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31回国会参議院1959/03/19

大蔵委員会 第18号

発言数
125
登壇者
10
会派数
3
開催日
1959/03/19

会議録

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) ただいまから委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。本日付をもって林田正治君、井上知治君、廣瀬久忠君が辞任せられ、その補欠として川村松助君、下條康麿君、吉江勝保君が委員に選任せられました。   —————————————

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 関税定率法の一部を改正する法律案、砂糖消費税法の一部を改正する法律案、以上両案を一括して議題といたします。  両案に対し質疑のある方は御発言を願います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 関税の問題についてお伺いしたいのですが、自国で砂糖を生産する国は別でありますけれども、日本のように大部分を外国から輸入をする国の関税の額というものは、どの程度のものか、御説明いただきたいと思うのであります。

木村秀弘大蔵省主税局税関部長

○説明員(木村秀弘君) これは砂糖に限りませんけれども、砂糖につきましても、各国の関税率並びに関税の額というものは非常にまちまちでございまして、国内でもってビートを生産しております国、あるいは今後生産をいたそうというような国につきましては、相当高税率になっております。初めからその生産をあきらめている、国内の供給というものをあきらめている国につきましては、低税率になっております。たとえば、高税率の例といたしましては、フランスの国定税率が三三〇%でございまして、これを協定によって三分の一、一一〇%に切り下げております。従いまして、現在の実効税率は一一〇%でございます。それからまた、イタリアは暖地ビートを生産いたしておりますけれども、イタリアにつきましては一〇五%になっております。そういうふうで、国内で生産をしております国につきましては相当高率の関税を課しておるのが実情でございます。また、イギリスにおきましても、第一次大戦前は全然生産がございませんでしたけれども、第一次大戦後関税を課して、現在国内需要の三分の一くらいを生産する段階に至っております。今回のわが国の関税の増徴につきまして、保護というよりも、むしろ今後の生産を育成するという意味において、育成関税的なものかと考えております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 今、パーセントで御説明があったけれども、私どもまだ不勉強で、大体国際価格の平均というようなものがよくわかりませんので、こういう関税をかりに現在の日本の関税と比較をしてみた場合に、どの程度になるか、御説明をしてもらいたいと思うのですけれども。

木村秀弘大蔵省主税局税関部長

○説明員(木村秀弘君) 今回の改正案によりますというと、わが国の関税率を従価に換算いたしまして、すなわち、過去三カ年の平均輸入額に対して関税の収入の割合が大体一〇二%くらいになるかと思います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 私どもは、この砂糖の値段というものが引き下げられて、国民がもっと安い値段で消費ができることを望んでいるわけですが、そこで、関税を上げると当然その部分だけ国内の糖価というものが上るということでは、これは非常に問題がある点でございまして、私どもは、今の状況を考えてみると、まだ関税を引き上げても国内の糖価を引き上げないでやっていける余地があるというように考えるわけなんですが、こういう秋どもの考え方に対して大蔵省としてはどういうようにお考えになっておられるか。これはほんとうは農林省から、食糧庁あたりで答弁してもらった方がいいのですが、きょうは来ていないのですが、博学多識な政務次官もいるようですから、一つ。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 国内の甘味資源の育成をやっております私どもといたしましても、生産いたします方の諸般の合理化によりまして、なるべく消費者の負担にならないような合理的な生産過程を経た甘味資源を国内で供給することが本来であろうと思っております。各般の措置を講ずることによりまして、今後逐次合理化も進むことを期待し、それによって将来にわたっては逐次適正な価格に引き下げるよう努力して参りたい。そういう目標をもっていろいろ生産その他加工段階まで、あるいは各過程の合理化を指導いたし、またいろいろな措置を講じなければならぬ。そういうことが長い将来にわたって十分可能であるということを、確信もいたしておるわけでございます。  ただ、何分、ただいまの段階では、多少保護的な関税と申しますか、育成的な関税措置も付していただきませんと、今にわかにはそういったこの態勢が確立をされておりません。こういったことによって、将来の合理化もまた可能であろうかと思います。そういう状態に一日も早くなるように実現をいたしたい、かように存じております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 これは食糧庁としても、砂糖の市中価格というものが下って、消費者に喜ばれることを、否定はしていないと思うんですが、ただ、合理化が進められて糖価が下ることを期待しているというような状態では、これは結局解決のしない問題でありまして、やはり大部分の砂糖というものが粗糖として外国から入ってくるとすれば、現状の段階では、相当大きな製糖業者というものは国内産糖に対する価格の面で力があるわけですからね。ですから、私は考えて、むしろこの際精製糖業者の価格の維持をするためにいろいろな工作をしておるのを排除して、精製糖業者もできる限り合理化を通じて国内糖価の引き下げをはかる方向に持っていかなければならぬと同時に、そのためには、やはりもっともっとテンサイ糖を保護する形で、テンサイ糖の値段の引き下げをはかることによって必然的に精製糖業者も市中販売価格というものを下げざるを得ない方向に持ち込んでゆくのが、私は国内糖価の引き下げのとるべき道ではないかと思うのでありますけれども、今の段階における政府の提案では、どうもそういうことが考えられていないようですね。一昨日のこの委員会においても私が申した通りに、まだまだ高配当が続いておりまするし、それから償却も非常にスムーズに行われておりまするし、単にこれだけを見ても、まだやはり精製糖業者は合理化のために、あるいは自分の配当それ自身のためにも、考えるべき余地があると思いまするし、それから製糖工業というものが、たとえば国の失業対策の一環といっちゃ悪いんですけれども、雇用労務者をたくさんかかえているというなら別ですけれども、今の精製糖業などというのは、かかえている労務者というのは非常に微々たるものでありまして、これが国のいわば失業対策の面とか雇用の面で大きな役割を果しているわけでもございませんし、すべてが機械化でありますから、こう考えてみると、もっと私は今のわが国の精製糖業者に対してきつい線で臨んで、国内の糖価を下げさせて、国民一般から喜ばれる方向に持ってゆける可能性もあるし、そうする必要性があるということを実は信じているわけですがね。どうもあなたの御答弁では、私どもは納得いかぬのですが、むしろこの際、もっと消費税を引き下げて、そうしてその下げた分を政府が吸い上げるんじゃなくて、振興会その他で吸い上げるんじゃなくて、その分を結局安く売るような方向に努力をさせて、それによって輸入精製糖の国内販売価格というものも引き下げるような方向にゆくべきじゃないかと思うんですが、食糧庁、どうですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) さしあたりの対策といたしましては、輸入量を特別になるべく規制をいたさず、つまり需給関係をなるべく緩和いたしまして、特にそういった国際価格以上の価格で売れる余地を作らないというのが、先般来私が申し上げました一つの方向であろうかと思っております。それから、もう一方の角度からいたしますと、先般御説明いたしましたが、なるべく国内の砂糖類の増産をはかること。御指摘のように、現在ではテンサイ糖は遺憾ながらまだ十二万トン弱の生産にすぎません。全体の一割程度しか生産ができておりません。これを、私どもの考えておりますように、四十万トンにももし供給をふやしますならば、当然市価の形成について国内糖の指導的な地位というものが上って参ります。そういった二つの面から、御指摘のような輸入糖の価格が一ころ見られましたような値上りをする、そういった状況を防いで参りたい、さように考えておるわけであります。

大矢正日本社会党

○大矢正君 精製糖業者がこれからさらに設備を拡張するとか、新しい精製糖工場を作るとかいうようなことに対しては、まああなた直接のこれは担当事項でないかもわからぬけれども、どういうように考えておられるのですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 一ころ、輸入量の、輸入の割当が設備の能力によって行われた時代がございました。それが設備の増設の一つの刺戟になりまして、弊害と見られるような状態が来た時代があります。最近は、二十九年でございましたか、ちょっと正確に覚えておりませんが、そういった輸入の割当に際しましては、設備等を一切基準とせずに、また新しい工場へはそういう割当をしないということで、そういった外貨面の措置によりまして、新増設を、禁止と申しますか、制限と申しますか、法制的な制限ではございませんが、実益のないものにして、私どもの方ではそういった新増設を行政の対象にしないという措置を講じておるわけでございます。それによりまして、まあ御指摘のありましたような点は、現実には、現在の段階では防がれております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 去年の製糖業者の党に対する、政党に対する献金というのは、団体としては三番目か四番目に位しているわけです。非常に多額の政党献金をできる余地を製糖業者が持っているわけです。それから、今の機械の稼働状況は、おそらく私は四〇%以上、五〇%くらいまでは操短をしているのじゃないかと思うのですよ。もう半分を多少上回る程度しかおそらく機械は動いていないのじゃないかと思うのだけれども、日本の国内のあらゆる産業を見たって、操業度が五〇%ないしは六〇%程度では、利益のあがるなんという産業はないはずなんだが、製糖業者に限っては、これはもうそれでもなおかつ最高四割、最低二割、平均すれば三割程度近い配当を続けているということは、まだまだ製糖業者に余力のあるということを示しているのですからね。私は、そういうものをいつまでも放任して、高い砂糖を国民になめさせるということについては、これはもうとうてい納得いきません、そういう意味ではね。しかし、これは法律の改正と直接的な問題じゃなくて、いわば全体的な問題でありますから、このことについて議論をしたり、どうのこうのという考え方はございませんけれども、とにもかくにも、私はそういうことに対して非常に多くの心配があります。  それから、質問ですが、もう一つ振興会のことで……。結局、振興会を作ることによって、それで特殊法人としてできた振興会は、国からの助成金、補助金ということになりますか、それによって一切に近いものがまかなわれる。特にその他製糖業者からの寄付金が出てくるでしょうけれども、そうなって参りまして、かりに糖価が下ってきたと、こういう状態が出て、たとえば北海道あたりの日甜のような、さしあたり国に吸い上げられるような立場のものも吸い上げられる余力がなくなってきた場合に、振興会というものの運営はどうなるのですかね。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 振興会の財政的な基礎といたしましては、御指摘のように、国からの出資金とそれから補助金というものをもって予定をいたしております。大体五年間に、国からの出資として予定をいたしておりますものが約十五億、それから補助金として予定をいたしておりますものが約二億強、それで当初の必要な施設その他をまかなって参る。で、五年たちますと、おおむね十二億程度の基本金と申しますか、基本財産的な基金が造成されますので、その後は、法の運用によりまして、年々必要な経費の支弁ができる。現在のような年々の予算によりましてやっております、またかなり貧弱なスケールでやっておりますテンサイの試験、研究を、そういった安定した財政的な基礎の上に相当大幅な拡充ができることを期待いたしておるわけであります。  それから、もう一方、納付金の方でございますが、納付金は納付金法で規定をいたしておりますが、一定の水準以下に現実の糖価が下りました場合には、納めるべきキログラム当り六円というふうに規定がいたしてあります。それを、糖価が一定水準を上回りました場合には、それに応じまして納付期限の延長をいたすことにいたしております。最長五年、三年ないし五年の延納を認めることで、糖価のそういった予定糖価からの値下りに応じた救済を考慮いたしております。なお、著しく継続的に糖価が変動した場合には、その所定のキログラム当り六円という金額を改訂することも規定に予定をいたしておりますが、まあ大かたの場合は、最初に申し上げました延納措置によって処理ができるというふうに考えております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 食管会計の中の、特に精製糖の買い入れですね、テンサイに関係して。これの従来までの赤字というのはどのくらい累積されているのですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 約四十億程度であったかと記憶いたしております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 最も最近の三十三年度の見込みは、大体どういうことになるようですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 三十三年度は、農献物勘定全体で二十二億の赤字が予想されております。三十四年度に逆に黒字が期待されますので、それと一般会計からの繰り入れ十億をもって、三十四年度末には農産物勘定全体としては赤字がなくなる、トントンになるというふうな予定で予算を編成しております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 私が聞いているのは、三千百五十円という価格の維持をして、それ以上で買い入れた工場、会社から、結局、精製糖を国が買い上げるのでしょう。この部分の三十三年度の見通しはどうかと聞いている。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 従来は三千百五十円の原料価格以上でなければならぬというふうに法律の規定がございましたが、税の関係その他がございまして、三千百五十円以上で売る機会というものがなかった関係で、全部その最低価格によって政府に売り渡しをいたしておったのでありますが、その累積的な赤字が先ほど申し上げましたあれであります。今後そういった税制の振りかえなしに、かりに従来のような仕組みが継続されるといたしますと、約三十四、五億円の赤字が明年度においても予定せられるだろうと思います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 それは、三十四年度一年間で、従来通りでいけば赤字が三十何億かになるというのですか。そうではないでしょう。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) さようでございます。三十四年度だけのものでございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 従来までの赤字の農産物全体の累計が四十億程度で、三十四年度だけは、従来通りの法律そのままでいった場合に、どうしてそれは三十何億の赤字になるのですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 一点は、生産量が、御承知のように、法律発足当時は非常に小さな生産量で、最近やっと十万をこしたという状態。すべり出しました最初は五万にもならなかったわけであります。従って、生産量そのものが非常に少なかったという、これが一点。それからもう一点は、買い上げました砂糖を食糧管理特別会計は時価で売却をいたしておりますが、過去におきましては、先般も申し上げましたように、八十五円とかというような、八十円以上の市価が形成された時代がかなりございます。そこで、かなり高い値段で売ることが可能であった。最近は、ここ本年になりましてからは、御承知のように、輸入も十分の外貨予算確保ができるようになりまして、糖価も大体国際価格に国内糖価がほとんど比例をして、特別の何と申しますか、値ざやが最近は実現をいたしておりません。そこで、政府が買います量がふえた一方、売ります方の売却単価が非常に下ったと申しますか、適正になったと申しますか、市価に引きずられて、数年前に比べれば、安くなった。その二点が今の御不審の点の理由かと存じます。

平林剛日本社会党

○平林剛君 輸入糖の関税を含めた価格、幾らですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 私どもが想定をいたしております国際価格をベースにいたしますと、従来の関税、消費税のもとで七十一円というふうに見ております。それから、新しい税制のもとで七十三円程度というふうに見ております。

平林剛日本社会党

○平林剛君 国内で砂糖が販売されるときは、幾らになっておるのですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) ちょっと御趣旨がよくわかりかねますが、今申し上げましたのが、その輸入糖の国内で販売されます場合の一斤当りの卸売価格であります。

平林剛日本社会党

○平林剛君 私の初めの質問は、現地で買い入れるときの価格です。それは幾らかということです。今の七十一円というのは、国内で販売されるときの価格でしょう。外国で買い付けるときはどのくらいか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 七十一円で計算いたしておりますもとになっております国際価格は、ポンド当り三セント四十五をベースにしてはじいたものであります。

平林剛日本社会党

○平林剛君 比較できるように答えてもらいたいのだな。ちょっと血のめぐりをよくさせなければいかぬと思うので……。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) ポンド当り三セント四十五と申しますのは、CIF価格にいたしまして八十九ドル五十三セントというのが、私が先ほど申しました価格の基礎になっております。輸入する原価でございます。これを円に換算し、かつ斤に換算いたしますと、十九円四十銭ということになろうかと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 これは相手国、輸入する国によって違うけれども、買付のときは十九円合四十銭で国内で販売されるときは七十一円になる、こういうふうに理解していいのですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) その通りでございますが、原料のCIF価格が斤当り十九円四十銭、それに関税二十四円九十銭、それから輸入諸掛り、梱包費等を加えました製造原価が、おおむね五十四、五円ということになります。

平林剛日本社会党

○平林剛君 砂糖の会社は大体どの程度利潤をあげておるのですか、最近の数字を示して下さい。代表的な会社でけっこうです。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 御指摘の利潤はどのくらいかということ、今手元に的確な資料を持っておりませんが、いわゆる配当は四割程度から一割何分程度、さまざまございます。

平林剛日本社会党

○平林剛君 手元に資料がないのはわかりますが、大体昔から三日景気といわれて、砂糖の会社がもうかっておるというのは評判が高いのだけれども、もっとわかりませんかな、何億円くらいもうかっておるかということ。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 最近の資料によって見ました場合に、配当は、先ほど申しましたような四割程度から一割八分程度ということになりますが、売上利益は、これは私の記憶でございますから、ちょっとなにかもしれませんが、大体大手十七社の平均の年間の売上利益は大かた三億程度であったかと記憶いたしております。

平林剛日本社会党

○平林剛君 これ、最近の資料、一つ作ってくれませんか。資料として提出をしていただきたい。  それから、今回の砂糖の関税率の引き上げによって、国内の消費者にはね返るようなことはありませんか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 国際価格の今後の推移、また需給関係から申します今後の砂糖価格の推定がありますので、現実の姿がどういうふうに推移するかは、なお今後の関税をかけたあとの情勢によって相当動いて参ると思いますが、一応、先ほど申しましたように、国際糖価も特に変動なし、前とあととで同じ、それから国内の需給関係その他も変らないというふうに見ますれば、輸入糖の国内価格は約二円上ることになろうかと思います。これは過去数年間旧税率のもとで実現いたしました国内価格と比較いたしますれば、それよりもかなり低めになることは先ほど申し上げた通りであります。

平林剛日本社会党

○平林剛君 さっき私が要求した資料の提出についてはどうですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) なるべく取り急いで出します。

平林剛日本社会党

○平林剛君 多分、大矢委員が質問をおやりになったと思いますけれども、砂糖については従来専売制にするという議論がございましたが、現在、政府はこういうことについての検討はしておらないのですか。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 先日もお答えいたしましたように、ただいま専売制にしようということを検討いたしておりません。

平林剛日本社会党

○平林剛君 従来、研究したことございますか。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 従来そういう御議論のあったことはあるようでありますが、特にこれについて具体的に検討したということはないように承知をいたしております。

平林剛日本社会党

○平林剛君 議論というのは、多分、河野農林大臣が閣僚としてあったときに、砂糖の専売制を報じたことがある。そのことをさすのだと思いますが、具体的な研究をしないで当時の閣僚が砂糖の専売制を議論したということは、まことに今日考えても奇異な感じがするのでありますが、まあこれは別にして、砂糖を専売制にする場合どういう障害があるのか、どういう点が問題点になっているのか、この機会に説明をしていただきたいと思います。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 砂糖につきましては、戦時、それから戦後しばらく統制があった時代がございます。これが逐次緩和されまして、現状の推移をしてきたわけでありまして、そういった統制の緩和の過程におきましても、専売というようなことが、何と申しますか、言葉の厳密な意味での専売ということがどういうことになりますか、なんでありますが、全面的に輸入糖を管理するという趣旨で統制が行われておりましたのを、緩和いたしております過程で、そういうことの是非善悪はだいぶ議論した例があるようでございます。御指摘のように、全面的に国が粗糖あるいは砂糖を持つということが、何と申しますか、国内のビート糖の増産のために非常に、それ以外に手段がない。あるいは輸入量が非常に不足をいたしまして、それを自由な企業で販売をいたしておりますと、非常に消費者の利益がそこなわれる。そういうような場合に、国の管理ということが一つの方法として考えられるかと思いますが、これは専売という問題と少し離れるかもしれませんが、てん菜生産振興臨時措置法が制定されましてから今日までのテンサイ糖についての実態は、消費税が二十八円かかりました関係で、全部の製糖会社が最低価格で原料を買い、それから政府の買い入れ価格によって政府に売っておったのでありまして、このことは生産者にも、これ以上商品として伸びる希望がありませんし、また加工団体の業者といたしましても、合理化をしてコストを引き下げれば引き下げただけ政府が買い入れる価格が安くなるという形で行われますので、国内のテンサイ糖業を自立的な産業として育成いたしていきます上から申しますと、そういった形の、これは制度としての国家管理ではなくて、税制あるいは価格関係から来るやむを得ざる国への売り渡しでありましたけれども、やはりそういう形で企業の努力なりあるいは農民の生産意欲なりというものを刺激するという点から申しますと、国に売らざるを得ないという姿は、必ずしも増産振興措置としては望ましくないというふうに考えたわけでありまして、まあ御指摘の全面的な国家管理になった場合云々ということにつきましては、なおまだ十分の研究を積んでおりませんけれども、今度のテンサイ糖振興措置を考えましたときの一つのこういうふうな形が望ましいというふうに考えました場合の動機に、今申し上げましたようなことが入っております点も御参考になろうかと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 僕は、まだ、この問題については、河野さんほど十分な研究を積んで、専売制の方がいいと言うほどの確信は持っていないのでありますけれども、先ほどからの利潤、それから国民生活に与える影響、いろいろ考えてみると、これはむしろ砂糖については専売制をとった方が適当ではないかという感じを持っているんであります。専売制をとれば、簡単に国内消費者に対する砂糖の値段が下るとだけは考えませんけれども、国庫収入の面においてはかなりプラスする面が出てくるのではないか。そこで、政府でもかつて、閣僚でさえもそういうことを言ったのであるから、全般的見地に立ってこの問題について研究をしたこともない、具体的に考えたこともないなんていうのは、ちょっとそこに穴があるのではないかと思うのですが、やはり政府としても、今みたいな答弁だけでなく、専売制をとった場合とそうでない場合について、政策的に研究してみる必要がある、そういう価値があるのではないかと思いますが、政務次官、いかがですか。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) なるほど仰せのように、有力な閣僚等にそういう御意見があったこともほのかに聞いておりますが、それはあなたの仰せのように、きわめて国民生活の影響の大きい問題であります点から見ますれば、十分検討する価値はあると思います。先ほど私申し上げましたのは、具体的に今これを専売制にしてどうこうということをやったことがないというのでありまして、総括的にいいますれば、そういう議論のあったことは先ほどお答え申し上げた通りでございますので、これは十分検討する価値のあるものと私自身は考えます。よく検討いたしたいと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 政務次官のただいまの御答弁は、ぜひ一つ引き継いで、次の機会には、その検討した結論というものをあらためてお伺いする機会があると思いますから、ちゃんと事務引き継ぎをされて、近い将来に政府としてはっきりした利害得失がわかるように結論を出していただきたいということを希望いたしておきます。現在、砂糖の専売制をとっている国はないのですか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 全部の国について十分の調査をやったわけではございませんが、私の承知いたしておりますところでは、国が全面的に管理をしておるという例はないようであります。英国の例では、一つの国策会社的な企業合同が行われて、テンサイ糖の関係が広い意味での一社にまとまり、また輸入糖の関係が広い意味での一社にまとまり、その相互間で一つの、何と申しますか、利益の調整が行われておるというようなやり方を承知いたしております。それ以上、国が直接やっておりますのは、西ドイツが相当強い統制をやっておりますが、いわゆる専売というふうには理解いたしておりません。

平林剛日本社会党

○平林剛君 それでは、あと別な問題について二、三点お伺いして、私の質問を終りますが、インドの蛇木根についてでありますが、これは今回無税にして、国民保健の向上に資することに政府の提案がなっておりますが、従来どの程度輸入しておったのですか。そしてこの措置によって、その関税額はどの程度減少することになりますか。

木村秀弘大蔵省主税局税関部長

○説明員(木村秀弘君) 蛇木根は従来、原料のままの形で輸入されたものと、製品の形にして輸入されたものと、両方ございます。それで、三十二年度の数字を申し上げますと、原料の形で輸入されましたのが二千九百三十二ドルでございまして、製品の形で輸入されたものを加えますというと、二十四万四千四百六十三ドルというふうで、その三千ドル程度をこえます分は全部製品の形で入れております。ただ、製品もいろいろ加工段階によって違いがございますので、粉末にしたもの、あるいは製錠したもの、あるいは完全に純度の高いアルカロイドだけを取り出したもの、そういういろいろなものがございます。  それから、税額でございますが、一カ年間で、蛇木根だけでございますと、大体四十万円くらいの税額になるかと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 インドの蛇木根というのは、私はこの間ちょっと見たのですが、町じゃあまり見たことがないのですよ。どういう会社で受け入れて、一般の国民には、無税で今度入ることになるのだけれども、どんなはね返りになってくるのですか。その点がちょっとわからないのだが、何か加工して、別な薬の中に入って、一般の国民にはわからない形ではね返りになっているのか。それとも、せっかく無税にしたのだから、高血圧に悩む人には、その薬の値段でも安くなってくるのだか、その点が明確でありません。どういうふうにしてその効果を国民が知ることができますか。

木村秀弘大蔵省主税局税関部長

○説明員(木村秀弘君) これは実際上の効果はどうなるかということは、ちょっとここで申し上げかねますが、理論的には、どれくらいの値下りをするかということは計算上出ております。それは、製品でもって輸入いたしますと、大体キログラム当り六十三万円のものが、今回蛇木根の原料を無税にいたしますというと、製品よりもむしろ原料の形で輸入して、こちらで精製するという方が有利になりますので、そういうふうにして国内加工をして製造をいたしますというと、大体キログラム当り三十四万円くらいになるかと思います。従って、理論的には、その差額だけが値下りするであろうということが予想されるわけでありますが、実際問題としては、必ずしもそうその額だけ下るかどうかわかりません。

平林剛日本社会党

○平林剛君 この関税定率法の改正については、そこが一番大事なところだと思いますよ。四十万円であるか、それより少いのだか、わからないということですが、せっかく関税率を現行一割からタダにしてやって、国民保健の向上に資するというキャッチ・フレーズはいいけれども、ただ、これを取り入れている会社だけがその分だけ得して、国民保健の向上に資するなんといっているけれども、国民は、高血圧の治療に欠くことのできない医療品が安くならないなら、何のために無税にするのか、少しもわからない。そういう点が確認されないでしょうか。

木村秀弘大蔵省主税局税関部長

○説明員(木村秀弘君) これは、もちろん一社が独占で入れておりますものではございません。製薬各社が入れまして、これを精製して売り出すというものでございますからして、原料が無税になりますというと、これをある会社だけは独占価格をつけて高く売るというわけには参りませんので、おそらく今の、ほかの薬品にしてもそうでありますが、競争によって漸次値段が下ってくると。少くともこの無税にいたしました程度、まるまるかどうかわかりませんけれども、その程度に近い値下りはするであろうということを信じております。

平林剛日本社会党

○平林剛君 一般の国民はどうやって目に触れますか。インド蛇木根といって売っていないのでしょう。高血圧の薬の名前、ほんとうに下るかどうかあとで監視する必要がありますから、薬の名前はどんなふうにして売っているか教えて下さい。

木村秀弘大蔵省主税局税関部長

○説明員(木村秀弘君) 薬は、商品でいろいろ名前をつけますので、どういうものが出てくるかはっきり申し上げかねますが、ただ、これを含んでおります薬名といたしましては、アルカロイド・エキス、アルサーオキシロン、レセルピン、こういうものでございます。いずれにしましても、アルカロイドがその成分になっておりますので、これをそこから抽出して、そうしていろいろなものとまぜて、そうして製剤にするわけでございますから、個々の商品につきましては、各社によっていろいろな名称をつけますので、はっきりここで申し上げかねます。

平林剛日本社会党

○平林剛君 僕は当分高血圧の薬には縁がないから別ですけれども、やっぱりせっかく無税にしたら、これは小さな問題だからあまり議論するのもどうかと思いますけれども、やっぱり国民にはね返ってくるというような手配をしてもらわなければ、こういう法律に一々賛成するわけにはいかない。信じていますでなく、一つなるべく、いずれにしても薬は高いのだから、九層倍というくらいにして高いわけですから、少しでも安くなるような工夫を、政府でもその責任においてやってもらうということを希望いたしておきます。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 ちょっとお尋ねいたしますが、百三十万トン程度の甘味が要って百十五万程度の輸入という御説明なんですが、台湾で幾ら、キューバで幾らという、最近の国別の輸入の状況をちょっと説明していただけませんか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 昭和三十二年度の会計年度で、国別を申し上げますと、輸入の総量が百八万トンでございます。そのうちキューバが四十七万四千、台湾が三十万、豪州が十一万六千、その他ペルー九万四千、ブラジル三万、そういうことになっております。それから、昭和三十三年度は、まだ多少予定が入っておりますので動きますが、現在予定いたしておりますところで申し上げますと、百十五万トンのうち五十万トン程度がキューバ、それから台湾から四十万トン、豪州が十万トン、以下その他というようなことに、三十三年度は一応想定をいたしております。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 戦前は大体やはりこういう比率で輸入をされていたのでしょうか。と申しますのは、台湾から入りました場合は、関税をとらなかったに違いない。そうすると、関税のかかる外国粗糖、外国の砂糖の比率というものは、戦前と戦後というのはだいぶ違いがあるように思うのですが、大ざっぱにどういう計算になりますか。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 戦前は、御承知のように、台湾が国内の扱いでございますから、ほとんどそれ以外に輸入はいたしておらなかったのであります。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 そうしますと、今の御説明によると、戦前は砂糖はほとんど関税のかからない砂糖を消費しておって、単に消費税だけであったということになるわけですが、戦後、消費税はとるわ、関税はかかるわ、これは原さんの方に聞いた方がいいのじゃないかと思うのですが、何とかこれを税金を一本にするというわけにいかぬのですか。

原純夫大蔵事務官(主税局長)

○政府委員(原純夫君) 一本にいたしますと、今度やっておりますように、振りかえの問題というのがすっ飛んでしまうのですけれども、一本にしますと、全部同じ税がかかりますから、輸入糖もこれだけかかる、国内でできたのもこれだけかかる。コストは、先ほど来お話しのように、輸入糖の方がまるきり安いわけですから、国内の砂糖は全部つぶれてしまうということになるわけです。やはり関税というものは、国内糖保護の意味で、どうしても要る。今度はそれを相当大幅に引き上げて保護政策を強化して、その壁の中で大いに伸びてもらうというわけですから、やはり二本建になるのはやむを得ないのじゃないかというふうに思います。戦前のように、国内で全部が供給できるという場合は、これはもう関税と内国消費税との割合をとやこう言う必要はそういう角度ではないわけですけれども、ただいまは非常に重要な点だと思います。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 関税を上げて消費税を下げてそうして結局消費者価格は上がる、こういう税のからくりがあるから、私は今のようなことを申し上げたのですが、先ほどもちょっと大矢委員からお話が出ておりましたが、一体砂糖の国内消費量というものは百三十万トン、製糖の設備というのは、私の聞いておりますのは、規制措置をとられるまでは、粗糖の割当の基準になったものですから、二百五十万トンをこえておったのじゃないかと思う。そういうものを必要以上の設備をして、しかも償却をして、先ほどもお話の出た政党献金を、団体としてはとにかくなかなかそうそうたるところにあるらしいが、そういうものもちゃんとやりながら、なお四割とか二割の配当が行われるような状態をそのままにしておいて、関税を上げて消費税を下げて、そうして結局消費者価格というものが斤二円かそこら上がる、こういうのは、これは政治じゃありませんよ。私はそう思うのですが、何かそういうものを規制する方法について考えてみませんか。おかしいですよ。あっちの税金を下げ、こっちの税金を上げる、それでこう出てきた答は、消費者価格の値上げ、こういうことではちょっと承知ができません。これはまあ生活の必需品ですから、赤字が出るようなことなら、国としてでも何かの助成措置、補助措置まで講じなければならぬほどの性質のものでありますが、その一方こういうことが平然と行われておる。出てくる答は消費者価格の値上げという御説明なんですが、これなんか、政府、こういうことじゃいかぬということお考えになりませんかね。もっと消費税の引き下げを行うとか、それが歳入に影響があるというのなら、販売価格等について強力な行政指導を行うとか、何かの対策がないと、私はどうもにわかに了解ができない。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 椿委員の仰せられますこと、根本論としまして、きわめて傾聴すべき御議論であると拝聴いたしました。今回のこの関税定率法の改正と、砂糖消費税との問題は、先ほど椿先生おっしゃいましたように、一方で引き上げて一方で下げたという措置でございますが、これは今仰せのように、今回のこの措置は、歳入歳出にとんとんにいかすということに立ち過ぎたと仰せられますと、そういうふうな御議論になると思います。従いまして、今二円の、この前からの御議論がございますが、今回のこの措置は、今の歳入歳出に穴があかないようにということと、根本に国内産業であるこのテンサイ糖の育成保護ということに立ったのでございまして、今お話のように、根本論につきましては非常に傾聴すべき御議論であると思いますが、今回のところは、先ほど申し上げましたような措置に出たのでございまして、十分検討する必要があると、かように考える次第でございます。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 なんぼ傾聴していただきましてもね、あっちの税金を下げてこっちの税金を上げて、そしてテンサイ糖の助成、育成ということに重点を置いてこれをやっておると、こう言うのですがね。あまりテンサイ糖のことを言いよると、国民の疑惑もまたそういうところに向いてきますが、そういう経過は別として、結局、消費者価格が上るというふうなことにならぬように、消費税率の引き下げをもう少し率を考えるとか何とかお考えがないと、私はちょっと、今説明は承わりましたけれども、各国別の輸入の量についてちょっと資料を、平林委員から請求のありました最近の製糖業者の業務成績の資料をお願いすると同時に、各国別の輸入状況が一覧できますようなものを、あわせて一つ資料としてちょうだいをしたい。これ、要求いたします。委員長、いいですか、今、資料要求を私いたしておりますからね、よく聞いておいてもらいたい。それ、できますね。

原純夫大蔵事務官(主税局長)

○政府委員(原純夫君) その資料は作るつもりでおります。  ただいまの二円ばかり消費者価格が上るという方向に力が働くという点が、特に問題になっておるようでありますので、私からも一言申し上げたいと思います。  今回の措置は、国内に砂糖の自給力を画期的に高めようというわけで、関税を上げる。関税を上げますと、輸入糖が百十五万トンありますから、その百十五万トン分だけ歳入がふえるわけです。かわりに、消費税を下げる。同じ額だけ下げれば、総体の税の高さは変らぬから、小売価格に対する影響はゼロだ。同じ価格下げるとしますと、それにかける百三十万トンですから、減収額が十五万トン分多くなるのです。それでもいいじゃないかという御議論がある。今、椿委員のお話は、そういう前提でお話が出ていると思います。まあ、われわれもいろいろ考えたんでありますけれども、一般の財政、財源というものは、非常に苦しいということは御存じの通りであります。そこで、やむなくこの際、それを砂糖を消費する人たちに当分しょっていただこうという考えをしたわけであります。  もちろん、これは二円が必ず消費者価格の引き上げになるというのではないのであります。実際は、砂糖価格というものは自由に形成される価格であります。これは砂糖の税金コストが上りますから、供給者としてはそれだけ高く売りたいというのは当然でありますけれども、御案内の通り、砂糖の価格は輸入——端的にいえば、輸入が豊富になれば価格がゆるむ。それからまた、国際的な輸入価格が下れば下る。現に相当下って、先ほど来お話ししております七十一円とか七十三円とかにいかなくて、七十円を割っておるという状態であります。従いまして、そういういわば価格がゆるい状態、下りぎみの状態であれば、この消費者に行くのが、本来論理的なこの二円というものは、あるいは製糖会社その他で吸収されるという面が、過渡的には私はあると思います。全体としましても、二円がまるまる必ず消費者に行くということにならないで、やはりある程度は、先ほど来お話しの製糖業者の利益というものも食われる理屈だと思うのです。それがどの程度かというのは、国際価格がどの程度安いか、または輸入割当がどの程度豊富にできるか、その結果、かつてのように、卸売価格が八十円なり八十五円なりということにならないで、七十五円くらいになっておれば、それは結局消費者に行かない。業者ないし輸入業者でこなしてしまったということになると思います。その点は必ずしも簡単ではないので、お願いいたしたいのは、国内テンサイ糖業あるいは沖縄のカンショ糖業というようなものの保護のために、この際砂糖の消費者に場合によってその負担をしてもらうことがあるということを、一つ御承認いただきたいということでありますので、かなり話が幅を持ってお話しいただけるのじゃないか。ぜひそれをお願いしたいと思います。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 それは、今せっかく原さんのお話ですけれども、ここで政府委員から、こういうふうに関税定率を引き上げて、砂糖消費税をこれだけ引き下げますと。そうすると、消費者価格は結局二円上りますと、こういう説明があれば、製糖業者の利益の方に食い込むということは絶対ありませんよ。  これ、原さんに、不勉強なんで教えてもらいたいのですが、政党献金というのは会社の経費に落ちますか。政党は砂糖のセイトウではなくて、自民党という政党ですよ。

原純夫大蔵事務官(主税局長)

○政府委員(原純夫君) 会社がそういう金を出します場合は、会社の税金をはじきます場合、法人税をはじきます場合、寄付金として扱うわけです。会社の寄付金につきましては、法人税法に規定がありまして、いろいろ会社としてもおつき合いがあろう、それから仕事をやっていくのに寄付というものも必要だろうから、損金に認めます。しかし、それを野放図に認めておりますと、利益がごっそり、もうどこかわからぬところに寄付されてしまって、税金がなくなってしまうので、限度を設けております。その限度というのは、利益金額の百分の二・五、それから資本金額の千分の二五・これの平均額を限度とする。その額までは寄付金は損金に落してよろしいということになっております。その他例外的に、大蔵大臣の指定で損金に落せるというものが、特に公益目的の著しいものについてありますが、一般にはそのワクの中で、やはり政党献金もそのワクの中であれば損金に算入されるということになります。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 これは政府の方にちょっと聞いておきたいのですが、粗糖割当をきめます際に、設備が一つの割当基準になっていたのを規制することにされたのは、昭和二十九年でございますか、何年ですかということが一つ。その規制をされた当時百二十万トンか百二十五万トンであった。国内の消費量というものはそういうところであったのに対して、製糖設備というものは一体どこまでふくれたのですか。それは食糧庁でおわかりのはずですが、ちょっと御説明願います。

昌谷孝食糧庁業務第二部長

○説明員(昌谷孝君) 現在の割当の方法は、前期の溶糖実績、それに適正な在庫量を加えたものを割当の基準にいたしております。それで、設備がそういった割当の要素になっておりましたのは、正確に記憶いたしておりませんが、先ほど申しましたように、多分昭和二十九年ごろまでであったように記憶しております。その当時の設備能力は、その当時の精製糖及び再製糖の昭和二十九年におきます年間の溶糖量と申しますか、供給量は百四万トンでございました。

椿繁夫日本社会党

○椿繁夫君 消費量の九割弱を、その原料の輸入を外国に仰ぐような場合、しかもそれが生活の必需品である場合、こういうものは専売にすべきだという議論は私は傾聴すべき議論だと思います。イタリアなどバナナまで専売にしていますね、輸入をしておるということで。先ほど砂糖の専売の国というのをお述べにならなかったのですが、イタリアなどがしたバナナに至るまで、外国の輸入に仰いでおるので専売になっておる。そういうなにから考えても、こういう国民消費量の九割を外国の輸入に仰ぐというふうなものは専売にすべきであるという議論は、私は傾聴いたします。政府においても、今のような野放図な製糖会社の設備拡張、それからどこの産業を見ましても、悪いところが二割の配当で、多いところは四割をこえるというふうな配当を許しておる産業というのはありません。三日景気ということはまだ続いておる。だから、専売制について十分一つ将来の研究を望んでおきます。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 他に御発言もなければ、これにて両案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 御異議ないと認めます。  関税定率法の一部を改正する法律案の討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 御異議ないと認めます。  これより採決に入ります。関税定率法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに御賛成の諸君の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 多数であります。よって本案は、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。   —————————————

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 次に、砂糖消費税法の一部を改正する法律案の討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにして御発言願います。——別に御発言もなければ、これにて討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 御異議ないと認めます。  これより採決に入ります。砂糖消費税法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を求めます。    〔賛成者挙手〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 多数でございます。よって本案は、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、諸般の手続等につきましては、前例により、委員長に御一任願いますか。

平林剛日本社会党

○平林剛君 報告については大体前例通りでけっこうでございますが、ただいま砂糖の専売制につきましては議論がありまして、砂糖を専売制にすることは十分検討の価値のあるものである、こういう主張が述べられまして、政務次官からも、これについては十分政府で検討するというお答えを頂戴いたしました。従って、委員長が報告せられる場合におきましては、特にこのことを本会議で報告して置いていただきたい。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 承知いたしました。そのように取り計らいます。   —————————————

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 次に、特定港湾施設工事特別会計法案を議題といたします。  質疑のある方は御発言願います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 まず、政務次官に一つお尋ねします。それは、池田さんが大蔵大臣のときに、特別会計法というようなものを作って特別会計の数をふやしていくということについて、どう思うかという質問を私はしたことがあります。池田大蔵大臣は、当時、特別会計というものはふやすべきものでない、むしろ積極的に大蔵省としてはこれを減らす方向に努力するのだという答弁があった。そこで、今度の通常国会でも、また特定港湾というような特別会計が新たに設置されるわけですね。膨大な数の特別会計ができているわけでありますが、私が申した通り、これは大蔵大臣のかつての趣旨と反する結果になるのではないかと思うのでありますが、これからも特別会計というものは遠慮なくふやしていくつもりなのか、どうなのですか。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 特別会計をなるべく作らないということにつきましては、かつてもそうでございましたでしょうが、今日におきましてもその方針は変更をいたしておりません。現在、たしか四十くらいあると思います。三十四年度の予算編成の際におきましても、特別会計の設置を希望されるほかにも御意見がございましたけれども、特に、この今大矢委員のおっしゃいますような、なるべく特別会計は設けないという方針のもとに、これを一つ港湾施設工事の特別会計を設けたというのでございまして、現在におきましても、なるべく特別会計は設けないという方針におきましては変更ございません。

大矢正日本社会党

○大矢正君 今度この特定港湾の指定によって工事が行われるわけですが、新しい会計法のもとに。この中で、港湾管理者が負担をする部分、あるいはまた受益者が負担をする部分、さらにまた国が負担をする部分というように、大体三つに分れておるわけですね。そこで聞きたいのは、受益者の負担を、これを将来どういうように工事が完成したときに考えるのか。それは、かりに十分の五、すなわち半分の受益者の負担を行なった場合に、工事が完成をしたその施設というものは所有権は一体だれにあるのか、この点承わっておきたいと思います。

園田圭祐運輸省港湾局管理課長

○説明員(園田圭祐君) ただいまの御質問でございますが、受益者分担金をとりましてやります工事は、大体泊地、航路等が多いのでございます。これらのものは、泊地を掘り、航路を掘ることによりまして、受益者負担金を納めます会社が相当の分担金は納めますけれども、この航路はだれが通りましてもいい性質のものでございますので、所有権は依然として港湾管理者のものでございます。これに反しまして、岸壁等を作りますと、この岸壁は受益者の占用施設等になる、実際問題としまして占用化する傾向等がございますので、問題になったのではございますが、今回の特別措置では岸壁等は除外してございまして、公共用の施設は港湾管理者が所有しておって全然差しつかえのないといったものを選んでおります。

大矢正日本社会党

○大矢正君 これは金だけとって所有権は港湾管理者、すなわち地方自治体が持つというのは、どうも理由が私はわからないのだけれども、結局、受益者がそれだけ負担をしたということは、その部分について所有権を持ったということと同じことになるのじゃないかと私は思うのですが、それを単に使用させるだけだと、こういうことでは、何かしら、私どもしろうとですからよくわかりませんが、理解しがたい点があるのですが。

園田圭祐運輸省港湾局管理課長

○説明員(園田圭祐君) ただいまも御説明いたしましたように、公共用の施設でございまするので、かりに受益者分担金等をとらない場合におきましても、将来国の財政の都合が許し、港湾管理者としても財政の都合が許すような場合は、航路、泊地を掘ることも可能であるような施設でございます。しかしながら、その航路を急速にやってもらうならば特定の会社が非常に利益になりますので、時期を早めるという意味におきまして、国なり港湾管理者に協力をする、国も管理者もしからば一つ時期を早めてやろうというのが、今回の趣旨であろうかと存じます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 使用料を徴収するということが出てくるわけですね、地方自治体が。管理者ですか……。この使用料というのは、どういう形で計算をされるのですか。

園田圭祐運輸省港湾局管理課長

○説明員(園田圭祐君) 使用料のお話でございますが、港湾法の建前と申しますか、それによりますと、港湾の維持管理に必要な経費は大体使用料その他の収入をもってまかなわなければならないという条文がございます。港湾の施設を作ります場合には、その施設を維持管理していく費用だけでなく、国が補助いたしますけれども、地元負担もございますので、多額の金円を投じているわけでございますが、これらの費用は、維持管理に要する費用よりも、港湾の建設改良に要する費用の方が大きいわけでございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、港湾法では維持管理に要する費用は使用料からとれということを言っておりまして、それ以上のものを、つまり建設改良に要する費用まで使用料から徴収してはいけないという積極的な条文はございませんが、維持管理に要する費用は少くとも使用料からとれというふうに消極的に言っております。それの根拠を推定いたしますと、港湾の建設は、港湾施設を直接使用する者ばかりでなく、非常にその効果は大きいのでありまして、大きく後背地の国民生活一般に影響するという関係から、そういうふうになっているのではあるまいかと思います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 資金運用部から金を借りて工事をやりますね、これはいつも問題になるのだが、利ざやを会計はとるわけでしょう。六分と六分五厘の。これはほかの関係の工事会計でやっているから、この会計でもやはり五厘の利ざやをとるのだという理屈ですか。

小熊孝次大蔵省主計局法規課長

○政府委員(小熊孝次君) お答えいたします。資金運用部が特別会計に貸します場合の利率は六分でございますが、それであと今回この特別会計におきまして実施いたしました場合の事業につきましての港湾管理者の負担金は、これは地方債で納付していただくことになるわけでございますが、この地方債の利率というものは六分五厘、こういうことになっております。ただいま申し上げました特別会計、資金運用部の貸付利率は、これはこの特別会計だけでなしに、全般につきましてそういう利率を採用しております。それから交付公債の方の利率も、これは今回の特別会計だけでなしに、たとえば一般会計で直轄事業をやる、そういう場合の地方の負担金を交付公債で納付するという場合におきましても、これは六分五厘、こういうことでやっておりますので、そういう一般原則によってやっておる次第でございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 この付則の三項の中で、退職職員に対する手当を支給するための法律を改正するようになっているのですね。これはどういうわけで本法それ自身で改正をしないのか。それは、この会計法の中でやるというのは間違いであるとは私申しませんし、事実そういう実例はあるわけでありますから、何ですけれども、やはりすなおに本法それ自身で直すということで、本法それ自身の修正案という形で出すべきもので、この法律の付則として出すべきものじゃないのじゃないかと私は思うのですがね。これはどういうものでしょうか。

小熊孝次大蔵省主計局法規課長

○政府委員(小熊孝次君) お答えいたします。この付則の三項の改正の中で二つの部分があるわけでございますが、一つの方は、今回御審議願っておりますところの特定港湾施設工事特別会計というものを加える、こういう問題でございます。従来も、他の特別会計を作ったりあるいは廃止をするという場合には、付則においていじっておるわけであります。  なお、これに付加いたしまして、今回の改正で「退職手当を支給する財源」というものを「退職手当の支給に要する費用の財源」、こういうふうに改めておる点が今御質問の中心ではないかと思うのでございますが、これも大矢先生のおっしゃいましたように、そう分離して改正すべきではないかと、こういうようなお話もあるかと思いますが、従来も、この程度のことであれば、これは法制的な私は専門家でもございませんけれども、内閣の法制局としては、この程度のものならば、こういう付則の改正の際にあわせて改正をしてもいい、こういうような見解で処理していただいた、このように考えておる次第でございます。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 速記をつけて。  自後の質疑は後日に譲ります。   —————————————

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 次に、補助金等の臨時特例等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題として、質疑を行います。  質疑のある方は御発言を願います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 政務次官、補助金の整理方針の一環としてこの特例法の一部改正というものが出てきておるのかね。これはどうなんですか。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 仰せのように、なるべく臨特等の処置はできるだけ少なめよう、こういう方針でございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 これは、社会教育法が文教委員会で論議をされて、まあ社会教育法だけじゃないのだけれども、論議をされたときには、政府が人件費を補助することがどうかということが中心になって、やはり独立するという立場から人件費は補助すべきじゃないと、やるべきじゃないという理由で出されたので、補助金整理のために出されたわけじゃないのだが、そうすると、政務次官の言っていることもこの整理の内容と違ってくるのだけれども、どうなんですか。

小熊孝次大蔵省主計局法規課長

○政府委員(小熊孝次君) お答えいたします。ただいま別途国会で御審議中の社会教育法等の改正におきましては、維持運営費、この中には人件費等も、部含まれると思いますが、そういうものも補助すると、こういうことになっておるわけでございますが、これは地方制度調査会等の御意見もございますし、そういう人件費等の経営費的な経費というものはあくまでもやはり地方団体が原則として持つべきであると、こういうような見地から、二十九年から今まで、補助金として交付するにはその特例といたしまして、そういう経営費的なものはやめて、むしろ施設あるいは設備、こういうものに重点を置いて補助していこう、こういう建前でこの臨時特例法ができておったわけでございますが、この間たまたま社会教育法の改正の際におきまして、もう相当経過しておりますので、この臨時特例法の方と同じ精神で実体法の方の改正をしていただく、こういうことで文部省と話し合いをつけまして、別途提出いたしておるわけでございます。  それに関連いたしまして、今回の補助金等の臨時特例等に関する法律は、原則としてさらに一年延ばしていただくわけでございますが、その際におきまして、それの整理といたしましてこの臨特法の社会教育法あるいは図書館法、博物館法に関係いたしますところの臨時特例というものを整理をすると、こういうことにいたしたい、このような意味で御審議を願っておるわけでございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 あなたの経過説明を聞いているわけじゃないんで、政務次官は補助金を減らすと言うんだが、減らすという前提で整理するという限りにおいては、減らさなければいけないのだから。ところが、減っていないじゃないかという面が出てくるわけでしょう。たとえば、精神衛生法に関係して、この特例法では四分の一しか補助しないというやつを、それを五割の補助もしくは三分の一の補助に引き上げているでしょう。これは減らす補助じゃない、ふやす補助だ。そうすると、言うことが違うんじゃないか。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 私の申し上げているのは、その内容につきましては今小熊課長が御説明申し上げたような状況であるし、私の申し上げましたのは、臨特等の数をなるべく少なめるような方向に持っていこうということを申し上げたのでございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 あなたの答弁は最後にずるくて逃げちゃったけれども、整理という限りにおいては補助金の総体的な額を減らすということであって、法律の数を減らすわけじゃないし、事実また臨特として整理をしても、社会教育法だとか、それ以外の博物館法とか、その他の法律で持ってきているのだから、何も整理でない。総体的に見れば同じことで、だから、減っていないんで、これは政務次官の答弁は詭弁だけれども、そういうことをやってもしょうがないけれども……。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 数ですよ、数。

大矢正日本社会党

○大矢正君 数だって同じことですよ。そこで、まあ整理の根本問題というものも、これはもちろんあると思うのですね。補助金の整理をするということが大蔵省の非常に大きな目標だということは、前々から大臣も言っていることだし、それはまあ別といたしまして、補助金が実際にどのような効果を発揮しているかということのための調査というものは、大蔵省は、財務局かどこか知らないが、やっているでしょう。こういう調査の経過というものはありますか。

小熊孝次大蔵省主計局法規課長

○政府委員(小熊孝次君) 財政法の四十六条に根拠規定がございますが、これによりまして、大蔵省といたしましては、予算編成の資料を確保するというような見地から、特に補助金につきましては非常にいろいろの問題もございますので、ほんとうに生きた補助金であるか、あるいは効果のある補助金であるかというような点につきまして、毎年方針をきめまして、そうしてそれによって各財務局、財務部を通して調査をいたす、こういうことになっております。その結果につきましては、ただいま手元にございませんが、毎年度のその成果は編集いたしまして、まとめたものはございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 この補助金の実際の使い方が会計上どうかという問題は、これは会計検査院がやることだから、決算としてやることだから別だけれども、事実補助金としての効力を発揮しているかどうかということに対する調査の内容というものは、これはわれわれの前に明らかにしてもらいたいと思うのです、大蔵省は。なぜかというと、かりに補助金を整理したいという大蔵省の考え方があっても、それは予算編成の過程の中で政治的に消されたり出てきたりする。そういう面があるわけですね。だから、私どもとしては、一体大蔵省は、これは補助金としての効果を上げているのかどうかと、こういう面についてはみずから調べた範囲というのはおそらく一割でしょう。だから、わずかだけれども、それにしても、そのわずかなものでも、その経過をまとめたものをわれわれの前に提示していただいて、そうして補助金というものの実際の姿はこうである、この程度しか効果は上っていないし、結論としては所期の目的を達していないということが出てくれば、われわれは議員の立場において、果して補助金の使い方が妥当であるかどうかという判断をして、やめるものはやめる、継続するものは継続する、ふやすものはふやすという結論が生まれて参ると思います。私どもみずからが調べるわけにはなかなかいかね問題で、大幅な金額になる問題でしょうし、三千億以上にもなる問題ですから、そういうわけにはいかぬでしょうが、大蔵省は、その一部であっても、調査をした内容については今後明確にしてもらいたいと思う。きょう持っていれば見せてもらおうと思っているのだけれども、なかなかないようですから、きょうとは言いませんが、いつか機会をあらためて、この点、一つ出していただきたいと思う。

平林剛日本社会党

○平林剛君 私も大矢さんと同じ意見で、補助金は整理する、整理するといって、やっぱりなかなか減らないですね。減らない理由は、当然なんですよ。大蔵省だけでおやりになっているから、何といったって、選挙近くなれば、あるいは選挙近くなくても、やっぱり政党政治のもとにおいては、なかなか補助金を大英断をもって削減をするというようなことは容易なことじゃないですよ、評判悪くなってしまうし。ですから、私は、こういうものについては国民の代表を含めた審議会を作れということを主張しているのですよ。そうして政府はよく、税制の問題についても国民の代表を含めてその答申を求める、その他の問題についても検討をしてもらって、そうして答申を求める、こういう措置をやっているのですよ。ところが、補助金に関してはやらないのだ。本来、予算委員会というものが私は真剣に、いつかあなたの方でまとめてくれた膨大な資料を中心に、真剣に議論をすべき場所なんですよ。ところが、やっぱり憲法論議だとか外交問題がはなやかでありますから、それに集中されて、こういうじみな仕事をやる人はいない。予算委員会でも、分科会や一般質問はあっても、時間に制限があったりいたしまして、どうしてもこれをできないのですよ。だから、私は、そういう意味からいって、やっぱり適当な審議会を作ってそこで審議をさせるべきだ、そうして、そういう審議会を作れ、こういうことをほんとうは最高責任者に問わなければならぬ。幸い政務次官がおいでになっておりますから、私はそれを要求するのですけれども、いかがでしょうか、政務次官は、こういうことを実際に移して、政府として審議会を作るというようなことに、先ほどの答弁と同じように、踏み切って一つお答えを願いたいのですが。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) おっしゃる通りに、この前の予算編成の際にもほかからいろいろ御意見がございまして、なかなか、選挙前であるからとかないとか、こういうことは別として、実際、選挙を経て出る議員の集まりでございますから、なかなかこの問題は、平林先生のおっしゃるように、予算委員会においてでも真剣に御審議願えばいいのですけれども、これも今仰せの通り、なかなかこういうところには花が咲かない、重点が置かれないという状況でございます。大蔵省だけが何か悪者になるような場合がしばしば起ったのを私ども体験いたしたのでございますが、この問題は、今審議会を設置するとかしないとかいうことを、私単独でここで明言することはもちろんできることでもございませんが、しかし、この問題は、根本的にこの補助金政策というもの自体を取り上げて、今後も引き続き検討いたしまして、数にいたしましても当時は二十一ありましたのが、現在十五ぐらいに減ってもおります。また、内容にいたしましても増減いろいろあるのでありますが、根本的に引き続いて検討いたしまして、正しい補助金政策のあり方、これはほんとうにまじめに取っ組んでいかなければいけない問題だということを、私みずからも体験をいたしたのでございまして、これは党派を超越して一つ今後検討を要する問題だということを、しみじみと感じておる次第でございまして、大蔵省といたしましても、この点につきましては十分力を入れるようにいたしたいと存じます。

平林剛日本社会党

○平林剛君 今後も引き続きという言葉を、この法律案の審議だけでも、もう三回か四回聞いているのですよ。それで結局だめなんですよ。私は、だから、根本的に国民の代表を含めて審議会を作ることが、それを踏み切る一番大事なことだと思います。政務次官からこれ以上お答えいただきませんけれども、それは強く一つ要望しておきます。  同時に、法規課長、私、先般あなたからいただいた資料を今でも保存して、たんねんに調べようと出心、いるのですよ。あれだけの努力はなかなか大へんなことですが、今大矢さんが言われたような点も大事ですから、それも実行してもらいたいが、一つどうでしょうか、補助金に関する白書というのを出したら。つまり、国有財産白書というのを出したですね。いろいろ最近白書を出すでしょう。補助金だけの白書が出ていない、まだ。だから、補助金に関する白書を、あなた努力して、そうして世間に発表したらどうですか。それがやっぱり国民にも関心を持たれて初めて政府も審議会を作ってやろうということになるので、これはあなたの方の責任ですよ。ぜひ一つ勉強して、補助金に関する白書を出してもらいたい。どうですか。

小熊孝次大蔵省主計局法規課長

○政府委員(小熊孝次君) 補助金につきましては、先ほど来いろいろお話がございまして、まあこれは審議会と申しますか、やはり国民に十分補助金の実態をよく知っていただく、それがまず先決じゃないかという点は、われわれとしてもまことに同感でございまして、その点につきましてはわれわれといたしましても十分検討してみたいと思っております。

平林剛日本社会党

○平林剛君 これはぜひ、委員長報告の中にも、そういう意見があったということを発表しておいてほしい。詳細な点は速記録で御承知を願いますという性質のものじゃない。今お話しのように、事務当局でもそういう熱意に燃えているので、政務次官、どうか一つこれをあなたの仕事として、至急命令をして出すというふうにお約束願えますか。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) きわめて重要な御意見でございます。白書という名前で公表するのがよいかどうか、この点につきましては、なお白書というものの性格なり受け取り方がどんなものか私存じませんが、今平林委員の仰せられましたように、補助金政策のよくわかります、またあり方の実態を何らかの形で発表する、お知らせするということは、十分考慮いたしたいと考えます。

平林剛日本社会党

○平林剛君 これは、私は、今回政府が発表した国有財産白書と並んで、補助金に関する白書というのはどうしても必要ですよ。政府のためでもあるのですよ。来年度の予算編成の財源など考えますと、当然、これに対する熱意は今までより数倍燃やしてやらないと、政府自体が行き詰まりますよ。これは政府のためにも、私はぜひ真剣に検討をすることを希望しておきます。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 速記をとめて    〔速記中止〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 速記をつけて。  別に御発言もなければ、これにて質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 御異議ないと認めます。  これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もなければ、これにて討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。補助金等の臨時特例等に関する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 多数でございます。よって本案は、多数をもって原案通り可決することに決定をいたしました。  なお、諸般の手続等につきましては、前例により、委員長に御一任願います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 御異議ないと認めます。さように取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時九分散会

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