社会労働委員会 第8号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/02/05
会議録
○委員長(久保等君) これより委員会を開きます。 委員の異動を報告いたします。 二月四日付をもって高野一夫君が辞任せられ、その補欠として谷口弥三郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(久保等君) この際、小委員会設置についてお諮りいたします。労働情勢に関する調査の一環として、LO条約批准等に関する調査を行うため、第二十八回国会以来小委員会を設け、調査を行なったのでありますが、今期国会中においても、これが調査を必要と認められますので、国際労働条約批准等に関する小委員会を設けて調査いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保等君) 御異議ないと認め、小委員会を設置することに決定いたしました。 なお、小委員の数は、前回同様八名とし、小委員長及び小委員は委員長の指名といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保等君) 御異議ないと認めます。 それでは小委員長及び小委員は、あとから指名をいたすことにいたします。 —————————————
○委員長(久保等君) 労働情勢に関する調査の一環として、昭和三十四年度労働省関係予算に関する件を議題といたします。 まず、倉石労働大臣から予算の大綱について説明を聴取いたします。
○国務大臣(倉石忠雄君) 新年度の労働行政につきまして私の所信を申し上げたいと存じます。 昭和三十四年度のわが国経済は、調整過程を脱して、先行き次第に明るい展望を持つようになりましたが、なお、ここ当分は労働力人口の少からぬ増加が予測され、新年度における労働政策はいよいよ大きな課題をかかえていると言わざるを得ません。 言うまでもなく、労働省は労働者の福祉を増進することを任務としておるのでありますが、労働者の中でも、わが国の産業構造上多数を占める中小零細企業の労働者や、職につくことのできない失業者の方々に対しましては、特にあたたかい手を差し伸べる必要があると存ずるのであります。 そこで、まず私は、新年度の労働行政を運営するに当りまして、特にこれら日の当らない労働者にあたたかい日の当るようあとう限りの努力を尽くすことを基本的態度といたしております。 これを裏づける具体的な施策は、最低賃金制の実施、中小企業退職金共済制度の創設、産業災害防止対策の推進、職業安定施設の改善等でありまして、以下、それぞれの点につき、概要を申し上げます。 まず第一に、最低賃金制についてでありますが、政府は、最低賃金法案を、今国会冒頭に提出いたしました。この法案は、わが国経済、特に中小企業の実情に即して業種別、職種別、地域別に最低賃金を決定する方式をとり、漸次これを拡大していくことを基本的な考え方としているのであります。最低賃金制の実施は、ただに低賃金労働者の保護にとどまらず、労働力の質的向上、企業の公正競争の確保、国際信用の維持向上等国民経済の健全な発展のためにも、きわめて重要な意義を有するものでありまして、今や世論もそのすみやかな実現を要望するところとなっておりますので、政府といたしましては、本法案が一日もすみやかに成立いたしますことを切望いたすものであります。 次に、中小企業退職金共済制度について申し上げたいと存じます。 中小企業の労働者の労働条件及び福祉条件は、大企業の労働者に比べて著しく低位にあるとは申し上げるまでもありません。また、これがため中小企業は、雇用の不安定と新規学校卒業者を初め、良質の労働力の確保に悩んでいる現状であります。これに対応して、従来からいろいろな施策が考えられているところであり、前述の最低賃金制も、労働条件の面から、この要請にこたえるものでありますが、さらにこれに応ずる施策の一つといたしまてして、すでに大企業において普及しておりますところの退職金制度を中小企業にも確立するため、事業主の相互扶助の精神に基く退職金共済事業の制度化をはかることが必要であると考え、所要の法案を提出いたしたのであります。 次に、産業災害対策その他労働者保護の問題について申し上げます。 最近、産業災害は依然として減少せず、なかんずく中小企業における災害の増加と重大災害の発生は見逃しがたい事実でありますので、五カ年後における災害の半減を目途として産業災害防止総合五カ年計画を樹立し、推進することといたしております。 その具体的な実施につきましては、さきに総理府に設置されました臨時産業災害防止懇談会において決定した産業災害防止対策に関する意見書に基いた方策を強力に実施する一方、自主的な安全運動が盛り上るよう努力いたしたいと存じます。 右に述べたほか、労働基準法の運用につきましては、中小企業が大企業に比し、格差がはなはだしい現状にかんがみまして、過般の臨時労働基準法調査会の答弁にもある通り、各般の施策により中小企業の振興を一段と推進し、中小企業のよって立つ基盤の強化をはかり、よって法の定める基準を順守し得る態勢の確立をはかるとともに、監督行政の運営につきましては、これらの措置と見合いつつ、重点的、段階的な監督を推進し、積極的な啓蒙指導を行う考えであります。 なお、最近とみに高揚されている週休制確立の機運の醸成に一そう努力するとともに、年少労働者の保護、福祉につきましては、特に中小企業に重点を置き、余暇の善用、保健衛生その他の福祉の促進に努め、また、日常生活の福祉のよりどころとして、労働青少年ホームの増設等、施策の批准をはかる考えであります。 さらに、労働衛生対策について一そうの充実をはかるとともに、労災保険におきましても給付の適正化、保険施設の整備拡充に努め、また、被災労働者の失われた労働能力を回復し、社会復帰をできるだけ容易ならしめるため、新たに回復訓練施設を設けることにいたしました。 また、労働市場に働くことの困難な未亡人等の職業援護対策といたしましては、家事サービス補導施設、内職相談施設の拡充強化をはかり、切実な、要請にこたえることといたしております。 次に、雇用問題について申し上げたいと存じます。 雇用政策につきましては、経済の、安定を確保しつつ最大限の経済成長を維持することにより、雇用の増大と就業状態の改善を促進して完全雇用の状態に接近することをもって基本的目標とし、諸般の施策を推進してきたところでありますか、昭和三十四年度予算におきましては、特に公共事業費、財政投融資の大幅の増額を行い、経済基盤の強化拡充を推進して積極的な雇用増大をはかるとともに、過渡的な情勢の推移に対処するため必要な措置をとることといたしております。まず、職業安定機関の機能を強化拡充するため、公共職業安定所の施設設備を整備するとともに、職員の増員と資質の向上をはかり、できるだけ多くの人々に適職をあっせんすることに努めてゆく考えであります。 次に、失業対策事業につきましては、一日平均二十五万八千人の規模を確保するとともに、事業の内容においても所要の改善を講じ、その予算は、一般失業対策事業百八十四億二千三百万円、特別失業対策事業三十七億円、臨時就労対策事業七十七億円、合計二百九十八億一千三百万円と、前年度に対し十三億七千五百万円の増額を計上いたしました。 また、駐留軍関係離職者等の対策につきましては、神奈川県追浜地区を初めとする離職者の大量発生に対処し、駐留軍関係離職名等臨時措置法の線に沿って諸般の総合品施策を推進し、これか対策に万全を期しておるところであります。 次に、失業保険につきましては、昨年十月一日以降零細事業所に対する適用拡大の措置が実施され、着々その実をあげているところでありますが、昭和三十四年度におきましても一そうこの措置を推進し、零細事業所の恵まれない労働者の保護に努めて参りたいと存じます。なお、医療に関する国民皆保険の達成と国民年金の創設により、政府としてこの機会に現行の各種社会保険制度を通じ、保険料率及び国の補助につき再検討することとなりましたので、失業保険につきましても関係者議会の意見を聴取して措置いたしたいと考えております。 次に、職業訓練につきましては、公共職業訓練の拡充整備、事業内職業訓練の積極的推進をはかるほか、労働者の技能の向上をはかるため、今年度から技能検定を実施いたしていきたいと思います。この技能検定につきましては、わが国において初めて実施される画期的な制度であり、その経済的、社会的影響力の重要性にかんがみ、海外におけるこの種制度の運営の実績を参考とし、また、各産業界及び関係団体の意見を尊重し、逐次適当な職種を選んで実施するつもりであります。 最後に、労使関係について一言申し上げたいと存じます。 わが国の労使関係は長期的に見れば健全化の道を歩んではおりますが、なお遺憾な点が少くありません。一部労使においては依然として行き過ぎが見られ、労使協力の体制を築き上げようとする努力に欠けるものがあります。労使関係のかかる現状にかんがみ、労働秩序を確立することは依然として最も緊要な課題であると考えます。自由にして民主的な近代国家における労働組合運動は、社会秩序と調和を保ったものでなければならないことは言うまでもありませんが、そのためには、労使が話し合いによって意見の相違、対立を調整し、克服してゆく努力こそ最も必要であると考えるのであります。すなわち、労使双方が国民経済のにない手としての責任を自覚し、共通の基盤の上に立って話し合いを行なってこそ、生産性の向上ひいては国民経済の繁栄に協力し得る体制が確立され得ると考えるのであります。 さらに、以上の労働諸施策を進めてゆくにつきましては、何と申しましても、まず、労働の実態を正確に把握する必要がありますので、新年度においては労働統計に関する正確な基礎資料の整備並びに統計調査結果の総合的分析に一そうの意を用い、科学的な裏づけのある行政を行なって参ることはもちろんであります。 以上、昭和三十四年度の所管行政について私の所信を申し述べた次第でありますが、今後とも各方面の御意見を十分拝聴しながら政策の推進に当って参るつもりでございますので、何とぞ各位の一そうの御協力を賜わるようお願い申し上げる次第でございます。
○委員長(久保等君) 次に、政府委員から予算の細部説明を聴取いたします。
○政府委員(松永正男君) お手元に差し上げてございます横書きの資料が二つございますので、これに基きまして、昭和三十四年度労働省所管の予算案につきまして概要を御説明申し上げます。 先ず最初に、一般会計につきまして申し上げます。一般会計の方の資料をごらんを願いますと、一ページに昭和三十四年度の歳出予算の総括表が掲げてございます。 まず第一は、失業対策に必要な経費でございますが、三百十六億七千九百万円を計上してございます。三十三年度の予算額に比較いたしますと、五億一千三百万円の減になっております。これは内容につきまして後ほど詳しく御説明を申し上げますが、社会保険の総合調整の方針に基きます失業保険の国庫負担金の減がこの五億一千三百万円の原因になっておるわけでございます。 第二の中小企業退職金共済制度の実施に必要な経費五千七十九万二千円を計上してございます。これは新規の予算でございます。 第三に、職業訓練に必要な経費五億七千四百四十九万八千円でございまして、前年に比較いたしまして千五百八十九万円の増でございます。なお、職業訓練につきましては、このほかに失業保険特別計に約十四億三千万円を計上してございます。これは後ほど御説明申し上げますが、そこで一般会計並びに特別会計を合せますと、約二十億円の経費を職業訓練に充当する計画になっております。 第四に労使関係安定促進に必要な経費でございますが、二億二千六百五十七万八千円でございまして、前年に比しまして千二百三十八万円の増になっております。 第五が、労働保護行政に必要な経費でございますが、二十億三千七百十六万円でございまして、前年に比しまして三億四千百六十四万円の増に相なっております。 第六は、婦人及び年少労働者保護に必要な経費でございますが、一億一千七百十二万九千円でございまして、前年に比して七百八十五万二千円の増になっております。 第七は、職業安定行政に必要な経費でございまして、三十七億五百八十四万三千円でございまして、前年に比し二億九千二百四十六万三千円の増になっております。 第八は、労働統計調査に必要な経費でございまして、前年に比し二百八十六万四千円の増しになっております。 第九は、国際協力に必要な経費でございまして、七千五百四十四万六千円でございまして、前年に比しまして二十三万八千円の減になっております。 第十は、その他一般行政に必要な経費でございまして、四億三千九百三十六万九千円でございまして、前年に比しまして八千四百六十万四千円の増になっております。結局、労働省所管の総計におきしまして、一般会年は三百九十一億五千四十六万二千円でございまして、前年に比して二億九千五百二十五万七千円の増に相なっております。 そのほかに、建設省所管といたしまして、特に地方第一線機関の庁舎を整備いたす経費を中心にいたしまして、庁舎新営に必要な経費として三億四千三百四十九万一千円を計上いたしております。 以上が三十四年度の一般会計の総括的な数字でございます。 以下、逐次内容に入りまして、申し上げます。 第一が、失業対策に必要な経費は二ページの一番上にあります失業対策事業費と、三ページの下から二番目にございます失業保険費の負担金、それから四ページの一番下にございます政府職員等失業者退職手当、この三つを合せまして、失業対策に必要な経費というふうに計上してございます。 まず、その中の失業対策事業費でございますが、これはここに書いてございますように、一般会計におきまして二百二十一億二千三百万円、それから、建設省所管におきまして、七十七億円を計上いたしてございます。合計いたしますと、これは書いてございませんが、二百九十八億二千三百万円になります。前年に比しまして十三億七千五百万円の増に相なっております。で、失業対策事業の規模はこの要求の概要欄に書いてございますように、三千四年度におきまして、一般失業対策事業が二十一万八千人、特別失業対策事業が一万九千人、臨時就労対策事業が二万一千人でございまして、合計二十五万八千人になっております。前年に比しまして、一般失対において六千人、特別失対において、一千人、臨時就労対策事業におきまして、一千人の増でございます。 まず、その中の一般失対事業でございますが、百八十四億二千三百万円を計上してございます。前年に比して八億七千五百万円の増でございますが、その内容は、この要求の概要欄に書いてございますように、吸収人員二十一万八千人、補助額におきまして、単価が二百六十円八十九銭でございます。前年に比しまして補助額において四円の増でございます。その内訳はここにございますように、労力費は前年と同額の三百六円、補助率は三分の二でございます。それから資材費は前年より四円の増を、いたしまして、六十四円でございまして、補助率二分の一でございます。それから事務費は前年より三円の増をいたしまして、三十七円三十三銭で、補助率三分の二でございます。 それから次のページにございますように、就労日数につきましては、三十三年度より毎月平均〇・五日分増加いたしまして、毎月二一・五日分でございます。一年を通じて六日の増にいたしております。なおこのほかに、夏期、年末の手当分といたしまして、前年度十一日分に対しまして、三十四年度は十三日分を計上してございます。 それから次に、特別失業対策事業でございますが、これは前年三十五億円に対しまして、二億円増の三十七億円を計上してございます。吸収人員は先ほど申し上げましたように、一千人増の一万九千人でございます。 それから建設省所管といたしまして、ガソリン税財源によります臨時就労対策事業を七十七億円計上してございまして、前年に比して三億円の増、吸収人員において一千人の増でございます。 次に、失業対策経費の第二といたしまして、失業保険費の負担金でございます。これは八十八億三千二百万円を計上いたしてございます。その内容は、保険給付の負担金と事業費の負担金とに分かれておりますが、保険給付につきましては、三十四年度の見通しは三ページの方に書いてございます。初回受給者は七万人を見込んでおります。前年より二千人の増でございます。受給実人員は三十八万五千人を見込んでおります。一人当りの給付月額七千二百四円、それぞれ三十三年度までの実績に基きまして三十四年度の推計をいたしまして、こういうファクターに、よりまして保険金総額を三百三十五億八千二百万円と推計をいたしたわけでございます。これに対しまして、国庫負担額が四分の一の計算をいたしまして八十三億九千五百五十万円と相なっております。この国庫負担率につきましては、先ほどの大臣の所信表明にもございましたように、社会保険の費用負担の総合調整の観点に基きまして、ただいま社会保障制度審議会におきまして審議をしておるところでございまして、その結果によりまして所要の措置をとるという予定でございます。予算上は八十三億九千五百二五十万円の計上をいたしてございます。 それから次の四ページに参りまして、一般の失業保険のほかに日雇いの失業保険がございますが、これは保険金総額本十億七千八百万円を計上してございます。これも実績に基きまして来年度の推計をいたしたわけでございます。これに対する国庫負担三億九千四百五十万円を計上してございます。 それから移転費につきましては、移転費給付金は百万円推計をいたしまして、これの国庫負担額二十五万円を計上してございます。さらに失業保険の事業費といたしまして、国庫負担額四千百万円を計上してございます。これは右の方に書いてございますように、事業費の総額が三十九億五百三十五万三千円でございまして、これに対しまして運用収入、雑収入等が三十八億六千四百三十五万三千円でございます。その不足分を国庫で負担をするという建前で、差額四千百万円を計上してございます。これが失業保険につきましての予算でございます。 次は、失業対策に必要な経費の第三は、政府職員等失業者退職手当でございますが、これはここに書いてございますように、国家公務員等退職手当暫定措置法に基きまして政府職員並びに三公社の職員につきまして、もらいました退職手当が失業保険の受給額よりも低いというものに対しまして、その差額を保証する趣旨でございます。これも実績に基きまして七億二千四百万円を計上してございます。合計いたしまして、労働省所管におきまして三百十六億七千九百万円、建設省所管におきまして七十七億円、これが失業対策に必要な経費の合計額でございます。 次に、五ページの第二といたしまして、中小企業退職金共済制度の実施に必要な経費を計上してございます。これは中小企業退職金共済事業法に基きまして、中小企業退職金共済事業団の行います事業に必要な経費を国から補助をいたします費用が、五千万円でございます。これは退職共済事業団の管理費、運営費、事業費等に対します補助額でございまして、そのほかに、この退職共済事業の指導監督をいたします政府の事務費といたしまし、七十九万二千円を計上してございます。合計五千七十九万二千円がこの関係の経費として計上されておるわけでございます。 それから第三は、職業訓練に必要な経費でございます。これは先ほど申し上げましたように、一般会計負担の経費と特別会計負担の経費と両方ございます。内容といたしましては、公共職業訓練所の運営並びに施設の整備に必要な経費が一つと、事業内職業訓練、民間で行います職業訓練に対します補助金、これが一つと、それから第三は、国家技能検定を行いますために必要な経費、この三本立てになっております。 まず、最初の公共職業訓練に要する経費でございますが、これは一般職業訓練所に要する経費と、定時制の職業訓練所に要する経費、駐留軍離職者等の職業訓練に要する経費、身体障害者の職業訓練に要する経費、それから中央職業訓練所、総合職業訓練所に要する経費、これだけになっております。 これは中央職業訓練所は、中央に一カ所設置をいたしまして、総合職業訓練所は各都道府県に一カ所ずつ設置をいたす予定になっております。それから一般職業訓練所は各都道府県に数カ所ずつ設置をいたしております。そのほかに特別の訓練所といたしまして、今申し上げました定時制、駐留軍、それから身体障害者、これらの特別訓練所があるわけでございます。 まず、一般訓練所でございますが、これは三億八千五百三万九千円。六ページの一番上にございまする予算を計上してございます。これは一般訓練所の建物の整備並びに経常的な運営に要する経費でございます。訓練所の数、訓練種目、訓練対象人員等は前年と同額でございます。で、額が増加しおりますのは、内容を充実するための経費でございます。 それから一般訓練所の機械器具に対しまして、失業保険特別会計からこれを整備充実するために九千五百万円の支出を計上してございます。 次に、定時制職業訓練でございますが、これは夜間を利用して行います訓練でございまして、一般訓練所の施設を利用して行なっております。この予算が二千三百七万九千円でございますて、個所数及び種目、訓練人員等は前年と同じでございます。 それから駐留軍離職者の職業訓練所は、二千五百四十七万二千円を計上してございます。これは全国に臨時施設を十カ所、併設を七カ所をいたしまして、訓練種目五十種目、訓練人員四千三百八十人でございます。前年と同規模におきまして、駐留軍離職者のための職業訓練を行う予定でございます。予算額がやや減になっておりますのは、三十三年度におきまして、建物機械等の設備をいたしましたので、三十四年度は運営費だけを計上しております。その関係でやや減少しております。内容は前年と同様、引き続いて同規模のものを行うことになります。 それから身体障害者の職業訓練所でございますが、これは一般会計におきまして、一億二百二十三万三千円を計上いたし、失業保険特別会計におきまして三千四百七十五万四千円を計上してございます。これは失業保険の特別会計で計上しておりますのは、宮城県の身体障害者職業訓練所の建物を新築いたすための経費でございます。一般会計で計上してございますのは、訓練所の経常費の全部とそれから神奈川県の身体障害者の職業訓練所の建物を建てます経費等を計上してございます。一般会計において一億、特別会計計において約三千五百万円計上をいたしております。 それから事業内職業訓練費でございますが、これは主として中小企業が共同をいたしまして、従業員の職業訓練を行いますのに対しまして、国庫が四分の一、府県か四分の一、訓練団体自身が二分の一を負担するという目途におきまして、国庫補助を行なってきておりますが、三十四年度におきましても前年に引き続きまして、この補助額を二千九百六万二千円計上してございます。訓練対象、訓練規模等も大体前年と同様でございます。 それから中央職業訓練所は、三十三年度におきまして建築に着手をいたしまして、三十四年度におきまして引き続き四千九百二十六万三千円を計上いたしまして、これによって建物を完成いたし、三十五年度から作業をいたすという予定でございます。 それから総合職業訓練所は十二億五千三百七十三万九千円計上してございます。これは三十八カ所の経営に要する経費と、それから四カ所の施設に要する経費でございます。運営費におきまして、この備考欄に書いてございますように、三億六千六百三万一千円を計上してございます。 建設費におきまして五億一千八百十九万八千円を計上しております。 中に入れます機械の整備費といたしまして、三億六千九百五十一万円を計上してございます。 それから八は、国家技能検定費でございますが、九百六十二万三千円を計上してございます。これは三十四年度におきまして、五職種につきまして本検定を実施いたす経費と、それから五職種につきましてテスト検定を実施いたします経費でございます。なお、三十四年度の本検出定の職種につきましては、三十三年度の予算におきましてテスト検定を行いまして、実情に即した検定基準を成作いたしまして、三十四年度においてその五職種について本検定を実施するという計画でございます。九百六十一万三千円でございます。 以上、職業訓練に要する経費といたしまして、この九ページの一番下の計の欄にございますように、特別会計におきまして十四億三千二百七十五万六千円、一般会計におきまして五億七千四百四十九万八千円、合計いたしまして二十億七百二十五万四千円、これだけ計上いたしております。 次は第四は、労使関係安定促進に必要な経費でございます。労政局関係の経費と中央労働委員会並びに公共企業体等労働委員会の関係の経費でございます。 まず、労政局関係の経費といたしまして労使関係対策費として五千二百九十六万三千円を計上いたしまして、その一は労働関係の調査費でございまして、三千六百三十五万九千円を計上してございます。これは労働情勢を的確に把握をいたしますために、各都道府県の主務部の活動費に対しまして国から委託費として経費を支出いたしますものが中心でございまして、二千 三十五万三千円を計上してございます。そのほか本省の経費といたしまして、現地の実情調査費、中小企業対策費、労働関係資料の収集及び発行費等を合せまして三千六百三十五万九千円でございます。 それから労使関係の対策費の二といたしまして、中小企業労使関係改善費を三百二十五万一千円を計上してございます。これは従業員の態度測定という方法によりまして、労務管理の改善、労使関係の安定に資するという目的で行います仕事に必要な経費でございます。大体前年と同額を計上してございます。 次は、労政局関係の三は労働教育費でございます。千三百三十五万三千円を計上してございます。これは「週刊労働」等の教育資料の作成、発行に要する経費でございます。 その他、労政局一般行政費といたしまして三千四百八十八万五千円を計上してございます。これは労政懇談会、労働金庫の監督指導、在日米軍直用労務者紛争処理及び労働関係法施行等に要する経費でございます。 それから労働委員会の関係といたしましては、一億三千八百七十三万円を計上してございます。これは中央労働委員へ会が六千六百四十一万三千円、公共企業体労働委員会が七千二百三十一万七千円でございます。前年よりそれぞれ増額に相なっております。 それから第五は、労働保護行政に必要な経費でございます。これは労働基準局系統の経費でございます。 その第一は、最低賃金制度の実施に要する経費でございまして、一千二十一万六千円、前年とほぼ同額を計上してございます。内容といたしましては、最低賃金審議会、専門審議会に要する経費、それから業者間協定の推進に要する経費、それからこれに関連をいたしまして、業種の実態調査を行います経費、それから法律ができました場合、この施行の周知徹底に要する経費、それから家内労働法の制定準備の経費、以上が最低賃金制度の実施の経費でございます。 それから第二は、産業災害防止対策費でございます。これは一般会計におきまして千七百六十三万五千円、労災保険特別会計におきまして二千八百十九万六千円を計上してございます。内容といたしましては、次のページの十三ページに掲げてございますように、ボイラー・マン等の特殊技能者の検定に要する経費、それからボイラー内圧、容器等の特殊設備の検査に要する経費、それから重大災害特別調査費、中小企業災害防止対策の推進指導、これは中小企業に災害防止対策推進員並びに指導員等を設置いたしまして、各企業から安全運動を盛り上げていくということを推進するための経費でございます。それから中央地方に設置いたします産業災害防止協議会の経費、それから安全監督並びに安全の指導等に使いますジープ等の機動力を整備いたします経費、それから毎年行います安全週間の実施に要する経費、これらを合せまして産業災害の防止対策費といたしまして、一般特別合せまして四千五百八十三万一千円を計上いたしてございます。 それから第三は、けい肺等の保護費の負担金でございます。これが三億九千八百四十八万三千円でございます。前年に比べまして大幅に増加をいたしておりますのは、昨年成立いたしましたけい肺等特別法の臨時措置法に基きます国庫負担が三十四年度におきまして相当支出される関係でございます。内容は従来からあります特別保護法分、これは国庫負担が五割でございますか、これが二億七百十三万円、それから臨時措置法分が一億九千百三十五万三千円というふうに相なっております。なお、けい肺患者並びに外傷性脊髄傷害患者等の数につきましては、十四ページの註に掲げてございます。 それからその他の労働基準局関係の経費といたしまして十五億七千五十九万七千円を計上してございます。 それから産業安全研究所の関係の経費が二千五十八万三千円計上されております。 それから労働衛生研究所が千九百六十四万六千円計上してございます。 以上が労働基準局系統の経費でございます。 第六は、婦人及び年少労働者保護に必要な経費でございます。これは婦人少年局関係の経費でございます。 その第一は、年少労働者福祉施設費でございます。これは五百万円計上をいたしております。これは各府県に対しまして三分の一補助で、一カ所労働青少年ホーム設置をいたすための経費でございます。青少年ホームにつきましては、昭和三十二年度に一カ所設置をいたしまして、この三十四年度の五百万円は二カ所目の経費でございます。 それから婦人の職業対策費といたしまして、内職相談所の経費並びに家事サービス職業補導所の経費を計上いたしてございます。内職相談所は一カ所増設をいたしまして、十六カ所分の運営に要する経費を一千七百三十一万二千円計上してございます。 それから家事サービス職業補導所は、前年度同様二カ所の運営費を二百四十四万二千円計上してございます。いずれも多少増加いたしておりますのは、その運営の内容を充実いたすための増でございます。 それから売春問題対策費は、五百三十万八千円を計上してございます。内容といたしましては、十六ページに掲げてございますように、転落防止のための保護更生相談指導費、それから売春問題についての特別広報の経費、それから実態調査費というふうに相なっております。 その他の婦人少年局系統の経費といたしまして八千七百六万七千円でございますが、合計いたして、婦人少年局関係は一億一千七百十二万九千円でございます。 それから第七に、職業安定行政に必要な経費でございます。これは職業紹介業務費が三十二億九千一百四十五万五千円でございます。これは第一線機関でございます職業安定所の運営活動の経費でございます。前年に比べまして二億六千三百五十万一千円の増に相なっております。 それから二の、その他の職業安定行政の経費四億一千四百三十八万七千円は、これは本省及び各都道府県の職業安定課の事務費でございます。合計いたしまして職業安定行政は、先ほど個々に御説明申し上げました経費を除きまして、三十七億五百八十四万二千円ということに相なるわけでございます。前年に比しまして約三億円の増に相なっております。 それから第八は、労働統計調査に必要な経費でございます。これは毎月勤労統計調査費が三千一百九十三万九千円でございます。これは前年に引き続きまして同じ内容の調査をいたす経費でございまして、三十人以上の事業所についての甲調査、三十人未満五人までの乙調査、それから五人未満の特別調査、この三本立で調査をいたすことになっております。なお、特別調査につきましては、労災保険特別会計から支出をいたすということになっております。それにあわせまして乙調査、五人——二十九人規模の乙調査につきまして、三十二年の事業所センサスに基きまして抽出がえの調査をいたしまして、統計の精度を高めるということを数年置きにやっておりますが、この経費が百六十五万六千円計上いたしてございます。 それから統計調査の第二は、賃金構造調査に要する経費でございます。十九ページに掲げてございますが、八百三十一万九千円になります。これは賃金構造につきまして、ここに掲げてございますような要因別の調査をいたすわけでございますが、四年に一ぺんずつ大調査を行いまして、その間は規模を縮小いたしました調査をやるわけでございます。三十三年度におきましては大調査の年でございまして、三十四年度は縮小した規模の調査でございますので、八百三十一万九千円の予算額を計上してあるわけでございます。それから失業者の帰趨につきましての調査費として失業保険特別会計に二百二万九千円を計上してございます。これは新規の予算でございます。 それから長期労働経済の分析費として百二十万円を計上してございます。これは労働経済につきまして基礎的な分析をふだんからやっておくという目的で、課長待遇の専門調査官二人を増置いたすことになっておりますが、その活動のために各種資料の分析に要する経費でございます。 それから労働統計調査のその他の経費といたしまして、二億三百十九万円を計上してございます。これはその他ここに掲げてございますような調査の経費並びに人件費等でございます。合計いたしまして、労働統計調査関係で、三億四千四百六十四万八千円が一般会計、それから特別会計におきまして六百七万六千円を計上してございます。 それから第九は、国際協力に必要な経費でございます。六千六百四十一万四千円でございますか、これは国際会議に必要な経費でございまして、ILO関係の分担金が五千三百五十九万七千円、それから国際会議——ILO総会、産業別委員会等に出席いたします旅費が千二百八十一万七千円でございます。その他、国際労働関係の事務処理費といたしまして九百三万二千円を計上してございます。 第十は、その他の経費でございますが、これが四億三千九百三十六万九千円でただいままで申し上げましたほかの事務費、人件費等を合せましてここに掲げてございます。 それから第十一は、庁舎新営に必要な経費でございます。二十三ページにございますが、これは労働本省の庁舎費並びに第一線の労働基準監督署、公共職業安定所等の庁舎の建築費でございます。労働本省の庁舎につきましては、前年五千万円に引き続きまして、三十四年度二億二千四百六十七万円を計上してございます。それから地方官署につきましては、監督署関係が一般会計におきまして三千五百五十五万九千円、労災保険特別会計におきまして、五千五十三万六千円、合せまして八千六百九万五千円になりますが、これを計上してございます。内容は、ここにございますように、二十六カ所の監督署を建築いたすための経費でございます。 それから安定所関係につきましては、一般会計で八千三百二十六万二千円、失業保険特別会計で一億二千七百六十五万六千円、合せまして二億一千九十一万八千円になりますが、これを計上してございます。これは安定所を三十カ所新たに建築をいたしますための経費でございます。 以上で、労働省所管の一般会計につきましてごく概要の御説明を申し上げました。 引き続きまして、労働省所管の特別会計の概要につきまして御説明を申し上げます。 労働省所管の特別会計は、労働者災害補償保険特別会計と失業保険特別会計の二つでございますが、その規模は、一ページにございますように、労災保険におきましては、歳入歳出とも三百六十一億六千四百七十五万一千円でございます。前年に比しまして四十五億二千五万五千円の増になっております。 それから失業保険特別会計におきましては、歳入歳出とも四百八十八億三千六百四十五万三千円でございまして、前年に比しまして七億五千六百十六万一千円の減になっております。これは先ほど申し上げましたような社会保険についての国庫負担並びに料率の総合調整の計画に基きました数字で、その結果の減が掲げられておるわけでございます。 内容につきましては、労災保険につきまして六ページに保険施設費が掲げてございます。保険施設費といたしまして二億八千八十七万三千円を計上してございます。これは労災保険の保険施設としまして、労災病院、傷痍者訓練所、看護婦養成所等を労働福祉事業団をして設置経営さしておりますので、その経営に要する経費でございます。福祉事業団に対します交付金といたしまして五千九百六十八万七千円を計上してございます。それからその他の保険施設といたしまして、外科後処置等診療の委託、義肢等の支給、巡回診療の委託、災害防止の対策、職業病防止対策等の保険施設の事業を行なっておりますので、これらの経費を合せまして二億八千八十七万三千円を保険施設費として計上をいたしております。 それから次のページに労働福祉事業団の出資金を掲げてございますが、十四億二千一百十万五千円でございます。これは労災病院等の施設の設置に要する建築費とそれから機械器具の整備に要する経費でございます。新設病院は、三十四年度において四病院を予定いたしておりまして、この経費が三億三千四百二十三万円でございます。それから職能回復の指導施設費といたしまして一カ所分五千九百四十九万七千円を計上してございます。それから既設の病院等の整備費といたしまして十一病院分八億九千六百八十七万五千円、並びにこれらの関係の機械の整備費といたしまして一億三千五十万三千円を計上してございます。労災病院の数等は、次に書いてございます通りでございます。 それから失業保険の方につきましては、保険料収入の面におきまして、先ほど申し上げましたような趣旨で、料率を引き下げるという関係を織り込みました保険料収入が八ページの三百五十一億九千二百万円として計上してございます。それから歳出の面につきましては、九ページにございます。保険金につきましては、先ほど一般会計のところで申し上げた通りでございます。 それから保険施設費がその次に掲げてございます。これが五億四千二万八千円でございます。この内容は、労働福祉事業団に対します交付金が四億五百七十三万一千円でございます。これは先ほど申し上げました総合職業訓練所に要する経費と、それから労働福祉館に要する経費、これは日雇労働者のために食堂、理髪所等を経営いたします施設でございます。この関係の経費が二百七十万円で、その他の経費が三千七百万円、これは、労働福祉事業団の本部に要する経費でございます。これらを合せまして四億五百七十三万一千円になります。そのほか、二の職業訓練の施設費、それから三の職業訓練施設費の補助金、この二つにつきましては、職業訓練のところで先ほど御許明申し上げました通りでございます。 それから雇用促進のための経費といたしまして、雇用促進等の事務費四百五十四万三千円を計上してございます。 それから総合職業訓練所等の保険施を労働福祉事業団に設置経営させておりますので、この建物並びに機械器具の整備費等を事業団に出資をいたします。その関係の経費か十億一千二百三十一万六千円を計上してございます。これはその次に書いてございますように、総合職業訓練所、中央職業訓練所、この二つにつきましては先ほど御説明申し上げた通りでございます。 それから事業団の出資金の第三といたしまして、簡易宿泊施設の経費がございます。これは港湾労働者のための簡易宿泊施設でございまして、二千二百八十三万二千円を計上してございます。で、従来四カ所ございますが、そのほかに三十四年度さらに一カ所を増置する、このための建築費でございます。 それから第四といたしまして、労働福祉館の施設費でございます。先ほど交付金で運営費を計上してございますが、建設費といたしまして、三カ所分二千五百一万三千円を計上してございます。 それから五といたしまして、被保険者住宅の建設費でございますが、これは三十三年度におきまして二棟分五千五百万円を計上いたしましたが、三十四年度におきましても、引き続きさらに一棟を建築をするという予定で、二千七百五十万円の建築費を計上してございます。 その他、事務的な経費かございますが、それは省略をさせていただきまして、特別会計二つにつきましてごく概略の御説明を申し上げました。 以上におきまして労働省所管全般の説明を終ります。
○委員長(久保等君) 本件に対する質疑は、次回以降にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保等君) 御異議ないと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十一分散会