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31回国会参議院1959/04/08

予算委員会 第21号

発言数
109
登壇者
15
会派数
2
開催日
1959/04/08

会議録

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) これより委員会を開会いたします。  昭和三十四年度一般会計予算補正(第1号)を議題といたします。前回に引き続き質疑を行います。栗山良夫君。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私はただいま案件になっておりまする補正予算(第1号)の内容につきまして、大蔵大臣に若干のお尋ねをいたしたいと存じます。  まず最初にこの説明書を拝読いたしますると、国債による払い込みの部分につきましては全然言及されておりません。カッコの中に「国債による払込を除く。」と書かれておるだけであります。そこで、私は今度の出資に当りまして、国際基金並びに世銀に対してどの程度の額の国債を発行されようとしておるのか、また財政法第四条によりますというと、発行国債につきましては、償還計画を国会に提出しなければならぬことになっております。それらの法的な手続はどういうことになっておりますか、この点を伺いたいと思います。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) お答えいたします。おそらく栗山委員の御質問は世銀に対する出資のうち、国債で出す部分のことをお考えだと思うのでありますが、これは実は世銀に対しましては、特別増額分のみにつきその一〇%の出資をいたしますが、ドルによる払い込みの部分はそのうち一%でございまして、あとの分は、まあ国債と申しましても無利子、いわゆるプロミサリー・ノートといいますか、その程度のものでよろしいのでございまして、いわゆる交付国債と同じ性格を持っておりますが、世銀が円の解除を求めたときに資金化をすればよろしいという意味の国債でございますので、交付国債と同じく予算に組む必要はないということでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 しからば、かりに交付国債でありましても、大よその金額というものは出ていなければならぬと思います。その金額は、頂戴いたしました提出資料には、国際通貨基金の分と世銀の分とは分けて明細に出ております。だからこの部分のどれに当るのか。金額というものはやはり明示される必要があると思います。と同時に、終戦後、国際基金並びに世銀に出資を始めましてから今日までの国債の発行総額、並びに償還できておりましたならば、償還された額、残高、こういうものがわかりましたならばお知らせを願いたいと思います。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) お答え申し上げます。まず第一のお尋ねでございますが、どのくらい払い込みをするかということでございますが、世銀につきましては、先ほど申し上げたような数字でございまして、今までに解除いたしましたのは、解除の約束をいたしましたのは全額すでに過去のものについてはやっております。ただ引き出されましたものは最近までに三千万とちょっとだろうと思います。  それからIMFの方につきましては、国債の問題は今までに起っておりませんが、従来は御承知のように一億二千五百万ドル一昨年借りまして、去年返しましたわけでありますが、これはIMFに対して円を渡しまして外貨を借りたと、そうして今度返すときには外貨を払ってそれを円になおしたということでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 国債でありますから、今のような交付公債に類するようなものでありましても、それが借り入れをいたしましたりしたときには償還という問題が起きてくるわけであります。この点が、交付公債であるからあずかりしらぬと、そういう簡単なことでは私ちょっと了解しかねるのですがね、御説明を願いたいと思います。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) 先ほど申し上げましたのは、世銀につきまして円の解除を求められたときに解除をする。従ってその場合に、国債発行と同様のあれができるわけであります。しかしこれは世銀との間で償還年次計画といいますか、償還の契約を作って解除いたしますので、年次償還計画通り世銀の方からこれは外貨で払って参りますので、別段そこに非常に危険があるというものではございません。相手は世銀を対象とする取引でございますから、別段危いというようなことは毛頭ございません。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それじゃ、国債のことはその程度にいたしまして、国債でない部分についてお尋ねをいたします。  説明書によりまするというと、二百五十億七千三百九十七万九千円、これだけを日本銀行特別納付金として、金地金の評価益金をお取り上げになる、こういうことになっております。この対象になる金の地金の重量はどれだけでありますか。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) 金の量といたしましては、全額で、たびたび申し上げますように約六十二トンでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私の承知しておるところでは、この六十二トンは接収貴金属でありまして、やっとまだ昨日法案が衆議院を通過したばかりであります。この接収貴金属は特定物と非特定物、要するに民間所有のものと国の所有のものとが雑然としておるということであります。そういう雑然としておって、仕分けの十分つかないものを、きのう通ったからよろしいが、もうすでにこの法案は数カ月前に国会に出されている。そういたしますというと、所有権の問題は一体どうなるか。また今日法律が通ったといたしましても、すぐ仕分けのできるというものでは私はないと思う。その辺はどのように御処理をなさろうとしておるか。もし民間人から異議の申請が出た場合、国はどうしてこれに対抗しようとするか、この点について明確に御答弁を願います。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) 今度の六十二トンにつきまして、なぜこれだけのものを特別に扱ったかということでございますが、実は日本銀行が接収貴金属の保管者——保管者と申しますか、国にかわって保管をしているわけでありますが、その日本銀行が保管をしております分のうち、御承知と思いますが、定型金塊というものがございまして、それには一本々々刻印が打ってございます。ナンバーがついておりますので、それと日本銀行の帳簿とを照し合せますと、これは日本銀行のものであるということが非常にはっきりしてくるというものが約六十二トンくらいあるわけでございます。もちろんこれは手続といたしましては、接収貴金属の法律によりまして、審議会を通して日銀のものであるという確認を要するわけでありますが、要するにはっきり特定しておりますので、これは日本銀行に帰属させても一向おかしくないということで処理いたしたわけでございます。そのほかに接収貴金属としてはまだ相当ございますが、たとえば金貨でございますとかいうように、番号その他でだれのものだということは識別できないものがございます。帳簿上はこれだけの旧十円金貨幾ら、二十円金貨幾らというようにわかっておりましても、それが接収されておる金貨幣のうちのどれに当るのかということはわからぬものがございます。それらの点につきましては、接収貴金属の法律が通りまして審議会を通じて適当に処理する。しかし六十二トンに関する限り定型金塊でありまして、非常にはっきりしておるものでございまして、一応それを再評価益金を出しまして財源いたしましたわけであります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 ちょっとこまかくなりますが、私がこのいただいた資料によって計算いたしますと、IMFの方の金払い分は六千二百五十万ドル、それから世銀の方は六百六十六万ドル、この総計は二百四十八億九千七百六十万円、それに説明書にありまする出資金地金の購入手数料、二千二百五十九万五千円を加えましても、この予算にありまする二百五十億七千三百九十七万九千円にはならないのであります。この差額はどうなりますか。それからさらに金地金の購入手数料の二千二百五十九万五千円というのは、私はしろうとだから直感で申し上げるわけでありますが、非常に巨額のように思いますが、これはどうしてそういう費用が必要となるのか、これも伺いたいと思います。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) ただいま栗山委員が御計算になりましたように、ほんとの出資分だけでは約十億の差額でありますが、これは先ほど申し上げました世銀の円の解除でございますが、これが全部解除に同意いたしておりまして、あと残り千二、三百万残っております。現在のぺースから見ますと、大体本年の十二月ごろまでに全額その円が使われるであろう。これは東南アジア方面に対する主として世銀の投資に円を使って、日本から物を買っていくわけでございますが、それが大体十二月ぐらいでおそらく終るんだろうと、月百万ドル程度のテンポで行っておりますので、来年の一—三月になりますと、世銀が解除してくれと言ってくることは大体明らかでありますので、その解除に際して、そのときに現金化するよりは、今の評価益を入れておきまして、そのときに言ってきたら使うと、かようなことにしたいと思っております。その差が十億円ほどございます。  それから手数料の方でございますが、これは実はこちらから現送すると非常に経費がかかるのでありますが、大体においてアメリカ、あるいはロンドンの市場で金を調達するわけであります。その場合に、やはり保険料でありますか、トラックでありますとか、あるいはその他金のことでございますから非常に警戒のための費用、こういうようなものがかさみます。まあ実際にやってみませんと、確実に幾らと言うことはできませんが、大体その程度のものを今の市場の情勢からして積算をしたわけでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 今の私が計算して申し上げました数量と、予算に出ている数量の差額の約十億ですね、これについては、この出資とは全く無関係な費用に充当されるように私は伺ったのでありますが、それを何ら提案説明の中でも触れられないで、そして初めて私がお尋ねをした結果、そういうことを御答弁になるということは、国会に対して少し不親切ではありませんか、提案者として。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) これは私から御説明するのがあるいは適当でないかと思いますが、さっき申し上げましたように、本来世銀の分は交付公債的な国債を出してもよろしいと、しかし現実に来年の三月には円が足りなくなってくる。解除を求められたときに備えて来年度の解除円相当分を十億と算定して入れておるのでございまして、そのことは予算の御説明の中にも、補足説明でありましたか、提案理由でありましたか、あるそうでございます。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) ただいま為替局長がお答え申し上げましたように、十億は出資の中に入っておるわけでございまして、大臣から御説明申し上げましたのは、両者を一括いたしました出資額の御説明を申し上げたわけでございます。補足説明を申し上げるときには、特にそのことを申し上げまして、十億円は今為替局長が申しましたような国債をもちまして償還をいたします。その引当分といたしまして十億というものを一%のほかに見込んだということを申し上げました。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 あなたがあんまり早口だもんだから、よく数字のことがわからない。もう少しゆっくりしゃべってもらいたい。  次に、まあ大体明らかになってきましたが、しからば、これだけの予算をもって、世銀並びにIMFに出資をせられるまでの手続ですね、実際の手続はどういうようなことになりますか。それを一つ概略、しろうとですから、御説明をいただきたいと思います。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) 御承知のように昨年の十月にニューデリーでIMF、世銀、その他の総会がございまして、そこでIMF以下増資をすることにきめたわけでございまして、昨年の暮に、これも何べんも御説明があったと思いますが、理事会で各国の増資額というものを一応総務会の投票にかけるための決議案を出した。それから今年の二月二日までに各国総務の投票があり、そうしてこれはすでにすんだわけでありますが、みんな賛成いたしました。今後の措置といたしましては、総務会できめました割当に各国に、各加盟国が応ずるかどうかという手続が残っておりますが、これは各国とも国内手続を完全に了して、IMFにつきましては九月十五日まで、それから世銀につきましては九月一日までに万事整った上で承認をする各国の意思を通告するわけでございます。それでIMFにつきましてはそれから三十日以内、つまり十月十五日までに出資を完了しなければならない。それからまた世銀につきましては、本年の十二月までに出資の手続をとらなければならぬ、こういうことに相なっております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 いや、それから先日銀が評価益を出して、IMF並びに世銀まで出資をされる、事務手続になるかもしれませんが、これを一つ詳細に話していただきたいと思います。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) その後の事務手続につきましては、昨日実は接収貴金属の法律が衆院を通過いたしましたので、これが公布施行されますと接収貴金属の処理審議会というものができます。そこに現在あるところの資料を持ち出しまして、そうしてこれが日銀の特定分であるということを認定してもらいまして、日銀にその金を返す、これは接収貴金属の中でもはっきりいたしておりますので、審議会ができ次第審査をしていただいて、これは問題なくやっていただけるものと思っております。そういたしますと、そこで日銀に返るわけでございますが、その際に日銀に対して、大蔵大臣の指定する特定の日に、これは接収貴金属の関係等もございますので、まだ今、いつということはきめておりませんが、その特定の日におして日銀に入っているという接収貴金属につきましてこれを再評価して、直ちに政府に納入して、その納入されました金は一般会計に入れて、一般会計で支出をしまして、外為会計からドルを買って、そのドルをもって外国の市場で金を買う、あるいは一般会計で出資をいたします場合に、円の部分はそのまま出資するとかいうような手続になります。何月何日にどうということは、今接収貴金属等の法律との関係がございますので、はっきり申し上げられませんが、おおむね私どもの希望といたしましては、七月くらいまでには全部の手続を完了していただきたいと、かように希望はいたしております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 ドルで出資をされるのか、向うで金地金を新しく購入して出資されるのか、あるいは現に向うにおいて買いつけてありまする地金を出資されるのか、この点はどちらにきまっておりますか。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) 大部分はIMFの出資でございますが、これはIMFはドルでなくて金を出資することになっております。そこで、しからば日本の持っている金を出資するかということになりますと、これは日本から現送をいたしますと、船賃等が非常に高くなります。で、まあ各国とも、アメリカあるいはロンドンでもいいわけですが、外国市場で金を買うということにいたしております。で、ただいま外為会計としては金を持っておりませんので、一般会計からの出資で、一般会計が外為のドルを買いまして、そのドルでアメリカ市場なり、ロンドン市場なりで金を買うということでございまして、現物をこちらから現送するわけではございません。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 大蔵大臣に伺いますが、かねて私は日銀の資産勘定のうち、金地金の問題につきまして四十四トンの問題をしばしばお尋ねをいたしました。それで、こういう不良資産というものは早く整理をせられるべきであるということも進言をいたしたのであります。ところが、金の再評価の問題につきましては、日銀の資産を確実にするという意味において、なかなかこういう再評価の方法などはとる意思のないようなことをおっしゃって参りました。ところが、今ここで新しく再評価をされたわけでありますが、こういう方法は、日銀の含み資産を食うことになりまして、日銀の資産内容を非常に悪くすることに結果においてなりはしないか、この点が第一点であります。と同時に、まだ日銀は相当な金を保有いたしております、政府も保有いたしておりますが、そういう金地金の再評価というものを、近々おやりになる予定であるかどうか、またおやりにならぬとするならば、将来どういう目的のためにこういう再評価益金というものを巧みに運用しながら利用していかれようとしておるのか、その大よその方向だけを明らかにされたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。この日銀が持っておる金、これは日銀券に対しましてやはり金自身が一金地金のあることが、その信用度を高めておる。これはもう申すまでもないことであります。そういう意味においては、金そのものが日銀にあることが望ましい、これは申すまでもないことでございます。しかし、その帳簿価格と現在の価格との変動のありますことも、これも現実の問題でございます。そういうふうに考えて参りますと、いわゆる再評価して評価益を出すと、含み資産を食う、こういうことになるのじゃなかろうか、一応ごもっとものようですが、これが当然再評価さるべきものであり、もとの帳簿価格だけでそういう金塊を考えるわけにはいかないという状況でございますから、この評価云々で含み資産を食うと、こう言ってしまうのはどうかと実は思います。思いますが、いずれにいたしましても、日銀にあります金地金また帳簿に記載はされているが現実にないもの、こういう問題を今のようなまま放っておくわけにはいかない、これは当然です。信用に関する問題でございますから、処置をつけて参らなければならないということは、これはもう基本的な方針として、はっきりいたしておると思いますけれども、今回、接収貴金属等の処理に関する法律案が昨日成立いたしたということもございますが、これが成立いたしますと、この法律に基きまして当然処理して参る決意でございますので、ただいま先ほど来お尋ねになりました、今回のIMFその他に対する出資の処理にいたしましても、あの法律に基いての処置が当然行われなければならないのでございます。そういう際に、あわせてこの帳簿上に記入されておる四十四トンの処理もつけて参るつもりでございます。当委員会において先に栗山委員からお尋ねを受けましたその当時は、十分慎重に対策を講ずるというだけのお答えをいたしたのでございますが、今回の接収貴金属のあの法律が成立いたしますれば、基本法ができ上っておりますので、それによって当然日銀にその返すべきものを、これを明確にして参る、かように考えておる次第でございます。それからその他の帳簿価格として記入されているものを、今日直ちに再評価するかどうかという問題でございますが、この再評価の問題については、これは政府が勝手なことをしているというおしかりを受けるかもわかりませんが、必要最小限度にとめて、いくことが望ましいといいますか、政府自身といたしましても十分のまだ決心ができておらない。いわゆる経済情勢、金融情勢などを十分考えて処置をとらないと、各方面にいろいろの影響があるだろうと思いますので、その点については、今どうするということは申し上げかねますが、慎重に扱って参りたい、かように考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 政府委員からでけっこうでございますが、ただいまから債権も含めて、ちょうだいした資料によりますと、日本の金保有高は二百四十一トンというふうになっておりますが、これを全部再評価いたしましたときの再評価益というものは幾らになるか、ちょっとお知らせをいただきたい。私が今二百四十一トンと申しましたのは、ちょっとまだ間違いがあるかもわかりませんから、御訂正願いたいと思います。

正示啓次郎大蔵省理財局長

○政府委員(正示啓次郎君) まず数量から申し上げますが、日本銀行保有の金について御説明申し上げますと、金地金勘定の分が全体で百二十九トン、そのほかに御承知のように海外寄託金地金勘定、これが八十四トンございます。これを合せますと、二百十三トンでございます。この中には特にお断わり申し上げておきますが、例の四十四トンが入っております。その点をあわせて申し上げたわけであります。従いまして、この四十四トンを差し引きますと、百六十九トンぐらいになるわけであります。以上が日本銀行の分でございますが、次に政府の分といたしまして、先般来御説明を申し上げましたように、いわゆる貴金属特別会計の手持ちの分が二十一トン、代替分、接収分が七トン余りでございますが、合せまして二十九トン、全体を合せますと——日本銀行及び政府両方合せますと二百四十三トンということになります。このうちから例の四十四トンを差し引きますと百九十八トン、こういうことになるわけでございます。そこで、ただいまの御質問は、これを再評価した場合の差額ということでございますが、これはまず日本銀行の分といたしましては……

石田正大蔵省銀行局長

○政府委員(石田正君) 日本銀行の分につきましてお話し申し上げたいと思います。六十二トン分につきましては、これが再評価益が二百五十億七千四百万円であることはすでに御承知だろうと思うのでございます。そのほか問題になっておりますところの四十四トン分でございますが、この再評価益は大体百七十九億というふうに考えております。その他になりますと、これは帳簿上八十五トンございますが、御承知の通り六十二トン分は確定いたしておりますが、そのほかの分はどういうふうになりますか、接収貴金属の処理の問題によってきまってくるところでございます。従いまして、確定数字を申し上げるわけには参らないのでございますが、かりにこの八十五トンがそのままあるということにいたしますと、八十五トンから六十二トンを引きました二十三トン分の再評価益がどうなるかという数字になると思います。この数字は大体九十一億と、こういうふうに思っておるわけでございます。従いまして、日本銀行の持っているところの金につきましての再評価問題ということに限定して考えまするならば、二百五十億は今回の措置によって処理される。残るところの分が二百七十億でございますが、そのうち百七十九億が四十四トン分であり、これは証書の方として整理すべきものでございますが、残りの九十一億につきましては、さらに数量等を確定しなければならない問題がある、かように御承知願いたいと思います。

正示啓次郎大蔵省理財局長

○政府委員(正示啓次郎君) 政府の分を再評価いたしました価額は二十三億ということになります。

石田正大蔵省銀行局長

○政府委員(石田正君) 日本銀行が最近海外におきまして買いましたところの金については、再評価の問題がないことは御承知の通りでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私は今四十四トンの、現物がないものの再評価益というものを口にせられますが、私はその考えがいけないと思うのです。どんなにしたって取引が済んでいないものの再評価というのは一体どういうことなんですか。そういうことを将来おやりになろうとしているならば、これはとんでもないことです。これは大蔵大臣にはっきり確かめておきたい。影も形もないものを再評価益を出すというのは一体どういうことですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) この四十四トンは、過日この委員会においてはっきりいたしましたように、日本銀行の所有に返さなければならないものでございます。当時の事情が戦時中のことであろうとどうしよと、はっきり証書として残っているものでございますし、また、当時の約定では非常に当時の時価で政府が買い上げたというか、政府が融通を受けたその条件のもとにおいて返すということになっております。そういたしますと、一応帳簿価格としては低いものだが、今日それだけの金を埋めるとすると、ただいま申すように、百七十九億という金額になるということであります。そこで問題は、どうしてその処理をするかということでございますが、この分につきましては、政府がその約束通りをいたしますと、当然再評価いたしまして、その差益額は政府にやはり納入させたらいいだろう。そういたしますといわゆる納税者に負担をかけなくても済むのではなかろうか、こういうふうに思います。今日四百五円で買ったものを日本銀行に渡すときは、昔の値段の三円幾らとか四円幾らとかで日本銀行に引き取らせまして、引き取った上で再評価すると、その四百五円との差額だけは政府に全部納入させる、こういうことにすると、ただ手続上だけの問題になりまして、処理として一般には迷惑をかけないで済む、かように考えております

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そういう説明を一応了承するとしまして、評価益の総額は五百四十三億になると思いますが、それで間違いありませんか。

石田正大蔵省銀行局長

○政府委員(石田正君) 先ほど申しました仮定の数字は含んでおりますが、日本銀行関係におきましては、全部これをトータルいたしますれば五百二十一億になるわけでございます。貴金属特別会計の二十三億をこれに加えまして大体お話のような数字になる。しかし、これは動く要素があるということは先ほど申し上げました通りでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それで、大蔵大臣にお尋ねいたしたいのは、今お聞きのように五百四十四億ばかりの差益金を出して、これを国は使おうと思えば使える立場にあります。そこで問題は使い方の問題でありますが、私は少くともこういう差益というものは国内政策に使うべきものではないと思う。国内政策に使うべきものではない。もしこういうものを使うということであれば、これはもう一種の信用造成になりまして、好ましくない現象を来たしますから、しいて使うとしても、海外の出資程度にとどむべきものでありまして、断じて国内の政府の施策にこれを流用すべきものではない、こういうことを私は考えるのでありますが、あなたはどういうお考えでいらっしゃるでしょうか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 御趣旨は私どももさように考えますので、今回のIMFに対する出資ですか、世銀に対する出資の場合にこの差益を使うことは、そういう意味では筋が立つだろうと、こういうことでこの財源を使うことにいたしたのであります。将来においてこの財源を国内に使いますということについては、ただいま御指摘になりますように、意見が多分にあるだろう、かように私ども考えますので、これは御意見も十分胸にとめまして、将来善処して参りたい、かように考えます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それからただいま大蔵委員会にかかっておりまする法案を読みますると、非常に不思議な規定が一つあります。それは昭和二十七年第一回に出資をいたしましたときに、非常に安い当時の簿価で地金を買い取りました。それをそのまま政府は出資をしております。これの跡始末の規定がありますが、これは一体幽霊規定だと私は思いますが、これはどういう性格のものなのか。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) お尋ねの点でございますが、昭和二十七年に日本がIMFに加盟をいたします際に、おっしゃったように、日本銀行から一部金を帳簿価格で買い上げまして、これを現送したのでございます。実はその前年昭和二十六年度におきましてIMF加盟のことを決定いたしたのでございますが、これは日本が戦後初めてこういう国際組織に入るということでございまして、IMF当局からも、すべての準備を整えてから申請をしろと、こういうふうな気運もございましたので、昭和二十六年に補正予算を組みまして、二百億円の出資の補正をしたわけでございます。ところがその後、その当時におきましては、外貨保有高に対して一割というようなことで足りると思っておりましたのが、規定通りやはり、新規出資と同じように、出資額に対して金をIMFから払い込めということを言われたわけでございます。そこで実は二百億円という金では足りなくなったというのが真相でございます。従いまして、当時日本銀行が持っておりました金を帳簿価格で政府に売ってもらいまして、当時はまだ日本銀行は金の再評価をする根拠を持っておりませんでしたから、帳簿価格で政府にいただきまして、しかしこれは将来いずれ再評価をして、帳簿価格が直るものであるということがわかっておりましたので、その当時、将来これを法律をもってきめるということが書いてあったわけであります。その法律をもって処理方法をきめるということにつきまして、今回国会に御提案をいたしまして、ただいま当院の大蔵委員会で審議中の国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部改正、この法律の付則によりまして、あの当時に買い上げました帳簿価格と今度再評価いたしますものと同じ価格で再評価する、その再評価の差額は今度の場合に準じまして政府に納入されたものとすると、かような擬制をいたしたのであります。これはもうすでに金を現送いたしておりますし、今日におきまして再評価をして、そしてまた国に納付するということは、一応のその当時の跡始末でございまして、そういう擬制によりまして解決をつけるということでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 いや、現行法の第四条の第二項には確かにそのことが書いてあります。あとで法律で処理すると書いてありますが、それを二十七年から今日まで長期間の間処理をしないでほおっておいてですよ。たまたま今度この出資問題が起きたときにこれを取り上げて、そうして金銭的には何ら関係のない条文を一条文入れて、そうして前の法律の責めをここで果そうというようなやり方というものは、大蔵省としては、少し行政行為として軽率ではないかということを私は指摘しているわけです。あなたのおっしゃったことは、それはその通りであります。従って、その理由としては、当時再評価の根拠がなかったからできなかったと、こうおつしゃいましたが、しからば、再評価の根拠ができたときは何年でありますか。そのときにすぐおやりになるべきではないか、私はそう思います。金のから債権の問題でもそうですよ。十何年ほおっておいて、ここで指摘されたときに初めて公けにされたのでありますが、そういう日銀と政府との間の関係というものは、もう少し厳正でなければいかぬ。人間の背骨とへそのような関係ではないのでありますから、もう少し厳正でなければいかぬ。緊張さが足りないのではないか。こういうことを申し上げたいのであります。これは、あとで大臣からも御所信を表明いただきたい。

酒井俊彦大蔵省為替局長

○政府委員(酒井俊彦君) 二十六年当時——実際に実行しましたのは二十七年でありますが、その当時帳簿価格で買いましたものは、日本銀行の接収された金属でございまして、これは、講和条約発効直前だったと思いますが、司令部から解除してもらった、ということでございまして、当時におきましては、そういう接収貴金属を日本銀行が相当持っておりまして、これをどう処理するかという方針が、まだ接収中でありましたので、きまらなかったわけでございます。で、今回は、接収貴金属の法律が通るということを前提にいたしまして、そうなれば、その際に、日本銀行の金の評価をどうすればよろしいか、所有関係をはっきりさして、そのあとで評価をはっきりさせるのが穏当ではなかろうかということで、今日まで再評価のことを行なってこなかったわけでございますが、今回この出資を行いますに当りまして、ちょうど接収貴金属の法律も通りましたことでございまするから、この際、あらためてそれを処理するという法律を出したわけでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そう言うのは言いわけであって、接収貴金属の法案がこの国会で確実に通るという保証はなかったでしょう。過去数年間にわたって廃案になってきて、この国会でたまたま通ったのです。われわれは、まあこの辺でということで協力して通しましたが、あれが通らなかったときには、あなたの言いわけというものは成り立たないじゃありませんか。私は、そういうことでなくて、ものの考え方を聞いておるのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。ものの考え方は、栗山さんの先ほど来御指摘になる通りだと私は思います。事務当局として全然考えなかったわけではございますまい。また、気になりつつも、なかなか処理の方法が見つからなかったのだと思いますし、その点で何らの落度のないような説明をすれば、これは御批判をいただくのは当然だと思います。ことに、前回お答えいたしました四十四トンの処理の問題にいたしましても、また、今回の二十七年の出資の処置の問題にいたしましても、これはもう当然早く処理しなければならなかったと、かように思っております。まあ今回、かような問題が幸いにして御賛同を得まして片づきますならば、長い間の懸案事項はこれで解決ができる、かように思っております。で、いろいろ問題のありますことについて、弁解がましいことを申せば、いろいろ、基本もきまらないとか何とかいうことはございましょうが、問題が、先ほど背骨とへその関係と言われましたけれども、どういう関係か、よくわかりませんけれども、とにかくそういう事態を残しておくことはまずいことでございますし、御指摘の通り、今回これで処理がつくという意味では、私ども、責任が一部解除されたような気持がいたす次第でございます。将来十分気をつけて参りたいと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 通産大臣に二、三お伺いいたしたいと思います。  あなたは、近くアメリカヘおいでになるということを伺っておりますが、どういう目的で、幾日から幾日ぐらい向うにおいでになるか、それをお聞かせ願いたいと思います。

高碕達之助自由民主党通商産業大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(高碕達之助君) ただいまの予定といたしますれば、十六日にこちらを立ちまして、最初ワシントンに参りまして、ワシントンに四日ばかりいまして、それからニューヨークにまた三日ばかりおりまして、それからピッツバーグとサンフランシスコ、それだけを経まして、五月の二日に帰ってきたい予定でおりますが、その主要なる目的は、ワシントン及びニューヨークにおきまして、現在日本の商品がいろいろ問題を起しまして、あるいは綿製品の割当等につきましても、今日まだ解決されない問題がある。御承知のような工合に、アイゼンハワーはああいうふうな演説をしたわけでありますけれども、やはりアメリカの業界におきましては、日本商品の入ってくることについて、いろいろ反対の意見があれしておるわけなのでありますが、しかし、いずれにいたしましても、対米貿易は、日本といたしまして非常に重要な問題で、昨年は、一昨年に比して一割三分もふえておる。さらにことしはこれを増進して、少くともアメリカから物を買いつつあるぐらいの数量では、日本の物を持っていきたいと、こういう念願で、できるだけ先方の業者あるいは国会人とも会いまして、話してみたいと思っておりますが、特に私は、四カ年ばかりアメリカに参っておりませんのですから、アメリカの上下両院議員の中でも、長らく会いたいという人もあるのでありますから、その人たちにもよく働きかけ、または国務省なりあるいは商務省の要人とも会いまして、この問題を一つ、輸出入貿易を促進ずるということを主眼にしていきたいと、こう存じておるわけなのでございますが、その他に、私は、現在科学技術庁の長官をいたしておりますわけで、今度科学技術庁といたしますれば、今年度の予算に、核融合反応等もやっておるようなわけで、そういう予算もあるのでありますから、幸いに、先般派遣いたしました菊池委員の報告によりますと、プリンストン大学にはその方の設備もされるそうでありますから、それを拝見し、同時に、ピッツバーグに参りまして、シッピングボートでは、まあ原子力を利用した船の問題、これは、今年科学技術庁の予算にも入っておる問題でありますから、この船舶に対する原子力の利用ということにつきましても実際に見てみたいと、こう存じておりますことと、もう一つは、サンフランシスコの近くのサンホセという所で、例の今度購入いたしますBWR型の原子力の発電の試験機もあるのでありますから、それも実際に見たいと、こういうふうな考えで参りたいと、こう存じておるわけなのであります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私は、岸内閣ができましたときに、岸さんが儀礼的に訪米をせられるという話があったときに、岸さんはおいでになる必要はないので、アメリカ政府に認証を受ける必要はない。それでなくて、貿易問題として、通産大臣が出かけられるべきであるということを申し上げたことがあります。そういう意味で、今お話のようないろいろな任務を持っておいでになることはけっこうかと思いますが、特に私は、輸入制限問題について、アイゼンハワー大統領ですら、あれだけの演説をしたといわれておりますので、やはり日本人の率直な気持というものを、アメリカの各方面に、責任を持って申達される私は御用意が必要であろうかと思います。  そこで、伺いたいのは、綿製品品の問題は別といたしまして、ただいま対アメリカとの関係において、輸入制限問題で取り上げなければならない貨物の種別というものは、大体大よそどんなものをお考えになっておりましょうか、これを伺いたいと思います。

高碕達之助自由民主党通商産業大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(高碕達之助君) 現在問題になっておりますものは、綿製品の問題以外といたしましては、ベニヤの板の問題でございますが、これはやはり関税を上げるというふうな意見もあるわけでありますが、関税を上げてもらえばそれでは割当をふやしてくれるかということになると、そうではないのでありますから、私は関税問題と割当問題は並行的に主張しなければならないと思っております。  もう一つの問題は洋食器の問題でありますが、これは昨年来五百五十万ダースということを言っておりましたが、実際は八百万ダースばかり行っておるわけでありまして、それは直接日本がやったのではなくて、第三国経由で行ったものがある。そういうことのために相当問題を起しておるようでありますが、これにつきましては日本としても自粛する考えでおりますが、しかしながらそういったものについては、どういうふうにして防止するかということは、これは両方の責任でやらなければならないということをよく話をし、かつ五百五十万ダースでは日本の業者としては決して満足できないものである。先方の都合によれば製造業者とも会って、製造業者のマークで送らすというようなことについて、この数量をもっとふやしたいと思っておりますことと、最近問題になっておりますことは、日本からカキのカン詰が行っておりますが、日本のカキというものは非常に不衛生な生産をしておる、こういうものを輸入してはいかぬ、こういうふうな意見がありますけれども、これは、なまで食えば別でありますけれども、煉製にし、カン詰にしてしまったものは、何もそういう心配はないというふうなこともよく説明したいと思っております。  もう一つは、最近の問題といたしまして、日本から参っておりますサケのカン詰、これは昨年よほどたくさんいったのでありますが、これは今少し漁場問題とからんで問題になっておるようでありますが、この問題等も解決いたしたい、こう存じておるわけであります。  その他、洋がさの問題でございますとか、これは今問題になっていないようでありますけれども、くすぶりつつあるようでありますから、そのくすぶっているものをできるだけ消していきたい、こういうふうな考えでおります。  いろいろ参りますにつきましては、雑貨輸出組合なり業者の意見等もよく聞き、そして詳細にわたって相手のことについてよく話をしてみたい、こう思っております。時間の許す範囲において実行いたしたいと考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 まだ商品はたくさんの種類に及ぶわけでありますが、総括して一言私は希望を申し上げておきたいと思います。それは過日の商工委員会で、軽機械に関する法案を作りました。あのときに調べてみまするというと、たとえば双眼鏡を例にとりますというと、ドイツで百ドルくらいの価格のものを日本製品は二十五ドルぐらいでアメリカで売っておるというわけです。そのりっぱな、昔海軍の将校が持っておったような双眼鏡が板橋の工場ではわずか八ドルで価格がきめられておる。そうすると二十五ドルと八ドルの差額は一体だれのふところに入るかと申しますれば、これはおそらくアメリカのバイヤー諸君でありましょう。私は日本の商品をそんなに外国のバイヤーに利益させる必要はないと思います。従って日本の商品が安いということは、決して日本の国内が十分に満足してその上で安いのではなくて、途中で、こういう言葉は悪いのですが、中間搾取をされておる。この中間搾取をされておる実体というものを通商産業省は各方面にわたってよくチェックし、情報をとられて、これをなまでそのまま一つアメリカ当局、各方面に伝えられて、日本というものを対象にして一部のアメリカ人の諸君がこういうぼろもうけをしておる、こういうことのないように公正な貿易が進められるように善処を強く要望されたいと思います。この点について大臣は御認識を持っておられるかどうか。また持っておいでになるとすれば、そういうことを十分向うに働きかけていただく御用意があるかどうか、この点を伺いたいと思います。

高碕達之助自由民主党通商産業大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(高碕達之助君) ただいま御指摘のごとく、われわれの手取りの金額に比較いたしましてアメリカのハイヤー、中間商人が取っておる利益は非常に多いというものもありまするし、または、その他の問題といたしまして品質を必ずしも非常に高級品にしない方がかえって売れるというふうなものもあるわけでありますが、そういうふうな点につきましてはシエトロを各地方に置いておりまして検討を加えさしておるわけであります。ジエトロの働き工合、ジェトロの報告等をニューヨークにおります間によくまとめまして、それについて私の意見なり、また自分の考えもよくまとめていきたい、ただいま御指摘の点は私ども痛感しておるわけでございますから、十分私は検討し、対策を講じたいと存じております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 出席大臣がどうもそろわないものですから、私の方の質問の計画が立たないので困っておりますが、善処を願います。  それから、さらに高碕大臣にお尋ねしたいのは綿製品交渉において朝海駐米大使とカーンズ米国務次官補との間で九分通り話がついた、その話がアメリカの綿業界の強い反対によって今月の初めに一応御破算になってしまっておる、こういう情報をわれわれが得ております。それでアメリカ当局と朝海駐米大使との間で一応成立しかかっておりましたプランはどういうようなものであったのでありましょうか、それを伺いたいと思います。

高碕達之助自由民主党通商産業大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(高碕達之助君) 御承知の綿製品の協定は五ヵ年協定を組んでおりまして、本年はちょうど第三年目になっておるわけでございますが、昨年の綿製品の割当は二億三千五百万ヤードになっておるわけでありますが、一昨年に比較いたしまして昨年はふやさなかったわけです、トータルを。ところが、このままじゃふえていかないのじゃ困る、本年はどうしてもふやしたい、こういうので私どもは二億三千五百万ヤードに対し二億四千九百五十万ヤードということを要求したのでありますが、それに対していろいろ話し合いました結果、朝海大使とアメリカの国務省の連中との話し合いにつきましては二億四千七百二十万ヤード、つまり昨年に比較いたしまして一千二百二十万ヤード、それだけを今度ふやそうじゃないかということで話し合いがついたわけでありますが、しかし業者はなかなかこれを承知しない、こういうわけなんでございます。そのほかにもう一つの問題は、昨年まではその二億三千五百万ヤードのうちで、品種別については一割までは、これはこっちの都合で品種を変えるということは承認しておったわけでありますが、これについての制限を加えたわけでありますから、それにつきましては、あるものについては五%までは交換できるというふうなことで、結論的に申しますというと、アメリカの政府との間には二億四千七百二十万ヤードになりまして、ある種類については五%まで交換し得る、こういうふうな話がついたのでありますが、今これが業者の反対で行き詰まっておるわけなんでございますが、この点等につきましても、よほどこれ以上はもう私どもは譲れない、こういう考えで進みたいと思っておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 もう一つ繊維の関係ですが、イギリスの総理大臣が過日ワシントンへ行かれたときに、アンダーソン米財務長官と会見をせられたときに、これは主として毛織物の関係だと思いますが、イギリスの商品に対して日本の商品が大へん脅威になっておる。従って、もう少し日本の商品をあまり大事にしないで、イギリスの方のものをもう少し重用してくれ、こういう抗議的な申し入れがあったということを聞いております。そういう事実がお耳に入っておりましょうかどうか、またこれは繊維に関する限りは確かに日本とイギリスとは競合の立場にありますが、しかし今おっしゃったように、日本の対米貿易というものは片貿易なんです。ですから、何としても日本から、もう少しいろいろなもの一を買ってもらわなければ困るわけでありますから、そういう意味で、このイギリスとの関係の調整もぜひともやってこられる必要がある、こう私は思います。この点についてどういうお考えであるか、お伺いします。

高碕達之助自由民主党通商産業大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(高碕達之助君) イギリスの総理大臣が行かれたときにそういう話があったというふうなことも又聞きはしておりますが、これはまだほんとうにどうであったかということは存じませんが、しかしイギリスの空気といたしますれば、アメリカの市場に日本品がだんだん入ってくるということは非常な脅威であるというふうなことを考えておるということでありますから、そういう点は想像するにかたからないことだと存じておるわけなのであります。いずれにいたしましても、日本といたしますれば、イギリスと違ってアメリカから輸入する金額というのは相当多いわけであります。現在は片貿易になっておるのでありますから、この点はやはり日本としてはよほど強味でありますから、こういう点をやはり根本において話し合いを付けていくということが私は非常に重大な点だと存じておるわけであります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 対米貿易の関係はこれで終りたいと思いますが、特に私が要望いたしますのは、アメリカではやはり業界の力というのは非常に今までの経験によると強いということ、それから議会筋の力というものもやはり無視できません。従って行政府だけでなくて、ぜひ国会とかあるいは業界とか、こういうところの有力者に、ぜひ日本の実情を訴えて、説得をして聞いていただくように、強くお願いをしておきたいと思います。  それからさらに、過日通産省で発表になりました本年度上期の外貨予算のことについてちょっとお尋ねをしたいと思います。今度の外貨予算はおそらく関係をしておる国民の立場からすれば、貿易の自由化の世界的傾向にありまするから、日本の外貨予算というものもそういう線に沿って編成をされるのではないかといういろいろな、まあ若干興味的な点もあるでありましょうが、従来とは違った格好が出るだろう、こういう希望を持っておったと思います。しかし実際に発表されたものを見ますると、私自身もそう考えますが、国内の輿論としても、あまりはっきり方向を示していないではないか、こういうことを指摘しております。で、時間がありませんから、こまかいことはまた商工委員会等でお尋ねをしたいと思いますが、原則的にただいまの為替管理制度、外貨予算制度というものの持っている使命というものは、はっきり国際収支のバランスをとっていく、これが任務の中心であるわけであります。従って特に貿易が自由化の方向へ進めば進むほど、そういう趣旨に徹して運営をしていかれるべきものであると思います。ところが今度はAA制の拡大をしたといいましても、わずか三十品目に足りない雑貨品程度にちょっと広められた程度である。言うに足りません。従って徹底を欠いておるのであります。その欠いておる最大の理由は、日本の為替制度あるいはこれが創設をされたときに考えました目的からさらに前進して、わが国の国内の産業の保護政策を為替によってやろう、こういう工合に少し前進してきておる。これをちっとも修正する機運が出ていないからこういうことになると思います。そこで国内の産業の保証政策から一応断ち切る方法をお考えになってはいないかどうかということであります。で、一例をあげますならば、二、三の商品等でも保護政策をとるにしても、やはりこの際は、もう関税政策に踏み切っておられるのではないか、ああいうふうな中途半端な為替政策でもって調整をすることは間違いである。ほんとうに国内産業を保護しようと思うならば、関税政策で操作していくということでなければならぬと私は思うのであります。この点についての基本的なお考えをこれは通産大臣とそれから大蔵大臣と御両氏にお聞きをしておきたいと思います。

高碕達之助自由民主党通商産業大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(高碕達之助君) 御説のごとく、この為替政策というものは国際収支の問題から考えられて、これによってこれは作業をさるべきものだということは原則でございますが、ついに今日まではいろいろな関係上為替政策によって国内の産業を擁護するというふうなきらいはなきにしもあらずでありましたが、これはだんだんこの問題はほかの方法によって産業政策は講じて、為替政策にはよらないという方法を講じていきたいと存じておるわけであります。今回の外貨割当につきましても、為替の自由化というか、あるいは貿易の自由化という方向に進む点から申しますれば、きわめてなまぬるいというお考えは私どもも同感でございますが、従前からのいきさつから考えまして、日本の現在の産業につきまして、これを徹底的に理論的にこれを実行した場合には相当産業界における打撃もあり、これによって打撃を受ける点が多いだろうと、こう存じまして、多少そこにも考えた点もあります。かたがたAA制につきましても、貿易政策の上におきまして中小貿易をやっている関係上、どうしてもある程度は多高くても相手方に物を売らんがためには向うから買わなければならぬということで、AA制度を徹底的にこれを実行できなかったわけでありますが、これはやがては自由化に進行し、できるだけ安いものを自由に各方面から買える、こういうふうにもっていきたいと、こう存じておるわけであります。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 今後の経済の在り方なり多角貿易の在り方の基本に関するお尋ねでございます。ただいま通産大臣からもお答えいたしましたように、西欧諸国が通貨の交換制を回復して、そして当然内国貿易の面においても変化がある、それに対処する今回は上期の外貨予算だ、こういう意味でいろいろ政府当局といたしましては工夫をこらしたつもりでございます。しかしながら結果から見ますと、為替貿易の自由化と言っているが、あの外貨の予算面にはほとんど出てきていないじゃないか、こういう批判が一部におると思います。で、問題は為替貿易の自由化の方向に踏み切るにいたしましても、国内態勢が十分にできていないと、この自由化だけの名目のために国内の混乱を来たすような場合も、その危険もあるのでございます。そういう意味におきまして、非常に時間的に今回の外貨予算編成までには十分の準備ができておらない、そういう意味から、やや期待の点で外れているというような向きもあるだろうと思います。しかし外貨予算をただいま申す為替貿易の自由化の方向に大きく今度は踏み出すであろう、また国際競争も激化するであろう、それに対処するまず最初の年の外貨上期予算、こういう意味を持ちして、割当制にいたしましても相当余裕のある予算をつけたつもりでございます。また品目としては相当の範囲にわたりましてAA制を拡大するということでございますが、いわゆる貿易の面において大きな金額を占めている面についてのAA制が採用されておらない点が一部の批判を受けているゆえんだろうと思います。この金額の多いものをAA制に切りかえるということは、先ほど申すように国内経済態勢がそれに対応するだけの準備ができているかどうかということに相なるのでありまして、そういう意味においては通産省を中心にしての今後の産業政策というものが特に強く打ち出されなければならない、かように考えるのでございます。国内産業としての、まあ、たとえば繊維関係であるとか、あるいは製鉄の原鉱の問題であるとか、あるいは木材関係であるとか、こういうようなものについてAA制を採用するということが一部の非常な希望であることはよくわかりますが、これは扱い方としてよほど慎重にいたさないと、ただ単に大メーカーだけでなく、通産大臣の御指摘にありますように中小メーカーもそれに関係いたしておるのでありますから、十分の対策を立てなければならぬと思います。また国内産業の育成のために必要があれば関税政策を採用することも私どもやぶさかではないと思いますが、この関税障壁そのものは外国にもそれに対応する政策をとられることを考えて参りますと、関税政策を採用することにはよほど慎重でなければならぬ、かように考えますので、その点は誤解のないように願いたいと思います。   —————————————

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) ちょっとこの際、委員の変更について御報告いたしたいと思います。小林武治君が辞任して、その補欠として最上英子君が選任せられました。   —————————————

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 議事進行。総理大臣と防衛庁の長官は大体出席せられる時間を予告してもらいたいのですが、労働大臣は今わかりました。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 栗山君にお答え申し上げますが、ただいま本会議において答弁中でございますから、十二時半にはこちらに出席できるかと思います。……ただいま総理大臣は本会議場を退場せられたそうですから、間もなくお見えになると思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 今の為替制度の問題は、ここでお話を承わってすぐ右から左にきまる問題でないことは、重重私は承知をいたしております。しかし、国内の産業の保護政策をとっていけないと私は言っているのではないのでありますが、今のようなとり方をしておりますと、いつまでたっても世界の貿易自由化の方向に沿うような、ほんとうの意味の体質改善ができないんじゃないかということを私が指摘したいから申したのであります。要するに内科でいくか、外科でいくかという世耕長官の医者論法でいけば、やはりこの際は若干外科的な療法もとらないというと、ほんとうの意味の体質改善にならぬのじゃないか、こういうことを私は主張したいわけであります。あなたのところの経済企画庁の長官が非常に物わかりのやさしい表現で御説明されるので、ちょっとそれを借りて質問をいたします。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 内科でいくか、外科でいくかと言われますが、どうも近代医法よりも漢方医でいった方が体質改善というものに最も着実であるのではないか、こんな感じもしております。大へん失礼なことを申しますが、私どもとにかく着実に、堅実に経済を伸ばしたい、かように考えますので、そういう意味で非常な慎重な態度をとっております。ことに為替貿易の自由化の方向、先ほど指摘しましたような基幹産業になって参りますと、国内においての影響が非常に広範でございますから、これはよほど慎重にやらないと、一部だけを外科的に切開をいたしましてもその影響は大へんなものだろう、かように考えます。この点は特に通産省においてお答えになる筋でございますから、為替の方については、かねての非常なやかましい規定などの手続を緩和し、その自由化の方向へ大いに踏み切るつもりで諮問委員会なども設けて、各方面の意見を伺っておる最中でございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 総理に来ていただきましたが、その前に国鉄当局、大蔵省当局から簡単な問題でありますので、ちょっと所信をただしておきたいと思います。去る六月六日の朝、兵庫県で国鉄の非常に珍しい、しかも非常に重要視しなければならぬ事故がありましたが、これについて真相を一つ報告願いたい。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) 事故の概況につきまして御報告申し上げます。発生いたしましたのは、一昨日の六日午前四時でございまして、発生の場所は播但線の生野から少し姫路寄りのところでございます。それで、この列車は回送列車でございまして、機関車のほかに客車七両を引っぱって姫路方面に走っておったのでございまするが、ちょうど播但線の中央に生野の駅がございまして、その手前に生野のトンネルがございます。そのトンネルに差しかかりますまでに千分の二十五くらいの勾配でございまして、なかなか運転が困難でございまして、多少のおくれがあったようでございまするが、そのトンネルの中で媒煙のために窒息、失神して生野の駅を通り過ぎて、その駅の先は下り勾配になっておりまするので、そこで非常な加速度がつきまして、大体推測時速七十キロで走りましたために脱線して次のトンネルの壁面に衝突脱線いたしたのでございます。それで機関車は脱線大破いたしましたし、続く客車五両が脱線いたしております。それで機関車乗務員と助手は即死いたしております。そのほかその列車に三名乗っておりました。これは無事でございました。それでその機関車の乗務員は、機関士は三十五才で十五年の経験を持っております。助手の方は二十五才で二年の経験を持っております。この二人が尊い犠牲になられましたので、はなはだ私ども申しわけなく考えておりますると同時に、この両名並びに御遺族の方々については物心ともできるだけ丁重な哀悼の意を表したいと考えております。  それで、原因につきましては、この心するほどの煤煙がたまったかということにつきましては、いろいろ調査を進めております。ただいまのところ、お答え申し上げられるのは、石炭は練炭でございまして、六千六百の標準のを使っておりますから、特に炭質が悪かったとは思いませんが、さらにこれを厳重に現地で調査させております。  それから、このトンネルの高さでございまするが、これは大体四メートル二十くらいの、どちらかと申しますれば小さい隧道ではございまするが、従来この種の機関車は常にここを通っておりましたので、ここ数年にわたりまして二件だけ煤煙のために窒息した例がございまするが、そうひんぱんに事故があったわけではございません。ただそれで、どうしてこうなりましたかということをまあ想像いたしますると、実はこの機関車は、少し手前の勾配区間で一度停車いたしております。それは蒸気不昇騰のために停車したようでございまして、機関士がこの列車がおくれておりますために非常な努力をして、この蒸気の昇騰をはかったのではないかということが考えられます。そうしてそのままたいて、すぐに隧道の中に入りましたときに、不幸なことには追い風が三メートルくらいございましたものですから、うしろに排煙があまりよくなかったのではないか、こういうふうに考えるのでございます。それから、この列車が重過ぎたのではないかということも検討いたしてみましたが、ここは規定上、二百十トンの牽引定数で規定されておりますが、この列車も二百十トンでございまして、特に牽引量数が多かったということはございません。それで、ただいまのようなことで、この追い風がありましたのと、おくれを取り戻すための、まあ石炭を投入して、すぐに隧道にかかったというような条件で、かようなことに相なったと思いまするが、なおこの隧道につきましては、ただいまのところ、やはり全国には古い隧道もございまして、大体この種の隧道はまだ数十カ所は残っているのではないか。全部の隧道は二千六、七百ございまするが、そのうちの五、六十ないし百くらいは古い隧道があるのではないか、こう存じておりまして、こういう点につきましては鋭意努力して、できるだけ早く改修して参りたい。  そのほかに、さっそく、難所といわれます隧道区間につきましては、牽引定数をさらに検討する。排煙装置をいたすとか、特に重油混焼をいたして煤煙を少くするとか、そういう点を急速に考えて対処いたしていきたい、こう考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 このごろ交通事故は、突拍子もないことが起きます。従って、観光シーズンを控え、また旅行シーズンを控えて、学童の父兄等もいろいろ心配が多かろうと思いますから、この際、適宜な措置をとられるとともに、国民各層に対して、交通に対して安心感を与えられるような善処を運輸省当局に強く要望したいと思います。具体的にいろいろお考えがあろうと思いますが、とにかく緊急に国鉄その他、運輸省の監督下にある——大臣、きょうお見えになっておらないようでありますが、バスその他についても、交通の安全感というものを国民に訴え、そういう措置をとられることを要望したいと思います。

中馬辰猪自由民主党運輸政務次官

○政府委員(中馬辰猪君) お説の通り、近来しばしば交通に関する混乱や事故を起しておりますので、先般来、運輸省におきましては、真剣に委員会を作りまして対策を研究いたしておりますけれども、さらに今度の場合は、はからざる煤煙によるケースでございますからして、さらに一そう勉強をいたしたいと考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 次に、総理大臣に二、三点お伺いをいたします。  けさ、町のうわさによりますというと、久しぶりに国防会議懇談会というものを開催されたようであります。国防会議の議長である総理が御出席になったことは万々間違いなかろうと私どもは考えておるわけであります。久しく国防会議というものが開催されなかったのでありますが、ここに急に国防会議懇談会をお開きになったのはどういうわけであるか、その理由を一つ伺いたいことと、それから国防会議の懇談会におきましては、主としてどういうようなことが話題になり、また何か結論めいたものが出たといたしますならば、その点についてお伺いをいたしたいと思います。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 国防会議の議員は、御承知の通り、一定の閣僚で構成をされております。内閣の改造されまして以来、まだ懇談会がいろいろな国内における政治関係、国会等のために開かれておりませんので、一応、昨年の四月に次期戦闘機の機種の内定をいたしまして以後における各般の資料等を整えて、検討を国防会議の事務局及び防衛庁においていたしておりますので、この昨年の四月以降における国際の諸情勢やあるいは問題になっております、内定をいたしましたグラマン機や、あるいはロッキード、ノースロップ等、その他の機種もある程度生産が進んできておりますので、それらに関する調査資料に基いて詳細な報告を聞き、それを中心に本日懇談会をいたしたわけでありまして、結論としては何にも本日の会議においては出ておりません。さらに引き続いて、来週もこの懇談会を続けてやりたいと思っております。これは別に特別の意味があるわけではございませんで、国会におけるいろいろな審議も一段落いたしておりますので、さらに地方選挙も始まり、参議院の選挙も始まりますので、この国会でも問題にされておる機種の問題を取り上げて、これに関する従来の調査研究を検討し、できればなるべく早い時期に機種を決定することが望ましいと、こう考えて懇談会を開いたようなゆえんでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 けさの某新聞紙は、この問題についてきわめて詳しく記事を書いております。それを大まかに申しますと、昨日の衆議院の決算委員会が開かれるに当りまして、自民党としては天川証人を決算委員会に呼ぶことを何としても避けたい、こういう意思がありまして社会党と折衝に入っておったところ、田中委員長はその前にあなたに面会をせられて、そうして八日には急遽国防会議懇談会を開き、そして機種問題についてはグラマン機の内定問題は白紙に返し、かつ政府がそういうことの若干声明的なことを行う、これによってぜひとも衆議院の天川喚問を御勘弁願えないか、こういうような話があって、岸総理大臣とある程度意を通じながらその報に接して、高橋理事が決算委員会を司会された。これは秘密理事会ですかね、そこで話が進められたというようなことが伝えられておりますが、これは非常に重要なことであります。さような事実があるのかないのか、これは責任を持って御答弁願いたいと思います。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) さような事実はございません。実は予算が通過いたしまして後に、官房長官と打ち合せをして適当な日に、なるべく早い機会に国防会議の懇談会を久しくやらないから開く必要があると思う、これについての時間の打ち合せ、日程の差し繰り等を官房長官において考えてもらいたいということを官房長官に命じまして、そして本日の九時からやるということを決定したわけでありまして、またこのことと、衆議院における決算委員会の議事とは全然私どもは関係なしに国防会議としてこれを決定したわけであります。しかし、その決定したこと、日にちをきょうやるということにつきましては、自然これは党内にもある程度わかったと思います。別に秘密なことではございませんから、それで八日の何ということでありますが、しかし、それと今おあげになりましたような田中決算委員長と私との間に何らか話があり、また本日の会議をどうするとか、あるいはこれと決算委員会におけるところの証人や参考人の喚問と関連があるようなお話でございましたが、そういうことは一切ございません。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 この問題について総理は白紙に還元する、グラマンを白紙に還元するというようなことは、いささかも考えないということを述べられたと新聞は報じております。記者会見でありましょう。そしてしかも、その場合に白紙に還元しないという言葉の裏は、国民の納得のいく方向で決定をしたいというので、それをよく裏まで読みまするというと、国民の納得するような方法でグラマンをきめたいと、こういうような工合に受け取れるような談話を発表されたように私は承知をするのであります。そこで、そういうことが事実であるかどうか、やはりグラマンを決定しようと腹の中では考えておいでになるかどうかということ、それから今国民を納得させるとおっしゃいましたが、国民が納得し得ないでおるのは、この機種問題をめぐって非常に国民としては好まない汚職問題がこの中には伏在するのではないかということをみながおそれておるわけであります。従って、汚職問題があるかないかということをはっきりしなければ、国民は納得しないわけです。従って、そういう関係をどういう工合に総理はお考えになっておるか、それを伺いたいと思います。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 私は昨年の秋であったと思いますが、衆議院の決算委員会に出まして、国防会議の議長として意見を述べたことがございます。それは一応四月にグラマン機を内定したけれども、それは決定ではない。従って、決定するまでにいろいろな、なお調査すべき問題があるから、これらを調査していきたいと思う。それからまた機種の選定については、この決算委員会等におきましても、今、栗山委員の話のように、何らか不正やあるいは汚職等があるやの議論もあるので、そういう点は十分に何して決算委員会等において明瞭にしてもらいたい、自分としてはあくまでも国防会議の議長としてこの機種問題の決定についてはあらゆるデータを正確に慎重に検討して、そして国民がこれを納得されるような方法でもって責任を持って決定をしたいと思っているということを、昨年の秋決算委員会で申し述べております。それは依然として私は、この国防会議の議長としては今日もなお同じような考えでおります。私は決してこれは、内定したという事実を今白紙に返さなければならないような事態とは考えておりません。しかしながら、内定はあくまで内定であって、決定ではございませんから、これに内定したからこれにきめることに幾多の無理があるにもかかわらず、これをそれにこだわって決定にまで持っていくということは適当でないと、従ってあらゆる、問題になっている機種のその後における国際的な——ドイツ、カナダ、スイスその他の国々等がやはり次期戦闘機の選定をいたしております。これらの国際情勢や、その後におけるところの、まだ明瞭でなかった性能やその他の試験の結果等を十分に一つ検討し、比較検討をした上において、日本として採用すべき最も適当な機種を決定したい、こういうつもりでおります。従って、そういう意味において、グラマンを内定したがゆえにこれに非常な重点を置いて、あくまでこいつに持っていくのだということにとらわれた考えを持たずに一つ検討しよう、しかし、決してわれわれは当時あれを内定したところの事情というものについては、私は国防会議の議長として責任を持って申し上げますが、それに不正なことがあったとか、あるいはそれについて汚職等があったとは私は絶対に信じておりません。しかし、その後におけるところの事情もいろいろ変化しておるし、進んだ点もありまして、不明瞭な点も明らかになりましたから、今のような考えを持って国防会議において責任を持って適当な機種をきめたい、こう思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 関連質問……。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 関連質問ですね、矢嶋君。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 総理は、ただいま栗山委員の質問に対し、今日急遽国防会議懇談会を開いた理由を明確に答えていない、これは明確に答えてもらいたい。私はかって内閣委員会であなたに事前警告をして、私は予言しておった、それがそのまま出たじゃないですか。必ず参議院選挙以前に何らかの内定なり決定をするであろう、だから参議院選挙とこの次期戦闘機の決定をからませるかどうかと言ったところが、あなたはその当時絶対そういうことは考えていないということを言った。私の言ったその通りなんです。頭をかしげるなら証拠を示しましょう。昨年四月十二日ですよ、グラマンの資料が不十分であったにもかかわらず——この資料というのは一評論家である天川氏が作ったものなんです。国防会議並びに防衛庁の関係者というものは天川氏に全く牛耳られております。この不十分な資料で、これは当時の国防会議の議員であった当時の河野国務大臣自身が言っているじゃないですか。そうして昨年の八月二十二日、衆議院の決算委員会でそれを一番理由として、田中決算委員長を動かして、八月二十二日、決算委員会の問題になったでしょう、あのグラマンが内定したのは昨年四月十二日です、よろしいですか。そして岸さん、あなたが話し合って解散の腹をきめたのが四月十八日ですよ。解散の時期をきめる一週間前にグラマンが内定したのです。これは、私ども当時この関連は重視したわけです。きょう参議院は自然休会に入る最終日ですよ。そうして補正予算の総括質問の日なんですよ。何がゆえにこの自然休会になる最終日、しかも参議院の予算委員会があり、総理が出席されているこの日に、今まで半年以上も開かれていなかったところの国防会議懇談会を急遽開かなければならない理由はどこにあるのですか。そうしてさらに来週またやるというのでしょう。それは十日に御成婚式があり、十五日までにこの祝宴が終ります。その後地方選挙で、国防会議のメンバーもおそらく散ってしまうでしょう。だから、それ以前に何らかの線を進めようというわけですね。これは明らかにあなたの党内、さらに日本におけるところのメーカー、三菱さんを主とする、川崎さんも含むでしょうが、こういう圧力が防衛庁に加わっていて、防衛庁からあなたに通じているのに間違いない。と同時に、昨年きわめて熾烈なる売り込み合戦をしたところのグラマン、ロッキード、ノース・アメリカン等々の五社のメーカーは、その支社長あるいは支配人あるいは技術陣を総動員して、日活ホテル、あるいは国際会館に宿泊して猛烈なる運動をやっているじゃないですか。これらとあわせて考えるときに、本日国防会議懇談会を急遽開いたという点については、栗山委員の質問に対してもう少し明確に答えていただきたい。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 先ほどもお答え申し上げました通り、私はこの問題に関しては、できるだけ早い時期にきめることは、国防会議としても当然やらなければならないことであると思っております。しかしながら、国会のこの議事の関係やその他のわれわれの各大臣の忙しさから見まして、これを開くことができなかったのでありますが、大体それが一段落をいたした今日において、なるべく早い機会に開きたいということを、予算成立後適当な日を選ぶように、官房長官とも話をして、この八日の日の九時からなら適当であろうということで開いたわけであります。別に急遽開いたとか、あるいは特に何ということはない。これは私は国防会議の議長としては、いつまでも機種を内定をしておいて、いろいろな論議にまかしておくということは適当でないと思う。一日も早く、やはりさっき申し上げたような心がまえで適当な機種を決定することが、国防会議としても、議長としても当然やらなければならないことであると、かように考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 あなたは先ほど国民を納得させる方法として、不正、汚職の疑いのある点は明確にはっきりすべきである、正しいということをはっきりすべきであるということをおっしゃいました。それを信念としてお考えになっておるならば、衆議院の決算委員会における天川証人の喚問のごときは、自民党総裁として積極的にこれに応じて、そして事態を明白にされるということが必要ではございませんか、これをなぜお聞き届けにならないのか。あなたのおっしゃることと行動とは一致していないではありませんか。この点について重ねてお尋ねいたします。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 私は決算委員会その他におけるところの証人をどういう範囲で選ぶかとか、あるいは参考人をどうするとか、委員会の議事をどうするかということは全然関係をいたしておりません。もっぱら国会運営に関することは、党の方にまかしております。私はこれを、委員が必要と認めるにもかかわらず、天川を呼ぶこと相ならぬとかいうことは申したこともございません。また言う意思はございません。これは委員会の独自の見解にまかして、必要な人は呼んだらいいと、こういうふうに考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 次に、総理大臣はことしの七月、外遊をせられるというお話を承わっておりますが、おもにおいでになる国々、並びにその目的とせられるところ、これは一体どういうことであるか、これを承わりたいと思います。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 昨年は御承知のように、ブラジルにおける日本移民が、あそこに移民をいたしましてから五十年になり、従って日本からも三笠宮殿下がおいでになり、その他これを契機として日伯の関係をより一そう親密にし、また移民に関する問題、経済協力に関する問題等について、日伯の間においてさらに話を進めていく上から、総理にぜひ来訪してもらいたいという強い要望があったのであります。また昨年の秋には、イギリスからぜひ日本の首相の訪英を希望し、両国の首脳部の間において、国際情勢の一般について隔意のない話し合いをしていきたいという申し出があったのであります。  私はいろいろと国内の問題もありますし、国際の情勢その他の事情を考えまして、今回イギリスのそういう招請に応じて、マクミラン首相と国際情勢について隔意のない話をし、日英の理解を深めて、その協力関係を増進することは世界の平和の増進の上から、さらに日本としては非常な関心の深い、利害関係の深いアジア問題に関し、この点についてはイギリスが非常な利害関係を持っており、歴史的にも、また現実の問題としても、いろいろな問題を持っておりますから、これに対して十分な話し合いをしていくことが適当である、こう考えまして、これに応ずることにいたしたのであります。と同時に、移民問題に関する南米、さらに経済協力に関する南米との関係を深めていくために、ブラジルからの要請にも応ずる。これを二つの主眼として、今回国会が済み、選挙が済んだ後において、夏の間を利用して行って参りたい。同時に、従来日本を訪問した国であるとか、その他の数カ国に答礼その他親善の意味で独自にたずねる。これが私の目的でありまして、主眼は今申しましたように、イギリスとブラジルに置いて考えておる、こういうことであります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私、時間が迫って参りましたので、最後に総理大臣と労働大臣に一括して私ここでお尋ねをいたしますが、しかるべくお答えをいただきたいと思います。それで答弁が私、理解得られれば質疑を終りたい、こう考えます。  私は、最近国民の世論を見ますというと、総理大臣は外国へ行くことが非常に好きだ、もうこれで、今度旅行をされるということは、総理大臣の任期中に世界漫遊旅行が終りになる、もう去年からこういうことをきめて準備を進めておいでになる、こういう印象を受けております。私は、総理の外遊というものはもっと切実な国際問題で、必要とあらばあすにでも飛び立っていくというような、そういう腹がまえでなければならぬので、もう一年前から計画をして、そうして親善旅行をやるということは、あまり芳ばしくないのではないかと私は考えます。考えますか、しかし、それはそれとして、おいでになるというのでありますから、おいでになる以上は、やはり任務を持ち、そうして日本のために尽してこられなければならぬと思います。私は中南米のことは申しませんが、特にあなたがイギリスの招待を受けて、イギリスにおいでになるということでありまりから、注目をし関心を持つわけであります。先ほどもお言葉の中にちょっとございましたが、国際問題、特にアジアの問題について意見の調整をしたいというお話でありましたが、それはその古来をもっと率直に申しますならば、アジアにあるところの日本と中共との開床、共産陣営と自由陣営との関係、こういうものについて意見の調整をしたいということであろうと思います。ところが、イギリスは御承知のように、中共をすでに承認をし、中共との貿易を盛んにし、そうしてソ連と西ドイツの問題についても、共産陣営と自由陣営との間の国交の調整について腐心をしている国であります。従って、そういう国へおいでになれば、あなたがもう意見をお聞きにならなくても、イギリスの総理大臣がどういう考えであるかということを明白であります。従って、あなたの腹がきまらなければ、これはおいでになっても無意味で、その一番腹をきめる一つの重要なポイントとして、もし、私が今イギリスの総理大臣の意中をそんたくして意見的に述べましたが、そういう考え方をイギリスの総理大臣、首相が述べられたときには、あなたはすぐ矢つぎばやに次の問題として、しからば中共の国際連合に加盟する問題について、自由陣営の中でイギリスと日本とが手を組んで一つ努力をしようではないか、こういうような意味の御発言をなさるところまで腹をきめておいでになるか。イギリスの腹ははっきりしております。従って、そういうようなところまで踏み切って、自由陣営と共産陣営との間の調整のために日本も一はだ脱ぐと、こういう気持でおいでになるかということが一つ。  それからもう一つの問題は、先ほども高碕通産大臣に私がお尋ねをした中で述べたのでありますが、ただいまアメリカの日本との貿易の中におきまして、イギリスの方から相当な横やり的なものが入っております。たとえば繊維製品等について、もう少しイギリスの商品をよく買ってくれないか、日本の商品をアメリカは買い過ぎるんではないかというような横やりが入っております。過日もマクミラン首相がアメリカに行かれたときにも、直接米国の当局の責任者にそのことが述べられたといわれております。従って、アメリカ貿易を片貿易からさらにバランスをとっていくために、日本はアメリカに働きかけなければなりませんが、そういうことについてイギリスの態度をどうせられるか、欧州貿易においてももとよりでありますが、そういう貿易の問題が一つ。  さらに第三の問題としては、あなたが今おいでになる、ほんとうに日本のためを思い、日本のことを思ってイギリスの総理大臣に会って、そのあとで、おいでになるとすれば、アメリカでなければならぬと思います。国際連合に対するところの中共加盟問題について意見が一致したということであれは、アメリカを説得しなければならぬ、そういうような重要であり、しかも緊急を要する問題について御努力をなさるならば、国民はあなたが外遊されることについて一人批判する者はないでありましょう。だれ一人ないでおりましょう。ところが、そういうことが公けにせられない。ただ、親善旅行のような格好に見えておりますから、問題が起きておるわけであります。この点について、私は三点を指摘いたしましたが、お答えをいただきたいと思います。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) イギリスをたずねますならば、当然この国際情勢全般について、先ほど申し上げましたような分析や意見の交換、理解を深めることを話さなければなりません。そして日本も世界の平和を推進する意味におきまして、共産圏との間におきましても、私どももすでに日ソの国交を回復し、その他共産国との間におきましてもそれぞれ国交回復をしつつあります。また、われわれが直面しておる中共に対する近接の問題もございます。これらの問題に関して、私どもも、できるだけ共産陣営との間を調整していくというイギリスの考えておる方向というものは、日本も考えていかなければならぬと思います。ただ具体的な問題として、今おあげになりましたが、中共の国連加盟について日英がすぐ話し合って、そして共同してこれを推進するという具体的な問題になるならば、これは十分マクミラン首相とそういう国際情勢の分析や、あるいは共産圏と自由圏との、自由国との間の関係を調整する一般問題についていろいろ話し合って、意見が一致した上において考えるべき問題でありまして、今ここにこういうことを言うんだという具体的な問題として、ここに返事をすることは適当でない。ただ一般問題として、今言ったような考えで、私はイギリスのマクミラン首相のモスコー訪問や、その他ベルリン問題に関するいろいろな国々の自由への努力というものを外からいろいろと想像し、そんたくしてみまするというと、今言っているような方向にイギリスが動いている、とは十分察知することができます。しかしまた、日本としても、そういう立場で考えなければならぬと思いますから、その具体的な問題につきましては、なお十分話し合っていきたいと、かように思います。  さらに貿易の問題、これは御指摘の通り、実は日英の関係におきまして、今日一番利害が衝突し、もしくは意見が分れ、それがある程度日英間の国民感情にまで好ましくない影響を持っていることは、貿易の関係が私は主であると思っております。それは英国に対する日本品の進出の問題もあります。あるいはそれに関連しての商標の問題や何かもございます。また東南アジアや、あるいは中近東に対する関係においても、日本との間に利害の衝突している点があります。また、アメリカの貿易につきましても、お説のような点があると思います。しかし、この点において両方がやはりフェアな立場で、お互いがお互いの立場を理解しながら、おのずからそこに調整の道を考えていかなければならない。一方だけを攻撃するとか、一方だけが他を無視して自分さえよければいいというような立場では私はいけないと思います。そういう点に関する具体的ないろんな話を、忌憚なく話すことは、これらの地域における両国の利害の衝突や、将来の貿易の伸張の上かから見まして、話し合いを具体的にすべき時期にきていると、かように思います。  それから第一の問題に関連して、今、帰りにとか、あるいはすぐ訪英の後に訪米すべきであるという御意見でございますが、これは私はさらにイギリスを訪問した後における結論として、今後の何をどうするかということはきめていきたいと思っております。アメリカとの関係は、必ずしも私がこの際アメリカをたずねなくとも、いろいろな意味においてアメリカと日本との関係におきましては、十分な理解と協力ができておりますから、さらに必要があればアメリカをたずねることもまあ今日すぐたずねるというようなことは今考えておりません。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 栗山君に申し上げますけれども、あなたの持ち時間が五分超過いたしておりますので、理事会の申し合せの次第もありますので、すみやかに質疑を終了するように御注意を願います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 わかりました。  労働大臣に伺いますが、過日当予算委員会におきましても、雇用問題、失業問題等がしばしば同僚議員諸君からあなたにお尋ねになりました、私も伺っております。ところが、そのあなたの御答弁を根拠にして、最近の統計をずっとながめておりますというと、若干安心のできない傾向にあります。たとえば鉱工業生産指数は昨年の八月ごろから毎月上りまして、ついに一月は終戦後の最高を示しました。たとえば八月が一四七、九月が一五一、十月が一五二・九、十一月が一五三・一、十二月が一五六・〇、本年一月は一六一・七、本年二月は一六〇・二ですか、こういう工合にどんどん上っております。三月もおそらくこの水準にいこうといわれております。こういう工合に鉱工業の生産指数が上っているということは、わが国の生産活動が非常に旺盛であるということを証明しております。にもかかわらず、労働経済指標に出ておりますところの労働力人口の欄を見まするというと、完全失業者の数は、これはどんどんふえております。たとえば昨年の十一月には四十九万人、それが十二月には五十三万人、一月には六十七万人、それから、まだ二月の統計は公けになっておりませんが、聞くところによると、七十一万人、こういう工合に漸増しております。失業保険の方を見ましても、たとえば離職票の受付件数を見ますと、十一月には七千百十九名でありましたものが、十二月には一挙に十二万四千上百九人、それから一月には十六万二千百五人、残念ながら二月以降の数字はございません。それから、失業保険の初回受給者数を見ましても、十二月が七万六千三百九十七人、これが一月には一挙に二十四万九千二百四十九名、おそらく二月もふえておると思いますが、こういう状況であります。従いまして、産業を旺盛にして雇用をふやしていくという非常に常識的な考え方というものは統計の上ではくずれております。現われておりません。  そこで、こういうような現象を来たした根本的な原因というものがどこにあるのか。産業構造の欠陥にあるのか、その他統計の取り方が工合が悪いのか、どこに根本的な原因があるのかを分析して、御研究をなさっておりますならば、その結果を承知いたしたいと思うのであります。で、もしこういう現象についてまだ未研究であるということでありますならば、また他日よく分析研究をせられて、その結果をお知らせいただきたいと思うのでありまして、これは議論ではなくて実績がそうなっておりまするから、それについてのお尋ねをいたすわけであります。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) お説のように、最近——忘れましたが、どっかの大きな新聞でも栗山さんと同じような御意見のことが出ておりまして、労働省でもそういう点についていろいろ研究をいたしておりますが、失業保険の受給者は、今初回受給者のお話がございましたけれども、大体御存じのように、昨年の八月から実人員というものはだんだん減少して参っておりまして、七月が四十六万七千、それから八月が四十五万七千、四十四万八千、四十三万四千とだんだん低減して参っておりますが、三十四年の一月及び二月にはずっとふえております。こういうことは栗山さんもよく御存じのように、毎年一月、二月は冬季に、建設業などから、季節的に離職する者が出てくる時期でございます。従って失業保険の受給者が定期的にこの月にふえておるわけであります。  それからもう一つは、またこれもすでにもう御存じのことでありますが、生産上昇というものと、それが雇用、失業の面に出て参りますのには、いつも正直に時間的ズレがあるのでございまして、大体景気調整といったような手段をとられましてから、失業の面、失業保険受給者の面に正直に増加数学が現われて参りましたのは六、七ヵ月後であります。従ってまた景気の上昇いたしておりますときは、ややそれと同じ程度の幅をもっておくれて雇用が増大し、失業保険受給者が減ってくる。こういう傾向でありまして、ただいまお話しのようなことにつきまして政府もいろいろな角度から研究いたしてみましたけれども、やはり一、二月のこの数字はそれだけ取り上げては論議できないことである。ことにだんだんと生産が上昇して参る初期にはやはり臨時的な雇い、それから日雇い労働者というものがずっと急にふえて参ります。それで、やはり生産がコンスタントにこう伸びていくときに初めて雇用がふえて、失業者が減ってくる。こういう傾向が従来行われておるのでありまして、従って私どもは、今御指摘の一、二月の数字が多いということについてのみとらわれて心配をするということは、それほど重視すべきものではないではないかというふうに、このたびのことは判定をいたしておりますが、大体今稼働率七二%程度といわれておりますからして、政府の策定いたしました鉱工業生産の伸び、これがやはり実質五・五、あるいは下半期にはもっと上回るだろうとわれわれも予測いたしますが、それに伴ってやはり、雇用の拡大というものは期待していいのではないか、こういうふうに見ております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 関連。先ほどのこの主力戦闘機種の問題ですが、重要ですからこれについてもう一ぺん関連質問させていただきたい。  それは一機約三億六千万円ですから、三百機で事務費等を入れて約千二百億円を要する問題です。だから、私どもはきわめて重大関心を払っているのです。関連質問ですから、あまり専門的に申し上げませんが、私もこれには若干の興味を持って、研究をしろうとながらしているつもりです。これは源田空将なんかは専門家ですが、これからの飛行機というものは科学の進歩とGM等の進歩発達によって、上昇力とかスピードとか、たとえばニマッハとか三マッハとか、それのみが問題ではないと言うのです。問題は、火器やファイア・コントロール・システムが必要だ。この源田空将というのは非常にりっぱな実力者ですが、こういうことを国会で証言しておるわけです。これらの角度からの検討というものは昨年四月十二日からはきわめて不十分です。天川氏の作っておるスケールというものはきわめて古い形のスケールなんですよ。ただ早ければいい、急角度に上昇して高く上ればいいという、昔のスケールでやっておる、こういう批判があるわけです。現に国防会議の議員であった河野国務大臣からこれが火がつけられて問題になったところに、これは国民としてはどうしても納得のできない、当時としては私は軽率であったと思うわけです。最近防衛庁は盛んに艦艇を作っておりますが、駆逐艦を中心に……この艦艇というものは今十分検討しなければならないわけですよ。むしろ船が大きいとか早いとかおそいとかいうことは、それほど問題にならない、兵器のこの進歩という角度から……。ところが防衛庁、いろいろ金をかけて、繰り越し明許費を出して、できるだけ大きい駆逐艦を中心に作ろうとしておるけれども、これが一体日本の防衛の新しい事態に即応するものであるかどうか、非常に検討の余地があると思う。ましてやこの飛行機においてはそれ以上なんですよ。それを、昨年四月十二日軽率にきめて、汚職のにおいふんぷんとしておるということは、国会を通じて明確なんですよ。これを選挙を前にして、今ごろ急に国防会議懇談会を開いて内定を進めていく。これには業者から猛烈なる圧力がかかっておる、海外のメーカー、国内のメーカーから猛烈な圧力がかかっておる、これは私知っております。そういう形できめられることは、私どもどうしても納得ができない。  そこで伺いたい点は、第一点は、グラマン問題は一切白紙に返すべきである。たとい主力戦闘機種を今後きめるにしても、一応四月十二日のグラマン問題は白紙に返すべきである。国防会議の議員の一員であった河野国務大臣からも不満が表明されて、あれほど国会の問題になったのですから、この問題は白紙に返すべきである。  そうして第二点としては、私たちは反対ですが、もしあなた方があなた方の政策の立場から次の時代の主力戦闘機をきめようとするならば、たとえば源田空将、こういう人、それから三菱さん、川崎さんのメーカーの技術陣の首脳部もよいでしょう、それから日本の航空学を中心とする学者グループ、こういう日本の知能をしぼった公正な若干人の調査団を構成して、かりにあなた方の政策であるならば、アメリカに派遣をしてそうして慎重を期すべきで、今までの形、今までの資料できめることは絶対納得ができません。ましてや選挙を前にこういう動きがあるということは、これは私は政治献金と必ず結びついておると思う。これは良識をもって判断すれば明確だと思う。そういう点で、はなはだ遺憾千万に存じます。  そこで総理にお伺いしたい点は、一応グラマン問題は白紙に返して——あなたは先ほどあらゆるデータで慎重に善処すると言ったのですが、その立場から白紙に返すということ、それから飛行機に乗る人、作る人、学者、こういった方々で構成する調査団を派遣して、そして決定するというように、国民の納得を得られるよう慎重にやるべきである。この二点についてお答えをいただきたいと思うのです。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 先ほど栗山委員にお答え申し上げました通り、私は国防会議の議長として昨年の四月十二日にグラマン機に内定をいたしたのでありますが、それは決定ではございません。従って私どもは、その後におけるところの各種のデータもしくは国際の情勢等に関する情報を十分に集めまして、内定しておるからこれにこだわってこれを優先的にきめるというような立場でなしに、あらゆるデータを公平にあらゆる角度から検討して、そして決定をしたい、こういうことを申しております。今お話のように白紙に返すとか何とかいうこと自体の意味はどういう意味かはなはだ私にはよく了解できませんが、国防会議の内定した事実そのものを取り消すということには私は賛成でございません。しかしながら、内定しておるからそれを優先して、それにこだわってこの結論を出すということには考えておりませんから、その意味におきましては、あるいは白紙といいますか、決して私は偏した考えは持たないということで御了承願いたいと思います。  それから調査団の問題に関しましては、さらに検討すべき点がいろいろあると思います。というのは、ただぼんやりそういう人を構成して、何かどこか一つ向うへ行って調べてこいというような時期ではもはやないと思います。さらにわれわれの、もう少し突き詰めて国防会議において時間をかけて検討をいたしました結果において、必要があり、何であれば、調査団を出すことも考えなければならぬと思いますが、今の状態で直ちに調査団を出してそれに調査させて、その結論でどうしようというふうには、まだ調査審議がそこまでいっておらぬ、こう思っております。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊能繁次郎君) 私からも矢島委員のお尋ねに対してつけ加えてお答えを申し上げたいと存じますが、今回の国防会議懇談会の開催につきましては、つとに国会において各委員の方々から、次期戦闘機種の選定については慎重にしかも早急に決定すべきであるという、強い御希望的な御質問が数回ありました。私もできるだけ早く決定をいたしたいということを申し上げ、総理もこの点についてはできるだけ早く決定いたしたいということを御回答申し上げておることは、これは委員会の速記録その他をごらんいただけばはっきりと御指摘申し上げることができると思います。従いまして、今回私どももできるだけ早くこの問題はきめていただくことが、総理のお話のように、国民の納得のいく方法においてできるだけ早くきめることが、次期防衛計画整備目標並びに今次の三十五年度、その一部について三十七年度を目標とする防衛整備目標の観点から言っても必要であると、さように考えまして本日開かれたわけでございますが、この点についてただいま御指摘がありましたような、あるいは外国商社、生産会社、あるいは民間の関連の生産者等から猛烈な圧力があって、それによって防衛庁が動いたというようなことは万ございません。(「あなたにないけれども幹部にある、部下にある」と呼ぶ者あり)私自身は就任して以来私の部下諸君には、個人もしくは単独でそういうような国内商社もしくは外国の商社と会見をすることは厳に禁止をしております。かつまた、私自身にいたしましても、就任以来私は、コンベヤーの102の会社の代表者が私に会見を申し込んで参りましたので、私は次官、官房長、防衛局長、装備局長、その他空幕長等、関係の者と一緒に会見をいたしまして、常に公明にこの問題の処理をいたしておりまするし、私ども経団連における防衛産業関係の方々と、私どもの関係職員と、一度今後の防衛産業の問題、また防衛庁の防衛装備に関する見解等についての懇談を一回いたしたことがございまするが、それ以外には少くとも次期戦闘機種の問題について、防衛関係の内外の関係当局と個人的にはもちろん、公けにも会談も話もいたしたこともございませんので、ただいまのようなお話については、私はまことに遺憾と存じまするが、ただ公明な立場でこの問題をできるだけ早く決定いたしたいということで、きょうの国防会議懇談会におきまして、昨年の四月十二日以降の新しい情勢、この点につきましてはさいぜん総理からもお話がございましたが、西独において御承知のように、F104C、ロッキードの新しい型、また、西独においてイタリアのフイャツト、この二機種が採用決定をされた問題、さらにカナダにおいて、日本で論議になっているいわゆるグラマンF11F━1Fの問題、あるいはイギリスのL38の飛行機、さらにまたN齢のノースロップのこの三機種からカナダにおける次期戦闘機種の決定の推移、あるいはまた、スイスにおける同機種の調査団の派遣、F104Cのロッキード、またその他の機種の問題等について、スイスが現にアメリカに調査団を送って、目下実際の調査をいたしている、こういうような最近の情勢等について、きょうの国防会議懇談会において、私から詳細のその後の状況を報告をいたしまして、今後どういう形で進めていくかということを、公明にこの問題を処理をいたしたいと、かように考えて会議の開催を願った次第で、民間業界あるいは内外の関係業界からの圧力によって、私あるいは防衛庁が動いたということは万ないということを、私はこの機会に申し上げたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 今の問題は、関連質問ですから、もう少しお伺いしたい点がありますがこれで切ります。総理の答弁を私は信頼しますから、十分一つ慎重にやっていただきたい。  それから私は、討論する関係上、さっきの栗山さんの質問に関連して、一、二簡単なことを承わっておきたいと思います。それは世界銀行の増資割当額が今度約二・六六倍になったわけですね。それで、今後世銀の借款をどういう方面にどの程度入れるつもりか、それとこの今後の外債発行の関係ですね、それをどういうふうに考えているかということを伺いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 世銀やIMFの機構、使命、これは私が重ねて申し上げるまでもなく、各国についての経済開発に、その機能を果すというのが目的でございます。で、今日日本の経済が自立して参りますと、国内の問題そのものとして直ちにどうこう考えなければならないということはないと思いますが、やはり将来の国内の外貨事情その他に対する、まあ一つの備え的な意味を持ち、同時にまたわが国が海外に発展する、協力する場合に、やはり世銀あるいはIMFを通じましてわが国の地位を高める、かように私どもは考えております。従いまして、今回の処置で直ちに日本がどうこうするということを考える必要はないように思います。ただ国内の、この世銀からの借款計画に際しましては、ワクが拡大されておりますから、この点ではわが国の経済発展にも大いに協力が願える、かように考えております。具体的問題としては過去の道路借款なりあるいは鉄道、電力その他重要産業等の面において、これから具体的な問題として交渉を進めていけばいい、かように思っておりますが、ただいま具体的な問題はございません。しこうして、いわゆる外債発行の問題との関連でありますが、外債発行につきましては、世銀やIMFの機能は、先ほど申しましたように、非常に広い視野に立っての活動でございますので、世銀そのものとしては、おそらく、みずからの力で外資導入の可能な分は十分その道を開けという気持が多分にあるだろうと思います。そういう場合に、世銀自身が、保障的な立場、裏づけ的な立場をするということで、わが国の力を十二分に発揮できるように十分協力してくれる、かように考えておるのであります。しこうして、今日の段階で、せんだっての三千万ドルのような形式による外債発行という具体的な問題を、ただいま持っておるわけではございませんん。最近のニューヨーク市場等における金利その他の事情等も、必ずしも私どもに有利に動くとは、今日の段階では考えられません。しかし、一回の外債発行によりまして十分私どもも経験を経、同時にまた、わが国経済の持つ信用というものが、国際的にも評価されておる今日であります。今回の世銀やIMFに対する出資の増額とあわせて、適当な、必要な場合には必要な処置を講じていく、かように考えておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 委員長。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 関連質問ですから、きわめて簡潔に、要旨だけ述べて下さい。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 もう一つ。さっき私聞いておって不明確だった点を、念のために承わります。それは、日銀の持っている金地金は日銀券の信用を高める裏づけになるものですから、一部は四百五円に評価がえをする、一部はしない、これでは私はまずいと思うんですね。先ほどからの質疑を承わりますと、六十二トンについては評価がえをやる。あと約十四トンというものはそのまま残るわけですね。その点を将来どういうようにするつもりか、もう一ぺん一つ明確に答えて下さい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) その点は、先ほど栗山委員からもお尋ねがあり、同時にまた、栗山委員の御意見もございましたが、この種の評価がえをいたしまして、そしてその差益を政府に納入してしまう、こういうことでございまして、それを政府が、他の今回のような使用方法以外の方法、たとえば国内に使うというようなことがありますと、これは本来の性格から申しまして、おもしろくない結果を生ずるだろう。だから、日銀が持っておる限り、ただいま言われる銀行券についての裏づけ的な機能もする。世銀やあるいはIMFという機構でありますならば、これは国際的日銀機能を持つ、こういう意味ですから、日銀の再評価分をこの世界的な機関の方へ出すことなら、いわゆる弊害は生じなくて済むだろう、こういうことで、栗山委員の御意見と政府の考えが実は一致をしておるわけでございます。そういう意味で、今後の扱い方の処置を十分考えて参りたい。  ただいま問題は、帳簿上あります数量が、その数量のうちには、現実に品物のないものもありますし、不特定なものもございます。それが今回の接収貴金属処理法が成立いたしますと、不特定のものはこれで確定をする方法があるし、また、四十四トンについては、政府においてこれの穴埋めをする処置をする方法もある。こういう処置を講じて、そして日銀の保有する地金というものを、帳簿と実際を合せていくという処置をとりたいし、また、残っておる分の再評価というものについての必要性は、ただいまのところ考えられないということで、そのままにしておいてもいいんじゃないか。また、そのままにしておくべきではないか。十分日銀保有の目的にかなうようにしておくことが望ましい状態と、かように考えているものでございまして、その点は先ほど栗山委員にお答えした通りでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 委員長、関連質問。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 関連質問ですか。ずいぶん許したんですから、きわめて簡単に一つ。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総理に、さっきの戦闘機種決定の問題についてお尋ねしておきたいんですが、総理の御答弁を聞いておりますと、国防会議の議長として当時おきめになったのグラマンの機種決定は、内定であるということをおっしやるので、それならば内定ということでしょうが、しかし、内定という言葉が非常に軽く私には受け取れてしょうがない。少くとも、いろいろ問題である機種の決定をするわけですから、かりにそれが内定でありましても、将来幾つかの問題点が不明確である場合に、そういう問題がかりに克服できるとすればこれにしようと、こういうことをきめる場合もあるでしょう。しかし、もっと徹底的に、どうしてもその際に、不明確な場合に決定するとすれば、内定するとすれば、これはやはりそのとき内定するよりないと思うんです。もっとそういう基本的な問題を御研究をなさって、その上に立って決定されれば、あるいは内定されれば、問題はないわけですが、どうも、内定という言葉と決定ということを非常に百八十度も取っ違えたようにあなたはお考えになっているようですが、少くとも、もう一年近くもたちますが、内定が内定のままで、依然としてこんとんたる状態の中に、いつきまるかわからない、こういう状態なんでしょう。国防会議を開いて中間報告をしたということですが、それを聞いてみても、大した進歩はないようであります。確かに、グラマンの機種決定をめぐって、私たち自体に対しても向うの会社からいろいろな宣伝が来ます、書類で。それを見ただけでも、幾つか来ますから大へんです。そういう売り込みの宣伝が国会議員にずっと来ていると思うんですね。ですから、私は、内定する場合に非常に軽率だったと思うのは、将来にかなり疑問が残っているにかかわらず、なぜ内定を急いでやらなければならなかったかということ、それが一つ。  内定をして、今日まできまらなかったということは、今言ったようないろいろな要素が不明確であったと同時に、現に国会の中では、衆議院の決算委員会でこの問題を中心にした汚職の問題なんかが出ております。こういう問題を明確にすることが一つ大事だと思います。総理は、その点については、明確にする点はしなきゃならぬ。私たちと同じ考え方を持っているわけであります。こういう点も、私は、何か聞いていると、決算委員長が雲隠れしたか知りませんが、なかなか開けないんです。それで、証人を出そうとしてもなかなか出てこられない状態にある。こういう点は、政府みずから進んで、自民党としても協力をしていったらどうでしょうか。そういう点が依然として行き悩んでおりますから、疑問が次々と重なってきて、あなたの方からすれば迷惑かもしれないが、いろいろなうわさが出ている、問題が出ているんですが、こういう点を、あなたはこれから、国防会議をいつ開くか知りませんが、どういうような点を目標にしてきめようとするのか、これからの見通しについて、ちょっと承わっておきたいと思います。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) 昨年四月にこれを内定いたします際に、問題になった機種が二、三種ある。ロッキードの問題、ノースロップ等がございます。しかし、グランマンにつきましても、ずいぶん未確定の点がある。しかし、それらのものを確定的に調べるのには、やはりある程度、大体の方針として、一応いろいろな点が明確になり、またわれわれが望むような数字が出るならば、グラマンにするというような心づもりで内定することも——たとえば、グラマン社からいろいろなコストに関する詳細なものが得られないというような事柄についても、ただ一般的なひやかしのような意味で取ったんじゃ、なかなか取れないというような事情もある。しかしながら、決定は今日するわけじゃないんだという点を明らかにして、われわれも考えて内定をしたわけでございます。  その後、グラマン社からもいろいろなデータも来ておりますし、その他、ロッキード社において、従来わからなかった点についても、進んでロッキード社の方から提供した資料もございますし、先ほど防衛庁長官から申しましたように、国際的にも、各次期戦闘機をきめる日本と同じような立場にあるドイツやその他の国におけるところの動きもございます。これらの点を十分に検討をし、それから航空機のいろいろな技術的な面におけるところの発達や何かにつきましても、その後における正確なるデータに基いてこれを検討するというのが現在の状況でございます。  そうして、それに対していろいろなことがいわれております、私が先ほど申したように、内定をしたから、これにこだわって、これを何でもかんでも腹の底においてはきめるのだという見通しで実はやっているというようなつもりではないのでありまして、十分に、今問題になるところの機種としては、やはり一番問題になるのはグラマン、ロッキード、ノースロップという三つの機種が世界的にも問題になっており、大体その範囲におけるいろいろなその後における取りにくいデータ等も相当に正確に防衛庁を中心に調べ上げておりますから、これらをさらに検討して参りたい。それから財政上の問題もございますし、あるいはドイツその他においては、国内に生産せずに買うという問題もございます。これらの買うという方式をとることの利害得失等についても、なお検討を要する点が私はあると思う。これらの点をさらに引き続いて検討をするというのが私どもの目的であり、今どういう方向で、腹の底はどうだというふうなことにはとらわれずに、ほんとうに今言ったようなものを、公平な立場で検討して一つ結論を出したい。  この問題については、防衛計画の上からいっても、なるべく早く機種をきめる必要があると思のです。それからさらに、いろいろな情勢から申しましても、いつまでも、さっきお話しのように、内定をして一年も二年も長くかかっておるということから、いろいろな疑惑や疑問も出てくるわけですから、私は、今言ったように、できるだけそれはガラス張りにした会議において、正当に公平にきめていきたいというのが私の考えでありまして、いつまでにきめなければならないという……。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まだ幾年もかかりますか。

岸信介自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(岸信介君) いや、そうかかっては私はいけないと思うのですよ。まあ防衛生産面からいいましても、防衛生産に穴があく。この穴をどうして埋めるか、買う場合においてはどうするかというような点も、やはりこの点は二つ考えなければならないと思うのですよ。最も適当な機種を防衛上持つ必要があるのと、それからさらに、それを裏づけるところの防衛産業を持つことが防衛上からいっても望ましい事柄にすることが、さらに非常に伸びるところの飛行機工業を日本に作り上げていくということも、一般政策として大事だ。この二つの目的があると思う。しかし、それらの点を財政のなにと見通しをつけてきめるということをやるのには、昨年の内定のときよりもさらにいろいろなデータを集めて、各委員において公平な、とらわれない立場で検討して結論を出したい、それもなるべく早い方が望ましい、こういうのが私の考えでございます。従って、決して突如やったわけでもございませんし、それからある一つの意図を持って、どれにきめようという腹を持って今やっているわけではございません。  それからさらに、決算委員会の問題についてのお話がありました。どうも私の考えといたしましては、なるべく決算委員会における何においてそういう疑惑があるならば、これは徹底的に明らかにしてもらいたいということを申しております。ただ問題は、この決算委員会というものの性質上、検察庁がものを調べるのとは違いまして、一定の限度があるものだから、それじゃいろいろな疑惑をどこまで突き詰めたらこれで晴れるというようなものであるかどうかについては、これは論議があると思う。見方があると思うのです。しかし、今日までいろいろな資料等も出され、いろいろな証人等も出されてきて、そうして相当に論議がされており、これに対する一般の批判等も出ております際であります。私は、この決算委員会の審議のなにをわれわれが何か意図をもってとめたり、これをこういうふうな方向でやらしたいというようなことはすべきものではなしに、自主的に委員会としてはやっていくべきである。これについては、ちつとも私は干渉する意思は持っておりません。しかし、それじゃ、その運営が望ましい形にいっておるかどうかについては、これはまたいろいろな方針があると思いますが、十分理事会等でその運営については話をされて、適当な方法で進んでもらいたいと、こう思います。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 栗山君の質疑は終了いたしました。これをもって質疑通告者の発言は全部終了いたしました。  質疑は終局したものと認めます。議事の都合により、討論に入りますまで十分間だけ休憩いたします。  それでは、午後一時五十五分より討論に入ることとして、暫時休憩いたします。    午後一時四十五分休憩    —————・—————    午後二時二分開会

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) ただいまから委員会を再開いたします。  昭和三十四年度一般会計予算補正(第1号)を議題といたします。  これより討論に入ります。矢嶋三義君。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私は本案件に、社会党を代表いたしまして警告的反対討論をなさんとするものであります。  まず申し上げたい点は、本件は、三十三年十二月十九日加盟国の理事会で、決定され、二月二日に加盟国相立の賛否投票が行われることになっておりましたが、一月三十日に決定をいたしたものでございます。内閣提出の本予算案は、一月二十三日最終的に決定いたしておりまするが、十二月十九日現在、十分予見のできた案件でございまするので、財政法第二十九条から申しまして、当然本予算案に計上すべきものであったと思うのであります。しかるに財政法二十九条、すなわち「予算作成後に生じた事由に基き必要避けることのできない」云々という条項から考えまするときに、本予算案審議を始めたとたんに、補正予算案として提出されたことは遺憾に存ずるものであって、その意味において、この点同意をするわけに参りません。  昭和二十七年、第一回出資の場合には、予算に見込み額のまま計上いたしております。このたびの増資が、世界経済の膨張、それから貿易量の質的量的な拡大という立場から増資されるということは、けっこうなことであり、また日本が、格別認められまして、その増資額は特別扱いされ、国際経済社会における日本の経済的地位が向上し、まあその出資額の六十九カ国中、約八位になるということでございまするが、そういう点においては、私も反対するものではありませんが、昭和二十七午、第一回出資の当時とられた措置から見ましても、このたび、当然本予算案に計上すべきものであった。こういう点をまず意思表示いたす次第でございます。  それから、次に申し上げたい点は、このたび割当額は、IMFが二億五千万ドルが二倍の五億ドルになる、それから世銀が二億五千万ドルが六億六千六百万ドル、すなわち二・六六倍と拡大されるわけでありますが、これをいかように、日本は国内の金融財政と関連運用していくかというところに、私は問題があると思うのでございます。政府が、この取扱いに、経済政策が安易に流れて、必要以上に実情にそぐわないというような積極的な予算を組む、特に選挙等ある場合に、選挙のにおいのする予算を組んで、そうして経済政策を誤まるその結果として、国際収支が悪化してくる、そういう場合の一つの救済機関として、これを利用するというようなことでは、今後の経済政策というものが、安易に流れるおそれがあるわけであって、そういう点、十分警告をしておかなければならないと思います。また外資の導入に当りましても、その導入いかんによっては、日本経済が、外資によって支配されるということに相なるわけでありまして、そういう点にも、私どもは皆様方と、全く同一意見ではなく、今後の運用に当っては、十分警告を発しておかなければならぬと思うのでございます。特に先般本院で成立いたしました当初予算を見るときにその感を深くいたします。  御承知のごとく、一般会計予算は一兆四千百九十二億四千八百万円何がしでございました。このたびの追加補正によりまして一兆四千四百四十三億二千二百万円何がしとなるわけでありますが、補正後におきましては、一般会計予算で千二百九十二億円、財政投融資では千二百三億円と、合せまして約二千五百億円の増額となるのであります。従って、私ども、当初予算を審議するときに、過熱をもたらすのではないか、性格のない総花的な選挙予算案ではないかという点を追及いたしたわけでありますが、当時大蔵大臣は、その懸念はないということを答弁しておりました。しかし、最近の政府発表の資料を見ますというと、たとえば設備投資は三十四年度においては、三十三年より、約五%減という見込みのもとに予算案を組まれましたけれども、現在、すでに約一五%程度になっておりまするし、この設備投資意欲というものは、ぐんぐん上昇をしつつある、いわば日本の経済が急に、急カーブをもって上昇しつつあるそのときに、先般成立いたしました本予算がスタートをする。そうしますと、必要以上に刺激を加えて、そのわが国経済の伸びというものが、急激になるのじゃないか。そもそも日本の経済というものは、伸びる場合でも縮む場合でも、幅が広い。しかもその間隔が短かいというところに、私は特徴があると思う。それだけ非常に危険で、ちょっといいことに喜び、また悲観しなければならない独特な特質を持っておると私は思うのです。こういう状況でありますから、たとえば四百十六億円増額いたしました公共事業費の使途につきましても、私の見解をもってするならば、今の景気上昇とにらみ合せて、この実施を繰り延べることによって、その調節をするという行き方もあるのではないか。  ところが、先般の閣僚懇談会では、大蔵大臣は、下半期において加熱するおそれがあるから、だから、一、ニヵ月これを繰り上げて、実施するということを閣僚懇談会で指示したということが伝えられているわけです。それが事実とするならば、今、急カーブに上りつつあるところに、そこにまた、四百十六億もふえているわけですが、公共事業費が出てくる——選挙前ですから。そういうものが出てくれば、票にはなるでしょう。しかしそれは、きわめて危険なことである。その証拠には、先般二日に経済企画庁は経済月例報告を出されておりますが、これと、経済企画庁の経済研究所で発表したものとは、明らかに相違を来たしておって、決して楽観してはならない様相が示されているわけです。  従って、ただいまの補正予算ですが、本予算の運用に当って、あやまちを犯せば、加熱をする、そして物価が上る、輸入は増大する、国際収支は悪化する、昭和三十二年の愚を繰り返すことになる、そこで、金融引き締めだ、あるいはIMFから借り入れてこよう、そういう場合に、これだけ増額しておけば、今までの借り入れの限度の倍になるわけですから、そういう場合には、安全弁になりましょう。しかしそれらは、大企業が、それによって救われるわけであって、弱小企業というものは、そういう経済の急変によって、常に大きな犠牲に供されている、とは忘れてはならないと思うのでございます。  最近の発表では、三月末外貨保有高は、戦後最高の九億七十四百万ドルになったと発表されておりますが、これもひとえに国民勤労大衆の常々と努力された結果として、そういうものが出てきて、いるわけですから、だから財政政策をやっていく場合に、急激な変化をもたらすことによって、国民に迷惑をかけないということを考えなくてはならない。そういう立場から、このたびIMF、あるいは世銀の増資が、そ、れぞれ二倍から二・六六倍となる、いざという場合には、これを使えるというような安易な考え方に、かりそめにもなっては相ならない、それから、これから借り入れ、また外資を導入する場合に、いつどういう面に導入するかというような点については、本日質疑を申し上げましたが、本日のところ、明確に意思表示がございませんでしたが、今後、これらの点については、十分立法府の意向も入れて、慎重を期していただかなければなりません。私は、この当初予算に補正予算をなぜ入れなかったかというのを理解に苦しむのですが、最近予算を編成するに当って、よく大蔵官僚の方々は、予算額のごろを非常に興味をもって扱うようになった傾向があると思う。これは芳ばしくないと思うのですが、何カ月間も予算編成作業をやってお疲れになった人が、最後に、ちょっとしゃれたくなるというその気持は、若干わからぬでもないですけれども、そういう点にこだわることはよくないと思う。一兆ヨイクニといって、自慢にしているわけですが、これを補正しないで、本予算に組んで、約二百五十億を加えたとすれば、実に一兆四千四百四十三億となるわけで、この心理的影響というものも、あるいは社会党の反撃が、より一そう強くなろうということも警戒されて、二分されたのではないかと思うのですが、財政法の立場からいうと、遺憾だと思う。不幸にしてこの一兆四千四百四十三億二千二百万円というのは、大蔵官僚の喜ぶごろを合せると、これは危険信号を表わしている。それはヒトヨシシサンジニ、こうなる。だからわが国の第三四半期ごろから危険で、ヒトヨ、——大衆は倒れる、一家心中等が起るという、これは不吉なる預言を含んでいる、この数字は。(笑声)これは、笑いごとでなくて、もうすでに、その徴候は出ているわけですが、第三四半期ごろからは、十分警戒を要するものと思います。  先般、日銀の支店長会議がありましたが、山際日銀総裁も、この点については、財界自体で、自治調整をやってほしい。それが行われない場合は、遺憾ながら金融調整もやらざるを得ないことになるかもしれないという警告的な発言をいたしておりますが、私は傾聴すべき問題だと思います。財界に自治調整をやれといっても、自由主義経済下において、お互い生きるか死ぬか競争しているときになかなか容易なことではないと思うのです。そういう意味におきましては、金融と財政の統一ある適正なる運用を、ぜひともやっていただかなければならない、かように考えるものでございます。  いま少し申し上げたい点がございますが、時間が相当たっておりますので、残余の分は、いずれ本会議において討論いたすことにいたしまして、本予算委員会においては、以上申し述べまして、警告的反対討論といたす次第でございます。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 以上をもちまして、討論通告者の発言は、全部終了いたしました。討論は、終局したものと認めます。   —————————————

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) この際、委員の変更について報告いたします。吉江勝保君が辞任し、その補欠として武藤常介君が選任せられました。   —————————————

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) これより採決に入ります。  昭和三十四年度一般会計予算補正(第1号)を問題に供します。  本案に賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 起立多数と認めます。  よって本案は、多数をもって可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議はございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めます。よって、さように決定いたしました。  本委員会に付託されました議案は、本日ただいまをもって、全部議了いたしました。これも、ひとえに委員各位の御協力のたまものでございますので、委員長は、ここに深甚の謝意を表するものであります。   —————————————

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 本国会の会期は、まだ相当日数を残しておりますが、本委員会は、あるいは今会期中は、開会しないことも予想されますので、この際、閉会中の継続調査の件について、お諮りいたします。  予算の執行状況に関する調査を、閉会中も継続して行うことについて、本院規則第五十三条により、議長に継続調査、要求書を提出いたしたいと存じます。また、この要求書の作成、及びその手続、並びにこれが提出時期等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 今の点ですが、次の点を明確にしておきたいのです。御承知のごとく、この国会は、五月二日までが会期ですから、その間に、自然休会が解けて、審議が始まるときもあるわけです。今のところ、予算委員会にかかる予算案件はありませんが、五月二日の会期中に、予算委員会において取り上げて、審議調査しなければならないどういう事態が起らないとも限らない、将来のことですから。だから、今日の段階で、もう五月二日までは、一切予算委員会を開会しないのだということを断定的にきめることは、ちょっと問題がありますので、その点は、みな了解の上できめておいていただきたいと思います。

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) ちょっと、お答えいたしますが、ただいま私が申し上げた中にも、「本委員会は、あるいは今会期中は開会しないことも予想されますので」ということを申し上げておるので、断定的には申しておりませんから、今の御意見と同じでございます。  今の、委員長に御一任を願いたいと存じまするが、御異議はございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木暮武太夫自由民主党

○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めます。よって、さように決しました。  本委員会は、これにて散会いたします。(拍手)    午後二時二十一分散会

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