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31回国会参議院1959/03/30

大蔵・運輸・建設委員会連合審査会 第1号

発言数
45
登壇者
5
会派数
3
開催日
1959/03/30

会議録

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) ただいまから大蔵・運輸建設委員会連合審査会を開会いたします。  前例によりまして、私が連合審査会の委員長の職を勤めさせていただきます。  前もって御了解を得ておきましたのでありますが、午後は大蔵委員会を開催することになっております。しかし、当審査会の開会が非常におくれましたので、自然物理的にこれもおくれざるを得ないと存じますけれども、なるべく御協力を願っておきます。  それでは、揮発油税法の一部を改正する法律案を議題といたします。本法案については、大蔵委員会においてすでに提案理由の趣旨説明を聴取しておりますが、本審査会の審議の便宜のため、あらためて提案理由の趣旨説明を聴取することにいたしております。

山本米治自由民主党

○山本米治君 時間がもったいないな。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) それでは時間の関係上省略いたしまして……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 聞いてない。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 聞いてないという方もおりますから、またあらためて聞くことにいたします。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) 提案理由の説明をするのですか。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) もう一度やって下さい。

佐野廣自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(佐野廣君) ただいま議題となりました揮発油税法の一部を改正する法律案、及び地方道路税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  まず、揮発油税法の一部を改正する法律案について、その概要を御説明申し上げます。  この法律案は、最近における揮発油の消費の状況及び道路整備計画に対する所要財源確保の必要性に顧み、揮発油税の税率を引き上げるとともに、実情に即するよう諸規定の整備をはかるため、揮発油税法の一部を改正しようとするものであります。  まず第一に、税率を一キロリットルにつき現行の一万四千八百円から五千五百円引き上げて二万三百円とすることといたしました。これにより、平年度約二百三十三億円、初年度約百九十三億円の増収となる見込みであります。  第二に、製造場内に現存する揮発油が滞納処分等により換価されたときは、他の間接税と同様、製造場から移出したとみなすこととし、規定の整備をはかることといたしました。  第三に、税率引き上げに伴いまして、改正法の施行日である昭和三十四年四月一日現在に、製造場及び保税地域以外の場所で、合計五キロリットル以上の揮発油を所持する製造者または販売業者に対して、一キロリットルにつき五千五百円の税率で手持品課税を行うことといたしております。  次に、地方道路税法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  この法律案は、揮発油税法の一部改正に伴い、揮発油税及び地方道路税の配分率等を改正するとともに、実情に即するよう諸規定の整備をはかるため、地方道路税法の一部を改正しようとするものであります。  まず、地方道路税と揮発油税の配分率についてでありますが、揮発油税率の引き上げに伴い、現在地方道路税分百八十三分の三十五、揮発油税分百八十三分の百四十八となっております配分率を、地方道路税分二百三十八分の三十五、揮発油税二百三十八分の二百三に改めるとともに、利子税額、加算税額等の配分割合も同様に改正することといたしております。  なお、揮発油税法の規定の整備に伴い、地方道路税についても所要の改正を行うことといたしております。  以上が、揮発油税法の一部を改正する法律案及び地方道路税法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその概要でございます。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いを申し上げます。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) これより本案の質疑に入ります。前もって運輸委員会の方から大倉君、柴谷君、建設の方から田中君、村上君の通告がございますから、順次適当に御発言を願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 揮発油税の問題は、これはもうすでに数年前からの問題でありまして、今回におきましても、ただいまの提案理由の説明を聞きましても、非常に重大な問題を含んでおります。さらに、現段階におきましては、全国的に反対の機運がほうはいとして起っており、なかんずく中小企業にとりましては、見方によっては死活を制するような問題となりつつあります。従って、ここに私どもは連合審査の申し入れをして、連合してこの問題を審査するわけでありますけれども、ここで冒頭に大蔵大臣にお伺いしたいことは、われわれの審議に対しまして、大蔵大臣として十分に御答弁をしてもらえると思うのでありますけれども、その点についてのお答えを一つ、まずもってお願いいたします。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 重大な法案でございますから、どらか何とぞ十分に御審議賜わりますようお願い申し上げます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 ただいまの御答弁でわれわれの審議に対しては十分に、十二分に御答弁していただける、かようなことを確認して、これを前提にお尋ねをいたします。  まず、大臣はかつて大蔵大臣になられるまでは運輸関係の権威者として、この揮発油税の増税につきましては、常に反対の立場をとっておられた。つまり、この揮発油税というものの増税は慎重にすべきである、特に道路整備のごときを揮発油税だけにたよるということは業界に及ぼす影響が非常に重大である、こういうような態度を堅持されておったのですけれども、大臣におなりになってから、この揮発油税の増税をする、しかも五千五百円という、べらぼうな増税をする、そうしてこれによって道路の整備をやろう、つまり道路を自動車業者によって建設しようというような、そういう工合にお考えが変ったように思うのですけれども、その根拠を一つこの際、具体的に十分に承わってみたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 御指摘になりましたように、揮発油税を目的税に取り上げましたのは、実は私が主唱者でございます。私は外国のいろいろの例等を十分研究いたしてみますると、道路を直すのに最もふさわしい財源としてはこの揮発油税、これで道路を整備することが最もふさわしいという結論を持っておるものであります。そこで申すまでもないことですが、今日国内の道路が非常に悪い、過去におきましても揮発油税を目的税として、そうして順次道路を整備していくという基本方針をとって参ったと思います。過去におきましても、大蔵大臣いつもさような意味で、道路整備の財源を揮発油税によっておるように思いますが、そのつど今日までは国会の審議におきまして原案の成立を見ることができなかった、毎回修正、削減を受けまして道路の整備には相当支障を来たしておった、かように思うのであります。問題は、揮発油税を目的税にすることの基本的な考え方についても御意見はもちろんあることだと思いますが、私自身がその主唱者であるということを御了承おきを願いたいと思います。問題は、今あります道路が悪いこと、これはもう国民ひとしく認めておるところでありますので、おそらく道路の整備ということの急務であるということに、これにはいずれの方も御賛成をいただけるだろうと思います。問題は、この道路を整備いたします場合に、揮発油税が目的税であるといったからと申しましても、これを消費者が負担し得ないような高率の税を課するということは、これは当然避けていかなければならないところだと思うのであります。過去におきましていろいろ修正を受けましたが、そういう場合に、ただいま私自身が党にあってその修正の急先鋒ではなかったかというふうな御批判もあったと思いますが、事実必ずしもその言葉がそのまま当てはまるとは私は思っておりません。思っておりませんが、一部においてさような批判があるかもわからないと思います。で、私はこの目的税に揮発油税をいたしまして数年、まだ経過の年月が非常に浅いものであります。従いまして、過去においてこれが目的税であるという趣旨も十分理解されず、また、これは税を負担する業界におきましても、さような意味においての十分な準備もできていない、こういうような点が過去における修正を受けた原因であろうと実は思うのであります。最近の業界の事情等を考えてみまして、また、道路整備の急務等を考えて参りますと、今回の程度の増税、これはいろいろ御議論の存するところであることは承知いたしておりますが、業界といたしましても、この程度のごしんぼうは願えるのではないかというのが私の見方であります。そういう意味で、今回の揮発油税三割増徴の原案を作成いたした次第であります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どうも大臣の答弁を聞いておるというと、わかったようなわからないような答弁になって参ります。たとえば、末端ではこの程度のものなら業界ではしんぼう願えるということですが、これは現にしんぼう願えないから業界はあげて反対をしておるのだろうと思います。こういうようなことをおきめになる前に、なぜそういうふうなことがわからなかったか。政府がこういうような重要な問題をおきめになる場合に、前もって事前に関係者に意見を徴するというような方法をとらずに、一方的に、あるいは端的に言うなら御都合的に、さらにもっと端的に言うならば、あるいは政治的に、いろいろな物理的な要素でもって、こういうものをおきめになる、だからして今業者が反対するのでありますけれども、この反対に対しまして大臣は、この程度のものはごしんぼう願えるという確信を持っていると言うこと自体がすでにもうこの問題に対する御認識が違っているのではないかと思っております。  そこでまあ、外国に比べて、税率が低いとか、あるいはいろいろ、言われますけれども、それは今に始まったことではない。これは前から、ずっと以前からそういうことはわかっておったはずであります。しかも以前には、大臣はこの揮発油税の増税についてはこれを押えていくところの一つの陰の実力者といいますか、そういう役割をおやりになっておったということを聞いておりますし、また運輸関係の権威者としては当然そうあるべきだと私は思っておりますが、それが今日になっては、私は、その主唱者であると言われますけれども、確かに今日はあなたが主唱者におなりになって、大蔵官僚に増税の作業を命じておられる、これは現実であります。しかし、ここにどうも政治信条というものが、一貫した信念というものがないように思う。ある場合には増税に対して反対の動きをする、ある場合には増税の張本人になる、こういうことでもって、道路建設という非常に重要な問題が、そのときばったりの観念でもって左右されていく、根本方針が一つもないというような、こういうところにこの問題の大きな欠陥があるのではなかろうかという工合に私は考えております。  そこで、この中小企業者の問題ですけれども、今消費者が負担し得ないようなものはいけない、この程度のものは消費者が負担できる、こういうような御発言がありましたけれども、あなたのおっしゃる消費者というのは一体、何をさして言われるのか。つまり、トラックを持っておるものをさしておられるのか、あるいはまたその他のものか、あなたの言われる消費者という観念について一つお伺いしたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 今日は油の消費者ということは、非常に広範にわたっていることはただいま御指摘の通りでございます。今日の文明そのもの、あるいは生活そのものがもう油に直結しているということでございますから、ひとり運輸業者ばかりではございません。自家用車として考えられます中小企業者なり、あるいは農民なり、あるいはまた完全な自家用車としての乗用車を使っている、そういうようにこれはもう各般にわたっての油の消費者というものがあろうということは十分承知いたしているつもりでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そこで一つお伺いしたいことは、どうも政治というものに対する一般国民の不信の感が最近高まりつつあることは、ひっきょうするに政治というものに対する公約というものがほとんど軽視をされているという傾向が年々強くなっていくのではなかろうかと思っております。そういうところに政治に対する不信の観念ともいうものが累積をしている、かようにわれわれは考えておるわけであります。今度の場合におきましても、先般の総選挙におきまして自由民主党の皆さん方は減税の公約をし、道路建設の公約をされました。しかしながら、減税全般に対する論議はこの際省くといたしましても、七百億円の減税に対しまして平年度五百億円に下ったばかりでなく、このガソリン税の値上げによりまして中小企業に対する減税というものは帳消しになって余りがある、こういう実態になってきたのではなかろうかと思っております。たとえばこの法人事業税のごとき、あるいはまた個人事業税のごとき、双方合わしてたしか八十何億円の減税とかいう工合におっしゃっておるように記憶しておりますけれども、今度のガソリン税の値上げによって税収を予想されておるところの百九十三億円、約二百億円というものの半分、税収の半分ぐらいというものが中小企業に対する負担になる、こういうふうになってくるというと、八十何億の減税に上回った増収がある、片方で減税という公約をし、あるいは看板をかけておきながら、片方の方で税金を吸い上げるというような、非常に悪質な公約違反が行われる、こういう面に対しまして、大蔵大臣の一つ所信を承わってみたいと思っております。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 申すまでもなく、今回の公約した事項は、今回予算の面で十分取り上げておるつもりであります。減税公約、これは七百億というのが七百十七億でございますし、また道路の一兆円予算という公約に対しても、おそらく心ある方々は一兆円の道路計画を推進する、また七百億の減税をするという場合に、道路計画はどういう財源でこれを推進していくか、こういうことが直ちに実はわかることでございますし、そういう意味においても、ある程度の揮発油税を引き上げるということは、これはもうすでに説明のうちにも、ときに人によりましてはしておるところだと思うのであります。私が今回の予算の編成に当りまして最も気をつけたといいますか、慎重に決定をいたしましたものがこの揮発油税増徴の率の問題であります。大蔵大臣就任以来、党の幹部ともしばしば会見し、十分この財源確保のために、一兆円道路予算推進の財源確保のために十分の検討をつけて参ったつもりであります。先ほど来、いろいろ政治信念として違っておるのじゃないかとか、あるいは認識を誤まっておるのじゃないか、こういうような御意見でございます。これはいろいろのご批判のあることだと思いますが、それらのことも念頭に置いた上で、しかる後に出した結論であることだけを、その一項だけを御披露いたしておきます。また今の減税したというが、ガソリン消費に、この揮発油税を引き上げることによって中小企業に非常な影響があるのじゃないかという御意見であったと思いますが、今回の減税によりまして、あるいは中小企業の面において、あるいは法人事業税、あるいは個人事業税、こういうことの減税もございますし、さらにまた所得税全般としての減税の計画も進めておりますので、この減税の効果が、ただ事業税だけの面から、金額的に減税より以上の増税じゃないかという御意見は必ずしも私は当らないのじゃないかと思う次第でありまして、それからの点について、必要があればさらに事務当局から説明をしていきたいと思います。問題は、中小企業、たとえば魚屋であるとか、あるいは八百屋さんであるとか、これらの方々が最近非常に、従来の手車から、あるいは自転車から、最近揮発油を使う乗りものを使うようになる、あるいは運搬具を使うようになる、これは申すまでもなく、そうすることが能率的であり、いわゆる近代化に役立つ、こういう意味でどんどんそういう方向へ向っていくのだと思います。冒頭に申しました、今日は油の時代だというのもそういう意味において、この利用は非常に広範になってきておると思いますし、この油に対して、今回の値上げが、しからば事業の面においてどの程度の負担になるか、これはさらにもう少し説明を要することだと思いますが、いわゆる三割そのものが直ちにその業界の、その中小企業者の負担になる、こういうこともこれは少し言い過ぎではないかと私どもは考えるのでありまして、やはり事業の能率化という面から、また道がよくなるということを考えあわせて参りますと、ただ油の消費量が減るばかりではなくして、部品その他の面におきましても、相当の修理代が減るとか、利用効率が上るというような面において利益があるわけでありまして、これらは十分一一つお考えを、御検討を願いたい、かように考えます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは、減税のこまかい数字については、またあとで事務当局からお伺いしましょう。ところが、どうもあなたの考え方が非常に抽象的じゃないかと思うのです。たとえば、道路がよくなるのじゃないか、補修によってよくなるのじゃないかというようなことも御発言になっておりますけれども、道路がよくなるというけれども、いつよくなるかということを私は言いたい。全国七%か八%しか舗装されていない。これは全部、府県道からおもな道路が舗装されて、そうしてほんとうに利益になるのは一体いつになるのか。こういうようなことを想定して、そうしてこれだけ今利益になるからこうだということは、私は当らぬと思う。そこで私は、今追及しているのは、公約と現実の政治の問題について、問題を追及しているので、また中小企業その他については別途に私はお伺いしたいと思っている。たとえば、あなたは公約についての批判はいろいろあると思うが、諸種の状況を勘案して云々という作文的答弁がありましたけれども、具体的に申しまして、昭和三十四年一月十二日の自由民主党の政務調査会におきましては、三十四年度の予算審議の際、特に党と税制改革特別委員会の合同会議を開催して、揮発油税に対する課税は若干引き上げるが、別途これと同額程度以上を一般財源から支出するということをきめ、代議士会でも承認になっているので、天下の公党として公約されたこの公約はどういう工合に実現されているか御説明願いたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 党内においてのいろいろの研究といいますか、研究課題と要求課題はございます。しかし、具体的に予算を編成いたします場合においては、いわゆる公約、実行とは別な扱いをいたしているのは、これは御承知の通りでございます。ことに一般財源によってまかなうべき仕事は非常に多いのでございます。その意味において、予算編成上の苦心というものが存するのでありまして、私は自民党自身で、いろいろ内部的に検討されたことと、いわゆる外部に発言いたしております七百億減税の公約と、これとはおのずからその扱い方が違っておるということを御了承いただきたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あなたは、場合によってはこれは党の問題、あるいは場合によってはこれは政府の問題、こういう工合に区別されて発言されておりますけれども、しかしながら、いわゆる政府が——政府といいましてもこれは二大政党の中の政府の場合でありまして、この政治の基本は、政党政治の公約から始まることは当然であります。それを自由民主党が、この正規の機関にかけて、しかも天下に公然と公約するような決定をしている。そしてそれをもって、何といいますか政策の基本とする、こういうことであるにかかわらず、今申しましたように、増税分の全額以上のものを一般財源から支出する、こういう公約があったにかかわらず、その後は一向やられていない。ことに三十三年度は確かに四十三億か五十億程度の出資よりしていない。今度は増税分百九十三億、ラウンド・ナンバース二百億円、そこで半分は、こういうことでもって百億円の支出をされているのでありますけれども、これをやはりせめて百億程度のものをずっとこれから続けて、次年度からも実施される、つまり増税分の半額程度のものは出資をされるという、こういう御意向はないのか、ないとすれば、それは自由民主党と非常に隔たりが大きいのですよ。その理由、原因について御説明を願いたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 自由民主党の内部的に、ただいま御議論のありましたような話のあったことは伺いました。しかして、私どもは予算編成に当りまして、なかなか財源の割り振りしてみても、そういうわけにもなかなか参りません。そこで今回の揮発油税の引き上げ率の程度の増加、揮発油税三割ふやすから一般財源においても三割程度はふやすということで今回の予算措置をいたしたのありまして、とうとう政府におきましては、その点では意見の一致を見たという状況でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 政府で意見の一致を見て政府は出したとすれば、政党政治の今日において、自由民主党の意向いかんにかかわらず、政府はこういくのだということであるなら、何も党内でもってがんがん討議する必要はないと思うわけです。よその党のことはよけいなことかもしれませんけれども、しかし、この揮発油税を決定する重要な段階にあるわけですから、これは否定できない。それをわれわれが、さらにまた国民が疑問に思うことは、天下の公党として、しかも政権を担当しているところの公党としての意見と、政府の意見とあまりにも大きな食い違いがある。つまり、せめて半分ぐらい国で負担したらどうか、こういう党内の意見が非常に強いにもかかわらず、政府はこれに対して、昭和三十四年度は百億円、その次は五十億円に減らしてしまっている。あまりにも隔たりが大きいのです。これでは一体国民が政治のよりどころというものをどこに求めていいかわからない、こういうことになると思うのです。こういうことについて、一つもう一回御説明を願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま申し述べました通り、政府と党の間で話し合いをつけまして、揮発油税引き上げの三割程度の増加を、一般財源の面でも認めたということを申し上げておるのでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 次に一つお尋ねしますけれども、まあこの問題は私はどうも納得できませんが、これは水かけ論になりますからして、他の委員からも質問があると思いますからして、次に移りますけれども、この揮発油税の中から道距公団の方に四十何億か支出をする、まあこの東京都の分と合せて五十何億、五十五億ですか、これは少し筋が違うのじゃないかと思う。つまり、税金を払って自分で道距を作って、自分の作った道路でもって今度は通行料金を払っておる、こういう結果になるのではないかと思いますけれども、このガソリン税の中から道路公団に支出をするということは、少し私は矛盾をしておると思うのですけれども、道路公団の方は、これは道路整備措置法ですか何かの趣旨に従って、別途の資金措置をすべきである、かようにわれわれは考えておるし、一般の国民もさように考えておると思うのですけれども、これに対する一つ大臣の御所信を伺いたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) いわゆる一兆円道路整備計画と申しますのは、国道並びに道路公団の扱います道路並びに地方道、この三つについて一兆円予算を計画いたしておるのでございます。この一兆円予算計画を行いますに際しましては、その三者の間に特別な区別をしないというのが私どもの考え方でございます。従いまして、今回その三つを一緒にしての所要な財源を確保しておる、かように御了承いただきたいのでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この経済産業活動というものと、それから道路の整備ということ、私は道路の整備というものは、日本の経済産業活動の進展と並行して、車の両輪のような格好であると思うのです。それを、この経済活動面につきましては、これはいわゆる公債を発行したりあるいはまた産業特別会計あるいは資金運用部資金のお金を投入するというような、その他の方法もとられておりますけれども、車の両輪をなすところの道路整備については、これはもう全く違った方法によって、主としてガソリン税——主としてというよりも、全くほとんどがガソリン税というものによって建設を負担されておるというような、こういう方法をとられておる。これは、その他の一般重要産業経済活動と同じような方法をとるべきである、かように考えるのでありますけれども、道路に関する限り、どういうわけでそういう変った特別の方法をとるか。どうもこれに対しても納得がいかないから、納得のいくように一つ御説明を願いたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま御指摘になりますのは、総体の予算というか資金として公債を発行したらどうかという御意見だと思います。いつまでもこの公債を一切発行しないと、かような考え方を堅持しておるものでは必ずしもございません。これは、いつまでもそういうことを堅持しておるというものでは、必ずしもさような考えではございませんが、問題は、今日の財政金融状態から見まして、いわゆる公債を発行することがどういう影響を持つかということを十分私どもは考えなければならないと思うのであります。言いかえますならば、通貨の価値を安定さしてこそ、そこに着実な経済の発展が望まれる、そこに健全な経済の発展を期待できる、かように実は考えておりますので、絶えず通貨の価値を安定さすということを、今日の状況のもとにおいても——これは将来も同様でございますが、基本の考え方として採用をしなければならない、かようなことを考えておるのであります。さように考えて参りますと、今日公債を発行することも危険でございますので、私どもは公債発行ということには賛成いたさないのでございます。  なお、先ほどの有料道路の問題でございますが、有料道路につきましては、もちろん出資をすることも計画のうちにあることを御承知おき願いたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 公債発行については、いろいろ問題のあることは、これはわれわれも認めますけれども、現在の国際収支の状態からいって、ある程度の公債を発行するということは、必ずしも私は不当ではないというふうに考えております。これまたあなたの方の党の問題でございますけれども、自由民主党の中にも、この際、国際収支も好転しておるし、さらにまた政府の散超も相当の額に上るから、この際公債を発行する時期にきておるのではないかというような意見も、御承知のように承わっております。私もそういうように考えるのでありますけれども、道路の建設につきまして、道路の建設とそれから維持補修という両面が私はあると思います。その道路の建設の面について、ガソリンの目的税だけでもって処理をするという問題については、これは私はどうも納得できない。できたものを維持補修をする、この面については、なるほど当面直ちに受益者が利益をするのでありますから、これはガソリン税の負担によってその維持補修をやるのは差しつかえないかもしれません。が、しかしながら、ずっと非常に将来にその受益の効果を期待しなければならぬというような、こういう道路の建設について、全面的にこれをガソリン税のみによって負担をするということは、これは非常に私は問題があろうかと思っております。でありますから、たとえば道路の建設につきましては、公債を発行し、その利子についてガソリン税で負担するとか、そういうようなことも考えられると私は思います。が、しかしながら、現在政府のやっておることは、ほかに財源がないからという理由でもって、あるいはまた、ガソリン税が外国に比べて低いからというような、そういう理由でもって、あるいはまた、中小企業、あるいは消費者は、この程度なら負担できるというような、そういう安易な見通しだけでもって、ほとんど全部をガソリン税によって建設をされる、こういう点に非常に問題があろうと思います。だから、この道路の面につきましては、建設とそれから維持補修という面と両方の面に分けて、金の出どころを考えなければならぬと思うのでありますけれども、その点に対する大臣の一つ見解を承わりたいと思うのであります。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) まあ公債論については、ただいま申し上げますように、ただいまは私どもは賛成しかねるというのが結論でございます。そこで、お話しになりますように、あるいは、一部その公債の利子だけでもというようなお話でございますけれども、やはり公債の元本の償還の見通しが十分立たないことには、本筋にはならないように思います。ということを私どもは申し上げたいのでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあこの論議は、今ここで展開しても、なかなか、根本問題になると思いますけれども……。  ちょっと数字的にお伺いしたいのですけれども、今私が申し上げましたように、道路の維持補修の部面をガソリン税で負担をする、あるいは建設の部面を負担をするというような、そういう計画に立って二つに分けた場合に、一体財政措置はどういうような数字になるか、ちょっと一つ参考のために伺ってみたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 今私が——その数字を持っておりませんが——まあ問題は、冒頭に申しましたように、目的税という範囲をどこまで拡大するか。またその場合に、消費者そのものに負担がありやいなやということを考えていかなきゃならぬと思うのであります。外国の例等を見ますと、この道路の建設、補修を含めたものより以上のガソリン税を取っておる国もあるようでございますし、またちょうどそれに合わせるようなガソリン税を取っておるところもあるようでございますし、これはもう自動車の発達状況によりましてこれはまちまちだと思います。わが国の国内の情勢から見ますと、全部が全部ガソリンで負担さすということは、まだまだ困難であることはよくわかると思います。従いまして、今日も私どもは一般財源からもある程度のものは出しておることは、これはもうすでに御承知の通りだと思います。これは、将来の自動車の発達なり、あるいは消費者の負担力なり、そういう点をあわせて考えるべきだろうと思います。また、負担力があるからと申しまして、負担力の限度まで取るというようなことを申すわけではもちろんございません。他の負担との均衡の問題もございますから、そういう意味で均衡を乱すというようなことのないように十分注意して参るつもりでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあ、私の質問に対する数字の御用意がないようでありますけれども、外国の例とお比べになる、また他の税金の負担等とお比べになっておるようでございますけれども、外国の例は、なるほど数字そのものだけでこれは比較するということは必ずしも当を得ないのではないかと思っております。と申しますのは、自動車の使用区分というものが、外国におきましては自家用車が非常に多い、こういうような使用区分になっておるように聞いております。わが国においてはそうでない。産業車といいますか、この事業活動に使用しておるところの車が大部分である、非常に多いということも聞いております。こういう工合に、外国の事情と日本の事情とを比較せずに、単に税率の比較だけでは、これは大へんな錯誤が起きるのではないか。さらにまた、道路の舗装状態におきましても、外国と日本とは全く雲泥の相違であります。先ほど大臣は、道路のよくなることによって、みんなが利益をこうむるのだと、こう言っておりますけれども、何年先に舗装が完成されるか知りませんけれども、ただいまの現状におきましては、ガソリン税を払って、道路の税金を払って、そうして道路の砂利を自分でもって運び地ならしまでするような役割をやっておる。道路の税金を払って、自分が砂利で地ならしするような、ローラーのような役割をやっておる。こういう現状ではなかろうかと思っておる。これを、外国がこうだから、こっちもこうだと、外国の税金はこうだから、こっちの税金も上げるんだと、そういう観念論はどうも私は通用しないと思う。  それから、さらに中小企業の問題にいたしましても、先ほど私が数字をあげましたけれども、負担力の問題になりますけれども、これはこちらの数字が間違っておったらお聞かせ願いたいと思う。三十四年度の消費量について見ますというと、小型貨物のうちで、自家用貨物が大体二百万キロ、それから営業車か二十八万キロ、こういう工合の数字になっておりまして、これを見てもわかるように、過半数は、これは業者でなくて中小企業の八百屋、魚屋、あるいは鋳物屋さんという、中小企業の、みずからの必要器具として使っておる、こういうことから言いまして、中小企業の負担というものは相当大きなものではなかろうかと思っております。こういう点について、大臣の一つ見解を伺っておきます。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 外国の例をとりましたことは、大倉さんの御指摘になりますように、私は外国の例をそのまま採用するような考え方はこれは間違いだと思います。ただ私は将来の期待というか、希望という意味でそういうお話もいたしたと御了承いただきたいと思います。また道路を直しますことは、今御指摘のように、現状におきましては、まことにこれは国民全般が非常に迷惑しておることだと思います。ただこの道路の整備というものは、相当の期間これを必要とするということがやはり前提にあるのでありまして、今日金を出すことはいやだ、こういうことを考えて、いつまでもこの道路の状況であることは、どうも国民のがまんのできないところだと思います。しからば一般財源によってこれをまかなうべしという議論があろうと思いますが、一般財源にはいろいろ支出する事業体の緊急度の問題もありますし、あるいは軽重の問題がありますし、前後いずれにするかという問題がありますし、いわゆる長期計画を立てる場合においては、一般財源によってこれをまかなうことは非常に困難だと、この点は予算編成上当然出てくる問題でございますので、この点は御了承いただきたいと思うのであります。  また、今の中小企業の問題でございますが、ただいま私どもが感じております、中小企業で使われておるのは一体どれくらいだろうか、大体八十一万台程度使われておるだろう、そう考えますと、いわゆる中小企業者の数五百万人と、かように考えますと六人に一人、こういう割合でただいま使われておるという数字が一応私どもの手元にあるのでございます。そこで、こういうものは先ほど来申しますように、相当これはサービスの面、あるいは仕事の能率化の面で役立つからこそさようなものを使っているのだと思うのであります。これが採算がとれないというような状況でございますれば、この普及度などは出てくるものではないだろうと思う。そういう場合に、この中小企業で使っておりますものが、これが能率化なりその他になった場合に、一体これがお得意さんにどんなに転嫁されていくかということは一応考えていかなければならない。おそらく事業者自身がそれだけの負担増だけで事業をやっているものではないだろう、これはいわゆる経済の普通の原則のもとにおいて割り出した結果だろう、かように私は思うのであります。しからば機械化、あるいはガソリン化を今回の値上げが必ずそれを阻止する、非常に重大な支障を来たして、いつまでもそういうものは使えなくなるのだ、かように考えてみますと、私は影響度はきわめて低いものだと、かように考えておりますので、より能率的であり、より喜ばれるこの方向には、今後もますます進んでいくものと、かように私は考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これはどうも、先ほどから大臣はとんでもないことをおっしゃると思って私は聞いているのですけれども、中小企業がオート三輪や小型トラックを使うのは、これを使えばもうかるし、金がもうかるのでそれを使うのであって、便利だからガソリン税を上げても差しつかえないのだ、こういう意味のように聞えます。なるほどそうでしょう。しかしながら、ガソリン税と何の関係があるか、つまり能率が上り、便利だから、これによってサービスも上り、そして事業活動も向上する、それだから使っておるのはこれは事実なんです。そこでもって、能率が上り、もうかるからガソリン税を取ってしまえ、結局そうなるのですが、ガソリン税増収だけ支出がふえるのですから、そういうような感覚があっておやりになるというと、これはもう中小企業というものはまことにどうもみじめなものになると思います。あなたの方から見れば、どういう計算からか、影響が微々たるものとおっしゃるかもしれませんけれども、私は相当影響があると思う。たとえば、運賃値上げもそうなんです。あなたの方で国鉄運賃、私鉄運賃を値上げされるときには、物価に及ぼす影響、物価の中に入っている運賃は何%で、何であるからして、一向物価に影響しないから微々たるものだ、こういう答弁をしょっちゅうされている。物価とか、そういう中小企業に対する影響というものは、一プラス二は三だという、そういう算術計算ではいかぬと私は思います。たとえば、物価に対するところの一つの作用は、こういう数字的な、算術的なものじゃなくて、一つの心理的なものをたくさん含んでいると思います。でありますから、こういうガソリン税だとか運賃値上げ、電気料値上げ、ガス代値上げ、こういうものは関連するところの連鎖反応が非常に大きい。ですから、あなたが言うように、一〇〇の中にわずかに一だから、わずかに〇・五だからと、そういうことで物価というものはさまっていかないと思う。それが証拠に、正田美智子さんと皇太子殿下の結婚式がきまったら、日清製粉の株がぐっと上った、これは算術計算とは関係ありません。そういうように、あなたは算術計算だけで物価のことを論ぜられているけれども、これは私は非常に見当が違うのじゃないかと思っております。  それはそれといたしまして、次にこの点も一つお伺いしておきたいのですけれども、先ほどの私の質問の中で抜けておったのですけれども、あなたは先ほど他の税金とのつり合い面というようなことを言われました。ところが、私のいただいている資料によりますと、ガソリン税、揮発油税というものは、相当大きな税負担をしている。たとえば、現行でいきますというと、砂糖が四六・七、お酒が四八・八、電気冷蔵庫が、こういうぜいたく品においても四二%、ゴルフというような金持の道具が五〇%、金銀、白金、これは二八%、たばこ六三%、ガス、電気一〇%、こういう中で揮発油税が五三%というような、つまりたばこの次の重税になっているという資料がありますけれども、こういう点について、先ほどの答弁と関連して大臣の所見をお伺いしたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 税金の形はとにかく米価といいますか、国民負担は軽減する方向へ持って行かなければならぬことは、これはもう御指摘になるまでもないところでございます。しかして間接諸税におきましても、それぞれの政策的なものもある程度加味されておる。これはただいまおあげになりました例によりましても、それが差等がございますことは御了承がいただけるのではないかと思います。  それからもう一つは、やはり税金といたしましては、国内だとかあるいは国外だとか、いろいろな問題もございますし、いろいろ工夫をしてきめるべきだと思うのであります。私は今回のガソリンの増税、そのものがいいとは申しません。いいとは申しませんが、外国の例をとると、またしかられるかもわかりませんが、わが国で国産でないものについてのこの程度の税は、これはある程度やむを得ないのじゃないか、かように思っておる次第でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 今度の国会における税金問題のいろいろな論議並びにその経過を見ましても、ゴルフというような、ちょっとわれわれ一般大衆には関係のないような道具には税金をぱたっと下げてしまっておる。あるいはメートル当り五千五百円もするような服地に対する税金を下げている。そういう金持に縁のあるようなものは全部下げてしまって、ガソリンというような一般大衆に非常に影響のあるものは一向に下げようとしない。大蔵大臣ががんとしてがんばっておる。つまり、自由民主党の中でももっと安くしたらどうかという意見もあるが、ただあなただけががんとしてがんばっておる。迷惑しておるのですが、この点についてどうですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 今回衆議院におきまして物品税については相当の大幅な修正を受けまして、私ども政府原案はどこまでも無修正で成立を期待いたしたのでございますが、今回の審議におきまして、国会最高の審議のもとで修正を受けたのでございまして、これは私自身といたしましては、原案をそのまま成立することを心から期待していたものでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 答弁はどうでもできるわけでありますけれども、そこで次にお伺いしたいのは、この前の税金の値上げのときに、連合審査のときに私は池田大蔵大臣に質問したときに、こういう答弁がありました。ガソリン税の値上げによる利益は、これは自動車所有者ばかりでなく、一般大衆が直接間接に利益を受けるのだから、当然これはトラックやなんかの運賃の値上げということも考慮しなければならない。こういうような答弁がありました。私はこれに対して若干反駁をしたわけでありますけれども、今度の大蔵大臣の国会における答弁を見ておりますというと、これは微々たるものであるからして、そういうものの値上げをする必要がないのだというようなこともあったようでございますが、この点池田さんと佐藤さんとどうも食い違っておるようですけれども、見解の相違であるのか、考え方の違いか、認識の相違であるのか、一つこの際明らかにしておいていただきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 池田君のような答弁も、その考え方もそれは一部にはあろうかと思います。問題は、今回のでトラックやあるいはバス料金などがどういうことになるのか、これはもちろん十分検討しなければならない問題の一つではあろうと思います。御承知のように、この種の税金はいわゆる運輸業者が負担することになるのか、あるいはディーラーがある程度負担することも過去においてはあったようでございますが、そういうことは今回もあるのか、あるいはまた運輸業者が負担することになったら、今の業績維持の面においてこれが非常に苦痛になるのかならないのか、従ってそれが運賃値上げという形において大衆に転嫁されるかどうか、これは十分検討を要する問題だと思うのであります。と申しますことは、なるほどガソリンは運賃決定の大きな要素であることには間違いございません。私どもそれを否定するものではございません。しかし、今回のガソリン税の引き上げの程度だと、運賃に占むる割合から申すと、二%ないし三%の影響ではないかと思うのであります。御承知のように、この最近の状況から見まして、車自身が高くなるとか、あるいは幾分か安くなる、あるいは部品が比較的安くなっていったとか、あるいは修理が一体どうなるかとか、あるいはまたガソリンなりオイルの消費量は一体どうなるのか、そういうこと全体を考えてみると、運賃が適正であるかどうかということはなかなかきまらないものではないか。大倉さんは運輸委員をしていらっしゃいますから、私が申すまでもなく、その点は十分御了承いただけるだろうと思うのであります。あるいは都市において、あるいは山間部において、また利用者の少いところと多いところと、いろいろ条件を加味して考えて、初めて運賃が適正であるかどうかということの結論が出て参るのだと思うのであります。さように考えて参りますと、今日の状況のもとにおいて、直ちにこれが運賃に転嫁するとか運賃を引き上げなければならないという、こういうまだ結論を出すには早いのではないかと思うのであります。そういう意味で、どうしても運賃を引き上げなければ今日の業態の維持ができない、これは今日の運輸業自身が非常に困難な状況に陥るのだ、こういうような数字はこれは運輸省において十分各データを集めて御検討願いたいものだと、かように私は考えております。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 速記をつけて。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 今の答弁によりますというと、ガソリン税がどういう工合に転嫁されていくかということをこれから検討するということは、これは見識がないと思うのです。だから、これはガソリンを上げたならばどこへ転嫁されて、それがどういう影響があって、物価にどう行って、ほかの重要産業活動にどうなるかということを見通しを立ててからガソリン税の値上げというものはおやりになるのが普通だと思うのであります。値上げしてしまってから、これがどう影響するかということをこれから考えていくというのは、これはどうも本末転倒である。ここにガソリン、道路政策に一貫したものがないということを、こういうことをみずから暴露したものだと思うのであります。特に池田大蔵大臣のように運賃値上げをすればいいじゃないか、こういうことも今の陸運行政の乱脈によりまして日本の業者が認可料金さえももらえない。それを全部労働者に転嫁する。こういう現実も大蔵大臣はこの際十分に見きわめてもらいたい。さらにもう一つは、ガソリン税を上げたならば、一体これをどこで負担するか。たとえば運送屋であったならば、これを運賃値上げをすれば、一般大衆に転嫁することができないということになれば、これは労働者がいわゆる経費の節約ということによって、全部割勘でもって払うことになる。現にきょうからタクシーのストライキをやっておりますが、あるいは団体交渉をやるというと、ガソリン税の行方がわからないから、これが行方がきまってから回答するということになって、ちゃんと向うへ転嫁することになっておる。こういうふうにガソリン税一つの影響するところが非常に広範で深刻であるということをもう少し大蔵大臣はまじめに考えてもらいたいと思っております。  それから次に、ほかに質問者がおありのようでありますから、最後に一点だけお伺いしておきますけれども、あなたは先ほどの答弁でもって、去年もガソリン税の政府原案を削られて大へんどうも道路建設に支障を来たしておる。こういうようなお話があったのでありますが、どうもこれは私の手元に来ております資料によりますというと、少しそれは違うのじゃないか。つまり、名神高速道路の予算、決算の実情(建設省調査)、こういうようなものを見ますというと、昭和三十二年度におきまして予算額が四十億二千万円、これに対して決算額がわずかに三億、だからして三十三年度へ繰り越されました額が三十七億一千万円。金はやってもよう使わない。それから今度三十三年度はどうかといいますというと、予算額が六十五億円、今年度への繰り越しが三十七億一千万円、合計いたしまして百二億一千万円。これでもって決算の見込みが、どうやらこうやら使える金が二十四億より使えない。従って来年度に回る金が七十七億九千万円。昭和三十四年度は政府出資額が四十五億円、前年度の繰越額が七十七億九千万円、合計百二十二億九千万円。こういう工合に、あなたは削られて道路建設に支障があるというようなことをおっしゃいましたが、金をやってもよう使わないではありませんか。この使わない金をよけいにやるものだから、変な話ですが、何とか使いたいということでもって変なものを買ってしまうんじゃないかと思う。こういう工合に、この削られて道路建設に支障を来たしたといっておられますけれども、私の資料では、もらった金も大半使っていない、使えないという状態、こういう点の矛盾についての見解はいかがですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 名神国道の例をお述べになると、なるほど名神国道は計画通り進んでおりません。この名神国道の計画通り進んでおらないのは、土地買収その他が思うように進んでおらないことでございまして、これは特別な理由に基くものでございます。  また、金をたくさんつけるから変なものに使うのじゃないかという言葉は、この御意見はいかがと私は思うのでございます。きょうは、この席には建設関係の委員の方々もいらっしゃいますが、いわゆる予算をよけいつけたから変なものに使うというようなことはもちろん今日の国会で許されるような筋ではないように私は思うのでございます。これは十分御審議をいただきたいと存じます。

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

加藤正人緑風会

○委員長(加藤正人君) 速記をつけて。  次回のことは、また打ち合せることにいたしまして、連合審査はただいまをもって散会いたします。    午前十一時五十二分散会

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