内閣委員会 第12号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/03/12
会議録
○委員長(永岡光治君) これより内閣委員会を開会いたします。 委員の異動がございました。昨三月十一日鶴見祐輔君、最上英子君、重宗雄三君、野村吉三郎君及び前山佳都男君が辞任され、その後任として井野碩哉君、佐藤清一郎君、苫米地義三君、大谷藤之助君及び増原恵吉君がそれぞれ委員に選任されました。 以上御報告いたします。
○委員長(永岡光治君) それではこれより議事に入ります。 まず、衆議院送付にかかる内閣提出法律案につきまして、これより順次提案理由の説明を聴取いたします。 まず、国家公務員等退職手当暫定措置法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま議題となりました国家公務員等退職手当暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 政府は、今回、いわゆる非現業の恩給公務員に対しましても、現在の恩給制度にかえ、共済組合の長期給付制度を適用することとし、別途所要の法律案を提出して御審議を御願いすることといたしているのでありますが、これに伴い、非現業の恩給公務員に対する退職手当の額をいわゆるる現業職員等に対する退職手当の額と同一の水準に改定することとし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。 まず、この法律案は、現在五現業職員等に対してのみ特例として適用されております退職手当に関する措置を、すべての国家公務員及び三公社職員に対して適用しようとするものであります。すなわち、退職事由の分類及びこれに応ずる支給額の算定基準を、五現業職員等と同様に改定することとしております。 これにより、平均的にみて、退職手当額は約二五%の引き上げとなるのであります。ただし、三公社職員につきましては、公共企業体職員等共済組合法の規定による長期給付と国家公務員共済組合法の規走による長期給付との間に、その算定方法の差出があることを考慮しまして、退職手当の支給額につき所要の調整を加えることといたしておりま。 なお、以上の改正に伴い、現行法の暫定措置法たる建前を改め、法律の題名を国家公務員等退職手当に改めることその他所要の改正を行うことといたしております 最後に、この法律案による改正後の退職手当は、一般公務員については、共済組合による長期給付の適用開始期日である本年十月一日以降の退職者に対して支給することとし、公共企業体職員については、五現業職員等との権衡を考慮して本年一月一日以降の退職者に対して支給することとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその概要であります。 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたします。
○委員長(永岡光治君) 次に、大蔵省設置法の一部を改山する法律案について説明を求めます。
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま議題となりました大蔵省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由と内容の概略を御説明いたします。 政府といたしましては、常に行政運営の改善に留意いたしているところでありますが、このたび、行政審議会の答申の趣旨にかんがみ、従来行政措置により設置しておりました金融機関資金審議会を大蔵省の附属機関として法定いたしますとともに、新たに保険審議会および専売制度調査会を設置して、保険制度その他保険行政に関する重要事項または専売事業の経営方針等に関する大蔵大臣の諮問機関としようとするものであります。専売制度調査会につきましては、昭和三十七年末の公共企業体審議会の答申によって、専売事業の経営方針を検討する調査機関を設けるよう勧告を受けたものでありまして、その結論を得るまでの臨時的機関として、その存続期間も特に一年といたしました。 次に、譲造試験所は、明治三十七年勅令により東京滝野川に設けられて以来、譲造に関する試験研究機関として活動を続けて来たのでありますが、昭和二十四年国税庁の設置後に同庁に移管され、国税庁長官訓令により規制されており、設置法上その出定が明確を欠いておりますので、これを、酒類の分析、鑑定わよび醸造の試験、講習、指導を行う国税庁の附属機関として法定いたすこととした次第であります。 なお、このほか、税関の管轄区域に関しまして、若干の規定の改正を行うことといたしておりますが、いずれも実質的に変更をもたらすものではなく、市制施行に伴う行政区画の改正に即しまして、この際規定の設備をはかろうとするものであります。 以上、この法律案の提案の理由を内容の概略を申し上げましたが、何とぞ御審議の上すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
○委員長(永岡光治君) 次に、経済企画庁設置法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
○国務大臣(世耕弘一君) ただいま議題となりました経済企画庁設置法の一部を改正する法律案について、提案の理由と内容の概要を御説明申し上げます。 最近鉱工業地帯の、一部におきまして、地盤沈下の現象が著しい、承業の発展並びに民生の安定上憂嘱すべき問題を生じております。すなわち、地盤沈下に起因して公共施設の機能低下あるいは災害発生のおそれ等の事態を生じ、この現象をこのまま放置するときは、産業の発展を阻害するだけでなく、国土の保全、民生の安定上重大な支障となると考えられますので、政府といたしましては、経済企画庁の附属機関として地盤沈下対策審議会を設置し、諸般の対策に関する重要事項を調査審議することとした次第であります。 次に、九州地方には、北九州工業地帯等先進工業地帯もありますが、他面経済的条件に恵まれない広大な未開発後進地域を擁し、この地域にわける民生の向上と経済の発展はきわめて停滞的であります。 このような停滞性を打破し、資源の開発並びに産業の振興を促進することは、九州地方の民生の安定と向上に資するのみならず、わが国経済の発展のためにもきわめて重要なことであります。このため、政府案におきましては、九州地方の開発に関する重要事項を調査審議するため九州地方開発審議会を、経済企画庁の附属機関として設置することとしていたのでありますが、衆議院において議院提出にかかる同審議会の設置に関する規定を含む九州地方開発促進法案が別途可決せられ、同審議会に関する政府案の規定は修正削除となつた次第であります。 以上、経済企画庁設置法の一部を改正、する法律案の提案常並びにその内容の概要を御説明申しあげたのでありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります、
○委員長(永岡光治君) 次に、日本国憲法第八条の規定による議決案について説明を求めます。
○政府委員(松野頼三君) ただいま議題となりました日本国憲法第八条の規定による議決案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 皇室が財産を譲り受けることは、日本国憲法第八条の規定により国会の議決に基かなければならないことになっておりますが、皇室経済法及び皇室経済法施行法によりまして、外国交際のための儀礼上の贈答にかかる場合、その他天皇並びに皇后、皇太子、皇太子妃等内廷にある皇族においては一年間にこれらの方を通じて個々の譲受の価額の合計が百二十万円に達するに至るまでの場合などには、そのたびごとに国会の議決を要しないこととなっております。 御承知のように、本年四月十日には皇太子明仁親王殿下の御結婚式が挙行されることに内定しておりますが、これを祝するため、国民を代表する各界等から物品が皇室に贈与されることか予測されますので、さきに申し述べました場合以外に、特に本年三月二十、員から四月三十日までの間において、内閣の定める基準によりまして、皇室が皇太子明仁親王殿下の婚姻を祝するために贈与される物品を譲り受けることができるようにする必要があります。 これが本案を提案する理由であります。 何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成の議決あらんことをお願いいたします。
○委員長(永岡光治君) 先刻委員の異動がございました。 大谷藤之助君及び苫米地義三君が辞任され、その後任として前田佳都男君及び小沢久太郎君がそれぞれ委員に選任されました。以上御報告いたします。
○委員長(永岡光治君) それでは、次に運輸省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。これより本案の質疑に入ります。出席の方は、政府委員として中馬運輸政務次官、細田官房長、林航空局長、以上であります。それでは御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○横川正市君 今度の設置法の改正によりますと、航空保安事務所、それから航空標識所が現在までに附属機関であったものを、地方分部局に変更したいという趣旨のものでありますが、まず一つは、現在使われています機構上の問題で、米軍と、それから自衛隊と民間航空で、三者がそれぞれ同一飛行場を使用している場合、その飛行場内に起つた、まあ事故といいますと大げさでありますが、それぞれその責任及び警備の任に当っておられる立場から、最終的な決定者は、だれが責任をとっておられるのか、その点をまず一応お伺いしたいと思います。
○政府委員(林坦君) たとえば民間航空と自衛隊とが共用しております飛行場につきましても、現在航空交通管制に関連する事項は、運輸大臣の責任においてやる建前になっております。ただ現在は、御承知のごとく、そのもとは米軍に委任してある事項もございますので、米軍関係の管制に関する限りにおいては、米軍関係の責任になる問題もございます。しかしながら、事故の種類によりまして、たとえば検査その他に基く事故でありますれば、それを担当しております民同機ならば運輸省、それから防衛庁機であるならば防衛庁、また米軍関係は米軍関係、こういうことになるわけであります、そういたしましてその事故の起りましたその調査も大体その所属に応じましてそれぞれ担当のものがいたす、こういうことになっております。
○横川正市君 今言われたような三者三様それぞれ何かはっきりした一線があるようで、事実上は使用上一線がないように思われるのでありますが、簡単な話が、たとえば伊丹なら伊丹の飛行場へ入っていきますと、伊丹ではカメラの使用を禁止するところは、一体どこが禁止しているのか、それから通路にAPとそれから米軍所属の警備員、これとそれから日本のおまわりさんも立っているというような、交通の取締りについても三者が立っているわけです。私は非常に日本の民間航空が発達して利用が高くなれば尚、なるほど、あの関門を通過するときには常に奇異な感じを抱くのであります。それ以上突っ込んで私どもは航空関係の基地を知るすべもありませんが、まず関門でこういう事態にぶつかるわけなんですが、この状態に対して運輸省、として、このままこれを継続し、しかも、そのことに何にも疑問を持たず、改善しようともしないという、そういう状態で今後も継続していくつもりなのかどうか。その点を明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(林坦君) ただいよお話しのございました飛行場の警備とか、あるいは場内交通その他の問題につきましては、一応の責任者はその飛行場の管理者ということになるわけでございます。従って、民間航空の専用の場所であれば、航空局が相当いたしております。ただいま伊丹の例がございましたが、伊丹は昨年こちらに返還を受けましたので、現在におきましては航空局で専管いたして、そういうふうな警備その他の点につきましてもこちらでいたしております。その他米軍が管理する飛行場等につきまして、過去において非常にいろいろ、そういう面において利用する民間の人たちがどうも割り切れない気持ちを持ったという点もございます。そういう場合にもできるだけ、たとえば人口を別にし、民航の専用する地域を区画いたしまして、あるいはその場合にできるだけ入るときの手続の簡易化作を米軍と折衝してはかるようにいたしまして、そういうふうにして現在まで対処いたして参っております。今後におきましても、できるだけすみやかに民航が使う飛行場につきましては、その部分だけでも返還を受けると、いろいろ折衝いたしまして、そういう点につきましても、今後不快その他の感を与えないように進めていきたいと考えております。
○横川正市君 今のお話は、現実の問題として何らかの手が打たれているならば、これは進捗をはかっていただくということになるわけですが、実際には板付、それから伊丹、千歳という飛行場の状態というのは、千歳なんかの場合には、あれは千歳の町から大体千メーターくらい離れたところに交通監視所があって、従ってその監視所には、今言ったように三者混合の警備員が立っているわけで、事実上私どもは通ってみて感ずるのでありますが、たとえば自家用車の場合はどうする、それからメータク、円タクの場合はじうする、それから日航機の使っておりますバスはどうすると、それぞれ何か識別して通行証みたいなものを発行いたしておるようなんであります。おそらく板付の場合も同じじゃなかったかと思うのでありますが、そういうところを見てみると、私どもはどうもやはり、千歳なんかの場合には、全面的にこれは返還されたというふうに新聞報道されておったわけですが、依然としてやはりAPが立っているわけで、部分的に、何かあそこに米軍の施設が幾らかあるので、それで立っておるのだということを言われておるようですが、もっと、返還がされて、たとえば自衛隊の航空機があそこで使用されるような場合、米軍機だけが使用しておらないという、そういう変革のあった場合には、手っとり早くけじめをつけて解決をしておくべき問題じゃなかっただろうか。いつまでたつてもあそこを通過するときには、APがまず一番先に飛び出してくる。飛び出さないと、APの指揮による米軍の使用警備員が飛び出してくる、ときたまおまわりさんが立って見ておるというような、非常に不愉快な光景がいつまでも残されておるわけなのです。戦争の傷跡をいつまでも感ずるなら、あそこへ行けば、一番感ずるのじゃないかというくらい、今もって残っておるわけなのですが、こういう点はいろいろな意味でマイナスになると思う。たとえば外国からの観光客あたりがやはり来るわけなのですから、そうすると、日本の国は独立しておるところと独立していないところを見られてしまうような結果にはならないだろうか。ですから、この点は千歳なんかの場合からいいますと、返還されてから相当日時を経ておるのでありますから、今いわれたような方法で、やはり独自の民間航空の使用道路等を設備して、どうもいつまでたっても監視されている格好というものは、これはぬぐうべきじゃないか。羽田の場合は、あれは西寄りの方を渡る場合と、それから東寄りの方を渡る場合とは、それぞれ西寄りの方はたしかおまわりさんでないと思う、東寄りの方がおまわりさんが橋のたもとに立っていて、手で合図して、自動車の通行を許可するのか許可してないのか、どうも私はふに落ちかねる状態で、あそこを通過しておるようなのです。いささかこれは、外国のターミナルをずっと歩いてみて、あんなおかしなターミナルを置いておるところはどこにもないわけです。ことに民間航空がどんどん発達していく過程に、依然としてあんなぶざまなものを残しておくことは、ふに落ちないのです。たまたま機会がありましたので、この機会に質問しておきます。
○政府委員(林坦君) まことに御指摘を受けまして恐縮いたすのでございますが、ただいまのような点につきましての改善は、私どもとしては一日もすみやかになしたい事項でございます。従いまして、過去においてもそういう問題のございましたところにつきましては、できるだけの改善をはかって参っており、現に伊丹は返って参りましたので、これは現在そういう不快な感じのないようにいたしております。また、板付の場合は、別に民航の地域を設けまして、従って、従来よりもその民航の地域から入る場合には、そういった不快な感じのないように処置したわけでございます。 ただいま千歳がご指摘ございましたが、千歳は実を申しますと、まだ返還になっておりません。従いまして、あれは現在米軍とそれから自衛隊と、それから民間航空と三者が使用している。こういう状況でございます。ただいま御指摘のございましたように、自動車によってというお話しでございますが、航空乗客その他飛行場を利用するような方々のためには、できるだけそういう点で便宜をはかるようには処置いたしております。将来ともこの点につきましては、返還になればもちろんでございますけれども、返還前におきましても、できるだけそういう障害のないように取り進めることといたします。 また、羽田につきましての御質問でございますが、羽田につきましては、別に許可するとか何とかいうことではございませんが、現在ああいう航空機の発着する場所でございますので、交通等の整理の関係から、警察の方もあそこにおって整理に当っておられるという状況でございます。
○横川正市君 こうすると、羽田の場合は、あれはちようど交通整理のおまわりさんという格好になるわけですね。
○政府委員(林坦君) そういう性格のものだと考えております。
○横川正市君 そうすると、大体千歳の場合なんですが、千歳の場合は、あそこで自家出車の場合、それからタクシーの場合には何かパスポートみたいなものを窓日から渡すわけです。それで入るときに渡されて出るときにそれを渡して出てくるわけなんです。あれはどういう意味でやつているのですか。
○政府委員(林坦君) ただいまも申し上げましたように、まだ米軍管理中の飛行場ございます関係上、入ったものと出るものとをチェックをいたしているのだと考えております、
○横川正市君 千歳で使っておりますジェット機の大半は、自衛隊が現在使用いたしているわけですね。管理その他は確かに米軍であるかもわかりませんが、実際は航空自衛隊が使用いたしている、航空自衛隊の人たちはあの関門には立っておらないので、飛行場を使っておりながら自衛隊の監視員や自衛隊から警備に来るのは関門には立っておらない。米軍のAPがやはり監視所の一番奥にでんとすわっておって、実際上飛行機を使っているような気配はないようですが、米軍の監視下にあるために、APの指図を受けている警備員と日本のおまわりさんとが二人で、それぞれ警備か監視か警戒か、そういった任に当っているわけです。私はあれはもう少しすみやかに、たとえば専用道路ならば専用道路の方法をどちらかが取るように、民間航空の場合にはあそこの道路一本まっすぐ行けばいいわけであります。しかも町のタクシーが入り、それから自家用車がどんどん入って行って、事実上これは羽田と場同じように開放されていると同じ格好になっているわけです。そこにたまたま自衛隊の飛行機が自衛隊員が警備しないで発着しておりますが、アメリカの兵隊がやはりあそこを警備しているという格好は、私はどうもあまりよくない光景だと思うのです。ですから、すみやかにあれは何とかあなたの方で米軍と話し合う、あるいは自衛隊とも話し合わなければいかぬでしょう。すみやかに改善をするように処置をしていただきたい、その点について一つ御答弁いただきたい。
○政府委員(林坦君) ただいま申し上げましたように、千歳はまだ米軍の管理地域でございます。中に、最近もう米軍の飛行機は比較的少くなっておりますが、あの中にまだ米軍の部隊がいるわけでございます、あまり多くはございませんが。まだ形式的にも返っておらないものでございますから、それで米軍が責任を持って管理するという建前上、そういう人を配置している、こういうふうに考えております。もちろん、自衛隊はまだ管理するという立場でございません。私どもの方も使わしもらっている状況でございます。従って、これは返って参りますれば、日本側において十分管理することになります。その点につきましては、われわれはできるだけすみやかに返還してもらうように、いろいろ折衝いたしております。
○横川正市君 あなたは千歳へお行きになつたことはありますか。
○政府委員(林坦君) ございます。
○横川正市君 あそこを通ってどういうふうにお考えになりますか。
○政府委員(林坦君) 全く私どもも千歳は日本の重要な北の一つの民間航空から申しましても大事な地域であり、相当の旅客が、特に夏場あたりには、あそこに乗り降りいたします。あの地域が何とか完全なやはり民間航空にも気持よく使い得る施設ならなければならないということは痛感いたしております。
○横川正市君 まあ返還されたされないということは、これは力関係の問題だというふうに私は思わないのでありますが、まあ言う理由としては、使用状況が実際上どちらが主になって使っておるかということから、管理の問題等もおのずと理由が成り立っていくんじゃないかと思うのです。そういう点から言えば、現在は自衛隊と民間航空がほとんど使っていると言ってもこれは過言でない状況なわけです。しかもあそこの米軍は、たしか人数にすると、百名に満たない、二十何名とかと言っておりましたが、そういうような少い米軍があそこに在住しておる。実はあそこのX氏というのとちょっと近づきがあって、正月私のうちに遊びに来たりなんかした男です。憲兵大尉なんですが、それでいろいろあそこの内情等も聞いたわけですが、ほとんど施設的にはないわけです。ですから、私はかりに米軍がある程度主力を置いて使っておりましても、民間航空の場合には、やはり配意して、あまり見ばのいいことじゃないですから、日本の国の玄関をもう少し自主性のあるものに早く変えておいた方がいいんじゃないか、常々私はそう感じておりましたので、その点でぜひ一つ努力を願いたいと思います。 それからもう一つは、千歳の飛行場の発着に対して、いろいろあそこは何か海流の関係で霧のかかることが非常に少い地域で、天気には恵まれたところだと、こういうふうに四季を通じて言われておるようですが、たまたま苫小牧は霧の町と言われるくらい霧がよくかかって、その霧が千歳の飛行場をおおって、民間の飛行機が着陸をできなくて、それで、青森県の三択あるいは仙台の飛行場、あるいは羽田に引き返してくるということがあるわけなんです。私はこれは千歳、ばかりでなしに、航空機の場合には、衛星航空基地が作られなければ、完全にその旅客の目的を達しない場合がたまたま出てくる。ことに千歳は、恵庭のちょっと先の山を中心として、気象状態は、札幌とそれから千歳の場合は全然違うのですね。だからもし衛星飛行場を作るとするならば、札幌寄りに一ヵ所、それから、千歳を使用る、そういうことで、完全にあそこの航空基地は利用できるということになるわけですから、依然としてこの予備の飛行場の設立はおくれているようなんですが、これは今どのように、あなたの方でお考えになっていらっしゃるか、その点を一つお伺いいたしたい。
○政府委員(林坦君) 現実にただいま御指摘のございましたように、霧その他の天候の状況によりましては、千歳が利用できないというような場合に、定期便が三沢に返ってくる、あるいは羽田まで引き返すといったような事態が起ったこともございます。私どもといたしましては、千歳のほかにどっか気象状況において、必ずしもそれと同じでない場所にもう一つ適当な飛行場がほしいということは年来の望みでございます。ただいまいろいろ丘球その他の問題につきましては、地元でもいろいろ飛行場の拡張その他の促進運動があるということを聞いております。そういった飛行場ができますことは、われわれとしてぜひ望ましいことであると考えております。なぜこれを積極的にやらないかという点でございますが、この点につきましては、実は飛行場のいろいろの計画が、予算その他の関係からまだそこまで手が回っておらんという規状でございまして、できるだけそういうふうに改善をはかつていきたいと考えております。
○横川正市君 この丘球の場合は、まだ計画としても、実際上はあれですか、載っておらないのですか、それとも幾らか進捗しておるのですか。
○政府委員(林坦君) 私ども航空局の中におきましては、いろいろと研究もいたしております。ただあの飛行場は、現在陸上自衛隊が使い、また民間航空でも一部使うと、こういったような使い方をいたしております、これを拡張するということにつきましては、地元の方では非常に熱意を持って進めておられる向きもございますが、私どもの方といたしましては、まだそこまで予算措置その他について考えられておらんのでございます。この点は目下検討中でございます。
○横川正市君 これは実際には一年に何回しかそういう事故が起きないのだということは、あそこの気象状況が、他に見られないいいところだからということになると思います。しかし、北海近の場合は冬の六ヶ月は相当悪条件であそこは飛行しておることだけは、皆さん御案内のことだと思うのです。それでしかも気象状況が、あそこの千歳の恵庭の山をはさんでまるっきり違った気象条件であって、丘球が使用できるよになれば、おそらく三沢や羽田に引き返すことは皆無になるような状況でございます。こういうことが実際上わかっておって、それでなかなかそれが実現をしないと、さほど必要ではないんだということで放任されておっては、ちょっとまずいと思うのですが、今のあれではまだ進捗しておらないようでありますけれども、この点はぜひ一つ積極的にやっていただきたい。先週の私土曜日だったか、あそこの千歳の実際に責任を持っておられる方といろいろ話したときも、何とか丘球を使用できるように国会で進捗するよう努力していただきたいと、これは現地の切な陳情もあったわけです。ですからあなたの方でもぜひこの点は認めていただいて、進捗させていただくようにしていたたきたいと思います。 それでこれは千歳との関連でありますが、他の民間航空の場合、現在日航と全日空と北日本ですか、いろいろあるわけですが、この民間航空の国内線の実際上の発展といいますか、それから設備といいますか、そういうようなことは、事実上年々要望に従って進められているのかどうか。なかなかどうもあちこちから要望があるのですが、飛行場の設備もおくれておりますし、航空路の開発もおくれておるようでありますけれども、その点は年次計画として大体どの程度進捗させようとしているのか、それをお伺いしたい。
○政府委員(林坦君) 航空関係は実は需要が、非常に世界的な航空の進運につれまして増大して参っております。従って、あちらにもこちらにも飛行場を作るようにという要望は地方から出て参っております。私どもといたしましては、飛行場のいろんな通行旅客、その他の関係を調査いたしまして、大体五年間ほどの計画を作って、昭和三十一年から空港設備法というのを制定いたしましてそれによってだんだん年次的に計画を進めて参ったのであります。ただいままでのところは、その計画にのつとりまして順調に進んで参っております。ただ御承知のごとく、一ヵ所の飛行場の整備につきましても、おおよそ三年程度の日子を要しております。これは片一方の要望の方が非常に多いものでございますから、非常にまだるっこい感じがあるのでございますが、比較的着々とこの点は進んで参っておると考えております。むしろ、飛行場が進んでくるにつれまして、今度は航空の運営体制の方を十分に整備していかなければならぬ、こういう状況でございまして、大体私どもとしては、できるだけ要望に沿いまして飛行場を設けていきたい、こういう考えで進めて参っおります。
○横川正市君 この質問はこれで終りますが、すると大体国内路線の開発の年次計画といいますか、将来あなたの方じどうしたいという計画にのっとった開発の資料ですね、その資料を一つお出し願いたいと思うのです。これは北海道なんかの場合には函館がずいぶんおくれておりますし、釧路も遅れております。旭川の場合もまだ着手されておらない。路線とすれば、そういう所が附発されることを非常に現地としては希望しておるのになかなかできてそこもあまり回数がひんぱんでないようで、現地ではもう少し必要だという声も聞きますし、それから四国、九州からの線、あれは宮崎、大分からですか、伊丹へ民間航空機が飛んでいる。そういうれ点は、ある程度安定した路線が見受けられるわけですが、まだまた実際上国内路線は需要に応じて開発していただきたいという声が相当多いと思いますので、その計画といいますか、実際上どの程度年月がたてば実施できるのか、その見通しも入れて具体的な一つ青写真を見せていただきたい、それを資料でお願いしておきたいと思います。
○政府委員(林坦君) よろしゅうございます。
○伊藤顕道君 林航空局長に、二、三お伺いしますが、あなたの方から出していただいた参考資料を拝見したわけですが、それについて二、三お伺いします。 まず、三ページに、その表を見ますと、民間航空機の中で畿録した飛行機が昭和三十三年で計百五十機となっておりますが、登録してないものもあるのですか。特にここに発録したものとしてありますが……。
○政府委員(林坦君) 民間機は全部登録されております。自衛隊のはそうでないものもございます。
○伊藤顕道君 この百五十機の中で、外国から輸入したものと国産もあると思うのですが、それは割合はどのくらいですか。輸入したもの何機、国産何機、概数でけっこうです。
○政府委員(林坦君) 国産はきわめて少うございます。たとえば川崎航空機で作りました練習機とか、そういったのが数機ございます。それから回転翼の航空機の中にも国産といわれるものも若干ございますが、大部分は輸入機でございます。
○伊藤顕道君 ごく少数ということでありますが、百五十機と明確に出ておりますから、何機なら何機、それだけわかればあとわかりますから。そこでわからなければ後刻でけっこうです。
○政府委員(林坦君) 正確な数字は今手元に持ち合せておりませんが、後刻調べまして御連絡申し上げます。
○伊藤顕道君 この百五十機の中で、旅客専用機それから運送用という、そういう区別はあると思うのですが、そういう割合はどうでしょうか。
○政府委員(林坦君) 正確な数をちょっと今持っておりませんが、その次のページに型が出ております。四発と双発と単発とございますが、四発及び双発は大体旅客が乗れるのでございまして、単発は大体使用事業等に使っている。その機数はその三ページにございますように、従って四発、双発は旅客は、単発は使用事業、こういうふうにおよそのところは判断できると思います。
○伊藤顕道君 私お伺いしたいのは、この百五十機は昭和三十三年の小計として出ているわけですね。これを旅客と運送用に分けたら、どういう割合になるかということ、これも今わかりませんか。
○政府委員(林坦君) 今申し上げましたように百五十機のうち八十機が大体単発でございますので、この大部分は使用事業でございます。それからあとの旅客機の数は、ちよりと手元にあれがございませんが、四発のはほとんど旅客機下ございますが、双発の中に新聞社等で使っているのがございますので、正確な数字はちょっと今手元にございません。
○伊藤顕道君 それではこれまた後刻……。 それと次に、六ページに空港従業者の養成数が明細に各年別に出ているわけですが、航空大学で養成しているようですが、パイロット養成のコースはどういうのですか。大要でけっこうです。
○政府委員(林坦君) 航空大学を二年で大体上級事業用程度の操縦士になりまして、それからあとは大体それぞれの航空会社に入りまして、養成をしていくわでございますが、たとえば日航の場合で申しますと、今の国内機に使っております。ダグラスDC―4型の機長になりますまで大体三年半ほどかかるのが通常でございます。それからDC―6Bの機長になるにはまた二年半かかる、こういうふうにになっております。もちろん、DC―4の機長になるまでに6Bの副操縦士になりましても、あるいはDC―7Cというさらに大幸な飛行機の刑操縦士になるとい、り関係ではもっと短い期間に副操縦士になる。大体フォアの機長になるまでに三年半学校を出てからかかる。それから6Bの機長になるまでにはさらにそのほかにその次に二年半ほどかかる、こういう状況でございます。
○伊藤顕道君 そうするとこの。パイロット養成のコースについては、航空自衛隊などとはもちろん目的は違いますし、比較すべくもありませんけれども、航空自衛隊では私の記憶では二十ヶ月四百二十五時間ということで、まあようやく一人前になる、そういう御説明があったわけですが、航空大学を二年ということで何時間くらいになりますか。
○政府委員(林坦君) 航空大学校は二年間でございますが、その間に約二百四十時間という大体のあれでやっておりますが、これは地上における訓練、シミュレーターその他を入れております関係上、それの実際に飛ぶ時間としてはちょっと少いと思います。
○伊藤顕道君 この航空大学の二年間のコースで大体二百四十時間とおっしゃるのですが、これで飛べるわけですか、二年間で二百四十時間飛ぶわけですね。それで大体一人前になれるのですか。
○政府委員(林坦君) 先ほど申し上げましたように、上級事業用程度の免状が、取れます。それからあと、たとえば国内線の副操縦士になりますためには、半年ほどまた会社で訓練いたしまして、その機種になじみまして操縦士になる、こういう行き方になっております。
○伊藤顕道君 航空自衛隊ではT―34の学校に入ってら、F―86Fのコースに至るまで進学できる者は約十人に一人の割合という御説明があったわけです。これまた民間のパイロットと比較すべくもありませんが、そういう観点から、航空大学ではどんな状態になっておるわけですか。
○政府委員(林坦君) 航空大学校の場合は、実はただいままではほとんど脱落というものはございません。もちろん、民間航空といたしましても、必ずしもこれが全部行くものでもございませんが、大体航空大学校の二年コースを経ました者を、日航その他に入れてその後やっております。もちろん、その中には大型機に必ずしも適当でないという人も今後は出るだろうとは思いますけれども、それぞれ適性に応じたやはり使い方をしなければならないと考えております。
○伊藤顕道君 航空大学で二年間のコース、約二百四十時間、その間一人について大体予算はどのくらいに見ておりますか。
○政府委員(林坦君) 維持費をその定員の六十人で割ったといたしますと、二年間に大体三百万円ないし三百五十万円くらいではないか、施設費はこれを割るのはちょっと困難かと思いますが、それらを割りますともっと多くなって参ると思います
○伊藤顕道君 三十四年度の航空大学のパイロット養成計画で、およそどんなところを目標としておりますか。
○政府委員(林坦君) 三十三年度以降大体航空大学校は学年三十名という規模で養成いたしてわります。
○伊藤顕道君 三十四年度以降における長期養成計画といものは、もう立っておるのですか。もしあればその概要を。
○政府委員(林坦君) 航空大学校は、実は発足いたしましたときには、一般に既経験者というのがまだございました。従ってそれらの人たちを短期に速成教育も初めはいたしたのであります。ところが、だんだん年月がたって参りまして、既経験者というのが、将来民間航空に従事し行るような適当な人物をその中から得ることがだんだん困難になって参りましたので、ただいま申し上げましたように三十三年度以降三十名規模というふうに拡張いたしまして、大体昭和三十八年度におきまして需要と供給とが数においては合うように養成をいたしております。それまでの間不足する人口員があるわけでございますが、これは外人パイロット等を雇用いたしましてその欠を補う、また、三十八年度以降はまたあらためて考え直さなければならぬ問題が起ってくるかとは思いますが、しかし減耗等も出て参りますので、大体それで今のところ考えております。
○伊藤顕道君 補助金による義成という面もあるわけですね、これはどんなところで養成しておりますか、航空大学のほかに。
○政府委員(林坦君) 補助金による乗員賛成というのは、たしか昭和二十七年度、二十八年度ごろ補助金を日本航空と、それからその当時のローカルの航空会社等に交付いたしておりましたが、現在は補助金による養成というのはいたしておりません。
○伊藤顕道君 十八ページに移りますが、そこに航空機事枚数が各年別に出でおるわけですが、その民間航空機の事故発生については、そのつどその原因の追及について厳密な検討がなされておると思うわけでありますが、この原因のおもなものはどういうものでしょうか。
○政府委員(林坦君) 原因につきましては、事故の起りましたときには調査に当っておりまして、大きな場合には調査委員会のようなものを設けて調査をいたしております。大体の原因のおもなものと申しますと、約三分の二くらいは人間の原因による事故が多いというふうに報告を受けております。
○伊藤顕道君 ここに昭和二十七年から三十三年までの統計が出ておるわけですが、三十三年の発生件数が三十八で人員の損傷四十九、このうち死亡が四十四人という相当な数を占めておるのでありますが、二十七年から始まつて三十三年までの間に、最後の三十三年が件数においても、損傷においても、事故が最高になっておるわけですが、事故が減っていくということなら私どもは了解できるし、また納得もできるわけですが、だんだん進歩していくのに、一方事故の件数がふえ、しかも人員の殺傷もまたふえておるという、こういう事態は、私どもにはどうも合点がいかないわけでありますが、何かそれには特別な理由があるわけですか。三十三年が最高をいずれも示しておるということに対して、どういうふうにお考えですか。
○政府委員(林坦君) この四十四人といったような大きな人員は、実は昨年八月にありました全日空の事故が一つ大きくこの人員に入っております。それから、件数の問題につきましては、これはやはり航空機の増加等がわもな原因であると考えられます。私どもとしましては、航空機の事故の件数を減らす問題も大いに考えて、いろいろ安全検査等を随時やりまして、安全のための対策等も、昨年の特にこういった事態にもかんがみまして、予算等の措置もできるだけ今度はお願いいたしておるような次第であります。ああいったような悲惨なる事故が今後繰り返されないように、全力を尽していきたいと思っております。
○伊藤顕道君 こういう日本の率は、先進国のそれと比較して、大体どの程度になっていますか。
○政府委員(林坦君) 先進国の場合には、民間航空の機数その他が非常に多いのと、それから、過去の航空路線その他のあれも非常に長くなっております関係上、統計的な数字といたしまして、率が上った下ったということが、実は相当対数的に統計が出て参っておるのでございますが、わが国の場合は、実は全体的に非常に少いものでございますから、比較するには実は統計として非常に不十分であると考えております。たとえば、去年の全日空の事故がありますまでは、きわめて少い、ほとんどあまり数字としても出てこないような数字になっておりましたが、初めの二十七年の三十七というのは、例の三原山の事故でございまして、それから、三十三年の四十四というのは、今度の全日空の事故が大きく入っておる、こういう次第でございまして、世界の事故と比較いたします場合の比率は、実は非常に困難でございますが、特にわが国が多いということはないと考えております。
○伊藤顕道君 時間の関係で最後に一点だけ、機構の面についてお伺いしますが、相当の方からお答いただきたい、先般、行政審議会から答申がなされましたが、その中にこういう項があるわけです。二つの審議会は一つの審議会に統合することが適当である、その面に該当する面として、中央船員職業安定審議会と船員教育審議会、これが答申されておるわけですね。これに対して、運輸省としては、どのようにこれをお考え、どのように措置しようとしておられるか。その点だけを伺いたいと思います。
○政府委員(細田吉藏君) 先般の行政審議会の答申におきまして、ただいま御質疑がございましたように、中央船員職業安定審議会と、船員教育審議会を統合すべきである、こういう答申がなされておるのであります。私どもは、大体この線に沿いまして、統合いたすという方向で、今具体的に検討をいたしておる次第でございます。
○横川正市君 ちょっと私の方から、資料で出されればいいと思いますが、一点要求したいと思います。これは先ほどの事故の問題とも関連する上、それから管理の問題とも関連するのですが、航空保安事務所、それから航空標識所、これを今度は昇格させて、地方分部局に改めるわけでありますが、支所ないしは支部のやっております仕事と、それから同一航空基地を使用いたしております米軍の場合、それから航空自衛隊の場合、それぞれ職務内容といいますか、あるいは、おそらく競合しておりましても、会議をもって解決されるものがあるのじゃないかと思います。そういう内容について、もし、できれば、簡単な略図等をして資料として提出していただきたいと思います。
○委員長(永岡光治君) よろしゅうございますか、
○政府委員(林坦君) 先ほど資料の御要求がございました飛行場につきましては、実はお手元に配布いたしました参考資料の中の上二ページには、予算と、それから現在計画しております飛行場の予算のつき工合、いつごろ完成するといったような表が一応ございますので、それを一応御参照いただきたいと思います。また、お話しのございました米軍あるいは自衛隊等との仕事の区分等につきましては、私ともでわかります範囲におきまして、食料を提出いたしたいと思います。
○委員長(永岡光治君) 本案に対する残余の質疑は、なお後日に継続することにいたしまして、本日はこの程度にとどめます。 ―――――――――――――
○委員長(永岡光治君) 次に、科学技術庁設置法の一部を改正書する法律案を議題といたします。 これより本案の質疑に入ります。出席の政府委員は、石井科学技術政務務次官、原田官房長官、佐々木原子力局長、鈴江企画調整局長、久田調査普及局長、小島資源局長、以上でございます。御質疑のおありの方は、順次、御発言をお願います。
○伊藤顕道君 二、三お伺いしたいと思いますが、まず、政府の機関ある行政界議会が先般、機構の簡素化とか、あるいは権限と責任の明確化、こういう意味の答申がなされておるわけですが、ところが一方では、同じ政府の機関である科学技術庁が、原子力局に次長一名を増員して二名にしようとしておる、そうして機構をさらに複雑不明確にしようとしておるかのように私どもには受け取れるわけですが、この点について明確なお考えをお伺いしたい。
○政府委員(原田久君) 御答弁申し上げます。御承知のように、原子力行政に関しましては、現在、科学技術庁の中の原子力局で所掌して参りました過去数ヵ年の仕事の発展に伴いまして、だんだん事務量が増加して参りまして、現在は、局長のもとに次長一人、それから長さ官三名、課が五課、それだけの機構でやっております。最近、原子炉の設置の許可、あるいは放射性同位元素等の許可の申請が殺到して参っておりますので、そういう事務量の処理に対応するために、また、原子炉の開発に伴いまして、いろいろ安全の確保をはかる行政を遂行して参らなければならないというような観点から、どうしても人員を強化する必要があるというので、今回予算要求では、原子力関係で二十九名の定員を要求いたしました。それを御審議願っておるわけでございますが、それに伴いまして内部の課の組織も、現在五課ありますのを七課といたしました。それから原子力開発機関監理官を一名置くというふうに組織を拡張せざるを得ぬという事態になっております。従いまして現在調査官三名ございますが、調査官三名はこれをとりやめまして、新たに次長一名を設置いたしまして、全体としての局務の能率的な運営に資したいと、そういう考え方で次長一名の増員をお願いしておる次第でございます。
○伊藤顕道君 現実に事務を処理する次長を二人にするということは、中心を二つ作るという意味にもとれて、かえって事務運営上何かと支障が多いのではないか、そういう点が憂慮されるわけですが、この点はどうなんですか。
○政府委員(佐々木義武君) 私からお答え申し上げます。原子力局の行政事務は、ただいま原田官房長官からお話しありましたように、非常に行政事務量が大きくなって参りまして、原子力委員会の業務並びに本来の官庁としての許認可事務、あるいは障害の防止等に伴う検査事務、単に各省の立案調査等の総合調整というのみじゃなくて、現実に実務行政を担当してもございますので、客観的に原子力開発が進んで参りますと、それに伴いまして、業務も自然にふえて、いくというふうな因果関係に相なっております。 そこで、ただいまお話のありましたように、次長を二人置いた場合には、二人の権限等が不明確で、かえって錯綜、あるいは事務の処理が停滞するといったようなおそれがないかというふうな御質問のようにお聞きしたのでございますが、実は、この二人の次長は一人は技術関係の、ただいま技術の次長でございますが、主として技術的なサイドから科学技術的な面から問題を担当して参る、もう一人の方は、事務担当の次長を考えております。なぜかと申しますと、非常にこの法規もたくさんできて参りまして、これに伴ういろいろな政令、あるいは附則等の制定の分野もふえて参る、あるいは国際協力関係が非常に増加して参りまして、あるいは国連機関、あるいは日英、日米等とも協定を結び、近くはカナダとも協定を結ぶというふうなことに相なっております。これに伴う施行事務が、言いかえますと、本来の条約に基くものばかりじゃなしに、それの施行に際する細部協定といいますか、細部協定が非常にふえて参りまして、一つのわずかな物資をもらいます際でも、これは必ず厳密な細部協定を結んで、その上で物資を輸入するというふうな因果関係になっておりますので、そういう国際協力関係の事務をどう処理していくか、それからもう一つは、核燃料物質は、ただいまのところ濃縮ウランのようなものは全部国有で、国でなければああいうものは売りません。受け取りましたものを、国ではまたそれぞれの機関に貸与いたしまして、この収支関係、あるいはこれに伴う原子力に対する諸任務を果す、あるいは国内的にはまだ特別会計にはなっておりませんけれども、今年特別会計の要求を出したというのでありますが、もう少しかかるということで、趣旨はよく了解していただいたのでありますが、今年度は特別会計を作らなかったのでありますけれども、そういう意味で核燃料物質の管理の面及び経理的な面、あるいはいろいろな民法、商法的な面が非常にふえて参ります。そういう関係等もございまして、先ほどお話がありましたように、技術的な、安全の確保の問題、あるいは人員の養成の問題とか、いろいろ技術的なサイトもございますが、同時に事務的な血も非常にございまして、片や委員会は毎週一ぺん聞きまして、そうしてその事前にも二回下打合せをして諸案件を審議するというふうな格好になっておりますので、非常に事務が膨大でございますので、ただいまの段階では、技術の次長と事務担当の次長というふうに分けて、そうして行政事務を分担していく、ただその際、それではいずれの次長が局長の代理等の権限を持つのか、その点が不明確であっちゃ困るという疑問も当然起り付るのじやなかろうかというふうな感じもいたしますが、この点に関しましては、先任の次長を、何と申しますか局長の代理権限を持ち得るように考慮いたしまして、そして局長不在の際等は、その次長が代理をするというふうな工合にはりきりさしておきたいというふうに考えております次第でございます。
○伊藤顕道君 最後の御説明で、先任の次長さんが局長おらざる場合の代行と、そういうふうに一応御説明あったわけですけれども、それはたまたまお二人の間が非常に理解し合ったというような場合ならば問題ないわけですけれども、不幸にして非常に日ごろから芳ばしくなかったという場合には、ことごとに反目し介って、そのことが事務処理の中にも反映して、能率はかえつて低下すると、そういうことも考えられると思うのです。問題は人の問題でしょうが、そういうことが考えられるのに、あえてまた二人ということになっては、かえって支障を来たす、そういう点からお伺いするわけです。
○政府委員(佐々木義武君) この点に関しましては、原子力局のあり方というものは非常に特殊なものでございまして、極端に言いますと、原子力委員会の事務局と科学技術庁の内局という二面一の性格を持っておりまして、両次長がおりましても、局長以上の大物、と申すと語弊がございますが、日本でも非常に大臣級のような原子力委員の方たちがわりまして、そしてその委員の皆さんで重要な問題は審議決定して参るという組織になっておりますから、その点はもちろん人事の調和をとることは必要でございますけれでも、かりに、もし万か一感情的なものがあったといたしましても、上司でる委員の皆さんがこれを指導し、善導して下さるというふうに考えておりますし、また、官庁内部といたしましてもは、庁議その他できめて参るわけでございいますから、万々そういうことのないよように一つ運営をはかっていきたいし、また、原子力委員の皆さんにも、そういう運営の方法をお願いしたいというふうに考えておる次第でございます。
○委員長(永岡光治君) 伊藤君に申し上げますが、石井政務次官が見えておりますから……。
○政府委員(石井桂君) ただいまの御質問に対する答弁は、佐々木君の答弁でおわかりになりましたように、先任を原則といたしますが、いろいろ補充、異動等の場合に特に御懸念のないように、御心配のないように、はっきり局長の不在のときには、この人が局長の代理をしろというふうに心配のないようにしたいと思います。
○伊藤顕道君 政務次官のお気持はわかりますけれども、あなたがいかように御注意なさり、御心配なさっても、人と人との問題は簡単なものじゃないと思う。先任の方に権限があるとおっしゃるけれども、先任の方がたとえば非常におとなしくて、後任者が非常に気の強い方、そういう配合もあり得るわけです。そういうような場合、その点が、なかなかうまくいかぬと思うのです。そういう点はどうですか。
○政府委員(石井桂君) 次長の上には、局長がございますし、その上には次官もおることでございますから、私も実は役所生活を三十年やって参りまして、そういう御心配はない、絶対にないとは申せません、そういう経験もございました。しかし、役所は機構によっても動くようにもなっておりますで、初めからそういう心配がないよにあらかじめ申し渡す、そういう序列は、初めから作っておけば問題がないことと存じております。
○松岡平市君 関連して、ちょっと説明が私納得いかない、さっきから聞いていると。一つ政務次官にお聞きしたいが、局長の下に次長二人おるというのが、日本のどの官庁に幾つあるか、それが一つ。これはあるでありましょう。今、技術と事務と非常に忙しいから、それで別々な人をそれぞれ次長にしておく必要があると、そういうことになれば、電波監理局、ただちにこれは今日事務的にもそれから技術的にも非常に忙しい、電波監理局には次長が二人おるのかどうか、そういうものがやっぱり妥当性を持つということが、そういう理屈ならそうならなければならない。そういう理屈になれば、技術を使っておる大臣はみんな次官が二人要る、それは事務、法規の次官と、それから技術の次官と二人要る、各省に次官が二人要る、こうなる。そういう私は論拠では、次長二人要るという論拠にはなりがたいと思う。次長でなくたっていいんで、そういうことであれば、局長の方は技術が専門であって、それで不足だから事務的あるいは法規的なことで次長を置く、こういうことになると思うのです。局長というものが事務もでき技術もできるならば、実はそういう理屈から言えば次長は要らん、両方ともできれば。どうも説明されるのに、私ちょっと納得いかないので、今いうように、よそのところで、政府機構の中で、次長が二人おる局、それが技術と事務と載然と分けてあるのかどうか。電波監理局などとどうして原子力局は違うのか、各省で技術と法用と忙しいからというなら、各省に次官が二人要るのだ、必ずしもそうなっておらん、大蔵省あるいは農林省ということろに政務次官が二人おるところがあるけれども、少くとも事務次官は一人のようでございます。そういうことと今の説明の矛盾、そういうところを一つ政務次官から明らかに納得いくように御説明いただきたい。
○政府委員(石井桂君) 実例の方は、今佐々木局長から御報告させます。
○政府委員(佐々木義武君) 実例の方だけ申し上げます。局に次長を二人持っているのは、大蔵省主計局がございます。二つ目には通産省の通商局に二名次長がおります。ただいまお話のございました郵政省の電波監理局にも次長が二人おります。ただいまの段階ではこの三つの局だけというふうに承知しております。
○政府委員(石井桂君) 実例は佐々木局長のお話しの通りでございますが、現在原子力の局長は事務の系統の方で、次長は技術の方が補っているような形になっておりますが、最近原子炉とか原子燃料の規制法の一部改正等の法律も御提出申し上げ御審議願っているようなわけでございまして、非常に事務もふえて参りましたし、さらに役所の機構のままで原子力委員会の庶務をいたしておりますので、一人の次長ではとうてい事務量がふえて消化しきれませんので、ぜひこれを置きたいということで、事務の能率を上げますためにお願いするようなわけでございます。
○伊藤顕道君 今御説明になったわけですが、私が調べてみますと、一つの局に一人というのはないでしよう。たとえば今御説明のあった大蔵省の次長は、二人いるとお一し心いましたけれども、それは主評局と理財局で別々でしよう、それを合わす意味でしよう。そうではないのですか。
○政府委員(佐々木義武君) そうではなくて、主計局には次長が二人おります。それから通産省の通商局にも次長が二人、局長の下にございます。それから眠波監理局にも局長の下に次長が二人おります。
○松岡平市君 そうすると、今言うように、主計局では技術の次長と事務の次炎と二人分れているのですか、それからまた通産省のもそういう分け方ですか、ことに電波監理局ではそういうふうになっているのか。
○政府委員(佐々木義武君) 主計局の方は私も評しいことは存じ上げておりませんが、一応経済関係と経済関係以外というふうに次長の分担が定めてあるように聞き及んでおりまぅ。通商局の方は、輸入事務と輸出事務をそれぞれ分担している。電波監理局の方は、大体お説のように、どちらかというと事務と技術というふうな分担でやつていっているのじやなかろうかというふうなことでございます。
○伊藤顕道君 他の省庁で一局に二人次長がいるのは三つということは明確になつたわけですが、ところが、官房長の例をとってみても、官房長も各省庁に初め全部あったわけではない。現在の次長のように、初めはほんのわずかであったわけです。ところが、だんだんそれが拡大されて、そうして競争のようになって、ほとんど流行のようにも解せられる、そういうような傾向は出てくるわけですね。そういうことから、行政審議会の答申の精神を見ても、なるべく簡素化、そして責任の明確化、さらには新設を極力排して改組活用、こういうことが強調せられているわけです。もし科学技術庁がその行政審議会の答申を尊重するという立場に立つならば、あえてこういうことをする必要はないと思うのですが、その点はいかがですか。
○政府委員(原田久君) 若干今回の設置法改正に至ります経過を御説明さしていただきますが、原子力行政が非常に複雑多岐にわたりますので、昨年春以来でございますが、原子力庁という大きな機構を科学技術庁の外局として設けて、そうして十分必要な事務処理ができるような体制を進めていくべきだというような御意見も内外にございまして、そういう体制で進めて参つたのでございますが、いろいろ検討いたしまして、最小限処理できる体制といたしまして、まあ次長一人を置いて、そのかわり深をふやす、あるいは調査行をふやす、人員をふやす、定員をふやすということによって処理できる最少限の形として次長一名を増員するということになつたような経過がございます。それからもう一つでございますが、申し上げたい点は、設置法の十三条の第五項に「次長は、命を受け、局長を助け、局務を整理する。」というふうになっておりまして、局長の仕事をさらに他の課と同じように分け持ちまして、分掌しまして、そこの権限において処理するという形でなくて、あくまで局長の仕事を、局長の命を受けて整理するということになっております。従いましてただいまの人員配置から考えまして、また半務の性質から参りまして、局長が、その次長は技術を分まする方が適当である、あるいは法律関係を分掌する方が適当であるということになれば、そういう分掌の仕方によって局長が次長に命を授けまして、そして局長の仕事の助けをするというふうな仕方もできるし、あるいはそうでなく、法律と技術というふうな分け方でなくて、他の分け方によって次長にそれぞれ職務を命ずるということを一般論としてできるわけでございますが、現在科学技術庁の原子力局といたしましては、原子力局長から申しましたように、技術関係と法律関係といいますか、そういうふうに分けたのが一番いい売いう観点から、当庁といたしましては、そういうふうに次長に仕事を分け与えて処理することが、現在の機構からいけば一番能率的であろうということで、そういうふうにお願いした次第でございます。
○伊藤顕道君 せっかくの御説明ではあるわけですが、さらに行政審議会は事務管理体の整備についても答申しておるわけです。これを見ますと、日常の行政事務の処理に出つては、原則として課長中心主義をとるように、そして簡易な、簡単なものは課長が最終責任者として、特に重要なものについては課長が提案して、決裁の段階を極力少くするように、そういう意図の答申がなされておるわけであります。そういう立場から考えた場合、次長は全く必要ないと思う。いわんや次長を二人にするというようなことについては、いろいろ御説明はございましたけれども、納得しかねると思う。この点を納得し得るよう御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(石井桂君) ただいまの原田官房長の説明を敷衍する形には相なりますが、科学技術の振興が、非常に日本の当面の必要な問題であるということにかなり世論があると存じます。それを反映いたしまして、先ほど申し上げました科学技術庁の外局といたしまして原子力庁をこしらえ、さらに科学技術庁を科学技術省にしろという案を作りまして、実は昨年の夏ころからやつて参つたわけでございます。そして普通の法律案あるいは計画がたどるような経路を経まして、大蔵省なり、行政管理庁なり関係各省と折衝しておりますうちに、だんだん科学技術省はやはり今の形にしろということに相なりますし、また原子力庁も、原子力局に今の段階では一つ縮んでもらつて、内容だけ充実して、将来漸次発展に備えるようにということで、ようやくこの段階になつたわけでございまして、実際にお説はごもっともではございますが、事実原子力局の次長一人では非常に事務が膨大で処理しきれない状況でございますので、まあこういうような形に相なりましたので、その経過を申し上げまして御賢察をお願いしたいと思います。
○伊藤顕道君 先ほど触れて申し上げましたが、行政審議会が官庁内部の本務については、極力段階を少くするということと、責任の明確化ということを特に重視しておるわけです。ところが、現実には政務次官、次官、官房長、局長、次長というふうに、もう現在すでに屋上屋を重ねておるわけです。さらに次長を二人にしようという点は、この行政審議会の趣意にどうしても沿わないものと私どもは見ておるわけです。その点を一つ解明いたたぎたいと思います。
○政府委員(佐々木義武君) ちょっと蛇足になりますけれども、問題にお答えする前にお聞きいただきたいのでありますが、ただいま原子力行政というのは、一体各国ではどういうような体制になっておるかという点を、一言二言ちょっとお話し申し上げたいと思います。米国では御承知のように非常に膨大な機関がございまして、約十数万の人が政府の役人になって働いておるようでございます。西独はどうかと申しますと、占領下は原子力研究すら禁ぜられておつたのですが、また占領が済みまして、その直後に原子力というものが新たにできまして、専任の大臣というものを置いて鋭意先進国に追いつくように努力してございます。フランス、英国とも非常に原子力の問題に関しましては力を入れまして、同時にまた、従いまして行政機構等も非常に膨大なところでやつてございます。各国がそうだから、日本も大きくしなければならぬという理由にはならぬのでございますが、翻って日本の現状を申しますと、予算の関係から申しましても、数年前はほとんどゼロだった予算が急に、ただいまは百十何億というところまで予算がふえ、実際の許認可数等も、一例を申しますと、アイソトープの利用に伴っての設備の許認可事務もございますが、これに関しましてはただいまたしか三百数件申請がございまして、まだ二十数件くらいしか処理してございません。こういう状況で客観的にはだんだん開発の方向に進んでおりますが、それを処理する官庁の方は非常に手薄でございます。どうしてもこの際円滑にこれを処理するためには、内容の充実並びに機構等も強化いたしまして、これに対処する以外しようがないということになりまして、次長二名と考えたのでございますが、次長を二名にした場合には、それじゃ各課長等との、先ほどお話ししましたように、課長で決裁できるものは、次長が一人おれば決裁できるじゃないかという御懸念でございますけれども、ただいま申し上げましたように、法規的な面からの処理事項と、技術的な面からの処理事項とございまして、課のみをもってしてこれを専断的に扱い得るかと申しますと、これ自体は障害防止等の問題に関しますと、現世に障害を支えるばかりではございません、遺伝等を通じましても、日本の民族の将来にも影響を及ぼすというような重大な事項もございますので、非常に多方面から検討いたしまして、これに許可を与え、あるいは促進するというような状況に相成っておりますので、いささか従来の既存のルーティンに乗りました官庁とは趣きを異にしておるのではないかという感じも強くいたすのでございます。そういう観点から御趣旨のこともよくわかってございますが、ただいまの段階といたしましては、課長の専断というのみにまかせないで、そして下は課長を統御をしながら、法規的な面、あるいは国際的な視野からの面、これは国際条約上非常な義務をたくさん負わされておりますので、国際条約に規定された国家義務を遂行するという観点から、一つは技術的な高度の、しかも総合的な技術を要する事項でございますので、技術的な観点から総合的に判断いたしまして、そしてこれをまたさらに行政官庁である科学技術庁の次官、あるいは立案重要事項であれば、原子力委員会という方面に御説明申し上げ、そうしてその許可をちようだいして施行に移す、こういう段階に法規的になっておるのでございますが、お言葉を返すようではなはだ恐縮でございますが、ただいまの段階では、ぜひ二名置いていただきたいという趣旨でございます。
○伊藤顕道君 いろいろ外国の状況をも合せて御説明いただいたわけですけれども、行政審議会としては、あらゆる角度から慎重検討されて、そうしてあのような答申をなされておるわけなんです。もちろん外国の実態も検討なさっておるだろうと思います。従って御説明を待つまでもなく、慎重に検討された同じ政府の機関である審議会の精神は尊重すべきである、そういう建前はとるべきであろうと思うわけです。 時間の関係で同じことを深く追及いたしませんが、次に同じく審議会の答申の中で御承知のように、任務が終了した、あるいはほぼ終了したと思われるもので廃止を適当と認めるもの、という中に、あなたの方の評価審査会というものがあるわけですけれども、これについてはもう廃止される準備ができたのか、今後廃止されようとしておるのか、それとも事情でいま少し残そうとするのか、その辺をはっきり……。
○政府委員(鈴江康平君) お答え申し上げます。評価審査会と申しますのは、現在すでに廃止になっております。これは理化学研究所が新しい立法によりまして特殊法人になりまする際に、旧化研の財産を評価いたします審査会でありますので、任務を終了いたしまして、たしか三十三年の十二月二十一日に廃止になつたと思います。
○伊藤顕道君 同じく審議会が答申した中で、統合を適当とするもの、それに該当するもので、技術士試験委員を技術上審議会に統合するのが適当である、こういう意味の審査をなされておる、この面についてはどういうふうにお考えですか。
○政府委員(原田久君) 技術士審議会及び技術士試験委員は、昨年来活動を開始した非常に新しい審議機関及び試験委員であります。技術士審議会の委員は十五名でございます。ここでは何を審議するのかと申しますと、技術士に関する重要事項及び技術士の登録の取り消し等の処分に関し審議すること、こういうふうになっておりまして、技術士制度全般の運営に関しまして諸方策を検討し、審議するという形になっております。それから技術士試験委員というのは、技術士試験ということを技術士法に基きまして執行する機関でございまして、試験委員の数といたしまして、予備試験委員が三十名、本試験委員が三百名でございますが、本年、昭和三十四年度といたしましては受験される方が非常に増大するというので、数をふやしまして本試験委員が二百五十名くらいになるんじゃないかと現在予想しておりますが、全国から昨年の例で申しますと、千六百名ほど応募があった、わけでございます。しかも、その試験の性質といたしまして申請される専門に応じて試験委員を選び出すと申しますか、非常に細分化された専門について応じ得る試験を執行しなければならないというので、非常にたくさんな分野の専門の方を試験委員にお願いして執行して参ったわけでございますが、こういうわけで試験委員という方は、非常に大ぜいの多方面の力が関与されるということと、それからもう一つは、試験の執行という責任を負つております。で、その試験の執行ということと技術士制度全般の制度を運覚するに当つて、重要な問題について審議する技術士試験委員とはいささか職務内容が違うという観点を持っておりまして、この点につきましては行政審議会の方から説明を求められた際も御説明申し上げております。で、行政審議会の御答申によりますると、審議会と試験委員とを合併したらどうか、こういう御意見をすでに拝聴しておりまして、その件につきましては、技術士審議会にもそれをかけてただいま検討中でございます。まあいろいろの御意見もおありになるかと思いますが、技術士審議会でそういうふうに持っていっていいかどうかということを今検討中でございますので、ただいまの段階では、その程度の御答弁しかできない段階でございます。
○伊藤顕道君 それでは一応今度は方面を変えてお伺いしたいと思いますが、日本の科学技術の水準が先進国のそれに比較して相当低いわけですね。そういうことと科学技術の振興に対する政府の熱意がきわめて冷たかった、こういうことから先進国との開きはますますひどくなつたわけです。そういうことから昭和三十一年の五月に科学技術庁が設置された、そういうふうに私は把握しておるわけです。ここにようやく一万年になろうとしておるわけですが、いろいろ大きな成果があったと思うんです。特に科学技術庁として顕著な成果としてどういうものを目ざしておるか、どういう点が科学技術庁として特に顕著な成果であったか、どういうふうに把握しておられるか、明確に御説明をしていただきたい、大要でけつこうです。
○政府委員(鈴江康平君) 研究の振興につきましては、総活的に申し上げますると、やはり何といいましても研究費を増加するということが一点でございまするし、それから他面、また研究者の処遇を改善いたしまして、安定して研究ができるということにしなければならぬわけでございまして、その基本線に従いまして、当初におきましては科学技術の振興予算についての意見を大蔵省に毎年出しておるわけでございますが、その結果、その結果ばかりではないんでしようけれども、漸次国の研究予算というものはふえつつあります。本年度の予算におきましても昨年度よりも約二十五億程度の研究費が増加して参ったわけでございます。これは私どもとしてもまだ諸外国に比べまして比較的に少いという感じは持っておりますけれども、なお今後も漸次研究費の増大に向って努力したいと思っておるのでございます。それからなお研究者の処遇の問題につきましても、漸次改善をいたしておりまして、科学技術庁ができましてから研究所におきまする職員の待遇が漸次改善されつつあるようでございますが、三十四年度の予算につきましても、新しく科学技術者の処遇改善という点からいいまして、特別研究員制度というものを、実施してもらうような予算を大蔵省に折衝いたして見通しがついたわけでございますが、これはどういう点かと申しますと、国立の研究機関におきまする研究所の職員が、所長、部長、課長といったような管理的な職制につかなくても、能力のある研究者はそういったものと同等の待遇ができるという予算でございますが、その点も改善いたしました。あるいはまた、研究者の超過勤務手当、研究所は非常に研究の都合によって長い時間の仕事をする人が多いのでありますが、そういった点から従来一ヵ月当り八時間程度の、平均いたしましてその程度の超過勤務手当の支給でございましたが、これを十五時間までふやすということに大蔵省と折衝いたしまして、その予算を計上することができたわけでございます。それからなお新規採用者につきましても、科学技術者の方は民間の企業等との関係もありまして、なかなか集まりにくいわけでございまして、官庁の研究職員に対しましては千二百円、これは大学出の六級職の等級でございますが、千二百円の増額をする。もっとも一般に千円の増額でございますが、従来と違いまして、その間に事務的な行政職の方の人々とは違いまして、特に二百円の格差をつけるということの予算も、これは人南院の勧告もあったわけでございますが、そういうようなこともあるわけでございまして、その点なお漸次ふやしていきたいと思うわけでございます。 なお、御承知のように原子力関係につきましては、あるいは原子力局長からお話があるかと思いますけれども、いろいろ原子力学も進んで参りましたし、また研究もそういったことで振興いたしますと同時に、各省におきましてもやはり共通的な問題といたしましては、たとえば日本では金属材料というものが非常に欠陥がございますので、こういう欠陥につきましても科学技術庁ができましてすぐでございましたが、金属材料研究所というものを設置いたしましたし、あるいはまた各省にまたがるような研究でございますが、たとえば単細胞のクロレラというものが、これは世界的な一つの注目された研究でございますが、それにつきましても特に補助金を助成いたしまして、その育成をはかつておる。あるいはまた航空関係の研究所につきましても遷音風洞というような膨大な施設も完成しつつある、作りつつあるわけでございますが、そういったようなこともやつておる、いろいろなことをやつておるのでございますが、ごく概略を申し上げた次第でございます。
○伊藤顕道君 時間の関係もございますので、最後に一点お伺いして、あとは次回に譲りたいと思いますが、そこで最後の一点をお伺い上ますが、最近原子力とか人工衛星、オートメーションというふうに科学技術界の進歩にはめざましいものがある一方、これに対する政府の施策とか、あるいは予算、これに対する熱意、こういうものを見たときに、なかなか先進国のそれに追いつきそうもない、非常に心細い気がする、この際強力にして、抜本的な対策を講ずる必要があると思います。が、それに対する御見解を長官からお伺いしたいところでありますが、きょう見えていないので政務次官かわって明確にお答えいただきたいと思います。
○政府委員(石井桂君) ただいまのお話しの通り、わが国の科学技術が相当に先進国よりおくれておりますことは、われわれまことに残念に存じます。今議会で科学技術庁からお願いいたしました科学技術会議設置法をお通し願りたわけございますが、この会議によりまして今まで相当に体系づけられてはおりましたけれども、綜合的な企画的な科学技術に関するいろいろな問題を計画し、そうして調査し、実行していくのだということが大きなねらいだと存じております。それからあわせて先ほど鈴江局長が申し上げましたように何分予算が少うございまして、私もちょうど三十四年度の予算を作りますときに所管大臣がおやめになりまして、おりませんものですから、れれではまことに困るというので、最後までねばりまして、ようやく足らない経費ではございましたけれども、研究公務員の処遇の改善につきましては、今の財政からはまあ相当な額を出していただいた積りでございます。それから研究所の整備についての予算も、できるだけ一つ出してもらいたいということでお願いしまして、さらに科学技術庁の内部の職員もオーバー・ロードになっておりますので、四十数名の人員を獲得する等、できるだけのことをいたしましたが、何分先進国におくれているようなところまで一挙にとり戻すことはとうていできませんので、庁内一致いたしまして、これからも一生懸命その線に沿って科学技術のおくれを取り戻したいということで骨を折っておるわけでございます。一応私の考えていることを申し上げました。
○伊藤顕道君 私のお伺いしたのは、今後の強力にして抜本的な対策ということをお伺いしたのであります。今の御答弁ではなかなか納得できませんが、次回に引き続きこの点からお伺いしたいと思います。
○松岡平市君 私、これはここでにわかに私の意見を御採用願うことはできないかもしれないが、しかし科学技術庁という役所の性格からいいまして、ことに原子力局というようなものからいって、これは実は次長という名前を付して技術者を局長の下に置くというような考え方は、私は改めていただきたい。少くとも原子力関係というものについて、科学技術庁という日本の政府に相当なやはり権威を持てる技術者をおそろえにならなければならんだろう今日、原子力関係の技術者がそれほどたくさんいるわけではない。実際方方に引っぱりだこである。こういうところで局長の下の次長という名前をつけて呼び得る技術者というのは、今科学技術庁にいい技術者がいないというわけではございません。しかし一応合のお話を聞くというと、科学技術庁が扱う技術に関しても、原子力関係ではまあ一番やはり何といいますか、頼りになるというか、安心のできる職員をここに次民の名前をつけて置こうとされる。しかし名前の上からいたしましても次長は局長の下です。局長はその上にまだ幾つも段階を持っている。給与その他についてはまたいろいろな方法もありましょうけれども、少くとも原子力局の次長という名前で、そういう名前で上に幾つも段階のあるところに、率直に申しましてすぐれた将来ある、あるいは権威のある技術者を、一体科学技術庁はそういう名前を付して招聘し得るとお考えになっておられる考え方が私は少しおかしいと思う。それで名前などはそういう一般の名前とは別にして、私はむしろ調査官なら調査官でよろしい。建設省で技監という名前でやはり技術者に、これはよそにはないけれども、ああいういわゆる権威を持てると考えられる技術者を集める制度を持っている。科学技術庁というところは、科学技術ということについて日本のあらゆる分野についての推進もされるし、場合によっては指導もされれば、また是正もされるための役所であると思う。それは先ほど来御説明になったように今度新しくできた科学技術会議というようなものが、少くとも技術の権威者、品木の権威者を集めていろいろな諮問もされるのですが、そのときに科学技術庁を代表される技術者というものがあまり見劣りがしたのでは科学技術庁の権威に反する、将来の発展にも非常に私はどうかと思うのであります。むしろ、こういうときに次長という名前で一人技術者を置くというようなことではなくて、もう少し私は科学技術庁という役所の性格から技術者をほんとうにあそこに呼んですわれるような待遇をし得るように、局長の下の次長というような名前で呼ぶというような、そういう考え方では、おそらく私は科学技術庁というものが、その程度の技術者の優遇しかお考えにならなければ、そこのところからまず第一に日本の科学技術というものが発展するとは私は考えられない。これは一つごの次長に難癖をつける、実はつけたい。そういう名前にとらわれずに、りっぱな技術者を科学技術庁が持ち得るような制度こそこういう場合にお考えになるということで、ようやく科学技術庁が科学技術振興についてほんとうに熱意を示すことになる。技術者なくして科学技術の進歩はあり得ません。それの元である役所がもっと技術者を優遇し得る、役所の中にも優遇し得るものを範をお示しになることこそ、第一番におやりにならなければならぬのじゃないか。ただ一人次長という名前をつけて技術の面を越えて責任を負わせるようなものを置くということでは、私ははなはだ役所の態様としても十分ではないと考えます。御答弁は必要といたしません。ぜひ一つ将来におきましては、科学技術庁はいま少しそういう点について飛躍したお考え方を首脳部においてもお持ちを願いたいという希望を申し述べます。
○委員長(永岡光治君) 本案に対する残余の質疑は、なお後日継続することにいたしまして、本日はこの程度にとどめます。 暫時休憩いたします。 午後零時五十一分休憩 ―――――・――――― 午後二時三十八分開会
○委員長(永岡光治君) 委員会を再開いたします。 本日委員の異動がございました。佐藤清一郎君及び増原恵吉君が辞任され、その後任として下條康麿君及び松野孝一君がそれぞれ委員に選任されました、 以上御報告いたします。 ―――――――――――――
○委員長(永岡光治君) 日本国憲法第八条の規定による議決案を議題といたします。 これより本案の質疑に入ります。政府委員の出席の方々は、佐藤総務副長官、瓜生宮内庁次長、以上であります。総務長官は、やがて見えることになっております。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○伊藤顕道君 二、三お伺いしたいと思いますが、皇太子の御結婚式に当りまして、お祝いとして譲り受ける価額の合計が百二十万円のワクを一定の期間定められておる、こういうことですが、内廷でない皇族の分として十五万円ですか、これについても同様にするおつもりかびのですか。
○政府委員(瓜生順良君) 内廷でない他の皇族さんの秩父さん、高松さん、三笠さん、そういう関係の方は、今度のこの議決のことは関係ございませんので、従来の制限通りでございます。
○伊藤顕道君 そうしますと、この法案が通りますと、秩父、高松、三笠の各皇族の方に対する相当な贈りものがあるというような予想には立っていないわけですか。
○政府委員(瓜生順良君) 皇太子殿下の御結婚に対するお祝い品でございまするから、原則として皇太子殿下、同妃殿下に参ります。なお皇室というお立場から天皇、皇后両陛下の方に参るものもございましょうけれども、そのほかの宮家の方には、皇太子殿下の御婚儀のお祝いとしてはちょっと普通の筋では考えられませんので、この場合には別に考えます。
○伊藤顕道君 この「物品」という表現になっておりますが、一切のものを含めておるのですか。何か制約でもございますか。どういう意味ですか。
○政府委員(瓜生順良君) この議決のところで「物品」、こらありますから、要するに金は受けない、物ということでございまするが、なお、ここに「内閣の定める基準により、譲り受けることができる。」とありますので、内閣の基準を定める際に、今、内閣の当局とも打合せをいたしておりまするけれども、ある程度の制限を考えております。われわれの方針といたしまして、物品の中で飲食物のようなものですとか、それから生きもの、特に動物のようなものですとか、そういうのはいただきましてもむだになる、あるいは保管が困難ですから、そういうものも受けないでいきたい、こう考えております。
○伊藤顕道君 この議決案の審議に当りまして、内閣の定める基準がもうすでに詳細にでき上っておると思うのですが、どのようなものですか、ごく簡単でけっこうですが。
○政府委員(瓜生順良君) 内閣の定める基準につきましては、宮内庁と打ち合せまして内閣案を考えておりますが、現在考えておる室を申し上げます。 第一番目といたしましては衆議院、参議院、内閣または最高裁判所の構成員がそれぞれ共同して贈与する場合が第一番であります。第二番目には、都道府県が贈与する場合、三番目は、海外にある法人の組織する団体が贈与する場合、四番目といたしまして、皇室と特別の縁故のあるものが贈与する場合、五番目といたしましてその他都道府県知事の具申に基きまして、宮内庁長官が特に適当と認める場合、こういう五つの場合を今考えております。
○伊藤顕道君 個人の贈与はお認めになるのですか。その点をお伺いしたい。
○政府委員(瓜生順良君) 個人の贈与は、今内閣の定める基準の案を申し上げておりましたが、第五項の都道府県知事の具申に基き、宮内庁長官が特に適当と認める場合というこれで認められるのですが、しかし、それは奨励するつもりはございません。従来いろいろ献上品はございますけれども、必ずしもすぐ役立つものばかりでないのですが、せっかくの誠意だから受けて、ときによって倉庫に保管しておくという場合が多いものですから、あまり多くをいただくことは奨励するつもりはございません。しかしながら、至誠のあふれる物はこれはお受けしないということは、かつて冷たいですから、これはお受けするという建前でございます。
○伊藤顕道君 贈り物をお受けになるときに、適当であるかどうか最終的に御決定になるのは、宮内庁の長官が御判断になるのですか、それとも何か審議会みたいなものをお作りになって、そこで審議の上でおきめになるのか、どういう要領になっておりますか、その点を伺いたい。
○政府委員(瓜生順良君) これは宮内庁長官の方で適当であるかどうかというようなことを考えました上できめるのでありまして、現在平素の献上品もやはり府県知事を経まして宮内庁に出て参りますと、宮内庁長官の方でお受けしていいかどうかということを研究いたしまして、これはお受けしかねるというものは、事情を申し上げて受けないというふうに、普通の場合はそういたしておりますので、今の第五項目の場合は、普通の場合のようなやり方で宮内庁長官がいろいろ考えてきめる。じゃどういうものか不適当であるかということは、先ほどちょっと申し上げましたように、これは府県知事の具申に基くことになっておりますから、府県知事の万にも、国会の議決が済みますれば申しあげるつもりでございます。
○伊藤顕道君 最後に関連したことで一点だけお伺いしておきたいと思いますのは、皇太子の新居は大宮御所を充てられるようですが、これはもう十五万八千坪という膨大な場所だと思いますが、それだけにお使いになるのか、ほかには全然お使いにならないのでございますか、その点を明確にお伺いしたいと思います。
○政府委員(瓜生順良君) 大宮御所の構内は全体は十五万坪ございます。しかし、そのうちで殿邸のような部分が約五万坪、あとの十万坪は山になったり、池があったりして、そういう建物を作るのに適しません。その五万坪のうちにすでに秩父官邸の部分もあります。今度の東宮御所のできるところもあります。その他の所が残りますが、ところが、その他の土地というのは、合せますと二万何千坪になりますが、それは大きなものはなく、あちこちに散らば一ているわけであります。そういうような所は、その一部は場合によっては将来のその他の皇族さんの殿邸に考えたらどうか、それからなお全部建物を建てるわけにいきませんのは、皇太子殿下があそこにお住みになりますれば、場合によっては園遊会をなさる場合もあります。そうしますと、モーター・プールんの部分も残しておきませんと、自動車の整理にも困難しますから、そういうような点で残りの土地については殿邸の用地とか、そういうような空地としてある程度考えて置くように今のところ考えておる次第であります。
○横川正市君 今度の皇太子のご結婚式の両者の制約を誓われるということは、普通でいえば仏式、神式あるいはキリスト教というように、それぞれの信仰に基いて行われるのが通例ですが、皇太子の場合はこれは神式によって行われるように聞いているのでありますが、その場合、神式で行われる場合の儀式を国事行為ということに結びつけて考えたときに、単に天皇家のしきたりで行われるということと、国がこれをあげて、そのことによって式が行われるということでは、だいぶ内応的には私は雇うのじゃないだろうか。同時に憲法第一条では、天皇を象徴として、今度の行事も皇太子は天皇家の次の世継ぎ者として同じ取扱いをすることが妥当であるという考え方を持っておるようでありますが、これを国事行為で行う場合に、憲法十九条、二十条によるところの関係はどのように理解すればいいのか、この点非常に私はいろいろめんどうな問題が起り得る内容であると思いますので、その点を明らかにしていたたきたいと思います。
○政府委員(瓜生順良君) このたびの御結婚の儀を皇室の私事として行われるか、国事として行われるか、これはわれわれ事務に当っておる者としてはいろいろ研究いたしたのでございますが、しかし、この儀式はやはり国の優人として行われる方がいいんじゃないか。憲法の第七条には「天皇は、内閣の助言と承認により、國民のために、左の國事に関する行偽を行う。」というふうにあります。一種の国民のために国の行事としてなさることがふさわしいか、皇室の私事として特に皇室のお内輪の方がお集りになって、内々になさるのがいいかどうかということの判断外ございますけれども、皇太子殿下はこの憲法の規定の世襲制にもよりまして、次の皇位につかれる方であり、国民もこの御結婚には非常に深い関心を持っておられます。従ってごくお内輪になさるということは、国民の気持にも合わないのじゃないか。やはり国の儀式として各界のおもな方が参列されて式をなさるということが、国民の気持にも合うのじゃないかというふうに考えて、やはり国の儀式として行われる方がふさわしいというふうにまず考えたのでございます。 なお、今御質問のありました中に、じゃこの御結婚のお誓いをなさるのは神式ではないか、それといわゆる政教分離ということの関連の点でございますこの誓いをお二人でお固めになります部分は、これは一般の常識によりまして、御本人の御信仰においてなさる。大てい普通の結婚式は、神前、一部は仏前、あるいは教会の方もありまするが、それが社会常識ですから、あるいはその社会常識でない、ごく一部の方は、そういうことでなくてなさっている方もありますが、これはごくまれな例ですから、やはり皇室の現在のおあり方としてはやはり一般の常識の線でなされれるのが、これは国民の中にあって象徴し、ておられる今の皇室の立場から見れば、やはりそれがいいんじゃないか。でぅからやはり普通の常識で神式でお二人が誓いをなさいます。それはお二人でなさるので、儀式の主催者はやはり天皇が行われるわけです、いろいろ招待なさって行われるのは天皇がなされる。その儀式にたくさんの方がお集まりになって参列になってこの形を整える、これは神式でも、仏式でも、あるいは教会式でもないので、中身としてはお二人のお誓いをお固めになる部分は、普通の常識によって神式で行われる。それだから、憲法の関係から見て、まあ解釈がつく。それが憲法に書いてありますのは、国家機関は宗教活動をしてはいけない。それが宗教活動というふうなことになるとも考えられない。宗教活動といいますと、一つ宗派を宣伝して広めていくということになりますから、それにもならないから、一般の常識とそういうような解釈から見たら、やはり国民のために多数の参列を願ってなさることがふさわしい、こう考えたのであります。
○横川正市君 また、神教の歴史的な過程を見ますと、一番最初は「神」という字を使っておらなかったようであります。最初は「主」という字を使って、大体祖先崇拝からで、古来からの淵源をずっとたどってみるとそういうようなことで、これが相当年月がたってから「神」の字を使うようになったようでございます。その成り来たりはどうあっても、大体最近のちょっとした傾向としては、たとえば伊勢神宮であるとか、熱田神宮などの取扱いについては、宗教法人としてこれを取り扱うことが妥当と現在きまっておりますけれども、一部には伊勢、熱田は、これは儀式を行う、国の風俗習慣である儀式を行うものであって、宗教法人に入れてわくのはおかしいのだというような意見が一部にあるようでありますし、そのことがひいては伊勢の中にありますいろいろなものを、これを天皇家へお返しして、そして天皇家の私有財産ということになるか、あるいは宝物ということになるか、そういうような管理をしてもらった方がいいのじゃないかという意見もあるようであります。 そこで、今宮内庁次長のおっしゃいましたことで私もはっきりするわけでありますが、大体国事、国の行事として神前で婚礼が行われ、それを因民のすべてが奉祀するというこういうことになりますと、一例として伊勢、熱たこれをまた国のしつの行事をする元締めのような格好に復活させろ機運というものと結びつくのではなかろうかという懸念もあるわけでありますが、その点については、どのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(瓜生順良君) 伊勢、熱田の方の関係は、これは全然別個のことかと思うのでありますが、宮内庁の所管事項と申しますより、どちらかと申しますと文部省の方ではないかと思うのでございます。皇室とされまして賢所、皇霊殿、神殿、宮中三殿、普通御家庭にある神棚の大きいような性質のものであると思います。それをお内輪にお祭りになっているわけでありますが、伊勢、熱田ということになりますと、皇室が従来直接お祭りになっていたというそういう例はないのでありまして、伊勢の場合は、三種の神器のうちの鏡を皇室が委託されましてあそこで祭らわれましたことはありますが、直接皇室の神棚のようなものとは違っておりまして、熱田にしてもそうであります。従って、これを皇室の私有財産にするかどうかというようなことは、これは私今考えますところでは、無理だとちょっと思います。そうなりますと、内廷費を増額でもしていただかないと、実際問題としてそれではなされません。脱在の有中でも、神事の関係は国費の宮廷費の方でなくて、お手元金として、国会の議決を得ております五千万円の内廷費の中でやっております。それに従事しております掌典長、掌典、内掌典当の給与も内廷費の中に入っております。国家公務員でございません。必要な経費を払っておられる。そういうように私的になさつておられる。この伊勢とか熱田という問題になりますと、そういうことから関連しても無理ではないかと思いまするし、それからなお、そういうところのお祭りが国の行年に将来なっていく、そういう今が心配だと言われますけれども、われわれの方としては、そういうことは全然考えておりませんし、これはどちらかといいますと、文部省系統、法制局あたりでお考えになることだと思いまするけれども、そういうところでも、そういうことはお考えになっていないと私は思うのでございます。今度の御結婚の場合は、やはり社会常識上、そうあった方が自然な形です。ですから、この伊勢神宮、熱田神宮の方のお祭りというようなこととはだいぶ違うわけでございます。特に御結婚の場合には、何か神を特に祭るお祭りではないのでありまして、神前でお二人がお誓いになるという、特に神を祭るための祭典ではないわけです。ですから、普通の神社の祭典なんかと違うわけでありまして、ちょうど、神前でお誓いになるということがある、その点が神事だというので、普通の祭典とも違いまするから、その点は区別がつくだろうと思います。
○山本利壽君 先ほど伊藤委員からの御質問にお答えがあったのかもしれませんが、私ちょっと聞き落しているのですが、外国人または外国、ことに外国籍を持っている三世の個人または団体あたりからも、贈り物とお祝い品の献上ということ等があるかもわかりませんが、それについてはどうでございましょう。先ほどの五つの項目の申に入っておりましたか。
○政府委員(瓜生順良君) それは先ほどの五つの項目の第三に、海外にある邦人の組織する団体が贈与する場合というようになっております。
○松岡平市君 今のお答えですね。日本内地では、都道府県知事の具申によって選考される余地が残される、ところが、海外におる日本人の個人というものは、これは全然落ちてしまうわけですね。都道府県というものはないわけですから、具申する者がいない、これには一切道が閉ざされておるんだが、そういうものは予定されておらんのか、もしあるとすれば、個人のものは一切入れないというのか、その点を伺っておきたい。
○政府委員(瓜生順良君) この基準の案を相談します際に、いろいろ、今までどうでしょうかと聞いてきているようなものをここに盛り込んだわけですけれども、海外の団体からは言ってきたものがあるんでありますが、個人の分は今のところございませんです。個人で何か皇室と特別の御縁故のある方であれば、これは皇室と特別の縁故のある者ということで、これは個人でもいいわけです。そうでない方のは、今のところ聞いておりませんし、団体で出してこられるのが普通ですから、団体でやっていただいてよかろうというわけであります。
○八木幸吉君 宮内庁次長にこの機会に一点お伺いしたい。それは、こないだの憲法調査会で、外国元首が御来朝になりましたときに、自衛隊が栄誉礼をもって迎え、御親閲がある、こういう場合に、天皇陛下は自衛隊の指揮権をお持ちにならんから栄誉礼をお受けにならぬ、閲兵にもお加わりにならぬ、こういうふうな御見解が表明されておったのを新聞で拝聴したのであります。私は、日本国の統合の象徴である天皇に対しては、指揮権のあるなしにかかわらず、栄誉礼お受けになることが当然である、かように考えますので、さような場合には、外国元首等とお並びになってお受けになるように、今後、お改めになる方がいいのじゃないか。しかも、これに対しては、何ら法律的に差しつかえないものである、かような見解を持っておるわけでありますが、これに対する御見解、多少聞き違いもあるかもしれません、この機会に、簡単でけっこうですから、筋道だけ伺わしていただきたい。
○政府委員(瓜生順良君) 外国の元首が日本においでの場合に、天皇陛下が羽田にお迎えになりまして握手をする、お迎えなさった後に、外国の元首のための儀仗隊の栄誉礼がございますが、その際は、天皇陛下はそこ特に紹介するという意味で御同行なさるということはされないのですか、これは事実でございます。こえはいろいろ関係の当局とも相談いたしたのでございますけれども、この敬礼を受けられること自体は、これは地方百幸の場合なんかも、沿道で常に敬礼を受けておられる例もありますから、それ自体は、あるいはいいのかもしれませんですけれども、まあ自分の自衛隊というような意味で紹介して同行されるというところに疑義がある。総理大臣ですと、指揮権を持っておられるからやっておられるけれども、陛下の場合は、形式的にも、そういう場合の結びつきというものがちょっと出てこないものですから、それで非常に疑問があるから、疑問のあることはお避けになるという趣旨でございます。礼を受けられるということより、紹介されるということに疑義があるからということでございます。
○八木幸吉君 お考えのほどは、大体了解ができるわけでありますけれども、自衛隊に対する指揮権のおありになる、おありにならんという関係を別にいたしまして、自分が象徴しておる日本の一つの組織としての御紹介程度は、法律的にも何ら疑義がないと私ども考えておるのでありますが、昔の軍隊と陛下との結びつきについての、いろいろ国民感情等に対する御遠慮が少し過ぎるのじゃないかというふうに考えますので、これは法律的の問題でもありますし、多少私も法律家の意見を聞いての上でお伺いしておるわけであります。なお、相当、政府関係の法律家の御意見も十分一つお聞きになることが望ましい、答弁は求めませんけれども、お願いしておきます。
○委員長(永岡光治君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認め、これにて本案の質疑を終局することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。 別に御発言もなければ、これより直ちに採決に入ります。 日本国憲法第八条の規定による議決案(内閣提出、衆議院送付)全部を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(永岡光治君) 全会一致と認めます。よって、日本国憲法第八条の規定による議決案は、全会一致をもって、原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、議長に提出する現在報告書の作成につきましては、慣例により、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時九分散会