建設委員会 第2号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/07/03
会議録
○羽田委員長 これより会議を開きます。 まず閉会中審査案件の申し出の件につきましてお諮りいたします。今国会も本日をもって終了することになっておりますが、閉会中におきましても、当委員会の所管事項につきまして引き続き調査をいたしたいと存じます。つきましては、国土計画に関する件、都市計画に関する件、災害対策に関する件、道路、河川及び住宅に関する件につきまして、当委員会は閉会中審査をしたい旨議長に申し出たいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議ないものと認め、さよう決します。 —————————————
○羽田委員長 次に、ただいまの閉会中審査の申し出によりまして、議院の議決で特に付託されました場合は、調査のため現地へ委員を派遣したいと存じますが、委員派遣の承認申請に際しましては、すべて委員長に御一任いただきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議ないものと認め、さように決しました。 —————————————
○羽田委員長 次に、本日の請願につきまして審査を進めます。先ほどの理事会におきまして、慎重にその内容を検討いたしたのでありますが、日程第二、第四ないし第七の各請願は、いづれもその趣旨は適切妥当なものと認め、衆議院規則第百七十八条の規定によりまして、議院の会議に付することを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと決しました。 お諮りいたします。委員会におきましても、理事会の決定通り決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議ないものと認め、さように決します。 なお以上の各請願に関する報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議ないものと認め、さように決します。 —————————————
○羽田委員長 なお、陳情書が七件参考送付されておりますから、この際御報告をいたしておきます。 —————————————
○羽田委員長 次に、道路、河川、住宅及び都市計画に関する件につきまして調査を進めます。 質疑の通告がありますからこれを許します。三鍋義三君。
○三鍋委員 私は、村上さんに、新大臣として就任されましたにつきまして、建設行政に対するところの大臣の御抱負とか、あるいは所信とか、そういったものについてお聞きしたいのでありますが、その前に、すっきりした立場でこの委員会を運営したいと思いますので、一点お伺いしたいのであります。 大臣は、記者会見でありましたか、最初にお会いになったとき抱負を述べられておるのでありますが、そのときに、私はかって土建業に携わっていた関係で、これまで国会の建設委員になることすら遠慮していたほどである、まあ見ていて下さい、業者との間に変な疑いをかけられるようなことは絶対いたしません。こういうことをおっしゃっておったようでありますが、これは、どういう意味でお述べになっているのか、これを一つお聞きしたい。
○村上国務大臣 そこまで新聞に話したとは思いませんが、新聞記者諸君から、今まで土建事業に関係があったようだが、やりにくい点があるのじゃないかというような御質疑がありまして、これは、何か個人だったか記者会見の際だったか、記憶はいたしておりませんが、そういうようなことを聞かれた方がありました。それに対して、実は建設省には、自分が——私は昭和二十年にこの事業の一切の業務から足を洗ってしまったので、もう一切関係ありませんが、私の弟がやはり事業をやっておりますので、できる限り地方の公共事業的な陳情はしても、そういう業者に関係のあるようなことは避けよう、こう思いまして、やはり同じ陳情に行っても、委員会の委員でおるよりも委員でない方が——皆さん方のような立場の方は、委員であられることがいいのですが、私のような立場であった者が、委員であって公共事業等の陳情に行くということは、ちょっと何かはばかっておったわけなのです。ところが、今回の改造によってこういう立場になりました。しかし、従来はそういうつもりであったが、自分がこの立場に置かれた限り私は自分の過去の業種とかいうようなことにこだわらないであくまでもとらわれない、公正な建設行政をやりたいと思うのです。こういうような意味でありましたので、御了承願います。
○三鍋委員 ただいまの御答弁で、大臣の非常にこまかい、そうして清潔なとでも申しますか、そういう配慮から、建設常任委員になるのさえ遠慮しておったのだ、こういうお気持をお聞きいたしまして、非常に尊敬するのであります。 しかし、昭和二十年にもうすっきりとそういう業務から離れられてしまっておるとすれば、あまりにも清潔過ぎるじゃないですか。やはり委員会くらい出て、どんどんやっていただいてよかったのじゃないかと思います。特に大臣は、二十八年災害の特別立法処置に対しましては献身的な努力をなさったことは、委員会ひとしく感謝しておるところでありまして、そういう点からいいましても、建設行政に対するところの御抱負というものは、相当に大なるものがある、こういう観点に立った場合に、そういう遠慮をされる必要はみじんもなかったのではないかと思うのでありますが、そこで、私は、こういうことをあらためて新聞記者の質問に対するお答え上、自然発生的に御答弁、あるいはそういうところへ導かれた御答弁であったかとも思うのでありますが、現在は、もう全然そういう方面に何らの形においても関係しておられない、このように了解してよろしゅうございますか。
○村上国務大臣 昭和二十年の八月十五日の晩に、私は決心しまして、土木事業だけでなく、すべての事業関係とは縁を断っております。それから今日に至っております。今日では、何ものにも関係いたしておりません。
○三鍋委員 私、最初にすっきりした立場でという表現を用いたのでありますが、ただいまの大臣の御答弁を承わりまして、この委員会は、大臣を中心にして、国土総合開発のために十分な審議を続けていくことができるのではないかという新しい希望を持った次第であります。 そこで、新大臣に一つ御抱負というのですか、これはおれは全精力を打ち込んでやるのだといった、そういう所信を、重点的にでよろしゅうございますから、お承わりしたいと思います。特にお願いしておきたいのは、二十三年に建設省が設置されましてから、建設大臣がたしか十七人くらいかわっておられるのであります。十一年間に十七人の大臣、こういうことに対しましては、私たちは、国会運営上何か割り切れないものを感じておるのでありますが、デパートメント・ストアのように、ずっと平板に羅列するのではなくして、おれの任期中にこれをやるのだといった確固たる信念と所信を御披瀝願いたいと思います。
○村上国務大臣 三鍋さんの御要望でありますが、私は私なりにまたいろいろと力を入れなければならない重点的なことも考えておりますけれども、一応、前大臣もまたその前の大臣も大体とりきたった方針がありますので、その点を一応申し述べさせていただきまして、なお重点的にどういう点に力を入れるかということにつきましては、またいろいろと委員会の審議の途上におきましてお答え申し上げたいと思います。まだほやほやでありますので、抱負経論というようなものもあまり具体的ではありませんが、ともかくも、最近における建設行政の諸問題及び今後の建設行政の方向につきまして、私の所感の一端を申し述べさせていただきたいと思います。 建設省の所管にかかっております道路の整備、治山治水、都市計画、あるいは住宅対策等の仕事は、いずれも国民経済の基礎をつちかうとともに、最も国民生活向上のために大事なことでありまして、今後大いにこれを拡充発展させていかなければならないと存じております。 まず第一に、道路の整備について申し上げますと、道路整備緊急措置法に基く道路整備五カ年計画は、本年の二月の閣議で決定を見ておりまして、昭和三十三年度以降五カ年間に総額一兆円を道路整備に投資することとなったのでありますが、この五カ年計画を完遂することによって、増大する自動車交通に対処し、輸送の溢路を打開して産業の発達に寄与したいと考えております。特に名古屋——神戸間高速度自動車国道につきましては、目下日本道路公団におきまして、建設に鋭意努力をいたしておりますが、用地問題を早期に解決して、事業の促進をはかりたいと考えております。また、東京都内における街路交通の円滑化をはかるため、必要な首都高速道路を整備するために、首都高速道路公団の発足を見たのでありますが、すみやかに基本計画を作成して、その事業の促進をはかる所存であります。 次に、治山治水対策につきましては、国土の保全、開発と、民生の安定に資するために、強力にこれを推進していく必要があると考えておりますが、このためには、さきに決定を見ております治山治水基本対策の基本方針に基いて、水系を一貫した総合的な治山治水事業の促進をはかるとともに、特に最近における農業用水、鉱工業用水等の需要の著しい増大の状況にかんがみまして、他目的ダム等による治水利用の総合対策の一そうの強化を期するために、治山治水事業に関する五カ年計画を確立して、これを的確に実施する方針のもとに、さきに設置されました治山治水関係閣僚懇談会において、これが計画の内容、実施方式、財政的裏づけ等を検討し、来年度より、新計画の的確な実現をはかることにいたしております。なお、この計画を実施するため、治水事業特別会計の設置等、特別な財政措置を考慮いたしておる次第であります。 また、災害復旧事業につきましては、昭和三十一年以前発生の災害は、その復旧を全部完了するとともに、昭和三十二年及び三十三年に発生の災害は、緊急工事については、おおむね三カ年間で復旧する方針であります。今後発生する災害につきましても、右の方針によりまして措置いたしたいと考えております。 また水防態勢、特に洪水予報、水防警報に要する通信施設、観測施設等の整備強化をはかる考えであります。一方、水質汚濁防止、地盤沈下防止対策等につきましても、総合的な対策を推進して参りたいと存じております。 次に、住宅対策について申し上げますと、本年度の住宅建設につきましては、昭和三十二年度以降おおむね五カ年間に、住宅事情を安定させるという基本方針に基きまして、本年度においては、民間自力により建設する住宅約三十五万戸を含め、約五十六万戸を目標としております。そのうち、政府施策住宅として、公営住宅四万九千戸公庫住宅十万二千戸、公団住宅三万一戸その他三万戸、合計二十一万一千戸の住宅の建設を進めております。その達成に万全の努力をいたす所存であります。なお、本年度は、低額所得者の住宅難の現状にかんがみまして、低額所得者のための公営住宅の戸数の増加をはかっておりますが、今後とも低家賃住宅の建設について力を注ぎたいと考えております。なお、住宅の不燃高層化につきましては、住宅対策の一環としてこれを推進して参っておりますが、今後さらにその促進をはかりたいと存じます。また、宅地取得の困難な現状にかんがみまして、宅地造成事業の拡充と、市街地における宅地利用の合理化を推進する考えであります。 最後に、都市施設の整備について申し述べます。わが国における都市施設の整備は著しく立ちおくれておる現状でありますが、これらの都市施設は、諸産業発展の基礎をなすものであり、発展する産業に対応して、また急激に増加しつつある都市人口に対処するためには、広域的見地からの都市計画を策定して、これに基いて輸送、給排水、宅地造成等の重要な都市施設の整備を促進しなければならないと考えております。本年度におきましても、街路事業、公園事業等の都市計画事業の推進に努める所存でありますが、これら相関連する諸施策の整備については、事業の計画的な施行が必要と考えております。また下水道が他の都市施設に比べてその整備が一そうおくれている現状にかんがみまして、この際長期の計画に基き下水道の整備を強力に推進していきたいと考えておる次第であります。 以上、建設行政について所見の一端を申し述べた次第でありますが、これらの施策の推進のためには、今後とも格別の御協力を賜わりますよう切望する次第でございます。
○三鍋委員 大臣が御就任早々でありますから、むしろ私が要求した、これだといったようなものを出せというのに対しまして、非常に慎重な態度で御答弁願ったことは、私むしろ好感を持つのであります。これは、一つ十分今後一そうの御研究をなされまして、重点施策を打ち出していただきたい、こう思います。 ただ、この建設委員会におけるところの今までの審議の過程から、一応参考にと思いまして申し上げたいのでありますが、先ほども申し上げましたように、十七人も大臣がかわっておられるのでありますが、この速記録をたとりまして、大臣の委員会における御答弁をずっと調べてみますと、歴代建設大臣言行録とでも申しますか、そういうものを一つ抜き出してみますと、どうもおざなりで、そのときの一時のがれといった印象を強く受けるのでありまして、私たちは、この建設行政を立法の立場に立っていろいろ審議していく上におきまして、何か情熱と熱意というものがだんだん消えていくような、そういう状態になっておることは、各委員の方々がひとしく感じておられるところではないか、こう考えておるのであります。 そこで、前遠藤大臣は、昨年伊豆方面あるいは東北方面におけるところの大災害に直面されまして、これは、何といったって治山治水事業を早く整備しなければならないという非常に強い熱意を示されまして、そうして五カ年計画を立てて、その裏打ちになるところの治山治水事業の促進法というものを一つ制定したい意欲を持っておられたようであります。ただいまの大臣の所信披瀝によりますと、それを裏づけするところの治山治水特別会計といったものを新設して、毎年一年に二千五百億といった災害を未然に防ぎたい、こういうお考えのようであります、そこで、これはなお研究して実現さしていただきたいのでありますが、私はこれと関連いたしまして、いわゆる河川法、これはたしか明治二十九年かに制定されて、現在に至るまで六十余年を経過しておるのでありますが、なかなかこの改正が実現されない、しかして各大臣に、私は大ていこれとどのように真剣にお取り組みになるのかということをお尋ねしておるのでありますが、これに対する答弁は、やはりその当場のがれと言っては失礼でありますけれども、そういった程度の答弁しかいただいておらないのであります。たとえば、近い大臣の根本さんと遠藤さんのこれに対するところの答弁を一つここで申し上げて見ますと、根本さんは、これは三十三年二月十一日の私に対するところの答弁でありますが、「今せっかく河川関係の審議会の方に付託をして諮問いたしまして、その答申に基いて措置をきめたい、」云々、「私といたしましては、でき得るならば今国会においてその諮問に対する答申を得まして」、ここがおかしいのです、「やりたい」こう言っておるのです。いいですか。それから三十三年十月二十四日の遠藤さんのこれに対するところの答弁を見ますと、「私はでき得る限り早い機会に、全省にわたってのこういう問題を、統一的な一本の方針にまとめて、河川法の総合的な運営をはかっていく基本になる法制を樹立していきたい、」このように述べられておるのであります。わかったようなわからないような答弁であるといわれても仕方がないような、自信のない答弁をなさっておるのであります。私は、昨年の伊豆の災害におきましても、行管の調査によりますと、やはり相当に天災よりも人災的な面が多い、そして八百名以上の死傷者を出している、こういう問題を一つ取り上げて見ましても、この根本問題を何とかして解決していただける大臣が早く出てきていただけないものかという、そういう切なる希望と考えを持っておるものであります。 御承知の通り、この河川法というものは、先ほど申し上げましたように、明治二十九年にできた法律であります。若干内容の改正はなされておりますけれども、根本的な問題は、全然改正されておらないのであります。たとえて言いますならば、この河川法の適用範囲とか、水系主義とか、河川の種類とか、河川計画の樹立、河川管理の体系、利水法規の整備、損失補償制度の確立、あるいは法律体系の整備、こういう問題が緊急に検討されなければならない時期に来ておるというよりも、おそきに失しておると私は思うのであります。それが何といいますか、それぞれの関係省の関係からなかなかできない、おそらく大臣は、これに対するところの抱負を持って臨まれると思うのでありますが、なかなかできない、やろうと思っておるうちに、いつの間にか次の大臣とかわらなければならない、こういうことで、私たちは真剣にこの建設行政というものを遂行するということから、何か非常に回りくどいようなことをやっているという印象を強く受けるのでありますが、この河川法に対するところの大臣の御所信を承わりたいと思います。
○村上国務大臣 従来の大臣のお答えした程度しかお答えできないと思いますので、ここで私が用意しておりますものを私が読み上げましても、御満足がいただけないだろうと思いますから、率直に私の考え方を申し述べまして、御了解いただきたいと思います。 今後治山治水対策は、これは何としても私の考え方としては、わが国が災害の常襲地帯であるという点から考えまして、この災害を未然に防止する、起きた災害を復旧するということでは、とうてい民生の安定に資することはできませんので、私は、むしろ災害防止の方に力を置いて参りたい。そのためには、国土保全のための相当な費用を要するし、またそれに対しては、相当今日の河川法が隘路になる点があるかとも思うのであります。従いまして、そういう点は十分検討して、これを改正して参りたいと思っております。 河川法改正に当って最も問題になる点は、三鍋さんも御承知のように、これをやろうとすれば、利水の関係から、農林省の方からもいろいろと口が入ってくる。また工業用水等の関係で、通産省からも一部割り込もうとするようなことになりがちであります。しかし私は、国土保全の行政というものは一本化しけなればいけないということで、昭和二十一年以来国土建設省というようなことも考えて参っておりますが、今日もその考え方はちっとも変っておりません。少なくとも日本の国土建設の事業というものは、一本化していくことが最も望ましいことであるという気持は、今もそのつもりでおる次第でありまして、少なくとも利水あるいは水利の関係につきましては、何としても建設省が一本でこれの取捨選択をしていくということが、最も大事だろうと思います。従いまして、それらの点についてのいろいろな他の関係各省からの要望等について、十分先に話し合いをした上で河川法の改正にとりかかって参りたいと思っておりますが、まだ就任早々のことでありますから、あるいは私の考え方が、そのように実行できるかどうかについては、まだはっきりしたことは申されませんけれども、少くとも関係各閣僚の間で話し合いを進めまして、そしてその了解ができた上で、建設省の考えております河川法の改正等を推進いたして参りたい、かように思っておる次第であります。
○三鍋委員 大臣は、大へんいいことをおっしゃっておると私は思います。河川法が改正すべくして改正されないのは、いわゆるセクショナリズムと申しますか、各主管の関係だと思うのであります。農林省、あるいは運輸省、厚生省、通産省、建設省、こういった立場におきまして、どうしてもできない状態にあるのであります。これをどう解消するかという点につきまして、大臣は国土省といったような、総合的な国土総合開発のそういう一省を設置して、根本的施策をなすべきであるという所信の一端を述べられたことは、まことに適切な御意見だと思うのであります。ただ思っているだけでは、これは何にもならないのでありまして、まず思うて、その次にどう実行するか、その大臣の熱意はどうでございましょうか。少し大きな問題になると思うのでありますが、国土省の設置ということに対しまして、一はだ脱いでやってみようという気持はありませんか。
○村上国務大臣 私の最も希望するところではありますが、なかなかそこまでの踏み切ったことは、国土省というところまでは、今の客観情勢が許さないと思いますが、少くとも河川法その他は、こういう各省に関連はいたしておりますけれども、しかし治山治水の上から、どうしても建設省でその水利のすべてを握っておらなければならないというような重要性のあるものに関しましては、私は、少くとも一本化された運営をするということが重要であろうと思っておりますので、この点に関しましては、私もこれから大いに研究して、具体的に関係各省と当って、私どもの考えておることを実施したいと思っております。
○三鍋委員 住宅対策につきまして、ただいま御所信を承わったのでありますが、その中で、住居の水準を向上したいということを述べられたように思うのでありますが、これは、大へんけっこうだと思うのであります。しかし私は、この水準の向上もさることながら、やはり絶対数の不足に対するところの計画、低所得者層に対するところの住宅難解消というところに、重点を置いていただきたいと思うのであります。三十四年度予算につきましては、二十一万一千戸ですが、老朽とか災害等におきまして約二十万戸消滅しておりまして、プラス・マイナス・ゼロになっております。一面人口は、加速度的に増加しておるのでありまして、もう一部屋ほしいというこの住居の水準の向上、私は、そういう段階にきておると思うのでありますが、その前に、もう一つ住む家なき人々の解消をどうするかということにつきまして、今後はうんと力を入れていただきたいと思うのであります。 宅地対策にいたしましても、なかなか問題がたくさんあります。その中で、既成市街地におけるところの空地の利用というようなことをお考えになっているようでありますが、これは、住宅局長にお尋ねしたいのでありますが、東京都におきまして、いわゆる利用すれば利用する価値のある空地というものがどれくらいあると見込んでおられるのか。私たちがバスあるいは電車に乗って東京都内を歩いておりますと、至るところに、もう十何年間空地になっているところがたくさんあるやに見受けるのであります。今空中写真が非常に発達しておりますから、こういった問題につきまして、どういう研究をなされているか、どういう利用し得る空地があると考えられておるか。この問題を解決せずして、東京都内における空地の高度利用という問題は、なかなか実施困難ではないかと思うのでありますが、いかがでありますか。
○稗田説明員 東京都内におきます将来住宅に転用できる空地についてでございますが、都内にある空地と申しましても、現在農地になっているのもございます。また公園の予定地になっているのもございます。なお東京都におきましては、空地地区というのがございまして、敷地の相当の部分を空地に残さなければならないという制限の加わった場所もございます。従いまして、そういうものを差し引きまして、どのくらいの空地が住宅用地に転用できるかということになりますと、正確な数字は申し上げにくいのでございますけれども、農地その他を含めて考えますと、千数百万坪あるのではないかというように推定しているわけでございます。
○三鍋委員 こういった問題は、やはり十分御調査になりまして、そうしてどのようにこれを利用していくかというところへいかれないと、宅地対策というものが空文に帰してしまいますから、こういう面におきましては、今後とも十分一つ調査御研究をお願いいたしたいと思うのであります。 なおこの不良住宅地区の改良法とかいうのによりまして、スラム街を近代住宅地区に改造したいという御意見も出ておられるやに考えられるのでありますが、私は、こういった問題をやはり真剣に御研究下さいまして、実現していただきたい、こう思うのであります。大体二十万戸から三十万戸くらい必要だと思うのでありますが、いつでありましたか、三十三年の暮れころでありましたか、スラム街に住んでいる方から切々たる陳情を受けまして、私もその要望にこたえて請願書を出しておいたのでございますが、そういう法的処置がまだできておらないから、これは保留になったのでございます。たとえば具体的に申し上げますと、東京都の調布市下布田町二千七百八十七番地に約三千坪くらいの土地を彼らで確保しておる、こういうところに一つアパートを建てていただけないかという自主的な彼らの期待、希望というものも、一応述べられておるのでありますが、こういったスラム街の解消という点につきまして、やはり私は、重点的に住宅対策の一環といたしまして御考慮をわずらわしたい、こう思うのであります。 なお質問の申し出をなされておる方もあるやに聞いておりますので、私はできるだけ簡単に、二、三の問題を重点的に御質問申し上げたいと思います。これは、道路局長に一つお尋ねいたしますが、外資導入の問題であります。三十三年度は四十六億、本年度が八十九億というものを、一応道路公団の資金構成の中に見込まれておるのでありますが、これはどのように今進展しつつあるか、交渉の経過等を一つ御説明願いたいと思います。
○佐藤説明員 御承知のように外資導入は、ただいま日本道路公団で実施しております名神高速自動車道路の建設資金であるわけでございます。これにつきまして、世界銀行からの資金の借款をするようにかねて打ち合せをしておった次第でございますが、本年の三月に世界銀行の方から連絡がございまして、いろいろ打ち合せをいたしたいから、公団の方と関係の政府の方から来て説明するようにということでございました。そこで四月に入りまして、公団の方と政府の方で関係職員が参ったのでございますが、実は政府当局といたしましては、私もその一人としていろいろ相談をいたしまして、ただいままでのところでは、世界銀行は、この名神高速自動車道路の融資に対して、相当積極的な意向を持っておるようでございます。それにつきまして、計画の内容、主として技術的な問題につきまして、いろいろ説明の要求がございました。それに対しまして、私どもがいろいろ説明をいたしたわけでございます。その説明の結果、なお銀行側といたしましては、若干詳細な資料の要求がございまして、それらの資料並びに一般的な状況につきまして、当時のお話では、七月の中旬にあらためて向う側の調査団を日本に派遣する、そうして正式の調査をいたした結果、その後において理事会等にかけ、決定するようにいたしたい、というふうに承わっておるわけでございます。従いまして、ただいまといたしましては、私どもアメリカへ参りました当時、先方が要求したいろいろの資料の準備をいたしておりますと同時に、近く来朝する予定になっております調査団を迎えて、現地等の案内並びに計画の説明をする準備をいたしておるわけでございます。大体申し上げますと、さような次第でございます。
○三鍋委員 融資をする上におきましては、慎重を期さなければならないという向うさんの建前は、了解できるのでありますが、どういうところに彼らは多くの疑問を持っておるとお考えなんですか。何か予算面等における向うさんの考え方と、日本の計画案というものとの間にかけ隔たったものがあるのか、向うが疑問としているところはどういうところであるとあなた方はお考えになっておるのか、もし御答弁願えたら一つお願いしたい。
○佐藤説明員 名神高速道路の世銀へ持ち出しております対象といたしましては、神戸—名古屋間の高速自動車道路の建設ということで、私どもは交渉いたしておったわけでございますが、まず延長の問題につきましては、世銀側は一応尼崎—栗東間を第一次区間にしたい、つまり全計画でなく、尼崎—栗東間を第一区間にしたいというようなことを言っております。そのほかの点につきましては、これは全く技術的な問題でございまして、計画を詳細に見まして、ここの盛り土はもう少し低くできないか、あるいはトンネルは、避けることはできないまでも、もっと縮小できないだろうかというようなこと、あるいは積算の内容におきまして、土工の経費が割合多額を占めておるが、こういうものはもっと安くならぬだろうか、こういう工法を使ったらどうだろうかというようなことをいろいろ言っておるわけでございます。これらに対しましては、世銀側のサゼスチョンがございまして、そういった計画、並びに土工で申しますと、そういう専門のいわゆるコンサルタントを日本で招聘しまして、その辺をよく研究したらどうだろうか、こういうことを言っておるわけであります。私どもといたしましてはこれは純技術的の問題でございますから、いろいろな専門家の意見を伺いまして、より安く、よりよい計画ができるならば大へんけっこうなことでございまして、私どもは絶えずそういうことを研究しておったわけでございますから、世銀もそういうことを申しますし、なお念には念を入れるという立場から、そういう専門家を二、三招聘いたしまして、われわれの計画について最後の検討をいたすつもりでおります。そういうコンサルタントも、実は近く日本に来るわけでございますが、そういった技術上のいろいろなこまかい問題について説明をいたし、サゼスチョンがあったわけでございます。
○三鍋委員 そこで、三十三年度はすでに済んでしまっておりますし、三十四年度も、もう半ば過ぎようとしておりますが、事業計画の遂行上、これは何か差しさわりになりませんか。国民一般とすれば、何かそこに疑問を持つように思うのですが、これで、三十三年度の公団の事業がうまいこと運営できるのでありますか。この問題につきまして、もしその借款が成立しなかった場合はどうするかという、多分中島委員ですかの質問があったかと思うのでありますが、根本さんはそれに対しまして、そういう場合は、国内において予算措置をするということを言っておられるのでありますが、今はそこまでの心配は要らないといたしましても、三十三年度の予算計画なるものはどうなっておりましょうか。こういう四十六億という当然必要とするところの予算が実際具体化しておらないのに、どのように運営されておるか、この問題について一つ承わりたい。
○佐藤説明員 先ほど御答弁申し上げましたように、計画のこまかい点については、若干そうした問題もございますが、大きな問題については、もはや動く余地はない程度まで話し合いができております。従いまして、御存じのように、用地買収というような問題につきましては、ただいま鋭意話を進めておるわけでございますが、名神高速自動車道路が従来はかばかしく進捗を見なかった大きな理由は、御承知のように用地問題でございます。これにつきましては、もう数年来お話を進めておる結果、ただいまのところでは、先般も御説明申し上げましたように、かなり進捗を見ておりますので、私どもといたしましては、事業の進捗には、世銀云々の技術的問題は影響はないものと見ております。 それからまた資金の点につきましては、私の見解では、世銀から借りるということは多分そのように進むであろう。もし借りられなかった場合にはどうするかということは、ただいまではそこまで考えないで、一つできるだけそういう線で進めてみるつもりでおるわけであります。
○中島(巖)委員 今の道路局長の答弁に対する関連質問ですが、今の答弁では尼崎—栗東間が世銀借款の対象になっておる、こういうふうに私どもも聞いておりますし、今の局長の御答弁もそうだろうと思います。これが成立した場合においては、さらに第二次的に借款の交捗に入ると思いますが、第二次的の借款の交捗は、どこどこの区間であるか、これが一つ。 それからただいま、世銀の借款がなくても差しつかえないようなお話がありましたけれども、これは差しつかえないでしょうか。大体去年、おととしの公団の名神高速道路の工事の状況は、おととしは一割も仕事しておりはせぬ。三十四億何千万もあって、二億七千万円しか仕事をしておりはせぬ。昨年は百二十億くらいあって、二十何億くらいの仕事しかしておりはせぬ。従って本年度は、予算通りの仕事ができるかどうか、これが第二点の質問。 第三点の質問としては、実はこのごろ現在の工事の現場を見てきましたけれども、これは非常な幼稚な機械で、この世紀の大事業をするにあんな機械でもってできるとは、私どもは想像できないのです。たとえば佐久間ダムの建設に当りましても、十五トン、二十トンの日野のダンプ・カーが入ったのですが、これではだめだということで、アメリカから二十五トン、三十トンのダンプ・カーが入り、現在の黒部でもそういうもので仕事をしている。あそこへいくと、三トンか四トンのここらの市街地に入っているトラックばかりで運搬をやっている。ああいうような調子では、この世紀の大事業なんかは遂行できぬ、私はこういうふうに見てきたのですが、これに対する建設省の御所見はどうであるか。関連質問でありますから、以上要約して三つだけの質問をいたしまして、私は終ることにいたします。
○佐藤説明員 世銀対象区間でございますが、第一次区間として尼崎—栗東ということをいっておるようでございますが、私どもといたしましては、神戸—名古屋間を対象にいたしておるわけであります。従いまして、引き続いて残りに対しまして、第二次交捗を進めるつもりでおります。 それからその次には、事業の進捗から見て、予算を使えるかという御質問かと存じますが、もしそういう御質問でございましたら、従来進捗は非常に悪くて、中島委員のおっしゃるような御心配もあったわけでございますが、最近におきましては、用地等が非常に解決の方向へ向いて参りましたので、ただいまの段階では、本年度ちょうだいいたしております予算の事業を予定通り執行させるよう督励もいたし、また公団としても、そういう見込を持って実施に当っておるはずでございます。 それから第三として、現場をごらん下すって非常に機械が幼稚だ、こういう点でございますが、これは、現状のあの事業では、あの程度の機械でございますが、さらに現場が大きくなりますならば、当然あのような機械では、私は工事は十分ではない、こう思っております。現状の京都のバイパス、わずか合せって十一キロほどの区間、ここへむやみに大きい機械を集中させても、なかなかそう能率的にはいくまいかと存じます。計算いたしたわけではございませんが、現在のあの工事では、まああんなものではないだろうか、しかし今後予定しております大工事に対しましては、もっと設備をするようにしなければならない。それらにつきましては、ただいま工事を実施いたしておる業者の方にしても、日本一流の業者の方でございますから、またそういう場合には、そういうような施設をもって工事に当ってくれるもの、こういうふうに考えておるわけでございます。
○三鍋委員 次に、地盤沈下対策の問題につきまして、これは緊急を要する問題であると思われますので、過日本会議においても緊急質問がなされたような状態なんであります。大臣に一つお尋ねしたいのでありますが、前国会におきまして、経済企画庁設置法の一部を改正いたしまして、地盤沈下対策審議会というものが生まれておるのであります。仄聞するところによりますと、この緊急性ある問題に対しまして、いまだ委員構成すらできておらないように聞いておるのでありますが、これは、やはり早急に一つ整備されなければならない問題である、こう思うのでありますが、これに対してどのようにお考えになりますか。
○村上国務大臣 お答えいたします。けさの閣議で委員構成ができましたので、これから強力に発足することと思います。
○三鍋委員 この問題につきましては、科学技術庁におきまして、新潟の地盤沈下特別委員会によりまして発表しておるところによると、天然ガスをとる際にたくさんの地下水をくみ上げる、こういう関係であるようだといった調査報告を出しておるのでありますが、地理調査所におきましても、もう歴然と科学的にこういう一つの結論が出ておるやに思うのであります。そういう状態におきまして、これはいたずらに遷延すべき問題でないと私は考えるのであります。おれの選挙区はなくなってしまうんだといったような心配をしておる議員もあるくらいであります。(笑声) そこで、これは新潟だけの問題でありませんけれども、非常に憂慮いたしまして、社会党といたしまして、この沈下対策の法案を出して御審議願おうとしておったのでありますが、前国会におきまして審議未了になりました。しかし審議未了にするにいたしましても、何とか次期国会において共同提案で出そうという、理事会の意見が一致しておるのでありますが、できたら、やはり結論が出ましたならば、これに対する対策を政府みずから処置さるべき問題であると思うのでありますが、これに対するところの大臣の御所信を伺いたいと思います。
○村上国務大臣 地盤沈下の対策といたしましては、すでにこれが審議会が設けられておりますので、各省に関連いたしておることでもありますから、建設省関係としては、その原因あるいは今後の総合的な事業費等が計算ができますれば、それに対する措置として、地元の負担金等についての考慮を払う必要があろうと思います。しかし原因も、工業用水あるいはガスくみ上げによるということがいわれておりますけれども、すべてがそうであるかということについては、まだ幾らか問題が残されておるのじゃないかと思っておりますので、いずれにいたしましても、地盤沈下対策審議会において目下検討いたしておりますから、そういうようなことがはっきりいたしました上で、各省連絡をとって、必要があればそういう措置もいたさなければならないと思っております。ただいまのところでは、建設省として河川及び下水道等につきましては、十分に工事を継続いたしておりますし、また高率補助等も本年度から行なっておりますので、まだその審議会の結論が出なければ、はっきりしたことは申し上げられないと思います。その点、一つ御了承願いたいと思います。
○三鍋委員 現段階におきましては、やはり大臣の御答弁は、その程度のことしかお述べになれないのではないかと私は了解するのでありますが、こういう一つの問題を取り上げてみましても、先ほど大臣もおっしゃったように、総合的国土開発の一貫性を持った国土省というものは、何としてでも設置されなければならないという考えを私は持っておるものであります。私だけで大へん恐縮でありますが、もう一、二点で終ります。 次に、国際会議場の問題でありますが、これに対しましては、前回の委員会でも調査報告がなされたのでありますが、建設大臣にお尋ねいたしますが、前大臣からこの問題についてどのような引き継ぎをお受けになっているか。
○村上国務大臣 国際会議場につきましては、前大臣からの引き継ぎといたしましては、営繕局長がこの国際会議場の重要性にかんがみて、世界のいろいろな水準、立地条件等を研究に行っておるから、それが帰った上で、各方面の意見を聞いた上で、それを参考にきめることが最も肝要であろうというような引き継ぎを受けております。
○三鍋委員 私がこの問題を今取り上げましたゆえんのものは、六月二十六日の京都新聞の朝刊でありますが、これに載っておる記事を見ますと、私ども、建設委員会といたしまして、非常に侮べつされたような感じを持ってこの記事を読んだのであります。もっとも新聞記者諸君の感覚によりまして、その取り上げ方もどのようにされたかわからないのでありますけれども、河野さんが京都に来ましたその談話というものであります。河野さんは、唯一の実力者であるといわれておりますから、自信を持ってずばずば何でも言われるような性格は、私どもわかるのでありますが、こういうことを、少くとも記事になるような発表の仕方をされております。「「堤君はとぼけたヤツだ。京都中心で話がまとまっているのに、いまごろなにをいうのか」と不満をぶちまける。」これはそれといたしまして、問題はその談の中に「先日、衆議院建設委員会一行が京都を視察し、意見をのべたようだが、これなどは代議士の本分を忘れている。場所の決定は行政府がやることで、議会としてやることではない」こういうことをほんとうに言われたかどうか知りませんが、新聞には載っておる。私たちは好きこのんでここへ行ったのではないのです。建設大臣が委員長に要望されたのであります、一つ十分見てきてくれ、そして意見を述べてくれ、こういうことで、私たちは委員長の御指示によりまして、これは大きな将来の国際的な問題であるという観点に立って、とにかく六カ所でしたか七カ所でしたか、ほんとうにまじめに見てきたのであります。その結論といたしまして、交通上、風致上、用地買収上の三点につきまして、一つの結論が出たのであります。それは、どこどこという結論は私たちは出しませんでしたが、出さなくてもあまりに明瞭な結論なのであります。こういうばく然としたことを申し上げておってはあいまいになりますから、私は、きょうははっきり申し上げますが、少くとも私の感じ、そして委員会一致しての感じは、大津の皇子山が最適地であろう、そういう結論になっておったやに私は考えるのであります。この問題は、国際関係における国の施設といたしましても重要な問題でありますから、虚心たんかいに各層の意見を集約されまして、政治的にこれを採用されることのないように、すっきりした結論を出していただきたい。そして前回の委員会におきましても、荒舩委員からも希望を申し述べられておったと思いますけれども、少くとも私たち建設関係における一つの問題であるという観点に立った場合におきまして、最後の決定をされる前に集約された意見を開陳願いまして、再度私たちの意見を述べる機会をお与え願いたいと思いますが、これに対して、大臣の御所見を承りたいと思います。
○村上国務大臣 お答えいたします。私は、ただ遠藤建設大臣か、営繕局長をして十分各地を見せておるから、営繕局長が帰った上で、各方面の意見を参考にしてきめるようにというだけの引き継ぎを受けておりまして、その後この問題に関しましては、何人からも話を聞いておりませんので、今のあなたのお話を承わったのが初めてでありますから、まだ私の考え方はどうということにはまとまっておりませんし、営繕局長まだ帰朝して日が浅いので、営繕局長からも何もまだ聞いておりません。従って、今の段階では、だれに相談するとか、あるいはだれにどうするということも考えておりませんから、早急に営繕局長の話を聞いた上で、また各方面の御意見を拝聴して参考にして参りたいと思っております。
○三鍋委員 大臣、最後の決定をされる前に、委員会に一応お諮り願えるか願えないか。こんなことを言うと、また河野さんにしかられるかもしれないけれども、私たちは、建設省関係の責任というものは将来もずっと残るものでありますから、責任をもってこれに対する所信を述べる機会をお与え願いたいと思うのであります。
○村上国務大臣 公式な委員会にお諮りするということはこれは行政関係でありますから、差し控えたいと思いますが、少くとも個人的に、一応の終決定の前には、こういうふうにいたしたいと思いますというくらいの御相談一は、常識的にもかけることが当然だと思っております。
○三鍋委員 昨日、私たちは目黒に設置されたところの地理調査所を見学したのでありますが、実はかねがねうわさを聞いておったのでありますが、実際にこれを見学いたしまして、職員の業務に携わっておられる崇高な姿を見まして、何とも言えない清らかな、そして誠実なものに接したような感じをほとんど各委員ひとしく感じたのであります。こういう国の総合開発の心臓とも申すべきこの地理調査所が、建設省の所属団体になっておる。これはその性格からいい書てもその機構からいいましても、非常に多様にわたっておるのでありまして、国際的な関係も強いのでありますが、私は、こういうところにうんと力を入れてやっていただくところに、大臣の面目があるように思うのであります。これは五部、一室、十九課、八支所、百二十五係を持っておる、こういう機構なのでありますが、これを十分に自主性を持ってその機能を発揮せしめる観点に立ちまして、外局的な行政機関である気象庁と肩を並べたような、そういう機関になすべきである。これは、行政機構の簡素化その他の点とも関連するのでありますが、科学振興を大きな看板としてうたっておるところの政府におきましては、これは国の心臓だと思うのですが、こういうところにこそうんと力を入れて、予算措置その他についても考慮なさるべきであると思うのでありますが、一つ大臣は、十分真剣に御研究を願いたいと思うのであります。御答弁は今要りません。十分御研究なさいまして、大臣が在任中にこの問題を解決していただきたい、このように考えます。実によくやっているのです。その実によくやっているのを見まして私がつくずく思うことは、この定員法の問題です。これを見ますと、全部で一千四十四名の職員がいるわけであります。その中に、定員内の職員が六百七十二名、準職員、臨時職員というのが三百七十八名。あそこに行ってみるとわかるのですが、どの人といえども、こまかい仕事をたんねんに、そしてまた技術者は機械と取り組んでやっているのです。同じ仕事をやっているのです。同じ仕事をやっているのに、一方は職員であり、一方はいわゆる臨時職員である。こういう機構、これは何も地理調査所だけでありませんので、至るところにこうい問題あるのであります。きょう定員法の一部増員の法案が可決されるようでありますが、これにいたしましても、これは非常に彌縫策でありまして、かりに準職員が定員化された場合に、同じ机に向って同じ仕事をまじめに一生懸命やっている者が、一人は定員化され、一人は準職員である。こういったことでは、絶対にほんとうの能率が上らないと思うのです。また人を遇するゆえんでもないと思うのですが、この問題も、各委員全部が心配されている点でありまして、政府もこの問題について真剣に取り組んでいただいていることは、私はわかるのでありますが、なぜこれがなすべくしてなされないのか、こういう問題は、やはり真剣に一つ考えていただきたい、このように要望しておきます。 これで私は大体終るのでありますが、最後に、大臣と計画局長に一つお尋ねしたい。それは、皇居造営の問題でありますが、皇居造営審議会というのが発足していると思うのですが、大臣はこれに加わっておられるのですか。
○村上国務大臣 入っておりません。
○三鍋委員 おかしいですね。これは、当委員会におきまして山中吾郎委員その他からもいろいろ所信を述べられておったのでありますが、この審議会の委員の方々は、学識経験者あるいはその他の非常にりっぱな方々どもで構成されておると思うのでありますが、皇居造営だけの問題を検討されるようであります。私は、これらの人の参考のためにも、あの都心におけるところの広大なる地域、いわゆる天皇が国民の象徴であるという憲法の精神、象徴以上であってもいけないし、象徴以下であってもいけないという立場に立ちまして、この都心におけるところの広大なる地域をもし私に自由に貸して、この大都市の都市計画をやらしめてくれるならば、こういうようにやってみたい、こうあるべきであるといったような構想が、やはり大臣の御指導のもとに、計画局長あたりになければならぬと思うのであります。それがなるならぬは第二段といたしまして、やはりそれくらいな積極性があってほしいと思うのであります。この問題がどのように決定されるかということは、私は今後の日本の民主化、そしてまた象徴天皇、こういう立場に立ちまして、大きな岐路に立っておると思うのでありますして、大臣はお考えになったかならないかわかりませんが、今即答的にでもよろしゅうございますから、何もこだわらないで、私が今申し上げました根拠によって、おれだったらこうやりたいという、そういう一つの理想案というものを、一応やはり示さるべきではないかと思うのであります。これを参考にいたしまして、そうして国家百年の計を誤まらないような一つの施策をなさるべきではないかこのように考えるのでありますが、大臣と計画局長の御所信を承わりたいと思います。
○村上国務大臣 皇居造営に関する委員といたしましては、各省の大臣、だれも入っておりません。建設省からは、事務次官が幹事としてこれに参加いたしております。これはまた、行政府の各省と違った角度から検討しておられるようでありますので、私どもは、今直ちにこれに参画して、それぞれの省の立場からくちばしを入れるということはかえって船頭多くして船山に上るというようなことになるおそれもありますので、しばらく私どもとしては静観して、推移を見た上で、必要があれば、われわれもまた何らかの形で意見を述べるような機会を与えてもらいたい、かように思っておるところでございます。
○三鍋委員 それでけっこうだと思うのですが、しかし、それがためには何どきでも出せるものがなければいけないと思うのですが、どうですか。
○関盛説明員 皇居造営審議会の設置は、今年の国会において成立いたしまして、ただいま大臣からお話しのように、衆参両院の方々も入っておられるのですが、学識経験者もまじえまして、今日まで三回の委員会を開いております。当面の議題は、宮殿及び皇居の区域なり、あるいはまた宮殿の構造なり規模なりということを中心にやっておられますが、次第に回を重ねるに従いまして、皇居の規模、範囲をどのようにするかというふうな問題も出て参らうというふうに推察されます。従いまして、その観点から、ただいま先生の御質問にありましたように、いわゆる広い意味の、宮城と申しておりす地域のうち、現在の宮内庁の雅楽部でありますとか、馬場でありますとか、ああいったような施設のあるところを東地区と呼んでおりますが、あの付近は、昭和二十一年に都市計画の決定上、公園としての決定をいたしております。さらにその地域の外側を抜けます街路につきましても、都市計画決定をいたされております。従って、それらの事業化につきましては、今後の問題になろうかと思いますが、そのような既定の都市計画決定のほかに、さらにあの付近には、今回首都公園が実施いたしますところの高速道路の路線が通過する部分もございます。なおさらに、昔の江戸城の史跡といたしまして、江戸城本丸跡のやぐら等もございまして、文化財との関係もございますので、建設省並びに首都圏といたしまして、すでにきまっております都市計画決定をどういうふうに今後事業化するかということについて、その段になりますと、お話しのような点が出て参りますので、大臣のおっしゃったように、慎重に検討をいたしております。
○羽田委員長 村瀬宣親君。
○村瀬委員 私は、当委員会が国土計画常任委員会といっておった時代からこの委員会に所属いたしておりまして、きわめて真剣に国土の開発に取り組んで参りました当委員会に、限りなき愛着と誇りとを感じて参ったのでありますが、私にとっては、心ならずも発言の機会がなくなるかもしれぬと考えられる節もございますので、年来の建設行政の基本的な問題のうち、気がかりとなっておりまする若干の点について、質問を申し上げておきたいと存ずるのでございます。 第一には、中曽根国務大臣が最近新聞発表、あるいは科学技術対策の特別委員会等で発言されておりますように、原子力都市計画法を作りたい、こう言われておるのでございます。当委員会におきましては、呉その他の軍都転換法、その他国際観光温泉文化都市法というようなものを議員提案をもって成立をさせました。これは、住民投票によって成立を見たものでございますが、都市計画法に穴をあけるという心配も、見方によればあるとは思われますが、しかし今日国の内外の脚光を浴びております原子力関係の事業の進み方によりまして、あるいは将来このエネルギー源を中心として、日本の工業地帯の再編成が考えられることもあるのであります。コールダーホール型の発電炉の契約は、まだいろいろ放射能の被害の調査等が進んでおりませんから、決定に至っておりませんが、何とか日本の地下資源、特にエネルギー資源の行き詰まりが目の前に見えております今日におきましては、この原子力を利用したエネルギー源によっての日本の産業の発展をはからねばならぬと存ずるのでございまして、ちょうど北九州に石炭があるために、あの工業地帯が明治維新後栄えて参りましたと同様に、いろいろエネルギー資源の関係よりいたしまして、東海村を中心に日本の将来の大きな工業地帯ができ得ることも想像されるのであります。 この点につきまして、都市計画法の方面を担当なさっております建設省といたしまして、これら特殊な原子方都市計画法の成立に対して、どのようなお考えをお持ちでございましょうか。大臣からお答えいただけば一番いいのでありますが、局長でもよろしゅうございますから、お聞きいたしたいと思います。
○村上国務大臣 非常に新しい重要な問題でありますし、私はまだ具体的な、原子力による工業都市というようなものについての計画等ついて承わっておりませんので、計画局長からお答えいたします。
○関盛説明員 ただいまお質問のございました原子力施設を中心とする新都市の建設については、現在の都市計画法のほかに、新たなる立法措置を考えておるかどうか、また必要じゃないか、こういう御意見でございますが、都市計画法は、確かにその制定の歴史は非常に古いのでございますけれども、その規律できます内容は、非常に総合的に諸般の事項を盛られておるわけでございまして、時代の進展とともに、各都市の産業、交通、衛生その他諸般の内容を規律することが十分可能の措置を規定しております。従いまして、東海村が今日までの規模に到達する以前からも、茨城県当局とも都市計画決定並びにその事業の内容について、十分打ち合せをいたしておったのでございますが、昨今政府の計画の中におきまして、非常に現実的に大きく科学技術庁方面においてお取り上げになるというお話も聞きましたので、それの内容を十分聴取いたしまして十分検討いたしたい、こういうふうに考えております。
○村瀬委員 この問題は、早晩真剣に取り組まねばならない時期が来ると私は感ずるのでございまして、この点に対して、われわれは一つの体系ある法律にいろいろと右から左から穴をあけるということは、基本的には私は賛成いたしかねるものではございまするが、しかしこの原子力エネルギーの今後日本の産業界に占める重要性というものは、特殊なものがあるのでございまして、これなくして三十年、五十年後の日本の工業は、とうてい考えられない問題でもございまするので、当局におかれましても、この原子力都市計画法につきまして、さらに真剣なる御調査を要望いたしておきたいと存ずるのであります。 次に、営繕局長にお尋ねをいたすのでございますが、われわれは長きにわたりまして、破れ去った日本の国を、せめて都市の充実発展方面は世界に負けないように仕上げたいという非常な熱情を持って、今日まで参ったのでございますが、いろいろな四囲の情勢に災いされまして、必ずしもこの目的に突進する機運に恵まれておらなかったのであります。ところが千載一遇といいますか、このわれわれの多年の念願をようやく果し得る機会が私は近づきつつある、かように考えます。それは、オリンピック東京開催が決定をしたことでございまして、これと同時に、先ほど三鍋委員その他から質問のありました国際会議場の建設の問題もございまするし、また皇居造営の問題も眼前にありまするし、さらに世界公園といっておりまするが、これは名称はまだ最後的なものではないかもしれませんが、この国会を中心にした一つの公園計画もあるやに聞いておるのであります。たとえば国会図書館を中心と申しまするか、あるいは国際劇場がそのうしろにでき、さらに現在半ばでき上っておりまする尾崎行雄記念会館も、あの三宅坂にそびえ立ちつつあるのでありまして、この前後を世界公園として完備したものにするということも聞しておるのであります。現在の第二、第三議員会館のところは、首都高速道路か何かの敷地にもなるようでございまするし、かてて加えて、この日本の実力と申しまするか、日本の文化の高さを世界の人々に見てもらうというオリンピックの東京開催という好機を控えたのでございまして、この時期こそ、われわれが多年念願をして参りました日本の都市計画、特に大東京都をはじめ、その他代表的な都市の完成に絶好の機会がめぐって参ったと存ずるのでございまするが、これらに対しまして、どのような構想を建設省としてはお持ちでございましょうか。たとえば今三鍋委員のお尋ねによりますと、皇居造営審議会には建設大臣も入っていらっしゃらないというようなことから想像いたしますると、オリンピックは、これより文部省かどこかでやるのであろうという態度になりますと、この千載一遇の大行事、この機に乗っての日本の画期的な飛躍的な首都の建設ができる機会を逸してしまうということになりますると、これは千載のうらみでもございまするので、これらの計画に対して、建設省が積極的に遠慮をなさらないで乗り出して、主導権をとって、りっぱな都市を建設する御意思があるかどうか。世界のどこの国にも負けない東京都を作り上げる構想をお持ちであるかどうかお聞きしたいのであります。
○桜井説明員 ただいまの御質問に関しましてお答え申し上げますには、建設省といたしましては、営繕局並びに計画局両方が関係いたしておりますので、まず営繕局関係につきましてお答え申し上げたいと存じます。 各都市の都市計画に関しまして、特に営繕局といたしましてはいわゆる公館地区と申しますか、一団地の官公庁施設と申しておりますけれども、これを法律によりまして中央・地方の官庁、官衛、それらの一団地の都市計画的配置によって配置をするという構想を立てまして、官公庁施設の建設等に関する法律によりまして、そういう趣旨が盛られおりますので、先年来各都市につきまして、その調査をいたしまして、なるべくそういった官公庁は一団地に集めるということを計画して参り、また各地方公共団体とも協議いたしまして計画を進めて参った次第でございます。 その第一といたしまして、東京地区におきましては、いわゆるこの付近、霞ケ関地区約三十万坪につきましては、昨年の暮れと存じておりますが、官公庁施設審議会におきまして答申を得まして、これが都市計画の決定を見た次第でございます。この三十万坪の地区には、いわゆる議会を中心といたしまする立法府それから行政府、それから裁判所等を中心にいたします司法府、その三部門をことごとく、中央官庁を集中するという意味におきまして全体の計画を都市計画決定といたしまして、大体全体の配置につきましても、長期の営繕計画を立てて、毎年これが予算化につきまして努力をいたしておるわけでございます。これが全体の完成には、約三百億円ほどの巨費を要する見込みでございますので、予算化につきましては、非常な困難を伴うものと思われますけれども、順次にその緊急性に応じまして、たとえば高速道路の通過いたしまする議員会館等は、来年度の予算に高速道路設置に伴う中央官庁緊急整備というような計画を立てまして、予算化に努力いたしたいと考えております。この霞ケ関地区の国会の前には、すでに霞ケ関公園が都市計画の決定になっておりますが、何分ただいまチャペル・センターその他がまだどいておりませんので、逐次これが整備をはかることになっております。すでに千五百万円本年度予算が計上されまして、一部この公園の整備もはかられることになっております。それから地方都市におきましても、盛岡市、秋田市、広島市等につきましては、すでに昨年あるいは一昨年来都市計画の決定によりまして、一団地の官公庁施設の区域の決定がなされております。これによりまして、各都市が一段と公館地区の整備がなされるものというふうに考えております。 オリンピックにつきましては、国自体がやるものでもございませんので、オリンピック委員会を中心にいたしまして、東京都、国それぞれ相寄りまして研究いたし、どの程度に分担をするかというようなことは今後の問題になろうと存じますが、建設省の営繕局におきましては、メイン・スタジアムの増設あるいはプールの新設等相当部門を担当することになろうと思います。それらの計画につきましては、十分都市計画的な配慮を行なっていきたい、かように考えておる次第でございます。
○関盛説明員 ただいまの御質問は、要するに昭和三十九年に開催せられることに決定された日本におけるオリンピック大会までに、重要な都市内の都市計画上の懸案事項を極力解決する熱意をもっておるか、また計画を準備せよ、こういう御激励のお話であったのでありますが、東京の首都に関しましては、お話のように競技場そのものがこの区域内に設置せられるわけでございますので、ただいま営繕局長からも御答弁がありましたように、その競技場の施設そのものも、中には都市計画上のものとしてつとに考えておるような場所も選ばれることになろうと思っております。なお諸般の施設全体は、都市計画に基いて配置され、また昭和四十年ぐらいの交通事情を予想いたしまして、都内の高速道路の建設ということが決定されておるわけでありますが、そのほかに一般街路面につきましても、環状七号線なり、あるいは六号線なり、放射線の整備は当面の急務でございます。従って、それらの都市内街路の整備を並行いたしまして当然進めなければならないと思っております。また公園につきましても、この付近の霞ケ関公園、さらにただいま中央公園として、皇居を中心といたします皇居前広場はもとより入っておりますが、さらに皇居内の一部にも公園の指定がございますので、そういった中央部における公園整備、さらには駐車場の計画をもやはり進めていかなければならない。あるいは下水道のごときものは、東京のようなところは、環状線の中くらいまではどうしても終末処理を含めたものも完全に整備するようにするといったようなことにつきまして、目下成案を急いでおります。なおその他の都市につきましても、観光上、あるいは重要なところにつきましては、同様にスピード・アップしなければならぬということで、昭和三十丘年の予算を要求するまでには間に合うように成案を急ぎたい、こういうように考えて準備をいたしております。
○村瀬委員 日本の歴史を振り返ってみましても、いろいろ三軍を叱咤し、話題に残る俗に言う偉い人というものは多数出ておるのでありますが、後世に大都市計画を残したという政治家の出ておらないのを、私はさびしく存じておるのでございます。もちろん地方的には、高知の野中兼山とか加藤清正というような非常な政治家であり、また大土木学者であった人もおりますけれども、どうも日本の政治家といいますか、為政者の中には、ただ戦争を盛んにやって非常に勇名をとどろかせ、遂に破壊にすばらしい力を発揮したが、建設的な後世に残したものが少いことを非常に遺憾に存じておるのであります。この点は、イタリアのムソリーニなどは、非常に破壊も結果的にはやったのでございましょうが、聞くところによりますと、大都市計画なども残しておったそうでございまして、来年のオリンピックのいろいろな施設なども、ムソリーニ計画に基いておるというようなことも聞いておるのでございます。たといオリンピックは政府がやるものでないにいたしましても、こういう国家的大行事が東京に訪れるのでございますから、これを一つの目標といたしまして、その時期までに、後世に残るりっぱな大都市を作り上げまして、そうして新憲法を作ったこの日本ですべての世界の平和的な会合が行われる、この風光明媚な、魚の非常においしい日本であらゆる国際最高首脳会議が行われる、そういう日本にオリンピックまでに仕上げておきまして、そうしてオリンピックを機会に、日本の真価を一そう発揮することのできますよう、これは何といっても建設省が中心となって推進をしていただかなければなりませんので、特に要望をいたしておく次第であります。 次に、住宅問題についてお尋ねをいたしたいのでございますが、戦後の建設行政の中で一番おくれておりますのはやはり住宅問題でございます。そこで私は、不燃住宅を建て、かつ今日住宅を早く補充する一つの方法といたしまして、すなわち住宅建設促進の最も効果的な方法といたしまして、会社の社員住宅を建てる場合に、会社計理上この費用を経費で落すことができるという国策をとってみてはどうかという感じを持っておるのでございます。これは、一面住宅公団におきましては、この考えを現在すでに取り入れておるのでございまして、あの特殊分譲住宅、施設付住宅等は、家を建てて、これを会社その他に分譲しておる。しかしその代金は、二十カ年で払ってよろしい、こういうのでございますから実際には金を貸すのと同様な効果になるのでございますが、この二十カ年の分割支払い金額というものは、会社の経費で落してやっておるはずであります。この方法を広く一般に適用いたしますならば、私は、日本の住宅建築の促進は画期的に進むのではないか、かように考えるのでございますが、これは大蔵省、大蔵委員会等の問題かもしれません。 そこで私は、住宅局長にお尋ねをいたしますが、以上の観点よりいたしまして、特殊分譲住宅というものは、一般から非常に歓迎されておるのであります。三十四年度は八十九億九千万円の予算であったと思いますが、これは、二倍、三倍にしても必ず希望者は幾らでもあると思うであります。これによりますと、宅地をこちらで心配をする必要はありません。めいめいが宅地は用意してかかる、そうして率先して、各社きそってこの分譲住宅を申し込むのでございますから、一挙両得であり、日本の住宅建設促進の政策として、まことに妙を得たものと存ずるのでございますが、来年度予算の編成方針と、この私の主張に対して、どのよなお考えをお持ちでありましょうか、お伺いしたいのであります。
○稗田説明員 お答えを申し上げます。住宅問題の解決に当りまして、給与住宅として供給されております公団の特定分譲が、勤労者向きの住宅として、今後の住宅対策上非常に大きな役割を果していることにつきましては、御説の通りでございます。なおこれと同様な階層に対しまして供給されるものとしまして、住宅金融公庫の方で扱っております産業労働者の住宅があるわけでございます。現在給与住宅につきましては、住宅金融公庫による産業労働者住宅と、住宅公団による特定分譲と二通りが行われておるわけでございます。これら給与住宅につきまして、今後の住宅対策につきましても十分伸ばしていくことができるように十分検討して参りたいといふうに考えておるわけでございます。
○村瀬委員 住宅金融公庫もずいぶん利用されておるのでございますが、これは、一般の方は頭金がないと借りられない。今お話しの分は、産業住宅の分でございますが、産業住宅の場合にも、これが償還金は、経費として落すことができるようになっておるのでございますか。住宅公団の特定分譲住宅の方は、これは大蔵省なかなか不服であったようでありますが、ずいぶん交捗をして、経費で落せるようにしたことは記憶がございますが、この住宅金融公庫の方の分も、年賦支払い金は経費で落せるようになっておりますかどうですか。
○稗田説明員 鉄筋の建物等につきましては、当初の五カ年につきましては、普通の償却の三倍の償却で償却費として落すように一般になっておるわけでございます。特に産業労働者の住宅の場合に、償還金そのものを経費として落せるようになってはいないかと思いますけれども、特別償却としまして、当初の五年間だけ三倍の償却ができるようにはなっておるわけでございます。
○村瀬委員 私は、衣食住のうち、住宅問題が一番日本で戦後おくれておる、それを、どのような施策をとるならばまだ百八十万戸が足らないといわれておりまするこの住宅建設の促進ができるか、ほかに名案があれば、それでもけっこうであります。先ほど大臣のお話では五十六万尺特に低家賃住宅を建てるとおっしゃいましたが、これだけを建てましてもなお百五十万、二百万という住宅は不足をするのであります。それを早く建築してしまいたい。何といっても、人間の心の落ちつきは自分の家に住む、自分の家でなくても、とにかく借家でも何でも、安んじて休養のできる場所が一番人心を落ちつける基でございますから、この百五十万、二百万の不足というものは、何よりも早く完全に建ててしまわねばならない。これが一番重大な国策と私は思うのでございまして、それには、ただ民間が自分勝手に建てるであろうということに期待をしておっては、やはり百五十万以上の不足のものがずっと残って参るわけでありますから、それをどうすればよいか。その一つの案として、私は一つ大きな会社に——大きくなくても、一般の会社に、社員住宅を建てる場合は全部経費で落してしまう、こういう一本の国策を出してみてはどうか、こう私は云っておるのであります。その一つの現われとして、今申しました住宅公団の特定分譲にみんながどっと押しかけてくる、三倍も五倍も、今年は六倍ぐらいも申し込みがあったと聞いておるのであります。なぜかと申しますと、これはやはり経費で落せるという点に会社として非常な魅力を感じて、このように殺到してきておるのでありますから、この機運に乗って来年度から住宅公団の特定分譲住宅の予算を、ことしの三倍、五倍にしてはどうかという問題が第一。 第二は、こんな住宅公団だけをたよりにしないで、一般住宅政策として大蔵省と交渉をして、会社が社員住宅を建てるならば、それは経費で全部見てやろう、そういう大国策を打ち出すように、住宅の担当をなさっておる建設省として大英断をお持ちになってはどうか。この二点をお尋ねしておるのでございますので、もう一度御答弁願いたいと思うのであります。
○稗田説明員 税の減免措置等が住宅の建設に非常に力があるということは、御説の通りでございます。これらにつきましても、現行以上に、なお、そういった税制上の問題につきましてもいろいろ折衝を重ねて努力をいたしたいと思っております。 それから公団の特定分譲、あるいは産業労働者の住宅融資等につきましても、今後の建設計画に当りまして、十分予算を拡大するように努力いたしたいと存じております。
○羽田委員長 村瀬委員にちょっと御相談いたしますが、次の委員会がこの部屋を使うことになっていますので、なるべく簡単にお願いいたします。
○村瀬委員 そこで、私は住宅問題を宅地と関連をいたしまして、もう一度承わっておきたいのでございますが、その前に私は、最初営繕局長にお尋ねをいたしましたオリンピック開催についてのいろいろな問題、たとえば皇居造営等の問題もお尋ねいたしましたが、私は北京の紫禁城などを見ましても、やはりこういう歴史のある、しかも人口稠密の中に広い土地を残しておくということは、非常に後世のために大事であると存じますので、北京を訪れまするたびに、私は紫禁城の雄大な構想に見とれるのでございますが、同様な意味におきまして、今日の皇居というものは、いたずらに開放その他の処置をとっては相ならぬと思う。必ず後世の日本のわれわれ子孫のために、これは残しておいてほしかったということが叫ばれるに違いないと思うのでありまして、これはどうしても残しておくべきだというかたい信念を持っておるのであります。と同時に、先ほど三鍋委員のお尋ねにもありましたが、東京の、戦後十四年もたちました今日、草べんべんとはやしておる休閑地というものは、これは何とか利用の道を講ぜねばならないと存ずるのでございます。そこで、ちょっとお尋ねをいたしておきますが、かつて昭和二十一年当時、GHQが参りまして農地改革を断行いたしました。このときにGHQの若手連が、宅地改革もやろうというので、いろいろな資料を作ったということを聞いておるのであります。現に農村におきましては、単に農地だけが解放されたのではないのでありまして、その農業を営む附近に建っております宅地も、同時に相当の面積が一反千円そこそこで解放されておるのであります。いわゆる農村ではない都市の宅地改革のある基本調査も、GHQで行なって、広大なものを作っておったということを言っておるのでありますが、そういう資料は、今日建設省にお持ちでありましょうか。私は、今日土地収用法の改正の問題が必ず起って参ると存じまするので、その一つの関連としてお伺いをしておきたいのであります。
○稗田説明員 宅地の根本的な制度の改革につきまして、占領当時GHQの方でいろいろ案を練っておったということにつきましては、事GHQのことでございますので、私たちは関知しないわけでございますけれども、当時戦災復興院等におきましても、宅地制度につきましてはいろいろ検討を重ねたわけでございます。そういった資料は、建設省に一部残っておるわけでございます。今後の宅地需給を調整していく場合、やはり根本的には、宅地制度そのもにつきまして相当検討を加えなければならないと私たちも考えておるわけでございますけれども、事は非常に重大な事柄でございますので、十分時間をかけて研究していきたいと考えておるわけでございます。
○村瀬委員 私は、今後日本の建設事業を勇敢にやって参りますためには、土地収用法の改正を早晩断行せねばならない時期が近づいておるのではないかと存ずるのでございます。これは、単に宅地造成のみの問題ではないのでございまして、あるいは名神高速道路をやろうといたしましても、そのほか大きな建設工事を進めようとする場合には、必ずこの問題に上ってくる運命にあると存ずるのでございますが、これら土地収用法の改正等につきまして、何か腹案を、これは一つの基本線だけでもよいのでございますが、お持ちでありますならば、一つ土地収用法の担当の局長からお話しいただければ仕合せでございます。
○関盛説明員 土地収用法の改正につきましての検討、あるいは関係方面の要望ということにつきまして、その処理上、建設省におきましても今日までいろいろ研究を重ねてきております。ただいまの御質問に対しましては、直接御答弁になるかどうかはわかりませんが、幾つかの改正を要望せられる問題の項目がしぼられてきているようにも聞いております。一般にいわれておりますのは、市町村長なり知事が行います土地収用法の事務につきまして、知事または大臣がその事務を代行するようにすることが一つの土地収用手続の迅速化になるのじゃなかろうかという点なり、あるいはまた収用委員会が補償の裁決をする前に、土地を緊急に使用することができるようにしたらどうかとか、あるいは建設大臣の所轄のもとに中央収用委員会を設けまして、それが府県の収用委員会の上級機関としての役割重すことによって手続なり収用を簡素化するというふうなことに起業者の側の要望がなっておるのでございます。ただ同時にまた、ただいま御質問がありましたように、土地収用法の法律問題と同時に、用地等を一定の事業のために提供する人々に対する補償対策といいますか、あるいは、金銭補償という建前になっておる法律体系だけでは補償対策が十分ではないのでいわゆるかえ地の造成なり、それらを含めまして、生活の保持ということを考えないと、補償の内容の適正化を期せられない。従って、収容と同時にそういったことを関連せしめて解決することが、実質上の問題であろうということもいわれております。従いまして、この収用委員会の機能の強化なり、法の改善の迅速化、法の運用の迅速化と同時に、やはりこれらの問題は、公共の福祉の達成という一つの利益を保持することでございますから、同時にまた補償問題等もいろいろ関連して参ります点から考えますと、私有財産の調整といいますか、そういったようなことの利益の較量の問題も考えなければならないという法案になろうかと思います。従って、今までの建設省の態度といたしましては、実際の法の運用において、一体どこにどれだけの欠点があったのかということをよく調べまして、さらにこういう問題点を解決するに当りましては、かなり学識経験のある人々の御意見もよく聞きまして、重要な問題であるだけに慎重に考えて、すみやかに結論を得なければならぬのじゃないか、こういうふうに今日まで検討をいたしておりますが、なお御質問もございましたので、十分一つ研究を重ねたいと思っております。
○村瀬委員 委員長の御注意もありますので、きわめて簡単にもう二点ばかりお尋ねして終ることにいたします。 今日日本もだいぶん市街の様相を完備して参ったのでございますが、一番おくれておりますのは、やはり下水道でございます。そこで道路局長にお尋ねいたしたのでございますが、道路構造令等の改正その他によりまして、道路には必ず下水をつけるべし、道路の下には、必ず下水道のりっぱなものがついておるのだ、それが道路だというくらいの英断をもって、そして道路を改修するときには、同時にその下に下水道も一緒にやってしまっておく、こういう一つの思い切った施策をとりますならば、せっかく舗装をして作り上げたものをまたすぐにこわして、交通を妨害し、事故を起し、むだな経費を使うことはなくなると思うのでございます。外国におきまして、道路とはすなわちその下に下水を持っておるものだ、こういうふうな規定を作っておるところがあるやに聞いておりますが、そういう国があるでありましょうか。また外国であるなしにかかわらず、日本では、そこまで思い切った施策を実施されるお考えがあるかどうかを承わっておきたいと思います。
○佐藤説明員 道路の構造を定めております規定の中に、そういう下水のことまで定めたものが外国にあるかどうか、私の見ました範囲では、そこまでのものは私は存じておりません。しかし、なおそういうものにつきましては、十分注意をいたしてみるつもりでございます。われわれの道路構造令等につきましても、やはり路面に降った水の処理、または地元の排水等に必要な排水通路、下水につきましては、それぞれ必要に応じて道路事業の一部として実施するようになっておりますが、都市全体の幹支線の下水路というようなものは、構造令としては、強制的にそういうものをしなければならぬというふうには、ただいまのところではなっておらないのであります。しかしながら、この問題は、ただいま村瀬委員が御指摘になりますように、下水を完備するという点からいえば言うまでもないことでありますが、道路交通という面から見ても、ごらんのようにしょっちゅう路面を堀り返すということで、非常に困ることでございます。私どもといたしましては、何とかこの問題を処理いたしたい。なおまた道路側から見ますと、この下水ばかりでなく、電纜など、そういった諸埋設物を含めて、全体としてそういった問題があるわけでございます。これは下水の問題をちょっと離れますが、それらに対しまして、実は道路構造令の上では、強制的の処置を講ずるようになっておりません。しかしながら重要な幹線的な道路を実施いたします際には、何とかしてそういう手当をしておきたいものと考えておりまして、実は近く準備にかかります来年度予算等において、もしできるならば、そういうことの手がかりになるような施策を考えてみようじゃないかということで、ただいまいろいろ研究いたしておるところでございますから、いずれまた成案を得ました節にはお耳に入れまして、いろいろ御意見を伺いたいと思っております。
○村瀬委員 もう一点、お尋ねをしておきます。それは、いろいろと収用法その他を改正いたしましても、やはり一平方マイルの面積は一平方マイルでありまして、日本の人口増加に伴って日本の土地というものの造成を非常に必要とするのであります。ここに東京湾埋立計画というようなものも、ぼつぼつうわさに上っておるのでございますが、これは、八千馬力くらいのドレッジャーを作りまして埋め立てをやりますならば、何も護岸等を作ったり、むだな経費を使ってそうして五年も八年も建設費を寝さしておくという必要はないのでありまして、アメリカなどにおきましては、八千馬力の自家発電のドレッジャーによりまして、全然岸壁を作らないで、ただ泥を吹きっぱなしというので埋立地をりっぱに造成して参っておるわけでございます。これにつきまして、建設省におきましては、一体日本でどれくらいのドレッジャーが今動いておるか、私の経験によりますと、最近約三千馬力くらいではないかと思うのでありますが、アメリカで八千馬力のがあるのでありますから、そういうものも日本で持ってみようという御熱意があるかどうか、それによって東京湾埋め立て等もお考えになるかどうかという点を一つお尋ねをしておきます。 それからもう一つは、河川局長に伺っておきたいのでございますが、先ほど建設大臣の御答弁の中にも水防施設を充実したいというお話がございましたが、災害は忘れたころにやってくるといわれております通り、ことしの梅雨はから梅雨ではございませんけれども、しかしどうも水分が中空にたまっておるのではないかという気がいたしまして、梅雨明けにでも、どかっとまた大雨が降るのではないかという予感もいたすのであります。それには何かテレビ式なものを使いまして、いながらにして、地建の事務所なら事務所でスイッチをひねりますと、どこの水位がどれだけ上ったとわかるような施設は、今日ならば簡単にできると思うのであります。山の中にどれだけ雨が降ったか、どれだけ水位が上っておるか、一つ一つ人間の足でてくてく見に行っていては間に合うものではないのでありまして、そういう水位、降雨量等を、事務所等でスイッチ一つで居ながらにして見ら回るような施設はお考えになっておるのか、あるいはできておるのか、できていなければ作る計画があるかどうか。これは、全部やれば完全でございますけれども、もう改修ができて、どれだけの水位に対しても、洪水量に対しても大丈夫という堤防のできたところには、そういう設置の必要はないのでありまして、いろいろ河川改修計画で、去年の狩野川のように、どうもここは怪しいのだ、当然ここが一番急所なんだとこちらで考えられるところに設置するということでございますれば、そう日本全国の河川に設置する必要はないのでございまして、それらの予算も、これは災害が起った後のことを考えますれば、保険にかけるようなものでありまして、非常に効果的なものであると存じますが、そういう水防施設に対しましての御計画がどれほど進んでおるか、お伺いいたしたいのであります。
○山本説明員 まず第一番目のドレッジャーの問題でありますが、東京湾の埋め立ての問題に関しましては、河川局の所管ではございませんけれども、便宜ドレッジャーを河川でも使っておりますので、お答えいたしたいと思います。仰せの通り、日本では、非常に馬力数の大きいものは最近まで使っておらなかったのでございまして、特に河川工事等におきましては、あまり大きな機械では橋がありますし、また水深も少いので、その持ち歩きが非常にむずかしいということから、河川の方におきましては、大体千馬力がとまりでございます。しかし大規模の浚渫工事なりあるいは埋立工事をやろうということになると、小さい馬力のものでありますと、遠くに土を運ぶこともできません。それからまた一ぺんにたくさんやりますれば、先ほどお話しのように、護岸等をやらなくても、大きな面積ができさえすれば、水のふちは使えないといたしましても、内部の方はすぐ使えるというふうにやれるわけでございます。従いまして、東京湾の大規模の埋め立てをやるというような場合におきましては、私は、三千馬力くらいの船ではとても不経済ではないか、八千馬力くらいのものをアメリカ等では使っておるようでございますので、そのくらいの大きなものをもってやるのが非常に有利ではないかというふうに考えております。 それから雨量なり川の出水を早く知るために、人間等がとぼとぼ歩いておったのでは、なかなか間尺に合わない。従って、それらの状況を流域の人たちに早く知らせることができないために被害が増大するということは、確かにその通りでございまして、これら上流の状況を早く下流へ知らせまして、地元の水防団あるいは地元の住民の方々にその情報を知らせるということは、早ければ早いほどよいわけであります。従いまして、われわれといたしましても、それらの整備に努めておるわけでございますが、何せ山の中の施設をいたしましても、常にそこに人を置くということは非常にむずかしいことでございまして、最近では、それに対処するために、ロボットの雨量計というようなものを山の中に作ってあります。それを東京なら東京で、どこの雨量計でどれだけの雨が降ったということを、直ちにベル一つで知ることができるというふうなしかけになっております。特に具体的な例といたしましては、利根川の水系で、東京で雨量を知りたいという場合には、東京でベルを押しますと、赤城山の頂上に中継所がございます。そこで、たとえば群馬県の北の方の藤原あたりの雨を知りたいというときには、そのところにつながりまして、直ちに雨の量がわかるという施設がもうすでにできております。それから水位等も、貯水池の水位が幾らになったとか、あるいは上流の貯水池に入ってくる川の水位がどれくらいかということは、ダイヤル式になっておりまして、何番のダイヤルを回せばどこの水位が幾らであるということが、すぐ回したところのそばに板がありまして、そこに数字が出てくる、こういうふうな施設ができておりまして、すでに各所に作っておりますけれども、順次それらの施設を拡張はして参りたいと思いますが、狩野川等の場合におきましては、まだそこまで施設する番になっていなかったところにやられたという状況でございますので、これらの施設を十分に増強して参りたいというふうに考えております。
○村瀬委員 最後に、私は建設当局に強く要望をいたしまして、私の質問を打ち切りたいと思うのでございます。 当委員会におきましては、河川改修五カ年計画、河川特別会計の設置、建設技術の海外進出等、多年きわめて熱心に審議せられて参りましたが、瀬戸山、佐藤両委員も栄職につかれまして、この委員会を去られたのでございますが、しかしこの委員会が非常に良心的に超党派的に日本の国土再建に精進努力して参っておることは、御承知の通りでございまして、さらに新進気鋭の委員をもって拡充されましたこの当委員会の所論を、建設省におかれましては特に慎重にお聞きいただきまして、この委員会の決議、所論等を早急に実現をいたしますように、当局におかれまして格段の努力をなされますように要望をいたしまして、私の資問を終ります。
○羽田委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明四日午前十時より開会することとし、散会をいたします。 午後一時十一分散会