っておる次第であります。
○奧村説明員 オリンピックの開催の運営などについては組織委員会がなさる、施設などを行いますのは、東京都、あるいは国がする、民間がする、いろいろあろうと思うのです。お説の通り宿泊施設、ホテルなどというものは、これはおそらく原則として民間がなさる。従って、これは民間自体の資金でやる。東京都と国との施設の分担ということについても、これはいろいろ問題があるかと思うわけであります。こういうものを総合調整するのは、もちろん組織委員会がなさることでしょうが、これは国家的にも非常に大きな問題ですから、結局は閣議でもって大綱をきめることになるのではなかろうか。大臣もおられますが、まだそういうお話は閣議で出ておるかどうか存じませんが、そういうふうに方針がきまって後、大蔵省としては国の財政の面、あるいは金融の面で善処いたしたい。従って精神においては、もう木村委員のおっしゃる通りに考えておるのでありますが、立場からいえば、そういう受け身の事情でありますから、御了承願いたいと思います。
○清水説明員 先ほどのお話の中に、オリンピック東京大会をりっぱにやるには、直接それに関係ある文部省だけのものじゃないというような意味のことをおっしゃられましたが、全く同感でございまして、りっぱなオリンピック東京大会を開くためには、競技施設はもちろんのこと、環境衛生、ホテルその他万般の受け入れ態勢が総合的にやられなければならぬと思っておる次第であります。それから組織委員会の問題でありますが、これは私どもとしては、できるだけ早く組織委員会を作ることを要望し、期待しておったわけでございます。それでだいぶ昨今機が熟して参りまして、今月中に組織委員会の構想、性格等を話し合うということに相なっておるのでございますから、私の個人的な観測で申しますれば、おそくもことしの秋までには作られるのではないかと思っておる次第であります。 ただ先ほどちょっと申し上げました通り、東京にきまりました以上は、きまりました際、オリンピック憲章に基きまして、日本オリンピック委員会が開かれることになっております。それが組織委員会に再委任することになっております。日本オリンピック委員会、すなわちJOCあるいは東京都と連絡いたしまして、できるだけ早い機会に組織委員会を作ることに意見が一致しておることを申し上げておきます。
○木村(守)委員 今さら言うまでもなく、昭和三十三年から道路五カ年計画が立てられまして、これに一兆の予算が組んでございます。国民は非常に喜んでおりまして、これは日本の道路がよくなると大きな期待を持っております。またいろいろな公共施設につきましては、各省おのおの年度計画がありまして、これをやっております。ところが今度オンリピック大会がありますために、このオリンピック大会に、あるいは道路の費用とか、あるいは競技場に厚生省の費用とか、あるいは建設省の費用とか、またはオリンピック宿舎等に住宅等の予算がさかれるようなことがありましたならば、オリンピックのしわ寄せが一般国民にくることになりまして、国民全体の待望であったオリンピックが、かえって国民の恨みを買うような結果になるのではないかということも、一応は心配せざるを得ないのであります。こういうような点につきまして、大蔵省といたしましては、オリンピックに関する費用は、これは国家の大事業でもあり、日本の将来のためでもあり、これに対する予算は、今までの計画的建設には決して食い込まない、別ワクで出さなければならないというような考え方を持っておるだろうと私は考えておりますが、なおこの際そういうようなお考えを持っておられることを表明願いたい。これは大蔵政務次官に、まことにひどい質問かもしれませんが、質問申し上げます。
○奧村説明員 私は、政務次官を拝命いたしましてまだ間がありませんので、答弁も不十分で……。そこで、ただいまの御趣旨はよくわかりますし、私個人としてはそのように、大いに働きたいと考えますが、しかし今の御趣旨は、建設省関係の道路五カ年計画だけでなしに、文部省においても、あるいは厚生省においても、オリンピックのための特別な予算を組むかどうかということで、これはほかの役所にも関連することでありますから、大臣によく伝えまして善処いたしたい、こういうように考えます。
○木村(守)委員 政務次官の心情、よくわかります。われわれの要望をいれてもらえるものと了承して、次の質問に移ります。 何と申しましてもオリンピック東京大会でありますから、一番関係のあるのは東京都であります。そういうところから、一体東京都としてどういうような構想を持っておるか。聞くところによりますれば、オリンピック委員会と東京都の委員との間に必ずしもしっくりした状態がない。そういうようなことが、組織委員会の結成の一つの隘路になっておるのじゃなかろうかというようなうわさすらあるのであります。特に御承知のように、都知事は、就任早々にもかかわらず、ミュンヘンまでも参られまして、このオリンピック東京大会の誘致をはかったのでありまして、その助力に対しましては、私どもまことに多とするものでありますけれども、少くとも誘致並びに開催を慫慂したからには、それに対する準備あるいは用意がなければできないはずだと考えます。もしも東さんが体協の理事長であったならば、そんななまやさしい考えであってもいいかもしれませんが、少くとも都知事としてこれを責任を持って誘致した以上は、私は都はこれに対する全体的な計画、準備があるはずだ、なければならないはずだと考えておりますが、幸い山田さんがいらしておりますので、これらの点につきまして、考え方をお聞きしたいと思います。
○山田参考人 東京都の山田でございます。オリンピックの招致につきましては、国会方面におきましても格別の御配慮を賜わりまして、厚く御礼を申し上げます。 従来オリンピックの招致につきましては、招致の準備委員会と申します機構が、国会の皆様方を初めといたしまして関係者の間にできまして、招致の準備方につきまして助力をして参ったわけでございます。御承知の通り、幸い三十九年に東京に参ることにきまったのであります。さて、それではそういうようなことをいたしておりますから、東京都として相当のこまかい準備ができておるか、こういう御質問でございますが、これにつきましては、競技場の位置、どこで競技を行う予定であるか、あるいはそれにはどういう交通路、あるいは輸送機関が関係があるかというような点につきまして、これは実はIOCに対して、日本のオリンピックの招致の準備委員会の名におきまして詳細な回答書を出したわけでございます。それが基礎になって東京招致が決定したことと思いますが、いずれにいたしましても、これはまだ招致するまでの準備行為でありまして、こまかいデテールまでには入っていないわけでございます。そこで、先ほどからも御指摘がありましたように、組織委員会がまだ結成されませんので、その間につきましては東京都と文部省、体育協会の間におきまして、その組織委員会において審議されるべき事項と予定されることを、組織委員会が決定されるまでの問いろいろ協議をいたして準備を進めてはおります。 そこで内容を申し上げますと、主競技場につきましては、準備委員会当時の回答書によりますと、明治神宮外苑を中心とした一帯を主競技場にする、駒沢に副競技場を設ける、その他の競技場及び練習場は各地に散在いたします従来ある施設をできるだけ使いまして、それに改修を加えていく、極力費用は節減いたしたい、こういう考え方でございます。また当然必要なオリンピック村につきましては、できれば朝霞にございます現在接収中のキャンプ・ドレイクと称しておるところでございますが、もしこれが接収解除になりまして、オリンピック村として使用することができるならば大へん好都合である、こういうふうに考えておるわけであります。なおオリンピック宿舎につきましては、公営住宅を建設いたしまして、若干法律的に疑義はあろうかと思いますけれども、入居を募集する以前、オリンピック開催期間中だけそれをオリンピックの選手の宿舎として使用することがもし可能であるならば、これも都の財政の点からいきましても、あるいは国家経済の点からいきましても、大へんありがたいのではないか、こういうふうに考えておるのであります。特にこのオリンピック競技場と宿舎との輸送関係、あるいは競技場を中心といたしました交通輸送関係、これにつきましては、当然道路が主体でありまして、あとは国鉄を初め地下鉄等の鉄道輸送、こういうものがございます。道路につきましては、道路整備五カ年計画等におきましていろいろ御厄介になっておるのでありますが、実は昨年の今ごろと思いますけれども、東京都の道路の実態及びその将来につきまして、道路白書と称するものを私どもで出したわけであります。この内容におきまして、昭和四十年になりますと、東京都の交通は、山手線の内側あたりは、ラッシュ・アワーには歩行するのと同じ速度になるものと推定される。そこで、このあと六年間の間に、何とかしてそういう交通の麻痺状態を招来しないような措置を講じたい、こういうことを都民の皆様に訴えたわけであります。この点を、建設省を初めといたしまして、関係各省庁にも陳情申し上げてきたわけでございます。そういう立場におきまして、実は緊急の道路整備計画というものを東京都の内部で立てております。昭和四十年までに建設すべき道路及びその事業費を申し上げますと、約五百数十億の費用になるのでございます。ただこの事業費は、先般の国会で特に御配慮を願いました首都高速道路とは別であります。この首都高速道路は別といたしまして、約五百数十億の事業費が要るわけでございます。この中からオリンピックの開会、あるいはオリンピック開催時に特に関係のある、特に役に立つ道路を拾い上げますと、約二百三十億ぐらいになろうかと思います。そこで、われわれの方でも、いろいろ関係各省には事務的にはお願いを申し上げておりますけれども、東京都といたしましては、道路交通を解決するために必要な道路をぜひ実現いたしたい、そういう意味におきまして国の助成もお願いいたしたい。それを進めていけば、たまたま三十九年におきますオリンピック開催時には大会が支障なく行われる、こういうようなやり方でやっていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。実は従来道路整備五カ年計画等で御配慮を願っております助成のワクからいいますと、このオリンピック関係の路線、特に外回りの環状七号線、放射四号線——環状七号線と申しますのは、環状六号線の外側の環状の道路でございます。この道路を準高速道路として建設いたしたいと思っております。言いかえますと、鉄道軌道の交差は、当然でございますが、主要の放射幹線街路、放射補助線街路等を全部立体交差にした道路を作りたい、こういうことでございます。それから従来継続実施いたしております放射四号線と申しますのは、三宅坂から赤坂見付を経まして、青山の電車道を経まして、渋谷を経て駒沢に行く道路でございます。こういう道路が主体でございまして、そのほか補助線が若干あるわけでございます。こういうものにつきまして、従来のお考え方によりますと六割くらいしか助成されないのではないかという危惧を抱いております。こういう点につきましては、特に今後とも格段の御配慮を賜われば幸いと思います。以上でございます。
○木村(守)委員 ただいま東京都の話を聞きましたが、具体的な方途はさらにないようであります。私はここで一番心配をするのは、東京都はいろいろ道路建設計画があるようでありまするが、今まで東京都の計画した仕事で、果してその通りできたことがあるかどうかということ、これはことに道路の問題、東京都の計画というのは、全くこれは計画だけで実施できないという状態が東京都の計画じゃないかと申し上げても、これは過言ではないと思うのであります。特に昭和四十年度の東京都の平時においての交通量から考えても、非常な窮迫した状態に来る。それにもかかわらず、三十九年にオリンピック大会が開かれるというようなことになりますと、東京都は今までのような考え方でやっておったのでは、とうていオリンピック大会を遺漏なく開催することができないというような状態になると思うのであります。首都高速道路公団でやりますあの八本かの放射道路にいたしましても、あるいは環状七号線、大森から渋谷を通って、そうして放射四号線と交差して、それから上板橋で川越街道に交差して、それから志村清水ですか、あそこで中仙道に交差して、それから足立、葛飾の亀有に行くような道路、これは将来埼玉の朝霞のキャンプと最も関係のある道路、こういうような道路を考えても、今までのような東京都の計画では、私はそれすらもむずかしいのじゃないかというような考えを持っておりますので、この際東京都は、金の問題ではないと思うのです。金は東京都は相当あると思うのです。金の問題でなく、やる意欲があるかどうか、ことに東京都知事がこのオリンピックを誘致した責任者であるという点から、特段の努力をいたしまして、オリンピック大会に遺漏のないような処置をとってもらわなければならないと考えております。このことを特にお願いしておきます。 それから次に、ちょっと総理府の審議室長がいらしておりますので、これからできようとする、いわゆるオリンピックに対する組織委員会というようなものは、一体どういうような構想でどこにできて、だれが主管してやっていくか、その点をお聞きしたいと思います。
○大島説明員 御説明いたします。ただいまの御質問は、これからできようとする組織委員会はどういう構想であるかという御趣旨の御質問でございますが、この点につきましては、実は文部省が中心になりまして組織委員会の運営、構想等につきまして研究中と伺っております。目下の段階におきましては、私どもまだそこまで承知していない状況でございます。これだけ申し上げておきます。
○久野委員 今東京都の道路の緊急整備計画の内容は、五百億ということでございますが、その五百億の事業費は、道路整備五カ年計画のワク内に入っておるのでございましょうか。
○山田参考人 お答申上げます。実はこの五百五十六億でございますが、このうちぜひ公共事業として国の助成を受けたいというものと、都が単独の財源でやるものと、種分けをいたしております。ぜひ助成を受けたいというのは、私確かな数字はここに記憶しておりませんが、事業費としまして三百億くらいじゃないかと思っております。
○久野委員 建設省の方からどうぞ。
○佐藤説明員 オリンピック関係の道路事業といたしましては、実際の競技をやる施設、競技場、それから選手の宿舎とか、選手村等、そういう点で詳しいことがまだわかりません。実は私どもといたしましては、ただいまの段階ではいろいろ見積りはいたしておりますが、数字的にはちょっと申し上げるところまで行っておりません。道路といたしましては、そうした直接的な道路の整備のほかに、選手に加えまして、多数の外客が見えるはずでございますから、それらの方々の国内の観光のことも考えなければならない。従いまして、相当の道路事業を実施する必要が起るかと存じますが、数字的にはただいま申し上げることはできません。ただその中のかなりの部分は、ただいま持っております道路整備五カ年計画で実施することができるかとも思うのでございます。たとえて申しますというと、東京都の高速自動車道路、これにつきましては、全線ではございませんが、御承知のようにその一部は、道路整備五カ年計画に織り込んであるわけでございます。これらは、やはりオリンピック関係の交通施設として非常に大事なものであり、大きく役立つものと思っております。そういうふうに、かなり道路整備五カ年計画のうちで実施できるものと考えておりますが、同時に、ただいまのところいろいろ作業をいたしておりますが、ただいま持っております道路整備五カ年計画ではとうていできないものも、かなりあるようでございます。これらにつきまして、ただいま詳しく取り調べておるところでございますが、そういう施設に対しましても、何がしかの方法によりまして、オリンピックの開催される昭和三十九年度、従いまして昭和三十八年の終りまでには作業を終って、竣工させるようにしなければならぬ。そういうことになりますと、予算の準備をどういうふうにしますか、ただいま研究中であります。
○久野委員 ただいま東京都の都市計画部長からお話を承わったのでございますが、これは私は大へんな問題だと思います。先ほど来お話を伺っておりますと、選手で一万名、外国の観光客が三万と、こう言われますが、しかし競技の観覧をするために来る国内のお客さんは、どれだけ来るかしれないと私は思う。おそらく何十万という数になるでしょう。それらの人たちの宿泊の施設ももちろん問題でございますが。私はさしあたって問題になることは、道路整備計画だと思います。なぜかと申し上げまするならば、道路整備計画は、短時間にこれを完成させるということはでき得ないことです。少くとも四年なり五年なりの相当長期にわたってこの事業計画を進めていかなければ、その求めに応ずるわけにはいかないと私は思う。ただいま東京都の緊急整備計画は伺いました。五百億ということでございますが、しかしさらにプラスして、オリンピック招致のために必要な道路整備のための資金が私は要るはずだと思いますが、そうした点等について、東京都では考えておいでになりますか。また考えておいでになるとするならば、どのくらい費用が要ると見積っておられますか。それをお聞かせ願いたいと思います。
○山田参考人 お答え申し上げます。先ほど申し上げましたように、都市高速道路——この前御厄介願いました首都高速道路公団の事業の実施を予定いたしておりますものにつきましては、オリンピック開催に関係のある路線につきましては、実は八、九分通り、今までの道路整備計画で御厄介になれる予定になっております。しいて申しますならば、三号線と申します道路がございます。これは、この国会の前を通りまして渋谷へ行く道路でございます。これを一年ばかり年度を繰り上げていただければなおありがたい、こういうことでございます。主競技場を挟みまして、三号線と申します道路、これは渋谷へ参ります道路と新宿へ参ります道路とございますから、この両方ができれば幸いである、こういうことでございます。 なお普通の平面の道路でございますが、これは五百五十億円を要する道路の事業計画が、昭和四十年までに必要である、こういうことで、今財政上の工面やら何やら、いろいろ立案いたしております。このうち、先ほど申し上げましたように、約三百億円と思っておりますが、この程度はぜひ国の補助対象になるようにということでお願いいたしておりますが、従来の道路整備五カ年計画のワクから申しますと、おそらくその六割ぐらいしか対象にはならないのじゃないか。そうしますと、あとの四割程度はぜひ何とか繰り上げるということになりますか、あるいは別の財源ということでございますが、御配慮を賜われば大へんありがたいと思います。
○久野委員 これはますます問題だと思いますね。三百億程度の公共事業のワクでもってまだ十分でない。その中の六割程度ぐらいしか五カ年計画では見られぬのじゃないか、こうおっしゃる。さすれば、あとの四割はどうするのですか。その四割の予算上の措置は一体どうするかということと、もう一つ、ただいまお話がありましたように、単独費をもって二百億程度の道路整備計画をやらなければならぬ、こうおっしゃいますが、その単独事業の財源をどこに、求められようとしておるのか、その点を具体的に、これは建設省の方からも伺いたい。
○山田参考人 お答え申し上げます。単独事業費につきましては、実は特定の財源がございます。申し上げますと、地方道路譲与税をいただいております。それから軽油引取税を徴収いたしております。また都市計画税を徴収いたしております。こういうものを主要なる財源といたしまして財源計画を立てた上で、実は約二百億に及ぶ単独事業計画を立てておるわけであります。ただこれで百パーセントまかなえるということではないのでございます。東京都におきますガソリンの消費量は、全国の二二%ぐらいに及んでおるということで、いつもお願いいたしておりますが、そういう程度の交通需要のある東京都内でございますから、それをそのまま東京都へ還元していただきたいとは申しませんが、もう少しよけいに地方道路譲与税の交付を受けることができる、あるいは軽油引取税を徴収することができるならば、この二百億という単独事業費は、財源としては見込みがあるものと確信いたしております。
○佐藤説明員 ただいま東京都の山田参考人から数字をもって御説明がございましたが、その数字につきましては、ただいま私どもまだ十分聞いておりませんので、数字で申し上げるわけには参りませんが、ただいま東京都のお話があったように、道路整備五カ年計画でまかない切れないが、オリンピックのためにどうしても必要だというものが相当あると思います。私どものただいままでの作業の段階におきましても、そういうことが起っております。そこで、その仕事はやはり三十八年度末までには仕上げなければなるまいかと存じます。しかしそういたしますには、御承知のように道路事業、街路事業、いろいろ用地の買収、家の移転等を伴うものは、これは一年や二年ではそういうことはなかなかむずかしく、実現困難な場合が多いのでございます。御承知のように道路整備五カ年計画は、昭和三十七年度をもって一応の区切りといたしております。でございますから、期間的には昭和三十八年度という年が一年あるわけでございますが、そういうわけで、昭和三十八年度に準備するということではとうてい不十分でございまして、ただいまからそういうことを考えておかなければならない。ところで、ただいまから考えるといたしますと、申し上げましたように道路整備五カ年計画ではやり切れない、それにはみ出しておる事業を実施いたします場合に、この道路整備五カ年計画の全国の事業にやはり影響を与えないように実施いたさなければならない、こういうふうに思うわけであります。そういうことになりますと、その事業について何がしか特別な方法を考えなければならないということで、非常にむずかしいことになるわけでございます。それらにつきまして、ただいまいろいろ研究中でございまして、まだ数字等をまとめる段階に至っておりません。
○久野委員 私は研究中では済まされないと思います。昭和三十五年度の予算編成も間近に迫っております。どうしても昭和三十五年度から予算化されなければ、オリンピックの施設には間に合わないのです。そういうことははっきりしておる。それから先ほど五百億というワクに私はこだわりましたけれども、これは東京都の緊急道路整備五カ年計画の中の予算のようでございまして、その五百億にさらにオリンピックの施設のための道路整備費というものはプラスして要る、よけいな経費がまた要ると思うのです。それらを加えますならば、少くとも公共事業で予定されようといたしております三百億の三倍くらいにはなるのではないか、大ざっぱな勘定ですが、私はそういう気持がいたすわけでございます。なぜかと申しますならば、ただ道路を作ればいいというわけのものではない、多数の観光客が参りますれば、それらの人たちの乗って参ります車の駐車場をどうするか、それから駐車場に付帯をいたしました付帯設備をいろいろ作らなければなりません。そういうような経費等いろいろ勘案をいたしますならば、相当巨額な経費に私はなろうかと思うのでございますが、それが道路整備五カ年計画の中でまかない切れない分、はみ出した分を一体どういうふうに大蔵省では処置なさろうとしておるのか。また昭和三十五年度、明年度の予算編成の際に、これをある程度一般道路財源と別ワクにして予算化するという考え方があるかないか、そうした点を率直に一つお答えをいただきたいと思います。
○奧村説明員 御趣旨はよくわかります。道路五カ年計画のワク内だけではどうしてもオリンピック誘致態勢の道路が完備しない、これはいわゆる別ワクで至急に完備するように大蔵省でも考えろという御趣旨と思いますが、御承知の通りことしの予算だけではなく、完成するまで数年かかるものでありまして、これの方針を決定するということは非常な重大なことである。またこのことは建設省所管だけでなしに、道路の問題だけでなしに、ほかにも公園の施設、下水道の施設、その他いろいろあろうと思います。またこれは、たまたまオリンピックに備えて施設を急ぐけれども、オリンピックが済んだから要らぬというものじゃない、永久的に利用するものが多いわけです。その場合に、この施設はほとんど東京都内になるわけでございますから、東京都内の施設に対して、ただオリンピックのために特にこうするということが、ほかの府県に対してどういう影響を及ぼすか、こういうようなことを考えますと、まあ大蔵省の立場といたしますと、なかなか簡単に御答弁ができないことを、どうぞよろしく御了承願いたいと存じます。また御趣旨はよく伝えておきます。
○久野委員 私が先ほど来声を大にして申し上げておることは、りっぱにオリンピックを開催したいという趣旨であるならば、それに要する施設というものは、具体的に昭和三十五年度の予算に盛らなければ、これは間に合わないということなんです。そうだとするなら、私が一歩譲って三十五年度予算編成までに——オリンピック組織委員会もまだできておらない、それから競技場の施設をどういうようにするかという具体的な構想もできておらない、そういうような事柄から、三十五年度予算編成には間に合わない、こういうふうにおっしゃるかもしれませんが、かりにそうだといたしまするならば、道路整備五カ年計画の中で当然やらなければならない事業だけは、昭和三十五年度において繰り上げ施行をやらなければならぬのではないか。思い切って早目にその事業を進めておくことが、将来予算化された場合に、機動的に事業を平均して、年度別に行うことができるのではないかと私は思うのですが、そういうような考え方があるかどうか。またそうしてやるとした場合に、大蔵当局として、これに賛意を表されるかどうか、御意見を承わりたいと思います。
○奧村説明員 今御審議の経過で明らかになりましたように、組織委員会もまだはっきりかたまっていない。従って競技場の位置なども確定していない。東京都また国、その他の総合した方針が確立していない。こういう状態のもとに、ただ大蔵省に対してお前はどうするかということをお尋ねになる前に、もう少し態勢を早くかためるように、お進めいただくようにお願い申し上げます。
○久野委員 私は、今の答弁ではまことに不満足でございます。そこで、これだけの大きなものでございますから、当建設委員会でうやむやに終るということは私はよくないと思います。私は早期に一つ委員会を開いていただいて、責任ある方に一つ御出席をいただきまして、政府側の責任ある答弁を求めておくことが、やはりこのオリンピックというものをりっぱに開催する道ではなかろうか、私はさように思います。委員長におかれましても、そういう措置を早急にとられるように希望いたしまして、私の質疑を終ることにいたします。
○羽田委員長 二階堂君。
○二階堂委員 審議室の方がおいでになっておるようでございますので、簡単に伺いたいと思います。 実はただいま久野委員からもいろいろ御質問がございましたが、一体これはだれが責任をもって総合的な計画を立てて、予算の要求をするのか、これがわからないのでは質問のしようがない、てんでんばらばらなんです。そこで先ほど審議室の方は、文部省が主になっていろいろな計画をお立てになるということでしたが、文部省だけではどうしてもできぬと思うのです。これは一体どこが責任者になって、組織委員会というものをお作りになるのか、あるいは総合的な計画というものは一体だれが責任者となって計画をお立てになるのか。その計画が具体的にならなければ、ここでいくら大蔵政務次官にどうとかこうとか言ってみたって、大蔵政務次官も答弁のしようがないと思う。ただ気持はわかる。だから私は、いつかその責任者に来てもらって答弁を求めようという久野委員の御発言でもありましたが、一体責任者がだれなのか、それすらはっきりしていない。一体だれに答弁してもらったらいいかわからぬが、建設大臣が来ておられますが、一体だれが主になってこういう総合的な計画を立てるのか。そうして予算の要求は、三十五年度においてどこがやるのか。各省がてんでんばらばらにやったってまとまっていくもんじゃない。そういうことでは大蔵省からけられるだけですよ。一体どこが主になってやるのですか、どなたか答弁をして下さい、建設大臣どうですか。
○清水説明員 ちょっと講釈めいて恐縮でございますが、オリンピック東京大会の主催者はだれかというと、国際オリンピック委員会、IOCでございます。IOCがその実施計画をJOCに委任いたしまして、それでJOCがそれをやることになっております。JOCだけではそれができませんので、できるだけ早く私の方は組織委員会を作れといって要望しておるわけでありまして、おそくも九月中に組織委員会ができる。その組織委員会がオリンピック東京大会の実施計画を立てて開催することになりますので、その意味合いからも、一日も早く組織委員会を作ってもらいたいと思っておるわけであります。それから先ほど木村先生からお話がございましたが、組織委員会の構想等につきましては、これは私どもといたしましては、組織委員会はあくまでも強力にして責任態勢のはっきりしたものを作らなきゃいかぬ。それにはJOCが中心になりまして、おそらく政府側あるいは東京都その他各方面の人が組織委員会の委員になっていただくだろうと思います。そこには事務局もあり、それから各省の専門委員も入っていただきまして、専門委員会をたくさん作って、そこでもって具体的な計画が樹立されるわけでありまして、それが樹立されて、そして組織委員会が結成されましたならば、国はそれに協力するという立場にあるわけであります。
○二階堂委員 そうすると、総理府が役所関係の取りまとめの責任官庁になるわけですか。
○大島説明員 ただいまの御質問につきまして御説明いたしますと、組織委員会につきましては、文部省体育局長から御説明した通りと心得ておるわけでございます。それに対しまして、政府としては協力していくわけでございます。その協力いたします内容は、先ほど来御質問のありました道路、下水、施設各般にわたっておると思いますので、これは政府の方としましても、建設省なりその他それぞれの役所が直接担当して予算の要求もし、また協力する建前ではございまするけれども、この間に御指摘のように連絡調整と申しますか、総合的な協力態勢が要るのではないか、こういう問題が一つあるわけでございます。すでに政府内部におきまして、その点を何とかしたいという声も上っておりますので、建設省、文部省等とも相談いたしまして、関係間の事実上の連絡調整の会合等も持つようになっておるわけでございまするが、何と申しましても、組織委員会その他主催者としての態勢というものがはっきりいたしますのと相呼応する必要もあるわけでございます。現状におきましては、文部省、総理府等が主催いたしました連絡の会合を持っておるという段階になっております。なお各省でそれぞれやりますにつきましても、ばらばらでも困りまするし、各省が重複いたしましたり、あるいは各省の間に抜けるところがあっても困りますので、そういう点で、すでに各省の分担すべき部分はどこであるかというような点を急いではっきりしようではないかという打合せを、今申し上げた連絡会議で進めておる段階でございます。
○二階堂委員 その連絡会議というのは、もう何回もお開きになっているわけですか。
○大島説明員 私の記憶しておりますところでは、今まで二回開かれております。これは組織委員会とは別でございます。組織委員会はオリンピックの主催者になるべきものでございます。この連絡会議の方は、各省間で連絡調整をする機会を持つということでやっておるわけでございますが、文部省が中心になりまして、第二回目におきましては、私ども総理府もその取りまとめ役の一員となりまして開かれた状態でございます。
○二階堂委員 文部省の局長にちょっとお伺いいたしますが、組織委員会というのは大体いつごろでき上るような目途ですか。それを早く作ってもらわぬことには、どうにも話の進めようがないと思うのです。それはJOCが中心になって大体いつごろできるわけですか。
○清水説明員 組織委員会は、しっかりしたものをできるだけ早く作らなきゃならぬということには意見が一致したのでございます。それでこの二十一日の日にJOC、日本オリンピック委員会と文部省、それから東京都、これはしばしば三者連絡協議会を開いておるのでございますが、そこで組織委員会の構想、性格などについて話し合って、でき得れば九月中には作りたいものだという目途で進んでおるわけでございます。
○二階堂委員 なるたけこれは一つ急いで作ってもらって、そこで具体的な計画、競技場をどこにするかとか、あるいはそれに関連する道路、あるいは宿泊所、あるいは下水の問題、いろんな問題が出てくると思うのですが、そこでそういう総合的な計画をお立てになる、こういうふうに了解していいわけですか。
○清水説明員 組織委員会ができた場合、どこからどこまでやるかという問題がありますが、組織委員会といたしましては、オリンピック大会に直接関係のあるものは申すまでもないことであります。オリンピック大会を開催する際に、たとえばオリンピック村から主競技場までの道路はぜひ作ってもらいたいというように、非常に密接な関係のあるものについては、組織委員会から政府あるいは東京都に協力方を要請して参るものと思っております。
○二階堂委員 三十五年度の予算の編成時期にもう入っておるのですよ。ですから、三十五年度の具体的な計画が立てられなければ三十五年度の予算要求は具体的にできないわけです。これは三十九年ですから、ほんとうの最終的な計画はあとにしましても、大体三十五年度内にある程度の計画ができ上って、そうして来年度予算にある程度の道路なりその他の予算を要求していかなければならぬわけです。ところが、これが九月、十月になってしまうと、もうこれは予算の要求もできなくなってしまうわけです。そうして仕事が非常におくれてくるわけです。そういうことを考えますと、この委員会というものを早く文部省の方で作っていただくように促進していただきたい。 それから大臣にちょっとお聞きしておきますが、これは先ほど久野委員からもいろいろ質問がありました通り、道路、下水、宿泊関係、あるいは観光客に資するための道路等、いろいろな予算を具体的に建設省が主になって要求せられるものがかなり多いと思う。その場合に、先ほどいろいろ東京都の道路整備のお話も出ましたが、問題は、東京都あるいはその周辺はオリンピックをいいチャンスにして、道路なり下水なりその他観光道路なりを作るということは、非常に大きな世論のバックを受けますから、ある程度、是が非でもやらなければならぬという空気ができてくると思うのです。またこれはやらなければならぬ問題だと思いますが、ただ、そのために一般の地方に回される道路の予算が、オリンピックのため東京都に使われてしまうというようなことになってしまうと、地方の道路を直さなければならぬということで真剣な要望をしておるところでは非常に困るわけです。私は、建前としては、これはたとえば道路にしましても、五カ年計画の中に入っておるものは、先ほど部長もお話しされました通り、繰り上げでもって早く仕事をするのは当然と思いますが、やはりオリンピックのために相当ふえるであろうと予想される道路、下水その他の住宅等の予算というものは、一応、原則として別ワクで要求するという腹が建設大臣になければならぬと私は思っております。そういうような基本方針でお進めにならぬと、みな予定の計画した事業量が、オリンピック開催のため東京都に使われてしまう。そのために地方が非常に悪い影響をこうむってしまうということになると、これは大へんな問題になると思うのですよ。ですから、私は、具体的な計画を早く立て、三十五年度以降の予算要求になると思いますけれども、基本的にはそういうような考えで予算の要求を、建設大臣の所管に関するものはやっていくべきものであると思うこういうふうに私は思いますが、これに対する大臣の根本的な考え方、腹というものを開いておきたいと思います。
○村上国務大臣 お答えします。二階堂委員の御意見と私は全く同じであります。今日の五カ年計画の予算にいたしましても、必ずしもこれによってわれわれが十分なことができるとは思っておりません。それをオリンピックのために、たといわずかでもこの予算を削って東京都にかけるということになりますと、地方が非常に犠牲になることになります。従って、そういうことを私は断じてやりたくないし、またやらないつもりです。ただこの五年計画とその同じ場所で、大体少し早めてやれば、これが関連しておるというような場合には、これは繰り上げてやるとかなんとかということはやりますけれども、絶対に五カ年計画——すでに計画されている予算のうちからオリンピックに特別にこれをさくということは絶対にいたしません。
○二階堂委員 ちょっと東京都にお聞きしますが、宿泊設備の問題で、さっき山田部長は公営住宅を充てたいというような構想をお漏らしになったのですが、これは、今政府で考えている公営住宅のワクを特別にそのオリンピックの宿泊所に充てるというようなお考えですか、東京都自体でそういうようなお考えを、東京都の財源でお建てになるという考えか、それとも国の公営住宅のワクを特に持っていって、そして宿泊設備だけをする、こういうようなお考えですか。また建設省がお考えになっておりまするこの宿泊施設の計画、これは将来の計画ですが、これに対してはどういうような考え方を持っておりますか。一部を国で、たとえば住宅公団あたりで独身寮みたいなものを建てて、これをオリンピックの開催期間の外人客その他の一般の客の施設に充てる、そのあとは普通の公団住宅ですかの目的に沿うように処置したい、こういうお考えですか。それとも建てたものを民間の業者に払い下げていくというようなお考えか、どうなんですか、最初東京都の方から御意見を承わりたいと思います。
○山田参考人 お答え申し上げます。先ほど私が申し上げましたのは、オリンピック招致のために国際オリンピック委員会に回答書を出した、それまでに立てました日本の準備委員会の構想を申し上げました次第であります。なお、組織委員会が結成されませんから、現在もその構想を踏襲して研究いたしております。こういうことでございます。その内容は、国の公営住宅のワクにおいてオリンピック開催の時期だけその選手の宿泊施設、言いかえますと、オリンピック村ですが、それに使えるようにテンポを合せて公営住宅の建設をお願いして、そしてオリンピックが済みましたならば、一般の賃貸あるいは払い下げの場合もあろうかと思いますが、公営住宅の本来の姿に戻す、こういう考え方が一番ありがたいという考え方だけでございます。国の公営住宅のワクで——事業主体は別でございます。ワクでそういうことができないものだろうか、こういう考え方で進める、こういう案でございます。
○稗田説明員 オリンピック村につきまして、ただいま体協その他から招致準備委員会のときに、朝霞のアメリカ軍が現在接収しておりますキャンプ・ドレイクの場所が一番最適地である、そういうことで、主としてねらいを立てておるわけでございます。御承知のように朝霞のキンャプ・ドレイクは、その大部分が埼玉県に属しておるわけでございます。従いまして、前々から日本住宅公団の方におきましては、現在アメリカ軍が接収しております百四十万坪の国有地をぜひ現物出資をしていただきたいという、公団の宅地事業からそういう意図を前から持っておったわけでございますが、たまたま選手村の話が出て参ったわけでございます。従いまして公団といたしましては、もしそこに選手村を作るということであれば、住宅公団の住宅を建設いたしまして、オリンピックの開催期間中、オリンピックの主催者の方に貸与する、あとでそれをすぐ改造して、賃貸住宅にする、そういうような希望を持っておるわけでございます。われわれといたしましても、もちろんその場所によりましては、公営住宅のワクを一時使うということも考えられるわけでございますが、朝霞の場合ですと、大部分が埼玉県に入ってしまいますので、埼玉県の地方公共団体の負担としては、あまりに膨大ではないかというように考えましたので、日本住宅の公団の住宅を一時、開催期間中だけ転用するというのが一番よろしいのではないかというように考えたわけでございます。 —————————————
○羽田委員長 次に、国際会議場建設問題について中島巖君より発言を求められておりますので、これを許します。中島巖君。
○中島(巖)委員 月に一回の委員会であって、そしてすでに予算要求の時期に入っておる。従いまして、本日は来年度予算について相当活発な質疑があるだろうというように期待いたしておりましたところが、結局オリンピック委員会にほとんどなってしまったというような関係で、非常に私遺憾だと思うのです。けさ参りますと、参考人の招致の件なんかから、委員長からお話がありまして、賛成はしておきましたけれども、何にいたしましても、三十五年度予算編成期に入るのでありますから、もう少しこの委員会の運営について委員長が相当の考慮を払っていただきたい。こういうことを委員長に要望し、さらに九月の委員会は、二日ぐらい続けて、来年度予算に関しての建設行政百般に対する質疑を行うようにしてもらいたいということを要望いたしておくわけであります。 そこで、建設大臣にお伺いいたしますのは、たしか六月の半ばごろだと思いましたけれども、前の遠藤建設大臣から国際会議場の敷地について、委員会で調査をしてもらいたいというような要請があったということで、私ども委員は、国際会議場の候補地に対する調査をしたのでありますけれども、その後どういうふうに進展しておるか、このことについて建設大臣から御答弁をいただきたい、かように思うわけであります。
○村上国務大臣 国際会議場につきましては、その後営繕局長が世界各国の国際会議場を視察して参りまして、いろいろと立地条件等について検討いたしております。そうして今月の四日に、九州からの帰り道に私は大阪から京都に参りまして、その際柴田次官と営繕局長を東京から現地に呼びまして、現地の地建の局長を同道いたしまして、候補地である京都と大津の両個所を実は視察した次第であります。
○中島(巖)委員 私ども視察いたしまして、大体みなの建設委員の連中が、そうは決定しなかったけれども、いろいろな観点から見て皇子山が一番有力だろう、こういう意見が非常に多かったわけです。これは大臣もごらんになったというお話でありますので、そういうように大臣もお考えになったろうとわれわれは考えるのですが、実はきのう「週刊朝日」を見ると、何か池田、河野の二人の争いになったとか、あるいは結局これは閣議か何かに持ち込まなければだめなんだろうとか、あるいはこうもつれてくれば本年度決定せぬであろうとか、こういうようないろいろな風説が出ているわけなんです。そこで本年度調査費が約五百万くらいついて、来年度の予算に食い込むのじゃないかというふうに、われわれは前のいきさつから考えておるのでありますが、大臣としては、候補地はどこだというようなお考えはまだきまっておらぬのか、あるいは来年度予算に建設費を要求するのかどうか、この二つの点だけをお伺いしたい。
○村上国務大臣 お答えいたします。先ほど池田、河野とかいう名前が出ましたが、少くとも国際会議場は、わが国として世界のいずれの国際会議場に比べても見劣りのしない、国際的に重要なものでございますので、そういう政治的な要素を含んでこれを検討するということは、絶対にわれわれとしてとるべきことでないと思っております。従いまして、そういう点については、何ら私どもは意に介しておりませんし、またそういうような人たちから特にどうしてくれとか、あるいはこうしてくれとかいうような要望も今まで何もございません。ただ私、実は五日に見ようと思いましたけれども、非常に陳情が激しいというようなことも聞きましたので、まあ私どもは別に陳情されなくても、大体その場所とか、あるいはいろいろな点がよくわかっておりますので、予定を変更して少し早目に参りました。従って京都の宝ケ池に参りました際には、市都の関係の人は一人もいなかった。それからすぐそこでいろいろと調査いたしまして、その足で大津の方に参りました。皇子山には、大津の市役所の人が何かほかの用事で一人おっただけでありまして、そこでもつぶさに場所を拝見いたしまして、だれにも会わないというので帰って参りました。ホテルへ両市の代表の人が参りましたけれども、もうこの問題は、陳情によって動かされたり、あるいは政治的に動かされるようなことは困るので、絶対陳情はしないでほしいということを申し上げて引き揚げたのであります。私の考えといたしましては、それぞれ見方は違うでありましょうが、少くともジュネーヴを初め、アメリカ、インドその他世界の各国際会議場をそのために視察をして参りました櫻井営繕局長のデフィニションですか、一つの定義というものを出して、そしてそれにあそこを十分視察してきた省内の関係者でそれぞれ検討した上で、建設省の一つの候補地というものを決定して、これを内閣の連絡協議会の方へ出しまして、その連絡協議会で再び調査した上で閣議に諮るというようなことになるだろうと思います。従いまして、昨三十三年度は五百万円の調査費がついておりましたが、本年度は五千万円ばかりついております。来年度については、少くとも一つの計画をして設計等をいたさなければなりませんので、候補地の買収とか、いろいろな点についての費用は、これを予算要求しなければならない、かように思っておる次第であります。 先般建設委員会におきましてせっかく御調査願いましたので、その委員会の大体の御意向のほどは、ただいま中島委員からのお話で承知いたしております。その際私に、建設委員会の方へ相談してきめるかどうかという御質疑がありましたが、私といたしましては、これは私一人できめるべきものでもありませんし、少くとも内閣の連絡協議会、あるいは閣議等によって決定することでありますので、建設委員会の御趣旨は、十分われわれよくこれを察知いたして参りますけれども、すべてが行政府の決定事項でありますので、その辺の御了承をいただきたいということを申し上げた次第であります。前もってこのところを候補地といたしましたということを御報告いたしますからということは、私申し上げたのでありますが、あるいはちょうど委員会の開催の日が前後いたすようなことがございました場合には、常任委員長まで私の方から、こういうように結論が一応出ております、御了承願いたいということは申し上げたいと思っておりますので、この点、一つ御承知おき願いたいと思います。 —————————————
○羽田委員長 逢澤君。
○逢澤委員 私先ほどちょっと席をはずしておりましたのですが、月に一回くらいの建設委員会でありますので、この際一言だけお伺いしておきたい。それは、この委員会でもう数年にわたって問題になっております小災害の問題——十万円と十五万円とのあの問題でありますが、今回生じました特に福岡県の問題が非常にいい例を示しておるのであります。そこで、これは福岡県を契機とするわけではありませんが、すでに小災害に対しては一応の検討の時期が来ておると思うのです。これは、理論的に建設省の河川課の方はよく理解しておられると思うのですが、河川の改修は下流からやっておる、そこで大きいところは大体済んでおる。特に私どもが現地を見て感じたことは、最近の工事が非常によくなった。最近やった仕事は、ほとんど災害をこうむっていないというのが現状であります。二十八年なんかにやったのは、そのまま残っておる、前にやったものが抜けておる、こういうようなことです。そういうような傾向から考えると、下流の大きい災害は、漸次防止することができるようなことになっておる。そこでちっちゃい上流になってくると——上流になるから災害はちっちゃい災害になるということは、理論的にもそうなってきておる。そこで、この小災害に対しては、従来いろいろあるいは技術的に、あるいはその真実性、信憑性、あるいはその調査研究が非常に手間がかかるというようなことから、いろいろ政策的に実現していなかった。そこで、本年くらいから小災害に対する根本的の対策を考えるべきじゃないか、今までのあるいは地方交付金によるとか等々の政治的の手段によって解決しておったのでは、きわめて不合理だ、そこで合理的に何か根本的な対策を考えるべきじゃないか、こういう点について、いずれ皆様からもいろいろお話があったと思いますけれども、私は大臣に根本的な対策を——これは建設省ぎりでも解決しない問題だと思いますが、関係各省と懇談の上、この対策は講ずべきではないかと思いますので、あなたの方で何かお考えになっていることがありますれば一つ伺いたいと思います。
○村上国務大臣 お答えいたします。この問題につきましては、先ほど二階堂委員から非常に適切な御意見がありましたので、建設省としては御意見の通りに考えて差しつかえないどころでない、私はそういうふうに考えておりますが、これには二階堂委員のお話の通り、大蔵省なりあるいは自治庁なりという関係方面もありますので、十分今後検討いたしたいと思っております。与党の建設部会で非常に真剣にこれを取り上げておられるということを承わっておりますので、いずれ各方面と十分検討いたしました上で、何らかの結論を得たいと思っております。私どもも逢澤委員のお考えのように、従来の大災害をこうむった地点の復旧が最近は非常に完全になっておって、少少の水が出たくらいでは、もう再び大きな災害を受けたところはないと思います。従いまして、上流とか、あるいはその支川等における小災害が今後相当多く出るものと思いますが、それに対しては、現在の立法措置では必ずしも満足すべきものでないと思います。従いまして、今後どうあるべきかにつきましては、関係方面とよく相談の上で善処いたしたいと思っております。
○逢澤委員 適正な答弁をいただきましたので、感謝したいと思います。 もう一点だけ申し上げておきたいことがありますが、それは、これはやっていただくとしても、現実に直面しておる、今災害の生じておるものの処置の問題なんです。この処置には、あるいは時間的に間に合わぬかもしれない。そこで今回の、特に福岡県のあの一部の災害は、これは特殊性があるのです。それは、雨量が短時間の間に三百ミリも三百五十ミリも降ったということと、それから土質が、これは建設省の関係の技術官も行って見ておりまするが、花崗岩が非常に深く風化しておる。五メートルも七メートルも深い風化をしておる。そういうところに豪雨が短時間にきたものだから、山が抜けておるのです。ほとんど何千件というほどですね。従って、これは政治家として考えなければならぬことだが、これらの地方の青年は、もう百姓はやめたいという声を放っておる、私はこの声を聞いて非常に驚いておるが、ほんとうの気持はそうなると思う。二十八年の災害をこうむって、今度またようやくそれが復興しかけておるところにこのような大災害をこうむって、もう百姓をしておっては頭が上らぬという気持が青年の間にある。そこで、それらがきわめて小災害だものだから、町村民の負担では背負い切れないという感じがある、そこで百姓はやめたいということになるのであります。そこで、根本的な小災害に対する問題の解決はぜひやるとして、直面しておる今回の問題に対しては、特別の措置を考えていただく必要があると思う。私どもの党としても、これは社会党さんの方へもぜひ御相談申し上げて、小災害に対する基本的な問題、それから社会党さんの方もよく見ていただいておるが、今回の特殊性にかんがみて、ぜひ何とか措置を講じていただきたいと思う。これに対して大臣はどういうようなお考えを持っておられるか、この点も一応お伺いしておきたいと思います。
○村上国務大臣 今回福岡県その他の地区の問題につきましては、建設省としてはあの現地を私も拝見しまして、補助の対象にならないような個所が、しかもすれすれで補助の対象にならないというような、まことにきわどいところで、実にお気の毒に思っております。さらばといって今日の現行法では、これをいかんともすることができませんので、何らか別な措置で一応これを措置して参りたいと思っておりますが、それは必ずしも被害地に対しては適切なことではないと思いますけれども、この対象を下げるということは、超党派的にやりましても、一応国会が開かれなければ立法化することができないのでありますから、一応何らかの応急措置によって解決する以外にわれわれとしては方法はないのじゃないか、こう思っております。ともかくも現地の被害の状態を視察してみますると、ほんとうにお気の毒でありますが、どうも今の場合何ともいたし方ない。ただ先ほど申しましたように、一応起債、あるいはまた起債の元金の償還については、平衡交付金等による措置以外、今の場合はやむを得ないと思っております。先般の長岡方面の伊豆の災害につきましては、あれだけの被害がありましたが、どうもこの問題だけは見送りになっておるような次第であります。まことにお気の毒でありますけれども、一応立法措置のない限りいかんともいたし方ない、かように思います。
○羽田委員 長山本猛夫君。
○山本(猛)委員 私は、ただ一点だけ建設大臣の御所信を伺っておきたいと思います。建設大臣は、この間近畿地建においでになったようでありますが、時間もございませんようでありますから、おいでになっておわかりになっていることであろうと思いますので、その中で一点例をあげてお尋ねを申し上げます。それは用地の問題でございます。たとえば道路計画を進めた、あるいは国道の総整備、編成がえをやりたい、そういう場合の用地の問題、それから今災害復旧等に対する御質疑が出たようでありますが、災害々々と言いますけれども、その災害を未然に防止するためにダムその他の御計画をなすっておられる、そういうような場合の用地の問題、これらが解決せぬために、せっかく予算を年々歳々おとりになっていながら、しかも膨大な予算をおとりになっていながら、その予算の消化ができない。一例を申し上げますならば、道路の点では、京都の伏見区の地域が国道の整備がおできになっておりません。この間近畿地建においでになったことでありますし、これは難問題中の難問題のようでありますから、御報告のあったことと思います。それから天ケ瀬ダム、ここは京都と滋賀県の両県にまたがって、京都の方は御解決になったかのようでありますけれども、滋賀県の方は御解決にならない、なれないと申しても過言でありませんほど、事ほどさように難解な段階に入ってきておる、こういうような用地の問題は、最初から御計画の中できめてかかっておられないのではないかというような疑念さえ持たざるを得ないような状況でございます。これらを御解決をなさるのに、それは当局としては一生懸命おやりになっているのでありましょうけれども、私がこの間予算委員会から国政調査のために近畿地建に参りまして、それを発見して参りました。こういうような例は全国至るところにございますが、近畿地建に最近おいでになったばかりでございますから、一例を近畿地建の中で拾ったわけでございます。建設大臣の御所信を伺っておきたいと思います。
○村上国務大臣 天ケ瀬ダムの用地問題が未解決であるということについては、報告を受けました。 それから伏見の用地問題については、私は聞いておりませんが、ともかく天ケ瀬ダムは非常に長い間の懸案になっておるそうでありますけれども、私といたしましては、少くともその水没家屋等に対しては、十分建設省としての、政府としての許す範囲の最大限の補償をいたし、また精神的にも十分御納得のいくような方法で何とか一日も早く水没家屋、あるいは土地等の地主さん方の御了解を得たいと思っております。 建設省があらゆる事業を計画する前に、その用地の可能か不可能かというようなことを先に設計をし、あるいは計画をするということは従来やっていなかったと思います。従いまして、やはり最小限度の被害で食いとめるような工合に誠意をもって設計等はやっておるはずでありますけれども、どうもこれは天ケ瀬ダムの例と同じように、筑後川の上流に、大分県と熊本県との県境に二つばかりダムを作るところがあります。大分県側は大体了解したのでありますが、熊本県側では非常な反対で、絶対に測量隊もそこへ入れない。相談に行っても、五十戸ばかりの水没家屋の人たちが、どうしてもそばに行っても話もしないというようなことでありますが、私は前大臣から引き継いで、いろいろと熊本県知事等にお願いして、何とか一つ御了解のいくようにお願いしたいということを再三申し出ておりますが、まだ結論には達しておりません。しかし筑後川にたとえてみますならば、沿川の七十万の人たちの生命財産というものが保障されないというようなことでありますならば、少くともその部落の方々がこれらのダムの重要性ということを御了解いただきますならば、必ずそこには一つの解決点を見出せるのじゃないか、こう希望を持っております。またそれに対しましては、私どもとしては最大限の補償も考えなければなりませんし、また精神的な面においても十分理解をもって臨みますならば、何とか話し合いがつくのじゃないかと思っております。私も就任早々でありまして、現地の人たちとひざを交えてそういう点についての話し合いをいたしておりませんけれども、各係官をしていろいろと交渉させておるような次第であります。
○山本(猛)委員 御所信のほどは了解できますが、私は一例を申し上げたにすぎません。大分と熊本の問題も承知しております。またその他の地こもございます。こういうようなことは、ひとり建設省の問題ばかりでなくて、ほかにもそういう問題がある。最初の御計画がそもそもそういうことを十分に御調査になっておらないかに考えられる。今度の例としてお出しいたしました国道の問題では、京都の伏見地区、ダム建設の問題では天ケ瀬等の例をお出ししたのでありますが、これは両方とも難問題中の難問題でありまして、建設大臣の今のお答え程度では大へん困難ではなかろうか。三十一年、三十二年、三十三年の予算も余る、さらにまた三十五年もこういう要求をする。天ケ瀬の場合は、地方的な政治問題等も加味していて、私の知り得る範囲では、これは数年かかっても容易に解決されないような様子でございますが、大臣、御自信がございますか。
○村上国務大臣 私はそれほど、数年かかっても解決しないというようには聞いておりません。
○山本(猛)委員 それは、大臣には地建の局長はそういうふうに御報告になっておるかもしれない。私は予算委員として国政調査に参りまして、地建でそういうことを伺いましてから、滋賀県の方へ回りまして、滋賀県の方から伺いましたけれども、これは容易に解決されないといっておりましたが、それは地建の局長だけの報告を大臣御信任になってよろしゅうございますか。
○村上国務大臣 それはよく調査の上で——私の報告を受けた範囲では、十分誠意を尽して交渉しておるからということでありましたので、何年もかかるというようなことは承わっておりません。
○山本(猛)委員 これは一例にすぎませんが、こういうようなことは各所にあるはずです。そういうことで、予算がどれくらいだぶついておるのか、そういうことを知りたい。一つ一つ具体的に、解決されないそういう予算がだぶついておる理由、見通し、こういうようなことを、いつかの機会に何らかの形でお聞かせいただけるかどうか、それを伺っておきたい。一つ一つ具体的に……。
○村上国務大臣 それはまた機会を改めて、一応調べた上で御報告いたします。
○羽田委員長 御相談がございます。大へん時間がおくれましてまことに恐縮でございますが、橋本委員の御紹介で、山口県の副知事の和田さんが朝から待っておられるので、このまま散会して、後に陳情を聞きたいと存じますが、ちょっとそのままお待ちを願います。 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとして散会をいたします。 午後一時十九分散会 ————◇—————