議院運営委員会 第2号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/06/24
会議録
○江崎委員長 これより会議を開きます。 本日の議事についてでありますが、日程第一の、予算委員長の選挙は、本日これを延期することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○江崎委員長 故議員助川良平君及び故議員芦田均君に対する追悼演説については、本日の本会議において、故助川君に対しては野口忠夫君が、故芦田君に対しては片山哲君が、それぞれこの順序で行うことになっております。御了承を願います。 —————————————
○江崎委員長 本日、内閣総理大臣から議長あてに、明二十五日の本会議において総理が所信について発言いたしたいとの通告がありました。この問題に関連いたしまして、椎名内閣官房長官が出席されておりますので、この際、山本幸一君から発言を求められております。これを許します。
○山本(幸)委員 官房長官にちょっと伺いたいのですが、かねがね御承知だと思うのですが、私どもとしては、政府及び自民党に対して、今度の国会で首相の所信表明、施政演説、あるいは大蔵大臣の経済演説、外務大臣の外交演説、これをぜひやるべきであり、また政府も進んでやるべきではなかろうか、こういうことでたびたび申し入れをいたしておったわけです。きょうまでに総理の所信表明だけは応ぜられた様子でありますが、われわれは、やはりこの際大蔵、外務両大臣のそれぞれの演説を聞く義務があり、また政府も、この機会に国民の前に最近の外交問題、経済問題等々を明らかにする義務がある、こう思っているのですが、どうですか。政府側では、一つ進んで大蔵、外務両大臣の演説をやるようなお気持はありますか。
○椎名政府委員 今回の臨時国会は主として国会構成に関するきわめて簡素な国会にしたいということでございまして、従って、総理大臣の所信表明だけで、外交あるいは財政の問題等については、特別に発言をしないということでやっていきたいと考えております。
○山本(幸)委員 きわめて簡単に簡素という言葉を使われたのですが、どういう意味で簡素と言われたか知らぬけれども、なるほど、国会法には、参議院の通常選挙が終った後には一カ月以内に国会を召集しなければならぬという規定があります。その規定を作った精神というのは、もちろん、その当時は参議院の構成等の関係もあろうからということも十分考慮に入れてやったのです。私どもは、やはりこれは両院平等という立場からいって、本来ならば、参議院の通常選挙が終ったあとは、衆議院の選挙が終ったあとと同じような国会形態をとるべきだ、こう考えております。しかし、今そのことについては触れません。これは今後の問題として大いに検討するわけですが、問題は、御承知のように、先国会から今度の国会が開かれる間、特にその間に選挙があって、外交問題も非常に大きく変ってきておると思う。たとえていえば、南ベトナム賠償問題のごときは、私が言うまでもなく、政府が国会に何らの相談もなしに勝手に調印をする。そのために、北ベトナムが今後どう出てくるかという疑問を国民は持っていると思う。あるいはさらに、すでにビルマあたりのごときは、賠償金の修正すらも日本側に申し出ているようなことも私は耳にしておる。これは国民の税金なんです。あなた方が出すのじゃない。岸さんが出すのじゃない。国民の税金でこういうものは負担されるわけです。そういうことが選挙中に行われたのだから、やはり国民の聞きたいそういう問題を、政府みずから明らかにすべきだと思う。あるいは安保条約の交渉にしてもそうでしょう。あなた方の方でどんどん進めておられる。その進めておられる経過を国民の前に明らかにすべきである。安保条約については、国民は大きな不安を持っておる。政府は、自信があるならば、その不安のないように経過説明をすべきじゃないか、こういう点をもっと明確にしなければならぬと思う。あるいは日中打開の問題でも、総理は、先般新聞紙上を通じて、日中打開に努力する、こう言っておられる。従来とはいささか違った言動がそこで行われておるのだから、しからば、その努力とはどういうようにやられるのか、そういう問題を、特に経済に関係しておる国民は非常な関心を持っておると思う。そういう点を明らかにすべきだと思う。それから経済問題でもそうです。経済問題でも、あなた方は、所得の二倍説——これは幾分池田さんと総理と意見の食い違いがありまして、だらしのない姿を世間に呈しているが、一方では所得の二倍説、給料の二倍説、何が何やらわからないようなことを言っておるわけです。あるいはデノミネーション、これはその後打ち消したような格好なんですが、これだって、国民は大きな疑惑を持っておる。そういうような問題からいって、この際、やはり大蔵、外務両大臣が所信を述べて、国会を通じて国民の前にその点を明確にすべきじゃないか、こう私は考えておる。特にもう一点は、かりに参議院の構成のために国会が開かれたとしても、あなたは簡単に簡素という言葉を使われたが、国会を開いた以上は、先国会から今国会までのいろいろな事案について、これを国民の前に明らかにしなければならぬ。なぜ、そういう重要なことを簡素というような言葉で片づけられるのか。簡素とは何ですか。国会は何のためにあるのですか。お互い国会議員は、選挙で選ばれて、歳費をもらって、構成だけでそれで事足りるのか。構成以上に、もっと国民が関心を持ち、不安を持っておる問題があっても、それは逃げてしまうのだ、あなたの簡素というのは、そういう意味ですか。答弁を聞きたい。
○椎名政府委員 簡素ということはもし誤解を生ずるならば取り消しますが、決してそういうおっしゃるような、国民の関心に対して不親切なという意味ではございません。ただ、会期を短かくして、所信の表明をして、国民の了解を求めるという程度にとどめてよかろうということになったわけでございます。その所信の中には、おっしゃる通り、安保条約あるいはまた経済の長期計画等の問題も含んであります。
○山本(幸)委員 総理の所信の中にそういうものが含まれるという御説明ですが、あるいは含まれるかもしれません。しかし、その含まれ方というものは、きわめて抽象的で簡単だ。これこそ簡素である。それでは、国民は納得することができないと思う。従って、所管大臣が、しかも、外交の場合には外務大臣みずからが具体的な交渉に当っておるのだから、具体的な交渉に当っておる人みずからが、国民の前に明らかにすべきである。経済問題でもその通りです。所管大臣が、こまかい点についてはやるべきである。そういう意味から、やった方がいいと思うのですが、あなたはやらぬ方がいいと思うのですか。
○椎名政府委員 この際は、総理の所信表明で十分じゃないかと思います。
○山本(幸)委員 十分じゃないかというのは、何ですか。総理の所信表明で事態が明らかになるというのですか。
○椎名政府委員 所信表明で国民の了解を得られるものと考えます。
○山本(幸)委員 もし、所信表明が抽象的だったらどうするのですか。その責任をあなたはとりますか。抽象的で、そういう問題が他の委員会で議論されたら、あなたは責任をとりますか。あなたはどこに自信を持っておるのですか。十分や十五分の演説で、具体的に表明されるわけはないですよ。
○椎名政府委員 もちろん、それに対する社会党の御質疑には応ずるだろうと思います。
○池田(禎)委員 官房長官はそういうことを言っておられますけれども、今日のような状態では、いかに政府が参議院構成の国会であるといっても、国会が開かれた以上は、ことに安保条約のような非常に重大な問題を控えておるのですから、これは野党に要求されなくとも、進んでやることが当然です。だれが見ても、これは国民が要望しておることであるのですから、私は、あなたの一存をもって、ここで総理大臣だけの所信表明にとどめますということを言わないで、もう一ぺん閣議にはかるなり、それぞれの政府の所要の機関を経て、そうして外務大臣、大蔵大臣のそれぞれの所管について、この重要な問題についての所信の表明ができるように、もう一ぺん政府の態度を協議して、本委員会に出られることを私は望みたいのですが、いかがですか。
○椎名政府委員 この委員会の模様につきましては、もちろん報告するつもりでございます。
○池田(禎)委員 報告だけでなくて、そういう検討をして、その検討をされた結論を持っておいでになる、そういうふうなことはできますか、できませんか。
○椎名政府委員 とりあえず報告いたします。
○池田(禎)委員 報告だけでなしに、そういうふうに善処されることを私は望みます。
○荒舩委員 私は社会党さんのおっしゃることはごもっともだと思うのです。こういう民主主義議会ですから、政府も進んで各大臣の発言をすることの方が私は好ましいことだと思っております。しかし、さっき官房長官も答弁がありました通りに、今回の国会は、主として参議院の構成をするという国会でありまして、そういう点と、それからなお、総理の所信表明に対しまして、片山さん初め二名の方も各大臣に対しての御質疑があるようでございます。それらで各大臣に十分御質疑を願えば、私は社会党さんの意図する成果は相当に上り得るものだと思う。この際、官房長官に相談してくるかこないかというようなお話もございますが、これはやはり政府とわが党との関連もございますので、一応私といたしましては、国会対策及び党の執行部と相談をしてみたいと思いますが、しかし、相談でございまして、はっきりした、こうできますというようなことは、きょう予測しがたいのであります。一応社会党さんの御意見に従って相談をしてみたいと思います。
○池田(禎)委員 私は、官房長官にただいま要望しておるのであって、与党に対しての話は、いずれあらためていたしたいと思います。しかし、外務大臣及び大蔵大臣がやらぬというのに、首になわをつけてやらせるというわけにはいきませんから、そのことはよく承知しております。暴力を用いてもやらせようとは思っておりません。しかし、質問者があるから質疑に対して答えるということでなくして、自分から進んでやることが望ましいということを言っておるわけです。できないというならば、私は今言ったように、首になわをつけてやらせるというわけにはいきません。しかし、そういうことは今日の議会政治のもとにおいて行うべきことにあらずと、政府の方に相談を求めておるのですから、政府がもう一ぺん相談をして、相談をした結果こういうことになりましたということを報告することを要望すると同時に、与党に対する要請は、わざわざ官房長官を呼ばなくても、毎日顔を合わせておりますから、後日あらためて本委員会において、与党には相談したいと思います。その点の混淆のないようにお願いしたい。
○山本(幸)委員 今までの官房長官でもそうですが、そういう要望があったら、直ちに協議して御返事するというのが官房長官の態度です。それをあなたは、総理大臣のかわりとして出てきておるのに、ただ報告しますというようなことで、そこらのでっち小僧みたいにのほほんとしておる。そういう態度でなくして、直ちに協議すべきですよ。協議してこちらに回答してもらいたい。よろしいですね。
○椎名政府委員 よく御意思を体しまして、善処いたします。
○江崎委員長 それでは、どうぞさようにお取り計らいを願います。
○池田(禎)委員 ちょっと官房長官に、この際ついでにと言ってははなはだ失礼でございますが、本委員会に初めてお見えいただいたのですから、お尋ねいたします。昨日、わが党は、国会対策副委員長から、職員の定員法の改正案を、前国会の経緯もあるから、重ねてこの国会に提出されてはどうか、こういう申し入れをしたら、いずれ後刻回答する、こういう官房長官のお話であった。ところが、何らの回答もなくて、記者団の会見において、それは断わる、定員法は提出しないんだということをお答えになった。私の方の国会対策委員会は、きょうは、このことについて、公党に対する礼儀を欠くもはなはだしいではないか、こういうことで、大へん大きな問題になりました。人によっては、それは対策副委員長が政府から小者と見られたから、そういうところには答えなくともよろしいんでというような皮肉を言う者も出てきたくらいで、これは官房長官として、公党に対する非礼じゃないか、こういうことが出たのですが、それはどういうことですか。私はこの運営委員会において、官房長官の職責とか国会に対する連絡とかいうものについては、そういう点を今後十分考えていただかなければ、そういうことでは、公党と公党の話し合いはできないことになる。官房長官がふなれだからといって、私どもはこういうことを見のがすわけにはいきません。たとえば、きょうの読売新聞を見ると、政府が二十三日の閣議で、国家公安委員会委員に安井英二君、公安審査会委員に戸塚九一郎君、旧軍港市国有財産処理審議会委員に荒井誠一郎君、田中治彦君、千金良宗三郎君、中村建城君、渡辺武次郎君、こういうものの人事の決定をされておりますが、こういう閣議決定は事実ありましたか。
○椎名政府委員 閣議の決定はございました。
○池田(禎)委員 それは、あなたに引き継ぎがなかったということをおそらく言うかもしれませんが、こういう国会の承認を求める人事は、閣議の決定前に本委員会に提出することになっておる。そういうことを自分が知らなかったからおやりになったというなら、私はよろしいとは言いませんけれども、政府と国会との従来の契約、話し合いというものが、幾たびか繰り返されて、歴代官房長官がこれを確約されておる。しかるに、そういうことをやられる。政府の任命だけで、国会の承認は要らぬというなら、それは御自由です。国会は、そういうことになると、表決をもって争う以外にはない。ただ、こういう人事は、国会の承認を得る場合に、従来政府の申し出はできるだけ満場一致で願いたい、またさらに野党の推薦する人といえども、適当なところにはそれを用いるようにすることが政府として当然である、こういう話し合いが早くから行われておるのに、こういうことを勝手にやられるというなら、国会は承認をするかせぬかということを表決をもって争う以外にない。従って、こういうことは、私は改めてもらいたい。
○椎名政府委員 ただいま伺いまして、まことにふなれでございまして、恐縮に存じます。今後は、さようなことのないように、従来の慣例はもちろん尊重し、これを順守いたしますから、御了承願います。
○池田(禎)委員 定員法の問題については、これは委員会の問題で所管が違うといえば違うのでありますけれども、二大政党のもとで、国会の正常化というものを与党、政府が熱望し、しきりに呼号しているときに当って、こういう態度では困る。私は、記者クラブに発表することがいけないとは言わない。あるいは記者クラブの中で、発表でなくて、質問されて、それはそうでなくてこうだと答えた場合もあるかと思いますが、記者クラブに言ったなら言ったで、時間的な操作でできなかったにしても、少くとも直ちに公党に対しては答礼をするのが望ましいのであって——望ましいのではない、そういうことでなければ、私どもとしても、これから政府との交渉は抜いて、それに対する決議案を出すなり、あるいは法案を出すなり、所要のことをやるよりほかはない。しかし、予算を伴う法案の提出権というのは政府にあるのですから、政府が応諾できるかできないかということは別として、やはり私どもは当然そういうふうにやらなければならぬと思うのですが、どうですか。
○椎名政府委員 申し落しました。この定員法の問題については、柳田副委員長がお見えになりまして、これは前国会においてほとんど実質上の審議を完了したも同様なものであって、そう手間を食うこともないと思うから、ぜひ出してもらいたいというお話がございました。それは、よく内部で与党とも打ち合せて、検討した上で御返事しますということを申し上げたのです。ところが、すぐそのあとで記者会見がございまして、お話の通り質問の形式において、法案を出すか出さぬかというようなお話がありました。それに関連して定員法の問題も出ましたので、今のところは、政府は出すということはきめておらぬということを話しました。その説明に、実は柳田副委員長が見えてということを話したのです。ところが、それを省いて発表したものですから、いろいろの御迷惑、誤解を生んだわけであります。これらの点につきましても、まことにふなれでございまして、十分御叱正のもとに善処したいと思います。
○池田(禎)委員 これはこの際要望しておきますが、そういうことはあなたの不手ぎわ、ふなれということだけでは済まない。そういうことでは、両党間の将来の運営上において非常な支障を来たしますから、公党の申し入れというものは十分尊重されるように、私は今後についても注意を促したいと思います。
○江崎委員長 お聞きの通りですから、よろしくお含みを願います。 —————————————
○江崎委員長 なお、昨日理事会で御決定をいただきましたように、明日は午前十一時から開会式を行うことになっておりますから、御了承を願います。 —————————————
○江崎委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明二十五日午後一時から開会いたすことになっておりますので、従いまして、次回の委員会は、同日開会式終了後、午前十一時三十分理事会を開き、理事会散会後に委員会を開会することにいたします。 なお、国務大臣の演説についてでありますが、これはただいまの質疑の経緯もございますので、明日あらためて当委員会で御協議を願うことといたします。 —————————————
○江崎委員長 それでは本日の本会議は、どういうことにしますか。
○山本(幸)委員 一時十分予鈴、二十分開会。
○江崎委員長 それでは本日の本会議は、一時十分予鈴、一時二十分から開会することといたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十五分散会