建設委員会 第19号
- 発言数
- 71 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/03/24
会議録
○委員長(早川愼一君) これより建設委員会を開会いたします。 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず提案理由の説明をお願いいたします。衆議院議員瀬戸山三男君。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) ただいま議題となりました宅地建物取引業の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。お断わりいたしておきますが、この法律案は、衆議院において自由民主党及び社会党の共同提案になっておるものでありますが、宅地建物取引業法は、宅地建物取引業を営む者の登録を実施し、その事業に対し必要な規制を行い、もってその業務の適正な運営をはかることにより、宅地及び建物の利用を促進することを目的として、昭和二十七年六月に制定され、さらに昭和三十二年五月に制定されました同法の一部を改正する法律によりまして、業者の質の向上、業務運営の適正化及び不動産取引の社会的安全をさらに確保するため営業保証金制度及び宅地建物取引員制度等を設けたのであります。このうち営業保証金制度につきましては、宅地建物取引業を営む者は、その事務所ごとに一定額の営業保証金を供託しなければならないこととし、業者と宅地建物取引に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、業者が供託した営業保証金についてその弁済を受ける権利を有することといたしたわけであります。以来今日まで約一千五百の業者が営業保証金を供託しており、本年八月一日からは宅地建物取引業法が全面的に適用されることによりまして、更に約二万五千の業者が、営業保証金を供託しなければならないこととなっております。 ところで、この営業保証金の供託につきまして現在は金銭による供託のみしか認められておりませんが、現在営業保証金制度がとられている他の業種につきましては、ほとんど有価証券による供託が認められている現状から、これらとの均衡をはかるとともに、業者の行う営業保証金の供託を容易にする必要があるのであります。 このような必要から、今回金銭にかえて国債証券、地方債証券その他建設省令で定める有価証券をもって営業保証金を供託することができることとし、これに伴う所要の規定を整備いたすこことした次第でございます。 以上がこの法律案を提案いたしました理由でありますが、次にこの法律案の要旨について御説明申し上げます。 まず第一は、宅地建物取引業を営む者が供託すべき営業保証金、又は宅地建物取引業者が事務所を新設した場合等に供託すべき営業保証金は、建設省令の定めるところにより、国債証券、地方債証券その他建設省令で定める有価証券をもってこれに充てることができることといたしました。 第二に、有価証券による供託を認めることに伴いまして必要な措置を定めたものでありますが、業者は、その主たる事務所を移転したため営業保証金を供託すべき供託所が変更した場合において、金銭のみをもって供託しているとき以外のときは、遅滞なく、営業保証金を移転後の主たる事務所のもよりの供託所に新たに供託しなければならないこととし、この場合に供託すべき営業保証金も前に述べました有価証券をもってこれに充てることができることといたしました。また、このあらたな供託をした場合におきましては、移転前の主たる事務所のもよりの供託所に供託した営業保証金は、一般の場合の取り戻しの手続によらず直ちにこれを取り戻すことができることといたしました。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。 —————————————
○委員長(早川愼一君) 次に地盤沈下対策特別措置法案を議題といたします。 まず提案理由の説明を願います。
○衆議院議員(櫻井奎夫君) ただいま議題となりました地盤沈下対策特別措置法案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。 近年来、地盤沈下による直接、間接の災害が続出しておりまことに憂うべき実情にあります。たとえば新潟市においてはここ十数年間に一メートル数十センチをこえる沈下が記録され、港湾施設等の一部はすでに水中に没し、また市街地におきましてもその直接の災害が現われているのであります。しかも今日地盤沈下の速度はますます著しく、最近の三カ月間においては二十センチをこえている状態であります。 かかる実情のため、地域住民ははかり知れない損害をこうむり、不安におののいているのであります。 これがため国及び地方公共団体は、国土保全と民生安定に関する諸事業を急速に進めてきているのでありますが、その対策事業量の増加の結果関係地方自治体の財政はきわめて窮迫し、地方自治体の負担能力の限度からして、地盤沈下対策に関する不可欠の事業さえ一部放棄のやむなき事態をすら招来するものと考えます。 かかる観点よりして、地盤沈下対策事業に要する経費について、国の負担割合の引き上げを講ずる必要があり、また地盤沈下が近年特に発展せる諸産業とも関連のあること等、地盤沈下の特質を考えあわせ地盤沈下に対する総合的な解決をはかるため、必要なる措置を講ずべきであると考え今回提案する運びに至った次第であります。 以下この法案の内容につきましてその概略を申し上げます。この法案の骨子は大体において次の三つの点よりなりたっております。 すなわち、その第一は、地盤の沈下に関する調査を行うことであり、その結果に基いて地盤沈下対策地域を指定することであります。 第二は、地盤の沈下による災害を防除するための公共土木施設等に要する経費についての国の負担割合を引き上げることであります。第三は、地盤の沈下そのものを防止するため、これが原因となっている事業あるいは行為について規制を加えるということであります。以上三点がこの法案の骨子でありまして、第一条目的はこれらの三つの点を掲げ、もって国土の保全と民生の安定をはかることといたしました。 次に第二条から第五条までは、ただいま申し上げました第一の点に関することであり、地盤沈下による災害及び防災に関する調査を建設大臣が行うことを定め、その調査に基いて、建設大臣は、都道府県知事の意見を聞き、関係大臣と協議して、地盤沈下対策地域を指定することができることといたしまた。 第六条及び第七条は、先に述べました第二の点であり地盤沈下事業に要する経費についての国の負担の割合の引き上げを規定し、この適用については、一応地盤沈下対策地域の指定があった場合には、その指定のあった年度の翌年度から引き上げの措置を行うこととしておるのでありますが、昭和三十四年度に限り、本年十二月三十一日まで指定があった場合においては、本年度の予算にかかる事業から引き上げることとし、附則第二項においてこれを規定いたしました。 次に第八条は、原因者負担について規定いたしました。これは地盤沈下の原因が明らかになった場合においては、これらの原因となった事業または行為をした者に対し経費の一部を負担させることは当然と考えましてこれを定めたのであります。 第九条及び第十条は、さきに申し上げました第三の点でありまして、原因が明白になった場合におけるこれらの原因となった事業または行為を、地盤沈下そのものを防止する観点より規制を加えるということであります。かつその実情に最も精通している都道府県知事がそれらの事業等の禁止または制限をなし得るようにいたしました。ただし地域指定の際、すでに行政庁の認可または許可を受けて行なっているものについては、その認可または許可にかかる事業または行為について、監督権限を有する行政庁に禁止または制限の措置をとらせることが妥当であるという考えに基き、都道府県知事より措置をとるよう関係行政庁に要求できることとしております。これが第十条の規定であります。 次に十一条以下は以上の規定に基く訴願及び刑罰の規定であります。 本法案は昭和三十四年四月一日より施行することといたしました。これに要する経費は初年度三十億円程度増加の見込みであります。 以上がこの法案を提出いたしました理由及び内容の概略であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛成下さるようお願い申し上げます。
○委員長(早川愼一君) 本法案につきましては、本日は提案理由の説明を聴取するにとどめておきたいと思います。
○委員長(早川愼一君) 次に台風常襲地帯における災害の防除に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず提案理由の説明を願います。
○衆議院議員(小牧次生君) ただいま議題となりました台風常襲地帯における災害の防除に関する特別措置法を改正する法律案につきまして、御説明申上げます。 この特別措置法は台風常襲地帯多年の悲願を超党派で受け入れ、年次計画によって防災施設上特別の措置を講じ、災害を未然に防止して、民生の安定と国土の保全をはかるため、昨年四月全会一致成立したものであります。 ところがこの特別措置法の眼目というべき国の負担率引上げについては、立案に際して一律二割増率を定めるよう努力しましたが、諸般の事情から一時これを見送り、後日高率補助その他特別の途を開くことといたしましたのは、ここにおられる自民党小澤九州地方開発特別委員長提案理由説明に明らかなところであります。従いまして五カ年計画で特別措置を講じようとするこの特別措置法は、第二年に入ってなお画龍点睛を欠いたままであります。 すでに台風常襲地帯は指定され、年次計画も最近ようやく作成を終らうとし、この法律はいよいよ実施の段階に入りました。幸い国の財政は一般会計一兆四千億円を超え、政府は経済の成長を強調しております。従いましてこの際、この法律制定の趣旨であり、また宿題となっております国の負担率を一律に二割引上げようとするのが、この改正案を提出した理由であります。 この特別措置法成立のいきさつは、委員各位すでに御承知の通りであります。相次ぐ台風、豪雨の災害に打ちのめされ、災害常襲地帯は財政窮乏にあえぐ実情であります。加えて今後この法律による事業量の増大に伴う地元負担の増加、さらに公共事業にかかる国庫負担の臨時特例法が本年度限りほとんど廃止されようとする事情をも御賢察下され、この法律が両党拍手裡に成立しましたのと同様すみやかに御審議御可決下さいますようお願い申し上げる次第であります。
○委員長(早川愼一君) 本法案につきましても、本日は提案理由の説明を聴取するにとどめます。 ━━━━━━━━━━━━━
○委員長(早川愼一君) 次に九州地方開発促進法案を議題といたします。本法案につきましては、先日の委員会で提案理由の説明を聴取しておりますので、本日は質疑を行います。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○内村清次君 提案者にお伺いしますが、本法案の提出に当りまして、聞くところによりますると、大体の原案は福岡県それから山口県を除いてあった。他の県の後進性を主体として、そうしてそれを産業その他国土の開発を主眼とした法案であったというようなことも聞いております。特にまた九州の全体的な産業開発の、また国土開発の面からいたしまして、九州地区だけの開発というような法案の性格を第二義的に考えて、そうしてこの地区の開発は、かつて法案となっておりました東北の開発と匹敵するような開発の計画がなされておるというようなことも聞いておりました。そこで質問の要旨といたしましては、山口県を特に掲げたという理由はどこにあるかという点ですね、この点をお伺いいたしたい。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) 今のお話の、山口県と福岡を除いて開発法を考えるというようなことは最初からなかったのでありまして、九州と山口県は密接な経済関係がありまするので、むしろこれを一緒にすることによってよりよき九州開発の実績が上り得る、というような地元の盛り上りを基礎にいたしまして、私どもは立案したのでございまして、最初から山口を除こうか、あるいは福岡を除くというような考えはもちろん持ちませんでした。ことに山口を加えたのは、ただいま申し上げました通りに、経済圏が大体に山口県に非常な九州地方と密接な経済状態になっておりまするので、これを加えることによってその目的を達成することがよりよく可能ではないかと、こういう趣旨であります。
○内村清次君 次に昭和三十二年の五月に、これはまあ提案者の方で企図せられたと存じますが、東北開発法ですね、これが制定されましてからもうすでに二カ年間経過いたしておりまするが、特別に同地方の開発に政府として措置をやったというような特別な利点は、提案者としてはどういう利点があるか聞いておられますか。御体験がありますか。と同時に、この法案は全体的に見まして、あとで質問もいたしますけれども、この法案がやはり東北開発等と同じような形で開発が促進されていくという、十分な政府との関連性ができての法案の内容であるかどうか、この点も一つ総合的に御説明を願いたい。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) お話のように、本法案を立案するに際しましては、全く北海道開発あるいは東北開発と同じような観点から立案されたものであります。しかしながら、政府の方では必ずしも東北と九州の地方とは同じ条件ではないという趣旨から、かなり東北に対する認識と、九州地方の開発に対する認識とは、相当相違があるようでありまして、しかしながら私どもといたしましては、九州地方にいたしましても、福岡県とか山口県は別でございますけれども、たとえば鹿児島なり宮崎というような地方は、ほとんど東北と同一な経済状態にあるというような点から考えまして、しかしながらそれでは福岡と山口を除いたらいいじゃないかというような議論も出ますけれども、経済単位というものは、鹿児島、宮崎を開発しようと思えば、やはり福岡のような工業都市も必要だという牽連性を持つ意味において、これを含めたのであります。御趣旨の東北開発と同じかという点については、全く同様でありますが、政府は私らとはちょつと違った見解を持っておりましたが、これを克服しながら、わずかの金額でありましたが、予算措置もとったような次第であります。
○内村清次君 これは先ほど言つたように、東北開発の法律が出ましてから相当見るべきものがあったというようなお感じが、どういう点であっておるか、この点について立案者の方ではまあ関係地域からよく出ておられますし、また法案のおそらく発議者であるかとも思いますが、そういう点はどうでございますか。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) 結局東北開発の面におきましては、促進法のほかにいわゆる北海道東北開発金融公庫、あるいは従来の会社を変えまして、東北開発株式会社というものをこしらえましたから、これに対して特別な予算措置をとることによって、かなり東北の開発は順調に行われておるのであります。しかしながらこの九州開発の方は、今基本法でありまする本法がようやくできるだけでございますから、従ってまだ九州地方においては東北のような事実上の促進は進行いたしておりません。おりませんが、私どもの将来の考えは、東北地方が受けておるような恩典を漸次九州地方にも持っていきたい、こういう念願に基いて、まずその基本法であるこの法律を通過させていただきたい、こう考えております。
○内村清次君 経済企画庁長官も御出席ですからお尋ねしますが、昭和二十五年にすでに国土総合開発法というのは出発をいたしておるわけです。それからその主体となった企画の責任官庁は企画庁がなされておると聞いておるのですが、これによりまして東北開発の法案も出てきましたし、すでにこれはまあ法律となっておりますが、今回九州地方の法案が出てきたわけでございますが、政府の方は一貫して計画的にこういう後進地域、あるいはまた産業地域に対しましてのそれぞれの地域的な開発に対しては、どういう熱意と予算的な措置が考えられておるか、この点につきまして企画庁長官にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘一君) お答えいたします。従来特定地域の開発については、それぞれ政府の方針に基きまして予算措置をとっておりますが、その他の点に関しましては、別に政府委員から具体的な御説明を申し上げる方が御便利かと思いますから、御了承願います。
○政府委員(淺村廉君) ただいまお話が出ました国土の総合開発につきましては、昭和二十五年に国土総合開発法という法律が制定されまして、これに基きまして実際の幹事役を経済企画庁において実施しながら、仕事を進めて参っておるわけでございます。 しからばどういうふうな計画を進めておるかということを、きわめて簡単でございますが、申し上げますと、法律には四種類のものを規定いたしております。まず大きい順に申し上げますと、全国総合開発計画というのが法律に規定されております。次に特定地域総合開発計画というのがございます。その次は地方総合開発計画、最後に都府県総合開発計画、この四種類になっておるわけであります。この全国総合開発計画というのは、これは全国を対象にした大きな方針に基いての総合開発計画でございまして、ただいま相当以前から時間をかけまして作業中でありまして、まだまとめ上げる段階にまでいっておりません。現在、国土総合関発計画の代表的なものとして行われておりますのが、二番目の特定地域総合開発計画であります。これは全国二十二の特定地域というものを内閣総理大臣が決定いたしておりまして、その二十二の特定地域につきまして、総合開発計画というものをそれぞれ閣議決定という形式で決定いたしておるのであります。これは早いものは昭和二十九年ごろから決定されておりまして、つい昨年決定されたものもございますが、きわめて簡単に申し上げますれば、大きな河川の流域を中心といたしました総合開発計画というものがその骨子になっておりまして、仕事といたしましては公共事業全般にわたるのでありますが、災害を防除いたしますところの国土保全事業というものを一つの柱といたしております。もう一つは、産業基盤の整備といったようなことを眼目にいたしますところの、各種の建設事業というものを柱にいたしておるわけであります。いずれもおおむねその計画の目標を十カ年ということに定めております。これはおおむね十カ年という目標を立てての計画でありまして、厳密な意味の実施計画というよりは、一つの目標計画といった方が適当かもしれません。そういうものを持っておるわけであります。この事業は各省、担当の省がございまして、それぞれの各省においてその計画の趣旨を十分そんたくをされまして、予算の範囲内で毎年事業を実施しておられるわけであります。この特定地域といいますものは、北九州特定地域、阿蘇特定地域、南九州特定地域、この三種類でございます。なお山口県には錦川特定地域というのが定められております。この特定地域は今申し上げましたような考え方で事業が計画せられ、各省において逐次進められておるわけであります。 次に地方総合開発計画でございますが、これは数個の都府県が協議いたしまして、自主的にそれぞれの考え方によって協議の結果作り上げておる総合開発計画でございます。これはきわめて地方的なものでありますが、各都府県の自主的な熱意によって作成されておるものでありまして、現在までに相当のものが計画せられ、またその線に従って実施を進められております。 それから、最後は都府県総合開発計画、これは都府県だけでお立てになっておるのであります。これも、まだできておらぬ所もありますし、できてやっておられる所もあります。そういう工合で、私どもといたしましては、大きく国土総合開発という法律の趣旨に従いまして、小さな幾つかの計画を対象に、各省の御協力を得まして実施を進めて参っておるという形でございます。
○内村清次君 ただいま御説明によると、企画庁の方で各種の御計画のあることはよく存じておるわけです。しかし、私たちが見るところによりますると、建設省や、運輸省や、あるいはまた通産、農林というような各省の予算の中にこれがほとんど織り込まれてしまって、そういった特殊の計画遂行に当っての重点的な予算の配賦というものを、企画庁なら企画庁の方で熱意をもって推進していくと、またおそらく国土開発の審議会の会長は総理大臣がなっているのでしょうが、内閣の政策として、そういった計画を熱意をもって予算をつけて、そうしてやっていくという点が、どうも二十五年以来あまり見受けられないのです。ただ企画庁が握っておるわずかばかりの調整費で、そして重点的に幾らかの調整をやっていく、というくらいの権限しか企画庁の方にはないように私たちは考えられてならないのです。これでは私たちは、全体的な、すなわち日本の国土のレベルを開発の方に向上させていくというようなことは、これはほんとうに長い年月がかかりはしないかというような危惧を持っているわけです。せっかく法律は作っても、これがわずかばかりの調整費で糊塗されていくというようなことでは、地方住民といたしましても、また計画を立てておるところの府県といたしましても、非常に待望が久しく、非常に落胆をするというようなことに陥りがちになって参りまするからして、この点に対しては、その中心となる企画庁の長官といたしましては、どういう熱意を持って今後予算、計画に対していかれるか、一つ御抱負を、簡単でよろしゅうございますからお伺いしたい。
○国務大臣(世耕弘一君) お答えいたします。 御指摘の点は、ごもっともであると存じます。実は国土開発に関係する省の中で特に関係を深く持っているのは建設省、通産省、農林省でございます。この三省の連絡が緊密にいかないと、ほんとうの国土開発の実はあげられないのであります。従来国土開発の政府の方針がややもすれば足踏み状態にあるというのは、この調節が円満にいっていなかったということに帰するのではないか。この点は、はなはだ残念ではあるが、企画庁の熱意が足りなかったことをおしかりを受けても、これはいたしかたないと思います。つきましては、今後はさようなことのないように、またそういう隘路があればその隘路を科学的に分析して、それを指摘して御趣旨に沿うように善処いたしたいと、かように考えております。
○内村清次君 そこで、その点は十分一つ政府の方におきましても、特に企画庁の方におきましても重点を置いて、予算編成のときには重点的にお使いになるように私は要望いたしておきます。 それから九州地方の開発の主目的というのは、台風の影響によるところの防止対策、先ほど法案の一部改正も出ておるようでございますが、台風常襲地帯としての災害防除の法律がございます。さらにまた土質の関係からいたしまして、特殊土壌地帯の整備法というものもございます。さらにまたたくさんの離島をかかえております関係で、離島振興法というものもすでに制定されておりますが、こういった諸法律の適用に際しまして、この開発法と調整がなされていかなくちゃならぬと思うのですが、その調整に対しましてはどう考えておられるか、これは小澤さんから。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) これはお話の通りいろいろな法律がありまして、離島に関しては離島振興法を先般御審議願いました。台風常襲地帯の法律等もございまするが、すべて五カ年計画を立てる場合におきましては、これらの法律によって計画されたものと調整をとりながら、この法律に基く総合的な計画を立てる予定でございます。
○内村清次君 さらにこの九州地方の開発につきましては、やはり先ほど言いましたように、後進地域とそれから先進地域と二つの地域をかかえて総合的に開発をしていこう、というこの法案の内容でございますけれども、そうなって参りまして特に宮崎、鹿児島、熊本、大分というようなところは第一次産業の地域でもありますし、第二次産業の地域は特に福岡あたりが該当すると存じますが、こういった地域に対しましては、やはり福岡のごときは特に中小企業が相当振興すべきところの地域でもあります。あるいはまた鉱業開発の地点でもございますが、やはり東北開発と一緒に殖産工業の開発に対して金融措置というものが特に必要になってくると思いますが、こういった開発公庫の設置を法案の中にお考えなさっておるかどうか、その点を一つお伺いいたします。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) 実は、私の方の党内事情を申し上げて恐縮でありますが、最初私どもの委員会におきましては、東北と同じように、まず基本法である促進法、それから金融関係の九州発公庫それから九州開発株式会社と、こう東北と同じような考えで、一応、この法律を作りまして、そうして政府並びに党内の調整をやって参ったのでありましたが、非常に残念なことには、二つの法律が、結論を出すことなくして、一つだけが今回提案になって、将来は、その方針で進む考えであります。
○田中一君 これは小澤さんね、あなたの方の党内であと、どんなものを出すのですか、どういうものを出そうというつもりでおるのですか。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) これは今話しました九州開発に関しましては、金融関係のちようど北海道、東北開発金融公庫と同じように、九州開発金融公庫、それから九州開発株式会社というような法律を実は立案してあるのです。 しかし、今申した通り、党内では、どうもこの九州と東北と一緒にならぬという見解の方が多いために、結論を出すのに至らなかったんでありますが、九州全般といたしましては、今でもその熱望が非常に強いのであります。そこでまあ、法律を作らぬでも、せめて開発公庫あたりのワクを、資金を九州の分として持っていって、そして公庫という機関を作らぬでも、特別の地方開発のための金融措置というものも、相当努力して、ある程度、ワクはまあ与えられて、これは、ないしょみたいになっておりますけれども与えられております。 しかし、それでは完全でありませんので、今申した通りの法律は、これは逐次、党内の調整をとりながら出したいと考えております。
○田中一君 方法はわかりました。ただ地区として、先ほども徳安政務次官に聞いてみると、おれの方の山陰地方も準備しているのだ、あるいは四国は四国で準備している。だから自民党として——はこれは政府じゃないですよ。自民党としては、あと幾つ、地区を設定して出そうとしているのか、これはあなたが、東北開発を提案し、それから九州開発を提案し、まあ、あなた開発屋になったかしらぬけれども、あと一体幾つ出すつもりですか。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) お話のように党内におきましては、実は四国地方の方でも、この法律に一緒に入れてくれないか、すなわち九州及び四国地方の開発促進法にしてくれないかという議論が、相当四国地方の議員諸君からありまして、私どもも、今後は九州開発、四国開発、今度は北の開発、今度は関東開発、関西開発となったら、非常に困るから、せめて四国と九州ぐらいで、終止符を打ちたいという考えで、私自身は、これは賛成しておったのです。四国だけ入れて、そのかわりあとは出さないというような考えでおったんでありましたが、やはり九州地方の方々は、二年間も熱心に苦しんでできたのに、そこへ盛んに四国が便乗されるのは、われわれの努力がどうも、というような議論もありまして、入れないつもりでおりますが、おそらく、今できておりまする自民党の中におきましてはこの法律へ、来年あたり修正というようなことで、当てはめますか、それとも、あるいは四国地方も、同じような法律が出ますか、今のところわかりませんが、どっちか一つだけは、あると思いますが、それ以上はないと思っています。
○田中一君 徳安政務次官に伺いますが、あなた、政務次官としてでなくて、衆議院議員の徳安君として、何を考えていらっしゃるのですか、こういう開発の方式に対して。
○政府委員(徳安實藏君) どうも、資格がおかしな資格ですから、答弁にも困るのでありますが、中国の方でも、そうしたものを考えたいということで、寄り寄り協議をしていますが、しかし、これにつきまして、党で取り上げられるかどうかにつきましては、ただいまのところまだ見当がついておりません。
○田中一君 経済企画庁長官に伺いますが、先ほど、内村委員の質問に答えて不十分だったというような御発言があったように聞こえるのですが、実際、あなたの方で所管している国土総合開発は、ほんとうに不十分なくらいに何もしていないのですか、——私はしていると思っているのですよ。
○国務大臣(世耕弘一君) しているものとお思いいただけば、まことにけっこうでございますが、当事者といたしましては謙遜して、実は不十分と申しました。しかし、この不十分を十分にする決意をもっておるという熱意の程度を、実は申し上げたわけでありますが、御了解を願います。
○田中一君 屋上屋を架すという言葉が、日本語でございますが、これは、むだなことだということなんです。要らないということなんです。 そこで、一つの例として、これは、あなたの方の所管じゃございませんけれども、お目にかけますが、御承知のように、終戦後、広島、長崎の原爆被災市を急速に復興さすための特別都市の法律ができたのです。特別都市建設法というやつ、これは、基本法じゃないのです。長崎何々、広島何々と、こうなっているのですよ。そこで、これができたために、ネコとかしゃくしとかいう問題じゃないのです。至るところにできている。自分のところに、温泉があれば、伊東温泉を守るために伊東の特別都市建設法を作れ。何かやはり日本人は、ことに自分の郷土愛というものが強いものだから、何とか名目をつけちゃ特別都市建設法という法律を作ってあるのです。二十幾つあると思います。 そこで、その運営がどうなっているか、やはり聞きたいと思っているのですが、これは建設省政務次官答弁できますか。
○政府委員(徳安實藏君) 詳細のことはわかりませんが、ただいま資料を取りにいっているようでございますから、あとから御報告いたしましょう。
○田中一君 そこで、そうした形のものを作って、何になるかということなんですね。これは世耕さんは、ヤミ物資の摘発は上手かしらんけれども、特別都市の問題とか、国土総合開発の問題については、おなれになっていらっしゃらないと思うのですよ。 だから、あなたは、あとでもって答弁してもらえばけっこうですから、これは浅村さんに伺いますけれど、一体、こういう地域的な単独立法が続々出てくると、あなた方の方は、その扱い方に対しては、やはり非常にこれはプラスになる、非常によろしいのだという気組でいるのか、政府としてはですよ、基本法があるから、基本法で、基本法に基く地域的な扱い方をするならば足れりというように考えておるか、これを伺いたいと思うのです。
○国務大臣(世耕弘一君) 私から、一応お答えいたします。 実は、次々に国土開発の問題が起りますので、政府部内の一部でも、もうこの程度で打ち切ったらという意見も出たのであります。しかしながら打ち切る方はいいけれども、今度は、打ち切りで残された分の人をどう処理するかというので、これは政治的な扱いが、非常に問題になってくる。 そこで私は、率直に申せば、全部開発にかけたらどうか、こういう意見の交換をしたことも実はあるのです。お説のように、だんだんふえてくるというと、今度は全部の国内の開発――全部、国土開発にかけなければならんということになる。そして、はじめて公平という言葉が出てくる。そうしますと、全部にかけると、今度は全部一挙にやるわけにはいかぬから、その中の最も経済価値のあるもの、最も急ぐものを取り上げるということになると、そこで公平なものが出てくるのじゃないかというところまで議論をして経過してきた。こういうわけでございます。 でお説のように広がってきたら、かえって配賦する予算や、その他のことも施策が不十分になるのじゃないかというお説は、ごもっともであります。そのことも十分了承いたしておりますということだけをお答えいたします。
○田中一君 これは、小澤さんに伺いますが、これは衆議院では、提案者はどうなっているの、地域の衆議院議員全部……。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) これは九州開発特別委員会というのが、私の方の党内にありまして、その委員全部の提出になっております。
○田中一君 そうしますと、自民党の内部はわかりましたけれども、それは提案者には、社会党も入っているのですか。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) 実は、社会党の方にも、御承知の通り九州開発に関する特別委員会がありまして、井手君が委員長をやっておられるわけなんです。従って、私の方では共同提案という目標のもとに、法案ができますれば、一々井手君の方に回して、御審議を願って参ったのであります。ところが最終の段階に入りまして、共同提案のつもりでおりましたところが、井手君から、実は党内で、付則二項の問題について、いろいろな議論があるので、趣旨は、今まで通り必ず促進して、この法案を上げますけれども、一応、自民党で出してくれないか、こういうお話がありまして、ごもっともな事情だと考えましたから、井手君の申し出を了承しまして、自民党だけの提案をしたのです。
○田中一君 そこで小澤さん、今世耕さんは、全部やったらいいじゃないかというような議論もあったというのです。おそらく、これは議員立法ですから、政府がいかに何を言おうとも、議員にも立法権があるのですから、政府が反対しようとしまいと、立法府では通す場合には通すということになる。 そこでどうなんです、あなたの心組みは。徳安さんに伺いますと、徳安さんは、中国地方のやつを出したいという気持でいる。そういう、世耕さんと同じように、全部出したらいいということを腹に含んでいながら、当面は、ともかくこの程度にしておくつもりでございますと、こう言っておるのか、ほんとうの真相は、どうなんですか。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) 実は、田中君が反対だと思っていたので、私は、九州でも四国でも中国でも、全部出ていいと思うのです。ただし法律がこういう形で十も二十にもなるということは避くべきだと思う。これは、やはり総合開発法というものを一本にして、そうして、たとえば九州に関する審議会、四国に関する審議会、あるいは東北に関する審議会、北海道というものがあっていいと思うのです。今の総合開発法だというと、中央に一つだけあって、そうして全国のことを開発するのでありますから、地方の実情というものはわかりません。やはり東北開発には、田中さんのように東北をよく知っている人に審議してもらって、初めて開発ができるのであって、私は東北の人が、九州に行って委員長になるということは誤っておる。私は、東北だけで満足すべきなんです。 しかしながら考え方を申しますと、私は、一つずつあっていいのであって、むしろ今、政務次官の言われる山陰の方でも、どんどんできていいと思う。ただ法律が、こうあってはまずいから、一本に統一をしまして、そうして九州開発審議会、それから東北開発審議会が、どんどんあって、全部が開発されればいいと思います。 その理由は、たとえば東京あたりの人口は、御承知の通り年々二十五万ずつ地方から出て来ます。名古屋十万、大阪十五万、毎年都市というものだけが膨脹しまして、地方というものが、だんだん減っていく傾向にある。こういう姿は、私は日本の将来のためによくないと思っている。私は、田舎で生まれて——岩手県に生れたら岩手で学校へ行って、岩手で職につくということで、そうして開発するということが最もいいと思うのです。 そういう意味から、私は田中さんと、あるいは意見が違うかもしれませんけれども、たくさんあっていいのではないか。ただ法律の体裁は考えなくちゃなりません。でありますから、たとえば、これを一本にしまして、今の総合開発促進法と九州、東北、北海道全部一本にして、部会を設けるような姿にしていったらどうか、こういうふうに考えておりますが、今でき切れないのですから、あなたには、しかられると思いましたけれども、無理に出した次第であります。
○委員長(早川愼一君) 企画庁長官は、所用のために十五分くらい中座したいということでございます。ですから、御質疑のある方は、どうぞ……。
○内村清次君 そこで長官、あなたから一言聞きたいのです。というのは、この付則の第二項の問題ですが、長官、これは、まあ発議者の方からも同時にお聞きしたいのですが、東北開発法には、はっきりと重要な開発計画のものに対しましては、政府負担といたしまして、国の負担及び補助の割合というものが明記されてある。ところが、これは附則の二項で書いてありまして、しかも、これは三十五年度以降におけるところの国の負担または補助の割合ということが、ここに書いてあるのですが、提案理由の中には、具体的にその率の点についても書いてありませんが、三十五年度からは、はっきりと政府の方におきましても、これは別の法律によって定めるというか、法律を出して、負担割合は東北開発と同じような負担の割合にするかどうか、この点を一つ、はっきりと委員会に明言しておいていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘一君) 御指摘の点は、まだ具体的に御発表申し上げる段階まで研究を遂げていないような状態であります。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) 実は、この原案には、東北開発と同じ条項をつけて、私の方では出したのです。ところが、やはり大蔵省でも、そうした予算がとっておらぬし、また、かりに予算をつけるにしても、九州だけは反対だという、率直に申し上げますが、大蔵省の意向があったのです。 しかし今年度は、そうした議論をしている間に、予算ができてしまいましたので、予算がないものに、法律で強制するわけには参りませんので与党として、そういうような意味から付則二項を設けまして、三十五年から、この法律を修正しまして、そうして東北と同じ程度にもっていきたい。また、来年度からもっていくことについては、もっとも、将来変るかもしれませんけれども、大蔵省といえども、来年は考慮しようという程度にまで言っておるのであります。でありますから、この法律の附則二項は、あってもなくても、同じなんです。しかしこういう約束を、ここにとってあったということを、一つ記憶させるために、この二項をつけたような趣旨であります。
○田中一君 もうこれはしようがありません。まあおやりなさい。何でもおやりなさい。政府の統制力というか、それの欠除からくるところの問題が一つと、それから選挙活動という下心があるのが一つと、二つだと思うのです。まあ、いいですわ。 そこで、ただ、今説明さしたいのは、特別都市建設法というものが、どのくらいくだらないものであるかということ、これを一つ、建設省の方から報告をしてもらいますけれども、予算は、だんだん漸減するわ、今では、一体どういう運営をしているかということを、都市計画課長、一つ、説明して下さい。
○委員長(早川愼一君) 説明員として、小林都市計画課長が出席しております。
○説明員(小林忠雄君) ただいま都市計画法の特別法といたしまして各種の都市建設法というのが、十四ございます。そのほかに首都圏整備法というのが東京都につきましてございまして、十五ございますが、このうちには、旧軍港市転換法というのがございます。これは、四市でございますので、全部合わせますと、都市の数では二十近くについて、特別都市建設法があるわけでございます。 この中の実際の、運営の方法の実績でございますが、道路とか、公園とか、街路とかというようなものにつきましては、それほど実際上、国の補助が余分にいっておるというようなことは、現地にはございませんが、ただ広島、長崎両市につきましては、原爆の被害が、非常に多いということで、それから法律が、一番先にできたという事情もございまして、多少予算的にも、国から多額の補助金がいったという実績がございます。それから通常補助対象になりません原爆の記念館でありますとか、そういう種類のものについて補助金は、この両市に出たことがございます。なお京都につきましては、今年度、京都国際文化観光都市建設法に基きまして、都市計画事業の補助金としまして、国際会議場について二千万の国庫補助が出ております。なお、これらの各特別法は、それぞれ国有財産のうち普通財産を、これらの法律に基きまして、特別都市建設事業のために、無償で各市に譲与することができる旨の規定がございまして、これは、かなり働いておるのではないかと思っておりますが、特に、旧軍港市転換法につきましては、無償で譲与しなければならないという強い規定がございますのと、それから、これらの旧軍港都市につきましては、昔の軍用あと地、あるいは軍の建物等の財産が、相当ございまますので、この旧軍港都市につきましては、こういうような財産が、これらの都市の建設のために無償で、相当多量に譲与されるという実績がございます。 なお、首都建設法は御承知の通り、その後、首都圏整備法になりまして、範囲を拡大いたしまして、これについては、相当実績が上っておるということは、御承知の通りだと思います。
○田中一君 これは、今説明しておる通りですね。全く終戦後の過渡的な、民選市長とか、民選知事のおかげでもって、そういう特別のものが、それにつながる地元の方々の要望によってできたものです。これは正常のものではないのです。 従って、今度の九州地方開発の問題にいたしましても、これは私が言うよりも、小澤さんよく知っておるはずです。やむを得ずしなければならぬということは、これは政治の貧困です。そこで、私も、九州の方からも、ずいぶん支持票をもらっておるから、あえて反対はできませんが、今後とも、こういう問題については、経済企画庁としても、基本法であるところの国土総合開発、これを今小澤さんが、提案者が言っておるように、根本的にこの今日の時代に合わしたような形の運営をするための法律改正というものを考えていただきたいと思います。 ことに小澤さんは建設大臣の経験もあり、決してこういう部分的な、一つ一つの、うみを一つ一つ直すよりも、根本的な療治をした方がいいというお考えには変りないと思います。でありますから、この点については、十分に一つ今後の問題を、あなたから、はっきりと約束してもらって、法としては、あと五つか六つ出てもいいのだという方法もあるでしょう。まあ、うみを出し切ることですね。そして根本的な療治をするというようなことにするか、これは方法の問題ですが、ただ、このままの形で、こういうものを、今やむを得ず認めようといたしますけれども、これだけじゃ、問題は解決しないのだということです。 そういうことについて、一つ、あなたから、率直な大胆な、そうして日本のほんとうの国土計画というものの基本となるべきような方向を、御答弁くださっていただけば、これで私は質疑をやめますが、それをお願いしたいと思います。
○衆議院議員(小澤佐重喜君) 今、田中君がお話のように、法体裁としては、まことにきたないものだと思っております。従って、こういう法律を統合いたしまして、そうして所官庁の扱いも、むしろ国土計画的な立場に立って、この法律を実行するような姿に持っていくことが理想だと思います。 ただ、こういう法律がありますと、これは与党内の内わを暴露するのでありますが、こういう法律があることによって、予算を取りいい場合が相当あります。ですから、そういうかけ引きも、多少ありますし、一応、法律にすることが、率直に申し上げましてよろしいのでありまして、しかも、地元の要望があるとすれば、それに応えるのが本当の民主政治でありますから、決してこれは、自民党だけの票ではなくして、社会党の票も取れるようにと思って、相当考えたつもりでありますが、御趣旨は、十分考慮いたしまして、私も開発屋さんばかりやっておりませんから、将来どうなるかわかりませんけれども、私のとどく範囲においては、田中君の気持を、はっきり認識をいたしまして、今後、善処するつもりであります。
○委員長(早川愼一君) ほかに御発言ございませんか。——御発言もございませんようですから、質疑は尽きたものと認めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。 それでは、これから討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。
○内村清次君 私は、日本社会党を代表いたしまして、九州地方開発促進法案に賛成いたします。 本地方の持つ特殊性は、わが国の西南端に偏在して、広汎な後進未開の地域と、多数の離島をかかえ、宿命的な台風常襲地帯として累年甚大なる惨禍をこうむり、終始、これがため復旧に追われて、建設的な施策はきわめて乏しく、地方財政力、民間経済力も、ともに脆弱であり、旧態依然たる経済の悪循環を容易に断ち得ない現状であって、産業は、後進並びに停滞を余儀なくされているのであります。 さらに他面、本地方は、豊富な九州山脈奥地に、未利用資源を包蔵し、かつ、各地に持つ観光資源、さらには有明海の干拓事業等、これが開発を促進することによって、わが国産業の振興と経済の発展に寄与することは必然と信じます。 特に近年来、東南アジア、隣接諸国との経済交流が、とみに強調せられており、九州地方は貿易交通上、好適な立地条件にあり、わが国経済の再建の一拠点として、きわめて重要な役割を果し得るものと考えます。 このような本地方の特殊性にかんがみまして、昭和三十二年の第二十八回国会におきましては、衆議院において日本社会党と自由民主党の共同提案によりまして、九州地方開発に関する決議がなされておるのであります。 私は、本法案に対しまして、九州地方の開発が促進されることを希望いたしますが、特に政府は、その運用においては、本地方の持つ特殊性を十分吟味し、特に災害防除の画期的な対策を講じ、その復旧を促進するとともに、特殊な土壌形質に対する開発、さらに北九州地方の再開発と、中小企業の救済対策、進んで道路、港湾、鉄道等の公共的諸施設を整備し、国土の保全と産業基盤の育成培養の強化に、特段の施策を講じ、本地方の画期的な開発の新生面を切り開くよう強く希望いたしますとともに、国の負担、または補助の割合についても、東北地方開発促進法と同様な処置を講じ、事業の実施の促進を要望いたしまして賛成いたします。
○委員長(早川愼一君) 他に御発言もないようでございますが、討論は、終結したものと認めて、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。それでは、これより採決に入ります。 九州地方開発促進法案を問題に供します。 本案を、衆議院送付案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(早川愼一君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって、衆議院送付案通り可決するものと決定しました。 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。さように決定いたしました。
○委員長(早川愼一君) それでは、これから宅地建物取引業法の一部を改正する法律案の質疑を行います。 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○田中一君 この提案されました法律案は、衆議院の与野党一致の提案でありますから、もう内容についても、質疑をするような質問はございません。 ただ伺いたいのは、今後、これらの法律の運営について、提案者が、どう考えておられるか、同時に、また政府は、その提案の趣旨にこたえて、どういう方向に向って持っていこうとするかという点について二、三の質疑をしたいと思います。 第一の問題は、一昨年、法律の改正とともに、漸次地方の業者の中に、改正案に対するところの反対な機運が生れてきておる。これはむろん、前回の改正のときには、各業者の代表を招いて十分なる意見を聞き、納得の上に立ってやったというようにわれわれは了承しておるのですけれども、それが一応、少数とはいえ、今回の改正案を含む前回の改正案に対するところの反対の機運、現在、どうなっておるか、こういう点について、提案者並びに政府からの状況の報告並びに今後、そのような反対の機運というものが正しいものであるか、あるいはそうでないものであるかという点と、そうした陳情、請願等が国会に出された場合ーーむろん、これは提案者の両党の議員が、その紹介者にならざるを得ないーー提案された場合を想定いたしますと、そういうものに対しては、提案者は、どういう措置をとろうとするか、政府は、それに対するところの施策を、どう持っていくか、そういう点について、ちょっと伺いたいと思います。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) ただいまのお尋ね、この改正案、前からでもそうでありましたが、この改正案を通じましての反対と申しますか、別な意見の陳情等がありましたのは、御承知と思いまするが、試験制度について反対である、試験制度を全廃してくれというような問題、もう一つは、保証金を積むということを全廃してもらいたい、こういう根本的な反対の意見があるのでございます。その数がどのくらいであるかということは、正確にはつかめませんが、とにかく一部において、そういう意見が強く行われていることは事実であります。 田中さんも御承知のように、この法律の、前に改正をいたします場合に、試験制度と、保証金制度を立てるということは、いわゆる宅地建物取引業界の向上と申しますか、信用を得るのについてきわめて大切である、この法律を制定する根本の問題は、ここにあるということが、第一の最初に立案いたしますときから問題でありましたが、最初から、そういう理想的な案を作るということも、なかなか業界の実態に合わないかもしれない、しばらく模様を見てからということで、その後、この問題を国会で解決をいたしたい、こういうふうな事情であります。 そこで、こういう各種の人々がおりますいわゆる階層と申しますか、非常に深度の深い業界でもありますので、いろいろな意見があるということは、これは、一応理解するのでありますけれども、そういう状態であればあるほど、やはり試験制度、あるいは保証金制度というものを立てまして、そうして業界の進歩をはかりたい、この考え方には、私は国会の決議は、間違いないということを今日も確信をいたしております。従って、試験制度に対する御反対、あるいは保証金制度に対する反対というものについて陳情がありますけれども、私個人としては、これは、もう少しよくお話をして理解をしてもらわなくちゃならない、こういう考えであります。 特にこの試験制度については、業界が、非常に多岐に分れておりますので、いろいろ反対と申しますか、これに異論があることも、一応納得ができる。問題は、こういう仕事を公正に、そして依頼者等について損害等の迷惑をかけないと、こういうことであれば差しつかえないことでありますから、試験というものについても、いわゆる普通にいわれる試験のように、厳格なる高度の学問的な試験をするのでなくて、そういう業界に応じて、できる程度の試験をしよう、こういう趣旨に相なっております。 そこで、試験について、いろいろ議論がありましたが、御参考までに申し上げておきますが、前に試験をいたしましたのは、試験の結果をちょっとここで申し上げておきますが、受験者数が二万四千百五十名、合格者数が二万三千四百四十七名、不合格者数が七百三名である。それから、これは試験を受けなければならないという、大体受けなければならない人々であります。そのほかに、選考によってやるという制度もありますので、その選考の申し込みをされた者が一万二千五百、そのうち合格者数が一万四百三十二名、不合格者数が二百六十七名、保留ということになっておるのが千八百一名、こういう実情でありますが、また近く試験をすることになっておりますので、できるだけ、いわゆる既得権と申しますか、一つの事業として、生活のかてにされておりますので、非常に不適当である、あるいは他に迷惑をかけるというようなことでなければ、世間に迷惑をかけないで、それぞれ仕事をしていくというような状態の人は、できるだけ試験の結果、そういう人の権利を侵害しないような試験になっている。これは、私どもやるべきことでありませんけれども、行政当局も、そういう考え方で運用をいたしております。こういう実情であります。
○政府委員(徳安實藏君) ただいま本案の提案者から、御説明がございましたが、本案は、御承知のように、議員立法でございますので、立法の趣旨を十二分に解して、政府の方でも、行政措置には万遺憾なきを期しておるつもりでございますが、試験制度、あるいは保証金制度等に対する御意見もございましたし、また各方面から、しばしば陳情もございます。しかしながら、試験制度、あるいは保証金等に対しての現行を、ただいま直ちに変えるような気持は持っておりません。 ただ、試験制度等につきましては、既得の権利をできるだけ尊重するような行政的措置を十二分に考えていきたいとは考えておりますが、今後におきまする試験制度に対しては、新しい方に対しましては、やはり仕事が仕事でございますから、相当に、やはりこれは高度とは申し上げられませんが、少くとも業者としての十二分の資格を備えられるような処置は講じなくてはならぬのではないかという気持は持っております。 なお法全体に対しましても、政府の方で、ただいま、いろいろと陳情等もございますので、検討を加えておりますが、本国会におきましては、そうしたものに基く改正案等に対する提出などということは考えておりません。たまたま、この有価証券によって保証金を代替するという御意見は、これは政府でも考えておりましたことでございまするし、また、議員、両党その他の関係が、ほとんど一致した御意見であるようでございますので、政府といたしましては、この本案に対しましては、最も適切な処置として賛成をしておる次第でございます。
○田中一君 今、私の手元に、これは皆さんのところにもあると思いますけれども、陳情書が来ております。 第一点は、山林原野の取扱い、本法準用について、第二は、登録期間の延長について、第三点は、土地建物取引を不動産取引と改める、それから第四点は、還元融資、このうち、この陳情の一つ一つに対しまして、私は質問するわけです。そこで、もう言葉は出さないで、お読み願って、ここに短い言葉でけっこうですから、政府のこれに対する意見をお出し願いたいと思います。
○政府委員(徳安實藏君) 第一点の山林原野の取扱いに対して、本法準用について、という御意見でございますが、これはひとり建設省の問題でございませんで、農林省との関係もございますから、今後、十二分に研究していきたいと思います。 それから、第二点の登録期間の延長について、でございますが、これは、完全実施が行われた今日においては、無期限で、そのままでやってほしいという要求のようでございますけれども、大体、この種のものに対しましては、まあ長いのと、短いのがございまして、まあ大体、一年から三年、四年くらいのものが、期限になっておるようございますので、しかしながら、ただいまこの法案にあります二カ年というものが、適切であるかどうかということについては、私どもも、多少研究の余地がございますから、近く、こうした問題については、再検討を加えたいと思います。 それから、第三点でございますが、これも建設省の関係だけでございませんで、広くなりますれば、他の省との関係もございますので、これは、いずれ研究さしていただきたいと思います。 それから、第四点の還元融資につきましても、これも私の方で、独断で御説明を申し上げる問題でございませんから、これは、政府部内でよく検討さしていただきたいと思います。
○田中一君 今回の法律の改正案が、まあ前回の、二年前の改正の欠点と申しますか、しいて欠点というかどうか——法務局の方の強い要請によって、社会党、自民党と話し合いの結果、ああした形の立法をなされたのでありますけれども、これに対して、ほんとうなら、法務局もいれば、法務局の方に向って、ただしたいことがたくさんあるのでございますけれども、少くとも政府も、これに同調して、今回の法律の改正がなされたということは、非常にいいと思います。ことにわれわれが、この宅建業法というものに対する熱意を示しているのは、やはり戦後無統制に、だれでもかれでも、看板上げれば、取引業者になれたというような実態が、社会悪を生んでおったということを、しばしば見ておるのであります。 そこで、今回の法律が、最後の仕上げとしてもたれたものであって、幸いと思いますが、今述べたような四つの点につきましても、十分、政府では検討されて、少くとも内閣内の意思統一をされて、よろしいと思う点につきましては、一日も早く、この選ばれた、良貨であるところの業者の仕事の範囲を拡張するような方法を考えていただきたい、こう思うのでございます。 そこで第四の、保証金の供託されたところの資金につきましては、どういう方法で、それを保管し、あるいは利用をするかという点につきましては、今日は、もう法務当局おりませんから、この点は、次の機会に質疑をすることにいたしますけれども、とりあえず私としては、第四の問題くらいは、何らかの形でもって措置しなければならぬとこう考えております。 この点につきましては、提案者は、どういう考えをもっておられるか。これは、むろん単なる宅建業法の改正だけではならない問題でありまして、これに対するところの提案者の意思をお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) この、いわゆる保証金の運用の問題でありますが、これはまだ、主として資金運用に関する問題でありますので、大蔵省が中心になって、どういう運営をするかをきめるべき問題だと思います。 私の感じと申しますか、現在考えられておりますことは、こういう特定の資金を、特定の人に還元するようにという声は、各種の資金に多いわけであります。また一面、それは相当理由があると、こういうふうに考えますので、全部が全部というわけにいかないでしょうけれども、ある程度のものは、やはり、その資金を求める人に、利用できるものは利用させる、これが適当であろう、こういうふうに考えております。
○委員長(早川愼一君) ほかに御発言ございませんか。——ほかに御発言もございませんようですから、質疑は尽きたものと認めて、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。 それでは、これから討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。他に御意見もないようでございますから、討論は終結したものと認めて、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を問題に供します。 本案を、原案通り可決することに、賛成の方は、御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(早川愼一君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって、原案通り可決することに決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に、御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。 それでは、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十七分散会