内閣委員会 第2号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1958/12/15
会議録
○委員長(永岡光治君) これより内閣委員会を開会いたします。 委員の異動がございました。去る十二日、近藤信一君及び藤田進君が辞任され、その後任として吉田法晴君及び横川正市君がそれぞれ委員に選任されました。 以上御報告いたします。 —————————————
○委員長(永岡光治君) それではこれより議事に入ります。 まず、一昨十三日衆議院から送付されました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず提案理由の説明を求めます。
○政府委員(松野頼三君) ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。 国家公務員の給与に関し本年七月十六日付をもって人事院から勧告がありましたので、その内容等につき検討いたしました結果、十二月に支給する期末手当に関する部分につきましては、この際、これを実施することが適当であるとの結論に達した次第であります。 以上の理由により、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正し、国家公務員に対し十二月十五日に支給する期末手当の額を〇・一月分増額することにいたしました。 また、期末手当の増額に伴いまして、自衛官に対する航空手当等の額を増額する必要がありますので、防衛庁職員給与法の一部を改正し、航空手当等の額の俸給日額に対する割合の最高限度を期末手当の増額分だけ引き上げることにいたしました。 なお、この改正法律案により、期末手当の増額されることとなる部分の本年十二月における支給につきましては、従前の例にならい、各庁の長が既定人件費の節約等によりまかない得る範囲内で定める割合により支給することといたしました。 以上が、この法律案を提案する理由並びに内容の概略であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
○委員長(永岡光治君) それではこれより本案の質疑に入ります。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。 なお、ただいま出席されておりますのは、松町総理府総務長官、佐藤総理府総務副長官、増子公務員制度調査室長、瀧本人事院給与局長であります。
○八木幸吉君 議事進行で……。ただいま議題になりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、これの衆議院の審議経過を見てみますと、衆議院の正副議長の選挙、また議席の指定等が本会議で行われます前に、衆議院内閣委員会で本案が審議され可決された、こういう順序になっておるようでありますが、議員の議席の指定がある前に常任委員会を開いて、かような法案を審議し、かっこれを可決したというふうな前例があるかないか、また、かような例は従来の慣例に違反しておるのではないか、妥当であるのかどうかといったような意味合いを、参議院の法制局の当局から一応見解を私は承わっておきたいと思うのであります。というのは、旧憲法時代は、御承知のように各部属議員の決定がきまるまでは、院の成立がなかったという規定になっておったようでありますが、新憲法ではさようなことがありませんが、議席の指定がない前にかように委員会を開いてやるということはきわめて異例である、こう思いますので、このやり方に対する法制局の見解並びに今後かようなことを先例とすることは望ましくあるかないかというふうな点についてのことを、一応議事の審議に入る前に承わっておきたい、かように存じております。
○委員長(永岡光治君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(永岡光治君) 速記を始めて。 ただいまの八木君の質問につきましては、後刻関係の方より答弁を求めることにいたしまして、質疑を続行いたします。質疑のおありの方は、順次御発言を、願います。
○矢嶋三義君 松野総理府総務長官に伺いますが、もちろん、内閣を代表して全責任をもって答弁していただけると思いますが、念のため確認いたしておきます。
○政府委員(松野頼三君) 私の答弁できる範囲は、また私の答弁いたしますことは、内閣総理府を代表して答弁いたすつもりでございます。
○矢嶋三義君 では伺いますが、七月十六日の人事院勧告の一部が本法律案に盛られて、ここに法案として提出されております。七月十六日に人事院勧告がなされたときに、総理大臣は、人事院勧告は政府としては尊重するという談話を当時発表されております。その発表から推察したときに、人事院勧告の内容そのものが法案として出るものと実は期待いたしておったわけですが、御承知のごとく、その人事院勧告に盛られておりました六月の手当〇・一五、それから初任給の引き上げ、それから給与法の一部是正というような点については、この法律案に盛られてないわけですが、政府としては、どういう御見解で、どういう作業をなさっておられるのでしょうか、その点承わりたいと思います。
○政府委員(松野頼三君) 人事院勧告、御承知のごとく各種の項目が入っておりますが、その中で特に今期、常識的に申しますと一番近い時期の問題は、期末手当の問題がこの内容に包含されておりますので、人事院勧告の尊重の第一として、今回は期末手引の分を、さしあたり本日の期日も迫っておりますので取り上げたというわけでありまして、その他の部分につきましても、今後の予算において尊重いたす所存でございます。
○矢嶋三義君 できるだけ簡単に質疑応答を済ましたいと思うのですが、それでは不十分でありますので、重ねてお伺いいたしますが、この人事院勧告は、三月現在で調べられて、勧告されているわけです。それで、総理大臣としては、尊重するということを言明されたわけで、この人事院勧告の精神から蓄えは、当然四月一日から実施されるような内容というものを考えられるべきだと思うのです。で、昭和三十三年度もあと第四・四半期を残すだけになったわけで、今や昭和三十四年度の予算編成の段階に入っているわけです。そうなりますと、人事院勧告の四月以降ということを、必ずしも取り上げないにしてもですよ、一月から、あるいは三十四年の四月からということになりますと、予算編成が非常に具体的な段階になっている今、この人事院勧告をどういうふうに尊重して、いつ、どういう内容をもってどうするのかということは、当然具体的な作業が行われていなければならぬと思う。従って、私は先のことをお伺いしたわけで、その点、具体的に、明確にお答え願いたい。
○政府委員(松野頼三君) 来年度予算の編成に対しましては、人事院の勧告を尊重して、期末及び初任給の引き上げというものがございますから、初任給の問題も合せてただいま来年の予算編成の作業中でございます。
○矢嶋三義君 時間の制約がありますので、人事院勧告そのものについては多くを触れないつもりでありますが、しかし、この期末手当についても、民間では三十二年末に、人事院の調査によりますと、すでに二・八七の期末手当が支給されているわけですが、これは政府の発表の数字で三十二年末にすでに二・八七で、その後、これを基礎に勧告され、六月と十二月が完全に勧告通り行われても二・八〇ですね。依然として民間と公務員との差があるわけです。しかも、この二・八七というのは、民間は一、十二年三月末ですからね。現在になりますと、もう一年以上経過しているわけですから、上昇率を五%から六%見ますというと、さらに開いておるわけですね。従って、こういう関係を考慮されて私はなさるべきだと思うのですが、政府の見解としては、何ですか、この初任給の引き上げにしろ、あるいは期末手当の点にしろ、人事院の勧告通りにやろうという立場で作業をされているのか。それとも、この人事院の勧告にはっきりと数字的に示されていますように、民間より平均四%ないし五%低い、しかも民間の数字は三十二年度末の数字をとっているんだ、こういうものが要素としてあるわけですからね。そういうものを勘案して、人事院の勧告を尊重する立場において政府は善処作業されていこうとするのか、大事なポイントですから、方針を明確にお示し願いたい。
○政府委員(松野頼三君) 今、私の力で作業しておりますのは、人事院勧告を中心に、これに対する予算の編成を急いでおるわけです。もちろん、おっしゃる通りに、人事院勧告そのものの具体的内容についての是非論は、これはございましょう。しかしながら、一応私たちの建前としては人事院勧告というのは、毎年一回給与の上昇期においては公務員が一年おくれる、また逆の場合もなきにしもあらずと思いますので、一応今日までは、その制度を踏襲して、いろいろ不合理、合理という人事院勧告の内容の議論は別として、一応人事院勧告を中心に今後予算の編成、また、これを尊重する意味で予算の編成をやるのであって、人事院勧告の具体的内容、矛盾及び多少の批評というのは、なるべく政府としては避けて、人事院勧告を尊重するというのは、人事院勧告そのもの、勧告文にましたものを尊重するという態度で今日予算編成を急いでおります。 —————————————
○委員長(永岡光治君) 先刻委員の異動がございました。佐藤清一郎君、西川彌平治君、苫米地義三君、松本治一郎君、及び上口田法暗君が辞任され、その後任として、西田信一君、山本利壽君、大谷贇雄君、北村暢君、大河原一次君がそれぞれ委員に選任されました。 —————————————
○矢嶋三義君 それでは、六月の手当〇・一五引き上げる、それから初任給大学卒千円、短大、高等学校の初任給四百円引き上げ、それに伴う俸給表の一部是正、こういう人事院勧告に盛られておる部分については、これから作業されて通常国会に、これを尊重する立場から、作業された法律案が立法府に提案される、かように了承してよろしいですね。
○政府委員(松野頼三君) そういう趣旨で、ただいま予算編成及びその他の整備を急いでおります。
○矢嶋三義君 次に、このたび期末手当〇・一の引き上げだけが提案されたわけですが、この財源として、既定人件費の節約等でまかなうということをうたわれております。この点については、従来の例から、国家公務員関係は比較的容易に処理できるかと推察するわけですが、地方公務員関係になりますと、なかなか容易でないだろう、特に赤字再建団体においては容易なことでないと思うのですが、これらについてはどういう見解を持ち、また、どういう措置をされようとしているのか。承わるところによると、去る十一日の次官会議においては、地方団体で資金繰りの苦しいところには、短期融資の措置を講ずるというようなことが次官会議で話し合われているということを承わっておるわけですが、この場で政府の方針を承わりたいと思います。
○政府委員(松野頼三君) 地方公共団体の財源は、矢嶋さん御承知のごとく、非常に多種多様と申しますか、その府県によって非常な大きな要素を持っておりますので、一律に国でこうしろ、ああしろというわけにも参りませんので、特に、その内容を検討して、非常に給与が出せないところにおきましては、政府で一時、短期融資をするという方向にただいまはかっております。なお、これは今回ばかりでございませんので、毎年府県の財政は、こういう一つの問題を含んでおりますが、今回も出せないところは、短期融資という方向で、ただいま検討さしております。
○矢嶋三義君 国家公務員に対して、この法律は成立して〇・一がプラスされるのに従って、地方公務員は、これに準じて、その自治体が富裕団体であろうが、困窮の自治団体であろうが、地方公務員もすべて国家公務員と同じように〇・一がプラスされると、さように政府としても、自治体を指導し、また短期融資を含むわけですが、適切なる処置をとる、かように了承してよろしゅうございますね。
○政府委員(松野頼三君) 地方団体ですから、私のほうから、一律にこれを上げろとか、どうしろという意味はございませんが、一応過去の慣例で見ますると、国家公務員に準じておやりになるという例が多いものですから、おやりになった場合にはこうするということで、私のほうから、一律に地方公務員も〇・一上げろ、こういう趣旨のものではございません。従って〇・一国家公務員が上げるというと、過去の慣例によりますと、地方公務員はこれにならわれるので、ならわれた県については、特に財源のないところは、短期融資もいたしますという、二義的な意味で、今回の問題を処理いたしたいと思います。
○矢嶋三義君 なかなか微妙な表現をされておりますが、率直に申しますと、今までの慣例から言っても、国家公務員に準じて、地方自治体がならわれることを期待もし、そういう必然性を持っておる、こういう従来の政府の方針にはお変りないものと思いますが、念のために伺います。
○政府委員(松野頼三君) 矢嶋さんのおっしゃるように、非常に言葉があやふやでございますが、ただ立場上申し上げておるので、大体において、地方も過去においては、こういう例がございます。しかし、あるいは地方団体におきましては、特別の問題があった点も、なきにしもあらずでございますので、そういうところはどう取り扱われるか。例外はあるかもしれませんが、大体において地方公務員もおならいになるだろう、そのときの予算措置はこういたします、こういう意味であります。
○矢嶋三義君 期末手当の増額に伴って、自衛官の航空手当その他を引き上げられるということなんですが、この内容は、どうも理解いたしかねますが、どういう内容のものか、わかるように一つ御説明いただきたいと思います。
○政府委員(松野頼三君) 調査室長から答弁させます。
○政府委員(増子正宏君) 自衛官の航空手動等につきましては、御承知のようにその算出の基礎の中に、期末手当に該当する分を従来計算上入れております。従いまして、一般職の職員につきまして、期末手当が増額になります場合には、その均衡上、この航空手当等につきましても、その最高限を引き上げるということが前回の例にもございまして、防衛庁としましては、この点ぜひ今回もそのように措置をいたしまして、一般職の期末手出との均衡をとりたいとお考えになったわけでございまして、私どもとしましても、その点は従来の例からいいまして、そうすべきであろうというふうに考えたわけでございます。
○矢嶋三義君 変な質問になろうかし思うのですが、ちょっとわからぬから聞くのですが、自衛官に期末手当はな いのですか。
○政府委員(増子正宏君) 自衛官の給与の体系は、御承知のように一般職と非常に違っておるわけでございます。従前航空手当等は期末、勤勉手当の基礎になっておったのでございますが、昨年の四月以来これを改正いたしまして、いわゆる本俸に該当いたしますものに対する期末、勤勉手当というものからはずしまして、その分だけで航空手当等の日額を増額するという措置をとったのでございます。従いまして、俸給に該当いたします期末、勤勉手当は別にあるわけでございますが、それから全然分離されました航空手当等につきましては、航空手当の中で期末手当に該当するものを計算いたしまして、それを含めたものを航空手当の最高額というふうにいたしたのでございます。
○矢嶋三義君 私、不勉強で、何かぴんと来ないのですが、航空手当、乗組手当と期末手当との関連というのが、ぴんと来ないわけです。具体的に伺いますが、航空自衛官ですね、こういう、落下傘に乗られたり、あるいは飛行機に乗られたりする自衛官、この人は期末手当も〇・一上る。さらに、それと関連づけて手当をきめている航空手当、乗組手当も上る、二重に上るということになるのですか。それとも、航空自衛官に限って、期末手当はないというふうになっているのですか。
○政府委員(増子正宏君) 期末手当は、この航空手当の基礎になったもの以外の分につきましては、別にあるわけでございます。航空手当そのものにつきましては、これはいわゆる俸給の基礎から別に離しまして作ったものですから、航空手当について、期末手当をそこで計算いたしませんと、航空手当としてもらえる分についてだけ、一般の職員よりも期末手当が減ってしまうということになるわけでございます。従いまして、俸給の基礎として計算されているものにつきましては、普通の一般の率によって期末手当が出る。それから航空手当そのものは、俸給の基礎から分離しましたので、その分について、やはり期末手当を計算しませんと、全体として期末手当の額が減ってしまうということになるわけでございます。従いまして、期末手当は、別に期末手当としてございますけれども、それの基礎になっていない航空手当につきまして、別に期末手当相当分をそこで加える、こういうことでございます。
○横川正市君 この航空手当の算出基礎になっている要素というのは、何と、何と、何ですか。
○政府委員(増子正宏君) 期末手当の算出基礎につきましての詳細は、防衛庁当局から御説明いただいた方がおわかりよいかと存じますが、簡単に申し上げますと、航空手当は、先ほど申し上げましたように、一般のいわゆる本俸あるいは俸給といわれておりますものと別に、航空機に乗務いたしました場合の手当といたしまして、いわば特殊勤務手当というふうな、そういうような考え方から特に設けられた手当でございます。この算出の基礎等につきましては、防衛庁当局から詳しく御説明を申し上げるようにいたしたいと思います。
○横川正市君 まあその算出根拠は、私はこれは航空手当というのは航空自衛官がひとしくもらうのではなくて、自衛官の給与、手当その他に対して、プラス搭乗時間ですか、搭乗時間等に比例してプラスされていくもの、で、その比例された手当の算出根拠は、航空自衛官の本俸、手当、家族手当、その他のもののパーセンテージで現わされてくるものというふうに、本来ならば計算方式というのはきめられてこなければならない問題だと思うのです。そこで、ここで相当分を航空手当の日額に細み入れるということは、実際上、算出根拠からすると、こういう組み入れ方式というのはできないのがほんとうじゃないだろうか。ただ時間数の、一時間単価の割合を上昇して全体の金額を計算するということならば、これはまあ手当の算出方式としてはとれると思うのですが、日額に全然この根拠のない計算方式をとってしまうということにならないかどうか、その点はどうなんですか。
○政府委員(増子正宏君) 一番最初に申し上げましたように、昨年改正いたしますまでは、期末手当を計算いたします場合に航空手当も基礎にいたしまして、それに対して期末手当というものを計算いたしたわけでございます。期末手当、たとえば期末勤勉を合せまして二・四カ月というふうな場合に、その一カ月分の給与という中に航空手当というものも入れまして、航空手当の加わったものを基礎にしまして期末、勤勉手当を算出いたしたのでございます。昨年四月以来、この場合に航空手当を基礎からはずすということにいたしたのでございます。つまり期末、勤勉手当を算出いたします基礎には、航空手当等を除いて計算するということになりました。従いまして航空手当の分だけは期末手当がそういたしますと減るわけでございます。そこで減ると不均衡になるというので、航空手当につきましても、期末手当相当分を別に支給するということになるわけでございますので、別に支給ということを手続上せずに、計算上そのものを含めた航空手当を算出する、こういうことにいたしたわけでございます。
○横川正市君 今の増子さんの説明が正しいのであって、期末、勤勉、手当の計算方式から航空手当を抜いたというのは、僕はその算出根拠は全然違うからこれは抜いたのだと思うのです。ですから、この法律で今度はその支給するというふうに変るならば、これは航空手当は別個にして、そして計算方式というものに適当な基礎というものを設けて、そしてそれをかけて増額していくとか、あるいは適当なものに修正するというのが私は正しいんじゃないかと思うのです。この際一緒にこれをこの割合から同一割合をかけて修正するということは、非常に機械的であって、しかもこの前のときに修正をした趣旨というものを全然これは没却しておるのではないか。私は全然こういう格好での修正は、手続上おかしいと思うのですが、どうですか。
○政府委員(増子正宏君) 防衛庁当局が見えましたから、防衛庁当局からお答え申し上げます。
○千葉信君 松野さんにお尋ねしますが、公務員の給与の関係、一般職の職員とか特別職の職員とか、こういう給与の関係について総理府の力で一括して態度をきめ、方針をきめるということになっていると思う。その場合に、自衛隊の方の給与の関係は総理府の方ではわからないという格好で、他の方から答弁してもらわなければ、委員会の審議に応じられないという格好はちょっとおかしくはありませんか。
○政府委員(松野頼三君) 当然提案をいたしておりますから、私の方で答弁すべきが当然でございます。増子君もむろん私の方のスタッフですから、答弁いたすべきでありますが、たまたま非常に技術的であったし、あるいは沿革とか、あるいは特に防衛庁におきましてはいろいろ各種各部が変っておりますので、その点について技術的に答弁を願いたい。正確に申しまして、全体は私どもの方で取りまとめいたしましたが、技術的に各部の希望を入れてやったものでございますから、その根拠がどうであるか、あるいは各部においてどうであるかという点は、多少、私ども提案と言ったらおかしいのですが、各部の希望、意見で作ったもので、私は防衛庁の意見を妥当であると思っておりますが、なお御疑問がありますならば、その一番の提案者からお聞きいただく方がいかがかと思いまして、もちろん、私どもの方でお答えすべき部分は、全部私の方で責任を持ってお答えいたしたいと思います。補足的説明は、防衛庁は防衛庁でやらしていただければ、一番明確じゃないかと思います。
○千葉信君 技術的な面については、私はあまり追及する意思は持っておりません。今、増子君の答弁を聞いておると去年までは期末、手当の算定の基礎として航空手当があったが、今回はそれがはずれると、こういう御答弁でしたが、今回はずれるその措置はこの法律の提案で、どこから出ているのですか。
○政府委員(増子正宏君) 今回はずれるというふうに申し上げたのではございませんでして、昭和三十二年の三月までは航空手当等の俸給に対する割合を五〇%といたしておりました。昭和三十二年の四月の給与改訂を機会といたしまして、従来の方式を改めたわけでございます、従いまして、給与改訂の際から、先ほど申し上げましたようなやり方にといいますか、その基礎が変って参っておりまして、昨年の期末手当の増額を行いました場合にも、先ほどから申し上げましたような事情によりまして、航空手当等の最高限の改訂をいたしておるわけでございます。で、今回はその最高限の改訂と同じような方式による改正案を実は御審議をお願いしておるわけでございます。今回あらためて変ったということではないわけでございます。
○千葉信君 期末手当の算定基礎というのは、これはっきり限界がきまっているんでしょう。何と何を基礎にするかはっきりきまっているんでしょう。そうすれば、それ以外の、航空手当の関係が期末手当の算定の基礎にどういうふうに影響したかしないかという答弁自体がおかしい、別個のものですから。本来その航空手当の関係は正直に言うと、これは政府側の答弁みたいな格好になりますが、正直に言うと、飛行機がどんどん落ちて航空自衛官がなかなか乗りたがらない。だから、乗せるために、いわば手当を出さなければならぬという、こういう格好が本音でしょう。そうじゃないですか。正直に言わないから話が混乱するんです。そうじゃないですか。(矢嶋三義君「そうか、そうじゃないかということを答えなさいよ」と述ぶ)
○政府委員(松野頼三君) 私の方で、そうであるか、そうでないかということは、私の方の審議には入っておりませんので、提案をいたしましたのは防衛庁でありますから、そうであるかないかは、一つ防衛庁の方にお尋ねいただきたい。私の方は俸給金額においてこれもぜひ入れることが妥当であるという防衛庁の意見に従って、それなら本年も入れよう。昨年もこの例は多少変っておりますから、本年急に減るということはこれはよくないという考えで私の方で入れた。そうであるかないかは、私の方よりも防衛庁の方にお尋ね願いたい。
○説明員(山本壮一郎君) 出席が大へんおくれまして、御迷惑かけて申しわけございません。ただいま御質問がございました、航空手当等を従来期末、勤勉手当の基礎にいたしておりましたのを、なぜやめたか、こういう御質問でございますが、航空手当、乗組手当、それから落下傘隊員手当、この三つの手当は、ほかの特殊勤務手当とは違いまして、非常に俸給的な性格が強いものであります。つまり特殊勤務手当というより、理想を申しますれば、そういう各種乗組員につきましては特別俸給表を作りまして、そういう俸給表の適用があった方がいいんじゃないかという考え方が、当初あったわけでございます。それもなかなか大へんだというので、一種の手当の格好をとっておりますが、この手当はほかの手当と違いまして期末手当、勤勉手当の基礎にもする、つまり俸給に準ずるような扱いの手出とするということをやって参つたのでございます。ところが、こういうふうに期末手当、勤勉手当の基礎にいたしますと、たとえばたまたま六月十五日なり十二月の十五口に在職する者にのみこの期末手当、勤勉手当というものが出るわけでございますが、過去ずっと飛行機に乗っておりまして、たまたま五月の十日ごろに飛行機に乗らなくなった、あるいは船などは非常にその例が多いわけでございます。過去数カ月間ずっと乗組をやっておりましたが、人事の都合で五月初めに人事の交流をやる、船から降りるということになりますと、従来乗っておりました実績が期末手当、勤勉手当の基礎にはね返らないというふうな非常に不合理な扱いになる。で、まあそういうことは非常にかわいそうだというので、わざわざ六月十五日と十二月十五日まで人事の異動を持ったような例もあるのでございます。これは人事の円滑を非常に阻害するというふうな考え方がありまして、先ほど増子室長の御答弁がありましたように、昨年の春給与改訂がございましたときに、これらの手当につきましても、期末手当、勤勉手出の基礎にはしない。ただし、従来最高五割ということで抑えておりましたこれらの手当を、たまたま当時期末、勤勉の年額が二四カ月、ちょうど年間の二割でございました。二割増額いたしまして六割ということにいたしまして、期末勤勉手当にははね返らないが、月々それらは増額してもらうという考え方に改正いたしたわけでございます。従いまして、そういうふうに改正いたしましたので、その後期末手当が上りますたびに、その割合ずつ航空手当等を増額しておる次第でございます。今回も期末手当の上りました分だけ、航空手当等の率を若干引き上げさしていただくと、こういう趣旨でございます。この点一つ御了承願いたいと思います。
○横川正市君 そうすると、これは先ほど私が言ったように、搭乗している時間数についての手当については、特別に別途手当を出しているのですか。
○説明員(山本壮一郎君) その特殊勤務手当といたしまして、搭乗何時間につきまして幾ら出すというふうな手当は別にあるわけでございます。これはテスト・パイロットの手当でございますとか、常時航空機に乗り組んでおる者につきましては、この航空手当一本でいっておりますが、これはそういう搭乗配置にあります者は、原則として、たまたま天候の加減が悪いと、あるいは航空機の整備ができないというような事情で、かりに乗らない場合がございましても、搭乗配置にある者は必ず航空手当をもらう、こういうふうになっております。
○横川正市君 これはやっぱり相当給与上の便法で、まあ理屈からいえば、非常に一般職の者とは違った方法をとられておるというふうに印象され、実際そうだと思うのです。ことに、初めてこういったものを見たときには、ちょっと奇異に感ずることは、私は当然だろうと思う。私は今回非常に法案それ自体が急いでおりますから、これ以上問題の究明をしてこれをただすということはいたしません。やはり防衛庁自体で、もっと第三者にもわかるような、合理的な俸給の支給ができるような是正を私は行うべきだと思うのですが、そういうことでこれ以上はこの問題については触れないことにいたしましょう。
○委員長(永岡光治君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(永岡光治君) 速記を始めて。
○矢嶋三義君 ただいまの問題ですがね。政府の給与担当の責任者である松野総務長官に伺うのですが、この航空手当、乗組手当及び落下傘隊員手当というのは、これは大事な手当だと思う。これらの本質論はきょうはやりません。ただ期末手当の引き上げと関連して、こういう形で出てくるような給与体系のあり方ですね。これは私は是正せにゃならぬのじゃないかと思うのですがね。人事官もおいでになっておるので、人事官の見解も聞きたいと思うのですが、それ以前に私は長官の御意見を承わりたいのですがね。これは根本的に算出の仕方、体系というものを改むべきだと思うのですが、いかがですか。
○政府委員(松野頼三君) 実は、この防衛庁の給与に関しましては、一番問題が多いと申しますか、非常に多種多様にわたっておりますので、ある程度この問題は常に議論があるところで、新しい勤務につけばつくほど、その問題は毎年議論が出て、どの俸給表に当てはまるのがいいかと、既存の俸給表に当てはめることに実は苦労するような勤務状況もございます。そうかといって、これは恒久的にこうだと決定いたしましても、いろいろな任務が変って参りますと、次々にこれに追いつけるかどうかという問題もございます。ことに、こういう勤務のものは、昔はいろいろの航空勤務、あるいは陸海軍の俸給表でも、これは別段の勤務で苦労される飛行機とか、落下傘とか、あるいはいろいろな訓練というものがございますから、さてこれ一本にきめるといっても、今日は妥当かもしれませんが、次の段階にこれがいいかどうかという議論もあります。しかし、一応航空手当というものは、今、説明にありましたように、航空機乗員というのが常時きまっておるのです。これに対する一応の手当という意味で、ある意味におきましては、これは俸給に準ずるものだ。飛ぼうが飛ぶまいが、航空機乗員ときまりましたものはこの手当をもらう。これを支給するし、その任務につく。こういうものでこれは時間数にも該当いたします。防衛庁の問題はこのほかにもいろいろありましょう。まだ相当海上の問題も残っておりましょう。ある程度是正いたしたいと思いますが、断定的にはいろいろな議論が残るところで、従って、この問題も検討いたします。直ちにこれが私はいいのだと結論は出ておりませんので、今回はこれで通していただきたいと思います。
○千葉信君 この法律案は、私はこま切れになって出てきていることに、非常に大きな不満を持っております。本来、人事院の勧告を尊重するという立場から言えば、十二月期における手当はもちろん、同時に六月期における手当の増額についても、一緒に考慮すべきである。それからまた、初任給の関係についても、これは何らかの政府としては態度を同時に出すべきだったと思う。ところが、こま切れにして、しかもそのごま切れの実施の仕方は、予算も組まないでおいて既定予算の範囲内ということになってしまう。今、矢嶋君の質問に対する答弁を聞いておりますと、まだ今後の六月期の手当の問題、初任給の引上げ等の問題については、これからの問題ということになって、現在予算の折衝中であるという話ですが、私はそういうふうに、たとえば給与の問題等について財政当局の意向によって左右されてしまうような結論の出し方は、政府としてはとってはいかぬと思う。現在の物価の状態、民間の賃金の状態と比べて、人事院の方からこれこれやるべきだという計数がはっきり勧告されておる。それに対する最終結論というのを、私は政府の責任において明確にその問題を処理すべきであると思う。その場合にそれを所管しているのは、ただいまのところ総理府であるということになっておるわけです。総理府の方でそういう問題について明確なその態度をきめて、そしてそれによって財政当局に予算を計上させるという義務を負わすべきである。いつでも問題が財政当局の意向に左右されるというやり方は、本来こういう問題に対してとるべき政府の態度じゃないと思う。従って、私の一番心配することは、また予算折衝の結果、来年の六月の関係がとうとう不調にもし終れば、政府としては一体どうするかということが出てくると思う。やらないという場合も考えられる。もしくは既定予算の範囲内という格好にまたごまかすおそれがある。こういう点がこの法律案を審議する場合に当っての、今一番将来に向って心配しなければならぬ点だと思う。そういう意味で私は総理府の方の今の予算の折衝の状況の見通しと、それから総理府としては、一体来年の六月期の期末手当の問題についてどういう方針を立てて折衝しておるのか。その点を明らかにしてもらいたい。
○政府委員(松野頼三君) 今回出しましたのは、人事院の勧告の中で早急にその期末手当の分をさしあたり出すということで今回諮ったわけで、もちろん、これは一たん踏み切りました以上、来年の初任給及び来年の諸手当につきましても、この人事院の勧告を尊重するつもりでおります。もちろん、今回踏み切りましたことが、すなわち人事院勧告の第一歩を今回期末において実施いたします以上、次の初任給及び来年の期末というものは、当然人事院勧告に沿って政府はほんとうにこれはやるべきものだと私は考えております。
○千葉信君 大蔵省との予算の折衝の状態は現在どうですか。
○政府委員(松野頼三君) もちろん、私が申しました言葉の通り、大蔵省にもこの方法は、国、総理府でなしに大蔵省も含めたこれは政府に対する人事院の勧告であり、また、政府における共同の責任でありますので、総理府が責任を負うと同時に、大蔵省も国と同じようにこの問題を尊重いたすことは、政府全体の問題であります。
○千葉信君 政府全体の問題というのは、それはだれでも知っていることです。子供に対する答弁です。しかし、その行政事項項目ごとに、どこの省がどういう問題をどうするかということが、ちゃんと内閣法なり国家行政組織法で明らかです。従って責任は政府全体、決定は政府全体ということであっても、その問題を所管している大臣なり担当者が、明確にその態度をきめるということがまず先決条件です。そこを政府が負わなければならぬ。従ってそういう立場から言うと、現在の段階における政府部内の折衝の中で、この問題に対して一番責任を持っているところが、まずはっきり態度をきめなければいけない。それをきめないでおいて、政府全体の責任できめるとか、政府全体の責任で最終結論が出るというのは、私はこれはごまかし答弁だと思う。はっきりと所管しているところが責任をもってきめて、そうしてその決定に従って折衝することによって、初めてその予算の折衝についてもある程度のめどが出てくるし、希望も持てるでしょう。そういう経過をとらなければならぬと思う。現在その経過の途中だと思うのです。ですから、従ってその問題について所管しているところが、どういう決意をはっきりきめて、まあその点については今御答弁がありました、踏み切る、六月期の問題についても、初任給の問題についても踏み切っているのだ。それならそれでよろしいから、それに従って一体どういう現在財政当局との折衝の過程にあるかという、それを御答弁願いたい。
○政府委員(松野頼三君) 予算編成の今日の過程は、すでに人事院勧告が出ました当初から今年の予算の最重点と申しますか、一番早い意味でこれを大蔵省にも計上しろ。今日の作業におきましても、その方向に進んでおることは間違いございません。ただ、閣議決定の段階までいっておりませんから決定したというまでは参りませんけれども、今日のただいま大蔵省がやっております作業の中には、その問題は最重点として、最優先として今日計上するような段取りを進めておるのが、今日の状況でございます。
○千葉信君 そうすると、これは馬にたとえるのは悪いけれども、馬の鼻先きにニンジンのにおいがするだけじゃなくて、相当食えるという見通しがあると了解してよいですか。
○政府委員(松野頼三君) もう界先きではなしに、(笑声)馬にたとえるのもおかしな話しですが、たとえて言えば、これに供するためにもう畑から抜いてきつつあるというところでございます。
○矢嶋三義君 委員長の御要請でありますから御協力申し上げますがね、この法案自体問題もありますしね、給与の問題というのは、大きい問題です。緊急にたださなければならぬ問題がたくさんある。私は協力しますけれども、始めてからまだ一時間経っていないのですよ。だから十一時半までということですけれども、いましばらく要点だけ伺いますから質疑さしていただきたい。まだ一時間も経っていないのだから、もうちょっと質疑します。そこで、今の千葉委員の質疑に関連するわけですが、私どもの立場としては、人事院勧告が出た通りに、総理大臣が勧告を尊重するということを、政府を代表して国民の前に公表をされたのだから、このたび給与の改正に当っては、全部一緒に出さるべきである、それを期待しておったわけです。ところが、政府としては、先ほどの答弁の通り、さしあたって十二月の期末手当だけ出されて、残る問題については作業中で、それが固まっていないので、千葉委員が追及されておるわけです。次に私たちがあなた方とお会いしたときには、もう大体案が固まって出てくるわけでありますから、一、二その点について、政府の担当責任者であるあなたの見解を伺っておきたいと思うのです。それは一つには、期末手当の点は、さっき触れましたから繰り返しません。初任給の問題ですが、初任給の問題については、民間と非常に差が大き過ぎるということは、人事院勧告にも数字をあげて述べられております。大学卒が、公務員の場合九千二百円で、民間の場合、一万九百八十七円と、たとい勧告通り千円上げても、なお約八百円の差がある。さらに来年度の予算編成に当っても、昨日、大蔵大臣と総理大臣の話では、科学技術の振興ということを重点に取り上げるということを総理が述べられたということを、談話として大蔵大臣が発表されておりますが、研究職等の初任給というものは、民間と公務員の差は特にはなはだしいわけです。これは人事院の資料にも数字をもって指摘されているわけです。総括的に日本人の初任給は安過ぎると思うのです。最近の厚生白書にもありますように、国民の貧富の差がだんだん激しくなってくるということは、決して私は健全なものでないと思うのです。初任給を、私は、これは労働者であろうが、公務員であろうが、いずれを問わず、日本人の初任給というものをもう少し上げるべきである。こういう点については、人事院も異議がないと思うのですが、この初任給の低さというものは、最近行政管理庁からも指摘されていますように、具体的な問題ですが、初任給が安いがゆえに、学生時代に日本育英会から金を借りても返せない、妻帯もできない。それで行政管理庁から、先般文部大臣に勧告されたのによりますと、日本育英会の償還率は、わずかに二六%しか償還されていない。七四%は償還できてない。従ってここ三、四年で日本育英会の機能はストップするであろうという警告が発せられているわけです。岸内閣としては、この育英制度の充実というものを大きな看板として掲げられているわけです。この原因はいろいろありましょうが、初任給が安過ぎるということが、大きな一つの要因になっているわけです。だからそういう点からも、人事院勧告の初任給引き上げの金額、大学千円、短大、高等学校四百円というもの自体適当なものでないという私は見解をもっているわけです。これは政府の、あるいは科学技術の振興とか、あるいは育英制度の充実とかいう政策と関連づけて検討されていることと思うのですが、この矢嶋の所見に対して、総務長官はどういう御見解を持たれるか。これを参考になされて今後御検討いただけるかどうか。私は、希望としては、真剣にこの人事院勧告を、そういう角度からも検討して、次の機会に本委員会で常識できるようにしていただきたいことを、要望を含めて総務長官の御所見を承わりたいと思うのです。
○政府委員(松野頼三君) 公務員の給与というのは、やはり一つの、民間の給与体系における一番中心と申しますか、基準になるべきものである。しからば給与が安いか商いか、これはいろいろの要素がごさいましょう。第一には、物価の問題がありましょうし、第二番目には、今日の生活環境の問題がありましようし、三番目には、それを支払うべき財政能力があるかどうか、こういう要素がございますので、ただいたずらに物価だけにこれは合しても、必ずしも妥当な給与ではなかろうし、また国といたしましては、財政総体の中に人件費というものが幾ら支払われるかという支払能力も加味し、高いか安いかということは、一がいに私は一方においてこれをきめるようなわけには参らない、ただ、私が自分自身の常識的な考えで申しますと、給与を担当しておりまして、初任給が商いか安いかと言われるならば、私は必ずしも高いとは今日正直に申して思っておりません。この人件費というものと人員の数というものを勘案しなければ、日本の国家行政をつかさどるのに、ただいたずらに、俸給だけで人数はかまわぬというわけにも参りませんので、やはり定員の問題、給与の問題、あるいは財政の能力の問題ということを勘案して参りまして、私は今日、初任給は淡いという方があるいは妥当かもしれませんが、ただ、安いから、それじゃ使い分だけ上げればいいじゃないかというと、なかなかそこに、その他の要素もございますので、私は、今日の場合には、さしあたり人事院勧告を尊重して初任給というものを引き上げたい。そうしてただいま千葉委員に答弁いたしましたように、三十四年からこれを実施に着手いたしたい、こういう意味で、これは満足だと私は考えておりません、それにはやはり財政能力の問題とか、定員の問題とか、あるいは行政機構の問題というものがなければ、これ以上引き上げるということは、なかなか今日の段階ではむずかしいのじゃなかろうか、こういう所見も持っておりますので、どうか一つ矢嶋委員も……、各般の要素をあわせて今後の改善と漸進をはかっていく以外になかろうと私は思っております。
○矢嶋三義君 時間がないから次に伺いますが、それは、今度の改正で、期末手当と勤勉手当は合計して二・八 ○、その中で勤勉手当が〇・七五で、期末が二……、残りとこうなっていますが、支給の実際から見ましても、勤勉手当で〇・七五というこの項目はやめて、期末手当一本という形にした方が、実際的でもあるし、それがよろしいのじゃないか。その必要性を認めて、最近の人事院の勧告を見ましても、一本の系統をずっと、経過的に見ますととってきているわけです。従って私は、きょうはもう修正というわけにはいかぬのですが、次の機会に、二本建になっているのを実情に即するようにするのが私はいいと思う、一本にされたらいいと思うのですが、長官の御所見いかがでしょう。
○政府委員(松野頼三君) 矢嶋委員の御指摘のように、勤勉手当というものが年間を通じて〇・七五、改正しましてもどちらかといえば、一本にした方が計算上は簡素化されると私も考えます。ただ、御承知のごとく、勤勉手当そのものが、勤勉手当というがごとく、ある程度本人の勤勉によってこれを差をつけるという意味の、いわゆる能力給的な、あるいは勤勉の状況に応ずる意味の趣旨が入っておると私は歴史的に考えておりますので、これをほとんど実際やっておらぬのじゃないか、といって、やっておらぬかというと、やっているところもありますので、全然ゼロだとも言えませんので、またやはり病気で休んだ者、あるいは遅刻、欠勤の多い者をそのまま同様にやるということも、必ずしも妥当じゃありませんので、ある意味においては責任的にやれ、勤務の状況をまじめにやれという一つの奨励的な意味も全然ゼロだとは言えませんので、今日は残してあるわけであります。将来どうするか、将来、私もゼロにはとてもこれはできますまいし、ある意味におきましては、これをふやせという意見さえもないこともございません。今日は私はこの程度で、おっしゃるように、意味が非常に少くなったことは事実であります。しかし、ゼロではありませんので、まだ今回はこの程度残しておくことが妥当ではなかろうかとこう考えております。
○矢嶋三義君 この点については、長官と意見を異にしますが、討論でないですから他日に譲りますが、私の意見はきわめて現実的な実情に即するものだと思いますので、御検討をいただきたいことを要望しておきます。 それから次に伺いたい点は、実は私は文部大臣の出席を求めたわけなんですが、文部大臣は予算折衝で大蔵大臣と会っているので出席できないと、このこと自体、私はけしからぬことだと思います。それで政務次官の御出席をということで、政務次官の行方わからないということで、これは本日この法律案を上げようということで立法府が審議しておるのに対して、行政府のそういう態度ということは妥当でない。これは委員長は耳に入れておいてもらいたい。伺いたい点は、さっきも伺ったのですが、国家公務員の場合は既定経費で何とかまかなおう。地方公務員の場合にも、教育公務員を除いた地方公務員に対しては、例年支給する場合それぞれ旅費とかいろいろな予算項目がありますので、しかし数も比較的少いので、教育公務員を除いた地方公務員は何とか扱いやすいのです。例年一番困るのは、地方公務員で比較的数が多く、しかも旅費など予算項目の少い、節約の幅がない教育公務員の場合非常に苦労をするわけですね。実際は支給に苦労をするわけです。そのつど自治庁の指導やら、いろいろによって何とか切り抜けてくる。その切り抜け方が悪いために、それらがずっと蓄積して、そして財政不如意の自治団体の赤字の原因に積み重なってきておるということが、過去にある。それを例年繰り返しておるわけです。赤字再建団体なんかの財政内容を研究してみますと、それは多く給与が要素になっているわけです。従ってこのたび〇・一がこうなっておるわけですが、先ほど国家公務員、地方公務員を通じて〇・一は支給できるように考えてやる、そういう見通しだという御答弁をいただいているのですが、具体的に教育公務員である地方公務員は、はっきりその見通しが立っておるのか、その点文部大臣はどういう見解を持って、どういう努力をするのか確めたいと思うのですが、冒頭に申し上げましたが、大臣も政務次官も御出席いただけません。従ってまことに不本意ですが、政府委員お見えになっておりますから、省内でどういうお話し合いがなされ、また、大臣は政府部内において関係大臣とどういう交渉を持たれておるのか、見通し等経過の報告をしていただきたいと思います。
○政府委員(内藤誉三郎君) 公立学校教職員の期末手当の問題でございますが、期末手当の〇・一カ月分の増額に必要な経費は、義務教育諸学校で十一億二千万円、高等学校分で二億七千万円でございます。このうち義務教育諸学校の分の二分の一すなわち五億六千万円につきましては、この法律が改正になりますれば、すみやかに概算交付をいたしたいと考えております。残りの地方負担分につきましては、これは自治庁に話し合っておりまして、他の公務員と差別のないように、必要な財源措置を申し入れておりますので、順調に参るものと考えております。
○矢嶋三義君 あなたの説明をもってしても、地方自治体の負担は約八億三千万、そうしますと、自治庁との交渉を持たれておるということですが、さっきの総務長官の御答弁では、弱小団体については短期融資も考えようということですが、文部省としては、私は地方自治体の首長並びに都道府県教育委員会に国家公務員に対してこういう処置がとられたから、それにならって支給できるように配慮をいただきたいという意味の通達等を私は出さるべきじゃないかと思っておるのです。でなければ、なかなか現実の問題としてはこなせないのです。その点どういうふうにお考えになっておるか、お答えいただきたいと思います。
○政府委員(内藤誉三郎君) この法律が改正されますならば、至急御趣旨の線に沿いまして、知事部局及び教育委員会の当局に国家公務員の例にならって支給されるように要望したいと考えております。
○矢嶋三義君 最後に一つ。 〔松岡平市君「議事進行」と述ぶ〕
○委員長(永岡光治君) これでやめますから。
○矢嶋三義君 もう一つ。それではこれで終りますから、人事院どなたかお見えになっておりますか。
○委員長(永岡光治君) 給与局長来ております。
○矢嶋三義君 それではお許しいただいてもう一点だけ、この際伺っておかぬと伺う機会もないので、伺わさしていただきたいと思います。それは、画開国会に給与法の改正が出ますので、それとも関連ありますから、御所見承わっておきたいと思うのです。それは、短時間でございますから、御容赦いただきたいのですが、それは、通勤手当なんですが、これは去る国会において最高額六百円ということで法律が制定されたわけです。それで、私いろいろ調査してみたのですが、たとえば東京、大阪のような大都市は、交通機関の発達、それから都市の膨張、それから住宅の不足、これらの要素から、この交通機関を二種類、三種類使う人がかなり出ています。それで、国鉄一種類の交通機関を使うときは、相当の距離から通勤されても六百円というマキシマムでおさまる場合があるのですが、国鉄と私鉄等二種類あるいは三種類使うようになりますと、非常に金額は大きくなって参ります。それで、時間がありませんから具体的に申しませんが、たとえば東京都の職員の場合は二種類の交通機関を使う者は約三六%、三種類の交通機関を使う人でも約九%であります。そして、そういう人で七百円以上月に支払っている人は四〇・四%、千円以上の人は三〇・五%、こう出ておるわけです。従って、あの法律を審議するときに二キロ未満は支給しない。マキシマム六百円とするという点については、いろいろ審議が行われたわけですが、実際この法律を四月以来施行して、その状況を調査し、今後いかにすべきかという点を考えた場合に——これから質問ですが、私は二種類あるいは三種類の交通機関を利用しなければならないような大都市に勤めている公務員については、何らかの特例規定を設けるのが適当ではないか。予算はそうふくれるとは思いません。適当ではないか。こういう、施行後の現状を調べて、私は意見を持っておるわけですが、人事院当局は、法施行後の調査をされているでしょうが、どういう見解を持たれておられるか。まず、人事院当局、続いて給与担当の松野総務長官から御答弁していただいて私の質問を終りたいと思うのです。
○政府委員(瀧本忠男君) 通勤手当の問題につきましてもこれを実施いたしておるのでございまして、その結果どのようになっておりますかただいま調査中でございます。それで、これは、われわれの方でまだまとまっておりませんので、これを十分研究いたしまして、今後のことを考えて参りたいと存じております。
○政府委員(松野頼三君) 昨年の人事院の問題で、通勤手当というものが出まして、必ずしもそれを正確に各部面に当てはめれば妥当かどうかということも、私も、実は非常に今日、百円の自転車手当というものが果して妥当かどうか、最高六百円の通勤手当が妥当かどうかいろいろございましたが、あの趣旨の中にも、今日の交通に対する一部の補助という感じで答申が出たと思いましたので、一々当てはめれば実は実費支弁ということもありましようけれども、一応総体的な公務員に対する問題としてはどうもできませんので、あの程度というような標準的な答申が出たと思いましたので、それについて政府もやったわけで、必ずしもあれが、支給の状況とか、支給の方法とか考えてみますると、なかなか繁雑で、非常にいい案だとも思いませんけれども、しかし、一応ああいうのが出ましたので、実施いたしまして、今後改正なり改善いたしたいと考えております。 —————————————
○委員長(永岡光治君) ただいま委員の異動がございました。 木村篤太郎君が辞任され、上林忠次君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(永岡光治君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(永岡光治君) 速記をつけて。 他に御発言もなければ、これにて本案の質疑を終局することに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○千葉信君 私は、日本社会党を代表して、本法律案に対して反対をいたします。 簡潔にその要旨を申し上げますならば、まず第一に、本法律案の要因となりました人事院の勧告にありましては、御承知のように、昨年度における民間給与の実態把握に出発したものであり、その勧告の末尾におきましても、前例なく、すみやかなる時期に実施せよということを人事院は表明しております。そういう意味から言いますと、すみやかなる時期に実施をすべき人事院の勧告に対して、こま切れの態度に出て、重要なる来年六月期における期末手当の支給勧告についても、もしくは初任給の改訂等の問題についても、問題が今後に残され、あまつさえ、今回の十二月期における期末手当に対しても、既定予算のワク内において操作するという態度に出ましたことは、われわれの承服できないところであります。特に、そういう措置がとられたことによって、地方自治体における今回の期末手当給与に関する財源の関係での混乱をここに不可避なものにいたしましたことについても、われわれとしてはきわめて遺憾に存ずる次第でございます。特に、残されました二つの問題の初任給の改訂、六月期の期末手当の改訂等の問題についても、まだ今日この段階において明確なる改訂をすることのできない政府の怠慢に対しては、私ども、今後厳重にこれを監視をするとともに、政府を鞭撻して、真に人事院の勧告を尊重せしむる必要があると痛感する次第でございます。 以上をもって、私は、党を代表する反対討論といたします。
○竹下豐次君 私は、緑風会を代表いたしまして本案に賛成いたします。 元来、人事院から期末手当の問題のみならず、ほかの問題につきましても、いろいろ勧告しておられますので、われわれといたしましては、この案につきまして、期末手当の問題のみならず、ほかの問題についてもいろいろ質問も申し上げ御答弁をいただいた上で、本案の採決の決定をしなければならないのが当然であると思います。しかしながら、はなはだ遺憾でありますが、前国会におきまして非常な混乱を重ねましたがために、われわれといたしましてはその機会を失したのでありまして、十分に納得することができないのであります。 しかし一方、また考えまするというと、わずかの増額でありまするけれども、公務員の諸君の立場を想像いたしますというと、やはりこの問題は、一日も早く解決していかなければならない問題である。かように考えております。なおまた、先ほどからの松野長官の御答弁によりまするというと、ほかの問題につきましても、人事院の勧告を尊重するという誠意を持っておられるようにうかがえます。ただその時期が幾らかずれるということであろうと私は理解いたします。そういう意味におきまして、あとの問題をできるだけ早く解決されるということに、政府が誠意をもってお進みになるという希望をもちまして本案に賛成いたします。
○委員長(永岡光治君) 他に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(永岡光治君) 速記を始めて下さい。
○八木幸吉君 議事進行について一言発言をお許し願いたいと思います。先ほど私の議事進行に関して、本案の成立の過程に関する法制局の意見を承わっておりましたが、まだそれの見解の表明がありませんので、賛否を決する上において、法制局の見解を必要といたしますので、この際、法制局の意見を求めたいと思います。
○法制局長(齋藤朔郎君) 私、八木先生の御質問直接聞いておりませんので、あるいは質問はき違えておるかもしれませんけれども私の了解するところでは、衆議院における本案の常任委員会における審議が違法かどうか。こういう御質問のように了解いたしておりますが、常任委員会制度は、御承知のように常任委員の指定がございまして、そうして国会の会期が始まっておれば常任委員会としては活動できることは当然だと存じまするので、衆議院の常任委員会が、本会議の議席の指定がございます前に委員会の審議をやりましたとしても国会法上私は違法でないというふうに考えております。
○松岡平市君 今の説明で、常任委員会は、国会が招集されておれば活動はいつでもできるとおっしゃったように聞えますが、私は休会中といえども、常任委員会は活動できると考えているが、その点について私は今の法制局長の御答弁はいささか疎漏ではないかと思うがいかがですか。
○法制局長(齋藤朔郎君) それは継続審査の問題はもちろん休会中といえども……。
○松岡平市君 そういう条件がなければいかぬですよ。そういう答弁は……。
○法制局長(齋藤朔郎君) そういうことを含んでおります。
○委員長(永岡光治君) それではこれより採決に入ります。 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)全部を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。(賛成者挙手)
○委員長(永岡光治君) 多数と認めます。よって本案は多数をもって衆議院送付の原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、議長に提出する審査報告書の作成につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(永岡光治君) 速記を起して。 これにて暫時休憩いたします。 午後零時二分休憩 —————・————— 午後一時三十九分開会
○委員長(永岡光治君) 午前に引き続き、委員会を開会いたします。 まず、理事辞任の件についてお諮りいたします。本日、矢嶋君から、文書をもって、都合により理事を辞任いたしたい旨のお申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 つきましては、この際理事の補欠互選を行いたいと存じますが、互選は、成規の手続を省略いたしまして、慣例によりその指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。それでは理事に千葉信君を指名いたします。(拍手)
○委員長(永岡光治君) 次に、現作本委員会に付託されております法律案四件について、これより順次提案理由の説明を聴取いたします。 まず、本院先議にかかる公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
○国務大臣(永野護君) ただいま議題となりました公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由並びにその概要を御説明申し上げます。 現行の公共企業体職員共済組合法は、昭和三十一年に制定されましたが、その後、健康保険法の一部を改正する法律が施行されましたので、それに伴います改正とともに、本法自体の整備をも含めまして昭和三十二年に一部改正法案を提案いたしましたが、審議未了となりました。その後、国家公務員共済組合法が全部改正となりまして、新しい国家公務員共済組合法が本年に至って制定になりましたので、それと関連する条文の改正をも必要とするに至りましたので、前国会に再びこれらを含めた一部改正法案を提出いたしすしたが、審議未了となりましたので、この法律案を再び提出するに至りました次第であります。 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。 第一は、健康保険法の一部改正に伴う改正でありまして、その内容は、療養の給付についての一部負担の制度が改正されましたことと、保険医療機関に関する規定、保険医療機関に対する罰則の規定が改正されましたことなどに伴いまして、所要の改正を行うものでありまして、このほかに、不正受給者から費用を徴収できるという規定も新たに加えることにいたしておりすす。 第二は、国家公務員共済組合法の制定に伴う改正でありまして、これはすべて附則に規定されております転出、復帰、転入組合員の長期給付に関する規定につきましての所要の改正のみであります。 第三は、短期給付関係の改正でありますが、その内容は、被扶養者の範囲及び組合員の資格喪失後における継続給付の受給資格要件につきまして、健康保険法の規定の例にならいましてそれぞれ改正をいたすことにいたしております。 第四は、更新組合員についての長期給付関係の改正でありますが、その内容は、増加恩給を受ける権利を希望より消滅させてその者の恩給公務員間を組合員期間に算入できるようにすること、共済組合の職員であった期間を退職年金受給資格期間として算入すること、組合員期間に職員期間に準ずる国家公務員であった期間で運営規則で定めるものを加えること等のための改正をいたすことにいたしております。 第五は、主務大臣が共済組合に対監督上必要な命令ができることにするとともに、役員等の法律違反に対する罰則規定を整備するための所要の改正をいたすことにいたしております。 なお、その他長期給付に関する規定等につきまして、現行法施行後における運営の状況等にかんがみまして所用の改正を行うことといたしておりすす。 以上が、この法律案の提案の理由とその概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。 —————————————
○委員長(永岡光治君) 以下二点予備審査でございますが、次に、憲法調査会法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
○政府委員(赤城宗徳君) ただいま議題となりました憲法調査会法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。 御承知の通り、憲法調査会は、昨年八月発足をみたのでありますが、本年度に人って、その調査審議は広範な事項について細部にわたって行われ、また、会議もひんぱんに開催されるに至り、今後ますますその回数の増加することが見込まれるのであります。 これに伴い、憲法調査会事務局における諸般の事務も増大しておりますので、これらの事務を円滑に処理するため、現在局長のほか七人である事務局職員の定員を改め、新たに事務官五人を増員することといたしたいのであります。 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。 なお、この法律案につきましては、これに必要な昭和三十三年度予算支出の御決定をいただいておりますことを申し添えます。何とぞよろしく御審議の上、すみやかに御賛同のほどをお願いいたします。 —————————————
○委員長(永岡光治君) 次に、科学技術会議設置法案について説明を求めます。
○国務大臣(三木武夫君) ただいま議題となりました科学技術会議設置法案について御説明申し上げます。政府といたしましては、科学技術振興の国家的重要性を深く認識いたし、その振興のために諸般の施策を推進しているのでありますが、従来の施策が、総合件という面において、必ずしも十分でたかったということに思いをいたし、政府の施策に一そうの総合性を持たせるため、ここに科学技術会議設置法案々提案する次第であります。 以下科学技術会議設置法案について、その概略を御説明申し上げます。科学技術会議は、内閣総理大臣の諮問機関として総理府に置かれ、内閣総理大臣は、科学技術に関するきわめて重要な事項に関して関係行政機関の施策の総合調整を行う必要があるときには、その事項について、科学技術会議に諮問しなければならないことといたしております。この科学技術振興のためにきわめて重要な事項と申しますのは、第一に、科学技術一般に関する基本的かつ総合的な政策の樹立、第二に、科学技術に関する長期的かつ総合的な研究目標の設定、第三に、この研究目標を達成するために必要な研究のうち、特に重要なものの推進方策の基本の策定、第四に、日本学術会議への諮問及び日本学術会議の答申または勧告に関することのうち重要なもの、以上の四つの事項であります。 本会議は、このような事項につきまして、各行政機関の科学技術全般に関する施策の総合調整をはかることを目的として設置されるものでありまして、各機関の専管に属する事項のみを対象とした審議は行われないものであり、また、大学の学問研究に関する文部省の所掌事務をも含めた総合的な調整を行うに際しましても、憲法により保障されたその自由は十分に尊重されるものであることは、言うまでもありません。 科学技術会議のこのような任務の重大性にかんがみ、その組織には、他の一般の諮問機関と違った大きな特色を持たせているのであります。すなわち、第一に、議長は内閣総理大臣であり、第二に、その議員としては大蔵、文部両大臣及び経済企画庁、科学技術庁両長官並びに日本栄術会議会長が充てられるほか、関係国務大臣が必要に応じて議員として会議に参加できることとされていること、第三に、閣僚及び日本学術会議会長以外から任命される識見の高い議員三人のうち二人は常勤とされていること、最後に、議員全体の数が少数に制限されていること、以上であります。これは、科学技術会議の設置の趣旨にかんがみ、その組織を強力にし、かつ、その活動を実効あらしめんとするためであります。従いまして、閣僚及び日本学術会議会長以外の議員の人選に当りましては、特に意を用いて、科学技術に関して最高の識見を有する者を選び、科学技術会議の公正な運営を期する所存であります。 以上はなはだ簡単でありますが、科学技術会議設置法案につきまして御説明申し上げました。なお、御参考に申し上げますと本法案につきましては、これに必要な昭和三十三年度予算支出の御決定をいただいております。 科学技術振興の重要性に対する各位の深い御理解により、本法案が可決されることを心から希望いたします。本法案の慎重なる御審議をお願いする次第でございます。 —————————————
○委員長(永岡光治君) 次に、本院議員発議にかかる国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案について、発議者から提案理由の説明を求めます。
○千葉信君 ただいま議題となりました国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手出の支給に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。 御承知のように、国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当につきましては、一般の給料とは別個に昭和二十四年法律第二百号によって定められているのでありますが、同法施行以来最近に至るまでの間における実績等にかんがみまして、そのうち石炭手当、寒冷地手当につきましては、その支給額及び支給区分が現在の実情に沿わない点がありますので、実情に沿うよう同法の一部を改正する必要が認められるのであります。 すなわち、石炭手当は現在、北海道全道一事に世帯主である職員には三トン、その他の職員には一トンを、それぞれ公定小売価格によって換算した額に相当する額以内で支給されているのでありますが、この支給区分は、冬期採暖に必要な石炭の量が、その地域の寒冷その他気象の諸条件の強弱の度合に応じて差異があるという実情に沿わない点があり、また、その支給額については、一冬期間消費する暖房用燃料が最低三・五トン、最高五トンを必要とする実情から見まして、低きに過ぎるのみならず、近年、公社、現業官庁では、この種の手当を相当に増類いたしておりまして、同じ土地に勤務いたしながらも、一般の国家公務員は、公社、現業官庁の職員に比し、はなはだ不均衡な状態に置かれている実情であります。 次に、寒冷地手当についてでありますが、この寒冷地手当は、現在、一冬期を通じ本俸及び扶養手当の合計月額の八〇%を最高として、最低一五%まで五段区分として支給されているのでありますが、寒冷地に勤務する職員が冬期六カ月に及ぶ寒冷積雪地の困難な生活の事情から起る被服、食料、住居、防寒、防雪等の対策を講ずるに必要な生計費の増加等の実情よりいたしまして、その額につき若干増額の必要が認められるのであります。 以上、申し述べましたような事由によりまして、この際、同法の規定の一部を改正し、石炭手当については、その支給地域の区分を甲地、乙地、丙地の三区分とし、それぞれ世帯主である職員には、四トン、三・五トン、三・一トン、その他の職員には一・三トン、一・一トン、一トンをそれぞれ時価によって換算した額以内で支給できるようにするとともに、それぞれの地域を別表によって指定いたすこととし、寒冷地手当につきましては、本俸及び扶養手当月額の合計額の一〇〇%を最高額として支給できるように改めまして、昭和三十四年度より施行いたしたいと存ずる次第であります。 昭和二十四年法律第二百号が当時議員提案の形で提出されました経緯もありますので、この法律の施行以来、その実施に伴いまして改正の必要を認められて参りました以上申し述べました諸点につきましても、今回同じく議員提案によって同法の改正を行いまして、その責めを果したいと存ずる次第でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成賜わらんことをお願いいたします。
○委員長(永岡光治君) それでは、以上各法案の自後の審査を後日に譲ります。 —————————————
○委員長(永岡光治君) この際、矢嶋委員より、官房長官に対しまして、特に質問の通告がございますので、これを許します。
○矢嶋三義君 臨時国会の後半が御承知のような状態になり、従って閉会中の審議調査もできなかった。第三十一国会が開かれまして、約四日間空白を続けましたので、たださなければならない問題が山積いたしておりますが、その機会が本日までなかったわけであります。本日は初日でございますので、時間の制限があるわけであります。そこで私は、緊急な、ぜひ今ただしておかなければならない二、三の点について要点をしぼってお伺いいたしたいと思いますので、内閣を代表してお答え願いたいと思います。 その第一点は、ただいま憲法調査会法の一部改正法律案が提案されました。いずれこれを審議する場合に、さらに突っ込んでやりますが、緊急に伺いたい点は、憲法調査会の高柳会長がアメリカにおいでになっておられる。事務が錯綜してきたので事務官五人を増員する改正案が出されているわけですが、あの高柳調査団はいかなる目的を持って、いかようなる構成で、旅費並びに期間はいかようにして御出発になったのか、まずそれを伺います。
○政府委員(赤城宗徳君) 高柳調査団が目下アメリカに行っております。この調査団の調査の目的でありますが、これは日本国憲法制定の経過について、客観的な事実を明確にするということが一つであります。もう一つは、ヨーロッパ各国の方でも、あわせて各国の憲政の運用の実態を明らかにするという目的をもちまして調査団が派遣されておるわけであります。その調査団の構成は憲法調査会の会長でありまする高柳賢三君、それから委員である稻葉修君、高田元三郎君の五名のほかに、事務同から参事官大友一郎君が出張いたしております。 出張期間でありますが、これは十月の十六口に出発いたしまして、今月十二月の二十三日に帰る予定でございます。なお、経費等につきましては、既定予算に計上されておる中から、五百余が円を支出相なっております。
○矢嶋三義君 直ちに私は帰国命令を発していただきたい。と申しますことは、憲法制定の経過を調査に参ったと、その経過を調べることもけっこうでしょうが、その経過いかんよりも、私は内容が問題だと思う。ところが、外電を聞いてみますと、非常に国民として理解できない点がある。それはマッカーサー初め主要な人物から会見を拒否されている。拒否されて、誤解があるからというので手紙をやりとりしている。これは常識から考えられぬことですよ。出発する前は、大がい主要なる面会人に対しては、あらかじめ大使館等を通じて連絡をとって、御了承をいただいた上で、そうして出発されるのが通例となるべき手段です。ところが、そういう外交的手続も得ることなく、漫然とアメリカの大陸に渡って、民間団体ではありません。憲法調査会の会長として面会を申し入れて、その内容は無礼である、だから会見を拒否すると、再三にわたって拒否されて、いや、誤解があるから電話をかけるとか、手紙を出すとか、醜態のきわみだと思うのだ。この責任については、いずれ本人並びに外務当局の態度をただしたいと思いますが、こういう点について、手続上落度がなかったと官房長官はお考えになりますかどうか。私は一日も早く帰国するように帰国命令を発すべきものだと思いますが、いかがでございますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 先ほど申し上げましたように、調査団の目的が二つあったわけでありますが、各国の憲政の運用の実態を明らかにするという第二に申し上げたことにつきましては、すでにイタリアとかユーゴスラビアとか、スイス、西ドイツ、フランス、イギリス、これらの各国においてそれぞれ関係者との会見をいたしまして、関係資料の収集等行なってきております。 第一の憲法制定の経過について、アメリカの当時の関係者等との会見の問題でございますが、今御指摘のあったようなことにつきまして詳細の報告は受けておりませんが、断片的に報告を受けておりますところによりますれば、お話しのような事情であります。ただ決して漫然と行ったわけではありませんで、調査の段取りといたしましては、アメリカにおいて会見することを必要といたします関係者を選びまして、その会見の手配等につきまして、は、外務省の協力を得まして、あらかじめ在米日本大使館から国務省と打ち合せの上、今回の調査の概要を明らかにして、個人別に会見の申し込みをいたしておったのであります。でありますので、マッカーサーとの会見は拒否されたように聞いております。憲法改正を目的としておるというような誤解があったのではないか、こういうふうにわれわれは考えておりますけれども、この点もはっきりはいたしておりませんが、誤解があって会見をしていないようであります。しかし、そのほかマッカーサー以外の人々とは会っております。私どもの受けておる報告によりますと、ヒュー・ボルトンとか、アルフレッド・ハッシーなどという人、十数名の者との会見は終っておるようであります。そういう事情で、マッカーサーとの会見はできておらぬようでありますが、その他の資料等によりまして、その他の人々との会見等によりまして、目的を相当、ある程度達しておるのだというふうに考えておるのであります。
○矢嶋三義君 欧州方面の調査ができたのは、それはけっこうでしょう。そうしてアメリカにお渡りになって、ともかくああいう記事が報じられて、もう二週間以上経過しておる。何をアメリカでぶらぶらしておるのか。早急に帰国命令を出しなさい。そしてあの国としては、マッカーサーに会うことを一番大きな目的として行ったはずです。彼と会うことを、それほど大きな期待を持って行ったわけではないのですか。一番大事なマッカーサー並びにホイットニーと十分な会見ができなかったのは、大きな失敗です。これを事前に確かめずして行って、そうしてああいう放送が全国民に流れるということは、国民としても耐えられない点がある。本日、私はこれ以上この問題に触れませんが、その経緯を詳しく文書をもって本院に報告書として一つ出していただきたい。いずれ本人も帰った上において、あらためてこの問題をやりたいと思います。その報告書を出していただけますね。
○政府委員(赤城宗徳君) 報告を受けているのが全部ではありませんけれども、受けておる程度におきましては、提出いたしたいと、こう思います。
○矢嶋三義君 次に伺いたい点は、来年度の予算編成はこの十二月末までに内閣は原案を作り上げるという方針であるということを承わっていますが、間違いありませんか。
○政府委員(赤城宗徳君) 今のお話しの通りに進めております。
○矢嶋三義君 従って、私がぜひここで伺わなくちゃならぬ問題は、安保条約の改定の問題が先般来具体的な問題になっているわけですが、安保条約を改定すれば、防衛分担金は出さなくて済むようにする、これが先国会における参議院予算委員会における岸総理の答弁だったわけです。安保条約の改定が行われれば、わが国の防衛分担金は取りやめになる、そういう見通しと方針で進んでいる、こういう答弁がなされておるわけです。ところが、年内に予算編成を終るとすれば、来年度の防衛分担金を幾らにきめるかという点は、きわめて私は予算編成の大きな要素になると思う。ところが、防衛分担金のアメリカとの交渉に当って、御承知のごとく三十一年十二月にきめられた一般方式、これ以外に昭和三十三年度は、御承知のごとく三十億円減額になったわけですね。そうして百八十六億円になっているわけです。それでこの基礎額を百八十六億円として、そうして一般方式を適用して防衛分担金をきめよう、こういう大蔵省の見解に対して、外務省としては、アメリカの意向もあるから、本年度三十億減額になったのは、百八十六億に加えて、二百十六億を基本額としてきめなければまずいと、こういう意向で、政府部内の意見が一致していないということを承わっております。現実にきょうの日刊紙にそういうことが報道されている。ことに朝日のごときは、相当詳しくこの経緯を報道している。私は大きく分けて二つの問題があると思うのですよ。岸総理の予算委員会の言明から、安保条約の改定をすれば、防衛分担金はゼロになる、この関係はどうなるのか。かりに防衛分担金を来年度負担するとした場合に、この外務省と大蔵省の間で、一般方式を適用する雑本金額に三十億円の差が政府部内にはある。私はこれはゆゆしき事態だと思う。そういうようなことで、一体その対米交渉なんかもできるのかどうかということですね。そういう大きな予算編成の要素を持ちながら、年度内に予算編成を完了したいということを承わるに及んで、一体政府はどういう方針でおられるのか、これは非常に私には懸念されるところです。これは国民の負担にも関係することでありますから、明確にどういう方針でいくのだということをはっきりお答え願いたいと思う。
○政府委員(赤城宗徳君) 安保条約が改正されるならば、防衛分担金は不用になる、支払わぬでもいいというようなことを総理が答弁したということでありますが、これは安全保障条約の改正の内容いかんによって決定される問題だと思います。そこで、今安全保障条約等につきましては、なお交渉中でありますので、分担金がなくなるということを今言い切る段階ではないと存じます。 第二の来年度予算に関係して、防衛分担金をどの程度にきめ、また三十三年度に限って三十億を減額した、この点についてどういう方針で進めておるか、こういう御質問かと思います。この点につきましては、詳細な内容は私存じておりません。存じておりませんが、この間外務大臣、大蔵大臣など、この問題につきまして協議をいたして、アメリカ当局と交渉をいたしておるわけでありますので、外務、大蔵両当局に意見の不一致があるということは考えられません。一致した基礎の本とにアメリカと交渉しておる、私はそう信じております。
○矢嶋三義君 それでは、これから質問が二つ出て参ります。その一つは、この防衛分担金をいかように負担するかということが政府部内で方針がきまり、外交折衝に移されているというこの現実から考えられることは、この安保条約の改定というものは、この国会においては批准を求めるようなことは起らないという大体の見通しのもとに、防衛分担金の金額決定の外交折衝が始まっておる、かように私は判断するわけですが、かように了解してよろしゅうございますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 御承知のように、先ほどから申し上げました通り、本件中には予算案をきめていきたい、こういうことでありますので、予算の編成につきまして、また防衛分担金の問題につきましても、その前提のもとに進めておるわけであります。でありますので、安全保障条約とは関係なく今予算の方は進めておるわけであります。しからば、安全保障条約は、その批准を今国会に出せるのかどうか、こういうことでありますが、これは今折衝中といいますか、交渉の過程にありますので、出せるようになるか、あるいはもっとおくれるようなことになりますか、そのことは折衝の経過によってきまっていくと、こういうふうに私ども考えております。
○矢嶋三義君 それでは、いずれ突っ込んだことは機会を得て総理に伺いますが、総理の参議院予算委員会における答弁とあわせ考えるときに、次のように内閣の方針はあると了承してよろしいか。それは、安保条約の改定交渉がまとまって、国会の批准を受けるか受けないか、それとは別個に、ともかく防衛分担金の金額の外交折衝をやっている。そこで、それがきまって予算案というものができ上り、その後に安保条約の交渉がまとまって、その内容で、総理が参議院予算委員会でお答えになったように、防衛分担金をゼロとするということになれば、年度の途中で、新しい安保条約を発効した以後は、昭和三十四年度に成立している防衛分担金は、途中から切り捨てになる、かような方針で進んでおられるものと思うんですが、そういうふうに了承してよろしいですか。
○政府委員(赤城宗徳君) 第一段階の御質問、すなわち、安全保障条約とは関係なしに、三十四年度予算についての防衛分担金の問題はきめて準備を進め、予算を提出したい、こういうことは今、矢嶋さんのお話しの通りであります。 第二に、今国会の会期中に安全保障条約ができるということになれば、防衛分担金は負担しないことにして、補正予算その他でやっていくかどうかというお尋ねのようでありましたが、先ほど申し上げましたように、安全保障条約が、折衝の結果、いつごろにこれがまとまるかということにつきまして、今いつごろということを申し上げることはむずかしい、こういうふうに考えております。また第二に、安全保障条約の内容等につきまして、全般的の内容からいたしませんければ、防衛分担金の問題がどういうふうになるかということにつきましても、これは交渉中でありまするから、今これが直ちになくなるんだということも申し上げられないと思います。そういう点でありますので、第二の二点のお尋ねに対しましては、安全保障条約につきましては、今アメリカ当局と交渉中でありますので、その見通しは、相当程度進んでからでないと、せっかくの御質問でありまするが、第二点につきましては、お答えするのには、まだ時期でない、こういうふうに申し上げざるを得ないのであります。
○矢嶋三義君 私は承わっておって、何かこうたよりがない、おまかせできないような感じがするのですが、だから私は冒頭に本年度内に予算案を編成するということは間違いないかどうかという確認をとって質疑を展開したわけですが、何か足りない感じがします。 で、それはそこにとめて、もう一件の質疑になるのですが、それでは現実に防衛分担金額について政府部内は不一致でなくて一致して外交折衝を続けている、こういうさっきのあなたのお言葉、それに対する質疑はあるわけなんですが、あなたは内閣の官房長官であり、しかも予算を編成する場合には、予算規模の約一割以上を占める防衛費さらに防衛分担金額はどうかということは、予算を編成する場合には大きな要素になるわけです。従って官房長官であるあなたは当然知っているはず、その前提に立って私は伺うのです。ということは、防衛分担金額を決定するための外交折衝するに当っては、約四、五カ月前から現実に問題になっております基礎額ですね。すなわち実際の防衛分担金百八十六億という数字を基礎にするのか、それとも本年度特別減額されました三十億を百八十六にプラスした二百十六という数字を基礎額にするのかということは、きわめてこれは重要な問題だ。これについて私ども大蔵、外務、さらに防衛庁の意見が一致してないということはうすうす聞いております。本日の新聞に出ておりますが、ここに朝日を持ってきておりますが、実に六段抜きで出ているでしょう。「防衛分担金の削減」「蔵・外相の意見対立」二大臣の写真まで載せて「基礎で三十億円の差」とこんなにでかく出ている。これは朝日新聞ですよ。これだけでかく出ている。あなたは閣内は意見が一致して外交折衝しているというなら、その基礎額はいずれをとっているのか。私は本年度は大量に駐留軍が撤退するという特殊事情があるからというので、当時の一萬田大蔵大臣がアメリカにおいでになったときに、アメリカの首脳と話し合いをされて、そうして三十億の特別減額というものがなされた。現実に大量に軍隊が撤退したわけですね。従って当然これはもう論ずる余地はないと思う。昭和三十四年度の防衛分担金をきめるに当って、一般方式を適用するところの基礎金額というものが百八十六という数字を採用すべきであるということは、これはもう当然だと思うのです。論の余地はないと私は思うのですよ。従って岸内閣としては外交折衝をやっているということですが、この百八十六億を基礎額として、面相の意見は一致して交渉をやっておるものと私は思いますが、念のために伺います。
○政府委員(赤城宗徳君) 先ほど申し上げた通り、大蔵大臣と外務大臣と言いましたが、防衛庁長官も入っておりました。その三者で相談いたしました結果を、外務大臣から折衝しておるということであります。そういうことでありますので、折衝中でその基礎額が二百十六億か百八十六億かということは、私がまだ承知しておりませんわけで、これは担当の大臣の方からお尋ねを願えばけっこうである、こう思います。
○矢嶋三義君 官房長官お忙しいからなんですが、こういう問題は、私は閣議あるいは閣僚懇談会にでも出るべき重要性と内容を持った問題だと思うのですが、内閣の官房長官が、各省庁の間で意見が食い違ってようやくまとまって今交渉をやっておるという以上は、いずれに落ちついていずれの数字を基礎に交渉しておるか、それはできるかできぬかは別です、それを官房長官が了承していないということは、常識上私は考えられないことだと思うのですがね。ほんとうにあなた御存じになっていらっしゃらないのですか。
○政府委員(赤城宗徳君) 数字の点では実際に承知しておりません。
○矢嶋三義君 それではその点はあとで左藤防衛庁長官に承わります。もう一件ですが、それは例の主力戦闘機種選定の問題ですね。これは私が申し上げるまでもなく、衆参において非常に多く取り上げられて今調査の途中にあるわけです。あなたはかつて主力戦闘機種は慎重に決定をする、従って来年度の予算にこれに伴ところの予算を計上する見通しは今のところない、こういう趣旨のことを本委員会で答弁されております。その後さらに各国はいろいろと研究がなされて、主力戦闘機と、ミサイルとの比率はいかにあるべきかというような点について非常に論ぜられて参りつつあります。私ども憲法九条を擁護して再軍備反対の立場をとっておるわけですが、かりに軍備を持つ場合においても、今の世界の科学兵器の現状からして、主力戦闘機とミサイルとは、どういう比率で構成すべきかという点がいろいろ論ぜられ、最近ミサイル時代に入って、ミサイルに相当重点が移りつつあるような新しい情勢がこの九月ごろから急に起ってきておるようです。そこで私はあらためて伺うのでありますが、私どもこの主力戦闘機械の問題については、私どもなりに研究をいたしております。さらに内定にからまる思わしからざる状況についても、調査追及をいたしておるところですが、来年度の予算編成並びに防衛計画の樹立に際しては、主力戦闘機種の決定というものは入らない、慎重に検討するために相当期間を喫してやる内閣の方針には変りはない、かように了承していいかどうか、その点を承わっておきたいと思います。
○政府委員(赤城宗徳君) ただいまのお話しのような状態でもありますし、国防会議議員の懇談会でも開きまして、予算との関係でどういうふうにするかということを検討したい、こう考えておりますが、今の見通しといたしましては、来年度当初予算に計上するということは、無理だと思いますが、やるという見通しは私は持っております。お話しのように慎重に検討したい、こう考えております。
○矢嶋三義君 そこで伺いたいのですが、防衛庁関係の問題としては、主力戦闘機械の問題がある。このいかんによっては、今立てておる防衛計画を変更しなければならぬということも聞いております。安保条約の改定ということになりますと、防衛区域の問題等が論ぜられ、直ちにこれは防衛庁と非常に密接不可分の問題となるわけです。さらに、安保条約の改定で内乱条項をどうするか、これもまた防衛庁の業務と非常に関係が深い。まあいわばこの防衛庁には当面重要な問題が山積している状態だと思う。多額の国費を使っておられるわけですが、それだけに私どもは国民にかわって重大関心を払って見守っているわけですが、こういうときに、先般新聞並びにラジオを通じて、左藤防衛庁長官は、大阪府知事に立候補するとしないとにかかわらずやめてもらう、これが政府与党首脳の方針である、こういうことがいろいろの方々から放送されております。特に官房長官の意向として、私は九州でありますが、九州の新聞には四段から五段抜きで報道されました。防衛庁長官が大阪府知事選に出馬するとしないとにかかわらずやめてもらう、こういう報道がなされているわけですが、私はこの点官房長官にどういうお考えか承わりたいと思う。立候補する、しないにかかわらずやめていただくということは、憲法六十八条の第二項の国務大臣の罷免権を内閣総理大臣が発動すると、こういう内容を持っているものと思うだけに、私はあえてお伺いするわけで、お答え願います。
○政府委員(赤城宗徳君) 左藤防衛庁長官は、総理に対して辞意を漏らしているようには私も聞いております。しかし、これは今お話しのように総理大臣の一身に専属する権限といいますか、総理大臣が任命したり、あるいは辞表を受け取るということでありますので、私の方で云々すべき筋合いではないのであります。このことにつきましても、はっきりしたことは私は総理からまだ聞いておりません。また、左藤防衛庁長官からもはっきりしたことは聞いておりません。
○矢嶋三義君 私はこの委員会あるいは予算委員会であなたに総理との関係を二、三度伺ったことがあります。あなたと総理の関係は、これは当然でありますが、これは何ですよ、同心一体であるはずです。私はあると思っています。あなたもそういうことをかつてお答えになっています。そうでなければならない、この問題についてあなたが動かれる場合に、総理の心中をはかられることなく、あなたが言動されるということはあり得ないと思う。絶対にあり得ない。少くとも国民には電波あるいは活字を通じて、官房長官がこういう発言をされたということが報ぜられているわけです。だから私伺いたいのは、左藤防衛庁長官がどうも防衛庁長官として適任でないから、ともかくかわっていただこう、やめていただこう、こういう立場からああいう談話が出たものか、それとも左藤長官が組閣の場合に、大阪知事に出るという条件のもとに防衛庁長官に就任されたわけであるから、約束通りにやめていただかなければという、その組閣当時の事情から、ともかく立候補する、しないにかかわらずやめていただくというような談話が出たものか、あるいはそれ以外のものか、ともかくここで伺う以外にないわけですから、明解に一つお答えいただきたいと思う。
○政府委員(赤城宗徳君) 私は防衛庁長官を監督するという立場におるのではありませんので、適任であるとか不適任であるとか、私の口から申し上げる筋合いではありませんが、私は適任だと思っております。でありまするから、防衛庁長官として総理が任命した、こういうふうに考えています。ただ、今お話しのようなことは左藤防衛庁長官が、正式でありませんが、やめたいというような気持を漏らしておるということでありまするので、ああいう談話といいますか、談話になった次第であります。
○矢嶋三義君 私の聞いている範囲では、左藤防衛庁長官はやめたくないということを、大阪の筋から私は聞いている。その左藤長官の意を受けて、大阪の左藤会が知事候補に立候補反対という大きな意思表示をされている、かように私は承わっているわけです。何ですか、左藤長官本人が大阪の府知事に立候補の意思がないということになれば、防衛庁長官を引き続きお勤めになるということはおきまりになっているんですか。そういうふうにわれわれ了承して、防衛庁関係の法案の審議なりあるいは調査をしてよろしいのかどうか、その点はどうですか。
○政府委員(赤城宗徳君) その辺の事情は私よくわかりません。総理大臣のお考えがまだはっきり出ておりませんから、申し上げることができないということで御了承願いたいと思います。
○矢嶋三義君 もうこれ以上私は追及しますまい。官房長官がね、総理大臣の指示を受けていないということはあり得ないと思う。しかし、私はこれ以上追及しないんですが、ただ問題は、われわれもそうですが、自民党の議員の諸君の中でも、そういうことを認めているし、国民の多く思っていることは、左藤長官が入閣する場合の条件として、大阪の府知事選に立候補するんだ、大阪の府知事の候補に適当な人がない。それで左藤さんが立候補するんだ、それには一つ箔をつけなければならぬから防衛庁長官に任命すると、そのかわりに必ず大阪府知事選挙には立候補するんだこういう暗々裏の了解のもとに入閣さした、これが入閣の事情である。これは新聞記者諸君も一号ているんです。当時新聞にも報道されたんですがね。これは野党である私のみならず、与党の懇意の議員諸君に承わってもそうだということを、当時からお認めになっている。われわれこれは由々しい問題だと思うのですよ。日本の防衛問題、これだけ重大な問題があるときに、一都道府県の知事候補に箔をつけるために大臣に任命するというようなことは、これは全くもてあそぶものであって任命権が総理大臣にあるとはいえ、私は重大なことだと思う。信用して大臣にしたのを、今ごろになって寝返ってやめぬとはけしからぬ、それで大臣が立候補しようがすまいが、いずれにしてもやめさせるなんかという談話が出る、こういう経緯だと、こう良識ある国民はとっているんですよ。これは非常に私は重大な問題だと考えますので承わったわけですが、いつ、そういう事情については総理に伺ってお答えいただけるでしょうか。その点だけ伺ってきょうのところ質疑を一応終りたいと思います。
○政府委員(赤城宗徳君) 総理には聞いてみますが、それは事実が現われたときでないとどうも申し上げられぬのじゃないかと思います。
○八木幸吉君 今の矢嶋委員の質問に関連して一言だけ私は官房長官に申し上げておきたいと思いますが、どうも今回の左藤氏の問題についての自民党首脳部のやり方というものは、非常に国務大臣の重責を、党利党略のために軽視している。こういう印象を私は受けているわけでありまして、私は大阪の近くに住んでいるのですが、ことに知事の選挙のために防衛庁の長官をやめさせるという動きについては、非常な不快の念を実は持っております。申すまでもなく、防衛庁長官は二十数万の壮丁が国防の重責につく、その最高の地位におるわけでありますから、この地位におる者を軽率に党利党略のために動かすということは、その士気にも非常に私は影響すると憂えているものでありますが、昭和二十九年の十二月以降今日に至るまで、防衛庁長官は八人更迭をしております。平均半年そこそこの在職年限、こういうことで、とうてい長期の防衛計画といったようなものは、私は立たないと思う。イギリスの国防に関する国会の審議におきましても、国防の掌に当る者の任期の短かいことが野党から指摘されているような実情もあるわけでありまして、先のことは総理に直接伺って聞いてみなければわからぬ、こういうような今の官房長官のお説でありますが、少くとも国民は党利党略のために、防衛庁長官の職を軽く見ている、こういう印象を受けているときでありますから、どうか総理の側近におる官房長官としては、もし左藤氏の問題が出れば、なるたけその職に不適であれば別でありますが、少くとも半年前に適任者として選ばれたのでありますから、知事の選挙のために防衛庁長官の職を軽々に動かさないようにというだけの助言をされるということを、私は強く要望いたしたい、こういう私の意見に対する長官の心がまえをこの機会に承わっておきたい。そして国民の憂えるところを払除するために御努力を願いたい、こういう私の意見についての御意見を承わりたいと思います。 〔委員長退席、理事千葉信君着席〕
○政府委員(赤城宗徳君) 防衛庁長官を短かい期間に更迭するというようなことに対して、そういうことであってはならないという原則的な御意見に対しては私も賛成でありまするし、そのことにつきましては、総理にも申し上げたいと思います。今の具体的な当面している問題につきましては、なお総理の意向やらその他をお聞きしなければ申し上げることができません。
○八木幸吉君 もう一点、ことに新聞紙は左藤長官の後任には石原氏をもって充てる。すでにこれは内定したというようなことまで報じられているありさまでありますから、かようなことでは、すみずみの自衛隊の隊員の士気にも非常に私は影響すると思いますので、この人事はそういうこともお考えになりまして十分慎重におやりを願いたいということを重ねて要望いたしまして、私の質問を終ります。
○横川正市君 私はちょっと非常に長官の答弁に対して疑義をはさむのですが、まず世論一般は、国会の審議の状況とか、それからまあ一般社会通念の起ってくる時象については、私は新聞を通じて一般国民というものはこれは十分その内容を知るのだと思うのです。ところがその新聞で、長官ないしは総理の定例会見を行なっていろいろ意見を言い、それから新聞関係の質問にも答えて、その真意というものを明らかにしている。そのことが国民のそれぞれに通じて国の政治の動きというものがわかってくるというのが、大体私は今の一般社会の動きだろうと思います。そういう動きの中で、実は新聞が明らかにされたものによると、最近の情報では、石原さんが内定したという報道がまず一つあります。それから少し時間的にこれをたぐっていきますと、左藤さんの大阪知事に就任の問題をめぐって、大野副総裁がわざわざ大阪まで出向いた左藤会を説得し、帰ってから新聞発表をいたしまして、左藤会は反対だ、しかし時間をかければ何とかなりそうだという新聞の報道がある。この報道と石原さんの確定した期間というものは、私は少くとも一般常識で考えられるような動きというものは、内閣をめぐって、あるいは知事選をめぐって、事こまかに新聞やラジオに報道されておったと思う。その報道された逐一の問題について、ただいま矢嶋委員からあなたに質問をいたしましたところが、国会という場所に入りますと、そういう一般社会通念でそうなるであろう、そうだろうと思われていることが一つも明らかにされないで、全然現花時においては、石原さんのきまったこともまだ明らかにされておらない。もちろん左藤さんの進退については、そういう関係から明らかにされない。こういうことでは、これは私は時の流れに一般社会は二歩も三歩も先に歩いて行って、国会の審議は、それに対して数歩おくれて審議をする、こういう結果になるのではないかと思うわけであります。そのような審議の仕方をしていていいということは、私は国会議員の立場からいって非常にこれは疑問に思いますし、そういうことがあってはならぬと思うのですが、そういう印象をこういうふうに与えている責任は、私は今赤城さんの、あなたの答弁の中にあったと思うのですが、その点についてあなたはどういうふうにお考えになっておりましょうか。
○政府委員(赤城宗徳君) 左藤防衛庁長官がやめるということも、あるいは石原幹市郎君がその後任に内定しているということもありません。今はないのであります。しからば、どうして新聞にそういうことが出ているかということでありますが、政府当局といいますか、私どもといたしましては、そういうことが決定している、後任も内定しているというようなことは申し上げたこともありませんし、またそういう事実もありません。一部党その他において、こういう人が適任であろうかというようなことが新聞の方で取り上げられたんだと私は思いますけれども、決して内定しているというような事情でありませんので、私が今申し上げることが真実といいますか、ほんとうのことでございます。
○矢嶋三義君 委員長にお願いしたいのですが、当面非常に火急な防衛分担金の問題、それから主力戦闘機種、それに伴う防衛計画、現状でいくか、変更するかどうかという問題、さらにこれと関連ある安保条約の問題、さらにはこれらを所管する大臣の進退の問題と、非常に火急な問題が山積しているわけですが、官房長官にお伺いしても、やっぱり限度があるようです。従ってこれを明確にするためには、やっぱり内閣の最高責任者の岸総理の御出席を願わなければできませんので、次回において、できるだけ早い機会において、岸総理に本委員会におい出願って明快にお答えいただくように取り計らっていただきたい。今横川委員は官房長官にお伺いしていまして、官房長官ああいうことをお答えになっていますが、これは議員はもちろんのこと、国民のだれもがそれは名答弁だ、よくわかりましたというような答弁じゃないと思うのです。結局はこれらの問題は総理にただす以外はないと思いますので、さように一つ委員長において御努力いただきたい、お願いいたします。
○理事(千葉信君) 委員長としましては、今のいろいろの事態を究明しなければならぬという御趣旨に対しては、全く同感でございますけれども、その問題に関して首相の出席を要求する云々の部分のことについては、あらためて理事会等でお話し合いを願いたいと思います。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(千葉信君) 速記を始めて。
○八木幸吉君 けさの一般職の期末手当の法案に関連する法制局の見解を伺ったのですが、時間の関係で、私それ以上聞きませんでしたが、幸い事務局の方がいらっしゃるので、二、三分質疑をしたいと思いますが、お許しを願いたいと思います。 委員部の方に伺いますが、国会の議席の指定があった前に、委員会を開いて法案の審議をした、もしくはこれを決定をしたといったような先例が、参衆両議院を通じてございますか。
○参事(土屋政三君) ただいまの八木先生のお尋ねでございますが、参議院におきまする今までの例につきましては、ただいま私たちが調べました結果におきましてはございません。それから去る一昨十三日の衆議院内閣委員会におきます一般職の給与に関する一部改正に関する法律案につきましての状況でありますが、衆議院の委員部の担当課長に私が聞きましたところによりますと、四海内閣委員長が事務局の方に、国会の状況がこういうような事態にあるときに委員会を開会し、なお法律案を議了していいものであるかどうかというお尋ねがあったそうであります。それに対しまして、衆議院の事務局の見解といたしまして、新国会になりましてから、いわゆる国会の成立の観心というものが、旧帝国議会当時とは変っておる。旧議院法におきましは、両院の成立が終り、そうして開会式当日から会期を起算する。そして新国会になりましては、御承知のように国会法第十四条におきまして、召集日当日から会期を起算するというふうになっております。なおまた、旧両院規則におきましては、議院の成立という章が冒頭にございました。そして参議院規則はその成立という観念を受けまして、参議院規則の当初におきましては、第一章に、議院の成立及び役員の選挙という章になっておりまして、その第十八条に「議長、副議長、常任委員長及び事務総長の選挙が終ったとき、又はその選挙を要しないときは、議長は、議院の成立を宣告し、直ちにこれを衆議院及び内閣に通知する。」という一カ条がございました。ところが本条の運用につきましては、議長が成立の宣誓を行なったこともございませんでしたし、なおまた、参議院の成立を衆議院及び内閣に通知したというような取扱いを行なっておりませんでした。こういうような経緯にかんがみまして、昭和三十年の参議院規則一部改正の際に、第十八条が削除になりまして、現在は規則第一章は開会及び役員の選挙という章になっております。従いまして当院におきましては、開会当初本会議において議席の指定がない前におきまする委員会において法律案を議了した例はございませんが、法律的にできるかどうかというお尋ねでございますれば、先ほど法制局長がお答えになりましたように、われわれ事務局といたしましては、できるであろうというふうに考えております。 なおまた、この例とは違いますが、当院におきましては十九国会の閉会中厚生委員会におきまして医師法歯科医師法及び薬事法の一部改正、すなわち医薬分業法律案につきまして、閉会中に法律案を委員会において議了した例がございます。このようなケースは衆議院にはないそうでございます。でありますから、今回の給与法に関する例につきましては、参議院には例がございませんが、衆議院で行なった、それから閉会中の委員会における議了した例は、参議院にはあったが衆議院にはない、こういうような今までの実情でございます。
○八木幸吉君 今の閉会中に議案を議了したということは、これは継続審議をするという本会議の決議があって、その継続委員会でやったということであるのですか。
○参事(土屋政三君) さようでございます。
○八木幸吉君 そういたしますと、今回の事例は違法ではないけれども、先例は両院を通じて議案を議了したというようなことはない、こういうふうに了承してよろしゅうございますか。
○参事(土屋政三君) 参議院には、われわれが調べたところにおいてはない、ただ衆議院が、今回行なったということでございます。
○八木幸吉君 衆議院には、今回の例以外には先例はございませんか。
○参事(土屋政三君) その点につきましては、なおよく調査してもらうように依頼はしてございます。
○八木幸吉君 経過は了承いたしました。なお、この機会に一般職の期末手当の法案に関連しての資料を二、三点お願いしたいと思います。という意味は、先ほどの審議の過程におきまして、その点は伺いたかったのでありますけれども、大筋には関係ないし、時間の関係もございましたので、私省略いたしましたのでございますが、航空手当等と期末手当等の関係についての計数的の資料、これが一つ、それから二つ目は今度の〇・一カ月分の増額によって約六十億円の費用が要る、この経費の内訳、この二点を資料として御提出願うように、委員長を通じてお願いいたします。
○理事(千葉信君) 八木さんにお答えいたします。政府の関係者が御出席になっておりませんので、委員長において、事務局を通じてその資料は要求することにいたします。
○八木幸吉君 もう一点官房長官がお見えになっておりますから簡単に伺いたいと思います。それはほかでもございませんが、先ほど矢嶋委員からのお話もありましたが、次期主力選定機械の問題について官房長官が、試験的に数種のものを買って日本で試験してみたらどうかというふうな新聞記事が、官房長官の御意見として新聞記事があったのであります。私は前々から同じような見解を持っておったのですが、それならばそう多額の予算も要るわけでありませんし、今問題になっているような候補機種を、なるべく機数を少くして数種購入をして、それを日本でテストをするというアイデアは、非常にいいアイデアだと思うのですが、そういういったような費用も、今回の予算にお入れになるお気持はあるかどうか、その点を伺っておきたいのであります。
○政府委員(赤城宗徳君) 今のような考え方を私は持っているのでありますが、これはやはり防衛庁の計画、あるいはまた国防会議等の結論を得ませんと、そうだと、そうするということを申し上げるわけには参りません。今の御意見については、私はそうしたいとは考えておりますが、閣議の結論ではございません。そういうふうに御了承いただきたいと思います。
○八木幸吉君 非常にけっこうなアイデアと思いますので、どうかその点を一つ促進していただくようにお願いして私の質疑を終ります。
○理事(千葉信君) 他に御発言もなければ、次回の委員会の開会及び先ほど矢嶋委員から要請のありました首相の出席要求等の関係については、あらたのて理事会で御相談願うことにいたします。 本日はこれをもって散会いたします。 午後三時一分散会