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31回国会参議院1959/03/20

逓信委員会 第16号

発言数
24
登壇者
8
会派数
1
開催日
1959/03/20

会議録

手島栄自由民主党

○委員長(手島栄君) ただいまより開会いたします。  放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件を議題といたします。  本件の趣旨説明は、二月二十六日に聴取いたしておりますので、これより本件に対する質疑に入ります。御質疑のおありの方は、どうぞ御発言願います。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 質問をいたします前に、一つこの次までに出していただきたい資料がありますので、それをお願いしておきたいと思います。  それは、お出しになった資料によりましても、大体、教育テレビの方も昭和三十七年度には、一応全国的な放送網ができて、教育テレビも総合テレビと並んで実行できるというような計画になっておりますが、これについては、いろいろ問題があると思います。ありますが、おそらくいろいろの仮定をおいての計画だと思いますから、それもけっこうなんですが、今度ラジオの受信料の値上げをされて、経営上の困った点を打開していごうという案がありますが、テレビの聴視料については、今度触れてないわけですね。それで、そのテレビが非常に普及して参りますと、ラジオにも、やはり若干の影響があるだろうと思うのです。そういう点を含めまして、この五カ年計画の最後の昭和三十七年度においては、ラジオとテレビに分けまして、どういうふうな収支になりますか。つまり、それからさきは難聴地域を解消するとか、いろいろ問題がありますが、それはともかくとして、一応、日本中おもなところには、ラジオもテレビも普及され、しかもテレビについては、教育テレビを普及されるという段階において、今日のラジオ及びテレビの聴視料では、どういうふうな収支計算になるのか、一応、やはりこの委員会としても、めどをつけておかねばならないだろうと思うのです。で、できればこの次の委員会来週火曜日の委員会までに資料を作って出していただきたいと思うのですが、よろしゅうございますか。それでは資料を拝見した上で、さらにお尋ねをしたいと思います。  それで、その問題に関連して、これはこの前に放送法案のときにも電波局長には、いろいろお尋ねしたのですが、きょうは、まあそれを繰り返すつもりはありませんが、NHKとしては、この受信料値上げという、三十四年度予算に関連しまして、また、郵政省としては、新しく最近教育テレビあるいは準教育テレビ局というようなものを考えて、いろいろ意図を持ってやっておられるわけですね。  そこで、NHKの計画によりましても、昭和三十七年度には日本中のおもなところには教育テレビも普及されるだろうという見通しで特別の計画を立てておるわけです。そこで、まず第一には、これは郵政大臣でもけっこうですし、局長でもいいですが、やはりどうしても、少くも中継の手段を考えてやらないと、教育テレビは、いきっこないのですね。で、私は、今ここで繰り返しませんが、郵政省としては、これはNHKだけの問題じゃないですから、この間も申しましたように、研究機関を総動員して、ほかに手段がないならば、結局UHF帯の研究をして、そこに教育テレビをやっていくという以外に方法はないのじゃないかと思うのですが、で、NHKが、こういう計画をしているのも、おそらくそういう趣旨だろうと思うが、電波監理局は、あるいは郵政省は、その問題に対して、一体具体的には、どういうことを考えて、どんなことをしようと思っているのか、それを御説明願っておく必要があるだろうと思うのです。  それから、これはたとえば科学技術庁とか、あるいは民間の電子関係の、いろいろな研究機関にも関係することですが、従って主管が郵政省かどうかわかりません。ですが、もしもUHF帯の研究を大いに進めていこうということであれば、具体的には、どういうふうにして、どんなところが中心になって、それをまとめていくか。これは抽象論でなくて、もう焦眉の差し迫った具体的問題だろうと私は思うのです。きょうも何か新聞で見ますと、局長がいつも言う電波技術審議会ですか、あそこでも、UHF帯の研究について、いろいろ相談をしたけれども、答申を一応留保して、さらに検討するというようなことが載っておりますがね。これは、よほど急いでもらわないと、こういう計画には間に合わないだろうと思うのです。その点を特に、私は郵政大臣にも局長にも、強い要望を持っておるのですが、何かお考えがあったら伺いたいということが第一点です。  それから、その研究機関について、どういうふうにされるのか、それも御所見を伺いたい。

濱田成徳郵政省電波監理局長

○政府委員(濱田成徳君) UHF帯のテレビジョンの研究開発につきましての新谷委員の御配慮、私全く同感でございます。この前の委員会でも申し上げましたが、この研究開発につきましては、郵政大臣として、先ほど言われましたように、電波技術審議会に、UHFテレビジョンの研究をどうしたらいいか、その他の技術基準であるとかいうことに関しましての諮問をいたしております。これにつきまして各方面の専門家が集まりまして、目下審議中なのであります。中間報告はいただきましたが、なお今後とも、大いに力を入れてやるように審議会も考えておりますし、来年度の諮問事項としまして、継続審議として、さらに郵政大臣からも出しております。このメンバーは、各大学の教授、それからNHKの技術者、それから民間製造会社の研究員、その他UHFについて関係のある研究者は、大かた網羅しておりまして、私はこれが連絡機関となり、あるいは研究推進機関の役を大いに果すであろう、そう考えております。  次に、郵政省の私ども担当者といたしましては、この前申し上げました通り、電波研究所におきまして、UHF帯の研究開発を促進するように強く要望いたしました。この目的は、テレビジョンが必ずしも主じゃありませんけれども、テレビジョンの電波に非常に関係の深い伝播の研究をUHF帯においてやるようにということを強く要望し、その研究もかなり進んでおると申し上げていいと思います。この前四千万円ぐらいの経費を使っておると申し上げましたが、UHFの研究として四千万円というふうな数字は出ておりませんけれども、たとえばスキャッター通信の研究、これはUHF帯でやるのが多いのでありまして、そういう意味でスキャッターの研究、その他見透し外の通信の研究をいたすことにしております。経費は数千万円以上に上っておりますが、具体的にUHFの研究は四千万円じゃありませんけれども、実際には、相当の額に上っておりますことを御了承願いたいと思います。この研究所は伝播の研究が主でありまして、UHFの大電力を出す発信機の研究を初めからやるということをやっておりません。しかし、私どもの考えでは、その方面の研究もやるように、どうしたならば強い電波が出し得るかというような研究もやるようにということを強く要望いたしまして、まだ真空管を作る研究までには至りませんけれども、その方面は、メーカーと連絡をして促進するようにということを要望いたしておりますから、私どもの希望は、必ず達成せられると考えております。  次に、NHKの技術研究所におきましては、これはUHF帯テレビジョン開発の主体的の場所といってもいいくらいでありますので、これには、絶えず強い要望を申し上げております。この研究所では、真空管の研究もあわせてやっております。この前申し上げましたUHF帯の研究で、最も弱いところは、やはりこの発信機の心臓部分である真空管の研究でございまして、この方面の研究は、日本のメーカーの需要がないから、注文がないから、なかなか金を投じてやれないというような態度を示しておりますので、これにつきましては、NHKあたり、あるいは電波研究所等から、どしどし注文を出して作るようにやってもらいたいというふうな要望をいたしております。私の考えでは、だんだん真空管自体の研究も進むものと考えております。  そのほか、私の見ますところでは、大学——これは、私どもが非公式に頼んでみたのでありますけれども、東北大学の研究所あるいは大阪大学の研究所その他の研究者に対しまして、短い電波、UHF帯の発信管の研究の非常に大切なことを力説しまして、研究促進をはかっております。  そういうわけでございまして、私は、日本としましては、御指摘のごとく非常に弱いUHF帯の研究も、今回の御発言のような機運が、要望が、だんだん強くなるにつれまして、必ずや私は急激に発展するものと考えておりますので、この点、御了承願いたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 当局が、その方の研究に相当力を入れておるということも、私は否定はしないですが、しかし、今も御説明になったように、私がしろうと目で見るところでは、これは電波研究所とか、あるいはNHKの研究所とか、こういう一つ一つが、ばらばらでやっておったのでは、非常に時間がかかるだろうと思うのですよ。やはりおっしゃったように、ある種の特殊の真空管は、こういう性能を持ったこういう真空管は、どこの研究所にまかせる、この真空管は、こちらの研究所にやらせるというように、それぞれそのメーカーの研究所にしろ、あるいは公けの研究機関にしろ、それぞれその特色もあり、そういう負託も持っているのだろうと思うのです。さっき、私は二番目の問題としてお尋ねしたのは、そういうことを言っているので、そういうものを結局総合しまして、これは郵政大臣にも、特に関心を持ってもらいたいですが、そういうようなものを総合して、それを一日でも早く結論が出るように盛り上げていくという、研究の結果を総合して持っていくというような努力を誰かがしないと、あるがままにまかしておいたら、それぞれ同じ研究をしているのもあるし、ばらばらな研究になってしまって、総合的な研究の成果が上ってこないでしょう。  これは日本の技術私は技術者ではありませんが、濱田君の方が詳しいはずなんだが、日本の技術界全体の通弊ですよ。戦前からも、そうだと思います。だから私は、これはもう時間がきまっているのですから、日時がきまっているのです。三十七年度には、こうするんだ、こういうことをNHKは計画を発表し、あなた方も、それでよかろうということを、国会にまで、こういう資料を出さしているのでしょう。だから、これに間に合わせるのには、そんな悠長なことじゃいけないと思うのですよ。それは研究費のこともあります。しかし、それよりも大事なことは、研究費は皆が何とかするにしても、それぞれに非常にたくさんの研究題目があるに違いないのです。  それをどう総合して、どういうふうに技術的の全体のレベルを上げて、何といいますか、組み立てるというのですか、技術の向上の結果を組み立てるということが必要になってくるので、それは科学技術庁でもけっこうですし、電波技術研究所でもよろしい。どこでもいいのでありますが、とにかく中心を置いて、そして、各種官民の研究機関を動員して、その成果が、一日も早く上るような措置をとらないと、口で、言うだけじゃだめだということを私は強く主張したいのです。  これは、監理局長だけじゃ無理でしょうね。郵政大臣にも、特にこれは力をお入れになってやってもらわなきゃならぬ当面の非常に重要な問題だと私は思います。郵政大臣、一つこれはしっかりやっていただきたいと思います。  それから、もしも不幸にして、今、濱田君の言われたように、これは、もう三十五年くらいから始まるのだろうと思うのですが、そこでお聞きしたいと思うのは、UHFの研究が十分できなかった、時間がズレてきたという場合に、現在のテレビの十二チャンネルで、NHKの公共放送としての教育テレビが、どこまで伸びられるのか。それについては、いまだ明らかにされてないのです。で、あなたの方としては、相当の腹案があるだろうと思うのです。それから、NHKの年次計画が、ここに資料として出ていますね、これに従いまして、この次でけっこうですが、十二チャンネルではどこまでやれるのだということを言えるように、これは資料を出してもらってもいいし、説明をしてもらってもいいですから、それを明らかにして下さい。  それから、お聞きしたいのは、もし、それでNHKの計画通りに、教育テレビが普及しない、それは中継手段ができないから普及しないということもあるし、今のチャンネル問題やらいろんな問題が重なってできないという場合に、しかし、中継手段の方も、一応は、一つのチャンネルだけとってあるわけですから、総合テレビは、全国的にいくはずでしょう。そうすると、その中で、現在の総合テレビでなくて、教育テレビを相当に、その内容としては取り入れて、おやりにならなければならぬ筋合いだろうと思うのです。  で、それについては、あなたの方は、一体どのくらいまで教育テレビというものを、教育番組、教養番組というものを入れるつもりかできない場合。これは仮定の議論ですから困るとおっしゃるが、むしろ逆に、技術的にできない公算の方が多いのだろうと私は思うのです。だから、その場合の処し力を、監督官庁というか、主管庁としては考えなければならぬ。それから、NHKも、そういう場合には、今の総合テレビは総合テレビで流すのだが、教育テレビが、予定の通りにできない場合にはどうするかということを考えておかなければならぬと思うのです。  何かそれについてお考えがあるかどうか、これをちょっと聞かせて下さい。

濱田成徳郵政省電波監理局長

○政府委員(濱田成徳君) 新谷委員のUHFテレビについてのお話、全く私、感銘するわけであります。日本の今の状態で、他のいろんな研究と同じように、総合的にこれは実用化するということが非常に弱い。特にUHFの場合には、総合するもとの各個の研究が、遺憾ながら弱いのです。  で、少しく専門的に入りますけれども、たとえばUHFテレビ用の真空管の場合には、クライストロンという球があるのです。それから、それと全く系統が違うところの多極管という真空管がある、そういうものが、つまりいずれも、日本は弱いのです。で、私の考えでは、たとえばクライストロンはどこでやる、それから四極管はどこでやってもらう、そうして、いいところだけをとって、そうして、それを今度は送信機としてどこでまとめ上げる、そうして、どういう波が、一番伝播しやすいかというところまでを、どこか総合的にやらなければいかぬという御指摘だと思うのでございまして、全く同感でございます。  これにつきましては、先ほど申し上げましたところの電波技術審議会で、あらましのまとめの方角が、ある時期になりますと、きまろうと思うのです、非常に急ぎますけれども……。  それから一方、電子技術審議会と申します会がありまして、これは、おもに真空管をやります。この会では、ただいまの多極管、クライストロン等の大電力管の研究を進めるのでございますので、両方の結論をまとめまして、私の考えでは、端的に申せば、NHKの技術研究所が主体になってやるのが、一番、UHF帯テレビの開発には都合がよかろうと思うのでありまして、これは具体的に御相談が済んだわけじゃありませんけれども、それがよかろうと思っております。で、ともかく早くこれを総合して、ちぐはぐにならないようにするために全力を払いたいと思いますから、その点は、御了承をお願いいたします。  実は先般、郵政大臣のお供をしまして、私電波研究研に参りました。大臣、よく見ていただいたのであります。これがUHFの送信機でございます、これは、こういうのをやっております。大臣も、非常に認識を深くせられました。で、大いにやろうと言っておられますので、ともかく今度は、実行だろうと思います。  次に、御質問の中で、UHF帯が使えない場合にどうするかというお話がございましたが、これはVHF帯につきまして、まだ研究が進んでない部分があるが、それをとことんまでやりまして、なるべくVHF帯でもって、教育テレビをやるようにもっていく。といっても、UHFをゆるがせにするわけではありません。これは猛烈にやりますけれども最後のところは、現在の総合番組のVHF帯の放送局において、何%を教育番組に回し得るかということにつきましては、十分検討しまして、まだ計算等はできておりませんし、御相談いたしておりませんから、ここで、明言しかねまするけれども、私は、そういう場合には、最後のところは、それをもって教育に対する要望にこたえていきたい、そういうふうに考えております。

新谷寅三郎自由民主党

○新谷寅三郎君 僕は来週のときに、もう少し詳しくお尋ねしますが、今ここでVHFで、できるだけやるということですが、それは一体、どこまでやるかという見通しだけはつけておいてもらいたい。  それから各地方地方のチャンネルにつきましては、まだ、今申請中のものもあるし、これは民放を通じまして、いろいろあるのですから郵政省が、教育テレビについて世論の要望にこたえて、非常にこれに重点を置いてやろうという決意をせられておるならば、これはやはり、NHKの教育テレビというものについては、これは相当優先順位を与えて、早くこれを普及しないと、これはいろいろ、今度は、番組審議会等の機関ができて、未知数の点もありますけれども、やはりテレビというものが、非常に普及しておる各国でも経験しましたように、それだけではいけない。どんどん競争の結果、むしろ社会的には希望しない方向に向う危険が多分にあるということなんですから、やはりそこに教育テレビのようなものが考えられなければならぬと思うのです。  私、まだ放送局にも、あるいは郵政大臣にもお尋ねしたいことがありますけれども、きょうのところは、一応そういう資料だけ要求しておきまして次回にしたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 私は新谷先生の、これは御警告だと、こういうふうに思います。この間、実は、今、局長が話されたように、今の研究所を一つ見ようということで入って行ったときに、ここには製作部があるかと聞いたところが、それはまだ作っていない。私は、ほんとうに真空管だとか、そういう関係を、自分なりに作ってきたという若干の経験があるのですが、これはやはり、あなたがおっしゃるように、研究ということを実際にお互いベルの研究所を見ましたね、これは、やはり研究だけじゃいけない、それを実際にどう使うかという、その一つの実験というのでしょうか、テストをすることに、私は力を入れなければいけない。  それからこの年次計画も、まだ郵政省の電波局との間では、これに対して詳細な打合せとか、詳細な検討というものは、まだ加えていない、いわばNHKの、そういう一つのNHKが持つ希望的計画というのでしょうか、きわめて、まだそういう理想をもって進むのだという範疇に置かれておる状態でありますから、ですから、新谷委員が、今おっしゃったように、それを省側と、それではどういうふうに、具体的に進めていくか、たとえばUHF帯の真空管にしましても、東芝とか、日本電気などを利用して電波研究所で研究したものをそこへ実体をできるだけ早く作らせる。御指摘のようなことは、私はこれを早く完成させ、少くも、三十七年と申しましても、もうすぐ来るのですから、そういう点を、なお、お示しの点も、十分局長とも相談いたしまして、それからまた、NHKの方とも十分打合せをいたしまして、一応の方向とか、一応の一つの、こういうふうな方法でやろうという方針なりを至急に立てまして、また一つ委員会でも、お答えを申し上げたい、こういうようにしたいと思いますので、御了承を願います。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 このNHKの予算では聴視料というものが唯一の財源になっておりましたが、この財源を確保するためには、結局聴視者増加をはかるか、値上げをするか、二者択一といいますか、どっちかによらなければならない。  ところが聴視者、あるいは聴取者の増加というものは、頭打ちの状況にきておるということは、この資料によってもわかるのです。しかも設備の更新なり技術の進歩に伴いまして、日進月歩のこの放送界の情勢にマッチするために、しかも公共放送としての使命を達成するためには、現在のNHKのあり方が聴視料あるいは聴取料によらないで、国がめんどうをみるというような根本的なそういう形式にならない限りは聴視者増加の頭打ちになる現在、これは聴視料を値上げするということは、これはやむを得ないと私は思うのであります。  しかしその値上げということは与える影響が大きいので、その値上げには、あくまで慎重でなければならない。それから最小限でなければならない。そして国民が納得のするようなものでなければならない。そう思うのであります。  それに関連しまして、少しく私はお尋ねをしたいと思うのでありますが、まず唯一のドル箱といいますか、財源であります聴視者、これの増加の頭打ちということは、よくわかるのでありますが、私は現在でもこの聴視者の中で聴視料を払わないで、いわゆる盗聴といいますか、それをしておる者が相当多いのではないか。まずその財源のもとであるところの聴視者を確保するということに、十分の努力をしないで、直ちに値上げに持っていく、そう簡単に言うこともどうかと思いますが、とにかく聴視者の確保をはかるということ、盗聴を防ぐということに対しまして、NHKは、どういうような方法で努力されておるか。おそらく今度の値上げに際しましても、国民は、こういうことを言うだろうと思います。われわれは値上げをされた聴取料を支払いましょう、しかしながら現に全然お金も払わないで聴いておる人があるじゃないか。そういうような声をたまにあちらこちらで聞くようなことがあるのですが、NHKとしてはどういうふうに、この盗聴防止といいますかに力を尽しておるかということを、ごくわかりやすく御説明を願いたいと思います。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○参考人(首藤憲太郎君) 盗聴と申しますのは、これは非常にむずかしい問題でございますが、半面盗聴であるか、あるいは無届であるか、これは故意に基くものであるか、あるいは時期的なずれの問題であるかということは、非常にむずかしい問題でございまして、受信機を設置されまして、すぐに自発的に聴取者の方から届け出られます場合は、これはもう明らかなんでございます。しかし大がいの場合は、そういう場合もございますけれども、部外の取次者、ラジオ商とか、そういうところから取り次いでくるという例がございますし、また職員が回りまして、そうして契約をもらってくるというのが大部分なんでございます。受信機を設置されまして、それから職員が参りますと、そうしますと、その間には、若干の日があるわけなんでございます。その若干の日を、これを盗聴といえば、これは盗聴と言えるかもしれませんけれども、これはむしろ、悪意か故意に基くものではなくて、時間的な問題であるというふうな考え方になって参りますると、われわれとしましては、果して盗聴というのは、どのくらいあるかという点については、非常にこれは的確な把握はむずかしいわけでございます。  しかしながら、いずれにしましても、われわれとしましては、受信機が設置されましたら、すぐに契約をしていただくという建前でございますが、それに対する万般の努力をするわけでございます。具体的には、ラジオ商その他の部外取次者との間を緊密にいたしまして、そうしてすぐ連絡していただいて契約をもらいにいく。それから特別の職員を始終各地に派遣いたしまして、そうして契約の促進ということをやっているというわけでございます。しかしながら各家庭にわれわれが、職員が入り込みまして、そうして検査するという建前はとっておりませんのでございますので、若干のやはり漏れば、これは避けがたいのではないかと考えておりますが、そういういろいろの手段を講じまして、無届け聴取者のないように最大の努力をしておるわけでございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 NHKとしては、無届け、あるいは盗聴の防止のために、非常にいろいろ心を配っており、ラジオ商を使うとか、あるいは人を派遣するとか、いろいろお骨折りになっているようでありますが、この点は、一方において値上げを行い、一方において聴取料も払わないで、もぐりで聞いているというような、そういう不平非難が起らないように、さらにNHKにおかれましては万全の対策を一つ立てていただきたいと思うのでございます。  それから次に、FM放送に関連してでありますが、FM放送の充実のために一億二百万円ばかりの支出が計上、されておるのでありますが、NHKが、ラジオの指導的な機関として、こういう新しい放送に先駆的な役割をするというその使命はよくわかる。しかしながら、少くとも現在の段階においては、FM放送の聴取者と一般のラジオの聴取者というものは、その対象が違う、やはりFM放送のためには、新しい機械も買わなければいかんということで、FM放送は、必ずしも国民全体のものとは私は言えない、一般のラジオと同一に論ずることはできないと思うのであります。第一放送、第二放送と同じように、FM放送があるのだということは言えない。少くとも、これは一部の人のものである。  また、このNHKの、五カ年計画を見ましても、五カ年目には、FM放送が相当拡充をされて、全聴取者の半分くらいに及ぶというような計画になっておるように思うのでありまするが、その場合、これは、そのときになってのことかもしれませんけれども、大体、今から心がまえとして、FM放送に対しては、やはり別の聴取料というようなものをとるようにお考えになっておるのかどうか、その点、一つお伺いしたいと思うのであります。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○参考人(首藤憲太郎君) 私どもの作りました計画は、今後長期的な事業の運営を策定いたしまして、そしてこれだけのことを実行するについては受信料がこうなるという綿密な計算をいたしたのでございます。その結果、ただいま御審議いただいております八十五円という数字が出て参ったわけでございます。  これは、この八十五円の受信料を考えるにつきましては、われわれとしましては、実は値上げの幅につきましては最小限度のものを考えたのでございますが、反面、これでNHKとして与えられた使命は、少くとも最小限度はやっていけるのだということを計画の基礎としておるわけでございます。  そこでFM放送につきましても、今後、こういうふうにFM放送をやっていこうという計画がございます。局にいたしましても、今後建設する局につきましても、これは、実はまだチャンネル・プランが確立しておりません。従いまして一応の案でございます。チャンネル・プランがきまりました場合には、具体的な場所とか、その他パワーとか、そういうようなものが具体的にきまって参るわけでございますが、一応の計画ができておるわけでございます。そうしてそれと、一方は受信者がどうなるだろうかという算定もいたしてございます。これは、受信者につきましては、ただいまFMの受信機が非常に割高でございます。まだ三万円近いものになっております。従いまして現在におきまして、おいそれとこれを買える人は、ごく特殊な人でございますので、まだ現在においては推定三、四万程度ではないかと思われるのでございます。ただ、今後このFM受信機につきましては、さらにこれを低廉化するという努力はされております。私どもといたしましても来年度の計画におきましても、FM受信機の低廉化というのが私どもの事業計画の一つに載っておるわけでございます。そうしてこれをもっともっと安くすることによりまして、もっと普及するという考え方でございます。そうしてそれをもとにしました今後の普及計画もできておるわけでございます。  それらを考えまして、この予算並びに長期の事業計画ができておるわけでございますので、私どもとしましては、今後のFM放送の発展段階に応じまして、それに応ずる財政の規模を考えておるわけでございますので、FM放送を今後やりまするがために、新たにその受信料をもらうということは考えておりません。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 それでは、ただいまの御説明では、FM放送の受信機をできるだけ低廉なものを普及するように、NHKとしても努力をされる。NHKの放送する局を五カ年で拡充すると同時に、受信機の受入態勢の方もNHKが力を入れておる、そうして国民にできるだけ多く普及することによって、別な聴取料はとらない、そう了解してよろしゅうございますね。  それでは、次に小さい問題ですが、やはりこの収入に関連いたしまして雑収入というのがございますね。雑収入というものは、現在六千五百万ほどあるわけでありますが、この雑収入というものは一体どういうものであるか、ごく簡単でけっこうでありますが、今度の放送法の改正でもNHKでいろいろな資料を提供するとか、あるいは録音したものを貸すとか、そういうものの貸し賃といいますか、そういうものが、この中に現在すでに入っておるのかどうか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○参考人(首藤憲太郎君) 雑収入は、大別しまして二つございまして、その一つは、いわゆる雑収入でございます。これは預金の利息とか、その他放送債券を発行しますと、放送法の規定によりまして、その年度末における残高の一割を積み立てておく必要がございます。その積立金に対する利息とか、その他、たとえば電電債を持っておりますが、そういうふうな利息類、それから委託修理をやっていますので、その委託修理の業務の収入とか、それから技術研究所で研究をしまして、持っております特許を適正な用途に、もし申し込みがございました場合に、それらの特許使用を応諾しましたものに対する特許実施料とか、それからその他技術協力費、それから建物その他を貸しておりますその賃貸料とか、それからただいまおっしゃいましたような種類のものとか、そういうものでございます。  そのほかに、もう一つは役務収入と申しまして、これは駐留軍の役務を実行しているわけでございます。これらは収入がございまして、それをそのままの用途に充てるわけでございます。従って、これは雑収入は、そのまま片一方の用途に充てますので、ほんとうの収入になりません。大別しまして二つになりますが、予算上計上するのは、その前段のものでございます。利息とか、その他ほんとうの雑収入というものでございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 NHKの方からちょうだいしたこの資料によりますと、外国の受信料ですが、外国の受信料は、日本の受信料に比較をいたしまして、相当高いように思います。国民所得との関連もあるでしょうが、相当高いように思うのでありますが、あるいはNHKあるいは郵政省の方でおわかりかどうかしりませんけれども、外国でも、やはりときどき聴取料の値上げということが行われておるかどうか、そういうようなことがわかれば一つ教えていただきたい。比較的、ずっと安定しておるものかどうかというふうなことが一つ。  それからこの表で見ますると、いずれの国においても、あるいは税金あるいは聴取料、何らかの形において、やはりラジオを聴取しておるもの、テレビを聴視しておるものから料金を徴収する形態をとっておるわけでございますが、国の補助といいまするか、BBCあたりに対して、政府がどういうふうに補助しておるのか。その聴取料以外にそういうふうなこともわかれば、一つあわせてお知らせを願いたい。保護政策といいますか、そういうようなものを。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○参考人(首藤憲太郎君) 外国の受信料の変遷につきましては、ただいま調べた材料がございませんので、ちょっとわかりかねますですが、調べましてわかりました場合には、また御報告させていただこうと考えております。  それからBBCの場合でございますが、BBCの収入につきましては、これはBBCの収入は、御承知のように、受信機税という形で税金としまして、国が取りましたものを、その一部を、八五%と聞いておりますが、これを政府からBBCに交付されるという形になっておるようでございます。それと国際放送の交付金というものの二つが、大体大きなものと思います。  で、ごく最近の数字はわかりませんが、一九五六年度の数字は、それらの送信料としまして政府から交付されます金額が約二百十二億、それから国際放送の交付金として政府から交付されましたものが五十三億と、こんなふうになっております。それからそのほかに、BBCとしましては、自分自身が収入をあげているものもございます。それはたとえば出版物とか、そういうふうな行為を自分でやっているわけでございます。これが非常に大きな財源になっております。一九五六年度には約十億という数字が出ているわけでございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 それから今度のNHKの予算は、放送法に関連いたしまして、多少その経費の増加を要するような条文が、放送法の改正案にも相当あるわけですが、そういうふうなものを、もちろん見込んで、この予算というものが編成されておるかどうか、その点を一つ伺いたいと思います。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○参考人(首藤憲太郎君) 放送法の改正案が、大体予算編成の時分に、その案がわかっておりましたので、見込んでございます。たとえば番組資料の保存とか、そういうものにつきましては、具体的に計上してございます。ただ経営委員会の費用、これは今度の新放送法では、経営委員会は報酬を受けることができるというふうにもなっておりますけれども、これにつきましては、私は実は経営委員会が、新しい経営委員ができまして、その経営委員会において、その額、方法その他が決定されることと存じますので、ただいまの段階では、われわれとして、これが計上する方法もございません。従いまして、そういうふうな未確定な要素は、これを省いておりまして、わかっておりますものは全部計上してございます。  そうしまして、それらのもの、まだ、経営委員会の関係のものとか、そういうふうな未確定なものは、確定しました場合には、予備金支出その他適当な方法でこれを支弁する、こういう考えでおります。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 今度のこの予算の中で、公共放送としての使命を達成するために、最小限度の必要経費と、これは、どの項目をとってみても、ぜひなくちゃならぬ、ぜひ一つ使命を達成してもらわなくちゃならぬというふうな項目を、ずっと並べてあるわけですが、その中で番組の内容充実というための経費、これは非常に、私、必要な経費だと思うのです。ことに民間放送が相当最近は進んでおりますから、少くともNHKとしては、これに負けず、むしろ先駆的な役割りを果す建前から見ましても、番組の内容充実のためには、相当金をかけてもらっていいと私は思うのでありますが、この中で、これはよく話題になることでありまするが、出演料の問題ですね。商業放送であるとか、あるいは映画、雑誌などに出演する場合は、非常な多額の出演料をもらう。しかしながらNHKの場合は、薄謝協会というような、悪口を言う者もおるくらいに非常に少い、この計上されておる予算で、それがどの程度に救済されるものかどうか、一つ常識的に御説明を願いたいと思います。

前田義徳日本放送協会理事

○参考人(前田義徳君) お答え申し上げます。  御審議を願っております予算の中では、大体、年間合計して二〇%の改善費を組んでおります。で、出演料の現状を申し上げますと、大体講演関係と演芸関係に分けまして、講演関係は、おおむね水準に達しております。演芸関係の中で、かなり民放などと比べて開きの多いものが非常に多いわけなんですが、ただ民放と私たちの建前は多少違っておりまして、民放は、世俗的に申し上げれば、人気の出た人には、とにかく思い切って金を出していくという考え方であるのに対して、私どもといたしましては、やはりその出演者の技倆を中心にしまして、そうして社会的水準を考慮して処理していきたいという考え方を持っております。  特にここ数年間、商業放送が、非常な発展を遂げた結果といたしまして、客観的に見て、きわめて不当に、一、二の出演者の出演料がつり上っているという点につきましては、民放連自体も、最近では、一つの問題にいたしまして、私どもも放送連合を通じて民放連との間に、その水準の合理的な決定という問題で数回話し合いを続け、今日も、その方向では、両方とも変っておりません。  そういう見地から申しますと、一応、明年度の総額二〇%の改善原資によって、かなり改善され得ると私どもは考えております。  それから、特にローカル放送の番組の改善のために、ローカル放送の、これはおそらく一億以上になっておりますが、これも御審議いただいておる予算の中に載せてございますが、このローカル放送の内容改善のためにも、ただいまの出演料とは別の意味で、まあ新しく積極的にローカル放送の質を向上して参りたい、このように考えております。  それから、もう一つは、私どもの一番大きな責任を感じている一般的な教養番組の改善にも、予算上積極性を示していきたいという、われわれの固い決心も、御審議いただいておる予算の中に入っております。  以上でございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 今度のこの使命達成の必要経費といううちに、従業員の待遇改善の経費が計上されておりまして、これまた経費の、要る額から見ますると、番組内容充実のための必要経費に次いで多額の経費を計上せられておる。この資料によって見ますると、決して現在のNHKの待遇は、それほど、ほかの産業に比較いたしましても、高くはないということはよくわかる。私、実はこれ、まだ見ていないんですが、ちょっとその他の民放との待遇というふうなものが、相当これは開きがあるのかどうかというような問題と、それから大体、NHKは、歴史的に見ましても、相当長い間ラジオの、あるいはテレビの放送をやっておられると、それがために民間放送ができる場合には、NHKの有経験者を、非常に腕のきいた人を、引き抜いていくといいまするか、これはまた、ある程度引き抜いていくような姿じゃないといかぬと思います。民間放送と両々相待って、発達をするためにも、そういうことは必要だと思うのでありまするが、せっかくNHKの方で、相当養成して、いいところまでいったときに、ぽんと抜かれるというような、悪くいえば抜かれる、よく言えば、非常に協力しておるというふうなことが言われると思うのでありますが、現在この民間放送に、NHKの出身者、経験者、有経験者がどの程度に進出しておるか、それをちょっと、一つ教えていただきたい。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○参考人(首藤憲太郎君) 待遇の問題につきましては、同業のところ、放送会社、それから新聞というところと比較した資料がございます。ただ新聞、なかんずく新聞につきましては、これは、もういろいろまちまちでございます。と申しますのは、大新聞は、非常に待遇がよろしいところがございますし、これはもう、協会とは格段の相違でございまして、とうてい比較することはできないような状態でございます。ただ、代表的なところ約七社、放送会社五社、新聞二社というもの、それとの全体的な平均をとってみましたところが、大体、NHKより二、三割高いと、この中には、放送会社の中で、特に悪いというものも実は入れているわけでございます。そういうデータが出て参っております。  それから、もう一つの現象は、こういうふうに全体的のレベルが低い、中身を申しますと全体的に低いのでございますけれども、なかんずくこの中間層、これが低い、と申しますのは、初任給は、大体一流どころと同じようなところからスタートするのでございますが、これが二年たち、五年たちますと、だんだん格差が出て参ります。と申しますのは、NHKの場合は、上り方が少いということでございます。そこで七、八年、十年というところへ参りまして、いよいよほんとうにこれは一人前になったというところが、他の同種企業に比べまして、非常に格差が著しく出ているという現象が出ております。従いまして来年度の予算におきましても、この点を考えまして、全体的なレベルを幾らか上げるということと同時に、特に、その格差を是正しようというので、この提出しました予算の中には、平均しまして一人頭千二百円の調整原資を計上してございます。これをもって、先ほど申し上げましたようなでこぼこ、中間層における格差を是正しようという考えでございます。そういたしましても、なお全体的なレベルには、まだ追いつきません状態でございます。  それで、そういう状況でございますので、先ほどおっしゃいました、ほかの方面からの引き抜きという現象もございます。ただ協会としましては、これは放送界の先輩といたしまして、新しいそういう放送管理上の基本に対しましては、積極的に協力するという考えでございます。それで、そういうところから申し込みがございました場合には、喜んでこれは応じまして、話し合いの上で協会から、そういう経験者を分けてあげる、送り込むというふうなことを円満に実行しているわけでございますが、往々にしてやはり、いわゆる引き抜きということもないとは申し上げられません。ただ協会としましては、いずれにしましても、あまりにも同業の他よりも劣っております場合には、従業員のやはり意欲を阻害させるという、腰が落ちつかぬという現象になるのを非常におそれているわけでございますので、今回におきましても、そのような趣旨からこの千二百円の調整原資を計上したものでございますが、まだこれでも格差はございますものの、幾分かは是正される、かように考えております。  それから、最後に御質問になりました現在、民間放送に協会出身者がどのくらいいっているかという問題につきましては、ただいま的確な数字は持ち合わしておりませんが、大体、推定では百五十名ないし二百名くらいじゃないかと考えております。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 大体、この予算を拝見いたしますと、現在の段階では、この値上げもやむを得ないと思いますが、将来、また物価の変動物価の変動が激しい場合は別ですが、普通の常識で考えられる程度の変動におきまして、また近いうちに聴取料の値上げというふうなことを、またしなくちゃならぬというふうな心配はないのかどうか。その点またぞろ、聴取料の値上げということを近いうちにやらなければいかぬというような、そういうことの懸念、そういうことに対してのNHKの確信と言いまするか、お考えを承りたい。

野村秀雄日本放送協会会長

○参考人(野村秀雄君) 私、この事業計画を立てるについて、昨年度の、三十三年度の予算を立てるときに、五カ年計画というものを立てて、そうして受信料の改定をも試みようといたしたのでありますが、客観的情勢が、これを許さなかったために、赤字で予算を組んで、そうしてNHKの使命達成の一端といたしたのであります。しかし私は、三十四年度の予算を編成するについては、三十三年度のからの五カ年計画を再検討して、どうしても値上げをしなければならぬとすれば、最小限度にしなければいかぬ、そうしてこの値上げは、NHKが、将来値上げをしない気持で計画を立て、予算を編成せねばいかぬ、二十九年に六十七円の料金になったのでありますが、それから五年にして、三十三年度からいえば、四年にしてまた値上げをするというようなことは、おもしろくない。受信料の上にあぐらをかいて経営して、そうしてまた三年たち、五年たったら、もうよかろう、値上げをしようというような安易な気持で経営してはいかぬ。どうしてもわれわれとしては、値上げをしない計画をもって、そうしてその計画を遂行するだけの熱意と努力を払わねばならぬという考えをもちまして、この八十五円の受信料改定を、この際国会の御承認を仰ぐことにしたのでありますが、私は衆議院でも申し上げたのでありますが、この値上げは、必要悪である、避くべからざる悪であるということを御了承願いたい。やむにやまれぬ最小限度の料金の改定であるということをお考え願い、御理解を仰いで、われわれの使命達成に御協力を御願いいたしたいと、かように申し上げたのでありますが、今申したように、私ども、現NHKの理事者といたしましては、将来も、値上げをしないような考えと、また努力とをもって、この予算の遂行、計画の実現に対したいと考えております。

手島栄自由民主党

○委員長(手島栄君) 他に御発言もなければ、本日は、これにて散会いたします。    午後三時三十二分散会

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