予算委員会 第3号
- 発言数
- 17 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1959/02/25
会議録
○委員長(木暮武太夫君) ただいまから委員会を開会いたします。 委員の変更について御報告をいたします。二月二日柴田栄君辞任し、その補欠として伊能芳雄君が、松野孝一君辞任し、その補欠として古池信三君が、左藤義詮君辞任し、その補欠として大沢雄一君が、迫水久常君就任し、その補欠として植竹春彦君が、以上それぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(木暮武太夫君) 次に、理事の補欠互選につきましてお諮りをいたしますが、現在理事が一名欠員となっておりますが、この互選は成規の手続を省略して、前例によりまして、委員長から指名いたすことに御異議はございませんですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めまして、西田信一君を理事に指名いたします。
○委員長(木暮武太夫君) 次に、去る十八日及び本日の委員長及び理事打合会におきまして、本委員会の運営について協議決定いたしました事項を私から御報告をいたします。 一つ、昭和三十四年度総予算の総括質疑は、同予算が衆議院より送付され本付託となった翌日から開始し、昭和三十三年度一般会計予算補正(第2号) のそれを含めて、その日数を五日間とする、 二、右の質疑時間は九百分とし、久会派の割当は、自民党三百二十分、社会党四百二十分、緑風会百分、無所属クラブ三十分、第十七控室三十分とする。 三、質疑の順位は、従来の慣例に伴い、社会党、自民党、緑風会、無所属クラブ、第十七控室の順序として、以下これを繰り返す。 四、三月十日、十一日の両日、昭和三十四年度総予算についての公聴会を開く。 五、昭和三十三年度一般会計予算補正(第2号)は、総括質問終了の後、一般質疑及び討論採決を行う。 以上でございますが、委員長は今申し上げました決定に基いて委員会の運営を行うようにいたしたいと思いまするが、御異議はございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めます。
○委員長(木暮武太夫君) 次に、公聴会の開会承認要求に関する件についてお諮りを申し上げます。総予算案につきましては、国会法第五十一条第二項の規定により、公聴会を開くことになっておりますので、参議院規則第六十二条により、開会承認要求書を議長に提出をいたしたいと存じまするが、御異議はございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めます。 なお、公述人の選定及び手続等は委員長及び理事に御一任願いたいと存じまするが、御異議はございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めます。よって、さように決定をいたします。
○委員長(木暮武太夫君) この際、予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 過日、当委員会におきまして委員派遣の報告がありましたが、その報告中、政府に対する質疑の個所がございましたので、この機会に関係政府当局から、順次発言を願いたいと思います。
○政府委員(佐野廣君) 前回の矢嶋委員の御質問に対しましてお答え申し上げます。 沖縄政府は、本土産品の輸入に際しまして、物品税と称しまして一種の輸入関税をかけておりますが、これは公正を欠くものではないかという御質問でありましたが、仰せのように、沖縄産品の本土への輸入に際しましては無税となっております。その扱いに比べまして不公平のようでございまするが、沖縄の方の側におきましては、次のような理由があるのでございます。沖縄政府の財政の収入は、その六、七割というものがこの間接税に依存しておりまして、またその間接税の六、七〇%がこの本土産品に対する課税収入と相なっております。従いまして、この本土からの産品に対しまする間接税を撤廃することとなりますと、沖縄政府におきましての財政が非常に歳入欠陥を生ずるという状況でございます。また同一商品につきましても、本土産品にのみ課税して、沖縄の産品には課税しないような取扱いのあることが問題となりますが、沖縄産業は、御承知のように、一般にきわめて幼稚でございまして、本土産品と同一の待遇では、どうしても本土産品に対抗することができないのであります。日常の、みそ、しょうゆ、めん類、そういうふうなものに至りますまで、ちょっと対抗のできない状況にございます。従いまして、沖縄の経済維持のためには、本邦品の差別待遇をつけられるということも、ある程度やむを得ない現状でございます。以上の通りでございますが、しかしながら、具体的には南方連絡事務所を通じまして、そのつど沖縄政府に対しまして、本土産品の課税につきまして、取扱いがあまり過酷にならないように要請をして参っておりまして、今後ともそういう努力を続けていく考えでございます。 以上でございます。
○政府委員(池田清志君) 昨年十二月、大火のありました鹿児島県大島の瀬戸内町古仁屋の問題につきましてお尋ねがありましたところの災害救助法に基く応急仮設住宅を、基準の三割をこえて、四百八十戸程度設置するようにしてほしいというお尋ねであり、御要望でありましたが、それにお答えを申し上げます。 この大火が不慮のことによりまして起りましてから、参議院の皆様方から格段の御関心をいただきまして、むしろ政府を御鞭韃をいただいておりますことを、ここに厚くお礼を申し上げるものであります。御質問のありました仮設住宅につきましては、その地区には生活困窮者も多く、自分の資金で住宅を建てることが非常にむずかしい方方がたくさんいらっしゃいまするわけでありまして、御質問の御趣旨は、全く御同感するところであります。されば私ども政府といたしましては、この御質問の御趣旨を体しまして、現地の要望にもこたえまして、御指摘の通り、四百八十戸を設置することについて県に承認を与えております。これに基きまして県当局も一生懸命努力をしておるところでございまして、御質問の趣旨にお答えを申し上げた次第であります。
○政府委員(中馬辰猪君) 先般の御質問は二点あったと思います。第一は、九州東南海岸には、細島、油津、鹿児島港以外に適当な避難港がないが、これら三港湾の拡張計画の進捗状況は、経済的利用度のほかに、地理的な関係も考慮して促進をはかる必要はないかというのが第一点でございます。 第二点は、延岡市方財島の海岸侵蝕の進行速度が意外に早く、住民は不安に襲われておる。実情を調査し、実施計画を再検討の上、完成を急ぐ必要はないかということでございます。 まず第一点についてお答えをいたしますと、細島、油津、鹿児島の三港についての避難船舶の利用状況は、昭和三十一年の実績を見ますると、次の通りであります。細島港は二隻、油津港二百七十隻、鹿児島港十二隻であります。これら三港の港湾整備につきましては、従来より避難港的性格を加味いたしまして、その整備を行なってきておりますが、今後ともこの点に特に留意いたしまして、この整備を促進する方針であります。 第二点につきましては、この海岸は昭和三十二年の七号台風及び昭和三十三年の十一号、十三号、二十一号台風の波浪によりまして、海岸が急激に侵食され、背後の民家、耕地等に重大な被害を及ぼしつつあったために、昭和三十二年及び三十三年の被害のつど、直ちに現地に係官を派遣して被災個所を調査し、災害復旧工事及び災害関連工事として採択をいたし、昭和三十三年度には事業費約三千五百四十万円をもって工事を実施中であります。三十四年度におきまましても引き続き施行する予定でございまして、さらに海岸線の侵食状況に応じまして侵食対策事業を実施する予定であります。 以上御報告申し上げます。
○政府委員(中川俊思君) 矢嶋さんの御質問に対してお答えいたします。沖縄におきましては一九五二年九月に物品税法が施行され、これに基きまして物品税が課せられておるのでありますがその後同法の改正によりまして、しょうゆが二〇%、一九五四年であります、みそが二〇%、めん類が一〇%、これは一九五五年でございます、の物品税が新たに課せられることになったのであります。これらの品目はわが国の輸出に特に影響がありますので、政府といたしましては、右物品税法が改正されるたびに那覇南方連絡事務所長をして琉球政府並びに琉球立法院に対しその課税措置を中止するよう再三折衝を重ねさせましたが、琉球側は財政収入の確保と当該産業の保護育成を理由として、わが国の要望にこたえることがなく今日に至っておる次第であります。以上簡単でございますが、御答弁といたします。
○国務大臣(三浦一雄君) 矢嶋委員から御提議になりましたことをまず第一に申し上げます。 宮崎、鹿児島両県の特殊土壌地帯災害防除及振興臨時措置法は、三十六年度で失効となるが、現在までの進捗度では年度内に当初の目的が達せられないおそれが大である。特別法の期限を延長し、工事の進捗速度をもっと早めるべきと思うがどうかということでございました。本年度に予算化された都城南海畑作試験場の用地買収費が耕地反当三万円という安値であるために、地元民と対立したまま何ら進行を見ていないが、買収費を是正するか、代替耕地を提供する意思がないか、こういうお尋ねでございます。特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法が昭和二十七年四月二十五日に制定されて以来三十三年度まで総事業費九十五億五千万円、国費五十四億六千万円の対策事業を、農地防災事業、治山事業等を実施いたしましたが、これは全計画額に対し四五%の進捗を示しております。三十四年度においては、前年度に比して七千五百九十五万五千円を増加し、九十五億二千三万円を計上し、法の期限である三十六年度までに、極力計画に基く事業を推進していきたいと考えているが、三十四年度要求額は必ずしも十分とは思われないので、後年度において増額を期待するとともに、三十四年度の実施に当っては、緊急度の高いものから漸次着工することとし、法の精神に沿うよう努力いたしたいと考えております。なお法の期限をさらに延長するかどうかについては、三十六年度までの事業の進捗等の事情を考慮して、その節この法律の所管官庁である経済企画庁と協議し、検討いたして参りたいと存じます。 九州農業試験場南海畑作部(仮称)の用地につきましては、畑作試験研究整備拡充計画の一環といたしまして、南海地域畑作振興を対象として設置される計画のものであります。これに予定している規模といたしましては、三十三年から三年間で総予算一億七千万円、人員五十六名でありまして、昭和三十三年度予算といたしましては、用地買収費と土地整備費で千八百七十五万円、うち用地買収費千五百万円、面積五十町歩分であります。これにつきましては先般委員の方々より調査報告がございまして、いろいろと問題点が出されましたが、現在までのところ、次のごとき経過になっておりますので、御了解をいただきたいと存じます。 まず第一に、これが候補地につきましては、県または地元に、できるだけ御迷惑をかけずに、さらに畑作試験研究に適したところと思いまして、宮崎県当局に候補地の推薦を依頼しましたところ、綾町地区と都城地区の二ヵ所の推薦をされて、当方としては実地調査を再三行いまして、都城地区に内定いたしました。さらにその後この用地については、県当局はもちろん地元の積極的協力を得られる見通しも得ましたので、当初といたしましては用地買収費千五百万円、総面積五十町歩、畑二十町歩、山林原野三十町歩を前提として、具体的に交渉を進めている次第であります。 第二には、代替地等の問題でございますが、最近の連絡によりますと、県といたしましては、現地の詳細な調査によって具体的な協力対策を考慮中であり、また地元都城市及び荘内町当局でも、試験場用地を獲得するよう地主の了解について見通しを得るに至ったということでありますので、代替地問題も現地において円満に解決されるものと期待している次第であります。次に、近畿班の千田さんからのお尋ねの問題でございますが、お尋ねの趣旨は滋賀県愛知川の問題が、昭和二十七年度以降多額の予算をとり、そうして中途においてただいまのところストップしている状況であるので、国費の消費の上からこの問題について行政官庁並びに大蔵大臣から後日あらためて方針を承わりたいということでございましたが、本地区は事業費四十二億円をもって愛知川沿岸の農耕地七千八百五十一町歩の用水補給と開田八百十三町歩、用水の補給面積は七千トンで三十八町歩でございますが、この開田八百十三町歩の目的で昭和二十七年度から着工したものでありますが、着工直後、ダム地点の地質不良のため設計変更を要し、かつ水没地の補償は難渋をきわめ、現在地質調査用トンネル及び補償の一部を進めたに過ぎません。本事業の促進は、要するに一部の地元水没農家の反対を解消することにあるので、水没農家の入植対策、水没土地の金銭補償等につき県の協力を得て現在説得に努力中でございますので、これが解決を見た上で三十四年度から本格的工事を進める予定でございます。なおでき得るならば三十五年度中にダムの打設を開始し、三十九年度には貯水を行うようにいたしたいと、こう考えております。試験場の用地につきましては、先ほど申し上げました通り、県当局並びに地元でも非常に御協力下すっておりますから、いましばらくその推移を待ちたい、かように考えておる次第であります。御報告を終ります。
○政府委員(黒金泰美君) 自治庁関係に対する御質疑に対しましてお答え申し上げたいと思いますが、その第一は昭和三十三年度の交付税の交付に当りまして特別態容補正のワクを減少したのはどういうわけか、しかもその結果後進県の府県財政に相当悪影響を及ぼしている。それを一体どういうふうに措置をする気か、また、そういうふうな特別交付税その他で減少した分を見るくらいならば、特別態容補正のワクを変更しなければよかったのじゃないか、こういったような御趣旨の御質疑と解したわけでございます。御承知の通り、特別態容補正は昭和三十一年度に設けられまして、沿革的に申しますると、地方財政の構成を是正しますために、三十一年度からは地方債の総額を減少いたしたのであります。同時に今までは財政に苦しい貧弱な県に起債でもってその債務を補ってあったのでございますが、そういうふうにいたしますると、だんだんに貧弱県の地方債がかさみまして、元利支払いが苦しいものでありますから、できるだけそういう方面にはあまり起債はつけない。そのかわりに、その当面の措置といたしまして、特別態容補正をいたして、貧弱県の道路、橋梁、河川、農業、林野の行政費にかかるそういったような投資的な経費に態容補正をして割り増しをしていった。これがその沿革でございます。で、この補正の態容といたしましては、各道府県ごとの府県税収入の人口一人当りの額が平均よりも少い団体について道路、橋梁、河川あるいは農業林野等の財政需要ができるだけ多くなるように計算して参ったのでございます。ただ実際問題といたしまして、こういうことをやっていくのが果していいのかどうか、貧弱県の方に割り増しをするにいたしましても、こういったような方法でやっていくのがいいかどうかということにつきましては、理論的にも相当疑問がございまするが、今申し上げたような事情で、さしあたり一つの方法としてとって参ったのでございます。従いまして今回の地方交付税法の改正案で御提案いたしておる点でもいろいろと考えて参りましたが、他の合理的な方法に漸次乗りかえて参りたい、根本的にはこういう気持があるわけでございます。同時に昭和三十三年度の普通交付税の決定に当りまして財源がかなり変動いたしておりますが、これは御承知のごとくに、前回の通常国会に皆様のお力で成立さしていただきました税法の改正によりまして今の特別態容補正のほかに単位費用の増額がございましたことと、また測定単位といたしましての海岸保全施設の延長を新設いたしましたり、あるいは都道府県分の教育費の中で小中学校費につきましては、今度は教員の定数をとることに切りかえました。あるいはまた恩給費につきましても、受給権者の数に改めたり、このようないろいろな改正をいたしております。また単独災害費の災害の復旧にかかります公債費、あるいは地すべり、地盤変動等に関する公債費等も普通交付税に算入した。まあこのようないろいろな原因が合さりまして、かなり大幅な改正をいたしましたために、各都道府県ともに前年度に比してかなりの増減をみたのでございますが、財政運営にあまり激しい変更を加えてもいかがかと存じまして、理論は理論として激変を緩和いたしますために、本年度におきましては、特に特別交付税の運営におきまして、この緩和をはかって参るつもりでございます。ただ今申L上げましたように、特別態容補正そのものにつきまして理論的にもいろいろ検討すべき点がございますので、できますことならば、漸進的にいろいろな合理的な方法によりまして、そうしてしかも後進県に有利になるように、こういう考えで今検討を進めておるような状態でございます。 第二の御質問は、経済事情の激変によって当初の基準財政収入額と実際の収入との間に開きが生じた場合には、府県でありますると、次年度で精算して交付税に影響さしているのに、市町村の場合には精算をしないのは公正を欠くのではないか、かような御質疑かと存じまするが、市町村民税法人税割につきましては、都道府県税の法人税割、法人事業税におきますと同様に、毎年度の地方交付税の算定の基礎となっておる収入の推計額と最近の税務統計によります実績との差額について精算を行うようにいたしております。これはこれらの法人関係の税収は御承知のごとく、景気の変動を敏感に反映しておりますために、当初の見積りと実績の相違については精算制度をとっておるような次第でございます。ただ市町村民税の法人税割につきましては、その算定の技術的な困難性から、伴来翌年度の普通交付税算定の際に計算することにいたしております。本年唯におきましても、特定の市町村のうちに、はなはだしい減収を生ずるものがありました場合には、その財政運営の実情ともにらみ合せまして、理屈のつく限り善処して参りたい考えでございます。 第三の御質問は、交付団体でありますれば特別交付税がもらえるけれども、不交付団体の場合には何らの措置が講ぜられていない、これは不公平下はないか、このような御趣旨と拝察するのであります。特別交付税の算定に当りましては、災害があるとあるいけ伝染病の発生が多い、こういったような各種の事項ごとに財政需要を計算いたしておりまして、不交付団体あるいは競馬、競輪等の収益事業の収入のふる団体等につきましては、超過額あるいは収益額等の一定割合を引きまして、算出することにいたしておりますが、従いまして不交付団体であるがゆえに直ちに特別交付税が交付されない、絶対に交付されない、こういうわけではございませんで、まあいろいろと金があるものでありますから、ある程度の控除は受ける、まあかようにいたしまして、でき得る限り貧弱な方にできるだけの配慮を加えて参りたい、このような考えでありますので、何分ともに御了承をお願いいたします。
○国務大臣(世耕弘一君) 過般矢嶋委員から御質問がございました点に関ましてお答えいたしておきます。 過般のお尋ねは、宮崎県の日向市細島臨海工業地帯に関する問題についてお話があったと思うのであります。同地帯は国及び県の巨額の経費によって、利用面積七十万坪が完成し、一万トン級の船舶の着岸可能の状態にあるが、利用者がなく放置されている。しかるに、他方ではまた、巨額の国費並びに地方費を投じて、工業地帯の造成が計画され実施されつつある。国全体の立場から、工業の特殊性に応じた適当な産業配置を計画し、まず完成したものの活用をはかって、今後着工するものについては先後を考えて、国費地方費の浪費を防止することが必要でないか。ついては、工業の適正配置計画に対する当局の心構えはどうかというように御質疑があったと思うのであります。それに対してお答えいたしたいと思いますが、わが国の既成の工業地帯の現状を見ますると、最近の工業生産の急速な伸展、なかんずく、重化学工業の著しい発展に伴いまして、用地、用水、エネルギー等の不足、輸送の逼迫等、工業の基盤的な諸条件がはなはだ悪化して、設備の拡張はすでに限界に達しておるようなわけでございます。従って既成地帯において、これら当面の隘路をすみやかに打開する必要があることはもちろんでありますが、同時に工業の今後の発展を予想して、これに見合う新地帯の育成をも考慮しなければならないことは言うまでもございません。このような情勢に対拠するために、通商産業省におきましては、全国各地の工業立地条件の調査を実施いたしまして、新たに工業立地につき企業の指導をいたしておることと存じますが、他方、経済企画庁を初めといたしまして、関係各省間におきまして、鉱工業地帯整備協議会を設けまして、既成地帯における産業関連工業諸施設の整備計画についても、同様の協議検討を重ねておる状態でございます。今後とも予想される顕著な技術の革新、産業構造の高度化によりまして、生産の大規模な発展が思われるのでありまして、当分野におきましても、なお一層の努力を傾ける必要があるということを痛感いたしております。以上のような考えから、御指摘の趣旨、御質問の趣旨を十分了承いたしまして善処いたしたいと、かように考えております。 次に、離島振興に関する問題で御質問をいただいたと思いますが、離島振興に要する諸般の経費は、離島を管轄下に持つ県にとって、少からざる負担になっておるのではないか、離島振興計画予算のつけ方は必ずしも十分とは思われない、離島振興計画の進捗状態について詳細な資料を出せとのお話があったように記憶いたしております。この点に関しましては、早急に資料を提出いたしたいと思うのでありますが、お答えといたしまして、離島振興計画につきましては、昭和二十八年に離島振興法が成立いたしましたので、この法律に基く離島の指定を行い、昭和二十八年以降十カ年計画を策定いたしまして事業を実施して参りましたが、昭和三十二年度に瀬戸内海の離島その他の追加指定が行われましたことと、すでに定められた事業計画中変更を要するものが生じましたのもございます。それでこれらのため、計画を改定いたしまして、昭和三十三年度以降の五ヵ年計画として、国費約二百三十五億円の事業計画を定めたような次第であります。予算につきましては、昭和三十三年度から、離島振興関係の公共事業が、経済企画庁所管に一括計上されることになりましたので、予算額も前年度に比較いたしまして相当大幅の増加を見るに至りまして、この事業の推進が大きく期待されるようになったわけであります。昭和三十四年度予算といたしましては、さらに大幅の増加を期待して、その要求額約二十五億五千万円を出したわけであります。私としては、離島振興の実が大いにあがるよう今後ますます努力いたしたいと、かように考えておる所存でございます。 なお、この機会に申し上げたいことは、離島というふうに一口に言いますが、本土の一部であるというふうに考えることが、むしろ正しいのではないか、しかも離島の振興の上に現われてくるところのいろんな設備、港湾等は、多くは日本の本土の事業家あるいは漁業家が用いられることが主であるというふうにも考えられるので、離島は本土の一部であり、しかも反対の立場から申し上げまするなれば、離島こそ本土の先端の事業をになっておるのだというふうな感じをもってこの処理に当ってもいいのじゃないかと、かように考えておりますので、せっかく御指摘、御質問いただいたことを十分御趣旨を了承して、今後善処いたしたいと、かように考えております。お答えといたします。
○委員長(木暮武太夫君) 以上をもちまして関係政府当局の答弁は全部終了をいたしました。 本日はこれで散会いたします。 午後二時九分散会