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31回国会参議院1959/04/07

建設委員会 第24号

発言数
162
登壇者
12
会派数
3
開催日
1959/04/07

会議録

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) これより建設委員会を開会いたします。  委員の変更について御報告いたします。本日後藤義隆君、川村松助君、江藤智君が委員を辞任され、その補欠として武藤常介君、酒井利雄君、上林忠次君が委員に選任されました。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 公営住宅法の一部を改正する法律案を議題といたします。本日は本法案について参考人から意見を聴取することになっております。  まず参考人の方々にごあいさつ申し上げます。本日は御多用中当委員会のため御出席をいただきありがとうございました。これより早速御意見を伺うことにいたしますが、議事の整理の都合もございますから、参考人の方御一人当りの御意見をお述べ願う時間は十分ないし十五分程度にお願いいたしたい。その後委員からの質問にお答えをいただきたく存じます。なお念のため申し上げますが、参考人の方は発言する場合委員長の許可をお求め願っております。また参考人は委員等に質問することはできませんから、この点あらかじめ御承知おきを願いたいと思います。  なお参考人の方で東京都立大学の磯村教授はお急ぎのようでありますから、まずお願いしたいと思います。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 御指名によりまして私の考えを申し上げたいと思います。  今般の公営住宅法の改正に伴いまして、比較的自分の専門に近い立場から意見を申し上げたいと思うのでございます。  公営住宅といったようなものの性格が、この法案の中において一応定義づけられておりまするのでございますが、これにつきまして基礎的な、こういう法案の改正並びに今後のあり方を考えますときに考えなければならぬ点は、大体この公営住宅といったものについて、国民が考えておりますものの考え方というものについて、かなり基本的の問題がある、こういうふうに思うのです。その第一点は何であるかと申しますと、日本の国民が持っております公営施設というものに対する考え方という問題であります。この問題は単に住宅という問題ばかりでなくて、すべてのものに共通する問題でありまするが、特に住居という問題については一そうこの問題がはっきり出ているのではないかというふうに考えます。その理由は何であるかと申しますと、結局公営住宅というようなものは、これは悪い表現でございますけれども古い言葉を用いることを許させていただきますならば、ややもすると借り物の住居であるという考え方であります。自分が相当の自分の収入を払って、そして家を借りているという形態と、若干、国家並びに地方公共団体の援助を受けて入っている建物、という問題に対しての考え方というものに、かなりの開きのあるという問題であります。本来ならばこの開き、いわゆる公営の住宅に対する居住者の考え方というものが、国民の税金というものをある程度社会政策的な意味におきまして、こういう住宅に利用したという建前からすれば、そこの居住者の心がまえ、あるいはその住居に対する考え方というものと、一般の家を借りているという問題と、かなり違ったものが形成されなければならないのでありますけれども、これが今日の公営住宅というものを見ます場合におきましては、まだそういったような居住者の意識というものの変化というものが見られないということは、これは公営住宅というものを考えます上において、かなり基礎品な問題になるのではないか、こういうふうに思います。  それから第二の点は何であるかと出しますると、もう一つはこれは日本の地主、家主というものと、その国民の間におきますいわゆる人間関係というものについて、依然としてその中に前近代的な性格のものがあるということであります。言いにくい言葉でありますけれども、家主という形の中には、かなりそれに対する基礎的な庶民階層の抵抗というものが、ここにやはり存在しているということは、公営住宅というようなものを建設し、これを運営する場合におきましての、やはりこれは問題になる点ではないかと思います。  つまり以上の二つの点、すなわち公共の施設に対する国民の考え方という一つの問題と、それからもう一つは、そこの居住者というものが住宅の場合におきましては、いわゆる家主に対するそこの居住者というこの考え方というものが、せっかく政策としてはりっぱな一つの公営住宅というものを、社会政策的な意味を加味しまして、これを建設いたしましても、現実にそこに現われましたところの関係というものの中においては、かなり非合理的なものがそこに生れてくるということは、これはこの公営住宅の管理経営という問題につきましては、基礎的にやはり考えていかなければならぬ問題ではないかと思うのであります。従いまして今後公営住宅という法律の改正をいたし、その合理的な運営をするという場合におきましても、この二つの点というものの解決というものが、あるいはこれは法律的措置をもって改正できない問題かもしれませんでございますけれども、こういう点につきましての閉心というものがなされなければならない。従いまして、どこが一番その問題の焦点になるのかと申しますると、わはり公営住宅の管理運営ということになるのではないかと思います。私が最近二ヵ所にわたりまして公営住宅、あるいは公団住宅の中での、主として管理関係とその居住者との人間関係、その居住者の中でのいろいろな人間関係というものを調査いたしました結果からいたしましても、ただいま申し上げましたような二つの点というものは、依然としてかなり強い意識としてその居住者に残っております。従いまして第一点に申し上げましたような考え方というものは、せっかく作りました公営住宅の管理というものに対して抵抗を感ずる。従いましてその作られましたものをできるだけ自分の生活に合せて、そうしてその生活というものと住宅というものが合うような形に進めようとする努力というものが欠けていることでございます。この状態というものとそれから管理者に対する家主的な態度というものが、ややもすれば公営住宅というものをして今日かなり不良住宅内な形にもっていく原因というものに、この二つのものがなっているように思うのであります。  従いましてここでどうしても考えられなければなりませんのは、特に社会政策的な意味を持ちました公営住宅の管理におきましては、そこにおいてのそれの管理者と居住者との間の人間関係というものを、現在のような役所対居住者、あるいはそれの置きかえられた家主対居住者というような形が存在する限りにおきましては、いろいろな意味におきましてこれの効果が云々されましても、私は再びこういうものがスラム化する前提ということを考えざるを得ないのでございまして、従いまして今回の改正につきましては、管理指導の面につきまして若干の指導、あるいはこれの運用の面についての改善がなされているのでございますけれども、私はこの面についてはもっと積極的な具体的な内容というものが考えられなければならない。つまり管理者という建前よりもむしろその中においての居住者との生活の共同体的な形態というものを、もっと管理の形式において求めなければならないのじゃないか、こういうふうに考えます。  次に申し上げたい点は、公営住宅には第一種、第二種の区別が出ております。この区別というものが今後の公営住宅の運営におきまして果して妥当であるかどうかという問題につきましても、ある程度考えうるべき問題ではないかと思うのでありまするが、すでにこういう形態で発足して若干の年数を経ている今日におきましては、直ちにこの二つの区別というものにつきまして異なった考えを申し上げるという意味ではございませんけれども、しかし今後の考え方といたしまして、私は、公営住宅というものはなるべく社会政策的な意味を持ちました第二種に重点を置いていかるべきものと思うのであります。しかもそれに重点を赴くということは、今回の法案の改正の比較的骨子となっておりまする家賃の減免あるいはこれの何と申しますか増徴という、この二つのいわゆるスライド的性格を持ったものを考えます場合においては、特にこの第二種の公営住宅に今後重点を置いていくのが妥当ではないか、こんなふうに考えられるのであります。このことを申し上げます理由は、住宅は申すまでもなくわれわれの生活の本拠となるものでございまして、従いましてもし住宅というものがもっと自由に選択される事情の下にあるのでございますれば、われわれはその収入の変化に伴って自由にその居を変えることが可能でありますけれども、しかし一たび、たとえそれが公営住宅であろうとも、住居をかまえてしまいますと、かなりそこに生活の本拠を持ちまたその住宅によって自分の職業なりあるいは生活というものが、その住宅がやはり強い基盤になっていくことを考えますと、簡単にこの住居を変えるということは私はこれは非常にむずかしいのではないかと思うのであります。従いまして比較的公営住宅では収入のいい方と考えられまする第一極の住宅に居住している者は、おそらくその公営住宅というものはかなり長い期間の生活の本拠というふうに考えていくというふうに思うのであります。そう考えて参りますと、その居住している者は収入の特に増加に伴って一定年限の後には、この新しい法律の改正によって、たとえ若干の猶予期間がございましても、その住居を変えなければならないということは、これは生活の将来にとって若干の不安を与えるものになると思います。従いましてそういうことから考えてみますると、むしろこの第二種の住宅でございますが、これは国庫の補助あるいは地方団体の補助もかなり強く社会政策的な意味において加えられているということを考えてみますと、そういう意味からいたしまして、収入の変化に伴ってその居を移さなければならないといったような考え方は、ある程度これは合理的に認められると思うのであります。特に日本のいろいろな社会政策的な施策におきまして、それが特に生活保護法の保護を受けております者なんかの場合におきましてはそうでございますが、なるべくこういったような国民の負担を、特定な条件において特殊な福祉を受けておるというものを、なるべくその状態から抜け出さすというような方策というものは、私は今日の態勢下におけるところの社会政策のやはりとなければならない基本的な問題ではないかと思うのであります。従いまして、今回の改正に伴いまして、そういったような減免と同時に増額をいたし、事情によってはその居を移さなければならないというようなことは、これはかなりはっきりしたこういう公営住宅に入ります者のルールとして私は守らしてほしい。ただその場合、第一種の場合においてはそういったような生活のいろいろの、本居の問題もかなり強くございますので、かなり困難が伴います。従いまして二棟の場合においては、国家、地方団体の援助を受けているというその比率の強いということから考えましても、ある程度こういったようなことはやむを得ない事情として考えていくべきではないか、こんなふうに考えております。要は今回の生活保護法といったようなものの施行にかなり似たような形におきまして、私は公営住宅の第二種に重点を置かれた施策に今度改正されまするような大体の趣旨をもって進まれることが、私として望ましい方式ではないか、こんなふうに考えております。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 磯村さんお急ぎのようでありますから、磯村さんに対して質疑のおありの方は御発言を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっとはっきり結論的にどうするかということを聞き漏らしたのですけれども、第三種の住宅は、精神からいっても低収入者に供給するのだという前提に立っているわけですね。従って二種、一種というものの区別に対して御発言がございましたけれども、この二極というのは、低所得者に対するところの住宅供給に重点を置かなければならないという意味でございましょうね。ただ現在持っておりますところの二種在宅というもののあり方、それにやはりいくのではないか、その精神に対してそれを重点としたところの供給をしなければならないということなんでしょうね。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 前段の御質問のように私は了解いたしております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうしますと、かりに一種とか二種とかいう言葉の使い方、これをやめて公営住宅というものは高額所得者には供給しようという対象になっておらぬというきめ方を応ずるわけですね。一極とか二極とか言わないで、公営住宅というのは先生がおっしゃったように、社会政策的な要素が多分に入っておるのだから、これは自分の家を求められない低収入層に対して供給すべきものである、というような定義に赴きかえれば、今お話のような第一種とか第二種とかいう区分けをしないで差しつかえないわけですね、その点はどうでしょう。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 私の考えは大体今の御趣旨に似ております。ただこういうことは今日までの事情から考えて参りますると、今日までの住宅政策、特に戦争後にとられました住宅政策を考えますると、住宅の困窮という問題がかなり、それが収入というものの高い低いというそういう水準だけで、住宅の困窮というものの措置がとられたとは必ずしも言えないのです。その意味におきまして、今日までは第一種、第二種というような形で進んで参りましたということについては、私はやはりこの現実というものは肯定しなければならないと思います。その意味におきまして、第一種的と申しますか、そういう形のものがそれだけの役割を果してきたということは、これは私も率直に認めたいと思いますし、また世間もこれによりまして住宅政策というものの、今日公団形式である、あるいは公庫形式によりまするものが発足してきました今日におきましては、十分に、発足したときの段階までの役割は、第一極は果してきた、ただしこの経営主体、事業主体というものが原則として地方公共団体であるというようなことを考えて参りますると、次第にその方向としましてはこういう一種、二極というような区別は、現存している住宅には私はこれは存在していると思いますが、だんだんこの考え方というものを進めて参りますると、私はこの重点というものは第二種に置かれていくべきではないか。これは日本の社会経済状態の比較的安定した状態というものを持たします傾向としましては、もし公営住宅というものが、この法案の趣旨に書いてございまするような、比較的憲法の規定している云々というようなことが考えられるとしましたならば、私は現状としましては第二種に重点が置かれるべぎじゃないか、こういうふうに考えます。

田中一日本社会党

○田中一君 むろん公営住宅法が制定せられた当時は、低所得者というのみならず、住宅困窮者というものも対象にしたということも間違いございません。しかし、御承知のように十年たっておるのです。そこでいろいろ日本の絶対量がむろん足りません、足りませんけれども、公営住宅は今日五十万戸以上のものが建設されております。十年前にこの法律が国会に提案されたころの社会とおのずから変ってきております。そこで、もしそうならば、今現在の法律にあるところの第一種、第二種という規定によっての御発言でありますけれども、今日の段階においては、公営住宅というものは低所得者を対象としてやるべきではなかろうか、という考え方に集約して間違いございませんか。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 公営住宅というものは、先ほど申し上げましたように、この経営主体が地方公共団体であるという性格と、それからこれは皆様方の方がよく御存じだと思うのでありますが、少くとも私が自分の専門から現在の住宅事情というものをさらに突っ込んで見ました場合におきましては、公爵住宅の第二種にも入れませんような階層というものがかなり依然として存在しているという事実、従いまして、私は必ずしもこの第一種、第二種というものの区別というものをすぐに撤廃するとか何とかという問題よりも、重点としましてはなるべくこの低い階層に重点を置いていっていただきたい。そうじゃないと、すでに原則と、してこういう形で一種住宅に入っているとかという考え、あるいは進んでは民生住宅とかあるいは宝くじ住宅とかというような形で、国民の中に自分の住んでいるこの住宅を、そういう形で何か階層化するということは、これは私は国民の福祉のために必ずしも望みたくないのであります。従いまして、原則としてはなるべくそういう差別をなくしていただくと同時に、重点をむしろ第二極に置いていただきたい。というのは、第二種以下で住宅の困窮をしておりまする者に重点を置いていただきたい、こういうのが念願でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そこのところで私はちょっと理解に苦しむので伺っておるのですが、現在の第二種住宅というものは、なにもそれにはいれない層がいるとは私は見ていないのです。申し込めば。むろんこれには職業というものは持たなければならぬと思うのです。無職の者を入れるということは、一つの経営体でありますから、使用料を取っているのですから、それが初めから取れないのだというならば、これは公営住宅に、はいるという問題でなくして、別の面でその生活を保障しなければならぬ。いわゆる生活扶助なりなんなりという方法があると思います。しかし私の考え方は、国並びに公共団体から助けてもらっているという方でも収入はあるのですから、そういう者ですら公営住宅に、はいる資格はあるとこう見ておるのです。そこで、そうでない層というのは何をさしていらっしゃるか、私はちょっと理解に苦しむのですが、ただ、何といいますか、無職というか徒食というか、あるいは陰の仕事をしていて公けに自分の職業が言えないという階層もあると思います。そういう方々に対する住宅供給というものは、私はおそらく、この事業の経営体であるところの地方公共団体は、それらの者を入れようというような意欲はないと思います。ですから、今あなたがおっしゃっている現在の法律の範囲内において、二種住宅にすらはいれない層というものは的確にどういう者をさしていらっしゃるのか、伺いたいと思うのです。どういう階層——階層という言葉は、はなはだいやな言葉ですけれども、どういう環境にある国民をさしているかということを伺いたいと思います。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) この問題は、御列席のほかの参考人の方々は具体的にあるいは御存じかもしれませんのでございますが、私も大学に行きます前にはそういった面での仕事に関係しました立場上、若干の事実も知っておりますのですが、役所となりますと、かなりその運営というものに対する責任を考えなければならぬことは当然でございます。従いまして、今の御発言がございましたように、その資格、いろんな条件というものがかなり厳重に規定される。ところがその場合におきまして、公営住宅に、はいると原則は、定収入があるということがおそらく原則になると思います。定収入があるということは、これはわれわれの生活にとって一番基礎的な生活の安定になると思います。ところがこの第二極の公営住宅に、はいりたいというような階層の場合におきましては、そういったようないわゆる定収入といったようなものの限界につきましては、かなり困難な階層もあるように私どもは見ております。こういったような住宅に、はいるのだけれどもいろいろ収入の算定、特にそれがいわゆるサラリーマンといったようなそういう形のものになりますれば、比較的第二種の住宅に、はいれるのでございますけれども、いわゆる定収入というもの、月給であるとかそういう形で取っておられないような階層の者は、この第二種の住宅にとりましては、かなり縁の遠い存在に置かれているのじゃないか。これは、私のわずかな調査によりましてそういったような意見が出ておりますので申し上げるわけでございます。特に東京なんかの場合におきましては、御案内のように中小企業といったようなものが非常に多い。その中で出て参りましたのは、その中小企業の中で生活をしておりまして、しかも中小企業の企業主もそういう場合もございますのですが、そこで働いておりまするいわゆる中小企業の従業員であって、しかも定収入ということになると、かなり不安定な状態に置かれている階層というものが、東京の中には、かりにこれは東京だけの例でございますけれどもかなり多いと思います。こういったような人たちがいざ第二種の住宅に、はいれるかというような問題の場合におきましては、かなりそれが否定的な状態に置かれるということの事実を知っておりますので、そういうことを申し上げましたのでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 まあ新しい発見を実はしたわけなんですよ。そういうような運営が公営住宅の精神じゃないわけなんです。従って、これはいずれそこに東京都、川崎市等からも見えておりますから伺ってみますけれども、それがこの法律の精神じゃございません。そこで私はびっくりしたわけなんです。  そこで、もう一つ伺いたいのは、御発言の中の、結局まあ俗な言葉で実体を短かい言葉で言えば、家主と借家人という意識が、これはとうてい払拭できないわけですね、こういう気持は。従って、これが今お話のように家主と居住者は、家に対しては共同者だというような意識を持てば、むろんその住宅というものも平和な住宅が建設される。これは現在の実情では今先生のお話ですと、管理者とそれからかりの住居を与えられている国民という考え方になる。かりの住居とおっしゃったのは、いつも腰の落ちつかない、いつも追い立てを食うのじゃなかろうかとか、あるいは不安定な気持でいるということだと思うんです。従って、共同者としての共同者的な意識をお互いが持つというからには、法律の上からいって法律で規制しようという場合には、どういう形のものが望ましいとお考えになっていらっしゃるか。今の御指摘のようなものは、今言う通り、家主とたな子という一つの意職、そこに社会政策的なものがあるといいながらも、なおかつ管理者とかりの住居の居住者という気持、これはどうしたらなくすことができるかという点について御意見を伺いたいと思います。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) その点につきましては、今回の改正法におきましては、かなり進んだ内容をお持ちになっているように私は拝見いたしております。少くとも最近までの公営住宅のあり方というものは、住宅の困窮者に対するまあ応急的な措置といったような面が、かなり私は強かったと思うのでございます。それは公営住宅を拝見いたし、そこの住民の人たちの意識を調査いたしますと、やはりそういうものが、出てきておりましたのですが、しかし今田中委員の御質問ございましたような点になりますると、それが一部の住宅におきましては、共同施設というものを持ちまする形におきまして、比較的安定したそこに居住の考えを持ちますると同時に、その共同施設というものの運営というものに、居住者がある程度参加する形態をとって参りますと、そこにいわゆる家主、地主というものと居住者というものとの古い形の考え方というものが、徐々に変化をしていくのではないかとこのように考えております。それは率直に申しますると、これは公団住宅の青戸とそれから牟礼という二カ所を調査をいたしました。そこに定着をいたしまするためには、どういったような希望がありどういったような考え方があるか、というようなことを調査いたしました。その結論から申し上げましても、共同施設というものができた場合においては、住民というそこに住んでいる者の意見というものが、かなりそこに反映することが望ましいということが、強く主張されましたわけであります。従いまして、応急の施設でございますれば、そういったようなあるいは児童遊園地でございまするとか、特にそこの生活におきましてのいわゆる家対居住者といったような考えは、子供のおります場合、親もあるいは管理者の方々も、子供の生活という場合におきましてはかなり一つの迷った考えが出てきている。従いまして、この公営住宅内におきまする主として子供を中心にしました共同の施設、あるいはその他の共同の施設というものの中におきまして重要な点は、居住者がその管理運営につきまして積極的な参加ができまするような形態というものが、比較的封建的な家主対居住者というような考えをなくしていくところの一つの大きな要素になっていくのではないか。そういう点では私は今回のこの法案の改正にはかなり強い希望と期待を持っておるのでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 最後に伺いたいのは、収入の——これは増加と書いてありますが、増減だと思います。増減ということもあり得ると思いますが——によって、定着しているところの自分の住居というものは当然変らなければならないのだというきめ方をしております。これは原則です。しかし一応その収入に見合う家賃を、——見合うというよりも、こちらできめている家賃の値上げを認めてくれるならば、まあとりあえずいてもいいということ。それからその値上げになった部分は、御説の共同施設なり何なりに使おう、またその金が余った場合には管理を十分にしよう、こういうことを言っているわけです。そうして第一種、第二極ともに、第一極、第二棟から出ていってしまったあとは、また新しい低収入者の住宅として供給しよう、こういう考えを符っておるのです。今日も絶対量が足りません。従って、現在住んでいる右にそういうようなこの法律の制定によって非常な不安を与えるということをあなたも指摘しておりまして、不安を与えるとともに結局抵抗が生まれて参ります。そこに新しく家主、たな子というような感情的なものまでも生まれてくるということなんです。そこに現在でも、この居住者の方々が、まだこれは全国的にそういう反対を意思表示しているところは少いのです。というのは内容がわからぬからです。また自分で住んでいない方は、多少社会性を加味した——低所得者に対して新しく供給するのだから、これは一歩の前進ではないかというような気持をもって評論家、批評家、部外者は言うのです。ところがそれに該当している人間たちはたまったものじゃありません。そういう点について、今度の法律の一番の改正の要点はそこにあるということです。これに対して、これは社会政策的な意味はむろんあり得ると思うのですが、居住者が受けるところの感じ方ですね、不安、こういうものに対して、この法律が通って、これを実施した方が、多少居住者が不安に思ってもやむを得ぬではないかというようなお考えか。あるいはこの法律がかりに通ったとして、どういう形で運営したならば、双方納得ずくで、この法律で命ずるままの現象というものが平和裡に行われるかという点につきまして、あなたの今までの御研究の一端があればそれを一つ。  もう一つは、最後に、従ってこの法律案は妥当なるものであるというお考えを持つか、あるいは行き過ぎであるというお考えを持つか、その点についての結論的な御意見を伺いたいと思います。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 一番むずかしい問題と思います。特になせ私がきょう冒頭の発言に、家主、地主とその管理者、居住者といった問題を申し上げましたかということは、ただいま田中委員の御質疑の問題に関連するから申し上げました。特にこの日本の場合におきましては、先ほど申し上げましたように、住居というものが、生活の安定におきましては、これはもう絶対に近いところの一つの大きな要素になっておりますので、従いまして、それがたとえかりの宿であるということでございましても、その住居も将来何らかの機会において移さなければならないという前提のもとに生活するということは、これは私、生活の上におきましては、かなりやはり考えなきゃならない問題かと思いますのであります。しかしそう考えますると同時に、この近所で、やはり冒頭に申し上げました、公けの施設に対する国民の一つの考え方というような問題も、これははっきりしていかなきゃならない時期ではないかと思う。ほかの例をもって申し上げましては、はなはだ恐縮でございますが、母子寮というものがございます。十八以下の子供を持っておりますれば、その母子寮にいられるのでございまするが、子供が十八になればおとなになりまして母子寮にいられない。これは法律がやはりその通りきめております。でその場合におきまして、やはりその住居を出なければならない不安というものも、子供をかかえた母親たちが持っております。一方におきましてそういったような一つのものもこれは考えられます。で、この問題に対しましても、そういったような場合においては、これこそ第二種なりの住宅につながる政策として、そこに社会政策の私は関連性というものを求めていかなければならないと思うのでございまするけれども、同じようなことが、まあたまたま今回の法律の改正におきましては、その出なければならないような条件になった者については、できるだけ管理者はこれは善意をもってあっせんしなければならない、というような条項が加えられておりまする限りにおきましては、私はそういったような事情になりましたような場合におきましては、やはり方針としてはそういうものも考えなければならないのは、やはり多数の者が社会政策というものの対象になるということから考えますると、そこは私は踏み切らなければならない段階ではないかというふうに思います。もちろんそれが、その間におきましては、できるだけの調整的な役割をとっていただくのが、いわゆる先ほどから申し上げまする管理者のお立場である。それが平素から住民、あるいは居住者と対立しているような考えでございますならば、おそらくそういったような法の措置も、その場合におきましては、かなりいわゆる争議的な形態にまで発展すると思うのでございますけれども、管理者と居住者の間に、それが一つの生活体としての人間関係が形成されておりましたならば、広い意味での社会政策というものを多数の国民が受け入れるという建前からしましたならば、その程度の生活の変化というものは、これは私はやはり認めなければならないのが今日ではないかというふうに考えます。  従いまして、若干の意見はございまするが、ただいま田中委員の御質疑に対しまして、今回の改正が妥当であるかいなかという最後的な御質問に対しましては、私は現在の段階におきましては一応妥当でありますということを申し上げる次第でございます。

上條愛一日本社会党

○上條愛一君 簡単に二点だけをお伺いしたいと思います。一点は、田中委員からも御発言がありましたが、この住宅の管理運営の問題でありますが、先生は管理者と居住者との人間関係の問題を、もっと積極的に具体的に考うべきであるという御発言でありましたが、なお私どもの考えから申しますれば、繊維関係などの寄宿舎の問題になりますれば、経営者は寄宿舎の問題については干渉してはならない、その生活については居住しておる労働者が自治委員会を組織して、それで一切の運営をやるべきであるという建前をとつておるわけなんです。その寄宿舎とこの公営住宅とを同一に論ずることは無理があると思いまするけれども、しかし今日の民主的の運営から考えますれば、今は管理者というものは事業主の長が職員を任命するということになっておりまして、管理運営がその職員たる管理者にまかせられたる状態であって、住まう者の意見というものが管理運営に反映しておらないというところに問題があるのではないか。そこでこれをどう円滑に運営するかということになりますれば、これは私見でありまするが、やはり居住者の代表によって自治委員会なり運営委員会というようなものを組織して、そうして管理者がその自治委員会なり運営委員会と密接な関係をもって、居住者の意見なり要望というものを管理運営に十分反映せしめていくというような方法をとるべき時代になっておるのではないか、そういう問題を法制化す必要があるのではないかというふうに考えまするが、この点についてのお考えと、それから第二点は先生のお考えで、第二種公営住宅の居住者に対しましては、収入が多くなれば社会政策的の立場からいってもこれを譲るべきではないか、こういう御意見のように承わりました。これはごもっともな意見だと思いまするが、この点について一つは住宅の絶対量の不足いたしておりまする今日において、第二種住宅に住まっておる人々が多少の収入がふえたからというて直ちに他に転居するということは容易ではないと考えます。しかしこれはこの法律によりますると、決して強制的ではないのでありまして、これは相談の上管理者においてもその道を講じつつ無理のないようにやる、という建前にはなっておりまするが、これはもし第一種の住宅に、はいるとすれば、第一種住宅がまた不足してくるというようなことになりまして、それじゃほかに民間の貸家を探し得るかといえば、これもまたなかなか困難の実情にあるという点が一点。  それからいま一つは、この法律によりますると、耐用年数の四分の一を経過すれば譲渡する道が講ぜられております。それでこれをもっと積極的に具体的に実施するということになれば、一つはこの第二種住宅の居住者の諸君に非常な希望を与えるということになる。従って自分が住まっておる住宅を大切にするということにもなり得るということは考えられまするし、また年数がたって参りますれば、だんだん古くなりまして参りますというような点もありまするので、この耐用年数の経過した人々に対しましては、できる限り譲渡するという方策を講ずることが一つは重要なポイントではないかというふうに考えまするが、この二点について先生の御意見を承わりたい。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) お答え申し上げます。  第一の御質疑は、管理運営の場合におきまして、それが公営住宅の場合におきましても、任命されました管理者以外に、居住者によりまする自治委員会も運営に参加させる方式についての御質疑であるかと承わります。これは現実におきまして私が数カ所調べました形におきますると、実際におきましては、こういう自治委員会というものがもちろんその自治委員会の組織あるいは運営、あるいはそこでの権限等によりましてかなり違った内容は持っておりまするけれども、大体こういったような形というものはできているように承知をいたしております。従いまして、どこの住宅に伺いまして実は私のような立場から調査をさせていただきまする場合におきましても、管理者の方はまず自治委員会の意見を聞いてほしいということがございます。従いまして、ただいま御質疑の通り、そういう問題につきましては、かなりと申しますか、ほとんど自治委員会の意見と管理者のお考えとによりまして決定されているように承わります。従いまして、私は運営の形態としましては、そういったような、もちろんそれを法的にきめるかどうかということにつきましては、私はただいまこの席で直ちにお答えをするだけの内容と自信は持っておりませんのでございますが、現実においてそういったような運営が行われておりますることが、公営住宅の存続のために、いろいろなもっと慎重な調査の結果妥当であると考えつきましたならば、私は必ずしも法律によりませんでも、規則あるいは条例等によりましてそういうものが設けられましても妥当ではないかと、現実において穏当な運営がなされておる限りにおいては、私は妥当ではないかと思うのでございますけれども、ただ問題はその場合におきまして、たとえば最近ございましたように、この原則的な家賃の増減でありまするとか、特にまあ増の場合でございますけれども、あるいは固定資産税の変化という場合に伴いまして、いろいろ管理者と申しますか、あるいは居住者との間にいろいろな問題か起きます。従いましてこの公営住宅伝によりまして当然そういったようなことが考えられる問題を除きましての、あるいはそういう運営委員会の運営委員というものが、あるいは自治委員というものが何らかの形で、規則的に根拠を出すということは私は妥当ではないかと、こんなふうに考えます。それから第二点の絶対的に住宅が不足している場合におきまして、現実において第二極のものであっても移転が不可能である、従って譲渡する方式が妥当ではないかという考え方でございます。これも私は原則としてただいまの御発言に私は心からそのようでありたいと思います。ただこれは若干条件かあると思います。それは今日までの公営住宅というものはかなり応急的な施設でございまするので、その公営住宅の存在しておりまする位置というものが都市の発展上、あるいは都市計画のいろいろな地域的な状況からいたしまして、かなりいろいろな地域を選んでおります。従いましてそういったような場合におきましては、その場所が兆して全面的にこの居住者に譲渡されていいかどうかという問題につきましては、さらに別の観点からこれについての私は考えを及ぼさなければならないと思うのでございます。従いましてそういったような若干の条件がいれられますのでございましたならば、ただいまの御発言のような形におきまして、やがては自分のものになるという安定を与えまするということは、私はこれは望ましい形態ではないかと、こういうふうに考えております。

上條愛一日本社会党

○上條愛一君 ちょっともう一点だけ。今のお話で、自治委員会というものがほとんど設置されておって、意見が運営に反映せられておるというようなお話でありましたけれども、実際問題として実際にそういう自治委員会というものが重用されて、その意見というものが運営の面に反映されておるとすれば、現在住宅に住まわれておる人人のお話の、なかなか修繕も設備もやっていただけない、というようなことはないはずでありますが、そういう不平不満が相当濃厚ではないかと考えます。従って形だけ自治委員会ができておるのか、実際の運営の面において、その自治委員会というものが権限があって、それが運営の面に反映されておるかどうかという点が問題だと思います。それで、なぜ私が法制化することが必要ではないかという御質問をしたかといえば、もっと自治委員会というものがあるならば、それが権威あるものとしてそれが実際の面においての運営に反映しなければ何にもならないと思うのです。ただ形式的に運営委員会というものが存在しておるからといって、それだけをもって公営住宅の合理的な運営とはいえないと思うのです。この点がもし形式的にあるといたしますならば、それをどうして今後活用できるかということが重要な問題になってくるのではないか、というふうに私は考えるわけです。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 御意見のように承わりましてございますが、私の申し上げましたのは、形式として存在するよりか、私は実態として存在しておるように、自分が調べましたときには思いました。所によりまして非常にその自治委員会の組織の内容は違いますので、従いまして、もしただいまの御発言のようでございますれば、むしろその実態をどの程度、私今、法律までいくかどうかということについてはまだ何ともここでは申し上げられないのでありますが、何らかのそういう規制も必要とするといたしますれば、その実態の調査にのっとりまして、しかも公爵住宅の推進上の問題との調和の上におきまして、私は考えられていいことじゃないか、実態として私は存在しているというふうに見ております。

内村清次日本社会党

○内村清次君 参考人に一つお尋ねしますが、それは憲法と本改正案との関係です。これは憲法の二十二条「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」この問題と、今回改正案の中には住宅明け渡しの強い制限ではないとしても、「明け渡すように努めなければならない。」しかしそうでない場合のときには割増金を徴収する、これは一つの制限事項ですね。そうやって制限事項を設けて、この公営住宅法の第一条の目的、国と地方公共団体とが協力をして生活困窮者、住宅困窮者、そしてまた低所得者層に対しては、国民生活の安定からこの法律を制定したというこの目的に対しましてでも、あるいは憲法の二十二条の条項に対しましても、こういった一つの制限をおくという思想というものは、これはまず目的自体に対して少し考え方が変つておりはしないか。先ほどから田中委員からお話があったように、絶対量の不足ということはこれは絶対である。ほかにまた低所得者層というものがたくさんあるということも、これもまた絶対的な問題である、こういった中に、明け渡しを要求する、割増金を要求するという思想というものは、これは私たちはどうしても憲法の条項をだんだん縮めていくような形にいきはしないか、ということを心配しておりまするが、先生はどういうふうにお考えですか。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 大へん根本的なお話になりますので、申しわけないことでございますけれども、私がここで軽々にお答え申し上げますことは御遠慮したいと思いますが、ただ一つだけ考えられますことは、こういったような社会政策的な一つの立法につきましては、これは今回の改正にもございますように、それが絶対的になりますると、これは私はなるほど今御指摘のような問題も、この法案を拝見しながら、そういう心配を持ちましたのでございますが、ただいま御指摘のような問題が出て参りますると、先ほどちょっと母子寮の場合におきます措置の場合にも、一応例をあげて申し上げましたように、そういう点につきましては、社会政策的な立法の場合におきましては、ある程度こういったような面が共通に出ております。従いまして、これはこの場で申し上げられまする程度の御返事でございまするけれども、私はこの程度のことが、直ちにいわゆる憲法によりまする居住の自由なり、その他の問題についての制限になるかどうかということにつきましては、そうであるという御返事はいたしかねるというふうに考えております。この程度でお許しをいただきたいと思います。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そこで、先ほどから先生は人間関係的な、たな子と貸主というような、そういった古い考え方をだんだん近代化して、協力態勢というものが生れてこなくてはならない、こういうような御意見のようにも拝聴したわけでございますけれども、私たちはそういうような関係を近代化する上につきまして、なおこの改正案の思想が、むしろおれは貸主だというような考え方がだんだん強くなっていくような形になってきはしないかと思っておりますが、その点はどうお考えでございますか。

磯村英一東京都立大学教授

○参考人(磯村英一君) 私は特にこの住宅というような問題につきまして、    〔委員長退席、理事稲浦鹿藏君着席〕 これが多数の国民の中でこういう形の住宅の中に住んでいるのはきわめて少いわけです。従いまして、きわめて一部の者がこういう形で公けが作りましたものの住宅の中に住むわけですけれども、それではかなりこういったような内容が、当然自然の人間関係で居住というものがきめられるという状態の中に、かなりこういったような法的規制というものが強く入ってくることに対しての御意見のように承わるのでございますけれども、私はこれはこういったような社会政策的な立法ということに、今お答え申し上げましたように、かなり共通する一つの限界点があるのではないかと思います。そういう意味におきまして、これは全く国なりあるいは地方公共団体の税金というようなものを、所得の再編成という形で住民に還元するというような問題と関連して参りますると、ある程度の規制ということは、私はこれはやむを得ないのではないかというふうなのだが、私の基本的な考え方でございます。従いまして、問題によりましてはただいま御指摘のような憲法につながるような問題も、あるいは今後あるのではないかということも懸念されますのでございまするが現状におきましては、私はこの程度の規制ということは、これはやむを得ないのではないかというふうに考えております。

稲浦鹿藏自由民主党

○理事(稲浦鹿藏君) 質問はございませんか。……それではおいそがしいところをどうもありがとうございました。  次に原田参考人にお願いいたします。ちょっと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

稲浦鹿藏自由民主党

○理事(稲浦鹿藏君) 速記を起して。この際委員の変更について御報告いたします。  本日、山本利壽君が委員を辞任されその補欠として西岡ハル君が委員に選任されました。

稲浦鹿藏自由民主党

○理事(稲浦鹿藏君) それでは原田参考人にお願いいたします。

原田真雄戸山アパート自治委員会委員長

○参考人(原田真雄君) 私は新宿の都営住宅戸山アパートに住んでおります、現在都営住宅の自治会連合の委員長をやっておる原田真雄であります。  本日は公営住宅法の改正案に対しまして、居住者の立場からいささかその参考意見を申し上げますが、時間の関係上一応結論を先に申し上げておきたいと思います。  この改正法案中におきまして居住者としてどうも納得のいかない、つまり反対を申し上げなければならない重要な点が三つあるのであります。それは家賃の不均衡を是正するための値上げの件、それから居住権の否定とそれにつながる割増家賃の徴収の問題であります。この三点につきましては全国七十万の居住者はひとしく納得しかねておるのであります。しかも一般世論といたしましてもあながち賛成している者ばかりとは思われないのであります。もしもかりに多少の賛成者があるといたしましても、それは現在の住宅政策がかけ声ばかりで一向に進捗していないため、なおなお住宅難に苦しんでおるという人の、たまたま私たちが幸運でこの住宅に入ったということに対する一種の羨望かねたみというようなものが、感情論としてわいているのではないかというふうに感じられます。  以下それぞれにつきまして意見を述べてみたいと思いますが、まず最も重要な点といたしまして居住権に対する問題であります。これは私たち居住者にとっては実に大きな問題で、非常にショックを受けております。政府関係のお話や法案の字句から見ますと、なるほど昨年暮ごろに政府の手において審議会とやらにかけられまして、いろいろ審議されておりましたころの原案から今日の改正案になるまでの過程を見まするというと、いかにもただ単なる精神規定かあるいは努力義務にすぎないようでありますけれども、そもそも政府で、この改正案を立案された考え方の基本である法の第一条をたてにされましたいわゆる低額所得者に低家賃で使用させるのであるから、高額所得者になった者は、この住宅に住む権利を失うのだという居住権を否定する根本思想に基いているということは、間違いないことだと思うのであります。すなわち、これが問題だと思います。なるほど、法の目的である第一条の前文だけを解釈しますと、あるいはそのように考えられるかもわかりません。が、しかし、後文の「国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与する」という生活の安定は、すなわち衣食住の住も含まれておるからこそ、生活の安定だということが言えるわけであります。そういう意味からいきまして、この大きな有終の目的をお忘れになっている、いわゆる一を知って十を知らないというような議論ではないでしょうかというふうに申し上げたいのであります。もしもこのような解釈のもとに法が実施されますならば、生活の同上すなわち居住権の喪失というふうに、生活が向上したら、たちまち居住権を失うのだという非常に矛盾した立場に置かれるのであります。それがたとえ比較的少い少数のわれわれ国民でありましようとも、何で私たちばかりが常にこの針の座にすわらせられていなければならないかというふうに考えますと、実に不公平な法律であるというふうに考えられます。    〔理事稲浦鹿藏君退席、委員長着席〕 しかも、割増家賃を徴収されることになりますと、貧富の差を公けに格づけることになるわけであります。住宅政策がそもそももたらしております現象でありますところの、このごろの新らしいいわゆるケースである集団社会と申しますか、共同社会と申しますか、この団地の人間生活に非常なひびを来たす、精神的なひびを来たすという結果になり、人と人との和が欠けて、せっかくの集団生活の平和を乱すということが明らかであります。ひいては、こうした団地を抱えたいわゆる地域社会というものが、必ずそれがために悪い影響を受けるということも考えられるのであります。住宅政策は、単に数をそろえるばかりがおもなる目的ではないというふうに私は考えております。すなわち、第一条にもありますように、社会福祉の増進に寄与するためのよき団地作り、今申し上げましたよき団地作りもあわせて考えていただかなければ、真の住宅政策というものはないというふうに考えておるものであります。従って、この意味におきまして、私は居住権を否定するところの思想に基く割増家賃の徴収も納得ができないという意見が生まれるわけであります。  さて、この割増家賃について申し上げてみたいと思いますが、この増収によって、低収入者の家賃減免をするとか、あるいは住宅の回転をはかり、住宅困窮者のためにより多くの住宅を建てるのだというようなことが計われており、そういう御意見も承わっております。これをよく考えてみますと、これではまるでわれわれ七十万世帯の中のわずかな一部の高額所得者の責任において、この住宅不足を補わなければならぬというふうに聞えるわけであります。何とか私たち居住者同士の共済的ないわゆる相互扶助的な面において解決しろと言わぬばかりのようにも聞えるわけであります。もしそうだとするならば、むしろ共済制度を別にお作りになって、そして公営住宅法とかみ合せて実施した方が大へんわかりいいというふうに皮肉りたくもなるわけです。  それから収入が三万二千円をこえた者を高額所得者として扱うということでありますが、ここにも大きな議論があると思います。と申しますのは、三万二千円は、あくまでも入居するときの資格であるはずであります。これを取ってもってその住宅を使用するといいますか、生活条件とでもいいますか、そういう条件に当てはめるということは、さきほども申し上げましたように、生活安定を意味するものではないというふうに考えられます。生活が安定したから家を出て行け、さもなくば割増家賃を払えというような条件には、先日衆議院で山中先生も言われておりますが、居住継続条件といったような一つの段階がなくちやならんと、こういうふうに思います。そうしてもっともっと幅を置いて、そうしてそれをいわゆる増額家賃を払う者の条件とするというふうな段階がなかったら、これは妙なものだというふうに考えます。お前たちは三万二千円という低収入者で家もなかろうから家を貸してやる、だからせいぜいありがたく思って生活を安定させなさいと言っておいて、その舌の根もかわかないうちに、わずかの収入が上ったからといって、私たちの生活もようやくこれでまあどうかなるかなあというとたんに、さあ出て行け、さもなくば割増家賃を払えといって、私たちの財布の中をのぞいて、わずかの残り金をさらっていくような考え方のように、これは思われます。百歩を譲りまして、かりに三万二千円がその限度だといたしましても、その基準を決められたのは五年も六年も前の話だと私は考えておりますが、現存の国民生活に合せて、果してその五年も前もの基準が妥当であろうかどうかということも考えなきゃならんというふうに考えます。果してこういうことが検討されておるかどうかということも、私たちはわかりませんけれども、疑問に思っております。しかも、三年後に実施するということを言われておりますが、そうしますというと、その間八年を過ぎることになります。この八年間の実情に即したものとは決して言えないということになるわけです。もう一点は、この基準が地方と都会地で一律であるということも妙なものだ、悪平等じゃないかということも言えると思います。  以上申しましたように、法の精神の一片を見て、居住権の否定と、これに伴う割増家賃の徴収基準にも不合理が多いのでありますが、私たちはそういう意味におきまして、これを改悪であるとして改正法案に反対をしているのであります。そこで私は、三月十日の衆議院の建設委員会で山中先生の御質問に対する稗田政府委員の御答弁である次のお言葉を思い出してみたいと思います。ちょっと速記録の抜粋をして読んでみたいと思いますが、これは政府委員のお答えであります。二百三十万戸という住宅不足があるんだ、これをいったいどうするんだという意味の山中先生の御質問に対しての御返事であります。「政府の今後の住宅難解消に対する計画といたしましては、これらの新規需要を充足しつつ、三十二年度を起点といたしまして、国民経済の伸びに応じて、おおむね五カ年で安定させようという方針に基きまして、三十四年度の戸数計画も立てられたものでございます。」ということでございます。これはもちろん住宅法による公営住宅ばかりでなく、自力建設あるいは公団住宅というようなものも含めて、三十二年度を起点として五年間のうちには大体住宅というものは安定する、こう政府の方の非常にありがたい安心のいくお言葉があるわけなんです。これをこういう意味におきましてその二百三十万戸の住宅不足に対して五年で安定させるのだという非常に固い自信を持っていられるのだとするならば、現在の七十万戸のうち、かりに政府の言われる一割程度の高額所得者を追い出したり、あるいは割増家賃を徴収するなどというような、取るに足りないこそくな手段でおやりにならなくても、もっとやり方はあるんじゃないかというふうに考えます。しかも三年先で実施するのだということになりますというと、あとわずかに二年——二年待てば今政府のおっしゃったように二百三十万戸の住宅ができ上るということになる。そういうことになりますというと、この法律は日ならずして空文になっていくのだという見越しがつくわけですが、この点なんかも私たちには非常に納得のいかない点であります。もしそうだとしたら、何を好んで、わずか一制程度の高額所得者というようなものであっても、やはり国民であります その私たちに対してこれほど苛酷な法律を作り、憲法違反になりはしないかというような危かしい法律までお作りになって、そうして脅迫じみた態度で割増家賃を徴収しなくても、それらに対しては別に自力建設を促進するような別途な方法をとられて、そして自然淘汰にお任せになることが賢明じゃないか、こういうふうに考えます。と申しますのは、仮の一割のものをおどかせばいいというのではなく、また全世帯七十万戸いる者の収入が増加したら、同じくそのものをおどかしてみるというようなことでなくいっていただきたいと、一割の者がおどかされるということは、やがてあとに残る者もやはりそこまでの水準にじきにいくわけです。そうすると、俺たちあそこまでいけば、やっぱりおどかされるのだという不安な気持を抱かされるということになる。しかも私たちのあとに続いておるまだ何十倍何百倍かの住宅をほしがっている人たちが公営住宅を望んではいるけれども、入ったとたんに、そういう目にあわなければならぬというような感じを起させるということは、これはまことにまずい政策じゃないかというふうに考えます。  終りに家賃の不均衡是正による値上げのことでありますが、これは私たち現住者の立場からいいますと、維持管理を十分にするという条件を信用するといたしまして、ある程度納得ができないわけでもありません。しかしこの場合は、何らかの方法で私たち居住者の代表をやはり一枚加えて、そうして相談していくのだという考え方をお持ちいただきたいというふうに考えるわけであります。しかし私たちの立場はそうでありますけれども、反面一般国民の立場からこれを考えますというと、時節柄、わずかに湯銭やあるいはとうふの値上げでさえ、大しゃもじが飛び出す世の中、騒ぐ世の中です。果してこの家賃値上げがどう世の中に響くだろうかということを私たちは心配いたします。現にこの問題につきましては、参考になりましょうが、某新聞に出ております。その影響が現われているということを私は感じます。参考に読みます。「家賃地代値上げでもめる」「公営住宅の値上げ問題に便乗」「最近公営住宅の値上げ問題などを機に、民間住宅の家賃、地代値上がりの傾向が強まり、東京都をあわてさせている。」、なお、ほかにありますけれども、こういう見出しで、もうすでに世の中の世論になっています。ですから、私たちは維持管理をやるのだということについては賛成しますけれども、そういう面からいって、どうも不安に思います。  以上私の意見を終ります。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 委員の方の参考人に対する質疑は全部終ってからにいたします。  次は、家庭主婦婦人会の会長伏塚富子さんにお願いいたします。

伏塚富子戸山アパート自治委員会委員長

○参考人(伏塚富子君) 私は川崎の公営住宅に住む伏塚でございます。婦人会の方のお仕事もやらしていただいております。三人の子供の母であって、五人家族の主婦でございます。赤字の経済をささえるために現在洋裁の指導を一つの内職として、夜を日に継いで四つのクラスを持って働いております。お恥ずかしい話でございますけれども、私はそういった生活に追われたり雑用に追われているために、このたびこの関係した資料が届きまして、中を見ないうちは何らの一つの専門的な知識とか、そういったものがまあなかったわけでございます。それでいつかの自治会の役員会で、家賃が上るらしいという話をある役員の方がなさいまして、その席にいた居住者は、とんでもない話だ、古くなれば安くなるのが当りまえなのに、高くなるとは、そんな話はないじゃないかと、相手にもしないような形で聞き流したものでございます。それでお送りいただきましたそういった資料も、私事で大へんお聞き苦しいと思いますけれども、私の中学三年の子供が一週間ほど前から高熱を出しまして入院したりいたしましたので、全部目を通さないでおるような始末でございますので、話の食い違いや認識不足などが大へん耳ざわりになったり、たくさんあるのじゃないかと思いますけれども、その点よろしくお願い申し上げます。  私、ただいま先ほどの方がおっしゃいました居住者の立場からの御意見なんでございますけれども、聞いているうちに、もうすっかり自分と同じことを言われたような形で、おっしゃったことに私もほとんど全面的に賛成のような形でございます。ですけれども、先ほどお話ししました自治会の席で、家賃が値上りになるなんてとんでもないと思いながら、自分も送られた資料をひまを見つけては一生懸命に読んでいくうちに、全然否定もできないいい面もあるななどと思いながら読んでいったものでございます。よい点も読み進むうちにあったのでございますけれども、それはだれが考えましてもいいことは、居住者でなくてもみないいと考えるにきまっていると思いますので、時間の関係もございますので、私は居住者の立場で、特にこういうことがほんとうに法律化されて、適用されると困った問題だというふうな切実な問題、そういうことに重点を置きまして話を進めてみたいと思います。  お話を申し上げる前に、実は、私が本日参りますに先がけまして、私の地域に大体二百世帯ほどのこれに該当する家がございますので、昨日そういった方に連絡をいたしまして、早急に集まっていただきまして、皆さんの御意見としてはいかがお考えでしょうか、自分が考えましてもきっと皆さんもそう考えるに違いないとか、きっとそう思っているにきまっているというようなことでなくて、ほんとうに皆さんの声を聞いて、そういった集まったものを私が持ってきた方が、そういった裏づけがある方がより強いし、皆さんのほんとうの声を聞いた方が私も参考になると思いまして、皆さんをお呼びして実はお話を伺ったわけでございます。ですから、これから申し上げることは、そういった集まって下さいましたたくさんの居住者の希望とか御意見というようなものも含まれて、私のお話の中にそれを織りまぜて進めていきたいと思います。  実は、私は一むね二十四軒のビルにいるわけでございます。で、結論的に申し上げますと、繰り返すようでございますけれど、よい面もあるけれど、どうしてもこれは法律化されると困るという悪い面があるわけでございます。その一つに、先ほどの方もそれを強く強調していらっしゃったのでございますけれど、まあ低い方の生活の、お困りになっていらっしゃる低所得者の方、そういった方には少しお家賃を安くして差し上げようじゃないかというのは、これは話がわかっているから、私もそうして上げた方がいいと思うのですが、お困りになっていらっしゃる方には安くしてやった方がいいと思います。現在三万二千円以上の所得の者は、いい家がめっかったら出て行って下さい、さもなかったら少し割増しを払っていただいて住んで下すってもいいというお話なんですがね。それで、そういうことを、私が皆さんにそういうことになるんですよということをお話しましたところが、私も初めてそういうことを知ったわけなんですけれども、皆さん大へんびっくりしてしまいまして、そのことに対しての皆さんの御意見としては、とにかくそうなりますと、お家賃が幾段階かに分かれるわけでございます。そういうことでうまくいくだろうかということが、異口同音、どなたも心配する点でございました。それで、まあ私なんかは二十四軒というむねで、ある程度の社会生活をしているわけでございますけれども、難儀な者は難儀なりに、あまり難儀そうな顔をしないで、一人前に、大は大なり、小は小なりにおつき合いをしている。それが収入に応じてその額が違ってくるということは、逆算すると、その家の収入がわかってしまう。そういうようなことでうまくいくだろうかという皆さんの御意見で、私もそう思いましたけれど、これは絶対にうまくいかないと、皆さんがもう話がしばらくとぎれるほど騒音で、三つほど皆さんがそのことを否定していらっしゃったんですよ。いやだというわけなんです。そういう方法はうまくいきっこないというわけであります。それで私が皆さんに、もし自分の家がそういった失業したとか、病人が出たとか、大へん収入が少くなった場合の自分の、身にかえて、そうなったときに皆さんは安くなった方がいいですかと申し上げましたところが、そういう場合でも、何かの方法で収入というものが、まあはっきり申し上げますと、いなかからめいを連れてくるとか、仕事を持っているいとこがいるから家に同居させるとかというような形で、ないしょなんだけれど、そこのところ少しいただくというような方法を幾らでもとれる。それから内職をしても、私は皆さんと差をつけられるということは絶対にいやだということが皆さんの御意見でございました。それで、上ることはほんとうに全面的にいやなんだけれど、どうしてもそれを上げなくてはいけないというような法律にもしなったときには、そんなに差がついたままでいいかということを請し合ったわけでございます。それから三万二千円から出た者は、結局失格することだという点なんですけれど、入った当時二人ないし三人の家内で三万二千円くらいでやっと入れたとしました場合に、四万円でもいただくようになりましたら、そこのところに大へんな年数がたっているんじゃないか。家の例を申し上げますと、昭和二十五年に入りましたときに、中学の一年だった長男が、現在大学の四年生、それから小学校の四年だった子供が大学の一年生、学校にも上っていなかった子供が中学の三年になっております。入居当時、内職しなくても何とかけっこう映画の一つも見たりなんかしてやっていたものが、現在は四交代の形でもってあくせくと働いても、まだ赤字になろうとするような状態、ただ取り高によって、所得の荷だけで、三万二千円から四万円にもなったんだから、そこのところ大へん家庭的に裕福になったじゃないか、そういうことだけで見られるということは、皆さんとしても大へん情ないというわけでございます。で、それだけに、私なんかとしては、大体十年近く入ってからたっているわけでございますけれど、その十年の間に、家庭的にも、主人の立場にも、大へんな交際費というような、おつき合いとしての支出の面が大へん膨大にふえて参りますし、子供がそのように大へん大きくなって、親の方は、あまり着るものも着ないようにして子供の教育費を内職かたがた捻出しているわけでございます。そういった割増しのお家賃を払うということにつきまして、所得の面だけでなくて、収入がふえても、その家が家庭的にどれだけあくせくしているかというような実情もお考え下すっているだろうかということを私なんかは言いたいんです。それで、これは先ほどの方も大へんおっしゃっておりましたですけれど、入居出時、まあくじに当ってほんとうによかったなと、個人の大家さんでしたら、感情でどんなことでけんかしても、出て行けなんといわれたり、家賃でもどんどん上げられたりするのに、市の大家さんだからそういうこともない、入ったら最後、自分のようなものだというわけで、喜んでいたわけでございますのに、普通の個人的な方が出ろというようなことはおっしゃらないのに、長年そういった安心できると思った市営住宅から出て行かなくてはならないような羽目になったり、出ていかないまでも、それが収入に応じてたくさん払って下さいというのは寝耳に水だというわけで、皆さんは大へん深刻にそれを考えて反対していらっしゃいました。  それからこの書類を読みますと私はこれだけを目を通しただけの知識しかございませんので、これを読んでいるうちに、自分なんかが住んでいる建物は、国から二分の一補助されているのだ。それは低所得者のために補助して、安いお家賃で入らせるためにやつて下さったという親心を初めて知りましたし、皆さんも初めてだとおっしゃっていたわけです。それで、こういう、公営住宅は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を建設するとある点です。そのようなお家賃が高低ができるということは、その家にとってみれば、自分の家の経済というものを明らかにすることになりますので、一番いやな問題でございます。それで少々お家賃が安くなるより、そういったむらのない方が私なんかは余ほどいいということを、これはどなたも皆おっしゃっていました。ですから、たといお家賃が上るのでも、上ることは、皆千六百円という頭で生活設計というものを立てて、義務教育しておるところは高等学校に何とか、高等学校のものは何とか大学でも、というように努力を続けて、希望と夢を持って子供の教育費というものを捻出しておるのでございますけれども、そういった家賃の不均衡というのが、まあ考え方によりますと、低い人が少い、多い収入の方が多いというのはいかにも理屈に合って合理的のように聞こえますけれども、その家の生活というものもあわせ考えないで、ただ先ほど申し上げますような表面的の所得だけで、その家の経済が豊かになったというように考えられるということは、もう少し考えていただかなければならない問題じゃないかと思います。  それからこういった値上げする理由の一つに、昭和二十九年以後に建った建物は大へんお家賃が高いのだ。二千五百円や二千八百円もしている。それに比べればお前なんかは安いじゃないか、大へんそういうところがバランスがうまくいかない。それにある程度接近させるためでもあるし、その利潤を地域の緑化の環境とか、いろいろなところに使う、修繕費にも使う、このようにおっしゃって下すっているのでございますけれども、そういった高いお家賃のところは大へん建築様式の設備というものがとても違うのです。皆さんに一応聞きましたら、自分の親戚とかおいとかというものが入っている実情を皆話していらっしゃいましたのですけれども、一例を申し上げますと、その建築様式の設備の点を二、三申し上げてみますと、私なんかは、ダスト・シュートというものからいろいろお勝手から出たものを下に落すわけです。そこに入った当時は、すごく便利がいいというわけで喜んでどんどん落したわけです。そうすると、下の方の方が、それが夏でしたのでどなって上ってきたわけです。臭気が家中に居られないくらいになっちゃう。うじがお勝手までダスト・シュートのところからはい上ってしまう。何でも捨てるからだ。きっとあの方が捨てたに違いないというように、大へんなけんかのようになってしまいまして、現在は二十四軒のものは、四階のものも三階のものも、ざるやおなべに残飯やお野菜のくずとか、そういうものをみんな入れられて、一番下の、ドラムカンのようなカンを置いておるのですけれども、それにみんな入れてふたしてしまったのです。そうしてダスト・シュートからは、紙類のような腐らないものしか捨ててはいけないというふうにきめてしまったわけです。そういった不平もございますので、そういったことの消毒というものは自治会を作っておりまして、毎月そういったお金を払い込んでいるわけでございます。大体申し上げてみますと、組合費というものが十円で、維持費が五円、街灯代が十五円、消防費が五円、子供の遊び場を、プランコを作ったり、いろいろなことをしますのに十円ないし三十円、そのときのあれによって違うのですけれども、そういうものを急にふやしたときには三十円とかいうふうに集めたりなんかするわけです。そうして消毒費なんかも、自分たちの手でやったりなんかしているわけです。それからそういったあとからできた建物の、高いお家賃のところは地下に大へんにりっぱな倉庫がございまして、炭でも、自転車でも何でもそれが物置になっていて入れられる。私なんかの例といいますと、自転車を四階まで、男の乗る自転車でしたら、私なんか一つの階段でもとても持って上れないのです。それを持って毎日持って上ったり、持って降りたりかつぎ上げるわけです。ですからちょっと乗りたいと思いましても、私なんかの手で降すのがめんどうくさいときは、玄関におきっぱなしでさびついてそれを利用することができないという状態です。それから出口がたった一つである、そういうお家賃の高いところのあとからできたのは、私たちの研究している結果ですか、ベランダというのがございまして、それがお隣とつながっていて、いざというときにそこから逃げられる。ところが私どものところでは、玄関へ押し売りなんか入っちゃいましたら、袋のネズミで逃げ道が一つもないわけです。大へん危険なことで、防犯ベルか何かつけましょうかと婦人会で話題になるくらい、そういった危険もございます。それからドアの鍵なんかも長く使っておりますと、中のバネが狂ったんでしょうか、朝、急にお勤めに出ようとしたところが、どうしても鍵があかないで締め込まれてしまった。ばねがはずれてしまうらしいのですね。そういったことも古くなれば起ってきます。そういういろいろの設備の点もだんだん違って、老朽してくる。そうしてドアの鍵を、どこを探しましても、サイズが大きくて今そんな鍵はありませんといって、少し穴が違っても鉄のドアですからいろいろの苦労をしてとんでもないようなことをやって使っているというようなこともございますけれども、あとから作ったところは全然そうこうこともないのだと、例としましてそんなこともございますので、ですから高い家賃と低い家賃とだけを比べて、高いものは憤慨しているじゃないか、安いものはいい目をしているじゃないかと思えそうでございますけれども、入る当時私なんか千六百円のお家賃というものは、私もそこに入るか入れないかということを主人と相談したときに、私はどうしても女ですから、お金をやり繰りしているわけですから、払っていかれないということを言ったわけですが、ですけれども今入らなければ入るところもないし家もないじゃないかと、立ちのけと言われているじゃないかと言われて、夫婦げんかまでして入ったのです。その当時千六百円というお家賃は大へん高いお家賃でございましたけれども、がまんしてやっと高いということがそれほど思えなくなったときに、それが安過ぎるというのは、ちょつと納得いかないのですね。もう少し何とかしていただきたいと思う面もございます。  それで、まあ私なんかは上げていただきたくはないのですけれども、どうしても法律でそれが取り上げられちゃって上るということにきまりましたときには、皆さんどうしましエうかと、少し私なんかの立場と希望と条件も入れていただくように、参議院に行きましたら、私言って参りましょうと、皆さん希望や御意見も言って下さいよと言って皆さんと話し合いました。そうしましたら、一定の額に皆そろえていただきたいというのが皆さんの希望でございます。ばらばらにしないで下さい。安くても、安く下げたり、それからうんととる方はうんとというようなことをしないで、中をとって、平均をとって一定の額にということをお願いして下さいということを頼まれて参りました。そうしないと、女同士の話ですぐ出るのです。私も十年ほどの間、私たちのビルだけで婦人の集まりというものを毎月一回ずつ開いて参りまして、皆さんの気持もよくわかるのですけれども、家賃を少し払っていて、私なんか口だけはなまいきのことを言うとか、それからいい意見で、建設的の意見で、そのお家賃を高く払っているものが何かいい意見を言っていても、お家賃を高く払っているからといって、なまいきでえらぶつているということにすぐなりますから、皆さんがこわがるわけです。そういうことで、少々お家賃が安くなったというようなことは問題でないわけです。精神的なものというものが大へん大きいので、私なんかは先ほど話しますように、内職してでも、そのかわり、うんと上げてもらっても困る。それで平均に上げていただきたいという声でございます。  それでは、私なんかの建物やその付近でもどこにでも、所得が少くって、収入が少くってお困りになっていらっしゃる方が、私なんかのビルにでももしあったとしますと、その方の問題はどうお考えですかと申し上げてみました。そのときにはその方困るでしょうと話しましたところが、ある詳しい方がこういう御意見をおっしゃって下さいました。現在そういった家賃が払いかねるようなうち、また払えないでこげつきができた方は、あなたのビルにでも一人いらっしゃるでしょう、事実ございました。そういった方はどっかそういったお安く借りられるようなところへ市があっせんして下さいまして、そちらの方に移って下すったのです。大へんいいことじゃないかと、その方も喜んでいらっしゃいました。ですから、もしそういったお家賃を安くして差し上げなくてはいけないような方があったとしましたら、今申し上げましたような方法ももう少し拡大して、そのようにして差し上げたらいいじゃないか。現在住んでおるものは、まあこちらの話でいいますとみんな失格者だ、三万二千円以上というようにしていただいた、そうして一律に平均に一定の額に上げていただくというのだったら、何とか我慢ができますけれどというお話でございます。  ですから、どんなに家賃の高低によって女に感情的に響くかということを私は強調したいのです。うまくいきっこないと思います。それで明るくて健康的の営みどころの騒ぎじゃなくて、大へんそこのところに暗い、変な、不自然な、何かいがみ合いみたいの、こんな所だったら越してしまいたいというような、言わず語らずにみんなそういうことになるじゃないかということを私は申し上げたいのでございます。  それからどうしてもこれもだれも出て行きたくはない。そんなはずじゃなかったと皆さんもおっしゃったことではございますけれども、出て行く場合には、私なんかの希望も少しは考えて下さいということを言ってきて下さいと頼まれました。どういうことかと申しますと、もしそのうちがまあ学校も一応終って、少しは裕福になりかけた。それでどっか越そうか。あとに入りたい方もいらっしゃる。そういう方もお入れできるのだし、自分なんかもう少し広いところがほしい。そういうところを払えるようなことになったというような場合には、建ちました家が、抽選で入れる方々に先がけて、幾つかの地区にそういった建物がきっと建つでしょう。そうすると、そういうのをみんな教えていただいて、そういう方より先に自分の入りたいという家を選ばしていただくようにしてほしい。家賃の高低もまた地理的な関係も、学校とか会社の関係なんかもあるので、ぜひそれがしていただきたい、そういう皆さんが希望をしておいでになりました。それで、私なんかも金融公庫とか何とかいうものに一応気を持ったこともございます。これはくじに当る前にそういうことも当ってみました。そのときに、大へんな頭金が要る。まとまったお金が要るというので大へんがっかりしたわけでございます。でもどっかから借りて、いなかから借りてでも何とか入らなくちゃ、家も立ちのけと言われているのだし、今月一ぱいにというまことにせとぎわでございました。それで転居をしたい。家をあけ渡したいというときには、そういった頭金とか、そういったまとまったお金というものを持たなければ越せないというようなことをやっていただかないで、無理のない、自然の形で転居が行えるようなお取り計らいを下さるということも、あわせてお願いして下さいということも申し上げたいと思います。  あとのことは、私もいろいろ申し上げたいことをたくさん持って参りましたけれども、先ほどの方がお話になったあの通りでございます。私もあれに同感でございます。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) ありがとうございました。  次は、時間もうつりましたから、なるべく一つ申しわけございませんが、参考人の陳述は簡明にお願いしたいと思います。  次は、川崎市の住宅課長の浦野忠太郎君。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 私は川崎市の住宅課長の浦野忠太郎でございます。  今回の公営住宅法の一部改正法律案につきまして、私の考え方を述べさせていただきたいと思います。  まず、改正の主眼点と考えられます家賃の減免と、収入超過者に住宅をあけ渡すように努めていただくという精神規定と、これに伴なって生ずる割増し賃料の徴収ということから御意見を申し上げたいと思います。  御承知の通り、川崎市の住宅事情に関する調査をいたしましたところ、推計した資料によりますと、昭和三十三年十二月末において約二万戸の住宅困窮世帯がいるわけであります。この困窮状態を分析しますと、相対的な住宅困窮者といいましょうか、同居世帯を持つということによって、みずからも住宅難に陥っているとか、世帯の経済的事情から、住宅の老朽化が放置されるなど、住家がないのじゃなくて、住宅に困るのでもなくて、他の住宅難やその他の事情が好転すれば、住いを他に求めなくても住宅難を解消することができるものという数がその中に含まれているわけです。約戸数は五千戸程度であります。残る一万五千世帯が絶対住宅不足戸数の対象になっておるのでありまして、これを収入階層によって分類しますと、公営住宅第一種及び第二種の入居資格を具備するものが約七千世帯、これ以下の低額所得世帯が五千七百世帯、公営住宅の入居資格以上のものが約二千三百世帯になっています。  入居資格具備者の数は、市の住宅公募の都度にも現われておりますが、昭和三十三年度で一回の公募で申込者数が七千五百、そのうち市内居住者が約六千、市外居住者が千五百といった結果から見ても、おおむねこの数字は間違いないものと私は判断しております。この結果から見まして、公営住宅の申込資格以下の低額所得者がほとんど申込資格者数と同数に達している現在、著しく低収入階層に指向した対策に重点を置かなければならぬということを考えるものであります。この階層を無視した住宅問題の解決が、川崎市にはあり得ないと私は考えております。幸い今回の改正で家賃の減免が取り上げられ、従来は申し込みが無理とされていた低収入者階層に公営住宅申し込みの機会を提供するということができるような改正になっていますが、根本的に問題を解決する方向に近づく段階的な措置として賛成をいたすものであります。また公爵住宅法の第一条の目的に明記された「住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸する」という趣旨をより以上徹底して実践するための手段ともなるものでございましょう。しかし減免に伴って当然起ってくることは、家賃収入の減少で、その減少を地方自治体が財政的に負担できない場合が生ずるのではないかという疑点であります。という理由は、法改正の内容に減少額を割増賃料による増収によって充当するようになっていると考えますが、割増賃料を徴収する前提として精神規定ではありますが、住宅の開け渡しに努めていただくという過程があります。開け渡す人が少いのではないかという想像は想像として、一応開け渡しが成立する場合も考える必要がありましょう。そうした場合、収入の減少という結果だけが残されることも絶対ないとは断言することはできません。  そこでこうした薄弱な採算維持の措置を減免の問題に関連させないで、減免は減免として分離し、減免による収入減は別個に処理できるような改正内容であれば、より強く改正の趣旨が打ち出され、一そう効果的ではないかと思う次第であります。あるいは割増賃料の問題については、現実には経営する立場からまたいろいろな心配もあります。たとえば公営住宅の一団地といったような狭い地域の社会で、収入の高低を家賃の高低によって公表するとか、同一規格の住宅に住みながら、その賃料が収入額だけによって差別されるということは、団地運営の面から精神的に住みづらい住宅団地を現出するのではないか、また人の生活の多様性からすれば、単純に現わした額のみで負担の荷低を設けるということはあまりにも画一的に過ぎ、ここから派出する紛争のために、経営する事業主体が行き詰りの状態に逢着するのではないかといったようなことです。そこで収入超過者に住宅を明け渡すように努めてもらうという意思を通知する場合、現在の公営住宅の規格以上の居住性を持った移転先を保証してやり、容易に退去できるような条件を現実に適用されれば、その目的が達せられるのではないかという考えを持っております。絶対量が著しく不足していた当時は、最も多い住宅困窮の階層を対象にして、重点的に、かつ強力に住宅対策を押し進めていくことが必要でしたでしょうが、安定期に入るとともに、徐々に芸をこまかくしていくといいましょうか、政策の対象を細分して広げていき、全般的に住宅問題を解決するように努めることが必要であって、そのためにも今回の改正は、次の段階への過渡的な措置として妥当なものであると思います。  いろいろ申し述べましたが、要するに低額所得者のために、住宅難をより以上効果的に緩和しようとすることは、まことにけっこうなことでありまして、改正の趣旨に賛成するものであります。  第二の主要な改正点と考えられます、古い住宅と新しい住宅の間にある家賃の不均衡を是正する問題につきましては、今回の改正程度の値上げであれば妥当なものであると、全面的に賛成するものであります。物価の変動が激しかった戦後の十年間の動きがそのままの状態で残され、かつ放置されている結果が、現在の家賃額の不均衡でありましょう。と申しますのは、家賃の算定は、建築当時の建設費や用地費を基礎にしていますので、昭和二十五年度までの木造住宅の家賃が千四百円の範囲にとどまっているのに、昭和三十三年度には二千九百円と、二倍に上昇しております。物価の変動が家賃額の高低に直結しているということでありまして、修繕等の維持管理は、現在の物価において行われるものでありますから、十年前の建築費を基準として算出した家賃に含まれている賃用では、当然まかなうことができないのであります。例をあげますと、昭和二十五年度建設の第一種木造住宅が家賃月額千百円でありまして、これに含まれている修繕費の額がわずかに百七十円、年額千八百円にすぎませんが、昭和三十三年年度に行なった修繕費の総額千百八十万円のうち、家賃千四百円以下の昭和二十七年度以前の住宅千百九十戸の修繕に使った額が約五百五十万と、一戸当り大体平均年額四千六百円であります。昭和二十八年以後の木造の住宅の家賃に含まれている修繕費が平均月四百円、年額四千八百円で、その実際の修繕に使った額が、年額平均一千五円という結果から見ましても、古い住宅の修繕が、新しい住宅の家賃に含まれる修繕費に依存するという結果になります。こうした不合理を一気に是正してしまうことは、居住者の生活に与える打撃もきわめて大きくなりますから、徐々に是正するという配慮が必要だと思います。今回の改正によります値上げは、こうしたいき方を漸進的にたどるものと考えられますから、居住者間の負担の公平といった事業主体としての望ましい結果を生むことと合せた理由によって賛成するものであります。私は値上げの結果を収入の増加として喜ぶような考えは持っておりません。先ほど言いました古い住宅は、団地としての環境は、新しい住宅に比較して、よいものとは考えておりません。収入増は積極的にこれらの住宅環境の整備に振り向けていく所存であります。  最後に、今回の法改正案が持つ考え方といいますか、その趣旨が、川崎市の住宅事情にとっていかに有効的なものであるかということを、私は日ごろ考えておりますことに基いて総合的に述べたいと思います。川崎市は御承知の通り工業都市でありまして、常に住宅政策の対象を流動人口に置かねば効果が薄らいできます。流動人口とは、勤務先とか働く場所によって居住地を変える必要が生まれてくる人々をさすのでありまして、住宅の、入居者を固定してしまうような政策による住宅供給は、出て行く方は都合がよいが、住居に執着があって出るに忍びない、仕方がないから遠距離通勤に甘んぜざるを得ないという第二次的に住宅困窮の状態を生み出す可能性もあり、また一方、入ってくる人が住宅を必要とするときに即座にこれを得ることが困難になるといった結果になると思います。数年後住宅の必要な絶対量が満たされたとき、戸数は十分だが、入るべき適当な貸家がないという住宅問題が、川崎市の場合残されるのは必然的なものではないでしょうか。この流動人口に対する住宅の供給源となることが最終的な公営住宅のあり方であり、そうすることが住宅経営の価値を最も大きくするものだと考えます。そのためにには長期間貸家経営が可能になる鉄筋アパートの建築に重点を注ぐことも有効な対策でしょうが、公営住宅の居住者は、その住宅に住居を固定するものではないという考え方を植えつけることも必要な措置でしょう。こうした意味から今回の改正を見ると、私はきわめて妥当なものだと思います。  以上概括的に意見を申し述べましたが、言い足りない点は質疑によってお答えさせていただきます。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) ありがとうございました。次は、日本住宅公団理事の渋江操一さん。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) ただいま御指名をいただきました住宅公団の理事の渋江でございます。今まですでに数名の参考人のそれぞれの方々が、それぞれの立場から意見を述べられたわけでありまして、時間の関係もございますので、それらと重複いたします点は省略させていただきたいというふうに考えます。私の申し上げます問題点は、改正法案全体の考え方に対する意見、それからもう一つは、改正法案を実施する上において運営上の問題点、こういうふうに二つに分けて申し上げさしていただきたいわけであります。  法案全体の考え方については、結論的に申しますと、私はこの改正法案はおおむね妥当なものであるというふうに考えます。賛成いたします理由の主要な点を二、三申し上げますと、第一点は、現在公営住宅における家賃の決定、その決定の前提となっております国の補助なり公共団体の補助なりというものが、結局は家賃補給の建前に立っておるという考え方に立っておるわけでありますが、その点をこの改正法案において明かにしておるという点であります。それから第二点といたしましては、低家賃住宅に入るべくして入り得ない困窮者という者に対する措置が、これはもとより絶対最をふやすということが一つの問題点でありましょうけれども、なお現在公営住宅にそれぞれ入っておられる入居者に対する改正法案の処置等によりまして、低家賃住宅利用者の範囲を均霑させることができる結果が、これによってある程度はやはり生まれてくるのではないかというふうに考えます。それが賛成をいたします第二点であります。  それから、先ほど来お話がございましたように、公営住宅の管理部面は必ずしも現状は満足すべき状態になっておらないのではないかというふうに推察いたされます。さようなことに対する手当というものが、これはただいまも川崎市の課長さんからお話がございましたけれども、これを一般の財政負担によってまかなうということは、これは恒久的な施策としては好ましくないのでありまして、やはりこれは、ただいまお話がありましたように、できるだけ利用される入居者の負担を中心といたしまして、この解決をはかっていくということが建前でなければならないだろうというふうに考えます。さような諸点からいたしまして、おおむねこの改正法案の趣意に対しては賛成いたしたいというふうに考える次第であります。  次は、実施上の問題点でありますが、これはこの法案を生かす上においての主要な問題点であろうと思います。ことに割増賃貸料の対象になります収入超過者、こういう方々の、入居者に対する居住の確保という問題がやはりこの法案を生かす上においての主要な問題点になるのではないかというふうに考えるわけであります。この点は、先ほど他の参考人等からも希望意見としてお述べになったことでありますが、現在供給されております公営住宅以外の、私どもの公団住宅もその一つでありますが、あるいは協会住宅、さような政府の資金ないし公共的資金を使いました比較的家賃の、一般民間家賃に比べましては低いと思われますさような種類の住宅に対する優先入居の取扱いをルール化しておくことが一つ大切な点ではないかというふうに思うわけであります。改正法案の規定の中では、この点は、事業主体がこれをあっせんしなければならないというあっせん義務を立てております。これは建前としてはもとよりそうあってほしいというわけでありますけれども、実際上の運用といたしましては、これはなかなか抽象的な表現ではむずかしい問題であろうと思うのでありますが、一例を現在の公団住宅で実行いたしております優先入居方式の場合にとってみますと、たとえて言いますると、私どもの方の公団住宅の入居者の相互間におきましても、単身者が結婚するというふうな場合、さような場合におきましては、単身寮の生活環境といいますか、居住環境を維持していくためには、やはりさような人の取扱いを単身寮から切り離してやらなければならないという事情に当然逢着するわけでありまして、さような際には、公団住宅の世帯住宅の中へ優先、これは抽せんの場合からはずしまして、優先入居の取扱いをいたしております。同様の事例が、あるいは転勤の場合あるいは公団住宅の建設用地の土地提供者、さような人の場合、あるいは市街地施設の所有者、市街地施設と申しますのは、げたばき住宅と俗にいっておりますが、その施設の譲受人に相当する人、将来所有者になる人でありますが、そういう所有者ないしは従業員、さような者を一般公募、抽せんの対象からはずしまして、優先入居の取扱いをいたしておるのであります。さようなことが現在行われておりますが、同様のことが、今回の収入超過者という条件に入った入居者の取扱いについてもやはりできるだけ考えていかなければならないというふうに考えております。  それからなお、さような優先入居方法をとることといたしましても、いろいろな問題はあろうかと思います。これは居住環境というのは、単なるそれだけの世帯に必要なスペースだけを確保するというわけではございませんで、通勤事情なり、あるいは子弟の学校関係なり、さようなことを全体として判断して居住条件を、従来の公営住宅に住まっておった場合とできるだけそういう不利な状況にならないような配慮をする必要があろうかと思いますので、そういった点につきましては、十分この事業主体と入居者との間の話し合い、それからまた、それを実行する上において受け入れ側になります公団住宅の場合におきましては、われわれ当局者が、協会住宅の場合においては、さようなそれぞれの関係の当局筋との話し合いを十分つけた上でこの実行をはかっていくというような措置が考えられなくてはならないのではないかというふうに考えられます。  なお、私どもがこの法案の運営について一つ心配いたしております点、あるいはこれは委員各位の中からも御質疑の形で出ようかと思って心配しております点は、果して現在の公営住宅に入っておられる方が、収入超過者という条件のために居住あっせんの対象に選ばれたと仮定いたしまして、さような場合における公団側との家賃が、果して適正な負担としてたえられるかどうかという点であります。この点は私どもの調べましたところによりますと、第一種公爵住宅の入居者の場合でありますが、その最高限度は、先ほど来お話がございましたように、三万二千円ということになっております。しかし、これに対しましては臨時収入が一応除かれておりますのと、それから扶養親族一人当りについて千円の控除が除かれた残りのものを押えまして三万二千円という制限をつけておられるようでありまして、さような点からむしろこれを公団の入居資格者として認めております収入に換算いたしてみますと、少くとも四万円程度の資格者ということに取扱いはなろうかと思います。そういったような点から考えてみますと、私どもの普通公団住宅としてただいまとっております家賃が六千円ないし七千円という線でありますから、四万円の線からこれを、ただいま収入と家賃との比率として五・五倍、つまり家賃の五・五倍という線を大体押えておるのでありますが、さような点から判断いたしまして、必ずしもこれは適正な負担として見られないということはないのではないかというふうなことに考えております。  以上のような実施上の問題があろうかと思いますが、これらの点についての十分な配慮を加えまして運営をいたして参りますならば、先ほど申し上げました法案自体の目的そのものは、私はまさにとらるべき措置ではないかというふうに判断いたしておりますので、そういう意味合いにおきまして、この改正法案そのものに対しましては成をいたしたい、かように考えます。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 次は、東京住宅協会の理事吉野さんにお願いします。

吉野専一東京都住宅協会理事

○参考人(吉野専一君) 私、東京都住宅協会の吉野と申します。私は公営住宅の公共性というものを十分尊重して参りたい、こういう観念のもとに、私の意見を進めていきたいと思います。  公営住宅は、すでに建設されて十年に相なっております。あるいはそれ以上たったかと思いますが、いろいろな社会の事情も変更いたして参りまして、そうして公営住宅は、御承知の通り、国が補助をいたしまして地方公共団体が公費で建設しておる住宅でございますので、いわゆる法の第一条にあります低額所得者になるべく多く利用さしたい、そういうふうに考える次第でございます。  それで、改正の三点について私は簡単に意見を申させていただきます。第一の立ちのきの問題でございますが、実は私はこの改正法案を拝見いたしまして、自分の頭の非常に古いということに気がついたのでございます。実は率直に申しますと、前段を省略いたしまして、要点だけを読み上げますが、「当該公営住宅を明け渡すように努めなければならない。」、この「努めなければならない。」というようなことが、私の法観念にぴんとこなかったのであります。しかし、よくよく、いろいろ想を練ってみますと、きわめて妥当な法条であるということに気がついたのであります。これはおそらく法理念の進化というようなふうに、この法条を編み出した方に敬意を表しておる次第であります。しかし、これを実際に運用いたして参りますにつきましては、十分の配慮が必要であると思うのであります。これは私が申さなくてもすでに渋江さんも申されましたし、また居住者の代表の方からも申されたのでございますから、あくまでもこの法条の精神にのっとりまして、居住をしておられる方に納得ずくで承知をさして他に移動せしめるという、こういう措置でいかなければ簡単に、俗に申しますと、お役人式のやり方ではなかなかむずかしい、摩擦を多くする。だから、あくまでもこれに携わる、運営の衝に当る者は親切にあくまでも説き伏せていく、そういうふうに運営していくならば、この法条は非常に生きてくるのではないかと思うのであります。  次に、割増家賃の点でございまするが、これも私は上げることがよろしいのではないかと思うのでございますが、と申しますのは、やはり社会は、御承知の通り応能提供がよろしいように思うのでございます。経済的に余力のある者はなるべく公共のためには提供していく、それがいわゆる社会の共存共栄の理想にも通ずる一つの考え方ではないか。ただここに割増をするその基準を、三万二千円が四万円になったから直ちに割増金を負担さす、これは単純に参らないかと思うのであります。と申しますのは、いわゆる収入の額がふえましても、先ほど居住者の方が申されたように、あるいは額がふえたが自分の子供が多くなる。初めは夫婦きりだったが、子供ができ、あるいは教養——学校に出さなければならない、そういう費用。実収入が、いわゆる形式的な収入じゃなくて、実額がふえたら負担さして、いわゆるその方の実収入が、言いかえますと、経済的負担能力が増大したら負担さす、その金額の点においては私もわからないのであります。  なお、最後に家賃の不均衡是正、これは不均衡なれば是正するのがよろしいのではないか、そうして増額いたしました残金は、またそういう公共的ないわゆる公営住宅の増設に振り向ける、こういうように考えております。  それで最後に結論を申し上げますと、この改正法律案について、私の考えでは、現在の段階ではまず一歩前進、こういうのではないかと思って賛成をいたしておる次第でございます。ただ運営を、この法律を生かすも殺すも、それは当局の熱意とほんとうの真剣さにある。そういうことを申し上げて、私の簡単な意見を申し上げて終りたいと思います。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 最後に東京都建築局住宅管理部長山田良太郎君にお願いいたします。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) ただいま御紹介にあずかりました東京都の建築局の住宅管理部の山田でございます。  東京都の住宅管理の実情を申し上げますが、東京都で私の方で管理しております住宅は六万一千五百六十九戸で、この内訳は第一種で三万六千五百二十五戸、第二種二万九百六十五戸、いわゆるわれわれ通称三種と呼んでおりますが、これは国庫補助を全然やらずに都費で全額負担してやった住宅が、四千七十九戸でございます。このほかに民生局で民生事業としての福祉住宅というものが千五十六戸ございます。それからそれによっての三十三年度の使用料と申しますか、家賃の総額が十億八万七千百十九円となっております。  今回の公営住宅法の一部改正法律案は、概して時宜に適したものと考えます。公営住宅法の一部改正ということは、いろいろ批判もされますが、公営住宅の少くとも都営住宅の管理の責任者の一人といたしまして、現行の公営住宅法並びにそれに基く条例をもってしては十分な合理的な管理運営はできがたいのでありまして、公営住宅法の改正というものは改正すべき時期にきているというふうに考えます。また管理の実際面より見ても、また住宅の困窮している都民の立場から見ましても、現行法よりは改正法案の方が合理的であり、また適正であるというふうに考えます。  私は、一昨年ヨーロッパ、アメリカ、東南アジア十五カ国の三十都市の地方財政の調査に参りましたが、ついでにニューヨーク、ロンドン、ベルリン、ハーグ、コペンハーゲン等の市営住宅を視察する機会を得ましたが、日本の、特に東京都の住宅管理状況を見ますと、種々矛盾を感ずるものでございます。今回の改正法案は、十分とはいえないまでも、かなりの程度まで住宅管理の合理化、適正化にこたえてくれているものと思われます。  以下簡単に実例をもって申し上げますと、申すまでもなく、今回の改正法案は、こまかい点は別といたしまして、三つの目標がある、三本の柱の上にのっかっているということでございますが、その一本の柱である公営住宅の入居者の収入の増減に伴う使用料の減額及び増額という問題がございます。御承知の通り、公営住宅法の目的とするところは、申すまでもなく、住宅に困窮する低額所得者に低廉な家賃で住宅を賃貸するということでございます。従って公営住宅に入るということは二つの条件が要る。住宅に困っているということと非常に低額所得者だということでございますが、それならば低額所得者とは何ぞやということになりますけれども、これは法に書いてございますように、第一種の入居資格は、扶養家族一人ごとに千円を差し引いて月収三万二千円、第二種は同様な計算方法で月収一万六千円以下ということになっております。しかるに入居後三年たち五年たつうちには、個人差が出てくるのは当然のことでございまして、扶養家族がふえ、収入もふえていくのが普通でございますが、同時に、都営住宅、公営住宅が低額所得者の住宅であるといえども、居住者各世帯が、収入がふえ、生活が向上していくということは非常に望ましい状態で、非常にけっこうなことだと思うのでありますが、収入が著しく増加したような方で、また、われわれが管理の実際面をやっておりまして、二種住宅から一種住宅に変りたいとか、逆にまた入居当時よりも収入が減りまして、生活が苦しくなったから、一種から二種に移りたいというように転居を希望される方もございます。私どもの方で本年一月に、都営住宅の二十団地を選びまして、ランダム方式で第一種が五百世帯、第二種も五百世帯、つまり千世帯の収入を本人の自発的記入で収入の調査をいたしました。その結果、第一種については、扶養家族一人千円ずつを控除して、いわゆる基準収入額が三万二千円以上の者、二種については一万六千円以上の者、いずれも基準収入額のしの方が第一種では一六・五%、つまり五百名を対象にして八十三名、第二種で基準を過ぎている者が二五・八%、つまり五百世帯調査した中で百二十九名というふうになっております。またこの反対に、基準収入三万二千円を下回っている方が第一種では八・二%、五百人中四十一名。それから二種では一万六千円の基準収入を下回っている方が一一・二%、つまり五百世帯のうち五十六世帯というふうになっておりまして、こういう場合に、やはりこの下回っている方々には、基準額より下回ったその原因には、疾病とか失業等、いろいろの事情がありますが、これらの恵まれない方々には減額の行政的措置をとることは、社会政策的な立場から、公営住宅の性質上これは当然のことだというふうに考えます。  またそれと反対に、実際的に非常に問題でございますが、三万二千円をこえたとか、一万六千円をこえたからどうというふうなことは、これは結局、条例にまかされることと思うのでありますが、現在の家賃といいますか、使用料が条例できまっている以上、この間に緩衝地帯というものを設けるということは、これは非常にむずかしいことでありまして、つまり三万二千円の一種のものを四万円とするのか、四万二千円とするのか、あるいは第二種の一万六千円を二万六千円にするあるいは三万円とするのかというふうな、この間のたそがれどきというのがないと実際の運営は混乱すると思います。それにしても、都営住宅の中に五万、六万、場合によっては収入が中には八万円もあると税務署で査定された方が、特別に安い公営住宅に今後も長期間に入っておられるということは、低所得者を対象とする公営住宅の趣旨に反するばかりでなく、住民感情としてもおもしろくない結果を来たしております。  しかし、事は居住権に関する問題でありますので、十分慎重に取り扱わなければなりませんが、現在おられる都営住宅の近くに公団や協会の住宅があった場合、適当な機会に移っていただき、そのあとに低所得者で住宅に困窮されている方が入るということが望ましいことでもございます。  現在は終戦直後に比較して、住宅の困窮度というものは多少緩和されておりますけれども、入居の競争率というものは、第一種で四十一人に一人、第二種で五十四人に一人というふうな抽せん率になっております。われわれは、やはり都民全体の立場から考えますと、低所得者で住宅に困窮しておられる都民大衆が背後に相当たくさんあるというこの事実、また、これらの方々の都民感情というものを無視するわけには参りません。要は、公営住宅の絶対数が足りない今日、所得が非常に多くなられた方というものはやはり転居が望ましく、またどうしても他へ転出しがたい事情にある方々に、何といいますか、割増賃料を出していただくということも、公営住宅の家賃が当然あるべき姿の上から特別に安く定められている現状から見ても是認されることだと思います。  われわれの方で、本年度の十二坪の耐火建築を見ますと、国庫補助を得られない家賃月額六千二十五円になるものが、国庫補助の月額二千二百二十五円を控除しますので三千八百円となり、国庫補助額だけ安くなっております。十一坪の木造で申しますと、四千二百円に、公営住宅法で定められている建築費の償却費、修繕費、管理費用とか保険料とかいうものを合せますと、四千二百円のものが三千百円というふうにきめられております。もっともこれは第一種でございますから二分の一、国庫補助と申しましても五〇%になりますが、実際の補助率は標準建設費でありますので、実際は耐火の場合で四一%、木造の場合は用地をよけい使用いたしますので二八・六%となっております。かくのごとく特別に安く家賃が定まっている現状では、基準収入をはかるに上回った方が引き続き長く都営住宅にずっと居住される方は、収入の超過額の割合に応じて割増賃料を払われ、最高限度は国庫補助を控除しない額で打ち切る。すなわち、最高限、前述の木造で申しますれば三千百円の家賃を最高限四千二百円、千百円を出すということにし、一方では同様に基準収入額を下回る方にはある程度の減額をするというのが妥当と考えます。もちろん、これによって、東京都を初め地方公共間体は株式会社でありませんので、利潤を追求する必要は毛頭ありませんが、超過者の増収分は低額者の減額分に回し、なお余裕ができたら修繕費に回し、結局、一般公営住宅居住者に還元するのだというのが正しい姿だと考えます。いずれにいたしましても、入居者の収入に応じて家賃を増額または減額することは、収入階層に応じて第一種、第二種という区別がきめられております公営住宅法の趣旨にも合致いたしますし、また、イギリス、ドイツ等の家賃補助の政策をとっておる国においても、同一効用の住宅でも、個人の負担に差が出てきております。これは社会政策の当然の帰結だと考えます。わが公営住宅法におきましても、基準収入額の緩衝地帯の範囲は置きますけれども、その上下によりまして、増額または減額するということは、実際問題の運営としては慎重に取扱わなければなりませんが、住居費の負担を公平に取扱うという社会政策の立場からは、趣旨としては是認されるべきものだと思います。  第一に、物価のはなはだしい変動に伴う既設公営住宅相互間の使用料の不均衡という問題は、これは公平の原則に反するばかりでなく、非常に管理上の困難な問題を生じております。まあ一例を申しますというと、高輪都営アパートの同一団地の中に、昭和二十二年度末建設のものと、昭和二十三年度建設のものとがあり、建坪も一世帯当り十三・八坪、同一構造、同一種別で、効用も大体同じでありながら、昭和二十二年度のものは月六百円の使用料、昭和二十三年度のものは、これは実際は十カ月しかズレておりませんが、使用料は千三百九十円と、二倍以上になっております。従って前から団地の居住者の感情としても、二つを合せてプール計算をして家賃の平均化をはかってもらいたいというような声もありますし、都営アパート付近の人々も、東京都のまん中で十四坪もある鉄筋アパートが六百円の家賃ではあまりにも安過ぎはしないか、不自然じゃないかというふうな声も出ております。こんないい場所から出されては困るけれども、自分たちは民生保護を受けている要保護者じゃないから、安いことは安い方がいいけれども、ある程度の値上げはやむを得ない。時代離れのしたあまり安い家賃では自分たちも困るという声も聞いております。また木造では、昭和二十三年度白金三光町の都営住宅の家賃が月五百二十円、昭和三十年度北多摩郡小平町の木造都営住宅の家賃が三千円となっております。白金と小平というものを比べまして、都心に通う交通費、時間等を考慮しますと、負担の不均衡というものも十分考えなければならないと思いますし、都営住宅も賃貸住宅である以上、他の建物と同じく建物町評価を考慮し、効用率の補正準を考えて、最小限度の不均衡の是正は、都営住宅居住者間の公平なる負担の上からも、社会通念の上からも必要であると考えます。もちろん、たびたび使用料が変るということは非常にいいことではございませんが、物価の変動のはなはだしい時期に際会すれば、五年に一度とか、十年に一度とかの不均衡の是正はやむを得ない。つまり普通の民間住宅でも、固定資産税の評価というものも、三年に一回ずつ再評価をやっておりますので、都営住宅なるがゆえに一度きめた家賃は十年でも二十年でも永久に不変だという議論はおかしな議論だと思います。今回の変更率はどのくらいかといいますと、標準額で個人負担においては月百円から八百円程度で、東京都においてはその一年間の使用料の増加額は一億一千万円程度になる見込みでございます。そうして都営住宅では、家賃の変更の対象となっておりますものの数は、御承知の通り二十八年度までの木造及び簡易耐火構造というものが対象、それから二十五年、それ以外の様式は二十八年度までということになっておりますので、大体六万一千百五十六戸の約三分の一、二万一千八百戸というものがこれに該当いたします。  よく各方面の都営住宅の団地に参りますというと、その団地が昭和二十九年とか三十年とか建設の都営住宅の団地で、家賃を変更しない都営住宅であるにかかわらず、住宅法の改正反対とか、家賃の一斉値上げ反対というような陳情をよく聞きますけれども、これは今回の改正法案の趣旨が十分に徹底していない誤解から生ずる、反対でありまして、値上げをするということは全然ないのであります。しかも、これから生ずる財源は全部修理費に回され、都営住宅居住者の福祉に使われることについては、趣旨からいっても反対すべき筋合いではないというふうに考えます。  第三に、これが問題でありますが、法定の修繕義務費の、義務範囲の拡大でございまして、従来は法十五条に基きまして、住宅の修理義務は家屋の内部だけに限られておりまして、つまり畳の入れかえであるとか亙だとか土台だとか屋根とか、そういうものの内部、電気施設等、こういうものを、家屋の効用を増加する改良事業等の資本支出というものを含まないというように従来なっておりましたが、今回の改正法案では、家屋の外部まで修理義務の範囲が広がりまして、団地内の舗道の整備とか下水溝等の環境衛生の向上とか、その範囲が非常に拡大されたことは、公営住宅居住者の福祉の向上という点からすれば非常にけっこうなことと存じますが、事業主体としては修理の経費が大幅にかさむことも、これまた事実でございます。昭和三十三年度、東京都の都心住宅の修理費の総支出額は一億八千余万円でございまして、前に申し上げましたように、公営住宅の使用料の総額は十億八千七百万といたしますと、大体使用料の一八%が修理費に使われているということでございます。  修理費の内訳は、義務経費としての家屋の内部の修理が案外金がかかっておりませんので、三千八百余万円でございますが、義務外の排水、下水溝、団地内の道路の舖装等というような団地改良費が一億四千余万円もございます。ちょうど二倍になっております。これをもってしても、いかに団地整備に金額がかさむかということがおわかりになると思いますが、そうして今後の実際の修理は、私どもとしても、予算一ぱい使っておりましても、家屋内部の修理の陳情の八二%、団地整備費は義務外でございますので、陳情の方も、団地の、はなはだしい個所をとりますと三五%というふうなところで処理している。でありますから、都営住宅の管理が満足すべき状態でないということは、私ども責任者としても認めなければなりません。しかし、この一年間の陳情件数を全部一年間で処理すると、一体どのくらい金がかかるかといいますれば十億近くの金になります。十億の家賃が入って十億の修理費を出すということになりますと、非常に困難でございまして、われわれは、この法案が通過した暁には、不均衡是正による増収分は、先ほど申しました一億一千万程度は、あげて修理費に回しまして、都営住宅の修理の完遂を期したい所存でございます。  結局、最後にわれわれは、第一線行政の実際の経験から申しますというと、都営住宅の管理の中心というものは、建てかえと分譲の二点でございます。われわれは、首都圏整備法だとか都市計画法の線に沿いまして、都心の中心線、中心地と申しますか、少くとも山手線の内側の土地の住宅は不燃化、商層化をはかり、土地の効率利用を考えまして、老朽住宅の建てかえというもの、スラム街の防止をはからなければなりませんし、整然とした土地を作らなければなりませんが、郊外の住宅ではある程度耐用年数の経過したものでも、その敷地が都市計画法あるいは整備法に該当しないものは払い下げて、建てかえと払い下げ、建てかえと分譲とを大幅にやりまして、都営住宅の体質改善と申しますか、都営住宅の管理の合理化、適正化をはかりたいと存じております。  都営住宅の管理というものは、もちろん今までお話しのありました通り、一般の行政と違いまして、一種の経営でございますし、利潤を追求しない公営企業のサーどス事業とも考えます。そうして健康で文化的な理想に向って一歩々々近づいていかなければなりません。しかしこの理想は一朝一夕にしてできるものではなく、要は一般都民、公営住宅居住者、事業主体という者が三位一体となって相互の理解の上に築かれていかなければならぬと存じます。  前述した各種の理由によりまして、実際上の運営の面から申し上げまして、公営住宅改正法案の実施の必要性を感ずるものでございます。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) どうもありがとうございました。  参考人の方々、大へん時間を過ぎまして申しわけありませんが、しばらく委員諸君の質疑に対しましてどうぞお答えを願いたいと存じます。  御質疑のある方はどうぞ御発言を願いたいと思います。  速記をとめて。    〔速記中止〕

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 速記をつけて。

内村清次日本社会党

○内村清次君 それでは原田参考人に二、三点お伺いいたしますが、先ほど公述の内容を聞いてみますと、大体この法案の問題点につきまして十分述べておられるような感じがいたしました。特にまた以前から居住しておられる方々の御心配というものは、伏塚さんの御参考意見も含めまして、よく私たちももっともな点だと聞いたわけでございますが、ただここで、たとえば事業主体の住宅管理上の問題といたしまして、修繕をどうやっておられるか。私たちも、だんだん話を聞いてみますると、この修繕状態が、あるいは自費でやっておられやしないかというようなことも聞くわけですが、そうやった家の修繕をどういう状態でやっておられるかということが第一点、まずこの点に対して……。

原田真雄戸山アパート自治委員会委員長

○参考人(原田真雄君) ただいまお尋ねいただきました修繕の状態でありますが、私のところは、まあ私のところが一番よくわかりますので、さしあたり申します。ほかの方も大体それに似ておるようなところを申し上げますが、もう約十年になります。しかしながら、その入った当時からすでに、まあ私のところは鉄筋コンクリートでありますが、修繕というよりか、家の壁の形をなしていない。ただコンクリートを打ちっぱなしであります。たとえて申しますと、刑務所でもあんな壁はないだろうと思う。しかも、それが最近になりましてはぼろぼろ落ちるというような状態もありますが、これを都の方に対して申し上げても、なかなかやってもらえないということもありました。また時には外装をされたところもありますが、これもほとんど五、六年後にやってもらっておるというような状態であります。  それから特に屋内の修理に至っては実に居住者は困っております。たとえば便所の水が漏るとかあるいはじゃロがとれたとか、あるいは水が出ないとか出過ぎるとかいうものがあるけれども、これはなかなか管理人を通じて申し上げてもやってくれない。そのうちに水が出過ぎるから畳にまで漏ってくる。それじゃなんとしてもかなわないから自分で、自費で修理するというような状態であります。  なお、いろいろこまかいことはありますが、都で修繕をしてくれなければならないようないわゆる修繕義務を負っておるけれども、そういうふうに十分にやってもらえないということで自己負担というものが相当あります。この問題が起きてからというものは、多少東京都も何かお考えになったかわかりませんが、やるような気配が見えたように思いますが、これはまことにけっこうだと思います。  それで、先ほど申しましたように、いわゆる維持管理を十分にするのだという保証のもとに調整をされるということは、私たちは反対もしませんが、どちらかと申しますと、よく直しておいて、そうしてこういうふうに直ったんだぞ、であるからこういうふうに家賃を上げる、こういうふうにやることの方が至当じゃないかと考えます。今まで修繕義務を負っていながら、なかかなやってくれないことを考えると、今度法律がきまっても、なかなかそれがやってもらえないということじゃ困るという、ふうにも考えております。

内村清次日本社会党

○内村清次君 ただいま、自己負担額が相当あると、こういうお話なんですが、自己負担額の一番最大ですね。これはどれくらいの個所が一番自分たちとしては大きいか。小さい手直しだとかというような問題はまあありましょうが、大体これは当然都がやってくれなくちやならぬというようなところの自己負担額ですね。それから、壁だとかの修繕というような話も出ておりますが、まあ壁はとにかくといたしまして、ほかに、雨漏りの修繕をしたとか、そういった個所ですね、そういうところ、都がやるべきが至当だが、やらないというようなところは、どういうところでございますかね。

原田真雄戸山アパート自治委員会委員長

○参考人(原田真雄君) たとえば、一番困るのは雨漏りするわけなんです。それで、私たちは専門家でないですからわかりませんが、鉄筋コンクリートというやつは、雨漏りの原因がなかなかわからない。しかし、雨が漏るということは、これは事実であります。それで、なかなか言ってもやってもらえない。また、たまにやっても見当違いなところをやるので、また次に漏るというようなことで、居住者同志が、二十四軒の者が金を出し合って、そして左官さんを頼んでコンクリを塗るとかということもしばしば行われておりますし、家屋内における自己負担でやるものは、これは個々にはなかなかわかりませんが、たとえば、便所の水道のじゃ口を取りかえるとかいうようなこと、これは何百円かかるか、町によれば千円近くもかかるようなことも聞いておりますが。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そうしますと、そういった公団住宅には管理人というのが置いてあると思いますね。そうすると、管理人の人たちは一体どういうような仕事をやっておるか。その仕事の内容あたり、お聞きの点がありましたなら一つ。

原田真雄戸山アパート自治委員会委員長

○参考人(原田真雄君) 私のところでは、二棟に一人程度の管理人さんがいらっしゃるわけです。そしてその管理人さんは、管理人規程というものがありまして、いわゆる東京都が管理——これは少しむずかしくなるかと思いますが、法律でいういわゆる管理人は、東京都に一人おるわけです。その補助管理人として、各棟でなく、二棟に一人という人が入っておりまして、ではその職務はと申しますと、これはこちらに管理部長さんもいらっしゃるから世理部長さんの方がよく御存じだと思いますが、私の知っている限りでは、いわゆる補助管理人として、いわゆる家賃の徴収を補助するということ、それから居住者の申し出、いわゆる修繕をしてもらいたい、あるいは、こうこういうふうにしてもらいたい、あるいは入居の手続とかいうふうなことを、居住者と東京都の管理部との中間にあって事務手続をされるのが管理人の職務だと感じております。そうしますと、もちろん、家賃は順調にわれわれも持っていっておりますから、これは問題はないと思いますが、今の修繕の問題であります。二十五人、私のところでは一団地にいらっしゃるんですが、その解釈が非常に違います。今言ったように、原則的には管理人の職務はわかっておりますけれども、その管理をする方が二十五人おりますというと、二十五通りの考え方をして管理をされるといいますというと、さて、管理をされる面では千七十世帯のものが一様に管理される。そうすると非常にそこにいろんな問題が起きます。甲は、たとえば家賃を徴収するのに、自分が取りにいくんだという考え方、乙は、おれのところの家へ持ってこい、これはたとえの話です。というような考え方、それから修繕の面でもそうですが、甲の人は、居住者が持ってきたから、おれは東京都へ持っていけばそれでいいんだというように解釈する。そうすると乙の人は、そうじゃないんだ、おれはそんな責任はないんだ、ただそれを、そういう申し出があれば判こを押すから、お前たち勝手に東京都に持っていったらいいじゃないかというふうに、つまり管理の仕方が二十五通りあるような形です。ところが、管理される居住者は、自治活動をする上においては一つに固まっているというような面で、実際の修繕とかいうことについても、いろいろと不都合がありますけれども、そういう管理の制度と申しますか、というものに対しても、これは大いに考えなければならない面がある。先ごろの衆議院の委員会でも、いろいろこの管理制度について御質問が、私たちより以上によく御存じで御質問があったように思いますけれども、今回の、管理を合理化するという題目のもとに法律を改正されます以上は、そういう面までも考慮に入れていただいて、そうしていわゆる居住者と事業主というものが、ほんとうに一体となっていけるような方法にしていただかぬといかぬというように考えます。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そこで、都の山田さんにお尋ねいたしますが、都が管理いたしておりまするそういう団地には自治会というのがあって、その自治会と都の方と、いろいろな修繕の問題とか、その他の居住に対する諸条件の問題については話し合いがあっておると思いますが、そういった自治会というような組織自体というものを、あなたの方では認めておりますか。個人々々が対象であるというようなお考え方でやつておられるのですか、そこを。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 自治会をどういうふうに東京都としては見ておるかというような御質問の御趣旨でございますが、これは任意発生的な団体で、一々居住者が都にお見えになるのも大へんなことでありますので、自分の都営住宅の修理その他のことについて自治会の代表がおいでになる、けっこうなことだというふうに思っておりますし、普通に私の方といたしまして、管理人を通じていろいろなことを聞くというようなルートと、同時に、自治会の代表の方においで願っていろいろなお話を聞くというようなルートがございますし、また、そこの選出の都会議員の方が見えていろいろ聞く、各方面のお話を承わって、必要とするところから直していくというふうにしております。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そうすると、先ほど伏塚さんも言われたように、そこに住居しておられる方々が、自治的に生活環境というものをよくしていこうというようなことでいろいろ話し合いがある。しかも、なかなか出費も、相当出し合って、その自治会でそこを住みよい都営住宅にしていこうというようなことでやっておられる、こういったことは非常にけっこうなことだと思います。しかし、これは考えてもらわなくちゃならぬことは、大きな出費がそこに個人々々から出していかなくちゃならぬというところに、まだやはりこれは欠陥があるだろうと思うんです。そういった出費がないようになるたけしていかなくては、低所得者の方々の生活という問題は非常に困難な状態にいくだろうと思うんですが、そういった自治会というものができてくることはいいことですから、その自治会の声を管理者側として聞いてやる、その組織も認めてやるというようなことが、一番、先ほどだれかの発言がありましたように、近代的ないわゆる管理者対居住者の、一つの住宅を守っていく上の慣行がだんだん積み上げられていくものであると思うのですが、今の、あるいは都会議員、あるいは個人々々、こういった二様も三様も……。あるいは管理人から通ずるというような話でありますけれども、やはり一つ一本にまとめるというようなお考えはないかどうかですね、その点も一つお尋ねいたしておきます。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) いろいろ今各方面からの御意見を聞くということを申しましたが、一本にまとめて何か聞けないかというようなお話でありますが、やはり一応私は、実際の運用に当ってみますと、団地ごとに多少違いますし、それから自治会と申しますののも、任意発生的な、居住者の自然発生的な団体でありますので、どれからといって、まとめることよりも、むしろ自治会の方がおいでになってもけっこうだし、それからまた、正式なルートでは、役所の管理人から聞くとか、こちらも出張していくとかというふうに、ある一つの制度にきめずに、各方面からの意見を聞けるところは率直に聞くし、聞けないところは……。こういうことでございまして、今度法律が改正になれば別でありますけれども、今まで団地の整備というものは義務外の経費になっております。それから全部、もちろん、都営住宅というものも完全な状態で建設ができておりませんのです。ことに、終戦直後からだんだん年度の古いほど昔の住宅でありますので、いろいろな修理の個所が非常に多いのでありまして、それからまたばらばらでございますと、今度は管理方式を変えようとは思いますけれども、ちょっとした修理、つまり電気のコードがどうであるとか、水道のあれがどうであるとかというようなものは、ちょっとやればすぐ直せますが、窓ガラスがこわれたとかというようなものは、一定の量が重なりませんと、現地に行って見積りをして、また戻ってきて業者に請け負わして、ぐるぐる団地を回るというふうな手まどいような……。ですから、もう小破修理というようなものは将来、これは私の考えでありますが、まだできておりませんが、今後の問題は、もう中に機動班でも置いといて、言われたらすぐ飛んでいって、簡単な大工なり、ちょっとした建築屋の手ですぐその場所で直す、その場所に道具を持っていって直すというようなサービス・カー的なものをいたしませんと、一々これは申し込まれて直すまでに、相当な期限といいますか、いろいろ日にちがかかるわけでございまして、いろいろ御不満もある。  また、そのほかの御不満というものは、私どもの方でまだ学校用地とか、公団用地に応急簡易住宅というのがございまして、家賃が大体八十円くらいな家賃で、それから地代は十倍くらい国に……。具体的な例を申しますと、この近くの麹町の英国大使館の近所の、前の陸軍の軍務局長のあとに住宅が七戸か建っております。家賃収入は年額にいたしまして八千円程度でございますが、関東財務局に払う地代というものは十一万円から払っているのでございます。そういうふうに建てかえの場所となりますというと、これはこちらとしてはあまりにそれが、将来その建物をこわしてその両側に高層化したいというような計画のものもございまして、一様にずうっと公営住宅として維持すべきものとか、あるいはそれがばらばらで、こういうことを言っては、はなはだ言いのがれになって申しわけないのでありますが、協会の住宅とか公団の住宅というものは様式が一つでございますが、都営住宅というものは非常に様式がたくさん、応急住宅から、木造から、鉄筋から、いろいろあるものですから、団地ごとに希望も違うものでございますから、決して管理の状態がいいとは申しませんが、これは将来直していきたい。  それからもう一つは、これは中の居住者、自治会なり管理人なり、われわれの方で、よくこの程度のことは、一々都庁が行って直すものか、個人がちょっとやって直すものかという簡単な修理がございます。そういうようなものは、団地によっては、それは自分たちの見解で直すとか、ここから先は都で直せというふうな範囲が多少違う場合もございますので、そういうものもだんだん一つにまとめまして、一つの、だれが見てもわかるように、ここからこの範囲……。今度みたいにこう団地改良費までが義務経費に入りますと、非常にあれになりますけれども、そういうふうに逐次改善していきたいというふうに考えております。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そうすると、管理人は一つの団地に一人、都の職員がおるわけですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 大体平均いたしますと、四十世帯に一人くらいの割合で、それで管理人と、それからまたそのほかに、団地によりましてない団地もございますが、技術管理人というのがそのためにおって、電気とか水道の修繕というようなときに、事務屋でわかりませんので、間に合わすようにそういうのを置いてございますけれども、大体管理人は、一応先ほどお話がありましたように、家賃とか使用料をまとめて都に納付するということと同時に、都の意思を住民側に伝え、住民側の意思を都に伝えるということが管理人の使命でございますが、何せ、管理人と申しましても、都は御承知の通り、六万二千戸からの住宅もありますし、管理人といいましても千九百人もおりますので、中には十分にその使命を果せないというふうな場合もございますが、追ってこれはやはり管理人の連絡管理人会というものもして、管理人が、まあ一つそういうふうな面、現在の管理人の運用といいますか、さらに職務を忠実にするように行政指導していかなきゃならないと思っております。

内村清次日本社会党

○内村清次君 これは原田さんにちょっとお尋ねしますが、先ほどの山田さんからのお話のように、団地には一人ないし、そのほかにも二人くらい管理人がおられる。そこでその管理人の仕事の状態として、自治会からながめたその仕事の状態ですね。これはもう自治会だけでやって、直接都の方と、いろいろな問題のあったときには直接交渉した方が早いのじゃないか、手っとり早いのじゃないか、あるいはかえってその方が気楽でいいのじゃないか。どうも管理人を通じても何かしらぬまどろっこしいというようなことはございませんか。

原田真雄戸山アパート自治委員会委員長

○参考人(原田真雄君) 今御指摘のようなこともないこともありません。しかしながら、また時によると、管理人さんとよく相談をして、そしてこういう点は一つこういうふうに直してもらおうじゃないかという面で、便利なところもあります。ただし、先ほど申し上げましたように、どうも管理人さんがあまり多過ぎるので、五十戸に一戸は私は要らぬと思うのです、正直に言って。一団地、百か二百のところに一人、今山田さんが言われますように、機動班でも置かれたなら、もうあとの管理人さんは、いわゆる家賃の徴収、家賃はしいていうなら郵便局へ納めるというふうな形にしてでもいけばいいと思います。ということは、今申し上げましたように、管理人さんの頭によって、いろいろ修繕や何かの点をいろいろに解釈されるという面があるわけです。そこで、まあ私のところは比較的居住者も多い、従って管理人さんも多いというようなことで、大きな問題は管理人さんとも相談をしてやっておりますので、そう不便はないと思いますが、中には、管理人さんは、どうも御主人は朝から晩まで仕事をしておられる、奥さんがその管理人の代理をやっていらっしゃる。いわゆる補助管理人のまた補助をやっていらっしゃるというようなことで、相当不便を感じておる部分はあります

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 速記をつけて。

田中一日本社会党

○田中一君 あなたのところの資金は住宅金融公庫から仰いでいるわけでありますね。

吉野専一東京都住宅協会理事

○参考人(吉野専一君) そうであります。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで優先入居という形の運営は有能ですか、今の状態で

吉野専一東京都住宅協会理事

○参考人(吉野専一君) 現在の規定の上からは、それは手続はできないのですね。大きい意味で可能とかというような意味なら可能になり得るのであります。現在その関係規定を少しいじれば可能になると思います。もうそれでよろしゅうございますか。

田中一日本社会党

○田中一君 まあ公団は一つの企業体として、むろん機会均等の立場から、いろいろ入居者の選定は抽せんその他でやっておられると思うのです。で、今あなたが言っておられるように、何種類かの方々の優先入居の例外があるように聞きますけれども、そこで少くとも今の国が補助をする数々の住宅政策というものが、この方法としては全部機会均等、いわゆる抽せんという形でもって行なっておる。まあ東京都等は一時今の実態に即した調査などをやって、困窮皮というものを見きわめて、それに対する優先入居といえどもやっぱり抽せん方式をとっておる。大ワクを設けながらとっているということもやっておるのですが、そこで、公団はまあいいでしょう。しかし、住宅金融公庫の金を使っておる東京都住宅協会が、そういう形のものが、どこをどう画せば可能であるというように考えておられるのか。またこれは東京都が、山田君の方じゃないですね、これは、住宅計画部の方ですね。どういう形に画そうというのか、その点、吉野さん御承知ならばお伺いしておきたい。同町にまた、それについて、この法律案を政府は提案しておるのですから、だからあなたの方にそういうような話し合いがあったかどうかですね。

吉野専一東京都住宅協会理事

○参考人(吉野専一君) これは私の私見になりますから、そのおつもりでお聞き願いたいと思うのですが、法律でそれを禁じておるわけではございませんので、いわゆる省令の程度でございますか、何かその辺をいじれば、いわゆる特定入居ということはできると考えております。そうして、じゃそういう者を特定入居さすほんとうの根拠はどこにあるかと申しますと、私はやはりこれはいわゆる公営住宅が何といっても住宅問題の中心である。それに即応してその措置をうまく運営していくには、やはりわれわれの住宅協会も協力せなければならぬ、こういう一つの考え方であります。

田中一日本社会党

○田中一君 何も、東京都住宅協会は国民に協力する、国民の住宅難解消に協力するので、政府なんかに協力する必要はないのですよ。あなたの向っておる面は政府じゃない。国民を見ていかなければならない。しかしながら一応やっぱり制約がある。その制約をどう解決するかということを伺っておるのですが、これはあなたのような幹部にはそういうこまかいことはわからぬと思いますけれども、私はそれを聞きたかったが、これは政府に聞きましょう。しかし、心がまえとしては、どこまでも機会均等の精神をもって国民に向っていかなければならぬ。あなたの窓口というものは、国民に向ってのあなたの発言でなくちゃならぬのですよ。あなたの場合には要するに窓口なんですよ。それでこういう法律を改正する場合、優先入居ということを、参議院でまだ質疑しておりませんから聞いておりませんが、衆議院段階ではしばしば政府委員はそういうように述べておるそうです。それには公団あるいは住宅協会等にあっせんするということを言っておるのですが、あなた方があっせんされる対象になっているのです。この法律の立案世程において、そういうふうに受けましたが、吉野さん、渋江さんとも、あなた方を対象に考えているのですよ。受け入れ側はあなた方なんです。それがこの法律の立案に際して話し合いがあったかどうかという問題です。

吉野専一東京都住宅協会理事

○参考人(吉野専一君) 特に話し合いをしなくても、ふだんからしょっちゅうお話し合いをいたしておりますので、大体そこに思想は通じていますので、自明の理として、こういうことは特に相談するというような故意なことはやらないのです。しかし、まあ重ねて申しますが、ふだんから建設省あるいは公庫と住宅協会は常に思想の交流をやりまして、それで観念的にも一致さすような方向になっておりますから、それは御心配なく一つ……。

田中一日本社会党

○田中一君 渋江君、どうだ。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) 公団住宅の建前としましては、この点に対する予想もいたしておりました、事実問題といたしまして。それからまた、今回提案せられるにつきまして、公団住宅に対するかような受け入れ措置、こういうことについての検討をしてほしいという御意見もございました。  で、簡単に申し上げますと、公募方式は、公団住宅の場合も同様でございます。ただ原則としてというふうに法律ないし省令ではうたってあるわけでございます。で、例外措置が先ほど申し上げましたような結果になっておるわけであります。この例外措置も、いわゆる公平の原則にのっとった意味におきましての取扱いとしては、まず許していただける措置ではないかというふうに判断いたしております。同様のことが、今回の公営住宅の改正法律の結果で入居者に対して行われても、これは公平の、原則から見て、決して公団住宅に一般公募の形で申し込まれる人に対する例外措置となっても、これは納得してもらえる例外措置ではないかというふうに判断いたします。

内村清次日本社会党

○内村清次君 古野さん、ちょっとお尋ねしますが、吉野さんの先ほどのお言葉では、家賃の不均衡の是正ということの御意見があったようですね。で、この不均衡是正ということは、これはまあ本法の十三条で、物価の変動があったときには公聴会を開いていろいろ是正していいのだというようなこともあるのですね。まあ特別に今回改正をして、不均衡を是正するのだというような必要というものは出てくるものであるかどうかということですね、それが一つ。  それから時間がないそうですから、渋江さんにもお尋ねしますが、この改正の本旨は、三万二千円が限度である、それからこういうような人たちはなるたけ一つ明け渡しをして下さい、そうでないと割増金を取りますよと、そうすると、私たちは常に公団住宅に対しましても、政府に対しては、少し入居資格の条件はきびしいじゃないか、現実に公団住宅は高いじゃないか、公団住宅はまあ七千円か八千円というような高い住宅の家賃をとっておるのだが、それも少し高過ぎやしないかといって、大分政府に迫ってきた経緯があるのです。そうしますと、だんだんあとの方でも、入居資格者の月収が三万五千円だとか四万円だとか、こうやった資格一条件を持っておらないとなかなか入れられないというようなことがあるわけですね。そうしてみますると、明け渡しを受けたところの人は、たとえまあ三年後といえども、公団住宅の方に引き受けることができるかどうかという問題が出てくるわけですよ。ほかには住宅なんて、家はない。まあ今ほとんど個人の貸家住宅というようなものは、いなかなら特別としまして、都市関係ではないのですな。やはり公団住宅に頼らざるを得ないということになる。そうやったこの引き受け条件に抵触するようなことが起って、そうして明け渡しを受けた人たちが、今後公団住宅にも入られないというような問題が出てきやしないかという心配があるのですが、この点に対する御意見はいかがでございますか。

吉野専一東京都住宅協会理事

○参考人(吉野専一君) 私の方は、必ずしも都営より高いときまっていないのであります。安いのがございます。たとえば都営は、四千円近くのがございますが、私の方は三千三百五十円、こういうのもございますから、綿密にいろいろ打ち合せまして、場所的に、そこでなきゃいかぬということになると、これは問題ですが、そういう家賃の負担、必ずしもわれわれの住宅に入れば、常に負担が多くなるということにはならないのであります。そういう、綿密に打ち合せましてやれば、何ら摩擦なくいくことができると思います。  ただしかし、その方が、先ほど磯村教授が言われましたように、人間三年も五年も、そこに住めば、いろいろと地域と切っても切れない血のつながりができるから、なかなかその点、むずかしい、これの方を考えるので、家賃の負担というような点は、私は比較的解決しやすい問題じゃないかと思います。

内村清次日本社会党

○内村清次君 あなたの方は、本法にあるのだから、十三条の一項にあるのだから、そういった家賃の不均衡是正というものは、何も法律改正する必要はないじゃないか、こういう点に対する御意見はいかがでございますか、といっているのです。

吉野専一東京都住宅協会理事

○参考人(吉野専一君) 私が不均衡と申しましたのは、こういう意味なのでございます。たとえば具体的に申しますと、市ヶ谷なんかに建った住宅と、あるいは最近は、どうしても都市の周辺になります。それが常識的に考えましても、一方は三千三百五十円、あるいは世田谷の不便なところに建ったのは、交通費がかかるところに建ったのが五千巴、こういう不均衡を是正したい、こういうことなのであります。  ところが、現在のわれわれの家賃のきめ方は、御承知の通り原価主義になりまして、かかっただけしかとれない、ここをやはり改めないと、今の不均衡というものを是正はできないのであります。原価主義で、いわゆるものを科学的に見て、ここの方が安過ぎるじゃないかというような操作はできないのであります。それをできるように、やはり関係規定を改めて、そうして要するに、それが居住者の負担を公平にするという見地から、私は、そういう意味の家賃の不均衡を是正するということは合理的な経営じゃないか、こう考えております。

内村清次日本社会党

○内村清次君 合理的な経営と、あなたの方ではおっしゃるのだけれども、もともと合理的という中に含まれているのが、どうもあなたの方では損しないような方の合理的というようなお考え方がありはせぬかと思うのだけれども、そうしたものではないと思う。  この点が、あまり管理者意識が強くなってきたり、それから、たとえば地方の税金その他も使っているのだからというようなお考えですが、それは、当然なことじゃないですか、そうして困窮者に対して、しかも低所得者に対して住宅を供給するという原則がある以上、それは当然、また税金の公平な負担関係からいたしまして、そういった人たちからも、税金をとっているのですから、うんと金をもうけた人たちから、税金をとったならば、その税金を回してやる、これが人間関係における憲法に保障されたところの人権の平等という点から、当然なことじゃないかと思うのですが、どうも、あまりこまかく考え過ぎておられぬかと思うのですが、この点どうですか、1御意見がないなら、それでけっこうです。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) 御質問の要点は、公団住宅が非常に高い、これは一般論として、まことにそういう点については、もっと安くする努力、あるいは政策が望ましいと、私どもも考えております。  ただ、今回の改正の具体的措置として、たとえて申しますれば、収入超過者、あるいは居住あっせんの対象となる人の特例として、そういう一般公団住宅の家賃方式を、この際には、特に軽減した方法をという御趣旨でありますれば、その点は、われわれとしては考えてはおりません。あくまでやはり、公団住宅の一般入居者と同様の条件において、あっせんをしていただくというふうに考えていきたい、こういうふうに考えております。  先ほど、その点で、ちょっと私の意見の中で触れさしていただいたわけでありますが、三万二千円以上に達した人を公団住宅にあっせん等の場合に、家賃負担が過重に過ぎる結果になりはしないか、この点をやや申し上げたわけでありますが、先ほどの点を繰り返しますと、現在三万二千円という収入基準は、先ほども、ちょっとお話がございましたように、扶養家族一人当り千円の部分は収入計算の上から一応除いて、控除してある。それからもう一つは、臨時収入の分は、これは三万二千円の計算の中に入れないという点等を勘案いたしますと、実質上、私どもの方の入居資格の上で計算いたしております四万円程度に相当するのではないかということを申し上げたわけであります。四万円という収入資格と、現在の公団家賃との比率の線を考えてみますと、大体公団家賃に対して五・五倍というものを収入基準に一応見ております。従いまして、七千円程度の家賃と、かりに考えました場合でも、四万円で入居資格の条件については、支障はないのではないかというふうに考えております。  ただ、今吉野さんが申し述べられたと同様のことになりますが、家賃負担の問題よりも環境、居住条件といったような諸点についての、いろいろあっせんを受けるいわゆる入居者、収入超過者との意見の一致を見るという点については、これは慎重な配慮を必要とするであろう、こういうことであります。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 速記をつけて。  一たん休憩いたします。    午後二時二十一分休憩    —————・—————    午後二時五十八分開会

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。  御質疑を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 これは、山田管理部長に伺うわけですが、公営住宅法の十七条を根拠とする政令変更、いわゆる入居資格者の決定を、政令にまかせております。そこで昭和二十七年に政令第四百三十一号で、昭和二十一年から二十三年までに建設された第一種公営住宅で、その家賃が著しく低いために不適当なものについての入居者の収入の基準については、事業主体は、同条同項同号中「六倍以上十五倍」とあるのは、「六倍以上六十七倍」とするという政令の改正を行なった。同時に、また、二十九年には、政令第百三十三号の改正で、入居者の収入資格限度を、第一種住宅の場合は二万五千円を三万二千円に、第二種住宅の場合には一万円を一万六千円に改正をしている。  そこで、これは政府に聞くのは当然ですけれども——政府が、その辺にいるから、政府も聞いてくれると思うから、あえて言うわけなんですが、この改正というものが、その当時の社会の状態から見てどういう範囲で行われ、また、あなた方は、それを強制されている窓口であるわけです。決定されれば、それをあなたは実施しなければならないわけです。これは浦野君にも、同じように聞いておいてほしいのは、従ってその当時の状態というのは、どうであったかということが一つと、その当時の政令の改正をしなければならぬといった社会の状態というものと今日の状態というものと、どういう工合に見なしておるか。というのは、お二方とも、この法律案の改正に対しては賛成であるという意思表示をしているから、あえて伺うんです。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 今、二十九年、政令百三十三号の改正当時の入居資格を収入で、第一種は三万二千円第二種は一万六千円とした。当時の状況と今日の状況とを比較してどうだと、こういうふうな御質問ですか。

田中一日本社会党

○田中一君 そうです。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) その御質問は、私の方といたしましては、当時の物価指数と申しますかと、今の物価指数との比率が、どうなっているかというふうな御見解だと思うのでございますが、ちょっと今、随行の資料を持って参りました者が、まだ参りませんので、はっきり数字の例で申し上げることはできないのでございますが、要するに、まあ何とか物価上昇を来たして、物価は上っている、その間に、ベース・アップもあるし、一般の物価は上っておるし、固定資産税の率も上っているというふうに上向きになっているということで、ちょっと、どれだけになっているかということは、今申し上げかねるのでございますが。

田中一日本社会党

○田中一君 川崎市の住宅課長、どうですか。あなたは受け取った方の側なんですね。この政令の改正によって、それをそのまま受け取って窓口として、住民というか市民に、ぶつかっているわけですね。ですから、その当時の状況と今日とは、どういう違いがあるか、あるいは同じなら同じと……。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 私は、昭和二十九年からは、大体、大して上っていないと、現在の段階ではそう考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、昭和二十九年からは、あまり物価の変動がない。しかしながら、個人の生活というものは、これは、まあ経済企画庁あたりでもって発表していると思いますけれども、生活水準というものは、どういう上り方をしているように、あなたは川崎でもって見られておりますか。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 川崎は、大体工業都市でありまして、少しの上昇はあるけれども、大した上昇はないと私見ております。

田中一日本社会党

○田中一君 そういたしますと、川崎のような場合、本人の勤労によってふえた収入ということになりますね。たとえば、物価が上ったからベース・アップを当然しなければならぬといってベース・アップをしたものではないという御見解ですね、裏を返してみると。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 私も、そういう考えを持っているわけです。

田中一日本社会党

○田中一君 あなたは、この法案に全面的に賛成している。二十九年にこの水準——水準というのは、入居資格の収入の限度1を上げておる。それが何ら変りなくして、今日、収入というか、社会現象によるところの増ですね、経済界の時代の自然増というものでなくして、勤労による収入がふえているということにほかならないわけですね、二十九年から今日までに、個人の生活というものの収入がふえたという場合にはですね。これは住宅課長、あなた自分の給料から見て、どうお考えになります。年功なり何か奉準によって、給料が自然に上がっていくんだという気持を持っておられるか、また、社会の経済の変動によって上ったか下ったかという点は、どう考えています。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 私は、自然に上ってきている現象だと思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、現在、収入が二十九年度から見てふえたという方が、かりにあったとするでしょう。その方々のなぜふえたかという分析は、そういう工合にそれを見ています。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) これは私たちは、一応、川崎では現在特認制度というものを設けておるわけなんです。過去二十四年から連続に申し込んでいる人たちに、特認制度というものを設けておりますが、自然増におきまして、現在の三万二千円をオーバーしておる人が相当出てきているという見解から、一応、オーバーしている者が出てきているという見解をとっているわけです。

田中一日本社会党

○田中一君 川崎市は、相当な財源をお持ちです。競輪、競馬その他ばくち場がたくさんございます。だから、財源としては、非常に豊かな新興都市です。これはもう、だれもが羨望にたえないような自治体であることは間違いないんです。  そうすると、今あなたのおっしゃっているように、自然増と申しますか、本人の勤労によって、自分の収入がふえたという方々をどかす場合、当然あなた賛成しているのだからどかすでしょう。三年間の猶予があるとするならば、三年間の間に、それにあてがうべき住宅というものが、どのくらいの計画をもって建てられるか。同時にまた、あなたのほうの川崎市が、それらの方々を入居さすための住宅というものを持とうするような計画を、三十四年度から予算の面に計上しているかどうか。あるいは住宅公団、または横浜市のやっておられますところの住宅公社といいましたかな。川崎にもあります。住宅公社は。これらのものが、そうしたはみ出したところの三万二千円以上の収入者を収容する施設を現在考えておられるかどうか。三年後には、それらのものを全部収容し得る施設が計画されておるかどうか、伺いたいと思う。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 現在のところでは、まだ考えておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 私は、浦野参考人に申し上げるんですが、観念的に、この法律案に賛意を表されたのは、私は、あなたの間違いではないかと思います。現在日本住宅公団が、川崎市にどのくらいの計画を持っておるか。さきほどあなたの陳述されたところの原稿を写させていただいて、手元に持っております。  一面、今度渋江君に伺いますが、住宅公団は、川崎市に対しまして三カ年の計画で、どのくらいな住宅建設をしようとするか、何か今、計画お持ちですか。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) 全体として、京浜地区に、どのくらいな戸数を毎年建てるかということの計画は、大体過去の計画から推定をいたしております。具体的に、川崎地区内というような、こまかい点になりますと、それぞれ土地事情、その他の点をあんばいしながら考えなければなりません。その上で考えていきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 今、残念ながら吉野君は、御用で帰っちゃったですから、渋江さんの方に質問が集中しますけれども、少くとも、この法律の改正によって、自分の生計費に対するしわ寄せを受ける者とか、あるいは自分の住居を持てないというような、どちらかの現象が生まれるわけなんです。  これに対しましては、川崎市のような、ばくち場をたくさんお持ちの所は、それに対する収入も多いわけであります。従って、自分の力で、しいて言えば、公衆に、私は公衆にとは言いませんけれども、公営住宅に入る入居資格以上の収入のある者に対する施策というものは、当然しなきゃならないんですよ。政治というものは、貧乏人も金持ちも、国民全部に向って、同じような幸いをもたらすことが主眼であります。これは、川崎市だけの力じゃ足りないというならば、今言う通り、日本住宅公団が、これも賛成なすっておって、お受けいたしますというならば——やはり絶対量というものは、足りないのはお互いに知っているわけです。しかしながら、自分の住居を持っている者が、今度は追い出されるという現象に対しまして、これは、先ほど渋江さんも、優先入居、優先入居と言っておりますが、優先入居せしめる家というものを提供しなきゃならないんです。その計画が、現実的に、川崎市は、それに該当する者は何人ぐらいあって、それらの者は、どこに職場を持っている、だからこの地区にこういうものがほしいんだ一むろん、最良なる適地というものはないとしても、自分の職場に通うだけの一番条件のいい地点にかわるだけの住宅を供給する、これは義務がございます。三万二千円というものが、一つの入居資格の収入になっておるならば、三万四千円の者、三万三千円の者に、当然これに対するところの住宅供給というものが行われなきゃならぬ、政策として。渋江さんは、京浜地区には、そういうものを持とうとおっしゃっているけれども、何といっても、今まで徒歩で十分で、あるいは二、三十分で行った方々が、電車賃をかけたり、あるいは肉体的に非常なロスを受けるような、往復に一時間でも一時間半でもかかるというようなことになると、これはたった千円なり二千円なり収入がふえたという一これも一生懸命働いて勤勉の結果収入がふえたという方々に対する、はなはだ不公平な対策と言わざるを得ないんです。川崎のような財政の豊かな所は、当然、賛成するならば、それに対する対策をお持ちになって、ここに来て、ああいう陳述をしなきゃならぬと思うんです。もし、それがないならば、まことに案としては理想でございますけれども、現在、そういうことをされますと、川崎の市民というもの、三万二千円をこえる居住者というものは、路頭に迷います。  でありますから、どうかもう一年なり二年なり、自分の計画が、完全に見通しのつくまでは待ってもらいたい、というような答弁が、川崎市の住宅課長としてのほんとうの心持ちでなくちゃならぬと思うんです。また、三年間猶予しているから、三年のうちには建てるといっても、家賃の割増しというものは、当然取られなきゃならないんです。これは、よい住宅課長じゃないと思う。それが川崎市の実態ならばいざ知らず、少くとも、低額所得者の多い川崎市の市政とするならば、私はあなたの先ほどの陳述に対しては、はなはだ疑問を持たざるを得ない。  こういう点について、もっと正確に、あなた自身が、やはり政府の方を向かないで、市民の方を向いて、はっきりとここで言っていただかないと、われわれ同僚の委員たちも、この法律案に対する判断に迷うわけなんです。その点について、率直に浦野参考人の御意見を伺いたいと思うんです。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) ただいまの公営住宅法改正後の市の態度ということで御質問があったように思いますが、私も、そう考えておるわけです。これから、この法律が通りました暁は、三年後にやはり実施しなければならぬという私どもは責任があるわけですから、この問題に、これから取り組みまして、その実態をよく調室して、先ほど申しました地域の問題もあるでしょうし、いろいろな関係がありますから、そういうものを十分把握しまして、そういうような立ちのいていただく方々に、笑って立ちのいていただけるような施策を一応講じていかなければ、円満な解決はできないと私どもは思っておりますから、そのことに対して、私どもは努力いたしたいと思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 それでは、今、こうして一つの住宅政策と申しますか、住宅対策というものに対する政府の考え方が、ここにはっきりとしたわけですね。もし市民の抵抗等がなく、市民の求める政治をしたいならば、三年後にこの法律案が通っても、これはもうあなたの一番望むところであるというような解釈をしようと思うけれども、浦野君、どう思いますか。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 私は、先ほど述べました通り、この立ちのきに努めなければならないという精神規定を、これを尊重しまして、居住者の納得の上にやりたいという考えを持っております。

田中一日本社会党

○田中一君 すべて、納得することは、了承したことなんですね。納得ということは、承知をしたことなんです。これはもう当然、家賃を幾らに上げようと、承知をすれば、文句はございません。承知ができない階層があるのじゃないか。  承知をし得るような高収入の人たちはいざ知らず、すれすれの線でもって、これに該当しない方々は、とうてい納得できなくなる。これは、あり得るのです。納得できない方々に対してはどう考えるか、納得しない方々に対しては、やはり追い出すのですか。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) いや、そういうことはいたしません。結局、納得していただかなければ、さっき言った割増し料金ということになるのじゃないかと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 あなた、川崎市という所は、市民の構成というものは、勤労者が多いんです。ことに、しいて言うならば、労働者が多いんです。それらの諸君が、一体どういう生活をしておるかということを考えますと、この公営住宅の三万二千円という収入をこえる者というと、あと残っておるのは、あなたの方でやっておる住宅金融公庫の資金でもって住宅建設をやっておる——中高層をやっておる川崎の住宅公社がありますね、これらのものか、あるいは住宅公団で持ってもらわなければ、当面移っていこうというような対象住宅がないわけです。  そうすると、これは、私は、あなたが、そういう精神はいいけれども、実施は早いんではないかというような御意見があるならば、これは納得いたします。あなたが全面的に、提案されたところの法律案に対する賛意を表している以上、私はあなたに対して、もう少し質問しなければならない、あなたを責めるわけじゃございませんよ、質問しなければならないんです。納得でもって移ってもらいますなんということは、こんなことは承知したことなんです。そんなことは、納得と言わないんですよ。どこかにしわ寄せが来て、自分の生活が暗くなるという方々もいると思うんです。ましてや、先ほど伏塚さんが言っておるように、なかなか集団生活というものは、いろいろな問題があると思うのです。どっちみちそういう問題があった場合、あなたが当面の窓口として矢面に立ってやらなきゃならないのです。あなたは市民のための番頭さんです。従って私はあなたが最大限の賛辞をもって、これを迎えると、自分が都合がよくなるということは、これはどうかと思うのですが、その点については陳述を変えろと強要するのではないのです。  でございますけれども、私は、どうもどこから——あなた方は単なる住宅供給の行政官として自分だけのふところ勘定だけ考えて——おそらくあなたは、自分の自宅を持っているに違いない。あなたは、りっぱな住宅をお持ちになっているのに違いない。だからこそ、自分の家賃が上るか、さもなければ自分が転居しなければならぬというその気持がわかっておらないと思うのです。これは、やはりあなたが行政官として、行政部門の担当者として、率直に市民の方を向いて、この法律案に対する意見を言わなきゃならぬと思うのです。どこまでも、今までの陳述が自分の本音でございますというならば、それでけっこうでございます。また、あなた自身が、私からこういう質問を受けて、そして多少あなたの先ほどの陳述の結論というものをお変えになれるならば、一つお変えになってほしいと思うのです。

浦野忠太郎川崎市住宅課長

○参考人(浦野忠太郎君) 私は、先ほど陳述書に申し上げました通り一応賛成はしているわけですから、今もって変える意思はありません。

田中一日本社会党

○田中一君 渋江さんに伺いますが、あなたはなんですか、一体どのくらい、将来、まあ東京都は、先ほどあまり早口で言ったので、メモしようと思ったがメモできなかったが、あなたが陳述したて原稿があるならはお貸し願えれば、さっそく写させますが、相当実態を調査しておられますか、実態というものを。かわりにいくというところは、住宅金融公庫の融資する地方公共団体が主管する住宅協会等の団体か、さもなければ、住宅公団の住居に、あるいは住宅金融公庫の融資による自力建設というものに、自分の住宅を求めなきゃならないのです。  これは日本住宅公団としては今まで金持ちばかり、高所得者だけを入れるための住宅供給だといっているものが、多少第一極住宅から、公営住宅から入る方もいれば、大いに意義は倍加するわけでありますから、おそらくあなた方は喜んでいると思うのですよ。しかし、それに対する対策というものを、これは、ただ単に全国的な戸数の大のみをもって、これを建設すべきものでなくて、各都道府県、市町村が行なっておりますところの公営住宅の建設というものと見合いながら、応急に、それらの方々に不便のないような計画を持たなきゃならぬと思うのですが、従って三十四年度から実行しようとする計画というものは、この法律が通った場合の対策というものを相当こまかく考えておられると思う。戸数ばかりじゃございません。地域ばかりじゃないのです。むろん公営住宅に現在入っている方、またこれからどっかに引っ越した方が得だという、得だというよりか、引っ越さなければならない方々もいると思います。この実態というものは、各都道府県か市町村が、この事業の主体がよく知っております。従ってそれらのものが、全部調査が完了して、その調査によって、住宅公団は新しい住宅困窮者に対する対策を立てなければならんと思うのです。それらの問題については、住宅公団として、三十四年度以降そういう計画をお持ちならば、具体的に説明していただきたいと思う。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) 私どもの方の立場は、今、田中委員からもお話になりましたように、収入超適者の受け入れ側の立場であるということになるわけであります。  従って、その受け入れ措置を立てる上において、この場合、抽象的に申しますけれども、万全を期していきたい、こういうことに尽きると思います。  ただ、そういう計画を具体的に立てるについては、どの程度の収入超過者があり、それからその中に割増賃借料で公営住宅内にとどまるという人、それからそうでなくて、あっせんによって公団住宅を選ぶ人と、いろいろあろうと思いますが、そのパーセンテージなり実数がどういうことになるかということは、この法律の施行の結果を見て、やはり検討さるべき問題だと思います。そういう上に立っての計画戸数なり、あるいは地域的な分布なり、そういったようなことは、計画を立てる上において、当然考えていかなければならんだろう、これが抽象的に申します受け入れ側の万全の措置を講じていかなければならんということと裏はらになるんじゃないかというふうに思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 先ほどあなたは、大体四万円程度の収入者ということになるらしいから、自分の方の住宅でも、あるいは公営住宅の割増住宅でも、おそらく大体見合うものじゃないか、公団住宅に入っても、そう公営住宅の割増家賃よりも重くなることはないじゃないかという御見解を示しておられますけれども、住宅公団の現在の家賃というものは、これは、やはり家賃の積算の基礎というものは、建設費によってわかっておるのですか。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) その通りです。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、まだ歴史が短かいのですけれども、土地の地価の問題とか、あるいは設計上の多少の違いによって、家賃というものは均一ではございませんね。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) その通りです。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、政府もこのようにして、これは、低額所得者とか高額所得者の問題ではないのです。家賃というものは、やはりよくて安いことが望ましいのですよ。従ってあなたの方でも、今の均一でないというアンバランスを、どこかで調整しようというような考えはお持ちになっておりませんか。

渋江操一日本住宅公団理事

○参考人(渋江操一君) 持っておりません。

田中一日本社会党

○田中一君 東京都の山田さんに伺いますが、私は、こういう実態を知っておるのです。  たとえば戸山ハイツにしても、相当数の管理者と称する方々が住んでおられる。一体、先ほども内村委員の質問に答えて、一定数の持ち場と申しますか、担当の軒数があって、それに対して何人ときまっておると、原田参考人が言っておりました。現在戸山ハイツは、木造の住宅の部分は何軒あって、管理人が何人おる、それから耐火住宅の方は何人おるということ、それから管理人が、管理人としてむろん住居を与えられます。その管理人が、今度職を解かれた、その場合に、その管理人は、当然他の住宅に移ったかどうかということについて、おわかりでしたら、一つ御説明願いたいと思います。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 二つの点を申し上げますが、今、ちょっと資料を持った随行者が帰っておりますので、各団地別のあれは、こまかい数字は出ませんが、都営住宅としては、原則として五十戸に一人ぐらいの管理人というふうになっておりますが、実際小さな団地にも、一人置かなければ、つまり、五十戸に二戸と申しましても、四十戸の家屋があれば、だれもならないというわけにいきませんから置きますし、また、あまり少い団地は、出張管理で兼ねさしております。  じゃ、管理人が職をのいた場合に、当然家をのくのかというような御質問でございますが、これは各地方団体で、多少条例の相違がございますので、一つの例を申し上げますと、大阪府のような場合は、管理人から家賃を取っておりません。使用貸借——賃貸借でなくなっておりますので、これは、また別なケースになりますが、東京都の管理人というものは、管理人であると同時に、居住者であるというふうに、皆と同じような、別に管理人なるがゆえに、使用料を安くしておるわけではございません。使用料は同じでありまして、また管理手当というものは、管理戸数によって上下いたしますが、平均六百円程度のものが出ておりますが、電車賃とかいうような形で管理事務費用は出ておりますけれども、管理人が、二重な性格を持っているということでございます。  それから、先ほど実態調査の数がおわかりにならないというふうなお話でございますが、第一種五百世帯、第二種五百世帯をランダム式で計算した場合に、三万二千円の基準額を超過している者が一六・五%、つまり五百世帯のうちの八十三世帯、これは第一種でございます。第二種一万六千円の基準を突破している者が二五・八%、つまり五百世帯のうちの百二十九世帯でございます。それから、逆に入居当時よりも下っております人が、第一種においては八・二%、五百世帯のうちで四十一、それから二極でやはり一万六千円の基準額から下っておりますものが二・二%、五百世帯のうちの五十六世帯というふうになっております。しかしこれは、まだ法律が正式に通りませんので、条例の立て方が……、法律が通ったあとで、条例は法律に基いてきめるものでございますので、はっきりしたことは申し上げられませんが、私は三万二千円から、一円でも二円でも出ていたらすぐのけと、そういうふうなことは、行政的に条例の範囲にまかされますと、できないのではないか、つまり一定の幅、この幅が四万円が妥当なのか、四万一千円が妥当なのか、そのときは、適当な基準を置いて計算いたしますが、超過所得者のうちで、ちょうど割増し賃料をとるのでも、収入状態に応じて三段階をつけなければならないし、最高のところの場合は、極端な例を申しますと、四万五千円も五万円もというような方は、付近に、公団住宅なり協会住宅があれば、移っていただくのが一番いい姿であるし、どうしても移れない方は、最高の割増し賃料と申しましても、国庫補助を抜いたもので、四分ぐらいに回る程度の家賃のところに入っていただくというふうに、やはり実態に即して、これは処理しなければならない問題だと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、今あなたの御説明でわかりました。  そこで、管理人は、居住者であると同時に管理を委嘱しているという形になっておるから、あなたの答弁は、その人間が管理者としての委嘱がなくなった場合には、そのまま居住しておるのですと、こういうことですね。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) はあ。

田中一日本社会党

○田中一君 これは、実態が非常に違うのです。居住している者に対して、管理権を、管理者としての事務を委嘱しているのではなくて、最初からあなたの方では、一つなり二つなりの部屋をとっておいて、そうしてこれが管理者の家でございますと言って、そこに入居させるのです。それで管理権をとる。また新しいものができ上ると、そこにまた、そういう形でもって入居させるのだ。それからあき家ができると、それに充当するのには、管理人としての人間を入れる。だから一体、戸山ハイツといいますか、あそこの戸山の集団住宅、木造と両方で、都の職員が何人おるか。お調べになったことがあると思うのですが、都の職員、あるいは都の職員をしておったがおやめになった方々、これらを含めて何人くらいおりますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 十一名程度だというお話でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 戸山ハイツというのでしょうね、終戦後に作った木造の方です。あれには、何戸あって、何人くらいおるのですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 千五十戸で十一名だそうでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それから鉄筋の家の方は。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 千七百二十世帯で二十五名。

田中一日本社会党

○田中一君 これが、都の職員の居住している数ですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 今、管理人の数とお尋ねだったものですから、管理人の数でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ、あと、都の職員は、どれくらい入っておりますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) それは、私の方で、もう一ぺん調査いたしますけれども、団地が非常に飛んでおりますから、ある団地だけポツポツととられると、ちょっと答弁できませんから、申しわけありませんが、ちょっと調べてみます……。  これは、管理人は管理人で、抽せんで入れますし、それから、部の職員といえども、一般都民でありますので、これは、一般の住民の方と一緒に抽せんを受けておる。それで入っておるというのでして、管理人の数は、正確にすぐわかりますが、何人都の職員があると……、管理人の立場の都の職員というものは、管理人として、別に抽せんで入れますし、一般公募の抽せんで都民の一人として都の吏員が加わっている場合の数は、ちょっと今、ここでお答えできないのであります。

田中一日本社会党

○田中一君 だいぶ戸山ハイツは、商売屋がふえましたね。私が承知している範囲でも、たばこ屋あり、床屋あり、いろいろな商売人がふえたのですが、あれはみな店舗に改造することを認めてのことなんですか。戸山ハイツだけで二十五軒以上店があります。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 今、たばこ屋もふろ屋もというようなお話ですけれども、ふろ屋ならふろ屋として、許可したものもございますし、それから、当時の管理の実態が悪くて、許可を受けずに、つまり管理状態が悪いために、もぐりでやってしまって、その実績が相当長引きまして、歴史の臨みがあるので、すぐ取りやめるということができないような状態になっている場合もございます。それは、十分な管理ができておらなかったことに対しては、何とも申しわけないと思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 今、あなたが言っているように、こういう方々が、まあ歴史があり、既得権があり、一つの商権というものが確立しちゃっている。これはなかなか取り消しができないということになりますし、こういう問題を防ぐのには、一つの方法があるわけですよ。  何かというと、これと同じような共同施設を別にあそこにあき地がございますから作ればいいのです。市場を作ればいいのです。そうすると、こういうものを黙認しておくということは、むろんこれは奨励ではないでしょう、勧奨しているわけではないでしょうけれども、どの団地でも、これは出るということは間違いないのです。現在、豊州にも十軒以上ございます。こういうことは、こういう方々が今までどういう前職、職業を持っていたか調べなければわからぬけれども、この中には、かつての都の職員も相当おるのではないのですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) いろいろ、個々の団地についてのお話でございますが非常に悪い団地は、御指摘の通りでございますが、全部の団地が思いかというと、そうでなしに、千八百からの団地があるのでありまして、非常に管理の行き届いて早期発兄で、すぐとめているところもございます。  事後処置として、この間、後楽園の公園のところに建てかえ住宅がありまして、これの中で魚屋だとか何だとか、終戦後すぐ昭和二十二年ごろからやっていた人もありますので、建てかえ住宅の場合は都営住宅で、そういうことをやっていいか悪いかという問題は、もちろん悪いにきまっていますが、そういう状態が、十年以上続いている。そしてそれに対して、その役所の行政がばらばらになって、保健所の営業許可も与えているというような場合が出て参りますというと、結局、今の形では、住居地をあまり遠く離せませんので、公園をあけて、公園の両横に四階建の鉄筋を第一種と第二種と作りまして、その下を店舗にいたしまして、その大部分は公募でありますけれども、そういう方に対しても、金を出していただいて、その店舗に入れて、まあ建てかえ住宅の円満な、つまり優先入居といいますか、そういうことをしている。もう長い間、これが一年ぐらいで発見されて、すぐやればいいのですが、どうしても手が回りかねたという当時の事情もあります。言いわけを言うわけではないのですが、事実を事実として申し上げると、非常に管理状態はよくなかったのでありましょうが、そういう例もあり、そういう解決方法で進んでいきたいと、こういうふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 ことに私はたくさんの団地を見ておりませんけれども、戸山ハイツ等にも、増築をしているところは、もう至るところです。これは法律にもある通り、四分の一を経過したならば、自分のものになるのではなかろうかというような善意でもってやったものもあるでしょうけれども、何ともそれは都の管理部としては、これを見のがすことはできないと思います。  一体戸山ハイツでもって千五十戸のうち、何軒ぐらい建て増ししておると、あなた見ておりますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) これは、建て増しの中に二つございまして、無届けで、勝手にやっている建て増しと、家族がふえてふろ場をちょっと作りたいとか、極端に申しますと二坪以内で居住者の福利上どうしても必要だというような場合には、条例で許可をしておりますので、そういう場合と、二つに分けて論じなければなりませんが、やはり概念論といいますか、総括論といたしましては、古い団地ほどそういうふうな管理の、終戦のどさくさということもありましたでしょうけれども、管理状態がよくなくて、その中の三割がなっておるとか、四割がなっておるとかいうような団地、ことに戸山ハイツを例にとられますが、もっと一番困っておるのは花川戸といいまして、演算の住宅あたりは、団地が皆部首住宅なら文句はないのですが、民間住宅、都営住宅、いろいろな住宅がまじっておりますので、なかなか公営に還元することができないという状態で困っております。

田中一日本社会党

○田中一君 これらのものは、許可したものは、これはしようがありません。しかし、公営住宅が改造を許可するなんということ、これはあり得るのですかな。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) これは、今後も許可することはある程度必要、ということは、郊外に建ちます住宅で、都営住宅は建設戸数……、東京は住宅が払底でありますので、郊外に、木造住宅が建つような場合がございまして、さきに木造住宅の団地が建ちますと、寒いときに、ふろにいくことも困難でございますし、子供がかぜを引くとか、いろいろな理由があって、二坪以内のふろ場というものは、一応都民の福祉ということで申請があって、本人のする場合に許可しております。近所に銭湯のある場合は別でありますが、どうしても、そういうものをしなければ、住民の保健上よくないという場合には、条例によって認めております。

田中一日本社会党

○田中一君 そういう方々も、まあ今度の法律の改正によってですよ、家賃の割増し、または明け渡しを要求する該当者ならば、当然行うのでしょうね。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 一定のこの法の基準にぶつかったような場合は、やはり該当した場合は、一応勧奨の対象になるということでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは、この点は、一ぺん政府に聞いてみます、そういうことがあり得るかどうかですね。木造だから差掛け等ができるのだということ、これは、管理の問題でなくして、建て増しを許可をするということは、これはもう木造だからいい、あるいは鉄筋だから悪いということじゃないと思うのですよ。もう、そういうことがあるならば、これは、もう鉄筋の家でも、それにくっつけて何でも作れるわけですから、そういうことをあなたの方で、条例でやっておるのならば、これは、もう同罪ですわね。あるいは勝手に管理人が見のがしておったという場合には、やむを得ぬ場合がありますが、そういうことを堂々とやっておる場合は、政府にただしてみます。これは一ぺん調べてほしいと思うんですよ。  それから、もう一つ、先ほども伏塚さんから率直に陳述があったのでありますけれども、家賃が上るようになれば、やむを得ず間貸しでもして、この家賃の補てんをしよう、これは、非常に率直な御意見で、国会で、そういう証言、証言というか御意見を伺うことは、非常に喜ばしいのです、あまりに率直で、実態をそのままおっしゃっておるものですから。そこで、都営住宅のうち間貸しをしておる調査をしたことございますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 一応、許可なくして入るというような場合の例も多少ございましょうが、一般の場合は、三親等以内の者が、つまり間貸しといって、それで生活をするとか、都営住宅を元にして利益を上げるというような観点でなしに、兄弟が使うとか何とか、臨時にいなかの学校から、こっちに来て学校へ通うという場合に許可をして同居を認めておるという例はございます。

田中一日本社会党

○田中一君 まあ、あなたはものを善意に解釈するから、そうなるのですが、実際に間貸しをしておる実態がたくさんあるのです。  言いかえれば、今度の法律の改正でもって、間貸しをしなければならなくなった人だけに上げるのだということも、いえるでしょうけれども、少くとも、金もうけをしないとかするとかおっしゃるけれども、ただで、自分の住居を提供する人、これはむろんあるでしょう、まれには。多くの方々は、自分の親戚等じゃない者に、自分の借りている家を提供する場合には、これは、やっぱり家賃をとるものなんですよ。おそらくあなたは、大ぜいの人を置いても家賃をとらぬかもしらぬけれども、私ならやっぱりとりますね。しかしそれが、そうしてはならないという約束で入っている公営住宅、この場合には、これは、やはりあなた方の方に責任があると思うのです。  そこで、そういう実態をお調べになったことございますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) これは実態を調べるのに、そういうことをするために、管理人が現地に顔見知りのために、先ほど申し上げましたように、五十軒に一軒くらいの割で管理人がおりますものですから、そういうところから報告があった場合には、これは条例違反、契約の違反だということで出ていただくというふうなことにして、取締りといいますか、条例の履行をすることになります。

田中一日本社会党

○田中一君 管理人が、間借人を置いているのですよ。そういう場合はどうですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 管理人が置いているのですか。  それは、もちろん取締るべき管理人が、条例違反をしておるということになれば、もちろん、これはまた別問題でありまして、都の職員でございますので、これは、もちろん管理人をやめさしますし、住居も、そういう場合は、住居権を全部奪うとはいきませんけれども、その地区に置いておきませんで、ほかの地区へ持っていきます。

田中一日本社会党

○田中一君 これも、あなたの言っておるように、二親等とか、三親等とかいって表われる形は、何も家賃をとってないという形になっているでしょう。しかし、そういう実態をお調べになったことありますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 実態を調べるというよりも、そういう例が、ときどき管理人を通じて報告がありますから、その報告に基いて、こっちから、御承知の通り、住宅管理委員というのは、一人きりおりませんので、今後法律が改正になりますれば、また全部管理機構をかえますが、一人の管理委員管理人じゃなしに管理委員でございますが、報告があった場合に調査をする、報告に基いて調査をするというふうなことが、今の現状でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで、法律が今度、かりにこれが通った場合に、あなたの方では、実態調査をするのに、どのくらい期間がかかりますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) これは、大体やり方によりますし、それに従事する職員の数にもよりますけれども、この実態調査をランダム方式でやるなら別ですけれども、一々個々に当っていきますと、やはり二月半から三月の期間はかかるだろうと思います。六万何千戸ありますから。

田中一日本社会党

○田中一君 それは、やはり管理人をして調査せしめるのですね。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 一応、今の管理人をして調査せしめるが、そのところの管理人が不適当だとか、先ほどのお話のような事実がありますれば、適当に、こちらから行って調査するということにいたします。

田中一日本社会党

○田中一君 それは、六万軒を二、三カ月で片づきますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) これは私の方で、その本人に、一々世帯主に申告させるという場合もございましょうし、やり方で、その職業がわかり、それから税務署とか、そのほかの方の関係の応援といいますか、協力を得れば、三カ月くらいで調査が完了できるのではないかというふうに考えます。

田中一日本社会党

○田中一君 居住者の収入というものは、だれのどの収入をさしてお調べになろうと思いますか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) これは、人によって違います。もしも会社に勤めている会社員ならば、御本人に聞きますし、また、会社に聞き合わせることもできましょうし、それから、その方の職業とか、収入源によって、調査方法は変ると思いますが、そういうような役所の場合は、一番、いわゆる税額と申しますか、給与を調べる、給与台帳を見れば、すぐわかることでありますから。

田中一日本社会党

○田中一君 そうしますと、契約の相手方の収入を調べるということですね。契約の相手方……。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 居住者……

田中一日本社会党

○田中一君 居住者のうちの。こういうことですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) はい。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、奥さんは、契約者でない。しかし収入は、五万円くらいある。御主人は、奥さんに依存しておるというような方であるから、収入は二万円程度であるという場合には、二万円をもって収入とみなす、こういう形で調査をしようと思うのですね。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 同一世帯の場合は、やはり夫婦の場合は両方、大てい御生人に収入があって、奥さんがないというのが普通ですが、そういうふうな逆の場合、やはり両方の収入の合算したものが、世帯の収入ということになると思います。  ただ、その中で臨時的な収入まで入れるのは、妥当でない。一時的な、これは何か賞金でもぽかっと入ったというような臨時的な収入まで、そこへつけ加えるのは妥当ではないという感じを持っております。

田中一日本社会党

○田中一君 子供は……。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 子供は、世帯構成でございますから、世帯が、一応別になれば、別に計算します。世帯が一緒ならば、一緒に計算します。

田中一日本社会党

○田中一君 あなたは、先ほど陳述なすったランダム式の分で、自分の書き込んで上回りになった第一種中の五百名中、八十三名というのは、これは世帯主、いわゆる契約者ですね1契約の相手方ですか、構成家族全員ですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 世帯を中心としてやったわけです。

田中一日本社会党

○田中一君 世帯を中心ということは、その居住しておる居住構成人員全部の収入ですか。

山田良太郎東京都建築局住宅管理部長

○参考人(山田良太郎君) 構成人員全部の収入でございまして、奥さんが幾ら、御主人が幾ら、大体、奥さんの働いておる家は少いのですが、そういうふうな収入の調査、世帯収入というものを中心にしたものであります。

早川愼一緑風会

○委員長(早川愼一君) ほかに御発言もございませんようですから、参考人に対する質疑は、これをもって終了することにいたします。  参考人の方々は、長時間にわたり、御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。委員を代表して、厚くお礼を申し上げます。  それでは、本日はこれをもって散会いたします。    午後三時五十六分散会

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